JP2022541335A - 複数の組み合わされたランキンサイクルを使用して電気エネルギーを生成するための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも第1のランキンサイクル及び第2のランキンサイクルを使用して電気エネルギーを生成するための方法であって、第1のランキンサイクルは、少なくとも1つの第1の温熱流(C1)に対して、第1の作動流体(W1)の少なくとも一部を気化させることと、その後、電気エネルギーを生成するために第1の発電機と協働する第1の膨張部材内で第1の作動流体(W1)を膨脹させることと、少なくとも1つの第1の冷熱流(F1)に対して、第1の作動流体(W1)の少なくとも一部を凝縮させることと、第1の作動流体(W1)の圧力を第1の圧力(Ph1)まで上昇させることと、第1のサイクルを終えることとを伴う一方、第2のランキンサイクルは、少なくとも1つの第2の温熱流(C2)に対して、第2の作動流体(W2)を気化させることと、電気エネルギーを生成するために第2の発電機と協働する第2の膨張部材内で第2の作動流体(W2)を膨脹させることと、少なくとも1つの第2の冷熱流(F2)に対して、第2の作動流体(W2)の少なくとも一部を凝縮させることと、第2の作動流体(W2)の圧力を上昇させることと、第2のサイクルを終えることとを伴う、方法に関する。本発明によれば、第1のサイクルの第1の冷熱流(F1)は、第2のサイクルの第2の冷熱流(F2)を形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、いくつかのランキンサイクルの組み合わせを使用して、向上した収量で電気エネルギーを発生させるためのプロセスに関する。分配ネットワークで分配するために液化天然ガスなどの極低温液体流が気化される場合、本発明は、ランキンサイクルの冷熱源として使用され得、及び本発明によるプロセスは、前記炭化水素流の、その冷凍含有量を高めた再ガス化を確実にすることができる。
消費地から遠く離れたガス田からの天然ガスは、液化され、長距離輸送のために特別に適合された船、メタンタンカーに搭載されて貯蔵されることが一般的である。この理由は、天然ガスが、液体状の方が所与の質量に対して占める体積が小さく、高圧で貯蔵する必要がないからである。
分配ネットワークに送給される前に、液化天然ガス(LNG)は、そのネットワークに応じて10~90バールのオーダーの圧力で再ガス化、換言すれば再気化しなければならない。この再気化は、LNG基地で概して周囲温度において海水、場合により天然ガスで過熱された海水と熱交換することにより実行される。そのとき、液化天然ガスの冷凍含有量は、全く高められない。
液化天然ガスのフリゴリーから発電することで、そのエネルギー含有量を高めるための様々な方法が存在する。
既知の方法の1つは、天然ガスの直接膨張に基づく。液化天然ガスは、分配ネットワークの圧力よりも高い圧力までポンプで昇圧させ、海水などの温熱源と熱交換することによって気化させ、次に発電機と関連付けられた膨張タービンにおいてネットワークの圧力まで膨張させる。
他の方法は、中間流体又は作動流体を使用する熱力学サイクルに基づく。これらの方法の1つがランキンサイクルであり、この方法では、作動流体は、第1の熱交換器において海水などの温熱源に対して圧力をかけて気化させ、次に発電機に結合されたタービンにおいて膨張させる。次に、膨張された作動流体は、第2の交換器において、サイクルの冷熱源として使用されるLNGに対して凝縮される。これにより、低圧の液体作動流体がポンプで送られ、高圧で第1の交換器内に再送達され、これによりサイクルを終える。
ランキンサイクルは、地熱回収のような用途の場合、水を作動流体として用いて機能し得るが、低温で気化する有機流体を使用することにより、冷熱源を低温で活用することが可能になる。そのため、これは、有機ランキンサイクル(ORC)と呼ばれる。
ORCサイクルは、従来、LNGを冷熱源として、また海水を温熱源として使用して工業化されてきたが、エネルギー収量は、比較的低く、気化したLNG1トン当たり20kWhのオーダー、すなわち0.015kWh/Nmである。特に、プロパンを作動流体として使用する従来のORCサイクルは、プロパンの特性上、作動可能な低温に制限され、温熱源の温度が常に海水の温度である。
エネルギー収量を増やすために、いくつかの作動流体を用いて動作させるいくつかのサイクルを組み合わせることが提案されている。したがって、米国特許出願公開第A-2015/0075164号明細書は、いくつかのサイクルの組み合わせを開示しており、そこでは、温熱源が各サイクルの気化交換器に直列で送給し、冷熱源が各サイクルの凝縮交換器に並列で送給する。さらに、米国特許出願公開第A-2009/0100845号明細書は、いくつかのサイクルの組み合わせを開示しており、そこでは、LNGがサイクルの凝縮交換器の冷熱源として使用されると共に、同じ作動流体が温度レベルに応じて冷熱源に対していくつかの圧力レベルで凝縮する。しかしながら、先行技術による配置は、様々な理由で完全に満足できるものではない。
したがって、米国特許出願公開第A-2015/0075164号明細書は、温熱源に含有されるカロリーを回収するのに適しており、その熱を作動流体に与えることで、熱回収交換器を連続的に通過するにつれて温度が低下する。この解決策は、冷熱源から冷熱を回収するという問題を解決するものではない。
さらに、米国特許出願公開第2009/0100845号明細書は、単一の作動流体を使用している。この場合、冷熱源が加熱されるほど、凝縮圧力が高くなる。そのため、関連付けられたタービンでの膨張により生成される電力が少なくなる。
本発明の目的は、とりわけ、先行技術と比較して冷熱の回収を向上させ、エネルギー収量をさらに高める発電のためのプロセスを提案することにより、上述した問題のすべて又は一部を解決することである。
本発明による解決策は、したがって、少なくとも1つの第1のランキンサイクル及び1つの第2のランキンサイクルを実行することにより、電気エネルギーを発生させるためのプロセスであって、前記サイクルは、流体の流れが熱交換関係に置かれるように構成されたいくつかのチャネルを含む少なくとも1つの熱交換装置内で実行され、前記第1のランキンサイクルは、
a)第1の高圧力を有する第1の作動流体を少なくとも1つの第1のチャネル内に導入し、且つ少なくとも前記第1のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第2のチャネル内において流れる少なくとも1つの第1の温熱流に対して、前記第1の作動流体の少なくとも一部を気化させるステップ、
b)ステップa)から得られた第1の作動流体を第1のチャネルから送達し、且つ電気エネルギーを発生させるために第1の発電機と協働する第1の膨張部材内において、第1の高圧力よりも低い第1の低圧力まで膨張させるステップ、
c)ステップb)で膨張された第1の作動流体を少なくとも1つの第3のチャネル内に導入し、且つ少なくとも前記第3のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第4のチャネル内において流れる少なくとも1つの第1の冷熱流に対して、前記第1の作動流体の少なくとも一部を凝縮させるステップ、
d)ステップc)で少なくとも部分的に凝縮された第1の作動流体を第3のチャネルから送達し、前記第1の作動流体の圧力を第1の高圧力(Hp1)まで上昇させ、且つ第1のチャネル内に再導入するステップ
を含み、及び第2のランキンサイクルは、
e)第2の高圧力を有する第2の作動流体を少なくとも1つの第5のチャネル内に導入し、且つ第5のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第6のチャネル(6)内において流れる少なくとも1つの第2の温熱流に対して、前記第2の作動流体の少なくとも一部を気化させるステップ、
f)ステップe)で少なくとも部分的に気化された第2の作動流体を第5のチャネル(5)から送達し、且つ電気エネルギーを発生させるために第2の発電機と協働する第2の膨張部材内において、第2の高圧力よりも低い第2の低圧力まで膨張させるステップ、
g)ステップf)で膨張された第2の作動流体を少なくとも1つの第7のチャネル内に導入し、且つ少なくとも第7のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第8のチャネル内において流れる少なくとも1つの第2の冷熱流に対して、前記第2の作動流体の少なくとも一部を凝縮させるステップ、
h)ステップg)で少なくとも部分的に凝縮された第2の作動流体を第7のチャネルから送達し、前記第2の作動流体の圧力を第2の高圧力まで上昇させ、且つステップg)で少なくとも部分的に凝縮された前記第2の作動流体を第5のチャネル内に再導入するステップ
を含む、プロセスにおいて、ステップc)後に第4のチャネルから出る第1の冷熱流は、第8のチャネル内に導入され、第1の冷熱流は、したがって、第2のランキンサイクルの第2の冷熱流を形成することを特徴とするプロセスである。場合に応じて、本発明は、以下の特徴の1つ又は複数を含み得る。
- 第1の冷熱流は、-100℃未満の温度で前記少なくとも1つの第4のチャネル内に導入され、
- ステップc)において、第1の作動流体は、第1の冷熱流に対して向流方向に流れ、及び/又はステップg)において、第2の作動流体は、第2の冷熱流に対して向流方向に流れ、
- 第1の冷熱流は、第4のチャネル内で第1の流体との熱交換によって加熱され、及び第2の冷熱流は、第8のチャネル内で第2の流体との熱交換によって完全に気化されるか、第1の冷熱流は、第4のチャネル内で第1の流体との熱交換によって部分的に気化され、及び第2の冷熱流は、第8のチャネル内で第2の流体との熱交換によって少なくとも部分的に気化されるか、第1の冷熱流は、第4のチャネル内でのみ加熱され、及び第2の冷熱流は、第8のチャネル内で少なくとも部分的に気化されるかのいずれかであり、
- 第1のランキンサイクル及び第2のランキンサイクルは、有機サイクルであり、第1の作動流体及び第2の作動流体は、第1の炭化水素混合物及び第2の炭化水素混合物をそれぞれ含み、第1の炭化水素混合物及び第2の炭化水素混合物は、好ましくは、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、ブテン及びイソブタンから選択される少なくとも2つの炭化水素を、任意選択的に窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素及びネオンから選択される少なくとも1つの追加成分を追加してそれぞれ含有し、
- 第1のランキンサイクル及び第2のランキンサイクルは、有機サイクルであり、第1の作動流体及び第2の作動流体は、第1の炭化水素及び第2の炭化水素からそれぞれなる純物質であり、
- 第8のチャネルを出る第2の冷熱流は、少なくとも1つの第9のチャネル内に導入されて、そこで、第9のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第12のチャネル内において流れる第3の温熱流に対して加熱され、
- 第1の温熱流、第2の温熱流及び/又は第3の流れは、海水、好ましくは0℃よりも厳密に高い温度、好ましくは10℃~30℃で第2のチャネル、第6のチャネル及び/又は第12のチャネル内に導入された海水で形成され、この海水は、任意選択的に、前記チャネル内に導入される前に加熱ステップを経ており、
- 第1の高圧力は、2.5~15の増倍率で第1の作動流体の第1の低圧力よりも高く、且つ/又は第2の高圧力は、2.5~15の増倍率で第2の作動流体の第2の低圧力よりも高く、第1の高圧力及び/若しくは第2の高圧力は、10~40バールであり、且つ/又は第1の低圧力及び/若しくは第2の低圧力は、5~15バールであり、
- ステップd)において、第3のチャネルを出る第1の作動流体は、第1のチャネル内に再導入される前に、第3のチャネル及び/又は第4のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第10のチャネル内に導入され、及び/又はステップh)において、第7のチャネルを出る第2の作動流体は、第5のチャネル内に再導入される前に、第7のチャネル及び/又は第8のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第11のチャネル内に導入され、
- 第1の冷熱流は、液化天然ガスなどの液化炭化水素流又は液化窒素流、液化酸素流、液化水素流から選択される極低温液体流であり、
- 第1の冷熱流は、-140℃~-170℃の温度において、完全に液化されて第4のチャネル内に導入される液化天然ガスなどの液化炭化水素流であり、及び第2の冷熱流は、5℃~50℃の温度において、完全に気化されて第8のチャネル及び/又は第9のチャネルを出、
- 第1の作動流体は、第1の温度T1で第1のチャネル内に導入され、及び第2の作動流体は、第1の温度T1よりも高い第2の温度T2で第5のチャネル内に導入され、好ましくは、T1は、-110℃~-70℃であり、及びT2は、-60℃~-30℃であり、
- 第1のチャネル、第2のチャネル、第3のチャネル、第4のチャネル、第5のチャネル、第6のチャネル、第7のチャネル、第8のチャネル、第9のチャネル、第10のチャネル、第11のチャネル及び/又は第12のチャネルは、ろう付けされたプレート式の少なくとも1つの熱交換器の一部を形成し、前記交換器は、いくつかの平行なプレートであって、それらの間で前記交換器内の一連のいくつかのチャネルの境界を定めるように離間されたいくつかの平行なプレートのスタックを含み、
- 第1のチャネル及び第2のチャネルは、第1の熱交換器の一部を形成し、第3のチャネル及び第4のチャネルは、場合により第10のチャネルと共に、第2の熱交換器の一部を形成し、第5のチャネル及び第6のチャネルは、第3の熱交換器の一部を形成し、且つ第7のチャネル及び第8のチャネルは、場合により第11のチャネルと共に、第4の交換器の一部を形成し、前記交換器は、物理的に別個の実体を形成し、
- 第1のチャネル及び第2のチャネル、第5のチャネル及び第6のチャネル並びに場合により第9のチャネルは、同じ熱交換器の一部を形成し、第1の作動流体は、前記交換器の冷端部に位置し、且つ交換器の最も低い温度を有する第1の入口から導入され、第2の温熱流は、前記交換器の温端部に位置し、且つ交換器の冷端部に配置された第2の出口までの交換器の最も高い温度を有する第2の入口から導入され、及び第7のチャネルから得られた第2の作動流体は、冷端部と温端部との間に位置する交換器の第1の中間レベルに配置された第3の入口を介して交換器内に導入され、第2の冷熱流は、場合により、第1の中間レベルと交換器の温端部との間に位置する第2の中間レベルに配置された第4の入口を介して交換器内に導入され、
- 第3のチャネル、第4のチャネル、第7のチャネル及び第8のチャネルは、同じ他の交換器の一部を形成し、第1の冷熱流は、前記他の交換器の冷端部に位置し、且つ交換器の最も低い温度を有する第5の入口から導入され、ステップf)で膨張された第2の作動流体は、他の交換器の温端部に位置し、且つ他の交換器の最も高い温度を有する第6の入口から他の交換器内に導入され、ステップb)で膨張された第1の作動流体は、他の交換器の冷端部と温端部との間に位置する第3の中間レベルに配置された第7の入口から他の交換器内に導入され、
- 第1の冷熱流は、-180℃未満の温度、好ましくは-180℃~-253℃で第4のチャネル内に導入される極低温液体流であり、
- 第1の発電機、第2の発電機及び/又は第3の発電機は、1つの同じ発電機に一体化され、第1の膨張部材、第2の膨張部材及び/又は第3の膨張部材は、この同じ発電機に結合され、それにより、前記発電機は、第1のランキンサイクル、第2のランキンサイクル及び/又は第3のランキンサイクルから電気エネルギーを同時に発生させ、
- プロセスは、
i)第3の高圧力で第3の作動流体を少なくとも1つの第13のチャネル内に導入し、且つ少なくとも1つの第4の温熱流に対して、前記第3の作動流体の少なくとも一部を気化させるステップ、
j)ステップi)で少なくとも部分的に気化された第3の作動流体を少なくとも1つの第13のチャネルから送達し、且つ電気エネルギーを発生させるために第3の発電機と協働する第3の膨張部材内において、第3の高圧力よりも低い第3の低圧力まで膨張させるステップ、
k)第1のランキンサイクルの第1の温熱流を少なくとも部分的に形成するために、ステップf)で膨張された第3の作動流体を第2のチャネル内に導入し、且つ第1のチャネル内で気化する少なくとも第1の作動流体に対して、前記第3の作動流体の少なくとも一部を凝縮させるステップ、
l)ステップk)で少なくとも部分的に凝縮された前記第3の作動流体を第2のチャネルから送達し、且つ第3の高圧力まで圧力を上昇させた後、第13のチャネル内に再導入するステップ
を含む第3のランキンサイクルを実行する。
別の態様によれば、本発明は、第1のランキンサイクル及び第2のランキンサイクルを実行するための手段を含む電気エネルギー生産設備であって、流体の流れが熱交換関係にされるように構成されたいくつかのチャネルを含む少なくとも1つの熱交換装置を含み、第1のランキンサイクルを実行するための手段は、
- 第1の作動流体の流れのために構成された少なくとも1つの第1のチャネル、
- 第1の温熱流の流れのために構成された少なくとも1つの第2のチャネルであって、前記第1のチャネルと熱交換関係にあり、それにより、動作中、第1のチャネル内に導入された第1の作動流体は、第1の温熱流に対して、少なくとも部分的に気化される、少なくとも1つの前記第2のチャネル、
- 前記第1のチャネルの下流に配置され、且つ第1のチャネルを出る第1の作動流体の圧力を第1の高圧力から第1の低圧力まで低下させるように構成された第1の膨張部材、
- 第1の膨張部材に結合された第1の発電機、
- 第1の膨張部材の下流に配置され、且つ第1の膨張部材によって膨張された第1の作動流体の流れのために構成された少なくとも1つの第3のチャネル、
- 第1の冷熱流の流れのために構成された少なくとも1つの第4のチャネルであって、前記第3のチャネルと熱交換関係にあり、それにより、動作中、第3のチャネル内に導入された第1の作動流体は、第1の冷熱流に対して、少なくとも部分的に凝縮される、少なくとも1つの前記第4のチャネル、
- 前記第3のチャネルの下流に配置され、且つ第3のものを出る第1の作動流体の圧力を第1の低圧力から第1の高圧力まで上昇させるように構成された第1の昇圧部材
を含み、及び第2のランキンサイクルを実行するための手段は、
- 第2の作動流体の流れのために構成された少なくとも1つの第5のチャネル、
- 前記第5のチャネルの下流に配置され、且つ第5のチャネルを出る第2の作動流体の圧力を第2の高圧力から第2の低圧力まで低下させるように構成された第2の膨張部材、
- 第2の膨張部材に結合された第2の発電機、
- 第1の膨張部材の下流に配置され、且つ第2の膨張部材によって膨張された第1の作動流体の流れのために構成された少なくとも1つの第7のチャネル、
- 第2の冷熱流の流れのために構成された少なくとも1つの第8のチャネルであって、前記第7のチャネルと熱交換関係にあり、それにより、動作中、第7のチャネル内において流れる第2の作動流体は、第2の冷熱流に対して、少なくとも部分的に凝縮される、少なくとも1つの第8のチャネル、
- 前記第7のチャネルの下流に配置され、且つ第7のチャネルを出る第2の作動流体の圧力を第2の低圧力から第2の高圧力まで上昇させるように構成された第2の昇圧部材
を含み、
- 第8のチャネルは、第4のチャネルの下流に配置され、且つ第4のチャネルと流体連通して置かれ、それにより、第4のチャネルを出る第1の冷熱流は、第8のチャネル内に導入される第2の冷熱流を形成する、電気エネルギー生産設備に関する。
特に、前記設備は、第3のチャネル及び/又は第4のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第10のチャネルであって、第3のチャネルから出る第1の作動流体が、第1のチャネル内に再導入される前に、少なくとも1つの第10のチャネル内に導入されるように構成される第10のチャネルも含み得る。代わりに又は加えて、前記設備は、第7のチャネル及び/又は第8のチャネルと熱交換関係にある少なくとも1つの第11のチャネルであって、第7のチャネルを出る第2の作動流体が、第5のチャネル内に再導入される前に、少なくとも1つの第11のチャネル内に導入されるように構成される第11のチャネルを含み得る。「天然ガス」という用語は、少なくともメタンを含む炭化水素を含有する任意の組成物を指す。この任意の組成物は、(何らかの処理又はスクラビング前の)「原料」組成物だけでなく、1つ又は複数の化合物を低減及び/又は除去するために部分的に、実質的に又は完全に処理された任意の組成物も含み、この1つ又は複数の化合物には、硫黄、二酸化炭素、水、水銀並びに特定の重炭化水素及び芳香族炭化水素が含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、純粋に非限定的な例として与えられ、且つ添付の図面を参照して行われる以下の説明により、一層よく理解されるであろう。
本発明の一実施形態による、電気エネルギーを生成するためのプロセスを概略的に描写する。 本発明の別の実施形態による、電気エネルギーを生成するためのプロセスを概略的に描写する。 本発明の別の実施形態による、電気エネルギーを生成するためのプロセスを概略的に描写する。 本発明の別の実施形態による、電気エネルギーを生成するためのプロセスを概略的に描写する。 本発明の別の実施形態による、電気エネルギーを生成するためのプロセスを概略的に描写する。 本発明の別の実施形態による、電気エネルギーを生成するためのプロセスを概略的に描写する。 本発明の実施形態によるプロセスの交換図を示す。
図1は、第1のランキンサイクルと、第2のランキンサイクルとを組み合わせて、冷熱流、すなわち冷熱源として使用される炭化水素流F1、F2から冷熱を回収することにより、電気を発生させるためのプロセスを概略的に描写する。ランキンサイクルは、少なくとも1つの熱交換装置で実行され、この装置は、いくつかの流体の流れに適した、前記流体間で直接的又は間接的な熱交換が可能なチャネルを含む任意の装置であり得る。
本発明によるプロセスは、2つのランキンサイクルの場合において以下に述べる原理と同じ原理に従って組み合わされた3つ以上のランキンサイクルを含む場合があることを理解されたい。
特に、冷熱流F2、F1は、天然ガスであり得る。
以下で詳述される実施形態では、プロセスの様々な流体は、1つ又は複数のろう付けされた、プレート式及びフィン式の、有利にはアルミニウム製の熱交換器に流れる。これらの交換器により、小さい温度差の下で圧力損失を減らして作動することが可能になることで、上述した液化プロセスのエネルギー性能を向上させる。プレート式交換器には、限られた体積で大きい交換面を提供する非常にコンパクトな装置が得られるという利点もある。
これらの交換器は、長さ及び幅の二次元で延在するプレートのスタックを含むことでいくつかの一連のチャネルのスタックを構成する。熱発生流体の循環、この場合にはサイクルの作動流体の循環を目的としたものもあれば、冷却流体の循環、この場合には気化させる液化天然ガスなどの極低温液体の循環を目的としたものもある。
熱交換波又はフィンなどの熱交換構造は、概して、交換器のチャネルに配置される。これらの構造は、交換器のプレート間に延在するフィンを含み、交換器の熱交換面を増やす。
しかしながら、プレート式交換器、シェルアンドチューブ式交換器又はコアインケトル式アセンブリ、すなわち冷却流体が気化するシェルに埋め込まれたプレート式交換器若しくはプレートアンドフィン式交換器など、他のタイプの交換器が使用可能であることに留意されたい。
交換器がチューブ式交換器である場合、チャネルは、チューブ内、チューブの周囲及びチューブ間の空間によって形成される場合があることに留意されたい。
図1は、第1のランキンサイクルが第1の交換器E1及び第2の交換器E2によって実行される一実施形態を概略的に描写する。
有利には、交換器E1、E2は、プレートに直交するいわゆるスタック方向に離間されて互いに重ね合わせて平行に配置されたいくつかのプレートのスタック(図示せず)をそれぞれ含む。このようにして、プレートを介して熱交換関係になるプロセス流体のための複数のチャネルが得られる。2つの隣接したプレート間に1つのチャネルが形成される。好ましくは、2つの連続するプレート間の間隔は、各連続するプレートの長さ及び幅と比較して小さく、これにより、交換器の各チャネルは、平らな平行六面体の形状を有する。同じ流体の循環を目的としたチャネルは、一連のチャネルを形成する。各交換器は、全体的な流れ方向zに平行な様々なプロセス流体を流すように構成されたいくつかの一連のチャネルを含み、1つの一連のチャネルは、全体的又は部分的に、別の一連のチャネルの全部又は一部と交互に且つ/又は隣接して配置される。
プレートの縁部に沿ったチャネルのシーリングは、概して、プレート上に固定された短手方向及び長手方向のシーリングバーによって確保される。短手方向のシーリングバーは、チャネルを完全に塞がず、流体を導入し、除去するための入口アパーチャ及び出口アパーチャが残してある。これらの入口アパーチャ及び出口アパーチャは、概して、半管状の形状のマニホールドによって連結され、同じ一連のチャネルのすべてで均一な流体の分配及び回収が確保される。以下の本文では、1つのチャネル又は少なくとも1つのチャネルについて言及するが、チャネルは、同じ流体の流れのための一連のいくつかのチャネルの一部を形成し得ることを理解されたい。
これらの構造上の特徴は、全体的又は部分的に、本特許出願に記載の他の交換器にあてはまることを理解されたい。
第1の交換器E1は、第1のランキンサイクルにおいて気化器としての役割を果たす。図1に見られるように、第1の作動流体W1は、少なくとも1つの第1のチャネル1を通して入口1aから出口1bに流れる。第1の温熱流は、入口21から出口22へと第1の交換器内に導入される。第1の作動流体W1は、第1の温熱流C1との熱交換によって加熱され、少なくとも部分的に気化される。
第1の交換器E1を出た後、気化された第1の作動流体W1は、第1の発電機Gに結合された第1の膨張部材、好ましくはタービン内で膨張され、この第1の発電機は、膨張した流体によって発生された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。
膨張後、第1の作動流体W1は、少なくとも1つの第3のチャネル3の入口31から出口32へと第2の熱交換器E2に入る。
第1の作動流体W1は、第2の交換器E2の少なくとも1つの第4のチャネル4を入口41から出口42に流れる第1の冷熱流F1と熱交換関係になる。第1の作動流体W1は、第1の冷熱流F1を加熱することにより凝縮され、出口32を介して液体状で出て、続いてポンプなどの昇圧部材によって加圧した後、第1の交換器E1内に再送達され、これにより第1のサイクルを終える。
第1の膨張部材での膨張の結果として生じた第1の作動流体W1は、場合により、二相の状態であり得、第2の交換器E2の上流で液体相とガス相とに分離して又は分離せずに導入され得ることに留意されたい。
「温熱流」又は「冷熱流」という用語は、別の流体との熱交換による温熱源又は冷熱源を提供する1つ又は複数の流体によって形成された流れを指す。
加えて、第2のランキンサイクルが実行され、好ましくは第1の作動流体W1の組成物と異なる組成物の第2の作動流体W2を使用する。第2の作動流体W2は、入口51を介して出口52へと第3の交換器E3内に導入され、少なくとも1つの第5のチャネル5に流れ、そこで加熱され、少なくとも1つの第6のチャネル6を、入口61と出口62との間で流れる第2の温熱流C2との熱交換により、少なくとも部分的に気化される。
第2の作動流体W2は、第1のサイクルと同じ原理に従って膨張され、場合により二相の状態において且つ場合により相を分離させて、少なくとも1つの第7のチャネル7の入口71から出口72へと第4の熱交換器E4内に導入され、このチャネル内において、少なくとも1つの第8のチャネル8に流れる第2の冷熱流F2を加熱することによって凝縮される。第4の交換器E4は、第2のサイクルの凝縮器を形成する。出口72から液体状で得られた第2の作動流体W2は、ポンプで送られ、チャネル5の入口51を介して再導入され、これにより第2のサイクルを終える。
図1は、とりわけ、有利な一実施形態を表し、この実施形態では、凝縮されてチャネル3から出る第1の作動流体W1は、第2の交換器E2内に再導入されて、第1のチャネル1内に再導入される前に少なくとも1つの第10のチャネル10内で循環することに留意されたい。この構成は、第1の作動流体W1が純物質ではなく、いくつかの構成成分の混合物である場合に好都合である。なぜなら、それは、第1の作動流体W1が第2の交換器E2を出る温度をさらに上昇させるという利点を提供するからである。
同じ原理に従い、凝縮されてチャネル7から出る第2の作動流体W2も、第3の交換器の第5のチャネル5内に再導入される前に、第4の交換器E4の少なくとも1つの第11のチャネル11内に再導入することができる。
凝縮された第1の作動流体及び凝縮された第2の作動流体のいずれか一方又は両方がこのような再導入の対象となり得る。すでに説明したように、凝縮された流体を、該当する交換器内に再導入することにより、それらを加熱することができ、温端部での流体の出口温度を最大化し、これにより膨張中に電気を発生させることができる。有利には、再導入を作動流体ごとに実行することでプロセスがさらによりエネルギー的に好都合になる。
凝縮交換器内に流路を追加するというこの原理は、本特許出願に記載される他の実施形態に適用可能である。
代わりに、第1の作動流体W1及び第2の作動流体W2を、第2の交換器及び第4の交換器内に流路を追加せずに、第1の交換器及び第3の交換器内にそれぞれ直接導入することが想定され得る(図2)。
本発明によれば、第1のランキンサイクルの第1の冷熱流F1は、第2のランキンサイクルから得られた第2の冷熱流F2によって形成される。すなわち、同じ冷熱流が直列でサイクルに送給され、その中で徐々に気化され、第2の作動流体W2及び第1の作動流体W1に対して、すなわち前記流体との熱交換によって加熱される。そのため、冷熱流Fは、このように、場合により二相の状態であり得る。
このような配置により、チャネル4内の冷熱流F1の入口温度と、第8のチャネル8の出口での冷熱流F2の温度との間の温度勾配全体にわたり、冷熱のより効率的な回収が確実になる一方、冷熱流を再ガス化することが可能になる。具体的には、冷熱流からのフリゴリーの回収は、チャネル4、8の、冷熱流の温度レベルが異なる部分で別々に実行される。次に、これらの温度レベル並びに2つのサイクルのそれぞれに選択された高圧レベル及び低圧レベルに適した沸騰温度を有するように、第1の作動流体及び第2の作動流体のそれぞれの特徴を最適に適合させ得る。これにより、とりわけ加熱される冷熱流F1の特徴、とりわけその圧力、温度、組成等の関数としての作動流体の温度、圧力及び/又は組成物を調節することにより、プロセスのエネルギー収量を増やすための非常に広い自由度が与えられる。
第1のランキンサイクル(チャネル4)で第1の流体W1と熱交換することにより、第1の冷熱流F1を全体的又は部分的に気化させること及び/又は加熱することが可能であることに留意されたい。第2のランキンサイクル(チャネル8)で第2の流体W2と熱交換することにより、第2の冷熱流F2は、全体的又は部分的に気化され得る。
1つの可能性によれば、第1の冷熱流F1は、少なくとも1つの第4のチャネル4内でのみ加熱され、第8のチャネル8内で気化されるのは、第2の冷熱流F2である。第1のサイクルの冷熱源は、第1の冷熱流の脱サブクール化の顕熱のみである。
別の可能性によれば、第1の冷熱流F1は、少なくとも1つの第4のチャネル4内で部分的に気化される。第1のサイクルの冷熱源は、第1の冷熱流の脱サブクール化の顕熱及び第1の冷熱流の気化潜熱の一部である。
別の可能性によれば、第1の冷熱流F1は、少なくとも1つの第4のチャネル4内でのみ気化される。すなわち、第1の冷熱流は、完全に気化されて第4のチャネル4を出る。第1のサイクルの冷熱源は、第1の冷熱流の脱サブクール化の顕熱及び第1の冷熱流の気化潜熱の全部であり、場合により気化された第1冷熱流の加熱顕熱も含まれる。
第1の冷熱流F1も第4のチャネル4内で部分的に気化され得、第2の冷熱流F2は、第8のチャネル8内で部分的に気化され得る。
有利には、82で第8のチャネル8から出る第2の冷熱流F2は、第5の交換器E5の少なくとも1つの第9のチャネル9内に導入されて、そこで、第3の温熱流C3に対して加熱を継続する。これは、交換器E4の出口82で得られた温度があまりにも低温であり、天然ガス分配ネットワークのパイプを形成する材料と適合しない場合に有利である。
採用される構成に応じて、出口82又は92から回収される冷熱流F2は、流体分配ネットワーク(図1の100における)、特に天然ガスなどの炭化水素を分配するためのネットワークの少なくとも1つのパイプに送給される。
好ましくは、凝縮チャネル3、7の入口及び出口は、ステップc)及びステップg)中、第1の作動流体W1及び第2の作動流体W2が第1の冷熱流F1及び第2の冷熱流F2に対してそれぞれ向流方向に流れるように配置される。好ましくは、サイクルの温熱流C1、C2は、各サイクルで気化される作動流体に対して向流方向に流れる。好ましくは、第3温熱流C3は、場合により、チャネル9に流れる冷熱流F2に対して向流方向に流れる。
これらの流体の流れの方向により、作動流体W1及びW2の出口温度を最大にすることが可能になり、これにより膨張中にタービンによって送達される電力を最大にする。
図1及び図2は、互いに物理的に別個の実体を形成する交換器、すなわちプレート及びチャネルの少なくとも1つの別個のスタックをそれぞれが形成する交換器内でランキンサイクルが実行される構成を図示する。
本発明に関連して、同じスタック内に流体チャネルのいくつかを配置することも可能である。これは、特に、ろう付けされたプレート式交換器の場合を想定することができ、いくつかのランキンサイクルの組み合わせを実行する設備の複雑さ及び製造コストを低減することが可能になる。
そのため、図3は、第1の交換器E1及び第3の交換器E3が場合により第5の交換器E5と共に単一の共通の交換器Eを形成する一実施形態を表す。図示される場合において、通路1、2、5、6及び9は、同じ交換器Eの一部を形成する。
好ましくは、第1の作動流体W1は、前記交換器Eの冷端部に位置し、且つ交換器Eの最も低い温度を有する第1の入口1aから導入される。第2の温熱流C2は、前記交換器Eの温端部に位置する第2の入口61であって、交換器Eの最も高い温度を有する第2の入口61から、交換器Eの冷端部に配置された第2の出口22に導入される。
「冷端部」という用語は、交換器内のすべての温度の最も低い温度で流体が導入される、交換器への入口点を意味する。「温端部」という用語は、この交換器内のすべての温度の最も高い温度で流体が導入される、交換器への入口点を意味する。
チャネル7から直接又は追加のチャネル11を介して得られた第2の作動流体W2は、交換器Eの冷端部と温端部との間で流れ方向zに位置する第1の中間レベルに配置された第3の入口51を介して交換器E内に導入される。
第2の冷熱流F2は、任意選択的に、第1の中間レベルと交換器Eの温端部との間に位置する第2の中間レベルに配置された第4の入口91を介して交換器E内に導入することができる。
具体的には、流体が直列に流れるある一連のチャネル及び別の一連のチャネルを考慮する場合、前記ある一連のチャネルは、それぞれ対応する別の一連のチャネルの延長を形成し、したがって交換器Eの1つの同じチャネルが2つの同じプレート間に形成される。そのため、図3によれば、第2の一連のチャネル2は、交換器Eの同じプレート間に形成されると共に、第6の一連のチャネル6と一続きで配置される。このように、チャネル2及びチャネル6は、交換器Eの2つの同じプレート間に境界が定められた交換器Eの1つの同じチャネルを形成し、そこでは、温熱流C2が入口61から出口22に流れる。
異なる流体が流れるある一連のチャネル及び別の一連のチャネルを考慮する場合、これらのチャネルは、同じスタック内で隣接して又は隣接せずに重ね合わされる。これは、図1のチャネル5、1又はさらに9の場合である。
図4は、第2の交換器E2及び第4の交換器E4が同じ共通の交換器E’を形成する一実施形態を表す。第1の交換器E1及び第3の交換器E3は、同じ交換器Eを形成するが、別々のままでもあり得る。
冷熱流F1を循環させるためのチャネル4及び8は、互いに一続きで配置される。
図4に見られるように、第1の冷熱流F1は、他の交換器E’内で温度が最も低い、交換器E’の冷端部に位置する第5の入口41から導入される。好ましくは、ステップf)で膨張された第2の作動流体W2は、場合により二相の形態において、他の交換器E’の温端部に位置する、他の交換器E’の最も高い温度を有する第6の入口71から他の交換器E’内に導入され、ステップb)で膨張された第1の作動流体W1は、場合により二相の形態において、他の交換器E’の冷端部と温端部との間に位置する第3の中間レベルに配置された第7の入口31から導入される。
好ましくは、第2の作動流体W2は、交換器E’の第3の中間レベルと温端部との間において、冷熱流の全般的な流れ方向zに位置する第4の中間レベルに配置された第3の出口72を介して他の交換器E’を出る。
交換器の冷端部と温端部との間の中間レベルでの入口及び出口のこれらの配置により、交換器E及び/又はE’の冷端部から温端部まで、様々な流体の入口温度及び出口温度の上昇順序を尊重することが可能になる。
図3又は図4による構成の第5の交換器E5は、交換器Eとは別個のままであることが想定され得ることに留意されたい。
特定の一実施形態によれば、第1のサイクルの第1の膨張部材及び第2のサイクルの第2の膨張部材の両方に結合された同じ発電機(図示せず)を使用し得る。したがって、これにより、発電機が省かれ、設備が単純化される。2つの発電サイクルが概して同時の動作モードを有するため、この配置が可能である。
有利には、冷熱流F2、F1は、モル分率単位で少なくとも60%、好ましくは少なくとも80%のメタン(CH)を含むことが好ましい炭化水素の流れ、特に天然ガスの流れから形成される。天然ガスは、任意選択的に、エタン(C)、プロパン(C)、ブタン(nC10)若しくはイソブタン(iC10)又は窒素を好ましくは0~10%(モル%)の含有量で含み得る。本発明のプロセスにより、天然ガスを分配ネットワーク内に注入する前に必要な再ガス化を実行しつつ、同時に液化天然ガスのフリゴリーを高める。
本発明によるプロセスに別の性質の冷熱流を送給して使用前に再気化することが有利な場合がある。特に、極低温液体、例えば液体酸素、液体窒素又は液体水素を使用することができる。このような液体の気化は、製造プラントが停止したときでもガス供給を確実に継続することができ、液体貯蔵の構築に費やされるエネルギーのいくらかを節約することができる。これらの構成成分の気化温度が天然ガスの気化温度よりもはるかに低いため、前述の説明の1つに従い、3つ以上のランキンサイクルを組み合わせてプロセスを実行することが有利な場合がある。
好ましくは且つ気化される流体がLNGである場合、第1の作動流体W1及び第2の作動流体W2は、有機流体、すなわち炭化水素などの1つ又は複数の有機成分を含む流体である。
本発明によるプロセスのランキンサイクルは、有機サイクルでないことも考えられる。
気化される極低温液体が、LNGの沸点よりも沸点の低い構成成分を有する場合、最も低い温度で作動するサイクルの作動流体は、有機成分の全部又は一部に加えて又はこれらに置き換えて、水素、窒素、アルゴン、ヘリウム又はネオンなどの1つ又は複数の成分を含む場合がある。したがって、有機成分がない作動流体を用いた作動を想定することが可能である。
第1の可能性によれば、性質の異なる純物質を用いて、第1の流体W1及び/又は第2の流体W2を形成し得る。特に、エチレンを第1の作動流体W1として、エタンを第2の作動流体W2として用い得る。この選択は、これらの構成成分の蒸気圧が、ろう付けされたアルミニウム製交換器及び膨張タービン部品の優れた機械的強度と適合するLNGが気化する温度範囲で飽和するという物理的特性によって説明される。したがって、ORCサイクルでこのような成分を使用すると、コンパクト且つ効率的なシステムを設計することが可能になる。
本発明に関連して、組成が異なる作動流体を様々なランキンサイクルで使用することが優先されるが、組成が同じ作動流体を使用し、その後、これらの流体の動作圧力を適切に調節することもやはり考えられることに留意されたい。これは、サイクルの冷熱流と温熱流との間の温度差が比較的小さい場合、例えば、第2の冷熱流が、非常に高圧で液化されたガスであり、第1の温熱流が、十分に低い温度における海水であるときに可能である。
別の可能性によれば、第1の炭化水素混合物及び第2の炭化水素混合物であって、メタン、エチレン(C)、プロパン、エタン、ブタン又はイソブタン、ブテン及びプロピレンから選択される少なくとも2つの炭化水素をそれぞれ含有することが好ましい第1の炭化水素混合物及び第2の炭化水素混合物をそれぞれ含む混合作動流体を用いることができる。第1の作動流体W1及び第2の作動流体W2は、任意選択的に、有機成分に加えて又は有機成分に置き換えて、水素、窒素、アルゴン、ヘリウム及びネオンから選択される少なくとも1つの追加成分を含むことができ、これは、特に、気化される極低温液体の沸点がメタンの沸点よりも低い場合にあてはまる。
混合作動流体を使用することにより、交換器の長さに応じて各点での冷熱流と作動流体との間の温度差を低減することにより、冷熱流体と温熱流体との間の熱交換の不可逆性に関連するエネルギー損失を低減することが可能になる。各流体の組成物、膨張前及び膨張後の圧力及び/又は温度は、可能な限り最良のエネルギー回収が確実になるように適合させることができる。
作動流体を混合する場合、すなわち作動流体が混合物である場合、作動流体は、非常に低温で液体交換器を出て、次に凝縮された流体を加熱し、温端部での出口温度を最大にするために、したがってタービンで流体が膨張する間の発電量を最大にするために、関係する交換器内にそれらを再導入することが有利であることに留意されたい。
特に、第1の炭化水素混合物の成分のモル分率(%)単位での割合は、以下の通りであり得る(モル%)。
メタン:20%~60%、好ましくは30%~50%
プロパン:0~20%、好ましくは0~10%
エチレン:20%~70%、好ましくは30%~60%
第2の炭化水素混合物の成分のモル分率(%)単位での割合は、以下の通りであり得る。
メタン:0~20%、好ましくは0~10%
プロパン:20%~60%、好ましくは30%~50%
エチレン:20%~60%、好ましくは30%~50%
イソブタン:0~20%、好ましくは0~10%
第1の温熱流C1、第2の温熱流C2及び/又は第3の温熱流C3は、好ましくは、交換器への入口温度が0℃よりも高い、好ましくは10℃~30℃の海水で形成されることが好ましい。
第1の温熱流C1、第2の温熱流C2及び/又は第3の温熱流C3は、任意選択的に、第2のチャネル2、第6のチャネル6及び/又は第12のチャネル12に直列で送給される流体の同じ温熱源に由来し得ることに留意されたい。
好ましくは、第1の冷熱流F1は、入口41において、-140℃~-170℃の温度で完全に液化されて導入される炭化水素流である。
第1の冷熱流F1が酸素、窒素又は水素などの別の性質の液体流体によって形成される場合、入口71での流体の温度は、貯蔵圧力におけるその平衡温度のオーダーであることが好ましい。
この温度で分配ネットワーク100内に導入するために、第2の冷熱流F2は、第2の交換器E2の出口42での温度が-85℃~-105℃であり、第4の交換器E4(又は適切な場合には交換器E’)の出口82での温度が-10℃~-20℃であり、且つ/又は第5の交換器E5(又は適切な場合には交換器E)の出口92での温度が5℃~50℃であることが好ましい。第2の冷熱流F2は、完全に気化されて出口82又は出口92を介して出ることが好ましい。
第2の冷熱流及び第1の冷熱流の圧力は、これらの冷熱流が流れるチャネル4、8、9の全体にわたって10~100バールであることが好ましい。
第1の作動流体W1は、第3のチャネル3内で凝縮された後、第1の温度T1を有することが好ましい。第2の作動流体W2は、第7のチャネル7内で凝縮された後、第2の温度T2を有し、このT2は、T1よりも高い。T2は、-60℃~-30℃であり、T1は、-110℃~-70℃であることが好ましい。
第1の作動流体W1は、0℃~-30℃の温度で第1のチャネル1から気化されて出て、及び/又は第2の作動流体W2は、5℃~25℃の温度で第5のチャネル5から気化されて出ることが好ましい。
第1の作動流体W1及び第2の作動流体W2は、第1の「低」圧力Lp1及び第2の「低」圧力Lp2で第3のチャネル3及び第7のチャネル7をそれぞれ出て、第1の「高」圧力Hp1及び第2の「高」圧力Hp2で第1のチャネル1及び第5のチャネル5にそれぞれ入ることが好ましい。
第1の高圧力Hp1及び/若しくは第2の高圧力Hp2は、10~40バールであり、且つ/又は第1の低圧力Lp1及び/若しくは第2の低圧力Lp2は、1~5バールであることが好ましい。第1の高圧力Hp1は、第1の低圧力Lp1よりも2.5~15の増倍率で高く、且つ/又は第2の高圧力Hp2は、第2の低圧力Lp2よりも2.5~15の増倍率で高いことがより好ましい。これらの値及び圧力比により、プロセスを流体のエンタルピー曲線に適合させ、平衡温度を最適に調節することが可能になる。作動圧力が高いほど、回収されるエネルギーの量が大きくなる。増倍率が少なくとも2.5であれば、十分に価値のある量のエネルギーの回収が可能になる。実際には、圧力は、膨張部材の容量によって制限される。
図5及び図6によって図示される特定の実施形態によれば、本発明によるプロセスは、少なくとも第3のランキンサイクルを第1のランキンサイクルと組み合わせて実行することもでき、それにより、この第3のサイクルにおいて流れる第3の作動流体は、第1のランキンサイクルの第1の温熱流を少なくとも部分的に形成する。
より具体的には、チャネルが別々の交換器内に配置される特定の場合を図示する図5に見られるように、第3の作動流体W3は、第3の高圧力Hp3で第6の交換器E6の少なくとも1つの第13のチャネル13内に導入され、チャネル13と熱交換関係にある交換器E6のチャネル内において流れる少なくとも第4の温熱流C4に対して、前記第3の作動流体W3の少なくとも一部が気化される。
少なくとも部分的に気化されてチャネル13から出る第3の作動流体W3は、第3の膨張部材内で第3の低圧力Lp3まで膨脹させ、このLp3は、Hp3よりも低く、上記の倍率及び範囲が適用可能である。
第3の膨張部材は、第3の発電機に接続され、この発電機は、電気エネルギーを発生させるために、任意選択的に、第1のサイクル及び/又は第2のサイクルに共通であり得る。
次に、膨張された第3の作動流体W3は、第2のチャネル2内に導入され、少なくとも第1のチャネル1内で気化する第1の作動流体W1に対して、少なくとも部分的に凝縮される。第2のチャネル2を出る第3の作動流体W3は、その圧力が第3の高圧力Hp3まで上昇した後、第13のチャネル13内に再導入され、これにより第3のサイクルを終える。
この実施形態により、プロセスのエネルギー収量をさらに高め、流体間の温度差及び前記温度差に関連する不可逆性を低減させることで、可能な限り多くのエネルギーを回収することが可能になる。
凝縮されてチャネル2から出る第3の作動流体は、第5の交換器の第13のチャネル13内に再導入される前に、交換器E1内に再導入することも可能であることに留意されたい(図6を参照されたい)。これは、第3の作動流体がいくつかの構成成分の混合物である場合に有利である。なぜなら、それは、第3の作動流体W3が第1の交換器E1を出る温度をさらに高くする可能性を提供するからである。
第1のランキンサイクルと第3のランキンサイクルとの間の組み合わせの同じモデルにおいて、別のランキンサイクルを第3のランキンサイクルと組み合わせること及び/又は別のランキンサイクルを第2のランキンサイクルと組み合わせることも想定され得る(図示せず)。
本発明によるプロセスの有効性を実証するために、シミュレーションを実行して、先行技術による単一のランキンサイクルを用いて得られるエネルギー収量(シミュレーション番号1)及び本発明の実施形態によるランキンサイクルの組み合わせを用いて得られるエネルギー収量(シミュレーション番号2及び番号3)を計算した。特に、サイクルの組み合わせにおいて使用される作動流体の性質の影響を評価した。
冷熱流は、メタン90.5%、エタン7.3%、プロパン1.5%、ブタン0.2%、イソブタン0.3%及び窒素0.2%(モル%)を含む天然ガスであった。シミュレーション番号2について、使用した交換器の構成は、図2によるものであり、シミュレーション番号3について、使用した交換器の構成は、図1によるものであった。
シミュレーション番号1(本発明外):
作動流体は、プロパンのみであった。作動流体W1の圧力は、気化交換器の入口で7.5バールであり、凝縮交換器の出口32で1.5バールであった。温熱流は、気化交換器の入口における圧力が5バール、温度が23℃の海水であった。
シミュレーション番号2(本発明):
第1の作動流体W1は、エチレンであった。第2の作動流体は、エタンであった。第1の作動流体W1の圧力は、入口1aで32バールであり、出口32で2バールであった。第2の作動流体W2の圧力は、入口51で27バールであり、出口72で5.7バールであった。天然ガスの圧力は、入口41で90バールであり、出口92で89バールであった。温熱流C1、C2、C3は、チャネル2、6及び12の入口及び出口での圧力が5バールの海水であった。表1は、異なるチャネルの入口又は出口で計算された流体温度を示す。
Figure 2022541335000002
シミュレーション番号3(本発明):
第1の作動流体W1は、エチレン53%、メタン41%及びプロパン6%(モル%)を含む炭化水素混合物であった。第2の作動流体W2は、エチレン46%、プロパン38%、メタン8%及びイソブタン8%(モル%)を含む炭化水素混合物であった。第1の作動流体W1の圧力は、入口101で31.0バールであり、出口92で1.8バールであった。第2の作動流体W2の圧力は、入口111で12.4バールであり、出口72で4.6バールであった。天然ガスの圧力は、入口41で90バールであり、出口82で89.5バールであった。温熱流C1、C2、C3は、チャネル2の入口及び出口での圧力が5バールの海水であった。表2は、異なるチャネルの入口又は出口で計算された流体温度を示す。
Figure 2022541335000003
シミュレーション番号1では、得られたエネルギー収量は、0.016kWh/Nmであった。
シミュレーション番号2では、第1のランキンサイクルのエネルギー収量は、0.0114kWh/Nmであり、第2のランキンサイクルのエネルギー収量は、0.0049kWh/Nmであり、すなわち、合計収量は、0.01634kWh/Nmとなり、シミュレーション番号1と比較して2%のオーダーで向上したことを表す。
シミュレーション番号3では、第1のランキンサイクルのエネルギー収量は、0.016kWh/Nmであり、第2のランキンサイクルのエネルギー収量は、0.011kWh/Nmであり、すなわち、合計収量は、0.027kWh/Nmとなり、シミュレーション番号1と比較して68%のオーダーで向上したことを表す。第1の作動流体及び第2の作動流体W2を混合させて使用することにより、液化天然ガスと作動流体との間の交換図が改良されることにより、プロセスの性能が著しく高められる。前述したような交換チャネルへの作動流体の再導入の概要もプロセスのエネルギー効率を高めることに寄与する。
図7は、交換熱(「熱流」)-温度(△H-T)交換図、すなわちエンタルピー曲線の比較を示し、一方は、シミュレーション番号2に従い、純粋な作動流体を用いたサイクルを組み合わせて得られたもの((a))であり、もう一方は、シミュレーション番号3に従い、混合作動流体を用いたサイクルを組み合わせて得られたもの((b))である。図示される図は、流量3000Nm/hの処理されたLNG(すなわち工業用装置の約1/100の規模)の場合に得られる。曲線A、B、C、Dは、2つのシミュレートされた構成のそれぞれについて、プロセスで加熱及び/又は気化される、LNGを含むすべての冷却流体(曲線A及び曲線C)及びプロセスで冷却及び/又は凝縮される、第1の作動流体及び第2の作動流体を含むすべての熱発生流体(曲線B及び曲線D)の、温度の関数としての交換熱量の変化を図示する。図5(b)では、複数の構成成分の混合物で構成された作動流体を使用することにより、平均温度差が著しく低減されることがわかり、これは、このサイクルの効率が高まることを説明するものである。
言うまでもなく、本発明は、本特許出願に記載され、図示される特定の例に限定されない。当業者の能力の範囲内において、本発明の範囲から逸脱することなく、他の変形形態又は実施形態も想定され得る。例えば、他の構成の交換器からの流体の注入及び抽出、他の流れ方向の流体、他のタイプの流体等が想定され得る。

Claims (21)

  1. 少なくとも1つの第1のランキンサイクル及び1つの第2のランキンサイクルを実行することにより、電気エネルギーを発生させるためのプロセスであって、前記サイクルは、流体の流れが熱交換関係に置かれるように構成されたいくつかのチャネルを含む少なくとも1つの熱交換装置内で実行され、前記第1のランキンサイクルは、
    a)第1の高圧力(Hp1)を有する第1の作動流体(W1)を少なくとも1つの第1のチャネル(1)内に導入し、且つ少なくとも前記第1のチャネル(1)と熱交換関係にある少なくとも1つの第2のチャネル(2)内において流れる少なくとも1つの第1の温熱流(C1)に対して、前記第1の作動流体(W1)の少なくとも一部を気化させるステップ、
    b)ステップa)から得られた前記第1の作動流体(W1)を前記第1のチャネル(1)から送達し、且つ電気エネルギーを発生させるために第1の発電機と協働する第1の膨張部材内において、Hp1よりも低い第1の低圧力(Lp1)まで膨張させるステップ、
    c)ステップb)で膨張された前記第1の作動流体(W1)を少なくとも1つの第3のチャネル(3)内に導入し、且つ少なくとも前記第3のチャネル(3)と熱交換関係にある少なくとも1つの第4のチャネル(4)内において流れる少なくとも1つの第1の冷熱流(F1)に対して、前記第1の作動流体(W1)の少なくとも一部を凝縮させるステップ、
    d)ステップc)で少なくとも部分的に凝縮された前記第1の作動流体(W1)を前記第3のチャネル(3)から送達し、前記第1の作動流体(W1)の圧力を前記第1の高圧力(Hp1)まで上昇させ、且つ前記第1のチャネル(1)内に再導入するステップ
    を含み、及び前記第2のランキンサイクルは、
    e)第2の高圧力(Hp2)を有する第2の作動流体(W2)を少なくとも1つの第5のチャネル(5)内に導入し、且つ前記第5のチャネル(5)と熱交換関係にある少なくとも1つの第6のチャネル(6)内において流れる少なくとも1つの第2の温熱流(C2)に対して、前記第2の作動流体(W2)の少なくとも一部を気化させるステップ、
    f)ステップe)で少なくとも部分的に気化された前記第2の作動流体(W2)を前記第5のチャネル(5)から送達し、且つ電気エネルギーを発生させるために第2の発電機と協働する第2の膨張部材内において、Hp2よりも低い第2の低圧力(Lp2)まで膨張させるステップ、
    g)ステップf)で膨張された前記第2の作動流体(W2)を少なくとも1つの第7のチャネル(7)内に導入し、且つ少なくとも前記第7のチャネル(7)と熱交換関係にある少なくとも1つの第8のチャネル(8)内において流れる少なくとも1つの第2の冷熱流(F2)に対して、前記第2の作動流体(W2)の少なくとも一部を凝縮させるステップ、
    h)ステップg)で少なくとも部分的に凝縮された前記第2の作動流体(W2)を前記第7のチャネル(7)から送達し、前記第2の作動流体(W2)の圧力を前記第2の高圧力(Hp2)まで上昇させ、且つステップg)で少なくとも部分的に凝縮された前記第2の作動流体(W2)を前記第5のチャネル(5)内に再導入するステップ
    を含む、プロセスにおいて、ステップc)後に前記第4のチャネル(4)を出る前記第1の冷熱流(F1)は、前記第8のチャネル(8)内に導入され、前記第1の冷熱流(F1)は、したがって、前記第2のランキンサイクルの前記第2の冷熱流(F2)を形成することを特徴とするプロセス。
  2. 前記第1の冷熱流(F1)は、-100℃未満の温度で前記少なくとも1つの第4のチャネル(4)内に導入されることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
  3. ステップc)において、前記第1の作動流体(W1)は、前記第1の冷熱流(F1)に対して向流方向に流れ、及び/又はステップg)において、前記第2の作動流体(W2)は、前記第2の冷熱流(F2)に対して向流方向に流れることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプロセス。
  4. 前記第1の冷熱流(F1)は、
    - 前記第4のチャネル(4)内で前記第1の流体(W1)との熱交換によって加熱され、及び前記第2の冷熱流(F2)は、前記第8のチャネル(8)内で前記第2の流体(W2)との熱交換によって完全に気化されるか、
    - 前記第1の冷熱流(F1)は、前記第4のチャネル(4)内で前記第1の流体(W1)との熱交換によって部分的に気化され、及び前記第2の冷熱流(F2)は、前記第8のチャネル(8)内で前記第2の流体(W2)との熱交換によって少なくとも部分的に気化されるか、
    - 前記第1の冷熱流(F1)は、前記第4のチャネル(4)内でのみ加熱され、及び前記第2の冷熱流(F2)は、前記第8のチャネル(8)内で少なくとも部分的に気化されるか
    のいずれかであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記第1のランキンサイクル及び前記第2のランキンサイクルは、有機サイクルであり、前記第1の作動流体(W1)及び前記第2の作動流体(W2)は、第1の炭化水素混合物及び第2の炭化水素混合物をそれぞれ含み、前記第1の炭化水素混合物及び前記第2の炭化水素混合物は、好ましくは、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、ブテン及びイソブタンから選択される少なくとも2つの炭化水素を、任意選択的に窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素及びネオンから選択される少なくとも1つの追加成分を追加してそれぞれ含有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記第1のランキンサイクル及び前記第2のランキンサイクルは、有機サイクルであり、前記第1の作動流体(W1)及び前記第2の作動流体(W2)は、第1の炭化水素及び第2の炭化水素からそれぞれなる純物質であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記第8のチャネル(8)を出る前記第2の冷熱流(F2)は、少なくとも1つの第9のチャネル(9)内に導入されて、そこで、前記第9のチャネル(9)と熱交換関係にある少なくとも1つの第12のチャネル内において流れる第3の温熱流(C3)に対して加熱されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記第1の温熱流(C1)、前記第2の温熱流(C2)及び/又は前記第3の流れ(C3)は、海水、好ましくは0℃よりも厳密に高い温度、好ましくは10℃~30℃で前記第2のチャネル(2)、前記第6のチャネル(6)及び/又は前記第12のチャネル(12)内に導入された海水で形成され、前記海水は、任意選択的に、前記チャネル内に導入される前に加熱ステップを経ていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記第1の高圧力(Hp1)は、2.5~15の増倍率で前記第1の作動流体(W1)の前記第1の低圧力(Lp1)よりも高く、且つ/又は前記第2の高圧力(Hp2)は、2.5~15の増倍率で前記第2の作動流体(W2)の前記第2の低圧力(Lp2)よりも高く、前記第1の高圧力(Hp1)及び/若しくは前記第2の高圧力(Hp2)は、10~40バールであり、且つ/又は前記第1の低圧力(Lp1)及び/若しくは前記第2の低圧力(Lp2)は、5~15バールであることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. ステップd)において、前記第3のチャネル(3)を出る前記第1の作動流体(W1)は、前記第1のチャネル(1)内に再導入される前に、前記第3のチャネル(3)及び/又は前記第4のチャネル(4)と熱交換関係にある少なくとも1つの第10のチャネル(10)内に導入され、及び/又はステップh)において、前記第7のチャネル(7)を出る前記第2の作動流体(W2)は、前記第5のチャネル(5)内に再導入される前に、前記第7のチャネル(7)及び/又は前記第8のチャネル(8)と熱交換関係にある少なくとも1つの第11のチャネル(11)内に導入されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記第1の冷熱流(F1)は、液化天然ガスなどの液化炭化水素流又は液化窒素流、液化酸素流、液化水素流から選択される極低温液体流であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記第1の冷熱流(F1)は、-140℃~-170℃の温度において、完全に液化されて前記第4のチャネル(4)内に導入される液化天然ガスなどの液化炭化水素流であり、及び前記第2の冷熱流(F2)は、5℃~50℃の温度において、完全に気化されて前記第8のチャネル(8)及び/又は前記第9のチャネル(9)を出ることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 前記第1の作動流体(W1)は、第1の温度(T1)で前記第1のチャネル(1)内に導入され、及び前記第2の作動流体(W2)は、前記第1の温度(T1)よりも高い第2の温度(T2)で前記第5のチャネル(5)内に導入され、好ましくは、T1は、-110℃~-70℃であり、及びT2は、-60℃~-30℃であることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 前記第1のチャネル、前記第2のチャネル、前記第3のチャネル、前記第4のチャネル、前記第5のチャネル、前記第6のチャネル、前記第7のチャネル、前記第8のチャネル、前記第9のチャネル、前記第10のチャネル、前記第11のチャネル及び/又は前記第12のチャネルは、ろう付けされたプレート式の少なくとも1つの熱交換器の一部を形成し、前記交換器は、いくつかの平行なプレートであって、それらの間で前記交換器内の一連のいくつかのチャネルの境界を定めるように離間されたいくつかの平行なプレートのスタックを含むことを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載のプロセス。
  15. 前記第1のチャネル(1)及び前記第2のチャネル(2)は、第1の熱交換器(E1)の一部を形成し、前記第3のチャネル(3)及び前記第4のチャネル(4)は、場合により前記第10のチャネル(10)と共に、第2の熱交換器(E2)の一部を形成し、前記第5のチャネル(5)及び前記第6のチャネル(6)は、第3の熱交換器(E3)の一部を形成し、且つ前記第7のチャネル(7)及び前記第8のチャネル(8)は、場合により前記第11のチャネル(11)と共に、第4の交換器(E4)の一部を形成し、前記交換器は、物理的に別個の実体を形成することを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載のプロセス。
  16. 前記第1のチャネル(1)及び前記第2のチャネル(2)、前記第5のチャネル(5)及び前記第6のチャネル(6)並びに場合により前記第9のチャネル(9)は、同じ熱交換器(E)の一部を形成し、前記第1の作動流体(W1)は、前記交換器(E)の冷端部に位置し、且つ前記交換器(E)の最も低い温度を有する第1の入口(1a)から導入され、前記第2の温熱流(C2)は、前記交換器(E)の温端部に位置し、且つ前記交換器(E)の前記冷端部に配置された第2の出口(22)までの前記交換器(E)の最も高い温度を有する第2の入口(61)から導入され、及び前記第7のチャネル(7)から得られた前記第2の作動流体(W2)は、前記冷端部と前記温端部との間に位置する前記交換器(E)の第1の中間レベルに配置された第3の入口(51)を介して前記交換器(E)内に導入され、前記第2の冷熱流(F2)は、場合により、前記第1の中間レベルと前記交換器(E)の前記温端部との間に位置する第2の中間レベルに配置された第4の入口(91)を介して前記交換器(E)内に導入されることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載のプロセス。
  17. 前記第3のチャネル(3)、前記第4のチャネル(4)、前記第7のチャネル(7)及び前記第8のチャネル(8)は、同じ他の交換器(E’)の一部を形成し、前記第1の冷熱流(F1)は、前記他の交換器(E’)の冷端部に位置し、且つ前記交換器(E’)の最も低い温度を有する第5の入口(41)から導入され、ステップf)で膨張された前記第2の作動流体(W2)は、前記他の交換器(E’)の温端部に位置し、且つ前記他の交換器(E’)の最も高い温度を有する第6の入口(71)から前記他の交換器(E’)内に導入され、ステップb)で膨張された前記第1の作動流体(W1)は、前記他の交換器(E’)の前記冷端部と前記温端部との間に位置する第3の中間レベルに配置された第7の入口(31)から前記他の交換器(E’)内に導入されることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. 前記第1の冷熱流(F1)は、-180℃未満の温度、好ましくは-180℃~-253℃で前記第4のチャネル(4)内に導入される極低温液体流であることを特徴とする、請求項1~17のいずれか一項に記載のプロセス。
  19. i)第3の高圧力(Hp3)で第3の作動流体(W3)を少なくとも1つの第13のチャネル(13)内に導入し、且つ少なくとも1つの第4の温熱流(C4)に対して、前記第3の作動流体(W3)の少なくとも一部を気化させるステップ、
    j)ステップi)で少なくとも部分的に気化された前記第3の作動流体(W3)を前記少なくとも1つの第13のチャネル(13)から送達し、且つ電気エネルギーを発生させるために第3の発電機と協働する第3の膨張部材内において、Hp3よりも低い第3の低圧力(Lp3)まで膨張させるステップ、
    k)前記第1のランキンサイクルの前記第1の温熱流(C1)を少なくとも部分的に形成するために、ステップf)で膨張された前記第3の作動流体(W3)を前記第2のチャネル(2)内に導入し、且つ前記第1のチャネル(1)内で気化する少なくとも前記第1の作動流体(W1)に対して、前記第3の作動流体(W3)の少なくとも一部を凝縮させるステップ、
    l)ステップk)で少なくとも部分的に凝縮された前記第3の作動流体(W3)を前記第2のチャネル(2)から送達し、且つ前記第3の高圧力(Hp3)まで圧力を上昇させた後、前記第13のチャネル(13)内に再導入するステップ
    を含む第3のランキンサイクルを実行することを特徴とする、請求項1~18のいずれか一項に記載のプロセス。
  20. 前記第1の発電機、前記第2の発電機及び/又は前記第3の発電機は、1つの同じ発電機に一体化され、前記第1の膨張部材、前記第2の膨張部材及び/又は前記第3の膨張部材は、前記同じ発電機に結合され、それにより、前記発電機は、前記第1のランキンサイクル、前記第2のランキンサイクル及び/又は前記第3のランキンサイクルから電気エネルギーを同時に発生させることを特徴とする、請求項1~19のいずれか一項に記載のプロセス。
  21. 第1のランキンサイクル及び第2のランキンサイクルを実行するための手段を含む電気エネルギー生産設備であって、流体の流れが熱交換関係にされるように構成されたいくつかのチャネルを含む少なくとも1つの熱交換装置を含み、前記第1のランキンサイクルを実行するための前記手段は、
    - 第1の作動流体(W1)の流れのために構成された少なくとも1つの第1のチャネル(1)、
    - 第1の温熱流(C1)の流れのために構成された少なくとも1つの第2のチャネル(2)であって、前記第1のチャネル(1)と熱交換関係にあり、それにより、動作中、前記第1のチャネル(1)内に導入された前記第1の作動流体(W1)は、前記第1の温熱流(C1)に対して、少なくとも部分的に気化される、少なくとも1つの第2のチャネル(2)、
    - 前記第1のチャネル(1)の下流に配置され、且つ前記第1のチャネル(1)を出る前記第1の作動流体(W1)の圧力を第1の高圧力(Hp1)から第1の低圧力(Lp1)まで低下させるように構成された第1の膨張部材、
    - 前記第1の膨張部材に結合された第1の発電機、
    - 前記第1の膨張部材の下流に配置され、且つ前記第1の膨張部材によって膨張された前記第1の作動流体(W1)の流れのために構成された少なくとも1つの第3のチャネル(3)、
    - 第1の冷熱流(F1)の流れのために構成された少なくとも1つの第4のチャネル(4)であって、前記第3のチャネル(3)と熱交換関係にあり、それにより、動作中、前記第3のチャネル(3)内に導入された前記第1の作動流体(W1)は、前記第1の冷熱流(F1)に対して、少なくとも部分的に凝縮される、少なくとも1つの第4のチャネル(4)、
    - 前記第3のチャネル(3)の下流に配置され、且つ前記第3のチャネル(3)を出る前記第1の作動流体(W1)の圧力を前記第1の低圧力(Lp1)から前記第1の高圧力(Hp1)まで上昇させるように構成された第1の昇圧部材
    を含み、及び前記第2のランキンサイクルを実行するための前記手段は、
    - 第2の作動流体(W2)の流れのために構成された少なくとも1つの第5のチャネル(5)、
    - 前記第5のチャネル(5)の下流に配置され、且つ前記第5のチャネル(1)を出る前記第2の作動流体(W2)の圧力を第2の高圧力(Hp2)から第2の低圧力(Lp2)まで低下させるように構成された第2の膨張部材、
    - 前記第2の膨張部材に結合された第2の発電機、
    - 前記第1の膨張部材の下流に配置され、且つ前記第2の膨張部材によって膨張された前記第1の作動流体(W2)の流れのために構成された少なくとも1つの第7のチャネル(7)、
    - 第2の冷熱流(F22)の流れのために構成された少なくとも1つの第8のチャネル(8)であって、前記第7のチャネル(7)と熱交換関係にあり、それにより、動作中、前記第7のチャネル(7)内において流れる前記第2の作動流体(W2)は、前記第2の冷熱流(F2)に対して、少なくとも部分的に凝縮される、少なくとも1つの第8のチャネル(8)、
    - 前記第7のチャネル(7)の下流に配置され、且つ前記第7のチャネル(7)を出る前記第2の作動流体(W2)の圧力を前記第2の低圧力(Lp2)から前記第2の高圧力(Hp2)まで上昇させるように構成された第2の昇圧部材
    を含む、電気エネルギー生産設備において、前記第8のチャネル(8)は、前記第4のチャネル(4)の下流に配置され、且つ前記第4のチャネル(4)と流体連通して置かれ、それにより、前記第4のチャネル(4)を出る前記第1の冷熱流(F1)は、前記第8のチャネル(8)内に導入される前記第2の冷熱流(F2)を形成することを特徴とする電気エネルギー生産設備。
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