JP2022540865A - 組換えタンパク質を作製するための方法 - Google Patents

組換えタンパク質を作製するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022540865A
JP2022540865A JP2022502013A JP2022502013A JP2022540865A JP 2022540865 A JP2022540865 A JP 2022540865A JP 2022502013 A JP2022502013 A JP 2022502013A JP 2022502013 A JP2022502013 A JP 2022502013A JP 2022540865 A JP2022540865 A JP 2022540865A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasminogen
nucleic acid
pai
polynucleotide
seq
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022502013A
Other languages
English (en)
Inventor
ウィストック,ジェームズ
ロウ,ルビー
クエック,アダム
コンロイ,ポール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Monash University
Original Assignee
Monash University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU2019902468A external-priority patent/AU2019902468A0/en
Application filed by Monash University filed Critical Monash University
Publication of JP2022540865A publication Critical patent/JP2022540865A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6424Serine endopeptidases (3.4.21)
    • C12N9/6435Plasmin (3.4.21.7), i.e. fibrinolysin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/81Protease inhibitors
    • C07K14/8107Endopeptidase (E.C. 3.4.21-99) inhibitors
    • C07K14/811Serine protease (E.C. 3.4.21) inhibitors
    • C07K14/8121Serpins
    • C07K14/8132Plasminogen activator inhibitors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/85Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for animal cells
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12YENZYMES
    • C12Y304/00Hydrolases acting on peptide bonds, i.e. peptidases (3.4)
    • C12Y304/21Serine endopeptidases (3.4.21)
    • C12Y304/21007Plasmin (3.4.21.7), i.e. fibrinolysin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2510/00Genetically modified cells
    • C12N2510/02Cells for production

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本発明は、哺乳類発現系で組換えプラスミノゲンを生産する方法に関する。プラスミノゲンを生産するための方法であって、(i)プラスミノゲンをコードする第1の組換えポリヌクレオチドおよびプラスミノゲン活性化阻害剤をコードする第2の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程;(ii)好適な培養培地中で、第1のポリヌクレオチドからプラスミノゲンを、第2のポリヌクレオチドからプラスミノゲン活性化阻害剤を発現させる条件下で、前記宿主細胞を培養する工程を含む、方法。

Description

本発明は、哺乳類発現系で組換えプラスミノゲンを生産する方法に関する。
関連出願
本出願は、その全内容が参照により本明細書に含まれるオーストラリア仮出願AU2019902468号の優先権を主張する。
大量の比較的純粋なポリペプチドおよびタンパク質の生産は、多くの医薬製剤の製造のために重要である。大量の外因性タンパク質は宿主細胞中で発現させることができるので、多くのタンパク質の生産のために組換えDNA技術が一部採用されてきた。
プラスミンは、哺乳動物において主要な線維素溶解酵素である。このタンパク質は、血漿中を循環する不活性な酵素原前駆体プラスミノゲンから誘導されるキモトリプシン様ファミリーに属するセリンプロテアーゼである。
プラスミノゲンは、およそ92kDaの分子量を有する791アミノ酸からなる単鎖糖タンパク質である。プラスミノゲンは、主に肝臓中で合成され、ほとんどの細胞外液中で豊富である。血漿中のプラスミノゲンの濃度は、およそ2μMである。それゆえにプラスミノゲンは、組織および体液において大きな可能性のあるタンパク質分解活性源を構成する。
プラスミノゲンは、2つの分子の形態、すなわちGlu-プラスミノゲンおよびLys-プラスミノゲンの形態で存在する。天然の分泌された切断されていない形態は、アミノ末端(N末端)のグルタミン酸を有することから、Glu-プラスミノゲンと称される。しかしながら、プラスミンの存在下で、Glu-プラスミノゲンはLys76-Lys77で切断されて、Lys-プラスミノゲンになる。Glu-プラスミノゲンと比較して、Lys-プラスミノゲンは、フィブリンにより高い親和性を有し、プラスミノゲン活性化因子によってより高い速度で活性化されるが、Lys-プラスミノゲンが循環中に見出されているとの証拠はない。
プラスミノゲンは、組織型プラスミノゲン活性化因子(tPA)またはウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)のいずれかによるArg561-Val562ペプチド結合の切断によってプラスミンに活性化される。この切断は、1つのpan-appleおよび5つのクリングル領域からなるα-重鎖であって、これらのクリングル領域のうち4つはリシン結合部位を有する、α-重鎖と、触媒三残基、すなわちHis603、Asp646、およびSer741を有するβ軽鎖とをもたらす。活性なプラスミンは、宿主におけるフィブリン血栓の溶解に関与する。フィブリン血栓に結合すると、天然のプラスミノゲン(N末端がグルタミン酸のGlu-プラスミノゲンを含む)のPan-appleドメインは、容易に切断され、N末端がリシンの改変されたプラスミノゲン(83kDa)(Lys-プラスミノゲン)に変換されることが示されている。
ヒト血漿中には、プラスミノゲンの2つの主要なグリコフォーム、すなわち、少なくとも2つのグリコシル化部分(N289へのN-連結およびT346へのO-連結)を含有する1型プラスミノゲン、および少なくとも1つのO-連結糖(T346へのO-連結)を含有する2型プラスミノゲンが存在する。2型プラスミノゲンは、細胞表面に優先的に動員され、それに対して1型プラスミノゲンは、血餅により優勢に動員される。
プラスミノゲンは、2つのコンフォメーション:閉鎖型および開放型で存在し得る。循環中の天然のGlu-プラスミノゲンは、閉鎖形態であり、したがって活性化部位は露出していない。これは、クリングル領域上のリシン結合部位を介してフィブリン血栓または細胞表面受容体などの標的に結合したら、その活性化部位が露出した開放型のコンフォメーションに変化する。これらの2つのコンフォメーション間の分子の寸法は著しく異なる。
プラスミンは、線溶系の基本的な構成要素であり、血餅の溶解および漏出したフィブリンのクリアランスに関与する主要な酵素である。加えて、プラスミンは、基底膜、細胞外マトリックス、細胞受容体、サイトカインおよび補体などの多様な生物学的な標的を切断する。したがってプラスミノゲンは、創傷治癒、細胞移動、組織リモデリング、血管新生および胚形成において生きている。プラスミノゲンは、創傷治癒の全ての相中の複数の細胞プロセス、すなわち炎症、増殖およびリモデリングへの関与が示されている。これらのプロセスとしては、フィブリン分解、血小板活性化、サイトカインおよび増殖因子の放出、アポトーシス細胞のクリアランス、ケラチノサイトの活性化、および線維芽細胞の上皮間葉転換、細胞移動、および細胞外マトリックスの分解が挙げられる。
治療剤としての使用のために組換えプラスミノゲンの十分な量の十分に純粋な調製物を得ることに関連して非常に多くの技術的な困難さがある。全長プラスミノゲン分子の複雑な構造のために、細菌発現系が組換えプラスミノゲン生産に有用であることは証明されていない。プラスミノゲンは、不溶性封入体の形態で生産され、その状況から再フォールディング不可能である。さらに、哺乳類細胞におけるプラスミノゲンの発現は、プラスミノゲンのプラスミンへの細胞内活性化およびそれにより生じた細胞傷害性によって複雑化する。昆虫細胞を使用した十分活性なプラスミノゲンの生産は可能性があるが、この系は、低い収量のためにラージスケールの生産に好適ではない。
組換え系を使用して好適な量および品質の組換えプラスミノゲンを得ることの困難さの結果として、今日の臨床の場面での使用のために生産されたほとんどのプラスミノゲンは、血漿の分画から得られる。プラスミノゲンをヒト血漿から直接得ることは、源材料の十分な提供を頼る必要性およびその病原体汚染のリスクなど、それ自体の問題を呈する。
プラスミノゲン補充を必要とする状態の処置に使用するためのプラスミノゲンを十分な量および十分な活性で得るための新しい方法および組成物への必要性がある。
明細書における全ての先行技術への言及は、いかなる権限の範囲内でもこの先行技術が共通の一般知識の一部を構成すること、またはこの先行技術が、当業者によって先行技術の他の部分と共に理解される、それと関連するとみなされる、および/またはそれと組み合わされると合理的に予想できるという承認または示唆ではない。
一態様において、本発明は、プラスミノゲンを生産するための方法であって、
(i)プラスミノゲンをコードする第1の組換えポリヌクレオチドおよびプラスミノゲン活性化因子阻害剤をコードする第2の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程;
(ii)好適な培養培地中で、第1のポリヌクレオチドからプラスミノゲンを、第2のポリヌクレオチドからプラスミノゲン活性化因子阻害剤を発現させる条件下で、前記宿主細胞を培養する工程
を含む、方法を提供する。
好ましくは、本発明は、プラスミノゲンを生産するための方法であって、
(i)プラスミノゲンをコードする第1の組換えポリヌクレオチドおよびプラスミノゲン活性化因子阻害剤-1(PAI-1)またはそのバリアントをコードする第2の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程;
(ii)好適な培養培地中で、第1のポリヌクレオチドからプラスミノゲンを、第2のポリヌクレオチドからPAI-1またはそのバリアントを発現させる条件下で、前記宿主細胞を培養する工程
を含む、方法を提供する。
一態様において、本発明は、組換えプラスミノゲンを生産する方法であって、
(a)プラスミノゲンをコードする第1のポリヌクレオチドを提供する工程、
(b)PAI-1またはそのバリアントをコードする第2のポリヌクレオチドを提供する工程であって、
第1および第2のポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの発現を可能にするためにプロモーターに作動可能に連結されている、工程、
(c)宿主細胞を提供する工程、
(d)宿主細胞を、a)およびb)のポリヌクレオチドで形質転換またはトランスフェクトする工程、
(e)細胞培養培地を提供する工程、
(f)細胞培養培地中で、プラスミノゲンおよびPAI-1またはそのバリアントをコードするポリヌクレオチドの発現に十分な条件下で、形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を培養する工程、ならびに
任意選択で(g)宿主細胞および/または細胞培養培地からプラスミノゲンを回収または精製する工程
を含む、方法を提供する。
一実施形態において、第1および第2のポリヌクレオチドは、単一のポリヌクレオチド分子中に提供される。代替の実施形態において、第1および第2のポリヌクレオチドは、異なるポリヌクレオチド分子中に提供される。例えば、プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドおよびプラスミノゲン活性化因子阻害剤(好ましくはPAI-1)またはそのバリアントは、単一のベクター中に提供されていてもよい。代替として、プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドおよびプラスミノゲン活性化因子阻害剤(PAI-1)またはそのバリアントは、別々のベクター構築物中に提供されていてもよく、各ベクターは、他方のベクターと異なるタイプの選択マーカーを有する。
別の態様において、本発明はまた、組換えプラスミノゲンを生産する方法であって、
(a)プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを提供する工程、
(b)PAI-1またはそのバリアントをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを提供する工程;
(c)宿主細胞を提供する工程、
(d)宿主細胞を、工程(a)および(b)のベクターで形質転換またはトランスフェクトする工程、
(e)細胞培養培地を提供する工程、
(f)細胞培養培地中で、プラスミノゲンおよびPAI-1またはそのバリアントをコードするポリヌクレオチドの発現に十分な条件下で、形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を培養する工程、ならびに
任意選択で(g)宿主細胞および/または細胞培養培地からプラスミノゲンを回収または精製する工程
を含む、方法も提供する。
本発明の方法のいずれの態様においても、本方法は、PAI-1またはそのバリアントを培養培地に混合する工程をさらに含む。
別の態様において、本発明は、プラスミノゲンを生産するための方法であって、
(i)プラスミノゲンをコードする組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程;
(ii)好適な培養培地中で、ポリヌクレオチドからプラスミノゲンを発現させる条件下で、前記宿主細胞を培養する工程
を含み、
培養培地は、PAI-1またはそのバリアントを含む、方法を提供する。
別の態様において、本発明は、組換えプラスミノゲンを生産する方法であって、
(a)プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドを提供する工程であって、
ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの発現を可能にするためにプロモーターに作動可能に連結されている、工程、
(c)宿主細胞を提供する工程、
(d)宿主細胞を、(a)のポリヌクレオチドで形質転換またはトランスフェクトする工程、
(e)PAI-1またはそのバリアントを含む細胞培養培地を提供する工程、
(f)細胞培養培地中で、プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドの発現に十分な条件下で、形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を培養する工程、ならびに
任意選択で(g)宿主細胞および/または細胞培養培地からプラスミノゲンを回収または精製する工程
を含む、方法を提供する。
本発明の方法のいずれの態様においても、本方法は、プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドの一時的または安定な発現、およびPAI-1またはそのバリアントをコードするポリヌクレオチドの一時的または安定な発現を提供する。
プラスミノゲンは、いずれかの哺乳動物のプラスミノゲン配列に対応するものであり得る。いずれかの実施形態において、プラスミノゲンは、ヒトプラスミノゲン、非ヒト霊長類プラスミノゲン、ブタ、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウシ、ネコ、イヌ、または他の哺乳類プラスミノゲンである。好ましくは、プラスミノゲンは、ヒトプラスミノゲンである。
本発明のいずれかの実施形態において、プラスミノゲンは、Glu-Plg、Lys-Plg、ミディPlg(Midi-Pig)、ミニPlg(Mini-Plg)およびマイクロPlg(Micro-Plg)からなる群から選択される。
プラスミノゲンは、野生型プラスミノゲン配列を含んでいてもよく、またはそのバリアントまたは改変された配列を含んでいてもよい。本発明のいずれかの実施形態において、プラスミノゲンは、Glu-Plg、Lys-Plg、ミディPlg、ミニPlgおよびマイクロPlgからなる群から選択される。代替の実施形態において、プラスミノゲンは、プロテアーゼ活性部位、活性化部位、およびそれらの組合せにおけるアミノ酸置換、ならびに/またはプロテアーゼ活性の増加をもたらすアミノ酸置換を含むプラスミノゲン配列を含んでいてもよい。
特定の実施形態において、プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1、5、6、8、10、12または14のいずれか1つの核酸配列、または配列番号1、5、6、8、10、12または14のいずれか1つに記載の配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の配列同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる。
特定の実施形態において、ポリヌクレオチドによってコードされた、または本明細書に記載されるいずれかの方法に従って生産されたプラスミノゲンは、配列番号2、7、9、11、13、15、16、17、18、19または20のいずれか1つに記載のアミノ酸配列、または配列番号2、7、9、11、13、15、16、17、18、19または20のいずれかに記載のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%同一な配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる。一実施形態において、本明細書に記載されるいずれかの方法に従って生産されたプラスミノゲンは、本明細書に記載されるいずれかのシグナル配列を含むシグナル配列を含有しない。
好ましくは、プラスミノゲン活性化因子阻害剤は、PAI-1である。より好ましくは、PAI-1は、配列番号4に示されるアミノ酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる。代替として、PAI-1配列は、改変されていない(すなわち野生型)PAI-1の配列を含んでいてもよく、それからなっていてもよく、またはそれから本質的になっていてもよく、野生型配列は、配列番号4の配列からなり、197および355位における残基は、それぞれグルタミンおよびグリシンである。
特定の実施形態において、プラスミノゲン活性化因子阻害剤をコードするポリヌクレオチドは、配列番号3の核酸配列、または配列番号3に記載の配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の同一性を有する核酸配列を含む。
第1および第2のポリヌクレオチド(すなわち、プラスミノゲンおよびプラスミノゲン活性化阻害剤をコードするポリヌクレオチド)が、単一のポリヌクレオチド構築物、例えば単一のベクター構築物中に提供される特定の実施形態において、単一のポリヌクレオチド構築物は、配列番号5に示される核酸配列、または配列番号5に記載の配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の配列同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる。
宿主細胞は、好ましくは哺乳類宿主細胞であり、哺乳類宿主細胞としては、これらに限定されないが、Expi293、Expi293のバリアント、CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞およびその派生物、HeLa(ヒト子宮頸がん)細胞、COSおよびVero細胞からなる群から選択される細胞が挙げられる。
別の態様において、本発明はまた、プラスミノゲンをコードする第1のポリヌクレオチド配列およびPAI-1またはそのバリアントをコードする第2のポリヌクレオチド配列を含むベクターまたは構築物も提供する。好ましくは、第1および第2のポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの発現を可能にするためにプロモーターに作動可能に連結されている。特定の実施形態において、プラスミノゲンおよびPAI-1は、バイシストロン性発現を可能にするために、単一のポリヌクレオチド構築物中にコードされている。特定の実施形態において、ベクターまたは構築物は、第1のポリヌクレオチド配列と第2のポリヌクレオチド配列との間に、capと無関係に翻訳開始を可能にする内部リボソーム進入部位(IRES)を含む。
典型的には、第1のポリヌクレオチド配列は、Glu-Plg、Lys-Plg、ミディPlg、ミニPlgおよびマイクロPlgからなる群から選択されるプラスミノゲンをコードする。
特定の実施形態において、第1のポリヌクレオチドは、配列番号1、6、8、10、12または14のいずれか1つに記載の核酸配列、または配列番号1、6、8、10、12または14のいずれか1つに記載の配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の配列同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる。
特定の実施形態において、第2のポリヌクレオチドは、配列番号3の核酸配列、または配列番号3に記載の配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる。
特定の実施形態において、第1のポリヌクレオチドによってコードされるプラスミノゲンは、配列番号2、7、9、11、13、15、16、17、18、19または20のいずれか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%同一なアミノ酸配列を含む、それからなる、もしくはそれから本質的になる、またはそれを有する。
一実施形態において、第2のポリヌクレオチドによってコードされるプラスミノゲン活性化阻害剤は、プラスミノゲン活性化因子阻害剤-1(PAI-1)またはそのバリアントである。より好ましくは、PAI-1は、配列番号4に示されるアミノ酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる。代替として、PAI-1配列は、改変されていない(すなわち野生型)PAI-1の配列を含んでいてもよく、それからなっていてもよく、またはそれから本質的になっていてもよく、野生型配列は、配列番号4の配列からなり、197および355位における残基は、それぞれグルタミンおよびグリシンである。
一実施形態において、ベクターまたは構築物は、配列番号5に示される核酸配列、または配列番号5に記載の配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%の配列同一性を有する核酸配列を含む。
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される発明のベクターまたは構築物を含む宿主細胞を提供する。
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される発明の方法によって生産された、単離された、精製された、実質的に精製された、または組換えプラスミノゲンを提供する。プラスミノゲンは、本明細書に記載されるもののいずれか1つであってもよく、例えば、配列番号2、7、9、11、13、15、16、17、18、19または20のいずれか1つに記載のアミノ酸配列、または配列番号2、7、9、11、13、15、16、17、18、19または20のいずれかに記載のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%同一な配列を含んでもよく、それからなっていてもよく、またはそれから本質的になっていてもよい。好ましくは、プラスミノゲンは、本明細書に記載されるいずれかのシグナル配列を含むシグナル配列を含有しない。
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される発明の方法からの培養培地から単離された、精製された、または実質的に精製された、プラスミノゲンおよびプラスミノゲン活性化因子阻害剤、好ましくはPAI-1またはそのバリアントを含む組成物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、本明細書に記載される発明の方法によって生産されるプラスミノゲンから誘導された、またはそれから得られた、単離された、精製された、実質的に精製された、または組換えプラスミンを提供する。
依然としてさらには、本発明は、個体における状態を処置する方法における、単離された、精製された、実質的に精製された、または組換えプラスミノゲンの使用(またはそれから誘導されたプラスミン)であって、状態は、外因性プラスミノゲン(またはプラスミン)の投与を必要とする、使用を提供する。
本明細書で使用される場合、文脈上そうではないことを要する場合を除き、用語「含む(comprise)」およびこの用語の変化形、例えば「含むこと」、「含む(comprises)」および「含んでいた」は、さらなる添加剤、成分、整数または工程を排除することを意図しない。
前の段落に記載される本発明のさらなる態様および態様のさらなる実施形態は、一例として提供された、さらに添付の図面を参照した以下の説明から明らかになるであろう。
アフィニティーカラムから溶出させたタンパク質画分のクーマシー染色された10%SDS-PAGEを示す図である。約100kDaにおけるタンパク質バンドは、溶出したrPlgを表す。 rPlgのイオン交換クロマトグラフィーを示す図である。(A)高塩濃度緩衝液Bの勾配を使用した陰イオン交換クロマトグラフィーによるrPlgの精製(両矢印によって示される)(この場合、rPlgは単一のピークとして溶出される)。汚染物質(「c」によって示される)は、親和性によって精製されたrPlg(図1を参照)から分離され、後で100%緩衝液Bの存在下で溶出される。(B)(A)で両矢印によって示されるrPlgを含有する画分を示すクーマシー染色された10%SDS-PAGE。 rPlgのサイズ排除クロマトグラフィーを示す図である。(A)Superdex 200カラムで精製されたrPlgのサイズ排除プロファイル。(B)精製されたrPlgを示すクーマシー染色された12%SDS-PAGE。 tPAを使用したrPlgの活性化によって生成した組換えプラスミン(rPlm)を示すクーマシー染色された12%SDS-PAGEを示す図である。還元条件下で、rPlmは、重鎖および軽鎖(それぞれ残基Glu~Arg561およびVal562~Asn791)に分離される。 PlgのtPA(500nM)によって媒介される活性化を示す進行曲線を示す図である。プラスミン蛍光発生基質H-Ala-Phe-Lys-AMCの加水分解によって測定された、天然のPlgグリコフォームIおよびII(Plg GIおよびPlg GII)であるrPlgの活性化。 1μMのEACAの存在下におけるtPAによるPlg活性化のミカエリス-メンテン分析を示す図である。天然のPlg GI、およびGIIであるrPlgの活性化からの結果は、rPlgが最も容易に活性化可能であることを示す(KMおよびVmaxによって示される通り)。 天然のPlg GI、GIIおよびrPlgの回転半径を示す図である。実験は、溶液中の巨大分子の寸法を測定する小角X線散乱を使用して実行された。それぞれ20mMのEACAの存在または非存在下における閉鎖型および開放型のコンフォメーションを記録した。閉鎖形態において、GIおよびrPlgのRは、類似している。 EACAに応答するPlgのコンフォメーション変化を研究するためのSAXS滴定実験を示す図である。全体として、滴定曲線は、GI、GIIおよびrPlg間で同等である。Kopenは、Plgの50%が開放型のコンフォメーションであるEACA濃度である。 α2-APへのrPlgおよび天然のPlgの結合を示す図である。Ni2+-NTAチップに固定されたα2-APへのPlgの結合(示した通りの濃度で)を、リアルタイムで測定した。有色のラインは実験曲線を表し、点線は当てはめ曲線を表す。二状態反応モデルを使用して、天然のPlgの結合に関する反応速度および親和定数を計算し(下)、Biacore T200評価ソフトウェア(Biacore AB)を使用したrPlgの結合に関する1:1のラングミュア結合モデルを計算し(上)、反応速度および親和定数を計算するのに使用した。 α2-APへのrPlmおよび天然のPlmの結合を示す図である。Ni2+-NTAチップに固定されたα2-APへのPlmの結合(示した通りの濃度で)を、リアルタイムで測定した。有色のラインは実験曲線を表し、点線は当てはめ曲線を表す。データを、Biacore T200評価ソフトウェア(Biacore AB)を使用した1:1のラングミュア結合モデルを用いてフィッティングし、反応速度および親和定数を計算するのに使用した。 ストレプトキナーゼ(SK)へのrPlgおよび天然のPlgの結合。リアルタイムで測定された、Ni2+-NTAチップに固定されたSKへの組換えプラスミノゲンおよび天然のプラスミノゲンの結合。有色のラインは実験曲線を表し、点線は当てはめ曲線を表す。データを、Biacore T200評価ソフトウェア(Biacore AB)を使用した1:1のラングミュア結合モデルを用いてフィッティングし、反応速度および親和定数を計算するのに使用した。 SKへのrPlmおよび天然のPlmの結合を示す図である。リアルタイムで測定された、Ni2+-NTAチップに固定されたストレプトキナーゼへの組換えプラスミンおよび天然のプラスミンの結合。有色のラインは実験曲線を表し、点線は当てはめ曲線を表す。データを、Biacore T200評価ソフトウェア(Biacore AB)を使用した1:1のラングミュア結合モデルを用いてフィッティングし、反応速度および親和定数を計算するのに使用した。 細胞受容体(HEK293細胞)へのrPlgの結合を示す図である。rPLGは、哺乳類細胞のPlg受容体に結合する。 A.rPlg(Alexa Fluor 790で標識された)は骨および筋肉の傷害の部位に蓄積し、傷害後の異栄養性石灰化を低減させることを示す図である。A.上のパネル:rPlgは骨折部位に蓄積する。Alexa fluorで標識されたフィブリンおよびrPlgをIP注射した。画像は、骨折部位におけるフィブリンおよびrPlgの蓄積を示す。下のパネル:rPlgは、筋肉傷害部位に蓄積する。心臓毒を右脚に注射して筋肉傷害を誘発させ、rPlgを1mg/日でIP投与した。画像は、傷害を受けた脚および腎臓におけるrPlgの蓄積を示すが、傷害を受けていないものでは蓄積していなかった。 B.上のパネル:筋肉傷害部位におけるrPlg蓄積。心臓毒を脚に注射して筋肉傷害を誘発させる。Alex Fluor色素で標識されたrPlgを1mg/日でIP注射し、傷害後1~7日目に画像を記録した。下のパネル:傷害部位におけるrPlg蓄積が、Plg+/-動物において筋肉の石灰化を防止する。心臓毒を脚に注射して筋肉傷害を誘発させる。rPlgを1mg/日でIP注射し、傷害後の7日目に画像を記録した。筋肉の石灰化は、Plg+/-において明白であるがWT動物ではそうではなく、α2APアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用したrPlgまたはアルファ2-抗プラスミン(α2AP)発現の阻害を使用することによって救済することができる。 α2-APを使用した共発現試験の結果を示す図である。プラスミノゲンと、PAI-1またはα2-APのいずれかとの共発現の結果を示す代表的なSDS-PAGEゲル(A)およびウェスタンブロット(B)。レーン1~3:Plg/PAI-1、1、3および5日目;レーン4~6:Plg/α2-AP、1、3および5日目。 PAI-2およびPAI-3を使用した共発現試験の結果を示す図である。A.プラスミノゲンとPAI-1、PAI-2またはPAI-3との共発現の結果を示す代表的なウェスタンブロット。レーン1~3:Plg/PAI-1stable、1、3および5日目。レーン4~6:Plg/PAI-1、1、3および5日目;レーン7~9:Plg/PAI-2、1、3および5日目;およびレーン10~12:Plg/PAI-3、1、3および5日目。BおよびC.PAI-1、PAI-2またはPAI-3と共に発現される場合に得られる回収可能な組換えプラスミノゲンのプラスミノゲン活性(RFU/秒)。16Bにおいて、RFUがほとんどないラインは、Plg+PAI-2およびPlg+PAI-3であり、それに対して有意なRFUを表示する曲線は、Plg+PAI-1stableおよびPlg+PAI-1であることに留意されたい。
本明細書に開示および定義された発明は、本文または図面で言及されるかまたはそれから明白な個々の特色の2またはそれより多くの全ての代替の組合せに及ぶことが理解されるであろう。これらの異なる組合せの全ては、本発明の様々な代替の態様を構成する。
以下、本発明の特定の実施形態について詳細に述べる。本発明を実施形態と併せて記載することとするが、その意図は、本発明をそれらに実施形態に限定するものではないことが理解されるであろう。それとは逆に、本発明は、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内に含まれ得る全ての代替物、改変、および均等物をカバーすることが意図される。
当業者は、本発明の実施で使用可能な本明細書に記載されたものに類似した、または同等な多くの方法および材料を認識しているであろう。本発明は、記載された方法および材料に限定されることは決してない。本明細書に開示および定義された発明は、本文または図面で言及されるかまたはそれから明白な個々の特色の2またはそれより多くの全ての代替の組合せに及ぶことが理解されるであろう。これらの異なる組合せの全ては、本発明の様々な代替の態様を構成する。
本明細書で言及された特許および公報の全ては、参照によりそれら全体が本明細書に組み入れられる。
この明細書を解釈する目的のために、使用される単数形の用語は複数形も含むこととし、逆もまた同様である。
組換え発現系での大量のタンパク質の発現は、臨床用途における使用のためのタンパク質を得るための便利な方法である。しかしながら、様々な発現系で無傷のプラスミノゲンをうまく生産することには、著しい困難があった。その原因は、哺乳類細胞における細胞内プラスミノゲン活性化因子(これは、プラスミノゲンを分解するかまたは細胞中で毒性を引き起こす)の偏在的な存在にあるとされてきた。非哺乳類系における発現も調査されているが、これは、細菌系で発現されると封入体を形成すること、および細菌および非哺乳類の真核生物系における適切なタンパク質フォールディングおよびグリコシル化に関する限定を考慮して、臨床の場面での適用を限定してきた。臨床の場面での使用に必要な純度および活性を有する十分な量のプラスミノゲンを得ることにおける生来の困難さの結果として、今日の臨床の場面での使用のために生産されるほとんどのプラスミノゲンは、ヒト血漿の分画から得られる。
本発明者らは、組換え系でプラスミノゲンを生産するための新しいアプローチを開発した。驚くべきことに、本発明者らは、著しい量の組換えプラスミノゲンを生産するための哺乳類発現系を利用することを可能にした。さらに、本発明者らは、生産された組換えタンパク質が生物学的に活性であり、実際に、血漿から精製されたプラスミノゲンの商業的に入手可能な調製物と比較して優れた効能を有することを実証した。
加えて、本発明者らにより開発された方法は取り扱いが簡単であり、それによる組換えプラスミノゲンは、病原体である汚染物質を含まず、簡単な3工程プロセスで精製することができる。したがって、本発明者らは、機能的で純粋なプラスミノゲンを臨床の場面での使用に十分な量で得るためのロバストで単純な方法を開発した。
本発明者らは、驚くべきことに、プラスミノゲンとプラスミノゲン活性化因子阻害剤(PAI-1)との共発現は、大量の全長の機能的なプラスミノゲンを哺乳類細胞において組換え生産することを可能にすることを見出した。本発明者らにより達成された収量は、プラスミン/線維素溶解経路の他の成分の共発現を含む、プラスミノゲンの組換え発現に関する先行技術の方法を超える著しい改善をもたらす。
プラスミノゲン
プラスミノゲンは、プラスミンの不活性な前駆体型であり、哺乳動物において主要な線維素溶解酵素である。プラスミンはまた、細胞移動、組織リモデリング、および細菌の浸潤においても重要な役割を果たす。プラスミンは、トリプシンより高い選択性でLys-XaaおよびArg-Xaa結合を優先的に切断するセリン(seine)プロテアーゼである。プラスミノゲン活性化因子、例えば組織プラスミノゲン活性化因子(tPA)またはウロキナーゼは、ヒトプラスミノゲン分子をArg560-Val561結合で切断して、活性なプラスミンを生産する。その結果得られたプラスミンの2つの鎖は、2つの鎖間ジスルフィド架橋によって一緒に保持される。軽鎖(25kDa)は、触媒中心(これは、触媒三残基を含む)を有し、トリプシンおよび他のセリンプロテアーゼとの配列類似性を有する。重鎖(60kDa)は、クリングルと呼ばれる5つの高度に類似したトリプルループ構造からなる。クリングルの一部は、フィブリンとのプラスミノゲン/プラスミン相互作用を媒介するリシン結合部位を含有する。プラスミンは、ペプチダーゼファミリーSiに属する。
ヒトGlu-Plgのアミノ酸配列は、配列番号2に提供される(配列番号6も参照)。配列番号16は、「成熟」アミノ酸配列、すなわちシグナルペプチドの切断後のアミノ酸配列を示す。
本発明は、ヒトおよび非ヒト源からのプラスミノゲンの組換え生産を含むことが理解されるであろう。したがって、本発明の方法に従って生産されたプラスミノゲンは、あらゆる哺乳類プラスミノゲンまたはプラスミノゲンバリアントのアミノ酸配列を含んでいてもよく、またはそれからなっていてもよい。いずれかの実施形態において、プラスミノゲンは、ヒトプラスミノゲン、非ヒト霊長類プラスミノゲン、ブタ、マウス、ラット、ハムスター、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウシ、ネコ、イヌ、または他の哺乳類プラスミノゲンである。好ましくは、プラスミノゲンは、ヒトプラスミノゲンである。
さらに、本発明は、それに限定されないが、本明細書にさらに記載されるものなどのプラスミノゲンの機能的なバリアントの発現を含む。より具体的には、本発明は、Glu-プラスミノゲン(Glu-Plg)、Lys-プラスミノゲン(Lys-Plg)、およびミニ、ミディおよびマイクロプラスミノゲンの組換え生産のための方法を企図する。
Lys-プラスミノゲンは、プラスミンによるGlu-プラスミノゲンの切断から形成されるGlu-PlgのN短縮形態である。Lys-プラスミノゲンは、Glu-Plgと比較してフィブリンにより高い親和性を呈示し、uPAおよびtPAによってよりよく活性化される。
ヒトLys-プラスミノゲンのアミノ酸配列は、配列番号9に提供される。配列番号17は、「成熟」アミノ酸配列、すなわちシグナルペプチドの切断後のアミノ酸配列を示す。
ミディプラスミノゲンは、クリングル領域4および5ならびにプラスミノゲンの軽鎖(セリンプロテアーゼドメイン)を含む。これは、Glu-プラスミノゲンからのクリングル領域1~3の切断によって形成される。
ヒトミディプラスミノゲンのアミノ酸配列は、配列番号11に提供される。
配列番号18は、「成熟」アミノ酸配列、すなわちシグナルペプチドの切断後のアミノ酸配列を示す。
ミニプラスミノゲン(442Val-Plgまたはネオプラスミノゲンとしても公知)は、残基442(クリングル領域4内に配置された)におけるGlu-プラスミノゲンへのエラスターゼの作用によって生じる。したがってミニプラスミノゲンは、クリングル領域4、クリングル領域5およびプラスミノゲンのセリンプロテアーゼドメインの一部を含む。ヒトミニプラスミノゲンのアミノ酸配列は、配列番号13に提供される。配列番号19は、「成熟」アミノ酸配列、すなわちシグナルペプチドの切断後のアミノ酸配列を示す。
マイクロプラスミノゲンは、ペプチドとそのN末端に付着したクリングル5の数残基とを接続するストレッチを有するプラスミノゲンのプロ酵素ドメインからなる。これは、プラスミノゲンへのプラスミンの作用によって生産される。したがって、マイクロプラスミノゲン(plasmingogen)(またはマイクロPlg)は、プラスミノゲン(セリンプロテアーゼドメイン)の軽鎖を含み、クリングル領域を含まない。(例えば、Shi et al. (1980) J Biol. Chem.263:17071-5を参照されたい)。プラスミノゲンのように、マイクロプラスミノゲンは、tPAおよびウロキナーゼによって活性化されて、タンパク質分解活性を有する分子を形成する。ヒトマイクロプラスミンは、およそ29kDaの分子量を有し、プラスミンと比較してより低いフィブリンへの親和性を有する。
ヒトマイクロプラスミノゲンのアミノ酸配列は、配列番号15に提供される。配列番号20は、「成熟」アミノ酸配列、すなわちシグナルペプチドの切断後のアミノ酸配列を示す。
他のバリアント:eg:クリングル領域に見出されるリシン結合部位に改変または突然変異を含むプラスミノゲンのバリアント。本発明の方法それ自体が、多数のプラスミノゲンバリアントのいずれか、これに限定されないが、1つまたは複数の部位に改変を有する組換えプラスミノゲンなどの発現をもたらすことが理解されるであろう。
PAI-1
プラスミノゲン活性化因子阻害剤-1(PAI-1)はまた、内皮プラスミノゲン活性化因子阻害剤またはセルピンE1としても公知であり、これは、ヒトではSERPINE1遺伝子によってコードされるタンパク質である。PAI-1は、プラスミノゲンの活性化剤である組織プラスミノゲン活性化因子(tPA)およびウロキナーゼ(uPA)の主要な阻害剤として機能するセリンプロテアーゼ阻害剤(セルピン)である。したがってPAI-1は、インビボにおいて、線維素溶解の1つのまたは主要な阻害剤である。
他のプラスミノゲン活性化因子阻害剤としては、プラスミノゲン活性化因子阻害剤-2(PAI-2)、プロテインC阻害剤(PAI-3)およびプロテアーゼネキシン-1(SERPINE2)が挙げられ、これは、tPAおよびウロキナーゼの阻害剤として作用する。しかしながら、本発明者らは、本発明の方法が、PAI-1またはそのバリアントがプラスミノゲンと共発現される場合に特に有用であることを見出した。
システイン残基を導入するようにQ197およびG355で配列が改変されているヒトPAI-1のアミノ酸配列は、配列番号4に提供される。
PAI-2およびPAI-3の例示的な核酸およびアミノ酸配列は、それぞれNCBI受託番号NM_002575.3およびNM_000624.6に提供される。
本発明はまた、「野生型」PAI-1(すなわち、配列番号4で示されるように残基197またはG355において配列は改変されていない)の使用も企図することが理解されるであろう。
突然変異ポリペプチドまたは突然変異ポリヌクレオチドに関する用語「突然変異体」は、本明細書で使用される場合、「バリアント」と同義的に使用される。所与の参照配列に関するバリアントは、天然に存在する対立遺伝子バリアントを含んでいてもよい。「バリアント」は、野生型と比べて少なくとも1つのアミノ酸突然変異を含むあらゆるタンパク質またはアミノ酸配列を含む。突然変異としては、置換、挿入、および欠失を挙げることができる。好ましくは、バリアントは、野生型と同等かまたは野生型の少なくとも約99%、98%、97%、96%、96%、04%、93%、92%、91%、90%、85%、または80%のレベルまでのプラスミノゲン活性化因子を阻害する能力を保持する。例えばPAI-1バリアントは、野生型PAI-1の少なくとも約99%、98%、97%、96%、96%、04%、93%、92%、91%、90%、85%、または80%のレベルまでのプラスミノゲン活性化因子を阻害する能力を保持する。野生型PAI-1は、配列番号4を含む本明細書に記載されるもののいずれかであり得る。一実施形態において、PAI-1のバリアントは、PAI-2またはPAI-3ではない。好ましくは、PAI-1バリアントは、tPAおよび/またはuPAを阻害することにおいて、PAI-2、PAI-3、またはPAI-2およびPAI-3と比較してより大きい効力を有する。
核酸
「単離された」核酸分子は、自然源中に通常付随する少なくとも1種の汚染核酸分子から同定および分離された核酸分子である。単離された核酸分子は、それが天然に見出される形態または場面以外で存在する。それゆえに単離された核酸分子は、それが天然細胞中に存在している状態の核酸分子と区別される。しかしながら、単離された核酸分子は、例えば、核酸分子が天然細胞のものと異なる染色体の配置にある場合、通常例えばプラスミノゲンを発現する細胞に含有される核酸分子を含む。
用語「核酸分子」および「ポリヌクレオチド」は、本明細書において同義的に使用され、あらゆる長さを有するヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチドのいずれか、またはそれらのアナログのポリマー形態を指す。ポリヌクレオチドの非限定的な例としては、遺伝子、遺伝子断片、メッセンジャーRNA(mRNA)、cDNA、組換えポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、あらゆる配列の単離されたDNA、あらゆる配列の単離されたRNA、核酸プローブ、およびプライマーが挙げられる。本発明のポリヌクレオチドは、単離または精製された形態で提供されてもよい。選択されたポリペプチドを「コードする」核酸配列は、適切な調節配列の制御下に置かれた場合、インビボで転写される(DNAの場合)およびポリペプチドに翻訳される(mRNAの場合)核酸分子である。コード配列の境界は、5’(アミノ)末端における開始コドンおよび3’(カルボキシ)末端における翻訳停止コドンによって決定される。本発明の目的のために、このような核酸配列としては、これらに限定されないが、ウイルス、原核または真核生物のmRNAからのcDNA、ウイルスまたは原核生物のDNAまたはRNAからのゲノム配列を挙げることができ、さらに、合成DNA配列も挙げられる。転写終結配列は、コード配列に対して3’に配置されていてもよい。
本発明のポリヌクレオチドは、当業界において周知の方法に従って、一例としてSambrookら(1989, Molecular Cloning-a laboratory manual; Cold Spring Harbor Press)に記載されるように合成することができる。
本発明のポリヌクレオチド分子は、挿入された配列に作動可能に連結した制御配列を含み、それにより標的化された対象においてインビボで本発明のポリペプチドの発現を可能にする発現カセットの形態で提供されてもよい。これらの発現カセットは順に、典型的には、核酸免疫化のための試薬として使用するのに好適なベクター(例えば、プラスミドまたは組換えウイルスベクター)内に提供される。このような発現カセットは、宿主対象に直接投与してもよい。代替として、本発明のポリヌクレオチドを含むベクターを宿主対象に投与してもよい。好ましくは、ポリヌクレオチドは、遺伝学的なベクターを使用して調製および/または投与される。好適なベクターは、十分な量の遺伝情報を搭載することが可能であり、本発明のポリペプチドの発現を可能にするあらゆるベクターであり得る。
したがって本発明は、このようなポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを含む。
さらに、本発明の組成物および生成物は、ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの混合物を含み得ることが理解されるであろう。したがって、本発明は、ポリペプチドのいずれか1つの代わりに、前記ポリペプチドを発現することが可能なポリヌクレオチドが存在する、本明細書で定義した通りの組成物または生成物を提供する。
発現ベクターは、分子生物学分野において慣例的に構築され、例えば、プラスミドDNAおよび適切な開始剤、プロモーター、エンハンサー、ならびに必要な可能性がある、および本発明のペプチドを発現させるために正しい方向で位置する他のエレメント、例えばポリアデニル化シグナルなどの使用を含んでいてもよい。他の好適なベクターは、当業者には明らかであろう。
したがって、本発明の方法は、このようなベクターを細胞に送達する工程、およびベクターからの転写を起こさせる工程を含む。好ましくは、ベクター中の本発明における使用のためのポリヌクレオチドは、宿主細胞によるコード配列の発現をもたらすことが可能な制御配列に作動可能に連結されており、すなわちベクターは、発現ベクターである。
「作動可能に連結した」は、そのように記載された構成要素がそれらの通常の機能を発揮するように設計されているエレメントの配置を指す。したがって、核酸配列に作動可能に連結した所与の調節配列、例えばプロモーターは、適した酵素が存在する場合、その配列を発現させることが可能である。プロモーターは、配列の発現を指示するようにプロモーターが機能する限りは、必ずしも配列と連続していなくてもよい。したがって、プロモーター配列と核酸配列との間に、例えば介在する非翻訳の、ただし転写される配列が存在していてもよく、プロモーター配列は、それでもなおコード配列に「作動可能に連結した」とみなすことができる。
当業界において様々な発現系が説明されており、これらのそれぞれは、典型的には、発現制御配列に作動可能に連結した目的の遺伝子またはヌクレオチド配列を含有するベクターからなる。これらの制御配列としては、転写プロモーター配列ならびに転写開始および終結配列が挙げられる。本発明のベクターは、例えば、プラスミド、ウイルスまたはファージベクターであってもよく、これらは、複製起点、任意選択で前記ポリヌクレオチドの発現のためのプロモーター、および任意選択でプロモーターのレギュレーターと共に提供される。「プラスミド」は、染色体外遺伝学的エレメントの形態のベクターである。ベクターは、細菌プラスミドまたは真菌ベクターのための耐性遺伝子の場合、1つまたは複数の選択可能マーカー遺伝子、例えばアンピシリン耐性遺伝子を含有していてもよい。ベクターは、インビトロで、例えばDNAまたはRNAの生産のために使用してもよく、または宿主細胞、例えば哺乳類宿主細胞をトランスフェクトまたは形質転換するために使用してもよい。ベクターはまた、例えばインビボにおけるポリペプチドの発現を可能にするために、インビボで使用するために適合させることができる。
「プロモーター」は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの転写を開始および制御するヌクレオチド配列である。プロモーターとしては、誘導性プロモーター(プロモーターに作動可能に連結したポリヌクレオチド配列の発現が、分析物、補因子、調節タンパク質などによって誘導される場合)、抑制性プロモーター(プロモーターに作動可能に連結したポリヌクレオチド配列の発現が、分析物、補因子、調節タンパク質などによって抑制される場合)、および構成的プロモーターを挙げることができる。用語「プロモーター」または「制御エレメント」は、全長プロモーター領域およびこれらの領域の機能的な(例えば、転写または翻訳を制御する)セグメントを含むことが意図される。
本明細書で使用される場合、用語「プロモーター」は、その最も広い意味で解釈されるものとし、正確な転写開始に必要なTATAボックスまたは開始エレメントを含むゲノム遺伝子の転写調節配列を含み、これらは、例えば発生および/または外来の刺激に応答して、または組織特異的な方式で核酸の発現を変更する追加の調節エレメント(例えば、上流活性化配列、転写因子結合部位、エンハンサーおよびサイレンサー)を有していてもよく、または有していなくてもよい。本発明の状況において、用語「プロモーター」はまた、それが作動可能に連結している核酸を付与する、その発現を活性化または強化する、組換え、合成もしくは融合核酸、または誘導体を記載するためにも使用される。例示的なプロモーターは、発現をさらに強化するため、および/または前記核酸の空間的な発現および/または一時的な発現を変更するために、1つまたは複数の特定の調節エレメントの追加のコピーを含有していてもよい。
哺乳類細胞において活性な例示的なプロモーターとしては、サイトメガロウイルス前初期プロモーター(CMV-IE)、ヒト伸長因子1-αプロモーター(EF1)、核内低分子RNAプロモーター(U1aおよびU1b)、α-ミオシン重鎖プロモーター、シミアンウイルス40プロモーター(SV40)、ラウス肉腫ウイルスプロモーター(RSV)、アデノウイルス主要後期プロモーター、β-アクチンプロモーター;CMVエンハンサー/β-アクチンプロモーターもしくは免疫グロブリンプロモーターを含むハイブリッド調節エレメント、またはそれらの活性な断片が挙げられる。有用な哺乳類宿主細胞株の例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株(COS-7、ATCC CRL1651);ヒト胎児腎臓株(懸濁培養での増殖のためにサブクローニングされた293または293細胞;ベビーハムスター腎臓細胞(BHK、ATCC CCL10);またはチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)である。
本発明によるポリヌクレオチド、発現カセットまたはベクターは、加えて、シグナルペプチド配列を含んでいてもよい。シグナルペプチド配列は、一般的に、プロモーターとの作動可能な連結で挿入されており、それによって、シグナルペプチドが発現され、同様にプロモーターと作動可能に連結されたコード配列によってコードされたポリペプチドの分泌が容易になる。
典型的には、シグナルペプチド配列は、10~30アミノ酸、例えば15~20アミノ酸のペプチドをコードする。しばしばアミノ酸は、主として疎水性である。典型的な状況において、シグナルペプチドは、シグナルペプチドと結合する成長中のポリペプチド鎖を発現細胞の小胞体に標的化する。シグナルペプチドは、小胞体中で切り離され、ゴルジ装置を介したポリペプチドの分泌が可能になる。したがって、本発明のペプチドは、個体内の細胞からの発現、およびその細胞からの分泌によって個体に供給することができる。
あらゆる適切な発現ベクター(例えば、Pouwels et al., Cloning Vectors: A Laboratory Manual(Elsevier, N.Y.: 1985)に記載された通り)および対応する好適な宿主が組換えポリペプチドの生産のために採用することができる。発現宿主としては、これらに限定されないが、エシェリキア属、バチルス属、シュードモナス属、サルモネラ属における細菌種、哺乳類、またはバキュロウイルス系を含む昆虫宿主細胞系(例えば、Luckow et al., Bio/Technology 6: 47 (1988)によって記載された通り)、ならびにCOS-7、C127、3T3、CHO、HeLa、およびBHK細胞株などの確立された細胞株などが挙げられる。当業者は、発現宿主の選択は、生産されるポリペプチドのタイプにとって波及的影響を有することを認識している。例えば、酵母または哺乳類細胞(例えば、COS-7細胞)で生産されたポリペプチドのグリコシル化は、細菌細胞、例えば大腸菌(Escherichia coli)で生産されたポリペプチドのそれとは異なると予想される。
ポリペプチド
「単離された」は、本明細書で開示される様々なポリペプチドを記載するのに使用される場合、その天然環境の成分から同定および分離された、ならびに/または回収されたポリペプチドを意味する。その天然環境の汚染物質成分は、典型的にはポリペプチドの診断または治療的使用に干渉すると予想される物質であり、その例としては、酵素、ホルモン、および他のタンパク質様または非タンパク質様溶質を挙げることができる。好ましい実施形態において、ポリペプチドは、スピニングカップシークエネーターの使用によってN末端または内部アミノ酸配列の少なくとも15残基を得るのに十分な程度に(1)、または(2)クーマシーブルーまたは好ましくは銀染色を使用して、非還元または還元条件下でのSDS-PAGEによって均質になるまで精製されると予想される。単離されたタンパク質は、ポリペプチドの天然環境の少なくとも1つ成分が存在しないと予想されるため、組換え細胞内のインサイチュのポリペプチドを含む。しかしながら通常は、単離されたポリペプチドは、少なくとも1つの精製工程によって調製されると予想される。
「断片」は、本明細書に記載されるアッセイを使用して決定することができる本発明のポリペプチドと実質的に類似した機能的な活性または実質的に同じ生物学的機能もしくは活性を保持する、本発明のポリペプチドの部分である。
ポリペプチド配列、すなわち本明細書において定義された本発明のポリペプチドに対する「アミノ酸配列同一性のパーセント(%)」またはそれに対して「パーセント(%)同一な」は、配列をアライメントし、必要に応じてギャップを導入して、最大のパーセント配列同一性を達成した後の、候補配列中の、本発明の特定のポリペプチドにおけるアミノ酸残基と同一なアミノ酸残基のパーセンテージと定義され、いずれの保存的置換も配列同一性の一部として考慮に入れない。
当業者は、比較される配列の全長にわたり最大のアライメントを達成するのに必要なあらゆるアルゴリズム(非限定的な例は後述する)を含む、アライメントを測定するための適切なパラメーターを決定することができる。アミノ酸配列がアライメントされる場合、所与のアミノ酸配列Bへの、それとの、またはそれに対する所与のアミノ酸配列Aのアミノ酸配列同一性パーセント(これは、代替として、所与のアミノ酸配列Bへの、それとの、またはそれに対する特定のアミノ酸配列同一性のパーセントを有するまたは含む所与のアミノ酸配列Aと称することもできる)は、アミノ酸配列同一性のパーセント=X/Y100のように計算することができ、式中、Xは、AおよびBの配列アライメントプログラムまたはアルゴリズムのアライメントによって同一な一致とスコア付けされたアミノ酸残基の数であり、Yは、B中のアミノ酸残基の総数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、AのBに対するアミノ酸配列同一性のパーセントは、BのAに対するアミノ酸配列同一性のパーセントと等しくないということになる。
同一性パーセントを計算することにおいて、典型的には正確な一致が計数される。2つの配列間の同一性パーセントの決定は、数学アルゴリズムを使用して達成することができる。2つの配列の比較に利用される数学アルゴリズムの非限定的な例は、KarlinおよびAltschul(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873~5877に記載の通り改変された、KarlinおよびAltschul(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2264のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、Altschul et al.(1990)J.MoI.Biol.215:403のBLASTNおよびBLASTXプログラムに組み込まれている。比較目的でギャップ有りアライメントを得るために、Gapped BLAST(BLAST 2.0における)を、Altschul et al.(1997)Nucleic Acids Res.25:3389に記載された通りに利用してもよい。代替として、PSI-Blastを使用して、分子間の距離的な関係を検出する反復検索を実行してもよい。Altschul et al.(1997)上記を参照されたい。BLAST、Gapped BLAST、およびPSI-Blastプログラムを利用する場合、それぞれのプログラムのデフォルトパラメーター(例えば、BLASTXおよびBLASTN)を使用することができる。アライメントはまた、手動で目視により実行することもできる。配列の比較に利用される数学アルゴリズムの別の非限定的な例は、ClustalWアルゴリズム(Higgins et al. (1994) Nucleic Acids Res.22:4673-4680)である。ClustalWは、配列を比較し、アミノ酸またはDNA配列の全体をアライメントすることから、アミノ酸配列全体の配列保存に関するデータを提供することができる。ClustalWアルゴリズムは、数々の商業的に入手可能なDNA/アミノ酸分析ソフトウェアパッケージ、例えばVector NTI Program SuiteのALIGNXモジュール(Invitrogen社、Carlsbad、CA)で使用されている。ClustalWを用いたアミノ酸配列のアライメントの後、アミノ酸同一性パーセントを評価することができる。ClustalWアライメントの分析に有用なソフトウェアプログラムの非限定的な例は、GENEDOC(商標)またはJalView(http://www.jalview.org/)である。GENEDOC(商標)は、複数のタンパク質間のアミノ酸(またはDNA)の類似性および同一性の評価を可能にする。配列の比較に利用される数学アルゴリズムの別の非限定的な例は、MyersおよびMiller(1988)CABIOS 4:11~17のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、GCG Wisconsin Geneticsソフトウェアパッケージ、バージョン10(Accelrys, Inc.、9685 Scranton Rd.、San Diego、CA、USAより入手可能)の一部であるALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれている。アミノ酸配列を比較するためにALIGNプログラムを利用する場合、PAM120重み残基表、12のギャップ長ペナルティー、および4のギャップペナルティーを使用することができる。
ポリペプチドは、望ましくは、アミノ末端およびカルボキシル末端を含む。ポリペプチドは、D-アミノ酸、L-アミノ酸またはD-およびL-アミノ酸の混合物を含んでいてもよい。しかしながら、D-アミノ酸で構成されるポリペプチドは、インビボにおいてその生物学的活性をより高度に保持すると予測されるため、アミノ酸のD-形態が特に好ましい。
ポリペプチドは、多数の従来の技術のいずれかによって調製することができる。ポリペプチドは、天然に存在する源から、または組換え源から単離または精製することができる。組換え生産が好ましい。例えば、組換えポリペプチドの場合、望ましいペプチドをコードするDNA断片は、周知の分子遺伝学的技術を使用して適切なベクターにサブクローニングすることができる(例えば、Maniatis et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed. (Cold Spring Harbor Laboratory, 1982); Sambrook et al., Molecular Cloning A Laboratory Manual, 2nd ed. (Cold Spring Harbor Laboratory, 1989を参照)。インビトロで、断片を転写することができ、その後ポリペプチドに翻訳することができる。商業的に入手可能なキットも採用することができる(例えば、Clontech、Palo Alto、Calif.;Amersham Pharmacia Biotech Inc.、Piscataway、N.J.; InVitrogen、Carlsbad、Calif.などによって製造されたものなど)。ポリメラーゼ連鎖反応は、任意選択で、核酸の操作で採用することができる。
用語「保存的置換」は、本明細書で使用される場合、ペプチドの天然の配列に存在するアミノ酸の、天然に存在するもしくは天然に存在しないアミノ酸または類似の立体的な特性を有するペプチドミメティクスでの置き換えを指す。置き換えようとする天然のアミノ酸の側鎖が、極性または疎水性のいずれかである場合、保存的置換は、天然に存在するアミノ酸、天然に存在しないアミノ酸となされるか、または極性もしくは疎水性でもある(置き換えられたアミノ酸の側鎖と同じ立体的な特性を有することに加えて)ペプチドミメティクス部分となされるべきである。
機能的に類似したアミノ酸を示す保存的アミノ酸置換の表は当業者周知である。以下の6つのグループは、互いに保存的置換とみなすことができるアミノ酸の例である:
1)アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T);
2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);
3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);
4)アルギニン(R)、リシン(K);
5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);および
6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。
天然に存在するアミノ酸は、典型的にはそれらの特性に従ってグループ分けされるため、天然に存在するアミノ酸による保存的置換は、荷電アミノ酸の空間配置的に類似した非荷電アミノ酸での置き換えは、保存的置換とみなされるということを踏まえて決定することができる。天然に存在しないアミノ酸による保存的置換を生じさせるために、当業界において周知のアミノ酸アナログ(合成アミノ酸)を使用することも可能である。天然に存在するアミノ酸のペプチドミメティクスは、当業者公知の文献で十分に立証されており、以下に非天然または天然にはないアミノ酸をさらに記載する。保存的置換に影響を及ぼす場合、置換するアミノ酸は、側鎖中に元のアミノ酸と同じまたは類似の官能基を有するべきである。
成句「非保存的置換」または「非保存的残基」は、本明細書で使用される場合、親配列中に存在するアミノ酸の、異なる電気化学的および/または立体的な特性を有する別の天然に存在するまたは天然に存在しないアミノ酸による置き換えを指す。したがって、置換するアミノ酸の側鎖は、置換される天然のアミノ酸の側鎖より著しく大きくてもよく(またはより著しく小さくてもよい)、および/または置換されるアミノ酸と著しく異なる電子特性を有する官能基を有していてもよい。このタイプの非保存的置換の例としては、アラニンの代わりにフェニルアラニンまたはシクロヘキシルメチル(cycohexylmethyl)グリシン、グリシンの代わりにイソロイシン、またはアスパラギン酸の代わりに-NH-CH[(-CH2)5-COOH]-CO-での置換が挙げられる。非保存的置換としては、保存的とみなされないあらゆる突然変異が挙げられる。
非保存的アミノ酸置換は、(a)置換の領域におけるアミノ酸主鎖の構造;(b)アミノ酸の電荷もしくは疎水性;または(c)アミノ酸側鎖の嵩における変化に起因し得る。一般的にタンパク質特性において最大の変化を生じると予測される置換は、(a)親水性残基が、疎水性残基の代わりに置換されるもの(またはその逆);(b)プロリンが、他の任意の残基の代わりに置換されるもの(またはその逆);(c)嵩高な側鎖を有する残基、例えばフェニルアラニンが、側鎖を有さない残基、例えばグリシンの代わりに置換されるもの(またはその逆);または(d)正の電荷を有する側鎖、例えば、リシル、アルギニル、またはヒスチジル(histadyl)を有する残基が、負の電荷を有する残基、例えばグルタミルまたはアスパルチルの代わりに置換されるもの(またはその逆)である。
突然変異ポリペプチドを生じさせるための、例えば挿入、欠失および/または置換による天然のアミノ酸配列の変更は、当業者公知の様々な手段によってなされ得る。例えば、部位特異的突然変異は、発現ベクターに改変された部位を含む合成されたオリゴヌクレオチドをライゲートすることによって導入することができる。代替として(Alternately)、オリゴヌクレオチド指向性の部位特異的突然変異誘発の手順、例えばWalderら、Gene 42:133(1986);Bauerら、Gene 37:73(1985);Craik、Biotechniques、12~19(1995年1月);ならびに米国特許第4,518,584号および4,737,462号に開示されたものを使用してもよい。突然変異を導入するための好ましい手段は、QuikChange部位特異的変異誘発キット(Stratagene、LaJolla、Calif.)である。
用語「N末端」および「C末端」は、本明細書において、それらが適用されるあらゆるアミノ酸配列またはポリペプチドドメインまたは構造の相対的な位置を明示するのに使用される。相対的な位置決めは、文脈から明らかであろう。すなわち、「N末端」の特色は少なくとも、同じ文脈で論じられる別の特色(第1の特色に対して「C末端」と言及することができる他の特色)よりも、ポリペプチド分子のN末端に近くに配置されることとなる。同様に、用語「5’-」および「3’-」は、ポリヌクレオチドの特色の相対的な位置を明示するのに本明細書において使用することができる。
本発明の方法に従って作製された組換えポリペプチドはまた、ポリペプチドの精製を容易にするために、または当業界において公知の方法を使用したイムノアッセイでの使用のために、別の部分によって修飾され、それとコンジュゲートまたは融合していてもよい。例えば、本発明のポリペプチドは、グリコシル化、アセチル化、リン酸化、アミド化、公知の保護/ブロッキング基による誘導体化、タンパク質分解による切断などによって修飾されていてもよい。
本明細書において企図される修飾としては、これらに限定されないが、側鎖への修飾、ポリペプチド合成中の天然にはないアミノ酸および/またはその誘導体の取り込み、ならびに本発明のポリペプチドにコンフォメーション上の拘束を課す架橋剤および他の方法の使用が挙げられる。二量体を形成する分子の能力を低減させる翻訳後修飾を含むあらゆる修飾が本明細書において企図される。その例としては、当業界で公知のようにクリックケミストリーによって取り込まれた修飾が挙げられる。例示的な修飾としては、グリコシル化が挙げられる。
本発明によって企図される側鎖修飾の例としては、アミノ基の修飾、例えば、アルデヒドとの反応とそれに続くNaBHでの還元による還元アルキル化;メチルアセトイミデート(methylacetimidate)でのアミジン化(amidination);無水酢酸でのアシル化;シアネートでのアミノ基のカルバモイル化;2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)でのアミノ基のトリニトロベンジル化;無水コハク酸およびテトラヒドロフタル酸無水物でのアミノ基のアシル化;およびピリドキサール-5-リン酸でのリシンのピリドキシル化とそれに続くNaBHでの還元によるアミノ基の修飾が挙げられる。
アルギニン残基のグアニジン基は、2,3-ブタンジオン、フェニルグリオキサールおよびグリオキサールなどの試薬を用いた複素環式の縮合生成物の形成によって修飾されていてもよい。
カルボキシル基は、O-アシルイソ尿素形成を介したカルボジイミドの活性化とそれに続く例えば対応するアミドへの誘導体化によって修飾されていてもよい。
スルフヒドリル(sulphydryl)基は、ヨード酢酸またはヨードアセトアミドでのカルボキシメチル化;過ギ酸のシステイン酸への酸化;他のチオール化合物での混成のジスルフィドの形成;マレイミド、無水マレイン酸または他の置換マレイミドとの反応;4-クロロ水銀安息香酸塩、4-クロロ水銀フェニルスルホン酸、フェニル水銀塩化物、2-クロロ水銀-4-ニトロフェノールおよび他の水銀剤を使用した水銀誘導体の形成;アルカリ性pHにおけるシアネートでのカルバモイル化などの方法によって修飾されていてもよい。
トリプトファン残基は、例えば、N-ブロモスクシンイミドでの酸化、または2-ヒドロキシ-5-ニトロ臭化ベンジルもしくはスルフェニルハロゲン化物でのインドール環のアルキル化によって修飾されていてもよい。一方でチロシン残基は、3-ニトロチロシン誘導体を形成するためのテトラニトロメタンでのニトロ化によって変更されてもよい。
ヒスチジン残基のイミダゾール環の修飾は、ヨード酢酸誘導体でのアルキル化またはピロ炭酸ジエチルでのN-カルボエトキシ化によって達成されてもよい。
タンパク質合成中に天然にはないアミノ酸および誘導体を取り込むことの例としては、これらに限定されないが、ノルロイシン、4-アミノ酪酸、4-アミノ-3-ヒドロキシ-5-フェニルペンタン酸、6-アミノヘキサン酸、t-ブチルグリシン、ノルバリン、フェニルグリシン、オルニチン、サルコシン、4-アミノ-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン酸、2-チエニルアラニンおよび/またはアミノ酸のD-異性体の使用が挙げられる。表1に、本明細書において企図される天然にはないアミノ酸の一覧を示す。
Figure 2022540865000001
Figure 2022540865000002
架橋剤は、例えば、ホモ二官能性架橋剤、例えば(CHスペーサー基(式中、n=1~n=6である)を有する二官能性イミドエステル、グルタルアルデヒド、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、および通常、アミノ反応性部分、例えばN-ヒドロキシスクシンイミドおよび別の基特異的な反応性部分を含有するヘテロ二官能性試薬を使用して、3Dコンフォメーションを安定化するのに使用することができる。
本明細書において「天然のヒトプラスミノゲンのクリングル領域に相同な」N末端ドメインを有するとして言及されるポリペプチドは、プラスミノゲンの天然のクリングル領域に類似した構造的および機能的な特徴を呈示する。さらに、本明細書において「クリングル1に相同な」N末端ドメインを有するとして言及されるポリペプチドは、少なくともポリペプチドがクリングル5よりo-アミノカルボン酸(および機能的なホモログ、例えばトランス-4-アミノメチルシクロヘキサン-15カルボン酸、環状の酸)により高い親和性を有し得る程度に、天然のクリングル1に類似した特徴を呈示する。単離されたクリングル領域ポリペプチドの、アミノペンタン酸(5-APnA);イプシロン-アミノカプロン酸(aminocaprioic acid)(EACA)としても公知の6-アミノヘキサン酸(6-AHxA);7-アミノヘプタン酸(7-AHpA);およびトランス-4アミノメチルシクロヘキサン-1-カルボン酸(t-AMCHA)への結合を比較するための条件およびプロトコールについては、例えば、参照により本明細書に組み入れられるChang,Y.ら、Biochemistry 37:3258~3271(1998)を参照されたい。「クリングル4に相同な」クリングル領域への言及は、成句「クリングル1に相同な」に関して上述した通りに同様に定義される。すなわちそれらは、上記で論じられたように天然のヒトプラスミノゲンのクリングル4に類似した機能的な特徴を呈示する。これらのポリペプチドはまた、上述したように固定されたリシンとも結合する。
本発明の方法に従って作製されたポリペプチドは、固定されたリシンと結合する。成句「固定されたリシンと結合する」は、本明細書で使用される場合、クロマトグラフ媒体としてリシン-セファロースを使用してカラムクロマトグラフィーに供される場合、そのように特徴付けられたポリペプチドは、リシンと結合していないタンパク質と比べてその進行が遅いことを意味する。典型的には、本発明のポリペプチドは、このようなクロマトグラフ媒体(リシン親和性樹脂)から、溶離液として、特異的なリガンド、例えばEACAを含有する溶液を使用して溶出させることができる。
細胞培養
当業者は、宿主細胞、例えば哺乳類細胞を核酸ベクターでトランスフェクトすること、およびベクターによってコードされた遺伝子を発現するのに好適な条件下で宿主細胞を培養することに関する標準的な方法について精通しているであろう。哺乳類細胞をトランスフェクションおよび培養して組換えタンパク質を生産するための代表的な方法は、例えばAusubelら(編集者)、Current Protocols in Molecular Biology、Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までの全てのアップデートを含む)、またはSambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)に記載される。
単離された核酸、ベクターまたはそれを含む発現構築物を発現のために細胞に導入するための手段は当業者公知である。所与の細胞に使用される技術は、公知の成功した技術に依存する。細胞に組換えDNAを導入するための手段としては、なかでも、マイクロインジェクション、DEAE-デキストランによって媒介されるトランスフェクション、例えばリポフェクトアミン(Gibco、MD、USA)および/またはセルフェクチン(cellfectin)(Gibco、MD、USA)を使用することによるリポソームによって媒介されるトランスフェクション、PEGによって媒介されるDNA取り込み、エレクトロポレーション、および例えばDNAでコーティングされたタングステンまたは金粒子(Agracetus Inc.、WI、USA)を使用することによるマイクロパーティクル衝撃が挙げられる。
本発明に従って使用される宿主細胞は、使用される細胞型に応じて様々な培地で培養することができる。商業的に入手可能な培地、例えばHam’s F10(Sigma)、最小必須培地((MEM)、(Sigma)、RPMl-1640(Sigma)、およびダルベッコ改変イーグル培地((DMEM)、Sigma)は、哺乳類細胞を培養するのに好適である。本明細書で論じられる他の細胞型を培養するための培地は、当業界において公知である。
さらに、当業者は、サイズ排除およびアフィニティークロマトグラフィー方法、ならびにそれらの組合せを使用することなどの、細胞培養培地から発現された組換えタンパク質を精製するための方法について精通しているであろう。
タンパク質が培養培地に分泌されたら、このような発現系からの上清はまず、商業的に入手可能なタンパク質濃縮フィルター、例えば、AmiconまたはMillipore Pellicon限外ろ過ユニットを使用して濃縮してもよい。タンパク質分解を阻害するために、プロテアーゼ阻害剤、例えばPMSFが前述の工程のいずれかに含まれていてもよく、外因性の汚染物質の増殖を防止するために、抗生物質が含まれていてもよい。代替として、または加えて、上清は、例えば連続的な遠心分離を使用して、タンパク質を発現する細胞からろ過および/または分離してもよい。
細胞から調製されたタンパク質は、例えば、イオン交換、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、アフィニティークロマトグラフィー(例えば、リシンアフィニティーカラム)、または前述のもののあらゆる組合せを使用して精製することができる。これらの方法は当業界において公知であり、例えば、WO99/57134またはEd HarlowおよびDavid Lane(編集者)Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、(1988)に説明されている。
当業者はまた、精製または検出を容易にするためのタグ、例えば、ポリヒスチジンタグ、例えば、ヘキサヒスチジンタグ、またはインフルエンザウイルスヘマグルチニン(HA)タグ、またはシミアンウイルス5(V5)タグ、またはFLAGタグ、またはグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)タグを含むようにタンパク質を改変できることも認識しているであろう。得られたタンパク質は次いで、当業界において公知の方法、例えば親和性精製を使用して精製される。例えば、ヘキサhisタグを含むタンパク質は、タンパク質を含むサンプルを、固体または半固体支持体に固定されたヘキサhisタグと特異的に結合するニッケル-ニトリロ三酢酸(Ni-NTA)と接触させること、サンプルを洗浄して未結合のタンパク質を除去すること、およびその後、結合したタンパク質を溶出させることによって精製される。代替として、または加えて、タグに結合するリガンドまたは抗体は、親和性精製方法において使用される。
組換えプラスミノゲンの活性のアッセイ
本発明に従って生産された組換えプラスミノゲン(またはそれから誘導された組換えプラスミン)は、当業界において公知の方法や、および後に本明細書の実施例において記載される通り標準的な方法を使用して、生物学的活性に関して評価することができる。
例えば、組換えプラスミノゲンは、標準的な技術を使用して、tPAまたはuPAでの切断を介してプラスミンに変換することができる。tPAでの組換えプラスミノゲンの切断は、それぞれ残基Glu~Arg561およびVal562~Asn791を含む重鎖および軽鎖を生じさせる(プラスミノゲンをプラスミンに変換するための方法の例について、参照により本明細書に組み入れられる、MutchおよびBooth、Hemostasis and Thrombosisの第20章:Victor J. Marder、William C. Aird、Joel S. Bennett、Sam Schulman、およびII Gilbert C. WhiteによるBasic Principles and Clinical Practiceを参照)。
さらに、生理学的な結合標的またはリガンドに結合する組換えプラスミノゲンの能力は、従来の技術を使用して評価することができる。例えば、組換えプラスミノゲン(またはそれから誘導されたプラスミン)への結合は、アルファ2-抗プラスミン(α2-AP)およびストレプトキナーゼへの結合に関して評価することができる。α2-APおよびストレプトキナーゼへの結合を評価するための方法は、それぞれ、例えば、Horvathら、(2011)Methods in Enzymology、501:223~235およびZhangら、(2012)Journal of Biological Chemistry、287:42093~42103に説明されており、これらの内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
哺乳類プラスミノゲン受容体などの細胞表面受容体への本発明に従って生産された組換えタンパク質の結合は、例えば実施例4に記載された通りに決定することができる。
最終的に、本発明に従って生産された組換えタンパク質の治療効能は、ヒトおよび非ヒト血漿から単離されたプラスミノゲンのおよびプラスミンの品質の評価のために利用される技術を含む標準的な技術に従って使用することができる。
組成物
組換えプラスミノゲン(またはそれから誘導されたプラスミン)は、それを必要とする個体への投与のための医薬的に許容される組成物の形態で提供することができる。例えば、本発明に従って作製された組換えタンパク質は、創傷(例えば、擦過傷およびやけどなどの皮膚創傷、骨折などの骨の創傷、筋肉傷害)の処置、外傷性の傷害の状況でプラスミノゲンの補充を提供すること、プラスミノゲン補充療法、先天性欠損がある場合、異所性骨化および異栄養性石灰化の処置において有用性がある。
一部の例において、本明細書に記載される組換えプラスミノゲン(またはそれから誘導されたプラスミン)は、従来の非毒性の医薬的に許容される担体を含有する投与製剤中に埋め込まれたリザーバーを介して、または他のあらゆる便利な剤形によって、非経口的に、局所的に、心室内に投与することができる。用語「非経口」は、本明細書で使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、腹膜内、髄腔内、心室内、胸骨内、および頭蓋内への注射または輸注技術を含む。
組換えプラスミノゲンを対象への投与に好適な形態(例えば医薬組成物)に調製するための方法は当業界において公知であり、その例としては、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(18th ed.、Mack Publishing Co.、Easton, Pa.、1990)および米国薬局方:国民医薬品集(Mack Publishing Company、Easton、Pa.、1984)に記載されるような方法が挙げられる。
この開示の医薬組成物は、非経口投与、例えば静脈内投与または体腔もしくは臓器もしくは関節の内腔への投与に特に有用である。投与のための組成物は、一般的に、医薬的に許容される担体、例えば水性担体中に溶解させたプラスミノゲンの溶液を含むと予想される。様々な水性担体、例えば緩衝生理食塩水などが使用できる。組成物は、生理学的条件に近づけるために必要に応じて、例えばpH調整剤および緩衝剤、毒性を調整する薬剤など、例えば、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウムなどの医薬的に許容される補助剤を含有していてもよい。これらの製剤における本発明の開示のプラスミノゲンの濃度は、広く変更することができ、選択された特定の投与様式および患者のニーズに従って、主として流体の体積、粘度、体重などに基づき選択されることとなる。例示的な担体としては、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、および5%ヒト血清アルブミンが挙げられる。非水性ビヒクル、例えば混合油およびオレイン酸エチルも使用することができる。リポソームも担体として使用することができる。ビヒクルは、等張性や化学的安定性を強化する少量の添加剤、例えば、緩衝液および保存剤を含有していてもよい。
製剤化されたら、本発明の開示に従って作製された組換えプラスミノゲンは、投与製剤に適合する方式で、治療的/予防的に有効となる量で投与されると予想される。
実施例1:組換えプラスミノゲンの一過性発現
材料
Expi293発現培地(カタログ番号A1435101)、エルレンマイヤーフラスコ、リン酸緩衝生理食塩水(1×)、グルコース(300mg/mL)、ポリエチレンイミンPEI(1mg/mL)、ルピン(Lupin)(125g/L)、グルタマックス(Glutamax)(100×)、pcDNA3.1Plg(細胞培養物1mL当たり0.5μg)、pcDNA3.1PAI-1(細胞培養物1mL当たり0.5μg)。
方法
1日目:トランスフェクションの前に細胞を希釈する。
2日目:細胞に、PBSおよびPEIで希釈したDNAを添加する。細胞を、37℃、5%CO、110~140rpmでインキュベートする。
3~7日目:培養培地中のルピンおよびグルコースレベルを調整する。
8日目:培養物を2000×g、4℃で15分間遠心分離することによって培地を回収する。
実施例2:組換えプラスミノゲンの安定な発現
材料
4g/Lルピンおよび125mg/Lゲネチシン(G418)が補充されたExpi293発現培地(カタログ番号A1435101)、エルレンマイヤーフラスコ、グルコース(300mg/mL)、グルタマックス(100×)。
方法
・Expi293細胞を、pcDNA3.1Plg IRES PAI-1でトランスフェクトした。
・次いで細胞を選択抗生物質であるゲネチシンの存在下で継代した。
・ゲネチシン耐性クローンを96-ウェルプレートに分離した(ウェル当たり1つのコロニー)。
・ストレプトキナーゼを使用して分泌されたPlgの存在を試験した。
一過性発現からの典型的な収量は、細胞培養物1L当たり30~50mgである。安定してトランスフェクトされたExpi293細胞(ラージスケール発現に好適な)からの典型的な収量は、細胞培養物1L当たりおよそ80~100mgである。
実施例3:組換えプラスミノゲンの精製
100mLの透明化した上清毎に、20mLの0.5MのNaHPO、5gのグリセロールおよび1個のRocheのプロテアーゼ阻害剤タブレット(アプロチニン、ベスタチン、カルパイン阻害剤IおよびII、キモスタチン、E-64、ロイペプチン、pefabloc SC/PMSF、ペプスタチン、TLCK-HCl、トリプシン阻害剤、アンチパイン二塩酸塩、ホスホラミドン(phopsphoramidon)を含む)を添加し、混合する。
1.リシンアフィニティーカラム
緩衝液A:100mMのNaHPO、pH8.0、5%グリセロール、0.02%アジ化物
緩衝液B:100mMのNaHPO、pH8.0、25mMのEACA(イプシロンアミノカプロン酸)、5%グリセロール
CV=カラム体積。
a)培養上清100mL当たり20mLのLysine Hyper D樹脂を使用する。
b)重力流カラムで、2CVのMQ HOで樹脂を洗浄し、2CVの緩衝液Aで平衡化する。
c)平衡化したリシン樹脂を透明化した培地(工程1より)に添加し、4℃で1時間バッチ結合させる。
d)培地を素通りさせ、流出液を収集する。
e)樹脂を2CVの緩衝液Aで洗浄する。
f)緩衝液Bで、典型的には半分の樹脂体積で一度に溶出させる。(例えば、20mLの樹脂に対して10mLの画分)。ブラッドフォード試薬を使用して、溶出エンドポイントを決定する。
g)10%SDS-PAGEで分画を行う。
h)次の精製工程のために画分をプールする。
図1は、リシンアフィニティーカラムから溶出した画分の代表的なクーマシー染色された10%SDS-PAGEゲルの画像を示す。約100kDaのバンドは、一過性発現後の溶出したrPlgを表す。
2.HiTrap Q FF
緩衝液A:50mMのトリス、pH9.0、5mMのEACA、10%グリセロール、30mMのNaCl、0.02%アジ化物
緩衝液B:50mMのトリス、pH9.0、5mMのEACA、10%グリセロール、1MのNaCl、0.02%アジ化物。
a)サンプルを5mlに濃縮し(50KのMWCO)、プレカラムサンプルを維持し、緩衝液Aを使用して50mlに希釈する。
b)5CVのMQ HOおよび5CVの緩衝液AでHiTrap Qを事前に平衡化する。
c)サンプルを1ml/分でローディングし、流出液を収集する。
d)5CVの緩衝液Aで洗浄する。
e)溶出勾配:
- 20CV(100ml)で0から25%のB
- 0CVで20%から100%のB
- 2CVで100%。
Plgは、典型的には約10%のBで優勢なピークとして溶出する。ゲルを泳動して純度を決定し、画分をプールする。
プールした画分を、25mMのトリス、pH7.4、150mMのNaCl、5%グリセロール中で、4℃で一晩透析する。透析をさらに2時間繰り返す。これは、EACAの除去を確実にするためである。
図2は、rPlgの陰イオン交換クロマトグラフィーの代表的な結果を示す。
3.ゲルろ過S200 16/60
緩衝液:25mMのトリス、pH7.4、150mMのNaCl、5%グリセロール、1mMのナトリウムEDTA、0.02%アジ化物、1×Rocheプロテアーゼ阻害剤カクテル。(トリスは、HepesまたはNaHPOで代用することができる)。
a)少なくとも5mlに濃縮し、Superdex 200 16/60でゲルろ過する。
b)溶出体積は、約73mlである。
c)ゲルを泳動し、関連画分をプールする。
プラスミノゲンは、5%グリセロールの存在下で、50KのMWCOの濃縮装置で15mg/mlまで濃縮することができる。
プラスミノゲンは、液体N中でのスナップフリージングの後に凍結貯蔵することができる。
図3は、rPlgのサイズ排除クロマトグラフィーの代表的な結果を示す。
ミニplgおよびマイクロ-plgも本明細書に記載される方法を使用してうまく発現および精製され、活性であることが示された(データは示されない)。
実施例4:組換えプラスミノゲンの定性的な評価
1.rPlgは、プラスミン(rPlm)に活性化することができる
図4は、tPAによるrPlgの切断の結果生じるtPAで切断された組換えプラスミン(rPlm)を示すクーマシー染色された12%SDS-PAGEを示す。還元条件下で、rPlmは、それぞれ残基Glu~Arg561およびVal562~Asn791で構成される重鎖および軽鎖に分離される。
図5は、プラスミン蛍光発生基質H-Ala-Phe-Lys-AMCの加水分解によって測定された500nMのrPlgのtPA活性化を示す進行曲線を示す。
2.rPlgは天然のPlg GIにより類似している
図6は、天然のPlgグリコフォーム1(GLI)、PlgグリコフォームII(GII)およびrPlgのtPA活性化を示す。rPlgは、本明細書に記載される方法に従って得た。天然のPlgグリコフォームIおよびIIは、標準的な技術を使用して、社内で得て、ヒト血漿から精製した。
結果は、rPlgが、試験した3つの形態から最も容易に活性化可能である(最も低いKおよび最も高いVmaxを有する)ことを示す。
Figure 2022540865000003
図7は、Plgの開放型のコンフォメーションが20mMのEACAの存在により誘導されることを示す。閉鎖形態において、グリコフォームIおよびrPlgは、グリコフォームIIに類似した、それより大きい回転半径(Rg)を有する。(回転軸まわりの本体の回転半径は、本体の質量全体が濃縮されていると仮定される場合、その所与の軸まわりの慣性モーメントがその実際の質量分布の場合と同じになると予想される回転軸からのポイントのラジアル距離と定義される。X線散乱も、溶液中で回転する巨大分子の過剰寸法を測定するのに使用することができる。Plgは、閉鎖型および開放型のコンフォメーションの両方と仮定することができる。開放形態の寸法は、非常に類似している。閉鎖形態において、小さいRは、小さく密集して充填された分子であることを示す。この測定値は、閉鎖形態がどれだけ安定であるか/十分充填されているかの指標として使用される。)。
Figure 2022540865000004
SAXS滴定研究(図8)は、EACAに応答するPlgのコンフォメーション変化を測定した。滴定曲線は、グリコフォームIおよびIIとrPlgとで類似している。rPlgは、最も容易に開放形態をとる。Kopenは、Plgの50%が開放型のコンフォメーションであるEACA濃度である。
Figure 2022540865000005
3.rPlmは、Plm特異的な阻害剤であるアルファ2-抗プラスミン(α2-AP)に結合する
組換えα2-APをNi2+-NTAチップに固定し、天然または組換えPlgおよびPlmの結合をリアルタイムでモニターした。図9および10は、アルファ2-抗プラスミン(α2-AP)への、rPlgおよびrPlmの結合、加えて天然のPlgおよびPlmを実証するセンサーグラムを示す。
rPlgおよびrPlmを本明細書に記載される方法によって得た。天然のPlgをMerckから購入し(ヒト血漿から精製したもの)、天然のPlmをHaematologic Technologiesから購入した。
4.rPlgおよびrPlmは化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes)由来のストレプトキナーゼによって結合する
組換えSKをNi2+-NTAチップに固定し、天然または組換えPlgおよびPlmの結合をリアルタイムでモニターした。rPlgおよびrPlmを本明細書に記載される方法によって得た。天然のPlgをMerckから購入し(ヒト血漿から精製した)、天然のPlmをHaematologic Technologiesから購入した。図11および12に結果を示す。
全ての実験を、Biacore T200評価ソフトウェア(Biacore AB)を使用して、1:1のラングミュア結合モデルを用いてフィッティングした(結合したときのPlgグリコフォームIIのコンフォメーション変化を説明するために二状態反応モデルを使用したα2-AP/天然のPlgの場合を除く)。以下の表に、反応速度(kaおよびkd)および親和定数(KD)をまとめる。
Figure 2022540865000006
上記の結果は、本発明の方法に従って生産された組換えプラスミノゲン(またはそれから誘導されたプラスミン)が、血漿から精製された天然のプラスミノゲン/プラスミンの商業的に入手可能な調製物と類似した、またはそれより大きい親和性で生理的に適切な結合パートナーに結合することを実証する。
5.rPlgは哺乳類Plg受容体に結合する
簡単に言えば、HEK293細胞をPBS-EDTA+2%FCSに再懸濁した。次いでサンプル当たり細胞5×10個を、5ug/mLのnPlgまたはrPlgと共に、さらに、10ug/mLのAlexa-488で標識したPlg抗体と共に、30分間インキュベートした。少なくとも10,000事象の蛍光強度中央値を、FL1チャネル(488nmレーザー励起源)において、FACSCalibur(BD Biosciences)フローサイトメーターで測定した。図13は、HEK293細胞におけるプラスミノゲン受容体へのrPlgの結合を示す。
6.rPlgは骨および筋肉の傷害の部位に蓄積し、傷害後の異栄養性石灰化を低減させる
図14は、骨および筋肉傷害に続くrPlg注射後の結果を示す。A.上のパネルは、骨においてrPlgが骨折部位に蓄積することを示す。Alexa fluorで標識されたフィブリンおよびrPlgをIP注射した。画像は、骨折部位におけるフィブリンおよびrPlgの蓄積を示す。下のパネルは、rPlgが筋肉傷害の部位に蓄積することを示す。心臓毒を右脚に注射して筋肉傷害を誘発させ、rPlgを1mg/日でIP投与した。画像は、傷害を受けた脚および腎臓におけるrPlgの蓄積を示すが、傷害を受けていない脚/腎臓では蓄積していなかった。
B.上のパネルはまた、筋肉傷害の部位におけるrPlg蓄積も示す。心臓毒を脚に注射して筋肉傷害を誘発させた。Alex Fluor色素で標識されたrPlgを1mg/日でIP注射し、傷害後1~7日目に画像を記録した。下のパネル:傷害の部位におけるrPlg蓄積が、Plg+/ - 動物において筋肉の石灰化を防止する。心臓毒を脚に注射して筋肉傷害を誘発させた。rPlgを1mg/日でIP注射し、傷害後の7日目に画像を記録した。筋肉の石灰化は、Plg+/-において明白であるがWT動物ではそうではなく、α2APアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用したrPlgまたはアルファ2-抗プラスミン(α2AP)発現の阻害を使用することによって救済することができる。
実施例5:組換えプラスミノゲンと他の阻害剤との共発現
Expi293細胞を、以下をコードする構築物と共にトランスフェクトした:
・組換えPlg/α2-AP;
・組換えPlg/PAI-1stable
・組換えPlg/PAI-1;
・組換えPlg/PAI-2;
・組換えPlg/PAI-3。
トランスフェクションの前に全ての構築物を1:1(w/w)の比率で予備混合した。
トランスフェクションの1、3および5日後におけるPlgの発現レベルを、抗Plg抗体を使用したウェスタンブロットによって決定した。
図15および16に示される結果は、組換えPlgの収量が、安定してトランスフェクトされたPAI-1または一時的にトランスフェクトされたPAI-1と共に発現される場合、α2-AP、PAI-2またはPAI-3のいずれかと共に発現される場合と比較して著しく高かったことを実証する。
結論:PAI-1は組換えPlgの発現にとって重要である。α-APと共に発現される場合のPlgの発現を比較する実験からの結果は、タンパク質収量を最大化するために、Plm活性化の阻害がPlm活性の阻害より重要であることを示す。
配列情報
ヒトプラスミノゲンの例示的な核酸配列(配列番号1)
ATGGAACACAAAGAAGTGGTGTTGCTCCTGCTGCTGTTCCTGAAGTCCGGCCAGGGCGAGCCCCTGGACGATTACGTGAACACCCAGGGCGCCAGCCTGTTCAGCGTGACCAAGAAACAGCTGGGAGCCGGCAGCATCGAGGAATGCGCCGCCAAGTGCGAAGAGGACGAGGAATTCACCTGTCGGGCCTTCCAGTACCACAGCAAAGAACAGCAGTGCGTGATCATGGCCGAGAACAGAAAGAGCAGCATCATCATCAGAATGCGGGACGTGGTGCTGTTCGAGAAGAAGGTGTACCTGAGCGAGTGCAAGACCGGCAACGGCAAGAACTACCGGGGCACCATGAGCAAGACCAAGAACGGCATCACCTGTCAGAAGTGGTCCAGCACCAGCCCCCACCGGCCTAGATTTTCTCCAGCCACCCACCCTAGCGAGGGCCTGGAAGAGAACTACTGCCGGAACCCCGACAACGACCCTCAGGGCCCTTGGTGCTACACCACCGACCCCGAGAAGAGATACGACTACTGCGACATCCTGGAATGTGAAGAGGAATGCATGCACTGCAGCGGCGAGAACTACGACGGCAAGATCTCCAAGACCATGAGCGGCCTGGAATGCCAGGCTTGGGACAGCCAGTCTCCTCACGCCCACGGCTACATCCCCAGCAAGTTCCCCAACAAGAACCTGAAGAAGAATTACTGCAGAAACCCTGACCGCGAGCTGCGGCCCTGGTGTTTTACCACCGATCCTAACAAGAGATGGGAGCTGTGCGATATCCCCCGGTGCACCACACCTCCACCTAGCAGCGGCCCTACCTACCAGTGTCTGAAGGGCACCGGCGAGAATTACAGGGGCAACGTGGCCGTGACCGTGTCCGGCCATACCTGCCAGCATTGGAGCGCCCAGACCCCCCACACCCACAACAGAACCCCCGAGAACTTCCCCTGCAAGAATCTGGACGAGAATTATTGTCGCAACCCCGATGGCAAGAGGGCCCCCTGGTGTCACACCACCAACAGCCAGGTGCGCTGGGAGTACTGCAAGATCCCCAGCTGCGATAGCAGCCCCGTGTCCACAGAACAGCTGGCCCCTACAGCCCCTCCTGAGCTGACACCTGTGGTGCAGGATTGCTACCACGGCGACGGCCAGAGCTACAGAGGCACCAGCAGCACCACCACAACCGGCAAGAAGTGCCAGAGCTGGTCCTCCATGACCCCTCACCGGCACCAGAAAACCCCTGAGAATTACCCCAACGCCGGCCTGACCATGAACTACTGTAGAAATCCCGACGCCGACAAGGGACCCTGGTGCTTCACAACAGACCCTTCCGTCAGATGGGAATACTGTAATCTGAAGAAGTGCAGCGGCACCGAGGCCAGCGTGGTGGCTCCTCCACCAGTGGTGCTGCTGCCCGATGTGGAAACCCCCTCCGAAGAGGACTGTATGTTCGGCAATGGCAAGGGCTATAGAGGCAAGCGGGCCACCACCGTGACCGGCACACCTTGTCAGGATTGGGCCGCTCAGGAACCCCACAGACACAGCATCTTCACCCCAGAGACAAACCCTCGGGCCGGACTGGAAAAAAACTATTGTCGGAATCCTGACGGCGACGTGGGAGGACCTTGGTGTTATACAACAAACCCACGGAAGCTGTACGATTACTGTGACGTGCCCCAGTGTGCCGCCCCTAGCTTCGATTGTGGCAAGCCCCAGGTGGAACCCAAGAAATGCCCCGGCAGAGTCGTGGGCGGATGTGTGGCCCATCCTCACTCTTGGCCTTGGCAGGTGTCCCTGCGGACCAGATTCGGCATGCACTTTTGCGGCGGCACCCTGATCAGCCCCGAGTGGGTGCTGACAGCCGCCCACTGTCTGGAAAAGTCCCCCAGACCCAGCAGCTACAAAGTGATCCTGGGAGCCCACCAGGAAGTGAACCTGGAACCTCACGTGCAGGAAATCGAGGTGTCCAGACTGTTCCTGGAACCCACCCGGAAGGATATCGCCCTGCTGAAGCTGAGCAGCCCTGCCGTGATCACCGACAAAGTGATTCCCGCCTGCCTGCCCAGCCCCAACTATGTGGTGGCCGACAGAACCGAGTGCTTCATCACCGGCTGGGGCGAGACACAGGGCACATTTGGAGCCGGCCTGCTGAAAGAGGCCCAGCTGCCTGTGATCGAGAACAAAGTGTGCAACCGCTACGAGTTCCTGAACGGCAGAGTGCAGAGCACCGAGCTGTGTGCCGGACATCTGGCTGGCGGCACAGATAGCTGTCAGGGCGATTCTGGCGGCCCTCTCGTGTGCTTCGAGAAGGACAAGTACATCCTGCAGGGCGTGACCAGCTGGGGCCTGGGATGTGCCAGACCTAACAAGCCCGGCGTGTACGTGCGCGTGTCCAGATTTGTGACCTGGATCGAGGGCGTGATGCGGAACAACTGA
シグナルペプチドを下線で示したヒトプラスミノゲンの例示的なアミノ酸配列(配列番号2)。
MEHKEVVLLLLLFLKSGQGEPLDDYVNTQGASLFSVTKKQLGAGSIEECAAKCEEDEEFTCRAFQYHSKEQQCVIMAENRKSSIIIRMRDVVLFEKKVYLSECKTGNGKNYRGTMSKTKNGITCQKWSSTSPHRPRFSPATHPSEGLEENYCRNPDNDPQGPWCYTTDPEKRYDYCDILECEEECMHCSGENYDGKISKTMSGLECQAWDSQSPHAHGYIPSKFPNKNLKKNYCRNPDRELRPWCFTTDPNKRWELCDIPRCTTPPPSSGPTYQCLKGTGENYRGNVAVTVSGHTCQHWSAQTPHTHNRTPENFPCKNLDENYCRNPDGKRAPWCHTTNSQVRWEYCKIPSCDSSPVSTEQLAPTAPPELTPVVQDCYHGDGQSYRGTSSTTTTGKKCQSWSSMTPHRHQKTPENYPNAGLTMNYCRNPDADKGPWCFTTDPSVRWEYCNLKKCSGTEASVVAPPPVVLLPDVETPSEEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
組換えPAI-1の例示的な核酸配列(配列番号3)。
セルピン安定性を改善させるための突然変異:Q197CおよびG355C(以下の配列では下線で示される)を含む(Chorostowska-Wynimko J et al. (2003) Molecular Cancer Therapeutics. 2003;2(1):19-28. doi: 10.1186/1476-4598-2-19に従う)。
ATGCAGATGTCTCCCGCCCTGACCTGCCTGGTGCTGGGCCTGGCCCTGGTGTTCGGAGAGGGCTCTGCCGTGCACCACCCACCTAGCTACGTGGCACACCTGGCCTCCGACTTCGGCGTGAGGGTGTTTCAGCAGGTGGCCCAGGCCAGCAAGGATCGCAACGTGGTGTTCAGCCCTTATGGCGTGGCCTCCGTGCTGGCCATGCTCCAGCTGACCACAGGAGGAGAGACCCAGCAGCAGATCCAGGCAGCTATGGGCTTCAAGATCGACGATAAGGGAATGGCACCCGCCCTGAGGCACCTGTACAAGGAGCTGATGGGCCCTTGGAATAAGGACGAGATCAGCACCACAGATGCCATCTTTGTGCAGCGCGACCTGAAGCTGGTGCAGGGCTTCATGCCACACTTCTTTCGGCTGTTCCGGAGCACCGTGAAGCAGGTGGACTTCAGCGAGGTGGAGAGGGCCCGCTTTATCATCAACGATTGGGTGAAGACCCACACAAAGGGCATGATCAGCAATCTGCTGGGCAAGGGAGCAGTGGATCAGCTGACCAGGCTGGTGCTGGTGAACGCCCTGTACTTCAATGGCTGCTGGAAGACCCCATTTCCCGACAGCTCCACACACCGGAGACTGTTCCACAAGTCCGATGGCTCTACAGTGAGCGTGCCTATGATGGCCCAGACCAACAAGTTCAATTATACAGAGTTTACCACACCTGACGGCCACTACTATGACATCCTGGAGCTGCCATACCACGGCGACACCCTGAGCATGTTTATCGCCGCCCCTTATGAGAAGGAGGTGCCACTGTCCGCCCTGACAAACATCCTGTCCGCCCAGCTGATCTCTCACTGGAAGGGCAATATGACCAGGCTGCCAAGGCTGCTGGTGCTGCCTAAGTTCTCCCTGGAGACAGAGGTGGACCTGCGGAAGCCTCTGGAGAACCTGGGCATGACCGATATGTTCAGACAGTTTCAGGCCGACTTTACATCTCTGAGCGATCAGGAGCCACTGCACGTGGCACAGGCCCTCCAGAAGGTGAAGATCGAGGTGAACGAGTCCTGTACCGTGGCCTCTAGCTCCACAGCCGTGATCGTGTCTGCCAGGATGGCCCCAGAGGAGATCATCATGGATCGGCCCTTCCTGTTTGTGGTGAGACACAATCCAACCGGCACAGTGCTGTTCATGGGCCAGGTCATGGAGCCCTGA
組換えPAI-1、Q197C、G355Cのアミノ酸配列(配列番号4)
MQMSPALTCLVLGLALVFGEGSAVHHPPSYVAHLASDFGVRVFQQVAQASKDRNVVFSPYGVASVLAMLQLTTGGETQQQIQAAMGFKIDDKGMAPALRHLYKELMGPWNKDEISTTDAIFVQRDLKLVQGFMPHFFRLFRSTVKQVDFSEVERARFIINDWVKTHTKGMISNLLGKGAVDQLTRLVLVNALYFNGCWKTPFPDSSTHRRLFHKSDGSTVSVPMMAQTNKFNYTEFTTPDGHYYDILELPYHGDTLSMFIAAPYEKEVPLSALTNILSAQLISHWKGNMTRLPRLLVLPKFSLETEVDLRKPLENLGMTDMFRQFQADFTSLSDQEPLHVAQALQKVKIEVNESCTVASSSTAVIVSARMAPEEIIMDRPFLFVVRHNPTGTVLFMGQVMEP
hPlg-IRES2-PAI-1発現カセット(安定なプラスミノゲンおよびPAI-1の発現のための構築物)の核酸配列(配列番号5)
ATGGAACACAAAGAAGTGGTGTTGCTCCTGCTGCTGTTCCTGAAGTCCGGCCAGGGCGAGCCCCTGGACGATTACGTGAACACCCAGGGCGCCAGCCTGTTCAGCGTGACCAAGAAACAGCTGGGAGCCGGCAGCATCGAGGAATGCGCCGCCAAGTGCGAAGAGGACGAGGAATTCACCTGTCGGGCCTTCCAGTACCACAGCAAAGAACAGCAGTGCGTGATCATGGCCGAGAACAGAAAGAGCAGCATCATCATCAGAATGCGGGACGTGGTGCTGTTCGAGAAGAAGGTGTACCTGAGCGAGTGCAAGACCGGCAACGGCAAGAACTACCGGGGCACCATGAGCAAGACCAAGAACGGCATCACCTGTCAGAAGTGGTCCAGCACCAGCCCCCACCGGCCTAGATTTTCTCCAGCCACCCACCCTAGCGAGGGCCTGGAAGAGAACTACTGCCGGAACCCCGACAACGACCCTCAGGGCCCTTGGTGCTACACCACCGACCCCGAGAAGAGATACGACTACTGCGACATCCTGGAATGTGAAGAGGAATGCATGCACTGCAGCGGCGAGAACTACGACGGCAAGATCTCCAAGACCATGAGCGGCCTGGAATGCCAGGCTTGGGACAGCCAGTCTCCTCACGCCCACGGCTACATCCCCAGCAAGTTCCCCAACAAGAACCTGAAGAAGAATTACTGCAGAAACCCTGACCGCGAGCTGCGGCCCTGGTGTTTTACCACCGATCCTAACAAGAGATGGGAGCTGTGCGATATCCCCCGGTGCACCACACCTCCACCTAGCAGCGGCCCTACCTACCAGTGTCTGAAGGGCACCGGCGAGAATTACAGGGGCAACGTGGCCGTGACCGTGTCCGGCCATACCTGCCAGCATTGGAGCGCCCAGACCCCCCACACCCACAACAGAACCCCCGAGAACTTCCCCTGCAAGAATCTGGACGAGAATTATTGTCGCAACCCCGATGGCAAGAGGGCCCCCTGGTGTCACACCACCAACAGCCAGGTGCGCTGGGAGTACTGCAAGATCCCCAGCTGCGATAGCAGCCCCGTGTCCACAGAACAGCTGGCCCCTACAGCCCCTCCTGAGCTGACACCTGTGGTGCAGGATTGCTACCACGGCGACGGCCAGAGCTACAGAGGCACCAGCAGCACCACCACAACCGGCAAGAAGTGCCAGAGCTGGTCCTCCATGACCCCTCACCGGCACCAGAAAACCCCTGAGAATTACCCCAACGCCGGCCTGACCATGAACTACTGTAGAAATCCCGACGCCGACAAGGGACCCTGGTGCTTCACAACAGACCCTTCCGTCAGATGGGAATACTGTAATCTGAAGAAGTGCAGCGGCACCGAGGCCAGCGTGGTGGCTCCTCCACCAGTGGTGCTGCTGCCCGATGTGGAAACCCCCTCCGAAGAGGACTGTATGTTCGGCAATGGCAAGGGCTATAGAGGCAAGCGGGCCACCACCGTGACCGGCACACCTTGTCAGGATTGGGCCGCTCAGGAACCCCACAGACACAGCATCTTCACCCCAGAGACAAACCCTCGGGCCGGACTGGAAAAAAACTATTGTCGGAATCCTGACGGCGACGTGGGAGGACCTTGGTGTTATACAACAAACCCACGGAAGCTGTACGATTACTGTGACGTGCCCCAGTGTGCCGCCCCTAGCTTCGATTGTGGCAAGCCCCAGGTGGAACCCAAGAAATGCCCCGGCAGAGTCGTGGGCGGATGTGTGGCCCATCCTCACTCTTGGCCTTGGCAGGTGTCCCTGCGGACCAGATTCGGCATGCACTTTTGCGGCGGCACCCTGATCAGCCCCGAGTGGGTGCTGACAGCCGCCCACTGTCTGGAAAAGTCCCCCAGACCCAGCAGCTACAAAGTGATCCTGGGAGCCCACCAGGAAGTGAACCTGGAACCTCACGTGCAGGAAATCGAGGTGTCCAGACTGTTCCTGGAACCCACCCGGAAGGATATCGCCCTGCTGAAGCTGAGCAGCCCTGCCGTGATCACCGACAAAGTGATTCCCGCCTGCCTGCCCAGCCCCAACTATGTGGTGGCCGACAGAACCGAGTGCTTCATCACCGGCTGGGGCGAGACACAGGGCACATTTGGAGCCGGCCTGCTGAAAGAGGCCCAGCTGCCTGTGATCGAGAACAAAGTGTGCAACCGCTACGAGTTCCTGAACGGCAGAGTGCAGAGCACCGAGCTGTGTGCCGGACATCTGGCTGGCGGCACAGATAGCTGTCAGGGCGATTCTGGCGGCCCTCTCGTGTGCTTCGAGAAGGACAAGTACATCCTGCAGGGCGTGACCAGCTGGGGCCTGGGATGTGCCAGACCTAACAAGCCCGGCGTGTACGTGCGCGTGTCCAGATTTGTGACCTGGATCGAGGGCGTGATGCGGAACAACTGAAAGCTTGGTACCGAGCTCGGATCCCCCCTCTCCCTCCCCCCCCCCTAACGTTACTGGCCGAAGCCGCTTGGAATAAGGCCGGTGTGCGTTTGTCTATATGTTATTTTCCACCATATTGCCGTCTTTTGGCAATGTGAGGGCCCGGAAACCTGGCCCTGTCTTCTTGACGAGCATTCCTAGGGGTCTTTCCCCTCTCGCCAAAGGAATGCAAGGTCTGTTGAATGTCGTGAAGGAAGCAGTTCCTCTGGAAGCTTCTTGAAGACAAACAACGTCTGTAGCGACCCTTTGCAGGCAGCGGAACCCCCCACCTGGCGACAGGTGCCTCTGCGGCCAAAAGCCACGTGTATAAGATACACCTGCAAAGGCGGCACAACCCCAGTGCCACGTTGTGAGTTGGATAGTTGTGGAAAGAGTCAAATGGCTCTCCTCAAGCGTATTCAACAAGGGGCTGAAGGATGCCCAGAAGGTACCCCATTGTATGGGATCTGATCTGGGGCCTCGGTACACATGCTTTACATGTGTTTAGTCGAGGTTAAAAAAACGTCTAGGCCCCCCGAACCACGGGGACGTGGTTTTCCTTTGAAAAACACGATGATAATATGCAGATGTCTCCCGCCCTGACCTGCCTGGTGCTGGGCCTGGCCCTGGTGTTCGGAGAGGGCTCTGCCGTGCACCACCCACCTAGCTACGTGGCACACCTGGCCTCCGACTTCGGCGTGAGGGTGTTTCAGCAGGTGGCCCAGGCCAGCAAGGATCGCAACGTGGTGTTCAGCCCTTATGGCGTGGCCTCCGTGCTGGCCATGCTCCAGCTGACCACAGGAGGAGAGACCCAGCAGCAGATCCAGGCAGCTATGGGCTTCAAGATCGACGATAAGGGAATGGCACCCGCCCTGAGGCACCTGTACAAGGAGCTGATGGGCCCTTGGAATAAGGACGAGATCAGCACCACAGATGCCATCTTTGTGCAGCGCGACCTGAAGCTGGTGCAGGGCTTCATGCCACACTTCTTTCGGCTGTTCCGGAGCACCGTGAAGCAGGTGGACTTCAGCGAGGTGGAGAGGGCCCGCTTTATCATCAACGATTGGGTGAAGACCCACACAAAGGGCATGATCAGCAATCTGCTGGGCAAGGGAGCAGTGGATCAGCTGACCAGGCTGGTGCTGGTGAACGCCCTGTACTTCAATGGCTGCTGGAAGACCCCATTTCCCGACAGCTCCACACACCGGAGACTGTTCCACAAGTCCGATGGCTCTACAGTGAGCGTGCCTATGATGGCCCAGACCAACAAGTTCAATTATACAGAGTTTACCACACCTGACGGCCACTACTATGACATCCTGGAGCTGCCATACCACGGCGACACCCTGAGCATGTTTATCGCCGCCCCTTATGAGAAGGAGGTGCCACTGTCCGCCCTGACAAACATCCTGTCCGCCCAGCTGATCTCTCACTGGAAGGGCAATATGACCAGGCTGCCAAGGCTGCTGGTGCTGCCTAAGTTCTCCCTGGAGACAGAGGTGGACCTGCGGAAGCCTCTGGAGAACCTGGGCATGACCGATATGTTCAGACAGTTTCAGGCCGACTTTACATCTCTGAGCGATCAGGAGCCACTGCACGTGGCACAGGCCCTCCAGAAGGTGAAGATCGAGGTGAACGAGTCCTGTACCGTGGCCTCTAGCTCCACAGCCGTGATCGTGTCTGCCAGGATGGCCCCAGAGGAGATCATCATGGATCGGCCCTTCCTGTTTGTGGTGAGACACAATCCAACCGGCACAGTGCTGTTCATGGGCCAGGTCATGGAGCCCTGA
ヒトglu-Plgの例示的な核酸配列(配列番号6)
ATGGAACACAAAGAAGTGGTGTTGCTCCTGCTGCTGTTCCTGAAGTCCGGCCAGGGCGAGCCCCTGGACGATTACGTGAACACCCAGGGCGCCAGCCTGTTCAGCGTGACCAAGAAACAGCTGGGAGCCGGCAGCATCGAGGAATGCGCCGCCAAGTGCGAAGAGGACGAGGAATTCACCTGTCGGGCCTTCCAGTACCACAGCAAAGAACAGCAGTGCGTGATCATGGCCGAGAACAGAAAGAGCAGCATCATCATCAGAATGCGGGACGTGGTGCTGTTCGAGAAGAAGGTGTACCTGAGCGAGTGCAAGACCGGCAACGGCAAGAACTACCGGGGCACCATGAGCAAGACCAAGAACGGCATCACCTGTCAGAAGTGGTCCAGCACCAGCCCCCACCGGCCTAGATTTTCTCCAGCCACCCACCCTAGCGAGGGCCTGGAAGAGAACTACTGCCGGAACCCCGACAACGACCCTCAGGGCCCTTGGTGCTACACCACCGACCCCGAGAAGAGATACGACTACTGCGACATCCTGGAATGTGAAGAGGAATGCATGCACTGCAGCGGCGAGAACTACGACGGCAAGATCTCCAAGACCATGAGCGGCCTGGAATGCCAGGCTTGGGACAGCCAGTCTCCTCACGCCCACGGCTACATCCCCAGCAAGTTCCCCAACAAGAACCTGAAGAAGAATTACTGCAGAAACCCTGACCGCGAGCTGCGGCCCTGGTGTTTTACCACCGATCCTAACAAGAGATGGGAGCTGTGCGATATCCCCCGGTGCACCACACCTCCACCTAGCAGCGGCCCTACCTACCAGTGTCTGAAGGGCACCGGCGAGAATTACAGGGGCAACGTGGCCGTGACCGTGTCCGGCCATACCTGCCAGCATTGGAGCGCCCAGACCCCCCACACCCACAACAGAACCCCCGAGAACTTCCCCTGCAAGAATCTGGACGAGAATTATTGTCGCAACCCCGATGGCAAGAGGGCCCCCTGGTGTCACACCACCAACAGCCAGGTGCGCTGGGAGTACTGCAAGATCCCCAGCTGCGATAGCAGCCCCGTGTCCACAGAACAGCTGGCCCCTACAGCCCCTCCTGAGCTGACACCTGTGGTGCAGGATTGCTACCACGGCGACGGCCAGAGCTACAGAGGCACCAGCAGCACCACCACAACCGGCAAGAAGTGCCAGAGCTGGTCCTCCATGACCCCTCACCGGCACCAGAAAACCCCTGAGAATTACCCCAACGCCGGCCTGACCATGAACTACTGTAGAAATCCCGACGCCGACAAGGGACCCTGGTGCTTCACAACAGACCCTTCCGTCAGATGGGAATACTGTAATCTGAAGAAGTGCAGCGGCACCGAGGCCAGCGTGGTGGCTCCTCCACCAGTGGTGCTGCTGCCCGATGTGGAAACCCCCTCCGAAGAGGACTGTATGTTCGGCAATGGCAAGGGCTATAGAGGCAAGCGGGCCACCACCGTGACCGGCACACCTTGTCAGGATTGGGCCGCTCAGGAACCCCACAGACACAGCATCTTCACCCCAGAGACAAACCCTCGGGCCGGACTGGAAAAAAACTATTGTCGGAATCCTGACGGCGACGTGGGAGGACCTTGGTGTTATACAACAAACCCACGGAAGCTGTACGATTACTGTGACGTGCCCCAGTGTGCCGCCCCTAGCTTCGATTGTGGCAAGCCCCAGGTGGAACCCAAGAAATGCCCCGGCAGAGTCGTGGGCGGATGTGTGGCCCATCCTCACTCTTGGCCTTGGCAGGTGTCCCTGCGGACCAGATTCGGCATGCACTTTTGCGGCGGCACCCTGATCAGCCCCGAGTGGGTGCTGACAGCCGCCCACTGTCTGGAAAAGTCCCCCAGACCCAGCAGCTACAAAGTGATCCTGGGAGCCCACCAGGAAGTGAACCTGGAACCTCACGTGCAGGAAATCGAGGTGTCCAGACTGTTCCTGGAACCCACCCGGAAGGATATCGCCCTGCTGAAGCTGAGCAGCCCTGCCGTGATCACCGACAAAGTGATTCCCGCCTGCCTGCCCAGCCCCAACTATGTGGTGGCCGACAGAACCGAGTGCTTCATCACCGGCTGGGGCGAGACACAGGGCACATTTGGAGCCGGCCTGCTGAAAGAGGCCCAGCTGCCTGTGATCGAGAACAAAGTGTGCAACCGCTACGAGTTCCTGAACGGCAGAGTGCAGAGCACCGAGCTGTGTGCCGGACATCTGGCTGGCGGCACAGATAGCTGTCAGGGCGATTCTGGCGGCCCTCTCGTGTGCTTCGAGAAGGACAAGTACATCCTGCAGGGCGTGACCAGCTGGGGCCTGGGATGTGCCAGACCTAACAAGCCCGGCGTGTACGTGCGCGTGTCCAGATTTGTGACCTGGATCGAGGGCGTGATGCGGAACAACTGA
シグナルペプチドを下線で示したヒトglu-Plgの例示的なアミノ酸配列(配列番号7)
MEHKEVVLLLLLFLKSGQGEPLDDYVNTQGASLFSVTKKQLGAGSIEECAAKCEEDEEFTCRAFQYHSKEQQCVIMAENRKSSIIIRMRDVVLFEKKVYLSECKTGNGKNYRGTMSKTKNGITCQKWSSTSPHRPRFSPATHPSEGLEENYCRNPDNDPQGPWCYTTDPEKRYDYCDILECEEECMHCSGENYDGKISKTMSGLECQAWDSQSPHAHGYIPSKFPNKNLKKNYCRNPDRELRPWCFTTDPNKRWELCDIPRCTTPPPSSGPTYQCLKGTGENYRGNVAVTVSGHTCQHWSAQTPHTHNRTPENFPCKNLDENYCRNPDGKRAPWCHTTNSQVRWEYCKIPSCDSSPVSTEQLAPTAPPELTPVVQDCYHGDGQSYRGTSSTTTTGKKCQSWSSMTPHRHQKTPENYPNAGLTMNYCRNPDADKGPWCFTTDPSVRWEYCNLKKCSGTEASVVAPPPVVLLPDVETPSEEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
ヒトLys-Plgの例示的な核酸配列(配列番号8)
atggaacacaaagaagtggtgttgctcctgctgctgttcctgaagtccggccagggcaaggtgtacctgagcgagtgcaagaccggcaacggcaagaactaccggggcaccatgagcaagaccaagaacggcatcacctgtcagaagtggtccagcaccagcccccaccggcctagattttctccagccacccaccctagcgagggcctggaagagaactactgccggaaccccgacaacgaccctcagggcccttggtgctacaccaccgaccccgagaagagatacgactactgcgacatcctggaatgtgaagaggaatgcatgcactgcagcggcgagaactacgacggcaagatctccaagaccatgagcggcctggaatgccaggcttgggacagccagtctcctcacgcccacggctacatccccagcaagttccccaacaagaacctgaagaagaattactgcagaaaccctgaccgcgagctgcggccctggtgttttaccaccgatcctaacaagagatgggagctgtgcgatatcccccggtgcaccacacctccacctagcagcggccctacctaccagtgtctgaagggcaccggcgagaattacaggggcaacgtggccgtgaccgtgtccggccatacctgccagcattggagcgcccagaccccccacacccacaacagaacccccgagaacttcccctgcaagaatctggacgagaattattgtcgcaaccccgatggcaagagggccccctggtgtcacaccaccaacagccaggtgcgctgggagtactgcaagatccccagctgcgatagcagccccgtgtccacagaacagctggcccctacagcccctcctgagctgacacctgtggtgcaggattgctaccacggcgacggccagagctacagaggcaccagcagcaccaccacaaccggcaagaagtgccagagctggtcctccatgacccctcaccggcaccagaaaacccctgagaattaccccaacgccggcctgaccatgaactactgtagaaatcccgacgccgacaagggaccctggtgcttcacaacagacccttccgtcagatgggaatactgtaatctgaagaagtgcagcggcaccgaggccagcgtggtggctcctccaccagtggtgctgctgcccgatgtggaaaccccctccgaagaggactgtatgttcggcaatggcaagggctatagaggcaagcgggccaccaccgtgaccggcacaccttgtcaggattgggccgctcaggaaccccacagacacagcatcttcaccccagagacaaaccctcgggccggactggaaaaaaactattgtcggaatcctgacggcgacgtgggaggaccttggtgttatacaacaaacccacggaagctgtacgattactgtgacgtgccccagtgtgccgcccctagcttcgattgtggcaagccccaggtggaacccaagaaatgccccggcagagtcgtgggcggatgtgtggcccatcctcactcttggccttggcaggtgtccctgcggaccagattcggcatgcacttttgcggcggcaccctgatcagccccgagtgggtgctgacagccgcccactgtctggaaaagtcccccagacccagcagctacaaagtgatcctgggagcccaccaggaagtgaacctggaacctcacgtgcaggaaatcgaggtgtccagactgttcctggaacccacccggaaggatatcgccctgctgaagctgagcagccctgccgtgatcaccgacaaagtgattcccgcctgcctgcccagccccaactatgtggtggccgacagaaccgagtgcttcatcaccggctggggcgagacacagggcacatttggagccggcctgctgaaagaggcccagctgcctgtgatcgagaacaaagtgtgcaaccgctacgagttcctgaacggcagagtgcagagcaccgagctgtgtgccggacatctggctggcggcacagatagctgtcagggcgattctggcggccctctcgtgtgcttcgagaaggacaagtacatcctgcagggcgtgaccagctggggcctgggatgtgccagacctaacaagcccggcgtgtacgtgcgcgtgtccagatttgtgacctggatcgagggcgtgatgcggaacaactga
シグナルペプチドを下線で示したヒトLys-Plgの例示的なアミノ酸配列(配列番号9)
MEHKEVVLLLLLFLKSGQGKVYLSECKTGNGKNYRGTMSKTKNGITCQKWSSTSPHRPRFSPATHPSEGLEENYCRNPDNDPQGPWCYTTDPEKRYDYCDILECEEECMHCSGENYDGKISKTMSGLECQAWDSQSPHAHGYIPSKFPNKNLKKNYCRNPDRELRPWCFTTDPNKRWELCDIPRCTTPPPSSGPTYQCLKGTGENYRGNVAVTVSGHTCQHWSAQTPHTHNRTPENFPCKNLDENYCRNPDGKRAPWCHTTNSQVRWEYCKIPSCDSSPVSTEQLAPTAPPELTPVVQDCYHGDGQSYRGTSSTTTTGKKCQSWSSMTPHRHQKTPENYPNAGLTMNYCRNPDADKGPWCFTTDPSVRWEYCNLKKCSGTEASVVAPPPVVLLPDVETPSEEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
ヒトミディPlgの例示的な核酸配列(配列番号10)
ATGGAACACAAAGAAGTGGTGTTGCTCCTGCTGCTGTTCCTGAAGTCCGGCCAGGGCGATTGCTACCACGGCGACGGCCAGAGCTACAGAGGCACCAGCAGCACCACCACAACCGGCAAGAAGTGCCAGAGCTGGTCCTCCATGACCCCTCACCGGCACCAGAAAACCCCTGAGAATTACCCCAACGCCGGCCTGACCATGAACTACTGTAGAAATCCCGACGCCGACAAGGGACCCTGGTGCTTCACAACAGACCCTTCCGTCAGATGGGAATACTGTAATCTGAAGAAGTGCAGCGGCACCGAGGCCAGCGTGGTGGCTCCTCCACCAGTGGTGCTGCTGCCCGATGTGGAAACCCCCTCCGAAGAGGACTGTATGTTCGGCAATGGCAAGGGCTATAGAGGCAAGCGGGCCACCACCGTGACCGGCACACCTTGTCAGGATTGGGCCGCTCAGGAACCCCACAGACACAGCATCTTCACCCCAGAGACAAACCCTCGGGCCGGACTGGAAAAAAACTATTGTCGGAATCCTGACGGCGACGTGGGAGGACCTTGGTGTTATACAACAAACCCACGGAAGCTGTACGATTACTGTGACGTGCCCCAGTGTGCCGCCCCTAGCTTCGATTGTGGCAAGCCCCAGGTGGAACCCAAGAAATGCCCCGGCAGAGTCGTGGGCGGATGTGTGGCCCATCCTCACTCTTGGCCTTGGCAGGTGTCCCTGCGGACCAGATTCGGCATGCACTTTTGCGGCGGCACCCTGATCAGCCCCGAGTGGGTGCTGACAGCCGCCCACTGTCTGGAAAAGTCCCCCAGACCCAGCAGCTACAAAGTGATCCTGGGAGCCCACCAGGAAGTGAACCTGGAACCTCACGTGCAGGAAATCGAGGTGTCCAGACTGTTCCTGGAACCCACCCGGAAGGATATCGCCCTGCTGAAGCTGAGCAGCCCTGCCGTGATCACCGACAAAGTGATTCCCGCCTGCCTGCCCAGCCCCAACTATGTGGTGGCCGACAGAACCGAGTGCTTCATCACCGGCTGGGGCGAGACACAGGGCACATTTGGAGCCGGCCTGCTGAAAGAGGCCCAGCTGCCTGTGATCGAGAACAAAGTGTGCAACCGCTACGAGTTCCTGAACGGCAGAGTGCAGAGCACCGAGCTGTGTGCCGGACATCTGGCTGGCGGCACAGATAGCTGTCAGGGCGATTCTGGCGGCCCTCTCGTGTGCTTCGAGAAGGACAAGTACATCCTGCAGGGCGTGACCAGCTGGGGCCTGGGATGTGCCAGACCTAACAAGCCCGGCGTGTACGTGCGCGTGTCCAGATTTGTGACCTGGATCGAGGGCGTGATGCGGAACAACTGA
シグナルペプチドを下線で示したヒトミディPlgの例示的なアミノ酸配列(配列番号11)
MEHKEVVLLLLLFLKSGQGDCYHGDGQSYRGTSSTTTTGKKCQSWSSMTPHRHQKTPENYPNAGLTMNYCRNPDADKGPWCFTTDPSVRWEYCNLKKCSGTEASVVAPPPVVLLPDVETPSEEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
ヒトミニPlgの例示的な核酸配列(配列番号12)
atggaacacaaagaagtggtgttgctcctgctgctgttcctgaagtccggccagggcgaggactgtatgttcggcaatggcaagggctatagaggcaagcgggccaccaccgtgaccggcacaccttgtcaggattgggccgctcaggaaccccacagacacagcatcttcaccccagagacaaaccctcgggccggactggaaaaaaactattgtcggaatcctgacggcgacgtgggaggaccttggtgttatacaacaaacccacggaagctgtacgattactgtgacgtgccccagtgtgccgcccctagcttcgattgtggcaagccccaggtggaacccaagaaatgccccggcagagtcgtgggcggatgtgtggcccatcctcactcttggccttggcaggtgtccctgcggaccagattcggcatgcacttttgcggcggcaccctgatcagccccgagtgggtgctgacagccgcccactgtctggaaaagtcccccagacccagcagctacaaagtgatcctgggagcccaccaggaagtgaacctggaacctcacgtgcaggaaatcgaggtgtccagactgttcctggaacccacccggaaggatatcgccctgctgaagctgagcagccctgccgtgatcaccgacaaagtgattcccgcctgcctgcccagccccaactatgtggtggccgacagaaccgagtgcttcatcaccggctggggcgagacacagggcacatttggagccggcctgctgaaagaggcccagctgcctgtgatcgagaacaaagtgtgcaaccgctacgagttcctgaacggcagagtgcagagcaccgagctgtgtgccggacatctggctggcggcacagatagctgtcagggcgattctggcggccctctcgtgtgcttcgagaaggacaagtacatcctgcagggcgtgaccagctggggcctgggatgtgccagacctaacaagcccggcgtgtacgtgcgcgtgtccagatttgtgacctggatcgagggcgtgatgcggaacaactga
シグナルペプチドを下線で示したヒトミニPlgの例示的なアミノ酸配列(配列番号13)
MEHKEVVLLLLLFLKSGQGEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
ヒトマイクロPlgの例示的な核酸配列(配列番号14)
atggaacacaaagaagtggtgttgctcctgctgctgttcctgaagtccggccagggcgcccctagcttcgattgtggcaagccccaggtggaacccaagaaatgccccggcagagtcgtgggcggatgtgtggcccatcctcactcttggccttggcaggtgtccctgcggaccagattcggcatgcacttttgcggcggcaccctgatcagccccgagtgggtgctgacagccgcccactgtctggaaaagtcccccagacccagcagctacaaagtgatcctgggagcccaccaggaagtgaacctggaacctcacgtgcaggaaatcgaggtgtccagactgttcctggaacccacccggaaggatatcgccctgctgaagctgagcagccctgccgtgatcaccgacaaagtgattcccgcctgcctgcccagccccaactatgtggtggccgacagaaccgagtgcttcatcaccggctggggcgagacacagggcacatttggagccggcctgctgaaagaggcccagctgcctgtgatcgagaacaaagtgtgcaaccgctacgagttcctgaacggcagagtgcagagcaccgagctgtgtgccggacatctggctggcggcacagatagctgtcagggcgattctggcggccctctcgtgtgcttcgagaaggacaagtacatcctgcagggcgtgaccagctggggcctgggatgtgccagacctaacaagcccggcgtgtacgtgcgcgtgtccagatttgtgacctggatcgagggcgtgatgcggaacaactga
シグナルペプチドを下線で示したヒトマイクロPlgの例示的なアミノ酸配列(配列番号15)
MEHKEVVLLLLLFLKSGQGAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
シグナルペプチドが除去されたヒトGlu-Plgの例示的なアミノ酸配列(配列番号16)
EPLDDYVNTQGASLFSVTKKQLGAGSIEECAAKCEEDEEFTCRAFQYHSKEQQCVIMAENRKSSIIIRMRDVVLFEKKVYLSECKTGNGKNYRGTMSKTKNGITCQKWSSTSPHRPRFSPATHPSEGLEENYCRNPDNDPQGPWCYTTDPEKRYDYCDILECEEECMHCSGENYDGKISKTMSGLECQAWDSQSPHAHGYIPSKFPNKNLKKNYCRNPDRELRPWCFTTDPNKRWELCDIPRCTTPPPSSGPTYQCLKGTGENYRGNVAVTVSGHTCQHWSAQTPHTHNRTPENFPCKNLDENYCRNPDGKRAPWCHTTNSQVRWEYCKIPSCDSSPVSTEQLAPTAPPELTPVVQDCYHGDGQSYRGTSSTTTTGKKCQSWSSMTPHRHQKTPENYPNAGLTMNYCRNPDADKGPWCFTTDPSVRWEYCNLKKCSGTEASVVAPPPVVLLPDVETPSEEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
シグナルペプチドが除去されたヒトLys-Plgの例示的なアミノ酸配列(配列番号17)
KVYLSECKTGNGKNYRGTMSKTKNGITCQKWSSTSPHRPRFSPATHPSEGLEENYCRNPDNDPQGPWCYTTDPEKRYDYCDILECEEECMHCSGENYDGKISKTMSGLECQAWDSQSPHAHGYIPSKFPNKNLKKNYCRNPDRELRPWCFTTDPNKRWELCDIPRCTTPPPSSGPTYQCLKGTGENYRGNVAVTVSGHTCQHWSAQTPHTHNRTPENFPCKNLDENYCRNPDGKRAPWCHTTNSQVRWEYCKIPSCDSSPVSTEQLAPTAPPELTPVVQDCYHGDGQSYRGTSSTTTTGKKCQSWSSMTPHRHQKTPENYPNAGLTMNYCRNPDADKGPWCFTTDPSVRWEYCNLKKCSGTEASVVAPPPVVLLPDVETPSEEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
ヒトミディPlgの例示的なアミノ酸配列(配列番号18)
DCYHGDGQSYRGTSSTTTTGKKCQSWSSMTPHRHQKTPENYPNAGLTMNYCRNPDADKGPWCFTTDPSVRWEYCNLKKCSGTEASVVAPPPVVLLPDVETPSEEDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
ヒトミニPlgの例示的なアミノ酸配列(配列番号19)
EDCMFGNGKGYRGKRATTVTGTPCQDWAAQEPHRHSIFTPETNPRAGLEKNYCRNPDGDVGGPWCYTTNPRKLYDYCDVPQCAAPSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN
ヒトマイクロPlgの例示的なアミノ酸配列(配列番号20)
APSFDCGKPQVEPKKCPGRVVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGMHFCGGTLISPEWVLTAAHCLEKSPRPSSYKVILGAHQEVNLEPHVQEIEVSRLFLEPTRKDIALLKLSSPAVITDKVIPACLPSPNYVVADRTECFITGWGETQGTFGAGLLKEAQLPVIENKVCNRYEFLNGRVQSTELCAGHLAGGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYVRVSRFVTWIEGVMRNN

Claims (34)

  1. プラスミノゲンをするための方法であって、
    (i)プラスミノゲンをコードする第1の組換えポリヌクレオチドおよびプラスミノゲン活性化因子阻害剤-1(PAI-1)をコードする第2の組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程;
    (ii)好適な培養培地中で、第1のポリヌクレオチドからプラスミノゲンを、第2のポリヌクレオチドからPAI-1を発現させる条件下で、前記宿主細胞を培養する工程
    を含む、方法。
  2. 組換えプラスミノゲンを生産する方法であって、
    (a)プラスミノゲンをコードする第1のポリヌクレオチドを提供する工程、
    (b)PAI-1をコードする第2のポリヌクレオチドを提供する工程であって、
    第1および第2のポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの発現を可能にするためにプロモーターに作動可能に連結されている、工程、
    (c)宿主細胞を提供する工程、
    (d)宿主細胞を、(a)および(b)のポリヌクレオチドで形質転換またはトランスフェクトする工程、
    (e)細胞培養培地を提供する工程、
    (f)細胞培養培地中で、プラスミノゲンおよびPAI-1の発現に十分な条件下で、形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を培養する工程、ならびに
    任意選択で(g)宿主細胞および/または細胞培養培地からプラスミノゲンを回収または精製する工程
    を含む、方法。
  3. 第1および第2のポリヌクレオチドが、単一のベクター中に提供される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 第1および第2のポリヌクレオチドが、別々のベクター中に提供される、請求項1または2に記載の方法。
  5. 各ベクターが、他方のベクターと異なるタイプの選択マーカーを有する、請求項4に記載の方法。
  6. PAI-1を培養培地に混合する工程をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  7. プラスミノゲンを生産するための方法であって、
    (i)プラスミノゲンをコードする組換えポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供する工程;
    (ii)好適な培養培地中で、ポリヌクレオチドからプラスミノゲンを発現させる条件下で、前記宿主細胞を培養する工程
    を含み、
    培養培地は、PAI-1を含む、方法。
  8. 組換えプラスミノゲンを生産する方法であって、
    (a)プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドを提供する工程であって、
    ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの発現を可能にするためにプロモーターに作動可能に連結されている、工程、
    (c)宿主細胞を提供する工程、
    (d)宿主細胞を、(a)のポリヌクレオチドで形質転換またはトランスフェクトする工程、
    (e)PAI-1を含む細胞培養培地を提供する工程、
    (f)細胞培養培地中で、プラスミノゲンの発現に十分な条件下で、形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を培養する工程、ならびに
    任意選択で(g)宿主細胞および/または細胞培養培地からプラスミノゲンを回収または精製する工程
    を含む、方法。
  9. プラスミノゲンが、本明細書に記載されるGlu-Plg、Lys-Plg、ミディPlg、ミニPlgおよびマイクロPlgからなる群から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドが、配列番号1、5、6、8、10、12または14のいずれか1つに記載の核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドが、配列番号1、5、6、8、10、12または14のいずれか1つに記載の配列と少なくとも75%の配列同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. プラスミノゲンが、配列番号2、7、9、11、13、15、16、17、18、19または20のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含む、それからなる、もしくはそれから本質的になるか、または配列番号2、7、9、13、15、16、17、18、19または20のいずれか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも75%同一な配列を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  13. PAI-1をコードするポリヌクレオチドが、配列番号3の核酸配列を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. PAI-1をコードするポリヌクレオチドが、配列番号3に記載の配列と少なくとも75%の同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  15. PAI-1が、配列番号4に示されるアミノ酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  16. 第1および第2のポリヌクレオチド(すなわち、プラスミノゲンおよびPAI-1をコードするポリヌクレオチド)が、単一のポリヌクレオチド構築物中に提供され、単一のポリヌクレオチド構築物は、配列番号5に示される核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  17. 単一のポリヌクレオチド構築物が、配列番号5に記載の配列と少なくとも75%の配列同一性を有する核酸配列を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 宿主細胞が、哺乳類細胞である、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 哺乳類細胞が、Expi293、Expi293のバリアント、CHO(チャイニーズハムスター卵巣)、HeLa、COSまたはVero細胞からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. プラスミノゲンをコードする第1のポリヌクレオチド配列およびPAI-1をコードする第2のポリヌクレオチド配列を含む、ベクターまたは核酸構築物。
  21. 第1および第2のポリヌクレオチドが、ポリヌクレオチドの発現を可能にするためにプロモーターに作動可能に連結されている、請求項20に記載のベクターまたは核酸構築物。
  22. 第1のポリヌクレオチド配列が、Glu-Plg、Lys-Plg、ミディPlg、ミニPlgおよびマイクロPlgからなる群から選択されるプラスミノゲンをコードする、請求項20または21に記載のベクターまたは核酸構築物。
  23. プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドが、配列番号1、5、6、8、10、12または14のいずれか1つに記載の核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項20から22のいずれか一項に記載のベクターまたは核酸構築物。
  24. プラスミノゲンをコードするポリヌクレオチドが、配列番号1、5、6、8、10、12または14に記載の配列と少なくとも75%の配列同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項20から23のいずれか一項に記載のベクターまたは核酸構築物。
  25. プラスミノゲンが、配列番号2、7、9、11、13、15、16、17、18、19または20のいずれか1つに記載のアミノ酸配列と少なくとも75%同一なアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、またはそれを有する、請求項20から23のいずれか一項に記載のベクターまたは核酸構築物。
  26. PAI-1をコードするポリヌクレオチドが、配列番号3の核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項20から25のいずれか一項に記載のベクターまたは核酸構築物。
  27. PAI-1をコードするポリヌクレオチドが、配列番号3に記載の配列と少なくとも75%の同一性を有する核酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になる、請求項20から25のいずれか一項に記載のベクターまたは核酸構築物。
  28. ベクターが、配列番号4に示されるアミノ酸配列を含む、それからなる、またはそれから本質的になるPAI-1をコードする、請求項27に記載のベクターまたは核酸構築物。
  29. ベクターが、配列番号5に示される核酸配列を含む、請求項20または21に記載のベクターまたは核酸構築物。
  30. ベクターが、配列番号5に記載の配列と少なくとも75%の配列同一性を有する核酸配列を含む、請求項20または21に記載のベクターまたは核酸構築物。
  31. 請求項20から30のいずれか一項に記載のベクターまたは核酸構築物を含む宿主細胞。
  32. 請求項1から19のいずれか一項に記載の方法によって生産された、単離された、精製された、実質的に精製された、または組換えプラスミノゲン。
  33. 請求項1から19のいずれか一項に記載の方法によって生産された組換えプラスミノゲンから得られた、単離された、精製された、実質的に精製された、または組換えプラスミン。
  34. 請求項1から19のいずれか一項に記載の方法からの培養培地から単離された、精製された、または実質的に精製されたプラスミノゲンおよびプラスミノゲン活性化阻害剤を含む組成物。
JP2022502013A 2019-07-12 2020-07-10 組換えタンパク質を作製するための方法 Pending JP2022540865A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU2019902468A AU2019902468A0 (en) 2019-07-12 Methods for making recombinant protein
AU2019902468 2019-07-12
PCT/AU2020/050719 WO2021007612A1 (en) 2019-07-12 2020-07-10 Methods for making recombinant protein

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022540865A true JP2022540865A (ja) 2022-09-20

Family

ID=74209641

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022502013A Pending JP2022540865A (ja) 2019-07-12 2020-07-10 組換えタンパク質を作製するための方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20220267751A1 (ja)
EP (1) EP3997231A4 (ja)
JP (1) JP2022540865A (ja)
AU (1) AU2020314044A1 (ja)
CA (1) CA3146963A1 (ja)
WO (1) WO2021007612A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4281471A1 (en) * 2021-01-20 2023-11-29 Monash University Fusion proteins

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5648254A (en) * 1988-01-15 1997-07-15 Zymogenetics, Inc. Co-expression in eukaryotic cells
US5190756A (en) * 1989-12-01 1993-03-02 Genentech, Inc. Methods and materials for expression of human plasminogen variant
US5087572A (en) * 1989-12-01 1992-02-11 Genentech, Inc. Dna encoding human plasminogen modified at the cleavage site
CA2555609A1 (en) * 2004-02-11 2005-08-25 Biolex, Inc. Expression of plasminogen and microplasminogen in duckweed
WO2010138631A1 (en) * 2009-05-26 2010-12-02 Biolex Therapeutics, Inc. Compositions and methods for production of aglycosylated plasminogen

Also Published As

Publication number Publication date
US20220267751A1 (en) 2022-08-25
AU2020314044A1 (en) 2022-03-03
WO2021007612A1 (en) 2021-01-21
EP3997231A4 (en) 2023-08-23
EP3997231A1 (en) 2022-05-18
CA3146963A1 (en) 2021-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DK1891091T3 (en) Coagulation factor-X polypeptides with modified activation properties
EP1346034B1 (en) VON WILLEBRAND FACTOR (vWF) CLEAVING PROTEASE POLYPEPTIDE, NUCLEIC ACID ENCODING THE POLYPEPTIDE AND USE OF POLYPEPTIDE
JP5539896B2 (ja) 組換え的に改変されたプラスミン
EP1833964B1 (en) Regulation of metalloprotease cleavage of cell surface proteins by adam10
US20090169553A1 (en) Novel Protein Fusion/Tag Technology
CN111051337A (zh) C3b灭活多肽
AU2008209986A1 (en) FVIII-independent FIX-mutant proteins for hemophilia A treatment
JP2022540865A (ja) 組換えタンパク質を作製するための方法
US20020090373A1 (en) ADAMTS polypeptides, nucleic acids encoding them, and uses thereof
KR20240000391A (ko) N-말단 및/또는 c-말단이 절단된 가용성 ph20 폴리펩티드 및 이의 용도
EP0911399A2 (en) A kringle-related clone, HTHBZ47
Mathews et al. Recombinant human renin produced in different expression systems: biochemical properties and 3D structure
CN113573726A (zh) 因子ix变体及其在治疗中的用途
Knudsen et al. Characterization of canine coagulation factor VII and its complex formation with tissue factor: canine–human cross‐species compatibility
JP2013517782A (ja) 因子vii融合ポリペプチド
US7011967B1 (en) Seripancrin
JPH10201487A (ja) 哺乳動物のfin−1核酸および蛋白質配列およびその使用
US5500344A (en) Serine protease and uses thereof
AU2022209867A1 (en) Fusion proteins
AU2012201143B2 (en) Regulation of metalloprotease cleavage of cell surface proteins
MXPA00008695A (en) Highly crystalline urokinase
CA2322622A1 (en) Highly crystalline urokinase
JP2005278550A (ja) 2本鎖組織プラスミノーゲンアクチベーターの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240729