JP2022539029A - 眼科用手術器具およびそのスネア - Google Patents

眼科用手術器具およびそのスネア Download PDF

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Abstract

眼科用手術器具は、細長いシャフトと、拡張構成と収縮構成との間を移行するように構成されたスネアとを備え、スネアは水晶体組織を取り囲むようにサイズ決めされている。スネアは、スネアが収縮構成に向かって移行すると細長いシャフトの底面と協働してその間にある水晶体組織を切断するように構成された部分を有する。【選択図】図7

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月2日に出願された米国特許出願第16/700,300号および2019年6月24日に出願された米国特許出願第16/449,811号の利益および優先権を主張するPCT出願であり、それらの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は眼科用手術器具に関し、より詳細には水晶体の破砕および水晶体嚢からのその除去を容易にする眼科用手術器具および方法に関する。
例えば眼内レンズなどの水晶体組織を治療する白内障外科手術および他の外科手術は、角膜の縁部に小さい切開創を作成し、それにより前眼房および水晶体嚢の前面へのアクセスを得ることにより行われる。その後に、前嚢切開(capsulorhexis)と呼ばれるほぼ円形の切開創を水晶体嚢の前面を貫通するようにように作成して水晶体への外科的アクセスを得る。眼科用手術器具を前嚢切開創から挿入し、それを使用して白内障水晶体を破砕して水晶体嚢からのその除去を容易にすることができる。しかし手術器具による分割の間に水晶体の遠位部を望ましくなく上方(すなわち前方)に移動させてしまうことがある。そのような移動は水晶体小帯、水晶体嚢または角膜内皮などの繊細な隣接する眼構造に外傷を生じさせることがある。
従って、白内障水晶体を安全に破砕および除去するための改良された器具および方法が引き続き必要とされている。
本開示の態様によれば、細長いシャフトと細長いシャフトに沿って延在するワイヤとを備える眼の水晶体を切断するための眼科用手術器具が提供される。細長いシャフトは第1の開口部および第2の開口部を画定している遠位端部を含む。第1および第2の開口部は、細長いシャフトによって画定された長手軸に沿って互いから離間されている。ワイヤは第1および第2の開口部を通って延在する切断セグメントを含む。切断セグメントは収縮構成と切断セグメントが眼の水晶体の直径および形状に近い直径を呈する拡張構成との間で移動するように構成されている。切断セグメントは収縮構成に向かって移動すると水晶体を切断するように構成されている。
複数の態様において、細長いシャフトの遠位端部は第1の開口部と第2の開口部との間に長手方向に延在する切断面を有していてもよい。切断セグメントおよび切断面は、切断セグメントが収縮構成に向かって移動すると協働して眼の水晶体に切断力を加えるように構成されていてもよい。
複数の態様において、切断セグメントは切断セグメントが収縮構成にある場合に切断面に係合するように構成された部分を有していてもよい。
複数の態様において、切断セグメントはその長さの大部分に沿った曲率を有していてもよい。
複数の態様において、切断セグメントの当該部分は直線状であってもよい。
複数の態様において、切断セグメントの当該部分は、切断セグメントが収縮構成にある場合に細長いシャフトの切断面に向かって内向きに突出してもよい。
複数の態様において、細長いシャフトは遠位先端を有していてもよく、かつ第1の開口部は遠位先端の近位に離間されていてもよい。
複数の態様において、第2の開口部は遠位先端の近位であって第1の開口部の遠位に離間されていてもよい。
複数の態様において、第2の開口部は遠位先端内に画定されていてもよく、かつ第1の開口部の遠位に離間されていてもよい。
複数の態様において、細長いシャフトは閉鎖された遠位先端を有していてもよい。
複数の態様において、切断セグメントはループ状構成を有していてもよい。
複数の態様において、細長いシャフトの遠位端部は第1の開口部と第2の開口部との間に配置された第3の開口部を画定していてもよい。第3の開口部は切断セグメントが収縮構成にある場合に、切断セグメントの切断部を受け入れるように構成されていてもよい。
複数の態様において、ワイヤは細長いシャフトに対して固定された第1の端部と、細長いシャフトに対して平行移動して切断セグメントを拡張構成と収縮構成との間で移行させるするように構成された第2の端部とを有していてもよい。
複数の態様において、第1の開口部は近位開口部であってもよく、かつ第2の開口部は遠位開口部であってもよい。ワイヤの第1の端部は近位開口部を通って延在してもよく、かつワイヤの第2の端部は遠位開口部を通って延在してもよい。
本開示の別の態様によれば、ハウジングとハウジングに動作可能に結合されたスネアとを備える眼の水晶体を切断するための眼科用手術器具が提供される。ハウジングはハンドル本体とハンドル本体の遠位に延在する中空の細長いシャフトとを備える。細長いシャフトはヒトの眼に向かって方向づけられるように構成された底面を有する。その底面は近位開口部および近位開口部から遠位に離間された遠位開口部を画定している。スネアは、ハウジングに動作可能に結合されており、かつ収縮構成と拡張構成との間で近位および遠位開口部を通って移動するように構成されたループ状セグメントを含む。拡張構成では、ループ状セグメントはヒトの眼の水晶体の直径および形状に近い直径を呈していてもよい。ループ状セグメントは収縮構成に向かって移動すると水晶体を切断するように構成されている。
複数の態様において、細長いシャフトの底面は近位開口部と遠位開口部との間に長手方向に延在する切断面を有していてもよい。ループ状セグメントおよび切断面は、ループ状セグメントが収縮構成に向かって移動すると協働してヒトの眼の水晶体に切断力を加えるように構成されていてもよい。
複数の態様において、ループ状セグメントは、ループ状セグメントが収縮構成にある場合に切断面に係合するように構成された切断部を有していてもよい。
複数の態様において、ループ状セグメントの切断部は直線状であってもよい。
複数の態様において、ループ状セグメントの切断部は、ループ状セグメントが収縮構成にある場合に細長いシャフトの切断面に向かって内向きに突出してもよい。
複数の態様において、細長いシャフトは閉鎖された遠位先端を有していてもよい。
複数の態様において、細長いシャフトの底面は近位開口部と遠位開口部との間に配置された中間開口部を画定していてもよい。中間開口部は、ループ状セグメントが収縮構成にある場合にループ状セグメントの切断部を受け入れるように構成されていてもよい。
複数の態様において、ループ状セグメントの大部分は細長いシャフトの遠位端の近位に配置されていてもよい。
本明細書で使用される「平行な」および「垂直な」という用語は、真の平行および真の垂直から約±25°までの実質的に平行および実質的に垂直な相対的構成を含むように理解される。
本明細書で使用される「約」という用語は、数値が近似値であり、かつ小さいばらつきが本開示の実施形態の実施に著しく影響を与えないことを意味する。数値限定が使用されている場合、特に文脈によって明記されていない限り「約」は数値が±10%で変動する可能性があり、それも本開示の実施形態の範囲内にとどまっていることを意味する。
本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら本明細書において説明する。
収縮構成にあるスネアを示す、本開示の一実施形態に係る眼科用手術器具の上面図である。 拡張構成にあるスネアおよび開放構成にある一対の安定化要素を示す、図1Aの眼科用手術器具の上面図である。 収縮構成にあるスネアおよび閉鎖構成にある安定化要素を示す、図1Aの眼科用手術器具の側断面図である。 拡張構成にあるスネアおよび開放構成にある安定化要素を示す、図1Aの眼科用手術器具の側断面図である。 収縮構成にあるスネアおよび閉鎖構成にある安定化要素を示す、図1Aの眼科用手術器具の上部断面図である。 拡張構成にあるスネアおよび開放構成にある安定化要素を示す、図1Aの眼科用手術器具の上部断面図である。 収縮構成にあるスネアを示す、眼科用手術器具の別の実施形態の側面図である。 拡張構成にあるスネアを示す、図4Aの眼科用手術器具の側面図である。 収縮構成にあるスネアを示す、眼科用手術器具のさらに別の実施形態の側面図である。 拡張構成にあるスネアを示す、図5Aの眼科用手術器具の側面図である。 収縮構成にあるスネアを示す、眼科用手術器具のさらに別の実施形態の側面図である。 拡張構成にあるスネアを示す、眼科用手術器具のさらに別の実施形態の側面図である。 眼科用手術器具の残りの部分から分離された状態で示されている図7のスネアの長手方向断面図である。 図8において「9」と印されている細部の領域の拡大図である。 図8において「10」と印されている細部の領域の拡大図である。 眼の断面図である。 拡張構成にあるスネアを示す、眼科用手術器具のさらに別の実施形態の側面図である。 図12の眼科用手術器具の細長いシャフトの底面図である。 細長いシャフトの図13において線14-14に沿って切断された断面である。 拡張構成にあるスネアを示す、図12の眼科用手術器具の遠位端部の側断面図である。 収縮構成にあるスネアを示す、図12の眼科用手術器具の遠位端部の側断面図である。 図13の細長いシャフトと共に使用するためのスネアの別の実施形態の側面図である。 収縮構成にある図16のスネアを示す図12の細長いシャフトの遠位端部の底面斜視図である。 図13の細長いシャフトと共に使用するためのスネアの別の実施形態の側面図である。 収縮構成にある図18のスネアを示す図13の細長いシャフトの遠位端部の底面斜視図である。 収縮構成にある図19のスネアを示す眼科用手術器具の別の実施形態の遠位端部の底面斜視図である。 眼科用手術器具のさらに別の実施形態の遠位端部の底面斜視図である。 眼科用手術器具のさらに別の実施形態の遠位端部の底面斜視図である。
本開示の眼科用手術器具の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図面では、いくつかの図のそれぞれにおける同様の符号は同一もしくは対応する要素を示す。従来通りに、本明細書で使用される「遠位」という用語は使用者から遠い(すなわち眼により近い)眼科用手術器具のその部分を指し、「近位」という用語は使用者により近い(すなわち眼から遠い)眼科用手術器具のその部分を指す。
本開示は、水晶体嚢からのその除去前に白内障水晶体組織を破砕するために使用される眼科用手術器具の実施形態を提供する。本眼科用手術器具はハンドル部と水晶体組織を囲んで切断するためのスネアとを備える。本眼科用手術器具は、遠位に延在するそのシャフトが安定化要素として機能するように構成されている。複数の態様において、当該シャフトはスネアがそこを通って延在する一対の第1および第2の開口部を画定している。表面が第1の開口部と第2の開口部との間に画定されており、スネアはそこに接して水晶体組織を切断する切断面として機能する。本開示の眼科用手術器具の様々な実施形態のこれらおよび他の特徴および利点について以下に説明する。
図1A~図3Cを参照すると、眼科用手術器具の例示的な実施形態が示されており、一般に100で示されている。眼科用手術器具100は一般に、ハウジング110と、水晶体組織を切断するためのスネア112と、閉鎖すなわち折り畳み構成(図1A、図2A、図3A)から開放すなわち拡張構成(図1B、図2B、図3B)に選択的に拡張する例えば細長いアーム120、122などの一対の安定化要素とを備える。
眼科用手術器具100のハウジング110は、ハンドル本体114とハンドル本体114に摺動可能に結合された第1および第2のレバー116a、116bとを有する。ハンドル本体114は人間工学的であり、かつ細長い構成を有していてもよい。複数の実施形態では、ハンドル本体114は、例えば丸みのある形状、平坦状または矩形状などの任意の好適な形状を呈していてもよい。ハンドル本体114は、眼科用手術器具100を眼構造に隣接して位置決めするのを助けるように寸法決めされたテーパ状遠位端部118を有する。レバー116a、116bはスライダ、ボタンまたはトリガなどとして構成されていてもよい。複数の実施形態では、ハウジング110は、標準的な角膜切開創からの眼科用手術器具100の挿入を容易にするために、ハンドル本体114の遠位端部118から遠位に延在する例えば中空シャフト(図示せず)などのカニューレ状部材を備えていてもよい。
眼科用手術器具100のスネア112はハウジング110の第1のレバー116aに動作可能に結合されており、かつ第1の端部112aおよび第2の端部112b(図2Aおよび図2B)を含む。スネア112の第1の端部112aはハウジング110に対して移動可能であるが、スネア112の第2の端部112bはハウジング110に対して固定されている。特にスネア112の第1の端部112aは、第1のレバー116aの移動によりスネア112の第1の端部112aを移動させるように、第1のアクチュエータロッド124を介してハウジングの第1のレバー116aに結合されており、かつスネア112の第2の端部112bはハンドル本体114の遠位端部118内に形成された内側管状構造126(図3Aおよび図3B)に固定されている。スネア112の第2の端部112bは、圧着、溶接、接着、機械的連結または任意の他の好適な構造もしくは方法によってハンドル本体114の内側管状構造126に固定されていてもよいと考えられる。
図2Aおよび図2Bを参照すると、スネア112は、ハウジング110の少なくとも部分的に外側に配置されたループ状セグメント128を有する。スネア112のループ状セグメント128は、第1のレバー116aの作動により、図1A、図2Aおよび図3Aに示されている挿入すなわち収縮構成と、図1B、図2Bおよび図3Bに示されている展開すなわち拡張構成との間で移行可能である。例えば第1のレバー116aの近位への後退により、スネア112の第2の端部112bから離れるようにスネア112の第1の端部112aを近位に移動させ、それによりループ状セグメント128の直径を小さくする。対照的に、第1のレバー116aの遠位への前進により、スネア112の第1の端部112aをスネア112の第2の端部112bに向かって遠位に移動させ、それによりスネア112のループ状セグメント128の直径を大きくする。ループ状セグメント128は、ループ状セグメント128が拡張構成にある場合に水晶体をぴったりと取り囲むように寸法決めされた予め定められた形状を有する。
複数の実施形態では、スネア112の少なくともループ状セグメント128は、水晶体組織の周りでのループ状セグメント128の収縮中に水晶体組織を切断するように構成された任意の好適な断面構成を有する、金属もしくはポリマーワイヤ、テザー、ストラップまたはベルトなどであってもよい。
スネア112のさらなる特徴およびその動作機構の例示的な説明のために、2014年9月17日に出願された米国特許第9,775,743号を参照することができ、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1Bおよび図2A~図3Bを続けて参照すると、眼科用手術器具100の安定化要素すなわちアーム120、122は、スネア112によって画定された長手軸「X」の両側に配置されている。アーム120、122は、後で説明するように閉鎖構成(図1A、図2A、図3A)から開放構成(図1B、図2B、図3B)に移動して水晶体組織をその現在の位置(必ずしもそうとは限らない典型的にはその水晶体嚢の中)に維持するように構成されている。複数の実施形態では、アーム120、122は互いに独立して移動するように構成されていてもよい。アーム120、122は直線状であるものとして示されているが、アーム120、122は、例えば翼状、円盤状、板状または多角形状などの任意の好適な形状を呈していてもよいと考えられる。
アーム120、122は、その間に配置された例えばコイルバネ130などの付勢部材によって開放構成に向かって弾性的に付勢されていてもよい。従って、ハウジング110のハンドル本体114または中空シャフト(図示せず)から外にアーム120、122を遠位に移動させると、アーム120、122は互いに対して自動的に外向きに拡張する。アーム120、122はそれぞれ、ハブ132に摺動可能に結合された近位端部120a、122aおよび遠位端部120b、122bを有する。他の実施形態では、枢動可能である代わりに、アーム120、122は折り畳み構成から拡張構成に側方外向きに移動するように構成されていてもよい。
ハブ132は、アーム120、122をハウジング110の第2のレバー116bに結合する。特にハウジング110は、ハブ132と第2のレバー116bとを相互接続する第2のアクチュエータロッド134を有する。第2のレバー116bをハンドル本体114に対して摺動させると、第2のアクチュエータロッド134は摺動運動をハブ132に伝達して、アーム120、122を近位位置と遠位位置との間でハンドル本体114に対してスネア112の長手軸「X」に沿って軸方向に移動させる。近位位置では、アーム120、122はハンドル本体110または中空シャフト(中空シャフトが使用されている場合)の内側管状構造126の中に隠れている。アーム120、122がハウジング110内に配置された状態では、ハンドル本体119(または使用されている場合には中空シャフト)の内側管状構造126はアーム120、122を折り畳み構成に維持し、そこではアーム120、122は互いおよびスネア112の長手軸「X」に対して平行であり、従って縮小プロファイルを呈している。アーム120、122を遠位位置に向かって移動させると、アーム120、122はハウジング110(使用されている場合にはハンドル本体114および/または中空シャフト)から外に遠位に移動し、付勢部材130の外向き方向への付勢を可能にしてアーム120、122を拡張構成に向かって移行させる。複数の実施形態では、ハウジング110を出ると拡張構成に向かって自動的に移動するのではなく、アーム120、122は駆動機構(図示せず)により手動で拡張させてもよい。
図1Bおよび図3Bに示すように、拡張構成では、アーム120、122はスネア112の両側から外向きに広がってアーム120、122間の角度αを画定している。複数の実施形態では、角度αは約0.1°~約180°であってもよい。複数の実施形態では、角度αは約10°~約90°であってもよい。
アーム120、122は一緒に水平面を画定してその中にあり、スネア112の拡張されたループ状セグメント128はスネア112の長手軸「X」に位置合わせされた垂直面を画定してその中にある。アーム120、122は折り畳み構成と拡張構成との間でのそれらの移動中ずっと水平面のままである。アーム120、122はスネア112の長手軸「X」に対して平行であり、アーム120、122の水平面はスネア112のループ状セグメント128の垂直面に対して垂直である。
複数の実施形態では、アーム120、122は、ハウジング110ならびに水晶体組織に対するアーム120、122の垂直位置を調整するために、ループ状セグメント128の水平面に垂直な方向に軸方向に移動可能であってもよい。例えばハウジング110は、アーム120、122をハウジング110に対して垂直に移動させるためにハブ132に結合された第3のレバー(図示せず)をさらに備えていてもよい。
図2Aおよび図2Bに最も良く示されているように、アーム120、122はそれぞれ後部組織接触面136を有する。アーム120、122の後部組織接触面136は、眼の水晶体の前面に一致するように寸法決めされた円弧状の凹部138をその中に画定していてもよい。従ってアーム120、122を水晶体の上に展開させると、アーム120、122のそれぞれの後部組織接触面136は水晶体の前面をカップのように囲み、それによりアーム120、122と水晶体との表面接触を増加させる。後部組織接触面136は眼の中の傷つきやすい構造を保護するのを助けるためにエラストマーなどの柔軟な材料からなるコーティングまたはライナーを有していてもよいと考えられる。
手術では、角膜の縁部に小さい切開創を作成して患者の眼「E」(図3B)の白内障水晶体の前眼房および前面へのアクセスを得る。患者の眼「E」の水晶体嚢の前面を貫通するように前嚢切開創を作成し、それにより白内障水晶体「L」への外科的アクセスを得る。図2Aおよび図3Aに示すように、眼科用手術器具100のアーム120、122がハウジング110内の近位位置に配置され、かつスネア112が挿入構成にある状態でハウジング110の中空シャフトを角膜切開創および前嚢切開創から挿入して、スネア112のループ状セグメント128を水晶体「L」の前面に隣接して位置決めする。適所に配置したら、第1のレバー116aを前進させてスネア112の第1の端部112aを遠位に移動させ、それにより図2Bに示すようにループ状セグメント128を挿入構成から展開構成に移行させる。ループ状セグメント128が展開構成にある状態で、スネア112をその長手軸「X」の周りで回転させ(例えば、眼科用手術器具100全体の回転またはスネア112に結合された回転機構(図示せず)による)、ループ状セグメント128を水晶体の周りで円周方向に回転させて水晶体を取り囲み、かつループ状セグメント128によって画定された垂直面が水晶体を二等分するようにループ状セグメント128を位置決めする。
スネア112のループ状セグメント128が上に記載されている選択位置にある状態で、ハウジング110の第2のレバー116bを前進させてアーム120、122を近位位置から遠位位置に移動させてもよい。上述のように、アーム120、122が遠位位置に移動するにつれて、アーム120、122は閉鎖構成から図1Bおよび図3Bに示されている開放構成に自動的に移行する。より具体的には、アーム120、122は水晶体「L」の前面に沿って遠位に移動すると共に互いおよびスネア112の長手軸「X」に対して拡張して、アーム120、122のそれぞれの後部組織接触面136(図2B)を水晶体「L」の前面の側部の上に位置決めする。
アーム120、122が水晶体「L」の前面に重なり、かつそこに接触している状態で、次いで第1のレバー116aを後退させて、ループ状セグメント128を拡張構成から収縮構成に移行させ、水晶体「L」を2つの半球状部分に分割してもよい。水晶体「L」の周りでのループ状セグメント128の収縮中に、ループ状セグメント128は水晶体「L」の遠位極「P」に近位方向および/または前方方向への力を加えてもよい。但し、アーム120、122は水晶体「L」の上の適所にあるので、アーム120、122はスネア112によってそこに近位方向への力が加えられているにも関わらず、水晶体「L」の遠位極「P」が水晶体嚢から外に近位に移動するのを抵抗および/または防止する。
眼科用手術器具100による水晶体「L」の1回以上の破砕後に、次いで例えば超音波吸引器などの任意の好適な機構を用いて白内障水晶体「L」の破砕された部分を眼「E」から除去してもよい。
いくつかの実施形態では、スネア112および/またはアーム120、122に電動機、空気圧源、油圧源または磁石などにより機械的に動力を供給してもよい。眼科用手術器具100はロボット外科手術システムの中に組み込まれていてもよいとも考えられる。
図4Aおよび図4Bを参照すると、上記眼科用手術器具100と同様の眼科用手術器具の別の実施形態200が示されている。本実施形態の眼科用手術器具200と上記眼科用手術器具100との間の類似性により、上記眼科用手術器具100との違いを明らかにするために必要であるとみなされる眼科用手術器具200の要素についてのみ詳細に説明する。
眼科用手術器具200は一般に、ハウジング210と水晶体組織を切断するためのスネア212とを備える。眼科用手術器具200のハウジング210は、ハンドル本体214と、ハンドル本体214から遠位に延在する例えば中空シャフト226などのカニューレ状本体とを有する。中空シャフト226は角膜切開創を通り抜けるように寸法決めされており、かつハンドル本体214と一体形成されているかそこに取り付けられている近位端226aを有する。
眼科用手術器具200のスネア212は、第1の端部212aと第2の端部212bとを含む。スネア212の第1の端部212aは作動機構(図示せず)を介してハウジング210の中空シャフト226に対してその中を移動可能であるが、スネア212の第2の端部212bはハウジング210に対して固定されている。スネア212の第1の端部212aは、例えば手動での作動または任意の好適な電動の作動機構などの任意の好適な作動機構により中空シャフト226内を軸方向に移動可能であってもよいと考えられる。スネア212の第2の端部212bは、圧着、溶接、接着、機械的連結または任意の他の好適な構造もしくは方法によって中空シャフト226の内面に固定されていてもよい。
スネア212は、中空シャフト226の遠位端226bから突出して配置されたループ状セグメント228を有する。スネア212のループ状セグメント228は、図4Aに示されている挿入すなわち収縮構成と図4Bに示されている展開すなわち拡張構成との間でのスネア212の第1の端部212aの軸方向移動により移行可能である。例えばハウジング210のレバー(図示せず)の近位への後退によりスネア212の第1の端部212aをスネア212の第2の端部212bから離れるように近位に移動させ、それによりループ状セグメント228の直径を小さくする。対照的に、レバーの遠位前進によりスネア212の第1の端部212aをスネア212の第2の端部212bに向かって遠位に移動させ、それによりスネア212のループ状セグメント228の直径を大きくする。ループ状セグメント228は、ループ状セグメント228が拡張構成にある場合に水晶体をぴったりと取り囲むように寸法決めされた予め定められた形状を有する。
スネア212のループ状セグメント228は、ループ状セグメント228の大部分がハウジング210の遠位に配置されているのではなくループ状セグメント228の大部分がハウジング210(例えば中空シャフト226)に重なっているという点で、図1A~図3Bの眼科用手術器具100のスネア112のループ状セグメント128とは異なる。ループ状セグメント228は、予め定められた曲率を有する近位部228aと予め定められた曲率を有する遠位部228bとを有する。ループ状セグメント228の遠位部228bは中空シャフト226の遠位端226の遠位に配置されており、ループ状セグメント228の近位部228aは中空シャフト226の下であって中空シャフト226の遠位端226bの近位に配置されている。
ループ状セグメント228は、スネア212の第2の端部212bから延在する予め屈曲された部分228cをさらに含む。予め屈曲された部分228cはハウジング210の遠位であって外側に配置されており、かつループ状セグメント228の近位部228aをハウジング210の中空シャフト226の遠位端226の近位であってその下に位置決めするためにループ状セグメント228の近位部228aおよび遠位部228bに対してより小さい曲率半径を有する。ループ状セグメント228の近位部228a、遠位部228bおよび予め屈曲された部分228cは同じ材料または異なる材料から作られていてもよい。例えば、ループ状セグメント228の収縮構成と拡張構成との間での移行中ずっとループ状セグメント228の大部分が確実に中空シャフト226に重なるように、予め屈曲された部分228cはループ状セグメント228の近位部228aおよび遠位部228bよりも柔軟でない材料から作られていてもよい。
ループ状セグメント228は、中空シャフト226によって画定された中心長手軸「A」に平行な長さ「L」を画定している。ループ状セグメント228の近位部228aはループ状セグメント228の全長「L」のおよそ1/2以上である長さ「L1」を有し、かつループ状セグメント228の遠位部228bは、ループ状セグメント228の全長の1/2未満である長さ「L2」を有する。複数の実施形態では、ループ状セグメント228の近位部228aの長さ「L1」はループ状セグメント228の全長「L」のおよそ3/4であり、かつループ状セグメント228の遠位部228bは、ループ状セグメント228の全長「L」のおよそ1/4である長さ「L2」を有する。このように眼科用手術器具200の使用中にループ状セグメント228の大部分はハウジング210(例えば中空シャフト226)に重なるため、ハウジング210は水晶体組織の破砕中にその上に位置してループ状セグメント228の収縮中にその上方への移動を防止するように構成されている。
ループ状セグメント228は、ループ状セグメント228がその予め定められた拡張構成に移動するのを可能にするために、例えばニッケル-チタン合金などの形状記憶材料から作られている。形状記憶プラスチックなどの他の形状記憶材料も考えられる。他の実施形態では、ループ状セグメント228は限定されるものではないが、ステンレス鋼、チタン、シリコーン、ポリイミド、ポリエーテルブロックアミド、ナイロン、ポリカーボネートまたはそれらの組み合わせなどの任意の好適な生体適合性材料から作られていてもよい。
手術では、角膜の縁部に小さい切開創を作成して患者の眼の白内障水晶体の前眼房および前面へのアクセスを得る。患者の眼の水晶体嚢の前面を貫通するように前嚢切開創を作成し、白内障水晶体への外科的アクセスを得る。図4Aに示すように眼科用手術器具200のスネア212が挿入構成にある状態でハウジング210の中空シャフト226を角膜切開創および前嚢切開創から挿入して、中空シャフト226の遠位端部を水晶体の前面と重なるように位置決めし、かつスネア212のループ状セグメント228を水晶体の前面に隣接して位置決めする。
ループ状セグメント228を適当な位置に配置したら、スネア212の第1の端部212aを遠位に前進させ、それによりループ状セグメント228を挿入構成から図4Bに示されている展開構成に移行させる。ループ状セグメント228が展開構成にある状態で、スネア212をその長手軸「A」の周りで回転させ(例えば、眼科用手術器具200全体の回転または回転機構(図示せず)による)、ループ状セグメント228を水晶体の周りで円周方向に回転させて水晶体を取り囲み、かつループ状セグメント228によって画定された平面が水晶体を二等分するようにループ状セグメント228を水晶体に対して位置決めする。スネア212を選択位置まで回転させると、中空シャフト226の遠位端部は水晶体の前面およびスネア212のループ状セグメント228の大部分に重なる。
スネア212のループ状セグメント228が水晶体の周りに配置され、かつ中空シャフト226の遠位端部が水晶体の前面に重なり、かつそこに接触している状態で、ループ状セグメント228を拡張構成から収縮構成に移行させ、水晶体を2つの半球状部分に分割する。水晶体の周りでのループ状セグメント228の収縮中に、ループ状セグメント228は近位方向および/または前方方向への力を水晶体の遠位極に加えてもよい。但し、中空シャフト226の遠位端部は水晶体の上の適所にあるので、中空シャフト226は閉鎖するスネア212によってそこに加えられる近位方向への力にも関わらず、水晶体の遠位極が上昇および/または傾くのを抵抗および/または防止する。
眼科用手術器具200による水晶体の1回以上の破砕後に、次いで白内障水晶体の破砕された部分を例えば超音波吸引器などの任意の好適な機構を用いて眼から除去してもよい。
図5Aおよび図5Bを参照すると、上記眼科用手術器具200と同様の眼科用手術器具の別の実施形態300が示されている。本実施形態の眼科用手術器具300と上記眼科用手術器具200との類似性により、上記眼科用手術器具200との違いを明らかにするために必要であるとみなされる眼科用手術器具300の要素についてのみ詳細に説明する。
眼科用手術器具300は一般に、ハウジング310と水晶体組織を切断するためにハウジング310に動作可能に結合されたスネア312とを備える。眼科用手術器具300のハウジング310はハンドル本体314と、例えばハンドル本体314から遠位に延在する中空シャフト326などのカニューレ状本体とを有する。中空シャフト326は角膜切開創を通り抜けるように寸法決めされており、かつハンドル本体314と一体形成されているかそこに取り付けられている近位端326aと閉鎖された遠位端326bとを有する。複数の実施形態では、中空シャフト326の遠位端326bは開放していてもよい。中空シャフト326は中心長手軸「B」を画定し、かつその側面332に側面開口部330を画定している。側面開口部330は中心長手軸「B」から側方に位置ずれされており、中空シャフト326の中心長手軸「A」に垂直な軸「C」をそこを通して画定している。側面開口部330は例えば、円形、長形または四角形などの任意の好適な形状であってもよい。
眼科用手術器具300のスネア312は第1の端部312aおよび第2の端部312bを含む。スネア312の第1の端部312aは、上記作動機構と同様の作動機構(図示せず)を介してハウジング310の中空シャフト326に対してその中で移動可能であり、スネア312の第2の端部312bはハウジング310に対して固定されている。スネア312の第2の端部312bは、圧着、溶接、接着、機械的連結または任意の他の好適な構造もしくは方法によって中空シャフト226の内面に固定されていてもよい。他の実施形態では、第1の端部312aおよび第2の端部312bはどちらも軸方向に移動可能であってもよい。
スネア312は、中空シャフト226の側面332にある側面開口部330から外に突出しているループ状セグメント328を有する。スネア312のループ状セグメント328は、スネア312の第1の端部312aの軸方向移動により、図5Aに示されている挿入すなわち収縮構成と図5Bに示されている展開すなわち拡張構成との間で移行可能である。例えば、ハウジング310のレバー(図示せず)の近位への後退によりスネア312の第1の端部312aをスネア312の第2の端部312bから離れるように近位に移動させ、それによりループ状セグメント328の直径を小さくする。対照的に、レバーの遠位前進によりスネア312の第1の端部312aをスネア312の第2の端部312bに向かって遠位に移動させ、それによりスネア312のループ状セグメント328の直径を大きくする。ループ状セグメント328は、ループ状セグメント328が拡張構成にある場合に水晶体をぴったりと取り囲むように寸法決めされた予め定められた形状を有する。複数の実施形態では、スネア312の第1の端部312aおよび第2の端部312bはどちらもループ状セグメント328を収縮または拡張させるために移動可能であってもよい。
ループ状セグメント328は、中空シャフト326によって画定された中心長手軸「B」に平行な長さ「L」を画定している。ループ状セグメント328の長さ「L」の大部分は中空シャフト326の側面332と横並びの平行な関係にある。さらに、ループ状セグメント328の大部分(すなわち少なくとも半分)は中空シャフト326の遠位端326bの近位に配置されている。このように眼科用手術器具300の使用中に、中空シャフト326はループ状セグメント328の大部分の上にかぶさっているので、中空シャフト326は水晶体の破砕中に水晶体の上に位置して、ループ状セグメント328がそれらの周りで収縮される際の水晶体の上方への移動を防止する。
ループ状セグメント328は、側面開口部330の近位に配置された近位部328aと、側面開口部330の遠位に配置された遠位部328bとを含む。ループ状セグメント328の近位部328aおよび遠位部328bはどちらも、ループ状セグメント328が図5Aに示されている収縮構成にある場合には中空シャフト326の遠位端326bの近位に配置される。ループ状セグメント328が拡張構成にある場合には、ループ状セグメント328の近位部328aは中空シャフト326の遠位端326bの近位に配置され、遠位セグメント328bの大部分、例えば少なくとも約半分は中空シャフト326の遠位端326bの近位に配置される。従ってループ状セグメント328の大部分は、ループ状セグメント328の収縮構成と拡張構成との間での移行中ずっと中空シャフト326の側面332に沿って配置されている。
ループ状セグメント328は、ループ状セグメント328がその予め定められた拡張構成に移動するのを可能にするために、例えばニッケル-チタン合金などの形状記憶材料から作られている。形状記憶プラスチックなどの他の形状記憶材料も考えられる。他の実施形態では、ループ状セグメント328は、限定されるものではないが、ステンレス鋼、チタン、シリコーン、ポリイミド、ポリエーテルブロックアミド、ナイロン、ポリカーボネートまたはそれらの組み合わせなどの任意の好適な生体適合性材料から作られていてもよい。
手術では、角膜の縁部に小さい切開創を作成して患者の眼の白内障水晶体の前眼房および前面へのアクセスを得る。患者の眼の水晶体嚢の前面を貫通するように前嚢切開創を作成し、白内障水晶体への外科的アクセスを得る。眼科用手術器具300のスネア312が図5Aに示されている収縮構成にある状態でハウジング310の中空シャフト326を角膜切開創および前嚢切開創から挿入して、中空シャフト326の遠位端部を水晶体の前面と重なるように位置決めし、かつスネア312のループ状セグメント328を水晶体の前面に隣接して位置決めする。
ループ状セグメント328を適当な位置に配置したら、スネア312の第1の端部312aを遠位に前進させ、それによりループ状セグメント328を収縮構成から図5Bに示されている拡張構成に移行させる。ループ状セグメント328が展開構成にある状態で、スネア312をその長手軸「B」の周りで回転させ(例えば、眼科用手術器具300全体の回転または回転機構(図示せず)による)、ループ状セグメント328を水晶体の周りで円周方向に回転させて水晶体を取り囲み、かつループ状セグメント328によって画定された平面が水晶体を二等分するようにループ状セグメント328を水晶体に対して位置決めする。スネア312を選択位置まで回転させると、中空シャフト326の側面開口部330を通して画定された軸「C」は眼の中心を通って垂直に延在し、それにより中空シャフト326は水晶体の前面およびスネア312のループ状セグメント328の大部分に重なる。
スネア312のループ状セグメント328が水晶体の周りに配置され、かつ中空シャフト326が水晶体の前面に重なり、かつそれに接触した状態で、ループ状セグメント328を拡張構成から収縮構成に移行させ、水晶体を2つの半球状部分に分割する。水晶体の周りでのループ状セグメント328の収縮中に、ループ状セグメント328は水晶体の遠位極に近位方向への力を加えてもよい。但し、中空シャフト326が水晶体の上の適所にあるので、中空シャフト326は閉鎖しているスネア312によってそこに加えられる近位方向への力にも関わらず、水晶体の遠位極が上昇および/または傾くのを抵抗および/または防止する。
眼科用手術器具300による水晶体の1回以上の破砕後に、次いで白内障水晶体の破砕された部分を例えば超音波吸引器などの任意の好適な機構を用いて眼から除去してもよい。
図6を参照すると、上記眼科用手術器具300と同様の眼科用手術器具の別の実施形態400が示されている。本実施形態の眼科用手術器具400と上記眼科用手術器具300との類似性により、上記眼科用手術器具300との違いを明らかにするために必要であるとみなされる眼科用手術器具400の要素についてのみ詳細に説明する。
眼科用手術器具400は一般に、ハウジング(明示的に図示せず)と、ハウジングから遠位に延在する細長いシャフト426と、水晶体組織を切断するためのスネア412とを備える。細長いシャフト426は角膜切開創「E」を通り抜けるように寸法決めされており、近位部425および近位部425と共に形成されているかそうでなければそこに結合されている遠位端部426bを有する。近位部425はハンドルハウジングと一体形成されているかそこに取り付けられている近位端部426aと中間部426cとを含んでいてもよい。複数の態様において、遠位端部426bが近位端部426aから直接屈曲するように、細長いシャフト426は中間部を全く含んでいなくてもよい。複数の実施形態では、細長いシャフト426の遠位先端は開放していても閉鎖されていてもよい。
細長いシャフト426の近位端部426aは直線状構成を有し、かつ中心長手軸「X1」を画定してもいてよく、遠位端部426bも直線状であり、かつ近位端部426aの中心長手軸「X1」から位置ずれされ、かつそこに平行である中心長手軸「X2」を画定していてもよい。遠位端部426bを角膜切開創「E」の中に入れるとすぐに遠位端部426bが角度をなすのではなく水晶体「L」の前面「AS」と同一平面上に位置決めされるように遠位端部426bは近位部425に対して角度をなしていてもよく、そうでなく遠位端部426bが近位部425と同軸である場合はその際に角度をなすことになる。複数の態様において、遠位端部426bまたは近位端部426aは任意の好適な構成を呈していてもよい。例えば、遠位端部426bはその長さに沿って湾曲されていてもよい(例えば水晶体の曲率に一致させるため)。
細長いシャフト426の中間部426cが近位端部426aと遠位端部426bとの間に延在しており、かつ近位端部426aおよび遠位端部426bに対して角度をなしていてもよい。中間部426cは、細長いシャフト426の屈曲された近位セグメント432と細長いシャフト426の屈曲された遠位セグメント434との間に延在していてもよい。中間部426cはその対向端「E」と「F」との間に約2mmの長さを有していてもよい。中間部426cは直線状構成を有しており、かつ第1の中心長手軸「X1」および第2の中心長手軸「X2」に対して平行でない第3の中心長手軸「X3」を画定している。複数の態様において中間部426cの中心長手軸「X2」は、第1の中心長手軸「X1」および第2の中心長手軸「X2」に対して鈍角(例えば約100°~約170°)、鋭角(例えば10°~約80°)または直角(例えば約90°)であってもよい。
複数の態様において、中間部426cが直線状である代わりに、中間部426cはその長さに沿って湾曲されていてもよく、すなわちその長さに沿って様々な点で屈曲されていてもよく、あるいは細長いシャフト426の遠位端部426bを近位部425とは異なる平面に位置決めする任意の好適な構成を呈していてもよい。複数の態様において、中間部426cは近位端部426aおよび遠位端部426bに対して角度をなした位置とそれと同軸の構成との間で柔軟であってもよく、かつ/または移行可能であってもよい。複数の態様において、中間部426cまたは細長いシャフト426の様々な部分は手動で移行可能であってもよく、あるいは細長いシャフト426を角度をなしていない場合に同軸の構成から図示されているような角度をなした構成に移行するのを可能にする形状記憶材料から作製されていてもよい。
細長いシャフト426の遠位端部426bは約3.5mm~約12mmの長さを有し、いくつかの態様では、遠位端部426bは約6mmまたは点「A」と点「B」との間で測定された角膜の直径の約半分の長さを有していてもよい。遠位端部426bはヒトの眼に向かって方向づけられるように構成された底部436と、遠位端部426bの対向側に配置された上部438とを有する。底部436は、遠位端部426bの対向端「C」と「D」とのおよそ中間点に配置された開口部430をその中に画定している。開口部430は遠位端部426bの底部436に円弧状の切り抜きとして構成されていてもよい。複数の態様において、開口部430は任意の好適な構成を呈していてもよい。遠位端部426bの上部438は内面440および対向する外面442を有する。内面440は凹状の窪み444を形成していてもよく、外面442は凸状の隆起部446を形成していてもよい。凹状の窪み444および凸状の隆起部446は開口部430に重なっている。凹状の窪み444は、後で記載するようにスネア412がその中に後退することができるより大きい空間を提供する。
眼科用手術器具400のスネア412は、上記作動機構と同様の作動機構(図示せず)により細長いシャフト426に対してその中で移動可能である。スネア412は、ループ状セグメント428が拡張構成にある場合に開口部430から突出するように構成された例えばループ状セグメント428などの切断セグメントを有する。細長いシャフト426の遠位端部426b内の凹状の窪み444によって提供されるさらなる空間により、スネア412のループ状セグメント428を収縮構成にある場合に細長いシャフト426内に完全または実質的に受け入れることができると考えられる。上部442の点「H」と凸状の隆起部446の点「G」との間に約0.5mmの距離を画定することができると考えられる。従って、ループ状セグメント428はそれが後退することができる約0.5mmのさらなる空間を有していてもよい。
ループ状セグメント428は、細長いシャフト426の遠位端部426bによって画定された中心長手軸「X2」に平行な長さを画定している。細長いシャフト426の開口部430の長さが拡張構成でのループ状セグメント428の長さよりも実質的に小さいため、ループ状セグメント428が拡張構成にある場合にループ状セグメント428の長さの大部分は細長いシャフト426の底部436と重なり合う。このように、眼科用手術器具400の使用中に細長いシャフト426の底部436がループ状セグメント428の大部分の上にかぶさっているので、水晶体の破砕中に細長いシャフト426は水晶体「L」上に位置してループ状セグメント428をその周りで収縮させた際の水晶体「L」の上方への移動を防止する。
手術では、角膜の縁部に小さい切開創「E」を作成して患者の眼の白内障水晶体「L」の前眼房および前面「AS」へのアクセスを得る。典型的なことであるが、切開創「E」は水晶体「L」の前面「AS」の前側にある。患者の眼の水晶体嚢の前面を貫通するように前嚢切開創を作成し、白内障水晶体「L」への外科的アクセスを得る。
図6に示すように眼科用手術器具400のスネア412が収縮構成にある状態で、細長いシャフト426を角膜切開創「E」および前嚢切開創から挿入して、細長いシャフト426の遠位端部426bを水晶体「L」の前面「AS」と重なるように位置決めし、かつスネア412のループ状セグメント428を水晶体「L」の前面「AS」の中心位置の前側に位置決めする。遠位端部426bが近位部425に対して角度をなしているので、近位部425が切開創「E」を通って延在する間に、遠位端部426bは水晶体「L」の前面「AS」と同一平面で係合した状態に自然に位置決めされる。
ループ状セグメント428を適当な位置に配置したら、ループ状セグメント428を収縮構成から図5Bに示されている構成と同様の拡張構成に移行させる。ループ状セグメント428が形状記憶材料で作製されているので、ループ状セグメント428が展開構成にある状態でスネア412のループ状セグメント428は、ループ状セグメント428によって画定された平面が水晶体を二等分するように水晶体を自然に取り囲む。スネア412のループ状セグメント428が水晶体「L」の周りに配置され、かつ細長いシャフト426が水晶体「L」の前面「AS」に重なり、かつそれに接触している状態でループ状セグメント428を拡張構成から収縮構成に移行させ、水晶体を2つの半球状部分に分割する。
水晶体「L」の周りでのループ状セグメント428の収縮中に、ループ状セグメント428は水晶体「L」に近位方向への力を加えてもよい。但し、細長いシャフト426の遠位端部426bが水晶体「L」の上の適所にあるので、細長いシャフト426は閉鎖しているスネア412によってそこに加えられる近位/前方方向への力にも関わらず、水晶体「L」が上昇し、かつ/または傾くのを抵抗および/または防止する。細長いシャフト426の近位端部426aおよび遠位端部426bが異なる平面に配置される代わりに同軸である場合、遠位端部426bは水晶体「L」に対して上向き角度で設定されるため、水晶体「L」の周りでのループ状セグメント428の収縮中に水晶体「L」に対して不均一に分散された力が加えられる。
図7~図10を参照すると、上記スネアと同様の別の実施形態である眼科用手術器具500のスネア512が示されている。本実施形態のスネア512と上記スネアとの類似性により、上記スネアとの違いを明らかにするために必要であるとみなされるスネア512の要素についてのみ詳細に説明する。スネア512は上記眼科用手術器具100、200、300、400または任意の他の好適な手持ち式またはロボット操作式眼科用手術器具に組み込むことができると考えられる。
眼科用手術器具500は一般に、ハウジング514と、ハウジング514から遠位に延在する細長いシャフト526と、水晶体組織を切断するためのスネア512とを備える。細長いシャフト526は角膜切開創を通り抜けるように寸法決めされており、かつ近位端部526aおよび近位端部526aと共に形成されているかそうでなければそこに結合されている遠位端部526bを有する。近位端部526aはハンドルハウジング514と一体形成されているかそこに取り付けられていてもよい。
眼科用手術器具500のスネア512は、上記作動機構と同様の作動機構(図示せず)を介して細長いシャフト526に対してその中で移動可能である。スネア512は一般にワイヤ530、光源532および光ファイバーケーブル534を備える。ワイヤ530は、当該作動機構に結合されるように構成された第1の端部530aと、ハウジング514または細長いシャフト526に固定されているかそれ以外の方法で結合されている第2の端部530bとを有する。複数の態様において、ワイヤ530の第2の端部530bは細長いシャフト526の遠位端部526bに固定されている。
ワイヤ530は、ループ状セグメント528が拡張構成にある場合に細長いシャフト526の遠位端部526bの開口部536から突出するように構成されたループ状セグメント528を有する。ループ状セグメント528はループ状セグメント528の底を形成している切断セグメント538を有する。切断セグメント538はループ状セグメント528の残りの部分とは異なる直径(例えば、より小さい直径)または形状(例えば、鋭くされた形状)を有していてもよい。複数の態様において、切断セグメント538はループ状セグメント528の残りの部分と同じ厚さおよび形状を有していてもよい。
ワイヤ530は、例えばニッケル-チタンまたは任意の他の好適な超弾性材料などの可撓性金属材料から作製されている。複数の態様において、ワイヤ530は任意の好適な延性材料から作製されていてもよい。ワイヤ530はその中の中心にチャネルまたは穴540を画定している。ワイヤ530のチャネル540は約0.025mm~約0.178mm、いくつかの態様では約0.076mmの直径を有する。チャネル540はその中に光ファイバーケーブル534を収容するように構成されている。複数の態様では、光ファイバーケーブル534がその中に配置されているワイヤ530ではなく、チャネル540を画定しているワイヤ530の内面542は、その中での光の通過を容易にするために高屈折率を有する材料(例えばガラス、プラスチックまたはそれらの組み合わせ)でコーティングされていてもよい。
ワイヤ530のループ状セグメント528の切断セグメントまたは底538は、例えばその中に画定されたポート544などの部分を有する。ポート544は、光がチャネル540から切断セグメント538の外に移動するのを可能にするためにチャネル540と連通している。ループ状セグメント528がその拡張構成をとっている場合にポート544が細長いシャフト526内の開口部536と重なって位置合わせされている状態で配置されるように、ポート544はループ状セグメント528の最下端546に形成されている。このように光がポート544から放射された場合、臨床医はワイヤ530の切断セグメント538の位置をより良好に特定することができる場合がある。ポート544は、例えばガラス、透過性セラミックス、透明プラスチックなどの透過性材料548で満たされていてもよい。透過性材料548は、流体および手術の残骸がワイヤ530の中に入るのを禁じながら光がポート544を通過するのを可能にする。ワイヤ530のチャネル540はその第2の端部530bで閉鎖されていてもよく、あるいはいくつかの態様では、ワイヤ530は、確実に光がポート544から排出されるようにポート544に隣接し、かつその近位の位置に配置された栓550を有していてもよい。複数の態様において、ワイヤはその中に形成された複数のポートを有していてもよい。
光源532はLED、コンパクト蛍光ランプ、白熱電球または任意の他の好適な光源であってもよい。光源532はワイヤ530のチャネル540と連通している。例えば、光源532はワイヤ530の第1の端部530aに取り付けられていてもよく、かつチャネル540に向かって方向づけられていてもよい。いくつかの態様では、光源532はチャネル540内の任意の好適な位置にワイヤ530の長さに沿って配置されていてもよい。複数の態様において、光源532はポート544内に、そうでなければそこに隣接して配置されていてもよい。光ファイバーケーブル534はチャネル540を通って延在しており、かつ光源532に取り付けられた近位端534aおよび隣接するポート544で終端する遠位端534bを有する。光ファイバーケーブル534は、光を光源532から切断セグメント538のポート544に送るように構成されている。
手術では、角膜「C」(図11)の縁部に小さい切開創を作成して患者の眼の白内障水晶体「L」の前眼房および前面「AS」へのアクセスを得る。典型的なことであるが、切開創は水晶体「L」の前面「AS」の前側にある。患者の眼の水晶体嚢の前面「AS」を貫通するように前嚢切開創を作成し、白内障水晶体「L」への外科的アクセスを得る。図11に示すように、水晶体「L」の前面「AS」の一部を除去して空洞「CA」を形成してもよい。空洞「CA」は水晶体「L」を光に対してより透過性にし、それにより臨床医に眼の後ろ側のより良好な視界を与える。
細長いシャフト526を角膜切開創および前嚢切開創から挿入して、細長いシャフト526の遠位端部526bを水晶体「L」の前面「AS」と重なるように位置決めし、かつワイヤ530のループ状セグメント528を水晶体「L」の前面「AS」の中心位置の前側に位置決めする。ループ状セグメント528を水晶体「L」の前面「AS」に隣接して位置決めする前、間または後のいずれかに光源532を作動させてもよい。光源532から放射された光は、光ファイバーケーブル534を介してワイヤ530の長さを通し、かつポート544を介してループ状セグメント528の底538から外に送られる。
ワイヤ530のループ状セグメント528を収縮構成から拡張構成に移行させ、水晶体「L」の周りに案内してループ状セグメント528の切断セグメント/底538を水晶体「L」の後面「PS」に隣接して位置決めする。臨床医はポート544から放射された光を使用して切断セグメント538を水晶体「L」に対して適切に位置決めすることができる。ループ状セグメント528がループ状セグメント528の底538から伝達された光を用いて確認された選択位置にある状態で、ループ状セグメント528を拡張構成から収縮構成に移行させ、それにより水晶体「L」を切断する。
図12~図15Bを参照すると、上記眼科用手術器具と同様の眼科用手術器具の別の実施形態600が示されている。本実施形態の眼科用手術器具600と上記眼科用手術器具との類似性により、上記眼科用手術器具との違いを明らかにするために必要であるとみなされる眼科用手術器具600の要素についてのみ詳細に説明する。
眼科用手術器具600は一般にハウジング610と、ハウジング610に動作可能に結合され、かつ水晶体組織を切断するように構成されたスネア612とを備える。眼科用手術器具600のハウジング610は、ハンドル本体614と、例えばハンドル本体614から遠位に延在する中空の細長いシャフト626などのカニューレ状本体とを有する。細長いシャフト626は角膜切開創を通り抜けるように寸法決めされており、ハンドル本体614と一体形成されているかそこに取り付けられている近位端部626aと、閉鎖された遠位先端627を有する遠位端部626bとを有する。遠位端部626を角膜切開創内により適切に位置決めするために、遠位端部626bは細長いシャフト626の残りの部分に対して屈曲または湾曲されていてもよい。
細長いシャフト626は、眼に向かって方向づけられ、かつ眼に接触させた状態で位置決めされるように構成された上面632aおよび対向する底面632bを有する。細長いシャフト626の底面632bは、その中に例えば近位開口部630などの第1の開口部および例えば遠位開口部634などの第2の開口部を画定している。近位開口部630および遠位開口部634は細長いシャフト626の中空内部636(図14)と連通しており、かつ細長いシャフト626によって画定された長手軸に沿って互いから長手方向に離間されている。近位開口部630および遠位開口部634はそれぞれ遠位先端627の近位に配置されており、かつ細長いシャフト626の遠位端部626b内に形成されている。近位開口部630および遠位開口部634はほぼ楕円形であるが、近位開口部630および遠位開口部634は、例えば円形、長形および四角形などの任意の好適な形状を呈し得ると考えられる。複数の態様において、遠位開口部634は近位開口部630よりも短くても長くてもよい。
近位開口部630および遠位開口部634は長手方向に互いから離間されているため、細長いシャフト626の底面632bは近位開口部630と遠位開口部634との間に配置されてそれらを相互接続する例えば切断面638などの表面を有する。切断面638は円弧状または平坦状であるか、あるいは任意の好適な形状を呈していてもよい。
眼科用手術器具600のスネアまたはワイヤ612は、第1の端部612aおよび第2の端部612bを含む。ワイヤ612の第2の端部612bは上記作動機構と同様の作動機構(図示せず)を介して細長いシャフト626に対してその中で移動可能であり、ワイヤ612の第1の端部612aはハウジング610に対して固定されている。ワイヤ362の第1の端部612aは、圧着、溶接、接着、機械的連結または任意の他の好適な構造もしくは方法によって近位開口部630に隣接する細長いシャフト626の内面に固定されていてもよい。他の態様では、ワイヤ612の第2の端部612bが固定されていてもよく、ワイヤ612の第1の端部612aが軸方向に移動可能であってもよい。他の実施形態では、第1の端部612aおよび第2の端部612bはどちらも軸方向に移動可能であってもよい。
ワイヤ612は、細長いシャフト626の近位開口部630および遠位開口部634を通ってそれらから突出する例えばループ状セグメント628などの切断セグメントを有する。ワイヤ612のループ状セグメント628はワイヤ612の第2の端部612bの軸方向移動により、図15Aに示されている拡張構成と図15Bに示されている挿入もしくは収縮構成との間で移行可能である。例えば、ハウジング610のレバー(図示せず)の近位へ後退により、スネア612の第2の端部612bを近位に、そして遠位開口部634から細長いシャフト626の内部636の中に移動させ、それによりループ状セグメント628の直径を小さくする。対照的に、レバーの遠位への前進によりワイヤ612の第2の端部612bを遠位に、そして細長いシャフト626の遠位開口部634から外に移動させ、それによりワイヤ612のループ状セグメント628の直径を大きくする。
ループ状セグメント628は、ループ状セグメント628が拡張構成にある場合に水晶体をぴったりと取り囲むように寸法決めされた予め定められた形状を有する。ループ状セグメント628は細長いシャフト626の長手軸に平行な長さを画定している。ループ状セグメント628の長さの大部分は細長いシャフト626の底面632bと横並びの平行な関係にある。さらに、ループ状セグメント628の大部分(すなわち、少なくとも半分)は細長いシャフト626の遠位先端627の近位に配置されている。このように、眼科用手術器具600の使用中に、細長いシャフト626の底面632bがループ状セグメント628の大部分の上にかぶさっているので、細長いシャフト626は水晶体の破砕中に水晶体の上に位置してループ状セグメント628をその周りで収縮させた際の水晶体の上方への移動を防止する。
手術では、角膜の縁部に小さい切開創を作成して患者の眼の白内障水晶体の前眼房および前面へのアクセスを得る。患者の眼の水晶体嚢の前面を貫通するように前嚢切開創を作成し、白内障水晶体への外科的アクセスを得る。眼科用手術器具600のスネア612が図15Bに示されている収縮構成にある状態で、細長いシャフト626を角膜切開創および前嚢切開創から挿入して細長いシャフト626の遠位端部626bを水晶体の前面と重なるように位置決めし、かつワイヤ612のループ状セグメント628を水晶体の前面に隣接して位置決めする。
ループ状セグメント628を適当な位置に配置したら、スネア612の第2の端部612bを、遠位開口部634から細長いシャフト626の内部636から外に遠位に前進させ、それによりループ状セグメント628を収縮構成から図15Aに示されている拡張構成に移行させる。ループ状セグメント628が拡張構成にある状態で、スネア612をその長手軸の周りで回転させ(例えば、眼科用手術器具600全体の回転または回転機構(図示せず)による)、ループ状セグメント628を水晶体の周りで円周方向に回転させて水晶体を取り囲み、かつループ状セグメント628によって画定された平面が水晶体を二等分するようにループ状セグメント628を水晶体に対して位置決めする。スネア612を回転させるかそうでなければ選択位置に位置決めすると、水晶体はループ状セグメント628と細長いシャフト626の底面632bの切断面638との間に配置される。
スネア612のループ状セグメント628が水晶体の周りに配置され、かつ細長いシャフト626が水晶体の前面に重なり、かつそれに接触した状態で、ループ状セグメント628を拡張構成から収縮構成に向かって移行させる。ループ状セグメント628が収縮構成に向かって移動するにつれて、ループ状セグメント628の切断部640(図15Aおよび図15B)は細長いシャフト626の切断面638と協働して水晶体に切断力を加え、それにより水晶体を2つの半球状部分に分割する。収縮構成に向かうループ状セグメント628の移行の終わりに近づくと、切断面638の遠位縁部642(図15Aおよび図15B)は支点として機能してループ状セグメント628を細長いシャフト626の底面632bにより近くに引きつけるのを可能にし、ループ状セグメント628の切断部640を切断面638に接してまっすぐになるようにしてもよい。従って、切断面638は切断ブロックまたはボードとして同様に機能し、ループ状セグメント628の切断部640がナイフとして機能する。
図16および図17を参照すると、上記スネア612と同様の例えばワイヤ712などのスネアの別の実施形態が示されている。スネア712は上記細長いシャフト626の中に組み込むことができると考えられる。スネア712は、ヒトの眼の水晶体の曲率に一致するその長さの大部分に沿った曲率を有するループ状セグメント728を有する。スネア712のループ状セグメント728は細長いシャフト626内の近位開口部630に隣接して配置された直線状切断部740を有するという点で、スネア712はスネア612とは異なる。
ループ状セグメント728を図17に示されている収縮構成に移行させると、ループ状セグメント728の直線状切断部740は、近位開口部630と遠位開口部634との間に延在し、かつ細長いシャフト628の切断面638に係合する。切断部740が直線状であるため、ループ状セグメント728が収縮構成に向かって移動するにつれて切断部740のより多くが水晶体に接触する。
図20を参照すると、上記眼科用手術器具600と同様の眼科用手術器具の別の実施形態600’が示されている。眼科用手術器具600’は一般に細長いシャフト626’と、細長いシャフト626’に動作可能に結合された図19のワイヤまたはスネア812とを備える。細長いシャフト626’は、近位開口部630’、遠位開口部634’、および近位開口部630’と遠位開口部634’との間にそれらから離間されて配置された中間開口部638’を画定している底面632’を有する。従って底面632’は、近位開口部630’と中間開口部638’との間に延在してそれらを相互接続している第1の部分632a’と、中間開口部638’と遠位開口部634’との間に延在してそれらを相互接続している第2の部分632b’とを有する。第1の部分632a’および第2の部分632b’は、以下に記載するようにスネア812のループ状セグメント828の拡張構成から収縮構成への移行中に眼のための支持面として機能する。
手術では、細長いシャフト626’の底面632’の少なくとも第1の部分632a’および第2の部分632b’が前面に接触するように、細長いシャフト626’を眼の水晶体の前面に位置決めする。スネア812のループ状セグメント828を図20に示されている収縮構成に向かって移行させて、上記同様の方法で眼の水晶体を切断する。細長いシャフト626’内の中間開口部638’の存在により、ループ状セグメント828の切断部840は底面632’にある中間開口部638’の中に移動するにつれて、水晶体を完全に貫通して切断することが可能となる。ループ状セグメント828が水晶体を貫通して切断する間、底面632’の第1の部分632a’および第2の部分632b’は水晶体に(後ろ方向に)反力を加えて水晶体が持ち上がるのを防止し、それにより水晶体の切断をさらに容易にする。
図21を参照すると、図13および図14の細長いシャフト626と同様の眼科用手術器具の細長いシャフトの別の実施形態926が示されている。細長いシャフト926はその底面932に近位開口部930および遠位開口部934を画定している。スネア612のループ状セグメント628は近位開口部930および遠位開口部934のそれぞれを通って延在している。底面932は近位開口部930と遠位開口部934との間に延在する切断面940を有する。細長いシャフト926と図13および図14の細長いシャフト626との違いは、遠位開口部934が細長いシャフト926の遠位先端927の遠位に面している表面936に画定されているという点である。
図22を参照すると、図13および図14の細長いシャフト626と同様の眼科用手術器具の細長いシャフトの別の実施形態1026が示されている。細長いシャフト1026はその底面1032に近位開口部1030および遠位開口部1034を画定している。スネア612のループ状セグメント628は、近位開口部1030および遠位開口部1034のそれぞれを通って延在している。底面1032は近位開口部1030と遠位開口部1034との間に延在する切断面1040を有する。細長いシャフト1026と図13および図14の細長いシャフト626との違いは、遠位開口部1034がスコップ状の構成を有し、かつ細長いシャフト1026の開放された遠位先端1027の長さに沿って延在しているという点である。
当然のことながら、本明細書に開示されている実施形態に対して様々な修正を行うことができる。従って上記説明は、本発明を限定するものとして解釈されるべきではなく、単に様々な実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者であれば、本明細書に添付されている特許請求の範囲の範囲および趣旨に含まれる他の修正を思いつくであろう。

Claims (20)

  1. 第1の開口部および第2の開口部を画定している遠位端部を含む細長いシャフトであって、前記第1および第2の開口部は前記細長いシャフトによって画定された長手軸に沿って互いから離間されている細長いシャフトと、
    前記細長いシャフトに沿って延在し、かつ前記第1および第2の開口部を通って延在する切断セグメントを含むワイヤであって、前記切断セグメントは収縮構成と前記切断セグメントが眼の水晶体の直径および形状に近い直径を呈する拡張構成との間で移動するように構成されており、前記切断セグメントは前記収縮構成に向かって移動すると前記水晶体を切断するように構成されているワイヤと
    を備える、眼の水晶体を切断するための眼科用手術器具。
  2. 前記細長いシャフトの前記遠位端部は、前記第1の開口部と第2の開口部との間に長手方向に延在する切断面を有し、前記切断セグメントおよび前記切断面は、前記切断セグメントが前記収縮構成に向かって移動すると協働して前記眼の前記水晶体に切断力を加えるように構成されている、請求項1に記載の眼科用手術器具。
  3. 前記切断セグメントは前記切断セグメントが前記収縮構成にある場合に前記切断面に係合するように構成された部分を有する、請求項2に記載の眼科用手術器具。
  4. 前記切断セグメントはその長さの大部分に沿った曲率を有する、請求項3に記載の眼科用手術器具。
  5. 前記切断セグメントの前記部分は直線状である、請求項4に記載の眼科用手術器具。
  6. 前記切断セグメントの前記部分は前記切断セグメントが前記収縮構成にある場合に前記細長いシャフトの前記切断面に向かって内向きに突出する、請求項4に記載の眼科用手術器具。
  7. 前記細長いシャフトは遠位先端を有し、前記第1の開口部は前記遠位先端の近位に離間されている、請求項1に記載の眼科用手術器具。
  8. 前記第2の開口部は前記遠位先端の近位および前記第1の開口部の遠位に離間されている、請求項7に記載の眼科用手術器具。
  9. 前記第2の開口部は前記遠位先端内に画定されており、かつ前記第1の開口部の遠位に離間されている、請求項7に記載の眼科用手術器具。
  10. 前記細長いシャフトは閉鎖された遠位先端を有する、請求項1に記載の眼科用手術器具。
  11. 前記細長いシャフトの前記遠位端部は、前記第1の開口部と第2の開口部との間に配置され、かつ前記切断セグメントが前記収縮構成にある場合に前記切断セグメントの切断部を受け入れるように構成された第3の開口部を画定している、請求項1に記載の眼科用手術器具。
  12. 前記ワイヤは、
    前記細長いシャフトに対して固定された第1の端部と、
    前記細長いシャフトに対して平行移動して前記切断セグメントを前記拡張構成と収縮構成との間で移行させるように構成された第2の端部と
    を有する、請求項1に記載の眼科用手術器具。
  13. 前記第1の開口部は近位開口部であり、かつ前記第2の開口部は遠位開口部であり、前記ワイヤの前記第1の端部は前記近位開口部を通って延在しており、かつ前記ワイヤの前記第2の端部は前記遠位開口部を通って延在している、請求項12に記載の眼科用手術器具。
  14. ハンドル本体、および
    前記ハンドル本体の遠位に延在しており、かつヒトの眼に向かって方向づけられるように構成された底面を有する中空の細長いシャフトであって、前記底面は近位開口部、および前記近位開口部から遠位に離間された遠位開口部を画定している細長いシャフト
    を備えたハウジングと、
    前記ハウジングに動作可能に結合されており、かつ収縮構成と拡張構成との間で前記近位および遠位開口部を通って移動するように構成されたループ状セグメントを含むスネアであって、前記ループ状セグメントはヒトの眼の水晶体の直径および形状に近い直径を呈し、前記ループ状セグメントは前記収縮構成に向かって移動すると前記水晶体を切断するように構成されているスネアと
    を備える、眼の水晶体を切断するための眼科用手術器具。
  15. 前記細長いシャフトの前記底面は、前記近位開口部と前記遠位開口部との間に長手方向に延在する切断面を有し、前記ループ状セグメントおよび前記切断面は、前記ループ状セグメントが前記収縮構成に向かって移動すると協働して前記ヒトの眼の前記水晶体に切断力を加えるように構成されている、請求項14に記載の眼科用手術器具。
  16. 前記ループ状セグメントは前記ループ状セグメントが前記収縮構成にある場合に前記切断面に係合するように構成された切断部を有する、請求項15に記載の眼科用手術器具。
  17. 前記ループ状セグメントの前記切断部は直線状である、請求項16に記載の眼科用手術器具。
  18. 前記ループ状セグメントの前記切断部は前記ループ状セグメントが前記収縮構成にある場合に前記細長いシャフトの前記切断面に向かって内向きに突出する、請求項16に記載の眼科用手術器具。
  19. 前記細長いシャフトの前記底面は前記近位開口部と前記遠位開口部との間に配置され、かつ前記ループ状セグメントが前記収縮構成にある場合に前記ループ状セグメントの切断部を受け入れるように構成された中間開口部を画定している、請求項14に記載の眼科用手術器具。
  20. 前記ループ状セグメントの大部分は前記細長いシャフトの遠位端の近位に配置されている、請求項14に記載の眼科用手術器具。

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