JP2008194465A - 外科手術用プローブ - Google Patents

Abstract

【課題】細い口径の外科手術プローブを提供することである。さらには、曲がりに抵抗する、細い口径の外科手術プローブを提供することである。
【解決手段】引込めることができる補強スリーブを具備した、細い口径の外科手術用プローブ。トロカール・カニューレを通して眼にプローブが挿入された時、トロカール・カニューレが、取り外し可能になるように、スリーブの末端に装着され、また、トロカール・カニューレは、補強装置として機能する。
【選択図】図１

Description

本発明は、一般に、顕微手術の分野に関し、特に、眼科顕微手術に関する。

眼の中に外科手術器具を挿入する、現在の硝子体網膜技術では、結膜を切開して、強膜を貫通する平坦な切り口を設ける必要がある。結膜の切開では、通常、強膜を広い領域に渡って露出するために、眼球の周りに結膜を引き戻すこと、および、引き戻した状態に結膜を留める、あるいは、固定することが必要がある。この切開に引き続いて、これらの切り口を貫通して、これらの切り口に挿入された外科手術器具は、瞳孔を通して、顕微鏡と補正光学機器を使用して観察される。これらの器具は、網膜組織を、操作、および／あるいは、切開する、ならびに、特定の網膜処置（たとえば、光凝固法による処置）を行うのに使用される。従来の硝子体網膜手術では、必要な器具が収容できるように、十分に大きく、強膜を切開しており、その挿入部分の直径は、典型的には、１９、あるいは、２０ゲージ（ほぼ１ｍｍ）であった。特定の処置の後、挿入された器具は、強膜の切り口から取除かれる。強膜の切り口は、１９、あるいは、２０ゲージの器具が通過する程度に十分に大きいので、切り口は、通常、大き過ぎて、自己封止できない。そのため、切り口を縫い合わせて閉じなければならなかった。強膜の切り口を縫い合わせた後、外科手術スタッフは、縫い合わせで、結膜を元の位置に戻して、結膜の自由端を眼に結びつけ直す。このような方法あるいは技術は、硝子体網膜疾病の処置に有効であることは証明されている。しかしながら、手術を構成する一連の処置手順から、縫い合わせを必要とする処置手順を取り除こうとする強い要望があり、この縫い合わせを必要とする処置手順の代わりに、縫い合わせを伴わない、非常に単純な処置手順が希求されている。このような状況下で、最近では、外科手術器具は、小型化されて来ており、その器具のカニューレ、あるいは、シャフトの口径は、２３、あるいは、２５ゲージのオーダーになっている。このような細いシャフトは、特に、非常に硬い傷口で操作すると、簡単に曲がってしまう。

したがって、使用時、より簡単に、曲がりに抵抗できる、細い口径のプローブに対する要望は依然としてある。

引込めることができる補強スリーブを具備した、細い口径の外科手術用プローブ。トロカール・カニューレを通して眼にプローブが挿入された時、トロカール・カニューレが、取り外し可能になるように、スリーブの末端に装着され、また、トロカール・カニューレは、補強装置として機能する。

本発明のひとつの目的は、細い口径の外科手術プローブを提供することである。

本発明の別の目的は、曲がりに抵抗する、細い口径の外科手術プローブを提供することである。

本発明の別の目的は、引込めることができる、補強スリーブを備えた、細い口径の外科手術プローブを提供することである。

本発明の別の目的は、取り外し可能に装着されたトロカール・カニューレを伴った、引込めることができる、補強スリーブを備えた、細い口径の外科手術プローブを提供することである。

以上の、あるいは、それ以外の目的と効果は、以下の詳細な記載および請求項から明らかになるであろう。

図１，２から最もよくわかるように、プローブ１０は、プローブ・ハンドル、すなわち、本体１２と、カニューレ（套管）１４とから構成されている。本体１２は、たとえば、ステンレス、チタン、あるいは、プラスチックなどの、適した材料からなっている。本体は、一般に、内部キャビティ１６を持ち、中空である。シャフト１８は、本体１２とカニューレ１４を貫通して、本体１２の基部１７に固定されている。本体１２の基部１７と反対側の、シャフト１８の末端１９には、器具２０を備えている。器具２０は、たとえば、ものを挟むもの、ピンセット、ハサミなど、適当な器具である。

カニューレ１４は、一般に、薄い壁を持ったステンレス、あるいは、チタンのチューブで作製されており、これらの外径（直径）は、２０、２３、あるいは、２５ゲージ、あるいは、これよりさらに細い口径を持つ。カニューレ１４は、移動可能に、本体１２の末端２１を貫通して伸びており、スリーブ２２によって本体の内部に保持されている。スリーブ２２は、内部キャビティ１６内で、往復運動し、バネ２４によって、本体１２の末端２１方向に付勢されている。

トロカール・カニューレ２８は、バネ２４と反対側の、カニューレ１４の末端２６に装着されている。トロカール・カニューレ２８は、概略、ハブ３２に装着されている、あるいは、ハブ３２と一体形成されている、カニューレ３０からなっている。トロカール・カニューレ２８は、適当な熱可塑性物質、ならびに、たとえば、ステンレス、あるいは、チタンのような、金属で作製することもできる。ハブ３２は、カニューレ１４の末端２６に取り外し可能に係合し、カニューレ１４の末端２６を摩擦で密閉するように、寸法決めされている。

図２からわかるように、使用時、ハブ３２がその外科手術の切り口（術部）に接触するまで、器具２０、シャフト１８、および、カニューレ３０は、その術部の中に挿入される。器具２０は、さらに本体１２を押し込むことにより、その術部内に、より深く押し込むこともできる。カニューレ１４は、シャフト１８上で摺動できるので、本体１２を押し込むことにより、トロカール・カニューレ２８は、スリーブ２２に向かってカニューレ１４を押すことができる。これにより、シャフト１８をその術部内にさらにさらすことができる。プローブ１０を、術部から引き戻したとき、バネ２４は、スリーブ２２を押すので、カニューレ１４はシャフト１８に沿って末端方向へ摺動する。

加えて、トロカール・カニューレ２８は、カニューレ１４から取外すことができるので、プローブ１０から、トロカール・カニューレ２８を取外すことができ、器具２０を術部から取り去ることができる。これにより、このトロカール・カニューレ２８を通して、別の器具（図示しない）をその術部に挿入することができる。

以上の記載は、例示と説明を目的としてなされたものである。本発明の範囲と思想から逸脱せずに、関連技術分野の当業者が、上述した本発明を変更する、あるいは、変形態様を創作することができることは明らかである。

本発明のプローブの斜視図である。 本発明のプローブの拡大断面図である。 図２の円３部分の拡大断面図であり、本発明に使用することができる、トロカール・カニューレの拡大断面図である。

Claims (2)

1. 外科手術用プローブであって、
   ａ）中空の内部キャビティを具備した、本体と、
   ｂ）前記本体の基部に固定され、前記本体を貫通して伸びる、シャフトと、
   ｃ）前記本体の基部と反対側に、前記シャフトに固定された、器具と、
   ｄ）前記シャフトに同軸に装着されたカニューレであって、該カニューレの基部が、前記本体の前記中空の内部キャビティに貫通する、カニューレと、
   ｅ）前記シャフトを摺動可能に受け、前記本体の前記中空の内部キャビティの内に収容されて、前記カニューレの基部に装着された、スリーブと、
   ｆ）前記スリーブを末端方向へ付勢する、バネと、
   ｇ）前記シャフトを摺動可能に受け、取り外し可能に前記カニューレの末端に装着された、トロカール・カニューレと、
   を備えることを特徴とする、外科手術用プローブ。
2. 前記バネが、前記本体の前記中空の内部キャビティに取付けられている、ことを特徴とする、請求項１に記載のプローブ。

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