JP2022538410A - A2aアデノシン受容体拮抗作用を有する小分子化合物 - Google Patents

A2aアデノシン受容体拮抗作用を有する小分子化合物 Download PDF

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Abstract

本願は、A2Aアデノシン受容体拮抗作用を有する一般式(I):JPEG2022538410000026.jpg49170により表される小分子化合物、及びこれを含む医薬組成物を提供する。化合物及び組成物は、A2Aアデノシン受容体アンタゴニストとしてとして使用することができる。

Description

本願は、2019年6月21日に出願された中国特許出願第201910542437.0号に基づき、その優先権の利益を主張するものであり、この開示はその全文を参照することにより本明細書に組み入れられるものとする。
技術分野
本願は、医薬の技術分野に属し、詳細には、A2Aアデノシン受容体拮抗作用を有する小分子化合物及びこれを含有する医薬組成物に属する。化合物及び組成物を薬物として使用することができる。
アデノシンはプリン合成及びエネルギー代謝の周知の中間体であり、ヒト身体における最も重要な神経調節物質の1つであり、作用する標的受容体はアデノシン受容体(AR)である。アデノシン受容体はGタンパク質共役型受容体(GPCR)であり、薬理学において4分類:A、A2A、A2B及びAに分けられる(FREDHOLM B B,et al.,Pharmacol Rev,2011,63:1-34;FREDHOLM BB,et al.,Exp Cell Res,2010,316:1284-8)。これらの中でも、A1AR及びA3ARはGiタンパク質と共役し、アデニル酸シクラーゼを阻害するが、A2AAR及びA2BARはGsタンパク質と共役し、アデニル酸シクラーゼを刺激する。A2AAR及びGタンパク質の相互作用は、GTPをGタンパク質αサブユニットと結合させ、同時に、β/γサブユニットが解離し、それによりcAMPの産生を促進する。A2AARは、様々な病態生理学的及び生理学的過程において重要な役割を果たす。生理学的に、A2AARは、血管拡張の調節において重要な役割を果たし、新生血管の合成を支援する。A2AARは、冠動脈の拡張により心筋血流を調節し、心筋血流を増加するが、低血圧症の原因となる可能性がある。様々な病態、特に免疫抑制疾患、炎症性組織損傷、並びにアルツハイマー病、ハンチントン病及びパーキンソン病(PD)、その他などの神経変性疾患下のA2AARの重要な役割は、広範囲に研究されてきた(DE LERA RUIZ M et al.,J Med Chem,2014,57:3623-50;CHEN JF et al.,Nat Rev Drug Discov,2013,12:265-86;MULLER C E et al.,Biochim Biophys Acta,2011,1808:1290-308;YUAN G et al.,Curr Med Chem,2014,21:3918-35)。現在の研究は、A2AARが炎症、免疫応答及び神経保護の調節において極めて重要であることを示した(CHEN J F et al.,Nat Rev Drug Discov,2013,12:265-86;LAPPAS C M et al.,Expert Opin Investig Drugs,2005,14:797-806;VARANI K et al.,Autoimmun Rev,2010,10:61-4)。A2AARは、様々な器官、組織及び細胞中で発現される。中枢神経系疾患では、A2AARは、ドーパミン機能領域、背側線条体のGABA作動性中型有棘ニューロン、核及び側坐核の殻中のニューロン、並びに脳の嗅結節において高度に発現される。末梢系では、A2AARは、心臓、肝臓、肺臓、脾臓及び胸腺、その他において高度に発現される。加えて、A2AARは、腸管粘膜、血小板、様々な免疫細胞、及び血管内皮細胞においても高度に発現される。
過去数年において、A2AARアンタゴニストは、神経保護薬理学的ツールとして見做された(Cristalli G et al.,ChemMedChem 2007,2:260-81;Cacciari B et al.,Curr Top Med Chem 2003,3:403-11;Moro S Et al.Med Res Rev 2006,26:131-59)。ヒト身体におけるA2AARの広範囲の分布のために、A2AARアゴニストは、様々な病理学的疾患の治療のために推薦される(中国特許出願公開第201180022061.2号明細書)。A2AARは、線条体に局在し、ドーパミンD2受容体と共発現され、運動障害及びパーキンソン病などのいくつかの中枢神経系疾患の治療の格好の標的であることが証明された(Schwarzschild MA et al.,Trends Neurosci 2006,29:647-54;Jacobson KA et al.,Nat Rev Drug Discov 2006,5:247-64;Impagnatiello F et al.,Emerg Ther Targets 2000,4:635-63;Fuxe K et al.,Mov Disord 2007,22:1990-2017;Schapira AH et al.,Nat Rev Drug Discov 2006,5:845-54;Xu K et al., Pharmacol Ther 2005,105:267-310)。加えて、A2AARは、細胞が虚血性死しないように保護すると思われ、向知性薬、神経保護作用及び抗アレルギー作用を有する薬剤、鎮痛薬及び陽性変力薬としても作用し得、アルコール依存症の治療のためにも使用される(Melani A et al.,Brain Res 2006,1073-1074:470-80;Monopoli A et al.,Neuroreport 1998,9:3955-9;Richardson PJ et al.,Trends Pharmacol Sci 1997,18:338-44;Pedata F et al.,Neurol Res 2005,27:169-74;Ledent C et al.,Nature 1997,388:674-8;Thorsell A et al.,Alcohol Clin Exp Res 2007,31:1302-7;Brambilla R et al.,Glia 2003,43:190-4;Takahashi RN et al.,Front Biosci 2008,13:2614-32)。これらの薬理学的結果は、A2AARアンタゴニストの開発を強く支持する(Yang M et al.,Naunyn Schmiedeberg’s Arch Pharmacol 2007,375:133-44;Yuzlenko O et al.,Curr Med Chem 2006,13:3609-25)。
上記A2AARアンタゴニストは次第に開発されてきたが、臨床治験により販売を承認された関連した新規薬剤はなかった。したがって、当技術分野において、1つ以上の生理学的及び/又は物理化学的利点を必要に応じて有する構造的に新規かつ効果的A2A受容体アゴニストに対する需要がいまだに存在し、新規及び改良された治療薬を開発するために新規A2A受容体アゴニストを継続的に合成及び試験することは重要である。
本願の目的は、ヒト病態又は症状を予防又は治療する目的を達成するように、A2Aアデノシン受容体を拮抗することができるA2Aアデノシン受容体に作用する新規タイプの小分子アンタゴニストを発見及び開発することであり、前記ヒト病態又は症状の予防又は治療は、A2Aアデノシン受容体の活性に関与し、この活性の拮抗作用を必要とする。本願では、次の一般式Iを有する化合物がA2Aアデノシン受容体に対して作用することができ、A2Aアデノシン受容体アンタゴニストであり、したがって、上記目的のために使用することができることを研究により発見された。本願は、上記発見に基づいて完成された。
したがって、本願の第一の態様は、式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステルを提供する:
Figure 2022538410000002
式中:
は、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、1つ以上の置換基R10により置換されているアリール、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロアルキル、1つ以上の置換基R10により置換されているヘテロアリール、及び1つ以上の置換基R10により置換されているヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、R10は、ハロゲン、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン化C1~6アルキル、-NHC(O)R11、ベンジルオキシ、ハロゲン化フェニルメトキシ、アリール、ヘテロアリールからなる群から選択され、R11は、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル)である。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)におけるR11は、C1~4アルキルアミノである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)におけるR11は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル又はヘキシルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジル、チアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、フラニル、1つ以上の置換基R10により置換されているフェニル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロペンチル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロヘキシル、1つ以上の置換基R10により置換されているピリジル、1つ以上の置換基R10により置換されているチアゾリル、1つ以上の置換基R10により置換されているピロリル、1つ以上の置換基R10により置換されているイミダゾリル、及び1つ以上の置換基R10により置換されているフラニルからなる群から選択される。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジン-2-イル、チアゾール-5-イル、1つ以上の置換基R10により置換されているフェニル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロペンチル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロヘキシル、1つ以上の置換基R10により置換されているピリジン-2-イル、1つ以上の置換基R10により置換されているチアゾール-5-イルからなる群から選択される。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のR10は、ハロゲン、C1~4アルコキシ、C1~4アルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン化C1~4アルキル、-NHC(O)R11、ベンジルオキシ、ハロゲン化フェニルメトキシ、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、R11は、C1~4アルキルであるか、又は
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のR10は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、アセトアミド、ホルミルアミノ、プロピオンアミド、ベンジルオキシ、フルオロフェニルメトキシ、フェニル、ピリジル、ピロリジニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、モルホリニル、イミダゾリル、及びチアゾリルからなる群から選択される。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のR10は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、アセトアミド、ホルムアミノ、プロピオンアミド、ベンジルオキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、フェニル、ピリジン-2-イル、5-ブロモピリジン-2-イル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、4-アセトアミドフェニル、シクロペンチル、3,4-ジベンジルオキシフェニル、4-(4-フルオロベンジルオキシ)フェニル、3-ベンジルオキシフェニル、2,4-ジ(トリフルオロメチル)フェニル、4-(ピリジン-2-イル)フェニル、4-フェニルフェニル、4-プロポキシフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、5-ブロモピリジン-2-イル、チアゾール-5-イル又はシクロヘキシルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、フェニル又は1つ以上の置換基R10により置換されているフェニルであり、R10は、ハロゲン、-NHC(O)R11、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン化C1~6アルキル、ベンジルオキシ、ハロゲン化フェニルメトキシ、アリール、ヘテロアリールからなる群から選択され、R11は、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル)である。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、シクロペンチル、チアゾリル及び置換基R10によりパラ位又はメタ位置換されているフェニルからなる群から選択され、R10は、-NHC(O)R11、C1~6アルコキシ、ベンジルオキシ及びハロゲン化ベンジルオキシからなる群から選択され、R11は、C1~6アルキルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、シクロペンチル、チアゾール-5-イル及び置換基R10によりパラ位又はメタ位置換されているフェニルからなる群から選択され、R10は、-NHC(O)R11、C1~6アルコキシ、ベンジルオキシ及びハロゲン化ベンジルオキシからなる群から選択され、R11は、C1~6アルキルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、シクロペンチル、チアゾール-5-イル及び置換基R10によりパラ位又はメタ位置換されているフェニルからなる群から選択され、R10は、-NHC(O)R11、C1~4アルコキシ、ベンジルオキシ及びハロゲン化ベンジルオキシからなる群から選択され、R11は、C1~4アルキルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、一般式(I)におけるR1は、シクロペンチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、一般式(I)におけるR1は、チアゾール-5-イルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、-NHC(O)R11、C1~4アルコキシ、ベンジルオキシ及びハロゲン化ベンジルオキシからなる群から選択され、R11は、C1~4アルキルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、ベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、ハロゲン化ベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、クロロベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、4-クロロベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、ブロモベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、4-ブロモベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、フルオロベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、4-フルオロベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、ベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、C1~6アルコキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、C1~4アルコキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、tert-ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、又はヘキシルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、n-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、又はヘキシルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、又はn-ブトキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、メトキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、エトキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、n-プロポキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりパラ位置換されているフェニルであり、R10は、n-ブトキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりメタ位置換されているフェニルであり、R10は、-NHC(O)R11、C1~4アルコキシ、ベンジルオキシ及びハロゲン化ベンジルオキシからなる群から選択され、R11は、C1~4アルキルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、メチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、エチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、n-プロピルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、イソプロピルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、n-ブチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、イソブチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、tert-ブチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、n-ペンチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、tert-ペンチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、ネオペンチルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、置換基-NHC(O)R11におけるR11は、ヘキシルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)中のRは、置換基R10によりメタ位置換されているフェニルであり、R10は、ベンジルオキシである。
本願のいくつかの実施形態によれば、一般式(I)におけるR1は、4-アセトアミドフェニル、シクロペンチル、4-(4-フルオロベンジルオキシ)フェニル、3-ベンジルオキシフェニル、4-プロポキシフェニル又はチアゾール-5-イルである。
本願のいくつかの実施形態によれば、式(I)により表される化合物は:
N-{4-{7-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-3-イル}フェニル}アセトアミド;
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-シクロペンチル-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-ジ(ベンジルオキシ)フェニル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-4-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-[3-(ベンジルオキシ)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-[2,4-ジ(トリフルオロメチル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3S,4R,5R)-2-{3-[4-(ピリジン-2-イル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-{[1,1’-ビフェニル]-4-イル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3S,4R,5R)-2-{3-(4-プロポキシフェニル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3S,4R,5R)-2-{3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-(5-ブロモピリジン-2-イル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
(2R,3S,4R,5R)-2-{3-(チアゾール-5-イル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;及び
(2R,3R,4S,5R)-2-{3-シクロヘキシル-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
からなる群から選択される。
本願の第二の態様は、本願の第一の態様に記載の式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステルの製造方法であって、前記方法は:
Figure 2022538410000003
式IVにより表される化合物が、環化反応して式(I)により表される化合物を得ることを可能とすることを含み、Rの定義は本願の第一の態様に記載のものと同じである、
方法を提供する。
本願のいくつかの実施形態によれば、環化反応を、NBSの存在下酢酸溶液中で行う。
本願のいくつかの実施形態によれば、環化反応を、室温で行う。
本願のいくつかの実施形態によれば、式IVにより表される化合物を、式IIにより表される化合物を、式IIIにより表される置換ホルムアルデヒドと反応させることによって得、Rの定義は本願の第一の態様に記載のものと同じである。
Figure 2022538410000004
Figure 2022538410000005
Figure 2022538410000006
本願のいくつかの実施形態によれば、式IIにより表される化合物は、70℃~90℃においてマイクロ波下メタノール溶液中で式IIIにより表される置換ホルムアルデヒドと反応し、Rの定義は本願の第一の態様に記載のものと同じである。
本願のいくつかの実施形態によれば、前記IIにより表される化合物は、前記式Vにより表される6-クロロアデノシンを、ヒドラジン水和物を用いてヒドラジン分解することによって得る。
本願のいくつかの実施形態によれば、ヒドラジン分解を、60℃~80℃において行う。
本願のいくつかの実施形態によれば、本願の第二の態様に記載されている方法は、以下の合成反応過程を有する:
Figure 2022538410000007
出発物質として6-クロロアデノシン(式Vの化合物)とヒドラジン水和物とのヒドラジン分解反応を60℃~80℃で行い、6-ヒドラジノアデノシン(式IIの化合物)を製造し;6-ヒドラジノアデノシン(式IIの化合物)は70℃~90℃においてマイクロ波下メタノール溶液中で置換ホルムアルデヒド(式IIIの化合物)と反応して6-ヒドラジノアデノシン化合物(式IVの化合物)を得;最終的に、6-ヒドラジノアデノシン化合物(式IVの化合物)を酢酸溶液に添加し、NBSを添加し、環化反応を室温において行い式(I)の化合物を得、Rの定義は本願の第一の態様の化合物のものと同じである。
本願の第三の態様は、本願の第一の態様のいずれか1つに記載の式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステルのうちの少なくとも1つ、及び1つ以上の医薬的に許容可能な担体若しくは賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本願の第三の態様は、A2Aアデノシン受容体アンタゴニストとして医薬品製造において、又はヒト病態若しくは症状はA2Aアデノシン受容体を拮抗することによって改善する、前記ヒト病態若しくは症状を予防若しくは治療するための医薬品製造において、本願の第一の態様に記載の式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル、又は本願の第三の態様に記載の医薬組成物の使用を提供する。
本願の第四の態様は、本願の第一の態様に記載の式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル、又は本願の第三の態様に記載の医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、ヒト病態又は症状の予防及び/又は治療方法であって、前記ヒト病態又は症状を、A2Aアデノシン受容体を拮抗することによって改善する、方法を提供する。
本願の第五の態様は、ヒト病態若しくは症状の予防及び/又は治療において使用するための、本願の第一の態様に記載の一般式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステルを提供し、前記ヒト病態又は症状をA2Aアデノシン受容体を拮抗することによって改善する。
本願の第六の態様は、A2Aアデノシン受容体アンタゴニストとして使用するための、本願の第一の態様に記載の一般式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステルを提供する。
本願のいくつかの実施形態によれば、ヒト病態又は症状は:虚血、上室性不整脈、心房細動、急性腎不全、心筋再灌流傷害、体液貯留が原因の疾患、アレルギー反応、強皮症、関節炎、炎症性腸疾患、糖尿病、肥満症、パーキンソン病、ハンチントン病、ジストニア、ジスキネジア、うっ血性心不全、高血圧症、透析低血圧症、認知症、不安症、緑内障、及びアルコール依存症からなる群から選択される。
置換基の定義
本明細書で使用されるとき、用語「アルキル」は、好ましくは1~6個、1~4個又は1~3個の炭素原子を有する飽和直鎖又は分岐鎖一価ヒドロカルボニル(hydrocarbonyl)を表す。例えば、「C1~6アルキル」は、1~6個の炭素原子を有する飽和直鎖又は分岐鎖一価ヒドロカルボニル(hydrocarbonyl)を表す。「アルキル」の典型的例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「ヒドロキシル」は、-OHを表す。
本明細書で使用されるとき、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す。好ましいハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素である。
本明細書で使用されるとき、用語「ハロゲン化C1~6アルキル」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素などのハロゲンにより一置換又は多置換されたC1~6アルキルを表す。好ましいハロゲン化アルキル基は、クロロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチルなどである。
本明細書で使用されるとき、用語「シクロアルキル」は、3~12個の炭素原子を有し、好ましくは3~10個、3~8個、5~8個、3~6個又は5~6個の炭素原子を有する単環式若しくは二環式又は多環式環(縮合及び架橋環構造を含む)を有する飽和環式ヒドロカルボニル(hydrocarbonyl)を表す。「シクロアルキル」の典型的例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、その他などの単環式構造物、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなどの二環式構造物、及びアダマンチルなどの多環式構造物などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロシクロアルキル」は、N、O及びSからなる群から独立して選択される1個、2個又はそれ以上のヘテロ原子を含む本明細書で定義されているシクロアルキルを表す。「ヘテロシクロアルキル」の典型的例としては、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピペラジニル、チアジニル、ピペリジニル、モルホリニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「アリール」は、5~14個の炭素原子を有し、単環式環又は2つ以上の環の縮合環を有する不飽和芳香族単環式基を表す。アリールは、好ましくは5~10個、5~8個又は5~6個の炭素原子を有する。「アリール」の典型的例としては、フェニル、ナフチル、アントリルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロアリール」は、単環式複素芳香族環及び1つの単環式芳香族環が1つ以上の他の芳香族環と縮合している多環式芳香族環を含む5~14環員を有する複素芳香族環式基を表す。ヘテロアリールは、O、S及びNからなる群から選択される1つ又は2つ以上のヘテロ原子を有する。本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロアリール」は、芳香族環が1つ以上の非芳香族環(炭素環式又は複素環式環)と縮合した基であって、結合基又は結合点は芳香族環又は非芳香族環上に存在する、基も包含する。ヘテロアリールは、好ましくは5~10環員、より好ましくは5~6環員を有する。「ヘテロアリール」の典型的例としては、フリル、イミダゾリル、トリアゾリル、インドリル、チアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、プテリジル(pteridyl)、ピリミジニル、トリアゾリル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「C1~6アルコキシ」は、R11が本明細書で定義されているC1~6アルキルである-OR11を表す。「C1~6アルコキシ」典型的例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ、1,2-ジメチルブトキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される化合物の名称が化学構造式と矛盾する場合、化学構造式を優先するものとする。
本願のいくつかの実施形態によれば、本願に記載されている式(I)の化合物の医薬的に許容可能な塩としては、無機酸又は有機酸と形成される塩、及び無機塩基又は有機塩基と形成される塩が挙げられる。本願は、上記塩の全形態に関し、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、メグルミン塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ化水素酸塩(hydriodate)、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、シュウ酸塩、トリメチル酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ピクリン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩及びパモ酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
本願のいくつかの実施形態によれば、本願に記載されている式(I)の化合物は、有機酸又は無機酸と医薬的に許容可能なエステルを形成することができる。医薬的に許容可能なエステルとしては、リン酸エステル、硫酸エステル、硝酸エステル、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、吉草酸エステル、及びカプロン酸エステルが挙げられ、これらはインビボで加水分解性である。
本願に記載されている担体としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レクチン、ヒトアルブミンなどの血清タンパク質、リン酸塩などの緩衝物質、グリセロール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリドの混合物、水、硫酸プロタミンなどの塩又は電解質、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース性物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ミツロウ、ラノリンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「賦形剤」は、医薬製剤中の主要有効成分以外の添加剤を表す。「賦形剤」は、事実上安定であり、主要な有効成分と配合禁忌ではなく、副作用を生じず、治療効果に影響を与えず、室温において変形したり、乾燥したり、分解したり、カビを生じたり、虫に食われる傾向がなく、ヒト身体に無害であり、生理作用がなく、主要な有効成分の機能に対して化学的又は物理的効果を生じず、主要な有効成分の含有量定量に影響を与えないなど、である。例えば、錠剤において結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤;経口用液体製剤において防腐剤、酸化防止剤、矯正薬、香料、共溶媒、乳剤、可溶化剤、浸透圧調節剤及び着色料など、全て、賦形剤と呼ぶことができる。
本願に記載されている医薬組成物を、経口錠剤、カプセル剤、散剤、経口液剤、注射剤及び経皮製剤などの様々な経路により投与することができる。上記様々な剤形を、医薬分野における従来の方法に従って製剤することができる。従来の薬務に従って、医薬的に許容可能な担体として、希釈剤、充填剤、崩壊剤、湿潤剤、潤滑剤、着色料、香料又は他の従来の添加剤が挙げられる。典型的な医薬的に許容可能な担体として、例えば、結晶セルロース、デンプン、クロスポビドン、ポビドン、ポリビニルピロリドン、マルチトール、クエン酸、ラウリルスルホン酸ナトリウム又はステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。
本願によれば、医薬組成物を、次の経路のいずれかで投与することができる:経口投与、スプレー吸入、直腸内投与、鼻腔内投与、口腔内投与、腟内投与、局所投与、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、脳室内、胸骨内及び頭蓋内注射若しくは点滴などの非経口投与、又は外植リザーバーを用いた投与。
本明細書に記載されているように、「有効量」は、患者の疾病を治療又は予防又は診断するのに充分であるが、合理的な医学的判断の範囲内で重篤な副作用(合理的なリスク対効果比において)を避けるのに充分低い量を表す。化合物の治療的又は予防的又は診断的有効量は、選択される特定の化合物(例えば、化合物の作用強度、有効性及び半減期)、選択される投与経路、治療又は予防又は診断しようとする疾病、治療又は予防又は診断しようとする疾病の重症度、治療している患者の年齢、体長、体重及び身体疾患、治療しようとする患者の病歴、治療又は予防又は診断の期間、併用療法の性質、治療又は予防又は診断の所望の効果などの因子に応じて異なるが、当業者によってルーチンにいつでも決定することができる。
加えて、異なる患者のための、本願に記載されている式(I)の化合物の特定の投与量及び用法は、患者の年齢、体重、性別、自然健康状態、栄養状態、及び化合物の活性強度、投与時間、代謝速度、疾病の重症度及び医師の主観的判断を含む、多くの因子に依存することに留意すべきである。本明細書において、0.001~1000mg/体重kg/日の容量を使用するのが好ましい。
本願の有益な技術的効果
本願において提供されている式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩若しくは水和物はA2Aアデノシン受容体を拮抗することができ、したがって、ヒト病態又は症状を予防又は治療するために使用することができ、前記ヒト病態又は症状を、A2Aアデノシン受容体の活性を拮抗することによって改善することができる。
本願を実施するための特定のモデル
本願を、以下の実施例及び試験実施例によりさらに説明することができる。しかしながら、本願の範囲は以下の実施例及び試験実施例に限定されない。当業者は、本願の趣旨及び範囲を逸脱することなく本願に様々な変更及び修正を行うことができることを理解することができる。本願は、試験に使用される材料及び試験方法の一般的及び/又は特定の説明を提供する。本願の目的を達成するために使用される多くの材料及び操作方法は当技術分野において周知であるが、本願は可能な限り詳細に本明細書でさらに説明する。
以下の全ての実施例のため、当業者に公知の標準操作及び精製方法を使用することができる。特に指定されない限り、全ての温度は℃(摂氏)で表した。化合物の構造を、核磁気共鳴法(NMR)又は質量分析法(MS)によって決定した。化合物の融点m.p.をRY-1融点測定器により決定し、温度計は補正せず、m.p.を℃で得た。H NMRをJEOL JNM-ECA-400 NMR分光測定機により測定した。質量スペクトルをAPI3000(ESI)装置によって測定した。仕様が定められていない反応における全ての溶媒は標準化された前処理を行った。
実施例1:N-{4-{7-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-3-イル}フェニル}アセトアミド(化合物1)の合成
Figure 2022538410000008
1.1 (2R,3R,4S,5R)-2-(6-ヒドラジノ-9H-プリン-9-イル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式IIの化合物)の合成
5g(0.018mol)の(2R,3R,4S,5R)-2-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式Vの化合物)を、10mlのヒドラジン水和物(65重量%水溶液)に添加し、撹拌しながら70℃まで加熱し、反応物(式Vの化合物)が消えるまで2時間連続的に加熱し、反応の進行をTLC(CHCl:MeOH=3:1(体積/体積))によりモニターした。それから、反応混合物を25℃まで加熱し、2-プロパノール(50ml)を、一夜撹拌しながら希釈するために添加した。分離された沈殿物をろ過して、白色固体として4.8gの(2R,3R,4S,5R)-2-(6-ヒドラジノ-9H-プリン-9-イル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式IIの化合物)を得て、これを次の反応で直接使用した。
1.2 N-{4-{(E)-{2-{9-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル}ヒドラゾノ}メチル}フェニル}アセトアミド(式IVの化合物)の合成
0.5g(0.0018mol)の(2R,3R,4S,5R)-2-(6-ヒドラジノ-9H-プリン-9-イル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール (式IIの化合物)及び0.33g(0.002mol)の4-アセトアミドベンズアルデヒド(式IIIの化合物、Rは4-アセトアミドフェニルであった)をメタノール(20ml)中で混合し、マイクロ波により70℃で30分間加熱した。粗生成物をメタノールから沈殿させた。ろ過後、粗生成物をさらに精製して、323mgの白色固体(式IVの化合物)を得て、これを次の反応に直接的に使用した。
1.3 N-{4-{7-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-3-イル}フェニル}アセトアミド(化合物1)の合成
0.5g(0.0012mol)のN-{4-{(E)-{2-{9-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル}ヒドラゾノ}メチル}フェニル}アセトアミド(式IVの化合物)を、10mlの酢酸に添加し、撹拌して溶解し、次いで、0.4g(0.0024mol)のNBS(N-ブロモコハク酸イミド)(2.0当量)をゆっくりと分割添加し、継続的に1時間撹拌した。得られた溶液を減圧下蒸留して酢酸を除去し、残渣を、CHCl及びMeOHの混合溶媒(CHCl:MeOH=10:1(体積/体積))を溶離液として使用したフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、224mgの白色固体(化合物1)を得た。
m.p.132℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 10.26(s,1H),9.26(s,1H),8.70(s,1H),7.93(d,2H J=8.4Hz),7.85(d,2H J=8.4Hz),6.08(d,1H,J=5.6Hz),5.58(d,1H,J=6.0Hz),5.28(d,1H,J=4.8Hz),5.08(t,1H,J=5.6Hz),4.20(dd,1H,J=4.0Hz,4.8Hz),4.00(dd,1H,J=4.0Hz,4.0Hz),3.74~3.59(m,2H),2.12(s,3H);HRMS (ESI+) m/z [M + H]1919計算値:426.1520;実測値:426.1520。
以下の化合物2~13を、工程1.2の4-アセトアミドベンズアルデヒドの代わりに異なる反応物(式IIIにより表される様々な置換ホルムアルデヒド)を用いて実施例1の方法を参照して製造することができた。
実施例2:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-シクロペンチル-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物2)
Figure 2022538410000009
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドをシクロペンタンカルバルデヒドに置き換えて、表題化合物を、152mgの白色固体(化合物2)として得た。
m.p.84℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.30(s,1H),8.66(s,1H),6.06(d,1H J=5.6Hz),5.60(br,1H),5.33(br,1H),5.11(br,1H),4.57(t,1H,J=5.2Hz),4.19(t,1H,J=4.0Hz),4.00(dd,1H,J=4.0Hz,3.6Hz),3.81~3.72(m,1H),3.73~3.58(m,2H),2.24~2.18(m,2H),2.03~1.93(m,2H),1.80~1.68(m,4H);HRMS (ESI+) m/z [M + H]1620計算値:361.1619;実測値:361.1619。
実施例3:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-ジ(ベンジルオキシ)フェニル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物3)の合成
Figure 2022538410000010
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを3,4-ベンジルオキシベンズアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、190mgの白色固体(化合物3)として得た。
m.p.116℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.13(s,1H),8.72(s,1H),7.68(d,1H J=1.6Hz),7.52~7.30(m,12H),6.09(d,1H,J=5.2Hz),5.61(d,1H,J=5.6),5.33(d,1H,J=5.2Hz),5.27(s,4H),5.11(t,1H,J=5.2Hz),4.59(dd,1H,J=5.6Hz,5.2Hz),4.21(dd,1H J=4.0Hz,4.4Hz),4.01(dd,1H,J=3.6Hz,3.6Hz),3.75~3.58(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]3128計算値:581.2143;実測値:581.2141。
実施例4:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-4-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物4)の合成
Figure 2022538410000011
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを4-(4-フルオロベンジルオキシ)ベンズアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、235mgの白色固体(化合物4)として得た。
m.p.112℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.21(s,1H),8.71(s,1H),7.93(d,2H,J=8.8Hz),7.56(t,2H,J=8.8Hz),7.26(t,4H,J=8.8Hz),6.08(d,1H,J=5.6Hz),5.61(d,1H,J=5.6),5.32(d,1H,J=4.8Hz),5.22(s,2H),5.10(t,1H,J=5.6Hz),4.58(d,1H,J=4.8Hz),4.20(d,1H J=4.0Hz),4.00(d,1H,J=4.0Hz),3.74~3.57(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]2421FN計算値:493.1630;実測値:493.1630。
実施例5:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-[3-(ベンジルオキシ)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物5)の合成
Figure 2022538410000012
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを3-ベンジルオキシベンズアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、220mgの白色固体(化合物5)として得た。
m.p.76℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.22(s,1H),8.73(s,1H),7.64~7.27(m,9H),6.08(d,1H,J=5.2Hz),5.61(d,1H,J=6.0Hz),5.32(d,1H,J=5.2Hz),5.25(s,2H),5.11(t,1H,J=5.6Hz),4.59(dd,1H,J=5.6Hz,5.2Hz),4.20(dd,1H J=4.4Hz,4.4Hz),4.00(dd,1H,J=4.0Hz,3.6Hz),3.74~3.57(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]2422計算値:475.1724;実測値:475.1724。
実施例6:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-[2,4-ジ(トリフルオロメチル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物6)の合成
Figure 2022538410000013
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを2,4-ジ(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、205mgの白色固体(化合物6)として得た。
H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.10(s,1H),8.77(s,1H),8.41~8.24(m,3H),6.08(d,1H,J=5.6Hz),5.60(d,1H,J=6.0),5.31(d,1H,J=4.4Hz),5.11(t,1H,J=5.2Hz),4.58(dd,1H,J=5.6Hz,5.2Hz),4.19(d,1H J=4.0Hz),4.00(d,1H,J=4.0Hz),3.73~3.57(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]1914計算値:505.1053;実測値:505.1052。
実施例7:(2R,3S,4R,5R)-2-{3-[4-(ピリジン-2-イル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物7)の合成
Figure 2022538410000014
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを4-(2-ピリジル)ベンズアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、195mgの白色固体(化合物7)として得た。
m.p.172℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.37(s,1H),8.75(s,2H),8.37(d,2H,J=8.4Hz),8.15~8.12(m,3H),7.99~7.95(m,1H),7.46~7.43(m,1H),6.10(d,1H,J=5.6Hz),5.66(br,1H),5.38(br,1H),5.14(br,1H),4.61(t,1H,J=5.2Hz),4.22(t,1H,J=4.0Hz),4.20(d,1H,J=4.0Hz),3.74~3.59(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]2219計算値:446.1571;実測値:446.1571。
実施例8:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-{[1,1’-ビフェニル]-4-イル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物8)の合成
Figure 2022538410000015
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを4-ビフェニルアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、175mgの白色固体(化合物8)として得た。
m.p.280℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.34(s,1H),8.74(s,1H),8.10(d,2H,J=8.4Hz),7.96(d,2H,J=8.4Hz),7.81(d,2H,J=7.2Hz),7.55(t,2H,J=7.2Hz),7.46(t,1H,J=7.2Hz),6.10(d,1H,J=5.6Hz),5.62(d,1H,J=5.6Hz),5.33(d,1H,J=4.8Hz),5.13(t,1H,J=5.6Hz),4.60(d,1H,J=5.2Hz),4.21(d,1H J=4.0Hz),4.01(dd,1H,J=4.0Hz,3.6Hz),3.74~3.58(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]2320計算値:445.1619;実測値:445.1619。
実施例9:(2R,3S,4R,5R)-2-{3-(4-プロポキシフェニル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物9)の合成
Figure 2022538410000016
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを4-プロポキシベンズアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、185mgの白色固体(化合物9)として得た。
m.p.118℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.21(s,1H),8.71(s,1H),7.90(d,2H,J=8.8Hz),7.18(d,2H,J=8.8Hz),6.08(d,1H,J=5.6Hz),5.62(d,1H,J=6.0Hz),5.32(d,1H,J=5.2Hz),5.12(t,1H,J=5.2Hz),4.58(dd,1H,J=5.2Hz,5.2Hz),4.20(d,1H J=3.6Hz),4.06(t,2H,J=6.8Hz),4.00(d,1H,J=3.6Hz),3.74~3.58(m,2H),1.83~1.75(m,2H),1.03(t,3H,J=7.6Hz);HRMS (ESI+) m/z [M+H]2022計算値:427.1724;実測値:427.1725。
実施例10:(2R,3S,4R,5R)-2-{3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物10)の合成
Figure 2022538410000017
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドに置き換えて、表題化合物を、165mgの白色固体(化合物10)として得た。
m.p.124℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.37(s,1H),8.75(s,1H),8.25(d,2H,J=8.0Hz),8.02(d,2H,J=8.0Hz),6.10(d,1H,J=5.6Hz),5.62(d,1H,J=6.0Hz),5.33(d,1H,J=4.8Hz),5.12(t,1H,J=5.2Hz),4.60(dd,1H,J=5.2Hz,5.6Hz),4.21(dd,1H J=3.6Hz,4.8Hz),4.01(d,1H,J=4.0Hz),3.75~3.58(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]1816計算値:437.1180;実測値:437.1179。
実施例11:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-(5-ブロモピリジン-2-イル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物11)の合成
Figure 2022538410000018
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドを5-ブロモ-2-ピリジンカルバルデヒドに置き換えて、表題化合物を、155mgの黄色固体(化合物11)として得た。
m.p.222℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 10.29(s,1H),8.97(s,1H),8.77(s,1H),8.38~8.32(m,2H),6.11(d,1H,J=5.6Hz),5.64(d,1H,J=6.0Hz),5.33(d,1H,J=5.2Hz),5.12(t,1H,J=5.6Hz),4.63(dd,1H,J=5.2Hz,5.6Hz),4.23(dd,1H J=4.0Hz,4.8Hz),4.02(dd,1H,J=4.0Hz,3.6Hz),3.76~3.59(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]1614BrN計算値:448.0363;実測値:448.0361。
実施例12:(2R,3S,4R,5R)-2-{3-(チアゾール-5-イル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物12)の合成
Figure 2022538410000019
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドをチアゾール-5-カルバルデヒドに置き換えて、表題化合物を、190mgの白色固体(化合物12)として得た。
m.p.216℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.52(s,1H),9.39(s,1H),8.86(s,1H),8.76(s,1H),6.10(d,1H,J=5.6Hz),5.64(d,1H,J=5.6Hz),5.34(d,1H,J=4.8Hz),5.12(s,1H),4.59(dd,1H,J=5.2Hz,5.6Hz),4.21(d,1H J=4.0Hz),4.01(dd,1H,J=4.0Hz,4.0Hz),3.75~3.59(m,2H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]1413S計算値:376.0822;実測値:376.0820。
実施例13:(2R,3R,4S,5R)-2-{3-シクロヘキシル-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(化合物13)
Figure 2022538410000020
実施例1の工程1.2及び1.3の方法を参照して、工程1.2における4-アセトアミドベンズアルデヒドをシクロヘキサンカルバルデヒドに置き換えて、表題化合物を、215mgの白色固体(化合物13)として得た。
m.p.130℃;H NMR(DMSO-d):δ(ppm) 9.37(s,1H),8.65(s,1H),6.06(d,1H,J=5.6Hz),5.60(br,1H),5.32(br,1H),5.10(s,1H),4.57(t,1H,J=5.2Hz),4.19(d,1H J=4.4Hz),4.00(dd,1H,J=3.6Hz,4.0Hz),3.72~3.58(m,2H),2.09~1.31(m,10H);HRMS (ESI+) m/z [M+H]1722計算値:375.1775;実測値:375.1776.
実施例14:放射性リガンド結合試験
1)実験材料
[3H]CGS21680(2-[p-(2-カルボキシエチル)フェニルエチルアミノ-5’-N-エチルカルボキサミドアデノシン,[カルボキシ-1-エチル-3H(N)]-; 250μCi)を、PerkinElmer Research Products(米国マサチューセッツ州ボストン)から購入した。
(ヒト)A2Aアデノシン受容体を安定にトランスフェクトされた細胞膜を、HEK-293細胞内で製造した。細胞膜を、PerkinElmer Research Products(米国マサチューセッツ州ボストン)から入手した。
CGS21680(2-[p-(2-カルボキシエチル)フェニルエチルアミノ]-5’-N-エチルカルボキサミドアデノシン)を、Selleck(中国上海)から購入した。
全ての他の試薬は分析用グレードであり、商業的供給源から入手した。
2)実験方法
使用したA2Aアデノシン受容体は、全て細胞膜内で発現された。化合物を、DMSO(Solarbio、D8371-250ml)を用いて連続的に3倍希釈して10の異なる濃度(10μM、3.3μM、1.1μM、0.37μM、0.12μM、0.0412μM、0.0137μM、0.0046μM、0.0015μM、0.0005μM)を有する化合物源プレートを作成し、250nLの化合物を384ウェルOptiプレートに添加し、パラフィルムで密封した。20U hA2A HEK-293細胞膜を、1mLアッセイバッファ(50mM トリス-HCl pH7.4、10mM MgCl、1mM EDTA、1μg/mLアデノシンデアミナーゼ)で希釈し、0.75μCi[3H]CGS21680(最終25nM)を希釈細胞膜に添加し、よく混合した。50μLの調製された細胞膜希釈溶液を、化合物を含む384ウェルOptiプレートに移し、25℃で90分間インキュベートした。100μLの0.5%ポリエチレンイミン溶液(PEI)を、UNIFILTER-96 GF/Bフィルタープレートに添加し、4℃で90分間浸漬し、次いで、500μLの洗浄バッファ/ウェル(50mMトリス-HCl pH7.4、154mM NaCl)をCell Harvesterを用いて移し、UNIFILTER-96 GF/Bフィルタープレートを2回洗浄した。Optiプレート中の混合系を洗浄したUNIFILTER-96 GF/Bフィルタープレートに移し、500μLの洗浄バッファ/ウェル(50mMトリス-HCl pH7.4、154mM NaCl)を使用してUNIFILTER-96 GF/Bフィルタープレートを9回洗浄した。インキュベーションを、37℃で3分間行った。40μLのULTIMA GOLDシンチレーション溶液(Perkin Elmer、カタログ#77-16061)を各ウェルに添加し、CPM(毎分カウント)値を、MicroBeta液体シンチレーションカウンター(Perkin Elmer)により読んだ。[3H]CGS21680の特異的結合パーセンテージを、CPM値、[3H]CGS21680の特異的結合%=(CPMサンプル-CPM低コントロール)/(CPM高コントロール-CPM低コントロール)×100に従って算出し、式中の高コントロールは0.5%DMSO、低コントロールは100μM CGS21680であった。IC50値を、化合物濃度及び[3H]CGS21680の特異的結合パーセンテージに従ってカーブフィッティングにより算出した。
3)実験結果
阻害定数(K)値を、チェンとプラソフの式、K=IC50/(1+[S]/K)に従ってIC50から算出し、式中の[S]は放射性リガンド濃度(25nM)であり、KはヒトA2AARと結合する[3H]CGS21680の解離定数(22nM)であった。表1は、A2Aアデノシン受容体と結合する本願の化合物1~13の阻害定数Kを示した。
Figure 2022538410000021
実施例15:A2Aアデノシン受容体cAMP試験
1)実験材料
実験試薬及び消耗品:DMEM/F12、G418、ペニシリン-ストレプトマイシン、バーゼン液、HEPES、ハンク緩衝生理食塩水、PBS(pH7.4、1×、滅菌)、FBS、BSA安定剤7.5%、ロリプラム、NECAを、Gibico、Hyclone及びSigmaから個別に購入した。LANCE(登録商標)Ultra cAMPキット(Eu-cAMPトレーサー、Ulight-抗cAMP試薬、cAMP検出バッファ)及びhADORA2A-HEK293細胞を、PerkinElmer Research Products(米国マサチューセッツ州ボストン)から購入した。全ての他の試薬は分析用グレードであり、商業的供給源から入手した。384ウェルポリプロピレンマイクロプレート及び384ウェル固体白色プレートを、それぞれ、Labcyte及びCorningから購入した。
実験装置:TECAN自動液体ハンドリングワークステーション、Echo Acoustic Liquid Handler及びEnVisonマルチモードプレートリーダーを、それぞれ、TECAN、Labcyte及びEnvisionから購入した。
2)実験方法
ヒトアデノシン受容体A2Aを安定に発現する細胞(hADORA2A-HEK293細胞)を、37℃及び5%のCO環境下、10%FBS、1×ペニシリン-ストレプトマイシン及び400μg/mlのG418を含有するDMEM/F12培地中で培養した。実験前に、細胞をバーゼン液で消化し、細胞を室温において5分間200gの遠心分離により集め、アッセイバッファ(5mM HEPES、0.1%BSA安定剤及び10μMロリプラム、pH7.4を含有するハンク緩衝生理食塩水)を用いて最終的に再懸濁した。TECAN自動液体ハンドリングワークステーションを使用して、384ウェルポリプロピレンマイクロプレート中の化合物を、DMSOを用いて3倍勾配の11濃度点まで希釈して化合物源プレートを調製し、化合物の11濃度点は、10mM、3.33mM、1.11mM.、0.37mM、0.12mM、0.041mM、0.013mM、4.57×10-3mM、1.52×10-3mM、5×10-4mM及び1.7×10-4mMであった。Echo Acoustic Liquid Handler(Labcyte)を使用して、化合物源プレートからの試験化合物をアッセイプレートに移し、移された化合物体積は10nl/ウェルであった。hADORA2A-HEK293細胞懸濁液を、30,000細胞/mlまでアッセイバッファで希釈し、細胞懸濁液を10μl/ウェル(300細胞/ウェル)の体積でアッセイプレートに移した。アッセイプレートを150gで1分間遠心分離し、室温で30分間プレインキュベートした。Eu-cAMPトレーサーワーキング液(Eu-cAMPトレーサー40μl、cAMP検出バッファ1.96ml)(5μl/ウェル)をアッセイプレートに添加し、次いで、Ulight-抗cAMPワーキング液(13μlのUlight-抗cAMP試薬及び1.95mlのcAMP検出バッファ)(5μl/ウェル)をアッセイプレートに添加した。アッセイプレートを150gで30秒間回転し、室温で30分間インキュベートした。EnVisonマルチモードプレートリーダー(PerkinElmer)を使用して最終溶液中の環式アデノシンモノホスフェートのレベルを決定した(λ励起=320nm、λ発光=665nm及び615nm)。A2Aアデノシン受容体と相互作用して環式アデノシンモノホスフェートの産生を刺激する化合物のEC50(nM)値を算出し、化合物機能の力価をEC50(nM)値として表した。
3)実験結果
試験化合物がA2AARと相互作用する場合、環式AMPの産生を刺激するためのEC50(nM)値を、表2に示した。結果は、本願において製造された化合物1、2、4、5、9及び12は、全て、hA2AARアンタゴニストとして示した。化合物1、2、4、5、9、12のcAMP EC50値は、基本的に全て10μMより大きく、これは、環式アデノシンモノホスフェートの産生を刺激することができず、これらの化合物がアゴニスト活性を有しないことを示す。
Figure 2022538410000022
本願の特定の実施形態を詳細に記載したが、当業者は、開示された教示の全てに従って、これらの詳細に様々な修正及び置換を行うことができ、これらの変更は全て本願の保護の範囲内であることを理解するだろう。本願の完全な範囲は、附属のクレーム及びその均等物により得られる。本願に引用されている出版物、特許及び特許書類は、参照することにより本明細書に組み入れられる。

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2022538410000023
    により表される化合物であって、式中:
    は、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、1つ以上の置換基R10により置換されているアリール、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロアルキル、1つ以上の置換基R10により置換されているヘテロアリール、1つ以上の置換基R10により置換されているヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、式中R10は、ハロゲン、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン化C1~6アルキル、-NHC(O)R11、ベンジルオキシ、ハロゲン化フェニルメトキシ、アリール、ヘテロアリールからなる群から選択され、R11は、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル)である、
    化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  2. は、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジル、チアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、フリル、1つ以上の置換基R10により置換されているフェニル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロペンチル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロヘキシル、1つ以上の置換基R10により置換されているピリジル、1つ以上の置換基R10により置換されているチアゾリル、1つ以上の置換基R10により置換されているピロリル、1つ以上の置換基R10により置換されているイミダゾリル、及び1つ以上の置換基R10により置換されているフラニルからなる群から選択される、
    請求項1に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  3. は、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジン-2-イル、チアゾール-5-イル、1つ以上の置換基R10により置換されているフェニル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロペンチル、1つ以上の置換基R10により置換されているシクロヘキシル、1つ以上の置換基R10により置換されているピリジン-2-イル、及び1つ以上の置換基R10により置換されているチアゾール-5-イルからなる群から選択される、
    請求項1に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  4. 10は、ハロゲン、C1~4アルコキシ、C1~4アルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン化C1~4アルキル、-NHC(O)R11、ベンジルオキシ、ハロゲン化フェニルメトキシ、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、R11は、C1~4アルキルであるか、又は
    10は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、アセトアミド、ホルミルアミノ、プロピオンアミド、ベンジルオキシ、フルオロフェニルメトキシ、フェニル、ピリジル、ピロリジニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、モルホリニル、イミダゾリル、及びチアゾリルからなる群から選択されるか、又は
    10は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、アセトアミド、ホルミルアミノ、プロピオンアミド、ベンジルオキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、フェニル、ピリジン-2-イル、5-ブロモピリジン-2-イル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  5. は、4-アセトアミドフェニル、シクロペンチル、3,4-ジベンジルオキシフェニル、4-(4-フルオロベンジルオキシ)フェニル、3-ベンジルオキシフェニル、2,4-ジ(トリフルオロメチル)フェニル、4-(ピリジン-2-イル)フェニル、4-フェニルフェニル、4-プロポキシフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、5-ブロモピリジン-2-イル、チアゾール-5-イル又はシクロヘキシルである、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  6. は、フェニル又は1つ以上の置換基R10により置換されているフェニルであり、R10は、ハロゲン、-NHC(O)R11、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン化C1~6アルキル、ベンジルオキシ、ハロゲン化フェニルメトキシ、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、R11は、C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル)であり、
    例えば、R10は、ハロゲン、C1~4アルコキシ、C1~4アルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン化C1~4アルキル、-NHC(O)R11、ベンジルオキシ、ハロゲン化フェニルメトキシ、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、R11は、C1~4アルキルであるか、又は
    例えば、R10は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、アセトアミド、ホルミルアミノ、プロピオンアミド、ベンジルオキシ、フルオロフェニルメトキシ、フェニル、ピリジル、ピロリジニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、モルホリニル、イミダゾリル、及びチアゾリルからなる群から選択されるか、又は
    例えば、R10は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、アセトアミド、ホルミルアミノ、プロピオンアミド、ベンジルオキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、フェニル、ピリジン-2-イル、5-ブロモピリジン-2-イル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  7. は、シクロペンチル、チアゾリル及び置換基R10によりパラ位又はメタ位置換されているフェニルからなる群から選択され、R10は、-NHC(O)R11、C1~6アルコキシ、ベンジルオキシ及びハロゲン化ベンジルオキシからなる群から選択され、R11は、C1~6アルキルであり、
    例えば、Rは、4-アセトアミドフェニル、シクロペンチル、4-(4-フルオロベンジルオキシ)フェニル、3-ベンジルオキシフェニル、4-プロポキシフェニル、又はチアゾール-5-イルである、
    請求項1に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  8. 前記化合物は:
    N-{4-{7-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-3-イル}フェニル}アセトアミド;
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-シクロペンチル-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-ジ(ベンジルオキシ)フェニル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-4-[(4-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-[3-(ベンジルオキシ)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-[2,4-ジ(トリフルオロメチル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3S,4R,5R)-2-{3-[4-(ピリジン-2-イル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-{[1,1’-ビフェニル]-4-イル}-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3S,4R,5R)-2-{3-(4-プロポキシフェニル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3S,4R,5R)-2-{3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-(5-ブロモピリジン-2-イル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;
    (2R,3S,4R,5R)-2-{3-(チアゾール-5-イル)-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール;及び
    (2R,3R,4S,5R)-2-{3-シクロヘキシル-7H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-i]プリン-7-イル}-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステルの製造方法であって、前記方法は:
    Figure 2022538410000024
    式IVにより表される化合物を環化反応させて、式(I)により表される化合物を得て、
    好ましくは、前記環化反応を、NBSの存在下酢酸溶液中で行い、
    好ましくは、前記環化反応を、室温において行うことと;
    好ましくは、前記式IVにより表される化合物を、式IIにより表される化合物を式IIIにより表される置換ホルムアルデヒドと反応させることによって得て、
    Figure 2022538410000025
    好ましくは、前記式IIにより表される化合物を、70℃~90℃においてマイクロ波下メタノール溶液中で前記式IIIにより表される置換ホルムアルデヒドと反応することと;
    好ましくは、前記式IIにより表される化合物を、式Vにより表される6-クロロアデノシンを、ヒドラジン水和物によりヒドラジン分解することによって得て、
    好ましくは、前記ヒドラジン分解反応を、60℃~80℃において行い、ここでRの定義は請求項1~6に記載のものと同じであること、
    を含む、方法。
  10. 請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステルのうちの少なくとも1つ、及び1つ以上の医薬的に許容可能な担体若しくは賦形剤を含む、医薬組成物。
  11. 2Aアデノシン受容体アンタゴニストとしての医薬品の製造における、又は
    ヒト病態若しくは症状を予防若しくは治療するための、医薬品であって、ここで前記ヒト病態若しくは症状はA2Aアデノシン受容体を拮抗することによって改善する、医薬品の製造における、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、若しくは医薬的に許容可能なエステル、又は請求項10に記載の医薬組成物の使用。
  12. 前記ヒト病態又は症状は:虚血、上室性不整脈、心房細動、急性腎不全、心筋再灌流傷害、体液貯留が原因の疾患、アレルギー反応、強皮症、関節炎、炎症性腸疾患、糖尿病、肥満症、パーキンソン病、ハンチントン病、ジストニア、ジスキネジア、うっ血性心不全、高血圧症、透析低血圧症、認知症、不安症、緑内障、及びアルコール依存症からなる群から選択される、請求項11に記載の使用。
  13. 請求項1~8のいずれか一項に記載の式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル、又は請求項10に記載の医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、ヒト病態又は症状の予防及び/又は治療方法であって、前記ヒト病態又は症状を、A2Aアデノシン受容体を拮抗することによって改善する、方法。
  14. ヒト病態若しくは症状の予防及び/又は治療における使用であって、ここで前記ヒト病態若しくは症状が、A2Aアデノシン受容体を拮抗することによって改善される使用のための、又は
    2Aアデノシン受容体アンタゴニストとして使用のための、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の一般式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
  15. 前記ヒト病態又は症状は:虚血、上室性不整脈、心房細動、急性腎不全、心筋再灌流傷害、体液貯留が原因の疾患、アレルギー反応、強皮症、関節炎、炎症性腸疾患、糖尿病、肥満症、パーキンソン病、ハンチントン病、ジストニア、ジスキネジア、うっ血性心不全、高血圧症、透析低血圧症、認知症、不安症、緑内障、及びアルコール依存症からなる群から選択される、請求項13に記載の方法又は請求項14に記載の一般式(I)により表される化合物、その立体異性体、医薬的に許容可能な塩、医薬的に許容可能な水和物若しくは溶媒和物、又は医薬的に許容可能なエステル。
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