JP2022538342A - 重力に基づくエネルギー貯蔵システム - Google Patents

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Abstract

一つの立坑において重力に基づくエネルギー貯蔵で所与の資本コストに対してかなり大きな容量を持つことを可能とすることで、大規模なエネルギー貯蔵での単位エネルギーあたりのコストを改善するとともに、外部接続点においてシステムのエネルギー容量の範囲全体にわたって電力の入力及び出力を継続的に行うことができる、エネルギー貯蔵システム及び方法は、少なくとも2つのウェイトと、それぞれのウェイトと結合、及びそれぞれのウェイトから分離できる輸送装置連結部をそれぞれ備える2つの輸送装置であって、垂直方向変位を規定し、かつそれぞれの経路容積を規定する予め規定された経路に沿ってウェイトを輸送する輸送装置と、ウェイトから分離された第2連結部がそれぞれの予め規定された垂直移動経路に沿って進められる、又は通過する領域により規定され、第1経路容積とは重ならない第2連結部経路容積と、を有するマルチウェイト型貯蔵システムを備える。【選択図】図3

Description

本発明は概してエネルギー貯蔵の分野に関し、特にウェイト(重り)を用いた重力に基づくエネルギー貯蔵用の装置及びシステムに関する。
重力に基づくエネルギー貯蔵システムは、信頼できて、非常に大きなサイクル寿命にわたって稼働可能で、高い効率を示しうるエネルギー貯蔵及び送電網平衡化の一つの方法としてますます認知されている。やはり重力に依存する大規模揚水発電はよく知られているが、近年はウェイト及び立坑(shaft)における技術革新、特にウェイト及びケーブルのシステムが固形のウェイトを用いてエネルギー貯蔵の改善及びエネルギー容量における恩恵をもたらし、地域送電網及び全国高圧送電線網の需要に応えると共に応答時間を改善する。
例えば、WO-A-2014/131806及びWO-A-2018/134620は、外部電力系統からのエネルギーを一時的に貯蔵し、必要な場合に外部電力系統への供給を行うために立坑内でウェイトを昇降させるウインチ&ケーブル構成の使用について記載している。
エネルギー容量を増やして経済効率を向上させるために一つの立坑内で多数のウェイト(マルチウェイト)が使用される、(立坑及び土地代への設備投資がより少ない)いくつかのシステムが存在する。例えば、US-A-2015/0048622は、多数のウェイトを用いて増強された容量のエネルギー貯蔵を提供する、数多くの実施形態について記載している。同様に、DE-A-4135440は、上端及び底部に外部貯蔵所を有する、単一の立坑内でのマルチウェイト型構成を示している。そのようなマルチウェイト及びケーブルによる重力に基づくエネルギー貯蔵システムは特有の欠点を抱えており、それは、そのようなシステムは増強されたエネルギー容量を有する一方で、全エネルギー容量を貯蔵(又は充電)及び放出している間に電力の入力又は出力が断絶しやすいことである。断絶は、個々のウェイトの垂直方向への輸送の終点が存在し、後続のウェイトへ連結するために関連するケーブルが分離されて移動され、ウェイトがその移動距離の終端へ近づくにつれてウェイトの輸送を減速させる必要性があることによる結果である。
経済的に有利であるために、また高品質の電力を外部電力系統から受け取る、又は外部電力系統へ供給するために、エネルギー貯蔵システムは、有利なことに大きなエネルギー容量とその容量全体にわたる継続的な入力/出力を提供する。
本発明者は、エネルギー貯蔵システムにおいて既存技術の欠点へ対処する改善点を見いだした。
ケーブル及びウェイトによる重力に基づくシステムを用いて、より良いコスト効率で、より大きな容量のより高い品質のエネルギー貯蔵を提供するために、エネルギー貯蔵システムを改善する必要がある。
本発明の目的は、マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムの全エネルギー容量で、外部系統との接続点において中断又は断絶することなく電力を受け取る、及び/又は供給することを可能とするエネルギー貯蔵システムを提供することである。
本発明の第1態様に基づき、
第1ウェイトと、
第2ウェイトと、
第1輸送装置であって、第1ウェイトと結合、及び第1ウェイトから分離しうる、第1ウェイトを第1輸送装置へ機械的に結合する第1輸送装置連結部を備え、第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第1の予め規定された経路に沿って第1ウェイトを輸送するよう構成される第1輸送装置と、
第2輸送装置であって、第2ウェイトと結合、及び第2ウェイトから分離しうる、第2ウェイトを第2輸送装置へ機械的に結合する第2輸送装置連結部を備え、第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第2の予め規定された経路に沿って第2ウェイトを輸送するよう構成される第2輸送装置と、
第1輸送装置連結部と結合される第1ウェイトが第1の予め規定された経路に沿って進められる、又は通過することで規定される第1経路容積と、
第2輸送装置連結部と結合される第2ウェイトが第2の予め規定された経路に沿って進められる、又は通過することで規定され、その少なくとも一部は第1経路容積と重なる、第2経路容積と、
ウェイトから分離された第2連結部がそれぞれの予め規定された経路に沿って上側位置と下側位置の間で進められる、又は通過することで規定される第2連結部経路容積と、
を含み、
第2連結部経路容積は第1経路容積と重ならない、
マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムが提供される。
本発明の第2態様では、上で規定されたシステムを使用するエネルギー貯蔵方法が提供される。
本発明の第3態様では、マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムで、その全エネルギー容量にわたって中断又は断絶することなくエネルギー貯蔵システムへ継続的に電力を入力及び/又は出力するためのエネルギー貯蔵方法が提供され、この方法は、上で規定されたマルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムを準備することと、エネルギー貯蔵システムに対する電力の入力/出力要求に応じて連続するウェイトを昇降させて、ウェイトがその経路の末端へ近づくにつれてウェイトを昇降させる速度を減速させて、かつ第1ウェイトが減速してその経路の終端で停止することにより生じる電力の入力/出力の減少を埋め合わせるために別のウェイトの移動を始めさせるように、エネルギー貯蔵システムを動作させることと、を含み、これによりエネルギー貯蔵システムからの入力/出力は、少なくとも2つの連続するウェイトを昇降させる時間にわたって継続的に必要な電力で提供することができる。
本発明の第4態様では、輸送装置によりそれぞれの予め規定された経路に沿って昇降するよう構成される少なくとも2つのウェイトを備え、外部系統からの余剰エネルギーの貯蔵又はエネルギーの外部系統への放電に対する要求に応答して輸送装置の動作とウェイトの動きを制御する制御装置を備えるマルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムでエネルギーを貯蔵する方法が提供され、この方法は、増大した電力の入力/出力を短時間で提供するために少なくとも2つのウェイトをそれぞれの予め規定された経路に沿って同時に移動させることを含む。
本発明の第5態様では、上で規定されたマルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムでエネルギーを継続的に充電又は放電する制御システムが提供される。
本発明の第6態様ではウインチ&ケーブル構成が提供され、この構成はウインチと、1つのケーブルと、この構成の下端に綱車配列を備え、速度制御における2つのウインチの間の差異を吸収するためにケーブルは綱車配列の2つの綱車の周りを通るよう構成される。
本発明の第7態様では、立坑内で請求項1のエネルギー貯蔵システムに吊り下げ式耐力プラットフォームを提供する吊り下げ式プラットフォームシステムが提供され、このシステムは、プラットフォーム要素と、プラットフォーム要素と係合し、プラットフォーム要素が吊り下げられる複数の懸架部材と、プラットフォーム要素に対して持ち上げられた位置で懸架部材を固定する固定機構と、を備える。
本発明のエネルギー貯蔵システムにより、一つの立坑において重力に基づくエネルギー貯蔵で所与の資本コストに対してかなり大きな容量を持つことが可能となり、その結果、大規模なエネルギー貯蔵での単位エネルギーあたりのコストを改善することができるとともに、外部接続点においてシステムのエネルギー容量の範囲全体にわたって電力の入力及び出力を継続的に行うことができる。
本発明のエネルギー貯蔵システムの一実施形態の表現を斜視図で示す。 本発明の一実施形態のエネルギー貯蔵システムの側面図を示す。 本発明のエネルギー貯蔵システムの一実施形態の表現を斜視図で示し、ウインチの配列を示す。 本発明のエネルギー貯蔵システムの一実施形態の表現を斜視図で示し、ガントリー収納構成を示す。 図5Aは取り外された構成の、本発明のシステムの一実施形態に係る輸送装置連結部のウェイト着脱機構を前面図で示す。 図5Bは取り外された構成の、本発明のシステムの一実施形態に係る輸送装置連結部のウェイト着脱機構を側面図で示す。 図5Cは取り外された構成の、本発明のシステムの一実施形態に係る輸送装置連結部のウェイト着脱機構を断面図で示す。 図5Dは係合された構成の、本発明のシステムの一実施形態に係る輸送装置連結部のウェイト着脱機構を前面図で示す。 図5Eは係合された構成の、本発明のシステムの一実施形態に係る輸送装置連結部のウェイト着脱機構を側面図で示す。 図5Fは係合された構成の、本発明のシステムの一実施形態に係る輸送装置連結部のウェイト着脱機構を断面図で示す。 図5Gは係合された構成の、本発明のシステムの一実施形態に係る輸送装置連結部のウェイト着脱機構を斜視図で示す。 図5A~図5Gの輸送装置連結部を切り取り斜視図で示す。 手前側のドッキングを示すために透明になっている図5及び図6の輸送装置連結部を斜視図で示す。 図8Aは使用中の本発明の一実施形態のシステムを示す側面切り取りにおいて一連のステップを示す。 図8Bは使用中の本発明の一実施形態のシステムを示す側面切り取りにおいて一連のステップを示す。 図8Cは使用中の本発明の一実施形態のシステムを示す側面切り取りにおいて一連のステップを示す。 図8Dは使用中の本発明の一実施形態のシステムを示す側面切り取りにおいて一連のステップを示す。 図8Eは使用中の本発明の一実施形態のシステムを示す側面切り取りにおいて一連のステップを示す。 エネルギー貯蔵システムの別の態様で好ましい実施形態の吊り下げ式ウェイト支持システムの斜視図である。
本発明は、マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムであるエネルギー貯蔵システムに関する。システムは、少なくとも第1ウェイトと第2ウェイトを備え、好ましくは第3ウェイトと任意選択で更なるウェイトを持ちうる。システムは、第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第1の予め規定された経路に沿って第1ウェイトを輸送するよう構成される第1輸送装置と、それぞれの第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第2の予め規定された経路に沿って第2ウェイトを輸送するよう構成される第2輸送装置とを備える。第1輸送装置は、第1ウェイトと結合、及び第1ウェイトから分離しうる、第1ウェイトを第1輸送装置へ機械的に結合する第1輸送装置連結部を備える。第2輸送装置は、第2ウェイトと結合、及び第2ウェイトから分離しうる、第2ウェイトを第2輸送装置へ機械的に結合する第2輸送装置連結部を備える。
第1経路容積は、第1輸送装置連結部と結合される第1ウェイトが第1の予め規定された経路に沿って進められる、又は通過することで規定される。第2経路容積は、第2輸送装置連結部と結合される第2ウェイトが第2の予め規定された経路に沿って進められる、又は通過することで規定される。第2連結部経路容積は、ウェイトから分離された第2連結部がそれぞれの予め規定された経路に沿って上側位置と下側位置の間で進められる、又は通過することで規定される。経路容積は、それぞれ、物品(例えば、第1ウェイト、第1輸送装置連結部、第2ウェイト、第2輸送装置連結部、又はウェイトと輸送装置連結部の組み合わせ)を予め規定された経路の縦方向軸線から見た場合に、物品が予め規定された経路を通過した際に網羅される二次元領域と考えることができる。場合によっては、好ましい実施形態では、網羅されるそれぞれの二次元領域は最大断面積である、及び/又は、経路容積はそれぞれの予め規定された経路を進められた、又は通過した最大断面積と考えることができる。
本発明のシステムでは、第2経路容積の少なくとも一部は第1経路容積と重なり、第2連結部経路容積は第1経路容積と重ならない。
第1連結部経路容積は、好ましくはウェイトから分離された第1連結部がそれぞれの予め規定された経路に沿って上側位置と下側位置の間で進められる、又は通過することで規定される。第1連結部経路容積は、好ましくは第2経路容積と重ならない。
システムは、好ましくは少なくとも3つのウェイトを備え、より好ましくは3つより多いウェイト、例えば少なくとも5個のウェイトを備え、さらに好ましくは少なくとも10個のウェイトを備え、任意選択で少なくとも20個、例えば最大で50個のウェイトを備える。適切なウェイトの数は、立坑の深さ、ウェイトの大きさ、及び所望のエネルギー容量により決めることができる。一実施形態では、システムは6個から20個のウェイトを備える。別の実施形態では、システムは15個から50個のウェイトを備える。
したがって、好ましくは、エネルギー貯蔵システムはさらに第3のウェイトと、任意選択で更なるウェイトを備え、第1及び/又は第2の輸送装置は、第3のウェイト及び任意選択の更なるウェイトのそれぞれと結合されてそれぞれの機械的な結合を確実にすることができて、かつ、第3のウェイト及び任意選択の更なるウェイトを第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第3の、又は更なる予め規定された経路に沿って輸送するよう構成することができる。第3及び更なる経路容積のそれぞれは、各輸送装置連結部(第1又は第2)と結合される第3及び更なるウェイトがそれぞれの予め規定された経路を進められる、又は通過する領域により規定され、これらの経路容積は、好ましくは少なくとも部分的に第1の予め規定された経路及び/又は第2の予め規定された経路と一致する。好ましくは、第3の、又は任意の更なる経路容積のそれぞれは、少なくとも第1経路容積と重なり、好ましくは第2経路容積と重なる。より好ましくは、第3及び更なる経路容積のすべては少なくとも部分的に第1経路容積及び第2経路容積と重なり、さらに好ましくはお互いに重なる。
特に好ましい実施形態では、第1の予め規定された経路、第2の予め規定された経路、並びに、第3及び更なる経路は、好ましくはその長さの少なくとも50%に沿って重なり、より好ましくは少なくとも70%に沿って重なり、さらに好ましくは少なくとも80%に沿って重なる、あるいは同じでありうる。
第2経路容積と第1経路容積(そして、任意選択で第3及び任意選択の更なる経路容積)が少なくとも部分的に重なると定めることで、エネルギーの貯蔵作業又は放出作業において中断することなく、又は中断を最小限にとどめて、連続するウェイトを同時に、又は連続的に昇降させることができる多数の輸送装置(例えば、ウインチ)を備えるマルチウェイト型の重力エネルギー貯蔵システムを小型の立坑内に提供することができて、その結果、資本コスト及びエネルギー貯蔵の総コストを削減することができる。
本発明のシステムは、少なくとも2つの連続するウェイトを、好ましくは少なくとも3つの連続するウェイトを、好ましくはシステム内のすべてのウェイトを昇降させる時間にわたって継続的に必要な電力でシステムから電力の入力/出力を提供するのに特に有用であり、好ましくはそのように構成される。これは、システムに対してウェイトがその経路の末端に近づくにつれてウェイトを昇降させる速度を減速させて、第1ウェイトが減速してその経路の終端で停止することにより生じる電力の入力/出力の減少を埋め合わせるために別のウェイトの移動を開始させるよう構成されている制御装置により実現されるのが好ましく、これにより、システムからの入力/出力は、少なくとも2つの連続するウェイトを昇降させる時間にわたって継続的に必要な電力で提供することができる。
好ましくは、第1ウェイト及び第2ウェイトは、それぞれの経路に沿って互いに通ることはできない。
各ウェイトのウェイト経路容積は、ウェイトが予め規定された経路を通過する際にそのウェイトにより規定することができる(例えば、網羅される二次元領域、又は予め規定された経路から見た場合のウェイトの領域)。好ましくは、第1ウェイト及び第2ウェイトのウェイト経路容積は重なり、好ましくは、第3及び更なるウェイトのウェイト経路容積は第1ウェイトの経路容積と重なり、好ましくは第2ウェイトの経路容積とも重なる。
各ウェイトの内側部通過ウェイト領域(medial swept weight area)及び内側部通過経路領域(medial swept path area)は、それぞれのウェイト及び輸送装置連結部と結合したウェイトの経路の内側部における経路容積の断面により規定される領域でありうる。経路の内側部とは中間部分の一部を意味し、典型的には、(経路の最後の3分の1の最初の3分の1ではなく)中間の3分の1である。
好ましくは、第2ウェイトの内側部通過経路領域は第1ウェイトの内側部通過経路領域と重なる。好ましくは、任意の第3及び更なるウェイトの内側部通過経路領域は第1ウェイトの内側部通過経路領域と重なり、好ましくは第2ウェイトの内側部通過経路領域とも重なり、より好ましくは他のウェイトのそれぞれの内側部通過経路領域と重なる。
好ましくは、第1ウェイトの内側部通過経路領域は第2ウェイト(並びに、好ましくは、独立して、任意の第3及び更なるウェイト)の内側部通過経路領域と、第2ウェイトの内側部通過経路領域の少なくとも50%の量が重なり、好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%が重なる。
好ましくは、第1ウェイトの内側部通過ウェイト領域は第2ウェイト(並びに、好ましくは、独立して、任意の第3及び更なるウェイト)の内側部通過ウェイト領域と、第2ウェイト又は任意の第3若しくは更なるウェイトのそれぞれの内側部通過経路ウェイト領域の少なくとも50%の量が重なり、好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%、さらに好ましくは少なくとも98%が重なり、任意選択では完全に重なる。
好ましくは、第1内側部通過経路領域と第2内側部通過経路領域を合わせた内側部通過経路全領域は、第1内側部通過経路領域及び/又は第2内側部通過経路領域より例えば高々30%大きいに過ぎず、好ましくは高々20%大きいに過ぎず、さらに好ましくは高々15%大きいに過ぎず、任意選択では高々10%大きいに過ぎない。これは、好ましくはすべてのウェイトの内側部通過経路全領域に対して当てはまる。
好ましくは、第2経路容積の少なくとも一部は第1経路容積と第1経路容積の少なくとも20%の量が重なり、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも50%、任意選択では少なくとも80%が重なる。
好ましくは、第1経路容積及び第2経路容積の全容積は、重なる範囲のために第1経路容積より例えば高々30%大きいに過ぎず、より好ましくは高々20%大きいに過ぎない。
マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムは、好ましくは、それぞれの第1上側位置と第2下側位置の間で移動可能な複数のウェイトを備え、第1上側位置及び第2下側位置は各ウェイトのそれぞれの垂直方向変位を規定する。ウェイトが上側位置及び下側位置でどのように格納されるかに応じて、各ウェイトのそれぞれの垂直方向変位は同じになりうる、又は異なりうる。
本発明に係る予め規定された経路は、例えば垂直方向でありうる、あるいは垂直方向に対してある角度でありうる。例えば、ウェイトはその上側位置と下側位置の間を台車&レールの構成により、あるいは垂直方向に対して角度の付いた経路の場合はウインチ&ケーブル構成を用いて垂直方向の経路を吊り下げて昇降させることで、移動可能である。好ましくは、予め規定された経路は、ウェイトの上側位置と下側位置の間の垂直方向変位に直接対応する垂直方向経路である。垂直方向変位とは第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向距離を意味する。好ましくは、第1の予め規定された経路及び第2の予め規定された経路はそれぞれ、それぞれの第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向経路を規定する。好ましくは、それぞれの予め規定された経路は、それぞれの第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向経路を規定する。
好ましくは、エネルギー貯蔵システムは立坑を備え、その経路の少なくとも一部を第1の予め規定された経路及び第2の予め規定された経路が辿り、より好ましくは任意の第3及び更なる予め規定された経路も辿る。
立坑は、地上に建てられた塔内、又は地中へ掘られた立坑若しくは穴の中に形成する、あるいは、地上の塔内と地中の立坑内に部分的に形成することができる。任意選択で、立坑はどの実施形態に従うかに応じて、例えば断崖の表面や高い建造物の外面などの面を背にして形成することができて、立坑の覆いは好ましくはそのような面を背にして作ることができる。好ましくは、立坑は閉鎖された立坑である。立坑は、例えば地中に掘られた好ましくは裏打ちされた立坑の壁により、又は塔の覆いにより、又は(断崖又は建造物の)面に形成された覆いにより、又はこれらの組み合わせにより閉鎖することができる。好ましくは、立坑は地中に形成される。このシステムで使用される地中の立坑は、特にこのシステム用に掘ることができる、あるいは、既存の立坑(例えば坑道)から転換することがとできる。
本発明の好ましい実施形態の任意の貯蔵システムで使用する立坑は、任意の適切な深さ、例えば10m以上や50m以上とすることができるが、好ましくは、100m~4000mの範囲内にある。例えば、最大で500m、例えば100m~350mの深さを有する比較的浅い立坑を提供可能である。あるいは、好ましくは、500mを超える、好ましくは1250m~3000mなどの1000mを超える深さを有する比較的深い立坑を提供可能である。
立坑は、ウェイトの経路容積を収容できるのであれば、任意の適切な幅(又は断面の範囲)を持つことができる。好ましくは、幅は1.5m~20mの範囲であり、好ましくは3m以上であり、より好ましくは5m~15mであり、より好ましくは最大で約10mである。
本発明のシステムの一実装では、システムは既存の立坑、又は変更を加えた既存の立坑内に配備することができる。こうした立坑は300m~5000mの辺りにあり、好ましくは3m~10mの直径を有する。例えば、既存の立坑(例えば、既存の石炭用立坑)は、300m~1200mの深さを有することがあり、好ましくは5m~7mの直径を持ちうる。あるいは、(例えば英国の閉鎖された金属鉱山用立坑では)深さは50m~750mでありえて、好ましくは2.5m~6m、好ましくは3m~5mの直径を持つ(大抵は、例えば3m×5mの正方形又は矩形の立坑)。さらに別の選択肢では、例えば英国の既存の重金属/無水石膏鉱山では、立坑の深さは最大1200mでありえて、直径5m~8mの円形の立坑を持つことがある。さらに別の選択肢では、非常に深い立坑(例えば、南アフリカにあるもののような、既存の金/波打つ金属用の立坑)は、例えば1500m~3000mの深さと、好ましくは5m~9mの直径を持つことがある。
別の実装では、新しい立坑をこのシステム用に掘ることができる。そのような一実施形態では、新しい立坑は30m~120mの深さでありえて、好ましくは伝統的なケーソン工法を用いて掘られる。そのような立坑は、典型的には直径は6m~25mで、断面が略円形で、好ましくはコンクリートで裏打ちされていることがある。別のそのような実施形態では、立坑は100m~350mの深さでありえて、好ましくは自動立坑掘削技術を用いて掘削されうる。好ましくは、これらの立坑は断面が略円形で、直径6m~18mの直径を有する。この場合も、立坑は好ましくはコンクリートで裏打ちされている。更なるそのような実施形態では、立坑は100m~700mでありえて、好ましくはリバースサーキュレーション(例えば杭頭掘削)により硬岩の中へ形成されうる。好ましくは、立坑は断面が略円形で、3m~8mの直径を有する。好ましくは、立坑はスリップフォーム工法によりコンクリートで裏打ちされる。
概して、システム用に掘られる新しい立坑は4m~10mの範囲の直径と50m~750mの深さを有するのが好ましく、好ましくは6m~10mの直径と50~250の深さを有する。硬岩に掘られる新しい立坑では、直径は4m~6mの範囲内で深さは400m~700mであることが好ましい。
立坑は、好ましくは(それぞれの輸送装置連結部が結合された)第1ウェイトと第2ウェイトの内側部通過経路領域を合わせた全領域より高々75%大きいに過ぎない断面積を有し、またこの断面積は好ましくは任意の第3及び更なるウェイトの内側部通過経路領域も合わせた全領域より高々75%大きいに過ぎず、好ましくは高々50%大きいに過ぎず、任意選択では5%~30%の範囲だけ大きく、任意選択では10%以上、例えば最大で20%大きい。
任意選択で、第1ウェイト及び第2ウェイトのそれぞれ、及び任意選択で任意の第3又は更なるウェイトは第1輸送装置連結部と第2輸送装置連結部のいずれかと結合することができる、あるいは、第1輸送装置連結部及び第2輸送装置連結部のそれぞれと結合することができる。好ましい実施形態では、各ウェイトは、ただ一組の対向する連結ドックをウェイトに設けることで、第1輸送装置連結部と第2輸送装置連結部のいずれかのみと係合可能であるよう構成される。
第1輸送装置及び第2輸送装置は、第1ウェイト及び第2ウェイトをそれぞれの経路に沿って輸送する、任意の適切な構成又は機構とすることができる。
好ましくは、第1輸送装置はウインチ&ケーブル(又はチェーン、好ましくはケーブル)構成を備え、第2輸送装置も好ましくは第1のウインチ&ケーブル構成とは別のウインチ&ケーブル構成を備える。第1及び第2のウインチ&ケーブル構成は、それぞれのウェイトと結合及び分離するために1つ又は複数の輸送装置連結部(連結部材がケーブル構成上に、又はケーブル構成に関連して配置されている)を備える。
好ましくは、ウインチ&ケーブル構成はそれぞれ、立坑の開口に配置される、若しくは立坑の開口に関連して配置される、又は立坑の上端の縁に配置される、少なくとも1つのウインチを備える。ケーブルは、好ましくは少なくとも1つのウインチにより巻き上げられ、巻き下ろされて、ケーブルに関連する連結部材を介してウェイトを昇降させることができる。
ウインチ&ケーブル構成は、この構成を要望通りに、また当業者には理解されるように構成するために綱車又は滑車の配列を備えることができる。
好ましくは、ウインチ&ケーブル構成はそれぞれ少なくとも2つのウインチを備え、立坑の入口の対向する側面のそれぞれに一つが配置され、対向するウインチはそれぞれ、ケーブルと、ウェイトとの結合及びウェイトからの分離のための少なくとも1つの連結部材と共働する。
より好ましくは、ウインチ&ケーブル構成はそれぞれ2組の対向するウインチ対を備え、これらのウインチ対は立坑の入口の対向する側面に配置され、対向するウインチ対はそれぞれ、ケーブル構成と、ウェイトとの結合及びウェイトからの分離のための少なくとも1つの連結部材と共働する。
好ましくは、ウインチ&ケーブル構成はそれぞれ、他方のウインチ&ケーブル構成に対して直交する配置で立坑の上端付近に配置される。
好ましくは、各輸送装置連結部は、ウェイトの各連結ドックと共働する連結部材を備える。
一実施形態では、連結部材は、ウェイト、例えばウェイトの連結ドックと結合される第1の構成と、分離される第2の構成との間で調整可能である。好ましくは、ウェイトから分離される場合、連結部材は、(例えば、立坑の側面に配置されているために)立坑内のウェイトと衝突することなくウインチ&ケーブルにより昇降させることができる。好ましい実施形態では、第1の構成の連結部材は、例えば摺動板の形の突出部材を有し、1つ又は複数の伸縮する腕部又は作動装置を介して連結部材の主部の側面から伸縮可能であり、好ましくは主部から横方向へ動く。ウェイトの連結ドックとつながっている場合、突出部材を作動させて連結部材に第1の構成を取らせることができて、これにより突出部材はウェイトの側面に形成された凹部へ入る。好ましくは、突出部材が摺動板の形である、あるいはそうでなければ上向きの要素を有する場合、連結部材が持ち上げられた場合に突出部材の上向きの要素(例えば摺動板の上端部)が凹部のスロットと係合してウェイトの連結部材と結合するように、凹部は上向きのスロットを有する。連結部材は、プロセスを逆にすることで分離することができる。好ましくは、油圧作動装置を介して作動及び停止させることができるが、あるいは、電動の、又は他の作動装置により作動及び停止させることができる。
本発明のエネルギー貯蔵システムは、外部系統からの余剰エネルギーを貯蔵する、あるいは必要に応じて貯蔵されたエネルギーを外部系統又は外部の需要へ供給及び放出するのに特に利用される。典型的には、外部系統とは地域の、又は全国的な電力供給網などの外部電力系統である。
好ましくは、エネルギー貯蔵システムは外部系統(例えば外部電力系統)への入力接続及び出力接続を含み、これらは単一の接続点でありうる。
好ましくは、エネルギー貯蔵システムは、1つ又は複数のウェイトをその経路に沿って下側位置から上側(貯蔵されるエネルギーの)位置へ吊り上げるために、好ましくはウインチ&ケーブル構成でありうる輸送装置を駆動するためのモータを備える。これにより、システムを充電することができる。好ましくは、エネルギー貯蔵システムは、上側位置から下側位置へ1つ又は複数のウェイトを下ろすことにより生じるエネルギー出力から外部電力系統へエクスポートする電気を発生させるための発電機を備える。これにより、システムを放電することができる。好ましくは、発電機はウインチ&ケーブル構成のウインチと結合される。任意選択で、モータ及び発電機は、1つ又は複数のウインチと結合される一つの構成された装置である。
好ましくは、システムは、外部系統からのエネルギーの貯蔵又はエネルギーの外部系統への放電に対する要求に応答して輸送装置の動作とウェイトの動きを制御する制御装置(例えば、システムを制御するよう構成されているプロセッサ及びソフトウェア)を備える。
好ましくは、制御装置又は制御システムは、外部系統(例えば送電網)からの需要に関連する信号を検出又は受信して、ウェイトの昇降を開始する、及び/又は、同時に外部系統の需要(又は要求)に正確に一致するようにウェイトを昇降させる速度を調整するよう構成される。それゆえ、制御装置又は制御システムは、外部系統(例えば送電網)と信号通信するべきであり、外部系統の信号へ反応するよう構成されるべきで、好ましい実施形態ではウインチを駆動するモータを有するべきである。
好ましくは、制御装置又は制御システムは、ウェイトが予め規定された経路の終端、例えば立坑の底部、直前のウェイトの近くの立坑の底部付近や立坑の上端付近にいつ近づくかを検出するよう構成され、その結果、ウェイトがその経路の末端に近づくにつれてウェイトを昇降させる速度を遅くさせるように、かつ第1ウェイトが減速してその経路の終端で停止することにより生じる電力の入力/出力の減少の代わりとして円滑に機能するよう別のウェイトの移動を自動的に始めさせるようにシステムを構成することができる。したがって、外部接続におけるシステムからの入力/出力を、継続的な水準で提供することができる。任意選択で、制御装置又は制御システムは、第1ウェイトが予め規定された経路の上端又は底部へ近づくにつれて減速される場合に第2ウェイトの動きに一致するよう予めプログラムすることができる、及び/又は、輸送装置(例えばウインチ)上の、ケーブルの移動速度に関するセンサやウェイトの場所及び速度を検出する立坑内のセンサに関するセンサなどのセンサ信号へ反応するよう構成される。
制御装置は、第3又は後続のウェイトの昇降により入力/出力を続けるために更なるウェイトを集めるために、好ましくは持ち上げられた位置から下ろされた位置へ、及びその逆への連結部材の移動を制御するよう構成される。制御装置は、好ましくはそのような未結合の連結部材を、更なるウェイトを係合するのに充分な時間で予め規定された経路の上端又は底部に到達するように昇降させるよう構成される。
好ましくは、エネルギー貯蔵システムは、すべてのウェイトがそれぞれの上側位置へと持ち上げられた完全に充電される(つまり、エネルギーが最大限貯蔵されている)構成と、すべてのウェイトがそれぞれの下側位置へと下ろされた完全に放電される(つまり、エネルギーが最小限貯蔵されている)構成とを有する。
ウェイトは、任意の適切な手段により上側位置及び下側位置において、又はこれらの位置に関連して格納することができる。例えば、ウェイトは、それぞれの経路容積において立坑の底部に格納する(例えば、お互いに積み重ねられる)、及び/又は、立坑の上端に格納する(例えば、あるウェイトが別のウェイトの下で、例えばケーブルがなおも通れるようにする何らかの保持機構により保持される)ことができる。ウェイトは、上側位置に関連する、それぞれの経路容積の外側の、若しくは立坑の上端若しくはその近くの上側格納スペースに格納する、及び/又は、下側位置に関連する、それぞれの経路容積の外側の、若しくは立坑の底部若しくはその近くの下側格納スペースに格納することができる。
好ましい一実施形態によれば、完全に放電された構成では、第1ウェイトは、それぞれの輸送装置から分離された場合は第1経路容積内で立坑の底部に配置することができて、第2ウェイトは、それぞれの輸送装置から分離された場合は第2経路容積内で立坑の底部にある第1ウェイトの上に配置することができて、任意の第3又は更なるウェイトはそれぞれの経路容積内で立坑の底部にあるそれぞれの直前のウェイトの上に配置する、又は積み重ねることができる。したがって、この場合は各ウェイトの経路容積は(ウェイトが立坑の上端でどのように格納されるかに応じて)異なり、(立坑の外側にこれらのウェイトに対する共通の上側位置を仮定すると)連続して下ろされる各ウェイトはより小さな経路容積と(これらのウェイトが同じ質量であると仮定すると)より小さなエネルギー貯蔵容量を有する。
別の実施形態では、完全に放電された構成では、分離された第1ウェイトは第1経路容積の外側の立坑に関連する底部格納スペースに格納することができて、分離された第2及び任意の第3又は更なるウェイトは、好ましくはそれぞれの経路容積の外側の立坑に関連する格納スペースに格納される。任意の適切な底部格納スペースを使用可能であるが、好ましくは第1ウェイト並びに好ましくは第2ウェイト及び任意の第3又は更なるウェイトのそれぞれをそれぞれの下側位置からそれぞれの経路容積の外側の格納スペースへ輸送するために底部ストレージコンベアが提供される。ストレージコンベアは任意の適切な形態を取りえて、例えばその上に移動可能なプラットフォームを備える線路や、コンベヤベルト、又は、ウェイトを立坑の底部にある未使用の格納スペースへ下ろした後に回転させて格納スペースへ入れることで立坑の底部にある次のウェイトを受け入れるための更なる未使用の格納スペースが見えるように、立坑を通して複数の格納スペースを回転させる回転式コンベヤとすることができる。
一実施形態によれば、完全に充電された構成では、それぞれの輸送装置から分離された第1ウェイトは第1経路容積内でその上側位置に格納され、第2ウェイトは、それぞれの輸送装置から分離された場合は第2経路容積内でその上側位置に第1ウェイトに垂直方向に隣接して配置され、任意の第3又は更なるウェイトはそれぞれの経路容積内でそれぞれの上側位置にそれぞれの直前のウェイトに隣接して配置される。これは立坑内、又は、立坑の開口の上の垂直方向の経路容積内でありうる。
別の実施形態によれば、完全に充電された構成では、それぞれの輸送装置から分離された第1ウェイトは第1経路容積の外側の上側格納スペースに格納され、それぞれの輸送装置から分離された第2ウェイトは第2経路容積の外側の上側格納スペースに格納され、任意の第3又は更なるウェイトはそれぞれの経路容積の外側の上側格納スペースに格納される。好ましくは、第1ウェイト並びに好ましくは第2ウェイト及び任意の第3又は更なるウェイトのそれぞれをそれぞれの上側位置からそれぞれの経路容積の外側の格納スペースへ輸送するために上部ストレージコンベアが提供される。上部ストレージコンベアは、ガントリークレーン&マトリクス型収納庫の構成、及び/又は回転式コンベヤなどの任意の適切な手段を含みうる。
本発明の一実施形態では、ウェイトは放電された構成において立坑の底部に配置されて積み重ねられ、底部は立坑の実際の底部より上の位置に吊り下げられた吊り下げ式プラットフォームにより効果的に提供される。これについては、本発明の更なる態様において以下でより詳細に説明される。
ウェイトは、例えば必要な総エネルギー貯蔵量に応じて(システムにより提供される垂直方向変位を考慮して)任意の適切な質量とすることができる。
好ましくは、第2ウェイト及び好ましくは第3及び任意の更なるウェイトは第1ウェイトの質量から30%以内の質量を有し、好ましくは20%以内、より好ましくは10%以内、さらに好ましくは5%以内、最も好ましくは1%以内、理想的には第1ウェイトと同じ質量を有する。
一実施形態では、第1ウェイトは25トン~1000トンの範囲の質量を有し、好ましくは50トン~500トンの範囲の質量を有する。ウェイトは、システムにより効果的に処理することができる特定のアプリケーションに従って測られる。ウェイトは、好ましくはお互いに似た質量、又は同一の質量である。適切な立坑内で大きなエネルギー容量を提供するよう設計された典型的なウェイトは、例えば250トン~750トン、例えばおよそ500トンでありうる。
一例では、エネルギー貯蔵システムは垂直方向の立坑を含み、この立坑に関連して、エネルギーの貯蔵及び貯蔵されたエネルギーの放出により多数のウェイトを昇降させる、上述したウインチ&ケーブル構成が配置され、この目的のために作られた立坑で利用される。新しく掘られる立坑用に選ばれる寸法は、いくつかの地質学的要因及び商業的要因により決まることがある。一例では、新しく掘られる略円形断面の立坑は、10mの内径と200mの深さで掘削することもできる。システムは、ウェイトあたりおよそ550トンの複数のウェイトを備えうる。26個のウェイトがこのエネルギー貯蔵システムへ組み込まれて、放電された場合は立坑内でその最下点に格納されて(お互いに積み重ねられ)、完全に充電された場合は立坑の外側に格納される場合、システムは、発電効率が94%と仮定すると6.6MWhの供給可能なエネルギー貯蔵容量を提供することもできる。類似の定格エネルギーをより多い個数の、より小さく、より低質量のウェイトで実現することもできる。
本発明の別の態様では、吊り下げ式耐力プラットフォームを提供する吊り下げ式プラットフォームシステムが提供され、このシステムは、プラットフォーム要素と、プラットフォーム要素と係合し、プラットフォーム要素が吊り下げられる複数の懸架部材と、プラットフォーム要素に対して持ち上げられた位置で懸架部材を固定する固定機構と、を備える。
吊り下げ式プラットフォームシステムは好ましくは垂直方向の立坑内に配置するのに適切であり、プラットフォーム要素が、上で規定された重力に基づくエネルギー貯蔵システムにおいてウェイトをその上に配置可能な耐力プラットフォームを提供する。吊り下げ式プラットフォームは立坑内に収まる大きさとすべきであり、懸架部材は、立坑内でプラットフォーム要素を立坑の実際の底部から少し上に離れた位置に吊り下げることを可能とする長さを有する。
好ましくは、吊り下げ式プラットフォームシステムは、既存の立坑の上端に設置することができる。これにより、立坑の下方での採石の必要性を取り除くのを助け、労働者が設置作業のために立坑を降りる必要性をなくすのを助けることもできる。
また、この態様の吊り下げ式プラットフォームシステムは、その最下領域の、廃棄された機械類や水などの不利な特徴を有する既存の立坑で使用できるという利点も有しうる。このプラットフォーム方式を用いることで、上で規定されたエネルギー貯蔵システムをこうした特徴に影響されることなく動作させることもできる。
別の実施形態では、封止機構を吊り下げ式プラットフォームの側面又は下に設置して、利用される立坑の一部分をプラットフォームの下の容積から分離することができる。これは、炭鉱に存在するメタンなどの人や設備、環境にとって危険なガスが下部に含まれる状況では有益となる。
プラットフォーム要素は、上で規定されたエネルギー貯蔵システムで使用するウェイトを支持するのに適切な任意のプラットフォームとすることができる。プラットフォーム要素は、例えば、ウェイトを受ける係合部材又はウェイトを支持する支持部材を有するフレーム要素とすることができる、あるいは、格子状装置とすることができる。一実施形態では、プラットフォーム要素は平面の堅い部材であり、好ましくは中実の支持部材である。
懸架部材は、立坑内でプラットフォーム要素を立坑の上端などの持ち上げられた位置から吊り下げることのできる、任意の適切な部材とすることができる。好ましくは複数の、例えば少なくとも3つの、より好ましくは4個の、又は任意選択で5個若しくは6個以上の懸架部材が提供される。懸架部材は好ましくは細長い部材であり、この部材は、立坑内でこの部材から吊り下げることのできるプラットフォーム要素に係合される、又は好ましくは取り付けられる、若しくは据え付けられて、好ましくは表面において、又は表面近くで固定機構により固定される。
懸架部材は、任意選択で棒部材などの剛性部材とすることができて、あるいは、好ましくはケーブルなどの可撓性部材である。
好ましくは、懸架部材は立坑の中へと延びることができて、したがってプラットフォーム要素の配置が望まれる深さに応じた長さを有する。例えば、懸架部材は、例えば50m以上、好ましくは100m~1000m、より好ましくは200m~400mなどの最大500mの長さを有することができる。
懸架部材は、任意の適切な手段によりプラットフォーム要素と係合することができる。例えば、懸架部材(例えばケーブルの場合)は、プラットフォーム要素の底面に配置された受け側の溝と係合する、あるいはプラットフォーム要素の底面に配置された綱車を介して係合することができて、これにより、2つの対向する懸架部材は立坑の上端から立坑の下方へと延びる1つのケーブルで形成することができて、プラットフォーム要素の底面と係合して立坑を上端まで支持することができる。ただし、懸架部材は、好ましくはプラットフォーム要素の底面の、又はプラットフォーム要素の周囲の縁の、又はプラットフォーム要素の周縁部の上面の接続点へ貼り付けられる、あるいはそうでなければ固く係合される。
任意選択で、懸架部材がケーブルである場合、懸架部材は張力部材と共に提供されることがあり、張力部材は、プラットフォーム要素の望ましい水平の姿勢を維持するためにケーブルの長さを短くするように調整することができる。
任意選択で、懸架部材は、上で規定されたエネルギー貯蔵システムと共に使用される場合、ウェイトを立坑内で昇降させる際のガイドとして機能しうる。ウェイトは、この目的でケーブルと係合するようにローラー又は滑材と共に設置することができる。ローラー又は滑材には緩衝手段が含まれうる。
固定機構は、懸架部材を固定し、立坑内で懸架部材がプラットフォーム要素を吊り下げることを可能とするのに適切な任意の手段とすることができる。一実施形態では、固定機構は、各懸架部材に関連する1つ又は複数のアンカーを備える。例えば、固定機構は、懸架部材を取り付け可能な地面へと螺入されるねじ付きアンカーなどの、地面と係合するアンカーを少なくとも1つ含みうる。例えば、懸架部材がケーブルの場合、各ケーブルは立坑の開口に隣接する、例えば数メートル(立坑の開口、例えば立坑の開口の縁から、例えば5メートル~10メートル、あるいは最大で20メートル)離れた地面において少なくとも1つの地面と係合するアンカーにより固定することができる。この実施形態では、固定されるケーブルが通り立坑の下方へと延びることのできる立坑の開口又は立坑の縁に関連して配置される綱車がさらに提供されることがある。
別の好ましい実施形態では、固定機構は、好ましくは地面上の立坑の開口の周りに配置されて、立坑の開口の上に(小さい、又は立坑の開口より大きい、若しくは同じ大きさの)開口部を有する、又は規定する、荷重分散アンカー支持部材を含みうる。アンカー支持部材は、任意選択でフレーム部材とすることができる。好ましくは、アンカー支持部材は平坦な部材であり、より好ましくは板状部材、例えば鋼鉄や他の金属の板、又は鉄筋コンクリート(例えば金網で強化されたコンクリート)の板である。そのようなアンカー支持部材は、立坑の開口の上の、又は立坑の開口の周囲の地面に単純に配置することができる、あるいは、アンカー支持部材自体は、例えば立坑の開口の周囲の縁において、地面へ固定することができる。アンカー支持部材の横方向への広がりは任意の適切な量とすることができるが、典型的には、合計で5m~25m、好ましくは10m~20mでありうる。任意選択で、アンカー支持部材から延びるスカート部材があってもよく、このスカート部材は典型的にはアンカー支持部材に形成される開口部の縁から延びて、好ましくは下方へ延びて、アンカー支持部材が上に配置される立坑の上部を効果的に裏打ちすることができる。例えば、スカートは立坑の中へ最大で15m、例えば3m~10m延びることがある。スカートは任意の適切な材料で作ることができるが、好ましくは堅い材料で作られ、より好ましくはアンカー支持部材と類似の構造で作られ、例えば鋼製の管状スカート、又は鉄筋コンクリートのスカートである。
この一般的な実施形態に係る懸架部材は、アンカー支持部材へ貼り付ける、又は固定することができる。これらの懸架部材は、例えばアンカー支持部材の上面の据付手段へ固定する、若しくはアンカー支持部材の周囲の縁と係合させる(そしてアンカー支持部材にある、又はアンカー支持部材により規定される開口部の縁には綱車が備えられる)、又は、アンカー支持部材のスカートが存在する場合はアンカー支持部材にある、又はアンカー支持部材により規定される開口部の縁に据え付ける、若しくは貼り付けることができる。
任意選択で、プラットフォーム要素又は懸架部材を安定させるために、及び/又は、システムの立坑の壁によりある程度の耐荷重支持を可能とするために、立坑の壁と係合する横方向突出部材が提供されることがある。横方向突出部材は、任意の適切な形態を取りうる。好ましくは、横方向突出部材は堅く、任意選択で(設置を容易にするための)格納された位置から(立坑の壁と係合する)配備位置へと配置可能である。横方向突出部材は、例えば、折り畳まれて伸縮可能な、複数の油圧部材、若しくは複数のねじ付きの部材、又はそれらの組み合わせとすることができる。
横方向突出部材は、立坑の壁へ当接するよう構成することができる、あるいは、立坑の壁へ貼り付けられるよう構成することができる。
好ましくは、横方向突出部材はプラットフォーム要素に関連して配置される。例えば、横方向突出部材はプラットフォーム要素の底面の下へ配置される、又はプラットフォーム要素の底面に据え付けられる。一実施形態では、横方向突出部材は、プラットフォーム要素の横方向端部から突出するよう構成される。
任意選択で懸架部材には懸架部材の長さの予め規定された位置で補強部材又は支持部材が提供される。好ましくは、補強部材又は支持部材は、好ましくは(上記のエネルギー貯蔵システムで規定された)ウェイトの移動を可能とする開口部を有する周囲の支持フレームを規定するように相互接続される。任意選択で周囲の支持フレームには横方向突出部材が提供され、これにより、周囲の支持フレームはシステムが配置される立坑の壁と係合して懸架部材からの周囲の支持及びまさに懸架部材を安定させることができて、任意選択で周囲の支持フレームは立坑の壁へと延びることができて、これにより、壁は周囲の支持フレームを介して荷重支持をシステムへ提供することができる。横方向突出部材は、個別に上で規定されたようにすることができる。
プラットフォーム要素は、立坑内に配置される場合、好ましくは配置される立坑の対応する断面寸法の50%~95%の横方向寸法(突出部材を除く)を有する。
吊り下げ式プラットフォームシステムは、好ましい実施形態として、好ましくは前述したエネルギー貯蔵システムへ組み込むことができる。
これより本発明について、限定しないが、添付の図を参照してより詳細に説明する。
図1ではエネルギー貯蔵構成1が示されており、第1ウェイト3が立坑19の底部15にある下側静止位置17にあり、第2ウェイト5が底部15にあるそれぞれの下側静止位置と立坑19の上端にある、又は上端近くの第1上側位置(図示せず)の間の中間位置にある。第1の対向するケーブル21と23を含む第1のケーブルの組7が、第1ウェイト3の第1連結ドック27との係合用だが第1連結ドック27から取り外されている第1連結部材25と共に示されている。示されるように、連結部材25は充電サイクル(又はエネルギー貯蔵サイクル)の一部としてケーブル7(及び関連するウインチ、図示せず)により第1ウェイト3へ向けて下ろされて第1ウェイト3と係合し、ウインチ(図示せず)が制御されることで第1ウェイト3を持ち上げる状態でありうる、あるいは、連結部材25は放電サイクルの一部としてケーブル7により第2ウェイト5を通過して立坑19の上端へ向けて持ち上げられて、第3ウェイト(図示せず)と係合する状態でありうる。第2ウェイト5は、立坑19内で底部15と上端(図示せず)の間の位置に、第2連結部材33を介して第2の対向するケーブル29と31から成る第2のケーブルの組13により吊り下げられる。第2ウェイト5は、充電サイクル中に第2のケーブルの組13に関連するウインチ(図示せず)により持ち上げられようとしている、又は持ち上げられている、あるいは、放電サイクル中に底部15へと下ろされている。充電又は放電のいずれかにおいて、未使用のケーブルの組7及び連結部25は、妨害されることなく他の(例えば第2の)ウェイト5及び連結部33構成を通り過ぎる必要がある。それにより、第2ウェイト5が立坑19の底部にある第1ウェイト3の上で静止する、又は積み重ねられる頃に、第1連結部25は、例えばウインチ(図示せず)により第1のケーブルの組7によって持ち上げられて第3ウェイト(図示せず)と係合することができて、第1のケーブルの組7により下がる準備ができる。この構成及び方法により、既知のマルチウェイト型で単一の立坑の重力に基づくエネルギー貯蔵システムの特徴である中断なしに、継続的な放電(又は、別の選択肢で、充電)を実現することができる。第2ウェイト5が第2のケーブルの組13により下ろされる放電サイクルを仮定すると、第2ウェイト5は立坑19の底部15にある第1ウェイト3の上に積み重ねられる。第1のケーブルの組7を戻すことで立坑19の上端から取り出される第3ウェイト(図示せず)が下ろされて、立坑19の底部15にある第2ウェイト5の上面に積み重ねられる。立坑19の底部15に積み重ねて格納される連続するウェイトはそれぞれ、直前のウェイトよりも垂直方向の移動は短く、貯蔵されたエネルギーの各ウェイトを下ろすことによる放出は、直前のものよりも少ない。
第1ウェイト3と第2ウェイト5(及び後続のウェイト)は、同じような大きさである。
ウインチは、第2ウェイト5が立坑19の上端から底部15へと下ろされるのに要する時間内に、第1連結部材25が第1ウェイト3から取り外されて立坑19の上端へ戻り、次の(第3)ウェイト(図示せず)と係合して降下を始められるように、好ましくは、ウェイト(例えば第2ウェイト5)へ取り付けられた連結部材(例えば、33)よりも未使用の連結部材(例えば25)を昇降させる場合により早く動作する。同じことが連続するウェイトでも起こるはずで、これにより電力の入力/出力の中断は回避される。
図2ではエネルギー貯蔵構成1の側面断面図が示されており、第2ウェイト5は第2ウインチ構成35により下ろされており、第1連結部材25は、放電サイクルを中断なしに継続できるように、第3ウェイト(図示せず)へ取り付けるために第1ウインチ構成37により持ち上げられている。未使用の連結部材25は、妨害されることなく降下している第2ウェイト5を通り過ぎるよう構成される。ウインチ構成35、37は、典型的には立坑19の上端を囲む面に配置される。
図3はエネルギー貯蔵システム1の好ましい実施形態を立坑19の最上部の切り取り図で示し、第2ウェイト5が第2ウインチ構成35により下ろされているのが示されている。第2ウインチ構成35は対向するケーブル対29及び31を備え、第2ウェイト5と係合する第2連結部材33がその上に配置される。ケーブル対29及び31は、ウインチ対39及び41のそれぞれにより下ろされる、又は持ち上げられる。ウインチ対39及び41は、地面(図示せず)上で立坑の縁43のいずれかの側に互いに対向して配置される。第1ウインチ構成37のウインチ対45及び47は、ウインチ対39及び41と直交し、立坑の縁43のいずれかの側で互いに対向して配置される。各ウインチ対39、41、45、及び47は、各ケーブル29、31、21、及び23を巻き上げる。ケーブル29、31、21、及び23は、ウインチ39、41、45、及び47のうちの一つに一方の端部で接続され、連結部材33及び25の周りで輪状にされる。これにより、各対のウインチによる巻き上げ時の変動は、連結部材をケーブル上で調整することで確実に調整される。
図4は、本発明の一実施形態に係るエネルギー貯蔵構成1を切り取り斜視図で示す。エネルギー貯蔵構成1は立坑19を含み、立坑19を通してウェイトを立坑19の上端と底部15の間で昇降させることができる。2つの対向するウインチ対39及び41が動作して、(ケーブル29、31及び連結部材33を介して)第2ウェイト5を立坑19の底部15(ここでは図示されていない)へ向けて下げ、一方で、対向するウインチ対45及び47が動作して第1連結部材25を立坑19の底部15から持ち上げ、第1連結部材25は直近に下ろされた(他の図に示される)第1ウェイト3から解放される。第1連結部材25は、後続のウェイト51と共に立坑19の上端にあるウインチの脇で立坑19の外側にある格納領域53に格納される第3ウェイト49と係合するために立坑19の上端へとまた持ち上げられている。天井クレーン55は、第3及び後続のウェイト49及び51を上端を通して立坑19の外へ吊り上げる、及び中へ入れるために提供される。ガントリー構成57は、天井クレーン55がこれに沿って移動して、クレーン55のクレーン連結部59と第3ウェイト49(及び後続のウェイト51)の上面61にある対応するウェイト連結部(図示せず)の間の係合により第3ウェイト49を係合するように提供される。第3ウェイト49はクレーン55により吊り上げられ、立坑19の上を運ばれて、ウインチ39、41、45、及び47の間で立坑19の中へ下ろされて、立坑19の上端に到達すると第1連結部材25と係合できる状態となる。連結部材25が係合されたら、クレーン連結部59を第3ウェイト49の上面61から取り外すことができて、第3ウェイト49は底部15(図示せず)へ向けて下ろされる。
図5A~5Gは、第1ウェイト3から取り外された構成(図5A~5C)及び第1ウェイト3と係合した構成(図5D~5G)の連結部材25を示す。
図5A~5Cでは、ケーブル21から吊り下げられた連結部材25は、ウェイト3と衝突することなくウェイト3を自由に通り過ぎることができる。連結部材25は、ケーブル21が取り付けられる主部63と、主部63の内面(ウェイト側)に配置され、共働する摺動板65とを含む。連結部材25がウェイト3、特にウェイト3にある凹部の形をした連結ドック27と位置合わせされると、摺動板65を主部63から横方向へ、連結ドック27の凹部67の中へと移動させることができる。そして、連結部材25は持ち上げられて、摺動板65の上部が凹部67の上部にあるスロット69と係合することで、連結部材25が連結ドック27に係止される。
図5C、5F、及び図6の断面図で分かるように、摺動板65には、主部63内に形成されたブッシュ(bush)79を通って延びて摺動板65の主部63から離れる/主部63へと戻る動きを制御して、摺動板65を凹部67及びスロット69へ協調的に係合して保持する役割を果たす6個の油圧作動装置77が設けられている。摺動板65の下端部には、連結部材25が凹部67に関連する横方向スロット75と協調して連結ドック27に係合された際に連結部材25の回転を抑止する役割を果たす側翼(lateral wing)73が設けられている。
連結部材25をウェイト3から解放するため、連結部材25がウェイト3よりも下げられることで、摺動板65がスロット69から取り外される(また、側翼73が横方向スロット75から取り外される)。そして油圧作動装置77が作動されて摺動板65を主部63と接触するように引き寄せて、この位置では連結部材25をさらに接触することなく安全に、ウェイト3よりも持ち上げる、又は下げることができる。
図7は、摺動板65を受け入れる連結ドック27のうちの一つを示す、ウェイト3の透けた状態の斜視図を示す。図からわかるように、摺動板65が連結ドック27の凹部内に配置されて連結部材25が持ち上げられると、摺動板65の上端部がスロット69の中に嵌り、それと同時に、摺動板65の側翼73が連結ドック27の横方向スロット75と係合する。各横方向スロット75の当接面81は側翼73と当接する役割を果たし、また、連結部材25がウェイトと係合してウェイトを吊り上げていると、摺動板65の位置がケーブル21から吊り下げられた連結部材25の静止した重心からずれていて摺動板65がウェイト3と係合していることにより起こり得る連結部材25の回転運動に対抗する役割を果たす。
マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵構成1の動作が図8A~図8Eに示されている。エネルギー貯蔵構成1は、外部系統、典型的には電力供給網の需要に従って(ウェイトを持ち上げることで)エネルギーを貯蔵する、又は(ウェイトを下ろすことで)エネルギーを放出するために、ウェイト3、5、49、51の動きを立坑19内の持ち上げられた位置と下ろされた位置との間で制御するための制御装置(図示せず)を備えて構成される。システムは、制御装置からの信号を受けて送電網からの電力をモータにより変換し、(先ほどの図に示される)ウインチ39、41、45、47を駆動してウェイト3、5、49、51を、典型的には次々と、比較的低い位置から比較的高い位置へと持ち上げることで充電されるが、短時間で高電力が要求される場合は2つのウェイトが短時間にわたって同時に持ち上げられる。電力需要が検出された場合、又は電力供給網などの外部系統から要求された場合、制御装置はウインチ39、41、45、47へ信号を送ってウェイト3、5、49、51を持ち上げられた(充電された)位置から下ろされた(放電された)位置へと下げて、重力による位置エネルギーの放出が発電機により電力へと変換されて、外部系統へエクスポートされる。この場合も、ウェイト3、5、49、51の降下は、典型的には継続的で中断のない電力出力のために次々と行われるが、電力に対する短時間で高い需要を満足するために一度に2つが下ろされることがある。
図8Aでは、構成1は立坑19を示し、立坑19の上端の周辺には、一つのウインチ構成の対向するウインチ対39と41、及び第2ウインチ構成の対向するウインチ対45と47が配置されている。ウェイト3は立坑19の底部15に静止しており、このウェイト3は、ウインチ対39及び41に関連し、ウェイト3の一方の側の対応する連結ドック27と係合する第1連結部材25を介してウェイト3へ取り付けられた、対向するケーブル対29及び31により下ろされたばかりである。ウェイト5は立坑19の上端に配置され、ウェイト5の前部及び後部の連結ドック27で第2連結部材33と係合する。ウェイトは、ウインチ対45及び47に関連する(以前の図に示される)ケーブル対21及び23から吊り下げられる。ウェイト5は下ろすことができる状態になっている。第3ウェイト49及び更なるウェイト51は、立坑19の脇で外側にある地上格納領域53に格納される。天井クレーン55を備えるガントリー構成57は、ウェイト49、51を地上格納領域57と立坑19の上端にある連結部材25、33と係合する位置の間で必要に応じて輸送するために提供される。
制御装置(図示せず)から外部系統への電力出力の延長を要求する信号を受信すると、ウインチ対45及び47は図8Bに示されるように、ウェイト5を立坑19の下へ下ろす。同時に、ウインチ対39及び41はケーブル対29及び31並びにウェイト3から解放された第1連結部材25を持ち上げるように信号を送られる。ケーブル対29及び31は、立坑の上端へ持ち上げられて第3ウェイト49と結合し、ウェイト5がその静止位置へ到達するより前に降下し始めるように、ウェイト5を下ろすよりも速い速度で持ち上げられる。また同時に、制御装置(図示せず)はクレーン連結部59及びウェイト49の上端を介して第3ウェイト49と係合するクレーン55へ信号を送ってウェイト49を吊り上げて、ガントリー57によりウェイト49を立坑19の上の使用できる状態となる位置へと輸送する。その後、ウェイト49は、対向するウインチ対39、41、45、47の間の、ウェイト49が移動するのに充分な隙間を通ってクレーン55により下ろされ、ウインチ45のすぐ下の立坑19の上端で保持されて、(ウェイト49の一方の側の連結ドック27を介して)直近に持ち上げられた第1連結部材25に係合され、堅く係合されたらクレーン連結部59により解放することができる。第2ウェイト5が立坑19の底部15にある第1ウェイト3の上に積み重ねられる(図8Cに示される)その下側静止位置に到達した場合に第3ウェイト49を下ろし始めることができて、その結果、構成1からの継続的で中断のない電力出力が可能となるように、このプロセスはすべて、ウェイト5が下ろされている間に完了されるべきである。
図8Dに示されるように、第3ウェイト49が下ろされる際に、第2連結部材33及びケーブル対21及び23は、ガントリー57によって立坑19の上端へ輸送するためにクレーン連結部59を介してクレーン55により係合されている更なるウェイト51と遭遇して係合するように、ウインチ対45及び47によってより速い速度で持ち上げられる。この場合も、持ち上げられている連結部材33は衝突することなく降下しているウェイト49を通り過ぎることができて、その結果、連結部材33は、立坑19の上端に配置して連結ドック27を介してウェイト51と係合されて、クレーン55により解放可能な状態とすることができて、第3ウェイト49が立坑19の底部15にある第2ウェイト5の上に積み重ねられる下側静止位置に到達したら更なるエネルギーを外部系統へ放出するために、連結部材33を下ろすことができる。
したがって、構成1は、多数のウェイト3、5、49,51を利用することで所与の立坑19に対してより小型でより費用対効果が良い吊り上げ手段を用いて、大幅に増強されたエネルギー容量を提供し、2つのウェイト/ケーブル配置を使用することで構成1の全エネルギー容量にわたって外部系統からの継続的なエネルギー入力/外部系統への継続的なエネルギー出力を中断無しに提供することができる。
図9では、本発明の一態様の、上でより詳細に説明されたエネルギー貯蔵システムで使用される、ウェイト85を昇降させるための、立坑(図示せず)に配置する吊り下げ式プラットフォームシステム83を示す。プラットフォーム要素87は、プラットフォーム要素87の底面へ貼り付けられている周囲に配置されたブラケット91へ貼り付けられてプラットフォーム要素87の周縁の周りで延びる10個のケーブル懸架部材89により(典型的には立坑内で)吊り下げられる。ケーブル懸架部材89は、スプレッダプレート(spreader plate)の形の、立坑の開口(図示せず)とほぼ一致するはずの開口部95が形成された、立坑(図示せず)の上で地上に配置するためのアンカー支持部材93にその対抗する端部で取り付けることができる。開口部95周辺の縁97には、ケーブル懸架部材を固定可能な複数の器具又はブラケット99を設けることができる。ウェイト85は、エネルギー貯蔵システムの放電された構成において、プラットフォーム要素87の上面101に配置することができる。
本発明は好ましい実施形態に関して記載された。しかし、当業者は本発明の範囲を逸脱することなく変形及び改良を実施可能であることが理解されるであろう。

Claims (31)

  1. 第1ウェイトと、
    第2ウェイトと、
    第1輸送装置であって、前記第1ウェイトと結合、及び前記第1ウェイトから分離しうる、前記第1ウェイトを前記第1輸送装置へ機械的に結合する第1輸送装置連結部を備え、第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第1の予め規定された経路に沿って前記第1ウェイトを輸送するよう構成される第1輸送装置と、
    第2輸送装置であって、前記第2ウェイトと結合、及び前記第2ウェイトから分離しうる、前記第2ウェイトを前記第2輸送装置へ機械的に結合する第2輸送装置連結部を含み、第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第2の予め規定された経路に沿って前記第2ウェイトを輸送するよう構成される第2輸送装置と、
    前記第1輸送装置連結部と結合される前記第1ウェイトが前記第1の予め規定された経路に沿って進められる、又は通過する領域により規定される第1経路容積と、
    前記第2輸送装置連結部と結合される前記第2ウェイトが前記第2の予め規定された経路に沿って進められる、又は通過する領域により規定され、その少なくとも一部は前記第1経路容積と重なる、第2経路容積と、
    ウェイトから分離された前記第2連結部がそれぞれの予め規定された経路に沿って上側位置と下側位置の間で進められる、又は通過する領域により規定される第2連結部経路容積と、
    を含み、
    前記第2連結部経路容積は前記第1経路容積と重ならない、
    マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システム。
  2. 前記第2経路の容積の前記少なくとも一部は前記第1経路の容積と前記第1経路の容積の少なくとも20%の量が重なり、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも50%が重なる、請求項1に記載のエネルギー貯蔵システム。
  3. 前記第1の予め規定された経路及び前記第2の予め規定された経路はそれぞれ、それぞれの前記第1上側位置と前記第2下側位置の間の垂直方向経路を規定する、請求項1又は2に記載のエネルギー貯蔵システム。
  4. 前記第1の予め規定された経路及び前記第2の予め規定された経路は、好ましくは地中にある立坑の経路を辿る、請求項1~3のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  5. 前記立坑は100m~2000mの深さを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  6. 前記第1輸送装置及び前記第2輸送装置は、それぞれウインチ&ケーブル構成を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  7. 前記第1輸送装置は第1のウインチ&ケーブル構成を備え、前記第2輸送装置は前記第1のウインチ&ケーブル構成とは別の第2のウインチ&ケーブル構成を備える、請求項6に記載のエネルギー貯蔵システム。
  8. 前記ウインチ&ケーブル構成はそれぞれ、それぞれのウェイトと結合及び分離するために1つ又は複数の輸送装置連結部を備える、請求項6又は7に記載のエネルギー貯蔵システム。
  9. 前記ウインチ&ケーブル構成はそれぞれ、2組の対向するウインチ対を備え、前記ウインチ対は立坑の入口の対向する側面に配置され、前記対向するウインチ対はそれぞれ、ケーブル構成と少なくとも1つの輸送装置連結部と共働する、請求項8に記載のエネルギー貯蔵システム。
  10. 前記輸送装置連結部はそれぞれ、ウェイトの各連結ドックと共働する連結部材を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  11. 前記連結部材は、前記連結部材がウェイトの連結ドックと結合される第1の構成と、前記連結部材が前記ウェイトの前記連結ドックから分離される第2の構成の間で調整可能である、請求項10に記載のエネルギー貯蔵システム。
  12. ウェイトから分離された前記第1連結部がそれぞれの予め規定された経路に沿って上側位置と下側位置の間で進められる、又は通過する領域により規定される第1連結部経路容積、
    をさらに含み、
    前記第1連結部経路容積は前記第2経路容積と重ならない、
    請求項1~11のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  13. 第3のウェイトと、任意選択で更なるウェイトをさらに備え、前記第1及び/又は前記第2の輸送装置は、前記第3のウェイト及び前記任意選択の更なるウェイトのそれぞれと結合されてそれぞれの機械的な結合を確実にすることができて、かつ、前記第3のウェイト及び前記任意選択の更なるウェイトを第1上側位置と第2下側位置の間の垂直方向変位を規定する第3の、又は更なる予め規定された経路に沿って輸送するよう構成されうる、請求項1~12のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  14. 前記システムは少なくとも5個のウェイトを備え、好ましくは少なくとも10個のウェイトを備え、任意選択で少なくとも20個、例えば最大で50個のウェイトを備える、請求項13に記載のエネルギー貯蔵システム。
  15. すべての前記ウェイトがそれぞれの上側位置へと持ち上げられた完全に充電された構成と、すべての前記ウェイトがそれぞれの下側位置へと下ろされた完全に放電された構成とを有する、請求項1~14のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  16. 前記完全に放電された構成では、前記第1ウェイトは、それぞれの輸送装置から分離された場合は前記第1経路容積内で前記立坑の底部に配置され、前記第2ウェイトは、それぞれの輸送装置から分離された場合は前記第2経路容積内で前記立坑の前記底部にある前記第1ウェイトの上に配置され、任意の第3又は更なるウェイトはそれぞれの経路容積内で前記立坑の前記底部にあるそれぞれの直前のウェイトの上に配置する、又は積み重ねられる、請求項15に記載のエネルギー貯蔵システム。
  17. 前記完全に放電された構成では、分離された前記第1ウェイトは前記第1経路容積の外側の前記立坑に関連する底部格納スペースに格納され、分離された前記第2及び前記任意の第3又は更なるウェイトは、好ましくはそれぞれの経路容積の外側の前記立坑に関連する格納スペースに格納される、請求項15に記載のエネルギー貯蔵システム。
  18. 前記第1ウェイト並びに好ましくは前記第2ウェイト及び前記任意の第3又は更なるウェイトのそれぞれをそれぞれの下側位置からそれぞれの経路容積の外側の格納スペースへ輸送するために底部ストレージコンベアが提供される、請求項17に記載のエネルギー貯蔵システム。
  19. 前記ストレージコンベアはコンベヤベルト又は回転式コンベヤである、請求項18に記載のエネルギー貯蔵システム。
  20. 前記完全に充電された構成では、それぞれの輸送装置から分離された前記第1ウェイトは前記第1経路容積内でその上側位置に格納され、前記第2ウェイトは、それぞれの輸送装置から分離された場合は前記第2経路容積内で前記第1ウェイトに隣接してその上側位置に配置され、任意の第3又は更なるウェイトはそれぞれの経路容積内でそれぞれの直前のウェイトに隣接してそれぞれの上側位置に配置される、請求項15に記載のエネルギー貯蔵システム。
  21. 前記完全に充電された構成では、それぞれの輸送装置から分離された前記第1ウェイトは前記第1経路容積の外側の上側格納スペースに格納され、それぞれの輸送装置から分離された前記第2ウェイトは前記第2経路容積の外側の上側格納スペースに格納され、任意の第3又は更なるウェイトはそれぞれの経路容積の外側の上側格納スペースに格納される、請求項15に記載のエネルギー貯蔵システム。
  22. 前記第1ウェイト並びに好ましくは前記第2ウェイト及び前記任意の第3又は更なるウェイトのそれぞれをそれぞれの上側位置からそれぞれの経路容積の外側の格納スペースへ輸送するために上部ストレージコンベアが提供される、請求項21に記載のエネルギー貯蔵システム。
  23. 前記上部ストレージコンベアは、ガントリークレーン&マトリクス型収納庫の構成、及び/又は回転式コンベヤを備える、請求項22に記載のエネルギー貯蔵システム。
  24. 定期的に電力余剰がありうる電力需要を有する任意のシステムでありうる、電力供給網(例えば地域送電網や全国高圧送電線網)などの外部電力系統への単一の接続点でありうる入力接続及び出力接続と、モータ及び/又は発電機を備える、請求項1~23のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  25. 外部系統からの余剰エネルギーの貯蔵又はエネルギーの前記外部系統への放電に対する要求に応答して前記輸送装置の動作と前記ウェイトの動きを制御する制御装置を備える、請求項1~24のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム。
  26. 前記制御装置は、前記システムに対してウェイトがその経路の末端に近づくにつれて前記ウェイトを昇降させる速度を減速させて、前記第1ウェイトが減速してその経路の終端で停止することにより生じる電力の入力/出力の減少を埋め合わせるために別のウェイトの移動を開始させるよう構成され、これにより、前記システムからの前記入力/出力は、少なくとも2つの連続するウェイトを昇降させる時間にわたって継続的に必要な電力で提供することができる、請求項25に記載のエネルギー貯蔵システム。
  27. マルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムで、その全エネルギー容量にわたって中断又は断絶することなく前記システムへ継続的に電力を入力及び/又は出力するためのエネルギー貯蔵方法であって、請求項1~26のいずれか一項で規定されるマルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムを準備することと、前記システムに対する電力の入力/出力要求に応じて連続するウェイトを昇降させて、ウェイトがその経路の末端へ近づくにつれて前記ウェイトを昇降させる速度を減速させて、かつ前記第1ウェイトが減速してその経路の終端で停止することにより生じる電力の入力/出力の減少を埋め合わせるために別のウェイトの移動を始めさせるように、前記エネルギー貯蔵システムを動作させることと、を含み、これにより、前記システムからの入力/出力は、少なくとも2つの連続するウェイトを昇降させる時間にわたって継続的に必要な電力で提供することができる、方法。
  28. 輸送装置によりそれぞれの予め規定された経路に沿って昇降するよう構成される少なくとも2つのウェイトを備え、外部系統からのエネルギーの貯蔵又はエネルギーの前記外部系統への放電に対する要求に応答して前記輸送装置の動作と前記ウェイトの動きを制御する制御装置を備えるマルチウェイト型の重力に基づくエネルギー貯蔵システムでエネルギーを貯蔵する方法であって、増大した電力の入力/出力を短時間で提供するために前記少なくとも2つのウェイトをそれぞれの予め規定された経路に沿って同時に移動させることを含む、方法。
  29. 請求項27でさらに規定される、請求項28に記載の方法。
  30. ウインチ&ケーブル構成であって、ウインチと、1つのケーブルと、前記構成の下端に綱車配列を備え、速度制御における2つの前記ウインチの間の差異を吸収するために前記ケーブルは前記綱車配列の2つの綱車の周りを通るよう構成される、ウインチ&ケーブル構成。
  31. 立坑内で請求項1に記載のエネルギー貯蔵システムに吊り下げ式耐力プラットフォームを提供する吊り下げ式プラットフォームシステムであって、プラットフォーム要素と、前記プラットフォーム要素と係合し、前記プラットフォーム要素が吊り下げられる複数の懸架部材と、前記プラットフォーム要素に対して持ち上げられた位置で前記懸架部材を固定する固定機構と、を備える、吊り下げ式プラットフォームシステム。
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