JP2022537383A - 拘束ペプチド - Google Patents

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Abstract

本願は、全体的に、ペプチドの拘束塩、ペプチドの拘束形態、およびそれらの組成物、キット、方法、使用方法または使用に関する。

Description

(連邦政府資金による研究開発の記載)
本発明は、米国国立衛生研究所により授与されたEY024327のもとに米国政府支援によりなされた。米国政府は、本発明における一定の権利を有する。
(発明の分野)
本願は、化学、生化学および医学の分野に関する。より具体的には、本願のいくつかの実施態様は、拘束ペプチド、その組成物、使用方法、および該組成物を含むキットに関する。特に、本願のいくつかの実施態様は、1つ以上の拘束ペプチドを含む水溶液を含む組成物を記載する。
本願のいくつかの実施態様はまた、ペプチドの拘束塩、その組成物、使用方法、および該組成物を含むキットに関する。本願のいくつかの実施態様はまた、1つ以上のペプチドの拘束塩を含む水溶液を含む組成物を記載する。
(関連技術の説明)
ポリペプチドは、潜在的な治療薬としてますます認識されている。その結果、製薬の研究開発におけるポリペプチドの探索への関心が高まっている。しかしながら、ポリペプチドは処方するのが難しいことで有名であり、そのような製剤を保存または安定化するために使用される添加剤は、例えば、望ましくない副作用をもたらす。ポリペプチド治療薬はまた、保存中および投与後の両方で、特に分解を受けやすい(例えばタンパク質分解)。さらに、ポリペプチド治療薬の有効性はまた、しばしば、二次または三次構造を形成するペプチドに基づく。しかし、短いペプチドは通常、タンパク質の残りの部分によって提供される構造的強化を欠くため、特により大きなタンパク質の断片として切除されたとき、本来のコンフォメーションおよび結合能を保持しない。ペプチドはタンパク質分解の影響も受けやすく、典型的には、脂質層に挿入するまたは細胞膜を通過することはできない。実際、このようなより短いペプチドは、特に、溶液中で非構造化ランダムコイルを形成する傾向があり、したがって、効力が低下し、分解に対する感受性が増加する。
治療量のペプチドを生物活性コンフォメーションで提供し、室温で安定であり、微量の安定剤および/または防腐剤のみを含むか、またはまったく含まないペプチド組成物に対するアンメットニーズがある。このようなニーズおよびその他に対処するために、本願のいくつかの実施態様は、ポリペプチドおよびその医薬的に許容される塩の拘束塩を提供する。本明細書に記載のペプチドの拘束塩は、両親媒性ペプチドの自己会合性アニオン性またはカチオン性塩を利用して、親油性ミセル、脂質二重層、または他の脂質表面を、ペプチドのαヘリックス二次構造を安定化できる両親媒性ペプチドの親油性面に提供し、これにより、ペプチドの1つまたは複数の標的に対するペプチドの生物学的活性、例えば結合親和性を保存、改善および/または回復する。また、本願のいくつかの実施態様は、拘束ペプチド、およびその医薬的に許容される塩を提供する。本明細書に記載するように、ペプチドを拘束することは、ペプチドのαヘリックス二次構造を強化し、これにより、ペプチドの1つまたは複数の標的に対する生物学的活性、例えば結合親和性を保存、改善および/または回復することを含む。
いくつかの実施態様において、ペプチド(またはペプチドの組合せ)は、有効性および/または送達を長期間にわたって維持しながら、長期保存を可能にするように、本願の組成物に拘束される。したがって、いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩、およびペプチドの拘束塩を含む組成物は、再構成を必要とせずに非冷蔵温度で安定であり、0~40℃の範囲の温度を含む温度の範囲にわたって機能する。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩、およびペプチドの拘束塩を含む組成物はまた、非拘束ペプチド塩組成物と比較して、生物学的および/または化学的安定性、および/または有効性の増加を提供する。
いくつかの実施態様は、ペプチドの拘束塩を提供する。いくつかの実施態様は、配列番号1~9より選択される配列を含むペプチドの拘束塩であって、拘束塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩を提供する。いくつかの実施態様において、拘束塩は、直鎖脂肪酸である。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩は、溶液中である。
いくつかの実施態様は、配列番号1を含むペプチドの拘束塩であって、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩を提供する。いくつかの実施態様において、拘束塩は、直鎖脂肪酸である。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩は、溶液中である。
いくつかの実施態様は、約0.001%~0.1%(例えば0.01%または0.005%)のペプチドの拘束塩(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである);約0.03%~3%(例えば0.2888%)の緩衝液;約0.0001%~0.01%(例えば0.001%)EDTA二ナトリウム;所望により、約0.005%~0.5%(例えば0.05%)の界面活性剤(例えば、チロキサポール、またはn-ドデシルホスホコリン(DPC))、および塩化ナトリウムを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる組成物であって;組成物のpHが約6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約150~500mOsm/kgまたはそれ以上(例えば、250~350mOsm/kg)である、組成物を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、組成物は、液体組成物である。液体組成物は、組合せ、混合物、液剤、ゲル組成物および軟膏剤を含むがこれらに限定されない。
いくつかの実施態様において、緩衝液は、リン酸緩衝生理食塩水である。いくつかの実施態様において、緩衝液は、クエン酸緩衝液である。いくつかの実施態様において、クエン酸緩衝液は、約0.001%~0.1%(例えば0.0098%)の無水クエン酸および約0.02%~2%(例えば0.279%)のクエン酸ナトリウム二水和物を含む。いくつかの実施態様において、組成物のpHは、約6.5である。
いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約280~約320mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約300mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.4%~0.6%(例えば約0.5%)である。
いくつかの実施態様において、組成物は、パラベン、例えばメチルパラベン(例えば0.04%以下)をさらに含む。別の実施態様において、パラベンまたは他の防腐剤は、含まれない。いくつかの実施態様において、組成物は、亜塩素酸ナトリウムをさらに含む。
いくつかの実施態様は、複数の無菌の単回使用容器を含むキットであって、各容器が組成物を保持するためのベッセルを含む、キットを提供する。いくつかの実施態様において、容器は、約0.03mL~約1mL(例えば、0.040mL、0.050mL、0.060mL、0.070mL、0.075mL、0.1mL、0.15mL、0.2mL、0.25mL、0.3mL、0.35mL、0.4mL、0.45mL、0.5mL、0.6mL、0.7mL、0.8mL、0.9mL)の組成物を含む。いくつかの実施態様において、容器は、単回使用、毎日の使用、毎週の使用、またはより長期間の使用、例えば滅菌ブロー・フィル・シール容器のためのものである。一実施態様において、1mL~30mLの容器を用いる。いくつかの実施態様において、容器は、スポイトボトルまたはゲル/軟膏チューブである。いくつかの実施態様において、容器は、ベッセルをシールするための取り外し可能なシールトップ、およびベッセルとシールトップを相互接続する首部分を含む。
いくつかの実施態様において、容器は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの組合せの1つ以上の材料から作られる。いくつかの実施態様において、容器の内側表面への組成物の付着を低減するガラス容器および表面が提供される。
いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号1を有するLacripepTMの拘束塩である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号2~9の群より選択される配列、またはその1つもしくは複数の断片を有する拘束塩である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩は、配列番号1または配列番号2~9に対して少なくとも約80%、85%、90%または95%の配列相同性を有する。
いくつかの実施態様は、組成物を、例えば単回使用容器からの無菌の液体点眼剤を眼に局所適用することを含む投与方法を提供する。いくつかの実施態様は、組成物を、例えば単回使用容器からの無菌の保存料無添加液体点眼剤を眼に局所適用することを含む投与方法を提供する。
いくつかの実施態様は、ドライアイの処置のための本明細書に記載の組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様は、シェーグレン症候群の1つ以上の症状の処置のための本明細書に記載の組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、LacripepTMの拘束塩を含む。
ペプチド、拘束塩、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、タンパク質またはポリペプチドは、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含む、タンパク質またはポリペプチドの拘束塩である。いくつかの実施態様において、リン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せは、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレイド酸(linolaidic acid)、α-リノレイド酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(eicopentaenoic acid)、エルカ酸(eruric acid)、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン(レシチン)、ドデシルホスホコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトールリン酸、ホスファチジルイノシトール二リン酸、ホスファチジルイノシトール三リン酸、セラミドホスホリルコリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、およびこれらの何れかの組合せの塩より選択される。いくつかの実施態様において、拘束塩は、リノール酸塩である。いくつかの実施態様において、拘束塩は、オレイン酸塩である。
いくつかの実施態様は、配列番号1~9より選択される配列を含むペプチドの拘束塩であって、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩を提供する。いくつかの実施態様は、配列番号1を含むペプチドの拘束塩であって、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩を提供する。いくつかの実施態様において、塩は、直鎖脂肪酸である。
いくつかの実施態様は、0.001~0.05%の、上記および本明細書に記載のペプチドの拘束塩(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである);0.01~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;0.01~0.1%のチロキサポール、および塩化ナトリウムを含む、液体組成物であって、組成物のpHが6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約250~350mOsm/kgであり、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、液体組成物を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様は、0.001~0.05%の、上記および本明細書に記載のペプチドの拘束塩(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである);0.01~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;および塩化ナトリウを含む、液体組成物であって、組成物のpHが6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約250~350mOsm/kgであり、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、液体組成物を提供する。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩の量は、0.01%または0.005%であり(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである);緩衝液は0.2888%であり;DTA二ナトリウムは0.001%であり;チロキサポールは0.05%であり;組成物のpHは6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度は約250~350mOsm/kgであり;ペプチドは配列番号1を有するLacripepであり、所望により、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、緩衝液は、クエン酸緩衝液である。いくつかの実施態様において、クエン酸緩衝液は、0.0098%の無水クエン酸および0.279%のクエン酸ナトリウム二水和物を含む。いくつかの実施態様において、組成物のpHは、約6.5である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、280~320mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、300mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.4%~0.6%である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.5%である。いくつかの実施態様において、組成物は、0.04%のメチルパラベンをさらに含む。いくつかの実施態様において、組成物は、無菌である。
いくつかの実施態様は、0.005~0.05%の、上記および本明細書に記載のペプチドの拘束塩(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである)、ならびに下記: 0.1~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;0.01~0.1%のチロキサポール、および塩化ナトリウムの1つ以上を含む、局所組成物であって、組成物が液剤、ゲル剤または軟膏剤である、局所組成物を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩は、0.005%~0.01%の量で提供され、ここで、ペプチドの量が、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩は、涙液糖タンパク質またはその断片である。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩は、配列番号1~9のいずれか1つを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施態様において、ペプチドは、配列番号1からなる拘束Lacripepであり、所望により、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている。いくつかの実施態様において、上記または本明細書に記載の組成物は、ドライアイまたはシェーグレン症候群の1つ以上の症状または兆候を処置するのに用いるためのものである。
いくつかの実施態様は、複数の単回使用容器を含むキットであって、各容器が、上記または本明細書に記載の組成物を保持するためのベッセルを含む、キットを提供する。いくつかの実施態様において、容器は、約0.05mL~約1mLの組成物を含む。いくつかの実施態様において、容器は、ベッセルをシールするための取り外し可能なシールトップ、およびベッセルとシールトップを相互接続する首部分を含む。いくつかの実施態様において、取り外し可能なシールトップは、取り外されると、ベッセルを再シールできない。いくつかの実施態様において、容器は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの組合せを含む。
いくつかの実施態様は、1滴以上の上記または本明細書に記載の組成物を眼に局所適用することを含む投与方法を提供する。いくつかの実施態様において、投与は、上記または本明細書に記載のキットの単回使用容器から眼に組成物の液滴を局所適用することをさらに含む。
いくつかの実施態様は、ドライアイの処置のための上記または本明細書に記載の組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様は、シェーグレン症候群の1つ以上の症状または兆候の処置のための上記または本明細書に記載の組成物の使用を提供する。
いくつかの実施態様は、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含む、上記または本明細書に記載のペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用を提供する。ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、リン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せは、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレイド酸、α-リノレイド酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン(レシチン)、ドデシルホスホコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトールリン酸、ホスファチジルイノシトール二リン酸、ホスファチジルイノシトール三リン酸、セラミドホスホリルコリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、およびこれらの何れかの組合せの塩より選択される。いくつかの実施態様において、拘束塩は、リノール酸塩である。いくつかの実施態様において、拘束塩は、オレイン酸塩である。
いくつかの実施態様は、ペプチドが配列番号1からなり、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている、上記または本明細書に記載のペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用を提供する。ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.01%であり、ここで、ペプチドの量が、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである。ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.005%であり、ここで、ペプチドの量が、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非修飾の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである。ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、チロキサポールは、界面活性剤で置き換えられている。ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、界面活性剤は、DPCを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約0.1~10%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。
いくつかの実施態様において、ペプチド(またはペプチドの組合せ)は、有効性および/または送達を長期間にわたって維持しながら、長期保存を可能にするように、本願の組成物に拘束される。したがって、いくつかの実施態様において、これらの拘束ペプチド組成物、およびその医薬的に許容される塩は、再構成を必要とせずに非冷蔵温度で安定であり、0~40℃の範囲の温度を含む温度の範囲にわたって機能する。いくつかの実施態様において、これらの拘束ペプチド組成物、およびその医薬的に許容される塩はまた、非拘束ペプチド組成物と比較して、化学的および/または生物学的安定性、および/または付加的有効性の増加を提供する。
いくつかの実施態様は、配列番号1を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、iとi+3、iとi+4またはiとi+7の位置にて共有結合しており、および該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩を提供する。
いくつかの実施態様は、配列番号2を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が共有結合しており、該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩を提供する。
いくつかの実施態様において、iとi+3の位置における2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している。いくつかの実施態様において、iとi+4の位置における2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している。いくつかの実施態様において、iとi+7の位置における2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している。
いくつかの実施態様において、架橋部分を含む化合物は、式(I)
Figure 2022537383000002
で示される化合物を含む。
いくつかの実施態様において、各nは、独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。いくつかの実施態様において、各PGは、独立してBocまたはFmocである。いくつかの実施態様において、各R1は、独立して水素またはメチルである。
いくつかの実施態様において、各R2が、独立して:
Figure 2022537383000003
からなる群より選択される。
いくつかの実施態様において、各nは、独立して3、4、5、6または7である。いくつかの実施態様において、各PGは、Fmocである。いくつかの実施態様において、各R1は、水素である。いくつかの実施態様において、各R2は、
Figure 2022537383000004
である。
いくつかの実施態様は、配列番号1を有するペプチドを接触させることを含む、Lacripepを拘束する方法であって、ここで、少なくとも2つのアミノ酸が架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されているおり、酸化剤、遷移金属触媒またはオレフィンメタセシス触媒である試薬と接触させるものであり;架橋部分が各々アルケンまたはアジドおよびアルキレンであるとき、試薬は遷移金属触媒であり;架橋部分が各々スルフヒドリルであるとき、試薬は酸化剤であり;架橋部分が各々アルケンであるとき、試薬はオレフィンメタセシス触媒であり;そして、架橋部分が架橋しているとき、ペプチドの少なくとも90%はαヘリックス構造である、方法を提供する。
いくつかの実施態様は、約0.001%~0.1%(例えば0.01%または0.005%)の拘束ペプチド(または拘束ペプチドの組合せ)またはその医薬的に許容される塩、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージであり;約0.03%~3%(例えば0.2888%)の緩衝液;約0.0001%~0.01%(例えば0.001%)EDTA二ナトリウム;所望により、約0.005%~0.5%(例えば0.05%)の界面活性剤(例えば、チロキサポール、またはn-ドデシルホスホコリン(DPC))および塩化ナトリウムを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、組成物であって、組成物のpHが約6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約150~500mOsm/kgまたはそれ以上(例えば、250~350mOsm/kg)である、組成物を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、液体組成物である。液体組成物は、組合せ、混合物、液剤、ゲル組成物および軟膏剤を含むがこれらに限定されない。
いくつかの実施態様において、緩衝液は、リン酸緩衝生理食塩水である。いくつかの実施態様において、緩衝液は、クエン酸緩衝液である。いくつかの実施態様において、クエン酸緩衝液は、約0.001%~0.1%(例えば0.0098%)の無水クエン酸および約0.02%~2%(例えば0.279%)のクエン酸ナトリウム二水和物を含む。いくつかの実施態様において、組成物のpHは、約6.5である。
いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約280~約320mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約300mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.4%~0.6%(例えば約0.5%)である。
いくつかの実施態様において、組成物は、パラベン、例えばメチルパラベン(例えば0.04%以下)をさらに含む。別の実施態様において、パラベンまたは他の防腐剤は、含まれない。いくつかの実施態様において、組成物は、亜塩素酸ナトリウムをさらに含む。
いくつかの実施態様は、複数の無菌の単回使用容器を含むキットであって、各容器が組成物を保持するためのベッセルを含む、キットを提供する。いくつかの実施態様において、容器は、約0.03mL~約1mL(例えば、0.040mL、0.050mL、0.060mL、0.070mL、0.075mL、0.1mL、0.15mL、0.2mL、0.25mL、0.3mL、0.35mL、0.4mL、0.45mL、0.5mL、0.6mL、0.7mL、0.8mL、0.9mL)の組成物を含む。いくつかの実施態様において、容器は、単回使用、毎日の使用、毎週の使用、またはより長期間の使用、例えば滅菌ブロー・フィル・シール容器のためのものである。一実施態様において、1mL~30mLの容器を用いる。いくつかの実施態様において、容器は、スポイトボトルまたはゲル/軟膏チューブである。いくつかの実施態様において、容器は、ベッセルをシールするための取り外し可能なシールトップ、およびベッセルとシールトップを相互接続する首部分を含む。
いくつかの実施態様において、容器は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの組合せの1つ以上の材料から作られる。いくつかの実施態様において、容器の内側表面への組成物の付着を低減するガラス容器および表面が提供される。
いくつかの実施態様において、ペプチドは、LacripepTMの少なくとも2つのアミノ酸が置き換えまたは修飾されて、上記の架橋部分を含む、配列番号1を有する拘束LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩である。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、配列の少なくとも2つのアミノ酸が置き換えまたは修飾されて、上記の架橋部分を含む、配列番号2~9の群より選択される配列、または医薬的に許容される塩、またはその1つもしくは複数の断片である。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、配列番号1または配列番号2~9に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%または98%の配列相同性を有する。
いくつかの実施態様は、眼に組成物を、例えば単回使用容器からの無菌の液体点眼剤を局所適用することを含む投与方法を提供する。いくつかの実施態様は、眼に組成物を、例えば単回使用容器からの無菌の保存料無添加液体点眼剤を局所適用することを含む投与方法を提供する。
いくつかの実施態様は、ドライアイの処置のための本明細書に記載の組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様は、シェーグレン症候群の1つ以上の症状の処置のための本明細書に記載の組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、拘束LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩を含む。
いくつかの実施態様は、配列番号1を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が共有結合しており、該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩を提供する。いくつかの実施態様は、配列番号2を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が共有結合しており、該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩を提供する。いくつかの実施態様において、iとi+4の位置における2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している。いくつかの実施態様において、iとi+7の位置における2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している。いくつかの実施態様において、架橋部分を含む化合物は、式(I):
Figure 2022537383000005
[式中、各nが、独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;各PGが、独立してBocまたはFmocであり;各R1が、独立して水素またはメチルであり;および各R2が、独立して:
Figure 2022537383000006
からなる群より選択される]
で示される化合物を含む。いくつかの実施態様において、各nは、独立して3、4、5、6または7である。いくつかの実施態様において、各PGは、Fmocである。いくつかの実施態様において、各R1は、水素である。いくつかの実施態様において、各R2は、
Figure 2022537383000007
である。
いくつかの実施態様は、0.001~0.05%の、上記および本明細書に記載の拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである);0.01~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;0.01~0.1%のチロキサポール、および塩化ナトリウムを含む、液体組成物であって、組成物のpHが6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約250~350mOsm/kgであり、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、液体組成物を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様は、0.001~0.05%の、上記および本明細書に記載の拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである);0.01~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;および塩化ナトリウムを含む、液体組成物であって、組成物のpHが6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約250~350mOsm/kgであり、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、液体組成物を提供する。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量は、0.01%または0.005%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージであり;緩衝液は0.2888%であり;DTA二ナトリウムは0.001%であり;チロキサポールは0.05%であり;組成物のpHは6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度は約250~350mOsm/kgであり;ペプチドは、配列番号1を有する拘束Lacripepまたはその医薬的に許容される塩である。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、緩衝液は、クエン酸緩衝液である。いくつかの実施態様において、クエン酸緩衝液は、0.0098%の無水クエン酸および0.279%のクエン酸ナトリウム二水和物を含む。いくつかの実施態様において、組成物のpHは、約6.5である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、280~320mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、300mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.4%~0.6%である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.5%である。いくつかの実施態様において、組成物は、0.04%のメチルパラベンをさらに含む。
いくつかの実施態様は、0.005~0.05%の、上記または本明細書に記載の拘束ペプチド(ここで、ペプチドの量は、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである)、ならびに下記:0.1~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;0.01~0.1%のチロキサポール、および塩化ナトリウムの1つ以上を含む、局所組成物であって、組成物が液剤、ゲル剤または軟膏剤である、局所組成物を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドの量は、0.001~0.01%であり、ここで、ペプチドの量が、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、涙液糖タンパク質またはその断片である。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、アミノ酸の少なくとも2つが架橋部分を含む、配列番号1~9のいずれか1つを含む。いくつかの実施態様において、ペプチドは、拘束Lacripepである。いくつかの実施態様において、組成物は、無菌である。
いくつかの実施態様は、複数の単回使用容器を含むキットであって、各容器が、上記または本明細書に記載の組成物を保持するためのベッセルを含む、キットを提供する。いくつかの実施態様において、容器は、約0.05mL~約1mLの組成物を含む。いくつかの実施態様において、容器は、ベッセルをシールするための取り外し可能なシールトップ、およびベッセルとシールトップを相互接続する首部分を含む。いくつかの実施態様において、取り外し可能なシールトップは、取り外されると、ベッセルを再シールできない。いくつかの実施態様において、容器は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの組合せを含む。
いくつかの実施態様は、1滴以上の上記または本明細書に記載の組成物を眼に局所適用することを含む投与方法を提供する。いくつかの実施態様において、投与は、上記または本明細書に記載のキットの単回使用容器から眼に組成物の液滴を局所適用することをさらに含む。
いくつかの実施態様は、ドライアイの処置のための上記または本明細書に記載の組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様は、シェーグレン症候群の1つ以上の症状または兆候の処置のための上記または本明細書に記載の組成物の使用を提供する。
いくつかの実施態様は、配列番号1を有するペプチドを架橋試薬と接触させることを含む、Lacripepを拘束する方法であって:ここで、少なくとも2つのアミノ酸が架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、酸化剤および遷移金属触媒より選択される試薬を接触させるものであり;架橋部分が各々アルケンまたはアジドおよびアルキレンであるとき、試薬は遷移金属触媒であり;架橋部分が各々スルフヒドリルであるとき、試薬は酸化剤であり;架橋部分が各々アルケンであるとき、試薬はオレフィンメタセシス触媒であり;そして、架橋部分が架橋しているとき、ペプチドの少なくとも90%はαヘリックス構造である、方法を提供する。
いくつかの実施態様は、配列番号1の拘束形態からなり、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている、上記または本明細書に記載の拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用を提供する。拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.01%であり、ここで、ペプチドの量が、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである。拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.005%であり、ここで、ペプチドの量が、好ましくはペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した、重量/重量パーセンテージである。拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、チロキサポールは、界面活性剤で置き換えられている。拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用のいくつかの実施態様において、界面活性剤は、DPCを含むかまたはそれからなる。
いくつかの実施態様において、配列番号1~9より選択される配列を含むペプチドの拘束塩であって、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩を提供する。いくつかの実施態様において、配列番号1を含むペプチドの拘束塩であって、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩を提供する。いくつかの実施態様において、塩は、直鎖脂肪酸である。いくつかの実施態様において、配列番号1を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が共有結合しており、該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩を提供する。いくつかの実施態様において、配列番号2を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が共有結合しており、該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩を提供する。いくつかの実施態様において、iとi+4の位置における2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している。いくつかの実施態様において、iとi+7の位置における2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している。いくつかの実施態様において、架橋部分を含む化合物は、式(I):
Figure 2022537383000008
[式中、各nが、独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;各PGが、独立してBocまたはFmocであり;各R1が、独立して水素またはメチルであり;そして各R2が、独立して:
Figure 2022537383000009
からなる群より選択される]
で示される化合物を含む。いくつかの実施態様において、各nは、独立して3、4、5、6または7である。いくつかの実施態様において、各PGは、Fmocである。いくつかの実施態様において、各R1は、水素である。いくつかの実施態様において、各R2は、
Figure 2022537383000010
である。いくつかの実施態様において、0.00001~0.05%または0.0001~0.05%の、上記実施態様のいずれかのペプチドの拘束塩または拘束ペプチド(ここで、ペプチドの量は、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである);0.01~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;および塩化ナトリウムを含む、液体組成物であって、組成物のpHが6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約150~350mOsm/kgであり、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、液体組成物を提供する。いくつかの実施態様において、0.00001~0.05%の、上記実施態様のいずれかのペプチドの拘束塩または拘束ペプチド(ここで、ペプチドの量は、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである)、ならびに下記: 0.1~0.6%の緩衝液;0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;および塩化ナトリウムの1つ以上を含む、局所組成物であって、組成物が液剤、ゲル剤または軟膏剤である、局所組成物を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、0.01~0.1%のチロキサポールをさらに含む。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩または拘束ペプチドの量は、0.01%、0.005%、0.001%、0.0001%または0.00001%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージであり;緩衝液は0.2888%であり;DTA二ナトリウムは0.001%であり;チロキサポールは0.05%であり;組成物のpHは6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度は約150~350mOsm/kgであり;ペプチドは配列番号1を有するLacripepであり、所望により、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている。いくつかの実施態様において、緩衝液は、クエン酸緩衝液である。いくつかの実施態様において、クエン酸緩衝液は、0.0098%の無水クエン酸および0.279%のクエン酸ナトリウム二水和物を含む。いくつかの実施態様において、組成物のpHは、約6.5である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、150~250mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約200mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.4%~0.6%である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、0.5%である。いくつかの実施態様において、組成物は、0.04%のメチルパラベンをさらに含む。いくつかの実施態様において、組成物は、無菌である。いくつかの実施態様において、ペプチドは、配列番号1からなる拘束LacripepまたはLacripepの拘束塩であり、ここで、所望により、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている。いくつかの実施態様において、組成物は、ドライアイまたはシェーグレン症候群の1つ以上の症状または兆候を処置するのに用いるためのものである。いくつかの実施態様において、複数の単回使用容器を含むキットであって、各容器が上記実施態様のいずれか組成物を保持するためのベッセルを含む、キットを提供する。いくつかの実施態様において、容器は、約0.05mL~約1mLの組成物を含む。いくつかの実施態様において、容器は、ベッセルをシールするための取り外し可能なシールトップ、およびベッセルとシールトップを相互接続する首部分を含む。いくつかの実施態様において、取り外し可能なシールトップは、取り外されると、ベッセルを再シールできない。いくつかの実施態様において、容器は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの組合せを含む。いくつかの実施態様において、1滴以上の上記実施態様のいずれかの組成物を局所適用することを含む投与方法を提供する。いくつかの実施態様において、投与は、上記実施態様のいずれかのキットの単回使用容器から眼に組成物の液滴を局所適用することをさらに含む。いくつかの実施態様において、ドライアイの処置のための上記実施態様のいずれかの組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様において、シェーグレン症候群の1つ以上の症状または兆候の処置のための上記実施態様のいずれかの組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様において、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含む。いくつかの実施態様において、リン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せは、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレイド酸、α-リノレイド酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン(レシチン)、ドデシルホスホコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトールリン酸、ホスファチジルイノシトール二リン酸、ホスファチジルイノシトール三リン酸、セラミドホスホリルコリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、およびこれらの何れかの組合せの塩より選択される。いくつかの実施態様において、拘束塩は、リノール酸塩である。いくつかの実施態様において、拘束塩は、オレイン酸塩である。いくつかの実施態様において、配列番号1を有するペプチドを架橋試薬と接触させることを含む、Lacripepを拘束する方法であって、ここで、少なくとも2つのアミノ酸が架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、酸化剤および遷移金属触媒より選択される試薬を接触させるものであり;架橋部分が各々アルケンまたはアジドおよびアルキレンであるとき、試薬は遷移金属触媒であり;架橋部分が各々スルフヒドリルであるとき、試薬は酸化剤であり;そして、架橋部分が架橋しているとき、ペプチドの少なくとも90%はαヘリックス構造である、方法を提供する。いくつかの実施態様において、ペプチドは、配列番号1からなり、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている。いくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.01%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである。いくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.005%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである。いくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.0001%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである。いくつかの実施態様において、ペプチドの量は、約0.00001%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである。いくつかの実施態様において、チロキサポールは、界面活性剤で置き換えられている。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、DPCを含むかまたはそれからなる。いくつかの実施態様において、上記実施態様のいずれかの拘束ペプチド、ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用は、溶媒をさらに含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約0.1~約10%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。
ペプチドの拘束塩の実施態様のCDスペクトル結果を示す。
更なるペプチドの拘束塩のCDスペクトル結果を示す。
10mM DPCの存在下におけるステープルlacripepペプチドの実施態様のCDスペクトルの結果を示す。
10mM DPCの不存在下におけるステープルlacripepペプチドの実施態様のCDスペクトルの結果を示す。
DPCの存在下におけるシステインジスルフィド架橋lacripepペプチドの実施態様のCDスペクトルの結果を示す。
10mM DPCの不存在下におけるシステインジスルフィド架橋lacripepペプチドの実施態様のCDスペクトルの結果を示す。
本願に記載のペプチドは、溶液中でランダムコイルを形成し得るが、特定の条件下ではα-ヘリックス構造であり得る。ランダムコイルを減少させ、LacripepTMおよび本願に記載の他のペプチドのヘリックス構造の特徴を増強するために、本願のいくつかの実施態様は、ペプチドの拘束塩を記載し、本願のいくつかの実施態様は、拘束ペプチドおよびその医薬的に許容される塩を記載する。
LacripepTMまたは本明細書に記載されている他のペプチドのヘリックス構造内の残基の同定は、ヘリカルホイールにおけるそれらの配列の表現によって支援され得る。例えば、LacripepTMのヘリカルホイールを以下に示す。
Figure 2022537383000011
この表現は、親油性または疎水性残基と親水性残基がペプチドの2つの別々の面に分離され、残基i、i+3、i+4およびi+7を、共有結合するか、または自己会合安定化塩により形成される親油性または疎水性表面との会合によって立体構造的に安定化されるのに十分な距離に配置する、LacripepTM配列の両親媒特性を示している。空間に近接しているアミノ酸側鎖のあらゆる組を化学的に結合してヘリックスのターンを安定化できるが、ヘリックスの親油性/疎水性または親水性の面に沿って接続し、2つの面の間では接続しないことが有利な場合がある。
LacripepTMおよび本願に記載の他のペプチドのヘリックス構造を安定化することは、ドライアイの処置における生物学的効力の改善、涙液、眼表面および眼周囲組織における薬物動態学的寿命の改善、および製剤中の化学的安定性の向上の1つ以上を含む利益を提供し得る。
以下は、本明細書で用いる用語の例示的な定義である。他に明確に断らない限り、すべての本明細書で用いられる技術的および科学的用語は、本明細書全体に照らして当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で参照されるすべての特許、出願、公開された出願および他の刊行物は、他に断らない限り、出典明示によりその全体として本明細書の一部とする。
本明細書で用いる用語「約」は、言及する分量、値、数、頻度、パーセンテージ、量または重量に対して±10%変動する分量、値、数、頻度、パーセンテージ、量または重量を指す。
他に断らない限り、パーセンテージ(%)の値が本願において用いられる場合、値は、重量/重量パーセントの値を指す。本明細書に記載のペプチド、拘束ペプチド、ペプチドの拘束塩、およびその医薬的に許容される塩のパーセンテージ(%w/w)値について、パーセンテージ(%w/w)は、非修飾または非拘束ペプチドの遊離塩基形態のモル重量を用いて計算される。したがって、本明細書のいくつかの実施態様の場合のように、溶液中のペプチドの同じモル濃度が所望である場合、ペプチドの塩形態および/または修飾形態を用いるとき、パーセンテージ(%w/w)を調節する必要がある。
例えば、本明細書に記載のLacripepTMの拘束塩形態は、LacripepTMの遊離塩基より大きい分子量を有し、それ故に、0.01%(w/w)の遊離塩基LacripepTMを含有する組成物と同じモル濃度のLacripepTMを有するためには0.01%(w/w)を超える量で用いられることが必要である。遊離塩基LacripepTMと比較したLacripepTMのテトラ脂肪酸塩形態の分子量の非限定的な例を、下記表に記載する。
Figure 2022537383000012
本明細書で用いる用語「等張化剤」は、組成物のオスモル濃度を変えるのが主な目的である物質を含む。適切な等張化剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、単糖、例えばデキストロース、フルクトース、ガラクトース、および/または単純なポリオール、例えば糖アルコールであるマンニトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール、イソマルチトール、マルチトール、加水分解水添デンプン、グリセリン、およびこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。
本明細書で用いる用語「安定化剤」は、ペプチドとの化学反応を阻害する物質を含む。安定化剤は、例えば、抗酸化剤、例えばピロ亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、およびこれらの組合せを含み得る。
本明細書で用いる用語「界面活性剤」は、両親媒性分子を含み、疎水性基(尾部)と親水性基(頭部)の両方を含むことを意味する。したがって、界面活性剤は、水不溶性(または油溶性)構成要素および水溶性構成要素の両方を含む。本明細書で用いられる界面活性剤は、洗剤(detergent)、湿潤剤、乳化剤、発泡剤、または分散剤であり得る。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩または拘束ポリペプチドは、界面活性剤として作用し得る。
本明細書で用いる用語「キレート剤」は、金属イオンと2つ以上の結合を形成し得る化合物、すなわち多座配位子を含む。キレート剤は、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、エチレンジアミン、アミノ酸、例えばグルタミン酸およびヒスチジン、有機二酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸など、および前述の医薬的に許容される塩を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、キレート剤は、EDTAまたはその医薬的に許容される塩である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩または拘束ポリペプチド、またはその医薬的に許容される塩は、キレート剤として作用し得る。
本明細書で用いる用語「増粘剤」は、組成物の粘度(センチポアズ、またはCp)に影響を及ぼす物質を含む。増粘剤の例は、多糖、例えばヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、デキストラン、セルロースファミリーの様々なポリマー(およびその誘導体)、ビニルポリマー、およびアクリル酸ポリマーを含むが、これらに限定されない。増粘剤の非限定的な例は、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、およびポリアクリル酸(PAA)を含む。
本明細書で用いる用語「眼科的に許容される」は、眼組織に適合する、すなわち眼組織と接触したときに重大なまたは過度の有害な作用を引き起こさない物質を含む。
本明細書で用いる用語「安定な」、「安定性」または「安定化された」は、ポリペプチドの一次、二次および/または三次構造を向上させるが、ポリペプチドと共有結合または塩を形成しない生成物および組成物を含む。いくつかの実施態様において、安定化された組成物は、所与の時間後に、許容されるパーセンテージのペプチド分解物、または凝集物、生成物を有し得る。これらのペプチド分解生成物は、例えば、ペプチドの酸化および/または加水分解の結果であり得る。
本明細書で用いる用語「ペプチド」、「ポリペプチド」および「タンパク質」は、相互交換可能に用いられる。文脈からそうでないことが明確でない限り、記される用語は、ペプチド結合により連結した少なくとも2つ以上のアミノ酸を有するポリマーを含む。したがって、当該用語は、オリゴペプチド、類似体、誘導体、アセチル化誘導体、グリコシル化誘導体、ペグか誘導体などを含む。
本明細書で用いる用語「拘束ペプチド(constrained peptide)」、「拘束ポリペプチド(constrained polypeptide)」および「拘束タンパク質(constrained protein)」は、相互交換可能に用いられ、天然および/または非天然アミノ酸を有するポリマーであって、少なくとも2つのアミノ酸は、反応を受けて、ポリマー(例えばペプチド)のヘリックス構造、好ましくはαヘリックスを促進する、ペプチド骨格(以下、「架橋部分」)に加えてアミノ酸間で共有結合を形成する(「架橋結合」になる)ことができる部分を含む、ポリマーを含む。いくつかの実施態様において、共有結合は、炭素-炭素結合、炭素-窒素結合、炭素-酸素結合、アミド結合、ジスルフィド結合または環付加を含む。架橋部分が架橋しているとき、すなわち、反応を受けて、ヘリックス構造を促進する共有結合を形成するとき、この架橋は、ペプチドまたはペプチドの組合せを構想すると称する。
用語「拘束塩(constraining salt)」、または「拘束塩(constrained salt)」は、自己会合して、ペプチド、ポリマーまたはポリペプチドのヘリックス構造、好ましくはαヘリックス構造を促進する、塩、好ましくは医薬的に許容される塩を指す。拘束塩は、自己会合して、ミセルまたは脂質二重層を形成する化合物を含む。拘束塩の例は、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸、リン脂質およびこれらの何れかの組合せの塩を含むがこれらに限定されない。拘束塩の非限定的な例は、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレイド酸、α-リノレイド酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン(レシチン)、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトールリン酸、ホスファチジルイノシトール二リン酸、ホスファチジルイノシトール三リン酸、セラミドホスホリルコリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、およびこれらの何れかの組合せの塩を含む。いくつかの実施態様において、拘束塩は、この塩のヘリックス構造と一致する、円二色性分析において220~230nmの範囲で強いシグナルを有する、リノール酸塩である。いくつかの実施態様において、拘束塩は、オレイン酸塩である。いくつかの実施態様において、拘束塩は、両親媒性ヘリックスの親油性面または疎水性面と会合し、これによりヘリックス構造を安定化させる。いくつかの実施態様において、拘束塩は、ペプチドにおけるアミノ酸間で塩橋を形成しない。いくつかの実施態様において、拘束塩は、ドデシルホスホコリン塩である。いくつかの実施態様において、拘束塩は、塩の混合物である。
用語「アミノ酸」は、アミノ基とカルボキシル基の両方を含有する分子を指す。アミノ酸は、α-アミノ酸およびβ-アミノ酸を含む。いくつかの実施態様において、アミノ酸は、αアミノ酸である。いくつかの実施態様において、アミノ酸は、天然アミノ酸である。いくつかの実施態様において、アミノ酸は、非天然アミノ酸である。いくつかの実施態様において、非天然アミノ酸は、(D)アミノ酸またはa(L)アミノ酸を含む。いくつかの実施態様において、非天然アミノ酸は、式(I)で示される化合物を含む。
Figure 2022537383000013
いくつかの実施態様において、各nは、独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。いくつかの実施態様において、PGは、適切なアミノ保護基である。いくつかの実施態様において、各R1は、独立して水素またはメチルである。いくつかの実施態様において、各R2が、独立して:
Figure 2022537383000014
からなる群より選択される。
用語「医薬的に許容される塩」は、それが投与される生物体に著しい刺激を引き起こさず、化合物の生物学的な活性および特性を抑止しないまたは実質的に低下させない化合物の塩を含む。いくつかの実施態様において、化合物の塩は、化合物の生物学的な活性および特性を向上させ得る。他の実施態様において、塩は、化合物の構造的完全性または化学的安定性をさらに向上させ得る。いくつかの実施態様において、塩は、化合物の酸付加塩である。医薬塩は、化合物を、無機酸、例えばハロゲン化水素酸(例えば、塩酸または臭化水素酸)、硫酸、硝酸、またはリン酸と反応させることにより得られることができる。医薬塩はまた、化合物を、有機酸、例えば脂肪族または芳香族カルボキシル酸またはスルホン酸、例えばギ酸、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸またはナフタレンスルホン酸と反応させることにより得られることができる。医薬塩はまた、化合物を、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウム塩またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩またはマグネシウム塩などの塩を形成する塩基、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C1-C7アルキルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンなどの有機塩基の塩、ならびにアルギニンおよびリシンなどのアミノ酸との塩と反応させることにより得られることができる。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、酢酸塩である。
いくつかの実施態様において、ペプチド、例えば拘束ペプチドは、固相ペプチド合成を用いて合成される(すなわち、ペプチドは、樹脂上で合成され、その後樹脂から切断される)。いくつかの実施態様において、ペプチドは、樹脂に付着している間拘束される。いくつかの実施態様において、ペプチドは、樹脂から切断した後に拘束される。
本明細書に用いる用語「樹脂」は、固相ペプチド合成に有用な樹脂である。固相ペプチド合成は周知な合成技術であり;一般的にAtherton, E., Sheppard, R. C. Solid Phase Peptide Synthesis: A Practical Approach, IRL Press, Oxford, England, 1989, and Stewart J. M., Young, J. D. Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd edition, Pierce Chemical Company, Rockford, 1984参照。拘束ペプチドを合成するのに適し得る例示的な樹脂は、を含むがこれらに限定されない:
(1)アルケニル樹脂(例えば、REM樹脂、ビニルスルホンポリマー結合樹脂、ビニル-ポリスチレン樹脂);
(2)アミン官能基化樹脂(例えば、アミジン樹脂、N-(4-ベンジルオキシベンジル)ヒドロキシルアミンポリマー結合、(アミノメチル)ポリスチレン、ポリマー結合(R)-(+)-a-メチルベンジルアミン、2-クロロトリチルKnorr樹脂、2-N-Fmoc-アミノ-ジベンゾシクロヘプタ-1,4-ジエン、ポリマー結合樹脂、4-[4-(1-Fmoc-アミノエチル)-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ]ブチルアミドメチル-ポリスチレン樹脂、4-ベンジルオキシベンジルアミン、ポリマー結合、4-カルボキシベンゼンスルホンアミド、ポリマー結合、ビス(tert-ブトキシカルボニル)チオシュードウレア、ポリマー結合、ジメチルアミノメチル-ポリスチレン、Fmoc-3-アミノ-3-(2-ニトロフェニル)プロピオン酸、ポリマー結合、N-メチルアミノメチル化ポリスチレン、PAL樹脂、Sieberアミド樹脂、tert-ブチルN-(2-メルカプトエチル)カルバメート、ポリマー結合、トリフェニルクロロメタン-4-カルボキサミドポリマー結合);
(3)ベンズヒドロキシルアミン(BHA)樹脂(例えば、2-クロロベンズヒドリルクロリド、ポリマー結合、HMPB-ベンズヒドロキシルアミンポリマー結合、4-メチルベンズヒドリル、ポリマー結合、ベンズヒドリルクロリド、ポリマー結合、ベンズヒドロキシルアミンポリマー結合);
(4)Br官能基化樹脂(例えば、4-(ベンジルオキシ)臭化ベンジルポリマー結合、4-ブロモポリスチレン、臭素化PPOA樹脂、臭素化Wang樹脂、ブロモアセタール、ポリマー結合、ブロモポリスチレン、HypoGel(登録商標)200 Br、ペプチド合成のためのポリスチレンA-Br、臭化セレン、ポリマー結合、TentaGel HL-Br、TentaGel MB-Br、TentaGel S-Br、TentaGel S-Br);
(5)クロロメチル樹脂(例えば、5-[4-(クロロメチル)フェニル]ペンチル]スチレン、ポリマー結合、4-(ベンジルオキシ)ベンジルクロリドポリマー結合、4-メトキシベンズヒドリルクロリド、ポリマー結合);
(6)CHO官能基化樹脂(例えば、(4-ホルミル-3-メトキシフェノキシメチル)ポリスチレン、(4-ホルミル-3-メトキシフェノキシメチル)ポリスチレン、3-ベンジルオキシベンズアルデヒド、ポリマー結合、4-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒド、ポリマー結合、ホルミルポリスチレン、HypoGel(登録商標)200 CHO、インドール樹脂、ポリスチレン A-CH(OEt)2、TentaGel HL-CH(OEt)2);
(7)Cl官能基化樹脂(例えば、ベンゾイルクロリドポリマー結合、(クロロメチル)ポリスチレン、メリフィールド樹脂);
(8)CO2H官能基化樹脂(例えば、カルボキシエチルポリスチレン、HypoGel(登録商標)200 COOH、ポリスチレンAM-COOH、TentaGel HL-COOH、TentaGel MB-COOH、TentaGel S-COOH);
(9)Hypo-Gel樹脂(例えば、HypoGel(登録商標)200 FMP、HypoGel(登録商標)200 PHB、HypoGel(登録商標)200 Trt-OH、HypoGel(登録商標)200 HMB);
(10)I官能基化樹脂(例えば、4-ヨードフェノール、ポリマー結合、ヨードポリスチレン);Janda-JelsTM(JandaJela-Rinkアミド、JandaJel-NH2、JandaJel-Cl、JandaJel-4-メルカプトフェノール、JandaJel-OH、JandaJel-1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド、JandaJel-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-2H-ピリミド-[1,2-a]ピリミジン、JandaJel-モルホリン、JandaJel-ポリピリジン、JandaJel-トリフェニルホスフィン、JandaJel-Wang);
(11)MBHA樹脂(3[4'-(ヒドロキシメチル)フェノキシ]プロピオン酸-4-メチルベンズヒドロキシルアミン樹脂、4-(ヒドロキシメチル)フェノキシ酢酸ポリマーのMBHA樹脂との結合、HMBA-4-メチルベンズヒドロキシルアミンポリマー結合、4-メチルベンズヒドロキシルアミンヒドロクロリドポリマー結合容量(アミン));
(12)NH2官能基化樹脂((アミノメチル)ポリスチレン、(アミノメチル)ポリスチレン、HypoGel(登録商標)200 NH2、ポリスチレンAM-NH2、2-アミノエチル化ポリスチレンマイクロスフェア、2-ブロモエチル化ポリスチロールマイクロスフェア、2-ヒドロキシエチル化ポリスチロールマイクロスフェア、TentaGel HL-NH2、Tentagel M Br、Tentagel M NH2、Tentagel M OH、TentaGel MB-NH2、TentaGel S-NH2、TentaGel S-NH2);
(13)OH官能基化樹脂(例えば、4-ヒドロキシメチル安息香酸、ポリマー結合、ヒドロキシメチル樹脂、OH官能基化Wang樹脂);
(14)オキシム樹脂(例えば、4-クロロベンゾフェノンオキシムポリマー結合、ベンゾフェノンオキシムポリマー結合、4-メトキシベンゾフェノンオキシムポリマー結合);
(15)PEG樹脂(例えば、エチレングリコールポリマー結合);
(16)Boc-/Blzペプチド合成樹脂(例えば、Boc-Lys(Boc)-Lys[Boc-Lys(Boc)]-Cys(Acm)-b-Ala-O-PAM樹脂、Boc-Lys(Fmoc)-Lys[Boc-Lys(Fmoc)]-b-Ala-O-Pam樹脂、Boc-Lys(Boc)-Lys[Boc-Lys(Boc)]-Lys{Boc-Lys(Boc)-Lys[Boc-Lys(Boc)]}-b-Ala-O-PAM樹脂、Boc-Lys(Fmoc)-Lys[Boc-Lys(Fmoc)]-Lys{Boc-Lys(Fmoc)-Lys[Boc-Lys(Fmoc)]}-b-Ala-O-PAM樹脂、Boc-Lys(Boc)-Lys[Boc-Lys(Boc)]-Lys{Boc-Lys(Boc)-Lys[Boc-Lys(Boc)]}-Cys(Acm)-b-Ala-O-PAM樹脂、充填済PAM樹脂);
(17)Fmoc-/t-Buペプチド合成樹脂(例えば、Fmoc-Lys(Fmoc)-Lys[Fmoc-Lys(Fmoc)]-b-Ala-O-Wang樹脂、Fmoc-Lys(Fmoc)-Lys[Fmoc-Lys(Fmoc)]-Lys{Fmoc-Lys(Fmoc)-Lys[Fmoc-Lys(Fmoc)]}-b-Ala-O-Wang樹脂、充填済TentaGel(登録商標)S-トリチル樹脂、充填済TentaGel(登録商標)樹脂、充填済トリチル樹脂、充填済Wang樹脂、アミノアルコールとのトリチル樹脂充填済);
(18)チオール官能基化樹脂(例えば、HypoGel(登録商標)200 S-Trt、ポリスチレンAM-S-トリチル、TentaGel HL-S-トリチル、TentaGel MB-S-トリチル、TentaGel S-S-トリチル);および
(19)Wang樹脂(例えば、Fmoc-Ala-Wang樹脂、Fmoc-Arg(Pbf)-Wang樹脂、Fmoc-Arg(Pmc)-Wang樹脂、Fmoc-Asn(Trt)-Wang樹脂、Fmoc-Asp(OtBu)-Wang樹脂、Fmoc-Cys(Acm)-Wang樹脂、Fmoc-Cys(StBu)-Wang樹脂、Fmoc-Cys(Trt)Wang樹脂、Fmoc-Gln(Trt)-Wang樹脂、Fmoc-Glu(OtBu)-Wang樹脂、Fmoc-Gly-Wang樹脂、Fmoc-H is(Trt)-Wang樹脂、Fmoc-Ile-Wang樹脂、Fmoc-Leu-Wang樹脂、Fmoc-Lys(Boc)-Wang樹脂、Fmoc-Met-Wang樹脂、Fmoc-D-Met-Wang樹脂、Fmoc-Phe-Wang樹脂、Fmoc-Pro-Wang樹脂、Fmoc-Ser(tBu)-Wang樹脂、Fmoc-Ser(Trt)-Wang樹脂、Fmoc-Thr(tBu)-Wang樹脂、Fmoc-Trp(Boc)Wang樹脂、Fmoc-Trp-Wang樹脂、Fmoc-Tyr(tBu)-Wang樹脂、Fmoc-Val-Wang樹脂)。
本明細書で用いる「適切なアミノ保護基」は、当該技術分野で周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999(この全体を出典明示により本明細書の一部とする)に詳細に記載されているものを含む。適切なアミノ保護基は、メチルカルバメート、エチルカルバメート、9-フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9-(2-スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9-(2,7-ジブロモ)フルオレニルメチルカルバメート、2,7-ジ-t-ブチル-[9-(10,10-ジオキソ-10,10,10,10-テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバメート(DBD-Tmoc)、4-メトキシフェナシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2-トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2-フェニルエチルカルバメート(hZ)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1-ジメチル-2-ハロエチルカルバメート、1,1-ジメチル-2,2-ジブロモエチルカルバメート(DB-t-BOC)、1,1-ジメチル-2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1-メチル-1-(4-ビフェニリル)エチルカルバメート(Bpoc)、1-(3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-1-メチルエチルカルバメート(t-Bumeoc)、2-(2'-および4'-ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2-(N,N-ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、t-ブチルカルバメート(BOC)、1-アダマンチルカルバメート(Adoc)、ビニルカルバメート(Voc)、アリルカルバメート(Alloc)、1-イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、シンナミルカルバメート(Coc)、4-ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8-キノリルカルバメート、N-ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、ベンジルカルバメート(Cbz)、p-メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p-ニトベンジルカルバメート、p-ブロモベンジルカルバメート、p-クロロベンジルカルバメート、2,4-ジクロロベンジルカルバメート、4-メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9-アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2-メチルチオエチルカルバメート、2-メチルスルホニルエチルカルバメート、2-(p-トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2-(1,3-ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4-メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4-ジメチルチオフェニルカルバメート(Bmpc)、2-ホスホニオエチルカルバメート(Peoc)、2-トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメート(Ppoc)、1,1-ジメチル-2-シアノエチルカルバメート、m-クロロ-p-アシルオキシベンジルカルバメート、p-(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメート、5-ベンゾイソオキサゾリルメチルカルバメート、2-(トリフルオロメチル)6クロモニルメチルカルバメート(Tcroc)、m-ニトロフェニルカルバメート、3,5-ジメトキシベンジルカルバメート、o-ニトロベンジルカルバメート、3,4-ジメトキシ-6-ニトロベンジルカルバメート、フェニル(o-ニトロフェニル)メチルカルバメート、フェノチアジニル-(10)-カルボニル誘導体、N'-p-トルエンスルホニルアミノカルボニル誘導体、N'-フェニルアミノチオカルボニル誘導体、t-アミルカルバメート、S-ベンジル チオカルバメート、p-シアノベンジルカルバメート、シクロブチルカルバメート、シクロヘキシルカルバメート、シクロペンチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、p-デシルオキシベンジルカルバメート、2,2-ジメトキシカルボニルビニルカルバメート、o-(N,N-ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1-ジメチル-3-(N,N-ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1-ジメチルプロピニルカルバメート、ジ(2-ピリジル)メチルカルバメート、2-フラニルメチルカルバメート、2-ヨードエチルカルバメート、イソボルニルカルバメート、イソブチルカルバメート、イソニコチニルカルバメート、p-(p'-メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1-メチルシクロブチルカルバメート、1-メチルシクロヘキシルカルバメート、1-メチル-1-シクロプロピルメチルカルバメート、1-メチル-1-(3,5-ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-1-(p-フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-1-フェニルエチルカルバメート、1-メチル-1-(4-ピリジル)エチルカルバメート、フェニルカルバメート、p-(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6-トリ-t-ブチルフェニルカルバメート、4-(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、2,4,6-トリメチルベンジルカルバメート、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3-フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3-ピリジルカルボキサミド、N-ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p-フェニルベンズアミド、o-ニトフェニルアセトアミド、o-ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N'-ジチオベンジルオキシカルボニルアミノ)アセトアミド、3-(p-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3-(o-ニトロフェニル)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4-クロロブタンアミド、3-メチル-3-ニトロブタンアミド、o-ニトロシンアミド、N-アセチルメチオニン誘導体、o-ニトロベンズアミド、o-(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミド、4,5-ジフェニル-3-オキサゾリン-2-オン、N-フタルイミド、N-ジチアスクシンイミド(Dts)、N-2,3-ジフェニルマレイミド、N-2,5-ジメチルピロール、N-1,1,4,4-テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加物(STABASE)、5-置換1,3-ジメチル-1,3,5-トリアザシクロヘキサン-2-オン、5-置換1,3-ジベンジル-1,3,5-トリアザシクロヘキサン-2-オン、1-置換3,5-ジニトロ-4-ピリドン、N-メチルアミン、N-アリルアミン、N-[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N-3-アセトキシプロピルアミン、N-(1-イソプロピル-4-ニトロ-2-オキソ-3-ピロリン-3-イル)アミン、第4級アンモニウム塩、N-ベンジルアミン、N-ジ(4-メトキシフェニル)メチルアミン、N-5-ジベンゾスベリルアミン、N-トリフェニルメチルアミン(Tr)、N-[(4-メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N-9-フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N-2,7-ジクロロ-9-フルオレニルメチレンアミン、N-フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N-2-ピコリルアミノN'-オキシド、N-1,1-ジメチルチオメチレンアミン、N-ベンジリデンアミン、N-p-メトキシベンジリデンアミン、N-ジフェニルメチレンアミン、N-[(2-ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N-(N',N'-ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N'-イソプロピリデンジアミン、N-p-ニトロベンジリデンアミン、N-サリチリデンアミン、N-5-クロロサリチリデンアミン、N-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N-シクロヘキシリデンアミン、N-(5,5-ジメチル-3-オキソ-1-シクロヘキセニパミン、N-ボラン誘導体、N-ジフェニルボリン酸誘導体、N-[フェニル(ペンタカルボニルクロム-またはタングステン)カルボニル]アミン、N-銅キレート、N-亜鉛キレート、N-ニトロアミン、N-ニトロソアミン、アミンN-オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホルアミデート、ジベンジルホスホルアミデート、ジフェニルホスホルアミデート、ベンゼンスルフェンアミド、o-ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4-ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2-ニトロ-4-メトキシ ベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、3-ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)、p-トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6,-トリメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6-トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6-ジメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6-テトラメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6-トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6-ジメトキシ-4-メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β-トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9-アントラセンスルホンアミド、4-(4',8'-ジメトキシ ナフチルメチルベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチル スルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミドを含む。
本明細書で用いる「適切なカルボン酸保護基」または「保護カルボン酸」は、当該技術分野で周知であり、Greene(1999)に詳細に記載されているものを含む。適切に保護されたカルボン酸の例は、シリル-、アルキル-、アルケニル-、アリール-、およびアリールアルキル保護カルボン酸をさらに含むがこれらに限定されない。適切なシリル基の例は、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリイソプロピルシリルなどを含む。適切なアルキル基の例は、メチル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、トリチル、t-ブチル、テトラヒドロピラン-2-イルを含む。適切なアルケニル基の例は、アリルを含む。適切なアリール基の例は、所望により置換したフェニル、ビフェニル、またはナフチルを含む。適切なアリールアルキル基の例は、所望により置換したベンジル(例えば、p-メトキシベンジル(MPM)、3,4-ジメトキシベンジル、O-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル)、および2-および4-ピコリルを含む。
「適切なヒドロキシル 保護基」は、当該技術分野で周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999(この全体を出典明示により本明細書の一部とする)に詳細に記載されているものを含む。適切なヒドロキシル保護基は、メチル、メトキシルメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t-ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p-メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4-メトキシフェノキシ)メチル(p-AOM)、グアヤコルメチル(GUM)、t-ブトキシメチル、4-ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2-メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、ビス(2-クロロエトキシ)メチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3-ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1-メトキシシクロヘキシル、4-メトキシテトラ ヒドロピラニル(MTHP)、4-メトキシテトラヒドロチオピラニル、4-メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S-ジオキシド、1-[(2-クロロ-4-メチル)フェニル]-4-メトキシピペリジン-4-イル(CTMP)、1,4-ジオキサン-2-イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロ-7,8,8-トリメチル-4,7-メタノベンゾフラン-2-イル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、1-メチル-1-メトキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、2-(フェニルセレニル)エチル、t-ブチル、アリル、p-クロロフェニル、p-メトキシフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、o-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル、p-フェニルベンジル、2-ピコリル、4-ピコリル、3-メチル-2-ピコリルN-オキシド、ジフェニルメチル、p,p'-ジニトロベンズヒドリル、5-ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、a-ナフチルジフェニルメチル、p-メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p-メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p-メトキシフェニル)メチル、4-(4'-ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4',4''-トリス(4,5-ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4',4''-トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4',4''-トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3-(イミダゾール-1-イル)ビス(4',4''-ジメトキシフェニル)メチル、1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-1'-ピレニルメチル、9-アントリル、9-(9-フェニル)キサンテニル、9-(9-フェニル-10-オキソ)アントリル、1,3-ベンゾジチオラン-2-イル、ベンズイソチアゾリル S,S-ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ-p-キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t-ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ホルメート、ベンゾイルホルメート、アセテート、クロロアセテート、ジクロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、フェノキシアセテート、p-クロロフェノキシアセテート、3-フェニルプロピオネート、4-オキソペンタノエート(レブリネート)、4,4-(エチレンジチオ)ペンタノエート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロエート、アダマントエート、クロトネート、4-メトキシクロトネート、ベンゾエート、p-フェニルベンゾエート、2,4,6-トリメチルベンゾエート(メシトエート)、アルキルメチルカーボネート、9-フルオレニルメチルカーボネート(Fmoc)、アルキルエチルカーボネート、アルキル2,2,2-トリクロロエチルカーボネート(Troc)、2-(トリメチルシリル)エチルカーボネート(TMSEC)、2-(フェニルスルホニル)エチルカーボネート(Psec)、2-(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボネート(Peoc)、アルキルイソブチルカーボネート、アルキルビニルカーボネート アルキルアリルカーボネート、アルキルp-ニトロフェニルカーボネート、アルキルベンジルカーボネート、アルキルp-メトキシベンジルカーボネート、アルキル3,4-ジメトキシベンジルカーボネート、アルキルo-ニトロベンジルカーボネート、アルキルp-ニトロベンジルカーボネート、アルキルS-ベンジル チオカーボネート、4-エトキシ-1-ナフチルカーボネート、メチルジチオカーボネート、2-ヨードベンゾエート、4-アジドブチレート、4-ニトロ-4-メチルペンタノエート、o-(ジブロモメチル)ベンゾエート、2-ホルミルベンゼンスルホネート、2-(メチルチオメトキシ)エチル、4-(メチルチオメトキシ)ブチレート、2-(メチルチオメトキシメチル)ベンゾエート、2,6-ジクロロ-4-メチルフェノキシアセテート、2,6-ジクロロ-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノキシアセテート、2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニルアセテート、イソブチレート、モノスクシノエート、(E)-2-メチル-2-ブタノエート、o-(メトキシカルボニル)ベンゾエート、α-ナフトエート、ニトレート、アルキルN,N,N',N'-テトラメチルホスホロジアミデート、アルキルN-フェニルカルバメート、ボレート、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4-ジニトロフェニルスルフェネート、スルフェート、メタンスルホネート(メシレート)、ベンジルスルホネート、およびトシレート(Ts)を含む。1,2-または1,3-ジオールを保護するために、保護基は、メチレンアセタール、エチリデンアセタール、1-t-ブチルエチリデンケタール、1-フェニルエチリデンケタール、(4-メトキシフェニル)エチリデンアセタール、2,2,2-トリクロロエチリデンアセタール、アセトニド、シクロペンチリデンケタール、シクロヘキシリデンケタール、シクロヘプチリデンケタール、ベンジリデンアセタール、p-メトキシベンジリデンアセタール、2,4-ジメトキシベンジリデンケタール、3,4-クリメトキシベンジリデンアセタール、2-ニトロベンジリデンアセタール、メトキシメチレンアセタール、エトキシメチレンアセタール、ジメトキシメチレンオルトエステル、1-メトキシエチリデンオルトエステル、1-エトキシエチルイジンオルトエステル、1,2-ジメトキシエチリデンオルトエステル、α-メトキシベンジリデンオルトエステル、1-(N,N-ジメチルアミノ)エチリデン誘導体、α-(N,N'-ジメチルアミノ)ベンジリデン誘導体、2-オキサシクロペンチリデンオルトエステル、ジ-t-ブチルシリレン基(DTBS)、1,3-(1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサニリデン)誘導体(TIPDS)、テトラ-t-ブトキシジシロキサン-1,3-ジイリデン誘導体(TBDS)、環状カーボネート、環状ボロネート、エチルボロネート、およびフェニルボロネートを含む。
「適切なチオール保護基」は、当該技術分野で周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999(この全体を出典明示により本明細書の一部とする)に詳細に記載されているものを含む。適切に保護されたチオール基の例は、チオエステル、カーボネート、スルホネート アリルチオエーテル、チオエーテル、シリルチオエーテル、アルキルチオエーテル、アリールアルキルチオエーテル、およびアルキルオキシアルキルチオエーテルをさらに含むがこれらに限定されない。適切なエステル基の例は、ホルメート、アセテート、プロピオネート、ペンタノエート、クロトネートおよびベンゾエートを含む。適切なエステル基の具体的な例は、ホルメート、ベンゾイル ホルメート、クロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、p-クロロフェノキシアセテート、3-フェニルプロピオネート、4-オキソペンタノエート、4,4-(エチレンジチオ)ペンタノエート、ピバロエート(トリアセテートメチル)、クロトネート、4-メトキシ-クロトネート、ベンゾエート、p-ベンジルベンゾエート、2,4,6-トリメチルベンゾエートを含む。適切なカーボネートの例は、9-フルオレニルメチル、エチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-(トリメチルシリル)エチル、2-(フェニルスルホニル)エチル、ビニル、アリル、およびp-ニトロベンジルカーボネートを含む。適切なシリル基の例は、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリイソプロピルシリルエーテル、および他のトリアルキルシリルエーテルを含む。適切なアルキル基の例は、メチル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、トリチル、t-ブチル、およびアリルエーテル、またはその誘導体を含む。適切なアリールアルキル基の例は、ベンジル、p-メトキシベンジル(MPM)、3,4-ジメトキシベンジル、O-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル、2-および4-ピコリルエーテルを含む。上記保護基を単独でおよび組み合わせて加えて、除去するための条件は、当該技術分野で知られている。
いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩または拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、αヘリックスペプチドである。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩または拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、実質的にαヘリックスペプチドである。本明細書で用いる語句「実質的にαヘリックス」は、平均して、約(-90°、-15°)から約(-35°、-70°)の範囲のバックボーン(φ、Ψ)二面角を採用するポリペプチドを指す。あるいは、語句「実質的にαヘリックス」は、ある残基のΨ二面角と次の残基のcp二面角の合計が平均して約-80°から約-125°になるような二面角を採用する拘束ポリペプチドを指す。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩または拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、ある残基のΨ二面角と次の残基のφ二面角の合計が平均して約-100°から約-110°になるような二面角を採用する。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩または拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、ある残基のΨ二面角と次の残基のφ二面角の合計が平均して約-105°になるような二面角を採用する。
語句「実質的にαヘリックス」はまた、α-ヘリックス構造であるかまたは本明細書で特定される二面角を有するポリペプチド鎖で提供されるアミノ酸を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%または95%を有するポリペプチドを指し得る。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩または拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、ちょうどまたは少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはその間の任意の値がα-ヘリックス構造である。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチド、またはその医薬的に許容される塩は、同等のペプチドの非拘束塩または非拘束ポリペプチドより少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、80%、85%、90%、95%、100%、またはその間の任意の値多いα-ヘリックス構造を示す。αヘリックス二次構造の確認は、公知の分析技術、例えばX線結晶学、電子結晶学、繊維回折、蛍光異方性、円二色性(CD)および核磁気共鳴(NMR)分光学により確定し得る。
いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、少なくとも4つの天然および/または非天然アミノ酸を有し、少なくとも2つの架橋部分を含むポリマーを含む。
いくつかの実施態様において、架橋部分は、架橋して、炭素-炭素結合、炭素-窒素結合、炭素-酸素結合、炭素-硫黄結合、アミド結合、ジスルフィド結合または環付加を形成し得る。いくつかの実施態様において、架橋部分は、アルケン、アルキレン、アジド、スルフヒドリル、カルボン酸、アミン、エポキシド、アジリジン、ニトリルまたはイミンを含む。この架橋は、ペプチドのヘリックス性を促進する。
拘束ペプチドは、ヘリックスターンにおいて少なくとも2つ、少なくとも4つまたは少なくとも6つの架橋部分を含む。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、2、4、6または8つの架橋部分を含む。いくつかの実施態様において、架橋部分は、ペプチドのヘリックスターンのiとi+3の位置、ペプチドのヘリックスターンのiとi+4の位置、ペプチドのヘリックスターンのiとi+7の位置、またはこれらの位置の組合せ、例えば、ペプチドのヘリックスターンの2および6の位置(iとi+4)および12および16の位置(iとi+4)、またはペプチドのヘリックスターンの2および6の位置(iとi+4)および10および17の位置(iとi+7)である。
アミド結合形成の技術は、当該技術分野で周知であり、例えば、Valeur, et al., Chem. Soc. Rev., Vol. 38, No. 2, pp. 606-631 (2009)、Montalbetti, et al., Tetrahedron, Vol. 61, No. 46, pp. 10827-10852 (2005)、およびBode, et al., Nature, Vol. 480, pp. 471-479 (2011)(これら各々の内容全体は出典明示によりその全体として本明細書の一部とする)に記載のものを含む。ジスルフィド結合形成は、2つの近接するスルフヒドリル基(-SH)の酸化を含む。適切な酸化剤は、当該技術分野で知られており、例えば、Andreu, et al., Methods Mol. Biol., Vol. 35, pp. 91-169 (1994)(この内容全体は出典明示によりその全体として本明細書の一部とする)に記載のものを含む。炭素-酸素結合形成および炭素-窒素結合形成の適切な技術は、当該技術分野で知られており、例えば、Hein, et al., Pharm Res., Vol. 25, No. 10, pp. 2216-2230 (2008)(この内容全体は出典明示によりその全体として本明細書の一部とする)に記載のものを含む。環付加反応の適切な技術は、当該技術分野で知られており、例えば、Hein, et al., Pharm Res., Vol. 25, No. 10, pp. 2216-2230 (2008)、およびPadwa and Pearson, "The Chemistry of Heterocyclic Compounds, Synthetic Applications of 1,3-Dipolar Cycloaddition Chemistry Toward Heterocycles and 天然 Products", (2003, Wiley and Sons)(これら各々の内容全体は出典明示によりその全体として本明細書の一部とする)に記載のものを含む。炭素-炭素結合形成の適切な技術は、当該技術分野で知られており、例えば、Farina, et al., Org. Proc. Res. Dev., Vol. 13, p. 250 (2009)、Grubbs, et al., J. Am. Chem. Soc., Vol. 127, p. 17160 (2005)、Williams, et al., Chinia, Vol. 69, p. 142 (2015)、およびSanford, et al., Angew. Chem. Int. Ed., Vol. 39, p. 3451 (2000)(これら各々の内容全体は出典明示によりその全体として本明細書の一部とする)に記載のものを含む。いくつかの実施態様において、炭素-炭素結合形成の試薬は、閉環メタセシス触媒である。いくつかの実施態様において、閉環メタセシス触媒は、ベンジリデン-ビス(トリシクロヘキシルホスフィノ)-ジクロロルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィノ)ルテニウム、ジクロロ(o-イソプロポキシフェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(II)、および[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(o-イソプロポキシフェニルメチレン)ルテニウムより選択される。
いくつかの実施態様における利点
上記および本明細書に記載される、本願のいくつかの実施態様は、ペプチドの拘束塩を含む組成物を提供する。本願のいくつかの実施態様は、本願のいくつかの実施態様は、ペプチド(またはペプチドの組合せ)の拘束塩を含む組成物を提供する。本願のいくつかの実施態様は、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩を含む組成物を提供する。
いくつかの実施態様において、組成物は、望ましくない副作用を生じ得る安定化剤および他の添加物の濃度を低下させ、それでもなお所望の構造的および化学的安定性を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、最大1、3、6、12、24および48時間またはそれ以上の眼、鼻腔、口腔、上皮および他の組織における安定性を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、成分の一部またはすべてが、眼または他の領域への適用後に蒸発、吸収、排出または他の方法で排除されず、代わりに数時間(例えば、1~3時間、3~6時間、6~12時間、12~24時間、およびその中の範囲)安定で活性なままであるように、製剤化される。いくつかの実施態様において、組成物は、ペプチドの拘束塩、例えば LacripepTMまたは本明細書で特定する他の配列を含み、ここで、ペプチドの拘束塩は眼に適用され、ペプチドの拘束塩は、眼を覆う涙液の脂質層内へ、または涙液の油性成分と水性成分の界面に組み込まれ、ペプチドの拘束塩は、少なくとも1~3時間、少なくとも3~6時間、または少なくとも12~24時間、または24時間超の時間、涙液を安定化させ、涙液中に残存する。いくつかの実施態様において、組成物は、拘束ペプチド、例えば拘束LacripepTMまたは本明細書で特定する他の配列を含み、ここで、拘束ペプチドは眼に適用され、拘束ペプチドは、眼を覆う涙液の脂質層内へ、または涙液の油性成分と水性成分の界面に組み込まれ、拘束ペプチドは、少なくとも1~3時間、少なくとも3~6時間、または少なくとも12~24時間、または24時間超の時間、涙液を安定化させ、涙液中に残存する。いくつかの実施態様において、活性成分(例えばペプチドまたは拘束ペプチド)を長期間安定で効果的なままにすることができるため、この特徴は特に有利である。いくつかの実施態様において、投与頻度の減少は、身体の敏感な領域(例えば眼)に対する成分の全体的な負荷の軽減をもたらす。いくつかの実施態様において、組成物は、拘束ペプチド(または拘束ペプチドの組合せ)の医薬的に許容される塩を含む。
本明細書のいくつかの実施態様においてペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩が提供されるが、他の化合物は、ペプチドに加えて、活性成分として用いられ得る。
ペプチドは、極めて選択的で効果的であり、同時に、比較的安全で忍容性が高い。ペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩が、ペプチドの非拘束塩または非拘束ペプチドと比較して化学的および物理的安定性を増加させ得るため、ペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、本明細書に記載の組成物に特に上手く適合する。例えば、ペプチドの非拘束塩または非拘束ペプチドは、拘束塩または拘束同等物より加水分解、酸化および凝集しやすい。ポリペプチド組成物は、典型的には、ペプチドの有効性を維持する多数の安定化剤、防腐剤、および他の作用剤と共に活性ペプチドを含有する水溶液である。安定化剤、防腐剤、および他の作用剤は、ポリペプチドの化学的および/または構造的な完全性を維持し得て、それ故にその有効性を保持する。特定の添加物、例えば安定化剤および防腐剤は、過敏症反応、掻痒、および刺痛または灼熱感を含む、望ましくない副作用を引き起こし得る。しかしながら、ペプチドの有効期間を最大化し、有効性を維持するために、これらの添加物が、ほとんどのペプチド組成物において望ましくない結果を引き起こす量で必要とされる。これらのすべての添加物を有する組成物であっても、ペプチド治療薬は、典型的には、冷蔵しなければならず、輸送を困難にし、冷蔵してもなお有効期間が短い。さらに、ペプチドが経時的に分解および/または凝集するため(特に、使用のために冷却保存から室温にするときに加温および冷却により)、副生成物は、不活性であるだけでなく、毒性および/または免疫原性である場合がある。製剤者は、組成物中の活性ペプチドの量を増加させることにより、ペプチド組成物の効力を増加させようと試み得る。しかしながら、ペプチド濃度の増加はまた、ペプチド凝集および不活性化の割合を増加させる。
したがって、本明細書のいくつかの実施態様は、治療量のペプチド(またはペプチドの組合せ)の拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩(または拘束ペプチド)の組合せを提供し、室温で安定であり、安定化剤および/または防腐剤を減らして(例えば、僅かな量のみ)含有するか、または全く含有しないペプチド組成物を提供する。
いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、アミノ酸配列(a)Ac-KQFIENGSEFAQKLLKKFS-NH2、またはAc-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-NH2(ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている)(配列番号1);または(b)Ac-KQFIENGSEFAQKLLKKFSLLKPWA-NH2、またはAc-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-Leu-Leu-Lys-Pro-Trp-Ala-NH2(ここで、「Ac」はアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている)(配列番号2)の拘束形態である。いくつかの実施態様において、配列番号1または2のC末端、N末端またはC末端とN末端の両方は、修飾されていない。
いくつかの実施態様において、ペプチドは、アミノ酸配列(a)Ac-KQFIENGSEFAQKLLKKFS-NH2、またはAc-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-NH2(ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている)(配列番号1);または(b)Ac-KQFIENGSEFAQKLLKKFSLLKPWA-NH2、またはAc-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-Leu-Leu-Lys-Pro-Trp-Ala-NH2(ここで、「Ac」はアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている)(配列番号2)の拘束塩である。いくつかの実施態様において、配列番号1または2のC末端、N末端またはC末端とN末端の両方は、修飾されていない。
いくつかの実施態様において、ペプチドまたは拘束ペプチドは、アミノ酸配列:
(a)Ac-XQFIXNGSEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号10)
(b)Ac-XQFIENGXEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号11)
(c)Ac-KXFIEXGSEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号12)
(d)Ac-KXFIENGSXFAQKLLKKFS-NH2(配列番号13)
(e)Ac-KQXIENXSEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号14)
(f)Ac-KQXIENGSEXAQKLLKKFS-NH2(配列番号15)
(g)Ac-KQFXENGXEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号16)
(h)Ac-KQFXENGSEFXQKLLKKFS-NH2(配列番号17)
(i)Ac-KQFIXNGSXFAQKLLKKFS-NH2(配列番号18)
(j)Ac-KQFIXNGSEFAXKLLKKFS-NH2(配列番号19)
(k)Ac-KQFIEXGSEXAQKLLKKFS-NH2(配列番号20)
(l)Ac-KQFIEXGSEFAQXLLKKFS-NH2(配列番号21)
(m)Ac-KQFIENXSEFXQKLLKKFS-NH2(配列番号22)
(n)Ac-KQFIENXSEFAQKXLKKFS-NH2(配列番号23)
(o)Ac-KQFIENGXEFAXKLLKKFS-NH2(配列番号24)
(p)Ac-KQFIENGXEFAQKLXKKFS-NH2(配列番号25)
(q)Ac-KQFIENGSXFAQXLLKKFS-NH2(配列番号26)
(r)Ac-KQFIENGSXFAQKLLXKFS-NH2(配列番号27)
(s)Ac-KQFIENGSEXAQKXLKKFS-NH2(配列番号28)
(t)Ac-KQFIENGSEXAQKLLKXFS-NH2(配列番号29)
(u)Ac-KQFIENGSEFXQKLXKKFS-NH2(配列番号30)
(v)Ac-KQFIENGSEFXQKLLKKXS-NH2(配列番号31)
(w)Ac-KQFIENGSEFAXKLLXKFS-NH2(配列番号32)
(x)Ac-KQFIENGSEFAXKLLKKFX-NH2(配列番号33)
(y)Ac-KQFIENGSEFAQXLLKXFS-NH2(配列番号34)
(z)Ac-KQFIENGSEFAQKXLKKXS-NH2(配列番号35)
(aa)Ac-KQFIENGSEFAQKLXKKFX-NH2(配列番号36)
(bb)Ac-XQFXENGSEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号37)
(cc)Ac-KXFIXNGSEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号38)
(dd)Ac-KQXIEXGSEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号39)
(ee)Ac-KQFXENXSEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号40)
(ff)Ac-KQFIXNGXEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号41)
(gg)Ac-KQFIEXGSXFAQKLLKKFS-NH2(配列番号42)
(hh)Ac-KQFIENXSEXAQKLLKKFS-NH2(配列番号43)
(ii)Ac-KQFIENGXEFXQKLLKKFS-NH2(配列番号44)
(jj)Ac-KQFIENGSXFAXKLLKKFS-NH2(配列番号45)
(kk)Ac-KQFIENGSEXAQXLLKKFS-NH2(配列番号46)
(ll)Ac-KQFIENGSEFXQKXLKKFS-NH2(配列番号47)
(mm)Ac-KQFIENGSEFAXKLXKKFS-NH2(配列番号48)
(nn)Ac-KQFIENGSEFAQXLLXKFS-NH2(配列番号49)
(oo)Ac-KQFIENGSEFAQKXLKXFS-NH2(配列番号50)
(pp)Ac-KQFIENGSEFAQKLXKKXS-NH2(配列番号51)
(qq)Ac-KQFIENGSEFAQKLLXKFX-NH2(配列番号52)
からなる群より選択され、ここで、「Ac」はN末端におけるアセチル基を表わし、C末端はアミド化されており、そして「X」は、架橋部分を含むアミノ酸を表す。いくつかの実施態様において、Xは、式(I)で示される化合物を含む。ペプチドの拘束形態は、ペプチドのヘリックス構造、好ましくはαヘリックスを促進する、2つのXアミノ酸間に共有結合を有する。いくつかの実施態様において、上記の配列(a)~(qq)のC末端、N末端またはC末端とN末端の両方は、修飾されていない。いくつかの実施態様において、ペプチドは、N末端がアセチル化されているおよび/またはC末端がアミド化されている、上記配列の1つまたはその断片を有する塩である。
いくつかの実施態様において、ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、所望によりN末端がアセチル化されているおよび/またはC末端がアミド化されている、下記の1つのアミノ酸配列を有する拘束ペプチドまたはその断片であり、ここで、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されている。ペプチドの拘束形態は、ペプチドのヘリックス構造、好ましくはαヘリックスを促進する、架橋部分を含む2つのアミノ酸間に共有結合を有する。いくつかの実施態様において、ペプチドは、所望によりN末端がアセチル化されているおよび/またはC末端がアミド化されている、下記の1つのアミノ酸配列を有する拘束塩またはその断片である。
Figure 2022537383000015
Figure 2022537383000016
Figure 2022537383000017
Figure 2022537383000018
Figure 2022537383000019
Figure 2022537383000020
Figure 2022537383000021
いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、アミノ酸配列Ac-KQFIENGSEFAQKLLKKFS-NH2またはAc-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-NH2を有するペプチドの拘束形態であり、ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている(配列番号1)。いくつかの実施態様において、ペプチドは、拘束LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩である。いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、配列番号1~9のいずれか1つ以上であり、ここで、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、共有結合は、ヘリックス構造、好ましくはαヘリックスを促進する部分との間で形成される。いくつかの実施態様において、ペプチドのC末端、N末端またはC末端とN末端の両方は、修飾されていない。
いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩は、アミノ酸配列Ac-KQFIENGSEFAQKLLKKFS-NH2またはAc-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-NH2により表され、ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている(配列番号1)。いくつかの実施態様において、ペプチドは、LacripepTMの拘束塩である。いくつかの実施態様において、ペプチドは、配列番号1~9のいずれか1以上の拘束塩である。いくつかの実施態様において、ペプチドのC末端、N末端またはC末端とN末端の両方は、修飾されていない。
緩衝剤およびpH
緩衝剤は、溶液のpHを安定化させる、すなわち、酸性またはアルカリ性の物質が溶液に加えられるとき、pHの変化に抵抗する。本願組成物における使用に適した緩衝剤組成物は、グリシン塩酸塩、酢酸ナトリウム、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(リン酸一水素塩および二水素を含む)、クエン酸緩衝液(クエン酸およびクエン酸ナトリウム)、リン酸-クエン酸緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)、炭酸緩衝剤(炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウム)、ホウ酸緩衝剤、およびそれらの組合せを含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施態様において、緩衝液は、1つ以上の酢酸ナトリウム、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、クエン酸緩衝液(クエン酸およびクエン酸ナトリウム)、およびリン酸-クエン酸緩衝液を含む。いくつかの実施態様において、緩衝液は、酢酸ナトリウム、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、クエン酸緩衝液(クエン酸およびクエン酸ナトリウム)、およびリン酸-クエン酸緩衝液からなる群より選択される。
いくつかの実施態様において、緩衝剤の量は、0.1、0.2、0.3または0.4%未満、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内に限定される。
一実施態様において、緩衝剤は、クエン酸緩衝液である(クエン酸およびクエン酸ナトリウム)。一実施態様において、唯一の緩衝剤は、クエン酸緩衝液であり、他の緩衝剤は、組成物中に存在しない。
いくつかの実施態様において、組成物のpHは、6~7.4;6.1~7.3;6.2~7.2;6.3~7.1;6.4~7.0;6.5~6.9;6.6~6.8であるか;その間のいずれかのpHである。いくつかの実施態様において、組成物のpHは、6;6.1;6.2;6.3;6.4;6.5;6.6;6.7;6.8;6.9;7;7.1;7.2;7.3;7.4であるか、またはおよそそれであり、前述の値のいずれか2つにより定義される範囲である。一実施態様において、組成物のpHは、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7または6.8であるか、またはおよそそれである。
組成物のpHは、酸または塩基の溶液の添加により必要に応じて調節され得る。コンジュゲートが眼科的に許容される任意の酸または塩基が、用いられ得る。酸は、例えば塩酸を含み、塩基は、例えば水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムを含む。
キレート剤
いくつかの実施態様において、組成物は、1つ以上のキレート剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、キレート剤は、エチレンジアミンテトラ酢酸、エデト酸二ナトリウム(EDTA)、エチレンジアミン、アミノ酸、例えばグルタミン酸およびヒスチジン、有機二酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸など、3-ジメルカプトプロパンスルホン酸(DMPS)、アルファリポ酸(ALA)、2,3-ジメルカプトプロパンスルホン酸(DMPS)、チアミンテトラヒドロフルフリルジスルホン酸(TTFD)、ペンシラミン、ジメルカプトコハク酸(DMSA)、それらの組合せ、および前記の医薬的に許容される塩からなる群より選択される。
いくつかの実施態様において、キレート剤、非限定的な例としてEDTAまたはその医薬的に許容される塩は、0.0001%~0.1%;0.0005%~0.05%;0.0006%~0.04%;0.0007%~0.003%;0.0008%~0.002%;0.0009%~0.001%;またはこれらの間に含まれるいずれかの値で存在する。いくつかの実施態様において、キレート剤は、0.1%;0.09%;0.08%;0.07%;0.06%;0.05%;0.04%;0.03%;0.02%;0.01%;0.009%;0.008%;0.007%;0.006%;0.005%;0.004%;0.003%;0.002%;0.001%;0.0009%;0.0008%;0.0007%;0.0006%;0.0005%;0.0004%;0.0003%;0.0002%;または0.0001%であるか、またはそれ未満である量で存在するか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。
いくつかの実施態様において、キレート剤、例えばEDTAまたはその他、またはその医薬的に許容される塩は、約0.05%未満または約0.005%未満(例えば約0.001%)で存在する。
安定化剤
緩衝剤およびキレート剤は、pHを維持し、金属イオンを介したペプチドの分解を減少させることにより、組成物のペプチド成分を安定化させ得る。いくつかの実施態様において、組成物は、緩衝剤および/またはキレート剤に加えて1つ以上のペプチド安定化剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、緩衝剤および/またはキレート剤に加えて1つ以上の安定化剤は、二糖、多糖(例えば、ヒアルロン酸)、ポリオール、糖アルコール、アミノ酸、タンパク質(例えば、血清アルブミン)、およびそれらの組合せからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、安定化剤の非限定的な例は、トレハロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ヒスチジン、グリシン、およびアルギニン、およびそれらの組合せを含む。一実施態様において、組成物は、緩衝剤および/またはキレート剤に加えて安定化剤を含まない。
ポリペプチド分解
ポリペプチドは、保存中および投与後の両方で、物理的および化学的分解、例えば、凝集、せん断、酸化、脱アミド化、および加水分解しやすい。液体ペプチド組成物は、製造および保存中に物理的および化学的に不安定になるリスクが高い。ポリペプチド分解の減少は、極めて少量の特定のペプチドを最初に含有する、低濃度のペプチド製剤にとって特に重要である。最初の少量のごくわずかな量の損失さえ、組成物の有効性に著しく影響を及ぼし得る。
いくつかの実施態様において、組成物の安定性は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により決定される。いくつかの実施態様において、組成物の安定性は、高速液体クロマトグラフィー-質量分析(HPLC-MS)により決定される。いくつかの実施態様は、同等の非拘束ペプチド(またはペプチドの組合せ)より分解に対してより耐性のある拘束ペプチド(または拘束ペプチドの組合せ)またはその医薬的に許容される塩を提供する。いくつかの実施態様は、同等のペプチド(またはペプチドの組合せ)の非拘束塩より分解に対してより耐性のあるペプチドまたはその医薬的に許容される塩の拘束塩(またはペプチドの拘束塩の組合せ)を提供する。
いくつかの実施態様において、組成物の安定性は、暗所または光曝露下に、室温にて、数日間、数週間または数か月間(例えば、1~24日または1~24か月間、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24日または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24か月間)置いた後、決定される。いくつかの実施態様において、組成物の安定性は、暗所または光曝露下に、2~8℃、例えば5℃、またはその間の任意の値にて、数日間、数週間または数か月間(例えば、1~24日または1~24か月間、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24日または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24か月間)置いた後、決定される。いくつかの実施態様において、組成物の安定性は、暗所または光曝露下に、-10~-30℃、例えば-25℃、またはその間の任意の値にて、数日間、数週間または数か月間(例えば、1~24日または1~24か月間、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24日または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24か月間)置いた後、決定される。いくつかの実施態様において、組成物の安定性は、暗所または光曝露下に、20~30℃、例えば25℃、またはその間の任意の値にて、数日間、数週間または数か月間(例えば、1~24日または1~24か月間、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24日または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24か月間)置いた後、決定される。いくつかの実施態様において、組成物の安定性は、暗所または光曝露下に置き、2から8℃(保存)、またはその間の任意の値から、室温に、5分間、1日当たり1、2または3回、1~60日間移動させた後、決定される。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、ペプチドのインタクト、非分解または非凝集の形態の、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の元の量または活性の、少なくとも99%;98%;97%;96%;95%;94%;93%;92%;91%;90%;89%;88%;87%;86%;85%;84%;83%;82%;81%;80%;79%;78%;77%;76%;75%;74%;73%;72%;71%;70%;またはその間の任意の値を提供する。一実施態様において、インタクト拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量または活性は、元の量の少なくとも80%、85%、90%または95%である。いくつかの実施態様において、インタクトポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量または活性は、元の量の少なくとも97%である。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、ペプチドのインタクト、非分解または非凝集の形態の、ポリペプチドの拘束塩またはその医薬的に許容される塩の元の量または活性の、少なくとも99%;98%;97%;96%;95%;94%;93%;92%;91%;90%;89%;88%;87%;86%;85%;84%;83%;82%;81%;80%;79%;78%;77%;76%;75%;74%;73%;72%;71%;70%;またはその間の任意の値を提供する。一実施態様において、ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩のインタクト拘束塩の量または活性は、元の量の少なくとも80%、85%、90%または95%である。いくつかの実施態様において、インタクトポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量または活性は、元の量の少なくとも97%である。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、インタクト、非分解または非凝集の形態の、非拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の元の量または活性より、少なくとも1%;2%;3%;4%;5%;6%;7%;8%;9%;10%;11%;12%;13%;14%;15%;16%;17%;18%;19%;20%;21%;22%;23%;24%;25%;26%;27%;28%;29%;30%;31%;32%;33%;34%;35%;36%;37%;38%;39%;40%;41%;42%;43%;44%;45%;46%;47%;48%;49%;50%、またはその間の任意の値多い活性を提供する。一実施態様において、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量または活性は、非拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の活性の、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%または50%超である。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、インタクト、非分解または非凝集の形態の、ポリペプチドの非拘束塩、またはその医薬的に許容される塩の元の量または活性より、少なくとも1%;2%;3%;4%;5%;6%;7%;8%;9%;10%;11%;12%;13%;14%;15%;16%;17%;18%;19%;20%;21%;22%;23%;24%;25%;26%;27%;28%;29%;30%;31%;32%;33%;34%;35%;36%;37%;38%;39%;40%;41%;42%;43%;44%;45%;46%;47%;48%;49%;50%、またはその間の任意の値多い活性を提供する。一実施態様において、ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の拘束塩の量または活性は、ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の非拘束塩の活性の、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%または50%超である。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、特定の凝集生成物および/または特定の分解生成物の形態である、組成物中の拘束ペプチドの総量の、30%;29%;28%;27%;26%;25%;24%;23%;22%;21%;20%;19%;18%;17%;16%;15%;14%;13%;12%;11%;10%;9%;8%;7%;6%;5%;4%;3%;2%;1%以下を含むか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。いくつかの実施態様において、組成物は、約15%以下または20%以下の不活性拘束ペプチドを含む。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、特定の凝集生成物および/または特定の分解生成物の形態である、組成物中のペプチド拘束形態の総量の、30%;29%;28%;27%;26%;25%;24%;23%;22%;21%;20%;19%;18%;17%;16%;15%;14%;13%;12%;11%;10%;9%;8%;7%;6%;5%;4%;3%;2%;1%以下を含むか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。いくつかの実施態様において、組成物は、約15%以下または20%以下のペプチドの不活性拘束形態を含む。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、特定の凝集生成物および/または特定の分解生成物の形態である、組成物中のペプチドの拘束塩の総量の、30%;29%;28%;27%;26%;25%;24%;23%;22%;21%;20%;19%;18%;17%;16%;15%;14%;13%;12%;11%;10%;9%;8%;7%;6%;5%;4%;3%;2%;1%以下を含むか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。いくつかの実施態様において、組成物は、約15%以下または20%以下の不活性なペプチドの拘束塩を含む。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、任意の分解生成物および/または凝集生成物の形態である、組成物中の拘束ペプチドの総量の、30%;29%;28%;27%;26%;25%;24%;23%;22%;21%;20%;19%;18%;17%;16%;15%;14%;13%;12%;11%;10%;9%;8%;7%;6%;5%;4%;3%;2%;1%以下を含むか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。
いくつかの実施態様において、組成物は、上記または本明細書に記載の条件の1つ以上に曝露した後に、任意の分解生成物および/または凝集生成物の形態である、組成物中のペプチドの拘束塩の総量の30%;29%;28%;27%;26%;25%;24%;23%;22%;21%;20%;19%;18%;17%;16%;15%;14%;13%;12%;11%;10%;9%;8%;7%;6%;5%;4%;3%;2%;1%以下を含むか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。
いくつかの実施態様において、組成物は、極めて低い濃度の緩衝剤を、極めて低い濃度のキレート剤と組み合わせて含む。いくつかの実施態様において、緩衝剤は、クエン酸緩衝液であり、キレート剤は、EDTAである。
本明細書に記載のペプチドの拘束塩または拘束ペプチドの組成物の実施態様は、ペプチド凝集および分解を減少させ、これにより組成物の有効性を維持し、組成物における望ましくない分解生成物の蓄積を減少させることにより、ペプチド組成物を製造、輸送、保存および使用する際に利点を提供する。
いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩組成物は、分解および/または凝集生成物の形成率を低下させる。いくつかの実施態様において、拘束ペプチド組成物は、分解および/または凝集生成物の形成率を低下させる。
いくつかの実施態様において、拘束ペプチドは、拘束LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩である。いくつかの実施態様において、組成物は、約5%、4%、3%、2%または約1%未満の全分解生成物を含む。いくつかの実施態様において、安定化組成物は、0.25%、0.5%、0.75%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%、または2.0%以下のいずれか1つの分解生成物を含む。いくつかの実施態様において、安定化組成物は、約5%、4%、3%、2%または約1%未満の全分解生成物、および0.25%、0.5%、0.75%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%または2.0%以下のいずれか1つの分解生成物を含む。
いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩は、LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩の拘束塩である。いくつかの実施態様において、組成物は、約5%、4%、3%、2%または約1%未満の全分解生成物を含む。いくつかの実施態様において、安定化組成物は、0.25%、0.5%、0.75%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%または2.0%以下のいずれか1つの分解生成物を含む。いくつかの実施態様において、安定化組成物は、約5%、4%、3%、2%または約1%未満の全分解生成物、および0.25%、0.5%、0.75%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%または2.0%以下のいずれか1つの分解生成物を含む。
いくつかの実施態様において、凝集生成物は、二量体、三量体、四量体、またはより高次のペプチド凝集体を含む。
防腐剤
いくつかの実施態様において、組成物は、組成物における微生物の増殖を防止するために、1つ以上の防腐剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、組成物は、組成物の無菌性を維持するために、1つ以上の防腐剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、組成物は、微生物の増殖を防止し、組成物の無菌性を維持するために、1つ以上の防腐剤をさらに含む。しかしながら、多くの実施態様において、防腐剤は、減少させた量で提供される。いくつかの実施態様において、1つ以上の防腐剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、臭化ベンザルコニウム、メチルパラベン、プロピパラベン、フェニルエチルアルコール、過ホウ酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、クロロブタノール、ソルビン酸、塩化ベンゼトニウム、酢酸ナトリウム、ポリクオタニウム-1、硝酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、プロピオン酸ナトリウム、クロルヘキシジン、チメロサール、およびそれらの組合せからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、組成物は、防腐剤を含有しない。いくつかの実施態様において、組成物は、検出可能な濃度の防腐剤を含有しない。いくつかの実施態様において、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、自己保存性であり得る、すなわち、更なる防腐剤は、組成物の無菌性を維持するのに必要でない。いくつかの実施態様において、ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の拘束塩は、自己保存性であり得る、すなわち、更なる防腐剤は、組成物の無菌性を維持するのに必要でない。
いくつかの実施態様において、防腐剤は、0.0001%~1%;0.01%~0.9%;0.05%~0.8%;0.1%~0.7%;0.2%~0.3%;0.4%または0.5%、またはその間に含まれる任意の値で存在する。いくつかの実施態様において、防腐剤は、1%;0.9%;0.8%;0.7%;0.6%;0.5%;0.4%;0.3%;0.2%;0.1%;0.09%;0.08%;0.07%;0.06%;0.05%;0.04%;0.03%;0.02%;0.01%;0.009%;0.008%;0.007%;0.006%;0.005%;0.004%;0.003%;0.002%;または0.001%であるか、またはそれ未満である量で存在するか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲である。
いくつかの実施態様において、組成物は、無菌である。いくつかの実施態様において、組成物は、無菌環境において無菌成分から製造される。いくつかの実施態様において、組成物は、無菌であり、防腐剤を含まない。いくつかの実施態様において、組成物は、包装前に滅菌される。いくつかの実施態様において、組成物は、(1)組成物への1つ以上の4級塩化アンモニウムの添加;(2)電離放射線への組成物の曝露;(3)組成物のろ過;(4)包装後の電離放射線への組成物の曝露;および前述の任意の組合せの1つ以上により滅菌される。いくつかの実施態様において、ろ過は、組成物をフィルター(ポリビニルジフルオリドまたは他の適切な膜(例えば、ポリエーテルスルホン)を有する0.22μmフィルターを含むが、これらに限定されない)を通過させることを含む。
いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、静菌量および/または殺菌量で提供される。いくつかの実施態様において、組成物中に提供されるペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量は、1、2または3滴の組成物が眼の表面に投与されるとき、静菌性および/または殺菌性である。いくつかの実施態様において、ペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、例えば眼に投与されるとき、グラム陽性および/またはグラム陰性細菌に対して静菌性および/または殺菌性である。いくつかの実施態様において、組成物中のペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量は、標準的な細菌学的アッセイにおいて、ペプチドを含有しない対照組成物と比較して、細菌の増殖を少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%抑制するのに十分である。いくつかの実施態様において、細菌学的アッセイにおける細菌は、P・エルギノーサ、E・コリ、S・エピデルミディス、S・アウレウス、またはそれらの組合せより選択される。いくつかの実施態様において、細菌学的アッセイは、細菌増殖アッセイ、SYTOXグリーンアッセイ、ウェル拡散アッセイ、ブロスまたはカンテン希釈アッセイ、タイムキル試験、抗菌性グラジェントアッセイ、ATP生物発光アッセイ、またはプロピジウム-ヨウ化物フローサイトメトリーアッセイより選択される。いくつかの実施態様において、静菌量および/または殺菌量で提供されるペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、LacripepTMの拘束塩または拘束形態である。
いくつかの実施態様において、細菌学的アッセイは、USPのセクション<51>アッセイまたはFDAにより義務付けられたアッセイである。例えば、元の製品容器は、ペプチド溶液を含有し、各容器に調製および標準化された接種菌液の1つ(例えば、P・エルギノーサ、E・コリ、S・エピデルミディス、S・アウレウス、またはそれらの組合せ)を播種し、混合した。懸濁接種菌液の量は、製品の量の約0.5%~1.0%とし、播種直後の試験調製物の濃度は、製品1mL当たり1x105~1x106コロニー形成物(CFU)とする(例えば、プレート計数法または別の微生物計数試験により測定される)。
播種された容器を、制御された環境において22.5±2.5℃の間でインキュベートし、特定の間隔(例えば、7、14、および28日)でサンプリングする。サンプリングごとに、外観の変化を記録し、CFU/mLを決定する。CFU/mLのlog10値の変化は、対数減少の点から経時変化を提供する。製品は、7日目における最初の計算された数からの1.0以下の対数減少、14日目における最初の数からの3.0以下の対数減少、および細菌について28日において14日目の数から増加しないこと、および酵母およびカビの最初の数から増加しないことを提供する。いくつかの実施態様において、静菌量および/または殺菌量で提供されるペプチドの拘束塩は、LacripepTMの拘束塩である。いくつかの実施態様において、静菌量および/または殺菌量で提供される拘束ペプチドは、拘束LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩である。
界面活性剤
いくつかの実施態様において、組成物は、1つ以上の界面活性剤をさらに含む。いくつかの実施態様において、1つ以上の界面活性剤は、洗剤(detergent)、湿潤剤、乳化剤、発泡剤、分散剤、およびそれらの組合せから選択される。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、拘束塩を含む。
いくつかの実施態様において、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤である。アニオン性界面活性剤は、アニオン性官能基、例えば硫酸、スルホン酸、リン酸、およびカルボン酸をその頭部に含む。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、硫酸エステル、スルホン酸エステル、またはリン酸エステル、例えば硫酸エステルである。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、ラウリル硫酸アンモニウムおよびラウリル硫酸ナトリウム、例えばラウリル硫酸ナトリウム(SDS、ドデシル硫酸ナトリウムとも呼ばれる)を含むかまたはそれらからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、アルキル-エーテル硫酸塩であり、例えば、ラウレス硫酸ナトリウム(ラウリルエーテル硫酸ナトリウムとしても知られる)、およびミレス硫酸ナトリウムを含むかまたはそれらからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、ドクサート、例えばスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、ペルフルオロブタンスルホン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAB)である。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、カルボン酸塩、例えばアルキルカルボン酸塩(石鹸)、例えばステアリン酸ナトリウム;ラウロイルサルコシンナトリウムおよびカルボン酸ベースのフルオロ界面活性剤、例えばペルフルオロノナン酸、ペルフルオロオクタン酸(PFOAまたはPFO)である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩は、組成物の界面活性剤特性に寄与する。いくつかの実施態様において、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、組成物の界面活性剤特性に寄与する。
いくつかの実施態様において、界面活性剤は、カチオン性界面活性剤であり、その電荷は、pH依存性、例えば1級、2級または3級アミン、例えばオクテニジン二塩酸塩であり得る;または永久的に帯電した4級アンモニウムカチオン、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、例えば臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)または塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC);塩化セチルピリジニウム(CPC);塩化ベンザルコニウム(BAC);臭化ベンゼトニウム(BZT);5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン;塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム;または臭化ジオクタデシルジメチルアンモニウム(DODAB)を含み得る。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、双性イオン性界面活性剤である(すなわち、同じ分子に結合したカチオン性およびアニオン性中心の両方を有する)。カチオン性部分は、1級、2級または3級アミンまたは4級アンモニウムカチオンに基づき得る。アニオン性部分は、CHAPS(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホン酸)のように、可変で、スルホン酸を含み得る。他のアニオン性基は、コカミドプロピルヒドロキシスルタインにより例示されるスタイン類;コカミドプロピルベタインなどのベタイン類;レシチンなどのリン酸類であり得る。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤(帯電していない)であり得る。
多くの長鎖アルコールは、いくつかの界面活性剤特性を示し、いくつかの実施態様において組成物の一部として本明細書で提供される。これらのうち顕著なものは、脂肪アルコールである、セチルアルコール、ステアリルアルコール、およびセトステアリルアルコール(主にセチルおよびステアリルアルコールからなる)、およびオレイルアルコールである。他の界面活性剤は、コカミドMEA、コカミドDEA、ドデシルジメチルアミンオキシド、およびポリエトキシ化獣脂アミン(POEA)を含む。非イオン性界面活性剤の例は、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル類、例えばオクタエチレングリコールモノデシルエーテルまたはペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル;ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル;グルコシドアルキルエーテル類、例えばデシルグルコシド、ラウリルグルコシド、またはオクチルグルコシド;ポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテル類、例えばトリトンX-100;ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル類、例えばノノキシノール-9;グリセロールアルキルエステル類、例えばラウリン酸グリセル;ポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステル類(ポリソルベート);ソルビタンアルキルエステル類(スパン);ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、またはポロキサマー類を含む。
いくつかの実施態様において、組成物は、当該技術分野で知られる量で人工涙液に見られる1つ以上の成分を含み得て、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(別名HPMCまたはヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、およびヒアルロン酸(別名ヒアルロナン、HA)、およびそれらの組合せを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、組成物は、前述の人工涙液成分のいずれも含有しない。
いくつかの実施態様において、界面活性剤は、別のペプチドまたはタンパク質である。いくつかの実施態様において、非限定的な例として、界面活性剤は、ヒト血清アルブミンである。いくつかの実施態様において、別の非限定的な例として、界面活性剤は、LacripepTMの拘束塩である。いくつかの実施態様において、別の非限定的な例として、界面活性剤は、拘束LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩である。
いくつかの実施態様において、界面活性剤は、チロキサポール(4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノールとのホルムアルデヒドオキシランポリマー)である。一実施態様において、唯一の界面活性剤は、チロキサポールであり、他の界面活性剤は、組成物中に存在しない。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、DPCである。いくつかの実施態様において、唯一の界面活性剤は、DPCであり、他の界面活性剤は、組成物中に存在しない。
いくつかの実施態様において、界面活性剤、非限定的な例として チロキサポール、またはDPCは、0.01%~1%;0.05%~0.9%;0.1%~0.8%;0.2%~0.7%;0.3%~0.6%;0.4%~0.5%、またはその間に含まれるいずれかの値で存在する。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、1%;0.9%;0.8%;0.7%;0.6%;0.5%;0.4%;0.3%;0.2%;0.1%;0.09%;0.08%;0.07%;0.06%;0.05%;0.04%;0.03%;0.02%;0.01%;0.009%;0.008%;0.007%;0.006%;0.005%;0.004%;0.003%;0.002%;または0.001%であるか、またはそれ未満である量で存在するか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、0.1mM~50mM、1mM~20mM、5~15mM、またはその間に含まれるいずれかの値の濃度である。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、30、40、50または100mMであるか、またはそれ未満であるか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である濃度で存在する。
いくつかの実施態様において、組成物は、活性ペプチド、例えばLacripepTMを除いて、界面活性剤を含有しない。いくつかの実施態様において、組成物は、活性ペプチド、例えばLacripepTMを除いて、検出可能な濃度の界面活性剤を含有しない。
等張化剤およびオスモル濃度
いくつかの実施態様において、組成物は、1つ以上の等張化剤をさらに含む。このような等張化剤は、浸透圧改変作用を有する任意のポリペプチドの拘束塩、拘束ペプチドまたはその医薬的に許容される塩、または緩衝液に加えられる。いくつかの実施態様において、1つ以上の等張化剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、単糖、例えばデキストロース、フルクトース、ガラクトース、および/または単純なポリオール、例えば糖アルコールであるマンニトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール、イソマルチトール、マルチトール、加水分解水添デンプン、グリセリン、およびそれらの組合せより選択される。
いくつかの実施態様において、1つ以上の等張化剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、デキストロース、マンニトール、およびそれらの組合せより選択される。
いくつかの実施態様において、等張化剤は、塩化ナトリウムである。いくつかの実施態様において、塩化ナトリウムは、0.01%~1%;0.05%~0.9%;0.1%~0.8%;0.2%~0.75%;0.3%~0.7%;0.4%~0.6%;またはその間に含まれる任意の値で存在する。いくつかの実施態様において、塩化ナトリウムは、1%;0.95%;0.9%;0.85%;0.8%;0.75%;0.7%;0.65%;0.6%;0.55%;0.5%;0.45%;0.4%;0.35%;0.3%;0.25%;0.2%;0.15%;0.1%;0.09%;0.08%;0.07%;0.06%;0.05%;0.04%;0.03%;0.02%;または0.01%であるか、またはおよそそれである量で存在するか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲である。
いくつかの実施態様において、唯一の等張化剤は、塩化ナトリウムであり、他の等張化剤は、組成物中に存在しない。
いくつかの実施態様において、等張化剤、非限定的な例として塩化ナトリウムは、所望のレベルにオスモル濃度を調節するために組成物に加えられる。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約150~約400mOsm/kg;約170~約380mOsm/kg;約190~約360mOsm/kg;約210~約340mOsm/kg;約230~約320mOsm/kg;約250~約300mOsm/kg;約270~約280mOsm/kg;またはその間の任意の値である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約250~約350mOsm/kg;約260~約340mOsm/kg;約270~約330mOsm/kg;約280~約320mOsm/kg;約290~約310mOsm/kg;約150~約250mOsm/kg、またはその間の任意の値である。
いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、150mOsm/kg;160mOsm/kg;170mOsm/kg;180mOsm/kg;190mOsm/kg;200mOsm/kg;210mOsm/kg;220mOsm/kg;230mOsm/kg;240mOsm/kg;250mOsm/kg;260mOsm/kg;270mOsm/kg;280mOsm/kg;290mOsm/kg;300mOsm/kg;310mOsm/kg;320mOsm/kg;330mOsm/kg;340mOsm/kg;または350mOsm/kgであるか、またはおよそそれであるか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。
いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約280mOsm/kgおよび約320mOsm/kgである。一実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約300mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、150~250mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、NaClは、所望のレベルに溶液のオスモル濃度を調節するために用いられる。一実施態様において、組成物は、ヒト涙液と等張であるか、またはおよそ等張である。
溶媒
いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、溶液、界面活性剤の澄明な懸濁液、または溶液と界面活性剤の澄明な懸濁液の組合せ中のポリペプチドの拘束塩の製剤において助けるために加えられる。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩は、濃縮形態で溶媒中で製造され、所望により、ポリペプチドの拘束塩を溶液にするのを助けるために加熱されて、その後、溶媒中のポリペプチドの濃縮拘束塩を、本明細書に記載の他の添加剤で希釈し、本明細書に記載の添加剤濃度を有する最終組成物を製造する。いくつかの実施態様において、溶媒は、極性非プロトン性溶媒である。いくつかの実施態様において、極性非プロトン性溶媒は、ジクロロメタン(DCM)、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、炭酸プロピレン(PC)、ジメチルアセトアミド(DMA)およびそれらの混合物からなる群より選択される。いくつかの実施態様において、溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)である。いくつかの実施態様において、溶媒は、極性プロトン性溶媒である。いくつかの実施態様において、極性プロトン性溶媒は、ギ酸、n-ブタノール、イソプロパノール、ニトロメタン、エタノール、メタノール、酢酸、水およびそれらの混合物からなる群より選択される。いくつかの実施態様において、溶媒は、上記溶媒の1つ以上の混合物を含む、プロトン性と非プロトン性極性溶媒の混合物である。いくつかの実施態様において、混合物は、水とDMSOである。いくつかの実施態様において、多の添加剤で希釈後の組成物中の溶媒の濃度は、0.001%~10%;0.1%~9%;0.5%~8%;1%~7%;0.2%~3%;0.4%~5%、0.5%~1.5%またはその間に含まれるいずれかの値である。いくつかの実施態様において、溶媒は、10%;9%;8%;7%;6%;5%;4%;3%;2%;1%;0.9%;0.8%;0.7%;0.6%;0.5%;0.4%;0.3%;0.2%;0.1%;0.09%;0.08%;0.07%;0.06%;0.05%;0.04%;0.03%;0.02%;または0.01%であるか、またはそれ未満である量で存在するか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。
ポリペプチドおよび他の成分
いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、10~20個のアミノ酸;15~30個のアミノ酸;20~40個のアミノ酸;15~25個のアミノ酸;またはそれに含まれる任意の数を有する。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、10~30個のアミノ酸;11~29個のアミノ酸;12~28個のアミノ酸;13~27個のアミノ酸;14~26個のアミノ酸;15~25個のアミノ酸;16~24個のアミノ酸;17~23個のアミノ酸;18~22個のアミノ酸;19~21個のアミノ酸;またはそれに含まれる任意の数を有する。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、長さが5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、または40個のアミノ酸であるか、またはおよそそれであるか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲である。
いくつかの実施態様において、アミノ酸は、αアミノ酸を含む。いくつかの実施態様において、アミノ酸は、独立して天然アミノ酸、非天然アミノ酸、またはこれらの何れかの組合せを含む。いくつかの実施態様において、各非天然アミノ酸は、独立して架橋部分を含む。いくつかの実施態様において、各非天然アミノ酸は、独立して式(I)で示される化合物を含む。
Figure 2022537383000022
いくつかの実施態様において、各nは、独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。いくつかの実施態様において、PGは、適切なアミノ保護基である。いくつかの実施態様において、各R1は、独立して水素またはメチルである。いくつかの実施態様において、各R2は、独立して:
Figure 2022537383000023
からなる群より選択される。
いくつかの実施態様において、各非天然アミノ酸は、独立して(D)アミノ酸、(L)アミノ酸、またはその組合せを含む。
いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩のC末端は、アミド化されている。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩のN末端は、アセチル化されている。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の1つ以上の側鎖は、アセチル化されている。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の1つ以上の側鎖は、アミド化されている。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩のN末端は、アセチル化されており、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩のC末端は、アミド化されている。
いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩は、アミノ酸配列:Ac-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-Leu-Leu-Lys-Pro-Trp-Ala-NH2(配列番号2)を含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなり、ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている(「NH2」により示される)。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩は、アミノ酸配列:Ac-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-NH2(配列番号1)を含み、ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されている(「NH2」により示される)。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号1~9の群より選択される配列またはその断片を含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、拘束塩である。
いくつかの実施態様において、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、アミノ酸配列:Ac-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-Leu-Leu-Lys-Pro-Trp-Ala-NH2(配列番号2)を含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなり、ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されており(「NH2」により示される)、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されている。いくつかの実施態様において、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、アミノ酸配列:Ac-Lys-Gln-Phe-Ile-Glu-Asn-Gly-Ser-Glu-Phe-Ala-Gln-Lys-Leu-Leu-Lys-Lys-Phe-Ser-NH2(配列番号1)を含み、ここで、「Ac」はN末端のアセチル基を表わし、C末端はアミド化されており(「NH2」により示される)、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されている。いくつかの実施態様において、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、配列番号3~9の群より選択される配列、または断片、またはその医薬的に許容される塩を含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなり、ここで、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されている。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号1~9の群より選択される配列の拘束形態またはその断片を含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、拘束ポリペプチドである。
いくつかの実施態様において、組成物中のポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量は、0.0001%~1%;0.0005%~0.5%;0.001%~0.1%;0.005%~0.05%;0.006%~0.04%;0.007%~0.03%;0.008%~0.02%;または0.009%~0.01%であるか、またはおよそそれである。いくつかの実施態様において、組成物中のポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩の量は、0.00001%~0.05%であるか、またはおよそそれである。一実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、約0.003%~0.09%(例えば0.005%、0.01%、0.02%、0.03%およびこれらの範囲)にて組成物に存在する。一実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、約0.0001%~0.005%(例えば0.005%、0.001%、0.0005%、0.0001%、0.00001%およびこれらの範囲)にて組成物に存在する。
いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、0.0001、0.00025、0.0005、0.00075、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.010、0.011、0.012、0.013、0.014、0.015、0.020、0.030、0.040、0.050、0.060、0.070、0.080、0.090、0.10、0.20、0.30、0.40、0.50、0.60、0.70、0.80、0.90、または1.0%であるか、およそそれであるか、それ以上であるか、またはそれ未満であるか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲である量で組成物に存在する。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの拘束塩、拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩は、0.00001~0.0001であるか、およそそれであるか、それ以上であるか、またはそれ未満であるか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲である量で組成物に存在する。
前述のように、本明細書に記載のペプチド、ペプチドの拘束塩、拘束ペプチドおよびその医薬的に許容される塩のパーセンテージ(%w/w)値について、量(%w/w)は、非修飾ペプチドの遊離塩基形態のモル重量を用いて計算される。したがって、本明細書のいくつかの実施態様の場合のように、溶液中のペプチドの同じモル濃度が所望である場合、ペプチドの塩形態および/または修飾形態を用いるとき、パーセンテージ(%w/w)を調節する必要がある。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.001%~約0.05%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、または拘束LacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチド;約0.001%~約0.015%の無水クエン酸;約0.02%~約0.40%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.0005%~約0.005%のEDTA二ナトリウム;約0.005%~約0.15%のチロキサポール、および所望により、約0.005%~約0.1%のメチルパラベンを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いてpH約6.2~pH約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.1%~約1%である。一実施態様において、組成物は、メチルパラベンを含まない。一実施態様において、組成物は、列挙した成分のみからなり、更なる活性成分、添加剤(例えば、増粘剤、緩衝剤、キレート剤、安定化剤、防腐剤、界面活性剤および等張化剤)、担体または希釈液を含まない。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.01%±0.001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、または拘束LacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポール、約0.04%±0.004%のメチルパラベンを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。一実施態様において、組成物は、メチルパラベンを含まない。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.005%±0.0005%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、または拘束LacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポール、約0.04%±0.004%のメチルパラベンを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。一実施態様において、組成物は、メチルパラベンを含まない。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.001%±0.0001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、または拘束LacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポール、約0.04%±0.004%のメチルパラベンを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。一実施態様において、組成物は、メチルパラベンを含まない。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.0001%~約0.005%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、または拘束LacripepTMまたは本明細書で特定する他のペプチド;約0.001%~約0.015%の無水クエン酸;約0.02%~約0.40%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.0005%~約0.005%のEDTA二ナトリウム;約0.005%~約0.15%のチロキサポール、および所望により、約0.005%~約0.1%のメチルパラベンを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いてpH約6.2~pH約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.1%~約1%である。一実施態様において、組成物は、メチルパラベンを含まない。一実施態様において、組成物は、列挙した成分のみからなり、更なる活性成分、添加剤(例えば、増粘剤、緩衝剤、キレート剤、安定化剤、防腐剤、界面活性剤および等張化剤)、担体または希釈液を含まない。
上記および本明細書における無菌の組成物を含むがこれに限定されないいくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号1を有するLacripepTMの拘束塩である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号2を有するポリペプチドの拘束塩である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号3~9の群より選択される配列を有するポリペプチドの拘束塩、またはその1つもしくは複数の断片である。
上記および本明細書における無菌の組成物を含むがこれに限定されないいくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号1を有するLacripepTMの拘束形態である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号2を有するポリペプチドの拘束形態である。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号3~9の群より選択される配列を有するポリペプチドの拘束形態、またはその1つもしくは複数の断片である。上記および本明細書における無菌の組成物を含むがこれに限定されないいくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号1を有する拘束LacripepTMまたはその医薬的に許容される塩であり、ここで、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されている。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号2を有する拘束ポリペプチドまたはその医薬的に許容される塩であり、ここで、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されている。いくつかの実施態様において、ポリペプチドは、配列番号3~9の群より選択される配列を有するポリペプチドまたはその1つもしくは複数の断片またはその医薬的に許容される塩であり、ここで、ヘリックスターンのiとi+3、iとi+4、iとi+7またはこれらの位置の組合せにおける少なくとも2つのアミノ酸は、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されている。
上記および本明細書における無菌組成物を含むが、これらに限定されないいくつかの実施態様において、組成物のpHは、約6.5~約6.6である。
上記および本明細書における無菌組成物を含むが、これらに限定されないいくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約280~約320mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約300mOsm/kgである。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度は、約150~約250mOsm/kgである。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.01%±0.001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.005%±0.0005%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.001%±0.0001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.0001%±0.00001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。
上記および本明細書における無菌組成物を含むが、これらに限定されない一実施態様において、組成物は、列挙した成分のみからなり、更なる活性成分、添加剤(例えば、増粘剤、緩衝剤、キレート剤、安定化剤、防腐剤、界面活性剤、および等張化剤)、担体または希釈液を含まない。いくつかの実施態様において、列記した成分のいずれか1つ以上の量は、列記した量の5%および/または±1%の量で提供される。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の組成物は、液剤、ゲル剤または軟膏剤として製造される。ゲル剤または軟膏剤は、液剤より長い時間眼と接触する組成物を提供する際に利点となるか、または他の利益を提供する。したがって、一実施態様において、ゲル剤または軟膏剤は、対象体が眠っているとき、または対象体の眼が長時間(例えば、1、2、3、4、5またはそれ以上の時間)閉じているときに組成物を対象体に適用する場合に有用である。ゲル剤または軟膏剤は、使用者の好みに基づいて他の時点で用いられ得る。
他の治療成分
いくつかの実施態様において、組成物は、本明細書に記載のポリペプチドの拘束塩または拘束ポリペプチドに加えて1つ以上の更なる治療薬を含む。これらの治療薬は、シェーグレン症候群を含むドライアイおよび関連する症候群および状態の処置のための当業者に公知の物質を含み得る。更なる治療薬の非網羅的リストは、コリン作動薬(例えば、ピロカルピン、セビメリン)、シクロスポリン、リフィテグラスト、デキサメサゾン(または他のコルチコステロイド、例えばプレドニゾロン)、コンドロイチン硫酸の有無にかかわらずヒアルロン酸(およびその誘導体)、シクロカット、SI-614、skQ1、Cis-UCA、CycloASol、RGN-259、ジクアホソル、アナキンラ、トファシチニブ、EBI-005、EGP-437、KP-121、MIM-D3、OTX-DP、レバミピド(OPC-12759)、およびRU-101を含む。いくつかの実施態様において、更なる治療薬は、Xiidra(リフィテグラスト、SAR-1118)である。いくつかの実施態様において、1つ以上の更なる治療薬は、ポリペプチドの塩として影響される。カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(別名HPMCまたはヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルセルロース、エチレングリコーポリマー、およびヒアルロン酸(別名ヒアルロナン、HA)、および涙液軟膏剤、例えば白色ワセリン、鉱油、および同様の潤滑剤の1つ以上を含む人工涙液および他の潤滑剤はまた、組成物中に含まれ得る。これらの更なる治療薬は、既知の治療量または治療量以下の量で含まれ得る。
容器およびキット
いくつかの実施態様において、組成物は、1つ以上の複数回使用容器を含むキットで提供される。いくつかの実施態様において、複数回使用容器は、保護キャップおよび液体貯蔵ボトルを含み、ここで、キャップは、フレキシブルコネクターを介してボトルに接続される。ブロッキングプラグが、保護キャップの上面の中央に配置される。円錐形または他の適切な形状の液体排出口が、ボトルカバーの中央に配置され、保護キャップのブロッキングプラグとしっかりとマッチする。したがって、無菌組成物は、複数回使用のための容器に入れられ得る。
いくつかの実施態様において、容器中の組成物の量は、0.1~0.5、0.5~1.0、1~2、2~5、5~10、10~20、20~30、または30~60mLまたはその間の任意の範囲であるか、またはおよそそれである。容器は、ボトル、チューブ、バイアルまたは他の適切な容器であり得る。複数回使用容器には、12時間、24時間、2~7日サイクル、1か月サイクルまたは指定の有効期限まで使用するために説明書が付随し得る。単回使用容器は、単回適用サイクルのための片目または両目における使用に適し得る。
いくつかの実施態様において、組成物は、単回使用容器を含むキットで提供される。いくつかの実施態様において、組成物は、複数の単回使用容器を含むキットで提供される。いくつかの実施態様において、単回使用容器は、液体を保持するためのベッセル、ベッセルをシールするための取り外し可能なシールトップ、所望によりベッセルとシールトップを相互接続するための首部分を含む。いくつかの実施態様において、使用するための説明書と共に複数の単回使用容器を含むキットを提供する。
いくつかの実施態様において、容器は、医薬的に不活性な材料を含む。いくつかの実施態様において、容器は、ガラス、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの組合せを含む。
いくつかの実施態様において、容器は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、またはこれらの組合せを含む。
いくつかの実施態様において、容器中の組成物の量は、0.02mL;0.05mL~1mL;0.1mL~0.95mL;0.15mL~0.8mL;0.2mL~0.85mL;0.25mL~0.8mL;0.3mL~0.75mL;0.35mL~0.7mL;0.4mL~0.65mL;0.45mL~0.6mL;0.5mL~0.55mL;またはその間の任意の値であるか、またはおよそそれである。
いくつかの実施態様において、容器中の組成物の量は、0.02mL;0.025mL;0.030mL;0.035mL;0.040mL;0.045mL;0.050mL;0.055mL;0.060mL;0.065mL;0.070mL;0.075mL;0.1mL;0.15mL;0.2mL;0.25mL;0.3mL;0.35mL;0.4mL;0.45mL;0.5mL;0.55mL;0.6mL;0.65mL;0.7mL;0.75mL;0.8mL;0.85mL;0.9mL;0.95mL;または1mLの組成物であるか、またはおよそそれであるか、または前述の値のいずれか2つにより定義される範囲内である。
点眼および他の投与
いくつかの実施態様において、組成物は、眼に局所投与される。いくつかの実施態様において、組成物は、ドライアイのいずれかの形態、またはシェーグレン症候群に関連するドライアイ(または他の症状、例えば口渇)を患っている個体にその投与のために投与される。いくつかの実施態様において、それは、含嗽液、タブ、パッチ、スプレーまたはロゼンジとして口に投与される。本明細書に記載の組成物は、液体(液剤、ゲル剤、軟膏剤など)としてまたは他の形態、例えば粉末またはパッチ、タブなどで提供され得る。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の組成物は、下記の1つ以上を達成するために用いられる:基底流涙、唾液分泌、一般的な粘膜および眼表面の湿りを回復させる;眼表面および粘膜の恒常性を回復させ、急速だが一時的にオートファジーを促進して、眼全体にわたってまたは他の臓器において圧力、ストレスまたは変性疾患を排除する;炎症を減少させて、創傷の治癒(例えば屈折矯正手術後の角膜や口腔の創傷の治癒)を促進し、涙液層を安定化させ、細菌感染を抑制する。
いくつかの実施態様において、眼への局所投与は、眼の表面に1滴以上の組成物を投与することを含む。例えば、一実施態様において、使用者は、コンタクトレンズでなく、眼の表面に適用するよう指示される。他の実施態様において、点眼剤(または他の適用)は、コンタクトレンズを装着したままの投与に適する。いくつかの実施態様において、組成物は、各眼に1滴として送達される単回用量として容器から投与される。いくつかの実施態様において、点眼剤は、約0.020mL~約0.050mL、またはその間の任意の量である。いくつかの実施態様において、点眼剤は、約0.035mLである。
いくつかの実施態様において、眼への組成物の投与は、ドライアイまたはシェーグレン症候群の1つ以上の症状、臨床兆候または測定値を改善する。ドライアイ臨床兆候の改善は、下記の1つ以上により評価され得る:
・下角膜領域に特に注意を払ったフルオレセイン角膜染色(FCS)(領域により0~3スケール、合計0~15スケール、NEI/Industry Workshopスケールを用いる)
・リサミングリーン角膜染色(LGCS)(領域により0~3スケール、合計0~18スケール、NEI/Industry Workshopスケールを用いる)
・麻酔下のシルマーテスト(5分間の濡れのmm)、
・涙液層破壊時間(秒数)
・ドライアイ関連眼症状の質問票(SANDE:ドライアイ症状の頻度と重症度)
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.001%~約0.05%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.001%~約0.015%の無水クエン酸;約0.02%~約0.40%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.0005%~約0.005%のEDTA二ナトリウム;約0.005%~約0.15%のチロキサポール、および約0.005%~約0.1%のメチルパラベンを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いてpH約6.2~pH約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.1%~約1%である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。一実施態様において、組成物は、メチルパラベンを含まない。一実施態様において、組成物は、列挙した成分のみからなり、更なる活性成分、添加剤(例えば、増粘剤、緩衝剤、キレート剤、安定化剤、防腐剤、界面活性剤および等張化剤)、担体または希釈液を含まない。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.001%~約0.05%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.001%~約0.015%の無水クエン酸;約0.02%~約0.40%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.0005%~約0.005%のEDTA二ナトリウム;および約0.005%~約0.15%のチロキサポールを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる、無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いてpH約6.2~pH約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.1%~約1%である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。一実施態様において、組成物は、列挙した成分のみからなり、更なる活性成分、添加剤(例えば、増粘剤、緩衝剤、キレート剤、安定化剤、防腐剤、界面活性剤および等張化剤)、担体または希釈液を含まない。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.01%±0.001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.005%±0.0005%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.001%±0.0001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.0001%±0.00001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールを含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、NaClの量は、約0.50%±0.05%である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。いくつかの実施態様において、組成物は、チロキサポールの代わりにまたはそれに加えて、DPCおよび/または別の界面活性剤を含む。いくつかの実施態様において、組成物は、溶媒を含む。いくつかの実施態様において、溶媒は、約1%の量で存在する。いくつかの実施態様において、溶媒は、DMSOである。
いくつかの実施態様において、組成物は、約0.001%±0.0001%の、ポリペプチド、例えばLacripepTMの拘束塩、または本明細書で特定する他のペプチドの拘束塩、拘束LacripepTM、または本明細書で特定する他の拘束ペプチド;約0.0098%±0.001%の無水クエン酸;約0.279%±0.028%のクエン酸ナトリウム二水和物;約0.001%±0.0001%のEDTA二ナトリウム;約0.05%±0.005%のチロキサポールまたは約0.10%±0.01%のチロキサポール;約1.0%±0.1% DMSO(ジメチルスルホキシド)を含む無菌の水性組成物であって、組成物のpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.2~約6.8に調節し、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約250~約350mOsm/kgに調節する、組成物である。いくつかの実施態様において、組成物のオスモル濃度を、NaClを用いて約150~約250mOsm/kgに調節する。
いくつかの実施態様において、Lacripep脂肪酸塩API(拘束塩)をガラスビーカーへ0.001%にて加えることにより、組成物を製造する。DMSOを1%にてAPIに加える。添加剤緩衝液を、他のすべての添加剤を用いて最終濃度(希釈前)の10倍にて調製する。緩衝溶液およびAPI/DMSO生成物を約60℃に加熱する。緩衝液をAPI/DMSOにバッチの10%までゆっくり加える。その後、バッチを水で100%までメスアップし、添加剤の濃度をそれらの最終濃度まで下げる。いくつかの実施態様において、ペプチド(例えばLacripepTM)の拘束脂肪酸塩は、パルミチン酸塩またはリノール酸塩である。
いくつかの実施態様において、組成物は、表1に記載の処方を含む無菌の水性組成物である。いくつかの実施態様において、組成物は、実施例4に記載するように製造される。
以下は、本明細書に記載の実施態様のいくつかの非限定的な例である。
実施例1 LacripepTMの拘束オレイン酸塩
LacripepTMを、標準的な固相ペプチド合成技術を用いて合成する。あらゆる残存保護基を除去し、ペプチドを樹脂から切断し、ジエチルエーテルからの沈殿により精製し、移動相中に0.1%酢酸を含有するHPLCによりさらに精製する。断片を含有するLacripepTMを凍結し、凍結乾燥して、LacripepTMの酢酸塩を得る。
ペプチドの精製酢酸塩を、室温にて水:アセトニトリル混合物(4:1)中に懸濁させる。4当量のオレイン酸(リシン側鎖当たり1当量)を加え、混合物を室温にて5分間穏やかに撹拌する。混合物を凍結し、凍結乾燥して、粉末にする。凍結乾燥粉末を水中に懸濁させ、pHをクエン酸およびクエン酸ナトリウムで6.2~6.8に、オスモル濃度を250~350mOsm/kg調節する。LacripepTMの安定化(拘束)オレイン酸塩を、公知技術、例えば質量分析および円二色性を用いて特性評価する。
実施例2 LacripepTMの拘束ドデシルホスホコリン形態対リン酸緩衝液中のLacripepTMの酢酸塩
LacripepTM(配列番号1)を、酢酸塩としてN末端アセチル化およびC末端アミド化無し(非修飾、KQFIENGSEFAQKLLKKFS)または有り(修飾、Ac-KQFIENGSEFAQKLLKKFS-NH2)のいずれかで合成した。化合物(0.2 mg/ml)を、円二色性のために、10mMドデシルホスホコリンを有する10mMリン酸、137mM NaCl、2.7mM KClの緩衝液(pH7.4)中で再構成した。Starna Cells, Inc.の1mm石英セルで蛍光モノクロメーターを備えたJasco 810 CD/ORDを用いて、CDスペクトルを得た。スペクトルを、35℃にて250nmから190nmまで連続スキャンモード(スキャン速度、100nm/分;データピッチ、0.1nm;バンド幅、1nm;応答時間、4秒)において窒素流速100mL/分で得た。各試料について3つのスペクトルの平均を得た(N=3)。二色性スペクトルの分析は、DichroWeb: On-line analysis for protein Circular Dichroism spectra; Whitmore, L. and Wallace, B.A. (2008) Biopolymers 89: 392-400; Whitmore, L. and Wallace, B.A. (2004) Nucleic Acids Research 32: W668-673(これら各々は、出典明示によりその全体として本明細書の一部とする)を含む、当該技術分野で知られている方法を用い得る。
図1は、CDスペクトルの結果を示す。予想のとおり、非修飾および修飾酢酸塩形態のいずれも二色性をほとんど示さず、これは、αヘリックス性がほとんどないことを示している(それぞれ27%および28%)。対照的に、非修飾および末端修飾ドデシルホスホコリン(10mM dpC、別名DPC)形態のいずれも高レベルの二色性を示し、これは、修飾dpC形態は非修飾dpC形態よりヘリックス性が高いαヘリックス構造であることを示している(それぞれ100%、0%不規則対92%、8%不規則)。
実施例3 LacripepTMの拘束オレイン酸塩対クエン酸緩衝液中のLacripepTMの酢酸塩
LacripepTM(配列番号1)を、酢酸塩としてN末端アセチル化およびC末端アミド化無しまたは有りのいずれかで合成した。化合物を、円二色性のために、10mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)中で再構成した。酢酸塩としてN末端アセチル化およびC末端アミド化無しまたは有りのいずれかで合成したLacripepTMを、クエン酸を有するpH6.5に緩衝化した水の混合物中に1当量のLacripepTM 酢酸塩および4当量のオレイン酸(LacripepTMにおけるリシン残基当たり1当量のオレイン酸)を溶解させることにより、オレイン酸塩に変換した。その後、得られた溶液を、急速凍結し、真空下凍結乾燥して、より揮発性の酢酸を除去した。凍結乾燥粉末を水中に懸濁させ、pHをクエン酸およびクエン酸ナトリウムで6.2~6.8に、オスモル濃度を250~350mOsm/kg調節する。4つの得られたクエン酸緩衝溶液(末端修飾無しの酢酸塩、末端修飾有りの酢酸塩、末端修飾無しのオレイン酸塩、末端修飾有りのオレイン酸塩)を、円二色性について試験した。
円二色性について、用いたすべての試料の濃度は、0.2mg/mLであった。Starna Cells, Inc.の1mm石英セルで蛍光モノクロメーターを備えたJasco 810 CD/ORDを用いて、CDスペクトルを得た。スペクトルを、35℃にて250nmから190nmまで連続スキャンモード(スキャン速度、100nm/分;データピッチ、0.1nm;バンド幅、1nm;応答時間、4秒)において窒素流速100mL/分で得た。各試料について3つのスペクトルの平均を得た(N=3)。
図2は、CDスペクトルの結果を示す。末端修飾オレイン酸塩形態は、CDスペクトルの楕円率の最も強い負の変化によって示されるように、最高レベルのαヘリックス性(57%)を示した。非修飾オレイン酸形態がその次であり(38%ヘリックス性)、修飾酢酸形態が続き(29%ヘリックス性)、非修飾酢酸形態が最後であった(28%ヘリックス性)。実施例2、図1の結果と比較すると、クエン酸緩衝液は、非修飾および末端修飾酢酸塩形態の両方について、リン酸緩衝液と比較して、αヘリックスの安定性をわずかに向上させると考えられる。
実施例4 濃縮緩衝溶液を含むDMSO中のLacripepTMの拘束脂肪酸塩
溶解性が改善されたLacripepTM脂肪酸塩の製剤の例は、以下の製剤を含む。
手順:バッチを100gスケールで製造した。LacripepTM脂肪酸塩APIをガラスビーカーへ0.001%にて加えた。DMSOを1%にてAPIに加えた。チロキサポールを0.5%および1%にて含む2つのチロキサポール/添加剤緩衝液を調製し;他のすべての添加剤は最終濃度(希釈前)の10倍であった。緩衝溶液およびAPI/DMSO生成物を約60℃に加熱した。緩衝液をAPI/DMSOにバッチの10%までゆっくり加えた。その後、バッチを水で100%までメスアップし、添加剤の濃度をそれらの最終濃度まで下げた。
Figure 2022537383000024

結果:
Figure 2022537383000025
結論:APIはDMSOに溶解したが、凝集体が大きいほど溶解が困難であるため、粒子サイズに依存していると考えられた。緩衝液濃度の増加は、Q.S.後でもAPIの溶解を改善すると考えられた。0.10%のチロキサポールは、0.05%以上ではないにしても同等に機能すると考えられた。
実施例5 ジスルフィド拘束LacripepTM
配列KQCIENCSEFAQKLLKKFSを有するペプチドを、標準的な固相ペプチド合成技術を用いて合成する。あらゆる保護基を除去し、ペプチドをから切断し、その後HPLCまたはジエチルエーテルからの沈殿を用いて生成する。
ペプチドを50%酢酸(aq.)中に懸濁させ、1M HClを加える。酢酸中0.1Mヨウ素を滴下し、反応物を室温にて3時間撹拌する。その後、反応物を、1Mチオ硫酸ナトリウム(aq.)を滴下してクエンチする。溶媒を減圧下除去し、得られた残渣をエーテル沈殿させ、その後HPLCにより精製して、ジスルフィド-拘束ペプチドを得る。
あるいは、ペプチドを1.0M酢酸(aq.)中に懸濁させ、酸素を溶液に室温にて3時間バブリングし、続いて溶媒を減圧下除去し、エーテル沈殿およびHPLCにより精製して、ジスルフィド-拘束ペプチドを得る。ジスルフィド-拘束ペプチドを、公知技術、例えば質量分析、円二色性およびNMR分光を用いて特性評価する。
実施例6 アルケン拘束LacripepTM
配列KQFIENXSEFAQKXLKKFSを有するペプチドを、標準的な固相ペプチド合成技術を用いて合成する。各Xは、2-アミノ-8-ノネン酸である。溶媒を完全に保護されたペプチド結合樹脂から除去し、これを室温にて1,2-ジクロロエタン(DCE)中に再懸濁させる。Grubbs第2世代閉環メタセシス(RCM)触媒を加え、反応物を室温にて3時間撹拌する。ペプチドの分析試料を切断し、質量分析により分析する。変換率が95%未満の場合は、溶媒を除去し、樹脂をDCEで洗浄し、樹脂をDCEに再懸濁させて、2回目のRCMを実施する。より速い反応時間が必要な場合、反応をジクロロベンゼン中で実施し、マイクロ波反応器で最大120~200℃にて10~20回パルスする。
あらゆる残存保護基を標準的条件下で除去し、溶媒を減圧下除去する。得られた残渣をエーテル沈殿させ、その後HPLCにより精製して、アルケン-拘束ペプチドを得る。アルケン-拘束ペプチドを、公知技術、例えば質量分析、円二色性およびNMR分光を用いて特性評価する。
実施例7 クエン酸緩衝液中のアルケン拘束LacripepTM 酢酸塩
LacripepTM(配列番号1)のアルケン拘束類似体を、酢酸塩としてN末端アセチル化およびC末端アミド化有りで合成した。化合物を、円二色性のために、10mM n-ドデシルホスホコリン(DPC)有りまたは無しの10mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)中で再構成した。得られたクエン酸緩衝溶液を円二色性について試験した。
円二色性について、用いたすべての試料の濃度は、0.2mg/mLであった。Starna Cells, Inc.の1mm石英セルで蛍光モノクロメーターを備えたJasco 810 CD/ORDを用いて、CDスペクトルを得た。スペクトルを、35℃にて250nmから190nmまで連続スキャンモード(スキャン速度、100nm/分;データピッチ、0.1nm;バンド幅、1nm;応答時間、4秒)において窒素流速100mL/分で得た。各試料について3つのスペクトルの平均を得た(N=3)。
図3は10mM DPCの存在下におけるCDスペクトルの結果を示す。実施例6の方法に従って、Ac-KQ [2-(7-オクテニル)アラニン]-IENGSE-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-AQKLLKKFS-NH2(配列番号59)(すなわち、
Figure 2022537383000026
)(配列番号59)に由来するi-i+7ステープルペプチドは、200nm~230nmの間で最も強い負のCDシグナル(およそ-50Δε)を示し、これはヘリックス含有量が最も高いことを示している。一方、Ac-KQFIEN [2-(4-オクテニル)アラニン]-SEF-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-QKLLKKFS-NH2(配列番号54)およびAc-KQFIENGSEF [2-(4-オクテニル)アラニン]-QKL-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-KKFS-NH2(配列番号53)に由来するi-i+4ステープルペプチドは、200nm~230nmの間で最も弱い負のCDシグナル(およそ-20~-30Δε)を示し、これはヘリックス含有量が最も低いことを示している。残りの、(Ac-KQF [2-(7-オクテニル)アラニン]-ENGSEF-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-QKLLKKFS-NH2(配列番号57)、Ac-KQFIEN [2-(7-オクテニル)アラニン]-SEFAQK-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-LKKFS-NH2(配列番号55)、およびAc-KQFIENGSEF [2-(7-オクテニル)アラニン]-QKLLKK-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-S-NH2)(配列番号56)に由来するi-i+7ステープルペプチド、およびi-i+4ステープルペプチド(Ac-KQ [2-(4-オクテニル)アラニン]-IEN-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-SEFAQKLLKKFS-NH2(配列番号58)、ステープルド、i-i+4Ac-KQF [2-(4-オクテニル)アラニン]-ENG-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-EFAQKLLKKFS-NH2(配列番号61)、およびAc-KQFIENGSEFAQK [2-(4-オクテニル)アラニン]-LKK-[2-(4-ペンテニル)アラニン]-S-NH2)(配列番号62)は、200nm~230nmの間で-30~-40Δεの負のCDシグナルを有する中間のヘリックス性を示した。
図4は、10mM DPCの不存在下におけるCDスペクトルの結果を示す。界面活性剤(DPC)の不存在下では、Lacripepペプチドはほとんどヘリックス性を示さないが、ステープルペプチドは実質的なヘリックス性を示す。
実施例8 クエン酸緩衝液中のシステインジスルフィド拘束LacripepTM酢酸塩
LacripepTM(配列番号1)のシステインジスルフィド拘束類似体を、酢酸塩としてN末端アセチル化およびC末端アミド化有りで合成した。化合物を、円二色性のために、10mM DPC有りまたは無しの10mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)中で再構成した。得られたクエン酸緩衝溶液を円二色性について試験した。
円二色性について、用いたすべての試料の濃度は、0.2mg/mLであった。Starna Cells, Inc.の1mm石英セルで蛍光モノクロメーターを備えたJasco 810 CD/ORDを用いて、CDスペクトルを得た。スペクトルを、35℃にて250nmから190nmまで連続スキャンモード(スキャン速度、100nm/分;データピッチ、0.1nm;バンド幅、1nm;応答時間、4秒)において窒素流速100mL/分で得た。各試料について3つのスペクトルの平均を得た(N=3)。
図5は、DPCの存在下におけるCDスペクトルの結果を示す。システインジスルフィドi-i+2拘束ペプチド、Ac - KQF C(S-)EN C(S-)SE FAQ KLL KKF S - NH2(配列番号72)は、200nm~230nmの間で最も強い負のCDシグナル(およそ-20~-30Δε)を示し、これはヘリックス含有量が最も高いことを示している。一方、システインジスルフィドi-i+2拘束ペプチド、Ac - KQF IEN GSE FAQ KC(S-)L KC(S-)F S - NH2(配列番号69)は、200nm~230nmの間で最も弱い負のCDシグナル(およそ-5~-10Δε)を示し、これはヘリックス含有量が最も低いことを示している。残りの、システインジスルフィドi-i+2拘束ペプチド、Ac - KQF C(S-)EN C(S-)SE FAQ KLL KKF S - NH2(配列番号72)、およびAc - KQF IEN C(S-)SE C(S-)AQ KLL KKF S - NH2(配列番号70)は、200nm~230nmの間で中間強度の負のCDシグナル(およそ-20~-25Δε)を示した。
図6は、10mM DPCの不存在下におけるi-i+2拘束ペプチドおよびlacripepについてのCDスペクトルの結果を示す。i-i+2ジスルフィド拘束ペプチド(すなわち、Ac - KQF C(S-)EN C(S-)SE FAQ KLL KKF S - NH2(配列番号73)、Ac - KQF IEN GSE FAQ KC(S-)L KC(S-)F S - NH(配列番号77)2、Ac - KQF C(S-)EN C(S-)SE FAQ KLL KKF S - NH2(配列番号73)、およびAc - KQF IEN C(S-)SE C(S-)AQ KLL KKF S - NH2(配列番号75))およびlacripepは、DPC界面活性剤下で著しいヘリックス性を示す。全体として、ジスルフィド拘束ペプチドおよびlacripepは、DPCの存在下と非存在下でのヘリックス性に関して同様に振る舞う。いくつかの実施態様において、ヘリックス性を維持するために、DPCの存在が製剤に含まれる。
さらに、前記は、明確化および理解の目的で例示および例としてある程度詳細に説明したが、本開示の精神から逸脱することなく多数のおよび様々な改変がなされ得ることが当業者に理解される。したがって、本明細書に開示される形態は、例示に過ぎず、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろ本発明の実施態様の真の範囲および精神を伴うすべての改変および代替も包含することを意図すると明確に理解すべきである。
本願、特に特許請求の範囲において、用いられる用語および語句およびその変形は、他に明確に断らない限り、限定とは対照的にオープンエンドと解釈されるべきである。前述の例として、用語「含む」は、「限定されることなく含む」、「含むが、これらに限定されない」などを意味すると解釈されるべきである。
不定冠詞「a」または「an」は、複数を除外しない。数字の前の「約」の使用は、数字自体を含む。例えば、「約5」は、「5」について明示的なサポートを提供する。

Claims (49)

  1. 配列番号1~9より選択される配列を含むペプチドの拘束塩であって、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩。
  2. 配列番号1を含むペプチドの拘束塩であって、塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含み、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、拘束塩。
  3. 塩が直鎖脂肪酸である、請求項1または2に記載の拘束塩。
  4. 配列番号1を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が共有結合しており、該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩。
  5. 配列番号2を含むペプチドであって、ヘリックスターンのiとi+4またはiとi+7の位置における少なくとも2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が共有結合しており、該ペプチドがαヘリックス構造を有する、ペプチドまたはその医薬的許容される塩。
  6. iとi+4の位置における2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している、請求項4または5に記載のペプチドまたはその医薬的許容される塩。
  7. iとi+7の位置における2つのアミノ酸が、架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、該架橋部分が、共有結合している、請求項4または5に記載のペプチドまたはその医薬的許容される塩。
  8. 架橋部分を含む化合物が、式(I):
    Figure 2022537383000027
    [式中、
    各nが、独立して0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
    各PGが、独立してBocまたはFmocであり;
    各R1が、独立して水素またはメチルであり;および
    各R2が、独立して:
    Figure 2022537383000028
    からなる群より選択される]
    で示される化合物を含む、請求項4~7のいずれか一項に記載のペプチドまたはその医薬的に許容される塩。
  9. 各nが、独立して3、4、5、6または7である、請求項8に記載のペプチド。
  10. 各PGが、Fmocである、請求項8または9に記載のペプチド。
  11. 各R1が、水素である、請求項8~10のいずれか一項に記載のペプチド。
  12. 各R2が、
    Figure 2022537383000029
    である、請求項8~11のいずれか一項に記載のペプチド。
  13. 0.00001~0.05%の、請求項1~12のいずれか一項に記載のペプチドの拘束塩または拘束ペプチド(ここで、ペプチドの量は、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである);
    0.01~0.6%の緩衝液;
    0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;および
    塩化ナトリウム
    を含む、液体組成物であって、
    組成物のpHが6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約150~350mOsm/kgであり、ペプチドの少なくとも90%がαヘリックス構造である、液体組成物。
  14. 0.00001~0.05%の、請求項1~12のいずれか一項に記載のペプチドの拘束塩または拘束ペプチド(ここで、ペプチドの量は、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである)、ならびに下記:
    0.1~0.6%の緩衝液;
    0.0005~0.01%のEDTA二ナトリウム;および
    塩化ナトリウム
    の1つ以上を含む、局所組成物であって、
    組成物が液剤、ゲル剤または軟膏剤である、局所組成物。
  15. 0.01~0.1%のチロキサポールをさらに含む、請求項13または14に記載の組成物。
  16. ペプチドの拘束塩または拘束ペプチドの量が、0.01%、0.005%、0.001%、0.0001%または0.00001%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージであり;
    緩衝液が0.2888%であり;
    EDTA二ナトリウムが0.001%であり;
    チロキサポールが0.05%であり;
    組成物のpHが6.2~約6.8であり、組成物のオスモル濃度が約150~350mOsm/kgであり;
    ペプチドが配列番号1を有するLacripepであり、所望により、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている、
    請求項13~15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 緩衝液が、クエン酸緩衝液である、請求項13~16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. クエン酸緩衝液が、0.0098%の無水クエン酸および0.279%のクエン酸ナトリウム二水和物を含む、請求項17に記載の組成物。
  19. 組成物のpHが、約6.5である、請求項13~18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 組成物のオスモル濃度が、150~250mOsm/kgである、請求項13~19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 組成物のオスモル濃度が、約200mOsm/kgである、請求項13~20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. NaClの量が、0.4%~0.6%である、請求項13~21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. NaClの量が、0.5%である、請求項13~22のいずれか一項に記載の組成物。
  24. 組成物が、0.04%のメチルパラベンをさらに含む、請求項13~23のいずれか一項に記載の組成物。
  25. 組成物が、無菌である、請求項13~24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. ペプチドが、配列番号1からなる拘束LacripepまたはLacripepの拘束塩であり、所望により、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている、請求項13~25のいずれか一項に記載の組成物。
  27. ドライアイまたはシェーグレン症候群の1つ以上の症状または兆候を処置するのに用いるための請求項13~26のいずれか一項に記載の組成物。
  28. 複数の単回使用容器を含むキットであって、各容器が、請求項13~27のいずれか一項に記載の組成物を保持するためのベッセルを含む、キット。
  29. 容器が、約0.05mL~約1mLの組成物を含む、請求項28に記載のキット。
  30. 容器が、ベッセルをシールするための取り外し可能なシールトップ、およびベッセルとシールトップを相互接続する首部分を含む、請求項28または29に記載のキット。
  31. 取り外し可能なシールトップが、取り外されると、ベッセルを再シールできない、請求項30に記載のキット。
  32. 容器が、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリエチレン酢酸ビニル、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの組合せを含む、請求項28~31のいずれか一項に記載のキット。
  33. 1滴以上の請求項13~27のいずれか一項に記載の組成物を眼に局所適用することを含む、投与方法。
  34. 投与は、請求項28~32のいずれか一項に記載の単回使用容器から眼に組成物の液滴を局所適用することをさらに含む、方法。
  35. ドライアイの処置のための、請求項13~27のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  36. シェーグレン症候群の1つ以上の症状または兆候の処置のための、請求項13~27のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  37. 塩がリン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載のペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用。
  38. リン脂質、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸またはこれらの何れかの組合せが、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレイド酸、α-リノレイド酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン(レシチン)、ドデシルホスホコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトールリン酸、ホスファチジルイノシトール二リン酸、ホスファチジルイノシトール三リン酸、セラミドホスホリルコリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、およびこれらの何れかの組合せの塩より選択される、請求項37に記載のペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用。
  39. 配列番号1を有するペプチドを架橋試薬と接触させることを含む、Lacripepを拘束する方法であって:
    ここで、少なくとも2つのアミノ酸が架橋部分を含む化合物で置き換えまたは修飾されており、酸化剤および遷移金属触媒より選択される試薬を接触させるものであり;
    架橋部分が各々アルケンまたはアジドおよびアルキレンであるとき、試薬は遷移金属触媒であり;
    架橋部分が各々スルフヒドリルであるとき、試薬は酸化剤であり;そして
    架橋部分が架橋しているとき、ペプチドの少なくとも90%はαヘリックス構造である、
    方法。
  40. ペプチドが配列番号1からなり、N末端がアセチル化されており、C末端がアミド化されている、先行する請求項のいずれか一項に記載の拘束ペプチド、ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用。
  41. ペプチドが、約0.01%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである、請求項40に記載の組成物、キット、方法または使用。
  42. ペプチドが、約0.005%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである、請求項40に記載の組成物、キット、方法または使用。
  43. ペプチドが、約0.0001%であり、ここで、ペプチドの量が、ペプチドの遊離塩基および/または非拘束の形態のモル重量を用いて計算した重量/重量パーセンテージである、請求項40に記載の組成物、キット、方法または使用。
  44. チロキサポールが、界面活性剤で置き換えられている、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物、キット、方法または使用。
  45. 界面活性剤が、DPCを含むかまたはそれからなる、請求項44に記載の組成物、キット、方法または使用。
  46. 溶媒をさらに含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の拘束ペプチド、ペプチドの拘束塩、組成物、キット、方法または使用。
  47. 溶媒が、約0.1~約10%の量で存在する、請求項38に記載の拘束ペプチド、拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用。
  48. 溶媒が、約1%の量で存在する、請求項47に記載の拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用。
  49. 溶媒が、DMSOである、請求項46~48のいずれか一項に記載の拘束ペプチド、組成物、キット、方法または使用。
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