JP2022536352A - 骨ねじに骨セメントを送達するための器具 - Google Patents

Abstract

骨セメントを送達するための器具及び方法が、本明細書に開示される。例示的な一実施形態では、器具は、カニューレ状骨ねじと、カニューレ状シャフトと、保持スリーブと、を備える。カニューレ状骨ねじは、ロッド受容器内に受容されるように構成されたヘッドと、ヘッドから遠位方向に延出し、かつロッド受容器から遠位方向に延出するように構成された軸部と、を有する。カニューレ状シャフトは、カニューレ状骨ねじの軸部内に延入するように構成された遠位端と、骨セメント送達システムに連結するように構成された近位端とを有する。保持スリーブは、カニューレ状シャフトの少なくとも一部分の周囲に配設されている。骨ねじのヘッドは、その内部に近位凹部及び遠位凹部を有する。また、保持スリーブの遠位端は、近位凹部に連結するように構成される。

Description

骨セメントを骨ねじに送達するための器具及び方法が提供される。

例えば椎弓根スクリューのような骨ねじは、治癒、癒合、又は他の手順中に骨を固定するために整形外科手術で用いることができる。脊椎手術において、例えば、骨ねじは、脊椎を硬直的に又は動的に固定させるために、１つ以上の脊椎骨に脊椎固定要素を取り付けるために用いることができる。

多くの例において、特に脊椎手術において、患者は、そのような骨構造における骨ねじのひっかかりを低減させる、強度の低下した又は骨粗しょう性の骨質を有し得る。結果として、これは椎骨の安定化を妨げる可能性があり、骨ねじが緩んだり抜けてしまったりする結果をもたらす可能性がある。骨ねじの固定を改善するために、骨セメントを骨ねじに近接する骨に導入することができる。

骨ねじの増強には、典型的には、カニューレ状の／開窓された骨ねじを使用して、開窓された骨ねじを内部に有する骨構造内に骨セメントを注入する。例えば、カニューレ状の／開窓された骨ねじが骨に挿入されると、カニューレ及び／又はガイドがヘッドアセンブリにドッキングされ得る。ドッキングされたカニューレ及び／又はガイドは、骨ねじの軸部への位置合わせガイドとして機能し、軸部の開窓部へのアクセスを可能にする。そこで、セメント送達が実行されるが、その際には、セメント送達シャフトを、ドッキングされたカニューレ及び／又はガイドを通して骨ねじの軸部内に挿入し、骨セメントをシャフトを通して骨ねじの軸部内に圧送する。しかしながら、使用時には、カニューレ及び／又はガイドをヘッドアセンブリに連結し、カニューレ及び／又はガイドと軸部との適切な位置合わせを確保しなければならないが、それは、特に、骨ねじを直接見ることができない／難しい場合には、困難なものであり得る。臨床的には、これは、術中の安定性を妨げ、処置作業フローと干渉し、外科的工程の数を増加させる可能性がある。更に、カニューレ及び／又はガイドは、セメント送達のための位置合わせガイドとして機能するので、ヘッドアセンブリへの連結が不十分であったり、かつ／又は骨ねじの軸部との位置ずれがあったりすると、その結果としてセメント送達シャフトからのセメント漏れ又は同シャフトの故障をもたらす可能性がある。

したがって、骨セメントを骨ねじに送達することに関連して、器具及び方法の改善に対するニーズが依然として存在する。

骨セメントを骨ねじに送達するための様々な器具及び方法が開示される。

一実施形態では、器具が提供され、その器具は、カニューレ状骨ねじと、カニューレ状シャフトと、カニューレ状シャフトの少なくとも一部位の周囲に配設された保持スリーブとを含む。カニューレ状骨ねじは、ロッド受容器内に受容されるように構成されたヘッドと、ヘッドから遠位方向に延出し、ロッド受容器から遠位方向に延出するように構成された軸部と、を有する。ヘッドは、その中に近位凹部及び遠位凹部を有する。カニューレ状シャフトは、カニューレ状骨ねじの軸部内に延入するように構成された遠位端と、骨セメント送達システムに連結するように構成された近位端とを有する。保持スリーブは、骨ねじのヘッドの近位凹部に連結するように構成された遠位端を有する。

いくつかの実施形態では、器具は、連結アセンブリを含むことができ、その連結アセンブリは、カニューレ状シャフトを保持スリーブに選択的に連結して、保持スリーブに対するカニューレ状シャフトの軸方向の並進を防止するように構成されたものである。

連結アセンブリは、様々な構成を有し得る。いくつかの実施形態では、連結アセンブリは、保持スリーブの近位端に連結され得る。例えば、連結アセンブリの遠位端は、保持スリーブの近位端に螺合可能に連結され得る。

いくつかの実施形態では、連結アセンブリは、カニューレ状シャフトを保持スリーブから選択的に係合解除するように構成され得る解放機構を含むことができる。解放機構は、その内部を通って延在するチャネルを有することができ、そのチャネルは、連結アセンブリがカニューレ状シャフトの一部分の周囲に配設され得るように、環状体を通って延在するルーメンと少なくとも部分的に重なり合うことができる。連結アセンブリはまた、解放機構をカニューレ状シャフトの溝に向かって付勢することができる付勢要素を含むことができる。

カニューレ状骨ねじは、様々な構成を有し得る。いくつかの実施形態では、カニューレ状骨ねじの近位凹部はねじ山を切られていてもよく、保持スリーブの遠位端は、ねじ山付きの近位凹部に螺合可能に連結され得る。

別の例示的な実施形態では、カニューレ状骨ねじと、カニューレ状シャフトと、カニューレ状シャフトの周囲に部分的に配設されたガイドアセンブリと、を有する器具が提供される。カニューレ状骨ねじは、ロッド受容器に連結するように構成されたヘッドと、ヘッドから遠位方向に延出する軸部と、を有し、ヘッドは、その内部に近位凹部及び遠位凹部を有する。カニューレ状シャフトは、骨ねじの軸部内に延入するように構成された遠位端と、骨セメント送達システムに連結されるように構成された近位端を有し、骨セメントがカニューレ状シャフトを通して骨ねじの軸部内に送達され得る。ガイドアセンブリは、骨ねじのヘッド内の近位凹部に連結するように構成された遠位端を有するガイドスリーブと、ガイドスリーブの近位端に連結するように構成されたロック機構と、を含む。ロック機構は、カニューレ状シャフト及びガイドスリーブを一緒に選択的にロックして、ガイドスリーブに対するカニューレ状シャフトの長手方向の移動を阻止するように構成される。いくつかの実施形態では、ロック機構の遠位端は、保持スリーブの近位端に螺合可能に連結するように構成され得る。

ロック機構は、様々な構成を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ロック機構は、カニューレ状シャフトの溝と選択的に係合するように構成され得る解放機構を含むことができる。ロック機構は、解放機構をカニューレ状シャフトの溝に向かって付勢することができる付勢要素を含むことができる。ロック機構は、第１の部分と、第２の部分と、それらの間に延在するルーメンと、を有する環状体を含むことができ、環状体の第１の部分内に、解放機構が部分的に収容される。解放機構は、その内部を通って延在するチャネルを有することができ、そのチャネルは、環状体のルーメンと少なくとも部分的に重なり合う。

骨セメントを骨ねじに送達するための方法も提供される。例示的な一実施形態では、本方法は、カニューレ状骨ねじを骨内に植え込むことを含むことができ、骨ねじは、ロッド受容器に連結するように構成されたヘッドと、ヘッドから遠位方向に延出する軸部と、を有する。ヘッドは、その中に近位凹部及び遠位凹部を有し、近位凹部は、器具上の保持スリーブの遠位端に螺合可能に連結される。この方法はまた、カニューレ状シャフトの遠位端を保持スリーブを通して骨ねじの軸部内に挿入することと、カニューレ状シャフトを通して骨ねじの軸部内にセメントを注入することと、を含むことができる。

いくつかの実施形態では、カニューレ状骨ねじを骨に植え込むことは、保持スリーブを器具上のねじ駆動アセンブリに対して回転させて、保持スリーブの遠位端を骨ねじの近位凹部に螺合可能に係合させることと、ねじ駆動アセンブリを回転させて骨ねじを骨に打ち込むことと、保持スリーブが骨ねじに螺合可能に係合されたままで、ねじ駆動アセンブリを器具から取り外すことと、を含む。

いくつかの実施形態では、保持スリーブの近位端は、解放機構を有する連結アセンブリに連結され、カニューレ状シャフトの遠位端を挿入することによって、遠位端が骨ねじ内の所定の挿入深さに到達すると、解放機構がカニューレ状シャフトの一部分と係合されることができる。このような実施形態では、本方法は、カニューレ状シャフトから解放機構を係合解除させて、カニューレ状シャフトが近位方向に並進し、骨ねじから除去されることを可能にすることを含み得る。

いくつかの実施形態では、方法は、セメントを注入する前に、カニューレ状シャフトの近位端を骨セメント送達システムに連結することを含み得る。他の実施形態では、本方法は、セメントを注入した後に、ロッド受容器を骨ねじのヘッドに連結することを含み得る。

本発明は、以下の発明を実施するための形態を添付図面と併せて読むことで、より完全に理解されるであろう。
骨セメントをねじに送達するための器具の一実施形態の斜視図である。 図１の器具の部分分解図である。 図１の器具の上面図である。 図３Ａの器具の、線３－３に沿った断面図である。 図３Ｂの器具の、囲み４を切り取った部位の拡大断面図である。 図３Ｂの器具の、囲み５を切り取った部位の拡大断面図である。 骨ねじアセンブリの一実施形態の断面図である。 骨セメントを骨ねじに送達するための器具の別の一実施形態の斜視図である。 図７の器具の部分分解図である。 図８の器具の側面図である。 図９Ａの器具の、線９－９に沿った断面図である。

本願で開示する器具及び方法の構造、機能、製造及び使用の原理が総括的に理解されるように、特定の代表的な実施形態について、これから説明することにする。これらの実施形態のうちの１つ以上の実施例が、添付の図面に図示される。当業者であれば、本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示される器具、システム及び方法は、非限定的な例示的実施形態であり、本発明の範囲は、特許請求の範囲のみによって定義されることが理解されるであろう。例示的な一実施形態に関連して図示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような改変及び変形は、本発明の範囲内に含まれるものとする。

骨セメントを骨ねじに送達するための様々な器具及び方法が提供される。いくつかの実施形態では、器具及び方法は、骨ねじを骨に打ち込むことを可能にし、その後、骨ねじと器具との間の接続を維持することを可能にするものである。この接続により、ロッド受容器、例えばＵ字形ロッド受容器を、骨ねじのヘッドに取り付ける前に、例えばその後のセメント送達のために、植え込まれた骨ねじへの直接的なアクセスをすることができる。更に、この接続は、植え込まれた骨ねじとの位置合わせを制御するのを助け、それによって、植え込まれた骨ねじへのアクセスを助けることができる。したがって、植え込まれた骨ねじへのセメントの送達は、ロッド受容器を取り付け、それに別体の位置合わせガイドをドッキングさせる必要なく実施することができる。結果として、これにより、外科的処置において早い段階から手術中の安定性を提供し、処置ワークフローを合理化させ、外科的工程の数を減らし、したがって外科的時間を削減することができる。

例示的な器具は、本明細書で説明され、図面に示すように、骨セメントを骨ねじに送達するのを容易にするための様々な特徴を含み得る。しかしながら、器具がこれらの特徴の一部のみを含んでいるのでもよいこと、及び／又は当技術分野で公知の様々な他の特徴を含んでもよいことは、当業者が理解する。本明細書に述べられる器具は、特定の例示的な実施形態を代表することを意図したものに過ぎない。

図１～図５は、ロッド受容器（図示せず）を連結する前に、骨セメントを骨ねじ１０２内に直接送達するように構成された器具１００の例示的な一実施形態を示す。図示される器具１００は、概して、カニューレ状シャフト１０４と、カニューレ状シャフト１０４の一部位の周囲に配設された、本明細書ではガイドスリーブとも称される保持スリーブ１０６と、本明細書ではロック機構とも称される連結アセンブリ１０８とを含む。ガイドスリーブ及びロック機構をまとめて、本明細書では、ガイドアセンブリと総称する。簡潔にするために、器具１００の特定の構成要素は、図１～図３Ｂには示されていない。

骨ねじ１０２は様々な構成を有し得るが、骨ねじ１０２は、図１～図３Ｂ、及び図５に示されるように、ヘッド１１２と、ヘッド１１２から遠位方向に延出する軸部１１４とを有する。ヘッド１１２は、多様な形状及び寸法を有することができる。図示のように、ヘッド１１２は、一般に、頭を切り落とした球の形状であり、その中に画定された近位凹部１１６及び遠位凹部１１８を含む。近位凹部１１６は、内部に形成された雌ねじ１２０を有する実質的に円筒形であり得るが、この雌ねじ１２０は、後述するように、保持スリーブ１０６の対応するねじ山付き部位と係合するためのものである。遠位凹部１１８は、以下に説明するように、ドライバシャフト（図示せず）の遠位先端と回転不能に係合するように成形され得る。例えば、遠位凹部１１８は、雌型の嵌合機構（例えば、六角形の凹部）の形態であってもよく、ドライバシャフトの遠位先端は、ドライバシャフトの遠位先端が骨ねじ１０２と嵌合することができるように、雄型の嵌合機構（例えば、六角形の突出部）の形態であってもよい。この例示的な実施形態では、ヘッド１１２は、ねじ山付き近位凹部１１６と、ねじ山を切られていない遠位凹部１１８とを含む。

更に、ヘッド１１２は、ロッド受容器に連結されるように構成されている。このようにして、ひとたび骨ねじ１０２にセメントが送達され、器具１００が骨ねじ１０２から取り除かれると、以下により詳しく論じるように、骨ねじ１０２のヘッド１１２は露出され、その後ロッド受容器に取り付けられて骨ねじアセンブリを形成するようになっている。図６に、例示的な骨ねじアセンブリ３００が示されており、ロッド受容器３８２が、カニューレ状骨ねじ３０２のヘッド３１２に取り付けられている。ロッド受容器３８２は様々な構成を有し得るが、この図示された実施形態では、ロッド受容器３８２は実質的にＵ字形である。他の実施形態では、ロッド受容器３８２は、他の好適な構成、例えば、閉鎖された貫通孔を有するロッド受容器又は実質的にＣ字形のロッド受容器であり得る。いくつかの実施形態では、骨ねじアセンブリは多軸骨ねじアセンブリである。当業者であれば、カニューレ状骨ねじのヘッドは、他の好適な形状及びサイズを有し得ることを理解するであろう。好適な骨ねじ及び骨ねじアセンブリの例示的な実施形態は、それぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第２０１８／００１４８５８号及び同第２０１８／００１４８６２号に、より詳細に記載されている。

骨ねじ１０２の軸部１１４は、様々な形状及びサイズを有することができる。図示のように、軸部１１４は、その外面１２６の少なくとも一部位上にねじ山１２４が形成された細長いボディの形態である。図示された軸部１１４は、その全体を通って延在するルーメン１２８を含む。他の実施形態では、ルーメン１２８は、軸部１１４の一部のみを通って延在し得る。ルーメン１２８は、ヘッド１１２の近位凹部１１６及び遠位凹部１１８と流体連通している。結果として、カニューレ状シャフト１０４の遠位端１０４ｄは、図１～図３Ｂ及び図５に示されるように、骨ねじ１０２のヘッド１１２を通って、軸部１１４の少なくとも一部分内に挿入され得るが、その結果、骨セメントが、シャフト１０４を通って、骨ねじ１０２内に送達されることが可能となる。軸部１１４はまた、ルーメン１２８から軸部１１４の外面１２６まで外方向に延在する、少なくとも１つの開窓部１３０、例えば開口部を含むことができる。少なくとも１つの開窓部１３０は、例えば骨ねじ１０２が植え込まれる時に、骨ねじ１０２内に注入される骨セメントを、骨ねじ１０２に近接する骨に向かって方向付けるように構成される。骨ねじ１０２の軸部１１４内における、開窓部の位置及び数は様々に異なっていてよい。

図１～図３Ｂ及び図５に示されるように、保持スリーブ１０６は骨ねじ１０２のヘッド１１２に連結されている。保持スリーブ１０６は様々な構成を有し得るが、この図示した実施形態では、保持スリーブ１０６は、近位端１０６ｐから遠位端１０６ｄまで延在する細長い円筒形状を有する。保持スリーブ１０６の遠位端１０６ｄは、骨ねじ１０２のヘッド１１２に連結して、続いて骨セメントを、骨ねじ１０２に送達するように構成されている。保持スリーブ１０６はまた、ルーメン１３４を含み、ルーメン１３４は、構成要素（例えば、骨ねじ１０２を骨内に駆動するためのドライバシャフト、図１～図３Ｂ及び図４に示されるようなカニューレ状シャフト１０４）を受容するように構成されている。この図示した実施形態では、ルーメン１３４は、器具の長手方向軸線（Ｌ_Ｉ）に沿って、保持スリーブ１０６の近位端１０６ｐから遠位端１０６ｄまで延在する。結果として、図１～図３Ｂ及び図５に示されるように、保持スリーブ１０６は、連結された骨ねじ１０２内に、保持スリーブ１０６を通して挿入されるカニューレ状シャフト１０４のガイドとして機能することができる。これにより、骨ねじ１０２のヘッド１１２にロッド受容器を取り付ける前に、セメントが、骨ねじ１０２内に送達されることが可能になる。

図示されているように、保持スリーブ１０６の遠位端１０６ｄは、ねじ山１３２を含み、このねじ山１３２は、骨ねじ１０２のヘッド１１２の近位凹部１１６にある、対応する雌ねじ１２０と螺合可能に係合する。したがって、保持スリーブ１０６は、骨ねじ１０２そのものに螺合可能に連結される。当業者であれば、保持スリーブ１０６及び骨ねじ１０２は、他の連結機構を使用して、互いに連結され得ることを理解するであろう。例えば、他の実施形態では、骨ねじのヘッドは、圧力嵌め（例えばコレット機構）を介して保持スリーブの内面に連結するように構成された外面を有することができる。

更に、図１～図４に示されるように、保持スリーブ１０６の近位端１０６ｐは、連結アセンブリ１０８に取り付けられる。保持スリーブ１０６の近位端１０６ｐは、近位空洞１３６を含み、近位空洞１３６は、連結アセンブリ１０８のねじ山付き部分と螺合可能に係合される雌ねじ１３８を有する。近位端１０６ｐはまた、保持スリーブ１０６の壁１０９を通って横方向に（例えば、器具の長手方向軸線（Ｌ_Ｉ）に直交方向に）延在する、第１のチャネル１３５及び第２のチャネル１３７を含む。第１のチャネル１３５及び第２のチャネル１３７は、対応する第３のチャネル１３９及び第４のチャネル１４０と連通しているが、これらの第３のチャネル１３９及び第４のチャネル１４０は、連結アセンブリ１０８の壁１１０を通って横方向に延在している（例えば、器具の長手方向軸線（Ｌ_Ｉ）に直交方向に延在している）。具体的には、第１のチャネル１３５及び第３のチャネル１３９は、第１のセットピン１４３を介して互いに係合され、第２のチャネル１３７及び第４のチャネル１４０は、第２のセットピン１４４を介して係合される。このようにして、使用中、保持スリーブ１０６及び連結アセンブリ１０８は、互いに螺合しているのが緩むこと、その結果互いから分離されることが防止される。当業者であれば、保持スリーブ１０６及び連結アセンブリ１０８が、他の連結機構を使用して互いに連結されてもよく、又は保持スリーブ１０６と連結アセンブリ１０８とが、単一の連続プロファイルから一緒に形成されてもよいということを理解するであろう。

連結アセンブリは、様々な構成を有し得る。図示されている連結アセンブリ１０８は、細長い環状体１４６を含み、細長い環状体１４６は、図１～図４に示されるように、近位端１４８と、遠位端１５０と、それらの間に延在するルーメン１５２とを有する。ルーメン１５２は、器具（Ｌ_Ｉ）の長手方向軸線に沿って延在し、保持スリーブ１０６のルーメン１３４と連通している。図３Ｂ及び図４に示されるように、遠位端１５０は、保持スリーブ１０６の近位空洞１３６の雌ねじ１３８に螺合可能に係合される外側ねじ山１５４を含み、かつ第３のチャネル１３９及び第４のチャネル１４０とを含み、これらの第３のチャネル１３９及び第４のチャネル１４０は、近位空洞１３６の第１のチャネル１３５及び第２のチャネル１３７に、対応するセットピン１４３、１４４をそれぞれ介して係合する。環状体１４６の近位端１４８は、ルーメン１５２から半径方向外側に向かって、環状体１４６の外面１４６ａを貫通して延在する開口１５６を含む。

連結アセンブリはまた、解放機構、例えば解放ボタンを含むことができる。図示のように、連結アセンブリ１０８は、環状体１４６の近位端１４８内に部分的に収容される解放ボタン１５８を含む。解放ボタン１５８は様々な構成を有し得るが、この例示の実施形態では、解放ボタン１５８は実質的に矩形の形状であり、第１の部分１６０ａ及び第２の部分１６０ｂを含む。更に、チャネル１６１が、解放ボタン１５８の第１の表面１５９ａから第２の表面１５９ｂまで延在する。図３Ｂ及び図４に示されるように、チャネル１６１は、環状体１４６のルーメン１５２と少なくとも部分的に重なり合う。結果として、連結アセンブリ１０８が、図１及び図３Ａ～図４に示されるように、カニューレ状シャフト１０４の一部分の周りに配設される。

更に、解放ボタン１５８は、付勢要素１６２に連結されており、その付勢要素１６２は、解放ボタン１５８の第１の部分１６０ａを、環状体１４６のルーメン１４２に向かって付勢し、解放ボタン１５８の第２の部分１６０ｂを、環状体のルーメン１４２から遠ざける方向に付勢するように構成されている。付勢要素１６２は様々な構成を有し得るが、付勢要素１６２は、図２、図３Ｂ、及び図４に示されるように、螺旋バネの形態である。

連結アセンブリ１０８は、図１及び図３Ａ～図４に示されるように、構成要素、例えば、ねじ駆動アセンブリの駆動体シャフト及びカニューレ状シャフト１０４を選択的に、保持スリーブ１０６に連結するように構成されている。使用中、骨ねじ１０２は、連結アセンブリ１０８を介して保持スリーブ１０６に解放可能に連結されたねじ駆動アセンブリ（図示せず）を使用して、骨に挿入することができる。本明細書では、ねじ駆動アセンブリ及び保持スリーブ１０６をまとめて、ねじ挿入器具と総称する。ねじ駆動アセンブリは、ハンドルと、ハンドルに連結されたドライバシャフトとを含むことができる。ドライバシャフトは、保持スリーブ１０６を通して挿入されて、骨ねじ１０２の遠位凹部１１８と係合し、骨ねじ１０２を骨に打ち込むことができる。したがって、骨ねじ１０２は、例えば、ドライバシャフトの遠位先端を骨ねじ１０２のヘッド１１２の遠位凹部１１８内に挿入し、保持スリーブ１０６の遠位端１０６ｄを骨ねじ１０２のヘッド１１２の近位凹部１１６に螺合可能に係合させることによって、ねじ挿入器具に連結され得る。ねじ駆動アセンブリを保持スリーブ１０６に対して回転させることによって、骨ねじ１０２を骨に打ち込むことができる。ねじ駆動アセンブリ及びねじ挿入器具の他の例示的な実施形態に関する更なる詳細は、例えば、２０１９年６月１３日に出願された、表題「Ｓｃｒｅｗ Ｉｎｓｅｒｔｅｒ Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓ ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄｓ」である米国特許出願第＿号（代理人整理番号第ＭＥＤ６０１６ＵＳＮＰ１／４７０６１－０１９Ｆ０１ＵＳ号）及び同第＿号（代理人整理番号番号第ＭＥＤ６０１６ＵＳＮＰ２／４７０６１－０１９Ｆ０２ＵＳ号）に見出すことができ、これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

ひとたび骨ねじ１０２が骨に挿入されると、ねじ駆動アセンブリは、（例えば、連結アセンブリ１０８の解放ボタン１５８の第２の部分１６０ｂを押し下げることによって）分離され、保持スリーブ１０６から取り外されるが、それはすなわち、保持スリーブ１０６が骨ねじ１０２に螺合可能に係合されたままで、ねじ駆動アセンブリが骨ねじ１０２から取り外されるということである。結果として、ひとたびねじ駆動アセンブリが取り外されると、カニューレ状シャフト１０４は、図１及び図３Ａ～図４に示されるように、連結アセンブリ１０８を介して保持スリーブ１０６の中に挿入され、保持スリーブ１０６に連結され得る。このようにして、保持スリーブ１０６は、位置合わせガイドとして機能することができ、その挿入後に骨ねじへのアクセスを提供し、骨セメントがその中に注入され得るようにする。これにより、カニューレ状シャフト１０４、ひいては骨セメントを骨ねじ１０２に誘導するための別個の位置合わせガイドを骨ねじ１０２に連結、例えば螺合する必要が回避される。

カニューレ状シャフト１０４は、様々な構成を有し得るが、カニューレ状シャフト１０４は、図１～図３Ｂに示されるように、カニューレ状シャフト１０４の近位端１０４ｐから遠位端１０４ｄまで延在する概ね細長い中空管の形態である。遠位端１０４ｄは、骨ねじ１０２の一部位内に延在する。カニューレ状シャフト１０４の近位端１０４ｐは、骨セメント送達システム（図示せず）に連結される（例えば、螺合可能に連結される）ように構成されており、その結果骨セメントが、システムからカニューレ状シャフト１０４を通って骨ねじ１０２内へと送達され得る。当業者には理解されるように、任意の骨セメント送達システムが、カニューレ状シャフト１０４に連結して、それを通して骨セメントを送達するように構成され得る。骨セメント送達システムの例示的な実施形態は、米国特許第７，０９７，６４８号、同第８，３６０，６２９号、同第８，４１５，４０７号、及び同第９，３８１，０２４号、並びに米国特許出願公開第２００６／０２６４９６７号、同第２００７／００３２５６７号、同第２００８／０２２８１９２号、及び同第２０１０／０１１４１７４号に見出すことができ、これらはそれぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

図３Ｂ及び図４に示されるように、カニューレ状シャフト１０４は、連結アセンブリ１０８を介して保持スリーブ１０６に連結されている。この例示の実施形態では、解放ボタン１５８は、カニューレ状シャフト１０４の近位端１０４ｐに隣接するカニューレ状シャフト１０４の溝１０５と係合する。具体的には、第１の部分１６０ａは溝１０５に係合するように構成され、第２の部分１６０ｂは、溝１０５から距離（Ｄ）だけ離間しているように構成される。この距離は、以下により詳細に記載されるように、第２の部分１６０ｂを溝１０５に向かって選択的に押圧することを可能にして、第１の部分１６０ａを溝１０５から遠ざかる方向に移動させ、それによってカニューレ状シャフト１０４と保持スリーブ１０６とを分離することができるようになっている。図３Ｂに示すように、拡張構成では、解放ボタン１５８が付勢要素１６２を介してカニューレ状シャフト１０４に係合される。その結果、解放ボタン１５８の第１の部分１６０ａが溝１０５に向かって付勢され、解放ボタン１５８の第２の部分１６０ｂが、距離（Ｄ）だけ溝１０５から遠ざかるように付勢される。

使用中、カニューレ状シャフト１０４は、解放ボタン１５８の第１の部分１６０ａが摺動してカニューレ状シャフト１０４の溝１０５と接触して係合するまで、保持スリーブ１０６内に挿入される。このようにして、カニューレ状シャフト１０４の遠位端１０４ｄは、所定の挿入深さで骨ねじ１０２内に挿入される。ひとたび骨セメントが、カニューレ状シャフト１０４を通して骨ねじ１０２内に送達されると（例えば、所望の量の骨セメントが骨ねじ内に注入された時）、カニューレ状シャフト１０４は、保持スリーブ１０６から除去され得る。保持スリーブ１０６からカニューレ状シャフト１０４を取り外すために、解放ボタン１５８を作動させて、解放ボタン１５８の第１の部分１６０ａを、溝１０５から遠ざかるように移動させ、そうして係合解除させることができる。例えば、ユーザは、第２の部分１６０ｂに十分な力を加えて、第２の部分１６０ｂを溝１０５に向かって移動させることによって、解放ボタン１５８を作動させることができる。これにより、解放ボタン１５８の第１の部分１６０ａは、溝１０５から離れる方向にシフトして、付勢要素１６２が、圧縮構成に移動する。その結果、解放ボタン１５８の第１の部分１６０ａは、カニューレ状シャフト１０４の溝１０５から係合解除され、それにより、カニューレ状シャフト１０４を少なくとも骨ねじ１０２から摺動可能に除去する（例えば、近位方向に並進させる）ことができる。

図７～図９Ｂは、骨セメントを骨ねじ２０２に送達するように構成された器具２００の別の一実施形態を示す。以下に詳細に記載される相違点以外に、器具２００は、図１～図４に示される器具１００と類似しており、したがって、共通の要素は、本明細書で更に詳細に説明はされない。更に、簡潔にするために、器具２００の特定の構成要素は、図７～図９Ｂには示されていない。

この図示した実施形態では、器具２００は、位置合わせガイド２６４と、その内部を通って延在するカニューレ状シャフト２０４と、カニューレ状シャフト２０４を位置合わせガイド２６４に解放可能に連結するように構成された連結要素２６６と、を含む。

ひとたび骨ねじ２０２が骨に挿入されると、位置合わせガイド２６４は、骨ねじ２０２のヘッド２１２に連結され得る。位置合わせガイド２６４は、様々な構成を有し得る。この図示した実施形態では、位置合わせガイド２６４は、近位端２６４ｐから遠位端２６４ｄまで延在する概ね細長い中空管の形態である。遠位端２６４ｄは、ねじ山付き部分２６８ａと、それから遠位方向に延出する非ねじ部分２６８ｂとを含む。ねじ山付き部分２６８ａは、ねじ山２６９を含み、このねじ山２６９は、図７～図９Ｂに示されるように、骨ねじ２０２のヘッド２１２の近位凹部２１６の対応する雌ねじ２２０と螺合可能に係合する。非ねじ部分２６８ｂは、骨ねじ２０２のヘッド２１２の遠位凹部２１８内に形成される。更に、位置合わせガイド２６４の近位端２６４ｐは、図７～図９Ｂに示されるように、連結要素２６６に係合するように構成された接続機構２７１を有する環状カラー２７０を含む。この例示的な実施形態では、接続機構２７１は、環状溝又はノッチである。他の実施形態では、接続機構２７１は、他の構成を有することができる。

カニューレ状シャフト２０４は、様々な構成を有し得るが、カニューレ状シャフト２０４は、図示されるように、近位端２０４ｐから遠位端２０４ｄまで延在する概ね細長い中空管の形態である。遠位端２０４ｄは、骨ねじ２０２の一部位内に延在する。更に、カニューレ状シャフト２０４は、カニューレ状シャフト２０４の外側表面２７３ａから半径方向外向きに延出する石突き２７２を含む。石突き２７２は、カニューレ状シャフト２０４の第１のセグメント２７４ａと第２のセグメント２７４ｂとの間に挿入される。石突き２７２は、多様な形状及び寸法を有することができる。この例示的な実施形態では、石突き２７２は、実質的に円錐形状の構成を有する。石突き２７２は、骨ねじ２０２への、カニューレ状シャフト２０４の遠位端２０４ｄの挿入深さを制限するため、位置合わせガイド２６４の内側表面２６５のテーパ部分２７５に接触するように構成されている。結果として、石突き２７２とテーパ部分２７５との間のこの接触によって、ユーザが、カニューレ状シャフト２０４の遠位端２０４ｄを、骨ねじ２０２内に過剰に深く挿入してしまうこと、又は骨ねじ２０２を完全に貫通させてしまうことを防止することができる。

示されるように、連結要素２６６は、カニューレ状シャフト２０４に固定的に取り付けられている。連結要素２６６は、様々な構成を有し得る。この図示した実施形態では、連結要素２６６は、中空の管状基部部材２７６を含み、その管状基部部材２７６は、そこから半径方向外向きに延出する２本の互いに離間したアーム２７８、２８０を有する。管状基部部材２７６の遠位端２７６ｄは、カニューレ状シャフト２０４の最近位端２０４ａに固定的に連結されている。管状基部部材２７６の近位端２７６ｐは、骨セメント送達システム（図示せず）に連結される（例えば、螺合可能に連結される）ように構成されており、その結果骨セメントが、システムから管状基部部材２７６及びカニューレ状シャフト２０４を通って骨ねじ２０２内に送達され得る。当業者には理解されるように、任意の骨セメント送達システムは、管状基部部材２７６に連結して、それを通して骨セメントを送達するように構成され得る。骨セメント送達システムの例示的な実施形態は、既に言及した米国特許第７，０９７，６４８号、同第８，３６０，６２９号、同第８，４１５，４０７号、及び同第９，３８１，０２４号、並びに米国特許出願公開第２００６／０２６４９６７号、同第２００７／００３２５６７号、同第２００８／０２２８１９２号、及び同第２０１０／０１１４１７４号に見出すことができ、これらはそれぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

更に、図７～図９Ｂに示されるように、カニューレ状シャフト２０４は、連結要素２６６の２本の離間したアーム２７８、２８０を介して、位置合わせガイド２６４に解放可能に連結されている。具体的には、各アーム２７８、２８０の遠位端２７８ｄ、２８０ｄは、位置合わせガイド２６４の接続機構２７１と係合する。使用中、アーム２７８、２８０の遠位端２７８ｄ、２８０ｄは、摺動又はスナップ嵌めのいずれかにより接続機構２７１と係合することができる。カニューレ状シャフト２０４を位置合わせガイド２６４から分離するために、アーム２７８、２８０の近位端２７８ｐ、２８０ｐを一緒になるように圧縮して、遠位端２７８ｄ、２８０ｄを互いから遠ざかるように移動させ、接続機構２７１との係合を解除することができる。ひとたび遠位端２７８ｄ、２８０ｄが係合解除されると、カニューレ状シャフト２０４を取り外すことができる。

本明細書に開示される器具は、１回の使用の後に廃棄されるように設計することができ、又はこれらは複数回使用されるように設計することができる。しかしながらいずれの場合でも、器具を少なくとも１回使用した後で再調整して、再使用することができる。再調整は、器具を分解すること、続いて特定の部分を洗浄又は交換すること、及びその後再組み立てすることの任意の組み合わせを含むことができる。特に、器具は分解することができ、器具の任意の数の特定の部分又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り除くことができる。特定の部品を洗浄及び／又は交換すると、器具は、再調整設備において、又は外科的処置の直前に手術チームによって、後で使用するために再組み立てすることができる。器具の再調整が、分解、洗浄／交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用してもよいことを、当業者は理解されよう。そのような技術の使用と、それにより再調整された器具は、全て本出願の範囲内にある。

更に、本開示においては、実施形態の同様の名称の構成要素は概して同様の特徴を有するものであり、したがって、特定の実施形態において、同様の名称の各構成要素の各特徴については必ずしも完全に詳しく述べることはしない。加えて、開示されるシステム、器具及び方法の説明で直線寸法又は円寸法が使用される範囲において、かかる寸法は、かかるシステム、器具及び方法と組み合わせて使用することができる形状の種類を限定しようとするものではない。当業者には、任意の幾何学的形状についてかかる直線寸法及び円寸法に相当する寸法を容易に決定することができる点が認識されるであろう。システム及び器具、並びにその構成要素のサイズ及び形状は、少なくとも、システム及び器具が内部で用いられる対象の解剖学的構造、システム及び器具が一緒に用いられる構成要素のサイズ及び形状、並びにシステム及び器具が用いられる方法及び手順に依存し得る。

「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、器具のハンドルを握っている臨床医などのユーザを基準として使用されることが認識されるであろう。「前方」及び「後方」といった他の空間的用語は、同様に、遠位及び近位にそれぞれ対応する。便宜上、また説明を明確にするため、本明細書では「垂直」及び「水平」などの空間的用語が、図面に対して使用されている点も更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの空間的用語は、限定的かつ絶対的なものであることを意図するものではない。

値又は範囲は、本明細書では、「約」及び／又は「約」１つの特定の値から別の特定の値までとして表すことができる。そのように値又は範囲が表される場合、開示される他の実施形態は、列挙された特定の値、及び／又は１つの特定の値から別の特定の値までを含む。同様に、先行する「約」の使用によって値が近似の形式で表現された場合、開示される多くの値が列挙され、その特定値により別の実施形態が形成されることが理解されるであろう。開示される多くの値が存在し、各値は、本明細書においては、その特定の値自体に加えて「約」が付く値として開示されることも更に理解されるであろう。一部の実施形態では、「約」は、例えば、列挙された値の１０％以内、列挙された値の５％以内、又は列挙された値の２％以内を意味するために使用され得る。

本教示を説明及び定義する目的で、別途記載のない限り、用語「実質的に」は、本明細書では、任意の定量的な比較、値、測定、又は他の表現に起因し得る固有の不確実性の程度を表すために利用されることに留意されたい。

当業者には、上で説明される実施形態に基づいて本発明の更なる特徴及び利点が認識されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除き、具体的に示され説明された内容により限定されるものではない。本明細書に引用される全ての刊行物及び文献は、それらの全容を本明細書に明示的に援用する。参照によって全体又は一部が本明細書に組み込まれるとされる任意の特許、公開又は情報は、組み込まれる資料は、この文書に記載されている既存の定義、記述、又は他の開示資料と矛盾しない程度にのみ、本明細書に組み込まれる。したがって、本明細書に明確に示した開示内容は、本明細書に援用されるいかなる矛盾する文献にも優先するものとする。

〔実施の態様〕
（１） 骨セメントを骨ねじに送達するための器具であって、
ロッド受容器内に受容されるように構成されたヘッドと、前記ヘッドから遠位方向に延出し、かつ前記ロッド受容器から遠位方向に延出するように構成された軸部と、を有し、前記ヘッドがその内部に近位凹部及び遠位凹部を有する、カニューレ状骨ねじ、
前記カニューレ状骨ねじの前記軸部内に延入するように構成された遠位端と、骨セメント送達システムに連結するように構成された近位端と、を有するカニューレ状シャフト、及び
前記カニューレ状シャフトの少なくとも一部分の周囲に配設された保持スリーブであって、前記骨ねじの前記ヘッド内の前記近位凹部に連結するように構成された遠位端を有する保持スリーブ、
を備える器具。
（２） 前記カニューレ状シャフトを前記保持スリーブに選択的に連結して、前記保持スリーブに対する前記カニューレ状シャフトの軸線方向並進を防止するように構成された連結アセンブリを更に備える、実施態様１に記載の器具。
（３） 前記連結アセンブリが、前記カニューレ状シャフトを前記保持スリーブから選択的に係合解除するように構成された解放機構を含む、実施態様２に記載の器具。
（４） 前記連結アセンブリが、前記解放機構を前記カニューレ状シャフトの溝に向かって付勢する付勢要素を含む、実施態様３に記載の器具。
（５） 前記解放機構が、その内部を通って延在するチャネルを有し、
前記チャネルが、環状体を通って延在するルーメンと少なくとも部分的に重なり合って、前記連結アセンブリが、前記カニューレ状シャフトの一部分の周囲に配設される、
実施態様２又は３に記載の器具。

（６） 前記連結アセンブリが、前記保持スリーブの前記近位端に連結されている、実施態様２～５のいずれかに記載の器具。
（７） 前記連結アセンブリの遠位端が、前記保持スリーブの前記近位端に螺合可能に連結されている、実施態様６に記載の器具。
（８） 前記カニューレ状骨ねじの前記近位凹部がねじ山付きであり、
前記保持スリーブの前記遠位端が、前記近位凹部に螺合可能に連結されている、
実施態様１～７のいずれかに記載の器具。
（９） 骨セメントを骨ねじに送達するための器具であって、
ロッド受容器に連結するように構成されたヘッドと、前記ヘッドから遠位方向に延出する軸部と、を有するカニューレ状骨ねじであって、前記ヘッドがその内部に近位凹部及び遠位凹部を有する、カニューレ状骨ねじ、
前記骨ねじの前記軸部内に延入するように構成された遠位端と、骨セメント送達システムに連結されるように構成された近位端と、を有する、カニューレ状シャフトであって、骨セメントが前記カニューレ状シャフトを通して前記骨ねじの前記軸部内に送達され得る、カニューレ状シャフト、及び
前記カニューレ状シャフトの周囲に部分的に配設されたガイドアセンブリであって、前記骨ねじの前記ヘッド内の前記近位凹部に連結するように構成された遠位端を有するガイドスリーブと、前記ガイドスリーブの近位端に連結するように構成されたロック機構と、を含み、前記ロック機構が、前記カニューレ状シャフト及び前記ガイドスリーブを選択的に一緒にロックして、前記ガイドスリーブに対する前記カニューレ状シャフトの長手方向の移動を阻止するように構成されている、ガイドアセンブリ、
を備える器具。
（１０） 前記ロック機構の遠位端が、前記保持スリーブの前記近位端に螺合可能に連結するように構成されている、実施態様９に記載の器具。

（１１） 前記ロック機構が、前記カニューレ状シャフトの溝と選択的に係合するように構成された解放機構を含む、実施態様９又は１０に記載の器具。
（１２） 前記ロック機構が、前記解放機構を前記カニューレ状シャフトの前記溝に向かって付勢する付勢要素を含む、実施態様１１に記載の器具。
（１３） 前記ロック機構が、第１の部分と、第２の部分と、それらの間に延在するルーメンと、を有する環状体を更に備え、
前記解放機構が、前記環状体の前記第１の部分内に部分的に収容されている、
実施態様１１又は１２に記載の器具。
（１４） 前記解放機構が、その内部を通って延在するチャネルを有し、
前記チャネルが、前記環状体の前記ルーメンと少なくとも部分的に重なり合う、
実施態様１３に記載の器具。
（１５） 骨セメントを骨ねじに送達するための方法であって、
カニューレ状骨ねじを骨に植え込むことであって、前記骨ねじが、ロッド受容器に連結するように構成されたヘッドと、前記ヘッドから遠位方向に延出する軸部と、を有し、前記ヘッドが、その内部に近位凹部及び遠位凹部を有し、前記近位凹部は、器具上の保持スリーブの遠位端に螺合可能に連結されている、ことと、
カニューレ状シャフトの遠位端を前記保持スリーブを通して前記骨ねじの前記軸部内に挿入することと、
前記カニューレ状シャフトを通して前記骨ねじの前記軸部内にセメントを注入することと、
を含む、方法。

（１６） 前記セメントを注入する前に、前記カニューレ状シャフトの近位端を、骨セメント送達システムに連結することを更に含む、実施態様１５に記載の方法。
（１７） 前記カニューレ状骨ねじを骨内に植え込むことが、
前記保持スリーブを前記器具上のねじ駆動アセンブリに対して回転させて、前記保持スリーブの前記遠位端を前記骨ねじの前記近位凹部に螺合可能に係合させることと、
前記ねじ駆動アセンブリを回転させて、前記骨ねじを骨に打ち込むことと、
前記保持スリーブが前記骨ねじに螺合可能に係合されたままにしつつ、前記ねじ駆動アセンブリを前記器具から取り外すことと、を含む、
実施態様１５又は１６に記載の方法。
（１８） 前記保持スリーブの前記近位端が解放機構を有する連結アセンブリに連結され、
前記カニューレ状シャフトの前記遠位端を挿入することによって、前記遠位端が前記骨ねじ内の所定の挿入深さに到達すると、前記解放機構が、前記カニューレ状シャフトの一部分と係合される、
実施態様１５～１７のいずれかに記載の方法。
（１９） 前記カニューレ状シャフトから前記解放機構を係合解除させて、前記カニューレ状シャフトを、近位方向に並進させることと、前記骨ねじから取り外すことと、を可能にすることを更に含む、実施態様１８に記載の方法。
（２０） セメントの注入後に、
ロッド受容器を前記骨ねじの前記ヘッドに連結することを更に含む、実施態様１５～１９のいずれかに記載の方法。

Claims (14)

1. 骨セメントを骨ねじに送達するための器具であって、
   ロッド受容器内に受容されるように構成されたヘッドと、前記ヘッドから遠位方向に延出し、かつ前記ロッド受容器から遠位方向に延出するように構成された軸部と、を有し、前記ヘッドがその内部に近位凹部及び遠位凹部を有する、カニューレ状骨ねじ、
   前記カニューレ状骨ねじの前記軸部内に延入するように構成された遠位端と、骨セメント送達システムに連結するように構成された近位端と、を有するカニューレ状シャフト、及び
   前記カニューレ状シャフトの少なくとも一部分の周囲に配設された保持スリーブであって、前記骨ねじの前記ヘッド内の前記近位凹部に連結するように構成された遠位端を有する保持スリーブ、
   を備える器具。
2. 前記カニューレ状シャフトを前記保持スリーブに選択的に連結して、前記保持スリーブに対する前記カニューレ状シャフトの軸線方向並進を防止するように構成された連結アセンブリを更に備える、請求項１に記載の器具。
3. 前記連結アセンブリが、前記カニューレ状シャフトを前記保持スリーブから選択的に係合解除するように構成された解放機構を含む、請求項２に記載の器具。
4. 前記連結アセンブリが、前記解放機構を前記カニューレ状シャフトの溝に向かって付勢する付勢要素を含む、請求項３に記載の器具。
5. 前記解放機構が、その内部を通って延在するチャネルを有し、
   前記チャネルが、環状体を通って延在するルーメンと少なくとも部分的に重なり合って、前記連結アセンブリが、前記カニューレ状シャフトの一部分の周囲に配設される、
   請求項２又は３に記載の器具。
6. 前記連結アセンブリが、前記保持スリーブの前記近位端に連結されている、請求項２～５のいずれか一項に記載の器具。
7. 前記連結アセンブリの遠位端が、前記保持スリーブの前記近位端に螺合可能に連結されている、請求項６に記載の器具。
8. 前記カニューレ状骨ねじの前記近位凹部がねじ山付きであり、
   前記保持スリーブの前記遠位端が、前記近位凹部に螺合可能に連結されている、
   請求項１～７のいずれか一項に記載の器具。
9. 骨セメントを骨ねじに送達するための器具であって、
   ロッド受容器に連結するように構成されたヘッドと、前記ヘッドから遠位方向に延出する軸部と、を有するカニューレ状骨ねじであって、前記ヘッドがその内部に近位凹部及び遠位凹部を有する、カニューレ状骨ねじ、
   前記骨ねじの前記軸部内に延入するように構成された遠位端と、骨セメント送達システムに連結されるように構成された近位端と、を有する、カニューレ状シャフトであって、骨セメントが前記カニューレ状シャフトを通して前記骨ねじの前記軸部内に送達され得る、カニューレ状シャフト、及び
   前記カニューレ状シャフトの周囲に部分的に配設されたガイドアセンブリであって、前記骨ねじの前記ヘッド内の前記近位凹部に連結するように構成された遠位端を有するガイドスリーブと、前記ガイドスリーブの近位端に連結するように構成されたロック機構と、を含み、前記ロック機構が、前記カニューレ状シャフト及び前記ガイドスリーブを選択的に一緒にロックして、前記ガイドスリーブに対する前記カニューレ状シャフトの長手方向の移動を阻止するように構成されている、ガイドアセンブリ、
   を備える器具。
10. 前記ロック機構の遠位端が、前記保持スリーブの前記近位端に螺合可能に連結するように構成されている、請求項９に記載の器具。
11. 前記ロック機構が、前記カニューレ状シャフトの溝と選択的に係合するように構成された解放機構を含む、請求項９又は１０に記載の器具。
12. 前記ロック機構が、前記解放機構を前記カニューレ状シャフトの前記溝に向かって付勢する付勢要素を含む、請求項１１に記載の器具。
13. 前記ロック機構が、第１の部分と、第２の部分と、それらの間に延在するルーメンと、を有する環状体を更に備え、
    前記解放機構が、前記環状体の前記第１の部分内に部分的に収容されている、
    請求項１１又は１２に記載の器具。
14. 前記解放機構が、その内部を通って延在するチャネルを有し、
    前記チャネルが、前記環状体の前記ルーメンと少なくとも部分的に重なり合う、
    請求項１３に記載の器具。

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