JP2022535513A - 心不全を評価するためのアッセイ - Google Patents

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Abstract

患者における心血管疾患を検出および/またはモニタリングするための、および/または、患者における心血管疾患の可能性または重症度を評価するためのイムノアッセイ法であって、患者からの生体液試料をVI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、および/または、患者からの生体液試料をIII型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、を含む。

Description

本発明は、患者における心血管疾患を検出および/またはモニタリングするための、および/または患者における心血管疾患の可能性または重症度を評価するためのイムノアッセイに関する。心血管疾患は、特に、心不全、特に、駆出率が保持された心不全であり得る。イムノアッセイは、心血管疾患の有害な転帰の可能性を評価するためのものであり得る。患者は、アルドステロン拮抗剤による治療を受けている患者のような心血管疾患の治療を受けている患者であってもよい。本発明はまた、アルドステロン拮抗剤による治療に適した患者を識別するためのイムノアッセイにも関する。
心不全(HF)の疾病負荷は、最近の数年間で劇的に増加している(引用1、2)。HFの約半分は、駆出率が保持されたHF(HFpEF)に対して従位的であるが、これは、人口の高齢化に伴ってHFの疾病負荷総量のより大きな割合を占めると予想される(引用3)。最近の数十年にわたる数多くのフェーズIIIランダム化比較試験にもかかわらず、どのような薬理学的介入によって、この患者集団にとって明確に利益が与えられるのかということについて証明されることが待ち望まれている。
HFpEF症候群の不均一性は、候補とされる薬理学的介入の有効性を実証することに対して重大な障壁であることが突き止められている。HFpEFの不均一な性質が存在すると、種々の病態生理学的プロセスからの寄与の程度が異なるため、臨床試験において試験された薬理学的治療に対する平均的な応答に悪影響を及ぼすかもしれない。従って、特定の生物学的プロセスの基礎となる関連物であって薬理学的介入を用いて標的となり得るものを容易に識別することができる、単純で非侵襲的なバイオマーカーの利用可能性は、HFpEFへの我々の臨床および治療的アプローチを増強する有望なアプローチを提示する(引用4)。
HFpEFの不均一性はまた、個々の患者の予後に差があることについて、重大な関連性を有する。HFpEF患者をより効果的にリスク等級別分類する能力は、非常に必要とされる。新規なリスク等級別分類マーカーは、臨床の実践においてHFpEF患者を予後判定するための我々の能力を向上させるだけでなく、将来の試験においてハイリスク個体の登録を告知するために大きな価値があるだろう。
心筋線維症は、HFpEFの病理生理学において役割を果たすと考えられる(引用5、6)。線維化の増大は、コラーゲンの分解に関連する過剰な形成から生じ、最終的には、間質中の間質コラーゲン蓄積を増加させる。HFpEFにおける心筋細胞外マトリクス蓄積の増大が、剖検試料およびインビボ研究において実証されており(引用6-8)、この条件における心筋細胞外マトリクス蓄積の増大が、左室受動硬直および拡張期機能不全と相関することが示されている(引用5、8)。心筋線維症はまた、冠血流予備能低減(引用6、9)、心室同期不全および不整脈傾向の一因となり得る(引用10、11)。HFpEFにおける心筋線維症の役割を考えると、線維症の繊維化進行または退行の基礎となる動的プロセスを反映する単純な線維化バイオマーカーとして高い価値があるであろう(引用10)。
心臓磁気共鳴イメージングによって測定された心筋線維症の指標である、細胞外体積分率(ECVF)は、HFpEFを有する患者における有害な転帰(引用12、13)またはHFpEFのリスク(引用14)を予測することが報告されている。MRIは、前臨床研究における心筋線維症の評価、ヒトにおける早期フェーズ調査、およびいくつかの臨床的設定において重要な役割を果たすことが見込まれるが、そのコストおよび入手可能性は、世界的なフェーズIII試験および臨床的実施において、その使用を制限または妨げる可能性が高い。さらに、HFpEFを有する多くの患者は、閉所恐怖症または進行度の高い腎疾患のせいでECVF測定の候補にならない。これにより、組織線維症のバイオマーカーを普及させるための探索は、大きな課題の領域として残されている。
しかしながら、HFpEFのための適切なバイオマーカーの探索は、「線維症は単に線維症であるというだけではない」こと、および、異なる区画およびコラーゲン型のECM再建は異なる生物学的および予後的な関連性を有し得ることにより、複雑化する(引用15)。例えば、慢性B型肝炎とC型肝炎の対比において、コラーゲンネオエピトープ断片と肝線維症との関連に差があることが報告されている。また、HFpEFにおいては心筋線維症が重要であると考えられているが、心臓外線維症も重要な役割を果たすことがある。例えば、HFpEFにおいて、骨格筋の線維性脂肪浸潤が報告されている(引用16)。同様に、線維化は、動脈壁、腎臓および肝機能不全においても起こり、これらの全ては、この集団において有害な転帰の一因となり得る。
また、スピロノラクトンのようなアルドステロン拮抗剤から恩恵を受ける個体を識別することを可能にする、コラーゲン代謝回転のバイオマーカーが必要とされている。この概念は、他の集団(駆出率が減少したHF、及び/又は、心筋梗塞後のHF)での以前の研究(引用17)において評価されているが、HFpEFでは現在のところ一つの研究がこの問題を調査しただけである(引用18)。この以前行われた研究では、血清マトリクスメタロプロテイナーゼ-1(CITP:MMP-1)に対するコラーゲンI型の血清カルボキシ末端テロペプチドの比が、スピロラクタムによる12週間の治療後に、心エコーにおける輪組織に対する僧帽流入の速度比(左心室充填圧のマーカー)の減少を示した患者を識別するように見えた(引用18)。しかし、この研究は臨床的な事象を検討しなかった。
III型コラーゲンは、骨以外のI型コラーゲンを含む組織の大部分に発現し、結合組織、筋組織および皮膚の重要な成分である。コラーゲン型III型は、心臓血管系および他の器官におけるコラーゲンI型原繊維形成に必須である。原繊維の集合化の際中に、III型プロコラーゲン(これは、3つの同一のα鎖からなり、総分子量が42kDaである。)のN-末端プロペプチドは、成熟コラーゲンが細胞外マトリクス(ECM)への取り込みに先立ち、特定のN-プロテアーゼによって開裂される。開裂したプロペプチドは、ECM内に保持される場合もあるし、循環中に放出される場合もある。しかし、プロペプチドの開裂が不完全で、分子に結合したプロペプチドが残る場合がある。これにより、異常な架橋を有する細いフィブリルが形成されて異常分子を引き起こし、代謝回転が急速となる傾向がある。PIIINPは、コラーゲン型IIIのN-末端プロペプチドであり、成熟III型コラーゲン合成の際中に除去される。それゆえ、適切な試料中のIII型コラーゲンのN-末端プロペプチド(PIIINP)のレベルは、コラーゲンIII型の形成および/または分解のマーカーとすることができる。
PRO-C3は、コラーゲンIII型の形成のバイオマーカーであって、コラーゲンIII型のN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープ(すなわち、PIIINPのC-末端ネオ-エピトープ)を含んでおり、当該ネオ-エピトープは、ADAMTS-2によるプロ-コラーゲンからのプロペプチドの開裂後に形成される。PRO-C3バイオマーカーおよびPRO-C3アッセイ(具体的には、PRO-C3 ELISA)は、WO2014/170312に記載されている。このアッセイは、PIIINPのC-末端10アミノ酸配列に特異的に結合するモノクローナル抗体を利用して、開裂後に形成されるN-末端プロ-ペプチドの遊離C-末端を標的とする(引用19)。PRO-C3は、肝線維症のよく探索されたバイオマーカーであり、肝臓における線維症の負荷と、異なる肝臓の徴候を有する患者における線維症の進行および有害な転帰との両方に関連している(引用20-26)。
コラーゲンVI型は、細胞の基底膜中に独立した微小な原繊維ネットワークを形成することができる独特の細胞外コラーゲンである。これは、コラーゲン、ビグリカンおよびプロテオグリカンを含む他のマトリクスタンパク質と相互作用することができる。筋においては、VI型コラーゲンは筋鞘の一部となって、筋肉繊維を筋肉内細胞外マトリクスに固定することに関与し、力伝達に関与する。さらに、VI型コラーゲン内の突然変異は、Bethlem筋疾患およびUllrich先天性筋ジストロフィーを引き起こすことがある。このVI型コラーゲンα3鎖のC-末端アミノ酸配列は、分泌後の成熟VI型ミクロ原繊維から開裂されることが報告されている。しかし、VI型コラーゲンは、筋や筋損失に関与するだけではない。
構成鎖α1(VI)、α2(VI)およびα3(VI)からなる三重らせん状分子である微小フィラメント状間質VI型コラーゲンは、ほとんどの結合組織で発現され、脂肪組織において顕著に発現され、当該組織内において、他のECMタンパク質との相互接続を介して細胞を固定する。微小フィラメントの形成中に、VI型コラーゲンの三重らせんコアは、プロ-ペプチドからタンパク質分解的に放出され、α3(VI)鎖のC-末端プロ-ペプチドの開裂はエンドトロフィン、アディポカインを生成する。
PRO-C6は、コラーゲンVI型の形成およびエンドトロフィン放出のためのバイオマーカーであり、新規なコラーゲンVI型分子が細胞外マトリクス中に集合化するときに開裂するコラーゲンVI型のα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープを含んでおり、当該C-末端エピトープは、生物活性断片エンドトロフィンのC-末端エピトープでもある。PRO-C6バイオマーカーおよびPRO-C6アッセイ(具体的には、PRO-C6 ELISA)は、WO 2016/156526に記載されている。このアッセイは、コラーゲンVI型のα3鎖のC5ドメインのC-末端10アミノ酸配列に特異的に結合するモノクローナル抗体を利用する。線維化促進性、炎症促進性および腫瘍形成促進性の分子としてのエンドトロフィンの役割は、乳癌および肝線維症の前臨床モデルにおいて観察されている(引用27-31)。PRO-C6は、慢性腎疾患および糖尿病性腎疾患の患者における死亡率および疾患進行のための予測バイオマーカーとして(引用32-34)、および、糖尿病患者におけるグルコース低下療法に対する応答性のための予測マーカーとして(引用35)確立されている。
コラーゲンIVは、主に血管の基底膜中に見出されるコラーゲンの類型である。血管壁は、2つの主要な種類の細胞外マトリクス:すなわち、基底膜と、間質マトリクスとからなる。基底膜は、プロテオグリカンおよび種々の他の糖タンパク質に加えて、2つの独立したポリマーネットワーク:すなわち、IV型コラーゲンからなるネットワークと、ラミニンからなるネットワークとから構成されている(引用36、37)。基底膜中のコラーゲンIVネットワークは高度に架橋され、機械的安定性を維持すると考えられる。基底膜はまた、基底膜の分解および再建において機能する広域スペクトルプロテアーゼの広範な一群である、マトリクスメタロプロテアーゼ(MMPs)を内部に含んでいる。基底膜の足場を分解することにより、MMPsは、シグナリング機能を有するクリプティック断片を放出することができる。例えば、MMP9によるコラーゲンIVの開裂は、血管新生に関与するクリプティックサイトを露出させる(引用37)。
C4Mは、MMP12によるα1(IV)鎖の開裂により形成されたIV型コラーゲンの断片のN-末端ネオ-エピトープを含む、IV型コラーゲンのMMP-媒介分解のためのバイオマーカーである。C4Mバイオマーカー、およびC4Mアッセイ(具体的には、C4M ELISA)が、以前に記載されている(引用38)。アッセイは、当該N-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体を利用する。
本発明者らは、心血管疾患のバイオマーカーとしての、PRO-C6およびpro-C3の可能性を調査した。駆出率が保持された心不全(HFpEF)患者の集団の循環におけるPRO-C6およびPRO-C3のレベルを調べた。ベースラインのPRO-C3レベルおよびPRO-C6レベルを分析し、バイオマーカーと転帰の間の関係を調べ、PRO-C3とPRO-C6は両方とも、心不全の有効な診断および予測バイオマーカーであることが見出された。
さらに、本発明者らは、アルドステロン拮抗剤による治療に反応し得る心血管疾患を有する患者のバイオマーカーとしてのC4Mの可能性も調査した。HFpEF患者におけるC4Mレベルを調べ、C4Mはアルドステロン拮抗剤スピロノラクトンによる治療に対して良好な応答を示す可能性が高い患者を識別することを見出した。
従って、第1の態様において、本発明は、患者における心血管疾患を検出および/またはモニタリングするための、および/または、患者における心血管疾患の可能性または重症度を評価するためのイムノアッセイ法であって:
(i)患者からの生体液試料をVI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、および/または、患者からの生体液試料をIII型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、
(ii)工程(i)で用いた各モノクローナル抗体と試料中のペプチドとの間の結合量を検出して決定すること、及び、
(iii)工程(ii)において決定された各モノクローナル抗体の結合量を、正常な健常者に関連する値および/または既知の疾患の重症度に関連する値および/または当該患者から過去の時点において得られた値および/または所定のカットオフ値と相関させることを含む方法を提供する。
前記イムノアッセイは、競合アッセイまたはサンドイッチアッセイであってもよいが、これらに限定されるものではない。イムノアッセイは、例えば、ラジオイムノアッセイまたは酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)であり得る。このようなアッセイは、当業者にとって公知の技術である。
心血管疾患は、ある実施形態においては心不全であってもよい。特に、心血管疾患は、駆出率が保持された心不全(HFpEF)であってもよい。
本方法は、ある実施形態において、心血管疾患の結果としての患者の死亡および/または入院の可能性、および/または、有害な心血管系の事象の複合状態を評価することを含む、患者における心血管疾患の重症度を評価するための方法であってもよい。
患者は、例えば、心血管疾患の治療を受けている患者であってもよい。
患者の生体液試料は、血液、血清、血漿、尿または羊水であってもよいが、これらに限定されるものではない。好ましくは、生体液は血清または血漿である
本明細書で使用される用語”モノクローナル抗体”は、全体抗体、および、それらの断片であって、例えばFabフラグメント、F (ab')2フラグメント、単一鎖Fvフラグメント、または当業者に知られている他のそのようなフラグメントのように、全体抗体の結合特異性を保持しているものの両方を意味する。よく知られているように、全体抗体は、典型的には、2つの同一のポリペプチド鎖群が対をなす”Y字形”構造を有し、対をなす要素のそれぞれは、1つの”軽”鎖と1つの”重”鎖とから構成される。軽鎖及び重鎖のそれぞれのN-末端領域は可変領域を含み、重鎖および軽鎖のそれぞれのC-末端部分は定常領域を構成する。可変領域は、3つの相補性決定領域(CDRs)を含んでおり、それらは主に抗原認識の原因となる。定常領域は、抗体が免疫系の細胞および分子を補充することを可能にする。結合特異性を保持する抗体フラグメントは、この結合特異性を保持するために、少なくともCDRsと可変領域の残部のうち十分な部分とを含む。
本発明の方法においては、当該技術分野で公知のいかなる定常領域を含むモノクローナル抗体も使用することができる。ヒト定常軽鎖は、カッパおよびラムダ軽鎖に分類される。定常重鎖は、ミュー、デルタ、ガンマ、アルファ、またはイプシロンに分類され、IgM、IgD、IgG、IgAおよびIgEとしての抗体のアイソタイプをそれぞれ定義する。IgGアイソタイプは、IgG1、lgG2、IgG3およびIgG4を含むいくつかのサブクラスを有するが、これに限定されるものではない。前記モノクローナル抗体は、好ましくは、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4のいずれかうちの1つを含むIgGアイソタイプに属するものであってもよい。
抗体のCDRは、kabatらにより記載されているような当該技術分野で公知の方法を用いて決定することができる。抗体は、それらの例に記載されるように、B細胞クローンから生成させることができる。抗体のアイソタイプは、ヒトIgM、IgGまたはIgAアイソタイプまたはヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4サブクラスに特異的なELISAによって決定することができる。生成された抗体のアミノ酸配列は、標準的な手法を用いて決定することができる。例えば、RNAを細胞から単離し、逆転写によりcDNAを生成するために使用することができる。次いで、当該cDNAを、当該抗体の重鎖および軽鎖を増幅するプライマーを用いてPCR処理する。例えば、全てのVH(可変重鎖)配列についてのリーダー配列に特異的なプライマーを、あらかじめ決定されているアイソタイプの定常領域に位置する配列に結合するプライマーと共に使用することができる。軽鎖は、カッパ鎖またはラムダ鎖の3’末端に結合するプライマーを、VカッパまたはV ラムダのリーダー配列にアニールするプライマーと共に用いて増幅することができる。全長の重鎖および軽鎖を生成し、配列決定することができる。
本発明の第1の態様にかかる方法のいくつかの実施形態においては、生体液試料は、タイプVI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触される。好ましくは、当該モノクローナル抗体は、C-末端アミノ酸配列KPGVISVMGT(配列番号1)と特異的に結合する(本明細書においては、“PRO-C6配列”または簡素に“PRO-C6”とも称する。)。好ましくは、当該モノクローナル抗体は、KPGVISVMGTA(配列番号2)である当該C-末端アミノ酸配列の伸長物、または、KPGVISVMG(配列番号3)である当該C-末端アミノ酸配列の切り詰め物を認識しないか、または、それらと特異的に結合しない。
好ましくは、C-末端アミノ酸配列KPGVISVMGT(配列番号1)に対する当該抗体の親和性と、伸長されたC-末端アミノ酸配列KPGVISVMGTA(配列番号2)および/または切り詰められたC-末端アミノ酸配列KPGVISVMG(配列番号3)に対する当該抗体の親和性との比は、少なくとも10対1、より好ましくは、少なくとも50対1、少なくとも100対1、少なくとも500対1、少なくとも1,000対1、少なくとも10,000対1、少なくとも100,000対1、または少なくとも1,000,000対1である。
本明細書で使用される用語“C-末端“は、ポリペプチドの末端にある、すなわちポリペプチドのC-側の終末にある、C-末端ペプチド配列を意味し、その一般的な方向に意味するものと解釈されるべきではない。
PRO-C6配列に特異的に結合するモノクローナル抗体は、好ましくは下記から選ばれる1つ以上の相補性決定領域(CDRs)を含んでいてもよい:
CDR-L1:RSSQRIVHSNGITFLE(配列番号4)
CDR-L2:RVSNRFS(配列番号5)
CDR-L3:FQGSHVPLT(配列番号6)
CDR-H1:DFNMN(配列番号7)
CDR-H2:AINPHNGATSYNQKFSG(配列番号8)
CDR-H3:WGNGKNS(配列番号9)
好ましくは、上記抗体は、上記列挙されたCDR配列のうち少なくとも2、3、4、5または6を含む。
好ましくは、モノクローナル抗体の軽鎖可変領域は、下記CDR配列を含む。
CDR-L1:RSSQRIVHSNGITFLE(配列番号4)
CDR-L2:RVSNRFS(配列番号5)、及び、
CDR-L3:FQGSHVPLT(配列番号6)
好ましくは、モノクローナル抗体の軽鎖は、CDRs間にフレームワーク配列を含み、当該フレームワーク配列は、以下の軽鎖配列(CDRsは太字かつ下線を付して示し、フレームワーク配列は斜字体で示す。)内のCDRs間に存在するフレームワーク配列と実質的に同一であるか、または実質的に類似している。
Figure 2022535513000002
好ましくは、モノクローナル抗体の重鎖可変領域は、下記CDR配列を含む。
CDR-H1:DFNMN(配列番号7)
CDR-H2:AINPHNGATSYNQKFSG(配列番号8)、及び、
CDR-H3:WGNGKNS(配列番号9)
好ましくは、モノクローナル抗体の重鎖は、CDRs間にフレームワーク配列を含み、当該フレームワーク配列は、以下の重鎖配列(CDRsは太字かつ下線を付して示し、フレームワーク配列は斜字体で示す。)内のCDRs間に存在するフレームワーク配列と実質的に同一であるか、または実質的に類似している。
Figure 2022535513000003
本明細書において、抗体のCDRs間に存在するフレームワークのアミノ酸配列は、もしそれらが、他の抗体のCDRs間に存在するフレームワークのアミノ酸配列に対し、少なくとも70%、80%、90%、または少なくとも95%の類似性または同一性を有する場合には、当該他の抗体のCDRs間に存在するフレームワークのアミノ酸配列と実質的に同一のもの、または実質的に類似するものである。類似または同一のアミノ酸は、連続していてもよいし、非連続であってもよい。
フレームワーク配列は、1つ以上のアミノ酸の置換、挿入および/または欠失を含んでいてもよい。アミノ酸置換は、置換されたアミノ酸が元のアミノ酸と類似する化学的性質を有することを意味する保存的な置換であってもよい。当業者は、どのアミノ酸が類似する化学的性質を共有しているのか理解しているであろう。例えば、アミノ酸の以下のグループは、大きさ、帯電性、極性等の点で、類似する化学的性質を共有している:グループ1 Ala、Ser、Thr、Pro、Gly;グループ2 Asp、Asn、Glu、Gln;グループ3 His、Arg、Lys;グループ4 Met、Leu、Ile、Val、Cys;グループ5 Phe、Thy、Trp。
CLUSTALプログラムのようなプログラムは、アミノ酸配列を比較するために用いることができる。このプログラムは、アミノ酸配列を比較して、いずれかの適切な配列内に空間を挿入することによって、最適なアラインメントを見つけ出す。最適なアラインメントのために、アミノ酸の同一性又は類似性(同一性に加えて、アミノ酸タイプの保存性)を計算することが可能である。BLASTxのようなプログラムは、類似する配列の最も長い区間を整列し、適合する部位に値を割り振る。このようにして対比を得ることが可能であり、それぞれ異なるスコアをもち、類似性がある幾つかの領域が発見される。本発明において、この2つのタイプの分析を用いることが考えられる。同一性又は類似性は、好ましくはフレームワーク配列の全長に亘って計算される。
ある一定の好ましい実施形態において、PRO-C6配列に特異的に結合するモノクローナル抗体は、軽鎖可変領域配列:
Figure 2022535513000004
および/または、重鎖可変領域配列:
Figure 2022535513000005
を含んでいてもよい。(CDRsは太字かつ下線付き;フレームワーク配列は斜字体)
本発明の第1の態様にかかる方法のいくつかの実施形態においては、生体液試料は、III型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させる。好ましくは、当該モノクローナル抗体は、C-末端アミノ酸配列CPTGPQNYSP(配列番号14)(本明細書においては、“PRO-C3配列”または簡素に“PRO-C3”とも称する。)に特異的に結合する。より好ましくは、当該モノクローナル抗体は、CPTGPQNYSPQ(配列番号15)である当該C-末端アミノ酸配列の伸長物、または、CPTGPQNYS(配列番号16)である当該C-末端アミノ酸配列の切り詰め物を認識しないか、または、それらと特異的に結合しない。
好ましくは、C-末端アミノ酸配列CPTGPQNYSP(配列番号14)に対する当該抗体の親和性と、伸長されたC-末端アミノ酸配列CPTGPQNYSPQ(配列番号15)および/または切り詰められたC-末端アミノ酸配列CPTGPQNYS(配列番号16)に対する当該抗体の親和性との比は、少なくとも10対1、より好ましくは、少なくとも50対1、少なくとも100対1、少なくとも500対1、少なくとも1,000対1、少なくとも10,000対1、少なくとも100,000対1、または少なくとも1,000,000対1である。
PRO-C3配列に特異的に結合するモノクローナル抗体は、好ましくは下記から選ばれる1つ以上の相補性決定領域(CDRs)を含んでいてもよい:
CDR-L1:RSSQNIVYSNGDTYFE(配列番号17)
CDR-L2:KVSQRFS(配列番号18)
CDR-L3:FQGAHDPPA(配列番号19)
CDR-H1:GYTFINYVIH(配列番号20)
CDR-H2:YMNPYNDVPKNNAKFRG(配列番号21)
CDR-H3:GGFFGPLSY (配列番号22)
好ましくは、上記抗体は、上記列挙されたCDR配列の少なくとも2、3、4、5または6を含む。
好ましくは、モノクローナル抗体の軽鎖可変領域は、下記CDR配列を含む。
CDR-L1:RSSQNIVYSNGDTYFE(配列番号17)
CDR-L2:KVSQRFS(配列番号18)、および、
CDR-L3:FQGAHDPPA(配列番号19)
好ましくは、モノクローナル抗体の軽鎖は、CDRs間にフレームワーク配列を含み、当該フレームワーク配列は、以下の軽鎖配列(CDRsは太字かつ下線を付して示し、フレームワーク配列は斜字体で示す。)内のCDRs間に存在するフレームワーク配列と実質的に同一であるか、または実質的に類似している。
Figure 2022535513000006
好ましくは、モノクローナル抗体の重鎖可変領域は、下記CDR配列を含む。
CDR-H1:GYTFINYVIH(配列番号20)
CDR-H2:YMNPYNDVPKNNAKFRG(配列番号21)、および、
CDR-H3:GGFFGPLSY(配列番号22)
好ましくは、モノクローナル抗体の重鎖は、CDRs間にフレームワーク配列を含み、当該フレームワーク配列は、以下の重鎖配列(CDRsは太字かつ下線を付して示し、フレームワーク配列は斜字体で示す。)内のCDRs間に存在するフレームワーク配列と実質的に同一であるか、または実質的に類似している。
Figure 2022535513000007
いくつかの実施形態においては、PRO-C3配列に特異的に結合するモノクローナル抗体は、下記軽鎖可変領域配列:
Figure 2022535513000008
および/または、下記重鎖可変領域配列:
Figure 2022535513000009
を含んでいてもよい。(CDRsは太字かつ下線付き;フレームワーク配列は斜字体)
本発明の第1の態様にかかる方法のいくつかの実施形態においては、コラーゲンVI型のα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的なモノクローナル抗体の結合量、および/または、III型コラーゲンのN-末端プロペプチド(PIIINP)のC-末端ネオ-エピトープに特異的なモノクローナル抗体の結合量を、正常な健常者に関連する値および/または既知の疾患の重症度に関連する値および/または当該患者から過去の時点において得られた値と相関させる。
本明細書で使用される用語” 正常な健常者に関連する値および/または既知の疾患の重症度に関連する値”は、健康である、すなわち心血管疾患を有していないと考えられる被験者について上記の方法によって決定される標準化された量、および/または、既知の重症度を伴った心血管疾患を有することが分かっている被験者について上記の方法によって決定される標準化された量を意味する。
本発明の第1の態様にかかる方法のいくつかの実施形態においては、コラーゲンVI型のα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的なモノクローナル抗体の結合量、および/または、III型コラーゲンのN-末端プロペプチド(PIIINP)のC-末端ネオ-エピトープに特異的なノクローナル抗体の結合量を、1つ以上の所定のカットオフ値と比較する。
本明細書で使用される”カットオフ値”とは、患者における心血管疾患の高い可能性、または、重症度が特定レベルに属する心血管疾患を示すために統計的に決定される結合量を意味しており、当該意味において、患者試料中のバイオマーカー結合の測定値は、心血管疾患の存在または可能性がある確立、または、疾患の重症度が特定レベルに属する確立が、少なくとも70%の確率、好ましくは少なくとも80%の確率、好ましくは少なくとも85%の確率、より好ましくは少なくとも90%の確率、最も好ましくは少なくとも95%の確率に対応する統計的カットオフ値以上である。
コラーゲンVI型のα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的なモノクローナル抗体の結合量に関する所定のカットオフ値は、好ましくは11.0ng/mL以上、より好ましくは16.0ng/mL以上である。PIIINPのC-末端ネオ-エピトープに特異的なノクローナル抗体の結合量に関する所定のカットオフ値は、好ましくは10.0ng/mL以上、より好ましくは14.0ng/mL以上である。これに関して、コラーゲンVI型のα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的なモノクローナル抗体の結合量が少なくとも11ng/mLまたはそれ以上、特に少なくとも16.0ng/mLまたはそれ以上であると測定された場合には、心血管疾患がある、および/または、入院または死亡のリスクが増大したと決定し得ることが、種々の統計的分析を組み合わせて使用することによって見出された。統計的カットオフ値を11.0ng/mL以上、より好ましくは16.0ng/mL以上とすることにより、本発明の方法を利用して、心血管疾患、および/または、入院または死亡のリスク増大に関して、信頼性のレベルが高い予測を与えることが可能である。同様に、PIIINPのC-末端ネオ-エピトープに特異的なモノクローナル抗体の結合量が少なくとも10.0ng/mLまたはそれ以上、特に少なくとも14.0ng/mLまたはそれ以上であると測定された場合には、心血管疾患がある、および/または、入院または死亡のリスクが増大したと決定し得ることが見出されており、統計的カットオフ値を10.0ng/mL以上のPRO-C3、より好ましくは14.0ng/mL以上とすることにより、本発明の方法を利用して、心血管疾患、および/または、入院または死亡のリスク増大に関して、信頼性のレベルが高い予測を与えることが可能である。このような統計的カットオフ値を適用することにより、単独の診断アッセイにつながるので、特に有利である;すなわち、診断の結論に到達するために、健康な個体および/または既知の疾患の重症度を有する患者との直接比較する必要性がなくなる。これはまた、一般的に心血管疾患を示す医学的徴候または症状(例えば、身体検査および/または医療専門家の診察によって決定されるもの)を既に有する患者を評価するためのアッセイを利用する場合には、初期の予測を確証するための迅速かつ確定的なツールとしての機能を果たすことができ、そのことによって、より侵襲性の高い処置の必要性がなくなって、適切な治療計画を速やかに開始できる可能性があるから、特に有利であり得る。また、長期間に亘って病院に滞在する必要性を回避することもできる。心血管疾患の具体的事例としては、確定的診断の迅速化によって、より早期の段階における疾患の検出につなげることができ、さらには、全体的な生存機会を改善し、および/または入院のリスクを低減することができる。
第2の態様において、本発明は、アルドステロン拮抗剤による治療を受けている患者における心血管疾患をモニタリングおよび/または心血管疾患の重症度を評価する方法を提供するが、当該方法は:
(i)アルドステロン拮抗剤による治療を受けている患者からの生体液試料を、VI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、および/または、当該患者からの生体液試料を、III型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること
(ii)工程(i)で用いた各モノクローナル抗体と試料中のペプチドとの間の結合量を検出して決定すること、及び、
(iii)工程(ii)において決定された各モノクローナル抗体の結合量を、正常な健常者に関連する値および/または既知の疾患の重症度に関連する値および/または当該患者から過去の時点において得られた値および/または所定のカットオフ値と相関させることを含む。
このような方法は、アルドステロン拮抗剤による治療に最適に応答する患者の識別およびモニタリングを可能にし得る。アルドステロン拮抗剤(抗鉱質コルチコイド薬としても知られている)には、スピロノラクトン、エプレレノン、カンレノン、フィネレノンおよびメキシレノンが包含される。アルドステロン拮抗剤は、スピロノラクトンであることが好ましい。
本発明の第2の態様の好適な実施形態は、第1の態様に関連して上述した通りである。
第3の態様において、本発明は、アルドステロン拮抗剤による治療に有利に応答する可能性がより高い心血管疾患を有する患者を識別する方法を提供するが、当該方法は:
(i)患者からの生体液試料を、N-末端アミノ酸配列ILGHVPGMLL(配列番号27)(本明細書においては、“C4M配列”または簡素に“C4M”とも称する。)に特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、
(ii)工程(i)で用いた各モノクローナル抗体と試料中のペプチドとの間の結合量を検出して決定すること、及び、
(iii)工程(ii)において決定されたモノクローナル抗体の結合量を、アルドステロン拮抗剤による治療に有利に応答する可能性が高い患者に関連する値および/またはアルドステロン拮抗剤による治療に有利に応答する可能性が低い患者に関連する値および/または所定のカットオフ値と相関させることを含む。
アルドステロン拮抗剤は、スピロノラクトンであることが好ましい。
イムノアッセイは、競合アッセイまたはサンドイッチアッセイであってもよいが、これらに限定されるものではない。イムノアッセイは、例えば、ラジオイムノアッセイまたは酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)であってもよい。
心臓血管疾患は、ある実施形態においては心不全であり得る。特に、心血管疾患は、駆出率が保持された心不全(HFpEF)であってもよい。
患者の生体液試料は、血液、血清、血漿、尿または羊水であってもよいが、これらに限定されるものではない。好ましくは、生体液は血清または血漿である。
好ましくは、モノクローナル抗体は、EILGHVPGMLL(配列番号28)である当該N-末端アミノ酸配列の伸長物、または、LGHVPGMLL(配列番号29)である当該N-末端アミノ酸配列の切り詰め物を認識しないか、または、それらと特異的に結合しない。
好ましくは、N-末端アミノ酸配列ILGHVPGMLL(配列番号27)に対する当該抗体の親和性と、伸長されたN-末端アミノ酸配列EILGHVPGMLL(配列番号28)および/または切り詰められたN-末端アミノ酸配列LGHVPGMLL(配列番号29)に対する当該抗体の親和性との比は、少なくとも10対1、より好ましくは、少なくとも50対1、少なくとも100対1、少なくとも500対1、少なくとも1,000対1、少なくとも10,000対1、少なくとも100,000対1、または少なくとも1,000,000対1である。
本明細書で使用される用語“N-末端”は、ポリペプチドの末端にある、すなわちポリペプチドのN-側の終末にある、N-末端ペプチド配列を意味し、その一般的な方向に意味するものと解釈されるべきではない。
非調整分析(バイオマーカーごとに1モデル)における線維化バイオマーカーの標準偏差変化に対応する主要評価項目についてのハザード比 非調整分析(バイオマーカーごとに1モデル)における線維化バイオマーカーの標準偏差変化に対応する死亡または心不全入院からなる複合された評価項目についてのハザード比 Pro-C6(左)とPro-C3(右)の3分位点により等級分類された対象群の間における主要評価項目についてのカプラン-マイヤー生存曲線 Pro-C6(左)とPro-C3(右)の3分位点により等級分類された対象群の間における死亡または心不全入院からなる複合された評価項目についてのカプラン-マイヤー生存曲線
[実施例1 Pro-C6の抗体開発]
Pro-C6に特異的なモノクローナル抗体は、免疫原性ペプチドとして、VI型コラーゲンα3鎖の最後の10個のアミノ酸(すなわち、C-末端配列3168'KPGVISVMGT'3177(配列番号1))を使用して、WO2016/156526(Nordic biosciences、参照することにより本明細書に組み込まれる。)に記載されているように開発された。簡単に説明すると、4-6週齢のBalb/cマウスを、免疫原性ペプチドを60μg含む200μmのエマルジョン化抗原で皮下免疫した。安定した血清力価レベルに達するまで、フロイント不完全アジュバントを用いて2週間間隔で連続免疫を行い、2回目の免疫からマウスを採血した。各採血時に血清力価を検出し、抗血清力価が最も高く、最も生来の反応性を有するマウスを、融合のために選択した。選択されたマウスを1ヶ月休養させ、続いて、細胞融合に用いる脾臓を単離する3日前に、50μgの免疫原性ペプチドを含む100μlの0.9%塩化ナトリウム溶液を用いて静脈内ブーストを行った。
マウス脾臓細胞を、SP2/0ミエローマ融合パートナー細胞と融合させた。融合細胞を98ウェルプレート中で育成し、CO2-インキュベーター内でインキュベートした。ここで、標準的な限界希釈を用いて、モノクローナル増殖を促進した。選択ペプチドに特異的で、かつ、伸長したペプチド(KPGVISVMGTA(配列番号2)、チャイニーズペプチドカンパニー、中国)または切り詰められたペプチド(KPGVISVMG(配列番号3)、アメリカンペプチドカンパニー、米国)のいずれとも交差反応することがない細胞株を選択し、サブクローン化した。最後に、IgGカラムを用いて抗体を精製した。
生成された抗体を配列決定し、CDRsを決定した。
鎖の配列は、以下の通りである(CDRsは下線付きかつ太字):
[重鎖配列(マウスIgG1アイソタイプ)]
Figure 2022535513000010
Figure 2022535513000011
[軽鎖配列(マウス カッパアイソタイプ)]
Figure 2022535513000012
Figure 2022535513000013
[実施例2 Pro-C3の抗体開発]
Pro-C3に特異的なモノクローナル抗体は、免疫原性ペプチドとして、PIIINPのα1鎖の配列145'-CPTGPQNYSP-'153(配列番号14)を使用して、WO 2014/170312(Nordic biosciences、参照することにより本明細書に組み込まれる。)に記載されているように開発された。簡単に述べると、モノクローナル抗体の生成は、4-5週齢のBalb/Cマウスを、フロイント不完全アジュバントを使用した50μgのPIIINPネオ-エピトープC-末端配列(OVA-CGG-CPTGPQNYSP(配列番号32))を含む200μlのエマルジョン化抗原で皮下免疫することによって、開始させた。安定した血清力価レベルに達するまで2週間毎に免疫化を繰り返した。脾臓細胞をSP2/0ミエローマ細胞と融合させてハイブリドーマを作製し、半固体培地法を用いて培養皿内でクローン化した。上清を、ストレプトアビジン被覆プレートを用いた間接ELISAで、キャリブレーターペプチドおよび天然物質に対する反応性についてスクリーニングした。スクリーニングペプチドとしてビオチン-CGG-CPTGPQNYSP(配列番号33)を用い、また、クローンの特異性をさらに試験するために、遊離ペプチドCPTGPQNYSP(配列番号14)をキャリブレータとして使用した。
抗体が持っている生来の反応性および親和性を、ヒトおよびラットからの尿、血清および羊水(AF)のような異なる生物材料を用いて、ストレプトアビジン被覆マイクロタイタープレート上の2ng/mlのビオチン化ペプチドおよび成長中のモノクローナルハイブリドーマ細胞からの上清を用いた予備的ELISAで評価した。抗体特異性は、選択除外用の伸長されたペプチド(すなわち、10個のアミノ酸置換を有するキャリブレーターペプチドと、開裂部位に1つの付加アミノ酸を有するキャリブレーターペプチドのそれぞれ)を用いた予備的アッセイで試験した。モノクローナル抗体のアイソタイプは、Clonotyping System-HRPキット、cat. 5300-05(Southern Biotech、Birmingham、アラバマ州、米国)を用いて決定された。サブタイプは、IgG2サブタイプであると決定された。
生成された抗体を配列決定し、CDRを決定した。
鎖の配列は、以下の通りである(CDRsは下線付きかつ太字):
[重鎖配列(マウスIgG2Aアイソタイプ)]
Figure 2022535513000014
Figure 2022535513000015
[軽鎖配列(マウスカッパアイソタイプ)]
Figure 2022535513000016
Figure 2022535513000017
[実施例3 C4Mの抗体開発]
C4Mに特異的なモノクローナル抗体は、IV型コラーゲンのα1鎖のアミノ酸161とアミノ酸162の間のMMP-12切断によって生成されるN-末端ネオ-エピトープ配列162'-ILGHVPGMLL-'171(配列番号27)を免疫原性ペプチドとして用いて、以前にSandら(引用38)が記載したように開発された(参照することにより本明細書に組み込まれる。)。簡単に述べると、モノクローナル抗体の生成は、4-6週齢のBalb/Cマウスを、フロイント不完全アジュバントを使用した50μgの免疫原性ペプチド(ILGHVPGMLL-GGC-KLH(配列番号36))を含む200μlのエマルジョン化抗原で皮下免疫することによって、開始させた。安定した血清力価レベルに達するまで2週間目毎に免疫化を行った。血清力価が最も高いマウスを融合のために選択した。マウスを1ヶ月間休養させてから、細胞融合のための脾臓を単離する3日前に、50μgの免疫原性ペプチド含む100μlの0.9%塩化ナトリウム溶液を用いて、静脈注射によりブーストさせた。マウス脾臓細胞をSP2/0ミエローマ融合パートナー細胞と融合させた。得られたハイブリドーマ細胞を、半固体培地法を用いてクローン化し、さらに成長させるために96穴マイクロタイタープレートに移し、CO2インキュベーター内でインキュベートした。モノクローナル成長を促進するために、標準的な限界希釈を用いた。
モノクローナル抗体が持っている生来の反応性およびペプチド親和性を、ストレプトアビジン被覆マイクロタイタープレート上のビオチン化ペプチド(ILGHVPGMLL-K-ビオチン(配列番号37))および成長中のモノクローナルハイブリドーマ細胞からの上清を用いた予備的間接ELISAで、元の試料(ヒト、ラットおよびマウスの血清、血漿、尿)の置換を行うことにより、評価した。遊離ペプチド(ILGHVPGMLL(配列番号27))ナンセンスペプチド、および伸長されたペプチド(EILGHVPGMLL(配列番号28))に対するクローンの特異性を試験した。モノクローナル抗体のアイソタイピングは、SBA Clonotyping System-HRPキットを用いて行った。モノクローナル抗体は、選択したクローンから採集した上清から、HiTrapタンパク質Gカラムを用いて精製し、その後、製造業者の指示に従って、Lightning link HRP標識化キットを用いて西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識化した。
最良の生来の反応性、ペプチド親和性および安定性を有するモノクローナル抗体を、マウス脾臓細胞とミエローマ細胞との融合後に生成した抗体産生クローンから選択した。選択されたクローンは、IgG1サブタイプであり、抗体は、健康なヒト、ラットおよびマウスの血清に対して、ヒト血漿EDTAと同様に反応性を示したが、伸長させたペプチドまたはナンセンスペプチドに対する反応性を示さなかった
[実施例4 PRO-C3イムノアッセイ]
PRO-C3は、WO2014/170312に記載されており、他の刊行物(引用19)にも詳細に記載されているように、Nordic bioscienceで開発された酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて測定された。簡単に説明すると、これらの手順は以下の通りであった:
Roche社製の96穴ストレプトアビジン被覆ELISAプレートである、cat.11940279を、コーター緩衝液(50mM PBS-BTE+10%ソルビトール、pH 7.4)に溶解したビオチン化ペプチド、ビオチン-CGG-CPTGPQNYSP(配列番号33)で被覆し、暗所内20℃で30分間インキュベートし、続いて洗浄緩衝液(20mM Tris、50mM NaCl、pH 7.2)で洗浄した。その後、20μlのペプチドキャリブレータまたは試料を適切な穴に添加し、続いてインキュベーション緩衝液(50 mM PBS-BTB+10% Liquid II (Roche)、pH 7.4)に溶解した100μlのHRP-コンジュゲートさせたモノクローナル抗体NB61N-62を添加し、プレートを4℃で20時間インキュベートし、洗浄した。最後に、100μlのテトラメチルベンジジン(TMB)(Kem-En-Tec cat.:438OH)を添加し、プレートを暗所内20℃で15分間インキュベートし、反応を停止させるために100μlの停止液(1% H2SO4)を添加し、プレートをELISAリーダー(Molecular Devices、SpectraMax M、カリフォルニア州、米国)で、650nmをリファレンスとして450nmで分析した。検量線は、4パラメータ数学的適合モデルを用いてプロットした。
[実施例5 PRO-C6イムノアッセイ]
PRO-C6は、WO2016/156526号に記載されており、他の刊行物(引用39)にも詳細に記載されているように、Nordic bioscienceで開発された酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて測定された。簡単に説明すると、これらの手順は以下の通りであった:
アッセイ開発に使用されるELISAプレートは、Rocheのストレプトアビジン被覆品(cat.:11940279)である。全てのELISAプレートを、Molecular Devices(カリフォルニア州、米国)のELISAリーダーであるSpectraMax Mで分析した。我々は、選択されたモノクローナル抗体を、製造者(Innovabioscience、Babraham、ケンブリッジ、イギリス)の指示に従って、Lightning link HRP標識キットを用いて、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識した。96穴ストレプトアビジンプレートを、コーティング緩衝液(40 mM Na2HPO4、7 mM KH2PO4、137 mM NaCl、2.7 mM KCl、0.1% Tween 20、1% BSA、pH 7.4)に溶解したビオチン化合成ペプチド、ビオチン-KPGVISVMGT(配列番号38)(Chinese Peptide Company、中国)で被覆し、20℃で30分間インキュベートした。インキュベーション緩衝液(40 mM Na2HPO4、7 mM KH2PO4、137 mM NaCl、2.7 mM KCl、0.1% Tween 20、1% BSA、5% Liquid II、pH 7.4)で希釈した20μLの標準ペプチドまたは試料を、適切な穴に添加し、続いて、100μLのHRPコンジュゲートさせたモノクローナル抗体10A3を添加し、4℃で21時間インキュベートした。最後に、100μlのテトラメチルベンジジン(TMB)(Kem-En-Tec cat. 438OH)を添加し、プレートを暗所内20℃で15分間インキュベートした。全ての上記インキュベーション工程は300rpmでの振盪を含んでいた。各インキュベーション工程の後、プレートを洗浄緩衝液(20mM Tris、50 mM NaCl)で5回洗浄した。TMB反応は、100μLの停止液(1% H2SO4)を添加して停止し、650nmをリファレンスとして450nmで測定した。
[実施例6 C4Mイムノアッセイ]
C4Mは、Sandら(引用38)に記載されているように、Nordic bioscienceで開発された酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて測定した。簡単に説明すると、これらの手順は以下の通りであった:
96穴ストレプトアビジン被覆マイクロタイタープレート(cat. No. 11940279、Roche Diagnostics、Hvidovre、デンマーク)を、コーティング緩衝液(50 mM Tris、1%ウシ血清アルブミン、0.1% Tween-20、および0.4% bronidox(BTB)を含む。pH 8.0)に溶解させた100μlのビオチン化ペプチド(ILGHVPGMLL-K-ビオチン(配列番号37))で被覆し、20℃で30分間インキュベートした。アッセイ緩衝液(50 mM Tris-BTB、pH 8.0)で溶解した20μlの標準ペプチドまたは試料を適切な穴に添加し、続いて、アッセイ緩衝液で希釈した100μlのコンジュゲートさせたモノクローナル抗体を添加し、20℃で1時間インキュベートした。最後に、100μlのテトラメチルベンジジン(TMB)(cat. No. 4380H、Kem-En-Tec、Taastrup、デンマーク)を添加し、プレートを20℃で15分間インキュベートした。TMB反応は、100μlの停止液(1% H2SO4)を添加することにより停止させた。全てのインキュベーション工程を300rpmで振盪しながら暗所で行った後、洗浄緩衝液(20 mM Tris、50 mM NaCl、pH 7.2)中で5回洗浄した。その結果を、ELISAマイクロプレートリーダー(VersaMax、Molecular Devices、Sunnyvale、カリフォルニア州、米国)を用いて、650nmをリファレンスとして、450nmで分光光度的に分析した。標準曲線は、標準ペプチドの連続希釈を行い、4パラメータ数学的適合モデルを用いてプロットすることにより作成した。
[実施例7 TOPCAT試料中におけるバイオマーカー分析]
この研究では、TOPCAT試験に登録されたHFpEFを有する被験者における、III型、IV型、VI型コラーゲン形成のネオエピトープバイオマーカー(それぞれPro-C3、Pro-C4、Pro-C6)およびIII型、IV型、VI型コラーゲン分解のネオエピトープバイオマーカー(それぞれC3M、C4M、C6M)と、被験者の転帰との関係を評価した。
[方法]
[研究集団]
本研究においては、国立心肺血液研究所(National Heart, Lung, and Blood Institute)から得られたTOPCAT試験のデータおよび生体試料を使用した。親試験データは、National Institutes of Health biolinccウェブサイトを介して他の研究者が利用可能である。
TOPCAT試験の設計および研究集団の一般的な特徴は、以前の刊行物(引用40-42)に記載されている。簡単に説明すると、TOPCATは、2006年8月から2012年1月までに6か国の270を超える医療施設に亘って3445人のHFpEFを有する成人を登録した、多拠点、国際的、無作為化、二重盲検、プラシーボ-コントロールされたスピロノラクトンの試験である。試験の一次結果は以前に公表されている(引用42)。全ての研究参加者は、署名した同意書を提出した。
TOPCATの包含基準は次の通りであった:年齢≧50歳;研究スクリーニングのときに少なくとも1つのHF症状およびスクリーニング前12か月以内に少なくとも1つのHF徴候があることに基づいてHFであると診断;左心室EF≧45%(局所読み当たり);研究スクリーニング前12か月以内に少なくとも1回のEF入院、または、スクリーニング前60日以内にBNP(B型ナトリウム利尿ペプチド)>100pg/mLまたはNT―proBNP(N-末端pro-BNP)>360pg/mL(高ナトリウム利尿ペプチドレベルについて他の説明ができない);および、無作為化前の血清カリウム<5.0mmol/L(引用40、42)。
排除基準は、以前に詳細に公表されている(引用40)が、余命<3年の重度な全身性疾患、重大な慢性肺疾患、浸潤性または肥厚性の心筋症、収縮性心膜炎、心臓移植またはLV補助装置の既往、既知の慢性肝疾患、重度の慢性腎疾患(糸球体濾過速度[eGFR]<1.73m当たり30mL/minまたは血清クレアチニン≧2.5mg/dLと推定されるものとして定義される。)、重大な高カリウム血症の履歴、アルドステロン拮抗剤に対する既知の不耐性および最近の心筋梗塞、冠状動脈バイパス移植、または、経皮的冠動脈形成は包含される。
試験の主な目標は、スピロノラクトンが、心臓血管系の死亡、心停止による打ち切りまたは心不全入院からなる複合的な転帰の減少に関連しているかどうかを判定することであった。全てのHF入院は、以前に記載されたように(引用40)、事前に明記された基準に従ってBrigham and Women's病院で臨床評価項目委員会によって調整され、研究-薬物割り当てが盲検化された。この分析において、我々は、バイオマーカーと組織線維化と:(1)上記で定義した主要評価項目;(2)HFpEF研究においてますます利用されている死亡または心不全入院からなる複合的な評価項目(引用43)との間の関係を調べた。
試験集団において有意な地域的変動がある場合には(引用6)、本研究における分析は、アメリカにおいて登録された被験者に限定された。
[バイオマーカーアッセイ]
保管されていた血漿試料は、アメリカにおいて登録され、保管されていた血漿がベースライン検査(n=206)からあった全ての参加者について、Biolinccから取得した。
コラーゲン形成の特異的バイオマーカー(Pro-C3、Pro-C4およびPro-C6)および分解の特異的バイオマーカー(C3M、C4MおよびC6M)を、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて測定した。Pro-C3、Pro-C6およびC4MのELISAは、上記のように実施した(それぞれ実施例4、5および6を参照)。Pro-C4はコラーゲンIV型形成の既知のバイオマーカーであり、Pro-C4 ELISAはLeemingら(引用44)に記載された方法で行った。C3MおよびC6Mは、それぞれ、コラーゲン型III分解およびコラーゲン型VI分解の既知のバイオマーカーであり、C3MおよびC6M ELISAは、それぞれBarascukら(引用45)およびJuhl ら(引用46)に記載された方法で行った。
NT-proBNPレベルは、検証されたLuminex(登録商標)ビーズベースのマルチプレックスアッセイを用いて測定した(Bristol Myers-Squibb;Ewing Township、ニュージャージー州)。
[統計解析]
参加者の特徴は、正規分布する変数については平均(SD)を用い、非正規分布する連続的変数については中央値(四分位点間領域)を用いて要約した。分類別の変数はカウント(百分率)として表現される。アメリカにおいて登録され、注目しているバイオマーカーの測定のために利用可能な試料がある被験者と、アメリカにおいて登録され、利用可能な試料がない被験者を比較した。正規分布する変数については2標本t検定を用い、非正規分布する変数についてはクルスカル-ワリス検定を用い、分類別の変数についてはカイ二乗検定またはフィッシャーの正確確率検定を適宜用いた。
バイオマーカーと主要な転帰(心臓血管系の死亡、心停止による打ち切りまたは心不全入院)との間の関係、ならびにHF入院または全ての原因による死亡からなる複合的な転帰との関係は、コックス回帰を用いて評価された。各バイオマーカーの3分位点間のカプラン-マイヤー生存曲線を描き、これらをログランク検定を用いて比較した。非調整の群が、交絡因子と無関係であるか否かを評価するために、(1)人口統計学的、臨床および実験室的な複数の変数を組み込んだMAGGICリスクスコア(モデル1)(引用47);(2)MAGGICリスクスコアにNT―proBNPレベルを追加(モデル2);(3)年齢、性別、糖尿病状態、推定される糸球体濾過速度、収縮期血圧(SBP)、および、NYHA重症度III/IVと心筋梗塞の履歴を含む、経験的に選択された重要な個々の臨床的共変量(モデル3)を含む、調整されたコックスモデルを適宜組み立てた。バイオマーカー間の直感的な比較を提供するために、全てのバイオマーカーについてハザード比を標準化した(標準偏差増加当たり、または、zスコアにおける1ポイント増加当たりで表現される。)。
最後に、各バイオマーカーのランダム化前のレベルと、ランダム化されたスピロノラクトンによる処置との間の相互作用を、上記した評価項目の予測変数として試験した。相互作用が認められた場合には、前記バイオマーカーの中央値に応じて等級分類された生存解析を行い、スピロノラクトン処置の効果を評価した。
統計学的有意性は、両側検定p値<0.05として定義された。提示された全ての確率値は、両側検定によるものである。統計分析は、Matlab statistics and machine learning toolbox(Matlab 2016b, the Mathworks;Natwick、マサチューセッツ州)およびSPSS for Mac v22(SPSS Inc.、Chicago、イリノイ州)を用いて行った。
[結果]
表1に、アメリカで登録された試験参加者であってバイオマーカー測定のために利用可能な凍結生体試料があった者と、アメリカで登録された試験参加者であって同試料がなかった者との比較を示す。年齢または性別におけるサブグループ間に有意な差はなかった。利用可能な試料がある被験者は、白人の参加者がわずかに大きな割合を示し(85.44対77.36%)、黒人の参加者がわずかに低い割合(12.62対17.7%)を示した。NYHA重症度がIII-IVの罹患率、心筋梗塞、脳卒中、末梢動脈疾患または糖尿病の履歴は、サブグループ間で異なることはなかったが、利用可能な試料がある参加者の間で、COPDの罹患率は低く、高血圧および心房細動の罹患率は大きかった。抗高血圧薬、利尿剤、グルコース低下剤、および、ACE阻害剤/ARBの使用は、群間の差がなかった。利用可能な試料を有する被験者は、スタチン投与を受けている場合がより多かった。
Figure 2022535513000018
[組織線維化のベースラインバイオマーカーと転帰の関係]
図1Aは、非調整分析における主要評価項目について試験された全ての線維化バイオマーカー(バイオマーカーごとに1モデル)の標準化されたハザード比を示す。図1Bは、死亡または心不全入院について対応する標準化されたハザード比を示す。これらの分析において、Pro-C6(HR=1.90;95%Cl=1.54-2.34;P<0.0001)およびPro-C3(HR=1.57;95%Cl=1.28-1.94;P<0.0001)は、試験の主要評価項目を強く予測した。同様に、Pro-C6(HR=1.94;95%Cl=1.60-2.35;P<0.0001)およびPro-C3(HR=1.56;95%Cl=1.29-1.89;P<0.0001)は、死亡または心不全入院からなる複合された評価項目を予測した。
図2は、それぞれPro-C6(左)及びPro-C3(右)の3分位点に対応する主要評価項目についてのカプラン-マイヤー生存曲線を示す。Pro-C6は、広範囲の絶対リスクに亘って被験者を等級分類した。Pro-C6の低い3分位点(Pro-C6 <11.0 ng/ml)から高い3分位点(Pro-C6 >16.0 ng/ml)に至るまで、無再発生存における顕著な減少があると等級付けされた。Pro-C3については、高い3分位点(Pro-C3 >14.0 ng/ml)のみが無再発生存の顕著な減少を示した。図3に示すように、死亡または心不全入院についても同様のパターンが見出された。
Pro-C6とPro-C3の両方が含まれているモデルでは、Pro-C6は、主要評価項目(HR=1.84;95%Cl=1.36-2.47;P<0.0001)および死亡/HF入院(HR=1.92;95%Cl=1.46-2.53;P<0.0001)を、独立的に予測した。それとは対照的に、これらのモデルでは、Pro-C3は、主要評価項目(HR=1.06;95%Cl=0.76-1.46;P=0.74)または死亡/HF入院(HR=1.01;95%Cl=0.75-1.37;P=0.93)のいずれとも、有意に関連していなかった。同様に、Pro-C6(連続変数として)と、Pro-C3レベル >14ng/mL(2値変数として表される高い3分位点の分布)の両方が含まれているモデルでは、Pro-C6の状態によって主要評価項目および死亡/HF入院を独立して予測したが、Pro-C3の状態によって予測することはできなかった。
次に、Pro-C6のみについて調整分析を行った(表2)。MAGGICリスクスコアについて調整されたモデルにおいて、ProC6は、主要評価項目(HR=1.88;95%Cl=1.52-2.33;P<0.0001)および死亡/HF入院(HR=1.91;95%Cl=1.57-2.33;P<0.0001)を、強く予測した。Pro-C6についてのハザード比は、NT-ProBNPの追加調整を行った場合(調整されたモデル2、表2)と非常に類似していた。Pro-C6のために調節された場合、NT-ProBNPは転帰を弱く予測しただけに止まり、一方、MAGGICリスクスコアは主要評価項目または死亡/HF入院を予測できなかった。
同様に、年齢、性別、糖尿病状態、推定される糸球体濾過速度、SBP、NYHA重症度III/IV、および心筋梗塞の履歴が調整されたモデル(調整されたモデル3、表2)においては、Pro-C6は、主要評価項目(HR=1.81;95%Cl=1.44-2.27;P<0.0001)および死亡/HF入院からなる評価項目(HR=1.84;95%Cl=1.49-2.26;P<0.0001)を、強く予測した。
表2に示すように、主要評価項目については、Pro-C6単独のみを含むモデル(0.705)に関するハレルのC-統計値が、MAGGICリスクスコアを含むモデルに関するハレルのC-統計値(0.552)、MAGGICリスクスコアにBNPを追加したモデルに関するハレルのC-統計値(0.582)または調整されたモデル3に含まれる臨床的変数の組み合わせを含むモデル(0.64)と比べて、はるかに高かった。同様に、死亡/心不全関連の入院については、Pro-C6単独のみを含むモデルに関するハレルのC-統計値(0.707)が、MAGGICリスクスコアを含むモデル(調整されたモデル1:0.571)、MAGGICリスクスコアにBNPを追加したモデル(調整されたモデル2:0.602)または臨床的変数の組み合わせを含むモデル(調整されたモデル3:0.623)と比べて、はるかに高かった。従って、MAGGICリスクスコアを既に含んでいるモデル、MAGGICリスクスコアにBNPを追加したモデル、または臨床的変数の組み合わせを既に含んでいるモデルへのPro-C6の追加は、ハレルのC-統計値を著しく向上させた(表2)。
Figure 2022535513000019
* カッコ内の数字は、予測された標準誤差を表す。
調整されたモデル1:MAGGICリスクスコアのために調整される。
調整されたモデル2:MAGGICリスクスコアおよびNT―proBNPレベルのために調整される。
調整されたモデル3:年齢、性別、糖尿病、推定される糸球体濾過速度、収縮期血圧(SBP)、NYHA重症度III/IVおよび心筋梗塞の履歴のために調整される。
[無作為化された群との相互作用]
C4Mのベースラインレベルと無作為化された治療群との間の有意な相互作用は、主要評価項目(C4M-治療群についてのP=0.0061)および死亡/HF入院(C4M-治療群についてのP=0.0063)の予測変数として見出され、ベースラインにおいてより低いC4Mレベルを有する参加者の間で治療に対してより好ましい応答を示す。他の検査された線維化バイオマーカーについては、治療群との相互作用が見られなかった。
[ディスカッション]
TOPCAT試験で登録された参加者のベースラインにおいて測定されたECM代謝回転のバイオマーカー間の関係が研究された。Pro-C6およびPro-C3は、それぞれVI型およびIII型のコラーゲン形成について評価される線維形成のバイオマーカーであって、心臓血管事象が発生する危険性を予測したこと、並びに、この集団における全ての原因の死亡/HF関連の入院からなる複合された評価項目を予測することが実証された。特に、Pro-C6は、これらの転帰および広範囲の絶対リスクに亘り等級分類された被験者の強い独立した予測変数であった。Pro-C6単独は、MAGGICリスクスコア、NT-ProBNPまたは臨床的変数の組み合わせよりも、転帰の予測変数としてより良好に機能した。NT-proBNPレベルの追加の調整を伴うまたは伴わないMAGGICリスクスコアへのPro-C6の追加は、ハレルのC-統計値の顕著な増加、モデル適合の尺度、および、レシーバー-オペレーター特性曲線に類似する識別をもたらした。さらに、コラーゲンIV型分解のバイオマーカー(主として血管基底膜中に存在する)であるC4Mのレベルと、スピロノラクトン対プラシーボに対する不作為化に関連するリスク低減との間に、相互作用が見出された。これらのポストホック分析において、より高いC4Mレベルを有する被験者が、スピロノラクトンに対する無作為化からより大きな利益を引き出すと思われた。これらの知見は、HFpEFにおける組織線維化にとって重要な役割を支持し、容易に測定されるECM代謝回転のバイオマーカーを特定し、この集団におけるリスク等級分類のための様々な設定において実行することが可能であろう。
本研究において、高いレベルのPro-C6は、転帰を強く予測した。このバイオマーカーの顕著な予測力は、MAGGICリスクスコア、MAGGICリスクスコアにNT―proBNPレベルを追加、および、重要な臨床的変数の組み合わせのそれを、大きく超えていることに留意することが重要である。さらに、Pro-C6は、これらの予測因子を既に含んでいるモデルの識別を著しく向上させる;これと対照的に、既にPro-C6を含むモデルに標準的な予測変数を付加すると、モデル適合のごく小さな改善がもたらされた。従って、Pro-C6は、HFpEFにおける転帰の特に強力で堅牢な独立した予測変数であると思われる。従って、Pro-C6は、FpEFの診断において、抗線維症治療のための良好な候補を特定するために、および/または、そのような治療の有効性をモニタリングし特徴付けるために、有用であり得る。
本研究の特に興味深い発見は、C4Mと、無作為化されたスピロノラクトンによる治療に関連するリスク調整との間の有意に高い相互作用である。これらの知見は、コラーゲン代謝回転のバイオマーカーがスピロノラクトンから利益を受ける個体を特定することができるという概念を支持する。本研究は、第1に、コラーゲン代謝回転のバイオマーカーと、スピロノラクトン療法に関連する臨床事象のリスクの低減との間の相互作用を報告するものである。より低いC4Mレベルは、スピロノラクトン不作為化に関連するリスクのより大きな減少に関連していることが見出された。C4Mは、コラーゲン分解のマーカーである;したがって、低レベル化は、分解の低減と、それに伴うコラーゲン蓄積の増加を示し、スピロノラクトンの治療対象となる。
コラーゲンIVは、血管にだけでなく、尿中への血漿タンパク質の漏出を防止する糸球体基底膜中にも存在する。しかしながら、興味深いことに、C4Mは、本研究の集団におけるアルブミン尿には関連しなかった。同様に、C4Mの変化とスピロノラクトンの間の顕著な相互作用とは対照的に、TOPCAT試験(引用48)の最近の分析において、蛋白尿症とスピロノラクトン治療との間に相互作用は認められなかった。したがって、C4Mとスピロノラクトン効果との相互作用は、糸球体基底膜の分解によって媒介されにくい。
要約すれば、Pro-C6によって評価される線維形成は、HFpEFにおける予後不良を強く独立的に予測することができる。これとは対照的に、低レベルのC4Mは、アルドステロン拮抗剤(鉱質コルチコイド受容体拮抗薬)に対して特に好ましい応答を示すHFpEF患者を特定すると思われる。
本明細書において、他に明記のない限り、単語「又は(or)」は、述べられた条件の一方又は両方が満たされる場合に真値を返す演算子という意味で用いられており、これと対照的なのは、複数ある条件の中の1つだけ満たすことを要する「排他的OR(exclusive or)」という演算子である。単語「を含む(comprising)」は「を含む(including)」という意味で用いられているのであって、「からなる(consisting of)」という意味ではない。上記で認めた全ての従来の教示は本明細書に参照することにより組み込まれる。本明細書における先に発行された文献のいかなる認識も、該文献の教示が本明細書の時点におけるオーストラリア又は他国の共通の一般知識であるという自白又は表明として捉えるべきではない。
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Claims (28)

  1. 患者における心血管疾患を検出および/またはモニタリングするための、および/または、患者における心血管疾患の可能性または重症度を評価するためのイムノアッセイ法であって、当該方法は:
    (i)患者からの生体液試料をVI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、および/または、患者からの生体液試料をIII型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、
    (ii)工程(i)で用いた各モノクローナル抗体と試料中のペプチドとの間の結合量を検出して決定すること、及び、
    (iii)工程(ii)において決定された各モノクローナル抗体の結合量を、正常な健常者に関連する値および/または既知の疾患の重症度に関連する値および/または当該患者から過去の時点において得られた値および/または所定のカットオフ値と相関させることを含む。
  2. 前記心血管疾患が心不全である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記心血管疾患が、駆出率が保持された心不全(HFpEF)である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記方法は、心血管疾患の結果としての患者の死亡および/または入院の可能性、および/または、有害な心血管系の事象の複合状態を評価することを含む、患者における心血管疾患の重症度を評価するための方法である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記患者は、心血管疾患の治療を受けている患者である、請求項1に記載の方法。
  6. 工程(i)が、患者からの生体液試料を、VI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記モノクローナル抗体が、C-末端アミノ酸配列KPGVISVMGT(配列番号1)に特異的に結合する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記モノクローナル抗体が、KPGVISVMGTA(配列番号2)である前記C-末端アミノ酸配列の伸長物、または、KPGVISVMG(配列番号3)である前記C-末端アミノ酸配列の切り詰め物を認識しないか、または、それらと特異的に結合しない、請求項7に記載の方法。
  9. 工程(i)が、患者からの生体液試料を、III型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記モノクローナル抗体が、C-末端アミノ酸配列CPTGPQNYSP(配列番号14)に特異的に結合する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記モノクローナル抗体が、CPTGPQNYSPQ(配列番号15)である前記C-末端アミノ酸配列の伸長物、または、CPTGPQNYS(配列番号16)である前記C-末端アミノ酸配列の切り詰め物を認識しないか、または、それらと特異的に結合しない、請求項10に記載の方法。
  12. 前記生体液が血清または血漿である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記イムノアッセイが、競合アッセイまたはサンドイッチアッセイである、請求項1に記載の方法。
  14. 前記イムノアッセイが、ラジオイムノアッセイまたは酵素結合免疫吸着アッセイである、請求項1に記載の方法。
  15. アルドステロン拮抗剤による治療を受けている患者における心血管疾患をモニタリングおよび/または心血管疾患の重症度を評価する方法であって、当該方法は:
    (i)アルドステロン拮抗剤による治療を受けている患者からの生体液試料を、VI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること、および/または、当該患者からの生体液試料を、III型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させること
    (ii)工程(i)で用いた各モノクローナル抗体と試料中のペプチドとの間の結合量を検出して決定すること、及び、
    (iii)工程(ii)において決定された各モノクローナル抗体の結合量を、正常な健常者に関連する値および/または既知の疾患の重症度に関連する値および/または当該患者から過去の時点において得られた値および/または所定のカットオフ値と相関させることを含む。
  16. アルドステロン拮抗剤がスピロノラクトンである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記心血管疾患が心不全である、請求項15に記載の方法。
  18. 前記心血管疾患が、駆出率が保持された心不全(HFpEF)である、請求項17に記載の方法。
  19. 請求項15に記載の方法であって、前記方法は、心血管疾患の結果としての患者の死亡および/または入院の可能性、および/または、有害な心血管系の事象の複合状態を評価することを含む、患者における心血管疾患の重症度を評価するための方法である。
  20. 工程(i)が、患者からの生体液試料を、VI型コラーゲンのα3鎖のC5ドメインのC-末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させることを含む、請求項15に記載の方法。
  21. 前記モノクローナル抗体が、C-末端アミノ酸配列KPGVISVMGT(配列番号1)に特異的に結合する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記モノクローナル抗体が、KPGVISVMGTA(配列番号2)である前記C-末端アミノ酸配列の伸長物、または、KPGVISVMG(配列番号3)である前記C-末端アミノ酸配列の切り詰め物を認識しないか、または、それらと特異的に結合しない、請求項21に記載の方法。
  23. 工程(i)が、患者からの生体液試料を、III型コラーゲンのN-末端プロペプチドのC-末端ネオ-エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体と接触させることを含む、請求項15に記載の方法。
  24. 前記モノクローナル抗体が、C-末端アミノ酸配列CPTGPQNYSP(配列番号14)に特異的に結合する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記モノクローナル抗体が、CPTGPQNYSPQ(配列番号15)である前記C-末端アミノ酸配列の伸長物、または、CPTGPQNYS(配列番号16)である前記C-末端アミノ酸配列の切り詰め物を認識しないか、または、それらと特異的に結合しない、請求項24に記載の方法。
  26. 前記生体液が血清または血漿である、請求項15に記載の方法。
  27. 前記イムノアッセイが、競合アッセイまたはサンドイッチアッセイである、請求項15に記載の方法。
  28. 前記イムノアッセイが、ラジオイムノアッセイまたは酵素結合免疫吸着アッセイである、請求項15に記載の方法。
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