JP2022534468A - 走査型swathデータのリアルタイムエンコーディングおよび前駆体推測のための確率的フレームワークのための方法 - Google Patents

走査型swathデータのリアルタイムエンコーディングおよび前駆体推測のための確率的フレームワークのための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022534468A
JP2022534468A JP2021558569A JP2021558569A JP2022534468A JP 2022534468 A JP2022534468 A JP 2022534468A JP 2021558569 A JP2021558569 A JP 2021558569A JP 2021558569 A JP2021558569 A JP 2021558569A JP 2022534468 A JP2022534468 A JP 2022534468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
overlapping
ion
window
mass
precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021558569A
Other languages
English (en)
Inventor
ニック ジー. ブルームフィールド,
ゴルダナ イボセフ,
Original Assignee
ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド filed Critical ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド
Publication of JP2022534468A publication Critical patent/JP2022534468A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/0027Methods for using particle spectrometers
    • H01J49/0036Step by step routines describing the handling of the data generated during a measurement
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/62Detectors specially adapted therefor
    • G01N30/72Mass spectrometers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8696Details of Software
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F17/00Digital computing or data processing equipment or methods, specially adapted for specific functions
    • G06F17/10Complex mathematical operations
    • G06F17/16Matrix or vector computation, e.g. matrix-matrix or matrix-vector multiplication, matrix factorization
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F17/00Digital computing or data processing equipment or methods, specially adapted for specific functions
    • G06F17/10Complex mathematical operations
    • G06F17/17Function evaluation by approximation methods, e.g. inter- or extrapolation, smoothing, least mean square method
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/004Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn
    • H01J49/0045Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn characterised by the fragmentation or other specific reaction

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Computational Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Databases & Information Systems (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Abstract

前駆体イオン透過窓が、前駆体イオン質量範囲にわたって重複するステップにおいて移動させられる。質量フィルタによって、各重複するステップにおいて伝送される前駆体イオンは、断片化または伝送される。強度または計数が、重複する窓毎の1つ以上の結果として生じる生成イオンまたは各前駆体イオンに関して検出され、強度または計数は、各重複する窓に関する質量スペクトルデータを形成する。検出された各ユニークな生成イオンは、データ入手中、リアルタイムでエンコードされる。このエンコーディングは、各重複する窓に関して検出された各ユニークなイオンの計数または強度の合計および各合計に関連付けられた窓の位置を含む。各ユニークなイオンのためのエンコーディングが、質量スペクトルデータではなく、メモリデバイスに記憶される。

Description

(関連出願)
本願は、その内容がその全体として参照することによって本明細書に組み込まれる2019年5月31日に出願された米国仮特許出願第62/855,242号の利益を主張する。
本明細書の教示は、走査型SWATH質量分析法データをエンコードおよび記憶することに関する。より具体的に、本明細書の教示では、四重極応答関数または前駆体イオン推測確率関数に基づいて走査型四重極次元のリアルタイムエンコーディングを適用することによって、走査型SWATHデータを記憶するために必要とされるファイルサイズを低減させるためのシステムおよび方法に関する。
下で説明されるように、走査型SWATHは、タンデム質量分析法であり、前駆体イオン質量選択窓または前駆体イオン透過窓が、質量範囲にわたって走査され、それによって、連続した窓は、重複の大きいエリアと非重複の小さいエリアとを有する。この走査は、結果として生じる生成イオンを走査された前駆体イオン質量選択窓の関数にする。この追加の情報は、各生成イオンに関与する1つ以上の前駆体イオンを同定することにおいて有用であり、それは、時として、従来のSWATHでは、行うことが困難である。
走査型SWATHに関する1つの問題は、それが従来のSWATHより著しく多いデータの長期の(例えば、ファイルの)記憶を要求することである。増加させられたファイル記憶の量は、前駆体イオン透過窓重複の量にほぼ比例する。したがって、n個の前駆体イオン透過窓が走査型SWATHにおいて重複させられる場合、分析される同じ前駆体イオン質量範囲に関して、少なくとも従来のSWATH実験より約n倍多くのデータが、走査型SWATH実験においてファイルに記憶される必要がある。
ファイル記憶自体は、一定してより少なく、より安価になっているが、そのような大ファイルの後処理のコストは、必要とされる処理時間および要求される処理電力の観点から、大きい。ファイル内に記憶された走査型SWATHデータは、例えば、測定された生成イオンの前駆体イオンを推測するために、後処理される。走査型SWATHデータに適用され得る多数の数値分解または確率的推測方法が、利用可能である。
従来、走査型SWATH実験に関して、各重複する前駆体イオン透過窓から生成される生成各イオンに関する生の質量分析器検出値(例えば、飛行時間(TOF)質量分析器計数値)が、ファイルに記憶される。代替として、中間タイプのデータも、使用されることができる。例えば、各重複する前駆体イオン透過窓に関する各生成イオンスペクトルが、ファイルに記憶されることができる。残念ながら、両方法において、記憶サイズは、nが重複させられる前駆体イオン透過窓の数である場合、依然として、同じタイプのデータを記憶する従来のSWATHのために要求される記憶サイズより、少なくとも約n倍大きい。
結果として、追加のシステムおよび方法が、前駆体イオン推測のような情報に関するデータの後処理のために必要とされる任意の情報を失うことなく走査型SWATHデータを記憶するために要求されるファイルサイズを低減させるために必要とされる。
(タンデム質量分析法および走査型SWATH)
一般に、タンデム質量分析またはMS/MSは、化合物を分析するための周知の技法である。タンデム質量分析は、サンプルからの1つ以上の化合物のイオン化、1つ以上の化合物の1つ以上の前駆体イオンの選択、生成イオンへの1つ以上の前駆体イオンの断片化、および生成イオンの質量分析を伴う。
タンデム質量分析は、定質的および定量的情報の両方を提供することができる。生成イオンスペクトルは、着目分子を同定するために使用されることができる。1つ以上の生成イオンの強度は、サンプル中に存在する化合物の量を定量化するために使用されることができる。
多数の異なるタイプの実験方法またはワークフローが、タンデム質量分析計を使用して実施されることができる。これらのワークフローの3つの広いカテゴリは、標的化入手と、情報依存性入手(IDA)またはデータ依存性入手(DDA)と、データ非依存性入手(DIA)とである。
標的化入手方法では、生成イオンへの前駆体イオンの1つ以上の遷移が、着目化合物に関して事前定義される。サンプルがタンデム質量分析計の中に導入されているとき、その1つ以上の遷移が、複数の期間またはサイクルのうちの各期間またはサイクル中に調査される。換言すると、質量分析計は、各遷移の前駆体イオンを選択および断片化し、遷移の生成イオンに関して標的化質量分析を実施する。結果として、質量スペクトルが、各遷移に関して生成される。標的化入手方法は、限定ではないが、多重反応監視(MRM)および選択反応監視(SRM)を含む。
IDA方法では、ユーザは、サンプルがタンデム質量分析計の中に導入されている間に生成イオンの標的化または非標的化質量分析を実施するための基準を規定することができる。例えば、IDA方法では、前駆体イオンまたは質量分析(MS)調査走査が、前駆体イオンピークリストを発生させるために実施される。ユーザは、ピークリスト上の前駆体イオンの一部に関してピークリストをフィルタ処理するための基準を選択することができる。そして、MS/MSが、前駆体イオンの一部の各前駆体イオンに対して実施される。生成イオンスペクトルが、各前駆体イオンに関して生成される。MS/MSは、サンプルがタンデム質量分析計の中に導入されているとき、前駆体イオンの一部の前駆体イオンに対して繰り返し実施される。
しかしながら、プロテオミクスおよび多くの他のサンプルタイプでは、化合物の複雑性およびダイナミックレンジは、非常に大きい。これは、従来的な標的化およびIDA方法に課題を提起し、広範囲の検体の同定および定量化の両方を行うためにサンプルを深く調査するために、非常に高速のMS/MS入手を要求する。
結果として、タンデム質量分析の第3の広いカテゴリであるDIA方法が、開発された。これらのDIA方法は、複雑なサンプルからのデータ収集の再現性および包括性を増加させるために使用された。DIA方法は、非特異的断片化方法と呼ばれることもできる。従来的なDIA方法では、タンデム質量分析計のアクションは、以前の前駆体または生成イオン走査において入手されたデータに基づいてMS/MS走査間で変動させられない。代わりに、前駆体イオン質量範囲が、選択される。そして、前駆体イオン透過窓が、前駆体イオン質量範囲にわたってずらされる。前駆体イオン透過窓内の全ての前駆体イオンが、断片化され、前駆体イオン透過窓内の前駆体イオンの全ての生成イオンの全てが、質量分析される。
質量範囲を走査するために使用される前駆体イオン透過窓は、窓内の複数の前駆体の可能性が小さいように、非常に狭くあり得る。このタイプのDIA方法は、例えば、MS/MSALLと呼ばれる。MS/MSALL方法では、約1amuの前駆体イオン透過窓が、質量範囲全体にわたって走査またはずらされる。生成イオンスペクトルが、各1amu前駆体質量窓に関して生成される。前駆体イオン質量範囲全体に関する生成イオンスペクトルは、各質量選択窓のための生成イオンスペクトルを組み合わせることによって生成される。質量範囲全体を1回分析または走査するために要する時間は、1走査サイクルと称される。しかしながら、各サイクル中に広い前駆体イオン質量範囲にわたって狭い前駆体イオン透過窓を走査することは、いくつかの器具および実験のために実用的ではない。
結果として、より大きい前駆体イオン透過窓またはより大きい幅を伴う選択窓が、前駆体質量範囲全体を横断してずらされる。このタイプのDIA方法は、例えば、SWATH入手と呼ばれる。SWATH入手では、各サイクルにおいて前駆体質量範囲にわたってずらされる前駆体イオン透過窓は、5~25amuまたはさらに大きい幅を有し得る。MS/MSALL方法のように、各前駆体イオン透過窓内の全ての前駆体イオンが、断片化され、各質量選択窓内の全ての前駆体イオンの全ての生成イオンが、質量分析される。しかしながら、より広い前駆体イオン透過窓が使用されるため、サイクル時間は、MS/MSALL方法のサイクル時間と比較して有意に短縮され得る。または、液体クロマトグラフィ(LC)に関して、累積時間は、増加させられ得る。概して、LCに関して、サイクル時間は、LCピークによって定義される。十分な点(サイクル時間の関数としての強度)が、その形状を決定するためにLCピークにわたって取得されなければならない。サイクル時間がLCによって定義されるとき、サイクル内で実施され得る実験または質量分析走査の数は、各実験または走査がイオン観察を累積し得る時間の長さを定義する。結果として、より広い前駆体イオン透過窓は、累積時間を増加させ得る。
米国特許第8,809,770号(特許文献1)は、SWATH入手が着目化合物の前駆体イオンについての定量的および定性的情報を提供するために使用され得る方法を説明する。特に、前駆体イオン透過窓を断片化することから見出される生成イオンが、着目化合物の既知の生成イオンのデータベースと比較される。加えて、前駆体イオン透過窓を断片化することから見出される生成イオンのイオントレースまたは抽出イオンクロマトグラム(XIC)が、定量的および定性的情報を提供するために分析される。
しかしながら、例えば、SWATH入手を使用して分析されるサンプル中の着目化合物を同定することは、困難であり得る。それは、各生成イオンを作成する前駆体イオンを決定することに役立つための前駆体イオン透過窓を提供された前駆体イオン情報がないので、または、提供される前駆体イオン情報が低い感度を有する質量分析(MS)観察に由来するので、困難であり得る。加えて、前駆体イオン透過窓を提供された具体的前駆体イオン情報が殆どまたは全くないので、生成イオンが、前駆体イオン透過窓内の複数の前駆体イオンとコンボリューションされているか、またはそれらからの寄与を含むかどうかを決定することも困難である。
結果として、走査型SWATHと呼ばれるSWATH入手において前駆体イオン透過窓を走査する方法が、開発された。本質的に、走査型SWATHでは、前駆体イオン透過窓が、連続した窓が大きい重複のエリアと小さい非重複のエリアとを有するように、質量範囲にわたって走査される。この走査は、結果として生じる生成イオンを走査された前駆体イオン透過窓の関数にする。この追加の情報は、次に、各生成イオンに関わる1つ以上の前駆体イオンを同定するために使用されることができる。
走査型SWATHは、国際公開第WO2013/171459A2号(以降では「第‘459号出願」)(特許文献2)に説明される。第‘459号出願では、前駆体イオン透過窓または25Daの前駆体イオン透過窓は、前駆体イオン透過窓の範囲が時間と共に変化するように、時間と共に走査される。そして、生成イオンが検出されるタイミングは、それらの前駆体イオンが伝送された前駆体イオン透過窓のタイミングと互いに関係する。
相関は、最初に、四重極質量フィルタによって伝送された前駆体イオンm/z値の関数として検出された各生成イオンの質量対電荷比(m/z)をプロットすることによって、行われる。前駆体イオン透過窓が経時的に走査されるので、四重極質量フィルタによって伝送される前駆体イオンm/z値は、時間であると考えられることもできる。特定の生成イオンが検出される開始および終了時間は、その前駆体が四重極から伝送される開始および終了時間と互いに関係する。結果として、生成イオン信号の開始および終了時間は、それらの対応する前駆体イオンの開始および終了時間を決定するために使用される。
走査型SWATHは、米国特許第10,068,753号(以降では「第‘753号特許」)(特許文献3)にも説明されている。第‘753号特許は、重複する前駆体イオン透過窓の連続した群からの生成イオンスペクトルを組み合わせることによって、それらの対応する前駆体イオンへの生成イオンの相関の正確度を改良する。連続した群からの生成イオンスペクトルは、生成イオンスペクトル内の生成イオンの強度を連続的に合計することによって組み合わせられる。この合計は、前駆体質量に伴って一定ではない形状を有し得る関数を生成する。形状は、前駆体質量の関数として生成イオン強度を表す。前駆体イオンは、生成イオンに関して計算される関数から同定される。
走査型SWATHのために、矩形の前駆体イオン透過窓を有することが好ましい。しかしながら、走査型SWATHの別の利点は、それが任意のイオン透過関数に等しくかつ効率的に対処し得ることである。イオン透過関数は、事前に詳細に把握される必要さえなく、データ自体から較正され得る。換言すると、矩形の前駆体イオン透過窓が、好ましいが、任意の形状の前駆体イオン透過窓が、使用されることができる。
第‘459号出願および第‘753号特許は、走査型SWATHデータ内の生成イオンに対応する1つ以上の前駆体イオンを同定する方法を提供する。しかしながら、第‘459号出願および第‘753号特許は、データの後処理のために必要とされる任意の情報を失うことなく走査型SWATHデータを記憶するために必要とされるファイルサイズを低減させることに対処しない。
米国特許第8,809,770号明細書 国際公開第2013/171459号 米国特許第10,068,753号明細書
種々の実施形態による、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶するためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品が、開示される。システムは、イオン源デバイスと、質量フィルタと、断片化デバイスと、質量分析器と、プロセッサとを含む。
イオン源デバイスは、サンプルまたはサンプルからの着目化合物をイオンビームに変換する。質量フィルタは、イオンビームを受け取る。質量フィルタは、次いで、ステップサイズS m/zを伴うR m/zの前駆体イオン質量範囲にわたって重複するステップにおいて、前駆体イオン質量/電荷比(m/z)幅Wを伴う前駆体イオン透過窓を移動させることによって、イオンをフィルタ処理する。一続きの重複する透過窓が、質量範囲にわたって生成される。質量フィルタは、各重複するステップにおいて、透過窓内の前駆体イオンを伝送する。
断片化デバイスは、質量フィルタによって各重複するステップにおいて伝送される前駆体イオンを断片化または伝送する。1つ以上の結果として生じる生成イオンが、一続きのうちの各重複する窓に関して生成される。質量分析器は、一続きのうちの各重複する窓に関する1つ以上の結果として生じる生成イオンの各々に関する強度または計数を検出し、強度または計数は、一続きのうちの各重複する窓に関しする質量スペクトルデータを形成する。
プロセッサは、イオン源デバイス、質量フィルタ、断片化デバイス、および質量分析器と通信する。質量スペクトルデータを一続きのうちの各重複する窓に関してメモリデバイス内のファイル内に記憶する代わりに、プロセッサは、エンコードおよび記憶するステップを実施する。
プロセッサは、いくつかのサブステップを実施することによって、データ入手中、質量分析器によって検出された各ユニークな(unique)生成イオンをリアルタイムでエンコードおよび記憶する。最初に、プロセッサは、各ユニークなイオンの第1の出現を伴う一続きのうちの第1の出現の重複する窓を同定する。プロセッサは、次いで、第1の出現の重複する窓の直前の一続きのうちのG個の重複する窓の群を群が少なくとも透過窓の幅Wに及ぶように選択する。群における重複する窓の数Gは、例えば、G≧W/Sに従って計算される。G個の重複する窓の群による透過窓の幅Wは、例えば、前駆体イオン不確実性間隔である。
種々の実施形態では、前駆体イオン尤度は、不確実性間隔Wにわたって異なり得る。便宜上、それは、一定(または、前駆体イオン尤度関数が質量フィルタ透過関数に等しい矩形前駆体イオン尤度関数)であると見なされる。不確実性間隔Wに対する一定前駆体イオン尤度は、三角形前駆体イオン不確実性分布関数をもたらす。しかしながら、別の可能性として考えられる前駆体イオン不確実性分布関数は、ガウス前駆体イオン不確実性分布関数であることができる。
プロセッサは、群のG個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算する。プロセッサは、合計を群の重複する窓の位置に関連付ける。プロセッサは、選択された一続きのうちのG個の重複する窓の群を重複する窓の1個分、前方にシフトさせ、群のG個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算し、合計を群の重複する窓の位置に関連付け、合計および位置をメモリデバイスに記憶し、群の少なくとも1つの重複する窓がもはや第1の出現の重複する窓と重複しなくなるまで、これらのステップを繰り返す。
本出願人の教示のこれらおよび他の特徴は、本明細書に記載される。
当業者は、後述の図面が、例証目的にすぎないことを理解するであろう。図面は、本教示の範囲をいかようにも制限することを意図するものではない。
図1は、本教示の実施形態が実装され得るコンピュータシステムを図示するブロック図である。
図2は、種々の実施形態による、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶するためのシステムを示す概略図である。
図3は、種々の実施形態による、走査型SWATHデータ入手中、検出された各ユニークな生成イオンがリアルタイムでエンコードされる方法を示す略図である。
図4は、種々の実施形態による、走査型SWATHデータ入手中、各ユニークなイオンに関して合計された計数または強度の組がリアルタイムで記憶またはエンコードされる方法を示す例示的略図である。
図5は、種々の実施形態による、エンコーディング後の合計された計数または強度の圧縮が前駆体イオンを推測するために必要な情報を依然として保存していることを示す例示的プロットである。
図6は、種々の実施形態による、ぼけ除去アルゴリズムをデータに適用する前の前駆体イオン透過窓位置および生成イオンm/zの関数としてプロットされた合計された生成イオン計数を示す例示的ヒートマッププロットである。
図7は、種々の実施形態による、図6のぼけ除去アルゴリズムをデータに適用後の前駆体イオン透過窓位置および生成イオンm/zの関数としてプロットされた合計された生成イオン計数を示す例示的ヒートマッププロットである。
図8は、種々の実施形態による、ぼけ除去アルゴリズムをデータに適用する前のクロマトグラフ時間および前駆体イオン透過窓位置の関数としてプロットされた合計された生成イオン計数を示すヒートマッププロットと、前駆体イオンm/z値に関するヒートマップから見出されるXICを示すプロットとを含む例示的略図である。
図9は、種々の実施形態による、図8のぼけ除去アルゴリズムをデータに適用した後のクロマトグラフ時間および前駆体イオン透過窓位置の関数としてプロットされた合計された生成イオン計数を示すヒートマッププロットと、前駆体イオンm/z値に関するヒートマップから見出されるXICを示すプロットとを含む例示的略図である。
図10は、種々の実施形態による、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶する方法を示すフローチャートである。
図11は、種々の実施形態による、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶する方法を実施する1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを含むシステムの概略図である。
本教示の1つ以上の実施形態が詳細に説明される前、当業者は、本教示が、その用途において、以下の発明を行うための形態に記載され、または図面に図示される構造、構成要素の配置、およびステップの配置の詳細に限定されないことを理解するであろう。本明細書で使用される表現および専門用語が説明の目的のためであり、限定的と見なされるべきではないことも理解されたい。
(コンピュータ実装システム)
図1は、本教示の実施形態が実装され得るコンピュータシステム100を図示するブロック図である。コンピュータシステム100は、情報を通信するためのバス102または他の通信機構と、情報を処理するためにバス102と結合されたプロセッサ104とを含む。コンピュータシステム100は、プロセッサ104によって実行される命令を記憶するために、バス102に結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的記憶デバイスであり得るメモリ106も含む。メモリ106は、プロセッサ104によって実行される命令の実行中、一時的変数または他の中間情報を記憶するためにも使用され得る。コンピュータシステム100は、プロセッサ104のための静的情報および命令を記憶するために、バス102に結合された読み取り専用メモリ(ROM)108または他の静的記憶デバイスをさらに含む。磁気ディスクまたは光ディスク等の記憶デバイス110は、情報および命令を記憶するために提供され、バス102に結合される。
コンピュータシステム100は、情報をコンピュータユーザに表示するために、バス102を介して、ブラウン管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイ112に結合され得る。英数字および他のキーを含む入力デバイス114は、情報およびコマンド選別をプロセッサ104に通信するために、バス102に結合される。別のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選別をプロセッサ104に通信し、ディスプレイ112上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等のカーソル制御116である。この入力デバイスは、典型的に、デバイスが平面において位置を指定することを可能にする2つの軸、すなわち、第1の軸(すなわち、x)および第2の軸(すなわち、y)において、2自由度を有する。
コンピュータシステム100は、本教示を実施することができる。本教示のある実装によると、結果は、メモリ106内に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ104が実行することに応答して、コンピュータシステム100によって提供される。そのような命令は、記憶デバイス110等の別のコンピュータ読み取り可能な媒体から、メモリ106内に読み込まれ得る。メモリ106内に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ104に、本明細書に説明されるプロセスを実施させる。代替として、有線回路が、本教示を実装するためのソフトウェア命令の代わりに、またはそれと組み合わせて、使用され得る。したがって、本教示の実装は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の具体的組み合わせに限定されない。
本明細書で使用されるような用語「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、実行のために命令をプロセッサ104に提供することにおいて関与する任意の媒体を指す。そのような媒体は、限定されないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および前駆体イオン質量選択媒体を含む多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、例えば、記憶デバイス110等の光学または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メモリ106等の動的メモリを含む。前駆体イオン質量選択媒体は、バス102を備えている配線を含む同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含む。
コンピュータ読み取り可能な媒体の一般的形態は、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意の他の磁気媒体、CD-ROM、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク、任意の他の光学媒体、サムドライブ、メモリカード、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュ-EPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、またはコンピュータが読み取ることができる任意の他の有形媒体を含む。
コンピュータ読み取り可能な媒体の種々の形態は、実行のために、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ104に搬送することに関わり得る。例えば、命令は、最初は、遠隔コンピュータの磁気ディスク上で搬送され得る。遠隔コンピュータは、命令をその動的メモリ内にロードし、モデムを使用して、電話回線を介して、命令を送信することができる。コンピュータシステム100にローカルのモデムは、データを電話回線上で受信し、赤外線送信機を使用して、データを赤外線信号に変換することができる。バス102に結合された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されるデータを受信し、データをバス102上に設置することができる。バス102は、データをメモリ106に搬送し、プロセッサ104は、メモリ106から命令を読み出し、それらを実行する。メモリ106によって受信された命令は、随意に、プロセッサ104による実行の前後のいずれかにおいて、記憶デバイス110上に記憶され得る。
種々の実施形態によると、方法を実施するためにプロセッサによって実行されるように構成された命令は、コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶される。コンピュータ読み取り可能な媒体は、デジタル情報を記憶するデバイスであることができる。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体は、ソフトウェアを記憶するために、当技術分野において周知のように、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)を含む。コンピュータ読み取り可能な媒体は、実行されるように構成される命令を実行するために好適なプロセッサによってアクセスされる。
本教示の種々の実装の以下の説明は、例証および説明の目的のために提示されている。それは、包括的でも、本教示を開示される精密な形態に限定するものでもない。修正および変形例が、上記の教示に照らして可能であるか、または、それらは、本教示の実践から取得され得る。加えて、説明される実装は、ソフトウェアを含むが、本教示は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして、またはハードウェア単独において実装され得る。本教示は、オブジェクト指向および非オブジェクト指向両方のプログラミングシステムによって実装され得る。
(走査型SWATHデータのエンコーディングおよび記憶)
上で説明されるように、走査型SWATHは、前駆体イオン透過窓が、連続した窓が、重複の大きいエリアと非重複の小さいエリアとを有するように、質量範囲にわたって走査されるタンデム質量分析法である。走査型SWATHに関する1つの問題は、従来のSWATHより著しく多いデータの長期の(例えば、ファイル)記憶を要求することである。結果として、追加のシステムおよび方法が、前駆体イオン推測のような情報に関するデータの後処理のために必要とされる任意の情報を失うことなく走査型SWATHデータを記憶するために要求されるファイルサイズを低減させるために必要とされる。
第‘459号出願および第‘753号特許は、走査型SWATHデータ内の生成イオンに対応する1つ以上の前駆体イオンを同定する方法を提供する。しかしながら、第‘459号出願および第‘753号特許は、データの後処理のために必要とされる任意の情報を失うことなく走査型SWATHデータを記憶するために必要とされるファイルサイズを低減させることに対処していない。
種々の実施形態では、走査型SWATHデータを記憶するために必要とされるファイルサイズが、四重極応答関数または前駆体イオンを推測確率関数に基づいて、走査型四重極次元のリアルタイムエンコーディングによって、低減させられる。換言すると、各検出された生成イオンに関して走査型SWATHの各走査から収集された生の検出データの全てを記憶する代わりに、一続きの合計された計数または強度、およびそれらの位置が、記憶され、それらは、検出された各生成イオンが、走査型四重極次元内で、または前駆体イオン質量範囲に沿った透過窓の移動に伴ってどのように変動するかを説明する。これは、前駆体イオン推測のような情報に関するデータの後処理のために必要とされる任意の情報を失うことなく走査型SWATHデータを記憶するために要求されるファイルサイズを大きく低減させる。
(走査型SWATHデータをエンコードおよび記憶するためのシステム)
図2は、種々の実施形態による、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶するためのシステムを示す概略図200である。図2のシステムは、イオン源デバイス210と、質量フィルタ220と、断片化デバイス230と、質量分析器240と、プロセッサ250とを含む。
種々の実施形態では、図2のシステムは、サンプル導入デバイス260をさらに含むことができる。サンプル導入デバイス260は、例えば、経時的に、サンプルからの1つ以上の着目化合物をイオン源デバイス210に導入する。サンプル導入デバイス260は、限定ではないが、注入、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ、キャピラリー電気泳動、またはイオン移動度を含む技法を実施することができる。
図2のシステムでは、質量フィルタ220および断片化デバイス230は、四重極の異なる段階として示され、質量分析器240は、飛行時間(TOF)デバイスとして示される。当業者は、これらの段階の任意のものが、限定ではないが、イオントラップ、オービトラップ、イオン移動度デバイス、またはフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FT-ICR)デバイスを含む他のタイプの質量分析法デバイスを含むことができることを理解し得る。
イオン源デバイス210は、サンプルまたはサンプルからの着目化合物をイオンビームに変換する。イオン源デバイス210は、限定ではないが、マトリクス支援レーザ脱離/イオン化(MALDI)またはエレクトロスプレーイオン化(ESI)を含むイオン化技法を実施することができる。
質量フィルタ220は、イオンビームを受け取る。質量フィルタ220は、次いで、ステップサイズS m/zでR m/zの前駆体イオン質量範囲にわたって重複するステップで、前駆体イオン質量/電荷比(m/z)幅Wを伴う前駆体イオン透過窓を移動させることによって、イオンをフィルタ処理する。一続きの重複する透過窓が、質量範囲にわたって生成される。質量フィルタ220は、各重複するステップで透過窓内の前駆体イオンを伝送する。
タンデム質量分析計201の断片化デバイス230は、質量フィルタ220によって、各重複するステップにおいて伝送される前駆体イオンを断片化または伝送する。1つ以上の結果として生じる生成イオンが、一続きのうちの各重複する窓に関して生成される。断片化デバイス230は、イオンを断片化するために十分に高い衝突エネルギーが使用されると、前駆体イオンを断片化する。断片化デバイス230は、イオンを断片化するために十分でない低い衝突エネルギーが使用されると、前駆体イオンを伝送する。結果として、結果として生じた生成イオンは、前駆体イオンを含むことができる。
タンデム質量分析計201の質量分析器240は、一続きのうちの各重複する窓に関して質量スペクトルデータを形成する一続きのうちの各重複する窓に関する1つ以上の結果として生じる生成イオンの各々に関する強度または計数を検出する。質量分析器240は、示されるように、TOFデバイスである場合、計数を検出する。質量分析器240が、例えば、四重極である場合、強度を検出する。
プロセッサ250は、限定ではないが、コンピュータ、マイクロプロセッサ、図1のコンピュータシステム、または制御信号およびデータをタンデム質量分析計に送信し、それから受信し、データを処理することが可能な任意のデバイスであることができる。プロセッサ250は、イオン源デバイス210、質量フィルタ220、断片化デバイス230、および質量分析器240と通信する。プロセッサ250は、別個のデバイスとして示されるが、タンデム質量分析計201または別のデバイスのプロセッサまたはコントローラであることができる。
一続きのうちの各重複する窓に関して質量スペクトルデータをメモリデバイス(図示せず)内のファイル内に記憶する代わりに、プロセッサ250は、エンコーディングおよび記憶ステップを実施する。
プロセッサ250は、いくつかのサブステップを実施することによって、データ入手中リアルタイムで、質量分析器240によって検出された各ユニークな生成イオンをエンコードおよび記憶する。最初に、プロセッサ250は、各ユニークなイオンの第1の出現を伴う一続きのうちの第1の出現の重複する窓を同定する。
図3は、種々の実施形態による、走査型SWATHデータ入手中リアルタイムで、検出された各ユニークな生成イオンがエンコードされる方法を示す略図300である。プロット310は、前駆体イオン質量範囲内のm/z321に前駆体イオン320が存在することを示す。あるm/z幅Wを伴う前駆体イオン透過窓330は、質量範囲にわたってステップサイズS m/zでずらされ、一続きの重複する透過窓を生成する。図3では、ユニークな生成イオン301の第1の出現は、例えば、第1の出現の重複する窓331において生じる。
図2に戻ると、プロセッサ250は、次いで、第1の出現の重複する窓の直前の一続きのうちのG個の重複する窓の群を群が少なくとも透過窓の幅Wに及ぶように選択する。群における重複する窓の数Gは、例えば、G≧W/Sに従って計算される。G個の重複する窓の群による透過窓の幅Wは、例えば、前駆体イオン不確実性間隔である。プロセッサ250は、群のG個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算する。プロセッサ250は、合計を群の重複する窓の位置に関連付ける。
図3では、例えば、第1の出現の重複する窓331の直前の一続きのうちのG個の重複する窓の群350は、群350が透過窓330の幅Wである少なくとも前駆体イオン不確実性間隔に及ぶように選択される。群350内の重複する窓Gの数は、G≧W/Sに従って計算され、本実施例では、8である。群350のG個の重複する窓の各窓から検出されたユニークな生成イオン301の計数または強度の合計が、計算される。群350に関して計算された合計351は、プロット360内にプロットされて示される。合計351は、群350の第1の重複する窓の位置に関連付けられ、プロット360内の群350の第1の重複する窓の位置にプロットされる。
図2に戻ると、プロセッサ250は、選択された、一続きのうちのG個の重複する窓の群を重複する窓の1個分、前方にシフトさせる。プロセッサ250は、群のG個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算する。プロセッサ250は、合計を群の重複する窓の位置に関連付ける。プロセッサ250は、合計および位置をメモリデバイスに記憶する。プロセッサ250は、群の少なくとも1つの重複する窓がもはや第1の出現の重複する窓と重複しなくなるまで、これらのステップを繰り返す。
図3では、例えば、群350は、重複する窓の1個分、前方にシフトされる。群350のG個の重複する窓の各窓から検出されたユニークな生成イオン301の計数または強度の合計が、計算される。合計は、群350の第1の重複する窓の位置に関連付けられている。合計および位置は、メモリデバイスに記憶された。これらのステップは、群350の少なくとも1つの重複する窓がもはや第1の出現の重複する窓331と重複しなくなるまで、繰り返される。合計および位置は、例えば、メモリデバイスのファイル内に記憶される。
図4は、種々の実施形態による、走査型SWATHデータ入手中リアルタイムで、各ユニークなイオンに関して合計された計数または強度の組が記憶またはエンコードされる方法を示す例示的略図400である。図4では、図3のプロット360が、再び示される。プロット360のユニークな生成イオンの合計された計数または強度およびその位置の組410が、メモリデバイスに記憶される。組410は、例えば、一続き412の強度および位置(前駆体イオンm/z)対として記憶される。組410は、17個の点を含むので、一続き412は、17個の強度および位置の対(I、M)、(I、M)、・・・、(I17、M17)を含む。
図4の組410または一続き412と図3の前駆体イオン透過窓330の比較は、図4の組410または一続き412を記憶することが、走査型SWATHの各生成イオンに関する記憶要件を大きく低減させることを示す。図3の各透過窓330は、以前に記憶される必要があった生成イオン質量スペクトルを表す。加えて、各透過窓は、複数の生成イオンの強度を含み得る。図4は、生成イオン強度を合計し、同じ前駆体イオンに対応するそれらの強度のみを記憶することによって、走査型SWATHの生成イオンを記憶するための記憶要件を大きく低減させる。換言すると、生成イオンデータのための記憶要件は、前駆体イオンm/zによって生成イオンの強度の相互関係を示すエンコーディングを使用することによって、大きく低減させられる。
図3-4のプロット360では、合計された計数または強度351は、三角形形状を有する。この三角形形状は、均一確率分布関数を伴って前駆体イオンを伝送する図2の四重極質量フィルタ220に起因する。他の質量分析計および質量フィルタは、例えば、異なる形状を生成し得る。換言すると、確率分布関数の形状は、各特定の質量分析計の不確実性間隔に依存する。加えて、不確実性間隔は、タンデム質量分析計の質量フィルタの関数に依存する。
矩形前駆体イオン透過を使用して矩形前駆体イオン透過関数を生成する質量フィルタを伴う理想的タンデム質量分析計は、次に、図3-4のプロット360の関数370等の三角形不確実性関数を生成する。関数370は、図3のユニークな生成イオン301の合計された計数または強度が群350の位置に伴ってどのように変動するかを説明する。図4に戻ると、プロット360の関数370は、関数420として説明されることができる。次に、数学的関数422が、関数420を説明するために使用されることができる。aは、数学的関数422における三角形の底辺の長さであり、mは、三角形の辺の区間に対する傾きまたは勾配であることに留意されたい。さらにより単純に、関数420は、三角形の位置422およびその底辺の幅aとして説明され得る。再び、理想的に、種々の実施形態では、生成イオンは、最も簡単に、このタイプの質量分析計に関する三角形関数の位置および幅としてエンコードされることができる。
図2に戻ると、記憶ステップでは、プロセッサ250は、各ユニークなイオンに関する合計された計数または強度と位置との組をメモリデバイス(図示せず)内のファイル内に記憶する。種々の実施形態では、組を記憶する前または後、プロセッサ250は、組の点の数を低減させ、データを圧縮するが、依然として、組の同じ形状を維持する。具体的に、プロセッサ250は、各ユニークなイオンの記憶された合計および位置の数をさらに低減させるが、依然として、各ユニークなイオンの元々記憶された合計および位置の形状を維持し、このデータを圧縮する。
図5は、種々の実施形態による、エンコーディング後に合計された計数または強度を圧縮することが、依然として前駆体イオンを推測するために必要な情報を保存することを示す例示的プロット500である。点510は、エンコードされた合計された計数または強度の組がデータを圧縮するために低減させられた後に残っている生成イオンの合計された計数または強度を表す。理想的三角形520が、点510とともにプロットされ、圧縮された点510が、依然として、三角形形状を維持する様子を示す。三角形形状の頂点が、例えば、生成イオンを生成した前駆体イオンを推測するために使用される。
しかしながら、残念ながら、エンコーディングプロセスは、ぼけた三角形関数を生成し得る。これは、引き伸ばされた底辺および歪んだ三角形形状をもたらす。
種々の実施形態では、したがって、ぼけ除去アルゴリズムが、生成イオンのための測定された合計された計数または強度に適用され、前駆体イオン不確実性エンコーディングの影響を除去する。図2に戻ると、プロセッサ250はさらに、ぼけ除去アルゴリズムを使用することによって、歪(または不確実性拡大)の影響を各ユニークなイオンの記憶された合計および位置から除去する。ぼけ除去アルゴリズムは、記憶された合計および位置を質量フィルタの走査型SWATH透過関数の不確実性間隔に依存するぼけ除去された合計および位置と確率分布関数との畳み込みと等しくする。ぼけ除去アルゴリズムは、各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置を解決する。
種々の実施形態では、各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置は、エンコードされたデータを「鮮明化」するために使用されることができる。換言すると、各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置は、メモリデバイス内のファイルに書き込まれる。ぼけ除去されたデータを記憶することは、ぼけ除去せずにエンコードされたデータを書き込むことより小さいファイルサイズをもたらす。それは、同じ量の情報を保存し、連続データ分析のために、そのようなファイルからのスペクトルおよびXIC抽出をより正確にもし、かつあまり曖昧なものにしない。具体的に、図2のプロセッサ250は、記憶された合計および位置の代わりに、各一意のぼけ除去された合計および位置をさらに記憶し、メモリデバイスにおいて要求される空間を低減させる。
種々の実施形態では、ぼけ除去された合計された計数または強度は、関数としてさらにエンコードされることができる。より具体的に、三角形関数の場合、ぼけ除去された合計された計数または強度は、三角形の位置および底辺の幅としてさらにエンコードされることができる。
ぼけ除去アルゴリズムは、画像処理の当業者に周知である。典型的に、撮像では、ぼけは、例えばカメラ振動によって引き起こされる。数学的に、カメラ振動は、関数として説明されることができる。測定された画像は、次いで、ぼけ除去された画像とカメラ振動関数との畳み込みとしてモデル化される。ぼけ除去アルゴリズムは、ぼけ除去された画像のために、この式を解決する。画像内のぼけが関数としてモデル化されることができない何らかのものによって引き起こされる場合、盲目逆畳み込みアルゴリズムが、使用されることができる。
走査型SWATHでは、ぼけ、またはぼけ確率分布関数が、把握され、モデル化されることができる。それは、質量フィルタによって実施される前駆体イオン透過関数に依存する。結果として、ぼけ除去アルゴリズムが、使用されることができる。当然ながら、ぼけ関数を把握することは、ぼけ関数が把握されていないときより「ぼけ問題」を解決することを容易にする。しかしながら、種々の代替実施形態では、ぼけ関数を把握しない盲目逆畳み込みまたはぼけ除去も、使用されることができる。
画像処理では、ぼけ除去アルゴリズムは、典型的に、2つの次元(画像の長さおよび幅)において適用される。対照的に、走査型SWATHにおける種々の実施形態では、ぼけ除去アルゴリズムは、1つのみの次元に適用される。これは、前駆体イオン透過窓次元である。ぼけ除去アルゴリズムは、1つのみの次元に適用され、例えば、問題解をより安定させる。どんな処理も、誤差を導入する。逆畳み込みが、例えば、時間次元に存在しない場合、誤差は、その次元を包囲する不確実性の全てから導入されることはない。換言すると、前駆体イオン透過窓次元におけるぼけ関数を把握することは、ぼけ除去誤差が最小化されることを確実にする。
走査型SWATHは、例えば、4次元データを生成することができる。依存次元は、生成イオン計数または強度である。3つの独立次元は、生成イオンm/z次元、前駆体イオン透過窓位置次元、およびクロマトグラフまたは分離時間次元を含むことができる。概して、生成イオンm/z次元に、測定における不確実性が、殆ど存在しない。
前駆体次元における前駆体イオン位置におけるぼけ、確率分布関数、または不確実性は、分析されている化合物に依存しない。代わりに、器具または質量分析計および使用される方法に依存する。結果として、ぼけ除去アルゴリズムが、この次元に適用されることができる。
しかしながら、クロマトグラフまたは分離時間次元におけるぼけまたは不確実性は、分析されている化合物に伴って変動する。換言すると、クロマトグラフ時間次元におけるぼけは、使用されるカラムだけではなく、分析されている化合物にも依存する。結果として、ぼけ除去アルゴリズムは、クロマトグラフまたは分離時間次元において適用されない。
図6は、種々の実施形態による、ぼけ除去アルゴリズムをデータに適用する前の前駆体イオン透過窓位置および生成イオンm/zの関数としてプロットされる合計された生成イオン計数を示す例示的ヒートマッププロット600である。挿入図610は、2つの異なる生成イオン611および612が、類似した生成イオンm/z値を有することを示す。それは、前駆体イオン透過窓位置次元におけるこれらの2つの生成イオンの不確実性間隔または三角形確率分布関数が高度に重複させられていることも示す。
典型的に、特定の前駆体イオン透過窓位置に関する生成イオンスペクトルが、プロット600を通した線620等の水平線を引くことによって見出される。挿入図610は、線620のスペクトルが、生成イオン611および生成イオン612の両方を含むことを示す。換言すると、2つの生成イオンの不確実性間隔における大きい重複に起因して、両生成イオンが、前駆体イオン透過窓位置に関して含まれるであろう。したがって、この大きい重複またはぼけに起因して、両方が同じ前駆体イオンからのものではない場合であっても、両生成イオンが、特定の前駆体イオンの生成イオンとして見出されるであろう。
種々の実施形態では、ぼけ除去アルゴリズムが、図6のデータに適用される。特に、Lucy-Richardsonぼけ除去アルゴリズムが、前駆体イオン透過窓位置次元において適用される。前駆体イオン透過窓位置次元における測定された合計された計数およびその位置は、質量フィルタの不確実性間隔に対する除去された合計された計数および位置と三角形確率分布関数の畳み込みに等しくされる。ぼけ除去アルゴリズムは、ぼけ除去された合計された計数および位置に関して、この式を解決する。いくつかのぼけ除去アルゴリズムは、全ての点において、一次導関数を要求することに留意されたい。
図7は、種々の実施形態による、図6のぼけ除去アルゴリズムをデータに適用した後の前駆体イオン透過窓位置および生成イオンm/zの関数としてプロットされた合計された生成イオン計数を示す例示的ヒートマッププロット700である。挿入図710は、2つの異なる生成イオン611および612が、ぼけ除去後、依然として、類似した生成イオンm/z値を有することを示す。しかしながら、前駆体イオン透過窓位置次元におけるこれらの2つの生成イオンの不確実性間隔または三角形確率分布関数は、ぼけ除去後、はるかに少ない重複を示す。本質的に、これらの2つの生成イオンの三角形確率分布関数の底辺の幅は、大きく低減させられている。
三角形確率分布関数におけるこの低減は、前駆体イオンの生成イオンを区別することをより容易にする。挿入図710は、ぼけ除去後、線620のスペクトルがもはや生成イオン611および生成イオン612の両方を含んでいないことを示す。換言すると、2つの生成イオンの不確実性間隔における重複の低減に起因して、1つのみの生成イオンが、前駆体イオン透過窓位置のために含まれるであろう。
種々の実施形態では、ぼけ除去後、前駆体イオン透過窓位置次元における確率分布関数は、各生成イオンのためのエンコーディングとして保存されることができる。例えば、図7における生成イオン611および生成イオン612の三角形の位置および底辺の幅が、測定された合計された計数の代わりに、メモリデバイス内に保存されることができる。換言すると、関数420の点ではなく、図4の関数420等の三角形関数の位置および底辺の幅のみを記憶することは、記憶要件をさらに低減させる。
種々の実施形態では、各ユニークな生成イオンに関するぼけ除去後に見出される確率分布関数、または合計された計数または強度の測定された組が、メモリデバイスから読み取られる。データのどちらのタイプも、例えば、ファイルから読み取られる。数値分解方法または確率的推測方法が、次いで、読み取られたデータに適用され、ユニークな生成イオンの前駆体イオンを決定する。例えば、三角形関数に関して、ユニークな生成イオンの前駆体イオンは、三角形関数の頂点に見出される。
より具体的に、図2に戻ると、種々の実施形態では、プロセッサ250は、各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置を使用して、各ユニークなイオンの前駆体イオンをさらに決定する。例えば、各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置は、三角形形状を有する。プロセッサ250は、各ユニークなイオンの前駆体イオンを三角形形状の頂点に対応する前駆体イオンとしてさらに決定する。
前駆体イオン透過窓位置次元におけるぼけ除去は、クロマトグラフまたは分離時間次元におけるピーク発見も改良する。しかしながら、上で説明されるように、ぼけ除去は、クロマトグラフまたは分離時間次元において適用されない。
図8は、種々の実施形態による、ぼけ除去アルゴリズムをデータに適用する前のクロマトグラフ時間および前駆体イオン透過窓位置の関数としてプロットされた合計された生成イオン計数を示すヒートマッププロットと、前駆体イオンm/z値に関するヒートマップから見出されるXICを示すプロットとを含む例示的略図800である。ヒートマップ810は、時間811および812における生成イオン強度領域を示す。ぼけ除去アルゴリズムを適用する前、両強度領域は、前駆体イオン透過窓位置次元において大きい幅を有する。
結果として、線815によって表される特定の前駆体イオン透過窓位置(前駆体イオンm/z値)に関して、両強度領域が、経時的に検出され得る。換言すると、前駆体イオン透過窓位置次元における生成イオン不確実性の大きい幅に起因して、2つの異なる生成イオンが、特定の前駆体イオン透過窓位置に関して経時的に検出され得る。
XIC821は、プロット820に示される。XIC821は、ヒートマップ810の線815に沿った経時的強度を表す。XIC821は、ぼけ除去の前の前駆体イオン透過窓位置に関する2つの異なる生成イオンを同定する2つの別個のピークを含む。
図9は、種々の実施形態による、図8のぼけ除去アルゴリズムをデータに適用した後のクロマトグラフ時間および前駆体イオン透過窓位置の関数としてプロットされる合計された生成イオン計数を示すヒートマッププロットと、前駆体イオンm/z値に関するヒートマップから見出されるXICを示すプロットとを含む例示的略図900である。ヒートマップ910は、再び、時間811および812における生成イオン強度領域を示す。ぼけ除去アルゴリズムを適用後、両強度領域は、前駆体イオン透過窓位置次元において、ぼけ除去前より狭い幅を有する。
ここでは、線815によって表される特定の前駆体イオン透過窓位置(前駆体イオンm/z値)に関して、1つのみの強度領域が、経時的に検出され得る。換言すると、前駆体イオン透過窓位置次元における生成イオン不確実性のより狭い幅に起因して、1つのみの生成イオンが、特定の前駆体イオン透過窓位置に関して経時的に検出される。
XIC921は、プロット920に示される。XIC921は、ヒートマップ910の線815に沿った経時的強度を表す。XIC921は、ぼけ除去後の線815の前駆体イオン透過窓位置に関する1つのみの生成イオンを同定する1つのみのピークを含む。
種々の実施形態では、ぼけ除去アルゴリズムを使用する代わりに、数値法が、生成イオンの前駆体イオンを決定するために、生成イオンに関して測定された合計された計数または強度に適用されることができる。米国特許第10,651,019(以降、「第’019号」特許)は、生成イオンの前駆体イオンを走査型SWATHデータから決定する方法を開示し、その全体として参照することによって本明細書に組み込まれる。第’019号特許では、選択された生成イオンの強度は、前駆体イオン質量範囲にわたって前駆体イオン透過窓の各走査から取得される、複数の生成イオンスペクトルから読み出される。選択された生成イオンの強度が前駆体イオン透過窓に伴ってどのように変動するかを説明するトレースが、生成される。
1つ以上の前駆体イオンが選択された生成イオンに関するトレースにどのように対応するかを説明する行列乗算式が、作成される。行列乗算式は、長さnの選択されたイオントレース列行列に相当する長さmの未知の前駆体イオン列行列によって乗算される既知のn×m質量フィルタ行列を含む。行列乗算式は、一般に非負値行列因子分解(NNMF)、または、特に非負値最小二乗法(NNLS)等の数値法を使用して、未知の前駆体イオン列行列に関して解決される。
種々の実施形態では、合計された計数または強度の組は、長さnの列行列のために使用される。行列乗算式は、数値法を使用して、未知の前駆体イオン列行列に関して解決される。結果として、生成イオンの前駆体イオンが、見出される。
より具体的に、図2に戻ると、プロセッサ250は、数値法を使用して、各ユニークなイオンの前駆体イオンをさらに決定する。数値法は、記憶された合計および位置を長さnの列行列として配置する。数値法は、列行列を長さmの未知の前駆体イオン列行列によって乗算される質量フィルタのための既知のn×m質量フィルタ行列に等しくする。最後、数値法は、未知の前駆体イオン列行列を解決し、前駆体イオンを決定する。数値法は、限定ではないが、NNMFまたはNNLSを含むことができる。
(走査型SWATHデータをエンコードおよび記憶する方法)
図10は、種々の実施形態による、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶する方法1000を示すフローチャートである。
方法1000のステップ1010では、前駆体イオン質量/電荷比(m/z)幅Wを伴う前駆体イオン透過窓が、タンデム質量分析計の質量フィルタを使用して、ステップサイズS m/zで、前駆体イオン質量範囲にわたって重複するステップにおいて移動させられる。質量範囲にわたる一続きの重複する透過窓が、生成される。質量フィルタは、各重複するステップにおいて、透過窓内の前駆体イオンを伝送する。
ステップ1020では、質量フィルタによって各重複するステップにおいて伝送される前駆体イオンは、タンデム質量分析計の断片化デバイスを使用して、断片化または伝送される。1つ以上の結果として生じる生成イオンまたは前駆体イオンが、一続きのうちの各重複する窓に関して生成される。
ステップ1030では、強度または計数が、タンデム質量分析計の質量分析器を使用して、一続きのうちの各重複する窓に関して質量スペクトルデータを形成する一続きのうちの各重複する窓に関する1つ以上の結果として生じる生成イオンまたは各前駆体イオンに関して検出される。
ステップ1040では、質量分析器によって検出された各ユニークな生成イオンは、プロセッサを使用して、ステップ1050、1060、および1070に従って、データ入手中、リアルタイムでエンコードされる。
ステップ1050では、各ユニークなイオンの第1の出現を伴う一続きのうちの第1の出現の重複する窓が、同定される。
ステップ1060では、第1の出現の重複する窓の直前の一続きのうちのG個の重複する窓の群が、群が少なくとも透過窓の幅Wに及ぶように選択され、群のG個の重複する窓の各窓から検出された各ユニークなイオンの計数または強度の合計が、計算され、合計は、群の重複する窓の位置に関連付けられる。
ステップ1070では、選択された一続きのうちのG個の重複する窓の群は、重複する窓の1個分、前方にシフトされ、群のG個の重複する窓の各窓から検出されたユニークなイオンの計数または強度の合計が、計算され、合計は、群の重複する窓の位置に関連付けられ、合計および位置は、メモリデバイスに記憶され、これらのステップは、群の少なくとも1つの重複する窓がもはや第1の出現の重複する窓と重複しなくなるまで、繰り返される。
(走査型SWATHデータをエンコードおよび記憶するためのコンピュータプログラム製品)
種々の実施形態では、コンピュータプログラム製品は、有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、そのコンテンツは、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶する方法を実施するように、プロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含む。この方法は、1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを含むシステムによって実施される。
図11は、種々の実施形態による、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶する方法を実施する1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを含むシステム1100の概略図である。システム1100は、制御モジュール1110と、エンコーディングおよび記憶モジュール1120とを含む。
制御モジュール1110は、タンデム質量分析計の質量フィルタにステップサイズS m/zを伴う前駆体イオン質量範囲にわたって重複するステップにおいて、前駆体イオン質量/電荷比(m/z)幅Wを伴う前駆体イオン透過窓を移動させるように命令する。質量範囲にわたる一続きの重複する透過窓が、生成される。質量フィルタは、各重複するステップにおいて、透過窓内の前駆体イオンを伝送する。
制御モジュール1110は、タンデム質量分析計の断片化デバイスに質量フィルタによって各重複するステップにおいて伝送される前駆体イオンを断片化または伝送するように命令する。1つ以上の結果として生じる生成イオンまたは前駆体イオンが、一続きのうちの各重複する窓に関して生成される。
制御モジュール1110は、一続きのうちの各重複する窓に関する質量スペクトルデータを形成する一続きのうちの各重複する窓に関して、1つ以上の結果として生じる生成イオンまたは各前駆体イオンに関する強度または計数を検出するように、タンデム質量分析計の質量分析器に命令する。
エンコーディングおよび記憶モジュール1120は、データ入手中、質量分析器によって検出された各ユニークな生成イオンをリアルタイムでエンコードする。各ユニークなイオンの第1の出現を伴う一続きのうちの第1の出現の重複する窓が、同定される。第1の出現の重複する窓の直前の一続きのうちのG個の重複する窓の群が、群が少なくとも透過窓の幅Wに及ぶように選択され、群のG個の重複する窓の各窓から検出されたユニークなイオンの計数または強度の合計が、計算され、合計は、群の重複する窓の位置に関連付けられる。
選択された一続きのうちのG個の重複する窓の群は、重複する窓の1個分、前方にシフトされ、群のG個の重複する窓の各窓から検出されたユニークなイオンの計数または強度の合計が、計算され、合計は、群の重複する窓の位置に関連付けられ、合計および位置が、メモリデバイスに記憶され、これらのステップは、群の少なくとも1つの重複する窓がもはや第1の出現の重複する窓と重複しなくなるまで、繰り返される。
本教示は、種々の実施形態と併せて説明されるが、本教示がそのような実施形態に限定されることは意図されない。対照的に、本教示は、当業者によって理解されるであろうように、種々の代替案、修正、および均等物を包含する。
さらに、種々の実施形態の説明において、本明細書は、ステップの特定のシーケンスとして、方法および/またはプロセスを提示し得る。しかしながら、方法またはプロセスが本明細書に記載されるステップの特定の順序に依拠しない程度において、方法またはプロセスは、説明されるステップの特定のシーケンスに限定されるべきではない。当業者が理解するであろうように、ステップの他のシーケンスも可能であり得る。したがって、本明細書に記載されるステップの特定の順序は、請求項に関する限定として解釈されるべきではない。加えて、方法および/またはプロセスを対象とする請求項は、それらのステップの実施を書かれた順序に制限されるべきではなく、当業者は、シーケンスが、変動させられ得、依然として、種々の実施形態の精神および範囲内に留まることを容易に理解することができる。

Claims (15)

  1. 重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶するためのシステムであって、前記システムは、
    タンデム質量分析計の質量フィルタであって、前記質量フィルタは、ステップサイズS m/zを伴う前駆体イオン質量範囲にわたって、重複するステップにおいて、前駆体イオン質量/電荷比(m/z)幅Wを伴う前駆体イオン透過窓を移動させ、前記質量範囲にわたって一続きの重複する透過窓を生成し、前記質量フィルタは、各重複するステップにおいて前記透過窓内の前駆体イオンを伝送する、質量フィルタと、
    前記分析計の断片化デバイスであって、前記断片化デバイスは、前記質量フィルタによって各重複するステップにおいて伝送される前記前駆体イオンを断片化することまたは伝送することを行い、前記一続きのうちの各重複する窓に関して、1つ以上の結果として生じる生成イオンを生成する、断片化デバイスと、
    前記分析計の質量分析器であって、前記質量分析器は、前記一続きのうちの各重複する窓に関して、前記1つ以上の結果として生じる生成イオンの各々に関する強度または計数を検出し、前記強度または計数は、前記一続きのうちの各重複する窓に関する質量スペクトルデータを形成する、質量分析器と、
    前記質量分析計と通信するプロセッサと
    を備え、
    前記プロセッサは、前記一続きのうちの各重複する窓に関して前記質量スペクトルデータをメモリデバイスに記憶する代わりに、データ入手中、前記質量分析器によって検出された各ユニークな生成イオンをリアルタイムでエンコードし、
    前記エンコードすることは、
    前記各ユニークなイオンの第1の出現を伴う前記一続きのうちの第1の出現の重複する窓を同定することと、
    前記第1の出現の重複する窓の直前の前記一続きのうちのG個の重複する窓の群を前記群が少なくとも前記透過窓の幅Wに及ぶように選択し、前記群の前記G個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算し、前記合計を前記群の重複する窓の位置に関連付けることと、
    選択された前記一続きのうちのG個の重複する窓の群を重複する窓の1個分、前方にシフトさせ、前記群の前記G個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算し、前記合計を前記群の重複する窓の位置に関連付け、前記合計および前記位置を前記メモリデバイスに記憶し、前記群の少なくとも1つの重複する窓がもはや前記第1の出現の重複する窓と重複しなくなるまで、これらのステップを繰り返すことと
    を行うことによる、システム。
  2. 前記プロセッサは、前記各ユニークなイオンの元々記憶された合計および位置の形状を依然として維持しながら、前記各ユニークなイオンの記憶された合計および位置の数を低減させることによって、このデータをさらに圧縮する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記プロセッサは、ぼけ除去アルゴリズムを使用することによって、前記各ユニークなイオンの記憶された合計および位置からエンコードすることによって引き起こされる影響をさらに除去し、前記ぼけ除去アルゴリズムは、ぼけ除去された合計および位置と前記質量フィルタの不確実性間隔に依存する確率分布関数との畳み込みを前記記憶された合計および位置と等しいとして、前記各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置に関して解決する、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記プロセッサは、前記各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置を使用して、前記各ユニークなイオンの前駆体イオンをさらに決定する、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記プロセッサは、前記記憶された合計および位置の代わりに前記各ユニークなイオンのぼけ除去された合計および位置をさらに記憶し、前記メモリデバイスにおいて要求される空間を低減させる、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記各ユニークなイオンの前記記憶された合計および位置は、三角形形状を有する、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記プロセッサは、前記各ユニークなイオンの前駆体イオンを前記三角形形状の頂点に対応する前駆体イオンとしてさらに決定する、請求項4に記載のシステム。
  8. 前記プロセッサは、数値法を使用して、前記各ユニークなイオンの前駆体イオンをさらに決定し、前記数値法は、前記記憶された合計および位置を長さnの列行列として配置し、前記列行列を長さmの未知の前駆体イオン列行列によって乗算された前記質量フィルタのための既知のn×m質量フィルタ行列に等しいとして、前記未知の前駆体イオン列行列に関して解決し、前記前駆体イオンを決定する、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記数値法は、非負値行列因子分解(NNMF)を含む、請求項6に記載のシステム。
  10. 前記数値法は、非負値最小二乗法(NNLS)を含む、請求項6に記載のシステム。
  11. 前記プロセッサは、前記記憶された合計および位置の同じ形状を依然として維持しながら、いくつかの合計および位置を除去することによって、前記各ユニークなイオンの記憶された合計および位置をさらに圧縮する、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記群における重複する窓の数Gは、G≧W/Sに従って計算される、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記G個の重複する窓の群による前記透過窓の幅Wは、前記前駆体イオン不確実性間隔である、請求項1に記載のシステム。
  14. 重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶する方法であって、前記方法は、
    タンデム質量分析計の質量フィルタを使用して、ステップサイズS m/zを伴う前駆体イオン質量範囲にわたって、重複するステップにおいて、前駆体イオン質量/電荷比(m/z)幅Wを伴う前駆体イオン透過窓を移動させ、前記質量範囲にわたって一続きの重複する透過窓を生成することであって、前記質量フィルタは、各重複するステップにおいて、前記透過窓内の前駆体イオンを伝送する、ことと、
    前記分析計の断片化デバイスを使用して、前記質量フィルタによって各重複するステップにおいて伝送される前記前駆体イオンを断片化することまたは伝送することを行い、前記一続きのうちの各重複する窓に関して、1つ以上の結果として生じる生成イオンを生成することと、
    前記分析計の質量分析器を使用して、前記一続きのうちの各重複する窓に関して、前記1つ以上の結果として生じる生成イオンの各々に関する強度または計数を検出することであって、前記強度または計数は、前記一続きのうちの各重複する窓に関する質量スペクトルデータを形成する、ことと、
    プロセッサを使用して、データ入手中、前記質量分析器によって検出された各ユニークな生成イオンをリアルタイムでエンコードすることと
    を含み、
    前記エンコードすることは、
    前記各ユニークなイオンの第1の出現を伴う前記一続きのうちの第1の出現の重複する窓を同定することと、
    前記第1の出現の重複する窓の直前の前記一続きのうちのG個の重複する窓の群を前記群が少なくとも前記透過窓の幅Wに及ぶように選択し、前記群の前記G個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算し、前記合計を前記群の重複する窓の位置に関連付けることと、
    選択された前記一続きのうちのG個の重複する窓の群を重複する窓の1個分、前方にシフトさせ、前記群の前記G個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算し、前記合計を前記群の重複する窓の位置に関連付け、前記合計および前記位置を前記メモリデバイスに記憶し、前記群の少なくとも1つの重複する窓がもはや前記第1の出現の重複する窓と重複しなくなるまで、これらのステップを繰り返すことと
    を行うことによる、方法。
  15. 非一過性かつ有形のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えているコンピュータプログラム製品であって、そのコンテンツは、重複する前駆体イオン透過窓から測定されたタンデム質量分析法データをエンコードおよび記憶する方法を実施するためにプロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含み、前記方法は、
    システムを提供することであって、前記システムは、1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを備え、前記異なるソフトウェアモジュールは、制御モジュールと、エンコーディングおよび記憶モジュールとを備えている、ことと、
    タンデム質量分析計の質量フィルタに、前記制御モジュールを使用して、ステップサイズS m/zを伴う前駆体イオン質量範囲にわたって、重複するステップにおいて、前駆体イオン質量/電荷比(m/z)幅Wを伴う前駆体イオン透過窓を移動させ、前記質量範囲にわたって一続きの重複する透過窓を生成するように命令することであって、前記質量フィルタは、各重複するステップにおいて、前記透過窓内の前駆体イオンを伝送する、ことと、
    前記分析計の断片化デバイスに、前記制御モジュールを使用して、前記質量フィルタによって各重複するステップにおいて伝送される前記前駆体イオンを断片化することまたは伝送することを行い、前記一続きのうちの各重複する窓に関して、1つ以上の結果として生じる生成イオンを生成するように命令することと、
    前記分析計の質量分析器に、前記制御モジュールを使用して、前記一続きのうちの各重複する窓に関して、前記1つ以上の結果として生じる生成イオンの各々に関する強度または計数を検出するように命令することであって、前記強度または計数は、前記一続きのうちの各重複する窓に関して、質量スペクトルデータを形成する、ことと、
    前記エンコーディングおよび記憶モジュールを使用して、データ入手中、前記質量分析器によって検出された各ユニークな生成イオンをリアルタイムでエンコードすることと
    を含み、
    前記エンコードすることは、
    前記各ユニークなイオンの第1の出現を伴う前記一続きのうちの第1の出現の重複する窓を同定することと、
    前記第1の出現の重複する窓の直前の前記一続きのうちのG個の重複する窓の群を前記群が少なくとも前記透過窓の幅Wに及ぶように選択し、前記群の前記G個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算し、前記合計を前記群の重複する窓の位置に関連付けることと、
    選択された前記一続きのうちのG個の重複する窓の群を重複する窓の1個分、前方にシフトさせ、前記群の前記G個の重複する窓の各窓から検出される各ユニークなイオンの計数または強度の合計を計算し、前記合計を前記群の重複する窓の位置に関連付け、前記合計および前記位置を前記メモリデバイスに記憶し、前記群の少なくとも1つの重複する窓がもはや前記第1の出現の重複する窓と重複しなくなるまで、これらのステップを繰り返すことと
    を行うことによる、コンピュータプログラム製品。
JP2021558569A 2019-05-31 2020-05-29 走査型swathデータのリアルタイムエンコーディングおよび前駆体推測のための確率的フレームワークのための方法 Pending JP2022534468A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962855242P 2019-05-31 2019-05-31
US62/855,242 2019-05-31
PCT/IB2020/055138 WO2020240506A1 (en) 2019-05-31 2020-05-29 Method for real time encoding of scanning swath data and probabilistic framework for precursor inference

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022534468A true JP2022534468A (ja) 2022-08-01

Family

ID=73553584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021558569A Pending JP2022534468A (ja) 2019-05-31 2020-05-29 走査型swathデータのリアルタイムエンコーディングおよび前駆体推測のための確率的フレームワークのための方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220189754A1 (ja)
EP (1) EP3977628A4 (ja)
JP (1) JP2022534468A (ja)
CN (1) CN113631920B (ja)
WO (1) WO2020240506A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117581330A (zh) 2021-06-09 2024-02-20 Dh科技发展私人贸易有限公司 扫描swath中增强的q1质量分离
CN117981046A (zh) * 2021-08-12 2024-05-03 Dh科技发展私人贸易有限公司 质谱法中与强度无关的前体推断

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US74528A (en) * 1868-02-18 Improved spring-mattress
US20060255258A1 (en) * 2005-04-11 2006-11-16 Yongdong Wang Chromatographic and mass spectral date analysis
WO2007140327A2 (en) * 2006-05-26 2007-12-06 Waters Investments Limited Ion detection and parameter estimation for n-dimensional data
CA2821669C (en) * 2010-12-29 2018-11-27 Dh Technologies Development Pte. Ltd. Method for triggering dependent spectra for data acquisition
US9343276B2 (en) * 2011-12-29 2016-05-17 Dh Technologies Development Pte. Ltd. Use of windowed mass spectrometry data for retention time determination or confirmation
GB201208961D0 (en) 2012-05-18 2012-07-04 Micromass Ltd 2 dimensional MSMS
JP6463578B2 (ja) 2013-10-16 2019-02-06 ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド 恣意的伝送窓生成を使用した生成イオンから前駆体イオンを識別するためのシステムおよび方法
WO2015148941A1 (en) * 2014-03-28 2015-10-01 Wisconsin Alumni Research Foundation High mass accuracy filtering for improved spectral matching of high-resolution gas chromatography-mass spectrometry data against unit-resolution reference databases
JP6831337B2 (ja) * 2015-05-29 2021-02-17 ウオーターズ・テクノロジーズ・コーポレイシヨン 質量スペクトルデータを処理する技術
CN109526237B (zh) * 2016-06-15 2021-09-07 Dh科技发展私人贸易有限公司 使用swath方法扩展动态范围
US10651019B2 (en) * 2016-07-25 2020-05-12 Dh Technologies Development Pte. Ltd. Systems and methods for identifying precursor and product ion pairs in scanning SWATH data
DE102020132851B3 (de) * 2020-12-09 2021-12-30 Bruker Optik Gmbh Ionenmobilitätsspektrometer und verfahren zum betrieb eines ionenmobilitätsspektrometers

Also Published As

Publication number Publication date
EP3977628A1 (en) 2022-04-06
CN113631920B (zh) 2024-04-26
EP3977628A4 (en) 2023-06-28
CN113631920A (zh) 2021-11-09
WO2020240506A1 (en) 2020-12-03
US20220189754A1 (en) 2022-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109643635B (zh) 用于在扫描swath数据中识别前体及产物离子对的系统及方法
US9472387B2 (en) Systems and methods for identifying precursor ions from product ions using arbitrary transmission windowing
JP2022179596A (ja) Idaのための前駆体イオン選択における付加物およびその他の悪化因子の物理的単離
JP2022534468A (ja) 走査型swathデータのリアルタイムエンコーディングおよび前駆体推測のための確率的フレームワークのための方法
JP6748085B2 (ja) 干渉検出および着目ピークのデコンボルーション
CN109643633B (zh) 自动化质谱库保留时间校正
JP6698668B2 (ja) 断片化エネルギーを切り替えながらの幅広い四重極rf窓の高速スキャニング
WO2023026136A1 (en) Method for enhancing information in dda mass spectrometry
CN112534267A (zh) 复杂样本中相关化合物的识别和评分
CN111095477A (zh) 用同位素选择性ms/ms评估mrm峰纯度
JP2024513375A (ja) 線形定量的ダイナミックレンジ拡張のための方法
CN117581330A (zh) 扫描swath中增强的q1质量分离
JP2020085912A (ja) イオン種の質量を判定するためのシステムおよび方法
JP2022552372A (ja) 閾値ベースのida除外リスト
CN113574629A (zh) 不可知化合物洗脱测定

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240424