JP2022533390A - オキソアクリジニル酢酸誘導体および使用方法 - Google Patents

オキソアクリジニル酢酸誘導体および使用方法 Download PDF

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Abstract

インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)タンパク質に結合しかつその活性を調節することが可能な、式I、IIの化合物、その薬学的に許容される塩もしくはエステルが提供される。有効なSTINGモジュレーターとして式IまたはIIの化合物を包含する方法も提供される。TIFF2022533390000212.tif20128

Description

関連出願
本出願は、2019年5月16日出願の米国仮出願第62/848,745号の優先権および恩典を主張するものであり、この仮出願の内容はその全体が参照により組み入れられる。
背景
パターン認識受容体(PRR)を刺激するかまたはそれに拮抗することによる自然免疫活性の調節は、単剤療法として、かつ他の薬剤または生物薬剤との組み合わせで、臨床用途における大きな潜在的可能性を示す。用途は、免疫抑制を通じた免疫障害の軽減から、抗腫瘍自然免疫を刺激することによる固形がんおよび血液がんの処置、ならびに抗ウイルス療法における使用またはワクチンアジュバントとしての使用に及ぶ。
抗原提示細胞(APC)の有効な活性化に関与するPRRの1つは、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)タンパク質である。STINGは、cGAS-CDN-STING系の一部である進化的に保存されたサイトゾルPRRである。細胞ストレス、ウイルス感染もしくは細胞内細菌感染、有糸分裂不全、または貪食の結果としてのサイトゾル中での異常dsDNAがcGAS酵素により認識され、cGAS酵素は非標準的な環状ジヌクレオチド(CDN)である2'3'cGAMPを合成する。2'3'cGAMPがSTING二量体に結合しかつそれを安定化することで、IRF3およびNFkBが活性化され、I型インターフェロンが合成される。STINGタンパク質は、標的細胞および応答性自然免疫細胞の両方におけるウイルス感染および異常サイトゾルDNA蓄積に対する自然細胞応答において重要な役割を果たす。STING活性化の多面的効果は細胞型および状況に依存する。例えば、STINGを通じたT細胞およびB細胞の過剰刺激によってアポトーシス促進表現型が生じ、一方、骨髄性細胞中では、STING活性化によってアポトーシスの増加なしにI型IFNおよび炎症性サイトカインが上昇する。
腫瘍由来dsDNAが常在性樹状細胞(DC)により貪食されることで、cGAS-CDN-STING系が刺激され、DCが活性化され、これによりリンパ節への移動、最終的には抗原特異的CD4+およびCD8+ T細胞の増殖が生じる。多くの場合、このプロセスおよび付随するI型IFN応答は、T細胞浸潤物を欠く腫瘍中には存在せず、このことは、これらの腫瘍が利用する回避機構に直接対処する上でのSTING刺激の潜在的可能性を浮き彫りにするものである。いくつかのCDN由来リガンドは、STINGアゴニストとしての前臨床的有望性を示したが、分子量および極性が相対的に高いことから腫瘍内注射への適用に限界があった。さらに、サイトゾルSTINGタンパク質の結合および活性化/阻害はインビボでは細胞膜透過性により制限される。さらに、既に同定された小分子STINGアゴニストDMXAAおよびCMAは、全身投与(静脈内または腹腔内)による治療有効性を示すにもかかわらず、種選択性を示すものであり、これによりヒト治療剤としてのそれらの使用が禁止される。したがって、有効な治療剤としての使用のための、ヒトに有効な小分子STINGモジュレーターが必要である。本出願はこの必要性に対処するものである。本出願の新規化合物は、CDN由来リガンドの限界を克服するものである。
概要
一局面では、本出願は、式Iもしくは式II:
Figure 2022533390000002
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルに関し、式中、Z1、Z2、Z3、Z4、Y1、Y2、Y、Y’、Z、T1、m、およびnはそれぞれ本明細書に定義の通りである。
別の局面では、本出願は、治療有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルと、薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物に関する。
本出願の別の局面は、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)タンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)方法に関する。本方法は、その必要がある対象に、有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を投与する段階を含む。一態様では、STINGタンパク質はヒトSTINGタンパク質である。
本出願の別の局面は、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防する方法に関する。本方法は、その必要がある対象に、有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を投与する段階を含む。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防する方法に関する。本方法は、その必要がある対象に、有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を投与する段階を含む。
本出願の別の局面は、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を含む、キットに関する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)ための医薬、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防するための医薬、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防するための医薬の製造における使用のための、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物に関する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)ための医薬、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防するための医薬、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防するための医薬の製造における、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物の使用に関する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)こと、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防すること、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防することにおける使用のための、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物に関する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)こと、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防すること、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防することにおける、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物の使用に関する。
本出願は、がんおよび免疫障害などの疾患の処置または予防における治療剤であるSTINGタンパク質モジュレーターを提供する。
本開示の詳細は、以下の付随する説明に記載されている。本明細書に記載のものと同様または同等の方法および材料を本出願の実施または試験において使用することができるが、例示的な方法および材料をここに記載する。矛盾がある場合は、定義を含む本明細書が優先する。さらに、材料、方法、および実施例は、例示的なものでしかなく、限定的であるようには意図されていない。本開示の他の特徴、目的、および利点は、説明および特許請求の範囲から明らかになろう。本明細書および添付の特許請求の範囲においては、文脈上別途明らかな指示がない限り、単数形は複数も含む。別途定義がない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。
本出願全体を通じて引用されるすべての参考資料(参考文献、発行特許、公開特許出願、および同時係属中の特許出願を含む)の内容は、その全体が参照により明確に本明細書に組み入れられる。本明細書において引用される参考文献は、本出願の先行技術であるとは認められない。
詳細な説明
本出願は、STINGタンパク質(例えばヒトSTINGタンパク質)を強力かつ選択的に活性化することが示された式Iの化合物に関する。一態様では、本出願の化合物は、式I:
Figure 2022533390000003
またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルで表され、式中、
Z1はハロゲン、CF3、またはCH3であり;
Z2はOH、N-(C1~C4アルキル)2、C2~C4アルキル、C2~C4アルケニル、N、O、およびSから選択される1つもしくは2つのヘテロ原子を含む5員ヘテロシクリル、またはN、O、およびSから選択される1つもしくは2つのヘテロ原子を含む5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは、C1~C4アルキル、C1~C4ハロアルキル、OH、およびハロゲンから独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
T1はR1、OR1、N(R1)2、NHS(O)2RS、NHC(O)R1、NHOH、またはNHCNであり;
各R1は独立してH、C1~C4アルキル、または1つもしくは複数のハロゲンで置換されたC1~C4アルキルであり;
RSはR1またはC3~C8シクロアルキルであり;
各Yは独立してC1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、O-(C2~C4アルケニル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはTであり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
mは0、1、または2であり;
Y1はH、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、O-(C2~C4アルケニル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはQ-Tであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
各Qは独立して結合、NH、またはC1~C3アルキレニルであり;
各Tは独立してC3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルケニル、1つもしくは2つの5もしくは6員環とN、O、およびSから選択される1~4つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、C6~C10アリール、または1つもしくは2つの5もしくは6員環とN、O、およびSから選択される1~4つのヘテロ原子とを含むヘテロアリールであり、ここでシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは1つまたは複数のRTで置換されていてもよく;
各RTは独立してC1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、OH、CN、ハロゲン、C(O)-O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6ハロアルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、またはN-(C1~C6アルキル)2であり;
nは0または1であり;かつ
各Zは独立してC1~C6アルキル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、またはN-(C1~C6アルキル)2であり、ただし
Z1がハロゲンまたはCH3であり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、nが0であり、かつT1がOHである場合、Y1はH、メチル、またはNH-(C1~C6アルキル)ではなく、
Z1がClであり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、かつT1がOHである場合、Y1はtert-ブチルではなく、
Z1がClであり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、T1がOHであり、Y1がQ-Tであり、かつQがNHである場合、Tは無置換フェニルまたは無置換シクロブチルではなく、かつ
Z1がClであり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、T1がOHであり、Y1がQ-Tであり、かつQが結合である場合、Tは無置換フラニルではない。
一態様では、式Iの化合物は式Ia、Ib、Ic、もしくはId:
Figure 2022533390000004
のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルである。
一態様では、本出願の化合物は式II:
Figure 2022533390000005
またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルで表され、式中、
Z3はハロゲンであり;
Z4はC1~C4アルコキシであり;
T1はR1、OR1、N(R1)2、NHS(O)2RS、NHC(O)R1、NHOH、またはNHCNであり;
各R1は独立してH、C1~C4アルキル、または1つもしくは複数のハロゲンで置換されたC1~C4アルキルであり;
RSはR1またはC3~C8シクロアルキルであり;
各Y'は独立してC1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、O-(C2~C4アルケニル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはT'であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
mは0、1、または2であり;
Y2は独立してC2~C6アルケニル、ハロゲン、またはT'であり;
各T'は独立してC3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルケニル、または1つもしくは2つの5もしくは6員環とN、O、およびSから選択される1~4つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、ここでシクロアルキル、シクロアルケニル、またはヘテロシクリルは1つまたは複数のRT'で置換されており;
各RT'は独立してC1~C6アルキル、OH、CN、ハロゲン、C(O)-O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6ハロアルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは置換されていてもよく、かつ5または6員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含み;
nは0または1であり;かつ
各Zは独立してC1~C6アルキル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、またはN-(C1~C6アルキル)2である。
一態様では、式IIの化合物は、式IIaもしくはIIb:
Figure 2022533390000006
のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルである。
該当する場合、式I、Ia、Ib、Ic、II、IIa、またはIIbのいずれかについて、以下である。
(a1)一態様では、Z1はハロゲンである。
(a2)一態様では、Z1はFまたはClである。
(a3)一態様では、Z1はClである。
(a4)一態様では、Z1はFである。
(a5)一態様では、Z1はCF3またはCH3である。
(a6)一態様では、Z1はCH3である。
(a7)一態様では、Z1はCF3である。
(b1)一態様では、Z2はN-(C1~C4アルキル)2、C2~C4アルキル、C2~C4アルケニル、5員ヘテロシクリル、または5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは置換されていてもよい。
(b2)一態様では、Z2はN-(C1~C4アルキル)2、5員ヘテロシクリル、または5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは置換されていてもよい。
(b3)一態様では、Z2はN-(C1~C4アルキル)2である。
(b4)一態様では、Z2はN(CH3)2である。
(b5)一態様では、Z2は5員ヘテロシクリル、または5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは置換されていてもよい。
(b6)一態様では、Z2はC2~C4アルキルまたはC2~C4アルケニルである。
(b7)一態様では、Z2はC2~C4アルキルである。
(b8)一態様では、Z2はC2~C4アルケニルである。
(c1)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2はN-(C1~C4アルキル)2である。
(c2)一態様では、Z1はClであり、かつZ2はN-(C1~C4アルキル)2である。
(c3)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2はN(CH3)2である。
(c4)一態様では、Z1はClであり、かつZ2はN(CH3)2である。
(c5)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2はC2~C4アルキルまたはC2~C4アルケニルである。
(c6)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2はC2~C4アルキルである。
(c7)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2はC2~C4アルケニルである。
(c8)一態様では、Z1はClであり、かつZ2はC2~C4アルキルである。
(c9)一態様では、Z1はClであり、かつZ2はC2~C4アルケニルである。
(c10)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2は5員ヘテロシクリル、または5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは置換されていてもよい。
(c11)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2は5員ヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは置換されていてもよい。
(c12)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2は5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは置換されていてもよい。
(c13)一態様では、Z1はClであり、かつZ2は5員ヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは置換されていてもよい。
(c14)一態様では、Z1はClであり、かつZ2は5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは置換されていてもよい。
(c15)一態様では、Z1はハロゲンであり、かつZ2はOHである。
(c16)一態様では、Z1はClであり、かつZ2はOHである。
(c17)一態様では、Z1はCH3であり、かつZ2はN-(C1~C4アルキル)2である。
(c18)一態様では、Z1はCH3であり、かつZ2はN(CH3)2である。
(c19)一態様では、Z1はCF3であり、かつZ2はN-(C1~C4アルキル)2である。
(c20)一態様では、Z1はCF3であり、かつZ2はN(CH3)2である。
(a'1)一態様では、Z3はハロゲンである。
(a'2)一態様では、Z3はFまたはClである。
(a'3)一態様では、Z3はClである。
(a'4)一態様では、Z3はFである。
(b'1)一態様では、Z4はメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、またはブトキシである。
(b'2)一態様では、Z4はメトキシまたはエトキシである。
(b'3)一態様では、Z4はメトキシである。
(d1)一態様では、Z3はハロゲンであり、かつZ4はメトキシまたはエトキシである。
(d2)一態様では、Z3はClであり、かつZ4はメトキシまたはエトキシである。
(d3)一態様では、Z3はハロゲンであり、かつZ4はメトキシである。
(d4)一態様では、Z3はClであり、かつZ4はメトキシである。
(e1)一態様では、T1はOR1、NHS(O)2RS、NHOH、またはNHCNである。
(e2)一態様では、T1はOR1である。
(e3)一態様では、T1はOR1であり、かつR1はHである。
(e4)一態様では、T1はOR1であり、かつR1はC1~C4アルキルまたは1つもしくは複数のハロゲンで置換されたC1~C4アルキルである。
(e5)一態様では、T1はNHS(O)2RSである。
(e6)一態様では、T1はNHS(O)2RSであり、かつRSはR1である。
(e7)一態様では、T1はNHS(O)2RSであり、かつRSはC1~C4アルキルまたは1つもしくは複数のハロゲンで置換されたC1~C4アルキルである。一態様では、RSはメチルである。
(e8)一態様では、T1はNHS(O)2RSであり、かつRSはC3~C8シクロアルキルである。一態様では、RSはシクロプロピルまたはシクロブチルである。
(e9)一態様では、T1はNHOHまたはNHCNである。
(f1)一態様では、mは0である。
(f2)一態様では、mは1または2である。
(f3)一態様では、mは1である。
(f4)一態様では、mは2である。
(g1)一態様では、少なくとも1つのYは、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい、C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのYは、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよい、C1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。一態様では、少なくとも1つのYはC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルであり、かつ本明細書に記載のとおりに置換されている。一態様では、少なくとも1つのYは、OH、NH2、N3、ハロゲン、またはO-(C1~C6アルキル)で置換された、C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルである。一態様では、少なくとも1つのYは、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいメチルである。
(g2)一態様では、少なくとも1つのYはC2~C6直鎖またはC3~C6分枝アルケニル(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニル)である。
(g3)一態様では、少なくとも1つのYはハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。一態様では、少なくとも1つのYはFである。一態様では、少なくとも1つのYはClである。一態様では、少なくとも1つのYはBrである。
(g4-1)一態様では、少なくとも1つのYはOHまたはO-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1つのYは、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-メチルである。一態様では、少なくとも1つのYは、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-エチルである。一態様では、少なくとも1つのYは、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-i-プロピルである。
(g4-2)一態様では、少なくとも1つのYはO-(C2~C4アルケニル)(例えば、エテニル、プロペニル、またはブテニル)である。
(g5)一態様では、少なくとも1つのYはS-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。
(g6)一態様では、少なくとも1つのYはNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。
(g7)一態様では、少なくとも1つのYはTである。
(g8)一態様では、少なくとも1つのYはC1~C6アルキル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、または本明細書に記載のTである。
(g'1)一態様では、少なくとも1つのY'は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい、C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのY'は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいC1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。一態様では、少なくとも1つのY'はC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルであり、かつ本明細書に記載のとおりに置換されている。一態様では、少なくとも1つのY'は、OH、NH2、N3、ハロゲン、またはO-(C1~C6アルキル)で置換された、C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルである。一態様では、少なくとも1つのY'は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいメチルである。
(g'2)一態様では、少なくとも1つのY'はC2~C6直鎖またはC3~C6分枝アルケニル(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニル)である。
(g'3)一態様では、少なくとも1つのY'はハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。一態様では、少なくとも1つのY'はFである。一態様では、少なくとも1つのY'はClである。一態様では、少なくとも1つのY'はBrである。
(g'4-1)一態様では、少なくとも1つのY'はOHまたはO-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1つのY'は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-メチルである。一態様では、少なくとも1つのY'は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-エチルである。一態様では、少なくとも1つのY'は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-i-プロピルである。
(g'4-2)一態様では、少なくとも1つのY'はO-(C2~C4アルケニル)(例えば、エテニル、プロペニル、またはブテニル)である。
(g'5)一態様では、少なくとも1つのY'はS-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。
(g'6)一態様では、少なくとも1つのY'はNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。
(g'7)一態様では、少なくとも1つのY'はT'である。
(h1)一態様では、nは0である。
(h2)一態様では、nは1である。
(i1)一態様では、少なくとも1つのZはC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのZはC1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(i2)一態様では、少なくとも1つのZはハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。一態様では、少なくとも1つのZはFである。一態様では、少なくとも1つのZはClである。一態様では、少なくとも1つのZはBrである。
(i3)一態様では、少なくとも1つのZはOHまたはO-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのZはOHである。
(i4)一態様では、少なくとも1つのZはS-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。
(i5)一態様では、少なくとも1つのZはNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)である。
(j1)一態様では、Qは結合である。
(j2)一態様では、QはNHまたはC1~C3アルキレニルである。
(j3)一態様では、QはNHである。
(j4)一態様では、QはC1~C3アルキレニルである。一態様では、Qはメチレニルである。一態様では、Qはエチレニルである。一態様では、Qはプロピレニルである。
(k1)一態様では、少なくとも1個のTはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルであり、それぞれ1個または複数個のRTで置換されていてもよい。
(k2)一態様では、少なくとも1個のTはシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、またはシクロオクテニルであり、それぞれ1個または複数個のRTで置換されていてもよい。
(k3)一態様では、少なくとも1個のTは、1個または2個の5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル)であり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個または2個の5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環または6員環とNおよびOより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環とNおよびOより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環とNおよびOより選択される1~2個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の6員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の6員環とNおよびOより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の6員環とNおよびOより選択される1~2個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、例えば本明細書に記載のヘテロシクリルであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。
(k4)一態様では、少なくとも1個のTは、1個または複数個のRTで置換されていてもよいC6~C10アリールである。一態様では、少なくとも1個のTは、1個または複数個のRTで置換されていてもよいフェニルである。
(k5)一態様では、少なくとも1個のTは、1個または2個の5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール(例えばピロリル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、インドリル、プリニル、インドリジニル、キノキサリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチオフェニル、またはベンゾフラニル)であり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個または2個の5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環または6員環とNおよびOより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環とNおよびOより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環とNおよびOより選択される1~2個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の5員環と1~2個のNとを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の6員環とN、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の6員環とNおよびOより選択される1~3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の6員環とNおよびOより選択される1~2個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。一態様では、少なくとも1個のTは、1個の6員環と1~2個のNとを含むヘテロアリール、例えば本明細書に記載のヘテロアリールであり、1個または複数個のRTで置換されていてもよい。
(k'1)一態様では、少なくとも1つのT'はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルであり、そのそれぞれは1つまたは複数のRT'で置換されている。
(k'2)一態様では、少なくとも1つのT'はシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、またはシクロオクテニルであり、そのそれぞれは1つまたは複数のRT'で置換されている。
(k'3)一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、1つまたは2つの5または6員環とN、O、およびSから選択される1~4つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル)である。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つまたは2つの5または6員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの5または6員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの5または6員環とNおよびOから選択される1~3つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの5員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの5員環とNおよびOから選択される1~3つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの5員環とNおよびOから選択される1~2つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの6員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの6員環とNおよびOから選択される1~3つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。一態様では、少なくとも1つのT'は、1つまたは複数のRT'で置換された、本明細書に記載のものなどの、1つの6員環とNおよびOから選択される1~2つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルである。
(l1)一態様では、少なくとも1個のRTはC1~C6直鎖またはC3~C6分岐アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはC1~C4アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l2)一態様では、少なくとも1個のRTはC1~C6ハロアルキル、すなわち1個または複数個のハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)で置換されたC1~C6直鎖またはC3~C6分岐アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはC1~C4ハロアルキル、すなわち1個または複数個のハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)で置換されたC1~C4アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l3)一態様では、少なくとも1個のRTはOH、CN、ハロゲン、またはNH2である。
(l4)一態様では、少なくとも1個のRTはハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)である。
(l5)一態様では、少なくとも1個のRTはO-(C1~C6直鎖またはC3~C6分岐アルキル)(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはO-C1~C4アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l6)一態様では、少なくとも1個のRTはO-(C1~C6ハロアルキル)である(ここで該C1~C6ハロアルキルは、1個または複数個のハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)で置換されたC1~C6直鎖またはC3~C6分岐アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である)。一態様では、少なくとも1個のRTはO-(C1~C4ハロアルキル)である(ここで該C1~C4ハロアルキルは、1個または複数個のハロゲン(例えばF、Cl、Br、またはI)で置換されたC1~C4アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である)。
(l7)一態様では、少なくとも1個のRTはS-(C1~C6直鎖またはC3~C6分岐アルキル)(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはS-C1~C4アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l8)一態様では、少なくとも1個のRTはNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分岐アルキル)、N-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分岐アルキル)2、またはNHS(O)2-(C1~C6アルキル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはNH-(C1~C6直鎖またはC3~C6分岐アルキル)(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはNH-C1~C4アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはNH-(C1~C6直鎖またはC3~C6分岐アルキル)2(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1個のRTはNH-(C1~C4アルキル)2(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l9)一態様では、少なくとも1つのRTはC(O)-O-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRTはC(O)-O-C1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l'1)一態様では、少なくとも1つのRT'はC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はC1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l'2)一態様では、少なくとも1つのRT'はOH、CN、ハロゲン、またはNH2である。
(l'3)一態様では、少なくとも1つのRT'はハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。
(l'4)一態様では、少なくとも1つのRT'はO-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はO-C1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l'5)一態様では、少なくとも1つのRT'はO-(C1~C6ハロアルキル)である(すなわち、ここでC1~C6ハロアルキルは、1つまたは複数のハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)で置換されたC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はO-(C1~C4ハロアルキル)である(すなわち、ここでC1~C4ハロアルキルは、1つまたは複数のハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)で置換されたC1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である)。
(l'6)一態様では、少なくとも1つのRT'はS-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はS-C1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l'7)一態様では、少なくとも1つのRT'はNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、N-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2、またはNHS(O)2-(C1~C6アルキル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はNH-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はNH-C1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はNH-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)2(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はNH-(C1~C4アルキル)2(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l'8)一態様では、少なくとも1つのRT'はC(O)-O-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、少なくとも1つのRT'はC(O)-O-C1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。
(l'9)一態様では、少なくとも1つのRT'はヘテロシクリル(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル)である。一態様では、ヘテロシクリルは、本明細書に記載のものなどの、1つの5員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含む。一態様では、ヘテロシクリルは、本明細書に記載のものなどの、1つの5員環とNおよびOから選択される1~3つのヘテロ原子とを含む。一態様では、ヘテロシクリルは、本明細書に記載のものなどの、1つの5員環とNおよびOから選択される1~2つのヘテロ原子とを含む。一態様では、ヘテロシクリルは、本明細書に記載のものなどの、1つの6員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含む。一態様では、ヘテロシクリルは、本明細書に記載のものなどの、1つの6員環とNおよびOから選択される1~3つのヘテロ原子とを含む。一態様では、ヘテロシクリルは、本明細書に記載のものなどの、1つの6員環とNおよびOから選択される1~2つのヘテロ原子とを含む。
(m1)一態様では、Y1は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい、C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、またはヘキシル)である。一態様では、Y1は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよい、C1~C4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、またはt-ブチル)である。一態様では、Y1はC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルであり、かつ本明細書に記載のとおりに置換されている。一態様では、Y1は、OH、CN、NH2、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、またはN-(C1~C6アルキル)2で置換された、C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルである。一態様では、Y1は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいメチルである。
(m2)一態様では、Y1は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい、C2~C6直鎖またはC4~C6分枝アルケニル(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニル)である。一態様では、Y1は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよい、C2~C4アルケニルである。一態様では、Y1はC2~C6直鎖またはC4~C6分枝アルケニルであり、かつ本明細書に記載のとおりに置換されている。一態様では、Y1は、OH、CN、NH2、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、またはN-(C1~C6アルキル)2で置換された、C2~C6直鎖またはC3~C4分枝アルケニルである。
(m3)一態様では、Y1はC2~C6直鎖またはC4~C6分枝アルキニル(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、またはヘキシニル)である。
(m4)一態様では、Y1はハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。一態様では、Y1はFである。一態様では、Y1はClである。一態様では、Y1はBrである。
(m5-1)一態様では、Y1はOHまたはO-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。一態様では、Y1は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-メチルである。一態様では、Y1は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-エチルである。一態様では、Y1は、本明細書に記載のとおりに置換されていてもよいO-i-プロピルである。
(m5-2)一態様では、Y1はO-(C2~C4アルケニル)(例えば、エテニル、プロペニル、またはブテニル)であり、ここでアルケニル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。
(m6)一態様では、Y1は、NH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、i-ペンチル、もしくはヘキシル)であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよい。
(m7)一態様では、Y1はQ-Tである。
(m8)一態様では、Y1は、本明細書に記載のC1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、またはQ-Tである。
(m'1)一態様では、Y2はC2~C6直鎖またはC4~C6分枝アルケニル(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニル)である。
(m'2)一態様では、Y2はハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。一態様では、Y2はFである。一態様では、Y2はClである。一態様では、Y2はBrである。
(m'3)一態様では、Y2はT'である。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z、Y1、Y2、Y、Y'、T1、T、T'、Q、R1、RS、RT、RT'、m、およびnのいずれかについて本明細書に記載する任意の基は、Z1、Z2、Z3、Z4、Z、Y1、Y2、Y、Y'、T1、T、T'、Q、R1、RS、RT、RT'、m、およびnの残りの1つまたは複数について本明細書に記載する任意の基と組み合わせることができる。
本出願の代表的化合物を表1に示す。
Figure 2022533390000007
Figure 2022533390000008
Figure 2022533390000009
Figure 2022533390000010
Figure 2022533390000011
Figure 2022533390000012
Figure 2022533390000013
いくつかの前記化合物は、1個または複数個の不斉中心を含むことができ、したがって様々な異性体、例えば立体異性体および/またはジアステレオマーとして存在しうる。したがって、本出願の化合物は個々の鏡像異性体、ジアステレオマー、または幾何異性体の形態で存在してもよく、立体異性体の混合物の形態で存在してもよい。一態様では、本出願の化合物はエナンチオピュアな化合物である。別の態様では、立体異性体またはジアステレオマーの混合物が提供される。
別の局面は、本明細書に記載のいずれかの式の、および本明細書に記載のいずれかの化合物の、同位体標識化合物である。これらの化合物は、該化合物に導入された、放射性であってもなくてもよい1個または複数個の同位元素(例えば3H、2H、14C、13C、18F、35S、32P、125I、および131I)を有する。これらの化合物は、薬物代謝試験および診断、ならびに治療用途に有用である。
また、効力をIC50値により判定することができる。実質的に同様の条件下で決定されるIC50値がより低い化合物は、IC50値がより高い化合物に比べて強力である。いくつかの態様では、実質的に同様の条件は、STINGタンパク質に対する公知のSTINGリガンドの結合レベルを本出願の化合物の存在下でインビトロまたはインビボで判定することを含む。
一態様では、本出願の化合物は、治療剤として有用であり、したがって、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患、あるいは、STINGが関与する1つまたは複数の細胞内経路(例えば細胞内DNA媒介I型インターフェロン活性化の調節)に関連する疾患、例えば本明細書に記載の疾患の処置において有用でありうる。
「選択的STINGモジュレーター」は、例えば、STINGの発現/活性/機能を調節する化合物の能力と、他のタンパク質、または他の種に由来するSTINGタンパク質を調節するその能力とを比較することで同定可能である。いくつかの態様では、選択性は、化合物のEC50またはIC50を測定することで同定可能である。いくつかの態様では、本出願の化合物は「選択的ヒトSTINGモジュレーター」である。
特定の態様では、本出願の化合物は、他のタンパク質、または別の種(例えばマウスなどの非ヒト動物)に由来するSTINGタンパク質に比べて少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、25倍、50倍、または100倍の選択性を示す、STINGモジュレーター(例えば選択的ヒトSTINGモジュレーター)である。様々な態様では、本出願の化合物は、他のタンパク質、または別の種に由来するSTINGタンパク質に比べて1000倍の選択性を示す。
本出願の化合物は、本明細書において化学構造および/または化学名により定義される。化合物が化学構造と化学名との両方により言及され、化学構造と化学名とが矛盾する場合、化学構造が該化合物の独自性を確定する。
本明細書中の変動要素の任意の定義における、化学基のリストの記載は、任意の単一の基または列挙された基の組み合わせとしての該変動要素の定義を含む。本明細書中の変動要素に関する一態様の記載は、任意の単一の態様としての、または任意の他の態様もしくはその一部分との組み合わせでの、該態様を含む。
別の局面では、本出願は、本明細書に開示される化合物を合成する方法を提供する。本出願の化合物の合成は、本明細書および以下の実施例に見ることができる。他の態様は、本明細書に記載の反応のいずれか1つまたは組み合わせを使用して本明細書中のいずれかの式の化合物を作製する方法である。本方法は、本明細書に記載の1つまたは複数の中間体または化学試薬の使用を含みうる。
本出願はまた、治療有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルと、薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物を提供する。
本出願の別の局面は、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を含む、キットに関する。別の局面では、本出願は、本明細書に開示される1つもしくは複数の化合物より選択されるSTING活性を調節可能な化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルを、場合によっては第2の剤および使用説明書との組み合わせで含む、キットを提供する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)ための医薬、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防するための医薬、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防するための医薬の製造における使用のための、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物に関する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)ための医薬、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防するための医薬、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防するための医薬の製造における、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物の使用に関する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)こと、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防すること、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防することにおける使用のための、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物に関する。
本出願の別の局面は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)こと、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防すること、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防することにおける、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物の使用に関する。
本化合物を合成する方法
本出願の化合物は、当業者に公知であるかまたは本明細書の教示に照らせば当業者に明らかであろう標準的な合成方法および合成手順を使用することで、市販の出発原料を使用して、文献公知の化合物を使用して、または容易に調製される中間体から、種々の様式で調製可能である。有機分子の調製用の標準的な合成方法および合成手順、ならびに官能基の標準的な変換および操作は、関連する科学文献から、または当分野の標準的な教科書から得ることができる。任意の1つまたはいくつかの出典に限定されるものではないが、参照により本明細書に組み入れられるSmith, M. B., March, J., March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 5th edition, John Wiley & Sons: New York, 2001; およびGreene, T.W., Wuts, P.G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons: New York, 1999などの古典的なテキストが、当業者に公知である有機合成の有用でかつ認められた参考教科書である。合成方法に関する以下の記載は、本出願の化合物の調製のための一般的手順を説明するように設計されているが、それを限定するようには設計されていない。本方法は一般に、プロセス全体の最後またはその近くで所望の最終化合物を与えるが、特定の場合では、該化合物をその薬学的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグにさらに変換することが望ましいことがある。好適な合成経路を以下のスキームに示す。
当業者は、本明細書に開示される化合物に立体中心が存在するか否かを認識するであろう。したがって、本出願は両方のありうる立体異性体を含み(合成において指定されない限り)、ラセミ化合物だけでなく個々の鏡像異性体および/またはジアステレオマーも同様に含む。単一の鏡像異性体またはジアステレオマーとしての化合物が望ましい場合、立体特異的合成によって、または最終生成物もしくは任意の好都合な中間体の分割によって得ることができる。最終生成物、中間体、または出発原料の分割は、当技術分野において公知の任意の好適な方法で実現可能である。例えば"Stereochemistry of Organic Compounds" by E. L. Eliel, S. H. Wilen, and L. N. Mander (Wiley-lnterscience, 1994)を参照。
本出願の化合物は、有機合成分野の当業者に周知のいくつかの様式で調製可能である。例えば、以下に記載の方法を有機合成化学分野において公知の合成方法、または当業者が認識するその変形と共に使用することで、本出願の化合物を合成することができる。好ましい方法としては以下に記載の方法が挙げられるがそれに限定されない。
中間体を構築する異なった順序を含む以下のスキームに概説される工程に従って、本出願の化合物を合成することができる。出発原料は、市販されているか、または報告される文献中の公知の手順で、もしくは例示される通りに作製される。以下のスキームに示すように、本出願の化合物を公知の化合物との遷移金属触媒クロスカップリング反応により合成することができる。以下に示すクロスカップリングにより本出願の化合物、または中間体を得ることができ、中間体をさらに水素化または脱保護して目標化合物を得ることができる。
Figure 2022533390000014
Figure 2022533390000015
Figure 2022533390000016
スキーム1a~1dに示すように、必須アニリン(B1、B2、B3、またはB4)と適切に置換された2-ブロモ安息香酸または2-ヨード安息香酸(A)との間の銅触媒ウルマン型カップリングにより対応するジフェニルアミン(C1、C2、C3、またはC4)を得る(1a-1)。あるいは、1a-2または1a'に従ってジフェニルアミン(C1、C2、C3、またはC4)を調製することもできる。ジフェニルアミン(C1、C2、C3、C4)の脱水環化により置換10H-アクリジン-9-オン(D1、D2a、D2b、D3、またはD4)を得る(1b)。10H-アクリジン-9-オン(D1、D2a、D2b、D3、またはD4)のアルキル化、続いて鹸化により目標化合物(E1、E2a、E2b、E3、またはE4)を生じさせる(1c)。
Figure 2022533390000017
スキーム2に示すように、化合物Fの臭素化、続いて上記手順での鹸化を通じて、本出願の化合物、またはその前駆体を調製することができる。
Figure 2022533390000018
スキーム3aおよび3bに示すように、薗頭カップリングを通じて本出願の化合物を調製することができ、その生成物を水素化に供して本出願のさらなる化合物を生成することができる。
Figure 2022533390000019
スキーム4に示すように、鈴木カップリングを通じて本出願の化合物を調製することができ、その生成物を鹸化または水素化に供して本出願のさらなる化合物を生成することができる。
Figure 2022533390000020
Figure 2022533390000021
Figure 2022533390000022
Figure 2022533390000023
Figure 2022533390000024
Figure 2022533390000025
スキーム5~12の手順を使用して本出願のさらなる化合物を調製することができる。
本出願の化合物を、該化合物の遊離塩基形態と薬学的に許容される無機酸または有機酸とを反応させることで、薬学的に許容される酸付加塩として調製することができる。あるいは、本出願の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩を、該化合物の遊離酸形態と薬学的に許容される無機塩基または有機塩基とを反応させることで調製することもできる。薬学的に許容される塩は様々な対イオン、例えば無機酸もしくは有機酸の対イオン、無機塩基もしくは有機塩基の対イオン、または対イオン交換により得られる対イオンを含みうる。
本明細書の方法において有用な酸および塩基は当技術分野において公知である。酸触媒は、任意の酸性化学物質であり、無機性(例えば塩酸、硫酸、硝酸、三塩化アルミニウム)または有機性(例えばカンファースルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、イッテルビウムトリフレート)でありうる。酸は、触媒量または化学量論的量で、化学反応を促進するために有用である。塩基は任意の塩基性化学物質であり、無機性(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム)または有機性(例えばトリエチルアミン、ピリジン)でありうる。塩基は、触媒量または化学量論的量で、化学反応を促進するために有用である。
あるいは、本出願の化合物の塩形態を、出発原料または中間体の塩を使用して調製することもできる。本出願の化合物の遊離酸形態または遊離塩基形態を、それぞれ対応する塩基付加塩形態または酸付加塩形態から調製することができる。例えば、酸付加塩形態の本出願の化合物を、好適な塩基(例えば水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することで対応する遊離塩基に変換することができる。塩基付加塩形態の本出願の化合物を、好適な酸(例えば塩酸など)で処理することで対応する遊離酸に変換することができる。
窒素を含む本出願の化合物を、酸化剤(例えば3-クロロ過安息香酸(m-CPBA)および/または過酸化水素)での処理によりN-オキシドに変換することで、本出願の他の化合物を得ることができる。したがって、すべての図示および特許請求される窒素含有化合物は、原子価および構造により許容される場合、図示される化合物およびそのN-オキシド誘導体(N→OまたはN+-O-と示されうる)の両方を含むと見なされる。さらに、他の場合では、本出願の化合物中の窒素をN-ヒドロキシまたはN-アルコキシ化合物に変換することができる。例えば、m-CPBAなどの酸化剤による親アミンの酸化によってN-ヒドロキシ化合物を調製することができる。すべての図示および特許請求される窒素含有化合物は、原子価および構造により許容される場合、図示される化合物ならびにそのN-ヒドロキシ(すなわちN-OH)およびN-アルコキシ(すなわちN-OR、ここでRは置換もしくは非置換C1~C6アルキル、C1~C6アルケニル、C1~C6アルキニル、3~14員炭素環、または3~14員複素環である)誘導体の両方を包含するとも見なされる。
本出願の化合物のプロドラッグを当業者に公知の方法によって調製することができる(例えば、さらなる詳細はSaulnier et al., (1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, Vol. 4, p. 1985を参照)。例えば、本出願の非誘導体化化合物と適切なカルバミル化剤(例えば1,1-アシルオキシアルキルカルバノクロリデート、p-ニトロフェニルカーボネートなど)とを反応させることで、適切なプロドラッグを調製することができる。具体的には、本発明の化合物の中心N-酢酸部分および他の類似のカルボン酸基を当技術分野において公知の技術を通じて修飾することで、本発明の有効なプロドラッグを生成することができる。
本出願の化合物の保護誘導体を、当業者に公知の手段によって作製することができる。保護基の創製および除去に適用可能な技術の詳細な記載はT. W. Greene, "Protecting Groups in Organic Chemistry", 3rd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1999に見ることができる。
本出願の化合物を本出願の方法の間に溶媒和物(例えば水和物)として好都合に調製または形成することができる。本出願の化合物の水和物を、ジオキシン、テトラヒドロフラン、またはメタノールなどの有機溶媒を使用して、水/有機溶媒混合物からの再結晶によって好都合に調製することができる。
光学異性体は、それぞれの光学活性前駆体から本明細書に記載の手順によって調製してもよく、ラセミ混合物を分割することで調製してもよい。分割は、分割剤の存在下で、クロマトグラフィーによって、もしくは結晶化の繰り返しによって、または当業者に公知であるこれらの技術の何らかの組み合わせによって実行可能である。分割に関するさらなる詳細はJacques, et al., Enantiomers, Racemates, and Resolutions (John Wiley & Sons, 1981)に見ることができる。
合成された化合物を反応混合物から分離し、さらに、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー、または再結晶などの方法によって精製することができる。当業者が認識するように、本明細書中の式の化合物を合成するさらなる方法は、当業者には明らかであろう。さらに、様々な合成工程を代替的な順列または順序で行うことで所望の化合物を得ることもできる。さらに、本明細書に記載の溶媒、温度、反応時間などは例示のみが目的であり、当業者であれば、反応条件を変動させることで本出願の所望の架橋大環状生成物を生成することができることを認識するであろう。本明細書に記載の化合物を合成する上で有用な合成化学変換ならびに保護基の方法論(保護および脱保護)は当技術分野において公知であり、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T.W. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2d. Ed., John Wiley and Sons (1991); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994); およびL. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)、ならびにそれらの後続の版に記載のものが例えば挙げられる。
本出願の化合物を、本明細書に記載の任意の合成手段によって様々な官能基を付加して修飾することで、選択的な生物特性を高めることができる。これらの修飾は当技術分野において公知であり、所与の生体系(例えば血液、リンパ系、中枢神経系)への生体浸透性を増加させる修飾、経口利用可能性を増加させる修飾、注射による投与を可能にするように溶解性を増加させる修飾、代謝を改変する修飾、および排泄速度を改変する修飾が挙げられる。
生物学的アッセイ
本出願の化合物の生物活性を、当業者に公知の様々な生化学的アッセイまたは細胞アッセイにより測定することができる。生化学的アッセイおよび細胞アッセイの非限定的な例を以下に列挙する。
SWATタンパク質FP競合用量反応アッセイ
読み出しシグナル(例えばフルオレセインなどの蛍光シグナル)で標識されたc-di-GMPなどの検証済みSTINGリガンドと、STING-CTD(例えばマウスSTING-CTDまたはヒトSTING-CTD)とを、本出願の化合物の存在下または非存在下で混合する。読み出しシグナルの変化を測定する(例えば蛍光偏光測定法により)ことで、STING-CTDへの本化合物の結合を判定する。
薬学的組成物
別の局面では、薬学的組成物が提供される。薬学的組成物は、治療有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルと、薬学的に許容される担体とを含む。
本出願の化合物を、薬学的組成物として、任意の通常の経路で、特に経腸的に、例えば経口的に、例えば錠剤もしくはカプセル剤の形態で、あるいは非経口的に、例えば注射用溶液剤もしくは懸濁液剤の形態で、あるいは局所的に、例えばローション剤、ゲル剤、軟膏剤、もしくはクリーム剤の形態で、または点鼻薬もしくは坐薬の形態で投与することができる。
遊離形態または薬学的に許容される塩の形態の本出願の化合物を少なくとも1つの薬学的に許容される担体または希釈剤との組み合わせで含む薬学的組成物は、混合法、造粒法、またはコーティング法によって通常のやり方で製造することができる。例えば、経口用組成物は錠剤またはゼラチンカプセル剤であることができ、錠剤またはゼラチンカプセル剤は有効成分をa) 希釈剤、例えばラクトース、ブドウ糖、ショ糖、マンニトール、ソルビトール、セルロース、および/またはグリシンと共に; b) 潤滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩、および/またはポリエチレングリコールと共に; また錠剤用ではc) 結合剤、例えばケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンのり、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドンと共に; 所望であればd) 崩壊剤、例えばデンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または発泡性混合物と共に; かつ/あるいはe) 吸収剤、着色料、香料、および甘味料と共に含む。注射用組成物は等張水溶液剤または等張水性懸濁液剤であることができ、坐薬は脂肪乳剤または脂肪懸濁液剤から調製することができる。本組成物は滅菌されていてもよく、かつ/あるいは、保存料、安定剤、湿潤剤、もしくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩、および/または緩衝剤などの補助剤を含んでいてもよい。さらに、本組成物は他の治療上有用な物質を含んでいてもよい。経皮適用に好適な製剤は、有効量の本出願の化合物を担体と共に含む。担体としては、宿主の皮膚を通過することを支援する吸収性の薬理学的に許容される溶媒を挙げることができる。例えば、経皮装置は包帯の形態であることができ、包帯は、裏地部材と、本化合物を場合により担体と共に収容するリザーバと、場合によっては、制御された所定の速度で長期間にわたって本化合物を宿主の皮膚に送達する律速バリアと、該装置を皮膚に固定する手段とを含む。マトリックス経皮製剤を使用してもよい。例えば皮膚および眼への局所適用に好適な製剤は、当技術分野において周知の水溶液剤、軟膏剤、クリーム剤、またはゲル剤であることが好ましい。これらの製剤は可溶化剤、安定剤、等張化剤、緩衝剤、および保存料を含んでいてもよい。
本出願の薬学的組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体と共に製剤化された治療有効量の本出願の化合物を含む。本明細書において使用される「薬学的に許容される担体」という用語は、任意の種類の、無毒で不活性の、固体、半固体、または液体の充填剤、希釈剤、封入材料、または製剤化助剤を意味する。薬学的に許容される担体として役立ちうる材料のいくつかの例としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸緩衝液、グリシン、ソルビン酸、またはソルビン酸カリウムなどの緩衝物質、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウムなどの塩または電解質、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体、羊毛脂、ラクトース、グルコース、およびショ糖などの糖; コーンスターチおよびジャガイモデンプンなどのデンプン; セルロース、ならびにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロースなどのその誘導体; トラガント末; 麦芽; ゼラチン; タルク; カカオバターおよび坐薬ワックスなどの賦形剤、ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、および大豆油などの油; プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコール; オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル、寒天; 水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤; アルギン酸; パイロジェンフリー水、等張食塩水; リンゲル液; エチルアルコール、ならびにリン酸緩衝液、ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の無毒の適合性のある潤滑剤が挙げられるがそれに限定されず、また、製剤者の判断に従って、着色料、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味料、および芳香剤、保存料、ならびに抗酸化剤も組成物中に存在しうる。
本出願の薬学的組成物をヒトおよび他の動物に経口投与、直腸投与、非経口投与、大槽内投与、膣内投与、腹腔内投与、局所投与(散剤、軟膏剤、もしくは点滴剤として)、頬側投与、または口腔噴霧剤もしくは経鼻噴霧剤として投与することができる。
経口投与用の液体剤形としては、薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルジョン剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤を挙げることができる。液体剤形は、有効化合物以外に、当技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤、および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタン脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含みうる。経口用組成物は、不活性希釈剤以外に、補助剤、例えば湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味料、香味料、ならびに香料を含んでいてもよい。
注射用製剤、例えば滅菌注射用水性または油性懸濁液剤は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して公知の技術に従って製剤化可能である。滅菌注射用製剤は、例えば1,3-ブタンジオール中溶液剤としての、無毒の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液剤、懸濁液剤、または乳剤であってもよい。使用可能な許容される媒体および溶媒としては、水、米国薬局方リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油が溶媒または懸濁媒として通常使用される。この目的で、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激不揮発性油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が注射液剤の調製において使用される。
薬物の効果を延長するには、皮下注射または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが多くの場合望ましい。これは、低い水溶性を有する結晶性材料または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって達成することができる。その場合、薬物の吸収速度は薬物の溶解速度に依存し、溶解速度は結晶の大きさおよび結晶形に依存しうる。あるいは、非経口投与される薬物形態の吸収遅延は、油性媒体に薬物を溶解または懸濁させることで達成される。
直腸投与または経膣投与用組成物は坐薬であることが好ましく、坐薬は、本出願の化合物と、周囲温度では固体であるが体温では液体であり、したがって直腸内または膣腔内で融解して有効化合物を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール、または坐薬ワックスなどの好適な非刺激性の賦形剤または担体とを混合することで調製可能である。
同様の種類の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用する軟充填および硬充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として使用してもよい。
有効化合物は、上記で示した1つまたは複数の賦形剤によるマイクロカプセル化形態であってもよい。錠剤、糖剤、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤といった固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および薬学的製剤化分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルによって調製可能である。これらの固体剤形中では、有効化合物は、ショ糖、ラクトース、またはデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合されていてもよい。これらの剤形は、通常の慣行どおり、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤化潤滑剤および他の錠剤化助剤、例えばステアリン酸マグネシウムおよび結晶セルロースを含んでいてもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでいてもよい。
本出願の化合物の局所投与または経皮投与用の剤形としては軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、溶液剤、噴霧剤、吸入剤、またはパッチ剤が挙げられる。有効成分は、薬学的に許容される担体、および必要に応じて任意の必要な保存料または緩衝剤と、滅菌条件下で混合される。眼科用製剤、点耳剤、眼軟膏剤、眼散剤、および眼溶液剤も、本出願の範囲内にあるものと想定される。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、およびゲル剤は、本出願の有効化合物以外に、動物性脂肪および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの賦形剤を含みうる。
散剤および噴霧剤は、本出願の化合物以外に、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含みうる。噴霧剤は、クロロフルオロハイドロカーボンなどの通常の噴射剤をさらに含みうる。
経皮パッチ剤は、身体への化合物の制御送達を実現するというさらなる利点を有する。これらの剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散させることで作製可能である。また、皮膚を通じた化合物の流動を増加させるために、吸収促進剤を使用することができる。律速膜を設けるかまたは化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることで、速度を制御することができる。
任意の化合物について、治療有効量を最初に例えば新生細胞の細胞培養アッセイにおいて、または動物モデル、通常はラット、マウス、ウサギ、イヌ、もしくはブタにおいて推定することができる。また、動物モデルを、適切な濃度範囲および投与経路を決定するために使用することができる。次に、この情報を、ヒトにおける有用な用量および投与経路を決定するために使用することができる。治療/予防有効性および毒性は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順、例えばED50(集団の50%の治療有効量)およびLD50(集団の50%の致死量)によって判定可能である。毒性効果と治療効果との間の用量比を治療指数とし、それはLD50/ED50比で表すことができる。大きい治療指数を示す薬学的組成物が好ましい。投与量は、使用する剤形、患者の感受性、および投与経路に応じて、この範囲内で変動しうる。
投与量および投与は、十分なレベルの有効剤を与えるように、または所望の効果を維持するように調整される。考慮に入れることができる要因としては、疾患状況の重症度、対象の全身的健康、対象の年齢、体重、および性別、食事、投与時間および投与頻度、薬物組み合わせ、反応感受性、ならびに治療に対する耐性/応答が挙げられる。長時間作用型の薬学的組成物を、特定の製剤の半減期およびクリアランス速度に応じて、3~4日に1回、週1回、または2週間に1回投与することができる。
組成物の単位剤形中の有効成分(例えば、開示される化合物またはその塩、水和物、溶媒和物、もしくは異性体の製剤)の量は、有効量であり、関係する特定の処置によって変動する。当業者は、患者の年齢および状態に応じて投与量の日常的な変更を行うことが時として必要であることを認識するであろう。投与量は投与経路にも依存する。経口、肺内、直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、吸入、頬側、舌下、胸膜内、くも膜下腔内、鼻腔内などを含む種々の経路が想定される。本出願の化合物の局所投与または経皮投与用の剤形としては散剤、スプレー剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、溶液剤、パッチ剤、および吸入剤が挙げられる。一態様では、有効化合物は滅菌条件下で、薬学的に許容される担体、および必要な任意の防腐剤、緩衝剤、または噴霧剤と混合される。
本出願の有効化合物を含む薬学的組成物は、一般に公知の様式で、例えば通常の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入、または凍結乾燥のプロセスによって製造可能である。薬学的組成物は、薬学的に使用可能な製剤に有効化合物を加工することを促進する、1つまたは複数の賦形剤および/または助剤を含む薬学的に許容される担体を使用して、通常の様式で製剤化可能である。当然、適切な製剤化は選択される投与経路に依存する。
本出願の開示される化合物の製剤化および投与用の技術はRemington: the Science and Practice of Pharmacy, 19thedition, Mack Publishing Co., Easton, PA (1995)に見ることができる。一態様では、本明細書に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩は、薬学的製剤中で、薬学的に許容される担体または希釈剤との組み合わせで使用される。好適な薬学的に許容される担体としては不活性固体充填剤または不活性希釈剤、および滅菌水溶液または滅菌有機溶液が挙げられる。本化合物は当該の薬学的組成物中に、本明細書に記載の範囲の所望の投与量を与えるために十分な量で存在する。
使用方法
一局面では、本出願は、STINGタンパク質を調節する(例えば阻害または刺激する)方法を提供する。本方法は、その必要がある対象に、有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を投与する段階を含む。
いくつかの態様では、STINGタンパク質活性の調節はIC50により測定される。いくつかの態様では、STINGタンパク質活性の調節はEC50により測定される。
本出願の化合物(例えば本明細書に記載のいずれかの式の化合物、または本明細書に記載のいずれかの化合物より選択される化合物)は、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患、あるいは、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防可能である。
一局面では、本出願は、STINGの発現、活性、および/もしくは機能(例えばSTINGの発現、活性、および/もしくは機能の脱調節)により引き起こされるか、またはそれに関連する疾患を処置または予防する方法を提供する。本方法は、その必要がある対象に、有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を投与する段階を含む。一局面では、疾患はSTING媒介障害である。
一局面では、本出願は、STINGタンパク質が関与する1つまたは複数の細胞内経路の脱調節(例えば細胞内dsDNA媒介I型インターフェロン活性化の脱調節)に関連する疾患を処置または予防する方法を提供する。本方法は、その必要がある対象に、有効量の本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルあるいは本出願の薬学的組成物を投与する段階を含む。
一態様では、本出願は、対象がヒトである、本明細書に記載のいずれかの疾患、障害、および状態を処置または予防する方法を提供する。一態様では、本出願は処置方法を提供する。一態様では、本出願は予防方法を提供する。
STINGタンパク質モジュレーターとして、本出願の化合物および組成物は、STINGタンパク質、またはSTINGが関与する1つもしくは複数の細胞内経路が疾患、状態、または障害に関係する、疾患、状態、または障害を処置するか、あるいはその重症度を減少させるために特に有用である。一態様では、本出願は、STINGタンパク質への2'3'cGAMPなどの非標準的な環状ジヌクレオチド(CDN)の結合を調節する化合物によって疾患、状態、もしくは障害を処置するかまたはその重症度を減少させるための方法を提供する。一態様では、本出願は、I型インターフェロン合成および/またはI型IFN応答を調節する化合物によって疾患、状態、もしくは障害を処置するかまたはその重症度を減少させるための方法を提供する。
一局面では、本出願はまた、過形成、異形成、または前がん病変などの細胞増殖性障害を処置または予防する方法を提供する。異形成は、病理医が生検において認識可能な前がん病変の最初期の形態である。過形成、異形成、および前がん病変が拡大し続けることまたはがん性になることを防止するために、本出願の化合物を投与することができる。前がん病変の例は皮膚、食道組織、乳房、および子宮頸部上皮内組織において生じうる。
一態様では、疾患または障害として免疫障害、自己免疫、細胞増殖性疾患または細胞増殖性障害、がん、炎症、悪液質、神経変性疾患または神経変性障害、神経疾患または神経障害、心機能不全、移植、あるいは感染症(例えばウイルス、細菌、および/もしくは真菌感染症、または他の微生物により引き起こされる感染症)が挙げられるがそれに限定されない。
一態様では、疾患または障害は細胞増殖性疾患または細胞増殖性障害である。
本明細書において使用される「細胞増殖性障害」という用語は、細胞の未制御成長もしくは異常成長またはその両方が、がん性であることもあればそうでないこともある望まれない状態または疾患の発生を導きうる、状態を意味する。例示的な細胞増殖性疾患または細胞増殖性障害は、細胞分裂が脱調節される種々の状態を包含する。例示的な細胞増殖性障害としては新生物、良性腫瘍、悪性腫瘍、前がん状態、上皮内腫瘍、被包性腫瘍、転移性腫瘍、液性腫瘍、固形腫瘍、免疫腫瘍、血液腫瘍、がん、細胞腫、白血病、リンパ腫、肉腫、および急速分裂細胞が挙げられるがそれに限定されない。本明細書において使用される「急速分裂細胞」という用語は、同一組織中の隣接するまたは並置される細胞の間で予想または観察される速度を超えるまたは上回る速度で分裂する任意の細胞として定義される。細胞増殖性疾患または細胞増殖性障害は前がんまたは前がん状態を含む。細胞増殖性疾患または細胞増殖性障害はがんを含む。
一態様では、増殖性疾患または増殖性障害は非がん性である。一態様では、非がん性疾患または非がん性障害として関節リウマチ; 炎症; 自己免疫疾患; リンパ増殖性状態; 先端巨大症; リウマチ性脊椎炎; 変形性関節症; 痛風; 他の関節炎状態; 敗血症; 敗血症性ショック; エンドトキシンショック; グラム陰性敗血症; 毒素性ショック症候群; 喘息; 成人呼吸窮迫症候群; 慢性閉塞性肺疾患; 慢性肺炎症; 炎症性腸疾患; クローン病; 皮膚関連過剰増殖性障害; 乾癬; 湿疹; アトピー性皮膚炎; 色素沈着過剰障害; 眼関連過剰増殖性障害; 加齢黄斑変性; 潰瘍性大腸炎; 膵線維症; 肝線維症; 急性および慢性腎疾患; 過敏性腸症候群; 発熱; 再狭窄; 脳性マラリア; 脳卒中および虚血傷害; 神経外傷; アルツハイマー病; ハンチントン病; パーキンソン病; 急性痛および慢性痛; アレルギー性鼻炎; アレルギー性結膜炎; 慢性心不全; 急性冠症候群; 悪液質; マラリア; ハンセン病; リーシュマニア症; ライム病; ライター症候群; 急性滑膜炎; 筋変性、滑液包炎; 腱炎; 腱鞘炎; ヘルニア性、破裂性、もしくは脱出性椎間板症候群; 大理石骨病; 血栓症; 再狭窄; 珪肺症; 肺サルコーシス; 骨吸収疾患、例えば骨粗鬆症; 移植片対宿主反応; 線維脂肪過形成; 脊髄小脳失調症1型; CLOVES症候群; 道化師様魚鱗癬; 巨指症症候群; プロテウス症候群(ヴィーデマン症候群); LEOPARD症候群; 全身性硬化症; 多発性硬化症; ループス; 線維筋痛症; AIDSならびに他のウイルス性疾患、例えば帯状疱疹、単純ヘルペスI型もしくはII型、インフルエンザウイルス、およびサイトメガロウイルス; 糖尿病; 片側過形成多発性脂肪腫症症候群; 巨脳症; 稀な低血糖症、クリッペル・トレノーネイ症候群; 過誤腫; カウデン症候群; または過成長-高血糖症が挙げられるがそれに限定されない。
一態様では、増殖性疾患または増殖性障害はがんである。一態様では、がんは肺がん、結腸がん、乳がん、前立腺がん、肝がん、膵がん、脳がん、腎がん、卵巣がん、胃がん、皮膚がん、骨がん、胃がん、乳がん、膵がん、神経膠腫、神経膠芽腫、肝細胞がん、乳頭状腎がん、頭頸部扁平上皮がん、白血病、リンパ腫、骨髄腫、または固形腫瘍である。
「がん」という用語は以下のがんを含むがそれに限定されない: 乳がん; 卵巣がん; 子宮頸がん; 前立腺がん; 精巣がん、尿生殖器がん; 食道がん; 喉頭がん、神経膠芽腫; 神経芽腫; 胃がん; 皮膚がん、ケラトアカントーマ; 肺がん、類表皮がん、大細胞がん、小細胞がん、肺腺がん; 骨がん; 結腸がん; 結腸直腸がん; 腺腫; 膵がん、腺がん; 甲状腺がん、濾胞状がん、未分化がん、乳頭がん; 精上皮腫; 黒色腫; 肉腫; 膀胱がん; 肝がんおよび胆道がん; 腎がん; 骨髄障害; リンパ系障害、ホジキン病、ヘアリーセル白血病; 口腔前庭・咽頭がん(口腔がん)、口唇がん、舌がん、口がん、咽頭がん; 小腸がん; 結腸直腸がん、大腸がん、直腸がん、脳がん、および中枢神経系がん; 慢性骨髄球性白血病(CML)、ならびに白血病。「がん」という用語は以下のがん: 骨髄腫、リンパ腫、または、胃がん、腎がんより選択されるがん、あるいは/ならびに以下のがん: 頭頸部がん、中咽頭がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、子宮内膜がん、肝細胞がん、非ホジキンリンパ腫、および肺がんを含むがそれに限定されない。
また、「がん」という用語は、腫瘍、新生物、細胞腫、肉腫、白血病、リンパ腫などの悪性新生細胞の増殖によって引き起こされる任意のがんを意味する。例えば、がんとしては、中皮腫、白血病、およびリンパ腫、例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、非皮膚末梢性T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)などのヒトT細胞リンパ増殖性ウイルス(HTLV)に関連するリンパ腫、B細胞リンパ腫、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、成人T細胞白血病リンパ腫、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、または肝細胞がんが挙げられるがそれに限定されない。さらなる例としては、骨髄異形成症候群、小児固形腫瘍、例えば、脳腫瘍、神経芽腫、網膜芽腫、ウィルムス腫瘍、骨腫瘍、および軟部組織肉腫、一般的な成人固形腫瘍、例えば、頭頸部がん(例えば口腔がん、喉頭がん、上咽頭がん、および食道がん)、尿生殖器がん(例えば前立腺がん、膀胱がん、腎がん、子宮がん、卵巣がん、精巣がん)、肺がん(例えば小細胞がんおよび非小細胞がん)、乳がん、膵がん、黒色腫および他の皮膚がん、胃がん、脳腫瘍、ゴーリン症候群に関連する腫瘍(例えば髄芽腫、髄膜腫など)、ならびに肝がんが挙げられる。本化合物によって処置可能ながんのさらなる例示的な形態としては、骨格筋がんまたは平滑筋がん、胃がん、小腸がん、直腸がん、唾液腺がん、子宮内膜がん、副腎がん、肛門がん、直腸がん、副甲状腺がん、および下垂体がんが挙げられるがそれに限定されない。
また、がんとしては、結腸がん、家族性大腸腺腫、および遺伝性非ポリポーシス大腸がん、または黒色腫を挙げることができる。さらに、がんとしては、口唇がん、喉頭がん、下咽頭がん、舌がん、唾液腺がん、胃がん、腺がん、甲状腺がん(甲状腺髄様がんおよび甲状腺乳頭がん)、腎がん、腎実質がん、子宮頸がん、子宮体がん、子宮内膜がん、絨毛がん、精巣がん、膀胱がん、黒色腫、脳腫瘍、例えば神経膠芽腫、星細胞腫、髄膜腫、髄芽腫、および末梢性神経外胚葉性腫瘍、胆嚢がん、気管支がん、多発性骨髄腫、基底細胞腫、奇形腫、網膜芽腫、脈絡膜黒色腫、精上皮腫、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、ならびに形質細胞腫が挙げられるがそれに限定されない。
また、がんとしては、結腸直腸がん、甲状腺がん、乳がん、および肺がん; ならびに骨髄増殖性障害、例えば真性赤血球増加症、血小板血症、骨髄線維症を伴う骨髄化生、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、好酸球増加症候群、若年性骨髄単球性白血病、および全身性肥満細胞症を挙げることができる。一態様では、本出願の化合物は、造血障害、特に急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性前骨髄球性白血病、および急性リンパ球性白血病(ALL)を処置するために有用である。
また、例示的ながんとしては、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、肛門直腸がん、肛門管がん、虫垂がん、小児小脳星細胞腫、小児大脳星細胞腫、基底細胞がん、皮膚がん(非黒色腫)、胆道がん、肝外胆管がん、肝内胆管がん、膀胱がん、膀胱がん、骨関節がん、骨肉腫および悪性線維性組織球腫、脳がん、脳腫瘍、脳幹神経膠腫、小脳星細胞腫、大脳星細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視経路・視床下部神経膠腫、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍、胃腸がん、神経系がん、神経系リンパ腫、中枢神経系がん、中枢神経系リンパ腫、子宮頸がん、小児がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、結腸直腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、リンパ系腫瘍、菌状息肉症、セザリー症候群、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼がん、眼球内黒色腫、網膜芽腫、胆嚢がん、胃がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性トロホブラスト腫瘍、神経膠腫、頭頸部がん、肝細胞(肝)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼球内黒色腫、眼がん、島細胞腫瘍(膵島)、カポジ肉腫、腎がん、腎がん、腎がん、喉頭がん、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリーセル白血病、口唇・口腔がん、肝がん、肺がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、髄芽腫、黒色腫、眼球内(眼)黒色腫、メルケル細胞がん、悪性中皮腫、中皮腫、転移性扁平上皮頸部がん、口がん、舌がん、多発性内分泌腫瘍症候群、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成性/骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄増殖性障害、上咽頭がん、神経芽腫、口腔がん、口腔(oral cavity)がん、中咽頭がん、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣低悪性度腫瘍、膵がん、島細胞膵がん、副鼻腔・鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、前立腺がん、直腸がん、腎盂・尿管がん、移行上皮がん、網膜芽腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、軟部組織肉腫、子宮がん、子宮肉腫、皮膚がん(非黒色腫)、皮膚がん(黒色腫)、メルケル細胞皮膚がん、小腸がん、軟部組織肉腫、扁平上皮がん、胃がん、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、精巣がん、咽頭がん、胸腺腫、胸腺腫および胸腺がん、甲状腺がん、腎盂および尿管ならびに他の泌尿器の移行細胞がん、妊娠性トロホブラスト腫瘍、尿道がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、子宮体がん、膣がん、外陰がん、ならびにウィルムス腫瘍を挙げることができるがそれに限定されない。
「血液系の細胞増殖性障害」とは、血液系の細胞が関係する細胞増殖性疾患または細胞増殖性障害のことである。血液系の細胞増殖性障害としてはリンパ腫、白血病、骨髄系腫瘍、マスト細胞腫瘍、脊髄形成異常症、良性単クローン性γグロブリン血症、リンパ腫様肉芽腫症、リンパ腫様丘疹症、真性赤血球増加症、慢性骨髄球性白血病、特発性骨髄化生、および本態性血小板血症を挙げることができる。血液系の細胞増殖性障害としては血液系の細胞の過形成、異形成、および化生を挙げることができる。血液がんまたは血液細胞増殖性障害からなる群より選択されるがんを処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。血液がんとしては多発性骨髄腫、リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、小児リンパ腫、ならびにリンパ球および皮膚に由来するリンパ腫を含む)、白血病(小児白血病、ヘアリーセル白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄球性白血病、慢性骨髄性白血病、およびマスト細胞白血病を含む)、骨髄系腫瘍、ならびにマスト細胞腫瘍を挙げることができる。
「肺の細胞増殖性障害」とは、肺の細胞が関係する細胞増殖性疾患または細胞増殖性障害のことである。肺の細胞増殖性障害は、肺細胞を冒す細胞増殖性障害のすべての形態を含みうる。肺の細胞増殖性障害は、肺がん、肺の前がんまたは前がん状態、肺の良性腫瘍または良性病変、および肺の悪性腫瘍または悪性病変、ならびに、肺以外の体内の組織および臓器中の転移性病変を含みうる。肺がんまたは肺の細胞増殖性障害を処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。肺がんは、肺のがんのすべての形態を含みうる。肺がんとしては悪性肺腫瘍、上皮内がん、定型カルチノイド腫瘍、および非定型カルチノイド腫瘍を挙げることができる。肺がんとしては小細胞肺がん(「SCLC」)、非小細胞肺がん(「NSCLC」)、扁平上皮がん、腺がん、小細胞がん、大細胞がん、腺扁平上皮細胞がん、および中皮腫を挙げることができる。肺がんとしては「瘢痕がん」、気管支肺胞上皮がん、巨細胞がん、紡錘細胞がん、および大細胞神経内分泌がんを挙げることができる。肺がんは、組織学的および超微細構造的不均一性を示す肺腫瘍(例えば混合細胞型)を含みうる。
また、肺の細胞増殖性障害は、肺の過形成、化生、および異形成を含みうる。肺の細胞増殖性障害としてはアスベスト誘発性過形成、扁平上皮化生、および良性反応性中皮化生を挙げることができる。肺の細胞増殖性障害は、重層扁平上皮による円柱上皮の置き換え、および粘膜異形成を含みうる。タバコ煙およびアスベストなどの吸入有害環境物質に曝露された個人は、肺の細胞増殖性障害を発生させる危険性の増加を示すことがある。肺の細胞増殖性障害を個人において発生させることがある過去の肺疾患としては、慢性間質性肺疾患、壊死性肺疾患、強皮症、リウマチ性疾患、サルコイドーシス、間質性肺炎、結核、反復性肺炎、特発性肺線維症、肉芽腫、石綿肺、線維性肺胞炎、およびホジキン病を挙げることができる。
「結腸の細胞増殖性障害」とは、結腸の細胞が関係する細胞増殖性障害のことである。結腸の細胞増殖性障害は結腸がんを含む。結腸がんまたは結腸の細胞増殖性障害を処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。結腸がんは、結腸のがんのすべての形態を含みうる。結腸がんは、孤発性および遺伝性の結腸がんを含みうる。結腸がんとしては悪性結腸腫瘍、上皮内がん、定型カルチノイド腫瘍、および非定型カルチノイド腫瘍を挙げることができる。結腸がんとしては腺がん、扁平上皮がん、および腺扁平上皮細胞がんを挙げることができる。結腸がんは、遺伝性非ポリポーシス大腸がん、家族性大腸腺腫症、ガードナー症候群、ポイツ・ジェガーズ症候群、ターコット症候群、および若年性ポリープ症からなる群より選択される遺伝性症候群に関連しうる。結腸がんは、遺伝性非ポリポーシス大腸がん、家族性大腸腺腫症、ガードナー症候群、ポイツ・ジェガーズ症候群、ターコット症候群、および若年性ポリープ症からなる群より選択される遺伝性症候群により引き起こされうる。
また、結腸の細胞増殖性障害は、結腸がん、結腸の前がん状態、結腸の腺腫性ポリープ、および結腸の異時性病変を含みうる。結腸の細胞増殖性障害は腺腫を含みうる。結腸の細胞増殖性障害は、結腸の過形成、化生、および異形成を特徴としうる。結腸の細胞増殖性障害を個人において発生させることがある過去の結腸疾患としては、過去の結腸がんを挙げることができる。結腸の細胞増殖性障害を個人において発生させることがある現在の疾患としては、クローン病および潰瘍性大腸炎を挙げることができる。結腸の細胞増殖性障害は、p53、ras、FAP、およびDCCからなる群より選択される遺伝子の変異に関連しうる。個人は、p53、ras、FAP、およびDCCからなる群より選択される遺伝子の変異の存在による結腸の細胞増殖性障害を発生させる危険性の上昇を示すことがある。
「膵臓の細胞増殖性障害」とは、膵臓の細胞が関係する細胞増殖性障害のことである。膵がんまたは膵臓の細胞増殖性障害を処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。膵臓の細胞増殖性障害は、膵細胞を冒す細胞増殖性障害のすべての形態を含みうる。膵臓の細胞増殖性障害は、膵がん、膵臓の前がんまたは前がん状態、膵臓の過形成および膵臓の異形成、膵臓の良性腫瘍または良性病変および膵臓の悪性腫瘍または悪性病変、ならびに膵臓以外の体内の組織および臓器中の転移性病変を含みうる。膵がんは、膵臓のがんのすべての形態を含む。膵がんとしては管状腺がん、腺扁平上皮がん、多形性巨細胞がん、粘液性腺がん、破骨細胞様巨細胞がん、粘液性嚢胞腺がん、小葉がん、未分類大細胞がん、小細胞がん、膵芽腫、乳頭腫瘍、粘液性嚢胞腺腫、乳頭嚢胞性腫瘍、および漿液性嚢胞腺腫を挙げることができる。また、膵がんは、組織学的および超微細構造的不均一性を示す膵腫瘍(例えば混合細胞型)を含みうる。
「前立腺の細胞増殖性障害」とは、前立腺の細胞が関係する細胞増殖性障害のことである。前立腺がんまたは前立腺の細胞増殖性障害を処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺細胞を冒す細胞増殖性障害のすべての形態を含みうる。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺がん、前立腺の前がんまたは前がん状態、前立腺の良性腫瘍または良性病変、および前立腺の悪性腫瘍または悪性病変、ならびに、前立腺以外の体内の組織および臓器中の転移性病変を含みうる。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺の過形成、化生、および異形成を含みうる。
「皮膚の細胞増殖性障害」とは、皮膚の細胞が関係する細胞増殖性障害のことである。皮膚がんまたは皮膚の細胞増殖性障害を処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚細胞を冒す細胞増殖性障害のすべての形態を含みうる。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚の前がんまたは前がん状態、皮膚の良性腫瘍または良性病変、黒色腫、悪性黒色腫、および皮膚の他の悪性腫瘍または悪性病変、ならびに、皮膚以外の体内の組織および臓器中の転移性病変を含みうる。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚の過形成、化生、および異形成を含みうる。
「卵巣の細胞増殖性障害」とは、卵巣の細胞が関係する細胞増殖性障害のことである。卵巣がんまたは卵巣の細胞増殖性障害を処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣の細胞を冒す細胞増殖性障害のすべての形態を含みうる。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣の前がんまたは前がん状態、卵巣の良性腫瘍または良性病変、卵巣がん、卵巣の悪性腫瘍または悪性病変、ならびに、卵巣以外の体内の組織および臓器中の転移性病変を含みうる。皮膚の細胞増殖性障害は、卵巣の細胞の過形成、化生、および異形成を含みうる。
「乳房の細胞増殖性障害」とは、乳房の細胞が関係する細胞増殖性障害のことである。乳がんまたは乳房の細胞増殖性障害を処置するために、本出願の化合物および組成物を使用することができる。乳房の細胞増殖性障害は、乳房細胞を冒す細胞増殖性障害のすべての形態を含みうる。乳房の細胞増殖性障害は、乳がん、乳房の前がんまたは前がん状態、乳房の良性腫瘍または良性病変、および乳房の悪性腫瘍または悪性病変、ならびに、乳房以外の体内の組織および臓器中の転移性病変を含みうる。乳房の細胞増殖性障害は、乳房の過形成、化生、および異形成を含みうる。
一態様では、疾患または障害として、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、カリニ肺炎菌(Pneumocystis carinii)、クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)、ブルーストリパノソーマ(Trypanosoma brucei)、メキシコリーシュマニア(Leishmania mexicana)、ヒストリチクム菌(Clostridium histolyticum)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、口蹄疫ウイルス、またはクリチディア・ファシキュラータ(Crithidia fasciculata)により引き起こされるか、あるいはそれに関連する、疾患または障害、および骨粗鬆症、自己免疫、住血吸虫症、マラリア、腫瘍転移、異染性白質ジストロフィー、筋ジストロフィー、または筋萎縮症に関連する疾患または障害が挙げられるがそれに限定されない。
疾患または障害のさらなる例としては、動物およびヒト病原性原虫、アピコンプレックス門または有毛根足虫門の細胞内活動寄生虫、トリパノソーマ、変形体、リーシュマニア、バベシアおよびタイレリア、クリプトスポリジウム、サクロシスチダ(Sacrocystida)、アメーバ、コクシジウム、ならびにトリコモナス目(Trichomonadia)により引き起こされるか、またはそれらに関連する、疾患または障害が挙げられるがそれに限定されない。例えば、疾患または障害としては、例えば熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)により引き起こされる熱帯熱マラリア(Malaria tropica); 三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)または卵形マラリア原虫(Plasmodium ovale)により引き起こされる三日熱マラリア(Malaria tertiana); 四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)により引き起こされる四日熱マラリア(Malaria quartana); トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)により引き起こされるトキソプラズマ症; 例えば戦争イソスポーラ(Isospora belli)により引き起こされるコクシジウム症; サルコシスティス・スイホミニス(Sarcocystis suihominis)により引き起こされる腸胞子虫症; 赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)により引き起こされる赤痢; クリプトスポリジウム・パルバム(Cryptosporidium parvum)により引き起こされるクリプトスポリジウム症; クルーズトリパノソーマにより引き起こされるシャーガス病; ローデシアトリパノソーマ(Trypanosoma brucei rhodesiense)またはガンビアトリパノソーマ(Trypanosoma brucei gambiense)により引き起こされる睡眠病; リーシュマニア症の皮膚形態および内臓形態ならびに他の形態; 動物病原性原虫、例えば、ウシ東海岸熱を引き起こす病原体であるタイレリア・パルバ(Theileria parva)、アフリカにおいてウシナガナ病を引き起こす病原体であるコンゴトリパノソーマ(Trypanosoma congolense congolense)、トリパノソーマ・ビバックス(Trypanosoma vivax vivax)、またはブルーストリパノソーマ(Trypanosoma brucei brucei)、スーラ病を引き起こすトリパノソーマ・ブルセイ・エバンシ(Trypanosoma brucei evansi)、ウシおよびバッファローにおけるテキサス熱を引き起こす病原体であるフタゴバベシア(Babesia bigemina)、ヨーロッパウシバベシア症ならびにイヌ、ネコ、およびヒツジにおけるバベシア症を引き起こす病原体であるウシバベシア(Babesia bovis)、ヒツジ、ウシ、およびブタにおける肉胞子虫症を引き起こすサルコシスティス・オビカニス(Sarcocystis ovicanis)およびサルコシスティス・オビフェリス(Sarcocystis ovifelis)病原体、ウシおよびトリにおけるクリプトスポリジウム症を引き起こす病原体であるクリプトスポリジウム、ウサギ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ならびにトリ、特にニワトリおよびシチメンチョウにおけるコクシジウム症を引き起こす病原体であるエイメリア種およびイソスポーラ種により引き起こされる疾患または障害が挙げられるがそれに限定されない。リケッチア属は、リケッチア・フェリス(Rickettsia felis)、発疹チフスリケッチア(Rickettsia prowazekii)、ロッキー山紅斑熱リケッチア(Rickettsia rickettsii)、発疹熱リケッチア(Rickettsia typhi)、リケッチア・コノリイ(Rickettsia conorii)、リケッチア・アフリカエ(Rickettsia africae)などの種を含み、チフス、リケッチア痘症、ボタン熱、アフリカマダニ咬傷熱、ロッキー山紅斑熱、オーストラリアマダニチフス、フリンダース島紅斑熱、およびクイーンズランドマダニチフスなどの疾患を引き起こす。
一態様では、疾患または障害は、1種もしくは複数の細菌により引き起こされるか、またはそれに関連している。細菌の例としてはグラム陽性生物(例えば黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、フェカリス菌(Enterococcus faecalis)、フェシウム菌(E. faecium)、および肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae))、ならびにグラム陰性生物(例えば緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、セパシア菌(Burkholdia cepacia)、キサントモナス・マルトフィリア(Xanthomonas maltophila)、大腸菌(Escherichia coli)、エンテロバクター菌種、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、およびサルモネラ菌種)が挙げられるがそれに限定されない。
一態様では、疾患または障害は、1種もしくは複数の真菌により引き起こされるか、またはそれに関連している。真菌の例としてはカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、ヒストプラズマ・ネオフォルマンス(Histoplasma neoformans)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)、およびペニシリウム・マルネッフェイ(Penicillium marneffei)が挙げられるがそれに限定されない。
一態様では、疾患または障害は神経疾患または神経障害である。一態様では、神経疾患または神経障害に中枢神経系(例えば脳、脳幹、および小脳)、末梢神経系(例えば脳神経)、ならびに/または自律神経系(例えばその一部が中枢神経系および末梢神経系の両方に位置する自律神経系)が関係する。
神経障害の例としては後天性てんかん性失語症; 急性散在性脳脊髄炎; 副腎白質ジストロフィー; 加齢黄斑変性; 脳梁無形成; 失認; アイカルディ症候群; アレキサンダー病; アルパース病; 交代性片麻痺; アルツハイマー病; 血管性認知症; 筋萎縮性側索硬化症; 無脳症; アンジェルマン症候群; 血管腫症; 無酸素症; 失語症; 失行症; くも膜嚢腫; くも膜炎; アーノルド・キアリ奇形; 動静脈奇形; アスペルガー症候群; 毛細血管拡張性運動失調症; 注意欠陥多動性障害; 自閉症; 自律神経機能不全; 背部痛; バッテン病; ベーチェット病; ベル麻痺; 良性本態性眼瞼痙攣; 良性局所性筋萎縮症; 良性頭蓋内圧亢進症; ビンスワンガー病; 眼瞼痙攣; ブロッホ・ズルツベルガー症候群; 腕神経叢損傷; 脳膿瘍; 脳損傷; 脳腫瘍(多形神経膠芽腫を含む); 脊椎腫瘍; ブラウン・セカール症候群; カナバン病; 手根管症候群; 灼熱痛; 中枢痛症候群; 橋中心髄鞘崩壊症; 頭部障害; 脳動脈瘤; 脳動脈硬化症; 大脳萎縮症; 脳性巨人症; 脳性麻痺; シャルコー・マリー・トゥース病; 化学療法誘発性ニューロパチーおよび神経障害性疼痛; キアリ奇形; 舞踏病; 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー; 慢性痛; 慢性局所疼痛症候群; コフィン・ローリー症候群; 遷延性植物状態を含む昏睡; 先天性眼筋麻痺; 大脳皮質基底核変性症; 頭部動脈炎; 頭蓋骨縫合早期癒合症; クロイツフェルト・ヤコブ病; 累積外傷性障害; クッシング症候群; 巨細胞性封入体症(cytomegalic inclusion body disease); サイトメガロウイルス感染症; ダンシングアイズ・ダンシングフィート症候群; ダンディ・ウォーカー症候群; ドーソン病; ドモルシア症候群; デジェリーヌ・クルンプケ麻痺; 認知症; 皮膚筋炎; 糖尿病性ニューロパチー; びまん性硬化症; 自律神経障害; 書字障害; 失読症; ジストニア; 早期乳児てんかん性脳症; トルコ鞍空洞症候群; 脳炎; 脳ヘルニア; 脳三叉神経領域血管腫症; てんかん; エルブ麻痺; 本態性振戦; ファブリー病; ファール症候群; 失神; 家族性痙性麻痺; 熱性発作; フィッシャー症候群; フリートライヒ運動失調症; 前頭側頭型認知症および他の「タウオパチー」; ゴーシェ病; ゲルストマン症候群; 巨細胞性動脈炎; 巨細胞性封入体症(giant cell inclusion disease); グロボイド細胞白質ジストロフィー; ギラン・バレー症候群; HTLV-1関連脊髄症; ハラーホルデン・スパッツ病; 頭部損傷; 頭痛; 片側顔面痙攣; 遺伝性痙性対麻痺; 遺伝性多発神経炎性失調; 耳帯状疱疹; 帯状疱疹(herpes zoster); 平山症候群; HIV関連認知症およびニューロパチー(AIDSの神経症状とも); 全前脳症; ハンチントン病および他のポリグルタミンリピート病; 水無脳症; 水頭症; 副腎皮質ホルモン過剰症; 低酸素症; 免疫介在性脳脊髄炎; 封入体筋炎; 色素失調症; 乳児フィタン酸蓄積症; 乳児レフサム病; 乳児痙攣; 炎症性筋疾患; 頭蓋内嚢腫; 頭蓋内圧亢進症; ジュベール症候群; カーンズ・セイヤー症候群; ケネディ病; キンズボーン症候群; クリッペル・ファイル症候群; クラッベ病; クーゲルベルク・ヴェランダー病; クールー病; ラフォラ病; ランバート・イートン筋無力症症候群; ランドウ・クレフナー症候群; 延髄外側症候群(ワレンベルク症候群); 学習障害; リー病; レノックス・ガストー症候群; レッシュ・ナイハン症候群; 白質ジストロフィー; レビー小体型認知症; 脳回欠損; 閉じ込め症候群; ルー・ゲーリック病(すなわち運動ニューロン疾患または筋萎縮性側索硬化症); 腰部椎間板症; ライム病・神経後遺症; マシャド・ジョセフ病; 巨頭症; 巨脳症; メルカーソン・ローゼンタール症候群; メニエール病; 髄膜炎; メンケス病; 異染性白質ジストロフィー; 小頭症; 偏頭痛; ミラー・フィッシャー症候群; 軽症脳卒中; ミトコンドリア筋症; メビウス症候群; 単肢筋萎縮症; 運動ニューロン疾患; もやもや病; ムコ多糖症; 多発脳梗塞性認知症; 多巣性運動ニューロパチー; 多発性硬化症および他の脱髄障害; 体位性低血圧を伴う多系統萎縮症; 筋ジストロフィー; 重症筋無力症; ミエリン破壊性びまん性硬化症; 乳児ミオクロニー脳症; ミオクローヌス症候群; ミオパチー; 先天性筋緊張症; ナルコレプシー; 神経線維腫症; 神経弛緩薬性悪性症候群; AIDSの神経症状; ループスの神経後遺症; 神経性筋強直症; 神経セロイドリポフスチン症; 神経細胞移動障害; ニーマン・ピック病; オサリバン・マクラウド症候群; 後頭神経痛; 潜在性二分脊椎; 大田原症候群; オリーブ橋小脳萎縮症; オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群; 視神経炎; 起立性低血圧; オーバーユース症候群; 感覚異常; パーキンソン病; 先天性パラミオトニア; 傍腫瘍性疾患; 発作性発作; パリー・ロンベルグ症候群; ペリツェウス・メルツバッハ病; 周期性四肢麻痺; 末梢性ニューロパチー; 有痛性ニューロパチーおよび神経障害性疼痛; 遷延性植物状態; 広汎性発達障害; 光くしゃみ反射; フィタン酸蓄積症; ピック病; 神経圧迫; 下垂体腫瘍; 多発性筋炎; 孔脳症; ポリオ後症候群; 帯状疱疹後神経痛; 麻疹後脳脊髄炎; 体位性低血圧; プラダー・ウィリー症候群; 原発性側索硬化症; プリオン病; 進行性顔面片側萎縮症; 進行性多巣性白質脳症; 進行性硬化性ポリオジストロフィー; 進行性核上性麻痺; 偽脳腫瘍; ラムゼイ・ハント症候群(I型およびII型); ラスムッセン脳炎; 反射性交感神経性ジストロフィー症候群; レフサム病; 反復性運動障害; 反復性ストレス損傷; レストレスレッグス症候群; レトロウイルス関連脊髄症; レット症候群; ライ症候群; 舞踏病; サンドホフ病; シルダー病; 裂脳症; 中隔視神経異形成症; 揺さぶられっ子症候群; 帯状疱疹(shingles); シャイ・ドレーガー症候群; シェーグレン症候群; 睡眠時無呼吸; ソトス症候群; 痙縮; 二分脊椎; 脊髄損傷; 脊髄腫瘍; 脊髄性筋萎縮症; 全身硬直症候群; 脳卒中; スタージ・ウェーバー症候群; 亜急性硬化性全脳炎; 皮質下動脈硬化性脳症; シデナム舞踏病; 失神; 脊髄空洞症; 遅発性ジスキネジア; テイ・サックス病; 側頭動脈炎; 脊髄係留症候群; トムゼン病; 胸郭出口症候群; 三叉神経痛(Tic Douloureux); トッド麻痺; トゥレット症候群; 一過性脳虚血発作; 伝達性海綿状脳症; 横断性脊髄炎; 脳外傷; 振戦; 三叉神経痛(trigeminal neuralgia); 熱帯性痙性不全対麻痺症; 結節性硬化症; 血管性認知症(多発脳梗塞性認知症); 側頭動脈炎を含む血管炎; フォンヒッペル・リンダウ病; ワレンベルグ症候群; ウェルドニッヒ・ホフマン病; ウエスト症候群; むち打ち症; ウィリアムズ症候群; ウィルソン病; ならびにツェルウェーガー症候群が挙げられるがそれに限定されない。
また、神経変性疾患の例としては副腎白質ジストロフィー(ALD)、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリック病)、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病としても知られる)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、大脳皮質基底核変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、家族性致死性不眠症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディ病、クラッベ病、レビー小体型認知症、神経ボレリア症、マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多系統萎縮症、多発性硬化症、ナルコレプシー、ニーマン・ピック病、パーキンソン病、ペリツェウス・メルツバッハ病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病、進行性核上性麻痺、レフサム病、サンドホフ病、シルダー病、悪性貧血に続発する亜急性連合性脊髄変性症、シュピールマイヤー・フォークト・シェーグレン・バッテン病(バッテン病としても知られる)、脊髄小脳失調症(異なる特性を示す複数の型)、脊髄性筋萎縮症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー病、脊髄癆、および中毒性脳症を挙げることができるがそれに限定されない。
一態様では、疾患または障害は自己免疫疾患である。自己免疫疾患の例としては関節リウマチ、全身性エリテマトーデスや、多遺伝子感受性を伴う慢性炎症性状態である、クローン病(CD)および潰瘍性大腸炎(UC)を含む炎症性腸疾患(IBD)が挙げられるがそれに限定されない。
一態様では、疾患または障害は炎症、関節炎、関節リウマチ、脊椎関節症、痛風関節炎、変形性関節症、若年性関節炎、および他の関節炎状態、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚関連状態、乾癬、湿疹、熱傷、皮膚炎、神経炎症、アレルギー、疼痛、神経障害性疼痛、発熱、肺障害、肺炎症、成人呼吸窮迫症候群、肺サルコイドーシス、喘息、珪肺症、慢性炎症性肺疾患、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心血管疾患、動脈硬化症、心筋梗塞(心筋梗塞後徴候を含む)、血栓症、うっ血性心不全、心再灌流障害、ならびに、高血圧および/もしくは心不全に関連する合併症、例えば血管臓器障害、再狭窄、心筋症、虚血性脳卒中および出血性脳卒中を含む脳卒中、再灌流傷害、腎再灌流傷害、脳卒中および脳虚血、ならびに心/冠動脈バイパス術による虚血を含む虚血、神経変性障害、肝疾患および腎炎、胃腸状態、炎症性腸疾患、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、潰瘍性疾患、胃潰瘍、ウイルス感染症および細菌感染症、敗血症、敗血症性ショック、グラム陰性敗血症、マラリア、髄膜炎、HIV感染症、日和見感染症、感染症もしくは悪性腫瘍に続発する悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)に続発する悪液質、AIDS、ARC(AIDS関連症候群)、肺炎、ヘルペスウイルス、感染症による筋肉痛、インフルエンザ、自己免疫疾患、移植片対宿主反応および同種移植片拒絶、骨吸収疾患の処置、骨粗鬆症、多発性硬化症、がん、白血病、リンパ腫、結腸直腸がん、脳がん、骨がん、上皮細胞由来腫瘍(上皮がん)、基底細胞がん、腺がん、胃腸がん、口唇がん、口がん、食道がん、小腸がん、胃がん、結腸がん、肝がん、膀胱がん、膵がん、卵巣がん、子宮頸がん、肺がん、乳がん、皮膚がん、扁平上皮がんおよび/もしくは基底細胞がん、前立腺がん、腎細胞がん、ならびに全身の上皮細胞を冒す他の公知のがん、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、および急性前骨髄球性白血病(APL)、新生物を含む血管新生、転移、中枢神経系障害、炎症性成分もしくはアポトーシス性成分を有する中枢神経系障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、末梢性ニューロパチー、またはB細胞リンパ腫である。
一態様では、疾患または障害は自己免疫疾患、炎症性疾患、増殖性疾患および過剰増殖性疾患、免疫介在性疾患、骨疾患、代謝疾患、神経疾患および神経変性疾患、心血管疾患、ホルモン関連疾患、アレルギー、喘息、ならびにアルツハイマー病より選択される。一態様では、疾患または障害は増殖性障害および免疫障害より選択される。
また、STINGタンパク質モジュレーターとして、本出願の化合物および組成物は、生体試料を評価、研究、または試験する上で有用である。本出願の一局面は、生体試料中のSTINGタンパク質の活性を調節する方法であって、該生体試料と本出願の化合物または組成物とを接触させる段階を含む方法に関する。
本明細書において使用される「生体試料」という用語は、細胞培養物またはその抽出液; 哺乳動物から得られる生検材料またはその抽出液; および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、もしくは他の体液、またはその抽出液を非限定的に含む、インビトロ試料またはエクスビボ試料を意味する。生体試料中でのタンパク質キナーゼ活性の調節(例えば阻害または刺激)は、当業者に公知の種々の目的で有用である。これらの目的の例としては輸血、臓器移植、および生体試料保管が挙げられるがそれに限定されない。
本出願の別の局面は、生体現象および病理現象におけるSTINGタンパク質の研究; STINGタンパク質により媒介される細胞内シグナル伝達経路の研究に関する。これらの用途の例としては、酵素アッセイおよび細胞に基づくアッセイなどの生物学的アッセイが挙げられるがそれに限定されない。
STINGモジュレーターとしての本出願の化合物および組成物の活性をインビトロで、インビボで、または細胞株中でアッセイすることができる。インビトロアッセイとしては、競合的結合アッセイを通じてSTINGタンパク質へのSTINGリガンドの結合の調節(例えば阻害または刺激)を判定するアッセイが挙げられる。代替のインビトロアッセイは、タンパク質キナーゼに結合するモジュレーター(例えば阻害剤または刺激剤)の能力を定量化するものであり、結合前にモジュレーター(例えば阻害剤または刺激剤)を放射標識し、リガンド/タンパク質複合体を単離し、結合した放射標識の量を決定することで測定可能である。STINGタンパク質モジュレーターとして本出願において利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例に記載されている。
上記に従って、本出願は、本明細書に記載のいずれかの疾患または障害を予防または処置することを、該処置を必要とする対象において行うための方法であって、該対象に、治療有効量の本出願の化合物、またはその鏡像異性体、ジアステレオマー、立体異性体、もしくは薬学的に許容される塩、あるいは本出願の薬学的組成物を投与する段階を含む方法を提供する。上記のいずれかの用途では、所要の投与量は、投与様式、処置される特定の状態、および望まれる効果に応じて変動する。
本出願の化合物および組成物を、1つまたは複数の治療剤(薬学的組み合わせ)または様式との併用療法、例えば抗増殖剤、抗がん剤、免疫調節剤(例えばCTLA-4およびPD-1経路アンタゴニストならびに他の免疫調節剤)、抗炎症剤、ならびに/もしくは抗ウイルス剤、ならびに/または非薬物療法などとの併用療法において、治療有効量で投与することができる。例えば、抗増殖物質、抗がん物質、免疫調節物質(例えばCTLA-4およびPD-1経路アンタゴニストならびに他の免疫調節剤)、抗炎症物質、ならびに/または抗ウイルス物質との相乗効果が生じうる。本出願の化合物が他の治療薬との組み合わせで投与される場合、同時投与される化合物の投与量は、当然、使用される同時投与薬の種類、使用される特定の薬物、処置される状態などに応じて変動する。
併用療法は、1つまたは複数の他の生物学的に有効な成分(第2のSTINGモジュレーター、cGAS-CDN-STING系のモジュレーター、または細胞内dsDNA媒介1型インターフェロン活性化に関与するモジュレーターなどであるがそれに限定されない)とのさらなる組み合わせでの本化合物の投与を含みうる。また、他の生物学的に有効な成分としては、抗増殖剤、抗がん剤(例えば化学療法剤)、免疫調節剤(例えばCTLA-4およびPD-1経路アンタゴニストならびに他の免疫調節剤)、抗体、脂質、リポソーム、ペプチドなどを挙げることができる。例えば、本出願の化合物を他の薬学的に有効な化合物との組み合わせで、好ましくは本出願の化合物の効果を向上させることができる化合物との組み合わせで使用することができる。本出願の化合物を、他の薬物療法もしくは処置様式と同時に(単一の製剤もしくは別々の製剤として)、またはそれに連続して投与することができる。一般に、併用療法では、1回の治療サイクルまたは治療過程の間に2つ以上の薬物を投与することを想定する。
一態様では、化学療法剤はアルキル化剤; 抗生物質; 代謝拮抗剤; 解毒剤; インターフェロン; ポリクローナル抗体もしくはモノクローナル抗体; EGFR阻害剤; HER2阻害剤; ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤; ホルモン; 有糸分裂阻害剤; MTOR阻害剤; 多標的キナーゼ阻害剤; セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤; チロシンキナーゼ阻害剤; VEGF/VEGFR阻害剤; タキサンもしくはタキサン誘導体; アロマターゼ阻害剤; アントラサイクリン; 微小管標的薬; トポイソメラーゼ毒薬; 分子標的もしくは酵素の阻害剤(例えばキナーゼ阻害剤); シチジン類似体薬; またはwww.cancer.org/docroot/cdg/cdg_0.aspに列挙される任意の化学療法剤、抗悪性腫瘍剤、もしくは抗増殖剤である。
アルキル化剤は非期特異的な剤であり、強力な求電子剤である。通常、アルキル化剤は、アルキル化によってリン酸エステル基、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、およびイミダゾール基などのDNA分子の求核性部分を通じてDNAへの共有結合を形成する。このアルキル化は核酸機能を妨害することで細胞死を生じさせる。アルキル化剤の例としては、シクロホスファミド(例えばCYTOXAN(登録商標))、メルファラン(例えばALKERAN(登録商標))、およびクロラムブシル(例えばLEUKERAN(登録商標))などのナイトロジェンマスタード; ブスルファン(例えばMYLERAN(登録商標))などのアルキルスルホン酸エステル; カルムスチン(例えばBiCNU(登録商標))などのニトロソウレア; ならびにダカルバジン(例えばDTIC-Dome(登録商標))などのトリアゼンが挙げられるがそれに限定されない。
また、例示的なアルキル化剤としてはブスルファン(Busulfex)、ロムスチン(CeeNU)、オキサリプラチン(Eloxatin)、カルムスチン(Gliadel)、イホスファミド(Ifex)、メクロレタミン(Mustargen)、ブスルファン(Myleran)、カルボプラチン(PARAPLATIN(登録商標))、シスプラチン(CDDP、PLATINOL(登録商標))、テモゾロミド(Temodar)、チオテパ(Thioplex)、ベンダムスチン(Treanda)、ストレプトゾシン(Zanosar)、5-アザシチジン(例えばVIDAZA)、デシタビン(例えばDECOGEN)、テモゾロミド(例えばTEMODARおよびTEMODAL)、ダクチノマイシン(アクチノマイシン-Dとしても知られ、商品名COSMEGENで販売)、メルファラン(L-PAM、L-サルコリシン、およびフェニルアラニンマスタードとしても知られ、商品名ALKERANで販売)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても知られ、商品名HEXALENで販売)、カルムスチン(例えばBCNU)、ベンダムスチン(例えばTREANDA)、カルボプラチン(例えばPARAPLATIN(登録商標))、ロムスチン(CCNUとしても知られ、商品名CEENU(登録商標)で販売)、シスプラチン(CDDPとしても知られ、商品名PLATINOL(登録商標)およびPLATINOL(登録商標)-AQで販売)、シクロホスファミド(商品名CYTOXAN(登録商標)およびNEOSAR(登録商標)で販売)、ダカルバジン(DTIC、DIC、およびイミダゾールカルボキサミドとしても知られ、商品名DTIC-DOME(登録商標)で販売)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても知られ、商品名HEXALEN(登録商標)で販売)、イホスファミド(例えばIFEX(登録商標))、プロカルバジン(例えばMATULANE(登録商標))、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード、ムスチン、および塩酸メクロレタミンとしても知られ、商品名MUSTARGEN(登録商標)として販売)、ストレプトゾシン(例えばZANOSAR(登録商標))、ならびにチオテパ(チオホスホアミド、TESPA、およびTSPAとしても知られ、商品名THIOPLEX(登録商標)で販売)が挙げられるがそれに限定されない。
抗悪性腫瘍性抗生物質は、DNAに結合または介在する非相特異的な剤である。通常、この作用によってDNA複合体またはDNA鎖が安定的に切断され、これにより通常の核酸機能が妨害されて細胞死が生じる。抗悪性腫瘍性抗生物質の例としてはダクチノマイシン(例えばCOSMEGEN(登録商標))などのアクチノマイシン、ダウノルビシン(例えばDAUNOXOME(登録商標)のようなリポソーム注射剤形態として、またはCERUBIDINE(登録商標)のような注射剤として)およびドキソルビシン(例えばRUBEX(登録商標)またはADRIAMYCIN RDF(登録商標))などのアントラサイクリン、ならびにブレオマイシン(例えばBLENOXANE(登録商標))が挙げられるがそれに限定されない。
また、例示的な抗生物質としてはドキソルビシン(Adriamycin)、リポソームドキソルビシン(Doxil)、ミトキサントロン(Novantrone)、ブレオマイシン(Blenoxane)、ダウノルビシン(Cerubidine)、リポソームダウノルビシン(DaunoXome)、ダクチノマイシン(Cosmegen)、エピルビシン(Ellence)、イダルビシン(Idamycin)、プリカマイシン(Mithracin)、マイトマイシン(Mutamycin)、ペントスタチン(Nipent)、バルルビシン(Valstar)、ドキソルビシン(例えばアドリアマイシン(登録商標)およびRUBEX(登録商標))、ブレオマイシン(例えばLENOXANE(登録商標))、ダウノルビシン(塩酸ダウノルビシン、ダウノマイシン、および塩酸ルビドマイシンとしても知られ、商品名CERUBIDINE(登録商標)で販売)、リポソームダウノルビシン(クエン酸ダウノルビシンリポソーム、商品名DAUNOXOMEで販売)、ミトキサントロン(DHADとしても知られ、商品名NOVANTRONE(登録商標)で販売)、エピルビシン(例えばELLENCE(商標))、イダルビシン(例えばIDAMYCIN(登録商標)、IDAMYCIN PFS(登録商標))、ならびにマイトマイシンC(例えばMUTAMYCIN(登録商標))が挙げられるがそれに限定されない。
代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤は、細胞周期のS期(DNA合成)において、DNA合成を阻害することにより、またはプリンもしくはピリミジン塩基の合成を阻害することでDNA合成を制限することにより作用する、期特異的な剤である。したがって、S期は進行せず、続いて細胞死が生じる。代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤の例としてはフルオロウラシルおよびその類似体(例えば5-フルオロデオキシウリジン(フロクスウリジン)、5-フルオロデオキシウリジン一リン酸、メトトレキサート)、シタラビン(Ara-Cとして一般的に知られ、CYTOSAR-U(登録商標)として入手可能)およびその類似体(例えばアザシチジン、2',2'-ジフルオロデオキシシチジン(ゲムシタビン))、メルカプトプリン(例えばPURINETHOL(登録商標))およびその類似体(例えばアザチオプリン)、チオグアニン(例えばTABLOID(登録商標))ならびにその類似体(例えばペントスタチン、エリスロヒドロキシ-ノニルアデニン(EHNA)、リン酸フルダラビン、およびクラドリビン)、ゲムシタビン(例えばGEMZAR(登録商標))、ならびにメトトレキサートが挙げられるがそれに限定されない。
また、例示的な代謝拮抗剤としてはフルオロウラシル(Adrucil)、カペシタビン(Xeloda)、ヒドロキシ尿素(Hydrea)、メルカプトプリン(Purinethol)、ペメトレキセド(Alimta)、フルダラビン(Fludara)、ネララビン(Arranon)、クラドリビン(Cladribine Novaplus)、クロファラビン(Clolar)、シタラビン(Cytosar-U)、デシタビン(Dacogen)、リポソームシタラビン(DepoCyt)、ヒドロキシ尿素(Droxia)、プララトレキサート(Folotyn)、フロクスウリジン(FUDR)、ゲムシタビン(Gemzar)、クラドリビン(Leustatin)、フルダラビン(Oforta)、メトトレキサート(MTX、Rheumatrex)、メトトレキサート(Trexall)、チオグアニン(Tabloid)、TS-1またはシタラビン(Tarabine PFS)、クラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン、商品名LEUSTATIN(登録商標)で販売)、5-フルオロウラシル(商品名ADRUCIL(登録商標)で販売)、6-チオグアニン(商品名PURINETHOL(登録商標)で販売)、ペメトレキセド(商品名ALIMTA(登録商標)で販売)、シタラビン(アラビノシルシトシン(Ara-C)としても知られ、商品名CYTOSAR-U(登録商標)で販売)、リポソームシタラビン(リポソームAra-Cとしても知られ、商品名DEPOCYT(商標)で販売)、デシタビン(商品名DACOGEN(登録商標)で販売)、ヒドロキシ尿素(商品名HYDREA(登録商標)、DROXIA(商標)、およびMYLOCEL(商標)で販売)、フルダラビン(商品名FLUDARA(登録商標)で販売)、フロクスウリジン(商品名FUDR(登録商標)で販売)、クラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン(2-CdA)としても知られ、商品名LEUSTATIN(商標)で販売)、メトトレキサート(アメトプテリン、メトトレキサートナトリウム(MTX)としても知られ、商品名RHEUMATREX(登録商標)およびTREXALL(商標)で販売)、ならびにペントスタチン(商品名NIPENT(登録商標)で販売)が挙げられるがそれに限定されない。
例示的な解毒剤としてはアミホスチン(Ethyol)およびメスナ(Mesnex)が挙げられるがそれに限定されない。
例示的なインターフェロンとしてはインターフェロンα-2b(Intron A)およびインターフェロンα-2a(Roferon-A)が挙げられるがそれに限定されない。
例示的なポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体としてはトラスツズマブ(Herceptin)、オファツムマブ(Arzerra)、ベバシズマブ(Avastin)、リツキシマブ(Rituxan)、セツキシマブ(Erbitux)、パニツムマブ(Vectibix)、トシツモマブ/ヨウ素131トシツモマブ(Bexxar)、アレムツズマブ(Campath)、イブリツモマブ(Zevalin、In-111、Y-90 Zevalin)、ゲムツズマブ(Mylotarg)、エクリズマブ(Soliris)、および/またはデノスマブが挙げられるがそれに限定されない。
例示的なEGFR阻害剤としてはゲフィチニブ(Iressa)、ラパチニブ(Tykerb)、セツキシマブ(Erbitux)、エルロチニブ(Tarceva)、パニツムマブ(Vectibix)、PKI-166、カネルチニブ(CI-1033)、マツズマブ(Emd7200)、およびEKB-569が挙げられるがそれに限定されない。
例示的なHER2阻害剤としてはトラスツズマブ(Herceptin)、ラパチニブ(Tykerb)、およびAC-480が挙げられるがそれに限定されない。
例示的なヒストン脱アセチル化酵素阻害剤としてはボリノスタット(Zolinza)が挙げられるがそれに限定されない。
ホルモンおよびホルモン類似体は、ホルモンとがんの増殖および/または増殖の欠如との間に関係性が存在するがんを処置するために有用な化合物である。がん処置において有用なホルモンおよびホルモン類似体の例としては、副腎皮質ステロイド、例えばプレドニゾンおよびプレドニゾロン; アミノグルテチミドならびに他のアロマターゼ阻害剤、例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール、およびエキセメスタン; プロゲスチン、例えば酢酸メゲストロール; エストロゲン剤および抗エストロゲン剤、例えばフルベストラント、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン、ならびにフィナステリドおよびデュタステリドなどの5-還元酵素; 抗エストロゲン剤、例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン(iodoxyfene); ならびに選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERMS)、例えば米国特許第5,681,835号、第5,877,219号、および第6,207,716号に記載のSERMS; ならびに性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)およびその類似体; ならびにLHRHアゴニストおよびアンタゴニスト、例えば酢酸ゴセレリンおよびリュープロリドが挙げられるがそれに限定されない。
また、例示的なホルモンとしてはタモキシフェン(Soltamox、Nolvadex)、ラロキシフェン(Evista)、メゲストロール(Megace)、リュープロリド(Lupron、Lupron Depot、Eligard、Viadur)、フルベストラント(Faslodex)、レトロゾール(Femara)、トリプトレリン(Trelstar LA、Trelstar Depot)、エキセメスタン(Aromasin)、ゴセレリン(Zoladex)、ビカルタミド(Casodex)、アナストロゾール(Arimidex)、フルオキシメステロン(Androxy、Halotestin)、メドロキシプロゲステロン(Provera、Depo-Provera)、エストラムスチン(Emcyt)、フルタミド(Eulexin)、トレミフェン(Fareston)、デガレリクス(Firmagon)、ニルタミド(Nilandron)、アバレリックス(Plenaxis)、またはテストラクトン(Teslac)が挙げられるがそれに限定されない。
抗微小管剤もしくは抗有糸分裂剤または有糸分裂阻害剤は、細胞周期のM期または分裂期において腫瘍細胞の微小管に対して活性を示す、期特異的な剤である。抗微小管剤の例としてはジテルペノイドおよびビンカアルカロイドが挙げられるがそれに限定されない。ジテルペノイドの例としてはパクリタキセル(例えばTAXOL(登録商標))およびその類似体ドセタキセル(例えばTAXOTERE(登録商標))が挙げられるがそれに限定されない。ビンカアルカロイドの例としてはビンブラスチン(例えばVELBAN(登録商標))、ビンクリスチン(例えばONCOVIN(登録商標))、およびビノレルビン(例えばNAVELBINE(登録商標))が挙げられるがそれに限定されない。
また、例示的な有糸分裂阻害剤としてはパクリタキセル(Taxol、Onxol、Abraxane)、ドセタキセル(Taxotere)、ビンクリスチン(Oncovin、Vincasar PFS)、ビンブラスチン(Velban)、エトポシド(Toposar、Etopophos、VePesid)、テニポシド(Vumon)、イクサベピロン(Ixempra)、ノコダゾール、エポチロン、ビノレルビン(Navelbine)、カンプトテシン(CPT)、イリノテカン(Camptosar)、トポテカン(Hycamtin)、アムサクリン、およびラメラリンD(LAM-D)が挙げられるがそれに限定されない。
また、例示的なMTOR阻害剤としてはエベロリムス(Afinitor)、テムシロリムス(Torisel)、ラパミューン、リダフォロリムス、およびAP23573が挙げられるがそれに限定されない。
例示的な多標的キナーゼ阻害剤としてはソラフェニブ(Nexavar)、スニチニブ(Sutent)、BIBW 2992、E7080、Zd6474、PKC-412、モテサニブ、およびAP24534が挙げられるがそれに限定されない。
例示的なセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤としてはルボキシスタウリン、Eril/塩酸ファスジル、フラボピリドール、セリシクリブ(seliciclib)(CYC202、Roscovitrine)、SNS-032(BMS-387032)、Pkc412、ブリオスタチン、KAI-9803、SF1126、VX-680、Azd1152、Arry-142886(AZD-6244)、SCIO-469、GW681323、CC-401、CEP-1347、およびPD 332991が挙げられるがそれに限定されない。
また、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤としては、Rafキナーゼ(rafk)、マイトジェンまたは細胞外制御キナーゼ(MEK)、および細胞外制御キナーゼ(ERK)の遮断剤を含む、MAPキナーゼカスケード遮断剤; ならびにPKC(α、β、γ、ε、μ、λ、ι、ζ)、IkBキナーゼファミリー(IKKa、IKKb)、PKBファミリーキナーゼ、AKTキナーゼファミリーメンバー、およびTGFβ受容体キナーゼの遮断剤を含む、タンパク質キナーゼCファミリーメンバー遮断剤が挙げられる。また、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤はJ. Biochem. 126, 799 (1999); Biochem. Pharmacol. 60, 1101 (2000); Cancer Surveys 27, 41 (1996); Cancer Treatment Res. 78, 3 (1995); Bioorg. Med. Chem. Letters 10, 223 (2000); 米国特許第6,268,391号; およびInt. J. Cancer 88, 44 (2000)に記載されている。
チロシンキナーゼ(非受容体チロシンキナーゼとも)としてはcSrc、Lck、Fyn、Yes、Jak、cAbl、FAK(接着斑キナーゼ)、ブルトン型チロシンキナーゼ、およびBcr-Ablが挙げられるがそれに限定されない。非受容体チロシンキナーゼ阻害剤はJ. Hematotherapy Stem Cell Res. 8, 465 (1999)およびAnnual Rev. Immunol. 15, 371 (1997)に記載されている。
また、例示的なチロシンキナーゼ阻害剤としてはエルロチニブ(Tarceva)、ゲフィチニブ(Iressa)、イマチニブ(Gleevec)、ソラフェニブ(Nexavar)、スニチニブ(Sutent)、トラスツズマブ(Herceptin)、ベバシズマブ(Avastin)、リツキシマブ(Rituxan)、ラパチニブ(Tykerb)、セツキシマブ(Erbitux)、パニツムマブ(Vectibix)、エベロリムス(Afinitor)、アレムツズマブ(Campath)、ゲムツズマブ(Mylotarg)、テムシロリムス(Torisel)、パゾパニブ(Votrient)、ダサチニブ(Sprycel)、ニロチニブ(Tasigna)、バタラニブ(Ptk787、ZK222584)、CEP-701、SU5614、MLN518、XL999、VX-322、Azd0530、BMS-354825、SKI-606、CP-690、AG-490、WHI-P154、WHI-P131、AC-220、およびAMG888が挙げられるがそれに限定されない。
例示的なVEGF/VEGFR阻害剤としてはベバシズマブ(Avastin)、ソラフェニブ(Nexavar)、スニチニブ(Sutent)、ラニビズマブ、ペガプタニブ、バンデタニブ、アキシチニブ、ブリバニブアラニネート((S)-((R)-1-(4-(4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イルオキシ)-5-メチルピロロ[2,1-f][l,2,4]トリアジン-6-イルオキシ)プロパン-2-イル)2-アミノプロパノエート、BMS-582664としても知られる)、モテサニブ(TST-(2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-1H-インドール-6-イル)-2-[(4-ピリジニルメチル)アミノ]-3-ピリジンカルボキサミド)、およびパシレオチド(SO 230としても知られる)が挙げられるがそれに限定されない。
また、Pekinese、ATM、DNA-PK、およびKuの遮断剤を含むホスファチジルイノシトール-3キナーゼファミリーメンバーの阻害剤を本出願の化合物と組み合わせることができる。これらの阻害剤はCurr. Opinion Immunol. 8, 412 (1996); Oncogene 17, 3301 (1998); Int. J. Biochem. Cell Biol. 29, 935 (1997); およびCancer Res. 60, 1541 (2000)において説明されている。
また、例示的なキナーゼ阻害剤としてはベバシズマブ(VEGFを標的とする)、BIBW 2992(EGFRおよびErb2を標的とする)、セツキシマブ/Erbitux(Erb1を標的とする)、イマチニブ/Gleevic(Bcr-Ablを標的とする)、トラスツズマブ(Erb2を標的とする)、ゲフィチニブ/Iressa(EGFRを標的とする)、ラニビズマブ(VEGFを標的とする)、ペガプタニブ(VEGFを標的とする)、エルロチニブ/Tarceva(Erb1を標的とする)、ニロチニブ(Bcr-Ablを標的とする)、ラパチニブ(Erb1およびErb2/Her2を標的とする)、GW-572016/二トシル酸ラパチニブ(HER2/Erb2を標的とする)、パニツムマブ/Vectibix(EGFRを標的とする)、バンデタニブ(RET/VEGFRを標的とする)、E7080(RETおよびVEGFRを含む複数の標的)、Herceptin(HER2/Erb2を標的とする)、PKI-166(EGFRを標的とする)、カネルチニブ/CI-1033(EGFRを標的とする)、スニチニブ/SU-11464/Sutent(EGFRおよびFLT3を標的とする)、マツズマブ/Emd7200(EGFRを標的とする)、EKB-569(EGFRを標的とする)、Zd6474(EGFRおよびVEGFRを標的とする)、PKC-412(VEGRおよびFLT3を標的とする)、バタラニブ/Ptk787/ZK222584(VEGRを標的とする)、CEP-701(FLT3を標的とする)、SU5614(FLT3を標的とする)、MLN518(FLT3を標的とする)、XL999(FLT3を標的とする)、VX-322(FLT3を標的とする)、Azd0530(SRCを標的とする)、BMS-354825(SRCを標的とする)、SKI-606(SRCを標的とする)、CP-690(JAKを標的とする)、AG-490(JAKを標的とする)、WHI-P154(JAKを標的とする)、WHI-P131(JAKを標的とする)、ソラフェニブ/Nexavar(RAFキナーゼ、VEGFR-1、VEGFR-2、VEGFR-3、PDGFR-β、KIT、FLT-3、およびRETを標的とする)、ダサチニブ/Sprycel(BCR/ABLおよびSrc)、AC-220(Flt3を標的とする)、AC-480(すべてのHERタンパク質「panHER」を標的とする)、二リン酸モテサニブ(VEGF1-3、PDGFR、およびc-kitを標的とする)、デノスマブ(RANKLを標的とし、SRCを阻害する)、AMG888(HER3を標的とする)、ならびにAP24534(Flt3を含む複数の標的)が挙げられるがそれに限定されない。
例示的な微小管標的薬としてはパクリタキセル、ドセタキセル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロン、およびナベルビンが挙げられるがそれに限定されない。
例示的なトポイソメラーゼ毒薬としてはテニポシド、エトポシド、アドリアマイシン、カンプトテシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、ミトキサントロン、アムサクリン、エピルビシン、およびイダルビシンが挙げられるがそれに限定されない。
さらなるトポイソメラーゼ毒薬としてはエピポドフィロトキシンなどのトポイソメラーゼII阻害剤が挙げられる。エピポドフィロトキシンの例としてはエトポシド(VP-16、VePESID(登録商標))およびテニポシド(VM-26、VUMON(登録商標))が挙げられるがそれに限定されない。
例示的なタキサンまたはタキサン誘導体としてはパクリタキセルおよびドセタキソール(docetaxol)が挙げられるがそれに限定されない。
また、受容体キナーゼリガンド結合に対する抗体アンタゴニストは阻害剤としての役割を果たしうる。例としてはImclone C225 EGFR特異的抗体(Cancer Treat. Rev. 26, 269 (2000)参照)、Herceptin(登録商標)erbB2抗体(Breast Cancer Res. 2, 176 (2000)参照)、および2CB VEGFR2特異的抗体(Cancer Res. 60, 5117 (2000)参照)が挙げられる。
また、非受容体MEK血管新生阻害剤を含む抗血管新生治療剤を本出願の化合物と組み合わせることができる。抗血管新生剤としては、血管内皮増殖因子の効果を阻害する剤(例えばベバシズマブ[Avastin(商標)])、ならびに他の機構により機能する化合物(例えばリノミド、インテグリンανβ3機能阻害剤、エンドスタチン、およびアンジオスタチン)などがある。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、PI3-K p85サブユニット、Srcファミリーキナーゼ、アダプター分子(She、Crk、Nek、Grb2)、およびRas-GAPを含む種々の酵素またはアダプタータンパク質中でSH2またはSH3ドメイン結合を妨害するSH2/SH3ドメイン遮断剤が挙げられる。抗がん薬としてのSH2/SH3ドメインブロッカーはJ. Pharm. Toxicol. Methods 34, 125 (1995)において説明されている。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、ホスホリパーゼC遮断剤およびミオイノシトール類似体などのミオイノシトールシグナル伝達阻害剤が挙げられる。これらのシグナル阻害剤はNew Molecular Targets for Cancer Chemotherapy ed., Paul Workman and David Kerr, CRC press 1994, Londonに記載されている。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ阻害剤、およびCAAXプロテアーゼ阻害剤、ならびにアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、および免疫療法を含む、Rasがん遺伝子阻害剤が挙げられる。これらの阻害剤はJ. Biomed. Sci. 7, 292 (2000); Curr. Opin. Lipidology 9, 99 (1998); およびBioChim. Biophys. Acta, 1423, 19 (1989)において説明されている。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる例示的な一般的化学療法剤、抗悪性腫瘍剤、または抗増殖剤としてアルトレタミン(Hexalen)、イソトレチノイン(Accutane、Amnesteem、Claravis、Sotret)、トレチノイン(Vesanoid)、アザシチジン(Vidaza)、ボルテゾミブ(Velcade)、アスパラギナーゼ(Elspar)、レバミソール(Ergamisol)、ミトタン(Lysodren)、プロカルバジン(Matulane)、ペグアスパルガーゼ(Oncaspar)、デニロイキンジフチトクス(Ontak)、ポルフィマー(Photofrin)、アルデスロイキン(Proleukin)、レナリドミド(Revlimid)、ベキサロテン(Targretin)、サリドマイド(Thalomid)、テムシロリムス(Torisel)、三酸化ヒ素(Trisenox)、ベルテポルフィン(Visudyne)、ミモシン(Leucenol)、(1Mテガフール - 0.4M 5-クロロ-2,4-ジヒドロキシピリミジン - 1Mオキソン酸カリウム)、およびロバスタチンが挙げられるがそれに限定されない。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、B型肝炎ウイルス(HBV)阻害剤、C型肝炎ウイルス(HCV)プロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤、HCV NS4A阻害剤、HCV NS5A阻害剤、HCV NS5b阻害剤、およびヒト免疫不全ウイルス(HIV)阻害剤を含むがそれに限定されない、抗ウイルス剤が挙げられる。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、B7同時刺激分子、インターロイキン2、インターフェロンy、GM-CSF、CTLA-4アンタゴニスト、OX-40/OX-40リガンド、CD40/CD40リガンド、サルグラモスチム、レバミゾール、ワクシニアウイルス、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)、リポソーム、ミョウバン、フロイント完全または不完全アジュバント、解毒エンドトキシン、ミネラルオイル、界面活性物質、例えばリゾレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、および油性または炭化水素乳濁液を含むがそれに限定されない、抗原またはアジュバントが挙げられる。一態様では、免疫応答を開始、増強、または延長するワクチンの能力を増加させるために、水酸化アルミニウムまたはリン酸アルミニウムなどのアジュバントを加えることができる。一態様では、さらなる物質、例えば、サイトカイン、ケモカイン、およびToll様受容体(TLR)9アゴニストであるCpGのような細菌核酸配列、ならびに、リポタンパク質、LPS、モノホスホリルリピドA、リポテイコ酸、イミキモド、レシキモドを含むさらなるTLR2、TLR4、TLR5、TLR7、TLR8、TLR9アゴニスト、さらには、ポリI:Cなどのレチノイン酸誘導性遺伝子I(RIG-I)アゴニストを使用してもよい。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、三酸化二砒素(TRISENOX(登録商標))、アスパラギナーゼ(L-アスパラギナーゼおよびエルウィニアL-アスパラギナーゼとしても知られ、商品名ELSPAR(登録商標)およびKIDROLASE(登録商標)で販売)を含むがそれに限定されない、細胞毒性剤が挙げられる。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、アリトレチノイン(商品名PANRETIN(登録商標)で販売)、トレチノイン(オールトランスレチノイン酸。ATRAとしても知られ、商品名VESANOID(登録商標)で販売)、イソトレチノイン(13-c/s-レチノイン酸、商品名ACCUTANE(登録商標)、AMNESTEEM(登録商標)、CLARAVIS(登録商標)、CLARUS(登録商標)、DECUTAN(登録商標)、ISOTANE(登録商標)、IZOTECH(登録商標)、ORATANE(登録商標)、ISOTRET(登録商標)、およびSOTRET(登録商標)で販売)、ならびにベキサロテン(商品名TARGRETIN(登録商標)で販売)を含むがそれに限定されない、レチノイドが挙げられる。
本出願の化合物との組み合わせで使用可能なさらなる例示的な化学療法剤としては酢酸アビラテロン、アルトレタミン、無水ビンブラスチン、アウリスタチン、ベキサロテン、ビカルタミド、BMS 184476、2,3,4,5,6-ペンタフルオロ-N-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、ブレオマイシン、N,N-ジメチル-L-バリル-L-バリル-N-メチル-L-バリル-L-プロリル-1-Lプロリン-t-ブチルアミド、カケクチン、セマドチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、3',4'-ジデヒドロ-4'デオキシ-8'-ノルビンカロイコブラスチン、ドセタキソール、ドセタキセル、シクロホスファミド、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、クリプトフィシン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、ドラスタチン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エトポシド、5-フルオロウラシル、フィナステリド、フルタミド、ヒドロキシ尿素およびヒドロキシ尿素およびタキサン、イホスファミド、リアロゾール、ロニダミン、ロムスチン(CCNU)、MDV3100、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード)、メルファラン、イセチオン酸ミボブリン、リゾキシン、セルテネフ(sertenef)、ストレプトゾシン、マイトマイシン、メトトレキサート、タキサン、ニルタミド、ニボルマブ、オナプリストン、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、プレドニムスチン、プロカルバジン、RPR109881、リン酸エストラムスチン、タモキシフェン、タソネルミン、タキソール、トレチノイン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、ならびにビンフルニンが挙げられるがそれに限定されない。
また、本出願の化合物と組み合わせ可能なさらなる治療剤として、細胞周期シグナル伝達阻害剤、アポトーシス促進剤、PARP阻害剤、チェックポイント治療剤、および免疫調節剤が挙げられる。
細胞周期シグナル伝達阻害剤は、細胞周期の制御に関与する分子を阻害する。サイクリン依存性キナーゼ(CDK)と呼ばれるタンパク質キナーゼのファミリーと、サイクリンと呼ばれるタンパク質のファミリーとの相互作用により、真核細胞周期の進行が制御される。異なるサイクリン/CDK複合体の協調的な活性化および不活性化が細胞周期の正常な進行に必要である。いくつかの細胞周期シグナル伝達阻害剤が開発中である。例えば、CDK2、CDK4、およびCDK6を含むサイクリン依存性キナーゼならびにその阻害剤の例がExp. Opin. Ther. Patents 10, 215 (2000)に記載されている。
また、アポトーシス促進レジメンにおいて使用される治療剤(例えばbcl-2アンチセンスオリゴヌクレオチド)を本出願の化合物との組み合わせで使用することができる。
本明細書において使用されるPARP阻害剤とは、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の薬理学的阻害剤の群を意味する。例示的なPARP阻害剤としてはオラパリブ(AZD-2281、Astra ZenecaによるLynparza(登録商標))、ルカパリブ(PF-01367338、Clovis OncologyによるRubraca(登録商標))、ニラパリブ(MK-4827、TesaroによるZejula(登録商標))、タラゾパリブ(BMN-673)、ベリパリブ(ABT-888)、オラパリブ(AZD-2281)、オラパリブTOPARP-A、ルカパリブ(PF-01367338、AG014699)、CEP 9722、E7016(Eisaiにより開発)、BGB-2901、イニパリブ(BSI 201)、および3-アミノベンズアミドが挙げられるがそれに限定されない。
また、免疫療法レジメンにおいて使用される剤は、本出願の化合物との組み合わせで有用でありうる。免疫療法アプローチとしては、患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加させるためのエクスビボおよびインビボアプローチ、例えばインターロイキン2、インターロイキン4、または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインの遺伝子導入、T細胞アネルギーを減少させるためのアプローチ、サイトカイン遺伝子導入樹状細胞などの遺伝子導入免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカイン遺伝子導入腫瘍細胞株を使用するアプローチ、ならびに抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチが挙げられる。
本明細書において使用されるチェックポイント阻害剤療法とは、免疫系の作用を刺激または阻害する免疫系の主要なレギュレーターであって、免疫系による攻撃から腫瘍が自らを保護することを可能にしうる、免疫チェックポイントを標的とする、がん処置免疫療法の一形態を意味する。チェックポイント療法は、阻害チェックポイントを遮断することで免疫系の機能を回復することができる。
本明細書において使用される「免疫調節剤(immune-modulators)」または「免疫調節剤(immunomodulartors)」とは、免疫系に影響するモノクローナル抗体を含む任意の物質を意味する。免疫調節剤は、がんの処置用の抗悪性腫瘍剤として使用可能である。例えば、免疫調節剤としては、イピリムマブ(YERVOY)などの抗CTLA-4抗体、ならびに抗PD-1抗体(Opdivo/ニボルマブおよびKeytruda/ペンブロリズマブ)が挙げられるがそれに限定されない。他の免疫調節剤としてはICOS抗体、OX-40抗体、PD-L1抗体、LAG3抗体、TIM-3抗体、41BB抗体、およびGITR抗体が挙げられるがそれに限定されない。
CLTA-4およびPD-1経路は、免疫応答の重要なネガティブレギュレーターである。活性化T細胞はCTLA-4を上方制御し、CTLA-4は抗原提示細胞に結合してT細胞刺激、IL-2遺伝子発現、およびT細胞増殖を阻害する。PD-1は活性T細胞に結合してT細胞活性化を抑制する。PD-1アンタゴニストは抗腫瘍効果を示した。本出願の化合物との組み合わせで使用可能なCTLA-4およびPD-1経路アンタゴニストとしてはイピリムマブ、トレメリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、CT-011、AMP-224、およびMDX-1106が挙げられる。
本明細書において使用されるPD-1阻害剤およびPD-L1阻害剤とは、がんの処置において有用なチェックポイント阻害剤または免疫チェックポイント阻害剤の群を意味する。PD1およびPD-L1はいずれも細胞の表面に存在するタンパク質である。PD-1阻害剤およびPD-L1阻害剤は、プログラム死リガンド(PD-L1)とその受容体であるプログラム細胞死タンパク質1(PD-1)との会合を阻害するように作用する。例示的なPD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤としてはニボルマブ(Opdivo)、ペンブロリズマブ(MK-3475またはランブロリズマブ、Keytruda)、アテゾリズマブ(Tecentriq)、アベルマブ(Bavencio)、デュルバルマブ(Imfinzi)、ピディリズマブ、AMP-224、AMP-514、PDR001、セミプリマブ(cemiplimab)、BMS-936559、およびCK-301が挙げられるがそれに限定されない。
抗PD-L1抗体およびその作製方法は当技術分野において公知である。PD-L1に対するこれらの抗体はポリクローナルもしくはモノクローナル抗体、および/または組換え抗体、および/またはヒト化抗体でありうる。例示的なPD-L1抗体は米国特許第8,217,149号、第8,383,796号、第8,552,154号、第9,212,224号、および第8,779,108号、ならびに米国特許出願公開第20110280877号、第20140341902号、および第20130045201号に開示されている。さらなる例示的なPD-L1(CD274またはB7-H1とも呼ぶ)に対する抗体および使用方法は米国特許第7,943,743号、第8,168,179号、および第7,595,048号; WO2014055897号、WO2016007235号; ならびに米国特許出願公開第20130034559号および第20150274835号に開示されている。一態様では、抗PD-L1抗体はBMS-936559(MDX-1105)、MPDL3280A(RG7446)、MEDI4736、TECENTRIQ(商標)(アテゾリズマブ)、YW243.55.S70、MPDL3280A、BMS-936559、MEDI4736、もしくはMSB0010718C、またはWO2013019906号に記載のVHおよびVLを含む抗体(例えば当該明細書のSEQ ID NO: 21および24)である。抗PD-L1抗体およびその作製方法の例はWO 2010077634号、WO 2007005874号、WO 2011066389号、WO 2013019906号、WO 2010077634号、米国特許第8,217,149号および第8,383,796号、ならびに米国特許出願公開第2013034559号にも記載されている。
PD-1アンタゴニストまたはPD-1阻害剤とは、免疫細胞(T細胞、B細胞、またはNKT細胞)上で発現されるPD-1に対する、がん細胞上で発現されるPD-L1の結合を遮断し、好ましくは、免疫細胞発現PD-1に対する、がん細胞上で発現されるPD-L2の結合をも遮断する、任意の化合物または生体分子を意味する。PD-1およびそのリガンドの代替名または同義語としては、PD-1に関してPDCD1、PD1、CD279、およびSLEB2; PD-L1に関してPDCD1L1、PDL1、B7H1、B7-4、CD274、およびB7-H; ならびにPD-L2に関してPDCD1L2、PDL2、B7-DC、Btdc、およびCD273が挙げられる。ヒトPD-1アミノ酸配列はNCBI Locus No.: NP_005009に見ることができる。ヒトPD-L1およびPD-L2アミノ酸配列はそれぞれNCBI Locus No.: NP_054862およびNP_079515に見ることができる。
PD-1アンタゴニストは、PD-1またはPD-L1に特異的に結合し、好ましくはヒトPD-1またはヒトPD-L1に特異的に結合する、モノクローナル抗体(mAb)またはその抗原結合性フラグメントを含む。mAbはヒト抗体、ヒト化抗体、またはキメラ抗体であることができ、ヒト定常領域を含みうる。いくつかの態様では、ヒト定常領域はIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4定常領域からなる群より選択され、好ましい態様では、ヒト定常領域はIgG1またはIgG4定常領域である。いくつかの態様では、抗原結合性フラグメントはFab、Fab'-SH、F(ab')2、scFv、およびFvフラグメントからなる群より選択される。
ヒトPD-1に結合するmAbの例は米国特許第7,488,802号、第7,521,051号、第8,008,449号、第8,354,509号、および第8,168,757号、WO 2004004771号、WO 2004072286号、WO 2004056875号、ならびに米国特許出願公開第20110271358号に記載されている。一態様では、PD-1アンタゴニストとして有用な抗ヒトPD-1 mAbとしてMK-3475、ニボルマブ、WO 2008156712号に記載のヒト化抗体h409All、h409A16、およびh409A17、ならびにAMP-514が挙げられる。
本出願のいずれかの局面および態様において有用な他のPD-1アンタゴニストとしては、PD-1に特異的に結合し、好ましくはヒトPD-1に特異的に結合するイムノアドヘシン、例えば、免疫グロブリン分子のFc領域などの定常領域に融合したPD-L1またはPD-L2の細胞外部分またはPD-1結合性部分を含む融合タンパク質が挙げられる。PD-1に特異的に結合する免疫接着分子の例はWO 2010027827号およびWO 2011066342号に記載されている。一態様では、PD-1アンタゴニストとして、PD-L2-FC融合タンパク質であり、ヒトPD-1に結合する、AMP-224(B7-DCIgとしても知られる)が挙げられる。
一態様では、抗PD-1抗体は、米国特許第8,168,757号に開示されているKEYTRUDA/ペンブロリズマブ、または米国特許第8,008,449号に開示されているOpdivo/ニボルマブ(BMS-936558、MDX-1106、およびONO-4538としても知られる)である。
一態様では、CTLA-4アンタゴニストは、米国特許第6,984,720号および第7,605,238号に記載のYervoy(イピリムマブ)である。
本出願の化合物と併用または同時投与される他の治療剤(抗悪性腫瘍剤)のさらなる例としては、ICOSに対する抗体が挙げられる。ICOSまたはICOS結合性タンパク質に対するアゴニスト抗体は、WO 2012013004号、WO 2014033327号、WO 2016120789号、米国特許出願公開第20160215059号および第20160304610号に開示されており、例えば、WO 2016120789号に開示されているSEQ ID NO: 1~6もしくはその直接等価物、WO 2016120789号に開示されているSEQ ID NO: 7と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むVHドメイン、および/またはWO 2016120789号に開示されているSEQ ID NO: 8と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むVLドメインである。
本出願の化合物と併用または同時投与される他の治療剤(抗悪性腫瘍剤)のさらなる例としては、OXO40に対する抗体が挙げられる。これらの抗体はWO 2012027328号、WO 2013028231号に記載されている(例えば、当該明細書におけるSEQ ID NO: 10と少なくとも90%同一の配列を有するVLおよび/またはSEQ ID NO: 4と少なくとも90%同一の配列を有するVHを含む抗体)。
本出願の化合物と併用または同時投与される他の治療剤のさらなる例としては、免疫刺激剤が挙げられる。本明細書において使用される免疫刺激剤とは、免疫系を刺激可能な任意の剤を意味する。本明細書において使用される免疫刺激剤としては、Toll様受容体アゴニストなどのワクチンアジュバント、PD-1およびCTL4に対するmAbなどのT細胞チェックポイント遮断剤、ならびにOX-40およびICOSに対するアゴニストmAbなどのT細胞チェックポイントアゴニストが挙げられるがそれに限定されない。本明細書において使用される「免疫刺激剤」とは、免疫系を刺激可能な任意の剤を意味する。本明細書において使用される免疫刺激剤としてはワクチンアジュバントが挙げられるがそれに限定されない。
一態様では、TLRアゴニストとして、TLR1/2アゴニストであるPam3Cys; TLR2アゴニストであるCFA; TLR2アゴニストであるMALP2; TLR2アゴニストであるPam2Cys; TLR-2アゴニストであるFSL-I; TLR-2アゴニストであるHib-OMPC; TLR3アゴニストであるポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C); TLR3アゴニストであるポリアデノシン-ポリウリジル酸(ポリAU); TLR3アゴニストである、ポリ-L-リジンおよびカルボキシメチルセルロースで安定化されたポリイノシン酸-ポリシチジル酸(Hiltonol); TLR5アゴニストである細菌フラゲリン; TLR7アゴニストであるイミキモド; TLR7/8アゴニストであるレシキモド; TLR7/8アゴニストであるロキソリビン; ならびにTLR9アゴニストである非メチル化CpGジヌクレオチド(CpG-ODN)が挙げられるがそれに限定されない。さらなるTLRアゴニストとしてはアミノアルキルグルコサミニドホスフェート(AGP)が挙げられるがそれに限定されない。天然TLR4アゴニストの一例は細菌LPSである。半合成TLR4アゴニストの一例はモノホスホリルリピドA(MPL)である。さらなるAGP誘導体は米国特許第7,129,219号、第6,525,028号、および第6,911,434号において説明されている。
一態様では、本出願の化合物との組み合わせで使用される免疫刺激剤はTLR4アゴニストである。一態様では、TLR4アゴニストはCRX-601、CRX-527、またはCRX 547である。他の態様としてはCRX 602またはCRX 526などのAGPが挙げられる。
さらに、本出願の化合物と、不活化腫瘍細胞上に存在するがん抗原に免疫系を応答させるようにアジュバント性により作用しうる他の治療剤とを組み合わせることができる。これらのアジュバントとしては、脂質、リポソーム、自然免疫を誘導する不活化細菌(例えば不活化または弱毒化リステリア菌)、(NOD)様受容体(NLR)、レチノイン酸誘導性遺伝子ベースの(RIG)-I様受容体(RLR)、および/またはC型レクチン受容体(CLR)による自然免疫活性化を媒介する組成物が挙げられるがそれに限定されない。PAMPの例としてはリポタンパク質、リポポリペプチド、ペプチドグリカン、ザイモサン、リポ多糖、ナイセリアポリン、フラゲリン、プロフィリン、ガラクトセラミド、ムラミルジペプチドが挙げられる。ペプチドグリカン、リポタンパク質、およびリポテイコ酸はグラム陽性の細胞壁成分である。リポ多糖は大部分の細菌により発現され、一例はMPLである。フラゲリンとは、病原菌および共生細菌により分泌される鞭毛菌の構造成分を意味し、rt-ガラクトシルセラミド(rt.-GalCer)は、ナチュラルキラーT(NKT)細胞のアクチベーターである。ムラミルジペプチドは、すべての細菌に共通の生理活性ペプチドグリカンモチーフである。
本出願の化合物と併用または同時投与される他の治療剤のさらなる例としては、IDO阻害剤(例えば米国特許第8,034,953号に開示されているエパカドスタット)、CD73阻害剤、ならびにA2aおよびA2bアデノシンアンタゴニストが挙げられる。
一態様では、本化合物を、1つまたは複数の別の薬剤、例えば化学療法剤、免疫療法剤、または補助的な治療剤との組み合わせで投与することができる。
本出願の化合物を、細菌感染症およびウイルス感染症の予防または処置において有用な少なくとも1つの他の治療剤との組み合わせで使用することができる。これらの剤の例としては、ポリメラーゼ阻害剤、例えばWO 2004037818号およびWO 2006045613号に開示されている剤; JTK-003、JTK-019、NM-283、HCV-796、R-803、R1728、R1626、およびWO 2006018725号、WO 2004074270号、WO 2003095441号、米国特許出願公開第20050176701号、WO 2006020082号、WO 2005080388号、WO 2004064925号、WO 2004065367号、WO 2003007945号、WO 2002004425号、WO 2005014543号、WO 2003000254号、EP 1065213号、WO 2001047883号、WO 2002057287号、WO 2002057245号に開示されている剤; 複製阻害剤、例えばアシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、シドホビル、ラミブジン、および同様の剤; プロテアーゼ阻害剤、例えばHIVプロテアーゼ阻害剤サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ブレカナビル、アタザナビル、チプラナビル、パリナビル、ラシナビル、およびHCVプロテアーゼ阻害剤BILN2061、VX-950、SCH503034、ならびに同様の剤; ヌクレオシドおよびヌクレオチド逆転写酵素阻害剤、例えばジドブジン、ジダノシン、ラミブジン、ザルシタビン、アバカビル、スタブジン、アデホビル、アデホビルジピボキシル、ホジブジンチドキシル(fozivudine, todoxil)、エムトリシタビン、アロブジン、アムドキソビル、エルブシタビン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩/ヘミフマル酸塩、および同様の剤; 非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(Immunocal、オルチプラズなどの抗酸化活性を有する剤を含む)、例えばネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、ロビリド、Immunocal、オルチプラズ、カプラビリン、TMC-278、TMC-125、エトラビリン、リルピビリン、および同様の剤; 侵入阻害剤、例えばエンフビルチド(T-20)、T-1249、PRO-542、PRO-140、TNX-355、BMS-806、5-ヘリックス、および同様の剤; インテグラーゼ阻害剤、例えばドルテグラビル、エルビテグラビル、ラルテグラビルL-870,180、および同様の剤; 発芽阻害剤、例えばPA-344およびPA-457ならびに同様の剤; ケモカイン受容体阻害剤、例えばビクリビロク(Sch-C)、Sch-D、TAK779、マラビロク(UK-427,857)、TAK449、ならびにWO 2002074769号、WO 20040054974号、WO 2004055012号、WO 2004055010号、WO 2004055016号、WO 2004055011号、およびWO 2004054581号に開示されている剤、ならびに同様の剤; 薬物動態増強剤、例えばコビシスタット; ノイラミニダーゼ阻害剤、例えばCS-8958、ザナミビル、オセルタミビル、ペラミビル、および同様の剤; イオンチャネル遮断剤、例えばアマンタジンまたはリマンタジンおよび同様の剤; 干渉RNAおよびアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばISIS-14803および同様の剤; ならびに作用機序未確定の抗ウイルス剤、例えばWO 2005105761号、WO 2003085375号、WO 2006122011に開示されている剤、リバビリン、および同様の剤が挙げられるがそれに限定されない。
本出願の化合物を、化学療法剤、例えばブレオマイシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、シクロホスファミド、プレドニゾン、アリトレチノイン、およびドキソルビシン、ダウノルビシンなどのリポソームアントラサイクリン、免疫療法剤、例えばリツキシマブ、トシリズマブ、シルツキシマブ、ならびに他の剤、例えばパクリタキセルおよびラパマイシンを含むがそれに限定されない、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス感染症(KSHVおよびKSHV関連)の処置において有用でありうる少なくとも1つの他の治療剤との組み合わせで使用することができる。
本出願の化合物を、第一選択経口剤イソニアジド、リファンピシン、ピラチナミド、エタンブトール、ストレプトマイシン、リファブチン; カナマイシン、アミカシン、カプレオマイシン、ストレプトマイシンを含む注射剤; レボフロキサシン、モキシフロキサシン、オフロキサシンを含むフルオロキノロン; 経口静菌剤であるp-アミノサリチル酸、サイクロセリン、テリジドン、チオナミド、プロチオナミド; SQ-109、PNU-100480、リファペンチン、リネゾリド、PA-824、AZD5847、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、Sirturo(ベダキリン)、デラマニド(OPC-67683)、ならびに、クロファジミン、リネゾリド、アモキシシリン/クラブラン酸、チオアセタゾン、イミペネム/シラスタチン、高用量イソニアジド、クラリスロマイシン、およびシプロフロキサシンを含む薬物耐性TBの処置における作用機序未確定の剤を含むがそれに限定されない、TB感染症(結核菌(Mycobacterium tuberculosis))および野兎病(野兎病菌(Franciseiia tularensis))の処置において有用でありうる少なくとも1つの他の治療剤との組み合わせで使用することができる。
本出願の化合物を少なくとも1つの抗ミコバクテリア剤(例えばイソニアジド(INH)、エタンブトール(Myambutol(登録商標))、リファンピン(Rifadin(登録商標))、およびピラジナミド(PZA))、殺菌性抗生物質(例えばリファブチン(Mycobutin(登録商標))もしくはリファペンチン(Priftin(登録商標)))、アミノグリコシド(Capreomycin(登録商標))、フルオロキノロン(レボフロキサシン、モキシフロキサシン、オフロキサシン)、チオアミド(エチオナミド)、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、p-アミノサリチル酸(Paser(登録商標))、シクロセリン(Seromycin(登録商標))、カナマイシン(Kantrex(登録商標))、ストレプトマイシン、バイオマイシン、カプレオマイシン(Capastat(登録商標))、ベダキリンフマル酸塩(Sirturo(登録商標))、オキサゾリジノン(Sutezolid(登録商標))、PNU-100480、またはデラマニド(OPC-67683)との組み合わせで使用することができる。
本出願の化合物を、アジスロマイシン、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、レボフロキサシン、およびオフロキサシンを含むがそれに限定されない、クラミジアの処置において有用でありうる少なくとも1つの他の治療剤との組み合わせで使用することができる。
本出願の化合物を、クロロキン、アトバコン-プログアニル、アルテメテル-ルメファントリン、メフロキン、キニーネ、キニジン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテスナート、およびプリマキンを含むがそれに限定されない、プラスモディウム感染症の処置において有用でありうる少なくとも1つの他の治療剤との組み合わせで使用することができる。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の処置において、本出願の化合物をグルタミン酸遮断剤(リルゾール(Rilutek(登録商標)))、キニジン(Nuedexta(登録商標))、抗コリン剤(アミトリプチリン(登録商標)、Artane(登録商標)、スコポラミンパッチ(Transderm Scop(登録商標)))、交感神経刺激剤(プソイドエフェドリン)、粘液溶解剤(グアイフェネシン)、または鎮痛剤(トラマドール(Ultram(登録商標)); ケトロラク(Toradol(登録商標)); モルヒネ; もしくはフェンタニルパッチ(Duragesic(登録商標)))との組み合わせで使用することができる。
多発性硬化症の処置において、本出願の化合物を副腎皮質ステロイド(プレドニゾン、メチルプレドニゾロン)、インターフェロンβ 1-A(Avonex(登録商標)、Extavia(登録商標)、Rebif(登録商標)、Betaseron(登録商標))、ペグインターフェロンβ-IA(Plegridy(登録商標))、グラチラマー酢酸塩(Copaxone(登録商標)); グラチラマー酢酸塩(Glatopa(登録商標)-Copaxoneのジェネリック同等物); フマル酸ジメチル(Tecfidera(登録商標)); フィンゴリモド(Gilenya(登録商標)); テリフルノミド(Aubagio(登録商標)); ダルファムプリジン(Ampyra(登録商標)); ダクリズマブ(Zinbryta); アレムツズマブ(Lemtrada(登録商標)); ナタリズマブ(Tysabri(登録商標)); またはミトキサントロン塩酸塩(Novantrone(登録商標))との組み合わせで使用することができる。
本出願の化合物を、ウイルス感染症の予防または処置において有用な1つまたは複数のワクチンまたは免疫原性抗原との組み合わせで使用することができる。これらのワクチンまたは免疫原性抗原としては、免疫原性物質として通常使用される弱毒ウイルス、弱毒ウイルス粒子、および弱毒ウイルスタンパク質などの病原由来のタンパク質または粒子が挙げられるがそれに限定されない。ウイルスおよびウイルス抗原の例としてはポリオウイルス、コロナウイルス科およびコロナウイルス、ライノウイルス(すべての亜型)、アデノウイルス(すべての亜型)、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、ヒトパピローマウイルス(すべての亜型を含む)、狂犬病ウイルス、ヒトT細胞リンパ球向性ウイルス(すべての亜型)、風疹ウイルス、ムンプスウイルス、コクサッキーウイルスA(すべての亜型)、コクサッキーウイルスB(すべての亜型)、ヒトエンテロウイルス、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、ヒトヘルペスウイルス(すべての亜型)、単純ヘルペスウイルス、水痘帯状疱疹ウイルスを含むヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)(すべての亜型)、エプスタイン・バーウイルス、レオウイルス(すべての亜型)、マールブルグウイルスおよびエボラウイルス(すべての株)を含むフィロウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、ラッサウイルス、フニンウイルス、およびマチュポウイルスを含むアレナウイルス、ウエストナイルウイルス、デングウイルス(すべての血清型)、ジカウイルス、コロラドダニ熱ウイルス、シンドビスウイルス、トガウイルス科、フラビウイルス科、ブニヤウイルス科、レオウイルス科、ラブドウイルス科を含むアルボウイルス、オルトミクソウイルス科、オルソポックスウイルス(痘瘡ウイルス、サル痘ウイルス、ワクシニアウイルス、牛痘ウイルス)、ヤタポックスウイルス(タナ痘ウイルス、ヤバサル腫瘍ウイルス)、パラポックスウイルス、モルシポックスウイルスを含むポックスウイルス、黄熱、ハンタン、ソウル、ドブラバ、シンノンブレ、プーマラ、およびドブラバ様サーレマーを含むハンタウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルスおよびインフルエンザウイルス(すべての型)、H1N1インフルエンザおよびブタインフルエンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(すべての亜群)、ヒトロタウイルスA~E、ウシロタウイルス、アカゲザルロタウイルスを含むロタウイルス、サルウイルス40、JCウイルス、BKウイルスを含むポリオーマウイルス、コルチウイルス、アイアッハ(eyach)ウイルス、カリシウイルス、ならびに、ディペンドウイルス、パルボウイルス、およびエリスロウイルスを含むパルボウイルス科が挙げられるがそれに限定されない。
本出願の化合物を、ウイルス感染症の予防または処置において有用でありうる少なくとも1つの他の治療剤、例えば、免疫治療薬(例えばインターフェロンまたは他のサイトカイン/ケモカイン、サイトカイン/ケモカイン受容体モジュレーター、サイトカインアゴニストまたはアンタゴニスト、および同様の剤); ならびに治療用ワクチン、抗線維化剤、抗炎症剤、例えば副腎皮質ステロイドまたはNSAID(非ステロイド性抗炎症剤)、および同様の剤との組み合わせで使用することができる。
本出願の化合物を、経口または局所副腎皮質ステロイド、抗TNF剤、5-アミノサリチル酸およびメサラミン製剤、ヒドロキシクロロキン、チオプリン、メトトレキサート、シクロホスファミド、シクロスポリン、カルシニューリン阻害剤、ミコフェノール酸、mTOR阻害剤、JAK阻害剤、Syk阻害剤、抗IL6生物剤、抗IL1剤、抗IL17生物剤、抗CD22剤、抗インテグリン剤、抗IFNa剤、抗CD20またはCD4生物剤を含む抗炎症性生物剤、ならびに、T細胞もしくはB細胞受容体またはインターロイキンに対する他のサイトカイン阻害剤または生物剤を含む、他の抗炎症剤との組み合わせで使用することができる。
例えば、全身性エリテマトーデスおよび関連ループス障害の処置において、本出願の化合物を、副腎皮質ステロイド(例えばプレドニゾロン(Delatsone(登録商標)、Orapred、Millipred、Omnipred、Econopred、Flo-Pred))、免疫抑制剤(例えばメトトレキサート(Rhuematrex(登録商標)、Trexall(登録商標))、デキサメタゾン(Decadron(登録商標)、Solurex(登録商標))、ミコフェノール酸モフェチル(Cellcept(登録商標))、タクロリムス(登録商標)、シロリムス(登録商標))、B細胞治療薬(ベリムマブ(Benlysta(登録商標))、B細胞阻害剤(アタシセプト(登録商標)、エプラツズマブ(登録商標)(抗CD22剤)、SBI-087(抗CD20剤)、抗BAFF抗体(LY2127399、A623)、Velcade(登録商標))、アザチオプリン(Azasan(登録商標)、Imuran(登録商標))、トリアムシノロン(Clinacort(登録商標)、Kenalog-10(登録商標))、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))、サリドマイド(Immunoprin(登録商標)、Contergan(登録商標))、免疫グロブリン治療薬(HyQiva(登録商標)、Flebogamma(登録商標)、Gamunex(登録商標)、Privigen(登録商標)、Gammagard(登録商標))、抗インターフェロンα治療薬(ロンタリズマブ(Rontalizumab)(登録商標)、シファリムマブ(Sifalimumab)(登録商標)、AGS-009(登録商標)、IFN Kinoid)、TLR7およびTLR9遮断剤(IMO-3100)、抗サイトカイン治療薬(抗IL6剤(CNTO-136)、抗インターフェロンγ剤(AMG811)、免疫調節治療薬(Lupuzor(商標)、アバタセプト、Orencia(登録商標)、AMG557、ラキニモド、パキニモド(Paquinimod)、レフルノミド、抗ICOS剤(Medi-570)、抗CD40リガンド抗体(CDP7657))、ならびに/または血小板凝集阻害剤(アスピリン)を含む、少なくとも1つの他の治療剤との組み合わせで使用することができる。
血管炎、および小型血管または中型血管の炎症を伴う疾患の処置において、本出願の化合物をアルキル化剤(シクロホスファミド、Cytoxan(登録商標))、抗リウマチ抗CD20抗体(Rituxan(登録商標)、リツキシマブ(登録商標))、および抗TNF阻害剤(エタネルセプト(登録商標))との組み合わせで使用することができる。
乾癬の処置において、本出願の化合物をイキセキズマブ、チルドラキズマブ(MK-3222)、またはセクキヌマブ(AIN457)との組み合わせで使用することができる。
一態様では、少なくとも1つの他の治療剤は吸入ステロイド薬、長時間作用型βアゴニスト、吸入ステロイド薬と長時間作用型βアゴニストとの合剤、短時間作用型βアゴニスト、ロイコトリエン修飾因子、抗IgE剤、メチルキサンチン気管支拡張剤、マスト細胞阻害剤、および長時間作用型ムスカリンアンタゴニストより選択される。例えば、喘息の処置において、本出願の化合物を吸入ステロイド薬((ICS)、例えばプロピオン酸フルチカゾン(Flovent(登録商標))、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(QVAR(登録商標))、ブデソニド(Pulmicort)、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、フルニソリド(Aerobid(登録商標))、フロ酸モメタゾン(Asmanex(登録商標) Twisthaler(登録商標))、またはシクレソニド(Alvesco(登録商標)))、長時間作用型βアゴニスト((LABA)、例えばフマル酸ホルモテロール(Foradil(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(Serevent(登録商標)))、ICSとLABAとの合剤(例えばフロ酸フルチカゾン/ビランテロール(Breo Ellipta(登録商標))、ホルモテロール/ブデソニド吸入剤(Symbicort(登録商標))、ジプロピオン酸ベクロメタゾン/ホルモテロール(Inuvair(登録商標))、およびプロピオン酸フルチカゾン/サルメテロール(Advair(登録商標)))、短時間作用型βアゴニスト((SABA)、例えば硫酸アルブテロール(ProAir(登録商標)、Proventil HFA(登録商標)、Ventolin HFA(登録商標)、AccuNeb(登録商標)吸入液)、酒石酸レブアルブテロール(Xopenex(登録商標) HFA)、臭化イプラトロピウム/アルブテロール(Combivent(登録商標) Respimat(登録商標))、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標) HFA))、ロイコトリエン修飾因子(例えばモンテルカストナトリウム(Singulair(登録商標))、ザフィルルカスト(Accolate(登録商標))、またはジロートン(Zyflo(登録商標)))、抗IgE剤(例えばオマリズマブ(Xolair(登録商標)))、メチルキサンチン気管支拡張剤(例えばテオフィリン(Accurbron(登録商標)、Aerolate(登録商標)、Aquaphyllin(登録商標)、Asbron(登録商標)、Bronkodyl(登録商標)、Duraphyl(登録商標)、Elixicon(登録商標)、Elixomin(登録商標)、Elixophyllin(登録商標)、Labid(登録商標)、Lanophyllin(登録商標)、Quibron-T(登録商標)、Slo-Bid(登録商標)、Slo-Phyllin(登録商標)、Somophyllin(登録商標)、Sustaire(登録商標)、Synophylate(登録商標)、T-Phyll(登録商標)、Theo-24(登録商標)、Theo-Dur(登録商標)、Theobid(登録商標)、Theochron(登録商標)、Theoclear(登録商標)、Theolair(登録商標)、Theolixir(登録商標)、Theophyl(登録商標)、Theovent(登録商標)、Uni-dur(登録商標)、Uniphyl(登録商標)))、マスト細胞阻害剤(例えばクロモリンナトリウム(Nasalcrom(登録商標))およびネドクロミルナトリウム(Tilade(登録商標)))、長時間作用型ムスカリンアンタゴニスト((LAMA)、例えばフロ酸モメタゾン/フマル酸ホルモテロール二水和物(Dulera(登録商標)))との組み合わせで使用することができる。
喘息の処置での併用療法における使用に好適でありうる他の剤としては、タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤(マシチニブ(masitinib))、CRTH2/D-プロスタノイド受容体アンタゴニスト(AMG 853)、インダカテロール(Arcapta(登録商標) Neohaler(登録商標))、エピネフリン吸入エアロゾル剤(E004)、フロ酸フルチカゾン/プロピオン酸フルチカゾン、ビランテロール吸入剤/フロ酸フルチカゾン散剤(Relovair(商標))、プロピオン酸フルチカゾン/フマル酸ホルモテロール無水物(Flutiform(登録商標))、レスリズマブ、サルブタモール乾燥粉末吸入剤、臭化チオトロピウム(Spiriva(登録商標) HandiHaler(登録商標))、ホルモテロール/ブデソニド(Symbicort(登録商標) SMART(登録商標))、フロ酸フルチカゾン(Veramyst(登録商標))、VecturaのVR506、レブリキズマブ(RG3637)、ホスホジエステラーゼ(PDE)-3阻害剤と(PDE)-4阻害剤との合剤(RPL554)が挙げられる。
一態様では、少なくとも1つの他の治療剤は長時間作用型βアゴニスト、長時間作用型吸入抗コリン剤またはムスカリンアンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ阻害剤、吸入ステロイド薬と長時間作用型βアゴニストとの合剤、短時間作用型βアゴニスト、および吸入ステロイド薬より選択される。例えば、COPDの処置において、本出願の化合物をLABA(例えばキシナホ酸サルメテロール(Serevent)、ウメクリジニウム/ビランテロール(Anoro Ellipta(登録商標))、ウメクリジニウム(Incruse Ellipta(登録商標))、酒石酸アルホルモテロール(Brovana(登録商標))、フマル酸ホルモテロール吸入散剤(Foradil(登録商標))、マレイン酸インダカテロール(Arcapta(登録商標) Neohaler(登録商標))、またはプロピオン酸フルチカゾン/フマル酸ホルモテロール無水物(Flutiform(登録商標)))、長時間作用型吸入抗コリン剤(またはムスカリンアンタゴニスト、例えば臭化チオトロピウム(Spiriva(登録商標))および臭化アクリジニウム(Tudorza(登録商標) Pressair(登録商標)))、ホスホジエステラーゼ(PDE-r)阻害剤(例えばロフルミラスト、Daliresp(登録商標))、ICS/LABA合剤(例えばフロ酸フルチカゾン/ビランテロール(Breo Ellipta(登録商標))、プロピオン酸フルチカゾン/サルメテロール(Advair(登録商標))、ブデソニド/ホルモテロール(Symbicort(登録商標))、モメタゾン/ホルモテロール(Dulera(登録商標))、臭化イプラトロピウム/硫酸アルブテロール(Duoneb(登録商標)、Atrovent(登録商標))、アルブテロール/イプラトロピウム(Combivent Respimat(登録商標)))、SABA(例えば臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))および硫酸アルブテロール(ProAir(登録商標)、Proventil(登録商標)))、ならびにICS(例えばブデソニド(Pulmicort(登録商標))、プロピオン酸フルチカゾン(Flovent(登録商標))、およびジプロピオン酸ベクロメタゾン(QVAR(登録商標)))との組み合わせで使用することができる。
COPDの処置での併用療法における使用に好適でありうる他の剤としては、SCH527123(CXCR2アンタゴニスト)、臭化グリコピロニウム((NVA237) Seebri(登録商標) Breezhaler(登録商標))、臭化グリコピロニウム/マレイン酸インダカテロール((QVA149) Ultibro(登録商標) Breezhaler(登録商標))、グリコピロレート/フマル酸ホルモテロール(PT003)、マレイン酸インダカテロール(QVA149)、オロダテロール(Striverdi(登録商標) Respimat(登録商標))、チオトロピウム(Spiriva(登録商標))/オロダテロール(Striverdi(登録商標) Respimat(登録商標))、およびアクリジニウム/ホルモテロール吸入剤が挙げられる。
一態様では、少なくとも1つの他の治療剤は経口ステロイド薬、抗胸腺細胞グロブリン、サリドマイド、クロラムブシル、カルシウムチャネル遮断剤、局所皮膚軟化薬、ACE阻害剤、セロトニン再取り込み阻害剤、エンドセリン-1受容体阻害剤、抗線維化剤、プロトンポンプ阻害剤またはイマチニブ、ARG201、およびトシリズマブより選択される。
例えば、全身性強皮症の処置において、本出願の化合物を経口ステロイド薬(例えばプレドニゾロン(Delatsone(登録商標)、Orapred、Millipred、Omnipred、Econopred、Flo-Pred))、免疫抑制剤(例えばメトトレキサート(Rhuematrex(登録商標)、Trexall(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、抗胸腺細胞グロブリン(Atgam(登録商標))、ミコフェノール酸モフェチル(CellCept(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、FK506(タクロリムス)、サリドマイド(Thalomid(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標)、Azasan(登録商標)))、カルシウムチャネル遮断剤(例えばニフェジピン(Procardia(登録商標)、Adalat(登録商標))またはニカルジピン(Cardene(登録商標)))、局所皮膚軟化薬(ニトログリセリン軟膏)、ACE阻害剤(例えばリシノプリル(Zestril(登録商標)、Prinivil(登録商標))、ジルチアゼム(Cardizem(登録商標)、Cardizem SR(登録商標)、Cardizem CD(登録商標)、Cardia(登録商標)、Dilacor(登録商標)、Tiazac(登録商標)))、セロトニン再取り込み阻害剤(例えばフルオキセチン(Prozac(登録商標)))、エンドセリン-1受容体阻害剤(例えばボセンタン(Tracleer(登録商標))またはエポプロステノール(Flolan(登録商標)、Veletri(登録商標)、Prostacyclin(登録商標)))、抗線維化剤(例えばコルヒチン(Colcrys(登録商標))、p-アミノ安息香酸(PABA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、およびD-ペニシラミン(Cuprimine(登録商標)、Depen(登録商標))、インターフェロンαおよびインターフェロンγ(INF-g))、プロトンポンプ阻害剤(例えばオメプラゾール(Prilosec(登録商標))、メトクロプラミド(Reglan(登録商標))、ランソプラゾール(Prevacid(登録商標))、エスオメプラゾール(Nexium(登録商標))、パントプラゾール(Protonix(登録商標))、ラベプラゾール(Aciphex(登録商標)))またはイマチニブ(Gleevec(登録商標))、ARG201(arGentis Pharmaceutical)、ベリムマブ(Benlysta(登録商標))、トシリズマブ(Actema(登録商標))との組み合わせで使用することができる。
シェーグレン症候群の処置において、本出願の化合物を抗リウマチ剤(ヒドロキシクロロキンおよびPlaquenil(登録商標)、Ridaura(登録商標)、Kineret(登録商標))、コリン作動性アゴニスト(Salagen(登録商標)、Evoxac(登録商標))、JAK阻害剤(Xelijanz(登録商標))、ならびに抗TNF処置薬(Remicade(登録商標)、Humira(登録商標)、Enbrel(登録商標)、Cimzia(登録商標)、Simponi(登録商標))との組み合わせで使用することができる。
本発明の一態様では、少なくとも1つの他の治療剤は毛様体神経栄養成長因子または遺伝子導入剤である。例えば、網膜色素変性症の処置において、本出願の化合物を毛様体神経栄養成長因子(NT-501-CNTF)または遺伝子導入剤UshStat(登録商標)との組み合わせで使用することができる。
本発明の一態様では、少なくとも1つの他の治療剤は三価(IIV3)不活化インフルエンザワクチン、四価(IIV4)不活化インフルエンザワクチン、三価組換えインフルエンザワクチン、四価弱毒生インフルエンザワクチン、抗ウイルス剤、または不活化インフルエンザワクチンより選択される。例えば、インフルエンザの処置において、本出願の化合物を三価(IIV3)不活化インフルエンザワクチン(例えばAfluria(登録商標)、Fluarix(登録商標)、Flucelvax(登録商標)、FluLaval(登録商標)、Fluvirin(登録商標)、Fluzone(登録商標))、四価(IIV4)不活化インフルエンザワクチン(例えばFluarix(登録商標) Quadrivalent、Flulaval(登録商標) Quadrivalent、Fluzone(登録商標) Quadrivalent)、三価組換えインフルエンザワクチン(例えばFluBlok(登録商標))、四価弱毒生インフルエンザワクチン(例えばFluMist(登録商標) Quadrivalent)、抗ウイルス剤(例えばオセルタミビル(Tamiflu(登録商標))、ザナミビル(Relenza(登録商標))、リマンタジン(Flumadine(登録商標))、もしくはアマンタジン(Symmetrel(登録商標)))、またはFluad(登録商標)、Fludase、FluNhance(登録商標)、Preflucel、もしくはVaxiGrip(登録商標)との組み合わせで使用することができる。
ブドウ球菌感染症の処置において、本出願の化合物を抗生物質(例えばβ-ラクタムセファロスポリン(Duricef(登録商標)、Kefzol(登録商標)、Ancef(登録商標)、Biocef(登録商標)など)、ナフシリン(Unipen(登録商標))、スルホンアミド(スルファメトキサゾールおよびトリメトプリム(Bacrim(登録商標)、Septra(登録商標))、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、アセチルスルフイソキサゾール(Gantrisin(登録商標))など)、またはバンコマイシン(Vancocin(登録商標)))との組み合わせで使用することができる。
一態様では、少なくとも1つの他の治療剤は局所免疫調節剤もしくはカルシニューリン阻害剤、外用ステロイド薬、経口ステロイド薬、インターフェロンγ、抗ヒスタミン剤、または抗生物質より選択される。例えば、アトピー性皮膚炎の処置において、本出願の化合物を局所免疫調節剤またはカルシニューリン阻害剤(例えばピメクロリムス(Elidel(登録商標))またはタクロリムス軟膏(Protopic(登録商標)))、外用ステロイド薬(例えばヒドロコルチゾン(Synacort(登録商標)、Westcort(登録商標))、ベタメタゾン(Diprolene(登録商標))、フルランドレノリド(Cordan(登録商標))、フルチカゾン(Cutivate(登録商標))、トリアムシノロン(Kenalog(登録商標))、フルオシノニド(Lidex(登録商標))、およびクロベタゾール(Temovate(登録商標)))、経口ステロイド薬(例えばヒドロコルチゾン(Cortef(登録商標))、メチルプレドニゾロン(Medrol(登録商標))、またはプレドニゾロン(Pediapred(登録商標)、Prelone(登録商標)))、免疫抑制剤(例えばシクロスポリン(Neoral(登録商標))またはインターフェロンγ(Alferon N(登録商標)、Infergen(登録商標)、Intron A、Roferon-A(登録商標)))、抗ヒスタミン剤(そう痒向け、例えばAtarax(登録商標)、Vistaril(登録商標)、Benadryl(登録商標))、抗生物質(例えばペニシリン誘導体フルクロキサシリン(Floxapen(登録商標))またはジクロキサシリン(Dynapen(登録商標))、エリスロマイシン(Eryc(登録商標)、T-Stat(登録商標)、Erythra-Derm(登録商標)など))、非ステロイド性免疫抑制剤(例えばアザチオプリン(Imuran(登録商標)、Azasan(登録商標))、メトトレキサート(Rhuematrex(登録商標)、Trexall(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、またはミコフェノール酸モフェチル(CellCept(登録商標)))との組み合わせで使用することができる。
一態様では、本化合物を、1つまたは複数の別の薬剤、例えば化学療法剤、免疫療法剤、または補助的な治療剤、および本明細書に記載の1つまたは複数の他の第2の剤との組み合わせで投与することができる。
本明細書において使用される「併用療法」または「同時療法」は、治療剤の同時作用による有益な効果を与えるように意図された特定の処置レジメンの一部としての、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、および少なくとも1つの第2の剤の投与を含む。組み合わせの有益な効果としては、治療剤の組み合わせにより得られる薬物動態的または薬力学的同時作用が挙げられるがそれに限定されない。通常、組み合わせでのこれらの治療剤の投与は規定の期間(通常は選択される組み合わせに応じて数分間、数時間、数日間、または数週間)にわたって行われる。「併用療法」は、本出願の組み合わせを偶発的かつ恣意的に生じさせる別々の単剤療法レジメンの一部としての2つ以上のこれらの治療剤の投与を包含するように意図されていてもよいが、一般的にはそう意図されていない。
「併用療法」は、これらの治療剤をそれぞれ異なる時点で順次投与すること、およびこれらの治療剤または該治療剤のうち少なくとも2つを実質的に同時に投与することを包含するように意図されている。実質的に同時の投与は、例えば、対象に固定比の各治療剤を有する1個のカプセルを投与するか、または各治療剤につき1個ずつ、複数個のカプセルを投与することで達成可能である。各治療剤の順次投与または実質的に同時の投与は、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、および粘膜組織を通じた直接吸収を含むがそれに限定されない、任意の適切な経路により実行可能である。治療剤を同じ経路で投与してもよく、異なる投与で投与してもよい。例えば、選択される組み合わせの第1の治療剤を静脈内注射により投与してもよく、一方、組み合わせの他の治療剤を経口投与してもよい。あるいは、例えば、すべての治療剤を経口投与してもよく、すべての治療剤を静脈内注射により投与してもよい。治療剤が投与される順序は最重要というわけではない。
また、「併用療法」は、他の生物活性成分および非薬物治療(例えば手術または放射線処置)とのさらなる組み合わせでの本明細書に記載の治療剤の投与を包含する。併用療法が非薬物処置をさらに含む場合、治療剤と非薬物処置との組み合わせの同時作用による有益な効果が実現される限り、非薬物処置は任意の好適な時点で実行可能である。例えば、適切な場合では、治療剤の投与の間に非薬物処置を一時的に、おそらくは数日間、さらには数週間休止する際に、有益な効果がなお実現される。
本明細書において使用される「免疫応答」という用語は以下のうち任意の1つまたは複数に関する: 特異的免疫応答、非特異的免疫応答、特異的かつ非特異的な応答、自然応答、一次免疫応答、適応免疫、二次免疫応答、記憶免疫応答、免疫細胞活性化、免疫細胞増殖、免疫細胞分化、およびサイトカイン発現。一態様では、本出願の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルが、抗ウイルス化合物、1つまたは複数の所定の抗原に対する免疫応答を刺激するように意図されたワクチン、アジュバント、CTLA-4およびPD-1経路アンタゴニストならびに他の免疫調節剤、脂質、リポソーム、ペプチド、抗がん剤、ならびに化学療法剤などを含む、1つまたは複数のさらなる治療剤との組み合わせで投与される。
定義
本出願において使用される様々な用語の定義を以下に列挙する。これらの定義は、特定の事例に別途限定されない限り、本明細書および特許請求の範囲の全体を通じて使用されるように、個々にまたはより大きな群の一部として、用語に適用される。
本明細書において使用される「アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を特定の態様において含む飽和直鎖または分岐鎖炭化水素基を意味する。C1~C6アルキル基の例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基、およびn-ヘキシル基が挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「アルケニル」という用語は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する、2~6個の炭素原子を特定の態様において含む炭化水素部分から誘導される一価の基を意味する。二重結合は別の基への結合点であってもそうでなくてもよい。アルケニル基としては例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、1-メチル-2-ブテン-1-イル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニルなどが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「アルキニル」という用語は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有する、2~6個の炭素原子を特定の態様において含む炭化水素部分から誘導される一価の基を意味する。三重結合は別の基への結合点であってもそうでなくてもよい。アルキニル基としては例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニルなどが挙げられるがそれに限定されない。
「アルコキシ」という用語は-O-アルキル基を意味する。
本明細書において使用される「ハル」、「ハロ」、および「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素より選択される原子を意味する。
本明細書において使用される「シクロアルキル」という用語は、単環式または多環式の飽和または部分飽和炭素環化合物から誘導される一価の基を意味する。C3~C8シクロアルキルの例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、およびシクロオクチルが挙げられるがそれに限定されず、C3~C12-シクロアルキルの例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、およびビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「シクロアルケニル」という用語は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含む、単環式または多環式の飽和または部分飽和炭素環化合物から誘導される一価の基を意味する。C4~C8シクロアルケニルの例としてはシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、およびシクロオクテニルが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニルなどを含むがそれに限定されない、1個または複数個の縮合または非縮合芳香環を有する単環式または多環式炭素環系を意味する。
本明細書において使用される「アラルキル」という用語は、本明細書に記載のアリール環などのアリール環に結合した本明細書に記載のアルキル残基などのアルキル残基を意味する。例としてはベンジル、フェネチルなどが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個の芳香環を有し、該芳香環が5~10個の環原子を有し、そのうち1個の環原子がS、O、およびNより選択され、0個、1個、または2個の環原子がS、O、およびNより独立して選択されるさらなるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である、単環式または多環式(例えば二環式もしくは三環式以上)で縮合または非縮合の基または環系を意味する。ヘテロアリールとしてはピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル、インダゾイル(indazoyl)、シンノリニル、フタラジニル、ピリダジニル、インドリル、アクリジニル、ベンゾキノリニル、ピリミジニル、プリニル、ピロロピリミジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、インダゾリニル(indazolinyl)、およびフタラジニルなどが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「ヘテロアラルキル」という用語は、本明細書に記載のヘテロアリール環などのヘテロアリール環に結合した本明細書に記載のアルキル残基などのアルキル残基を意味する。例としてはピリジニルメチル、ピリミジニルエチルなどが挙げられるがそれに限定されない。
本出願によれば、本明細書に記載の任意のアリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールは任意の芳香族基でありうる。芳香族基は置換されていても置換されていなくてもよい。
本明細書において使用される「ヘテロシクリル」という用語は、3~10個の環原子を有し、そのうち1個の環原子がS、O、およびNより選択され、0個、1個、または2個の環原子がS、O、およびNより独立して選択されるさらなるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である、非芳香族で単環式または多環式(例えば二環式もしくは三環式以上)で縮合または非縮合の基または環系を意味する。代表的なヘテロシクロアルキル基としては[1,3]ジオキソラニル、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、およびテトラヒドロフリルなどが挙げられるがそれに限定されない。
「アルキルアミノ」という用語は、構造-NH(C1~C12アルキル)、例えば-NH(C1~C6アルキル)を有する基を意味し、ここでC1~C6アルキルは既に定義の通りである。
「ジアルキルアミノ」という用語は、構造-N(C1~C12アルキル)2、例えば-NH(C1~C6アルキル)を有する基を意味し、ここでC1~C6アルキルは既に定義の通りである。
「アシル」という用語は、カルボン酸、カルバミン酸、炭酸、スルホン酸、および亜リン酸を含むがそれに限定されない酸から誘導される残基を含む。例としては脂肪族カルボニル、芳香族カルボニル、脂肪族スルホニル、芳香族スルフィニル、脂肪族スルフィニル、芳香族ホスフェート、および脂肪族ホスフェートが挙げられる。脂肪族カルボニルの例としてはアセチル、プロピオニル、2-フルオロアセチル、ブチリル、2-ヒドロキシアセチルなどが挙げられるがそれに限定されない。
「エステル」という用語は、カルボニル基の炭素に結合している酸素原子に結合している炭素またはヘテロ原子を含有する、化合物または部分を含む。「エステル」という用語は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニルなどのアルコキシカルボキシ基を含む。
本明細書に記載のように、本出願の化合物および該化合物中に存在する部分は、1個または複数個の置換基で、例えば上記で一般的に例示される置換基、または本出願の特定のクラス、サブクラス、および種により例示される置換基で置換されていてもよい。「置換されていてもよい」という語句が「置換されているかまたは置換されていない」という語句と互換的に使用されることが認識されよう。一般に、「置換された」という用語は、「任意で(optionally)」という用語が先行する場合であれ、そうでない場合であれ、所与の構造中の水素基が特定の置換基の基で置き換えられることを意味する。別途指示がない限り、置換されていてもよい基は、基の置換可能な各位置において置換基を有しうるし、任意の所与の構造中の2つ以上の位置が特定の群より選択される2個以上の置換基で置換されていてもよい場合、置換基は各位置において同一でも異なっていてもよい。本明細書において使用される「置換されていてもよい」、「置換されていてもよいアルキル」、「置換されていてもよいアルケニル」、「置換されていてもよいアルキニル」、「置換されていてもよいシクロアルキル」、「置換されていてもよいシクロアルケニル」、「置換されていてもよいアリール」、「置換されていてもよいヘテロアリール」、「置換されていてもよいアラルキル」、「置換されていてもよいヘテロアラルキル」、「置換されていてもよいヘテロシクリル」、および任意の他の置換されていてもよい基という用語は、その1個、2個、3個、またはそれ以上の水素原子が以下を含むがそれに限定されない置換基で独立して置き換えられることで置換されているかまたは置換されていない基を意味する:
-F、-CI、-Br、-I、-OH、保護ヒドロキシ、-NO2、-CN、-NH2、保護アミノ、-NH-C1~C12-アルキル、-NH-C2~C12-アルケニル、-NH-C2~C12-アルケニル、-NH-C3~C12-シクロアルキル、-NH-アリール、-NH-ヘテロアリール、-NH-ヘテロシクロアルキル、-ジアルキルアミノ、-ジアリールアミノ、-ジヘテロアリールアミノ、-O-C1~C12-アルキル、-O-C2~C12-アルケニル、-O-C2~C12-アルケニル、-O-C3~C12-シクロアルキル、-O-アリール、-O-ヘテロアリール、-O-ヘテロシクロアルキル、-C(O)-C1~C12-アルキル、-C(O)-C2~C12-アルケニル、-C(O)-C2~C12-アルケニル、-C(O)-C3~C12-シクロアルキル、-C(O)-アリール、-C(O)-ヘテロアリール、-C(O)-ヘテロシクロアルキル、-CONH2、-CONH-C1~C12-アルキル、-CONH-C2~C12-アルケニル、-CONH-C2~C12-アルケニル、-CONH-C3~C12-シクロアルキル、-CONH-アリール、-CONH-ヘテロアリール、-CONH-ヘテロシクロアルキル、-OCO2-C1~C12-アルキル、-OCO2-C2~C12-アルケニル、-OCO2-C2~C12-アルケニル、-OCO2-C3~C12-シクロアルキル、-OCO2-アリール、-OCO2-ヘテロアリール、-OCO2-ヘテロシクロアルキル、-OCONH2、-OCONH-C1~C12-アルキル、-OCONH-C2~C12-アルケニル、-OCONH-C2~C12-アルケニル、-OCONH-C3~C12-シクロアルキル、-OCONH-アリール、-OCONH-ヘテロアリール、-OCONH-ヘテロシクロアルキル、-NHC(O)-C1~C12-アルキル、-NHC(O)-C2~C12-アルケニル、-NHC(O)-C2~C12-アルケニル、-NHC(O)-C3~C12-シクロアルキル、-NHC(O)-アリール、-NHC(O)-ヘテロアリール、-NHC(O)-ヘテロシクロアルキル、-NHCO2-C1~C12-アルキル、-NHCO2-C2~C12-アルケニル、-NHCO2-C2~C12-アルケニル、-NHCO2-C3~C12-シクロアルキル、-NHCO2-アリール、-NHCO2-ヘテロアリール、-NHCO2-ヘテロシクロアルキル、NHC(O)NH2、-NHC(O)NH-C1~C12-アルキル、-NHC(O)NH-C2~C12-アルケニル、-NHC(O)NH-C2~C12-アルケニル、-NHC(O)NH-C3~C12-シクロアルキル、-NHC(O)NH-アリール、-NHC(O)NH-ヘテロアリール、NHC(O)NH-ヘテロシクロアルキル、-NHC(S)NH2、-NHC(S)NH-C1~C12-アルキル、-NHC(S)NH-C2~C12-アルケニル、-NHC(S)NH-C2~C12-アルケニル、-NHC(S)NH-C3~C12-シクロアルキル、-NHC(S)NH-アリール、-NHC(S)NH-ヘテロアリール、-NHC(S)NH-ヘテロシクロアルキル、-NHC(NH)NH2、-NHC(NH)NH-C1~C12-アルキル、-NHC(NH)NH-C2~C12-アルケニル、-NHC(NH)NH-C2~C12-アルケニル、-NHC(NH)NH-C3~C12-シクロアルキル、-NHC(NH)NH-アリール、-NHC(NH)NH-ヘテロアリール、-NHC(NH)NHヘテロシクロアルキル、-NHC(NH)-C1~C12-アルキル、-NHC(NH)-C2~C12-アルケニル、-NHC(NH)-C2~C12-アルケニル、-NHC(NH)-C3~C12-シクロアルキル、-NHC(NH)-アリール、-NHC(NH)-ヘテロアリール、-NHC(NH)-ヘテロシクロアルキル、-C(NH)NH-C1~C12-アルキル、-C(NH)NH-C2~C12-アルケニル、-C(NH)NH-C2~C12-アルケニル、C(NH)NH-C3~C12-シクロアルキル、-C(NH)NH-アリール、-C(NH)NH-ヘテロアリール、-C(NH)NHヘテロシクロアルキル、-S(O)-C1~C12-アルキル、-S(O)-C2~C12-アルケニル、-S(O)-C2~C12-アルケニル、-S(O)-C3~C12-シクロアルキル、-S(O)-アリール、-S(O)-ヘテロアリール、-S(O)-ヘテロシクロアルキル、-SO2NH2、-SO2NH-C1~C12-アルキル、-SO2NH-C2~C12-アルケニル、-SO2NH-C2~C12-アルケニル、-SO2NH-C3~C12-シクロアルキル、-SO2NH-アリール、-SO2NH-ヘテロアリール、-SO2NH-ヘテロシクロアルキル、-NHSO2-C1~C12-アルキル、-NHSO2-C2~C12-アルケニル、-NHSO2-C2~C12-アルケニル、-NHSO2-C3~C12-シクロアルキル、-NHSO2-アリール、-NHSO2-ヘテロアリール、-NHSO2-ヘテロシクロアルキル、-CH2NH2、-CH2SO2CH3、-アリール、-アリールアルキル、-ヘテロアリール、-ヘテロアリールアルキル、-ヘテロシクロアルキル、-C3~C12-シクロアルキル、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、-メトキシメトキシ、-メトキシエトキシ、-SH、-S-C1~C12-アルキル、-S-C2~C12-アルケニル、-S-C2~C12-アルケニル、-S-C3~C12-シクロアルキル、-S-アリール、-S-ヘテロアリール、-S-ヘテロシクロアルキル、またはメチルチオメチル。
「がん」という用語は以下のがんを含むがそれに限定されない: 口腔類表皮がん: 口腔前庭がん、口唇がん、舌がん、口がん、咽頭がん; 心がん: 肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、および奇形腫; 肺がん: 気管支原性肺がん(扁平細胞または類表皮がん、未分化小細胞がん、未分化大細胞がん、腺がん)、肺胞がん(細気管支がん)、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫; 胃腸がん: 食道がん(扁平上皮がん、喉頭がん、腺がん、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃がん(細胞腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵がん(管状腺がん、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸がん(腺がん、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸がん(腺がん、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸がん、結腸直腸がん、結腸直腸がん、直腸がん; 泌尿生殖器がん: 腎がん(腺がん、ウィルムス腫瘍(腎芽腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱がんおよび尿道がん(扁平上皮がん、移行上皮がん、腺がん)、前立腺がん(腺がん、肉腫)、精巣がん(精上皮腫、奇形腫、胎児性がん、奇形がん、絨毛がん、肉腫、間質細胞がん、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、脂肪腫); 肝がん: 肝細胞腫(肝細胞がん)、胆管細胞がん、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆道がん; 骨がん: 骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網細胞肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫瘍脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、および巨細胞腫瘍; 神経系がん: 頭蓋がん(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜がん(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳がん(星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形神経膠芽腫、乏突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫); 婦人科系がん: 子宮がん(子宮内膜がん)、子宮頸がん(子宮頸がん、前腫瘍子宮頸部異形成)、卵巣がん(卵巣がん(漿液性嚢胞腺がん、粘液性嚢胞腺がん、未分類がん)、顆粒膜卵胞膜細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部がん(扁平上皮がん、上皮内がん、腺がん、線維肉腫、黒色腫)、膣がん(明細胞がん、扁平上皮がん、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、ファロピウス管(癌腫)、乳がん; 血液系がん: 血液がん(骨髄性白血病(急性および慢性)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)、ヘアリーセル; リンパ性障害; 皮膚がん: 悪性黒色腫、基底細胞がん、扁平上皮がん、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、奇胎、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚繊維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺がん: 甲状腺乳頭がん、濾胞性甲状腺がん; 甲状腺髄様がん、未分化甲状腺がん、多発性内分泌腫瘍症2A型、多発性内分泌腫瘍症2B型、家族性甲状腺髄様がん、褐色細胞腫、傍神経節腫; ならびに副腎がん: 神経芽腫。したがって、本明細書に示される「がん性細胞」という用語は、上記で同定したいずれか1つの状態に罹患している細胞を含む。
本明細書において使用される「対象」という用語は哺乳動物を意味する。したがって対象とは、例えばイヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ、ブタ、モルモットなどを意味する。好ましくは、対象はヒトである。対象がヒトである場合、本明細書において対象を患者と呼ぶことがある。
「処置する」、「処置すること」、および「処置」とは、疾患および/またはその付随する症状を軽減するかまたは寛解させる方法を意味する。
本明細書において使用される「予防すること」または「予防する」は、疾患、状態、または障害の症状または合併症の発症を減少させるかまたは排除することを表す。
文脈上別途明らかな指示がない限り、「疾患」、「障害」、および「状態」という用語は互換的に使用される。
本明細書において使用される、本出願の化合物または薬学的組成物の「治療有効量」という用語は、対象における障害の症状を減少させるために十分な本化合物または薬学的組成物の量を意味する。医療分野において十分理解されているように、治療有効量の本出願の化合物または薬学的組成物は、任意の医学的処置に適用可能である妥当なベネフィット/リスク比で存在する。しかし、本出願の化合物および組成物の一日総使用量が、主治医によって正しい医学的判断の範囲内で決定されることが理解されよう。任意の特定の患者に特有の調節量(例えば阻害量または刺激量)は、処置される障害および該障害の重症度; 使用される特定の化合物の活性; 使用される特定の組成物; 患者の年齢、体重、全身的健康、性別、および食事; 使用される特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度; 処置の持続時間; 使用される特定の化合物と併用または同時使用される薬物; ならびに医療分野において周知である同様の要因を含む種々の要因に依存する。
本明細書において使用される「薬学的に許容される」という語句は、正しい医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織と接触させての使用に適しており、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症がなく、妥当なベネフィット/リスク比に相応している、化合物、原料、組成物、担体、および/または剤形を意味する。
本明細書において使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、正しい医学的判断の範囲内で、ヒトおよび下等動物の組織と接触させての使用に適しており、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などがなく、妥当なベネフィット/リスク比に相応している、本出願の方法により形成される化合物の塩を意味する。薬学的に許容される塩は当技術分野において周知である。例えば、S. M. Bergeらは薬学的に許容される塩をJ. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977)において詳述している。塩は、本出願の化合物の最終単離および精製中にその場で調製してもよく、遊離塩基または遊離酸官能基と好適な酸または塩基とを反応させることで別途調製してもよい。
薬学的に許容される塩の例としては無毒の酸付加塩、すなわち、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸と形成される塩、または酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸と形成される塩が挙げられるがそれに限定されない。他の薬学的に許容される塩としてはアジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチニン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、7-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられるがそれに限定されない。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩はナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。さらなる薬学的に許容される塩は、適切な場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、1~6個の炭素原子を有するアルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成される無毒のアンモニウムカチオン、四級アンモニウムカチオン、およびアミンカチオンを含む。
本明細書において使用される「薬学的に許容されるエステル」という用語は、インビボで加水分解される、本出願の方法により形成される化合物のエステルを意味し、ヒト体内で容易に分解されて親化合物またはその塩を残すエステルを含む。好適なエステル基としては例えば、薬学的に許容される脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸、およびアルカン二酸から誘導される基が挙げられ、これらの基において、各アルキル部分またはアルケニル部分は6個以下の炭素原子を有することが有利である。特定のエステルの例としてはギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステル、およびエチルコハク酸エステルが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「薬学的に許容されるプロドラッグ」という用語は、正しい医学的判断の範囲内で、ヒトおよび下等動物の組織と接触させての使用に適しており、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などがなく、妥当なベネフィット/リスク比に相応し、かつ所期の用途に有効である、本出願の方法により形成される化合物のプロドラッグ、ならびに、可能である場合、本出願の化合物の両性イオン形態を意味する。
本明細書において使用される「プロドラッグ」とは、本出願の式で表される任意の化合物を与えるように代謝的手段(例えば加水分解)によりインビボで変換可能な化合物を意味する。例えばBundgaard, (ed.), Design of Prodrugs, Elsevier (1985); Widder, et al. (ed.), Methods in Enzymology, vol. 4, Academic Press (1985); Krogsgaard-Larsen, et al., (ed). "Design and Application of Prodrugs, Textbook of Drug Design and Development, Chapter 5, 113-191 (1991); Bundgaard, et al., Journal of Drug Deliver Reviews, 8:1-38(1992); Bundgaard, J. of Pharmaceutical Sciences, 77:285 et seq. (1988); Higuchi and Stella (eds.) Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems, American Chemical Society (1975); およびBernard Testa & Joachim Mayer, "Hydrolysis In Drug And Prodrug Metabolism: Chemistry, Biochemistry And Enzymology," John Wiley and Sons, Ltd. (2002)において説明されている様々な形態のプロドラッグが当技術分野において公知である。
「薬学的に許容される賦形剤」とは、一般に安全で、無毒であり、かつ生物学的にもその他の点でも望ましくないということがない薬学的組成物を調製する上で有用な賦形剤を意味し、獣医学的使用およびヒトでの薬学的使用に許容される賦形剤を含む。本明細書および特許請求の範囲において使用される「薬学的に許容される賦形剤」は、1種の当該賦形剤および2種以上の当該賦形剤の両方を含む。
本出願はまた、本出願の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを含む薬学的組成物、および該プロドラッグを投与することを通じて障害を処置する方法を包含する。例えば、遊離アミノ基、アミド基、ヒドロキシ基、またはカルボキシル基を有する本出願の化合物をプロドラッグに変換することができる。プロドラッグとしては、アミノ酸残基、または2個以上(例えば2個、3個、もしくは4個)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖がアミド結合またはエステル結合を通じて本出願の化合物の遊離アミノ基、ヒドロキシ基、またはカルボン酸基に共有結合した化合物が挙げられる。アミノ酸残基としては、3文字記号で一般的に命名される20種の天然アミノ酸が挙げられるがそれに限定されず、また、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デスモシン、イソデスモシン、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、β-アラニン、γ-アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン、およびメチオニンスルホンが挙げられる。さらなる種類のプロドラッグも包含される。例えば、遊離カルボキシル基をアミドまたはアルキルエステルとして誘導体化することができる。Advanced Drug Delivery Reviews, 1996, 19, 1-15に概説されるように、遊離ヒドロキシ基を、ヘミコハク酸エステル、リン酸エステル、ジメチルアミノ酢酸エステル、およびホスホリルオキシメチルオキシカルボニルを含むがそれに限定されない基を使用して誘導体化することができる。ヒドロキシ基およびアミノ基のカルバミン酸エステルプロドラッグも含まれ、ヒドロキシ基の炭酸エステルプロドラッグ、スルホン酸エステル、および硫酸エステルも同様に含まれる。アシル基が、エーテル官能基、アミン官能基、およびカルボン酸官能基を含むがそれに限定されない基で置換されていてもよいアルキルエステルでありうるか、またはアシル基が本明細書に記載のアミノ酸エステルである、(アシルオキシ)メチルエーテルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化も包含される。この種類のプロドラッグはJ. Med. Chem. 1996, 39, 10に記載されている。また、遊離アミンをアミド、スルホンアミド、またはホスホンアミドとして誘導体化することができる。これらすべてのプロドラッグ部分は、エーテル官能基、アミン官能基、およびカルボン酸官能基を含むがそれに限定されない基を包含しうる。
本出願が想定する置換基および変動要素の組み合わせは、安定な化合物を形成させる組み合わせのみである。本明細書において使用される「安定な」という用語は、製造を可能にするために十分な安定性を有し、かつ、本明細書において詳述される目的(例えば対象に対する治療的または予防的投与)に有用であるために十分な期間において化合物の完全性を維持する、化合物を意味する。
ある化合物の任意の構成要素または式において任意の変動要素(例えばR1)が2回以上出現する場合、出現毎のその定義は他の出現毎のその定義とは無関係である。したがって、例えば、ある基が1個または複数個のR部分で置換されていると示される場合、Rは出現毎に独立してRの定義より選択される。また、置換基および/または変動要素の組み合わせが許容されるが、これは、当該の組み合わせによって所定の原子の通常の原子価の範囲内の安定な化合物が得られる場合のみである。
さらに、本出願のいくつかの化合物は1個もしくは複数個の二重結合または1個もしくは複数個の不斉中心を有する。これらの化合物は、ラセミ体、ラセミ混合物、単一の鏡像異性体、個々のジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、およびシスもしくはトランスまたはE-もしくはZ-二重異性形態、ならびに、絶対立体配置の観点から(R)-もしくは(S)-、または(D)-アミノ酸もしくは(L)-アミノ酸として定義可能な他の立体異性形態として生じうる。本明細書に記載の化合物がオレフィン性二重結合または他の幾何不斉中心を含む場合、別途指定がない限り、本化合物はEおよびZ幾何異性体の両方を含むように意図されている。本明細書に現れる任意の炭素-炭素二重結合の配置は、単に便宜的に選択されているだけであり、本文に記載がない限りは特定の配置を指定するようには意図されておらず、したがって、本明細書において任意的にトランスと示される炭素-炭素二重結合はシス、トランス、または任意の割合での両者の混合物でありうる。これらの化合物のすべてのこれらの異性形態は明確に本出願に含まれる。
「異性」とは、同一の分子式を有するが原子の結合順序または原子の空間配置が異なる化合物を意味する。原子の空間配置が異なる異性体を「立体異性体」と呼ぶ。互いの鏡像ではない立体異性体を「ジアステレオ異性体」と呼び、互いに重ね合わせられない鏡像である立体異性体を「鏡像異性体」、または時に光学異性体と呼ぶ。キラリティーが反対である等量の個々の鏡像異性体を含む混合物を「ラセミ混合物」と呼ぶ。
4個の同一ではない置換基に結合している炭素原子を「キラル中心」と呼ぶ。
「キラル異性体」とは、少なくとも1個のキラル中心を有する化合物を意味する。2個以上のキラル中心を有する化合物は、個々のジアステレオマー、または「ジアステレオマー混合物」と呼ばれるジアステレオマーの混合物として存在しうる。1個のキラル中心が存在する場合、立体異性体はそのキラル中心、例えば炭素の絶対配置(RまたはS)を特徴としうる。絶対配置とは、キラル中心に結合する置換基の空間配置を意味する。考慮されるキラル中心に結合する置換基はCahn、IngoldおよびPrelogの順位則に従って順位づけられる(Cahn et al, Angew. Chem. Inter. Edit. 1966, 5, 385; errata 511; Cahn et al., Angew. Chem. 1966, 78, 413; Cahn and Ingold, J. Chem. Soc. 1951 (London), 612; Cahn et al., Experientia 1956, 12, 81; Cahn, J. Chem. Educ. 1964, 41, 116)。
「幾何異性体」とは、二重結合の周りの回転障害に起因して存在するジアステレオマーを意味する。これらの配置はシスおよびトランスまたはZおよびEという接頭辞により名称が区別され、これら接頭辞は、Cahn-Ingold-Prelog則に従って複数の基が分子中の二重結合の同一側または反対側に存在することを示す。
さらに、本出願において説明される構造および他の化合物はすべてのそのアトロプ異性体を含む。「アトロプ異性体」とは、2つの異性体の原子が異なって空間配置される立体異性体の一種のことである。アトロプ異性体は、中心結合の周りの大きな基の回転障害により引き起こされる回転制限に起因して存在する。これらのアトロプ異性体は通常、混合物として存在するが、クロマトグラフィー技術の最近の進展の結果として、限定的な場合に2つのアトロプ異性体の混合物を分離することが可能になった。
「互変異性体」は、平衡状態で存在しかつ1つの異性体から別の異性体に容易に変換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つである。この変換により、隣接する共役二重結合の切り替えを伴う水素原子のホルマール移動が生じる。互変異性体は溶液中の一組の互変異性体の混合物として存在する。固体形態では、通常は1つの互変異性体が優勢である。互変異性化が可能な溶液中で、互変異性体の化学平衡に到達する。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒、およびpHを含むいくつかの要因に依存する。互変異性体が互変異性化により相互変換可能であるという概念を互変異性と呼ぶ。
ありうる様々な種類の互変異性のうち、2種が一般的に観察される。ケト-エノール互変異性では電子および水素原子の同時移動が生じる。グルコースが示すように、環鎖互変異性は、糖鎖分子中のアルデヒド基(-CHO)が同一分子中の1個のヒドロキシ基(-OH)と反応することで該分子が環状(環形)形態になる結果として生じる。一般的な互変異性体の対は以下の通りである: 複素環中(例えばグアニン、チミン、およびシトシンなどの核酸塩基中)のケトン-エノール、アミド-ニトリル、ラクタム-ラクチム、アミド-イミド酸互変異性、アミン-エナミン、ならびにエナミン-エナミン。本出願の化合物は複数の互変異性形態で表されることもあり、これらの場合、本出願は、本明細書に記載の化合物のすべての互変異性形態を明確に含む(例えば、環系のアルキル化が複数部位におけるアルキル化を生じさせることがあり、本出願はすべてのこれらの反応生成物を明確に含む)。
本出願において、本化合物の構造式はいくつかの場合では便宜的に特定の異性体を表すが、本出願は幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異性体などのすべての異性体を含む。本明細書において、本化合物の構造式はいくつかの場合では便宜的に特定の異性体を表すが、本出願は幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異性体などのすべての異性体を含む。
さらに、本出願の化合物、例えば本化合物の塩は、水和形態もしくは非水和(無水)形態で、または他の溶媒分子との溶媒和物として存在しうる。水和物の非限定的な例としては一水和物、二水和物などが挙げられる。溶媒和物の非限定的な例としてはエタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などが挙げられる。
「溶媒和物」とは、化学量論的量または非化学量論的量の溶媒を含む溶媒付加体を意味する。いくつかの化合物は、固定されたモル比の溶媒分子を結晶性固体中に捕捉することで溶媒和物を形成する傾向を有する。溶媒が水である場合、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合、形成される溶媒和物はアルコール和物である。水和物は、1個もしくは複数個の水分子と、水が分子状態をH2Oとしてその中で保持する物質の1個の分子との組み合わせによって形成される。
すべての化合物の純度は95%超であり、Waters LC/MSシステムによって分析した。1H NMRを400MHzで得た。1H NMRについてジメチルスルホキシド(δ = 2.50)に対する化学シフトを報告する。データを(br = ブロード、s = 一重項、d = 二重項、t = 三重項、q = 四重項、m = 多重項)として報告する。
以下の実施例および本明細書の他の箇所において使用される略語は以下の通りである。
AcOH 酢酸
atm 雰囲気
BOC2O 二炭酸ジ-tert-ブチル
br ブロード
CuSO4 硫酸銅
CDCl3 重水素化クロロホルム
DCM ジクロロメタン
DIEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMA N,N-ジメチルアセトアミド
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DMSO-d6 重水素化ジメチルスルホキシド
EDCI 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
ESI エレクトロスプレーイオン化
EtOAc 酢酸エチル
HCl 塩酸
h 時間
HATU ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロ-ホスフェート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
KHMDS カリウムヘキサメチルシラジド
LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析
m 多重項
mL ミリリットル
MeCN アセトニトリル
MeI ヨウ化メチル
MeOH メタノール
mg ミリグラム
mmol ミリモル
MgSO4 硫酸マグネシウム
MHz メガヘルツ
min 分
MS 質量分析
Na2CO3 炭酸ナトリウム
NaHCO3 炭酸水素ナトリウム
NMR 核磁気共鳴
Tf トリフレート
Pd2(dba)3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(PPh3)2Cl2 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド
PE 石油エーテル
PhN(SO2CF3)2 N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンアミド)
PMe3 トリメチルホスフィン
ppm 百万分率
PTSA p-トルエンスルホン酸
rt 室温
TBAF フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム
t-BuOH tert-ブタノール
TFA トリフルオロ酢酸
TMS トリメチルシラン
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
μL マイクロリットル
Xphos 2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
Z' Z因子統計値
実施例1:化合物1の合成
Figure 2022533390000026
段階1:CH3CN(50.0mL)中のa(2.5g、16.0mmol、1.0当量)、CH3I(23.0g、160.0mmol、10.0当量)およびCs2CO3(10.5g、32.0mmol、2.0当量)の混合物を、密封チューブ中、N2雰囲気下、65℃で16時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ過ケークをEtOAc(100mL)で洗浄した。ろ液をH2O(20mL×2)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮して、b(2.9g、91%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000027
段階2:HOAc(5.0mL)中のb(1.0g、5.1mmol、1.0当量)およびKNO3(52.0mg、0.51mmol、0.1当量)の混合物に、HNO3(67重量%、0.9mL、20.4mmol)を45℃で滴加した。混合物を45℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)に20℃で加えた。沈澱をろ取し、水(20mL)およびn-ヘキサン(20mL)で逐次洗浄し、乾燥して、c(1.0g、83%)を得た。
Figure 2022533390000028
段階3:EtOAc(15.0mL)中のc(1.0g、4.1mmol、1.0当量)およびPd/C(10重量%、300mg)の混合物を、H2(15psi)雰囲気下、25℃で16時間撹拌した。反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ過ケークをEtOAc(20mL)で洗浄した。ろ液を濃縮して、d(840mg、97%)を淡黄色固体で得た。
Figure 2022533390000029
段階4:トルエン(5.0mL)中のd(500.0mg、2.4mmol、1.0当量)、e(818.0mg、2.9mmol、1.2当量)、Pd2(dba)3(110.0mg、0.12mmol、0.05当量)、Cs2CO3(2.3g、7.2mmol、3.0当量)およびBINAP(224.0mg、0.36mmol、0.15当量)の混合物を、N2雰囲気下、110℃で16時間撹拌した。反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ過ケークをEtOAc(20mL)で洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1)で精製して、f(600.0mg、68%)を黄色固体で得た。LC/MS: 365.1 [M+H]+
段階5:CH3OH/H2O(10mL/10mL)中のf(600.0mg、1.6mmol、1.0当量)およびKOH(896.0mg、16.0mmol、10.0当量)の混合物を70℃で16時間撹拌した。反応混合物を1N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、次いでEtOAc(15mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮して、g(550.0mg、98%)を黄色固体で得た。LCMS: 351.3 [M+H]+
段階6:g(550.0mg、1.57mmol、1.0当量)をイートン試薬(10mL)に溶解した。混合物を70℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷水(100mL)に加え、EtOAc/DCM/CH3OH(4/4/1、45×3)の混合物で抽出した。合わせた抽出物を飽和NaHCO3(20mL×2)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮して、h(500.0mg、95%)を黄色固体で得た。LCMS: 333.2 [M+H]+
段階7:CH3CN(15.0mL)中のh(150.0mg、0.45mmol、1.0当量)、i(1.26g、5.87mmol、13.0当量)およびCs2CO3(733.5g、2.25mmol、5.0当量)の混合物を40℃で4時間と、50℃でさらに16時間撹拌した。反応混合物を濃HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いで50℃で30分間撹拌した。混合物を水(30mL)に加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、j(15.0mg、8%)を黄色固体で得た。LCMS: 419.1 [M+H]+
段階8:CH3CN/H2O/EtOH(3.0mL/0.5mL/3.0mL)中のj(15.0mg、0.035mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(7.35mg、0.175mmol、5.0当量)の混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(3mL)で抽出した。水相を1M HCl水溶液でpH=1~2まで酸性化し、次いでEtOAc(5mL×4)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、化合物1(11.8mg、84%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000030
実施例2:化合物3の合成
Figure 2022533390000031
段階1:2-ペンタノール(20.0mL)中のa(1.25g、5.0mmol、1.0当量)、b(1.70g、6.0mmol、1.2当量)、酢酸カリウム(1.5g、15.0mmol、3.0当量)、酢酸第2銅(290.0mg、1.5mmol、0.3当量)、および銅粉(96.0mg、1.5mmol、0.3当量)の混合物を、窒素雰囲気下、140℃で終夜撹拌した後、室温まで冷却した。水(30mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を2N HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いでさらなる量の水(50mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製物を得、これをPE(20mL)での粉砕により精製して、c(1.5g、74.6%)を得た。LCMS: 402.0 [M+H]+
段階2:c(1.5g、3.73mmol)およびイートン試薬(20mL)の混合物を65℃で1時間加熱し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。固体をろ取し、乾燥して、粗製d(1.3g、90.1%)を得た。LCMS: 385.0 [M+H]+
段階3:アセトニトリル(50mL)中のd(1.3g、3.38mmol、1.0当量)およびCs2CO3(3.3g、10.14mmol、3.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(1.45g、6.76mmol、2.0当量)を加えた。混合物を40℃で終夜撹拌し、水(50.0mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層を濃縮して、粗製f(1.4g、88.0%)を黄色固体で得た。LCMS: 471.0 [M+H]+
段階4:THF(5.0mL)およびH2O(2.0mL)中のf(50.0mg;0.11mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(18.0mg、0.44mmol、4.0当量)の混合物を40℃で終夜撹拌した。水層を2N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、化合物3(12.0mg、25.5%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000032
実施例3:化合物4の合成
Figure 2022533390000033
段階1:DCM(100mL)中のa(20g、114mmol、1.0当量)およびEt3N(13.7g、136mmol、1.2当量)の溶液に、Me2NH(2M/THF、91mL、182mmol、1.6当量)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌し、DCM(300mL)を加え、食塩水(100mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE)で精製して、b(21.6g、95%)を無色液体で得た。LCMS: 201.2 [M+H]+
段階2:EtOH/H2O(250mL/50mL)中のb(21.6g、108mmol、1.0当量)、鉄パワー(30.8g、550mmol、5.1当量)、およびNH4Cl(59.0g、1.1 mol、10.2当量)の混合物を還流下で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、ろ過した。沈澱をEtOAcで洗浄した。ろ液を蒸発させ、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(EtOAc/PE=1/30)で精製して、c(18g、96%)を淡褐色液体で得た。LCMS: 171.4 [M+H]+
段階3:水(240mL)および濃H2SO4(60mL)中のc(18.0g、106mmol、1.0当量)の混合物に、水30mL中のNaNO2(7.32g、106mmol、1.0当量)の溶液を、温度を10℃未満に維持しながら加えた。添加後、混合物を30分間撹拌し、水(120mL)中のKI(21.9g、132mmol、1.25当量)の溶液に加えた。得られた混合物を60℃で3時間加熱し、冷却し、CHCl3(300mL)を加えた。有機層を分離し、飽和Na2CO3(100mL)、1Mチオ硫酸ナトリウム(100mL)、水(100mL)および食塩水(100mL)で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE)で精製して、d(20.6g、69.2%)を無色液体で得た。
Figure 2022533390000034
段階4:2-ペンタノール(30.0mL)中のe(2.0g、9.3mmol、1.0当量)、d(3.9g、14.0mmol、1.5当量)、KOAc(2.7g、28.0mmol、3.0当量)、銅粉(179mg、2.8mmol、0.3当量)、およびCu(OAc)2(510mg、2.8mmol、0.3当量)の混合物を、N2雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。2N NaOH(100.0mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を濃HClでpH=2まで酸性化し、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を濃縮した。残渣をPE/EtOAc(10/1)で粉砕し、ろ過して、f(1.6g、47%)を得た。LC/MS: 369.0 [M+H]+
段階5:イートン試薬(20.0mL)中のf(1.6g、4.3mmol、1.0当量)の溶液を70℃で1時間撹拌した。混合物を氷水中に加え、ろ過した。固体を乾燥してg(1.3g、87%)を得た。LC/MS: 351.0 [M+H]+
段階6:アセトニトリル(50.0mL)中のg(1.3g、3.7mmol、1.0当量)、h(1.6g、7.4mmol、2.0当量)、およびCs2CO3(3.6g、11.1mmol、3.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。水(50mL)を反応混合物水(50mL)に加え、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をアセトニトリルで粉砕し、ろ過して、i(850.0mg、53%)を黄色固体で得た。LC/MS: 437.0 [M+H]+
段階7:トルエン(10.0mL)中のi(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)の溶液に、k(23.0mg、0.28mmol、1.2当量)、Pd2(dba)3(21.0mg、0.023mmol、0.1当量)、キサントホス(14.0mg、0.023mmol、0.1当量)およびCs2CO3(150.0mg、0.46mmol、2.0当量)を加えた。混合物を110℃で終夜撹拌し、次いでセライトを通してろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)で希釈し、H2O(15mL×2)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、次いでろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1)で精製して、j(50.0mg、50%)を得た。LCMS: 438.3 [M+H]+
段階8:THF/H2O(5.0/1.0mL)中のj(50.0mg、0.12mmol、1.0当量)の混合物に、LiOH H2O(48.0mg、1.15mmol、10.0当量)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌し、濃HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=2/1)で精製して、化合物4(12.5mg、27%)を得た。
Figure 2022533390000035
実施例4:化合物5の合成
Figure 2022533390000036
段階1:DMF(8mL)中のa(219mg、0.5mmol、1.0当量)、b(71.5mg、1.05mmol、2.1当量)、c(52mg、0.6mmol、1.2当量)、CuI(10mg、0.05mmol、0.1当量)およびCs2CO3(343mg、1.05mmol、2.1当量)の混合物を、窒素雰囲気下、125℃で90分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、40mLの飽和NH4Cl水溶液に加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NH4Cl水溶液(10mL×2)および食塩水(15mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、d(21.2mg、10%)を得た。LCMS: 425.2 [M+H]+
段階2:THF/H2O(4mL/4mL)中のd(21.2mg、0.05mmol、1.0当量)およびLiOH.H2O(21mg、0.5mmol、10.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFを除去し、0℃まで冷却し、1N HClでpH=6まで酸性化し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、粗生成物を得、これを分取HPLCで精製して、化合物5(3.4mg、10%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000037
実施例5:化合物6の合成
Figure 2022533390000038
段階1:DMF(5mL)中のa(150mg、0.343mmol)、b(49mg、0.720mmol)、N,N'-ジメチル-1,2-エタンジアミン(9mg、0.103mmol)、CuI(6.5mg、0.034mmol)およびCs2CO3(235mg、0.720mmol)の混合物を140℃で1.5時間撹拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、EtOAc(100mL)で抽出した。有機相を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物6(9.3mg、5.7%)を得た。
Figure 2022533390000039
実施例6:化合物7の合成
Figure 2022533390000040
段階1:トルエン(5.0mL)中のa(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)、b(19.0mg、0.28mmol、1.2当量)、Pd2(dba)3(21.0mg、0.023mmol、0.1当量)、キサントホス(13.0mg、0.023mmol、0.1当量)およびCs2CO3(150.0mg、0.46mmol、2.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、110℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(25mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、c(48.0mg、50%)を黄色固体で得た。LCMS: 424.1 [M+H]+
段階2:THF/MeOH/H2O(3.0mL/2.0mL/2.0mL)中のc(48.0mg、0.11mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(46.0mg、1.1mmol、10.0当量)の混合物を45℃で3時間撹拌し、次いで水(15mL)で希釈し、1N HCl水溶液でpH=3~4まで酸性化した。固体をろ取し、乾燥して、化合物7(31.3mg、70%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000041
実施例7:化合物8の合成
Figure 2022533390000042
段階1:DMF(3.0mL)中のa(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)、b(84.0mg、0.69mmol、3.0当量)、Pd(PPh3)4(23.0mg、0.02mmol、0.1当量)およびCsF(105.0mg、0.69mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。反応混合物をろ過し、蒸発させて、粗製c(150mg、>100%)を褐色固体で得た。LCMS: 436.1 [M+H]+
段階2:EtOH/H2O(5.0mL/1.0mL)中のc(150.0mg、0.3mmol、1.0当量)およびNaOH(60.0mg、1.5mmol、5.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、室温で終夜撹拌した。反応混合物を蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、化合物8(6.0mg、8%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000043
実施例8:化合物9の合成
Figure 2022533390000044
段階1:DMF(2.0mL)中のa(50.0mg、0.11mmol、1.0当量)、b(27.0mg、0.22mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(11.0mg、0.01mmol、0.1当量)およびCsF(50.0mg、0.33mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。反応混合物をろ過し、蒸発させて、粗製c(100mg、>100%)を褐色固体で得た。LCMS: 436.1 [M+H]+
段階2:EtOH/H2O(5.0mL/1.0mL)中のc(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)およびNaOH(15.0mg、1.7mmol、2.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、室温で終夜撹拌した。反応混合物を蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、化合物9(4.0mg、8%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000045
実施例9:化合物10の合成
Figure 2022533390000046
段階1:トルエン(10.0mL)中のa(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)の溶液に、Pd(PPh3)4(53.0mg、0.046mmol、0.2当量)、およびb(127.0mg、0.35mmol、1.5当量)をN2雰囲気下で加えた。混合物を110℃で4時間撹拌し、次いでセライトを通してろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)で希釈し、H2O(15mL×2)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、次いでろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=8/1)で精製して、c(95mg、95%)を得た。LCMS: 436.2 [M+H]+
段階2:THF/H2O(5.0/1.0mL)中のc(95.0mg、0.287mmol、1.0当量)の混合物に、LiOH H2O(95.0mg、2.87mmol、10.0当量)を加えた。混合物を40℃で終夜撹拌した。混合物を1N HCl水溶液でpH=5~6まで酸性化し、EtOAc(15mL×5)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、次いでろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=2/1)で精製して、化合物10(55.1mg、62%)を得た。
Figure 2022533390000047
実施例10:化合物11の合成
Figure 2022533390000048
段階1:DMF(2mL)中のa(87.6mg、0.2mmol、1.0当量)、b(49mg、0.4mmol、2.1当量)、Pd(PPh3)4(46.2mg、0.04mmol、0.2当量)およびK2CO3(55.2mg、0.4mmol、2.0当量)の混合物を、窒素雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、40mLの飽和NH4Cl水溶液に加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NH4Cl溶液(10mL×2)および食塩水(15mL)で逐次洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(EtOAc/PE=1/6)で精製して、c(79.4mg、91.5%)を得た。LCMS: 435.3 [M+H]+
段階2:THF/H2O(10mL/10mL)中のc(79.4mg、0.18mmol、1.0当量)およびLiOH.H2O(77mg、1.8mmol、10.0当量)の混合物を30℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFを除去し、1N HCl水溶液でpH=6まで酸性化し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、粗製物を得、これを分取HPLCで精製して、化合物11(15.4mg、20.7%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000049
実施例11:化合物21の合成
Figure 2022533390000050
段階1:DMF(150.0mL)中のa(6.9g、39.3mmol、1.0当量)およびCs2CO3(26.0g、78.6mmol、2.0当量)の混合物に、EtOH(2.7g、59.0mmol、1.5当量)を室温で加えた。得られた混合物を40℃で7時間撹拌し、室温まで冷却し、水(500mL)で希釈し、次いでEtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=20/1)で精製して、b(7.6g、96.0%)を得た。
段階2:EtOH(130.0mL)/水(10.0mL)中のb(13.0g、64.7mmol、1.0当量)、Fe(18.0g、323.0mmol、5.0当量)、およびNH4Cl(10.4g、194.0mmol、3.0当量)の混合物を90℃で3時間撹拌し、室温まで冷却し、次いでろ過した。ろ液を水(200mL)で希釈し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE)で精製して、c(11.0g、純度80%、約00%)を得た。LCMS: 172.1 [M+H]+
段階3:DCM(500.0mL)中のc(11.0g、粗製物)の混合物に、Br2(6.3g、39.4mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、Na2CO3(飽和水溶液)および水で逐次洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=100/1)で精製して、d(7.6g、2段階で47.2%)を得た。LCMS: 250.0 [M+H]+
段階4:DMF(60mL)中のd(3.5g、14.0mmol、1.0当量)、MeI(20.0g、140.0mmol、10.0当量)、およびCs2CO3(13.7g、42mmol、3.0当量)の混合物を90℃で16時間撹拌し、次いで室温まで冷却した。得られた混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=100/1)で精製して、e(3.8g、91.0%)を得た。LCMS: 278.0 [M+H]+
段階5:EtOH(50.0mL)/水(5.0mL)中のf(2.0g、8.1mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)4(470mg、0.4mmol、0.05当量)、g(3.4g、20.3mmol、2.5当量)およびK2CO3(4.5g、32.5mmol、4.0当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。得られた混合物を濃縮して、h(1.7g、約100%)を得た。
段階6:MeOH(100mL)中のh(1.7g、8.2mmol、1.0当量)およびPd/C(170.0mg)の混合物を、H2雰囲気下(1atm)、室温で6時間撹拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、i(1.0g、70.0%)を得た。LCMS: 180.0 [M+H]+
段階7:2-ペンタノール(10.0mL)中のe(537.0mg、1.9mmol、1.0当量)、i(311.0mg、1.7mmol、0.9当量)、酢酸カリウム(378.0mg、3.9mmol、2.0当量)、銅粉(37.0mg、0.6mmol、0.3当量)および酢酸第2銅(106.0mg、0.6mmol、0.3当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。2N NaOH水溶液(200mL)を加えた。得られた混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を濃HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いでEtOAc(50mL×2)で抽出した。有機層を濃縮した。残渣をPE(30mL)で粉砕し、ろ過して、j(375.0mg、57.0%)を得た。LCMS: 377.2 [M+H]+
段階8:j(375.0mg)およびイートン試薬(10.0mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、50℃で2時間加熱し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。固体をろ取し、MeCN(5mL)で粉砕して精製して、k(330.0mg、92%)を得た。LCMS: 359.2 [M+H]+
段階9:DMF(10mL)中のk(330.0mg、0.92mmol、1.0当量)およびCs2CO3(900.0mg、3.0mmol、3.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(593.0mg、3.0mmol、3.0当量)を室温で加えた。次いで、混合物を、アルゴン雰囲気下、40℃で12時間撹拌した。得られた混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、m(30.0mg、7.0%)を得た。LCMS: 445.2 [M+H]+
段階10:DCM(15.0mL)中のm(30.0mg)の混合物にBBr3(1.0mL)を-70℃で加えた。混合物を室温まで昇温させ、1時間撹拌し、次いで氷で反応停止した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1)で精製して、n(7.0mg、25.0%)を得た。LCMS: 417.2 [M+H]+
段階11:THF(1.0mL)、EtOH(6.0mL)およびH2O(2.0mL)中のn(7.0mg、0.017mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(20.0mg、0.48mmol、28.0当量)の混合物を40℃で20時間撹拌した。混合物を水(10.0mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH<1まで酸性化し、次いでEtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣を逆相フラッシュカラム(5%MeCN~80%MeCN、1%CH3COOH)で精製して、化合物21(1.5mg、23.1%)を得た。
Figure 2022533390000051
実施例12:化合物26の合成
Figure 2022533390000052
段階1:THF(10mL)中のa(3.0g、14.4mmol、1.0当量)、ジメチルアミン(2M/THF、11mL、21.6mmol、1.5当量)、TEA(4.0mL、28.8mmol、2.0当量)の混合物を、窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。水(30mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製b(3.0g、89.5%)を得た。
段階2:CH3OH(10mL)中のb(3.0g、12.8mmol、1.0当量)の混合物にPd/C(0.30g、10%)を加えた。混合物をH2雰囲気下(1atm)、室温で終夜撹拌し、セライトを通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製c(2.30g、90%)を黄色油状物で得た。LCMS: 205.1 [M+H]+
段階3:HCl(3M、20mL)中のc(2.30g、11.3mmol、1.0当量)の混合物にNaNO2(0.86g、12.4mmol、1.1当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いでKI(5.6g、33.9mmol、3.0当量)を0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。得られた混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製d(2.8g、80%)を得た。
段階4:2-ペンタノール(20mL)中の2-アミノ-4-メチル安息香酸(1.0g、6.60mmol、1.0当量)、d(2.70g、8.60mmol、1.3当量)、酢酸カリウム(1.90g、19.8mmol、3.0当量)、酢酸第2銅(0.36g、1.98mmol、0.3当量)、および銅粉(0.13g、1.98mmol、0.3当量)の混合物を、窒素雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。水(30mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を2N HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いで追加の水(50mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製物を得、これをPE(20mL)で粉砕して精製し、e(1.60g、70.0%)を得た。LCMS: 339.2 [M+H]+
段階5:e(1.60mg、4.73mmol)およびイートン試薬(15mL)の混合物を70℃で2時間加熱し、次いで室温まで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。固体をろ取し、乾燥して、粗製f(1.0g、66.7%)を得た。LCMS: 321.1 [M+H]+
段階6:アセトニトリル(10mL)中のf(200.0mg、0.63mmol、1.0当量)およびCs2CO3(410.0mg、1.26mmol、2.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(203.0mg、0.95mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製g(130.0mg、52%)を黄色固体で得た。LCMS: 407.2 [M+H]+
段階7:THF(5.0mL)およびH2O(5.0mL)中のg(130.0mg;0.32mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(67.0mg、1.60mmol、5.0当量)の混合物を、室温で終夜撹拌した。溶液を水(15mL)で希釈し、EtOAc(10mL×2)で抽出した。水層を2N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物26(30.0mg、25.0%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000053
実施例13:化合物29の合成
Figure 2022533390000054
段階1:2-ペンタノール(15.0mL)中のa(1.08g、5.0mmol、1.0当量)の溶液に、b(1.41g、5.0mmol、1.0当量)、CuI(0.285g、1.5mmol、0.3当量)およびK2CO3(1.73g、12.5mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物をN2雰囲気下、135℃で終夜撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。氷水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=20/1)で精製して、c(1.6g、86.7%)を白色固体で得た。LCMS: 371.1 [M+H]+
段階2:イートン試薬(5mL)中のc(750mg、2.03mmol、1.0当量)の混合物を70℃で3時間撹拌した。反応混合物を氷水(10mL)中に加え、次いでNaHCO3溶液(10mL)を加えた。懸濁液をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=20/1)で精製して、d(540mg、75.8%)を白色固体で得た。LCMS: 353.2 [M+H]+
段階3:ACN(5.0mL)中のd(100.0mg、0.285mmol、1.0当量)、e(92.0mg、0.428mmol、1.5当量)およびCs2CO3(232.0mg、0.713mmol、2.5当量)の混合物を40℃で2日間加熱した。氷水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(PE/EtOAc=15/1)で精製して、f(80.0mg、64.2%)を白色固体で得た。LCMS: 439.2 [M+H]+
段階4:EtOH(2.0mL)/THF(2.0mL)/H2O(2.0mL)中のf(60.0mg、0.137mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(18.0mg、0.441mmol、3.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。飽和NH4Cl水溶液(5.0mL)を加え、混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物29(9.1mg、16.2%)を白色固体で得た。
Figure 2022533390000055
実施例14:化合物30の合成
Figure 2022533390000056
段階1:2-ペンタノール(15.0mL)中のa(1.08g、5.0mmol、1.0当量)の溶液に、b(1.41g、5.0mmol、1.0当量)、CuI(0.285g、1.5mmol、0.3当量)およびK2CO3(1.73g、12.5mmol、2.5当量)を室温で加えた。反応混合物をN2雰囲気下、135℃で終夜撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=20/1)で精製して、c(1.6g、86.7%)を白色固体で得た。LCMS: 371.1 [M+H]+
段階2:イートン試薬(5mL)中のc(750mg、2.03mmol、1.0当量)の混合物を70℃で3時間撹拌した。反応混合物を氷水(10mL)中に加え、次いでNaHCO3溶液(10mL)を加えた。混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=20/1)で精製して、d(540.0mg、75.8%)を白色固体で得た。LCMS: 353.2 [M+H]+
段階3:ACN(5.0mL)中のd(100.0mg、0.285mmol、1.0当量)、e(92.0mg、0.428mmol、1.5当量)およびCs2CO3(232.0mg、0.713mmol、2.5当量)の混合物を、40℃で2日間加熱した。氷水(10mL)を加え、混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(PE/EtOAc=15/1)で精製して、f(80.0mg、64.2%)を白色固体で得た。LCMS: 439.2 [M+H]+
段階4:DMF(3.0mL)中のf(80.0mg、0.183mmol、1.0当量)の溶液に、g(27.0mg、0.219mmol、1.2当量)およびNa2CO3(39.0mg、0.366mmol、2.0当量)を加えた。フラスコを脱気し、N2を充填し、次いでPd(PPh3)4(10.0mg、0.009mmol、0.05当量)を加えた。反応混合物をN2雰囲気下、60℃で終夜撹拌した。氷水(5mL)を加え、混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ(PE/EtOAc=15/1)で精製して、h(65.0mg、81.4%)を白色固体で得た。LCMS: 433.1[M-H]-
段階5:EtOH(2.0mL)/H2O(2.0mL)中のh(65.0mg、0.149mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(19.0mg、0.447mmol、3.0当量)の混合物を40℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。飽和NH4Cl水溶液(5.0mL)を加え、混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物30(19.9mg、32.7%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000057
実施例15:化合物31の合成
Figure 2022533390000058
段階1:2-ペンタノール(25mL)中のb(500.0mg、3.3mmol、1.0当量)、a(1.0g、3.6mmol、1.1当量)、酢酸カリウム(647.0mg、6.6mmol、2.0当量)、酢酸第2銅(198.0mg、0.99mmol、0.3当量)および銅粉(63.0mg、0.99mmol、0.3当量)の混合物を、N2雰囲気下、130℃で終夜撹拌した。混合物を室温まで冷却し、水(30mL)で希釈し、1N HCl水溶液でpH=2~3まで酸性化し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣をPE(20mL)で粉砕して精製し、c(610.0mg、61%)を得た。LCMS: 305.1 [M+H]+
段階2:c(390mg、1.28mmol)およびイートン試薬(10mL)の混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、氷水(30mL)中にゆっくり加え、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液(25mL)および食塩水(25mL)で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、d(330.0mg、90%)を得た。LCMS: 287.0 [M+H]+
段階3:ACN(8mL)中のd(330.0mg、1.15mmol、1.0当量)およびCs2CO3(1.1g、3.45mmol、3.0当量)の溶液に、e(738.0mg、3.45mmol、3.0当量)を加えた。混合物を35℃で4時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、水(25mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、f(90.0mg、21%)を黄色固体で得た。LCMS: 373.5 [M+H]+
段階4:THF(5.0mL)およびH2O(2.0mL)中のf(90.0mg、0.24mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(80.0mg、1.92mmol、8.0当量)の混合物を70℃で終夜撹拌した。混合物を室温まで冷却し、水(15.0mL)で希釈し、1N HCl水溶液でpH=3~4まで酸性化し、EtOAc(30mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、化合物31(42.6mg、51%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000059
実施例16:化合物32の合成
Figure 2022533390000060
段階1:THF(5mL)およびH2O(2mL)中のa(1.0mg、3.68mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(0.77g、18.4mmol、5.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌し、水(30mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。水層を2N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、b(0.90g、94.7%)を白色固体で得た。
段階2:THF(10.0mL)中のc(20.0g、113.9mmol、1.0当量)、ジメチルアミン(2M/THF、85.4mL、170.8mmol、1.5当量)、TEA(23.4mL、170.8mmol、2.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。溶液を水(30.0mL)で希釈した。得られた混合物をEtOAc(20.0mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製d(22.0g、96.5%)を得た。
段階3:EtOH(150mL)および水(30.0mL)中のd(22.0g、110.0mmol、1.0当量)の混合物に、Fe(30.8g、550.0mmol、5.0当量)、NH4Cl(29.7g、550.0mmol、5.0当量)を加えた。混合物を85℃で1時間撹拌し、セライトを通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製e(13.5g、72.2%)を黄色油状物で得た。LCMS: 171.1 [M+H]+
段階4:HCl水溶液(3M、200mL)中のe(13.5g、79.4mmol、1.0当量)の混合物に、NaNO2(6.0g、87.3mmol、1.1当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いでKI(26.4g、158.8mmol、2.0当量)を0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(100.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製f(15.6g、70.0%)を黄色油状物で得た。LCMS: 281.9 [M+H]+
段階5:2-ペンタノール(10.0mL)中のb(0.90g、3.49mmol、1.0当量)、f(1.50g、5.24mmol、1.5当量)、酢酸カリウム(1.0g、10.5mmol、3.0当量)、酢酸第2銅(0.19g、1.05mmol、0.3当量)、および銅粉(0.067g、1.05mmol、0.3当量)の混合物を、窒素雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、セライトを通してろ過した。ろ液を2N HClでpH=2まで酸性化し、水(50.0mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製物を得、これをPE(20mL)で粉砕して精製し、g(0.86g、59.7%)を得た。LCMS: 411.1 [M+H]+
段階6: g(0.86mg、2.25mmol)およびイートン試薬(15mL)の混合物を70℃で2時間加熱し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。固体をろ取し、乾燥して、粗製h(0.41g、50.0%)を得た。LCMS: 393.1 [M+H]+
段階7:アセトニトリル(10mL)中のh(0.41g、1.05mmol、1.0当量)およびCs2CO3(1.0g、3.15mmol、3.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(0.46g、2.10mmol、2.0当量)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。溶液をセライトを通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製i(0.20g、40.8%)を黄色固体で得た。LCMS: 479.1 [M+H]+
段階8:THF(5.0mL)およびH2O(1.0mL)中のi(100.0mg;0.21mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(44.0mg、1.05mmol、5.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。溶液を水(15mL)で希釈し、次いでEtOAc(10mL×2)で抽出した。水層を2N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物32(30.0mg、32.0%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000061
実施例17:化合物33の合成
Figure 2022533390000062
段階1:THF(8.0mL)中のa(150.0mg、0.32mmol、1.0当量)、(CH3)2Zn(134.0mg、1.41mmol、4.4当量)およびPd(PPh3)4(37.0mg、0.032mmol、0.1当量)の混合物を、N2雰囲気下、70℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(15mL)で希釈し、次いでEtOAc(20mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(PE~PE/EtOAc=10/1)で精製して、b(120.0mg、93%)を黄色固体で得た。LCMS: 407.2 [M+H]+
段階2:THF/MeOH/H2O(3.0mL/3.0mL/2.0mL)中のb(120.0mg、0.3mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(50.0mg、1.2mmol、4.0当量)の混合物を40℃で5時間撹拌し、次いで水(15mL)で希釈し、1N HCl水溶液でpH=3~4まで酸性化した。固体をろ取し、乾燥して、化合物33(78.0mg、70%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000063
実施例18:化合物34の合成
Figure 2022533390000064
段階1:2-ペンタノール(20mL)中のa(1.0g、4.35mmol、1.0当量)、b(1.83g、6.53mmol、1.5当量)、酢酸カリウム(1.28g、13.1mmol、3.0当量)、酢酸第2銅(0.24g、1.31mmol、0.3当量)、および銅粉(0.084g、1.31mmol、0.3当量)の混合物を、窒素雰囲気下、120℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。水(30mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を2N HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いで水(50.0mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製物を得、これをPE(20mL)で粉砕して精製し、c(1.0g、59.9%)を得た。LCMS: 383.0 [M+H]+
段階2:c(0.86g、2.25mmol)およびイートン試薬(10mL)の混合物を70℃で2時間加熱し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。固体をろ取し、乾燥して、粗製d(0.67g、81.8%)を得た。LCMS: 365.0 [M+H]+
段階3:アセトニトリル(20mL)中のd(0.67g、1.84mmol、1.0当量)およびCs2CO3(1.20g、3.68mmol、2.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(0.60g、2.76mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌し、セライトを通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製e(0.33g、40%)を黄色固体で得た。LCMS: 451.1 [M+H]+
段階4:THF(5.0mL)およびH2O(1.0mL)中のe(100mg;0.22mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(46.6mg、1.11mmol、5.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。溶液を水(15.0mL)で希釈し、次いでEtOAc(10mL×2)で抽出した。水層を2N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(15.0mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物34(65.0mg、69.3%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000065
実施例19:化合物35の合成
Figure 2022533390000066
段階1:1,4-ジオキサン(5mL)中のa(215mg、0.494mmol、1.0当量)、b(302mg、3.952mmol、8当量)、Pd(dppf)Cl2(72mg、0.099mmol、0.2当量)およびCsF(248mg、1.631mmol、3.3当量)の混合物を、窒素雰囲気下、70℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、60mLの水に加え、EtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、c(12.9mg、6.3%)を得た。LCMS: 413.1 [M+H]+
段階2:THF/H2O(3mL/3mL)中のc(12.9mg、0.031mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(33mg、0.313mmol、10.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFを除去し、5mLの水を加えた。得られた混合物を1N HCl水溶液でpH=6まで酸性化し、ろ過した。得られた固体を分取TLC(DCM/MeOH=9/1)で精製して、化合物35(7.0mg、58.2%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000067
実施例20:化合物36の合成
Figure 2022533390000068
段階1:ジオキサン(5mL)中のa(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)の溶液に、b(59.0mg、0.69mmol、3.0当量)、CsF(115.0mg、0.76mmol、3.3当量)およびPd(dppf)Cl2(20.0mg、0.023mmol、0.1当量)を加えた。混合物をN2雰囲気下、75℃で終夜撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)および食塩水(15mL)で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、c(28.0mg、30.8%)を得た。LCMS: 399.1 [M+H]+
段階2:THF/H2O(5/2mL)中のc(28.0mg、0.07mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(12.0mg、0.28mmol、4.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を2N HCl水溶液でpH=2~3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物36(12.6mg、48.5%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000069
実施例21:化合物37の合成
Figure 2022533390000070
段階1:ジオキサン(10mL)中のa(200.0mg、0.46mmol、1.0当量)の溶液に、b(212.0mg、1.38mmol、3.0当量)、CsF(230.0mg、1.52mmol、3.3当量)およびPd(dppf)Cl2(40.0mg、0.046mmol、0.1当量)を加えた。混合物をN2雰囲気下、95℃で終夜撹拌した。混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)および食塩水(30mL)で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=5/1)で精製して、c(130.0mg、73.9%)を得た。LCMS: 385.1 [M+H]+
段階2:EtOH/THF(5/1mL)中のc(130.0mg、0.34mmol、1.0当量)の溶液にPd/C(75.0mg)を加えた。混合物をH2(1atm)雰囲気下、室温で1時間撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、食塩水(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、d(70.0mg、53.4%)を得た。LCMS: 387.1 [M+H]+
段階3:THF/H2O(5/2mL)中のd(70.0mg、0.18mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(30.0mg、0.73mmol、4.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を2N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物37(52.2mg、80.4%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000071
実施例22:化合物38、48、および49の合成
Figure 2022533390000072
段階1:a(10.0g、48.4mmol、1.0当量)および2N HCl水溶液(200.0mL)の混合物を室温で5分間撹拌し、次いで0℃まで冷却し、NaNO2(4.0g、58.1mmol、1.2当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いでKI(24.1g、145.3mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAc(200mL×2)で抽出した。有機層を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(PE)で精製して、b(10.8g、70.6%)を得た。
段階2:2-ペンタノール(100.0mL)中のc(4.0g、26.5mmol、1.0当量)、b(10.9g、34.4mmol、1.3当量)、酢酸カリウム(7.8g、79.3mmol、3.0当量)、銅粉(508.0mg、7.9mmol、0.3当量)および酢酸第2銅(1.5g、7.9mmol、0.3当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。2N NaOH水溶液(200.0mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を濃HCl水溶液でpH<1まで酸性化し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を濃縮して粗製物を得、これをPE(50mL)で粉砕し、ろ過して、d(7.4g、82.2%)を得た。LCMS: 340.0 [M+H]+
段階3:d(7.4g)およびイートン試薬(30.0mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、50℃で2時間加熱し、次いで室温まで冷却し、氷および水の混合物(100mL)中に加えた。固体をろ取し、MeCN(30mL)で粉砕し、ろ過して、e(5.0g、71.4%)を得た。LCMS: 321.9 [M+H]+
段階4:MeCN(100mL)中のe(5.0g、15.6mmol、1.0当量)およびCs2CO3(20.3g、62.3mmol、4.0当量)の混合物にヨード酢酸エチル(10.0g、46.7mmol、3.0当量)を室温で加えた。次いで、混合物を50℃で1時間撹拌し、室温まで冷却し、水(100mL)で希釈した。懸濁液をEtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1~EtOAc/THF=10/1)で精製して、g(1.7g、27.0%)を得た。LCMS: 408.0 [M+H]+
段階5:EtOH(30.0mL)/水(3.0mL)中のg(1.7g、4.2mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)4(482.0mg、0.4mmol、0.1当量)、h(0.9mL、5.4mmol、1.3当量)およびK2CO3(1.7g、12.5mmol、3.0当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、90℃で3時間撹拌した。得られた混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(PE/EtOAc=20/1~4/1、1%CH3COOH)で精製して、化合物49(150.0mg、10.7%)を得た。
Figure 2022533390000073
段階6:MeOH(15.0mL)/THF(5mL)中の化合物49(50.0mg、0.15mmol、1.0当量)およびPd/C(70.0mg)の混合物を、H2雰囲気下(1atm)、室温で6時間撹拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、化合物38(2.1mg、4.2%)を得た。
Figure 2022533390000074
化合物48(3.3mg、6.6%)
Figure 2022533390000075
実施例23:化合物39の合成
Figure 2022533390000076
段階1:DMF(5.0mL)中のa(1.00g、5.38mmol)、Cs2CO3(5.26g、16.14mmol)およびMeI(4.58g、32.26mmol)の混合物を80℃で終夜撹拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製b(700.0mg、60%)を褐色固体で得た。LCMS: 214.1 [M+H]+
段階2:2-ペンタノール(10.0mL)中のb(700.0mg、3.27mmol)、c(631.0mg、3.27mmol)、Cu(63.0mg、0.98mmol)、Cu(OAc)2(178.0mg、0.98mmol)およびKOAc(960.0mg、9.8mmol)の混合物を、N2雰囲気下、140℃で終夜撹拌した。反応混合物に水(200mL)を加え、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して粗製物を得、これを分取HPLC(TFA)で精製して、d(260.0mg、24.4%)を褐色油状物で得た。LCMS: 327.1 [M+H]+
段階3:イートン試薬(10.0mL)中のd(260.0mg、0.8mmol)の混合物を50℃で2時間撹拌し、次いで水(100mL)を加えた。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液でpH=7~8に調整し、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製e(160mg、65.1%)を黄色固体で得た。LCMS: 309.1 [M+H]+
段階4:CH3CN(10.0mL)中のe(160.0mg、0.52mmol)、2-ヨード酢酸エチル(667.0mg、3.12mmol)およびCs2CO3(1020.0mg、3.12mmol)の混合物を45℃で終夜撹拌した。反応混合物を水(50mL)に加え、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、次いでろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製物を得、これを分取HPLC(TFA)で精製して、f(22mg、10.7%)を黄色固体で得た。LCMS: 395.1 [M+H]+
段階5:THF(5.0mL)中のf(22.0mg、0.056mmol)の溶液にLiOH・H2O(9.4mg、0.22mmol)および水(1.0mL)を加えた。反応混合物を30℃で4日間撹拌し、次いで2N HCl(20mL)で酸性化し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(DCM/MeOH=10:1)で精製して、化合物39(10mg、49%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000077
実施例24:化合物42の合成
Figure 2022533390000078
段階1:DMF(5.0mL)中のa(60.0mg、0.155mmol)、b(37.5mg、0.31mmol)、HATU(87.4mg、0.23mmol)およびDIEA(60.0mg、0.465mmol)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して粗製物を得、これを分取HPLC(TFA)で精製して、化合物42(5.4mg、7.1%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000079
実施例25:化合物43の合成
Figure 2022533390000080
段階1:DCM(5.0mL)中のa(60.0mg、0.155mmol)、b(13.0mg、0.31mmol)、HATU(87.4mg、0.23mmol)およびDIEA(60.0mg、0.465mmol)の混合物を40℃で終夜撹拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して粗製物を得、これを分取HPLC(TFA)で精製して、化合物43(12.0mg、18.8%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000081
実施例26:化合物44の合成
Figure 2022533390000082
段階1:DCM(4mL)中のB(30mg、0.087mmol、1.0当量)、HATU(40mg、0.105mmol、1.2当量)およびDIEA(45mg、0.348mmol、4.0当量)の混合物を室温で1時間撹拌し、a(13mg、0.105mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物44(31.0mg、79.7%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000083
実施例27:化合物45の合成
Figure 2022533390000084
段階1:DCM(4mL)中のB(30mg、0.087mmol、1.0当量)、HATU(40mg、0.105mmol、1.2当量)およびDIEA(45mg、0.348mmol、4.0当量)の混合物を室温で1時間撹拌し、a(4.5mg、0.105mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物45(21.6mg、56.7%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000085
実施例28:化合物46の合成
Figure 2022533390000086
段階1:CH3OH/EtOAc(15mL/5mL)中のa(300.0mg、1.06mmol、1.0当量)、PtO2・H2O(208.0mg、0.85mmol、0.8当量)の混合物を、H2(15psi)雰囲気下、10℃で10時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ過ケークをEtOAc(20mL)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、b(100.0mg、33%)を淡黄色固体で得た。LCMS: 286.1 [M+H]+
段階2:CH3CN(5mL)中のb(20.0mg、0.07mmol、1.0当量)、c(30.0mg、0.14mmol、2.0当量)およびCs2CO3(68mg、0.21mmol、3.0当量)の混合物を13℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、次いで濃HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、30℃で15分間撹拌した。混合物をEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、残渣を分取TLCで精製して、d(5.0mg、19%)を得た。LCMS: 372.2 [M+H]+
段階3:CH3CN/H2O/CH3OH(5.0mL/2.0mL/2.0mL)中のd(25.0mg、0.067mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(14.0mg、0.335mmol、5.0当量)の混合物を35℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。水相を1M HCl水溶液でpH=4~5まで酸性化し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、化合物46(6.7mg、29%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000087
実施例29:化合物47の合成
Figure 2022533390000088
段階1:THF/H2O(15mL/1.5mL)中のa(1.0g、3.1mmol、1.0当量)、b(1.4g、9.3mmol、3.0当量)、Pd(PPh3)2Cl2(210.0mg、0.3mmol、0.1当量)およびK2CO3(1.3mg、9.3mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、70℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、c(600.0mg、68%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000089
段階2:CH3CN(20mL)中のc(350.0mg、1.2mmol、1.0当量)、d(516.0mg、2.4mmol、2.0当量)およびCs2CO3(1.2g、3.6mmol、3.0当量)の混合物を35℃で16時間撹拌した。さらにd(2.1g、9.6mmol、8.0当量)、Cs2CO3(2.4g、7.2mmol、6.0当量)およびCH3CN(20mL)を反応混合物に加えた。混合物を35℃でさらに56時間撹拌した。反応混合物を濃HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いで35℃で15分間撹拌した。混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、e(100.0mg、23%)を得た。LCMS: 370.1 [M+H]+
段階3:THF/H2O(3.0mL/0.3mL)中のe(100.0mg、0.27mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(57.0mg、1.35mmol、5.0当量)の混合物を35℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(5mL×3)で抽出した。水相をHCl水溶液(pH=4)でpH=5~6まで酸性化し、次いでEtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、化合物47(5.5mg、6%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000090
実施例30:化合物50の合成
Figure 2022533390000091
段階1:DMF(3.0mL)中のa(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)、b(39.0mg、0.35mmol、3.0当量)、Pd(PPh3)4(12.0mg、0.01mmol、0.05当量)およびNa2CO3(73.0mg、0.69mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、60℃で終夜撹拌し、ろ過した。ろ液を濃縮して、粗製c(63.0mg、65.0%)を褐色固体で得た。LCMS: 425.2 [M+H]+
段階2:EtOH(3mL)およびH2O(1mL)中のc(63.0mg、0.15mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(32.0mg、0.75mmol、5.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。溶液を水(30mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。水層を2N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物50(53.0mg、90.0%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000092
実施例31:化合物51の合成
Figure 2022533390000093
段階1:DMF(30.0mL)中のa(2.0g、11.4mmol、1.0当量)およびCs2CO3(5.6g、17.1mmol、1.5当量)の混合物に、イソプロピルアルコール(685mg、11.4mmol、1.0当量)を室温で加えた。得られた混合物を40℃で7時間撹拌し、室温まで冷却し、水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。抽出物を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE)で精製してb(2.0g、81.3%)を得た。
段階2:EtOH(30mL)/水(6mL)中のb(2.0g、9.3mmol、1.0当量)、Fe(2.6g、46.5mmol、5.0当量)およびNH4Cl(2.5g、46.5mmol、5.0当量)の混合物を、90℃で1時間撹拌し、室温まで冷却し、ろ過した。ろ液を水で希釈し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=100/1)で精製して、c(1.6g、93.0%)を得た。LCMS: 186.1 [M+H]+
段階3:DCM(100mL)中のc(1.6g、8.65mmol、1.0当量)の混合物にBr2(1.5g、9.51mmol、1.1当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、飽和Na2CO3水溶液および水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=100/1)で精製して、d(1.9g、83.7%)を得た。LCMS: 264.0 [M+H]+
段階4:DMF(30mL)中のd(1.9g、7.2mmol、1.0当量)、MeI(5.1g、36.0mmol、5.0当量)、およびCs2CO3(7.1g、21.6mmol、3.0当量)の混合物を90℃で16時間撹拌し、室温まで冷却した。得られた混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=100/1)で精製して、e(1.8g、85.7%)を得た。
段階5:2-ペンタノール(30.0mL)中のf(1.12g、7.42mmol、1.2当量)、e(1.8g、6.19mmol、1当量)、酢酸カリウム(1.82g、18.57mmol、3.0当量)、銅粉(120.0mg、1.857mmol、0.3当量)および酢酸第2銅(340.0mg、1.857mmol、0.3当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。2N NaOH水溶液(200mL)を加えた。得られた混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を濃HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いでEtOAc(50mL×2)で抽出した。有機層を濃縮した。残渣をPE(30mL)で粉砕し、ろ過して、g(1.9g、84.8%)を得た。LCMS: 363.1 [M+H]+
段階6:g(1.9g)およびイートン試薬(20.0mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、0℃で3時間撹拌し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=20/1)で精製して、h(250.0mg、13.9%)を得た。LCMS: 345.1 [M+H]+
段階7:CH3CN(10.0mL)中のh(100.0mg、0.29mmol、1.0当量)およびCs2CO3(283.0mg、0.87mmol、3.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(125.0mg、0.58mmol、2.0当量)を室温で加えた。次いで、混合物を、アルゴン雰囲気下、35℃で4日間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAc(10mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、i(25.0mg、20.0%)を得た。LCMS: 431.2 [M+H]+
段階8:i(25.0mg)およびイートン試薬(5.0mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、35℃で1日撹拌し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。有機層を濃縮して、j(15.0mg、66.0%)を得た。LCMS: 389.1 [M+H]+
段階9:THF/H2O(5mL/2mL)中のj(20.0mg、0.052mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(9.0mg、0.21mmol、4.0当量)の混合物を35℃で20時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH=1まで酸性化し、次いでEtOAc(10mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣を逆相フラッシュカラムで精製して、化合物51(3.2mg、23.0%)を得た。
Figure 2022533390000094
実施例32:化合物52の合成
Figure 2022533390000095
段階1:イソブチロニトリル(474.0mg、6.9mmol、10.0当量)を、トルエン(3mL)中の2M NaHMDS(1.8mL、3.5mmol、5.0当量)の撹拌溶液に室温で滴加した。滴加後、混合物を10分間撹拌し、次いでトルエン(15mL)中のB(300.0mg、0.69mmol、1.0当量)、BINAP(52mg、0.069mmol、0.1当量)およびPd(OAc)2(15.3mg、0.069mmol、0.1当量)の撹拌懸濁液に、N2雰囲気下、室温で加えた。反応混合物を50℃で30分間撹拌し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE~PE/EtOAc=10/1)で精製して、a(127.0mg、43.6%)を得た。LCMS: 426.2 [M+H]+
段階2:THF(10mL)、EtOH(30mL)およびH2O(20mL)中のa(163.0mg、0.38mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(322.2mg、7.7mmol、20.0当量)の混合物を35℃で20時間撹拌した。得られた混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH<1まで酸性化した。沈澱をろ取し、水(10mL)で洗浄し、乾燥して、化合物52(156.0mg、91.6%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000096
実施例33:化合物55の合成
Figure 2022533390000097
段階1:DMF(3mL)中のA(50.0mg、0.145mmol、1.0当量)の溶液に、b(17.0mg、0.174mmol、1.2当量)、DIEA(57.0mg、0.435mmol、3.0当量)およびHATU(66.0mg、0.174mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、水(5mL)で希釈し、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物55(9.0mg、14.7%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000098
実施例34:化合物56の合成
Figure 2022533390000099
段階1:EtOH/H2O(12mL/2mL)中のa(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)、b(77mg、0.69mmol、3.0当量)、Na2CO3(49mg、0.46mmol、2当量)およびPd(PPh3)4(27.0mg、0.023mmol、0.1当量)の混合物を、N2雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。混合物を室温まで冷却し、水(15mL)で希釈し、1N HCl水溶液でpH=2~3まで酸性化し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、c(45.0mg、46%)を得た。LCMS: 425.3 [M+H]+
段階2:THF(5.0mL)およびH2O(2.0mL)中のc(45.0mg、0.11mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(74.0mg、1.76mmol、16.0当量)の混合物を60℃で終夜撹拌した。混合物を室温まで冷却し、水(15mL)で希釈し、1N HClでpH=3~4まで酸性化し、EtOAc(30mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、E(40.0mg、95%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000100
段階3:DMF(3.0mL)中のE(54.0mg、0.14mmol、1.0当量)、d(16.0mg、0.17mmol、1.2当量)、HATU(65mg、0.17mmol、1.2当量)およびDIEA(0.2mL)の混合物を、N2雰囲気下、室温で終夜撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、化合物56(7.8mg、12%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000101
実施例35:化合物57の合成
Figure 2022533390000102
段階1:DMF(3mL)中のA(20.0mg、0.0517mmol、1.0当量)の溶液に、b(6.0mg、0.0620mmol、1.2当量)、DIEA(20.0mg、0.1551mmol、3.0当量)およびHATU(24.0mg、0.0620mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、氷水(5mL)で希釈し、次いでEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物57(1.5mg、6.3%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000103
実施例36:化合物58の合成
Figure 2022533390000104
段階1:a(5.0g、23.1mmol、1.0当量)、b(7.8g、46.3mmol、2.0当量)、炭酸カリウム(12.8g、92.6mmol、4.0当量)、Pd(PPh3)4(1.3g、1.2mmol、0.05当量)の混合物をEtOH/H2O(4/1、125mL)に溶解した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、90℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却し、濃縮した。残渣をH2O(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×3)で洗浄した。水層を濃HCl(15.4mL)でpH=1~2まで酸性化し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、c(4.3g、約100%)を得た。LCMS: 178.1 [M+H]+
段階2:CH3OH(200mL)中のc(4.3g、24.3mmol、1.0当量)、10%Pd/C(430mg、10重量%)の混合物を、H2雰囲気下(1atm)、室温で終夜撹拌し、次いでセライトを通してろ過した。ろ液を濃縮して、d(4.3g、約100%)を得た。LCMS: 180.1 [M+H]+
段階3:2-ペンタノール(150.0mL)中のd(3.0g、16.7mmol、1.0当量)、e(4.7g、16.7mmol、1.0当量)、酢酸カリウム(3.3g、33.4mmol、2.0当量)、銅粉(320.0mg、5.0mmol、0.3当量)および酢酸第2銅(911.8mg、5.0mmol、0.3当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。2N NaOH水溶液(200mL)を加えた。得られた混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を濃HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、EtOAc(150mL×3)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(PE~PE/EtOAc=3:1、v/v)で精製して、g(4.6g、82.7%)を得た。LCMS: 333.1 [M+H]+
段階4:f(3.0g、9.0mmol、1.0当量)の混合物をイートン試薬(30.0mL)に溶解し、70℃で1時間撹拌し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加え、ろ過した。ろ過ケークを水で洗浄した。得られた固体をTHF/EtOAc(1/1、100mL)に溶解し、飽和NaHCO3水溶液および食塩水で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、d(2.7g、96.4%)を得た。LCMS: 315.1 [M+H]+
段階5:CH3CN(100.0mL)中のd(1.0g、3.2mmol、1.0当量)およびCs2CO3(3.1g、9.6mmol、3.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(1.4g、6.4mmol、2.0当量)を室温で加えた。次いで、混合物をアルゴン雰囲気下、50℃で終夜撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、1N HCl(50mL)で5分間反応停止し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、e(1.1g、86.6%)を得た。LCMS: 401.2 [M+H]+
段階6:THF/MeOH/H2O(4:2:1、28mL)中のe(1.1g、2.7mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(567.0mg、13.5mmol、5.0当量)の混合物を30℃で3時間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、濃HClでpH=1まで酸性化し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLC(CF3COOH)で精製して、化合物58(356.0mg、30.2%)を得た。
Figure 2022533390000105
実施例37:化合物59の合成
Figure 2022533390000106
段階1:2-ペンタノール(200mL)中のa(7.90g、38.0mmol、1.2当量)、b(8.0g、32.0mmol、1.1当量)、Cu(610.0mg、9.6mmol、0.3当量)、Cu(OAc)2(1.70g、9.6mmol、0.3当量)およびKOAc(9.4g、96.0mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、140℃で終夜撹拌した。混合物を1N HClでpH=3まで酸性化し、ろ過し、エタノール(50.0mL×2)で洗浄した。ろ液を濃縮した。残渣をACNで粉砕し、ろ過して、c(4.20g、40%)を得た。LCMS: 326.0 [M+H]+
段階2:イートン試薬(50mL)中のc(4.20g、12.9mmol、1.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、70℃で3時間撹拌した。混合物を氷水(200mL)中に加えた。沈澱をろ取し、乾燥して、d(4.0g、>99%)を黄色固体で得た。LCMS: 307.9 [M+H]+
段階3:1,4-ジオキサン/H2O(20.0mL/4mL)中のd(400.0mg、1.3mmol、1.0当量)、e(350.0mg、2.6mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(150.0mg、0.13mmol、0.1当量)およびK2CO3(540.0g、3.9mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。混合物を蒸発させた。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=5/1)で精製して 、f(200.0mg、47%)を黄色固体で得た。LCMS: 320.9 [M+H]+
段階4:ACN(20.0mL)中のf(200.0mg、0.62mmol、1.0当量)、g(270.0mg、1.2mmol、2.0当量)およびCs2CO3(580.0mg、1.8mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、50℃で終夜撹拌した。混合物を1N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、H2O(20mL)を加え、EtOAc(50mL×2)で抽出した。抽出物を食塩水で洗浄した。有機層を蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、h(70.0mg、27%)を黄色固体で得た。LCMS: 306.1 [M+H]+
段階5:THF/H2O(10mL/2mL)中のh(70.0mg、0.17mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(70.0mg、1.7mmol、10.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、室温で終夜撹拌した。H2O(20mL)を加え、混合物を1N HCl水溶液でpH=3まで酸性化した。沈澱をろ取し、水で洗浄し、乾燥して、化合物59(35.0mg、50%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000107
実施例38:化合物60の合成
Figure 2022533390000108
段階1:ACN(20mL)中のa(150.0mg、0.91mmol、1.0当量)およびCs2CO3(593.0mg、1.82mmol、2.0当量)の混合物にb(188.0mg、1.37mmol、1.5当量)を加えた。混合物を40℃で終夜撹拌した。得られた混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(25mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(25mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、c(80.0mg、26.5%)を黄色固体で得た。LCMS: 334.1 [M+H]+
段階2:ACN(10mL)中のc(80.0mg、0.24mmol、1.0当量)およびCs2CO3(235.0mg、0.72mmol、3.0当量)の混合物にd(103.0mg、0.48mmol、2.0当量)を加えた。混合物を50℃で終夜撹拌した。得られた混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、e(58.0mg、57.6%)を黄色固体で得た。LCMS: 420.1 [M+H]+
段階3:THF(10mL)およびH2O(2mL)中のe(58.0mg、0.14mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(23.0mg、0.55mmol、4.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。水層を2N HClでpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物60(42.0mg、77.8%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000109
実施例39:化合物61の合成
Figure 2022533390000110
段階1:THF(10mL)中のa(500.0mg、2.7mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(270.0mg、6.75mmol、2.5当量)およびイソプロピルアルコール(245.0mg、4.05mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30×2 mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1)で精製して、b(550.0mg、90.4%)を得た。LCMS: 226.1 [M+H]+
段階2:MeOH/NH3.H2O(5/1mL)中のb(550.0mg、2.4mmol)およびラネーNi(200.0mg)の混合物を、H2雰囲気下、室温で2時間撹拌した。混合物をろ過し、水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、食塩水(30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮して、c(450.0mg、94.5%)を得た。LCMS: 196.1 [M+H]+
段階3:2-ペンタノール(20mL)中のc(450.0mg、2.31mmol、1.0当量)、d(800.0mg、3.0mmol、1.3当量)、酢酸カリウム(670.0mg、6.93mmol、3.0当量)、酢酸第2銅(130.0mg、0.693mmol、0.3当量)、および銅粉(45.0mg、0.693mmol、0.3当量)の混合物を、窒素雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。水(30mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を2N HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、次いで追加の水(50mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(50.0mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製物を得、これをPE(20mL)で粉砕して精製し、e(650.0mg、84.0%)を得た。LCMS: 336.1 [M+H]+
段階4:e(650.0mg)およびイートン試薬(10mL)の混合物を70℃で1時間加熱し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。固体をろ取し、乾燥して、粗製f(500.0mg、94.0%)を得た。LCMS: 276.0 [M+H]+
段階5:ACN(20mL)中のf(250.0mg、0.91mmol、1.0当量)およびCs2CO3(593.0mg、1.82mmol、2.0当量)の混合物にg(284.0mg、1.37mmol、1.5当量)を加えた。混合物を40℃で終夜撹拌した。得られた混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(25mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(25mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、h(80.0mg、収率:21.9%)を得た。LCMS: 404.1 [M+H]+
段階6:ACN(10mL)中のh(80.0mg、0.20mmol、1.0当量)およびCs2CO3(195.0mg、0.60mmol、3.0当量)の混合物にi(85.0mg、0.40mmol、2.0当量)を加えた。混合物を50℃で終夜撹拌した。得られた混合物をHCl水溶液(20mL、2N)で希釈した。混合物を室温で0.5時間撹拌し、次いでEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、j(54.0mg、収率:67.2%)を得た。LCMS: 406.1 [M+H]+
段階7:THF(10mL)およびH2O(2mL)中のj(54.0mg、0.133mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(23.0mg、0.533mmol、4.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。水層を2N HClでpH=3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物61(35.4mg、70.4%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000111
実施例40:化合物62の合成
Figure 2022533390000112
段階1:2-ペンタノール(30.0mL)中のa(340mg、2.47mmol、1.0当量)、b(1.0g、3.70mmol、1.5当量)、炭酸カリウム(1.03g、7.41mmol、3.0当量)、ヨウ化第1銅(141.0mg、0.74mmol、0.3当量)、およびL-プロリン(85.0mg、0.74mmol、0.3当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。水(50.0mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を2N HClでpH=2まで酸性化し、次いで水(50.0mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(50.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20.0mL×5)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、c(粗製、600mg、74.5%)を得た。LC/MS: 326.0 [M+H]+
段階2:c(600mg、1.84mmol)、硫酸(15.0mL)およびH2O(2.0mL)の混合物を100℃で2時間加熱し、次いで冷却し、氷および水の混合物(50.0mL)中に加えた。固体をろ取し、減圧下で乾燥して、d(粗製、500mg、88.4%)を得た。LC/MS: 307.9 [M+H]+
段階3:1,4-ジオキサン/H2O(20.0mL/4.0mL)中のd(400.0mg、1.3mmol、1.0当量)、e(330.0mg、2.6mmol、2.0当量)、Pd(PPh3)4(150.0mg、0.13mmol、0.1当量)およびK2CO3(540.0mg、3.9mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=5/1)で精製して、f(230.0mg、54%)を黄色固体で得た。LCMS: 312.0 [M+H]+
段階4:ACN(20.0mL) 中のf(200.0mg、0.65mmol、1.0当量)、g(280.0mg、1.3mmol、2.0当量)およびCs2CO3(650.0mg、2.0mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、50℃で終夜撹拌した。混合物を1N HCl水溶液でpH=3まで酸性化し、H2O(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。抽出物を食塩水で洗浄した。有機層を蒸発させ、残渣を分取HPLCで精製して、h(80.0mg、31%)を黄色固体で得た。LCMS: 398.1 [M+H]+
段階5:THF/H2O(10.0mL/2.0mL)中のh(80.0mg、0.2mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(80.0mg、2.0mmol、10.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、室温で終夜撹拌した。H2O(20mL)を加えた。混合物を1N HCl水溶液でpH=3まで酸性化した。沈澱をろ取し、乾燥して、化合物62(37.6mg、14%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000113
実施例41:化合物63の合成
Figure 2022533390000114
段階1:THF(150mL)中のエタノール(15.8g、342mmol、3.0当量)、NaH(60%)(16g、399mmol、3.5当量)の混合物に、THF(50mL)中のa(20g、114mmol、1.0当量)の溶液を、反応温度を10℃未満に維持するようにゆっくり加えた。添加後、混合物を室温で2時間撹拌した。水(300mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(150.0mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(150.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製bを黄色油状物で得た(30g、約100%)。
段階2:エタノール(210mL)および水(90mL)中のb(30g、114mmol、1.0当量)、NH4Cl(6.1g、114mmol、1.0当量)の混合物を加熱還流し、Fe(19g、342mmol、3.0当量)を分割して加えた。添加後、混合物を還流下で2時間撹拌し、次いで室温まで冷却した。混合物をセライトを通してろ過した。水(400mL)をろ液に加えた。得られた混合物をEtOAc(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗製cを黄色油状物で得た(26g、約100%)。LC/MS: 172.1 [M+H]+
段階3:2-ペンタノール(50.0mL)中のc(3.0g、17.5mmol、1.0当量)、d(4.3g、17.5mmol、1.0当量)、酢酸カリウム(3.5g、35.0mmol、2.0当量)、酢酸第2銅(0.96g、5.3mmol、0.3当量)、および銅粉(0.34g、5.3mmol、0.3当量)の混合物を、窒素雰囲気下、120℃で終夜撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、水(30.0mL)を加えた。混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を2N HClでpH=2まで酸性化し、水(50.0mL)を加えた。得られた混合物をEtOAc(50.0mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50.0mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製物を得た。粗製物をPE(20mL)で粉砕して精製し、e(3.7g、60%)を得た。LC/MS: 292.2 [M+H]+
段階4:e(2.7g、9.3mmolおよび濃H2SO4(27mL)の混合物を80℃で30分間加熱し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加えた。固体をろ取し、乾燥して粗製物を得た。粗製物をEtOAc(10mL)で粉砕し、ろ過して、f(1.4g、55%)を得た。
Figure 2022533390000115
段階5:DMF(20.0mL)中のf(520.0mg、2.0mmol、1.0当量)およびK2CO3(522.0mg、4.0mmol、2.0当量)の混合物にg(471.0mg、3.0 mol、1.5当量)を室温で加え、次いで室温で終夜撹拌した。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、食塩水(15mL×3)で洗浄した。有機相を無水Na2SO4で乾燥し、次いでろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1)で精製して、h(450.0mg、62%)を得た。
段階6:DMF(8.0mL)中のh(450.0mg、1.23mmol、1.0当量)およびCs2CO3(1.21g、3.7mmol、3.0当量)の混合物にi(529.0mg、2.47mmol、2.0当量)を加えた。混合物を50℃で5時間撹拌し、EtOAc(30mL)で希釈し、H2O(20mL×3)で洗浄した。有機相を無水Na2SO4で乾燥し、次いでろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1)で精製して、j(388.0mg、70.0%)を得た。LCMS: 452.3 [M+H]+
段階7:MeOH(5.0mL)およびTHF(5.0mL)中のj(180.0mg、0.4mmol、1.0当量)およびPd/C(36mg、0.2当量)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をろ過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=2/1)で精製して、化合物63(65.0mg、80.0%)を得た。
Figure 2022533390000116
実施例42:化合物64の合成
Figure 2022533390000117
段階1:THF(40mL)中のa(2.0g、11.4mmol、1.0当量)およびEt3N(2.3g、22.8mmol、2.0当量)の混合物にb(1.62g、22.8mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を60℃で終夜撹拌し、室温まで冷却し、水(100mL)で希釈し、DCM(50mL×2)で抽出した。抽出物を水(20mL×2)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、c(2.47g、95.5%)を得た。LCMS: 227.1 [M+H]+
段階2:EtOH(80mL)中のc(2.47g、1.09mmol、1.0当量)およびラネーNi(100mg)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をろ過した。ろ液を濃縮して、d(2.04g、95.1%)を得た。LCMS: 197.3 [M+H]+
段階3:2-ペンタノール(40mL)中のd(2.04g、10.4mmol、1.0当量)、e(2.73g、10.4mmol、1当量)、酢酸カリウム(3.06g、31.2mmol、3.0当量)、銅粉(200mg、3.12mmol、0.3当量)および酢酸第2銅(624mg、3.12mmol、0.3当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。反応混合物を水(100mL)中に加え、濃HCl水溶液でpH=4まで酸性化し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=5/1)で精製して、f(1.27g、36.6%)を得た。LCMS: 331.1 [M+H]+
段階4:f(500.0mg、1.52mmol、1.0当量)およびイートン試薬(10mL)の混合物を室温で90分間撹拌し、次いで氷および水の混合物中に加えた。混合物をEtOAc(40mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=10/1)で精製して、g(244.0mg、51.6%)を得た。LCMS: 313.1 [M+H]+
段階5:CH3CN(15mL)中のg(244mg、0.782mmol、1.0当量)およびCs2CO3(765mg、2.346mmol、3.0当量)の混合物にh(502mg、2.346mmol、3.0当量)を室温で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(45mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、i(145.0mg、46.6%)を得た。LCMS: 399.1 [M+H]+
段階6:THF/H2O(15mL/15mL)中のi(135mg、0.34mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(72mg、1.7mmol、5.0当量)の混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を水(40mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH=5まで酸性化し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣を分取TLCで精製して、化合物64(94.1mg、74.8%)を黄色固体で得た。純度:98.2%。
Figure 2022533390000118
実施例43:化合物67の合成
Figure 2022533390000119
段階1:2-ペンタノール(100mL)中のa(3.4g、31.7mmol、1.1当量)、b(5.3g、28.8mmol、1.0当量)、酢酸カリウム(3.9g、57.6mmol、2.0当量)、銅粉(378.8mg、8.6mmol、0.3当量)および酢酸第2銅(1.1g、8.6mmol、0.3当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、140℃で終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。2N NaOH水溶液(200.0mL)を加えた。得られた混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を濃HCl水溶液でpH=2まで酸性化し、EtOAc(100mL×3)で抽出した。有機層を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィカラム(PE~PE/EtOAc=3:1、v/v)で精製して、g(2.0g、33.9%)を得た。LCMS: 296.0 [M+H]+
段階2:c(2.0g)の混合物をイートン試薬(20.0mL)に溶解し、70℃で1時間撹拌し、次いで冷却し、氷および水の混合物中に加え、ろ過した。ろ過ケークを水で洗浄した。得られた固体をTHF/EtOAc(1/1、100mL)に溶解し、飽和NaHCO3溶液および食塩水で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、d(1.8g、95.7%)を得た。LCMS: 278.0[M+H]+
段階3:CH3CN(100.0mL)中のd(1.8g、6.5mmol、1.0当量)およびCs2CO3(6.4g、19.5mmol、3.0当量)の混合物にヨード酢酸エチル(2.8g、13.0mmol、2.0当量)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、50℃で終夜撹拌し、水で希釈し、1N HCl水溶液(50mL)で5分間反応停止し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、e(2.4g、約100%)を得た。LCMS: 364.1 [M+H]+
段階4:THF/MeOH/H2O(4/2/1、50mL)中のe(2.4g、6.5mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(1.4g、32.5mmol、5.0当量)の混合物を25℃で20時間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH=1まで酸性化し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、化合物67(1.9g、86.4%)を得た。
Figure 2022533390000120
実施例44:化合物68の合成
Figure 2022533390000121
段階1:化合物67(150mg、0.45mmol、1.0当量)、b(9.0mL、17.9mmol、40.0当量)の混合物をTHF(10.0mL)に溶解し、反応混合物を密封チューブ中、120℃で2日間撹拌し、次いで室温まで冷却し、濃縮した。残渣を分取HPLC(NH3・H2O)で精製して、化合物68(16.3mg、10.1%)を得た。
Figure 2022533390000122
実施例45:化合物69の合成
Figure 2022533390000123
段階1:ジオキサン/H2O(3mL/0.5mL)中のa(50.0mg、0.11mmol、1.0当量)、b(76.0mg、0.33mmol、3.0当量)、Pd(dppf)Cl2(8.0mg、0.011mmol、0.1当量)およびK2CO3(46.0mg、0.33mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、70℃で16時間撹拌した。反応混合物をセライトおよびシリカゲルでろ過し、ろ過ケークをEtOAc(15mL)で洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣を分取TLC(EtOAc)で精製して、c(80.0mg、>99%)を黄色固体で得た。LCMS: 452.3 [M+H]+
段階2:CH3CN/H2O/EtOH(3.0mL/0.5mL/3.0mL)中のc(80.0mg、0.18mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(74.0mg、1.80mmol、10.0当量)の混合物を50℃で3時間と、次いで周囲温度(約10℃)でさらに16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(10mL)で抽出した。水相を1N HCl水溶液でpH=3~4まで酸性化し、次いでEtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、化合物69(21.9mg、29%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000124
実施例46:化合物70の合成
Figure 2022533390000125
段階1:ジオキサン(30mL)中のa(1.0g、2.28mmol、1.0当量)、酢酸カリウム(671mg、6.84mmol、3.0当量)、Pd(dppf)Cl2(83.4mg、0.11mmol、0.05当量)、およびビス(ピナコラト)ジボロン(1.74g、6.84mmol、3.0当量)の不均質溶液を100℃で5時間加熱した。粗製混合物をシリカゲル上に濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン)で分離して、b(920mg、84%)を得た。LCMS: 485.1 [M+H]+
段階2:アセトン(30.0mL)および水(15.0mL)中のb(920mg、1.90mmol、1.0当量)の溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(1.22g、5.69mmol、3.0当量)および酢酸アンモニウム(293mg、3.80mmol、2.0当量)を加えた。混合物を終夜撹拌した。濃HCl水溶液(3.0mL)を加えた。有機層を減圧下で除去し、溶液をEtOAcでさらに抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、ろ過した。溶媒を減圧下で除去してc(377mg、49%)を得、これをそれ以上精製せずに用いた。LCMS: 403.1 [M+H]+
段階3:ジオキサン/H2O(5/1mL)中のc(30mg、0.075mmol、1.0当量)の溶液に、d(23.0mg、0.12mmol、1.5当量)、K2CO3(26.0mg、0.19mmol、2.5当量)およびPd(dppf)Cl2(6.0mg、0.0075mmol、0.1当量)を加えた。混合物をN2雰囲気下、70℃で終夜撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(15mL)および食塩水(15mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE/EtOAc=20/1)で精製して、e(13.0mg、39.9%)を得た。LCMS: 437.1 [M+H]+
段階4:THF/H2O(5/2mL)中のe(13.0mg、0.03mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(13.0mg、0.3mmol、10.0当量)の混合物を40℃で終夜撹拌した。混合物を2N HCl水溶液でpH=2~3まで酸性化し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、化合物70(10.0mg、83.0%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000126
実施例47:化合物71の合成
Figure 2022533390000127
段階1:ジオキサン(5.0mL)中のa(50.0mg、0.11mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)2Cl2(5.0mg、0.007mmol、0.06当量)およびb(72.0mg、0.19mmol、1.7当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃で5時間撹拌した。得られた混合物を濃縮して、粗製c(粗製、純度20%)を得た。LCMS: 437.2 [M+H]+
段階2:EtOH(6.0mL)およびH2O(2.0mL)中のc(粗製、純度20%)およびLiOH・H2O(96.0mg、2.2mmol、20.0当量)の混合物を40℃で20時間撹拌した。混合物を2N NaOH水溶液(10.0mL)で希釈し、EtOAc(30mL)で抽出した。水層を濃HCl水溶液でpH<1まで酸性化し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣を逆相フラッシュカラム(0%MeCN~50%MeCN/水、0.1%CF3COOH)で精製して、化合物71(3.0mg、6.4%)を得た。
Figure 2022533390000128
実施例48:化合物75の合成
Figure 2022533390000129
段階1:トルエン(4mL)中のa(50mg、0.106mmol、1.0当量)、b(34mg、0.265mmol、2.5当量)、Pd2(dba)3(10mg、0.011mmol、0.1当量)、X-phos(6.2mg、0.011mmol、0.1当量)およびCs2CO3(104mg、0.318mmol、3.0当量)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、40mLの水中に加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(15mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(EtOAc/PE=1/6)で精製して、c(48.8mg、88.4%)を得た。LCMS: 520.3 [M+H]+
段階2:THF/H2O/EtOH(5mL/5mL/1mL)中のc(48.8mg、0.094mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(60mg、1.41mmol、15.0当量)の混合物を40℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFおよびEtOHを除去し、5mLの水を加え、1N HCl水溶液でpH=6まで酸性化し、ろ過した。固体を分取TLC(DCM/MeOH=9:1)で精製して、化合物75(31.1mg、67.4%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000130
実施例49:化合物78の合成
Figure 2022533390000131
段階1:トルエン(4mL)中のa(50mg、0.114mmol、1.0当量)、b(30mg、0.274mmol、2.4当量)、Pd2(dba)3(10.5mg、0.011mmol、0.1当量)、キサントホス(6.6mg、0.011mmol、0.1当量)およびCs2CO3(111mg、0.342mmol、3.0当量)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌し、反応混合物を室温まで冷却し、40mLの水中に加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(15mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(EtOAc/PE=1/6)で精製して、c(36.6mg、68.8%)を得た。LCMS: 468.3 [M+H]+
段階2:THF/H2O/EtOH(5mL/5mL/1mL)中のc(36.6mg、0.078mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(49mg、1.18mmol、15.0当量)の混合物を40℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFおよびEtOHを除去し、次いで5mLの水を加え、1N HCl水溶液でpH=6まで酸性化した。固体をろ取し、分取TLC(DCM/MeOH=8/1)で精製して、化合物78(22.4mg、65%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000132
実施例50:化合物80の合成
Figure 2022533390000133
段階1:トルエン(8.0mL)中のa(100.0mg、0.23mmol、1.0当量)、b(26.0mg、0.28mmol、1.2当量)、Pd2(dba)3(21.0mg、0.023mmol、0.1当量)、キサントホス(13.0mg、0.023mmol、0.1当量)およびCs2CO3(150.0mg、0.46mmol、2.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、110℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(25mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、c(60.0mg、58%)を黄色固体で得た。LCMS: 451.1 [M+H]+
段階2:MeOH/H2O(5.0mL/2.0mL)中のc(60.0mg、0.13mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(44.0mg、1.0mmol、8.0当量)の混合物を40℃で終夜撹拌し、次いで水(15mL)で希釈し、1N HCl水溶液でpH=5~6まで酸性化した。固体をろ取し、乾燥して、化合物80(33.9mg、60%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000134
実施例51:化合物81の合成
Figure 2022533390000135
段階1:1,4-ジオキサン(5.0mL)中のa(50.0mg、0.11mmol、1.0当量)、b(31.0mg、0.33mmol、3.0当量)、Pd2(dba)3(9.0mg、0.01mmol、0.1当量)、キサントホス(6.0mg、0.01mmol、0.1当量)およびt-BuOK(37.0mg、0.33mmol、3.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、110℃で終夜撹拌した。反応混合物を蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、c(10.0mg、19%)を黄色油状物で得た。LCMS: 451.1 [M+H]+
段階2:EtOH/H2O(5.0mL/1.0mL)中のc(10.0mg、0.02mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(4.0mg、0.1mmol、5.0当量)の混合物を、N2雰囲気下、40℃で終夜撹拌した。残渣を濃縮し、H2O(5mL)を加え、混合物を1N HCl水溶液でpH=3まで酸性化した。残渣をろ過して、化合物81(5.5mg、58%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000136
実施例52:化合物84の合成
Figure 2022533390000137
段階1:THF(2M、5.0mL、10.0mmol、7.1当量)中のNaHMDSの溶液を、トルエン(30mL)中のb(3.0mL、40.7mmol、29.1当量)、a(500.0mg、1.4mmol、1.0当量)、BINAP(89.3mg、0.14mmol、0.1当量)、CuI(133.7mg、0.7mmol、0.5当量)およびPd(OAc)2(32.2mg、0.14mmol、0.1当量)の撹拌溶液に、N2雰囲気下、室温で加えた。得られた混合物を100℃で15時間撹拌し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE~PE/EtOAc/THF=1/1/1)で精製して、c(242.0mg、50.1%)を得た。LCMS: 338.1 [M+H]+
段階2:MeCN(50.0mL)中のc(242.0mg、0.72mmol、1.0当量)およびCs2CO3(702.0mg、2.2mmol、3.0当量)の混合物に、ヨード酢酸エチル(714.0mg、2.9mmol、4.0当量)を室温で加えた。次いで、混合物を35℃で終夜撹拌し、室温まで冷却した。得られた混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE~PE/EtOAc=4/1)で精製して、e(121.0mg、純度59%、23.6%)を得た。LCMS: 424.2 [M+H]+
段階3:THF(12.0mL)、EtOH(12.0mL)およびH2O(6.0mL)中のe(121.0mg、純度59%、0.17mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(175.0mg、4.2mmol、24.5当量)の混合物を40℃で2時間撹拌した。得られた混合物を2N NaOH水溶液(30.0mL)で希釈し、EtOAc(50mL)で抽出した。水層を濃HCl水溶液でpH<1まで酸性化した。沈澱をろ取し、水(20mL)で洗浄し、乾燥して、化合物84(16.7mg、25.4%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000138
実施例53:化合物85の合成
Figure 2022533390000139
段階1:THF(10mL)/水(3mL)中のa(300.0mg、0.69mmol、1.0当量)、Pd(PPh3)2Cl2(15.0mg、0.02mmol、0.03当量)、b(231.0mg、1.4mmol、2.0当量)およびCs2CO3(225.0mg、0.69mmol、1.0当量)の混合物を、アルゴン雰囲気下、60℃で12時間撹拌した。得られた反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE~PE/EtOAc=10/1)で精製して、c(270.0mg、約100%)を得た。LCMS: 399.2 [M+H]+
段階2:TFA(0.5mL)を、DCM(20mL)中のジエチル亜鉛(1M、3.0mL、3.0mmol、7.0当量)の撹拌溶液に、N2雰囲気下、氷浴で加えた。添加後、混合物を10分間撹拌し、次いでCH2I2(1.0mL、12.4mmol、28.8当量)を氷浴で加えた。得られた混合物を氷浴で10分間撹拌し、次いでDCM(5mL)中のc(170.0mg、0.43mmol、1.0当量)の溶液を加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌し、食塩水(30mL)で希釈し、ろ過した。ろ液をDCM(50mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE~PE/EtOAc=10/1)で精製して、d(121mg、68.6%)を得た。LCMS: 413.2 [M+H]+
段階3:THF(10.0mL)、EtOH(20.0mL)およびH2O(20.0mL)中のc(121.0mg、0.30mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(756.0mg、18.0mmol、60.0当量)の混合物を50℃で5時間撹拌した。得られた混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH<1まで酸性化した。沈澱をろ取し、水で洗浄し、乾燥して、化合物85(81.0mg、72.3%)を得た。
Figure 2022533390000140
実施例54:化合物86の合成
Figure 2022533390000141
段階1:トルエン(2mL)中のa(100mg、0.226mmol、1.0当量)、b(0.5mL、5.847mmol、25当量)、Pd2(dba)3(21mg、0.023mmol、0.1当量)、キサントホス(11mg、0.023mmol、0.1当量)、Cs2CO3(221mg、0.677mmol、3.0当量)の溶液を、N2雰囲気下、110℃で終夜撹拌した。混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)および食塩水(30mL)で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して、c(90mg、95%)を得た。LCMS: 450.1 [M+H]+。
段階2:THF/H2O(5mL/5mL)中のc(90.0mg、0.2mmol、1.0当量)、LiOH・H2O(84.0mg、2.0mmol、10.0当量)の混合物を40℃で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、化合物86(19.3mg、23%)を得た。
Figure 2022533390000142
実施例55:化合物87の合成
Figure 2022533390000143
段階1:イソブチロニトリル(147.0mg、2.1mmol、10.0当量)を、トルエン(10mL)中の2M NaHMDS(0.6mL、1.1mmol、5.0当量)の撹拌溶液に室温で加えた。添加後、混合物を10分間撹拌し、次いでトルエン(5.0mL)中のa(300.0mg、0.69mmol、1.0当量)、BINAP(52.0mg、0.069mmol、0.1当量)およびPd(OAc)2(15.3mg、0.069mmol、0.1当量)の撹拌懸濁液に、N2雰囲気下、室温で加えた。反応混合物を60℃で10分間撹拌し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィ(PE~PE/EtOAc=10/1)で精製して、b(48.0mg、49.5%)を得た。LCMS: 460.2 [M+H]+
段階2:THF(10.0mL)、EtOH(30.0mL)およびH2O(20mL)中のa(48.0mg、0.13mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(112.0mg、2.6mmol、20.0当量)の混合物を35℃で20時間撹拌した。得られた混合物を濃縮し、水(10mL)で希釈し、濃HCl水溶液でpH=1まで酸性化した。沈澱をろ取し、水(20mL)で洗浄し、乾燥して、化合物87(35.0mg、約100%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000144
実施例56:化合物88の合成
Figure 2022533390000145
段階1:DMA(10mL)中のa(300mg、0.64mmol)、2-ブロモ-2-メチルプロパン(175mg、1.28mmol)、Ni(acac)2(16mg、0.06mmol)、DMAP(78mg、0.64mmol)、MgCl2(91mg、0.96mmol)およびZn(83mg、1.28mmol)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水(20mL)を加え、DCM(20mL×3)で抽出した。有機相を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取TLC(PE/EtOAc=10:1)で精製して、b(10mg、3%)を黄色固体で得た。LCMS: 449.2 [M+H]+
段階2:THF(5mL)/EtOH(2mL)中のb(10mg、0.02mmol)の溶液に、LiOH・H2O(10mg、0.20mmol)および水(1mL)を加えた。反応混合物を室温で3日間撹拌し、次いで2N HCl水溶液でpH=2~3まで酸性化し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮して、化合物88(7.6mg、81%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000146
実施例57:化合物89の合成
Figure 2022533390000147
段階1:EtOH/H2O(5mL/1mL)中のa(50mg、0.11mmol、1.0当量)、b(49mg、0.32mmol、3.0当量)、Pd(PPh3)4(13mg、0.011mmol、0.1当量)、Na2CO3(35mg、0.33mmol、3.0当量)の溶液を、N2雰囲気下、90℃で終夜撹拌した。混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)および食塩水(30mL)で逐次洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、化合物89(8.1mg、20%)を得た。
Figure 2022533390000148
実施例58:化合物91の合成
Figure 2022533390000149
段階1:トルエン(4mL)中のa(50mg、0.114mmol、1.0当量)、b(23mg、0.274mmol、2.4当量)、Pd2(dba)3(10.1mg、0.011mmol、0.1当量)、キサントホス(6.2mg、0.011mmol、0.1当量)およびCs2CO3(105mg、0.342mmol、3.0当量)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌し、反応混合物を室温まで冷却し、40mLの水中に加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(15mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(EtOAc/PE=1/6)で精製して、c(25mg、48.8%)を得た。LCMS: 484.2 [M+H]+
段階2:THF/H2O/EtOH(5mL/5mL/1mL)中のc(25mg、0.052mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(33mg、0.78mmol、15.0当量)の混合物を38℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFおよびEtOHを除去し、次いで5mLの水を加えた。混合物を1N HClでpH=6まで酸性化し、ろ過し、固体を分取TLC(DCM/MeOH=8/1)で精製して、化合物91(13.7mg、58%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000150
実施例59:化合物92の合成
Figure 2022533390000151
段階1:トルエン(4mL)中のa(50mg、0.114mmol、1.0当量)、b(35mg、0.274mmol、2.4当量)、Pd2(dba)3(10.5mg、0.011mmol、0.1当量)、キサントホス(6.6mg、0.011mmol、0.1当量)およびCs2CO3(105mg、0.342mmol、3.0当量)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌し、反応混合物を室温まで冷却し、40mLの水中に加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(15mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(EtOAc/PE=1/6)で精製して、c(45mg、81.2%)を得た。LCMS: 486.3 [M+H]+
段階2:THF/H2O/EtOH(5mL/5mL/1mL)中のc(45mg、0.092mmol、1.0当量)およびLiOH・H2O(33mg、1.38mmol、15.0当量)の混合物を40℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してTHFおよびEtOHを除去し、5mLの水を加えた。混合物を1N HCl水溶液でpH=6まで酸性化し、ろ過し、沈澱を分取TLC(DCM/MeOH=8/1)で精製して、化合物92(31.3mg、74.4%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000152
実施例60:化合物93の合成
Figure 2022533390000153
段階1:MeOH(5mL)中の89(90.0mg、0.2mmol、1.0当量)、ラネーNi(10mg)の混合物を、H2雰囲気下、室温で3時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、化合物93(6mg、26%)を得た。
Figure 2022533390000154
実施例61:17、25、15、16、28、41、および54の合成のための代表的手順
Figure 2022533390000155
ジオキサン/水(9:1、0.2M)中のa(1当量)、必要なボロン酸b(1.1当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.20当量)、および炭酸カリウム(3.0当量)の不均質溶液を密封チューブ中で25分間加熱した。反応混合物を酢酸で希釈し、ワットマン0.45uMシリンジフィルターを通してろ過した。粗製溶液をC18分取HPLC(5~95%アセトニトリル/水+0.1%塩酸)で分離して、表題化合物cを得た。
実施例62:化合物14の合成
Figure 2022533390000156
TFA/DCM中の(1)の溶液を20分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。粗製残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン中1%酢酸および10%酢酸エチル)で分離し、b(9.0mg、9.4%)を黄色固体で得た。LC/MS: 396.16 [M+H]+
実施例63:化合物2の合成
Figure 2022533390000157
ジオキサン(0.5M、0.15mL)中のa(30.0mg、0.07mmol、1当量)の溶液に、メタノール(14.8uL、0.37mmol、5.0当量)、カリウムtert-ブトキシド(19.7mg、0.18mmol、2.4当量)、およびtBuBrettPhosPd G3(3.1mg、3.7umol、0.05当量)を加えた。反応混合物を1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、粗製混合物を酢酸に溶解し、ろ過した。溶液を分取HPLC C18(10~95%アセトニトリル/水+0.1%塩酸)で精製して、b(1.0mg、3.8%)を黄色固体で得た。
Figure 2022533390000158
実施例64:化合物90の合成
Figure 2022533390000159
DME(0.61mL、0.12M)中のa(30.0mg、73.2umol、1当量)、b(9.9mg、80.5umol、1.1当量)、キサントホス(12.7mg、22umol、0.3当量)、酢酸パラジウム(2.5mg、11.0umol、0.15当量)、および炭酸セシウム(72.0mg、22.0umol、3.0当量)の不均質溶液を、密封バイアル中、120℃で20分間加熱した。反応混合物を酢酸(1.0mL)で希釈し、PTFEシリンジフィルター(0.45um)を通してろ過した。粗製溶液をC18半分取HPLC(5~95%アセトニトリル/水+0.1%塩酸)で精製して、c(9.9mg、収率30%)を白色固体で得た。LC/MS: 451.13 [M+H]+
実施例65:化合物22の合成
Figure 2022533390000160
段階1
THF(0.5M、228uL)中のxphosPdG3(4.8mg、6umol、0.05当量)、a(50.0mg、0.11mmol)、およびb(274uL、0.14mmol、1.2当量)の不均質溶液を100℃で12時間加熱した。反応溶液をシリカゲル上に濃縮した。粗製含浸シリカをフラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中15%酢酸エチル)にかけて、c(12.5mg、収率26%)を白色固体で得た。LC/MS: 429.22 [M+H]+
段階2
THF(0.9mL)および4N NaOH水溶液(0.3mL)中のc(25mg、62.4umol)の二相溶液を、密封バイアル中で16時間加熱した。反応をTFAで停止し、溶媒を減圧下で除去した。粗製残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中10~40%酢酸エチル+2%酢酸)で分離して、d(10.0mg、収率40%)を黄色固体で得た。LC/MS: 401.19 [M+H]+
実施例66:化合物27の合成
Figure 2022533390000161
メタノール(3mL)中のa(8mg)の溶液にPd/C(10重量%、8mg)を加えた。反応ヘッドスペースに水素ガスをパージし、反応混合物を水素ガス雰囲気下(1atm)で16時間さらに撹拌し、続いてろ過した。溶媒を減圧下で除去した。得られた材料b(8mg、定量的収率)をそれ以上精製せずに用いた。LC/MS: 498.24 [M+H]+
実施例67:化合物40の合成
Figure 2022533390000162
a(8mg)の溶液をTFA/DCM(1:1、0.8mL)に溶解した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで反応溶液を減圧下で濃縮してb(8mg、定量的収率)を得、これをそれ以上精製せずに用いた。
Figure 2022533390000163
実施例68:化合物53の合成
Figure 2022533390000164
メタノール中のa(12.0mg)の溶液にPd/C(10重量%、2.0mg)を加えた。反応混合物を1atmの水素ガス雰囲気下で40分間撹拌した。反応混合物をろ過し、濃縮して、b(12.0mg、定量的収率)を白色固体で得た。LC/MS: 415.22 [M+H]+
実施例69:化合物24の合成
Figure 2022533390000165
段階1:1,4-ジオキサン(2mL)中のA(131mg、0.3mmol、1.0当量)、2-イソプロペニル-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン(57uL、0.3mmol、1.0当量)、飽和Na2CO3水溶液(1.5mL)およびPd(PPh3)4(11mg、0.009mmol、0.03当量)の混合物を、N2雰囲気下、85℃で12時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、DCM(5mL)および水(5mL)を加えた。得られた混合物をセライトでろ過し、有機層をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(酢酸エチル/ヘキサン=1/2)で精製して、B(85mg、収率=71%)を得た。LC/MS: 399.2 [M+H]+
段階2:B(15mg、0.04mmol、1.0当量)のTHF/MeOH/H2O溶液に水酸化リチウム一水和物(17mg、0.4mmol、10.0当量)を加えた。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。TLCでモニターしての完了後、反応混合物を1N HCl水溶液を加えてpH=4まで酸性化した。次いで、DCM(10mL)を加えた。有機層を食塩水(3×5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、ろ過し、溶媒を除去して、化合物24(10.8mg、収率=77%)を得た。
Figure 2022533390000166
実施例70:化合物20の合成
Figure 2022533390000167
A(1.31g、3mmol、1.0当量)のTHF/MeOH/H2O(60mL/60mL/20mL)溶液に水酸化リチウム一水和物(1.26g、30mmol、10.0当量)を加えた。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。TLCでモニターしての完了後、反応混合物を1N HCl水溶液を加えてpH=4まで酸性化した。次いで、反応混合物をDCM(150mL)および食塩水(100mL)で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して粗生成物を得た。残渣にDCM(10mL)およびヘキサン(50mL)を加え、10分間撹拌した。次いで、ろ過による化合物20(1.13g、収率=92%)を得た。
Figure 2022533390000168
実施例71:化合物23の合成
Figure 2022533390000169
化合物23をAから、化合物23の調製と同じ様式で、2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1当量)との鈴木カップリング(飽和Na2CO3水溶液:1.5mL;Pd(PPh3)4:0.03当量;1,4-ジオキサン:2mL;85℃、12時間、収率=84%)と、続くエチルエステルの鹸化により調製した。
Figure 2022533390000170
実施例72:化合物19の合成
Figure 2022533390000171
化合物19をAから、化合物24の調製と同じ様式で、2-(シス-1-エチル-ブタ-1-エニル)-ベンゾ[1,3,2]ジオキサボロール(1.1当量)との鈴木カップリング(CsF:3.0当量;Pd(PPh3)4:0.1当量;1,4-ジオキサン/水:2mL/0.5mL;100℃、16時間、収率=41%)と、続くエチルエステルの鹸化により調製した。
Figure 2022533390000172
実施例73:化合物13の合成
Figure 2022533390000173
化合物13を化合物20から、化合物24の調製と同じ様式で、4-イソキサゾールボロン酸ピナコールエステル(1当量)との鈴木カップリング(Na2CO3:3.0当量;Pd(PPh3)4:0.05当量;1,4-ジオキサン/水:2mL/0.5mL;100℃、12時間、収率=30%)により調製した。
Figure 2022533390000174
実施例74:化合物12の合成
Figure 2022533390000175
化合物12を化合物20から、化合物24の調製と同じ様式で、3,5-ジメチルイソキサゾール-4-ボロン酸(1当量)との鈴木カップリング(Na2CO3:3.0当量;Pd(PPh3)4:0.1当量;1,4-ジオキサン/水:2mL/0.5mL;100℃、5時間、収率=3%)により調製した。LC/MS: 426.2 [M+H]+
実施例75:化合物18の合成
Figure 2022533390000176
化合物18をAから、化合物24の調製と同じ様式で、2-(シス-1-エチル-ブタ-1-エニル)-ベンゾ[1,3,2]ジオキサボロール(1.1当量)との鈴木カップリング(CsF:3.0当量;Pd(PPh3)4:0.1当量;1,4-ジオキサン/水:2mL/0.5mL;100℃、4時間、収率=93%)と、続くエチルエステルの鹸化により調製した。
Figure 2022533390000177
実施例76:化合物65の合成
Figure 2022533390000178
化合物65をAから、化合物24の調製と同じ様式で、2-イソプロペニル-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン(1当量)との鈴木カップリング(飽和Na2CO3水溶液1mL;Pd(PPh3)4:0.03当量;1,4-ジオキサン:1.5mL;85℃、12時間、収率=88%)と、続くエチルエステルの鹸化により調製した。
Figure 2022533390000179
実施例77:化合物66の合成
Figure 2022533390000180
化合物66を、化合物20の調製と同じ様式で、Aの鹸化により調製した。
Figure 2022533390000181
実施例78
ヒトSTINGタンパク質FP競合濃度反応アッセイ
検証済みSTINGリガンドであるフルオレセイン標識c-di-GMPと、組換えhSTING-CTDとを、均一アッセイフォーマットで、PBSの入った黒色384ウェルプレート(ウェル1個当たり10μL)中にて本出願の化合物(滴定済み)の存在下または非存在下で混合した。PerkinElmer EnVisionsマルチモードプレートリーダー上で蛍光偏光測定値を決定した。試薬を混合した直後に、またはシグナルの変化がなければ数時間後に、プレートを読み取ることができる。
材料および機器
1) hSTING(供給業者: HDB)
2) 2'-Fluo-AHC-c-di GMP(BIOLOG #F009)
3) 2'3'-cGAMP(BIOLOG #C161)
4) DMXAA(InvivoGen #tlrl-dmx)
5) DMSO(Sigma #D5879-100mL)
6) 10×PBS(HDB #MCP-020)
7) アッセイプレート、384ウェル黒色プレート、黒一色底(Greiner #784076)
8) 化合物希釈中間プレート、384 LDVプレート(Labcyte #LP-0200)
9) リキッドハンドラー、ECHO550(Labcyte)
10) リキッドハンドラー、Bravo(Aglient)
11) リーダー、Envision(PerkinElmer)
12) 遠心機(Eppendorf)
13) マルチチャネルピペット(Raining)
14) 10mlリザーバ(Corning)
15) 15ml遠心管(Corning)
16) 接着プレートシール(BioRad)
化合物の準備
a) 各化合物の容器を1000rpmで5分間遠心分離した。
b) 化合物をDMSOに30mMで溶解させた。
c) 化合物を十分にボルテックスで攪拌し、1000rpmで1分間遠心分離した。
d) 化合物溶液16uLをLDV化合物プレート中に移した。
e) 化合物溶液の2倍段階希釈をDMSOで行い、14通りの濃度を384ウェルLDV化合物プレート中で作り出した。
f) LDVプレートを1000rpmで60秒間回転させ、箔で密封した(直ちに使用しない場合は-20℃で保管)。
g) LDV化合物プレートから各化合物335nLをアッセイプレート(ECHO550)に移した。
プローブの準備
a) 200uMプローブストック(2'-Fluo-AHC-c-diGMP)をddH2Oで作業濃度6uMに希釈した。
b) 6uM作業プローブ溶液10~12uLをLDVプレート中に移した。
c) ウェル1個当たり50nLの6uM作業プローブ溶液をLDVプレートから空のアッセイプレート(Greiner 784076)の各ウェルにECHO550バッファモードで移した。
d) アッセイ系が10uLになった際のプローブ最終濃度は30nMであった。
e) アッセイプレートを1000rpmで1分間回転させた。
化合物の添加
a) LDV化合物プレートを準備した後、化合物(ECHO550 DMSOモード)335nLを、LDV化合物プレートから、各ウェルにプローブ50nLを入れたアッセイプレート(Greiner 784076)中へと、アッセイプレートレイアウトに従って移した。
b) アッセイ系が10uLになった際のDMSO最終濃度は3.35%であった。
c) アッセイプレートを1000rpmで1分間回転させた。
タンパク質の添加
a) hSTINGタンパク質のアリコートを氷上にて短時間で解凍して均一溶液を作製した。
b) 55uMストックタンパク質を1倍PBSアッセイ緩衝液中で希釈して10uM最終溶液を作製した。
c) 試験化合物ウェルおよびZPEウェルでは、ウェル1個当たり10μLの10uMタンパク質溶液を、プローブと試験化合物またはDMSOとの両方を入れたアッセイプレート中へと、マルチチャネルピペットを使用して加えた。
d) HPEウェルでは、タンパク質の代わりに10μL/ウェルの1×PBSアッセイ緩衝液を、プローブとDMSOとの両方を入れたアッセイプレート中へと、マルチチャネルピペットを使用して加えた。
e) アッセイプレートを1000rpmで1分間回転させた。
f) アッセイプレートを室温で10~20分間インキュベートした。
化合物プレートレイアウト
Figure 2022533390000182
各化合物プレートにはHPE/ZPEおよび24種の試験化合物を入れた。各アッセイは試験化合物および2種の基準化合物DMXAAおよび2'3'-cGAMPを含んだ。
試験化合物は、384ウェルLDV化合物プレート中、100% DMSOを添加して、最高濃度30mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度にした。DMXAAは、384ウェルLDV化合物プレート中、100% DMSOを添加して、最高濃度8.95mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度にした。2'3'-cGAMPは、384ウェルLDV化合物プレート中、100% DMSOを添加して、最高濃度2.23mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度にした。
アッセイプレートレイアウト
Figure 2022533390000183
各アッセイプレートにはHPE/ZPEおよび12種の試験化合物を入れた。
HPEウェルは、DMSO 335nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + アッセイ緩衝液10uLとした。
ZPEウェルは、DMSO 335nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 10uM hSTINGタンパク質を含むアッセイ緩衝液10uLとした。
試験化合物ウェルは、化合物(最高濃度1000uM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度)を含むDMSO 335nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 10uM hSTINGタンパク質を含むアッセイ緩衝液10uLとした。
各アッセイでは、2種の基準化合物DMXAAおよび2'3'-cGAMPが最後のアッセイプレートに含まれた。
DMXAAウェルは、DMXAA(最高濃度8.95mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度)を含むDMSO 335nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 10uM hSTINGタンパク質を含むアッセイ緩衝液10nLとした。
2'3'-cGAMPウェルは、2'3'-cGAMP(最高濃度2.23mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度)を含むDMSO 335nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 10uM hSTINGタンパク質を含むアッセイ緩衝液10uLとした。
プレートの読み取り
試薬を混合した直後に、またはシグナルの変化がなければ数時間後に、各ウェルのFA値を記録するために、EnVisionプレートリーダーを使用した。
データ解析
生データおよび計算データ(蛍光偏光測定値(FA))をEnVisionリーダーからエクスポートした。
蛍光偏光測定値(FA) = 1000 * (S - G * P) / (S + G * 2 * P)
式中、S = <検出器2またはSTING FP(1)チャネル2>、P = <検出器1またはSTING FP(1)チャネル1>、G = G因子。最初に各用量濃度のFA値を、0~100%の阻害の範囲を示す、ZPE対照(DMSOのみ)およびHPE対照(2'3'cGAMP + DMSO)と比較した阻害率(%)として正規化した。次にデータ点を、非線形回帰モデリング(4パラメータロジスティックモデル、S字形用量反応モデル)および最小二乗法を使用してプロットした。得られたモデルを、化合物のIC50値を計算するために使用した。
実施例79
マウスSTINGタンパク質FP競合濃度反応アッセイ
フルオレセイン標識c-di-GMPとmSTING-CTDとを、PBSの入った黒色384ウェルプレート(ウェル1個当たり10μL)中にて本出願の化合物の存在下または非存在下で混合した。PerkinElmer EnVisionsマルチモードプレートリーダー上で蛍光偏光測定値を決定した。試薬を混合した直後に、またはシグナルの変化がなければ数時間後に、プレートを読み取ることができる。
材料および機器
1) 6xhis-sumo-mSTING(供給業者: HDB)
2) 2'-Fluo-AHC-c-di GMP(BIOLOG #F009)
3) 2'3'-cGAMP(BIOLOG #C161)
4) DMXAA(InvivoGen #tlrl-dmx)
5) DMSO(Sigma #D5879-100 mL)
6) 10×PBS(HDB #MCP-020)
7) アッセイプレート、384ウェル黒色プレート、黒一色底(Greiner #784076)
8) 化合物希釈中間プレート、384 LDVプレート(Labcyte #LP-0200)
9) リキッドハンドラー、ECHO550(Labcyte)
10) リキッドハンドラー、Bravo(Aglient)
11) リーダー、Envision(PerkinElmer)
12) 遠心機(Eppendorf)
13) マルチチャネルピペット(Raining)
14) 10mlリザーバ(Corning)
15) 15ml遠心管(Corning)
16) 接着プレートシール(BioRad)
化合物の準備
a) 各化合物の容器を1000rpmで5分間遠心分離した。
b) 化合物をDMSOに30mMで溶解させた。
c) 化合物を十分にボルテックスで攪拌し、1000rpmで1分間遠心分離した。
d) 化合物溶液16uLをLDV化合物プレート中に移した。
e) 化合物溶液の2倍段階希釈をDMSOで行い、14通りの濃度を384ウェルLDV化合物プレート中で作り出した。
f) LDVプレートを1000rpmで60秒間回転させ、箔で密封した(直ちに使用しない場合は-20℃で保管)。
g) LDV化合物プレートから各化合物335nLをアッセイプレート(ECHO550)に移した。
プローブの準備
a) 200uMプローブストック(2'-Fluo-AHC-c-diGMP)をddH2Oで作業濃度6uMに希釈した。
b) 6uM作業プローブ溶液10~12uLをLDVプレート中に移した。
c) ウェル1個当たり50nLの6uM作業プローブ溶液をLDVプレートから空のアッセイプレート(Greiner 784076)の各ウェルにECHO550バッファモードで移した。
d) アッセイ系が10uLになった際のプローブ最終濃度は30nMであった。
e) アッセイプレートを1000rpmで1分間回転させた。
化合物の添加
a) LDV化合物プレートを準備した後、化合物(ECHO550 DMSOモード)100nLを、LDV化合物プレートから、各ウェルにプローブ50nLを入れたアッセイプレート(Greiner 784076)中へと、アッセイプレートレイアウトに従って移した。
b) アッセイ系が10uLになった際のDMSO最終濃度は1%であった。
c) アッセイプレートを1000rpmで1分間回転させた。
タンパク質の添加
a) 6xhis-sumo-mSTINGタンパク質のアリコートを氷上にて短時間で解凍して均一溶液を作製した。
b) 66uMストックタンパク質を1×PBSアッセイ緩衝液中で希釈して8uM最終溶液を作製した。
c) 試験化合物ウェルおよびZPEウェルでは、ウェル1個当たり10μLの8uMタンパク質溶液を、プローブと試験化合物またはDMSOとの両方を入れたアッセイプレート中へと、マルチチャネルピペットを使用して加えた。
d) HPEウェルでは、タンパク質の代わりに10μL/ウェルの1×PBSアッセイ緩衝液を、プローブとDMSOとの両方を入れたアッセイプレート中へと、マルチチャネルピペットを使用して加えた。
e) アッセイプレートを1000rpmで1分間回転させた。
f) アッセイプレートを室温で10~20分間インキュベートした。
化合物プレートレイアウト
Figure 2022533390000184
各化合物プレートにはHPE/ZPEおよび24種の試験化合物を入れた。各アッセイは試験化合物および2種の基準化合物DMXAAおよび2'3'-cGAMPを含んだ。
試験化合物は、384ウェルLDV化合物プレート中、100% DMSOを添加して、最高濃度30mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度にした。DMXAAは、384ウェルLDV化合物プレート中、100% DMSOを添加して、最高濃度10mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度にした。2'3'-cGAMPは、384ウェルLDV化合物プレート中、100% DMSOを添加して、最高濃度7.5mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度にした。
アッセイプレートレイアウト
Figure 2022533390000185
各アッセイプレートにはHPE/ZPEおよび12種の試験化合物を入れた。
HPEウェルは、DMSO 100nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + アッセイ緩衝液10uLとした。ZPEウェルは、DMSO 100nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 8uM 6xhis-sumo-mSTINGタンパク質を含むアッセイ緩衝液10uLとした。
試験化合物ウェルは、化合物(最高濃度30mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度)を含むDMSO 100nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 8uM 6xhis-sumo-mSTINGタンパク質を含むアッセイ緩衝液10uLとした。
各アッセイでは、2種の基準化合物DMXAAおよび2'3'-cGAMPが最後のアッセイプレートに含まれた。
DMXAAウェルは、DMXAA(最高濃度10mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度)を含むDMSO 100nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 8uM 6xhis-sumo-mSTINGタンパク質を含むアッセイ緩衝液10nLとした。
2'3'-cGAMPウェルは、2'3'-cGAMP(最高濃度7.5mM、および2倍段階希釈によって減少する14通りの濃度)を含むDMSO 100nL + 6uMプローブを含むアッセイ緩衝液50nL + 8uM 6xhis-sumo-mSTINGを含むアッセイ緩衝液10uLとした。
プレートの読み取り
試薬を混合した直後に、またはシグナルの変化がなければ数時間後に、各ウェルのFA値を記録するために、EnVisionプレートリーダーを使用した。
データ解析
生データおよび計算データ(蛍光偏光測定値(FA))をEnVisionリーダーからエクスポートした。
蛍光偏光測定値(FA) = 1000 * (S - G * P) / (S + G * 2 * P)
式中、S = <検出器2またはSTING FP(1)チャネル2>、P = <検出器1またはSTING FP(1)チャネル1>、G = G因子。最初に各用量濃度のFA値を、0~100%の阻害の範囲を示す、ZPE対照(DMSOのみ)およびHPE対照(2'3'cGAMP + DMSO)と比較した阻害率(%)として正規化した。次にデータ点を、非線形回帰モデリング(4パラメータロジスティックモデル、S字形用量反応モデル)および最小二乗法を使用してプロットした。得られたモデルを、化合物のIC50値を計算するために使用した。
実施例80
放射測定濾過結合競合アッセイ
ヒトもしくはマウスSTINGタンパク質、または関連HAQヒトアイソフォームに対する本出願の化合物の結合親和性を定量化するために、放射測定濾過結合競合アッセイを行った。競合フォーマット濾過結合アッセイは、トリチウム標識[H3]2'3'cGAMP高親和性STINGリガンドに結合しかつその後の結合を阻害する、小分子化合物の能力を検出するものである。得られた用量反応を、非線形回帰によりフィッティングしてIC50値を決定し、IC50値から各化合物のKi値を外挿した。
簡潔に言えば、ヒトSTINGタンパク質(140~379)またはマウスSTING タンパク質(139~328)の組換えC末端リガンド結合性ドメイン[0.5μM]を、本出願の化合物(8点、300μMで出発する2倍希釈)の存在下で30分間、または対照条件下でインキュベートした。次にH3標識2'3'cGAMP[25nM]を加え、結合平衡に到達させた(1時間)。次に、得られた複合体を濾過し、乾燥させ、シンチレーション液を加え、残留放射性シグナルを測定することで化合物リガンド阻害の程度を判定した。このアッセイフォーマットを、ヒトタンパク質およびマウスオルソログタンパク質のWTおよびHAQアイソフォーム両方について最適化した。
アッセイ開発
最適化パラメータ:
a. タンパク質の形態: 6XHIS-SUMOタグ付きまたはタグ無し
b. 標的タンパク質の濃度: 最大シグナル80超を実現した最小濃度
c. アッセイDMSO濃度: 10%~0.1%
d. アッセイ緩衝液: 塩基(Trisまたはリン酸)、塩濃度、+/- Tween(0.1~2%)
e. プローブの合成: (1) マウスcGAS酵素を使用してS35-ATPおよび冷GTPを2'3'cGAMP生成物に酵素的に組み入れた後、精製する。(2) トリチウムを2'3'cGAMPに組み入れる。
f. プローブ濃度: 最大アッセイウィンドウを実現した最小濃度。
g. アッセイフォーマット: シンチレーション近接ビーズまたは濾過結合性プレート
h. アッセイプレート: 384対96ウェルフォーマット
i. 連続的インキュベーション工程のためのアッセイインキュベーション時間
Figure 2022533390000186
Figure 2022533390000187
本出願の化合物の生物活性を表2に示す。
WT-hSWAT: WT_FBA_HIS-SUMO-hSWAT IC50(μM)(「WT」 = 野生型); HAQ-hSWAT: HAQ_FBA_HIS-SUMO-hSWAT IC50(μM)(「HAQ」 = STINGタンパク質のヒトHAQ対立遺伝子); およびWT-mSWAT: STINGタンパク質のマウスアイソフォームであるマウス_FBA_HIS-SUMO-mSWAT IC50(μM)。
Figure 2022533390000188
Figure 2022533390000189
Figure 2022533390000190
Figure 2022533390000191
Figure 2022533390000192
Figure 2022533390000193
Figure 2022533390000194
Figure 2022533390000195
Figure 2022533390000196
Figure 2022533390000197
Figure 2022533390000198
WT_FBA_HIS-SUMO-hSWAT IC50(μM); HAQ_FBA_HIS-SUMO-hSWAT IC50(μM); およびマウス_FBA_HIS-SUMO-mSWAT IC50(μM): 「A」 < 20μM; 「B」 = 20~100μM; 「C」 = 100~300μM; 「D」 > 300μM。
実施例81
STING示差走査型蛍光定量(DSF)アッセイ
小分子リガンド結合に応答してのタンパク質の熱安定性変化を測定するために、STING DSFアッセイを行った。示差走査型蛍光定量法に基づくSTING熱安定性変化アッセイを使用することで、(1) STINGタンパク質のアポ状態とリガンド結合状態との間の融点の正味変化量(ΔTm)、および(2) 結合親和性(Kd)の代替尺度としての熱変性転移濃度(EC50)を測定した。簡潔に言えば、C末端結合性ドメインを含む組換えマウスまたはヒトSTINGタンパク質(aa140~379)(R232-WTまたはHAQアイソフォーム)をアフィニティークロマトグラフィーにより精製し、さらに処理して精製タグを取り除いた後、ゲル濾過を行って純度95%超を実現した。タンパク質の入ったアッセイ緩衝液を384ウェルプレートに移し、疎水性蛍光色素SYBRオレンジと共にインキュベートした。温度勾配をプレートに適用し、得られた色素蛍光を温度の関数としてプロットした。次に、この関数の一次導関数(dF/dT)を使用することで、様々な化合物濃度でのタンパク質の融点を外挿し、タンパク質/化合物複合体の熱変性プロファイルを決定した。
最適化アッセイパラメータ
1. タンパク質構築物(SUMO融合構築物からアフィニティータグを取り除く)
2. タンパク質濃度
3. 色素濃度
4. 緩衝液
5. 熱勾配速度
6. DMSO耐性
7. 化合物滴定パラメータ
8. HPEおよびZPE対照
最終アッセイパラメータ
1. hSTING-R232またはhSTING-HAQ(aa140~379)、mSTING-R232(aa139~378)
2. 5μM精製標的STINGタンパク質
3. 8μM Sypro橙色色素
4. 緩衝液: 100mM NaCl、30mM HEPES、pH 7.5
5. 温度勾配: 0.5℃/分
6. DMSO 1%未満
7. 11点、2倍希釈、二つ組、300μM高濃度
8. HPE(100μM 2'3'cGAMP)、ZPE(DMSO 1%)
本出願の化合物のDSFアッセイに基づく生物活性を以下の表3に示す。
Figure 2022533390000199
Figure 2022533390000200
Figure 2022533390000201
Figure 2022533390000202
WT_DSF_hSWAT Tm変化量(℃) Tm変化量(℃): 「A」 < 0℃; 「B」 = 0~2℃; 「C」 = 2~7℃; 「D」 > 7℃。
実施例82
IRFまたはIFN-β活性化に関する、細胞に基づくレポーターアッセイ
いくつかの供給業者から市販されている骨髄由来細胞株THP-1中でSTINGタンパク質に拮抗しかつIRF/IFNおよびNFkBシグナル伝達経路の両方を活性化する本出願の化合物の能力を測定するために、細胞レポーターアッセイを開発した。簡潔に言えば、THP-1単球に遺伝子導入を行い、2つのレポーター構築物が安定的に組み込まれたものを選別した。安定的に組み込まれたベクターを組み入れたクローンを、ブラストサイジンおよびゼオシンに対する抗生物質耐性によってさらに選別した。レポーター構築物は以下を含んだ: (1) IRF転写因子結合活性を測定するための5個のインターフェロン(IFN)刺激応答エレメントに融合したISG54プロモーターの制御下にあるホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子、ならびに(2) 5コピーのNFkBコンセンサス転写応答エレメントおよび3コピーのc-Rel結合部位に融合したIFN-βミニマルプロモーターの転写制御下にある分泌型胚性アルカリホスファターゼレポーター遺伝子。
得られたTHP-1細胞株を、3個のアミノ酸点変異(H71R A230G Q293R)を包含するようにさらに改変した。THP-1細胞中の天然TMEM173遺伝子のこの改変(HAQ)は、ヒト集団において最も一般的な対立遺伝子変異体を発現する細胞レポーターを生成するように設計された(THP-1 R232、InvivoGenから入手可能)。これとは別に、TMEM173遺伝子をノックアウトすることで、STINGタンパク質に依存しない化合物活性化についてカウンタースクリーニングするためのコンジェニック対照を実現した(THP-1 STING KO)。
細胞株を樹立した後、アゴニスト活性について小分子化合物をスクリーニングするためにレポーターアッセイプロトコルを開発および最適化した。有効性およびZ'値に関するアッセイ最適化は、以下のパラメータの設定を含んだ。
アッセイ最適化パラメータ
1. PMAによる細胞の予備活性化
2. 細胞播種密度
3. DMSO耐性
4. 培地選択
5. FBS濃度
6. インキュベーション時間
7. CTGアッセイによる細胞生存率の同時評価
8. 適切なHPEおよびZPE対照
9. 用量反応滴定
最終アッセイSOP条件
1. PMAによる予備活性化なし
2. 96ウェルプレートフォーマット中で細胞5×104個/ウェル
3. DMSO 0.5%未満
4. RPMI 1640 + 2.5mg/mlグルコース
5. 10% FBS
6. 14~18時間のインキュベーション
7. 上清除去後のCell Titer Glo試薬(Promega)
8. HPEIRF(100μM 2'3'cGAMP)、HPENFkB(50nM PM3CSK4)、ZPE(DMSO 0.5%)
9. 8点、2倍、二つ組、150μMで出発
アッセイパフォーマンス
Figure 2022533390000203
本出願の化合物の細胞レポーターアッセイに基づく生物活性を以下の表4に示す。
Figure 2022533390000204
Figure 2022533390000205
THP1-dual-KI R232_IRF(ルシフェラーゼ) IC50(μM): 「A」 < 50μM; 「B」 = 50~100μM; 「C」 = 100~150μM; 「D」 > 150μM。
THP1-dual-KI R232_IRF(ルシフェラーゼ)_最大活性測定値(%): 「A」 < 5%; 「B」 = 5~25%; 「C」 = 25~50%; 「D」 > 50%。
等価物
当業者は、本明細書に記載の具体的な態様および方法の多くの等価物を認識するであろうし、または単なる日常的な実験を使用して確認することができるであろう。これらの等価物は本出願の範囲に包含されるように意図されている。
本明細書において引用されるすべての特許、特許出願、および参考文献は参照により本明細書に明確に組み入れられる。

Claims (83)

  1. 式Iもしくは式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル:
    Figure 2022533390000206
    式中、
    Z1はハロゲン、CF3、またはCH3であり;
    Z2はOH、N-(C1~C4アルキル)2、C2~C4アルキル、C2~C4アルケニル、N、O、およびSから選択される1つもしくは2つのヘテロ原子を含む5員ヘテロシクリル、またはN、O、およびSから選択される1つもしくは2つのヘテロ原子を含む5員ヘテロアリールであり、ここでヘテロシクリルまたはヘテロアリールは、C1~C4アルキル、C1~C4ハロアルキル、OH、およびハロゲンから独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
    Z3はハロゲンであり;
    Z4はC1~C4アルコキシであり;
    T1はR1、OR1、N(R1)2、NHS(O)2RS、NHC(O)R1、NHOH、またはNHCNであり;
    各R1は独立してH、C1~C4アルキル、または1つもしくは複数のハロゲンで置換されたC1~C4アルキルであり;
    RSはR1またはC3~C8シクロアルキルであり;
    各Yは独立してC1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、O-(C2~C4アルケニル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはTであり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
    各Y'は独立してC1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、O-(C2~C4アルケニル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはT'であり、ここでアルキル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
    mは0、1、または2であり;
    Y1はH、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、O-(C2~C4アルケニル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはQ-Tであり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は、OH、CN、NH2、N3、ハロゲン、O-(C1~C6アルキル)、NH-(C1~C6アルキル)、およびN-(C1~C6アルキル)2から独立して選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく;
    Y2は独立してC2~C6アルケニル、ハロゲン、またはT'であり;
    各Qは独立して結合、NH、またはC1~C3アルキレニルであり;
    各Tは独立してC3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルケニル、1つもしくは2つの5もしくは6員環とN、O、およびSから選択される1~4つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリル、C6~C10アリール、または1つもしくは2つの5もしくは6員環とN、O、およびSから選択される1~4つのヘテロ原子とを含むヘテロアリールであり、ここでシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは1つまたは複数のRTで置換されていてもよく;
    各RTは独立してC1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、OH、CN、ハロゲン、C(O)-O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6ハロアルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、またはN-(C1~C6アルキル)2であり;
    各T'は独立してC3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルケニル、または1つもしくは2つの5もしくは6員環とN、O、およびSから選択される1~4つのヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、ここでシクロアルキル、シクロアルケニル、またはヘテロシクリルは1つまたは複数のRT'で置換されており;
    各RT'は独立してC1~C6アルキル、OH、CN、ハロゲン、C(O)-O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6アルキル)、O-(C1~C6ハロアルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、N-(C1~C6アルキル)2、またはヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは置換されていてもよく、かつ5または6員環とN、O、およびSから選択される1~3つのヘテロ原子とを含み;
    nは0または1であり;かつ
    各Zは独立してC1~C6アルキル、ハロゲン、OH、O-(C1~C6アルキル)、S-(C1~C6アルキル)、NH2、NH-(C1~C6アルキル)、またはN-(C1~C6アルキル)2であり、ただし
    Z1がハロゲンまたはCH3であり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、nが0であり、かつT1がOHである場合、Y1はH、メチル、またはNH-(C1~C6アルキル)ではなく、
    Z1がClであり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、かつT1がOHである場合、Y1はtert-ブチルではなく、
    Z1がClであり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、T1がOHであり、Y1がQ-Tであり、かつQがNHである場合、Tは無置換フェニルまたは無置換シクロブチルではなく、かつ
    Z1がClであり、Z2がN-(C1~C4アルキル)2であり、mが0であり、T1がOHであり、Y1がQ-Tであり、かつQが結合である場合、Tは無置換フラニルではない。
  2. 式I:
    Figure 2022533390000207
    の請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  3. Z1がハロゲンである、請求項1または2記載の化合物。
  4. Z1がFまたはClである、請求項1~3のいずれか一項記載の化合物。
  5. Z1がClである、請求項1~4のいずれか一項記載の化合物。
  6. Z1がCF3である、請求項1または2記載の化合物。
  7. Z1がCH3である、請求項1または2記載の化合物。
  8. Z2がN-(C1~C4アルキル)2、C2~C4アルキル、またはC2~C4アルケニルである、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物。
  9. Z2がN-(C1~C4アルキル)2である、請求項1~8のいずれか一項記載の化合物。
  10. Z2がN(CH3)2である、請求項1~9のいずれか一項記載の化合物。
  11. Z2がC2~C4アルキルまたはC2~C4アルケニルである、請求項1~8のいずれか一項記載の化合物。
  12. Z2が、置換されていてもよいヘテロシクリルまたは置換されていてもよいヘテロアリールである、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物。
  13. Y1が、置換されていてもよいC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルである、請求項1~12のいずれか一項記載の化合物。
  14. Y1が、置換されていてもよいC2~C6直鎖またはC3~C6分枝アルケニルである、請求項1~12のいずれか一項記載の化合物。
  15. Y1がC2~C6直鎖またはC4~C6分枝アルキニルである、請求項1~12のいずれか一項記載の化合物。
  16. Y1がハロゲンである、請求項1~12のいずれか一項記載の化合物。
  17. Y1がOH、O-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、またはO-(C2~C4アルケニル)であり、ここでアルキルまたはアルケニル部分は置換されていてもよい、請求項1~12のいずれか一項記載の化合物。
  18. Y1がNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1~12のいずれか一項記載の化合物。
  19. Y1がQ-Tである、請求項1~12のいずれか一項記載の化合物。
  20. 少なくとも1つのYが、置換されていてもよいC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルである、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物。
  21. 少なくとも1つのYがC2~C6直鎖またはC3~C6分枝アルケニルである、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物。
  22. 少なくとも1つのYがハロゲンである、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物。
  23. 少なくとも1つのYがOH、O-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、またはO-(C2~C4アルケニル)であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物。
  24. 少なくとも1つのYがS-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物。
  25. 少なくとも1つのYがNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物。
  26. 少なくとも1つのYがTである、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物。
  27. Qが結合である、請求項1~26のいずれか一項記載の化合物。
  28. QがNHである、請求項1~26のいずれか一項記載の化合物。
  29. QがC1~C3アルキレニルである、請求項1~26のいずれか一項記載の化合物。
  30. 少なくとも1つのTがシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルであり、そのそれぞれは置換されていてもよい、請求項1~29のいずれか一項記載の化合物。
  31. 少なくとも1つのTがシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、またはシクロオクテニルであり、そのそれぞれは置換されていてもよい、請求項1~29のいずれか一項記載の化合物。
  32. 少なくとも1つのTが、置換されていてもよいヘテロシクリルである、請求項1~29のいずれか一項記載の化合物。
  33. 少なくとも1つのTが、置換されていてもよいアリールである、請求項1~29のいずれか一項記載の化合物。
  34. 少なくとも1つのTが、置換されていてもよいヘテロアリールである、請求項1~29のいずれか一項記載の化合物。
  35. 式II:
    Figure 2022533390000208
    の請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  36. Z3がハロゲンである、請求項1または35記載の化合物。
  37. Z3がFまたはClである、請求項1、35、または36記載の化合物。
  38. Z3がClである、請求項1および35~37のいずれか一項記載の化合物。
  39. Z4がメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、またはブトキシである、請求項1および35~38のいずれか一項記載の化合物。
  40. Z4がメトキシまたはエトキシである、請求項1および35~39のいずれか一項記載の化合物。
  41. Z4がメトキシである、請求項1および35~40のいずれか一項記載の化合物。
  42. Y2がC2~C6直鎖またはC4~C6分枝アルケニルである、請求項1および35~41のいずれか一項記載の化合物。
  43. Y2がハロゲンである、請求項1および35~41のいずれか一項記載の化合物。
  44. Y2がT'である、請求項1および35~41のいずれか一項記載の化合物。
  45. 少なくとも1つのY'が、置換されていてもよいC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルである、請求項1および35~44のいずれか一項記載の化合物。
  46. 少なくとも1つのY'がC2~C6直鎖またはC3~C6分枝アルケニルである、請求項1および35~44のいずれか一項記載の化合物。
  47. 少なくとも1つのY'がハロゲンである、請求項1および35~44のいずれか一項記載の化合物。
  48. 少なくとも1つのY'がOH、O-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、またはO-(C2~C4アルケニル)であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1および35~44のいずれか一項記載の化合物。
  49. 少なくとも1つのY'がS-(C1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキル)であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1および35~44のいずれか一項記載の化合物。
  50. 少なくとも1つのY'がNH2、NH-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1および35~44のいずれか一項記載の化合物。
  51. 少なくとも1つのY'がT'である、請求項1および35~44のいずれか一項記載の化合物。
  52. 少なくとも1つのT'がシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルであり、そのそれぞれは置換されていてもよい、請求項1および35~51のいずれか一項記載の化合物。
  53. 少なくとも1つのT'がシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、またはシクロオクテニルであり、そのそれぞれは置換されていてもよい、請求項1および35~51のいずれか一項記載の化合物。
  54. 少なくとも1つのT'が、置換されていてもよいヘテロシクリルである、請求項1および35~51のいずれか一項記載の化合物。
  55. mが0または1である、請求項1~54のいずれか一項記載の化合物。
  56. mが0である、請求項1~55のいずれか一項記載の化合物。
  57. mが1である、請求項1~55のいずれか一項記載の化合物。
  58. T1がOR1、N(R1)2、NHS(O)2RS、NHC(O)R1、NHOH、またはNHCNである、請求項1~57のいずれか一項記載の化合物。
  59. T1がOR1またはN(R1)2である、請求項1~58のいずれか一項記載の化合物。
  60. T1がOR1である、請求項1~59のいずれか一項記載の化合物。
  61. T1がOR1、NHS(O)2RS、NHOH、またはNHCNである、請求項1~58のいずれか一項記載の化合物。
  62. T1がNHS(O)2RS、NHOH、またはNHCNである、請求項1~58および61のいずれか一項記載の化合物。
  63. T1がNHS(O)2RSである、請求項1~58、61、および62のいずれか一項記載の化合物。
  64. T1がNHOHまたはNHCNである、請求項1~58、61、および62のいずれか一項記載の化合物。
  65. 少なくとも1つのZがC1~C6直鎖またはC3~C6分枝アルキルである、請求項1~64のいずれか一項記載の化合物。
  66. 少なくとも1つのZがハロゲンである、請求項1~64のいずれか一項記載の化合物。
  67. 少なくとも1つのZがOH、O-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)、またはS-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)である、請求項1~64のいずれか一項記載の化合物。
  68. 少なくとも1つのZがNH2、NH-C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル、またはN-(C1~C6直鎖もしくはC3~C6分枝アルキル)2であり、ここでアルキル部分は置換されていてもよい、請求項1~64のいずれか一項記載の化合物。
  69. nが0または1である、請求項1~68のいずれか一項記載の化合物。
  70. nが0である、請求項1~69のいずれか一項記載の化合物。
  71. nが1である、請求項1~69のいずれか一項記載の化合物。
  72. 式Ia、Ib、Ic、もしくはId:
    Figure 2022533390000209
    の請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  73. 式IIaもしくはIIb:
    Figure 2022533390000210
    の請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  74. 表1から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  75. 下記:
    Figure 2022533390000211
    から選択される、請求項74記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  76. 治療的有効量の請求項1~75のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルと、薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物。
  77. インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)タンパク質を調節する方法であって、
    それを必要としている対象に、有効量の、請求項1~75のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、あるいは請求項76記載の薬学的組成物を投与する段階を含む、方法。
  78. STING発現、活性、および/もしくは機能によって引き起こされるか、もしくはそれらに関連する、またはSTINGタンパク質が関与する細胞内経路の1つもしくは複数の脱調節に関連する、疾患の処置または予防の方法であって、
    それを必要としている対象に、有効量の、請求項1~75のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、あるいは請求項76記載の薬学的組成物を投与する段階を含む、方法。
  79. STINGタンパク質を調節する際に、あるいはSTING発現、活性、および/もしくは機能によって引き起こされるか、もしくはそれらに関連する、またはSTINGタンパク質が関与する細胞内経路の1つもしくは複数の脱調節に関連する、疾患を処置または予防する際に使用するための、請求項1~75のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、あるいは請求項76記載の薬学的組成物。
  80. STINGタンパク質を調節するため、あるいはSTING発現、活性、および/もしくは機能によって引き起こされるか、もしくはそれらに関連する、またはSTINGタンパク質が関与する細胞内経路の1つもしくは複数の脱調節に関連する、疾患を処置または予防するための薬剤の製造において使用するための、請求項1~75のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、あるいは請求項76記載の薬学的組成物。
  81. STINGタンパク質を調節する際の、あるいはSTING発現、活性、および/もしくは機能によって引き起こされるか、もしくはそれらに関連する、またはSTINGタンパク質が関与する細胞内経路の1つもしくは複数の脱調節に関連する、疾患を処置または予防する際の、請求項1~75のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、あるいは請求項76記載の薬学的組成物の使用。
  82. STINGタンパク質を調節するため、あるいはSTING発現、活性、および/もしくは機能によって引き起こされるか、もしくはそれらに関連する、またはSTINGタンパク質が関与する細胞内経路の1つもしくは複数の脱調節に関連する、疾患を処置または予防するための薬剤の製造における、請求項1~75のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、あるいは請求項76記載の薬学的組成物の使用。
  83. 請求項1~75のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル、あるいは請求項76記載の薬学的組成物を含むキット。
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