JP2022530880A - 反射組成物 - Google Patents

Abstract

本発明は、毛髪、皮膚、爪、まつげなどの天然又は人工基材に入射光に対する再帰反射効果を提供するための美容用組成物を提供する。該組成物は、再帰反射性微粒子及び透明コーティング組成物を含み、ゴニオクロマティック着色剤を実質的に含まない。

Description

本発明は、入射光に対する再帰反射効果を提供するための反射美容用組成物、特に、再帰反射効果を提供する美容用組成物、及び人工又はケラチン基材に適用して再帰反射効果を提供するための美容用組成物中の再帰反射性微粒子の使用に関する。該美容用組成物は、顔及び身体への使用に好適である。

毛髪、皮膚、まつげ、唇、及び爪などのケラチン基材を処理して着色などの視覚効果を提供することは、古くから天然の顔料及び染料を使用して知られており、世界の美容業界は、多種多様な色及び効果の製品を世界中で提供している。ハイライト、反射、及びキラキラ光る効果を提供してアクセント及び潤色などを提供するなど、他の様々な視覚効果も知られている。
グリッタースプレー、虹色材料、例えば、マイカ、及びゴニオクロマティック（goniochromatic）材料などを含む、ケラチン基材に反射効果を提供するための多くの製品が既知である。ゴニオクロミズム（goniochromism）は、反射色の変化又はチラチラ光る（shimmering）効果を提供し、表面の画角又は照明角度が変化するにつれて色の変化が観察され、マルチカラー効果を提供する。
ＵＳ－Ａ－５６２４７３１は、ベース層と、ゴニオクロマティック特性を提供する顔料を含む中間層と、透明な中間層の上にあり、かつ、ベース層又は中間層から反射された光が再帰反射層を通過して反射色の輝きを高める、透明ビーズを含む再帰反射層と、を含む多層材料によって提供されるマルチカラー・マルチイメージ反射ゴニオクロマティックディスプレイを記載している。
ＵＳ－Ａ－７７６７２１４は、ゴニオクロマティック着色剤と、特定のレベルの反射を提供し、かつ、ボリューム効果を提供する少なくとも１つの更なる反射性微粒子と、を含む美容用組成物を記載している。
再帰反射は、典型的には、表面が指向性入射光の大部分を反射してその光源に戻すときに発生する効果である。再帰反射性材料は、光源に最も近い観察者（運転手など）には最も明るく見える。物体の明るさは、物体に当たる光の強度及び物体が作られる材料によって左右される。再帰反射面は、典型的には、画角又は照明角度に応じて異なる色を示さず、典型的には、例えばネコの目及び交通安全用途での物体の照明を提供するために使用される再帰反射塗料において、強く明るい白色の反射光を提供する。

本発明者らは、ゴニオクロマティック材料を実質的に含まず、かつ、毛髪及び肌への美容品としての使用に適用可能である透明又は半透明コーティング組成物内に再帰反射性微粒子を含む美容用組成物を提供することにより、光源への方向の入射光の高強度反射を得ることができることを見出した。本発明者らはまた、再帰反射効果が、組成物が適用される表面又は毛髪から、洗浄することによって除去可能な「一時的な」組成物において確保され得ることを見出した。

第１の態様では、本発明は、再帰反射性微粒子、好ましくはミクロスフェア及び透明又は半透明コーティング組成物を含み、かつ、ゴニオクロマティック着色剤を実質的に含まない、入射光に対する再帰反射効果を提供するための美容用組成物を提供する。

本発明は、第２の態様において、入射光に対する再帰反射効果を提供するために、透明又は半透明コーティング組成物を含み、かつ、ゴニオクロマティック着色剤を実質的に含まない美容用組成物における再帰反射性微粒子の使用を提供する。

かつらをフラッシュ撮影し、再帰反射効果を観察した写真である。 フラッシュ光がない場合のかつらを撮影した写真である。

該組成物は、美容用途での使用に好適であり、毛髪及び皮膚製品に適用される欧州及び米国の規制に準拠している。該組成物は、好ましくは、重量のある可塑剤、例えば、樟脳及びトリフェニルホスフェート、並びにマニキュアに使用される有機溶媒、例えば、酢酸エチル及び酢酸ブチルを実質的に含まない。美容用組成物は、好適には一時的な美容用組成物であり、それが適用される基材、例えば、毛髪、顔、又は身体から、標準的な洗浄によって、好ましくは１回又は２回以上の洗浄で、好ましくは１０回以下の洗浄、より好ましくは５回以下の洗浄、例えば２回又は３回の洗浄で除去し得る。
基材から除去可能であり、従って一時的な効果を提供するために、美容用組成物は、好適には、水溶液、水性エマルジョン（水中油型）であり、或いはその他では水及びシャンプー又は個人使用のための他の水溶性洗浄製品を使用してそれが適用される基材から除去可能である。
「標準的な洗浄」という用語は、典型的な洗浄製品、例えば、石鹸、シャンプーなどを使用して、典型的な期間及び典型的な条件下で平均的な人によって行われる通常の日々の洗浄行為を意味する。「標準的な洗浄」という用語はまた、平均的な人による、典型的な方法での、メイクアップリムーバーなどの従来製品を使用した典型的なメイク落とし処理を含む。更なる態様において、本発明は、本発明による美容用組成物を基材に適用することを含む、再帰反射効果を示す能力を有する基材、好ましくはケラチン基材を提供するためのプロセスを提供する。好適には、美容用組成物は、標準的な洗浄に供することによって基材から除去可能であること、好ましくは５回以下の標準的な洗浄で基材から除去可能であることにより、再帰反射効果を示す一時的な能力を提供する。
本明細書で使用される「再帰反射」という用語は、最小の散乱でその光源に戻る指向性入射光の大部分の反射を指し、典型的には、高屈折率、好ましくは少なくとも１．３、より好ましくは少なくとも１．７を示す材料で観察される。再帰反射性材料は、典型的には、白色、銀色、又は虹色の光を提供し、光源の近くの観察者（運転手など）には最も明るく見える。物体の明るさは、光源に向かって反射するように入射光の方向と一致するかどうかによって左右される。対照的に、ゴニオクロマティック効果は、一般に、入射光が表面から部分的に反射され、表面を形成する材料を通して部分的に屈折する干渉効果によるものである。２０１２年に発行された論文「ゴニオクロマティック色の外観測定（Appearance Measurement of Goniochromatic Colours）」（知覚の予測：外観に関する第３回国際会議の議事録、第１４９～１５４頁、英国エディンバラ、ＩＳＢＮ９７８－１－４７１６－６８６９－２）は、ゴニオクロマティック効果をどのようにして定量化し得るかについて記載している。

有利なことに、本発明による美容用組成物は、ケラチン基材、例えば、毛髪、皮膚、まつげ、及び爪、又は人工基材に適用されたときに、入射光の高強度反射を伴う再帰反射効果を提供する。美容用組成物は、顔又は身体への使用に好適である。組成物は、手動で又は器具を使用して適用され得る。再帰反射効果は、例えばフラッシュ写真撮影によって、組成物に指向性光を当てると特に顕著である。
好適には、美容用組成物は、薄層を形成するように基材に適用され得る。再帰反射性微粒子は、好適には層内に分散され、層の表面又はその近くに配置される。好適には、美容用組成物の層は、触っても基材の感触を与えない厚さを有する。好ましくは、美容用組成物の層は、同程度の大きさの厚さを有し、微粒子の単層が基材上の美容用組成物の堆積上に形成されるように、より好ましくは、微粒子のサイズよりも７５％以下又は５０％以下の厚さを有する。好ましくは、薄層は、０．１～１００ミクロン、好ましくは６０ミクロン以下の厚さを有する。
好適には、微粒子を通して反射された光が通過しなければならない微粒子に対する異なる屈折率の材料の量は、反射光の強度及び観察者に対するその視覚的影響を低減する光の散乱及び屈折の効果を低減するために最小化される。薄層は、組成物中に追加の成分を含むより厚い層が存在する場合よりも、より高い割合の入射光が反射されて光源に戻ることを可能にする。そのようなより厚い層は、美容用組成物の薄層が基材の表面で使用されるときの反射光の強度と比較して反射光の強度を低下し得る入射光の一部を吸収又は回折する。

好ましくは、美容用組成物は、基材での入射光の最大反射率を可能にして色の強度及び鮮やかさ及び感触を高めるために、基材への適用時において均一な厚さを有する。
美容用組成物は、使用者にとって心地がよいか又は刺激がなく、触知でき、好適には触ると自然に感じるように、基材、例えば毛髪への適用時において望ましい「感触」又は触覚的特性を好適に有する。望ましくは、組成物又は組成物が適用される基材は、集塊を形成しないか、又は視覚的もしくは触覚的影響に関して不利もしくは望ましくない他の特性をもたらさない。
本明細書で使用される「感触」という用語は、美容用組成物が適用された基材、特にケラチン基材の感覚認識を指し、外観／視覚的及び触覚的特性、例えば、その使用の文脈における基材の粘着性、輝き、質量、幅、動きなどを含む。

再帰反射性微粒子は、透明又は半透明ミクロスフェアを好適に含む。微粒子は、好ましくはガラス、又は金属、例えばアルミニウムであり、より好ましくはチタン酸金属塩（metal titanate）、特にチタン酸バリウムを含む。好ましい実施形態では、再帰反射性微粒子は、チタン酸金属塩、例えばチタン酸バリウムがドープされたガラスビーズを含む。
好適には、微粒子は、再帰反射に加えて、鏡面反射を提供する。本明細書で使用される「鏡面反射」という用語は、入射光が単一の外向き方向へと反射され、鏡のような反射効果を提供する表面からの反射を指す。好ましくは、微粒子は、鏡面反射を提供する反射コーティング又はシェルを含む。反射コーティングは、金属、好ましくはアルミニウム、又は金属化合物、例えば金属酸化物を好適に含む。好適には、コーティングは半球形である。
好適には、再帰反射性微粒子は、化学的に不活性であり、これにより美容用組成物中での使用が容易となる。好ましくは、再帰反射性微粒子は、少なくとも１．５、より好ましくは少なくとも１．６の屈折率を有する。より高い屈折率では、観察者に黄色に見えることによって視覚効果が損われ得るため、好適には、再帰反射性微粒子は、３未満、望ましくは２．５未満の屈折率を有する。最適には、屈折率は、１．７～２．０未満、例えば１．９である。
好適な再帰反射性微粒子の例を以下の表１に示す。

＊ＳＴＡＲＧＬＯＷ、ＧＬＯＷＴＥＣ、ＳＦＸＣ、ＰＲＩＺＭＡＬＩＴは商標である。

好適には、再帰反射性微粒子は、組成物の１～８０質量％、好ましくは５～７０質量％のレベルで美容用組成物中に存在する。一実施形態では、３０～４０％の再帰反射性微粒子を含む組成物は、再帰反射特性と毛髪に適用されたときの感触との間の最適なバランスを提供する。
好適には、再帰反射ミクロスフェアは、１００ミクロン未満の粒子サイズを有する。
「チラチラ光る」又は「キラキラ光る」などの反射効果を提供するために美容用組成物に使用される既知の虹色成分は、典型的には、最大２００ミクロンの粒子サイズを有し得る。しかしながら、毛髪用組成物に使用される場合、毛の髪の典型的な幅よりも著しく大きい粒子サイズを有するような粒子は、毛髪の感触を損ない得る。
ミクロスフェアの粒子サイズは、所望の効果及び例えば毛髪美容用組成物、顔美容用組成物、又は身体美容用組成物としての意図する使用に従って選択される。好ましくは、ミクロスフェアの粒子サイズは、０．１～１００ミクロン、例えば、１～７０ミクロン、特に２０～５０ミクロンである。有利なことに、髪の繊維と同程度の大きさの粒子サイズでは、毛髪は、毛髪の「感触」を損なうことなく、鮮やかな色の効果を提供しながらナチュラルな感触を保持する。

透明又は半透明コーティング組成物は、好適には入射光の最大反射率を可能にして色の鮮やかさ及び強度を改善し、水性ベース又は非水性ベース、例えば油性ベースであり得、ベースは所望する最終製品形態に従って選択される。コーティング組成物は、好適には、増粘剤及び／又はフィルム形成成分を含む。増粘効果及びフィルム形成効果は、増粘効果及びフィルム形成効果を提供する単一の成分によって提供され得る。「増粘剤」という用語には、レオロジー又は粘度調整剤も含まれる。
コーティング組成物中の増粘剤は、好適には、架橋高分子電解質及び疎水的に修飾されたアルカリ膨潤性エマルジョン増粘剤から選択される。架橋高分子電解質が好ましい。美容用組成物が、基材、例えば毛髪にコーティング可能であり、連続フィルムを形成し、基材に付着するように、好適には、コーティング組成物は、フィルム形成性である。

好適な架橋高分子電解質は、ポリマーのモノマー単位の少なくとも一部、望ましくはすべてにおいて、極性環境、特に水性環境で解離することができる解離基を含む。好ましくは、モノマー単位は、－ＣＯＯＨ、－ＳＯ₃Ｈ、－ＰＯ₃Ｈ₂、及びＮＨ₂から選択される基を含む。好適には、架橋高分子電解質は、極性環境との接触で膨潤し、望ましくはマイクロゲルの領域を形成する、膨潤性構造を形成することができる。好適には、マイクロゲルは、基材上の組成物の堆積の均一性を改善すると考えられる、再帰反射性微粒子の周囲に形成され、組成物内でその懸濁を助けるように、０．１～５０、好ましくは０．５～２０、より好ましくは１～１０ミクロン、例えば３～４ミクロンのサイズを有する。
架橋高分子電解質は、天然増粘剤及び／又は好ましくは合成増粘剤を含み得る。天然増粘剤の例には、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、キトサン、ペクチンが含まれる。好適な合成高分子電解質の例には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スルホン酸ポリスチレン、並びにこれらのポリマーの誘導体及びそれらの塩を含むポリマー及びコポリマーが含まれる。天然及び合成高分子電解質の例は、「Ａ ｃｏｍｐｒｅｈｅｎｓｉｖｅ ｒｅｖｉｅｗ ｏｎ ｐｏｌｙｅｌｅｃｔｒｏｌｙｔｅ ｃｏｍｐｌｅｘｅｓ」，Ｍｅｋａ ｅｔ ａｌ，Ｄｒｕｇ Ｄｉｓｃｏｖｅｒｙ Ｔｏｄａｙ，Ｖｏｌ２２，Ｎｏ１１，２０１７年１１月に開示されている。

本明細書でのアクリル又はアクリレートへの言及は、特に明記しない限り、必要により修正を加えたメタクリル及びメタクリレートを含む。
好適には、架橋高分子電解質は、親水性領域及び疎水性領域を含むように修飾されたポリマーを含む。増粘剤は、美容用組成物が、基材の感触を損なうことなく、基材へのスムーズな適用を可能にするという条件で、好ましくは、少なくとも１質量％、好ましくは少なくとも１．２質量％、特に少なくとも１．５質量％のレベルで、２５℃で水に可溶である。より好ましくは、増粘剤は、２質量％のレベルで、２５℃で水に可溶である。
好ましくは、増粘剤は、ポリアクリレートポリマー、クロスポリマー、及び（ポリ）アクリレートとポリアクリル酸とのコポリマー、例えば、ポリアクリレートクロスポリマー－６－２－メチルプロパン－２－オール及びアクリレート／Ｃ１０－３０アルキルアクリレートクロスポリマー、アルキルアクリレート、ウレタンアクリレート、親水的に修飾されたデンプン、例えば、ＣＯＯＨ、－ＳＯ₃Ｈ、－ＰＯ₃Ｈ₂、及びＮＨ₂基で修飾されたヒドロキシプロピルデンプン、ポリビニルピロリドン／酢酸ビニルコポリマー、ポリクアテルニウム化合物、並びにセテアリルアルコール、セテアレス－２０から選択される。
好適な架橋高分子電解質の例には、Ｓｅｐｐｉｃから入手可能なＳＥＰＩＭＡＸ ＺＥＮ、ＡｋｚｏＮｏｂｅｌから入手可能なＳＴＲＵＣＴＵＲＥ ＸＬ及びＤＹＮＡＭＸ Ｈ２Ｏ、ＣＡＲＢＯＰＯＬ（登録商標）Ｕｌｔｒｅｚ３０、ＣＡＲＢＯＰＯＬ（登録商標）Ｕｌｔｒｅｚ２１を含むＬｕｂｒｉｚｏｌから入手可能なＣＡＲＢＯＰＯＬ及びＦＩＸＡＴＥ ＦＲＥＥＳＴＹＬＥポリマー系列、ＣＯＶＡＣＲＹＬ Ｐ１２、ＣＯＶＡＣＲＹＬ Ｅ１４ ＷＰ、ＣＯＶＡＣＲＹＬ Ａ１５ ＷＰを含むＳｅｎｓｉｅｎｔから入手可能なＣＯＶＡＣＲＹＬポリマー系列、ＬＵＶＩＳＫＯＬ ＶＡ ６４、ＬＵＶＩＳＫＯＬ ＶＡ ３７－Ｅを含むＢＡＳＦから入手可能なＬＵＶＩＳＫＯＬポリマー系列、ＴＲＩＱＵＡＴ ＦＯＲＣＥを含むＴｒｉ－Ｋから入手可能なＴＲＩｑｕａｔポリマー系列、ＣＥＬＱＵＡＴ Ｌ－２００を含むＡｋｚｏＮｏｂｅｌから入手可能なＣＥＬＱＵＡＴポリマー系列が含まれる。ＳＥＰＩＭＡＸ、ＳＴＲＵＣＴＵＲＥ、ＤＹＮＡＭＸ、ＣＡＲＢＯＰＯＬ、ＦＩＸＡＴＥ ＦＲＥＥＳＴＹＬＥ、ＣＯＶＡＣＲＹＬ、ＬＵＶＩＳＫＯＬ、ＴＲＩＱＵＡＴ、ＣＥＬＱＵＡＴは商標である。

疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーが増粘剤として使用される場合、疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーは、好ましくはエマルジョン（ＨＡＳＥ）である。
疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸、アルキル、好ましくはＣ１～Ｃ４、メタクリル酸、アルキル、好ましくはＣ１～Ｃ４、アクリル酸、アルキル、好ましくはＣ１～Ｃ４、アミノアクリル酸、アクリルアミド、任意のそのようなアクリル又はメタクリルモノマーのエステル、及び任意のそのようなアクリル又はメタクリルモノマーのエーテル、アクリル化ジメチコノールのうちの１つ以上に由来する１つ以上のモノマー単位を有するポリマー又はコポリマーを好適に含む。好適には、ポリマーは、中鎖から長鎖のアルコールを有する修飾ポリアルキレングリコール、例えば、修飾ポリエチレングリコール、修飾ポリプロピレングリコール、及び修飾ポリブチレングリコールによって疎水的に修飾される。
好ましくは、疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸、アルキル、好ましくはＣ１～Ｃ４、メタクリル酸、アルキル、好ましくはＣ１～Ｃ４、アクリル酸、アルキル好ましくはＣ１～Ｃ４、アミノアクリル酸、アクリルアミド、任意のそのようなアクリル又はメタクリルモノマーのエステル、及び任意のそのようなアクリル又はメタクリルモノマーのエーテルのうちの１つ以上から誘導されるポリマー又はコポリマーを含み、ここで、疎水的修飾は、疎水性アルコールで誘導体化された一末端を有するポリアルキレングリコールによって提供される。修飾ポリアルキレングリコールは、好ましくは６～４０個の炭素原子、特に１０～３０個の炭素原子を有する疎水性アルコール、例えばベヘニルアルコールによって修飾された一末端を有する、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリブチレングリコールを含むことが好ましい。
好ましい実施形態では、疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーは、前の段落で記載したように修飾アルコールで末端がキャップされたポリアルキレングリコールで誘導体化されたアクリレートとメタクリレートとのコポリマーを含む。特に好ましいポリマーの例は、Ｄｏｗから入手可能なＡＣＵＬＹＮ２８（登録商標）及びＡＣＵＬＹＮ３３（登録商標）である。
疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーは、ｐＨ調整剤を使用してｐＨ６～８、好ましくはｐＨ６．５～７．５に中和し得、製剤の最適な増粘を好適に促進する。美容品又は個人用ケア製品での使用が既知であるｐＨ調整剤を本組成物に使用し得る。アルカリ性ｐＨ調整剤の例には、アミノ化アルコール、例えば、アミノメチルプロパノール及びトリエタノールアミンが含まれ、これらはまた、泡安定剤又は界面活性剤機能を提供し得る。酸性ｐＨ調整剤の例には、クエン酸及びグルコン酸ナトリウムが含まれ、これらも保湿剤機能を提供し得る。好適な塩基の例には、Ａｎｇｕｓ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏから入手可能なＡＭＰ Ｕｌｔｒａ２０００（登録商標）、及び水酸化ナトリウムが含まれる。ＡＭＰ Ｕｌｔｒａ ２０００は、優れた粘度及び安定性を提供するため、特に好ましい。
好適には、増粘剤は、美容用組成物の０．１～３０％、好ましくは０．５～１５％、特に０．７５～１０％のレベルで存在する。

増粘剤の代わりに又は増粘剤に加えて、フィルム形成成分を使用し得る。コーティング組成物は、好適には、基材上に再帰反射性微粒子の均一な堆積を提供するようにフィルム形成する。好適なフィルム形成成分の例には、トリメトキシシロキシシリケート、ＣＯＶＡＣＲＹＬ Ｐ１２、ＣＯＶＡＣＲＹＬ ＭＴ１０、ＣＯＶＡＣＲＹＬ ＭＳ１１ ＷＰ、ＣＯＶＡＣＲＹＬ Ｅ１４ ＷＰを含むＳｅｎｓｉｅｎｔ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓから入手可能なＣＯＶＡＣＲＹ（商標）製品系列、ＤＹＮＡＭＸ Ｈ２Ｏ（商標）、ＳＴＲＵＣＴＵＲＥ ２００１（商標）、ＣＥＬＱＵＡＴ Ｌ－２００（商標）、ＲＥＳＹＮ ２８－２９３０（商標）、ＢＡＬＡＮＣＥ４７（商標）、及びＢＡＬＡＮＣＥ ＲＣＦｇ（商標）（Ａｋｚｏ Ｎｏｂｅｌから入手可能）、ＦＲＥＥＳＴＹＬＥ（商標）、ＳＵＰＥＲＨＯＬＤ（商標）Ｇ－１００を含むＳｕｒｆａｃｈｅｍから入手可能なＦＩＸＡＴＥ（商標）製品系列、ＴＲＩＱＵＡＴ ＦＯＲＣＥ（商標）（Ｔｒｉ－Ｋ Ｉｎｄｕｓｔｒｉｅｓ）、並びにＬＵＶＩＳＫＯＬＶＡ（商標）製品系列（ＢＡＳＦ）が含まれる。
コーティング組成物は、任意選択で、レオロジー調整剤機能及び／又は保湿剤機能を提供する調整剤を含み得る。これは、好適には、コーティング組成物の０．１～２０質量％、好ましくは１～１０質量％、例えば７質量％のレベルで存在する。調整剤は、存在する場合、好適には、ポリアルキレングリコール、好ましくはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリブチレングリコールから選択されるグリコール、及びＣ２～Ｃ４のアルキレングリコールを含む。ポリアルキレングリコールは、好ましくは、エチレングリコール単位、プロピレングリコール単位、及び／又はブチレングリコール単位を含む。ポリアルキレングリコールは、２つ以上の異なるグリコール単位を含んでもよく、ブロックコポリマー又はランダムコポリマーを含むが、好ましくは、１つのグリコール単位、特にエチレングリコールを含む。ポリアルキレングリコールは、好適には、５～１００のアルキレングリコール単位、好ましくは８～７５のアルキレングリコール単位、より好ましくは１５～５０のアルキレングリコール単位、特に２０～４０のアルキレングリコール単位を含む。ポリアルキレングリコールは、２つ以上の異なるポリアルキレングリコールのブレンドを含み得る。好ましいグリコールの例には、ＰＥＧ３２及びプロピレングリコールが含まれる。
有利なことに、グリコールは、組成物中の再帰反射性微粒子の分散を助ける。好適には、グリコールは、水分を保持するための保湿剤としても機能し、基材、例えば髪の繊維の「感触」の改善を助ける。

増粘剤はまた、フィルム形成機能を提供し得るか、又はこの機能は、コーティング組成物の追加の成分によって提供され得る。フィルム形成成分は、コーティング組成物中に追加の成分として存在する場合、好適には、美容用組成物の０．５～１０質量％、好ましくは０．５～７質量％、特に１～５質量％のレベルで好適に存在する。
好ましい実施形態では、コーティング組成物は以下を含む：
Ａ）以下のうちの１つ以上から選択される増粘剤又はフィルム形成成分：
ａ．アクリレートコポリマー、
ｂ．アクリレートクロスポリマー－６－２－メチルプロパン－２－オール、
ｃ．アクリレート／Ｃ_10~30クロスポリマー、
ｄ．ポリアクリル酸の架橋ホモポリマー、
ｅ．アクリレートとウレタンとのコポリマー、
ｆ．ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、
ｇ．アクリレートとステアレス－２０メタクリレートとのコポリマー、
ｈ．トリメトキシシロキシシリケート、
ｉ．セテアリールアルコール、セテアレス－２０、
Ｂ）ポリエチレングリコールを含む調整剤、乳化剤、コンディショナー、及び／又はプロピレングリコールを含む保湿剤。
コーティング組成物は、好適には、水溶液に可溶である。特に好ましい態様では、本発明は、ゴニオクロマティック着色剤を含まず、かつ、以下を含む、水性毛髪用組成物を提供する：
ｉ）以下を含む透明コーティング組成物：
Ａ）以下のうちの１つ以上から選択される増粘剤又はフィルム形成成分：
ａ．アクリレートコポリマー、
ｂ．アクリレートクロスポリマー－６－２－メチルプロパン－２－オール、
ｃ．アクリレート／Ｃ_10~30クロスポリマー、
ｄ．ポリアクリル酸の架橋ホモポリマー、
ｅ．アクリレートとウレタンとのコポリマー、
ｆ．ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、
ｇ．アクリレートとステアレス－２０メタクリレートとのコポリマー、
ｈ．トリメトキシシロキシシリケート、
ｉ．セテアリールアルコール、セテアレス－２０、
Ｂ）ポリエチレングリコールを含む調整剤、乳化剤、コンディショナー、及び／又はプロピレングリコールを含む保湿剤、
ｉｉ）透明コーティング組成物の溶媒としての水、並びに
ｉｉｉ）再帰反射粒子。

更に好ましい実施形態では、増粘剤は、ＳＥＰＩＭＡＸ ＺＥＮ及びＡＣＵＬＹＮ ２８から選択され、任意選択で、フィルム形成成分を好ましくは１～３質量％のレベルで更に含む。
好適には、増粘剤はまた、感触を損なうことなく基材への微粒子の付着を助けることによって固定効果を提供し得、又は別個の固定成分を増粘剤と組み合わせて使用し得る。好適には、固定剤（fixative）は、０．１～５％、好ましくは１～３．５％のレベルで存在する。
美容用組成物がクリームとして製剤化される場合、コーティング組成物は好適にはコンディショニング剤を含む。好適なコンディショニング剤には、湿潤剤及び／又は保湿剤が含まれ、その例には、糖アルコール及びグリコールが含まれる。いくつかの実施形態では、コンディショニング剤は、好適には、Ｋｅｒａｖｉｓ ＰＥ（商標）（Ｃｒｏｄａ）、Ｐｏｌｙｄｅｒｍ ＰＰＩ－ＣＯ（商標）（Ａｓｔｏｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ）、ポリクオタニウム化合物、好適には、ポリクオタニウム－４からポリクオタニウム－３９の系列（アクア（及び）加水分解植物性タンパク質ＰＧ－プロピルシラントリオール）、Ｄ－パンテノール、Ｇｌｙｃｏｆｉｌｍ １．５Ｐ、ＢＥＬＳＩＬ（商標）ＰＤＭ２０（Ｗａｃｋｅｒ－Ｃｈｅｍｉｅ）、ＮＡＴＰＵＲＥ ＦＥＥＬ－ＭＥＣＯ（商標）（Ｓｅｎｓｉｅｎｔ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ）のうちの１つ以上から選択される。
任意選択により、コーティング組成物は、基材への微粒子の付着を増強し得る陰イオン性多糖を含み得る。好ましい陰イオン性多糖の例は、Ａｓｔｏｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓから入手可能なＧＬＹＣＯＦＩＬＭ製品系列、例えば、ＧＬＹＣＯＦＩＬＭ １．５Ｐである。好適には、陰イオン性多糖は、０．１～５質量％、好ましくは０．５～３％、例えば１％又は１．５％のレベルで存在する。

本発明の美容用組成物は、好適には、水性組成物であり、好適には、組成物の溶媒として水を含む。好ましくは、水性溶媒は、水並びに水と極性有機溶媒との混合物から選択される。極性有機溶媒は、存在し得るが、好適には、本発明の組成物の２０質量％未満、好ましくは１０質量％未満、望ましくは５質量％未満のレベルで存在する。
好ましくは、溶媒は、美容用組成物中に、組成物の３０～９５質量％、より好ましくは５０～９０質量％、特に６０～８０質量％、例えば７０質量％のレベルで存在する。
コンディショナー、ＵＶ安定剤、キレート剤、防腐剤、コンディショニングオイル、エマルジョン、コンディショニング着色剤、及び染料のうちの任意の１つ以上を含む他の任意選択成分を、必要に応じて美容用組成物に含め得る。

一実施形態では、美容用組成物は、特に毛髪での使用に好適であり、コンディショナーを更に含む。任意の既知のヘアコンディショナー、例えば、ジメチコン及び第四級アンモニウム塩を使用し得る。
一実施形態では、組成物は、ＵＶ安定剤を更に含み得る。美容的に承認された既知の任意のＵＶ安定剤を使用し得る。好ましいＵＶ安定剤には、ベンゾフェノン－４、アボベンゾン、ホモサレート、オクトクリレン、ベンゾフェノン－５、エチルヘキシルジメチルＰＡＢＡ、酸化チタン、酸化亜鉛、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ＰＥＧ－２５ ＰＡＢＡ、フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウムが含まれる。
組成物はまた、天然又は合成抗菌剤などの防腐剤を含み得る。天然抗菌剤の例には、カリリルグリコール、ティーツリー油、ソルビン酸カリウム、及びソルビン酸が含まれる。合成抗菌剤の例には、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、及びグルコノラクトンが含まれる。他の抗菌剤の例には、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、メチルパラベン、及びプロピルパラベンが含まれる。
美容用組成物がスタイリングワックスの形態である場合、組成物は、好適にはマイクロクリスタリンワックスを含む構造化剤を含む。

好ましい実施形態では、本発明の美容用組成物は、以下を含む：
好ましくは美容用組成物の０．１～３０％、より好ましくは０．５～１５％、特に０．５～８％のレベルの、架橋高分子電解質及び疎水的に修飾されたアルカリ可溶性エマルジョン（ＨＡＳＥ）から選択される増粘剤及び／又はフィルム形成成分；
好ましくは美容用組成物の０．１～１０％、より好ましくは０．５～７％、特に１～５％のレベルの、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール誘導体、又はプロピレングリコール；
美容用組成物の１０～５０％、好ましくは１０～４０％のレベルの再帰反射性微粒子、並びに
１００％とする溶剤、好ましくは水。
美容用組成物は、好ましくは毛髪用組成物である。
溶媒は好ましくは水であるが、組成物がスプレーによって適用される場合、水溶媒は好適には有機成分を含む。好ましくは、有機成分は、アルカン、例えばブタン及びペンタン、並びにアルコール、例えば変性アルコール及びエタノールを含む。
更に好ましい実施形態では、美容用組成物は、以下の任意選択成分：防腐剤、コンディショニングオイル、エマルジョン、コンディショニング着色剤、及び染料のうちの１つ以上を含み得る。

美容用組成物は、無色であり得、又は着色成分を含み得る。通常の光条件下で観察可能な所望の美的効果を提供するか、又は組成物が通常の光条件下で容易には見えないが、適用される指向性光で作動的になった際に観察可能な色を提供する効果を提供するために、着色成分を組成物に含め得る。
微粒子、好ましくはミクロスフェアは、着色成分で色付けされ得る。指向性光が適用された際に光が微粒子中の色付けの色と一緒に再帰反射されるように、微粒子は、微粒子内に着色フィルム又はプレートを提供することによって色付けされ得る。
美容用組成物は、優れた再帰反射性を保持しながら所望の美的効果を提供するための着色成分を含み得る。着色成分は、染料の溶液として、又は任意の所望のレベルの顔料として組成物に導入され得る。着色成分は、美容用組成物の０．１～１０％を構成し得る。好ましくは、着色成分は水性染料を含む。
一実施形態では、着色成分は、黒色、ブロンド色、茶色、及び黄褐色などのナチュラルヘアカラーに合う染料を含む。着色成分は、カーボンブラック、酸化鉄、グラファイト合成メラニン、及びポリドーパミン顔料を含み得る。好適な黒色染料又は顔料の例には、商品名ＭＩＮＩＳＯで入手可能な製品が含まれる。
着色成分は、任意の色、例えば、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色、茶色、及び黒色であり得る。明るい色は、真珠光沢又は乳白色の効果を提供し得る。
好適な着色成分の例には、単独で又は組み合わせて使用される以下のものが含まれる：Ｎ，Ｎ－ビス（２－ヒドロキシエチル）－２－ニトロ－ｐ－フェニレンジアミン、４－アミノ－３－ニトロフェノール、４－ヒドロキシプロピルアミノ－３－ニトロフェノール、ヒドロキシエチル－２－ニトロ－ｐ－トルイジン、アシッドブラック１、アシッドブルー９、アシッドグリーン２５、ＨＣブルーＮｏ．１２、３－ニトロ－ｐ－ヒドロキシエチルアミノフェノール、２－アミノ－６－クロロ－４－ニトロフェノール、アシッドレッド３３、ＨＣイエローＮｏ．２、ＨＣオレンジＮＯ．１、アシッドオレンジ７、アシッドレッド５２、アシッドレッド１８、カレーレッド、ＨＣイエローＮＯ．１３、ベーシックイエロー５７、ＨＣレッドＮｏ．３、ベーシックレッド７６、ベーシックレッド５１、アシッドレッド９２、ベーシックイエロー８７、ベーシックオレンジ３１、ベーシックバイオレット２、ＨＣブルーＮｏ．１６、ＨＣブルーＮｏ．１５、アシッドバイオレット４３、ベーシックブラウン１７、及びＳｅｎｓｉｅｎｔ（登録商標）Ｃｏｓｍｅｔｉｃ ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓから入手可能な染料、Ａｒｉａｎｏｒジェイドブルー（ＨＣブルー１５）、コバルミンファイヤーレッドＡＳ（ＣＩ１５８５０、アルミナ、トリエトキシカプリリルシラン）、Ｎｏｉｒ Ｗ６９９（ＣＩ２０４７０、硫酸ナトリウム）、コバルミンアストラルブルー（ＣＩ４２０９０、アルミナ、トリエトキシカプリリルシラン）、ＵｎｉｐｕｒｅホワイトＬＣ９８６ ＦＳＰ（ＣＩ７７８９１、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、ポリパーフルオロメチルイソプロピルエーテル）、ＵｎｉｐｕｒｅレッドＬＣ３０７１（ＣＩ１５８５０、水酸化アルミニウム）、ＵｎｉｐｕｒｅホワイトＬＣ９８７ ＧＣＡ（ＣＩ７７８９１、ココイルグルタミン酸ナトリウム、シスチン、ラウロイルアルギニン）、ＣｏｖａｒｉｎｅホワイトＷＮ９７８７（ＣＩ７７８９１、アクア、グリセリン、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム）、Ｃｏｖａｐａｔｅ Ｕｎｉｗｈｉｔｅ ＬＣ９７８１（ヒマシ油（Ｒｉｃｉｎｕｓ Ｃｏｍｍｕｎｉｓ（Ｃａｓｔｏｒ）Ｓｅｅｄ Ｏｉｌ）、ＣＩ７７８９１、ポリヒドロキシステアリン酸）、ＵｎｉｐｕｒｅホワイトＬＣ９８１ ＳＧＰ（ＣＩ７７８９１、グリセロリン酸ナトリウム）、Ｖｅｒｔ Ｃｏｖａｓｏｌ Ｗ７０３５（ＣＩ１９１４０、ＣＩ４２０９０）、ＵｎｉｐｕｒｅイエローＬＣ１８２ＡＤＴ－Ｃ（ＣＩ７７４９２、イソプロピルチタントリイソステアレート、ビス－ＰＥＧ－１５ジメチコン／ＩＰＤＩコポリマー、ＰＥＧ－２ソイアミン）、ＵｎｉｐｕｒｅブラックＬＣ９８９ ＡＤＴ－Ｃ（ＣＩ７７４９９、イソプロピルチタントリイソステアレート、ビス－ＰＥＧ－１５ジメチコン／ＩＰＤＩコポリマー、ＰＥＧ－２ソイアミン）、ＵｎｉｐｕｒｅブラックＬＣ９８８ ＦＳＰ（ＣＩ７７４９９、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、ポリパーフルオロメチルイソプロピルエーテル）、ファットブラックＤＣ９２０６（ＣＩ６１５６５、ＣＩ６０７２５、ベーシックブラウン１６、アシッドバイオレット４３、ベーシックレッド７６、ＣＩ２６１００の混合物）、Ａｒｉａｎｏｒフラッシュディープブラック（ベーシックブルー９９、ベーシックブラウン１６、アシッドバイオレット４３、ベーシックレッド７６、ベーシックイエロー５７、ベーシックブラウン１７、ポリクオタニウム－３７、加水分解酵母タンパク質）。好適な染料の更なる例には、Ｓｅｎｓｉｅｎｔ（登録商標）ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓのＵｎｉｐｕｒｅＬＣ系列及びＣｏｖａｒｉｎｅ系列の製品が含まれる。

本発明による組成物は、成分を混合して均質な組成物を提供することによって調製し得る。好ましい実施形態では、組成物は水性組成物又はエマルジョンである。
更なる態様において、本発明は、本発明による水溶液又は水性エマルジョンの形態の美容用組成物を製造するプロセスであって、ｉ）水並びにｉｉ）増粘剤及び／又はフィルム形成成分を含む第１の相を提供することと、乳化剤及び任意選択でコンディショナーを含む第２の相を提供することと、高温、好ましくは少なくとも５０℃、より好ましくは少なくとも６５℃で第１の相及び第２の相を合わせることと、合わせた相を均質化することと、均質化された合わせた相に再帰反射粒子を添加することと、を含むプロセスを提供する。
好適には、第１の相と第２の相とを合わせる前に、第１の相は所望の高温に加熱され、第２の相は所望の高温に加熱される。

本発明による美容用組成物は、天然毛髪及び人工毛髪の両方、皮膚、まつげ、並びに爪のコーティングに使用するのに特に好適である。美容用組成物は、天然毛髪、人工毛髪、例えばヘアエクステンション、又はその両方に適用することができる。
美容用組成物は、ヒト又は動物の身体のケラチン組織、例えば毛髪に適用するための、又は人工基材に適用もしくは導入するための個人用ケア製品として製剤化することができる。局所適用のための個人用ケア組成物の好適な形態には、クリーム、ゲル、ローション、エマルジョン、血清、コロイド、溶液、懸濁液、軟膏、乳液、スプレー、カプセル、錠剤、液体、スプレー式製剤、ブラシ塗り製剤などが含まれる。
好ましい実施形態では、美容用組成物は、ムース、クリーム、ワックス、ゲル、ヘアオイル、又は任意選択で液体中に分散又は担持される固形ヘア製品、例えば「チョーク」などのヘア製品として使用される。
好ましい実施形態では、美容用組成物はゲルの形態であり、組成物は、望ましい感触を提供するためにゲル化剤及びコンディショニング剤を含む。
別の実施形態では、組成物は、スプレー、例えばエアロゾルスプレー及び非エアロゾルスプレーとして製剤化され、製品は、推進剤、例えばブタン、ペンタン、及び変性アルコールの混合物、ならびに美容用組成物を含む。
組成物は、スタイリングワックスとして製剤化することができる。
別の実施形態では、美容用組成物は、クリームとして好適に製剤化され、望ましい感触を提供するために美容用組成物及びコンディショニング剤を含む。
好適には、美容用組成物は、周囲光に加えて光を照射する際に又はフラッシュ写真を使用する際に、所望の再帰反射効果を提供するように製剤化される。

本発明は、以下の非限定的な実施例によって例示される。特に明記しない限り、すべてのパーセンテージ及び部は質量部であり、すべての測定を２５℃で行う。

再帰反射試験及び基材への一時的な適用
以下の実施例に記載されるすべての組成物を再帰反射効果を実証するために試験に供した。各組成物を毛髪及びヒトの皮膚に適用し、フラッシュあり及びフラッシュなしの両方で写真を撮った。フラッシュを使用して撮影した場合、組成物はすべて再帰反射効果を示し、フラッシュを使用せずに撮影した場合はそのような効果を示さなかった。個人使用のための市販のシャンプーで洗浄すると、最大２回の洗浄後、組成物はすべて基材から除去された。

実施例１
以下の表２に記載される本発明による美容用組成物を、黒色の本物の毛髪のかつらに適用した。図１Ａに示すように、かつらをフラッシュ撮影し、再帰反射効果を観察した。図１Ｂに示すように、フラッシュ光がない場合、かつらは周囲光の条件下でナチュラルな色に見えた。

実施例２
ゲル形態の本発明による美容用組成物は、列挙した成分を混合することにより、表２に記載の組成物に調製した。

実施例３
エアロゾルスプレーの形態の本発明による美容用組成物は、列挙された成分を混合することにより、表３に記載の組成物に調製した。

実施例４
スタイリングワックスの形態の本発明による美容用組成物は、列挙された成分を混合することにより、表４に記載の組成物に調製した。

実施例５
クリームの形態の本発明による美容用組成物は、列挙された成分を混合することにより、表５に記載の組成物に調製した。

ｐＨ＝３．５～４．５

実施例６－エマルジョン及びコンディショナー
エマルジョンの形態の本発明による美容用組成物を、以下の表６に記載の組成物に調製した。Ａ相は、ＣＡＲＢＯＰＯＬ ＵＬＴＲＥＺ ２１を水に添加して水和させ、次いで、ＡＭＰを添加して透明なゲルが形成されるまで中和することによって調製した。次いで、混合物を７０℃に加熱した。Ｂ相は、ビーカー中で成分を合わせ、ワックスが溶けるまで７０℃に加熱することによって調製した。次いで、Ｂ相を７０℃でＡ相に添加し、４０００ｒｐｍで均質化し、４０℃に冷却した。次いで、Ｃ相の成分をＡ相／Ｂ相の混合物に添加して、均質化した。次いで、混合しながら、Ｄ相のビーズを混合物に添加した。最終組成物のｐＨは４～４．５であった。

実施例６の組成物は、毛髪に適用されて、フラッシュ写真撮影した際の優れた再帰反射効果、毛髪上の均一なコーティング、及びコンディショナーに起因した感触を提供した。個人使用のために市販のシャンプーを使用する標準的な洗浄プロセスに、毛髪を供した。２回の洗浄後、毛髪には組成物が実質的になかった。

Claims (26)

1. 再帰反射性微粒子及び透明コーティング組成物を含み、ゴニオクロマティック着色剤を実質的に含まない、入射光に対する再帰反射効果を提供するための美容用組成物。
2. 前記微粒子が、透明又は半透明ミクロスフェアを含む、請求項１に記載の美容用組成物。
3. 前記微粒子が、ガラスを含む、請求項１又は請求項２に記載の美容用組成物。
4. 前記微粒子が、金属チタン酸塩、好ましくはチタン酸バリウムを含む、請求項３に記載の美容用組成物。
5. 前記微粒子が、再帰反射性及び鏡面反射を提供する、請求項１～４のいずれか一項に記載の美容用組成物。
6. 前記微粒子が、反射コーティングを含む、請求項１～５のいずれか一項に記載の美容用組成物。
7. 前記反射コーティングが、金属、好ましくはアルミニウム又は金属化合物を含む、請求項１～６のいずれか一項に記載の美容用組成物。
8. 前記再帰反射粒子が、１．５～３．０未満の屈折率を有する、請求項１～７のいずれか一項に記載の美容用組成物。
9. 前記微粒子が、１００ミクロン未満の粒子サイズを有する、請求項１～８のいずれか一項に記載の美容用組成物。
10. 前記微粒子が、水中のミクロスフェアの懸濁液として存在する、請求項１～９のいずれか一項に記載の美容用組成物。
11. 前記懸濁液が、懸濁液の１～８０質量％のレベルの前記微粒子を含む、請求項１～１０のいずれか一項に記載の美容用組成物。
12. ５回以下の標準的な洗浄が適用される基材から除去可能である、請求項１～１１のいずれか一項に記載の美容用組成物。
13. 水溶液又は水性エマルジョン水中油型エマルジョンである、請求項１～１２のいずれか一項に記載の美容用組成物。
14. ポリマー結合剤、ゲル化剤、コンディショニング剤、艶出し剤、及び光沢剤のうちの１つ以上を更に含む、請求項１～３のいずれか一項に記載の美容用組成物。
15. 前記コーティング組成物が、増粘剤及び／又はフィルム形成成分を含む、請求項１～１４のいずれか一項に記載の美容用組成物。
16. 前記増粘剤が、架橋高分子電解質及び疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーから選択される、請求項１５に記載の美容用組成物。
17. 前記増粘剤が、ポリアクリレートポリマー、クロスポリマー、及び（ポリ）アクリレートとポリアクリル酸のコポリマー、例えば、ポリアクリレートクロスポリマー－６－２－メチルプロパン－２－オール及びアクリレート／Ｃ１０～３０アルキルアクリレートクロスポリマー、アルキルアクリレート、ウレタンアクリレート、親水的に修飾されたデンプン、例えばＣＯＯＨ、－ＳＯ₃Ｈ、－ＰＯ₃Ｈ₂、及び－ＮＨ₂基で修飾されたヒドロキシプロピルデンプン、ポリビニルピロリドン／酢酸ビニルコポリマー、ポリクアテルニウム化合物、並びにセテアリルアルコール、セテアレス－２０から選択される、請求項１５又は１６に記載の美容用組成物。
18. 前記増粘剤が、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸、アルキル、好ましくはＣ₁～Ｃ₄、メタクリル酸、アルキル、好ましくはＣ₁～Ｃ₄、アクリル酸、アルキル、好ましくはＣ₁～Ｃ₄、アミノアクリル酸、アクリルアミド、任意のそのようなアクリル又はメタクリルモノマーのエステル、及び任意のそのようなアクリル又はメタクリルモノマーのエーテル、アクリル化ジメチコノールのうちの１つ以上に由来する１つ以上のモノマー単位を有するポリマー又はコポリマーから選択される、疎水的に修飾されたアルカリ可溶性ポリマーを含む、請求項１５に記載の美容用組成物。
19. 前記コーティング組成物が、
    Ａ）以下のうちの１つ以上から選択される増粘剤又はフィルム形成成分：
    ａ．アクリレートコポリマー、
    ｂ．アクリレートクロスポリマー－６－２－メチルプロパン－２－オール、
    ｃ．アクリレート／Ｃ_10~30クロスポリマー、
    ｄ．ポリアクリル酸の架橋ホモポリマー、
    ｅ．アクリレートとウレタンとのコポリマー、
    ｆ．ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、
    ｇ．アクリレートとステアレス－２０メタクリレートとのコポリマー、
    ｈ．トリメトキシシロキシシリケート、
    ｉ．セテアリールアルコール、セテアレス－２０、並びに
    Ｂ）ポリエチレングリコールを含む調整剤、乳化剤、コンディショナー、及び／又はプロピレングリコールを含む保湿剤
    を含む、請求項１～１８のいずれか一項に記載の美容用組成物。
20. 染料及び顔料から選択される着色成分を更に含む、請求項１～１９のいずれか一項に記載の美容用組成物。
21. 前記着色成分が、ナチュラルヘアカラーに合うように黒色、茶色、又はブロンド色の成分から選択される着色成分を更に含む、請求項２０に記載の美容用組成物。
22. ゴニオクロマティック着色剤を含まない水性毛髪用組成物であって：
    ｉ）以下を含む透明コーティング組成物であって：
    Ａ）以下のうちの１つ以上から選択される増粘剤又はフィルム形成成分：
    ａ．アクリレートコポリマー、
    ｂ．アクリレートクロスポリマー－６－２－メチルプロパン－２－オール、
    ｃ．アクリレート／Ｃ_10~30クロスポリマー、
    ｄ．ポリアクリル酸の架橋ホモポリマー、
    ｅ．アクリレートとウレタンとのコポリマー、
    ｆ．ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、
    ｇ．アクリレートとステアレス－２０メタクリレートとのコポリマー、
    ｈ．トリメトキシシロキシシリケート、
    ｉ．セテアリールアルコール、セテアレス－２０、並びに
    Ｂ）ポリエチレングリコールを含む調整剤、乳化剤、コンディショナー、及び／又はプロピレングリコールを含む保湿剤、
    を含む、透明コーティング組成物、
    ｉｉ）前記透明コーティング組成物の溶媒としての水、並びに
    ｉｉｉ）再帰反射粒子
    を含む、水性毛髪用組成物。
23. 請求項１～２１のいずれか一項に記載の美容用組成物を含む基材のためのコーティング製品。
24. クリーム、オイル、ワックス、スプレー、エマルジョン、又はゲルの形態の請求項２３に記載のコーティング製品。
25. 請求項１～２１のいずれか一項に記載の美容用組成物を基材に適用することを含む、再帰反射効果を発揮する能力を有する基材、好ましくはケラチン基材を提供する方法であって、前記美容用組成物は、標準的な洗浄に供することによって前記基材から除去可能であること、好ましくは５回以下の標準的な洗浄で前記基材から除去可能であることにより、再帰反射効果を発揮する一時的な能力を提供する、方法。
26. 請求項１～２１のいずれか一項に記載の水溶液又は水性エマルジョンの形態の美容用組成物を製造する方法であって、ｉ）水並びにｉｉ）増粘剤及び／又はフィルム形成成分を含む第１の相を提供することと、乳化剤及び任意選択でコンディショナーを含む第２の相を提供することと、高温、好ましくは少なくとも５０℃、より好ましくは少なくとも６５℃で前記第１の相及び前記第２の相を合わせることと、前記合わせた相を均質化することと、前記均質化された合わせた相に再帰反射粒子を添加することと、を含む、方法。

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