JP5680058B2 - ケラチン繊維の整形およびケラチン繊維に艶を与えるための粉末状組成物 - Google Patents

ケラチン繊維の整形およびケラチン繊維に艶を与えるための粉末状組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水50〜90重量%、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体0.5重量%〜10重量%、カルボキシ-(C-C)アルキル基で置換された少なくとも1種のデンプン、およびフッ素含有有機基で表面を被覆したフッ素金属酸化物粒子を含有する、人毛の一時的な整形のための粉末状組成物に関する。この組成物で一時的に整形する方法、および、人毛に艶を与えるための、および、人毛を一時的に整形するための、この組成物の使用も含む。
ケラチン繊維の整形のためのスタイリング剤は、長きにわたり知られており、多くの毛髪タイプに対して、活性定着剤を使用することによってのみ可能なヘアスタイルを構築し、回復し、固定するために、種々の態様において使用されている。永続的な形状にする毛髪処理剤と、一時的な整形のために使用する毛髪処理剤の両方が、ここで重要な役割を果たす。一時的な整形効果は、毛髪の健康的な外観、例えば毛髪の艶に悪影響を及ぼすことなく良好な保持を提供し、例えばヘアスプレー、ヘアワックス、ヘアジェル、ブロー乾燥等を用いて得ることができる。
従来のスタイリング剤の既知の形態の多くの場合において、十分な精度で計量して取り出すことはできない。したがって、例えばヘアジェル、ヘアクリームおよびヘアワックスは、一旦それらを毛髪に塗布すると、塗り広げることが難しい。スタイリング剤を塗布した櫛または手を毛髪の第1区域に接触させると、すぐに、比較的大量のスタイリング剤が毛髪上に放たれる。これに対し、櫛または手で後にのばされるのみである毛髪区域には、比較的少量のスタイリング剤が作用する。結果として、最後にのばす毛髪区域に十分なスタイリング剤を与えるために、使用者は、はじめから大量のスタイリング剤を塗布せねばならならないか、または、使用者は、毛髪の異なる区域を処理するたびに、スタイリング剤をいくつかの段階で塗布することを強いられるかのいずれかとなる。ヘアスプレーは、毛髪上により均一に散布することができる。しかしながら、使用者は塗布したスタイリング剤の全体量を視覚的に知る方法がないため、実際には不必要な、より多くのスタイリング剤を毛髪に塗布するというリスクがある。
さらに、従来のスタイリング剤の既知の形態は、一般に、ヘアスタイルを整形するためだけでなく、剤を製剤化するために働く大量の補助物質を必要とする。したがって、スタイリング剤は、大量の有機溶媒を含有することが多い。さらに、ヘアスプレーとしての製剤は、噴射剤として使用するさらなる有機化合物を必要とする。一方で、これは、揮発性有機化合物(VOC)が混ざった環境をもたらし、他方で、製品の体積とそのために必要な包装が、かなり増加する。
したがって、本発明の課題は、優れており持続するスタイリング結果を提供し、さらに、できるだけ小さい形態であり、そして、正確かつ簡単に計量し取り出すことができる、人毛を一時的に整形するための毛髪処理剤を提供することである。
粉末形態のスタイリング剤を用いる簡便な方法で、この課題が達成できることがわかった。
粉末状化粧品は知られており、かなり長い間、例えば皮膚トリートメントの分野で使用されている。典型例は、例えばファンデーションパウダーまたはアイシャドウである。粉末状の軟度を達成するために、粉末形態におけるキャリア物質の使用が必須である。例えば二酸化ケイ素が、適当なキャリア物質として使用される。疎水化二酸化ケイ素が特に興味深い。これは、種々の仕様で市販されており、例えば焼成二酸化ケイ素から得ることができる。未処理の焼成二酸化ケイ素は、表面上にシラノールおよびシロキサン基を有している。そのために、水に対して高い親和性を有し、すなわち、親水性である。アルキルシリル基は、適当な有機ケイ素化合物との反応により、焼成二酸化ケイ素の表面に化学的に結合させることができる。その結果、変性した二酸化ケイ素粉末は、もはや水で湿潤せず、すなわち、それらは疎水性を有する。
いわゆる皮膚用の乾燥水を製造するための化粧品における疎水性二酸化ケイ素の使用は、Seifen, Oele, Fette, Wachse(SOEFW)、3(2004)、4〜13頁に記載されている。ここで、変性二酸化ケイ素の疎水性のため、水と激しく混合する際に、二酸化ケイ素は簡単に分散しない。代わりに、水滴が疎水性固体粒子で覆われ、再び合一することはできない。このようにして、水分含量が95%以上までの粉末状固体が得られる。機械的負荷のもとで、例えば皮膚上でこすることで、捕捉された水が再び放される。この乾燥水を、安定で固体の過酸化水素および極めて低いオイル含量を有する、塗り広げられる製剤を製造するための基礎として記載する。
この考えは、欧州特許第1 235 554号明細書に記載される、化粧用または製薬用の液状化できる粉末組成物の製造においても基礎となる。粉末組成物は、疎水的に被覆された金属酸化物粒子を含み、そこに、水および水溶性ポリマーが捕捉され、この組成物は1%より少ない油を含有する。水溶性ポリマーを添加する目的は、この目的のために生成物に油成分を添加する必要なく、その粉末を皮膚に塗布する際に、粉末感触を心地よく、ざらつきなくさせることである。この目的のために、ポリマーを0.01〜5重量%の量で水相に添加し、ちょうど0.1〜1重量%の含量が好ましい。液状化可能な粉末組成物は、中でも、装飾用化粧品を製造するために使用される。加えて、デオドラントまたは日焼け止め剤での使用、または真珠光沢剤まはたケア成分を含有する毛髪処理剤の基礎としての毛髪上への塗布も記載されている。スタイリング剤の分野での使用は言及されていない。
一時的な毛髪整形のための粉末状組成物の使用は、公報中に、国際公開第2007/051511号に記載されている。これらの粉末状組成物は、疎水化二酸化ケイ素、水、50〜90重量%、少なくとも1つのフィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーを含有する。
欧州特許第1 235 554号明細書 国際公開第2007/051511号パンフレット
Seifen, Oele, Fette, Wachse(SOEFW)、3(2004)、4〜13頁
既知の粉末状組成物の欠点は、塗布後の毛髪は曇っているといってもよく、すなわち輝きを全く有していないように見えるという事実である。本発明の課題は、上記のパラメーターの実現に加えて、さらに、艶を与える、毛髪を一時的に整形するための組成物を提供することである。
したがって、本発明は、まず、以下を含有する、人毛を一時的に整形するための毛髪処理剤を提供する、
i)水、50〜90重量%、
ii)1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)少なくとも1種のカルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプン、
iv)表面をフッ素含有有機基で被覆した金属酸化物粒子。
毛髪の一時的な整形は、ヘアスタイルの一時的な固定であると理解される。本明細書において、毛髪は、顔に根付くものではなく、頭部で成長する毛髪であると当業者に理解される。例えば、まゆ毛、髭および睫毛は、本発明の用語の毛髪には含まれない。
本発明の意味する範囲において、粒子は、顆粒状の固体の粒子である(DIN 66160:1992-09参照)。
組成物の粒子がそれ自体の重量下で自由に流れる組成物は、本発明の意味する範囲において、粉末状であると理解される(DIN EN ISO 6186:1998-08参照)。
本発明の粉末状組成物は、極めて容易に、計量して取り出すことができる。さらに、粉体、および、塗布状況では液状である任意にそれに含まれる活性原料の構成要素は、機械的負荷下においてのみ放出されるため、それらを毛髪に極めて均一に塗布することができる。したがって、まず粉体を注意して毛髪に塗布し、そして初めて強い機械的負荷を施す、例えば粉体を毛髪内で意図的に揉むことができる。こうして、毛髪の所望の区域にのみ直接に、液状相を放出させる。優れた計量および作用は、こうして、極めて体系的に達成することができる。
本発明の粉末状組成物は、コア−シェル粒子を含むことが好ましく、そのシェルはフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子を含有し、そのコアは、液状で水性の相を含み、ここで、粉末状組成物は、
i)水、50〜90重量%、
ii)1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)少なくとも1種のカルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプン
を含有する。
この好ましい態様によれば、粉末状組成物のコア−シェル粒子は、したがって、水性の液状相を含むコアを含む。そのコアは、したがって、液状である。このコアは、フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物の分離可能な個々の粒子であるシェルで囲まれている。
本発明の粉末状組成物は、必須構成要素として、水を、粉末状組成物の重量に基づいて50〜90重量%、特に60〜85重量%含有する。
本発明の粉末状組成物は、さらなる必須構成要素として、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体を、0.5重量%〜10重量%、さらに含有する。
好ましい態様において、使用する1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体は、20℃で水に溶解する。
同じく、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する、このさらなる液体は、少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の(C-C)アルコールから選択することが特に好ましい。
1013mbarの圧力で100℃より高い沸点を有する、このさらなる液体は、グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル−1,3−ヘキサンジオールからなる群の少なくとも1種の化合物から選択することが極めて好ましい。本発明の粉末状組成物は、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有するさらなる液体として、グリセロールを含有することが最も好ましい。
さらなる必須構成要素として、本発明の粉末状組成物は、少なくとも1種のカルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプンを含有する、本発明によれば、カルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプンを、その塩の中和形態において、例えばナトリウム塩、カリウム塩として、同様に用いることができる。
カルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプンは、本発明の粉末状組成物中に、それぞれの場合において、粉末状組成物の重量に対して0.1重量%〜5重量%、特に0.75重量%〜3.5重量%の量で含まれることが好ましい。
デンプンは、植物のあらゆる部位に、例えば塊茎または根、穀物種子、果実および中果皮中に、通常1〜200μmのサイズのデンプン顆粒の形状で、多くの植物で貯蔵されている備蓄炭水化物である。カルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプンを製造するために、本発明で使用可能なデンプンは、例えば、ジャガイモ、トウモロコシ、米、エンドウ、ドングリ、栗、大麦、コムギ、バナナ、サゴ、キビ、モロコシ、カラスムギ、大麦、ライ麦、豆、サツマイモ、クズウコンまたはカッサバから得ることができる。
デンプンはホモグリカン類に属し、D-グルコースの重縮合生成物である。デンプンは、構造的に異なるD-グルコースの3つのポリマー、すなわちアミロース、アミロペクチンおよび中間にある断片からなる。相対的に、背の高い植物は、乾燥物質と比較して、0〜45重量%のアミロースを含有する。
本発明の好ましい態様において、粉末状組成物は、カルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプンとして、カルボキシメチルデンプン、カルボキシエチルデンプン、カルボキシプロピルデンプンからなる群から選択される、少なくとも1種の化合物を含有する。同様に、カルボキシメチルデンプンが、本発明の粉末状組成物において使用するのに、極めて好ましく適する。カルボキシメチルデンプンを、例えばSensient/LCW製の市販製品Covagel(カルボキシメチルデンプン、ナトリウム塩、ジャガイモデンプンをデンプン源とする;INCI名:Sodium Carboxymethyl Starch)の形態で使用することができる。
本発明の粉末状組成物は、必須成分として金属酸化物粒子も含有し、それは、フッ素含有有機基で表面が被覆されている。定義により、当業者は、フッ素含有有機基は少なくとも1個の炭素原子とそれに共有結合した少なくとも1個のフッ素原子を含む化学分子/分子断片であると理解する。本発明の意味する範囲において、これらのフッ素化有機基は、金属酸化物粒子の表面に共有結合させることができる、または、金属酸化物粒子の表面に(例えば、オイルの形態で)吸着させることができる。
本発明の粉末状組成物は、フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子を、粉末状組成物の全重量に対して5重量%〜25重量%の量で含有することが好ましい。
フッ素含有有機基で表面が被覆されている金属酸化物粒子について、5μm未満、好ましくは1μm未満、特に好ましくは20〜100nmの粒子径を有することが有利であることがさらに認められている。
フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子は、フッ素含有有機基で被覆したアルミネート、フッ素含有有機基で被覆したシリケート、フッ素含有有機基で被覆したアルミニウムシリケート、フッ素含有有機基で被覆した二酸化チタンおよびフッ素含有有機基で被覆したシリカゲルから選ばれる群から選択するのが好ましい。
特に好ましいフッ素含有有機基で被覆したアルミネートは、活性酸化アルミニウム、α-酸化アルミニウム、β-酸化アルミニウム、γ-酸化アルミニウムおよびそれらの混合物(上記アルミネートは全て、同様に、フッ素含有有機基で被覆されている)から選択される。
特に好ましいフッ素含有有機基で被覆したアルミニウムシリケート(アルモシリケートとしても知られている)は、フィロシリケート、テクトシリケート(上記アルミニウムシリケートは全て、同様に、フッ素含有有機基で被覆されている)から選択される。
適当なフッ素含有有機基で被覆したフィロシリケートは、カオリン(特にカオリナイト、ディッカイト、ハロサイトおよびナクライト)、蛇紋岩、タルク、パイロフィライト、モンモリロナイト、石英、ベントナイト、マイカ(特にイライト、白雲母、パラゴナイト、金雲母、黒雲母、リシア雲母、真珠雲母、スメクタイト(特にモンモリロナイト、サポナイト、ノントロナイト、ヘクトライト))(上記フィロシリケートは全て、同様に、フッ素含有有機基で被覆されている)から選択することが好ましい。
適当なフッ素含有有機基で被覆したテクトシリケートは、長石鉱物(特に曹長石、正長石、灰長石、リューサイト、ソーダライト、藍方石、曹灰長石、青金石、ノゼアン、霞石)(上記テクトシリケートは全て、同様に、フッ素含有有機基で被覆されている)から選択することが好ましい。
上記の金属酸化物粒子が、フッ素含有有機基で表面被覆したフィロシリケート(特にフッ素含有有機基で表面被覆したタルク、フッ素含有有機基で表面被覆したマイカ)、フッ素含有有機基で表面被覆した二酸化チタン、フッ素含有有機基で表面被覆した二酸化ケイ素から形成される群から選択される少なくとも1種であることが、同様に、特に好ましい。
本発の実施に特に適するフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子は、パーフルオロ有機化合物で、特にパーフルオロアルキル基で、表面が被覆されているものである。このような金属酸化物は、パーフルオロアルキルシリル、パーフルオロ(C-C)アルキレンオキシド、パーフルオロアルキル基を有するポリシロキサン、パーフルオロアルキルホスフェート、ポリフルオロアルキルホスフェートエーテルから選択される少なくとも1種の基で疎水化されていることが同様に好ましい。ポリパーフルオロ(C-C)アルキレンオキシド基を表面に有する、フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子は、もちろん好ましい。パーフルオロ(C-C)アルキレンオキシド被覆マイカおよび/またはパーフルオロ(C-C)アルキレンオキシド被覆二酸化チタンおよび/またはパーフルオロ(C-C)アルキレンオキシド被覆二酸化ケイ素および/またはパーフルオロ(C-C)アルキレンオキシド被覆タルクから選択するものが好ましい。
市販製品である、PW Covafluor(登録商標)(LCW)、PFS Talc JA 46-R(登録商標)(Daito)、Talc JA R46PF(登録消費用)(LCW)、Submica M(登録商標)(LCW)が、特に好ましく使用することができる。
本発明の粉末状組成物は、少なくとも1種の式(I):
Figure 0005680058
[式中、
はパーフルオロ(C-C)アルキル基、特にトルフルオロメチルを表す]
で示される試薬と反応させることにより表面が被覆されている、このようなフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子を含有することが極めて好ましい。
式(I)で示される試薬で被覆されている金属酸化物粒子は、表面に共有結合したパーフルオロ(C-C)アルキレンオキシド基を受け取る。
本発明によれば、本発明の粉末状組成物について、少なくとも1種の式(Ia):
Figure 0005680058
[式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
で示される化合物で表面被覆した、フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子を含有することが、特に好ましく適当である。これらの化合物は、INCI名:Polyperfluoromethylisopropyl Etherを有する。1500〜4000g/molの分子量を有する式(Ia)で示される化合物が特に好ましく適当である。
Sensient/LCW製の市販製品であるPW F-MS(ポリパーフルオロメチルイソプロピルエーテル(CAS no.: 69991-67-9、EINECS 274-225-4)およびトリエトキシカプリリルシラン(INCI名:Cl 77891、Polyperfluoromethylisopropyl Ether, Triethoxycaprylylsilane)で被覆したナノ微細二酸化チタン)が特に好ましく使用され得る。
本発明によれば、本発明の粉末状組成物に対し、フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子に加えて、フッ素化した有機基を有さないシラン処理金属酸化物粒子が好ましいことが認められた。
この態様の本発明の粉末状組成物は、コア-シェル粒子を含むことが好ましく、そのシェルは、
(a)フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子(特に上記の好ましい態様で記載したもの)および
(b)シラン処理金属酸化物粒子(特に下記の好ましい態様に記載するもの)
を含み、
そのコアは、液状で水性の相を含み、ここで、粉末状組成物は、
i)水、50〜90重量%、,
ii)1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)少なくとも1種のカルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプン
を含有する。
したがって、この好ましい態様によれば、粉末状組成物のコア-シェル粒子は水性の液状相を含むコアを含む。したがって、コアは液状である。このコアは、フッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物およびシラン処理金属酸化物の分離可能な個々の粒子に基づくシェルで囲まれている。
シラン処理金属酸化物粒子は、シラン処理アルミネート、シラン処理シリケート、シラン処理アルミニウムシリケート、シラン処理二酸化チタンおよびシラン処理シリカゲルから選択するのが好ましい。
特に好ましいシラン処理アルミネートは、活性シラン処理酸化アルミニウム、シラン処理α-酸化アルミニウム、シラン処理β-酸化アルミニウム、シラン処理γ-酸化アルミニウムおよびそれらの混合物から選択される。
特に好ましいシラン処理アルミニウムシリケート(アルモシリケートとしても知られている)は、シラン処理フィロシリケート、シラン処理テクトシリケートから選択される。
適当なシラン処理フィロシリケートは、シラン処理カオリン(特にシラン処理カオリナイト、シラン処理ディッカイト、シラン処理ハロサイトおよびシラン処理ナクライト)、シラン処理蛇紋岩、シラン処理タルク、シラン処理パイロフィライト、シラン処理モンモリロナイト、シラン処理石英、シラン処理ベントナイト、シラン処理マイカ(特にシラン処理イライト、シラン処理白雲母、シラン処理パラゴナイト、シラン処理金雲母、シラン処理黒雲母、シラン処理リシア雲母、シラン処理真珠雲母、シラン処理スメクタイト(特にシラン処理モンモリロナイト、シラン処理サポナイト、シラン処理ノントロナイト、シラン処理ヘクトライト))から選択することが好ましい。
適当なシラン処理テクトシリケートは、シラン処理長石鉱物(特にシラン処理曹長石、シラン処理正長石、シラン処理灰長石、シラン処理リューサイト、シラン処理ソーダライト、シラン処理藍方石、シラン処理曹灰長石、シラン処理青金石、シラン処理ノゼアン、シラン処理霞石)から選択することが好ましい。
追加のシラン処理金属酸化物粒子は、5μm未満、好ましくは1μm未満、特に好ましくは20〜100nmの粒子径を有することが好ましい。
上記の態様に関連して、本発明の粉末状組成物に、追加的に含有させるシラン処理金属酸化物粒子について、少なくとも1種の式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される試薬により被覆されている金属酸化物粒子から選択されることが特に好ましい。
nが3の数を表すような式(II)で示される試薬が好ましい。
特に、本発明によれば、上記の追加の金属酸化物粒子について、少なくとも1種の式(II)で示される試薬と反応させることにより表面被覆したフィロシリケート(特に少なくとも1種の式(II)で示される試薬と反応させることにより表面被覆したタルク、少なくとも1種の式(II)で示される試薬と反応させることにより表面被覆したマイカ)、少なくとも1種の式(II)で示される試薬と反応させることにより表面被覆した二酸化チタン、少なくとも1種の式(II)で示される試薬と反応させることにより表面被覆した二酸化ケイ素から形成される群から選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
トリエトキシカプリリルシランと反応させることにより被覆したものが、追加の金属酸化物粒子として、特に良好に適することがわかった。上記の金属酸化物粒子について、トリエトキシカプリリルシランと反応させて表面被覆したフィロシリケート(特にトリエトキシカプリリルシランと反応させて表面被覆したタルク、トリエトキシカプリリルシランと反応させて表面被覆したマイカ)、トリエトキシカプリリルシランと反応させて表面被覆した二酸化チタン、トリエトキシカプリリルシランと反応させて表面被覆した二酸化ケイ素から形成される群から選択される少なくとも1種であることが同様に特に好ましい。このような金属酸化物粒子は、例えば、Sensient/LCWよりMica 8 AS R0433(マイカ99%、トリエトキシカプリリルシラン1%からなる、トリエトキシカプリリルシランと反応させて被覆したマイカ;INCI名:Mica、 Triethoxycaprylylsilane)、Covapearl Bright 933 AS(トリエトキシカプリリルシランで被覆した真珠光沢無機顔料であり、二酸化チタン25〜35%、マイカ65〜75%、トリエトキシカプリリルシラン2%からなる;INCI名:Cl 77891、Mica、 Triethoxycaprylylsilane)(Sensient/LCW)、PW Covasil S(INCI名:Titanium Dioxide、Trimethoxycaprylylsilane、Polymethylmethacrylate)、Talc AS R0435(トリエトキシカプリリルシランと反応させて被覆した、タルク99%とトリエトキシカプリリルシラン1%からなるタルク;INCI名:Talc、Triethoxycaprylylsilane)の商品名で入手することができる。
本発明の粉末状組成物は、少なくとも1種の上記の式(I)で示される試薬および少なくとも1種の上記の式(II)で示される試薬と反応させることにより表面が被覆されている金属酸化物粒子を含有することが特に好ましい。ここで、上記で述べたシラン処理金属酸化物粒子のフッ素化有機基で被覆した金属酸化物粒子への単純添加とは異なり、上記のコーティングは金属酸化物粒子上に共存する。
ここで、上記のシラン処理金属酸化物粒子をさらに含有する本発明の粉末状組成物は、本発明によれば、追加のシラン処理金属酸化物粒子およびフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子について、(粉末状組成物の重量に対して)5重量%〜25重量%の量で含有されるのが同様に好ましい。
本発明の粉末状組成物は、ヘアスタイルの保持を増加するために、少なくとも1種のフィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーをさらに含有することができる。
フィルム形成ポリマーは、皮膚、毛髪または爪に、乾燥時に、連続したフィルムを残すポリマーであると理解される。このようなフィルム形成剤は、化粧品の広い範囲で使用することができ、例えばフェイスマスク、メーキャップ、毛髪固定剤、ヘアスプレー、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアトニック、シャンプーまたはネイルエナメルなどである。このようなポリマーは、本発明の剤の中で完全に溶解した状態で存在するために、水または水/アルコール混合物中での十分な溶解性を有することが特に好ましい。フィルム形成ポリマーは合成または天然由来であり得る。
本発明により、フィルム形成ポリマーは、0.01〜20重量%の水溶液、アルコール溶液または水性アルコール溶液で使用した際に、毛髪上に透明なポリマーフィルムを付着させるポリマーであるとも理解される。
固定ポリマーは、全体としてのヘアスタイルにおけるボリュームと膨らみの維持および/または構築に寄与する。これらのポリマーは、同時にフィルム形成ポリマーでもあり、したがって、整形のために使用する毛髪処理剤、例えば毛髪固定剤、ヘアムース、ヘアワックス、ヘアスプレーに、一般に典型的な物質である。フィルム形成は、ここで、完全に局所的であってもよく、少しの繊維のみを互いに結合してもよい。
カール保持試験または3点曲げ試験は、ポリマーの固定効果の試験方法としてしばしば使用される。
本発明の粉末状組成物は、フィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーとして、
・少なくとも1種のカチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマー
・少なくとも1種の非イオン性フィルム形成ポリマーおよび/または非イオン性固定ポリマー
・少なくとも1種のアニオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはアニオン性固定ポリマー
・少なくとも1種の両性フィルム形成ポリマーおよび/または両性固定ポリマー
を含有することが好ましい。
さらなる態様に関連して、本発明の粉末状組成物は、フィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーとして、少なくとも1種のカチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーを含有する。
カチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーは、少なくとも1個の永続的にカチオン化された窒素原子を含有する少なくとも1の構造単位を有する。永続的にカチオン化された窒素原子は、窒素原子が、電荷を有し、そのため第4級アンモニウム化合物を形成しているものであると理解される。第4級アンモニウム化合物は、第3級アミンとアルキル化剤、例えば塩化メチル、塩化ベンジル、硫酸ジメチル、臭化ドデシルと同時にエチレンオキシドとの反応により製造される。使用する第3級アミンに応じて、次に示す群が特に知られている:アルキルアンモニウム化合物、アルケニルアンモニウム化合物、イミダゾリニウム化合物およびピリジニウム化合物。
本発明の意味する範囲において、好ましい粉末状組成物は、フィルム形成カチオン性ポリマーおよび/または固定カチオン性ポリマーを、それぞれの場合において、組成物の重量に対して0.1重量%〜8.0重量%、特に好ましくは0.2重量%〜7.0重量%、極めて好ましくは0.5重量%〜5.0重量%の量で含有する。
カチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーを、本発明によりカチオン性第4級化セルロース誘導体から選択することができる。
概して、1以上の永続的なカチオン性電荷を側鎖に有する、カチオン性第4級化セルロースは、本発明の意味する範囲において有利であることが認められる。
カチオン性セルロース誘導体は、もちろん、ヒドロキシエチルセルロースとジメチルジアリルアンモニウム反応剤(特にジメチルジアリルアンモニウムクロリド)とを、任意にさらなる反応剤の存在下で反応させて製造することに言及すべきである。これらカチオン性セルロースのうち、Polyquaternium-4のINCI名であるカチオン性セルロースが、同様に特に好ましく、例えばNational StarchよりCelquat(登録商標)H 100、Celquat(登録商標)L 200の名称で販売されている。
このようなカチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーは、式(M-I)で表される少なくとも1種の構造単位、式(M-VI)で表される少なくとも1種の構造単位および任意に式(M-V)で表される少なくとも1種の構造単位
Figure 0005680058
[式中、
およびRは、互いに独立して、水素原子またはメチル基を表し、
およびAは、互いに独立して、エタン-1,2-ジイル、プロパン-1,3-ジイルまたはブタン-1,4-ジイル基を表し、
、R、RおよびRは、互いに独立して、(C-C)アルキル基を表し、
は、(C-C30)アルキル基を表す]
を含むものがさらに適当である。
全ての生体許容なアニオン、例えば塩化物、臭化物、硫酸水素塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、リン酸、リン酸水素、リン酸二水素またはp−トルエンスルホネート、トリフラートが、モノマー(M-VI)の正電荷を消すために機能する。
適当な化合物は、例えば以下として市販されている:
・INCI名 Polyquaternium-11を有する、ジエチルスルフェート-第4級化ジメチルアミノエチルメタクリレートとビニルピロリドンとのコポリマー、Gafquat(登録商標)440、Gafquat(登録商標)734、Gafquat(登録商標)755(全てISP)およびLuviquat PQ 11 PN(BASF SE)の商品名、
・INCI名 Polyquaternium-55を有する、メタクリロイルアミノプロピルラウリルジメチルアンモニウムクロリドと、ビニルピロリドンおよびジメチルアミノプロピルメタクリルアミドとのコポリマー、Styleze(登録商標)W-10, Styleze(登録商標)W-20(ISP)の商品名。
さらに、本発明の意味において使用することが特に好ましくあり得る、フィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーとして機能し、永続的にカチオン化された窒素原子を含有する少なくとも1つの構造単位を含有するカチオン性ポリマーから選択される、カチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーは、式(M1):
Figure 0005680058
[式中、
R"は、(C-C)アルキル基、特にメチル基を表す]
で表される少なくとも1種の構造要素を含有し、さらに少なくとも1つのさらなるカチオン性および/または非イオン性構造要素を有するものである。
全ての生体許容なアニオン、例えば塩化物、臭化物、硫酸水素塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、リン酸、リン酸水素、リン酸二水素またはp−トルエンスルホネート、トリフラートが、上記成分の正電荷を打ち消すために機能する。
本発明によれば、本発明の粉末状組成物について、この態様のカチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーとして、式(M1)で示される少なくとも1種の構造要素に加えて式(M-1)で示される構造要素:
Figure 0005680058
[式中、
R"は、(C-C)アルキル基、特にメチル基を表す]
を含む少なくとも1種のコポリマー(b1)を含有することが、同様に好ましい。
全ての生体許容なアニオン、例えば塩化物、臭化物、硫酸水素塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、リン酸、リン酸水素、リン酸二水素またはp−トルエンスルホネート、トリフラートが、コポリマー(b1)の正のポリマー電荷を打ち消すために機能する。
コポリマー(b1)として、極めて好ましいカチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーは、式(M1)で表される構造単位、10〜30mol%、好ましくは15〜25mol%、特に20mol%、および、式(M-I)で表される構造単位、70〜90mol%、好ましくは75〜85mol%、特に好ましくは80mol%を含有する。
ここで、コポリマー(b1)が、上記の式(M1)および(M-I)で表される構造単位のコポリマー中への組み込みにより得られるポリマー単位に加えて、他のモノマーの組み込みにより得られるポリマー単位を、最大で5重量%、好ましくは最大で1重量%含有することが特に好ましい。コポリマー(b1)は、R"=メチルである式(M1)および(M-I)の構造単位のみから構成されることが好ましく、一般式(Poly1):
Figure 0005680058
[式中、添え字mおよびpは、ポリマーの分子量に応じて変化し、これらがブロックコポリマーであることを意味するものではない。式(M1)および式(M-I)で示される構造単位は、むしろ、分子内にランダムに分散させることができる]
で記載することができる。
式(Poly1)で示されるポリマーの正電荷の打ち消しに塩化物イオンを使用する場合、これらN-メチルビニルイミダゾール/ビニルピロリドンコポリマーは、Polyquaternium-16のINCI名で称され、例えば、BASF社よりLuviquat(登録商標)Style、Luviquat(登録商標)FC 370、Luviquat(登録商標)FC 550、Luviquat(登録商標)FC 905 および Luviquat(登録商標)HM 552 の商品名で入手できる。
式(Poly1)のポリマーの正電荷の打ち消しにメトサルフェートを使用する場合、これらN-メチルビニルイミダゾール/ビニルピロリドンコポリマーは、Polyquaternium-44のINCI名で称され、例えば、BASF社よりLuviquat(登録商標)UltraCare の商品名で入手できる。
特に好ましい本発明の粉末状組成物は、所定の範囲内の分子量を有するコポリマー(b1)を、特に式(Poly1)のものを、含有する。ここで、本発明の剤は、コポリマー(b1)が50〜400kDa、好ましくは100〜300kDa、より好ましくは150〜250kDa、特に190〜210kDaの分子量を有することが好ましい。
本発明の粉末状組成物は、コポリマー(b1)に加えてまたはその代わりに、コポリマー(b1)から始まるさらなる構造単位として、式(M-II):
Figure 0005680058
で示される構造単位を有するコポリマー(b2)を含有することもできる。
したがって、さらに特に好ましい本発明の粉末状組成物は、カチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーとして、式(M1-a)で表される少なくとも1種の構造単位および式(M-I)で表される少なくとも1種の構造単位および式(M-I I)で表される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
を含有する少なくとも1種のコポリマー(b2)を含有するという特徴的な特性を有する。
ここでも、コポリマー(b2)が、式(M1-a)、(M-I)および(M-II)で表される上記の構造単位のコポリマー中への組み込みにより得られるポリマー単位に加えて、他のモノマーの組み込みにより得られるポリマー単位を、最大で5重量%、好ましくは最大で1重量%含有することが特に好ましい。コポリマー(b2)は、式(M1-a)、(M-I)および(M-II)の構造単位のみから構成されることが好ましく、一般式(Poly2):
Figure 0005680058
[式中、添え字m、nおよびpは、ポリマーの分子量に応じて変化し、これらがブロックコポリマーであることを意味するものではない。上記式の構造単位は、むしろ、分子内にランダムに分散させることができる]
で記載することができる。
全ての生体許容なアニオン、例えば塩化物、臭化物、硫酸水素塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、リン酸、リン酸水素、リン酸二水素またはp−トルエンスルホネート、トリフラートが、成分(b2)の正のポリマー電荷を打ち消すために機能する。
式(Poly2)で示されるポリマーの正電荷の打ち消しにメトサルフェートを使用する場合、これらN-メチルビニルイミダゾール/ビニルピロリドン/ビニルカプロラクタムコポリマーは、Polyquaternium-46のINCI名で称され、例えば、BASF社よりLuviquat(登録商標)Hold の商品名で入手できる。
極めて好ましいコポリマー(b2)は、式(M1-a)で表される構造単位を1〜20mol%、好ましくは5〜15mol%、特に10mol%、式(I)で表される構造単位を30〜50mol%、好ましくは35〜45mol%、特に40mol%、式(M-II)で表される構造単位を40〜60mol%、好ましくは45〜55mol%、特に60mol%含有する。
特に好ましい本発明の粉末状組成物は、所定の範囲内の分子量を有するコポリマー(b2)を含有する。ここで、本発明の剤は、コポリマー(b2)が100〜1000kDa、好ましくは250〜900kDa、より好ましくは500〜850kDa、特に650〜710kDaの分子量を有することが好ましい。
本発明の粉末状組成物は、フィルム形成カチオン性ポリマーおよび/または固定カチオン性ポリマーとして、コポリマー(b1)および/または(b2)に加えてまたはその代わりに、コポリマー(b3)を含有することもでき、これは、構造単位として式(M1-a)および(I)の構造単位、ならびに、ビニルイミダゾールの群から選択されるさらなる構造単位およびアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド単位の群から選択されるさらなる構造単位を有する。
さらに、特に好ましい本発明の粉末状組成物は、カチオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはカチオン性固定ポリマーとして、式(M1-a)で表される少なくとも1種の構造単位および式(M-I)で表される少なくとも1種の構造単位および式(M-VII)で表される少なくとも1種の構造単位および式(M-VIII)で表される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
を含有する少なくとも1種のコポリマー(b3)を含有するという特徴的な特性を有する。
ここでも、コポリマー(b3)が、式(M1-a)、(M-I)、(M-VII)および(M-VIII)で表される上記の構造単位のコポリマー中への組み込みにより得られるポリマー単位に加えて、他のモノマーの組み込みにより得られるポリマー単位を、最大で5重量%、好ましくは最大で1重量%含有することが特に好ましい。コポリマー(b3)は、式(M1-a)、(M-I)、(M-VII)および(M-VIII)で示される構造単位のみから構成されることが好ましく、一般式(Poly3):
Figure 0005680058
[式中、添え字m、n、oおよびpは、ポリマーの分子量に応じて変化し、これらがブロックコポリマーであることを意味するものではない。式(M1-a)、(M-I)、(M-VII)および(M-VIII)で示される構造単位は、むしろ、分子内にランダムに分散させることができる]
で記載することができる。
全ての生体許容なアニオン、例えば塩化物、臭化物、硫酸水素塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、リン酸、リン酸水素、リン酸二水素またはp−トルエンスルホネート、トリフラートが、成分(b2)の正のポリマー電荷を打ち消すために機能する。
式(Poly3)で示されるポリマーの正電荷の打ち消しにメトサルフェートを使用する場合、このようなN-メチルビニルイミダゾール/ビニルピロリドン/ビニルイミダゾール/メタクリルアミドコポリマーは、Polyquaternium-68のINCI名で称され、例えば、BASF社よりLuviquat(登録商標)Supreme の商品名で入手できる。
極めて好ましいコポリマー(b3)は、式(M1-a)で表される構造単位を1〜12mol%、好ましくは3〜9mol%、特に6mol%、式(M-I)で表される構造単位を45〜65mol%、好ましくは50〜60mol%、特に55mol%、式(M-VII)で表される構造単位を1〜20mol%、好ましくは5〜15mol%、特に10mol%、式(M-VIII)で表される構造単位を20〜40mol%、好ましくは25〜35mol%、特に29mol%含有する。
特に好ましい本発明の剤は、所定の範囲内の分子量を有するコポリマー(b3)を含有する。ここで、本発明の剤は、コポリマー(b3)が100〜500kDa、好ましくは150〜400kDa、より好ましくは250〜350kDa、特に290〜310kDaの分子量を有することが好ましい。
上記式(M1)で示される少なくとも1種の構造要素を有するカチオン性ポリマーから選択される、さらなるフィルム形成カチオン性および/または固定ポリマーは、以下が好ましい:
・ビニルピロリドン/1-ビニル-3-メチル-1H-イミダゾリウムクロリドコポリマー(例えば、INCI名 Polyquaternium-16で、Luviquat(登録商標) Style, Luviquat(登録商標)FC 370、Luviquat(登録商標)FC 550、Luviquat(登録商標)FC 905およびLuviquat(登録商標)HM 552(BASF SE)の商品名で入手できるもの)、
・ビニルピロリドン/1-ビニル-3-メチル-1H-イミダゾリウムメチルサルフェートコポリマー(例えば、INCI名 Polyquaternium-44で、Luviquat(登録商標)Care(BASF SE)の商品名で入手できるもの)、
・ビニルピロリドン/ビニルカプロラクタム/1-ビニル-3-メチル-1H-イミダゾリウムターポリマー(例えば、INCI名 Polyquaternium-46で、Luviquat(登録商標)CareまたはLuviquat(登録商標)Hold(BASF SE)の商品名で入手できるもの)、
・ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール/1-ビニル-3-メチル-1H-イミダゾリウムメチルサルフェートコポリマー(例えば、INCI名 Polyquaternium-68で、Luviquat(登録商標)Supreme(BASF SE) の商品名で入手できるもの)、
およびこれらのポリマーの混合物。
好ましい態様に関連して、本発明の粉末状組成物は、フィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーとして、少なくとも1種のフィルム形成非イオン性ポリマーおよび/または固定非イオン性ポリマーを含有する。
非イオン性ポリマーは、本発明によれば、プロトン性溶媒中で、標準状態下で、実質的に対イオンでの打ち消しが必要な永続的なカチオン性またはアニオン性基を有する構造単位を有さず、電気的中性を維持するポリマーであると理解される。カチオン性基は、例えば第4級化アンモニウム基を含むが、プロトン化アミンを含まない。アニオン性基としては、例えばカルボキシル基およびスルホン酸基が挙げられる。
フィルム形成非イオン性ポリマーおよび/または固定非イオン性ポリマーは、本発明の剤に、それぞれの場合において、本発明の粉末状組成物の重量に対して0.1重量%〜20.0重量%、特に好ましくは0.2重量%〜15.0重量%、極めて好ましくは0.5重量%〜5.0重量%の量で含有される。
フィルム形成非イオン性ポリマーおよび/または固定非イオン性ポリマーは、以下から形成される群の少なくとも1つのポリマーから選択されるのが同様に好ましい:
・N-ビニルピロリドンのホモポリマーおよび非イオン性コポリマー、
・イソブテンの非イオン性コポリマー。
適当なポリビニルピロリドンは、例えばBASF SE製のLuviskol(登録商標)K 90またはLuviskol(登録商標)K 85 などの市販品である。
適当なポリビニルアルコールは、Du PontよりElvanol(登録商標)またはAir ProductsよりVinol(登録商標)523/540の商品名で販売されている。
適当なポリ酢酸ビニルは、例えば、エマルションとして、Air ProductsよりVinac(登録商標)の商品名で販売されている。
フィルム形成非イオン性ポリマーおよび/または固定非イオン性ポリマーとして、以下:
・ポリビニルピロリドン、
・N-ビニルピロリドンと2〜18個の炭素原子を有するカルボン酸のビニルエステルとのコポリマー、特にN-ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー
・N-ビニルピロリドンおよびN-ビニルイミダゾールおよびメタクリルアミドのコポリマー、
・N-ビニルピロリドンおよびN-ビニルイミダゾールおよびアクリルアミドのコポリマー、
・N-ビニルピロリドンと、N,N-ジ(C-C)アルキルアミノ-(C-C)-アルキルアクリルアミドとのコポリマー、
・N-ビニルピロリドンと、N,N-ジ(C-C)アルキルアミノ-(C-C)-アルキルアクリルアミドとのコポリマー、
から形成される群から選択される少なくとも1種のポリマーを含有する剤が、本発明により極めて好ましい。
ここで、N-ビニルピロリドンモノマーに由来し含有される構造単位の、酢酸ビニルモノマーに由来し含有される構造単位に対する、ポリマー中でのモル比が、20:80〜80:20、特に30:70〜60:40の範囲であることが同様に好ましい。
ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルの適当なコポリマーは、例えばBASF SEより、Luviskol(登録商標)VA 37、Luviskol(登録商標)VA 55、Luviskol(登録商標)VA 64およびLuviskol(登録商標)VA 73の商品名で入手することができる。
さらに好ましい本発明の粉末状組成物は、非イオン性フィルム形成ポリマーおよび/または非イオン性固定ポリマーとして、以下を含有する少なくとも1種のコポリマー(n1)を含有するという特徴的な特性を有する:
・式(M-I):
Figure 0005680058
で表される少なくとも1種のさらなる構造単位
・式(M-VII):
Figure 0005680058
で表される少なくとも1種のさらなる構造単位
・式(M-VIII):
Figure 0005680058
で表される少なくとも1種のさらなる構造単位。
ここでも、これらのコポリマーが、上記の式(M1-a)、(I)、(VII)および(VIII)で表される上記の構造単位のコポリマー中への組み込みにより得られるポリマー単位に加えて、他のモノマーの組み込みにより得られるポリマー単位を、最大で5重量%、好ましくは最大で1重量%含有することが特に好ましい。コポリマー(n1)は、式(M1-a)、(I)、(VII)および(VIII)の構造単位のみから構成されることが好ましく、一般式(Poly4):
Figure 0005680058
[式中、添え字m、n、oおよびpは、ポリマーの分子量に応じて変化し、これらがブロックコポリマーであることを意味するものではない。式(I)、(VII)および(VIII)の構造単位は、むしろ、分子内にランダムに分散させることができる]
で記載することができる。
特に好ましいポリマーは、INCI名 VP/Methacrylamide/Vinyl Imidazole Copolymerを有するポリマーから選択され、BASF SEより、Luviset Clearの商品名で入手可能である。
少なくとも1種の非イオン性フィルム形成ポリマーおよび/または非イオン性固定ポリマーを含有するこのような粉末状組成物であって、少なくとも1種の式(M-I)の構造単位および少なくとも1種の式(M-III)の構造単位:
Figure 0005680058
[式中、
は、水素原子またはメチル基を表し、
は、酸素原子または基NHを表し、
は、エタン-1,2-ジイル、プロパン-1,3-ジイルまたはブタン-1,4-ジイル基を表し、
およびRは、互いに独立して、(C-C)アルキル基を表す]
を含有するものが、本発明によればさらに適当である。
特に、上記の非イオン性フィルム形成ポリマーおよび/または非イオン性固定ポリマーが、以下の特徴の少なくとも1つ以上を満足する少なくとも1つのポリマーから選択されることが好ましい:
・Rはメチル基を表し、
・XはNH基を表し、
・Aは、エタン-1,2-ジイルまたはプロパン-1,3-ジイルを表し、
・RおよびRは、互いに独立して、メチルまたはエチル(特に好ましくはメチル)を表す。
この態様の非イオン性フィルム形成ポリマーおよび/または非イオン性固定ポリマーは、少なくとも1つの式(M-I)の構造単位および少なくとも1つの式(M-III-8)の構造単位:
Figure 0005680058
を含む少なくとも1つのポリマーであることが特に好ましい。
この態様の極めて好ましい非イオン性フィルム形成ポリマーおよび/または非イオン性固定ポリマーは、INCI名 VP/DMAPA Acrylates Copolymeを有するN-ビニルピロリドンおよびN,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマーであり、例えば、ISPよりStyleze(登録商標)CC 10の商品名で販売されている。
好ましい態様に関連して、本発明の組成物は、フィルム形成および/または固定ポリマートして、少なくとも1種のフィルム形成アニオン性ポリマーおよび/または固定アニオン性ポリマーを含有する。
アニオン性ポリマーは、本発明によれば、プロトン性溶媒中で、標準状態下で、電気的中性を維持するために対イオンでの打ち消しが必要なアニオン性基を有する構造単位を有し、永続的にカチオン性基またはカチオン化できる基を有する構造単位を有さないポリマーであると理解される。
アニオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはアニオン性固定ポリマーは、本発明の剤に、それぞれの場合において、本発明の組成物の重量に対して0.1重量%〜20.0重量%、特に好ましくは0.2重量%〜15.0重量%、極めて好ましくは0.5重量%〜5.0重量%の量で含有される。
本発明によれば、アニオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはアニオン性固定ポリマーが、式(S1-1)〜(S1-5)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
から選択される、式(S1)で示される少なくとも1種の構造単位を含有することが好ましい。
本発明によれば、アニオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはアニオン性固定ポリマーが、式(S1-1)〜(S1-5)で示される少なくとも1種の構造単位に加えて、式(S2-1)〜(S2-8)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
[式中、
12は(C-C12)アシル基(特にアセチルまたはネオデカノイル)を表す]
から選択される、式(S2)で示される少なくとも1種の構造単位をさらに含有することが好ましい。
好ましい態様に関連して、このような本発明の粉末状組成物は、フィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーとして、式(S1-5)で示される少なくとも1種の構造単位および式(S2-8)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
[式中、
12は、(C-C12)アシル基(特にアセチルまたはネオデカノイル)を表す]
を含有する少なくとも1種のポリマーを、粒子形状で含有することが、本発明によれば好ましい。
この種類の特に好ましいポリマーは、以下から形成される群の少なくとも1つのポリマーから選択される:
・酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、
・プリピオン酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、
・ネオデカン酸ビニル、酢酸ビニルおよびクロトン酸のコポリマー。
このようなコポリマーは、例えば、Clariant社より商品名Aristoflex A 60(INCI名: VA/Crotonates Copolymer)でイソプロパノール/水ブレンド(60重量%活性物質) で、BASF社よりLuviset CA 66の商品名で(酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー 90:10、INCI名 VA/Crotonates Copolymer)、National Starch社よりResyn 28-2942およびResyn 28-2930の商品名で(INCI名: VA/Crotonates/Vinyl Neodecanoate Copolymer)、提供されている。
好ましい態様に関連して、このような本発明の粉末状組成物は、アニオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはアニオン性固定ポリマーとして、式(S1-1)で示される少なくとも1種の構造単位および式(S2-5)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
を含有する少なくとも1種のポリマーを含有することが、本発明によれば好ましい。
ここで、同様に、フィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーが粒子形態で、上記の式(S1-1)および(S2-5)で示される構造単位に加えて、式(S3)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
[式中、
15は、水素原子またはメチル基を表し、
16は、(C-C)アルキル基(特にメチル基またはエチル基)を表す]
をさらに含有することが特に好ましい。
この種類の特に好ましいポリマーは、アクリル酸およびエチルアクリレートおよびN-tert-ブチルアクリルアミドのコポリマーから形成される群から選択される少なくとも1種のポリマーから選択される。このようなコポリマーは、例えば、BASF社よりUltrahold(登録商標)Strong(INCI名:Acrylates/t-Butylacrylamide Copolymer、白色、注ぎ可能な顆粒)またはUltrahold(登録商標)8(INCI名:Acrylates/t-Butylacrylamide Copolymer、白色、注ぎ可能な顆粒)の商品名で提供されている。
1つの態様に関連して、このような剤は、本発明によれば、アニオン性フィルム形成ポリマーおよび/またはアニオン性固定ポリマーとして、式(S1-3)で示される少なくとも1種の構造単位および式(S2-6)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
を含有する少なくとも1種のポリマーを含有するものが好ましい。
この種類の好ましいポリマー(b)は、以下から形成される群の少なくとも1つのポリマーから選択される:
・2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸およびアクリルアミドコポリマー、
・2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミドおよびアクリル酸のコポリマー
・2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミドおよびメタクリル酸のコポリマー。
この種類のポリマーは、例えば、逆相イソヘキサデカンエマルションで、Seppic社から、Sepigel(登録商標)305(INCI名:Polyacrylamide、C13-14 Isoparaffin、Laureth-7)またはSimulgel(登録商標)600(INCI名:Acrylamide/Acryloyldimethyltaurate Copolymer、Isohexadecane、Polysorbate-80)の商品名で販売されている。
特に好ましい本発明の剤は、ポリマーとしてコポリマー(b5)を含有するという特徴的な特性を有する。
これらのコポリマー(b5)は、次の一般式:
Figure 0005680058
[式中、添え字m、nおよびoは、ポリマーの分子量に応じて変化し、これらがブロックコポリマーであることを意味するものではない。構造単位は、むしろ、分子内にランダムに分散させることができる]
で記載することができる。
本発明の特に好ましい剤は、コポリマー(b1)が50〜500kDa、好ましくは100〜450kDa、より好ましくは150〜400kDa、特に200〜300kDaの分子量を有するという特徴的な特性を有する。
アクリルアミドとメタクリル酸およびアクリロイルジメチルタウレートとのコポリマーは、例えば、Acudyne(登録商標)SCP(Rohm & Haas)の商品名で入手することができる。
さらなる態様に関連して、本発明の粉末状組成物は、フィルム形成および/または固定ポリマーとして、少なくとも1種のフィルム形成両性ポリマーおよび/または固定両性ポリマーを含有する。
両性ポリマーは、本発明によれば、プロトン性溶媒中で、標準状態下で、電気的中性を維持するために対イオンでの打ち消しが必要なアニオン性基を有する構造単位を有し、さらに、プロトン化によりカチオン化させることができる基を有するが永続的にカチオン化された基を含まない構造単位を有するポリマーであると理解される。アニオン性基としては、例えばカルボキシル基およびスルホン酸基が挙げられる。永続的にカチオン化された窒素原子は、正電荷を有する窒素原子、したがって、第4級化アンモニウム化合物を形成する窒素原子であると理解される。
両性フィルム形成ポリマーおよび/または両性固定ポリマーは、本発明の粉末状組成物に、それぞれの場合において、本発明の組成物の重量に対して0.1重量%〜20.0重量%、特に好ましくは0.2重量%〜15.0重量%、極めて好ましくは0.5重量%〜10.0重量%の量で含有されるのが好ましい。
本発明によれば、両性フィルム形成ポリマーおよび/または両性固定ポリマーが、式(S1-1)〜(S1-5)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
から選択される、式(S1)で示される少なくとも1種の構造単位を含有することが適当である。
本発明によれば、両性フィルム形成ポリマーおよび/または両性固定ポリマーが、式(S1-1)〜(S1-5)で示される少なくとも1種の構造単位に加えて、式(S2-9)〜(S2-15)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
Figure 0005680058
[式中、
は、酸素原子またはNH基を表す]
から選択される、式(S2)で示される少なくとも1種の構造単位をさらに含有することが好ましい。
本発明によれば、両性フィルム形成ポリマーおよび/または両性固定ポリマーが、式(S1-1)〜(S1‐5)で示される少なくとも1種の構造単位に加えて、式(S2-9)〜(S2-15)で示される少なくとも1種の構造単位および式(S2-1)〜(S2-8)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
[式中、
12は、(C-C12)アシル基(特にアセチルまたはネオデカノイル)を表す
含有するのが、同様に適当である。
本発明のさらなる態様に関連して、本発明の粉末状組成物は、式(S1-1)で示される少なくとも1種の構造単位、式(S2-3)で示される少なくとも1種の構造単位および式(S2-16)で示される少なくとも1種の構造単位(特に上記の式(S2-5)〜(S2-12)(ただしXは酸素原子を表す)から形成される群から選択される)):
Figure 0005680058
[式中、Xは、酸素原子またはNH基を表し、
13は、水素原子またはメチル基を表し、および
14は4個の炭素原子を有するアルキル基(特にn-ブチル、sec-ブチル、イソブチルまたはtert-ブチル)を表す]
を含有する、少なくとも1種の両性フィルム形成ポリマーおよび/または両性固定ポリマーを含有する。
両性フィルム形成ポリマーおよび/またはアニオン性固定ポリマーが、式(S1-1)、(S2-3)および(S2-16)で示される上記の構造単位に加えて、式(S3)で示される少なくとも1種の構造単位:
Figure 0005680058
[式中、
15は、水素原子またはメチル基を表し、
16は、(C-C)アルキル基(特にメチル基またはエチル基)を表す]
をさらに含有することが、同様に特に適当である。
この種類の好ましいポリマーは、アクリル酸、(C-C)アルキルアクリレート、N-(Cアルキル)アミノエチルメタクリレートおよびN-(Cアルキル)アクリルアミドのコポリマーから形成される群から選択される。
この態様に関連して特に好ましく使用することができる粒子形状のフィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーの例は、National Starch社からAmphomer(登録商標)の商品名で得られる、INCI名 Octylacrylamide/Acrylates/Butylaminoethylmethacrylate Copolymerを有するポリマーである。
少なくとも1つの単糖および/または少なくとも1つの二糖をさらに含有する粉末状組成物は、得られるヘアスタイルの特に改良された特性をもたらす。
単糖および二糖のいずれもに、例えばショ糖、乳糖およびラフィノースを使用することができる。単糖の使用が、本発明によれば好ましい。単糖のうち、5または6個の炭素原子を含有する化合物が、同様に好ましい。
適当な5炭糖および6炭糖は、例えばリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、フコースおよびフルクトースである。アラビノース、グルコース、ガラクトースおよびフルクトースは、好ましく使用される炭水化物である。グルコースは、極めて好ましく使用され、D-(+)-配置またはL-(-)-配置の両方が、またはラセミ体として、適当である。
単糖または二糖を、本発明の粉末状組成物中に、本発明の粉末状組成物に対して0.1〜8重量%、特に1〜5重量%の量で含有させるのが好ましい。
五炭糖からおよび/または六炭糖から誘導した少なくとも1つの糖アルコールを添加することにより、同様の効果を達成することもできる。好ましい糖アルコールは、ソルビトール、マンニトールおよびズルシトールであり、ソルビトールを特に好ましく使用する。
五炭糖からおよび/または六炭糖から誘導した糖アルコールは、本発明の粉末状組成物中に、本発明の粉末状組成物に対して0.1〜8重量%、特に1〜5重量%の量で含有されるのが好ましい。
好ましい本発明の粉末状組成物は、少なくとも1つのアルカリ化剤をさらに含有する。
本発明により使用するためのアルカリ化剤は、塩基性アミノ酸、水酸化アルカリ、アルカノールアミン、アルカリ金属メタシリケート、尿素、モルホリン、N-メチルグルカミン、アルカリホスフェートおよび水酸化アルカリホスフェートから形成される群から選択するのが好ましい。好ましいアルカリ金属イオンは、リチウム、ナトリウム、カリウム、特にナトリウムまたはカリウム、である。
本発明のアルカリ化剤として使用することができる塩基性アミノ酸は、L-アルギニン、D-アルギニン、D,L-アルギニン、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、D,L-ヒスチジン、L-リジン、D-リジン、D,L-リジンから形成される群から選択されるのが好ましく、L-アルギニン、D-アルギニン、D,L-アルギニンを使用するのが、本発明で意味する範囲において特に好ましい。
本発明のアルカリ剤として使用することができる水酸化アルカリは、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムから形成される群から選択することが好ましい。
本発明のアルカリ化剤として使用するためのアルカノールアミンは、少なくとも1つのヒドロキシル基を有するC-Cアルキル母体を有する第1級アミンから選択することが好ましい。特に好ましいアルカノールアミンは、2-アミノエタン-1-オール (モノエタノールアミン)、トリエタノールアミン、3-アミノプロパン-1-オール、4-アミノブタン-1-オール、5-アミノペンタン-1-オール、1-アミノプロパン-2-オール、1-アミノブタン-2-オール、1-アミノペンタン-2-オール、1-アミノペンタン-3-オール、1-アミノペンタン-4-オール、3-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール、1-アミノ-2-メチルプロパン-2-オール、3-アミノプロパン-1,2-ジオール、2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオールから形成される群から選択される。極めて好ましい本発明のアルカノールアミンは、トリエタノールアミン、2-アミノエタン-1-オール、2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オールおよび2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオールからなる群から選択される。
アルカリ化剤を、トリエタノールアミン、2-アミノエタノール、2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール、2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオール、水酸化カリウム、L-アルギニン、D-アルギニン、D,L-アルギニンから形成される群から選択される少なくとも1つの化合物から選択するのが特に好ましい。
本発明によれば、本発明の粉末状組成物が、少なくとも1種の藻類由来の抽出物をさらに含有することが好ましい。この藻類抽出物は、紅藻類および/または褐藻類から抽出することにより得られることが同様に好ましい。CAS番号 92128-82-0を有する藻類抽出物が極めて好ましい。これは、例えばSensient/LCWより、市販製品Fucosorb(登録商標)で販売されている。
本発明の粉末状組成物は、粉末状組成物の重量に対し0.1〜4重量%の藻類抽出物を含有することが好ましい。
以下の態様(A)〜(X)は、本発明の粉末状組成物の極めて好ましい態様を表す。
(A):
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(B):
i)水、50〜90重量%、,
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン,
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(C):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(D):
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、5重量%〜25重量%
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(E):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、5重量%〜25重量%.
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(F):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、5重量%〜25重量%
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(G):
i)水、50〜90重量%、,
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C3-C8)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(H):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(I):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(J):
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)式(I):
Figure 0005680058
[式中、
はパーフルオロ(C-C)アルキル基、特にトルフルオロメチルを表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(K):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)式(I):
Figure 0005680058
[式中、
はパーフルオロ(C-C)アルキル基、特にトルフルオロメチルを表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(L):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)式(I):
Figure 0005680058
[式中、
はパーフルオロ(C-C)アルキル基、特にトルフルオロメチルを表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(M):
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)式(Ia):
Figure 0005680058
[式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
で示される少なくとも1種の化合物で表面被覆されている金属酸化物粒子
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(N):
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン,
iv)式(Ia):
Figure 0005680058
[式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
で示される少なくとも1種の化合物で表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(O):
i)水、50〜90重量%、,
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン、
iv)式(Ia):
Figure 0005680058
[式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
で示される少なくとも1種の化合物で表面被覆されている金属酸化物粒子、
v)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
(P):
シェルがフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子を含有し、コアが液状の水性相を含む、コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(Q):
シェルがフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子を含有し、コアが液状の水性相を含む、コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(R):
シェルがフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子を含有し、コアが液状の水性相を含む、コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(S):
シェルがフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子、5重量%〜25重量%を含有し、コアが液状の水性相を含む、コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(T):
シェルがフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子、5重量%〜25重量%を含有し、コアが液状の水性相を含む、コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、ここで、粉末状組成物は、以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(U):
シェルがフッ素含有有機基で表面被覆した金属酸化物粒子、5重量%〜25重量%を含有し、コアが液状の水性相を含む、コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(V):
コア−シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、および
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、,
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(W):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、および
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(X):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子、および
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(Y):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)式(I):
Figure 0005680058
[式中、
はパーフルオロ(C-C)アルキル基、特にトルフルオロメチルを表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子、
および
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(Z):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)式(I):
Figure 0005680058
[式中、
はパーフルオロ(C-C)アルキル基、特にトルフルオロメチルを表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子、
および
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(AA):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)式(I):
Figure 0005680058
[式中、
はパーフルオロ(C-C)アルキル基、特にトルフルオロメチルを表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子、
および
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(BB):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)式(Ia):
Figure 0005680058
[式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
で示される少なくとも1種の化合物で表面被覆されている金属酸化物粒子、
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)少なくとも2個のヒドロキシル基を有する少なくとも1つの(C-C)アルコールから選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(CC):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)式(Ia):
Figure 0005680058
[式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
で示される少なくとも1種の化合物で表面被覆されている金属酸化物粒子、
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は、以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ジヒドロキシペンタンおよび2-エチル-1,3-ヘキサンジオールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物から選択される、1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
(DD):
コア-シェル粒子を含む、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物であって、シェルが、
(a)式(Ia):
Figure 0005680058
[式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
で示される少なくとも1種の化合物で表面被覆されている金属酸化物粒子、
(b)式(II):
Figure 0005680058
[式中、
はメチルまたはエチルを表し、
は(C-C14)アルキル基、特に(C-C12)アルキル基を表し、
nは1、2または3を表す]
で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている金属酸化物粒子
を含有し、
コアが液状の水性相を含み、ここで、粉末状組成物は以下を含有する:
i)水、50〜90重量%、
ii)グリセロール、0.5重量%〜10重量%、
iii)カルボキシメチルデンプン。
態様(A)〜(Z)および(AA)〜(DD)のそれぞれについて、ソルビトールをさらに含有することが、本発明により好ましい。
態様(A)〜(Z)および(AA)〜(DD)のそれぞれについて、さらに少なくとも1つの藻類抽出物およびさらにソルビトールを含有することが、本発明により好ましい。
態様(A)〜(Z)および(AA)〜(DD)のそれぞれについて、少なくとも1つのアルカリ化剤、特にトリエタノールアミンをさらに含有することが、本発明により好ましい。
態様(A)〜(Z)および(AA)〜(DD)のそれぞれについて、さらに少なくとも1つの藻類抽出物およびさらにソルビトールおよびさらに少なくとも1つのアルカリ化剤、特にトリエタノールアミンを含有することが、本発明により好ましい。
本発明の粉末状組成物は、通常、一般に使用されるスタイリング助剤に慣習的に添加される補助物質および添加剤を、さらに含有することができる。
それらは、カチオン化タンパク質加水分解物を含有し、ここで、基本的なタンパク質加水分解物は、動物源(例えばコラーゲン、牛乳またはケラチン)から、植物源(例えば小麦、トウモロコシ、米、ジャガイモ、大豆またはアーモンド)から、海洋生物形態(例えばフィッシュコラーゲンまたは藻類)から誘導することができ、またはタンパク質加水分解物からバイオテクノロジーによって得られる。タンパク質加水分解物は、基本的な本発明のカチオン性誘導体を、化学的方法で、特にアルカリまたは酸加水分解、酵素加水分解および/または両方の種類の加水分解の組み合わせで、対応するタンパク質から得ることができる。タンパク質の加水分解は、通常、約100ダルトンから数千ダルトンまでの分子量分布を有するタンパク質加水分解物をもたらす。カチオン性タンパク質加水分解物は、基本的なタンパク成分が、100〜25,000ダルトンまで、好ましくは250〜5000ダルトンの分子量を有することが好ましい。カチオン性タンパク質加水分解物は、第4級化アミノ酸およびそれらの混合物をも含むと理解される。タンパク質加水分解物またはアミノ酸の第4級化は、しばしば、第4級化アンモニウム塩、例えばN,N-ジメチル-N-(n-アルキル)-N-(2-ヒドロキシ-3-クロロ-n-プロピル) アンモニウムハライドを用いて行う。さらに、カチオン性タンパク質加水分解物は、さらに誘導化されていることもできる。植物に基づくカチオン性タンパク質加水分解物および誘導体が好ましい。
少なくとも1つのビタミン、プロビタミン、ビタミン前駆体および/またはその誘導体を、ケア物質としてさらに使用することができる。
このようなビタミン、プロビタミンおよびビタミン前駆体は、群A、B、C、E、FおよびHに通常帰属するものが本発明によれば好ましい。B群またはビタミンB錯体に属するビタミンが特に好ましく、ビタミンB5(パントテン酸、ペンタノールおよびパントラクトン)が極めて好ましい。
少なくとも1つの植物抽出物は、ケア物質としてさらに使用することができる。
これらの抽出物を、通常、植物全体の抽出により製造する。しかしながら、個々の場合において、植物の花および/または葉のみから製造することも好ましい。
本発明の好ましい植物抽出物については、特に、Industrieverband Koerperpflege- und Waschmittel e.V.(IKW)(Frankfurt)より出版されている、Leitfaden zur Inhaltsstoffdeklaration kosmetischer Mittelの3rd editionの44頁始めの表にあげられている抽出物が、言及される。
スイレン、緑茶、樫皮、イラクサ、ウィッチヘーゼル、ホップ、ヘンア、カモミール、ゴボウ、トクサ、サンザシ、ライムブロッサム、アーモンド、アロエベラ、マツ、セイヨウトチノキ、ヒャクダン、ビャクシン、ココナツ、マンゴー、アプリコット、レモン、小麦、キウイ、メロン、オレンジ、グレープフルーツ、セージ、ローズマリー、カバノキ、ゼニアオイ、タネツケバナ、ワイルドタイム、セイヨウノコギリソウ、タイム、メリッサ、ハリモクシュク類、フキタンポポ、ウスベニタチアオイ、meristem、チョウセンニンジンおよび根生姜から選択される抽出物が上記の全ての本発明により好ましい。
他の適当なケア物質は、タンパク質加水分解物および/またはその誘導体であり、植物由来のタンパク質加水分解物の使用、例えば大豆、アーモンド、エンドウ、ジャガイモおよび小麦タンパク質加水分解物の使用が好ましい。このような生成物は、例えばGluadin(登録商標)(Cognis)、DiaMin(登録商標)(Diamalt)、Lexein(登録商標)(Inolex)、Hydrosoy(登録商標)(Croda)、Hydrolupin(登録商標)(Croda)、Hydrosesame(登録商標)(Croda)、Hydrotritium(登録商標)(Croda)およびCrotein(登録商標)(Croda)の商品名で入手することができる。
このようなタンパク質加水分解物の使用は好ましいが、他の方法で得た他のアミノ酸混合物をそれらの代わりに用いることができる。タンパク質加水分解物の誘導体の使用、例えばそれらの脂肪酸縮合生成物形態での使用も可能である。このような生成物は、例えばLamepon(登録商標)(Cognis)、Lexein(登録商標)(Inolex)、Crolastin(登録商標)(Croda)、Crosilk(登録商標)(Croda)またはCrotein(登録商標)(Croda)の商品名で販売されている。
本発明による教示は、当然に、全ての異性体形態、例えばシス−トランス異性体、ジアステレオマーおよびキラル異性体を含む。
本発明により、いくつかのタンパク質加水分解物の混合物を使用することも可能である。
ケア物質に加えて、さらに、補助物質および添加剤を添加することもできる。
UVフィルターの添加により、製剤自体ならびに処理した繊維の両方をUV照射の悪影響から保護することもできる。したがって、少なくとも1つのUVフィルターを粉末状組成物に加えることが有利であり得る。適当なUVフィルターに、その構造および物理特性に関して何ら一般な限定はない。実際には、吸収極大がUVA(315-400nm)、UVB(280-315nm)またはUVC(<280nm)領域である、化粧品分野用に用いられる全てのUVフィルターが適当である。UVB領域、特に約280〜約300nmの領域に極大吸収を有するUVフィルターが特に好ましい。
本発明の好ましいUVフィルターは、例えば置換ベンゾフェノン、p-アミノ安息香酸エステル、ジフェニルアクリル酸エステル、ケイ皮酸エステル、サリチル酸エステル、ベンズイミダゾールおよびo-アミノ安息香酸エステルから選択することができる。2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸およびそのナトリウム塩(ベンゾフェノン-4;Uvinul(登録商標)MS 40;Uvasorb(登録商標)S 5)が例としてここで挙げられる。
特定の態様において、使用する粉末状組成物は、1以上の直接染料をさらに含有する。このため、処理したケラチン繊維を、一時的に整形するだけでなく、剤の使用により同時に着色もする。例えば目立つ流行色での、特に一時的な着色のみが望ましい場合に、単に洗うことによりケラチン繊維から再び取り除くことができ、特に望ましくあり得る。
本発明により使用されるケラチン繊維の一時的な整形のための粉末状組成物は、簡潔な方法で製造することができる。本発明により被覆した異なる金属酸化物粒子の使用で、初めに本発明による全ての金属酸化物粒子を混合することが効果的であることが分かった。その後、別のミキサー中で、本発明により被覆した上記の金属酸化物粒子を除く全ての原料を、攪拌しながら水性の相に組み込む。最後に、被覆した金属酸化物粒子を水性の相に、激しく攪拌しながら添加する。必要な混合時間は、適用する混合エネルギーおよび混合物の組成に依存するが、一般的に、15秒〜5分である。混合時間が短すぎる場合、安定な粉体が形成されず、油性の相が現れる。混合時間が長すぎる場合、初めに形成した粉体は、どろどろとした、またはクリーム状の粘度に変わり、この工程は可逆的ではない。したがって、予備試験を行うことにより、それぞれの系に対する最適な混合時間を決めることが望ましい。
粉末状組成物は、実質的にいずれの容器に充填することも可能である。組成物を取り出す際、粉末の機械的負荷があまり高くならないようにして、取出した粉末を液状に変化させることだけを確実にすべきである。例えば、ポット、ボトルまたはテトラパックが適当であり、容器に注ぎ器具または計量器具を備え付けることもできる。毛髪の一時的な整形のための粉末状組成物を使用することにより、所望の量の粉末状組成物が、まず容器からとり出される。その組成物は、例えば、処理する毛髪に直接塗布するか、手に注ぎ出すことができる。第1の場合において、毛髪に直接塗布される粉末は、例えば手で、機械的負荷を施すことができ、水性の相をもたらし、毛髪繊維上に直接放出される。初めに粉末状組成物を手に注ぎ出す場合、毛髪に注意深く広げた後に初めて、より大きな機械的負荷、例えば体系的な粉体の毛髪中へのマッサージを施しさえすればよい。優れたスタイリング効果は、このようにして極めて体系的に達成することができる。もちろん、初めに粉末状組成物を手で握り、得た液状またはペースト状の剤のみを毛髪に塗布することもできる。しかしながら、この方法は、スタイリング剤の粉末状の軟度の重要な利点、すなわち良好な分散性を失っているため、好ましくない。粉末状組成物を、補助用具、例えばアプリケーター、スポンジ、布、ブラシ、または櫛で塗布することも当然にできる。
第2の対象は、本発明の第1の対象の粉末状組成物の、人毛に艶を与えるための使用である。
第3の対象は、本発明の第1の対象の粉末状組成物の、人毛を一時的に整形するための使用である。
第4の対象は、人毛を一時的に整形するおよび/または艶を与えるための方法であって、人毛上での塗布前または塗布中に、本発明の第1の対象の粉末状組成物に、特に圧力または摩擦によって、液状組成物の放出を伴う機械的負荷を施し、粉末状組成物の機械的負荷により生じる液状組成物が、毛髪上で作用する。
本発明によれば、塗布後に、毛髪をすすがないことが好ましい。
以下の例は、本発明の対象を説明することを意図するものであり、何ら限定するものではない。
次の製剤を、混合することにより、艶を付与するヘアスタイリング粉末として提供した。
まず初めに、粉末状原料PW F-MS(登録商標)、Covapearl Bright 933 AS(登録商標)およびMica 8 AS R0433(登録商標)を、共に混合した。残りの原料を、別の容器中で共に混合した。粉末状原料の混合物を、この液体混合液に攪拌しながら添加した(プロペラ攪拌機、650rpm)。自由に流れる粉末状組成物が形成されるまで攪拌を続けた(約10分)。
Figure 0005680058
得られた毛髪整形粉末を、ポリエチレン容器に移した。容器から、試験材料の毛髪の一区域に、粉末を局所的に塗布した。粉末を毛髪に付着させた。粉末を塗布した毛髪の区域を、手でマッサージして、粉末粒子のコア中の水性の剤を、上記の毛髪区域に、選択的に放出させた。毛髪は、マッサージされたように、所望の形状となった。毛髪整形粉末により、その形状が安定化されたヘアスタイルが得られた。その毛髪は、輝く外観であった。

Claims (15)

  1. i)水、50〜90重量%、
    ii)1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体、0.5重量%〜10重量%、ここで、該1013mbarの圧力で150℃より高い沸点を有する少なくとも1種のさらなる液体はグリセロールである、
    iii)少なくとも1種のカルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプン、
    iv)フッ素含有有機基で表面被覆されている金属酸化物粒子
    を含有する、人毛を一時的に整形するための粉末状組成物。
  2. カルボキシ-(C-C)アルキル基置換デンプンが、カルボキシメチルデンプン、カルボキシエチルデンプン、カルボキシプロピルデンプンからなる群から選択される少なくとも1つのデンプンである、請求項に記載の粉末状組成物。
  3. 金属酸化物粒子が、式(I):
    Figure 0005680058
    [式中、
    はパーフルオロ(C-C)アルキル基を表す]
    で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている、請求項1または2に記載の粉末状組成物。
  4. 金属酸化物粒子が、式(Ia):
    Figure 0005680058
    [式中、n+mの合計は20〜80の整数を意味する]
    で示される少なくとも1種の化合物で表面被覆されている、請求項1または2に記載の粉末状組成物。
  5. 式(II):
    Figure 0005680058
    [式中、
    はメチルまたはエチルを表し、
    は(C-C14)アルキル基を表し、
    nは1、2または3を表す]
    で示される少なくとも1種の試薬との反応により被覆されている金属酸化物粒子をさらに含有する、請求項1〜のいずれかに記載の粉末状組成物。
  6. 金属酸化物粒子が、式(Ia)で示される少なくとも1種の試薬および式(II)で示される少なくとも1種の試薬との反応により表面被覆されている、請求項に記載の粉末状組成物。
  7. 該被覆した金属酸化物粒子が、5μm未満の粒子径を有する、請求項1〜のいずれかに記載の粉末状組成物。
  8. フッ素含有有機基で被覆した金属酸化物粒子が、フッ素含有有機基で被覆したアルミネート、フッ素含有有機基で被覆したシリケート、フッ素含有有機基で被覆したアルミニウムシリケート、フッ素含有有機基で被覆した二酸化チタン、およびフッ素含有有機基で被覆したシリカゲルから形成される群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜のいずれかに記載の粉末状組成物。
  9. 該被覆した金属酸化物粒子が、合計で5重量%〜25重量%の量で含まれる、請求項1〜のいずれかに記載の粉末状組成物。
  10. 少なくとも1つのフィルム形成ポリマーおよび/または固定ポリマーをさらに含有する請求項1〜のいずれかに記載の粉末状組成物。
  11. 少なくとも1つの単糖および/または少なくとも1つの二糖をさらに含有する請求項1〜10のいずれかに記載の粉末状組成物。
  12. 少なくとも1つのアルカリ化剤をさらに含有する請求項1〜11のいずれかに記載の粉末状組成物。
  13. シェルが該金属酸化物粒子を含有し、コアが液状の水性相を含む、コア-シェル粒子を含む請求項1〜12のいずれかに記載の粉末状組成物。
  14. 人毛を一時的に整形するおよび/または艶を与えるための方法であって、人毛への塗布前または塗布中に、請求項1〜13のいずれかに記載の粉末状組成物に、液状組成物の放出を伴う機械的負荷を施し、粉末状組成物の機械的負荷により生じる液状組成物を、毛髪上で作用させる方法。
  15. 塗布した後に、毛髪を洗い流さない、請求項14に記載の方法。
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