JP2022530632A - 網膜変性疾患及び/又は組織傷害を処置するための短鎖合成ペプチド及びその使用 - Google Patents
網膜変性疾患及び/又は組織傷害を処置するための短鎖合成ペプチド及びその使用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022530632A JP2022530632A JP2021564256A JP2021564256A JP2022530632A JP 2022530632 A JP2022530632 A JP 2022530632A JP 2021564256 A JP2021564256 A JP 2021564256A JP 2021564256 A JP2021564256 A JP 2021564256A JP 2022530632 A JP2022530632 A JP 2022530632A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amino acid
- synthetic peptide
- alanine
- seq
- acid sequence
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K7/00—Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K7/04—Linear peptides containing only normal peptide links
- C07K7/06—Linear peptides containing only normal peptide links having 5 to 11 amino acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P27/00—Drugs for disorders of the senses
- A61P27/02—Ophthalmic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
- A61P9/06—Antiarrhythmics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
- A61P9/08—Vasodilators for multiple indications
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Cardiology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Immunology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Ophthalmology & Optometry (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
Abstract
Description
X1は、セリン(S)又はアラニン(A)であり、
X2は、ロイシン(L)、アラニン(A)又はイソロイシン(I)であり、
X3は、グリシン(G)、アラニン(A)、バリン(V)又はアスパラギン(N)であり、
X4は、アラニン(A)、グリシン(G)又はグルタミン酸(E)であり、
X5は、グルタミン(Q)、アラニン(A)又はアスパラギン(N)であり、
X2、X3、X4及びX5は独立してL体であり、X1及びEは独立してL体又はD体であり、
配列番号1がSLGAEQ(配列番号9)の配列を有する場合には、セリン(S)又はグルタミン酸(E)はD体である。
便宜上、本開示の背景において採用される特定の用語をここにまとめる。特に断りがない限り、ここに使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者に一般に理解されるものと同じ意味を有する。
本開示は、少なくともある程度、被検体が網膜変性疾患又は組織傷害を発症するのを処置及び/又は予防可能な短鎖合成ペプチドの発見に基づく。したがって、本発明は、網膜変性疾患又は組織傷害の処置及び/又は予防に対する、新規に同定された合成ペプチドを備える方法及び組成物を提供する。
本開示の短鎖合成ペプチドは、X1X2X3X4EX5(配列番号1)として記載されるアミノ酸配列からなり、
X1はセリン(S)又はアラニン(A)であり、
X2はロイシン(L)、アラニン(A)又はイソロイシン(I)であり、
X3は、グリシン(G)、アラニン(A)、バリン(V)又はアスパラギン(N)であり、
X4はアラニン(A)、グリシン(G)又はグルタミン酸(E)であり、
X5は、グルタミン(Q)、アラニン(A)又はアスパラギン(N)であり、
X2、X3、X4及びX5は独立してL体である一方で、X1及びEは独立してL体又はD体であり、
配列番号1がSLGAEQ(配列番号9)の配列を有する場合、セリン(S)又はグルタミン酸(E)はD体である。
本合成ペプチドは、網膜変性疾患及び/又は組織修復若しくは再生を必要とする組織傷害を患う被検体を処置するのに適している。したがって、本開示の更なる態様は、網膜変性疾患及び/又は組織傷害を処置するための本合成ペプチドを含む医薬品を提供することである。
上述のように、本発明中で説明される発見は、網膜変性疾患及び/又は組織傷害の防止及び/又は処置に有用である。
X1はセリン(S)又はアラニン(A)であり、
X2はロイシン(L)、アラニン(A)又はイソロイシン(I)であり、
X3は、グリシン(G)、アラニン(A)、バリン(V)又はアスパラギン(N)であり、
X4はアラニン(A)、グリシン(G)又はグルタミン酸(E)であり、
X5は、グルタミン(Q)、アラニン(A)又はアスパラギン(N)であり、
X2、X3、X4及びX5は独立してL体であり、X1及びEは独立してL体又はD体であり、
配列番号1がSLGAEQ(配列番号9)の配列を有する場合、セリン(S)又はグルタミン酸(E)はD体である、合成ペプチドと、
薬学的に許容可能な担体とを備える、上記の医薬品又は組成物を、それを必要とする被検体に投与するステップを備える、網膜変性疾患及び/又は組織傷害の防止及び/又は処置のための方法に関する。
材料
Dulbecco’s modified Eagle’s培地(DMEM)及びウシ胎児血清(FBS)を、Invitrogen社(カールスバッド、カリフォルニア州)から購入した。Phospho-Stat3(Tyr705)及びSTAT3抗体を、Cell Signaling Technology社(ダンバーズ、マサチューセッツ州)から購入した。STAT3ペプチド阻害剤(No.573096)及びSTAT3阻害剤V(No.573099)を、Calbiochem社(ラホーヤ、カリフォルニア州)から購入した。グルタミン酸、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ストレプトゾトシン(STZ、S0130)、フルオレセインイソチオシアネート-ウシ血清アルブミン(FITC-BSA)及び全ての化学物質は、全てSigma-Aldrich社(セントルイス、ミズーリ州)によるものであった。短鎖合成ペプチドをGenScript社(ピスカタウェイ、ニュージャージー州)によって合成し、各ペプチドを安定性のためにNH2末端でのアセチル化及びCOOH末端でのアミド化によって修飾し、質量分析によって特徴付けした(>95%純度)。
C2C12マウス筋芽細胞株及びNeuro-2aマウス神経芽細胞株は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、マナッサス、バージニア州)によるものであった。細胞をDMEM-高グルコース培地で維持した。ヒト網膜色素上皮細胞株であるARPE-19細胞をDMEM/F12(Dulbecco’s modified Eagle’s培地及びHam’s F12の1:1混合物)で培養した。全ての培地に、37℃で、5%CO2雰囲気の存在下で、10%のFBS、4mMのl-グルタミン、1mMのピルビン酸及び100U/mlのペニシリン-100μg/mlのストレプトマイシンを補足した。
Neuro-2a細胞を48ウェル培養プレート(1.5×105細胞/ウェル)に24時間播種し、20μMの本ペプチド(0.5mlの培地中に7μgの6量体)を含む新鮮な0.5mlの2%のFBS-DMEM培地でさらに4時間培養した。続いて、(1Mのストック及び溶媒としてのPBSによる)100mMのグルタミン酸をさらに6時間、細胞に添加した。グルタミン酸誘導性細胞死を、損傷した細胞によって培養培地中に放出された乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)活性を測定することによって定量的に評価した。LDH活性を、PicoProbe(登録商標)LDH-Cytotoxicity Fluorometric Assay Kit(カタログ#K314-500、BioVision社)を用いて取扱説明書に従って測定した。LDH活性を、自動マイクロプレートリーダー(UVmax、Molecular Devices社、サンフランシスコ、カリフォルニア州)を用いて蛍光生成物(Ex/Em=535/587nm)を測定することにより推定した。
細胞溶解、分画及びSDS-PAGEを、以前に説明された手順(Yang YC他、BMC Cancer 2007、7、216)に従って実施した。この研究で用いた抗体は、Phospho-Stat3及びSTAT3(1:1000倍希釈)に対するものであった。対象のタンパク質を、適切なIgG-HRP二次抗体(Santa Cruz Biotechnology社)及びECL試薬(Amersham Biosciences社)を用いて検出した。
全RNAを、TRIzol(Invitrogen社)を用いて細胞から抽出した。cDNA合成を、オリゴ(dT)プライマー及び逆転写酵素(Superscript III、Invitrogen社)を用いて1μgの全RNAとともに50℃で50分間行った。簡潔には、cDNAの定量化を、LightCycler(Roche社、マンハイム、ドイツ)で、DNA Master SYBR Green Iキット(Roche社)を用いて以下のサイクリング条件、95℃で10分間の初期変性、続いて、95℃で10秒間、60℃で10秒間及び72℃で10秒間の40サイクル、並びに72℃で5分間の最終インキュベーション、で行った。データを、ΔΔCtで計算した。そして、発現をグリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)の発現に対して正規化した。PCRプライマーは、マウスサバイビン センス、5´-TGCCACGATGGTGATGAAAC-3´(配列番号27)、アンチセンス、5´-TGACGGGTAGTCTTTGCAGT-3´(配列番号28)(アクセッション番号、NM_001012273.1、PCR産物、136bp)、マウスGAPDH センス、5´-AACGGATTTGGCCGTATTGG-3´(配列番号29)、アンチセンス、5´-CATTCTCGGCCTTGACTGTG-3´(配列番号30)(NM_001289726.1、149bp)であった。ウサギ炎症性遺伝子発現の分析に対して、PCRプライマーは、ウサギTNF-α センス、5´-CCTGTGCCTCCCTTCACTTA-3´(配列番号31)、アンチセンス、5´-CCCTTAGGGAGCAGAGGTTC-3´(配列番号32)、(アクセッション番号、NM_001082263.1)、ウサギIL-1β センス、5´-CCTGTTCTTTGAGGCCGATG-3´(配列番号33)、アンチセンス、5´-GCCGGAAGCTCTTGTTGTAG-3´(配列番号34)、(NM_001082201.1)、ウサギGAPDH センス、5´-AGGTCATCCACGACCACTTC-3´(配列番号35)、アンチセンス、5´-GTGAGTTTCCCGTTCAGCTC-3´(配列番号36)(アクセッション番号、NM_001082253.1)であった。PCR産物のサイクル閾値(Ct)の値及びGAPDH(グリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ)コントロールmRNAを用いてmRNAの相対量を計算した。
全ての実験は、Mackay Memorial Hospital Review Board(台湾)によって承認された。動物の検証及び眼の外科的処置は、Association for Research in Vision and Ophthalmology Statement for the Use of Animals in Ophthalmic and Vision Researchに従って実施した。全ての手術を無菌状態下で行った。
実験手順は、Mackay Memorial Hospital Review Board(台湾、中華民国)によって承認された。全ての手術を無菌状態下で行った。成体の10週齢のオスのSprague-Dawleyラット(初期体重=312±11g)を、キシラジン(10mg/kg)の腹腔内注入によって麻酔した。ペプチドを0.85%の通常の生理食塩水中に1mMに溶解し、I/Rの誘導の前に、マイクロシリンジにより31G針を通じた100μLのペプチドの結膜下注入によって送達した。通常の生理食塩水をビヒクルコントロールとした。ラットI/Rを、ペプチド又はビヒクルを注入した後に4時間行った。瞳孔を0.5%のトロピカミド及び0.5%のフェニレフリンで拡張した。体温を、加熱ブランケットを用いて37℃に維持した。瞳孔の拡張後、右眼の前房に、生理食塩水リザーバーに接続された27ゲージの針でカニューレ挿入した。眼圧(IOP)を、リザーバーを眼の上方150cmに保つことによって110mmHgに上昇させ、網膜虚血を、虹彩の白化及び網膜の赤色反射の喪失を観察することによって確認した。虚血の90分後、カニューレ挿入針を引き抜いてIOPを正常な圧力に戻し、網膜動脈からの血液供給の回復及び誘導された再灌流傷害をもたらした。再灌流は、赤色反射の復帰によって明白であった。角膜鎮痛を、0.4%のオキシブプロカイン塩酸塩を1又は2滴使用することによって達成し、オフロキサシン点眼ジェル(0.3%)を手順の前後に眼に局所的に塗布した。右眼のみを全ての実験で使用した。偽手技を、動物内コントロールの役割を果たす左眼で行った。
ラット(各群でn=6)を、I/R傷害の14日後にペントバルビタールの過剰投与(静脈内に体重1kgあたり100mg)を用いて安楽死させ、眼球を絹の縫合糸で角膜の12時の位置にマーキングし、その後、摘出して4%のパラホルムアルデヒド(PFA)において4℃で24時間固定した。固定後、前区を除去し、視神経乳頭を含む後部眼球を段階的な一連のエタノールで脱水し、パラフィン中に包埋した。ヘマトキシリン及びエオジン(H&E)染色のために、厚さ5μmの切片をミクロトームを用いて視神経頭を通じて垂直子午線に沿って採取し、200倍のCCDカメラを装備する光学顕微鏡(Leica社、ハイデルベルク、ドイツ)で観察した。網膜におけるI/R損傷の程度を定量化するために、中心網膜厚の全体(OT、GCLとONLの間)、内顆粒層(INL)及び外顆粒層(ONL)を測定した。神経節細胞層(GCL)の細胞数を、線形細胞密度(200μmあたりの細胞数)を用いて計算した。1個の眼ごとに3切片を平均し、6個の眼の平均を各群の代表値として記録した。
20時間のI/R後、ラット(各群でn=6)をペントバルビタールの過剰投与によって安楽死させた。摘出した眼球を4%のPFAで24時間4℃で固定した。固定された網膜組織をパラフィン中に包埋した。網膜細胞のアポトーシスを同定するために、5μm厚の切片を、視神経乳頭を通過して切り、脱パラフィンし、再水和し、20μg/mLのプロテイナーゼKとともに10分間インキュベートし、アポトーシス細胞の免疫蛍光染色を、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)媒介性dUTPニックエンドラベリング(TUNEL)ベースキット(Roche Molecular Biochemicals社、インディアナポリス、インディアナ州)を用いて製造者の説明書に従って行った。核を、ヘキスト33258で7分間対比染色することにより位置特定した。切片を電荷結合素子(CCD)カメラ(Zeiss AxioCam HRm、Zeiss社)(400倍、6フィールド/サンプル)を装備する落射蛍光顕微鏡(Zeiss Axioplan2 imaging、Zeiss社、オーバーコッヘン、ドイツ)下で観察し、定量化をAxiovertソフトウェア(Zeiss AxioVision リリース4.8.2、Zeiss社)を用いて行った。1個の眼ごとに3切片を平均し、6個の眼の平均を各群の代表値として記録した。
脱パラフィンした網膜切片を、非特異的染色をブロックするために、0.5%のTritonX-100(PBST)を含むPBS中の10%のヤギ血清及び5%のウシ血清アルブミン(BSA)で、室温で20分間ブロッキングした。染色を、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)(1:100希釈)又はIba-1(1:100希釈)に対する一次抗体を用いて37℃で3時間行った。続いて、スライドを、適切な蛍光標識二次抗体(1:500希釈)とともに37℃で1時間インキュベートし、その後にヘキスト33258で6分間、対比染色した。そして、スライドをPBSTで3回リンスし、FluorSave(登録商標)試薬(Calbiochem社)を用いてマウントし、落射蛍光顕微鏡(Zeiss Axioplan2 imaging、Zeiss社、オーバーコッヘン、ドイツ)で目視した。1個の眼ごとに3切片を平均し、6個の眼の平均を各群の代表値として記録した。
ラット(各群でn=6)を、I/R傷害の14日後にペントバルビタールの過剰投与を用いて安楽死させ、眼球を4%のPFAで4℃で一晩固定した。網膜を単離し、PBSTで5分間透過処理し、水で一晩洗浄し、スライドガラス上に配置し、2.5%のトリプシン(50μl、Invitrogen社、カールスバッド、カリフォルニア州)とともに37℃で30分間インキュベートし、時折、穏やかに振とうした。非血管細胞を血管構造から静かに払い落とし、PBSで洗浄した。そして、切片をイソレクチンGS-IB4(Alexa Fluor 568コンジュゲート、1:200希釈、Thermo Fisher Scientific社)で37℃で1時間染色し、その後、ヘキスト33258で10分間対比染色し、PBSTでリンスしてから、FluorSave(登録商標)試薬を用いてマウントし、200倍の落射蛍光顕微鏡下で視覚化した。変性毛細血管を、その長さに沿っていずれの箇所にも周皮細胞がない小血管の管として同定し、網膜領域の平方ミリメートルごとに報告する。1個の眼ごとに10切片を平均し、6個の眼の平均を各群の代表値として記録した。
糖尿病マウスを、1日目及び3日目にストレプトゾトシン(STZ、体重1kgあたり200mg)の腹腔内注入によって生成した。STZを、0.1Mのクエン酸緩衝液(pH4.5)で新規に調製した。注入後、マウスに一晩10%のスクロースを供給し、突然の低血糖ショックを防いだ。1週間後(7日目)、空腹時血糖値>500mg/dlのマウスを糖尿病と定義し、実験に用いた。平衡塩類溶液(BSS)を、ペプチドビヒクル(Alcon、Novartis社)として使用した。(BSSに200μMに溶解した)6量体類似体点眼薬を1日3回眼に局所投与した。2週間後(14日目)、マウスに100mg/kgのFITC-BSAをさらに30分間腹腔内注入して網膜における血管病変(出血領域)を決定した。続いて、動物をCO2吸入によって安楽死させ、眼を摘出し、4%のPFAにおいて4℃で一晩固定し、スライドガラス上にフラットマウントして光学切片を得た。網膜における血管病変を、200倍の落射蛍光顕微鏡検査によってフラットマウントの4つの網膜象限の全てでスコアリングした。中枢及び末梢網膜の双方の各象限で3つの顕微鏡視野をサンプリングし、データを病変/網膜の平均数として示した。
動物
このモデルシステムでは、C57BL/6マウス(7~8週齢、各体重約18~25g)を用いた。全てのマウスを、Mackay Memorial Hospital Review Board(台湾、中華民国)によって承認された手順に従って動物施設で維持した。全ての動物実験手順を、ARVO Statement for the Use of Animals in Ophthalmic and Vision Researchに従って実施した。
ドライアイを、Barabino他(IVOS(2005)46(8)、2766-2771)による前述の手順に従って、マウスを環境制御室(CEC)に14日間配置することによって誘導した。CECに配置されたマウスを、相対湿度(RH)を25%未満、温度を20~22℃、気流を約15L/minに維持する条件に、1日あたり12時間曝露した。コントロールマウスを正常な環境(RH>50%、気流無し、温度20~22℃)で同じ期間保持した。
一般的な人工涙液製剤、平衡塩類溶液(BSS)に溶解した1%のカルボキシメチルセルロース(CMC)をペプチドビヒクルとして使用した。ペプチド(一方の眼の処置に使用される10μlの点眼薬中に100μM、約0.7μgのペプチド)又は1%のCMCビヒクルを1日3回、眼に局所投与した。本合成ペプチドがドライアイに対していずれかの治療的な作用を与え得るか否かを試験するために、マウスを局所処置無しで、14日間CECで収容し、そして本ペプチドで4日間処置した。
動物をゾレチル(6mg/kg)及びキシラジン(3mg/kg)の混合物の腹腔内注入によって麻酔した。角膜上皮傷害を局所フルオレセイン(Fluor-I-Strip、Ayerst Laboratories社、フィラデルフィア、ペンシルベニア州)で染色することによって決定した。角膜フルオレセイン染色をコバルトブルー照明下で細隙灯生体顕微鏡で検査し、デジタルカメラで撮影した。角膜の染料染色を、以下の盲検様式でスコアリングした:点状染色無しに対してスコア0、角膜の3分の1未満が染色された場合にスコア1、3分の2以下が染色された場合にスコア2、及び3分の2より多く染色された場合にスコア3(Horwath-Winter J 2013)。
輪部幹上皮細胞(LSEC)を、6ヶ月齢のニュージーランドホワイトウサギから単離し、DMEM/F-12基礎培地ベースの細胞浮遊培養によって14日間継続的に培養し、前述(Ho他、Stem Cells、2013、31、1775)のように、角膜様上皮細胞の分化を達成した。LSEC(6ウェルプレートのウェルごとに2×105細胞)を、20μMの6量体変異体ペプチドと混合した2%のFBS含有基礎培地で6時間処置し、そして90mMのNaClで直接処置すると、細胞は高浸透圧(HOP)を受けた。3時間後、定量リアルタイムPCRを用いてHOP誘導性腫瘍壊死因子(TNF)-α及びインターロイキン-1ベータ(IL-1β)の発現を推定した。DMEM/F-12基礎培地(309 mOsm)において培養した細胞を陰性コントロールとして使用した。
結果を、3つの独立した実験で生成した。全ての数値を平均±SDとして表した。2つの群の比較を、マンホイットニーの検定を用いて行った。P<0.05を有意であるとみなした。
1.1 神経保護ペプチドの同定
この実施例では、表2に列挙されるように一連の短鎖合成ペプチドを合成し、「材料及び方法」の章に記載される手順に従って、それらの神経保護効果をNeuro-2a神経芽細胞におけるグルタミン酸誘導性細胞死によって評価した。さらに、各合成ペプチド(配列番号2~11)の第1のアミノ酸残基(すなわち、セリン)は、プロテアーゼ耐性を増加するようにD体であった。
1.2.1 6量体dSペプチドはSTAT3依存様式を介したサバイビン発現を誘導する
サバイビンは、虚血中の神経細胞の生存に重要なSTAT3(シグナル伝達兼転写活性化因子)の転写標的である。したがって、この実施例では、STAT3シグナル伝達が6量体dSの神経保護効果に役割を果たすか否かを調べた。結果を図2に示す。
6量体dSペプチドの重要な残基をさらに調べるために、アラニンスキャニング及びアミノ酸置換をそれぞれ用いて、6量体dSペプチドの残基をアラニン若しくはそのD体-アミノ酸で系統的に置換又は突然変異させた6量体変異体を作成し、そのように作成された6量体変異体を表3~4に示す。
網膜血管閉塞症、急性緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性(AMD)、網膜剥離及び未熟児網膜症などの多数の眼疾患は、これらの患者を失明させ得る網膜虚血/再灌流(I/R)傷害に関連する。通常、網膜虚血は網膜の領域におけるエネルギー枯渇をもたらす毛細血管閉塞が原因であり、その後の自然な再灌流が強い酸化ストレスを誘導する。I/R傷害の数時間後、炎症及び細胞死が起こる。最終的に、これらの病理学的反応は、視神経及び網膜毛細血管の変性をもたらす。
ビヒクル+I/Rに対して*P<0.0001。
I/R誘導性網膜における変性毛細血管の顕微鏡像は、糖尿病網膜症に見られる無細胞毛細血管のものと同様である。糖尿病網膜症に対する6量体dSの可能な有益な効果を評価するために、STZ誘導性糖尿病マウスの眼を6量体dS又はビヒクル点眼薬によって14日間、1日3回局所処置した。網膜血管異常を、フルオレセインイソチオシアネート-ウシ血清アルブミン(FITC-BSA)の血管外漏出を検出することによって調べた。顕微鏡画像は、ビヒクル処置糖尿病マウスの網膜において幾つかの出血領域を明らかにし(図11)、一方で、6量体dS点眼薬によって処置された眼では、血管病変の数が低減した(6量体dSでは2.8±0.6に対してビヒクルコントロールでは8.2±1.5)。
重度のドライアイ疾患(DED)は、通常、損傷を受けた角膜上皮を伴う。この実施例では、「材料及び方法」の章で記載した手順に従って確立したマウスドライアイモデルを用いて損傷角膜に対する6量体変異体ペプチドの治療効率を評価した。
Claims (22)
- X1X2X3X4EX5(配列番号1)として記載されるアミノ酸配列からなる合成ペプチドであって、
X1は、セリン(S)又はアラニン(A)であり、
X2は、ロイシン(L)、アラニン(A)又はイソロイシン(I)であり、
X3は、グリシン(G)、アラニン(A)、バリン(V)又はアスパラギン(N)であり、
X4は、アラニン(A)、グリシン(G)又はグルタミン酸(E)であり、
X5は、グルタミン(Q)、アラニン(A)又はアスパラギン(N)であり、
X2、X3、X4及びX5は独立してL体であり、X1及びEは独立してL体又はD体であり、
前記配列番号1がSLGAEQ(配列番号9)の配列を有する場合には、前記セリン(S)又は前記グルタミン酸(E)はD体である、合成ペプチド。 - 前記アミノ酸配列のN末端がアセチル化され、前記アミノ酸配列のC末端がアミド化された、請求項1に記載の合成ペプチド。
- 前記合成ペプチドは、配列番号9、12、13、14、15、17、19、20、21、22又は26のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の合成ペプチド。
- 請求項1に記載の合成ペプチド及び薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物。
- 前記合成ペプチドは、配列番号9、12、13、14、15、17、19、20、21、22又は26のアミノ酸配列を有する、請求項4に記載の薬学的組成物。
- 前記薬学的に許容可能な担体は、液体、ゲル、クリーム及び軟膏からなる群から選択される、請求項5に記載の薬学的組成物。
- 網膜変性疾患又は組織傷害を患う被検体を処置する方法であって、X1X2X3X4EX5(配列番号1)として記載されるアミノ酸配列からなる合成ペプチドの有効量を前記被検体に投与するステップを備え、
X1は、セリン(S)又はアラニン(A)であり、
X2は、ロイシン(L)、アラニン(A)又はイソロイシン(I)であり、
X3は、グリシン(G)、アラニン(A)、バリン(V)又はアスパラギン(N)であり、
X4は、アラニン(A)、グリシン(G)又はグルタミン酸(E)であり、
X5は、グルタミン(Q)、アラニン(A)又はアスパラギン(N)であり、
X2、X3、X4及びX5は独立してL体であり、X1及びEは独立してL体又はD体であり、
前記配列番号1がSLGAEQ(配列番号9)の配列を有する場合には、前記セリン(S)又は前記グルタミン酸(E)はD体である、方法。 - 前記アミノ酸配列のN末端がアセチル化され、前記アミノ酸配列のC末端がアミド化された、請求項7に記載の方法。
- 前記合成ペプチドは、配列番号9、12、13、14、15、16、17、19、20、21、22又は26のアミノ酸配列を有する、請求項8に記載の方法。
- 前記網膜変性疾患は、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、加齢黄斑変性(AMD)、網膜色素変性症(RP)、緑内障又は急性UV網膜症のいずれかである、請求項7に記載の方法。
- 前記組織傷害は、ドライアイ疾患(DED)又は網膜虚血/再灌流傷害である、請求項7に記載の方法。
- 前記被検体はヒトである、請求項11に記載の方法。
- 網膜変性疾患又は組織傷害を処置するための医薬品を製造するための合成ペプチドの使用であって、該合成ペプチドはX1X2X3X4EX5(配列番号1)として記載されるアミノ酸配列からなり、
X1は、セリン(S)又はアラニン(A)であり、
X2は、ロイシン(L)、アラニン(A)又はイソロイシン(I)であり、
X3は、グリシン(G)、アラニン(A)、バリン(V)又はアスパラギン(N)であり、
X4は、アラニン(A)、グリシン(G)又はグルタミン酸(E)であり、
X5は、グルタミン(Q)、アラニン(A)又はアスパラギン(N)であり、
X2、X3、X4及びX5は独立してL体であり、X1及びEは独立してL体又はD体であり、
前記配列番号1がSLGAEQ(配列番号9)の配列を有する場合には、前記セリン(S)又は前記グルタミン酸(E)はD体である、使用。 - 前記アミノ酸配列のN末端がアセチル化され、前記アミノ酸配列のC末端がアミド化された、請求項13に記載の使用。
- 前記合成ペプチドは、配列番号9、12、13、14、15、17、19、20、21、22又は26のアミノ酸配列を有する、請求項13に記載の使用。
- 前記網膜変性疾患は、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、加齢黄斑変性(AMD)、網膜色素変性症(RP)、緑内障又は急性UV網膜症のいずれかである、請求項13に記載の使用。
- 前記組織傷害は、ドライアイ疾患(DED)又は網膜虚血/再灌流傷害である、請求項13に記載の使用。
- 網膜変性疾患又は組織傷害の処置のための医薬品としての使用のための合成ペプチドであって、該合成ペプチドはX1X2X3X4EX5(配列番号1)として記載されるアミノ酸配列からなり、
X1は、セリン(S)又はアラニン(A)であり、
X2は、ロイシン(L)、アラニン(A)又はイソロイシン(I)であり、
X3は、グリシン(G)、アラニン(A)、バリン(V)又はアスパラギン(N)であり、
X4は、アラニン(A)、グリシン(G)又はグルタミン酸(E)であり、
X5は、グルタミン(Q)、アラニン(A)又はアスパラギン(N)であり、
X2、X3、X4及びX5は独立してL体であり、X1及びEは独立してL体又はD体であり、
前記配列番号1がSLGAEQ(配列番号9)の配列を有する場合には、前記セリン(S)又は前記グルタミン酸(E)はD体である、使用のための合成ペプチド。 - 前記アミノ酸配列のN末端がアセチル化され、前記アミノ酸配列のC末端がアミド化された、請求項18に記載の使用のための合成ペプチド。
- 前記合成ペプチドは、配列番号9、12、13、14、15、17、19、20、21、22又は26のアミノ酸配列を有する、請求項18に記載の使用のための合成ペプチド。
- 前記網膜変性疾患は、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、加齢黄斑変性(AMD)、網膜色素変性症(RP)、緑内障又は急性UV網膜症のいずれかである、請求項18に記載の使用のための合成ペプチド。
- 前記組織傷害は、ドライアイ疾患(DED)又は網膜虚血/再灌流傷害である、請求項18に記載の使用のための合成ペプチド。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/CN2019/102739 WO2021035515A1 (en) | 2019-08-27 | 2019-08-27 | Short synthetic peptide and their uses for treating retinal degenerative diseases and/or tissue injuries |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022530632A true JP2022530632A (ja) | 2022-06-30 |
JP7353548B2 JP7353548B2 (ja) | 2023-10-02 |
Family
ID=74684954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021564256A Active JP7353548B2 (ja) | 2019-08-27 | 2019-08-27 | 網膜変性疾患及び/又は組織傷害を処置するための短鎖合成ペプチド及びその使用 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20220204559A1 (ja) |
EP (1) | EP4021917A4 (ja) |
JP (1) | JP7353548B2 (ja) |
KR (1) | KR20210145231A (ja) |
CN (1) | CN113727990B (ja) |
AU (1) | AU2019463840B2 (ja) |
WO (1) | WO2021035515A1 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20030032141A1 (en) * | 2001-07-20 | 2003-02-13 | Nguyen Hiep-Hoa T. | Protein and nucleic acid expression systems |
WO2018067244A1 (en) * | 2016-10-07 | 2018-04-12 | Brim Biotechnology, Inc. | Compositions comprising pedf-derived short peptides and uses thereof |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007509984A (ja) * | 2003-10-29 | 2007-04-19 | ザ・ジョンズ・ホプキンス・ユニバーシティ | 色素上皮由来因子、その新規な生物活性及びその使用方法 |
US20090069241A1 (en) * | 2006-02-15 | 2009-03-12 | Yale University | Compositions and Methods for Use of Pigment Epithelial Derived Factor (PEDF) Peptide Fragments |
TWI554521B (zh) * | 2011-10-19 | 2016-10-21 | 台灣基督長老教會馬偕醫療財團法人馬偕紀念醫院 | 色素上皮衍生因子衍生之多胜肽於治療禿髮和/或毛髮脫色之用途 |
KR102084341B1 (ko) * | 2015-12-14 | 2020-03-03 | 요우 핑 차오 | 짧은 합성 펩티드 및 그의 용도 |
-
2019
- 2019-08-27 CN CN201980095803.0A patent/CN113727990B/zh active Active
- 2019-08-27 US US17/604,925 patent/US20220204559A1/en active Pending
- 2019-08-27 WO PCT/CN2019/102739 patent/WO2021035515A1/en unknown
- 2019-08-27 KR KR1020217035146A patent/KR20210145231A/ko active Search and Examination
- 2019-08-27 AU AU2019463840A patent/AU2019463840B2/en active Active
- 2019-08-27 EP EP19943753.4A patent/EP4021917A4/en active Pending
- 2019-08-27 JP JP2021564256A patent/JP7353548B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20030032141A1 (en) * | 2001-07-20 | 2003-02-13 | Nguyen Hiep-Hoa T. | Protein and nucleic acid expression systems |
WO2018067244A1 (en) * | 2016-10-07 | 2018-04-12 | Brim Biotechnology, Inc. | Compositions comprising pedf-derived short peptides and uses thereof |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
"ペプチドの設計", THERMOFISHER SCIENTIFIC WEBサイト(WAYBACK MACHINE ARCHIVE), JPN6022046152, 2017, ISSN: 0004913851 * |
JOURNAL OF IMMUNOLOGY, vol. 186, JPN6022046154, 2011, pages 6319 - 6328, ISSN: 0004913853 * |
生物工学, vol. 96(5), JPN6022046153, pages 270, ISSN: 0004913852 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU2019463840B2 (en) | 2023-03-09 |
AU2019463840A1 (en) | 2021-11-11 |
WO2021035515A1 (en) | 2021-03-04 |
EP4021917A1 (en) | 2022-07-06 |
CN113727990B (zh) | 2024-05-28 |
US20220204559A1 (en) | 2022-06-30 |
JP7353548B2 (ja) | 2023-10-02 |
EP4021917A4 (en) | 2023-05-24 |
KR20210145231A (ko) | 2021-12-01 |
CN113727990A (zh) | 2021-11-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2019200063B2 (en) | Chondrocyte extracellular matrix-derived peptide | |
AU2016255021B2 (en) | Short synthetic peptide for treating diseases and/or conditions related to angiogenesis | |
TWI744683B (zh) | 短合成胜肽及其治療視網膜退化性疾病和/或組織損傷的用途 | |
JP7353548B2 (ja) | 網膜変性疾患及び/又は組織傷害を処置するための短鎖合成ペプチド及びその使用 | |
AU2016373364B2 (en) | Short synthetic peptide and uses thereof | |
US20110124706A1 (en) | SOCS3 Inhibition Promotes CNS Neuron Regeneration | |
JP2020518678A (ja) | ギャップ結合細胞間コミュニケーションモジュレータ及び糖尿病性眼疾患の治療のためのそれらの使用 | |
AU9185198A (en) | Preventives or remedies for ischemic diseases | |
Stupp et al. | Can lenticular factors improve the posttrauma fate of neurons? | |
US10875891B2 (en) | Short synthetic peptide and uses thereof | |
US20240000891A1 (en) | Growth and differentiation factor 15 for treatment of proliferative vitreoretinopathy therapy | |
WO2023150791A1 (en) | Peptides and methods of use thereof in treating ocular disorders |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221107 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20230202 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230404 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230626 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20230725 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20230822 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230822 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20230823 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7353548 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |