JP2022530040A - 核医学画像における強度ウィンドウ処理の双方向調節のためのシステムおよび方法 - Google Patents

核医学画像における強度ウィンドウ処理の双方向調節のためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

本明細書に提示されるものは、核医学画像の改良されたコンピュータ支援表示および分析を提供する、システムならびに方法である。特に、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、核医学画像の表示のための強度ウィンドウの改良された双方向調節をもたらす。本明細書に説明される双方向強度ウィンドウ選択ツールは、スケール上の表示されるインジケータウィジェットの位置に対するユーザ調節値を強度ウィンドウ閾値にマップする、非線形スケーリング関数を利用する。スケーリング関数の形態は、スケールの上側範囲においてユーザ調節値をますます拡大するが、下端において線形のままである。本明細書に提示される強度ウィンドウ処理ツールは、ユーザが、画像内で被られる強度の全範囲にわたって、最大値まで強度閾値を調節しながら、依然として、より低い強度を含む、重要な範囲内で忠実度を維持することを可能にする。

Description

(関連出願への相互参照)
本願は、その内容が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年4月24日に出願された、米国仮出願第62/837,925号の優先権および利益を主張する。
(技術分野)
本発明は、概して、医療画像データの生成、分析、および/または提示のためのシステムならびに方法に関する。より具体的には、ある実施形態では、本発明は、核医学画像の改良されたコンピュータ支援表示および分析のためのシステムならびに方法に関する。
(背景)
核医学撮像は、放射性医薬品と称される、放射標識化合物の使用を伴う。放射性医薬品は、患者に投与され、癌等の疾患の存在および/または状態によって影響を受けるもの等、その中の組織の生物物理的ならびに/もしくは生化学的性質に依存し、したがって、それを示す様式において身体内の種々の領域内に蓄積する。例えば、ある放射性医薬品は、患者への投与に続いて、転移癌を示す、悪性骨病変と関連付けられる異常な骨形成の領域内に蓄積する。他の放射性医薬品が、疾患の進行の間に改変される、身体内の具体的な受容体、酵素、およびタンパク質に結合し得る。患者への投与の後、これらの分子は、それらの意図される標的を見出すまで、血液中で循環する。結合された放射性医薬品は、疾患の部位において留まりながら、薬剤の残部は、身体から退出する。
核医学撮像技法は、放射性医薬品の放射性部分から放出される放射線を検出することによって、画像を捕捉する。蓄積された放射性医薬品は、疾患の場所および集中を描写する画像が、一般的に利用可能な核医学モダリティを使用して取得され得るように、発信機としての役割を果たす。核医学撮像モダリティの実施例は、骨走査撮像(シンチグラフィとも称される)、単一光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)、および陽電子放出断層撮影(PET)を含む。骨走査、SPECT、およびPET撮像システムが、世界中の大部分の病院において見出される。特定の撮像モダリティの選定は、使用される特定の放射性医薬品に依存する、および/またはそれを指示する。例えば、テクネチウム99m(99mTc)標識化合物は、骨走査撮像およびSPECT撮像と互換性がある一方、PET撮像は、多くの場合、18Fで標識されたフッ素化合物を使用する。化合物99mTcメチレンジホスホン酸(99mTc MDP)は、転移性癌を検出するための骨走査撮像のために使用される、一般的に使用される放射性医薬品である。99mTc標識1404およびPyLTM([18F]DCFPyLとも称される)等の放射標識された前立腺特異的膜抗原(PSMA)標的化化合物は、それぞれ、SPECTならびにPET撮像と併用されることができ、非常に特異的な前立腺癌の検出の可能性をもたらす。
故に、核医学撮像は、医師に、患者内の疾患の存在および広がりを決定するために使用され得る情報を提供するために、価値がある技法である。医師は、本情報を使用し、患者に推奨される治療過程を提供し、疾患の進行度を追跡することができる。
例えば、腫瘍専門医が、患者の検査からの核医学画像を、患者が、特定の疾患、例えば、前立腺癌を患っているかどうか、疾患のどの病期が明白であるか、(該当する場合)推奨される治療過程は何であろうか、外科手術介入が必要であるかどうか、および、おそらくは、予後のその査定の入力として使用してもよい。腫瘍専門医は、本査定において、放射線医師の報告を使用してもよい。放射線医師の報告は、撮像検査を要求した医師のために放射線医師によって調製される、核医学画像の技術的評価であり、例えば、実施された検査のタイプ、臨床的履歴、画像間の比較、検査を実施するために使用された技法、放射線医師の見解および所見、ならびに放射線医師が撮像検査結果に基づいて有し得る、全体的な印象および推奨を含む。署名された放射線医師の報告が、医師の精査のために検査を指示する医師に送信され、医師と患者との間での結果および治療に関する推奨についての議論が後に続く。
したがって、本プロセスは、放射線医師に患者に関する撮像検査を実施させるステップと、取得された画像を分析させるステップと、放射線医師の報告を生成させるステップと、要求する医師に報告を転送するステップと、医師に査定および治療推奨を調合させるステップと、医師に患者に結果、推奨、ならびにリスクを伝えさせるステップとを伴う。本プロセスはまた、決定的ではない結果に起因して撮像検査を繰り返すステップ、または初期の結果に基づいてさらなる試験を指示するステップも伴い得る。撮像検査が、患者が特定の疾患または病状(例えば、癌)を患っていることを示す場合、医師は、外科手術、ならびに外科手術を受けることではなく、何もしないこと、もしくは経過観察または積極的監視アプローチを採用することのリスクを含む、種々の治療選択肢を議論する。
故に、複数の患者画像を経時的に精査および分析するプロセスは、癌の診断ならびに治療において重大な役割を果たす。したがって、癌の診断および治療ための画像精査ならびに分析の正確度を促進および改良する、改良されたツールの有意な必要性が、存在する。医師、放射線医師、および他の医療従事者によってこのように利用されるツールキットを改良することは、標準治療ならびに患者体験の有意な改良を提供する。
(発明の要約)
本明細書に提示されるものは、核医学画像の改良されたコンピュータ支援表示および分析を提供する、システムならびに方法である。特に、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、核医学画像の表示のための強度ウィンドウの改良された双方向調節をもたらす。本明細書に説明される双方向強度ウィンドウ選択ツールは、スケール上の表示されるインジケータウィジェットの位置に対するユーザ調節値を選択される強度ウィンドウ閾値にマップする、非線形スケーリング関数を利用する。スケーリング関数の形態は、スケールの上側範囲においてユーザ調節値をますます拡大するが、下端において線形のままである。本明細書に提示される強度ウィンドウ処理ツールは、ユーザが、画像内で被られる強度の全範囲にわたって、最大値まで強度閾値を調節しながら、依然として、より低い強度を含む、重要な範囲内で忠実度を維持することを可能にする。本アプローチは、ユーザが、多くの場合、転移癌を詳細に表すような、高強度領域を分析することを可能にする。
強度ウィンドウ処理は、種々の単位であり、広い数値範囲にわたって変動し得る、画像の基礎となる記憶されるピクセル値を、画像がコンピュータモニタ等のスクリーン上で視覚的に表示される、輝度レベルおよび/または異なる色に変換するプロセスの一部として、表示のための画像のレンダリングにおいて使用される。特に、医療画像内のピクセルの強度は、多くの場合、検出器によって生産される電気信号(例えば、電流または電圧)、電磁放射線、光子カウント数、および同等物の光出力もしくは別の形態等の物理量を表す、および/またはそれから決定される。骨走査画像では、ピクセル強度が、画像を記録するステップに先立って患者内に注入および蓄積される放射性医薬品の放射性崩壊から検知される光子の数である、(光子)カウント数を表す(例えば、その単位を有する)。
画像が、表示のためにレンダリングされると、ピクセル強度は、物理的信号を表す強度の変動が、視覚的に査察され得るように、グレースケールレベルまたは異なる色に変換される。例えば、骨走査画像内のピクセルの強度は、最低0カウント数から最大およそ10,000カウント数までの範囲に及ぶ場合がある。骨走査画像を8ビット(例えば、256レベル)のグレースケール画像として表示するために、異なるピクセル強度が、0(例えば、黒色)~255(例えば、白色)の範囲に及ぶ、整数グレースケールレベルを割り当てられる(例えば、それにマップされる)。0~10,000の範囲に及ぶ強度が、例えば、線形関数を使用して0~255のグレースケール値に変換されるように、0~10,000の強度ウィンドウが、最初に使用される場合がある。0またはそれを下回る強度が、0グレースケールレベルに割り当てられ、10,000以上の強度が、255のグレースケール値にマップされるであろう。
しかしながら、そのような広い範囲の強度値を表すために有限数のグレースケールレベルを使用することは、強度のわずかな増減が、覆い隠され、より多くのビット数が、使用される場合でも、色のそのような微妙な変動が、人間の眼に対して区別不可能であろうことを意味する。故に、強度ウィンドウは、強度値の狭い下位範囲にわたって生じる増減を強調し、明白にするように調節されることができる。例えば、500~2,500の強度ウィンドウを使用して画像をレンダリングおよび表示するステップは、256個のグレースケールレベルの全てを500~2,500カウント数の下位範囲を表すように配分する。このように、本下位範囲にわたる強度のわずかな増減が、強調され、容易に観察可能にされるが、強度ウィンドウの外側における変動を観察不可能にする犠牲を伴う。
強度ウィンドウはまた、2つ以上の画像を、外因性効果から生じ、雑音に対応する、一定のベースラインならびに/もしくは乗法スケーリング等のそれらの基礎となる強度の全体的変動を補償する様式においてレンダリングすることによって、それらの間の視覚比較を促進するために使用されることもできる。異なる画像に関して異なる強度ウィンドウを選定することによって、これらの効果は、レンダリングおよび表示に応じて画像内で最小化または除去され、強度の意味のある、所望の増減のみが、明白になる。
強度ウィンドウ処理を介したそのような制御されていない変動に対処することは、特に、骨走査撮像ならびに他の核医学撮像モダリティ(例えば、SPECT撮像)に関して重要である。特に、本明細書に説明されるように、骨走査画像が、患者の身体の種々の領域内に蓄積し、画像を形成するために検出される放射線を放出する、放射性医薬品を患者に注入することによって入手される。高蓄積は、高レベルの放射線、ひいては、高カウント数値につながる。画像の領域内の高強度またはカウント数値は、大量の蓄積を示す一方、ゼロのカウント数値は、ゼロもしくは非常に低い放射線、故に、より低い蓄積を含意する。故に、骨走査画像を横断した強度、すなわち、カウント数値の増減が、種々の領域内の放射性医薬品の蓄積レベル、故に、転移癌等の疾患の存在および/または状態を推測するために使用されることができる。
複数の画像の比較は、多くの場合、(例えば、単一の患者に関して経時的に疾患進行度を追跡する、または検査において複数の患者を比較し、薬物の有効性等を評価する等のために)疾患の状態ならびに/もしくは進行度を査定するために重要であるが、非ゼロの強度値は、典型的には、異なる骨走査画像間で比較可能ではない。これは、記録される全く同じ強度値(光子カウント数)もまた、線量、走査時間、患者特性、およびカメラハードウェア等の要因の複雑な組み合わせに依存するためである。故に、骨走査画像を読み取る医療従事者が、表示される画像ピクセルの輝度および/または色レベルが、類似の領域が、表示に応じて類似の輝度ならびに/もしくは色レベルを有するように、画像内のそれらの基礎となる強度値から決定される方法を調節するために、強度ウィンドウ処理を使用するであろう。強度ウィンドウ処理は、したがって、異なる時点において記録される患者の画像の画像等、異なる検査からの画像が、それらが意味のある方式において相互と視覚に比較され、分析されることを可能にする様式において表示されることを可能にする。
着目すべきこととして、このように強度ウィンドウを調節することは、些細なことではない。特に、骨走査画像ピクセルが帯び得る非常に広い範囲の強度値が、そのような広い範囲の値にわたって強度ウィンドウ閾値に対する細かい正確な調整を実施することを厄介にする。これは、特に、放射性医薬品が、転移癌内に大量に蓄積し、対応する画像ピクセルの極めて高強度につながるため、転移性癌を患う患者の画像において問題となる。本明細書に説明される双方向の強度ウィンドウ調節ツールは、ユーザが、スケールに沿って表示されるインジケータウィジェットの位置を調節することを可能にする、一意のグラフィカル制御を介して本課題に対処する。グラフィカル制御は、強度ウィンドウ閾値が、表示されるインジケータウィジェット位置に対する調節値から算出されるように、非線形スケーリング関数を利用し、増分をスケールに沿って強度値にマップする。特別な形態のスケーリング関数が、選択され、ユーザ調節値を、強度が、急速に変動し、極端値に到達する、スケールの上端における強度閾値まで拡大するが、依然として、線形のままであり、高忠実度が必要とされる、スケールの下端においてより微細な調節を可能にする。
このように、本明細書に説明されるアプローチは、ユーザが、多くの場合、転移癌を詳細かつ容易に表すような、高強度領域を分析することを可能にする。以前は、そのような高強度領域の調査を可能にするように強度ウィンドウを設定することは、極めて厄介であり、時間がかかり、冗漫であった、または不可能であった。本開示のユーザにやさしいグラフィカル制御および調節プロシージャは、ユーザが、基礎となるスケーリングプロシージャによって対処される課題にかかわらず、調節を便宜的な方式において実施することを可能にする。ユーザにとって、本明細書に提供されるソフトウェアツールは、「単に動いている」見なされ、彼らがその注意を画像精査および意思決定等の重要なタスクに注力することを可能にする。
一側面では、本発明は、核医学画像(例えば、骨走査画像、例えば、PET画像、例えば、SPECT画像)の表示のための強度ウィンドウ閾値の双方向調節のための方法であって、(a)コンピューティングデバイスのプロセッサによって、核医学画像にアクセスする(例えば、受信する)ステップであって、該画像は、それぞれが、検出された信号(例えば、光子カウント数、例えば、検出器電圧、例えば、検出された電力)のレベルを表す強度を有する、複数のピクセル[例えば、2D面積を表すピクセル、例えば、3D体積(例えば、ボクセル)を表すピクセル]を含む、ステップと、(b)プロセッサによって、初期強度ウィンドウに従って、グラフィカル表示のために核医学画像をレンダリングするステップであって、利用可能なカラーマップ値の全範囲が、初期強度ウィンドウの最小閾値から初期強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ、ピクセル強度のサブセットに配分されるように、利用可能なカラーマップ値のセット[例えば、グラフィカル表示のために使用される特定のビット深度(例えば、8ビット、16ビット、32ビット等)によってもたらされる、グレースケールおよび/またはRGB値のセット]を使用し、ピクセル強度を視覚的に表すステップ[例えば、セットの単一の最小カラーマップ値を使用し、最小強度閾値を下回る、またはそれに等しいピクセル強度値を表す、またはセットの単一の最大カラーマップ値を使用し、最大強度閾値を上回る、またはそれに等しいピクセル強度値を表すステップ]を含む、ステップと、(c)プロセッサによって、それから後続の強度ウィンドウの1つ以上の閾値が決定される、1つ以上の表示されるインジケータウィジェットのユーザ調節を介して、初期強度ウィンドウと異なる、後続の強度ウィンドウのユーザ選択を可能にする、グラフィカル制御要素の表示を引き起こすステップであって、表示されるインジケータウィジェットは、スケーリング関数を介して強度値にマップする増分を有する、スケールに沿って調節可能であり、増分の少なくとも一部に関して、スケーリング関数は、非線形である、ステップと、(d)プロセッサによって、グラフィカル制御要素の1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの調節される位置に対応する、後続の強度ウィンドウのユーザ選択を受信するステップと、(e)後続の強度ウィンドウのユーザ選択の受信に応答して、プロセッサによって、グラフィカル表示のために、後続の強度ウィンドウに従って核医学画像をレンダリングするステップであって、利用可能なカラーマップ値の全範囲が、後続の強度ウィンドウの最小閾値から後続の強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ、ピクセル強度のサブセットに配分され、それによって、更新されたレンダリングを生成するように、利用可能なカラーマップ値のセットを使用し、ピクセル強度を視覚的に表すステップを含む、ステップと、(f)プロセッサによって、ステップ(e)からの更新されたレンダリングの表示を引き起こし、それによって、ユーザが、後続の強度ウィンドウの選択のために1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの選択を調節するにつれて、核医学画像の表示を(例えば、リアルタイムで)動的に更新するステップとを含む、方法を対象とする。
ある実施形態では、本方法は、ユーザが、後続の強度ウィンドウを調節するにつれて、ステップ(d)-(f)を繰り返して実施し、核医学画像をリアルタイムで更新および表示するステップを含む。
ある実施形態では、グラフィカル制御要素は、スケールの視覚表現を経路(例えば、スライダ)として備え、表示されるインジケータウィジェットは、経路に沿って(例えば、クリック、ドラッグアンドドロップ等のグラフィカル制御要素とのユーザ相互作用を介して)調節可能な位置を有する。
ある実施形態では、スケールは、基準強度値にマップする、基準増分を備え、グラフィカル制御要素は、経路に沿って基準増分の可視インジケーションを備える。
ある実施形態では、核医学画像において、スケールの最小増分は、0強度の値にマップし、スケールの最大増分は、最大強度値にマップする。
ある実施形態では、スケールは、基準強度値にマップする、基準増分を備え、スケーリング関数は、基準増分を下回る強度値に関するものよりも、基準強度値を上回る強度値に関して大きい傾きを有する。
ある実施形態では、スケーリング関数は、基準強度値の上方において非線形であり、基準強度値の下方において線形である。
ある実施形態では、本方法は、ステップ(b)に先立って、プロセッサによって、正規化係数(例えば、事前設定された正規化係数、例えば、自動的に決定された正規化係数、例えば、ユーザ選択された正規化係数)を使用して核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために正規化されたバージョンの核医学画像を生産するステップと、プロセッサによって、基準強度値を正規化係数の関数として算出するステップ[例えば、基準増分は、(例えば、所定の定数×正規化係数として算出される)正規化係数に比例する]とを含む。
ある実施形態では、基準増分は、スケールの最小端から最大端までのスケールに沿った中間を超えたところ(例えば、スケールに沿った通路の3分の2)に位置する。
ある実施形態では、本方法は、ステップ(b)に先立って、プロセッサによって、正規化係数(例えば、事前設定された正規化係数、例えば、自動的に決定された正規化係数、例えば、ユーザ選択された正規化係数)を使用して核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために核医学画像の正規化されたバージョンを生産するステップを含む。
ある実施形態では、正規化係数は、プロセッサによって、いかなるホットスポット(例えば、比較的に高い強度の局所的領域)も含まないと決定された、核医学画像内の健康組織領域を(例えば、反復的に)識別し、プロセッサによって、正規化係数と識別された健康組織領域の平均強度との積が、予め定義される強度レベルになるように、正規化係数を計算することによって決定される。
ある実施形態では、核医学画像は、骨走査画像(例えば、全身骨走査画像)である。
別の側面では、本発明は、核医学画像(例えば、シンチグラフィ画像、例えば、PET画像、例えば、SPECT画像)の表示のための強度ウィンドウ閾値の双方向調節のためのシステムであって、コンピューティングデバイスのプロセッサと、その上に記憶される命令を有するメモリであって、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、(a)該画像が、それぞれが、検出された信号(例えば、光子カウント数、例えば、検出器電圧、例えば、検出された電力)のレベルを表す強度を有する、複数のピクセル[例えば、2D面積を表すピクセル、例えば、3D体積(例えば、ボクセル)を表すピクセル]を含む、核医学画像にアクセス(例えば、受信)させ、(b)グラフィカル表示のために、初期強度ウィンドウに従って、核医学画像をレンダリングし、利用可能なカラーマップ値の全範囲が、初期強度ウィンドウの最小閾値から初期強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ、ピクセル強度のサブセットに配分されるように、利用可能なカラーマップ値のセット[例えば、グラフィカル表示のために使用される特定のビット深度(例えば、8ビット、16ビット、32ビット等)によってもたらされる、グレースケールおよび/またはRGB値のセット]を使用し、ピクセル強度を視覚的に表させ[例えば、セットの単一の最小カラーマップ値を使用し、最小強度閾値を下回る、またはそれに等しいピクセル強度値を表す、またはセットの単一の最大カラーマップ値を使用し、最大強度閾値を上回る、またはそれに等しいピクセル強度値を表させ]、(c)表示されるインジケータウィジェットが、スケーリング関数を介して強度値にマップする増分を有する、スケールに沿って調節可能であり、増分の少なくとも一部に関して、スケーリング関数が、非線形である、それから後続の強度ウィンドウの1つ以上の閾値が決定される、1つ以上の表示されるインジケータウィジェットのユーザ調節を介して、初期強度ウィンドウと異なる、後続の強度ウィンドウのユーザ選択を可能にする、グラフィカル制御要素の表示を引き起こさせ、(d)グラフィカル制御要素の1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの調節される位置に対応する、後続の強度ウィンドウのユーザ選択を受信させ、(e)後続の強度ウィンドウの受信に応答して、グラフィカル表示のために、後続の強度ウィンドウに従って核医学画像をレンダリングし、利用可能なカラーマップ値の全範囲が、後続の強度ウィンドウの最小閾値から後続の強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ、ピクセル強度のサブセットに配分され、それによって、更新されたレンダリングを生成するように、利用可能なカラーマップ値のセットを使用し、ピクセル強度を視覚的に表させ、(f)ステップ(e)からの更新されたレンダリングの表示を引き起こし、それによって、ユーザが、後続の強度ウィンドウの選択のために1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの選択を調節するにつれて、核医学画像の表示を(例えば、リアルタイムで)動的に更新させる、メモリとを備える、システムを対象とする。
ある実施形態では、命令は、ユーザが、後続の強度ウィンドウを調節するにつれて、プロセッサに、ステップ(d)-(f)を繰り返して実施し、核医学画像をリアルタイムで更新および表示させる。
ある実施形態では、グラフィカル制御要素は、スケールの視覚表現を経路(例えば、スライダ)として備え、表示されるインジケータウィジェットは、経路に沿って(例えば、クリック、ドラッグアンドドロップ等のグラフィカル制御要素とのユーザ相互作用を介して)調節可能な位置を有する。
ある実施形態では、スケールは、基準強度値にマップする、基準増分を備え、グラフィカル制御要素は、経路に沿って基準増分の可視インジケーションを備える。
ある実施形態では、核医学画像において、スケールの最小増分は、0強度の値にマップし、スケールの最大増分は、最大強度値にマップする。
ある実施形態では、スケールは、基準強度値にマップする、基準増分を備え、スケーリング関数は、基準増分を下回る強度値に関するものよりも、基準強度値を上回る強度値に関して大きい傾きを有する。
ある実施形態では、スケーリング関数は、基準強度値の上方において非線形であり、基準強度値の下方において線形である。
ある実施形態では、命令は、プロセッサに、ステップ(b)に先立って、正規化係数(例えば、事前設定された正規化係数、例えば、自動的に決定された正規化係数、例えば、ユーザ選択された正規化係数)を使用して核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために核医学画像の正規化されたバージョンを生産させ、基準強度値を正規化係数の関数として算出させる[例えば、基準増分は、(例えば、所定の定数×正規化係数として算出される)正規化係数に比例する]。
ある実施形態では、基準増分は、スケールの最小端から最大端までのスケールに沿った中間を超えたところ(例えば、スケールに沿った通路の3分の2)に位置する。
ある実施形態では、命令は、プロセッサに、ステップ(b)に先立って、正規化係数(例えば、事前設定された正規化係数、例えば、自動的に決定された正規化係数、例えば、ユーザ選択された正規化係数)を使用して核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために核医学画像の正規化されたバージョンを生産させる。
ある実施形態では、命令は、プロセッサに、いかなるホットスポット(例えば、比較的に高い強度の局所的領域)も含まないと決定された、核医学画像内の健康組織領域を(例えば、反復的に)識別し、正規化係数と識別された健康組織領域の平均強度との積が、予め定義される強度レベルになるように、正規化係数を計算することによって、正規化係数を決定させる。
ある実施形態では、核医学画像は、骨走査画像(例えば、全身骨走査画像)である。
本発明の一側面に関して説明される実施形態は、本発明の別の側面に適用され得る(例えば、一独立請求項、例えば、方法請求項に関して説明される実施形態の特徴は、他の独立請求項、例えば、システム請求項の他の実施形態に適用可能であると想定され、逆もまた同様である)。
本開示の前述および他の目的、側面、特徴、ならびに利点は、付随の図面と併せて以下の説明を参照することによって、より明白な状態となり、より深く理解されるであろう。
図1は、ある例証的実施形態による、正規化を伴わずに、かつ強度ウィンドウ調節を伴わずに表示される、同一の患者の3つの検査からの骨走査画像のセットである。
図2は、ある例証的実施形態による、正規化に続いて、初期強度ウィンドウを使用して表示される、図1に示される骨走査画像の同一のセットである。
図3は、ある例証的実施形態による、画像表示のための強度ウィンドウの使用を図示する、グラフである。
図4は、ある例証的実施形態による、骨走査画像を視認するためのグラフィカルユーザインターフェースのスクリーンショットであり、(GUI)は、骨走査画像の表示のために使用される強度ウィンドウの調節のためのグラフィカル制御要素を備える。
図5は、ある例証的実施形態による、本明細書に説明されるアプローチに従った強度ウィンドウの双方向調節のためのプロセスを示す、ブロックフロー図である。
図6は、ある例証的実施形態による、異なるスライダスケーリングアプローチを図示する、概略図である。
図7は、ある例証的実施形態による、ユーザ調節可能なスケール増分(スライダ位置)を強度ウィンドウ閾値にマップするスケーリング関数を示す、グラフである。
図8Aは、ある例証的実施形態による、BSI報告を発生させるための品質制御および報告ワークフローを示す、ブロックフロー図である。
図8Bは、ある例証的実施形態による、図8Aに示される品質制御および報告ワークフローのソフトウェアベースの実装と併用される、精査のために患者データを選択するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図8Cは、ある例証的実施形態による、図8Aに示される品質制御および報告ワークフローのソフトウェアベースの実装と併用される、患者情報を精査するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図8Dは、ある例証的実施形態による、図8Aに示される品質制御および報告ワークフローのソフトウェアベースの実装と併用される、患者に関する画像データを精査し、ホットスポット選択を編集するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図8Eは、ある例証的実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットであり、ユーザによって、図8Aに示される品質制御および報告ワークフローのソフトウェアベースの実装に続いて発生される、自動的に発生された報告のスクリーンショットである。
図9Aは、強度値の限定される範囲のみを網羅する強度ウィンドウを使用して骨走査画像を表示する、GUIウィンドウのスクリーンショットである。
図9Bは、ある例証的実施形態による、最大強度値までの範囲に及ぶ強度ウィンドウを使用して骨走査画像を表示する、GUIウィンドウのスクリーンショットである。
図9Cは、強度ウィンドウ閾値の調節のためのグラフィカル制御を示す、図9AのGUIの一部のスクリーンショットである。
図9Dは、強度ウィンドウ閾値の調節のための別のグラフィカル制御を示す、図9BのGUIの一部のスクリーンショットである。
図9Eは、各画像が、別個の強度ウィンドウを使用して表示される、骨走査画像セットの前部画像および後部画像を表示する、GUIのスクリーンショットである。
図9Fは、骨走査画像セットの前部画像および後部画像を表示する、GUIのスクリーンショットであり、同一の強度ウィンドウが、両方の画像のために使用される。
図10は、ある実施形態において使用される、例示的クラウドコンピューティング環境のブロック図である。
図11は、ある実施形態において使用される、例示的コンピューティングデバイスおよび例示的モバイルコンピューティングデバイスのブロック図である。
本開示の特徴および利点は、同様の参照記号が全体を通して対応する要素を識別する、図面と併せて下記に記載される発明を実施するための形態からより明白な状態となるであろう。図面では、同様の参照番号は、概して、同じ、機能的に類似する、および/または構造的に類似する要素を示す。
(詳細な説明)
本願発明のシステム、デバイス、方法、およびプロセスが、本明細書に説明される実施形態からの情報を使用して開発される変形例ならびに適合を包含することが、想定される。本明細書に説明されるシステム、デバイス、方法、およびプロセスの適合ならびに/もしくは修正が、当業者によって実施され得る。
物品、デバイス、およびシステムが、具体的コンポーネントを有する、含む、または備えるものとして説明される、もしくはプロセスならびに方法が、具体的ステップを有する、含む、または備えるものとして説明される、本説明の全体を通して、加えて、列挙されるコンポーネントから本質的に成る、または成る、本発明の物品、デバイス、およびシステムが、存在し、列挙される処理ステップから本質的に成る、または成る、本発明によるプロセスならびに方法が、存在することが想定される。
ステップの順序またはあるアクションを実施するための順序が、本発明が動作可能なままである限り、重要ではないことを理解されたい。また、2つ以上のステップもしくはアクションは、同時に行われ得る。
本明細書における、例えば、背景技術の節での任意の出版物の言及は、出版物が、本明細書で提示される請求項のうちのいずれかに関する従来技術としての役割を果たすという承認ではない。背景技術の節は、明確にする目的で提示され、任意の請求項に関する従来技術の説明として意図されるものではない。
ヘッダは、読者の便宜のために提供され、ヘッダの存在および/または設置は、本明細書に説明される主題の範囲を限定することを意図していない。
本願では、「or(または)」の使用は、別様に記載されない限り、「and/or(および/または)」を意味する。本願において使用されるように、用語「comprise(~を備える)」および「comprising(~を備える)」等の用語の変形例は、他の付加物、成分、整数、またはステップを除外することを意図していない。本願において使用されるように、用語「about(約)」および「approximately(およそ)」は、同等物として使用される。「About(約)/approximately(およそ)」の有無にかかわらず、本願において使用されるいかなる数字も、当業者によって理解されるいかなる通常の増減も網羅することを意図する。ある実施形態では、用語「approximately(およそ)」または「about(約)」は、(そのような数が可能性として考えられる値の100%を超過しているであろう場合を除いては)別様に記載される、もしくは文脈から別様に明白ではない限り、記載される基準値のいずれかの(それを上回るまたはそれを下回る)方向における、25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ未満の範囲内にある、ある範囲の値を指す。
冠詞「a」および「an」は、本明細書において、冠詞の文法目的語の1つのものまたは1つを上回るもの(すなわち、少なくとも1つのもの)を指すために使用される。実施例として、「an element(1つの要素)」は、1つの要素または1つを上回る要素を意味する。したがって、本明細書および添付の請求項では、単数形「a」、「an」、ならびに「the(前記)」は、文脈が明確に別様に指示しない限り、複数の指示物を含む。したがって、例えば、「an agent(1つの薬品)」を含む、医薬組成物の言及は、2つ以上の薬品の言及を含む。
本明細書に説明されるシステムおよび方法は、核医学画像の表示のための強度ウィンドウを選択するための一意のユーザにやさしいアプローチを対象とする。本アプローチは、本明細書において、シンチグラフィ画像とも称される、骨走査に特に関連して説明されるが、強度ウィンドウの調節が必要とされる、または画像間の比較のために有用である、他の核医学撮像モダリティにも適用可能である。そのような調節は、特に、測定される強度値が、共通単位または基準値に標準化されず、一定のベースラインならびに/もしくは乗法係数によって変動し得る、撮像モダリティに関して重要である。これは、画像の意味のある精査および比較に対して重大な課題を可変的に提示し、シンチグラフィ画像、ならびに、例えば、単一光子放出断層撮影(SPECT)画像においても存在する。
A.核医学画像
核医学画像が、骨走査撮像、陽電子放出断層撮影(PET)撮像、および単一光子放出断層撮影(SPECT)撮像等の核撮像モダリティを使用して取得される。
本明細書で使用されるように、「画像」、例えば、哺乳動物の3D画像は、写真、ビデオフレーム、ストリーミングビデオ、ならびに写真、ビデオフレーム、またはストリーミングビデオの電子、デジタル、もしくは数学的類似体等の任意の視覚表現を含む。本明細書に説明される任意の装置は、ある実施形態では、プロセッサによって生産される、画像または任意の他の結果を表示するためのディスプレイを含む。本明細書に説明される任意の方法は、ある実施形態では、本方法を介して生産される、画像または任意の他の結果を表示するステップを含む。
本明細書で使用されるように、「画像」と関連する「3D」または「3次元」は、3次元についての情報を伝達することを意味する。3D画像は、3次元におけるデータセットとしてレンダリングされてもよい、および/または2次元表現のセットとして、もしくは3次元表現として表示されてもよい。
ある実施形態では、核医学画像は、放射性医薬品を含む、造影剤を使用する。核医学画像は、患者(例えば、ヒト対象)への放射性医薬品の投与に続いて取得され、患者内の放射性医薬品の分布に関する情報を提供する。放射性医薬品は、放射性核種を含む、化合物である。
本明細書で使用されるように、薬品を「投与する」は、物質(例えば、造影剤)を対象の中に導入することを意味する。一般に、例えば、非経口(例えば、静脈内)、経口、局所、皮下、腹膜、動脈内、吸入、経膣、直腸、経鼻、脳脊髄液中への導入、または身体コンパートメント内への点滴を含む、任意の投与経路が、利用され得る。
本明細書で使用されるように、「放射性核種」は、少なくとも1つの要素の放射性同位元素を含む、部分を指す。例示的な好適な放射性核種は、限定ではないが、本明細書に説明されるものを含む。いくつかの実施形態では、放射性核種は、陽電子放出断層撮影(PET)において使用されるものである。いくつかの実施形態では、放射性核種は、単一光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)において使用されるものである。いくつかの実施形態では、放射性核種の非限定的リストは、99mTc、111In、64Cu、67Ga、68Ga、186Re、188Re、153Sm、177Lu、67Cu、123I、124I、125I、126I、131I、11C、13N、15O、18F、153Sm、166Ho、177Lu、149Pm、90Y、213Bi、103Pd、109Pd、159Gd、140La、198Au、199Au、169Yb、175Yb、165Dy、166Dy、105Rh、111Ag、89Zr、225Ac、82Rb、75Br、76Br、77Br、80Br、80mBr、82Br、83Br、211At、および192Irを含む。
本明細書で使用されるように、用語「放射性医薬品」は、放射性核種を含む、化合物を指す。ある実施形態では、放射性医薬品は、診断および/または療法目的のために使用される。ある実施形態では、放射性医薬品は、1つ以上の放射性核種で標識される、小分子と、1つ以上の放射性核種で標識される、抗体と、1つ以上の放射性核種で標識される、抗体の光源結合部分とを含む。
核医学画像(例えば、PET走査、例えば、SPECT走査、例えば、全身骨走査、例えば、複合PET-CT画像、例えば、複合SPECT-CT画像)は、放射性医薬品の放射性核種から放出される放射線を検出し、画像を形成する。患者内での特定の放射性医薬品の分布は、血流または灌流等の生体物質機序によって、ならびに具体的な酵素もしくは受容体結合相互作用によって決定されてもよい。異なる放射性医薬品が、異なる生物学的機序および/または特定の具体的な酵素もしくは受容体結合相互作用を利用し、したがって、患者に投与されると、患者内の特定のタイプの組織および/または領域内で選択的に集中するように設計されてもよい。より多くの量の放射線が、他の領域よりもより高い放射性医薬品の濃度を有する、患者内の領域から、これらの領域が、核医学画像内でより明るく見えるように放出される。故に、核医学画像内での強度変動が、患者内の放射性医薬品の分布をマップするために使用されることができる。患者内における放射性医薬品の本マップされた分布は、例えば、患者の身体の種々の領域内の癌性組織の存在を推測するために使用されることができる。
例えば、患者への投与に応じて、テクネチウム99mメチレンジホスホン酸(99mTc MDP)は、患者の骨格領域内、特に、悪性骨病変と関連付けられる異常な骨形成を伴う部位において選択的に蓄積する。これらの部位における放射性医薬品の選択的集中は、核医学画像内に識別可能なホットスポット、すなわち、高強度の局所的領域を生産する。故に、転移性前立腺癌と関連付けられる悪性骨病変の存在が、患者の全身走査内でそのようなホットスポットを識別することによって推測されることができる。以下において説明されるように、患者の全体的生存メトリックおよび疾患状態、進行度、治療の有効性、ならびに同等物を示す他の予後メトリックと相関する、リスク指数が、患者への99mTc MDPの投与に続いて取得される、全身走査の強度変動の自動化された分析に基づいて、算出されることができる。ある実施形態では、他の放射性医薬品もまた、99mTc MDPに類似する方式において使用されることができる。
ある実施形態では、使用される特定の放射性医薬品は、使用される特定の核医学撮像モダリティに依存する。例えば、18Fフッ化ナトリウム(NaF)もまた、99mTc MDPと同様に骨病変内に蓄積するが、PET撮像と併用されることができる。ある実施形態では、PET撮像はまた、前立腺癌細胞によって容易に吸収される、ビタミンコリンの放射性形態を利用し得る。
ある実施形態では、特定のタンパク質または着目受容体、特に、癌性組織内でその発現が増大されるものに選択的に結合する、放射性医薬品が、使用されてもよい。そのようなタンパク質または着目受容体は、限定ではないが、結腸直腸癌内に発現される、CEA、多発癌内に発現される、Her2/neu、乳癌および卵巣癌内に発現される、BRCA1ならびにBRCA2、および黒色腫内に発現される、TRP-1ならびにTRP-2等の腫瘍抗原を含む。
例えば、ヒト前立腺特異的膜抗原(PSMA)が、転移性疾患を含む、前立腺癌内で上方調整される。PSMAは、事実上、全ての前立腺癌によって発現され、その発現はさらに、低分化型、転移性、およびホルモン抵抗性の癌において増大される。故に、1つ以上の放射性核種で標識されるPSMA結合剤(例えば、PSMAに対する高親和性を有する化合物)に対応する放射性医薬品が、それから患者の(例えば、限定ではないが、骨格領域を含む)種々の領域内の前立腺癌の存在よび/または状態が査定され得る、患者の核医学画像を取得するために使用されることができる。ある実施形態では、PSMA結合剤を使用して取得される核医学画像が、疾患が局所的状態にあるとき、前立腺内の癌性組織の存在を識別するために使用される。ある実施形態では、PSMA結合剤を含む放射性医薬品を使用して取得される核医学画像が、疾患が転移性であるときに関連のあるような、前立腺だけではなく、肺、リンパ節、および骨等の他の器官ならびに組織領域も含む、種々の領域内の癌性組織の存在を識別するために使用される。
特に、患者への投与に応じて、放射性核種標識PSMA結合剤が、PSMAに対するそれらの親和性に基づいて、癌性組織内に選択的に蓄積する。99mTc MDPに関して上記に説明されるものに類似する様式において、患者内の特定の部位における放射性核種標識PSMA結合剤の選択的集中は、核医学画像内に検出可能なホットスポットを生産する。PSMA結合剤が、PSMAを発現させる身体の種々の癌性組織および領域内で集中するにつれて、患者の前立腺内の限局性癌および/または患者の身体の種々の領域内の転移性癌が、検出ならびに評価されることができる。患者の全体的生存メトリックおよび疾患状態、進行度、治療の有効性、ならびに同等物を示す他の予後メトリックと相関する、リスク指数が、患者へのPSMA結合剤放射性医薬品の投与に続いて取得される、核医学画像の強度変動の自動化された分析に基づいて、算出されることができる。
種々の放射性核種標識PSMA結合剤が、核医学撮像のための放射性医薬品造影剤として、前立腺癌を検出および評価するために使用されてもよい。ある実施形態では、使用される特定の放射性核種標識PSMA結合剤は、特定の撮像モダリティ(例えば、PET、例えば、SPECT)および撮像されるべき患者の特定の領域(例えば、器官)等の要因に依存する。例えば、ある放射性核種標識PSMA結合剤が、PET撮像のために好適である一方、他のものが、SPECT撮像のために好適である。例えば、ある放射性核種標識PSMA結合剤が、患者の前立腺を撮像するステップを促進し、主として、疾患が、局所的であるときに使用される一方、他のものが、患者の身体の至る所において器官および領域を撮像するステップを促進し、転移性前立腺癌を評価するために有用である。
種々のPSMA結合剤およびそれらの放射性核種標識バージョンが、米国特許第8,778,305号、第8,211,401号、ならびに第8,962,799号(そのそれぞれは、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)に説明される。いくつかのPSMA結合剤およびそれらの放射性核種標識バージョンもまた、2017年10月26日に出願された、PCT出願第PCT/US2017/058418号(その内容は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明される。
B.骨走査画像
シンチグラフィ画像では、画像ピクセルの強度値は、走査に先立って患者内に注入される放射性医薬品の崩壊から検知される光子の数である、カウント数の表れである。本明細書において、例えば、上記の第A節おいてに説明されるように、放射性医薬品は、例えば、その生化学的性質に基づいて、身体内の種々の構造物内に蓄積し、それらの構造物内の物理的場所に対応する、画像ピクセルの強度(例えば、カウント数)は、それらの中の放射性医薬品の蓄積に伴って変動する。より高い蓄積が、高レベルの放射線、ひいては、高カウント数値につながる。ゼロ強度またはカウント数値を有するピクセルが、患者内の対応する物理的場所におけるゼロもしくは非常に低い放射線、故に、放射性医薬品のより低い蓄積を示す。
しかしながら、非ゼロの強度値は、線量、走査時間、患者特性、およびカメラハードウェア等の異なる要因の複雑な組み合わせに依存するため、異なるシンチグラフィ画像走査間で比較可能ではない。これらの要因は、走査間で変動し、放射性医薬品自体の蓄積レベル、ならびに放出される光子のカウント数が測定される効率の両方に影響を及ぼし得る。走査間での本変動性に対処するために、骨走査画像を読影する医療従事者は、したがって、類似の領域が、類似の輝度および/または色レベルを伴って表示されるように骨走査画像を表示するために、強度ウィンドウ処理を使用する。そうすることは、同一の患者に関するものであるが、異なる時間における、強度ウィンドウ処理を伴う場合(図1)およびそれを伴わない場合(図2)の骨走査画像のセットを示す、図1ならびに図2に図示されるように、表示される画像の比較および分析を促進する。
本明細書で使用されるように、用語「強度ウィンドウ」は、レンダリングされた輝度および/または色レベルが基礎となる画像ピクセル強度に伴って変動する、ピクセル強度値の範囲(ウィンドウ)を指す。強度ウィンドウの外側において、画像ピクセルが表示のためにレンダリングされる輝度および/または色レベルが、基礎となるピクセル強度値が変動する際においても一定のままである。強度ウィンドウは、典型的には、最小閾値および最大閾値の観点から定義される。0~最小閾値の範囲に及ぶピクセル強度は全て、同一の最小輝度または色レベル値を使用して表示され、最大閾値を上回るピクセル強度は全て、同一の最大輝度または色レベル値を使用して表示される。最小閾値~最大閾値の範囲に及ぶピクセル強度は、強度ウィンドウの範囲内にあり、ピクセル強度に伴って変動する輝度または色レベルを使用して表示される。
例えば、核医学画像等の医療画像のピクセル強度は、多くの場合、カウント数等の物理値を表す。そのようなピクセル強度は、広い範囲の値にわたって変動し、整数または浮動小数点単位を有し得る。表示されるために、これらの基礎となるピクセル値が、利用可能なカラーマップ(例えば、グレースケール、例えば、RGB)値にマップされる。強度ウィンドウを使用することは、グレースケールまたは色レベルの全範囲が、強度ウィンドウの範囲内にあるピクセル強度の一部を表すために使用されることを可能にする。グレースケールおよび/または色レベルの全範囲が、ピクセル強度の限定される範囲を表すために使用されるため、本アプローチは、強度ウィンドウ内のピクセル強度の変動をより観察し易くすることができる。しかしながら、ウィンドウの外側における強度変動は、単一の最小および/または最大グレースケールならびに/もしくは色レベルが、ウィンドウを上回る、および/または下回る全ての強度を表すために使用されるため、観察可能ではない。
図3は、256個のグレースケールレベルを使用した画像の表示のための2つの異なる強度ウィンドウの使用を図示する、グラフを示す。図に示されるように、第1の強度ウィンドウは、それぞれ、最小閾値および最大閾値T1minならびにT1maxを有し、第2の強度ウィンドウは、それぞれ、最小閾値および最大閾値T2minならびにT2maxを有する。第1の強度ウィンドウが、使用されると、0~255のグレースケールレベルの全範囲が、T1min~T1maxのピクセル強度変動を表すために使用される。T1minを下回る強度が全て、0の最小グレースケールを用いて表され、T1maxを上回る強度が、255の最大グレースケールレベルを使用して表される。第2の強度ウィンドウは、異なる閾値を有し、故に、グレースケールレベルの全範囲を、基礎となるピクセル強度値の異なる部分を表すように配分する。このように、強度ウィンドウ処理が、乗法スケーリング差分処理およびベースライン偏移等、画像間の標準化されていない変動を考慮する様式において画像をレンダリングならびに表示するために使用されることができ、故に、それらが表示に応じて比較されることを可能にする。
C.強度ウィンドウの双方向選択および調節
強度ウィンドウの選択は、些細なものではなく、画像の精査および分析に関わる訓練された医療従事者にとっても厄介かつ時間がかかるものであり得る。特に、骨走査画像ピクセルが帯び得る非常に広い範囲の強度値が、そのような広い範囲の値にわたって強度ウィンドウ閾値に対する細かい正確な調整を実施することを厄介にする。これは、特に、放射性医薬品が、転移癌内に大量に蓄積し、対応する画像ピクセルの極めて高強度につながるため、転移性癌を患う患者の画像において問題となる。本明細書に説明される双方向の強度ウィンドウ調節ツールは、ユーザが、スケールに沿って表示されるインジケータウィジェットの位置を調節することを可能にする、図4に示されるもの等の一意のグラフィカル制御要素を介して本課題に対処する。図4は、表示されるインジケータウィジェットが経路に沿った調節可能なスライダである、グラフィカル制御要素を示す。他の制御およびウィジェット要素もまた、可能性として考えられ、例えば、表示されるインジケータウィジェットは、ラジオボタン、円形ダイヤル、種々のスキュアモーフィック制御、ならびに同等物であってもよい。グラフィカル制御は、強度ウィンドウ閾値が、表示されるインジケータウィジェット位置に対する調節値から算出されるように、非線形スケーリング関数を利用し、増分をスケールに沿って強度値にマップする。特別な形態のスケーリング関数が、選択され、ユーザ調節値を、強度が、急速に変動し、極端値に到達する、スケールの上端における強度閾値まで拡大するが、依然として、線形のままであり、高忠実度が必要とされる、スケールの下端においてより微細な調節を可能にする。
このように、本明細書に説明されるアプローチは、ユーザが、多くの場合、転移癌を詳細かつ容易に表すような、高強度領域を分析することを可能にする。以前は、そのような高強度領域の調査を可能にするように強度ウィンドウを設定することは、極めて厄介であり、時間がかかり、冗漫であった、または不可能であった。ユーザにやさしいグラフィカル制御および調節プロシージャは、ユーザが、基礎となるスケーリングアプローチによって対処される課題にかかわらず、調節を便宜的な方式において実施することを可能にする。ユーザにとって、本明細書に提供されるソフトウェアツールは、「単に動いている」見なされ、彼らがその注意を画像精査および意思決定等の重要なタスクに注力することを可能にする。
図5は、核医学画像の表示のための強度ウィンドウ処理の双方向調節のための例示的プロセス500を示す。第1のステップにおいて、核医学画像が、プロセッサによってアクセスおよび/または受信される。図1は、特定の患者に関するものであるが、異なる時間において取得された、表示される骨走査画像102、104、106のセット100を示す。画像102、104、および106は、正規化されておらず、強度ウィンドウ処理を伴わない状態で表示されている。全体的強度、故に、表示されるグレースケールレベルは、患者の類似領域を比較しても、画像間で有意に変動する。
そのような画像を、それらが意味のある方式において比較されることを可能にする様式において表示するために、正規化504ステップおよび強度ウィンドウ処理506ステップが、実施されてもよい。図2は、図1の骨走査画像の同一のセットを示すが、正規化に続いて、初期強度ウィンドウを使用して表示される。表示されるグレースケールレベルは、ここで、異なる画像202、204、および206を横断して比較可能であり、それらが分析ならびに比較されることを可能にする。
ある実施形態では、画像が、最初に、正規化係数を使用して正規化される。正規化係数は、使用されると、健康な骨格組織に対応するものとして識別される領域にわたる平均強度が、予め定義される定数になるように画像ピクセルの強度をスケーリングする、乗法係数であってもよい。図2に示される画像の正規化は、平均健康ピクセル強度を1,000の値にスケーリングした正規化係数を使用して実施された。1,000のレベルは、任意であり、検査および患者を横断して同一であることのみ必要である。実施される正規化は、厳密に乗法であり、ゼロカウント数の既知の基準レベルを偏移させず、ゼロカウント数は、正規化に続いて、ゼロカウント数のままであろう。
ある実施形態では、正規化係数を決定するために、正規化されるべき核医学画像内の健康組織領域が、最初に識別される。そのような領域は、自動化されたセグメント化によって識別され、核医学画像内の骨格のグラフィック表現を識別し、高強度の局所的領域に対応する、ホットスポットの自動化された識別が、後に続いてもよい。骨格の識別されたグラフィック表現内であるが、任意の識別されたホットスポットの外側において存在する画像ピクセルが、健康組織領域に属するものとして識別される。これらのピクセルの強度は、次いで、健康な骨格組織の平均強度を決定するため、故に、正規化係数を決定するために使用される。このように骨走査画像を正規化するための反復的アプローチの実施例が、2016年9月30日に出願された米国特許出願第15/282,422号、および2014年10月7日に発行された米国特許第8,855,387号(その米国特許出願第15/282,422号は、再発行版である)(そのそれぞれの内容は、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)に説明される。
図2の画像は、固定された初期強度ウィンドウ506を使用してレンダリングおよび表示されている。ある実施形態では、自動化された正規化が、画像が、骨走査画像の概観(例えば、大まかな高レベルの精査)のために好適である、固定された初期強度ウィンドウを使用して表示されることを可能にする。しかしながら、ある実施形態では、後続の異なる強度ウィンドウを選択するための強度ウィンドウ処理の調節が、画像が、高または低取込の領域がより詳細に調査され得るように表示されることを可能にするように実施される。骨走査画像の表示および/または精査のためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)は、後続の強度ウィンドウの選択を提供する、グラフィカル制御要素を含んでもよい(508)。
図4は、後続の強度ウィンドウのユーザ選択のためのグラフィカル制御要素404を含む、例示的GUIのスクリーンショットを示す。グラフィカル制御要素404は、ユーザが、表示されるインジケータウィジェットの位置406aおよび406bをスライダバーに沿って調節することによって、後続の強度ウィンドウの最小閾値ならびに最大閾値を選択することを可能にする、スライダである。スライダスケールは、最小から最大までの可能性として考えられる強度ウィンドウ閾値の範囲に及び、スライダスケールマップに沿って強度値に位置付ける。強度ウィンドウの最小閾値および最大閾値は、ユーザがスライダ404との相互作用を介してそれらを調節することを可能にする、表示されるインジケータウィジェットの位置から算出される。このように、後続の強度ウィンドウのユーザ選択が、グラフィカル制御要素を介して受信され(510)、グラフィカル表示のために、後続の強度ウィンドウを使用してレンダリングされる(512)。GUI400は、ユーザが、グラフィカル制御と視認結果とを双方向に調節し得るように、更新された骨走査画像402を表示してもよい。
前述のアプローチは、正規化係数に比例するように設定された、0カウント数を表す0の最小スケール増分と、基準値rを表す100の最大スケール増分とを備える、0~100の範囲に及ぶ、スライダスケールを使用した。本スライダスケールに沿って表示されるインジケータウィジェットの場所を変動させることが、強度ウィンドウの閾値の対応する比例(例えば、線形)変化を生産した。
ある例示的基準値は、r=7,000/fであり(式中、fは、正規化係数である)、初期強度ウィンドウは、0~rの範囲に設定された。前述のアプローチは、したがって、最大閾値が、基準値を上回って増大されることを可能にしなかった。転移性領域に対応するピクセルの強度が、基準値を上回って存在し得るため、前述のアプローチは、これらの領域が詳細に調査されることを可能にしなかった。
スライダスケールが、各画像内で見出される0~最大強度の範囲に及ぶピクセル強度値を表すことを可能にすることは、注目に値し得る強度の範囲全体を網羅するであろうが、ユーザが基準値を下回る閾値を調節し得る制御の範囲およびレベルを犠牲にする。スケールの最下における本範囲が、実践において最も有用であるため、スライダスケール範囲を単に拡張させることは、実行可能なアプローチではない。
代わりに、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、範囲が0(左)から最大値(右)であるが、基準レベルが、最大値に向かって距離の2/3に設置される非線形スケールを使用する、カスタムスライダを利用する。
提案される最下スケールは、基準値を0から最大値までの通路の2/3に設置する。親しみのあるユーザ体験を確実にするために、ウィンドウは、サイズが0と基準値との間で線形に増大する。基準値と最大値との間において、非線形(例えば、二次)関数が、使用され、ここでは、導関数は、基準点における線形曲線のものに等しい。曲線は、次いで、最大値に向かって、非線形、例えば、二次方式において増大する。本アプローチは、強度ウィンドウ全体が、重要な0~基準値範囲内の忠実度を喪失することなく探索されることを可能にする。
図6は、本明細書において2つの他の上記に説明されるアプローチと比較して説明される、カスタマイズされたスライダ606を図示する。図6に図示されるように、0~基準値の範囲のみに及ぶ限定された線形スライダ602は、ユーザが基準レベルを上回る閾値を調節しないように防止し、高強度領域が探索されないように妨げる。しかしながら、0~最大強度値の範囲に及ぶより大きい線形スライダ(スライダ604)は、重要な0~基準値範囲内の強度ウィンドウ閾値の意味のある調節が、可能ではないように、扱いにくいほど狭い0~基準値の部分を提供する。カスタマイズされたスライダ606は、スケールの一部(上端)にわたって非線形関数を使用し、他のアプローチの欠点を解決し、新しい機能性を提供する。
スライダスケーリング関数を決定するためのある例示的アプローチは、以下の通りである(式中、rは、基準値であり、画像内に見出される最大強度値は、mと示される)。スケールは、1の増分が、基準値にマップする基準増分に対応する、0~1.5の範囲に及ぶ、増分を有する。0~rの範囲に及ぶ強度値に関して、スケール上の場所xを強度値にマップするスケーリング関数f(x)は、以下の通りである。
(x)=rx
式中、f(0)=0およびf(1)=rである。導関数f´(x)は、f´(x)=rであり、曲線の傾きが、rであることを示す。スケールの上端間隔に関して、r~mの強度値にマップする、1~1.5の範囲に及ぶ増分に対応して、非線形の二次関数f(x)が、使用される。二次関数は、f(x)=a+bx+cxの形態として存在し、a、b、およびcの定数は、f(1)=r、f´(1)=r、ならびにf(1.5)=mとなるような値を有する。すなわち、1におけるスケーリング関数の非線形部分の値は、rであるべきであり、1における傾きもまた、rであるべきであり、1.5における値は、mであるべきである。3つの未知数(a、b、およびc)を伴う3つの方程式の本体系は、一意の解を有する。a、b、およびcを求めると、以下が、もたらされる。
a=c=4m-6r
b=13r-8m
スケーリング関数の非線形部分の結果として生じる方程式は、したがって、以下の通りである。
(x)=4m-6r+(13r-8m)x+(4m-6r)x
図7は、rおよびmの典型的値に関するスケーリング関数のグラフを示す。グラフ700から分り得るように、スケーリング関数は、(0~rの強度値に対応する)0~1の線形部分702と、(r~mの範囲に及ぶ強度値に対応する)1~1.5の非線形の二次部分704とを有する。
ある実施形態では、最大値mは、1.5r未満である。これらの場合には、線形関数が、0~mの範囲全体にわたって使用されることができる(例えば、非線形関数の使用は、要求されず、そのような単純な場合に対して予期しない複雑性を導入し得る)。
D.(実施例1)骨走査指数値を算出するためのクラウドベースの処理、表示、および品質管理ワークフローにおける画像精査のための改良された強度ウィンドウ処理
ある実施形態では、本明細書に説明されるグラフィカル制御および双方向の強度ウィンドウ処理アプローチは、患者内の疾患状態の測定値を提供する指数を決定するために、GUIベースの自動化された分析ワークフローの一部として、骨走査画像の自動化された分析の精査を促進する。実施例1は、医療画像を分析し、患者内の疾患状態および/または進行度を表すリスク指数を決定するためにクラウドベースのシステム内で使用される、画像分析ならびに報告ワークフローの一部として、自動化された画像精査および報告ワークフローを促進するために使用される、グラフィカル制御要素の使用を実証する。特に、本実施例は、全身骨走査画像からの自動化された骨走査指数(aBSI)値の計算のために開発され、本明細書に説明される強度ウィンドウ処理アプローチを組み込む、ソフトウェアを示す。BSI計算は、2016年9月30日に出願された米国特許出願第15/282,422号、および2014年10月7日に発行された米国特許第8,855,387号(その米国特許出願第15/282,422号は、再発行版である)(そのそれぞれの内容は、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)に説明される。クラウドベースのBSI計算を含むクラウドベースのプラットフォームが、2017年10月26日に出願された、PCT出願第PCT/US17/58418号(その内容は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明される。
図8Aは、ある例証的実施形態による、BSI報告を発生させるための品質制御および報告ワークフローを示す、ブロックフロー図である。ある実施形態では、本明細書に説明される強度ウィンドウ調節ツールは、自動化されたBSI値を算出し、報告を発生させるために、患者画像データの精査ならびに分析を通してユーザ(例えば、医療従事者)を誘導するためのGUIの一部として実装される。
ユーザは、ユーザが、リストから精査/分析のために特定の患者を選択することを可能にする、図8Bに示されるウィンドウ等の第1のGUIウィンドウを提示されてもよい。図8Bのリスト内の特定の患者に対応する列の選択に応じて、患者情報を示す、図8Cに示される新しいおよび/または更新されたウィンドウが、表示される。
図8Dに目を向けると、ユーザは、次いで、ガイド付きの分析ソフトウェアの精査ページにアクセスしてもよい。精査ページは、ユーザ(例えば、医師等の医療従事者)に、彼らが、患者に関する自動化されたBSI指数を計算するために、画像データ、およびソフトウェアバックエンドによって実施されるホットスポットの自動化された識別を吟味することを可能にする、GUIを提供する。上記に記載されるように、自動化されたBSI計算技術は、2016年9月30日に出願された米国特許出願第15/282,422号、2014年10月7日に発行された米国特許第8,855,387号(その米国特許出願第15/282,422号は、再発行版である)、および2017年10月26日に出願された、PCT出願第PCT/US17/58418号(そのそれぞれの内容は、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
ユーザは、ホットスポットとして識別された領域のセットを編集するために精査ページGUIを使用してもよく、画質、(スクリーンショット内の外形によって描写されるような)骨格のセグメント化、および識別されたホットスポットのそのセットが、レポートの発生を進行させるために精査されたことを確認しなければならない。いったんユーザの精査および品質制御が、確認されると、最終的なBSI算出値を含む、図8Eに示される報告等の報告が、発生されてもよい。
本明細書に説明される強度ウィンドウ調節グラフィカル制御は、精査ページGUI内に組み込まれ、ユーザが、骨走査画像をレンダリングおよび表示するために使用される強度ウィンドウを調節することを可能にする。図9A-Dは、前述のアプローチに優る、本明細書に説明される技術によってもたらされる、画像提示の顕著な改良点を実証する。図9Aは、限定された範囲を伴う従来の線形スライダ、すなわち、図6のスライダ602を実装した、以前のソフトウェアバージョンを使用してレンダリングおよび表示される、画像902を示す。スライダインジケータウィジェットがスケールの遠端に設定されている場合でも、最大閾値が、低すぎ、患者の骨盤領域が、明らかに飽和している。対照的に、図9Bは、本明細書に説明される、新しいカスタマイズされたスライダ(例えば、図6のスライダ606)が、強度ウィンドウ閾値を、基準値を上回り、画像内で被られる最大強度値まで増大するために使用され得ることを示す。レンダリングおよび表示された画像906は、飽和しておらず、ユーザは、患者の骨盤領域内の高強度の増減を容易に探索することができる。画像は、反転グレースケールを使用して示されているが、ウィンドウ904が、(一般的には、色マップと称される)他の彩色スキームも、可能性として考えられ、ウィンドウ904は、カラーマップ選択肢のセットの以前のバージョンを示し、ウィンドウ908は、カラーマップ選択肢の更新されたセットを示す。図9Cおよび9Dは、強度ウィンドウ閾値を選択するためのインジケータウィジェットの調節のためのグラフィカル制御要素の異なる実装を示す。図9Bおよび9Dに示されるスライダは、1つのユーザにやさしい、洗練されたグラフィカル制御であるが、変形例ならびに他のタイプの制御(例えば、図9Cに示されるバージョン等の複数のスライダ、ならびに円形ダイヤル、種々のスキュアモーフィック制御等の他の制御を使用した制御)も、可能性として考えられる。
図9Eおよび9Fに目を向けると、いったん後続の強度ウィンドウが、選択されると、これは、単一の画像をレンダリングするため、または複数の画像を同時にレンダリングするために使用されてもよい。例えば、骨走査画像は、典型的には、前部骨走査画像と、後部骨走査画像とを含むセットに収集される。故に、単一の強度ウィンドウが、骨走査画像セット内で前部画像および後部画像の両方をレンダリングならびに表示するために使用されてもよい。図9Eは、異なる強度ウィンドウを使用してレンダリングおよび表示される、前部ならびに後部画像を示す一方、図9Fは、同一の強度ウィンドウを使用してレンダリングおよび表示される、前部ならびに後部画像を示す。
E.コンピュータシステムおよびネットワーク環境
図10は、本明細書に説明される方法およびシステムにおける使用のための例証的ネットワーク環境1000を示す。概略的大要において、ここで図10を参照すると、例示的クラウドコンピューティング環境1000のブロック図が示され、説明されている。クラウドコンピューティング環境1000は、1つ以上のリソースプロバイダ1002a、1002b、1002c(集合的に、1002)を含んでもよい。各リソースプロバイダ1002は、コンピューティングリソースを含んでもよい。いくつかの実装では、コンピューティングリソースは、データを処理するために使用される任意のハードウェアおよび/またはソフトウェアを含んでもよい。例えば、コンピューティングリソースは、アルゴリズム、コンピュータプログラム、および/またはコンピュータアプリケーションを実行することが可能なハードウェアならびに/もしくはソフトウェアを含んでもよい。いくつかの実装では、例示的コンピューティングリソースは、記憶および読出能力を伴うアプリケーションサーバならびに/もしくはデータベースを含んでもよい。各リソースプロバイダ1002は、クラウドコンピューティング環境1000内の任意の他のリソースプロバイダ1002に接続されてもよい。いくつかの実装では、リソースプロバイダ1002は、コンピュータネットワーク1008を経由して接続されてもよい。各リソースプロバイダ1002は、コンピュータネットワーク1008を経由して1つ以上のコンピューティングデバイス1004a、1004b、1004c(集合的に、1004)に接続されてもよい。
クラウドコンピューティング環境1000は、リソースマネージャ1006を含んでもよい。リソースマネージャ1006は、コンピュータネットワーク1008を経由してリソースプロバイダ1002およびコンピューティングデバイス1004に接続されてもよい。いくつかの実装では、リソースマネージャ1006は、1つ以上のリソースプロバイダ1002による、1つ以上のコンピューティングデバイス1004へのコンピューティングリソースのプロビジョニングを促進してもよい。リソースマネージャ1006は、特定のコンピューティングデバイス1004からコンピューティングリソースに関する要求を受信してもよい。リソースマネージャ1006は、コンピューティングデバイス1004によって要求されるコンピューティングリソースを提供することが可能な1つ以上のリソースプロバイダ1002を識別してもよい。リソースマネージャ1006は、コンピューティングリソースに提供するためのリソースプロバイダ1002を選択してもよい。リソースマネージャ1006は、リソースプロバイダ1002と特定のコンピューティングデバイス1004との間の接続を促進してもよい。いくつかの実装では、リソースマネージャ1006は、特定のリソースプロバイダ1002と特定のコンピューティングデバイス1004との間の接続を確立してもよい。いくつかの実装では、リソースマネージャ1006は、要求されたコンピューティングリソースを伴う特定のリソースプロバイダ1002に特定のコンピューティングデバイス1004をリダイレクトしてもよい。
図11は、本開示において説明される方法およびシステム内で使用され得る、コンピューティングデバイス1100ならびにモバイルコンピューティングデバイス1150のある実施例を示す。コンピューティングデバイス1100は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータ等の種々の形態のデジタルコンピュータを表すことを意図している。モバイルコンピューティングデバイス1150は、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、および他の類似コンピューティングデバイス等の種々の形態のモバイルデバイスを表すことを意図している。ここで示されるコンポーネント、それらの接続および関係、ならびにそれらの機能は、実施例であるように意図されているにすぎず、限定的となるように意図されていない。
コンピューティングデバイス1100は、プロセッサ1102と、メモリ1104と、記憶デバイス1106と、メモリ1104および複数の高速拡張ポート1110に接続する、高速インターフェース1108と、低速拡張ポート1114ならびに記憶デバイス1106に接続する、低速インターフェース1112とを含む。プロセッサ1102、メモリ1104、記憶デバイス1106、高速インターフェース1108、高速拡張ポート1110、および低速インターフェース1112はそれぞれ、種々のバスを使用して相互接続され、共通マザーボード上に、または適宜他の様式で搭載されてもよい。プロセッサ1102は、高速インターフェース1108に結合されたディスプレイ1116等の外部入力/出力デバイス上のGUIのためにグラフィカル情報を表示するように、メモリ1104の中に、または記憶デバイス1106上に記憶された命令を含む、コンピューティングデバイス1100内での実行のための命令を処理することができる。他の実装では、複数のメモリおよびタイプのメモリとともに、複数のプロセッサおよび/または複数のバスが適宜使用されてもよい。また、複数のコンピューティングデバイスが、接続されてもよく、各デバイスは、(例えば、サーババンク、ブレードサーバ群、またはマルチプロセッサシステムとして)必要な動作の部分を提供する。したがって、本用語が本明細書で使用される際、複数の機能が、「プロセッサ」によって実施されるものとして説明される場合において、これは、複数の機能が任意の数の(1つ以上の)コンピューティングデバイスの任意の数の(1つ以上の)プロセッサによって実施される、実施形態を包含する。さらに、機能が、「プロセッサ」によって実施されるものとして説明される場合において、これは、機能が、(例えば、分散型コンピューティングシステム内の)任意の数の(1つ以上の)コンピューティングデバイスの任意の数の(1つ以上の)プロセッサによって実施される、実施形態を包含する。
メモリ1104は、コンピューティングデバイス1100内に情報を記憶する。いくつかの実装では、メモリ1104は、複数の揮発性メモリユニットまたは複数のユニットである。いくつかの実装では、メモリ1104は、不揮発性メモリユニットまたは複数のユニットである。メモリ1104はまた、磁気または光ディスク等の別の形態のコンピュータ可読媒体であってもよい。
記憶デバイス1106は、コンピューティングデバイス1100のための大容量記憶装置を提供することが可能である。いくつかの実装では、記憶デバイス1106は、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、またはテープデバイス、フラッシュメモリもしくは他の類似ソリッドステートメモリデバイス、または記憶エリアネットワークもしくは他の構成内にデバイスを含むデバイスのアレイ等のコンピュータ可読媒体である、またはそれを含有してもよい。命令は、情報担体内に記憶されることができる。命令は、1つ以上の処理デバイス(例えば、プロセッサ1102)によって実行されると、上記に説明されるもの等の1つ以上の方法を実施する。命令はまた、コンピュータまたは機械可読媒体(例えば、メモリ1104、記憶デバイス1106、もしくはプロセッサ1102上のメモリ)等の1つ以上の記憶デバイスによって記憶されることもできる。
高速インターフェース1108が、コンピューティングデバイス1100のための帯域幅集中動作を管理する一方、低速インターフェース1112は、より低い帯域幅集中動作を管理する。そのような機能の配分は、実施例にすぎない。いくつかの実装では、高速インターフェース1108は、メモリ1104、(例えば、グラフィックスプロセッサまたはアクセラレータを通して)ディスプレイ1116、および種々の拡張カード(図示せず)が差し込まれ得る高速拡張ポート1110に結合される。本実装では、低速インターフェース1112は、記憶デバイス1106および低速拡張ポート1114に結合される。種々の通信ポート(例えば、USB、Bluetooth(登録商標)、Ethernet(登録商標)、無線Ethernet(登録商標))を含み得る、低速拡張ポート1114は、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナ、または、例えば、ネットワークアダプタを通したスイッチもしくはルータ等のネットワーキングデバイス等の1つ以上の入力/出力デバイスに結合されてもよい。
コンピューティングデバイス1100は、図に示されるように、いくつかの異なる形態において実装されてもよい。例えば、これは、標準サーバ1120として、またはそのようなサーバ群の中で複数回実装されてもよい。加えて、これは、ラップトップコンピュータ1122等のパーソナルコンピュータ内に実装されてもよい。これはまた、ラックサーバシステム1124の一部として実装されてもよい。代替として、コンピューティングデバイス1100からのコンポーネントが、モバイルコンピューティングデバイス1150等のモバイルデバイス(図示せず)の中の他のコンポーネントと組み合わせられてもよい。そのようなデバイスはそれぞれ、コンピューティングデバイス1100およびモバイルコンピューティングデバイス1150のうちの1つ以上のものを含有してもよく、システム全体が、相互に通信する複数のコンピューティングデバイスで構成されてもよい。
モバイルコンピューティングデバイス1150は、他のコンポーネントの中でもとりわけ、プロセッサ1152と、メモリ1164と、ディスプレイ1154等の入力/出力デバイスと、通信インターフェース1166と、送受信機1168とを含む。モバイルコンピューティングデバイス1150はまた、付加的な記憶装置を提供するように、マイクロドライブまたは他のデバイス等の記憶デバイスを提供されてもよい。プロセッサ1152、メモリ1164、ディスプレイ1154、通信インターフェース1166、および送受信機1168はそれぞれ、種々のバスを使用して相互接続され、コンポーネントのうちのいくつかは、共通マザーボード上に、または適宜他の様式において搭載されてもよい。
プロセッサ1152は、メモリ1164内に記憶された命令を含む、命令をモバイルコンピューティングデバイス1150内で実行することができる。プロセッサ1152は、別個かつ複数のアナログおよびデジタルプロセッサを含む、チップのチップセットとして実装されてもよい。プロセッサ1152は、例えば、ユーザインターフェース、モバイルコンピューティングデバイス1150によって起動されるアプリケーション、およびモバイルコンピューティングデバイス1150による無線通信の制御等のモバイルコンピューティングデバイス1150の他のコンポーネントの協調を提供してもよい。
プロセッサ1152は、制御インターフェース1158およびディスプレイ1154に結合されたディスプレイインターフェース1156を通して、ユーザと通信してもよい。ディスプレイ1154は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)ディスプレイ、またはOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイ、もしくは他の適切なディスプレイ技術であってもよい。ディスプレイインターフェース1156は、グラフィカルおよび他の情報をユーザに提示するようにディスプレイ1154を駆動するための適切な回路網を備えてもよい。制御インターフェース1158は、ユーザからコマンドを受信し、それらをプロセッサ1152へのサブミッションのために変換してもよい。加えて、外部インターフェース1162が、他のデバイスとのモバイルコンピューティングデバイス1150の近距離通信を可能にするように、プロセッサ1152との通信を提供してもよい。外部インターフェース1162は、例えば、いくつかの実装では有線通信、または他の実装では無線通信を提供してもよく、複数のインターフェースもまた、使用されてもよい。
メモリ1164は、モバイルコンピューティングデバイス1150内に情報を記憶する。メモリ1164は、コンピュータ可読媒体または複数の媒体、揮発性メモリユニットまたは複数のユニット、もしくは不揮発性メモリユニットまたは複数のユニットのうちの1つ以上のものとして実装されることができる。拡張メモリ1174もまた、提供され、例えば、SIMM(シングルインラインメモリモジュール)カードインターフェースを含み得る、拡張インターフェース1172を通してモバイルコンピューティングデバイス1150に接続されてもよい。拡張メモリ1174は、モバイルコンピューティングデバイス1150のための余剰記憶空間を提供してもよい、またはモバイルコンピューティングデバイス1150のためのアプリケーションもしくは他の情報も記憶してもよい。具体的には、拡張メモリ1174は、上記で説明されるプロセスを行う、または補完するための命令を含んでもよく、セキュアな情報も含んでもよい。したがって、例えば、拡張メモリ1174は、モバイルコンピューティングデバイス1150のためのセキュリティモジュールとして提供されてもよく、モバイルコンピューティングデバイス1150のセキュアな使用を可能にする命令でプログラムされてもよい。加えて、セキュアなアプリケーションが、ハッキング不可能な様式においてSIMMカード上に識別情報を置くこと等、付加的な情報に加えて、SIMMカードを介して提供されてもよい。
メモリは、例えば、下記で議論されるようなフラッシュメモリおよび/またはNVRAMメモリ(不揮発性ランダムアクセスメモリ)を含んでもよい。いくつかの実装では、命令は、情報担体内に記憶され、1つ以上の処理デバイス(例えば、プロセッサ1152)によって実行されると、上記で説明されるもの等の1つ以上の方法を実施する。命令はまた、1つ以上のコンピュータもしくは機械可読媒体(例えば、メモリ1164、拡張メモリ1174、またはプロセッサ1152上のメモリ)等の1つ以上の記憶デバイスによって記憶されてもよい。いくつかの実装では、命令は、例えば、送受信機1168または外部インターフェース1162を経由して、伝搬信号内で受信されることができる。
モバイルコンピューティングデバイス1150は、必要な場合にデジタル信号処理回路網を含み得る、通信インターフェース1166を通して無線で通信してもよい。通信インターフェース1166は、とりわけ、GSM音声通話(汎欧州デジタル移動電話方式)、SMS(ショートメッセージサービス)、EMS(拡張メッセージングサービス)、またはMMSメッセージング(マルチメディアメッセージングサービス)、CDMA(符号分割多元接続)、TDMA(符号分割多元接続)、PDC(パーソナルデジタルセルラ)、WCDMA(登録商標)(広帯域符号分割多元接続)、CDMA2000、もしくはGPRS(汎用パケット無線サービス)等の種々のモードまたはプロトコルの下で通信を提供してもよい。そのような通信は、例えば、無線周波数を使用して、送受信機1168を通して生じ得る。加えて、短距離通信が、Bluetooth(登録商標)、Wi-FiTM、または他のそのような送受信機(図示せず)等を使用して生じ得る。加えて、GPS(全地球測位システム)受信機モジュール1170が、モバイルコンピューティングデバイス1150上で起動するアプリケーションによって適宜使用され得る、付加的なナビゲーションおよび場所関連無線データをモバイルコンピューティングデバイス1150に提供してもよい。
モバイルコンピューティングデバイス1150はまた、ユーザから口頭の情報を受信し、これを使用可能なデジタル情報に変換し得る、オーディオコーデック1160を使用して、可聴に通信してもよい。オーディオコーデック1160は、同様に、例えば、モバイルコンピューティングデバイス1150のハンドセットの中で、スピーカ等を通してユーザのための可聴音を発生させてもよい。そのような音は、音声通話からの音を含んでもよく、録音された音(例えば、音声メッセージ、音楽ファイル等)を含んでもよく、また、モバイルコンピューティングデバイス1150上で動作するアプリケーションによって発生される音を含んでもよい。
モバイルコンピューティングデバイス1150は、図に示されるように、いくつかの異なる形態において実装されてもよい。例えば、これは、携帯電話1180として実装されてもよい。これはまた、スマートフォン1182、携帯情報端末、または他の類似モバイルデバイスの一部として実装されてもよい。
ここで説明されるシステムおよび技法の種々の実装は、デジタル電子回路網、集積回路網、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせにおいて実現されることができる。これらの種々の実装は、特殊目的または汎用目的であり、記憶システム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスからデータならびに命令を受信し、およびそこへデータならびに命令を伝送するように結合され得る、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含む、プログラマブルシステム上で実行可能および/または解釈可能である、1つ以上のコンピュータプログラムでの実装を含むことができる。
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとしても公知である)は、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含み、高次プロシージャおよび/またはオブジェクト指向プログラミング言語において、ならびに/もしくはアセンブリ/機械言語において実装されることができる。本明細書で使用されるように、用語「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」は、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含む、機械命令ならびに/もしくはデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される、任意のコンピュータプログラム製品、装置、および/またはデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブル論理デバイス(PLD))を指す。用語「機械可読信号」は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される、任意の信号を指す。
ユーザとの相互作用を提供するために、ここで説明されるシステムおよび技法は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス(例えば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、それによってユーザが入力をコンピュータに提供し得るキーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスもしくはトラックボール)とを有する、コンピュータ上で実装されることができる。他の種類のデバイスも、ユーザとの相互作用を提供するために使用されることができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であることができ、ユーザからの入力は、音響、発話、もしくは触覚入力を含む、任意の形態において受信されることができる。
ここで説明されるシステムおよび技法は、(例えば、データサーバとしての)バックエンドコンポーネントを含む、またはミドルウェアコンポーネント(例えば、アプリケーションサーバ)を含む、もしくはフロントエンドコンポーネント(例えば、グラフィカルユーザインターフェースを有するクライアントコンピュータ、またはそれを通してユーザがここで説明されるシステムおよび技法の実施形態と相互作用し得るウェブブラウザ)を含む、またはそのようなバックエンド、ミドルウェア、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含む、コンピューティングシステム内に実装されることができる。本システムのコンポーネントは、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によって相互接続されることができる。通信ネットワークの実施例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、およびインターネットを含む。
コンピューティングシステムは、クライアントと、サーバとを含むことができる。クライアントおよびサーバは、概して、相互から遠隔にあり、典型的には、通信ネットワークを通して相互作用する。クライアントおよびサーバの関係は、個別のコンピュータ上で起動し、相互にクライアント・サーバ関係を有する、コンピュータプログラムによって生じる。いくつかの実装では、本明細書に説明されるモジュールおよび/またはサービスは、分離される、組み合わせられる、または単一の、もしくは組み合わせられたモジュールおよび/またはサービスに組み込まれることができる。図に描写されるモジュールおよび/またはサービスは、本明細書に説明されるシステムを、その中に示されるソフトウェアアーキテクチャに限定することを意図していない。
本発明は、具体的な好ましい実施形態を参照して具体的に示され、説明されているが、添付の請求項によって定義されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形態ならびに詳細の種々の変更がその中に成され得ることが、当業者によって理解されるはずである。

Claims (24)

  1. 核医学画像の表示のための強度ウィンドウ閾値の双方向調節のための方法であって、前記方法は、
    (a)コンピューティングデバイスのプロセッサによって、前記核医学画像にアクセスするステップであって、前記画像は、それぞれが検出された信号のレベルを表す強度を有する複数のピクセルを含む、ステップと、
    (b)前記プロセッサによって、初期強度ウィンドウに従って、グラフィカル表示のために前記核医学画像をレンダリングするステップであって、前記レンダリングするステップは、利用可能なカラーマップ値の全範囲が、前記初期強度ウィンドウの最小閾値から前記初期強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ前記ピクセル強度のサブセットに配分されるように、利用可能なカラーマップ値のセットを使用し、前記ピクセル強度を視覚的に表すステップを含む、ステップと、
    (c)前記プロセッサによって、それから後続の強度ウィンドウの1つ以上の閾値が決定される1つ以上の表示されるインジケータウィジェットのユーザ調節を介して、前記初期強度ウィンドウと異なる後続の強度ウィンドウのユーザ選択を可能にするグラフィカル制御要素の表示を引き起こすステップであって、前記表示されるインジケータウィジェットは、スケーリング関数を介して強度値にマップする増分を有するスケールに沿って調節可能であり、前記増分の少なくとも一部に関して、前記スケーリング関数は、非線形である、ステップと、
    (d)前記プロセッサによって、前記グラフィカル制御要素の1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの調節される位置に対応する前記後続の強度ウィンドウのユーザ選択を受信するステップと、
    (e)前記後続の強度ウィンドウのユーザ選択の受信に応答して、前記プロセッサによって、グラフィカル表示のために、前記後続の強度ウィンドウに従って前記核医学画像をレンダリングするステップであって、前記レンダリングするステップは、前記利用可能なカラーマップ値の全範囲が、前記後続の強度ウィンドウの最小閾値から前記後続の強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ前記ピクセル強度のサブセットに配分され、それによって、更新されたレンダリングを生成するように、前記利用可能なカラーマップ値のセットを使用し、前記ピクセル強度を視覚的に表すステップを含む、ステップと、
    (f)前記プロセッサによって、ステップ(e)からの前記更新されたレンダリングの表示を引き起こし、それによって、前記ユーザが、前記後続の強度ウィンドウの選択のために前記1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの選択を調節するにつれて、前記核医学画像の表示を動的に更新するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記ユーザが、前記後続の強度ウィンドウを調節するにつれて、ステップ(d)-(f)を繰り返して実施し、前記核医学画像をリアルタイムで更新および表示するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記グラフィカル制御要素は、前記スケールの視覚表現を経路として備え、前記表示されるインジケータウィジェットは、前記経路に沿って調節可能な位置を有する、請求項1または2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記スケールは、基準強度値にマップする基準増分を備え、前記グラフィカル制御要素は、前記経路に沿って前記基準増分の可視インジケーションを備える、請求項3に記載の方法。
  5. 前記核医学画像において、前記スケールの最小増分は、0強度の値にマップし、前記スケールの最大増分は、最大強度値にマップする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記スケールは、基準強度値にマップする基準増分を備え、前記スケーリング関数は、前記基準増分を下回る強度値に関するものよりも、前記基準強度値を上回る強度値に関して大きい傾きを有する、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記スケーリング関数は、前記基準強度値の上方において非線形であり、前記基準強度値の下方において線形である、請求項6に記載の方法。
  8. ステップ(b)に先立って、前記プロセッサによって、正規化係数を使用して前記核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために正規化されたバージョンの核医学画像を生産するステップと、
    前記プロセッサによって、前記基準強度値を前記正規化係数の関数として算出するステップと
    を含む、請求項4-7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記基準増分は、前記スケールの最小端から最大端までの前記スケールに沿った中間を超えたところに位置する、請求項4-8のいずれか1項に記載の方法。
  10. ステップ(b)に先立って、前記プロセッサによって、正規化係数を使用して前記核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために前記核医学画像の正規化されたバージョンを生産するステップを含む、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記正規化係数は、前記プロセッサによって、いかなるホットスポットも含まないと決定された前記核医学画像内の健康組織領域を識別し、前記プロセッサによって、前記正規化係数と前記識別された健康組織領域の平均強度との積が、予め定義される強度レベルになるように、正規化係数を計算することによって決定される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記核医学画像は、骨走査画像である、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  13. 核医学画像の表示のための強度ウィンドウ閾値の双方向調節のためのシステムであって、前記システムは、
    コンピューティングデバイスのプロセッサと、
    メモリであって、前記メモリは、その上に記憶される命令を有しており、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
    (a)前記核医学画像にアクセスすることであって、前記画像は、それぞれが検出された信号のレベルを表す強度を有する複数のピクセルを含む、ことと、
    (b)グラフィカル表示のために、初期強度ウィンドウに従って、前記核医学画像をレンダリングし、利用可能なカラーマップ値の全範囲が、前記初期強度ウィンドウの最小閾値から前記初期強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ前記ピクセル強度のサブセットに配分されるように、利用可能なカラーマップ値のセットを使用し、前記ピクセル強度を視覚的に表すことと、
    (c)それから後続の強度ウィンドウの1つ以上の閾値が決定される1つ以上の表示されるインジケータウィジェットのユーザ調節を介して、前記初期強度ウィンドウと異なる後続の強度ウィンドウのユーザ選択を可能にするグラフィカル制御要素の表示を引き起こすことであって、前記表示されるインジケータウィジェットは、スケーリング関数を介して強度値にマップする増分を有するスケールに沿って調節可能であり、前記増分の少なくとも一部に関して、前記スケーリング関数が非線形である、ことと、
    (d)前記グラフィカル制御要素の1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの調節される位置に対応する前記後続の強度ウィンドウのユーザ選択を受信することと、
    (e)前記後続の強度ウィンドウの受信に応答して、グラフィカル表示のために、前記後続の強度ウィンドウに従って前記核医学画像をレンダリングし、前記利用可能なカラーマップ値の全範囲が、前記後続の強度ウィンドウの最小閾値から前記後続の強度ウィンドウの最大閾値までの範囲に及ぶ前記ピクセル強度のサブセットに配分され、それによって、更新されたレンダリングを生成するように、前記利用可能なカラーマップ値のセットを使用し、前記ピクセル強度を視覚的に表すことと、
    (f)ステップ(e)からの前記更新されたレンダリングの表示を引き起こし、それによって、前記ユーザが、前記後続の強度ウィンドウの選択のために前記1つ以上の表示されるインジケータウィジェットの選択を調節するにつれて、前記核医学画像の表示を動的に更新することと
    を行わせる、メモリと、
    を備える、システム。
  14. 前記命令は、前記ユーザが、前記後続の強度ウィンドウを調節するにつれて、前記プロセッサに、ステップ(d)-(f)を繰り返して実施し、前記核医学画像をリアルタイムで更新および表示させる、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記グラフィカル制御要素は、前記スケールの視覚表現を経路として備え、前記表示されるインジケータウィジェットは、前記経路に沿って調節可能な位置を有する、請求項13または14のいずれかに記載のシステム。
  16. 前記スケールは、基準強度値にマップする基準増分を備え、前記グラフィカル制御要素は、前記経路に沿って前記基準増分の可視インジケーションを備える、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記核医学画像において、前記スケールの最小増分は、0強度の値にマップし、前記スケールの最大増分は、最大強度値にマップする、請求項13-16のいずれか1項に記載のシステム。
  18. 前記スケールは、基準強度値にマップする基準増分を備え、前記スケーリング関数は、前記基準増分を下回る強度値に関するものよりも、前記基準強度値を上回る強度値に関して大きい傾きを有する、請求項13-17のいずれか1項に記載のシステム。
  19. 前記スケーリング関数は、前記基準強度値の上方において非線形であり、前記基準強度値の下方において線形である、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記命令は、前記プロセッサに、
    ステップ(b)に先立って、正規化係数を使用して前記核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために前記核医学画像の正規化されたバージョンを生産することと、
    前記基準強度値を前記正規化係数の関数として算出することと
    を行わせる、請求項18または19のいずれか1項に記載のシステム。
  21. 前記基準増分は、前記スケールの最小端から最大端までの前記スケールに沿った中間を超えたところに位置する、請求項18-20のいずれか1項に記載のシステム。
  22. 前記命令は、前記プロセッサに、ステップ(b)に先立って、
    正規化係数を使用して前記核医学画像を正規化し、それによって、レンダリングおよび表示のために前記核医学画像の正規化されたバージョンを生産させる、請求項13-21のいずれか1項に記載のシステム。
  23. 前記命令は、前記プロセッサに、いかなるホットスポットも含まないと決定された前記核医学画像内の健康組織領域を識別し、前記正規化係数と前記識別された健康組織領域の平均強度との積が、予め定義される強度レベルになるように、前記正規化係数を計算することによって、前記正規化係数を決定させる、請求項22に記載のシステム。
  24. 前記核医学画像は、骨走査画像である、請求項13-23のいずれか1項に記載のシステム。
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