JP2022528566A - 眼疾患の処置方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症(DR)または黄斑浮腫(ME)などの眼疾患を処置するための医薬を調製するためのビューベリシンの使用を提供する。

Description

本発明は、加齢黄斑変性症、糖尿病性網膜症および黄斑浮腫などの眼疾患の処置方法に関する。
加齢黄斑変性症(AMD)および糖尿病性網膜症(DR)は、先進国における後天性失明の主な原因であり、これらは、病理学的後部血管新生(PSNV)を特徴とする。PSNVを含む病理学的眼血管形成は、最初の刺激から異常な新しい毛細血管の形成にまで進行する一連の事象として発生する。AMDおよびDRの説得力のある理由はまだ不明であるが、さまざまな血管新生誘導増殖因子の産生が一般的な刺激であると考えられる。それは、病理学的眼血管形成患者からの組織および体液に見出されている。血管新生カスケードが開始すると、基底膜と細胞外マトリックスの毛細血管が分解し、毛細血管内皮細胞の増殖と移動が起こる。内皮の副産物は吻合して、横断する管腔となる管を形成する。新しい毛細血管は一般に、バリア機能が形成されていないため、血管透過性が増大しているかまたは漏出し、これは、組織の浮腫を引き起こすことがある。成熟した毛細管への分化は、連続的な基底膜の存在、および他の内皮細胞と周皮細胞との間の正常な内皮連結によって示されるものの、この分化過程は、病理学的状態の間に障害されることが多い。
黄斑浮腫は糖尿病患者の視力喪失の主な原因であり、他方、網膜前血管新生(PDR)は実際の失明の主な原因である。糖尿病は、さまざまな臓器の微小血管系に可逆性および不可逆性の病理学的変化を引き起こす持続性の高血糖を特徴とする。したがって、糖尿病性網膜症(DR)は、網膜毛細血管の障害であり、重症度のレベルが上昇し、視力の予測が悪化する一連の段階として顕在化する。糖尿病性網膜症について報告されている主な危険因子は、糖尿病の期間、血糖コントロール、および全身性高血圧の存在の質を含む。DRは一般的に、2つの主要な臨床段階によって分類される:それは、非増殖性糖尿病性網膜症(NPDR)および増殖性糖尿病性網膜症(PDR)であり、ここで、用語「増殖性」とは、上記のとおり、網膜前血管新生の存在を意味する。
黄斑変性症は、加齢黄斑変性症(AMDまたはARMD)としても知られており、視野の中心がぼやけるかまたは視力がない可能性がある医学的状態である。多くの場合、初期には症状はないが、一部の人々は、時間とともに片方または両方の目に影響し得る視力の段階的な悪化を経験する。これに対し、運動、よく食べること、そして喫煙しないことなど、いくつかの予防方法があるが、すでに失われた視力を取り戻す治療または処置はない。滲出型において、眼に注射される抗VEGF療法またはあまり一般的ではないレーザー凝固療法もしくは光線力学療法が悪化を遅らせることができる。すでに疾患にかかっている人には、サプリメントが進行を遅らせるかもしれない。
AMD、DRおよび/または黄斑浮腫を処置するための承認された薬理学的療法は現在のところ存在しない。上記の疾患を処置するための医薬を開発する必要性がある。
前述の要約、ならびに本発明の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。本発明を説明する目的で、現在好ましい実施態様を図面に示す。
図面において
図1は、ビューベリシン(GYT-088, i.p. 2.4 mg/kg)およびソラフェニブ(i.p. 30 mg/kg)でそれぞれ処置された群のマトリゲルプラグにおける血管形成を示す画像を提供する。
図2は、各群のヘモグロビンレベルの比較であり、これは、ビューベリシンが、VEGF誘導性血管形成の阻害においてより高い有効性を提供したことを示す。
図3は、本発明による試験薬ビューベリシン(GYT-088)を経口投与した後、動物の眼においてそれが観察されたことを示しており、これは、GYT-088が血液脳関門(BBB)、特に血液網膜関門(BRB)を通過して、動物の網膜および硝子体の血管外空間に入り込むことができることを示す。
図4は、動物の中心窩および黄斑中心の測定を示す画像を提供する。
本発明において、ビューベリシン(本発明で名付けられたGYT-088)などの化合物が、眼疾患の処置に有効であることが、予想外に発見された。
一態様において、本発明は、眼疾患の処置方法であって、それを必要とする患者に、式:
Figure 2022528566000002
で示されるビューベリシンの治療有効量を含む組成物を投与することを含む方法を提供する。
さらなる態様において、本発明はまた、眼疾患を処置するための医薬を調製するためのビューベリシンの使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、眼疾患の処置に使用するための医薬組成物であって、1つまたはそれ以上の薬学的に許容できる担体および治療有効量のビューベリシンを、関連して含む医薬組成物を提供する。
一実施態様において、眼疾患は、血管新生の眼退行によって引き起こされる。
本発明のいくつかの例において、眼疾患は、加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症(DR)または黄斑浮腫(ME)である。本発明の好ましい例において、眼疾患は、非増殖糖尿病性網膜症(NPDR)または滲出型加齢黄斑変性症(wet AMD)である。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
本発明の詳細な説明
特に定義されていない限り、本明細書で使用されているすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解しているものと同じ意味を有する。
本発明において、いくつかの化合物が加齢性黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症(DR)または黄斑浮腫(ME)などの眼疾患の処置に有意な効果を有することが最初に発見された。
本発明は、眼疾患の処置方法であって、それを必要とする対象に、3つのL-N-メチルフェニルアニリンと3つのD-2-ヒドロキシイソ吉草酸が結合して形成するシクロヘキサデプシペプチドである、式:
Figure 2022528566000003
の構造を有するビューベリシンの治療有効量を含む組成物を投与することを含む方法を提供する。
本発明におけるビューベリシンなどの化合物は、従来の技術または方法によって、コルジセプス・シケイダエ(Cordyceps cicadae)、コルジセプス・ソボリフェラ(Cordyceps sobolifera)、コルジセプス・シカイコラ(Cordyceps cicaicola)およびイサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea)などの真菌類から合成するかまたは分離できる。
本発明において、化合物は、VEGF誘導性血管形成の阻害を介して眼疾患を処置するのに有効であることが証明されている。
一実施態様において、眼疾患は、血管新生の眼退行によって引き起こされる。眼疾患のいくつかの例は、加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症(DR)および黄斑浮腫(ME)を含む。本発明の好ましい例において、眼疾患は、非増殖糖尿病性網膜症(NPDR)または滲出型加齢黄斑変性症(wet AMD)である。
本明細書で使用される用語「治療有効量」とは、そのような量を受けていない対応する対象と比較して、処置、治癒、予防、または疾患、障害もしくは副作用の改善、または疾患もしくは障害の進行速度の低下の効果をもたらすことを意味する。この用語はまた、その範囲内に、正常な生理学的機能を向上させるのに有効な量を含む。
処置に使用するために、治療有効量の化合物を投与のための医薬組成物として製剤化する。したがって、本発明はさらに、治療有効量の化合物ビューベリシンおよび1つまたはそれ以上の薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物を提供する。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容できる担体」とは、製剤の他の成分と互換性があり、医薬組成物で投与される対象に有害でない意味で許容できる担体、希釈剤または賦形剤を意味する。医薬製剤の要件に応じて、本分野で一般的に知られているまたは使用されているいずれかの担体、希釈剤または賦形剤を本発明で使用することができる。
本発明によれば、医薬組成物は、経口、直腸、経鼻、局所、膣、または非経腸経路を含むがこれらに限定されないいずれかの適切な経路による投与に適合させ得る。本発明の1つの特定の例において、医薬組成物は、経口投与のために製剤化される。このような製剤は、薬学の技術分野で知られているいずれかの方法で調製され得る。
本発明は、限定ではなく実証の目的で提供される以下の実施例によってさらに説明される。
実施例
実施例1
インビボマトリゲルプラグ血管形成アッセイ
マトリゲルプラグは、Engelbreth-Holm-Swarm(EHS)マウス肉腫細胞(Corning Life SciencesおよびBD Biosciencesよって製造および販売されている)によって分泌されるゼラチン状のタンパク質混合物から製造される。マトリゲルは、多くの組織に見出されている複雑な細胞外環境に似ており、細胞生物学者により培養アッセイのマトリックス(基底膜マトリックス)として使用される。
試験動物は、5~8週齢のB57l/6マウスであった。マトリゲルとPBSを4:1の比率で混合して、マトリゲルプラグを得た。マウスに、30IUヘパリンおよび150ng/ml(500ul/マウス)のVEGFを含むマトリゲルプラグを投与した後、4つの群(1群4匹)に分け、ビューベリシンをi.p.または経口で処置し(GYT-088群)、ソラフェニブ(ソラフェニブ群)を陽性対照とし、VEGF単独(ビヒクル)、無処置(対照)にした。1日後、動物に、ソラフェニブを30mg/kgの投与量でi.p.投与するか、ビューベリシンを2.4mg/kg(0.1c.c./マウス/日)の投与量でi.p.投与するか、またはビューベリシンを24mg/kgの投与量で1日1回、6日間経口投与した。7日目に動物を犠牲にし、マトリゲルプラグを取り出して血管形成の観察を行った。また、各マウスのヘモグロビンをDrabkin's reagent kitで測定した。
その結果を図1および図2に示した。図1に示すように、ビューベリシンをi.p.処置した群(GYT-088群)、または陽性対照としてソラフェニブで処置した群(ソラフェニブ群)では、VEGF誘発性血管形成が阻害された。図2に示すように、測定したヘモグロビンレベルを示し、ビューベリシンがVEGF誘発性血管形成の障害において高い効果を提供したことを示す。
結論として、ビューベリシンは、血管形成の阻害においてソラフェニブよりもさらに優れた有効性を提供した。
実施例2
アカゲザルにおける自然発生の糖尿病性黄斑浮腫の改善に対する60日間の異なる用量でのビューベリシンの有効性の評価は、臨床試験の用量設計および安全性研究の基礎を提供する。
アカゲザル(Rhesus Macaque)を用いて評価した。
主要エンドポイント:
OCTによる網膜の厚さ。処置前後の網膜の厚さを定量化する。
網膜の厚さは、OCTを使用する2つの方法によって評価する:(1)中心窩およびその両側の1.5mmで(3点法)、および(2)52点グリッドを用いて、異なる厚さの群(250~300μm、301~350μm、351~400μm、など)における厚さを有する黄斑の画分を決定する。この方法は、プライムドチームがケース・ウェスタン・リザーブ大学の有名な糖尿病性網膜症の専門家であるティモシーカーン博士と共同で開発した。ARVO2018ポスターを参照。自然発症糖尿病性アカゲザルにおける黄斑肥厚の評価。
副次的エンドポイントおよび安全性パラメータ:
(1)眼底撮影(FP)。処置前後の出血、滲出液または血管病変の変化を検出すること;および
(2)代謝および脂質プロファイル、肝機機能および腎機能に対する薬物の影響。
非ヒト霊長類(NHP)は、眼の生理的な機能および構造がヒトと極めて似ている。PriMedは、空腹時血糖値(FPG)、インスリン抵抗性、肥満度指数(BMI)、トリグリセリド(TG)、総コレステロール(TC)、低比重リポタンパク質コレステロール(LDL-c)および高比重リポタンパク質コレステロール(HDL-c)を含む5年間の歴史的な臨床/代謝データを有する、自然発症代謝障害を有する独特の相当な大きさのNHP集団(n=約1500)を保有する。カラードップラー超音波(Color Doppler Ultrasound)、Kowa眼底カメラ、Heidelberg OCT、細隙灯および検眼鏡を用いてNHPの糖尿病状態を診断し、アカゲザルの自然発症糖尿病性黄斑浮腫を特徴とする疾患が、血管漏出、網膜肥厚、滲出または出血で表れる臨床患者と非常によく似ていることを示す。自然発症DMEアカゲザルは、ヒト糖尿病性黄斑浮腫(DME)/糖尿病性網膜症(DR)の研究および新薬開発のための理想的なモデルを提供する。
試験対象患者基準
(1)雌、年齢13~18歳(ヒト成人では40~60歳に相当)、体重6~7kg;
(2)糖尿病の期間:3年を超える時間;
(3)片眼/両眼のDME;
(4)DME:最近半年間ハイデルベルグスペクトラリスOCTで測定し、Kowa VX-20眼底カメラを用いてFP/FFAによって診断した網膜の厚さ;
(5)CRT≧260μm(中心窩の厚さ(Central Foveal Thickness))および/またはETDRS領域の平均厚さ≧319μm。(網膜肥厚は、正常なサルのCRTおよびETDRSの厚さの平均値およびSD値で定義される)。網膜肥厚は、正常な平均値を2標準偏差超えた厚さと定義される。糖尿病にかかっていないサル:糖尿病にかかっていない動物における網膜の平均厚さは、中心窩で192±11μm、側頭部および鼻部でそれぞれ中心窩から1.5mmの距離での測定で307±15および328±13であった。この方法は、Primedチームが、ケース・ウェスタン・リザーブ大学の著名な糖尿病性網膜症の専門家であるTimothy Kern教授博士と共同で開発したものである。ARVO2018ポスターを参照。自然発症糖尿病性アカゲザルにおける黄斑肥厚の評価;および
(6)血管漏出および無かん流領域の有無。
除外基準
(1)段階3およびそれ以上の高血圧;
(2)活動性の眼または全身性炎症または感染症;眼内高血圧(Intraocular hypertension):IOP>21mmHg;
(3)臨床検査で、腎機能障害または肝機能が著しい;
(4)有効性に影響を与える可能性のあるその他のいずれかの病歴。
群のサイズ
6匹の自然発症DMEアカゲザル(1年以内の医療記録がある)を提供し、6匹のうち4匹に、試験前の期間(4週間)に登録し、処置前にFA、FP、OCT、および細隙灯検査、ならびに血液生化学検査を行う。4匹のサルを、OCTによって網膜の厚さに基づいて2つの群に分ける:
(1)第1群、ビヒクル群、N=1;
(2)第2群、試験品群(test article group)、N=3;
(投与経路:経口投与、1日1回、投与量:TBD)。
結果尺度:
主要有効性パラメータ:
網膜の厚さは、CSTおよびETDRSの厚さを含む。投与前および投与後のD14およびD30およびD60に一回;D45に検出を追加するかどうかは、D14およびD30の結果によって決定する。
副次的有効性パラメータおよび安全性パラメータ:
(1)眼底撮影:投与前ベースラインとして一回、投与後D30、D60に1回で総3回;
(2)FFA:投与前にベースラインとして1回;
(3)IOPおよび血圧測定:投与前1回、投与後1回で総2回;
(4)毎日のケージサイド観察により、眼の臨床症状を評価;
(5)代謝異常パラメータ、肝機能および腎機能の測定:FPG、FRA、LDL、HDL、TC、TG:投与前1回ならびに投与後D14、D30、D45およびD60に1回;
(6)細隙灯:投与前および投与後に1回で総2回;
(7)体重:投与前ならびに投与後D30およびD60に1回;
(8)食物摂取量/臨床観察:異常な徴候、症状および行動を含め、1日1回。
眼底撮影(FP)および蛍光眼底造影(FFA)
(1)頻度:投与前にFFAを1回実施。
(2)機器:KOWA VX-20。
(3)目的:網膜の血管の損傷および漏出を検査。
(4)FFA画像取得プロトコール:
画像取得前に、動物にケタミン:キシラジン混合物(1:1、8mg/kgケタミン)を筋肉内注射して麻酔をかけた。麻酔後にトロピカミド・フェニレフリン点眼液を両眼に2滴ずつ点眼し、瞳孔を拡張させた。麻酔がかけられた後、動物を瞳孔径が6mmを超えるまで暗室に置いた。自己保持型眼瞼ペクトラムを眼に装着した。撮影のための主要な眼の眼底の後極はよく焦点が合っていた。
(5)タイマーは、10%フルオレセインナトリウム(Alcon Laboratories, USA)を0.075mL/kgの用量で大腿静脈から注射した時点で開始した。主要な眼について最初の30秒間は1秒に1回、次の30秒間は2~3秒に1回後極の一連の写真を撮影した。5分後および10~15分で両眼の写真を撮影した。
結果
ビヒクル群:#6189は、投与前に軽度のNPDRを示した。表1に示すように、FPによる投与前後で有意な変化は見出されなかった。GYT-088群:#251、#2003、および#3536は軽度または中等度のNPDRを示した。#2003におけるNPDRの特性は、FPによる投与後のD28で改善された。FPによる任意の時点で、他の動物への投与前後で有意な変化は見出されなかった。表1を参照のこと。
Figure 2022528566000004


Figure 2022528566000005
結果を図4に提供した。投与の14日目に、試験動物#2003(NPDR群)において、黄斑中心の厚さ(CMT)が左眼および右眼において204μmおよび210μmから197μmおよび202μmに変化し、それぞれ7μmおよび8μm減少し;中心窩の厚さが、左眼および右眼において257μmおよび260μmから249μmおよび251μmになり、それぞれ8μmおおび9μm減少したことが見出された。他方で、ビヒクルを投与した動物#6189(ビヒクル群)において、正常な動物で通常見出されているように、黄斑中心の厚さまたは中心窩の厚さのいずれかの変化が±2μmの範囲であることが見出された。投与の56日目に、黄斑中心の厚さは6μmおよび8μm減少し、黄斑の厚さは左眼および右眼においてそれぞれ3μmと5μm減少した。したがって、GYT-088は糖尿病性黄斑浮腫に有効性を提供すると結論付けられた。
Figure 2022528566000006

本明細書は多くの詳細を含むが、これらは、本発明の範囲または請求され得るものの制限として解釈されるべきではなく、むしろ本発明の特定の実施形態または例に固有の特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施態様または例の文脈で本明細書に記載されている特定の特徴はまた、単一の実施態様で組み合わせて実施することができる。

Claims (11)

  1. 眼疾患を処置するための医薬を調製するためのビューベリシンの使用。
  2. ビューベリシンが、
    Figure 2022528566000007
    の構造を有する、請求項1に記載の使用。
  3. 眼疾患が、血管新生の眼退行によって引き起こされる、請求項1に記載の使用。
  4. 眼疾患が、加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症(DR)または黄斑浮腫(ME)である、請求項1に記載の使用。
  5. 加齢黄斑変性症(AMD)が、滲出型加齢黄斑変性症(wet AMD)である、請求項4に記載の使用。
  6. 糖尿病性網膜症(DR)が、非増殖糖尿病性網膜症(NPDR)である、請求項4に記載の使用。
  7. 眼疾患の処置に使用するための医薬組成物であって、1つまたはそれ以上の薬学的に許容できる担体および治療有効量のビューベリシンを、関連して含む医薬組成物。
  8. 眼疾患が、血管新生の眼退行によって引き起こされる、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 眼疾患が、加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症(DR)または黄斑浮腫(ME)である、請求項7に記載の医薬組成物。
  10. 加齢黄斑変性症(AMD)が、滲出型加齢黄斑変性症(wet AMD)である、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 糖尿病性網膜症(DR)が、非増殖糖尿病性網膜症(NPDR)である、請求項9に記載の医薬組成物。
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