JP2022526424A - がん特異的分子およびその使用の方法 - Google Patents

がん特異的分子およびその使用の方法 Download PDF

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Abstract

治療法の開発のために使用し得る候補標的を同定するための系および方法を本明細書において開示する。系および方法は、特定の疾患、疾病または状態に対して統計学的に有意または特異的であり得る情報または事象、例えば、スプライシング事象を同定する生物学的に関連するデータの受領および解析を含み得る。また、低分子化合物、オリゴヌクレオチド、タンパク質または細胞を含む組成物または分子を使用して、統計学的に有意な事象を調節するための系および方法を提供する。

Description

相互参照
本出願は、2019年4月9日出願の米国特許仮出願第62/831,604号、2019年8月20日出願の米国特許仮出願第62/889,217号、2019年12月6日出願の米国特許仮出願第62/944,913号および2020年2月24日出願の米国特許仮出願第62/980,900号の利点を主張するものであり、これらのそれぞれは、その全体を本明細書に参照により組み込まれる。
がんおよび遺伝性疾患は、米国において数百万を超える人々を侵している。スプライシング制御解除は、進行、転移および治療抵抗性に影響する、がんおよび遺伝性疾患の主要な特徴であり得る。RNAスプライシングは、DNAのタンパク質非コード領域であるイントロンが新生メッセンジャーRNA前駆体(プレmRNA)から除去され、DNAのタンパク質コード領域であるエクソンが互いに接合して成熟メッセンジャーRNA(mRNA)が形成されるプロセスである。RNAスプライシングエラーの結果、機能性タンパク質を生じさせないスプライスされたRNAをもたらし得、それにより、多くの型のがんを含めた遺伝子疾患が引き起こされる。
RNAスプライシングは、新たに生成されたメッセンジャーRNA前駆体(pre-mRNA)転写物が成熟メッセンジャーRNA(mRNA)に変換されるRNAプロセシングの1形態である。スプライシングの間に、イントロン(遺伝子内の非コード領域)が除去され、エクソン(コード領域)が一緒に結合される。RNAスプライシングは、機能性RNAをもたらすだけでなく、さらなる多様性(すなわち、選択的スプライシング、選択的RNAスプライシングまたは差次的スプライシング)を生み出す原因ともなり得る。選択的スプライシングにより、同一遺伝子から種々のmRNAの生成が生じ得る。単一の遺伝子から生じるアイソフォームを表すmRNAは、選択的エクソンの使用または2つのエクソンを破壊するイントロンの保持により異なり得る。このプロセスにより、関連するか、または大幅に異なり、さらに拮抗性の細胞機能を有し得る、種々のタンパク質産物が生じることが多い。選択的スプライシングは、エクソンスキッピングまたはカセットエクソン、相互排他的エクソン、選択的供与部位、選択的受容部位、イントロン保持およびこれらの任意の組合せまたは変形の1つまたは複数を含み得る。
複数の研究により、特定のスプライシング事象およびスプライシング因子、例えば、SRSF1、SRSF2、ESRP1およびRBFOX1の発癌活性が、ヒトおよび動物モデルにおいて示されている。したがって、がん関連スプライシング制御解除は、臨床的に適用可能なバイオマーカーおよび治療標的の新規の供給源となり得る。
種々の疾患または疾病、例えば、がんにおける治療標的(例えば、疾患特異的スプライシング事象)を同定するための系および方法を本明細書において提供する。がんの非限定的な例としては、前立腺がん、関門組織(すなわち、結腸直腸がん、肺がん)および他の高TGFb部位、例えば、卵巣のがん、AML/血液障害、呼吸器系がん、高TGFb環境および慢性の両方を含み得る肝細胞癌(肝臓がん)、潜在的食餌誘発性炎症、胸部がん、胃がん、腎臓がん、膵臓がん、皮膚がん、またはこれらの組合せが挙げられ得る。他の一部の疾患の例としては、自閉症(すなわち、ST7(ENV19))、リンパ系疾患、例えば、症候性リンパ浮腫-遺伝性障害およびミルロイ病(milory disease)、眼変性疾患、脳疾患-末梢神経障害、神経代謝性疾患、希少遺伝性神経障害-遺伝性運動ニューロン疾患、精神障害、IBD、クローン病および類似の胃腸障害を含む慢性炎症/自己免疫疾患、遺伝性、小児、レプチンおよび非レプチン依存性疾患を含む病原性肥満における炎症、高血圧ならびに/または西洋食と関連する他の併存疾患が挙げられ得るが、これらに限定されない。
また、本開示の方法は、1つまたは複数のバイオマーカーを検出するステップ、例えば、特異的DNA配列、mRNAおよび/またはタンパク質アイソフォームの存在または非存在を検出するステップを含み得る。1つまたは複数のバイオマーカーの存在または非存在は、疾患を診断および/または疾患の進行を追跡するために使用することができる。
また、各種のモダリティ、例えば、オリゴヌクレオチド、小分子、抗体またはこれらの任意の組合せを使用して、治療標的(例えば、疾患特異的スプライシング事象)を調節するための方法を本明細書において提供する。一部の例では、モダリティにより、病原性RNAアイソフォームが非病原性RNAアイソフォームにスイッチされ得る。一部の例では、モダリティは、スプライシングスイッチオリゴヌクレオチド(SSO)、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)、低分子干渉リボ核酸(siRNA)、コンジュゲートオリゴヌクレオチド、またはこれらの組合せを含む、特異的アイソフォームをノックダウン可能なオリゴヌクレオチドである。他の一部の例では、モダリティは、選択的にスプライスされたRNAのタンパク質アイソフォームを特異的に認識し得る、抗体もしくは細胞(例えば、CAR-T)ベースのモダリティ、および/またはアイソフォームを特異的に標的として治療的利点を得る、ASO、小分子もしくは生物製剤を含む治療化合物である。
疾患または疾病、例えば、がんを処置するための方法および系を本開示において、さらに提供する。系および方法は、有効量のモダリティを、疾患または疾病を有する対象に投与するステップを含み得る。モダリティは、疾患特異的標的化を達成するようにデザインした、オリゴヌクレオチド、小分子、抗体、またはこれらの任意の組合せであり得る。例えば、同定されている疾患特異的スプライシング事象の一部により、小分子結合のための溝を開くことができる。この場合、小分子は、スプライシング変化のために生成される領域を標的とするようにデザインすることができる。別の例では、膜結合タンパク質のスプライシング変化により、抗体を使用して特異的に標的とすることが可能な表面エピトープの変化が呈され得る。
本開示のある態様は、生体試料のpre-mRNAにおいてスプライシングを調節する方法であって、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドに対する少なくとも90%の配列同一性を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と、生体試料を接触させるステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、生体試料は、細胞、組織または血液試料を含む。一部の実施形態では、生体試料は、in vitroでの生体試料である。一部の実施形態では、生体試料は、細胞である。一部の実施形態では、方法は、細胞の生存率を測定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、測定するステップは、所定の期間にわたる。一部の実施形態では、方法は、細胞の生存率を所定の期間にわたって監視するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、アンチセンス化合物の濃度を、細胞の生存率に基づいて低下または上昇させるステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、細胞の生存率がカットオフ値未満である場合、アンチセンス化合物の濃度を低下または上昇させるステップをさらに含む。一部の実施形態では、カットオフ値は、約80%である。一部の実施形態では、カットオフ値は、約90%である。一部の実施形態では、アンチセンス化合物は、約300nMよりも高いかまたはこれと等しい濃度の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、アンチセンス化合物は、約450nM未満かまたはこれと等しい濃度の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)またはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、低分子干渉RNA(siRNA)を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、一本鎖オリゴヌクレオチド、二本鎖オリゴヌクレオチドまたはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、生体試料は、疾患または状態を有するか、またはこれを有すると疑われる対象由来である。一部の実施形態では、疾患または状態は、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む。一部の実施形態では、疾患は、がんである。一部の実施形態では、がんは、肺がん、腎臓がん、または乳がんを含む。一部の実施形態では、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。一部の実施形態では、1つまたは複数のヌクレオチドは、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む。一部の実施形態では、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合である。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドの修飾ヌクレオシドが。一部の実施形態では、修飾糖部分は、2’-置換糖部分である。一部の実施形態では、2’-置換糖部分は、2’-O-メトキシエチル、2’-フルオロ、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジウム、2’-O-グアニジウムエチル、2’-カルバメート、2’アミノオキシ、2’-アセトアミドおよびロックド核酸からなる群より選択される修飾を含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、修飾糖部分をそれぞれ含む複数の修飾ヌクレオシドを含む。一部の実施形態では、複数の修飾ヌクレオシドの少なくともサブセットは、互いに異なる。一部の実施形態では、調節は、エクソンスキッピングを誘導または増強することを含む。一部の実施形態では、調節は、エクソンインクルージョンを誘導または増強することを含む。一部の実施形態では、調節は、スプライシングスイッチを促進することを含む。一部の実施形態では、調節は、スプライシングを下方制御または上方制御することを含む。一部の実施形態では、アンチセンス化合物は、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BまたはCA12を含む遺伝子によりコードされるpre-mRNAのセグメントに特異的に結合する。
本開示の別の態様は、(i)表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドに対する少なくとも90%の配列同一性を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物、および(ii)薬学的に許容される希釈剤または担体を含む、医薬組成物を提供する。
一部の実施形態では、アンチセンス化合物は、約300nMよりも高いかまたはこれと等しい濃度の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、アンチセンス化合物は、約450nM未満かまたはこれと等しい濃度の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)またはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、低分子干渉RNA(siRNA)を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、一本鎖オリゴヌクレオチド、二本鎖オリゴヌクレオチドまたはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、疾患または状態を処置または緩和するために使用される。一部の実施形態では、疾患は、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む。一部の実施形態では、疾患または状態は、がんである。一部の実施形態では、がんは、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む。一部の実施形態では、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。一部の実施形態では、1つまたは複数のヌクレオチドは、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む。一部の実施形態では、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合である。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドの修飾ヌクレオシドは、修飾糖部分を含む。一部の実施形態では、修飾糖部分は、2’-置換糖部分である。一部の実施形態では、2’-置換糖部分は、2’-O-メトキシエチル、2’-フルオロ、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジウム、2’-O-グアニジウムエチル、2’-カルバメート、2’アミノオキシ、2’-アセトアミドおよびロックド核酸からなる群より選択される修飾を含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、修飾糖部分をそれぞれ含む複数の修飾ヌクレオシドを含む。一部の実施形態では、複数の修飾ヌクレオシドの少なくともサブセットは、互いに異なる。一部の実施形態では、医薬組成物は、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BまたはCA12を含む遺伝子によりコードされるpre-mRNAのスプライシングを調節するために使用される。一部の実施形態では、調節は、エクソンスキッピングを誘導または増強することを含む。一部の実施形態では、調節は、エクソンインクルージョンを誘導または増強することを含む。一部の実施形態では、調節は、スプライシングスイッチを促進することを含む。一部の実施形態では、調節は、スプライシングを下方制御または上方制御することを含む。
本開示の別の態様は、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドに対する少なくとも90%の配列同一性を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、疾患または状態の処置のための医薬の調製における使用のためのアンチセンス化合物を提供する。
一部の実施形態では、アンチセンス化合物は、約300nMよりも高いかまたはこれと等しい濃度の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、アンチセンス化合物は、約450nM未満かまたはこれと等しい濃度の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)またはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、低分子干渉RNA(siRNA)を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、一本鎖オリゴヌクレオチド、二本鎖オリゴヌクレオチドまたはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、疾患または状態は、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む。一部の実施形態では、疾患は、がんである。一部の実施形態では、がんは、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む。一部の実施形態では、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。一部の実施形態では、1つまたは複数のヌクレオチドは、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む。一部の実施形態では、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合である。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドの修飾ヌクレオシドは、修飾糖部分を含む。一部の実施形態では、修飾糖部分は、2’-置換糖部分である。一部の実施形態では、2’-置換糖部分は、2’-O-メトキシエチル、2’-フルオロ、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジウム、2’-O-グアニジウムエチル、2’-カルバメート、2’アミノオキシ、2’-アセトアミドおよびロックド核酸からなる群より選択される修飾を含む。一部の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、修飾糖部分をそれぞれ含む複数の修飾ヌクレオシドを含む。一部の実施形態では、複数の修飾ヌクレオシドの少なくともサブセットは、互いに異なる。一部の実施形態では、処置は、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BまたはCA12を含む遺伝子によりコードされるpre-mRNAのスプライシングを調節することを含む。一部の実施形態では、調節は、エクソンスキッピングを誘導または増強することを含む。一部の実施形態では、調節は、エクソンインクルージョンを誘導または増強することを含む。一部の実施形態では、調節は、スプライシングスイッチを促進することを含む。一部の実施形態では、調節は、スプライシングを下方制御または上方制御することを含む。
本開示の別の態様は、生体試料のpre-mRNAにおいてスプライシングを調節する方法であって、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BおよびCA12からなる群より選択される遺伝子によりコードされるpre-mRNAのセグメントに特異的に結合する組成物と、生体試料を接触させるステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、pre-mRNAのセグメントは、9~150ヌクレオチドの長さである。一部の実施形態では、組成物は、オリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、pre-mRNAのセグメントに対して十分に相補的である。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、pre-mRNAのセグメントに対する少なくとも80%の配列同一性を有する。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、pre-mRNAのセグメントに対する少なくとも90%の配列同一性を有する。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、10~50ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、15~30ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、組成物は、小分子、核酸分子、操作された細胞、タンパク質またはこれらの組合せもしくは修飾を含む。一部の実施形態では、記組成物は、キメラ分子を含む。一部の実施形態では、キメラ分子は、核酸分子およびタンパク質を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、DNA、RNA、PNAまたはこれらの組合せもしくはハイブリッドを含む。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるエクソンスキッピングを誘導または増強する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるエクソンインクルージョンを誘導または増強する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるスプライシングスイッチを促進する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるスプライシングを下方制御または上方制御する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるスプライシングを防ぐ。
本開示の別の態様は、疾患または状態の処置を必要とする対象における疾患または状態を処置するための方法であって、有効量の組成物を対象に投与するステップを含み、組成物は、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BおよびCA12からなる群より選択される遺伝子によりコードされるpre-mRNAのセグメントに特異的に結合し、これによりpre-mRNAにおけるスプライシングを調節する、方法を提供する。
一部の実施形態では、pre-mRNAのセグメントは、9~150ヌクレオチドの長さである。一部の実施形態では、組成物は、オリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、pre-mRNAのセグメントに対して十分に相補的である。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、pre-mRNAのセグメントに対する少なくとも80%の配列同一性を有する。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、pre-mRNAのセグメントに対する少なくとも90%の配列同一性を有する。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、10~50ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、15~30ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、組成物は、小分子、核酸分子、操作された細胞、タンパク質またはこれらの組合せもしくは修飾を含む。一部の実施形態では、組成物は、キメラ分子を含む。一部の実施形態では、キメラ分子は、核酸分子およびタンパク質を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、DNA、RNA、PNAまたはこれらの組合せもしくはハイブリッドを含む。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるエクソンスキッピングを誘導または増強する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるエクソンインクルージョンを誘導または増強する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるスプライシングスイッチを促進する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるスプライシングを下方制御または上方制御する。一部の実施形態では、組成物は、pre-mRNAにおけるスプライシングを防ぐ。一部の実施形態では、記有効量は、少なくとも300nMの組成物を含む。一部の実施形態では、有効量は、最大500nMの組成物を含む。一部の実施形態では、疾患または状態は、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む。一部の実施形態では、疾患または状態は、がんである。一部の実施形態では、がんは、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む。一部の実施形態では、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。
本開示の別の態様は、対象における疾患または状態のスクリーニング、診断または予後予測のための方法であって、(a)対象由来の生体試料を解析して、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BおよびCA12からなる群より選択される遺伝子によりコードされるタンパク質アイソフォームの発現のレベルを検出するステップと、(b)生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現のレベルの、対照の生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現レベルと比べた差異を決定するステップであって、差異は、疾患または状態を示すかまたは予測するものである、ステップとを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、生体試料は、細胞、組織または血液試料である。一部の実施形態では、ステップ(a)は、生体試料におけるタンパク質アイソフォームの量を定量的に検出するステップを含む。一部の実施形態では、差異は、生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現のレベルの、対照の生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現のレベルと比較した上昇または低下を含む。一部の実施形態では、生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現のレベルの、対照の生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現のレベルと比較した上昇は、疾患または状態を示すかまたは予測するものである。一部の実施形態では、生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現のレベルの、対照の生体試料におけるタンパク質アイソフォームの発現のレベルと比較した低下は、疾患または状態を示すかまたは予測するものである。一部の実施形態では、タンパク質アイソフォームは、選択的にスプライスされたタンパク質アイソフォームを含む。一部の実施形態では、選択的にスプライスされたタンパク質アイソフォームは、遺伝子の選択的スプライシングにより形成される。一部の実施形態では、選択的スプライシングは、エクソンスキッピング、エクソンインクルージョン、イントロン保持、競合する5’スプライス部位、競合する3’スプライス部位、多重プロモーター、複数ポリ(A)部位またはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、方法は、生体試料における遺伝子の発現のレベルを検出するステップをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、対象の生体試料における遺伝子の発現のレベルの、対照の生体試料における遺伝子の発現のレベルと比較した差異の存在または非存在を検出するステップをさらに含む。一部の実施形態では、遺伝子の発現のレベルの差異の存在または非存在は、疾患または状態をさらに示すかまたは予測するものである。一部の実施形態では、差異の存在は、対象の生体試料における遺伝子の発現のレベルの、対照の生体試料における遺伝子の発現のレベルと比較した上昇または低下を含む。一部の実施形態では、方法は、対象における疾患または状態の進行を監視するステップをさらに含む。一部の実施形態では、監視するステップは、ステップ(a)を所定の期間にわたって複数回、反復するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、対象における疾患または状態の診断時に対象に処置を提供するステップをさらに含む。一部の実施形態では、処置は、タンパク質アイソフォーム発現のレベルを調節する有効量の組成物を対象に投与するステップを含む。一部の実施形態では、処置は、タンパク質アイソフォームをコードする遺伝子のスプライシングを調節する有効量の組成物を対象に投与するステップを含む。一部の実施形態では、疾患または状態は、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む。一部の実施形態では、疾患または状態は、がんである。一部の実施形態では、がんは、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む。一部の実施形態では、乳がんは、トリプルネガティブ乳がんである。
本開示の例示的な実施形態のみが示され、説明されている以下の詳細な説明から本開示の追加的な態様および利点が当業者には容易に明らかになろう。理解される通り、本開示は、他のおよび異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全てが本開示から逸脱することなく種々の明白な観点での改変が可能なものである。したがって、図および説明は、例示的性質のものであり、拘束性のものではないとみなされるべきである。
参照による組込み
本明細書において言及されている全ての刊行物、特許および特許出願は、個々の刊行物、特許、または特許出願が、具体的にかつ個別に参照により組み込まれることが示されたものと同じ程度に参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物および特許または特許出願が、本明細書に含まれる開示に矛盾する場合、本明細書は、このような任意の矛盾する事柄に取って代わり、および/または優先することを意図する。
本発明の新規特徴を、添付の特許請求の範囲において具体的に記載する。本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が利用されている例証的実施形態について記載する下記の詳細な説明、および添付図面(本明細書では「図(Figure)」および「図(FIG.)」としても表される)を参照することにより得られる。
本特許または出願書類は、カラーで作成した少なくとも1つの図面を含む。カラーの図面(複数可)を有する本特許または特許出願公開のコピーは、要請および必要な手数料の支払いに応じて関連する官庁により提供される。
図1は、再発するゲノム異常および転写の変化の例示的オンコプリントの概要を、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者の試料におけるスプライシング関連RNA結合タンパク質について示す。
図2は、管腔対TNBC RNA-seqデータ解析および標的選択の例を模式的に示す。
図3は、独立的および重複する事象を示す、CancerGenomeAtlas(TCGA)および細胞株におけるスプライシング変化の例示的図を示す。
図4は、管腔対TNBC細胞株における選択された候補の差次的スプライシングを示す、例示的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)画像を示す。
図5は、種々の遺伝子についてのタンパク質レベルにおけるアイソフォーム発現を示す、管腔および基底細胞株のタンパク質ライセートの例示的ウエスタンブロットを示す。
図6は、スキップアイソフォームを有する患者の全生存が不良であることを示す、NEDD4Lインクルージョン対スキップアイソフォームを発現する乳がん患者の生存解析を示す。
図7は、複数の乳がん亜型にわたるスプライシング差異および全遺伝子発現差異の比較を示す。
図8は、NEDD4Lエクソンの三つ組周辺のSpliceLearnスコアおよび対応するeCLIPピークを示す。スコアは、オリゴ配列のデザインに使用することができ、下のパネルは、高スコアのASO(GTGGGTTTCAGGGATTCTGA、CCCTGATTCAGACAGCAGGG)がMDA-MB-231細胞においてインクルージョンアイソフォームに有意にスイッチした、スプライススイッチング実験結果を示す。
図9は、400nMの特異的オリゴで処理したMCF7およびMDA-Mb-231細胞、ならびにリポフェクタミンまたはPBSのいずれかで処理した対照におけるスイッチングオフNEDD4Lの例示的な実験検証および定量を示す。放射性RT-PCRを上に示し、結果の定量を下に示す。
図10Aは、インクルージョンを促進するNEDD4Lを標的とするSSO(GTGGGTTTCAGGGATTCTGA)についての例示的な用量応答曲線を示す。SSO処理により、MCF7細胞と比較してMDA-Mb-231細胞において用量依存性の生存率低下が生じる。LC50の最適値は、約370nMである。
図10Bは、インクルージョンを促進するNEDD4Lを標的とするSSO(CCCTGATTCAGACAGCAGGG)についての例示的な用量応答曲線を示す。SSO処理により、MCF7細胞と比較してMDA-Mb-231細胞において用量依存性の生存率低下が生じる。LC50の最適値は、約420nMである。
図11は、候補遺伝子についての例となるPCRの検証を示す。
図12は、候補遺伝子についての例となるPCRの検証を示す。
図13は、候補遺伝子についての例となるPCRの検証を示す。
図14は、候補遺伝子についての例示的なPCRの検証を示す。
図15は、候補遺伝子の長いおよび短いアイソフォームを発現する乳がん患者の例示的な生存解析を示す。
図16は、候補遺伝子の長いおよび短いアイソフォームを発現する乳がん患者の例示的な生存解析を示す。
図17は、選択基準表の例である。
図18は、選択基準を使用して、スプライシング単独の使用よりも多くの標的遺伝子を同定する方法を示す。
本発明の種々の実施形態を本明細書において示し、記載しているが、このような実施形態を例示のみの目的で提供していることは、当業者に明らかである。多数の変形、変更および置換が、本発明から逸脱することなく当業者に見出され得る。本明細書に記載する本発明の実施形態に対する種々の代替物を利用し得ることが理解されるべきである。
「少なくとも」、「~よりも多い」または「~よりも多いかまたはこれと等しい」の用語が、一連の2つまたはそれよりも大きい数値における最初の数値の前または最後の数値の後に置かれる場合はいつでも、「少なくとも」、「~よりも多い」または「~よりも多いかまたはこれと等しい」の用語は、その一連の数値におけるそれぞれの数値に適用する。例えば、1、2もしくは3よりも多いかまたはこれと等しいことは、1よりも多いかもしくはこれと等しい、2よりも多いかもしくはこれと等しい、または3よりも多いかもしくはこれと等しいことと等価である。
「~以下」、「~未満」または「~未満かまたはこれと等しい」の用語が、一連の2つまたはそれよりも大きい数値における最初の数値の前または最後の数値の後に置かれる場合はいつでも、「~以下」、「~未満」または「~未満かまたはこれと等しい」の用語は、その一連の数値におけるそれぞれの数値に適用する。例えば、3、2もしくは1未満かまたはこれと等しいことは、3未満かもしくはこれと等しい、2未満かもしくはこれと等しいまたは1未満かもしくはこれと等しいことと等価である。
治療法の開発のための候補標的の同定
本開示の一部の態様では、候補薬物標的を検出または同定するための方法および系を提供する。候補薬物標的は、特定の疾患、疾病または状態と関連し得る。疾患、疾病または状態は、がんを含み得る。疾患、疾病または状態の非限定的な例としては、乳腺の管組織における腺管癌、髄様癌、膠様癌、管状腺癌移動、乳がんまたはこれらの亜型;上皮卵巣腫瘍、例えば、卵巣における腺癌および卵巣から腹腔に移動した腺癌を含む卵巣がん、子宮がん、子宮頸がん、例えば、扁平上皮細胞癌および腺癌を含む子宮頸部上皮における腺癌;前立腺がん、例えば、以下:腺癌または骨に移動した腺癌から選択される前立腺がん;膵臓がん、例えば、膵管組織における類上皮癌および膵管における腺癌;膀胱がん、例えば、膀胱における移行細胞癌、尿路上皮癌(移行上皮癌)、膀胱を裏打ちする尿路上皮細胞における腫瘍、扁平上皮細胞癌、腺癌および小細胞がん;白血病、例えば、急性骨髄球性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄球性白血病、ヘアリー細胞白血病、脊髄形成異常、骨髄増殖性障害、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)および骨髄異形成症候群(MDS);骨がん;肺がん、例えば、扁平上皮細胞癌、腺癌および大細胞未分化癌に分けられる非小細胞肺がん(NSCLC)ならびに小細胞肺がん;皮膚がん、例えば、扁平上皮細胞癌に発達することもある皮膚状態である、基底細胞癌、黒色腫、扁平上皮細胞癌および光線角化症;眼網膜芽細胞腫;皮膚または眼球内(眼)黒色腫;原発性肝臓がん(肝臓で発症するがん);腎臓がん;甲状腺がん、例えば、乳頭状、濾胞性、髄様および未分化;AIDS関連リンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、B細胞免疫芽球性リンパ腫および小型非切れ込み核細胞性リンパ腫;カポジ肉腫;B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)および肝細胞癌を含むウイルス誘導がん;ヒトリンパ球向性ウイルス1型(HTLV-1)および成人T細胞白血病/リンパ腫;ならびにヒトパピローマウイルス(HPV)および子宮頸がん;神経膠腫(星状細胞腫、未分化星状細胞腫または多形神経膠芽腫)を含む中枢神経系がん(CNS)、例えば、原発性脳腫瘍、乏突起神経膠腫、上衣腫、髄膜腫、リンパ腫、神経鞘腫および髄芽腫;末梢神経系(PNS)がん、例えば、聴神経腫ならびに神経線維腫および神経鞘腫を含む悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、悪性線維性細胞腫(malignant fibrous cytoma)、悪性線維性組織球腫、悪性髄膜腫、悪性中皮腫および悪性混合ミュラー管(Mtillerian)腫瘍;口腔および中咽頭がん、例えば、下咽頭がん、喉頭がん、鼻咽頭がん、および中咽頭がん;胃がん、例えば、リンパ腫、消化管間質腫瘍およびカルチノイド腫瘍;精上皮腫および非精上皮腫を含む精巣がん、例えば、胚細胞腫瘍(GCT)、ならびにライディッヒ細胞腫およびセルトリ細胞腫を含む生殖腺間質腫;胸腺がん、例えば、胸腺腫、胸腺癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、カルチノイドまたはカルチノイド腫瘍;直腸がん;ならびに結腸がんが挙げられ得るが、これらに限定されない。一部の実施形態では、医薬組成物は、非癌性過剰増殖障害、例えば、皮膚の良性肥厚(例えば、乾癬)、再狭窄または前立腺(例えば、良性前立腺肥大(BPH))の処置のためである。
候補薬物標的は、差次的に発現する1つまたは複数の遺伝子、差次的にスプライスされるエクソン(例えば、エクソンの二つ組またはエクソンの三つ組)またはこれらの組合せを含み得る。方法および系は、低存在量の異常mRNAアイソフォームの検出において、エクソン中心的かつ高感度であり得る。
加えて、人工知能(AI)を、本明細書において提供する方法および系により利用し得る。AIは、機械学習アルゴリズムの使用を含んでもよく、この非限定的な例としては、教師あり(または予測)学習、半教師あり学習、能動学習、教師なし機械学習もしくは強化学習、サポートベクターマシン(SVM)、リニア、ロジスティック、ツリー、ランダムフォレスト、xgboost、ニューラルネットワーク、ディープニューラルネットワーク、ブースティング技術、ブートストラップ技術、アンサンブル技術またはこれらの組合せが挙げられ得る。
本明細書において提供するように、系または方法は、データベースからデータを受領するステップを含み得る。データベースは、公的データベース(例えば、TCGA、GTEX、dbGAP)、私的データベースまたはこれらの組合せであり得る。データベースは、公的データ、私有のデータまたはこれらの組合せを含み得る。データベースは、臨床的または生物学的データを含み得る。データベースは、RNA-seqデータを含み得る。データベースは、多様な試料、例えば、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、10,000、15,000、20,000、25,000、30,000、40,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、100,000、125,000、150,000、175,000、200,000よりも多いかもしくはこれと等しい試料またはより多くの試料から得られるデータを含み得る。試料の少なくともサブセットが、同一または異なる疾患、疾病または状態を有する種々の対象から得られ得る。
データベースは、特定の疾患、疾病もしくは状態の細胞株の試料、および/または特定の種々の疾患、疾病もしくは状態を有する対象の試料から抽出されるかまたはそれらに由来するデータを含み得る。一部の場合では、疾患、疾病または状態は、乳がんまたはその亜型、例えば、管腔A、管腔B、Her2+、TNBCを含む。細胞株の非限定的な例としては、BT483、CAMA1、EFM19、HCC1428、HCC712、IBEP2、KPL1、LY2、MCF7、MDAMB134、MDAMB134VI、MDAMB157、MDAMB175、MDAMB175VII、MDAMB231、MDAMB330、MDAMB361、MDAMB415、MDAMB435、MDAMB436、MDAMB453、MDAMB468、T47D、ZR751、ZR75B、BSMZ、BT474、EFM192A、IBEP1、IBEP3、UACC812、ZR7527、ZR7530、21MT1、21MT2、21NT、21PT、AU565、HCC1008、HCC1569、HCC1954、HCC202、HCC2218、HH315、HH375、KPL-4、OCUB-F、SKBR3、SKBR5、SUM190PT、SUM225CWN、UACC893、BT20、CAL148、DU4475、EMG3、HCC38、HCC1143、HCC1187、HCC1395、HCC1599、HCC1739、HCC1806、HCC1937、HCC2157、HCC3153、HCC70、HMT3522、KPL-3C、MA11、MFM223、SUM185PE、SUM229PE、BT549、CAL120、CAL851、HDQ-P1、Hs578T、SKBR7、SUM102PT、SUM1315M02、SUM149PT、SUM159PTまたはこれらの任意の組合せが挙げられ得る。
データは、1つまたは複数の解析または処理ステップに供し得る。データは、解析および/または定量して情報または事象(複数可)、例えば、スプライシング事象を同定し得る。同定する情報または事象(複数可)は、1つまたは複数の疾患、疾病または状態に対して統計学的に有意であるか、または特異的であり得る。データ解析または処理は、データをゲノム、トランスクリプトームまたはこれらの組合せにマッピングするステップを含み得る。データは、ゲノム、トランスクリプトームまたはこれらの組合せに関連しない可能性のある任意の情報を除去するために処理し得る。データは、例えば、疾患、疾病または状態の型または亜型を含む、1つまたは複数の所定のパラメーターまたは基準に基づいて処理または解析し得る。
データベースが、疾患、疾病または状態の種々の型または亜型と関連するデータを含む場合では、各型または亜型に関連するデータは、個々に解析または処理して、各型または亜型に対して統計学的に有意であるかまたは特異的であり得る、情報または事象(複数可)を同定し得る。同定した情報または事象(複数可)は、一緒に群分けし、1つまたは複数の対照と比較して、1つまたは複数の候補標的を決定し得る。あるいは、各亜型または型について同定した情報または事象(複数可)は、相互に比較して、候補標的のリストを作成し得る。一部の場合では、候補標的は、少なくとも2つの異なる型または亜型により同定または共有される、情報または事象(複数可)を含む。
候補標的のリストは、任意の数、例えば、約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、350、400、450、500よりも多いかもしくはこれと等しい数の候補標的またはより多くの候補標的を含み得る。一部の場合では、リストは、上記のいずれか2つの値の間の数、例えば、約275の候補標的を含み得る。
少なくとも一部の(例えば、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはこれよりも多い)生成した候補標的を、さらなるデータ解析または処理に供し得る。候補標的は、1つまたは複数のパラメーターまたは基準に基づいて、特定の順序で配置し得る。候補標的は、1つまたは複数のパラメーターまたは基準に基づいて選択し、これにより洗練された候補標的リストを作成し得る。候補標的を配置するのに使用し得るパラメーターの非限定的な例としては、スプライシング指標、疾患指標、スプライススイッチングオリゴヌクレオチド(SSO)創薬可能性指標またはこれらの任意の組合せが挙げられる。
スプライシング指標は、例えば、対照と比較して解析した試料(またはデータ)におけるスプライシング変化、所与の情報または事象(複数可)(例えば、患者データセット(複数可)における)の一貫性および/または再現性、複数の疾患データセットにおける所与の情報または事象(複数可)の再発、正常または対照データセット(複数可)における所与の情報または事象の非存在を含む因子に少なくとも部分的に基づいて決定し得る。各因子には、決定において同一または異なる重みを付与し、決定に基づいて、スコアを作成し得る。
疾患指標は、例えば、タンパク質(複数可)のような発現産物(複数可)の機能に対する所与の情報もしくはスプライス変化のような事象(複数可)の影響、疾患、疾病もしくは状態との関連度、京都遺伝子ゲノム百科事典(KEGG)データベースに列挙する経路のような経路解析、文献証拠またはこれらの任意の組合せを含む因子に少なくとも部分的に基づいて決定し得る。各因子には、決定において同一または異なる重みを付与し、決定に基づいて、スコアを作成し得る。
SSO創薬可能性指標は、例えば、ユニークおよび/もしくは特異的スプライス修正分子(例えば、オリゴ配列(複数可))を機械学習アルゴリズムのようなAIを使用して同定する能力、同定した標的(例えば、エクソン(複数可))にマッピングされた、強力な増強された架橋および免疫沈降(eCLIP)ピーク(複数可)の存在もしくは非存在、遺伝子型-組織発現(GTEx)正常データと比較したアイソフォーム(複数可)の疾患特異的発現の存在もしくは非存在またはこれらの任意の組合せを含む、因子に少なくとも部分的に基づいて決定し得る。各因子には、決定において同一または異なる重みを付与し、決定に基づいて、スコアを作成し得る。
洗練された候補標的リストを作成する場合では、リストに含まれる候補標的は、さらなる解析または処理ステップに供し得る。例えば、候補標的の少なくともサブセットと関連するスプライシング事象は、評価プロセスに供し得る。評価プロセスでは、種々のレベル、例えば、RNAレベル、タンパク質レベルまたはこの両方における発現について評価し得る。評価プロセスでは、種々の疾患(またはその亜型)、疾病または状態の試料におけるアイソフォームの差次的発現を確認し得る。確認時には、候補標的は、さらなる治療法の開発のために選択および使用し得る。一部の場合では、選択された標的は、1つまたは複数の遺伝子を含む。1つまたは複数の遺伝子の非限定的な例としては、NEDD4L(ENV2)、MAP3K7(ENV3)、NFYA(ENV11)、ESYT2(ENV21)、MARK2(ENV18)、ST7(ENV19)、ARVCF(ENV22)、SYTL2(ENV17)、R3HDM1(ENV23)、COL4A3BP(ENV9)、TANGO2(ENV6)、SEPT9(ENV15)、ROBO1(ENV4)、FAM122B(ENV5)、CD47(ENV13)、LSR(ENV20)、PBX1(ENV16)、EPB41(ENV14)、ADAM15(ENV7)、EPB41L1(ENV8)、ABI1(ENV10)、FLNB(ENV1)、CTNND1(ENV12)、GPR160(ENV24)、ITGB3BP(ENV25)、INCENP(ENV26)、DENND1B(ENV27)、CA12(ENV28)またはこれらの任意の組合せが挙げられ得る。
種々のモダリティを使用する標的の調節
本開示の一部の態様では、スプライシング標的(複数可)を調節するための方法および系を提供する。調節は、標的(例えば、遺伝子)と関連するスプライシング事象(複数可)を調節することを含み得る。調節は、スプライススイッチングを促進または容易とすることを含み得る。例えば、調節は、病原性アイソフォームを非病原性アイソフォームにスイッチングすることを含み得る。
調節は、標的と特異的に相互作用(例えば、ハイブリダイズ)して、標的のスプライシングを調節もしくは変化させるか、または標的の発現をRNAレベル、タンパク質レベルもしくはこの両方で制御し得る、1つまたは複数の組成物または分子の使用を含み得る。組成物または分子は、例えば、3’スプライス部位、5’スプライス部位、分岐点、ポリピリミジントラクト、エクソンスプライシングエンハンサー、エクソンスプライシングサイレンサー、イントロンスプライシングエンハンサー、イントロンスプライシングサイレンサーまたはこれらの任意の組合せを含む、スプライシングを制御する任意のエレメントまたはエレメントの組合せ(例えば、標的内の1つまたは複数のゲノム領域)を標的とし得る。
組成物または分子は、例えば、小分子、ポリマー(天然または合成)、オリゴヌクレオチドもしくはRNAのようなヌクレオチド配列、治療剤(複数可)、CAR-T細胞のような細胞、抗体のようなタンパク質またはこれらの任意の組合せを含み得る。
組成物または分子は、他の分子、分子構造または化合物の混合物、例えば、取込み、分布、および/または吸収を補助するためのリポソーム、受容体に標的化された分子、経口、直腸、局所または他の製剤と混合、被包、コンジュゲートまたは他の方法で結合させ得る。
組成物または分子は、in vivoまたはex vivoで適用し得る。標的特異的または疾患特異的標的化を達成するために、組成物または分子は、特定の濃度で加え得る。例えば、組成物または分子は、約5マイクロモル濃度(μM)、4μM、3μM、2μM、1μM、900ナノモル(nM)、800nM、700nM、650nM、600nM、550nM、500nM、450nM、400nM、350nM、300nM、250nM、200nM、150nM、100nM、50nM、10nM未満かもしくはこれと等しい濃度またはより低い濃度を有し得る。濃度は、約1nM、10nM、50nM、100nM、200nM、300nM、400nM、500nM、600nM、700nM、800nM、900nMよりも高いかもしくはこれと等しくあり得るかまたはより高くてもよい。一部の場合では、濃度は、上記に考察するいずれか2つの値の間、例えば、約370nMまたは420nMであり得る。
一部の場合では、組成物または分子は、オリゴヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドは、任意の数のヌクレオチドまたはヌクレオチド残基、例えば、約5、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、55、60よりも多いかもしくはこれと等しい数のヌクレオチドもしくはヌクレオチド残基またはより多くのヌクレオチドもしくはヌクレオチド残基を含み得る。一部の場合では、オリゴヌクレオチドは、約50、45、40、35、30、29、27、25、24、23、22、21、19、18、17、16、13、10、8、6未満かもしくはこれと等しい数のヌクレオチドもしくはヌクレオチド残基またはより少ないヌクレオチドもしくはヌクレオチド残基を含み得る。一部の場合では、オリゴヌクレオチドに含まれるヌクレオチドまたはヌクレオチド残基の数は、上記のいずれかの値の間、例えば、約16(16-mer)、17(17-mer)、18(18-mer)、19(19-mer)、20(20-mer)、21(16-mer)または22(22-mer)であり得る。一部の場合では、オリゴヌクレオチドは、DNA分子、RNA分子またはこれらの組合せを含む。
一部の場合では、オリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、所与の配列に対して相補的なDNAおよび/またはRNAオリゴであってもよく、この所与の配列が、標的遺伝子内の領域であってもよい。
オリゴヌクレオチドは、固相合成、ホスホロチオエートおよび/またはアルキル化誘導体のような種々の技術を使用して調製し得る。オリゴヌクレオチドに含まれるヌクレオチドまたはヌクレオチド残基は、天然の非修飾ヌクレオチド(例えば、シトシン、グアニン、アデニン、ウラシルまたはチミジン)、修飾ヌクレオチドまたはこれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合では、修飾ヌクレオチドまたは塩基を使用する。修飾は、結合親和性を増強するようにデザインし得る。修飾は、化学修飾を含み得る。修飾は、骨格修飾、糖環修飾またはこれらの組合せを含み得る。糖環修飾は、2’糖修飾を含み得る。例としては、本開示のオリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート(phosphothioate)修飾骨格および/またはメトキシエタンを2’位(2’MOE)に含むように修飾されたリボース糖を含み得る。修飾ヌクレオチドまたは塩基を含むオリゴヌクレオチドは、RNaseHを活性化しないことがある。一部の場合では、ヌクレオチド間架橋リン酸残基の1つまたは複数(例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、35、40、45個またはこれよりも多く)は、メチルホスホネート、メチルホスホロチオエート(phosphonothioate)、ホスホロモルホリデート、ホスホロピペラジデート(phosphoropiperazidate)、ホスホロアミデート(phosphoroamidate)またはこれらの任意の組合せのような修飾リン酸である。一部の場合では、ヌクレオチドまたは塩基の1つまたは複数(例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、35、40、45個またはこれよりも多く)は、2’アルキル部分(例えば、直鎖または分枝鎖、飽和または不飽和のC1-C4アルキル、例えば、メチル、エチル、エテニル、プロピル、1-プロペニル、2-プロペニル、イソプロピル、またはこれらの組合せもしくは誘導体を含む)を含む。
一部の場合では、組成物または分子は、小分子を含む。小分子は、前述の標的のアイソフォームをpre-mRNAレベルまたはタンパク質レベルのいずれかでスイッチ可能な広範な化合物を含み得る。このような化合物は、ハイスループットスクリーニング法により、化合物ライブラリーを使用して同定してもよく、この場合、化合物または化合物の組合せを追加すると、RNAもしくはタンパク質またはこの両方のいずれかのレベルで、遺伝子(例えば、前述または本明細書のいずれかに記載する遺伝子)の1つまたは少数の、アイソフォームスイッチを誘導するか、または特定のアイソフォームの生物学的活性を調節(例えば、阻害または増強)することができる。
適用
本開示の系および方法は、新規のスプライシング事象(複数可)または新規のスプライシング事象が関連する標的(例えば、遺伝子)を決定または同定するために使用することができる。新規のスプライシング事象(複数可)は、1つまたは複数の所与の型または亜型の疾患、疾病または状態に対して、統計学的に有意または特異的であり得る。新規のスプライシング事象を同定するために、本開示の方法および系では、公的および/または私的な1つまたは複数のデータベースからデータを受領することがあり、このデータは、調査中の疾患、疾病または状態の型または亜型に関して生物学的に関連するデータを含み得る。データは、解析、処理またはアノテートし得る。データ解析、処理および/またはアノテーションは、機械学習アルゴリズムを使用して行い得る。機械学習は、教師あり学習、教師なし学習またはこれらの組合せであり得る。アルゴリズムは、訓練されたアルゴリズムであり得る。アルゴリズムは、訓練セットを使用して訓練し得る。訓練セットは、訓練サンプルを含み得る。訓練サンプルは、特定の疾患、疾病もしくは状態の細胞株;特定の疾患、疾病もしくは状態を有する対象から得られる試料;陽性および/もしくは陰性対照を含む対照;またはこれらの任意の組合せであり得る。
データ解析、処理および/またはアノテーションでは、治療法の開発に潜在的に使用され得る候補標的のリストを作成し得る。リストに含まれる候補標的は、さらなるスクリーニングプロセスまたは解析に供し得る。候補標的のスプライシングは、評価または検証し得る。候補標的の評価または検証により、さらなる治療法開発に供され得る標的の洗練されたリストがもたらされ得る。
洗練されたリストに含まれる個々の標的のスプライシングでは、組成物または分子を使用し得る。スプライシングは、病原性アイソフォームの非病原性アイソフォームへのスイッチングを促進するように調節し得る。組成物または分子は、標的内の選択領域または選択領域の組合せを標的として、疾患特異的標的化を達成するようにデザインし得る。一部の場合では、組成物または分子は、2つまたはこれよりも多い(例えば、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15個またはこれよりも多い)種々の標的のスプライシングを調節するようにデザインする。種々の標的を標的とする組成物または分子は、逐次的または同時に使用し得る。
本開示の一部の態様では、疾患、疾病または状態を有するか、またはこれを有すると疑われる対象に、処置を提供するための方法および系を提供する。方法および系は、疾患、疾病または状態を有するか、またはこれを有すると疑われる対象から試料を得るステップを含み得る。生物学的に関連するデータ(例えば、DNA、RNA-seqデータ)は、試料から由来または抽出し得る。生物学的に関連するデータは、ゲノム(複数可)またはトランスクリプトーム(複数可)に関連しない任意のデータを除去するためにスクリーニングまたは処理し得る。処理したデータは、1回または複数のデータ解析、処理またはアノテーションプロセスに供してもよく、これにより、対象が有するかまたは有すると疑われる疾患、疾病または状態に対して、統計学的に有意または特異的な1つまたは複数の新規のスプライシング事象を同定し得る。同定したスプライシング事象は、1つまたは複数のパラメーターまたは選別基準を使用して、さらに解析または選別してもよく、これにより、スプライシング事象およびこれと関連する標的の処置のための最終リストを作成し得る。
標的の同定時に、系および方法は、疾患、疾病または状態を有するか、またはこれを有すると疑われる対象に治療有効量の組成物または分子を投与するステップをさらに含み得る。投与は、所与の期間内に行い得る。対象を監視してもよく、対象に投与する組成物または分子の量を監視結果に応じて調整してもよい。加えて、監視は、対象が処置を受けている間に対象から1つまたは複数の試料を得るステップを含み得る。1つまたは複数の試料は、解析または試験して、処置が有効か否かを決定し得る。処置が無効であると決定される場合、処置を中止してもよく、および/または異なる処置(例えば、異なる種類の組成物または分子の投与)を提供してもよい。
(実施例1 トリプルネガティブ乳がん(TNBC)において選択的にスプライスされた転写物およびスプライシング変化を修正する治療法の同定)
乳がんは、最も一般に診断されるがんであり、女性におけるがん死亡率の第2の主因であって、転移性乳がんを生じる原発性疾患診断のほぼ30%である。乳がんの処置における課題の1つは、高い不均一性および特徴的ながん亜型を克服することであり、これには、化学療法、ホルモン療法およびヒト上皮増殖因子受容体2(Her2)標的化治療(亜型に応じて)を含む差次的な処置が求められ得る。しかし、かなりの数の患者が、現在の標準治療法に対して抵抗性を生じ得る。これは、疾患の完全寛解のために、新規標的の同定および代替療法開発の必要性を強調する。
スプライシングエラーは、乳がんにおけるコーディング変動の原因であり得る。いくつかの遺伝子の異常スプライシングは、乳がんにおけるスプライシング因子発現の誤った制御のため、DNA変異または後成的変化がなくても生じ得る。複数の研究により、SRSF1、SRSF2、ESRP1、RBFOX1等のような中心的スプライシング因子の発癌性の役割が、乳がんにおいて示された。例えば、SRSF1の高発現により、非癌性乳房上皮細胞の形質転換が促進され得る。加えて、スプライセオソーム成分が、TNBC亜型において特に必須の因子であり得ることが示唆されており、TNBC腫瘍が、このような因子に対して依存性を示すことがある。例として、図1では、再発するゲノム異常および転写の変化のオンコプリントの概要を、Cancer Genome Atlas(TCGA)の乳がんTNBC亜型患者試料におけるスプライシング関連RNA結合タンパク質について示す。
加えて、選択的アイソフォームの発現を生じるスプライス部位の変異が、ER陽性乳がんにおけるタモキシフェンのような第1選択薬に対して抵抗性とする、エストロゲン受容体アルファをコードする、ESR1のような鍵となる乳がん遺伝子において報告されている。スプライシング因子の誤った制御は、CD44およびFGFR2のような重要遺伝子の間葉系アイソフォームの産生によって上皮系から間葉系へのスイッチに寄与し、それにより腫瘍の進行および転移を促進することが示されている。TNBC患者に利用可能な最適ではない処置の選択肢と、TNBC患者のRNA-seqデータにおいて観察される広範なスプライシングエラーとを考慮すると、疾患特異的選択的スプライシングは、治療的に標的化され得る実用的な候補の供給源となり得る。
本開示の系を使用して、TNBC患者のRNA-seqにおける再発性スプライシング変化を発見し、そして特異的アイソフォームを標的とすることにより、スプライススイッチングを促進して治療的利点を達成するアンチセンスオリゴヌクレオチドのようなモダリティをデザインし得る。上記または本明細書のいずれかに考察したように、系は、その全体を参照により本明細書に組み込む国際特許出願第WO2019/226804号に記載するSpliceCore(登録商標)ソフトウェアプラットフォームを含み得る。TNBC亜型において生じるスプライシング変化を発見するために、TCGA乳がんデータセットからの管腔亜型患者およびTNBC亜型患者に由来するRNA-seqデータを、SpliceCore(登録商標)ソフトウェアプラットフォームを使用して比較する。加えて、乳がん細胞株に対して三連のRNAシーケンシングを実施する。2つの代表的管腔細胞株(すなわちMCF7、T47D)および2つの代表的TNBC B亜型細胞株(すなわちHS578T、BT549)および1つのTNBC A亜型細胞株(すなわちMDA-MB468)を使用する。TCGAのSpliceCore(登録商標)解析および細胞株RNA-seqデータのフローチャートは、図2に例示する。
TCGAおよび細胞株からの管腔乳がんおよび基底乳がんの間のスプライシング変化の比較により、TCGAに対して特徴的なスプライシング変化(12,860変化)および細胞株に対して特徴的な変化(944変化)の同定が独立的に生じ得る(図3)。このような変化の中でも、TCGAおよび細胞株の両方において同定されるスプライシング変化が約274存在する(図3)。このような274のスプライシング変化は、標的選択の候補であると考えられ、さらなる解析に供し得る。解析は、いくつかのパラメーターに基づいて優先し得る。候補選択のためのパラメーター(またはバケット)は、多様な標的選択基準として役立つことがあり、例えば、スプライシング指標、疾患指標、治療的指標、機能性指標、スプライススイッチングオリゴヌクレオチド(SSO)創薬可能性指標またはこれらの任意の組合せを含み得る。選択基準および結果の例は、図17に示す。図は、上記の種々のパラメーターに基づく候補選択スコアリング行列の代表的例示を示す。
スプライシング指標では、所与の場合および対照におけるスプライシング変化(dPSI)、患者データセットにおける所与の事象の一貫性、再現性、ならびに複数の疾患データセットにおける所与の事象の再発および正常データセットにおける非存在についてスコア化することができる。疾患指標では、タンパク質機能に対するスプライシング変化の影響(すなわち「SpliceImpact(商標)」)、疾患関連性(Open Targetスコアにより統合する)、経路解析(KEGG)および文献証拠についてスコア化することができる。SSO創薬可能性指標では、機械学習(すなわち「SpliceLearn(商標)スコア」)、同定したエクソンにマッピングされる強力なeCLIPピークの存在、およびアイソフォームの疾患特異的発現(GTex正常データとの比較)を使用して、ユニークかつ特異的なスプライス修正オリゴ配列を同定する能力についてスコア化することができる。
図18に、本明細書に記載する白血病の処置のための生物学的に関連する標的の同定が明らかにされている。Leucegeneコンソーシアムから得られた急性骨髄球性白血病(AML)患者の約1178のRNA-seqデータセットを解析して、潜在的治療標的を同定した。分散評価(カットオフを超える最も強力なスプライシング変化の選択)、再現性(生物学的複製において反復して観察されるスプライシング変化の選択)、交差検証(独立的データセット(複数可)において確認されるスプライシング変化)およびSpliceCore(登録商標)(その全体を参照により本明細書に組み込む国際特許出願第WO2019/226804号に記載のソフトウェアプラットフォーム)を含む種々の手法を使用して、選択的スプライシング事象を解析した。各手法では、上位30の遺伝子候補を選択し、この遺伝子候補はまた、OpenTargets(GSK、Sanofi、Biogen、武田、Celgene、EMBL-EBIおよびサンガー研究所の支援による、薬物標的同定のためのゲノムデータを使用する官民パートナーシップ)の記録を使用して、AMLの病因と関係することがわかった。図18に示すように、SpliceCoreにより同定された上位30の内の23候補は、AMLと関係することがわかった。他の手法では、AMLと関係することがわかった少数の候補が同定され、分散法では、10標的が同定され、再現性による手法では、8標的が同定され、交差検証法では、8標的が同定された。
図17における選択基準の例となる適用では、選択的スプライシング指標は、所内細胞株および公的BRCA TCGAのRNA-seqデータにおける1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化を観察することにより決定し、治療的指標は、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化が、疾患特異的であり、正常乳房組織において見出されないことを公的GTExRNA-seqを使用して確認することにより決定し、機能性指標は、SpliceImpact(その全体を参照により本明細書に組み込む国際特許出願第2019/226804号に記載のソフトウェアプラットフォーム)により生成した1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化のスコアが、有意に破壊的であることを認めることにより決定し、創薬可能性指標は、SpliceLearn(その全体を参照により本明細書に組み込む国際特許出願第2019/226804号に記載のソフトウェアプラットフォーム)を使用して、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化が薬物標的であることを予測することにより決定する。一部の場合では、薬物標的は、SSO調節標的である。
図17における選択基準の別の例となる適用では、選択的スプライシング指標は、所内オルガノイドおよびMetabrickデータセットからの公的BRCA TCGAのRNA-seqにおける1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化を観察することにより決定し、治療的指標は、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化が、疾患特異的であり、肝臓、心臓、筋肉および/または腎臓を含む種々の死後組織において見出されないことを公的GTExRNA-seqを使用して確認することにより決定し、機能性指標は、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化が、OpenTargetsを使用して推定される高いBRCA関連スコアを有する1つまたは複数の遺伝子において生じることを認めることにより決定し、創薬可能性指標は、1つまたは複数の発癌性スプライシング因子の、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化を有する1つまたは複数の標的遺伝子への結合を、CLIP-seqデータを使用して確認することにより決定する。一部の場合では、1つまたは複数の標的遺伝子は、選択基準解析に基づいてASOにより遮断し得る。
図17における選択基準の別の例となる適用では、選択的スプライシング指標は、所内細胞株および提携者からライセンス供与されたRNA-seqにおける1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化を観察することにより決定し、治療的指標は、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化が、疾患特異的であり、提携者のRNA-seqからの正常組織に見出されないことを確認することにより決定し、機能性指標は、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化が乳がんと機能的に関連することを、刊行物を使用して確認することにより決定し、創薬可能性指標は、1つまたは複数の選択的スプライシング事象/変化が、低分子タンパク質標的(複数可)であることがわかっている1つまたは複数の遺伝子において生じることを確認することにより決定する。
上記の選別基準またはパラメーターの1つまたは複数に基づいて、スプライス変化がTNBC亜型において有意であり得る合計28候補を選択する(表1-TNBC特異的上位スコアリングスプライシング事象およびこれらに対応する遺伝子名のリスト)。その後、このような候補のスプライシング事象は、細胞株、初代細胞、組織、オルガノイド、PDX腫瘍、患者組織材料、体液等のような実験モデルにおける、PCRによるRNAレベルの発現についての評価に供する。抗体が利用可能である場合はいつでも、スプライシングアイソフォームは、タンパク質発現についても評価し得る。また、RNA-FISHのようなハイブリダイゼーション方法を使用して、腫瘍組織切片における特異的アイソフォームの発現を検証することができる。
Figure 2022526424000002
Figure 2022526424000003
はじめに、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)を表1のリストから選択された候補に対して実施して、管腔対基底細胞株における差次的なアイソフォームの発現を確認する。代表的PCRを図4に示し、ここでは、長いまたは短いアイソフォームの特異的発現がTNBC細胞株対管腔細胞株において濃縮されている。さらに、候補の選択群では、ウエスタンブロット解析も実施して、タンパク質発現を検証し、このような候補についての代表的ウエスタンブロットの画像を図5に示し、ここでは、管腔および基底細胞株から抽出したタンパク質ライセートにおける差次的なアイソフォームの発現をも示す。
次いで、特異的候補では、これらが開発治療化合物の良好な治療標的として使用可能かどうかを確かめる試験に焦点を合わせる。NEDD4Lは、SpliceCoreソフトウェアプラットフォームにより、上位候補のうちの1つであると示唆され、TCGAデータにおける最も強力なdPSI変化および非常に高い再現性とともに、鍵となるシグナル伝達経路における公知のがん関連性(すなわちTGFベータ)が示された。観察されるスプライシング変化のタンパク質機能に対する影響を試験することにより、TNBC亜型において濃縮されたスキッピングアイソフォーム(短いアイソフォーム)が、タンパク質間相互作用を司り得るWWドメインの隣の短いループ領域を欠くことを決定する。このループは、キナーゼによる翻訳後修飾を受け得るスレオニン残基を含み、これによりNEDD4Lがリン酸化されてTGFベータシグナル伝達の恒常性が維持され得る。選択的スプライシングによるループのTNBCがん特異的欠失によって、腫瘍の進行が生じるシグナル伝達カスケードが制御解除され得る。加えて、NEDD4Lのインクルージョンアイソフォームを発現する乳がん患者が、スキップアイソフォームの発現を有する乳がん患者と比較して、より良い全生存を有することが観察される(図6)。TCGAからの亜型層別データのさらなる解析では、NEDD4Lスキッピングアイソフォームが、正常乳房または乳がんの管腔もしくはHER2亜型と比較して、TNBC亜型において有意に濃縮されることが示された。この差異は、選択的スプライシングのレベルのみにおいて観察されており、NEDD4Lの全RNA発現において、このような亜型にわたって、わずかな差異が存在するのみである(図7)。
SpliceCore(登録商標)ソフトウェアプラットフォームおよびSpliceLearnと呼ぶモジュールを使用することにより、機械学習に基づく(MLベースの)手法を使用して、分子(例えば、オリゴヌクレオチド)を使用して遮断した場合にスプライシングスイッチを促進する尤度の高いヌクレオチド配列を予測する。このような配列は、スコア化し、候補リスト上のすべてのエクソンの三つ組について順位付けする。さらなるスコアリング基準は、ENCODE eCLIP-seqデータおよび/または所内で生成したeCLIP-seqデータから、それらに限定されないが、RBFOX2、TDP-43、HNRNPLを含む、スプライシング制御タンパク質について得ることが可能なRBP結合ピークを含み得る。
次いで、エクソンの三つ組における高スコアリング領域に及ぶk-mer配列のリストを作成することができ、SSO特異性、反復モチーフおよびオフターゲット効果ならびに二次構造に基づいて、さらに選別し得る(図8)。上位5のオリゴは、化学的に合成し、ホスホロチオエート修飾骨格および/またはメトキシエタンを2’位(2’MOE)に含むように均一に修飾されたリボース糖を含み得る。精製したオリゴヌクレオチドは、乳がん細胞株による機能性アッセイに供し得る。
NEDD4Lでは、合計5つの異なる配列(GCTGGCTTTGTCTGGATAGG、GTGGGTTTCAGGGATTCTGA、TCTCACGTCACCTGCCTTAC、AGCGCTGCCACAGCAGTGGG、CCCTGATTCAGACAGCAGGG)を試験し、このような配列の内の2つにより、中央エクソンのインクルージョンが有意に促進されることが見出される。GTGGGTTTCAGGGATTCTGA(SSO2-2)では、4回中3回の実験においてインクルージョン率40%の平均に上昇することを示し、(SSO2-5)CCCTGATTCAGACAGCAGGGでは、4回中4回の実験においてインクルージョン率30%の平均に上昇することを示す(図9)。
投与量応答実験を実施して、乳がん細胞株2つ、すなわち、MCF7(管腔)およびMDA-MB-231(TNBC)細胞株におけるSSO化合物についてLC50値を評価する。SSO化合物のトランスフェクションでは、MDA-MB-231細胞において用量応答性の生存率低下が示され、MCF7細胞においては示されない。細胞株の最適投与濃度は、細胞死>50%が観察された場合、370nM~420nMの間であることが見出される。細胞生存率は、ミトコンドリアATP流動をCelltitre glowアッセイを使用して測定することにより評価することができる。平均発光は、非トランスフェクト対照細胞に対する正規化後に生細胞の百分率に変換することができる。2つの異なる細胞株上の両SSOについての用量応答曲線を図10A~10Bに示す。
また、TNMC腫瘍の選択的スプライシング事象の重要性を図11、図12、図13および図14に示す。選択的スプライシング事象は、上記または本明細書のいずれかに記載の1つまたは複数の遺伝子、例えば、NEDD4L(ENV2)、MAP3K7(ENV3)、NFYA(ENV11)、ESYT2(ENV21)、MARK2(ENV18)、ST7(ENV19)、ARVCF(ENV22)、SYTL2(ENV17)、R3HDM1(ENV23)、COL4A3BP(ENV9)、TANGO2(ENV6)、SEPT9(ENV15)、ROBO1(ENV4)、FAM122B(ENV5)、CD47(ENV13)、LSR(ENV20)、PBX1(ENV16)、EPB41(ENV14)、ADAM15(ENV7)、EPB41L1(ENV8)、ABI1(ENV10)、FLNB(ENV1)、CTNND1(ENV12)、GPR160(ENV24)、ITGB3BP(ENV25)、INCENP(ENV26)、DENND1B(ENV27)、CA12(ENV28)またはこれらの組合せを含む遺伝子と関連し得る。候補の長いおよび短いアイソフォームを含むTCGA BRCA患者の生存解析を行い、結果は、図15および図16にそれぞれ例示する。候補は、上記または本明細書のいずれかに記載の1つまたは複数の遺伝子、例えば、NEDD4L(ENV2)、MAP3K7(ENV3)、NFYA(ENV11)、ESYT2(ENV21)、MARK2(ENV18)、ST7(ENV19)、ARVCF(ENV22)、SYTL2(ENV17)、R3HDM1(ENV23)、COL4A3BP(ENV9)、TANGO2(ENV6)、SEPT9(ENV15)、ROBO1(ENV4)、FAM122B(ENV5)、CD47(ENV13)、LSR(ENV20)、PBX1(ENV16)、EPB41(ENV14)、ADAM15(ENV7)、EPB41L1(ENV8)、ABI1(ENV10)、FLNB(ENV1)、CTNND1(ENV12)、GPR160(ENV24)、ITGB3BP(ENV25)、INCENP(ENV26)、DENND1B(ENV27)、CA12(ENV28)またはこれらの組合せを含む遺伝子であり得る。解析では、アイソフォームのいずれかを発現する患者の全生存における有意差が示される。
したがって、上記の結果により、TNBC亜型が、スプライシング変化に対して脆弱であり得ることが示される。本開示のソフトウェアプラットフォームを使用して、再現可能かつ影響の大きいスプライシング変化を、患者試料からのRNA-seqデータセットにおいて同定および検証することができる。列挙された候補は、TNBC乳がんの治療標的として潜在的に役立ち得る。また、プラットフォームでは、アンチセンスオリゴを使用して標的とする場合にスプライススイッチングを促進させることが可能なオリゴヌクレオチド配列をデザインおよび指名した。プラットフォームによりデザインしたオリゴは、均一に修飾した2’MOEオリゴヌクレオチド化学を使用して、NEDD4Lについて実験的に検証する。NEDD4L選択的スプライシングは、乳がんのTNBC亜型に特異的なスプライシング事象である。アンチセンスオリゴヌクレオチドのようなモダリティを使用してNEDD4Lアイソフォームスイッチングを標的化すると、TNBC細胞における生存率の選択的低下が、用量応答性に特異的に示される。したがって、NEDD4Lスプライシングは、TNBC患者を処置するための治療法の開発に実用的な事象であり得る。
上記の例は、TNBC RNA-seqデータセットに関連するが、上記または本明細書のいずれかに考察するNEDD4Lおよび他の候補スプライシング事象はまた、他の固形または血液系の悪性疾患ならびに神経性または代謝性疾患において重要であり得ることが理解されるものとする。スプライシング変化の1つまたは複数は、このような疾患、障害または状態の病因または進行の原因となることがあり、本開示の治療標的化は、このような疾患、障害または状態に適用することができる。
あるいは、または加えて、スプライシング標的は、それらに限定されないが、小分子、GAPMERオリゴヌクレオチド、siRNA、CAR-T細胞またはこれらの任意の組合せを含む、疾患特異的標的化を達成するモダリティを使用して調節することができる。例えば、同定されている疾患特異的スプライシング事象の一部により、小分子結合のための溝を開くことができる。この場合、小分子は、スプライシング変化のために生成される領域を標的とするようにデザインすることができる。別の例では、膜結合タンパク質のスプライシング変化により、抗体を使用して特異的に標的とすることが可能な変化した表面エピトープが提示され得る。SpliceCoreソフトウェアプラットフォームならびに上記および本明細書のいずれかに記載の方法を使用して、広範な疾患の徴候の多様な治療標的を解析、デザインおよび開発することができる。
(実施例2 標的特異的アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO))
上記および本明細書にいずれかに提供するように、ASOは、エクソンの位置およびRNA結合タンパク質のようなSpliceLearn(商標)の特徴に基づいて同定することができる。ASOは、スプライススイッチング実験に使用して、本明細書において提供する標的候補におけるエクソンインクルージョンを促進することができる。一部の場合では、化学的に修飾したASOを、同定したASOに基づいて合成し得る。例えば、1つまたは複数の化学修飾を1つまたは複数のASOに導入することができる。化学修飾は、ホスホロチオエート骨格修飾および/または2’-O-(2メトキシエチル)リボース修飾(2’MOE)(リボース糖の修飾)を含み得る。ASOの配列は、乳がん細胞株に対するex vivoでの1回または複数の実験に使用して、標的遺伝子候補のスプライススイッチングに対するASOの作用を決定し得る。
ASOの選択群をin vitroおよびin vivoでのさらなる実験および前臨床試験に使用し得る。一部の場合では、この特異的スプライススイッチング事象は、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)と強力に関連すると同定され得る。一部の実施形態では、ASOは、毒性の低い、強力なスプライススイッチング作用を有し得る。一部の場合では、ASOは、患者におけるがん特異的遺伝子の標的化の前臨床試験および/または治療法の開発において使用することができる。例えば、ASOは、抗腫瘍作用を潜在的に有し得るスプライススイッチを誘導することにより、TNBC乳がん患者の標的化における治療法の開発において使用することができる。
表2~8は、上記または本明細書のいずれかに記載の遺伝子(例えば、NEDD4L(ENV2)、MAP3K7(ENV3)、NFYA(ENV11)、ESYT2(ENV21)、MARK2(ENV18)、ST7(ENV19)、ARVCF(ENV22)、SYTL2(ENV17)、R3HDM1(ENV23)、COL4A3BP(ENV9)、TANGO2(ENV6)、SEPT9(ENV15)、ROBO1(ENV4)、FAM122B(ENV5)、CD47(ENV13)、LSR(ENV20)、PBX1(ENV16)、EPB41(ENV14)、ADAM15(ENV7)、EPB41L1(ENV8)、ABI1(ENV10)、FLNB(ENV1)、CTNND1(ENV12)、GPR160(ENV24)、ITGB3BP(ENV25)、INCENP(ENV26)、DENND1B(ENV27)、CA12(ENV28)の1つまたは複数を含む遺伝子)の1つまたは数個の、アイソフォームスイッチの誘導または特異的アイソフォームの生物学的活性の調節(例えば、阻害または増強)に使用し得る可変配列長の標的特異的オリゴヌクレオチド配列の例を列挙する。
一部の場合では、表に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して特異的である。一部の場合では、表に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、1つより多くの標的に対して特異的である。一部の場合では、1つより多くの表に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して特異的である。例えば、表2~8に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して特異的であり得る。標的は、上記または本明細書のいずれかに記載の遺伝子から選択される遺伝子であり得る。
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表9~15は、上記または本明細書のいずれかに記載の遺伝子(例えば、NEDD4L(ENV2)、MAP3K7(ENV3)、NFYA(ENV11)、ESYT2(ENV21)、MARK2(ENV18)、ST7(ENV19)、ARVCF(ENV22)、SYTL2(ENV17)、R3HDM1(ENV23)、COL4A3BP(ENV9)、TANGO2(ENV6)、SEPT9(ENV15)、ROBO1(ENV4)、FAM122B(ENV5)、CD47(ENV13)、LSR(ENV20)、PBX1(ENV16)、EPB41(ENV14)、ADAM15(ENV7)、EPB41L1(ENV8)、ABI1(ENV10)、FLNB(ENV1)、CTNND1(ENV12)、GPR160(ENV24)、ITGB3BP(ENV25)、INCENP(ENV26)、DENND1B(ENV27)、CA12(ENV28)の1つまたは複数を含む遺伝子)の1つまたは数個の、アイソフォームスイッチの誘導または特異的アイソフォームの生物学的活性の調節(例えば、阻害または増強)に使用し得る可変配列長の一部のさらなるオリゴヌクレオチド配列の例を含む。
上記に考察するように、表に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して、または1つより多くの標的に対して特異的であり得る。一部の場合では、1つより多くの表に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して特異的である。例えば、表9~15に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して特異的であり得る。標的は、表2~8に含まれるオリゴヌクレオチド配列が特異的である標的と同一であるか、またはこれと異なり得る。標的は、上記または本明細書のいずれかに記載の遺伝子から選択される遺伝子であり得る。
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また、本開示の方法および/または系において使用し得る、一部のさらなる標的特異的ASO(表16~33)を本明細書において提供する。ASOは、上記または本明細書のいずれかに記載の遺伝子(例えば、NEDD4L(ENV2)、MAP3K7(ENV3)、NFYA(ENV11)、ESYT2(ENV21)、MARK2(ENV18)、ST7(ENV19)、ARVCF(ENV22)、SYTL2(ENV17)、R3HDM1(ENV23)、COL4A3BP(ENV9)、TANGO2(ENV6)、SEPT9(ENV15)、ROBO1(ENV4)、FAM122B(ENV5)、CD47(ENV13)、LSR(ENV20)、PBX1(ENV16)、EPB41(ENV14)、ADAM15(ENV7)、EPB41L1(ENV8)、ABI1(ENV10)、FLNB(ENV1)、CTNND1(ENV12)、GPR160(ENV24)、ITGB3BP(ENV25)、INCENP(ENV26)、DENND1B(ENV27)、CA12(ENV28)の1つまたは複数を含む遺伝子)の1つまたは数個の、アイソフォームスイッチの誘導または特異的アイソフォームの生物学的活性の調節(例えば、阻害または増強)に使用し得る。
上記に考察するように、表に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して、または1つより多くの標的に対して特異的であり得る。一部の場合では、1つより多くの表に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対して特異的である。例えば、表16~33に含まれるオリゴヌクレオチド配列は、単一の標的に対してそれぞれ特異的であり得る。標的は、表2~15に含まれるオリゴヌクレオチド配列が特異的である標的(複数可)と同一であるか、またはこれと異なり得る。標的(複数可)は、上記または本明細書のいずれかに記載の1つまたは複数の遺伝子であり得る。一部の場合では、表16に含まれるASOは、NEDD4L(ENV2)に対して特異的である。一部の場合では、表17に含まれるASOは、MAP3K7(ENV3)に対して特異的である。一部の場合では、表18に含まれるASOは、ROBO1(ENV4)に対して特異的である。一部の場合では、表19に含まれるASOは、FAM122B(ENV5)に対して特異的である。一部の場合では、表20に含まれるASOは、TANGO2(ENV6)に対して特異的である。一部の場合では、表21に含まれるASOは、ADAM15(ENV7)に対して特異的である。一部の場合では、表22に含まれるASOは、EPB41L1(ENV8)に対して特異的である。一部の場合では、表23に含まれるASOは、COL4A3BP(ENV9)に対して特異的である。一部の場合では、表23に含まれるASOは、ABI1(ENV10)に対して特異的である。一部の場合では、表24に含まれるASOは、NFYA(ENV11)に対して特異的である。一部の場合では、表26に含まれるASOは、CTNND1(ENV12)に対して特異的である。一部の場合では、表27に含まれるASOは、SEPT9(ENV15)に対して特異的である。一部の場合では、表28に含まれるASOは、SYTL2(ENV17)に対して特異的である。一部の場合では、表29に含まれるASOは、MARK2(ENV18)に対して特異的である。一部の場合では、表30に含まれるASOは、ST7(ENV19)に対して特異的である。一部の場合では、表31に含まれるASOは、ESYT2(ENV21)に対して特異的である。一部の場合では、表32に含まれるASOは、ARVCF(ENV22)に対して特異的である。一部の場合では、表33に含まれるASOは、R3HDM1(ENV23)に対して特異的である。
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本発明の好ましい実施形態を本明細書において示し、記載しているが、このような実施形態を例示のみの目的で提供していることは、当業者に明らかである。発明が、本明細書において提供する特定の例により制限されることは意図しない。本発明は、上述の明細書を参照して記載しているが、本明細書における実施形態の記載および説明は、制限的意図により解釈されることを意味しない。ここで、多数の変形、変更および置換が、本発明から逸脱することなく当業者に見出される。その上、本発明のすべての態様が、多様な条件および変数に応じた、本明細書において記載する特定の表現、形態または相対的割合に制限されないことが理解されるものとする。本明細書に記載する本発明の実施形態に対する種々の代替物を、本発明の実行において利用し得ることが理解されるべきである。したがって、本発明が、このような任意の代替物、修飾、変形または等価物を包含するものとすることがまた、熟慮される。以下の特許請求の範囲により、本発明の範囲が定義され、このような特許請求の範囲内の方法および構造ならびにこれらの等価物を、これにより包含することを意図する。

Claims (155)

  1. 生体試料のpre-mRNAにおいてスプライシングを調節する方法であって、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドに対する少なくとも90%の配列同一性を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と、前記生体試料を接触させるステップを含む方法。
  2. 前記生体試料が、細胞、組織または血液試料を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生体試料が、in vitroでの生体試料である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記生体試料が、細胞である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記細胞の生存率を測定するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記測定するステップが、所定の期間にわたる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記細胞の前記生存率を所定の期間にわたって監視するステップをさらに含む、請求項4または5に記載の方法。
  8. 前記アンチセンス化合物の濃度を、前記細胞の前記生存率に基づいて低下または上昇させるステップをさらに含む、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記細胞の前記生存率がカットオフ値未満である場合、前記アンチセンス化合物の濃度を低下または上昇させるステップをさらに含む、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記カットオフ値が、約80%である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記カットオフ値が、約90%である、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記アンチセンス化合物が、約300nMよりも高いかまたはこれと等しい濃度の前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記アンチセンス化合物が、約450nM未満かまたはこれと等しい濃度の前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)またはこれらの組合せを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記RNAが、低分子干渉RNA(siRNA)を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、一本鎖オリゴヌクレオチド、二本鎖オリゴヌクレオチドまたはこれらの組合せを含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記生体試料が、疾患または状態を有するか、またはこれを有すると疑われる対象由来である、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記疾患または状態が、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記疾患が、がんである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記がんが、肺がん、腎臓がん、または乳がんを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記乳がんが、トリプルネガティブ乳がんである、請求項20に記載の方法。
  22. 前記1つまたは複数のヌクレオチドが、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドを含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドを含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエート結合である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドを含む、請求項23から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記1つまたは複数の修飾ヌクレオシドの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記修飾糖部分が、2’-置換糖部分である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記2’-置換糖部分が、2’-O-メトキシエチル、2’-フルオロ、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジウム、2’-O-グアニジウムエチル、2’-カルバメート、2’アミノオキシ、2’-アセトアミドおよびロックド核酸からなる群より選択される修飾を含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、修飾糖部分をそれぞれ含む複数の修飾ヌクレオシドを含む、請求項23から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記複数の修飾ヌクレオシドの少なくともサブセットが、互いに異なる、請求項31に記載の方法。
  33. 前記調節が、エクソンスキッピングを誘導または増強することを含む、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記調節が、エクソンインクルージョンを誘導または増強することを含む、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記調節が、スプライシングスイッチを促進することを含む、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記調節が、スプライシングを下方制御または上方制御することを含む、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記アンチセンス化合物が、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BまたはCA12を含む遺伝子によりコードされるpre-mRNAのセグメントに特異的に結合する、請求項1から36のいずれか一項に記載の方法。
  38. (i)表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドに対する少なくとも90%の配列同一性を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物、および(ii)薬学的に許容される希釈剤または担体を含む、医薬組成物。
  39. 前記アンチセンス化合物が、約300nMよりも高いかまたはこれと等しい濃度の前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、請求項38に記載の医薬組成物。
  40. 前記アンチセンス化合物が、約450nM未満かまたはこれと等しい濃度の前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、請求項38または39に記載の医薬組成物。
  41. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)またはこれらの組合せを含む、請求項38から40のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  42. 前記RNAが、低分子干渉RNA(siRNA)を含む、請求項41に記載の医薬組成物。
  43. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、一本鎖オリゴヌクレオチド、二本鎖オリゴヌクレオチドまたはこれらの組合せを含む、請求項38から42のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  44. 疾患または状態を処置または緩和するために使用される、請求項38から43のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  45. 前記疾患が、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む、請求項44に記載の医薬組成物。
  46. 前記疾患または状態が、がんである、請求項45に記載の医薬組成物。
  47. 前記がんが、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む、請求項46に記載の医薬組成物。
  48. 前記乳がんが、トリプルネガティブ乳がんである、請求項47に記載の医薬組成物。
  49. 前記1つまたは複数のヌクレオチドが、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドを含む、請求項38から48のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  50. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドを含む、請求項38から49のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  51. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む、請求項50に記載の医薬組成物。
  52. 前記少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエート結合である、請求項51に記載の医薬組成物。
  53. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、請求項50から52のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  54. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドを含む、請求項50から53のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  55. 前記1つまたは複数の修飾ヌクレオシドの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、請求項54に記載の医薬組成物。
  56. 前記修飾糖部分が、2’-置換糖部分である、請求項55に記載の医薬組成物。
  57. 前記2’-置換糖部分が、2’-O-メトキシエチル、2’-フルオロ、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジウム、2’-O-グアニジウムエチル、2’-カルバメート、2’アミノオキシ、2’-アセトアミドおよびロックド核酸からなる群より選択される修飾を含む、請求項56に記載の医薬組成物。
  58. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、修飾糖部分をそれぞれ含む複数の修飾ヌクレオシドを含む、請求項50から57のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  59. 前記複数の修飾ヌクレオシドの少なくともサブセットが、互いに異なる、請求項58に記載の医薬組成物。
  60. NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BまたはCA12を含む遺伝子によりコードされるpre-mRNAのスプライシングを調節するために使用される、請求項38から60のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  61. 前記調節が、エクソンスキッピングを誘導または増強することを含む、請求項60に記載の医薬組成物。
  62. 前記調節が、エクソンインクルージョンを誘導または増強することを含む、請求項60に記載の医薬組成物。
  63. 前記調節が、スプライシングスイッチを促進することを含む、請求項60に記載の医薬組成物。
  64. 前記調節が、スプライシングを下方制御または上方制御することを含む、請求項60に記載の医薬組成物。
  65. 表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドに対する少なくとも90%の配列同一性を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、疾患または状態の処置のための医薬の調製における使用のためのアンチセンス化合物。
  66. 約300nMよりも高いかまたはこれと等しい濃度の前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、請求項65に記載のアンチセンス化合物。
  67. 約450nM未満かまたはこれと等しい濃度の前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、請求項65または66に記載のアンチセンス化合物。
  68. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)またはこれらの組合せを含む、請求項65から67のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  69. 前記RNAが、低分子干渉RNA(siRNA)を含む、請求項68に記載のアンチセンス化合物。
  70. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、一本鎖オリゴヌクレオチド、二本鎖オリゴヌクレオチドまたはこれらの組合せを含む、請求項65から69のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  71. 前記疾患または状態が、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む、請求項65から70のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  72. 前記疾患が、がんである、請求項71に記載のアンチセンス化合物。
  73. 前記がんが、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む、請求項72に記載のアンチセンス化合物。
  74. 前記乳がんが、トリプルネガティブ乳がんである、請求項73に記載のアンチセンス化合物。
  75. 前記1つまたは複数のヌクレオチドが、表2~33から選択されるオリゴヌクレオチドを含む、請求項65から74のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  76. 前記1つまたは複数のオリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドを含む、請求項65から75のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  77. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む、請求項76に記載のアンチセンス化合物。
  78. 前記少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエート結合である、請求項77に記載のアンチセンス化合物。
  79. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオチドを含む、請求項76から78のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  80. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の修飾ヌクレオシドを含む、請求項76から79のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  81. 前記1つまたは複数の修飾ヌクレオシドの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、請求項80に記載のアンチセンス化合物。
  82. 前記修飾糖部分が、2’-置換糖部分である、請求項81に記載のアンチセンス化合物。
  83. 前記2’-置換糖部分が、2’-O-メトキシエチル、2’-フルオロ、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジウム、2’-O-グアニジウムエチル、2’-カルバメート、2’アミノオキシ、2’-アセトアミドおよびロックド核酸からなる群より選択される修飾を含む、請求項82に記載のアンチセンス化合物。
  84. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、修飾糖部分をそれぞれ含む複数の修飾ヌクレオシドを含む、請求項76から83のいずれか一項に記載のアンチセンス化合物。
  85. 前記複数の修飾ヌクレオシドの少なくともサブセットが、互いに異なる、請求項84に記載のアンチセンス化合物。
  86. 前記処置が、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BまたはCA12を含む遺伝子によりコードされるpre-mRNAのスプライシングを調節することを含む、請求項65から85のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
  87. 前記調節が、エクソンスキッピングを誘導または増強することを含む、請求項86に記載のアンチセンス化合物。
  88. 前記調節が、エクソンインクルージョンを誘導または増強することを含む、請求項86に記載のアンチセンス化合物。
  89. 前記調節が、スプライシングスイッチを促進することを含む、請求項86に記載のアンチセンス化合物。
  90. 前記調節が、スプライシングを下方制御または上方制御することを含む、請求項86に記載のアンチセンス化合物。
  91. 生体試料のpre-mRNAにおいてスプライシングを調節する方法であって、
    NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BおよびCA12からなる群より選択される遺伝子によりコードされる前記pre-mRNAのセグメントに特異的に結合する組成物と、前記生体試料を接触させるステップ
    を含む、方法。
  92. 前記pre-mRNAの前記セグメントが、9~150ヌクレオチドの長さである、請求項91に記載の方法。
  93. 前記組成物が、オリゴヌクレオチドを含む、請求項91または92に記載の方法。
  94. 前記オリゴヌクレオチドが、前記pre-mRNAの前記セグメントに対して十分に相補的である、請求項93に記載の方法。
  95. 前記オリゴヌクレオチドが、前記pre-mRNAの前記セグメントに対する少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項93または94に記載の方法。
  96. 前記オリゴヌクレオチドが、前記pre-mRNAの前記セグメントに対する少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項93から95のいずれか一項に記載の方法。
  97. 前記オリゴヌクレオチドが、10~50ヌクレオチドを含む、請求項93から96のいずれか一項に記載の方法。
  98. 前記オリゴヌクレオチドが、15~30ヌクレオチドを含む、請求項93から97のいずれか一項に記載の方法。
  99. 前記組成物が、小分子、核酸分子、操作された細胞、タンパク質またはこれらの組合せもしくは修飾を含む、請求項91から98のいずれか一項に記載の方法。
  100. 前記組成物が、キメラ分子を含む、請求項91から99のいずれか一項に記載の方法。
  101. 前記キメラ分子が、核酸分子およびタンパク質を含む、請求項100に記載の方法。
  102. 前記核酸分子が、DNA、RNA、PNAまたはこれらの組合せもしくはハイブリッドを含む、請求項101に記載の方法。
  103. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるエクソンスキッピングを誘導または増強する、請求項91から102のいずれか一項に記載の方法。
  104. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるエクソンインクルージョンを誘導または増強する、請求項91から102のいずれか一項に記載の方法。
  105. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるスプライシングスイッチを促進する、請求項91から102のいずれか一項に記載の方法。
  106. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるスプライシングを下方制御または上方制御する、請求項91から102のいずれか一項に記載の方法。
  107. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるスプライシングを防ぐ、請求項91から102のいずれか一項に記載の方法。
  108. 疾患または状態の処置を必要とする対象における疾患または状態を処置するための方法であって、
    有効量の組成物を前記対象に投与するステップ
    を含み、前記組成物が、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BおよびCA12からなる群より選択される遺伝子によりコードされるpre-mRNAのセグメントに特異的に結合し、これにより前記pre-mRNAにおけるスプライシングを調節する、方法。
  109. 前記pre-mRNAの前記セグメントが、9~150ヌクレオチドの長さである、請求項108に記載の方法。
  110. 前記組成物が、オリゴヌクレオチドを含む、請求項108または109に記載の方法。
  111. 前記オリゴヌクレオチドが、前記pre-mRNAの前記セグメントに対して十分に相補的である、請求項110に記載の方法。
  112. 前記オリゴヌクレオチドが、前記pre-mRNAの前記セグメントに対する少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項110または111に記載の方法。
  113. 前記オリゴヌクレオチドが、前記pre-mRNAの前記セグメントに対する少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項110から112のいずれか一項に記載の方法。
  114. 前記オリゴヌクレオチドが、10~50ヌクレオチドを含む、請求項110から113のいずれか一項に記載の方法。
  115. 前記オリゴヌクレオチドが、15~30ヌクレオチドを含む、請求項110から114のいずれか一項に記載の方法。
  116. 前記組成物が、小分子、核酸分子、操作された細胞、タンパク質またはこれらの組合せもしくは修飾を含む、請求項108から115のいずれか一項に記載の方法。
  117. 前記組成物が、キメラ分子を含む、請求項108から116のいずれか一項に記載の方法。
  118. 前記キメラ分子が、核酸分子およびタンパク質を含む、請求項117に記載の方法。
  119. 前記核酸分子が、DNA、RNA、PNAまたはこれらの組合せもしくはハイブリッドを含む、請求項118に記載の方法。
  120. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるエクソンスキッピングを誘導または増強する、請求項108から119のいずれか一項に記載の方法。
  121. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるエクソンインクルージョンを誘導または増強する、請求項108から119のいずれか一項に記載の方法。
  122. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるスプライシングスイッチを促進する、請求項108から119のいずれか一項に記載の方法。
  123. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるスプライシングを下方制御または上方制御する、請求項108から119のいずれか一項に記載の方法。
  124. 前記組成物が、前記pre-mRNAにおけるスプライシングを防ぐ、請求項108から119のいずれか一項に記載の方法。
  125. 前記有効量が、少なくとも300nMの前記組成物を含む、請求項108から124のいずれか一項に記載の方法。
  126. 前記有効量が、最大500nMの前記組成物を含む、請求項108から125のいずれか一項に記載の方法。
  127. 前記疾患または状態が、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む、請求項108から126のいずれか一項に記載の方法。
  128. 前記疾患または状態が、がんである、請求項127に記載の方法。
  129. 前記がんが、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む、請求項128に記載の方法。
  130. 前記乳がんが、トリプルネガティブ乳がんである、請求項129に記載の方法。
  131. 対象における疾患または状態のスクリーニング、診断または予後予測のための方法であって、
    (a)前記対象由来の生体試料を解析して、NEDD4L、MAP3K7、NFYA、ESYT2、MARK2、ST7、ARVCF、SYTL2、R3HDM1、COL4A3BP、TANGO2、SEPT9、ROBO1、FAM122B、CD47、LSR、PBX1、EPB41、ADAM15、EPB41L1、ABI1、FLNB、CTNND1、GPR160、ITGB3BP、INCENP、DENND1BおよびCA12からなる群より選択される遺伝子によりコードされるタンパク質アイソフォームの発現のレベルを検出するステップと、
    (b)前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの前記発現のレベルの、対照の生体試料における前記タンパク質アイソフォームの発現レベルと比べた差異を決定するステップであって、前記差異が、前記疾患または状態を示すかまたは予測するものである、ステップと
    を含む、方法。
  132. 前記生体試料が、細胞、組織または血液試料である、請求項131に記載の方法。
  133. ステップ(a)が、前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの量を定量的に検出するステップを含む、請求項131または132に記載の方法。
  134. 前記差異が、前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの前記発現のレベルの、前記対照の前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの前記発現のレベルと比較した上昇または低下を含む、請求項131から133のいずれか一項に記載の方法。
  135. 前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの前記発現のレベルの、前記対照の前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの前記発現のレベルと比較した前記上昇が、前記疾患または状態を示すかまたは予測するものである、請求項134に記載の方法。
  136. 前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの前記発現のレベルの、前記対照の前記生体試料における前記タンパク質アイソフォームの前記発現のレベルと比較した前記低下が、前記疾患または状態を示すかまたは予測するものである、請求項134に記載の方法。
  137. 前記タンパク質アイソフォームが、選択的にスプライスされたタンパク質アイソフォームを含む、請求項131から136のいずれか一項に記載の方法。
  138. 前記選択的にスプライスされたタンパク質アイソフォームが、前記遺伝子の選択的スプライシングにより形成される、請求項137に記載の方法。
  139. 前記選択的スプライシングが、エクソンスキッピング、エクソンインクルージョン、イントロン保持、競合する5’スプライス部位、競合する3’スプライス部位、多重プロモーター、複数ポリ(A)部位またはこれらの組合せを含む、請求項138に記載の方法。
  140. 前記生体試料における前記遺伝子の発現のレベルを検出するステップをさらに含む、請求項131から139のいずれか一項に記載の方法。
  141. 前記対象の前記生体試料における前記遺伝子の前記発現のレベルの、前記対照の前記生体試料における前記遺伝子の発現のレベルと比較した差異の存在または非存在を検出するステップをさらに含む、請求項140に記載の方法。
  142. 前記遺伝子の前記発現のレベルの前記差異の前記存在または前記非存在が、前記疾患または状態をさらに示すかまたは予測するものである、請求項141に記載の方法。
  143. 前記差異の前記存在が、前記対象の前記生体試料における前記遺伝子の前記発現のレベルの、前記対照の前記生体試料における前記遺伝子の前記発現のレベルと比較した上昇または低下を含む、請求項141または142に記載の方法。
  144. 前記対象における前記疾患または状態の進行を監視するステップをさらに含む、請求項131から143のいずれかに記載の方法。
  145. 前記監視するステップが、ステップ(a)を所定の期間にわたって複数回、反復するステップを含む、請求項144に記載の方法。
  146. 前記対象における前記疾患または状態の診断時に前記対象に処置を提供するステップをさらに含む、請求項131から145のいずれか一項に記載の方法。
  147. 前記処置が、前記タンパク質アイソフォーム発現の前記レベルを調節する有効量の組成物を前記対象に投与するステップを含む、請求項146に記載の方法。
  148. 前記処置が、前記タンパク質アイソフォームをコードする前記遺伝子のスプライシングを調節する有効量の組成物を前記対象に投与するステップを含む、請求項146または147に記載の方法。
  149. 前記疾患または状態が、遺伝性疾患、CNS疾患、炎症性疾患、神経変性疾患、心臓血管疾患、自己免疫疾患またはがんを含む、請求項131から148のいずれか一項に記載の方法。
  150. 前記疾患または状態が、がんである、請求項149に記載の方法。
  151. 前記がんが、肺がん、腎臓がんまたは乳がんを含む、請求項150に記載の方法。
  152. 前記乳がんが、トリプルネガティブ乳がんである、請求項151に記載の方法。
  153. 遺伝子を薬物標的として同定する方法であって、(a)前記遺伝子の1つまたは複数の選択的スプライシング事象を同定することにより選択的スプライシング指標を決定するステップと、(b)前記1つまたは複数の選択的スプライシング事象を1つまたは複数の障害と相関させることにより治療的指標を決定するステップ、(c)前記1つまたは複数の選択的スプライシング事象を、前記1つまたは複数の障害の1つまたは複数の病態に相関させることにより機能性指標を決定するステップ、および(d)前記遺伝子のスプライシングを調節することにより前記1つまたは複数の障害を処置する1つまたは複数の手段を同定し、これにより前記遺伝子を薬物標的として同定することによって、創薬可能性指標を決定するステップの1つまたは複数とを含む方法。
  154. ステップ(a)が、1つもしくは複数の細胞株、RNA配列を含む1つもしくは複数のデータベースまたはこれらの組合せにおけるスプライシング事象を解析して、前記遺伝子の前記1つまたは複数の選択的スプライシング事象を同定するステップをさらに含む、請求項153に記載の方法。
  155. ステップ(b)が、正常な細胞および/または組織における前記1つまたは複数の選択的スプライシング事象の非存在を確認するステップをさらに含む、請求項153に記載の方法。
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