JP2022526371A - アンチエイジング化粧品組成物 - Google Patents

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Abstract

マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物を含む化粧品活性剤が開示される。

Description

本発明は、ヒト皮膚におけるエイジングの目に見える兆候を低減するために有用な有効成分および方法に関する。より具体的に言うと、本発明は、マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物を含む化粧品活性剤、およびシワおよび老人性シミを低減するため、ならびにコラーゲン繊維を構造化するためのその使用に関する。
魅力的に見られたいという願望は、現代の消費者に自然と根付いている。魅力的であることの理想が時代とともに変化しても、我々の皮膚の状態および外観が魅力的な外見に有意に影響することは誰もが認めるところである。
現在の消費者は、皮膚のケアのために多数の化粧品製品が提供されている。一般に、これらの製品は、クリームおよびローションの形態であり、皮膚を保湿するための水、および再び滑らかにするための脂肪および脂質を含有し、およびそれらの効果は、皮膚の最外層に及ぶ。
皮膚エイジングの原因を処置し、それによってエイジングの目に見える兆候を低減することに有用である、有効な化粧品調製物の提供は、依然として満たされていない課題である。
皮膚の構造フレームワークは、その細胞外マトリックスと称される。この内側のフレームワークは、コラーゲンおよびエラスチンなどの相互に噛み合ったポリマーのネットワークを含み、その中に皮膚細胞が含有されている。これは、ハリ、コシ、しなやかさおよび弾力を包含する皮膚の機械的特性を担っている。皮膚エイジングの物理的兆候は、皮膚マトリックスの状態を反映する。より具体的に、マトリックスがより弱く、規則的でないほど、皮膚はシワが多く、ざらつき、たるみが多くなる傾向がある。
真皮網状層は、真皮の最下層であり、真皮乳頭層の下にあり、高密度の不規則な結合組織で構成され、高密度に配置されたコラーゲン繊維が特徴である。これらのタンパク質繊維は、真皮に、コシ、伸展性、および弾性の特徴を与える。真皮網状層内のコラーゲン繊維の配向は、創傷治癒および機械的特性に不可欠であるランゲル線と呼ばれる張力の線を形成する。
ミトコンドリアは、細胞の動力源であるユニークなオルガネラであり、これは酸素および栄養素を細胞の代謝を可能にする化学エネルギーであるアデノシン三リン酸(ATP)に変換する。ミトコンドリアは、細胞核および細胞質から独立してタンパク質を合成することができる。これらは、細胞の必須機能(エネルギー源、DNAの保護、細胞複製のシグナリング、細胞のアポトーシスの活性化、細胞の電気化学的完全性の維持...)を支えることで、人類の進化に重要な役割を果たす。
ミトコンドリア活性の低下は、正常な細胞エイジングに関連してきている。加齢および外界からのストレスにより、真皮線維芽細胞のミトコンドリアにいくらかの損傷を与え、酸素をエネルギーに変換するプロセスにおいて活性酸素種(ROS)産生および不十分なエネルギー産生をもたらす。結果として、真皮線維芽細胞の遺伝子発現パターンが変更され、コラーゲン産生における混乱、炎症、解毒経路(プロテアソーム)の乱れおよび皮膚色素(リポフスチン)の酸化を引き起こし、これらは細胞外マトリックス(ECM)の無秩序、早期皮膚エイジングおよび老人性シミの出現をもたらす。
前述のような現象のいずれかによって引き起こされる、ECMにおけるコラーゲンの産生パターンにおける変化は、真皮網状層の無秩序、繊維のパッキンにおける変化、および皮膚における機械的特性の低下へ繋がる。コラーゲンの複雑な階層構造は、原子間力顕微鏡(AFM)を使用して評価することができる。この技法は、皮膚細胞または皮膚切片の表面を、鋭利なチップを使用してスキャンするもので、スキャン中に支持体の緩和を識別して追跡する。この方法は、したがって調査対象となる皮膚の生体力学的特性およびトポグラフィーに関する情報を与える。
皮膚に適用することで、老人性シミまたはシワなどの皮膚エイジングの望ましくない兆候を効率的に回復または低減する方法および化粧品活性剤を提供する必要性が残っている。
マンノース-6-リン酸が皮膚の外観にプラスの効果をもたらすことができることが先行技術から知られている。例えば、US 2012/0071425 A1は、マンノース-6-リン酸を使用した皮膚の巨視的特性の改善、例えば、皮膚の赤みを低減することが記載されている。
さらに、マンノースまたはラムノースなどの単糖類が、皮膚のエイジングの兆候を低減することが知られている(US 2010/0190727 A1)。
しかしながら、本発明の発明者らは、驚くべきことに、マンノース-6-リン酸およびマンノースの特定のモル比の混合物が、皮膚エイジングの兆候の低減において増強された効果を示すことを見出した。
本発明は、マンノース-6-リン酸のマンノースに対するモル比が3:1~0.3:1である、マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物を含む化粧品活性剤を提供する。
本出願において、特定された比率におけるマンノース-6-リン酸およびマンノースのこの混合物は、ときには「マンノース-6-リン酸複合体」とも呼ばれる。したがって、この用語は、「本発明の化粧品活性剤」または「マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物」または他の同様の用語と同じ意味を有することを意味する。
本発明の化粧品活性剤は、シワおよび老人性シミなどの皮膚エイジングの兆候を有意に低減することができる。
本発明の化粧品活性剤は、D-マンノース-6-リン酸、L-マンノース-6-リン酸、またはこれらの混合物を含んでもよい。好ましくは、これは、D-マンノース-6-リン酸を含む。
同じく、本発明の化粧品活性剤は、D-マンノース、L-マンノース、またはこれらの混合物を含んでもよい。好ましくは、これは、D-マンノースを含む。
本出願を通してずっと、別段の定めがない限り、用語「マンノース-6-リン酸」および「マンノース」は、D-およびL-体の両方、ならびにそれらの混合物を包含することを意味する。
本発明の化粧品活性剤において、マンノース-6-リン酸は、あらゆる美容上許容し得る形態において存在してよい。実例として、pHに応じて、マンノース-6-リン酸は、プロトン化された形態でまたは塩の形態で存在してもよい。好適な対イオンは、これらに限定されないが、一価カチオン、たとえば、例としてナトリウム、カリウム、またはアンモニウム;二価カチオン、たとえば、例として銅、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、またはマンガン;または三価カチオン、たとえば、例としてアルミニウム;またはそれらの混合物を包含する。マンノース-6-リン酸は、1以上のアミノ酸、例としてリシンまたはアルギニンと、および/またはあらゆる他の美容上許容し得る正に帯電した物質(単数または複数)と混合してよく、および該アミノ酸(単数または複数)および/または美容上許容し得る正に帯電した物質(単数または複数)と塩を形成してもよい。好ましくは、マンノース-6-リン酸は、ナトリウムまたはリシンまたはアルギニン塩または二価カチオンの塩として存在する。
本出願を通してずっと、別段の定めがない限り、用語「マンノース-6-リン酸」は、マンノース-6-リン酸のプロトン化された形態およびあらゆる美容上許容し得る塩の両方、ならびにそれらの混合物を包含することを意味する。
好ましくは、マンノース-6-リン酸のマンノースに対するモル比は、2:1~1:1、より好ましくは1.9:1~1.1:1、とりわけ約1.5:1である。
マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物は、純粋な形態で、または他の活性成分および/または賦形剤と組み合わせて使用してよい。
したがって、一態様において、化粧品活性剤は、マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物から少なくとも本質的になる。
好ましくは、本発明の化粧品活性剤は、マンノース-6-リン酸を、30~220mMの濃度、より好ましくは60~170mMの濃度、および最も好ましくは約120mMの濃度で含む。
とりわけ、本発明の化粧品活性剤は、0.5~6.0wt%のマンノース-6-リン酸ナトリウム塩、より好ましくは2.0~4.0wt%のマンノース-6-リン酸ナトリウム塩、および最も好ましくは約3.0wt%のマンノース-6-リン酸ナトリウム塩を含んでもよい。代替的に、本発明の化粧品活性剤は、上に記載のいずれの他の形態におけるマンノース-6-リン酸を、対応する量で含んでもよい。
好ましくは、本発明の化粧品活性剤は、0.5~5.0wt%のマンノース、より好ましくは0.8~3.0wt%のマンノース、および最も好ましくは約1.5wt%のマンノースを含む。
ある態様において、本発明の化粧品活性剤は、グリセロールおよび/またはリン酸ナトリウムをさらに含む。
代替的にまたは加えて、本発明の化粧品活性剤は、1,2-プロパンジオールおよび/または水をさらに含んでもよい。とりわけ、グリセロールは、30%までの濃度の1,2-プロパンジオールによって、または水によって置き換えられてもよい。
好ましい態様において、本発明の化粧品活性剤は、以下をさらに含む:
2.0~4.0wt% マンノース-6-リン酸ナトリウム塩
0.8~3.0wt% マンノース
0.2wt%まで リン酸ナトリウム
50wt% グリセロール
qsp 100wt% 水
本発明の化粧品活性剤は、化粧品用途のための好適なあらゆるpH、例として1.5~9.0のpH、より好ましくは3.0~6.5のpH、および最も好ましくは4.5~6.0のpH、例として約5のpHであってよい。
本発明の化粧料は、化粧品組成物において、とりわけスキンケア組成物において有利に使用される。
したがって、さらなる側面において、本発明は、上に記載の化粧品活性剤および美容上許容し得る賦形剤を含む化粧品組成物、およびとりわけスキンケア組成物を提供する。
より具体的に、本発明は、アンチエイジングスキンケア組成物を提供する。
さらなる側面において、本発明は、本発明の化粧品活性剤または本発明の化粧品組成物を皮膚、とりわけ顔の皮膚に適用するステップを含む、皮膚におけるエイジングの兆候を低減する方法を提供する。
本発明の化粧品活性剤または本発明の化粧品組成物を皮膚に適用することによって、顔の皮膚シワを低減することが実行可能であることが見いだされた。
本発明の化粧品活性剤または本発明の化粧品組成物を皮膚に適用することによって、老人性シミを低減することが実行可能であることがさらに見いだされた。
本発明の化粧品活性剤または本発明の化粧品組成物を皮膚に適用することによって、コラーゲン繊維を構造化することが実行可能であることがさらに見いだされた。
本発明の化粧品活性剤は、以下を可能とする:
- 古い細胞におけるミトコンドリアエネルギー代謝を再プログラミングする、
- 皮膚マトリックスの再構築を促進する、
- 皮膚上皮接合部(DEJ)を強化する、
- 皮膚マトリックスを、より若い皮膚のそれと同じになるように再編成する、
- 目に見える老人性シミ有意に低減する、
- 目尻のシワを目に見えて低減する、および
- 首シワを低減し、顔のY形状を再構成する。
これらの効果は、以下の例に記載されるように、in vitro、ex vivoおよび臨床研究によって確認されている。
とりわけ、本発明の化粧品活性剤は、ATPシンターゼ活性およびクエン酸シンターゼ活性を増加し、細胞代謝およびミトコンドリア生合成の再活性化に相関することが見いだされた(例3)。
同時に、本発明の化粧品活性剤は、年齢に関する障害に関与するタンパク質糖化を促進しない(例4)。
本発明の化粧品活性剤は、細胞外マトリックス構成要素、マトリックス凝集および線維芽細胞増殖を制御する遺伝子を刺激することもさらに見いだされた(例5)。これは真皮再構築の改善につながる。
本発明の化粧品活性剤での処置は、タイプVコラーゲン、Fibulin-1およびTenascin-C発現の増加ももたらす(例6)。これらの結果は、真皮構造および機構(organization)の有意な改善を証明する。
これらの結果はex vivo研究によって確認され、これは本発明の化粧品活性剤が真皮およびその機構および再構築に強い影響を与えることを証明した(例7)。
若い人の真皮におけるコラーゲン繊維は、典型的には極めて凝集性があり、十分に
編成され、平行であり、一方で熟年の皮膚は、典型的にはより粗く、より編成されていないコラーゲン繊維ネットワークを示す。熟年の皮膚を本発明の化粧品活性剤で処置することは、有意に改善されたコラーゲン繊維機構およびそれらの間の増大した凝集をもたらす(例8)。
皮膚におけるタンパク質は、酸化、糖化およびカルバミル化を介して改変される。これらの改変されたタンパク質は、プロテアソーム活性によって絶え間なく排除される。しかしながら、皮膚エイジングに際し、プロテアソーム活性は鈍化し、その結果、改変されたタンパク質の蓄積をもたらす。結果として、色素シミ、老人性シミ、および目に見えないシミなどの様々な皮膚障害があらわれる。本発明の化粧品活性剤は、プロテアソーム活性を刺激することができることが今や見いだされた(例9)。
UV照射は、表皮および真皮における酸化したタンパク質の量を増加させる。興味深いことに、本発明の化粧品活性剤は、この増加を防ぐだけではなく、酸化したタンパク質の量を有意に低減する(例10)。
本発明に従うマンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物(「マンノース-6-リン酸複合体」とも呼ばれる)の、マンノースおよびマンノース-6-リン酸との、ミトコンドリア質量低減におけるそれらの効果に関するさらなるin vitro比較は、混合物よりも、ミトコンドリア質量低減における有意に低い効果を示し、これは、細胞エイジングの兆候を低減する混合物の相乗的な生物学的効果を示唆する(例11)。
臨床研究は、目に見えるシミの数およびサイズを有意に低減することができることを確認した(例13)。
さらにまた、本発明の化粧品活性剤は、コラーゲン密度および機構を有意に改善する(例13)。
本発明の化粧品活性剤は、目尻のシワの有意な低減も生じさせる(例13)。
大事なことを言い残したが、本発明の化粧品活性剤は、体積および深さの両方の点で、首シワを有意に低減することができる(例14)。
本発明の化粧品活性剤の具体的な使用は、これらに限定されないが、アンチエイジングセラムまたはクリーム、深いシワの低減のためのアンチエイジング製品、顔の若返りのための集中トリートメント、ほうれい線の抗シワ製品、抗テックネック製品、抗目尻のシワ製品、抗老人性シミセラム、熟年の皮膚用のスキンケア、およびダーマコスメティクスを包含する。
マンノース-6-リン酸(M6P)は、細胞がエネルギーを生み出し、正常な機能を発揮するためのヒトの代謝産物である。細胞内の解糖を促進する(エネルギー産生を促進する)ための必須構成要素である。
本発明の化粧品活性剤は、グリーンケミストリーを使用して植物供給源から調製することができる。
マンノース-6-リン酸は、酵素的なリン酸化によってマンノースから調製することができる。適切なリン酸化条件は、実例として、WO 2008/142155 A2に記載されており、これの内容は、この点において参照により本明細書に組み込まれる。以下の例1は、マンノース-6-リン酸の実行可能な合成を詳細に説明する。
酵素的なリン酸化は典型的には、マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物を提供する。反応時間およびその他の条件に応じて、変換、ひいてはマンノース-6-リン酸のマンノースに対する比率が変化することがある。よって、好ましくは、所望のマンノース-6-リン酸のマンノースに対する比率が直接得られるように、反応時間および条件を選択する。代替的に、一方または両方の生成物を添加または除去することによって、比率を調整することも実行可能である。
好ましくは、本発明の化粧品活性剤は、0.5~5.0wt%のマンノース、より好ましくは0.8~3.0wt%のマンノース、および最も好ましくは約1.5wt%のマンノースを含む。
本発明の化粧品活性剤におけるマンノース-6-リン酸のマンノースに対するモル比は、3:1~0.3:1、より好ましくは2:1~1:1、最も好ましくは1.9:1~1.1:1、およびとりわけ約1.5:1である。
本発明の化粧品活性剤におけるマンノース-6-リン酸の濃度は、好ましくは30~220mM、より好ましくは60~170mM、および最も好ましくは約120mMである。
本発明の化粧品活性剤におけるマンノースの濃度は、好ましくは0.5~5.0wt%、より好ましくは0.8~3.0wt%、および最も好ましくは約1.5wt%である。
上記比率および濃度が、皮膚に最適なアンチエイジング活性を提供することが見いだされた。
本発明の化粧品活性剤は、任意に、他の化粧品活性成分をさらに含有してもよい。ヒトの皮膚に使用するための化粧品調製物の調製に一般的に使用されるあらゆる化粧品活性成分を、本発明において用いてもよい。
本発明の化粧品活性剤は、任意に、溶媒、賦形剤および/または他のアジュバントをさらに含有してもよい。ヒトの皮膚に使用するための化粧品調製物の調製に一般的に使用されるあらゆる溶媒、賦形剤および/または他のアジュバントを、本発明において用いてもよい。
とりわけ、本発明の化粧品活性剤は、グリセロールをさらに含んでもよい。グリセロールは保存料として働いてよい。
代替的にまたは加えて、本発明の化粧品活性剤は、リン酸ナトリウムをさらに含んでもよい。リン酸ナトリウムを、実例として、緩衝剤として使用してもよい。
第2の側面において、本発明は、本発明の化粧品活性剤を含む化粧品組成物、とりわけ、本明細書において概説される好ましい態様において、提供する。
典型的には、本発明の化粧品活性剤は、化粧品組成物において、約0.1~5.0wt%の濃度において、より好ましくは約0.5~5.0wt%の濃度において、実例として、約3wt%の濃度において、使用される。
より具体的に、本発明は、スキンケア組成物、とくにアンチエイジングスキンケア組成物を提供する。
本発明の化粧品組成物は、典型的には、美容上許容し得る賦形剤をさらに含む。
本発明の化粧品組成物、およびとりわけスキンケア組成物は、1以上の美容上許容し得る賦形剤を含有してもよい。ヒトの皮膚に使用するための化粧品調製物の調製に一般的に使用されるあらゆる賦形剤を、本発明において用いてよい。好適な賦形剤は、これらに限定されないが、本発明の化粧品活性剤の官能特性、皮膚の浸透、およびバイオアベイラビリティに影響し得る成分を包含する。より具体的に言うと、それらは、水、油または界面活性剤などの液体を包含し、それらは石油、動物、植物または合成由来、たとえばこれらに限定されないが、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油、ヒマシ油、ポリソルベート、ソルビタンエステル、エーテルスルファート、スルファート、ベタイン、グリコシド、マルトシド、脂肪アルコール、ノノキノール、ポロキサマー、ポリオキシエチレン、ポリエチレングリコール、デキストロース、グリセロール、ジギトニン等を包含する。
皮膚に局所的に適用するための製剤は、いかなる物理的形態をとってもよい。実例として化粧品組成物、およびとりわけスキンケア組成物は、リポソーム組成物、混合リポソーム、オレオソーム、ニオソーム、エトソーム、ミリ粒子、マイクロ粒子、ナノ粒子および固体-脂質ナノ粒子、ベシクル、ミセル、界面活性剤の混合ミセル、界面活性剤-リン脂質混合ミセル、ミリスフェア、ミクロスフェアおよびナノスフェア、リポスフェア、ミリカプセル、マイクロカプセルおよびナノカプセル、ならびにマイクロエマルションおよびナノエマルションの形態であってよく、これらは、本発明の化粧品活性剤のより高い浸透性を達成するために添加することができる。
化粧品組成物、およびとりわけスキンケア組成物は、局所的な皮膚への適用または経皮的な適用に有用なあらゆる固体、液体、または半固体形態で製造してよい。よって、局所的なまたは経皮的な適用のこれらの調製物は、これらに限定されないが、以下を包含する:クリーム、多数のエマルション、たとえばこれらに限定されないが、水中油および/またはシリコーン型エマルション、油および/またはシリコーン中水型エマルション、水/油/水または水/シリコーン/水型エマルション、および油/水/油またはシリコーン/水/シリコーン型エマルション、マイクロ-エマルション、エマルションおよび/または溶液、液晶、無水組成物、水性分散体、油、ミルク、バルサム、泡、水性または油性ローション、水性または油性ゲル、クリーム、ハイドロ-アルコール溶液、ハイドロ-グリコール溶液、ハイドロゲル、リニメント、セラ、石鹸、フェイスマスク、セラム、多糖類フィルム、軟膏、ムース、ポマード、ペースト、パウダー、バー、ペンシル、スプレーまたはエアロゾル(スプレー)、これらは、リーブオンおよびリンスオフ製剤を包含する。
本明細書に記載の有益な効果を獲得するために、本発明の化粧品活性剤または化粧品組成物を、有利には、皮膚に、とりわけ顔の皮膚に適用する。
本出願を通してずっと、用語「皮膚」は、とりわけヒト皮膚を指す。
本発明は、よって、化粧品活性剤または本発明の化粧品組成物を皮膚に適用するステップを含む、皮膚におけるエイジングの兆候を低減する方法も提供する。とりわけ、当該方法は顔の皮膚への適用を含む。
本発明の化粧品活性剤および化粧品組成物の効果は、目に見え、露出している、かつ、シワまたは老人性シミなどのエイジングの兆候を一般的に示す、皮膚領域に対して具体的に有利である。これらは、これらに限定されないが、顔、首、ネックライン、手および前腕を包含する。
本発明は、皮膚におけるエイジングの兆候を低減するための化粧品活性剤または本発明の化粧品組成物の使用にも関する。
この使用は、とりわけ、シワの低減、老人性シミの低減、および/またはコラーゲン繊維の構造化を包含する。
本発明を、以下の非限定例を用いてさらに説明する:
例3におけるATPシンターゼ活性の結果を示す図である。 例3におけるクエン酸シンターゼ活性の結果を示す図である。 例8における原子間力顕微鏡写真である。 例8におけるSAXSプロファイルを示す図である。 例10におけるタンパク質酸化レベルを示す図である。 例11における処置1時間後の結果を示す図である。 例11における処置48時間後の結果を示す図である。
例1: D-マンノース-6-リン酸の調製
一般
マンノース-6-リン酸は、Shigella flexneriからの酸ホスファターゼの存在下で、マンノースを縮合リン酸、とりわけピロリン酸塩と反応させることで得られた。過剰の縮合リン酸および放出されたリン酸を除去し、任意にこれに続き残余マンノースを除去することによりマンノース-6-リン酸を精製した。
Shigella flexneriからの酸ホスファターゼ
Shigella flexneriからの酸ホスファターゼからの遺伝子(通常名PhoN-Sf)は、DNA 2.0、現在はATUM(Newark, CA, USA)で注文し、合成された(UniProt受託番号 O50542)。遺伝子をpET-26b(+)にクローニングし、および発現ベクターを続いて、E. coli BL21 (DE3)細胞に形質転換した。
PhoN-Sfを、自己誘導培地(B. G. Fox and P. G. Blommel, Curr Protoc Protein Sci 2009, doi:10.1002/a471140864.ps0523s56; reference 71491, Novagen, Merck KGaA, Darmstadt, Germany)を使用して発現した。細胞を遠心分離によって集め、上清を捨てた。PhoN-Sf酵素を以下の様に単離した:細胞をPandaPlus 2000 homogenizer (GEA Niro Soavi, Parma, Italy)を使用して溶解し、細胞の残骸を遠心分離および限外濾過(GE Healthcare, MW cut off 750 kDa)によって除去し、濾過物に含まれる酵素をそのまま、または濃縮後(30℃で真空蒸発)使用した。
PhoN-Sf酵素活性を、p-ニトロフェノールの放出を介した4-ニトロフェニルリン酸(p-NP)の脱リン酸化を測定することにより、分光光度法で測定した。反応培地は、104mMのクエン酸ナトリウム緩衝液pH4.80、5.8mMのマグネシウム塩化物、0.11mMの塩化亜鉛、1.15mMのp-NPP、正しく希釈された酵素(0.1~0.8U/mLの範囲の活性)を含有した。混合物を30℃で規則的な時間間隔においてインキュベートし、100μLの反応培地を200μLの0.5NNaOHと混合した(反応クエンチング)。250μLの体積を、次いで96-ウェルマイクロプレートのウェルに導入し、吸光度を405nmで測定した。
ホスファターゼ活性の1ユニット(U)は、アッセイ条件下で1分当たり1マイクロモルのp-NPを放出する酵素の量に対応する。
マンノース-6-リン酸合成
酵素反応を以下の様に行った:
‐ D-マンノース、0.15または0.225M、
‐ ピロリン酸二ナトリウム、pH4.15:0.33または0.50M、夫々、
‐ PhoN-Sf酵素: 0.20U/mL、
‐ マグネシウムおよび塩化亜鉛塩:0.50および0.1mM、夫々、
‐ 温度: 30℃;適度な撹拌、
‐ 間隔: 22および28時間、夫々。
精製および定量化
反応を停止すると判断した場合、反応培地のpHを適宜選択した酸で2.0に調整した。残余ピロリン酸二ナトリウムおよび放出されたリン酸を、マグネシウムおよびアンモニウム塩の逐次的な添加によって除去し、pHを9.5に近づけた。ピロリン酸塩、リン酸塩、マグネシウムおよびアンモニウムを含有する形成された沈殿物を濾過によって除去した。マグネシウムおよびアンモニウムをカチオン交換樹脂を使用して除去し、および最終的に溶液のpHを濃縮した水酸化ナトリウムを使用して調整し、4.0~7.0の範囲の値のpHのD-マンノース-6-リン酸ナトリウム塩を得た。
D-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの含量を、K-MANGL enzymatic kit from Libios (Pontcharra sur Turdine, France)を使用して測定した。完全なキットはD-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの量を示すが、ATPが除去された、改変されたキットは、D-マンノース-6-リン酸の濃度のみを測定することを可能とする;両値の差が、D-マンノースの濃度を与える。
上記プロセスは、D-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの約1.5:1のモル比の混合物を提供する。
任意に、D-マンノースおよびD-マンノース-6-リン酸は、アニオン交換樹脂を使用して分離することができる。
下に記載の研究のために使用された化粧品活性剤は、105.05mmol/kgのD-マンノース-6-リン酸ナトリウム塩および87.42mmol/kgのD-マンノースを含有した。これは4.78のpHを有した。
例2: マンノース-6-リン酸を含むスキンケア組成物
下に記載の臨床研究(例12および13)のために、以下の組成物を調整した:
Figure 2022526371000002
これは、例4において言及されるテスト組成物2に対応する。
例3: ミトコンドリアエネルギー代謝
細胞のモデル
正常なヒト表皮角化細胞NHEK(成人の単一ドナー、ref C-12003, PromoCell)を、製造業者の推奨に従って、角化細胞成長培地2(PromoCell, ref C-20011)において培養した。
‐ Lot 415Z005.2(乳房、単一ドナー、女性、白人、26歳)=>「若年」
‐ Lot 409Z012.1(乳房、単一ドナー、女性、白人、51歳)=>「熟年」
テストされた化合物および処置
テスト組成物1を、例1にしたがって得られた-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物を0.5%および0.1%(v/v)で角化細胞成長培地2(KGM2;培養培地)に希釈することによって調製した。
播種の翌日に細胞を処置し、0.1%または0.5%のテスト組成物1と共に72時間インキュベートした。未処置の状態、すなわちアクティブを使用せずに72時間インキュベーションした状態を基本的な基準として使用した。初期の細胞継代では、若年ドナー細胞が熟年ドナー細胞よりも急速に成長することがわかった。
ATPシンターゼ活性
細胞を6ウェルプレートに150’000細胞/ウェル(若年ドナー)または180’000細胞/ウェル(熟年ドナー)で播種した。処置後、トリプシネーションで細胞を回収し、Kovaスライドでカウントし、測定まで4℃に維持した。各ランのために、400’000細胞を透過処置し、トリス緩衝液(pH8)に0.5mMのATP、0.5mMのNADH、9UIのPK/LDH(ピルビン酸キナーゼ/ラクタートデヒドロゲナーゼ)、2mMのPEP(ホスホエノールピルビン酸塩)および10μMのアンチマイシンAと共に、96ウェルプレート中でインキュベートした。活性を分光蛍光光度計(Tecan Infinite 200; DO 340nmで)によってリアルタイムで測定した。結果を、未処置の細胞(100%活性)およびオリゴマイシンA(1μM;0%活性)での正規化の後にATPシンターゼ活性のパーセントで表した。
クエン酸シンターゼ活性
細胞を、24ウェルプレートに40’000細胞/ウェルで播種した。処置後、トリプシネーションで細胞を回収し、Kovaスライドでカウントし、測定まで4℃に維持した。次いで30’000細胞を透過処置し、10mMのトリス(pH8)に150μMの5,5’-ジチオ-ビス2-ニトロ安息香酸、300μMのアセチルCoAおよび1mMのオキサロアセタートと共に、96ウェルハーフエリアマイクロプレートにおいてインキュベートした。酵素活性を、分光蛍光光度計(Tecan Infinite 200; DO 415nmで)によってリアルタイムで測定した。結果は、未処置の細胞(100%活性)での正規化の後にクエン酸シンターゼ活性のパーセントで表した。
計算
計算は、まず各シンプリケートについて行い、各シンプリケートの阻害率について平均を得計算した。
有効濃度50および20:計算は、Graphpad Prism4の非線形回帰を使用して、各トリプリケートで行った。EC50およびEC20は、ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールを参照して計算した。
ATPシンターゼ活性のパーセンテージ:
%活性=100×(Slopeオリゴマイシン-Slope試料)/(Slopeオリゴマイシン-Slope未処置
Slope: 曲線の傾き(時間関数での光学密度の変化)
クエン酸シンターゼ活性のパーセンテージ:
%活性=100×(ΔOD背景-ΔOD製品)/(ΔOD背景-ΔOD未処置
ΔOD: 時間関数での光学密度の変化
結果
テスト組成物1は、各ドナーにおいて0.1%および0.5%で72時間培養した後、ATPシンターゼ活性を有意に増加させることがわかった。
結果を図1に示す。有効性は熟年ドナーにおいてより顕著であり、これは、障害を受けた状態の細胞代謝の再活性化に影響を与えていることを示している。実に、熟年ドナーでは、未処置の状態と比較して2.9倍顕著な効果が得られた。
テスト組成物1が、クエン酸シンターゼを介するミトコンドリア生合成を増加させることも見いだされた。結果を図2に示す。効果は、若年ドナーおよび熟年ドナーにおいて同等であり、0.1%および0.5%での72hのインキュベーション後のクエン酸シンターゼ活性の増加を示す。これらの結果は、本発明の化粧品活性剤が、ミトコンドリア生合成を再活性化することが可能であることを証明する。
例4: 最終糖化産物(AGEs)産生
皮膚の外植片の処置
45歳ドナーからの皮膚の外植片を、抗生物質(ペニシリン100U/mLおよびストレプトマイシン100μg/mL)および子牛胎児血清5%で補充されたDMEM培地で4時間37℃/5%COで安定化させた。
例4のために、テスト組成物2を、例1に従って得られたD-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物を、4%(v/v)でエマルションに希釈することによって調製した。テスト組成物2は、例2において記載した化粧品組成物に対応する。
外植片を48時間、テスト組成物2で処置した。比較のために、外植片を、D-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物以外の全てを含有するプラセボ組成物で処置した。条件毎(T0で未処置、テスト組成物2で処置、およびプラセボ組成物で処置)の3つの外植片を次いで、切断の前に保存するために、液体窒素で即時に凍結した。
AGEsの免疫染色
凍結した皮膚の外植片をTissue-Tek(登録商標)に入れ、クリオスタットで切断した。切片は10μMの厚みを有した。スライドを-20℃で保存し、乾燥し、次いでアセトンで固定した。
特定の部位をブロックした;AGEに対する一次抗体を室温にてインキュベートし、Alexa型蛍光色素と結合した二次抗体も同様にインキュベートした。核を、DNAに特異的な蛍光マーカーであるDAPI (Roche)で標識した。各インキュベーションの後、切片を3回洗浄した。
最終的に、スライドをマウンティング培地でマウントし、異なる蛍光色素に適応したフィルターを備えた蛍光顕微鏡(Olympus CK40)で観察した。画像はx40レンズで撮影した。
蛍光定量化
蛍光定量化をImageJソフトウェアを使用して行った。DAPIを含まないすべての画像について、切片の総面積の蛍光を測定した。Shapiro Wilk検定を行い、ステューデント検定を使用して条件を比較した。
結果
テスト組成物2は、2日間の局所適用後、皮膚外植片においてAGEsの増加を誘発しないことが見いだされた。その結果として、本発明の化粧品活性剤は、皮膚の外植片において(加齢性障害に関与する)タンパク質糖化を促進しない。
例5: 皮膚マトリックス再構築:トランスクリプトーム分析
28歳のドナーからの正常なヒト真皮線維芽細胞NHDFを、1ウェルあたり300’000細胞で6-ウェルプレートに、10%のFCS(子牛胎児血清)で補完したDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)培地中に播種した。48時間の培養後、NHDFをPBSで2回すすぎ、FCSを含まないDMEM培地で終夜休ませ、その後刺激を与えた。
例5のために、テスト組成物3を、例1に従って得られたD-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物を4%(v/v)で10%のFCS(子牛胎児血清)で補完したDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)培地に希釈することによって調製した。
細胞を、FCSを含まないDMEM培地中のテスト組成物3で、6時間刺激した。6時間の刺激後、全RNAをフェノール-クロロホルム抽出によって抽出した。RNA品質を制御し、逆転写を行い、cDNAを得た。RT-qPCRを、NHDFの真皮の生物学に関わる種々の遺伝子のトランスクリプトーム発現を研究するために設計された特定のプレートにおいて、1ウェルあたり10ngのcDNAで行った。
線維芽細胞で得られた遺伝子発現の結果は、POLR2A (RNA polymerase II, subunit A)およびPES1(pescadillo ribosomal biogenesis factor 1)ハウスキーピング遺伝子に従って正規化した。結果は、未処置の状態でデータを正規化した後に表した。
結果
細胞外マトリックス、リモデリング、抗酸化剤酵素およびストレス防御、ニューロトロフィン経路、細胞増殖、DNA修復および幹細胞マーカーに関与する、95標的化遺伝子で真皮プレートにおいてRT-qPCRによってトランスクリプトーム分析を行った。
結果は、未処置の状態を陰性対照として用いて比較し、および最も安定したハウスキーピング遺伝子(POLR2AおよびPES1)のアベレージで正規化して表した。
結果は、CTGF、CYR61およびTGFB1の上方調節を介する真皮の再構築およびリモデリングにおける極めて強い効果を証明した。実に、これらの3つの遺伝子は、組織リモデリングの調節、コラーゲン合成の調節、および線維芽細胞増殖の刺激に関与するタンパク質をコードする。
より正確には、テスト組成物3は、CTGF(+80%***)およびCYR61(+84%***)などの、細胞外マトリックス組成物に関与する種々の遺伝子のRNA発現を上方調節した。CTGF、結合組織成長因子は、コラーゲン合成の調節因子であり、およびその上方調節は、細胞外マトリックス構造の改善を確認する。CYR61(Cysteine-rich angiogenic inducer 61)細胞外マトリックス構成要素をコードし、これは皮膚線維芽細胞遊走を助け、刺激することで、真皮再生および再構築を促す。
TGFB1(Transforming growth factor beta 1)発現(+18%**)の上方調節は、線維芽細胞増殖の増加のおかげで真皮再構築が起こることも証明する。
要するに、本発明の化粧品活性剤は、細胞外マトリックス構成要素、マトリックス凝集および線維芽細胞増殖を制御する遺伝子を刺激することによって、真皮レベルで生理活性を示した。これは真皮再構築の改善をもたらす。
例6: 皮膚マトリックス再構築:免疫組織化学アッセイ
NativeSkin(登録商標)皮膚外植片、固体および滋養分の多いマトリックスに包埋されたヒトの正常な皮膚の生検、を使用した。表皮の表面を、局所適用を可能とするために、空気と接触して維持した。ドナーは、腹部形成手術を受けた59歳の女性であった。
例6、7、8、および9のために、テスト組成物4を例1に従って得られたD-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物を4%(v/v)でPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に希釈することで調製した。
テスト組成物4を、局所適用によってNativeSkin(登録商標)と接触させ、7日間毎日除去して更新した。結果を、未処置の皮膚の外植片と比較した。
皮膚の外植片をホルマリンに固定し、パラフィンに包埋した。興味のあるバイオマーカー-タイプVコラーゲン、Fibulin-1およびTenascin-C-を免疫蛍光によって検出した。バイオマーカーの発現を蛍光顕微鏡法(DM5000B - Leica Microsystems)によって解析した;バイオマーカーごとに10画像を取得した。
各写真について、ソフトウェアイメージング(ImageJ)を用いて蛍光を定量化した。
興味のある領域を区切り、興味のある総面積と比べて総蛍光強度を算出した。値を対照と比較して、活性化作用または抑制作用を表現した。各データについてステューデント検定による統計解析を行った(p<0.05、p<0.005**およびp<0.0005***)。
結果
タイプVコラーゲンは、線維性コラーゲンである。これはコラーゲンI型繊維と結合する真皮マトリックスの少数構成要素である。タイプVコラーゲン発現は、テスト組成物4を4%で、17%(p値<0.001)増大した。
Fibulin-1は、細胞外マトリックスの構成要素である。これは、真皮表皮接合部(DEJ)に関係するが、極めて低い発現レベルである。テスト組成物4は、Fibulin-1の発現を+13%(p値<0.01)増大した。
Tenascin-Cは、真皮表皮接合部の細胞凝集に関与するマトリックスタンパク質であり、基底層に位置付けられる。テスト組成物4は4%で、Tenascin-Cの発現を+51%(p値<0.001)増大し、真皮表皮接合部の凝集を維持することを可能とした。
これらの結果は、真皮構造および機構において役割を果たす重要なタンパク質を過剰に発現することを介して、真皮機構を有意に改善することを強く証明する。
例7: 皮膚マトリックス再構築:Ex Vivo形態学的分析
例6、7、8、および9のために、テスト組成物4を、例1に従って得られたD-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物を4%(v/v)でPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に希釈することで調製した。
免疫組織化学アッセイを、免疫組織化学染色のために使用した59歳の同じドナーからの、例6に記載したものと同じ条件において処置した皮膚外植片において行った。
5μm切片を行った。得られたスライスをマッソントリクローム染色で染めた。マッソントリクローム染色は、組織学的スライスにおいて、コラーゲン繊維および筋肉組織の検出を可能とする。
ヘマトキシリンは核を紫色に、フクシンポンソーは筋肉繊維、赤血球、細胞質、弾性繊維を桃色に染色し、ヴェルトルミエールはコラーゲン繊維を特異的に染色する。
染色分析をLEICA(登録商標)DFC 280で実施し、およびスライスの代表的な数個の写真を撮影した。
免疫染色写真を定性的に分析し、異なる皮膚区画の状態を説明した。
結果
テスト組成物4で処置した皮膚外植片が、未処置の対照と同様の表皮形態学を示すことが見いだされた。
真皮レベルでは、真皮乳頭層は、コラーゲン繊維および弾性繊維の両方について、対照と同一の形態学を示したが、真皮網状層は、未処置の状態と比較して、テスト組成物4で密度が増加することを示した。
これらの所見は、本発明の化粧品活性剤が真皮およびその機構および再構築に強い影響を有することを示す:真皮網状層の密度は、36%増大した、真皮表皮接合部は、より明確となり、表皮は、より凝集性がある。
例8: 皮膚マトリックス再構築:コラーゲン繊維機構(AFMおよびSAXS分析)
12mm(±1mm)のアベレージ直径のヒト皮膚の外植片を2人の異なるドナーから各腹部形成で調製した:
‐ 若年ドナー:30歳の白人女性
‐ 熟年ドナー:65歳の白人女性
外植片を、BEM培養培地(BIO-EC’s Explants Medium)において37℃で、湿度のある、5%-CO雰囲気下で、生存させた。
例6、7、8、および9のために、テスト組成物4を例1に従って得られたD-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物を4%(v/v)でPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に希釈することで調製した。
テスト組成物4を、1つの外植片(2mg/cm2)あたり2μlの基準で局所的に適用し、小さいスパチュラを使用して広げた。
熟年ドナーに関し、テスト組成物4を、D0、D1、D2、D3、D5、D6およびD7に適用した。
比較のために、若年ドナーおよび年長ドナーの両方からの対照外植片を、培養培地の更新を除いて特別な処置なく、8日間培養した。
培養培地を、若年ドナーに関してはD1、D4およびD6に半分更新し(1mL)、および熟年ドナーに関してはD2、D3およびD6に、半分更新した(1mL)。
D0に、外植片をバッチT0から回収し、-80℃で凍結した。
D8に、すべてのバッチの1つの外植片を回収し、T0と同じ手法で処置した。
凍結した試料を、Leica CM 3050クリオスタットを使用して20μm厚切片に切断し、および次いでNovitomから提供されたカバースリップにマウントし、Superfrost(登録商標)plusシラン化スライドガラスに置いた。
試料を、処置の後クライオフィックスした。20μm厚のコールドカットクライオセクションを、スライドガラスに沈着し、-80℃で保存した。それらを、所見の24時間前に、室温に戻した。
処置後のサンプルはクライオフィックスした。20μm厚のコールドカットクライオセクションをスライドグラスに貼り付け、-80℃で保存した。観察の24時間前に室温に戻した。
Nanoscope V (Bruker)コントローラを備えたBruker Multimode 8顕微鏡で、曲率半径がおよそ10nm(アセンブリの分解能に相当)のチップを用いたタッピングモードで切片を観察した。512512ピクセルの画像を1Hzのスキャンレートで取得した。
真皮深部の100μm以上離れた異なる点で、33μm2の画像を3回連続して取得した。ゾーンを観察するための条件は、相対的に平坦で、AFMのチップまたはレバーを損傷するような有意な凹凸がないことである。
画像を次いでGwyddionソフトウェアでプロセスした。
確認のため、同じ試料にSAXS分析を行った。
クライオフィックスした試料を、所見の8時間前に室温に戻した。
SAXSデータ収集:
‐ Beamline ID02 (ESRF, France)
‐ X線ビームエネルギー: 12.46keV
‐ モード7/8マルチバンチ
‐ 試料上のビームサイズ: 150(h)×100(v)μm2
‐ 試料検出器の距離: 4m
‐ 2D検出器
‐ 1パターンあたりの曝露時間: 1秒
‐ T=22℃、RH40%
1試料あたり、様々な位置で少なくとも20回折パターンを収集した。
データはESRFによって開発されたSAXSutilitiesソフトウェアでプロセスした。本報告書に掲載されている回折プロファイルは、2D回折シグナルを360°角度積分し、雲母支持体からのアベレージ回折シグナルを減算することで得られた。
結果
原子間力顕微鏡(AFM)は、若年ドナーと熟年ドナーとの間で、真皮におけるコラーゲン機構に強い違いを示した。実に、コラーゲン繊維は、若年ドナーにおいては、極めて凝集性があり、十分に編成されおよび平行であるのに対し、熟年ドナーは、はるかに粗く、編成されていないコラーゲン繊維ネットワークである。
8日間のテスト組成物4での熟年の皮膚の処置は、コラーゲン繊維の改善された機構およびそれらの間の増大した凝集をもたらした(図3)。
小角X線散乱(SAXS)測定を使用して、コラーゲン繊維機構の品質を定量化データと相関することができる。実に、コラーゲン繊維ネットワークがより凝集性がありおよび十分に編成されているほど、SAXS測定において観察されるピークはより強く、より狭いものとなる。
SAXSプロファイルは、若年ドナーと成熟したドナーとの間に大きな違いがあること:熟年ドナーのコラーゲン繊維は、若年ドナーのものに比べて、編成されておらず、凝集性も低いことが確認された。これらの結果から、加齢に関するコラーゲン線維の無秩序があることを確認した。
8日間のテスト組成物4での熟年の皮膚の外植片の処置は、SAXSプロファイルにおける強い改善へ繋がり、若年の皮膚においてよりも、より良好な機構を示す(図4)。
よって、SAXS測定は、AFM研究によって得られた所見を確認することを可能とした。よって、本発明の化粧品活性剤は、コラーゲン繊維を再編成することによってマトリックス再構築に強い影響を与える:これは、コラーゲン繊維の凝集を改善し、および真皮を、熟年の皮膚において未処置よりも最大4.8倍、および未処置の若年の皮膚よりも最大2.1倍改善する。
例9: プロテアソーム活性
皮膚の外植片処置
NativeSkin(登録商標)皮膚外植片、固体および滋養分の多いマトリックスに包埋されたヒトの正常な皮膚の生検、を使用した。表皮の表面を、局所適用を可能とするために、空気と接触して維持した。ドナーは、腹部形成手術を受けた59歳の女性であった。
例6、7、8、および9のために、テスト組成物4を例1に従って得られたD-マンノース-6-リン酸およびD-マンノースの混合物を4%(v/v)でPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に希釈することで調製した。
テスト組成物4を、局所適用によってNativeSkin(登録商標)と接触させ、7日間毎日除去して更新した。結果を、未処置の皮膚の外植片と比較した。
タンパク質抽出
分析時には、OxiProteomicsの標準的なタンパク質抽出方法を皮膚外植片試料に適応させて、試料を抽出し、分析のために調製した。内部陽性対照を作成し、分析に含めた(C+)。
抽出したタンパク質をBradford方法で定量し、分析のために等量に分けた。
カルボニルスコア分析
抽出および可溶化後、試料中のタンパク質を、校正したBSAを標準としてBradford法により定量した(Bradford M. Anal. Biochem., 72, 248 (1976)。吸光度を595nmで3連で測定し、BSA標準曲線に補間してタンパク質濃度を決定した。
カルボニル化したタンパク質を蛍光プローブで標識した後、タンパク質を4~20%勾配SDS-PAGEに分解した。タンパク質をゲルに固定し、カルボニル化されたタンパク質を蛍光走査によって証明した。全タンパク質をSyproRubyでポストステインした。
ImageJ分析ソフトウェア(NIH, USA)を使用して、タンパク質バンドのデンシトメトリー分析を行った。
密度ヒストグラムおよびレーンプロファイルプロットを、カルボニル化タンパク質および全タンパク質の両方について、各試料から得た。カルボニル化したタンパク質のシグナルを、各試料に関して全タンパク質のシグナルで正規化し、カルボニルスコアを得た。
Figure 2022526371000003
結果
結果は、カルボニルスコアの低減によって、3人のドナーにおいて酸化的損傷からタンパク質を保護する活性を証明した。カルボニルスコアはプロテアソーム活性に直接比例する。よって、本発明の化粧品活性剤は、プロテアソーム活性を20%という有意に改善することを誘導する。
例10: 酸化したタンパク質産生
皮膚の外植片の処置およびUV照射
45歳ドナーからの皮膚の外植片を、抗生物質(ペニシリン100U/mLおよびストレプトマイシン100μg/mL)および子牛胎児血清5%で補充されたDMEM培地で、4時間、37℃/5%COで安定化した
外植片を24時間前処置し、UVA(8J/cm2)およびUVB(0.2J/cm2)で照射し、24時間、アクティブ処方物、プラセボまたは陽性対照で再び処置した。1つの条件あたり3つの外植片を次いで、切断の前に保存するために、液体窒素で即時に凍結した。
酸化したタンパク質の免疫染色
凍結した皮膚の外植片をTissue-Tek(登録商標)に入れ、クリオスタットで切断した。切片は10μMの厚みを有した。スライドを-20℃で保存し、乾燥し、次いでアセトンで固定した。
切片をDNPH(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン)で処置し、これは酸化したタンパク質のカルボニル基と相互作用する。
特定の部位をブロックした;カルボニル化したタンパク質の免疫染色には、DNP(ジニトロフェニル)に対する一次抗体およびアレキサ型蛍光色素を結合させた二次抗体を用いた。核をDNAに特異的な蛍光マーカーであるDAPI(Roche)で標識した。各インキュベーションの後、切片を3回洗浄した。
蛍光定量化
蛍光定量化をImageJソフトウェアを使用して行った。DAPIを含まないすべての画像について、切片の総面積の蛍光を測定した。Shapiro Wilk検定を行い、ステューデント検定を使用して条件を比較した。
結果
UV照射は、表皮および真皮における酸化したタンパク質の量を増加させる。
プラセボでの処置は、この上昇をさらに促進する:照射した対照と比較して、35%より多い酸化したタンパク質。
興味深いことに、プラセボに活性成分を添加することで、この上昇を防ぐだけではなく、照射した対照(UV)と比較して、酸化したタンパク質の量を19%有意に低減した。よって、皮膚がUVで照射された場合、酸化したタンパク質の量は、プラセボと比べて、アクティブの存在下で40%優位に低減した。(図5)
これらの結果は、本発明の化粧品活性剤が、酸化したタンパク質の有意な低減をもたらすことを証明する。
例11: ミトコンドリア質量への影響
材料および方法
この例において使用したマンノース-6-リン酸複合体は以下の組成物を有した:1gの水性溶液に0.11097mmolマンノース-6ホスリン酸(31.307mg、分子量:282.12g/mol、モノナトリウム型のため)および0.07030mmolマンノース(12.663mg、分子量:180.16g/mol)を含む。
正常なヒト真皮線維芽細胞を17歳女性への乳房縮小外科手術からの皮膚生検から単離した。1ウェルあたり10‘000細胞を播種し、10%FCS(子牛胎児血清、Biowest)および1%抗生物質(Sigma Aldrich)で補充されたDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium, Gibco)で、黒色96-ウェルプレートにおいて1ウェルあたり10‘000細胞を播種し、5%COを含有する湿度の高い雰囲気下、37℃でインキュベーターにおいて72時間培養した。細胞を、次いでPBS(リン酸緩衝液生理食塩水)で2回すすぎ、FCSを含まないDMEM培地で終夜、同じインキュベーターにおいてインキュベートした。次の日に、細胞を、(i)マンノース、20mMで、(ii)マンノース-6-リン酸、20mM、または(iii)上述のマンノース-6-リン酸複合体20mMで(n=3)、インスリン(100nM)の存在下で処置した。処置の1時間および48時間後、MitoTrackerTM Green FM (ThermoFisher)を各ウェルに最終的な濃度200nMとなるように直接添加し、プレートを、暗中で、インキュベーターにおいて15分間インキュベートした。細胞を次いでPBSで2回すすぎ、および各ウェルを200μlのPBSで満たした。MitoTrackerTM Green FMの蛍光強度を、マイクロプレートリーダー(励起波長:488nm/放射波長:525nm)で測定した。
結果
この研究において、細胞におけるミトコンドリア質量を、MitoTrackerTM Green FMによって発せられる蛍光強度を使用して判断した。
理論にとらわれることなく、細胞飢餓の間、高度に縮合されたミトコンドリアネットワークが形成されると考えられ、これはミトコンドリア質量の増加を示唆する。マイトファジープロセスが、細胞に蓄積する老化したおよび変化したミトコンドリアを排除するために活性化されなければ、ミトコンドリア質量はまた増大する。細胞における酸化ストレスは、この蓄積の結果であり、これは長期的には、細胞死へ繋がり得ると考えられている。よって、マイトファジーは、細胞の生理のために重要な減少であり、よりとくに、マイトファジー/ミトコンドリア生合成バランスの維持は、最適な状態に細胞を維持するために不可欠である。
この例において、(i)マンノース、(ii)マンノース-6-リン酸および(iii)マンノース-6-リン酸複合体での、それぞれ20mMでの処置の1時間後のMitoTrackerTM Green FM特異的シグナルの、夫々-51%、-53%および-79%の有意な減少が観察された(図6)。処置の48時間後、(i)マンノース、(ii)マンノース-6-リン酸および(iii)マンノース-6-リン酸複合体での、それぞれ20mMでのシグナルの、夫々-37%、-60%および-82%の有意な減少もまた観察された(図7)。
これらの結果は、細胞におけるミトコンドリア質量の有意な減少を示し、これは、各活性成分でのマイトファジーの再活性化を示唆する。よって、老化したおよび変化したミトコンドリアからの細胞における酸化ストレスが防止され、および細胞は、最適な状態に維持された。
より驚くべきことに、マンノース-6-リン酸複合体が有意により効率的であることが見いだされた:マンノースおよびマンノース-6-リン酸単独それぞれと比べて、1時間後に2.5倍および2.4倍、48時間後に3.6倍および2.3倍であり、よってマンノース-6-リン酸複合体のミトコンドリア質量の低減への相乗的な生物学的効果を示す。
例12: 臨床研究のために使用した化粧品組成物
以下の例13および14に記載された臨床研究において、以下のアクティブおよびプラセボ、夫々、化粧品組成物を使用した(INCI処方;例2も参照):
アクティブ: アクア/水、セチルアルコール、グリセリルステアラート、PEG-75ステアラート、セテス-20、ステアレス-20、イソデシルネオペンタノアート、マンノース-リン酸ナトリウム塩、マンノース、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ジメチコン、フレグランス、サリチル酸ベンジル、リナロール、D-リモネン
プラセボ: アクア/水、セチルアルコール、グリセリルステアラート、PEG-75ステアラート、セテス-20、ステアレス-20、イソデシルネオペンタノアート、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ジメチコン、フレグランス、サリチル酸ベンジル、リナロール、D-リモネン
例13: 顔面エリアのアンチエイジング研究(臨床研究)
パネルの説明
二重盲検およびプラセボ対照臨床研究を、22名のボランティア(50歳から70歳までの年齢、平均年齢:59±4.9歳)で実施した。ボランティアは、目尻のおよびほうれい線のシワおよび老人性シミを顔に呈していた
ボランティアは、1日に2度、化粧品クリームをそれらの顔に28日(D28)および56日(D56)環適用した:アクティブを片側の顔に適用し、プラセボを他の片側の顔に適用した(例12)。コラーゲン密度をSIAscopeを使用して分析し、およびシワおよび老人性シミなどのエイジング兆候を、VISIA分析によって分析した。
VISIA CR分析
Canfield(登録商標)イメージングシステムからのVisia CR 2.3(登録商標)を使用して、顔のデジタル写真の撮影をD28およびD56に行い、D0で再配置した。再配置のコントロールを、各撮影時の画像をオーバーレイで視覚化して、データ処置画面上で直接行った。VISIAは、異なるタイプの照明で極めて迅速な画像の取り込みで写真の撮影を可能とする。マルチスペクトルイメージング下で撮影された一連の写真および分析は、皮膚の外観に影響する視覚の情報をとらえることを可能とする。
SIAscopeによるコラーゲン分析
SIAscopyは、皮膚内の発色団:皮膚の下2mmまでのメラニン、ヘモグロビンおよびコラーゲン、の分布を視覚化することができる皮膚内分光分析である。
SIAscope、Siametricsソフトウェアに接続されたポータブルスキャンデバイスを使用した。
皮膚に接触させたSIAscopeは、皮膚に光を照射する。光の一部は表面から反射し散乱する。残りの光は皮膚の最上層に透過する。照射された光の一部は、表皮のメラニンに吸収された後、真皮に入り、血管内のヘモグロビンに吸収される。また、散乱は、光がコラーゲンと相互作用した場合に真皮においても生じ、これにより、光の一部が表面に戻る。SIAscopeによって受け入れられた波長の組み合わせを解釈することにより、Siametricsは、次いでSIAスキャンを作成することができる;これらは、内蔵された独自の皮膚光学の数学モデルを参照して作成される。
老人性シミの分析の結果
エイジングの間、異なるタイプのシミが観察される。本研究は、目に見えるシミに着目する。目に見えるシミは、皮膚に見られるすべての小さい目に見えるシミを包含する。目に見えるシミは、細胞老化およびエイジングに関連する解毒システム障害に起因する。
目に見えるシミの数は、適用の28および56日後に分析した。28日日後、D0およびプラセボと比べて、目に見えるシミの数の有意な2.1倍の低減が観察された(p<0.05)。アクティブの有効性は、56日後にも、プラセボと比較した、目に見えるシミの数の有意な減少で(-1.9%、p<0.05)維持された。
シミの総面積を考慮すると、28日後に、D0(-5.6%、p<0.05)およびプラセボ(-2.3%、p<0.05)と比較して、目に見えるシミの総面積の有意な低減の同じ傾向も観察された。
コラーゲン密度および構造測定の結果
コラーゲン密度および機構を、SIAscopeを使用して、適用のD28およびD58後に測定した。
28日後、コラーゲン密度の有意な改善が、D0およびプラセボと比べて観察された。プラセボとの比較において、アクティブは、3.8倍の(p<0.05)コラーゲン機構の有意な増加へ繋がった。
56日後、同様の結果が、D0およびプラセボと比べたコラーゲン密度の有意な改善で得られた。アクティブは、コラーゲン機構をプラセボよりも2.2倍(p<0.05)改善した。
これらの臨床結果は、コラーゲン密度および機構へのポジティブな影響を証明する。
目尻のシワ分析の結果
目尻のシワに注目すると、アクティブは、処置のD28後、プラセボと比較してわずかな改善を起こしたことが見いだされた(-4.6%対-3.0%)。適用の56日後、プラセボと比較して-11.5%の有意な低減によって示されるように、この効果は増大した。
例14: 首エリアにおけるアンチエイジング研究(臨床研究)
パネル説明
二重盲検およびプラセボ対照臨床研究を、39名のボランティア(45歳から75歳までの年齢、平均年齢:56±6.2歳)で実施した。ボランティアは、首エリアにシワを呈していた。
ボランティアは、1日に2度、4%のアクティブを含有する化粧品クリームまたはプラセボクリーム(例12)を顔および首全体に28(D28)および56(D56)日間適用した。首シワを、AEVA-HE(登録商標)分析を使用して、シワの体積および数で分析した。
AEVA-HE(登録商標)による首シワ分析
AEVA-HE(登録商標)システムは、化粧品製品の有効性を、皮膚に触れることなく測定する。この研究のために、250センサを備えたAEVA-HE(登録商標)システムを、シワの深さ、長さおよび数を測定するために使用した。立体視に関連した光を使用するフリンジプロジェクションユニットに基づき、AEVA-HE(登録商標)システムは、高解像度の3Dスキャンを提供する。ボランティアはVisioTOP-500のベンチに設置され、正確で安定した位置に配置され、異なる測定時間の間に再配置された。
自己査定
加えて、自己査定の質問が各ボランティアにD56に渡された。各ボランティアは、彼らが使用した製品についてどのように感じたかを尋ねられた。
結果
首シワ体積を、AEVA-HE(登録商標)からの3D再構成を使用して分析した。
28日の適用の後、アクティブではD0と比較して-25.9%の有意な低減が観察され、一方で、プラセボでの処置は有意な効果を有さなかった。
56日後、アクティブに関して、シワの体積が-26.3%と有意に低減し、効果が維持された。ここでもプラセボは有意な効果を示さなかった。
加えて、首のシワの深さもまた、28日および56日の適用後に分析した。
28日後、首のシワの深さはD0と比べて-11.4%の有意な低減が観察され、一方で、プラセボはD0に比べて-3.20%の低減にとどまった。
56日後、D0と比べて-10.2%の有意な低減し、アクティブの有効性は維持され、一方で、プラセボは有意な効果を示さなかった。
これらの結果は、本発明の化粧品活性成分が、体積および深さの両方の観点から首のシワを有意に低減させることができることを示している。
56日の適用後に行った自己査定分析では、以下のことが明らかになった:
― 84%のボランティアが、研究終了時にアクティブの有効性を確信した(プラセボは60%)、および
― 74%のボランティアが、アクティブの適用後に皮膚がより硬くなったと考えた(プラセボは45%)。

Claims (13)

  1. マンノース-6-リン酸のマンノースに対するモル比が3:1~0.3:1である、マンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物を含む化粧品活性剤。
  2. マンノース-6-リン酸のマンノースに対するモル比が、2:1~1:1、より好ましくは1.9:1~1.1:1、とりわけ約1.5:1である、請求項1に記載の化粧品活性剤。
  3. 化粧品活性剤が少なくとも本質的にマンノース-6-リン酸およびマンノースの混合物からなる、請求項1または2に記載の化粧品活性剤。
  4. マンノース-6-リン酸を30~220mMの濃度、より好ましくは60~170mMの濃度、および最も好ましくは約120mMの濃度で含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧品活性剤。
  5. 0.5~5.0wt%のマンノース、より好ましくは0.8~3.0wt%のマンノース、および最も好ましくは約1.5wt%のマンノースを含む.請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧品活性剤。
  6. グリセロールおよび/またはリン酸ナトリウムをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧品活性剤
  7. 以下を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の化粧品活性剤:
    Figure 2022526371000004
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化粧品活性剤および美容上許容し得る賦形剤を含む化粧品組成物。
  9. 請求項8に記載のスキンケア組成物、とりわけアンチエイジングスキンケア組成物。
  10. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化粧品活性剤または請求項8または9に記載の化粧品組成物を、皮膚に、とりわけ顔の皮膚に適用するステップを含む、皮膚におけるエイジングの兆候を低減する方法。
  11. シワが低減される、請求項10に記載の方法。
  12. 老人性シミが低減される、請求項10または11に記載の方法。
  13. コラーゲン繊維が構造化される、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
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