JP2022522726A - 磁気誘導マークを携帯型デバイスで認証する方法 - Google Patents

磁気誘導マークを携帯型デバイスで認証する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、基板上に施され、磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含む磁気誘導マークを、可視光を放出するように動作可能な光源と、撮像装置と、プロセッサと、メモリとを備える携帯型デバイスで認証する方法に関する。本方法は、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子によって反射され、対応する視野角θで撮像装置によって収集された光の対応する平均強度Iをプロセッサで計算するステップと、反射光の計算された平均強度及び対応する視野角を記憶して反射光強度曲線I(θ)を取得するステップと、記憶された反射光強度曲線I(θ)を、前記磁気誘導マークに対する記憶された基準反射光強度曲線Iref(θ)と比較するステップと、比較の結果に基づいて磁気誘導マークが真正かどうかを判定するステップと、を含む。【選択図】 図1

Description

[001]本出願は、基板上のマークを認証する方法に関し、前記マークは磁性又は磁化可能顔料粒子を備えるインクで印刷されている。また本出願は、前記方法を実施する携帯型デバイス、好ましくはスマートフォン、に関する。
発明の背景
[002]配向した磁性又は磁化可能顔料粒子、特に光学的に可変でもある磁性又は磁化可能顔料粒子、を含有するインク、組成物、被膜又は層を使用して、例えばセキュリティ文書の分野で、磁気誘導マークの形態でセキュリティ要素を製造することが当技術分野で知られている。配向した磁性又は磁化可能顔料粒子を備える被膜又は層は、例えば米国特許第2,570,856号、米国特許第3,676,273号、米国特許第3,791,864号、米国特許第5,630,877号及び米国特許第5,364,689号に開示されている。セキュリティ文書の保護のために有用な配向した磁性カラーシフト顔料粒子を備え、結果として特に魅力的な光学効果を生じる被膜又は層は、国際公開第2002/090002号及び国際公開第2005/002866号に開示されている。
[003]印刷用のインク又は被膜中の磁性又は磁化可能顔料粒子は、対応する磁場を印加することにより、未硬化の被膜中の磁性又は磁化可能顔料粒子の局所的な配向を引き起こした後、その被膜を硬化することによって、磁気誘導マーク、デザイン及び/又はパターンを製造することを可能にする。その結果は、固定した磁気誘導マーク、デザイン又はパターンである。被膜組成物中の磁性又は磁化可能顔料粒子の配向のための材料及び技術は、米国特許第2,418,479号、米国特許第2,570,856号、米国特許第3,791,864号、独国特許出願公開第2006848号、米国特許第3,676,273号、米国特許第5,364,689号、米国特許第6,103,361号、欧州特許第0406667号、米国特許出願公開第2002/0160194号、米国特許出願公開第2004/70062297号、米国特許出願公開第2004/0009308号、欧州特許出願公開第0710508号、国際公開第2002/09002号、国際公開第2003/000801号、国際公開第2005/002866号、国際公開第2006/061301号に開示されている。これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる。このような方法で、偽造耐性の高い磁気誘導マークを製造することができる。こうして得られる磁気誘導マークは、それが施される基板の法線に関して実質的に非対称な角度反射プロファイルを生成する。これは特殊であり、古典的な鏡面又はランバート反射/散乱挙動とは異なる。
[004]例えばセキュリティ文書のためのセキュリティ特徴物は、一方で「隠れた」セキュリティ特徴物と、他方で「公然の」セキュリティ特徴物とに一般的に分類することができる。隠れたセキュリティ特徴物によって提供される保護は、このような特徴物が検出困難であり、典型的には検出のために特殊な設備及び知識を必要とするという概念に依拠している。これに対して、「公然の」セキュリティ特徴物は、援助なしの人間の感覚で容易に検出可能であるという概念に依拠している。例えばこのような特徴物は可視的及び/又は触覚により検出可能であってもよいが、依然として製造及び/又は複製が困難である。磁気誘導マークは、「公然の」(又はレベル1の)セキュリティ特徴物として典型的に使用され、いずれかの外部のデバイス又はツールなしで人間による直接的で明瞭な認証を可能とするはずである。しかし、公然のセキュリティ特徴物の有効性は、セキュリティ特徴物としてそれらが容易に認識されることに大いに依存する。その理由は、ほとんどのユーザ、及び特にセキュリティ特徴物によって保護される文書又は項目のセキュリティ特徴物を事前に知らない者は、それらの存在及び性質を実際に知って初めて、前記セキュリティ特徴物に基づいてセキュリティチェックを実際に実行するであろうからである。
[005]磁気誘導マークのセキュリティレベルは複製に対する耐性に関しては高いが、平均的な消費者は、所与の製品における特定の公然のセキュリティ要素について正確にどのような効果が観察されるべきかに関して潜在的に混乱することがある。特に、類似のパターン又はロゴを生成するフリッピングホログラム(低セキュリティ、低コストのセキュリティ要素)は、角度依存性の反射パターンも生成するので、訓練されていない消費者による真正性の誤解釈につながることがある。
[006]スマートフォンを用いた多くの認証方法が近年現れている。それらのほとんどはスマートフォンカメラの撮像能力に依拠しており、この能力は、国際公開第0225599号に開示されているもののように、人間の眼の解像度未満の幾何学的又はトポロジー的情報を抽出する能力、又は国際公開第2013071960号に開示されているように、人間の能力を超えてノイズに非常に近い信号を抽出し、又は印刷されたデザインの色又は形状における微弱な変動を読み取る能力である。これらの方法は、識別のための符号化情報を抽出するという利点を有するが、その一方で、高解像度印刷及び/又はスマートフォンカメラに付属する拡大光学系を必要とする。
[007]低解像度の印刷特徴物に適用可能な他の認証方法として、米国特許出願公開第2011190920号に開示されているような、セキュリティ特徴物の比色分析に依拠するものが開発されている。これは、ホログラム、又は国際公開第2015052318号に開示されているSICPASMART(商標)などに基づき、パターンの周りにおけるスマートフォンの拡張現実支援方位角変位期間中に測定される光学的可変パターンのカラーシフト性質を分析する。これらの方法は、マークに対するスマートフォンカメラの移動に依拠し、実現するのは複雑である。さらに、それらは外部光照明に依存するため、環境光条件(例えば直接太陽光、暗環境又は高度に色度不均衡な照明)に対して高度に敏感である。
[008]反射強度の角度依存性を有する特徴物の他の認証方法として、国際公開第2012136902号及び米国特許出願公開第20140224879号に開示されているようなランダムに配向した薄片、国際公開第2015193152号又は米国特許出願公開第2016378061号に開示されているようなホログラム又はエンボス3次元構造のようなマイクロミラー回折性特徴物などが提案されている。これらは、カメラの2つの角度位置に基づいて2つの画像を捕捉してから分析する。
[009]セキュリティ特徴物の反射率の再現性のある測定値を取得するために、スマートフォンのカメラ及びサンプル照明の両方を制御することが課題であり続けている。スマートフォンカメラは通常、典型的なカメラ使用法(例えば風景又は肖像写真)に適合した自動化された露出及び焦点合わせアルゴリズムを使用しているが、このようなアルゴリズムは磁気誘導マークを有する高度に反射的なマークを撮像するように適合されていない。セキュリティ特徴物の照明は屋内又は屋外の環境光に由来し得るが、これは一般に未知であって制御が困難であり、角度反射率のような磁気誘導マークの特定のセキュリティ特徴物の信頼できる検出を妨げることがある。
[010]従って、現在知られているスマートフォンに基づく認証技術は以下のようないくつかの欠点を有する。すなわち、それらの技術は、精細な構造の高解像度印刷を必要とし、及び/又は色を明らかにするために複雑なスマートフォン移動に依拠し、及び/又は厳密な角度依存性を正確に認証するために利用可能な情報が限定されること(例えば、従来技術におけるカメラの2つの角度位置のみが使用される方法)によって信頼できない。
[011]従って、環境光擾乱に対して強固であり、高解像度印刷又はスマートフォンの複雑な移動に依拠せず、制御困難で非直観的な傾斜若しくは方位角位置又は回転移動を回避する、改良された正確で信頼できる技術的解決手段を公衆に、及び潜在的には関連する検査官に、提案することが所望されている。
[012]特に、所与の磁気誘導マークを他の磁気誘導マークから、又は他の技術で製造された他の公然のセキュリティ特徴物から、及びセキュリティ特徴物又はロゴのトポロジーを再現し反射強度の何らかの角度依存性を有する以外はその効果を模倣又は模擬しようとする他の技術に基づく模造物から、明瞭に区別することができる認証方法及びデバイスが必要とされている。
[013]従って本発明の目的は、従来技術の欠点を克服するために、携帯型デバイス、好ましくはスマートフォン、を使用して、(ラベル、製品又は文書などの)基板に印刷又は固定された公然のセキュリティ特徴物として使用される磁気誘導マークを認証する方法を提供することである。
[014]本発明の更なる目的は、制御が容易であり、環境光変動に対する良好な耐性を有し、模造物に対して高い識別性があり、他の角度依存性反射マークに対して選択的である、基板に施された磁気誘導マークを認証するための携帯型デバイス、好ましくはスマートフォン、を提供することである。
[015]本発明の更なる目的は、コンピュータコード部分又は命令を備える対応する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータコード部分又は命令は、光源及び撮像装置を備える携帯型デバイスに、本明細書に記載の認証する方法を実行させるようにプロセッサにより実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体を提供することである。
[016]一態様によれば、本発明は、可視光を放出するように動作可能な光源と、撮像装置と、プロセッサと、メモリとを備える携帯型デバイスで、基板上の磁気誘導マークを認証する方法に関する。磁気誘導マークは、磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含む材料の平面層を有するゾーンを備える。本方法は、
磁気誘導マークのゾーンの上の所与の距離Lに携帯型デバイスの撮像装置を配置するステップと、
マークのゾーンを光源で照明し、照明されたゾーンの複数のデジタル画像を撮像装置で撮像するステップであって、磁気誘導マークの上方において平面層に平行な方向に撮像装置を移動させることによって、撮像装置はそれぞれの相異なるデジタル画像について前記ゾーンに対して対応する別個の視野角θにある、撮像するステップと、
それぞれのデジタル画像について、顔料粒子によって反射され、対応する視野角θで撮像装置によって収集された光の対応する平均強度Iをプロセッサで計算するステップと、
反射光の計算された平均強度及び対応する視野角を記憶して反射光強度曲線I(θ)を取得するステップと、
記憶された反射光強度曲線I(θ)を、前記磁気誘導マークに対する記憶された基準反射光強度曲線Iref(θ)と比較するステップと、
比較の結果に基づいて磁気誘導マークが真正かどうかを判定するステップと、
を含む。
[017]本発明の態様によれば、携帯型デバイスの撮像装置はカメラ、好ましくはスマートフォンカメラである。特に、本方法は、スマートフォンカメラとその組み込みフラッシュ光との幾何学的配置を利用して、スマートフォン本体の特定の位置について、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子によるフラッシュ光のカメラへの反射を選択的に取得することが可能となる。この位置は、正確な粒子の配向角の知識及び制御、カメラ倍率と、フラッシュ-カメラ間距離と、所定のカメラ-マーク間距離との知識によって事前に決定される。
[018]このようにして、所与の部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の配向角を有する磁気誘導マークは、例えば、異なる粒子の配向角を有する他のマーク又はホログラフィックフィルム若しくはマイクロミラーに基づくデザインに基づく類似の効果を生成するマークから正確に区別することができる。カメラに対して十分に既知の位置にあるフラッシュ照明の使用は、測定に対する環境照明の影響を減少させ、認証の精度を向上させる。さらに、好適なグラフィカルユーザインタフェースが、正しい位置にスマートフォンを精度よく配置するために、スマートフォンディスプレイ上のターゲットのような、ユーザへのガイダンスを提供する。そして、スマートフォンを所定の距離でマークの平面と平行に移動させながら、フラッシュ光を点灯して磁気誘導マークの画像のシーケンスが取得される。次にこの画像シーケンスは、マークから反射性領域又は前記マーク若しくはその一部を含む局所的強度パターンを抽出するための画像処理アルゴリズムによって分析される。例えば、画像処理アルゴリズムは、磁気誘導マークの特定のデザインに対応する画像の少なくとも1つの所定の領域(ゾーン)から強度値を抽出することを含み、そこでは部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子からの反射強度が期待され、又は所与のセキュリティ画像デザイン及び画像に対するスマートフォンの位置については期待されない。位置の(従って視野角の)関数としてのこれらのゾーンの強度値(レベル)の判定基準を用いて、磁気誘導マークが真正か否かを判定する。一実施形態では、記憶された反射光強度曲線I(θ)が、前記画像に対する記憶された基準反射光強度曲線Iref(θ)と比較され、磁気誘導マークが真正であるかどうかを判定するステップは比較の結果、すなわち、所与の許容差判定基準内での曲線の一致に基づく。前記磁気誘導マークに対する基準反射光強度曲線Iref(θ)は、携帯型デバイスのメモリに、又は任意の通信手段を介して携帯型デバイスに接続可能なリモートサーバに記憶されることが好ましい。
[019]本発明の更なる態様では、本方法は、反射光強度曲線I(θ)の変化率を計算して曲線の角度値及び強度ピークの対応する値を決定するステップと、計算された角度値及び強度ピーク値を、前記磁気誘導マークに対する記憶された基準角度値及び強度ピーク値とそれぞれ比較するステップと、を含む。この場合、磁気誘導マークが真正かどうかを判定するステップが、前記比較の結果にさらに基づく。前記磁気誘導マークに対する基準角度値及び強度ピーク値は、携帯型デバイスのメモリに、又は任意の通信手段を介して携帯型デバイスに接続可能なリモートサーバに記憶されることが好ましい。
[020]換言すれば、反射強度プロファイルが(角度変化と等価な)位置の関数として抽出されることが可能であり、それは(プロファイル幅、ピーク位置、歪み、非対称性、変曲点及び他の特徴などの)認証判定基準として使用可能な追加的な特定の情報を含む角度反射プロファイルに変換されることが可能である。プロファイルは、機械学習アルゴリズム(例えば決定木)に供給されて、磁気誘導マークに固有のプロファイル内の特徴を使用する認証のためのルールを定義することができる。
[021]本発明の更なる態様では、本方法は、取得されたデジタル画像から磁気誘導マークの前記ゾーンにわたる反射光強度の分散を計算するステップと、計算された分散を前記画像に対する分散の基準値と比較するステップと、をさらに含み、磁気誘導マークが真正かどうかを判定するステップが、前記比較の結果にさらに基づく。前記磁気誘導マークに対する分散の基準値は、携帯型デバイスのメモリに、又は任意の通信手段を介して携帯型デバイスに接続可能なリモートサーバに記憶されることが好ましい。
[022]ランバート(対称的)反射/散乱挙動を生成する何らかの基準背景印刷領域を使用して、強度補正を行い、潜在的な照射非一様性、サンプルへの可変な距離に起因する照明の変動、又は(利得や露出時間などの)画像取得パラメータにおける変動を補償することも可能である。
[023]既知の形状及び寸法の幾何学的基準パターンが、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の画像の近く又は上に印刷されることにより、基板上の磁気誘導マークの発見を可能にし、遠近法補正を行い、走査中の基板に対するスマートフォンの距離又は傾斜の小さい変動を補正することができる。
[024]従って、本方法は、幾何学的基準パターンを読み取るステップをさらに含み、幾何学的基準パターンが、磁気誘導マークのゾーンに少なくとも部分的に重なり合い、符号化された英数字データ、1次元バーコード、2次元バーコード、QRコード(登録商標)又はデータマトリックスなどの符号化マークの形態である。これによりさらに、トレーサビリティの目的でセキュリティマークを識別することが可能となる。幾何学的基準パターンは、照明光の非鏡面反射に対応する特定の角度値でのみ十分に読み取り可能となり、それによりゾーンが一様な背景として見えるため、デバイスはパターンを復号することが可能となる。
[025]一実施形態によれば、磁気誘導マークの少なくとも1つのゾーンが、相互平行な磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を備える。従って前記ゾーンは、基板の法線に関して実質的に非対称な反射強度プロファイルを生成する公然のセキュリティ特徴物を表す。この配向パターンはベネチアンブラインド効果として知られており、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子が、相互に平行であってある平面に平行な磁気軸を有し、前記平面は、前記粒子が施される基板に平行ではない。特に、光学効果であって、その場合、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子が互いに平行であり、顔料粒子平面の仰角が、粒子が施される基板の平面に対して少なくとも30°で実質的に同じである。ベネチアンブラインド効果を生成する方法は、例えば米国特許第8,025,952号及び欧州特許第1819525号に開示されている。
[026]代替的に、又は追加的に、磁気誘導マークは、1つの第1の方向において相互平行な磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含む第1のゾーンと、第1の方向とは異なる第2の方向に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を有する第2のゾーンとを備える。この配向パターンで得られる効果はフリップフロップ効果として知られており、マークは遷移によって分離された第1の部分及び第2の部分を含み、粒子は第1の部分では第1の平面に平行に配列され、第2の部分内の粒子は第2の平面に平行に配列される。フリップフロップ効果を生成する方法は、例えば欧州特許第1819525号及び欧州特許第1819525号に開示されている。この場合、画像処理アルゴリズムは、画像(例えば動画)シーケンスの期間中にスマートフォンに対する画像の位置の関数として磁気誘導マークの2つの所定のゾーンから強度値を抽出することを含むことが好ましい。特に、画像の位置の関数として磁気誘導マークの2つのゾーンのそれぞれから強度分散の比率が抽出される。
[027]他の態様では、本発明は、基板上の磁気誘導マークを認証する携帯型デバイスを提供する。磁気誘導マークは、配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含む材料の平面層を有するゾーンを備える。本デバイスは、
可視光を放出し磁気誘導マークのゾーンを照明するように動作可能な光源と、
磁気誘導マークの上方において平面層に実質的に平行な方向に移動しながら、それぞれの相異なる画像について前記ゾーンに対して対応する別個の視野角θで、照明されたゾーンの複数のデジタル画像を撮像するように動作可能な撮像装置と、
反射光強度曲線I(θ)を取得するために反射光の計算された平均強度及び対応する視野角を記憶するメモリと、
記憶された反射光強度曲線I(θ)を、前記マークに対する記憶された基準反射光強度曲線Iref(θ)と比較し、比較の結果に基づいてマークが真正かどうかを判定するように動作可能なプロセッサと、を備える。
[028]本発明の更なる態様では、プロセッサは、反射光強度曲線I(θ)の変化率を計算して曲線の角度値及び強度ピークの対応する値を決定し、計算された角度値及び強度ピークを、前記マークに対する記憶された基準角度値及び強度ピーク値とそれぞれ比較し、磁気誘導マークが真正かどうかの判定を、前記比較の結果にさらに基づかせるように動作可能である。
[029]本発明の更なる態様では、プロセッサは、取得されたデジタル画像から磁気誘導の前記ゾーンにわたる前記反射光強度の分散を計算し、計算された分散を前記マークに対する分散の基準値と比較し、磁気誘導マークが真正かどうかの判定を、前記比較の結果にさらに基づかせるように動作可能である。
[030]本発明の更なる態様では、本デバイスは、幾何学的基準パターンを読み取るようにさらに動作可能であり、幾何学的基準パターンは、磁気誘導のゾーンに少なくとも部分的に重なり合い、符号化された英数字データ、1次元バーコード、2次元バーコード、QRコード(登録商標)又はデータマトリックスから選択された符号化マークの形態である。
[031]本発明の更なる態様では、携帯型デバイスがスマートフォン又はタブレットである。
[032]他の態様では、本発明は、コンピュータコード部分又は命令を備える非一時的コンピュータ可読媒体を提供し、コンピュータコード部分又は命令は、可視光を放出するように動作可能な光源と、撮像装置とを備える携帯型デバイスに、本明細書に記載のマークを認証する方法を実行させるようにプロセッサにより実行可能である。
[033]本発明は、添付の図面を参照して以下でさらに十分に説明され、発明の顕著な態様及び特徴が例示されるが、それらは決して限定的でない。
磁気誘導マークの磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を、スマートフォンにより、マークに対するその位置に依存した粒子の反射(又は反射なし)によって検出する概略図である。 スマートフォンと、スマートフォンに平行でスマートフォンから一定距離にある平面内で走査されるサンプルとを有する測定セットアップの一例である。 画像のセット内の磁気誘導マークの位置と、既知のスマートフォン-サンプル間距離に対する照明/観察の角度とを、強度プロファイルのグラフ表示とともに示す。 画像のシーケンスから抽出された磁気誘導マークの強度及び相対強度プロファイルを示す。 2つの逆方向における磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を有する磁気誘導マークの概略図である。 磁気誘導マークの相異なる領域(これらの2つの領域は少なくとも部分的に重なり合う可能性もある)において2つの相異なる配向で、磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含有する、本発明の一実施形態の特定の印刷デザインを示す。 磁気誘導の相異なる領域において2つの相異なる配向で、磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含有する、本発明の一実施形態の特定の印刷デザインを示す。 図6又は図7に示すような2つの相異なる部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の配向を有する磁気誘導マークの上のスマートフォン位置を、これらの2つの位置で取得される画像フレームとともに示す概略図である。 磁気誘導マークの、又はマークの平面内でのスマートフォンの、90°回転の効果と、画面上の案内ターゲットとを示す概略図である。 E方向における磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子(粒子1)と、粒子1に対して90°のS方向に配向した他のクラスの粒子(粒子2)とを有する磁気誘導マークの概略図である。 強度プロファイル、その1次導関数及び2次導関数を位置に対して示すグラフ表示である。 個別の部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の反射を示す、スマートフォンに対する1つの特定の位置における磁気誘導マークの強度断面のグラフ表示である。 相対強度及び分散の類似の挙動を示す、画像のセットにおける磁気誘導マークの位置の関数としての相対強度及び強度の分散のプロファイルのグラフ表示である。 さまざまなマークの強度プロファイルのグラフ表示である。磁気誘導マークのプロファイルは、軸線に関するその非対称性によって、他のマークとの顕著な差を明確に示している。相対強度プロファイルAは磁気誘導マークに関し、相対強度プロファイルBは非磁性カラーシフトプレートレット状顔料粒子からなるカラーシフトパターンであり、相対強度プロファイルCは銀金属粒子を含むインクからなるパターンであり、強度プロファイルDは単なる紙に関する。 磁気誘導マーク、ホログラム及びマイクロミラーを含む、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含有するさまざまな種類のマークに対する相対強度及び分散プロファイルの例を示す。 磁気誘導マーク、ホログラム及びマイクロミラーを含む、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含有するさまざまな種類のマークに対する相対強度及び分散プロファイルの例を示す。 磁気誘導マークのさまざまな実施形態を示す。 磁気誘導マークをQRコード(登録商標)と統合したさまざまな特徴物を示す。
詳細な説明
[034]以下で、図面を参照して本開示のさまざまな実施形態について説明する。この説明は、本開示の実施形態の概念をより良く理解するのに役立つとともに、一般的概念のいくつかの好ましい変形例を指摘する。
[035]本発明の主要な利点は、強固に及び高い信頼性で認証されるために、磁気誘導マークのいくつかの特殊性を要件とすることが留意されるべきである。それらは以下の通りである。
[036]局所反射率の鋭い角度依存性が存在するべきこと。
[037]角度依存性はマーク軸線の法線に関して方位角方向に非対称であるべきこと。
[038]角度依存性は、マーキングプロセスによって十分に制御可能であるべきであり、反射要素の相互平行配列によって決定されること。
[039]背景及びマーク周辺も制御されるべきであること。
[040]これらの要件は、紙幣、証紙及び納税印紙のためのセキュリティ印刷、又は旅券、小切手若しくはクレジットカードのようなセキュリティ文書のさまざまな応用における公然の特徴物として当技術分野で使用されるセキュリティ特徴物のいくつかの候補によって満たされ得る。これらの候補の主な例は以下の通りである。
(A)配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含む磁気誘導マーク。
(B)金属製の基板又は膜にエンボスされたマイクロミラーの構成。
(C)反射性パターンの上にマスクを有するアレイ状のマイクロレンズの構成。
(D)ホログラフィックフォイルなどの回折構造又はエンボスされた回折構造。
[041]1次元粒子と考えることができる針状の顔料粒子とは異なり、プレートレット状の顔料粒子はそれらの寸法のアスペクト比が大きいことにより2次元粒子である。プレートレット状顔料粒子は、寸法X及びYが寸法Zよりも実質的に大きい2次元構造と考えることができる。プレートレット状顔料粒子は、当技術分野では扁平粒子又は薄片とも呼ばれる。このような顔料粒子は、顔料粒子を横切る最も長い寸法に対応する主軸Xと、Xに垂直で同じく前記顔料粒子内にある第2軸Yとを用いて記述され得る。本明細書で説明する磁気誘導マークは、配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含み、これはその形状に起因して非等方的な反射率を有する。本明細書で使用する場合、「非等方的な反射率」という用語は、第1の角度から入射する放射が粒子によってある(視野)方向(第2の角度)に反射される割合が粒子の配向の関数であること、すなわち第1の角度に対する粒子の配向の変化が視野方向への反射の相異なる大きさにつながり得ることを意味する。本明細書で説明する部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子は、約200~約2500nm、より好ましくは約400~約700nmの波長範囲のいくつかの部分又は全体で入射電磁放射に関して非等方的な反射率を有することが好ましく、それにより粒子の配向の変化の結果としてその粒子によるある方向への反射の変化が生じる。従って、単位表面積あたり(例えば1μmあたり)の固有反射率がプレートレット状粒子の全表面にわたり一様であっても、粒子の可視面積はそれが視認される方向に依存するため、その形状に起因して、粒子の反射率は非等方的である。当業者には既知のように、本明細書で説明する部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子は、従来の顔料とは次の点で異なる。すなわち、前記従来の顔料粒子は粒子配向とは無関係に同じ色及び反射率を呈するのに対して、本明細書で説明する磁性又は磁化可能顔料粒子は、反射若しくは色の一方、又は両方を呈し、それが粒子配向に依存する。
[042]本明細書で説明する部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の例は、限定はしないが、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ガドリニウム(Gd)又はニッケル(Ni)などの磁性金属のうちの1つ又は複数と、鉄、クロム、コバルト又はニッケルの磁性合金とからなる磁性体層Mを備える顔料粒子を含み、前記プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子は、1つ又は複数の追加的な層を備えた多層構造であってもよい。前記1つ又は複数の追加的な層は、フッ化マグネシウム(MgF)などの金属フッ化物、酸化ケイ素(SiO)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化チタン(TiO)、及び酸化アルミニウム(Al)からなる群から選択される1つ又は複数から独立に形成される層A、金属及び金属合金からなる群から選択され、好ましくは反射性金属及び反射性金属合金からなる群から選択され、より好ましくはアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1つ又は複数、さらにより好ましくはアルミニウム(Al)、から独立に形成される層B、又は上記のような1つ又は複数の層Aと上記のような1つ又は複数の層Bとの組合せ、であることが好ましい。上記の多層構造であるプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の典型例は、限定はしないが、A/M多層構造、A/M/A多層構造、A/M/B多層構造、A/B/M/A多層構造、A/B/M/B多層構造、A/B/M/B/A多層構造、B/M多層構造、B/M/B多層構造、B/A/M/A多層構造、B/A/M/B多層構造、B/A/M/B/A多層構造を含み、ここで層A、磁性体層M及び層Bは上記から選択される。
[043]一実施形態によれば、本明細書で説明する部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の少なくとも一部は、誘電体/反射体/磁性体/反射体/誘電体の多層構造及び誘電体/反射体/誘電体/磁性体/反射体/誘電体の多層構造であり、本明細書で説明する反射体層は、金属及び金属合金からなる群から選択され、好ましくは反射性金属及び反射性金属合金からなる群から選択され、より好ましくはアルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、スズ(Sn)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、及びその合金からなる群から選択され、一層より好ましくはアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)及びその合金からなる群から選択され、さらにより好ましくはアルミニウム(Al)、の1つ又は複数から独立に形成されることが好ましく、誘電体層は、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化アルミニウム(AlF)、フッ化セリウム(CeF)、フッ化ランタン(LaF)、フッ化ナトリウムアルミニウム(例えばNaAlF)、フッ化ネオジム(NdF)、フッ化サマリウム(SmF)、フッ化バリウム(BaF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化リチウム(LiF)などの金属フッ化物、及び酸化ケイ素(SiO)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)などの金属酸化物からなる群から選択され、より好ましくはフッ化マグネシウム(MgF)及び二酸化ケイ素(SiO)からなる群から選択され、さらにより好ましくはフッ化マグネシウム(MgF)、の1つ又は複数から独立に形成されることが好ましく、磁性体層は、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、及び/又はコバルト(Co)、及び/又はニッケル(Ni)、鉄(Fe)、クロム(Cr)及び/又はコバルト(Co)を含む磁性合金、及び/又はニッケル(Ni)、鉄(Fe)、クロム(Cr)及び/又はコバルト(Co)を含む磁性酸化物を含むことが好ましい。代替的に、本明細書で説明する誘電体/反射体/磁性体/反射体/誘電体の多層構造は、人間の健康及び環境に対して安全であると考えられる多層顔料粒子であってもよく、ここで前記磁性体層は、約40重量%~約90重量%の鉄、約10重量%~約50重量%のクロム及び約0重量%~約30重量%のアルミニウムを含む実質的にニッケルフリーの組成物を有する磁性合金を含む。誘電体/反射体/磁性体/反射体/誘電体の多層構造を有する特に好適な部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子は、限定はしないが、MgF/Al/磁性体/Al/MgFを含み、ここで磁性体層は鉄を含み、好ましくは鉄及びクロムの磁性合金又は混合物を含む。
[044]代替的に、本明細書で説明する部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子は、部分的に反射性のプレートレット状のカラーシフト磁性又は磁化可能顔料粒子、特に磁性薄膜干渉顔料粒子であってもよい。例えば顔料粒子、インク、被膜又は層などのカラーシフト要素(当技術分野でゴニオクロマティック要素とも呼ばれる)は、視野角又は入射角に依存する色を呈することがセキュリティ印刷の分野で知られ、一般的に入手可能なカラースキャン、印刷及びコピー用事務機器によって、セキュリティ文書を偽造及び/又は違法複製から保護するために使用される。
[045]磁性薄膜干渉顔料粒子は当業者に既知であり、例えば米国特許第4,838,648号、国際公開第2002/073250号、欧州特許第0686675号、国際公開第2003/000801号、米国特許第6,838,166号、国際公開第2007/131833号、欧州特許出願公開第2402401号及びこれらに引用された文献に開示されている。磁性薄膜干渉顔料粒子は、5層ファブリ・ペロー多層構造を有する顔料粒子及び/又は6層ファブリ・ペロー多層構造を有する顔料粒子及び/又は7層ファブリ・ペロー多層構造を有する顔料粒子を含むことが好ましい。
[046]好ましい5層ファブリ・ペロー多層構造は、吸収体/誘電体/反射体/誘電体/吸収体の多層構造からなり、ここで反射体及び/又は吸収体は磁性体層でもあり、反射体及び/又は吸収体は、ニッケル、鉄及び/又はコバルトを含む磁性体層、及び/又はニッケル、鉄及び/又はコバルトを含む磁性合金及び/又はニッケル(Ni)、鉄(Fe)及び/又はコバルト(Co)を含む磁性酸化物であることが好ましい。
[047]好ましい6層ファブリ・ペロー多層構造は、吸収体/誘電体/反射体/磁性体/誘電体/吸収体の多層構造からなる。
[048]好ましい7層ファブリ・ペロー多層構造は、米国特許第4,838,648号に開示されているような吸収体/誘電体/反射体/磁性体/反射体/誘電体/吸収体の多層構造からなる。
[049]本明細書で説明するファブリ・ペロー多層構造の反射体層は、上記のような1つ又は複数の材料から独立に形成されることが好ましい。ファブリ・ペロー多層構造の誘電体層は、上記のような1つ又は複数の材料から独立に形成されることが好ましい。
[050]吸収体層は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、スズ(Sn)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ロジウム(Rh)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、その金属酸化物、その金属硫化物、その金属炭化物、及びその金属合金からなる群から選択され、より好ましくはクロム(Cr)、ニッケル(Ni)、その金属酸化物、及びその金属合金からなる群から選択され、さらにより好ましくはクロム(Cr)、ニッケル(Ni)、及びその金属合金からなる群から選択される、1つ又は複数から独立に形成されることが好ましい。
[051]磁性体層は、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)及び/又はコバルト(Co)、及び/又はニッケル(Ni)、鉄(Fe)及び/又はコバルト(Co)を含む磁性合金、及び/又はニッケル(Ni)、鉄(Fe)及び/又はコバルト(Co)を含む磁性酸化物を含むことが好ましい。7層ファブリ・ペロー構造を備える磁性薄膜干渉顔料粒子が好ましい場合、磁性薄膜干渉顔料粒子は、Cr/MgF/Al/Ni/Al/MgF/Cr多層構造からなる7層ファブリ・ペロー吸収体/誘電体/反射体/磁性体/反射体/誘電体/吸収体の多層構造を備えることが特に好ましい。
[052]本明細書で説明する磁性薄膜干渉顔料粒子は、人間の健康及び環境に対して安全であると考えられ、例えば5層ファブリ・ペロー多層構造、6層ファブリ・ペロー多層構造及び7層ファブリ・ペロー多層構造に基づく多層顔料粒子であってもよく、ここで前記顔料粒子は、約40重量%~約90重量%の鉄、約10重量%~約50重量%のクロム及び約0重量%~約30重量%のアルミニウムを含む実質的にニッケルフリーの組成物を有する磁性合金を含む1つ又は複数の磁性体層を含む。人間の健康及び環境に対して安全であると考えられる多層顔料粒子の典型例は、欧州特許出願公開第2402401号に見出すことができ、これはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[053]本明細書で説明する誘電体/反射体/磁性体/反射体/誘電体の多層構造、本明細書で説明する吸収体/誘電体/反射体/誘電体/吸収体の多層構造、本明細書で説明する吸収体/誘電体/反射体/磁性体/誘電体/吸収体の多層構造及び本明細書で説明する吸収体/誘電体/反射体/磁性体/反射体/誘電体/吸収体の多層構造は、ウェブ上への相異なる必要な層の従来の堆積技術によって一般に製造される。例えば物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)又は電解堆積によって所望の数の層を堆積した後、好適な溶媒中で剥離層を溶解することによって、又はウェブから材料を剥がすことによってのいずれかにより、層のスタックをウェブから取り外す。こうして得られた材料を次にプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子に分解する。これは、必要なサイズの顔料粒子を得るように、研削、(例えばジェットミリング工程のような)ミリング又は任意の好適な方法によってさらに処理しなければならない。結果として得られる製品は、破断した縁、不規則な形状及び相異なるアスペクト比を有するプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子からなる。好適な顔料粒子の調製に関する更なる情報は、欧州特許出願公開第1710756号及び欧州特許出願公開第1666546号に見出すことができ、これは参照により本明細書に組み込まれる。
[054]本明細書で説明する磁気誘導マークは、本明細書で説明する部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含む被膜組成物を基板に施すステップと、磁場発生装置の磁場に被膜組成物を曝露することにより部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の少なくとも一部を配向させるステップと、顔料粒子をそれらの採用された位置及び配向に固定するように被膜組成物を硬化させるステップと、を含むプロセスによって調製される。被膜組成物とともに処理されるこれらのステップの詳細な説明は、以下の特許文書、すなわち米国特許出願公開第2016176223号及び米国特許出願公開第2003170471号、及びその中の関連する参考文献に見出すことができる。
[055]本明細書で説明する施すステップは、好ましくはスクリーン印刷、輪転グラビア印刷及びフレキソ印刷からなる群から選択される印刷プロセスによって実行される。これらのプロセスは当業者に周知であり、例えば、Printing Technology、J.M.Adams及びP.A.Dolin、Delmar Thomson Learning、第5版、293ページ、332ページ、及び352ページ、に記載されている。
[056]基板に被膜組成物を施した後に、それと部分的に同時に、又は同時に、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子は、それらを所望の配向パターンに従って配向させるために、外部磁場を用いることにより配向される。こうして得られた配向パターンは任意のパターンであり得る。
[057]非常に多様な磁気誘導マークを、例えば米国特許第6,759,097号、欧州特許出願公開第2165774号及び欧州特許第1878773号に開示されているさまざまな方法によって生成することができる。回転棒効果として知られる光学効果も生成され得る。回転棒効果は、画像が視野角に対して傾斜しているために移動(「回転」)するように見える1つ又は複数の対称的な帯を示し、前記光学効果は磁性又は磁化可能顔料粒子の特定の配向に基づき、前記顔料粒子は凸状の湾曲(当技術分野では負の曲がった配向ともいう)又は凹状の湾曲(当技術分野では正の曲がった配向ともいう)のいずれかに従って曲がった形態で配列される。回転棒効果を生成する方法は、例えば欧州特許出願公開第2263806号、欧州特許第1674282号、欧州特許出願公開第2263807号、国際公開第2004/007095号及び国際公開第2012/104098号に開示されている。移動リング効果として知られる光学効果も生成され得る。移動リング効果は、前記光学効果層の傾斜角に依存して任意のx-y方向に移動するように見える漏斗、円錐、ボウル、円、楕円、及び半球面などの物体の光学的錯覚像からなる。移動リング効果を生成する方法は、例えば欧州特許出願公開第1710756号、米国特許第8,343,615号、欧州特許出願公開第2306222号、欧州特許出願公開第2325677号、国際公開第2011/092502号及び米国特許出願公開第2013/084411号に開示されている。
[058]ベネチアンブラインド効果として知られる光学効果が生成され得る。ベネチアンブラインド効果は、顔料粒子が、相互に平行であってある平面に平行な磁気軸を有する部分を含み、前記平面は識別文書基板に平行でない。特に、光学効果であって、その場合、顔料粒子が互いに平行であり、顔料粒子が施される基板の平面に対して顔料粒子平面が正の仰角を有する。ベネチアンブラインド効果は、配向した顔料粒子を含むため、特定の観察方向に沿って、下にある基板表面に可視性を与えて基板表面の上又は中に存在する証印又は他の特徴物が観察者に明らかとなる一方で、他の観察方向に沿って可視性を妨げる。ベネチアンブラインド効果を生成する方法は、例えば米国特許第8,025,952号及び欧州特許第1819525号に開示されている。
[059]フリップフロップ効果(当技術分野でスイッチング効果ともいう)として知られる光学効果が生成され得る。フリップフロップ効果は、遷移によって分離された第1の部分及び第2の部分を含み、顔料粒子は第1の部分では第1の平面に平行に配列され、第2の部分内の顔料粒子は第2の平面に平行に配列される。フリップフロップ効果を生成する方法は、例えば欧州特許第1819525号及び欧州特許第1819525号に開示されている。特定の好適な配向パターンは、上記のベネチアンブラインド効果及びフリップフロップ効果を含む。
[060]本明細書で説明する磁気誘導マークを生成するプロセスは、ステップb)と部分的に同時に又はステップb)の後に、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を所望のパターンにおけるそれらの採用された位置及び配向に固定するように被膜組成物を硬化させて磁気誘導マークを形成することにより、被膜組成物を第2の状態に変換するステップc)を含む。この固定により、固体の被膜又は層が形成される。「硬化」という用語は、基板表面に付着した本質的に固体の材料が形成されるように、任意選択で存在する架橋剤、任意選択で存在する重合開始剤、及び任意選択で存在するさらなる添加剤を含む施された被膜組成物中の結合剤成分を乾燥又は固化、反応、キュアリング、架橋又は重合させることを含むプロセスを指す。本明細書で言及されるように、硬化ステップは、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子をも含む被膜組成物に含まれる材料に依存して相異なる手段又はプロセスを使用することによって実行されてもよい。硬化ステップは一般に、支持面に付着する実質的に固体の材料が形成されるように被膜組成物の粘度を増大させる任意のステップであってもよい。硬化ステップは、溶媒などの揮発性成分の蒸発、及び/又は水の蒸発(すなわち物理乾燥)に基づく物理的プロセスを含んでもよい。ここで、温風、赤外線又は温風及び赤外線の組合せを使用してもよい。代替的に、硬化ステップは、被膜組成物に含まれる結合剤及び任意選択の開始剤化合物及び/又は任意選択の架橋化合物のキュアリング、重合又は架橋などの化学反応を含んでもよい。このような化学反応は、物理的硬化プロセスについて上記で概説したように熱又は赤外放射によって開始してもよいが、好ましくは、限定はしないが、紫外-可視光放射キュアリング(以下UV-Visキュアリングという)及び電子ビーム放射キュアリング(Eビームキュアリング)、酸素重合(酸素と、好ましくはコバルト含有触媒、バナジウム含有触媒、ジルコニウム含有触媒、ビスマス含有触媒、及びマンガン含有触媒からなる群から選択される1つ又は複数の触媒との連合作用によって典型的に誘導される酸化的レティキュレーション)、架橋反応又はその任意の組合せを含む放射メカニズムによる化学反応の開始を含んでもよい。放射キュアリングが特に好ましく、UV-Vis光放射キュアリングが一層さらに好ましい。その理由は、これらの技術は非常に高速なキュアリングプロセスにつながって有利であり、従って本明細書で説明する磁気誘導マークを備える任意の文書又は物品の調製時間を大幅に短縮するからである。さらに、放射キュアリングは、キュアリング放射への曝露後に被膜組成物の粘度がほとんど瞬時に増大するため、粒子の任意のさらなる移動を最小にするという利点を有する。結果として、磁気配向ステップ後の任意の情報喪失を本質的に回避することができる。特に好ましいのは、電磁スペクトルのUV又は青色部分(典型的には200nm~650nm、より好ましくは200nm~420nm)における波長成分を有する化学光の影響下での光重合による放射キュアリングである。UV-可視光キュアリングのための機器は、高出力発光ダイオード(LED)ランプ、又は中圧水銀アーク(MPMA)又は金属蒸気アークランプなどのアーク放電ランプを、化学放射源として備えてもよい。
[061]視点に依存して角度変化する像を生成する角度依存反射ピクセルを生成するために金属製の基板又は膜上にエンボスされたマイクロミラーの構成が国際公開第2017211450号又は米国特許出願公開第2017242263号に開示されている。これらのセキュリティ特徴物は局所的な角度依存反射を生成するかもしれないが、いかなる視野角に対しても完全に消失し得ないことによって別個である。マイクロミラー構造は精細な像を生成するために高解像度(30~50ミクロンのピッチ)で生成される場合があることに、追加的な差が存在する。このような構造で生成され得る比較的大きい角度依存反射ゾーンを生成する実装態様は、本発明に開示される方法を用いて認証されることが可能である。しかし、これらの特徴物は、像内の空間的分散又はエントロピーによって、配向した部分的にプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を備える磁気誘導マークとは区別することができる。像内の空間的分散又はエントロピーは、磁気誘導マークのほうがマイクロミラーに基づくマークよりも高い。
[062]反射性パターンの上にマスクを有するアレイ状のマイクロレンズの構成も、米国特許出願公開第2007273143号に記載されているもののように、角度依存変動像又は局所反射を生成することができる。マスクの背後の反射体、マイクロレンズ及びマスクの位置を適切に設計することによって、本発明に開示される方法を用いて潜在的に認証されることが可能な鋭い角度反射性パターンを得ることも可能である。
[063]ホログラフィックフォイルなどの回折構造又はエンボスされた回折構造もこのような角度依存性を潜在的に生成し得るが、角度変動する色を有するので前述の例とは異なる。このような特徴物は、国際公開第2015193152号及び米国特許出願公開第2016378061号に、2つの角度位置におけるスマートフォンカメラを用いた認証方法とともに記載されている。
[064]本開示の一般的概念をより良く理解し、一般的概念のいくつかの好ましい変形例を指摘するために、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含むマークを携帯型デバイスで認証することについてより詳細にさらに説明する。
[065]基板2に施された磁気誘導マーク1を携帯型デバイス3によって認証する本方法は、撮像装置4、例えばスマートフォンカメラ、及び光源5、すなわちLEDフラッシュの特定の幾何学的配置に基づく。スマートフォンのほとんどのモデルではカメラ開口部とLEDフラッシュが15mm未満の間隔で並んで配置される。従って、マーク1中のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子6の視野方向に対する特定の磁気配向については、適切な撮像距離と組み合わされて、フラッシュによって放射される光、すなわち、カメラに反射されて戻る照射7、すなわち反射8、に対する幾何学的条件が満たされる一方、他の配向については、反射はカメラの外へ向けられる。これが図1に示されている。
[066]例えば、磁気誘導マークが表面の法線に対して15°(角度θ)で磁気的に配向したプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の大部分を有する場合、入射フラッシュ光はこの方向に優先的に反射され、マークは、マークの表面の法線に対する屈折率補正(角度θ)までの15°に近い角度で照明され観察されるときに輝く。さらに、カメラ4の画角は相対的に大きく(典型的にはSamsung S3の場合に30°の半画角)、フラッシュ発散角も同じであるため、反射を捕捉するカメラに対するプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の必要な角度配向は、図2に示すように、スマートフォン本体を基板2に平行に保持することによって依然として得ることができる。認証のために使用される画像のセット又は動画シーケンスを取得しながら、スマートフォン3は所与の距離Lで基板2に平行に移動される。ここで例えばL=80mmである。代替的に、磁気誘導マーク1も、平行な平面内のスマートフォン3に対して移動される。
[067]図3は、既知のスマートフォン-サンプル間距離Lに対する対応する視野角θにおける画像のセット内の磁気誘導マークの位置x’~x’を、有効焦点距離fを有するカメラ4のレンズ4’のグラフ表示及び磁気誘導マークの強度プロファイルのグラフ表示とともに示す。ここでI~Iは対応する視野角θにおける平均強度である。
[068]図4は、画像のシーケンスから抽出された磁気誘導マークの強度及び相対強度プロファイルを示す。第1のグラフは、効果を依然として表している磁気誘導マークゾーンの未補正強度プロファイルを示している。第2のグラフにおける背景(BKG)ゾーンの強度変動は、おそらくランダムなスマートフォンの自動調整を示している。第3のグラフは、マークの位置依存反射率を表す補正された磁気誘導マーク相対強度プロファイルを示している。
[069]特に、認証は、
それぞれのデジタル画像について、部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子によって反射され、対応する視野角θで撮像装置によって収集された光の対応する平均強度Iを計算し、
反射光の計算された平均強度及び対応する視野角を記憶して反射光強度曲線I(θ)を取得し、
記憶された反射光強度曲線I(θ)を、前記マークに対する記憶された基準反射光強度曲線Iref(θ)と比較し、
比較の結果に基づいて磁気誘導マークが真正かどうかを判定する
ことによって実行される。
[070]本発明の提案される一実施形態では、磁気誘導マークは1つ又は複数の別個のゾーンを呈するように設計され、各ゾーンはプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の特定の配向を有する。例えば、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子は第1のゾーンではW方向へ15°に配向し、粒子はE方向へ15°に配向する。
[071]図5は、2つの逆方向における磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子6及び6’を有する磁気誘導マーク1を概略的に示す。いくつかの粒子はWestに傾斜し、いくつかの粒子はEast方向に傾斜するため、入射光を相異なる方向に反射する。
[072]このような磁気誘導マーク1の例が、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子6(花びら)及び粒子6’(円板)を備えるマークを示す図6と、粒子6(外側の花びら)及び粒子6’(内側の花びら)を備えるマークを示す図7とに示されている。このようにして、スマートフォンの視野の右端にマークを配置することによって第1のゾーンの粒子から反射を得ることができる一方で、スマートフォン視野の左端にマークを配置することによって他方のゾーンの反射を得る。これは図8でさらに実証されている。図8は、スマートフォン位置及びこれらの位置で取得される対応する画像を示す。
[073]本発明の他の実施形態では、スマートフォンをマークに平行な直線方向に移動する代わりに、マーク自体を、同じくその平面に平行に、90°回転することができる。図9は、マークの、又は基板上2のマーク1の平面内でのスマートフォンの、90°回転の効果と、画面上の案内ターゲット9とを示す概略図である。左の画像では、中央の円10がマークの残部に比べて高度に反射性である。右の画像では、中央の円10がマークの残部に比べて反射性でなく、背景に類似している。
[074]これは、ある配向では部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子が輝いている一方で、90°回転した配向ではそれらは輝いていないことによって説明され、これが認証判定基準として使用される。
[075]本発明の他の実施形態は、マーク自体を回転する代わりに、スマートフォンをマークに平行に保持しながらスマートフォンの90°の回転を利用することができる。この場合、マークの第1又は第2のゾーンのいずれかが反射性となり、認証のために使用することができる。
[076]スマートフォンの画面プレビュー上のマークの正確な位置と、マークまでのスマートフォンの距離とがともに、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子から反射を得ることができる角度を精密に規定する。スマートフォン画面プレビューに案内ターゲット9を設けることにより、ユーザは横方向の正確な位置にスマートフォンを容易に配置することができるため、視距離も制御されるときに正確な角度を得ることができる。
[077]垂直位置(視距離)は、正しい距離におけるマークのサイズに適合すべきターゲットのサイズによって、又は磁気的に配向したデザインのそばに印刷された第2のマーク若しくはバーコードに同時に向けられる第2のターゲットによって、又はより近く若しくはより遠くに移動するようにユーザに指示する画面上の書かれたメッセージによって、案内されることが可能である。
[078]これにより、認証方法は、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の正確な角度に対して高度に敏感となるため、正確な配向を再現しない潜在的模造物の良好な区別が可能となる。
[079]図10は、E方向における磁気的に配向したプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子6と、粒子6に対して90°のS方向に配向した他のクラスの粒子6’とを有するマークの概略図を示す。前の実施形態と同様にして、スマートフォンに対するマークの回転中に画像のシーケンスを記録することができる。
[080]スマートフォンの2つの正確な位置で取得された2つの画像におけるマークの第1及び第2のゾーンでの反射強度を分析して配向角を確認することにより、認証が実行される。加えて、マークの平面層に平行な方向における2つの位置の間でのスマートフォンの移動中に、画像のシーケンスを取得することができる。そして、いずれかの方向に配向したプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を有する2つの相異なるゾーンからの強度が位置の関数として抽出され記録される。図11及び/又は図12及び図13に記載されるように、2つの強度プロファイルが得られ、これらは類似の方法で分析されることが可能である。
[081]これに関して、図11は、強度プロファイル、その1次導関数及び2次導関数を位置に対して示すグラフ表示を示す。1次導関数振幅は、強度変化率及び零点の位置を提供し、強度最大値の位置を与える。2次導関数は、強度プロファイルが2個の変曲点(反転)を有することを示す。
図12は、個別のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の反射及び高い強度分散を示す、スマートフォンに対する1つの特定の位置におけるマークの強度断面のグラフ表示を提供する。
図13は、相対強度及び分散の類似の挙動を示す、画像のセットにおける磁気誘導マークの位置の関数としての相対強度及び強度の分散のプロファイルを示す。
[082]類似の実施形態では、マークに平行な平面内でのスマートフォンの制御された横方向移動中に動画シーケンスを取得することができる。この移動は拡張現実によって案内されることが可能であり、移動するターゲットがスマートフォンディスプレイに表示され、ユーザはターゲット内にマークを維持しながらスマートフォンを移動するように促される。このようにして、磁気的に配向した輝くプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の、(スマートフォンの画面上のマークの位置及びマークまでのスマートフォン距離から計算される)視野角の関数としての強度変化率を、動画シーケンスから抽出することができる。この強度変化率はプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子が配向している正確な角度に対して非常に敏感であるので、強度変化率は強力な認証パラメータである。強度変化率は、図11に示すようにプロファイルの1次導関数から取得することができる。2次導関数も、プロファイル内の変曲点の位置を決定することを可能にすることにより、強力な認証パラメータとして使用可能である。従来技術の磁気配向の状態は、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の角度位置を±2度以内までで提供することができる。偽造者が、配向したプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を有するマークを製造できたとしても、配向の正確な角度を取得できる見込みはなく、偽造されたマークは高い精度で本方法によって偽物として検出することができる。
[083]動画シーケンスを用いて、スマートフォンの制御された横方向移動中に画面上のマークの位置に対応するマークの照明の角度の関数として相対強度を取得し、加えてマーク内のピクセル強度の分散を取得することも可能である。相対強度及び分散の両方のプロファイルは、磁気誘導マーク内のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の配向に依存する。図14及び図15-1及び図15-2は、さまざまなマークに対する相対強度プロファイル及び分散プロファイルの例を示す。これらの例は、無配向及び非磁性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を含有するインクを有するマーク、磁気誘導マーク、並びに最後に上記のホログラム及びマイクロミラーを有するマークを含む。図15-1及び図15-2において、左の図は相対強度プロファイル(例えば基準紙ゾーンの平均強度に相対的な観察されたセキュアマークの平均強度)を示し、右の図はマークを含む画像の複数ピクセルにわたる強度の分散のプロファイルを示す。
[084]無配向のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を有するマークは、集中化され対称的な相対強度プロファイル及び分散プロファイルを有することがわかる。これらの例とは異なり、本明細書で説明する磁気誘導マークは強い歪みを有するプロファイルを示す。強度及び分散のピークは、セキュリティインクに含有されるプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の配向に起因して画面の片側にシフトしている。ホログラムを用いた例は、3色のチャネルに対するプロファイルのピーク位置について顕著な差を示し、これは磁気誘導マークのいずれについても該当しない。最後に、マイクロミラーに基づくマークは、ピーク位置がMOIマークのものと類似するかもしれないが、非常に低い分散及びオフピークの高い強度によって磁気誘導マークとは異なる。
[085]これは、提案される方法が、相異なる種類の角度依存マークを正確に区別すること、及びプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子又はエンボス構造、又はマイクロミラーの配向の角度を推論することさえも、可能にすることを実証している。これは、2つの角度位置のみで画像を捕捉する従来技術に記載された方法を上回る利点の明確な実証である。
[086]図15-1及び図15-2に示した測定値は、スマートフォンの視野内でスマートフォンに平行に移動される対象サンプルから80mmに固定されたスマートフォンSamsung S3のカメラを用いて取得されている。カメラはマクロオートフォーカス、固定ホワイトバランス、ISOセッティングに設定され、例に使用した写真のシーケンスは手動で撮影されている。動画シーケンスは、物体追跡機能を用いて対象物へのフォーカス及び露出を調節する機能とともに使用することができる。
[087]対象となる各ゾーン(パッチ)、すなわち、信号ゾーン(パッチ)と名付けられたセキュリティマークを有するゾーン(パッチ)又は背景ゾーン(若しくは背景パッチ)と名付けられた紙ゾーン(パッチ)のいずれかが、QRコード(登録商標)又はラベル上の他の好適な幾何学的マークに対して見出される。信号及び背景ゾーン(パッチ)のスマートフォン画面上の位置が、中心及びこれらのゾーン(パッチ)を含むピクセルを有する領域を含めて計算される。ゾーン(パッチ)内の全ピクセルの平均強度及び分散が、全カラーチャネル(例えばR、G、又はB)について計算される。
[088]信号及び背景ゾーン(パッチ)の各位置に対する相対強度が、背景ゾーン(パッチ)内の平均ピクセル強度に対する信号ゾーン(パッチ)内の平均ピクセル強度の比を用いて計算され、これが全カラーチャネルに対して行われる。背景ゾーン(パッチ)に対する平均ピクセル強度は、背景ゾーン(パッチ)が最大強度を有するカラーチャネルに対して常に計算され、基準は紙が最大反射率を有するチャネルからの信号を使用していることを保証する。
[089]基準を用いて相対強度を計算することにより、露出時間の自動設定でスマートフォンカメラを使用することが可能となる。
[090]さらなる実施形態は、真正な強度プロファイル(又は分散プロファイル若しくは画像エントロピーなどのような他の測定又は抽出された特徴)を真正でないものから区別することができるクラシファイア又はニューラルネットワークによる機械学習に基づく認証アルゴリズムを含んでもよい。一例として、マークの認証は、機械学習を用いて実現することができる。その場合、この動作は以下の3つのステップ、すなわち特徴抽出、モデル訓練及び選択、並びに予測を含む。特徴抽出のステップに関して、撮像装置は一連のRGB画像I(θ)を返す。但しθmin≦θ≦θmaxはマークの法線に関する走査角である。必要であれば、マークの周りの注目領域(RoI)のみが、画像をクロッピングすることによって保存されてもよい。これらの画像は(R.C.Gonzalez、T.E.Woods、「Digital Image Processing」、第4版、Pearsons、2017年、に記載されているように)線形化され、グレイスケールに変換されることが可能である。しかし、カラーチャネルの別個の処理も可能である。各画像に対して、1つ又は複数のメトリック関数f(θ)が計算される。画像に適用される画像メトリックの綿密な説明は、R.C.Gonzalez及びT.E.Woodsの前掲書に見出すことができる。メトリックは、直接に画像強度に対して、又は離散フーリエ変換(DFT)若しくは離散ウェーブレット変換(DWT)などの変換に対してのいずれかで計算することができる。使用可能な有用なメトリックのうちには平均、標準偏差及びエントロピーがある。使用されるメトリックに依存して、基準の隣り合うRoIの平均強度だけメトリックをスケールする必要があり得る(この動作により、撮像装置の可変な露出時間及びマークの照射における任意の変動を補償することが可能となる)。
すべての測定値が同じスケールを有するために、メトリックを角度の一様なサンプリンググリッド上で評価しなければならない。これらの角度は、サンプルの法線の周りに対称でなければならず、例えばθ=[-20°,-18°,...,0,...,+18°,+20°]である。この一様グリッドをθ=[θ θ ... θD-1]と表すことができる。但しDは角度の数である。ここで、例えばD=21である。実際には、一様に離間した角度での走査は常に可能とは限らず、メトリックの補間を実行しなければならない場合がある。走査手順の最後に、特徴ベクトルx=[f(θ) f(θ) ... f(θD-1)]=[x ... xD-1]が得られる。相異なるマークの変動性を考慮するために、相異なるマークに対してN回の走査をさらに実行することにより、サイズD×NのデータセットX=[x ... xN-1]が構築される。
モデル訓練及び選択のステップに関して、分類及び検出のための一般的な機械学習技術がC.M.Bishop、「Pattern Recognition and Machine Learning」、Springer、2009年、に記載されている。ここで、認証問題は、真正な特徴ベクトルを偽物又は攻撃から区別することに帰着する。しかし、真正な特徴ベクトルが既知で入手可能である一方、その他の特徴ベクトルは未知又は希少のいずれかである。従って、2クラスのクラシファイアを直接訓練することは実現不可能である。O.Mazhelis、「One-Class Classifiers: A Review and Analysis of Suitability in the Context of Mobile-Masquerader Detection」、South African Computer Journal、第36欄、29~48ページ、2006年、に記載されているように、認証は、1クラス分類に等価であることを示すことができる。このシナリオでは、クラシファイアモデルは、それらのパラメータ及び判定境界を学習するために真正な特徴ベクトルに依拠するだけである。これらのうち、サポートベクトルデータ記述(SVDD)、νサポートベクトル分類(νSVC)、混合ガウスモデル(GMM)、及びオートエンコーダなどの深層学習モデルが実用的に興味深い。モデルの選択は、訓練中のそのパフォーマンスによって規定され、その複雑さによっても制約される。等価なパフォーマンスでは、より単純なモデルが好ましい。モデルを訓練する前に、データセットXは、以下の図に示すように前処理され、以下のステップが実行される。
サンプル整理。飽和したサンプル又は特徴の欠けたサンプルなどの不良サンプルが破棄される。
サンプル正規化。特徴ベクトルが単位エネルギーに正規化される。
特徴標準化。特徴平均μ(θ)及び特徴標準偏差σ(θ)が推定され特徴ごとに除去される。
サンプルのトレンド除去。一定次数pの低次多項式トレンドが各サンプルで推定され除去される。
特徴削減。特徴間相関が除去され、問題の次元が削減される。ここで、例えば削減はD=21からK=3~5への削減であることが可能である。より低次元の最適化問題はより速く収束し、より容易な検査を可能にする。このステップは、サイズD×Kのベクトル部分空間V=[v ... vK-1]を生成する主成分分析(PCA)によって実現される(C.M.Bishopの書籍、「Pattern Recognition and Machine Learning」、Springer、2009年、を参照)。PCAの後、データセットXを部分空間Vに射影し、結果としてサイズK×Nの縮小特徴データセットX’=[x’ ... x’N-1]が得られる。このデータセットが、候補1クラス分類モデルのパラメータΘを学習するために使用される。最後に、最良の候補が予測のために保持される。
予測のステップに関しては、データセットに対してデータ整理、サンプル正規化、特徴標準化、トレンド除去、部分空間射影、モデル決定関数の計算の動作を実行する。最後に、部分空間射影による特徴削減の後、学習したパラメータを用いたクラシファイアの決定関数が計算される(I.GoodFellow、Y.Bengio、A.Courville、「Deep Learning」、MIT Press、2016年、も参照)。
[091]よりさらなる実施形態は、撮像装置とマークの平面との不完全な又は変動するアラインメントを補正するための遠近法修正を含んでもよい。加えて、カメラ-マーク間距離の変動による空間的なプロファイルの膨張又は圧縮も、画像内の基準マーク輪郭又はバーコードの寸法を抽出することによって補正することができる。
[092]図16は、磁気誘導マークのさまざまな実施形態を示す。a)配向パターン。この場合、すべての顔料粒子が相互平行である(上記でベネチアンブラインド効果と呼ばれている)。b)「回転棒効果」。この場合、顔料粒子の角度はマークの中心から縁へ次第に増大する。c)「フリップフロップ効果」。この場合、マークのある領域はある角度で相互平行な部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を有し、マークの他の部分は異なる角度で相互平行な顔料粒子を有する。d)「見え隠れ」(上記でベネチアンブラインド効果と呼ばれている)。この場合、背景画像又はデザインが磁気誘導マークの下に印刷されており、所与の視野角に対してプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子によって隠され、又は他の視野角に対しては現れるかのいずれかである。e)重畳された「フリップフロップ効果」。この場合、相互平行なプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を有する2つの相異なるデザインが重畳される。f)「回転」パターン。この場合、相互平行なプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子をそれぞれ有する2つのゾーンが互いに90°だけ傾斜した配向を有する。
[093]一実施形態では、符号化された英数字データ、1次元バーコード、2次元バーコード、QRコード(登録商標)又はデータマトリックスなどの符号化マークの形態の幾何学的基準パターンが、磁気誘導マークに少なくとも部分的に重なり合ってもよい。これによりさらに、例えばトレーサビリティの目的でマークを識別することが可能となる。
[094]図17は、磁気誘導マーク1を、背景ゾーン(背景パッチ)13内のQRコード(登録商標)12と統合した例示的なさまざまなマークデザインを示す。ここで磁気誘導マーク1はQRコード(登録商標)12に近接しているか、又は磁気誘導マーク1はQRコード(登録商標)12の内部にあるか、又は磁気誘導マーク1は静的なQRコード(登録商標)12の上にある。QRコード(登録商標)12は、応用に依存して静的又は動的(マーク1ごとに異なる)のいずれかであり得る。QRコード(登録商標)12は、スマートフォンのスライド移動中にマークを効率的に探索し、拡大率を決定し、磁気誘導マークの視野内での位置を抽出することを可能にするために使用される。
[095]この場合、QRコード(登録商標)12は、磁気誘導マークが十分なコントラストを有するように反射せず磁気誘導マーク背面反射から変わらない位置で読み取られ、磁気誘導マークプロファイルは、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子が反射を返すか又は返さないように配向している位置の間で最大コントラストを有するように、QRコード(登録商標)の黒モジュールの上で測定され分析される。
[096]動画シーケンスの一部である画像から磁気誘導マークの相対強度を測定するための以下の方法を使用し得ることが好ましい。
インデックスiを有する画像内で基準パターン(シンボル)の中心を決定し、
基準パターン(シンボル)に対する磁気誘導マークゾーンの位置を計算し、
磁気誘導マークゾーン内の全ピクセルの強度の平均として定義される磁気誘導マークゾーンの平均強度Iを測定し、
背景ゾーンすなわちBKGゾーンと呼ばれる反射率基準ゾーンの位置を計算し、
BKGゾーンの平均強度IBKGiを測定し、
動画からのインデックスi=1~nを有する全部でn個の画像について、磁気誘導マークゾーンの相対強度I=I/IBKGiを計算する。
[097]相対的な磁気誘導マークパッチ強度を測定するために磁気誘導マークゾーンに近接して配置された事前に既知の反射率を有する幾何学的基準パターン(すなわちQRコード(登録商標)クワイエットゾーン)を使用することで、可変の環境照明に対する感度をさらに低減してもよい。
[098]本発明は、環境光擾乱に対して強固であり、高解像度印刷又はスマートフォンの複雑な移動に依拠せず、制御困難で非直観的な傾斜若しくは方位角位置又は回転移動を回避する、改良された正確で信頼できる技術的解決手段を提供する。
[099]実際、本発明は、ほとんどの条件で環境光よりも優位な光源、好ましくはスマートフォンフラッシュにより、環境光変動に対する良好な耐性を有する、制御が容易な移動(すなわち基板に平行)を可能にする。基板に平行に配置されたスマートフォンと近距離で動作することは、注目領域を陰にすることによって外部光汚染をさらに低減する。所与の平面内にスマートフォンを保持するための制御は、例えばスマートフォンのジャイロスコープを使用することによって容易に実施できる。それは、観察されるラベル、マーク又はQRコード(登録商標)の画像内でのサイズ及び幾何学的変形(例えば遠近法)によっても測定できる。これは本発明の主要な利点であり、従来技術に比べて実質的な改良でもある。
[0100]従って、本発明は、高解像度印刷にもスマートフォンの複雑な移動にも依拠せず、スマートフォン内部のLEDフラッシュ光を利用し、これは外部(環境)光条件に対するその耐性を向上させる。さらに、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の正確で低分散の配向(±2°を下回る)のため、本発明は、模造物に対して高い識別性があり、他の角度依存性反射マークに対して選択的である。
[0101]従来技術に対する本発明の他の利点は、強度プロファイルから得られる詳細な情報によって与えられ、これは認証における向上したセキュリティレベルを提供する。例えば、強度変化率の上昇及び下降は、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の配向の均質性と直接に関係し、これは印刷プロセス中に得るのが最も困難な、従って偽造が最も難しい特徴の1つである。さらに、(QRコード(登録商標)又は既知の寸法の任意の機械可読コードのように)スケール基準が画像内に存在し、カメラのパラメータが観察角度を計算するために周知である場合に、プレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子の配向の角度は、角度反射プロファイルから推論できる。
[0102]上記で開示した主題は例示的であって限定的でないと考えるべきであり、独立請求項によって規定される本発明のより良い理解を提供する役割を果たす。

Claims (15)

  1. 基板(2)上に施され、磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子(6)を含む材料の平面層を有するゾーンを備える磁気誘導マーク(1)を、可視光を放出するように動作可能な光源(5)と、撮像装置(4)と、プロセッサと、メモリとを備える携帯型デバイスで認証する方法であって、
    前記磁気誘導マークの前記ゾーンに向けて前記携帯型デバイスの前記撮像装置を配置するステップと、
    前記磁気誘導マークの前記ゾーンを前記光源で照明し、照明された前記ゾーンの複数のデジタル画像を前記撮像装置で撮像するステップであって、前記磁気誘導マークの上方において、前記磁性又は磁化可能顔料粒子の前記配向の方向かつ前記平面層に平行に前記撮像装置を移動させることによって、前記撮像装置はそれぞれの相異なるデジタル画像について前記ゾーンに対して対応する別個の視野角θにある、撮像するステップと、
    それぞれのデジタル画像について、前記部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子によって反射され、対応する視野角θで前記撮像装置によって収集された光(8)の対応する平均強度Iを前記プロセッサで計算するステップと、
    反射光の計算された前記平均強度及び対応する視野角を記憶して反射光強度曲線I(θ)を取得するステップと、
    記憶された前記反射光強度曲線I(θ)を、磁気誘導マークに対する記憶された基準反射光強度曲線Iref(θ)と比較するステップと、
    前記比較の結果に基づいて前記磁気誘導マークが真正かどうかを判定するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記反射光強度曲線I(θ)の変化率を計算して前記曲線の角度値及び対応する強度ピーク値を決定するステップと、
    計算された前記角度値及び前記強度ピーク値を、前記磁気誘導マークに対する記憶された基準角度値及び強度ピーク値とそれぞれ比較するステップと、
    をさらに含み、
    前記磁気誘導マークが真正かどうかを判定するステップが、前記比較の結果にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
  3. 取得された前記デジタル画像から前記磁気誘導マークの前記ゾーンにわたる前記反射光強度の分散を計算するステップと、
    計算された前記分散を前記磁気誘導マークに対する前記分散の基準値と比較するステップと、
    をさらに含み、
    前記磁気誘導マークが真正かどうかを判定するステップが、前記比較の結果にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
  4. 幾何学的基準パターンを読み取るステップをさらに含み、
    前記幾何学的基準パターンが、前記磁気誘導マークの前記ゾーンに少なくとも部分的に重なり合い、符号化された英数字データ、1次元バーコード、2次元バーコード、QRコード(登録商標)(12)又はデータマトリックスから選択された符号化マークの形態である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記磁気誘導マークの前記ゾーンが、相互平行な磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記磁気誘導マークの前記ゾーンが、1つの第1の方向において相互平行な磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子(6)を含む第1のゾーンと、前記第1の方向とは異なる第2の方向に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子(6’)を有する第2のゾーンとを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記携帯型デバイスがスマートフォン(3)又はタブレットである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 基板(2)上に施され、磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子(6)を含む材料の平面層を有するゾーンを備える磁気誘導マーク(1)を認証する携帯型デバイスであって、
    可視光(7)を放出し前記磁気誘導マークの前記ゾーンを照明するように動作可能な光源(5)と、
    前記磁気誘導マークの上方において前記磁性又は磁化可能顔料粒子の前記配向の方向かつ前記平面層に平行に移動しながら、それぞれの相異なる画像について前記ゾーンに対して対応する別個の視野角θで、照明された前記ゾーンの複数のデジタル画像を撮像するように動作可能な撮像装置(4)と、
    反射光強度曲線I(θ)を取得するために反射光(8)の計算された平均強度及び対応する視野角を記憶するメモリと、
    記憶された前記反射光強度曲線I(θ)を、前記磁気誘導マークに対する記憶された基準反射光強度曲線Iref(θ)と比較し、前記比較の結果に基づいて前記磁気誘導マークが真正かどうかを判定するように動作可能なプロセッサと、
    を備える、携帯型デバイス。
  9. 前記プロセッサが、前記反射光強度曲線I(θ)の変化率を計算して前記曲線の角度値及び強度ピークの対応する値を決定し、計算された前記角度値及び前記強度ピークを、前記磁気誘導マークに対する記憶された基準角度値及び強度ピーク値とそれぞれ比較し、前記磁気誘導マークが真正かどうかの判定を、前記比較の結果にさらに基づかせるように動作可能である、請求項8に記載のデバイス。
  10. 前記プロセッサが、取得された前記デジタル画像から前記磁気誘導マークの前記ゾーンにわたる前記反射光強度の分散を計算し、計算された前記分散を前記磁気誘導マークに対する前記分散の基準値と比較し、前記磁気誘導マークが真正かどうかの判定を、前記比較の結果にさらに基づかせるように動作可能である、請求項8に記載のデバイス。
  11. 幾何学的基準パターンを読み取るようにさらに動作可能であり、前記幾何学的基準パターンが、前記磁気誘導マークの前記ゾーンに少なくとも部分的に重なり合い、符号化された英数字データ、1次元バーコード、2次元バーコード、QRコード(登録商標)(12)又はデータマトリックスから選択された符号化マークの形態である、請求項8~10のいずれか一項に記載のデバイス。
  12. 前記磁気誘導マークの前記ゾーンが、相互平行な磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子を備える、請求項8~11のいずれか一項に記載のデバイス。
  13. 前記磁気誘導マークの前記ゾーンが、1つの第1の方向において相互平行な磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子(6)を含む第1のゾーンと、前記第1の方向とは異なる第2の方向に磁気的に配向した部分的に反射性のプレートレット状の磁性又は磁化可能顔料粒子(6’)を有する第2のゾーンとを備える、請求項8~12のいずれか一項に記載のデバイス。
  14. 前記携帯型デバイスがスマートフォン(3)又はタブレットである、請求項8~13のいずれか一項に記載のデバイス。
  15. コンピュータコード部分を備える非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータコード部分は、可視光(7)を放出するように動作可能な光源(5)と、撮像装置(4)とを備える携帯型デバイスに、請求項1~7のいずれか一項の方法を実行させるようにプロセッサにより実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体。
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