JP2022518902A - 車両用のホイールハブ駆動装置 - Google Patents

Abstract

ホイールハブ駆動装置は、それぞれ、独自の電動機を有し、車両のホイールを個別に駆動するために使用される。本発明は、単純で堅牢な駐車ブレーキを有するホイールハブ駆動装置を提案するという課題に対処する。本発明は、駆動ハウジング（２）と；ハブ出力部（３）であって、駆動ハウジング（２）に対して回転可能に取り付けられる、ハブ出力部（３）と；ハブ出力部（３）を制動するためのホイールブレーキ装置（５）であって、固定および回転ブレーキパートナー（１３、１４）を有し、固定ブレーキパートナー（１３）が、駆動ハウジング（２）と共回転するために駆動ハウジング（２）に接続され、回転ブレーキパートナー（１４）が、ハブ出力部（３）にギア式に接続され、かつ／またはハブ出力部と（３）共回転するために接続され、２つのブレーキパートナー（１３、１４）が、ホイールブレーキ装置（５）が作動されると互いに対して移動可能であり、制動状態で互いに摩擦的に接続される、ホイールブレーキ装置と；駆動ハウジング（２）に対してハブ出力部（３）を固定するための駐車ブレーキ装置（１５）であって、固定および回転ブレーキパートナー（１３、１４）が、駐車ブレーキ装置（１５）が作動されると互いに対して移動可能であり、駐車状態で互いに摩擦的に接続される、駐車ブレーキ装置と、を有し、駐車ブレーキ装置（１５）が、ランプ機構（１６）であって、駐車力（Ｆ２）を固定および／または回転ブレーキパートナー（１３、１４）に伝達するために回転運動を直線運動に変換する、ランプ機構（１６）を有する、車両用ホイールハブ駆動装置（１）を提案する。

Description

本発明は、請求項１のプリアンブルの特徴を有する車両用のホイールハブ駆動装置に関する。本発明はまた、そのようなホイールハブ駆動装置を有する車軸装置に関する。

ホイールハブ駆動装置は、それぞれ、独自の電動機を有し、車両のホイールを個別に駆動するために使用される。通常、２つのそのようなホイールハブ駆動装置が車両の車軸ごとに設置される。そのようなホイールハブ駆動装置の主な機能は、車両に駆動トルクを提供することである。しかしながら、多くの車両状況では、車両は、駆動されなければならないだけでなく、制動されなければならない。この目的のために、ホイールハブ駆動装置は、いくつかの実施形態ではホイールハブ駆動装置に一体化されたブレーキをさらに有する。

おそらく最も近い先行技術を形成する独国特許出願公開第１０１ ３１ ８１７号明細書は、空気圧で作動されるブレーキおよび電動機を有するホイールハブ駆動装置であって、ブレーキが、そのブレーキディスクがプレッシャプレートと支持プレートとの間で軸方向に変位可能な多板ブレーキであり、少なくとも１つの空気圧ピストンおよび少なくとも１つのばね荷重ピストンがプレッシャプレートに作用し、互いに独立して制御可能である、ホイールハブ駆動装置を開示している。

本発明の目的は、単純で堅牢な駐車ブレーキを特徴とする車両用のホイールハブ駆動装置を提案することである。

この目的は、請求項１の特徴を有するホイールハブ駆動装置と、請求項１０の特徴を有する車軸装置とによって達成される。本発明の好ましいまたは有利な実施形態は、従属請求項、以下の説明および／または添付の図面から生じる。

本発明は、車両に適したおよび／または車両用に構成されたホイールハブ駆動装置に関する。ホイールハブ駆動装置は、好ましくは、車両のホイールを個別に駆動するように構成される。車両は、例えば、乗用車、トラックなどとして構成される。特に、ホイールハブ駆動装置は、車両に主駆動トルクを提供するために使用される。車両では、例えば、２つのそのようなホイール駆動装置が共通の車軸に配置されることができ、または例えば、４つのそのようなホイール駆動装置が２つの車軸に分散されることができる。

ホイールハブ駆動装置は、駆動ハウジングを有する。駆動ハウジングは、好ましくは、車両内に回転可能に固定して配置され、および／または配置されることができる。例えば、ホイールハブ駆動装置は、車両において従動輪と共に配置される。特に、ホイールハブ駆動装置は、直接駆動装置として実装される。

ホイールハブ駆動装置は、従動輪に結合するためのハブ出力部を有する。ハブ出力部は、従動輪に直接接続されることができ、および／または従動輪と共回転することができる。これに代えて、ハブ出力部と従動輪との間にギア部が設けられることができる。ハブ出力部は、駆動ハウジングに対して回転可能に取り付けられる。特に好ましくは、ハブ出力部と駆動ハウジングとの間にハブ出力部を支持するための軸受装置が設けられる。特に、ハブ出力部は、駆動ハウジングに取り付けられる。

ホイールハブ駆動装置は、好ましくは電動機を有し、電動機は、回転子と固定子とを備える。固定子は、駆動ハウジングと共回転するように駆動ハウジングに接続され、回転子は、電動機からハブ出力部を介して従動輪に駆動トルクを伝達するためにギア式にハブ出力部に接続される。例えば、回転子は、ハブ出力部と共回転するようにハブ出力部に接続されることができる。あるいは、回転子とハブ出力部との間にさらなるギア部が設けられることができる。

ホイールハブ駆動装置は、従動輪を制動するためのホイールブレーキ装置を有する。ホイールブレーキ装置は、従動輪がハブ出力部を介して制動されるように、ハブ出力部に作用することが特に好ましい。ホイールブレーキ装置は、機械的および／または摩擦ホイールブレーキ装置として構成されることが特に好ましく、制動トルクは、摩擦を介して生成される。

ホイールブレーキ装置は、固定ブレーキパートナーと、回転ブレーキパートナーとを有する。特に、２つのブレーキパートナーのうちの少なくとも１つまたは正確に１つは、摩擦ライニングを有することができる。固定ブレーキパートナーは、駆動ハウジングと共回転するように駆動ハウジングに接続され、回転ブレーキパートナーは、ギア式におよび／またはハブ出力部と共回転するようにハブ出力部に接続される。特に、ホイールブレーキ装置は、ホイールハブ駆動装置に一体化されたホイールブレーキ装置として構成される。特に好ましくは、固定および／または回転ブレーキパートナーは、主軸に対して軸方向に少なくとも部分的に変位することができるように取り付けられる。

ホイールブレーキ装置が作動されると、固定ブレーキパートナーおよび回転ブレーキパートナーは、互いに対して移動可能であり、制動状態で互いに摩擦的に接続される。したがって、ホイールブレーキ装置を作動させることによって、ハブ出力部、したがって従動輪を制動することが可能である。さらに、電動機は、必要に応じて発電機モードに切り替えられ、したがって回生ブレーキとして機能することができる。

ホイールハブ駆動装置は、ハブ出力部を駆動ハウジングに対して固定するための駐車ブレーキ装置を有する。特に、駐車ブレーキ装置は、好ましくは従来の／以前のハンドブレーキ装置の機能を想定している。特に、駐車ブレーキ装置は、ホイールハブ駆動装置に一体化された駐車ブレーキ装置として構成される。駐車ブレーキ装置は、特に好ましくは、ホイールブレーキ装置とは独立して作動されることができる。

駐車ブレーキ装置が作動されると、固定ブレーキパートナーおよび回転ブレーキパートナーは、互いに対して移動可能であり、駐車状態で互いに摩擦的に接続される。したがって、駐車ブレーキ装置を作動させることによって、ハブ出力部、したがって従動輪を固定することが可能である。したがって、例えば、車両を停止状態に固定するために、駐車ブレーキ装置は、ホイールブレーキ装置とは独立して作動されることができ、車両が走行しているときに、ホイールブレーキ装置は、駐車ブレーキ装置とは独立して作動されて車両を制動することができる。

ホイールブレーキ装置または駐車ブレーキ装置が作動されると、２つのブレーキパートナーの間に摩擦接続が形成されるように、２つのブレーキパートナーのうちの少なくとも一方が他方のブレーキパートナーの方向に主軸に対して軸方向に変位される。ホイールブレーキ装置または駐車ブレーキ装置が解放されると、ハブ出力部がホイールを駆動することができるように、２つのブレーキパートナー間の摩擦接続が解除される。

本発明の文脈では、駐車ブレーキ装置は、駐車力を回転および／または固定ブレーキパートナーに伝達するために、回転運動を直線運動に変換するランプ機構を有することが提案される。特に、駐車ブレーキ装置は、回転線形コンバータとして構成される。好ましくは、ランプ機構は、主軸の周りに向けられた回転運動を主軸に沿って向けられた直線運動に変換する。換言すれば、駐車ブレーキ装置に導入された回転運動は、駐車ブレーキ装置に由来する直線運動に変換される。特に、２つのブレーキパートナーは、直線運動によって互いに対して移動される。特に好ましくは、ホイールブレーキ装置および駐車ブレーキ装置は、双方とも同じブレーキパートナーに作用する。

本発明の利点は、駐車ブレーキ装置の簡単で堅牢な実装がランプ機構によって実装されることである。さらに、ランプ機構が使用されて、簡単な方法で回転運動を直線運動に変換することができる。したがって、駐車ブレーキ装置は、例えば回転運動によって作動されることができ、駐車ブレーキ装置は、例えば、はるかに簡単且つ安価にされることができる。駐車ブレーキ装置は、駐車時に車両が横転しないことを保証し、例えば緊急ブレーキとしても機能することができる。ホイールハブ駆動装置内の追加の駐車ブレーキ装置は、従来の車両の標準的なハンドブレーキ機能と同様の機能を追加する。

本発明の好ましい構造的実施形態では、ランプ機構は、固定および回転可能なランプ部を有する。固定および／または回転可能なランプ部は、好ましくは環状および／または円筒状である。特に、固定および回転可能なランプ部は、互いに同軸および／または同心円状に配置される。２つのランプ部は、一方のランプ部の運動、特に回転運動が必然的に他方のランプ部の運動、特に直線運動をもたらすように、互いに運動結合されることが特に好ましい。

固定ランプ部は、駆動ハウジングに回転不能に接続され、および／またはそれによって形成される。特に、固定ランプ部は、駆動ハウジングに形状嵌合および／または圧力嵌合および／または材料接続される。あるいは、固定ランプ部および駆動ハウジングは、製造工学の観点で一般的な半完成品から製造されることができ、その結果、ランプ部は、例えば、駆動ハウジングに一体的に接続されるか、または駆動ハウジングの一部を形成する。

回転運動を実装するために、回転可能なランプ部は、固定ランプ部に対して主軸を中心に回転されることができる。回転可能なランプ部が回転されると、直線運動は、ランプ機構を介して２つのランプ部のうちの少なくとも１つまたは正確に１つに同時に伝達されることができる。固定ランプ部は、好ましくは、回転方向および／または軸方向の回転中、駆動ハウジング上で静止したままである。固定ランプ部は、駆動ハウジングに強固に接続され、回転可能なランプ部は、回転運動および直線運動を同時に変換することが特に好ましい。

本発明の好ましい発展形態では、２つのランプ部の一方は、その内周に第１の螺旋状歯部を有し、２つのランプ部の他方は、その外周に第２の螺旋状歯部を有する。固定および／または回転可能なランプ部は、好ましくは歯付きリングまたは歯車付きリングとして構成されることができる。ランプ機構を形成するために、２つのランプ部は、螺旋状歯部を介して互いに係合している。特に、第１の螺旋状歯部および第２の螺旋状歯部は、複数のランプ部、特にバーによって形成され、これらは、周方向に交互配置で分散され、主軸に対してある角度で延在する。特に、一方のランプ部は、他方のランプ部に、特に主軸に対して半径方向に形状嵌合される。回転可能なランプ部が回転されると、２つのランプ部は、２つのランプ部のうちの少なくとも１つが軸方向に移動され、および／または確実に案内されるように、螺旋歯状部に起因して主軸に沿って互いに対して変位される。

好ましい発展形態では、ランプ機構は、固定ランプ部を駆動ハウジングに固定するように構成および／または構成された固定部を有することが提供される。特に、固定部は、さらなる歯付きリングおよび／または歯車付きリングとして構成される。固定部は、好ましくは、少なくとも固定ランプ部と同軸および／または同心円状に配置される。

固定部は、駆動ハウジングに取り付けられる。固定部は、特に好ましくは、主軸に対して半径方向および／または軸方向および／または周方向に形状嵌合および／または圧力嵌合および／または材料嵌合するように駆動ハウジングに接続される。特に、駆動ハウジングは、少なくとも軸方向の一方の側で駆動ハウジングを画定または閉鎖するハウジングカバーを有する。固定部は、ハウジングカバーに配置されることが好ましい。この目的のために、固定部は、少なくとも１つの固定タブを有することができ、固定部は、固定タブを介して少なくとも１つの固定手段によって駆動ハウジング、特にハウジングカバーに接続される。

固定ランプ部および固定部は、それぞれ、直線状歯部を介して互いに係合している。特に、固定ランプ部は、周方向に直線状歯部を介して固定部上に少なくとも回転可能に固定されて配置される。特に、直線状歯部は、差し込み式歯部として構成されることができる。必要に応じて、固定ランプ部は、半径方向外側または内側に向けられたカラーを有し、ランプ部は、少なくとも形状嵌合方式で固定部と駆動ハウジングとの間の主軸に対して軸方向にカラーと共に配置される。これは、ランプ部も主軸に対して軸方向に固定されることを保証する。

ホイールブレーキ装置は、制動力を伝達するように構成されたおよび／または適している圧力パッドを有することが好ましい。特に、圧力パッドは、主軸と同軸に配置され、制動力を伝達するために軸方向に変位されることができる。圧力パッドのエンドストップは、ブレーキパートナーの少なくとも１つまたは正確に１つによって主軸に対して軸方向に画定され、ランプ部の少なくとも１つまたは正確に１つによって反対の軸方向に画定される。特に、圧力パッドは、固定または回転ブレーキパートナーによって形成されたエンドストップ上で軸方向に支持され、および／またはそれに強固に接続される。代替的にまたは必要に応じて追加的に、圧力パッドは、回転可能または固定ブレーキパートナーによって形成されたエンドストップ上に反対の軸方向に支持され、および／またはそれに強固に接続される。

ランプ部によって形成されたエンドストップの軸方向位置は、ホイールブレーキ装置の摩耗再調整が実装されるように、ランプ機構を介して調整されることができる。特に、例えば戻しばねまたは液圧によって、反対の軸方向に圧力パッドに復元力が加えられることができ、圧力パッドは、ホイールブレーキ装置の非作動状態でおよび／またはホイールブレーキ装置が開状態に保持されている状態で、対応するエンドストップの方向に自動的にリセットされる。２つのランプ部は、駐車ブレーキ装置の非作動状態では遮断されることが特に好ましい。これは、エンドストップを形成するランプ部に復元力が加えられたときに、２つのランプ部の間の望ましくない移動を防止する。特に、ランプ部によって形成されたエンドストップは、回転および／または固定ブレーキパートナーに発生した可能性のある摩耗を補償するために、摩耗再調整のために駐車ブレーキ装置によって主軸に対して軸方向にシフトされることができる。

さらなる仕様では、ホイールブレーキ装置は、ホイールブレーキ作動装置を有するものとして提供される。ホイールブレーキ作動装置は、例えば、２つのブレーキパートナーが制動トルクを生成するために主軸に対して軸方向に圧縮されるように、軸方向に作用し、圧力パッドを介して２つのブレーキパートナーのうちの少なくとも１つに作用する油圧ホイールブレーキアクチュエータとして構成されることができる。

また、駐車ブレーキ装置は、駐車作動装置を有し、駐車作動装置は、ホイールブレーキ作動装置とは独立して作動可能であることが提供される。特に、駐車作動装置は、回転可能なランプ部に動作可能に接続され、駐車作動装置は、回転運動を生成するように構成されるおよび／または適している。

本発明の１つの可能な実施形態では、駐車作動装置は、例えばケーブルプルを介してドライバによって作動されることができる手動駐車作動装置として構成される。

本発明の代替の実施形態では、駐車作動装置は、駐車アクチュエータ、例えば油圧または電動駐車アクチュエータを有し、駐車アクチュエータは、外部エネルギーによって駐車ブレーキ装置を作動させる。駐車アクチュエータは、ホイール駆動装置に一体化されてもよい。あるいは、駐車アクチュエータは、ケーブルまたはトランスミッションを介して駐車ブレーキ装置を作動させることができる。

さらに好ましい実施形態では、回転ブレーキパートナーは、少なくとも１つまたは正確に１つの軸方向に移動可能なブレーキディスクとして構成されるか、またはそれを備えることが提供される。特に、回転ブレーキパートナーは、外側キャリアを有し、ブレーキディスクは、軸方向に変位されて回転方向に回転可能であるように、外側キャリアに接続される。代替的または必要に応じて追加的に、固定ブレーキパートナーは、少なくとも１つまたは正確に１つの軸方向に移動可能なブレーキパッドとして構成されるか、またはそれを備えることが提供される。特に、固定ブレーキパートナーは、内側キャリアを有し、ブレーキパッドは、軸方向に変位されて回転方向に回転可能であるように、内側キャリアに接続される。外側キャリアは、正確に１つのブレーキディスクを担持し、および／または内側キャリアは、ブレーキディスクの両側に配置された正確に２つのブレーキパッドを担持することが構造的に好ましい。好ましくは、圧力パッドおよび／または２つのランプ部のうちの１つ、好ましくは回転可能なランプ部が、２つのブレーキパッドのうちの１つに支持されることが提供される。

あるいは、ホイールブレーキ装置は、外側ディスクキャリアとして構成された外側キャリアと、内側ディスクキャリアとして構成された内側キャリアとを有する多板ブレーキ装置として構成されることができる。１つ以上の外側ディスク、好ましくはブレーキディスクは、外側ディスクキャリアに配置されることができる。１つ以上の内側ディスク、好ましくはブレーキパッドは、内側ディスクキャリアに配置されることができる。内側ディスクと外側ディスクとを備えるディスクパックが軸方向に圧縮されて、制動トルクまたは駐車トルクを生成するように、ホイールブレーキ装置が作動されると、制動力が伝達され、または駐車装置が作動されると、駐車力が内側ディスクに軸方向に伝達される。

本発明の別の目的は、上述したように、２つのホイールハブ駆動装置を有する車両用の車軸または車軸を有する車両に関する。駐車作動装置は、双方のホイールハブ駆動装置、特に双方のホイールハブ駆動装置の双方の駐車ブレーキ装置のための共通の駐車作動装置として構成されることが提供されることができる。

本発明のさらなる特徴、利点および効果は、本発明の好ましい例示的な実施形態および添付の図面の以下の説明から生じる。

本発明の例示的な実施形態としてのホイールハブ駆動装置の概略３次元断面図を示している。 図１のホイールハブ駆動装置の固定および回転可能なランプ部の３次元詳細図を示している。 図１のホイールハブ駆動装置の固定および回転可能なランプ部の３次元詳細図を示している。 図１のホイールハブ駆動装置の固定部およびハウジングカバーの３次元図を示している。 図１のホイールハブ駆動装置の固定部およびハウジングカバーの３次元図を示している。

図１は、本発明の例示的な実施形態としてのホイールハブ駆動装置１を主軸Ｈに沿った概略３次元断面図で示している。ホイールハブ駆動装置１は、車両（図示せず）の個別に駆動されるホイールのための駆動モータとして構成される。

ホイールハブ駆動装置１は、共回転のために車両内に収容される、部分的にのみ示されている駆動ハウジング２を有する。さらにまた、主軸Ｈと同軸にハブ出力部３が設けられ、ハブ出力部３は、軸受装置４を介して駆動ハウジング２内に回転可能に支持されている。例えば、電動機（図示せず）は、共回転のために固定子側で駆動ハウジング２に接続され、回転子側でハブ出力部３に回転可能に接続される。電動機は、ハブ出力部３を介して従動輪に伝達される駆動トルクを生成する。

ホイールブレーキ装置５は、駆動ハウジング２内に配置され、特に一体化される。ホイールブレーキ装置５は、内側キャリア６と外側キャリア７とを有する。この例示的な実施形態では、内側キャリア６は、共回転のために駆動ハウジング３に結合された板金構造として構成される。内側キャリア６上には、２つのブレーキパッド８ａ、ｂが互いに対して軸方向に変位されることができるように配置されている。ブレーキディスク９は、外側キャリア７上に配置され、好ましくは２つのブレーキパッド８ａ、ｂの間で軸方向に変位可能であり、主軸Ｈの周りで共回転および／または形状嵌合するように挿入される。

ホイールブレーキ装置５は、油圧ホイールブレーキアクチュエータとして構成されたホイールブレーキ作動装置１０を有する。ホイールブレーキ作動装置１０は、軸方向に作用して円筒状の圧力パッド１２に軸方向に制動力Ｆ１を付与するホイールブレーキ作動装置１０としての少なくとも１つの油圧ホイールブレーキアクチュエータ１１を有する。ホイールブレーキ作動装置１０が作動されると、制動トルクを生成するように、２つのブレーキパッド８ａ、ｂおよびブレーキディスク９を軸方向に圧縮するために、圧力パッド１２が軸方向に変位される。

この実施形態では、２つのブレーキパッド８ａ、ｂを備えた内側キャリア６が固定ブレーキパートナー１３を形成し、ブレーキディスク９を備えた外側キャリア７が回転ブレーキパートナー１４を形成する。

さらにまた、駆動ハウジング２内には、駐車ブレーキ装置１５が配置され、駐車ブレーキ装置１５は、主軸Ｈを中心とした回転運動を主軸Ｈに沿った直線運動に変換するためのランプ機構１６を有する。この目的のために、ランプ機構１６は、固定ランプ部１７と、固定ランプ部１７に対する回転運動を実装するために主軸Ｈの周りで回転されることができる回転可能なランプ部１８とを有する。２つのランプ部１７、１８は、それぞれ、環状に構成され、主軸Ｈに対して互いに同軸および／または同心円状に配置される。固定ランプ部１７は、回転可能なランプ部１８内に半径方向に配置され、ランプ部１８が回転されると、主軸Ｈに対して軸方向に直線運動を実行するように、ランプ機構１５を介して固定ランプ部１７と動作可能に接続される。ブレーキパッド８ａ、ｂには駐車力Ｆ２が付与され、駐車トルクが生成されるようにブレーキディスク９と共に押圧される。

駐車ブレーキ装置１５は、別個の駐車作動装置２０（概略的に示されている）を有し、駐車作動装置２０は、回転運動を生成および／または伝達するように構成され、駆動および／または伝達技術に関して回転可能なランプ部１８に接続される。例えば、駐車アクチュエータ２０は、ケーブル、ウォームギア、または油圧作動アクチュエータ、例えば油圧シリンダとして形成されることができる。回転可能なランプ部１８は、ブレーキパッド８ｂ上の圧力パッド１２を介して主軸Ｈに対して軸方向に支持されている。車両ホイールを固定するために、回転可能なランプ部１８は、駐車作動装置２０の助けを借りて回転され、同時に回転可能なランプ部１８は、ランプ機構１６によって軸方向に移動され、したがって、圧力パッド１２は、ホイールブレーキ作動装置１０とは独立して駐車作動装置１５によって作動されることができる。この構造により、ホイールブレーキ作動装置１０および駐車作動装置１５は、互いに独立して作動されることができる。ホイールブレーキ作動装置１０は、通常動作時に、車両走行時に従動輪２を制動するために使用される。一方、駐車アクチュエータ１５は、車両を駐車する際に従動輪２を固定するために使用される。

固定ランプ部１７は、環状固定部１９を介して駆動ハウジング２に接続されている。駆動ハウジング２は、主軸Ｈに対する軸方向において駆動ハウジング２を閉鎖するハウジングカバー２１を有する。固定部１９は、主軸Ｈと同軸に配置され、ハウジングカバー２１に強固に接続されている。この目的のために、ハウジングカバー２１は、図示の例示的な実施形態では円筒形延長部として構成された収容部２２を有する。固定部１９は、収容部２２に確実に収容され、例えばねじ接続を介してハウジングカバー２１に接続される。さらに、回転可能なランプ部１７は、半径方向内向きのカラー部２３を有し、カラー部２３は、固定部１９とハウジングカバー２１との間で主軸Ｈに対して軸方向に形状嵌合式に保持される。したがって、固定ランプ部１７の軸方向固定も実装される。

さらにまた、駐車ブレーキ装置１５は、ホイールブレーキ装置５の摩耗を調整する役割を果たすことができる。この目的のために、回転可能なランプ部１８は、駐車作動装置２０およびランプ機構１６によって軸方向に正確に位置決めされることができ、ランプ部１８は、同時に圧力パッド１２の支持面として機能する。このようにして、ホイールブレーキ装置５および駐車ブレーキ装置１５が開状態にあるときに圧力パッド１２がエンドストップに載置される、圧力パッド１２の軸方向エンドストップが形成される。ランプ部１８によって形成されたこのエンドストップまたはランプ部１８の正確な軸方向位置は、駐車作動装置２０が自己ロックしている場合に、摩耗再調整を設定するために駐車ブレーキ装置１５に記憶されることができる。例えば、板ばねまたは圧縮ばねアセンブリなどの復元要素が設けられて、圧力パッド１２を固定ランプ部２３によって形成されたエンドストップの方向に押し戻すための復元力Ｆ３を生成する。これは、ホイールブレーキ装置５が作動後に再び完全に開放することを保証する。

図２ａは、固定ランプ部１７を詳細斜視図で示している。図２ｂは、回転可能なランプ部１８を詳細斜視図で示している。２つのランプ部１７、１８は、それぞれ、歯付きリングとして構成される。ランプ機構１６を形成するために、図１に示すように、その外周上の固定ランプ部１７およびその内周上の回転可能なランプ部１８は、それぞれ、螺旋状歯部２４ａ、ｂを有し、２つのランプ部１７、１８は、それぞれ、互いに係合する螺旋状歯部２４ａ、ｂを有する。斜歯歯車２４ａ、ｂは、それぞれ、主軸Ｈに対して斜めに延在し且つ主軸Ｈの周りに交互に周方向に延在する溝およびバーによって形成される。２つのランプ部１７、１８が相対的に回転する場合、２つのランプ部１７、１８は、２つのランプ部１７、１８が互いに対して軸方向に変位されるように、螺旋状歯部２４ａ、ｂを介して互いに滑り落ちる。図１に示すように、この直線運動は、ブレーキパッド８ａ、ｂをブレーキディスク９と共に押圧し、ホイールを固定するために使用される。

したがって、それは、低い力の消費で作動されることができる駐車ブレーキ装置１５となり、駐車力Ｆ２は、ランプ機構１６によって補強されてホイールブレーキ装置５に伝達されることができる。その結果、堅牢な駐車ブレーキ装置１５は、簡単な方法で実装されることができ、これは、簡単且つ安価に製造されることもできる。

固定ランプ部１７は、その内周に直線状歯部２５ａを有し、これは、共回転による固定部１９への接続に役立つ。直線状歯部２５ａは、主軸Ｈに平行に且つ交互に配置されて延在するいくつかの溝およびバーによって形成される。直線状歯部２５ａは、半径方向内側に向けられたカラー２３に直接隣接する。

図３ａは、固定部１９を３次元図で示し、図３ｂは、ハウジングカバー２１を示している。固定部１９は、さらなる歯付きリングとして構成される。固定部１９は、その外周に、直線状歯部２５ａに対応する直線状歯部２５ｂを有し、固定ランプ部１７の直線状歯部２５ａおよび固定部１９の直線状歯部２５ｂは、共に差し込み式歯部を形成する。組み立てのために、固定ランプ部１７は、その直線状歯部２５ａによって主軸Ｈに対して軸方向に固定部１９の直線状歯部２５ｂに差し込まれることができる。固定ランプ部１７は、ランプ部１７がそのカラー２３を固定部１９の端面に載置するまで、固定部１９に押し付けられることができる。次いで、固定部１９は、予め組み立てられたランプ部１７と共にハウジングカバー２１に取り付けられることができる。回転可能なランプ部１８もまた、固定ランプ部１７上に既に予め組み立てられることが必要に応じて提供されることができる。したがって、組み立てられた状態では、固定ランプ部１７は、カラー部２３によって主軸Ｈに対して軸方向に、および駆動ハウジング２、特にハウジングカバー２１上の直線状歯部２５ａ、ｂによって周方向に固定される。

固定部１９は、半径方向内側に向けられた複数の固定タブ２６を有し、各固定タブ２６は、固定手段、例えばねじを受け入れる役割を果たす。収容部２２は、固定部１９に対する輪郭パートナーを形成し、収容部２２は、この目的のために反対輪郭２７を有する。組み立て中、固定部１９は、収容部２２に形状嵌合式で反対輪郭２７に挿入される。次いで、固定部１９は、固定部１９が、特に固定ランプ部１７と共に、必要に応じて回転可能なランプ部１８と共に、拘束されて保持されるように、固定手段を介してハウジングカバー２１に固定される。

１：ホイールハブ駆動装置
２：駆動ハウジング
３：ハブ出力部
４：軸受装置
５：ホイール制動装置
６：内側キャリア
７：外側キャリア
８ａ、ｂ：ブレーキパッド
９：制動ディスク
１０：ホイールブレーキ作動装置
１１：液圧ホイールブレーキアクチュエータ
１２：圧力パッド
１３：回転ブレーキパートナー
１４：回転ブレーキパートナー
１５：駐車ブレーキ装置
１６：ランプ機構
１７：固定ランプ部
１８：回転可能なランプ部
１９：固定部
２０：駐車作動装置
２１：カバーハウジング
２２：円筒部
２３：カラー
２４ａ、ｂ：螺旋状歯部
２５ａ、ｂ：直線状歯部
２６：固定ストラップ
２７：反対輪郭
Ｆ１：制動力
Ｆ２：駐車力
Ｆ３：復元力
Ｈ：主軸

Claims (10)

1. 車両用のホイールハブ駆動装置（１）であって、
   駆動ハウジング（２）を有し、
   従動輪に結合するためのハブ出力部（３）であって、前記駆動ハウジング（２）に対して回転可能に取り付けられる、ハブ出力部（３）を有し、
   前記駆動ハウジング（２）に対して前記ハブ出力部（４）を制動するためのホイールブレーキ装置（５）であって、固定ブレーキパートナーおよび回転ブレーキパートナー（１３、１４）を有し、前記固定ブレーキパートナー（１３）が、前記駆動ハウジング（２）と共回転するために前記駆動ハウジング（２）に接続され、前記回転ブレーキパートナー（１４）が、前記ハブ出力部（３）にギア式に接続され、かつ／または前記ハブ出力部（３）と共回転するために接続され、前記固定ブレーキパートナーおよび前記回転ブレーキパートナー（１３、１４）が、前記ホイールブレーキ装置（５）が作動されると互いに対して移動可能であり、制動状態で互いに摩擦的に接続される、ホイールブレーキ装置（５）を有し、
   前記駆動ハウジング（４）に対して前記ハブ出力部（３）を固定するための駐車ブレーキ装置（１５）であって、前記固定ブレーキパートナーおよび前記回転ブレーキパートナー（１３、１４）が、前記駐車ブレーキ装置（１５）が作動されると互いに対して移動可能であり、駐車状態で互いに摩擦的に接続される、駐車ブレーキ装置（１５）を有し、
   前記駐車ブレーキ装置（１５）が、ランプ機構（１６）であって、駐車力（Ｆ２）を前記固定ブレーキパートナーおよび／または前記回転ブレーキパートナー（１３、１４）に伝達するために回転運動を直線運動に変換する、ランプ機構（１６）を有することを特徴とする、ホイールハブ駆動装置。
2. 前記ランプ機構（１６）が、固定ランプ部および回転可能なランプ部（１７、１８）を有し、前記固定ランプ部（１７）が、前記駆動ハウジング（２）と共回転するために前記駆動ハウジング（２）に少なくとも接続され、かつ／または前記駆動ハウジング（２）によって形成され、前記回転可能なランプ部（１８）が、前記回転運動を実施するために主軸（Ｈ）を中心に回転可能であり、前記回転可能なランプ部（１８）の回転時に、前記直線運動が、前記ランプ機構（１６）を介して前記固定ランプ部および前記回転可能なランプ部（１７、１８）のうちの少なくとも１つに伝達可能であることを特徴とする、請求項１に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
3. 前記固定ランプ部および前記回転可能なランプ部（１７、１８）の一方が、その内周に螺旋状歯部（２４ａ、ｂ）を有し、前記固定ランプ部および前記回転可能なランプ部（１７、１８）の他方が、その外周に螺旋状歯部を有し、前記固定ランプ部および前記回転可能なランプ部（１７、１８）が互いに係合して、前記螺旋状歯部（２４ａ、ｂ）を介して前記ランプ機構（１６）を形成することを特徴とする、請求項２に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
4. 前記駐車ブレーキ装置（１５）が、前記固定ランプ部（１７）を前記駆動ハウジング（２）に固定するための固定部（１９）を有し、前記固定部（１９）が前記駆動ハウジング（２）に取り付けられ、前記固定ランプ部（１７）および前記固定部（１９）が、それぞれ、直線歯部（２５ａ）を介して互いに係合していることを特徴とする、請求項３に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
5. 前記ホイールブレーキ装置（５）が、前記ブレーキパートナー（１３、１４）のうちの少なくとも一方を介して軸方向に制動力（Ｆ１）を伝達するための圧力パッド（１２）を有し、反対の軸方向において、前記圧力パッド（１２）のための端部ストッパが、前記ランプ部（１７、１８）のうちの少なくとも一方によって画定され、前記ホイールブレーキ装置（５）の摩耗再調整が実施されるように、前記ランプ部（１７、１８）によって形成された前記端部ストッパの軸方向位置が前記ランプ機構（１６）を介して調整可能であることを特徴とする、請求項３または４に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
6. 前記ホイールブレーキ装置（５）が、ホイールブレーキ作動装置（１０）を有し、かつ／または前記駐車ブレーキ装置（１５）が、駐車作動装置（２０）であって、前記駐車作動装置（２０）が、前記ホイールブレーキ作動装置（１０）とは独立して作動可能である、駐車作動装置（２０）を有することを特徴とする、請求項１～５のいずれか一項に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
7. 前記駐車ブレーキ装置（１５）が、手動駐車作動装置として構成されていることを特徴とする、請求項６に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
8. 前記駐車作動装置（１５）が、駐車アクチュエータを備えるか、または駐車アクチュエータとして構成されていることを特徴とする、請求項６に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
9. 前記固定ブレーキパートナー（１３）が、少なくとも１つの軸方向に移動可能なブレーキパッド（８ａ、ｂ）として構成されるか、もしくは該ブレーキパッド（８ａ、ｂ）を備えること、および／または前記回転ブレーキパートナー（１４）が、少なくとも１つの軸方向に移動可能なブレーキディスク（９）として構成されるか、もしくは該ブレーキディスク（９）を備えることを特徴とする、請求項１～８のいずれか一項に記載のホイールハブ駆動装置（１）。
10. 請求項１～９のいずれか一項に記載のホイールハブ駆動装置（１）のうちの２つを備える、車両用の車軸装置または前記車軸装置を有する車両。

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