JP2022516528A - 組織又はアーチファクトを検出又は区別するために使用されるシステム及び方法 - Google Patents

組織又はアーチファクトを検出又は区別するために使用されるシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

外科用システムは、外科用器具の作業端部に配置された少なくとも1つの発光素子及び光センサのアレイを含み、光センサのアレイ内の個々の光センサが、非脈動成分を含む信号を生成するように適合されている。このシステムはまた、光センサのアレイに結合されたコントローラを含み、コントローラはアナライザを含み、アナライザは、光センサのアレイ内の個々の光センサのそれぞれの信号の非脈動成分の曲線を決定し、曲線を平滑化し、平滑化曲線の導関数を計算し、平滑化曲線を反転し、逆平滑化曲線の導関数を計算し、導関数の差を取り、結果曲線を平滑化し、平滑化結果曲線のゼロ交差を推定し、存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点に符号関数を適用し、結果に基づいて、存在する場合、関心領域を識別するように構成されている。

Description

この特許は、脈管などの組織又はアーチファクトを検出又は区別するために使用されるシステム及び方法、特に、少なくとも1つの発光素子と、シャフトの作業端部に配置された少なくとも1つの光センサとをシステムが含む、組織又はアーチファクトを検出又は区別するために使用されるシステム及び方法に関する。
外科分野において、外科処置中にアーチファクト、特に脈管を識別するシステム及び方法は、外科医又は外科チームに貴重な情報を提供する。米国の病院は、手術中の不注意による血管損傷のため、毎年数十億ドルを払い戻し不能なコストとして失っている。さらに、関係する患者は、32%までの死亡率に直面しており、是正処置を必要とするためさらに9日間病院に留まることが必要となる可能性が高く、数十万ドルではないにしても数万ドルの追加の治療費が発生することになる。結果として、これらの費用を削減又は回避できるように、外科分野において血管などの脈管の存在を正確に決定することを可能にする方法及びシステムから重要な価値が得られる。
外科分野において血管の存在に関する情報を提供するシステム及び方法は、低侵襲外科処置中には特に重要である。従来、外科医は、外科手術中に、血管を識別し、これらの血管への不用意な損傷を避けるために触覚に頼ってきた。腹腔鏡手術及びロボット手術などの低侵襲手術に移行したため、外科医は、手術野内の血管の存在について判断を下すために直接的な視覚化及び触覚を使用する能力を失ってしまった。その結果、外科医は、主として慣習と経験に基づいて手術野に血管が存在するかどうかを判断せざるを得ない。残念ながら、先天的異常、過去の手術による瘢痕、及び体質(例えば肥満)のため、解剖学的な不規則性が頻繁に発生する。このような状況下で、外科医が手術中に(場合によってはリアルタイムで又はリアルタイムに近い状態で)手術野内における脈管の存在及び/又は特性を決定することを可能にするシステム及び方法が大きな利点となるであろう。
一方、手術野内における血管の存在に関する情報を提供するシステム及び方法を備えることは有利であると考えられるが、これらのシステム及び方法が外科的処置をより複雑にするとすれば、当該システム及び方法の採用は妨げられるであろう。従って、システム及び方法は、血管などの組織又はアーチファクトを検出又は区別するためのシステム又は方法を使用する際に外科医又は外科チームがかなり考えたり、システム又は方法を使用するために手術野又は患者をかなり準備したりすることを伴わないことが有利である。
以下でさらに詳細に説明するように、本発明は、外科用器具又は外科用処置を過度に複雑にすることなく、脈管などの組織又はアーチファクトを回避又は分離するための識別の改善を与えることができる、既存のシステム及び方法に対する有利な代替手段を具現化するユーザインタフェースを説明する。
本開示の一態様によれば、外科用システムは、外科用器具と、外科用器具の作業端部に配置された少なくとも1つの発光素子と、外科用器具の作業端部に配置された光センサのアレイであって、光センサのアレイ内の個々の光センサが、非脈動成分を含む信号を生成するように適合されている、光センサのアレイと、光センサのアレイに結合されたコントローラとを含む。コントローラは、アナライザを含み、アナライザは、光センサのアレイ内の個々の光センサのそれぞれの信号の非脈動成分の曲線を決定し、曲線を平滑化して平滑化曲線を生成し、平滑化曲線の導関数を計算し、平滑化曲線を反転して逆平滑化曲線を生成し、逆平滑化曲線の導関数を計算し、逆平滑化曲線の導関数と平滑化曲線の導関数の差を取り、結果曲線を生成し、結果曲線を平滑化して平滑化結果曲線を生成し、平滑化結果曲線のゼロ交差を推定し、存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点に符号関数を適用して結果を生成し、存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点の結果に基づいて、存在する場合、関心領域を識別するように構成されている。
本発明は、添付図面に関連した以下の説明から、より完全に理解されるであろう。図のいくつかは、選択された構成要素を、他の構成要素をより明確に示すために省略することによって簡略化されている場合がある。いくつかの図中における構成要素の当該省略は、対応する書面による説明で明示的に定義される場合を除き、例示的な実施形態のいずれかにおいて特定の構成要素が存在すること又は存在しないことを必ずしも示すものではない。図面のいずれも、必ずしも縮尺通りではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る外科用システムの概略図である。 図2は、発光素子及び光センサを備えた図1の外科用器具の透過率ベースの実施形態の拡大部分図であり、脈管の部分が発光素子と光センサとの間に配置されているように示されている。 図3は、固定間隔の光センサ及び発光素子を備えた反射率ベースのシステムも装備された図1の外科用器具の実施形態の拡大部分図であり、脈管の部分が発光素子及び光センサに近接するものとして示されている。 図4は、互いに対して調整可能な間隔を有する光センサ及び発光素子を備えた反射率ベースのシステムも装備された外科用器具の別の実施形態の拡大部分図であり、血管の部分が発光素子及び光センサに近接するものとして示されている。 図5は、ビデオシステムと共に使用される外科用システムを例示する、ビデオシステムの一実施形態と組み合わせた本発明の一実施形態に係る外科用システムの概略図である。 図6は、ビデオシステムと共に使用される外科用システムを説明する、ビデオシステムの別の実施形態と組み合わせた本発明の一実施形態に係る外科用システムの概略図である。 図7は、光センサのアレイから受信された信号内の1つ以上の関心領域を検出又は区別するために上述のシステムのいずれかによって使用される方法のフローチャートであり、1つ以上の関心領域の検出又は区別は、組織又は1つ以上のアーチファクトの検出又は区別につながる。 図8は、複数の関心領域の中から、例えば脈管などのアーチファクトに関連する可能性が多かれ少なかれある関心領域を選択するために、上述のシステムのいずれかによって使用される方法のフローチャートである。
本明細書に記載の実施形態は、曲線内の関心領域を検出又は区別するためのシステム及び方法を提供し、それらシステム及び方法は、血管などの組織又はアーチファクトの検出又は区別も含み、それらシステム及び方法は、外科用システム又は外科用器具とともに、又は外科用システム又は外科用器具において使用することができる。そのようなシステムは、外科用器具の作業端部に配置された少なくとも1つの発光素子と、外科用器具の作業端部に配置された光センサのアレイであって、光センサのアレイ内の個々の光センサが、非脈動成分を含む信号を生成するように適合されている、光センサのアレイとを含むことができる。システムは、光センサのアレイに結合されたコントローラを含むことができ、コントローラはアナライザを含む。アナライザは、光センサのアレイ内の個々の光センサのそれぞれの信号の非脈動成分の曲線を決定し、曲線を平滑化して平滑化曲線を生成し、平滑化曲線の導関数を計算し、平滑化曲線を反転して逆平滑化曲線を生成し、逆平滑化曲線の導関数を計算し、逆平滑化曲線の導関数と平滑化曲線の導関数の差を取り、結果曲線を生成し、結果曲線を平滑化して平滑化結果曲線を生成し、平滑化結果曲線のゼロ交差を推定し、存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点に符号関数を適用して結果を生成し、存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点の結果に基づいて、存在する場合、関心領域を識別するように構成されている。
まず図1~6に目を向けると、このような外科用システム100の実施形態が図示されている。このシステム100を使用して、例えば、外科用器具106の作業端部104に近接した組織Tの領域102内の脈管Vの特性(例えば、存在、直径等)を決定することができる。脈管Vは、組織Tの領域102と共に他の脈管につながっていてよく、さらに、脈管Vは、患者の体内にも見いだされる他の器官(例えば心臓)と流体連通するように領域102を越えて延びていてもよいことが分かるであろう。さらに、組織Tは、図1~4において、特定の深さまで脈管Vを完全に取り囲む(周辺及び長さの両方において)ように見えるが、これは、システム100を使用する全ての例においてそうである必要はない。例えば、組織Tは、脈管Vの周囲を部分的にのみ取り囲んでいてもよく、及び/又は脈管Vの長さの一部だけを取り囲んでいてもよく、あるいは、組織Tは、非常に薄い層が脈管Vを覆っていてもよい。さらなる例として、脈管Vは血管であってもよく、組織Tは結合組織、脂肪組織及び/又は肝臓組織であってもよいが、これに限定されない。
図示された実施形態によれば、外科用器具106の作業端部104は、シャフト108の遠位端部でもある。従って、作業端部及び遠位端部を、作業端部104又は遠位端部104という。また、シャフト108は、近位端部110も有し、シャフト108の近位端部110には、グリップ又はハンドル112(本明細書では区別なくグリップ112という)が配置されている。グリップ112は、器具106の性質に応じて設計される;図1に図示された熱結紮装置に関しては、グリップ112は、トリガー114を含めたピストル型グリップであってもよい。1つの選択肢として、略ハサミ型のグリップに配置された指リングを使用してもよい。
作業端部又は遠位端部104とグリップ112を有する近位端部110とは、シャフト108の対向する最端部に配置されているように図示されているが、特定の外科用器具は、シャフトの対向する最端部に配置された作業端部(例えば、工具先端部が取り付けられるところ)と、対向する作業端部の中間に配置されるグリップ領域とを有することが分かるであろう。本明細書で使用される「遠位」及び「近位」という用語に従って、このような器具の作業端部を、本明細書では遠位端部といい、グリップ領域を近位端部という。しかしながら、図示された実施形態に対して、遠位端部及び近位端部は、シャフト108の対向する最(又は単に反対側の)端部に配置される。
上記のように、図示された好ましい実施形態によれば、外科用システム100は、少なくとも1つの発光素子120(又は単に発光素子120)と、1つ以上の光センサ又は検出器122(又は単に光センサ122)とを有するセンサを備える。図2~4を参照されたい。図示された実施形態によれば、発光素子120及び光センサ122にはコントローラ124が結合されており、このコントローラ124は、以下に説明するように、スプリッタ126及びアナライザ128を備えることができる。図1を参照されたい。
発光素子120は、外科用器具106の作業端部104に配置される。また、光センサ122も外科用器具106の作業端部104に配置される。いずれの場合も、「配置された」というフレーズは、作業端部104での発光素子120又は光センサ122の物理的な配置、又は作業端部104での光ファイバ又は他の光ガイドの配置を指し得る。その光ガイドは、発光素子120又は光センサ122に結合されており、従って発光素子120又は光センサ122は他の場所に配置されてもよい。システム100は、透過率ベースのアプローチに従って動作することができ、その結果、光センサ122は、例えば図2に示されるように外科用器具106の反対側のジョーの上など、発光素子120の反対側に発光素子120に面して配置される。なお、システム100は、(前方で面する脈管及び/又は組織の検出のための)反射率ベースのシステムを含んでよく、その結果、発光素子120及び光センサ122は、共通の方向に向かい、例えば2個のジョーの装置の単一のジョーの上などで、それらの間の間隔が固定されていてもよい(図3を参照)。あるいは、反射率ベースシステムの発光素子120及び光センサ122は、例えば、発光素子120を2個のジョーの装置の一方のジョーの端部又は先端部に配置し、光センサ122を2個のジョーの装置の他方のジョーの端部又は先端部に配置することによって、発光素子120と光センサ122との間隔を調節できるように構成されていてもよい(図4を参照)。そのような反射率ベースのシステムの動作に関して、2017年2月10日に出願されたPCT出願番号PCT/US17/17436号が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
発光素子120は、少なくとも1つの波長を有する光を放出するように構成されていてもよい。例えば、発光素子120は、660nmの波長を有する光を放出してもよい。これは、単一の素子、又は複数の素子(これらの素子は、以下で詳細に説明するように、例えば、整列して配置又は構成されてもよい)で達成できる。同様の態様において、光センサ122は、少なくとも1つの波長(例えば、660nm)の光を検出するように構成される。ここで説明する実施形態によれば、光センサ122は複数の素子を含み、これらの素子は整列して配置又は構成される。
特定の実施形態によれば、発光素子120は、少なくとも2つの異なる波長の光を放出するように構成でき、光センサ122は、少なくとも2つの異なる波長の光を検出するように構成できる。一例として、発光素子120は、可視領域の光を放出し、光センサ122は、近赤外領域又は赤外領域の光を検出するように構成できる。具体的には、発光素子120は光を放出し、光センサ122は660nm及び910nmの光を検出することができる。このような実施形態は、例えば、生体内条件下で血管V及びその周囲の組織Tの最適な透過を確保するために使用できる。
血流の変化の影響によっては、第3の波長の光を放出及び検出してもよい。すなわち、検出方法が、関心のある血管内の血流速度の変化に影響を受けやすいことが分かった場合には、810nm(すなわち、等吸収点)の光を放出及び検出して、血流速度の変化の影響を制限又は排除するために結果を正規化することができる。追加の波長の光を使用してもよい。
いくつかの実施形態によれば、個別の光センサ122は、第1脈動性成分と第2非脈動性成分とを含む信号を生成するように構成される。第1脈動性成分は信号の交流(AC)成分とすることができ、第2非脈動性成分は直流(DC)成分とすることができることが分かるであろう。光センサ122がアレイの形態である場合には、脈動性情報及び非脈動性情報は、アレイの構成要素ごとに、又は少なくともアレイの少なくとも1つの縦列を画定するアレイの構成要素ごとに生成できる。
脈動性成分に関して、血管は、1分当たり約60パルス(又は脈拍)の特徴的な脈動を有するものとして説明できることが分かるであろう。これは、患者の年齢及び状態によって変動する場合があるが、脈動の範囲は、典型的には、1分当たり約60~約100パルス(又は脈拍)である。光センサ122は、血管を通る血液の動きに対応する特定のAC波形を有する信号(これはコントローラ124に渡される)を生成する。特に、AC波形は、血管内の脈動血流によって吸収又は反射される光に相当する。一方、DC成分は、主として、組織によって吸収され、反射され、及び/又は散乱された光に相当するため、血管は、センサアレイ内のセンサのそれぞれからのDC信号で形成される曲線において「影」又は「くぼみ」として現れることがある。
このような実施形態によれば、コントローラ124は、光センサ122に結合され、かつ、光センサアレイ122の構成要素ごとに第1脈動性成分と第2非脈動性成分とを分離するためのスプリッタ126を備えることができる。また、コントローラ124は、脈動性成分に基づいて(少なくとも部分的に)外科用器具106の作業端部104に近接する領域102内における脈管Vの存在及び/又は特性を決定するためのアナライザ128を備えることができる。本明細書に記載の実施形態によれば、アナライザは、システム100の光センサ120からのDC信号における関心領域を最初に検出又は区別することによって、その決定を行うことができる。
関心領域の決定の詳細を議論する前に、システムのさらなる詳細は、例えば、図1及び図2の透過率ベースの実施形態を参照して議論され得る。発光素子120は、上記のように、1つ以上の素子を含むことができる。図2に模式的に示された実施形態によれば、光センサ122は、第1発光素子120-1、第2発光素子120-2、及び第3発光素子120-3を備えることができる。発光素子の全ては、特定の波長(例えば、660nm)で光を放出するように構成されていてもよく、又は特定の発光素子は、他の発光素子とは異なる波長で光を放出してもよい。各発光素子は、例えば、発光ダイオードとすることができる。
図2に示されるように、発光素子120が1つ以上の発光ダイオードを備えるアレイの形態である実施形態に関して、ダイオードは、1次元アレイ、2次元アレイ又は3次元アレイの形態で配置できる。一次元アレイの例は、単一平面内の線に沿ってダイオードを配置することを含み、二次元アレイの例は、単一平面内の複数の縦列及び横列にダイオードを配置することを含むことができる。二次元アレイのさらなる例は、ダイオードを曲面上又は曲面内の線に沿って配置することを含むことができる。三次元アレイのさらなる例は、曲面上又は曲面内の複数の平面、例えば、複数の縦列及び横列に配置されたダイオードを含むことができる。
また、光センサ122は、1つ以上の素子を備えることもできる。また、図2に示された実施形態によれば、光センサ122は、第1光センサ122-1、第2光センサ122-2、第n光センサ122-nなどを備えることができる。発光素子120-1、120-2、120-3の場合と同様に、光センサ122-1、122-2、122-3、122-nはアレイ状に配置されていてもよく、上記アレイに関する説明がここでも同様に当てはまる。
実際には、光センサ122のアレイが光センサの横列(図2のような)を含む場合には、アレイ122を、代替的に線形アレイということができる。アレイ122の個々の光センサ122は、互いに隣接して配置でき、又は光センサは互いに間隔をあけて配置できる。光センサの横列を画定する個々の光センサが、異なるアレイの横列又は縦列を画定する光センサによって互いに分離されていてもよい。しかしながら、特定の実施形態によれば、アレイは、電荷結合デバイス(CCD)、特に、複数の画素を含むリニアCCD撮像デバイスを備えることができる。別の選択肢として、CMOSセンサアレイを使用することができる。
システム100は、発光素子120、センサ122、及びコントローラ124に加えて、ハードウェア及びソフトウェアを備えることができる。例えば、1つ以上の発光素子120を使用する場合には、個々の発光素子のスイッチングを制御するために、駆動コントローラを設けることができる。同様に、1つ以上のセンサ122を備える場合には、マルチプレクサを設けることができ、このマルチプレクサは、センサ122及び増幅器に結合できる。さらに、コントローラ124は、必要に応じてフィルタ及びアナログ-デジタル変換を含むことができる。
特定の実施形態によれば、スプリッタ126及びアナライザ128は、1つ以上の電気回路構成部品によって画定できる。他の実施形態によれば、1つ以上のプロセッサ(又は単にプロセッサ)は、スプリッタ126及びアナライザ128の動作を実行するようにプログラムできる。さらなる実施形態によれば、スプリッタ126及びアナライザ128は、部分的には電気回路部品によって画定され、部分的にはスプリッタ126及びアナライザ128の動作を実行するようにプログラムされたプロセッサによって画定されていてもよい。
例えば、スプリッタ126は、第1脈動性成分と第2非脈動性成分とを分離するようにプログラムされたプロセッサを備えていてもよく、又は当該プロセッサによって定義されていてもよい。さらに、アナライザ128は、第1脈動性成分に基づいて、外科用器具106の作業端部104に近接する領域102内における脈管Vの存在を決定する(又は、例えば、その大きさを定量化する)ようにプログラムされたプロセッサを備えていてもよく、又は当該プロセッサによって定義されていてもよい。プロセッサがプログラムされる命令は、プロセッサに関連付けられたメモリ上に格納されていてもよく、このメモリは、コンピュータ実行可能命令が格納されている1つ以上の有形非一時的コンピュータ可読メモリを備えることができ、このメモリは、プロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに1以上の動作を実行させることができる。
組織及び/又はアーチファクト(例えば、血管又は尿管などの脈管)の特性(その特性は、位置及び寸法(例えば、長さ、幅、直径)を含み得る)を決定するためのそのような透過率ベースのシステムの動作に関して、例として、限定としてではなく、米国公開公報第2015/0066000、2017/0181701、2018/0042522及び2018/0098705が、それぞれ参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。このようなシステムの動作に関連する問題に対処し得る関連する構造及び動作に関して、2016年10月7日に出願されたPCT出願番号PCT/US16/55910号、及び2017年8月25日に出願されたPCT/US17/48651号が、それぞれ参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
図5及び図6は、例えば、従来から低侵襲手術又は腹腔鏡手術中に使用できるような、ビデオシステム200の実施形態と組み合わせた外科用システム100の実施形態を例示する。ビデオシステム200は、ビデオカメラまたは他の画像キャプチャ装置202、ビデオまたは他の関連するプロセッサ204、及び表示画面208を有するディスプレイ206を含む。
図示されるように、ビデオカメラ202は、2個の外科用器具106の作業端部104に近接する領域102に向けられている。図示されるように、外科用器具106の両方は、図2に図示されるとともに上記で論じられたような外科用システム100の実施形態の一部である。この場合、器具106は、視覚的インジケータ130をそれぞれ含む。しかしながら、他の実施形態によれば、器具106のうちの1つのみが視覚的インジケータ130を含んでいてもよいことが認識されるであろう。なお、図示を容易にするために、外科用システム100の他の構成要素は省略されているが、スプリッタ126及びアナライザ128などのシステム100の構成要素は、ビデオプロセッサ204と同じ物理的ハウジング内に収容されていてもよい。
ビデオカメラ202からの信号は、ビデオプロセッサ204を介してディスプレイ206に渡され、これによって、外科医又は外科チームの他のメンバーは、典型的には患者の内部にある領域102並びに外科用器具106の作業端部104を見ることができる。視覚的インジケータ130が、作業端部104、従って領域102に近接しているため、視覚的インジケータ130は、表示画面108にも見える。前述のように、これは、領域102及び作業端部104と同じディスプレイ206及び同じ表示画面208を介して視覚インジケータ130を介して視覚的合図又は警報を外科医が受け取ることを有利に可能にする。これは、次に、視覚的インジケータ130を介して伝達される情報を外科医が他の場所で探す必要性を制限する。
図6は、外科用システム100の一実施形態に関連して使用できるビデオシステム200の別の実施形態を示す。この実施形態によれば、ビデオプロセッサ204は、ビデオカメラ202’とは別個のハウジング内に配置されるのではなく、ビデオカメラ202’と同じハウジング内に配置される。さらなる実施形態によれば、その代わりに、ビデオプロセッサ204は、表示画面208’としてのディスプレイ206’の残りの部分と同じハウジング内に配置できる。さもなくば、図5に示されたビデオシステム200の実施形態に関連する上記の説明は、図6に示されたビデオシステム200の実施形態にも同様に適用される。
ユーザインタフェース130は、外科医または外科チームがコントローラ124からの出力を見ることを有利に可能にする一方で、図1及び図2に示されるように、ユーザインタフェース130に他の出力デバイスを含めることが可能である。例えば、手術に使用されているビデオモニタ300(例えば、図5及び図6のディスプレイ206、206’)にアラートを表示してもよいし、アラートによってモニタ上の画像の色を変更したり、点滅させたり、サイズを変更したり、そうでなければ外観を変更させたりすることができる。また、補助出力は、聴覚アラームを与えるスピーカ302の形であってもよいし、それを備えていてもよい。また、補助出力は、外科用器具106の使用を中断する、外科用器具106に関連付けられた安全ロックアウトの形であってもよく、又はそれを組み込んでいてもよい。例えば、ロックアウトは、外科用器具106が熱結紮装置である場合に、結紮又は焼灼を防止することができる。さらに追加の例として、補助出力は、バイブレータ304などの触覚フィードバックシステムの形であってもよく、これは、触覚指示又はアラームを与えるために外科用器具106のハンドル又はハンドピースに取り付けられていてもよいし、それと一体形成されていてもよい。外科用器具108の作業端部104に配置された発光素子に加えて、1つ以上の発光素子が、視覚的な表示またはアラームを提供するために、例えばグリップ又はハンドル112上に配置又は取り付けられるなど、シャフト108の近位端部110に配置されていてもよい。補助出力のこれらの特定の形態の様々な組み合わせを使用してもよい。
上記のように、外科用システム100は、ユーザインタフェース130及びセンサ(及び好ましい実施形態では、発光素子120及び光センサ122)が(代替的に、取外可能/可逆的に、又は永続的/不可逆的に)取り付けられた、作業端部104を備えた外科用器具106も含んでいてよい。代わりに、ユーザインタフェース130及びセンサは、外科用器具106と一体的に(すなわち、一体として)形成されていてもよい。また述べたように、ユーザインタフェース130及びセンサは、外科用器具又はツール106と組み合わせて使用される別個の器具又はツールに取り付けられることが可能である。
上記のように、一実施形態では、外科用器具106は、熱結紮装置とすることができる。別の実施形態では、外科用器具106は、単に、対向するジョーを有する把持器又は把持鉗子であってもよい。さらなる追加の実施形態によれば、外科用器具は、例えば、灌注器、外科用ステープラ、クリップアプライヤ、ロボット外科用システムなどの他の外科用器具であってもよい。さらに他の実施形態によれば、外科用器具は、ユーザインタフェース及びセンサを保持し、これらを外科領域内に配置すること以外の他の機能を有していなくてもよい。単一の実施形態の図示は、システム100を他の外科用器具又はツール106と併用することを排除するものではない。
上述の1つ以上のシステムの文脈において、光センサのアレイから受信したデータからのアーチファクトの特徴付け(例えば脈管の直径の決定)の予備として、関心領域の識別が重要であることが認識されるであろう。さらに、関心領域の識別は、関心領域の識別に影響を及ぼし得る環境要因と比較して比較的ロバストであることが有利である。また、関心のある領域の識別が、識別を行うための計算負担を最小限に抑えることが有利である。前者と併せて、計算負荷を最小化する識別システム及び方法はまた、リアルタイム又はほぼリアルタイムの実装におけるシステム及び方法の使用を容易にし得る。
上記のように、説明されたシステム100は、発光素子120及び光センサ122を含み、光センサからの信号は、脈動(又はAC)成分及び非脈動(またはDC)成分を含み得る。本明細書に記載の関心領域を識別するためのシステム及び方法は、非脈動又はDC成分を利用する。このDCデータは、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態によるアレイ(例えば線形アレイ等)に配置された複数の光センサからのDCデータを含むDC曲線に関して説明することができる。
一般的に、図7に示される方法は、DC曲線において「くぼみ」が発生する関心領域(すなわち、プロファイルが減少した後に増加するDC曲線に沿った領域)を決定するために使用され得る。特定の実施形態によれば、すべてのくぼみは、関心領域として識別され得る。他の実施形態によれば、次に、関心領域がさらに処理されて、関心領域のどれが、脈管、特に血管などの、特定のアーチファクトに関連する可能性が高い(又はより高い)かを決定することができる。例えば、血管に関連する可能性が高い(又はより高い)関心領域は、異質の又は高吸収性の組織に関連する関心領域から分離され得る。このようにして、この方法を使用して、センサアレイに沿った血管をリアルタイムで位置特定及び追跡することができる。
図7を参照して説明したように、関心領域を識別するための方法300が説明され、これは、上記のシステム100の実施形態で使用することができる。図7に示される方法300の実施形態は、ブロック302を開始し、ここで、システム100は、発光素子120を制御して、1つ又は複数の波長の光を放出する。方法300は、ブロック304で続き、そこで、光センサ122は、光を受け取り、検出された光に従って信号を生成する。おそらく、光センサ122によって受け取られる光のかなりの部分は、発光素子120からのものであるが、周囲光(すなわち、他の光源からの光)もまた、光センサ122によって受け取られる光に寄与し得ることが認識されるであろう。さらに、上記の議論と一致して、光センサ122によって受け取られる光は、特に血管などの脈管を含む組織を通過した後に光が受け取られる場合、脈動成分及び非拍動性成分を含み得る。
ブロック306で、システム100は、光センサ122から受信された信号を、脈動成分及び非脈動成分に分離する。例えば、スプリッタ126は、信号の異なる成分を分離するために使用され得る。さらに、方法300は、非脈動(又はDC)成分を利用するが、脈動(又はAC)成分が、別個の方法で、又は方法300の出力と組み合わせて、システム100によって同様に利用され得ることが認識されるであろう。
方法300の一実施形態によれば、システム100は、DC曲線を平滑化する(この曲線は、アレイに沿った光センサ122のそれぞれに対応するDC信号を含み得る)。この点に関して、平滑化はフィルタリングを含み得、そのフィルタリングは平均化も含み得る。DC曲線の平滑化は、他のセンサと比較して最もはっきりとしたDC信号を有する信号を生成するセンサに焦点を合わせるのに役立つ。
ブロック310で、システム100は、ブロック308で生成された平滑化されたDC曲線(平滑化DC曲線)の導関数を決定する。特に、システム100は、3点数値微分を使用して導関数を決定するが、代わりに他のn点数値微分を使用することもできる。システム100は、数値微分を使用して導関数を決定し、方法300によって引き起こされる計算負荷を軽減する。
ブロック312で、システム100は、ブロック308で決定された平滑化信号を反転させる。ブロック314で、システム100は、反転された平滑化されたDC曲線(逆平滑化DC曲線)の導関数を決定する。ブロック310の場合のように、システムは、例えば3点数値微分を使用することによって導関数を決定することができる。繰り返しになるが、数値微分を使用すると、方法300の計算負荷を軽減することができる。
ブロック316で、システム100は、ブロック310で決定された導関数からブロック314で決定された導関数を差し引く。その次に、システム100は、ブロック316でのこの減算の結果(結果曲線と呼ばれる)を平滑化して、ブロック318で平滑化された結果曲線(平滑化結果曲線)を生成する。その次に、システム100は、方法300の残りの部分で使用するためにブロック320で平滑化結果曲線を補間する。任意選択で、平滑化結果曲線は、方法300の残りの部分で使用することができる。
ブロック322で、システム100は、平滑化された(及び任意選択で補間された)結果曲線のゼロ交差を推定する。その次に、システム100は、ブロック324で、結果曲線の推定ゼロ交差に隣接する点に符号関数を適用し、ブロック326で、隣接する点に符号関数を適用した結果が特定のパターンを示すかどうかを決定する。特に、システム100は、ゼロ交差に隣接する点について、[1,-1,1]、[1,-1]、[-1,1]のパターンについて結果を分析することができる。このパターンは、オリジナルの信号曲線においてくぼみが発生したことを示唆している。その次に、システム100は、ブロック328で、この領域を関心領域として識別する。
図7に反映されているように、システムは、ブロック328で複数の関心領域を識別し得る。すなわち、ゼロ交差の数及びそれらのゼロ交差に隣接する点に対して確立されたパターンに基づいて、システムは、関心領域がないか、1つの関心領域か、又は複数の関心領域かを識別し得る。複数の関心領域を識別する際に、ブロック328での決定は、繰り返されてもよいし、または複数回行われてもよい。
図7の方法300にさらに反映されるように、ブロック328で複数の関心領域が決定される状況では、システム100は、ブロック330で追加のアクションを実行して、ブロック328で決定された複数の領域から1つ以上の関心領域を選択することができる。例えば、いくつかの実施形態では、特定の関心領域は、脈管がその領域に関連付けられている可能性に基づいて、他の領域と比較して選択され得る。他の実施形態では、例えば、異なる組織を識別しようとする場合、関心領域のすべてが考慮され得る。その次に、システム100は、例えば参照によりその全体が本明細書に組み込まれる参考文献に開示されている方法などに従って、これらの関心領域に関連する脈管のサイズ(例えば、直径又は有効直径)を決定するなど、ブロック332で1つ以上の関心領域についてさらなる分析を実行する。
複数の識別された関心領域から1つ以上の関心領域を選択するために実行され得るアクションの一例として、方法350が図8に示される。この方法は、複数の関心領域のうちのどの関心領域が、それに関連する脈管(例えば動脈又は静脈等の血管)を有する可能性が高いか低いかを決定するために使用され得る。一般的に、方法350は、最初に、どの関心領域が重複する可能性があるかを決定し、重複する関心領域を、単一の関心領域として扱うべきか、又は別個の関心領域として扱うべきかを解決する。重複の問題を解決した後、方法350は、その次に、残りの関心領域のそれぞれが脈管に関連する可能性が高いか低いかを決定しようとする。上記のように、方法350を実行した後、複数の領域が、さらなる処理の可能性がある関心領域として識別されることが可能である。
方法350は、関心領域のいずれかが重複するかどうかの決定が行われるブロック352で始まる。この決定は、関心領域の開始点が別の関心領域の開始点と終了点との間にあるかどうか、及び/又は終了点若しくは関心領域が別の関心領域の開始点と終了点との間にあるかどうかで、行うことができる。上記で説明したように、関心領域の開始点及び終了点は、符号関数の結果を比較することによって決定できる。重複する関心領域がある場合、方法350はブロック354に続き、重複する関心領域がない場合、方法350はブロック362に続く。
ブロック352で少なくとも2つの関心領域が重複していると決定されたとすると、ブロック354で関心領域の近さの分析が実行される。一般的には、関心領域が十分に近く、実際にはどの2つの脈管もそれほど接近していないと思われるような場合、システム100は、それらの関心領域を単一の関心領域として扱うことができ、そうでない場合、それらの領域は個別の領域として扱われ得る。一実施形態によれば、近さの決定は、1)隣接する領域の終点間の近さの決定、2)或る領域の開始点とその前の領域の終了点との近さの決定、及び3)隣接する領域の開始点間の近さの決定を含み得る。すなわち、Dは、
Figure 2022516528000002
である。各列の最初の要素が開始点であり、各列の2番目の要素が終了点である場合、上記の近さの決定(または要因)は、以下のように表すことができる。
Figure 2022516528000003
ブロック354での分析の結果に基づいて、方法350は、356で領域を単一の領域として識別し、ブロック358で複数の領域(例えば、2つの領域)を単一の領域として識別するか、またはブロック360で領域を個別の領域として識別するかを決定してよい。
重複領域の問題を解決した後、方法350は、残りの領域のどれが、例えば脈管等のアーチファクトに関連する可能性が高いか低いかを決定し続ける。この決定は、これらの質問のいずれか又は両方(つまり可能性が高いか低いか)に答えることができるが、目的は、さらに処理するために、より可能性の高い関心領域を特定することである。図8の方法350は、この決定を行うための一実施形態を含むが、他の実施形態もまたこの決定を行うために可能である。
方法350によれば、ブロック362で複数のパラメータが分析されて、関心領域のそれぞれが脈管に関連する可能性が高い(又は可能性が低い)かどうかが決定される。パラメータのそれぞれは、例えばパラメータをそのパラメータに関連付けられた閾値と比較すること等によって、パラメータが満たされているかどうかを決定するために、ブロック364で分析され得る。各パラメータがそれぞれの閾値と比較された後、すべての比較の結果がブロック366で分析されて、例えばブロック364で実行された分析をさらなる基準と比較することによって、脈管が存在する可能性が高いかどうかが決定されてもよい。その次に、ブロック366で行われた決定は、例えば図7の方法300の一部としてさらなる処理のために関心領域を識別する目的で、ブロック368で出力として提供される。ブロック362、364、366、368の動作は、識別された関心領域のすべてに対処するために必要に応じて繰り返され得ることが認識されるであろう。
図8の実施形態では、以下の5つのパラメータ、すなわち1)幅、2)関心領域の導関数の標準偏差、3)関心領域に関連付けられたセンサの個々の値の導関数の平均値/関心領域に関連付けられたセンサの個々の値の導関数の標準偏差、4)関心領域に関連付けられたセンサの個々の値の中からの最小値、及び5)関心領域に関連付けられたセンサの個々の値に対する標準偏差/個々の値の平均値が考慮される。他の実施形態によれば他のパラメータを考慮することができ、パラメータの総数は5より多いか又は少なくてもよい。これらのパラメータは、ブロック362で特定の順序で決定されてもよいし、又は同時に若しくはほぼ同時に決定されてもよい。方法350は、各パラメータを別々に決定し、ブロック364でのパラメータの分析に直ちに進んでもよいし、又はブロック362ですべてのパラメータを(順次又は同時/ほぼ同時に)決定してからブロック364に進んでもよい。
ブロック364で、ブロック362で決定されたパラメータが分析されて、血管が関心領域に関連付けられている可能性が高いか又は低いことをパラメータが示しているかどうかを決定される。例えば、幅パラメータは最小幅と比較することができる。最小幅は、予想される脈管又は関心のある脈管のサイズに関する実際の制限を表す。上記のように、閾値比較の使用は、関心領域に存在する脈管をパラメータが多かれ少なかれ示唆するかどうかを決定するために使用できる唯一の分析方法ではない。
ブロック366で、ブロック362で決定されたパラメータのそれぞれのブロック364での分析に基づいて、脈管が関心領域に関連付けられている可能性が高いか低いかが決定される。例えば、本実施形態によれば、脈管が存在する可能性が高いかどうかの決定は、すべてのパラメータを満たすことを必要とする。他の実施形態によれば、例えばパラメータの単純な大部分が関連する閾値を超えていれば十分な場合もある。さらに他の実施形態は、パラメータ比較の結果の加重平均を使用してもよい。いずれにせよ、ブロック366で決定がなされた後、ブロック368で結果が提供される。
システム100が、図8に示されるような方法を使用する等して、評価する関心領域を決定した後、システム100は、図7のブロック332でアーチファクトを特徴付けることができる。例えば、ブロック332で発生する特徴付けは、アーチファクトが脈管であるかどうか、脈管である場合には、脈管が特定のタイプの脈管(例えば動脈)であるかどうかを決定することを含んでいてよい。あるいは、ブロック332で発生する特徴付けは、異なるタイプの組織間であってもよい。さらなる代替案として、特徴付けは、アーチファクトの寸法を決定することを含んでいてよい:例えば、アーチファクトが脈管である場合、寸法は、直径(脈管が断面において円形であると見なされるかまたは想定される場合)又は有効直径(脈管が断面において円形以外であると見なされるか想定される場合、実際の直径の代わりに脈管全体の最大寸法が使用される場合がある)であり得る。
これに関して、組織及び/又はアーチファクト(例えば血管又は尿管のような脈管)の特性(特性は、位置及び寸法(例えば、長さ、幅、直径等)を含んでいてよい)を決定するためにブロック332でシステム100によって実行される1つ又は複数のアクションは、例として、限定としてではなく、透過率ベースのシステムについて、米国公開公報第2015/0066000号、第2017/0181701号、第2018/0042522号及び第2018/0098705号に記載されたものを含んでいてよい。これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
結論として、先の記載は、本発明の異なる実施形態の詳細な説明を示すものであるが、本発明の法的範囲は、本願に添付された特許請求の範囲の文言によって定義されるものであると解すべきである。詳細な説明は、単なる例示であると解釈すべきであり、本発明の全ての可能な実施形態を説明するものではない。本発明の全ての可能な実施形態を説明することは不可能ではないにしても非現実的であるからである。現在の技術又は本願の出願日以降に開発された技術を使用して、多数の他の実施形態を実施することが可能であるが、これらは依然として本発明を規定する特許請求の範囲に含まれよう。
また、本発明において、ある用語が「ここで使用するときに、用語『』は~を意味するものとする」又は同様の文言を用いて明示的に定義されていない限り、その用語の意味を明示的又は暗示的に、その明瞭な意味又は通常の意味を超えて限定する意図はなく、このような用語は、本発明のいずれかの節でなされた任意の記載(特許請求の範囲の文言以外)に基づいて、その範囲が限定されるものと解釈すべきではないことも理解すべきである。読者を混乱させないように明確にするためだけに行われる、本願に添付した特許請求の範囲で言及されている用語を単一の意味と一致する態様で本発明において言及する範囲内では、このような請求項の用語を暗示その他の方法でその単一の意味に限定することを意図するものではない。最後に、クレーム要素を、用語「手段」と、いかなる構造も記載しない機能とを記載することによって定義しない限り、いかなるクレーム要素の範囲も、35 U.S.C.§112(f)の適用に基づいて解釈されることを意図するものではない。

Claims (8)

  1. 外科用器具を含む外科用システムであって、
    前記外科用器具の作業端部に配置された少なくとも1つの発光素子と、
    前記外科用器具の作業端部に配置された光センサのアレイであって、前記光センサのアレイ内の個々の光センサが、非脈動成分を含む信号を生成するように適合されている、光センサのアレイと、
    前記光センサのアレイに結合されたコントローラと
    を備え、
    前記コントローラは、アナライザを備え、
    前記アナライザは、
    前記光センサのアレイ内の個々の前記光センサのそれぞれの信号の前記非脈動成分の曲線を決定し、
    前記曲線を平滑化して平滑化曲線を生成し、
    前記平滑化曲線の導関数を計算し、
    前記平滑化曲線を反転して逆平滑化曲線を生成し、
    前記逆平滑化曲線の導関数を計算し、
    前記逆平滑化曲線の前記導関数と前記平滑化曲線の前記導関数の差を取り、結果曲線を生成し、
    前記結果曲線を平滑化して平滑化結果曲線を生成し、
    前記平滑化結果曲線のゼロ交差を推定し、
    存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点に符号関数を適用して結果を生成し、
    存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点の前記結果に基づいて、存在する場合、関心領域を識別する
    ように構成されている、
    外科用システム。
  2. 前記アナライザは、前記平滑化曲線の3点微分を計算して、前記平滑化曲線の前記導関数を計算するように構成されている、
    請求項1に記載の外科用システム。
  3. 前記アナライザは、前記逆平滑化曲線の3点微分を計算して、前記逆平滑化曲線の前記導関数を計算するように構成されている、
    請求項1に記載の外科用システム。
  4. 前記アナライザは、前記平滑化結果曲線のゼロ交差を推定する前に、前記平滑化結果曲線を補間するように構成されている、
    請求項1に記載の外科用システム。
  5. 前記アナライザは、各ゼロ交差に隣接する点の前記結果に基づいて複数の関心領域を識別し、前記複数の関心領域から領域を識別し、前記領域に関連するアーチファクトを特徴付けるように構成されている、
    請求項1に記載の外科用システム。
  6. 前記コントローラは、プロセッサ及びメモリを備え、
    前記アナライザは、前記光センサのアレイ内の個々の前記光センサのそれぞれの信号の前記非脈動成分の曲線を決定し、前記曲線を平滑化して平滑化曲線を生成し、前記平滑化曲線の導関数を計算し、前記平滑化曲線を反転して逆平滑化曲線を生成し、前記逆平滑化曲線の導関数を計算し、前記逆平滑化曲線の前記導関数と前記平滑化曲線の前記導関数の差を取り、結果曲線を生成し、前記結果曲線を平滑化して平滑化結果曲線を生成し、前記平滑化結果曲線のゼロ交差を推定し、存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点に符号関数を適用して結果を生成し、存在する場合、各ゼロ交差に隣接する点の前記結果に基づいて、存在する場合、関心領域を識別する
    ようにプログラムされた前記プロセッサを備えている、
    請求項1に記載の外科用システム。
  7. 前記アナライザは、前記識別された関心領域に基づいてアーチファクトを特徴付けるように構成されている、
    請求項1に記載の外科用システム。
  8. 前記アナライザは、前記識別された関心領域に基づいて脈管の直径又は有効直径を決定するように構成されている、
    請求項7に記載の外科用システム。
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