JP2022515480A - 掌蹠膿疱症の処置のための抗il-36r抗体 - Google Patents

掌蹠膿疱症の処置のための抗il-36r抗体 Download PDF

Info

Publication number
JP2022515480A
JP2022515480A JP2021537716A JP2021537716A JP2022515480A JP 2022515480 A JP2022515480 A JP 2022515480A JP 2021537716 A JP2021537716 A JP 2021537716A JP 2021537716 A JP2021537716 A JP 2021537716A JP 2022515480 A JP2022515480 A JP 2022515480A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
week
seq
amino acid
acid sequence
ppp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021537716A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020136101A5 (ja
Inventor
トーマ,クリスティアン
バウム,パトリック
ラマー,ジャニン
パドゥラ,スティーヴン・ジョン
Original Assignee
ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング filed Critical ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Publication of JP2022515480A publication Critical patent/JP2022515480A/ja
Publication of JPWO2020136101A5 publication Critical patent/JPWO2020136101A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2866Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against receptors for cytokines, lymphokines, interferons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/06Antipsoriatics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/505Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/54Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the route of administration
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/545Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the dose, timing or administration schedule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/24Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/50Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
    • C07K2317/56Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments variable (Fv) region, i.e. VH and/or VL
    • C07K2317/565Complementarity determining region [CDR]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/70Immunoglobulins specific features characterized by effect upon binding to a cell or to an antigen
    • C07K2317/76Antagonist effect on antigen, e.g. neutralization or inhibition of binding

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

本開示は、患者における掌蹠膿疱症(PPP)の徴候及び症状の抗IL-36R抗体による治療又は軽減に関する。

Description

配列表
本願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出された配列リストを含み、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。前記ASCIIコピーは、2019年12月6日に作成され、09-0686-WO-sequence.txtと命名され、サイズが146,471バイトである。
発明の技術分野
本発明は、掌蹠膿疱症(PPP)の処置のための方法及び組成物に関する。より具体的には、本発明は、PPPを有する対象への抗インターロイキン-36レセプター(抗IL-36R)抗体の投与に関する。さらにより具体的には、本発明は、PPPを有する対象への抗IL-36R抗体の投与計画の投与に関する。
背景
掌蹠膿疱症は、掌蹠膿疱性乾癬(PPP)としても公知であり、高いアンメットメディカルニーズを有する疾患である。PPPは、慢性疾患であり、膿疱性乾癬の一類型である(汎発性膿疱性乾癬、GPPと同様)。近年の証拠から、PPPは、尋常性乾癬についての主要な遺伝的決定因子であるPSORS1が膿疱型の乾癬(PPP及びGPP)患者において見出されていないため、慢性尋常性乾癬とは遺伝的に異なる実体であることが示唆されている。実験データ及びヒトの遺伝的データから、IL36経路によりPPP及びGPPの膿疱性乾癬疾患が進行することが示唆される。
PPPは、稀な疾患とみなすことができる。PPPは、手掌及び/又は足底に無菌膿疱が存在することを特徴とする。PPPにおける皮膚合併症の領域は限られているにもかかわらず、この疾患は、非常に衰弱性であり、仕事対する能力を含む生活の質に大きな影響を及ぼす。PPPの症状は、そう痒、灼熱感及び疼痛を含む。重度の場合、皮膚の苦痛により、歩行又は日常生活の他の活動が、不可能ではないにしても困難になる。PPPに利用可能な承認された処置は存在しておらず、有効な治療選択肢についての高い必要性をさらに強くしている。
遺伝的なヒトでの研究により、IL36Rシグナル伝達とPPPとの関連が確立されている。GPPについて報告されているIL36RNにおける同じ低形質ミスセンス突然変異が、GPPと比較して程度は低いものの、PPPでも観察されている。
PPPとIL36経路との間の更なる遺伝的連鎖が近年開示されている。例えば、IL36経路に関連する他の遺伝子、例えば、CARD14及びAP1S3における突然変異は、PPPを含む全ての型の膿疱性乾癬の病因に関連している。CARD14は、皮膚におけるケラチノサイトに特異的かつ優勢に発現する。CARD14は、IL36経路の下流で作用し、NF-kBシグナル伝達の公知の活性化因子である。AP1S3のコード配列における突然変異(c.11T>G及びc.97C>T)は、PPPを含む全ての型の膿疱性乾癬の病因に関連している。この遺伝子は、AP-1複合体のサブユニットをコードする。機能的には、これらの稀な突然変異の発生により、不安定なAP-1複合体が生じ、Toll様レセプター3シグナル伝達の障害と、それに続く抗炎症メディエーターであるIFN-βの発現と関連付けることができる。
現在、PPPの処置に利用可能な標準治療は存在しない(すなわち、承認された治療法が存在しない)。PPPは、処置が困難であることが知られている。患者は、通常、レチノイド、PUVA、メトトレキサート、シクロスポリン及び局所コルチコステロイドを含む現在利用可能な全身処置選択肢での処置に行き着く。残念ながら、これらの選択肢は、通常、PPPの持続期間を短縮し、重症度を低下させるのに有効ではない。このため、PPPについての高いアンメットメディカルニーズが存在する。
発明の概要
本発明は、IL-36Rに結合し、急性及び/又は慢性PPPならびに関連する徴候及び症状、例えば、PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)についての治療的又は予防的治療を提供する生物療法剤、特に、抗体を提供することにより、上記ニーズに対処する。
一態様では、本発明は、患者における掌蹠膿疱症(PPP)を処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、患者における中程度~重度のPPPを処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、患者におけるPPPに関連する慢性疾患状態(膿疱の周期的な出現又は悪化を含む)を処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、患者におけるPPPの急性期又は慢性期フレアアップの徴候及び症状(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を減少させ又は軽減する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の重症度を低下させ、持続期間を短縮する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、本発明の抗IL-36R抗体により処置された患者におけるPPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の再発を予防する方法に関する。
別の態様では、本発明は、抗IL-36R抗体により処置された患者における16週目でのPPP ASI50を達成する方法に関する。
別の態様では、本発明は、抗IL-36R抗体により処置された患者におけるPPP症状の完全な消散を達成する方法に関する。ここで、PPP症状は、膿疱、紅斑、クラスト又はスケーリングを含み、完全な消散は、0(クリア、例えば、PPPの徴候において、スケーリング又はクラスト又は膿疱が残っていない)又は1(ほとんどクリア、わずかなスケーリング及び/又は紅斑及び/又はわずかなクラスト;非常に少数の新たな(黄色)及び/又は古い(褐色)膿疱)のPPP PGAスコアを含む。
別の態様では、本発明は、患者におけるPPPを処置する方法であって、
(a)前記患者から生体サンプルを取得することであって、前記生体サンプルが、病変皮膚又は全血を含むソースから取得される取得をすることと、
(b)1種以上の遺伝子の配列決定アッセイ又は発現分析を行うか又は行ったことと、
(c)遺伝子配列決定アッセイ又は発現分析の結果に基づいて、有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与することとを含む、方法に関する。この態様に関連する実施態様では、1種以上の遺伝子は、患者の病変皮膚又は全血液中のIL36RN、CARD14、AP1S3、HLA-C、C15orf48、CCL20、CXCR2、IGHA1、IL17A、IL17F、IL36A、IL36B、IL36RN、LCN2、MIR155HG、S100A12、S100A7、S100A8、VNN1、CXCR2、IL36G、IL36RN、PI3、S100A12及び/又はVNN3である。例えば、遺伝子の発現が、閾値レベルを上回るか又は下回っていれば、抗IL-36R抗体による処置を行い、そうでなければ行わない。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:35、102、103、104、105、106又は140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域とを含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:35、102、103、104、105、106又は140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:141のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110、111又は142のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域とを含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、以下を含む。
I.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:102のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
II.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:103のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
III.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:104のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
IV.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:105のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
V.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:106のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
VI.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、
(i)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(ii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(iii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(iv)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(v)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(vi)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(vii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(viii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(ix)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(x)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、
i.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
iv.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
v.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
vi.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
vii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖又は
viii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:139のアミノ酸配列を含む重鎖又は
ix.配列番号:124のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖
を含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する実施態様では、抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により投与する。関連する実施態様では、皮下投与は、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、静脈内投与は、300mg、600mg、900mg又は1200mg用量の抗IL-36R抗体を投与することを含む。関連する実施態様では、皮下投与をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。関連する実施態様では、静脈内投与をq4w(4週間に1回)、q8w(8週間に1回)もしくはq12w(12週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する別の実施態様では、抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により投与する。関連する実施態様では、皮下投与は、初期用量を含む。関連する実施態様では、皮下投与は、後続用量をさらに含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体の投与は、初期用量及び後続用量を含む。関連する実施態様では、初期用量を静脈内又は皮下で投与する。関連する実施態様では、後続用量を皮下で投与する。関連する実施態様では、初期用量は、150mg、300mg又は600mgである。関連する実施態様では、1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で2週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で3週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で4週間投与する。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に600mg用量で投与される)3000mgである。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に300mg用量で投与される)1500mgである。関連する実施態様では、初期用量は、q4w、q8w又はq12wにおいて、IV(静脈内)又はSC(皮下)で投与される900mg又は1200mgである。関連する実施態様では、後続用量は、SCで投与される300mg又は600mgである。関連する実施態様では、後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する。関連する実施態様では、300mg又は600mgの後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される600mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される300mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで8週間及びその後q8wで投与される300mgである。
一実施態様では、本明細書に記載された投与計画のいずれかでの抗IL-36R抗体の投与により、下記エンドポイント:
(a)16週目での掌蹠膿疱症面積及び重症度指数50(PPP ASI50)(例えば、16週目にPPP ASI50を達成する)、
(b)薬剤関連有害事象(AE)を有する患者数の減少(例えば、プラセボと比較して、AEを有する患者数の減少を達成する)、
(c)16週目での0又は1=クリア/ほぼクリアのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコア(例えば、16週目に0又は1のPPP PGAスコアを達成する)、
(d)16週目でのPPP ASI75(例えば、16週目にPPP ASI75を達成する)、
(e)16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化(例えば、16週目にPPP ASIのベースラインからのポジティブ又は改善された%変化を達成する)、
(f)16週目及び他の全ての来院時に収集された疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化(例えば、プラセボと比較して、経時的に、手掌及び/もしくは足底の疼痛についての疼痛VASスコア(PPPの疼痛VAS)並びに/又は筋肉痛及び関節痛についての疼痛VASスコアの改善された変化を達成する)、
(g)16週目及び他の全ての来院時に収集されたDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された、ベースラインと比較した臨床的改善(例えば、ベースラインと比較して、16週目に改善された又はポジティブなDLQIを達成する)、
(h)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50(例えば、経時的に、PPP ASI50を達成する)
(i)16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア(例えば、16週目及び経時的に、改善されたPPP ASIを達成する)、
(j)他の全ての来院時に収集されたPPPの医師による総合評価(PPP PGA)により、0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答を達成したと定義される処置の成功(例えば、経時的に0又は1のPPP PGAを達成する)、
(k)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75(例えば、経時的に、PPP ASI75を達成する)
(l)他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化(例えば、経時的に、PPP ASIのベースラインからのポジティブ又は改善された%変化を達成する)
(m)PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)(例えば、プラセボと比較してより短い時間でPPP ASI50を達成する)、
(n)PPP ASI50の喪失までの時間(日数)(例えば、プラセボと比較してより長い時間でのPPP ASI50の喪失を達成する)
(o)ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化(例えば、ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者において、16週目に尋常性乾癬BSAの改善された又はポジティブな変化を達成する)、
(p)グセルクマブより優れた有効性(例えば、経時的にグセルクマブより5%以上優れた有効性を達成する)又は
(q)16週目でのPPP ASI50の達成において、プラセボに対する少なくとも約40%の優位性(例えば、16週目にプラセボに対するPPP ASI50の約40%以上の改善を達成する)
のうちの1つ以上がもたらされる。
一実施態様では、本明細書に記載された投与計画のいずれかの抗IL-36R抗体をPPP又はその関連する徴候及び症状を患う対象に投与することにより、下記アウトカム:
(a)対象が、16週目にPPP ASIの50%減少(PPP ASI50)を達成する又は
(b)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、薬剤関連有害事象(AE)数の減少を経験する又は
(c)対象が、16週目に(ベースラインと比較した)自身の膿疱の重症度の改善を経験する又は
(d)抗IL-36R抗体処置により、16週目にグセルクマブより優れた有効性が示される又は
(e)対象が、16週目に0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する又は
(f)対象が、16週目にPPPについての膿疱面積及び重症度指数(PPP ASI)75を達成する又は
(g)対象が、16週目にPPP ASIのベースラインからの改善を経験する又は
(h)対象が、16週目に疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの改善された変化を達成する又は
(i)対象が、16週目にDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価されたベースラインからの臨床的改善を達成する又は
(j)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI50を達成する又は
(k)対象が、16週目及び他の全ての来院時にPPP ASIスコアの低下を達成する又は
(l)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する
(m)対象が、抗IL-36R抗体による処置後の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI75を達成する
(n)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASIのベースラインからの%変化を経験する又は
(o)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50を達成するまでのより短い時間を経験する又は
(p)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50の喪失までのより長い時間を経験する
(q)対象が、ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた対象において、16週目に尋常性乾癬が関与するBSAの改善された変化を経験する又は
(r)対象が、12週目にPPP ASI50を達成するのにプラセボに対する優位性を経験する又は
(s)対象が、16週目にベースラインからのPPP ASIの変化を達成する又は
(t)対象が、12週目にベースラインからの疼痛VASスコアのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(u)対象が、12週目にベースラインからのポジティブもしくは改善されたPPP SI変化を達成する又は
(v)対象が、52週目にベースラインからのポジティブもしくは改善されたPPP ASI変化を達成する又は
(w)対象が、経時的にもしくは16週目に、ベースラインからの処置により発生する有害事象(TEAE)発生の減少を達成する又は
(x)対象が、経時的にベースラインからの膿疱数のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(y)対象が、経時的にベースラインからの膿疱の重症度のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(z)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP PGA クリア/ほぼクリアを達成する又は
(aa)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリアを達成する又は
(bb)対象が、経時的にPPQLI(Palmoplantar Quality of Life Instrument)、DLQI(Dermatology Life Quality Index)、PSS(Psoriasis Symptom Scale)及びBASDAI(Bath Ankylosing Spondylitis Disease Activity Index)の合計スコアのベースラインからのポジティブな変化を達成する又は
(cc)対象が、経時的にPPP ASI50を達成する又は
(dd)対象が、経時的にPPP ASI75を達成する又は
(ee)対象が、経時的にPPP ASIのベースラインからのポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(ff)対象が、ベースラインと比較して、経時的にポジティブもしくは改善されたPPSI変化を達成する又は
(gg)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的に、手掌及び/もしくは足底の疼痛についての疼痛VASスコア(PPPの疼痛VAS)並びに/又は筋肉痛及び関節痛についての疼痛VASスコアのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(hh)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI75までのより短い時間を達成する又は
(ii)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI50までのより短い時間を達成する又は
(jj)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI75の喪失までのより長い時間を達成する又は
(kk)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI50の喪失までのより長い時間を達成する又は
(ll)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPASIのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(mm)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にsPGAのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(nn)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にTPSSのポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(oo)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にポジティブもしくは改善された薬物動態を達成する又は
(pp)対象が、処置がベースラインもしくはプラセボと比較して有効である指標として、経時的に、本明細書に開示された遺伝子についての改善された遺伝子発現変化を達成する又は
(qq)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的に短い時間で0もしくは1のPPP PGAを達成する
のうちの1つ以上がもたらされる。
一実施態様では、本発明は、PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の再発を予防する方法であって、PPP患者に治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は両方の経路により、表1~表4に列記された投与計画のいずれかに従って投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
一実施態様では、本発明は、16週目に0又は1=クリア/ほぼクリアのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する方法であって、PPP患者に治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は両方の経路により、表1~表4に列記された投与計画のいずれかに従って投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
一実施態様では、本発明は、16週目に0又は1=クリア/ほぼクリアのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する方法であって、PPP患者に治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は両方の経路により、表1~表4に列記された投与計画のいずれかに従って投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する実施態様では、(本明細書に開示された)抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントは、本発明の態様のいずれか1つに従って対象に投与するために、(2019年3月8日に出願された同時係属中のUS仮出願第62/815,405号(同出願は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載されているような)安定な医薬製剤で存在する。
一実施態様では、本明細書に記載された態様のいずれかに記載の処置方法は、治療上有効量の、約20mg/mL~約150mg/mLの(本明細書に開示された)抗IL-36R抗体と、約20mM~約80mMの薬学的に許容し得るバッファー(例えば、アセタートバッファー)と、約100mM~約250mMの薬学的に許容し得る等張化剤(例えば、スクロース)と、約0mM~約80mMの薬学的に許容し得る安定化剤(例えば、アルギニン)又はその薬学的に許容し得る塩と、約0~約150mMの薬学的に許容し得る塩(例えば、塩化ナトリウム)と、約0g/L~約1.5g/Lの量での薬学的に許容し得る界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)とを含む安定な医薬製剤を対象に投与することを含み、ここで、対象における掌蹠膿疱症(PPP)を治療し、予防し又は改善し、ここで、対象における中程度~重度のPPPを処置し、ここで、対象におけるPPPの急性期フレアアップ(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の徴候及び症状を減少させ又は緩和し、ここで、対象におけるPPPフレアの重症度を低下させ、持続期間を短縮し、ここで、対象における急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を処置し、ここで、対象におけるPPPフレアの再発を減少させ又は予防し、ここで、対象における16週目でのPPP ASI50を達成し、ここで、対象におけるPPP症状の完全な消散を達成し又はここで、上記列記されたエンドポイントのいずれかを達成する。関連する実施態様では、安定な医薬製剤は、水性医薬製剤である。関連する実施態様では、水性医薬製剤のpHは、約5~約7である。関連する実施態様では、医薬製剤は、対象への静脈内投与のためのものである。関連する実施態様では、医薬製剤は、対象への皮下又は静脈内投与のためのものである。関連する実施態様では、静脈内投与のための医薬製剤は、約60mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、皮下又は静脈内投与のための医薬製剤は、約150mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、静脈内投与のための医薬製剤は、約20mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。
本発明の更なる特徴及び利点は、以下の説明において説明され、一部はこの説明から明らかであるであろうし又は主題の技術の実施により学習することができる。前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は例示的かつ説明的なものであり、特許請求される本発明の更なる説明を提供することが意図されると理解されたい。
添付の図面は、本発明の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み入れられ、その一部を構成し、主題技術の態様を例示し、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
図1は、実施例1における研究設計を示す。 図2は、実施例2における研究設計を示す。 図3は、実施例1に記載された研究配置を示す。図中の表記は以下のとおりである。X回目の来院時(12週時)に投与された最後の処置。†処置終了から13回目の来院(治験終了)まで。 図4は、患者(n=23)についての遺伝子発現レベルをベースライン時での中央値を上回る/下回るPPP ASIと比較する病変バイオマーカー分析を示す。 図5は、16週目でのベースラインからのPPP ASI %変化対スクリーニング時でのベースラインからのPPP ASI %変化の散布図を示す。 図6は、A)PPP ASIスコアがスクリーニング時からベースライン時に改善した(スクリーニング時≧1.2×ベースライン時)患者及びB)PPP ASIスコアがスクリーニング時からベースライン時に改善しなかった(スクリーニング時<1.2×ベースライン時)患者における、PPP ASIスコアのベースライン時からの経時的な平均%変化を示す。 図6は、A)PPP ASIスコアがスクリーニング時からベースライン時に改善した(スクリーニング時≧1.2×ベースライン時)患者及びB)PPP ASIスコアがスクリーニング時からベースライン時に改善しなかった(スクリーニング時<1.2×ベースライン時)患者における、PPP ASIスコアのベースライン時からの経時的な平均%変化を示す。 図7は、全体集団、並びにベースライン時のPPP ASIスコア≦中央値の群及びベースライン時のPPP ASIスコア>中央値の群における16週目での平均PPP ASIスコアを示す。 図8は、ベースライン時のPPP ASIスコア>中央値(16.7)の患者におけるA)PPP ASI及びB)膿疱の重症度(PPP ASIスコアのパート)のベースラインからの経時的な平均%変化を示す。 図8は、ベースライン時のPPP ASIスコア>中央値(16.7)の患者におけるA)PPP ASI及びB)膿疱の重症度(PPP ASIスコアのパート)のベースラインからの経時的な平均%変化を示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図9は、遺伝子:C15orf48(図9A)、CCL20(図9B)、CXCR2(図9C)、IGHA1(図9D)、IL17A(図9E)、IL17F(図9F)、IL36A(図9G)、IL36B(図9H)、IL36RN(図9I)、LCN2(図9J)、MIR155HG(図9K)、S100A12(図9L)、S100A7(図9M)、S100AB(図9N)、VNN1(図9O)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI最悪影響領域(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図10は、遺伝子:CXCR2(図10A)、IL36G(図10B)、IL36RN(図10C)、PI3(図10D)、S100A12(図10E)、VNN3(図10F)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図10は、遺伝子:CXCR2(図10A)、IL36G(図10B)、IL36RN(図10C)、PI3(図10D)、S100A12(図10E)、VNN3(図10F)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図10は、遺伝子:CXCR2(図10A)、IL36G(図10B)、IL36RN(図10C)、PI3(図10D)、S100A12(図10E)、VNN3(図10F)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図10は、遺伝子:CXCR2(図10A)、IL36G(図10B)、IL36RN(図10C)、PI3(図10D)、S100A12(図10E)、VNN3(図10F)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図10は、遺伝子:CXCR2(図10A)、IL36G(図10B)、IL36RN(図10C)、PI3(図10D)、S100A12(図10E)、VNN3(図10F)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図10は、遺伝子:CXCR2(図10A)、IL36G(図10B)、IL36RN(図10C)、PI3(図10D)、S100A12(図10E)、VNN3(図10F)について、ベースライン時でのベースラインPPP ASI(≦中央値、>中央値)からの、遺伝子ごとのmRNA 倍変化のボックスプロットを示す。 図11は、実施例6における研究設計を示す。LD1=3000mgの総負荷用量(2~6回目の来院時、すなわち、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に600mgの負荷用量);LD2=1500mgの総負荷用量(2~6回目の来院時、すなわち、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に300mgの負荷用量)。
発明の詳細な説明
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が説明される。ただし、主題技術は、これらの特定の詳細の幾つかがなくても実施することができることは、当業者に明らかであろう。他の例では、本発明を不明瞭にしないように、周知の構造及び技術を詳細には示していない。
したがって、本発明は、PPP並びにその徴候及び症状の治療及び/又は予防のための組成物及び方法に関する。より具体的には、本発明は、本発明の抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントにより、ほ乳類における中程度~重度のPPP、急性PPP(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)、慢性PPP及び/又はPPPフレアを治療しかつ/又は予防するための組成物及び方法に関する。この組成物及び方法は、治療上有効量の抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントをほ乳類に投与することを含み、ここで、抗IL-36R抗体を本明細書に開示された投与計画に基づいて投与する。実施態様において、抗IL-36R抗体を皮下及び/又は静脈内に投与される1つ以上の初期用量で投与し、続けて、皮下及び/又は静脈内に投与される1つ以上の後続用量で投与する。
この理論に拘束されることを望まないが、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒト抗IL-36Rに結合し、これにより、IL-36アゴニストの結合を妨害し、そうすることで、IL-36Rから炎症性メディエーターへのシグナル伝達カスケードを少なくとも部分的に遮断すると考えられる。本発明の抗IL36R抗体は、US特許第9,023,995号又はWO第2013/074569号に開示されており、それぞれの内容全体は、参照により本明細書に組み入れられる。
現在、PPPの処置のために特に承認された薬剤は存在せず、処置するのが困難であることは有名である。患者は、通常、レチノイド、PUVA、メトトレキサート、シクロスポリン及び局所コルチコステロイドを含む現在利用可能な全身処置選択肢により処置される。残念ながら、現在の処置選択肢は、PPPの持続期間を短縮し、重症度を低下させるのに有効ではない。このため、PPPについての高いアンメットメディカルニーズが存在する。
上記された限界に基づいて、現在の治療選択肢は、生涯にわたる処置には適しておらず、ほとんどの患者において持続的な応答を提供しない。したがって、フレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の発生を確実に予防し、生涯にわたる処置に安全かつ耐え得る、(i)PPPを有する患者に迅速な作用発現を有する非常に有効な処置を開発し、(ii)慢性PPPの有効な処置を開発する高いニーズが存在する。
遺伝的及び機能的連鎖研究により、IL36経路とPPPとの連鎖が実証されている。
IL36Rは、皮膚及び腸における炎症反応に関与する細胞表面レセプターである。IL36Rは、IL1Rファミリーの新規メンバーであり、IL1Rアクセサリータンパク質とヘテロ二量体複合体を形成する。刺激性リガンド(IL36α、IL36β、IL36γ)及び阻害性リガンド(IL36Ra)とのヘテロ二量体IL36R系は、IL1/IL1Rファミリーの他のメンバー、例えば、IL1、IL18及びIL33(R17-3602)と多くの構造的及び機能的類似性を共有している。全てのIL1ファミリーメンバー(IL1α、IL1β、IL18、IL36α、IL36β、IL36γ及びIL38)は、リガンド結合時に共通のIL1RacPサブユニットをリクルートし、レセプター陽性細胞タイプにおいてNFkB及びMAPキナーゼ経路を活性化する、固有の同族レセプタータンパク質を介してシグナル伝達する。ヒト皮膚組織では、IL36Rは、ケラチノサイト、皮膚線維芽細胞及び浸潤骨髄細胞において発現している。皮膚組織におけるIL36Rの活性化は、炎症性メディエーター(例えば、CCL20、MIP-1β、TNF-α、IL12、IL17、IL23、TGF-β)の産生を促し、組織リモデリング遺伝子(例えば、MMP、TGF-β)の発現をモデュレーションする。したがって、GPPとIL36RNの突然変異との関連性は、インターロイキン-1-レセプターアンタゴニストが存在しないことにより引き起こされる無菌性多巣性骨髄炎、骨膜炎、膿疱症の十分に確立された新生児期発症と幾らか類似している。この場合、レセプターアンタゴニストが存在しないことにより、インターロイキン-1の対立しない作用が可能となり、皮膚及び骨の合併症を伴う生命を脅かす全身性炎症が生じる。これらの臨床的特徴は、リコンビナントインターロイキン-1レセプターアンタゴニストであるアナキンラによる経験的処置に反応した。
I.定義
「態様」等の語句は、このような態様が本発明に必須であること又はこのような態様が主題技術の全ての構成に適用されることを意味しない。態様に関する開示は、全ての構成又は1つ以上の構成に適用することができる。態様は、本開示の1つ以上の例を提供することができる。「態様(an aspect)」等の語句は、1つ以上の態様に言及することができ、その逆もまた同様である。「実施態様」等の語句は、このような実施態様が主題技術に必須であること又はこのような実施態様が主題技術の全ての構成に適用されることを意味しない。実施態様に関する開示は、全ての実施態様又は1つ以上の実施態様に適用することができる。実施態様は、本開示の1つ以上の例を提供することができる。
「約」という用語は、一般的には、測定の性質又は精度が与えられた場合、測定された量についての許容可能な程度の誤差又は偏差を意味するであろう。典型的で例示的な誤差又は偏差の程度は、所定の値又は値の範囲の5%以内又は3%以内又は1%以内である。例えば、「約100」の表現は、105及び95又は103及び97又は101及び99並びに間にある全ての値(例えば、95~105の範囲については、95.1、95.2等;97~103の範囲については、97.1、97.2等;99~101の範囲については、99.1、99.2等)を含む。本明細書で与えられる数量は、特に断りない限り、近似値であり、明示的に記述されていない場合には、「約」という用語を推定することができることを意味する。
本明細書で使用する場合、「医薬製剤」又は「製剤」という用語は、活性薬剤又は作用剤を、最終的な医薬製品又は医療品を製造するための化学物質と組み合わせるプロセスの製品を指すのみならず、そのプロセスも指す。したがって、最終製剤は、液体、粉末又は組成物等の医薬製品を指す。したがって、一実施態様では、医薬製剤は、医薬組成物である。「医薬組成物」は、この文脈において、有効成分の生物学的活性が明確に有効であるのを可能にするような形態にあり、組成物が投与されるであろう対象に対して明らかに毒性である追加の成分を含有しない液体又は粉末調製物を指す。このような組成物は無菌である。「粉末」は、非経口使用のための凍結乾燥され(freeze-dried)もしくは凍結乾燥され(lyophilized)又は噴霧乾燥された医薬組成物を指す。粉末は、典型的には、水に再構成され又は溶解される。凍結乾燥は、生成物を凍結させ、圧力を下げ、ついで、昇華により氷を除去することを含む低温脱水プロセスである。凍結乾燥により、処理に使用される低温のために、高品質の生成物がもたらされる。十分に開発された凍結乾燥製剤では、生成物の形状及び外観が経時的に維持され、再水和生成物の品質が優れている。噴霧乾燥は、高温ガスにより急速に乾燥させることにより、一貫した粒径分布を達成することを目的として、液体又はスラリーから乾燥粉末を製造する別の方法である。
「初期用量」、「後続用量」という用語は、IL-36Rアンタゴニストの時間的な投与順序を指す。このため、「初期用量」は処置計画の開始時に投与される用量(「ベースライン用量」とも呼ばれる)である。「後続用量」は、初期用量後に投与される用量である。初期用量、後続用量は全て、同量の抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含有することができるが、一般的には、投与される抗体の量又は投与頻度に関して互いに異なる場合がある。ただし、特定の実施態様では、初期用量、後続用量に含まれる抗IL-36R抗体の量は、処置の過程の間、互いに変動する。特定の実施態様では、1つ以上の初期用量はそれぞれ、第1の量の抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、1つ以上の後続用量はそれぞれ、第2の量の抗体又はその抗原結合フラグメントを含む。一部の実施態様では、抗体又はそのフラグメントの第1の量は、抗体又はその抗原結合フラグメントの第2又は後続の量の1.5×、2×、2.5×、3×、3.5×、4×又は5×である。特定の実施態様では、1つ以上(例えば、1、2、3、4又は5以上)の初期用量は、「負荷用量」又は「先行用量」として処置計画の開始時に投与され、続けて、より頻度の低いベースで投与される後続用量(例えば、「維持用量」)が投与される。例えば、抗IL-36R抗体は、約150mg、約300mg、約600mg、約900mg又は約1200mgの1つ以上の初期用量(又は負荷用量もしくは先行用量)、続けて、約300mg又は600mgの1つ以上の後続用量(又は維持用量)で、PPPを有する対象に投与することができる。一実施態様では、1つ以上の初期用量及び1つ以上の後続用量はそれぞれ、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体を含む。
本明細書で使用する場合、「バッファー」は、その酸-塩基共役成分の作用によりpHの変化に抵抗する緩衝溶液を指す。本明細書において、「pH」は、室温での組成物の酸性度又は塩基性度を指す。組成物のpHを測定するための標準的な方法は、当業者に公知である。典型的には、pHを測定することは、機器を較正すること、電極を十分に混合されたサンプル中に配置すること、ついで、pHメーターから直接pHを読み取ることからなる。本発明の例示的なバッファーは、アセタート、シトラート、ヒスチジン、スクシナート、ホスファート及びTrisを含む。
本明細書で使用する場合、「等張化剤」もしくは「等張剤」又は「トニシフィヤー(tonicifyer)」は、塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム)又は糖(例えば、スクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO)、グリセロール、マンニトール又はデキストロース)を含む体内の血清中の浸透圧と同等の浸透圧を提供する物質を指す。加えて、溶液中に存在する糖は、タンパク質のための凍結防止剤として作用し、これにより、薬剤物質を損傷なしに凍結させることができる。これにより、医療品の充填前の薬剤物質の凍結形態での輸送及び長期保存が可能となる。本発明の例示的な等張化剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム(塩)及び/又はスクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO)、グリセロール、マンニトールもしくはデキストロース(糖)を含む。
本明細書で使用する場合、「安定剤」又は「安定化剤」という用語は、医薬製剤中の有効成分の安定性に寄与する物質を指す。本発明の例示的な安定化剤は、アルギニン、ヒスチジン、グリシン、システイン、プロリン、メチオニン、リシン又はそれらの薬学的に許容し得る塩を含む。
本明細書で使用する場合、「界面活性剤」という用語は、それらが溶解される液体の表面張力を低下させる傾向がある物質を指す。本発明の例示的な界面活性剤は、ポロキサマー188、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60又はポリソルベート80を含む。
「抗体」、「抗IL-36R抗体」、「ヒト化抗IL-36R抗体」、「ヒト化抗IL-36Rエピトープ抗体」及び「変異体ヒト化抗IL-36Rエピトープ抗体」という用語は、具体的には、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、わずかな修飾、例えば、N末端及び/又はC末端切断を有する抗体並びに所望の生体活性、例えば、IL-36R結合を示す抗体の抗体フラグメント、例えば、可変ドメイン及び他の部分を包含する。
「モノクローナル抗体」(mAb)という用語は、単一の抗原決定基である「エピトープ」に対して高度に特異的である抗体を指す。したがって、「モノクローナル」という修飾語は、同一のエピトープに対する抗体を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。モノクローナル抗体は、例えば、当技術分野において公知のハイブリドーマ法(Kohler et al., 1975, Nature 256:495)もしくはリコンビナントDNA法(例えば、US特許第4,816,567号を参照のこと)又はClackson et al., 1991, Nature 352: 624-628及びMarks et al., 1991, J. Mol. Biol. 222: 581-597に記載されている技術を使用するファージ抗体ライブラリを使用してリコンビナントに産生されたモノクローナルの単離方法を含む、当技術分野において公知の任意の技術もしくは方法により調製することができると理解されたい。
「モノマー」という用語は、抗体の均質形態を指す。例えば、全長抗体について、モノマーは、2つの同一の重鎖と2つの同一の軽鎖とを有するモノマー抗体を意味する。
キメラ抗体は、1つの種(例えば、非ヒトほ乳類、例えば、マウス)由来の抗体の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域と、別の種(例えば、ヒト)の抗体の重鎖定常領域及び軽鎖定常領域とからなり、第1の種(例えば、マウス)由来の抗体の可変領域をコードするDNA配列を第2の種(例えば、ヒト)由来の抗体の定常領域のためのDNA配列に連結し、連結した配列を含有する発現ベクターでホストをトランスフォーメーションして、キメラ抗体を産生させることにより得ることができる。代替的には、キメラ抗体は、重鎖及び/又は軽鎖の1つ以上の領域又はドメインが別の免疫グロブリンクラスもしくはアイソタイプ又はコンセンサス配列もしくは生殖系列配列由来のモノクローナル抗体と同一、相同であるか又は同モノクローナル抗体における対応する配列の変異体である抗体であることもできる。キメラ抗体は、このような抗体のフラグメントを含むことができる。ただし、その抗体フラグメントが、その親抗体の所望の生体活性、例えば、同じエピトープへの結合性を示すことを条件とする(例えば、US特許第4,816,567号及びMorrison et al., 1984, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81: 6851-6855を参照のこと)。
「抗体フラグメント」、「抗IL-36R抗体フラグメント」、「抗IL-36Rエピトープ抗体フラグメント」、「ヒト化抗IL-36R抗体フラグメント」、「ヒト化抗IL-36Rエピトープ抗体フラグメント」、「変異体ヒト化抗IL-36Rエピトープ抗体フラグメント」という用語は、可変領域又は機能的能力、例えば、特異的IL-36Rエピトープ結合性が保持される全長抗IL-36R抗体の一部を指す。抗体フラグメントの例は、Fab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、scFv及びscFv-Fcフラグメント、ダイアボディ、リニア抗体、一本鎖抗体、ミニボディ、抗体フラグメントから形成されるダイアボディ及び抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体を含むが、これらに限定されない。
「静脈内投与」という用語は、数秒~約15分超である場合がある期間にわたる動物又はヒト患者の静脈への作用剤の導入を指す。静脈内注入については、投与期間は、一般的には、約30~90分である。
「静脈内ボーラス」又は「静脈内プッシュ」という用語は、身体が約15分以内、一般的には、5分以内で薬剤を受容するような、動物又はヒトの静脈への薬剤投与を指す。
「皮下投与」という用語は、薬剤レセプタクルからの比較的ゆっくりとした持続的送達による動物又はヒト患者の皮膚下、好ましくは、皮膚と下にある組織との間のポケット内への作用剤の導入を指す。皮膚をつまんだり、引き上げたりして、下にある組織から離したりすると、ポケットを形成することができる。
「皮下注入」という用語は、薬剤レセプタクルからの比較的ゆっくりとした持続的送達による動物又はヒト患者の皮膚下、好ましくは、皮膚と下にある組織との間のポケット内への、30分以内又は90分以内を含むがこれらに限定されない期間での薬剤の導入を指す。場合により、注入は、動物又はヒト患者の皮膚の下に埋め込まれた薬剤送達ポンプの皮下埋込みにより行うことができる。ここで、ポンプは、所定の量の薬剤を所定の期間、例えば、30分、90分又は処置計画の長さにわたる期間で送達する。
「皮下ボーラス」という用語は、動物又はヒト患者の皮膚下への薬剤投与を指す。ここで、ボーラス薬剤送達は、約15分未満であり、別の態様では、5分未満であり、さらに別の態様では、60秒未満である。さらに別の態様では、投与は、皮膚と下にある組織との間のポケット内である。ここで、ポケットは、皮膚をつまむか又は引き上げ、下にある組織から離すことにより形成することができる。
処置の目的のための「ほ乳類」という用語は、ヒト、飼育動物及び家畜並びに動物園、スポーツ又はペット動物、例えば、イヌ、ウマ、ネコ、ウシ等を含むほ乳類として分類される任意の動物を指す。好ましくは、ほ乳類は、ヒトである。
本明細書で使用する場合、「処置」及び「治療」等の用語は、1つ以上の症状の緩和又は軽減、退行、疾患又は障害の進行の遅延又は停止を含むがこれらに限定されない、任意の臨床的に望ましい又は有益な効果をもたらす疾患又は障害のための治療的及び予防的又は抑制的手段を含むことを意味する。このため、例えば、処置という用語は、疾患又は障害の症状の発症前後に作用剤を投与し、それにより、疾患又は障害の1つ以上の徴候を予防し又は除去することを含む。別の例として、この用語は、疾患の症状に対抗するための、疾患の臨床症状発現後に作用剤を投与することを含む。さらに、発症後及び臨床症状が発現した後の作用剤の投与は、処置が疾患の改善をもたらすか否かにかかわらず、疾患又は障害の臨床パラメータ、例えば、組織損傷の程度又は転移の量もしくは程度に影響を及ぼす場合、本明細書で使用される「処置」又は「治療」を含む。さらに、本発明の組成物が単独で又は別の治療剤と組み合わせてのいずれかで、ヒト化抗IL-36R抗体組成物を使用しない場合の症状と比較して、処置される障害の少なくとも1つの症状を軽減し又は改善する限り、その結果は、障害の全ての症状が軽減されるか否かにかかわらず、基礎となる疾患の有効な処置であると考えられるべきである。
「治療上有効量」という用語は、処置される障害の1つ以上の症状を軽減し又は改善する活性剤の量を指すのに使用される。別の態様では、治療上有効量は、例えば、疾患の進行を遅らせるのに有効であることが示されているターゲット血清濃度を指す。有効性は、処置される状態に応じて、従来の方法で測定することができる。
「予防上有効量」という用語は、所望の予防的結果を達成するのに必要な用量及び期間で有効な量を指すのに使用される。典型的には、予防的用量は、PPPフレアの発症前及び/又はPPPの症状の発症前に、急性フレアの発生を予防し又は阻害するように対象において使用される。実施態様において、本明細書で企図される皮下用量は、患者におけるPPPフレアの再発の可能性を予防するために、初期又は導入用量の後に、急性PPP(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を有する患者に使用される予防用量である。
「添付文書」という用語は、このような治療用製品の使用に関する適応症、用法、投与、禁忌及び/又は警告に関する情報を含む、治療用製品の市販パッケージに慣例的に含まれる説明書を指すのに使用される。
II.抗体
本発明の抗IL36R抗体は、US特許第9,023,995号又はWO第2013/074569号に開示されている。これらの文献それぞれの内容全体は、参照により本明細書に組み入れられる。
一態様では、抗IL-36R抗体、特に、ヒト化抗IL-36R抗体並びに1つ以上の本発明の抗IL-36R抗体、特に、1つ以上の本発明のヒト化抗IL-36R抗体を含む組成物及び製品が本明細書に記載され、開示される。また、抗IL-36抗体、特に、ヒト化抗IL-36R抗体の抗原結合フラグメントを含む結合剤も記載される。
作用機序
本発明の抗IL-36R抗体は、ヒトIL36Rシグナル伝達を遮断するヒト化アンタゴニストモノクローナルIgG1抗体である。本発明の抗IL-36R抗体のIL36Rへの結合は、上皮細胞/線維芽細胞/免疫細胞媒介性炎症を減少させ、掌蹠膿疱症(PPP)における病原性サイトカイン産生を駆動する炎症反応を遮断することを目的として、同族リガンド(IL36α、β及びγ)によるIL36Rの後続の活性化並びに炎症促進性及び線維化促進性経路の下流の活性化を妨げると予想される。本明細書で提供されるように、本発明の抗IL-36R抗体は試験され、制御されないIL36活性により駆動される重度の炎症性皮膚疾患であるPPPを有する患者を処置するのに有効であることが証明された。
また、IL-36Rは、IL-1RL2及びIL-1Rrp2としても公知である。アゴニストIL-36リガンド(α、β又はγ)は、IL-36レセプターと結合することによりシグナル伝達カスケードを開始し、IL-36レセプターはついで、IL-1レセプターアクセサリータンパク質(IL-1RAcP)とヘテロ二量体を形成することが報告されている。IL-36アンタゴニストリガンド(IL-36RA/IL1F5、IL-38/ILF10)は、シグナル伝達カスケードを阻害する。
本発明の代表的な抗体の可変領域及びCDRを以下に開示する。
抗IL-36Rマウス抗体配列
本発明の代表的なマウスリード抗体(マウスリード)の可変領域及びCDRを以下に示す。
Figure 2022515480000001

Figure 2022515480000002
Figure 2022515480000003

Figure 2022515480000004

Figure 2022515480000005
Figure 2022515480000006
Figure 2022515480000007
Figure 2022515480000008
Figure 2022515480000009
Figure 2022515480000010
Figure 2022515480000011
Figure 2022515480000012

Figure 2022515480000013

Figure 2022515480000014
抗IL-36Rヒト化抗体配列
ヒトフレームワーク配列をフレームワーク相同性、CDR構造、保存されたカノニカル残基、保存された界面パッキング残基及びヒト化可変領域を生じさせるための他のパラメータに基づいてマウスリードについて選択した(実施例5を参照のこと)。
抗体81B4及び73C5に由来する代表的なヒト化可変領域を以下に示す。
Figure 2022515480000015

Figure 2022515480000016
Figure 2022515480000017

Figure 2022515480000018
上記示された抗体81B4及び73C5に由来するヒト化可変領域由来のCDR配列を以下に示す。
Figure 2022515480000019
Figure 2022515480000020
Figure 2022515480000021
Figure 2022515480000022
Figure 2022515480000023
Figure 2022515480000024
一態様では、本発明の可変領域は、定常領域に結合している。例えば、本発明の可変領域は、以下に示される定常領域に結合して、抗体の重鎖又は軽鎖を形成する。
Figure 2022515480000025
本発明の代表的な軽鎖配列及び重鎖配列を以下に示す(定常領域に結合した抗体81B4及び73C5に由来するヒト化可変領域)。
Figure 2022515480000026

Figure 2022515480000027
Figure 2022515480000028

Figure 2022515480000029

Figure 2022515480000030

Figure 2022515480000031

Figure 2022515480000032
上記列記されたCDRは、Chothiaナンバリングシステム(Al-Lazikani et al., (1997) JMB 273, 927-948)を使用して定義される。
一態様では、本発明の抗体は、例えば、上記説明された3つの軽鎖CDRと、3つの重鎖CDRとを含む。
一態様では、本発明の抗体は、上記説明された軽鎖可変領域と重鎖可変領域とを含む。一態様では、本発明の軽鎖可変領域は、軽鎖定常領域、例えば、カッパ又はラムダ定常領域に融合される。一態様では、本発明の重鎖可変領域は、重鎖定常領域、例えば、IgA、IgD、IgE、IgG又はIgM、特に、IgG、IgG、IgG又はIgGに融合される。
本発明は、配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体B1)を提供する。
本発明は、配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体B2)を提供する。
本発明は、配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体B3)を提供する。
本発明は、配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体B4)を提供する。
本発明は、配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体B5)を提供する。
本発明は、配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体B6)を提供する。
本発明は、配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体C3)を提供する。
本発明は、配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:139のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体C2)を提供する。
本発明は、配列番号:124のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、抗IL-36R抗体(抗体C1)を提供する。
本発明の代表的な抗体を以下に示す。
Figure 2022515480000033

Figure 2022515480000034

Figure 2022515480000035
Figure 2022515480000036

Figure 2022515480000037
一部の実施態様では、ヒト化抗体は、遮断活性を表わす。これにより、ヒト化抗体は、IL-36リガンドのIL-36レセプターへの結合を、少なくとも45%まで、少なくとも50%まで、少なくとも55%まで、少なくとも60%まで、少なくとも65%まで、少なくとも70%まで、少なくとも75%まで、少なくとも80%まで、少なくとも85%まで、少なくとも90%まで又は少なくとも95%まで低下させる。IL-36リガンドのIL-36レセプターへの結合を遮断する抗体の能力を、当技術分野において公知の競合的結合アッセイを使用して測定することができる。代替的には、抗体の遮断活性は、IL-36の生体作用、例えば、IL-8、IL-6及びGM―CSFの産生を評価して、IL-36レセプターにより媒介されるシグナル伝達が阻害されたかどうかを決定することにより測定することができる。
更なる態様では、本発明は、望ましい生物物理学特性を有するヒト化抗IL-36R抗体を提供する。一態様では、本発明のヒト化抗IL-36R抗体は、バッファー中に少なくとも90% モノマー形態又は少なくとも92% モノマー形態又は少なくとも95% モノマー形態で存在する。更なる態様では、本発明のヒト化抗IL-36R抗体は、バッファー中に少なくとも90% モノマー形態又は少なくとも92% モノマー形態又は少なくとも95% モノマー形態で1か月間又は4か月間残存する。
一態様では、本発明のヒト化抗体は、抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2又は抗体C3である。したがって、一実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:115の軽鎖配列と、配列番号:125の重鎖配列とを含む(抗体B1)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:115の軽鎖配列と、配列番号:126の重鎖配列とを含む(抗体B2)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:115の軽鎖配列と、配列番号:127の重鎖配列とを含む(抗体B3)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:118の軽鎖配列と、配列番号:125の重鎖配列とを含む(抗体B4)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:118の軽鎖配列と、配列番号:126の重鎖配列とを含む(抗体B5)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:118の軽鎖配列と、配列番号:127の重鎖配列とを含む(抗体B6)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:124の軽鎖配列と、配列番号:138の重鎖配列とを含む(抗体C1)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:123の軽鎖配列と、配列番号:139の重鎖配列とを含む(抗体C2)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:123の軽鎖配列と、配列番号:138の重鎖配列とを含む(抗体C3)。
更なる実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:115の軽鎖配列と、配列番号:125の重鎖配列とからなる(抗体B1)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:115の軽鎖配列と、配列番号:126の重鎖配列とからなる(抗体B2)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:115の軽鎖配列と、配列番号:127の重鎖配列とからなる(抗体B3)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:118の軽鎖配列と、配列番号:125の重鎖配列とを含む(抗体B4)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:118の軽鎖配列と、配列番号:126の重鎖配列とからなる(抗体B5)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:118の軽鎖配列と、配列番号:127の重鎖配列とからなる(抗体B6)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:124の軽鎖配列と、配列番号:138の重鎖配列とからなる(抗体C1)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:123の軽鎖配列と、配列番号:139の重鎖配列とからなる(抗体C2)。別の実施態様では、本発明のヒト化抗体は、配列番号:123の軽鎖配列と、配列番号:138の重鎖配列とからなる(抗体C3)。
一部の実施態様では、ヒト化抗IL-36R抗体(例えば、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のようなその抗原結合フラグメントを含む)は、抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2又は抗体C3由来の残基のアミノ酸配列を含む。
更なる実施態様では、本発明は、ヒト抗IL-36Rに、本発明の抗体、例えば、本明細書に記載された抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2又は抗体C3と競合的に結合する、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを提供する。IL-36Rに競合的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントの能力を、当技術分野において公知の競合的結合アッセイを使用して測定することができる。
ヒト化抗IL-36R抗体は、場合により、コンセンサス又は生殖系列フレームワーク領域における特異的アミノ酸置換を含む。これらのフレームワーク位置におけるアミノ酸残基の特異的置換により、ヒト生殖系列フレームワーク領域へのCDR又はHVLの「直接スワップ」により形成されるヒト化抗体において実証されるものを上回る結合親和性及び/又は安定性を含む抗体性能の種々の態様を改善することができる。
一部の実施態様では、本発明は、配列番号:1~10のいずれか1つに記載されたアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を有する他のモノクローナル抗体を記載する。一部の実施態様では、本発明は、配列番号:11~20のいずれか1つに記載されたアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を有する他のモノクローナル抗体を記載する。このようなCDRをヒトコンセンサス重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインのFRに配置することにより、本発明の有用なヒト化抗体が生成されるであろう。
特に、本発明は、配列番号:1/11、2/12、3/13、4/14、5/15、6/16、7/17、8/18、9/19、10/20の軽鎖可変領域と重鎖可変領域との組み合わせを有するモノクローナル抗体を提供する。このような可変領域をヒト定常領域と組み合わせることができる。
一部の実施態様では、本発明は、配列番号:76~86のいずれか1つに記載されたアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域配列を有する他のヒト化抗体を記載する。一部の実施態様では、本発明は、配列番号:87~101のいずれか1つに記載されたアミノ酸配列を有する重鎖可変領域配列を有する他のヒト化抗体を記載する。特に、本発明は、配列番号:77/89、80/88、80/89、77/87、77/88、80/87、86/100、85/101、85/100の軽鎖可変領域と重鎖可変領域との組み合わせを有するモノクローナル抗体を提供する。このような可変領域をヒト定常領域と組み合わせることができる。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:77のCDRと、配列番号:77の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:89のCDRと、配列番号:89の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:80のCDRと、配列番号:80の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:88のCDRと、配列番号:8の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:80のCDRと、配列番号:80の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:89のCDRと、配列番号:89の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:77のCDRと、配列番号:77の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:87のCDRと、配列番号:87の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:77のCDRと、配列番号:77の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:88のCDRと、配列番号:88の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:80のCDRと、配列番号:80の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:87のCDRと、配列番号:87の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:86のCDRと、配列番号:86の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:100のCDRと、配列番号:100の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:85のCDRと、配列番号:85の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:101のCDRと、配列番号:101の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施態様では、本発明は、配列番号:85のCDRと、配列番号:85の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化軽鎖可変ドメインと、配列番号:100のCDRと、配列番号:100の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一又は少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有するフレームワーク領域とを含むヒト化重鎖可変ドメインを含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントに関する。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
一部の特定の実施態様では、本明細書に開示されたヒト化抗IL-36R抗体は、本明細書に開示されたマウスモノクローナル抗体又はヒト化抗体のCDR又はHVLと、ヒト生殖系列重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインのFRとを含む、少なくとも重鎖可変ドメイン又は軽鎖可変ドメインを含む。
更なる一態様では、本発明は、配列番号:21~29のいずれか1つの軽鎖CDR1(L-CDR1)配列;配列番号:30~38のいずれか1つの軽鎖CDR2(L-CDR2)配列;配列番号:39~47のいずれか1つの軽鎖CDR3(L-CDR3)配列;配列番号:48~56のいずれか1つの重鎖CDR1(H-CDR1)配列;配列番号:57~66のいずれか1つの重鎖CDR2(H-CDR2)配列;及び配列番号:67~75のいずれか1つの重鎖CDR3(H-CDR3)配列を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを提供する。一態様では、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントは、上記列記されたL-CDR1、上記列記されたL-CDR2及び上記列記されたL-CDR3を含む軽鎖可変領域と、上記列記されたH-CDR1、上記列記されたH-CDR2及び上記列記されたH-CDR3を含む重鎖可変領域とを含む。
更なる態様では、本発明は、下記:
a)配列番号:21、30、39、48、57及び67それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
b)配列番号:22、31、40、49、58及び68それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
c)配列番号:23、32、41、50、59及び69それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
d)配列番号:24、33、42、51、60及び70それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
e)配列番号:25、34、43、52、61及び71それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
f)配列番号:26、35、44、53、62及び72それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
g)配列番号:27、36、45、54、63及び73それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
h)配列番号:27、36、45、54、64及び74それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
i)配列番号:27、36、45、54、64及び73それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
j)配列番号:28、37、46、55、65及び74それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
k)配列番号:29、38、47、56、66及び75それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを提供する。
更なる態様では、本発明は、下記:
a)配列番号:26、103、44、53、62及び72それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
b)配列番号:26、104、44、53、62及び72それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
c)配列番号:26、104、44、141、142及び72それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
d)配列番号:27、36、45、107、63及び73それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列又は
e)配列番号:27、36、45、107、64又は73それぞれのL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3配列
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを提供する。
一態様では、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントは、上記列記されたL-CDR1、L-CDR2及びL-CDR3の組み合わせを含む軽鎖可変領域と、上記列記されたH-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3の組み合わせを含む重鎖可変領域とを含む。
特定の実施態様では、これらの例示的な免疫グロブリンの間で交換された(すなわち、例えば、1つのマウス抗体又はそれに由来するヒト化抗体の1つ又は2つのCDRを、別のマウス抗体又はそれに由来するヒト化抗体由来の類似するCDRと交換された)CDR領域を有するキメラ抗体が、有用な抗体を生成することができることが企図される。
特定の実施態様では、ヒト化抗IL-36R抗体は、抗体フラグメントである。種々の抗体フラグメントが、一般的に上記検討されており、抗体フラグメントの産生のために開発された技術が存在する。フラグメントは、インタクトな抗体のタンパク質分解消化により得ることができる(例えば、Morimoto et al., 1992, Journal of Biochemical and Biophysical Methods 24:107-117;及びBrennan et al., 1985, Science 229:81を参照のこと)。代替的には、このフラグメントをリコンビナントホスト細胞中で直接産生することができる。例えば、Fab’-SHフラグメントをE. coliから直接回収し、化学的に連結させて、F(ab’)フラグメントを形成することができる(例えば、Carter et al., 1992, Bio/Technology 10:163-167を参照のこと)。別のアプローチにより、F(ab’)フラグメントをリコンビナントホスト細胞培養物から直接単離することができる。抗体フラグメントの産生のための他の技術は、当業者に明らかであろう。したがって、一態様では、本発明は、本明細書に記載されたCDR、特に、本明細書に記載されたL-CDR1、L-CDR2、L-CDR3、H-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3の組み合わせのうちの1つを含む、抗体フラグメントを提供する。更なる態様では、本発明は、本明細書に記載された可変領域、例えば、本明細書に記載された軽鎖可変領域と重鎖可変領域との組み合わせのうちの1つを含む、抗体フラグメントを提供する。
特定の実施態様は、配列番号:125、126又は127の重鎖配列との組み合わせで、配列番号:115又は118のいずれかの軽鎖配列を含む、ヒト化抗IL-36R抗体のF(ab’)フラグメントを含む。このような実施態様は、このようなF(ab’)を含むインタクトな抗体を含むことができる。
特定の実施態様は、配列番号:138又は139の重鎖配列との組み合わせで、配列番号:123又は124のいずれかの軽鎖配列を含む、ヒト化抗IL-36R抗体のF(ab’)フラグメントを含む。このような実施態様は、このようなF(ab’)を含むインタクトな抗体を含むことができる。
一部の実施態様では、抗体又は抗体フラグメントは、エフェクター機能を媒介する定常領域を含む。定常領域は、抗IL-36R発現ターゲット細胞に対して、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、抗体依存性細胞貪食(ADCP)及び/又は補体依存性細胞傷害(CDC)応答を提供することができる。エフェクタードメインは、例えば、Ig分子のFc領域であることができる。
抗体のエフェクタードメインは、任意の適切な脊椎動物種及びアイソタイプから得ることができる。異なる動物種からのアイソタイプは、エフェクター機能を媒介する能力が異なる。例えば、ヒト免疫グロブリンがCDC及びADCC/ADCPを媒介する能力は、一般的には、それぞれIgM≒IgG≒IgG>IgG>IgG及びIgG≒IgG>IgG/IgM/IgGの順序である。マウス免疫グロブリンは、CDC及びADCC/ADCPを、一般的には、それぞれマウスIgM≒IgG>>IgG2b>IgG2a>>IgG及びIgG2b>IgG2a>IgG>>IgGの順に媒介する。別の例では、マウスIgG2aは、ADCCを媒介する。一方、マウスIgG2a及びIgMは両方とも、CDCを媒介する。
III.医薬品の用量及び投与
本発明の抗IL-36R抗体は、典型的には、アンタゴニストが薬学的に許容し得る担体又は賦形剤と混合されている医薬組成物として患者に投与される。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences and US. Pharmacopeia: National Formulary, Mack Publishing Company, Easton, Pa. (1984)を参照のこと。該医薬組成物は、意図される投与経路に適した任意の様式で配合することができる。医薬製剤の例は、凍結乾燥粉末、スラリー、水溶液、懸濁液及び徐放性製剤を含む(例えば、Hardman et al. (2001) Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, McGraw-Hill, New York, N. Y.;Gennaro (2000) Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Lippincott, Williams, and Wilkins, New York, N. Y.;Avis et al.(eds. ) (1993) Pharmaceutical Dosage Forms: Parenteral Medications, Marcel Dekker, NY;Lieberman et al. (eds.) (1990) Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Marcel Dekker, NY;Lieberman et al. (eds. ) (1990) Pharmaceutical Dosage Forms: Disperse Systems, Marcel Dekker, NY;Weiner and Kotkoskie (2000) Excipient Toxicity and Safety, Marcel Dekker, Inc. , New York, N. Y.を参照のこと)。適切な投与経路は、静脈内注射(動脈内注射を含む)及び皮下注射を含む。
一態様では、本発明は、患者における掌蹠膿疱症(PPP)を処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、患者における中程度~重度のPPPを処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、患者におけるPPPに関連する慢性疾患状態(膿疱の周期的な出現又は悪化を含む)を処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、患者におけるPPPの急性期又は慢性期フレアアップの徴候及び症状(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を減少させ又は軽減する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の重症度を低下させ、持続期間を短縮する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を処置する方法であって、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、本発明の抗IL-36R抗体により処置された患者におけるPPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の再発を予防する方法に関する。
別の態様では、本発明は、抗IL-36R抗体により処置された患者における16週目でのPPP ASI50を達成する方法に関する。
別の態様では、本発明は、抗IL-36R抗体により処置された患者におけるPPP症状の完全な消散を達成する方法に関する。ここで、PPP症状は、膿疱、紅斑、クラスト又はスケーリングを含み、完全な消散は、0(クリア、例えば、PPPの徴候において、スケーリング又はクラスト又は膿疱が残っていない)又は1(ほとんどクリア、わずかなスケーリング及び/又は紅斑及び/又はわずかなクラスト;非常に少数の新たな(黄色)及び/又は古い(褐色)膿疱)のPPP PGAスコアを含む。
別の態様では、本発明は、患者におけるPPPを処置する方法であって、
(a)前記患者から生体サンプルを取得することであって、前記生体サンプルが、病変皮膚又は全血を含むソースから取得される取得をすることと、
(b)1種以上の遺伝子の配列決定アッセイ又は発現分析を行うか又は行ったことと、
(c)遺伝子配列決定アッセイ又は発現分析の結果に基づいて、有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与することとを含む、方法に関する。この態様に関する実施態様では、1種以上の遺伝子は、患者の病変皮膚又は全血中のIL36RN、CARD14、AP1S3、HLA-C、C15orf48、CCL20、CXCR2、IGHA1、IL17A、IL17F、IL36A、IL36B、IL36RN、LCN2、MIR155HG、S100A12、S100A7、S100A8、VNN1、CXCR2、IL36G、IL36RN、PI3、S100A12及び/又はVNN3である。例えば、遺伝子の発現が、閾値レベルを上回っていれば、抗IL-36R抗体による処置を行い、そうでなければ行わない。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:35、102、103、104、105、106又は140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域とを含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:35、102、103、104、105、106又は140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:141のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110、111又は142のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域とを含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、以下を含む。
I.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:102のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
II.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:103のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
III.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:104のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
IV.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:104のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:141のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110、111又は142のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
V.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:105のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
VI.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:106のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
VII.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、
(i)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(ii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(iii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(iv)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(v)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(vi)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(vii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(viii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(ix)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(x)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する一実施態様では、抗IL-36R抗体は、
i.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
iv.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
v.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
vi.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
vii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖又は
viii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:139のアミノ酸配列を含む重鎖又は
ix.配列番号:124のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖
を含む。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する実施態様では、抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により投与する。関連する実施態様では、皮下投与は、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、静脈内投与は、300mg、600mg、900mg又は1200mg用量の抗IL-36R抗体を投与することを含む。関連する実施態様では、皮下投与をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。関連する実施態様では、静脈内投与をq4w(4週間に1回)、q8w(8週間に1回)もしくはq12w(12週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する別の実施態様では、抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により投与する。関連する実施態様では、皮下投与は、初期用量を含む。関連する実施態様では、皮下投与は、後続用量をさらに含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体の投与は、初期用量及び後続用量を含む。関連する実施態様では、初期用量を静脈内又は皮下で投与する。関連する実施態様では、後続用量を皮下で投与する。関連する実施態様では、初期用量は、150mg、300mg又は600mgである。関連する実施態様では、1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で2週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で3週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で4週間投与する。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に600mg用量で投与される)3000mgである。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に300mg用量で投与される)1500mgである。関連する実施態様では、初期用量は、q4w、q8w又はq12wにおいて、IV(静脈内)又はSC(皮下)で投与される900mg又は1200mgである。関連する実施態様では、後続用量は、SCで投与される300mg又は600mgである。関連する実施態様では、後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する。関連する実施態様では、300mg又は600mgの後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される600mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される300mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで8週間及びその後q8wで投与される300mgである。
一実施態様では、本発明は、PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の再発を予防する方法であって、PPP患者に治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を、以下の表1~表4に列記される投与計画のいずれかに従って、皮下もしくは静脈内又は両方の経路により投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
一実施態様では、本発明は、16週目での0又は1=クリア/ほぼクリアのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する方法であって、PPP患者に治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を、以下の表1~表4に列記される投与計画のいずれかに従って、皮下もしくは静脈内又は両方の経路により投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
一実施態様では、本発明は、16週目での0又は1=クリア/ほぼクリアのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する方法であって、PPP患者に治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を、以下の表1~表4に列記される投与計画のいずれかに従って、皮下もしくは静脈内又は両方の経路により投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。
本発明の投与計画の代表的な例を以下の表1~表4に開示する。
Figure 2022515480000038
Figure 2022515480000039
Figure 2022515480000040
Figure 2022515480000041

Figure 2022515480000042

Figure 2022515480000043

Figure 2022515480000044

Figure 2022515480000045

Figure 2022515480000046
関連する実施態様では、PPP及び関連する徴候及び症状を患っている対象に、本明細書に記載された投与計画のいずれかで抗IL-36R抗体を投与することにより、下記アウトカム又はエンドポイント:
(a)対象が、16週目にPPP ASIの50%減少(PPP ASI50)を達成する又は
(b)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、薬剤関連有害事象(AE)数の減少を経験する又は
(c)対象が、16週目に(ベースラインと比較した)自身の膿疱の重症度の改善を経験する又は
(d)抗IL-36R抗体処置により、16週目にグセルクマブより優れた有効性が示される又は
(e)対象が、16週目に0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する又は
(f)対象が、16週目にPPPについての膿疱面積及び重症度指数(PPP ASI)75を達成する又は
(g)対象が、16週目にPPP ASIのベースラインからの改善を経験する又は
(h)対象が、16週目に疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの改善された変化を達成する又は
(i)対象が、16週目にDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価されたベースラインからの臨床的改善を達成する又は
(j)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI50を達成する又は
(k)対象が、16週目及び他の全ての来院時にPPP ASIスコアの低下を達成する又は
(l)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する
(m)対象が、抗IL-36R抗体による処置後の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI75を達成する
(n)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASIのベースラインからの%変化を経験する又は
(o)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50を達成するまでのより短い時間を経験する又は
(p)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50の喪失までのより長い時間を経験する
(q)対象が、ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた対象において、16週目に尋常性乾癬が関与するBSAの改善された変化を経験する又は
(r)対象が、12週目にPPP ASI50を達成するのにプラセボに対する優位性を経験する又は
(s)対象が、16週目にベースラインからのPPP ASIの変化を達成する又は
(t)対象が、12週目にベースラインからの疼痛VASスコアのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(u)対象が、12週目にベースラインからのポジティブもしくは改善されたPPP ASI変化を達成する又は
(v)対象が、52週目にベースラインからのポジティブもしくは改善されたPPP ASI変化を達成する又は
(w)対象が、経時的にもしくは16週目に、ベースラインからの処置により発生する有害事象(TEAE)発生の減少を達成する又は
(x)対象が、経時的にベースラインからの膿疱数のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(y)対象が、経時的にベースラインからの膿疱の重症度のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(z)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP PGA クリア/ほぼクリアを達成する又は
(aa)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリアを達成する又は
(bb)対象が、経時的にPPQLI(Palmoplantar Quality of Life Instrument)、DLQI(Dermatology Life Quality Index)、PSS(Psoriasis Symptom Scale)及びBASDAI(Bath Ankylosing Spondylitis Disease Activity Index)の合計スコアのベースラインからのポジティブな変化を達成する又は
(cc)対象が、経時的にPPP ASI50を達成する又は
(dd)対象が、経時的にPPP ASI75を達成する又は
(ee)対象が、経時的にPPP ASIのベースラインからのポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(ff)対象が、ベースラインと比較して、経時的にポジティブもしくは改善されたPPSI変化を達成する又は
(gg)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的に、手掌及び/もしくは足底の疼痛についての疼痛VASスコア(PPPの疼痛VAS)並びに/又は筋肉痛及び関節痛についての疼痛VASスコアのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(hh)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI75までのより短い時間を達成する又は
(ii)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI50までのより短い時間を達成する又は
(jj)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI75の喪失までのより長い時間を達成する又は
(kk)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI50の喪失までのより長い時間を達成する又は
(ll)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPASIのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(mm)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にsPGAのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(nn)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にTPSSのポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(oo)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にポジティブもしくは改善された薬物動態を達成する又は
(pp)対象が、処置がベースラインもしくはプラセボと比較して有効である指標として、経時的に、本明細書に開示された遺伝子についての改善された遺伝子発現変化を達成する又は
(qq)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的に短い時間で0もしくは1のPPP PGAを達成する
のうちの1つ以上がもたらされる。
上記態様のいずれかに関する実施態様では、本発明の抗IL-36R抗体による処置の間又は同処置後に、ほ乳類又は患者を、下記:(a)16週目での掌蹠膿疱症面積及び重症度指数50(PPP ASI50)、(b)薬剤関連有害事象(AE)を有する患者数の減少、(c)16週目でのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアが0又は1=クリア/ほぼクリア、(d)16週目でのPPP ASI75、(e)16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化、(f)16週目及び他の全ての来院時に収集された疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化、(g)16週目及び他の全ての来院時に収集されたDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された、ベースラインと比較した臨床的改善、(h)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50、(i)16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア、(j)他の全ての来院時に収集されたPPPの医師による総合評価(PPP PGA)により、0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答を達成したと定義される処置の成功、(k)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75、(l)他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化、(m)PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)、(n)PPP ASI50の喪失までの時間(日数)、(o)ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化、(p)副作用(薬剤関連AEを含む)又は上記列記されたエンドポイントもしくは実施例1、2及び6に列記されたエンドポイントにより定義された、改善された臨床的寛解について評価する。関連する実施態様では、投与に対する応答を有する患者の割合は、列記されたエンドポイントのいずれかについて、プラセボでの患者と比較して、より高いか又は顕著に高い。
一実施態様では、本発明は、患者における掌蹠膿疱症(PPP)を処置する方法、患者における中程度~重度のPPPを処置する方法、患者における重度のPPPを処置する方法、患者におけるPPPの急性期フレアアップの徴候及び症状(膿疱の周期的な出現又は悪化を含む)を減少させもしくは軽減する方法、患者におけるPPPフレア(膿疱の周期的な出現又は悪化を含む)の重症度を低下させ、持続期間を短縮する方法又は患者における急性もしくは慢性PPPに関連する皮膚障害を処置する方法であって、治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。関連する実施態様では、皮下投与は、300mg又は600mg又は900mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、静脈内投与は、300mg、600mg、900mg又は1200mg用量の抗IL-36R抗体を投与することを含む。関連する実施態様では、皮下投与をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。関連する実施態様では、静脈内投与をq4w(4週間に1回)、q8w(8週間に1回)もしくはq12w(12週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。
一実施態様では、本発明は、患者における掌蹠膿疱症(PPP)を処置する方法、患者における中程度~重度のPPPを処置する方法、患者における重度のPPPを処置する方法、患者におけるPPPの急性期フレアアップの徴候及び症状(膿疱の周期的な出現又は悪化を含む)を減少させもしくは軽減する方法、患者におけるPPPフレア(膿疱の周期的な出現又は悪化を含む)の重症度を低下させ、持続期間を短縮する方法又は患者における急性もしくは慢性PPPに関連する皮膚障害を処置する方法であって、治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。関連する実施態様では、皮下投与は、初期用量を含む。関連する実施態様では、皮下投与は、後続用量をさらに含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体の投与は、初期用量及び後続用量を含む。関連する実施態様では、初期用量を静脈内又は皮下で投与する。関連する実施態様では、後続用量を皮下で投与する。関連する実施態様では、初期用量は、150mg、300mg又は600mg又は900mgである。関連する実施態様では、1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で2週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で3週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で4週間投与する。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に600mg用量で投与される)3000mgである。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に300mg用量で投与される)1500mgである。関連する実施態様では、初期用量は、q4w、q8w又はq12wにおいて、IV(静脈内)又はSC(皮下)で投与される900mg又は1200mgである。関連する実施態様では、後続用量は、SCで投与される300mg又は600mgである。関連する実施態様では、後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する。関連する実施態様では、300mg又は600mgの後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される600mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される300mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで8週間及びその後q8wで投与される300mgである。
上記態様のいずれかに関する実施態様では、(本明細書に開示された)抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントは、本発明の態様のいずれか1つに従って、対象に投与するのに安定な医薬製剤(2019年3月8日に出願された同時係属中のUS仮出願第62/815,405号に記載されるような医薬製剤、同出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み入れられる)中に存在する。
別の実施態様では、該製剤は、治療量の(本明細書に開示された)抗IL-36R抗体と、それぞれ製薬上許容し得る量及び製薬上許容し得るpHで、i)薬学的に許容し得るバッファー又はii)薬学的に許容し得る等張化剤又はiii)薬学的に許容し得る安定化剤又はiv)薬学的に許容し得る塩又はv)薬学的に許容し得る界面活性剤又はvi)薬学的に許容し得るバッファー及び薬学的に許容し得る等張化剤又はvii)薬学的に許容し得るバッファー、薬学的に許容し得る等張化剤及び薬学的に許容し得る安定化剤又はviii)薬学的に許容し得るバッファー、薬学的に許容し得る等張化剤、薬学的に許容し得る安定化剤及び薬学的に許容し得る塩又はix)薬学的に許容し得るバッファー、薬学的に許容し得る等張化剤、薬学的に許容し得る安定化剤及び薬学的に許容し得る塩及び薬学的に許容し得る界面活性剤とを含む。
別の実施態様では、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントは、約15mg/mL、約20mg/mL、約25mg/mL、約30mg/mL、約60mg/mL、約75mg/mL、約80mg/mL、約100mg/mL又は約150mg/mLの濃度で該製剤中に存在する。別の関連する実施態様では、薬学的に許容し得るバッファーは、約20mM~約80mMの範囲内の濃度又は約20mM、約25mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、約60mMの濃度で該製剤中に存在する。別の関連する実施態様では、薬学的に許容し得る等張化剤は、約100mM~約250mMの範囲内の濃度又は約100mM、約120mM、約150mM、約180mM、約200mMの濃度で該製剤中に存在する。別の関連する実施態様では、薬学的に許容し得る安定化剤は、約0mM~約80mMの範囲内の濃度又は約25mMもしくは約50mMの濃度で該製剤中に存在する。別の関連する実施態様では、薬学的に許容し得る塩は、約0~約150mMの範囲内の濃度又は約3mM、5mM、10mM、25mMもしくは50mMの濃度で該製剤中に存在する。別の関連する実施態様では、薬学的に許容し得る界面活性剤は、約0g/L~約1.5g/Lの範囲内の濃度又は約0.1g/L、0.2g/L、0.4g/L、0.5g/Lもしくは1g/Lの濃度で該製剤中に存在する。本明細書中に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する実施態様では、該製剤は、約5~約8の範囲内のpHを特徴とする。別の関連する実施態様では、pHは、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5又は約8である。
別の実施態様では、バッファーは、ヒスチジン、ホスファート、スクシナート、シトラート、アセタート又はTRISを含む。等張化剤は、スクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO4)、グリセロール、マンニトール又はデキストロースを含む1種以上の糖及び/又はポリオールである。安定剤は、アルギニン、ヒスチジン、グリシン、システイン、プロリン、メチオニン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸を含むアミノ酸又はその薬学的に許容し得る塩を含む。塩は、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化マグネシウム(MgCl2)、塩化カリウム(KCl)、塩化リチウム(LiCl)、塩化カルシウム(CaCl2)、ホウ酸塩又は塩化亜鉛(ZnCl2)を含む。界面活性剤は、ポロキサマー188、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60又はポリソルベート80を含む。
一実施態様では、本明細書に記載された態様のいずれか記載の処置方法は、約20mg/mL~約150mg/mLの抗IL-36R抗体、約20mM~約80mMの薬学的に許容し得るバッファー(例えば、アセタートバッファー)、約100mM~約250mMの薬学的に許容し得る等張化剤(例えば、スクロース)、約0mM~約80mMの薬学的に許容し得る安定化剤(例えば、アルギニン)又はその薬学的に許容し得る塩、約0~約150mMの薬学的に許容し得る塩(例えば、塩化ナトリウム)及び約0g/L~約1.5g/Lの量での薬学的に許容し得る界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)を含む、治療量の安定な医薬製剤をほ乳類又は患者に投与することを含む。ここで、対象における掌蹠膿疱症(PPP)を治療し、予防し又は改善し、ここで、対象における中程度~重度のPPPを処置し、ここで、対象におけるPPPの急性期フレアアップの徴候及び症状を減少させ又は緩和し、ここで、対象におけるPPPフレアの重症度を低下させ、持続期間を短縮し、ここで、対象における急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を処置し、ここで、対象におけるPPPフレアの再発を減少させ又は予防し、ここで、対象における16週目でのPPP ASI50を達成し、ここで、対象におけるPPP症状の完全な消散を達成する。関連する実施態様では、安定な医薬製剤は、水性医薬製剤である。関連する実施態様では、水性医薬製剤のpHは、約5~約7である。関連する実施態様では、医薬製剤は、ほ乳類又は患者への静脈内投与のためのものである。関連する実施態様では、医薬製剤は、ほ乳類又は患者への皮下投与のためのものである。関連する実施態様では、静脈内投与のための医薬製剤は、約60mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、皮下投与のための医薬製剤は、約150mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体は、(i)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は(ii)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は(iii)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体は、配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
一実施態様では、前述の態様のいずれか記載の処置方法は、ほ乳類又は患者に、治療量の、下記:
I.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
II.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
III.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である製剤;
IV.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
V.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤;
VI.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である製剤;
VII.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
VIII.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤;
IX.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
X.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤及び
XI.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤
からなる群より選択される安定な医薬製剤を投与することを含み、ここで、対象における掌蹠膿疱症(PPP)を治療し、予防し又は改善し、ここで、対象における中程度~重度のPPPを処置し、ここで、対象におけるPPPの急性期フレアアップの徴候及び症状を減少させ又は緩和し、ここで、対象におけるPPPフレアの重症度を低下させ、持続期間を短縮し、ここで、対象における急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を処置し、ここで、対象におけるPPPフレアの再発を減少させ又は予防し、ここで、対象における16週目でのPPP ASI50を達成し、ここで、対象におけるPPP症状の完全な消散を達成する。関連する実施態様では、安定な医薬製剤は、水性医薬製剤である。関連する実施態様では、医薬製剤は、ほ乳類又は患者への静脈内投与のためのものである。関連する実施態様では、医薬製剤は、ほ乳類又は患者への皮下投与のためのものである。関連する実施態様では、静脈内投与のための医薬製剤は、約60mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、皮下投与のための医薬製剤は、約150mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体は、(i)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は(ii)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は(iii)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体は、配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
一実施態様では、前述の態様のいずれか記載の処置方法は、ほ乳類又は患者に、治療量の、下記:
I.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
II.約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
III.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である製剤;
IV.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
V.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤;
VI.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である製剤;
VII.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
VIII.約15mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤;
IX.約80mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
X.約100mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤及び
XI.約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤
からなる群より選択される安定な医薬製剤を投与することを含み、ここで、対象における掌蹠膿疱症(PPP)を治療し、予防し又は改善し、ここで、対象における中程度~重度のPPPを処置し、ここで、対象におけるPPPの急性期フレアアップの徴候及び症状を減少させ又は緩和し、ここで、対象におけるPPPフレアの重症度を低下させ、持続期間を短縮し、ここで、対象における急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を処置し、ここで、対象におけるPPPフレアの再発を減少させ又は予防し、ここで、対象における16週目でのPPP ASI50を達成し、ここで、対象におけるPPP症状の完全な消散を達成する。関連する実施態様では、安定な医薬製剤は、水性医薬製剤である。関連する実施態様では、医薬製剤は、ほ乳類又は患者への静脈内投与のためのものである。関連する実施態様では、医薬製剤は、ほ乳類又は患者への皮下投与のためのものである。関連する実施態様では、静脈内投与のための医薬製剤は、約60mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、皮下投与のための医薬製剤は、約150mg/mLの量で抗IL-36R抗体を含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体は、(i)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は(ii)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は(iii)配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体は、配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
一実施態様では、本発明は、重度又は中程度~重度のPPPを有する患者を処置する方法であって、治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。関連する実施態様では、皮下投与は、300mg又は600mg又は900mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、静脈内投与は、300mg、600mg、900mg又は1200mg用量の抗IL-36R抗体を投与することを含む。関連する実施態様では、皮下投与をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。関連する実施態様では、静脈内投与をq4w(4週間に1回)、q8w(8週間に1回)もしくはq12w(12週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。
本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する別の実施態様では、抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により投与する。関連する実施態様では、皮下投与は、初期用量を含む。関連する実施態様では、皮下投与は、後続用量をさらに含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体の投与は、初期用量及び後続用量を含む。関連する実施態様では、初期用量を静脈内又は皮下で投与する。関連する実施態様では、後続用量を皮下で投与する。関連する実施態様では、初期用量は、150mg、300mg又は600mg又は900mgである。関連する実施態様では、1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で2週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で3週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で4週間投与する。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に600mg用量で投与される)3000mgである。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に300mg用量で投与される)1500mgである。関連する実施態様では、初期用量は、q4w、q8w又はq12wにおいて、IV(静脈内)又はSC(皮下)で投与される900mg又は1200mgである。関連する実施態様では、後続用量は、SCで投与される300mg又は600mgである。関連する実施態様では、後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する。関連する実施態様では、300mg又は600mgの後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される600mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される300mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで8週間及びその後q8wで投与される300mgである。
関連する実施態様では、この方法は、患者において、16週目に0又は1=クリア/ほぼクリアのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する。関連する実施態様では、この方法は、患者において、16週目にPPP ASI50を達成する。関連する実施態様では、この方法は、患者における膿疱の重症度を低下する。関連する実施態様では、この方法は、患者の処置において、グセルクマブより優れている。関連する実施態様では、この方法は、患者において、16週目にPPP ASI75を達成する。関連する実施態様では、この方法は、患者において、16週目にPPP ASI50の達成において、プラセボより少なくとも40%優れている。
一実施態様では、本発明は、PPP患者において、16週目に0又は1=クリア/ほぼクリアのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する方法であって、治療上有効量の本発明の抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路によりPPP患者に投与すること又は投与したことを含む、方法に関する。関連する実施態様では、皮下投与は、初期用量を含む。関連する実施態様では、皮下投与は、後続用量をさらに含む。関連する実施態様では、抗IL-36R抗体の投与は、初期用量及び後続用量を含む。関連する実施態様では、初期用量を静脈内又は皮下で投与する。関連する実施態様では、後続用量を皮下で投与する。関連する実施態様では、初期用量は、150mg、300mg又は600mg又は900mgである。関連する実施態様では、1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で2週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で3週間投与する。関連する実施態様では、600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で4週間投与する。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に600mg用量で投与される)3000mgである。関連する実施態様では、初期用量は、(例えば、1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に300mg用量で投与される)1500mgである。関連する実施態様では、初期用量は、q4w、q8w又はq12wにおいて、IV(静脈内)又はSC(皮下)で投与される900mg又は1200mgである。関連する実施態様では、後続用量は、SCで投与される300mg又は600mgである。関連する実施態様では、後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する。関連する実施態様では、300mg又は600mg 後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される600mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで投与される300mgである。関連する実施態様では、後続用量は、q4wで8週間及びその後q8wで投与される300mgである。本明細書に記載された態様及びその実施態様のいずれかに関する一実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、0又は1のPPP PGAスコアにより測定された臨床的寛解を維持している。
本明細書に記載された態様及びその実施態様のいずれかに関する一実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、ベースラインからのPPP ASI50の変化により測定された臨床的寛解を維持している。
本明細書に記載された態様及びその実施態様のいずれかに関する一実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72に、PPP ASI50、0又は1のPPP PGAスコア、PPP ASI75の変化により測定された臨床的寛解を維持している。関連する実施態様では、投与に応答した患者の割合は、列記されたエンドポイントのいずれかについてプラセボでの患者と比較して統計学的に有意に高い。
本明細書に記載された態様及びその実施態様のいずれかに関する実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化により測定された臨床的寛解を維持している。本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、Dermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された臨床的改善により測定された臨床的寛解を維持している。本明細書に記載された態様及び実施態様のいずれかに関する実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)又はPPP ASI50の喪失までの時間(日数)により測定された臨床的寛解を維持している。関連する実施態様では、投与に応答した患者の割合は、列記されたエンドポイントのいずれかについてプラセボでの患者と比較して統計学的に有意に高い。
本明細書に記載された態様及びその実施態様のいずれかに関する実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、PPP ASI50により測定された臨床的寛解を維持している。関連する実施態様では、改善された効果は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体により、高い割合で維持される。関連する実施態様では、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%のほ乳類又は患者は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体による処置の16、24、36、48、60又は72週目に、改善された効果を維持している。
本明細書に記載された態様及びその実施態様のいずれかに関する実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、0又は1のPPP PGAスコアのベースラインからの変化により測定された臨床的寛解を維持している。関連する実施態様では、改善された効果は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体により、高い割合で維持される。関連する実施態様では、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%のほ乳類又は患者は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体による処置の16、24、36、48、60又は72週目に、改善された効果を維持している。
本明細書に記載された態様及びその実施態様のいずれかに関する実施態様では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者は、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、薬剤関連有害事象(AE)を有する患者数の減少により測定された臨床的寛解を維持している。関連する実施態様では、改善された効果は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体により、高い割合で維持される。関連する実施態様では、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%のほ乳類又は患者は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体による処置の16、24、36、48、60又は72週目に、改善された効果を維持している。
上記態様のいずれかに関する実施態様では、抗IL-36R抗体は、本発明の抗IL-36R抗体である。一実施態様では、抗IL-36R抗体は、US特許第9,023,995号又はWO第2013/074569号に開示されている。上記態様のいずれかに関する実施態様では、改善された効果(寛解又は改善された症状を含む)は、提供された投与計画での本発明の抗IL-36R抗体の投与後、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51又は52週間持続する。
医薬組成物及びその投与
本発明の抗体は、単独で又は他の薬剤との組み合わせのいずれかで投与することができる。このような医薬組成物に使用するための抗体の例は、配列番号:1~10のいずれかの軽鎖可変領域アミノ酸配列を有する抗体又は抗体フラグメントを含むものである。また、このような医薬組成物に使用するための抗体の例は、配列番号:11~20のいずれかの重鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体又は抗体フラグメントを含むものでもある。
また、このような医薬組成物に使用するための抗体の更なる例は、配列番号:76~86のいずれかの軽鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体又は抗体フラグメントを含むものでもある。また、このような医薬組成物に使用するための好ましい抗体は、配列番号:87~101のいずれかの重鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体又は抗体フラグメントを含むものでもある。
また、このような医薬組成物に使用するための抗体の更なる例は、配列番号:77及び89、配列番号:80及び88、配列番号:80及び89、配列番号:77及び87、配列番号:77及び88、配列番号:80及び87、配列番号:86及び100、配列番号:85及び101又は配列番号:85及び10のいずれかの軽鎖可変領域及び重鎖可変領域を有するヒト化抗体又は抗体フラグメントを含むものでもある。
また、このような医薬組成物に使用するための抗体の更なる例は、配列番号:115、118、123又は124のいずれかの軽鎖領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体を含むものでもある。また、このような医薬組成物に使用するための好ましい抗体は、配列番号:125、126、127、138又は139のいずれかの重鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体を含むものでもある。
また、このような医薬組成物に使用するための抗体の更なる例は、抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2又は抗体C3を含むものでもある。
種々の送達システムが公知であり、IL-36R結合剤を投与するのに使用することができる。導入方法は、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、及び経口経路を含むが、これらに限定されない。IL-36R結合剤は、例えば、注入、ボーラス又は注射により投与することができ、他の生体活性剤、例えば、化学療法剤と共に投与することができる。投与は、全身又は局所であることができる。好ましい実施態様では、投与は、皮下注射による。このような注射のための製剤は、例えば、2週間に1回投与することができる予め充填された注射器中で調製することができる。
一態様では、本発明は、固定用量の本発明の抗体を患者に送達する皮下投与装置を含む、製品を提供する。一部の実施態様では、皮下投与装置は、予め充填された注射器、自動注射器又は大容量注入装置である。例えば、大量の液体薬剤の皮下投与を可能にする単回使用注入装置であるRoche製のMyDose(商標)製品を投与装置として使用することができる。多数の再使用可能なペン及び自動注射器送達装置は、本発明の医薬組成物の皮下送達における用途を有する。例は、ほんの少しの例を挙げれば、AUTOPEN(商標)(Owen Mumford, Inc., Woodstock, UK)、DISETRONIC(商標)ペン(Disetronic Medical Systems, Bergdorf, Switzerland)、HUMALOG MIX 75/25(商標)ペン、HUMALOG(商標)ペン、HUMALIN 70/30(商標)ペン(Eli Lilly and Co., Indianapolis, Ind.)、NOVOPEN(商標)I、II及びIII(Novo Nordisk, Denmark)、NOVOPEN JUNIOR(商標)(Novo Nordisk, Copenhagen, Denmark)、BD(商標)ペン(Becton Dickinson, Franklin Lakes, N.J.)、OPTIPEN(商標)、OPTIPEN PRO(商標)、OPTIPEN STARLET(商標)及びOPTICLIK(商標)(Sanofi-Aventis, Frankfurt, Germany)を含むが、これらに限定されない。本発明の医薬組成物の皮下送達用途を有する使い捨てペン送達装置の例は、ほんの少しの例を挙げれば、SOLOSTAR(商標)ペン(Sanofi-Aventis)、FLEXPEN(商標)(Novo Nordisk)及びKWIKPEN(商標)(Eli Lilly)、SURECLICK(商標)自動注射器(Amgen, Thousand Oaks, Calif.)、PENLET(商標)(Haselmeier, Stuttgart, Germany)、EPIPEN(Dey, L.P.)及びHUMIRA(商標)ペン(Abbott Labs, Abbott Park Ill.)、YPSOMATE(商標)、YPSOMATE 2.25(商標)、VAIROJECT(商標)(Ypsomed AG, Burgdorf, Switzerland)を含むが、これらに限定されない。本発明の抗体と共に使用することができる例示的な送達装置に関する更なる情報は、例えば、CH出願公開第705992号、WO第2009/040602号、同第2016/169748号、同第2016/179713号に見出すことができる。
特定の実施態様では、IL-36R結合剤組成物を注射により、カテーテルにより、坐剤により又はインプラントにより投与する。インプラントは、シアラスティック膜等の膜又は繊維を含む、多孔質、非多孔質又はゼラチン状材料である。典型的には、該組成物を投与する場合、抗IL-36R抗体又は作用剤が吸収されない材料が使用される。
他の実施態様では、抗IL-36R抗体又は作用剤は、制御放出系で送達される。一実施態様では、ポンプを使用することができる(例えば、Langer, 1990, Science 249:1527-1533;Sefton, 1989, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201;Buchwald et al., 1980, Surgery 88:507;Saudek et al., 1989, N. Engl. J. Med. 321:574を参照のこと)。別の実施態様では、ポリマー材料を使用することができる(例えば、Medical Applications of Controlled Release (Langer and Wise eds., CRC Press, Boca Raton, Fla., 1974);Controlled Drug Bioavailability, Drug Product Design and Performance (Smolen and Ball eds., Wiley, New York, 1984);Ranger and Peppas, 1983, Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem. 23:61を参照のこと。また、Levy et al., 1985, Science 228:190;During et al., 1989, Ann. Neurol. 25:351;Howard et al., 1989, J. Neurosurg. 71:105.も参照のこと)。他の制御放出系は、例えば、上記Langerにおいて検討されている。
IL-36R結合剤(例えば、抗IL-36R抗体)を、治療上有効量の結合剤と1種以上の薬学的に適合し得る成分とを含む、医薬組成物として投与することができる。
一実施態様では、(本明細書に開示された)抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントは、本明細書に記載された態様のいずれか1つに従って、ほ乳類又は患者に投与するのに適した医薬製剤(2019年3月8日に出願された同時係属中のUS第62/815,405号に記載されている。同出願はその内容全体が、参照により本明細書に組み入れられる)中に存在する。この実施態様に対する種々の例は、便宜上、以下の番号付けされた項(1、2、3等)として記載される。これらは、例として提供され、主題技術を限定するものではない。従属項はいずれも、任意の組み合わせで組み合わせることができ、各独立項、例えば、項1に入れることができることに留意されたい。他の項も、同様に表わすことができる。
1.医薬製剤であって、
a.約0.5mg/mL~約220mg/mLの範囲内の濃度で存在する本明細書に開示された抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントと、
b.約20mM~約80mMの範囲内の濃度で存在する薬学的に許容し得るバッファーと
を含み、
ここで、該製剤は、水性形態にある場合、約5~約8の範囲内のpHであることを特徴とする、
医薬製剤。
2.該製剤が、液体形態又は粉末形態にある、項1記載の製剤。
3.抗IL-36R抗体が、約10mg/mL~約200mg/mLの範囲内の濃度で存在する、項1記載の製剤。
4.抗IL-36R抗体が、約20mg/mLの濃度で存在する、項1記載の製剤。
5.抗IL-36R抗体が、約60mg/mLの濃度で存在する、項1記載の製剤。
6.抗IL-36R抗体が、約150mg/mLの濃度で存在する、項1記載の製剤。
7.バッファーが、ヒスチジン、ホスファート、スクシナート、シトラート、アセタート又はTRISを含む、項1記載の製剤。
8.バッファーが、シトラート又はアセタートを含む、項1記載の製剤。
9.バッファーが、ヒスチジンを含む、項1記載の製剤。
10.バッファーが、アセタートを含む、項1記載の製剤。
11.該製剤が、約100mM~約250mMの範囲内の濃度で存在する薬学的に許容し得る等張化剤をさらに含む、項1記載の製剤。
12.等張化剤が、1種以上の糖及び/又はポリオールである、項11記載の製剤。
13.等張化剤が、スクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO)、グリセロール、マンニトール又はデキストロースを含む1種以上の糖及び/又はポリオールである、項11記載の製剤。
14.等張化剤が、スクロース又はトレハロースを含む、項11記載の製剤。
15.等張化剤が、スクロースを含む、項11記載の製剤。
16.等張化剤が、トレハロースを含む、項11記載の製剤。
17.該製剤が、約0mM~約80mMの範囲内の濃度で存在する薬学的に許容し得る安定剤をさらに含む、項1記載の製剤。
18.安定剤が、アルギニン、ヒスチジン、グリシン、システイン、プロリン、メチオニン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸を含むアミノ酸又はその薬学的に許容し得る塩を含む、項17記載の製剤。
19.安定剤が、L-アルギニン又はその薬学的に許容し得る塩を含む、項17記載の製剤。
20.該製剤が、約0~約150mMの範囲内の濃度で存在する薬学的に許容し得る塩をさらに含む、項1記載の製剤。
21.塩が、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化リチウム(LiCl)、塩化カルシウム(CaCl)、ホウ酸塩又は塩化亜鉛(ZnCl)を含む、項20記載の製剤。
22.塩が、塩化ナトリウム(NaCl)を含む、項20記載の製剤。
23.該製剤が、約0g/L~約1.5g/Lの範囲内の濃度で存在する薬学的に許容し得る界面活性剤をさらに含む、項1記載の製剤。
24.界面活性剤が、ポロキサマー188、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60又はポリソルベート80を含む、項23記載の製剤。
25.界面活性剤が、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60又はポリソルベート80を含む、項23記載の製剤。
26.界面活性剤が、ポリソルベート20を含む、項23記載の製剤。
27.界面活性剤が、ポリソルベート80を含む、項23記載の製剤。
28.医薬製剤であって、
a.約10mg/mL~約200mg/mLの範囲内の濃度で存在する本明細書に開示された抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントと、
b.約20mM~約80mMの範囲内の濃度で存在するアセタート及び/又はヒスチジンバッファーと、
c.約100mM~約250mMの範囲内の濃度で存在するスクロース及び/又はトレハロースと、
d.約0mM~約80mMの範囲内の濃度で存在するL-アルギニン及び/又はその薬学的に許容し得る塩と、
e.約0~約150mMの範囲内の濃度で存在する塩化ナトリウム(NaCl)と、
f.約0g/L~約1.5g/Lの範囲内の濃度で存在するポリソルベート20及び/又はポリソルベート80とを含み、
ここで、該製剤は、水性形態にある場合、約5~約7の範囲内のpHであることを特徴とする、
医薬製剤。
29.医薬製剤であって、
a.約20mg/mLの濃度で存在する本明細書に開示された抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントと、
b.約25mMの濃度で存在するシトラートバッファーと、
c.約200mMの濃度で存在するスクロース及び/又はトレハロースと、
d.約0.4g/Lの濃度で存在するポリソルベート80とを含み、
ここで、該製剤は、水性形態にある場合、約6~約7の範囲内のpHであることを特徴とする、
医薬製剤。
30.医薬製剤であって、
a.約60mg/mLの濃度で存在する本明細書に開示された抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントと、
b.約45mMの濃度で存在するアセタートバッファーと、
c.約150mMの濃度で存在するスクロース及び/又はトレハロースと、
d.約25mMの濃度で存在するL-アルギニン又はその薬学的に許容し得る塩と、
e.約0.4g/Lの濃度で存在するポリソルベート20とを含み、
ここで、該製剤は、水性形態にある場合、約5~約6の範囲内のpHであることを特徴とする、
医薬製剤。
31.医薬製剤であって、
a.約150mg/mLの濃度で存在する本明細書に開示された抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントと、
b.約45mMの濃度で存在するアセタートバッファーと、
c.約150mMの濃度で存在するスクロース又はトレハロースと、
d.約25mMの濃度で存在するL-アルギニン又はその薬学的に許容し得る塩と、
e.約0.4g/Lの濃度で存在するポリソルベート20とを含み、
ここで、該製剤は、水性形態にある場合、約5~約6の範囲内のpHであることを特徴とする、
医薬製剤。
32.該製剤が、約210mOsmol/kg~約390mOsmol/kgの範囲内の浸透圧であることを特徴とする、項1~31のいずれか一項記載の医薬製剤。
33.約5%未満の抗体が、該製剤中において凝集形態で存在する、項1~32のいずれか一項記載の医薬製剤。
34.該製剤が、無菌である、項1~33のいずれか一項記載の医薬製剤。
35.該製剤が、凍結及び融解に安定である、項1~34のいずれか一項記載の医薬製剤。
36.該製剤が、水を含み又は水により再構成される、項1~35のいずれか一項記載の医薬製剤。
37.該製剤が、液体形態にあるか又は水により再構成された場合、約5~約6のpHを有する、項1~36のいずれか一項記載の医薬製剤。
38.該製剤が、液体にあるか又は水により再構成された場合、約6のpHを有する、項1~37のいずれか一項記載の医薬製剤。
39.該製剤が、参照製剤と比較して、下記:
(i)有効期間の延長
(ii)より良好な温度安定性
(iii)凝集体形成の減少
(iv)より良好な化学安定性及び
(v)粘性の低下
からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、項1~37のいずれか一項記載の医薬製剤。
40.該製剤が、参照製剤と比較して、下記:
(a)高速サイズ排除クロマトグラフィー(HP-SEC)により測定された凝集体の割合の低下
(b)HP-SECにより測定されたより高い割合のモノマー
(c)CEXにより測定されたより高い割合のメインピーク(荷電変異体の分解の減少)
(d)目視以下、例えば、10μm以上及び25μm以上の粒子の割合の低下並びに
(e)約40℃での保存後にホルマジン比濁単位(FNU)での濁度値の低下
からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する、項1~37のいずれか一項記載の医薬製剤。
41.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、
I.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
II.約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
III.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である製剤;
IV.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
V.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤;
VI.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である製剤;
VII.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
VIII.約15mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤;
IX.約80mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
X.約100mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤及び
XI.約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤
からなる群より選択される、
医薬製剤。
42.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
43.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
44.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
45.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
46.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である、
医薬製剤。
47.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である、
医薬製剤。
48.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
49.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約15mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
50.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約80mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
51.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約100mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
52.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である、
医薬製剤。
53.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
54.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
55.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
56.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
57.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である、
医薬製剤。
58.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である、
医薬製剤。
59.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
60.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約15mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
61.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約80mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含み、pHが約5.5である、
医薬製剤。
62.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約100mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である、
医薬製剤。
63.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である、
医薬製剤。
64.医薬製剤であって、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、
I.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
II.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
III.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である製剤;
IV.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
V.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤;
VI.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である製剤;
VII.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
VIII.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤;
IX.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
X.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤及び
XI.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤
からなる群より選択される、
医薬製剤。
65.医薬製剤であって、
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含み、
ここで、該製剤は、
I.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
II.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
III.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である製剤;
IV.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
V.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤;
VI.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である製剤;
VII.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
VIII.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤;
IX.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
X.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤及び
XI.約20mg/mL~約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤
からなる群より選択される、
医薬製剤。
66.本発明の態様のいずれか1つにおいて使用するための項1~65のいずれか一項記載の医薬製剤を含むバイアル又は注射器を含む、
医薬品。
67.予め組み立てられた注射装置をさらに含む、項66記載の医薬品。
68.予め組み立てられた注射装置が、針安全装置を備えるか又は備えていない自動注射器又は注射器である、項67記載の医薬品。
69.本発明の態様のいずれか1つにおいて使用するための項1~65のいずれか一項記載の医薬製剤を含む、
予め組み立てられた注射装置。
70.前記装置が、針安全装置を備えるか又は備えていない自動注射器又は注射器である、項69記載の予め組み立てられた注射装置。
71.前記製剤が、静脈内、皮下又は筋肉内投与に適している、項69記載の予め組み立てられた注射装置。
72.針安全装置を備えるか又は備えていない自動注射器又は注射器が、
i.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126に示されるアミノ酸配列を含む重鎖又は
配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127に示されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、抗IL-36R抗体又はその抗原結合フラグメントを含む医薬製剤を含み、
ここで、該製剤は、
I.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約40mM ヒスチジン、約120mM スクロース、約50mM L-アルギニン、約5mM NaCl及び約1.0g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
II.約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
III.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約180mM スクロース、約25mM グリシン、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約5.5である製剤;
IV.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約150mM トレハロース、約25mM メチオニン、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.0である製剤;
V.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM ヒスチジン、約180mM スクロース、約20mM マンニトール、約0.2g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤;
VI.約20mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約200mM スクロース、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.5である製剤;
VII.約150mg/mL 抗IL-36R抗体、約45mM アセタート、約150mM スクロース、約25mM L-アルギニン、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
VIII.約15mg/mL 抗IL-36R抗体、約35mM ヒスチジン、約180mM トレハロース、約25mM L-アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤;
IX.約80mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM アセタート、約100mM マンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含み、pHが約5.5である製剤;
X.約100mg/mL 抗IL-36R抗体、約20mM スクシナート、約220mM スクロース、約0.1g/L ポリソルベート80を含み、pHが約6.0である製剤及び
XI.約60mg/mL 抗IL-36R抗体、約25mM シトラート、約0.4g/L ポリソルベート20を含み、pHが約6.5である製剤
からなる群より選択される、
項70記載の予め組み立てられた注射装置。
73.針安全装置を備える自動注射器又は注射器が、
a.製剤容量 約2mL中に約300mg 抗体又は
b.製剤容量 約1.5mL中に約225mg 抗体又は
c.製剤容量 約1mL中に約150mg 抗体又は
d.製剤容量 約0.5mL中に約75mg 抗体又は
e.製剤容量 約0.4mL中に約60mg 抗体
を含む、項70記載の予め組み立てられた注射装置。
74.バイアルが、
a.製剤容量 約20mL中に約1200mg 抗体又は
b.製剤容量 約15mL中に約900mg 抗体又は
c.製剤容量 約10mL中に約600mg 抗体又は
d.製剤容量 約150mL中に約300mg 抗体又は
e.製剤容量 約2.5mL中に約1500mg 抗体
を含む、項66記載のバイアル。
75.約100mg~1500mgの粉末形態にある抗IL-36R抗体を含むバイアルと、抗IL-36R抗体の再構成のための説明書と、注入用に再構成される抗体を調製するための説明書とを含み、
ここで、抗IL-36R抗体は、配列番号:118に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125、126又は127のうちのいずれか1つに示されるアミノ酸配列を含む重鎖を含み、再構成用の説明書は、注射用水により1~50mLの抽出可能容量に再構成を要求する、
医薬品。
76.対象における掌蹠膿疱症(PPP)を処置する方法であって、
治療上有効量のヒト化抗インターロイキン-36レセプター(抗IL-36R)抗体を対象に投与すること又は投与したことを含み、
ここで、ヒト化抗IL-36R抗体は、配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1)、配列番号:102、103、104、105、106又は140のアミノ酸配列(L-CDR2)及び配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、配列番号:53又は配列番号:141のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110、111又は142のアミノ酸配列(H-CDR2)及び配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域とを含む、
方法。
77.ヒト化抗IL-36R抗体が、
I.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:102のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域並びにb)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110もしくは111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域、
II.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:103のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域並びにb)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110もしくは111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域、
III.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:104のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域並びにb)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110もしくは111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域、
IV.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:105のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域並びにb)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110もしくは111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域、
V.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:106のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域並びにb)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110もしくは111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域、
VI.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域並びにb)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110もしくは111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域又は
VII.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:104のアミノ酸配列(L-CDR2)及び配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域並びにb)配列番号:141のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:142のアミノ酸配列(H-CDR2)及び配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域
を含む、項76記載の方法。
78.ヒト化抗IL-36R抗体が、
a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:104のアミノ酸配列(L-CDR2)及び配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:141のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:142のアミノ酸配列(H-CDR2)及び配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域とを含む、項77記載の方法。
79.ヒト化抗IL-36R抗体が、
(i)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(ii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(iii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(iv)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(v)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(vi)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(vii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(viii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(ix)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
(x)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む、項76記載の方法。
80.ヒト化抗IL-36R抗体が、配列番号:80と少なくとも94%の同一性を有する軽鎖可変領域と、配列番号:89と少なくとも97%の配列同一性を有する重鎖可変領域とを含む、項76記載の方法。
81.ヒト化抗IL-36R抗体が、配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む、項80記載の方法。
82.ヒト化抗IL-36R抗体が、
i.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
ii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
iii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
iv.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
v.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
vi.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
vii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖又は
viii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:139のアミノ酸配列を含む重鎖又は
ix.配列番号:124のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖
を含む、項76記載の方法。
83.ヒト化抗IL-36R抗体が、配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む、項82記載の方法。
84.ヒト化抗IL-36R抗体が、全長抗体である、項76記載の方法。
85.ヒト化抗IL-36R抗体が、抗体フラグメントである、項76記載の方法。
86.抗体フラグメントが、Fab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、scFv及びscFv-Fcフラグメント、一本鎖抗体、ミニボディ及びダイアボディからなる群より選択される、項85記載の方法。
87.ヒト化抗IL-36R抗体が、ヒトIL-36RとKd<0.1nMで結合する、項76記載の方法。
88.PPPが、中程度~重度のPPPと分類される、項76記載の方法。
89.ヒト化抗IL-36R抗体の投与後に、対象におけるPPPの急性期フレアアップの徴候及び症状を減少させかつ/又は軽減する、項76記載の方法。
90.ヒト化抗IL-36R抗体の投与後に、対象におけるPPPフレアの重症度を低下させかつ/又は持続期間を短縮する、項76記載の方法。
91.抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内又は同時もしくは連続かつ任意の順序で両方の経路により投与する、項76記載の方法。
92.皮下投与が、300mg又は600mg又は900mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む、項91記載の方法。
93.静脈内投与が、300mg、600mg、900mg又は1200mg用量の抗IL-36R抗体を投与することを含む、項91記載の方法。
94.皮下投与が、qw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)、q8w(8週間に1回)又はそれらの組み合わせで投与することを含む、項92記載の方法。
95.静脈内投与が、q4w(4週間に1回)、q8w(8週間に1回)もしくはq12w(12週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで投与することを含む、項93記載の方法。
96.抗IL-36R抗体を初期用量により投与し、ここで、初期用量が、静脈内又は皮下で投与することを含む、項76記載の方法。
97.抗IL-36R抗体の投与が、静脈内又は皮下で投与される後続用量をさらに含む、項96記載の方法。
98.初期用量が、150mg、300mg又は600mg又は900mgである、項96記載の方法。
99.1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する、項98記載の方法。
100.600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回で、2週間、最長4週目まで投与し、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目に投与することを含む、項98記載の方法。
101.600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回で、3週間、最長4週目まで投与し、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目に投与することを含む、項98記載の方法。
102.600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回で、4週間、最長4週目まで投与し、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目に投与することを含む、項98記載の方法。
103.600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で2週間、1週間に2回で3週間又は1週間に2回で4週間投与する、項98記載の方法。
104.600mg又は300mgの初期用量を1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に5回投与する、項98記載の方法。
105.900mg、600mg又は300mgの初期用量を1日目~4週目に2~3回投与する、項98記載の方法。
106.後続用量が、300mg又は600mgである、項97記載の方法。
107.後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する、項106記載の方法。
108.300mg又は600mgの後続用量を2週間に1回、4週間に1回、6週間に1回又は8週間に1回で投与する、項106記載の方法。
109.後続用量を8週目以降q4w(4週間に1回)又はq6~8w(6~8週間に1回)で投与する、項106記載の方法。
110.300mgの後続用量を8週目から16週目にかけてq4w及び20週目以降q8wで投与する、項106記載の方法。
111.300mgの後続用量を8週目から16週目にかけてq6~8w及び20週目以降q10~12wで投与する、項106記載の方法。
112.ヒト化抗IL-36R抗体の投与後に、対象が、0又は1の掌蹠膿疱症の医師による総合評価(PPP PGA)スコアを有する、項76~111のいずれか一項記載の方法。
113.ヒト化抗IL-36R抗体の投与後16、24、36、48、60又は72週目で、対象が、0又は1のPPP PGAスコアを有する、項76~111のいずれか一項記載の方法。
114.ヒト化抗IL-36R抗体の投与後16、24、36、48、60又は72週目で、対象が、PPP ASI50のベースラインからの変化を有する、項76~111のいずれか一項記載の方法。
115.ヒト化抗IL-36R抗体の投与後約16週目で、対象が、ppPASI50を有する、項76~111のいずれか一項記載の方法。
116.ヒト化抗IL-36R抗体の投与後に、下記アウトカム:
(a)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPP ASIの50%減少(PPP ASI50)を達成する又は
(b)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、薬剤関連有害事象(AE)数の約7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%もしくは50%減少を経験する
(c)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に(ベースラインと比較した)自身の膿疱の重症度の少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%もしくは50%以上の改善を経験する又は
(d)抗IL-36R抗体処置により、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後もしくは経時的にグセルクマブより少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上優れた有効性が示される又は
(e)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する又は
(f)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPPについての膿疱面積及び重症度指数(PPP ASI)75を達成する又は
(g)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPP ASIのベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上の改善を経験する又は
(h)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上の改善された変化を達成する又は
(i)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価されたベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上の臨床的改善を達成する又は
(j)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI50を達成する又は
(k)対象が、16週目及び他の全ての来院時にPPP ASIスコアの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%もしくは約100%の低下を達成する又は
(l)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する
(m)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI75を達成する
(n)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASIのベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%もしくは約100%の%変化を経験する又は
(o)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50を達成するまでのより短い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数)を経験する又は
(p)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50の喪失までのより長い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数)を経験する
(q)対象が、ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた対象において、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に尋常性乾癬が関与するBSAの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%もしくは約100%の改善された変化を経験する又は
(r)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPP ASI50を達成するのにプラセボに対する少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%もしくは約300%の優位性を経験する又は
(s)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にベースラインからのPPP ASIの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上の変化を達成する又は
(t)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にベースラインからの疼痛VASスコアの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(u)対象が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善されたPPP SI変化を達成する又は
(v)対象が、52週目にベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善されたPPP ASI変化を達成する又は
(w)対象が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、ベースラインからの処置により発生する有害事象(TEAE)発生の約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上の減少を達成する又は
(x)対象が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、ベースラインからの膿疱数の約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(y)対象が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、ベースラインからの膿疱の重症度の約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(z)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、PPP PGA クリア/ほぼクリアを達成する又は
(aa)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、PPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリアを達成する又は
(bb)対象が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、PPQLI(Palmoplantar Quality of Life Instrument)、DLQI(Dermatology Life Quality Index)、PSS(Psoriasis Symptom Scale)及びBASDAI(Bath Ankylosing Spondylitis Disease Activity Index)の合計スコアのベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブな変化を達成する又は
(cc)対象が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI50を達成する又は
(dd)対象が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI75を達成する又は
(ee)対象が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASIのベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(ff)対象が、ベースラインと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善されたPPSI変化を達成する又は
(gg)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、手掌及び/もしくは足底の疼痛についての疼痛VASスコア(PPPの疼痛VAS)並びに/又は筋肉痛及び関節痛についての疼痛VASスコアの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(hh)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI75までのより短い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数又は週数、例えば、4週間、8週間、12週間、16週間、20週間、24週間以上)を達成する又は
(ii)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI50までのより短い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数又は週数、例えば、4週間、8週間、12週間、16週間、20週間、24週間以上)を達成する又は
(jj)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI75の喪失までのより長い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数又は週数、例えば、4週間、8週間、12週間、16週間、20週間、24週間以上)を達成する又は
(kk)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI50の喪失までのより長い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数)を達成する又は
(ll)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PASIの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(mm)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、sPGAの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(nn)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、TPSSの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(oo)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された薬物動態を達成する又は
(pp)対象が、処置がベースラインもしくはプラセボと比較して有効である指標として、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、本明細書に開示された遺伝子についての約1.2倍、約1.5倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍以上の改善された遺伝子発現変化を達成する又は
(qq)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、短い時間で0もしくは1のPPP PGAを達成する
のうちの少なくとも1つを達成する、項76~111のいずれか一項記載の方法。
117.ヒト化抗IL-36R抗体を対象に投与する工程が、約20mg/mL~約150mg/mLの範囲内の濃度のヒト化抗IL-36R抗体と、約20mM~約80mMの範囲内の濃度で存在するバッファーと、約100mM~約250mMの範囲内の濃度で存在する等張化剤とを含む製剤を対象に投与することを含み、ここで、該製剤は、約5~約8の範囲内のpHを特徴とする、項76~111のいずれか一項記載の方法。
さらに、該医薬組成物を(a)凍結乾燥形態にあるIL-36R結合剤(例えば、抗IL-36R抗体)を収容する容器と、(b)注射用の薬学的に許容し得る希釈剤(例えば、滅菌水)を収容する第2の容器とを含む、医薬キットとして提供することができる。薬学的に許容し得る希釈剤は、凍結乾燥された抗IL-36R抗体又は作用剤の再構成又は希釈に使用することができる。場合により、このような容器に、医薬又は生物学的製品の製造、使用又は販売を規制する政府当局により規定された形式であって、ヒトへの投与のための製造、使用又は販売の当局による認可を反映する注意書きを添付することができる。
このような併用療法投与は、疾患パラメータ(例えば、症状の重症度、症状の数又は再発の頻度)に対して相加的又は相乗的効果を有することができる。
組み合わせ投与のための治療計画に関して、特定の実施態様では、抗IL-36R抗体又はIL-36R結合剤は、治療剤と同時に投与される。別の特定の実施態様では、治療剤は、抗IL-36R抗体又はIL-36R結合剤の投与の前又は後に、抗IL-36R抗体又はIL-36R結合剤の投与の前又は後の少なくとも1時間及び最長数か月まで、例えば、少なくとも1時間、5時間、12時間、1日、1週間、1か月又は3か月までに投与される。
本発明は、本発明の範囲を限定することを意図しない下記実施例においてさらに説明される。
実施例
実施例1:掌蹠膿疱症(PPP)を有する患者に本発明の抗IL-36R抗体を反復静脈内投与した場合の有効性、安全性、耐容性、薬物動態及び薬理ゲノミクスを調査するための多施設、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、第IIa相試験
略語
ADA 抗薬剤抗体
ADCC 抗体依存性細胞傷害
AE 有害事象
AESI 特に注目すべき有害事象
ALT アラニンアミノトランスフェラーゼ
AMP 補助医薬品
API 活性医薬成分
AST アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
AUC 曲線下面積
BI ベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim)
BSA 体表面積
CDC 補体依存性細胞傷害
CI 信頼区間
Cmax 血漿中の検体の最高測定濃度
CML 現地臨床モニター
CRA 臨床調査関係者
CRF 症例報告書
CRO 開発業務受託機関
CTP 臨床試験プロトコール
CTR 臨床試験報告書
DEDP 妊娠時の薬剤暴露
DILI 薬剤性肝障害
DLQI Dermatology Life Quality Index
DMC データモニタリング委員会
DNA デソキシリボ核酸
ECG 心電図
EDTA エチルエンジアミン四酢酸
e.g. 与えられた例
ELISA 酵素結合免疫吸着アッセイ
EOT 治験終了
EudraCT 欧州臨床試験データベース
FAS 最大の分析対象集団
FcRn 新生児Fcレセプター
FIH ファーストインヒューマン
GCP 臨床試験実施基準
GMP 適正製造基準
GPP 汎発性膿疱性乾癬
HIV ヒト免疫不全ウイルス
HV 健康ボランティア
IB 治験薬概要書
IBD 炎症性腸疾患
i.e. すなわち
IEC 独立倫理委員会
IgG 免疫グロブリンG
IHC 免疫組織化学
IL インターロイキン
IMP 治験薬
IRB 治験審査委員会
IRT インタラクティブレスポンステクノロジー
ISF 治験責任医師サイトファイル
ITE 間接的な目標の関与
i.v. 静脈内
kDA キロダルトン
kg キログラム
LPDD 最終患者の薬剤中止
mAb モノクローナル抗体
MedDRA 医療品規制活動のための医療用語集
mg ミリグラム
mm ミリメートル
MMRM 混合モデル反復測定
MoA 作用機序
MRD 複数の上昇用量
NCE 新化学物質
NIMP 非治験薬
NRI レスポンスインピュテーションなし
OPU 操作ユニット
PD 薬力学
PGA 医師による総合評価
PK 薬物動態
PoCC 臨床概念の実証
PPP 掌蹠膿疱症
PPP PGA 掌蹠膿疱症の医師による総合評価
PPP ASI 掌蹠膿疱症面積及び重症度指数
PRO 患者報告アウトカム
PUVA ソラレン+UV-A
RCTC リウマチ学共通毒性基準
RDC リモートデータキャプチャ
REP 測定可能な薬剤レベル又は薬力学的作用が依然として存在する可能性が高い薬剤の最終投与後の残効期間
RNA リボ核酸
SAE 重度の有害事象
SAP 統計分析計画書
s.c. 皮下
SD 標準偏差
SOP 標準業務手順書
SRD 単回上昇用量
SUSAR 予測できない重度の副作用の疑い
TCM 治験モニター
TMDD ターゲット媒介薬物動態
TNF 腫瘍壊死因子
TSAP 治験統計分析計画書
VAS 視覚的アナログスケール
WBC 白血球数
WFI 注射用水
WOCBP 妊娠可能な女性
2.1 治験を行うための論理的根拠
BI655130は、掌蹠膿疱症の処置のために開発中である。PPP患者に行われた最初の治験は、概念実証型の第IIa相試験である。この治験を行うための理論的根拠は、ターゲット疾患であるPPPと本発明の抗IL-36R抗体によりターゲット化されるIL36経路との間の公表されたヒト遺伝学的連鎖、IL36経路とPPPとの間の機能的連鎖及びPPPにおける高いアンメットメディカルニーズに基づいている。
現在、PPPの治療に特に承認された薬剤は存在せず、治療が困難であることは有名である。患者は、通常、レチノイド、PUVA、メトトレキサート、シクロスポリン及び局所コルチコステロイドを含む現在利用可能な全身処置選択肢で処置される。残念ながら、現在の処置選択肢は、PPPの持続期間を短縮し、重症度を低下させるのに有効ではない。このため、PPPについての高いアンメットメディカルニーズが存在する。
近年、健康な男性集団において、0.001mg/kg 体重から10mg/kg 体重までの単回上昇用量の静脈内注入後の、本発明の抗IL-36R抗体の安全性、耐容性、薬物動態(PK)及び薬力学を調査するFIH治験が完了した(セクション1.2を参照のこと)。本発明の抗IL-36R抗体は安全であり、十分に耐容性であった。0.001mg/kgより高い全ての用量が、高感度かつ特異的なITEアッセイに基づいて、生物学的に活性である(最小予想生物学的効果レベルに対応する)。
健康なボランティアでの反復上昇用量の無作為化単盲検プラセボ対照第I相試験が、10mg/kgまでの本発明の抗IL-36R抗体の反復用量を試験して進行中である。この最初のPPP治験の目的は、PPPを有する患者に投与される本発明の抗IL-36R抗体の2用量群の反復用量の有効性、安全性、耐容性、PK及び薬理ゲノミクスを評価することである(用量選択の論理的根拠については、セクション4.1.2を参照のこと)。
この治験の結果から、更なる開発プログラムの設計が可能となるであろう。
2.2 治験の目的
この治験の主な目的は、プラセボと比較して、900mg又は300mgのいずれかの反復静脈内投与後のPPPを有する患者における本発明の抗IL-36R抗体の安全性及び有効性を調査することである。
更なる目的は、PPPを有する患者における反復投与後の本発明の抗IL-36R抗体の薬物動態の評価並びに薬理ゲノミクスの探索及び代理マーカーの評価である(セクション5.5を参照のこと)。
決定されるエンドポイント及びその情報についてのデータを収集する方法に関する特定の情報と共に観察結果の説明を、セクション5で提供する。
3.1 総合的な治験設計及び計画
この治験は、無作為化二重盲検プラセボ対照並行設計試験である。この設計は、概念の証明を提供し、PPPを有する患者におけるプラセボと比較した本発明の抗IL-36R抗体の有効性及び安全性を評価するのに適している。
この試験では、図1に示されたように、プラセボ対照アームと共に、2つの有効用量アームが存在するであろう。
3.3 治験集団の選択
3.3.1 治験登録のための主な診断
この試験を掌蹠膿疱症と診断された成人患者に行うものとする。掌蹠膿疱症は、原発性で、持続性(3か月超の持続期間)の手掌及び/又は足底に無菌性で肉眼的に確認できる膿疱が認められると定義され、尋常性乾癬を有するか又は有さない。
治験に登録された全患者(すなわち、インフォームドコンセントに署名した患者)の記録は、治験薬による処置の有無にかかわらず、治験実施施設におけるISFに保管されるものとする。
組み入れ基準/除外基準に属する文書化要件については、セクション8.3.1(ソースドキュメント)を参照のこと。
3.3.2 組み入れ基準
1.任意のスクリーニング手順を開始する前に、医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)及び現地の法律に従って、署名及び日付が記入された書面によるインフォームドコンセントがある。
2.スクリーニング時の年齢が18~65歳の男性又は女性患者である。
3.原発性で、持続性(3か月超の持続期間)の手掌及び/又は足底に無菌性で肉眼的に確認できる膿疱が認められると定義される掌蹠膿疱症を患っている。尋常性乾癬を有さないか又は体表面積の10%未満に尋常性乾癬を有する。
4.手掌及び/又は足底に活動性の膿疱(黄色の膿疱)が認められる。
5.ベースライン時にPPP ASIスコアが最低12であり、PPP PGAが中程度以上である。
6.妊娠可能な女性(WOCBP)1及び子供の父親になることができる男性は、一貫して正しく使用すれば、失敗率が年間1%未満と低くなるICH M3(R2)に従った非常に効果的な避妊法を使用する必要がある。これらの基準を満たす避妊方法の一覧を患者情報に提供する。
3.3.3 除外基準
1.体表面積の10%以上の尋常性乾癬に関連する患者。
2.妊娠中、授乳中又は治験中に妊娠を計画している女性。
3.重度、進行性又はコントロール不良の腎疾患、肝疾患、血液疾患、内分泌疾患、肺疾患、心疾患、神経疾患、脳疾患もしくは精神疾患又はその徴候及び症状。
4.抗TNF誘引性PPP様疾患の存在又は既往。
5.SAPHO(滑膜炎-ざ瘡-膿疱症-骨化過剰症-骨炎)症候群を有する患者。
6.移植臓器を有する患者(スクリーニング前12週間超の角膜移植を除く)又は過去に幹細胞治療(例えば、Prochymal)を受けた患者。
7.リンパ腫を含むリンパ増殖性疾患又はリンパ増殖性疾患、例えば、リンパ節腫脹及び/もしくは脾腫の可能性を示唆する徴候及び症状の既往。
8.スクリーニング来院前5年以内に、活動性もしくは悪性腫瘍の疑い又は悪性腫瘍の既往があると記録されている患者。ただし、皮膚の基底細胞ガンもしくは扁平上皮ガン又は子宮頸部の上皮内ガンに対する適切な処置を受けているものは除く。
9.アナフィラキシー反応の予防を目的としたアレルギー免疫療法を以前に受けたことのある患者。
10.表4.2.2.1:1に規定された制限薬剤又は治験責任医師の評価により試験の安全な実施を妨げる可能性が高いと考えられる任意の薬剤の使用。
11.試験期間中又は無作為化前6週間以内に生ワクチンを投与する計画。
12.全身投与された生物学的製剤又はその賦形剤に対するアレルギー/過敏症の既往。
13.治験責任医師の評価による無作為化前2週間の活動性全身感染症(例外:感冒)。
14.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ウイルス性肝炎及び(又は)活動性もしくは潜伏性結核(QuantiFERON TB検査で陽性の患者は除外される。QuantiFERON TBの結果が偽陽性又は判定不能の疑いのある患者は再検査される場合がある)を含む慢性又は関連する急性感染症。
15.治験責任医師の評価による無作為化前12週間以内に行われた又は無作為化後32週間以内に計画されている大手術(例えば、股関節置換術、動脈瘤除去、胃結紮)。
16.スクリーニング時の総白血球数(WBC)<3,000/μL又は血小板<100,000/μL又は好中球<1,500/μL又はヘモグロビン<8.5g/dL。
17.スクリーニング時にアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)もしくはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)が基準値上限の2倍を超える又は総ビリルビンが基準値上限の1.5倍を超える(ジルベール症候群を有する患者は除外されない)。
18.別の治験装置もしくは治験薬の試験に現在登録されているか又は別の治験装置もしくは治験薬試験の終了から30日以内であるか又は他の治験処置を受けている。
19.慢性的なアルコールもしくは薬物の乱用又は治験責任医師の意見において、信頼できない試験対象となるもしくは治験を完了しにくい状態。
20.この治験における以前の無作為化。
4.0 処置
4.1 治験薬処置
治験薬は、BI Pharma GmbH & Co. KGにより製造されている。本発明の抗IL-36R抗体は、約146kDaの分子量を有するヘテロ二量体である。製剤としての本発明の抗IL-36R抗体は、20mg/mLの濃度で配合される。25mM クエン酸ナトリウム、200mM スクロース、0.04%w/v ポリソルベート80(pH6)及び注射用水(WFI)からなるバッファー中の活性医薬成分(API)。全ての賦形剤はコンペンディウム品質のものである(例えば、USP、Ph.Eur.)。
4.1.1 治験薬の素性
治験薬の特性を以下に示す。
Figure 2022515480000047
Figure 2022515480000048
4.1.2 治験における用量の選択
この治験についての300mg及び900mgの用量を完了したSRD治験1368.1及び進行中のMRD治験1368.2で得られたデータに基づいて選択した。これらの治験では、本発明の抗IL-36R抗体の臨床的安全性及び耐容性プロファイルが試験され、20mg/kg 体重までのi.v.単回用量又は10mg/kg体重までの反復用量で1週間に1回、最長4週間処置された男性健康ボランティアにおいて好ましい(安全かつ十分に耐容性がある)ことが見出された。用量制限有害事象は認められず、特に、注入反応の徴候は認められなかった。
曝露量/反応関係が大きくなることを前提とすれば、安全かつ耐容性のある曝露量に至る最高用量スケジュールにより、臨床的有効性を示す可能性が最も高く、ポジティブな臨床概念実証を達成することが期待される。PPP患者を処置する困難性についてのポジティブな有効性シグナル及び処置の有益性の可能性を最大限に高めるために、この化合物の現在の優れた安全性プロファイルを考慮して、この概念実証型試験では、900mgの用量(4週間に1回の投与による)を高i.v.用量として試験するのを提案する。ポジティブであれば、更なる開発においてPPPの処置のための皮下(s.c.)用量計画で進めることが可能であろうため、300mgのより低いi.v.用量を選択した。
固定用量計画を選択した。医療従事者及び患者にとって大きな利点があるため、固定用量がほとんどの現行の生物学的処置について標準的であり、投与ミスのリスクを低下させる投与の単純さを含むためである。体重(及び曝露量に影響を及ぼすその他の共変数)は、曝露-有効性反応の高い方の終わり(higher end)に投与すると仮定すると、影響が小さくなる可能性が高い。さらに、モノクローナル抗体は、高度にターゲット特異的であり、新規化学物質(NCE)と比較して、比較的大きな治療ウィンドウを提供する。したがって、ほとんどのモノクローナル抗体は、ターゲットの代謝回転をカバーし、有効性を最大にするために、抗体/ターゲット過剰にある固定用量で承認されている。
体重は、体重の増加に伴う曝露量の低下を示す共変数として、現行のPKモデルに組み込まれている。現行のモデルは、体重が曝露の共変数として体重を有するモデルと有さないモデルとを比較した場合に、BI655130のPKにおける対象間のばらつきの15%未満を説明することを示している。固定用量計画は、体重に基づく投与法と比較して、用量計算、治験薬の調製及び投与が複雑でないため、投与ミスの可能性を最小限に抑えるであろう。また、より広い体重/曝露範囲をカバーすることにより、用量発見及びPK-PD分析も容易になるであろう。
1368.1により報告されたPKモデリングに基づいて、この治験において予測される本発明の抗IL-36R抗体の曝露は、試験された曝露をわずかに超えるのみであると予想され、健康なボランティア(HV)に安全であることが見出される。0週目、4週目、8週目及び12週目で4週間に1回900mgを投与した場合、血漿中の検体の最高測定濃度(Cmax)及び900mg計画の投与期間内の平均濃度は、1368.2で試験された10mg/kg計画によるCmaxを超えないであろう。35週間にわたって評価された合計(累積)曲線下面積(AUC)は、同じ期間にわたって(1368.2において)1週間に1回での10mg/kgについて予想される曝露レベルを25%上回ると予測される。注目すべきことに、SRD試験(1368.1)からのデータに基づく現行のPKモデルは、SRDのMRDへの外挿への使用を支持する1368.2の3及び6mg/kg コホートについての予備的な重層データと一致している(治験薬概要書の最新版c03320877を参照のこと)。重要なことに、これらの予測を、HV患者とPPP患者との間の同等の曝露量に基づき、75kg 基準個体を使用して行う。90kg 個体について、予測される総曝露量(累積AUC)は、46%まで減少するであろう。PPP患者についての体重期待値は、約80kgである[R17-364]。ただし、健康な対象と比較して、PPP患者では全身曝露量が低いと予測されるため、このような患者に投与した場合の何等かの安全性リスクは限定される可能性が高いであろう。これは、おそらく、健康な対象の末梢血と比較して、疾患組織におけるターゲット分子の発現が高いためである。より高いターゲット発現により、ターゲット媒介薬剤処理成分が増加する場合があり、本発明の抗IL-36R抗体のクリアランスの向上に寄与する場合がある。
4.2 他の処置、応急処置、
制限事項
4.2.1 他の処置及び応急処置
4.2.1.1 レスキュー薬剤
レスキュー薬剤の使用は、治験責任医師の判断に任され、疾患の重症度及び進行度に基づくべきである。疾患状態の改善がみられない場合又は疾患状態の変化がみられない場合(不変)には、レスキュー薬剤を処方する前に治験薬投与後(16週目)少なくとも4週間待つことが推奨される。レスキュー薬剤が処方された場合、患者は、治験に留まるであろうし、32週目(治験終了来院)まで当初計画どおりに追跡調査が行われるであろう。治験依頼者は、レスキュー薬剤を治験実施施設に供給しないであろう。
4.2.1.2 応急処置
治験薬の注入中又は注入後に、注入反応が生じた場合、治験責任医師は、その反応の重症度及び地域の標準治療に従って以下:
-直ちに注入を中断する
-全身性抗ヒスタミン剤及び静脈内ステロイドで処置する
を検討する必要がある。
患者の臨床経過及び医学的判断に基づいて、治験実施施設ファイルにおける本発明の抗IL-36R抗体/プラセボの調製及び取扱いのための説明書に詳述されているように、(ISFにおけるRCTC等級付けによる)軽度又は中等度の反応の場合、注入をより低速で再開し、徐々に速めながら、注入を完了することができる。
4.2.1.3 追加処置
追加処置は計画されていない。ただし、処置を必要とする有害事象の場合、治験責任医師は、対症療法を許可することができる。その場合、患者を必要に応じて処置し、必要に応じて、全ての医学的評価結果が許容し得るレベルに回復するまで、治験実施施設において管理下に置くか又は転院させるであろう。
治験全体をとおして、バックグラウンド治療は許可されない。
4.2.2 制限
4.2.2.1 併用処置に関する制限
表4.2.2.1:1に列記される薬剤(又は薬剤のクラス)を指定された期間に使用してはいけない。
Figure 2022515480000049
全身性ステロイド、TNFa阻害薬、IL17/IL12/23阻害剤又はアナキンラの使用歴のある患者が登録された場合、これらの処置を中止したことを記録するために過去の医療記録が必要となる。併用療法又はレスキュー療法は全て、CRFの適切なページに記録されるであろう(試験日での摂取時間及び用量を含む)。
5.1 治験エンドポイント
5.1.1 一次エンドポイント
・有効性:16週目でのPPP ASI50
・安全性:薬剤関連AEを有する患者数
5.1.2 二次エンドポイント
・16週目でのPPP 医師による総合評価(PPP PGA)による0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答を達成したと定義される処置の成功
・16週目でのPPP ASI75
・16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化
5.1.3 更なるエンドポイント
・16週目及び他の全ての来院時に収集された疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化
・16週目及び他の全ての来院時に収集された、ベースラインと比較したDermatology Life Quality Index(DLQI)による評価された臨床的改善
・他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50
・16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア
・他の全ての来院時に収集されたPPPの医師による総合評価(PPP PGA)により、0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答を達成したと定義される処置の成功
・他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75
・他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化
・PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)
・PPP ASI50の喪失までの時間(日数)
・ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化、
・副作用(薬剤関連AEを含む)
5.2 有効性の評価
掌蹠膿疱症の医師による総合評価(PPP PGA)
PPP PGAは、手掌及び足底の患者の皮膚症状の臨床的評価により決まり、フローチャートで予定されている時点で測定されるであろう。治験責任医師(又は資格を有する実施施設職員)は、最も重度に侵された掌蹠の表面の病変を0~4の範囲で、クリア、ほぼクリア、軽度、中程度又は重度とスコア化する(表5.2:1を参照のこと)。更なる実用的なガイダンスは、ISFで入手可能であろう。
Figure 2022515480000050
掌蹠膿疱症面積及び重症度指数(PPP ASI)
PPP ASIは、PPP患者に現われる手掌及び足底の膿疱性病変及び斑病変の程度及び重症度の治験責任医師による評価である。この治験では、Bhushan et alによる乾癬を有する患者の乾癬病変の重症度及び面積の確立された指標であるPASIの適応を使用するであろう(表5.2:2を参照のこと)。
このツールは、0~72の範囲の患者の全体PPP疾患状態についての数値スコアリングを提供する。これは、身体の手掌及び足底の冒された皮膚の表面積の割合と、紅斑、膿疱及びスケーリング(落屑)の重症度との線形結合である。
PPP ASIは、フローチャートにスケジュールされた時点で測定されるであろう。
Figure 2022515480000051

[(右足底)]+[(E+P+D)面積×0.3(左足底)]
さらに、修正されたPPP ASIスコア(正確なPPP ASI)は、元のスケールで使用された範囲に加えて、絶対数/%罹患面積に基づいて計算されるであろう。
尋常性乾癬が関与する体表面積(BSA)
尋常性乾癬を併発している患者については、尋常性乾癬病変が関与する% 体表面積(BSA)をフローチャートに示された時点で把握するものとする。
疼痛VAS
疼痛VASは、疼痛強度の一次元的尺度である。この尺度は、横線により構成される連続的なスケールであり、末端に単語の記述子(「疼痛なし」、「重度の疼痛」)で固定される。「0」、「1」、...「10」でラベル付けされた縦線で等距離の10のセグメントに分割されている。疼痛VASは、フローチャートに示された来院時に患者により自己完結される。患者に、疼痛強度を表わすポイント(X)を横線上に入れるように求める。定規を使用して、スコアを「疼痛なし」アンカーと患者のマークとの間の線上の距離(mm)を測定することにより決定し、スケールの全長(mm)で割り、100を掛けて、0から100までのスコアの範囲を提供する。スコアが高いほど、疼痛強度が高いことを示す。
7.3 計画分析
有効性分析は、治療意図(intent-to-treat)の原則に基づくFASについて行われ、無作為化され、治験期間中に少なくとも1回の投与を受け、一次エンドポイントについてのベースライン測定値を有した全参加者を含むであろう。有効性分析は、計画された処置(すなわち、無作為化時に割り付けられた処置)に基づくであろう。無作為化され、治験期間中に少なくとも1回の投与を受けた患者についての安全性分析は、無作為化来院時に実際に受けた処置に基づくであろう。この患者集団は、安全性分析集団(SAF)と呼ばれる。全ての有効性分析をFASについて行うであろう。全ての安全性分析をSAFについて行うであろう。
治験実施計画書の重大な違反は、重大な組入れ違反及び除外違反、誤った服薬、治験薬の遵守、制限薬剤の併用、試験チームが重大と判断した治験実施計画書の任意の他の違反を含むであろう。重大な治験実施計画書違反に関する全ての決定を最終16週目の分析のためのデータベースの盲検解除前に行うであろう。治験実施計画書に適合した対象集団(PPS)は、16週目の有効性評価に影響を及ぼす可能性のある違反がある全ての患者を除外したFASの部分集団と定義されるであろう。
標準的な統計パラメータ(非欠損値の数、平均値、標準偏差(SD)、中央値、四分位値、最小値及び最大値)又は頻度表(患者の頻度及び割合を含む)を必要に応じて計算するであろう。
連続的な二次又は更なるエンドポイントについて、ベースラインからの平均変化は、制限された最優度(REML)に基づく反復測定アプローチを使用して分析されるであろう。分析は、固定された治療及び来院のカテゴリー効果、尋常性乾癬の有無(有り/無し)並びに来院ごとの処置の相互作用並びにベースライン時の「エンドポイント」の連続固定共変数及び来院ごとベースラインの相互作用を含むであろう。非構造化共分散構造が、患者内測定値をモデル化するのに使用されるであろう。探索的信頼区間は、両側α=0.05を使用したプラセボに対する最小二乗平均差に基づくであろう。
これは、探索的治験であり、正式な検証的統計検定は行われないであろう。
7.3.1 一次エンドポイント分析
16週目でのPPP ASI50の達成は、この治験における一次エンドポイントであり、0(=非応答)又は1(=応答)の値を有する2値変数を表わす。任意の16週目の中間分析のための処置盲検解除の前に、PPP ASI75を一次エンドポイント(PPP ASI50に代えて、ついで、PPP ASI50は、二次エンドポイントとみなされるであろう)として使用することが決定されるであろう。該当する場合、そのような決定は、治験統計分析計画書(TSAP)に記録されるであろう。
プラセボに対する未調整の絶対リスク差の一次分析は、FASについて、各治療シナリオについての16週目に観察されたPPP ASI50を有する患者の割合の差として単純に計算されるであろう。この差付近の95%ウィルソン信頼区間も提供されるであろう。加えて、パラメトリックブートストラップ95%信頼区間は、患者数に対する各治療についての二項分布からサンプリングすること及びサンプリングパラメータを表わす処置当たりの応答者の観察された割合により生成されるであろう。一方、本発明の抗IL-36R抗体対プラセボについての両方のシナリオの試験に対する階層的アプローチは、多重処理比較の結果として生じる多重性を抑制するために、一次分析について実施される。
一次エンドポイントの探索的分析は、低区画度数の発生によるモデル収束問題がない場合、SAS(登録商標)におけるPROC LOGISTICを介したロジットリンクを使用するロジスティック回帰アプローチを使用して、FASについて、分析される本発明の抗IL-36R抗体とプラセボとの間のPPP ASI50を有する患者の割合の差を含むであろう。固定分類効果は、尋常性乾癬の処置及び有無(有り/無し)を含むであろう。優度比検定を使用して、処置間の差についての検定を行うであろう。適合ロジスティック回帰モデルを使用して、本発明の抗IL-36R抗体及びプラセボ下で、治験[R16-5360]中の各患者について応答速度を予測し、処置間の応答の平均確率における得られた差は、本発明の抗IL-36R抗体対プラセボについてのリスク差を与えるであろう。ついで、デルタ法を使用して、調整されたリスク差推定値付近の標準誤差及び関連する95%信頼区間を計算するであろう。ただし、低区画度数の発生により、モデル収束問題が発生する場合には、代わりに、正確なアプローチを使用することができる。
一次エンドポイントの他の分析は、以下:
・セクション7.5に記載されているように、異なる患者集団(例えば、PPS)を利用する感度分析及び欠損データを取り扱うための代替法、
・種々の人口統計学的又はベースライン特性データと一次エンドポイントとの間の関係の探索は、SAS(登録商標)におけるPROC LOGISTICによるロジットリンクを使用するだけでなく、グラフ法により行われるであろう
を含むであろう。
更なる詳細は、TSAPにおいて提供されるであろう。
7.3.2 副次エンドポイント分析
二次2値エンドポイントについては、FASについて、プラセボに対する未調整の絶対リスク差が計算され、この差付近の95%ウィルソン信頼区間も提供されるであろう。加えて、パラメトリックブートストラップ95%信頼区間も生成されるであろう。
二次連続エンドポイントについては、ベースラインからの平均変化を、制限された最優度(REML)に基づく反復測定アプローチを使用して分析するであろう(セクション7.3を参照のこと)。
7.3.3 更なるエンドポイント分析
更なるエンドポイントは、一次エンドポイント分析及び二次エンドポイント分析について上記された方法を使用して分析されるであろう。イベントのエンドポイントまでの時間、例えば、PPP ASI50を達成するまでの時間については、1か月間隔での生存/失敗確率のKM推定値及びイベントまでの時間の中央値が提供されるであろう。信頼区間は、両側α=0.05に基づくであろう。
DLQI等のアンケートは、来院ごとに記述的にまとめられるであろう。
7.3.4 安全性分析
セクション7.3に記載された安全性集団を使用して、全ての安全性分析を行うであろう。一般的には、安全性分析は、本質的に記述的であり、BI基準に基づくであろう。仮説検定は計画されていない。
有害事象の統計的分析及び報告は、処置により発生する有害事象に集中するであろう。この目的で、処置の開始と残存作用期間の終了との間で生じた全ての有害事象を「処置により発生した」とみなすものとする。REPは、治験薬の最終投与後20週間と定義される。初回の薬剤摂取前に始まり、処置下で悪化した有害事象も、「処置により発生した」とみなすものとする。薬剤関連有害事象を現行版のMedical Dictionary for Drug Regulatory Activities(MedDRA)に従ってコード化後に、全身臓器分類及び優先使用語により集計するであろう。
加えて、有害事象の頻度、重症度及び因果関係を現行版のMedDRAに従ってコード化後に、全身臓器分類及び優先使用語により集計するであろう。
研究室データを定量的及び定性的の両方で分析するであろう。後者を、研究室データをそれらの基準範囲との比較により行うであろう。基準範囲外の値及び臨床的に関連性があると定義された値は、リストに強調表示されるであろう。分布パラメータ並びに異常値又は臨床的に関連する異常値を示した患者の頻度及び割合に関して、処置群を記述的に比較するであろう。
スクリーニング時、ベースライン時、治験期間中及び治験終了時の評価において観察されたバイタルサイン、身体検査又は他の安全性に関連するデータを、処置開始前の知見と比較して、起こり得る変化に関して評価するであろう。
抗IL-36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)の投与後に、安全性及び有効性の評価から、下記:少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%の患者が(a)16週目でのPPPについての乾癬面積及び重症度指数(PP ASI)75、(b)投与に応じた有害事象(AE)を有する患者の割合が1つ以上のエンドポイントについてプラセボでの患者と比較して統計的に同じか又はより低い、(c)16週目での0又は1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコア、(d)16週目でのPPPについての乾癬面積及び重症度指数(PPP ASI)75、(e)16週目でのPPP ASIのベースラインからの変化、(f)16週目での疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化、(g)16週目でのDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された臨床的改善、(h)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50、(i)16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア、(j)他の全ての来院時に収集された0又は1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコア、(k)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75、(l)他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化、(m)PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)、(n)PPP ASI50の喪失までの時間(日数)、(o)ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化により定義された臨床的寛解を達成することが明らかとなる。1つ以上のエンドポイント(a)~(o)について、プラセボでの患者と比較して、投与に対する反応を有する患者の割合が統計的により高い。
実施例2:急性PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を有する患者の処置
この実施例では、抗IL36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)を使用して、PPPを有する患者を処置する。この実施例において測定されたアウトカム、投与様式及び組み入れ基準/除外基準は、下記のとおりである。
一次アウトカム(エンドポイント)測定
・16週目でのPPP ASI50
・ベースラインと比較した膿疱重症度の%低下
・薬剤関連AEを有する患者数
・グセルクマブを上回る優れた有効性及び/又は実施例1で列記された一次エンドポイント
二次アウトカム(エンドポイント)測定
・16週目でのPPP 医師による総合評価(PPP PGA)による0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答を達成したと定義される処置の成功
・16週目でのPPP ASI75
・16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化
・16週目でのPPP ASI50の達成におけるプラセボに対する少なくとも40%の優位性及び/又は実施例1で列記された二次エンドポイント
投与様式:SC、表1~表4も参照のこと。試験設計については、図2も参照のこと。
組み入れ基準
実施例1で提供された組み入れ基準と同様。ただし、下記修正/改良を伴う。
・掌蹠膿疱症の診断=原発性で、持続性(3か月超の持続期間)の手掌及び/又は足底に無菌性で肉眼的に確認できる膿疱が認められ、尋常性乾癬を有するか又は有さない
・スクリーニング時及びベースライン時の膿疱スコアが2以上
・スクリーニング時及びベースライン時のPPP ASIスコアが12以上
・スクリーニング時及びベースライン時のPPP PGAが少なくとも3以上
・手掌及び/又は足底に活動性の膿疱(白色又は黄色の膿疱)が存在する
除外基準
実施例1で提供された除外基準と同様。ただし、下記修正/改良を伴う。
・抗TNF阻害剤によるPPP様疾患の既往を有する患者
・スクリーニング中での改善(スクリーニング期の間にPPP ASI合計スコア改善が5以上)
抗IL-36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)の投与後に、データ評価から、下記:少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%の患者が(a)16週目でのPPPについての乾癬面積及び重症度指数(PP ASI)50、(b)ベースラインと比較した膿疱の重症度(例えば、平均において、患者は、ベースラインと比較して、少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%以上の自身の膿疱の重症度における改善を経験する)、(c)グセルクマブを上回る優れた有効性(例えば、本発明の化合物又は製品が、少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%以上のグセルクマブを上回る優れた有効性を有することを示す既往データ)、(d)16週目での0又は1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコア、(d)16週目でのPPPについての乾癬面積及び重症度指数(PPP ASI)75、(e)16週目でのPPP ASIのベースラインからの変化、(f)16週目での疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化、(g)16週目でのDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された臨床的改善、(h)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50、(i)16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア、(j)他の全ての来院時に収集された0又は1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコア、(k)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75、(l)他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化、(m)PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)、(n)PPP ASI50の喪失までの時間(日数)、(o)ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化、(P)16週目にPPP ASI50を達成するのにプラセボより少なくとも約40%優れていることにより定義された臨床的寛解を達成することが明らかとなる。1つ以上のエンドポイント(a)~(p)について、プラセボでの患者と比較して、投与に対する反応を有する患者の割合が統計的により高い。加えて、1つ以上のエンドポイント(a)~(p)について、プラセボでの患者と比較して、(本発明の化合物又は製品の)投与に対する反応における有害事象(AE)を有する患者の割合が統計的同じか又はより低い。
実施例3:急性PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を有する患者の処置
この実施例では、抗IL36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)を使用して、急性PPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を有する患者を処置する。
最初に、各患者は、実施例1で列記された1つ以上の組み入れ基準を有する。表1~表4で列記された計画に従って、用量計画を各患者に投与する。
抗IL-36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)の投与後に、安全性及び有効性評価から、下記:少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%の患者が(a)16週目でのPPPについての乾癬面積及び重症度指数(PP ASI)75、(b)投与に応じた有害事象(AE)を有する患者の割合が1つ以上のエンドポイントについてプラセボでの患者と比較して統計的に同じか又はより低い、(c)16週目での0又は1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコア、(d)16週目でのPPPについての乾癬面積及び重症度指数(PPP ASI)75、(e)16週目でのPPP ASIのベースラインからの変化、(f)16週目での疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化、(g)16週目でのDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された臨床的改善、(h)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50、(i)16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア、(j)他の全ての来院時に収集された0又は1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコア、(k)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75、(l)他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化、(m)PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)、(n)PPP ASI50の喪失までの時間(日数)、(o)ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化により定義された臨床的寛解を達成することが明らかとなる。1つ以上のエンドポイント(a)~(o)について、プラセボでの患者と比較して、投与に対する反応を有する患者の割合が統計的により高い。
この実施例に関する実施態様では、投与は、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者の皮下に投与すること又は投与したことを含む。関連する実施態様では、皮下投与は、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、皮下投与をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで行う。
この実施例に関する実施態様では、投与は、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者の皮下又は静脈内に投与すること又は投与したことを含む。関連する実施態様では、初期静脈内投与は、600mg、750mg又は900mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、初期静脈内投与を0週目に1回又は0週目及び2週目に2回行う。関連する実施態様では、初期皮下投与は、750mg又は900mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、初期皮下投与を0週目に1回又は0週目及び2週目に2回行う。関連する実施態様では、初期静脈内又は皮下投与に続けて、後続皮下投与を行う。関連する実施態様では、後続皮下投与は、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、後続皮下投与は、q4wもしくはq8w間隔又はそれらの組み合わせで行う。関連する実施態様では、第1の用量の後続皮下投与を初期静脈内又は皮下投与の最後の用量後2~4週間で投与する。
実施例4:PPP患者におけるフレアの再発の予防
この実施例では、本発明の抗IL-36R抗体の(表1~表4に従った)用量計画を使用して、PPPフレアの再発を予防する。投与後に、表1~表4に示されたように、1つ以上の用量の抗IL-36R抗体を投与して、PPPフレアの再発を予防する。
抗IL-36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)の投与後に、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者が、12、16、24、36、48、60又は72週目に、ベースラインからのPPP ASIの変化により測定された臨床的寛解を維持している。改善された効果は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体により、高い割合で維持される。少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%のほ乳類又は患者は、プラセボと比較して、最後の用量の抗IL-36Rが投与された後12、16、24、36、48、60又は72週目に、改善された効果を維持している。
抗IL-36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)の投与後に、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者が、12、16、24、36、48、60又は72週目に、0又は1のPPP PGAスコアにより測定された臨床的寛解を維持している。改善された効果は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体により、高い割合で維持される。少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%のほ乳類又は患者は、プラセボと比較して、最後の用量の抗IL-36Rが投与された後12、16、24、36、48、60又は72週目に、改善された効果を維持している。
抗IL-36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)の投与後に、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者が、12、16、24、36、48、60又は72週目に、ベースラインからのPPP ASI膿疱、紅斑又はスケーリング重症度サブスコアの変化により測定された臨床的寛解を維持している。改善された効果は、プラセボによるより本発明の抗IL-36R抗体により、高い割合で維持される。少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%又は90%のほ乳類又は患者は、プラセボと比較して、最後の用量の抗IL-36Rが投与された後12、16、24、36、48、60又は72週目に、改善された効果を維持している。
この実施例に関する実施態様では、投与は、治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者の皮下に投与すること又は投与したことを含む。関連する実施態様では、皮下投与は、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む。関連する実施態様では、300mg又は600mg用量をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)又はそれらの組み合わせで投与する。関連する実施態様では、皮下投与は、初期用量を含む。関連する実施態様では、皮下投与は、後続用量をさらに含む。関連する実施態様では、初期用量は、150mg、300mg又は600mgである。関連する実施態様では、1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で2週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で3週間投与する。関連する実施態様では、600mgの初期用量を1週間に2回で4週間投与する。関連する実施態様では、後続用量は、300mg又は600mgである。関連する実施態様では、後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する。関連する実施態様では、300mg又は600mgの後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する。
実施例5.掌蹠膿疱症の処置のためのIL-36レセプター阻害(実施例1に記載された治験の結果)
本発明の抗体、すなわち抗IL-36レセプター(IL-36R)抗体(スペソリマブ[BI655130])は、ヒトIL-36Rシグナル伝達を遮断するヒト化アンタゴニスト性モノクローナルIgG1抗体である。本発明の抗体のIL-36Rへの結合により、上皮細胞/線維芽細胞/免疫細胞媒介性炎症を減少させ、掌蹠膿疱症(PPP)における病原性サイトカイン産生を駆動する炎症反応を遮断するのを目的として、同族リガンド(IL36α、β及びγ)によるIL-36Rの後続の活性化及び炎症促進性経路の下流での活性化が防止されると予想される。
本発明の抗体の前臨床プロファイル並びに健康ボランティア及び全身性膿疱性乾癬(GPP)を有する患者による治験からの臨床データから、本発明の抗体が安全で、耐容性があり、PPPを有する患者におけるアンメットメディカルニーズに対処することができることが示唆される。
背景
PPPは、手掌及び足底に影響を及ぼす好中球で満たされた無菌性膿疱を特徴とする慢性炎症性再発性疾患である。PPPは、患者の生活の質に著しい影響を及ぼし、機能的障害をもたらす場合がある消耗性疾患であり、膿疱形成の重症度は、これに寄与する主な要因である。IL-36が関与する炎症促進経路のディスレギュレーションは、PPPの病因に関与すると考えられる。この多施設、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、第IIa相試験(NCT03135548)では、PPPを有する患者における本発明の抗体の有効性と安全性を調査した。
方法
PPP面積及び重症度指数(PPP ASI)スコアが最低12、PPPの医師による総合評価(PPP PGA)が3以上、ベースライン時に手掌/足底に膿疱が認められる、PPPを有する成人(N=59)を本発明の抗体の2つの処置アーム(900又は300mgをQ4Wで静脈内投与、12週目まで)のうちの一方又はプラセボに無作為化した。一次エンドポイントは、16週目でのPPP ASIの50%改善(PPP ASI50)及び薬剤関連有害事象(AE)の発現率とした。全患者を32週目まで追跡調査した。
結果
ベースライン時(処置開始前)に、PPPの疾患特性は、処置アーム間で概ね同等であった。全体として、最初の診断からの平均(標準偏差[SD])時間は、9.1(11.3)年であり、プラセボアームでは、本発明の抗体の処置アーム(10.4年)におけるよりわずかに短かった(6.7年)。平均(SD)ベースラインPPP ASIは、全体として18.6(6.3)並びに本発明の抗体の900mg、300mg用量アーム及びプラセボアームにおいて、それぞれ16.9(4.3)、20.3(6.4)及び18.5(7.6)であった。全集団において、16週目にPPP ASI50を達成した患者の割合は、本発明の抗体の処置アーム(900mg又は300mg)及びプラセボアームについて統計的に異ならなかった(31.6%、31.6%対23.8%)。ベースライン時のPPP ASIが中央値(16.7)を上回る患者と下回る患者とを比較した事後部分群分析から、中央値を上回る中程度から重度までの疾患を有する患者において、合計PPP ASI及び特に膿疱の重症度(PPP ASIスコアの一部)について、プラセボを上回る本発明の抗体による速やかな改善が明らかとなった。これらの患者では、16週目でのPPP ASIのベースラインからの平均(90%信頼区間[CI])%変化は、本発明の抗体についての900mgアーム(n=8)及び300mgアーム(n=10)においてそれぞれ、-39.7%(-58.2%、-21.2%)及び-23.7%(-42.1%、-5.2%)であったのに対し、プラセボアーム(n=10)では、-8.0%(-35.0%、19.0%)であり、16週目でのベースラインからの平均(90%CI)膿疱形成スコアの%変化は、本発明の抗体についての900mgアーム及び300mgアームにおいてそれぞれ、-56.9%(-81.6%、-32.1%)及び-29.9%(-42.4%、-17.5%)であったのに対し、プラセボアームでは、-5.4%(-35.6%、24.9%)であった。ここで、本発明の抗体による開始の2週間以内に、改善が観察された。全体として、本発明の抗体は、プラセボと同程度の有害事象(AE)プロファイルで良好に耐容性であった。32週間を通して、本発明の抗体を受けた16名の患者(42.1%)は、薬剤関連AEを有した。大部分は、軽度又は中程度と等級付けされた。新たなAE及び用量依存的なAEは観察されなかった。さらに、最も悪影響を受けた領域(生検が採取された領域のPPP ASIによる;n=23)からの皮膚生検における遺伝子発現レベルから、より重度の病変を有する患者において、IL-36経路(IL36A/B/G)、Th17経路(IL17A/F、DEFB4)、好中球トラフィッキング(CXCL1、CXCL2、CXCL6)及び炎症(TNF、S100A8/9/12)のマーカーのより強力な表現を特徴とする区別できる分子プロファイルが明らかとなった。
結論
この試験では、その一次エンドポイントを満たすことができなかったが、本発明の抗体での処置は、より高い疾患重症度を有する患者におけるPPP ASI及び膿疱重症度の低下と関連した。これらの介入データから、より重度のPPP病変におけるIL-36経路遺伝子の差次的アップレギュレーションと共に、IL-36がPPPにおける機能的役割を果たしていることを示唆している。PPPを有する患者におけるIL-36R阻害の有効性を確認するには、更なる試験が必要である。
緒言
膿疱性乾癬は、臨床的に目に見える無菌性膿疱を生じる表皮の好中球浸潤を特徴とする、一連の稀な炎症性皮膚疾患からなる。汎発性膿疱性乾癬(GPP)及び掌蹠膿疱症(PPP)は、最も顕著な亜表現型であり、GPPは、膿疱性乾癬の最も重症型であり、PPPは、最も一般的である。GPPは、多システム性で生命を脅かすものであり、非肢端皮膚に播種性の紅斑性及び膿疱性の皮膚発疹の間欠的な急性フレアからなり、全身症状、例えば、発熱、無力症を伴う倦怠感、筋肉痛及び関節痛に関連する。全身症状の重症度は、症例間で大きく異なり、同じ個人内でのフレア間にばらつきがあることが多い。疫学的研究では、有病率は1.76人/100万人と低く報告されており、この疾患の希少性が強調されている。GPPとは対照的に、PPPは、生命を脅かすものではないと考えられ、手の手掌及び/又は足の足底に限局される。この疾患は、手掌の母指球部、小指球部及び中央部並びに足底の対応する領域に顕著である傾向があり、患者の手首及び踵に対して近位に広がる場合がある。西欧人集団におけるPPP有病率の全体的な推定値は、0.01%~0.05%の範囲である。日本では、0.12%というより高い有病率が報告されている。
治療的介入は、現在米国又はヨーロッパで承認されている生物学的処置法がないGPP及びPPPの両方にとって大きな課題である。一般的に使用される処置は、望ましくない副作用に関連し、それらの長期使用が制限される。尋常性乾癬モデルに基づいて、GPP及びPPPについて、幅広い抗乾癬戦略が提唱されている。ここで、アフェレーシス並びに腫瘍壊死因子、インターロイキン-17及びインターロイキン-23の阻害剤の有効性が、日本におけるGPPについての承認の基礎を形成する非盲検試験及び症例報告で報告されており、近年、日本ではPPPについて、インターロイキン-23阻害剤が承認されている。PPPは、急性扁桃炎により増悪する場合があり、扁桃摘出術の使用が、一部の日本人患者では非常に有効であることが報告されている。しかしながら、GPPを有する患者の小規模コホートにおける研究では、扁桃摘出術はほとんど効果がないことが見出された。
各疾患の免疫病因は、まだ完全には解明されていないが、大きな進歩が、GPPにおける主な病原因子として機能欠損ホモ接合性又は複合ヘテロ接合性IL36RN遺伝子突然変異を特定した遺伝学的研究から得られている。これらの突然変異により、IL36RN産物であるインターロイキン-36レセプターアンタゴニスト(インターロイキン-36Ra)の機能が著しく変化し、炎症促進性インターロイキン-36(IL-36α、IL-36β及びIL-36γ)経路のディスレギュレーションがもたらされ、単一遺伝子モデルによりGPPがもたらされる。これらの突然変異は、他の膿疱性乾癬亜型では見出されているが、尋常性乾癬のみを有する患者では検出されておらず、膿疱性乾癬の自己炎症性の性質を明らかにし、GPPを尋常性乾癬とは異なる実体として確立している。他の遺伝子、例えば、CARD14及びAP1S3における突然変異も、膿疱性乾癬の亜型で検出されており、GPPを有する患者のほぼ50%が、GPP疾患に関連する1つ以上の遺伝子(例えば、IL36RN、CARD14又はAP1S3)における変異を保有している。さらに、IL-36サイトカインは、GPP病変において高発現し、炎症細胞のリクルート及び活性化に関与している。逆に、PPPにおいて、IL-36経路との遺伝的関連はほとんど明らかではなく、PPPを有する患者の約10%のみが、IL36RN又はAP1S3遺伝子に機能欠損突然変異を有することが報告されている。一方、IL-36サイトカインは、PPP病変において高発現することが報告されており、IL-36経路は、PPPの病因に不可欠であると考えられる。
本発明の抗体、すなわち抗IL-36レセプター(IL-36R)抗体(スペソリマブ[BI655130])は、ヒトIL-36Rシグナル伝達を遮断するヒト化アンタゴニスト性モノクローナルIgG1抗体である。本発明では、GPPフレアを示した7名の患者における、20週間での多施設単一アーム非盲検第I相概念実証型治験(臨床試験.政府番号NCT02978690)で調査した。適格な患者に、本発明の抗IL-36R抗体 10mg/kgの単回静脈内(IV)用量を受けさせ、20週間モニターした。0又は1(クリア又はほぼクリアな皮膚)の汎発性膿疱性乾癬の医師による総合評価(GPPGA)スコアが、1週目までに5名の患者、4週目までに全患者(IL36RN突然変異の有無にかかわらず)で達成された。また、患者を、硬結コンポーネントを膿疱コンポーネントに置き換えたPASIスコアの適合であるGPP面積及び重症度指数(GPPASI)も使用して評価した。ここで、合計スコアは、0(最も重症度が低い)~72(最も重症度が高い)の範囲とした。試験患者間において、GPPASIスコアのベースラインからの平均%改善は、1週目に59.0%、2週目に73.2%、4週目に79.8%であった。膿疱は、処置後48時間以内に3名の患者で、1週目までに5名の患者で、2週目までに6名の患者で完全にクリアとなった。GPPGA、GPPASI及び膿疱サブスコアを20週目まで維持した。正規化に近づけたC反応性タンパク質の平均(±SD)レベルの低下が、ベースラインから2週目まで観察され(69.4±57.0mg/デシリットルから4.5±7.5mg/デシリットルへ)、最後の測定値が4週目に得られるまで維持された。本発明の抗体による処置により、炎症性、好中球性、先天性及びTh1/Th17経路に関連する病変対非病変バイオマーカー及び血清バイオマーカーの強力かつ迅速なダウンレギュレーションがもたらされた。これらの減少は、臨床疾患重症度の低下と相関し、GPPを有する患者の皮膚及び血液におけるIL-36経路の阻害の重要性が強調された(Baum P, et al. presented at SID 2019: Abstract LB1140)。治験薬の注入後、全患者に、軽度又は中程度と等級付けられた有害事象が認められ、重篤な有害事象は報告されなかった。
本発明の抗体の前臨床プロファイル並びに健康ボランティア及びGPPを有する患者についての治験からの臨床データから、IL-36経路がこの疾患の病因に不可欠であると考えられるため、本発明の抗体は、安全で、耐容性があり、PPPを有する患者におけるアンメットメディカルニーズに対処することができると示唆される。PPPを有する患者における本発明の抗IL-36R抗体の安全性及び有効性を評価するこの最初の研究の結果を報告する。本発明者らが知る限り、この研究は、PPPを有する患者における処置を評価した最初の研究である。
方法
試験設計
PPPを有する患者における本発明の抗体の安全性及び有効性を調査するためのこの32週間での多国籍無作為化二重盲検プラセボ対照並行設計治験を、カナダ、デンマーク、ドイツ、イタリア、スペイン及びスウェーデンの18施設で行った。この治験は、3つの連続した試験期間:スクリーニング(7~28日間)、処置(16週間)及び追跡調査(16週間)からなった。スクリーニング中に特定された適格な患者を、本発明の抗体の2つの用量アームのうちの一方(900又は300mgの静脈内Q4W)又はプラセボによる処置に無作為化した。患者を、インタラクティブレスポンステクノロジーを使用して、盲検方式において1:1:1で無作為化した。処置を1日目並びに4週目、8週目及び12週目に相当する2、6、8、10回目の来院時に行った。
患者
18~65歳の患者で、原発性で、持続性(3か月超の持続期間)の手掌及び/又は足底に無菌性で肉眼的に確認できる膿疱が認められ、尋常性乾癬を有さないか又は体表面積の10%未満で有すると定義されたPPPを有した場合を適格とした。膿疱形成は、手掌及び/又は足底で活動性(黄色の膿疱)であることを要件とし、患者には、ベースライン時に掌蹠膿疱症面積及び重症度指数(PPP ASI)スコアが最低12であり、掌蹠膿疱症の医師による総合評価(PPP PGA)が少なくとも中程度の重症度であることが求められた。
重度、進行性又はコントロール不良の腎疾患、肝疾患、血液疾患、内分泌疾患、肺疾患、心疾患、神経疾患、脳疾患もしくは精神疾患又はその徴候及び症状を有した患者、抗TNF誘引性PPP様疾患の存在もしくは既往を有した患者又はSAPHO(滑膜炎-ざ瘡-膿疱症-骨化過剰症-骨炎)症候群を有した患者、臓器移植を受けた(スクリーニング前12週間超での角膜移植を除く)患者又は過去に幹細胞治療を受けた患者、リンパ増殖性疾患又はリンパ増殖性疾患の既往又はスクリーニング前5年以内に活動性もしくは悪性腫瘍の疑い又は悪性腫瘍の既往があると記録された患者は除外した(完全な組み入れ基準/除外基準については、表6を参照のこと)。組み入れ基準/除外基準を満たす患者について、無作為化及び処置を2回目の来院時に開始した。
Figure 2022515480000052

Figure 2022515480000053
Figure 2022515480000054
有効性及び安全性評価
一次エンドポイントは、安全性(32週間にわたる薬剤関連有害事象[AE]を有する患者数)及び本発明の抗IL-36R抗体による治療後16週目に、PPP ASI50を達成した患者の割合とした。安全性評価は、治験期間(32週間)にわたるAE(the Medical Dictionary for Drug Regulatory Activities [MedDRA] version 21.1を使用してコード化される、the Rheumatology Common Toxicity Criteria [RCTC] version 2.0により評価されたAEの強度)、重篤な有害事象、研究室評価、身体検査、バイタルサイン及び12誘導心電図を含んだ。
二次エンドポイントは、16週目でのPPP ASI75を達成した患者の割合、PPP ASIのベースラインからの%変化及びPPP PGA 0又は1を達成した患者の割合を含んだ。更なる探索的エンドポイントは、他の全ての来院時でのPPP ASI50又は75を達成した患者の割合及びPPP ASIのベースラインからの%変化、PPP PGA 0又は1を達成した患者の割合、PPP ASI50応答の達成及び喪失までの時間(日数)、PPPにおける処置応答を評価するためのバイオマーカー(例えば、顆粒球、SAA、IL8、CRP、IL1β)を含んだ。
一次分析では、本発明の抗IL-36R抗体とプラセボ処置との間で有効性に関して有意差が示されなかったため、探索的分析を、一次分析について取得したデータベーススナップショットに基づいて行い、結果を検討した。事後解析は、スクリーニング時のPPI ASIのベースラインからの%変化に対する16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化;ベースラインからのPPP ASIの%変化、スクリーニング時からベースライン時までにPPP ASIの改善が認められた患者及び同改善が認められなかった患者における膿疱の重症度及び疼痛VASのベースラインからの変化並びにベースラインからのPPP ASIの%変化、中央値ベースラインPPP ASIスコアを上回るベースラインPPP ASI及び下回るベースラインPPP ASIを有する患者における膿疱の重症度及び疼痛VASのベースラインからの変化を含んだ。
PPP ASI及び関連する評価
PPP ASIは、PPP患者に現われる手掌及び足底の膿疱性病変及び乾癬性病変の範囲及び重症度の治験責任医師による評価である。この治験では、乾癬を有する患者における乾癬病変の重症度及び面積の確立された尺度であるPASIからの適応を使用した。このツールは、0~72の範囲の患者全体のPPP疾患状態についての数値スコアリングを提供する。これは、手掌及び足底の冒された皮膚の表面積の割合と、紅斑、膿疱及びスケーリング(落屑)の重症度との線形結合である。PPP ASIは、紅斑、膿疱、落屑及び%罹患面積について得られたスコアの加重和として以下のように計算される(表8)。
PPP ASI=[(E+P+D)×A×0.2(右手掌)]+[(E+P+D)×A×0.2(左手掌)]+[(E+P+D)×A×0.3(右足底)]+[(E+P+D)×A×0.3(左足底)]
Figure 2022515480000055
ベースラインからのPPP ASIの応答の達成を評価し、典型的には、PPP ASIのXX%変化として報告し、PPP ASIXXとして示す。ここで、XXを最も一般的には、PPP ASIの50、75又は90%改善として報告する。PPP ASIXX応答を達成した患者の割合を報告する。
PPP ASIの重症度を、各コンポーネント及び手掌又は足底により評価した。コンポーネントによる評価のために、全身領域(手掌及び両足の両方)にわたる各コンポーネント(E、P又はD)内の平均重症度を計算し、各コンポーネントについて別々に提示した。コンポーネント内で、1つの身体領域内の欠損値により、コンポーネントについての欠損値がもたらされる。手掌又は足底による評価のために、PPP ASIスコアを、コンポーネントE、P及びD並びに面積(A)により手掌又は足底のいずれかについて計算したが、0~72の合計スコア範囲を達成するために、領域因子を0.5の因子で置き換えた。2つの手掌又は足底のいずれかが欠損値を有していた場合には、PPP ASIスコアは欠損していた。
PPP PGA
PPP PGAは、手掌及び足底の患者の皮膚症状の臨床評価により決まる。治験責任医師(又は資格を有する施設職員)は、最も重度に影響を受けた掌蹠表面の病変を、0~4でクリア、ほぼクリア、軽度、中程度又は重度とスコア化する(表9)。
Figure 2022515480000056
ベースライン時及び治療後に、皮膚病変の写真記録を行った。
生化学的バイオマーカー、細胞バイオマーカー及び薬理ゲノミクスバイオマーカーを、皮膚及び全血において評価した(バイオマーカー及び薬理ゲノミクスの方法については、以下を参照のこと)。皮膚生検をベースライン時(1日目)及び6週目(29±3日目)に行った。
バイオマーカーの評価
CRPレベル(非高感度)及び絶対好中球数の評価を、中央研究室サービスで標準的な方法を使用して行った。評価のためのサンプルを処置開始前のベースライン時(1日目)及び8日目(1週目)、29日目(2週目)、43日目(6週目)、57日目(8週目)、85日目(12週目)、113日目(16週目)及び225日目(32週目)に収集した。
薬理ゲノミクスバイオマーカー評価
Illumina Hi-Seq 3000(Illumina Inc., San Diego, CA)を使用して、全患者の病変及び非病変皮膚生検サンプル及び全血からのRNAの全体的なトランスクリプトームワイド配列決定を達成した。データを、edgeRパッケージを使用するM値のトリミング平均(TMM)により正規化した。Iimma-voomパッケージ(Bioconductor, US)を使用して、log 2倍変化及び対応するFDR調整p値を計算した。簡潔に、データをブーム変換し、患者当たりの対の測定値間の相関を二重の相関関数により推定した。lmFit関数を使用して、線形モデルを適合させ、病変対非病変及び本発明の抗IL36R抗体による処置前対処置後について中程度のt統計を計算した。調整P値<0.05を有意とみなした。
RNA配列決定により得られた結果を確認するために、選択された遺伝子の遺伝子発現を定量リアルタイムPCR(TaqMan)により確認した。PCRにより分析された遺伝子は、ATP12A、C15orf48、CCL20、CCL4、CHI3L2、CXCL1、CXCL2、CXCL5、CXCL6、CXCL8、CXCR2、CXCR4、DEFB4B;DEFB4A、IGH、IGHA1、IL17A、IL17F、IL19、IL1A、IL1B、IL1F10、IL23A、IL36A、IL36B、IL36G、IL36RN、KLK6、LCN2、MIR155HG、MMP12、PI3、RHCG、S100A12、S100A7、S100A8、S100A9、SERPINB4、SPRR2D、TCN1、TMPRSS11D、TNF、VNN1、VNN3、WNT5Aを含む。
遺伝子発現分析をベースライン(2回目の来院)時及び薬剤投与後6週間(6回目の来院)に全患者の皮膚生検サンプルから抽出された全RNAについて行った。遺伝子発現を、TaqMan qRT-PCRにより、製造メーカーのプロトコールに従って、全ての利用可能なサンプルについて分析した。
遺伝子発現分析の前に、全RNAを皮膚生検から抽出した。TaqManベースの遺伝子発現分析のプロセスフローは、抽出された全RNAからのcDNA合成と、特定の遺伝子ターゲットサイトを増幅するための定量リアルタイムPCR(TaqMan)と、受け取ったデータの記録及び分析とからなる。
免疫原性評価
抗薬剤抗体評価のための全患者の血漿サンプルを投与前(1日目)並びに15±3、29±3、57±3、85±3、113±3、169±7及び225±7日目に収集した。サンプルを、酸解離による有効なMeso Scale Discovery(登録商標)(MSD)薬剤架橋電気化学発光(ECL)法を使用して、QPS, LLC, Newark, DE, USAにおいて、抗本発明の抗IL-36R抗体抗体について分析した。まず、抗薬剤抗体血漿サンプル及び対照を、0.3M 酢酸中で希釈し、その後、ビオチンラベル薬剤及びスルホタグラベル薬剤を含む1.5M トリス塩基及びマスターミックスで中和し、その後、ブロッキングされたMSDストレプトアビジンプレート上に移し、インキュベーションした。トリプロピルアミン含有リードバッファーの存在下で、スルホタグにより、MSD Sector Imager 600sを使用して電圧を印加した場合に誘発されるECLシグナルが生じる。得られた化学発光を、血漿サンプル中に存在する抗薬剤抗体の量に比例する相対光単位で測定する。本発明の抗IL-36R抗体の免疫原性を、3段階アプローチを使用して評価した。まず、全ての抗薬剤抗体サンプルを抗薬剤抗体スクリーニングアッセイにおいて分析した。サンプルを、スクリーニングアッセイにおけるその応答がスクリーニングプレート特異的カットポイント以上であり、確認アッセイにおいて陽性であることが確認された場合(確認カットポイントを上回る過剰の本発明の抗IL-36R抗体の添加により阻害されたECL応答)、抗本発明の抗IL-36R抗体抗体について陽性であるとみなした。抗本発明の抗IL-36R抗体抗体について陽性であることが確認されたサンプルを、滴定アッセイにおいてさらに特徴付けた。力価をサンプルの2倍連続希釈の分析により決定した。報告された力価は、プレート特異的滴定カットポイント以上の平均ECL値を生じた最高希釈であった。抗薬剤抗体アッセイの検証から、PPP血漿中のスクリーニングアッセイの感度は、抗本発明の抗IL-36R抗体ウサギポリクローナル抗体の陽性対照を使用して、2.5ng/mLであったことが実証された。加えて、100及び250ng/mLレベルの陽性対照が、少なくとも2000μg/mLの本発明の抗IL-36R抗体の存在下で検出された。ADAサンプルはいずれも、2000μg/mL超レベルの本発明の抗IL-36R抗体を有さなかった。アッセイ性能データから、この方法がこの研究における患者からの血漿サンプル中の抗本発明の抗IL-36R抗体抗体のスクリーニング、確認及び力価の決定に信頼できることが示された。
統計的分析
この治験は、探索的試験であり、正式な確認統計的検定を行わなかった。有効性分析を治療意図の原則に基づき、無作為化され、治験中に少なくとも1つの用量を受けさせ、一次エンドポイントについてのベースライン時の測定値を有した全参加者を含む、最大の分析対象集団(FAS)について行うものとする。無作為化され、治験中に少なくとも1つの用量を受けさせた患者についての安全性分析は、無作為化来院時に実際に受けた処置に基づくものとする(安全性分析集団[SAF])。
16週目でのPPP ASI50の達成は、この治験における一次エンドポイントであり、0(=非応答)又は1(=応答)の値を有する2値変数を表わす。プラセボに対する未調整の絶対リスク差の一次分析をFASについて、各処置シナリオについての16週目に観察されたPPP ASI50を有する患者の割合の差として単純に計算した。この差付近の95%ウィルソン信頼区間を提供した。加えて、パラメトリックブートストラップ95%信頼区間を、患者数に対する各治療についての二項分布からサンプリングすること及びサンプリングパラメータを表わす処置当たりの応答者の観察された割合により生成した。グラフ法及びSAS(登録商標)におけるPROC LOGISTICによるロジットリンクを使用して、種々の人口統計学的又はベースライン特性データと一次エンドポイントとの間の関係を探索することに加えて、種々の患者集団(例えば、治験実施計画書に準拠した集団[PPS])を利用する感度分析及び欠損データを取り扱うための代替法を行った。二次エンドポイント及び探索的エンドポイントを、一次エンドポイントについて記載されたのと同じ方法を使用して分析した。連続エンドポイントについて、ベースラインからの平均変化を、制限された最優度(REML)に基づく測定アプローチを使用して分析した。安全性分析を記述的に行い、処置により発生する事象に焦点を当てた。
結果
患者
スクリーニングを受けた79名の患者のうち、18か所の治験実施施設において合計59名の患者を、900mg(19名の患者)もしくは300mg(19名の患者)の本発明の抗IL-36R抗体のいずれか又はプラセボ(40名の患者;図3)に無作為に割り付けた。ベースライン時の人口統計学的特性及び疾患特性は、処置アーム間で全般的に十分にバランスがとれており、治験集団全体では、初回診断からの平均(標準偏差[SD])期間は、9.1年(11.3年)であった(表10)。プラセボ群(平均6.7年)の方が、治験薬処置群(平均10.4年)よりわずかに短かったが、これは、この処置群における患者がわずかに若かったためである可能性がある。患者の大多数(91.5%)は、過去1年以内に活動性疾患の慢性又は持続性の徴候を有していた。ベースライン時のPPP ASI合計スコアの平均(SD)は、18.56(6.34)であり、PPP ASI合計スコアの中央値は、16.7(範囲12~37)であった(表10)。合計43名の患者(72.9%)が、治験薬の投与を完了した。予定通りに治験薬の投与を完了したか又は早期に処置を中止したかにかかわらず、全ての患者を32週目での治験終了時の来院まで追跡調査することとした。53名の患者(89.8%)が、16週目での一次エンドポイント来院を完了し、47名の患者(79.7%)が、治験観察期間を完了した。処置を早期に中止した患者の頻度は、全処置群において同様であった。中止理由で最も多かったものは、AE又は患者による中断であった。AEのために中止した3名の患者については、AEは、PPPの悪化であった。また、3名の患者は、有効性の欠如のために中止した。このため、計6名の患者は、疾患の悪化又は改善の欠如のために処置を中止した(これらの患者のうちの2名は、本発明の抗IL-36R抗体の900mg用量群の患者であり、4名は、プラセボ群であった)。
Figure 2022515480000057
安全性
全体として、本発明の抗IL-36R抗体は、プラセボに匹敵するAEプロファイルで十分に耐用性であった(表11)。32週目までに、本発明の抗IL-36R抗体を受けた16名の患者(42.1%)は、薬剤関連AEを有した。大半は、軽度又は中程度であった。最も高頻度に報告されたAEは、鼻咽頭炎、頭痛、PPP、関節痛及び咳であった。新たなAE又は用量依存的なAEは観察されなかった。
Figure 2022515480000058
有害事象を、MedDRA v21.1を使用してコード化した。AEの重症度をRCTC v2.0に従って等級付けした。
処置により発生する抗薬剤抗体が、本発明の抗IL-36R抗体を受けた患者の44.7%(38名の患者のうち17名)において検出された。ほとんどの患者で、これらは一過性かつ/又は低力価であった。本発明の抗IL-36R抗体の300mg用量群における1名の患者において、抗薬剤抗体レベルは、治験中にその患者において観察された処置の有効性の欠如に寄与した可能性がある。
有効性
臨床的エンドポイント
16週目に、本発明の抗IL-36R抗体の900mg及び300mg用量群それぞれにおける19名の患者のうちの6人(31.6%)が、PPP ASI50を達成した(すなわち、彼らは、自身のPPP ASIスコアのベースラインからの50%以上の低下を達成した)。プラセボ群では、21名の患者のうちの5名(23.8%)が、PPP ASI50を達成した。プラセボ群に対するリスク差は、両治験薬処置群について0.078(95%CI -0.190、0.338)であった(表7)。このため、16週目にPPP ASI50を達成した患者の割合には、治験薬処置とプラセボとの間に関連差(relevant difference)は存在しなかった。
16週目に、本発明の抗IL-36R抗体の900mg用量群において19名の患者のうち4名(21.1%)及び300mg用量群において19名の患者のうち0名が、PPP ASI75を達成した(すなわち、彼らは、自身のPPP ASIスコアのベースラインからの75%以上の低下を達成した)。プラセボ群では、21名の患者のうちの2名(9.5%)が、PPP ASI75を達成した。プラセボに対するリスク差は、本発明の抗IL-36R抗体の900mg用量群について0.115(95%CI -0.116、0.348)であり、本発明の抗IL-36R抗体の300mg用量群について-0.095(95%CI -0.289、0.086)であった(表12)。
16週目でのPPP ASIの平均%変化は、本発明の抗IL-36R抗体の900mg用量群で最も高く(-45.80%[95%CI -60.75%、-30.85%])、続けて、プラセボ群(-39.97%[95%CI -58.22%、-21.73%])であり、本発明の抗IL-36R抗体の300mg用量群で最も低かった(-32.74%[95%CI -54.98%、-10.50%])(表12)。
16週目にPPP PGA クリア/ほぼクリア(すなわち、PPPGA≦1)を達成した患者の割合は、本発明の抗IL-36R抗体の900mg投与群(19名の患者のうちの3名、15.8%)とプラセボ群(21名の患者のうちの3名、14.3%)とで同程度であった。本発明の抗IL-36R抗体の300mg用量群では、16週目にPPP PGA≦1を有した患者はいなかった(表12)。
16週目での疼痛VASの平均(SD)絶対変化は、本発明の抗IL-36R抗体の900mg投与群において最も高く(-25.5[28.4])、続けて、プラセボ群(-16.3[30.2])であり、本発明の抗IL-36R抗体の300mg投与群において最も低かった(2.3[26.9])(表12)。
Figure 2022515480000059
バイオマーカー分析
ベースライン時に中央値より高い/低いPPP ASIを有した患者(n=23)についての遺伝子表現レベルを比較した付随研究から、IL-36経路(IL36A/B/G)、Th17経路(IL17A/F、DEFB4)、好中球トラフィッキング(CXCL1、CXCL2、CXCL6[IL8])及び炎症(TNF、S100A8/9/12)のマーカーのより強力な発現を含む、より重度の病変を有する患者において、区別できる分子プロファイルが明らかとなった(図4)。
このTaqManに基づく遺伝子発現分析に基づいて、下記遺伝子も、ベースライン時に中央値(最悪領域)を上回る患者において、統計的に有意に(p値<0.05)高い発現を示す:C15orf48、CCL20、CXCR2、IGHA1、IL17A、IL17F、IL36A、IL36B、IL36RN、LCN2、MIR155HG、S100A12、S100A7、S100A8及びVNN1(図9を参照のこと)。加えて、中央値を上回る全PPP ASIを有する患者において、統計的に有意に(p値<0.05)高く発現される下記遺伝子も確認された:CXCR2、IL36G、IL36RN、PI3、S100A12、VNN3。
事後分析
一次分析から、本発明の抗IL-36R抗体とプラセボ処置との間に有効性に関して有意差が示されなかったため、探索的分析を、結果を分析するために行った。
PPP ASIスコアの変化を評価するために、PPP ASIの%変化を最も感度の高いエンドポイントとみなした。したがって、これをより詳細に検討した。さらに、PPP ASIスコアは、複数の患者において、スクリーニング時からベースライン時まででかなり変化した。したがって、16週目でのPPP ASIの%変化を各患者についてのスクリーニング時からベースライン時までのPPP ASIスコアの%変化に対してプロットした(図5)。このプロットから、スクリーニング時からベースライン時までのPPP ASIスコアの変化とベースライン時から16週目までのPPP ASIスコアの変化との間に正の相関が示唆され、スクリーニング時からベースライン時までの変化が好ましいほど、ベースライン時から16週目までの低下(すなわち、改善)が大きくなることが示唆された。さらに、スクリーニング時からベースライン時までのPPP ASIスコアの変化は、プラセボ群及び本発明の抗IL-36R抗体の900mg用量群では0付近に合理的に良好に分布したが、本発明の抗IL-36R抗体の300mg用量群では悪化に向かって歪んでいることが示された(図5)。このため、疾患の経過は、本発明の抗IL-36R抗体の300mg用量群では、ベースライン時の他の2つの群より好ましくなかった。
このため、スクリーニング時からベースライン時までにPPP ASIスコアが大幅に低下した患者は、皮膚症状の消失を伴った個々の疾患経過時点にあったと仮定する理由があった。ベースライン時に自然改善(自然寛解)していた患者と改善されなかった患者との間を区別するために、ベースライン時の集団(すなわち、組み入れ基準による全患者である、PPP ASIスコアが最低12、PPP PGAが3以上、手掌及び/又は足底に膿疱が認められたPPPを有する患者)を、スクリーニング時からベースライン時までのPPP ASIスコアの改善が認められた患者(スクリーニング時≧1.2×ベースライン時)と改善が認められなかった患者(スクリーニング時<1.2×ベースライン時)に分けて、事後分析を行った。スクリーニング時からベースライン時までにPPP ASIスコアが改善した患者群では、平均PPP ASIスコアが、6週目まで全ての処置群において低下し、本発明の抗IL-36R抗体の900mg用量群及びプラセボ群では同程度のレベルでさらに低下した。本発明の抗IL-36R抗体の300mg用量群では、6週目以降上昇したが、この群は、1名の患者のみからなっていた(図6A)。
スクリーニング時からベースライン時までにPPP ASIスコアの改善が認められなかった患者群において、平均PPP ASI合計スコアの低下は、16週目までの各時点において、本発明の抗IL-36R抗体についての処置群の方がプラセボ群より大きかった(図6B)。低下の程度は、本発明の抗IL-36R抗体の2つの用量群において同様であった。
全治験集団における疾患重症度が比較的低かったため、治験集団を、ベースライン時のPPP ASI値の中央値(すなわち16.7)をカットオフ値として使用して、低い方の疾患重症度の部分群と高い方の疾患重症度の部分群とに分けた。ベースライン時にPPP ASIが中央値を上回った患者において、16週目でのPPP ASIのベースラインからの平均(90%信頼区間[CI])%変化は、本発明の抗IL-36R抗体についての900mg(n=8)アーム及び300mg(n=10)アームそれぞれで、-39.7%(-58.2%、-21.2%)及び-23.7%(-42.1%、-5.2%)であったのに対し、プラセボ(n=10)アームでは、-8.0%(-35.0%、19.0%)であった(図7及び図8A)。16週目でのベースラインからの平均(90%CI)膿疱形成スコアの%変化は、本発明の抗体についての900mgアーム及び300mgアームそれぞれで、-56.9%(-81.6%、-32.1%)及び-29.9%(-42.4%、-17.5%)であったのに対し、プラセボアームでは、-5.4%(-35.6%、-24.9%)であった。ここで、本発明の抗IL-36R抗体により、開始後2週間以内に改善が認められた(図8B)。この結果から、PPP ASIスコアがベースライン時の中央値を上回る患者における両エンドポイントについての本発明の抗IL-36R抗体の処置効果が示唆され、これは、膿疱の重症度について特に顕著であった。
議論
この無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行設計治験は、PPPを有する患者における本発明の抗IL-36R抗体の安全性及び有効性を調査するための最初の研究である。この治験は、スクリーニング期(7~28日間)、16週間の処置期(12週間の処置及び16週目での一次エンドポイント評価を含む)及び16週間の追跡調査期からなった。安全性分析については、患者を追跡調査期終了時まで「処置中」であるとみなした。
PPPにおいて臨床医又は患者から報告されたアウトカムを特別に評価するのに利用可能な確立された又は検証されたエンドポイントは現在のところ存在しないため、複数のエンドポイントをこの概念実証型治験において探索した。エンドポイントは、無菌性膿疱がPPPの主なコンポーネントであり、一方で、スケーリング及び紅斑コンポーネントは変化しなかったため、硬結を膿疱形成に置き換えたPPP特異的PASI(PPP ASI)を含んだ。一次有効性エンドポイントは、16週目でのPPP ASI50とした。
PPPを有する患者におけるこの試験では、124名の健康ボランティア(未公表データ)、7名のGPPを有する患者における以前の安全性データに加えて、本発明の抗IL-36R抗体による処置により発生する安全性シグナルは、明確に特定されず、インターロイキン-36Rの完全な欠損をもたらすIL36Rノックアウト突然変異を有する個人の近年の特徴決定と一致しており、重複感染のリスク上昇のエビデンスは何ら認められず、自然免疫応答及び適応免疫応答への重大な影響も認められなかった。
有効性評価から、16週目にPPP ASI50を達成した患者の割合について、本発明の抗IL-36R抗体の用量とプラセボとの間に有意差は示されなかった。同様に、二次エンドポイント(16週目でのPPP ASI75、16週目でのPPP ASIスコアのベースラインからの%変化、16週目でのPPP PGAによる0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答)のいずれについても、本発明の抗IL-36R抗体とプラセボとの間に有意差は認められなかった。経時的なPPP ASIスコアを見ると、スコアは、処置開始後に全ての処置群において低下し、本発明の抗IL-36R抗体についての処置群において、プラセボ群におけるより急速に低下した。このことから、事後分析においてさらに探索された、本発明の抗IL-36R抗体の処置効果が指摘された。
この治験において、本発明の抗IL-36R抗体の統計的に有意な処置効果の欠如の原因となった多くの要因が存在する可能性がある。疑いの余地なく、試験規模が相対的に小さいことは、少数の患者(例えば、スクリーニング時とベースライン時との間で自然に改善した患者)での効果は、割合の全体結果に大きな影響を及ぼす場合があることを意味する場合がある。さらに、本発明の抗IL-36R抗体の処置効果が慢性PPPの自然な改善と一致した時点で、一次エンドポイント評価を行った可能性があり、これは、増悪及び部分寛解の経過により特徴付けられる。また、疾患強度の変動と処置効果との間の区別は、治験集団におけるPPPの重症度が比較的低かったことにより妨げられた可能性がある。
事後分析から、PPP ASIスコアのスクリーニング時からベースライン時までの変化とベースライン時から16週目までのPPP ASIスコアの変化との間には正の相関が示唆され、スクリーニング時からベースライン時までの変化が好ましいほど、ベースライン時から16週目までの低下(すなわち、改善)が大きくなることが示唆された。このため、スクリーニング時からベースライン時までにPPP ASIスコアが大幅に低下した患者では、プラセボを含む処置群にかかわらず、16週目に高い応答が示された。おそらく、これらの患者は、治験に参加した際にすでに疾患の経過の中で寛解に至っており、少なくとも16週目までこの経過が継続したと考えられる。本発明の抗IL-36R抗体の処置効果の可能性をより良好に評価するために、おそらく疾患が自己消散した状態のこれらの患者を除いて、更なる事後分析を行った。この分析では、PPP ASIスコア及びPPPの重要な症状である膿疱の重症度の変化を評価するために最も感度の高いエンドポイントと考えられたPPP ASIスコアの平均変化に焦点を当てた。スクリーニング時からベースライン時までにPPP ASIスコアに改善が認められなかった患者(すなわち、組み入れ基準に従って、PPP ASIスコアが最低12、PPP PGAが3以上で、手掌及び/又は足底に膿疱が認められる患者)では、16週目までの各時点において、治験薬処置群における平均PPP ASIスコアの低下は、プラセボ群におけるより大きかった。低下の程度は、本発明の抗IL-36R抗体の2つの用量群において同様であった。さらに、本発明の抗IL-36R抗体の両用量群において、膿疱の重症度についての顕著な効果が認められた。ベースライン時にPPP ASIスコアが中央値を上回った患者でも、同様の結果が認められた。
注目すべきことに、スクリーニング時からベースライン時までのPPP ASIの変化は、プラセボ群及び本発明の抗IL-36R抗体の900mg群において、0付近で合理的に良好に分布したが、本発明の抗IL-36R抗体の300mg群において悪化に向かって歪んでいた。このため、この処置群ではベースライン時に好ましくない疾患状態であったにもかかわらず、処置効果が観察可能であった。
さらに、最も悪影響を受けた領域(生検を取得した領域のPPP ASIによる;n=23)からの皮膚生研における遺伝子発現レベルから、より重度の病変を有する患者において、IL-36経路(IL36A/B/G)、Th17経路(IL17A/F、DEFB4)、好中球トラフィッキング(CXCL1、CXCL2、CXCL6)及び炎症(TNF、S100A8/9/12)のマーカーのより強力な発現を特徴とする区別できる分子プロファイルが明らかとなった。
事後分析におけるPPP ASI及び膿疱の重症度についての正の効果により、IL-36アップレギュレーションがPPPに原因的に関与し、本発明の抗IL-36R抗体による阻害が安全かつ有効で新規な処置になり得るという概念が支持される。ただし、これらの部分群分析には、少数の患者しか含まれておらず、正式な統計的分析を行わなかったため、PPPを有する患者におけるIL-36R阻害の有効性を確認するために、より大きな患者集団による更なる試験を計画していることに留意されたい。
実施例6:中程度~重度の掌蹠膿疱症(PPP)を有する患者における種々の皮下用量でのBI655130の有効性及び安全性を評価するための多施設、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、第IIb相用量設定試験
この試験の目的は、中程度~重度の皮膚疾患である掌蹠膿疱症を有する患者において、種々の用量のBI655130がどの程度有効かつ安全であるかを試験することである。
試験の理論的根拠:治験の論理的根拠は、平坦でない用量反応曲線に関する概念実証を実証し、PPPを有する患者における第III相での更なる主要な試験のための有効性及び安全性に関してBI655130に適した用量範囲を規定することである。
治験の目的:主な目的は、プラセボと比較したBI655130の4つの用量計画(ここで、各計画は、負荷及び別々の維持皮下用量からなる)についての用量設定データを提供することである。ターゲット用量は、最小限の臨床的に関連する効果に関する情報を組み込み、安全性を考慮することにより、モデルから推定されるであろう。追加の目的は、PPPを有する患者において、BI655130の反復用量計画の長期有効性、安全性及び耐容性を探索することである。
治験エンドポイント:BI655130の有効性を評価するための一次エンドポイントは、16週目でのPPP ASI(掌蹠膿疱症面積及び重症度指数)のベースラインからの%変化とする。
二次エンドポイント
a.4週目及び16週目での疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化。
b.16週目でのベースラインからのPPP ASIの変化。
c.16週目でのPPP ASI50。
d.16週目でのPPP ASI75。
e.16週目でのPPP PGA クリア/ほぼクリア。
f.16週目でのPPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリア。
g.52週目でのベースラインからのPPP ASIの%変化。
h.治験設計:52週間にわたる5つのアームのプラセボ対照、二重盲検、無作為化、並行設計比較。
組み入れ基準
i.スクリーニング時に18~75歳の法定年齢(現地の法律に従う)。
j.原発性で、持続性(3か月超の持続期間)の手掌及び/又は足底に無菌性で肉眼的に確認できる膿疱が認められ、尋常性乾癬を有さないか又は身体のどこかに有すると定義された掌蹠膿疱症の診断。
k.スクリーニング時及びベースライン時に手掌及び/又は足底に白色又は黄色の膿疱が認められる。
l.スクリーニング時及びベースライン時に、少なくとも1つの領域で膿疱の重症度スコアが2以上、全領域にわたって境界明瞭な膿疱(白色又は黄色の膿疱)が10以上。
m.スクリーニング時及びベースライン時に少なくとも中程度の重症度(≧3)のPPP PGA。
n.スクリーニング時及びベースライン時に最低12のPPP ASIスコア。
o.男性又は女性患者。妊娠可能な女性(WOCBP)は、一貫して正しく使用すれば、失敗率が年間1%未満と低くなるICH M3(R2)に従った非常に効果的な避妊法を準備する必要があり、使用することができる。これらの基準を満たす避妊方法の一覧を患者情報及びセクション4.2.2.3に提供する。
p.治験への許可の前に、ICH-GCP及び現地の法律に従って、署名及び日付が記入された書面によるインフォームドコンセントがある。
除外基準
a.スクリーニング来院(1回目の来院)時からベースライン時(無作為化来院、2回目の来院)までに、PPP ASI合計スコア≧5の減少。
b.スクリーニング前最後の3か月以内に尋常性乾癬が悪化した尋常性乾癬を有する患者。
c.PPPコンポーネントの面積及び重症度をスコア化する能力に影響を及ぼす皮膚の状態(例えば、異汗性湿疹、カルス、白癬、踵の乾燥性スケーリング又は趾間部の浸軟)。
d.妊娠中、授乳中又は治験中に妊娠を計画している女性。
e.重度、進行性又はコントロール不良の状態、例えば、腎疾患、肝疾患、血液疾患、内分泌疾患、肺疾患、心疾患、神経疾患、脳疾患もしくは精神疾患又はその徴候及び症状。
f.抗TNF誘引性PPP様疾患の存在又は既往。
g.移植臓器を有する患者(スクリーニング前12週間超の角膜移植を除く)又は過去に幹細胞治療(例えば、Prochymal)を受けた患者。
h.リンパ腫を含むリンパ増殖性疾患又はリンパ増殖性疾患、例えば、リンパ節腫脹及び/もしくは脾腫の可能性を示唆する徴候及び症状の既往。
i.スクリーニング前5年以内に、活動性もしくは悪性腫瘍の疑い又は悪性腫瘍の既往があると記録されている患者。ただし、皮膚の基底細胞ガン、皮膚の扁平上皮ガン又は子宮頸部の上皮内ガンが適切な処置されているものは除く。
j.表4.2.2.1:1に規定された任意の制限薬剤又は治験責任医師により評価された試験の安全な実施を妨げる可能性が高いと考えられる任意の薬剤の使用。
k.試験期間中又は無作為化前6週間以内に生ワクチンを投与する計画。
l.全身投与された治験薬又はその賦形剤に対するアレルギー/過敏症の既往。
m.治験責任医師により評価された無作為化前最後の2週間の間での活動性全身感染症(例外:感冒)。
n.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ウイルス性肝炎及び(又は)活動性もしくは潜伏性結核を含む慢性又は関連する急性感染症。
o.QuantiFERON(登録商標) TB検査をスクリーニング時に行うものとする。結果が陽性であった場合、(現地の実務/ガイドラインに従った)更なる精密検査により、患者に活動性結核のエビデンスがないことが決定的に確認されれば、患者は試験に参加することができる。活動性TB患者は除外されなければならない。潜在性結核の存在が確認された場合には、現地国のガイドラインに従って、処置を開始し、維持すべきである。
p.治験責任医師により評価された無作為化前12週間以内に行われた又は無作為化後52週間以内に計画されている大手術(治験責任医師の評価に従って大きい)(例えば、股関節置換術、動脈瘤除去、胃結紮)。
q.患者が、無作為化の6か月以内に局所感染の外科的処置(例えば、扁桃摘出術又は歯科治療)を受けている。
r.スクリーニング時の総白血球数(WBC)<3,000/μL又は血小板<100,000/μL又は好中球<1,500/μL又はヘモグロビン<8.5g/dL。
s.スクリーニング時にアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)もしくはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)が基準値上限の2倍を超える又は総ビリルビンが基準値上限の1.5倍を超える(ジルベール症候群を有する患者は除外されない)。
t.別の治験装置もしくは治験薬の試験に現在登録されているか又は別の治験装置もしくは治験薬試験の終了から30日以内であるか又は他の治験処置を受けている。
u.慢性的なアルコールもしくは薬物の乱用又は治験責任医師の意見において、患者が信頼できない治験参加者となるもしくは治験セクション4.2.2.1を完了しにくい任意の状態。
v.治験実施計画書の要件を遵守することが期待できない又は予定されたとおりに治験を完了することが期待できない患者。
w.この治験における以前の無作為化。
用量:
q.アーム1:総負荷用量3000mg(1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に週1回600mg)、続けて、8週目から維持処置600mgを4週間に1回(q4w)。
r.アーム2:総負荷用量3000mg(1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に週1回600mg)、続けて、8週目から維持処置300mgを4週間に1回(q4w)。
s.アーム3:総負荷用量1500mg(1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に週1回300mg)、続けて、8週目から維持処置600mgを4週間に1回(q4w)。
t.アーム4:総負荷用量1500mg(1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に週1回300mg)、続けて、4週目から16週目まで(8週目、12週目及び16週目)維持処置300mgを4週間に1回(q4w)及び16週目から300mgを8週間に1回(q8w)。
治験薬BI655130の投与様式:皮下(SC)。
対照薬:プラセボ。
用量:アーム5:負荷用量プラセボ、16週目まで維持処置プラセボ、続けて、16週目に開始する維持処置600mgをq4w。
プラセボの投与様式:皮下(SC)。
統計的方法:主な分析は、16週目での(平坦でない用量反応曲線に関して)MCPModに基づく検定と用量別便益の評価との組み合わせから構成される。MCPMod分析についての基礎として、反復測定のための混合効果モデル(MMRM)を使用する。MCPMod手法により、タイプIエラーの全体的な確率を保護しながら、異なる潜在的な用量応答パターンの同時評価が可能となる。
治験の目的及びエンドポイント
主な目的、一次エンドポイント及び二次エンドポイント
主な目的
本治験を、平坦でない用量反応曲線に関する概念実証を実証し、PPPを有する患者における第III相での更なる主要な試験のための有効性及び安全性に関してBI655130に適した用量範囲を規定するために行うものとする。この目的で、モデリング技術による多重比較手法(MCPMod)アプローチが考慮される。
主な目的は、16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化の一次エンドポイントにおけるプラセボと比較したBI655130の4つの用量計画(各計画は、負荷及び別々の維持皮下用量からなる)についての用量設定データを示すことである。ターゲット用量は、最小限の臨床的に関連する効果に関する情報を組み込み、安全性を考慮することにより、モデルから推定されるであろう。支持的な用量設定評価を予め指定された二次エンドポイントについても行うものとする。
一次エンドポイントの比較を、一次エンドポイントについてのベースライン値を有する、無作為化され、処置された全患者について行うものとする。主な処置の比較を全患者が無作為化された処置を受けたかのように、処置中止又はレスキュー療法の使用のいずれかの効果を除外した治験期間中に行うものとする。
更なる目的は、PPPを有する患者におけるBI655130の反復用量計画の長期有効性、安全性及び耐容性を探索することである。
一次エンドポイント
BI655130の有効性を評価するための一次エンドポイントは、16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化である。(継続する最大治療効果期間の組み込みを可能にするために)任意のレスキュー治療の使用後又は処置中止から6週間後に収集された任意のデータは、一次推定値の目的で削除される。
二次エンドポイント
二次エンドポイントは、以下に記載されたように定義される。二次エンドポイントについては、(継続する最大処置効果期間の組み込みを可能にするために)任意のレスキュー治療の使用後又は処置中止後6週間以降に収集された任意のデータは、一次推定値の目的で削除される。
a.4週目及び16週目でのPPPの疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化
b.16週目でのベースラインからのPPP ASIの変化
c.16週目でのPPP ASI50
d.16週目でのPPP ASI75
e.16週目でのPPP PGA クリア/ほぼクリア
f.16週目でのPPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリア
g.52週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化
h.更なる目的及び更なるエンドポイント
i.更なる目的
j.更なる目的は、PPPを有する患者におけるプラセボと比較したBI655130の種々の用量計画の長期有効性、安全性及び耐容性、薬物動態及び薬力学の評価である。
k.更なるエンドポイント
l.処置により発生する有害事象(TEAE)の発生
m.経時的なベースラインからの膿疱数の%変化
n.経時的な(PPP ASIのコンポーネントとしての)膿疱の重症度のベースラインからの%変化
o.経時的なPPP PGA クリア/ほぼクリア
p.経時的なPPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリア
q.経時的なPPQLI、DLQI、PSS及びBASDAIの合計スコアのベースラインからの変化
r.経時的なPPP ASI50
s.経時的なPPP ASI75
t.経時的なPPP ASIのベースラインからの%変化
u.経時的なベースラインからのPPSI変化(PPP ASI重症度スコアから得られる)
v.経時的な両疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化
w.PPP ASI75達成までの期間(週数)
x.PPP ASI50達成までの期間(週数)
y.PPP ASI75喪失までの期間(週数)
z.PPP ASI50喪失までの時間(週数)
aa.経時的な(乾癬を併発している患者についての)PASIの%変化
bb.経時的な(乾癬を併発している患者についての)sPGA
cc.経時的なベースラインからの(乾癬を併発している患者についての)TPSSの%変化
dd.PK濃度
ee.PPPにおける治療応答を評価するためのバイオマーカー
設計及び治験集団の説明
全体的な治験設計及び計画
この治験は、プラセボと比較した4つの活性用量を含む無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行設計用量設定治験である。活性処置アームは、活性負荷用量及び活性維持処置からなる。2種類の負荷用量及び2種類の維持処置用量を、(4種類のBI655130用量計画を提供するために)16週目まで試験する。16週目以降は、3種類の維持処置用量を試験する。治験設計を図11に示す。
実施例7:抗IL-36R抗体によるPPP(掌蹠膿疱症)を患っている患者の処置
この実施例では、抗IL36R抗体(例えば、本発明の抗IL-36R抗体)を使用して、PPPを有する患者を処置し又は中程度~重度のPPPを有する患者を処置し又はPPPに関連する慢性状態(膿疱の周期的な出現又は悪化を含む)を有する患者を処置し又は患者における急性PPPもしくは慢性PPPの徴候もしくは症状(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を減少させもしくは軽減し又は患者におけるPPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の重症度を低下させかつ/もしくは持続期間を短縮し又は患者における急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)を処置し又は患者におけるPPPフレア(膿疱の新たな出現又は悪化を含む)の再発を予防する。
最初に、PPP又は中程度~重症のPPP又はPPPに関連する慢性状態(膿疱の周期的な出現もしくは悪化を含む)又は急性もしくは慢性PPPの徴候もしくは症状(膿疱の新たな出現もしくは悪化を含む)又はPPPフレア(膿疱の新たな出現もしくは悪化を含む)、急性PPPに関連する皮膚障害(膿疱の新たな出現もしくは悪化を含む)又は再発性PPPフレア(膿疱の新たな出現もしくは悪化を含む)を患者が有すると診断する。表1~表4に列記されたもののいずれかの抗IL-36R抗体の用量計画を患者に投与する。
抗IL-36R抗体の投与後に、データ評価から、下記:
(a)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPP ASIの50%減少(PPP ASI50)を達成する又は
(b)患者が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、薬剤関連有害事象(AE)数の約7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%もしくは50%減少を経験する
(c)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に(ベースラインと比較した)自身の膿疱の重症度の少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%もしくは50%以上の改善を経験する又は
(d)抗IL-36R抗体処置により、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後もしくは経時的にグセルクマブより少なくとも7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上優れた有効性が示される又は
(e)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する又は
(f)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPPについての膿疱面積及び重症度指数(PPP ASI)75を達成する又は
(g)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPP ASIのベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上の改善を経験する又は
(h)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上の改善された変化を達成する又は
(i)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価されたベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%以上の臨床的改善を達成する又は
(j)患者が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI50を達成する又は
(k)患者が、16週目及び他の全ての来院時にPPP ASIスコアの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%もしくは約100%の低下を達成する又は
(l)患者が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する
(m)患者が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI75を達成する
(n)患者が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASIのベースラインからの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%もしくは約100%の%変化を経験する又は
(o)患者が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50を達成するまでのより短い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数)を経験する又は
(p)患者が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50の喪失までのより長い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数)を経験する
(q)患者が、ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた対象において、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に尋常性乾癬が関与するBSAの7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、約60%、約70%、約80%、約90%もしくは約100%の改善された変化を経験する又は
(r)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にPPP ASI50を達成するのにプラセボに対する少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%もしくは約300%の優位性を経験する又は
(s)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にベースラインからのPPP ASIの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上の変化を達成する又は
(t)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にベースラインからの疼痛VASスコアの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(u)患者が、約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後にベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善されたPPP SI変化を達成する又は
(v)患者が、52週目にベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善されたPPP ASI変化を達成する又は
(w)患者が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、ベースラインからの処置により発生する有害事象(TEAE)発生の約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上の減少を達成する又は
(x)患者が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、ベースラインからの膿疱数の約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(y)患者が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、ベースラインからの膿疱の重症度の約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(z)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、PPP PGA クリア/ほぼクリアを達成する又は
(aa)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、PPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリアを達成する又は
(bb)患者が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくはこれらの後に、PPQLI(Palmoplantar Quality of Life Instrument)、DLQI(Dermatology Life Quality Index)、PSS(Psoriasis Symptom Scale)及びBASDAI(Bath Ankylosing Spondylitis Disease Activity Index)の合計スコアのベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブな変化を達成する又は
(cc)患者が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI50を達成する又は
(dd)患者が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI75を達成する又は
(ee)患者が、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASIのベースラインからの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(ff)患者が、ベースラインと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善されたPPSI変化を達成する又は
(gg)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、手掌及び/もしくは足底の疼痛についての疼痛VASスコア(PPPの疼痛VAS)並びに/又は筋肉痛及び関節痛についての疼痛VASスコアの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(hh)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI75までのより短い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数又は週数、例えば、4週間、8週間、12週間、16週間、20週間、24週間以上)を達成する又は
(ii)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI50までのより短い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数又は週数、例えば、4週間、8週間、12週間、16週間、20週間、24週間以上)を達成する又は
(jj)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI75の喪失までのより長い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数又は週数、例えば、4週間、8週間、12週間、16週間、20週間、24週間以上)を達成する又は
(kk)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PPP ASI50の喪失までのより長い時間(日数、例えば、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約250、約300以上の日数)を達成する又は
(ll)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、PASIの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(mm)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、sPGAの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
(nn)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、TPSSの約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
(oo)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、約5%、約10%、約15%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%以上のポジティブもしくは改善された薬物動態を達成する又は
(pp)患者が、処置がベースラインもしくはプラセボと比較して有効である指標として、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、本明細書に開示された遺伝子についての約1.2倍、約1.5倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍以上の改善された遺伝子発現変化を達成する又は
(qq)患者が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にもしくは約4週目、6週目、8週目、12週目、16週目もしくは24週目もしくは52週目もしくはこれらの後に、短い時間で0もしくは1のPPP PGAを達成する
のうちの1つ以上が証明される。
本発明の特定の態様及び実施態様を説明してきたが、これらは、単に例として提示されたものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。実際に、本明細書に記載された新規な方法及びシステムは、その精神から逸脱することなく、各種の他の形態で具現化することができる。添付の特許請求の範囲及びその均等物は、本発明の範囲及び精神内に入るであろうような形態又は修正を包含することが意図される。
本開示において引用される全ての特許及び/又は雑誌論文を含む刊行物は、参照により本明細書に明示的に組み入れられる。

Claims (74)

  1. 患者における掌蹠膿疱症(PPP)を処置する方法であって、
    治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、
    方法。
  2. 患者における中程度~重度のPPPを処置する方法であって、
    治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、
    方法。
  3. 患者におけるPPPの急性期フレアアップの徴候及び症状を減少させ又は軽減する方法であって、
    治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、
    方法。
  4. PPPフレアの重症度を低下させ、持続期間を短縮する方法であって、
    治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、
    方法。
  5. 急性PPPに関連する皮膚障害を処置する方法であって、
    治療上有効量の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、
    方法。
  6. 抗IL-36R抗体が、a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:35、102、103、104、105、106又は140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域とを含む、請求項1~5のいずれか一項記載の方法。
  7. 抗IL-36R抗体が、以下を含む、請求項1~6のいずれか一項記載の方法。
    I.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:102のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
    II.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:103のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
    III.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:104のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
    IV.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:105のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
    V.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:106のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
    VI.a)配列番号:26のアミノ酸配列(L-CDR1);配列番号:140のアミノ酸配列(L-CDR2);配列番号:44のアミノ酸配列(L-CDR3)を含む軽鎖可変領域と、b)配列番号:53のアミノ酸配列(H-CDR1);配列番号:62、108、109、110又は111のアミノ酸配列(H-CDR2);配列番号:72のアミノ酸配列(H-CDR3)を含む重鎖可変領域。
  8. 抗IL-36R抗体が、
    (i)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (ii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (iii)配列番号:77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (iv)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (v)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (vi)配列番号:80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (vii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (viii)配列番号:85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (ix)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域又は
    (x)配列番号:86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域及び配列番号:101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
    を含む、請求項1~7のいずれか一項記載の方法。
  9. 抗IL-36R抗体が、
    i.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    ii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    iii.配列番号:115のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    iv.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:125のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    v.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:126のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    vi.配列番号:118のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:127のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    vii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    viii.配列番号:123のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:139のアミノ酸配列を含む重鎖又は
    ix.配列番号:124のアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号:138のアミノ酸配列を含む重鎖
    を含む、請求項1~8のいずれか一項記載の方法。
  10. 抗IL-36R抗体を皮下投与するか又は皮下投与した、請求項1~9のいずれか一項記載の方法。
  11. 皮下投与が、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む、請求項10記載の方法。
  12. 皮下投与をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)又はそれらの組み合わせで行う、請求項11記載の方法。
  13. 皮下投与が、初期用量を含む、請求項10記載の方法。
  14. 皮下投与が、後続用量をさらに含む、請求項13記載の方法。
  15. 初期用量が、150mg、300mg又は600mgである、請求項13記載の方法。
  16. 1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する、請求項15記載の方法。
  17. 600mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する、請求項15記載の方法。
  18. 600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する、請求項15記載の方法。
  19. 600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する、請求項15記載の方法。
  20. 600mgの初期用量を1週間に2回で2週間、1週間に2回で3週間又は1週間に2回で4週間投与する、請求項15記載の方法。
  21. 後続用量が、300mg又は600mgである、請求項14記載の方法。
  22. 後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する、請求項21記載の方法。
  23. 300mg又は600mgの後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する、請求項21記載の方法。
  24. 該投与により、患者における下記アウトカム:
    (a)16週目での掌蹠膿疱症面積及び重症度指数50(PPP ASI50)、
    (b)薬剤関連有害事象(AE)を有する患者数の減少、
    (c)16週目でのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアが0又は1=クリア/ほぼクリア、
    (d)16週目でのPPP ASI75、
    (e)16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化
    (f)16週目及び他の全ての来院時に収集された疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化、
    (g)16週目及び他の全ての来院時に収集されたDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された、ベースラインと比較した臨床的改善、
    (h)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50、
    (i)16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア、
    (j)他の全ての来院時に収集されたPPPの医師による総合評価(PPP PGA)により、0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答を達成したと定義される処置の成功、
    (k)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75、
    (l)他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化、
    (m)PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)、
    (n)PPP ASI50の喪失までの時間(日数)、
    (o)ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化、
    (p)グセルクマブより優れた有効性並びに/又は
    (q)16週目でのPPP ASI50の達成において、プラセボに対する少なくとも約40%の優位性
    のうちの1つ以上がもたらされる、請求項1~23のいずれか一項記載の方法。
  25. 患者におけるPPPフレアの再発を予防する方法であって、
    予防上有効量の請求項1~24のいずれか一項記載の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、
    方法。
  26. 患者における16週目での掌蹠膿疱症面積及び重症度指数50(PPP ASI50)を達成する方法であって、
    有効量の請求項1~25のいずれか一項記載の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含む、
    方法。
  27. 患者におけるPPP症状の完全な消散を達成する方法であって、
    有効量の請求項1~26のいずれか一項記載の抗IL-36R抗体を患者に投与すること又は投与したことを含み、
    ここで、PPP症状は、膿疱、紅斑又はスケーリングを含み、完全な消散は、0又は1のPPP PGAスコアを含む、
    方法。
  28. 抗IL-36R抗体を皮下投与する、請求項25~27のいずれか一項記載の方法。
  29. 皮下投与が、300mg又は600mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む、請求項28記載の方法。
  30. 皮下投与をqw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)もしくはq8w(8週間に1回)又はそれらの組み合わせで行う、請求項29記載の方法。
  31. 皮下投与が、初期用量を含む、請求項28記載の方法。
  32. 皮下投与が、後続用量をさらに含む、請求項31記載の方法。
  33. 初期用量が、150mg、300mg又は600mgである、請求項31記載の方法。
  34. 1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する、請求項33記載の方法。
  35. 600mgの初期用量を1週間に1回、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目を含む2週間投与する、請求項33記載の方法。
  36. 600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目を含む3週間投与する、請求項33記載の方法。
  37. 600mgの初期用量を1週間に1回、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目を含む4週間投与する、請求項33記載の方法。
  38. 600mgの初期用量を1週間に2回で2週間、1週間に2回で3週間又は1週間に2回で4週間投与する、請求項33記載の方法。
  39. 後続用量が、300mg又は600mgである、請求項32記載の方法。
  40. 後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する、請求項39記載の方法。
  41. 300mg又は600mgの後続用量をq2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)又はq8w(8週間に1回)で投与する、請求項39記載の方法。
  42. 少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者が、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、0又は1のPPP PGAスコアにより測定された臨床的寛解を維持している、請求項25~41のいずれか一項記載の方法。
  43. 少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者が、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、ベースラインからのPPP ASI50の変化により測定された臨床的寛解を維持している、請求項25~41のいずれか一項記載の方法。
  44. 少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%又は80%の患者が、処置の16、24、36、48、60又は72週目に、ベースラインからのpPPP ASI膿疱、紅斑又はスケーリング重症度サブスコアの変化により測定された臨床的寛解を維持している、請求項25~41のいずれか一項記載の方法。
  45. 患者におけるPPPを処置する方法であって、
    (a)前記患者から生体サンプルを取得することであって、前記生体サンプルが、病変皮膚又は全血を含むソースから取得される取得をすることと、
    (b)1種以上の遺伝子の配列決定アッセイを行うか又は行ったことと、
    (c)配列決定アッセイ結果に基づいて、有効量の請求項1~44のいずれか一項記載の抗IL-36R抗体を患者に投与するか又は投与したこととを含む、
    方法。
  46. 1種以上の遺伝子が、病変皮膚又は全血中のIL36RN、CARD14、AP1S3及びHLA-Cである、請求項45記載の方法。
  47. 該投与により、患者における下記アウトカム:
    (a)16週目での掌蹠膿疱症面積及び重症度指数50(PPP ASI50)、
    (b)薬剤関連有害事象(AE)を有する患者数の減少、
    (c)16週目でのPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアが0又は1=クリア/ほぼクリア、
    (d)16週目でのPPP ASI75、
    (e)16週目でのPPP ASIのベースラインからの%変化
    (f)16週目及び他の全ての来院時に収集された疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの変化
    (g)16週目及び他の全ての来院時に収集されたDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価された、ベースラインと比較した臨床的改善、
    (h)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI50、
    (i)16週目及び他の全ての来院時に収集された、修正された(正確な)PPP ASIスコア、
    (j)他の全ての来院時に収集されたPPPの医師による総合評価(PPP PGA)により、0又は1=クリア/ほぼクリアの臨床応答を達成したと定義される処置の成功、
    (k)他の全ての来院時に収集されたPPP ASI75、
    (l)他の全ての来院時に収集されたPPP ASIのベースラインからの%変化、
    (m)PPP ASI50を達成するまでの時間(日数)、
    (n)PPP ASI50の喪失までの時間(日数)、
    (o)ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた患者における16週目での尋常性乾癬が関与するBSAの変化、
    (p)グセルクマブより優れた有効性並びに/又は
    (q)16週目でのPPP ASI50の達成において、プラセボに対する少なくとも約40%の優位性
    のうちの1つ以上がもたらされる、請求項45又は46記載の方法。
  48. 抗IL-36R抗体を皮下もしくは静脈内に又は両経路により、同時に又は連続かつ任意の順序で投与する、請求項1~9のいずれか一項記載の方法。
  49. 皮下投与が、300mg、600mg又は900mg用量の抗IL-36R抗体の投与を含む、請求項48記載の方法。
  50. 静脈内投与が、300mg、600mg、900mg又は1200mg用量の抗IL-36R抗体を投与することを含む、請求項48記載の方法。
  51. 皮下投与が、qw(1週間に1回)、q2w(2週間に1回)、q4w(4週間に1回)、q6w(6週間に1回)、q8w(8週間に1回)又はそれらの組み合わせで投与することを含む、請求項49記載の方法。
  52. 静脈内投与が、q4w(4週間に1回)、q8w(8週間に1回)もしくはq12w(12週間に1回)間隔又はそれらの組み合わせで投与することを含む、請求項50記載の方法。
  53. 抗IL-36R抗体を初期用量で投与し、
    ここで、初期用量が、静脈内又は皮下で投与することを含む、請求項48記載の方法。
  54. 抗IL-36R抗体の投与が、静脈内又は皮下で投与される後続用量をさらに含む、請求項53記載の方法。
  55. 初期用量が、150mg、300mg、600mg又は900mgである、請求項53記載の方法。
  56. 1日当たりに150mg又は300mgの初期用量を2週間(連日)投与する、請求項55記載の方法。
  57. 600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、4週目までの2週間投与し、0週目及び1週目;0週目及び2週目;0週目及び3週目;又は0週目及び4週目に投与することを含む、請求項55記載の方法。
  58. 600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、4週目までの3週間投与し、0週目、1週目及び2週目;0週目、1週目及び3週目;0週目、1週目及び4週目;0週目、2週目及び3週目;0週目、2週目及び4週目;又は0週目、3週目及び4週目に投与することを含む、請求項55記載の方法。
  59. 600mg又は900mgの初期用量を1週間に1回、4週目までの4週間投与し、0週目、1週目、2週目及び3週目;0週目、1週目、2週目及び4週目;0週目、1週目、3週目及び4週目;又は0週目、2週目、3週目及び4週目に投与することを含む、請求項55記載の方法。
  60. 600mg又は900mgの初期用量を1週間に2回で2週間、1週間に2回で3週間又は1週間に2回で4週間投与する、請求項55記載の方法。
  61. 900mg、600mg又は300mgの初期用量を1日目、1週目、2週目、3週目及び4週目に5回投与する、請求項55記載の方法。
  62. 900mg、600mg又は300mgの初期用量を1日目~4週目に2~3回投与する、請求項55記載の方法。
  63. 後続用量が、300mg又は600mgである、請求項54記載の方法。
  64. 後続用量の投与を初期用量投与の終了後2~4週間で開始する、請求項63記載の方法。
  65. 300mg又は600mgの後続用量を2週間に1回、4週間に1回、6週間に1回又は8週間に1回投与する、請求項63記載の方法。
  66. 後続用量を8週目以降にq4w(4週間に1回)又はq6-8w(6~8週間に1回)で投与する、請求項63記載の方法。
  67. 300mgの後続用量を8週目~16週目にq4w及び20週目以降にq8wで投与する、請求項63記載の方法。
  68. 300mgの後続用量を8週目~16週目にq6-8w及び20週目以降にq10-12wで投与する、請求項63記載の方法。
  69. ヒト化抗IL-36R抗体の投与後、対象が、0又は1の掌蹠膿疱症の医師による総合評価(PPP PGA)スコアを有する、請求項48~68のいずれか一項記載の方法。
  70. ヒト化抗IL-36R抗体の投与後16、24、36、48、60又は72週目で、対象が、0又は1のPPP PGAスコアを有する、請求項48~68のいずれか一項記載の方法。
  71. ヒト化抗IL-36R抗体の投与後16、24、36、48、60又は72週目で、対象が、ベースラインからのPPP ASI50の変化を有する、請求項48~68のいずれか一項記載の方法。
  72. ヒト化抗IL-36R抗体の投与後約16週目で、対象が、ppPASI50を有する、請求項48~68のいずれか一項記載の方法。
  73. ヒト化抗IL-36R抗体の投与後、対象が、下記アウトカム:
    (a)対象が、16週目にPPP ASIの50%減少(PPP ASI50)を達成する又は
    (b)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、薬剤関連有害事象(AE)数の減少を経験する
    (c)対象が、16週目に(ベースラインと比較した)自身の膿疱の重症度の改善を経験する又は
    (d)抗IL-36R抗体処置により、16週目にグセルクマブより優れた有効性が示される又は
    (e)対象が、16週目に0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する又は
    (f)対象が、16週目にPPPについての膿疱面積及び重症度指数(PPP ASI)75を達成する又は
    (g)対象が、16週目にPPP ASIのベースラインからの改善を経験する又は
    (h)対象が、16週目に疼痛視覚的アナログスケール(VAS)スコアのベースラインからの改善された変化を達成する又は
    (i)対象が、16週目にDermatology Life Quality Index(DLQI)により評価されたベースラインからの臨床的改善を達成する又は
    (j)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI50を達成する又は
    (k)対象が、16週目及び他の全ての来院時にPPP ASIスコアの低下を達成する又は
    (l)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、0もしくは1(クリア/ほぼクリア)のPPPの医師による総合評価(PPP PGA)スコアを達成する
    (m)対象が、抗IL-36R抗体による処置後の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASI75を達成する
    (n)対象が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回目の来院時もしくは他の全ての来院時に、PPP ASIのベースラインからの%変化を経験する又は
    (o)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50を達成するまでのより短い時間を経験する又は
    (p)対象が、他の処置(例えば、グセルクマブ)と比較して、PPP ASI50の喪失までのより長い時間を経験する
    (q)対象が、ベースライン時に尋常性乾癬を併発していた対象において、16週目に尋常性乾癬が関与するBSAの改善された変化を経験する又は
    (r)対象が、12週目にPPP ASI50を達成するのにプラセボに対する優位性を経験する又は
    (s)対象が、16週目にベースラインからのPPP ASIの変化を達成する又は
    (t)対象が、12週目にベースラインからの疼痛VASスコアのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
    (u)対象が、12週目にベースラインからのポジティブもしくは改善されたPPP SI変化を達成する又は
    (v)対象が、52週目にベースラインからのポジティブもしくは改善されたPPP ASI変化を達成する又は
    (w)対象が、経時的にもしくは16週目に、ベースラインからの処置により発生する有害事象(TEAE)発生の減少を達成する又は
    (x)対象が、経時的にベースラインからの膿疱数のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
    (y)対象が、経時的にベースラインからの膿疱の重症度のポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
    (z)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP PGA クリア/ほぼクリアを達成する又は
    (aa)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP PGA膿疱 クリア/ほぼクリアを達成する又は
    (bb)対象が、経時的にPPQLI(Palmoplantar Quality of Life Instrument)、DLQI(Dermatology Life Quality Index)、PSS(Psoriasis Symptom Scale)及びBASDAI(Bath Ankylosing Spondylitis Disease Activity Index)の合計スコアのベースラインからのポジティブな変化を達成する又は
    (cc)対象が、経時的にPPP ASI50を達成する又は
    (dd)対象が、経時的にPPP ASI75を達成する又は
    (ee)対象が、経時的にPPP ASIのベースラインからのポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
    (ff)対象が、ベースラインと比較して、経時的にポジティブもしくは改善されたPPSI変化を達成する又は
    (gg)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的に、手掌及び/もしくは足底の疼痛についての疼痛VASスコア(PPPの疼痛VAS)並びに/又は筋肉痛及び関節痛についての疼痛VASスコアのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
    (hh)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI75までのより短い時間を達成する又は
    (ii)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI50までのより短い時間を達成する又は
    (jj)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI75の喪失までのより長い時間を達成する又は
    (kk)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPPP ASI50の喪失までのより長い時間を達成する又は
    (ll)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にPASIのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
    (mm)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にsPGAのポジティブもしくは改善された変化を達成する又は
    (nn)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にTPSSのポジティブもしくは改善された%変化を達成する又は
    (oo)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的にポジティブもしくは改善された薬物動態を達成する又は
    (pp)対象が、処置がベースラインもしくはプラセボと比較して有効である指標として、経時的に、本明細書に開示された遺伝子についての改善された遺伝子発現変化を達成する又は
    (qq)対象が、ベースラインもしくはプラセボと比較して、経時的に短い時間で0もしくは1のPPP PGAを達成する
    のうちの1つ以上を達成する、請求項48~68のいずれか一項記載の方法。
  74. ヒト化抗IL-36R抗体を対象に投与する工程が、約20mg/mL~約150mg/mLの範囲内の濃度のヒト化抗IL-36R抗体と、約20mM~約80mMの範囲内の濃度で存在するバッファーと、約100mM~約250mMの範囲内の濃度で存在する等張化剤とを含む製剤を対象に投与することを含み、
    ここで、該製剤が、約5~約8の範囲内のpHを特徴とする、請求項48~68のいずれか一項記載の方法。
JP2021537716A 2018-12-27 2019-12-20 掌蹠膿疱症の処置のための抗il-36r抗体 Pending JP2022515480A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201862785316P 2018-12-27 2018-12-27
US62/785,316 2018-12-27
US201962815431P 2019-03-08 2019-03-08
US62/815,431 2019-03-08
US201962891464P 2019-08-26 2019-08-26
US62/891,464 2019-08-26
PCT/EP2019/086521 WO2020136101A1 (en) 2018-12-27 2019-12-20 Anti-il-36r antibodies for treatment of palmoplantar pustulosis

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022515480A true JP2022515480A (ja) 2022-02-18
JPWO2020136101A5 JPWO2020136101A5 (ja) 2022-12-21

Family

ID=69190739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021537716A Pending JP2022515480A (ja) 2018-12-27 2019-12-20 掌蹠膿疱症の処置のための抗il-36r抗体

Country Status (14)

Country Link
US (3) US20200207862A1 (ja)
EP (1) EP3902604A1 (ja)
JP (1) JP2022515480A (ja)
KR (1) KR20210119407A (ja)
CN (1) CN113301955A (ja)
AU (1) AU2019416727A1 (ja)
BR (1) BR112021010789A2 (ja)
CA (1) CA3124996A1 (ja)
CL (1) CL2021001685A1 (ja)
IL (1) IL284259A (ja)
MX (1) MX2021007807A (ja)
PH (1) PH12021551540A1 (ja)
TW (1) TW202037604A (ja)
WO (1) WO2020136101A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2982555A1 (en) 2015-04-15 2016-10-20 Anaptysbio, Inc. Antibodies directed against interleukin 36 receptor (il-36r)
JP7420827B2 (ja) 2019-03-08 2024-01-23 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 抗il-36r抗体製剤
US20220073628A1 (en) * 2020-07-17 2022-03-10 Boehringer Ingelheim International Gmbh Anti-il-36r antibodies for the treatment of neutrophilic dermatoses
US20220119538A1 (en) * 2020-09-30 2022-04-21 Boehringer Ingelheim International Gmbh Anti-il-36r antibodies for treatment of chronic inflammatory pain
BR112023017717A2 (pt) * 2021-05-03 2024-01-09 Boehringer Ingelheim Int Método para produção de espesolimabe
JP2024518536A (ja) * 2021-05-12 2024-05-01 アナプティスバイオ インコーポレイティッド 抗体組成物
EP4370550A1 (en) * 2021-07-12 2024-05-22 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Use of il-36 inhibitors for the treatment of netherton syndrome

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4816567A (en) 1983-04-08 1989-03-28 Genentech, Inc. Recombinant immunoglobin preparations
WO2009040602A1 (en) 2007-09-25 2009-04-02 Becton Dickinson France Autoinject0r with deactivating means moveable by a safety shield
DK2780373T3 (da) 2011-11-16 2019-11-04 Boehringer Ingelheim Int Anti-IL-36R-antistoffer
CH705992A2 (de) 2012-10-11 2013-06-14 Tecpharma Licensing Ag Injektionsvorrichtung.
US11690956B2 (en) 2015-04-24 2023-07-04 Shl Medical Ag Sub-assembly of a medicament delivery device and a medicament delivery device
CH711066A2 (de) 2015-05-13 2016-11-15 Tecpharma Licensing Ag Verbesserte Injektionsvorrichtung.
CN112272674A (zh) * 2018-03-14 2021-01-26 勃林格殷格翰国际有限公司 抗-il-36r抗体用于治疗泛发性脓疱性银屑病的用途

Also Published As

Publication number Publication date
CA3124996A1 (en) 2020-07-02
PH12021551540A1 (en) 2022-02-21
MX2021007807A (es) 2021-08-11
TW202037604A (zh) 2020-10-16
US20200207862A1 (en) 2020-07-02
EP3902604A1 (en) 2021-11-03
BR112021010789A2 (pt) 2021-08-31
US20230131364A1 (en) 2023-04-27
AU2019416727A1 (en) 2021-07-22
IL284259A (en) 2021-08-31
CL2021001685A1 (es) 2022-02-18
KR20210119407A (ko) 2021-10-05
US20230115617A1 (en) 2023-04-13
WO2020136101A1 (en) 2020-07-02
CN113301955A (zh) 2021-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210087285A1 (en) Use of anti-il-36r antibodies for treatment of generalized pustular psoriasis
US11534491B2 (en) Methods of treating ankylosing spondylitis using IL-17 antagonists
JP2022515480A (ja) 掌蹠膿疱症の処置のための抗il-36r抗体
JP2021517577A (ja) 炎症性腸疾患の処置のための抗il−36r抗体の使用
US20150291689A1 (en) Compositions and Methods for Treating Rheumatoid Arthritis
US20160244520A1 (en) Compositions and methods for treating psoriatic arthritis
US20160002326A1 (en) Compositions and methods for treating rheumatoid arthritis
TW202106712A (zh) 類風溼性關節炎之診斷及治療方法
AU2014259523B2 (en) Methods of treating psoriatic arthritis using IL-17 antagonists
US20220010022A1 (en) Anti-il-36r antibodies for the treatment of atopic dermatitis
EA046186B1 (ru) Применение антител к il-36r для лечения генерализованного пустулёзного псориаза
JP2024510923A (ja) 汎発性膿疱性乾癬を処置する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221213

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240514