JP2022514691A - 流体の流量および/または粒子濃度を決定するための方法ならびに装置 - Google Patents

流体の流量および/または粒子濃度を決定するための方法ならびに装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、チャンバ(2)中を流れる流体の流量および/または粒子濃度を決定するための方法に関し、方法は、-超音波ビームとチャンバ(2)との交差領域を通って移動するすべての流体構成成分が第1のトランスデューサ(61)によって超音波照射されるような方法で、第1のトランスデューサ(61)を用いて、所与の周波数の超音波ビームを生成するステップと、-第2のトランスデューサ(62)を用いて、チャンバ(2)の前述の超音波照射領域中の流体構成成分によって生じたドップラシフトした超音波信号を受信するステップと、-取得時間中に、第2のトランスデューサ(62)によって受信された超音波信号を取得するステップと、-取得された超音波信号のドップラパワースペクトルを得るステップと、-一方では、得られたドップラパワースペクトルと、他方では、ドップラパワースペクトルのモデルとの間の調整によって、流体の流量および/または粒子濃度を決定するステップとを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、ドップラシフトした超音波エコーを使用して、チャンバ中を流れる流体の流量および/または粒子濃度を決定するための方法に関する。本発明はまた、チャンバ中を流れる流体の流量および/または粒子濃度を決定するための測定装置に関する。本発明の方法および装置は、任意の不均一流体、エマルジョン、またはより一般的には、粒子を含む任意の流体、例えば、全血、骨髄、脳脊髄液などの細胞懸濁液、または採掘スラリーもしくは泥などの鉱物懸濁液の、流量および/または粒子濃度の決定に使用され得る。
標準医療装置内の音響泳動血液分画などの新たな流体技術の実装は、プロセスを評価および制御するための非侵襲的方法を必要とする。そのような方法は、流体およびその構成成分の完全性をそこなうことなく、物理的パラメータの信頼できる推定を提供するように選択されるべきである。監視されるパラメータの中で、流体流量は、特に流体の流れが定常流かを決定するのに、特に重要である。
流体の流量の正確かつロバストな推定を可能とするいくつかの技術が存在する。既知の技術の例としては、光学的または電磁的技術が挙げられる。超音波技術、特にドップラ効果に基づく技術は、非侵襲的で、安価で、様々な装置への実装が容易であるという利点を有する。
チャンバ内における定常流の流れの場合のドップラ効果の式によれば、流体の粒子の運動によって生じるドップラパワースペクトル(DPS)の最大周波数の測定は、流体の最大速度の単純な推定を可能とする。次いで、流体の流量は、ハーゲン・ポアズイユの式を介してこの推定から計算され得る。
しかしながら、固有のスペクトルの広がりのため、ドップラパワースペクトルの最大周波数の正確な推定は、誤差源の限られた制御された環境においても簡単ではない問題である。したがって、流量、および流体構成成分の濃度などの他の関連パラメータの推定は、正確ではない。
本発明は、より具体的には、先行技術の欠点のない、使用および実装が容易でありながら、チャンバ中を流れる流体の流量および/または粒子濃度を正確に決定することを可能とする方法および装置を提案することによって、これらの欠点を改善することを意図する。
この目的のために、一態様によれば、本発明の主題は、チャンバ中を流れる流体の流量および流体の粒子の濃度を決定するための方法であり、方法は、
-超音波ビームとチャンバとの交差領域Iを通って移動するすべての流体構成成分が第1のトランスデューサによって超音波照射されるような方法で、第1のトランスデューサを用いて、前述の粒子の散乱周波数範囲で選択された所与の周波数の超音波ビームを生成するステップと、
-第2のトランスデューサを用いて、チャンバの前述の超音波照射領域中の流体構成成分によって生じたドップラシフトした超音波信号を受信するステップと、
-取得時間中に、第2のトランスデューサによって受信された超音波信号を取得するステップと、
-取得された超音波信号のドップラパワースペクトルを得るステップと、
一方では、得られたドップラパワースペクトルと、他方では、チャンバの超音波照射領域中の流体の流量、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度、流れ方向に垂直に取られたチャンバの断面積、流れ方向に平行に取られた超音波ビームとチャンバとの交差部の幅の関数として、ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、チャンバ中を流れる流体の流量、および超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度を決定するステップと
を含む。
本発明の方法は、測定されたドップラパワースペクトル(DPS)と、流体の流量、チャンバの断面積、および超音波ビームとチャンバとの交差部の幅の関数として表されるモデル化されたDPSとの間の、調整または「フィッティング」による単純な方法で、流体の流量を決定することを可能とする。チャンバの断面積、および超音波ビームとチャンバとの交差部の幅は、実験的に固定され得るため、取得されたDPSとモデル化されたDPSとの間の調整は、流体の流量への直接的なアクセスを提供する。
有利な方法では、本発明の方法は、限られた数のステップを有し、実装が容易である。特に、取得されたDPSとモデル化されたDPSとの間の調整のための、方法の計算ステップは、任意の適切な計算手段を用いて実装されてよい。具体的には、計算手段は、コンピュータまたは任意の電子計算ユニットであってよく、方法に必要な測定値を取得するための取得システムに有利に接続され、取得された測定値に基づいて方法の計算ステップのすべてまたは一部を実行するための計算手段を備える。流体流量を推定するための本発明の方法の信頼性は、0.1mL/分のオーダーの低い流量でも高いことが判明した。
一実施形態によれば、方法は、ドップラシフトした超音波信号は、チャンバ2の前述の超音波照射領域中の流体構成成分によって生じるが、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度は、既知の濃度値を有し、方法は、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度が前述の既知の濃度値に固定されている状態で、一方では、得られたドップラパワースペクトルと、他方では、チャンバの超音波照射領域中の流体の流量、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度、流れ方向に垂直に取られたチャンバの断面積、流れ方向に平行に取られた超音波ビームとチャンバとの交差部の幅の関数として、ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、チャンバ中を流れる流体の流量を決定するステップを含むようなものである。
別の態様によれば、本発明の主題は、ドップラシフトした超音波信号は、チャンバの前述の超音波照射領域中の流体構成成分によって生じるが、チャンバ中を流れる流体の流量は、既知の流量値を有し、方法は、チャンバの超音波照射領域中の流体の流量が前述の既知の流量値に固定されている状態で、一方では、得られたドップラパワースペクトルと、他方では、チャンバの超音波照射領域中の流体の流量、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度、流れ方向に垂直に取られたチャンバの断面積、流れ方向に平行に取られた超音波ビームとチャンバとの交差部の幅の関数として、ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度を決定するステップを含む、方法である。
この態様によれば、発明は、測定されたドップラパワースペクトル(DPS)と、流体の流量、超音波照射領域中の流体の粒子濃度、チャンバの断面積、および超音波ビームとチャンバとの交差部の幅の関数として表されるモデル化されたDPSとの間の、調整または「フィッティング」による単純な方法で、流体の流量および粒子濃度を決定することを可能とする。チャンバの断面積、および超音波ビームとチャンバとの交差部の幅は、実験的に固定され得るため、取得されたDPSとモデル化されたDPSとの間の調整は、流体の流量および粒子濃度への直接的なアクセスを提供する。方法は、有利には、限られた数のステップを有し、適切な計算手段を用いて容易に実装され得る。
本発明の方法は、上に記載されたその態様のいずれにおいても、0.1mL/分と低い流量を決定するのに適している。特に、低い流量での本発明の方法の感度は、先行技術から知られている方法のものと比較して高い。
別の態様によれば、本発明の主題は、
-ドップラパワースペクトルの最大周波数を含む周波数範囲にわたる、得られたドップラパワースペクトルの積分を計算するステップと、
-得られたドップラパワースペクトルの積分と、較正関数などの、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度の関数としてドップラパワースペクトルの積分を表すモデルとの間の調整によって、超音波照射領域中の流体の粒子の濃度を決定するステップと
を含む、方法である。
この態様によれば、本発明は、ドップラパワースペクトルの積分とモデルとの間の調整または「フィッティング」によって、流体の粒子の濃度を決定することを可能とする。この調整は、流体の粒子の濃度への直接的なアクセスを提供する。
特定の実施形態では、方法は、流体が血液であり、赤血球の体積濃度H(ヘマトクリット)が、得られたドップラパワースペクトルの最大周波数を計算することによって決定されるようなものである。
一実施形態によれば、得られたドップラパワースペクトルとモデルとの間の調整、またはドップラパワースペクトルの積分とモデルとの間の調整は、最適化アルゴリズムを使用して実現される。特に、最適化アルゴリズムは、所定のノルムで表されたコスト関数の最小化を含み得る。そのような最適化アルゴリズムは、本発明の状況で使用しやすく、流量および/または粒子濃度は、コスト関数が最小になるパラメータである。
本発明の方法では、上に記載されたその態様のいずれにおいても、取得された超音波信号のドップラパワースペクトルを、復調方法を使用して得ることができる。
本発明は、任意の不均一流体、エマルジョン、または粒子を含む任意の流体、例えば、全血、骨髄、もしくは脳脊髄液などの細胞懸濁液、または採掘スラリーもしくは泥などの鉱物懸濁液のために、実装され得る。上に記載されたような本発明の方法は、不透明流体の流量および/または粒子濃度を決定するのに特に適しており、これは、不透明流体ではこれらのパラメータの決定に光学的方法を使用することが不可能なためである。
本発明による方法は、チャンバ中の流れをモデル化することができる流体の流量および/または粒子濃度を決定するのに特に適している。例えば、本発明の方法は、定常流を有する流体の流量を決定するのに特に適しており、これは、定常流では速度プロファイルをモデル化することができるためである。より一般的には、方法は、チャンバ中の流体の任意の層流に適している。
本発明は、流体の粒子の第1の群の濃度および粒子の第2の群の濃度を決定するための方法にさらに関し、第1の群の粒子および第2の群の粒子は、少なくとも部分的に重複していない散乱周波数範囲を有する粒子であり、方法は、
-第1の所与の周波数の第1の超音波ビームを生成することにより、本発明の方法に従って、粒子の第1の群の濃度を決定するステップと、
-第2の所与の周波数の第2の超音波ビームを生成することにより、本発明の方法に従って、粒子の第2の群の濃度、または粒子の第1および第2の群の合計濃度を決定するステップと
を含む。
このように、超音波ビームの周波数を変化させることによって、異なる散乱周波数を有する粒子の群の濃度を決定することが可能である。異なるドップラ周波数に対する粒子の群の感度の結果、直接、または粒子の合計濃度と粒子の第1の群の濃度との比較からのいずれかで、粒子の第1の群の濃度を第1の周波数で得ることができ、粒子の第2の群の濃度を第2の周波数で得ることができる。もちろん、本発明の方法は、粒子の3つ以上の群を含む流体に適用され得る。
一実施形態によれば、流体は血液であり、第1の群の粒子は赤血球であり、第2の群の粒子は血小板であり、赤血球の体積濃度の決定に適した第1の周波数は、赤血球および血小板の合計体積濃度の決定に適した第2の周波数より低い。第1の周波数および第2の周波数は、0~100MHzの範囲である。
血小板の体積濃度は、一方では赤血球および血小板の合計体積濃度、および他方では赤血球の体積濃度から、推定され得る。本発明は、より低い超音波周波数で得られた体積濃度と、より高い超音波周波数で得られた体積濃度との比較に基づいて、血小板の体積濃度を決定することを可能とする。
本発明の別の主題は、プログラムがコンピュータによって実行されるとき、上に記載されたような方法の計算ステップを実装するための命令を含む、コンピュータプログラムである。
本発明の別の主題は、命令がコンピュータによって実行されるとき、上に記載されたような方法の計算ステップを実装するための命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体である。
別の態様によれば、本発明の主題は、チャンバ中を流れる流体の流量および流体の粒子の濃度を決定するための測定装置であって、
-超音波ビームとチャンバとの交差領域を通って移動するすべての流体構成成分が第1のトランスデューサによって超音波照射されるような方法で、前述の粒子の散乱周波数範囲で選択された所与の周波数の超音波ビームを生成するように構成された第1のトランスデューサと、
-流れ方向にドップラ角度で配置され、チャンバの前述の超音波照射領域中の流体構成成分によって生じたドップラシフトした超音波信号を受信するように構成された、第2のトランスデューサと、
-取得時間中に、第2のトランスデューサによって受信された超音波信号を取得するための取得モジュールと、
-取得モジュールによって取得された超音波信号のドップラパワースペクトルを計算し、計算されたドップラパワースペクトルと、チャンバの超音波照射領域中の流体の流量、超音波照射領域中の流体の前述の粒子の濃度、流れ方向に垂直に取られたチャンバの断面積、流れ方向に平行に取られた、第1のトランスデューサによって生成された超音波ビームとチャンバとの交差部の幅の関数として、ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、チャンバ中を流れる流体の流量、および流体の前述の粒子の濃度を決定するように構成された、計算モジュールと
を備える、測定装置である。
そのような測定装置は、測定されたドップラパワースペクトル(DPS)と、流体の流量、チャンバの断面積、および超音波ビームとチャンバとの交差部の幅の関数として表されるモデル化されたDPSとの間の、調整または「フィッティング」による単純な方法で、流体の流量を決定することを可能とする。チャンバの断面積、および超音波ビームとチャンバとの交差部の幅は、実験的に固定され得るため、取得されたDPSとモデル化されたDPSとの間の調整は、流体の流量への直接的なアクセスを提供する。
別の態様によれば、測定装置は、第1のトランスデューサが、超音波ビームを、第1の周波数、および第1の周波数とは別個の第2の周波数で選択的に生成するように構成され、第1および第2の周波数の少なくとも1つが、粒子の2つの群の散乱周波数範囲間の重複していない部分で選択されるようなものである。
別の態様によれば、本発明の主題は、粒子を含む流体の流れを受け入れるように構成された空洞と、空洞の第1の端部の少なくとも1つの入口と、少なくとも1つの濃縮物出口および少なくとも1つの濾液出口を含む、空洞の第2の端部の少なくとも2つの出口とを備える分離装置であって、分離装置は少なくとも1つの測定装置をさらに備える、分離装置である。
非限定的な例として、そのような分離装置は、血液分画に適用されてよい。そのような分離装置は、具体的には、音響泳動分離装置、遠心分離装置、磁気分離装置であってよい。
本発明の実施形態による測定装置の部分斜視図である。 本発明による4つの測定装置を含む音響泳動装置の概略図である。 図1の測定装置の概略断面図である。 Vilkomerson D, Ricci S, Tortoli P. (2013). Finding the peak velocity in a flow from its doppler spectrum. IEEE Transactions on Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control, Volume: 60, Issue: 10, 2079 - 2088に記載されるような、円筒チャンバの断面における流体の流れのモデルの概略表現である。 例えば図1の測定装置を使用した、本発明による流体流量を決定するための方法のステップに対応する図である。 例えば図1の測定装置を使用した、本発明による流体流量を決定するための方法のステップに対応する図である。 例えば図1の測定装置を使用した、本発明による流体流量を決定するための方法のステップに対応する図である。 本発明に従って決定された流体流量と、与えられた入力流体流量との比較を示す図である。 正規化ドップラパワースペクトルの積分の理論的変動をヘマトクリット(または赤血球の体積濃度)の関数として示す図である。 チャンバ中を流れる血液のヘマトクリット(または赤血球の体積濃度)を決定するための方法のステップを示す図である。 本発明に従って決定されたヘマトクリット(または赤血球の体積濃度)と、制御装置を用いて測定されたヘマトクリットとの比較を示す図である。 Hz単位のドップラ最大周波数をヘマトクリット%の関数として示すグラフである。
以下の詳細な説明は、図面と併せて読むとより良く理解されるであろう。例示する目的で、装置が、好ましい実施形態で示される。しかしながら、用途は、示された正確な構成、構造、特徴、実施形態、および態様に限定されないことを理解されたい。図面は、縮尺通りに描かれておらず、特許請求の範囲を描かれた実施形態に限定することを意図していない。したがって、添付の特許請求の範囲で言及される特徴に参照符号が続く場合、そのような符号は、単に特許請求の範囲の理解を深める目的で含まれ、決して特許請求の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
本発明による測定装置1の例を図1に部分的に示す。測定装置1は、チューブ3の一部によって形成されたチャンバ2を備え、チューブ3は、流体がチャンバ2を通って、例えば図1に矢印Fで示された方向に、流れることができるような方法で、流体源に接続される。非限定的な例として、チャンバ2中を流れる流体は血液である。
測定装置1は、開いた窓5を有する基部4も含む。チューブ3は、基部4に沿って通り、チャンバ2が窓5に面して位置するように基部4に固定される。測定装置1は、第1のトランスデューサ61および第2のトランスデューサ62(図3に概略的に示す)を含み、流体の流れの方向Fに対してドップラ角度θで基部4に固定される、プローブ6をさらに備える。
放射トランスデューサである第1のトランスデューサ61は、発生器モジュールに接続され、チャンバ2と超音波ビームとの交差領域I(図3に示す)を通って移動するすべての流体構成成分が超音波照射されるような方法で、所与の周波数の超音波ビームを生成するように構成される。任意選択である、図1に示す窓5は、超音波ビームの不要な反射(偽エコー)を低減することを可能とする。
一実施形態では、第1のトランスデューサ61は、超音波ビームを、第1の周波数、および第1の周波数とは別個の第2の周波数で選択的に生成するように構成され、第1および第2の周波数の少なくとも1つは、流体の粒子の2つの群の散乱周波数範囲間の重複していない部分で選択される。第1の周波数および第2の周波数は、典型的には0~100MHzの範囲である。
受信トランスデューサである第2のトランスデューサ62は、第2のトランスデューサによって受信された超音波信号を取得するための取得モジュール(図示せず)に接続される。測定装置1は、図面に示されていない計算モジュールをさらに含む。前述の計算モジュールは、第2のトランスデューサ62に接続された取得モジュールによって取得された超音波信号のドップラパワースペクトル(DPS)を計算するように構成される。
計算モジュールは、計算されたドップラパワースペクトル(DPS)と、チャンバ2の超音波照射領域中の流体の流量、チャンバ2の断面積2R、および第1のトランスデューサ61によって生成された超音波ビームとチャンバ2との交差部Iの幅Aの関数として、ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、チャンバ中を流れる流体の流量を決定するように構成される。
あるいは、計算モジュールは、計算されたドップラパワースペクトル(DPS)と、チャンバ2の超音波照射領域中の流体の流量、流体の粒子の濃度、チャンバ2の断面積2R、および第1のトランスデューサ61によって生成された超音波ビームとチャンバ2との交差部の幅Aの関数として、ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、チャンバ2中を流れる流体の流量および流体の粒子の所与の群の濃度を決定するように構成されてよい。
もちろん他の実施形態では、チャンバ2は異なる形状を有してよく、例えば、チャンバは、円形断面の代わりに矩形断面を有してよい。
図2は、音響泳動装置10の入口12および3つの出口13、14のそれぞれで流体の流量および粒子濃度を測定するための4つの測定装置1を備える音響泳動装置10を示す。音響泳動装置10は、一方の端部で入口12に、反対側の端部で濃縮物出口と呼ばれる中央出口13および濾液出口と呼ばれる2つの周囲出口14に接続されたチャネル11を備える。
チャネル11は、入口12から出口13、14に向かってチャネル11中を流れる流体の粒子の音響分離を引き起こすように、入口12と出口13、14との間のチャネル11内に音波を発生させるための、少なくとも1つの音波発生器15に関連付けられる。具体的には、チャネル11中を流れる血液の場合、中央濃縮物出口13に向かって赤血球の泳動を引き起こすことが可能であり、一方、他の血液粒子、具体的には血小板は、中央濃縮物出口13および2つの周囲濾液出口14に等しく分配される傾向がある。
音響泳動装置10の入口12および出口13、14の各々に配置された測定装置1は、例えば、分離プロセスを監視するために、異なる場所の流体の流量および粒子濃度を決定することを可能とする。測定装置1の数および位置は、図2に示されたものと異なっていてよいことが理解される。具体的には、図2の実施形態では、音響泳動装置10が4つの測定装置1を含んでいても、他の実施形態では、測定装置1の数は異なっていてよく、例えば、3つの測定装置1が、入口12、中央濃縮物出口13、および周囲濾液出口14の1つのみに、それぞれ配置される。もちろん、示されたような音響泳動装置10の構造は、例示のみを目的とし、本発明の他の実施形態では異なっていてよい。
流量の決定
以下では、測定装置1のチャンバ2中を流れる流体について、流量を決定するための方法の非限定的な実施形態が記載される。この例は、説明のためにのみ与えられ、いかなる場合でも本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではない。
この実施形態による方法は、
-超音波ビームとチャンバ2との交差領域を通って移動するすべての流体構成成分が超音波照射されるような方法で、第1のトランスデューサ61を用いて、所与の周波数の超音波ビームを生成するステップと、
-第2のトランスデューサ62を用いて、チャンバ2の超音波照射領域中の流体構成成分によって生じたドップラシフトした超音波信号を受信するステップと、
-取得時間中に、第2のトランスデューサ62によって受信された超音波信号を取得するステップと、
-取得された超音波信号のドップラパワースペクトル(DPS)を得るステップと、
-一方では、得られたドップラパワースペクトル(DPS)と、他方では、チャンバ2の超音波照射領域中の流体の流量、チャンバ2の断面積、および超音波ビームとチャンバ2との交差部の幅の関数として、ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、チャンバ2中を流れる流体の流量を決定するステップと
を含む。
・調整モデル
以下に詳述されるような理論的モデルは、Vilkomersonら、“Finding the peak velocity in a flow from its doppler spectrum” (IEEE Transactions on Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control, Volume: 60, Issue: 10, 2079 - 2088)の論文に基づく。
図3は、図1の測定装置1の概略断面図である。チャンバ2は、半径Rを有するチューブ3の一部である。この場合、流体、例えば血液が、示された方向Fにチャンバ2を流れるとき、モデル化され得る、放物線状の流れのプロファイルを有すると仮定される。
図4に示すように、チャンバ2中の流体の流れを、添字mのM個の同心シェル(または円)に分割することが提案され、その中心はチューブの中心と一致する。次いで、各シェルは、添字mのシェル中の流れの速さである速度vに関連付けられる。この場合、最大速度vM-1は、チューブの中心に対応する添字M-1のシェルのものであり、一方、チューブの縁部に対応する添字0のシェルの速度vは、ゼロである。
超音波ビームとチューブとの交差ゾーンでは、理論的ドップラスペクトルを、以下のパラメータの関数として、添字mのシェルの各々のスペクトルへの寄与の和としてモデル化することができ、mは0,…,M-1であり、
ρ:添字mのシェル中の散乱体(拡散粒子)の密度。この密度は、散乱体の濃度に直接関係する。流量測定では、このパラメータは、1に等しいと仮定される。
A:超音波ビームとチューブとの交差部の幅。
tt:拡散体が添字mのシェルの超音波ビーム中で過ごす時間。この時間ttは、速度vおよびAに依存する:
Figure 2022514691000002

:超音波ドップラ効果の式を使用して計算される、速度vに対応するドップラ周波数:
Figure 2022514691000003

式中、fは超音波放射周波数、cは流れの中の音速、θはドップラ角度である。
:ドップラ信号の取得時間。
N:ドップラ信号のサンプル数。
:サンプリング周波数。
R:チューブの半径。モデル中に明示的には現れないが、それにもかかわらず、その知識は速度を流量に関連付けるのに必要なため、必須である。
さらに、シェルは、限界速度v=A/Tを定義することによって、シェルに関連する流速に応じて2つの群に分割される。したがって、シェルの2つの群は、以下のように定義される:
-遅いシェル、この群の1つのシェルのドップラスペクトルへの寄与は;
Figure 2022514691000004

であり、
-速いシェル、この群の1つのシェルのドップラスペクトルへの寄与は;
Figure 2022514691000005

であり、
式中、w=tt・fであり、Pはスペクトル寄与を計算するための関数である。
結果として、全ドップラスペクトルは寄与の和であり、
Figure 2022514691000006

と表され、式中、mは最後の「遅い」シェルであり、M-1はスペクトルの総数である。
・流量の推定
上記に見られるように、M個の同心シェルは、速度vに各々関連し、その結果、M個の速度v,v,…vM-1の離散化速度プロファイルが得られる。
速さにおけるこの離散化の分解能vは、ベクトルv,v,…vM-1の2つの連続値間の差に対応し、最大の速さvM-1および同心シェルの数Mに間接的に依存する。固定数のシェルでは、最大の速さvM-1が高くなればなるほど、速さの分解能は高くなる。
これは、以下の式からわかる(式中、round upは、「次の整数に切り上げる」を意味する):
Figure 2022514691000007
次に、分解能vが計算される。
モデル化されたドップラパワースペクトルの各周波数fは、ドップラの式を介して速さvに対応する:
Figure 2022514691000008
モデル化されたドップラパワースペクトル自体は、周波数分解能fを有する。この周波数分解能は、実験的ドップラパワースペクトルの周波数分解能に等しいとされ、取得時間Tの逆数に等しく、したがってf=1/Tである。
この周波数分解能を、ドップラの式を使用することによって、速度分解能vに変換することができる:
Figure 2022514691000009
最大の速さは、入口で与えられる流量:
Figure 2022514691000010

に依存し、式中、Rはチューブの半径であり、vM-1は最大の速さである。
上記と同じように、この式を、ドップラの式を使用して、モデル化されたドップラパワースペクトル(DPS)の最大周波数の関数として表すことができる:
Figure 2022514691000011
後者の式は、入力時に設定された体積流量と、ドップラパワースペクトルの最大周波数との関係を表す。この関係は、実験的DPSをモデル化されたDPSと比較することによって流量を推定することを可能とする。
この比較は、異なる方法で行われてよい。例えば、モデル化されたDPSは、取得されたDPSとフィッティングされてよい。別の方法は、実験的に取得されたDPSを、上で論じられたモデルを使用することによって計算された理論的DPSのセットと比較することである。図5aおよび図5bは、そのような比較を示す。図5aの取得されたDPSは、図5bの理論的DPSのデータベースと比較される。
対応する理論的DPSを見出すために、フィッティングは、任意の適切な方法によって最適化されてよい。
有利な実施形態によれば、最適化は、コスト関数を最小化する最適化アルゴリズムを使用する。具体的には、流量Qは、
min||Sth(Q)-S||
に対応する値として決定されてよく、式中、Sは取得されたDPSであり、Sth(Q)は、流量Qの関数である理論的DPSである。図5cは、図5aの取得されたDPSおよび図5bの理論的DPSから得られたコスト関数の最小化を示す。min||Sth(Q)-S||に対応する値は、0.6mL/分であり、これが本発明に従って決定された流量Qの値である。
最小値のこの決定は、好ましくは、最適化アルゴリズムを実装した計算手段を使用して行われる。
別の実施形態によれば、コスト関数の最小化は、
min||Sth(Q,A,R)-S||
のように表されてよく、式中、Sは取得されたDPSであり、Sth(Q,A,R)は、流量Q、超音波ビームとチャンバ(チューブ)との交差部の幅A、およびチャンバの半径Rの関数である理論的DPSである。
実際は、流量Qの推定に加えて、本発明による方法および装置は、パラメータAおよびRの推定も提供することができる。このように、パラメータAおよびRの可能な変動を考慮することが可能であり、したがって、測定方法および装置の非常に精密な較正を可能とする。
・実験例
試験目的で、8%ヘマトクリットに希釈されたヒト全血の試料を、図1の測定装置1のチャンバ2に注入する。流量を、チャンバ2の入力にシリンジポンプで与える。次いで、入力流量を、0.5mL/分から1.5mL/分に、0.1mL/分ずつ段階的に変更する。各入力流量値について、プローブ6の第1のトランスデューサ61によって超音波ビームを発生させ、プローブの第2のトランスデューサ62によってドップラシフトした超音波信号を収集する。各入力流量について、10秒の取得を10回行う。
システムの固定パラメータは以下の通りである:
散乱体密度:ρ=任意のm値について1
信号周波数:f=8MHz
取得時間:T=10秒
サンプル数:N=200000000
サンプリング周波数:F=20Mhz
血液中の音速:c=1570m/秒
ドップラ角度:θ=40°
パラメータtt、f、およびvは、モデル中で暗黙的に計算されるが、3つはすべて先のパラメータの組み合わせであり、したがって、さらなる情報を提供しない。
最後に、パラメータA(超音波照射領域幅(m))、R(チューブ半径(m))、およびQ(流量(mL/分))は、上に記載されたような計算モジュールのアルゴリズムを使用して決定される。
図6は、上に記載された方法に従って推定された流量と、シリンジポンプで与えられた流量との比較を示す。10個の流量の取得値を平均した。
シリンジポンプの流量と推定された流量との間に見出された平均差は、1.3%であった。
さらに、チューブ3の半径Rについては、3.9×10-4mの平均値が決定され(一方、チューブの製造業者は3.8×10-4mの値を示す)、ビーム幅Aについては、4×10-3mの平均値が決定された。
他の示されていない例では、同じ血液試料に対して同じ入力流量値で、取得時間は、方法の正確度を著しく変えることなく、約2秒に減少した。
散乱体濃度の決定
・原理
流量を提供することに加えて、ドップラパワースペクトル(DPS)は、流体の流れの中の拡散粒子(散乱体)の濃度についての情報も提供する。実際、ドップラパワースペクトルに存在する全エネルギー量は、流体の流れの中に存在する散乱体の数に直接依存する。この依存性を数学的に表すために、最大周波数fmax(fmaxは、ドップラスペクトルの最大周波数より高い)によって区切られた周波数帯域にわたるドップラパワースペクトルの積分が使用される。この積分を使用することによって、ドップラパワースペクトルに存在するすべてのエネルギーが良好に定量化される。
したがって、散乱体の数に対するDPSの積分の依存性の法則を決定することにより、散乱体の濃度は、DPSの積分を較正関数と比較することによって抽出され得る。
図7は、血液の場合のそのような決定を説明する例を示す。用語「ヘマトクリット」が赤血球の体積濃度を指すのに使用されることは周知である。より正確には、ヘマトクリットHは、血液中の赤血球の体積分率と定義される。ヘマトクリットHとDPSの積分IDPSとの関係は、図7に示すプロファイルを有する。この理論的関係は、本明細書では、方法の説明のためにのみ使用される。
図7に見られるように、0%~10%のヘマトクリット(H)の範囲では、積分IDPSの発展は線形であり、したがって、この範囲では、
DPS=a・H
と表すことができ、式中、<<a>>は、IDPSの変動をHの関数として測定することによって実験的に決定することができる定数である。この決定は較正である。さらに、実験装置の寸法およびパラメータは変化しないという仮説では、IDPSの測定を介してHを決定することが可能である。
もちろん、この方法は、非線形関数に一般化可能であり得る。必要条件は、較正が、誤差のない関数の近似を可能とするために十分に精密でなければならないことである。
・濃度の推定
原理は、ここでは、先に説明されたようなドップラスペクトルの積分に関することを除いて、流量の測定と同じままである。理論的DSPの積分と、理論的DSPを流体粒子の濃度(血液の場合、ヘマトクリット)に結び付ける較正によって決定された関数との間で、比較が行われる。
較正のステップは、以下の通りである:
-あるヘマトクリット値(H)でk回のDPS取得を行い、合計k個のDSPドップラを得る(kは1以上である);
-k個の実験的DPSを平均し、次いで、上で論じられた流量を決定するための方法を、平均DPSに対応する理論的スペクトルを決定するのに使用する;
-理論的スペクトルの積分を、理論的積分の較正値Ith(H)として選ぶ;
-先行するステップを、分散を最小化するように十分な回数繰り返す。次いで、一連の理論的積分を得、これらを平均して最終値Ith(H)を得る;
-この較正を、連続較正関数I(H)を外挿するために、いくつかのヘマトクリット値Hについて行う。
最後に、ヘマトクリット(H)の測定は、
min||I(H)-Ith||
となるような値Hを見出すことにあり、式中、Ithは、実験的ドップラDPSおよび較正関数Iに合わせて調整された理論的DPSの積分である。
ここでは、血液の場合の較正が与えられたが、同じ方法が、他の流体に適用され得る。
・実験例
まず、以下のヘマトクリット値:2、4.1、5.8、7.4、9.8、11.3、13.3、15.2、17.8について測定を行った。
値を%単位(赤血球が占める血液体積の%)で表し、基準となるPentra ABX(ヘマトクリット測定装置)で行った測定から導出する。
残りのパラメータは、上に記載された流量測定の例と同じである。
次に、上述の各ヘマトクリット値について、10秒の取得を20回(k=20)行うことによって、較正を行った。次いで、理論的スペクトルの積分を、各ヘマトクリットでの20回の取得にわたって平均した。
入口で設定された流量は1.5mL/分であり、較正を、流量測定方法によって実験的スペクトルに合わせて調整された理論的スペクトルに対して行った。
図8は、較正の結果を示す。IDPSの平均値は、離散範囲として表される。連続曲線は、較正から外挿された関数であり、次いで、ヘマトクリットHを推定するための最小化(min||I(H)-Ith||)を行うのに使用される。
図9は、最小化から決定され、Pentra ABX装置によって測定された参照値と比較された、体積濃度(ヘマトクリット)の結果を示す。見られるように、0~10%の範囲では、本発明の方法によって決定されたヘマトクリットは参照値に近い。
しかしながら、10%超では、ヘマトクリットの測定は不正確になる。これは、図8の較正曲線から説明され得、10%超では、一方では標準偏差は高くなり、他方では較正関係は飽和することがわかる。
この問題は、測定システムのパラメータ(分解能およびダイナミックレンジ、周波数、取得時間、放出電圧...)を最適化し、より厳密な較正を行うことによって克服され得る。
10%未満の測定は、より正確であり、正しい測定範囲は、10%を超えて拡大され得る。
それにもかかわらず、この測定は、すでに、標的とする体積濃度範囲について較正が正しく行われる限り、体積濃度の正確な測定が可能であることを示す、本発明の良好な概念実証である。
図10は、Hz単位の最大ドップラ周波数とヘマトクリットパーセントとの関係を示す。前述のパーセントは、4つの異なる血液バッグについて評価されており、各バッグは、図10のマーカの種類に対応し、描かれた線は、4つの血液バッグからの外挿関係である。
この関係に基づいて、Hz単位の最大ドップラ周波数からヘマトクリットパーセントを導出することができる。
最後に、様々な実施形態が説明および例示されているが、詳細な説明は、これに限定されるものとして解釈されるべきではない。特許請求の範囲によって定義される本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者は実施形態に様々な修正を加えることができる。

Claims (14)

  1. チャンバ(2)中を流れる流体の流量および前記流体の粒子の濃度を決定するための方法であって、
    -超音波ビームと前記チャンバ(2)との交差領域(I)を通って移動するすべての流体構成成分が第1のトランスデューサ(61)によって超音波照射されるような方法で、前記第1のトランスデューサ(61)を用いて、前記粒子の散乱周波数範囲で選択された所与の周波数の超音波ビームを生成するステップと、
    -第2のトランスデューサ(62)を用いて、前記チャンバ(2)の前記超音波照射領域中の前記流体構成成分によって生じたドップラシフトした超音波信号を受信するステップと、
    -取得時間中に、前記第2のトランスデューサ(62)によって受信された前記超音波信号を取得するステップと、
    -前記取得された超音波信号のドップラパワースペクトルを得るステップと、
    -一方では、前記得られたドップラパワースペクトルと、他方では、前記チャンバの前記超音波照射領域中の前記流体の前記流量、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度、流れ方向に垂直に取られた前記チャンバの断面積、前記流れ方向に平行に取られた前記超音波ビームと前記チャンバとの前記交差部の幅の関数として、前記ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、前記チャンバ(2)中を流れる前記流体の前記流量、および前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度を決定するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記ドップラシフトした超音波信号は、前記チャンバ(2)の前記超音波照射領域中の前記流体構成成分によって生じるが、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度は、既知の濃度値を有し、
    前記方法は、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度が前記既知の濃度値に固定されている状態で、一方では、前記得られたドップラパワースペクトルと、他方では、前記チャンバの前記超音波照射領域中の前記流体の前記流量、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度、前記流れ方向に垂直に取られた前記チャンバの前記断面積、前記流れ方向に平行に取られた前記超音波ビームと前記チャンバとの前記交差部の前記幅の関数として、前記ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、前記チャンバ(2)中を流れる前記流体の前記流量を決定するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記ドップラシフトした超音波信号は、前記チャンバ(2)の前記超音波照射領域中の前記流体構成成分によって生じるが、前記チャンバ(2)中を流れる前記流体の前記流量は、既知の流量値を有し、
    前記方法は、前記チャンバの前記超音波照射領域中の前記流体の前記流量が前記既知の流量値に固定されている状態で、一方では、前記得られたドップラパワースペクトルと、他方では、前記チャンバの前記超音波照射領域中の前記流体の前記流量、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度、前記流れ方向に垂直に取られた前記チャンバの前記断面積、前記流れ方向に平行に取られた前記超音波ビームと前記チャンバとの前記交差部の前記幅の関数として、前記ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度を決定するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  4. -前記ドップラパワースペクトルの最大周波数を含む周波数範囲にわたる、前記得られたドップラパワースペクトルの積分を計算するステップと、
    -前記得られたドップラパワースペクトルの前記積分と、較正関数などの、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度の関数として前記ドップラパワースペクトルの前記積分を表すモデルとの間の調整によって、前記超音波照射領域中の前記流体の粒子の前記濃度を決定するステップと
    を含む、請求項1または請求項3に記載の方法。
  5. 前記流体は血液であり、赤血球の体積濃度は、前記得られたドップラパワースペクトルの最大周波数を計算することによって決定される、請求項1または請求項3に記載の方法。
  6. 前記調整は、最適化アルゴリズム、特に、所定のノルムで表されたコスト関数の最小化を含む最適化アルゴリズムを使用して実現される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記取得された超音波信号の前記ドップラパワースペクトルは、復調方法を使用して得られる、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  8. 流体の粒子の第1の群の濃度および粒子の第2の群の濃度を決定するための方法であって、前記第1の群の前記粒子および前記第2の群の前記粒子は、少なくとも部分的に重複していない散乱周波数範囲を有する粒子であり、前記方法は、
    -第1の所与の周波数の第1の超音波ビームを生成することにより、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法に従って、粒子の前記第1の群の前記濃度を決定するステップと、
    -第2の所与の周波数の第2の超音波ビームを生成することにより、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法に従って、粒子の前記第2の群の前記濃度、または粒子の前記第1および第2の群の合計濃度を決定するステップと
    を含む、方法。
  9. 前記流体は血液であり、前記第1の群の前記粒子は赤血球であり、前記第2の群の前記粒子は血小板であり、赤血球の濃度の決定に適した前記第1の周波数は、赤血球および血小板の合計濃度の決定に適した前記第2の周波数より低い、請求項8に記載の方法。
  10. プログラムがコンピュータによって実行されるとき、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法の計算ステップを実装するための命令を含む、コンピュータプログラム。
  11. 命令がコンピュータによって実行されるとき、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法の計算ステップを実装するための命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
  12. チャンバ中を流れる流体の流量および/または前記流体の粒子の濃度を決定するための測定装置(1)であって、
    -超音波ビームと前記チャンバ(2)との交差領域を通って移動するすべての流体構成成分が第1のトランスデューサ(61)によって超音波照射されるような方法で、前記粒子の散乱周波数範囲で選択された所与の周波数の超音波ビームを生成するように構成された第1のトランスデューサ(61)と、
    -流れ方向にドップラ角度で配置され、前記チャンバ(2)の前記超音波照射領域中の前記流体構成成分によって生じたドップラシフトした超音波信号を受信するように構成された、第2のトランスデューサ(62)と、
    -取得時間中に、前記第2のトランスデューサによって受信された前記超音波信号を取得するための取得モジュールと、
    -前記取得モジュールによって取得された前記超音波信号のドップラパワースペクトルを計算し、前記計算されたドップラパワースペクトルと、前記チャンバの前記超音波照射領域中の前記流体の前記流量、前記超音波照射領域中の前記流体の前記粒子の前記濃度、流れ方向に垂直に取られた前記チャンバの断面積、前記流れ方向に平行に取られた、前記第1のトランスデューサによって生成された前記超音波ビームと前記チャンバとの前記交差部の幅の関数として、前記ドップラパワースペクトルを表すモデルとの間の調整によって、前記チャンバ(2)中を流れる前記流体の前記流量、および前記流体の前記粒子の前記濃度を決定するように構成された、計算モジュールと
    を備える、測定装置。
  13. 前記第1のトランスデューサ(61)は、超音波ビームを、第1の周波数、および前記第1の周波数とは別個の第2の周波数で選択的に生成するように構成され、前記第1および第2の周波数の少なくとも1つは、粒子の2つの群の散乱周波数範囲間の重複していない部分で選択される、請求項12に記載の測定装置。
  14. -粒子を含む流体の流れを受け入れるように構成された空洞(11)と、
    -前記空洞の第1の端部の少なくとも1つの入口(12)と、
    -少なくとも1つの濃縮物出口(13)および少なくとも1つの濾液出口(14)を含む、前記空洞の第2の端部の少なくとも2つの出口(13、14)と
    を備える分離装置であって、
    前記分離装置(10)は、少なくとも1つの請求項13に記載の測定装置(1)をさらに備える、
    分離装置。
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