JP2008512653A - ドップラー方式流速測定装置 - Google Patents

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Abstract

本願発明は、ドップラー超音波の使用による、より具体的には、反射された超音波信号のスペクトルを解析することによる流速の測定方法に関する。反射された信号は、プロダクト検波器、復調器、もしくは同様の構成要素内部で電気的に混合され、周波数シフトされた信号を生成する。他の実施形態では、本方法は(a)最大粒子速度の標本値である前記検出器の出力信号の最大周波数を検知する段階と、かつ(b)最大粒子周波数に基づき、粒子の全流速を計算する段階とを実行することにより、反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階を具備する。

Description

本発明は、測定機器に関する。より具体的には、体外血液循環路のような導管内部の液体及び粒子の混合物の流量を測定可能である、正確かつ非侵襲的な装置に関する。
多くの現実の状況において、液体及び粒子の混合物の流量を正確かつ非侵襲的に測定することが必要となる。このような例の一つが、血清及び固形物の混合物である全血液を含む血液循環路である。そのような、体外血液循環路の流速測定は、血液透析または血液透析過程の間において価値のあることである。一般的に、流れはポリ塩化ビニルや他の柔軟性に富むポリマー素材でできた管内に密閉されていて、かつ流速測定機器を管に挿入して管を遮るのは非現実的である。
導管内部の流体の流速を確定するのに使用可能な多くの異なる技術がある。例えば、血管内部の流速を確定する一つの方法として、導管内部を流れる流体の超音波ドップラー効果を測定することに基づく方法がある。そのような方法は、米国特許第3,675,192号に開示されており、その内容は本引用により本明細書に組み込まれる。前記米国特許第3,675,192号に開示されているシステムは、超音波送信機と、血流から反射された(エコー信号の)超音波エネルギーを受信する受信機とを具備し、送受信周波数から、血流速度に比例する値を決定する手段も具備する。ドップラー効果を検出する働きを持つ類似の機器は、米国特許第3,741,014号と、米国特許第4,391,149号と、そして米国特許第4,809,703号とで説明され、その内容は本引用により本明細書に組み込まれる。
上記で特定された従来技術によるドップラー流速測定装置は、反射された信号をスペクトル解析して、全流速、または粒子の速度、またはその両方を決定することを試みている。これらの機器は、以下でより詳細に述べられる理由により、定性的で、かつ不正確な結果しか生成しない。
より具体的には、Fahrbach(米国特許第3,675,192号)は、復調器の出力を、各々が周波数スペクトルの特定の部分に調節された電気的フィルタの配列を通過させることにより解析するドップラー流速測定機器を開示している。前記フィルタの配列の結果出力は、その後ピーク検出器に与えられ、フィルタの各中心周波数におけるスペクトル振幅に比例する電圧の組を生成する。Fahrbachは、前記電圧の組を、2つの異なる方法で組み合わせて先に進む。1つの方法では、前記電圧に、周波数に比例する重み付け係数を乗算し、かつその後合計する。もう1つの方法では、前記電圧は、単位重み付け係数を乗算したものを合計する。周波数重み付けによる合計と、単位重み付けによる合計との比率は、その後、液体内の粒子の全流速の標本値であると予測される。
Fahrbachの発明の基礎となる理論は、所定の周波数における反射された信号のスペクトル振幅は、対応する粒子の速度で流れている粒子の数に比例することを仮定している。従って、それらの周波数で重み付けされたスペクトル振幅を合計すると、全粒子流速の標本値である結果が生成されなければならない。
Fahrbachによって使用された試みは失敗する。なぜならば、多くの粒子によって生成された全反射波のスペクトル振幅は、粒子の位相及び振幅のランダムな組み合わせの帰結として、粒子の数と比例しないからである。従って、従来技術に関連する上記欠点を克服する方法で、流体の流れの速さ(流速)を測定する代替的方法が求められる。
本発明は、以下に述べるように、ドップラー超音波を使用することにより流速を測定することに関する。本発明は、反射された超音波信号のスペクトルを解析することにより、流速を測定する。通常用いられる技術を使用して、反射された信号は、プロダクト検波器、復調器、もしくは同様の構成要素の内部で、送信された信号と電気的に混合され、周波数シフトされた信号を生成する。
1つの実施形態では、正確かつ非侵襲的に、液体及び粒子の混合物の流速を測定する方法は、(a)検出器の出力に対して離散フーリエ変換(FT)を実行して、前記フーリエ変換のスペクトル振幅の平方であるスペクトル強度を得る段階と、かつその後(b)前記スペクトル強度に前記出力のスペクトル振幅に対応する周波数を乗算する段階と、かつその後(c)前記フーリエ変換の結果を全ての周波数に亘り合計して、粒子の全流速に比例する値を生成する段階とを実行することにより、反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階とを具備する。
他の実施形態では、液体及び粒子の混合物の流速を正確かつ非侵襲的に測定する方法は、(a)最大粒子速度の標本値となる検出器の出力信号の最大周波数を測定する段階と、かつ(b)最大粒子周波数に基づいて粒子の全流速を計算する段階とを実行することにより、反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階を具備する。検出器の出力信号の最大周波数は、検出器の出力信号の離散フーリエ変換を実行してフーリエ変換出力を生成することにより測定され、かつ前記フーリエ変換出力のスペクトル振幅が短期間で有意に減少する周波数を検出することによりスペクトルエッジを計算すると、前記スペクトルエッジは最大粒子速度を表す。
本願発明のさらに他の実施態様においては、スペクトル強度は、プロダクト検波器の出力に離散フーリエ変換を実行して計算される。前記離散フーリエ変換の結果は、その後処理され、スペクトル強度が得られる。スペクトル強度に、周波数に比例する重み付け係数を乗算し、かつ合計して、比率の分子を生成する。また、スペクトル強度に単位重み付け係数を乗算し、かつ合計して、前記比率の分母を生成する。前記比率は、その後粒子の全流速の標本値として採用される。
本願発明の他の特徴及び利点は、後述の詳細な説明を添付図面と連係させながら読めば明らかになる。
本願発明の前述もしくはその他の特徴は、後述の詳細な説明及び本発明の例示的な実施形態の図面によりすぐに明らかになる。
図1は、ドップラー超音波を使用した、導管(管)120内部の液体及び粒子の混合物の流速110の正確かつ非侵襲的な測定方法を提供する通常の流速測定装置100である。液体内の粒子は超音波を反射し、かつ移動する粒子は、粒子の速度に比例する量だけ周波数がシフトされた反射波を与えることは公知である。超音波のビームは、一般的にはおよそ2MHzからおよそ5MHzまでの間の周波数を有し、110に示されるように、導管120の隣に角度をつけてトランスデューサ(送信機)130を配置することにより、流れに対してある角度をつけて照射される。
反射された超音波は、導管120の隣に、かつトランスデューサ130から離間して配置されたもう1つのトランスデューサ(受信機)140により検出される。例えば、第1トランスデューサ130は、第2トランスデューサ140に対し、所定の角度をなすように向けても良い。ただし、この角度は、単に例示的なものであり、かつ決して限定されるものではない。例えば、2つの構成要素130,140間の角度は、90度と等しくても、90度よりも大きくても小さくても良いが、図1では、およそ90度の角度を示している。代わりに、超音波ビームはパルス出力でもよく、かつ同じ角度をなすトランスデューサは、ビームの送出及び反射された信号の受信の両方に使用しても良い。
第2トランスデューサ140は、(例えば血液内の粒子のような)流動媒体110により散乱された超音波エネルギーを受信する。受信された超音波は、散乱媒体の流速に比例するドップラー周波数シフトを有している。液体流動中の粒子の速度は、流動中の位置によって変化することが知られている。ある条件では、流れが層流かつニュートン流れであり、かつ流動110を流す導管120が円形の断面を有する場合、粒子の速度は、パラボリックな分布を有することが知られている。粒子の速度は、導管の中心において最大となり、導管120の壁面において、パラボリックにゼロに収束する。この条件下では、導管120内の全流量は、最大粒子速度から計算され、かつ全流量と最大粒子速度との関係は線形である。
他の条件では、流れは層流かつ非ニュートン流れであり、流動110を運搬する導管120が、非円形断面を有する。この条件は、長方形に固定する固定器具によってきつくクランプされた柔軟性を有する管内の血流において一般的である。この条件下では、粒子の速度は場所によって変化するが、パラボリックには変化しない。また、粒子の速度分布は、全流速に伴い変化する。全流量は、同様に最大粒子速度から計算可能であるが、両者の関係は、予測可能であり、非線形である。
図2は、通常のドップラー流速測定装置が、ドップラー出力信号を生成する処理段階を説明する概略図である。より具体的には、図2は、超音波ドップラー周波数シフト法を使用して、導管120内部の流動110の流速(流れの速さ)を確定するシステム200を示している。システム200は、送信機130に結合された第1トランスデューサ210(図2において“TDCR”と名称が付されている)、及び受信機140に結合された第2トランスデューサ220(同様に“TDCR”と名称が付されている)を具備している。
前記システム200は、また送信機増幅回路230及び受信機増幅回路240を具備している。送信機増幅回路230は、第1トランスデューサ210に送信される高振幅の信号を生成し、第1トランスデューサ210から、図1を参照して説明したように、超音波ビーム(エネルギー)を送出させる。矢印が、回路230から、第1トランスデューサ210への信号の配信を示している。受信機増幅回路240は、反射された信号を第2トランスデューサ220から受信し、かつプロダクト検波器250に充分かつ適切なレベルまで、受信信号を増幅する。プロダクト検波器250は、第1トランスデューサ210に与えられる信号を表現する送信機130からの信号と、受信機140からの増幅された信号とを組み合わせ、かつ出力として、受信機増幅回路240から受信された信号に振幅が比例し、かつ周波数は送信機の周波数と第2トランスデューサ220で受信された信号の周波数との差分である信号を生成するように動作する。図2に示された矢印は、プロダクト検波器250への信号の配信を示している。
ローパスフィルタ260が設けられ、かつ予想最大ドップラー周波数シフトよりも高い全ての周波数成分をフィルタしかつ除去するような、通常のローパスフィルタとして機能する。プロダクト検波器250は、予想最大ドップラー周波数より高い周波数成分を有する信号を送出するので、ローパスフィルタ260が必要である。例えば、送信機130が4MHzの周波数を有する信号を送出しても良く、受信機140によって受信された反射された信号は4MHzの周波数を有し、かつドップラー効果によりおよそ0Hzから3000Hzまでの範囲でシフトされている。プロダクト検波器250は、これらの信号の両方を受信し、かつその後様々な周波数を有する多くの異なる信号を出力する。プロダクト検波器250によって出力される信号の1つは、ドップラーシフトに対応し、かつ表す信号であり、即ち、およそ0Hzから3000Hzまでの範囲の周波数を有する信号である。ローパスフィルタ260は、このように、およそ0Hzから3000Hzまでの範囲のドップラーシフト周波数より高い周波数を有する全ての信号をフィルタ除去するように動作する。270でおおまかに示されている、ローパスフィルタを適用された後に生成されたドップラー出力信号は、上記のように、ドップラーシフトの大きさ、換言すると、散乱媒体(流れ110)の速度に依存する、およそ0Hzから3000Hzまでの範囲の周波数を有する。
本発明のシステム及び方法は、反射された超音波信号のスペクトルを解析することにより流速を測定する。図2を参照しながら説明され、かつ上記において引用された特許において説明された方法に従い、反射された信号は、プロダクト検波器、復調器、もしくは同様の構成要素250内部で送信信号と電気的に混合され、周波数空間でシフトされた信号(ドップラー出力信号270)を生成する。この構成では、静止した物体からの反射波は、周波数ゼロ、もしくは直流出力を生成する。流動(流れ110)内部の粒子のような、移動している物体からの反射波は、それらの速度に比例した周波数を生成する。プロダクト検波器が使用されると、移動する個々の粒子からの周波数シフトされた信号の振幅が、粒子による超音波の反射強度に比例する。
すでに述べたように、Fahrbachによる試みは失敗する。なぜなら、多数の粒子により生成された全反射波のスペクトル強度は、粒子のランダムな位相及び振幅の組み合わせの帰結として、粒子の数に比例しないからである。そのようなランダムな組み合わせでは、全反射波のスペクトル強度は、代わりに粒子数の平方根に比例する。一方で、スペクトル振幅の平方であるスペクトル強度は、粒子の数に比例する。本願出願人は、このように、この決定的な欠点を認識し、かつ解決法を提示した。従って、本願発明のシステム及び方法は、Fahrbachによって説明されたスペクトル振幅とは反対に、スペクトル強度に対する演算を使用し、かつ実行する。
図3で説明される本願発明の一実施形態においては、スペクトル強度は、プロダクト検波器の出力(信号270)に離散フーリエ変換を実行することにより計算される。図3の図式フローチャートで説明されるように、ドップラー入力(図2の信号270により表現される)は、高速フーリエ変換(FFT)演算を実行可能で、かつスペクトル強度出力が可能なプロセッサもしくはソフトウェア280に配信される。高速フーリエ変換は、離散フーリエ変換(DFT)ならびにその逆変換を計算するのに効率的なアルゴリズムであることは公知である。高速フーリエ変換は、本願発明でもそうであるように、デジタル信号処理において、広範な種類の応用例において非常に重要である。FFT280の結果は、図5で図示された例のように、グラフ300で、グラフィカルに図示することが可能であり、ドップラー入力信号の信号周波数に対する信号振幅がプロットされる。このようにして、入力信号(信号270)のドップラースペクトルの範囲が計算され、かつグラフ300でグラフィカルに図示される。
グラフ300で図示されたスペクトル分布は、流動110内に存在する粒子の速度分布にも対応する。グラフ300は、このように、散乱媒体(流動110)中の種々の粒子の速度に対応する、散乱媒体中の種々の粒子による寄与の標本値であると解される。例えば、血液の場合、信号を散乱(反射)する主な粒子は、赤血球であり、より速い速度を有する粒子は、より高い相関周波数を有する。
離散フーリエ変換の結果は、その後処理され、本願発明による流量出力を計算する基礎となるスペクトル強度が得られる。スペクトル振幅と異なり、スペクトル強度は、スペクトル振幅の平方を表す。スペクトル強度に周波数に比例する重み付け係数を乗算し、かつそれらを合計して、図3の段階310で示されるように、比率の分子を生成する。スペクトル強度にはまた、単位重み付け係数を乗算し、かつそれらを合計し、図3の段階320で示されるように、前記比率の分母を生成する。前記比率は、その後、図3の段階330で示されるように、粒子の全流速の標本値として採用される。
換言すると、高速フーリエ変換の出力の振幅を、各周波数に対して取得し、かつ平方し、当該周波数のスペクトル強度を生成し、それから当該周波数を乗算する。その後、全周波数に対する高速フーリエ変換の出力の生成結果を合計し、かつこの合計を比率の分子として使用する。周波数の乗算を除いた同様の処理を実行し、かつその合計を比率の分母として使用する。この比率の値は、導管120内部の流動110の体積流量に比例する。この方法は、すでに述べたような、Fahrbachの計算のように、スペクトル強度の代わりにスペクトル振幅を計算の基礎として用いる方法と異なる。
図3の段階340で示された比率−流量変換は、周波数−流量変換が調整される単なる一般的なスケール変換である。例えば、比率1.5が100ml毎秒の流量に対応付けられるのならば、比率3.0は200ml毎秒の流量に対応付けられる。
図4で説明される本願発明の他の実施形態では、スペクトル振幅もしくは強度は、プロダクト検波器の出力信号の最大周波数を測定するために解析される。ドップラー信号のスペクトルに含まれる各周波数成分は、流液中の粒子の速度に対応し、粒子の速度は、各流量に対し、かつ流動中のある点において明確な最大値を有する。即ち、ドップラー信号スペクトル内に含まれるこの最大周波数成分は、最大粒子速度に対応する。上記のように、粒子の全流量は、非ニュートン流れでは非線形ではあるが、確実に最大粒子速度と、そして即ちプロダクト検波器の出力信号の最大周波数とに相関する。
図4は、この第2実施形態を例示し、かつスペクトル振幅解析の言葉で説明している。しかしながら、すでに言及されたように、スペクトル振幅よりはむしろ、スペクトル強度に対して同様の解析が実行可能である。グラフ300(図5)は、典型的なスペクトル振幅周波数分布を図示している。スペクトル強度及びスペクトル振幅は、両方とも類似するが異なる形状をしたスペクトル周波数分布を有する。スペクトルエッジ、即ち強度もしくは振幅が鋭く下落する位置に注目することにより、前記スペクトル周波数分布から、最大粒子速度に対応する周波数を得ることが可能である。スペクトルエッジ検出器360は、FFTの出力内でスペクトルエッジの位置を特定する。
スペクトルエッジが検出器360によって一度検出されると、検出器360は、スペクトルエッジが位置する部分のスペクトル振幅周波数に対応する信号を出力し、段階370(周波数−流量変換に調整されたスケール変換演算)において示されるように、周波数−流量スケール変換演算が行われる。図4の方法/演算を行った結果は、単位時間当たりの流量である流量出力380となる。
本願発明の代表的な図面及び特定の実施形態を説明し、かつ図示してきたが、本発明の範囲は、上記の特定の実施形態に限定されるべきではないと解されるべきである。このように、実施形態は、限定的というよりはむしろ例示的であると解されるべきであり、かつ当業者は、本願特許請求の範囲で説明されるような本願発明の範囲及びその均等物から逸脱することなく、それらの実施形態にさまざまな変形を施すことが可能であると解されるべきである。さらに、本願発明に従い、異なる本願請求項の特徴どうしを様々な方法で組み合わせることも可能である。
図1は、通常のドップラー流速測定装置の説明図である。 図2は、ドップラー出力信号を生成する通常のドップラー流速測定装置の処理段階を図示する説明図である。 図3は、本願発明の第1実施形態による、導管を通る流体の流れの速度(流速)を計算するドップラー流速測定装置の処理段階を図示する説明図である。 図4は、本願発明の第2実施形態による、導管を通る流体の流れの速度(流速)を計算するドップラー流速測定装置の処理段階を図示する説明図である。 図5は、ドップラー出力の振幅スペクトル分布を計算し、かつ信号振幅対信号周波数のグラフを提供するように動作する高速フーリエ変換(FFT)プログラムの出力を表すグラフである。
符号の説明
270 ドップラー入力
280 FFT
360 スペクトルエッジ検出器
370 周波数−流量変換
380 流量出力

Claims (8)

  1. 正確かつ非侵襲的に、液体及び粒子の混合物の流速を測定する方法であって、
    前記混合物に超音波ビームを伝播させるとともに、全ての反射された超音波ビームを受信する段階と、
    全ての反射された超音波ビームを検出器により検出する段階と、
    反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階とを具備し、前記反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階は、
    前記検出器の出力に対して離散フーリエ変換(FT)を実行するとともに、前記フーリエ変換の結果を処理して、前記フーリエ変換の結果のスペクトル振幅の平方であるスペクトル強度を得ることによりスペクトル強度を計算する段階と、
    前記スペクトル強度に、前記出力のスペクトル強度に対応する周波数を乗算する段階と、
    前記乗算結果を前記フーリエ変換の全ての周波数に亘って合計して、比率の分子を生成する段階と、
    それとは別に、前記スペクトル強度を前記フーリエ変換の全ての周波数に亘って合計して、前記比率の分母を生成する段階と、
    前記分子及び分母から、粒子の全流速に比例する比率を得る段階とを具備することを特徴とする方法。
  2. 前記混合物は、血液であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 正確かつ非侵襲的に、液体及び粒子の混合物の流速を測定する方法であって、
    前記混合物に超音波ビームを伝播させるとともに、全ての反射された超音波ビームを受信する段階と、
    全ての反射された超音波ビームを検出器により検出するとともに、検出器出力信号を出力する段階と、
    反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階とを具備し、前記反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階は、
    最大粒子速度の標本値である前記検出器出力信号の最大周波数を測定する段階と、
    前記最大粒子速度に基づいて粒子の全流速を計算する段階とを具備することを特徴とする方法。
  4. 前記混合物は、血液であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記検出器の出力信号の最大周波数は、
    前記検出器の出力信号にフーリエ変換を実行してフーリエ変換出力を生成する段階と、
    前記フーリエ変換出力のスペクトル振幅が短い周波数区間上で実質的に減少する周波数を検出することによりスペクトルエッジを計算する段階とによって測定され、
    スペクトルエッジが最大粒子速度を表していることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. さらに、周波数から流量へのスケール変換を実行して、粒子の全流速を測定する段階を具備することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記混合物は、血液であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 正確かつ非侵襲的に、液体及び粒子の混合物の流量を測定する方法であって、
    超音波ビームを送出するとともに、反射した超音波ビームを受信する装置を形成する段階と、
    前記装置を使用して超音波ビームを送出する段階と、
    反射された超音波ビームを検出器により検出する段階と、
    前記反射された超音波ビームのスペクトルを解析する段階とを具備し、前記スペクトルを解析する段階は、
    前記検出器の出力に対して離散フーリエ変換を実行して、前記フーリエ変換の結果を処理して、スペクトル強度を得ることによりスペクトル強度を計算する段階と、
    前記スペクトル強度に周波数に比例する重み付け係数を乗算するとともに、前記スペクトル強度を合計して、比率の分子を生成する段階と、
    前記スペクトルの強度に単位重み付け係数を乗算したものを合計して、前記比率の分母を生成する段階とを具備し、前記比率は粒子の全流速の標本値であることを特徴とする方法。
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