JP2022512779A - 二環式ペプチドリガンドおよびその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、化合物、その組成物、およびそれらを使用する方法を提供する。一部の実施形態では、本発明の化合物を形成するために、ペプチド配列を分子足場試薬で処理する。本発明の化合物およびその組成物は、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aの阻害剤として有用である。一部の実施形態では、提供した化合物は、CAIXを阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、MT1-MMPを阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、CD38を阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、EphA2を阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、PBP1Aを阻害する。

Description

関連出願の引用
本願は、米国仮特許出願第62/749,241号(2018年10月23日出願)の優先権を主張する。この仮特許出願の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、2またはそれを超えるペプチドループが分子足場との結合点の間に囲い込まれるように分子足場に共有結合したポリペプチドに関する。特に、本発明は、囲い込まれたペプチドループの組織化および提示に有用な足場を記載する。また、本発明は、炭酸脱水酵素IX(CAIX)または膜1型メタロプロテアーゼ(MT1-MMP)の高親和性結合剤であるペプチドを記載する。また、本発明は、前述のペプチドリガンドを含む医薬組成物およびCAIXまたはMT1-MMPによって媒介される疾患または障害の予防、抑制、または処置における前述のペプチドリガンドの使用を含む。
また、本発明は、サイクリックADPリボースヒドロラーゼとしても公知であり、多数の免疫細胞(白血球)(CD4、CD8、Bリンパ球、およびナチュラルキラー細胞が含まれる)の表面上に見出される糖タンパク質であるCD38(分化抗原群38)の高親和性結合剤であるペプチドを記載する。また、CD38は、細胞接着、シグナル伝達、およびカルシウムシグナル伝達で機能する。また、本発明は、EphA2(エフリンA型受容体2)およびPBP1A(ペニシリン結合タンパク質1A)の高親和性結合剤であるペプチドを記載する。また、本発明は、前述のペプチドリガンドを含む医薬組成物およびCD38、EphA2、またはPBP1Aによって媒介される疾患または障害の予防、抑制、または処置における前述のペプチドリガンドの使用を含む。
環式ペプチドは、タンパク質標的に高い親和性および標的特異性で結合することができ、それ故、治療薬の開発のための魅力的な分子クラスである。実際に、いくつかの環式ペプチドは、例えば、抗菌性ペプチドであるバンコマイシン、免疫抑制薬であるシクロスポリン、または抗がん薬であるオクトレオチドとしてクリニックでの使用がすでに成功している(Driggers et al.(2008),Nat Rev Drug Discov 7(7),608-24)。良好な結合性は、ペプチドと標的との間に形成される相互作用表面が比較的大きいことおよび環状構造の構造的柔軟性の低さに起因する。典型的には、大員環は、数百平方オングストロームの表面に結合する(例えば、環式ペプチドCXCR4アンタゴニストCVX15(400A2;Wu et al.(2007),Science 330,1066-71)、インテグリンαVb3に結合するArg-Gly-Aspモチーフを有する環式ペプチド(355A2)(Xiong et al.(2002),Science 296(5565),151-5)、またはウロキナーゼ型ラスミノゲンアクチベーターに結合する環式ペプチド阻害剤ウパイン-1(603A2;Zhao et al.(2007),J Struct Biol 160(1),1-10))。
その環状の立体配置に起因して、ペプチド大員環は、直鎖ペプチドより柔軟性が低く、それにより標的への結合の際にエントロピーの喪失が小さいので、結合親和性がより高い。また、柔軟性の低さにより標的特異的な高次構造が固定され、直鎖ペプチドと比較して結合特異性が増加する。この効果の例として、開環したときに他のMMPよりも選択性が喪失するマトリックスメタロプロテイナーゼ8(MMP-8)の強力かつ選択性のある阻害剤が挙げられる(Cherney et al.(1998),J Med Chem 41(11),1749-51)。大環状化によって達成される好ましい結合特性は、例えば、バンコマイシン、ナイシン、およびアクチノマイシンのような1つを超えるペプチド環を有する多環式ペプチドでさらに一層明白である。
異なる研究チームによって以前にシステイン残基を有するポリペプチドが合成分子構造に係留されている(Kemp and McNamara(1985),J.Org.Chem;Timmerman et al.(2005),ChemBioChem)。Meloen and co-workersは、タンパク質表面の構造を模倣する目的で合成足場上に複数のペプチドループを迅速かつ定量的に環化するためにトリス(ブロモメチル)ベンゼンおよび関連分子を使用していた(Timmerman et al.(2005),ChemBioChem)。システイン含有ポリペプチドを例えばトリス(ブロモメチル)ベンゼンのような分子足場に連結することによって生成される候補薬物化合物の生成方法を、WO2004/077062号およびWO2006/078161号に開示している。
目的の標的に対する二環式ペプチドの巨大ライブラリーを生成してスクリーニングするためのファージディスプレイベースの組み合わせアプローチが開発されている(Heinis et al.(2009),Nat Chem Biol 5(7),502-7およびWO2009/098450号)。簡潔に述べれば、3つのシステイン残基および6つの無作為なアミノ酸から構成される2つの領域を含む直鎖ペプチド(Cys-(Xaa)6-Cys-(Xaa)6-Cys)のコンビナトリアルライブラリーを、ファージ上にディスプレイし、システイン側鎖の小分子(トリス-(ブロモメチル)ベンゼン)への共有結合性の連結によって環化した。
かかる二環式拘束ペプチド結合剤(Bicycles)は、種々の生物学的標的に特に有効な結合剤であることが証明されている。結果として、分子足場の範囲を、比較的平面のトリス-(ブロモメチル)ベンゼンからsp含有量がより高い分子足場へ拡大することが必要である。小分子中にFsp(式中、Fsp=(sp混成炭素/総炭素数))と定義されたsp含有量を追加すると、溶解性などの物理化学的性質が改善されることに起因して、臨床開発においてより高い成功率につながっている(Lovering et al.(2009),J.Med.Chem.52(21),6752-6756;Lovering(2013),Med.Chem.Commun.,4,515-519)。いかなる特定の理論にも拘束されないが、より多様な分子足場を利用できることで同一のアミノ酸配列の表示を変えることが潜在的に可能となり、物理化学的性質に加えて選択性が増加するという利点が得られる場合があると考えられる。したがって、二環式拘束ペプチド結合剤を調製するためにより多くの種類の分子足場を開発することが必要である。
国際公開第2004/077062号 国際公開第2006/078161号 国際公開第2009/098450号
Driggers et al.(2008),Nat Rev Drug Discov 7(7),608-24 Wu et al.(2007),Science 330,1066-71 Xiong et al.(2002),Science 296(5565),151-5 Zhao et al.(2007),J Struct Biol 160(1),1-10 Timmerman et al.(2005),ChemBioChem Heinis et al.(2009),Nat Chem Biol 5(7),502-7 Lovering et al.(2009),J.Med.Chem.52(21),6752-6756 Lovering(2013),Med.Chem.Commun.,4,515-519
本発明の化合物およびその薬学的に許容され得る組成物が、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aの阻害剤として有効であることをここに見出した。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、式I:
Figure 2022512779000001
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩であり、各可変基は、本明細書に定義および記載されている。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、式II:
Figure 2022512779000002
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩であり、各可変基は、本明細書に定義および記載されている。
本発明の化合物およびその薬学的に許容され得る組成物は、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aに関連する種々の疾患、障害、または状態の処置に有用である。かかる疾患、障害、または状態には、本明細書中に記載のものが含まれる。
また、本発明によって提供される化合物は、生物学的および病理学的な現象におけるCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1A酵素の研究;身体組織内に発生するこれらの酵素の研究;およびin vitroまたはin vivoでの新規のCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aの阻害剤の比較評価に有用である。
1.本発明のある種の実施形態の一般的な説明:
一部の実施形態では、本発明の化合物を形成するために、ペプチド配列を分子足場試薬で処理する。
本発明の化合物およびその組成物は、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aの阻害剤として有用である。一部の実施形態では、提供した化合物は、CAIXを阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、MT1-MMPを阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、CD38を阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、EphA2を阻害する。一部の実施形態では、提供した化合物は、PBP1Aを阻害する。
ある種の実施形態では、本発明は、式I:
Figure 2022512779000003
(式中、
、L、およびLはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000004
に必要に応じて独立して置き換えられており;
は、共有結合、-O-、-N(R)-、または-N(R)CHCHN(R)-であり;
Rはそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
-Cy-はそれぞれ、独立して、フェニレン、3~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の二環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の三環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の三環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する9~12員の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する19~20員の部分不飽和の四環式ヘテロアリーレン、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリーレンから選択される必要に応じて置換されている二価の環であり;
足場は、環式ペプチドを結合させ方向づける三価の基であり;
ループAは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり;
ループBは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり;
スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのN末端アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)であり;
スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのC末端の酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)であり;
およびRはそれぞれ、独立して、R、
Figure 2022512779000005
Figure 2022512779000006
、または-リンカー-コンジュゲートであり;
リンカーはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000007
に必要に応じて独立して置き換えられており;
コンジュゲートはそれぞれ、独立して、半減期延長モチーフ、可溶化基、トランスポーター認識モチーフ、細胞透過性モチーフ、薬物ペイロード、または検出可能な部分であり;
はそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
mは0または1であり;
nは0または1である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
ある種の実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2022512779000008
(式中、
、およびLはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000009
に必要に応じて独立して置き換えられており;
は、共有結合、-O-、-N(R)-、または-N(R)CHCHN(R)-であり;
Rはそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
-Cy-はそれぞれ、独立して、フェニレン、3~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の二環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の三環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の三環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する9~12員の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する19~20員の部分不飽和の四環式ヘテロアリーレン、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリーレンから選択される必要に応じて置換されている二価の環であり;
足場は、環式ペプチドを結合させ方向づける三価の基であり;
ループCは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合したペプチドであり;
スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのN末端アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)であり;
スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのC末端の酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)であり;
およびRはそれぞれ、独立して、R、
Figure 2022512779000010
Figure 2022512779000011
、または-リンカー-コンジュゲートであり;
リンカーはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000012
に必要に応じて独立して置き換えられており;
コンジュゲートはそれぞれ、独立して、半減期延長モチーフ、可溶化基、トランスポーター認識モチーフ、細胞透過性モチーフ、薬物ペイロード、または検出可能な部分であり;
のそれぞれは、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
は、Rが結合している原子と一緒になって、LおよびLの間に前記ペプチドの1つまたは複数のアミノ酸残基と1つまたは複数の水素結合を形成する水素結合アクセプター(HBA)および/または水素結合ドナー(HBD)を含む部分を形成し;
mは0または1であり;
nは0または1である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
2.化合物および定義:
ペプチドリガンド
ペプチドリガンドは、本明細書中で言及される場合、分子足場に共有結合したペプチドを指す。一部の実施形態では、ペプチドは、足場に共有結合を形成することができる2またはそれを超える反応基(例えば、システイン残基およびチロシン残基)、および、前述のペプチドが足場に結合されるときにループを形成するのでループ配列と称される前述の反応基の間に対置される配列を含む。一部の実施形態では、ペプチドリガンドは、足場への1つもしくは複数の水素結合を介して、1つもしくは複数のループを形成する。一部の実施形態では、ペプチドは、2つのシステイン残基を含み、足場への1つもしくは複数の水素結合を形成し、したがって、足場へ少なくとも2つのループを形成する。一部の実施形態では、ペプチドは、少なくとも3つのシステイン残基を含み、足場へ少なくとも2つのループを形成する。
ペプチドリガンドの利点
本発明のある種の二環式ペプチドは、注射、吸入、経鼻、眼、経口、または局所投与に適切な薬物様分子と考えることができるいくつかの有利な性質を有する。いかなる特定の理論にも拘束されないが、かかる有利な性質には、以下が含まれ得る:
種交差反応性。これは、前臨床の薬力学および薬物動態学的評価の典型的な要件である;
プロテアーゼ安定性。二環式ペプチドリガンドは、理想的には、血漿プロテアーゼ、上皮(「膜係留」)プロテアーゼ、胃腸プロテアーゼ、肺表面プロテアーゼ、および細胞内プロテアーゼなどに対する安定性が実証されるべきである。二環式のリード候補を動物モデルで開発することができ、さらにヒトに信頼性をもって投与できるように異なる種の間でプロテアーゼ安定性が維持されるべきである;
望ましい溶解性プロフィール。これは、荷電残基および親水性残基の疎水性残基に対する比ならびに分子内/分子間H結合の関数であり、製剤化および吸収のために重要である;
循環中の最適な血漿半減期。臨床的適応および処置レジメンに応じて、急性疾病を管理する状況における短期曝露のための二環式ペプチドを開発すること、または循環中の保持が増強され、したがって、より慢性の病状の管理に最適な二環式ペプチドを開発することが必要な場合がある。薬剤の持続的曝露に起因する付随する毒性に対して治療有効性を最大にするためには、望ましい血漿半減期を推進する他の要因が持続的曝露に必要である;および
選択性。本発明のある種のペプチドリガンドは、他の炭酸脱水酵素およびメタロプロテアーゼを超える良好な選択性が実証されている。
本発明の化合物は、本明細書において一般に記載されているものを含み、本明細書において開示されているクラス、部分クラスおよび種によってさらに例示される。本明細書で使用する場合、特に示さない限り、以下の定義が適用されるものとする。本発明の目的のために、化学元素は、Handbook of Chemistry and Physics、第75版、元素周期表CAS版に従って特定される。さらに、有機化学の一般的な原理は、それらの全内容が参照により本明細書に組み込まれている、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年および「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版、編:Smith,M.B.およびMarch, J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」は、本明細書で使用する場合、完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有する、直鎖状(すなわち、非分岐状)または分岐状の置換または無置換の炭化水素鎖、あるいは完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有するが、芳香族ではない単環式炭化水素または二環式炭化水素(本明細書において、「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも称される)を意味し、これらは、分子の残りへの結合点を1つ有する。別段の指定がない限り、脂肪族基は、1~6個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、脂肪族基は、1~5個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態では、脂肪族基は、1~4個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1~3個の脂肪族炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1~2個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、「脂環式」(または「炭素環」もしくは「シクロアルキル」)とは、完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有するが、芳香族ではない単環式C~C炭化水素を指し、これは、分子の残りへの1つの結合点を有する。好適な脂肪族基には、以下に限定されないが、線状もしくは分岐状の、置換または無置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、および(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルなどのそれらの混成体が含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「架橋二環式」とは、少なくとも1つの橋を有する任意の二環式環系、すなわち、炭素環式または複素環式の、飽和または部分不飽和なものを指す。IUPACによって定義されている通り、「橋」は、2つ橋頭を連結する、原子の非分岐鎖、または原子もしくは原子価結合であり、この場合、「橋頭」は、3個またはそれより多い骨格原子(水素を除外する)に結合した環系の任意の骨格原子である。一部の実施形態では、架橋二環式基は、7~12個の環員、および窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する。このような架橋二環式基は、当技術分野で周知であり、以下に示されている基を含み、基はそれぞれ、任意の置換可能な炭素原子または窒素原子において、分子の残りに結合している。別段の指定がない限り、架橋二環式基は、脂肪族基に関して示されているような1つまたは複数の置換基により場合により置換されている。さらにまたは代替的に、架橋二環式基の置換可能ないずれの窒素も、場合により置換されている。例示的な架橋二環式には、以下が含まれる:
Figure 2022512779000013
Figure 2022512779000014
用語「低級アルキル」とは、直鎖状または分岐状のC1~4アルキル基を指す。例示的な低級アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびtert-ブチルである。
用語「低級ハロアルキル」とは、1個または複数のハロゲン原子により置換されている直鎖状または分岐状のC1~4アルキル基を指す。
用語「ヘテロ原子」は、酸素、硫黄、窒素、リンまたはケイ素(窒素、硫黄、リンまたはケイ素の任意の酸化形態、任意の塩基性窒素の四級化形態、または複素環式環の置換可能な窒素、例えば、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)またはNR(N-置換ピロリジニルにおけるような)を含めて)のうちの1つまたは複数を意味する。
用語「不飽和」は、本明細書で使用する場合、ある部分が1つまたは複数の不飽和単位を有することを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「二価C1~8(またはC1~6)炭化水素鎖」とは、本明細書で定義されている直鎖状または分岐状である、二価のアルキレン鎖、アルケニレン鎖およびアルキニレン鎖を指す。
用語「アルキレン」とは、二価のアルキル基を指す。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち、-(CH-であり、nは、正の整数、好ましくは1~6、1~4、1~3、1~2または2~3である。置換アルキレン鎖は、1個または複数のメチレン水素原子が置換基により置き換えられているポリメチレン基である。好適な置換基には、置換脂肪族基に関して以下に記載されているものが含まれる。
用語「アルケニレン」とは、二価のアルケニル基を指す。置換アルケニレン鎖は、1個または複数の水素原子が置換基により置き換えられている、少なくとも1つの二重結合を含有するポリメチレン基である。好適な置換基には、置換脂肪族基に関して以下に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「シクロプロピレニル」とは、以下の構造である、二価のシクロプロピル基を指す:
Figure 2022512779000015
用語「ハロゲン」は、F、Cl、BrまたはIを意味する。
単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」におけるような、より大きな部分の一部として使用されている、用語「アリール」は、合計が5~14個の環員を有する単環式環系または二環式環系であって、これらの系中の少なくとも1つの環は芳香族であり、これらの系中の各環は、3~7個の環員を含有するものを指す。用語「アリール」は、用語「アリール環」と互換的に使用することができる。本発明のある種の実施形態では、「アリール」とは、以下に限定されないが、1つまたは複数の置換基を有してもよい、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシルなどを含む、芳香環系を指す。同様に、用語「アリール」の範囲内には、本明細書において使用されている場合、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロナフチルなどの、芳香環が1つまたは複数の非芳香環に縮合している基も含まれる。
単独で、またはより大きな部分、例えば、「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアラルコキシ」の一部として使用されている、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-(heteroar-)」は、5~10個の環原子、好ましくは5個、6個または9個の環原子を有しており、環式配列中に共有されている6個、10個または14個のπ電子を有し、かつ炭素原子に加えて、1~5個のヘテロ原子を有する基を指す。用語「ヘテロ原子」とは、窒素、酸素または硫黄を指し、窒素または硫黄の任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。ヘテロアリール基には、非限定的に、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが含まれる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-(heteroar-)」はまた、本明細書で使用する場合、複素芳香族環が、1つまたは複数のアリール環、脂環式環またはヘテロシクリル環に縮合している基であって、ラジカルまたは結合点が複素芳香族環上に存在するものを含む。非限定例には、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが含まれる。ヘテロアリール基は、単環式または二環式とすることができる。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「複素芳香族」と互換的に使用することができ、これらの用語のいずれも、場合により置換されている環を含む。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールによって置換されているアルキル基を指し、アルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、場合により置換されている。
本明細書で使用する場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」および「複素環式環」は、互換的に使用され、飽和しているかまたは部分不飽和であるかのいずれかの、安定な5~7員の単環式または7~10員の二環式の複素環式部分であって、炭素原子に加えて、1個または複数の、好ましくは1~4個の上で定義したヘテロ原子を有する、複素環式部分を指す。複素環の環原子を参照して使用する時、用語「窒素」は、置換されている窒素を含む。一例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0~3個のヘテロ原子を有する、飽和または部分不飽和の環では、窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)またはNR(N-置換ピロリジニルにおけるような)であってもよい。
複素環式環は、安定な構造をもたらす、任意のヘテロ原子または炭素原子において、そのペンダント基に結合され得、これらの環原子のいずれも、場合により置換され得る。このような飽和または部分不飽和の複素環式ラジカルの例には、非限定的に、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが含まれる。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」および「複素環式ラジカル」は、本明細書において互換的に使用され、同様に、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロキノリニルなどの、ヘテロシクリル環が1つまたは複数のアリール、ヘテロアリールまたは脂環式環に縮合している基を含む。ヘテロシクリル基は、単環式または二環式とすることができる。用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルによって置換されているアルキル基を指し、アルキルおよびヘテロシクリル部分は、独立して、場合により置換されている。
本明細書で使用する場合、用語「部分不飽和の」とは、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む、環部分を指す。用語「部分不飽和の」は、複数の不飽和部位を有する環を包含することが意図されているが、本明細書において定義されている、アリール部分またはヘテロアリール部分を含むことは意図されていない。
本明細書に記載されている通り、本発明の化合物は、「場合により置換されている」部分を含有してもよい。一般に、用語「置換されている」とは、用語「場合により」が前に付いていようがいなかろうが、指定部分の1個または複数の水素が好適な置換基により置き換えられていることを意味する。特に示さない限り、「場合により置換されている」基は、この基のそれぞれの置換可能な位置に好適な置換基を有することがあり、任意の所与の構造中の1つまたはそれより多くの位置が、特定の群から選択される1つまたはそれより多くの置換基により置換され得る場合、この置換基は、各位置において、同一であってもよく、または異なっていてもよい。本発明によって想起される置換基の組合せは、好ましくは、安定なまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。用語「安定な」とは、本明細書で使用する場合、その生成、検出、ならびにある種の実施形態では、本明細書において開示されている1つまたは複数の目的のための、その回収、精製および使用を可能にする条件が施されても、実質的に変質しない化合物を指す。
「必要に応じて置換されている」基の置換可能な炭素原子上の好適な一価置換基は、独立して、ハロゲン;-(CH0~4;-(CH0~4OR;-O(CH0~4、-O-(CH0~4C(O)OR;-(CH0~4CH(OR;-(CH0~4SR;-(CH0~4Ph(Rにより置換されていてもよい);-(CH0~4O(CH0~1Ph(Rにより置換されていてもよい);-CH=CHPh(Rにより置換されていてもよい);-(CH0~4O(CH0~1-ピリジル(Rにより置換されていてもよい);-NO;-CN;-N;-(CH0~4N(R;-(CH0~4N(R)C(O)R;-N(R)C(S)R;-(CH0~4N(R)C(O)NR ;-N(R)C(S)NR ;-N(R)C(NR)N(R;-(CH0~4N(R)C(O)OR;-N(R)N(R)C(O)R;-N(R)N(R)C(O)NR ;-N(R)N(R)C(O)OR;-(CH0~4C(O)R;-C(S)R;-(CH0~4C(O)OR;-(CH0~4C(O)SR;-(CH0~4C(O)OSiR ;-(CH0~4OC(O)R;-OC(O)(CH0~4SR-;-(CH0~4SC(O)R;-(CH0~4C(O)NR ;-C(S)NR ;-C(S)SR;-SC(S)SR、-(CH0~4OC(O)NR ;-C(O)N(OR)R;-C(O)C(O)R;-C(O)CHC(O)R;-C(NOR)R;-(CH0~4SSR;-(CH0~4S(O);-(CH0~4S(O)OR;-(CH0~4OS(O);-S(O)NR ;-(CH0~4S(O)R;-N(R)S(O)NR ;-N(R)S(O);-N(OR)R;-C(NH)NR ;-P(O);-P(O)R ;-OP(O)R ;-OP(O)(OR;SiR ;-(C1~4直鎖状または分岐状アルキレン)O-N(R;あるいは-(C1~4直鎖状または分岐状アルキレン)C(O)O-N(Rであり、ここで、Rはそれぞれ以下で定義される通りに置換されてもよく、独立して、水素、C1~6脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、-CH-(5~6員のヘテロアリール環)または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する5~6員の飽和環、部分不飽和環またはアリール環であるか、あるいは上の定義にかかわらず、介在原子(単数もしくは複数)と一緒になった、Rの2つの独立した出現が、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する3~12員の飽和、部分不飽和もしくはアリールの単環式環もしくは二環式環を形成し、これらの環は以下で定義される通りに置換されていてもよい。
(またはRの2つの独立した出現がそれらの介在原子と一緒になって形成された環)上の好適な一価置換基は、独立して、ハロゲン、-(CH0~2、-(ハロR)、-(CH0~2OH、-(CH0~2OR、-(CH0~2CH(OR;-O(ハロR)、-CN、-N、-(CH0~2C(O)R、-(CH0~2C(O)OH、-(CH0~2C(O)OR、-(CH0~2SR、-(CH0~2SH、-(CH0~2NH、-(CH0~2NHR、-(CH0~2NR 、-NO、-SiR 、-OSiR 、-C(O)SR、-(C1~4直鎖状または分岐状アルキレン)C(O)ORまたは-SSRであり、ここで、各Rは、非置換であるか、あるいは、「ハロ」が前に付く場合、1個または複数のハロゲンによってのみ置換されており、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、あるいは窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、5~6員飽和、部分不飽和またはアリール環から独立して選択される。Rの飽和炭素原子上の好適な二価の置換基は、=Oおよび=Sを含む。
「必要に応じて置換されている」基の飽和炭素原子上の好適な二価の置換基として、下記:=O、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、-O(C(R ))2~3O-または-S(C(R ))2~3S-が挙げられ、ここで、Rの各独立した出現は、水素、以下で定義する通りに置換されていてよいC1~6脂肪族、あるいは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、非置換5~6員飽和、部分不飽和またはアリール環から選択される。「必要に応じて置換されている」基のビシナルの置換可能な炭素と結合している好適な二価の置換基として、-O(CR 2~3O-が挙げられ、ここで、Rの各独立した出現は、水素、以下で定義する通りに置換されていてよいC1~6脂肪族、あるいは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、非置換5~6員飽和、部分不飽和またはアリール環から選択される。
の脂肪族基上の好適な置換基として、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR または-NOが挙げられ、ここで、各Rは、非置換であるか、あるいは、「ハロ」が前に付く場合、1個または複数のハロゲンによってのみ置換されており、独立して、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、あるいは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、5~6員飽和、部分不飽和またはアリール環である。
「必要に応じて置換されている」基の置換可能な窒素原子上の好適な置換基として、-R、-NR 、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CHC(O)R、-S(O)、-S(O)NR 、-C(S)NR 、-C(NH)NR または-N(R)S(O)であり、Rはそれぞれ、独立して、水素、C1~6脂肪族(以下で定義される通りに置換されていてもよい)、無置換-OPh、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する無置換の5~6員の飽和環、部分不飽和環もしくはアリール環であるか、あるいは上記の定義にかかわらずRの2つの独立した出現は、それらの介在原子(単数もしくは複数)と一緒になって、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する無置換の3~12員の飽和、部分不飽和もしくはアリールの単環式もしくは二環式環を形成する。
の脂肪族基上の好適な置換基は、独立して、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR または-NOであり、ここで、各Rは、非置換であるか、あるいは、「ハロ」が前に付く場合、1個または複数のハロゲンによってのみ置換されており、独立して、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、あるいは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する、5~6員飽和、部分不飽和またはアリール環である。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される塩」は、妥当な医療的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触させて使用するのに好適であり、かつ妥当な利益/リスク比に見合う塩を意味する。薬学的に許容される塩は、当技術分野において周知である。例えば、S.M.Bergeらが、参照により本明細書に組み込まれている、J.Pharmaceutical Sciences、1977年、66巻、1~19頁に薬学的に許容される塩を詳細に記載している。本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、好適な無機酸および有機酸、ならびに無機塩基および有機塩基から誘導されるものを含む。薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸と共に、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と共に、またはイオン交換などの当技術分野において使用されている他の方法を使用することにより形成される、アミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、二グルコン酸塩、ドデシル硫酸酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが含まれる。
適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびN(C1~4アルキル)塩が含まれる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらに、薬学的に許容される塩には、適切な場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオンおよびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成される、非毒性のアンモニウム陽イオン、四級アンモニウム陽イオン、およびアミン陽イオンが含まれる。
特に明記しない限り、本明細書において図示されている構造は、該構造のすべての異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー異性体および幾何(または立体構造)異性体)、例えば、各不斉中心に関してRおよびS立体配置、ZおよびE二重結合異性体、ならびにZおよびE立体構造異性体を含むことがやはり意図される。したがって、本化合物の単一立体化学異性体、ならびに鏡像異性体、ジアステレオマー異性体および幾何(または立体構造)異性体混合物が、本発明の範囲内にある。特に明記しない限り、本発明の化合物のすべての互変異性体が、本発明の範囲内にある。さらに、特に明記しない限り、本明細書において図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子が存在することしか違いのない化合物も含まれることがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを含む、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。このような化合物は、例えば、分析用手段として、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または本発明による治療剤として有用である。ある特定の実施形態では、提供される化合物のRは、1個または複数の重水素原子を含む。
本明細書で使用する場合、用語「阻害剤」は、測定可能な親和性で、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2またはPBP1Aに結合する、および/またはこれを阻害する化合物として定義される。ある種の実施形態では、阻害剤は、約50μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約10nM未満または約1nM未満の、IC50および/または結合定数を有する。
本発明の化合物は、検出可能な部分に係留され得る。かかる化合物が造影剤として有用であると理解される。当業者は、検出可能な部分が適切な置換基を介して提供された化合物に結合され得ると認識する。本明細書中で使用される場合、用語「適切な置換基」は、検出可能な部分に共有結合することができる部分を指す。かかる部分は、当業者に周知であり、ほんの数例を挙げれば、例えば、カルボキシレート部分、アミノ部分、チオール部分、またはヒドロキシル部分を含む基が含まれる。かかる部分が提供された化合物に直接結合されるか、係留基(二価の飽和または不飽和の炭化水素鎖など)を介して結合され得ると理解される。一部の実施形態では、かかる部分は、クリック化学を介して結合され得る。一部の実施形態では、かかる部分は、必要に応じて銅触媒の存在下でのアジドのアルキンとの1,3-付加環化を介して結合され得る。クリック化学の使用方法は当該分野で公知であり、Rostovtsev et al.,Angew.Chem.Int.Ed.2002,41,2596-99およびSun et al.,Bioconjugate Chem.,2006,17,52-57に記載の方法が含まれる。
本明細書中で使用される場合、用語「検出可能な部分」は、「標識」と互換的に使用され、検出され得る任意の部分(例えば、一次標識および二次標識)を指す。放射性同位体(例えば、トリチウム、32P、33P、35S、または14C)、質量タグ、および蛍光標識などの一次標識は、さらに修飾することなく検出することができるシグナル発生レポーター基である。また、検出可能な部分には、発光基およびリン光基が含まれる。
本明細書中で使用される用語「二次標識」は、検出可能なシグナルの生成のために第2の中間体の存在を必要とするビオチンおよび種々のタンパク質抗原などの部分を指す。ビオチンについて、二次中間体は、ストレプトアビジン-酵素コンジュゲートを含み得る。抗原標識について、二次中間体は、抗体-酵素コンジュゲートを含み得る。いくつかの蛍光基は無放射性の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)プロセスにおいて別の基にエネルギーを移動させるので、いくつかの蛍光基は二次標識として作用し、第2の基が検出されるシグナルを生成する。
本明細書中で使用される用語「蛍光標識」、「蛍光色素」、および「フルオロフォア」は、限定された励起波長で光エネルギーを吸収し、異なる波長で光エネルギーを放出する部分を指す。蛍光標識の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:アレクサフルオル色素(アレクサフルオル350、アレクサフルオル488、アレクサフルオル532、アレクサフルオル546、アレクサフルオル568、アレクサフルオル594、アレクサフルオル633、アレクサフルオル660、およびアレクサフルオル680)、AMCA、AMCA-S、BODIPY色素(BODIPY FL、BODIPY R6G、BODIPY TMR、BODIPY TR、BODIPY530/550、BODIPY558/568、BODIPY564/570、BODIPY576/589、BODIPY581/591、BODIPY630/650、BODIPY650/665)、カルボキシローダミン6G、カルボキシ-X-ローダミン(ROX)、カスケードブルー、カスケードイエロー、クマリン343、シアニン色素(Cy3、Cy5、Cy3.5、Cy5.5)、ダンシル、ダポキシル、ジアルキルアミノクマリン、4’,5’-ジクロロ-2’,7’-ジメトキシ-フルオレセイン、DM-NERF、エオシン、エリスロシン、フルオレセイン、FAM、ヒドロキシクマリン、IRDye(IRD40、IRD700、IRD800)、JOE、リサミンローダミンB、マリーナブルー、メトキシクマリン、ナフトフルオレセイン、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514、パシフィックブルー、PyMPO、ピレン、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミングリーン、ローダミンレッド、ロドールグリーン、2’,4’,5’,7’-テトラ-ブロモスルホン-フルオレセイン、テトラメチル-ローダミン(TMR)、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)、テキサスレッド、テキサスレッド-X。
本明細書中で使用される用語「質量タグ」は、質量分析(MS)検出技術を使用してその質量によって固有に検出することができる任意の部分を指す。質量タグの例には、N-[3-[4’-[(p-メトキシテトラフルオロベンジル)オキシ]フェニル]-3-メチルグリセロニル]イソニペコチン酸、4’-[2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(ペンタフルオロフェノキシル)]メチルアセトフェノン、およびその誘導体などのエレクトロフォア放出タグが含まれる。これらの質量タグの合成および有用性は、米国特許第4,650,750号、同第4,709,016号、同第5,360,8191号、同第5,516,931号、同第5,602,273号、同第5,604,104号、同第5,610,020号、および同第5,650,270号に記載されている。質量タグの他の例には、種々の長さおよび塩基組成のヌクレオチド、ジデオキシヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、種々の長さおよび単量体組成のオリゴペプチド、オリゴサッカリド、および他の合成ポリマーが含まれるが、これらに限定されない。また、適切な質量範囲(100~2000ダルトン)の中性および荷電の両方の多種多様な有機分子(生体分子または合成化合物)が、質量タグとして使用され得る。
用語「測定可能な親和性」および「測定可能に阻害する」は、本明細書中で使用される場合、本発明の化合物またはその組成物およびCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aを含む試料と、前述の化合物またはその組成物の非存在下でCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aを含む等価な試料との間のCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aの活性の測定可能な変化を意味する。
用語「水素結合」は、本明細書中で使用される場合、電気陰性度が大きな原子に結合した水素原子が電子の孤立電子対を有する別の電気陰性原子の近傍に存在するときに生じる特殊なタイプの双極子間の引力を形成する弱いタイプの力を意味する。水素結合を生じさせるために、水素ドナーおよび水素アクセプターの両方が存在しなければならない。水素結合ドナーは、水素結合に関与する水素原子が共有結合する原子であり、通常はN、O、またはFなどの電子陰性度が大きな原子である。水素アクセプターは、近傍の電気陰性のイオンまたは分子であり、水素結合を形成するための孤立電子対を持たなければならない。
3.例示的な実施形態の説明:
ある種の実施形態では、本発明は、式I:
Figure 2022512779000016
(式中、
、L、およびLはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000017
に必要に応じて独立して置き換えられており;
は、共有結合、-O-、-N(R)-、または-N(R)CHCHN(R)-であり;
Rはそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
-Cy-はそれぞれ、独立して、フェニレン、3~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の二環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の三環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の三環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する9~12員の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する19~20員の部分不飽和の四環式ヘテロアリーレン、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリーレンから選択される必要に応じて置換されている二価の環であり;
足場は、環式ペプチドを結合させ方向づける三価の基であり;
ループAは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり;
ループBは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり;
スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのN末端アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)であり;
スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのC末端の酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)であり;
およびRはそれぞれ、独立して、R、
Figure 2022512779000018
Figure 2022512779000019
、または-リンカー-コンジュゲートであり;
リンカーはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000020
に必要に応じて独立して置き換えられており;
コンジュゲートはそれぞれ、独立して、半減期延長モチーフ、可溶化基、トランスポーター認識モチーフ、細胞透過性モチーフ、薬物ペイロード、または検出可能な部分であり;
のそれぞれは、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
mは0または1であり;
nは0または1である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
本明細書の上記で定義するように、L、L、およびLはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000021
に必要に応じて独立して置き換えられている。
一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、共有結合である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、-CHS-である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、-CHNH-である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、-CHO-である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、-CHCHO-である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、-CHCHCHCHNH-である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、-CHN(CH)-である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、-CHCHCHCHN(CH)-である。一部の実施形態では、L、L、およびLはそれぞれ、
Figure 2022512779000022
である。
一部の実施形態では、Lは、共有結合である。一部の実施形態では、Lは、-CHS-である。一部の実施形態では、Lは、-CHO-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHO-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、
Figure 2022512779000023
である。一部の実施形態では、Lは、以下の表1に図示されているものから選択される。
一部の実施形態では、Lは、共有結合である。一部の実施形態では、Lは、-CHS-である。一部の実施形態では、Lは、-CHO-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHO-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、
Figure 2022512779000024
である。一部の実施形態では、Lは、以下の表1に図示されているものから選択される。
一部の実施形態では、Lは、共有結合である。一部の実施形態では、Lは、-CHS-である。一部の実施形態では、Lは、-CHO-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHO-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHCHC(O)NH-である。一部の実施形態では、Lは、-CHSCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHOCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHOCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHNHCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHN(CH)CHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHNHCHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、-CHCHCHCHN(CH)CHCHC(O)-である。一部の実施形態では、Lは、
Figure 2022512779000025
である。一部の実施形態では、Lは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、Lは、共有結合、-O-、-N(R)-、または-N(R)CHCHN(R)-である。
一部の実施形態では、Lは、共有結合である。一部の実施形態では、Lは-O-である。一部の実施形態では、Lは-N(R)-であり、Rは本明細書中に記載の通りである。一部の実施形態では、Lは-N(R)CHCHN(R)-であり、Rは本明細書中に記載の通りである。
一部の実施形態では、Lは、-NH-である。一部の実施形態では、Lは-NHCHCHNH-である。
一部の実施形態では、Lは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、Rはそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族である。
一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはC1~4脂肪族である。
一部の実施形態では、RはC1~4アルキルである。一部の実施形態では、Rはメチルである。一部の実施形態では、Rはエチルである。一部の実施形態では、Rはイソプロピルである。一部の実施形態では、Rはプロピルである。一部の実施形態では、Rはブチルである。一部の実施形態では、Rはイソブチルである。一部の実施形態では、Rはt-ブチルである。
一部の実施形態では、Rは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、-Cy-はそれぞれ、独立して、フェニレン、3~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の二環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の三環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の三環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する9~12員の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する19~20員の部分不飽和の四環式ヘテロアリーレン、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリーレンから選択される必要に応じて置換されている二価の環である。
一部の実施形態では、-Cy-は、必要に応じて置換されているフェニレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、必要に応じて置換されている3~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている4~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている10~12員の飽和もしくは部分不飽和の二環式ヘテロシクリレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている10~12員の飽和もしくは部分不飽和の三環式ヘテロシクリレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている10~12員の部分飽和の二環式ヘテロアリーレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている10~12員の部分飽和の三環式ヘテロアリーレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている9~12員の二環式ヘテロアリーレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている19~20員の部分不飽和の四環式ヘテロアリーレンである。一部の実施形態では、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている5~6員のヘテロアリーレンである。
一部の実施形態では、-Cy-は、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、足場は、環式ペプチドを結合させ方向づける三価の基である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000026
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000027
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000028
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000029
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000030
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000031
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000032
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000033
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000034
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000035
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000036
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000037
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000038
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000039
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000040
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000041
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000042
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000043
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000044
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000045
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000046
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000047
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000048
である。
一部の実施形態では、足場は環Aであり、前述の環Aは、18-クラウン-6、1,7,13-トリアザ-18-クラウン-6、および窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~6個のヘテロ原子を有する3~12員の必要に応じて置換されている、飽和の、部分不飽和の、架橋二環式の、架橋三環式の、プロペラン、または芳香環からなる群から選択される。
一部の実施形態では、足場は環Bであり、前述の環Bは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~9個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている6~18員のシクロファンである。
一部の実施形態では、足場は環Bであり、前述の環Bは、1~5個の芳香族環単位または複素芳香族環単位および2個の環単位を架橋する脂肪族鎖を有する必要に応じて置換されているシクロファンであり、各脂肪族鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、または-S(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000049
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000050
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000051
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000052
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000053
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000054
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000055
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000056
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000057
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000058
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000059
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000060
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000061
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000062
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000063
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000064
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000065
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000066
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000067
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000068
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000069
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000070
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000071
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000072
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000073
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000074
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000075
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000076
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000077
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000078
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000079
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000080
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000081
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000082
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000083
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000084
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000085
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000086
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000087
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000088
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000089
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000090
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000091
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000092
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000093
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000094
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000095
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000096
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000097
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000098
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000099
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000100
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000101
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000102
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000103
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000104
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000105
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000106
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000107
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000108
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000109
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000110
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000111
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000112
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000113
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000114
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000115
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000116
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000117
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000118
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000119
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000120
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000121
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000122
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000123
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000124
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000125
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000126
である。
一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000127
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000128
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000129
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000130
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000131
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000132
である。一部の実施形態では、足場は、
Figure 2022512779000133
である。
一部の実施形態では、足場は、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、ループAは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドである。一部の実施形態では、ループAは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然アミノ酸残基である。一部の実施形態では、ループAは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の非天然アミノ酸残基である。一部の実施形態では、ループAは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価のペプチドである。
一部の実施形態では、ループAは
Figure 2022512779000134
であり、式中、
はそれぞれ、独立して、本明細書中に記載のように、水素またはC1~4脂肪族であり;
はそれぞれ、独立して、水素、またはC1~6脂肪族、3~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式炭素環式環、フェニル、8~10員の二環式炭素環式芳香環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する8~10員の二環式複素芳族香環から選択される必要に応じて置換されている基であり;または
基およびその隣接するR基は、必要に応じてその介在原子と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環を形成し;
pは1~15である。
一部の実施形態では、ループAは、
Figure 2022512779000135
である。一部の実施形態では、ループAは、
Figure 2022512779000136
である。一部の実施形態では、ループAは、
Figure 2022512779000137
である。
一部の実施形態では、ループAは、
Figure 2022512779000138
である。一部の実施形態では、ループAは、
Figure 2022512779000139
である。一部の実施形態では、ループAは、
Figure 2022512779000140
である。
本明細書の上記で定義するように、ループBは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドである。一部の実施形態では、ループBは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然アミノ酸残基である。一部の実施形態では、ループBは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の非天然アミノ酸残基である。一部の実施形態では、ループBは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価のペプチドである。
一部の実施形態では、ループBは
Figure 2022512779000141
であり、式中、
はそれぞれ、独立して、本明細書中に記載のように、水素またはC1~4脂肪族であり;
はそれぞれ、独立して、水素、またはC1~6脂肪族、3~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式炭素環式環、フェニル、8~10員の二環式炭素環式芳香環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する8~10員の二環式複素芳香族環から選択される必要に応じて置換されている基であり;または
基およびその隣接するR基は、必要に応じてその介在原子と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環を形成し;
qは1~15である。
一部の実施形態では、ループBは、
Figure 2022512779000142
である。一部の実施形態では、ループBは、
Figure 2022512779000143
である。一部の実施形態では、ループBは、
Figure 2022512779000144
である。
一部の実施形態では、ループBは、
Figure 2022512779000145
である。一部の実施形態では、ループBは、
Figure 2022512779000146
である。一部の実施形態では、ループBは、
Figure 2022512779000147
である。
一部の実施形態では、ループAは1~15個のアミノ酸残基を含み、ループBは1~15個のアミノ酸残基を含む。
一部の実施形態では、ループAは5個のアミノ酸残基を含み、ループBは5個のアミノ酸残基を含む。一部の実施形態では、ループAは6個のアミノ酸残基を含み、ループBは5個のアミノ酸残基を含む。一部の実施形態では、ループAは2個のアミノ酸残基を含み、ループBは7個のアミノ酸残基を含む。一部の実施形態では、ループAは3個のアミノ酸残基を含み、ループBは7個のアミノ酸残基を含む。一部の実施形態では、ループAは3個のアミノ酸残基を含み、ループBは9個のアミノ酸残基を含む。一部の実施形態では、ループAは3個のアミノ酸残基を含み、ループBは6個のアミノ酸残基を含む。一部の実施形態では、ループAは2個のアミノ酸残基を含み、ループBは6個のアミノ酸残基を含む。一部の実施形態では、ループAは6個のアミノ酸残基を含み、ループBは5個のアミノ酸残基を含む。
一部の実施形態では、ループAは
Figure 2022512779000148
であり、ループBは
Figure 2022512779000149
であり、R、R、p、およびqはそれぞれ、独立して、本明細書中に記載の通りである。一部の実施形態では、pは5であり、qは5である。一部の実施形態では、pは6であり、qは5である。一部の実施形態では、pは2であり、qは7である。一部の実施形態では、pは3であり、qは7である。一部の実施形態では、pは3であり、qは9である。一部の実施形態では、pは3であり、qは6である。一部の実施形態では、pは2であり、qは6である。一部の実施形態では、pは6であり、qは5である。
一部の実施形態では、ループAは、以下の表1に図示されているものから選択される。一部の実施形態では、ループBは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、アミノ基は、アミド結合を介して二環のC末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前述のペプチドのN末端アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)である。
一部の実施形態では、スペーサーは、共有結合である。一部の実施形態では、スペーサーは天然アミノ酸であり、アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている。一部の実施形態では、スペーサーは非天然アミノ酸であり、アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている。一部の実施形態では、スペーサーはペプチドであり、前述のペプチドのN末端アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている。
一部の実施形態では、スペーサーはL-アラニンである。一部の実施形態では、スペーサーはD-アラニンである。
一部の実施形態では、スペーサー
Figure 2022512779000150
であり、式中、
はそれぞれ、独立して、本明細書中に記載のように、水素またはC1~4脂肪族であり;
はそれぞれ、独立して、水素、またはC1~6脂肪族、3~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式炭素環式環、フェニル、8~10員の二環式炭素環式芳香環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する8~10員の二環式複素芳香族環から選択される必要に応じて置換されている基であり;または
基およびその隣接するR基は、必要に応じてその介在原子と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環を形成し;
rは0~4である。
一部の実施形態では、スペーサーは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、前述の酸は、アミド結合を介して二環のN末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前述のペプチドのC末端の酸は、アミド結合を介して二環のN末端に結合されている)である。
一部の実施形態では、スペーサーは、共有結合である。一部の実施形態では、スペーサーは天然アミノ酸であり、前述の酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている。一部の実施形態では、スペーサーは非天然アミノ酸であり、前述の酸がアミド結合を介して二環のN末端に結合されている。一部の実施形態では、スペーサーはペプチドであり、前述のペプチドのC末端の酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている。
一部の実施形態では、スペーサーはL-アラニンである。一部の実施形態では、スペーサーはD-アラニンである。
一部の実施形態では、スペーサーは、
Figure 2022512779000151
である。
一部の実施形態では、スペーサー
Figure 2022512779000152
であり、式中、
はそれぞれ、独立して、本明細書中に記載のように、水素またはC1~4脂肪族であり;
はそれぞれ、独立して、水素、またはC1~6脂肪族、3~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式炭素環式環、フェニル、8~10員の二環式炭素環式芳香環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する8~10員の二環式複素芳香族環から選択される必要に応じて置換されている基であり;または
基およびその隣接するR基は、必要に応じてその介在原子と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環を形成し;
sは0~4である。
一部の実施形態では、スペーサーは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、RおよびRはそれぞれ、独立して、R、
Figure 2022512779000153
Figure 2022512779000154
、または-リンカー-コンジュゲートである。
一部の実施形態では、RはRである。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000155
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000156
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000157
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000158
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000159
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000160
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000161
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000162
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000163
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000164
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000165
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000166
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000167
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000168
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000169
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000170
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000171
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000172
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000173
である。一部の実施形態では、Rは-リンカー-コンジュゲートであり、リンカーおよびコンジュゲートはそれぞれ、独立して、本明細書中に記載の通りである。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000174
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000175
である。
一部の実施形態では、Rは、以下の表1に図示されているものから選択される。
一部の実施形態では、RはRである。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000176
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000177
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000178
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000179
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000180
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000181
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000182
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000183
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000184
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000185
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000186
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000187
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000188
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000189
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000190
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000191
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000192
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000193
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000194
である。一部の実施形態では、Rは-リンカー-コンジュゲートであり、リンカーおよびコンジュゲートはそれぞれ、独立して、本明細書中に記載の通りである。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000195
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000196
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000197
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000198
である。
一部の実施形態では、Rは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、リンカーはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000199
に必要に応じて独立して置き換えられている。
一部の実施形態では、リンカーは、共有結合である。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
Figure 2022512779000200
に必要に応じて独立して置き換えられている。
一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-S-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-N(R)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-O-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-C(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-OC(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-C(O)O-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-C(O)N(R)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-N(R)C(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-OC(O)N(R)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-N(R)C(O)O-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-S(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-S(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-C(CH)=N-N(R)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-N(R)N=C(CH)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-N(R)CHC(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-(CHCHO)1~10-に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、
Figure 2022512779000201
に必要に応じて独立して置き換えられている。一部の実施形態では、リンカーはC1~8二価炭化水素鎖であり、前述の鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、
Figure 2022512779000202
に必要に応じて独立して置き換えられている。
一部の実施形態では、リンカーは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、コンジュゲートはそれぞれ、独立して、半減期延長モチーフ、可溶化基、トランスポーター認識モチーフ、細胞透過性モチーフ、薬物ペイロード、または検出可能な部分である。
一部の実施形態では、コンジュゲートは、半減期延長モチーフである。一部の実施形態では、半減期延長モチーフは、脂質を含むか、脂質である。一部の実施形態では、半減期延長モチーフは、脂肪酸を含むか、脂肪酸である。一部の実施形態では、脂肪酸は、食餌脂肪酸、例えば、ミリスチン酸またはパルミチン酸である。一部の実施形態では、脂質は、以下から選択される:
Figure 2022512779000203
Figure 2022512779000204
一部の実施形態では、半減期延長モチーフは、Bech et al、ACS Med.Chem.Lett.2018、9、577-580(その内容全体が本明細書中で参考として援用される)に記載のものから選択される。
一部の実施形態では、コンジュゲートは可溶化基である。一部の実施形態では、可溶化基は極性鎖である。一部の実施形態では、極性鎖はポリサルコシン(ploly sarcosine)である。一部の実施形態では、極性鎖はポリエチレングリコール(PEG)である。一部の実施形態では、可溶化基は、イオン化基(カルボン酸、スルホン酸、アミン、または第四級アンモニウム基(グアニジンなど)が含まれるが、これらに限定されない)を含む。
一部の実施形態では、コンジュゲートは、トランスポーター認識モチーフである。一部の実施形態では、トランスポーター認識モチーフは、Diaz-Perlas et al.、Chem.Sci.、2018、(DOI:10.1039/C8SC02415D)(その内容全体が本明細書中で参考として援用される)に記載のものから選択される。
一部の実施形態では、トランスポーター認識モチーフは、血液脳関門(BBB)シャトルペプチドである。一部の実施形態では、BBBシャトルペプチドは、以下から選択される:
Figure 2022512779000205
一部の実施形態では、コンジュゲートは、細胞透過性モチーフである。一部の実施形態では、細胞透過性モチーフは、細胞透過性ペプチドである。一部の実施形態では、細胞透過性モチーフは、TAT(配列:GRKKRRQRRRPPQC)である。一部の実施形態では、細胞透過性モチーフは、Borrelli et al.、Molecules 2018、23、295(その内容全体が本明細書中で参考として援用される)に記載のものから選択される細胞透過性ペプチドである。
一部の実施形態では、コンジュゲートは薬物ペイロードである。一部の実施形態では、薬物ペイロードは毒素である。本明細書中で使用される場合、毒素は、化学療法剤を指す。一部の実施形態では、毒素は、任意の利用可能な位置に連結している。一部の実施形態では、毒素は、任意の利用可能な-OH、-C(O)OH、-SH、-NH、または-NHCHに連結している。
一部の実施形態では、毒素はモノメチルアウリスタチンE(MMAE)である:
Figure 2022512779000206
。一部の実施形態では、毒素はモノメチルアウリスタチンF(MMAF)である:
Figure 2022512779000207
。一部の実施形態では、毒素はDM1である:
Figure 2022512779000208
。一部の実施形態では、毒素はDM4である:
Figure 2022512779000209
。一部の実施形態では、毒素はSN38である:
Figure 2022512779000210
。一部の実施形態では、毒素はドキソルビシンである:
Figure 2022512779000211
。一部の実施形態では、毒素はデュオカルマイシンアナログである:
Figure 2022512779000212
一部の実施形態では、コンジュゲートは検出可能な部分である。一部の実施形態では、検出可能な部分は、検出され得る任意の部分である。
当業者は、種々の検出可能な部分が本発明の画像化効果を達成するのに適していると理解するであろう。
本明細書中で使用される場合、「M」は金属である。
一部の実施形態では、検出可能な部分は、任意の利用可能な位置に連結している。一部の実施形態では、検出可能な部分は、任意の利用可能な-OH、-C(O)OH、-SH、-NH、または-NHCHに連結している。
一部の実施形態では、検出可能な部分は1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-四酢酸(DOTA、DotA、またはテトラキセタンとしても公知)である:
Figure 2022512779000213
。一部の実施形態では、検出可能な部分はBn-DOTAである:
Figure 2022512779000214
。一部の実施形態では、検出可能な部分はBn-オキソ-DOTAである:
Figure 2022512779000215
。一部の実施形態では、検出可能な部分はBn-PCTAである:
Figure 2022512779000216
。一部の実施形態では、検出可能な部分はTETAである:
Figure 2022512779000217
。一部の実施形態では、検出可能な部分はBn-NOTAである:
Figure 2022512779000218
。一部の実施形態では、検出可能な部分はCHX-A’’-DTPAである:
Figure 2022512779000219
。一部の実施形態では、検出可能な部分はBn-DTPAである:
Figure 2022512779000220
。一部の実施形態では、検出可能な部分は2B3M-DTPAである:
Figure 2022512779000221
一部の実施形態では、検出可能な部分はデスフェリオキサミン(DFO)である:
Figure 2022512779000222
一部の実施形態では、検出可能な部分はヘプタメチン色素である:
Figure 2022512779000223
。一部の実施形態では、検出可能な部分はフルオレセインである:
Figure 2022512779000224
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、アレキサフルオル488である:
Figure 2022512779000225
一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのDOTA錯体である:
Figure 2022512779000226
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのBn-DOTA錯体である:
Figure 2022512779000227
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのBn-オキソ-DOTA錯体である:
Figure 2022512779000228
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのBn-PCTA錯体である:
Figure 2022512779000229
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのTETA錯体である:
Figure 2022512779000230
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのBn-NOTA錯体である:
Figure 2022512779000231
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのCHX-A’’-DTPA錯体である:
Figure 2022512779000232
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのBn-DTPA錯体である:
Figure 2022512779000233
。一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属との2B3M-DTPA錯体である:
Figure 2022512779000234
一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属とのデスフェリオキサミン(DFO)錯体である:
Figure 2022512779000235
一部の実施形態では、検出可能な部分は、金属と錯体を形成する。
一部の実施形態では、検出可能な部分はスコルピオネートである。一部の実施形態では、検出可能な部分は
Figure 2022512779000236
である。一部の実施形態では、検出可能な部分はナノ材料である。一部の実施形態では、検出可能な部分は量子ドットである。
一部の実施形態では、コンジュゲートは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、環Aは、18-クラウン-6、1,7,13-トリアザ-18-クラウン-6、および窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~6個のヘテロ原子を有する3~12員の必要に応じて置換されている、飽和の、部分不飽和の、架橋二環式の、架橋三環式の、プロペラン、または芳香環からなる群から選択される。
一部の実施形態では、環Aは18-クラウン-6である。一部の実施形態では、環Aは1,7,13-トリアザ-18-クラウン-6である。一部の実施形態では、環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~6個のヘテロ原子を有する3~12員の必要に応じて置換されている、飽和の、部分不飽和の、架橋二環式の、架橋三環式の、プロペラン、または芳香環である。
一部の実施形態では、環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~6個のヘテロ原子を有する7員の必要に応じて置換されている、飽和の、部分不飽和の、架橋二環式の、架橋三環式の、プロペラン、または芳香環である。一部の実施形態では、環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~3個のヘテロ原子を有する7員の必要に応じて置換されている飽和環である。一部の実施形態では、環Aは、窒素または酸素から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する7員の必要に応じて置換されている飽和の環である。
一部の実施形態では、環Aは、0~3個のオキソ基、メチル基、エチル基、またはスピロエチレン基と必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、環Aは、0~3個の-OR、-N(R)、または-COORと必要に応じて置換されており、Rは本明細書中に記載の通りである。一部の実施形態では、環Aは、0~3個の-OH、-OCH、-NHCH、または-COOHと必要に応じて置換されている。
一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000237
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000238
である。
一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000239
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000240
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000241
である。
一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000242
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000243
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000244
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000245
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000246
である。
一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000247
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000248
である。
一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000249
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000250
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000251
である。
一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000252
である。一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000253
である。
一部の実施形態では、環Aは、
Figure 2022512779000254
である。
一部の実施形態では、環Aは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、一部の実施形態では、環Bは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~9個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている6~18員のシクロファンである。
一部の実施形態では、環Bは、0~6個の-OR、-N(R)、または-COORと必要に応じて置換されている、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~9個のヘテロ原子を有する6~18員のシクロファンであり、Rは本明細書中に記載の通りである。一部の実施形態では、環Bは、0~3個の-OR、-N(R)、または-COORと必要に応じて置換されており、Rは本明細書中に記載の通りである。一部の実施形態では、環Bは、0~3個の-OCH、-NHCH、または-COOHと必要に応じて置換されている。
本明細書の上記で定義するように、一部の実施形態では、環Bは、1~5個の芳香族環単位または複素芳香族環単位および2個の環単位を架橋する脂肪族鎖を有する必要に応じて置換されているシクロファンであり、各脂肪族鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、または-S(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている。
一部の実施形態では、環Bは、2、3、または4個の芳香族環単位または複素芳香族環単位を有する必要に応じて置換されているシクロファンである。一部の実施形態では、環Bは、3個の芳香族環単位または複素芳香族環単位を有する必要に応じて置換されているシクロファンである。一部の実施形態では、シクロファンの芳香族環単位または複素芳香族環単位は、独立して、5または6員環である。一部の実施形態では、シクロファンの芳香族環単位または複素芳香族環単位はフェニル環である。一部の実施形態では、シクロファンの芳香族環単位または複素芳香族環単位はピリジン環である。一部の実施形態では、シクロファンの脂肪族鎖の1、2、または3個のメチレン単位は、-N(R)-、-O-、または-C(O)-に必要に応じて置き換えられている。一部の実施形態では、シクロファンの脂肪族鎖の1、2、または3個のメチレン単位は、-N(R)-に必要に応じて置き換えられている。
一部の実施形態では、環Bは、
Figure 2022512779000255
である。一部の実施形態では、環Bは、
Figure 2022512779000256
である。一部の実施形態では、環Bは、
Figure 2022512779000257
である。一部の実施形態では、環Bは、
Figure 2022512779000258
である。一部の実施形態では、環Bは、
Figure 2022512779000259
である。一部の実施形態では、環Bは、
Figure 2022512779000260
である。
一部の実施形態では、環Bは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、一部の実施形態では、Rはそれぞれ、独立して、水素、またはC1~6脂肪族、3~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式炭素環式環、フェニル、8~10員の二環式炭素環式芳香環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する8~10員の二環式複素芳香族環から選択される必要に応じて置換されている基である。
一部の実施形態では、Rは、水素である。一部の実施形態では、Rは、必要に応じて置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、必要に応じて置換されている3~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式炭素環式環である。一部の実施形態では、Rは、必要に応じて置換されているフェニルである。一部の実施形態では、Rは、必要に応じて置換されている8~10員の二環式炭素環式芳香環である。一部の実施形態では、Rは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環である。一部の実施形態では、Rは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている5~6員の単環式複素芳香族環である。一部の実施形態では、Rは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている8~10員の二環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、Rはメチルである。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000261
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000262
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000263
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000264
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000265
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000266
である。
一部の実施形態では、R
Figure 2022512779000267
であり、結合部位は、(S)配置を有する。一部の実施形態では、R
Figure 2022512779000268
であり、結合部位は(R)配置を有する。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000269
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000270
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000271
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000272
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000273
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000274
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000275
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000276
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000277
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000278
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000279
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000280
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000281
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000282
である。
一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000283
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000284
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000285
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000286
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000287
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000288
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000289
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000290
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000291
である。一部の実施形態では、Rは、
Figure 2022512779000292
である。
一部の実施形態では、Rは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、一部の実施形態では、Rはそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族である。
一部の実施形態では、Rは、水素である。一部の実施形態では、RはC1~4脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1~4アルキルである。一部の実施形態では、Rは、メチルである。一部の実施形態では、Rはエチルである。一部の実施形態では、Rはプロピルである。一部の実施形態では、Rはイソプロピルである。一部の実施形態では、Rはブチルである。一部の実施形態では、Rはイソブチルである。一部の実施形態では、Rはt-ブチルである。一部の実施形態では、Rは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、一部の実施形態では、R基およびその隣接するR基は、必要に応じてその介在原子と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~8員の飽和もしくは部分不飽和の単環式複素環を形成する。
一部の実施形態では、R基およびその隣接するR基は、その介在原子と一緒になって、
Figure 2022512779000293
を形成する。一部の実施形態では、R基およびその隣接するR基は、その介在原子と一緒になって、
Figure 2022512779000294
を形成する。
一部の実施形態では、R基およびその隣接するR基は、その介在原子と一緒になって、以下の表1に図示されている基を形成する。
本明細書の上記で定義するように、mは0または1である。
一部の実施形態では、mは、0である。一部の実施形態では、mは、1である。
一部の実施形態では、mは、以下の表1に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、nは0または1である。
一部の実施形態では、nは0である。一部の実施形態では、nは、1である。
一部の実施形態では、nは、以下の表1に図示されているものから選択される。
ある種の実施形態では、本発明は、式I-aの化合物を提供し、足場は環Aであり、それにより、式I-aの化合物:
Figure 2022512779000295
またはその薬学的に許容され得る塩が形成され、ループA、ループB、環A、L、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、m、n、r、およびsはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
ある種の実施形態では、本発明は、式I-bの化合物を提供し、足場は環Bであり、それにより、式I-bの化合物:
Figure 2022512779000296
またはその薬学的に許容され得る塩が形成され、ループA、ループB、環B、L、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
ある種の実施形態では、本発明は、式I-cの化合物を提供し、ループAは
Figure 2022512779000297
であり、ループBは
Figure 2022512779000298
であり、スペーサー
Figure 2022512779000299
であり、ペプチド
Figure 2022512779000300
であり、それにより、式I-cの化合物:
Figure 2022512779000301
またはその薬学的に許容され得る塩が形成され、足場、L、L、L、R、R、R、R、R、p、q、r、およびsはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、式I-d:
Figure 2022512779000302
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩であり、環A、L、L、L、R、R、R、R、R、p、q、r、およびsはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、式I-e:
Figure 2022512779000303
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩であり、環B、L、L、L、R、R、R、R、R、p、q、r、およびsはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
ある種の実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2022512779000304
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、式中、
足場、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり;
ループCは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のペプチドであり;
は、Rが結合している原子と一緒になって、水素結合アクセプター(HBA)および/または水素結合ドナー(HBD)を含む部分を形成し、前述の部分がLとLとの間にペプチドのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
本明細書の上記で定義するように、ループCは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のペプチドである。
一部の実施形態では、ループCは、
Figure 2022512779000305
であり、ループA、ループB、R、およびRはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、ループCは、
Figure 2022512779000306
である。一部の実施形態では、ループCは、
Figure 2022512779000307
である。
一部の実施形態では、ループCは、以下の表2に図示されているものから選択される。
本明細書の上記で定義するように、Rは、Rが結合している原子と一緒になって、水素結合アクセプター(HBA)および/または水素結合ドナー(HBD)を含む部分を形成し、前述の部分がLとLとの間にペプチドのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは水素であり、前述の水素は、ループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは水素であり、Rが結合している原子は、ループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは水素結合アクセプター(HBA)を含み、HBAがループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは水素結合ドナー(HBD)を含み、HBDがループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは、Rが結合している原子と一緒になって-C(O)-基を形成し、OがループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは、Rが結合している原子と一緒になって-NH-基を形成し、NまたはHがループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは、-OH基を含むか、-OH基であり、HがループCのアミノ酸残基と水素結合を形成し、Rは、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、Rは、-N(R)H基を含むか、-N(R)H基であり、HがループCのアミノ酸残基と水素結合を形成し、Rは、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、Rは-C(O)-基を含み、OがループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、Rは、以下の表2に図示されているものから選択される。
一部の実施形態では、
Figure 2022512779000308
は、
Figure 2022512779000309
である。一部の実施形態では、
Figure 2022512779000310
は、
Figure 2022512779000311
である。一部の実施形態では、
Figure 2022512779000312
は、
Figure 2022512779000313
である。一部の実施形態では、
Figure 2022512779000314
は、
Figure 2022512779000315
である。
一部の実施形態では、
Figure 2022512779000316
は、
Figure 2022512779000317
である。
一部の実施形態では、本発明は、式II-a:
Figure 2022512779000318
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式II-b:
Figure 2022512779000319
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり、Rは、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通り水素結合ドナー(HBD)を含む。
一部の実施形態では、本発明は、式II-c:
Figure 2022512779000320
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式II-d:
Figure 2022512779000321
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり、Rは、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通り水素結合アクセプター(HBA)を含む。
一部の実施形態では、本発明は、式II-e:
Figure 2022512779000322
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり、式II-e中に示すように、R(式II-e中のHである)が結合している原子がアミノ酸残基と水素結合を形成する。
一部の実施形態では、本発明は、式II-f:
Figure 2022512779000323
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり、1つもしくは複数のRは、独立して、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通り水素結合ドナー(HBD)を含む。
一部の実施形態では、本発明は、式II-g:
Figure 2022512779000324
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり、1つもしくは複数のRは、独立して、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通り水素結合アクセプター(HBA)を含む。
一部の実施形態では、本発明は、式II-h:
Figure 2022512779000325
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり、Rは、水素結合アクセプター(HBA)または水素結合ドナー(HBD)を含み、Rと水素結合を形成する。
一部の実施形態では、本発明は、式II-i:
Figure 2022512779000326
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供し、足場、ループA、ループB、L、L、L、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、単独でおよび組み合わせの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りであり、Rは水素結合ドナー(HBD)を含み、R(式II-i中のHである)に結合している原子と水素結合を形成する。
本発明の例示的な化合物を、以下の表1および表2に示す。
表1.例示的な化合物
Figure 2022512779000327
Figure 2022512779000328
Figure 2022512779000329
Figure 2022512779000330
Figure 2022512779000331
Figure 2022512779000332
Figure 2022512779000333
Figure 2022512779000334
Figure 2022512779000335
Figure 2022512779000336
Figure 2022512779000337
Figure 2022512779000338
Figure 2022512779000339
Figure 2022512779000340
Figure 2022512779000341
Figure 2022512779000342
Figure 2022512779000343
Figure 2022512779000344
Figure 2022512779000345
Figure 2022512779000346
Figure 2022512779000347
Figure 2022512779000348
Figure 2022512779000349
Figure 2022512779000350
Figure 2022512779000351
Figure 2022512779000352
Figure 2022512779000353
Figure 2022512779000354
Figure 2022512779000355
Figure 2022512779000356
Figure 2022512779000357
Figure 2022512779000358
Figure 2022512779000359
Figure 2022512779000360
Figure 2022512779000361
Figure 2022512779000362
Figure 2022512779000363
Figure 2022512779000364
Figure 2022512779000365
Figure 2022512779000366
Figure 2022512779000367
Figure 2022512779000368
Figure 2022512779000369
Figure 2022512779000370
Figure 2022512779000371
Figure 2022512779000372
Figure 2022512779000373
Figure 2022512779000374
Figure 2022512779000375
Figure 2022512779000376
Figure 2022512779000377
Figure 2022512779000378
Figure 2022512779000379
Figure 2022512779000380
Figure 2022512779000381
Figure 2022512779000382
Figure 2022512779000383
Figure 2022512779000384
Figure 2022512779000385
一部の実施形態では、本発明は、表1および表2に示す化合物またはその薬学的に許容され得る塩を提供する。
表2.例示的な化合物
Figure 2022512779000386
Figure 2022512779000387
Figure 2022512779000388
Figure 2022512779000389
Figure 2022512779000390
Figure 2022512779000391
Figure 2022512779000392
Figure 2022512779000393
Figure 2022512779000394
Figure 2022512779000395
Figure 2022512779000396
Figure 2022512779000397
Figure 2022512779000398
Figure 2022512779000399
Figure 2022512779000400
Figure 2022512779000401
Figure 2022512779000402
Figure 2022512779000403
4.本発明の化合物の一般的な提供方法
本発明の化合物は、類似の化合物について当業者に公知の合成方法および/または半合成方法ならびに本明細書中の実施例に詳述した方法によって一般的に調製または単離され得る。
本発明の化合物は、ペプチドを分子足場試薬で処理することによって調製され得る。分子足場試薬は、足場および反応性官能基(脱離基(「LG」)またはマイケルアクセプター(「MA」)など)を含み、脱離基の置換またはマイケルアクセプター基の付加を介してペプチドを分子足場と共有結合させ、その後に付加錯体をプロトン化する。
表1および表2の例示的な化合物は、ペプチドを種々の分子足場試薬で処理することによって形成される。
1つのかかるペプチドは、ペプチド1(17-69-07-N241)であり、以下のアミノ酸配列を有する:
βAla-Sar10-A-C(D-Ala)NE(1Nal)(D-Ala)CEDFYD(tBuGLy)C(配列番号1)
WO2016/067035号に記載のように分子足場試薬1,3,5-トリス(ブロモメチル)ベンゼン(「TBMB」)で17-69-07-N241を処理することによって形成された二環式ペプチドから、Kが1.2nMのMT1-MMP結合剤が得られる。
別のかかるペプチドはペプチド2であり、以下のアミノ酸配列を有する:
βAla-Sar10-A-CTECWVDGWVPC(配列番号2)。
英国仮出願P2120号に記載のように分子足場試薬1,3,5-トリス(ブロモメチル)ベンゼン(「TBMB」)で2を処理することによって形成された二環式ペプチドから、Kが10nMのCAIX結合剤が得られる。
1つのかかるペプチドはペプチド3であり、以下のアミノ酸配列を有する:
A-C(D-Ala)NE(1Nal)(D-Ala)CEDFYD(tBuGLy)C(配列番号3)
特定のマイケルアクセプター(「MA」)、脱離基(「LG」)、または変換条件を示す以下のスキームでは、当業者は、他のマイケルアクセプター、脱離基、および変換条件も適切であり、熟慮されると理解するであろう。かかるアクセプター、基、および変換は、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,M.B.Smith and J.March,5th Edition,John Wiley&Sons,2001、Comprehensive Organic Transformations,R.C.Larock,2nd Edition,John Wiley&Sons,1999、およびProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley&Sons,1999(その各々の全体が、本明細書中で参考として援用される)に詳述されている。
本明細書中で使用される場合、句「脱離基」(LG)には、ハロゲン(例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、スルホネート(例えば、メシレート、トシレート、ベンゼンスルホネート、ブロシレート、ノシレート、トリフレート)、およびジアゾニウムなどが含まれるが、これらに限定されない。
ある種の実施形態では、本発明は、以下に示されているスキームIに図示されている工程にしたがって式Iの化合物を調製する方法を提供する:
スキームI
Figure 2022512779000404
上記のスキームIでは、L、L、L、L、足場、ループA、ループB、R、スペーサー、スペーサー、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、上および下ならびに本明細書中に記載のクラスおよび部分クラスに定義の通りであり;YおよびZはLを形成し;YおよびZはLを形成し;YおよびZはLを形成する。
ある種の実施形態では、本発明は、以下に示されているスキームIIに図示されている工程にしたがって式IIの化合物を調製する方法を提供する:
スキームII
Figure 2022512779000405
上記のスキームIIでは、L、L、L、足場、ループC、R、スペーサー、スペーサー、R、R、R、R、m、およびnはそれぞれ、上および下ならびに本明細書中に記載のクラスおよび部分クラスに定義の通りであり;YおよびZはLを形成し;YおよびZはLを形成する。
(YとZとの間の反応)、L(YとZとの間の反応)、およびL(YとZとの間の反応(reacton))を、当業者に公知のいくつかの合成方法によって成立させることができる。
例えば、一部の実施形態では、L、L、およびLのうちの1つまたは複数は、脱離基(LG)離脱反応によって形成される。一部の実施形態では、Y、Y、およびYはそれぞれ、LGである。一部の実施形態では、LGはハロゲンである。一部の実施形態では、LGは塩素である。一部の実施形態では、LGはスルホネートである。一部の実施形態では、離脱を促進するために塩基を添加する。一部の実施形態では、塩基は炭酸アンモニウムである。一部の実施形態では、塩基はアミンである。一部の実施形態では、反応物は溶媒をさらに含む。一部の実施形態では、溶媒はアセトニトリルである。一部の実施形態では、溶媒は、水とアセトニトリルの混合物である。一部の実施形態では、離脱を促進するために触媒を添加する。一部の実施形態では、触媒は、第3世代XPhosプレ触媒から生成される。一部の実施形態では、溶媒はtert-ブタノールである。一部の実施形態では、溶媒は、水とtert-ブタノールの混合物である。
一部の実施形態では、L、L、およびLのうちの1つまたは複数は、マイケル付加反応によって形成される。一部の実施形態では、Y、Y、およびYはそれぞれ、マイケルアクセプター(MA)である。一部の実施形態では、MAはα,β-不飽和アミドである。一部の実施形態では、MAはα,β-不飽和ケトンである。一部の実施形態では、MAはα,β-不飽和エステルである。一部の実施形態では、MAはα,β-不飽和スルホンである。一部の実施形態では、MAはα,β-不飽和ニトリルである。一部の実施形態では、マイケル付加を促進するために塩基を添加する。一部の実施形態では、塩基は炭酸アンモニウムである。一部の実施形態では、塩基はアミンである。一部の実施形態では、反応物は溶媒をさらに含む。一部の実施形態では、溶媒はアセトニトリルである。一部の実施形態では、溶媒は、水とアセトニトリルの混合物である。
一部の実施形態では、L、L、およびLのうちの1つまたは複数は、クリック反応によって形成される。一部の実施形態では、Yはアルキン基を含み、Zはアジド基を含む。一部の実施形態では、Yはアジド基を含み、Zはアルキン基を含む。一部の実施形態では、Yはアルキン基を含み、Zはアジド基を含む。一部の実施形態では、Yはアジド基を含み、Zはアルキン基を含む。一部の実施形態では、Yはアルキン基を含み、Zはアジド基を含む。一部の実施形態では、Yはアジド基を含み、Zはアルキン基を含む。一部の実施形態では、Y、Y、およびYはそれぞれアルキン基を含み、Z、Z、およびZはそれぞれアジド基を含む。一部の実施形態では、Y、Y、およびYはそれぞれアジド基を含み、Z、Z、およびZはそれぞれアルキン基を含む。
一部の実施形態では、L、L、およびLのうちの1つまたは複数は、還元的アミノ化によって形成される。一部の実施形態では、Yはカルボニル基を含み、Zは-N(R)基を含む。一部の実施形態では、Yはカルボニル基を含み、Zは-N(R)基を含む。一部の実施形態では、Yはカルボニル基を含み、Zは-N(R)基を含む。一部の実施形態では、Y、Y、およびYはそれぞれ、カルボニル基を含み、Z、Z、およびZはそれぞれ、-N(R)基を含む。
一部の実施形態では、L、L、およびLのうちの1つまたは複数は、ヘミ-アセタール/ケタール形成反応によって形成される。一部の実施形態では、Yはカルボニル基を含み、Zは-OH基を含む。一部の実施形態では、Yはカルボニル基を含み、Zは-OH基を含む。一部の実施形態では、Yはカルボニル基を含み、Zは-OH基を含む。一部の実施形態では、Y、Y、およびYはそれぞれ、カルボニル基を含み、Z、Z、およびZはそれぞれ、-OH基を含む。
ある種の実施形態では、R-1は、式
Figure 2022512779000406
であり、Y、Y、Y、環A、および環Bはそれぞれ、上および下ならびに本明細書中に記載のクラスおよび部分クラスに定義の通りである。
ある種の実施形態では、R-2は、式
Figure 2022512779000407
であり、Y、Y、R、環A、および環Bはそれぞれ、上および下ならびに本明細書中に記載のクラスおよび部分クラスに定義の通りである。
当業者は、本発明の化合物が1つもしくは複数の立体中心を含む場合があり、ラセミ混合物またはジアステレオマー混合物として存在する場合があると理解するであろう。また、当業者は、前述の化合物の立体的に富化されたか、立体的に純粋な異性体を得るための当業者に公知の多数の異性体の分離方法(ジアステレオマー塩のHPLC、キラルHPLC、分別晶出、動態学的酵素分割(例えば、真菌、細菌、または動物に由来するリパーゼまたはエステラーゼによる)、および鏡像異性体に富む試薬を使用した共有結合性ジアステレオマー誘導体の形成が含まれるが、これらに限定されない)が存在すると理解するであろう。
当業者は、本発明の化合物中に存在する種々の官能基(脂肪族基、アルコール、カルボン酸、エステル、アミド、アルデヒド、ハロゲン、およびニトリルなど)を、当該分野で周知の技術(還元、酸化、エステル化、加水分解、部分酸化、部分還元、ハロゲン化、脱水、部分脱水、および水和が含まれるが、これらに限定されない)によって相互交換することができると理解するであろう。‘‘March’s Advanced Organic Chemistry’’,5th Ed.,Ed.:Smith,M.B.and March,J.,John Wiley&Sons,New York:2001(その全体が本明細書中で参考として援用される)。かかる相互変換には、前述の技術のうちの1つまたは複数を必要とする場合があり、本発明の化合物のある種の合成方法を、以下の実施例に記載する。
5.使用、製剤化、および投与:
薬学的に許容される組成物
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される誘導体、および薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む組成物を提供する。本発明の組成物中の化合物の量は、生物学試料または患者において、測定可能な程度に、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体を阻害するのに有効となるものである。ある種の実施形態では、本発明の組成物中の化合物の量は、生物学試料または患者において、測定可能な程度に、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体を阻害するのに有効となるものである。ある種の実施形態では、本発明の組成物は、このような組成物を必要としている患者に投与するために製剤化される。一部の実施形態では、本発明の組成物は、患者に経口投与するために製剤化される。
用語「患者」とは、本明細書で使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、および最も好ましくはヒトを意味する。
用語「薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクル」とは、共に製剤化される、本化合物の薬理学的活性を破壊しない、非毒性の担体、アジュバントまたはビヒクルを指す。本発明の組成物中で使用することができる、薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルには、以下に限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウムなどの緩衝物質、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩など)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースをベースとする物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が含まれる。
「薬学的に許容される誘導体」は、レシピエントに投与すると、本発明の化合物、または阻害活性代謝産物またはその残留物を直接または間接的のどちらか一方で、供給することが可能な、本発明の化合物の非毒性塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体のいずれかを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「阻害活性代謝産物またはその残留物」は、代謝産物またはその残留物もまた、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体の阻害剤であることを意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、局所的に、直腸により、経鼻により、頬により、経膣により、または埋め込まれたレザーバーを介して投与することができる。用語「非経口的」には、本明細書で使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、鞘内、肝臓内、病巣内および頭蓋内への注射または注入技法が含まれる。好ましくは、本組成物は、経口的に、腹腔内にまたは静脈内に投与される。本発明の組成物の滅菌注射可能な形態は、水性または油性の懸濁液剤とすることができる。これらの懸濁液剤は、好適な分散剤または湿潤剤、および懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技法に従い、製剤化することができる。滅菌注射調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液剤として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液剤または懸濁液剤とすることもできる。使用することができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌の不揮発油が、溶媒または懸濁媒体として、慣用的に使用される。
この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性の不揮発性油を用いてよい。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、とりわけポリオキシエチル化型のオリーブ油またはヒマシ油などの、天然の薬学的に許容される油と同様に、注射剤の調製に有用である。これらの油性溶液または懸濁液剤はまた、エマルション剤および懸濁液剤を含む、薬学的に許容される剤形の製剤化に一般に使用される、カルボキシメチルセルロースまたは類似の分散剤などの、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有してもよい。薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において一般に使用される、Tweens、Spansおよび他の乳化剤、または生体利用率の向上剤などの、他の一般に使用される界面活性剤もまた、製剤化の目的で使用することができる。
本発明の薬学的に許容される組成物は、以下に限定されないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁液剤または溶液剤を含めた、任意の経口的に許容される剤形で、経口により投与することができる。経口使用向けの錠剤の場合、一般に使用される担体には、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤もまた、通常、加えられる。カプセル剤形態での経口投与の場合、有用な希釈剤には、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。水性懸濁液剤が経口使用に必要な場合、活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と一緒にされる。所望の場合、ある種の甘味剤、着香剤または着色剤も添加されてもよい。
代替的に、本発明の薬学的に許容される組成物は、直腸投与向けの坐剤の形態で投与されてもよい。これらは、薬剤を、室温では固体であるが、直腸温度では液体となり、したがって、直腸で溶融して薬物を放出する、好適な非刺激性賦形剤と混合することにより調製することができる。このような物質には、カカオ脂、ビーワックスおよびポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の薬学的に許容される組成物はまた、とりわけ、処置の標的が、眼、皮膚または腸管下部の疾患を含めた、局所施用により容易に接近可能な領域または器官を含む場合、局所的に投与することもできる。好適な局所製剤は、これらの領域または器官の各々向けに容易に調製される。
腸管下部向けの局所施用は、直腸の坐剤製剤(上を参照されたい)または好適な浣腸製剤で行うことができる。局所経皮パッチ剤もまた、使用されてもよい。
局所施用の場合、提供される薬学的に許容される組成物は、1つまたは複数の担体中に懸濁または溶解された活性構成成分を含有する好適な軟膏剤で製剤化されてもよい。本発明の化合物の局所投与向け担体には、以下に限定されないが、鉱物油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が含まれる。代替的に、提供される薬学的に許容される組成物は、1種または複数の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解した活性構成成分を含有する、好適なローション剤またはクリーム剤で製剤化され得る。好適な担体には、以下に限定されないが、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が含まれる。
眼用途の場合、提供される薬学的に許容される組成物は、等張性のpH調整した滅菌生理食塩水中のマイクロ化懸濁液剤として、または好ましくは、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤を含むかまたは含まない、等張性のpH調整した滅菌生理食塩水中の溶液剤として製剤化されてもよい。代替的に、眼用途の場合、薬学的に許容される組成物は、ワセリンなどの軟膏剤中で製剤化されてもよい。
本発明の薬学的に許容される組成物はまた、経鼻用エアゾールまたは吸入によって投与されてもよい。このような組成物は、医薬製剤の技術分野で周知の技法に準拠して調製され、ベンジルアルコールまたは他の好適な保存剤、生体利用率を向上させるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の慣用的な可溶化剤もしくは分散剤を使用して、生理食塩水中の溶液剤として調製されてもよい。
最も好ましくは、本発明の薬学的に許容される組成物は、経口投与向けに製剤化される。このような製剤は、食物と共に、または食物なしに投与されてもよい。一部の実施形態では、本発明の薬学的に許容される組成物は、食物なしに投与される。他の実施形態では、本発明の薬学的に許容される組成物は、食物と一緒に投与される。
単一剤形の組成物を生成するために担体物質と一緒にされ得る、本発明の化合物の量は、処置される宿主、投与の特定の様式に応じて様々となろう。好ましくは、提供される組成物は、0.01~100mg/kg体重/日の間となる阻害剤の投与量が、これらの組成物を服用する患者に投与され得るよう製剤化されるべきである。
任意の特定の患者のための具体的な投与量および処置レジメンは、使用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物組合せ、ならびに処置を行う医師の判断および処置を受ける特定の疾患の重症度を含めた、様々な因子に依存することもやはり理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量はまた、組成物中の特定の化合物に依存するであろう。
化合物および薬学的に許容され得る組成物の使用
本発明のある種の二環式ペプチドは、CAIX結合剤として特に有用である。
種々の形態の酵素である炭酸脱水酵素(CA)は、重炭酸アニオン(HCO3-)およびプロトンを生成する二酸化炭素の水和を触媒する。CAによって触媒される反応の基質は、CO2、プロトン、および重炭酸アニオンの形成および輸送を含むいくつかの生理学的過程(呼吸、pHレベルの維持、骨発生、および他の過程など)を制御する。人体では、細胞局在化および種々の組織における発現が異なる12種類の触媒活性CAイソ酵素が同定された。
小分子阻害剤によるヒト炭酸脱水酵素(hCA)活性の臨床的制御は、すでに数十年間にわたっていくつかのヒト疾患の信頼できる治療方法であることが証明されており、依然として高血圧、緑内障、甲状腺亢進症、および低血糖の治療における主な構成要素である(Supuran(2008)Nat.Rev.Drug Discov.7,168)。CAの活性部位に結合する炭酸脱水酵素の古典的な阻害剤は、芳香族またはヘテロ芳香族のスルホンアミドである。
ヒト炭酸脱水酵素IX(hCAIX)は、外側の細胞膜(その触媒ドメインが細胞外間隙中に存在する)に結合したイソ型である。生理学的条件では、hCAIXは、胃腸管の特異的組織のみに発現される。その過剰発現は、in vitroおよびin vivoの両方において癌細胞における低酸素症中に認められた。hCAIXの発現は、子宮頸部、卵巣、腎臓、食道、肺、乳房、および脳の癌腫において検出された。腫瘍において、hCAIXは、正常レベルの細胞内pHの維持に重要な分子であり、その発現により酸性条件での成長に有利な低酸素性腫瘍細胞が生成される(Chiche et al.(2009)Cancer Res 69,358)。したがって、hCAIX酵素は、新規の作用機序を有する抗がん治療薬として使用される特異的阻害剤の開発のための都合の良い標的である(Neri and Supuran(2011)Nature Reviews 10,767)。
本発明の方法に従って選択されたポリペプチドリガンドを、in vivoでの治療および予防への適用、in vitroおよびin vivoでの診断への適用、ならびにin vitroでのアッセイおよび試薬への適用などにおいて使用して良い。選択された特異性レベルを有するリガンドは、交差反応性が望ましい非ヒト動物における試験を含む適用、またはホモログもしくはパラログとの交差反応性を慎重に制御する必要がある診断適用において有用である。ワクチン適用などのいくつかの適用において、所定範囲の抗原に対して免疫応答を誘発する能力を、特異的疾患および病原体にワクチンを合わせるために活用することができる。
少なくとも90~95%均一な実質的に純粋なペプチドリガンドは、哺乳動物への投与に好ましく、98~99%またはそれを超える均一性は、特に哺乳動物がヒトである場合の薬学的用途に最も好ましい。必要に応じて部分的または均一になるまで精製された時点で、選択されたポリペプチドは、診断もしくは治療(体外が含まれる)またはアッセイ手技および免疫蛍光染色などの開発および実施において使用され得る(Lefkovite and Pernis,(1979 and 1981)Immunological Methods,Volumes I and II,Academic Press,NY)。
本発明のさらなる態様に従って、CAIXによって媒介される疾患または障害の予防、抑制、または処置において使用するための上で定義のペプチドリガンドまたは薬物コンジュゲートを提供する。
本発明のさらなる態様によれば、上で定義したペプチドリガンドのエフェクター基および薬物コンジュゲートを必要とする患者に投与する工程を含む、CAIXによって媒介される疾患または障害を予防、抑制、または処置する方法を提供する。
一実施形態では、CAIXは哺乳動物CAIXである。さらなる実施形態では、哺乳動物CAIXはヒトCAIX(hCAIX)である。
一実施形態では、CAIXによって媒介される疾患または障害は、がんから選択される。
別の態様では、本発明のある種の二環式ペプチドは、膜1型メタロプロテアーゼ(MT1-MMP、MMP14としても公知)の高親和性結合剤として特に有用である。MT1-MMPは、膜貫通メタロプロテアーゼであり、直接的には細胞外マトリクスのいくつかの成分の分解、および間接的にはプロ-MMP2の活性化によって細胞外マトリクスリモデリングにおいて重要な役割を果たす。MT1-MMPは、腫瘍血管形成に重要であり(Sounni et al(2002)FASEB J.16(6),555-564)、種々の固形腫瘍で過剰発現されるので、本発明のMT1-MMP結合二環ペプチドは、がん、特に固形腫瘍(非小細胞肺癌など)の標的化処置で特に有用である。一実施形態では、本発明の二環式ペプチドは、ヒトMT1-MMPに特異的である。さらなる実施形態では、本発明の二環式ペプチドは、マウスMT1-MMPに特異的である。なおさらなる実施形態では、本発明の二環式ペプチドは、ヒトおよびマウスのMT1-MMPに特異的である。なおさらなる実施形態では、本発明の二環式ペプチドは、ヒト、マウス、およびイヌのMT1-MMPに特異的である。
本明細書中に記載の化合物および組成物は、一般に、炭酸脱水酵素または1つもしくは複数の酵素のメタロプロテアーゼ活性の阻害に有用である。
CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、もしくはPBP1A、またはその変異体の阻害剤として本発明で利用される化合物の活性は、in vitro、in vivo、または細胞株においてアッセイされ得る。別のin vitroアッセイでは、阻害剤がCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aに結合する能力を定量する。阻害剤結合は、阻害剤/CAIX複合体または阻害剤/MT1-MMP複合体の結合、単離前の阻害剤の放射性標識、および結合した放射性標識の定量によって測定され得る。あるいは、阻害剤結合は、新規の阻害剤を既知の放射性リガンドに結合したCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1Aとインキュベートする競合実験を行うことによって決定され得る。MT1-MMP阻害剤のアッセイで有用な代表的なin vitroアッセイおよびin vivoアッセイには、以下に記載および開示のアッセイが含まれる:Pietraszek et al.,(2014)FEBS Letters 588(23),4319-4324;Cheltsov et al.,(2012)Cancer Res.72(9),2339-49;およびWO2009/098450号(その各々の全体が、本明細書中で参考として援用される)。CAIX阻害剤のアッセイで有用な代表的なin vitroアッセイおよびin vivoアッセイには、以下に記載および開示のアッセイが含まれる:Wind et al.,(2011)Ann Clin Biochem.48(2),112-120;Gandhi et al.,(2015)J.Urology 193(4),e870-e871;およびWO2004/005348号(その各々の全体が、本明細書中で参考として援用される)。CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、またはPBP1A、またはその変異体の阻害剤として本発明で利用される化合物のアッセイのための詳細な条件は、以下の実施例に示されている。
本明細書で使用する場合、用語「処置(treatment)」、「処置する(treat)」および「処置すること(treating)」とは、本明細書に記載されているような疾患もしくは障害、または1つもしくは複数のそれらの症状を逆転させる、軽減する、それらの発症を遅延させる、またはそれらの進行を阻害することを指す。一部の実施形態では、処置は、1つまたは複数の症状が発症した後に、行われてもよい。他の実施形態では、処置は、症状の非存在下で行われてもよい。例えば、処置は、症状の発症前に、感受性の高い個体に行われてもよい(例えば、症状歴に照らし合わせて、および/または遺伝的もしくは他の感受性因子に照らし合わせて)。処置はまた、症状が治癒した後に、例えば、その再発を予防または遅延させるために、継続されてもよい。
提供される化合物はCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aの阻害剤であり、したがって、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aの活性に関連する1つまたは複数の障害を処置するのに有用である。したがって、ある種の実施形態では、本発明は、CAIX媒介性、MT1-MMP媒介性、CD38媒介性、EphA2媒介性もしくはPBP1A媒介性障害を処置するための方法であって、それを必要とする患者に本発明の化合物またはその薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
本明細書で使用する場合、用語「CAIX媒介性」、「MT1-MMP媒介性」、「CD38媒介性」、「EphA2媒介性」、または「PBP1A媒介性」障害、疾患および/または状態は、本明細書で使用する場合、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体がある役割を果たすことが既知である、任意の疾患または他の悪化性状態を意味する。したがって、本発明の別の実施形態は、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体がある役割を果たすことが既知である、1つまたは複数の疾患を処置するまたはその重症度を軽減することに関する。
処置(または阻害)され得るがんの例としては、上皮起源の腫瘍(腺癌、扁平上皮癌、移行上皮癌および他の癌腫を含む種々の種類の腺腫および癌腫)、例えば、膀胱および尿路の癌腫、乳房の癌腫、消化管(食道、胃(stomach、gastric)、小腸、結腸、直腸および肛門を含む)の癌腫、肝臓の癌腫(肝細胞癌)、胆嚢および胆道系の癌腫、膵臓外分泌腺の癌腫、腎臓の癌腫、肺の癌腫(例えば、腺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺胞癌および中皮腫)、頭頸部の癌腫(例えば、舌、口腔、喉頭、咽頭、鼻咽頭、扁桃腺、唾液腺、鼻腔および副鼻腔のがん)、卵巣の癌腫、卵管の癌腫、腹膜の癌腫、膣の癌腫、外陰部の癌腫、陰茎の癌腫、頸部の癌腫、子宮筋層の癌腫、子宮内膜の癌腫、甲状腺の癌腫(例えば、甲状腺濾胞癌)、副腎の癌腫、前立腺の癌腫、皮膚の癌腫および付属器の癌腫(例えば、黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、角化棘細胞腫、異形成母斑);リンパ球系の血液悪性腫瘍および関連状態(例えば、急性リンパ性白血病[ALL]、慢性リンパ球性白血病[CLL]、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫[DLBCL]等のB細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫および白血病、ナチュラルキラー[NK]細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、有毛細胞白血病、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症、形質細胞腫、多発性骨髄腫および移植後リンパ増殖性障害)ならびに骨髄球系の血液悪性腫瘍および関連状態(例えば、急性骨髄性白血病[AML]、慢性骨髄性白血病[CML]、慢性骨髄単球性白血病[CMML]、好酸球増多症候群、骨髄増殖性障害、例えば真性多血症、本態性血小板血症および原発性骨髄線維症、骨髄増殖性症候群、骨髄異形成症候群および前骨髄球性白血病)を含む、血液悪性腫瘍(すなわち、白血病、リンパ腫)ならびに前悪性血液障害および境界悪性腫瘍の障害;間葉起源の腫瘍、例えば、骨肉腫、線維肉腫、軟骨肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、血管肉腫、カポジ肉腫、ユーイング肉腫、滑膜肉腫、類上皮肉腫、消化管間質腫瘍、良性および悪性組織球腫ならびに隆起性皮膚線維肉腫等の、軟組織、骨または軟骨の肉腫;中枢神経系または末梢神経系の腫瘍(例えば、星状細胞腫、神経膠腫および神経膠芽細胞腫、髄膜腫、上衣腫、松果体腫瘍およびシュワン細胞腫);内分泌腫瘍(例えば、下垂体腫瘍、副腎腫瘍、島細胞腫瘍、副甲状腺腫瘍、カルチノイド腫瘍および甲状腺の髄様癌);眼および付属器腫瘍(例えば、網膜芽細胞腫);胚細胞腫瘍および絨毛性腫瘍(例えば、奇形腫、精上皮腫、未分化胚細胞腫、胞状奇胎および絨毛癌);ならびに小児腫瘍および胎児性腫瘍(例えば、髄芽腫、神経芽細胞腫、ウィルムス腫瘍および原始神経外胚葉性腫瘍);あるいは、患者を悪性腫瘍に対して感受性のままにしておく、先天性または別様の症候群(例えば、色素性乾皮症)が挙げられるがこれらに限定されない。
さらなる実施形態では、がんは、子宮頸部、卵巣、腎臓、食道、肺、乳房、および脳のがんから選択される。
本明細書中の用語「予防」という言及は、疾患の誘導前の防御的組成物の投与を含む。「抑制」は、誘導事象後であるが、疾患の臨床的出現前の組成物の投与を指す。「処置」は、病徴が明らかになった後の防御的組成物の投与を含む。
疾患からの防御または疾患の処置におけるペプチドリガンドの有効性をスクリーニングするために使用することができる動物モデル系を利用可能である。本発明によって動物モデル系の使用が容易となり、動物モデルを使用して、ヒト標的および動物標的と交差反応することができるポリペプチドリガンドを開発することが可能である。
さらに、本発明は、増殖性疾患の処置のための医薬の調製のための本明細書中の定義に従った化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、もしくは溶媒和物の使用を提供する。
併用療法
処置すべき特定の状態または疾患に応じて、前述の状態を処置するために通常投与される追加の治療剤を、本発明の化合物および組成物と組み合わせて投与してよい。本明細書中で使用される場合、特定の疾患または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置される疾患または状態に適切な」として公知である。
ある種の実施形態では、提供した組み合わせまたはその組成物を、別の治療剤と組み合わせて投与する。
ある種の実施形態では、本発明の併用療法薬またはその薬学的に許容され得る組成物を、モノクローナル抗体またはsiRNA治療薬と組み合わせて投与する。
それらの追加剤は、多回投与レジメンの一部として、提供された併用療法とは別個に投与されてもよい。代替的に、それらの薬剤は、単一組成物中に、本発明の化合物と一緒に混合した、単一剤形の部分であってもよい。多回投与レジメンの一部として投与される場合、2種の活性剤は、同時に、逐次に、または互いにある期間内に、通常、互いに5時間以内に提供され得る。
本明細書で使用する場合、用語「組合せ」、「組み合わせた」および関連用語は、本発明による治療剤の同時投与または逐次投与を指す。例えば、本発明の組み合わせは、別個の単位剤形で、別の治療剤と同時にもしくは逐次に投与されてもよく、または単一剤形で一緒に投与されてもよい。
本発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、唯一の活性剤として該治療剤を含む組成物で通常投与される量以下となろう。好ましくは、本開示組成物中の追加の治療剤の量は、唯一の治療活性剤として該薬剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%~100%の範囲となろう。
一実施形態では、本発明は、本発明の化合物および1つもしくは複数の追加の治療剤を含む組成物を提供する。治療剤を、本発明の化合物と共に投与してよいか、本発明の化合物の投与前または投与後に投与してよい。適切な治療剤を、以下にさらに詳述する。ある種の実施形態では、本発明の化合物を、治療剤の5分、10分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、または18時間前までに投与してよい。他の実施形態では、本発明の化合物を、治療剤の5分、10分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、または18時間後までに投与してよい。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan-JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、およびその組み合わせから選択される1つもしくは複数の追加の治療剤を必要とする患者に投与する工程を含む、血液学的悪性疾患を処置する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan-JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、およびその組み合わせから選択される1つもしくは複数の追加の治療剤を必要とする患者に投与する工程を含む、固形腫瘍を処置する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物およびヘッジホッグ(Hh)シグナル伝達経路阻害剤を必要とする患者に投与する工程を含む、血液学的悪性疾患を処置する方法を提供する。一部の実施形態では、血液学的悪性疾患は、DLBCLである(7月17日にオンラインで公開され、その全体が本明細書中で参考として援用される、Ramirez et al‘‘Defining causative factors contributing in the activation of hedgehog signaling in diffuse large B-cell lymphoma’’Leuk.Res.(2012))。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、およびその組み合わせから選択される1つもしくは複数の追加の治療剤を必要とする患者に投与する工程を含む、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を処置する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物ならびにボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、およびデキサメタゾン(Decadron(登録商標))、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan-JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤から選択される1つもしくは複数の追加の治療剤をレナリドミド(Revlimid(登録商標))と組み合わせて必要とする患者に投与する工程を含む、多発性骨髄腫を処置する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物ならびにクロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標))、フルダラビン(Fludara(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan-JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、およびSYK阻害剤から選択される1つもしくは複数の追加の治療剤を必要とする患者に投与する工程を含む、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症を処置する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物およびBTK阻害剤を必要とする患者に投与する工程を含む、疾患を処置するか疾患の重症度を軽減する方法を提供し、前述の疾患は、炎症性腸疾患、関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、脈管炎、特発性血小板減少性紫斑(ITP)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、骨関節炎、スティル病、若年性関節炎、糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、オルド甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性甲状腺炎、シェーグレン症候群、多発性硬化症、全身性硬化症、ライム神経ボレリア症、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群、強直性脊椎症、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性胃炎、悪性貧血、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑、視神経炎、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温暖自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、全身脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、膜性糸球体腎症、子宮内膜癌、間質性膀胱炎、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、神経性筋強直症、強皮症、外陰痛、過剰増殖性疾患、移植した臓器または組織の拒絶、後天性免疫不全症候群(AIDS、HIVとしても公知)、1型糖尿病、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫毒、獣毛、動物の鱗屑、チリダニ、またはゴキブリキャリックスに対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎、喘息、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、結腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎 心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心包炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、脈管炎、または外陰炎、B細胞増殖性障害、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、脾性辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫(形質細胞性骨髄腫としても公知)、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、プラズマ細胞腫、節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症、乳がん、前立腺がん、または肥満細胞のがん(例えば、肥満細胞腫、肥満細胞性白血病、肥満細胞肉腫、全身性肥満細胞症)、骨がん、結腸直腸がん、膵臓がん、制限されないが、以下が含まれる骨および関節の疾患:関節リウマチ、血清反応陰性脊椎関節症(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、およびライター病が含まれる)、ベーチェット病、シェーグレン症候群、全身性硬化症、骨粗鬆症、骨がん、骨転移、血栓塞栓障害、(例えば、心筋梗塞、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠動脈バイパス後の再閉塞、大動脈冠動脈バイパス後の再狭窄、卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性障害、肺塞栓症、深部静脈血栓症)、炎症性骨盤疾患、尿道炎、日光皮膚炎、副鼻腔炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎、胆嚢炎(cholocystitus)、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶、移植臓器の超急性拒絶、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、自己免疫性多腺性疾患(多腺性自己免疫症候群としても公知)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、脈管炎、自己免疫性溶血性および血小板減少性状態、グッドパスチャー症候群、アテローム性動脈硬化症、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性関節炎、骨関節炎、慢性特発性血小板減少性紫斑、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変形性関節疾患、白斑、自己免疫性下垂体機能低下症、ギラン・バレー症候群、ベーチェット病、強皮症、菌状息肉症、急性炎症応答(急性呼吸急迫症候群および虚血/再灌流傷害など)、ならびにグレーブス病から選択される。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物およびPI3K阻害剤を必要とする患者に投与する工程を含む、疾患を処置するか疾患の重症度を軽減する方法を提供し、前述の疾患は、がん、神経変性障害、血管新生障害、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、炎症性障害、ホルモン関連疾患、臓器移植術に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導性血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、肝臓疾患、T細胞活性化に関与する病理学的免疫状態、心血管障害、CNS障害から選択される。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物およびPI3K阻害剤を必要とする患者に投与する工程を含む、疾患を処置するか疾患の重症度を軽減する方法を提供し、前述の疾患は、脳、腎臓(例えば、腎細胞癌(RCC))、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、子宮内膜、子宮頸部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨、または甲状腺の良性または悪性の腫瘍、癌腫、もしくは固形腫瘍、肉腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫もしくは消化管癌、特に、結腸癌もしくは直腸結腸腺腫もしくは頭頸部の腫瘍、上皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新形成、上皮形質の新形成、腺腫、腺癌、ケラトアカントーマ、類上皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌、リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(NHL)およびホジキンリンパ腫(ホジキンまたはホジキン病とも称される)が含まれる)、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、精上皮腫、黒色腫、または白血病、カウデン症候群、レールミット・デュクロ病(Lhermitte-Dudos disease)、およびバナヤン・ゾナナ症候群を含む疾患、またはPI3K/PKB経路が異常に活性化される疾患、あらゆるタイプまたは起源の喘息(内因性(非アレルギー性)喘息および外因性(アレルギー性)喘息の両方、軽度喘息、中等度喘息、重症喘息、気管支炎性喘息、運動誘発性喘息、職業性喘息、および細菌感染後に誘導される喘息が含まれる)、急性肺損傷(ALI)、成人/急性呼吸急迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺疾患、気道疾患、もしくは肺疾患(COPD、COAD、もしくはCOLD)(関連する慢性気管支炎または呼吸困難を含む)、気腫、ならびに他の薬物治療、特に他の吸入薬物治療の結果としての気道反応亢進の憎悪、あらゆるタイプまたは起源の気管支炎(急性、落花生原、カタル性、クリープ性、慢性、または結核性の気管支炎が含まれるが、これらに限定されない)、あらゆるタイプまたは起源の塵肺症(慢性であれ急性であれ、気道の閉塞を頻繁に伴い、粉塵の繰り返しの吸入により引き起こされる、炎症性の一般的に職業的な肺の疾患)(例えば、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿症、石粉症、睫毛脱落症、シデローシス、珪肺症、タバコ症、および綿肺症が含まれる)、レフラー症候群、好酸球性肺炎、寄生虫の(特に後生動物の)繁殖(熱帯性好酸球増加症が含まれる)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発性動脈炎(チャーグ-ストラウス症候群が含まれる)、好酸球性肉芽腫および薬物反応により引き起こされる気道に罹患する好酸球関連障害、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑(erythema multiforma)、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏症 血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季結膜炎、アレルギー性鼻炎を含む鼻に影響を与える疾患、および自己免疫反応が関与するか、自己免疫成分もしくは病因を有する炎症性疾患(自己免疫性血液障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真性赤血球性貧血、および特発性血小板減少症)が含まれる)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症(Wegener granulamatosis)、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブン・ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病)、内分泌性眼障害(endocrine opthalmopathy)、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺臓炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、乾性角結膜炎および春季角結膜炎、間質性肺線維症、乾癬性関節炎および糸球体腎炎(ネフローゼ症候群(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型腎症が含まれる)を伴うか伴わないもの)、再狭窄、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血性卒中および鬱血性心不全、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、および脳虚血、ならびに外傷、グルタミン酸神経毒性、および低酸素症により引き起こされる神経変性疾患から選択される。
本発明の方法による化合物および組成物は、がん、自己免疫障害、増殖性障害、炎症性障害、神経変性または精神障害、統合失調症、骨関連障害、肝疾患または心障害を処置する、またはそれらの重症度を軽減するのに有効な任意の量および任意の投与経路を使用して投与することができる。必要な正確な量は、対象の人種、年齢および全身状態、感染の重症度、具体的な薬剤、その投与形式などに応じて、対象ごとに様々となろう。本発明の化合物は、投与を容易にするため、および投与量を均質とするために、投与量単位形態で好ましくは製剤化される。「投与量単位形態」という表現は、本明細書で使用する場合、処置される患者にとって適切な、物理的に個別の薬剤の単位を指す。しかし、本発明の化合物および組成物の1日あたりの合計使用量は、妥当な医療的判断の範囲内で、主治医により決定されることが理解されよう。任意の特定の患者または生物に対する具体的に有効な用量レベルは、処置される障害および障害の重症度、使用される具体的な化合物の活性、使用される具体的な組成物、患者の年齢、体重、一般的な健康、性別および食事、投与時間、投与経路、および使用される具体的な化合物の排出速度、処置の期間、使用される具体的な化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物を含めた様々な因子、ならびに医療分野において周知の同様の因子に依存する。用語「患者」とは、本明細書で使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、および最も好ましくはヒトを意味する。
本発明の薬学的に許容される組成物は、処置されている感染の重症度に応じて、経口的に、直腸により、非経口的に、嚢内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤またはドロップ剤によるなど)、口腔により、経口噴霧剤または点鼻薬などとして、ヒトおよび他の動物に投与することができる。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るため、1日あたり、1回または複数回で、1日あたり約0.01mg/対象の体重のkg~約50mg/対象の体重のkg、および好ましくは約1mg/kg~約25mg/対象の体重のkgの投与量レベルで、経口的または非経口的に投与することができる。
経口投与向けの液状剤形には、以下に限定されないが、薬学的に許容されるエマルション剤、マイクロエマルション剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加えて、液状剤形は、例えば、水、またはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物などの他の溶媒、可溶化剤ならびに乳化剤などの、当技術分野において一般に使用される不活性な希釈剤を含有することができる。不活性な希釈剤に加えて、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、着香剤および芳香剤などのアジュバントを含むことができる。
公知技術に従い、好適な分散剤または湿潤剤、および懸濁化剤を使用して、注射調製物、例えば注射可能な水性または油性の滅菌懸濁液剤を製剤化することができる。滅菌注射調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液剤として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液剤、懸濁液剤またはエマルション剤とすることもできる。使用することができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液,U.S.P.および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌の不揮発油が、溶媒または懸濁媒体として、従来、使用される。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性の不揮発性油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製に使用される。
注射可能な製剤は、使用前に、例えば、細菌保持フィルターでろ過することにより、または滅菌水もしくは他の注射可能な滅菌媒体中に溶解または分散することができる滅菌固体組成物の形態の殺菌剤を配合することにより、滅菌され得る。
本発明の化合物の作用を延長するために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を減速させることが望ましいことが多い。これは、水への溶解度が乏しい、結晶性物質またはアモルファス性物質の液体懸濁液の使用により行うことができる。次に、化合物の吸収速度は、この溶出速度に依存し、ひいては、結晶サイズおよび結晶形態に依存することがある。代替として、非経口的に投与される化合物形態の吸収遅延は、油性ビヒクル中に化合物を溶解または懸濁することにより行われる。ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に、本化合物のマイクロ封入マトリックスを形成させることにより、注射可能なデポ剤形態が作製される。化合物とポリマーとの比、および使用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。注射可能なデポ製剤もまた、身体組織と適合可能なリポソームまたはマイクロエマルション中に本化合物を捕捉することにより調製される。
直腸または膣投与向けの組成物は、好ましくは、本発明の化合物を、周囲温度では固体であるが、身体温度では液体であり、したがって、直腸または膣腔において融解し、活性化合物を放出する、カカオ脂、ポリエチレングリコールまたは坐剤用ワックスなどの、好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することにより調製することができる坐剤である。
経口投与向けの固形剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤を含む。このような固形剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1腫の不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体、ならびに/あるいはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、バレイショデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケートおよび炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの滑沢剤、ならびにこれらの混合物と混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、これらの剤形はまた、緩衝化剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中に充填剤として使用されてもよい。錠剤、ドラジェ剤、カプセル剤、丸剤および顆粒剤の固形剤形は、腸溶コーティング剤、および医薬調合分野において周知の他のコーティング剤などのコーティング剤およびシェルを用いて調製することができる。それらは、乳白剤を場合により含んでもよく、これらは、腸管のある部分において、場合により遅延させて、活性成分(単数または複数)を単独で、または優先的に放出するような組成物とすることもできる。使用され得る埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、および高分子量ポリエチレングリコール(polethylene glycol)などの賦形剤を使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中に充填剤として使用されてもよい。
活性化合物はまた、上記のような1種または複数の賦形剤とのマイクロ封入形態にあることもできる。錠剤、ドラジェ剤、カプセル剤、丸剤および顆粒剤の固形剤形は、腸溶コーティング剤、放出制御用コーティング剤、および医薬調合分野において周知の他のコーティング剤などのコーティング剤およびシェルを用いて調製することができる。このような固形剤形では、活性化合物はスクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性な希釈剤と混合されてもよい。このような剤形はまた、通常実務のように、不活性な希釈剤以外の追加の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムおよびマイクロクリスタリンセルロースなどの錠剤化用滑沢剤および他の錠剤化助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、これらの剤形はまた、緩衝化剤を含んでもよい。それらは、乳白剤を場合により含んでもよく、これらは、腸管のある部分において、場合により遅延させて、活性成分(単数または複数)を単独で、または優先的に放出するような組成物とすることもできる。使用され得る埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。
本発明の化合物の局所または経皮投与向け剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、溶液剤、噴霧剤、吸入薬またはパッチ剤が含まれる。活性構成成分は、滅菌条件下において、必要となることがある、薬学的に許容される担体および任意の必要な保存剤または緩衝化剤と混合される。眼科用製剤、点耳剤および点眼剤も、本発明の範囲内にあることがやはり企図されている。さらに、本発明は、身体への化合物の制御送達の提供という追加の利点を有する、経皮パッチ剤の使用を企図する。このような剤形は、適切な媒体中に本化合物を溶解または分注することにより作製することができる。吸収促進剤はまた、本化合物が皮膚を通過する流動を増大させるために使用することもできる。速度は、速度制御膜を設けることによるか、またはポリマーマトリックスもしくはゲル中に本化合物を分散させることによるかのどちらか一方によって、制御することができる。
一実施形態によれば、本発明は、生物学試料中の炭酸脱水酵素活性を阻害する方法であって、前記生物学試料を本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物に接触させるステップを含む方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生物学試料中のメタロプロテアーゼ活性を阻害する方法であって、前記生物学試料を本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物に接触させるステップを含む方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生物学試料中のCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体の活性を非可逆的に阻害する方法であって、前記生物学試料を本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物に接触させるステップを含む方法に関する。
用語「生物学試料」には、本明細書で使用する場合、非限定的に、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物またはその抽出物から得られた生検物質;および血液、唾液、尿、大便、精液、涙液もしくは他の体液またはその抽出物が含まれる。
生物学試料中のCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2、もしくはPBP1A、またはその変異体の活性の阻害は、当業者に公知の種々の目的に有用である。かかる目的の例には、生物学的アッセイが含まれるが、これに限定されない。
本発明の別の実施形態は、患者における炭酸脱水酵素またはメタロプロテアーゼ活性を阻害する方法であって、前記患者に本発明の化合物または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者におけるCAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体の活性を阻害する方法であって、前記患者に本発明の化合物または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む方法に関する。他の実施形態では、本発明は、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体により媒介される障害を処置することを必要とする患者において、CAIX、MT1-MMP、CD38、EphA2もしくはPBP1Aまたはその変異体により媒介される障害を処置するための方法であって、前記患者に、本発明による化合物またはその薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む方法を提供する。このような障害は、本明細書において詳細に記載されている。
処置される具体的な状態または疾患に応じて、その状態を処置するために通常投与される追加の治療剤も、本発明の組成物中に存在してもよい。本明細書で使用する場合、具体的な疾患または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置されている疾患または状態に適切」なものとして公知である。
本発明の化合物はまた、他の抗増殖性化合物と組み合わせて使用されて、利点をもたらすことができる。このような抗増殖性化合物には、以下に限定されないが、アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン薬;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化化合物;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化過程を誘発する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;抗新生物抗代謝拮抗物質;白金化合物;タンパク質または脂質キナーゼ活性を標的とする/低下させる化合物、およびさらには抗血管新生化合物;タンパク質または脂質ホスファターゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物;ゴナドレリンアゴニスト;抗アンドロゲン薬;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;ビスホスホネート;生物学的応答調節剤;抗増殖抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発がんアイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液悪性疾患の処置に使用される化合物;Flt-3を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物;Hsp90阻害剤(17-AAG(17-アリルアミノゲルダナマイシン、NSC330507)、17-DMAG(17-ジメチルアミノエチルアミノ-17-デメトキシ-ゲルダナマイシン、NSC707545)、IPI-504、CNF1010、CNF2024、CNF1010(Conforma Therapeuticsから)など);テモゾロミド(Temodal(登録商標));キネシンスピンドルタンパク質阻害剤(GlaxoSmithKlineからのSB715992もしくはSB743921、またはCombinatoRxからのペンタミジン/クロルプロマジンなど);MEK阻害剤(Array BioPharmaからのARRY142886、AstraZenecaからのAZd6244、PfizerからのPD181461およびロイコボリンなど)が含まれる。用語「アロマターゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、エストロゲン産生、例えば基質であるアンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれ、エストロンおよびエストラジオールへの変換を阻害する化合物に関する。この用語には、以下に限定されないが、ステロイド、とりわけアタメスタン、エキセメスタンおよびフォルメスタン、ならびに特に非ステロイド、とりわけアミノグルテチミド、ログレチミド、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾールおよびレトロゾールが含まれる。エキセメスタンは、商標名Aromasin(商標)で上市されている。フォルメスタンは、商標名Lentaron(商標)で上市されている。ファドロゾールは、商標名Afema(商標)で上市されている。アナストロゾールは、商標名Arimidex(商標)で上市されている。レトロゾールは、商標名Femara(商標)またはFemar(商標)で上市されている。アミノグルテチミドは、商標名Orimeten(商標)で上市されている。アロマターゼ阻害剤である化学治療剤を含む本発明の組合せは、乳房腫瘍などのホルモン受容体陽性腫瘍の処置に特に有用である。
用語「抗エストロゲン」とは、本明細書で使用する場合、エストロゲン受容体レベルでエストロゲンの作用を拮抗する化合物に関する。この用語には、以下に限定されないが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェン塩酸塩が含まれる。タモキシフェンは、商標名Nolvadex(商標)で上市されている。ラロキシフェン塩酸塩は、商標名Evista(商標)で上市されている。フルベストラントは、商標名Faslodex(商標)で投与することができる。抗エストロゲンである化学治療剤を含む本発明の組合せは、乳房腫瘍などのエストロゲン受容体陽性腫瘍の処置に特に有用である。
用語「抗アンドロゲン」は、本明細書で使用する場合、アンドロゲンホルモンの生物学的作用を阻害することが可能な任意の物質に関し、以下に限定されないが、ビカルタミド(Casodex(商標))を含む。用語「ゴナドレリンアゴニスト」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、アバレリックス、ゴセレリンおよび酢酸ゴセレリンが含まれる。ゴセレリンは、商標名Zoladex(商標)で投与することができる。
用語「トポイソメラーゼI阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、トポテカン、ギマテカン、イリノテカン、カンプトテシンおよびそのアナログである9-ニトロカンプトテシン、およびマクロ分子である、カンプトテシンコンジュゲートPNU-166148が含まれる。イリノテカンは、例えば、商標Camptosar(商標)で、例えば上市されている形態で、投与することができる。トポテカンは、商標名Hycamptin(商標)で上市されている。
用語「トポイソメラーゼII阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、ドキソルビシン(Caelyx(商標)などのリポソーム製剤を含む)、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシンなどのアントラサイクリン、アントラキノンであるミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびにポドフィロトキシンであるエトポシドおよびテニポシドが含まれる。エトポシドは、商標名Etopophos(商標)で上市されている。テニポシドは、商標名VM26-Bristolで上市されている。ドキソルビシンは、商標名Acriblastin(商標)またはAdriamycin(商標)で上市されている。エピルビシンは、商標名Farmorubicin(商標)で上市されている。イダルビシンは、商標名Zavedos(商標)で上市されている。ミトキサントロンは、商標名Novantronで上市されている。
用語「微小管活性剤」は、以下に限定されないが、パクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサン;ビンブラスチンまたはビンブラスチン硫酸塩、ビンクリスチンまたはビンクリスチン硫酸塩およびビノレルビンなどのビンカアルカロイド;ディスコデルモライド;コルヒチンおよびエポチロンおよびそれらの誘導体を含めた、微小管安定化化合物、微小管脱安定化化合物および微小管重合阻害剤に関する。パクリタキセルは、商標名Taxol(商標)で上市されている。ドセタキセルは、商標名Taxotere(商標)で上市されている。ビンブラスチン硫酸塩は、商標名Vinblastin R.P(商標)で上市されている。ビンクリスチン硫酸塩は、商標名Farmistin(商標)で上市されている。
用語「アルキル化剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファランまたはニトロソ尿素(BCNUまたはGliadel)が含まれる。シクロホスファミドは、商標名Cyclostin(商標)で上市されている。イホスファミドは、商標名Holoxan(商標)で上市されている。
用語「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」または「HDAC阻害剤」は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、かつ抗増殖活性を有する化合物に関する。これには、以下に限定されないが、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)が含まれる。
用語「抗新生物抗代謝拮抗物質」には、以下に限定されないが、5-フルオロウラシルまたは5-FU、カペシタビン、ゲムシタビン、DNA脱メチル化化合物(5-アザシチジンおよびデシタビンなど)、メトトレキセートおよびエダトレキセートおよび葉酸アンタゴニスト(ペメトレキセドなど)が含まれる。カペシタビンは、商標名Xeloda(商標)で上市されている。ゲムシタビンは、商標名Gemzar(商標)で上市されている。
用語「プラチン化合物」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、カルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナムおよびオキサリプラチンが含まれる。カルボプラチンは、例えば、商標名Carboplat(商標)で、例えば上市されている形態で投与することができる。オキサリプラチンは、例えば、商標名Eloxatin(商標)で、例えば上市されている形態で、投与することができる。
用語「タンパク質もしくは脂質キナーゼ活性;またはタンパク質もしくは脂質ホスファターゼ活性を標的とする/低下させる化合物;あるいはさらには抗血管新生化合物」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、a)血小板由来成長因子受容体(PDGFR)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけイマチニブ、SU101、SU6668およびGFB-111などのN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体などのPDGF受容体を阻害する化合物などの、PDGFRを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、b)線維芽成長因子受容体(FGFR)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、c)インスリン様成長因子受容体I(IGF-IR)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけIGF-I受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはIGF-I受容体もしくはその成長因子の細胞外ドメインを標的とする抗体などの、IGF-IRを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、d)Trk受容体チロシンキナーゼファミリーを標的とする、それらの活性を低下させるまたは阻害する化合物、あるいはエフリンB4阻害剤、e)Axl受容体チロシンキナーゼファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、f)Ret受容体チロシンキナーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、g)イマチニブなどのKit/SCFR受容体チロシンキナーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、h)c-Kit受容体チロシンキナーゼファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけイマチニブなどのc-Kit受容体を阻害する化合物などの、PDGFRファミリーの一部である、C-kit受容体チロシンキナーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、i)イマチニブまたはニロチニブ(AMN107)などのN-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体;PD180970;AG957;NSC680410;ParkeDavisからのPD173955;またはダサチニブ(BMS-354825)などの、c-Ablファミリーメンバーおよびその遺伝子融合産物を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物などの、c-Ablファミリーのメンバー、その遺伝子融合産物(例えばBCR-Ablキナーゼ)および変異体を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、j)セリン/トレオニンキナ-ゼのタンパク質キナーゼC(PKC)およびRafファミリー、MEK、SRC、JAK/pan-JAK、FAK、PDK1、PKB/Akt、Ras/MAPK、PI3K、SYK、TYK2、BTKおよびTECファミリーのメンバー、ならびに/またはミドスタウリンなどのスタウロスポリン誘導体を含む、サイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーを標的とする、それらの活性を低下させるまたは阻害する化合物(さらなる化合物の例には、UCN-01、サフィンゴール、BAY43-9006、ブリオスタチン1、ペリフォシン(Perifosine);ルルモフォシン(llmofosine);RO318220およびRO320432;GO6976;lsis3521;LY333531/LY379196;イソキノリン化合物;FTI;PD184352またはQAN697(P13K阻害剤)またはAT7519(CDK阻害剤)が含まれる)、k)メシル酸イマチニブ(Gleevec(商標))またはチルホスチン(tyrphostin)(チルホスチンA23/RG-50810;AG99;チルホスチンAG213;チルホスチンAG1748;チルホスチンAG490;チルホスチンB44;チルホスチンB44(+)鏡像異性体;チルホスチンAG555;AG494;チルホスチンAG556、AG957など)およびアダホスチン(4-{[(2,5-ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}-安息香酸アダマンチルエステル;NSC680410、アダホスチン)を含めた、タンパク質-チロシンキナーゼ阻害剤を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物などの、タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、l)上皮成長因子受容体ファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけ、EGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4などのEGF受容体チロシンキナーゼファミリーのメンバーを阻害する、またはEGFもしくはEGF関連リガンドに結合する化合物、タンパク質あるいは抗体、CP358774、ZD1839、ZM105180;トラスツズマブ(Herceptin(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、Iressa、タルセバ、OSI-774、Cl-1033、EKB-569、GW-2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3またはE7.6.3および7H-ピロロ-[2,3-d]ピリミジン誘導体などの受容体チロシンキナーゼ(ホモ二量体またはヘテロ二量体としてのEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびその変異体の上皮成長因子ファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、m)c-Metを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけc-Met受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはc-Metの細胞外ドメインを標的とするもしくはHGFに結合する抗体などの、c-Met受容体を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、n)以下に限定されないが、PRT-062070、SB-1578、バリシチニブ、パクリチニブ、モメロチニブ、VX-509、AZD-1480、TG-101348、トファシチニブおよびルキソリチニブを含めた、1種または複数のJAKファミリーメンバー(JAK1/JAK2/JAK3/TYK2および/またはpan-JAK)を標的とする、そのキナーゼ活性を低下させるまたは阻害する化合物、o)以下に限定されないが、ATU-027、SF-1126、DS-7423、PBI-05204、GSK-2126458、ZSTK-474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF-4691502、BYL-719、ダクトリシブ、XL-147、XL-765およびイデラリシブを含めた、PI3キナーゼ(PI3K)を標的とする、そのキナーゼ活性を低下させるまたは阻害する化合物、ならびにq)以下に限定されないが、シクロパミン、ビスモデギブ、イトラコナゾール、エリスモデギブおよびIPI-926(サリデギブ)を含む、ヘッジホッグタンパク質(Hh)またはスムーズンド受容体(SMO)経路のシグナル伝達作用を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物などのタンパク質チロシンキナーゼおよび/またはセリンおよび/またはトレオニンキナーゼ阻害剤または脂質キナーゼ阻害剤が含まれる。
用語「PI3K阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、PI3Kα、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3K-C2α、PI3K-C2β、PI3K-C2γ、Vps34、p110-α、p110-β、p110-γ、p110-δ、p85-α、p85-β、p55-γ、p150、p101およびp87を含む、ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼファミリーにおける1種または複数の酵素に対する阻害活性を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。本発明において有用なPI3K阻害剤の例には、以下に限定されないが、ATU-027、SF-1126、DS-7423、PBI-05204、GSK-2126458、ZSTK-474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF-4691502、BYL-719、ダクトリシブ、XL-147、XL-765およびイデラリシブが含まれる。
用語「BTK阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、AVL-292およびイブルチニブを含めた、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)に対する阻害活性を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。
用語「SYK阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、PRT-062070、R-343、R-333、Excellair、PRT-062607およびフォスタマチニブを含めた、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)に対する阻害活性を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。
BTK阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2008039218およびWO2011090760に見出すことができる。
SYK阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2003063794、WO2005007623およびWO2006078846に見出すことができる。
PI3K阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2004019973、WO2004089925、WO2007016176、US8138347、WO2002088112、WO2007084786、WO2007129161、WO2006122806、WO2005113554およびWO2007044729に見出すことができる。
JAK阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2009114512、WO2008109943、WO2007053452、WO2000142246およびWO2007070514に見出すことができる。
さらなる抗血管新生化合物には、例えばタンパク質または脂質キナーゼ阻害に無関係な、その活性に対して別の機構を有する化合物、例えば、サリドマイド(Thalomid(商標))およびTNP-470が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用するのに有用なプロテアソーム阻害剤の例には、以下に限定されないが、ボルテゾミブ、ジスルフィラム、エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)、サリノスポラミドA、カルフィルゾミブ、ONX-0912、CEP-18770およびMLN9708が含まれる。
タンパク質または脂質ホスファターゼを標的とする、それらの活性を低下させるまたは阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1、ホスファターゼ2AまたはCDC25の阻害剤(オカダ酸またはその誘導体など)である。
細胞分化過程を誘発する化合物には、以下に限定されないが、レチノイン酸、α-、γ-もしくはδ-トコフェロールまたはα-、γ-もしくはδ-トコトリエノールが含まれる。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤という用語には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、Cox-2阻害剤、5-アルキル置換2-アリールアミノフェニル酢酸および誘導体(セレコキシブ(Celebrex(商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(商標))、エトリコキシブ、バルデコキシブなど)、または5-アルキル-2-アリールアミノフェニル酢酸(5-メチル-2-(2’-クロロ-6’-フルオロアニリノ)フェニル酢酸、ルミラコキシブなど)が含まれる。
用語「ビスホスホネート」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、エトリドン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸が含まれる。エトリドン酸は、商標名Didronel(商標)で上市されている。クロドロン酸は、商標名Bonefos(商標)で上市されている。チルドロン酸は、商標名Skelid(商標)で上市されている。パミドロン酸は、商標名Aredia(商標)で上市されている。アレンドロン酸は、商標名Fosamax(商標)で上市されている。イバンドロン酸は、商標名Bondranat(商標)で上市されている。リセドロン酸は、商標名Actonel(商標)で上市されている。ゾレドロン酸は、商標名Zometa(商標)で上市されている。用語「mTOR阻害剤」は、シロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(Certican(商標))、CCI-779およびABT578などの、ラパマイシンの哺乳動物標的(mTOR)を阻害し、かつ抗増殖活性を有する化合物に関する。
用語「ヘパラナーゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、ヘパリン硫酸分解を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物を指す。この用語には、以下に限定されないが、PI-88が含まれる。用語「生物学的応答調節剤」とは、本明細書で使用する場合、リンホカインまたはインターフェロンを指す。
H-Ras、K-RasまたはN-Rasなどの、用語「Ras発がんアイソフォームの阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、Rasを標的とする、その腫瘍活性を低下させるまたは阻害する化合物、例えば、L-744832、DK8G557またはR115777(Zarnestra(商標))などの「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」を指す。用語「テロメラーゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、テロメラーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物を指す。テロメラーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物は、とりわけテロメスタチンなどのテロメラーゼ受容体を阻害する化合物である。
用語「メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、メチオニンアミノペプチダーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物を指す。メチオニンアミノペプチダーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物には、以下に限定されないが、ベンガミドまたはその誘導体が含まれる。
用語「プロテアソーム阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、プロテアソームを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物を指す。プロテアソームを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物には、以下に限定されないが、ボルテゾミブ(Velcade(商標))およびMLN341が含まれる。
用語「マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤」または(「MMP」阻害剤)には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、コラーゲンペプチド模倣阻害剤および非ペプチド模倣阻害剤、テトラサイクリン誘導体、例えばヒドロキサメートペプチド模倣阻害剤であるバチマスタットおよびその経口的に生体利用可能なアナログであるマリマスタット(BB-2516)、プリノマスタット(AG3340)、メタスタット(NSC683551)、BMS-279251、BAY12-9566、TAA211、MMI270BまたはAAJ996が含まれる。
用語「血液悪性疾患の処置において使用される化合物」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、FMS様チロシンキナーゼ型受容体(Flt-3R)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物である、FMS様チロシンキナーゼ阻害剤;インターフェロン、1-β-D-アラビノフラノシルシトシン(1-β-D-arabinofuransylcytosine)(ara-c)およびビスルファン;および未分化リンパ腫キナーゼを標的とする、低下させるまたは阻害する化合物であるALK阻害剤が含まれる。
FMS様チロシンキナーゼ型受容体(Flt-3R)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物は、とりわけ、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248およびMLN518などの、Flt-3R受容体キナーゼファミリーのメンバーを阻害する化合物、タンパク質または抗体である。
用語「HSP90阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、HSP90の内在性ATPアーゼ活性を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物;ユビキチンプロテアソーム経路により、HSP90クライアントタンパク質を分解する、標的とする、低下させるまたは阻害する化合物が含まれる。HSP90の内在性ATPアーゼ活性を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物は、とりわけ、17-アリルアミノ,17-デメトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体、他のゲルダナマイシン関連化合物などのHSP90のATPアーゼ活性を阻害する化合物、タンパク質または抗体;ラジシコールおよびHDAC阻害剤である。
用語「抗増殖性抗体」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、トラスツズマブ-DM1、エルビタックス、ベバシズマブ(Avastin(商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、PRO64553(抗CD40)および2C4抗体が含まれる。抗体とは、これらが所望の生物活性を示す限り、無傷モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2種の無傷抗体から形成された多重特異的抗体、および抗体断片を意味する。
急性骨髄性白血病(AML)の処置の場合、本発明の化合物は、標準白血病治療法と組み合わせて、とりわけAMLの処置に使用される治療法と組み合わせて使用することができる。特に、本発明の化合物は、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ならびに/またはダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara-C、VP-16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボ白金およびPKC412などの、AMLの処置に有用な他の薬物と組み合わせて投与することができる。
他の抗白血病性化合物には、例えば、ピリミジンアナログであるAra-Cが含まれ、これは、デオキシシチジンの2’-アルファ-ヒドロキシリボース(アラビノシド)誘導体である。同様に、ヒポキサンチン、6-メルカプトプリン(6-MP)およびリン酸フルダラビンのプリンアナログも含まれる。酪酸ナトリウムおよびスベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)などの、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物は、ヒストンデアセチラーゼとして公知の酵素の活性を阻害する。具体的なHDAC阻害剤には、MS275、SAHA、FK228(以前のFR901228)、トリコスタチンA、ならびにN-ヒドロキシ-3-[4-[[[2-(2-メチル-1H-インドール-3-イル)-エチル]-アミノ]メチル]フェニル]-2E-2-プロパンアミドまたはその薬学的に許容される塩およびN-ヒドロキシ-3-[4-[(2-ヒドロキシエチル){2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-アミノ]メチル]フェニル]-2E-2-プロペンアミドまたはその薬学的に許容される塩、とりわけ乳酸塩を含めるがこれらに限定されない、US6,552,065に開示されている化合物が含まれる。ソマトスタチン受容体アンタゴニストとは、本明細書で使用する場合、オクトレオチドおよびSOM230などの、ソマトスタチン受容体を標的とする、処理するまたは阻害する化合物を指す。腫瘍細胞に損傷を与える手法とは、電離放射線などの手法を指す。上記およびこれ以降に言及されている用語「電離放射線」は、電磁光線(X線およびガンマ線など)または粒子(アルファ粒子およびベータ粒子など)のどちらか一方として発生する電離放射線を意味する。電離放射線は、以下に限定されないが、放射線療法で供給され、当技術分野において公知である。Hellman、Principles of Radiation Therapy、Cancer、Principles and Practice of Oncology、Devitaら(編)、第4版、1巻、248~275頁(1993年)を参照されたい。
同様に、EDG結合剤およびリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤が含まれる。用語「EDG結合剤」とは、本明細書で使用する場合、FTY720などのリンパ球の再循環をモジュレートする免疫抑制薬のクラスを指す。用語「リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤」とは、以下に限定されないが、フルダラビンおよび/またはシトシンアラビノシド(ara-C)、6-チオグアニン、5-フルオロウラシル、クラドリビン、6-メルカプトプリン(とりわけ、ALLに対してはara-Cアゴニストと組み合わせて)、ならびに/あるいはペントスタチンを含めた、ピリミジンまたはプリンヌクレオシドアナログを指す。リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤は、とりわけヒドロキシ尿素または2-ヒドロキシ-1H-イソインドール-1,3-ジオン誘導体である。
同様に、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンまたはその薬学的に許容される塩、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンコハク酸塩などのVEGFの化合物、タンパク質またはモノクローナル抗体;Angiostatin(商標);Endostatin(商標);アントラニル酸アミド;ZD4190;Zd6474;SU5416;SU6668;ベバシズマブ;またはrhuMAbおよびRHUFabなどの抗VEGF抗体もしくは抗VEGF受容体抗体、MacugonなどのVEGFアプタマー;FLT-4阻害剤、FLT-3阻害剤、VEGFR-2 IgGI抗体、Angiozyme(RPI4610)およびベバシズマブ(Avastin(商標))が、特に含まれる。
光線力学療法とは、本明細書で使用する場合、がんを処置または予防するために、感光性化合物として公知のある種の化学品を使用する治療法を指す。光線力学療法の例には、Visudyne(商標)およびポルフィマーナトリウムなどの化合物を用いる処置が含まれる。
血管新生抑制性ステロイドとは、本明細書で使用する場合、例えば、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11-α-エピヒドロコチゾール、コルテキソロン、17α-ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロンおよびデキサタサゾンなどの、血管新生を遮断または阻害する化合物を指す。
コルチコステロイドを含有するインプラントは、フルオシノロンおよびデキサタサゾンなどの化合物を指す。
他の化学治療用化合物には、以下に限定されないが、植物アルカロイド、ホルモン化合物およびアンタゴニスト;生物学的応答調節剤、好ましくはリンホカインまたはインターフェロン;アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体;shRNAまたはsiRNA;あるいは様々な化合物、または他のもしくは未知の作用機序を有する化合物が含まれる。
コード番号、一般名または商標名により特定される活性化合物の構造は、標準抄録「The Merck Index」の実版から、またはデータベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から採用することができる。
本発明の化合物はまた、公知の治療過程、例えば、ホルモンまたは放射線照射の投与と組み合わせて使用されてもよい。ある種の実施形態では、提供される化合物は、とりわけ、放射線治療に対する感受性の乏しい腫瘍を処置するため、放射線増感剤として使用される。
本発明の化合物は、単独で、または1種もしくは複数の他の治療用化合物と組み合わせて投与することができ、可能な併用療法としては、固定した組合せ物の形態をとる、または本発明の化合物と1種もしくは複数の他の治療用化合物を時間差を設けて、もしくは互いに独立に投与する、または固定した組合せ物と1種もしくは複数の他の治療用化合物との併用投与とすることができる。本発明の化合物は、その他またはさらに、とりわけ、化学療法、放射線治療、免疫療法、光線療法、外科的介入またはこれらを組み合わせたものを組み合わせて腫瘍治療のために投与することができる。長期治療は、上記の通り、他の処置戦略の文脈では、アジュバント療法と同様に等しく可能である。他の可能な処置は、例えば、リスクのある患者において、腫瘍退縮の後、または化学的予防治療の後でさえも、患者の状態を維持するための治療である。
それらの追加剤は、多回投与レジメンの一部として、本発明の化合物を含有する組成物とは別個に投与されてもよい。代替的に、それらの薬剤は、単一組成物中に、本発明の化合物と一緒に混合した、単一剤形の部分であってもよい。多回投与レジメンの一部として投与される場合、2種の活性剤は、同時に、逐次に、または互いにある期間内に、通常、互いに5時間以内に提供され得る。
本明細書で使用する場合、用語「組合せ」、「組み合わせた」および関連用語は、本発明による治療剤の同時投与または逐次投与を指す。例えば、本発明の化合物は、別個の単位剤形で、別の治療剤と同時にもしくは逐次に投与されてもよく、または単一剤形で一緒に投与されてもよい。したがって、本発明は、本発明の化合物、追加の治療剤、および薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む単一剤形を提供する。
単一剤形を生成するために担体物質と一緒にされ得る、本発明の化合物と追加の治療剤(上記の追加の治療剤を含む組成物中)のどちらの量も、処置される宿主および特定の投与様式に応じて様々となろう。好ましくは、本発明の組成物は、0.01~100mg/kg体重/日の間となる本発明の化合物の投与量を投与することができるよう、製剤化されるべきである。
追加の治療剤を含む組成物において、そのような追加の治療剤および本発明の化合物は相乗的に作用することができる。したがって、このような組成物中の追加の治療剤の量は、その治療剤だけしか利用しない単剤療法において必要となる量未満となろう。このような組成物において、0.01~1,000μg/kg体重/日の間の追加の治療剤の投与量を投与することができる。
本発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、唯一の活性剤として該治療剤を含む組成物で通常投与される量以下となろう。好ましくは、本開示組成物中の追加の治療剤の量は、唯一の治療活性剤として該薬剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%~100%の範囲となろう。
以下の実施例に図示されている通り、ある種の例示的な実施形態では、化合物は、以下の一般手順に従い調製する。一般的方法は、本発明のある種の化合物の合成を図示しているが、以下の一般的方法および当業者に公知の他の方法を、本明細書に記載されているようなすべての化合物、ならびにこれらの化合物の各々の部分クラスおよび種に適用することができることが理解されよう。
実施例1:足場の合成-分子足場試薬AおよびA’(MSR-AおよびMSR-A’)
Figure 2022512779000408
1.1.工程1
Figure 2022512779000409
3-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(5g、24.2mmol)を、4-トルエンスルホンアミド(2.2g、12mmol)および炭酸カリウム(5.2g、37.7mmol)を含むジメチルアセトアミド(30ml)の懸濁液に添加し、反応物を60℃に16時間加熱した。冷却後に混合物を濾過し、母液を酢酸エチルおよび水で希釈した。相を分離し、有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させて、所望の生成物を褐色固体(5.06g)として得た。H NMR(300 MHz,CDCl)2.50(3H,s),4.30(4H,s),7.15(2H,s),7.35(6H,m),7.45(2H,m),7.75(2H,d).LCMS M+H=402,C2319Sは401を必要とする;RT=3.00分.
1.2.工程2
Figure 2022512779000410
ボランテトラヒドロフラン(48ml、48mmol、テトラヒドロフラン中1.0M)を、[2](4.8g、12mmol)を含むテトラヒドロフラン(50ml)の溶液にN下で滴下し、反応物を3時間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、ジオキサン(120ml)を添加した。これを5M HCl(100ml)で処理し、混合物を20時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、混合物をジクロロメタンで処理して固体を形成させた。溶媒を蒸発させ、残存する水層をデカンテーションによって分離した。固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥させて、所望の生成物を二塩酸塩として得た(6.45g)。H NMR(300 MHz,DMSO)2.45(3H,s),3.90(4H,m),4.30(4H,s),7.10(2H,s),7.15-7.45(6H,m),7.50(2H,d),7.25(2H,d)8.50(6H,br s).LCMS M+H=410,C2327Sは409を必要とする;RT=1.05分.
1.3.工程3
Figure 2022512779000411
炭酸カリウム(2.9g、20.98mmol)を含む水(20ml)を、[3](2g、4.15mmol)を含むテトラヒドロフラン(60ml)の懸濁液に添加し、混合物を2分間撹拌した。p-トルエンスルホニルクロリド(1.58g、8.29mmol)を含むテトラヒドロフラン(20ml)を添加し、混合物を30分間撹拌した。反応物を65℃にN下にて16時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を蒸発させて粗製油状物を得た。これを酢酸エチルに溶解し、水を添加した。有機層を回収し、2M HCl、飽和ブラインでさらに洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させて、粗製固体を得た。これを、クロマトグラフィ(200gシリカ、30から40%までの酢酸エチル/イソ-ヘキサン)によって精製して、所望の生成物を無色固体として得た(1.39g)。H NMR(300 MHz,CDCl)2.45(6H,s),2.50(3H,s),3.95(4H,d),4.20(4H,s),5.15(2H,t),6.90(2H,s),7.00(4H,m),7.15(2H,m),7.30(6H,m),7.75(6H,d).LCMS M+H=718,C3739は717を必要とする;RT=3.26分.
1.4.工程4
Figure 2022512779000412
α,α’,ジブロモ-m-キシレン(1.06g、4.01mmol)を含むジメチルアセトアミド(40ml)の溶液を、[4](2.23g、3.11mmol)および炭酸カリウム(0.57g、4.13mmol)を含むジメチルアセトアミド(310ml)の混合物に、80℃で窒素下にて6時間にわたってシリンジポンプによって添加し、反応物を、さらに90分間、次いで、室温で18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗製物質を、クロマトグラフィ(100g、シリカ、30から50%までの酢酸エチル/イソ-ヘキサン)によって精製して、所望の生成物を白色固体として得た(2.28g)。H NMR(300 MHz,DMSO)2.50(9H,s),4.05(12H,s),6.45(3H,s),6.95(6H,d),7.10(3H,t),7.45(6H,d),7.75(6H,d).LCMS M+H=820,C4545は819を必要とする;RT=3.84分
1.5.工程5
Figure 2022512779000413
水素化リチウムアルミニウム(12ml、12mmol、テトラヒドロフラン中1.0M)の溶液を、[5](1g、1.2mmol)を含む乾燥テトラヒドロフラン(20ml)の溶液に、室温で添加した。反応物を、4時間加熱還流した後、室温に冷却した。ジエチルエーテル(50ml)を添加し、その後に水(1ml)、水酸化ナトリウム(2M、2ml)、および水(1ml)を添加した。混合物を1時間強く撹拌した。得られた固体を濾去し、テトラヒドロフランで洗浄した。合わせた溶媒を蒸発させて、粗製ゴム状物質を得た。これを、メタノール、その後に1%水酸化アンモニウムを含むメタノールで溶出するSCX(20gカートリッジ)によって精製し、所望の画分を回収し、蒸発させて、生成物をワックス状固体として得た(0.426g)。H NMR(300 MHz,DMSO)3.65(12H,s),7.20(9H,m),7.60(3H,s).LCMS M+H=358,C2427は357を必要とする;RT=0.29分
1.6.工程6
Figure 2022512779000414
クロロ塩化アセチル(0.137ml、1.74mmol)を、[6](0.2g、0.56mmol)およびトリエチルアミン(0.312ml、2.24mmol)を含むアセトニトリル(10ml)の溶液にN下で添加し、反応物を1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗製物質を酢酸エチルに懸濁し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させた。生成物(MSR-A)を、ジエチルエーテルからのトリチュレーション(trituation)によって淡褐色固体として単離した(280mg)。H NMR(300 MHz,CDCl)4.25(6H,s),4.50(12H,br s),6.75(3H,br s),7.30(9H,br m).LCMS M+H=586,C3030 35Clは585を必要とする;RT=2.63分
1.7.工程7
Figure 2022512779000415
塩化アクリロイル(0.178ml、2.2mmol)を、[6](0.253g、0.71mmol)およびトリエチルアミン(0.395ml、2.83mmol)を含むアセトニトリル(10ml)の溶液にN下で添加し、反応物を1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗製物質を酢酸エチルに懸濁し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させた。生成物(MSR-A’)を、ジエチルエーテルからのトリチュレーション(trituation)によって淡褐色固体として単離した(182mg)。H NMR(300 MHz,CDCl)4.40(6H,br s),4.50(6H,br s),5.75(3H,d),6.45(3H,d),6.70(3H,dd),6.75(3H,br s),7.10(3H,br s),7.30(6H,br m).LCMS M+H=520,C3333は519を必要とする;RT=2.28分.
実施例2:ペプチド合成
脱離基を有する分子足場試薬
ペプチド合成は、Peptide Instruments製のSymphonyペプチド合成機およびMultiSynTech製のSyroII合成機を使用したFmoc化学に基づいた。適切な側鎖保護基を有する標準的なFmoc-アミノ酸を使用した(Sigma、Merck):各々の場合に適用可能な標準的カップリング条件を使用する場合、その後に標準的方法を使用して脱保護した。ペプチドを、HPLCを使用して精製し、単離後、ペプチドを、脱離基を有する分子足場試薬で修飾した。このために、直鎖ペプチドをHOで約35mLまで希釈し、約500μLの100mM分子足場試薬を含むアセトニトリルを添加し、5mLの1M NHHCO水溶液で反応を開始させた。室温で約30~60分間反応を進行させ、反応が完了した時点で(MALDIによって判断した場合)凍結乾燥させた。凍結乾燥後、反応混合物をGemini C18カラム(Phenomenex)にロードした。溶媒(HO、アセトニトリル)を、0.1%トリフルオロ酢酸で酸性化した。勾配の範囲は、Gilson分取HPLCシステムを使用して、30~70%アセトニトリルで15分間、流速15~20mL/分であった。所望の生成物を含む純粋な画分をプールし、凍結乾燥させ、保存のために-20℃に維持した。
マイケルアクセプターを含む分子足場試薬
あるいは、ペプチドをHPLCを使用して精製し、単離後、ペプチドを、マイケルアクセプターを含む分子足場試薬で修飾した。このために、直鎖ペプチドを50:50 MeCN:HOで約35mLまで希釈し、約500μLの100mMマイケルアクセプター含有分子足場試薬を含むアセトニトリルを添加し、5mLの1M NHHCO水溶液で反応を開始させた。室温で約30~60分間反応を進行させ、反応が完了した時点で(MALDIによって判断した場合)凍結乾燥させた。完了した時点で、1mLの1M L-塩酸システイン一水和物(Sigma)の水溶液を、反応物に室温で約60分間添加して、いかなる過剰なマイケルアクセプターを含む分子足場試薬もクエンチした。
凍結乾燥後、修飾されたペプチドを、Luna C8をGemini C18カラム(Phenomenex)と置換し、酸を0.1%トリフルオロ酢酸と交換することを除いて、上記のように精製した。正確な所望の生成物を含む純粋な画分をプールし、凍結乾燥させ、保存のために-20℃に維持した。
全てのアミノ酸を、別段の記載がある場合を除き、L体で使用した。
以下の直鎖ペプチドを、Peptide Instruments製のSymphonyペプチド合成機およびMultiSynTech製のSyroII合成機を使用したFmoc化学に基づいて調製した。
βAla-Sar10-A-C(D-Ala)NE(1Nal)(D-Ala)CEDFYD(tBuGLy)C(配列番号1)
βAla-Sar10-A-CTECWVDGWVPC(配列番号2)。
A-C(D-Ala)NE(1Nal)(D-Ala)CEDFYD(tBuGLy)C(配列番号3)
ペプチド4:
Figure 2022512779000416
Ac-CTECWVDGWVPC(配列番号4)。
ペプチド5:
Figure 2022512779000417
ACFWLDGECFDWHNHECA(配列番号5)
ペプチド6:
Figure 2022512779000418
ADVHCPWGPFWCPVNRPGCA(配列番号6)
ペプチド7:
Figure 2022512779000419
ACRYTSCPPYTVCA(配列番号7)
ペプチド8:
A-C(D-Ala)NE(1Nal)(D-Ala)AEDFYD(tBuGLy)C(配列番号8)
ペプチド9:
Figure 2022512779000420
Ac-CTEYWVDGWVPC(配列番号9)
ペプチド10:
Figure 2022512779000421
Ac-YTECWVDGWVPY(配列番号10)
実施例3.環式ペプチドの調製
環化プロトコール
直鎖ペプチドおよび全ての足場を、濃度5mMでアセトニトリル/水 50/50に溶解した。ペプチド溶液を、1M重炭酸アンモニウム(AMBIC)で最終濃度1mMにさらに希釈した。
3mlの1mM直鎖ペプチド溶液を、1mlの5mM足場溶液と混合した(直鎖ペプチド/足場のモル比1/1.6)。反応混合物を室温で一晩維持し、環化の完了を、LC-MS(Acquity UPLC CSH C18カラム、1.7μm、2.1×30mm;アセトニトリル/水/HCOOH含有緩衝液および15から60%までのアセトニトリル勾配での10分間にわたる溶出)によって確認した。環式ペプチドを、RP-HPLC(Gemini C18-半分取カラム、5μm、110A、250×10mm;アセトニトリル/水/TFA含有緩衝液および20から80%までのアセトニトリル勾配での20分間にわたる溶出)を使用して精製した。環化プロトコールの結果を、以下の表3に提供する。
表3.環化プロトコールの結果。
Figure 2022512779000422
Figure 2022512779000423
実施例4:CAIXアッセイ
CAIX競合結合アッセイ。本発明のペプチドのヒトCAIXに対する親和性(Ki)を、蛍光リガンドとしてA-(CAECWIDGWVPC)-A-Sar6-K(Fl)、(配列番号11)を使用した、Dubois et al.(2011)Radiotherapy and Oncology 99(3),424-43に記載のアッセイに類似する競合蛍光偏光アッセイを使用して決定する。
CAIX競合結合アッセイの結果を、表4に報告する。「A」として記載した化合物は、0.5μM未満のKを有する。「B」として記載した化合物は、0.5μMまたはそれを超え、かつ1μM未満のKを有する。「C」として記載した化合物は、1μMまたはそれを超え、かつ10μM未満のKを有する。「D」として記載した化合物は、10μMまたはそれを超えるKを有する。
表4.CAIX競合結合アッセイの結果(n=2)。
Figure 2022512779000424
実施例5:MT1-MMPに対する二環式結合剤の解離速度定数の決定
直接結合蛍光偏光(異方性)アッセイ
直接結合蛍光偏光アッセイまたは異方性アッセイを、一定濃度の蛍光トレーサー(ここでは、研究対象の蛍光標識された二環式ペプチド)をその結合パートナー(ここでは、MT1-MMPヘモペキシンドメイン)で滴定することによって行う。滴定中に結合パートナーの濃度が増加するにつれて、偏光シグナルが結合材料と非結合材料の割合に比例して変化する。これにより、解離速度(K)が定量的に決定される。アッセイデータを、標準的なリガンド結合方程式を使用してフィッティングすることができる。
典型的には、トレーサーの濃度は、トレーサー:滴定剤対のKdより十分に低いことが理想的であり、選択濃度は、通常、約1nMまたはそれ未満である。滴定剤(結合パートナー)濃度は、0.1nMから、典型的には、5μΜまで変動する。最大の蛍光偏光の変化を認めることができるように範囲を選択する。使用した緩衝液は、0.01%Tweenを含むリン酸緩衝生理食塩水である。黒色384ウェル低結合/低容量プレート(Corning 3820)中で実験を行い、蛍光偏光シグナルを、BMG Pherastar FSプレートリーダーを使用して測定した。テキスト中に言及した蛍光トレーサーは、5,6-カルボキシフルオレセインを使用して蛍光標識されている二環式ペプチドである。サルコシンスペーサー(通常、Sar5)によって二環コア配列から分離されているペプチドのN末端アミノ基を蛍光標識してよい。N末端アミノ基がペプチドに特有のものである場合、Fmoc固相合成中または合成後に(分子足場試薬での環化および精製後に)これを行うことができる。また、C末端、通常は、第1のC末端残基として導入されたリジンを蛍光標識することができ、次いで、サルコシンスペーサー(通常、Sar6)によって二環コア配列から分離される。したがって、N末端トレーサーは、Fluo-Gly-Sar5-A(BicycleCoreSequence)として記載の分子形式を有することができ、C末端が蛍光標識された構築物については(BicycleCoreSequence)-A-Sar6-K(Fluo)として記載の分子形式を有することができる。
MT1-MMP直接結合蛍光偏光の結果を、表5に報告する。「A」として記載した化合物は、0.5μM未満のKを有する。「B」として記載した化合物は、0.5μMまたはそれを超え、かつ1μM未満のKを有する。「C」として記載した化合物は、1μMまたはそれを超え、かつ10μM未満のKを有する。「D」として記載した化合物は、10μMまたはそれを超えるKを有する。
表5.MT1-MMP直接結合蛍光偏光の結果(n=2)。
Figure 2022512779000425
実施例6:蛍光偏光(異方性)を使用した競合アッセイ
MT1-MMPヘモペキシンドメイン(PEX)に対する高い親和性に起因して、ある種のMT1-MMP結合二価ペプチドの蛍光標識された誘導体を、(検出のためにFPを使用する)競合実験のために使用することができる。ここでは、PEXの蛍光PEX結合トレーサーとの予め形成された錯体を、遊離非蛍光標識二環式ペプチドを使用して滴定する。MT1-MMP結合二環ペプチドが同一の部位に結合すると予想されるので、滴定剤は、PEXから蛍光トレーサーを離脱するであろう。錯体の解離を定量的に測定することができ、標的タンパク質に対する競合物(滴定剤)のKを決定することができる。競合方法の利点は、非蛍光標識二環式ペプチドの親和性を正確かつ迅速に決定することができることである。
トレーサーの濃度は、通常、Kまたはそれ未満(ここでは、1nM)であり、結合タンパク質(ここでは、MT1-MMPのヘモペキシン)は、90%を超えるトレーサーが結合するように15倍過剰である。引き続いて、標的タンパク質から蛍光トレーサーを離脱するように非蛍光標識競合物である二環式ペプチド(通常、二環コア配列のみ)を滴定する。トレーサーの離脱を測定し、蛍光偏光の低下と関連付ける。蛍光偏光の低下は、非蛍光滴定剤に結合した標的タンパク質の割合に比例し、したがって、この低下は、標的タンパク質に対する滴定剤の親和性の基準である。
生データを、蛍光トレーサーと、滴定剤と、結合タンパク質との間の平衡を説明する三次方程式の解析解に対してフィッティングする。フィッティングには標的タンパク質に対する蛍光トレーサーの親和性の値が必要であり、この値を、直接結合FP実験によって個別に決定することができる(前の節を参照のこと)。カーブフィッティングは、Sigmaplot 12.0を使用して行われ、Zhi-Xin Wang(FEBS Letters 360(1995)1 11-1 14)に記載の式の適合バージョンを使用する。
実施例7:分子足場試薬Bの調製(MSR-B)
Figure 2022512779000426
4-シアノ臭化ベンジル[9](2.5g、12.8mmol)を、トリフルオロメタンスルホン酸(3ml、33.9mmol)に0℃のN下で少しずつ添加し、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。これを撹拌している氷/水混合物上に注ぎ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化した。得られた固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、表題化合物(MSR-B)を白色固体として得た(2.35g、94%)。H NMR(300 MHz,CDCl)4.60(6H,s),7.60(6H,d),8.75(6H,d).13C NMR(75 MHz,CDCl)32.7,129.3,129.4,136.1,142.3,171.1.LCMS M+H=589,C2418Brは588を必要とする;RT=4.21分.
実施例8:分子足場試薬C(MSR-C)の調製
Figure 2022512779000427
工程A:tert-ブチル4-[4-[4,6-ビス[4-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-1,3,5-トリアジン-2-イル]ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル4-ピペラジン-1-イルピペリジン-1-カルボキシレート(650mg、2.41mmol)、塩化シアヌル(144mg、0.78mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(1.35mL、7.75mmol)を、ジメチルアセトアミド(12mL)に溶解し、反応物を80℃で3日間撹拌した。反応物を、撹拌している水(200mL)に滴下し、得られた固体を濾過によって単離し、真空下にて50℃で一晩乾燥させた。これをクロマトグラフィ(80gカートリッジ、0から10%までのMeOH/DCM)によって精製し、所望の画分を回収し、蒸発させて、表題化合物を黄褐色固体として得た(570mg、83%)。H NMR(300 MHz,CDCl)1.45(33H,m),1.81(6H,d),2.40(3H,t),2.54(12H,s),2.70(6H,t),3.76(12H,s),4.16(6H,d).LCMS M+H=884,C457812は883を必要とする;RT=2.29分.
工程B:2,4,6-トリス[4-(4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-1,3,5-トリアジン塩酸塩
4M HClを含むジオキサン(5mL)を、tert-ブチル4-[4-[4,6-ビス[4-(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-1,3,5-トリアジン-2-イル]ピペラジン-1-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(570mg、0.65mmol)を含むジオキサン(10mL)の溶液に添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、表題化合物を黄褐色固体として得た(440mg、98%)。H NMR(300 MHz,DMSO)1.99(6H,m),2.30(6H,d),2.95(12H,m),3.48(21H,m),4.69(6H,d).LCMS M+H=583,C305412は582を必要とする;RT=0.19分.
工程C:1-[4-[4-[4,6-ビス[4-[1-(2-クロロアセチル)-4-ピペリジル]ピペラジン-1-イル]-1,3,5-トリアジン-2-イル]ピペラジン-1-イル]-1-ピペリジル]-2-クロロ-エタノン
クロロ無水酢酸(428mg、2.51mmol)を含むジクロロメタン(10mL)の溶液を、0℃に冷却した2,4,6-トリス[4-(4-ピペリジル)ピペラジン-1-イル]-1,3,5-トリアジン塩酸塩(525mg、0.76mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(812μL、4.55mmol)を含むジクロロメタン(30mL)の懸濁液に滴下し、反応物を0℃で2時間撹拌した。ジイソプロピルエチルアミン(812μL、4.55mmol)およびクロロ無水酢酸(428mg、2.51mmol)を含むジクロロメタン(10mL)を繰り返し添加し、反応物を0℃でさらに1時間撹拌して、完全な溶液を得た。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびジクロロメタンで希釈し、相を分離した。有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させて、粗製油状物を得た。これを、ジエチルエーテル、次いでペンタンでトリチュレーション(trituate)して、表題化合物(MSR-C)を黄褐色固体として得た(401mg、68%)。NMR(300 MHz,CDCl)1.52(9H,m),1.90(6H,m),2.55(12H,m),2.66(3H,m),3.12(3H,m),3.76(12H,m),3.92(3H,d),4.06(6H,q),4.59(3H,d).LCMS M+H=811,C3657Cl12は810を必要とする;RT=0.33分.
実施例9:分子足場試薬D(MSR-D)の調製
Figure 2022512779000428
工程A:tert-ブチル4-[[4,6-ビス[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル4-アミノピペリジン-1-カルボキシレート(1.33g、6.70mmol)、塩化シアヌル(400mg、2.15mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(3.76mL、21.58mmol)をジオキサン(30mL)に懸濁し、反応物を80℃で一晩撹拌した。tert-ブチル4-アミノピペリジン-1-カルボキシレートのさらなる部分(1.33g、6.70mmol)を添加し、混合物を3日間にわたって撹拌した。tert-ブチル4-アミノピペリジン-1-カルボキシレートのさらなる部分(1.33g、6.70mmol)を添加し、混合物をさらに2日間にわたって撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、次いでブラインで洗浄した。有機物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を蒸発させて、粗製油状物を得た。これを、クロマトグラフィ(80gカートリッジ、5から100%までのEtOAc/イソ-ヘキサン)によって精製し、所望の画分を回収し、蒸発させて、表題化合物を黄褐色固体として得た(1.202g、83%)。H NMR(300 MHz,CDCl)1.35(6H,m),1.45(27H,s),1.95(6H,d),2.89(6H,t),3.95(6H,m),4.66(3H,bs).LCMS M+H=676,C3357は675を必要とする;RT=2.29分.
工程B:N2,N4,N6-トリス(4-ピペリジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン塩酸塩
4M HClを含むジオキサン(10mL)を、tert-ブチル4-[[4,6-ビス[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート(695mg、1.03mmol)を含むジオキサン(10mL)の溶液に添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをジエチルエーテルおよびペンタンで洗浄し、真空下で乾燥させて、表題化合物を黄褐色固体として得た(484mg、97%)。H NMR(300 MHz,DMSO)1.74(6H,m),1.99(6H,m),3.00(6H,m),3.28(6H,m),4.00(3H,m).LCMS M+H=376,C1833は375を必要とする;RT=0.19分.
工程C:2-クロロ-1-[4-[[4-[[1-(2-クロロアセチル)-4-ピペリジル]アミノ]-6-[[1-[1-(クロロメチル)ビニル]-4-ピペリジル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]アミノ]-1-ピペリジル]エタノン
クロロ無水酢酸(620mg、3.63mmol)を含むジクロロメタン(10mL)の溶液を、0℃に冷却したN2,N4,N6-トリス(4-ピペリジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン塩酸塩(532mg、1.10mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.15mL、6.60mmol)を含むジクロロメタン(30mL)の懸濁液に滴下し、反応物を0℃で2時間撹拌した。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびジクロロメタンで希釈し、相を分離した。有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させて黄褐色固体を得た。これを、ジエチルエーテル、次いでペンタンでトリチュレーション(trituate)して、表題化合物(MSR-D)を黄褐色固体として得た(540mg、81%)。NMR(300 MHz,CDCl)1.45(6H,m),2.07(6H,m),2.91(3H,t),3.25(3H,t),3.85(3H,d),4.07(9H,m),4.42(3H,d),4.69(3H,bs).LCMS M+H=604,C2436Clは603を必要とする;RT=1.25分.
実施例10:分子足場試薬E(MSR-E)の調製
Figure 2022512779000429
硫酸(2滴)を、4-シアノ臭化ベンジル(1.64g、8.3mmol)を含むジクロロエタン(10mL)の溶液に添加し、反応物を90℃まで加熱した。これに、パラホルムアルデヒド(500mg、5.55mmol)および4-シアノ臭化ベンジル(1.64g、8.3mmol)を含むジクロロエタン(10mL)の懸濁物を滴下し、得られた混合物を90℃で5時間撹拌した。反応物を冷却し、固体を濾去し、メタノール(3×)で洗浄した。合わせた有機物を蒸発させて、粗製固体を得た。固体を酢酸エチル(3×)で洗浄して、表題化合物(MSR-E)を白色固体として得た(963mg、26%)。H NMR(300 MHz,CDCl)4.65(6H,br s),5.35(6H,br s),7.40(12H,br s).13C NMR(75 MHz,CDCl)33.9,62.8,126.5,128.2,129.7,140.9,169.2.LCMS M+H=679,C2724Brは678を必要とする;RT=2.90分.
実施例11:分子足場試薬F(MSR-F)の調製
Figure 2022512779000430
工程A:tert-ブチル4-[4-[4,6-ビス[4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)フェニル]-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート
n-ブチルリチウム(THF中1.6M、2.58mL、6.46mmol)を、tert-ブチル4-(4-ブロモフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2.02g、5.92mmol)を含むTHF(40mL)の溶液に-78℃でN下にて滴下し、反応物を90分間撹拌した。塩化シアヌル(331mg、1.79mmol)を含むTHF(8mL)を反応混合物に滴下し、-78℃で3時間撹拌し続けた。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加後の室温への加温によってクエンチした。水および酢酸エチルを添加後、相を分離した。有機層を乾燥させ(MgSO)、蒸発させて粗製油状物を得た。これを、クロマトグラフィ(80gカートリッジ、0から50%までのEtOAc/i-ヘキサン)によって精製し、所望の画分を回収して蒸発させ、その後にEtOからトリチュレーションして、表題化合物を淡黄色固体として得た(448mg、30%)。H NMR(300 MHz,CDCl)1.00(27H,s),3.35(12H,m),3.60(12H,m),7.00(6H,d),8.65(6H,d).LCMS M+H=862,C4863は861を必要とする;RT=4.81分.
工程B:2,4,6-トリス(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-1,3,5-トリアジン三塩酸塩
4M HClを含むジオキサン(10mL)を、tert-ブチル4-[4-[4,6-ビス[4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)フェニル]-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル]ピペラジン-1-カルボキシレート(448mg、0.52mmol)を含むジオキサン(20mL)の懸濁液に添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、表題化合物を橙色固体として得た(332mg、96%)。H NMR(300 MHz,DMSO)3.35(12H,br s),3.60(12H,br s),7.15(6H,d),8.55(6H,d),9.25(6H,br s).LCMS M+H=562,C3339は561を必要とする;RT=0.82分.
工程C:1-[4-[4-[4,6-ビス[4-[4-(2-クロロアセチル)ピペラジン-1-イル]フェニル]-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル]ピペラジン-1-イル]-2-クロロ-エタノン
クロロ塩化アセチル(101μL、1.28mmol)を、2,4,6-トリス(4-ピペラジン-1-イルフェニル)-1,3,5-トリアジン三塩酸塩(245mg、0.365mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(635μL、3.65mmol)を含むジクロロメタン(15mL)の溶液に滴下し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を水およびジクロロメタンで希釈し、相を分離した。有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させて、粗製油状物を得た。これを、ジエチルエーテルでトリチュレーション(trituate)して、表題化合物(MSR-F)を淡褐色固体として得た(221mg、77%)。NMR(300 MHz,CDCl)3.40(12H,m),3.70(6H,m),3.80(6H,m),4.10(6H,s),7.00(6H,d),8.65(6H,d).LCMS M+H=790,C3942Clは789を必要とする;RT=3.09分.
実施例12:分子足場試薬G(MSR-G)の調製
Figure 2022512779000431
ビニルスルホンアミド(200mg、1.87mmol)およびパラホルムアルデヒド(56mg、1.87mmol)を含むジクロロエタン(2mL)の溶液に濃硫酸(1滴)を添加し、反応物を密封した。これを90℃に5時間加熱した。冷却後、反応混合物をジクロロメタンおよび水で希釈した。相を分離し、有機層を乾燥させた(MgSO)。溶媒を蒸発させて、表題化合物(MSR-G)をワックス状固体として得た(200mg、89%)。NMR(300 MHz,CDCl)4.90(6H,s),6.05(3H,d),6.35(3H,d),6.60(3H,m).LCMS M+H=358,C15は357を必要とする;RT=1.75分.
実施例13:分子足場試薬H(MSR-H)の調製
Figure 2022512779000432
工程A:[4-[[ビス[[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]メチル]アミノ]メチル]フェニル]メタノール
4-ヒドロキシベンズアルデヒド(509mg、3.74mmol)、4-ヒドロキシベンジルアミン(256mg、1.87mmol)、およびギ酸(71μL、1.87mmol)の混合物を、封管中にて70℃で18時間加熱した。冷却後、反応物をジクロロメタンに懸濁し、混合物を1時間撹拌した。固体を濾過によって回収した。これを、クロマトグラフィ(40gカートリッジ、0から100%までのEtOAc/i-ヘキサン)によって精製して、表題化合物を無色固体として得た(94mg、15%)。NMR(300 MHz,MeOD)3.50(6H,s),4.05(6H,s),7.30(6H,d),7.35(6H,d).LCMS M+H=378,C2427NOは377を必要とする;RT=0.78分.
工程B:1-[4-(ブロモメチル)フェニル]-N,N-ビス[[4-(ブロモメチル)フェニル]メチル]メタンアミン
[4-[[ビス[[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]メチル]アミノ]メチル]フェニル]メタノール(90mg、0.24mmol)を含む48%HBr(2mL)の混合物を、室温で72時間撹拌した。混合物をジクロロメタンおよび水で希釈し、相を分離した。有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させて、表題化合物(MSR-H)を淡褐色固体として得た(106mg、79%)。NMR(300 MHz,CDCl)4.20(6H,br s),4.45(6H,s),7.50(6H,m),7.65(6H,m).LCMS M+H=567,C2424BrNは566を必要とする;RT=3.35分.
実施例14:分子足場試薬I(MSR-I)、1,4-ビス(2-ブロモアセチル)-1,4-ジアゼパン-6-オンの調製
Figure 2022512779000433
工程A:tert-ブチルN-[2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル]カルバメート
0℃のエタン-1,2-ジアミン(1.8g、30mmol)を含むTHF(30mL)の撹拌溶液に、ジ-tert-ブチルジカルボネート(14.4g、66mmol)を含むTHF(12mL)の溶液を滴下し、反応物を室温で18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、水とDCMとの間で残渣を分配させた。有機層を回収し、相分離器に通し、溶媒を蒸発させた。これを、DCMに溶解し、次いで、濃縮して体積を1/2にし、表題化合物を、濾過によって白色固体として回収した(4.1g、52%)。H NMR(300 MHz,CDCl)1.45(18H,s),3.25(4H,s),4.85(2H,br s).
工程B:ジ-tert-ブチル6-メチレン-1,4-ジアゼパン-1,4-ジカルボキシレート
0℃の水素化ナトリウム(60%油性懸濁液)(1.74g、43.5mmol)を含むN,N-ジメチルホルムアミド(36mL)の撹拌懸濁液に、2-クロロ-2-(クロロメチル)プロパ-1-エン(1.54mL、14.5mmol)を添加した。これに、tert-ブチルN-[2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル]カルバメート(3.78g、14.5mmol)を含むTHF(36mL)を添加した。15分後、氷浴を除去し、反応物を室温で18時間した。反応物を、飽和塩化アンモニウム(100mL)を添加してクエンチし、混合物を濃縮してTHFを除去した。水溶液をEtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機物を乾燥させ(MgSO4)、溶媒を蒸発させて、粗製固体を得た。これを、精製して(シリカ、0から20%までのEtOAc/i-ヘキサン)、表題化合物を白色固体として得た(2.24g、49%)。H NMR(300 MHz,CDCl)1.45(18H,s),3.45(4H,m),3.90(2H,m),4.0(2H,m),4.95(2H,m).
工程C:ジ-tert-ブチル6-オキソ-1,4-ジアゼパン-1,4-ジカルボキシレート
ジ-tert-ブチル6-メチレン-1,4-ジアゼパン-1,4-ジカルボキシレート(2.24g、7.17mmol)を含むDCM(43mL)およびMeCN(43mL)の撹拌溶液に、2,6-ルチジン(1.66mL、14.3mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(6.13g、28.7mmol)を含む水(64mL)を添加した。最後に、ルテニウム(III)塩酸塩水和物(52mg、0.25mmol)を含む水(7.2mL)を滴下し、反応物を1時間撹拌した。反応物を水(200mL)で希釈し、DCM(3×)で抽出した。合わせた有機物を相分離器に通し、溶媒を蒸発させた。これを精製して(シリカ 0から30%までのEtOAc/i-ヘキサン)、表題化合物を白色固体として得た(1.94g、86%)。H NMR(300 MHz,CDCl)1.50(18H,s),3.60(4H,br s),3.90(4H,m).
工程D:1,4-ジアゼパン-6-オン
ジ-tert-ブチル6-オキソ-1,4-ジアゼパン-1,4-ジカルボキシレート(0.97g、3.1mmol)を含むDCM(15.5mL)の撹拌懸濁液に、4M HClを含むジオキサン(15.5mL)を添加し、反応物を4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をMeOH/水、その後に1Mアンモニアを含むMeOHで溶出するSCXカートリッジに通過させて、表題化合物を得た。これを次の工程で直接使用した。
工程E:1,4-ビス(2-ブロモアセチル)-1,4-ジアゼパン-6-オン
ブロモ無水酢酸(1.77g、6.82mmol)を含むDCM(11mL)を、1,4-ジアゼパン-6-オン(約3.1mmol)を含むDCM(20mL)の溶液に0℃で添加し、混合物を30分間撹拌した。固体を濾去し、溶媒を蒸発させた。これを精製して(シリカ 0から3%までのMeOH/EtOAc)、黄色ゴム状物質を得た。これを、ジエチルエーテルでトリチュレートして(trituate)、表題化合物(MSR-I)を淡褐色固体として得た(529mg、48%)。H NMR(300 MHz,CDCl)3.85(5.5H,m),3.95(2.7H,m),4.15(1.1H,m),4.25(2.7H,m)回転異性体の混合物。LCMS M+H=355、C1212Brの理論値は354;RT=1.16分。
類似の手順を使用して、MSR-Jを調製した:
Figure 2022512779000434

実施例15.チロシン結合を含む環式ペプチドの調製
直鎖ペプチドおよび全ての足場を、濃度5mMでアセトニトリル/水 50/50に溶解した。ペプチド溶液を、1M炭酸カリウムで最終濃度1mMまでさらに希釈した。
3mlの1mM直鎖ペプチド溶液を、1mlの5mM足場溶液と混合した(直鎖ペプチド/足場のモル比1/1.6)。反応混合物を室温で一晩保持し、環化の完了を、LC-MS(AcquityUPLC CSH C18カラム、1.7μm、2.1×30mm;アセトニトリル/水/HCOOH含有緩衝液および15から60%までのアセトニトリル勾配での10分間にわたる溶出)によって確認した。環式ペプチドを、RP-HPLC(Gemini C18-半分取カラム、5μm、110A、250×10mm;アセトニトリル/水/TFA含有緩衝液および20から80%までのアセトニトリル勾配での20分間にわたる溶出)を使用して精製した。環化プロトコールの結果を、以下の表6に提供する。
表6.チロシン結合を含む環式ペプチドについての環化プロトコールの結果。
Figure 2022512779000435
実施例16.EphA2 SPRアッセイ
SPR測定:非Fc融合タンパク質を、EZ-Link(商標)スルホ-NHS-LC-ビオチンにて、タンパク質に対して3倍モル過剰のビオチンを用いて4mM 酢酸ナトリウム、100mM NaCl(pH5.4)中で1時間ビオチン化した。標識化の程度を、PBSでの反応混合物の透析後に蛍光ビオチン定量キット(Thermo)を使用して決定した。ペプチド結合の分析のために、XanTec CMD500Dチップを用いたBiacore T200 10装置を使用した。ストレプトアビジンを、ランニング緩衝液としてHBS-N(10mM HEPES、0.15M NaCl、pH7.4)を使用した25℃での標準的なアミンカップリング化学を使用いて、チップ上に固定した。簡潔に述べれば、カルボキシメチルデキストラン表面を、1:1の比の0.4Mの1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)/0.1MのN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の流速10μl/分での7分間の注入によって活性化した。ストレプトアビジン捕捉のために、タンパク質を10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)で0.2mg/mlまで希釈し、120μlを活性化したチップ表面に注入することによって捕捉した。残存する活性化基を、1Mエタノールアミン(pH8.5):HBS-N(1:1)の7分間の注入によってブロックした。緩衝液をPBS/0.05%Tween20と交換し、ビオチン化EphA2は、タンパク質を緩衝液で0.2μMに希釈することによって500~1500RUのレベルまで捕捉された。ペプチドの希釈系列を、最終DMSO濃度0.5%のこの緩衝液中で調製し、ペプチドの最高濃度は50または100nMであり、6つをさらに2倍希釈した。60秒間の会合および900~1200秒間の解離を用いて、25℃にて流速90μl/分でSPR分析を行った。データを、DMSO排除体積の影響を考慮して補正した。全てのデータを、標準的な処理手順を使用してブランク注入および基準表面について二重に参照し、データ処理および動態学的フィッティングを、Scrubberソフトウェアのバージョン2.0c(BioLogic Software)を使用して行った。
データを、必要に応じて二環薬物コンジュゲートの結合についての質量輸送効果が得られる簡潔な1:1結合モデルを使用してフィッティングし、Biacore3000装置を使用した。ビオチン化タンパク質について、固定化レベルは1500RUであり、最高濃度は100nMであった。その他の点では、本方法は上記と同一であり、CMD500DチップまたはCM5チップ(GE Healthcare)のいずれかを使用した。Fcタグ化タンパク質について、CM5チップを上記のように活性化し、次いで、ヤギ抗ヒトIgG抗体(Thermo-Fisher H10500)を、10mM酢酸ナトリウム(pH5.0)で20μg/mlに希釈し、およそ3000RUまで捕捉された。次いで、表面を上記のようにブロッキングした。その後にFcタグ化タンパク質の捕捉を行って、およそ200~400RUの標的タンパク質を得た。全てのタンパク質を、製造者が推奨する緩衝液および濃度で再構成し、5~10μg/mlタンパク質を含むPBS/0.05%Tween20を使用して捕捉した。
EphA2 SPRアッセイの結果を、表7に報告する。「A」として記載した化合物は、0.5μM未満のKを有する。「B」として記載した化合物は、0.5μMまたはそれを超え、かつ1μM未満のKを有する。「C」として記載した化合物は、1μMまたはそれを超え、かつ10μM未満のKを有する。「D」として記載した化合物は、10μMまたはそれを超えるKを有する。
表7.EphA2 SPRアッセイの結果(n=2)。
Figure 2022512779000436
Figure 2022512779000437
実施例17.PBP1A蛍光偏光競合結合アッセイ。
蛍光偏光競合を、未修飾PBPタンパク質との競合させるために、BODIPY標識ペニシリントレーサーおよび非標識ペプチドを使用して行った。偏光を、FP 485 520 520光学モジュールを装着したBMG Labtech製PHERAstar FSを使用して測定した。
5mMの蛍光BODIPY標識ペニシリンを含むDMSOを、結合緩衝液(10mM HEPES、pH8、300mM NaCl、2%グリセロール)で6.25nMに希釈した。非標識PBPを、結合緩衝液で2μMに希釈した。未修飾ペプチドの2倍希釈系列を、結合緩衝液で12ウェルにわたって調製し、最高最終ウェル濃度は60μMであり、最低濃度は50nMであった。5μlの未修飾ペプチドの希釈系列またはカルベニシリンを、384-ウェルNBS(商標)低体積マイクロプレート(Fisher Scientific)の12ウェルに添加した。次いで、10μlの希釈した蛍光BODIPY標識ペニシリン(6.25nM)を、未修飾ペプチド希釈物を含む12ウェルに添加した。次いで、10ulの未修飾PBP(2μM)を、未修飾ペプチドおよび蛍光BODIPY標識ペニシリンを含む12ウェルに添加して、最終体積を25μlにし、最終濃度を蛍光BODIPY標識ペニシリンについては2.5nMにし、未修飾PBPについては800nMにした。
未修飾ペプチドを欠く対照ウェルを、結合緩衝液中の最終体積25μlに対する最終蛍光BODIPY標識ペニシリン濃度2.5nMおよび未修飾PBPの最終濃度800nMを使用して調製した。未修飾ペプチドおよび未修飾PBPを欠く第2の対照ウェルを、結合緩衝液中の最終体積25μlに対する最終蛍光BODIPY標識ペニシリン濃度2.5nMを使用して調製した。
蛍光偏光を、室温で1時間にわたって5分毎に測定した。未修飾ペプチドおよび未修飾PBPを欠く対照ウェルを使用して、ゲインおよび焦点距離を最適化した。ウェルを485nmで励起し、発光の検出を520nmに設定した。
データをGraphPadソフトウェアで解析して、阻害定数の値を導いた。実験を少なくとも3回繰り返した。
実施例18.CD38競合結合アッセイ
本発明のペプチドのヒトCD38に対する親和性(Ki)を、Lea et al(Expert Opin Drug Discov.2011 6(1):17-3)によって報告された方法を使用した蛍光偏光アッセイを使用して決定した。
本発明者らは、本発明のいくつかの実施形態を記載しているが、本発明者らの基本的な実施例は、改変されて、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供してもよいことは明白である。したがって、本発明の範囲は、例として表されている具体的な実施形態によってよりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって規定されるべきであることが理解されよう。

Claims (33)

  1. 式I:
    Figure 2022512779000438
    (式中、
    、L、およびLはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
    Figure 2022512779000439
    に必要に応じて独立して置き換えられており;
    は、共有結合、-O-、-N(R)-、または-N(R)CHCHN(R)-であり;
    Rはそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
    -Cy-はそれぞれ、独立して、フェニレン、3~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の二環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の三環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の三環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する9~12員の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する19~20員の部分不飽和の四環式ヘテロアリーレン、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリーレンから選択される必要に応じて置換されている二価の環であり;
    足場は、環式ペプチドを結合させ方向づける三価の基であり;
    ループAは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり;
    ループBは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり;
    スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのN末端アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)であり;
    スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのC末端の酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)であり;
    およびRはそれぞれ、独立して、R、
    Figure 2022512779000440
    Figure 2022512779000441
    、または-リンカー-コンジュゲートであり;
    リンカーはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
    Figure 2022512779000442
    に必要に応じて独立して置き換えられており;
    コンジュゲートはそれぞれ、独立して、半減期延長モチーフ、可溶化基、トランスポーター認識モチーフ、細胞透過性モチーフ、薬物ペイロード、または検出可能な部分であり;
    はそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
    mは0または1であり;
    nは0または1である)
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  2. 足場は環Aであり、前記環Aは、18-クラウン-6、1,7,13-トリアザ-18-クラウン-6、および窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~6個のヘテロ原子を有する3~12員の必要に応じて置換されている、飽和、部分不飽和、架橋二環式、架橋三環式、プロペラン、または芳香族である環からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 足場は環Aであり、前記環Aは、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~6個のヘテロ原子を有する3~12員の必要に応じて置換されている、飽和、部分不飽和、架橋二環式、架橋三環式、プロペラン、または芳香族である環である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 足場は環Aであり、前記環Aは、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~6個のヘテロ原子を有する7員の必要に応じて置換されている、飽和、部分不飽和、架橋二環式、架橋三環式、プロペラン、または芳香族である環である、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 足場は環Aであり、前記環Aは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~3個のヘテロ原子を有する7員の必要に応じて置換されている飽和環である、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 足場は環Aであり、前記環Aは、
    Figure 2022512779000443
    である、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 足場は環Bであり、前記環Bは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0~9個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換されている6~18員のシクロファンである、請求項1に記載の化合物。
  8. 足場は環Bであり、前記環Bは、1~5個の芳香族または複素芳香族環単位および2個の環単位を架橋する脂肪族鎖を有する必要に応じて置換されているシクロファンであり、ここで、各脂肪族鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、または-S(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている、請求項1に記載の化合物。
  9. 環Bは、3個の芳香族または複素芳香族環単位および2個の環単位を架橋する脂肪族鎖を有する必要に応じて置換されているシクロファンであり、ここで、各脂肪族鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、または-S(O)-に必要に応じて独立して置き換えられている、請求項8に記載の化合物。
  10. 環Bは、3個の芳香族または複素芳香族環単位および2個の環単位を架橋する脂肪族鎖を有する必要に応じて置換されているシクロファンであり、ここで、各脂肪族鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-N(R)-に必要に応じて独立して置き換えられている、請求項9に記載の化合物。
  11. 環Bが、
    Figure 2022512779000444
    である、請求項10に記載の化合物。
  12. 足場が、
    Figure 2022512779000445
    Figure 2022512779000446
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  13. 前記化合物が、表1に図示されているものから選択される、請求項1に記載の化合物。
  14. 式II:
    Figure 2022512779000447
    (式中、
    、およびLはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
    Figure 2022512779000448
    に必要に応じて独立して置き換えられており;
    は、共有結合、-O-、-N(R)-、または-N(R)CHCHN(R)-であり;
    Rはそれぞれ、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
    -Cy-はそれぞれ、独立して、フェニレン、3~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の二環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の飽和もしくは部分不飽和の三環式ヘテロシクリレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する10~12員の部分飽和の三環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する9~12員の二環式ヘテロアリーレン、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する19~20員の部分不飽和の四環式ヘテロアリーレン、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~6員のヘテロアリーレンから選択される必要に応じて置換されている二価の環であり;
    足場は、環式ペプチドを結合させ方向づける三価の基であり;
    ループCは、Lに連結したアミノ酸残基およびLに連結したアミノ酸残基に結合した二価の天然または非天然のペプチドであり;
    スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのN末端アミノ基はアミド結合を介して二環のC末端に結合されている)であり;
    スペーサーは、共有結合、天然または非天然のアミノ酸(ここで、酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)、またはペプチド(ここで、前記ペプチドのC末端の酸はアミド結合を介して二環のN末端に結合されている)であり;
    およびRはそれぞれ、独立して、R、
    Figure 2022512779000449
    Figure 2022512779000450
    、または-リンカー-コンジュゲートであり;
    リンカーはそれぞれ、独立して、共有結合またはC1~8二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1個、2個、または3個のメチレン単位は、-Cy-、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-C(CH)=N-N(R)-、-N(R)N=C(CH)-、-N(R)CHC(O)-、-(CHCHO)1~10-、
    Figure 2022512779000451
    に必要に応じて独立して置き換えられており;
    コンジュゲートはそれぞれ、独立して、半減期延長モチーフ、可溶化基、トランスポーター認識モチーフ、細胞透過性モチーフ、薬物ペイロード、または検出可能な部分であり;
    のそれぞれは、独立して、水素またはC1~4脂肪族であり;
    は、Rが結合している原子と一緒になって、LおよびLの間に前記ペプチドの1つまたは複数のアミノ酸残基と1つまたは複数の水素結合を形成する水素結合アクセプター(HBA)および/または水素結合ドナー(HBD)を含む部分を形成し;
    mは0または1であり;
    nは0または1である)
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  15. は水素であり、前記水素は、ループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する、請求項14に記載の化合物。
  16. は水素であり、Rが結合している原子は、ループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する、請求項14に記載の化合物。
  17. は、Rが結合している原子と一緒になって、-C(O)-基を形成し、前記Oは、ループCのアミノ酸残基と水素結合を形成する、請求項14に記載の化合物。
  18. Figure 2022512779000452
    は、
    Figure 2022512779000453
    である、請求項14に記載の化合物。
  19. 前記化合物が、表2に図示されているものから選択される、請求項14~18のいずれかに記載の化合物。
  20. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩と、薬学的に許容され得る担体、アジュバントまたはビヒクルとを含む、医薬組成物。
  21. 患者または生物学的試料においてCAIXを阻害する方法であって、請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を前記患者に投与する工程、あるいは前記化合物またはその医薬組成物と前記生物学的試料を接触させる工程を含む、方法。
  22. 患者または生物学的試料においてMT1-MMPを阻害する方法であって、請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を前記患者に投与する工程、あるいは前記化合物またはその医薬組成物と前記生物学的試料を接触させる工程を含む、方法。
  23. 患者において、CAIX媒介性障害、疾患または状態を治療する方法であって、請求項20に記載の医薬組成物を前記患者に投与する工程を含む、方法。
  24. 患者において、MT1-MMP媒介性障害、疾患または状態を治療する方法であって、請求項20に記載の医薬組成物を前記患者に投与する工程を含む、方法。
  25. 前記CAIX媒介性の障害、疾患、または状態が、がんまたは増殖性障害からなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
  26. 前記MT1-MMP媒介性障害、疾患または状態が、がんまたは増殖性障害からなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
  27. 前記がんまたは増殖性障害が、上皮起源の腫瘍(腺癌、扁平上皮癌、移行上皮癌および他の癌腫を含む種々の種類の腺腫および癌腫)、例えば、膀胱および尿路の癌腫、乳房の癌腫、消化管(食道、胃(stomach、gastric)、小腸、結腸、直腸および肛門を含む)の癌腫、肝臓の癌腫(肝細胞癌)、胆嚢および胆道系の癌腫、膵臓外分泌腺の癌腫、腎臓の癌腫、肺の癌腫(例えば、腺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、細気管支肺胞癌および中皮腫)、頭頸部の癌腫(例えば、舌、口腔、喉頭、咽頭、鼻咽頭、扁桃腺、唾液腺、鼻腔および副鼻腔のがん)、卵巣の癌腫、卵管の癌腫、腹膜の癌腫、膣の癌腫、外陰部の癌腫、陰茎の癌腫、頸部の癌腫、子宮筋層の癌腫、子宮内膜の癌腫、甲状腺の癌腫(例えば、甲状腺濾胞癌)、副腎の癌腫、前立腺の癌腫、皮膚の癌腫および付属器の癌腫(例えば、黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、角化棘細胞腫、異形成母斑);リンパ球系の血液悪性腫瘍および関連状態(例えば、急性リンパ性白血病[ALL]、慢性リンパ球性白血病[CLL]、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫[DLBCL]等のB細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫および白血病、ナチュラルキラー[NK]細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、有毛細胞白血病、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症、形質細胞腫、多発性骨髄腫および移植後リンパ増殖性障害)ならびに骨髄球系の血液悪性腫瘍および関連状態(例えば、急性骨髄性白血病[AML]、慢性骨髄性白血病[CML]、慢性骨髄単球性白血病[CMML]、好酸球増多症候群、骨髄増殖性障害、例えば真性多血症、本態性血小板血症および原発性骨髄線維症、骨髄増殖性症候群、骨髄異形成症候群および前骨髄球性白血病)を含む、血液悪性腫瘍(すなわち、白血病、リンパ腫)ならびに前悪性血液障害および境界悪性腫瘍の障害;間葉起源の腫瘍、例えば、骨肉腫、線維肉腫、軟骨肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、血管肉腫、カポジ肉腫、ユーイング肉腫、滑膜肉腫、類上皮肉腫、消化管間質腫瘍、良性および悪性組織球腫ならびに隆起性皮膚線維肉腫等の、軟組織、骨または軟骨の肉腫;中枢神経系または末梢神経系の腫瘍(例えば、星状細胞腫、神経膠腫および神経膠芽細胞腫、髄膜腫、上衣腫、松果体腫瘍およびシュワン細胞腫);内分泌腫瘍(例えば、下垂体腫瘍、副腎腫瘍、島細胞腫瘍、副甲状腺腫瘍、カルチノイド腫瘍および甲状腺の髄様癌);眼および付属器腫瘍(例えば、網膜芽細胞腫);胚細胞腫瘍および絨毛性腫瘍(例えば、奇形腫、精上皮腫、未分化胚細胞腫、胞状奇胎および絨毛癌);ならびに小児腫瘍および胎児性腫瘍(例えば、髄芽腫、神経芽細胞腫、ウィルムス腫瘍および原始神経外胚葉性腫瘍);あるいは、患者を悪性腫瘍に対して感受性のままにしておく、先天性または別様の症候群(例えば、色素性乾皮症)からなる群から選択される、請求項25または26に記載の方法。
  28. 患者または生物学試料におけるCD38を阻害する方法であって、請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、前記患者に投与する工程、または前記生物学試料と接触させる工程を含む、方法。
  29. 患者または生物学試料におけるEphA2を阻害する方法であって、請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、前記患者に投与する工程、または前記生物学試料と接触させる工程を含む、方法。
  30. 患者または生物学試料におけるPBP1Aを阻害する方法であって、請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を、前記患者に投与する工程、または前記生物学試料と接触させる工程を含む、方法。
  31. 患者においてCD38媒介性の障害、疾患、または状態を処置する方法であって、請求項20に記載の医薬組成物を前記患者に投与する工程を含む、方法。
  32. 患者においてEphA2媒介性の障害、疾患、または状態を処置する方法であって、請求項20に記載の医薬組成物を前記患者に投与する工程を含む、方法。
  33. 患者においてPBP1A媒介性の障害、疾患、または状態を処置する方法であって、請求項20に記載の医薬組成物を前記患者に投与する工程を含む、方法。
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