JP2022511418A - 食品中の糖を低減するための非晶質粒子 - Google Patents

食品中の糖を低減するための非晶質粒子 Download PDF

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Abstract

本発明は、糖と増量剤とを含み、20%未満の閉鎖気孔率を有する、非晶質粒子に関する。本発明の更なる態様は、非晶質粒子を含む食品製品;該非晶質粒子の製造方法及び該非晶質粒子を含有する脂肪ベースの菓子製品の製造方法;並びに脂肪ベースの菓子製品、例えば、チョコレートなどの食品製品における、かさ高い糖代用物としての該非晶質粒子の使用に関する。【選択図】 なし

Description

本発明は、糖と、増量剤と、任意選択で界面活性剤とを含む、20%未満の閉鎖気孔率を有する非晶質粒子に関する。本発明の更なる態様は、非晶質粒子を含む食品製品;該非晶質粒子の製造方法及び該非晶質粒子を含有する脂肪ベースの菓子製品の製造方法;並びに、脂肪ベースの菓子製品、例えば、チョコレートなどの食品製品における、かさ高い糖代替物としての該非晶質粒子の使用に関する。
本明細書における従来技術のいかなる検討も、そのような従来技術が、当技術分野において良く知られているもの、又は共通の一般的知見の一部を形成するものと認められるものとみなされるべきではない。
健康志向の消費者により、食事中の糖摂取の低減についての関心が高まっており、糖含量の低い食品製品が強く要望されるようになっている。しかしながら、糖は重要な食品原料であり、食品製品に天然の甘味を付与するのに加えて、かさ高さを付与するようにも機能し、したがって最終的な食品製品の構造、体積、及び口当たりにおいて重要な役割を果たす。
糖は天然に生じる甘味料であり、前述のとおり消費者により強く好まれる甘味を食品製品に提供するものの、高カロリーでもあるため、より健康的で、ノンカロリー又は低カロリーである代替甘味料が強く求められている。当該技術分野では、例えば、天然の糖を置き換えるのに人工甘味料を使用するなど、食品製品中の糖の置き換え又は低減を伴う多くのアプローチが知られている。より具体的には、例えば、チョコレートなどの脂肪ベースの菓子製品では、糖アルコール類又はポリオール類を低減して使用し、糖代替物を提供するため多くの試みがなされている。その他のアプローチには、ノンカロリー又は低カロリーである繊維などの増量剤を使用して、チョコレート組成物中の糖を置き換えるというものがある。しかしながら、これらのアプローチには欠点もあり、例えば、ポリオールは、望ましくない緩下効果を有しているのに加えて、かかる人工甘味料はクリーンラベル(clean label)の製品を好む消費者からはよく思われていないことが知られている。食品製品中の糖を置き換えるべく増量剤を利用すると、ある種の欠点も付随することとなり、かかる欠点により、主として甘味に対する望ましくない影響、通常は甘味の低下が生じることとなる。
したがって、食品製造の分野の当業者には、食品組成物中の糖の代替又は減量により、通常は、香り並びにその他の味覚構成要素に負の影響が生じることが一般によく知られている。例えば、糖代替物は、甘みの知覚の発生を遅らせ、かつ天然の糖と比較して甘みを長時間持続させるため、食品組成物の味わいのバランスに変化が生じる場合がある。
これに加え、糖代替物では、天然の糖と同様の甘い味わいを送達することはできず、かつ金属味、冷感、収斂性、甘草のような食感、及び後味の苦さも呈する。
更なる例では、前述の従来技術の解決策を脂肪ベースの菓子製品に用いた場合にも、同様の欠点がもたらされる場合がある。例えば、チョコレート組成物に繊維などの増量剤を使用することで、後味が苦くなり、混合物には望ましくないかさが加わり、結果として混合物の粘度が増大することとなる。これにより、今度はかかる混合物に標準的な、エンロービング及びモールディングなどといった、最終的なチョコレート製品へと仕上げるのに必須工程となる後加工を実施することが難しくなる。
加えて、糖は、上述の糖代替物で再現することが非常に困難な特定の官能特性及び知覚特性を製品にもたらす。そのため、カロリー含量が低減される一方で、食体験が悪くなることが多い。これらの問題を克服するために提案される手段は、多くの場合、脂肪含量の増加を伴い、これは潜在的な健康効果を台無しにしてしまう。
したがって、甘味の知覚に対する好ましくない影響及び/又は従来技術による解決策に付随する上述した問題を有することなく、食品製品又は菓子製品に使用することができる、天然の糖の低カロリー又は減糖代替物を提供するという課題が尚も存在する。
したがって、例えば、チョコレートなどの食品製品又は菓子組成物に使用でき、甘味の低下又は低減、苦い後味及び異臭の問題を回避し、かつ官能特性を維持する、低カロリー糖代用物を見出すことが依然として必要とされている。
したがって、「クリーンラベル」のものであり、かつ消費者にとってより望ましい、低カロリーの糖代用物を提供することが依然として必要とされている。
そのため、甘味の知覚にほとんど又は全く悪影響を及ぼさずに食品製品又は菓子製品に使用できる、天然の糖の健康的な低カロリー代替物又は減糖代替物を提供することは望ましい。
したがって、前述の課題のうちの1つ以上を解決することが求められている。
本発明は、人工甘味料及び/又は繊維などのかさ増し用糖代用物などといった従来技術による減糖代替物又は低カロリー糖代替物について前述した欠点のうち、少なくとも1つを改善することを目的とする。
[発明の概要]
かかる課題は、独立請求項の特徴により解決される。従属請求項は、本発明の中心的な概念を更に展開するものである。
したがって、第1の態様では、本発明は、糖と増量剤とを含む非晶質粒子に関し、上記非晶質粒子は、20%未満の閉鎖気孔率を有する。上記非晶質粒子は球形であってもよく、例えば、0.8~1の真球度を有してもよく、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.85~0.975である。
驚くべきことに、本発明の非晶質粒子を、例えば、食品製品の甘味に対する悪影響、更には製品の官能特性への悪影響なく食品製品中の糖(スクロースなど)と置き換えるために使用できることが発明者らにより見出された。本発明は、官能特性を損なうことなく、例えば、顕著なべたつき(clagginess)(すなわち、のりっぽさ又は粘着性)を伴わずに、糖含量を低減することを重要な利点とする。
これも驚くべきことに、本発明の非晶質粒子は、非晶質糖ベースの粉末材料の取り扱いに一般的に付随する課題を解決し、かつ、既知の非晶質糖ベースの材料とは異なり、例えばチョコレート組成物に使用できることが見出された。例えば、非晶質の糖は、吸湿性及びそれによるその水分含量に起因して、典型的にはチョコレート組成物に使用されていない。非晶質の糖は、望ましくないことに周囲環境及びその他のチョコレート原料成分から吸水し、加工及び保存中に難を生じる恐れがある。更に、非晶質状態は不安定である場合があり、例えばスクロース又はデキストロースなどの非晶質の糖は、水分の存在下では急速に結晶化し、及び/又は結晶化に伴い水分を放出する傾向がある。
別の態様では、本発明の非晶質粒子を含む食品製品が提供される。食品製品は、例えば、5~60%の非晶質粒子を含有し得る。
更なる態様では、本発明による食品製品は、菓子製品、調理製品、乳製品、栄養フォーミュラ、朝食用シリアル、又はアイスクリームである。
本発明の尚更なる態様では、食品製品は脂肪ベースの菓子製品、例えば、チョコレートである。
有利なことに、本発明は、高カロリーな天然の糖を、本発明の低カロリーな非晶質粒子によって完全に及び/又は部分的に置き換えできる、脂肪ベースの菓子製品などの食品製品の調製を可能にする。
有利なことに、本発明の非晶質粒子は、脂肪ベースの連続相内で、より容易に分散され、例えば、脂肪ベースの菓子製品(例えばチョコレート)の調製において、必要とされるキャリア流体の量は最小限である。
本発明の別の態様では、
a)糖と増量剤とを含む混合物を、高圧、好ましくは200~300bar、より好ましくは215~275barに曝す工程と、
b)上記混合物を噴霧及び乾燥して、非晶質粒子を形成する工程と、を含む、非晶質粒子の製造方法が提供される。
別の態様では、食品製品における糖代用物としての、本発明の非晶質多孔性スクロース粒子の使用が提供される。
本発明の別の態様では、
a)ココア粉末又はココアリカー又はココアバター若しくはココアバター等価物又はこれらの任意の組み合わせと、
b)5重量%~60重量%の、本発明による非晶質粒子と、を含む脂肪ベースの菓子組成物が提供され、
上記非晶質粒子は、糖と増量剤とを含み、上記非晶質粒子は、20%未満の閉鎖気孔率を有する。
別の態様では、食品製品におけるかさ高い糖代用物としての本発明の非晶質粒子の使用が提供される。
本発明の更なる態様では、食品製品は、菓子製品、調理製品、乳製品、栄養フォーミュラ、朝食シリアル、又はアイスクリームである。
本発明の別の態様では、糖と増量剤とを含む非晶質粒子を含む、糖代替物又は甘味料組成物が提供され、上記非晶質粒子は、20%未満の閉鎖気孔率を有する。
驚くべきことに、本発明の非晶質粒子は、吸湿性などといった、非晶質粉末の取り扱いに一般的に付随する課題を解決する。
有利なことに、本発明の非晶質粒子は、より安定であり、再結晶化する傾向が低い。
更に、有利なことに、本発明は、本発明の非晶質粒子を組み込み、より優れた安定性を有しており、その結果、製品の賞味期限が延長されている、食品製品、特に、脂肪ベースの菓子食品製品の調製を可能にする。
有利なことに、本発明の非晶質粒子は、従来の糖と比較して、食品レシピ、例えばチョコレートレシピにおける加工がはるかに容易である。
加えて、好ましくは気孔率の制御及び好ましくは粒度分布の制御は、好ましくは、滑らかな口当たりを有する、すなわちべたつき(すなわち、のりっぽさ又は粘着性)を伴わない、糖代用物を提供することによって、糖の官能特性と合致させるよう寄与する。
本発明の更なる態様では、食料品中の糖の部分的な又は全体の代用に好適な糖代用組成物が提供される。
有利なことに、本発明により、食料品中の糖の代用物が提供され、それでもなお同等又は同様のレベルの甘味が達成される。本発明は、食料品、例えばチョコレート製品中の糖を本発明の非晶質粒子で完全に置き換えることを可能にする。
有利なことに、本発明の非晶質粒子は、天然の低カロリー糖代替物として使用することができる。したがって、本発明の非晶質粒子は、人工甘味料及び/又は従来公知の増量剤を使用する必要なく、食品製品における糖の低減をもたらす。
発明の詳細な説明及び好ましい実施形態
本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「非晶質」は、結晶状の物質を本質的に含んでいないものとして定義され、かかる用語について一般的に認識されるとおりの文脈で解釈される。
本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「ガラス転移温度(Tg)」は、一般的に理解されるとおりのものとして解釈され、非晶質固体が加熱により軟化する温度、又は冷却により脆化する温度として解釈される。ガラス転移温度は、結晶状態の物質の融解温度(Tm)よりも常に低い。したがって、非晶質の物質は、通常はTgと表記されるガラス転移温度をもとに特徴付けされ得る。
ガラスもの温度の測定にはいくつかの手法を使用することができ、例えば、示差走査熱量測定(DSC)及び動的機械的熱分析(DMTA)といった何らかの利用可能な手法又は適切な手法が使用され得る。適用可能なDSCの具体例は、実施例の項に記載されている。
本発明の好ましい実施形態では、非晶質粒子は、少なくとも35℃以上、好ましくは少なくとも40℃以上、より好ましくは少なくとも45℃以上のガラス転移温度を有することを特徴とする。本発明の一実施形態では、ガラス転移温度は、65℃未満、好ましくは60℃未満、任意選択で55℃未満、又は50℃未満である。好ましい例は、35℃~65℃のガラス転移温度である。
有利なことに、従来技術の解決策とは対照的に、本発明の非晶質粒子の吸湿性の低さが、当該材料の取り扱い及び一般的な食料品の調製(例えばチョコレートの製造など)への組み込みを容易にする。
本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「多孔性」は、空気又は液体の通過が可能な、相互に連通していない(non-interconnected)複数の孔、空隙又は隙間として定義される。本発明の文脈において、多孔性は、本発明の非晶質粒子の気孔率を説明するためにも使用される。
本発明において、本明細書で使用するとき、多孔性という用語は、物質中の空の空間(すなわち空隙又は孔)の尺度として定義され、0~100%のパーセンテージとして表された、材料塊の総体積に対する空隙体積の比である。
気孔率は、当該技術分野で既知の手法により測定され得る。例えば、粒子の気孔率は、以下の式により求めることができる。
気孔率=Vp-Vcm/Vp×100[式中、Vpは粒子の体積であり、Vcmはマトリックスの体積又は物質のかさ体積である。]。
本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「閉鎖又は内部気孔率」は、固体内に取り込まれている空隙又は空間の総量についての一般的な用語を指す。図に見られるように、破砕された本発明の非晶質粒子は、空隙又は孔が該粒子の外表面に連通していない内部微細構造を示す。本発明において、用語「閉鎖気孔率」は、閉鎖している空隙又は孔の体積の粒子体積に対する比として更に定義される。
本発明の好ましい実施形態では、非晶質粒子は、20%未満、好ましくは18.0%未満、好ましくは17.5%未満、又は15%未満、15%を含まずそれより小さい、又は10%未満の閉鎖気孔率を有する。
本発明の好ましい実施形態では、非晶質粒子は、2.5%超、好ましくは5.0%超、7.5%超、又は10.0%超の閉鎖気孔率を有する。
更なる好ましい実施形態では、本発明の非晶質粒子は、2.5~20%未満、より好ましくは5.0~18.0%の閉鎖気孔率を有する。
本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「密度」は、標準的な用語において、物質の体積質量密度(volumetric mass density)として定義され、密度は、物質の単位体積当たりの質量である。密度は、用語に関しての標準的な理解をもって文脈において解釈される。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の非晶質粒子は、1~2g/cm、好ましくは1.3~1.7g/cm、より好ましくは1.5~1.65g/cmの密度を有する。
本発明の文脈において、本明細書で使用するとき、用語「かさ密度」は、標準的な用語において、粉末などのルーズな物質の単位体積の重量を、同体積の水に対して表すものであり、典型的には、立方メートル当たりのキログラム(kg/cm)又はg/cmとして表わされる。
前述のように、粒子の非晶質の性質は、口腔内でのより迅速な溶解をもたらす。有利なことに、本発明の粒子の性質は、従来技術では糖を既存の増量剤で置き換えることに伴ってざらつき及び甘味不足などの不良な官能品質が一般的に生じるという不便のある、脂肪ベースの菓子製品において特に、甘味の増強及び訴求力のある食感の増強をもたらす。
上述のように、具体的には、本発明の粒度分布はまた、甘味の低下及びざらざらした口当たりを伴うことなく、口当たりに関する官能特性の改善、特にべたつきのなさをもたらす。
D90値は、粒度分布を記述する一般的な手法である。D90は、サンプル中の粒子の質量の90%がその値未満の直径を有する直径である。本発明の文脈において、質量によるD90は、体積によるD90と等価である。D90値は、例えば、レーザー光散乱粒子径分析機により測定され得る。サンプルの性質に応じて粒子径分布についてのその他の測定法を使用してもよい。例えば、粉末のD90値は、一般的に、デジタル画像解析(Camsizer XTを使用するなど)により測定される一方で、チョコレートなどの脂肪連続材料から構成される粒子のD90値はレーザー光散乱により測定され得る。上記の定義及び測定方法は、一般にD10(サンプル中の粒子の質量の10%がその値を下回る直径を有する直径)及びD50(サンプル中の粒子の質量の50%がその値を下回る直径を有する直径)に該当する。
更なる態様では、本発明の非晶質粒子は、50μm超、例えば好ましくは55μm超、60μm超、例えば65μm超、又は70μm超のD90粒子径を有する。
更なる態様では、本発明の非晶質粒子は、150μm未満、例えば好ましくは120μm未満、好ましくは115μm未満、より好ましくは105μm未満、より好ましくは95μm未満、90μm未満、又は80μm未満のD90粒子径を有する。
好ましい実施形態では、本発明の非晶質粒子は、50~150μm、好ましくは60~120μm、又は好ましくは70~90μmのD90粒子径を有する。最も好ましい実施形態では、粒子は、60~80μmのD90を有し得る。
本発明の非晶質粒子は、120μm未満、好ましくは100μm未満、より好ましくは80μm未満、又は更により好ましくは50μm未満の直径D50を有し得る。
更なる態様では、本発明の非晶質粒子は、20μm超、例えば好ましくは25μm超、30μm超、例えば35μm超、又は40μm超のD50粒子径を有する。
最も好ましい実施形態では、D50粒子径は、20~120μm、好ましくは30~50μmである。
本発明の非晶質粒子は、50μm未満、好ましくは40μm未満、より好ましくは35μm未満、又は更により好ましくは30μm未満のD10直径を有し得る。
更なる態様では、本発明の非晶質粒子は、5μm超、例えば好ましくは10μm超、15μm超、例えば20μm超のD10粒子径を有する。
最も好ましい実施形態では、D10粒子径は、5~50μm、好ましくは15~30μmである。
本発明の一実施形態では、粒度分布の幅は、任意選択で、パラメータ(D90-D10)、すなわち、D90値とD10値との間の差(μm)によって定義される。この値は正のみである。一実施形態では、D90とD10との間の差は、10~145μm、好ましくは30~110μm、好ましくは35~70μm、好ましくは35~50μmである。
本発明の一実施形態では、粒度分布は、任意選択で、パラメータ(D90-D10)/D50、すなわち、D90値とD10値との間の差(μm)をD50値で除算した値によって定義される。一実施形態では、この値は、0.2~3.25、好ましくは0.4~2.5、より好ましくは0.7~1.5、より好ましくは0.95~1.20である。
本発明の一実施形態では、10μm未満の粒子径を有する粒子の含量は、粒子の総数の20%未満、好ましくは15%未満、より好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満である。一実施形態では、10μm未満の粒子径を有する粒子の含量は、0.25%~20%、又は0.5%~10%、好ましくは0.5%~5%である。最も好ましい実施形態では、べたつきの低減の制御に関与するのは、この粒度分布である。
したがって、本発明の好ましい実施形態は、糖と増量剤とを含む非晶質粒子を提供し、上記非晶質粒子は、20%未満の閉鎖気孔率及び45μm超のD90粒子径を有し、10μm未満の粒径を有する粒子の含量は粒子の総数の20%未満であり、好ましくは15%未満の気孔率、60μm~80μmのD90粒子径を有し、10μm未満の粒径を有する粒子の含量は10%未満である。
本発明の一実施形態では、粒子の比表面積は、0.040m/g~0.120m/g、好ましくは0.042m/g~0.110m/gである。
本発明の非晶質粒子は、0.5~6%、例えば1~5%、更なる例では1.5~3%の含水率を有してもよい。
本発明の好ましい実施形態では、糖と増量剤とを含む非晶質粒子が提供され、上記非晶質粒子は、20%未満の閉鎖気孔率及び50~150μmのD90粒子径を有する。
本発明の好ましい実施形態では、糖と増量剤とを含む非晶質粒子が提供され、上記非晶質粒子は、18%未満かつ2.5%超の閉鎖気孔率及び60~95μmのD90粒子径を有する。
本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「糖」は、従来認識されているとおりの、様々な植物、特にサトウキビ及びサトウダイコンから得られ、食品及び飲料における甘味料として使用される、甘みのある結晶質の物質を指す。本発明の文脈において、糖は、例えば、スクロース、フルクトース、グルコース、デキストロース、ガラクトース、アルロース、マルトース、高デキストロース当量加水分解デンプンシロップ、キシロース、及びこれらの組み合わせなどといった、全ての単糖、二糖、及びオリゴ糖として定義され、これらの全てを包含する。したがって、本発明による非晶質粒子内に含まれる糖は、スクロース、フルクトース、グルコース、デキストロース、ガラクトース、アルロース、マルトース、高デキストロース当量加水分解デンプンシロップキシロース、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
好ましい実施形態では、本発明の非晶質粒子は、10~90%、好ましくは15~90%、より好ましくは20~85%25~75%、又は20~45%の量の糖を含む。例えば、20~40%、又は25~45%である。
本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「増量剤」は、食品の有用性又は機能性に影響を及ぼすことなく食品の体積又は重量を増大させる、従来認識されるとおりの食品添加物を指す。本発明の特に好ましい実施形態では、本発明の増量剤は、かさ高さを付与し、有利に健康的な代替物(例えば、糖代替物)を提供する、低カロリー又はノンカロリーの添加物である。
従来の認識によれば、増量剤は、糖などの高カロリー原料を一部又は完全に置き換えて、カロリーの低減された食用処方を調製するために使用され得る。したがって、増量剤は、食品に組み込まれ、糖とは異なりカロリー源とならない、可溶性繊維の供給源として有用である。
一実施形態では、本発明の非晶質粒子は、増量剤又は増量剤と界面活性剤との組み合わせを5~90%、好ましくは10~85%、15~80%、好ましくは25~75%、又は40~75%の量で含む。
非晶質粒子は、スクロースと脱脂乳とを含んでもよく(例えば、乾燥ベースでスクロースと脱脂乳とからなってもよく)、スクロースは、粒子中に少なくとも30%のレベルで存在し、スクロース対脱脂乳の比は、乾燥重量を基準として0.5対1~2.5対1であり、例えば、乾燥重量を基準として0.6対1~1.5対1である。
本発明の好ましい実施形態では、糖と増量剤とを含む非晶質粒子が提供され、上記非晶質粒子は、20%未満の閉鎖気孔率及び50~150μmのD90粒子径を有し、糖は20~85%の量で存在し、増量剤又は増量剤と界面活性剤との組み合わせは15~80%の量で存在する。
本発明の好ましい実施形態では、糖と増量剤とを含む非晶質粒子が提供され、上記非晶質粒子は、18%未満かつ2.5%超の閉鎖気孔率及び60又は65μm~95μmのD90粒子径を有し、糖は20~45%の量で存在し、増量剤又は増量剤と界面活性剤との組み合わせは55~80%の量で存在する。
本発明によれば、増量剤は、ポリオール(糖アルコール、例えば、イソマルト、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール及び水素化デンプン加水分解物)、グアーガム、オオバコ外皮、カルナウバロウ(carnuba wax)、グリセリン、β-グルカン、多糖類(例えば、デンプン又はペクチンなど)、食物繊維(不溶性繊維及び可溶性繊維の両方を含む)、ポリデキストロース、メチルセルロース、マルトデキストリン、イヌリン、粉乳(例えば、脱脂粉乳)、ホエイ、脱塩ホエイ粉末、可溶性の小麦又はトウモロコシデキストリン(例えば、Nutriose(登録商標))などのデキストリン、Promitor(登録商標)などの可溶性繊維、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
本発明の好ましい実施形態では、増量剤は、マルトデキストリン、粉乳(例えば、脱脂粉乳(SMP))、脱塩ホエイ粉末(DWP)、可溶性の小麦又はトウモロコシデキストリン(例えば、Nutriose(登録商標))、ポリデキストロース、Promitor(登録商標)などの可溶性繊維、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
本発明の非晶質粒子は、スクロースと脱脂乳とを含んでもよく(例えば、乾燥ベースでスクロースと脱脂乳とからなってもよく)、スクロースは粒子中に少なくとも30%のレベルで存在する。スクロース対脱脂乳の比は、乾燥重量を基準として0.5対1~2.5対1であってよく、例えば、乾燥重量を基準として0.6対1~1.5対1であってよい。
脱脂乳の脂肪含量は、乾燥重量を基準として1.5重量%未満であってよく、例えば、1.2重量%未満であってよい。
脱脂乳の成分は、個別に用意されて、スクロースと組み合わされてもよく、例えば、本発明の非晶質粒子は、スクロース、ラクトース、カゼイン、及びホエイタンパク質を含んでもよい。
スクロース及び脱脂乳は、還元糖又はポリマーの添加を必要とすることなく、再結晶化に対して良好な安定性を有する非晶質粒子を提供する。例えば、本発明の非晶質粒子は、還元糖(例えば、フルクトース、グルコース、又はその他のデキストロース当量値を有する糖)を含んでいなくてよい。デキストロース当量値は、例えば、Lane-Eynon法によって測定することができる)。更なる例では、本発明の非晶質粒子は、3つ以上の糖単位を有するオリゴ糖又は多糖類、例えばマルトデキストリン又はデンプンを含まなくてもよい。
本発明の非晶質粒子は、糖と、増量剤と、任意選択で界面活性剤とを含んでもよく、これらは全て粒子の連続相全体にわたって分布している。界面活性剤は、連続相において気界面で、連続相の残りの部分におけるよりも高濃度で存在するものの、界面活性剤は、粒子内部の連続相中に存在し得るのであり、外面上を被覆するのみのものではない。
本発明の好ましい実施形態では、粒子は、1つの連続相を有し(すなわち、好ましくはマトリックス又は不連続相を有さない)、結晶質含量を実質的に有さない(すなわち、好ましくは、粒子は、20%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下、最も好ましくは5%以下、特に2%以下、例えば約0%の結晶質含量を有する)。
好ましい実施形態では、粒子は、結晶質含量を有さない連続非晶質相である。
一実施形態では、本発明の非晶質粒子は、0.5~15%、好ましくは1~10%、より好ましくは1~5%、更により好ましくは1~3%の量の界面活性剤を含む。
本発明によれば、界面活性剤は、レシチン、ホエイタンパク質、乳タンパク質、カゼイン酸ナトリウム、リゾレシチン、脂肪酸塩、リゾチーム、ステアロイルラクチル酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、ラウロイルアルギネート、スクロースモノオレエート、スクロースモノステアレート、スクロースモノパルミテート、スクロースモノラウレート、スクロースジステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリステアレート、PGPR、PGE、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
本発明の好ましい実施形態では、界面活性剤は、カゼイン酸ナトリウム又はレシチンであり得る。
充填剤が脱脂粉乳又は脱塩ホエイ粉末などの乳粉末に由来する本発明による実施形態では、特定の界面活性剤が本質的に存在することは、当該技術分野において十分に理解されるであろう。
本発明の非晶質粒子は、多孔性により、スクロース結晶などの固体結晶質物質よりも色味が明るくなり得る。この作用は、乳白色又は色付きの物質の添加により影響を受け得る。本発明の非晶質粒子は、色付きの原材料、例えばカラメル化糖又は許容される食品着色料、例えば天然の食品着色料を含んでもよい。
本発明によれば、本発明の非晶質粒子の調製方法が提供される。
好ましい実施形態では、本発明の非晶質粒子は、以下に記載される噴霧乾燥法により調製される。
本発明の好ましい態様では、本発明の非晶質粒子の製造方法が提供され、該方法は、その広い態様において、
糖と増量剤とを含む混合物を、高圧、好ましくは200~300bar、より好ましくは215~275barに曝す工程と、
上記混合物を噴霧及び乾燥して、非晶質粒子を形成する工程と、を含む。
好ましい実施形態では、製造方法中にガスは添加されない。具体的には、混合物が加圧される前にガスは添加されず、混合物が加圧された後にガスは添加されない。ガスは、窒素、空気若しくは二酸化炭素、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されてもよい。
本発明の好ましい実施形態では、糖と、増量剤と、任意選択で界面活性剤とを含む混合物は、完全に溶解するまで、30%超の水(糖、増量剤、任意選択で界面活性剤、及び水の合計重量を基準とした含量)、好ましくは40%超の水、好ましくは60%未満の水と混合され得る。
本発明の好ましい実施形態では、糖と、増量剤と、任意選択で界面活性剤とを含む混合物は、高圧、例えば、200bar超、典型的には200~300bar、好ましくは215~300bar、より好ましくは215~275barの圧力に曝される。
乾燥は噴霧乾燥であってよく、例えば、噴霧することと乾燥することが噴霧乾燥であってよい。
一実施形態では、乾燥は、非晶質粒子が、5%未満、好ましくは1%~5%(例えば、2%~3%)の含水率を有するものである。
本発明の一実施形態では、0.40mm超、好ましくは0.45mm超、好ましくは0.55mm超、好ましくは0.6mm超、好ましくは0.60mm超、好ましくは0.65mm超の内径を有するノズルが使用される。本発明の一実施形態では、1.20mm未満、好ましくは1.00mm未満、好ましくは0.95mm未満、好ましくは0.85mm未満、好ましくは0.80mm超の内径を有するノズルが使用される。好ましい実施形態では、ノズルは、0.40mm~1.20mm、好ましくは0.55mm~0.95mm、最も好ましくは0.65mm超の内径を有する。上記のノズル寸法は、所望の粒度分布を提供する助けとなり、好ましくは、0.60mm超又は0.65mm超のノズルサイズは、所望の微粒子含量の低減(すなわち、粒径が10μm未満の粒子の低減)をもたらす。
本発明の一実施形態では、ノズルは、45~85°、任意選択で55~80°の角度で使用される。
所望の粒度分布の提供を補助するために、本発明の好ましい実施形態では、乾燥チャンバ内への粒子の再循環がない。
代替的な実施形態では、その他の既知の手法、例えば、泡沫乾燥、凍結乾燥、トレー乾燥、及び流動層乾燥などを使用して、本発明の方法を実施可能であることは、もっともなことである。
本発明の非晶質粒子は、ロールリファイニングなどの、チョコレート製造に使用されるサイズ低減プロセスに耐性があることが有利である。ほぼ球形の孔は、粒子に強い構造をもたらす。
更なる態様では、本発明は、本明細書に記載される方法によって得られる非晶質粒子も提供する。
本発明の一般的な態様によれば、本発明の非晶質粒子は、糖が通常使用される乾燥食品混合物における応用を全て含む、広範な有用性を有する。例えば、本発明の上記粒子を、例えば、菓子製品、調理製品、乳製品、栄養フォーミュラ、朝食シリアル、又はアイスクリームといった多様な食品製品に使用することができる。本発明の1つの好ましい態様では、菓子製品(脂肪ベース及び糖ベースの両方の菓子製品を含む)において糖を置き換えるための非晶質粒子の使用に焦点を合わせる。一実施形態では、本発明は、非晶質粒子が微細化されていない食品製品を提供する。本発明の文脈において、用語「微細化されている」は、材料が微細化プロセスにかけられており、当該固形材料の粒径が低減されていることを指す。脂肪ベースの菓子製品の製造において、ロールリファイニングなどのプロセス及び空気分級ミリング(air classifier milling)を使用して、菓子の塊を微細化する。
本発明では、用語「菓子製品」又は「脂肪ベースの菓子製品」は、チョコレート製品、チョコレート様製品(例えば、ココアバター代用物、ココアバター等価物又は代用物を含む)、コーティングチョコレート、チョコレート様コーティング製品、アイスクリーム用のコーティングチョコレート、アイスクリーム用のチョコレート様コーティング、プラリネ、チョコレートフィリング、ファッジ、チョコレートクリーム、又は押出チョコレート製品などを意味するものとして理解される。脂肪ベースの菓子製品は、糖と、粉乳と、ココアバターとを含むが、ダークココア材料は含まない、ホワイトチョコレートであってもよい。製品は、なかでもエアレーションされた製品、バー、又はフィリングの形態であってもよい。チョコレート製品又は組成物を、コーティング、フィラー、エンロービング組成物、又はその他の原料成分として、仕上げた若しくは最終的な食品又は菓子製品に使用してもよい。本発明の菓子製品は、ナッツ及びシリアルなどの具材(inclusions)を更に含有してもよい。
代替的な実施形態では、菓子製品は、例えば、従来の糖菓子などの非脂肪ベースの菓子製品も含む。
当業者の知識によれば、本発明の非晶質粒子を含む菓子製品は、ビスケット(例えば、ウエハース)間のフィリングとして、コーティングの一部として、又はコーティングとして、使用されてもよい。かかる菓子製品は、ナッツ、パフ化したシリアル、チョコレートチップ、シュガーチップ、果物片、キャラメル片、ビスケット、ウエハース、又はクリームなどの具材も含んでもよい。
本発明の別の実施形態では、
a)ココア粉末又はココアリカー又はココアバター若しくはココアバター等価物又はこれらの任意の組み合わせと、
b)5~60重量%の、本発明による非晶質粒子と、を含む、脂肪ベースの菓子組成物が提供される。
本発明は、
a)ココア粉末又はココアリカー又はココアバター若しくはココアバター等価物又はこれらの任意の組み合わせと、
b)5~60重量%の、本発明による非晶質粒子と、を含む、脂肪ベースの菓子組成物を提供することもでき、
上記非晶質粒子は、スクロースと脱脂乳とを含み(例えば、乾燥ベースでスクロースと脱脂乳とからなってもよく)、スクロースは、粒子中に少なくとも30%のレベルで存在し、スクロース対脱脂乳の比は、乾燥重量を基準として0.5対1~2.5対1であり、例えば、乾燥重量を基準として0.6対1~1.5対1である。脂肪ベースの菓子組成物が、チョコレートなどの脂肪ベースの菓子製品に一般的に見られる原材料のみを含み得ることは有利である。脂肪ベースの菓子内に含まれる非晶質粒子は、還元糖を含まなくてもよく、及び/又は3つ以上の糖単位を有するオリゴ糖又は多糖類を含まなくてもよい。
本発明の好ましい実施形態では、脂肪ベースの菓子製品は、5~60%、好ましくは10~50%、より好ましくは20~40%の非晶質粒子を含む。
本発明によれば、本発明の非晶質粒子を含む脂肪ベースの菓子製品は、当業者に周知かつ明らかであるように、従来のチョコレート製造方法に従って調製される。
本発明の好ましい一実施形態では、
a)糖と増量剤とを含む混合物(例えば、水性混合物)を、高圧、好ましくは200~300bar、より好ましくは215~275barに曝す工程と、
b)上記混合物を噴霧及び乾燥して、非晶質粒子を形成する工程と、
c)上記非晶質粒子を、脂肪と、任意選択で粉乳、ココアリカー、結晶糖、レシチン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される原材料と、好ましくは35~55℃の温度で2~20分間混合する工程と、
d)上記混合物を、更に脂肪及び任意選択でレシチンと混合し、液化する工程と、を含む、非晶質粒子を含む脂肪ベースの菓子製品の製造方法が提供される。
代替的な好ましい実施形態では、本発明の非晶質粒子を含む脂肪ベースの菓子製品の製造方法は、
a)糖と、増量剤と、任意選択で界面活性剤とを含む混合物(例えば、水性混合物)を、高圧、好ましくは200~300bar、より好ましくは215~275barに曝す工程と、
b)上記混合物を噴霧及び乾燥して、非晶質粒子を形成する工程と、
c)脂肪と、任意選択で粉乳、ココアリカー、結晶糖、及びレシチンとを、好ましくは35~55℃の温度で2~20分間混合する工程と、
d)上記混合物を、本発明の非晶質粒子と、更に脂肪と、任意選択でレシチンと混合し、液化する工程と、を含み得る。
脂肪は、例えば、ココアバター、ココアバター等価物、又はココアバター代用物であってもよい。脂肪はココアバターであってもよい。乳粉末、ココアリカー、及び結晶糖の一部又は全部が、チョコレート片により置き換えられ得る。好ましい実施形態では、液化は、当業者に周知である従来方手段により実施され、チョコレート製造において標準的なプロセスであるコンチングを指す。好ましい実施形態では、液化後に存在する総脂肪の15~30%が工程(d)で使用される。
有利なことに、微細化などのチョコレート製造方法の苛酷な加工条件は、本発明の粒子を破壊しない。
一実施形態では、本発明の菓子製品の外層は、チョコレート又はチョコレート様材料などの脂肪連続菓子材料を含む(例えば、該材料からなる)。菓子製品は、例えば、外層が最初に型内に形成され、次いでフィリングが充填されるシェルモールド製品であってもよく、又は菓子製品は、フィリングが最初に形成され、次いで液体チョコレートでコーティングされるエンローブ製品であってもよい。外層は、菓子製品の10~60重量%(例えば、30~50重量%)を構成してもよく、フィリングは、菓子製品の40~90重量%(例えば、50~70重量%)を構成してもよい。
非晶質連続相を含む多孔性粒子は、2~40重量%、例えば5~35重量%、更なる例では10~30重量%のレベルでフィリング中に存在してもよい。
一実施形態では、本発明によるフィリングは、可溶性繊維を含む。可溶性繊維は、例えば、Tate & LyleからのPromitor(登録商標)、又はRoquetteからのNutriose(登録商標)であってもよい。菓子製品において減糖であることを伝達しようとする場合、多くの食品及びラベル表示の所轄は、全ての糖を考慮するよう要求する。したがって、例えば、乳原料中のラクトースは、全糖に関与する。スクロース及び脱脂乳を含む非晶質連続相を有する多孔性粒子は、前述のように、甘味の知覚の向上及び乳含量の増加を可能にする。しかしながら、ラクトース含量は、製品の全糖に関与する。本発明者らは、魅力的な口当たりを尚も維持しながら、最大20重量%の可溶性繊維をフィリングに含ませ得ることを見出した。これにより、製品の全糖含量が低減される。可溶性繊維は、多孔性粒子に加えて尚もングに添加されてもよく、及び/又は多孔性粒子が可溶性繊維を含んでいてもよい。例えば、本発明の菓子製品のフィリングは、甘味料と、可溶性繊維と、任意選択で界面活性剤とを含む非晶質連続相を有する多孔性粒子を含み得る。例えば、本発明の菓子製品のフィリングは、スクロース、可溶性繊維、及びタンパク質を含む非晶質連続相を有する多孔性粒子を含み得る。更なる例では、多孔性粒子は、スクロース、可溶性繊維、並びにカゼイン、ホエイタンパク質、小麦グルテン、及びアーモンドタンパク質からなる群から選択されるタンパク質、を含む非晶質連続相を有し得る。
一実施形態では、本発明によるフィリングは、具材を含む。具材は、サクサク感のある具材(例えば、パフ化した米、パフ化した小麦、押出シリアルピース、オート麦又はライスクリスピーなどのシリアルクリスピー);果物(例えば、レーズン、クランベリー、ブルーベリー、クロフサスグリ、リンゴ、梨、オレンジ、アプリコット、凍結乾燥果実片、糖果);ナッツ(例えば、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ、ピーナッツ、ペカン);チョコレート又はチョコレート様材料(例えばチョコレート・バーミセル(chocolate vermicelli)、チョコレート成型品);糖菓子(例えば、タフィー片、マシュマロ、シュガーパンニングされたセンター(centres))、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。具材の果物及びナッツは、典型的には果物又はナッツの小片である。具材は、1mm~8mmの粒子径を有してもよく、例えば、具材は、8mmの開口部を有するふるいを通過するが、1mmの開口部を有するふるいには残されてもよい。
一実施形態では、本発明によるフィリングは風味を有する。更なる実施形態では、菓子製品、例えばフィリングは、甘味増強剤を含み得る。
一実施形態では、本発明によるフィリングは脂肪を含む。例えば、フィリングは、5~70重量%の多孔性粒子と、0~20重量%の可溶性繊維と、0~15重量%の具材(例えば、シリアルクリスピー)と、20~60%重量%の脂肪とを含み得る。本発明の文脈において、脂肪という用語は、トリグリセリドを意味する。脂肪は、動物の脂肪組織及び多くの植物種子の主成分である。一般的に液状で存在する脂肪は、総じて油と呼ばれる。本発明において、油及び脂肪という用語は互換可能である。本発明によるフィリングは、連続脂肪相を有し得る。本発明の菓子製品内に含まれる脂肪は、シアバター、コクムバター、サルバター、ココアバター、パーム油、藻類油、ベニバナ油、大豆油、キャノーラ油などの菜種油、オリーブ油、マカダミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、アボカド油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、綿実油、コーン油、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
一実施形態では、本発明の菓子製品は、30重量%超の乳固形分、例えば35重量%超の乳固形分、更なる例では40重量%超の乳固形分を含み得る。乳の含量から、いくつかの栄養効果が消費者によって期待される。乳は、タンパク質、ミネラル、ビタミン、酵素、脂肪、及び糖を含有する複合生体液である。乳は脂肪を多量に含有しており、この脂肪が典型的にはチョコレート製品の品質に関与するものの、過度に増量させた場合には乳の栄養価を損なう可能性がある。しかしながら、ミルクチョコレート中の乳の無脂肪栄養価の含量を増加させることは有益となる。
一実施形態では、菓子製品は、チョコレート(又はチョコレート様)製品であってもよく、例えば、少なくとも20重量%のチョコレート(又はチョコレート様)材料を含んでもよい。一実施形態では、本発明の菓子製品は、ミルクチョコレートを含み得る。更なる実施形態では、本発明の菓子製品は、ホワイトチョコレートを含んでもよく、ホワイトチョコレートは、砂糖、粉乳、及びココアバターを含むが、ダークココア材料は含まない。
本発明の菓子製品によるフィリングは、ビスケットを含んでもよい。
ビスケットは、ウエハースであってもよい。ウエハースは、ウエハースのバッターから製造され、サクサク感、脆性(brittle)及び破砕性(fragile)が調和した焼成製品である。ウエハースは薄型であり、全体的な厚さは通常1mmを超え4mmまであり、典型的には製品密度は0.1~0.3g/cm3の範囲である。表面は、その間でウエハースが焼成される複数のプレートの表面形状に従って正確に形成される。ウエハースは、多くの場合、片面又は両面にパターンを有する。ウエハースは押出成形により生成されてもよい。ウエハース2種のウエハースが、K.F.Tiefenbacherにより、「Encyclopaedia of Food Science,Food Technology and Nutrition p417~420-Academic Press Ltd London-1993」に記載されている。
1)無糖又は低糖のウエハース。完成したビスケットは、スクロース又は他の糖類をゼロ~低含有率で含む。典型的な製品は、平坦で中空のウエハースシート、成形されたコーン形状又は装飾形状である。
2)糖の多いウエハース。10%を超えるスクロース又は他の糖類は、焼き立てのシートの可塑性の原因となる。糖の再晶出が起こる前に、それらが異なる形状に成形されうる。典型的な製品は、成形して巻いたシュガーコーン、巻いたウエハーススティック及び、深絞り形成された(deep-formed)装飾形状である。
一実施形態では、本発明の菓子製品は、ビスケットを含むシェルモールドチョコレート製品であってもよい。一実施形態では、本発明の菓子製品は、複数のウエハース層の間に脂肪連続材料を含んでいる、複数のウエハース層を含むシェルモールドチョコレート製品であってもよく、該脂肪連続材料は、非晶質連続相を有する分散粒子を含む。本発明の一実施形態では、複数のウエハース層(サンドイッチウエハース)を含む菓子製品、又はサンドイッチビスケット内の脂肪連続クリーム層などといった複数の焼成食料品層若しくはビスケット層を含む製品、などの多層積層製品が提供される。シェルモールドチョコレート製品の外層は、非晶質連続相を有する多孔性粒子を含んでもよい。粒子の非晶質連続相は、例えば、スクロース、マルトデキストリンなどの増量剤、又は可溶性繊維及び小麦グルテンを含んでもよい。
本発明の一態様は、本明細書で定義される本発明の非晶質粒子を形成する工程と;上記多孔性粒子を、脂肪と、任意選択で、粉乳、ココアパウダー、結晶糖、可溶性繊維、レシチン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される原材料と混合して、フィリング組成物を形成する工程と;フィリング組成物の少なくとも一部を微細化して、その成分のうち少なくとも1つの成分の粒子径を低減する工程と;型を用意する工程であって、該型の内面が、脂肪ベースの菓子材料(例えば、ミルクチョコレート又はホワイトチョコレートなどのチョコレート)でコーティングされている、工程と;上記型内にフィリング組成物を堆積させる工程と;更なる脂肪ベースの菓子材料を適用して、上記フィリング組成物を被覆する工程と;充填した型を冷却して脂肪ベースの菓子材料を固化させ、シェルモールド菓子製品を形成する工程と;シェルモールド菓子製品を型から取り出す工程と、を含む、菓子製品の製造方法を提供する。フィリング組成物は、型内に堆積される前に、複数枚のビスケット(ウエハースなど)の間で層状にされてもよい。フィリング組成物を被覆するために適用される更なる脂肪ベースの菓子材料のレシピは、型の内面にコーティングされる脂肪ベースの菓子材料のレシピと同じであっても異なっていてもよい。本発明の方法では、型の内面にコーティングされる脂肪ベースの菓子材料の量は、フィリング組成物を被覆するために適用される脂肪ベースの菓子材料の量の2~4倍であってもよく(例えば、余剰分が型と同じ高さで削り取られた後に)、例えば、フィリング組成物を被覆するために適用される脂肪ベースの菓子材料の量の2.5~3.5倍であってもよい。
脂肪ベースの菓子材料でコーティングされている型を用意する工程は、当該技術分野において既知の様々なシェルモールディング技術によって実施されてもよい。例えば、脂肪ベースの菓子材料を型内に堆積させ、型を反転させることで、内面を脂肪ベースの菓子材料によりコーティングすることができる。更なる例では、脂肪ベースの菓子材料を、型の中に堆積させてもよく、ビスケット(例えば、層状ウエハース)を型内に押し込んで、脂肪ベースの菓子材料を内面上に広げてもよい。なお更なる例では、チョコレートなどの脂肪ベースの菓子材料が部分的に充填された型に、冷却したプランジャを押し込んでもよい。脂肪ベースの菓子材料は、部分的に硬化したシェルを型内に形成し、その形状はプランジャが引き抜かれたときに保持される。
更なる実施形態では、本発明は、甘味料と、増量剤と、界面活性剤とを含む混合物を、高圧、例えば、2bar超の圧力、更なる実施例では50~300bar、尚も更なる実施例では100~200barに曝す工程と;ガスを混合物に添加する工程と;混合物を乾燥して(例えば、混合物を噴霧及び乾燥して)、非晶質連続相を有する多孔性粒子を形成する工程と;上記多孔性粒子を、脂肪と、任意選択で、粉乳、ココアパウダー、結晶糖、可溶性繊維、レシチン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される原材料と、混合して、フィリング組成物を形成する工程と;フィリング組成物を微細化して、その成分のうち少なくとも1つ成分の粒子径を低減する工程と;フィリングを個別のユニットに形成する工程と;フィリングユニットを脂肪ベースの菓子材料(例えば、ミルクチョコレート又はホワイトチョコレートなどのチョコレート)でエンローブする工程と、を含む、菓子製品の製造方法を提供する。
一実施形態では、フィリングは、5~70重量%の多孔性粒子と、0~20重量%の可溶性繊維と、0~15重量%の具材(例えば、シリアルクリスピー)と、20~60%重量%の脂肪とを含み得る。
本発明の食品製品に組み込んだ後、粒子の60%超が実質的に球形であってもよく、例えば、75%超が実質的に球形であってもよく、例えば、80%超が実質的に球形であってもよく、例えば、85%超が実質的に球形であってもよく、例えば本質的に粒子の全てが実質的に球形であってもよい。本発明によれば、本明細書で使用するとき、用語「真球度(sphericity)」は、物体がどの程度球形(丸みを帯びている)かの尺度についての標準的な用語を指す。本発明の文脈において、真球度は粒子の真球度を指す。
真球度=4πA/Pとして定義される。式中、Aは、粒子の突出により覆われている測定領域として定義され、Pは粒子の突出部について測定された周囲長である。
例えば、理想的な球は、真球度1を有すると予想される。しかしながら、1未満の値でも高度の真球度が達成され得ることは一般に理解される。例えば、物体又は粒子について0.8~1の値は、実質的に球形とみなされ、好ましくは0.85~0.95である。
撮像実験は、本発明の粒子がチョコレート調製工程後にかなりの真球度を維持することを明らかに示す。実施した官能評価では、良好な味の品質と、いかなるべたつきも示さない口当たりとを示した。
本発明によれば、一実施形態において非晶質粒子は粉末の形態である。一実施形態では、本発明の非晶質粒子は、当該技術分野において既知の方法によって凝集されない。
以下の説明では、好ましい実施形態として、脂肪ベースの菓子製品におけるかさ高い糖代用物としての、本発明の非晶質粒子の使用を参照する。しかしながら、本発明の非晶質粒子は、上述のように広範囲の食品製品にも使用できる。
本発明において、本明細書で使用するとき、用語「かさ高い糖代用物」は、重量対重量基準で、及び/又は体積対体積基準で糖と置き換えることのできる、低カロリー又はノンカロリーの糖代替物を指す。前述のように、非晶質多孔性糖粒子と増量剤との組み合わせは相乗効果をもたらし、それによってエアレーションにより更なる増量効果が得られる。
好ましくは5~70%の糖が、脂肪ベースの菓子製品などの食品製品から低減され得る。
好ましい実施形態では、脂肪ベースの菓子製品の脂肪含量は、菓子製品の15%超、20%超、又は25%超である。好ましい実施形態では、脂肪ベースの菓子製品の脂肪含量は、菓子製品の45%未満、40%未満、35%未満、又は30%未満である。
非晶質粒子が脂肪ベースの菓子組成物中に含まれ、粒子がスクロースと脱脂粉乳とを含む(例えば、乾燥ベースでスクロースと脱脂粉乳とからなる)、本発明の一実施形態では、脱脂乳のスクロースに対する割合を増加させることで、脂肪ベースの菓子組成物全体におけるスクロースの量が低減される。このような低減により、多くの消費者は糖の低減されている良好な味わいの脂肪ベースの菓子を喜んで受け入れ、かつ乳含量が高いと認識することから、有利であり得る。
したがって、本発明は、
a)ココア粉末又はココアリカー又はココアバター若しくはココアバター等価物又はこれらの任意の組み合わせと、
b)5~60%(例えば、20~55%)の本発明による非晶質粒子とを含む、脂肪ベースの菓子組成物を提供してもよく、
上記非晶質粒子は、1%~5%(例えば、2%~3%)の含水率を有し、スクロースと脱脂乳とを、乾燥ベースで粒子の少なくとも95%のレベル(例えば、少なくとも98%)で含み、スクロース対脱脂乳の比が0.5:1~0.6:1であり、20%未満の閉鎖気孔率を有し、更には該非晶質粒子は、50~120μm、例えば70~90μmのD90粒度分布を有し得る。
本発明者らは、スクロース対脱脂粉乳の比を変化させることが非晶質粒子の安定性に与える影響を調査した。スクロース対脱脂粉乳の比が0.6:1より大きいと、安定性は有意に低下する。したがって、スクロースと脱脂乳とを含有する本発明の非晶質粒子で結晶質スクロースを置き換えることによって食品中のスクロース含量を低減しようとする場合、使用に最適な比率は約0.66:1である。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の非晶質糖粒子は、かさ高い糖代用物として食品製品に使用され得る。本発明の非晶質糖粒子は、食品製品中の糖含量を低減するために使用され得る。例えば、非晶質糖粒子を使用して、脂肪ベースの菓子製品の糖含量(例えばスクロース含量)を体積基準で50~70%低減すること、又は脂肪ベースの菓子製品の糖含量(例えばスクロース含量)を質量基準で10~35%低減することができる。
本発明の別の実施形態では、非晶質糖粒子は、好ましくは、菓子製品、調理製品、乳製品、栄養フォーミュラ、朝食シリアル、又はアイスクリームなどの食品製品に使用される。
範囲
本明細書における本発明の議論において、矛盾する記載のない限り、ある値が他の値よりも好ましいことを示すパラメータについて許容される範囲の上限値及び下限値の代替的な値の開示は、前述のパラメータに関し各中間値も汲むものとみなされ、より好ましい、及び好ましさに劣る前述のそれぞれの値の間に含まれる値そのものは、前述の好ましさに劣る値よりも好まれ、かつ同様にして好ましさに劣る各値及び前述の中間値よりも好まれる。
本明細書において与えられる任意のパラメータの上限及び/又は下限の全てについて、境界値は、別途記載のない限り、各パラメータの値に含まれる。すなわち、「未満」(less than)は、「(その値を)含みそれより小さい」ことを意味し、「超」(greaterthan)は「(その値を)含みそれより大きい」ことを意味するが、「(その値を)含まずそれより小さい」は境界値が含まれないことを意味する。本発明の様々な実施形態において本明細書に記載されるパラメータに関し好ましい及び/又は下限値及び上限値の中間値の全ての組み合わせは、様々な他の実施形態の各パラメータに関する代替的な範囲、及び/又は具体的に本願に開示されていようがいまいが値の組み合わせの好ましさを定義する際にも使用できることも理解されよう。
「パーセンテージ」
別途記載のない限り、本発明における%表記は重量%に相当する。
本明細書に記載のいずれの量についても、百分率としての合計量は、(丸め誤差を許容しつつも)100%を超過し得ないものと理解されよう。例えば、本発明の組成物が含む成分(又はそれらの部分(複数可))の合計は、組成物(又はそれらの同じ部分(複数可)の重量(又は他の)百分率として記載される場合、丸め誤差を許容しつつも、合計100%とすることができる。しかし、成分の列挙が非排除的なものである場合、そのような成分の各々についての百分率の合計は、本明細書において明示的に記載されていない場合のある追加のいずれの成分量(複数可)に関しても、ある程度の百分率を許容するため、100%未満になり得る。
「実質的に」
本明細書で使用するとき、用語「実質的に」(又は「本質的に」)は、多量であること又はその割合が大きいことを意味する量又は実体を指し得る。これに関連して、「実質的に」が使用される文脈において、「実質的に」は、(記載の文脈において参照される量又は実体のいずれかに対する)量を意味し、対象とするものの全量の少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、特に少なくとも98%、例えば、約100%の割合を構成する量として理解できる。類推によって、用語「実質的に含まない」又は「含まない」は、同様に、参照される量又は実体が、対象とするものの全量の20%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下、とりわけ好ましくは5%以下、特に2%以下、例えば、約0%であることを表し得る。
本明細書で使用するとき、用語「含む(comprising)」は、それ以降に列挙されるものが非包括的なものであること、並びに必要に応じて任意のその他の追加の好適な項目、例えば、1つ以上の更なる特徴、構成要素、原材料、及び/又は代替物を含み得ること、又は含まなくてもよいこと意味するものとして理解される。
したがって、用語「含む(comprise又はcomprising)」及びこれらに類するものは、排他的又は網羅的な意味とは反対に、他を包含し得ることを意味するものとして解釈されるべきである。すなわち、「含むがこれに限定されない(including,but not limited to)」ことを意味する。なお、本発明の一態様の文脈で記載されている実施形態及び特徴は、発明の他の態様にも当てはまることに注意が必要である。
本発明を、以下の非限定的な実施例により更に詳細に記載する。以下の実施例は、例示目的のみで用意されるものであり、いかなる場合を以てしても本発明の範囲を制限するものとはみなされない。
本明細書で説明されている現在の好ましい実施形態に対する様々な変更及び改変が、当業者には明らかとなる点を理解されたい。そのような変更及び修正は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、かつその付随する利点を減じることなく、実施することができる。それゆえ、そのような変更及び改変は、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
実験項
ガラス転移温度の測定
示差走査熱量測定(TA Instrument Q2000)によりガラス転移温度(Tg)を測定した。エンタルピー緩和(enthalpy of relaxation)の消去にはダブルスキャン法を用い、ガラス転移について良好な観察を得た。スキャン速度は5℃/分とした。1回目のスキャンはTgよりも約30℃高温で停止した。この系を次に20℃/分で冷却した。2回目のスキャン中にガラス転移を検出し、熱容量の段階的な変化の発生として定義した。
クライオスキャン電子顕微鏡を用いる構造決定
クライオスキャン電子顕微鏡(Cryo-SEM)及びX線断層撮影(μCT)を使用して、脂肪ベースの食品マトリックス内の本発明の非晶質粒子の微細構造を調査した。
TissueTekを使用して、1cmのサンプル片をCryo-SEMサンプルホルダ内に糊付けした。サンプルをcryo-プレパレーションユニットGatan Alto2500内へ-170℃で移送する前に、スラッシュ窒素中にて迅速に冷却した。凍結させたサンプルを、冷却したナイフを使用して破砕し、内部構造を観察可能にした。チョコレートの外部表面を解析するときには破砕は実施しなかった。プレパレーションユニット内で、表面にある水を、-95℃において15分間、わずかにエッチングし、続いてサンプルを-120℃で安定化させた。最終的なコーティングは、5nmの白金層を表面に適用することにより実施した。可視化のため、高真空モード下、8kVにてFEI Quanta200FEGを使用した。
真球度の測定
真球度はCamsizer XTにより測定した。Camsizer XTは、粉末、エマルジョン及び懸濁物の大きさ及び形状のパラメータの測定を可能にする光学/電子装置である。デジタル画像解析技術は、277枚/秒のフレームレートで、2台の異なるカメラで同時に撮影した多数のサンプル画像を、コンピュータープロセシングすることによるものである。測定中、サンプルは、2パルスのLED光源により照らされる。
含水率
含水率は、TG-DTA(Mettler Toledo Gmbh,Switzerland AG)によって決定した。熱重量分析により、一定の加熱速度及び制御された乾燥ガス流条件下で、任意の均質材料の質量の減少を記録することができる。それぞれ25mgのサンプルを、乾燥窒素流(100mL/分)下、25℃から180℃まで2℃/分の加熱速度に供する。Mettler-Toledo又はTA UniversalからのSTARe ver.11ソフトウェアを使用して、含水率を求めるためのTGAデータを分析する。
粒子径
粉末の粒子径値を、Camsizer XT(Retsch Technology GmbH,Germany)を使用したデジタル画像解析により測定した。デジタル画像解析技術は、277枚/秒のフレームレートで、2台の異なるカメラで同時に撮影した多数のサンプル画像を、コンピュータープロセシングすることによるものである。
この技術は、本発明の粒子の粒度分布を測定するために使用される。
見かけ密度
粉末の見かけ密度は、Accupyc1330Pycnometer(Micrometrics Instrument Corporation,US)により測定した。該計器は、較正した体積におけるヘリウムの圧力変化を測定することによって密度及び体積を求める。
タップ密度
タップ密度は、STAV 2003振動式体積計(jolting volumeter)(J.Engelsmann,AG,Germany)によって測定される。粉末を250mLシリンダーに注ぎ、秤量し、該計器で100回タップする。次に、体積及び重量を測定し、タップ密度の計算に使用する。
マトリックス密度
マトリックス密度は、DMA4500M(Anton Paar,Switzerland AG)により求めた。サンプルの密度によって異なる固有振動数で振動するよう励起されるU字形のホウケイ酸ガラス管にサンプルを導入した。
以下の実施例は、本発明の範囲内に同様に該当する製品及び方法について例示的なものである。これらの例は、いかなる場合を以てしても本発明を限定するものとして解釈されない。本発明の観点から、変更及び改変をなすことができる。すなわち、当業者であれば、これらの実施例において、多様な用途に際し本発明の化合物には自然になされるレベルで合理的な調整がなされ、組成、原料、加工方法、及び混合物には多岐にわたる変形が存在し得ることを認識されるであろう。
実施例1
本発明の非晶質粒子の調製
Figure 2022511418000001
全ての原材料を別々に秤量し、次いで、完全に溶解するまで室温で混合した。85℃で22秒間予熱した後、下表に掲載のパラメータによりワンストリーム上面閉鎖式噴霧乾燥機(one-stream closed-top spray drier)を使用して、この溶液を噴霧乾燥する。
Figure 2022511418000002
粒子は、61.6μmのD90、38.4μmのD50、20.4μmのD10、2.99%の水分含量、46.83℃のガラス転移温度、0.864の真球度、及び14.67の閉鎖気孔率を有した。
粒度分布に関して、10μm未満のサイズを有する粒子の含量は、4%であった。
cryo-SEMにより、この粒子が非晶質材料による1つの連続相であることが判明した。
チョコレートレシピ用の標準的参照処方
Figure 2022511418000003

チョコレートの調製に標準的なプロセスを採用した。全ての乾燥原材料と、約26%のココアバター脂肪とを45℃で3分間加熱する。混合後、得られたペーストを2ロールリファイナー及び5ロールリファイナーに通し、50~55μmの範囲の粒子径を有するフレークを製造する。
微細化後、微細化した塊を含む混合物を、残りの脂肪及びレシチンと混合して、45℃で3分間液化させる。
実施例2
減糖チョコレート組成物を以下のように調製した:糖、脱脂粉乳、及びココアリカーを45℃で3分間加熱する。混合後、得られたペーストを2ロールリファイナー及び5ロールリファイナーに通し、50~55μmの範囲の粒子径を有するフレークを製造する。
微細化後、微細化した塊を含む混合物を、非晶質粒子、ココアバター、バニリン、及びレシチンと混合して、45℃で3分間液化させる。
Figure 2022511418000004
実施例3
減糖チョコレート組成物を以下のように調製した。糖、脱脂粉乳、ココアマス、及び乳脂肪を45℃で3分間加熱する。混合後、得られたペーストを2ロールリファイナー及び5ロールリファイナーに通し、50~55μmの範囲の粒子径を有するフレークを製造する。
微細化後、微細化した塊を含む混合物を、非晶質粒子、ココアバター、バニリン、及びレシチンと混合して、45℃で3分間液化させる。
Figure 2022511418000005
比較例1
比較用非晶質多孔性粒子の調製:
Figure 2022511418000006
全ての原材料を、別々に秤量した後、室温にて6000~12000rpmの速度で十分に溶解するまでpolytron PT3000Dミキサーで混合した。インレット溶液(inlet solution)を、55℃の温度に制御された容器に移した後、100~130barでポンプ送液する。60℃で予熱した後、下表に掲載のパラメータによりワンストリーム上面閉鎖式噴霧乾燥機を使用して、この溶液を噴霧乾燥する。
Figure 2022511418000007
粒度分布D90は40μmであり、気孔率は6%であった。
実施例4
実施例2及び3のチョコレートを、15名のパネルによって非公式に試食した。甘味が損なわれておらず、滑らかな口どけについて提供が改善されているとする報告はなかった。
実施例5及び比較例2
実施例1により調製された本発明の粒子と、糖置換剤として販売されている市販の可溶性食物繊維Nutriose(登録商標)とを使用して、脂肪ベースのフィリングを調製した。
フィリングを標準的なホワイトチョコレートレシピで包んだ。
脂肪ベースの菓子フィリングは、以下の表に示すレシピに従って調製した。
Figure 2022511418000008
更なるフィリングを、以下の表に示すレシピに従って調製した。
Figure 2022511418000009
プロセス
従来のフィリングは、全ての乾燥原材料と脂肪(Chocofill NH30)の一部とを一緒に混合し、次いで従来のロールリファイナーを用いて微細化して、25~55μmの範囲の好ましい粒子径を製造するという、従来の方法を使用して調製される。脂肪の残部を、微細化した混合物に添加し、更に混合して、堆積可能又は層化可能なフィリング組成物を得る。
標準的なホワイトチョコレートを調製し、融解した。成形プレートをコンベアに沿って移動させる。各型にオーバーフローするようにチョコレート流動性材料を充填し、その後、余分なチョコレートが排出され得るように反転する。型板を垂直な位置に戻すと、型の底部及び側部にはチョコレートのシェルが残る。余分なチョコレートは、型板の上部から削り取る。フィリング組成物を、31℃~32℃に冷却した後で型内に充填し、これを振動させて、型の底部でチョコレート上にフィリングを分配する。更に流動性のチョコレート材料をフィリングの上部に充填し、型板を再度振動させて、チョコレートの最上層を定着させる。余分なチョコレートを削り落として、シェル型製品の背面を形成する。型を冷却し、次いで反転させて、形成されたチョコレートシェル型製品を取り出す。製品の重量は5gである。
14名の専門パネリストからなる試食パネルが、それぞれの製品のサンプルを2つずつ試食した。パネルは、標準的な定量的記述的分析法の手順に従って訓練を受けた。この分析法は、ホワイトチョコレートに使用され、風味属性及びテクスチャー属性の両方を収集する、標準的な官能評価用語によるものである。
各サンプルの評価中、パネリストには、官能評価用語に示される各属性の強度を評点するように指示した。知覚された程度を、0~10段階の視覚的なアナログ評価スケールで記録し、パネリストにはサンプルを1点試験法で(1回に1点)提示した。飽和効果(saturation effect)を回避するために、サンプル間に5分間の休止を設け、各1回のセッションで最大で3点の製品を評価した。休止の間にパネリストには新たに開封したAcqua Panna水を口腔清浄剤として提供した。個別の官能評価用ブースでFizzソフトウェア(Biosystemes,France)を使用して、1点試験法によるプロファイリングデータを収集した。分散分析(ANOVA、2元配置、製品固定、及び評定ランダム)を各官能属性に対して実施して、製品間に何らかの有意差があるかを評価した。加えて、フィッシャーのLSD多重比較を適用して、互いに異なる製品を識別した。
本発明の粒子を用いた試験により、有意にべたつき(すなわち、咬合及び咀嚼中又は口内での移動中に製品が歯に付着する程度)が少ないことが判明した。類似の特性のはりつき(pastiness)(サンプルが、溶解及び除去が困難なペーストになる程度)及びマウスコーティング(口内の脂肪コーティング感の程度)も、本発明の方が低く、これらは全て「べたつき」の知覚に関与する。しかしながら、本発明はまた、より強い甘味、ミルク風味及びバニラ風味も有した。
したがって、本発明は、菓子に関係するプラスの属性を損なうことなく、菓子における糖の置き換えに一般的な課題である官能特性、すなわち口当たりの向上をもたらす。粒度分布、最も好ましくは10μm未満の粒子の減少と、多孔性との組み合わせがこの向上をもたらすと考えられる。

Claims (15)

  1. 糖と増量剤とを含む非晶質粒子であって、20%未満の閉鎖気孔率及び45μm超のD90粒子径を有する、非晶質粒子。
  2. 前記閉鎖気孔率が、2.5%~18%である、請求項1に記載の非晶質粒子。
  3. 前記非晶質粒子の前記D90粒子径が50μm超であり、好ましくは前記D90粒子径が50~120μmであり、より好ましくは60~90μmである、請求項1又は2に記載の非晶質粒子。
  4. 前記粒子が、1つの連続相を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の非晶質粒子。
  5. 前記粒子が、10重量%以下の結晶質含量を含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の非晶質粒子。
  6. 10μm未満の粒子径を有する粒子の量が、25%未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載の非晶質粒子。
  7. 前記非晶質粒子が、スクロースと脱脂乳とを含み、前記スクロースが少なくとも30%のレベルで存在し、スクロース対脱脂乳の比が、乾燥重量を基準として0.5対1~2.5対1である、請求項1~6のいずれか一項に記載の非晶質粒子。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の非晶質粒子を含む食品製品であって、好ましくは、前記食品製品が、菓子製品、調理製品、乳製品、栄養フォーミュラ、朝食シリアル、又はアイスクリームである、食品製品。
  9. 前記食品製品が、脂肪ベースの菓子製品、例えばチョコレートである、請求項8に記載の食品製品。
  10. 糖と増量剤とを含む混合物を、200~300bar、好ましくは215~275barの圧力に曝す工程と、
    前記混合物を噴霧及び乾燥して、非晶質粒子を形成する工程と、
    を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の非晶質粒子の製造方法。
  11. 糖と増量剤とを含む混合物を、200~300bar、より好ましくは215~275barの圧力に曝す工程と、
    前記混合物を噴霧及び乾燥して、非晶質粒子を形成する工程と、
    前記非晶質粒子を、脂肪と、任意選択で、粉乳、ココアリカー、結晶糖、レシチン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される原材料と、混合する工程と、
    を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の非晶質粒子を含む脂肪ベースの菓子製品の製造方法。
  12. 前記乾燥が、噴霧乾燥である、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記製造方法中にガスが添加されない、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 食品製品における糖代用物としての、請求項1~5のいずれか一項に記載の非晶質多孔性糖粒子の使用。
  15. 食品製品の糖含量を低減させるための、請求項14に記載の使用。

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