JP2022510453A - シリンダの制御方法 - Google Patents

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Abstract

シリンダ12の制御方法であって、ピストン22と、サーボ弁14と、第1の位置センサ28及び第2の位置センサ30を少なくとも備える測定装置16とを備えるシリンダを提供するステップと、第1の位置センサ及び第2の位置センサと同時にシリンダの内部のピストンの位置の測定値X1、X2で取得するステップと、少なくとも1つのピストンの第1の変位速度v1を、第1の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて決定し、少なくとも1つのピストンの第2の変位速度v2を、第2の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて決定するステップと、最も信頼性が高い位置センサと同定するように、ピストンの第1の変位速度及び第2の変位速度v1、v2の各々を、ピストンのモデル化された変位速度vmod又は予め決定された変位速度と比較するステップとを備える、シリンダの制御方法。【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダの制御の分野に関し、特に可変翼のターボ機械の可動部材を作動させるために使用されるシリンダの制御の分野に関する。
航空分野では、航空機のターボ機械は「可変翼(variable-geometry)」部材と呼ばれる部材を備えている。ターボジェットエンジンなどのターボ機械の可変翼は可動部材であり、可変翼の位置は、ターボジェットエンジンの挙動を制御するために、ターボジェットエンジンを通る流体の流れ、例えば、ツインスプールターボジェットエンジンの一次流路におけるガス流に作用するように制御することができる。可変翼は、例えば、VBV(可変ブリード弁)又は可変シミング(shimming)を有する固定子翼配列などの弁又は可動翼としうる。また、弁は、燃料消費を最適化するために、ケーシングを熱収縮させることによってタービン翼の先端のクリアランスを調節するシステムにおいて、タービンケーシングを冷却するための空気の流量を調節するための弁としうる。
シリンダは、従来、シリンダ本体の内部で並進移動可能なピストンを備えている。シリンダは、シリンダの本体の内部のピストンの位置を制御するために、位置センサを備え、サーボ弁によって制御されることが知られている。シリンダ、サーボ弁及び複数の位置センサによって形成されるアセンブリは、サーボアクチュエータとも呼ばれる。上記サーボ弁は、シリンダ本体の内部のピストンの位置を調整するために、例えば、シリンダに供給する流体の圧力又は流量を調整するように構成された、シリンダを制御する部材を形成している。
シリンダ本体の内部のピストンの位置を測定するために、測定装置を使用することが知られている。前記測定装置は、従来通りかつ安全上の理由から、同時にかつ互いに独立して構成される2つの冗長な位置センサを備える。次いで、シリンダ本体の内部のピストンの位置は、一般に、2つの位置センサによって供給される位置測定値の平均に基づいて調整される。
このタイプの方法の1つの欠点は、2つの位置センサの内の1つに障害又は不正確な調整があって振幅のドリフト又はオフセットを引き起こす場合に、その平均が僅かにしか影響されない場合であっても、シリンダ本体の内部のピストンの位置の制御が混乱させられることである。そのため、シリンダ本体の内部のピストンの位置が正確に調整されない。従って、アクチュエータが、高圧圧縮機の固定子翼配列(整流器(straightener)として知られる)において可変シミングを有する翼である例えばVSV(可変固定子弁)などのターボ機械の可変翼を作動させるために使用される場合、これにより、ウイングレットの形状を有する翼の制御に混乱が生じ、翼への損傷のリスク、特に、圧縮機がサージを開始するリスクが生じる。ターボ機械自体の制御は、VSV又は他のVBVの制御の欠損によっても混乱させられ、推力制御を喪失するリスクがあり、これは望ましくない。
本発明の目的の一つは、上述の課題を改善するシリンダの制御方法を提供することである。
上記の目的を実現するために、本発明は、
シリンダ本体と、該シリンダ本体の内部で並進移動可能なピストンとを備えるシリンダを設けるステップと、
シリンダ本体の内部のピストンの位置を制御するように、前記シリンダに供給される力を調整するように構成されているサーボ弁を設けるステップと、
第1の位置センサ及び第2の位置センサを少なくとも有する測定装置を設けるステップと、
第1の位置センサ及び第2の位置センサで同時にシリンダ本体の内部のピストンの位置の測定が行われるステップと、
ピストンの少なくとも1つの第1の変位速度が、第1の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて決定されるステップと、
ピストンの少なくとも1つの第2の変位速度が、第2の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて決定されるステップと、
最も信頼できる位置センサを同定するように、第1の決定されたピストンの変位速度及び第2の決定されたピストンの変位速度の各々が、ピストンのモデル化された変位速度又は予め定めた変位速度と比較されるステップとを備える、シリンダの制御方法に関する。
制限するものではないが、シリンダは、空気圧シリンダ又は油圧シリンダとすることができ、複動シリンダであることが好ましい。また、制限されるものではないが、シリンダは、ターボ機械の高圧圧縮機の固定子翼配列において可変シミングを有する翼を作動させるために使用されうる。
サーボ弁は、シリンダ本体の内部のピストンの変位を制御してピストンの位置を調整するために、入力として受信する電子制御信号に基づいて、例えば流体でシリンダの供給を制御する。
位置センサの各々は、別個の測定部材を形成する。制限するものではないが、これらの位置センサは、誘導式又は磁気式の位置センサとしうる。これらの位置センサは、電子受動線形変位センサ(又は、LVDT、すなわち、線形可変差動変圧器の場合)としうる。
シリンダ、サーボ弁及び測定装置によって形成されるアセンブリは、サーボアクチュエータを形成し、シリンダ本体の内部のシリンダの位置を制御することができる。換言すると、シリンダの位置は、センサによって提供される位置測定値とピストンの位置設定値に基づいて補正される。
第1の位置センサと第2の位置センサは、同一であり、ピストンの位置測定を行うために同様な測定条件下に配置される。これらの測定は同時に行われる。また、2つの位置センサの正常な動作下では、それら位置センサが提供する位置測定は、実質的に同一である。
モデル化された又は予め定めた速度は、基準として機能し、完全な位置センサによって測定されるであろうピストンの実際の正確な速度であると考えられる。
「最も信頼できる位置センサ(most reliable position sensor)」という用語は、その位置測定値が最も正確であり、シリンダ本体の内部のピストンの実際の位置と最も一致する、位置センサを意味すると理解される。最も信頼できる位置センサは、モデル化された又は予め定めた変位速度に最も近いピストン変位速度を決定することを可能にする位置測定を提供する位置センサである。
第1の変位速度及び第2の変位速度とピストンのモデル化又は予め定めた変位速度は、有利的には、それらを比較するために、例えば所与のサーボ弁の制御信号に応答するなどの、同様の動作条件下で考慮される。
本発明による方法により、最も信頼性が高い位置センサを迅速にかつ正確にかつ最小の測定値で同定することができる。次いで、最も信頼性が高いと同定される位置センサによって供給される位置測定値に基づいて、ピストンの位置を調節することができる。したがって、ピストンの位置の制御は、2つの位置センサの位置測定値の平均値に基づいてピストンの位置が調整される従来技術の方法と比較することによって改善される。
本発明による方法により、ターボ機械内のシリンダによって作動される少なくとも1つの可変翼を損傷するリスクを低減するように、ピストンの位置がより正確に制御される。また、本発明による方法により、推力制御の喪失をなくすことを可能にする。
本発明による方法の別の利点は、動作不良のセンサによって供給される位置測定値に基づいてピストンの位置を調整することを控えるために、2つの位置センサから1つの動作不良の位置センサを標的とするために使用することができ、動作不良の位置センサを交換できる。
動作不良の位置センサの同定は、また、メンテナンスを補助することができ、従って、他の手段による問題解決の必要性がもはやないので、かなりの時間を節約する。
ピストンの第1の変位速度及び第2の変位速度がピストンのモデル化された変位速度と比較される変形例において、前記モデル化されたピストンの変位速度は、好ましくは、サーボ弁及びシリンダによって形成されるアセンブリの動作の予め確立されたモデルに基づいて決定される。このモデルは、このアセンブリの正常な、インシデントのない動作を表現するものと考えられる。このピストン速度モデルは、特に、非常に正確で実施が容易であり、特に、シリンダピストンの位置モデルよりもはるかに正確で実施が容易であるという利点がある。
具体的には、サーボ弁とシリンダによって形成されるアセンブリは、積分器のように挙動する。また、位置モデルに基づいてピストンの位置を推定し、測定位置を上記モデル化された位置と比較することは困難である。位置測定に基づいて得られたピストン変位速度とモデル化された変位速度との比較は、より容易である。
したがって、モデル化された速度を使用することにより、最も信頼性が高い位置センサをより迅速かつ効果的に同定することができる。
ピストンの第1の変位速度及び第2の変位速度がピストンの予め定めた変位速度と比較される変形例では、前記予め定めた変位速度は、例えば、正常な作動条件下で、ピストン変位速度の特性値の表から抽出することができる。この予め定めた変位速度を測定装置の内部記憶装置に記憶することができる。
好ましくは、ピストンの第1の変位速度及び第2の変位速度を決定するステップは、ピストンの複数の第1の変位速度及び第2の変位速度を決定するように、選択された期間にわたって繰り返される。次いで、上記のように決定されたピストンの第1の変位速度及び第2の変位速度の組は、ピストンの複数のモデル化された変位速度又は予め定めた変位速度と比較される。
ピストンの前記第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度と前記ピストンの前記予め定めた変位速度又はモデル化された変位速度との比較は、比較係数Rを計算し、前記比較係数の符号を決定するステップを備えることが好ましい。制限するものではないが、正の比較係数は、第1の位置センサがより信頼性が高いことを示し、負の比較係数は、第2の位置センサが最も信頼性が高く、またその逆も言えるということを示す。
好ましくは、比較係数Rは、以下の式に従って計算される。
Figure 2022510453000002
及びvは、シリンダ本体の内部のピストンの第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度であり、vmodは、ピストンの予め定めた変位速度又はモデル化された変位速度である。
この積分は、好ましくは、選択された期間にわたって行われ、比較係数は、選択された期間にわたるピストンの第1の変位速度及び第2の変位速度とピストンのモデル化された変位速度の比較を表す。この積分を使用することにより、ピストンの第1の変位速度及び第2の変位速度の決定中に現れ得る異常な測定値及びノイズをなくすことができる。したがって、比較の精度、ひいては、最も信頼できる位置センサの同定が改善される。
比較係数は、記憶装置に保持されることが好ましい。
有利的には、ピストンは、シリンダ本体の内部の第1の室及び第2の室を形成するように構成され、ピストンのモデル化された変位速度は、前記第1の室と前記第2の室との間のモデル化された圧力差の関数である。
シリンダが噴射室を備えるターボ機械内のアクチュエータとして使用される場合、モデル化された圧力差は、ターボ機械の燃焼室に噴射される燃料のモデル化された流量の関数とすることができ、また、燃焼室の上流の圧力の関数とすることができる。
好ましくは、ピストンのモデル化された変位速度は、サーボ弁の供給電流の関数である。この電流はラップ電流とも呼ばれる。
有利的には、ピストンのモデル化された変位速度は、サーボ弁の前記供給電流に一次フィルタ機能を適用することによって決定される平衡電流の関数である。前記平衡電流を用いることにより、ピストンの変位速度について特に正確なモデルを得ることができる。
ピストンのモデル化された変位速度は、好ましくは以下の関係式に従って決定される。
Figure 2022510453000003
式中において、iはサーボ弁供給電流であり、ieqは平衡電流であり、ΔPは前記第一室と前記第二室の間のモデル化された圧力差である。Kは、ピストンの変位速度、サーボ弁の供給電流及び前記圧力差をモデル化し、これに基づいて線形回帰により決定することができるゲインである。
好ましくは、少なくとも1つの動作不良の位置センサの存在を検出する事前のステップが実行され、この事前のステップは、動作不良の位置センサの存在が検出されたときに、ピストンの第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度と、ピストンのモデル化された又は予め定めた変位速度とを比較することで実行される。
「動作不良(malfunctioning)」という用語は、シリンダピストンの位置の測定値がシリンダ本体の内部のピストンの実際の位置に関して特に異常である位置センサであって、それゆえ満足できるものではない位置センサを意味すると理解される。それは、特に、障害があり、誤調節された、又は、不正確に較正された、位置センサである可能性がある。位置センサにおける障害は、一般に、それが提供する位置測定においてドリフトをもたらす。
比較ステップにより、2つの位置センサのうち、最も正確で、シリンダ本体の内部のピストンの実際の位置と最も一致する、ピストンの位置の測定値を供給する位置センサを同定することができる。一方の位置センサが動作不良であり、他方の位置センサが正しく動作している場合、正しく動作している位置センサが最も信頼性が高いものであると同定される。両方の位置センサが動作不良の場合、動作不良の最も少ない位置センサが最も信頼性が高い位置センサとして同定される。
この検出ステップにより、いくつかの位置センサの内の1つの位置センサにおいて障害が検出された場合にのみ比較ステップを実行することができる。これにより、比較ステップを常には実行せず、比較ステップが必要な場合にのみ最も信頼性が高い位置センサを同定することができる。一つの利点は計算資源の節約である。さらに、比較ステップは、少数のピストンの位置測定に基づいて、短い時間間隔にわたってのみ実行され、障害の同定が容易となる。最も信頼性が高い位置センサの同定が改善される。
制限することなく、位置センサの動作不良の存在は、いくつかの位置センサの1つによって供給される特に異常な位置測定値を観察することによって、又は、シリンダピストンの位置の制御における動作不良又はインシデントを観察することによって検出することができる。検出ステップにより、有利的には、例えば、低振幅オフセット又は低速ドリフトなどの、いくつかのセンサの内の1つのセンサの非常にわずかな動作不良又は誤調節を検出することができる。
好ましくは、動作不良の位置センサの存在は、第1の位置センサ及び第2の位置センサそれぞれで得られたピストンの位置の測定値に基づいて検出される。動作不良の位置センサの存在は、有利的には、2つの位置センサによって供給されるピストンの位置の測定値の間の発散を観察することによって検出される。
好ましくは、動作不良の位置センサの存在を検出するステップは、第1の位置センサによって得られたピストンの位置の測定値と第2の位置センサによって得られたピストンの位置の測定値との間の分離を決定するステップを備える。
有利的には、動作不良の位置センサの存在を検出するステップは、前記分離の分散が計算され、前記分散が予め定めた検出閾値と比較されるステップをさらに備える。例えば、障害を伴っている、動作不良の位置センサが存在する場合、その位置センサが供給する位置測定値は、前記分離と同様に、多かれ少なかれ強くドリフトを供給する。一方、前記分離の分散は、はるかに迅速かつ強く変化し、したがって、動作不良の位置センサ、ひいては、わずかであっても、センサの動作不良をより迅速に検出することができる。
予め定めた検出閾値は、好ましくは、動作不良の位置センサの存在を非常に迅速に検出するように、非常に低く選択される。これにより、位置センサのわずかな動作不良でも、例えばわずかに誤調節された位置センサの存在を検出することもできる。1つの利点は、いくつかの位置センサの内の1つの位置センサがわずかに動作不良であると直ちに、最も信頼性が高い位置センサの同定ができることである。したがって、シリンダの制御が改善されるため、検出は正確である。
好ましくは、動作不良の位置センサの存在が検出されると直ちにカウンタが開始され、カウンタの値がカウンタの閾値より大きいときに、ピストンの第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度をピストンのモデル化された又は予め定めた変位速度と比較するステップが停止させられる。カウンタの値は、その初期値から周期的に、例えば毎秒、増加する。カウンタ閾値は、任意に、例えば、30秒に設定される。
カウンタを使用することにより、位置センサの動作不良の検出から始まる、限られた時間にわたって、比較ステップを実行することができる。これにより、さらに、最も信頼できる位置センサの同定を容易にし、ピストンの第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度を、ピストンのモデル化された変位速度又は予め定めた変位速度と比較するステップを実行する時に伴う資源を低減する。
有利的には、最も信頼性が高いと同定される位置センサが選択され、ピストンの位置は、前記選択された位置センサによって供給されるピストンの位置の測定値を使用して調整される。一つの利点は、最も正確であり、実際のピストンの位置と一致するシリンダ本体の内部のピストンの位置の測定値に基づいて、ピストンの位置を正確に制御することである。ピストンの位置の調整は、全ての位置センサによって供給される位置測定値の平均に基づいて調整を行う従来技術の方法に関して改善される。いくつかの位置センサの内の1つにおいて障害が発生しても、ピストンの位置の調整は影響を受けない。
好ましくは、動作不良の位置センサの存在を追加的に検出するステップが実行され、この追加的な検出のステップ中に動作不良の位置センサが検出された場合に、最も信頼性が高い位置センサを選択するステップが実行される。1つの利点は、動作不良の位置センサが存在することを確認することであって、全ての位置センサが正しく動作している場合には、位置センサを選択しないことである。追加検出のステップ中に位置センサの動作不良が検出されない場合、シリンダ本体の内部のピストンの位置は、いくつかの位置センサの組によって供給される位置測定値に基づいて調整される。
本方法が事前検出ステップを備える実施形態では、比較ステップの前に、前記比較ステップを開始するための条件として機能し、追加検出のステップにより、動作不良の位置センサの存在を確認することができる。具体的には、前記比較ステップを開始させる条件となる、前記事前検出ステップは、好ましくは厳格であり、動作不良の位置センサの誤検出につながる可能性がある。追加検出のステップは、好ましくはあまり厳格ではなく、位置センサのかなりの動作不良のみを検出することができ、したがって、実際に動作不良である位置センサのみを考慮することができる。一つの利点は、動作不良の位置センサが存在することを確認し、これが必要であることが証明されたときに、最も信頼性が高いセンサ位置を選択するステップに続けるだけであるということである。
好ましくは、前記動作不良の位置センサの存在を追加的に検出するステップは、前記第1の位置センサと前記第2の位置センサのそれぞれで得られた位置測定位置の間の分離をそれぞれ計算するステップと、前記分離の絶対値が予め定めた追加検出閾値よりも大きい場合に実行される、最も信頼性が高い位置センサを選択するステップとを備える。したがって、動作不良の位置センサの存在は、2つの位置センサによって供給されるピストンの位置の測定値が強く発散しているときに検出される。
追加検出の予め定めたステップは、好ましくは、2つの位置センサの内の1つの位置センサのかなりの動作不良又は測定の不正確さを表す、2つの位置センサで得られた位置測定値の間の分離が十分に大きい場合にのみ実行されるように、選択ステップに対して十分に高い値が設定される。予め定めた追加検出閾値未満では、いずれの位置センサも動作不良でないと考えられ、最も信頼性が高い位置センサを選択するステップは実行されない。
また、本発明は、シリンダ本体と、該シリンダ本体の内部で並進移動可能なピストンとを備える、シリンダの制御装置であって、該制御装置は、
シリンダ本体の内部のピストンの位置を制御するように、シリンダに供給される力を調整するように構成されているサーボ弁と、
第1の位置センサ及び第2の位置センサを少なくとも備える測定装置であって、位置センサは、前記シリンダ本体の内部の前記ピストンの位置の測定を同時に行うように構成される、測定装置と、
第1の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて、ピストンの少なくとも1つの第1の変位速度を決定するように構成され、かつ、第2の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて、ピストンの少なくとも1つの第2の変位速度を決定するように構成される処理モジュールであって、前記第1の決定されたピストンの変位速度及び第2の決定されたピストンの変位速度を、ピストンのモデル化された変位速度又は予め定めた変位速度と比較するように構成される、処理モジュールとを備える、シリンダの制御装置に関する。
処理モジュールは、有利的には、ピストンの前記第1の変位速度及び第2の変位速度を決定するために構成されている、ピストンの速度を決定するためのモジュールと、ピストンの前記第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度と、ピストンのモデル化された変位速度又は予め定めた変位速度を比較するように構成されている比較モジュールとを備える。
本発明は、添付図面を参照しつつ非限定的な例として記載された本発明の実施形態の以下の説明を読み取ることでよりよく理解されるであろう。
図1は本発明による制御装置を示す。 図2は図1の制御装置の処理モジュールを示す。 図3は図2の処理モジュールの詳細図である。 図4は本発明によるシリンダの制御方法のステップを示す。
本発明は、シリンダの制御方法、並びに、この方法を実施することができる、シリンダの制御装置に関する。この制御方法により、一組の位置センサの中から最も信頼性が高い位置センサを同定し、この位置センサが供給するピストンの位置の測定値を用いてシリンダピストンの位置を制御することができる。
図1~図3を用いて、本発明によるシリンダの制御方法を実施することができる、本発明によるシリンダの制御装置を説明する。
この非限定的な例では、シリンダは、ターボ機械の可動部材を形成する、圧縮機内の可変シミング翼を作動させるために使用される。ターボ機械は、従来、燃焼室を備える。
図1は、本発明によるシリンダ12の制御装置10を示す。制御装置10は、サーボ弁14と、測定装置16と、処理モジュール18とを備える。
シリンダ12は、シリンダ本体20と、シリンダ本体の内部で並進移動可能なピストン22とを備える。ピストンは、シリンダ本体20内部の第1の室24及び第2の室26を形成する。これに制限されないが、シリンダは複動シリンダであり、第1の室24及び第2の室26に存在する流体の圧力に応じてシリンダ本体20内で変位する。
サーボ弁14は、入力として受信する電子指令信号に応じて、シリンダの第1の室及び第2の室に供給する流体の流量を調整するために使用される制御弁である。したがって、サーボ弁14により、設定位置に応じて、シリンダ本体20の内部のピストン22の位置を調整することができる。
測定装置16は、第1の位置センサ28と第2の位置センサ30とを備え、これら位置センサの各々は、シリンダ本体の内部のピストンの位置を測定し、その位置の測定値を提供するように構成されている。
図2に図示するように、処理装置18は、動作不良の位置センサの存在を検出するように構成されている検出モジュール32と、最も信頼性が高い位置センサを同定するように構成されている同定モジュール34と、最も信頼性が高い位置センサを選択し、選択された位置センサによって得られた位置測定値に基づいてピストンの位置の調整を制御するように構成されている選択モジュール36とを備える。処理装置は、リセットモジュール37を備える。
処理装置18は、また、シリンダ12の本体20の内部のピストンのモデル化された変位速度vmodを決定するように構成されている、モデル化された速度を決定するためのモジュール38を備えることが分かる。モデル化された速度を決定するためのモジュール38は、圧力差を推定するためのモジュール40と、平衡電流を決定するためのモジュール42と、コンピュータ44とを備えている。圧力差を推定するためのモジュール40は、シリンダ20の第1の室24と第2の室26の間の圧力差ΔPを決定するように構成されている。
図3に示すように、検出モジュール32は、カウンタ48と同様に、検出信号Yを生成するように構成されている警告モジュール46を備える。
同定モジュール34は、比較モジュール50と、ピストン速度を決定するためのモジュール52とを備え、このモジュール52は、第1の位置センサ28によって供給される位置測定値に基づいて、ピストンの第1の変位速度vを決定し、第2の位置センサ30によって供給される位置測定値に基づいて、シリンダ本体の内部のピストンの第2の変位速度vを決定するように構成される。
最も信頼できる位置センサを選択するためのモジュール36は、追加の検出モジュール54と、制御モジュール56とを備える。
以下に、制御装置10によって実施される、本発明による制御方法のステップを説明する。
シリンダ12を制御する装置10によって、シリンダ本体20の内部のピストン22の位置をリアルタイムに制御することができる。特に、第1の位置センサ28及び第2の位置センサ30は、ピストンの位置の測定値を各々が供給するように構成される。次いで、サーボ弁14は、位置センサによって測定された位置に応じて、ピストンを設定位置にもたらすために使用される流体の供給を制御する。
正常な動作では、第1の位置センサ及び第2の位置センサは、シリンダ本体の内部のピストンの位置を連続的かつ同時に測定する。第1の位置センサ28は、ピストンの位置の複数の第1の測定値Xを得るために使用され、第2の位置センサ30は、ピストンの位置の第2の測定値Xを得るために使用される。第1の位置センサ28及び第2の位置センサ30の各々によって得られた位置測定値X、Xは、検出モジュール32に供給され、より正確には、検出モジュールの警告モジュール46に供給される。
警告モジュール46は、第1の位置センサ及び第2の位置センサによって同時に得られた第1の位置測定値Xと第2の位置測定値Xとの間の分離をリアルタイムで決定し、前記分離の分散を計算するように構成される。次に、警告モジュール46は、前記分散を予め定めた検出閾値と比較する。
前記分散が、動作不良の位置センサの不在を表す、前記予め定めた検出閾値よりも小さいままである限り、警告モジュール46は、いかなる検出信号も伝送せず、シリンダの制御にも影響を及ぼさない。
第1の位置センサ28に障害があり、したがって、第1の位置センサ28が供給する第1の位置測定値Xが不正確であり、発散しており、したがって、ピストンの実際の位置及び第2の位置センサ30によって供給される第2の位置測定値Xから離れているように、動作不良であると現在考えられる。さらに、第1の位置測定値Xと第2の位置測定値Xとの間の分離は、迅速かつ高振幅で変化する。
次いで、警告モジュール46によって計算される前記分離の分散は、予め定めた検出閾値を超える。これは、動作不良の位置センサの存在を表し、次いで、警告モジュールは、初期値に設定されたカウンタ48に検出信号Yを伝送する。
検出閾値は、いくつかの位置センサの内の1つの位置センサのわずかであっても、動作不良を迅速に検出するために、低く選択されることが有利である。一例により、位置センサ28,30の内の1つの位置センサによって得られた位置測定値X,Xの弱い発散が検出されることになる。
検出信号Yを受信すると、カウンタ48はカウントを開始し、その間、カウンタの値は周期的に増加させられ、開始信号Yを同定モジュール34に、より正確には比較モジュール50に伝送する。
一方、モデル化された速度を決定するためのモジュール38は、シリンダ本体20の内部のピストン22のモデル化された速度vmodをリアルタイムで決定し、このモジュール38は速度vmodを比較モジュール50に供給する。
これを行うために、圧力差を推定するためのモジュール40は、ピストンの第1の室24と第2の室26との間の圧力差ΔPを計算する。圧力差ΔPは、ターボ機械の燃焼室への燃料Dの噴射流量と、前記燃焼室の上流側の圧力P0と、前記ターボ機械の高圧本体の回転速度aとに基づいて決定されるものであるが、これに制限されるものではない。
圧力差を推定するためのモジュール40は、前記決定された圧力差ΔPをコンピュータ44に供給する。
平衡電流を決定するためのモジュール42は、ラップ電流とも呼ばれるサーボ弁14の供給電流iに基づいて平衡電流ieqを決定するように構成される。シリンダの位置が一定であるか又は弱く可変である場合には、サーボ弁の前記供給電流iに1次フィルタをかけて平衡電流ieqを決定する。
制限するものではないが、平衡電流を決定するためのモジュール42は、2つの位置センサの内の1つによって測定されるシリンダピストンの位置のスライディング分散を決定するように構成される。平衡電流を決定するためのモジュール42は、シリンダ位置の突然の変動の兆候である、スライディング分散がスライディング分散閾値よりも大きい場合、平衡電流ieqの値を一定に維持するように構成される。
サーボ弁iの供給電流と平衡電流ieqは、コンピュータ44に伝送される。コンピュータは、シリンダ12の本体20の内部のピストンのモデル化された変位速度vmodを計算するように構成されている。制限するものではないが、このモデル化された変位速度は次の式に従って計算される。
Figure 2022510453000004
式中において、Kは、モデル化された速度vmodと、サーボ弁の供給電流iと、ピストンの第1の室24と第2の室26との間の圧力差ΔPとに基づいて線形回帰によって決定され得るゲインである。
前記モデル化された速度vmodは、比較モジュール50に伝送される。
一方、同定モジュール34のピストン速度を決定するためのモジュール52は、第1の位置センサ28によって供給される第1の位置測定値Xに基づいて、ピストンの第1の変位速度vを決定する。ピストンの前記第1の変位速度vは、第1の位置センサ28によって供給される第1のピストン22の複数の位置測定値Xに基づいて決定されることが理解される。また、ピストン速度を決定するためのモジュール52は、第2の位置センサ30によって供給される複数の第2の位置測定値Xに基づいて、ピストンの第2の変位速度vを決定する。
ピストンの第1の変位速度v及び第2の変位速度vの値は、同定モジュール34の比較モジュール50に伝送される。
開始信号Yが比較モジュール50によって受信されない場合、比較モジュール50は非作動状態のままである。
一方、比較モジュール50によって開始信号Yが受信されると直ちに、比較モジュール50は、ピストンの第1の変位速度v及び第2の変位速度vを、基準値として使用されるモデル化された速度vmodと比較する。これを行うために、比較モジュール50は、比較係数Rを計算し、前記比較係数Rの符号を決定する。比較係数Rは、次式に従って計算される。
Figure 2022510453000005
この積分は、測定ノイズを低減するために、例えば0.3秒などの、選択された期間にわたって行われる。比較係数Rが正のとき、第1の位置センサ28で得られた第1の位置測定値Xに基づいて決定されるピストンの第1の変位速度vは、選択された時間周期にわたって、第2の位置センサ30で得られた第2の位置測定値に基づいて決定される、ピストンの第2の変位速度vよりも、モデル化された速度vmodからさらに離れている。これは、ピストンの第1の変位速度がピストンの第2の変位速度よりも満足ではないという事実を表し、第2の位置センサ30で得られた第2のピストンの位置の測定値Xは、第1の位置センサ28で得られた第1のピストンの位置の測定値Xよりも正確であるという事実を表す。
したがって、正の比較係数Rは、第2の位置センサ30が第1の位置センサ28よりも信頼性が高いことを示す。逆に、負の比較係数Rは、第1の位置センサで得られた位置測定値が第2の位置センサで得られた位置測定値よりも正確であるという事実を表す。次いで、第1の位置センサが最も信頼性が高いと考えられる。
この例では、第1の位置センサが動作不良であると考えられ、したがって計算される比較係数Rは正であると考えられる。
比較モジュール50は、カウンタの値が例えば30秒などの予め定めたカウンタ値未満のままである限り、比較係数Rをリアルタイムで計算して更新し、記憶装置に格納する。比較モジュールは、この例では正である比較係数Rを、選択モジュール36に、より正確には制御モジュール56に伝送する。
カウンタ48の値が予め定めたカウンタ閾値に達すると、カウンタは、比較終了信号Yを比較モジュール50及びリセットモジュール37に伝送する。比較終了信号Yを受信すると、比較モジュール50は、比較係数Rの計算を停止する。
したがって、比較モジュール50は、開始信号Yを受信した後かつ比較終了信号Yを受信する前にのみ作動状態になる。
検出モジュール32によって実行される少なくとも1つの動作不良の位置センサの存在の検出と、同定モジュール34によって実行される最も信頼性が高い位置センサの同定と並行して、選択モジュール36の追加の同定モジュール54は、動作不良の位置センサの存在をチェックして確認するように構成されている。これを行うために、追加の検出モジュール54は、第1の位置センサ28で得られた第1の位置測定値Xと第2の位置センサ30で得られた第2の位置測定値Xとの間の分離の絶対値をリアルタイムで計算し、この絶対値を追加の検出閾値と比較する。
第1の位置測定値と第2の位置測定値との間の分離の絶対値が前記追加の検出閾値よりも大きいとき、追加の検出モジュール54は、追加の検出信号Yをリセットモジュール37だけでなく制御モジュール56に伝送する。追加の検出閾値は、好ましくは、2つの位置センサの内の1つの位置センサの測定値のかなりの不正確さを表す、2つの位置センサで得られた位置測定値が特に異なって一貫性がない場合にのみ、追加の検出信号Yの伝達が発生するように十分高い値に設定されている。
付加的な検出信号Yの伝達により、動作不良の位置センサの存在を確認することができ、かつ、動作不良の位置センサの存在が検出モジュール32によって誤って検出されなかったことを確認することができる。
追加の検出信号Yが制御モジュール56によって受信されない場合、動作不良の位置センサの存在は確認されず、制御モジュール56は非作動状態のままである。
一方、制御モジュール56が追加の検出信号Yを受信すると、動作不良の位置センサの存在が確認される。
この例では、第1の位置センサ28によって供給される第1の位置測定値Xは、特に異常であり、第2の位置センサ30によって供給される第2の位置測定値Xとは離れている。これにより、追加の検出モジュール54は、追加の検出信号Yを伝送する。
次に、制御モジュール56は、比較係数Rに基づいて、第1の位置センサ28及び第2の位置センサ30の中から最も信頼性が高い位置センサを選択する。この例では、比較係数Rは正であるので、第2の位置センサ30は最も信頼性が高い位置センサとして選択される。次に、制御モジュール56は、この場合では第2の位置センサ30である、最も信頼性が高い位置センサを選択するために、特にサーボ弁に指令信号Zを伝送し、制御モジュール56は、選択された位置センサで得られた位置測定値のみに基づいて、シリンダ12の本体20の内部のピストン22の位置の調整を制御する。
したがって、最も信頼性が高い位置センサを選択するステップは、動作不良の位置センサの存在が追加の検出モジュール54によって確認される場合にのみ実行される。
比較終了信号Yがリセットモジュール37に伝送されるが、追加の検出信号Yがリセットモジュール37に伝送されない場合、リセットモジュール37は、リセット信号Yを比較モジュール50に伝送する。これは、検出モジュール32による動作不良の位置センサの誤検出を表す。リセット信号Yを受信すると、比較モジュール50は、比較係数Rの値を、例えば0である選択された初期値に設定する。一方、リセットモジュール37は追加の検出信号Yを受信した場合には、リセットモジュール37は非作動状態のままである。
図4は、本発明によるシリンダの制御方法を実施するための方法のステップを示す図である。この方法は、図1~図3に示す制御装置によって実施することができる。まず、第1のステップS1において、第1の位置センサ及び第2の位置センサと同時にシリンダ本体の内部でピストンの位置測定が行われる。第2のステップS2では、第1の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて、ピストンの第1の変位速度が決定され、第2の位置センサで得られたピストンの位置の測定値に基づいて、ピストンの第2の変位速度が決定される。
次に、第1の位置センサと第2の位置センサとでそれぞれ得られたピストンの位置の測定値に基づいて、少なくとも1つの動作不良の位置センサの存在を検出する第3のステップS3が実行される。制限がない限り、この第3の検出ステップS3は、第1の位置センサで得られたピストンの位置の測定値と第2の位置センサで得られたピストンの位置の測定値との間の分離を決定するステップを備え、前記分離の分散が計算され、分散が予め定めた検出閾値と比較される。
動作不良の位置センサが検出された場合、最も信頼性が高い位置センサを同定するように、第1の決定されたピストンの変位速度及び第2の決定されたピストンの変位速度のそれぞれと、ピストンのモデル化された変位速度又は予め定めた変位速度とを比較する第4のステップS4が実行される。
第4の比較ステップS4と並行して、カウンタを開始する第5のステップS5が実行される。第4の比較ステップS4は、カウンタの値がカウンタ閾値を超えるまで実行される。
次に、動作不良の位置センサの存在を追加的に検出する第6のステップS6が実行される。このステップは、第1の位置センサと第2の位置センサとでそれぞれ得られたピストンの位置の測定値の間の分離を計算するステップを備え、分離の絶対値が予め定めた追加の検出閾値と比較される。
分離の絶対値が予め定めた追加検出閾値よりも大きい場合、動作不良の位置センサの存在が確認され、最も信頼性が高いと同定される位置センサを選択する第7のステップS7が実行される。
次に、前記選択された位置センサによって供給されるピストンの位置の測定値を用いてピストンの位置を調整する第8のステップS8が実行される。

Claims (14)

  1. シリンダ(12)の制御方法において、
    前記制御方法は、
    シリンダ本体(20)と、前記シリンダ本体の内部で並進移動可能なピストン(22)とを備えるシリンダが設けられるステップと、
    前記シリンダ本体の内部の前記ピストンの位置を制御するように、前記シリンダに供給される力を調整するように構成されたサーボ弁(14)が設けられるステップと、
    第1の位置センサ(28)及び第2の位置センサ(30)を少なくとも備える測定装置(16)が設けられるステップと、
    前記シリンダ本体の内部の前記ピストンの位置について、前記第1の位置センサと前記第2の位置センサで同時に測定値(X,X)が得られるステップと、
    前記ピストンの少なくとも1つの第1の変位速度(v)が、前記第1の位置センサで得られた前記ピストンの位置の測定値に基づいて決定されるステップと、
    前記ピストンの少なくとも1つの第2の変位速度(v)が、前記第2の位置センサで得られた前記ピストンの位置の測定値に基づいて決定されるステップと、
    少なくとも1つの動作不良の位置センサの存在が検出されるステップと、
    動作不良の位置センサの存在が検出される時、最も信頼できる位置センサを同定するように、前記ピストンの第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度の各々は、前記ピストンのモデル化された変位速度(vmod)又は予め定めた変位速度と比較されるステップとを備える、シリンダ(12)の制御方法。
  2. 前記ピストンの前記第1の決定された変位速度(v)及び前記第2の決定された変位速度(v)と前記ピストンの前記モデル化された変位速度(vmod)と比較するステップは、比較係数(R)を計算し、前記比較係数(R)の符号を決定するステップを備える、請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記比較係数(R)は、以下の式に従って計算される。
    Figure 2022510453000006
    式中において、vは前記ピストンの第1の決定された変位速度であり、vは前記ピストンの第2の決定された変位速度であり、vmodは前記ピストンのモデル化された変位速度である、請求項2に記載の制御方法。
  4. 前記ピストンは、前記シリンダ本体(20)の内部で第1の室(24)及び第2の室(26)を形成するように構成されており、前記ピストンのモデル化された変位速度(vmod)は、前記第1の室と前記第2の室の間のモデル化された圧力差の関数である、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御方法。
  5. 前記ピストンの前記モデル化された変位速度は、前記サーボ弁(14)の供給電流(i)の関数である、請求項1~4のいずれか1項に記載の制御方法。
  6. 前記ピストンの前記モデル化された変位速度(vmod)は、前記サーボ弁(14)の前記供給電流(i)に一次フィルタ機能を適用することによって決定される平衡電流(ieq)の関数である、請求項5に記載の制御方法。
  7. 前記第1の位置センサ(28)と前記第2の位置センサ(30)とでそれぞれ得られた前記ピストンの位置の測定値(X、X)に基づいて、動作不良の位置センサの存在が検出される、請求項1~6のいずれか1項に記載の制御方法。
  8. 前記動作不良の位置センサの存在を検出するステップは、前記第1の位置センサで得られたピストンの位置の測定値と前記第2の位置センサで得られたピストンの位置の測定値との間の分離を決定するステップを備える、請求項7に記載の制御方法。
  9. 前記動作不良の位置センサの存在を検出するステップは、前記分離の分散が計算され、前記分散が予め定めた検出閾値と比較されるステップを追加的に備えることを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
  10. 前記動作不良の位置センサの存在が検出されると直ちにカウンタが開始され、前記カウンタの値が前記カウンタの閾値よりも大きいときに、前記ピストンの第1の決定された変位速度(v)及び第2の決定された変位速度(v)と、前記ピストンのモデル化された変位速度(vmod)又は予め定めた変位速度を比較するステップが停止される、請求項1~9のいずれか1項に記載の制御方法。
  11. 最も信頼性が高いと同定される位置センサが選択され、選択された前記位置センサによって供給される前記ピストンの位置の測定値を用いて前記ピストンの位置が調整される、請求項1~10のいずれか1項に記載の制御方法。
  12. 動作不良の位置センサの存在を追加的に検出するステップが実行され、前記追加的に検出するステップの間に動作不良の位置センサが検出された場合に、最も信頼性が高いと同定される位置センサを選択するステップが実行される、請求項11に記載の制御方法。
  13. 前記動作不良の位置センサの存在を追加的に検出するステップは、前記第1の位置センサ(28)で得られた位置測定位置(X)と前記第2の位置センサ(30)とで得られた位置測定位置(X)との間の分離を計算するステップを備え、前記分離の絶対値が予め定めた追加検出閾値よりも大きい場合に、最も信頼性が高い位置センサを選択するステップが実行される、請求項12に記載の制御方法。
  14. シリンダ本体(20)と、前記シリンダ本体(20)の内部で並進移動可能であるピストン(22)とを備える、シリンダ(12)を制御する装置(10)において、
    前記装置は、
    前記シリンダ本体の内部の前記ピストンの位置を制御するように、前記シリンダに供給される力を調整するように構成されたサーボ弁(14)と、
    第1の位置センサ(28)及び第2の位置センサ(30)を少なくとも備える測定装置(16)であって、前記第1の位置センサ(28)及び前記第2の位置センサ(30)は、前記シリンダ本体の内部の前記ピストンの位置の測定を同時に行うように構成されている、測定装置(16)と、
    前記第1の位置センサで得られた前記ピストンの位置の測定値に基づいて、前記ピストンの少なくとも1つの第1の変位速度(v)を決定するように構成され、かつ、前記第2の位置センサで得られた前記ピストンの位置の測定値に基づいて、前記ピストンの少なくとも1つの第2の変位速度(v)を決定するように構成されている処理モジュール(18)であって、動作不良の位置センサの存在が検出されたときに、前記ピストンの第1の決定された変位速度及び第2の決定された変位速度を、ピストンのモデル化された変位速度(vmod)又は予め定めた変位速度と比較するように構成されている処理モジュール(18)とを備える、シリンダ(12)を制御する装置(10)。
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