JP2022507570A - 容量が制限された遅延センシティブ長距離通信のための低レイテンシ、低オーバヘッドのデータフレーミング方法 - Google Patents

容量が制限された遅延センシティブ長距離通信のための低レイテンシ、低オーバヘッドのデータフレーミング方法 Download PDF

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Abstract

通信方法は、高周波(HF)無線などの帯域幅を制限されたチャネルを通じてのメッセージ受信を速めるように構成される。高速ネットワークから到着するユーザデータが、無線チャネルを通じて送信するのに適切なフォーマットに変換される。光ファイバネットワークなどの代替チャネルと比較したとき、無線チャネルを通って宛先に到達するのにより時間がかかるメッセージパケットは、無線送信を拒否される。パケットが受信されたとき、受信器は、順方向エラー訂正(FEC)技術および巡回冗長検査(CRC)技術などの様々なエラー処理技術からの情報を使用してメッセージ長を推定する。使用可能なデータがないときには、メッセージパケット間でフィルデータが送信される。受信ステーションにおけるフィルデータのFECおよびCRCの検査が失敗するように、フィルデータに関するFECおよびCRCの情報が変更される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照によって本明細書に組み込まれる、2018年11月14日出願の米国特許仮出願第62/767,196号の利益を主張するものである。
一般的なオーバージエア(OTA)無線送信は、大洋などの長距離にわたって送信されるとき、重大なレイテンシが生じることがある。さらに、これらの送信チャネルは、かなりノイズが多いことがあり、結果としてエラー訂正の必要性が増大する。ほとんどの長距離通信システムの高周波(HF)無線通信チャネルは、任意の時間において利用可能な割り当てられた無線帯域幅およびチャネル容量によって制限される。金融の高頻度取引用途では、HF無線チャネルを使用するとき、この帯域幅の制限によって金融指示の受信に遅延が生じることがあり、結果として経済的不利益になり得る。
したがって、この分野における改善が必要である。
本願発明の一実施例は、例えば、容量が制限された遅延センシティブ長距離通信のための低レイテンシ、低オーバヘッドのデータフレーミング方法に関する。
無線通信システムまたは何らかの通信システムでは、データを正確に復号化することができるように新規のメッセージの開始および終了を検知する必要がある。通常の解決策は、有益な情報のために利用可能な無線周波スペクトルの小部分を低減するオーバヘッドデータを追加するものである。このオーバヘッドは遅延およびジッタを加えることが分かっている。
たとえば、初期の方法では、送信されるメッセージにユニークワードを追加する必要があった。ユニークワードは、データメッセージの中の予期されないデータパターンである。ユニークワードは、通信システムでは一般的であり、パケット通信におけるフレームリミッタの通常の開始および終了である1バイト(たとえば07EH)を有する。これらのユニークワードは、受信器に、データがどこにあるかを伝えるために使用される。これらのユニークワードは、通常はメッセージの先頭および/または末尾に配置されるが、メッセージの他の位置に埋め込まれてよく、さらにはメッセージの内部に散在してもよい。これらのユニークワードは、システム容量を消費し、メッセージに遅延を加えることが分かっている。
フレーミング構造も提案されている。フレーミング構造の手法では、通常の構造は、既知のデータパターン(すなわちフレーミングオーバヘッド)、システム管理メッセージ、エラー訂正、およびユーザデータのために、特定の位置を用いて送信される。必要なフレーミングオーバヘッドの量は、通信チャネルの動的性質によって変化する。従来の時分割多重化(TDM)電話などの安定したシステムでは、フレーミングオーバヘッドは小さい。TDMメッセージのフレームが一旦同期されると、TDMメッセージは同期されたままとなる傾向がある。ワイヤレスシステムでは、無線チャネルの動的性質のために、携帯電話システムおよびHFシステムで経験されているように頑健なフレーミングが必要である。この頑健なフレーミングが、メッセージに大量のオーバヘッドをもたらす。この固定されたフレーミング手法が、システム容量を消費し、メッセージに対してジッタとして知られている可変遅延を加えることが分かっている。ジッタは、メッセージが様々な時間間隔でシステム入力に到着するときに生じる。結果として、このシステムでは、データスロットがメッセージ転送のために使用可能になる前に、可変時間を待たなければならない。
低レイテンシ通信では、バイトまたは他のフレーミング調整を待つことなく、できるだけ早く始動してメッセージを受信し得るのが望ましい。たとえば、高頻度取引ならびに他の時間的に制約のあるアクティビティでは、エンドツーエンドの遅延(delay from end-to-end)を最小限にする必要がある。それゆえに、これらの環境における通信では、送信されるメッセージのオーバヘッド、およびメッセージ送信処理のレイテンシまたは遅延は、可能な限り小さくするべきである。取引命令を含有している可能性があるパケットは、最小限の遅延で送信を開始するべきである。
これを踏まえて、送信キューイング遅延の最小化または解消を促進するための独特な通信方法または技術が開発されており、この方法は、非同期のパケット到着および無線送信をサポートする能力がある。一般に、この方法は、高速通信リンクから到着したユーザデータを、はるかに遅い無線チャネルを通じて送信するのに適切なフォーマットへと変換する。無線チャネルを通じてのパケット送信時間は、一般的には高速リンク上のものよりも長い。取引用途に有用なものを超えた何らかの送信キューによってパケットが遅延するとなると、送信器においてこのパケットを棄却しなければならない。高速光ファイバネットワークなどの代替チャネルと比較したとき、無線チャネルを通って宛先に到達するのにより時間がかかるパケットは、無線チャネルを通じた送信を拒否される。
送信のためにユーザデータを使用することができないときには、一般にフィルデータ(fill data)が送信される。フィルデータは、無線受信器が送信波形に対する同期を維持するためのアイドルシーケンスを生成する。フィルデータは、システム性能に影響を及ぼすことなくいつでも中断され得る。しかしながら、フィルデータは、受信ステーションにおいて、まれに、正当なものとして不正確に識別されてしまうことがある。この偽のパケット検知を回避するために、一例では、フィルデータが送信ステーションにおいて前もって処理される。一例では、フィルデータとともに送信されるメッセージが、順方向エラー訂正(FEC)方式および巡回冗長検査(CRC)方式を使用して処理される。しかしながら、受信ステーションにおけるフィルデータのFECおよびCRCの検査が失敗するように、フィルデータに関するFECおよびCRCの情報が変更される。受信ステーションにおけるFECおよびCRCの検査は、受信ステーションがメッセージを識別して復号化することを可能にするものである。
とりわけ、この技術は可変パケット間タイミングの問題を扱うことができるが、通信遅延も小さくする。この方法は、最小のオーバヘッド、レイテンシおよびジッタで、ワイヤレスチャネルのメッセージの開始を検知するために使用される。この方法はまた、バイト整列でもフレーム整列でもない非同期送信をサポートする。この方法を使用すると、アイドル期間中に使用されるフィルデータが、影響なく中断され得るため、任意の送信されるシンボル境界においてメッセージ送信が始まり得る。
この符号化および復号化の技術は、フレーミングワードに対してオーバヘッドを加えない。フレーミングワードは、無線周波スペクトルを消費することによって無線チャネルの有用性を低下させることを認められたい。その上に、この方法によれば、固定されたフレーミング構造または一般的にはデータメッセージに対して先頭に追加するか、追加するか、もしくは挿入する必要がある特別なシンボルセットを使用するシステムと比較して、追加されるジッタおよびレイテンシが最小になる。この方法では、変調技術、パケット長、および/またはエラー訂正技術を変更するのにフレーム構造を調節する必要はない。その代わりに、受信器は、FECおよびCRCを単独で、または主として使用することによって、メッセージ境界を判定する。加えて、変調技術、パケット長、および/またはエラー訂正技術を変更するのに、フレーミング調整を達成するための大幅なメッセージパディングは不要である。パディングは、任意の整数個のシンボルを構築するのに必要なものだけに限られている。実際の変調方式については、パディングビットの数は比較的少ない。フィルデータがペナルティなしで中断され得るので、パケットは、バイト、ワード、またはフレームの同期を待つことなく任意のシンボル境界において送信され得る。
本明細書で説明されかつ図示されるシステムおよび技術は、複数の独特かつ独創的な態様に関するものである。これらの独特な態様のすべてではなくいくつかが、以下で概説される。
態様1は、一般に、受信ステーションにおいて1次通信チャネルからメッセージを受信するステップを含む方法に関するものである。
態様2は、一般に、エラー訂正方式と組み合わせたパリティチェックコードによってメッセージ境界を検知するステップをさらに含む、態様1に記載の方法に関するものである。
態様3は、一般に、メッセージが整数個の変調されたシンボルを有する、態様1または2に記載の方法に関するものである。
態様4は、一般に、1次通信チャネルが低帯域幅で低レイテンシの通信リンクを含む、態様1から3のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様5は、一般に、1次通信チャネルが高周波無線チャネルを含む、態様1から4のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様6は、一般に、ユーザデータおよびフィルデータを含むメッセージデータストリームによってメッセージを受信するステップをさらに含む、態様1から5のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様7は、一般に、ユーザデータがメッセージデータストリームにおいて非同期で符号化される、態様1から6のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様8は、一般に、フィルデータによってメッセージデータストリームに対する信号ロックを維持するステップをさらに含む、態様1から7のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様9は、一般に、フィルデータが擬似ランダムバイナリシーケンス(PRBS)を含む、態様1から8のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様10は、一般に、フィルデータがパリティチェックコードおよびエラー訂正方式によって修正されたPRBSのバージョンを含む、態様1から9のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様11は、一般に、PRBSのバージョンを有する、偽のメッセージを検知するステップをさらに含む、態様1から10のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様12は、一般に、PRBSのバージョンがパリティチェックコード試験に失敗するように修正されている、態様1から11のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様13は、一般に、PRBSのバージョンがエラー訂正方式の試験に失敗するように修正されている、態様1から12のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様14は、一般に、パリティチェックコードがチェックサムを含む、態様1から13のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様15は、一般に、パリティチェックコードが巡回冗長検査(CRC)を含む、態様1から14のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様16は、一般に、エラー訂正方式が順方向エラー訂正(FEC)を含む、態様1から15のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様17は、一般に、エラー訂正方式が畳み込みコード方式を含む、態様1から16のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様18は、一般に、エラー訂正方式がテイルバイティングビタビ復号化アルゴリズムを含む、態様1から17のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様19は、一般に、エラー訂正方式がブロックコード方式を含む、態様1から18のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様20は、一般に、エラー訂正方式がターボブロックコード方式を含む、態様1から19のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様21は、一般に、ユーザデータおよびフィルデータを備えたメッセージデータストリームを符号化するステップをさらに含む、態様1から20のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様22は、一般に、偽のメッセージ検知の機会を減少させるようにフィルデータを修正するステップをさらに含む、態様1から21のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様23は、一般に、エラー訂正方式と組み合わせたパリティチェックコードを有するメッセージデータストリームを符号化するステップをさらに含む、態様1から22のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様24は、一般に、フィルデータの修正されたバージョンを生成するステップであって、修正されたバージョンがパリティチェックコードの試験に失敗する、ステップをさらに含む、態様1から23のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様25は、一般に、フィルデータの修正されたバージョンを生成するステップであって、修正されたバージョンがエラー訂正方式の試験に失敗する、ステップをさらに含む、態様1から24のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様26は、一般に、送信ステーションからメッセージデータストリームを送信するステップをさらに含む、態様1から25のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様27は、一般に、送信ステーションにおいて高速ネットワークからユーザデータパケットを受信するステップをさらに含む、態様1から26のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様28は、一般に、1次通信チャネルを介したユーザデータパケットのメッセージ送信時間を計算するステップをさらに含む、態様1から27のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様29は、一般に、高速ネットワークからのユーザデータパケット間のメッセージ間送信時間を計算するステップをさらに含む、態様1から28のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様30は、一般に、少なくともメッセージ送信時間およびメッセージ間送信時間に基づいて、1次通信チャネルを通じてユーザデータパケットを送信するべきかどうかを判定するステップをさらに含む、態様1から29のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様31は、一般に、メッセージ送信時間がメッセージ間送信時間以下であるときには1次通信チャネルを通じて送信用のユーザデータパケットを受け取るステップをさらに含む、態様1から30のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様32は、一般に、1次通信チャネルを介してユーザデータを含むメッセージを送信するステップをさらに含む、態様1から31のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様33は、一般に、メッセージ送信時間に、進行中の送信が完了するまでのキューにおけるその待ち時間を足すと、新規メッセージのためのメッセージ受信時間の許容できる期限を過ぎてしまうときには、1次通信チャネルによるユーザデータパケットの送信を拒否するステップをさらに含む、態様1から32のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様34は、一般に、バックエンド通信チャネルを介してユーザデータを含むメッセージを送信するステップをさらに含む、態様1から33のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様35は、一般に、ユーザデータパケットが金融商品の取引に関する、態様1から34のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様36は、一般に、各メッセージにおける変調されたシンボルは整数個であるということのみを制約条件としてメッセージが非同期で到着してよい順方向エラー訂正(FEC)方式と組み合わせた冗長パリティチェックコードを利用する無線チャネル上で使用する、メッセージの開始と停止の境界を検知するための方法に関するものである。
態様37は、一般に、パリティチェックコードが巡回冗長検査(CRC)であり、FEC方式が畳み込みコードのテイルバイティングビタビ復号化アルゴリズムを使用する、態様1から36のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様38は、一般に、用途が高速金融商品取引である、態様1から37のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様39は、一般に、エラー訂正コードがブロックコードである、態様1から38のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様40は、一般に、エラー訂正コードがターボブロックコードである、態様1から39のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様41は、一般に、メッセージ間の期間が、受信器において偽のメッセージ検知が生じにくいように設計されたフィルデータで占有される、態様1から40のいずれか1つに記載の方法に関するものである。
態様42は、一般に、態様1から41のいずれか1つに記載の方法を実施するためのシステムに関するものである。
本発明のさらなる形態、目的、特徴、態様、便益、利益、および実施形態は、本明細書とともに提供される、発明を実施するための形態および図面から明らかになるはずである。
一例による通信システムの線図である。 別の例による通信システムの線図である。 図2通信システムの一変形形態の側面図である。 図2通信システムのさらなる詳細を示す線図である。 さらなる例による通信システムの線図である。 送信ステーションの線図である。 ユーザデータパケットの符号化およびユーザメッセージの送信のための技術を示す線図である。 送信用のユーザデータパケットを受け取る、かつ拒否するための技術を示す流れ図である。 ユーザデータパケットを符号化するための技術の線図である。 フィルデータ生成システムの線図である。 送信されたデータを復号化するための技術の線図である。
次に、本発明の原理の理解を容易にするために、図面に示された実施形態が参照され、これを説明するために特定の言語が使用される。それにもかかわらず、それによって本発明の範囲を限定することが意図されているわけではないことが理解されよう。説明された実施形態のあらゆる改変形態およびさらなる修正形態、ならびに本明細書で説明されたような本発明の原理のそれ以上の用途は、本発明に関する当業者なら普通に考えつくように企図されている。本発明の一実施形態が極めて詳細に示されるが、本発明に関連しないいくつかの特徴は、明瞭さのために示されないこともあり得ることが当業者には明らかであろう。
以下の説明における参照数字は、様々な構成要素が最初に示されたとき、読者が図面を迅速に識別するのを支援するように構成されている。詳細には、要素が最初に出現する図面は、一般的には対応する参照番号における最上位の数字によって指示される。たとえば、「100」番台の参照数字によって識別される要素は図1に出現する可能性が高く、「200」番台の参照数字によって識別される要素は図2に出現する可能性が高い、といった具合である。
図1は、一例による通信システム100の汎用バージョンを示すものである。示されるように、通信システム100は情報源105および情報宛先110を含む。情報源105および情報宛先110は、1つまたは複数の通信チャネル115を通じて互いと動作可能に通信する。これらの通信チャネル115を通じた通信は、一方向型通信および/または双方向型通信であり得る。図示の例では、情報源105と情報宛先110の間の通信チャネル115は、1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125を含む。他の例では、通信システム100は、通信チャネル115を1つだけ、または通信チャネル115を2つよりも多く含むことができる。
以下でより詳細に説明されるように、通信システム100は、複数の状況において使用され得、特に情報源105および情報宛先110が互いから物理的遠隔に配置されている状況において使用され得る。通信システム100は、たとえば個人用、商用、医療用、軍事用、および/または政治目的に使用され得る。説明のために、通信システム100は、金融取引システムの用途について記述されるが、軍事指令の発行および遠隔医療処置の実施などの他の用途向けに適合され得ることを認識されたい。この例では、情報源105および情報宛先110は、一般に、遠隔に設けられた株/商品の取引所および/または金融機関(それら取引所で取引する)の、コンピュータシステムの位置を表すものである。これらの取引所は、ほんの数例を挙げても、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、NASDAQ株式市場、東京証券取引所(TYO)、上海証券取引所、香港証券取引所、ユーロネクスト、ロンドン証券取引所、深セン証券取引所、トロント証券取引所、ボンベイ証券取引所、シカゴ商業取引所(CME)、シカゴ商品取引所(CBOT)、およびニューヨーク商品取引所(NYMEX)を含む。
図1に示されるように、情報源105および情報宛先110は距離(「D」)130だけ物理的に離れている。たとえば、情報源105および情報宛先110によって表される各取引所は、山脈、大陸、さらには大洋などによって分離され得る。この物理的距離130により、情報源105の位置と情報宛先110の位置の間の通信において遅延またはレイテンシが生じる。必ずというわけではないが通常は、距離130が長ければ長いほど、所与の通信チャネル115に関するレイテンシも長くなる。ほとんどの場合、これらの取引所の間の距離130が、直接見通し線通信の妨げになり、通信エラーのリスクが増すばかりでなく、レイテンシがさらに増加する。たとえば、情報宛先110は、情報源105の電波地平線を通り越して配置されることがある。取引ならびに他の活動に対して、時間および通信精度は非常に重要である。いかなる遅延によっても取引業者は損をする可能性があり、同様に、あらゆる通信エラーが損失をもたらす可能性がある。通信エラーは低減され得るが、通常は、より高いレイテンシおよび/またはより高い帯域幅要件といった代償を払ってのことである。ほとんどの通信チャネル115の帯域幅は、ある程度まで制限されている。レイテンシおよび帯域幅の性能は、通信チャネル115の構成およびタイプに依拠して変化する可能性がある。
見られるように、1次通信チャネル120は1次チャネルレイテンシ(ΔT)135および1次チャネル帯域幅(B)140を有する。バックエンドチャネルレイテンシ1451次通信チャネル120はバックエンドチャネルレイテンシ(ΔT)145およびバックエンドチャネル帯域幅(B)150を有する。図1の通信チャネル115は、同一のレイテンシおよび帯域幅の特性、または他の特性ばかりでなく、異なるレイテンシおよび/もしくは帯域幅を有することができる。一例では、1次通信チャネル120の1次チャネルレイテンシ135はバックエンド通信チャネル125のバックエンドチャネルレイテンシ145よりも低く、1次通信チャネル120の1次チャネル帯域幅140はバックエンド通信チャネル125のバックエンドチャネル帯域幅150よりも狭い。この例のいくつかの変形形態では、1次通信チャネル120はワイヤレス通信チャネル(たとえば無線)であり、バックエンド通信チャネル125は有線タイプ通信チャネル(たとえば光ファイバケーブル)である。特定の一形態では、1次通信チャネル120は上空波通信技術を使用し、バックエンド通信チャネル125は光ファイバケーブルなどの非上空波経路を含む。他の例では、1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125は、同一タイプの通信方式用の別々の通信チャネル115を表す。たとえば、1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125は、異なる周波数帯域を有するワイヤレス通信チャネルを表し、一例では両方の通信チャネル115が高周波(HF)無線を利用して上空波伝搬によって通信する。1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125は、異なる周波数を有することにより、異なるレイテンシ、帯域幅、および/または通信エラー率を有することができる。たとえば、1つの状況では、1次通信チャネル120はバックエンド通信チャネル125よりもノイズが多いが、バックエンド通信チャネル125よりも低いレイテンシを有し得る。
通信システム100のHF無線通信チャネル115は、任意の所与の時間において利用可能な割り当てられた無線帯域幅およびチャネル容量によって制限され得る。金融の高頻度取引用途においてHF無線通信チャネル115を使用するとき、メッセージの数および/または送信速度が増大すると通信システム100の潜在的利益が増大する。以下でさらに説明されるように、帯域幅が制限されたワイヤレス通信チャネル115を通じて送られるメッセージのレイテンシを短縮するための独特な方法が開発されている。この技術では、レイテンシが短縮されることに加えてオーバヘッドが低減されるため、単位時間当たりでより多くの取引が通信され得、かつ/または実行され得る。
図2は、本明細書で説明された独特な技術によってデータを転送するように構成された、図1の通信システム100の特定の例である通信システム200を示すものである。図2の通信システム200は、図1の通信システム100と同様に、情報源105と、情報宛先110と、1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125を含む通信チャネル115と、を含む。具体的には、図2の通信システム200は、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204によってデータを転送するように構成されている。一形態では、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204は高周波無線チャネル(「HF無線」)206を含む。図2の通信システム200は、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208を通じて個別のデータによってデータを転送するようにさらに構成されている。低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204および高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208が、送信ステーション214における第1の通信ノード212と受信ステーション218における第2の通信ノード216の間に個別の接続をもたらす。低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204は、送信アンテナ228と受信アンテナ232の間の上空波伝搬によって自由空間を通り抜ける電磁波224を使用してデータを送信するように構成されてよい。電磁波224は、第1の通信ノード212における送信器によって生成され、送信ライン236に沿って送信アンテナ228まで通される。送信アンテナ228によって放射された電磁波224は、大気220のイオン化された部分に遭遇する可能性がある。次いで、この放射された電磁エネルギは、大気220のイオン化された部分によって屈折され、電磁波224は地面256の方へ方向転換する。電磁波224は、送信ライン240によって第2の通信ノード216に結合された受信アンテナ232によって受信され得る。図2に示されるように、送信する通信ノードは、電磁エネルギを搬送するための1つまたは複数の送信ライン236を必要とすることなく、上空波伝搬を使用して、電磁エネルギを地球表面256の長距離にわたって送信する。
データは、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208を使用して、送信ステーション214と受信ステーション218の間でも送信され得る。図2に示されるように、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208は、大洋または他の水域の下またはその中を通ることを含めて地面256を通過する送信ライン244を使用して実施され得る。図2に示されるように、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208は1つまたは複数の中継器252を含み得る。図2は送信ライン244に沿った4つの中継器252を示すが、任意の適切な数の中継器252が使用されてよい。送信ライン244には中継器252がなくてもよい。図2は、第1の通信ノード212から第2の通信ノード216に情報を送信する、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204を示すが、送信されるデータは、両方向において、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204と、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208と、を通り得る。
示されるように、通信システム200は第1の通信ノード212に対する接続264を有するクライアント260をさらに含む。クライアント260は、接続264を通じて第1の通信ノード212に命令を送信するように構成されている。図示の例では、接続264は、マイクロ波ネットワークなどのワイヤレス接続266を含む。第1の通信ノード212において、命令は、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204もしくは高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208のいずれかまたは両方によって、第2の通信ノード216に送信するように準備される。示されるように、第2の通信ノード216は接続272によって命令プロセッサ268に接続されている。接続272はマイクロ波または他のタイプのワイヤレス接続のようなワイヤレス接続266を含み得ることを認識されたい。クライアント260は、距離を超えて指示を送信することを望む何らかの企業、グループ、個人、および/またはエンティティでよい。命令プロセッサ268は、それらの命令を受信するかまたはそれらの命令に対して行動する、何らかの企業、グループ、個人、および/またはエンティティでよい。いくつかの実施形態では、第1の通信ノード212から直接送信されるデータをクライアント260が送信してよく、または第2の通信ノード216が命令プロセッサ268に直接接続されてもよいので、接続264および接続272は不要になり得る。通信システム200は、所望の、あらゆる種類の、低レイテンシのデータ送信のために使用され得る。一例として、クライアント260は遠隔で作業する医者または外科医でよく、一方、命令プロセッサ268は患者に対して作用するロボット機器でよい。
いくつかの実施形態では、クライアント260は金融商品の取引業者でよく、命令プロセッサ268は株式取引所でよい。取引業者は、特定の時間において、ある特定の証券または債券を買うかまたは売るように、株式取引所に命令を与えることを望む可能性がある。その代わりに、またはそれに加えて、命令は、ニュースならびに/あるいは取引業者および/または報道機関もしくは政府などのサードパーティ組織によって提供された他の情報の形式である。取引業者は第1の通信ノード212に命令を送信してよく、第1の通信ノード212は、送信アンテナ228、受信アンテナ232を使用し、および/または送信ライン244によって、命令および/またはニュースを第2の通信ノード216に送信する。次いで、株式取引所は、命令および/またはニュースを受信すると、取引業者が望む処置を処理することができる。
通信システム200は、コンマ何秒で取引を実行するように、取引戦略がコンピュータ上で実行される高頻度取引に有効であり得る。高頻度取引では、ほんの数ミリ秒の遅延によって取引業者が数百万ドルの損失を被る可能性があり、したがって、売買命令の送信速度は、送信されるデータの精度と同様に重要である。いくつかの実施形態では、取引業者は、取引を実行するために、取引の実行を望む時間よりも前に、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208を使用して、株式取引所の近くにある第2の通信ノード216に事前設定の売買命令または条件を送信してよい。これらの命令または条件は、大量のデータの送信を必要とすることがあり、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208を使用して、より正確に配送されてよい。また、取引の実行が望まれる時間よりも前に命令または条件が一度に送信される場合、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208のより高いレイテンシが許容され得る。
命令の最終的な実行は、命令が記憶されている通信システム200に、取引業者が起動データを送信することによって達成され得る。その代わりに、またはそれに加えて、起動データは、ニュースならびに/または取引業者および/もしくは個別のサードパーティ組織によって与えられた他の情報を含み得る。起動データが受信されると取引命令が株式取引所に送信され、取引が実行される。送信される起動データは、一般に、命令よりもデータ量がはるかに少なく、したがって、起動データは、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204を通じて送信されてよい。第2の通信ノード216において起動データが受信されると、特定の取引のための命令が株式取引所に送信される。高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208ではなく、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204を通じて起動データを送信すると、所望の取引が可能な限り迅速に実行され得、この取引業者に、同じ金融商品を取引する他方当事者に優る時間利益を与える。
図2に示された構成が図3にさらに示されており、図3では、第1の通信ノード212および第2の通信ノード216が、地球表面256のかなりの部分によって分離され、互いから地理的に遠く離れている。地球表面のこの部分は、1つまたは複数の大陸、大洋、山脈、および/または他の地理的領域を含み得る。たとえば、図2が及ぶ距離は、1つの大陸、複数の大陸、大洋等をカバーし得るものである。一例では、第1の通信ノード212はアメリカ合衆国のイリノイ州シカゴにあり、第2の通信ノード216は英国のイングランドのロンドンにある。別の例では、第1の通信ノード212はニューヨーク州のニューヨーク市にあり、第2の通信ノード216はカリフォルニア州のロサンゼルスにあり、どちらも北米にある。示されるように、送信アンテナ228および受信アンテナ232は電波地平線よりも長い距離だけ離れていて見通し線通信は不可能である。代わりに、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204の電磁波224が送信アンテナ228と受信アンテナ232の間で複数回スキップされる上空波通信技術が使用される。満足すべきレイテンシおよび帯域幅をもたらし得る任意の適切な距離、通信ノード、および通信リンクの組合せが構想される。
図2は、上空波伝搬によって電磁エネルギが長距離を渡り得ることを示すものである。低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204は、上空波伝搬を使用して、電磁波224を地面256の方へ屈折させるほど十分にイオン化された大気の部分220の中へ電磁波224を送信する。次いで、電磁波224は地面256によって反射されて高層大気220のイオン化された部分へ戻され、ここで再び地面256の方へ屈折され得る。したがって、電磁エネルギは繰り返し「スキップ」し得、電磁波224は、非上空波伝搬によってカバーされ得る距離よりもかなり長い距離をカバーすることができる。
図4は、図2の通信システム200の特定の実装形態を示すものである。見られるように、図4の送信ステーション214における第1の通信ノード212は、変調器405、無線送信器410、および光ファイバ送信器415を含む。変調器405は、前述の可変メッセージ長技術(以下でさらに説明される)を使用してメッセージおよび/または他の情報を変調するように構成された他の電子機器、ソフトウェア、および/またはファームウェアとともに、1つまたは複数のプロセッサおよび記憶装置を含む。無線送信器410は、送信アンテナ228によってHF無線チャネル206を通じて受信ステーション218にメッセージおよび/または他のデータを送信するように、変調器405に対して動作可能に接続されている。表現された例では、無線送信器410は、1次通信チャネル120を通じてメッセージおよび/または他のデータを送信する。光ファイバ送信器415は、変調器405と、バックエンド通信チャネル125の少なくとも一部分を形成する光ファイバケーブル420と、に対して動作可能に接続されている。光ファイバ送信器415は、無線送信器410によって送信される1つまたは複数のメッセージ表および/またはメッセージの複製などの他の情報を、バックエンド通信チャネル125を通じて第2の通信ノード216に送信するように構成されている。
図4の第2の通信ノード216は、復調器425、無線受信器430、および光ファイバ受信器435を含む。復調器425は、前述の技術(以下でさらに説明される)を使用して第1の通信ノード212からのメッセージおよび/または他の情報を復調するように構成された他の電子機器、ソフトウェア、および/またはファームウェアとともに、1つまたは複数のプロセッサおよび記憶装置を含む。無線受信器430は、受信アンテナ232によって第1の通信ノード212からメッセージおよび/または他のデータを受信するように、復調器425に対して動作可能に接続されている。図示の例では、無線受信器430も、1次通信チャネル120を通じてメッセージおよび/または他のデータを受信する。光ファイバ受信器435は、復調器425および光ファイバケーブル420に対して動作可能に接続されている。光ファイバ受信器435は、第1の通信ノード212の光ファイバ送信器415から、メッセージ表および/または変調器405からのメッセージの複製などの他の情報を受信するように構成されている。
図4の通信システム200は、単方向通信または双方向通信を促進し得ることを認識されたい。たとえば、変調器405は変調復調器(モデム)として作用するように構成され得、復調器425も同様にモデムになり得る。ある特定の変形形態のHF無線送信器410は、無線トランシーバとして作用するように、ワイヤレス通信を受信するように構成され得る。同様に、HF無線受信器430は無線トランシーバにもなり得る。光ファイバ送信器415および光ファイバ受信器435は、どちらも、双方向通信を促進するように、光ファイバトランシーバになり得る。
図5は、本明細書で説明された低レイテンシのフレーミング技術を実施することができる、図1の通信システム100の別の変形形態を示すものである。見られるように、図5の通信システム500は、図2、図3、および図4の通信システム200と同様に構築されており、通信システム200と共通して複数の構成要素を共用する。たとえば、通信システム500は、以前に説明されたタイプの送信ステーション214において送信アンテナ228を有する、変調器405および無線送信器410を含む。その上に、通信システム500は、前述の種類の受信ステーション218において、復調器425と、受信アンテナ232を有する無線受信器430とを含む。しかしながら、見られるように、光ファイバ送信器415、光ファイバケーブル420、および光ファイバ受信器435は、すべての通信が無線になるように、より詳細にはHF無線チャネル206による上空波通信によって無線になるように、排除されている。一変形形態では、通信システム500は、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204の形式の単一の通信チャネル115を含み、これが1次通信チャネル120を形成する。別の変形形態では、無線送信器410と無線受信器430の間の無線通信は、2つ以上のHF通信チャネル115によって、1つが1次通信チャネル120を形成し、他のものがバックエンド通信チャネル125を形成するように行われる。1つのバージョンでは、1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125は、一般に同一のデータ帯域幅および/またはレイテンシを有することができ、他のバージョンでは、1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125は異なるデータ帯域幅および/またはレイテンシを有することができる。図示の例における変調器405は、高速送信器データネットワーク505によってクライアント260に接続されている。復調器425は高速受信器データネットワーク510によって命令プロセッサ268に接続されている。一形態では、高速送信器データネットワーク505および高速受信器データネットワーク510は高速データネットワークである。
図6が示す送信器システム600の一例は、図2の通信システム200および図5の通信システム500ならびに他の通信システム100において実施され得るものである。送信器システム600は、変調器405と、送信ステーション214における送信アンテナ228を有する無線送信器410とを含む。示されるように、送信器システム600は、高速送信器データネットワーク505を通じて高頻度取引ネットワーク605と通信する。高速送信器データネットワーク505を通じて、高頻度取引ネットワーク605は、送信器システム600の変調器405に、金融取引指令(たとえば買い、売り、保持など)などのユーザデータ610を通信する。高頻度取引ネットワーク605は、ユーザデータ610が受信ステーションに送信されるようにとの意図から、ユーザデータ610を送信器システム600に送る。これらのメッセージの大部分が送信されるが、これらのメッセージのうちのいくつかは、最終的に無線受信器430に送信されない可能性がある。変調器405は、メッセージが送信されたか否かを確認するように、高速送信器データネットワーク505を通じて高頻度取引ネットワーク605に送信確認データ615を返送するように構成されている。ユーザまたはメッセージ要求者に返送される送信確認データ615には、メッセージが送られなかった理由などの付加情報がさらに含まれ得る。ユーザデータ610は、送信が可能であるとき、変調器405によって送信データ620へと変調されて、送信のために無線送信器410に送られる。
高頻度取引ならびに他の時間的に制約のあるアクティビティでは、エンドツーエンドの遅延を最小限にする必要がある。それゆえに、これらの環境における通信では、送信されるメッセージのオーバヘッドおよび、メッセージ送信処理のレイテンシまたは遅延は、可能な限り小さくするべきである。取引命令を含有している可能性があるパケットは、最小限の遅延で送信を開始するべきである。これを踏まえて、送信キューイング遅延の最小化または解消を促進するための独特な通信方法または技術が開発されており、この方法は、非同期のパケット到着および無線送信をサポートする能力がある。とりわけ、この技術によれば、可変パケット間タイミングの問題を扱うことができ、通信遅延も小さくなる。
所与のメッセージに関して、上空波伝搬を使用するHF無線チャネル206などの低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204を使用する送信時間は、一般的には、高速送信器データネットワーク505を使用する送信時間よりも長いことが認められよう。言い換えれば、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204の送信時間は、高頻度取引ネットワーク605によって使用される高速送信器データネットワーク505の送信時間よりも長い。結果として、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204は、メッセージに関して通信経路に沿ったボトルネックをもたらす。この方法およびシステムは、システム全体の送信時間を短縮するように構成される。図2の通信システム200では、たとえば、システム全体の送信時間は、一般に、パケットが、クライアント260から命令プロセッサ268まで、通信システム200を通過するのにかかる時間になる。図5の通信システム500については、システム全体の送信時間は、一般に、パケットが、高速送信器データネットワーク505から高速受信器データネットワーク510まで、通信システム500通過するのにかかる時間になる。
図7は、ユーザデータ610と送信データ620の相対的なサイズおよびタイミングを示す線図700を含む。図7の線図700では、時間705は右から左へ流れる。ユーザデータ610は1つまたは複数のユーザデータパケット710を含む。送信データ620は、ユーザデータパケット710に基づいて生成された1つまたは複数のユーザメッセージ715を含む。送信データ620は、ユーザメッセージ715間の空白を埋めるように、(必ずというわけではないが)通常は個々のユーザメッセージ715の間に配置されるフィルデータ720をさらに含む。とりわけ、フィルデータ720は、無線受信器430がHF無線チャネル206に対するロックを維持するのを支援する。ユーザデータパケット710は、高速送信器データネットワーク505を通じての高速ネットワークパケット送信時間(THS)725で送信される。HF無線チャネル206が高速送信器データネットワーク505よりも遅いことを考慮に入れて、HF無線チャネル206上ではユーザデータパケット710のメッセージ時間が拡張する。変調器405は、比較的短いユーザデータパケット710を、HF無線チャネル206向けの比較的長いユーザメッセージ715へと符号化して変調する。示されるように、ユーザメッセージ715は、それぞれが、高速ネットワークのパケット送信時間725よりも長い無線周波数チャネルのメッセージ送信時間(TRF)730を有する。言い換えれば、HF無線チャネル206によるパケット送信時間は、高速送信器データネットワーク505上の高速ネットワークのパケット送信時間725よりも長い。
ユーザメッセージ715の各々が、ユーザデータパケット710の間の時間を定義する、パケット間期間またはメッセージ間送信時間(TIM)735を有する。場合によっては、メッセージ間送信時間735は一定期間であり、他の事例ではメッセージ間送信時間735はユーザデータパケット710ごとに変化し得る。言い換えれば、パケットは連続しているか、または可変パケット間期間を有し得る。以前に言及したように、通信システム100は1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125を含む。一例では、1次通信チャネル120は、通常は低レイテンシを有するが、より低い帯域幅をさらに有する。バックエンド通信チャネル125は、1次通信チャネル120よりも高い帯域幅を有し得るが、1次通信チャネル120よりも高いレイテンシも有する。図4例では、1次通信チャネル120は、HF無線チャネル206の形式の低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204であり、バックエンド通信チャネル125は、光ファイバケーブル420の形式の高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208である。図5例では、1次通信チャネル120は、低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク204を形成する第1のHF無線チャネル206であり、バックエンド通信チャネル125は、高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク208を形成する第2のHF無線チャネル206である。この例では、1次通信チャネル120がバックエンド通信チャネル125よりも低いレイテンシを有することを考慮に入れて、送信ステーション214から、比較的小さいかまたは短いユーザメッセージ715が、1次通信チャネル120とバックエンド通信チャネル125とに沿って同時に送信されると、受信ステーション218において最初に受信されるのは1次通信チャネル120を通ったものになる。しかしながら、バックエンド通信チャネル125はより高い帯域幅を有するので、より大きいユーザメッセージ715が、受信ステーション218においてより早期に受信されるのは、1次通信チャネル120よりもバックエンド通信チャネル125を通ったものになる。メッセージ間送信時間735は、1次通信チャネル120またはバックエンド通信チャネル125がより高速になる中断時間または値を表す。繰り返しになるが、メッセージ間送信時間735によって表される中断時間は、1次通信チャネル120およびバックエンド通信チャネル125の状況などの複数の要因によって変化し得る。
この通信方法では、個々のユーザメッセージ715について計算された無線周波数チャネルメッセージ送信時間730がメッセージ間送信時間735以下であるときには、ユーザメッセージ715は1次通信チャネル120(たとえば図4および図5のHF無線チャネル206)を通じて送信され、計算された無線周波数チャネルメッセージ送信時間730がメッセージ間送信時間735よりも長いときには、ユーザメッセージ715はバックエンド通信チャネル125を通じて受信ステーション218に送信される。言い換えれば、一変形形態では、何らかの送信キューによるパケットの遅延が、金融取引の用途または戦略にとって有効であるための期限を過ぎてしまう場合には、無線送信器410(および/または変調器405)の入力においてパケットが拒否される。受信ステーション218に到達する時間が、たとえば高速光ファイバネットワークといった代替通信チャネル115よりも長いパケットは、HF無線チャネル206による送信を拒否され、その代わりに、より高速の通信チャネル115のうちの1つまたは複数によって送られる。たとえば、図4の通信システム200では、ユーザメッセージ715がHF無線チャネル206経由ならより高速で送信される場合には、無線送信器410は、HF無線チャネル206を通じて受信ステーション218にユーザメッセージ715を送信する。他方では、ユーザメッセージ715のための無線周波数チャネルのメッセージ送信時間730がメッセージ間送信時間735よりも長ければ、ユーザメッセージ715は、光ファイバケーブル420を通じて受信ステーション218に送信される。均衡の場合には、これらの通信チャネル115のうちの1つがデフォルトとして選出されるか、またはユーザメッセージ715がHF無線チャネル206と光ファイバケーブル420の両方によって送信される。時には、モデム管理および/または他の目的のために、ユーザメッセージ715の複製もHF無線チャネル206と光ファイバケーブル420の両方によって送信される。図5の例については、無線周波数チャネルのメッセージ送信時間730を受信ステーション218に通信するために、異なるレイテンシおよび帯域幅を有する複数のHF無線チャネル206が使用される。適切なHF無線チャネル206を選択するために類似の方法が使用される。
図8は、この独特な方法または技術を示す流れ図800を含む。この方法は変調器405が行為を実施すると説明されるが、個別のコンピュータなどの他の機器が部分的または全面的にこれらの行為を実施し得ることを認識されたい。一形態では、変調器405は、この方法を実施するように電子機器と配線接続され、他の例では、行為を実施するためにプロセッサおよび記憶装置などのハードウェアとソフトウェアの組合せを含む。一形態では、変調器405は、双方向通信用に構成されたモデムに組み込まれる。
図6、図7、および図8からすると、ステージ805において、変調器405は、高頻度取引ネットワーク605から高速送信器データネットワーク505経由で新規のユーザデータパケット710が到着しているかどうかを判定する。新規のユーザデータパケット710が到着していなければ、変調器405は、無線送信器410によって送信される送信データ620のフィルデータ720を形成するフィルシンボルを送る。一旦、フィルシンボルが送られると、次いで、変調器405は新規のユーザデータパケット710が到着しているかどうか再び検査する。フィルデータ720は、送信される波形に対するロックを維持するために無線受信器430および受信ステーション218向けのアイドルシーケンスを生成するように構成される。一例では、フィルデータ720は、システム性能に影響を及ぼすことなくいつでも中断され得る。
高頻度取引ネットワーク605から新規のユーザデータパケット710が到着したとき、変調器405は、無線送信器410がステージ810において1つまたは複数のユーザメッセージ715を有する送信データ620を送信しているかどうかを判定する。ステージ810において無線送信器410向けの送信データ620がユーザメッセージ715を含んでいれば、ステージ815において、変調器405は、無線周波数チャネルのメッセージ送信時間730およびメッセージ間送信時間735を、計算し、記憶装置から回復し、かつ/または判定する。変調器405は、ステージ820においてメッセージ間送信時間735がメッセージ間送信時間735を超過すると判定したときには、高頻度取引ネットワーク605に送信確認データ615を返送して、新規のユーザデータパケット710が拒否されたことを指示する。これが生じたときには、変調器405は、送信データ620においてユーザメッセージ715が衝突したかまたは互いにオーバラップしていると判定する。この状況下では、新規のユーザメッセージ715は、HF無線チャネル206または他の1次通信チャネル120を通じて送信するための送信データ620には組み込まれ得ない。クライアントは、この警報付きの送信確認データ615を受信すると、次いで、バックエンド通信チャネル125などの別の通信チャネルを通じてユーザデータパケット710を送信するなどの修正処置を採用することができる。その代わりに、またはそれに加えて、変調器405は別のバックエンド通信チャネル125を通じてユーザデータパケット710を送信することができる。たとえば、変調器405は、光ファイバケーブル420(図4)および/または別のHF無線チャネル206(図5)を通じて、ユーザデータパケット710を有するパケットを送ることができる。変調器405は、パケットを拒否した後に、ステージ825において現在のものを処理し続けるか、またはステージ805へ進む。
ステージ820において、新規のユーザデータパケット710が期限に合格したときには、変調器405は、ユーザデータパケット710を、無線送信器410によって送信データ620を送信するために必要なオーバヘッドを組み込むように処理することになる。たとえば、一例におけるユーザメッセージ715は、さらなるチェックサムを含む順方向エラー訂正(FEC)を使用して符号化される。変調器405は、ステージ825においてユーザメッセージ715に関するパケット情報を一旦処理し終えると、送信データ620におけるフィルデータ720用のパケットを処理済みのユーザメッセージ715用のパケットで置換する。続いて、無線送信器410は、変調器405からHF無線チャネル206を通じて受信ステーション218に送信データ620を送信する。ステージ830の後に、変調器405は、高頻度取引ネットワーク605からユーザデータ610のパケットが到着するのをさらに監視するようにステージ805へ戻る。
図9は、図8のステージ825におけるパケット送信処理およびステージ830におけるフィルデータ置換を実施するための例示の方法を表す線図900を含む。変調器405は、図9の線図900に示される技術によってユーザデータパケット710を送信データ620に変換する。ステージ905において、変調器405は、ユーザデータパケット710を受信するか、回復するか、または供給される。ユーザデータ610が到着するときユーザデータパケット710が収集される。ユーザデータ経路は一般に高帯域幅チャネル(たとえば高速送信器データネットワーク505)であり、データ収集時間はHF無線チャネル206による無線送信時間と比較して短い。
ステージ910において、変調器405は、ユーザデータパケット710からオーバヘッドデータを取り除く。ステージ910において不必要なパケットオーバヘッドが除去される。たとえば、インターネットプロトコル(IP)ヘッダデータは、大抵の場合、インターネット技術特別調査委員会(IETF)によって開発された頑健なヘッダ圧縮(ROHC)などの圧縮技術によって除去され得、かつ/または縮小され得る。ステージ915において、変調器405はデータにチェックサムを追加する。一例では、チェックサムは巡回冗長検査(CRC)である。さらなる例では他の頑健なチェックサム手法が使用され得る。
受信ステーション218におけるエラー検知および訂正を促進するために、ステージ920において、変調器405は、受信ステーション218におけるFECを可能にするためにFEC冗長性を追加する。ステージ920において、一例ではテイルバイティング畳み込みコードが使用され、別の例ではリードソロモンおよび/または他のブロック符号化方式が使用される。必要に応じて、変調器405は、ステージ925においてパケットデータにシンボルパディングを追加する。このパディングは、データを、1つのシンボル当たり2ビット以上を符号化するOTA変調シンボルと位置合わせするために使用される。ステージ930において、変調器405は、データを、HF無線チャネル206経由などの送信のために適切なシンボルに変換する。結果として、ステージ935において、変調器405によって、送信データ620を形成する送信データが生成される。別の変形形態では、図8におけるステージ830向けのフィルデータ720用のパケットが、ステージ935の間に、またはその後に、データに対して追加される。言い換えれば、ユーザデータ610が存在しない場合にはユーザデータ610の代わりにフィルデータ720が送信される。
繰り返しになるが、送信のためにユーザデータを使用することができないときには、一般にフィルデータ720が送信される。フィルデータ720は、無線受信器430が送信波形に対するロックを維持するためのアイドルシーケンスを生成する。フィルデータ720は、システム性能に影響を及ぼすことなくいつでも中断され得る。適切なフィルデータタイプの一例には、シフトレジスタ法を用いて生成された擬似ノイズデータパターンがある。しかしながら、受信ステーション218においてフィルデータ720が正当なユーザメッセージ715として不正確に識別されてしまうことはまれである。このタイプの偽陽性は、予想外の大幅な財務上の損失をもたらすことによって金融取引では特に不利益になり得ることが認められるはずである。この偽のパケット検知を回避するために、一例では、フィルデータ720が、送信ステーション214において、受信FECプロセスおよび受信CRCプロセスを用いて前もって処理される。
このFEC前処理およびCRC前処理は、意図されたものでないあらゆる偽陽性を検知するために受信ステーション218によって使用される。再び図7を参照して、無線周波数チャネルのメッセージ送信時間730に関するパケットは連続したものでよく、または可変メッセージ間送信時間735を有してもよい。変調器405は、無線周波数チャネルのメッセージ送信時間730に関するパケットの間にフィルデータ720を送る。フィルデータ720は、チャネル等化を最適化するように、直流(「DC」)バイアスがなく、スペクトル成分が最小(またはゼロ)で、かつ/または割り当てられたスペクトルを占有するのが望ましいことがある。
一例では、フィルデータ720は、データの擬似ランダムバイナリシーケンス(「PRBS」)を含む。図10からすると、フィルデータ生成システム1000は、PRBS源1005、受信FEC復号化器1010、および受信CRC検知器1015を含む。フィルデータ生成システム1000は、ハードウェア、ソフトウェア、または両方によって実施され得ることを認識されたい。PRBS源1005はPRBSを生成するように構成されている。PRBS源1005は、PRBSデータを基に、受信ステーション218の復調器425におけるFEC復号化の処理をシミュレートする。PRBS源1005は、受信FEC復号化器1010からのFECデータを基に、復調器425におけるCRC検知の処理をシミュレートする。受信CRC検知器1015からもたらされるデータの1つまたは複数のビットまたはシンボルは、もたらされるフィルデータ720が、送信データ620に及ぼす影響は最小限で、受信ステーション218におけるFEC検査およびCRC検査に失敗するように、PRBSデータを修正するように、変更され得、または使用され得る。
図11は、復号化器425が有効なメッセージを復号化して検知するために実施する処理を表す線図1100を示すものである。ステージ1105において、無線受信器430は、HF無線チャネル206から受信されたRFエネルギをデジタルベースバンドデータストリームに変換する。このデータストリームは硬判定および/または軟判定のシンボル推定値を含み得る。シンボルタイミング回復、周波数補正、利得制御等の通常の受信器機能は、受信されたときユーザメッセージ715とフィルデータ720の両方を埋めるように動作する。1つまたは複数の新規に受信されたシンボルが、無線受信器430の記憶装置に記憶されている、より古いシンボルに追加される。復号化器の長さNは、符号化されたユーザデータパケット710におけるシンボルの数に適する長さである。復号化器の長さは、メッセージ長、選択された変調(QPSK、16 QAMなど)、および選択されたFECオーバヘッドによって変化する。それぞれが、HFチャネルの挙動およびエラー保護の所望のレベルに応じて選択される。
無線受信器430は、ステージ1110において、後の復号化を促進するように、メモリバッファにおけるこれらの受信されたシンボルをデジタルデータに変換する。受信ステーション218の無線受信器430は、ステージ1115において、FECアルゴリズムを実行して、メッセージを復号化し、外来のパリティチェックビットなどのあらゆるFECオーバヘッドを除去する。この場合、FECは、復号化器425向けに規定されたメッセージ長に基づいて行われる。このFECアルゴリズムは、一例ではテイルバイティングビタビアルゴリズムであるが、他の例では別のテイルバイティング畳み込み復号化アルゴリズムおよび/またはリードソロモンなどのFECブロックコードアルゴリズムであり得る。
ステージ1120において、復調器425は、FEC復号化されたデータを基にCRC検査を実施して、メッセージが有効かどうかを確かめる。一形態では、テイルバイティングビタビFECとCRCチェックサムの組合せが使用される。他のFECコードおよびチェックサムも使用され得る。ステージ1120において、CRCが有効でなければ、復調器425はステージ1105において次のシンボルを待ち、サイクルは再び継続する。他方では、ステージ1120において有効なメッセージが検知されたときには、無線受信器430は、ステージ1125において、メッセージからあらゆるCRCビットを取り除く。使用される無線受信器430のハードウェアおよび/またはソフトウェアが、ステージ1115およびステージ1120を実施するのに1シンボル期間よりも長い時間を要する場合には、「符号化されたユーザメッセージを受信するための時間Nx TsymbolをMで割った商≦許容できる最長の復号化器処理時間」となるように、複数(M)の無線受信器430のセットが、それぞれ1シンボル期間だけオフセットして使用される。
ステージ1125に続いて、CRCビットを取り除かれたメッセージがパケットオーバヘッドとともにリパッケージされ、ステージ1130においてパケットにユーザデータが追加される。復号化器425は、命令プロセッサ268にデータ検知信号および復号化されたメッセージを送る。次いで、この新規のメッセージは金融取引などのアクションを実行するために使用され得る。
この符号化および復号化の技術は、フレーミングワードに対してオーバヘッドを加えない。フレーミングワードは、無線周波スペクトルを消費することによって無線チャネルの有用性を低下させることを認められたい。その上に、この方法によれば、固定されたフレーミング構造または一般的にはデータメッセージに対して、先頭に追加するか、追加するか、もしくは挿入する必要がある特別なシンボルセットを使用するシステムと比較して、追加されるジッタおよびレイテンシが最小になる。この方法を用いれば、変調技術、パケット長、および/またはエラー訂正技術を変更するのに、フレーム構造を調節する必要はない。その代わりに、受信器は、FECおよびCRCを使用することによって、メッセージ境界を、単独で、または主として、判定する。加えて、変調技術、パケット長、および/またはエラー訂正技術を変更するのに、フレーミング調整を達成するための大幅なメッセージパディングは不要である。パディングは、任意の整数個のシンボルを構築するのに必要なものだけに限られている。実際の変調方式については、パディングビットの数は比較的少ない。フィルデータがペナルティなしで中断され得るので、パケットは、バイト、ワード、またはフレームの整列を待つことなく任意のシンボル境界において送信され得る。
用語集
特許請求の範囲および明細書において使用される言語は、以下で明示的に定義されるもの以外は、平易な通常の意味のみを有するものとする。これらの定義における語は、平易な通常の意味をのみを有する。そのような平易な通常の意味は、ウェブスターの辞書およびランダムハウス辞書の最新刊からのすべての矛盾しない辞書の定義を含むものである。本明細書および特許請求の範囲で使用されるように、以下の定義はこれらの用語および以下で識別されるこれらの通常の変形に当てはまる。
「アンテナ」または「アンテナシステム」は、一般に、電力を電磁放射に変換する、任意の適切な構成の電気デバイスまたは一連のデバイスを指す。そのような放射は、電磁スペクトラムに沿って、任意の周波数において、垂直、水平、または環状のいずれかに偏波する。円偏波を用いて送信するアンテナは右旋または左旋の偏波を有し得る。電波の場合には、アンテナは、極低周波(ELF)から極高周波(EHF)までの電磁スペクトラムに沿った周波数範囲で送信し得る。電波を送信するように設計されたアンテナまたはアンテナシステムは、(大抵の場合送信ラインを通じて)受信器または送信器に対して電気的に接続された金属導体(要素)の機構を備え得る。送信器によってアンテナを通じて強制された電子の振動電流がアンテナ素子のまわりに振動磁界を生成し得、また電子の電荷が素子に沿った振動電界を生成する。これらの時変磁界および時変電界は、動く横電磁界波形としてアンテナから離れて空間に放射される。反対に、受信中に、入来電磁波の振動電界および振動磁界により、アンテナ素子における電子は、力がかかって前後に動き、アンテナにおける振動電流を生成する。次いで、これらの電流が受信器によって検知され、デジタルまたはアナログの信号またはデータを回復するように処理され得る。アンテナは、電波を、すべての水平方向において実質的に均等に(全方向性アンテナ)、または特定の方向において選択的に(指向性アンテナまたは高利得アンテナ)送受信するように設計され得る。後者の事例では、アンテナは追加の要素または表面も含み得、これらは、送信器または受信器に対する何らかの物理的電気的接続を有してよく、または有しなくてもよい。たとえば、寄生素子、放物面反射器またはホーン、および他のそのような無加圧の要素が、電波をビームまたは他の所望の放射パターンへと導く。したがって、アンテナは、これらの様々な表面または要素を配置することによって指向性または「利得」の増加または減少を示す。高利得アンテナは、放射される電磁エネルギの実質的に大部分を、垂直、水平、またはこれらの任意の組合せであり得る所定方向へ導くように構成され得る。アンテナは、電離圏などの大気の上層に向けて電磁エネルギを集中させるために、地面に対して垂直角度(すなわち「取り出し角)の特定の範囲内で電磁エネルギを放射するようにも構成され得る。電磁エネルギを特定の周波数で送信し、高層大気に向けて特定の角度で導くことにより、1日のうちの特定の時間における特定のスキップ距離が達成され得る。アンテナの他の例は、電気エネルギを電磁スペクトラムの可視光線または不可視光線の部分の電磁エネルギのパルスに変換する発光体およびセンサを含む。例は、遠赤外線から超紫外線までの電磁スペクトラムに沿った周波数範囲の電磁エネルギを生成するように構成された発光ダイオード、レーザ等を含む。
「バックエンド通信チャネル」、「2次通信チャネル」、すなわち「2次チャネル」は、一般に、情報を転送するための主要な選択肢である通信経路を指す。必ずというわけではないが一般的には、2次チャネルには、レイテンシまたは帯域幅などの1つまたは複数の特性があるため、1次チャネルに対してあまり望ましくない。たとえば、2次チャネルは、1次チャネルと比較してより低いデータレートおよび/またはより低いレイテンシを有し得る。1次チャネルは、情報の転送を、一方向のみ、いずれかの方向を交互に、または両方向を同時に、サポートし得る。2次チャネルは、たとえば有線形式の通信および無線形式の通信を含むことができる。「帯域」または「周波数帯域幅」は、一般に上限周波数および下限周波数によって定義される連続した周波数の範囲を指す。したがって、周波数帯域幅は、一般的には帯域の上限周波数と下限周波数の間の差を表すヘルツ(サイクル/秒)の数として表現され、上限周波数自体および下限周波数自体は含んでもまたは含まなくてもよい。したがって、「帯域」は、所与の領域に関する所与の周波数帯域幅によって定義され、一般に合意された用語で示され得る。たとえば、米国における「20メートル帯域」は、14MHz~14.35MHzの周波数範囲を割り当てられており、したがって0.35MHzすなわち350kHzの周波数帯域幅を定義するものである。別の例では、国際電気通信連合(ITU)は、「UHF帯」として300MHz~3GHzの周波数範囲を指定している。
「チェックサム」は、一般に、デジタルデータの送信中および/または記憶中に導入された可能性があるエラーを検知するために、このデジタルデータのブロックから導出されたデータを指す。一般的にはチェックサムデータのサイズは比較的小さい。チェックサム自体は、大抵の場合データの完全性を検証するために使用されるが、チェックサムは、一般的にはデータの確実性を検証するためには当てにならない。データ入力からチェックサムを生成する手順または処理は、チェックサム機能またはチェックサムアルゴリズムと呼ばれる。優れたチェックサムアルゴリズムは、使用事例に依拠して、データ入力の小さい変化に対してさえ、通常はかなり異なる値を出力するはずである。データ入力に対して計算されたチェックサムが以前に計算されたチェックサムの記憶された値と一致したときには、データの偶発的変化はなかった確率および/またはデータは破損していない確率が高い。いくつかのチェックサムアルゴリズム技術は、パリティバイト、合計の補数、および位置依存性アルゴリズムを含む。チェックデジットおよびパリティビットは、通常はデータの小ブロックに対して適切な、チェックサムの特殊なケースである。いくつかのエラー訂正コードは、通常のエラーを検知するばかりでなく、エラー訂正コードが場合によっては元データの回復をさらに支援する特別なチェックサムに基づくものある。
「指令」または「指令データ」は、一般に、マシンを、単独または組合せで、1つまたは複数の処置をさせるように制御する、1つまたは複数の指示、命令、アルゴリズム、またはルールを指す。指令は、任意の適切なやり方で記憶されてよく、転送されてよく、送信されてよく、または処理されてよい。たとえば、指令は、記憶装置に記憶されてよく、または任意の適切な媒体を通過する任意の適切な周波数の電磁放射として、通信ネットワークを通じて送信されてもよい。
「通信リンク」は、一般に2つ以上の通信するエンティティ間の接続を指し、通信するエンティティ間の通信チャネルは含んでもまたは含まなくてもよい。通信するエンティティ間の通信は、任意の適切な手段によって生じ得る。たとえば、接続は、実際の物理リンク、電気的接続、電磁気リンク、論理リンク、または通信を促進するその他の適切なリンクとして実施され得る。実際の物理リンクの場合には、通信は、1つの要素の別の要素に対する物的移動によって互いに対して応答するように構成された通信リンクにおける複数の構成要素によって生じ得る。電気的接続の場合には、通信リンクは、通信リンクを形成するように電気的に接続された複数の導電体から成り得る。電磁気リンクの場合には、接続の要素は、任意の適切な周波数において電磁エネルギを送信するかまたは受信することによって実施され、したがって通信を電磁波として通し得る。これらの電磁波は、光ファイバなどの物理的媒体、自由空間、またはこれらの任意の組合せを通過してよく、または通過しなくてもよい。電磁波は、電磁スペクトラムにおけるあらゆる周波数を含む任意の適切な周波数において通され得る。論理リンクの場合には、通信リンクは、受信ステーションにおける送信ステーションなどの、送り側と受け側の間の概念的なリンクでよい。論理リンクは、物理的リンク、電気的リンク、電磁気リンク、または他のタイプの通信リンクの任意の組合せを含み得る。
「通信ノード」は、一般に、通信リンクに沿った、物理的もしくは論理的な接続ポイント、再配信ポイント、またはエンドポイントを指す。物理的ネットワークノードは、一般に、通信リンクに対して物理的、論理的、または電磁的に取り付けられた、または結合された、能動電子デバイスと称される。物理的ノードは、通信リンクを通じて情報を送信すること、受信すること、または発送することができる。通信ノードは、コンピュータ、プロセッサ、送信器、受信器、中継器、および/もしくは送信ラインまたは任意のこれらの組合せを含んでよく、または含まなくてもよい。
「コンピュータ」は、一般に、任意数の入力値または変数から結果を計算するように構成された任意のコンピューティングデバイスを指す。コンピュータは、入力または出力を処理する計算を実施するためのプロセッサを含み得る。コンピュータは、プロセッサによって処理される値または以前の処理の結果を記憶するための記憶装置を含み得る。コンピュータは、値を受信したりまたは送信したりするために、多様な入力デバイスおよび出力デバイスから入力および出力を受け取るようにも構成され得る。そのようなデバイスは、他のコンピュータ、キーボード、マウス、表示装置、プリンタ、産業用機器、ならびにすべてのタイプおよびサイズのシステムまたは機械類を含む。たとえば、コンピュータは、要求に応じて様々なネットワーク通信を実施するように、ネットワークまたはネットワークインターフェースを制御することができる。ネットワークインターフェースはコンピュータの一部でよく、またはコンピュータとは分離された遠隔のものとして特徴づけられてもよい。コンピュータは、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなどの単一の物理的コンピューティングデバイスでよく、またはネットワーク化されたクラスタにおいて1つのデバイスとして動作するサーバのグループなどの同一タイプの複数のデバイスから成るものでよく、または通信ネットワークによってともに連結されて1つのコンピュータとして動作する種々のコンピューティングデバイスの異種混合の組合せでもよい。コンピュータに接続された通信ネットワークは、インターネットなどのより広いネットワークにも接続され得る。したがって、コンピュータは、1つもしくは複数の物理的プロセッサまたは他のコンピューティングデバイスもしくはコンピューティング回路を含み得、任意の適切なタイプの記憶装置も含み得る。コンピュータは、未知数または変動数の物理的プロセッサ、および記憶装置またはメモリデバイスを有する仮想コンピュータプラットフォームでもよい。したがって、コンピュータは、1つの地理的位置に物理的に配置されてよく、または、いくつかの広く散らばった位置にわたって物理的に展開され、複数のプロセッサが通信ネットワークによってともに連結されて単一のコンピュータとして動作する。「コンピュータ」と、コンピュータまたはコンピューティングデバイスの中の「プロセッサ」との概念は、開示されたシステムの一部として計算または比較を行うように働く任意のそのようなプロセッサまたはコンピューティングデバイスも包含する。閾値比較、ルール比較、計算等に関連した、コンピュータにおいて生じる処理動作は、たとえば、個別のサーバ、個別のプロセッサを有する同一のサーバ、または上記で説明されたような未知数の物理的プロセッサを有する仮想のコンピュータ環境において生じ得る。コンピュータは、1つまたは複数の表示装置に対して任意選択で結合されてよく、かつ/または一体化された表示装置を含み得る。同様に、表示器は、同一のタイプでよく、または異なる視覚装置の種々雑多な組合せでもよい。コンピュータは、代表的なほんの数例を挙げても、キーボード、マウス、タッチスクリーン、レーザもしくは赤外線のポインティングデバイス、またはジャイロスコープのポインティングデバイスなどの1つまたは複数のオペレータ入力デバイスも含み得る。また、表示器に加えて、プリンタ、プロッタ、工業生産マシン、3Dプリンタ等の1つまたは複数の他の出力デバイスが含まれ得る。そのため、様々な表示器、入出力デバイス機構が可能である。複数のコンピュータまたはコンピューティングデバイスが、有線通信リンクまたはワイヤレス通信リンクを通じて互いに通信したりまたは他のデバイスと通信したりしてネットワークを形成するように構成され得る。ネットワーク通信は、インターネットなどのより大きいコンピュータネットワークを通過する前に、スイッチ、ルータ、ファイアウォールまたは他のネットワークデバイスもしくはインターフェースなどのネットワーク機器として動作する様々なコンピュータを通過し得る。通信はまた、送信ラインまたは自由空間を通る電磁波を通じて搬送されるワイヤレスデータ送信として、ネットワークを通じて渡され得る。そのような通信は、データを転送するために、Wi-Fiもしくは他のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)またはセル方式の送信器/受信器を使用することを含む。
「臨界角」は、一般に、地球の中心まで延在する垂直線に対する、特定の周波数の電磁波が上空波伝搬を使用して地面に戻ることができる最大の角度を指す。
「臨界周波数」は、一般に、所与の電離圏の状況下で上空波伝搬を使用して垂直に送信されたとき、地面に戻される最高の周波数を指す。
「巡回冗長検査」すなわち「CRC」は、一般に、デジタルデータにおけるエラーを検知するためのエラー検知コードまたはエラー検知技術を指す。たとえば、CRCは、一般に、デジタルネットワークおよび/または記憶デバイスにおいて、未加工データに対する偶発的変化を検知するように使用される。CRCは2進除算に基づくものであり、多項式コードチェックサムと称されることもある。CRCでは、データのブロックは、データのブロックの内容の多項式除算の余りに基づく短い検査値を用いて符号化されるか、またはこの検査値を付加される。回復または復号化の間に計算が繰り返される。検査値が一致しないとき、データ変質に対して訂正処置が取られ得る。CRCは、エラー訂正を助長するためにさらに使用され得る。検査値すなわちデータ検証値は、情報を追加することなくメッセージを拡大するので冗長である。CRCは、バイナリハードウェアで実施するのが簡易であり、数学的に分析することも簡単であって、ノイズが大きい伝送チャネルに起因する通常のエラーの検知が得意である。検査値が固定長であることを所与として、検査値を生成する関数はハッシュ関数として使用されることがある。
「データ」は、一般に、通常は測定の結果である質的または量的な変数の1つまたは複数の値を指す。データは、特定の情報の、有限の個々の単位であるので「原子」と見なされ得る。データは、値に関連づけられた何らかの意味を指示する座標系を含む値または値のセットとも考えられ得る。たとえば、何の前後関係もない「2」という数だけでは、無意味なシンボルである。「2」という数は、たとえば1時間に生産される品目の数を指示するものと理解されるときには「データ」と見なされ得る。データは、編制されて構造化されたフォーマットで表され得る。具体例は、ほんの数例を挙げても、行と列を使用した表の表現、親子関係があると見なされるノードのセットを有するツリー表現、または接続されたノードのセットとしてのグラフ表現を含む。「データ」という用語は、数の集合、特性の集合、または個々の事実もしくは意見を表す他のシンボルの集合などの未処理データすなわち「未加工データ」を指すことができる。データは、制御された環境もしくは制御されていない環境においてセンサによって収集され得、または観測すること、記録すること、もしくは他のデータを処理することによって生成され得る。「データ」という単語は複数形または単数形で使用され得る。旧来の複数形「データム」も同様に使用され得る。
「データ帯域幅」は、一般に、通信システムにおける論理的通信経路または物理的通信経路の最大のスループットを指す。データ帯域幅は、1秒につき転送されるデータの単位で表現され得る転送速度である。デジタル通信ネットワークでは、転送されるデータの単位はビットであり、したがって、デジタル通信ネットワークの最大のスループットは、一般に「ビット/秒」で表現される。拡張によって、所与のデジタル通信ネットワークのデータ帯域幅を表すために「キロビット/秒」すなわち「Kbit/秒」、「メガビット/秒」すなわち「Mbit/秒」、および「ギガビット/秒」すなわち「Gbit/秒」という用語も使用され得る。データネットワークは、それらのデータ帯域幅性能特性に応じて、「ピークビットレート」、「平均ビットレート」、「最大の持続ビットレート」、「情報速度」、または「物理レイヤの有効ビットレート」などの特定のメトリックによって評価され得る。たとえば、帯域幅試験は、コンピュータネットワークの最大のスループットを測定する。これを使用する理由は、ハートレーの法則によれば物理的通信リンクの最大データ転送速度はその周波数帯域幅(Hz)に比例するためである。データ帯域幅は、特定の通信ネットワークの最大転送速度によっても特徴づけられ得る。たとえば、「低データ帯域幅」は、一般に、最大のデータ転送速度が約1,000,000単位のデータ/秒以下の通信ネットワークを指す。たとえば、デジタル通信ネットワークではデータの単位はビットある。したがって、低データ帯域幅のデジタル通信ネットワークは、約1,000,000ビット/秒(1Mbit/秒)以下の最大転送速度のネットワークである。「高データ帯域幅」は、一般に、最大のデータ転送速度が約1,000,000単位のデータ/秒を上回る通信ネットワークを指す。たとえば、高データ帯域幅を有するデジタル通信ネットワークは、約1,000,000ビット/秒(1Mbit/秒)を上回る最大転送速度のデジタル通信ネットワークである。
「復調」は、一般に、搬送波から、一次情報を担持している信号を抽出する処理を指す。
「復調器」または「検波器」は、一般に、波形の1つまたは複数の特性に基づいて、受信された変調波形から一次情報を抽出する、電子回路および/またはコンピュータなどのデバイスを指す。たとえば、波形のこれらの特性は、振幅、周波数、位相、および高調波歪ならびに他の特性を含むことができる。復調器は、被変調搬送波を受信した後に、復調または検波の処理によって元の変調信号を回復する。1つまたは複数の変調器が、1つまたは複数の復調器と一体化され得て、変調復調器(モデム)を形成する。そのため、復調器という用語は、モデムの内部で復調する1つまたは複数の部品、構成要素、および/またはソフトウェアをさらに指し得る。
「電磁石放射」は、一般に電磁波によって放射されるエネルギを指す。電磁放射は他のタイプのエネルギから生成され、壊されるとき他のタイプに変換される。電磁放射は、放射源から離れて移動するとき、このエネルギを(真空中の)光の速度で搬送する。電磁放射は運動量と角運動量の両方を搬送する。これらの特性は、すべて、電磁放射が放射源から離れる方向に進行するときに相互作用する対象に与えられ得る。電磁放射は、1つの媒体から別の媒体に進むとき速度が変化する。1つの媒体から次の媒体に移行するとき、放射されたエネルギのいくらかまたはすべてが新規媒体の物理的性質によって反射され得、残りのエネルギが新規媒体の中へ移行する。これは、電磁放射が進むときに出会う媒体間のすべての接合において生じる。光子は電磁相互作用の量子であり、電磁放射のすべての形態の原成分である。電磁放射は、周波数が高くなると波動よりもむしろ粒子らしく振舞うので、量子としての光の性質は高周波数においてより明らかになる。
「電磁スペクトラム」は、一般に、電磁放射のすべての可能な周波数の範囲を指す。
「電磁波」は、一般に、個別の電気成分および磁気成分を有する波形を指す。電磁波の電気成分および磁気成分は位相において振動し、常に90度の角度だけ分離されている。放射源から放射された電磁波は、媒体または真空を通過することができる電磁放射をもたらす。電磁波は、それだけではないが、電波、可視光線および不可視光線、X線、ならびにγ線を含む電磁スペクトラムの中の任意の周波数で振動する波形を含む。
「エラー訂正コード」すなわち「ECC」は、一般に、一連の数または他のデータを、残りの数またはデータに基づき、ある特定の制約の範囲内で、導入された何らかのエラーを検知して補正することができるように表現するためのデータおよび/またはアルゴリズムを指す。ECCは、一般的には、信頼性が低い通信チャネルおよび/またはノイズが大きい通信チャネル上のデータのエラーを制御するために使用される。たとえば、送信側は、冗長なECCの形式でメッセージを符号化する。ECCには、ブロックコードおよび畳み込みコードの2つの主要なカテゴリがある。ECCコードのいくつかの非限定的な例は、ANコード、BCHコード、バーガーコード、恒量コード、畳み込みコード、巡回冗長検査(CRC)コード、エキスパンダコード、グループコード、ゴレイコード、ゴッパコード、アダマールコード、ハーゲルバーガーコード、ハミングコード、ラテン方格ベースコード、辞書式コード、ロングコード、低密度パリティチェックコード(すなわちギャラガーコード)、LTコード、ポーラコード、ラプタコード、リードソロモンエラー訂正コード、リードミュラーコード、繰返し積算コード、繰返しコード(たとえば三重モジュール冗長コード)、脊柱コード、レートレスコード、非線形コード、トルネードコード、近最適抹消訂正コード、ターボコード、およびウォルシュアダマールコードを含む。
「光ファイバ通信」は、一般に、電磁エネルギのパルスを1つの場所から別の場所へ光ファイバを通じて送信することによってデータを送信する方法を指す。送信されるエネルギは、データを搬送するように変調され得る電磁気搬送波を形成してよい。データを送信するために光ファイバケーブルを使用する光ファイバ通信ラインは、高いデータ帯域幅を有するように構成され得る。たとえば、光ファイバ通信ラインは、約15Tbit/秒、約25Tbit/秒、約100Tbit/秒、約1Pbit/秒以上の高いデータ帯域幅を有し得る。光ファイバケーブルの1つの区分からの電磁エネルギを電気信号に変換するために、光電子中継器が光ファイバ通信ラインに沿って使用され得る。中継器は、受信した信号の強度を高めてから、光ファイバケーブルの別の区分に沿った電磁エネルギとして、電気信号を再送信することができる。
「金融商品」は、一般に、任意の種類の売買可能な資産を指す。一般的な例は、それだけではないが、現金、エンティティにおける利権の所有権の証拠、または現金もしくは別の金融商品を受け取るかもしくは引き渡すための契約上の権利を含む。特定の例は、社債、証券(たとえば商業手形および短期国債)、株、貸付金、供託金、譲渡性預金、債券先物または債券先物に関するオプション、短期金利先物、自社株購入権、株式先物、通貨先物、利率交換、金利キャップおよびフロア、金利オプション、金利先渡取引、自社株購入権、外国為替オプション、外国為替スワップ、通貨スワップ、またはあらゆる種類の金融派生商品を含む。
「順方向エラー訂正」すなわちFECは、一般に、信頼性が低い通信チャネルまたはノイズが大きい通信チャネルにわたるデータ送信におけるエラーを制御するために使用される技術を指す。必ずというわけではないが一般的には、送信側は、エラー訂正コード(ECC)を使用することにより、冗長なやり方でメッセージを符号化する。この冗長性により、受信器は、メッセージのいかなる場所にも生じ得る限られた数のエラーを検知することができ、大抵の場合、これらのエラーは再送信なしで訂正され得る。FECは、受信器に、データの再送信を要求するためのリバースチャネルを必要とすることなくエラーを訂正する能力を与える。しかしながら、一般的には、より高い順方向チャネル帯域幅が必要とされる。FECは、片方向通信リンクなどの、再送信が高くつくかまたは不可能な状況において、複数の受信器に対してマルチキャストで送信するときに使用され得る。FECは、一般にモデムにおいて使用される。大容量記憶デバイスには、変質データの回復を可能にするために、FEC情報も追加され得る。FECコードには、一般に、ブロックコードおよび畳み込みコードの2つのタイプのカテゴリがある。FECブロックコードは、ビットの固定サイズのブロック(もしくはパケット)または固定サイズのシンボルに対して作用する。ブロックコードのいくつかの非限定的な例は、リードソロモンコード、ゴレイコード、BCHコード、多次元パリティコード、およびハミングコードを含む。一般的なブロックコードは、通常、すべての入力信号および出力信号についてそれが1ビットまたはゼロビットに対応するかどうかが硬判定される硬判定アルゴリズムを使用して復号化される。畳み込みFECコードは、任意長のビットストリームまたはシンボルストリームに対して作用する。畳み込みコードは、一般的には、(離散化された)アナログ信号を処理して硬判定復号化よりもはるかに高いエラー訂正性能を可能にする、ビタビアルゴリズム、MAPアルゴリズムまたはBCJRアルゴリズムのような軟判定アルゴリズムを使用して復号化される。畳み込みFECコードは、ほとんどの場合、ビタビアルゴリズムを用いて軟復号化されるが、他のアルゴリズムも使用され得る。ビタビ復号化は、畳み込みコードの増加した拘束長を伴って漸近的に最適な復号化効率を可能にするが、複雑さが指数関数的に増すという犠牲を伴う。終端となる畳み込みコードは、入力データのブロックを符号化するという点でブロックコードでもあるが、畳み込みコードのブロックサイズは一般に任意であるのに対し、ブロックコードは、代数的な特徴によって規定された固定サイズを有する。畳み込みコードの終端のタイプは、テイルバイティングおよびビットフラッシングを含む。FEC技術のいくつかの他の非限定的な例は、ターボ符号化、低密度パリティチェック(LDPC)、インタリービング、および局所復号化を含む。(すべてではないが)多くのFEC符号器はビットエラー率(BER)信号も生成することができ、この信号は、アナログの受信電子機器を微調整するためのフィードバックとして使用され得る。
「地上」は、むしろ電気的/電磁気的な意味で使用され、一般に、土地と、大洋、湖、および川などの水体とを含む地球表面を指す。
「地上波伝搬」は、一般に、1つまたは複数の電磁波が、地面に沿って進むように地面と大気の境界を通って導かれる送信方法を指す。電磁波は、半導電性の地球表面と相互作用することによって伝搬する。本質的には、電磁波は、地面の曲率に従うように、表面にはりつく。必ずというわけではないが一般的には、電磁波は、低周波の電波によって形成される地上波または表面波の形式である。
「識別子」は、一般に、独特なものまたは独特なクラスのもの、のいずれかを識別する名称を指す(すなわち識別情報にラベルを付ける)ものであり、「オブジェクト」またはクラスは、概念、物理オブジェクト(またはそのクラス)または物理的実体(またはそのクラス)であり得る。省略形「ID」は、大抵の場合、識別情報、識別(識別する処理)、または識別子(すなわち識別のインスタンス)を指す。識別子は、単語、番号、文字、シンボル、形状、色、音響、またはそれらの任意の組合せを含んでよく、または含まなくてもよい。単語、番号、文字、またはシンボルは、符号化システム(ここにおいて、文字、数字、単語、またはシンボルは、概念またはより長い識別子を表す)に準拠してよく、または簡単に任意でもよい。識別子は、符号化システムに準拠するときには、大抵の場合コードまたはIDコードと称される。いかなる符号化方式にも準拠しない識別子は、何らかの他の状況において何かを識別すること以上を意味することなく任意に割り当てられるため、任意IDといわれることが多い。
「電離圏」は、一般に、高濃度のイオンおよび自由電子を含有して電波を反射することができる地球大気圏の層を指す。電離圏は、熱圏ならびに中間圏および外気圏の一部を含む。電離圏は、地球表面の約40~1,000km(約25~約600マイル)上に広がる。電離圏は、(太陽黒点などの太陽活動を含む複数の要因に依拠して)高度、密度、および厚さがかなり変化する複数の層を含む。
「ジッタ」は、一般に、送信されたメッセージの受信における可変遅延を指す。たとえば、メッセージが様々な間隔で入力端に到達するときにジッタが生じ、結果として、メッセージの受信器は、可変時間を待ってからでないと、データスロットをメッセージ転送のために使用することができない。
「レイテンシ」は、一般に、システムにおける原因と効果の間の時間間隔を指す。レイテンシは、物理的に、何らかの物理的相互作用がシステムの全体にわたって伝搬し得る速度が制限されていることの結果である。レイテンシは、物理的に、何らかの物理的相互作用が伝搬し得る速度が制限されていることの結果である。効果がシステムを通って伝搬し得る速度は、常に光速以下である。したがって、原因と効果の間にいくらかの距離を含むすべての物理的システムには、ある種のレイテンシが生じるはずである。たとえば、通信リンクまたは通信ネットワークでは、レイテンシは、一般にデータが1つのポイントから別のポイントまで通るのにかかる最小時間を指す。通信ネットワークに関するレイテンシはまた、エネルギが1つのポイントからネットワークに沿って別のポイントまで移動するのにかかる時間と特徴づけられ得る。特定の伝搬路を辿る電磁エネルギの伝搬に起因する遅延に関して、レイテンシは以下のように分類され得る。
「低レイテンシ」は、一般に、真空において所与の伝搬路を進む光にとって必要な時間よりも10%長い伝搬時間以下の期間を指す。式で表すと、低レイテンシは次式で定義され、
Figure 2022507570000002
ここで、
d=距離(マイル)
c=真空中の光の速度(186,000マイル/秒)
k=1.1のスカラ定数
である。
たとえば、光は、真空中を約0.1344秒で40,225km(25,000マイル)進むことができる。したがって、この40,225km(25,000マイル)の伝搬路にわたってデータを搬送する「低レイテンシ」の通信リンクは、データの少なくともいくらかの部分を約0.14784秒以下で通し得るはずである。
「高レイテンシ」は、一般に、真空において所与の伝搬路を進む光にとって必要な時間よりも10%超長い期間を指す。式で表すと、高レイテンシは次式で定義され、
Figure 2022507570000003
ここで、
d=距離(マイル)
c=真空中の光の速度(186,000マイル/秒)
k=1.1のスカラ定数
である。
たとえば、光は、真空中を約0.04301秒で12,872km(8,000マイル)進むことができる。したがって、この送信経路にわたってデータを搬送する「高レイテンシ」の通信リンクは、データの少なくともいくらかの部分を約0.04731秒以上で通し得るはずである。
ネットワークの「高」レイテンシおよび「低」レイテンシは、データ帯域幅とは無関係であり得る。必ずというわけではないが、いくつかの「高」レイテンシネットワークは「低」レイテンシネットワークよりも高い転送速度を有し得る。いくつかの「低」レイテンシネットワークは、「高」レイテンシネットワークの帯域幅を上回るデータ帯域幅を有し得る。
「最高使用周波数(MUF)」は、一般に、上空波伝搬を使用して地面に戻される最も高い周波数を指す。
「記憶装置」は、一般に、データまたは情報を保存するように構成された任意の記憶システムまたは記憶デバイスを指す。各記憶装置は、ほんの数例を挙げると、1つまたは複数のタイプのソリッドステート電子メモリ、磁気記憶装置、または光学的記憶装置を含み得る。非限定的な例として、各記憶装置は、ソリッドステート電子的ランダムアクセスメモリ(RAM)、(先入れ先出し(FIFO)品種または後入れ先出し(LIFO)品種などの)順次アクセス可能メモリ(SAM)、プログラム可能読取り専用メモリ(PROM)、電子的プログラム可能読取り専用メモリ(EPROM)、もしくは電気的消去可能プログラム可能読取り専用メモリ(EEPROM)、(DVDまたはCD ROMなどの)光ディスク記憶装置、磁気的に符号化されたハードディスク、フロッピディスク、テープ、もしくはカートリッジ媒体、またはこれらの記憶装置タイプの任意の組合せを含み得る。また、各記憶装置は、不揮発性でよく、揮発性でよく、または揮発性品種および不揮発性品種のハイブリッド結合でもよい。
「メッセージ」は、一般に、情報源によって、受け側または受け側のグループによって消費されるように意図された、通信の不連続単位を指す。
「モデム」すなわち「変調復調器」は、一般に、変調器および復調器などによって信号の変復調の機能を実施する電子回路および/またはコンピュータなどのデバイスを指す。
「変調」は、一般に、一般的には送信される情報を含有している変調信号を用いて搬送波信号と呼ばれる周期波形の1つまたは複数の特性を変化させる処理を指す。
「変調器」は、一般に、搬送波信号と呼ばれる周期的波形の1つまたは複数の特性を、一般的には送信される情報を含有している変調信号を用いて変更する電子回路および/またはコンピュータなどのデバイスを指す。たとえば、波形のこれらの特性は、振幅、周波数、位相、および高調波歪ならびに他の特性を含むことができる。非限定的な例によって、変調器は、送信されるメッセージの電気信号に応じて高周波数の電磁気情報搬送波のパラメータを制御することができる。1つまたは複数の変調器が、1つまたは複数の復調器と一体化され得て、変調復調器(モデム)を形成する。そのため、変調器という用語は、モデムの内部で変調器として機能する1つまたは複数の部品、構成要素、および/またはソフトウェアをさらに指し得る。
「ネットワーク」または「コンピュータネットワーク」は、一般に、コンピュータがデータをやり取りすることを可能にする電気通信ネットワークを指す。コンピュータは、データをデータグラムまたはパケットの集合に変換することにより、データ接続に沿って互いにデータを渡すことができる。コンピュータとネットワークの間の接続は、ケーブル、光ファイバを使用して、または無線ネットワークデバイス用などの電磁伝送によって、確立され得る。ネットワークに結合されたコンピュータは「ノード」または「ホスト」と称され得、データを発信してよく、ブロードキャストしてよく、ルーティングしてよく、またはネットワークから受け取ってもよい。ノードは、パーソナルコンピュータ、電話、およびサーバ、ならびにネットワークにわたるデータの流れを維持するように動作する、「ネットワークデバイス」と称される特化されたコンピュータなどのあらゆるコンピューティングデバイスを含むことができる。2つのノードは、互いに直接接続されているか否かにかかわらず、情報を交換することができるならば「ともにネットワーク接続されている」と見なされ得る。ネットワークは、ネットワーク接続の数および用途を定義するあらゆる適切なネットワークトポロジを有し得る。ネットワークトポロジは任意の適切な形式でよく、2地点間、バス、スター、リング、メッシュ、またはツリーを含み得る。ネットワークは、仮想であり、他のネットワークを使用するかまたは他のネットワークの「最上位にある」1つまたは複数の層として構成されているオーバレイネットワークでよい。
「非上空波伝搬」は、一般に、電離圏からの電磁波の反射によって情報が送信されることはない、有線および/または無線のすべての形式の送信を指す。
「光ファイバ」は、一般に、電磁エネルギがコンジットの長軸を通過するときに進む実質的に透明な媒体を含む細長いコンジットを有する電磁導波路を指す。電磁放射は、コンジットを通過するとき、電磁放射の全内部反射によってコンジットの内部に保たれ得る。全内部反射は、一般に、コアよりも低い屈折率を有する第2の実質的に透明なクラッド材によって囲まれた実質的に透明なコアを含む光ファイバを使用して達成される。光ファイバは、一般に、導電性ではないが実質的に透明な誘電材料から構築される。そのような材料は、シリカ、フッ化ガラス、リン酸塩ガラス、カルコゲナイドガラスなどの押出しガラス、または様々なタイプのプラスチックなどのポリマー材料、または他の適切な材料の任意の組合せを含んでよく、または含まなくてもよく、任意の適切な断面形状、長さ、または寸法に構成され得る。光ファイバを首尾よく通過し得る電磁エネルギの例は、近赤外部分、中赤外部分、可視光部分における電磁スペクトラムの電磁波を含むが、任意の適切な周波数の電磁エネルギが使用され得る。
「最適使用周波数」は、一般に、上空波伝搬を通じて最も調和した通信経路をもたらす周波数を指す。最適使用周波数は、電離圏の状態および時刻などの複数の要因に依拠して経時的に変化し得る。電離圏のF2層を使用する送信については、動作周波数は一般にMUFのおよそ85%であり、E層については、最適使用周波数は一般にMUFに近いものになる。
「偏波」は、一般に、放射された電磁エネルギ波の電界(「E面」)の地球表面に対する配向を指し、放射アンテナの物理構造および配向によって決定される。偏波は、アンテナの指向性とは別々に考えられ得る。したがって、簡単な直線のワイヤアンテナは、実質的に垂直に取り付けられたときには1つの偏波を有し得、実質的に水平に取り付けられたときには別の偏波を有し得る。横波として、電波の磁界は電界に対して直角であるが、慣例によって、アンテナの「偏波」については電界の方向を指すと理解されている。反射は、一般に偏波に影響を及ぼす。電波に関して、重要な反射器の1つには、波形の偏波を変化させ得る電離圏がある。したがって、電離圏による反射によって受信される信号(上空波)については、安定した偏波を期待することはできない。見通し線通信または地上波伝搬については、水平または垂直に偏波された送信は、一般に、受信位置においてほぼ同じ偏波状態のままである。受信アンテナの偏波を送信器の偏波と一致させることは、地上波伝搬または見通し線伝搬では特に重要であるが、上空波伝搬ではそれほど重要ではない。アンテナの直線偏波は、そのような方向が定義され得るときには、一般に(受信位置から見たときの)アンテナの電流の方向に沿ったものである。たとえば、垂直ホイップアンテナまたは垂直に配向されたWi-Fiアンテナは、垂直偏波で送信および受信することになる。ほとんどの屋上テレビアンテナなどの水平素子を有するアンテナは、(テレビ放送が通常は水平偏波を使用するため)一般に水平偏波される。アンテナシステムが水平ダイポールアンテナの配列などの垂直配向を有するときさえ、偏波は電流に対応して水平方向となる。偏波は、電波の運動の方向に対して垂直な仮想面上に投影された、ある期間にわたるE面配向の合計である。最も一般的な事例では偏波は楕円であり、電波の偏波が経時的に変化することを意味する。2つの特殊な事例には、上記で論じられたような(楕円が線へと縮小する)直線偏波および(楕円の2つの軸が等しい)円偏波がある。直線偏波では電波の電界が一方向に沿って前後に振動し、これはアンテナの取り付けによる影響を受ける可能性があるが、通常、所望の方向は水平偏波または垂直偏波のいずれかである。円偏波では、電波の電界(および磁界)は、伝搬軸のまわりを無線周波数において環状に回転する。
「1次通信チャネル」すなわち「1次チャネル」は、一般に、情報を転送するための第1の選択肢である通信経路を指す。必ずというわけではないが一般的には、1次通信チャネルは、他の通信チャネルのものよりも望ましいレイテンシまたは帯域幅などの1つまたは複数の特性を有する。たとえば、1次通信チャネルは、共通のインターフェースを共用するすべてのチャネルのうちで最高のデータレートを有し得る。1次通信チャネルは、情報の転送を、一方向のみ、いずれかの方向を交互に、または両方向を同時に、サポートし得る。2次通信チャネルは、たとえば有線形式の通信および無線形式の通信を含むことができる。
「プロセッサ」は、一般に、入力を処理して出力を生成するように構成されているかまたはプログラムされて単一のユニットとして動作するように構成された1つまたは複数の電子部品を指す。あるいは、プロセッサは、複数の構成要素の形態のときには、他の構成要素に対して遠隔に配置された1つまたは複数の構成要素を有し得る。各プロセッサの1つまたは複数の構成要素は、デジタル回路、アナログ回路、または両方を定義する電子的多様性であり得る。一例では、各プロセッサは、従来の集積回路マイクロプロセッサ機構である。プロセッサは特定用途向け集積回路(ASIC)も含む。ASICは、コンピュータに特定のタスクまたは機能を実施させるように制御する際に、具体的な一連の論理演算を実施するように個別化された集積回路(IC)である。ASICは、一般用途向けに構成されたプロセッサではなく、専用コンピュータ向けのプロセッサの一例である。特定用途向け集積回路は、一般に、他の機能を実施するように再プログラムすることはできず、製造されるときに1度プログラムされ得るものである。別の例では、プロセッサは「フィールドプログラマブル」タイプでよい。そのようなプロセッサは、製造された後に「フィールドにおいて」様々な特定の機能または一般的な機能を実施するように、複数回プログラムされ得る。フィールドプログラマブルプロセッサは、プロセッサの中の集積回路にフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含み得る。FPGAは、FPGAの中の不揮発性メモリセルに保持され得る具体的な一連の命令を実施するようにプログラムされ得る。FPGAは、ハードウェア記述言語(HDL)を使用して、顧客または設計者によって構成され得る。FPGAは、指令または操作命令の新規のセットを実施するために再構成されるように、別のコンピュータを使用して再プログラムされることがある。そのような動作は、プロセッサ回路類へのファームウェアアップグレードによるものなどの任意の適切な手段で実行されてよい。コンピュータの概念が単一の位置における単一の物理デバイスに限定されないのと全く同じように、「プロセッサ」の概念も、単一の物理的論理回路または回路のパッケージに限定されることなく、場合により、多くの物理的位置における複数のコンピュータの内部に含有されているかまたはそれらのコンピュータにわたって含有されている1つまたは複数のそのような回路または回路パッケージを含む。仮想のコンピュータ環境では、未知数の物理的プロセッサが積極的にデータを処理してよく、この未知数は自動的に経時変化しても差し支えない。「プロセッサ」の概念は、閾値比較、ルール比較、計算を行うように、あるいはデータにルールを適用して論理的な結果(たとえば「真」または「偽」)をもたらす論理演算を実施するように、構成されているかまたはプログラムされているデバイスを含む。処理作業は、個別のサーバ上の複数の単一プロセッサにおいて、個別のプロセッサを有する単一のサーバにおける複数のプロセッサ上で、または個別のコンピューティングデバイスの中にあって互いから物理的に遠く離れた複数のプロセッサ上で、生じ得る。
「擬似ランダムバイナリシーケンス」すなわち「PRBS」は、一般に、決定性アルゴリズムを用いて生成された、真のランダムシーケンスに類似の統計的挙動を示す、予測困難なバイナリシーケンスを指す。
「無線」は、一般に、3kHz~300GHzの範囲を占める周波数における電磁放射を指す。
「電波地平線」は、一般に、アンテナからの直射線が地面に接するポイントの位置を指す。電波地平線は次式によって近似され得、
Figure 2022507570000004
ここで、
d=電波地平線(マイル)
=送信アンテナ高さ(フィート)
=受信アンテナ高さ(フィート)
である。
「受信する」は、一般に、転送された、通信された、運搬された、中継された、急送された、または発送されたものを受け取ることを指す。この概念は、何かが送信エンティティから到着するのをリッスンする行動または待つ行動を含んでもまたは含まなくてもよい。たとえば、送信は、送信側に関する知見なしで受信され得る。同様に、送信は、受信側に関する知見の有無にかかわらず可能である。「受信する」ことは、それだけではないが、電磁スペクトラムのあらゆる適切な周波数において電磁エネルギを取り込むかまたは取得する行為を含み得る。受信は、電磁放射を感知することによって起こり得る。電磁放射を感知することは、ワイヤまたは光ファイバなどの媒体を通って移動するエネルギ波またはこの媒体からのエネルギ波を検知することを包含し得る。受信することは、信号、データグラム、パケット等の様々なタイプのアナログデータまたはバイナリデータを定義し得るデジタル信号を受信することを含む。
「受信ステーション」は、一般に、受信デバイス、または電磁エネルギを受信するように構成された複数のデバイスを有する場所設備、を指す。受信ステーションは、特定の送信エンティティから、または送信を受信する前に送信エンティティが識別可能かどうかに関係なく任意の送信エンティティから、受信するように構成され得る。
「遠隔」は、一般に、2つのものの間の、何らかの物理的、論理的、または他の分離を指す。分離は、数千、数百万キロメートルもしくは数千、数百万マイルなどの比較的大きいもの、または数ナノメートルもしくは100万分の数インチなどの小さいものであり得る。互いに「遠隔の」2つのものは、論理的または物理的に結合され得、または接続され得る。
「衛星通信」または「衛星伝搬」は、一般に、1つまたは複数の電磁気信号が人工衛星に送信され、次に、この人工衛星によって、別の人工衛星またはステーションへと、反射され、かつ/または再送信されることを指す。
「サイズ」は、一般に、あるものの広がり、その全体寸法または大きさ、大きさの程度、を指す。物理的オブジェクトについては、サイズは、「大きい」または「より大きい」、「高い」または「より高い」、「低い」または「より低い」、「小さい」または「より小さい」等の相対語を説明するために使用され得る。物理的オブジェクトのサイズは、特定の幅、長さ、高さ、距離、体積等の任意の適切な単位で表される固定単位で示されてもよい。データ転送については、サイズは、論理単位または物理単位として扱われるデータ、アドレス指定されるデータ、送信されるデータ、受信されるデータ、または処理されるデータの相対的な量または定量を指示するために使用され得る。サイズは、データ収集、データセット、データファイル、または他のそのような論理単位において、データ量に関連して使用され得る。たとえば、データ収集またはデータファイルは、35メガバイトの「サイズ」を有するものと特徴づけられ得、または、通信リンクは、1秒当たり1000ビットの「サイズ」のデータ帯域幅を有するものと特徴づけられ得る。
「スキップ距離」は、一般に、送信器から、電波が上空波伝搬から地面に戻り得るところまでの、最小距離を指す。換言すれば、スキップ距離は、上空波伝搬の臨界角において生じる最小距離である。
「跳躍帯」すなわち「不感地帯」は、一般に、地上波伝搬からの地上波が完全に消散する位置と、先頭の上空波が上空波伝搬を利用して戻る位置との間の領域を指す。跳躍帯では、所与の送信に関する信号を受信することができない。
「上空波伝搬」は、一般に、アンテナから放射された1つまたは複数の電磁波が電離圏から屈折されて地面に戻る送信方法を指す。上空波伝搬は対流圏散乱送信をさらに含む。一形態では、跳躍方法は、電離圏から屈折された電波が地面で反射されて電離圏まで戻されるところで使用され得る。このスキッピングは2回以上生じることがある。
「直接波伝搬」または「見通し線伝搬」と称されることもある「空間波伝搬」は、一般に、互いに見えるアンテナの間で1つまたは複数の電磁波が送信される送信方法を指す。この送信は、直接波および/または地面で反射される空間波によって生じ得るものである。一般に、アンテナ高および地面の曲率は、空間波伝搬の伝送距離に対する制限因子である。直接見通し線の実際の電波地平線は、回折効果のために可視の見通し線すなわち幾何学的見通し線よりも長く、すなわち電波地平線は幾何学的見通し線よりも約4/5長い。
「スペクトル拡散」は、一般に、送信される信号の一部を複数の周波数にわたって送ることを含む送信方法を指す。様々な周波数上で信号の一部を送ることにより、複数の周波数にわたる送信が同時に生じ得る。この例では、受信器は、送信された信号を再構築するために、すべての周波数を同時にリッスンしなければならない。この送信はまた、信号を「ホップする」ことによって複数の周波数にわたって広がり得る。信号ホッピングのシナリオは、第1の周波数でいくらかの期間にわたって信号を送信し、この信号を第2の周波数で第2の期間にわたって送信するように切り換わり、その後、第3の周波数で第3の期間にわたって送信するように切り換わることなどを含む。受信器および送信器は、周波数を一緒に切り換えるために同期する必要がある。周波数を「ホッピング」するこの処理は、経時変化する(たとえば1時間ごと、24時間ごと等)周波数ホッピングパターンで実施され得る。
「成層圏」は、一般に、対流圏から地球表面の上の約40~56km(約25~35マイル)まで広がる地球大気圏の層を指す。
「シンボル」は、一般に、通信チャネルの、一定期間にわたって存続する波形、状態または有意状態を指す。シンボルは、デジタルベースバンド伝送についてはパルスの形式でよく、モデムを使用する通過帯域伝送ではトーンの形式でよい。送信器または他のデバイスが1つまたは複数のチャネル上にシンボルを配置し、受信器は、送信されたデータを再構成するためにシンボルのシーケンスを検知する。場合によっては、シンボルとデータの小単位の間に直接対応があってよい。たとえば、各シンボルは1つまたはいくつかのビットを符号化することができる。データは、シンボル間の遷移および/またはいくつかのシンボルのシーケンスによっても表され得る。
「トランシーバ」は、一般に、共通の回路類および/または単一の箱体を共有する送信器と受信器の両方を含むデバイスを指す。トランシーバは、必ずというわけではないが一般的には、アナログ無線信号および/またはデジタル無線信号などの電子信号を送受信するように設計されている。
「転送速度」は、一般に、あるものが1つの物理的位置または論理的位置から別の位置まで移動される速さを指す。通信リンクまたは通信ネットワークの場合には、転送速度は、リンクまたはネットワークにわたるデータ転送の速さであると特徴づけられ得る。そのような転送速度は、「ビット/秒」で表され得、データ転送を実行するために使用される所与のネットワークまたは通信リンクの最大のデータ帯域幅によって制限され得る。
「送信ライン」は、一般に、通常は自由空間を通して電磁エネルギを放射することなく、1つの位置から別の位置まで電磁エネルギを搬送するように設計された専用の物理構造または一連の構造を指す。送信ラインは、電磁エネルギが送信ラインにおける構造体を通過するときに発生するレイテンシおよび電力損失を最小化しながら、1つの位置から別の位置まで電磁エネルギを保ったまま転送するように動作する。電波の通信において使用される得る送信ラインの例は、平行2線、同軸ケーブル、マイクロストリップ、ストリップライン、ツイストペア、星形カッド、レッヘル線、様々なタイプの導波路、または簡単な単一ワイヤラインを含む。光ファイバなどの他のタイプの送信ラインは、可視光線または不可視光線などのより高い周波数の電磁放射を搬送するために使用され得る。
「送信経路」すなわち「伝搬路」は、一般に、電磁エネルギが空間または媒体を通過するために採用する経路を指す。これは送信ラインを通る送信を含むことができる。この場合、送信経路は、送信ラインによって定義され、送信ラインを辿り、送信ラインに含有され、送信ラインを通過し、または送信ラインを全体的に含む。送信経路すなわち伝搬路は、送信ラインによって定義される必要はない。伝搬路すなわち送信経路は、上空波伝搬、地上波伝搬、見通し線伝搬、または他の形式の伝搬などで自由空間または大気を通って進む電磁エネルギによって定義され得る。その場合、送信経路は、電磁エネルギが送信器から受信器まで移動するときに通る、送信されるエネルギの方向におけるあらゆるスキップ、バウンス、散乱、または他の変形形態を含む、任意の経路であると特徴づけられ得る。
「送信ステーション」は、一般に、送信デバイス、または電磁エネルギを送信するように構成された複数のデバイスを有する場所もしくは設備を指す。送信ステーションは、特定の受信エンティティ、送信を受信するように構成された任意のエンティティ、またはこれらの任意の組合せに対して送信するように構成され得る。
「送信時間」は、一般に、通信ネットワークにおけるメッセージ送信の開始から終了までの時間を指す。デジタルメッセージの場合には、送信時間は、メッセージの先頭ビットから最後のビットまでが送信ノードを通り過ぎる時間である。デジタルパケットについては、パケット送信時間はパケット長およびビットレートから得ることができる。送信時間は、先頭ビットが送信器から受信器まで移動するのにかかる時間を指す伝搬遅延と混同してはならない。「送信する」は、一般に、何かを転送する、通信する、運搬する、中継する、発送する、または転送することを指す。この概念は、送信エンティティから受信エンティティまで何かを運搬する行為を含んでもまたは含まなくてもよい。たとえば、送信は、送信側に関する知見なしで受信され得る。同様に、送信は、受信側に関する知見の有無にかかわらず可能である。「送信する」ことは、それだけではないが、電磁スペクトラムのあらゆる適切な周波数において電磁エネルギを送るかまたはブロードキャストする行為を含み得る。送信は、データグラム、パケット等の様々なタイプのバイナリデータを定義し得るデジタル信号を含み得る。送信はアナログ信号も含み得る。
「起動データ」は、一般に、実行するべき1つまたは複数の指令を識別する起動情報を含むデータを指す。起動データおよび指令データは、単一の送信において一緒に生じてよく、または単一通信リンクもしくは多重通信リンクに沿って個別に送信されてもよい。
「対流圏」は、一般に、地球大気圏の最下部分を指す。対流圏は、地球の表面から上方に、中緯度地方では約17.7km(11マイル)まで、熱帯地方では19.3km(12マイル)まで、冬の極地では約6.9km(4.3マイル)まで及ぶ。
「対流圏散乱送信」は、一般に、電波などの1つまたは複数の電磁波が対流圏向けである上空波伝搬の形態を指す。原因は確かでないが、電波の少量のエネルギが受信アンテナに向けて前方へ散乱される。激しいフェージング問題のために、一般的には多様性(たとえば空間、周波数、および/または角度の多様性)受信技術が使用される。
「導波路」は、一般に、電磁スペクトラムに沿った任意の周波数において生じる電磁波などの電波を導くように構成された送信ラインを指す。例は、超低周波から超高周波までの電磁スペクトラムに沿った範囲のより低い周波数の電磁放射を転送するように構成された導電材料または絶縁材料の任意の機構を含む。他の特定の例は、高周波光を導く光ファイバまたは高周波電波(特にマイクロ波)を搬送するように使用される中空の導電性金属管を含む。
説明および/または特許請求の範囲において使用される単数形である「ある(a)」、「ある(an)」、「その(the)」等は、明示的に別様に論じられた場合を除き、複数形を含むことに留意されたい。たとえば、明細書および/または特許請求の範囲が「あるデバイス(a device)」または「そのデバイス(the device)」を参照する場合には、そのようなデバイスのうちの1つまたは複数を含む。
本明細書では、「上へ」、「下へ」、「上部の」、「下部の」、「横方向の」、「長手方向の」、「放射状の」、「円周方向の」、「水平の」、「垂直の」などの方向を示す用語は、単に読者の便宜のために、図示された実施形態の読者の理解を支援するように使用されるものであり、これらの方向を示す用語の使用は、説明され、図示され、かつ/または特許請求された特徴を、特定の方向および/または配向に限定することを意図するものではないことに留意されたい。
本発明が、図面および前述の説明に示されて詳細に説明されてきたが、これらの特質は例証をなすものであって限定するものではないと考えられるべきであり、望ましい実施形態のみが示されて説明されてきたこと、また以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神の範囲内のすべての変更形態、等価物、および修正形態は、保護されるように望まれていることが理解される。本明細書において引用されたすべての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも個々の刊行物、特許、または特許出願が、特に、また個々に、その全体が参照によって本明細書に組み込まれ、かつ明らかにされるように指示されているかのように、参照によって本明細書に組み込まれる。
100 通信システム
105 情報源
110 情報宛先
115 通信チャネル
120 1次通信チャネル
125 バックエンド通信チャネル
130 距離
135 1次チャネルレイテンシ
140 1次チャネル帯域幅
145 バックエンドチャネルレイテンシ
150 バックエンドチャネル帯域幅
200 通信システム
204 低レイテンシかつ低帯域幅の通信リンク
206 HF無線チャネル
208 高レイテンシかつ高帯域幅の通信リンク
212 第1の通信ノード
214 送信ステーション
216 第2の通信ノード
218 受信ステーション
220 大気
224 電磁波
228 送信アンテナ
232 受信アンテナ
236 送信ライン
240 送信ライン
244 送信ライン
252 中継器
256 地面
805 ステージ
260 クライアント
264 接続
266 ワイヤレス接続
268 命令プロセッサ
272 接続
405 変調器
410 無線送信器
415 光ファイバ送信器
420 光ファイバケーブル
425 復調器
430 無線受信器
435 光ファイバ受信器
500 通信システム
505 高速送信器データネットワーク
510 高速受信器データネットワーク
600 送信器システム
605 高頻度取引ネットワーク
610 ユーザデータ
615 送信確認データ
620 送信データ
700 線図
705 時間
710 ユーザデータパケット
715 ユーザメッセージ
720 フィルデータ
725 高速ネットワークのパケット送信時間
730 無線周波数チャネルのメッセージ送信時間
735 メッセージ間送信時間
800 流れ図
810 ステージ
815 ステージ
820 ステージ
825 ステージ
830 ステージ
900 線図
905 ステージ
910 ステージ
915 ステージ
920 ステージ
925 ステージ
930 ステージ
935 ステージ
1000 フィルデータ生成システム
1005 PRBS源
1010 受信FEC復号化器
1015 受信CRC検知器
1100 線図
1105 ステージ
1110 ステージ
1115 ステージ
1120 ステージ
1125 ステージ
1130 ステージ

Claims (69)

  1. 受信ステーションにおいて1次通信チャネルからのメッセージを受信するステップと、
    エラー訂正方式と組み合わせたパリティチェックコードによってメッセージ境界(boundary)を検知するステップとを含み、
    前記メッセージが整数個の変調されたシンボルを有する、方法。
  2. 前記1次通信チャネルが低帯域幅で低レイテンシの通信リンクを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1次通信チャネルが高周波無線チャネルを含む、請求項2に記載の方法。
  4. ユーザデータおよびフィルデータ(fill data)を含むメッセージデータストリームによって前記メッセージを受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ユーザデータが前記メッセージデータストリームにおいて非同期で符号化される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記フィルデータによって前記メッセージデータストリームに対する信号ロックを維持するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記フィルデータが擬似ランダムバイナリシーケンス(PRBS)を含む、請求項4に記載の方法。
  8. 前記フィルデータが前記パリティチェックコードおよび前記エラー訂正方式によって修正された前記PRBSのバージョンを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記PRBSの前記バージョンを有する、偽のメッセージを検知するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記PRBSの前記バージョンがパリティチェックコード試験に失敗するように修正されている、請求項9に記載の方法。
  11. 前記PRBSの前記バージョンがエラー訂正方式試験に失敗するように修正されている、請求項9に記載の方法。
  12. 前記パリティチェックコードがチェックサムを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記パリティチェックコードが巡回冗長検査(CRC)を含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記エラー訂正方式が順方向エラー訂正(FEC)を含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記エラー訂正方式が畳み込みコード方式を含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記エラー訂正方式がテイルバイティング(tail-biting)ビタビ復号化アルゴリズムを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記エラー訂正方式がブロックコード方式を含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記エラー訂正方式がターボブロックコード方式を含む、請求項17に記載の方法。
  19. ユーザデータおよびフィルデータを備えたメッセージデータストリームを符号化するステップと、
    偽のメッセージ検知の機会を減少させるように前記フィルデータを修正するステップと、
    を含む方法。
  20. エラー訂正方式と組み合わせたパリティチェックコードを有する前記メッセージデータストリームを符号化するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記フィルデータの修正されたバージョンを生成するステップであって、前記修正されたバージョンが前記パリティチェックコードの試験に失敗する、ステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記フィルデータの修正されたバージョンを生成するステップであって、前記修正されたバージョンが前記エラー訂正方式の試験に失敗する、ステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  23. 前記フィルデータが擬似ランダムバイナリシーケンス(PRBS)を含む、請求項20に記載の方法。
  24. 前記フィルデータが前記パリティチェックコードおよび前記エラー訂正方式によって修正された前記PRBSのバージョンを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記パリティチェックコードがチェックサムを含む、請求項23に記載の方法。
  26. 前記パリティチェックコードが巡回冗長検査(CRC)を含む、請求項23に記載の方法。
  27. 前記エラー訂正方式が順方向エラー訂正(FEC)を含む、請求項23に記載の方法。
  28. 送信ステーションから前記メッセージデータストリームを送信するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  29. 前記フィルデータによって前記メッセージデータストリームに対する信号ロックを維持するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  30. 送信ステーションにおいて高速ネットワークからユーザデータパケットを受信するステップと、
    1次通信チャネルを介した前記ユーザデータパケットのメッセージ送信時間を計算するステップと、
    前記高速ネットワークからのユーザデータパケット間のメッセージ間送信時間を計算するステップと、
    少なくとも前記メッセージ送信時間および前記メッセージ間送信時間に基づいて、前記ユーザデータパケットを前記1次通信チャネルを通じて送信するべきかどうかを判定するステップと、
    を含む方法。
  31. メッセージ送信時間がメッセージ間送信時間以下であるときには、1次通信チャネルを通じた送信のための前記ユーザデータパケットを受け取るステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記ユーザデータを含むメッセージを前記1次通信チャネルを介して送信するステップをさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記メッセージ送信の完了が、他の通信チャネルを通じて前記メッセージを送ることで生じるであろうものよりも後になるときには、1次通信チャネルを通じた送信のための前記ユーザデータパケットを拒否するステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  34. 前記ユーザデータを含むメッセージをバックエンド通信チャネルを介して送信するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記ユーザデータパケットが金融商品の取引に関する、請求項30に記載の方法。
  36. エラー訂正方式と組み合わせたパリティチェックコードによってメッセージ境界を検知するステップをさらに含む、請求項1から35のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  37. 前記メッセージが整数個の変調されたシンボルを有する、請求項1から36のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  38. 前記1次通信チャネルが低帯域幅で低レイテンシの通信リンクを含む、請求項1から37のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  39. 前記1次通信チャネルが高周波無線チャネルを含む、請求項1から38のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  40. ユーザデータおよびフィルデータを含むメッセージデータストリームによって前記メッセージを受信するステップをさらに含む、請求項1から39のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  41. 前記ユーザデータが前記メッセージデータストリームにおいて非同期で符号化される、請求項1から40のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  42. 前記フィルデータによって前記メッセージデータストリームに対する信号ロックを維持するステップをさらに含む、請求項1から41のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  43. 前記フィルデータが擬似ランダムバイナリシーケンス(PRBS)を含む、請求項1から42のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  44. 前記フィルデータが前記パリティチェックコードおよび前記エラー訂正方式によって修正された前記PRBSのバージョンを含む、請求項1から43のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  45. 前記PRBSの前記バージョンを有する、偽のメッセージを検知するステップをさらに含む、請求項1から44のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  46. 前記PRBSの前記バージョンがパリティチェックコード試験に失敗するように修正されている、請求項1から45のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  47. 前記PRBSの前記バージョンがエラー訂正方式試験に失敗するように修正されている、請求項1から46のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  48. 前記パリティチェックコードがチェックサムを含む、請求項1から47のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  49. 前記パリティチェックコードが巡回冗長検査(CRC)を含む、請求項1から48のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  50. 前記エラー訂正方式が順方向エラー訂正(FEC)を含む、請求項1から49のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  51. 前記エラー訂正方式が畳み込みコード方式を含む、請求項1から50のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  52. 前記エラー訂正方式がテイルバイティングビタビ復号化アルゴリズムを含む、請求項1から51のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  53. 前記エラー訂正方式がブロックコード方式を含む、請求項1から52のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  54. 前記エラー訂正方式がターボブロックコード方式を含む、請求項1から53のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  55. ユーザデータおよびフィルデータを備えたメッセージデータストリームを符号化するステップをさらに含む、請求項1から54のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  56. 偽のメッセージ検知の機会を減少させるように前記フィルデータを修正するステップをさらに含む、請求項1から55のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  57. エラー訂正方式と組み合わせたパリティチェックコードを有する前記メッセージデータストリームを符号化するステップをさらに含む、請求項1から56のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  58. 前記フィルデータの修正されたバージョンを生成するステップであって、前記修正されたバージョンが前記パリティチェックコードの試験に失敗する、ステップをさらに含む、請求項1から57のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  59. 前記フィルデータの修正されたバージョンを生成するステップであって、前記修正されたバージョンが前記エラー訂正方式の試験に失敗する、ステップをさらに含む、請求項1から58のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  60. 送信ステーションから前記メッセージデータストリームを送信するステップをさらに含む、請求項1から59のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  61. 送信ステーションにおいて高速ネットワークからユーザデータパケットを受信するステップをさらに含む、請求項1から60のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  62. 1次通信チャネルを介した前記ユーザデータパケットのメッセージ送信時間を計算するステップをさらに含む、請求項1から61のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  63. 前記高速ネットワークからのユーザデータパケット間のメッセージ間送信時間を計算するステップをさらに含む、請求項1から62のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  64. 少なくとも前記メッセージ送信時間および前記メッセージ間送信時間に基づいて、前記ユーザデータパケットを前記1次通信チャネルを通じて送信するべきかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項1から63のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  65. 1次通信チャネルを介したメッセージ送信時間がユーザデータパケット間のメッセージ間送信時間よりも長いときには、前記1次通信チャネルを通じた送信のための前記ユーザデータパケットを受け取るステップをさらに含む、請求項1から64のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  66. 前記ユーザデータを含むメッセージを前記1次通信チャネルを介して送信するステップをさらに含む、請求項1から65のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  67. 前記メッセージ送信の完了が、他の通信チャネルを通じて前記メッセージを送ることで生じるであろうものよりも後になるときには、1次通信チャネルを通じた送信のための前記ユーザデータパケットを拒否するステップをさらに含む、請求項1から66のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  68. 前記ユーザデータを含むメッセージをバックエンド通信チャネルを介して送信するステップをさらに含む、請求項1から67のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
  69. 前記ユーザデータパケットが金融商品の取引に関する、請求項1から68のいずれか一項に記載の方法またはシステム。
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