JP2022505264A - 神経保護剤として使用するためのキノンレダクターゼ2阻害剤 - Google Patents

神経保護剤として使用するためのキノンレダクターゼ2阻害剤 Download PDF

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Abstract

Figure 2022505264000001
一部の実施形態によると、必要とする対象において急性神経損傷を治療する方法であって、対象に式Iまたは式IIの化合物を投与するステップを含む方法が本明細書で提供される。必要とする対象において血管性認知症を治療する方法であって、対象に式Iまたは式IIの化合物を投与するステップを含む方法も提供される。必要とする対象においてCNSループスを治療する方法であって、対象に式Iまたは式IIの化合物を投与するステップを含む方法がさらに提供される。

Description

クロロキン(CQ)およびヒドロキシクロロキン(HQ)をプロトタイプとするアミノキノリンは、もともとマラリアを治療するために開発されたキノンレダクターゼ2(QR2)阻害剤であるが、その後、とりわけ、全身性エリテマトーデス(SLE)およびリウマチ性関節炎(RA)などの自己免疫疾患を含む他の徴候に治療有効性を有することが見出された。Singer et al.,“Update on immunosuppressive therapy,”Curr.Opin.Rheumatol.1998,10:169-173;Wallace,“The use of chloroquine and hydroxychloroquine for non-infectious conditions other than rheumatoid arthritis or lupus:a crucial review,”Lupus 1996,5 Suppl 1:S59-64。SLEおよびRAでは、アミノキノリンは第一選択療法の主力であり、他の薬剤と組み合わせて使用されることが多い。アミノキノリンは、SLEおよびRAの徴候および症状を改善するだけでなく、脂質代謝に対する有益な効果を有し、血栓症の発生も減らす。炎症性またはびらん性骨関節炎を有する患者において、同様の利益が観察される。移植片対宿主病、がん、およびHIVの補助療法として使用した場合にも有効性が示されている。Savarino et al.,“Effects of chloroquine on viral infections:an old drug against today’s diseases?” Lancet Infect.Dis.2003,3(11):722-7;Savarino et al.,“Risks and benefits of chloroquine use in anticancer strategies,”Lancet Oncol.2006,7(10):792-3;Sotelo et al.,“Adding chloroquine to conventional treatment for glioblastoma multiforme:a randomized,double-blind,placebo-controlled trial,”Ann.Intern.Med.2006,144(5):337-43。
神経保護におけるクロロキン(CQ)の潜在力は、脳卒中、興奮毒性、および外傷性損傷の前臨床モデルにおいてこれまで研究されてきたが、治療機序は理解し難いままである。CQは、脳における損傷部位へのミクログリアおよびPMN遊走を劇的に制限し、反応性アストログリオーシスおよび血管新生を低減し、永久MCA閉塞モデルにおいて梗塞体積(stroke volume)を60%減らす。Giulian et al.,“The role of mononuclear phagocytes in wound healing after traumatic injury to adult mammalian brain,”J. Neurosci.1989,9:4416-4429;Ivanova et al.,“Cerebral ischemia enhances polyamine oxidation:identification of enzymatically formed 3-aminopropanal as an endogenous mediator of neuronal and glial cell death,”J.Exp.Med.1998,188:327-340。CQは、様々な刺激物への応答によるインビトロでのミクログリア細胞におけるサイトカイン産生も低減する。Giulian,“Microglia and the immune pathology of Alzheimer disease,”Am.J. Hum.Genet.1999,65:13-18。
一部のマラリアはCQに耐性があるため、誘導体化合物も探索されている。例えば、WareらのUS2006/0074105は、マラリアおよび自己免疫疾患の処置に有用であると言えるある特定のキノリンおよびキナゾリン誘導体を記載している。
CQおよびHQは、自己免疫障害の第一選択療法として臨床的に使用されることが多いが、その有効性は重篤な副作用によって制限される。最も重大な十分に特徴付けられた毒性は網膜であり、投薬が制限されていない限り、長期使用は「標的黄斑症」および失明をもたらし得る。稀ではあるが心臓毒性も生じることがあり、伝導障害(例えば、脚ブロック)および/またはうっ血性心不全と関連する心筋症として顕在化する。長期CQまたはHQ療法後の心臓および網膜生検の電子顕微鏡観察により、リソソーム(ならびに網膜および皮膚中でのメラノソーム)における高い薬物蓄積の直接的結果であると理解される疾病特徴的な細胞質封入体が明らかである。注目すべきことに、CQは、血漿中濃度を1μM未満に保ちながら、治療投薬中に皮膚、網膜、腎臓、および肝臓細胞にmM濃度まで蓄積することができる。
特に、毒性を減らすために減少したリソソーム蓄積も有する、さらなるアミノキノリンキノンレダクターゼ2(QR2)阻害剤を開発する必要が依然としてある。
一部の実施形態によると、必要とする対象において急性神経損傷を治療する方法であって、対象に式I:

Figure 2022505264000002

(式中、
WはNまたはNであり;
XはCR14またはNであり;
はHまたはトリフルオロメチルであり;
はNR、OR11、SR12、またはアルキルであり;
はHまたはOR13であり;
はHまたはメトキシであり;
はH、Cl、またはトリフルオロメチルであり;
はH、NR10、またはトリフルオロメチルであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドもしくはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドもしくはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
10は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
11は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
12は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
13は、アルキルもしくはハロアルキルにより任意選択的に置換されている、アルキルまたはアリールであり;
14はHまたはアリールである)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法が本明細書で提供される。
一部の実施形態では、WはNである。一部の実施形態では、XはCR14である。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはNRである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはClである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、Rはヘテロアリールで置換されているC1~5アルキルである。一部の実施形態では、R14はHである。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
一部の実施形態では、化合物は式I(a):

Figure 2022505264000003

(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドまたはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている)
の化合物である。
一部の実施形態では、RおよびRの一方は水素であり、他方はC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドまたはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
必要とする対象において急性神経損傷を治療する方法であって、対象に、式II:

Figure 2022505264000004

(式中、R’はピリジン-2-イルメチル、ピリジン-3-イルメチル、1-ベンジルピペリジン-4-イル、4-シアノ-2,2-ジエチルブチル、2-クロロシクロペンチル、4-(ジエチルアミノ)ブタン-2-イル、1-(フラン-2-イル)エチル、1-シクロプロピルエチル、1-エチルピペリジン-4-イル、5-アミノ-2,2-ジエチルペンチルおよび2-(ジエチルホスホリル)-1-メチルエチルからなる群から選択される)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法も提供される。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
一部の実施形態では、急性神経損傷は外傷性脳損傷を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷はくも膜下出血を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷は術後認知障害を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷は低酸素脳損傷を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷は虚血性脳損傷を含む。
急性神経損傷の治療方法に使用するための本明細書で教示される活性化合物も提供される。急性神経損傷を治療する医薬を調製するための、本明細書で教示される活性化合物の使用がさらに提供される。一部の実施形態では、急性神経損傷は外傷性脳損傷を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷はくも膜下出血を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷は術後認知障害を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷は低酸素脳損傷を含む。一部の実施形態では、急性神経損傷は虚血性脳損傷を含む。
必要とする対象において血管性認知症を治療する方法であって、対象に、式I:

Figure 2022505264000005

(式中、
WはNまたはNであり;
XはCR14またはNであり;
はHまたはトリフルオロメチルであり;
はNR、OR11、SR12、またはアルキルであり;
はHまたはOR13であり;
はHまたはメトキシであり;
はH、Cl、またはトリフルオロメチルであり;
はH、NR10、またはトリフルオロメチルであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドもしくはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドもしくはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
10は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
11は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
12は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
13は、アルキルまたはハロアルキルにより任意選択的に置換されている、アルキルまたはアリールであり;
14はHまたはアリールである)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法がさらに提供される。
一部の実施形態では、WはNである。一部の実施形態では、XはCR14である。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはNRである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはClである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、Rはヘテロアリールで置換されているC1~5アルキルである。一部の実施形態では、R14はHである。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
一部の実施形態では、化合物は式I(a):

Figure 2022505264000006

(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリールまたはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドまたはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換される)
の化合物である。
一部の実施形態では、RおよびRの一方は水素であり、他方はC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドまたはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
必要とする対象において血管性認知症を治療する方法であって、対象に式II:

Figure 2022505264000007

(式中、R’はピリジン-2-イルメチル、ピリジン-3-イルメチル、1-ベンジルピペリジン-4-イル、4-シアノ-2,2-ジエチルブチル、2-クロロシクロペンチル、4-(ジエチルアミノ)ブタン-2-イル、1-(フラン-2-イル)エチル、1-シクロプロピルエチル、1-エチルピペリジン-4-イル、5-アミノ-2,2-ジエチルペンチルおよび2-(ジエチルホスホリル)-1-メチルエチルからなる群から選択される)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法も提供される。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
血管性認知症の治療方法に使用するための本明細書で教示される活性化合物も提供される。血管性認知症を治療する医薬を調製するための、本明細書で教示される活性化合物の使用がさらに提供される。
必要とする対象においてCNSループスを治療する方法であって、対象に、式I:

Figure 2022505264000008

(式中、
WはNまたはNであり;
XはCR14またはNであり;
はHまたはトリフルオロメチルであり;
はNR、OR11、SR12、またはアルキルであり;
はHまたはOR13であり;
はHまたはメトキシであり;
はH、Cl、またはトリフルオロメチルであり;
はH、NR10、またはトリフルオロメチルであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドもしくはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドもしくはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
10は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
11は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
12は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
13は、アルキルもしくはハロアルキルにより任意選択的に置換されている、アルキルまたはアリールであり;
14はHまたはアリールである)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法がさらに提供される。
一部の実施形態では、WはNである。一部の実施形態では、XはCR14である。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはNRである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、Rはヘテロアリールで置換されているC1~5アルキルである。一部の実施形態では、R14はHである。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
一部の実施形態では、化合物は式I(a):

Figure 2022505264000009

(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリールまたはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドまたはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている)
の化合物である。
一部の実施形態では、RおよびRの一方は水素であり、他方はC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリールまたはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミドまたはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
必要とする対象においてCNSループスを治療する方法であって、対象に式II:

Figure 2022505264000010

(式中、R’はピリジン-2-イルメチル、ピリジン-3-イルメチル、1-ベンジルピペリジン-4-イル、4-シアノ-2,2-ジエチルブチル、2-クロロシクロペンチル、4-(ジエチルアミノ)ブタン-2-イル、1-(フラン-2-イル)エチル、1-シクロプロピルエチル、1-エチルピペリジン-4-イル、5-アミノ-2,2-ジエチルペンチル、および2-(ジエチルホスホリル)-1-メチルエチルからなる群から選択される)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法も提供される。
一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
CNSループスの治療方法に使用するための本明細書で教示される活性化合物も提供される。CNSループスを治療する医薬を調製するための、本明細書で教示される活性化合物の使用がさらに提供される。
クロロキンのlogDグラフを示す。図中の影付きの領域は、インビボで達するリソソームpHの可能性のある範囲を表す。リソソームpHでは、クロロキンおよびヒドロキシクロロキンの両方のlogDは実質的に負であり、これらの分子の蓄積電荷およびそれらの膜透過性の喪失を反映している。 ヒドロキシクロロキンのlogDグラフを示す。図中の影付きの領域は、インビボで達するリソソームpHの可能性のある範囲を表す。リソソームpHでは、クロロキンおよびヒドロキシクロロキンの両方のlogDは実質的に負であり、これらの分子の蓄積電荷およびそれらの膜透過性の喪失を反映している。 実施例化合物AのlogDグラフを示す。実施例化合物Aについて、logD値はリソソームpH(pH4~5)で正のままであることに留意されたい。 実施例化合物BのlogDグラフを示す。実施例化合物Bについて、logD値はリソソームpH(pH4~5)で正のままであることに留意されたい。 実施例化合物CのlogDグラフを示す。実施例化合物Cについて、logD値はリソソームpH(pH4~5)で正のままであることに留意されたい。 実施例化合物DのlogDグラフを示す。実施例化合物Dについて、logD値はリソソームpH(pH4~5)で正のままであることに留意されたい。 実施例化合物EのlogDグラフを示す。実施例化合物Eについて、logD値はリソソームpH(pH4~5)で正のままであることに留意されたい。 4時間(左)および24時間(右)時点でのマウスにおける一過性中大脳動脈閉塞(MCAO)梗塞の進展の拡散強調磁気共鳴画像法(DW-MRI)の画像を提供する。 MCAO後のクロロキン(CQ)対ビヒクルを用いた神経学的スコア(左)およびロータロッド評価(右)を提供する。 3日後の皮質(左)および皮質下梗塞体積を、実施例化合物F(7C-4MAQ)、クロロキン(CQ)、QRIIヌルマウス、QRIIヌルマウス同腹仔、およびビヒクルと比較して示す。 TBI後のロータロッド(左)およびモリス水迷路(右)の成績の結果を、実施例化合物F(7C-4MAQ)とクロロキン(CQ)およびビヒクルを比較して示す。 頭蓋内出血モデルの右基底核における出血のT2強調画像および磁化率強調画像(SWI)を示す。 超低体温循環停止(DHCA)後のニューロンのアポトーシスを示す。CQ(25mg/kg、水平影の棒)、PBS(等体積、黒い棒)、QR2阻害剤7C-4MAQ(25mg/kg、垂直影の棒)、またはビヒクル(50%DMSO、白抜きの棒)で処置したラットにおける、DHCAの48時間後の皮質および海馬におけるTUNEL分析。 DHCA後のニューロンのネクローシスを示す。CQ(25mg/kg、水平影の棒)、PBS(等体積、黒い棒)、QR2阻害剤7C-4MAQ(25mg/kg、垂直影の棒)、またはビヒクル(50%DMSO、白抜きの棒)で処置したラットにおける、DHCAの48時間後の皮質および海馬における酸性フクシン-セレスチン青染色。 CPOB/DHCAの2時間前にQR2阻害剤7C-4MAQ(25mg/kg、白抜きの棒)または50%DMSO(塗りつぶした棒)で処置したラットにおける、術後1および2日目(POD)のneuroscoreによって分析した神経学的転帰を示す。 MRI ADC-灌流によって測定した全脳灌流を示す。Aは、3日目および32日目の偽手術マウスとBCASを有する全てのマウスのプール群を比較したADC-灌流強度である。100%灌流を偽手術群の平均ADC-灌流強度と定義した。3日目において、BCASマウス(n=17)の灌流は偽手術マウス(n=5)より有意に低かったが(**p<0.01)、32日目までに灌流は正常レベルに戻った。Bは、BCAS手術の3日後の、グレースケール冠状T2強調シーケンスに重ねた代表的なカラー化したADC-灌流MRシーケンスである。他の処置群と比較して偽手術脳において灌流が増加している(ADC-灌流信号強度が増加している)ことに留意されたい。Cは、処置群ごとの3日目および32日目ADC-灌流である。3日目において、偽手術群(n=5)の灌流は全ての他の群よりも有意に高かった(p<0.05、群効果;偽手術×N-MCQ、n=4、p<0.01;偽手術×CQ、n=5、p<0.01;偽手術×ビヒクル、n=9、p<0.05)。値は平均±SEMを表す。*p<0.05、**p<0.01。 モリス水迷路(MWM)の学習成績を示す。Aは、逃避潜時である。7C-4MAQ(「N-MCQ」)を投与したマウス(n=10)は、ビヒクル対照と比較して逃避潜時の減少を示し(ビヒクル、n=10;p<0.05、群効果;p<0.01、N-MCQ×ビヒクル)、偽手術マウスと区別できなかった(偽手術、n=14)。5日目のMWM試験後、沈めたプラットホームを見えるようにすると、群間の全ての差異がなくなった。Bは、逃避潜時である。CQを投与した動物(n=10)は、そのN-MCQ対応物と同様の成績プロファイルを有した(p<0.05、群効果;p<0.001、CQ×ビヒクル)。Cは、プローブテストである。N-MCQを投与したマウスは、全ての他の処置群と比較して目標象限に有意に長い時間留まった(p<0.05、群効果)。Dは、水泳速度である。処置群ごとの水泳速度の差異は観察されなかった。値は平均±SEMを表す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001.5、p<0.01;偽手術×ビヒクル、n=9、p<0.05)。値は平均±SEMを表す。*p<0.05、**p<0.01。 アミノキノリンがBCASマウスのWM路におけるミクログリオーシスおよびアストロサイトーシスを減少させることを示す。Aは、3日目の中央のCC(ブレグマ=0mm)の代表的なIba-1およびGFAP染色である。Bは、3日目および32日目の複数のWM路におけるIba-1免疫陽性細胞密度である。ビヒクル対照(n=9)は、他の処置群(n=5)と比較して、3日目および32日目の複数のWM路においてIba-1陽性細胞の有意に高い密度を有した。Cは、GFAP免疫陽性細胞密度である。ビヒクル対照は、全ての他の処置群と比較して、3日目および32日目のCCにおいてGFAP陽性細胞の有意に高い密度を有した。値は平均±SEMを表す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001。全ての他の処置群と比較した3日目および32日目のCCにおける陽性細胞。値は平均±SEMを表す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001。 QR2の阻害がBCASマウスのWM路における酸化ストレスを減少させることを示す。ビヒクル群(n=9)は、ICにおいて32日目に全ての他の処置群よりも有意に高い8-OhdG染色密度を示し(CQ、n=8;N-MCQ、n=7;ビヒクル、n=9)、3日目にCCにおいて偽手術およびN-MCQ群よりも高い密度を示した。値は平均±SEMを表す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001。
急性神経損傷、血管性認知症、またはCNSループスの治療方法が本明細書で提供される。一部の実施形態では、キノンレダクターゼ2(QR2)を阻害するのに有用なキノリンおよびキナゾリン誘導体は、そのような治療のために提供される。
本明細書で引用される全ての特許参考文献の開示は、それらが本明細書で示される開示と一致する範囲で参照により本明細書の一部をなすものとする。本発明の記載および添付の特許請求の範囲でここに使用される場合、単数形「a(1つの)」、「an(1つの)」、および「the(その)」は、文脈が明らかにそうでないことを示していない限り複数形も含むことが意図される。本発明の記載および添付の特許請求の範囲でここに使用される場合、単数形「a(1つの)」、「an(1つの)」、および「the(その)」は、文脈が明らかにそうでないことを示していない限り複数形も含むことが意図される。さらに、用語「約」および「およそ」は、測定可能な値、例えば、化合物の量、用量、時間、温度などに言及して本明細書で使用される場合、特定の量から20%、10%、5%、1%、0.5%、またはさらに0.1%の変動を包含することを意図する。また、本明細書で使用される場合、「および/または」および「/」は、関連する列挙された項目の1つまたは複数のあらゆる可能な組合せおよび選択的に解釈される(「または」)場合には組合せがないことを指し、包含する。
[I.定義]
以下の定義が本明細書で使用される。
当技術分野で公知の通り、「H」は水素原子を指す。「C」は炭素原子を指す。「N」は窒素原子を指す。「O」は酸素原子を指す。
「ハロ」はF、Cl、Br、またはIを指す。「Cl」は塩素であり、「I」はヨウ素であり、「F」はフッ素であり、「Br」は臭素である。
「アシル」は基-C(O)Rであり、式中、Rは適切な置換基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、ベンゾイル基、またはアルキルベンゾイル基)である。
「アルキル」は、本明細書で使用される場合、1または2~10または20個またはそれより多くの炭素原子(例えば、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15など)を含有する直鎖状または分岐鎖状飽和炭化水素を指す。アルキルの代表的な例は、これらに限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、3-メチルヘキシル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシルなどを含む。一部の実施形態では、アルキルは1~3、4、または5つの炭素原子を有する「低級アルキル」である。
「アルケニル」は、本明細書で使用される場合、1つまたは複数の二重結合を有する直鎖状または分岐鎖状不飽和炭化水素基である。
「アルキニル」は、本明細書で使用される場合、1つまたは複数の三重結合を有する直鎖状または分岐鎖状不飽和炭化水素基である。
「アミノ」は基-NHである。「アミド(amide)」または「アミド(amido)」は、本明細書で使用される場合、窒素原子(N)と結合したカルボニル基(C=O)を有する有機官能基を指す。「アルキルアミノ」は、窒素原子(-NH-)を介して親分子に付加した、本明細書で定義されるアルキル基を指す。
「アルコキシ」は、本明細書で使用される場合、酸素原子(-O-)を介して親分子に付加した、本明細書で定義されるアルキル基を指す。アルコキシの代表的な例は、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどを含む。
「アリール」は、本明細書で使用される場合、1つまたは複数の芳香環を有する環系を指す。アリールの代表的な例は、アズレニル、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニル、テトラヒドロナフチルなどを含む。本発明のアリール基は、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アルキニル、アリール、アリールオキシ、アジド、アリールアルコキシ、アリールアルキル、アリールオキシ、カルボキシ、シアノ、ホルミル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、メルカプト、ニトロ、スルファミル、スルホ、スルホネート、NR’R”(式中、R’およびR”は、水素、アルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキルおよびホルミルから独立して選択される)、ならびに-C(O)NR’R”(式中、R’およびR”は、水素、アルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルキルおよびホルミルから独立して選択される)から独立して選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの置換基により置換され得る。
「シクロアルキル」は、単環式または縮合多環式C3~C10飽和炭化水素基を指す。「ヘテロシクロアルキル」は、1つまたは複数の炭素原子がO、N、およびSからなる群から独立して選択される原子で置き換えられているシクロアルキル基を指す。
「ハロアルキル」は、本明細書で使用される場合、水素原子の少なくとも1つがハロ(F、Cl、BrまたはI)で置き換えられている、1個または2~10個または20個またはそれより多くの炭素原子(例えば、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15など)を含有する直鎖状または分岐鎖状炭化水素を指す。「ハロアルキル」の代表的な例は、これらに限定されないが、フルオロアルキル(例えば、フルオロメチル(-CHF)、ジフルオロメチル(-CHF)、またはトリフルオロメチル(-CF))を含む。
「ヘテロシクロ」は、本明細書で使用される場合、O、NおよびSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する、単環式、二環式または三環式の環系を指す。単環式複素環系は、O、NおよびSからなる群から独立して選択される1つ、2つ、3つまたは4つのヘテロ原子を含有する任意の5または6員環によって例示される。5員環は0~2つの二重結合を有し、6員環は0~3つの二重結合を有する。単環式環系の代表的な例は、これらに限定されないが、アゼチジン、アゼピン、アジリジン、ジアゼピン、1,3-ジオキソラン、ジオキサン、ジチアン、フラン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、イソチアゾリジン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、モルホリン、オキサジアゾール、オキサジアゾリン、オキサジアゾリジン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラジン、テトラゾール、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、チオフェン、チオモルホリン、チオモルホリンスルホン、スルホキシド、チオピラン、トリアジン、トリアゾール、トリチアンなどを含む。二環式環系は、本明細書で定義されるアリール基、本明細書で定義されるシクロアルキル基または本明細書で定義される別の単環式環系と縮合した上記の単環式環系のいずれかによって例示される。二環式環系の代表的な例は、これらに限定されないが、例えば、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾフラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラン、ベンゾジオキシン、1,3-ベンゾジオキソール、シンノリン、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、ナフチリジン、イソベンゾフラン、イソベンゾチオフェン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、フタラジン、ピラノピリジン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、キナゾリン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、チオピラノピリジンなどを含む。窒素含有複素環の例は、これらに限定されないが、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルなどを含む。
「ヘテロアリール」は、1つまたは複数の炭素原子がO、NおよびSからなる群から独立して選択される原子で置き換えられている環状芳香族炭化水素を意味する。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、ピリミジニル、イミダゾリル、チエニル、フリル、ピラジニル、ピロリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、トリアゾリル、ピリダジニル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、イソチアゾリル、およびベンゾ[b]チエニルを含む。好ましいヘテロアリール基は、5および6員環であり、O、NおよびSからなる群から独立して選択される1~3つのヘテロ原子を含有する。ヘテロアリール基は、各ヘテロ原子を含めて、無置換であり得るか、または化学的に実行可能である場合、1~4つの適切な置換基で置換され得る。例えば、ヘテロ原子Sは、=Oと示され得る1つまたは2つのオキソ基で置換されていてもよい。窒素含有ヘテロアリールの例は、これらに限定されないが、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、イソチアゾリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、アクリジニル、カルバゾール、アゼピニル、1,4-ジアゼピニル、プリニル、プテリジニル、フタラジニルなどを含む。
「ヒドロキシル」および「ヒドロキシ」は、基-OHを指す。
「ニトリル」は基-CNを指す。
「ニトロ」は基-NOを指す。
「スルホン」はスルホニル官能基-SORを指し、式中、Rは任意の共有結合した1つまたは複数の原子である。
「スルホキシド」は基-S(O)Rを指し、式中、Rは任意の共有結合した1つまたは複数の原子である。
「チオール」または「メルカプト」は、基-SHを指すか、またはその互変異性体=Sを指す。
「ウレイド」は基-NHCONHを指す。「チオウレイド」は基-NHCSNHを指す。
「薬学的に許容される塩」は、特定の化合物の遊離の酸および塩基の生物学的有効性を保持し、生物学的にもそれ以外でも望ましくないことのない塩である。薬学的に許容される塩の例は、これらに限定されないが、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-ジオエート、ヘキシン-1,6-ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、およびマンデル酸塩を含む。
「プロドラッグ」は、当技術分野で公知の通り、生理的条件下で、または加溶媒分解により、または代謝的に、薬学的に活性な特定の化合物に変換され得る化合物である。完全な考察は、T.Higuchi and V.Stella,Prodrugs as Novel delivery Systems,Vol.14 of the A.C.S.Symposium SeriesおよびEdward B.Roche,ed.,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987に提供されており、これらの両方の全体が参照により本明細書の一部をなすものとする。米国特許第6,680,299号も参照されたい。例は、インビボにおいて、対象によって本明細書に記載の活性化合物に代謝されるプロドラッグを含み、プロドラッグは、米国特許第6,680,324号および米国特許第6,680,322号に記載されるように、化合物中にそのような基が存在する場合、アルコールもしくはカルボン酸基のエステルであり、化合物中にそのような基が存在する場合、アルコール基のアセタールもしくはケタールであり、化合物中にそのような基が存在する場合、アミン基のN-マンニッヒ塩基もしくはイミンであり、または化合物中にそのような基が存在する場合、カルボニル基のシッフ塩基、オキシム、アセタール、エノールエステル、オキサゾリジン、もしくはチアゾリジンである。
当技術分野で理解されている通り、用語「任意選択的に置換されている」は、特定の基が無置換であるか、または1つもしくは複数の適切な置換基で置換されていることを示す。「置換」される「置換基」は、親有機分子の水素原子に取って代わる基である。
[II.活性化合物]
式I:

Figure 2022505264000011

(式中、
WはNまたはNであり;
XはCR14またはNであり;
はHまたはトリフルオロメチルであり;
はNR、OR11、SR12、またはアルキルであり;
はHまたはOR13であり;
はHまたはメトキシであり;
はH、Cl、またはトリフルオロメチルであり;
はH、NR10、またはトリフルオロメチルであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロもしくはアルキルハロであり;
は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
10は、H、O、またはC1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールもしくはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリルもしくはアルキルホスホネートであり;
11は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
12は、アルキル、ハロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
13は、アルキルもしくはハロアルキルにより任意選択的に置換されている、アルキルまたはアリールであり;
14はHまたはアリールである)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが、一部の実施形態による活性化合物として本明細書で提供される。
式Iの一部の実施形態では、WはNである。式Iの一部の実施形態では、XはCR14である。式Iの一部の実施形態では、RはHである。式Iの一部の実施形態では、RはNRである。式Iの一部の実施形態では、RはHである。式Iの一部の実施形態では、RはHである。式Iの一部の実施形態では、RはClである。式Iの一部の実施形態では、RはHである。式Iの一部の実施形態では、RはHである。式Iの一部の実施形態では、Rはヘテロアリールで置換されているC1~5アルキルである。式Iの一部の実施形態では、R14はHである。
式Iの一部の実施形態では、化合物は式I(a):

Figure 2022505264000012

(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている)
の化合物である。
式I(a)の一部の実施形態では、RおよびRの一方は水素であり、他方はC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリール(これらはそれぞれ、任意の適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている。
式Iの一部の実施形態では、化合物は、
Figure 2022505264000013
またはその薬学的に許容される塩である。
式Iの一部の実施形態では、化合物は、
Figure 2022505264000014
またはその薬学的に許容される塩である。
式II:
Figure 2022505264000015

(式中、R’はピリジン-2-イルメチル、ピリジン-3-イルメチル、1-ベンジルピペリジン-4-イル、4-シアノ-2,2-ジエチルブチル、2-クロロシクロペンチル、4-(ジエチルアミノ)ブタン-2-イル、1-(フラン-2-イル)エチル、1-シクロプロピルエチル、1-エチルピペリジン-4-イル、5-アミノ-2,2-ジエチルペンチル、および2-(ジエチルホスホリル)-1-メチルエチルからなる群から選択される)
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが、活性化合物として本明細書でさらに提供される。
式IIの一部の実施形態では、化合物は、
Figure 2022505264000016
またはその薬学的に許容される塩である。
さらなる活性化合物は、Ware,Jr.らの米国特許出願公開第2006/0074105号に見出すことができ、この出願は参照により本明細書の一部をなすものとする。化合物は、Egan et al.,J. Med.Chem.2000,43:283-291;Stocks et al.,J. Med.Chem.2002,45:4975-4983に記載されているものなどの公知の方法に従って、または以下に示す実施例において本明細書で記載される方法によって、調製することができる。
式Iまたは式IIの上記の化合物の一部の実施形態では、化合物は、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する。
特に述べられていない限り、本明細書に描かれている構造は、構造の全ての鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または立体配座異性体)、例えば、各不斉中心のRおよびS立体配置、(Z)および(E)二重結合異性体、ならびに(Z)および(E)立体配座異性体を含むことも意図する。したがって、本化合物の単一立体化学異性体ならびに鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または立体配座異性体)の混合物は本発明の範囲内である。特に述べられていない限り、本発明の化合物の全ての互変異性体は本発明の範囲内である。互変異性体は、化合物のケト-エノール互変異性体を含む。さらに、特に述べられていない限り、本発明の化合物の全ての回転異性体型は本発明の範囲内である。特に述べられていない限り、本明細書に描かれている構造は、1つまたは複数の同位体濃縮原子の存在のみが異なる化合物を含むことも意図する。例えば、重水素もしくはトリチウムで水素を置き換えたか、または13Cもしくは14C濃縮炭素で炭素を置き換えた以外は本構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。そのような化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツールまたはプローブとして有用である。
[III.使用方法]
上記の通り、本明細書で教示される活性化合物は、急性神経損傷、血管性認知症、またはCNSループスの治療に有用であり得る。
急性神経損傷は、これらに限定されないが、外傷性脳損傷および非外傷性急性脳損傷を含む。外傷性脳損傷は、当技術分野で公知の通り、1回または反復的な外部からの機械的な力、例えば、突然の加速もしくは減速による鈍力または真の力によって引き起こされる脳の損傷および/または機能不全である。外傷性脳損傷は、これらに限定されないが、振盪、挫傷、ならびに実質性、硬膜下、硬膜外、およびくも膜下出血を含む出血を含む。他の急性神経損傷は、低酸素または虚血性脳損傷、例えば、動脈脳卒中(限局、広範)、静脈性梗塞、感染、周術期脳損傷などによる損傷を含む。
血管性認知症は、脳卒中などの多発性の脳血管事象を伴うことが多い、急性脳血管障害によって引き起こされる認知症または認知障害である。
中枢神経系ループス(CNSループス)は、全身性エリテマトーデス(SLE)を有する対象における神経学的および/または行動的臨床症候群を指す。CNSループスは、急性錯乱、疲労、頭痛、軽い認知機能障害、せん妄、昏睡、認知症、感覚/運動/自律神経障害、および/または発作(これは一般集団よりもループス患者において頻繁に発生する)として臨床的に現れ得る。CNSループスは、精神的障害、例えば、鬱病、躁病、および/または精神病としても現れ得る。より限局性の神経学的障害の可能性もあり、それは脳および脊髄のループス関連塞栓性、血栓性、または血管炎性梗塞ならびに脳神経障害に続いて発生し得る。CNSループスの病態生理学的機序は、脳または脊髄の脳炎、横断性脊髄炎、神経炎、および脳卒中(塞栓性、血栓性、または血管炎性)を含み得る。
用語「治療する」は、本明細書で使用される場合、損傷、疾患、または障害に苦しんでいるまたはそのリスクがある対象に利益(例えば、認知機能不全および/または運動機能不全などの1つまたは複数の症状の改善またはそれが発症するリスクの減少)、損傷または症状の進行の遅延などを与える任意の種類の処置を指す。
本発明は主にヒト対象の治療に関するが、本発明は、獣医学目的ならびに/または薬物スクリーニングおよび/もしくは薬物開発目的で、動物対象、特に哺乳動物対象、例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、家畜、およびウマに実施することもできる。
[IV.製剤]
一部の実施形態では、活性化合物は薬学的に許容される担体で提供し得る。担体は、製剤の任意の他の成分に適合し、そのレシピエントに有害でないという点で許容されるべきである。一部の実施形態では、薬学的に許容される担体は無菌物(例えば、内毒素なしもしくは発熱物質なしの水、または内毒素なしもしくは発熱物質なしの塩水)である。
製剤が本明細書に記載の化合物の投与を達成するならば、本発明の製剤は、短期、即効、急速オフセット、制御放出、持続放出、遅延放出、およびパルス放出製剤を含み得る。その全体が参照により本明細書の一部をなすものとするRemington’s Pharmaceutical Sciences(18th ed.;Mack Publishing Company,Eaton,Pa.,1990)を参照されたい。
本発明による医薬製剤は、経口、非経口(静脈内、筋肉内、皮下、皮内、および経皮を含む)、局所(皮膚、頬側、および舌下を含む)、および直腸投与を含む様々な送達様式に適し得る。
本発明に従う適切な単位剤形の例は、錠剤、カプセル、適切な液体ビヒクル中の経口投与液体調製物、筋肉内および静脈内投与用の適切な液体ビヒクル中の無菌調製物、坐剤、ならびに適切な薬学的に許容される担体中で無菌注射調製物を即時調製するための無菌乾燥調製物である。固体経口医薬単位剤形に適した固体希釈剤または担体は、脂質、炭水化物、タンパク質、および鉱物固体、例えば、デンプン、スクロース、カオリン、リン酸二カルシウム、ゼラチン、アカシア、トウモロコシデンプン、タルクなどからなる群から選択され得る。カプセルは、硬質も軟質も、適切な希釈剤および賦形剤、例えば、食用油、タルク、炭酸カルシウムなど、およびまたステアリン酸カルシウムで製剤化され得る。経口投与用の液体調製物は、懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、アカシア、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどを含有する水または水溶液中で調製され得る。一部の実施形態では、保存剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェノールなどが含まれ得る。McCallの米国特許第4,159,331号を参照されたい。
治療的処置のために投与される活性化合物の量は、医師によって決定される患者の年齢、体重、および状態に依存し得る。一部の実施形態では、投与および/または医薬単位剤形は、投薬あたり約0.05mg~約100mgの活性化合物を提供し得る。一部の実施形態では、活性化合物は、レシピエントの体重1kgあたり約1マイクログラム~レシピエントの体重1kgあたり約1g、または体重1kgあたり10マイクログラム~100mg、または体重1kgあたり0.1mg~50mgの量で提供される。
本発明は以下の非限定的な実施例においてより詳細に説明される。
[実施例1:QR2のリソソーム非指向性アミノキノリン阻害剤の開発]
クロロキンおよびヒドロキシクロロキンは、細胞のリソソームに優先的に蓄積するリソソーム指向性薬である。それらの構造は、
Figure 2022505264000017
である。
クロロキンについて、第三級アミン窒素のpKaは10.32であり、キノリン窒素のpKaは7.29である。したがって、酸性のリソソームpH4~5.5では、クロロキンのほぼ100%が二重プロトン化し、2+の電荷を有する分子になり、これにより分子は強い親水性、膜不透過性になり、したがって酸性の細胞小器官に捕捉される。
この捕捉現象の定量的処理は、薬物のオクタノール-水分配係数logDを調べることによって行うことができ、これは異なるpHにおける化合物の全ての形態の相対的分配特性を表す。所与のpHに対して正のlogDを有する化合物は、相対的に親油性であり、膜透過性が高いが、負のlogDを有する化合物は親水性であり、膜透過性が低い。
図1AはクロロキンのlogDを示し、図1BはヒドロキシクロロキンのlogDを示す。図中の影付きの領域は、インビボで達するリソソームpHの可能性のある範囲を表す。リソソームpHでは、クロロキンおよびヒドロキシクロロキンの両方のlogDは実質的に負であり、これらの分子の蓄積電荷およびそれらの膜透過性の喪失を反映している。
ケモプロテオミクス戦略を使用して、QR2に対する選択性を有する4-アミノキノリン足場の化学ライブラリーを作成した。一連のケモインフォマティクスツールを使用して、本発明者らはin silicoでこのライブラリーを掘り起こし、QR2のナノモル~マイクロモル阻害を有し、リソソーム蓄積を回避する化学特性も有するアミノキノリン誘導体を同定し、これによりCQ/HQの最も一般的な毒性の原因となっている機序を検討した。
以下に示す実施例化合物およびそれらのそれぞれのlogD予測は図2A~2Eに示される。酸性度にかかわらず、logD値は各化合物について正(>0.5)のままであり、これは、これらの分子がリソソームpH(pH4~5)で親油性(したがって膜透過性)を保持することを示すことに留意されたい。
実施例化合物A(図2Aに示されるlogD):
Figure 2022505264000018
実施例化合物B(図2Bに示されるlogD):
Figure 2022505264000019
実施例化合物C(図2Cに示されるlogD):
Figure 2022505264000020
実施例化合物D(図2Dに示されるlogD):
Figure 2022505264000021
実施例化合物E(図2Eに示されるlogD):
Figure 2022505264000022
実施例化合物F:
Figure 2022505264000023
以下の表1は、クロロキン(CQ)と比較したリソソーム非指向性4-アミノキノリンの薬らしさのさらなる推定値を示す。親油性効率LiPE(リガンド親油性効率としても公知)は、効力と親油性を関連付ける薬物設計および発見パラメーターである。LiPEは、pIC50(-logIC50)から計算されたlogP、clogPを引いたものと定義される:
LiPE=pIC50-clogP
LiPEは、インビボでの薬物特異性を推定するために使用され、値が高いほど効力が大きく、望ましくないまたはオフターゲット相互作用の確率が低いことを予測する。開示される4-アミノキノリンQR2阻害剤の多くのLiPEはCQよりも高く、したがって、リソソーム指向性の排除から予想される実施的に減少した毒性とは独立して、CQが有するよりも良好な毒性プロファイルが予測される。
Figure 2022505264000024
[実施例2:7-クロロ化合物の合成および特性評価]
Figure 2022505264000025
メチルアミン水溶液(40% 20mL 260mmol、26当量)中の4,7-ジクロロキノリン(2.0g、10.2mmol)の懸濁液をマイクロ波容器内で90℃(150Wの初期電力設定)で2時間加熱した。TLC(CHCl中2%MeOH)による反応混合物の分析は、出発物質の完全な消費を示した。反応混合物をHO(100mL)で希釈し、不溶物を真空で回収した。濾過ケーキをHOで洗浄し、真空中で乾燥させ、純粋な生成物を白色の微結晶性固体として得た(1.8g、92%)。1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 8.40 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 6.38 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 2.86 (d, J = 5.4 Hz, 3H). ESIMS: m/z = 193 [(M+H)+].
Figure 2022505264000026
7-置換-4-(ピリジン-3-イル)-メチルアミノキノリンの一般的な手順。7-置換-4-クロロキノリン(5.1mmol)、3-アミノメチルピリジン(0.70g、6.2mmol、1.2当量)、および1-ブタノール(5mL)の混合物を密閉厚肉圧力容器(12mL)内で130℃(浴温)で24時間加熱した。容器を室温に冷却し、内容物をEtO(150mL)に希釈した。不溶物を真空で除去した。濾過ケーキを最少量のMeOHに溶解し、得られた溶液をシリカゲル(約3g)に添加した。混合物を減圧下で濃縮乾固した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(RediSepR SiO(40g)、100%CHCl→75%(90:10、CHCl:MeOH 10%NH含有)により所望の生成物を得た。
X=Cl(白色の固体、0.92g、67%)。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 8.61 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.27 (m, 2H), 8.00 (s, 1H), 7.75 (m, 2H), 7.46 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.31 (m, 3H), 6.39 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 5.4 Hz, 2H). ESIMS: m/z = 270 [(M+H)+].
[実施例3:脳梗塞におけるQR2阻害の保護的役割およびQR2のリソソーム非指向性阻害剤の治療有効性の証拠]
クロロキン(CQ)の神経保護効果は、一過性中大脳動脈(MCA)閉塞のマウスモデルで実証した。72時間での死後組織学的評価は、図3A~3Cに示されるように、虚血開始の90分後のCQ(25mg/kg)の単回i.p.投与が、全体の梗塞体積の55%の減少、拡散強調磁気共鳴画像法(DW-MRI)によって測定される4~24時間での梗塞進展の対応する減少、ならびに神経学的スコアおよび運動機能の改善をもたらすことを示す。
同じモデルにおけるリソソーム非指向性QR2選択的4-アミノキノリン、7-クロロ-N-メチルキノリン-4-アミン(7C-4MAQ、上に示される実施例化合物F)の神経保護効果も試験した。7-クロロ-N-メチルキノリン-4-アミンは、この動物モデルにおいてひときわ著しい神経保護をもたらし、同等の単回急性期用量(25mg/kg)で比較した場合、CQ投与後に見られる皮質梗塞体積のほぼ2分の1の減少をもたらす(図3C)。
25mg/kgの用量が、この化合物について決定されたLD50の20分の1未満のままであることは注目に値する。最後に本発明者らは、図3Cにも示されているように、同じMCA閉塞/再灌流モデルにおいて、QR2ヌルマウスをそれらの同腹仔対照と比較した。
[実施例4:外傷性脳損傷(TBI)]
QR2阻害の神経保護の可能性をびまん性閉鎖性頭部損傷のマウスTBIモデルにおいて調べた(Laskowitz et al.,“Neuroprotective pentapeptide CN-105 is associated with reduced sterile inflammation and improved functional outcomes in a traumatic brain injury murine model.”Sci.Rep.2017 Apr 21;7:46461)。図4に示される通り、TBI後の顕著な改善が、神経認知および神経運動機能評価の両方において見られた。7-クロロ-N-メチルキノリン-4-アミン(7C-4MAQ、上に示される実施例化合物F)の単回25mg/kg投与は、ロータロッド潜時においてビヒクルに対して20%の改善をもたらし(n=12/gp)、より顕著には損傷から1か月後でさえも、モリス水迷路成績において62%の改善をもたらした(n=12/gp)。
脳卒中モデルと同様に、7C-4MAQとCQ、およびQR2ヌルマウスとその同腹仔対照を比較すると、ほぼ同一の傾向が観察される。
[実施例5:頭蓋内出血(ICH)]
頭蓋内出血損傷のマウスモデルにおいてQR2阻害を調べた(Lei et al.,“Neuroprotective pentapeptide CN-105 improves functional and histological outcomes in a murine model of intracerebral hemorrhage.”Sci.Rep.2016 Oct 7;6:34834)。この研究において本発明者らは、実施例化合物の有効性を試験しつつ、治療作用の分子機序をさらに探索もする目的で、7C-4MAQ、クロロキン(CQ)、および8-アミノキノリン、プリマキンを調べた。
CQおよびヒドロキシクロロキンなどのアミノキノリンはQR2反応の後半を阻害し、プリマキンなどの他のキノリンは前半を阻害することが以前に報告されている。この特定のICHモデルでは(図5)、事前の神経保護介入が組織学的および分子レベルで統計学的に識別可能な治療有効性を示しただけで、行動的レベルでは示していないことに留意する。本発明者らの実験では、CQ療法は運動機能(ロータロッド評価)において有意でない14%(p=0.3)の改善ももたらした。しかし、7C-4MAQ投与は、単回25mg/kg i.p.投薬後に行動的転帰において統計的に有意な21%の改善(p=0.013、両側t、n=21)をもたらした(データは示していない)。QR2反応の第1段階だけを選択的に阻害するプリマキンは、同等の単回i.p.投薬後に運動機能の35%の悪化をもたらした(p=0.0001)ことも注目に値する(データは示していない)。
[実施例6:術後認知障害]
心肺バイパス(CPB)および超低体温循環停止(DHCA)を使用する大規模な心血管手術後の周術期脳損傷(PCI)は、有害な脳の転帰の大きな原因のままである。本発明者らは、DukeのPodgoreanu博士の研究室で独自に開発された十分に確立されたラットモデル(de Lange et al.,“A novel survival model of cardioplegic arrest and cardiopulmonary bypass in rats: a methodology paper,”J Cardiothorac Surg.2008 Aug 19;3:51)において、心肺バイパス(CPB)/超低体温循環停止(DHCA)後の脳の転帰に対する、CQによるQR2阻害と7C-4MAQによるQR2阻害の効果を比較した。結果は図6、7、および8に示す。CPB/DHCAのこのモデルについて、絶食成体雄Sprague-Dawleyラット(10~12週齢)に、吸入イソフルラン2~2.5%で麻酔をかけ、挿管し、機械的に換気した。カニューレを尾動脈および右外頸静脈に入れた。次いで、CPBをつけて動物を30分間冷却し、DHCAを16~18℃の頭蓋周囲温度で開始した。60分のDHCA後、CPBを再開し、動物を30分間復温し、35.5℃以上の温度でCPBから切り離した。MRIを術後1日目に行い、神経学的評価を術後1および2日目に行い、次いで動物を2日目の後に屠殺した。
一次結果のMRI分析は、クロロキン(CQ)または実施例化合物(7C-4MAQ)で処置した動物において、それらのそれぞれの対照群と比較して、ガドリニウムキレートによって測定した術後血液脳関門透過性の3%の減少を明らかにしている(p<0.05)。CQまたは7C-4MAQで処置した動物は、皮質および海馬において、より少ないアポトーシスおよびネクローシスニューロンも示す(図6、図7)。最後に、7C-4MAQ処置ラットは、有意に改善した神経学的スコアを術後1および2日目に示す(図8)。
[実施例7:認知症、血管性サブタイプ]
血管性認知症は慢性脳低灌流によって引き起こされ、MRIでの白質病変および実行機能の低下によって臨床的に特徴付けられる。最近の研究は、キノンオキシドレダクターゼ2(QR2)の海馬での発現が、認知症を有するラットモデルおよびヒト患者において著しく増加していることを示し、QR2が可能性のある治療標的であることを示唆している。本発明者らは、血管性認知症のマウスモデルにおいて、クロロキンおよび7C-4MAQの神経保護作用を調べた。生理学的、細胞性、および機能的転帰を、定量的免疫化学、MRI、ならびにモリス水迷路およびロータロッドを含む行動課題の組合せを使用して決定した。
図9~図12に示される通り、両方のQR2阻害剤は、モリス水迷路の成績を改善すると同時に、アストロサイトーシス、ミクログリオーシス、および酸化ストレスのマーカーを減少させた。図9~図12において、7C-4MAQは以前の名称「N-MCG」を使用して言及されることに留意されたい。機能的転帰および細胞炎症反応における改善にもかかわらず、白質損傷の構造マーカーは処置群と対照群の間で変わらなかった。これらの結果は、認知症におけるQR2の病的役割および治療標的としてのその可能性の証拠を示す。さらに、結果は、機能的に関連する神経保護が、MRIで特徴付けられることが多い認知症関連白質病変の原因となる機序と関係のない機序により生じることを示唆している。
前述のことは本発明の例示であり、それを限定すると解釈されるべきでない。本発明は以下の特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲の均等物はその中に含まれる。

Claims (39)

  1. 必要とする対象において急性神経損傷を治療する方法であって、前記対象に式I:

    Figure 2022505264000027

    (式中、
    WはNまたはNであり;
    XはCR14またはNであり;
    はHまたはトリフルオロメチルであり;
    はNR、OR11、SR12、またはアルキルであり;
    はHまたはOR13であり;
    はHまたはメトキシであり;
    はH、Cl、またはトリフルオロメチルであり;
    はH、NR10、またはトリフルオロメチルであり;
    は、H;C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロ、またはアルキルハロであり;
    は、H;C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロ、またはアルキルハロであり;
    は、H、O;C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリル、またはアルキルホスホネートであり;
    10は、H、O;C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、またはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリル、またはアルキルホスホネートであり;
    11は、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
    12は、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
    13は、アルキルまたはハロアルキルにより任意選択的に置換されている、アルキルまたはアリールであり;
    14はHまたはアリールである)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。
  2. WがNである、請求項1に記載の方法。
  3. XがCR14であり、R14がHである、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. がNRであり、R7がHであり、Rがヘテロアリールで置換されているC1~5アルキルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 、R、R、および/またはRがHである、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. がClである、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記化合物が式I(a):

    Figure 2022505264000028

    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリール(これらは、適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている)
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000029
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000030

    またはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
  10. 必要とする対象において急性神経損傷を治療する方法であって、前記対象に式II:

    Figure 2022505264000031

    (式中、R’はピリジン-2-イルメチル、ピリジン-3-イルメチル、1-ベンジルピペリジン-4-イル、4-シアノ-2,2-ジエチルブチル、2-クロロシクロペンチル、4-(ジエチルアミノ)ブタン-2-イル、1-(フラン-2-イル)エチル、1-シクロプロピルエチル、1-エチルピペリジン-4-イル、5-アミノ-2,2-ジエチルペンチル、および2-(ジエチルホスホリル)-1-メチルエチルからなる群から選択される)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。
  11. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000032
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記急性神経損傷が外傷性脳損傷を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記急性神経損傷がくも膜下出血を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記急性神経損傷が術後認知障害を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記急性神経損傷が低酸素脳損傷を含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記急性神経損傷が虚血性脳損傷を含む、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 必要とする対象において血管性認知症を治療する方法であって、前記対象に式I:

    Figure 2022505264000033

    (式中、
    WはNまたはNであり;
    XはCR14またはNであり;
    はHまたはトリフルオロメチルであり;
    はNR、OR11、SR12、またはアルキルであり;
    はHまたはOR13であり;
    はHまたはメトキシであり;
    はH、Cl、またはトリフルオロメチルであり;
    はH、NR10、またはトリフルオロメチルであり;
    は、H;C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロ、またはアルキルハロであり;
    は、H;C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロ、またはアルキルハロであり;
    は、H、O;C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリル、またはアルキルホスホネートであり;
    10は、H、O;C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、またはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリル、またはアルキルホスホネートであり;
    11は、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
    12は、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
    13は、アルキルまたはハロアルキルにより任意選択的に置換されている、アルキルまたはアリールであり;
    14はHまたはアリールである)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。
  18. WがNである、請求項17に記載の方法。
  19. XがCR14であり、R14がHである、請求項17または請求項18に記載の方法。
  20. がNRであり、R7がHであり、Rがヘテロアリールで置換されているC1~5アルキルである、請求項17~19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 、R、R、および/またはRがHである、請求項17~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. がClである、請求項17~21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記化合物が式I(a):

    Figure 2022505264000034

    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール(これらは、適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロでさらに置換されていてもよい)により任意選択的に置換されている)
    の化合物である、請求項17に記載の方法。
  24. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000035
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項17に記載の方法。
  25. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000036
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項17に記載の方法。
  26. 必要とする対象において血管性認知症を治療する方法であって、前記対象に式II:

    Figure 2022505264000037

    (式中、R’はピリジン-2-イルメチル、ピリジン-3-イルメチル、1-ベンジルピペリジン-4-イル、4-シアノ-2,2-ジエチルブチル、2-クロロシクロペンチル、4-(ジエチルアミノ)ブタン-2-イル、1-(フラン-2-イル)エチル、1-シクロプロピルエチル、1-エチルピペリジン-4-イル、5-アミノ-2,2-ジエチルペンチル、および2-(ジエチルホスホリル)-1-メチルエチルからなる群から選択される)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。
  27. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000038
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項26に記載の方法。
  28. 必要とする対象においてCNSループスを治療する方法であって、前記対象に式I:

    Figure 2022505264000039

    (式中、
    WはNまたはNであり;
    XはCR14またはNであり;
    はHまたはトリフルオロメチルであり;
    はNR、OR11、SR12、またはアルキルであり;
    はHまたはOR13であり;
    はHまたはメトキシであり;
    はH、Cl、またはトリフルオロメチルであり;
    はH、NR10、またはトリフルオロメチルであり;
    は、H;C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロ、またはアルキルハロであり;
    は、H;C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ウレイド、チオウレイド、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルホスホネート、アルキルニトリル、アルキルハロ、またはアルキルハロであり;
    は、H、O;C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリル、またはアルキルホスホネートであり;
    10は、H、O;C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、またはアルキルアミノにより任意選択的に置換されている、C1~5アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルアミノ、アルキルニトリル、またはアルキルホスホネートであり;
    11は、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
    12は、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールにより任意選択的に置換されている、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
    13は、アルキルまたはハロアルキルにより任意選択的に置換されている、アルキルまたはアリールであり;
    14はHまたはアリールである)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。
  29. WがNである、請求項28に記載の方法。
  30. XがCR14であり、R14がHである、請求項28または請求項29に記載の方法。
  31. がNRであり、R7がHであり、Rがヘテロアリールで置換されているC1~5アルキルである、請求項28~30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 、R、R、および/またはRがHである、請求項28~31のいずれか1項に記載の方法。
  33. がClである、請求項28~32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 前記化合物が式(a):

    Figure 2022505264000040

    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して、HまたはC1~5アルキルであり、前記C1~5アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール(これらは、適切な置換基、例えば、C1~5アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アミド、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルヒドロキシ、ハロ、ヒドロキシル、カルボキシレート、アルキルカルボキシレート、アシルアジド、スルホンアミド、またはアルキルハロでさらに置換されてもよい)により任意選択的に置換されている)
    の化合物である、請求項28に記載の方法。
  35. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000041
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項28に記載の方法。
  36. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000042
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項28に記載の方法。
  37. 必要とする対象においてCNSループスを治療する方法であって、前記対象に式II:

    Figure 2022505264000043

    (式中、R’はピリジン-2-イルメチル、ピリジン-3-イルメチル、1-ベンジルピペリジン-4-イル、4-シアノ-2,2-ジエチルブチル、2-クロロシクロペンチル、4-(ジエチルアミノ)ブタン-2-イル、1-(フラン-2-イル)エチル、1-シクロプロピルエチル、1-エチルピペリジン-4-イル、5-アミノ-2,2-ジエチルペンチル、および2-(ジエチルホスホリル)-1-メチルエチルからなる群から選択される)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。
  38. 前記化合物が、
    Figure 2022505264000044
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記化合物が、およそpH4~pH5において正のlogD値を有する、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
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