JP2022502497A - Hdac1、2の阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本明細書では、HDAC1及び/またはHDAC2活性に関連する疾患または障害を治療するための化合物、かかる化合物を含む医薬組成物、及びかかる化合物の使用方法を提供する。

Description

関連出願
本出願は、2018年9月25日に出願された米国特許仮出願第62/736,280号及び2018年9月25日に出願された米国特許仮出願第62/736,281号に対する優先権を主張するものであり、その内容はその全体に援用される。
関心の的となっている生物学的標的の1つに、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)がある(例えば、がんの治療用のヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤の使用の考察を参照。Marks et al. Nature Reviews Cancer 2001, 7, 194;Johnstone et al. Nature Reviews Drug Discovery 2002, 287)。リシン残基のアセチル化及び脱アセチル化によるタンパク質の翻訳後修飾は、それらの細胞機能を調節する上で重要な役割を果たしている。HDACは、ヒストンタンパク質のN−アセチル−リシン残基及び他の転写調節因子の脱アセチル化を通じて遺伝子発現を調節する亜鉛加水分解酵素である(Hassig et al. Curr. Opin. Chem. Biol. 1997, 1, 300−308)。HDACは細胞の形状及び分化を制御する細胞経路に関与しており、HDAC阻害剤はHDAC阻害剤がなければ不応性のがんを治療する上で有効であることが示されている(Warrell et al. J. Natl. Cancer Inst. 1998, 90, 1621−1625)。
補因子として亜鉛を用いる11種類のヒトHDACが同定されており(Taunton et al. Science 1996, 272, 408−411;Yang et al. J. Biol. Chem. 1997, 272, 28001− 28007. Grozinger et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 1999, 96, 4868−4873;Kao et al. Genes Dev. 2000, 14, 55−66. Hu et al. J. Biol. Chem. 2000, 275, 15254−15264;Zhou et al. Proc. Natl. Acad. Sci U.S.A. 2001, 98, 10572−10577;Venter et al. Science 2001, 291, 1304−1351)、これらのメンバーはそれらの酵母オーソログに対する配列同一性に基づいて3つのクラス(クラスI、II、及びIV)に分類される(O. Witt et al. Cancer Letters, 2009, 277, 8−21)。クラスI HDACには、HDAC1、HDAC2、HDAC3、及びHDAC8が含まれ、これらは「古典的」HDACと呼ばれ、そのベースにZn2+ イオンを有する触媒ポケットを意味する。
Taunton et al. Science 1996, 272, 408−411 Yang et al. J. Biol. Chem. 1997, 272, 28001− 28007 Grozinger et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 1999, 96, 4868−4873 Kao et al. Genes Dev. 2000, 14, 55−66 Hu et al. J. Biol. Chem. 2000, 275, 15254−15264 Zhou et al. Proc. Natl. Acad. Sci U.S.A. 2001, 98, 10572−10577 Venter et al. Science 2001, 291, 1304−1351 O. Witt et al. Cancer Letters, 2009, 277, 8−21
構造的に多様なHDAC阻害剤、特に特定のクラスのHDAC及び個々のHDACの強力な及び/または選択的な阻害剤を調製することが求められている。
本明細書では、がん、骨髄異形成症候群、及び異常ヘモグロビン症を含む、HDAC1またはHDAC2機能に関連する障害を治療するための化合物及びこれらの化合物を使用する方法が提供される。
一態様では、本明細書において、式(I)の化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、
は、アリール、アリール−OH、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
は、−H、メチル、アルキル−シクロアルキル、及びアルキル−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、
及びRは、それぞれの出現で、独立して、−H、ハロ、及びメチルからなる群から選択される。]
別の態様では、本明細書において、式IIの化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、
は、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、
は、存在しない、−H、メチル、及びアルキル−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、
は、存在しない、−H、及びアルキル−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、
は、−H、−OH、シクロアルキル、及びメチルからなる群から選択され、
Figure 2022502497
は、任意の二重結合を示す。]
更に別の態様では、本明細書において、式IIIの化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、
X及びYは、それぞれの出現で、独立して、CH及びNからなる群から選択され、ただし、X及びYの少なくとも一方はNであることを条件とし、
は、−N(R及び−ORからなる群から選択され、
は、ハロ、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、アリールまたはヘテロアリールは、場合により1つ以上のR基で置換され、
は、それぞれの出現で、独立して、ハロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のR基で置換され、
は、それぞれの出現で、独立して、−H、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシからなる群から選択され、
は、それぞれの出現で、独立して、−H、C〜Cアルキルからなる群から選択され、
は、それぞれの出現で、独立して、−H、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシからなる群から選択され、
nは、0、1、2、または3である。]
一実施形態では、式IIIの化合物は、式IVの化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩である。
更に別の態様では、本明細書において、本明細書に記載される化合物のいずれか、または薬学的に許容されるその塩を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物が提供される。
いっそう別の態様では、本明細書において、HDAC1及び/またはHDAC2の活性を阻害することを、それを必要とする対象において行う方法であって、本明細書に記載される化合物または組成物のいずれかを対象に投与することを含む方法が提供される。
一態様では、本明細書において、必要な対象においてHDAC1及び/またはHDAC2が介在する疾患を治療する方法であって、本明細書に記載される化合物または組成物のいずれかを対象に投与することを含む方法が提供される。
本明細書では、対象のがん、骨髄異形成症候群または異常ヘモグロビン症の治療に有用な化合物、例えば、式I、II、III、及びIVの化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩が提供される。
非限定的な態様において、これらの化合物は、ヒストン脱アセチル化酵素を阻害することができる。特定の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、HDAC1及び/またはHDAC2阻害剤とみなされる。したがって、一態様では、本明細書で提供される化合物は、HDAC1及び/またはHDAC2阻害剤として作用することにより、対象のがん、骨髄異形成症候群または異常ヘモグロビン症の治療に有用である。
定義
以下に、本明細書で使用される様々な用語の定義を列挙する。これらの定義は、特定の場合において個別にまたはより大きな群の一部として限定されない限り、本明細書及び特許請求の範囲の全体を通じて使用される用語に適用される。
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者によって広く理解されているものと同じ意味を一般的に有する。一般的に、本明細書で使用される命名法、ならびに細胞培養、分子遺伝学、有機化学、及びペプチド化学の実験手順は、当該技術分野においては周知の、広く使用されているものである。
本明細書で使用するところの冠詞「a」及び「an」は、かかる冠詞の1つ、または複数(すなわち、少なくとも1つ)の文法上の目的語を指す。例として、「要素」とは、1つの要素または複数の要素を意味する。更に、「〜を含む(including)」なる用語、ならびに「〜を含む(include)」、「〜を含む(includes)」及び「含まれる」などの他の形態の使用は、限定的なものではない。
本明細書で使用するところの「約」なる用語は、当業者によって理解され、それが用いられる文脈においてある程度異なるであろう。量、時間の長さなどの測定可能な値を指す場合に本明細書中で使用するところの「約」なる用語は、開示する方法を実施する上でそのような変動は適切であることから、指定された値から±20%または±10%、例えば、±5%、±1%、及び±0.1%の変動を包含するものとする。
「治療する(treat)」、「治療される」、「治療する(treating)」、または「治療」なる用語は、治療される状態、障害、または疾患に関連する、またはそれらによって引き起こされる少なくとも1つの症状の軽減または緩和を含む。特定の実施形態では、治療は、がん、異常ヘモグロビン症、または骨髄異形成症候群に関連する状態に対する有効量の本明細書で提供される化合物をHDAC1及び/またはHDAC2と接触させることを含む。
本明細書で使用するところの「予防する」または「予防」なる用語は、何の障害も疾患も生じていなかった場合には障害もしくは疾患の発症がないこと、または障害もしくは疾患の発症が既にあった場合には更なる障害もしくは疾患の発症がないことを意味する。また、障害または疾患に関連する症状の一部またはすべてを予防する能力も考慮される。
本明細書で使用するところの「患者」、「個体」、または「対象」なる用語は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物を指す。非ヒト哺乳動物としては、例えば、ヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、及びマウス類哺乳動物などの家畜及びペットが挙げられる。好ましくは、患者、対象、または個体は、ヒトである。
本明細書で使用するところの「有効量」、「薬学的有効量」、及び「治療有効量」なる用語は、非毒性であるが、所望の生物学的結果をもたらす上で充分な薬剤の量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、または原因の低減もしくは緩和、または生体系の他の任意の所望の変化であり得る。任意の個々の症例における適切な治療量は、当業者が通常の実験を用いて決定することができる。
本明細書で使用するところの「薬学的に許容される」なる用語は、化合物の生物学的活性または特性を無効化することなく個体に投与することができる担体または希釈剤などの物質であって、比較的非毒性である、すなわち、望ましくない生物学的効果を引き起こすことも、それが含有される組成物の成分のいずれとも有害な形で相互作用することもなく個体にその物質を投与することができるような物質のことを指す。
本明細書で使用するところの「薬学的に許容される塩」とは、開示される化合物の誘導体であって、親化合物が、存在する酸または塩基部分をその塩の形に変換することによって改変されている誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例としては、これらに限定されるものではないが、アミンなどの塩基性残基の無機または有機酸性塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリまたは有機塩などが挙げられる。本明細書に記載される薬学的に許容される塩としては、例えば、非毒性の無機酸または有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性の塩が挙げられる。本明細書で検討する薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって、塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般に、かかる塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、水中または有機溶媒中、あるいは2つの混合物中、化学量論量の適当な塩基または酸と反応させることによって調製することができる。一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水性媒体が好ましい。「薬学的に許容される塩」なる語句は、単塩すなわち1:1の塩に限定されない。例えば、「薬学的に許容される塩」には、ビス塩酸塩などのビス塩も含まれる。適当な塩のリストは、いずれもその全容を参照によって本明細書に援用するところのRemington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418及びJournal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)に見ることができる。
本明細書で使用するところの「組成物」または「薬学的組成物」なる用語は、少なくとも1つの化合物と、薬学的に許容される担体との混合物を指す。薬学的組成物は、化合物の、患者または対象への投与を容易にする。これらに限定されるものではないが、静脈内、経口、エアロゾル、非経口、眼内、肺内、及び局所投与を含む、化合物を投与する複数の方法が当該技術分野において存在している。
本明細書で使用するところの「薬学的に許容される担体」なる用語は、患者に有用な化合物がその目的とする機能を果たすことができるように、化合物を担持するまたは輸送することに関与する、液体または固体充填剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、希釈剤、賦形剤、増粘剤、溶媒、またはカプセル封入物質などの薬学的に許容される物質、組成物、または担体を意味する。一般的には、そのようなコンストラクトは、ある臓器または身体の部分から別の臓器または身体の部分に運ばれるかまたは輸送される。それぞれの担体は、本明細書に開示される化合物を含む、製剤の他の成分と適合性を有し、患者にとって有害ではないという意味において「許容される」ものでなければならない。医薬的に許容される担体として機能しうる材料のいくつかの例としては、ラクトース、グルコース、及びスクロースなどの糖類、トウモロコシデンプン及びバレイショデンプンなどのデンプン類、セルロースならびにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;トラガカント末;麦芽、ゼラチン、タルク;カカオバター及び坐剤用ワックスのような賦形剤;ピーナツ油、綿実油、サフラワー油、ごま油、オリーブ油、コーン油、及び大豆油などのオイル;プロピレングリコールなどのグリコール類、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール類;オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル類;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;界面活性剤;アルギン酸;発熱物質非含有水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;ならびに他の医薬製剤中に用いられる他の非毒性の相溶性物質が挙げられる。
本明細書で使用するところの「薬学的に許容される担体」はまた、本発明内に開示される化合物の活性と適合性を有し、かつ患者にとって生理的に許容されるありとあらゆるコーティング、抗菌剤及び抗真菌薬剤、ならびに吸収遅延剤などを含む。補助的な活性化合物を組成物に添加することもできる。「薬学的に許容される担体」は、本明細書に開示される化合物の薬学的に許容される塩を更に含むことができる。薬学的組成物に含まれ得る他の更なる成分は、当該技術分野では周知のものであり、例えば、本明細書に参照により援用するところのRemington’s Pharmaceutical Sciences(Genaro,Ed.,Mack Publishing Co.,1985,Easton,PA)に記載されている。
「HDAC」なる用語は、コアヒストンのリシン残基からアセチル基を除去することで、凝集され、転写がサイレンシングされたクロマチンを形成する酵素であるヒストンデアセチラーゼを指す。現在、18種の既知のヒストンデアセチラーゼがあり、4つのグループに分類されている。クラスI HDACは、HDAC1、HDAC2、HDAC3、及びHDAC8を含み、酵母のRPD3遺伝子に関連している。クラスII HDACは、HDAC4、HDAC5、HDAC6、HDAC7、HDAC9、及びHDAC10を含み、酵母のHda1遺伝子に関連している。クラスIII HDACは、サーチュインとしても知られ、Sir2遺伝子に関連しており、SIRT1−7が含まれる。クラスIV HDACは、HDAC11のみを含み、クラスIとIIの両方のHDACの機能を有する。「HDAC」なる用語は、特に明記しない限り、18種の既知のヒストン脱水素酵素のいずれか1つ以上を指す。
本明細書で使用するところの「アルキル」なる用語は、それ自体でまたは別の置換基の一部として、特に断らない限り、指定された数の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素を意味し(すなわち、C〜Cアルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルを意味する)、直鎖及び分岐鎖を含む。一実施形態では、C〜Cアルキル基が本明細書で提供される。例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、及びヘキシルが挙げられる。C〜Cアルキルの他の例としては、エチル、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−ペンチル、及びn−ヘキシルが挙げられる。
本明細書で使用するところの「アルコキシ」なる用語は、−O−アルキル基を指す(アルキルは本明細書で定義するとおりである)。アルコキシとしては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシなどが挙げられる。一実施形態では、C〜Cアルコキシ基が本明細書で提供される。
本明細書で使用するところの「ハロ」または「ハロゲン」なる用語は、単独でまたは別の置換基の一部として、特に断らない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子、好ましくは、フッ素、塩素、または臭素、より好ましくは、フッ素または塩素を意味する。
本明細書で使用するところの「シクロアルキル」なる用語は、縮合していてもよい1、2または3個の環を有する、部分的または完全に飽和した非芳香族炭素環系を意味する。「縮合した」なる用語は、第1の環と共通の(すなわち、共有された)2個の隣接する原子を有することによって、第2の環が存在する(すなわち、結合される、または形成される)ことを意味する。シクロアルキルにはまた、二環式構造中の各個々の環が3〜8個の範囲の原子を有する、本質的に架橋された、またはスピロ環式であってよい二環式構造も含まれる。「シクロアルキル」なる用語には、これらに限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、スピロ[3.3]ヘプタニル、及びビシクロ[1.1.1]ペンチルが含まれる。一実施形態では、C〜Cシクロアルキル基が本明細書で提供される。
本明細書で使用するところの「ヘテロシクロアルキル」なる用語は、N、O、及びSから独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含み、縮合していてもよい1、2または3個の環を有する非芳香族炭素環系を意味する(縮合は上記に定義したとおり)。ヘテロシクロアルキルにはまた、二環式構造中の各個々の環が3〜8個の範囲の原子を有し、0、1、または2個のN、O、またはS原子を含む、本質的に架橋された、またはスピロ環式であってよい二環式構造も含まれる。「ヘテロシクロアルキル」なる用語は、これらに限定されるものではないが、環状エステル(すなわち、ラクトン)及び環状アミド(すなわち、ラクタム)を含み、詳細には、これらに限定されるものではないが、エポキシジル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル(すなわち、オキサニル)、ピラニル、ジオキサニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、1,3−オキサジナニル、1,3−チアジナニル、2−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサニル、5−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサニル、6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、2−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3−オキサ−7−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、3−オキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、2−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2−オキサスピロ[3.3]ヘプタニル、2−オキサスピロ[3.5]ノナニル、3−オキサスピロ[5.3]ノナニル、及び8−オキサビシクロ[3.2.1]オクタニルが挙げられる。一実施形態では、C〜Cヘテロシクロアルキル基が本明細書で提供される。
本明細書で使用するところの「芳香族」なる用語は、1つ以上の多価不飽和環を含み、芳香族の特徴を有する(すなわち、(4n+2)個の非局在化π(パイ)電子を有する(nは、整数である))、炭素環または複素環を指す。
本明細書で使用するところの「アリール」なる用語は、縮合していてもよい1、2または3個の環を含む芳香族炭素環系を意味する(縮合は上記に定義したとおり)。環が縮合している場合、環のうちの1つは完全不飽和でなければならず、縮合環(複数可)は完全飽和、部分不飽和、または完全不飽和であってよい。「アリール」なる用語には、これらに限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、インダニル、及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニルが含まれる。いくつかの実施形態では、アリール基は、6個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基は、6〜10個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基は、6〜16個の炭素原子を有する。一実施形態では、C〜Cのアリール基が本明細書で提供される。
本明細書で使用するところの「ヘテロアリール」なる用語は、N、O、及びSから独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含み、縮合していてもよい1、2または3個の環を有する芳香族炭素環系を意味する(縮合は上記に定義したとおり)。「ヘテロアリール」という用語には、これらに限定されるものではないが、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[c]ピリジニル、1,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾリル、2,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾリル、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[1,2−b]ピラゾリル、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[1,2−b][1,2,4]トリアゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾリル及び4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾリルが含まれる。一実施形態では、C〜Cのヘテロアリール基が本明細書で提供される。
アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキル部分が、異なる環原子を介して指定された部分に結合または他の形で連結され得る場合(すなわち、特定の結合点を表記することなく示されるかまたは記載されている場合)、炭素原子を介する場合であってもまたは例えば3価窒素原子を介する場合であってもすべての可能な点が想定される点を理解されたい。例えば、「ピリジニル」なる用語は2−、3−、または4−ピリジニルを意味し、「チエニル」なる用語は2−または3−チオエニルを意味する、といった具合である。
本明細書で使用するところの「置換された」なる用語は、原子または原子団が、別の基に結合した置換基として水素を置換していることを意味する。
本明細書で使用するところの「場合により置換された」なる用語は、参照される基が置換されていても置換されていなくてもよいことを意味する。一実施形態では、参照される基は、場合により0個の置換基で置換されている、すなわち、参照される基は非置換である。別の実施形態では、参照される基は場合により、本明細書に記載される基から個々にかつ独立して選択される1つ以上の更なる基(複数可)で置換される。
化合物
一態様では、本明細書において、式Iの化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、
は、アリールまたはヘテロアリールからなる群から選択され、アリールまたはヘテロアリールは、場合により−OHまたは−OSONHCHで置換され、
は、−H、C〜Cアルキル、アルキル−シクロアルキル、アルキル−ヘテロシクロアルキル、アルキル−アリール、アルキル−ヘテロアリール、アリール、ヘテロアリール、及びハロからなる群から選択され、
及びRは、それぞれの出現で、独立して、
−H、ハロ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。]
一実施形態では、Rは、アリール、アリール−OH、及びヘテロアリールからなる群から選択され、Rは、−H、メチル、アルキル−シクロアルキル、及びアルキル−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、R及びRは、それぞれの出現で、独立して、−H、ハロ、及びメチルからなる群から選択される。
別の実施形態では、Rは、フェニル、フェニル−OH、チエニル、及びフラニルからなる群から選択される。更に別の実施形態では、Rは、フェニルである。いっそう別の実施形態では、Rは、フェニル−OHである。一実施形態では、Rは、チエニルである。別の実施形態では、Rは、フラニルである。
更に別の実施形態では、Rは、−H、メチル、CH−シクロアルキル、及びC〜Cアルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。別の実施形態では、Rは、−Hである。更に別の実施形態では、Rは、メチルである。いっそう別の実施形態では、Rは、CH−シクロアルキルである。一実施形態では、Rは、C〜Cアルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルである。
別の実施形態では、R及びRは、それぞれの出現で、独立して、−H、ハロ、及びメチルからなる群から選択される。更に別の実施形態では、R及びRは、それぞれの出現で、独立して−Hである。いっそう別の実施形態では、R及びRは、それぞれの出現で、独立してハロである。一実施形態では、R及びRは、それぞれの出現で、独立してメチルである。
別の実施形態では、アリールは6〜10員の芳香環であり、ヘテロアリールは5〜10員のヘテロ芳香環である。
別の態様では、本明細書において、式IIの化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、
は、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、アリールまたはヘテロアリールは、場合により−OHまたは−OSONHCHで置換され、
は、存在しない、−H、C〜Cアルキル、アルキル−シクロアルキル、アルキル−ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
は、存在しない、−H、C〜Cアルキル、アルキル−シクロアルキル、アルキル−ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
は、−H、−OH、アルキル、アリール、シクロアルキル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
Figure 2022502497
は、任意の二重結合を示す。]
式IIの実施形態において、Rは、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、存在しない、−H、メチル、及びアルキル−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、Rは、存在しない、−H、及びアルキル−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、Rは、−H、−OH、シクロアルキル、及びメチルからなる群から選択される。
別の実施形態では、Rは、フェニルまたはチエニルである。更に別の実施形態では、Rは、フェニルである。いっそう別の実施形態では、Rは、チエニルである。
一実施形態では、Rは、存在しない、−H、メチル、及びC−アルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。いっそう別の実施形態では、Rは存在しない。一実施形態では、Rは、−Hである。別の実施形態では、Rは、メチルである。更に別の実施形態では、Rは、C−アルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルである。
いっそう別の実施形態では、Rは、存在しない、−H、及び−C−アルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。一実施形態では、Rは存在しない。別の実施形態では、Rは、−Hである。更に別の実施形態では、Rは、−C−アルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルである。
いっそう別の実施形態では、Rは、−H、シクロプロピル、及びメチルからなる群から選択される。一実施形態では、Rは、−Hである。別の実施形態ではRは、シクロプロピルである。更に別の実施形態では、Rは、メチルである。
別の実施形態では、アリールは6〜10員の芳香環であり、ヘテロアリールは5〜10員のヘテロ芳香環である。
いっそう別の実施形態では、式Iまたは式IIの化合物は、以下からなる群:
Figure 2022502497
Figure 2022502497
Figure 2022502497
Figure 2022502497
Figure 2022502497
から選択されるか、または薬学的に許容されるその塩である。
更に別の態様では、本明細書において、式IIIの化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、
X及びYは、それぞれの出現で、独立して、CH及びNからなる群から選択され、ただし、X及びYの少なくとも一方はNであることを条件とし、
は、−N(Rまたは−ORであり、
は、ハロ、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、アリールまたはヘテロアリールは、場合により1つ以上のR基で置換され、
は、それぞれの出現で、独立して、ハロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のR基で置換され、
は、それぞれの出現で、独立して、−H、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシからなる群から選択され、
は、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、
は、それぞれの出現で、独立して、−H、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシからなる群から選択され、
nは、0、1、2、または3である。]
式IIIの実施形態では、Rは、−NHまたは−OHであり、Rは、ハロまたはヘテロアリールであり、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のRで置換され、Rは、それぞれの出現で、独立して、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のRで置換され、Rは、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、Rは、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、Rは、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、nは、1、2、または3である。
別の実施形態では、Rは、−NHまたは−OHである。更に別の実施形態では、Rは、−NHである。いっそう別の実施形態では、Rは、−OHである。
別の実施形態では、Rは、ハロまたはヘテロアリールであり、ヘテロアリールは場合により1つ以上のRで置換されている。一実施形態では、Rは、ハロである。別の実施形態では、Rは、ヘテロアリールであり、ヘテロアリールは場合により1つ以上のRで置換されている。
更に別の実施形態では、Rは、それぞれの出現で、独立して、ハロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のR基で置換されている。いっそう別の実施形態では、nは1であり、Rはシクロアルキルであり、シクロアルキルは、場合により、1つ以上のRで置換されている。一実施形態では、nは1であり、Rは、ヘテロシクロアルキルであり、ヘテロシクロアルキルは、場合により、1つ以上のRで置換されている。別の実施形態では、nは1であり、Rは、−N(R)−C〜Cアルキル−N(Rである。更に別の実施形態では、nは1であり、Rは、−O−C〜Cアルキル−N(Rである。いっそう別の実施形態では、nは1であり、Rは、−N(R)−C〜Cアルキル−ORである。
一実施形態では、Rは、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルである。別の実施形態では、Rは、−Hである。更に別の実施形態では、Rは、C〜Cアルキルである。
いっそう別の実施形態では、Rは、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルである。一実施形態では、Rは、−Hである。別の実施形態では、Rは、C〜Cアルキルである。
更に別の実施形態では、Rは、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルである。いっそう別の実施形態では、Rは、−Hである。一実施形態では、Rは、C〜Cアルキルである。
別の実施形態では、nは1または2である。更に別の実施形態では、nは1である。いっそう別の実施形態では、nは2である。一実施形態では、nは3である。
別の実施形態では、式IIIの化合物は、式IVの化合物:
Figure 2022502497
または薬学的に許容されるその塩である。
式IVの一実施形態では、Rは、それぞれの出現で、独立して、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のRで置換されている。更に別の実施形態では、nは1であり、Rは、場合により1つ以上のRで置換されたシクロアルキルである。いっそう別の実施形態では、nは1であり、Rは、場合により1つ以上のRで置換されたシクロアルキルである。一実施形態では、nは1であり、Rは、−N(R)−C〜Cアルキル−N(Rである。別の実施形態では、nは1であり、Rは、−O−C〜Cアルキル−N(Rである。更に別の実施形態では、nは1であり、Rは、−N(R)−C〜Cアルキル−ORである。
式IVの別の実施形態では、Rは、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルである。更に別の実施形態では、Rは、−Hである。いっそう別の実施形態では、Rは、C〜Cアルキルである。
一実施形態では、nは、1、2、または3である。別の実施形態では、nは1である。更に別の実施形態では、nは2である。いっそう別の実施形態では、nは3である。
一実施形態では、式IIIまたは式IVの化合物は、以下からなる群:
Figure 2022502497
Figure 2022502497
から選択されるか、または薬学的に許容されるその塩である。
一態様では、本明細書において、本明細書に記載される化合物のいずれか、または薬学的に許容されるその塩を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、開示される化合物は、互変異性体として存在してもよい。すべての互変異性体が、本明細書に提示される化合物の範囲内に含まれる。
本明細書に記載される化合物はまた、1個以上の原子が、同じ原子番号を有するが自然界で通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられている同位体標識化合物を含む。本明細書に記載される化合物に含めるのに適した同位体の例としては、これらに限定されるものではないが、H、H、11C、13C、14C、36Cl、18F、123I、125I、13N、15N、15O、17O、18O、32P、及び35Sが挙げられる。別の実施形態では、同位体標識化合物は、薬物または基質の組織分布の研究において有用である。別の実施形態では、重水素などのより重い同位体による置換は、より高い代謝安定性(例えば、インビボでの半減期の増大または必要投薬量の低減)をもたらす。更に別の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、H(すなわち、重水素)同位体を含む。
いっそう別の実施形態では、11C、18F、15O及び13Nなどの陽電子放出同位体による置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放出断層撮影(PET)研究において有用である。同位体標識化合物は、同位体標識化合物がなければ用いられる非標識試薬の代わりに適当な同位体標識試薬を使用する任意の好適な方法またはプロセスによって調製される。
本明細書に記載される特定の化合物、及び異なる置換基を有する本明細書に記載される式の1つ以上に包含される他の化合物は、本明細書に記載される技術及び材料を使用して、例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1−17 (John Wiley and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1−5及び補遺(Elsevier Science Publishers,1989)、Organic Reactions,Volumes 1−40 (John Wiley and Sons,1991)、Larock’s Comprehensive Organic Transformations (VCH Publishers Inc.,1989),March,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,(Wiley 1992)、Carey and Sundberg,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,Vols.A and B(Plenum 2000,2001)、及びGreen and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis 3rd Ed.,(Wiley 1999)(これらをいずれも、かかる開示について参照によって援用する)に記載されるようにして合成される。本明細書に記載される化合物を調製するための一般的な方法は、本明細書に提供される式中に見られる様々な部分を導入するため、適当な試薬及び条件の使用によって改変される。
本明細書に記載される化合物は、商業的な供給源から入手可能な化合物から出発する任意の好適な手順を用いて合成されるか、または本明細書に記載される手順を用いて調製される。
治療方法
本明細書で提供される化合物は、本明細書で提供される化合物もしくは薬学的に許容されるその塩、または本明細書で提供される化合物もしくは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を必要とする対象に投与することを含む、対象の疾患または状態を治療する方法で使用することができる。
一態様では、本明細書で、他のHDAC(例えば、HDAC3及びHDAC6)に対してHDAC1及び/またはHDAC2を選択的に阻害することを、それを必要とする対象において行う方法であって、式I、II、III、IVの化合物、または表1もしくは表2の化合物のいずれか、または薬学的に許容されるそれらの塩を対象に投与することを含む方法が提供される。
一実施形態では、本明細書で提供される化合物は、他のHDACに対して5〜1000倍のHDAC1及び/またはHDAC2に対する選択性を有する。
別の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、他のHDACに対して約5〜1000倍の、HDAC酵素アッセイで試験した場合のHDAC1及び/またはHDAC2に対する選択性を有する。
特定の実施形態において、化合物は、他のHDACに対して15〜40倍のHDAC1及び/またはHDAC2に対する選択性を有する。
別の態様において、本明細書では、HDAC1及び/またはHDAC2が介在する疾患を治療することを、それを必要とする対象において行う方法であって、対象に式I、II、III、IVの化合物、または表1もしくは表2の化合物のいずれかを投与することを含む方法が提供される。
一実施形態では、疾患は、脱毛症、脊髄性筋萎縮症、炎症性腸疾患、及びクローン大腸炎からなる群から選択される。
一実施形態では、本明細書で提供される化合物は、異常ヘモグロビン症に罹患しているかまたは異常ヘモグロビン症に罹患しやすい対象を治療することができる。別の実施形態では、化合物は、鎌状赤血球症またはβサラセミアを治療することができる。
別の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、骨髄異形成症候群の治療に有用である。
一態様において、本明細書では、がんを治療することを、それを必要とする対象において行う方法であって、対象に治療有効量の本明細書に提供される化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与する含む方法が提供される。
いっそう別の実施形態では、がんは、肺癌、結腸及び直腸癌、乳癌、前立腺癌、肝臓癌、膵臓癌、脳癌、腎臓癌、卵巣癌、胃癌、皮膚癌、骨癌、胃癌、乳癌、神経膠腫、神経膠芽腫、神経芽腫、肝細胞癌、乳頭状腎臓癌、頭頸部扁平上皮癌、白血病、リンパ腫、骨髄腫、網膜芽細胞腫、頸部癌、黒色腫及び/または皮膚癌、膀胱癌、子宮癌、精巣癌、食道癌、及び固形腫瘍である。いくつかの実施形態において、がんは、肺癌、結腸癌、乳癌、神経芽腫、白血病、またはリンパ腫である。他の実施形態において、がんは、肺癌、結腸癌、乳癌、神経芽腫、白血病、またはリンパ腫である。更なる実施形態において、がんは、非小細胞肺癌(NSCLC)または小細胞肺癌である。
一実施形態において、がんは、神経芽腫である。
別の実施形態では、がんは、血液癌である。更に別の実施形態では、血液癌は、白血病またはリンパ腫である。いっそう別の実施形態では、リンパ腫は、ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫である。一実施形態では、白血病は、骨髄性、リンパ球性、骨髄球性、リンパ芽球性、または巨核球性白血病である。別の実施形態では、白血病は、急性骨髄性白血病または巨核球性白血病である。
別の態様において、本明細書では、難聴を治療または防止することを、それを必要とする対象において行う方法であって、対象に治療有効量の本明細書に開示される化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、鎌状赤血球症、βサラセミア、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、神経芽腫、または巨核球性白血病を治療することを、それを必要とする対象において行う方法であって、対象に治療有効量の本明細書に開示される化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む方法が提供される。
更なる別の態様では、本明細書では、HDAC1及び/またはHDAC2が介在する疾患を治療することを、それを必要とする対象において行うための方法であって、対象に治療有効量の本明細書に記載される化合物を投与することを含む方法が提供される。一実施形態では、対象は、かかる治療を必要としているものとして特定される。別の実施形態では、治療方法は、対象に、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または本明細書で提供される化合物を含む医薬組成物を、所望の結果を得るのに必要な量及び時間で投与することを含む。
更に別の実施形態では、方法は、治療を必要とする(必要とするものとして特定された対象を含む)対象(ヒトまたは動物を含むがそれらに限定されない)への治療有効量の本明細書で提供される化合物、またはその薬学的に許容される塩の投与を含む。
投与/用量/製剤
別の態様では、本明細書において、本明細書に開示される少なくとも1つの化合物を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物が提供される。
医薬組成物中の有効成分の実際の用量レベルを変えることで、患者に毒性を示すことなく、特定の患者に望ましい治療反応、組成物、及び投与方法を実現する上で有効な有効成分の量を得ることができる。
詳細には、選択される用量レベルは、使用される特定の化合物の活性、投与の時間、化合物の排出速度、治療期間、化合物と併用される他の薬剤、化合物、または材料、治療を受ける患者の年齢、性別、体重、状態、一般的健康状態、及び過去の病歴、ならびに医療分野では周知の同様の要因を含む、各種の要因によって決まる。
当該技術分野における通常の技術を有する医師、例えば、内科医または獣医師であれば、必要な医薬組成物の有効量を容易に決定し、処方することができる。例えば、内科医または獣医師は、開示される化合物を投与するための医薬組成物の投与を、所望の治療効果を得るために必要な量より低い量で開始し、所望の効果が得られるまで用量を段階的に増加させることができる。
特定の実施形態では、投与を容易とし、用量を均一とするため、化合物を単位剤形で配合することが特に有利である。本明細書で使用するところの単位剤形とは、治療される患者の単位用量として適当な物理的に個別の単位のことを言い、各単位は、所望の治療効果が得られるように計算された所定量の開示される化合物を必要な医薬溶媒とともに含む。単位剤形は、(a)開示される化合物の固有の特性及び得ようとする特定の治療効果、ならびに(b)患者の疼痛、鬱病、または薬物依存症の治療用のかかる開示される化合物を調合する/製剤化する技術分野における本質的な制限によって規定され、またそれに直接依存する。
一実施形態では、本明細書で提供される組成物は、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤または担体を使用して製剤化される。一実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、治療有効量の開示される化合物及び薬学的に許容される担体を含む。
本明細書で検討する組成物のいずれの投与経路にも、経口、鼻腔、直腸、膣内、非経口、頬側、舌下、または局所が含まれる。化合物は、経口または非経口、例えば、経皮、経粘膜(例えば、舌下、舌側、(経)頬側、(経)尿道、膣(例えば、経膣及び膣周囲)、鼻腔(内)及び(経)直腸)、膀胱内、肺内、十二指腸内、胃内、髄腔内、皮下、筋肉内、皮内、動脈内、静脈内、気管支内、吸入、及び局所投与などの、任意の適当な経路による投与を行うために製剤化することができる。一実施形態では、好ましい投与経路は、経口である。
適当な組成物及び剤形としては、例えば、錠剤、カプセル、カプレット、丸薬、ゲルカプセル、トローチ、分散剤、懸濁液、溶液、シロップ、顆粒、ビーズ、経皮パッチ、ゲル、粉末、ペレット、マグマ、ロゼンジ、クリーム、ペースト、膏薬、ローション、ディスク、座剤、鼻腔または経口投与用の液体スプレー、吸入用の乾燥粉末またはエアロゾル化した製剤、膀胱内投与用の組成物及び製剤などが含まれる。製剤及び組成物は、本明細書に記載される特定の製剤及び組成物に限定されない点は理解されるべきである。
経口投与の場合に、特に適当なものは、錠剤、糖衣錠、液体、ドロップ、座剤、またはカプセル、カプレット、及びゲルカプセルである。経口使用を目的とした組成物は、当該技術分野では周知の任意の方法に従って調製することができ、かかる組成物は、錠剤の製造に適した不活性で非毒性の薬学的賦形剤からなる群から選択される1つ以上の剤を含有することができる。かかる賦形剤としては、例えば、乳糖などの不活性希釈剤;トウモロコシデンプンなどの造粒剤及び崩壊剤;デンプンなどの結合剤;ならびにステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤が含まれる。錠剤は、コーティングされなくてもよく、または、洗練性のため、もしくは活性成分の放出を遅延させるために既知の方法によってコーティングされてもよい。経口使用のための製剤はまた、活性成分が不活性希釈剤と混合されている硬質ゼラチンカプセルとして与えることもできる。
非経口投与の場合、開示された化合物は、注射または注入用、例えば、静脈内、筋肉内または皮下注射または注入用に、またはボーラス用量または連続注入での投与を行うために製剤化することができる。懸濁剤、安定剤、または分散剤などの他の調合剤を場合により含む、油性または水性溶媒中の懸濁液、溶液、またはエマルションを用いることができる。
当業者であれば、通常の実験以上のことを行うことなく、本明細書に記載される特定の手順、実施形態、請求項、及び実施例の数多くの均等物が認識されるか、または確認できるであろう。かかる均等物は、本開示の範囲内にあるものとみなされ、本明細書に添付された特許請求の範囲に包含される。例えば、これらに限定されるものではないが、反応時間、反応サイズ/容量、及び溶媒などの実験用試薬、触媒、圧力、大気条件、例えば、窒素雰囲気、及び還元/酸化剤を含む反応条件の変更は、当該技術分野では認識されている代替物とともに、通常の実験以上のものを行うことなく、本出願の範囲内に包含される点は理解されるべきである。
値及び範囲が本明細書に示される場合は常に、これらの値及び範囲に包含されるすべての値及び範囲は本開示の範囲内に包含されるものとする点を理解されたい。更に、これらの範囲内にあるすべての値、ならびに値の範囲の上限または下限もまた、本出願によって想定されるところである。
以下の実施例は、本開示の各態様を更に説明するものである。しかしながら、これらの実施例は、記載される本開示の教示をあらゆる意味で限定するものではない。
本明細書に開示される化合物及び方法を以下の実施例により更に説明するが、実施例は更なる限定として解釈されるべきではない。本開示の実施においては、特に示されない限り、当該技術分野の技能の範囲内にある、有機合成、細胞生物学、細胞培養、及び分子生物学の従来の技術を用いる。
略語
Ac:アセチル
℃:摂氏度
dba:ジベンジリデンアセトン
DCM:ジクロロメタン
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
dppf:1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDCI:1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド塩酸塩
EA:酢酸エチル
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOAt:1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC:高速液体クロマトグラ:フィー
m−CPBA:m−クロロペルオキシ安息香酸
PE:石油エーテル
Ph:フェニル
Py:ピリジン
Ruphos:2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジ−i−プロポキシ−1,1’−ビフェニル
S−Phos:2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
TLC:薄層クロマトグラフィー
Tol:トルエンまたはトリル
Xantphos:4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
合成手順
実施例1−化合物001の合成
Figure 2022502497
工程1:
メチル−4−(メチルアミノ)ベンゾエート(1.0g、6.6mmol)及びKCO(2.28g、16.53mmol)をEA及び水(v:v=1、30mL)中で混合し、室温で20分間撹拌した。2−クロロアセチルクロリド(0.63mL、7.94mmol)を滴下した。混合物を室温で24時間撹拌した。有機層をNaSOで回収し、乾燥した。粗溶液を濃縮して化合物2を白色固体として得た(0.9g、57%)。
工程2:
化合物2(0.9g、3.734mmol)をトルエン(10mL)に溶解した。KOAc(736mg、0.75mmol)、キサントホス(433mg、0.2当量)、及びPd(OAc)(168mg、0.2当量)を加えた。混合物を60℃で一晩撹拌した。反応が完了した後、混合物を濾過した。濾液を濃縮し、10mLのEAで洗浄した。固体を回収して化合物3(1.0g、粗生成物)を得た。
工程3:
化合物3(1.0g、5mmol)を100℃で一晩、2M HCl(15mL)中で撹拌した。混合物を濃縮して化合物4(823mg、86%)を黄色固体として得た。
工程4:
化合物4(95mg、0.5mmol)をPy(5mL)に溶かした溶液にEDCI(191mg、1mmol)を加え、次いでアミンtert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(123mg、0.9当量)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをEA/水で抽出して化合物5(250mg、粗生成物)を得た。
工程5:
化合物5(220mg、粗生成物)をDCM(2mL)に溶解した。TFA(1mL)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して化合物001(38mg、20%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 364 (M+H)+1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.65 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.33 (dd, J = 8.4, 1.9 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 3.2, 1.8 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.17 (d, J = 10.2 Hz, 3H)。
実施例2−化合物002の合成
Figure 2022502497
工程1:
メチル 2−オキソインドリン−5−カルボンキシレート(382g、2mmol)、(ブロモメチル)シクロプロパン(270mg、2mmol)及びKCO(276mg、2mmol)をDMF(5mL)中、室温で一晩撹拌した。混合物をEA(300mL)で希釈し、濾過し(フラッシュシリカゲル)、濃縮して残渣を得、これをシリカゲルで精製して、化合物2(294mg、60%)を黄色固体として得た。
工程2:
化合物2(490mg、2mmol)を6M HCl(5mL)に加え、80℃で一晩撹拌した。混合物を濃縮して化合物3(462mg、100%)を黄色固体として得た。
工程3:
化合物3(231mg、1mmol)、アミンtert−ブチル 3−アミノビフェニル−4−イルカルバメート(284mg、1mmol)、及びEDCI(382mg、2mmol)をPy(5mL)中で加え合わせ、室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをシリカゲルで精製して化合物4(298mg、60%)を黄色固体として得た。
工程4:
化合物4(249mg、0.5mmol)をDCM(2mL)に溶解した。TFA(1mL)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して化合物002(119、80%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 498 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.66 (s, 1H), 8.00 (m, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.40 (m, 1H), 7.37 (m, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.31 (m, 1H), 7.30 (m 2H), 7.06 (m, 1H), 6.81 (m, 1H), 5.14 (s, 2H).3.68 (m, 2H), 3.62(m, 2H),1.17(m, 1H), 0.48 (m, 2H), 0.36 (m, 2H)。
実施例3−化合物003の合成
Figure 2022502497
工程1:
メチル 2−オキソインドリン−5−カルボキシレート(0.95g、5mmol)及び4−(2−クロロエチル)モルホリン(1.16g、6mmol)をCHCN(20mL)に溶かした溶液に、KCO(1.38g、10mmol)を室温で加えた。反応混合物を75℃で5時間撹拌した。反応混合物を冷却し、氷水を加えた。粗混合物をEA/水で抽出した。EA層を回収し、DCM/MeOH(0〜10%)を用いたコンビフラッシュで精製して化合物2を紫色固体(0.9g、60%)として得た。
工程2:
化合物2(608mg、2mmol)を2M HCl(10mL)に加え、混合物を100℃で6時間加熱した。反応が完了した時点で混合物を次の工程のために濃縮した(570mg、98%)。
工程3:
化合物3(290mg、1mol)とtert−ブチル 3−アミノビフェニル−4−イルカルバメート(255mg、0.9mmol)をPy(10mL)に溶かした溶液にEDCI(382mg、2mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮して残渣を得てEA/水で抽出した。有機層を分離、乾燥し、コンビフラッシュで精製して化合物4(392mg、70%)を紫色油状物として得た。
工程4:
化合物4(392mg、0.7mmol)及びTFA(1.5mL)をDCM(5mL)中で加え合わせた。反応物を室温で0.5時間撹拌した。混合物を分取HPLC(酸条件)により精製して化合物003(80mg、25%)を白色固体として得た。LCMS: m/z = 463 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.67 (s, 1H), 7.96 (d, J = 18.5 Hz, 2H), 7.46 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 5.1, 1.1 Hz, 1H), 7.30 (dd, J = 8.3, 2.1 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 3.6, 1.1 Hz, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.06 (dd, J = 5.1, 3.6 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.67 (s, 3H), 3.54 (s, 4H), 3.34 (s, 8H), 5.72−0.52 (m, 41H), 2.48−2.38 (m, 2H)。
実施例4−化合物004の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(177mg、05mmol)をPy(5mL)に溶かした溶液にEDCI(382mg、1mmol)を加え、次いでアミン tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(260mg、0.9当量)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を濃縮して残渣を得、これをEA/水で抽出して化合物2(218mg、62%)を得た。
工程2:
化合物2(218mg、0.62)及びTFA(1mL)をDCM(2mL)中で加え合わせ、反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して化合物004(138mg、82%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 350 (M+H).H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.65 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.33 (dd, J = 8.4, 1.9 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 3.2, 1.8 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H)。
実施例5−化合物006の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(200mg、1mmol)、1−(2−クロロエチル)ピペリジン(183mg、1mmol)、及びKOH(112mg、2mmol)を、CHCN(5mL)中で加え合わせた。反応物を50℃で1時間撹拌した。完了後、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)により精製した。化合物2を紫色油状物として得た(100mg、32%)。
工程2:
化合物2(100mg、0.33mmol)をHCl(2N水溶液)に溶解した。反応混合物を4時間還流した。混合物を次の工程のために濃縮した(100mg、粗生成物)。
工程3:
化合物3(100mg、0.35mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニル−カルバメート(81mg、0.28mmol)、EDCI(202mg、1.05mmol)をPy(5mL)中で加え合わせた。反応物を室温で3時間撹拌した。完了後、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)により精製した。無色油状物を化合物4として得た(40mg、20%)。
工程4:
化合物4(40mg、0.07mmol)をDCM(4mL)に溶解した。次にTFA(2ml)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。粗反応物を濃縮し、EtOで洗浄した。淡紅色固体を得て化合物006(45mg、TFA塩)を得た。LCMS: m/z = 461.1 (M+H)H NMR (400 MHz, DO) δ 7.87 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.56 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.37 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 12.9, 6.6 Hz, 2H), 4.08 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.58 (t, J = 12.4 Hz, 4H), 3.34 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.92 (t, J = 11.2 Hz, 2H), 1.88 (d, J = 15.0 Hz, 2H), 1.78 − 1.58 (m, 3H), 1.41 (d, J = 12.5 Hz, 1H)。
実施例6−化合物007の合成
Figure 2022502497
工程1:
tert−ブチル 4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバメート(634mg、2mmol)及び4−ヒドロキシフェニルボロン酸(276mg、2mmol)をジオキサン及び水(10mL:5mL、v:v=1)に溶かした溶液に、KCO(552mg、4mmol)及びPd(PPh(231mg、0.1当量)を加えた。混合物を100℃で一晩撹拌した。
次いで、混合物をEA/水で抽出した。有機層を分離、乾燥し、コンビフラッシュ(PE/EA=3)で精製して化合物2(462mg、70%)を褐色固体として得た。
工程2:
NaH(85mg、2.125mmol、60%)を、化合物2(280mg、0.85モル)の乾燥DMF(10mL)溶液にゆっくりと加えた。反応物を5分間撹拌した後、メチルスルファモイルクロリド(130mg、0.1当量)を反応物に加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEA/水で抽出した。有機層を分離、乾燥し、濃縮して、化合物3(350mg、粗生成物)を黄色油状物として得た。
工程3:
化合物3(350mg、粗生成物)のEtOH(10mL)溶液に、60℃でカルボール(175mg、50%量)及びFeCl(14mg、0.1当量)を加えた。NH−NH(1mL)を滴下し、混合物を60℃で30分間撹拌した。反応が完了した後、混合物を濾過した。濾液を回収して濃縮し、水で洗浄し、固体を乾燥させてアミン4(280mg、80%)を得た。
工程4:
1−メチル−2−オキソインドリン−5−カルボン酸(136mg、0.7mmol)をPy(10mL)に溶解した。EDCI(286mg、1.5mmol)を加え、続いてアミン4(280mg、粗生成物)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、水で希釈し、沈殿物を回収して粗固体5(300mg、粗生成物)を得た。
工程5:
化合物5の粗物質(100mg、粗生成物)とTFA(1mL)をDCM(2mL)中で加え合わせた。反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取HPLC(酸条件)で精製して、化合物007(17mg、5.4%、4工程)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 374 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.65 (s, 1H), 8.00 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.40 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.21 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.94 (s, 2H), 3.65 (s, 2H), 3.18 (s, 3H)。
実施例7−化合物009の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(830mg、5mmol)及びシクロプロパンカルボン酸(430mg、5mmol)を4M HCl(20mL)中で加え合わせた。反応物を一晩還流した。完了後、混合物を濃縮し、分取HPLCにより精製した。白色固体物を化合物2として得た(312mg、31%)。
工程2:
化合物2(100mg、0.50mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(144mg、0.50mmol)、及びEDCI(288mg、1.50mmol)をPy(5mL)中で加え合わせた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)により精製した。化合物3を無色油状物として単離した(54mg、23%)。
工程3:
化合物3(54mg、0.11mmol)をDCM(2mL)に溶解した。次にTFA(1ml)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。粗物質を濃縮し、EtOで洗浄した。化合物009を白色固体として単離した(30mg、TFA塩)。LCMS: m/z = 375.0 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.96 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.07 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.35 (dd, J = 8.5,2.5 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.07(t, J = 3.5 Hz, 1H), 6.88(s, 1H), 2.42 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 1.37(dd, J = 2.5 Hz, 4H)。
実施例8−化合物010の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(50mg、0.28mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(66mg、0.23mmol)、及びEDCI(164mg、0.85mmol)をPy(3mL)中で加え合わせた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、水及びエーテルで洗浄した。白色固体を化合物2として得た(100mg、72%)。
工程2:
化合物2(100mg、0.22mmol)及びTFA(2mL)をDCM(4mL)中で加え合わせ、室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取HPLC(塩基法)により精製した。白色固体を化合物010として得た(56mg、72%)。LCMS: m/z = 349.1 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.80 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.31 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.90 (dd, J = 8.5, 1.6 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 5.1, 1.0 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 3.6, 1.1 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 5.1, 3.6 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.18 (s, 2H), 3.93 (s, 3H)。
実施例9−化合物011の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物3(231mg、1mmol)、アミン tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(290mg、1mmol)、及びEDCI(382mg、2mmol)をPy(5mL)中で加え合わせた。反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをシリカゲルで精製して化合物4(302mg、60%)を黄色固体として得た。
工程2:
化合物4(252mg、0.5mmol)及びTFA(1mL)をDCM(2mL)中で加え合わせた。反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して化合物011(161、80%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 404 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.66 (s, 1H), 8.00 (m, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.31 (m, 1H), 7.30 (m 2H), 7.06 (m, 1H), 6.81 (m, 1H), 5.14 (s, 2H).3.68 (m, 2H), 3.62(m, 2H),1.17(m, 1H), 0.48 (m, 2H), 0.36 (m, 2H)。
実施例10−化合物012の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物4(95mg、05mmol)をPy(5mL)に溶かした溶液にEDCI(191mg、1mmol)を加え、次いでアミン tert−ブチル 3−アミノビフェニル−4−イルカルバメート(120mg、0.9当量)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをEA/水で抽出して化合物5(220mg、粗生成物)を得た。
工程2:
化合物5(220mg、粗生成物)とTFA(1mL)をDCM(2mL)中で混合した。反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して化合物012(25、16%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 368 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.65 (s, 1H), 7.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.52−7.41 (m, 5H), 7.33 (dd, J = 8.4, 1.9 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 3.2, 1.8 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.17 (d, J = 10.2 Hz, 3H)。
実施例11−化合物013の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物3(290mg、1mmol)とtert−ブチル 3−アミノビフェニル−4−イルカルバメート(255mg、0.9mmol)をPy(10mL)に溶かした溶液にEDCI(382mg、2mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得てEA/水で抽出した。有機層を分離、乾燥し、コンビフラッシュで精製して化合物4(376mg、68%)を紫色油状物として得た。
工程2:
化合物4(376mg、0.68mmol)及びTFA(1.5mL)をDCM(5mL)中で加え合わせた。反応物を室温で0.5時間撹拌した。混合物を分取HPLC(酸条件)により精製して化合物013(100mg、32%)を白色固体として得た。LCMS: m/z = 457 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.67 (s, 1H), 7.56−7.49 (m, 4H), 7.47 (d, J = 8, 1H), 7.36 (dd, J = 5.1, 1.1 Hz, 1H), 7.30 (dd, J = 8.3, 2.1 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 3.6, 1.1 Hz, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.06 (dd, J = 5.1, 3.6 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.67 (s, 3H), 3.54 (s, 4H), 3.34 (s, 8H), 5.72−0.52 (m, 41H), 2.48−2.38 (m, 2H)。
実施例12−化合物014の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(177g、1mmol)、ヨードメタン(426mg、3mmol)、及びNaH(60%、160mg、4mmol)をTHF(5mL)中で加え合わせた。反応混合物を60℃で3時間撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得た。粗残渣をPy(5mL)に溶解した。tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(290mg、1mmol)及びEDCI(382mg、2mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをシリカゲルで精製して化合物2(246mg、50%、2工程)を黄色固体として得た。
工程2:
化合物2(246mg、0.5mmol)及びTFA(1mL)をDCM(2mL)中で加え合わせ、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して化合物014(156mg、80%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 492 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.88 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.42 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.21 (s, 3H), 1.34 (s, 6H)。
実施例13−化合物015の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(95mg、05mmol)をPy(5mL)に溶かした溶液にEDCI(191mg、1mmol)を加え、次いでアミン tert−ブチル 2−アミノ−4−(フラン−2−イル)フェニルカルバメート(123mg、0.9当量)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをEA/水で抽出して化合物2(226mg、粗生成物)を得た。
工程2:
化合物2(225mg、粗生成物)及びTFA(1mL)をDCM(2mL)中で加え合わせ、反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して化合物015(20mg、13%、2工程)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 348 (M+H). H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.65 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.61 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.33 (dd, J = 8.4, 1.9 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 3.2, 1.8 Hz, 1H), 5.14 (s, 2H), 3.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.17 (d, J = 10.2 Hz, 3H)。
実施例14−化合物016の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(191mg、1mmol)、4−(3−クロロプロピル)モルホリン(163mg、1mmol)、及びKCO(276mg、2mmol)をCHCN(5mL)中で加え合わせ、反応物を80℃で2時間撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)により精製した。紫色油状物を化合物2として得た(260mg、粗生成物)。
工程2:
化合物2(200mg、粗生成物)をHCl(2N水溶液)に溶解した。反応物を100℃で3時間撹拌した。混合物を次の工程のために濃縮した(200mg、粗生成物)。
工程3:
化合物3(200mg、0.66mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(154mg、0.53mmol)、及びEDCI(380mg、1.98mmol)をPy(5mL)に溶解した。反応物を室温で一晩撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)により精製した。無色油状物を化合物4として得た(290mg、77%)。
工程4:
化合物4(290mg、0.50mmol)をDCM(4mL)に溶解した。次にTFA(2ml)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、EtOで洗浄した。淡紅色固体を得て、化合物016を得た(200mg、TFA塩)。LCMS: m/z = 477.1 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.77 (s, 2H), 8.03 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.49 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 8.3, 2.1 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 5.0, 3.6 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 12.2 Hz, 2H), 3.81 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.61 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 3.40 (t, J = 12.1 Hz, 2H), 3.19 (s, 2H), 3.05 (s, 2H), 2.00 (d, J = 9.5 Hz, 2H)。
実施例15−化合物018の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(100mg、0.62mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(151mg、0.52mmol)、HOAt(141mg、1.04mmol)、EDCI(200mg、1.04 mmol)、及びEtN(0.2mL)をTHF(5mL)中で加え合わせ、反応物を室温で一晩撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、粗生成物を次の工程に持ち越した(300mg、粗生成物)。
工程2:
粗化合物2(300mg、粗生成物)及びTFA(3mL)をDCM(6mL)中で加え合わせた。反応物を室温で2時間撹拌した。混合物を、分取HPLC(塩基法)により精製した。白色固体を得て、化合物018(130mg、43%、2工程)を得た。LCMS: m/z = 334.8 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.77 (s, 1H), 8.39 (d, J = 33.4 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.39−7.21 (m, 3H), 7.07 (dd, J = 13.2, 9.0 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 8.2 Hz, 1H)。
実施例16−化合物019の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(100mg、0.57mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニル−カルバメート(139mg、0.48mmol)、及びEDCI(276mg、1.44mmol)をPy(5mL)中で加え合わせ、反応物を室温で一晩撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、エーテル(200mg、78%)で洗浄した。
工程2:
化合物2(200mg、0.446mmol)及びTFA(2mL)をDCM(4mL)中で加え合わせた。反応物を室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、EtOで洗浄した。白色固体を得て、化合物019(270mg、TFA塩)を得た。LCMS: m/z = 349.1 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.03 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.14 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.39 (dd, J = 14.1, 3.5 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.13−7.04 (m, 1H), 6.93 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.02 (s, 3H)。
実施例17−化合物020の合成
Figure 2022502497
工程1:
2−メチル−3H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボン酸(176mg、1mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(290mg、1mmol)及びEDCI(382mg、2mmol)をPy(5mL)中で加え合わせ、反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをシリカゲルで精製して化合物2(314mg、70%)を黄色固体として得た。
工程2:
化合物2(224mg、0.5mmol)及びTFA(1mL)をDCM(2mL)中で加え合わせ、反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して化合物020(170mg、100%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 349 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.03 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.14 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.43−7.34 (m, 2H), 7.29 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.10−7.04 (m, 1H), 6.89 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 2.82 (s, 3H)。
実施例18及び19−化合物021及び022の合成
Figure 2022502497
工程1:
化合物1(352g、2mmol)、4−(2−クロロエチル)モルホリン(300mg、2mmol)、及びKCO(276mg、2mmol)をDMF(5mL)で加え合わせた。反応物を室温で一晩撹拌した。混合物をEA(300mL)で希釈し、濾過し(フラッシュシリカゲル)、濃縮して残渣を得、これをシリカゲルで精製して2aと2bの混合物(231mg、40%)を黄色固体として得た。
工程2:
化合物2aと2bの混合物(289mg、1mmol)と、LiOH−HO(42mg、1mmol)とをMeOH(2mL)中で加え合わせ、60℃で一晩撹拌した。混合物を濃縮した。粗物質をPy(5mL)中でtert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(290mg、1mmol)及びEDCI(382mg、2mmol)と加え合わせ、室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをシリカゲルで精製して4aと4bの混合物(383mg、70%)を黄色固体として得た。
工程3:
化合物4aと4bの混合物(274mg、0.5mmol)と、TFA(1mL)をDCM(2mL)中で加え合わせ、室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得、これをキラルHPLCにより精製して、化合物021(88mg、40%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 442 (M+H)H NMR (500 MHz, DMSO) δ 9.79 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.93 (m, 1H), 7.95−7.94 (m, 1H), 7.58−7.56 (m, 3H), 7.41−7.38 (m, 2H), 7.35−7.32 (m, 1H), 7.25 (m, 1H), 6.89−6.88 (m, 1H), 5.120 (s, 2H), 4.43−4.41 (m, 2H), 3.53−3.51 (m, 4H), 2.72−2.71(m, 2H), 2.46(m, 4H). 化合物 022(88mg、40%)。LCMS: m/z = 442 (M+H)H NMR (500 MHz, DMSO) δ 1H NMR (500 MHz, DMSO) δ 9.76 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.367 (s, 1H), 7.93 (m, 1H), 7.95−7.94 (m, 1H), 7.58−7.56 (m, 3H), 7.41−7.38 (m, 2H), 7.35−7.32 (m, 1H), 7.25 (m, 1H), 6.89−6.88 (m, 1H), 5.120 (s, 2H), 4.43−4.41 (m, 2H), 3.53−3.51 (m, 4H), 2.72−2.71 (m, 2H), 2.46 (m, 4H)。
実施例20−化合物024の合成
Figure 2022502497
工程1:
下、エチル 7−ブロモイソキノリン−3−カルボキシレート(589mg、2.10mmol)及びN,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(742mg、8.42mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(48mg、0.052mmol)、xantphos(60mg、0.10mmol)及びCsCO(1.37g、4.19mmol)をトルエン(20mL)中で加え合わせた。反応混合物を100℃で18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して化合物2を黄色固体として得た(486mg、74%)。
工程2:
エチル 7−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)イソキノリン−3−カルボキシレート(486mg、1.69mmol)及びLiOH(213mg、5.07mmol)を、THF(12.8mL)、水(4.2mL)及びMeOH(2.1mL)中で加え合わせた。反応が完了するまで、反応物を室温で撹拌した。次いで、MeOH及びTHFを真空下で除去した。水相をpH4に調整した。次いで、これを真空下で濃縮して粗生成物3(アッセイ:39.5%)を得た。
工程3:
7−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)イソキノリン−3−カルボン酸(993mg、粗生成物、392mg、1.51mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(439mg、1.51mmol)、及びEDCI(580mg、3.02mmol)をピリジン(6mL)に溶解した。反応物を室温で18時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィーによって精製して化合物4(711mg、79%)を得た。
工程4:
tert−ブチル−2−(7−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)イソキノリン−3−カルボキサミド)−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(711mg)をDCM(4mL)に溶解した。TFA(4mL)を0℃で加えた。反応物を0℃〜室温になるまで2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して生成物024を灰白色固体として得た(386.4mg、67%)。LCMS: m/z = 432.1 (M+H)H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.84 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 7.88(d, J = 8.5, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.0, 2H), 7.32 (d, J = 8.5, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.06 (s, 2H), 6.84 (d, J = 8.5, 1H), 5.13 (s, 2H), 3.27 (t, 2H), 2.52 (t, 2H), 2.17 (s, 6H)。
実施例21−化合物025の合成
Figure 2022502497
工程1:
下、エチル 7−ブロモキノリン−3−カルボキシレート(1.00g、3.57mmol)、N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(346mg、3.93mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(82mg、0.089mmol)、Ruphos(83mg、0.18mmol)及びCsCO(2.33g、7.14mmol)をトルエン(40mL)中で加え合わせた。反応物を100℃で加熱し、18時間撹拌した。次いで、反応物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィーによって精製して化合物2を油状物として得た(665mg、65%)。
工程2:
エチル 7−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)キノリン−3−カルボキシレート(665mg、2.31mmol)及びLiOH(292mg、6.94mmol)をTHF(17.6mL)、水(5.8mL)及びMeOH(2.9mL)中で加え合わせた。反応が完了するまで室温で反応物を撹拌した。次いで、MeOH及びTHFを真空下で除去した。水相をpH7に調整し、真空下で濃縮して粗生成物3を得た。
工程3:
7−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)キノリン−3−カルボン酸(20mg、0.077mmol)、EDCI(18mg、0.093mmol)、及びHOAT(12mg、0.085mmol)をDIPEA(25.5mL、0.154mmol)中で加え合わせた。反応物を室温で10分間撹拌し、次いでtert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(22mg、0.077mmol)を加えた。反応物を50℃に加熱し、16時間撹拌した。粗物質を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物4を得た。
工程4:
tert−ブチル 2−(7−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)キノリン−3−カルボキサミド)−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(377mg、0.71mmol)をDCM(4mL)に溶解した。TFA(2mL)を0℃で加えた。反応混合物を0℃〜室温まで2時間撹拌した。粗反応物を真空下で濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、生成物025を黄色固体として得た(111mg、36%)。LCMS: m/z = 432.1 (M+H)H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.84 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 7.88(d, J = 8.5, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.0, 2H), 7.32 (d, J = 8.5, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.06 (s, 2H), 6.84 (d, J = 8.5, 1H), 5.22 (s, 2H), 3.28 (t, 2H), 2.54 (t, 2H), 2.23 (s, 6H)。
実施例22−化合物026の合成
Figure 2022502497
工程1:
3−(メチルアミノ)プロパン−1−オール(8.9g、100mmol)、BocO(21.8g、100mmol)、及びEtN(10.1g、100mmol)をDCM(200mL)中で加え合わせた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEA(300mL)及びHO(300mL)で希釈し、1時間撹拌した。有機層を分離、乾燥し、真空下で濃縮して化合物2(18g、94%)を黄色油状物として得た。
工程2:
化合物2(1.89g、10mmol)、エチル 7−ブロモキノリン−3−カルボキシレート(1.40g、5mmol)、Pd(dba)(458mg、0.5mmol)、Brettphos(268mg、0.5mmol)及びCsCO(4.87g、15mmol)をトルエン(35mL)中で加え合わせた。反応物をN雰囲気下、85℃で一晩撹拌した。反応混合物をEA(50mL)及びHO(50mL)で希釈し、1時間撹拌した。有機層を分離、乾燥し、真空下で濃縮して残渣を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物3(1.16g、60%)を黄色固体として得た。
工程3:
化合物3(3.88g、10mmol)及びLiOH(840mg、20mmol)をEtOH(10mL)中で加え合わせた。反応物を室温で一晩撹拌した。HCl(2M、40mL)を粗反応混合物に加えた。得られた混合物を濾過して化合物4(350g、97%)を黄色固体として得た。
工程4:
化合物4(360mg、1mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(290mg、1mmol)及びEDCI(573mg、3mmol)をPy(10mL)中で加え合わせた。反応物を室温で一晩撹拌した。反応物をEA(20mL)及びHO(20mL)で希釈し、1時間撹拌した。有機層を分離、乾燥し、真空下で濃縮して残渣を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物5(506mg、80%)を黄色固体として得た。
工程5:
化合物5(316mg、0.5mmol)及びTFA(2mL)をDCM(5mL)中で加え合わせた。反応物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮して026(200mg、92%)を黄色固体として得た。LCMS: m/z = 433 (M+H)H NMR (400 MHz, DMSO) δ 11.212 (s, 1H), 9.688 (s, 1H), 9.525 (s, 1H), 9.129 (s, 2H), 8.312−8.289 (d, J=9.2, 1H), 7.844 (S, 1H), 7.712 (s, 1H), 7.635−7.500 (m, 3H), 7.493−7.408 (m, 1H), 7.388−7.356 (m, 1H), 7.156−7.140 (m, 1H), 4.395−4.365 (m, 2H), 3.129−3.100 (m, 2H), 2.596−2.569 (m, 2H), 2.253−2.219 (m, 2H)。
実施例23−化合物027の合成
Figure 2022502497
工程1:
7−(4−メチルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボン酸(200mg、0.74mmol)及びEDCI(248mg、1.30mmol)をピリジン(10mL)に溶解した。反応物を室温で20分間撹拌した。次いで、tert−ブチル 2−アミノ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)フェニルカルバメート(230mg、0.80mmol)を加えた。反応物を室温で18時間撹拌した後、真空下で濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、化合物3を得た。
工程2:
tert−ブチル 4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−2−(7−(4−メチルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボキサミド)フェニルカルバメート(0.74mmol)を水及びMeOHに溶解した。HCl/ジオキサン(1mL)を0℃で加えた。反応物を0℃〜室温まで18時間撹拌した後、真空下で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して生成物027を灰色固体(30mg)として得た。LCMS: m/z = 442.2 (M+H)H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.88 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 7.91(d, J = 8.5, 1H), 7.57 (d, J = 8.0, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.28−7.32 (m, 2H), 7.15 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 6.85 (d, J = 8.4, 1H), 5.31 (s, 2H), 3.71 (s, 3H), 3.42 (t, 4H), 2.25 (s, 3H)。
実施例24−化合物028の合成
Figure 2022502497
工程1:
4−ブロモ−2−ニトロフェノール(500mg、2.3mmol)のDCM溶液(20mL)に、EtN(464mg、4.6mmol)及びDMAP(28mg、0.1mmol、触媒)を加え、次いで無水酢酸(258mg、2.5mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。反応が完了した後、混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EA=3:1)により精製して化合物2を黄色固体(576mg、96%)として得た。
工程2:
下、4−ブロモ−2−ニトロフェニルアセテート(1.8g、6.9mmol)をt−BuOH(30mL)に溶解した。チオフェン−2−イルボロン酸(876mg、6.9mmol)、Pd(dba)(631mg、0.69mmol)、Xphos(328mg、0.69mmol)及びKPO(2.9g、14mmol)を加えた。反応物をマイクロ波下、130℃で30分間撹拌した。残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(200〜300メッシュ、石油エーテル/EtOAc=3:1で溶出)により精製して化合物3(485mg、26%)を得た。
工程3:
2−ニトロ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルアセテート(500mg、1.9mmol)のEtOH溶液(15mL)にPd/C(50mg、10重量/重量%)、AcOH(11mg、0.19mmol、触媒)を加えた。混合物をH下、60℃で2時間撹拌した。反応完了後、混合物を濾過して所望のアミン4(430mg、97%)を得た。
工程4:
2−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)キノリン−6−カルボン酸(357mg、1mmol)、化合物4(321mg、0.9mmol)及びEDCI(382mg、2mmol)の混合物をピリジン(8mL)に溶解した。反応溶液を室温で18時間撹拌した後、真空下で濃縮した。粗残渣を水で洗浄し、真空下で乾燥させた。残渣を分取TLCにより精製して生成物5(460mg、粗生成物)を黄色油状物として得た。
工程5:
粗生成物5(460mg、粗生成物)のMeOH溶液(10mL)にアンモニア(2mL)を加えた。混合物を40℃で2時間撹拌した。反応完了後、混合物を分取TLCにより精製して所望の生成物6(127mg、22%、2工程)を得た。
工程6:
0℃でtert−ブチル 4−(6−((2−ヒドロキシ−5−(チオフェン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−キノリン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(127mg)をDCM(8mL)に加えた混合物に、TFA(2mL)を加えた。反応物を0℃〜室温まで2時間撹拌した後、真空下で濃縮した。粗残渣を分取HPLCにより精製して028を白色固体として得た(12.5mg、FA塩)。LCMS: m/z = 431.2 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.62 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 8.82 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.11 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.79 (dd, J = 9.4, 2.6 Hz,, 1H), 7.53 (brs, 1H), 7.47 (dd, J = 5.0, 1.0 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 3.6, 1.2 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 5.2, 3.6 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.49 (s, 4H), 3.12 (s, 4H)。
実施例25−化合物029の合成
Figure 2022502497
工程1:
下、エチル 7−ブロモキノリン−3−カルボキシレート(500mg、1.78mmol)、2−メトキシ−エタンアミン(134mg、1.78mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(41mg、0.045mmol)、Ruphos(42mg、0.089mmol)及びCsCO(1.16g、3.57mmol)をトルエン(15mL)中で加え合わせた。反応物を100℃に加熱し、18時間撹拌した。次いで、反応物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残渣を分取TLCによって精製して化合物2(288mg、47%)を得た。
工程2:
エチル 7−(2−メトキシエチルアミノ)キノリン−3−カルボキシレート(288mg、1.05mmol)及びLiOH(133mg、3.15mmol)をTHF(8mL)、水(2.6mL)及びMeOH(1.3mL)中で加え合わせた。反応が完了するまで室温で反応物を撹拌した。次いで、MeOH及びTHFを真空下で除去し、水相をpH7に調整した。次いで、水相を真空下で濃縮して粗生成物3を得た。
工程3:
7−(2−メトキシエチルアミノ)キノリン−3−カルボン酸(240mg、0.97mmol)、tert−ブチル 2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(160mg、0.55mmol)及びEDCI(380mg、1.98mmol)をピリジン(12mL)中で加え合わせた。残渣を水で洗浄し、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(200〜300メッシュ、石油エーテル/EtOAc=1:2で溶出)により精製して化合物4を黄色固体として得た(300mg、収率:67%)。
工程4:
tert−ブチル 2−(7−(2−(メトキシエチルアミノ)キノリン−3−カルボキサミド)−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(300mg、0.58mmol)をDCM(4mL)に溶解した。TFA(3mL)を0℃で加え、反応物を0℃〜室温まで2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して生成物029を黄色固体(120.4mg、50%)として得た。LCMS: m/z = 419.1 (M+H)H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.84 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 7.88(d, J = 8.5, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.0, 2H), 7.32 (d, J = 8.5, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.06 (s, 2H), 6.84 (d, J = 8.5, 1H), 5.21 (s, 2H), 3.59 (t, 2H), 3.37 (t, 2H), 3.31 (s, 3H)。
実施例26−化合物030の合成
Figure 2022502497
工程1:
下、エチル 7−ブロモキノリン−3−カルボキシレート(280mg、1mmol)、2−メトキシ−N−メチルエタンアミン(89mg、1mmol)、Pd(dba)(92mg、0.1mmol)、Ruphos(93mg、0.2mmol)及びCsCO(652mg、2mmol)をトルエン(10mL)中で加え合わせた。反応物を100℃で一晩撹拌した。残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(200〜300メッシュ、石油エーテル/EtOAc=1:2で溶出)により精製して化合物2(250mg、89%)を得た。
工程2:
エチル 7−((2−メトキシエチル)(メチル)アミノ)キノリン−3−カルボキシレート(250mg、0.87mmol)及びLiOH(55mg、1.3mmol)をEtOH(4mL)及び水(0.5mL)中で加え合わせた。反応物を60℃で4時間撹拌した後、真空下で濃縮してEtOHを除去した。水相をpH7に調整した後、真空下で濃縮して化合物3(200mg、89%)を得た。
工程3:
7−((2−メトキシエチル)(メチル)アミノ)キノリン−3−カルボン酸(200mg、0.77mmol)、tert−ブチル(2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニル)カルバメート(223mg、0.77mmol)及びEDCI(444mg、2.31mmol)をピリジン(5mL)に溶解した。反応物を室温で一晩撹拌した。次いで反応物を真空下で濃縮し、粗物質をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(200〜300メッシュ、DCM/CHOH=1:1で溶出)によって精製して化合物4(300mg、76%)を得た。
工程4:
tert−ブチル 2−(7−((2−メトキシエチル)(メチル)アミノ)キノリン−3−カルボキサミド)−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(300mg、0.56mmol)及びTFA(2mL)をDCM(4mL)中で加え合わせた。反応物を室温で2時間撹拌した後、真空下で濃縮した。粗物質をジエチルエーテルで洗浄し、分取TLC(DCM/CH3OH=1:1)により精製して生成物030(70mg、29%)を得た。LCMS: m/z = 433.1 (M+H)H−NMR (500 MHz, DMSO) δ 9.84 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 7.88(d, J = 8.5, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.0, 2H), 7.32 (d, J = 8.5, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.06 (s, 2H), 6.84 (d, J = 8.5, 1H), 5.24 (s, 2H), 3.72 (s, 2H), 3.59 (s, 2H), 3.31 (s, 3H), 3.12 (s, 3H)。
実施例27−化合物031の合成
Figure 2022502497
工程1:
下、エチル 7−ブロモキノリン−3−カルボキシレート(500mg、1.79mmol)、N,N,N2−トリメチルエタン−1,2−ジアミン(182mg、1.79mmol)、Pd(OAc)(40mg、0.18mmol)、Xphos(172mg、0.36mmol)及びCsCO(1174mg、3.6mmol)をトルエン(10mL)中で加え合わせた。反応物を100℃で一晩撹拌した。残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(200〜300メッシュ、石油エーテル/EtOAc=1:2で溶出)により精製して化合物2(280mg、粗生成物)を得た。
工程2:
エチル 7−((2−(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)キノリン−3−カルボキシレート(280mg、0.93mmol)及びLiOH(59mg、1.4mmol)をEtOH(4mL)及び水(0.5mL)中で加え合わせ、反応物を60℃で4時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮した。水相をpH7に調整してから真空下で濃縮して化合物3(280mg、粗生成物)を得た。
工程3:
7−((2−(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)キノリン−3−カルボン酸(280mg、1mmol)、tert−ブチル(2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニル)カルバメート(232mg、0.8mmol)、及びEDCI(576mg、3mmol)をピリジン(5mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。次に、反応物を真空下で濃縮し、粗物質を次の工程に持ち越した(400mg、粗生成物)。
工程4:
tert−ブチル 2−(7−((2−(ジメチルアミノ)エチル)(メチル)アミノ)キノリン−3−カルボキサミド)−4−(チオフェン−2−イル)フェニルカルバメート(400mg、0.73mmol)及びTFA(2mL)をDCM(4mL)中で加え合わせ、反応物を室温で2時間撹拌した。次いで、反応物を真空下で濃縮し、分取HPLC(塩基法)によって精製して生成物031(57mg、18%)を得た。LCMS: m/z = 446.1 (M+H)H−NMR (500 MHz, DMSO) δ 9.88 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.90 (d, J = 9.0, 1H), 7.53 (d, J = 2.0, 1H), 7.31−7.36 (m, 3H), 7.26 (d, J = 3.0, 1H), 7.06 (t, 2H), 6.84 (d, J = 8.5, 1H), 3.69 (t, J = 6.5, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.66 (t, J = 6.5, 2H), 2.37 (s, 6H)。
実施例28−化合物032の合成
Figure 2022502497
工程1:
下、エチル 7−ブロモキノリン−3−カルボキシレート(1.1g、3.93mmol)、1−メチルピペラジン(432mg、4.31mmol)、Pd(dba)(89mg、0.097mmol)、Ruphos(91mg、0.195mmol)及びCsCO(2.563g、7.87mmol)をトルエン(53mL)中で加え合わせ、100℃で18時間撹拌した。粗物質をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(200〜300メッシュ、石油エーテル/EtOAc=1:2で溶出)により精製して化合物2(1.1g、93.6%)を得た。
工程2:
エチル 7−(4−メチルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボキシレート(1.1g、3.67mmol)及びLiOH(463mg、11.02mmol)を、THF(23mL)、MeOH(3.8mL)及び水(7.6mL)中で加え合わせた。反応物を室温で4時間撹拌した後、真空下で濃縮してTHF及びMeOHを除去した。水相をpH7に調整してから真空下で濃縮して化合物3(2g、粗生成物)を得た。
工程3:
7−(4−メチルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボン酸(1.065g、粗生成物)、tert−ブチル(2−アミノ−4−(チオフェン−2−イル)フェニル)カルバメート(484mg、1.67mmol)及びEDCI(750mg、3.91mmol)をピリジン(19mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、粗残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(200〜300メッシュ、DCM/CHOH=1:1で溶出)によって精製して化合物5(1.9g、粗生成物)を得た。
工程4:
tert−ブチル(2−(7−(4−メチルピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボキサミド)−4−(チオフェン−2−イル)フェニル)カルバメート(1.9g、粗生成物)及びTFA(5mL)をDCM(5mL)中で加え合わせた。反応物を室温で1時間撹拌した後、真空下で濃縮した。粗物質をジエチルエーテルで洗浄し、残渣を分取HPLC(0.1%NaHCO/水−アセトニトリル)により精製して生成物032(365mg、45.6%)を得た。LCMS: m/z = 444 (M+H)H−NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.84 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 7.88(d, J = 8.5, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.0, 2H), 7.32 (d, J = 8.5, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.06 (s, 2H), 6.84 (d, J = 8.5, 1H), 5.25 (s, 2H), 3.41 (t, 4H), 2.50 (t, 4H), 2.25 (s, 3H)。
実施例29−薬物動態
雄のSDラットを一晩絶食させた。本発明の各化合物を最終濃度の10倍でジメチルアセトアミドに溶解した後、Solutol HS 15(BASF)を最終濃度10%となるように加えた。最後に、80%生理食塩水を加え、ボルテックスにかけて透明な溶液を得た。IV投与の場合、3匹の動物に1mg/kgの化合物を足の背静脈に注射した。PO投与の場合、5mg/kgの化合物を強制経口投与した。投与の5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、及び24時間後に尾静脈からK2EDTAチューブに血液を採取した。血液を4℃で5分間、2000gで遠心して血漿を得た。血漿をアセトニトリルで抽出し、化合物の濃度をLC/MS/MSで分析した。血漿中の化合物の濃度をラット血漿中の標準曲線から計算した。WinNonLinソフトウェアを使用して、IVクリアランス(L/h/kg)と曲線下面積(hng/mL)を計算した。用量調整したIV及び経口投与の曲線下面積を用いて経口バイオアベイラビリティを計算した。
薬物動態特性をラットカセット投与実験で評価した。IVクリアランス(IV Clr)の単位は、L/hr/kgである。経口最大血漿濃度(PO Cmax)の単位は、ng/mlである。経口血漿半減期(PO T1/2)の単位は、時間である。経口の曲線下面積(PO AUC)の単位は、時間ng/mlである。経口経路によって吸収される割合(F%)は、用量調整した、IV領域の曲線下面積に対する経口の曲線下面積の割合である。結果の要約を以下の表3及び表4に示す。
Figure 2022502497
Figure 2022502497
実施例21:HDAC酵素アッセイ
試験用の各化合物をDMSOで最終濃度の50倍に希釈し、10濃度の3倍希釈系列を調製した。各化合物をアッセイバッファー(50mM HEPES、pH7.4、100mM KCl、0.001%Tween−20、0.05%BSA、20μM TCEP)で希釈して、それらの最終濃度の6倍にした。各HDAC酵素(BPS Biosciencesから購入)をアッセイバッファーでそれらの最終濃度の1.5倍に希釈した。最終濃度0.05μMのトリペプチド基質とトリプシンを、アッセイバッファーでそれらの最終濃度の6倍に希釈した。これらのアッセイで使用した最終酵素濃度は、3.3ng/ml(HDAC1)、0.2ng/ml(HDAC2)、及び0.08ng/ml(HDAC3)とした。使用した最終基質濃度は、16μM(HDAC1)、10μM(HDAC2)、及び17μM(HDAC3)とした。
5μlの各化合物と20μlの酵素を、黒色の不透明な384ウェルプレートのウェルに2重で加えた。酵素と化合物を室温で10分間一緒にインキュベートした。5μlの基質を各ウェルに加え、プレートを60秒間振とうし、Victor2マイクロタイタープレートリーダーに入れた。蛍光の発生を60分間モニターし、反応の線形速度を計算した。Graph Pad Prismを使用して4パラメーターカーブフィットによってIC50を決定した。
Figure 2022502497
開示された主題は、本明細書に記載される特定の実施形態及び実施例によってその範囲が限定されるべきではない。実際、記載されたもの以外の開示の様々な改変が上記の説明及び添付の図面より当業者には明らかとなろう。これらの改変は、添付の「特許請求の範囲」の範囲に含まれるものとする。
本明細書に引用されるすべての参照文献(例えば、刊行物または特許もしくは特許出願)は、恰もそれぞれの個々の参照文献(例えば、刊行物または特許もしくは特許出願)があらゆる目的でその全体において参照によって援用されていることが具体的かつ個別に示されているものと同様にして同じ程度で、それらの全体をあらゆる目的で参照によって本明細書に援用するものである。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内に包含される。

Claims (27)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2022502497
    または薬学的に許容されるその塩
    [式中、
    は、アリールまたはヘテロアリールからなる群から選択され、アリールまたはヘテロアリールは、場合により−OHまたは−OSONHCHで置換され、
    は、−H、C〜Cアルキル、アルキル−シクロアルキル、アルキル−ヘテロシクロアルキル、アルキル−アリール、アルキル−ヘテロアリール、アリール、ヘテロアリール、及びハロからなる群から選択され、
    及びRは、それぞれの出現で、独立して、
    −H、ハロ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルからなる群から選択される]。
  2. が、フェニル、フェニル−OH、フェニル−OSONHMe、チエニル、及びフラニルからなる群から選択され、
    が、−H、メチル、−CH−シクロプロピル、及びC〜Cアルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、
    及びRが、それぞれの出現で、独立して、−H、ハロ、及びメチルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 式IIの化合物:
    Figure 2022502497
    または薬学的に許容されるその塩
    [式中、
    は、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、アリールまたはヘテロアリールは、場合により−OHまたは−OSONHCHで置換され、
    は、存在しない、−H、C〜Cアルキル、アルキル−シクロアルキル、アルキル−ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
    は、存在しない、−H、C〜Cアルキル、アルキル−シクロアルキル、アルキル−ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
    は、−H、−OH、アルキル、アリール、シクロアルキル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
    Figure 2022502497
    は、任意の二重結合を示す]。
  4. が、フェニルまたはチエニルであり、
    が、存在しない、−H、メチル、及びC−アルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、
    が、存在しない、−H、及び−C−アルキル−5〜6員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、
    が、−H、シクロプロピル、及びメチルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
  5. 前記式Iまたは式IIの化合物が、以下からなる群:
    Figure 2022502497
    Figure 2022502497
    Figure 2022502497
    から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  6. 式IIIの化合物:
    Figure 2022502497
    または薬学的に許容されるその塩
    [式中、
    X及びYは、それぞれの出現で、独立して、CH及びNからなる群から選択され、ただし、X及びYの少なくとも一方はNであることを条件とし、
    は、−N(Rまたは−ORであり、
    は、ハロ、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、アリールまたはヘテロアリールは、場合により1つ以上のRで置換され、
    は、それぞれの出現で、独立して、ハロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のRで置換され、
    は、それぞれの出現で、独立して、−H、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシからなる群から選択され、
    は、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    は、それぞれの出現で、独立して、−H、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシからなる群から選択され、
    nは、0、1、2、または3である]。
  7. が、−NHまたは−OHであり、
    が、ハロまたはヘテロアリールであり、ヘテロアリールは場合により1つ以上のRで置換され、
    は、それぞれの出現で、独立して、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のRで置換され、
    は、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    は、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    は、それぞれの出現で、独立して、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    nは、1、2、または3である、請求項6に記載の化合物。
  8. 前記式(III)の化合物が、式IVの化合物:
    Figure 2022502497
    である、請求項6に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  9. が、それぞれの出現で、独立して、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−N(R)−C〜Cアルキル−N(R、−O−C〜Cアルキル−N(R、及び−N(R)−C〜Cアルキル−ORからなる群から選択され、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルは、場合により1つ以上のRで置換されている、請求項6〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. 前記式IIIの化合物が、以下からなる群:
    Figure 2022502497
    から選択される、請求項6〜9のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、薬学的に許容される担体と共に含む、医薬組成物。
  12. HDAC1及び/またはHDAC2の活性を阻害することを、それを必要とする対象において行う方法であって、治療有効量の請求項1〜10のいずれかに記載の化合物、または請求項11の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  13. HDAC1及び/またはHDAC2が介在する疾患を治療することを、それを必要とする対象において行う方法であって、治療有効量の請求項1〜10のいずれかに記載の化合物、または請求項11の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  14. 前記疾患が、骨髄異形成症候群である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記疾患が、異常ヘモグロビン症である、請求項13に記載の方法。
  16. 前記異常ヘモグロビン症が、鎌状赤血球症である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記異常ヘモグロビン症が、βサラセミアである、請求項15に記載の方法。
  18. 前記疾患が、脱毛症、脊髄性筋萎縮症、炎症性腸疾患、またはクローン潰瘍性大腸炎である、請求項13に記載の方法。
  19. 前記疾患が、糖尿病である、請求項13に記載の方法。
  20. 前記疾患が、難聴である、請求項13に記載の方法。
  21. がんを治療することを、それを必要とする対象において行う方法であって、治療有効量の請求項1〜10のいずれかに記載の化合物、または請求項11の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  22. 前記がんが、肺癌、結腸癌、または乳癌である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記がんが、神経芽腫、白血病、またはリンパ腫である、請求項21に記載の方法。
  24. 前記がんが、急性骨髄性白血病または急性巨核球性白血病である、請求項21に記載の方法。
  25. 前記がんが、神経芽腫である、請求項21に記載の方法。
  26. 糖尿病を治療することを、それを必要とする対象において行う方法であって、治療有効量の請求項1〜10のいずれかに記載の化合物、または請求項11の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  27. 前記対象が、ヒトである、請求項12〜26のいずれかに記載の方法。
JP2021540393A 2018-09-25 2019-09-25 Hdac1、2の阻害剤 Pending JP2022502497A (ja)

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