JP2022189577A - マルチモードレーザ光源のモード変換器と光強度増幅システムと光通信システム - Google Patents

マルチモードレーザ光源のモード変換器と光強度増幅システムと光通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】マルチモード励起光源1とモード変換器3を組み合わせることにより,従来技術よりも効率が向上したモード変換器と光強度増幅システムと光通信システムを提供する。【解決手段】マルチモードレーザ光源1と接続されるモード変換器3であって,マルチモードレーザ光源1から出力されるマルチモード光を,複数のシングルモード光に分離するモード分離部5と,モード分離部5で得られた複数のシングルモード光に位相変調を行い,1又は複数の出力光を得るための位相変調部7とを有する,モード変換器3。【選択図】図1

Description

本発明は,マルチモードレーザ光源のモード変換器に関する。
特開2020-161600号公報には,マルチコア光増幅ファイバ,マルチコア光ファイバ増幅器および光通信システムが記載されている。
クラウドコンピューティングや高画質ビデオ配信に関するサービスの人気が高まる中で,ネットワーク上の通信量が指数関数的に増大するとともに電力消費量も同様に増大することが予想されている。つまり,IT技術の発展に伴い,光ネットワークにおいて新しい低消費電力化技術を次々に導入しない限り,インターネットの規模拡大は通信量ばかりではなく,電力消費量の観点からも,近い将来に限界に達すると言っても過言ではない。従って,光ネットワークの至る所に用いられる光増幅器の効率向上と消費電力削減に対する要求が益々高まると思われる。
特開2020-161600号公報 特開2019-216162号公報
そこで,この明細書に記載されるある発明は,マルチモード励起光源とモード変換器を組み合わせることにより,従来技術よりも効率が向上した光強度増幅システムと光通信システムを提供することを目的とする。
この明細書に記載されるある発明は,マルチモードレーザ光源と接続されるモード変換器であり,モード分離部と位相変調部を有するものであり,以下の態様のものである。
モード分離部は,マルチモードレーザ光源から出力されるマルチモード光を,複数のシングルモード光に分離するものである。
位相変調部は,モード分離部で得られた前記複数のシングルモード光に位相変調を行い,1又は複数の出力光を得るためのものである。
この明細書に記載されるある発明は,以下の態様のモード変換器である。
モード変換器は,1又は複数の導波路と接続されたものであり,以下の態様のものである。
1又は複数の導波路は,位相変調部から出力された1又は複数のシングルモード光が伝搬するためのものである。
この明細書に記載されるある発明は,以下の態様のモード変換器である。
位相変調部は,マッハツェンダー型干渉計(MZI)を含む。
さらに,マッハツェンダー型干渉計(MZI)は,1又は複数のシングルモード光が伝搬する複数の伝搬路と,複数の伝搬路のいずれか2つを2つのアームとするものである。
これにより,位相変調部から出力される1又は複数の出力光の強度を調整することができる。
この明細書に記載されるある発明は,以下の態様のモード変換器である。
モード分離部は,マルチモード導波路側に設けられた位相変調器アレイをさらに含むものである。
この明細書に記載されるある発明は,第1のファイバとマルチモードレーザ光源とモード変換器とマルチコア光増幅器を含む光強度増幅システムあり,以下の態様のものである。
第1のファイバは,信号を伝搬するためのものである。
モード変換器は,マルチモードレーザ光源から出力されるマルチモード光に基づいて,励起光を得るためのものであり,モード分離部と位相変調部を有する。
マルチコア光増幅器は,第1のファイバが伝搬する信号光と前記励起光とが入射する部位である。
位相変調部から出力される1又は複数の出力光が励起光である。
この明細書に記載されるある発明は,上記の光強度増幅システムを含む光通信システムである。
本発明によれば,マルチモード半導体レーザの出力光をモード分離及びモード制御することにより,マルチコアファイバ光増幅器のそれぞれのコアに光をシングルモード状態で分配する。これにより,1つの光源で効率よく複数のコア(空間チャネル)の個別励起及び制御が可能となる。
図1は,モード変換器の構成例を示している。 図2は,マルチモード光源とモード変換器の態様を示した図である。 図3は,モード分離部で,マルチモード光がシングルモード光に分離される態様を示した図である。 図4は,本発明の位相変調部の構成例を示した図である。 図5は,マルチコアファイバ光増幅器の構成例を示した図である。 図6の上図は,マルチモード光からシングルモード光への分離についてコンピュータ・シミュレーションした結果の一例を表した図である。図6の下図は,分離したシングルモード光の位相制御することで得られる強度分布について,コンピュータ・シミュレーション結果の一例を表した図である。 図7の上図は,マルチモード光からシングルモード光への分離についてコンピュータ・シミュレーションした結果の一例を表した図である。図7の下図は,分離したシングルモード光の位相制御することで得られる強度分布について,コンピュータ・シミュレーション結果の一例を表した図である。 図8は,分離したシングルモード光の位相制御することで得られる強度分布について,コンピュータ・シミュレーション結果の一例を表した図である。 図9の上図は,位相変調器アレイを有しないモード分離部にて,マルチモード光からシングルモード光への分離についてコンピュータ・シミュレーションした結果の一例を表した図である。図9の下図は,位相変調器アレイを有するモード分離部にて,マルチモード光からシングルモード光への分離についてコンピュータ・シミュレーションした結果の一例を表した図である。
(本発明の概要)
本発明の概要について説明する。図1に示すように本発明のモード変換器3は,マルチモード光源1からの光を受け取ることができる位置に配置及び接続される。
モード変換器3は,モード分離部5と位相変調部7を有する。本発明のモード変換器3の使用時に,図1の矢印の方向にマルチレーザ光源1からマルチモード光がモード分離部5に入射する。そして,図2に示す様なモード分離部5において,上記の入射したマルチモード光がシングルモード光に分離される。なお,その際の各シングルモード光の位相の強度分布は互いに異なる。次に図3に示すように,上記のシングルモード光は,モード分離部5を通過した後,図4の様なマッハツェンダー型干渉計を含む位相変調器7の各伝搬路に入射される。位相変調部7では,各シングルモード光の振幅および位相が揃えられ,位相変調部7から出力されるシングルモード光の強度分布が均一化される。
以下,本発明の各要素について説明する。
(モード変換器3)
図1は,本発明のモード変換器3の構成を示した図である。本発明のモード変換器3は,マルチモードレーザ光源1と接続される。また,モード変換器3は,マルチモードレーザ光源1から出力されるマルチモード光を1または複数のシングルモード光に分離するモード分離部5を有する。さらに,本発明のモード変換器3は,位相変調部7を有する。位相変調部7は,モード分離部5で得られた1または複数のシングルモード光に位相変調を行い,1または複数の出力光を得るための要素である。
モード変換器3は,導波路型ファンアウトを介してマルチモード光をシングルモード光に適宜変換することができる。
なお,一般に,上記の変換を行うとモード変換器3の出力側で得られる各シングルモード光の強度分布は,入力側のマルチモード光の状態に依存する。その結果,モード変換器3の出力側で得られる格シングルモード光の強度分布は,出力ポート毎に異なってしまう。
そのため,本発明のモード変換器3とマルチコア光増幅器21おいては,後述するように,位相変調部7や複数のマッハツェンダー型干渉計15a~15e等を用いることでシングルモード光の振幅および位相を揃えるように制御し,位相変調部7から出力されるシングルモード光の強度分布の均一化を実現している。
(モード分離部5,位相変調器アレイ6)
モード分離部5は,マルチモードレーザ光源1から出力されるマルチモード光を複数のシングルモード光に分離するための要素である。モード分離部5は,図1に示すように,モード変換器3に組み込まれたものであってよい。モード分離部5はマルチモード光源1の光の射出側の位置に配置されてよい。
図2は,マルチモードレーザ光源1とモード変換器3の態様を示した図である。
モード変換器3とマルチモード光源1の間には,光学素子2および光学素子9が設けられてもよい。モード変換器3は,位相変調部7から出力されたシングルモード光が伝搬する1又は複数の導波路11が接続されることが好ましい。光学素子2の例はビーム形成光学系装置であってよい。光学素子9の例は結像光学系装置であってよい。さらに,光学素子2および光学素子9は,マルチモードレーザ光源1とモード分離部5の間に配置されていてよい。導波路11には,公知の光導波路を用いることができる。導波路11の例は,平板状のコアを平板クラッドで挟んだ構造のスラブ型のものが挙げられる。または,例えば,1×Nのファイバアレイであってよい。
また,モード分離部5は,後述する位相変調部7と直接,接続されていてもよいし,モード分離部5と位相変調部7は,1×Nのファイバアレイを介して接続されていてもよい。
図3は,モード分離部5でマルチモード光がシングルモード光に分離される態様を表した図である。図3に示すように,モード分離部5に入射したマルチモード光は,モード分離部5で,複数のシングルモード光に変換される。
また,モード分離部5のマルチモード導波路側(入射面とシングルモード分岐面の間)に位相変調器アレイ6を設けることが好ましい。
この位相変調器アレイ6は,後述する位相変調部7の補助的あるいは支援的な役割を果たし,位相変調部7の位相制御に関する負担を減らすことに寄与し得る。
位相変調器アレイ6は,例えば,複数の電極8を含むものであってよい。また、上記の電極8のそれぞれに異なる電圧を印加することによって、マルチモード導波路に伝搬するマルチモード光の位相を変調する。電極8の数は,モード分離部5の出力側のシングルモード光が伝搬する導波路の数と同数であることが特に好ましいが,必ずしも上記の数に限定されない。
また,モード分離部5の位相変調器アレイ6の操作で,モード分離部5に入力するマルチモード光の位相を制御し,モード分離部5から出力されるシングルモード光の強度分布を均一にすることができる。また、位相変調器アレイ6は,例えば,電源と,制御回路を含む。制御回路は,制御プログラムを読み出す。そして,制御回路は,読み出した制御プログラムに基づいて,電源に対して指令を出す。電源は,制御回路からの指令を受け取る。電源は,制御指令に従って,位相変調器アレイ6の電極8に電圧を印加する。
(位相変調部7)
位相変調部7は,モード分離部5で得られた複数のシングルモード光に位相変調を行うための要素である。その結果,1または複数の出力光を得ることができる。
位相変調部7は,位相変調部7から出力される1又は複数の出力光の強度を調整するために,複数のシングルモード光が伝搬する複数の伝搬路13と,複数の伝搬路13のいずれか2つを2つのアームとするマッハツェンダー型干渉計(MZI)を含むことが好ましい。位相変調部7は,モード変換器3に含まれる。さらに位相変調部7は,複数の伝搬路13に設けられた波長フィルタ17をさらに含むことが好ましい。
図4は,位相変調部7の構成を示す図である。図4の様に,シングルモード光が位相変調部7に入射する。この時,入射した各シングルモード光の強度は,均一ではない。入射したシングルモード光は,伝搬路13を通りマッハツェンダー型干渉計(MZI)にて位相の調整が行なわれる。その結果,位相変調部7から出力されるシングルモード光の強度を,均一にすることができる。
(伝搬路13)
モード分離部5で得られた複数のシングルモード光(複数の出力光)は,複数の伝搬路13を伝搬する。伝搬路13は,図4の様な形状でもよいし,位相変調部7に配置される各要素の機能を保持することができれば,任意の形態であってよい。なお,上記の複数の伝搬路13のいずれか2つの伝搬路13が後述する,マッハツェンダー型干渉計の2つのアームとして機能する。
(マッハツェンダー型干渉計)
マッハツェンダー型干渉計が,上記位相変調部7に含まれることが好ましい。
この場合,位相変調部7は,前記複数の伝搬路13のいずれか2つを2つのアームとするマッハツェンダー型干渉計(MZI)を含む。
モード分離部5において,マルチモード光をシングルモード光に変換する。その際に位相変調部7の出力側で得られるシングルモード光の強度分布は,入力側のマルチモード光の状態に依存する。そのため,出力ポート毎にシングルモード光の強度分布が異なってしまう。
そこで,本発明のモード変換器3においては,モード分離部5における位相変調器アレイ6と位相変調部7における複数のマッハツェンダー型干渉計(MZI)を設けることによって,シングルモード光の振幅と位相を揃えるように制御している。これにより,出力される各々のシングルモード光の強度分布を均一にすることができる。
図4は,マッハツェンダー型干渉計を含む位相変調部7の構成例を示した図である。図4に示すように,各伝搬路13には,上記のマッハツェンダー型干渉計(MZI)を構成する要素が設けられていてよい。マッハツェンダー型干渉計(MZI)としては,公知のマッハツェンダー型干渉計を用いることができ,特に限定されない。
この位相変調部7は,例えば,第1のマッハツェンダー型干渉計15a,第2のマッハツェンダー型干渉計15b,第3のマッハツェンダー型干渉計15c,第4のマッハツェンダー型干渉計15d及び第5のマッハツェンダー型干渉計15eを含んでよい。
これ以外にも,位相変調部7は任意の数のマッハツェンダー型干渉計を含んでよい。
例えば,図4の第1のマッハツェンダー型干渉計15aは,図示しない分波部と,複数の伝搬路のうち,いずれか2つを2つのアーム(16aおよび16b)とする部位,図示しない合波部と,電極(14a~14j)を含む。電極(14a~14j)は,2つのアームにバイアス電圧を印加できてよい。電極(14a~14j)は,2つのアームに変調信号を印加できてよい。また,マッハツェンダー型干渉計や,マッハツェンダー型干渉計を含む位相変調器は公知である。符号16aは,第1のマッハツェンダー型干渉計15aの第1のアームを示し,符号16bは,第1のマッハツェンダー型干渉計15aの第2のアームを示す。通常,マッハツェンダー伝搬路や電極(14a~14j)は,基板上に設けられる。基板及び各伝搬路は,光を伝播することができるものであれば,特に限定されない。例えば,ニオブ酸リチウム(LN)基板上に,Ti拡散のニオブ酸リチウム伝搬路を形成してもよい。また,シリコン(Si)基板上に二酸化シリコン(SiO)伝搬路を形成してもよい。また,InPやGaAs基板上にInGaAsP,GaAlAs伝搬路を形成した光半導体伝搬路を用いてよい。基板として,XカットZ軸伝搬となるように切り出されたニオブ酸リチウム(LiNbO:LN)が好ましい。
これは大きな電気光学効果を利用できるため低電力で駆動でき,さらに優れた応答速度が得られるためである。この基板のXカット面(YZ面)の表面に光導波路が形成され,導波光はZ軸(光学軸)に沿って伝搬することとなる。Zカット等,Xカット以外のニオブ酸リチウム基板を用いてもよい。また,基板として,電気光学効果を有する三方晶系,六方晶系といった一軸性結晶,又は結晶の点群がC3V,C3,D3,C3h,D3hである材料を用いることができる。これらの材料は,電界の印加によって屈折率変化が伝搬光のモードによって異符号となるような屈折率調整機能を有する。具体的には,ニオブ酸リチウムの他に,タンタル酸リチウム(LiTO:LT),β-BaB(略称BBO),LiIO等を用いることができる。
Xカット面に伝搬路が形成される場合は,1つの電極でプッシュプル動作を行うことができるものを用いることが好ましい。また,Zカット面に伝搬路が形成される場合は,伝搬路の両脇に2つの電極を設けたものが好ましい。この2つの電極に正負の信号を同時に印加できるようにするものが好ましい。マッハツェンダー型干渉計を含む位相変調器は,様々なものがある。
位相変調部7は,たとえば,電源と,制御回路を含む。制御回路は,制御プログラムを読み出す。そして,制御回路は,読み出した制御プログラムに基づいて,電源に対して指令を出す。電源は,制御回路からの指令を受け取る。電源は,制御指令に従って,マッハツェンダー型干渉計の電極に電圧を印加する。これにより,マッハツェンダー型干渉計の2つのアームに印加する電圧の位相差を0又はπとすることができる。
(波長フィルタ17)
上記の位相変調部7は,複数の伝搬路13に設けられた波長フィルタ17をさらに含むことが好ましい。図4に示すように,波長フィルタ17は,位相変調部7において,シングルモード光の入力側に設けられていてよい。これにより,伝搬路13を伝搬するシングルモード光の線幅を調整(例えば,縮小)することができる。
波長フィルタ17は,位相変調部7の位相制御の精度を上げるために設けられる。位相変調部7に波長フィルタ17を設けることで,波長フィルタ17を透過する光と波長フィルタ17に対して反射する光を生成することができる。
波長フィルタ17には,例えば公知の波長選択フィルタを用いればよい。波長フィルタ17は,ロングパスフィルタであってもよいし,ショートパスフィルタであってもよいし,バンドパスフィルタであってもよい。波長フィルタの好ましい例は,FBG(Fiber Bragg Grating:ファイバ・ブラッグ・グレーティング)等である。
(マルチモードレーザ光源1)
図5は,マルチモード光源1とモード変換器3を含む光増幅器システム23を示した図である。マルチモードレーザ光源1は,マルチモード光(複数のモードを発振する光)を出力する要素である。マルチモードレーザ光源1は,例えば,基本モード(TE10モード)及び高次モード(TE20,TE30,TE40モード等)を含んで発振するマルチモード光を出力するものであってよい。また,マルチモード光源1には,マルチモードレーザが用いられてよい。その場合,マルチモードレーザダイオードは,放熱用ヒートシンクに配置されていてよい。また,マルチモード光源1には,光の射出部にビーム整形光学装置2が接続されてもよい。
また,マルチモードレーザ光源1の例は,面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)であってもよい。面発光レーザは,半導体基板に対して垂直に光を出力する半導体レーザの一つである。面発光レーザは,活性層と呼ばれる光の生成領域の大きさを調整することで,光ファイバのコア径に依存するカットオフと同様に,生成するモード数を変化させることができる。また,面発光レーザは,通常は活性層を小さくすることにより,高次モードの発振を抑え単一の基本モードのみで発振するように設計することが一般的である。しかし,本発明では,あえて面発光レーザの活性層を大きくし,マルチモードレーザ光源1として利用してもよい。面発光レーザは,基板表面に直交する方向に光を射出する半導体レーザであり,従来の端面発光レーザに比べて低コストで高性能であること,さらにはアレイ化が容易であるという特徴を有している。
(光強度増幅システム23)
本発明の光強度増幅システム23は,信号光が伝搬する第1のファイバ19と,励起光とが入射するマルチコア光増幅器21を含む。また,光強度増幅システム23は,光の出力側に,第2のファイバ20を含んでよい。第2のファイバ20には,出力光が伝搬してよい。図5は,コア励起型のマルチコアファイバ光増幅器の構成を示した図である。上記の励起光は,マルチモードレーザ光源1から出力されるマルチモード光に基づいて得られてよい。
図5に示すように,光強度増幅システム23は,例えば,マルチモードレーザ光源1として機能するマルチモードレーザ光源1とモード変換器3とを含んでいる。
また,このマルチコア光増幅器21は,制御回路と変調装置とWDMカプラ(波長分割多重方式カプラ)とファイバカプラ(ファイバ分離器)を含んでいてもよい。上記の制御回路は,伝搬路13で均一なシングルモード出力を得るための回路である。
制御回路は,コンピュータを含む。そして,コンピュータは,入出力部,制御装置,演算装置,及び記憶装置を有する。そして,それらの要素はバスなどで情報の授受を行うことができるように接続されている。記憶装置には,各種情報が記憶されているほか,制御プログラムが記憶されていても良い。たとえば,入出力部から所定の情報(たとえば,ポインティングデバイスからの操作情報)が入力される。すると,制御装置は,記憶装置に記憶される制御プログラムを読み出す。そして,制御プログラムからの制御指令にしたがって,適宜記憶装置に記憶された情報を読み出し,演算装置にて所定の演算を行う。このようにして,所定の処理を達成できる。
これら以外にも,マルチコア光増幅器21は,希土類イオンを励起するためのポンプレーザダイオードと,信号光とポンプ光を合波する波長分割多重方式カプラと,増幅光の発振を防ぐためのアイソレータとを有していてよい。さらに,マルチコア光増幅器21の光の出力を制御するための出力カプラを有していてもよい。
例えば,マルチコア光増幅器21に用いられるファイバ18は,そのコアにエルビウム等の希土類イオンがドープされていてよい。例えば,そのドープされたものに対して,0.98μm帯あるいは1.48μm帯の波長の強い光を入射させると,エネルギー準位が励起される。これにより,誘導放出を介して光の増幅作用を実現することができる。例えば,1.55μm帯の光を増幅する場合は,エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)が用いられてよい。また,1.31μm帯の光を増幅する場合は,プラセオジウム添加光ファイバ増幅器(PRDFA)が用いられてよい。上記のファイバにドープされる希土類イオンは,光通信システムで用いられる信号波の帯域によって選択される。
このような,態様のマルチコア光増幅器21を用いることで,マルチモード光から出力されるマルチモード光をモード分離し,制御することができる。その結果,マルチコアファイバ光増幅器21のそれぞれのコアに光(励起光)をシングルモードの状態で分配することができる。そのため,1つの励起光源で効率よく複数のコアの個別励起及び制御をすることができる。
(光通信システム)
上記の光強度増幅システム23は,光通信システムに用いることができる。
本発明の光強度増幅システム23が用いられる光通信システムの例は,コアネットワークでもよいし,メトロコアネットワークでもよいし,アクセスネットワーク又は,海底ケーブル等を用いた国際通信ネットワークでもよい。
(シミュレーション結果)
図6,図7,図8及び図9は,本発明のモード変換器3を用いて,マルチモード光をシングルモード光に変換し,位相変調した場合のシミュレーション結果を表した図である。また,上記のシミュレーション結果は,公知のビーム伝搬法に基づいて行われたものである。
以下では,図6のシミュレーション1の例について説明する。シミュレーション1の例では,モード分離部5にてマルチモード光から分離された4つのシングルモード光の例が示されている。図6の上図の様に,モード分離部5でマルチモード光からシングルモード光に分離した際,それぞれのシングルモード光の振幅および位相は異なっている。そして,図6の下図のように上記のシングルモード光は,上記のマッハツェンダー型干渉計の態様により,位相変調部7にて位相の変調が行われる。その結果,出力ポートで出力される4つのシングルモード光の振幅および位相を揃えることができる。
次に,図7のシミュレーション2の例について説明する。シミュレーション2の例では,モード分離部5にてマルチモード光から分離された4つのシングルモード光の例が示されている。図7の上図の様に,モード分離部5でマルチモード光からシングルモード光に分離した際,それぞれのシングルモード光の振幅および位相は異なっている。そして,図7の下図のように上記のシングルモード光は,本発明の位相変調部7にて位相の変調が行われる。その結果,上記の位相変調部7に入射した4つのシングルモード光に対して,出力ポートで出力されるシングルモード光は1つとすることもできる。
以下では,図8のシミュレーション3の例について説明する。シミュレーション3の例では,モード分離部5にてマルチモード光から分離されたシングルモード光がたった一つの出力ポートに現れた場合の例が示されている。図8の様に,モード分離でマルチモード光からシングルモード光に分離した際,それぞれのシングルモード光の振幅および位相は異なっている。そして,図8のように上記のシングルモード光は,本発明の位相変調部7にて位相の変調が行われる。その結果,上記の位相変調部7に入射した1つのシングルモード光に対して,位相変調部7の出力ポートで出力されるシングルモード光の数は4つとすることもできる。さらにこれらの複数のシングルモード光の強度を同一とすることもできる。
以下では,図9のシミュレーション4の例について説明する。図9は,モード分離部5に位相変調器アレイ6を設けない場合のシミュレーション結果とモード分離部5に位相変調器アレイ6を設けた場合のシミュレーション結果を表した図である。図9の上図は,モード分離部に位相変調器アレイ6を設けない場合の図である。図9の上図の様に,モード分離部5でマルチモード光をシングルモード光に分離した際,それぞれのシングルモード光の振幅および位相は異なっている。図9の下図は,モード分離部5に位相変調器アレイ6を設けた場合の図である。図9の下図の様に,モード分離部5に位相変調器アレイ6を設けると操作することによって,モード分離部5でマルチモード光をシングルモード光に分離した際,上記のシングルモード光の振幅および位相を揃えることもできる。したがって,位相変調器アレイ6での制御と位相変調部7での制御により,上記シングルモード光の振幅および位相を揃えることができる。このように,位相変調器アレイ6と位相変調部7にて二重に位相変調を行うことにより,位相変調部6での処理負担を軽減することができる。その結果,それらの内部構造の単純化を促すこともできる。
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
本発明は,ネットワーク技術の分野において利用され得る。
1 マルチモードレーザ光源
2 光学素子(ビーム形成光学装置)
3 モード変換器
5 モード分離部
6 位相変調器アレイ
7 位相変調部
8 電極(位相変調器アレイ用)
9 光学素子(結像光学系装置)
11 導波路
13 伝搬路
14a 電極(第1のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム用)
14b 電極(第1のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム用)
14c 電極(第2のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム用)
14d 電極(第2のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム用)
14e 電極(第3のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム用)
14f 電極(第3のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム用)
14g 電極(第4のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム用)
14h 電極(第4のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム用)
14i 電極(第5のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム用)
14j 電極(第5のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム用)
15a 第1のマッハツェンダー型干渉計(MZI)
15b 第2のマッハツェンダー型干渉計(MZI)
15c 第3のマッハツェンダー型干渉計(MZI)
15d 第4のマッハツェンダー型干渉計(MZI)
15e 第5のマッハツェンダー型干渉計(MZI)
16a 第1のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム
16b 第1のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム
16c 第2のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム
16d 第2のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム
16e 第3のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム
16f 第3のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム
16g 第4のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム
16h 第4のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム
16i 第5のマッハツェンダー型干渉計の第1のアーム
16j 第5のマッハツェンダー型干渉計の第2のアーム
17 波長フィルタ
18 ファイバ(希土類添加ファイバ)
19 第1のファイバ
20 第2のファイバ
21 マルチコア光増幅器
23 光強度増幅システム

Claims (6)

  1. マルチモードレーザ光源(1)と接続されるモード変換器(3)であって,
    前記マルチモードレーザ光源(1)から出力されるマルチモード光を,複数のシングルモード光に分離するモード分離部(5)と,
    前記モード分離部で得られた前記複数のシングルモード光に位相変調を行い,1又は複数の出力光を得るための位相変調部(7)とを有する,
    モード変換器(3)。
  2. 請求項1に記載のモード変換器(3)であって,
    前記位相変調部(7)で得られた前記1又は複数の出力光が伝搬する1又は複数の導波路(11)と接続される,
    モード変換器(3)。
  3. 請求項1に記載のモード変換器(3)であって,
    前記位相変調部(7)は,
    前記位相変調部(7)から出力される1又は複数の出力光の強度を調整するために,
    前記複数のシングルモード光が伝搬する複数の伝搬路(13)と,前記複数の伝搬路(13)のいずれ
    か2つを2つのアームとするマッハツェンダー型干渉計を含む,
    モード変換器(3)。
  4. 請求項3に記載のモード変換器(3)であって,
    前記モード分離部(5)は,
    マルチモード導波路側に設けられた位相変調器アレイ(6)をさらに含む,モード変換器(3)。
  5. 信号光が伝搬する第1のファイバ(19)と,
    マルチモードレーザ光源(1)と,
    前記マルチモードレーザ光源(1)から出力されるマルチモード光に基づいて,励起光を得るためのモード変換器(3)と,
    第1のファイバ(19)を伝搬する前記信号光と,前記励起光とが入射するマルチコア光増幅器(21)と,
    を含み,
    前記モード変換器(3)は,請求項1~4のいずれかに記載のモード変換器(3)であり,
    前記位相変調部(7)からの前記1又は複数の出力光が,前記励起光である,
    光強度増幅システム(23)。
  6. 請求項5に記載の光強度増幅システム(23)を含む光通信システム。

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