JP2022189380A - 溶接装置 - Google Patents

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Kazuhiro Tanaka
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Abstract

【課題】くびれを検出するには、溶接ワイヤ先端と母材間の電圧を検出するための専用の検出線を必要とする課題がある。【解決手段】電流指令回路IRの指令値Irと電流検出回路IDの検出値Idの差分を検出する電流差分回路ERと、同じく両者の信号の誤差増幅を行う電流誤差増幅回路EIと、短絡期間中の溶接電流Iwが前記一定のピーク電流に達した後、電流誤差増幅回路EIの出力が一定となった時点で、くびれの検出を開始するとともに、その時点の電流誤差増幅部EIの出力を電流誤差保持回路HDにて保持し、溶接電源PMの出力制御を行う誤差増幅信号Eaを、電流誤差増幅回路EIの出力値Eiから、電流誤差保持部HDの出力値Hdから電流差分回路ERの出力値Erを減算した値に切り替える。【選択図】 図1

Description

本発明は、消耗電極式アーク溶接装置において、短絡時の溶滴のくびれを検出する方法に関するものである。
特許文献1、2の発明では、溶接ワイヤと母材間でアークと短絡状態を繰り返す消耗電極式アーク溶接において、短絡状態からアークが再発生する前兆現象である溶滴のくびれを検出し、検出した時点で溶接電流を減少させて小電流値の状態でアークを再発生させ、スパッタ発生量を低減することが記載されている。
特許第2672173号公報 特許第5950747号公報
特許文献1では、短絡を検知した後、溶接電流を一定の速度で増加させ、所定の電流値に達した後、この所定値を維持するように制御し、溶接ワイヤと母材間の電圧にもとづいてくびれを検出する方法が記されている。また、特許文献2では、溶接ワイヤと母材間の電圧を溶接電流値で除算し、溶接ワイヤ先端の溶滴の抵抗値を算出し、抵抗値の微分値が所定値に達した時点でくびれを検出する方法が記されている。
しかし、特許文献1及び2では、正確にくびれを検出するために、溶接ワイヤ先端と母材間の電圧を検出するための専用の検出線を設けることが必要となる課題がある。
本発明は、溶接ワイヤ先端と母材間の電圧を検出するための専用の検出線を必要とすることなく、くびれを検出できる溶接電源装置を提供する。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
消耗電極式アーク溶接にて、短絡期間中一定のピーク電流に上昇させて溶接ワイヤ先端に発生する溶融金属のくびれの発生を検出して溶接電流を低下させる溶接装置において、
短絡期間中の溶接電流を指令する電流指令回路と、
溶接電流を検出する電流検出回路と、
前記電流指令回路の指令値と前記電流検出回路の検出値との差分を検出する電流差分回路と、
前記電流指令回路の指令値と前記電流検出回路の検出値との誤差増幅を行う電流誤差増幅回路と、
誤差増幅信号により出力制御が行われる溶接電源と、
短絡期間中の溶接電流が前記一定のピーク電流に達した後、前記電流誤差増幅回路の出力値が所定期間以上及び所定範囲内の変化であった場合に、くびれの検出を開始する信号を発するくびれ検出開始回路と、
前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点の前記電流誤差増幅回路の出力値を保持する電流誤差保持回路と、
を備え、
前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点から、前記誤差増幅信号は、前記電流誤差増幅回路の出力から、前記電流誤差保持回路の出力値から前記電流差分回路の出力値を減算した値に切り替えられること、
を特徴とする溶接装置である。
請求項2の発明は、
前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点から、前記電流差分回路の出力値が所定レベルに達した時点でくびれの発生を検出すること、
を特徴とする請求項1に記載の溶接装置である。
請求項3の発明は、
前記電流差分回路の出力値を微分する差分微分回路を備え、
前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点から、
前記差分微分回路の出力値が所定レベルに達した時点でくびれの発生を検出すること、
を特徴とする請求項1に記載の溶接装置である。
請求項4の発明は、
前記所定期間及び前記所定範囲は、使用する溶接ワイヤ径及び/又は材質により設定されること、
を特徴とする請求項2または3に記載の溶接装置である。
請求項5の発明は、
前記所定レベルは、使用する溶接ワイヤ径及び/又は材質により設定されること、
を特徴とする請求項2ないし4に記載の溶接装置である。
本発明によれば、溶接ワイヤ先端と母材間の電圧を検出するための専用の検出線を必要とすることなく、くびれを検出できる。
本発明の実施の形態に係る溶接装置の接続図及び各機能のブロック図である。 本発明の実施の形態に係る溶接装置の短絡時の動作を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る溶接装置の接続図及び各機能のブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
溶接電源PMは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する誤差増幅信号Ea従ってインバータ制御等による出力制御を行い、出力電圧Eを出力する。この電源主回路PMは、図示は省略するが、商用電源を整流する1次整流器、整流された直流を平滑する平滑コンデンサ、平滑された直流を高周波交流に変換する上記の誤差増幅信号Eaによって駆動されるインバータ回路、高周波交流を溶接に適した電圧値に降圧する高周波変圧器、降圧された高周波交流を直流に整流する2次整流器を備えている。
リアクトルWLは、溶接電流Iwを平滑して安定したアーク3を持続させる。
送給モータWMは、溶接電源PMからの送給制御信号Fcを入力として、溶接ワイヤ1を一定速度の送給速度Fwで送給する。
溶接ワイヤ1は、上記の送給モータWMに結合された送給ロール5の回転によって溶接トーチ4内を送給されて、母材2との間にアーク3が発生する。溶接トーチ4内の給電チップ(図示は省略)と母材2との間には溶接電圧Vwが印加し、溶接電流Iwが通電する。溶接トーチ4の先端からはシールドガス(図示は省略)が噴出して、アーク3を大気から遮蔽する。
出力電圧設定回路VRは、予め定めた出力電圧設定信号Vrを出力する。出力電圧検出回路EDは、上記の出力電圧Eを検出し平滑して、出力電圧検出信号Edを出力する。
電圧誤差増幅回路EVは、上記の出力電圧設定信号Vr及び上記の出力電圧検出信号Edを入力として、出力電圧設定信号Vr(+)と出力電圧検出信号Ed(-)との誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。
電流検出回路IDは、溶接電流Iwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。短絡判別回路SDは、上記の電圧検出信号Vdを入力として、この値が予め定めた短絡判別値(10V程度)未満のときは短絡期間にあると判別してHighレベルになり、以上のときはアーク期間にあると判別してLowレベルになる短絡判別信号Sdを出力する。
電流設定回路IRは、上記の短絡判別信号Sdを入力として、短絡判別信号SdがHighレベルの短絡期間中の電流指令値として電流設定信号Irとして出力する。
電流差分回路ERは、上記の電流設定信号Ir及び上記の電流検出信号Idを入力として、電流設定信号Ir(+)と電流検出信号Id(-)との差分を算出して、電流差分信号Erを出力する。
電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定信号Ir及び上記の電流検出信号Idを入力として、電流設定信号Ir(+)と電流検出信号Id(-)との誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。
くびれ検出開始回路STは、上記の短絡判別信号Sd、上記の電流検出信号Id、及び上記の電流誤差増幅信号Eiを入力として、短絡判別信号SdがHighレベルである短絡期間中において、電流検出信号Idが後述する短絡時ピーク値に達した時点から、電流誤差増幅信号Eiが所定期間以上及び所定範囲内の変化であった場合に、くびれ検出を開始する信号であるくびれ検出開始信号StをLowからHighレベルに切り替えて出力する。なお、アーク期間中の短絡判別信号SdがLowレベルである場合は、くびれ検出開始信号StをLowレベルに切り替える。
電流誤差保持回路HDは、上記のくびれ検出開始信号St及び上記の電流誤差増幅信号Eiを入力として、くびれ検出開始信号StがLowレベルからHighレベルに切り替わった時点の電流誤差増幅信号Eiの値を電流誤差保持信号Hdとして保持し出力する。
電源特性切替回路SWは、上記の電圧誤差増幅信号Ev、上記の短絡判別信号Sd、上記のくびれ検出開始信号St、上記の電流誤差増幅信号Ei、上記の電流誤差保持信号Hd、及び上記の電流差分信号Erを入力として、次の処理を行う。
1)短絡判別信号SdがLowレベルのアーク期間中においは、電圧誤差増幅信号Evを溶接電源PMに誤差増幅信号Eaとして出力し、定電圧制御が行う。
2)短絡判別信号SdがHighレベルの短絡期間中において、くびれ検出開始信号StがLowレベルの時は、電流誤差増幅信号Eiを溶接電源PMに誤差増幅信号Eaとして出力し、定電流制御を行う。
3)短絡判別信号SdがHighレベルの短絡期間中において、くびれ検出開始信号StがHighレベルの時は、電流誤差保持信号Hdから電流差分信号Erを減算した値を溶接電源PMに誤差増幅信号Eaとして出力する。この間は、電流検出信号Idが電流設定信号Irの値を下回れば下回るほど、電流差分信号Erは大きくなり、誤差増幅信号Eaの値は小さくなり、出力電圧Eは小さくなる。
くびれ検出回路NDは、上記の短絡判別信号Sd、上記のくびれ検出開始信号St、及び上記の電流差分信号Erを入力として、短絡判別信号Sd及びくびれ検出開始信号StがHighレベルの時、電流差分信号Erが所定レベルに達した時点で、溶接ワイヤ1先端にくびれが発生したと判断し、LowからHighレベルに切り替わるくびれ検出信号Ndを出力する。
減流抵抗器Rは、上記のリアクトルWLと溶接トーチ4との間に挿入される。この減流抵抗器Rの値は、短絡期間中の溶接電流Iwの通電路の抵抗値(0.01~0.03Ω程度)の50倍以上大きな値(0.5~3Ω程度)に設定される。この減流抵抗器Rが溶接電流Iwの通電路に挿入されると、リアクトルWL及び溶接ケーブルのリアクトルに蓄積されたエネルギーが急速に消費される。
トランジスタTRは、上記の減流抵抗器Rと並列に接続され、上述したくびれ検出信号Ndを受けた溶接電源PMからの駆動信号Drにより、オン又はオフ制御される。
1)溶接電源PMは、くびれ検出信号NdがLowの場合は、駆動信号DrをHighレベルとし、トランジスタTRをオンし、リアクトルWLと溶接トーチ4との間に挿入された減流抵抗器Rを短絡する。
2)溶接電源PMは、くびれ検出信号NdがHighレベルの場合は、駆動信号DrをLowレベルとし、トランジスタTRをオフし、リアクトルWLと溶接トーチ4との間に減流抵抗器Rが挿入された状態にする。
図2は、本発明の実施の形態に係る溶接装置の短絡時の動作を示すタイミングチャートである。同図(A)は溶接電流Iwを示し、同図(B)は溶接電圧Vwを示し、同図(C)は短絡判別信号Sdを示し、同図(D)は電流設定信号Irを示し、同図(E)は電流差分信号Erを示し、同図(F)は電流誤差増幅信号Eiを示し、同図(G)はくびれ検出開始信号Stを示し、同図(H)は電流誤差保持信号Hdを示し、同図(I)はくびれ検出信号Ndを示し、同図(J)は誤差増幅信号Eaを示し、同図(K)は溶接ワイヤ1先端の溶融金属の状態を示す。以下、同図を参照して各信号の動作について説明する。
t0:時刻t0では、アーク期間中であり、同図(C)に示すように、短絡判別信号SdはLowである。このアーク期間中は、溶接電源PMを出力制御する誤差増幅信号Eaとしては、電圧誤差増幅信号Evが選択されており、溶接電源PMは一定の電圧である出力電圧Eを出力する定電圧特性を示し、同図(K)に示すように、溶接ワイヤ1先端を溶かして溶融金属球を生成し、母材2に接触するのを待っている期間である。
t1~t2:時刻t1において、同図(K)に示すように、溶接ワイヤ1先端に生成された溶融金属球が母材2に接触した瞬間であり、同図(C)に示すように、短絡判別信号SdはLowからHighに切り替わる。t1からt2の短絡初期期間は、母材2に接触した溶融金属球がスムーズに母材2に移行するのを助けるため、低い電流の初期電流に抑えている。本実施の形態においては、短絡初期期間=0.5ms、初期電流=40Aである。このt1~t2の短絡初期期間中、同図(K)に示すように、溶接ワイヤ1先端の溶融金属球は母材に吸収され球状の状態から円錐状の状態に移行する。
t2~t3:時刻t2からt3の期間は、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、予め定めた短絡時傾斜で上昇し、予め定めた短絡時ピーク値に達するとその値を維持する。本実施の形態においては、短絡時傾斜=180A/mS、短絡時ピーク値=400Aである。
t3:時刻t3において、同図(A)に示すように、溶接電流Iwが予め定めた短絡時ピーク値に達すると、しばらくの期間は、同図(K)に示すように、溶接ワイヤ1先端の溶融金属は円錐状の状態を安定して維持し、溶接ワイヤ1と母材間の接触抵抗値も安定しているため、同図(F) に示すように、電流誤差増幅信号Eiも一定の値に収束して行く。
t4:時刻t4において、溶接電流Iwが予め定めた短絡時ピーク値に達してから、同図(F) に示すように、電流誤差増幅信号Eiが所定期間以上及び所定範囲内の変化に収束した時点で、同図(G)に示すように、くびれ検出開始信号StはLowからHighレベルへ切り替わる。くびれ検出開始信号StがLowからHighレベルへ切り替わったため、電流誤差保持信号HDは、その時点の電流誤差増幅信号Eiの値を保持するため、同図(G)に示すように、電流誤差保持信号Hdは一定値となる。また、時刻t4以降は、くびれ検出開始信号StがHighレベルになったため、同図(J)に示すように、誤差増幅信号Eaの値は電流誤差増幅信号Eiから電流誤差保持信号Hdから電流差分信号Erを減じた値に切り替わる。本実施の形態においては、所定期間=0.1/mS、所定範囲内の変化=±10%であるが、使用する溶接ワイヤの径や材質により、くびれの開始時期は異なるので、使用する溶接ワイヤ及び/又は材質により設定することにより、より精度の高いくびれが検出できる。
t5:時刻t5において、溶接電流Iwによるピンチ力の作用により、同図(K)に示すように、溶接ワイヤ1の先端の溶滴にくびれが次第に形成されるため、溶接ワイヤ1と母材間のくびれによる通電路が細くなるり、溶接ワイヤ1と母材間の接触抵抗値は徐々に増加し、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、徐々に上昇する。しかし、時刻t4の時点で、溶接電源PMを出力制御する誤差増幅信号Eaは、電流誤差保持信号Hdの保持された一定値から電流差分信号Erを減じた値に切り替わっているため、溶接電流Iwも短絡時ピーク値を保つことができなくなる。従って、同図(A)に示すように、溶接電流Iwも徐々に低下するため、同図(E) に示すように、電流差分信号Erも増加し、、同図(J)に示すように、誤差増幅信号Eaの値も徐々に小さくなり、溶接電源PMの出力電圧Eもさらに小さくなるため、同図(A)に示すように、さらに溶接電流Iwも加速度的に減少することになる。
t6:時刻t5時点から、溶接電流Iwの減少が加速度的になったため、時刻t6時点において、同図(E) に示すように、電流差分信号Erが所定レベルに達した時点で、同図(I)に示すように、くびれ検出信号NdはLowからHighレベルに切り替わり、くびれを検出する。なお、時刻t6の段階においては、溶接ワイヤ1先端の溶融金属は母材溶融池の表面張力により、溶接電流Iwが減少しピンチ力が低下しても、溶接ワイヤ1先端のくびれの進行が止まることはない。時刻t5からt6までの期間においては、上述したように溶接電流Iwも加速度的に減少するため、くびれ検出を電流差分信号Erにて行うのではなく、電流差分信号Erの微分値にて行うことにより、より精度の高いくびれ検出を行うこともできる。また、くびれ検出を電流差分信号Er又は電流差分信号Erの微分値にて行う場合においても、使用する溶接ワイヤの径や材質により、くびれの検出レベルは異なるので、使用する溶接ワイヤ径及び/又は材質により設定することにより、より精度の高いくびれが検出できる。
時刻t6において、くびれが検出され、同図(I)に示すように、くびれ検出信号NdがLowからHighレベルに切り替わり、溶接電源PMはトランジスタTRの駆動信号Drをオンからオフに切り替え、アクトルWLと溶接トーチ4との間に減流抵抗器Rを挿入した状態にし、同図(A)に示すように、溶接電流Iwを急激に減少させる。t6以降においては、上述したように溶接電流Iwが低下しても母材溶融池の表面張力による溶接ワイヤ先端の溶融金属の母材移行は防ぐことは出来ないため、下述するt7の短絡期間からアーク期間へ移行することになる。なお、時刻t6から時刻t7の間は、特許文献2に記載されているように、くびれを検出した時刻t6にてトランジスタTRをオフし、溶接電流Iwが所定の低レベル電流値に達した時点でトランジスタTRをオフからオンに切り替え、時刻t7のアーク発生までの期間、低レベル電流値を維持するように電流設定信号Ir及び誤差増幅信号Eaを切り替えてもよい。
t7:時刻t7時点において、溶接ワイヤ1先端の溶融金属は完全に母材に移行し、溶接ワイヤ1先端と母材間にはアークが発生し、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは数十Vのアーク電圧値に急増し、同図(C)に示すように、短絡判別信号SdもHighからLowレベルに切り替わり、溶接電源PMは、駆動信号DrをLowからHighレベルに切り替えトランジスタTRをオフするとともに、溶接電源PMは、定電圧制御に切り替わり、時刻t0の溶接ワイヤ1先端を溶かして溶融金属球を生成して行く時点に戻って行く。なお、t7時点の短絡からアークへの移行時の溶接電流Iwは、減流抵抗器RによりリアクトルWL及び溶接ケーブルに蓄積されたエネルギーが急速に消費されており、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは0A近くまで減少しおり、時刻t7時点のアーク再発生時の溶接ワイヤ1と母材2間の開放エネルギーであるリアクトルWL及び溶接ケーブルに蓄積されたエネルギーを抑えることでき、溶接ワイヤ1先端付近の溶融金属の飛散を抑制することができるため、スパッタ発生量を削減できる。
本発明の実施の形態では、溶接ワイヤ1先端と母材2間の電圧の信号を使用することがないので、延長ケーブルによる抵抗分やインダクタンス分の影響を考慮することなく、くびれの検出が行える効果も奏することができる。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
Dr 駆動信号
E 出力電圧
Ea 誤差増幅信号
ED 出力電圧検出回路
Ed 出力電圧検出信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
ER 電流差分回路
Er 電流差分信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
Fc 送給制御信号
Fw 送給速度
HD 電流誤差保持回路
Hd 電流誤差保持信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
IR 電流設定回路
Ir 電流設定信号
Iw 溶接電流
ND くびれ検出回路
Nd くびれ検出信号
PM 溶接電源
R 減流抵抗器
SD 短絡判別回路
Sd 短絡判別信号
ST くびれ検出開始回路
St くびれ検出開始信号
SW 電源特性切換回路
TR トランジスタ
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VR 出力電圧設定回路
Vr 出力電圧設定信号
Vw 溶接電圧
WL リアクトル
WM 送給モータ

Claims (5)

  1. 消耗電極式アーク溶接にて、短絡期間中一定のピーク電流に上昇させて溶接ワイヤ先端に発生する溶融金属のくびれの発生を検出して溶接電流を低下させる溶接装置において、
    短絡期間中の溶接電流を指令する電流指令回路と、
    溶接電流を検出する電流検出回路と、
    前記電流指令回路の指令値と前記電流検出回路の検出値との差分を検出する電流差分回路と、
    前記電流指令回路の指令値と前記電流検出回路の検出値との誤差増幅を行う電流誤差増幅回路と、
    誤差増幅信号により出力制御が行われる溶接電源と、
    短絡期間中の溶接電流が前記一定のピーク電流に達した後、前記電流誤差増幅回路の出力値が所定期間以上及び所定範囲内の変化であった場合に、くびれの検出を開始する信号を発するくびれ検出開始回路と、
    前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点の前記電流誤差増幅回路の出力値を保持する電流誤差保持回路と、
    を備え、
    前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点から、前記誤差増幅信号は、前記電流誤差増幅回路の出力から、前記電流誤差保持回路の出力値から前記電流差分回路の出力値を減算した値に切り替えられること、
    を特徴とする溶接装置。
  2. 前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点から、前記電流差分回路の出力値が所定レベルに達した時点でくびれの発生を検出すること、
    を特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  3. 前記電流差分回路の出力値を微分する差分微分回路を備え、
    前記くびれ検出開始回路がくびれの検出を開始する信号を発した時点から、
    前記差分微分回路の出力値が所定レベルに達した時点でくびれの発生を検出すること、
    を特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  4. 前記所定期間及び前記所定範囲は、使用する溶接ワイヤ径及び/又は材質により設定されること、
    を特徴とする請求項2または3に記載の溶接装置。
  5. 前記所定レベルは、使用する溶接ワイヤ径及び/又は材質により設定されること、
    を特徴とする請求項2ないし4に記載の溶接装置。
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