JP2022189352A - 空気調和システム、検査装置、及び、検査方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、空気調和システム、検査装置、及び、検査方法に関する。
従来、室外機と、複数の室内機とを有し、複数の室内機で冷房と暖房とを同時に運転可能な空気調和システムが知られている。このような空気調和システムをビル等の建物に据え付ける場合、室外機と各室内機とを冷媒配管で接続するとともに、室外機と各室内機とを制御用の通信線で接続する作業が行われる。しかし、いずれかの室内機と他の室内機とが入れ替わった状態で誤って室外機に通信線で接続されると、ある室内機に暖房の指示をしたにもかかわらず、当該室内機には冷房用の冷たい冷媒が流入するという不具合が生じるおそれがある。
下記特許文献1には、室外機と複数の室内機とを備えたマルチタイプの空気調和機が開示されており、上記のように誤配線された室内機を特定するために次のような処理を行っている。この空気調和機では、複数の室内機のうち運転している室内機及び停止している室内機が異常な運転状態にあるか否かを判定し、その後、運転している室内機の数に基づいて膨張弁の動作パターンを設定し、その動作パターンの数だけ室内機の運転を繰り返し行っている。
特許文献1記載の空気調和機では、誤配線された室内機を特定するために多くの運転回数が必要であり、作業に長時間を要する。
本開示は、少ない運転回数で室内機の配線状態を検査することができる空気調和システム、検査装置、及び検査方法を提供することを目的とする。
(1)本開示は、冷房と暖房とを同時に運転可能な空気調和システムであって、
室外機と、
前記室外機に冷媒配管及び通信線で接続される複数の室内機と、
前記複数の室内機の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように、前記室外機及び前記室内機に運転の指示を行い、前記各室内機について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う制御装置と、を備える。
室外機と、
前記室外機に冷媒配管及び通信線で接続される複数の室内機と、
前記複数の室内機の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように、前記室外機及び前記室内機に運転の指示を行い、前記各室内機について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う制御装置と、を備える。
上記構成の空気調和システムは、制御装置が、複数の室内機の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように室外機及び室内機に運転の指示を行い、各室内機について、指示した運転内容と実際の運転状態とが一致しているか否かを判定するので、室内機の配線状態を少ない運転回数で検査することができる。
(2)好ましくは、前記制御装置が、冷房、暖房、及び冷暖房停止を組合せた運転パターンを複数有し、前記複数の室内機を、異なる運転パターンで複数回運転させる。
このような構成によって、室内機の数が増えても、室内機の配線状態を少ない運転回数で検査することができる。
このような構成によって、室内機の数が増えても、室内機の配線状態を少ない運転回数で検査することができる。
(3)好ましくは、前記冷媒配管に、冷房及び暖房の各運転に応じて前記室外機と前記室内機との間で冷媒流路を切り換える複数の切換装置が接続され、
前記運転パターンが、前記切換装置の数に応じて設定される。
前記運転パターンが、前記切換装置の数に応じて設定される。
(4)好ましくは、前記制御装置が、冷房、暖房、又は冷暖房停止の運転の指示をした前記室内機の数と、その運転状態にある前記室内機の数とが一致した後の前記判定の結果を有効とする。
このような構成によって、冷房、暖房、又は冷暖房停止の運転状態が安定した後の判定結果を用いて室内機の配線状態を検査することができ、誤配線された室内機を正確に特定することができる。
このような構成によって、冷房、暖房、又は冷暖房停止の運転状態が安定した後の判定結果を用いて室内機の配線状態を検査することができ、誤配線された室内機を正確に特定することができる。
(5)好ましくは、前記制御装置が、冷房、暖房、及び冷暖房停止のうち少なくとも2つについて、その運転の指示をした前記室内機の数と、その運転状態にある前記室内機の数とが一致した後の前記判定の結果を有効とする。
このような構成によって、冷房、暖房、及び冷暖房停止の少なくとも2つの運転状態が安定した後の判定結果を用いて室内機の配線状態を検査することができ、誤配線された室内機を正確に特定することができる。
このような構成によって、冷房、暖房、及び冷暖房停止の少なくとも2つの運転状態が安定した後の判定結果を用いて室内機の配線状態を検査することができ、誤配線された室内機を正確に特定することができる。
(6)好ましくは、前記冷媒配管に、冷房及び暖房の各運転に応じて前記室外機と前記室内機との間で冷媒流路を切り換える複数の切換装置が接続され、
前記制御装置が、冷房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数と、暖房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する。
この構成によれば、冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転の切り替えを速くし、安定した運転を迅速に行うことができる。
前記制御装置が、冷房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数と、暖房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する。
この構成によれば、冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転の切り替えを速くし、安定した運転を迅速に行うことができる。
(7)好ましくは、前記制御装置が、冷房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数と、暖房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数との、一方に対する他方の比率を1.5以下とする。
(8)好ましくは、前記冷媒配管に、冷房及び暖房の各運転に応じて、前記室外機と前記室内機との間の冷媒流路を切り換える複数の切換装置が接続され、
前記制御装置が、冷房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数と、暖房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数と、冷暖房停止を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する。
この構成によれば、冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転の切り替えを速くし、安定した運転を迅速に行うことができる。
前記制御装置が、冷房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数と、暖房を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数と、冷暖房停止を指示する前記室内機に接続された前記切換装置の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する。
この構成によれば、冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転の切り替えを速くし、安定した運転を迅速に行うことができる。
(9)好ましくは、前記室内機が、室内の空気を取り入れるファンを有し、
前記制御装置が、冷暖房停止を指示する前記室内機の前記ファンを動作させる。
この構成によれば、冷暖房停止の際に室内機の冷媒の温度を迅速に室温に戻し、その後、冷房又は暖房にスムーズに移行することができる。
前記制御装置が、冷暖房停止を指示する前記室内機の前記ファンを動作させる。
この構成によれば、冷暖房停止の際に室内機の冷媒の温度を迅速に室温に戻し、その後、冷房又は暖房にスムーズに移行することができる。
(10)好ましくは、前記室内機が、冷媒の温度を検出する温度センサを有し、
前記制御装置が、前記温度センサの検出結果に基づいて実際の運転状態を判断する。
この構成によれば、室内機に流入する冷媒の温度は冷房と暖房とで異なるので、運転状態の判断に冷媒の温度を用いることができる。
前記制御装置が、前記温度センサの検出結果に基づいて実際の運転状態を判断する。
この構成によれば、室内機に流入する冷媒の温度は冷房と暖房とで異なるので、運転状態の判断に冷媒の温度を用いることができる。
(11)好ましくは、前記制御装置が、前記判定のための運転を指示する前に、前記室外機及び前記室内機に室内の温度を所定範囲内にするための予備空調運転を行わせる。
この構成によれば、室内の温度が高すぎたり低すぎたりすると、冷房及び暖房の運転状態を正確に判断することが困難になるので、室内の温度を事前に適切な温度に安定させることができる。
この構成によれば、室内の温度が高すぎたり低すぎたりすると、冷房及び暖房の運転状態を正確に判断することが困難になるので、室内の温度を事前に適切な温度に安定させることができる。
(12)好ましくは、前記室内機が、自己を識別するための識別情報を有し、
前記制御装置が、前記判定において実際の運転状態と指示した運転内容とが一致しない異常室内機に対して、実際の運転状態と指示した運転内容とを一致させるための識別情報の変更を行う。
この構成によれば、誤配線された室内機の識別情報を変更することで、当該室内機を正常に運転させることができる。
前記制御装置が、前記判定において実際の運転状態と指示した運転内容とが一致しない異常室内機に対して、実際の運転状態と指示した運転内容とを一致させるための識別情報の変更を行う。
この構成によれば、誤配線された室内機の識別情報を変更することで、当該室内機を正常に運転させることができる。
(13)好ましくは、前記制御装置が、一の異常室内機の識別情報を、当該一の異常室内機の実際の運転状態と一致する指示がなされた他の異常室内機の識別情報に書き換える。
この構成によれば、誤配線された室内機の識別情報を、他の誤配線された室内機の識別情報に書き換えることで、前者の室内機を正常に運転させることができる。
この構成によれば、誤配線された室内機の識別情報を、他の誤配線された室内機の識別情報に書き換えることで、前者の室内機を正常に運転させることができる。
(14)好ましくは、前記制御装置が、前記室外機に設けられる。
この構成によれば、室外機自身によって室内機の配線状態を検査することができ、その後の対応、例えば、室内機の識別情報の書き換えなどをスムーズに行うことができる。
この構成によれば、室外機自身によって室内機の配線状態を検査することができ、その後の対応、例えば、室内機の識別情報の書き換えなどをスムーズに行うことができる。
(15)本開示の検査装置は、冷房と暖房とを同時に運転可能な空気調和システムにおける室外機及び複数の室内機に対して、前記複数の室内機の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように運転の指示を行い、前記各室内機について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う。
(16)本開示の検査方法は、冷房と暖房とを同時に運転可能な空気調和システムにおける室外機及び複数の室内機に対して、前記複数の室内機の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように運転の指示を行い、前記各室内機について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の空気調和システムを詳細に説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
[第1の実施形態]
図1は、本開示の第1実施形態に係る空気調和システムの概略的な構成図である。
空気調和システム100は、ビルや工場等に設置されて空調対象空間の空気調和を実現する。空気調和システム100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことで空調対象空間を冷暖房する。
図1は、本開示の第1実施形態に係る空気調和システムの概略的な構成図である。
空気調和システム100は、ビルや工場等に設置されて空調対象空間の空気調和を実現する。空気調和システム100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことで空調対象空間を冷暖房する。
空気調和システム100は、室外機11と、室内機13と、切換装置15とを備えている。室外機11には、冷媒配管12,14及び通信線17,18を介して複数台の室内機13が接続されている。室外機11と複数台の室内機13との間には複数台の切換装置15が設けられている。切換装置15は、室外機11と室内機13との間で冷媒の流路を切り換える。本実施形態では、1台の室内機13に対応して1台の切換装置15が設けられている。
冷媒配管12,14は、室外機11と切換装置15とを接続する第1冷媒配管12と、切換装置15と室内機13とを接続する第2冷媒配管14とを含む。室外機11、室内機13、及び切換装置15は、それぞれ制御装置21,23,25を有している。各制御装置21,23,25は、CPU(演算部)、メモリ等を有するマイクロコンピュータを含む。各制御装置21,23,25は、FPGAやASIC等の集積回路を備えたものであってもよい。
通信線17,18は、室外機11の制御装置21と切換装置15の制御装置25とを接続する第1通信線17と、切換装置15の制御装置25と室内機13の制御装置23とを接続する第2通信線18とを含む。室外機11の制御装置21と室内機13の制御装置23とは、切換装置15の制御装置25を介して通信可能である。なお、室外機11の制御装置21は、各室内機13に付与されたアドレス(識別情報)を記憶しており、接続された複数の室内機13を個別に識別できるように構成されている。
図2は、空気調和システムの冷媒回路を簡略的に示す図である。
室外機11には、圧縮機11a、熱交換器11b、四路切換弁11c、圧力センサ1d等の機器が収容されている。圧縮機11a及び四路切換弁11cの動作は、制御装置21によって制御される。室外機11は、公知の態様で高圧の液冷媒及び/又は高圧のガス冷媒を流出し、低圧のガス冷媒又は高圧の液冷媒を流入させる。
室外機11には、圧縮機11a、熱交換器11b、四路切換弁11c、圧力センサ1d等の機器が収容されている。圧縮機11a及び四路切換弁11cの動作は、制御装置21によって制御される。室外機11は、公知の態様で高圧の液冷媒及び/又は高圧のガス冷媒を流出し、低圧のガス冷媒又は高圧の液冷媒を流入させる。
第1冷媒配管12は、液管12Lと、高低圧ガス管12Gaと、低圧ガス管12Gbとを含む。室外機11から流出する又は室外機11に流入する高圧の液冷媒は液管12Lを流れる。室外機11から流出する高圧のガス冷媒は高低圧ガス管12Gaを流れる。室外機11に流入する低圧のガス冷媒は低圧ガス管12Gb及び高低圧ガス管12Gaを流れる。
切換装置15は、液管12Lに接続される内部液管30と、高低圧ガス管12Gaに接続される第1内部ガス管31と、低圧ガス管12Gbに接続される第2内部ガス管32と、第1内部ガス管31と第2内部ガス管32とを合流させる第3内部ガス管33とを備える。第1内部ガス管31には第1制御弁41が設けられ、第2内部ガス管32には第2制御弁42が設けられている。第1制御弁41及び第2制御弁42は、電動弁からなり、制御装置25によって最大開度と最小開度(閉鎖を含む)とに開度が制御される。
第2冷媒配管14は、内部液管30に接続される液管14Lと、第3内部ガス管33に接続されるガス管14Gとを含む。液管14L及びガス管14Gは、それぞれ室内機13の内部液管35及び内部ガス管36に接続されている。内部液管35には膨張弁43が設けられている。膨張弁43は、電動弁からなり、制御装置23によって開度が制御される。室内機13は、内部液管35と内部ガス管36とに接続される熱交換器44を有する。室内機13は、室内の空気を吸い込み、熱交換器44に供給した後、室内に吹き出すファン45を備えている。さらに室内機13は、膨張弁43と熱交換器44との間の内部液管35において冷媒の温度を検出する第1温度センサ51と、内部ガス管36において冷媒の温度を検出する第2温度センサ52と、室内の空気の温度を検出する第3温度センサ53とを備えている。
[空気調和システムの運転動作]
次に、空気調和システム100の運転動作について、簡単に説明する。
(冷房運転)
全ての室内機13が冷房運転を行う場合、室外機11から液管12Lを通って高圧の液冷媒が複数の切換装置15へ流れる。切換装置15では、第1制御弁41及び第2制御弁42が全開状態に制御される。液管12Lを流れる高圧の液冷媒は、切換装置15の内部液管30及び第2冷媒配管14の液管14Lを通って室内機13に流入する。室内機13では、内部液管35における膨張弁43の開度が調整され、高圧の液冷媒が膨張弁43で減圧されて低圧の気液二相冷媒となり、熱交換器44において室内の空気と熱交換し、蒸発する。これにより、各室内機13において冷房運転が行われる。蒸発した冷媒は、室内機13の内部ガス管36から、第2冷媒配管14のガス管14G、切換装置15の第3内部ガス管33、第1、第2内部ガス管31,32を通り、低圧ガス管12Gb及び高低圧ガス管12Gaを通って室外機11に戻る。
次に、空気調和システム100の運転動作について、簡単に説明する。
(冷房運転)
全ての室内機13が冷房運転を行う場合、室外機11から液管12Lを通って高圧の液冷媒が複数の切換装置15へ流れる。切換装置15では、第1制御弁41及び第2制御弁42が全開状態に制御される。液管12Lを流れる高圧の液冷媒は、切換装置15の内部液管30及び第2冷媒配管14の液管14Lを通って室内機13に流入する。室内機13では、内部液管35における膨張弁43の開度が調整され、高圧の液冷媒が膨張弁43で減圧されて低圧の気液二相冷媒となり、熱交換器44において室内の空気と熱交換し、蒸発する。これにより、各室内機13において冷房運転が行われる。蒸発した冷媒は、室内機13の内部ガス管36から、第2冷媒配管14のガス管14G、切換装置15の第3内部ガス管33、第1、第2内部ガス管31,32を通り、低圧ガス管12Gb及び高低圧ガス管12Gaを通って室外機11に戻る。
(暖房運転)
全ての室内機13が暖房運転を行う場合、室外機11から高低圧ガス管12Gaを通って高圧のガス冷媒が複数の切換装置15へ流れる。各切換装置15では、第2制御弁42が全閉状態となり、第1制御弁41が全開状態となる。高低圧ガス管12Gaを流れる高圧のガス冷媒は、切換装置15内の第1、第3内部ガス管31,33及び第2冷媒配管14のガス管14Gを通って室内機13に流入する。室内機13では、内部ガス管36を経た高圧のガス冷媒が熱交換器44において室内の空気と熱交換し、凝縮する。これにより室内の暖房が行われる。凝縮した液冷媒は、内部液管35、第2冷媒配管14の液管14L、切換装置15の内部液管30、第1冷媒配管12の液管12Lを通り、室外機11に戻る。
全ての室内機13が暖房運転を行う場合、室外機11から高低圧ガス管12Gaを通って高圧のガス冷媒が複数の切換装置15へ流れる。各切換装置15では、第2制御弁42が全閉状態となり、第1制御弁41が全開状態となる。高低圧ガス管12Gaを流れる高圧のガス冷媒は、切換装置15内の第1、第3内部ガス管31,33及び第2冷媒配管14のガス管14Gを通って室内機13に流入する。室内機13では、内部ガス管36を経た高圧のガス冷媒が熱交換器44において室内の空気と熱交換し、凝縮する。これにより室内の暖房が行われる。凝縮した液冷媒は、内部液管35、第2冷媒配管14の液管14L、切換装置15の内部液管30、第1冷媒配管12の液管12Lを通り、室外機11に戻る。
(冷暖房同時運転)
一部の室内機13で冷房を行い、他の室内機13で暖房を行う場合、室外機11からは高低圧ガス管12Gaを通って高圧のガス冷媒が流出し、液管12Lを通って高圧の液冷媒が流出する。冷房運転を行う室内機13に対応する切換装置15では、第1制御弁41は最小開度となり、第2制御弁42は、全開状態となる。当該室内機13の膨張弁43は開度調整される。暖房運転を行う室内機13に対応する切換装置15では、第1制御弁41は全開状態となり、第2制御弁42は、全閉状態となる。当該室内機13の膨張弁43は全開とされる。
一部の室内機13で冷房を行い、他の室内機13で暖房を行う場合、室外機11からは高低圧ガス管12Gaを通って高圧のガス冷媒が流出し、液管12Lを通って高圧の液冷媒が流出する。冷房運転を行う室内機13に対応する切換装置15では、第1制御弁41は最小開度となり、第2制御弁42は、全開状態となる。当該室内機13の膨張弁43は開度調整される。暖房運転を行う室内機13に対応する切換装置15では、第1制御弁41は全開状態となり、第2制御弁42は、全閉状態となる。当該室内機13の膨張弁43は全開とされる。
冷暖同時運転では、室外機11から高低圧ガス管12Gaを通って暖房運転を行う室内機13に対応する切換装置15に高圧のガス冷媒が流入する。高圧のガス冷媒は、切換装置15の第1、第3内部ガス管31,33、第2冷媒配管14のガス管14Gを通って室内機13に流入し、内部ガス管36を経て熱交換器44で凝縮される。これにより、当該室内機13により暖房運転が行われる。凝縮した液冷媒は、内部液管35、第2冷媒配管14の液管14L、切換装置15の内部液管30を通り、第1冷媒配管12の液管12Lに流入し、室外機11から流出する高圧の液冷媒と合流する。
液管12Lを流れる高圧の液冷媒は、冷房を行う室内機13に対応する切換装置15に流入する。高圧の液冷媒は、切換装置15の内部液管30、第2冷媒配管14の液管14Lを通って室内機13に流入する。室内機13では、内部液管35における膨張弁43の開度が調整され、高圧の液冷媒が膨張弁43で減圧されて低圧の気液二相冷媒となり、熱交換器44で蒸発する。これにより、当該室内機13により冷房運転が行われる。蒸発した冷媒は、室内機13の内部ガス管36から、第2冷媒配管14のガス管14G、切換装置15の第3内部ガス管33、第2内部ガス管32を通り、低圧ガス管12Gbを通って室外機11に戻る。
以上のように本実施形態の空気調和システム100は、複数の室内機13によって冷暖房を同時に運転することができる。冷房運転、暖房運転、冷暖房同時運転のいずれにおいても、一部の室内機13の冷暖房を停止することができ、この場合、当該室内機13における膨張弁43は全閉状態とされ、この室内機13に対応する切換装置15の第1制御弁41は最小開度とされ、第2制御弁42は全閉とされる。
空気調和システム100は、例えば室内機13に接続されたリモコン等を用いてユーザーが冷房、暖房、又は冷暖房停止の指示を入力すると、室内機13の制御装置23から切換装置15の制御装置25及び室外機11の制御装置21に指示の情報が送信され、室外機11、室内機13、及び切換装置15において指示に応じた運転制御が行われる。室内機13では、各種センサ51~53によって冷媒や空気の温度が検出され、その検出値は室外機11の制御装置21に送信される。室外機11の制御装置21は、送信された検出値や自身のセンサ11dの検出値等に応じて圧縮機11a等の内部機器の動作を制御する。室外機11の制御装置21は、適宜、室内機13の制御装置23や切換装置15の制御装置25に制御信号を送信する。
[配線状態の検査]
図3は、誤配線された室内機を含む空気調和システムの一例を示す概略的な構成図である。
空気調和システム100における室外機11、室内機13、及び切換装置15をビル等の建物に据え付けるとき、図3に示すように、室外機11、室内機13、及び切換装置15を接続する冷媒配管12,14と、室外機11、室内機13、及び切換装置15を接続する通信線17,18とが整合しない場合がある。本実施形態では、このような状態を通信線17,18の「誤配線」という。ただし、「誤配線」を「誤配管」と言い換えることもできる。
図3は、誤配線された室内機を含む空気調和システムの一例を示す概略的な構成図である。
空気調和システム100における室外機11、室内機13、及び切換装置15をビル等の建物に据え付けるとき、図3に示すように、室外機11、室内機13、及び切換装置15を接続する冷媒配管12,14と、室外機11、室内機13、及び切換装置15を接続する通信線17,18とが整合しない場合がある。本実施形態では、このような状態を通信線17,18の「誤配線」という。ただし、「誤配線」を「誤配管」と言い換えることもできる。
以上のような誤配線が発生した場合、例えば、図3の最も上の室内機13に冷房の指示を与え、上から二番目の室内機13に暖房の指示を与えたとしても、室内機13と切換装置15との間の冷媒回路はそのように形成されず、これらの室内機13において冷房運転と暖房運転とが逆に実行されることになる。本実施形態の空気調和システム100は、このような不具合が発生するのを抑制するべく室内機13の配線状態を検査し、誤配線を検出する機能を有している。この機能は、空気調和システム100が設置されたときや、設置後に不具合が確認された後などに実行される。
本実施形態では、室外機11の制御装置21が、配線状態の検査装置として機能する。制御装置21は、概ね次のような手順で配線状態の検査を行う。
まず、制御装置21は、複数の室内機13において「冷房」、「暖房」、及び「冷暖房停止」の3つの運転状態の全てが同時に行われるように、室外機11、室内機13、及び切換装置15に運転を指示する。次いで、制御装置21は、複数の室内機13が実際にどのような運転状態にあるかを判断する。制御装置21は、各室内機13について、指示した運転内容と実際の運転状態とが一致しているか否かを判定し、一致していない場合は、その室内機13が誤配線されているものと判断する。
まず、制御装置21は、複数の室内機13において「冷房」、「暖房」、及び「冷暖房停止」の3つの運転状態の全てが同時に行われるように、室外機11、室内機13、及び切換装置15に運転を指示する。次いで、制御装置21は、複数の室内機13が実際にどのような運転状態にあるかを判断する。制御装置21は、各室内機13について、指示した運転内容と実際の運転状態とが一致しているか否かを判定し、一致していない場合は、その室内機13が誤配線されているものと判断する。
(室内機及び切換装置が3台の場合)
簡単な例として、図3に示すように、空気調和システム100が3台の室内機13と3台の切換装置15とを備えている場合について詳しく説明する。説明の便宜上、切換装置15には、No.1~No.3の番号を付与している。各室内機13は、識別情報としてアドレスを有している。この説明では、室内機13のアドレスを仮にA~Cとする。No.1~No.3の切換装置15には、それぞれアドレスA~Cの室内機13が通信線18で接続されている。
簡単な例として、図3に示すように、空気調和システム100が3台の室内機13と3台の切換装置15とを備えている場合について詳しく説明する。説明の便宜上、切換装置15には、No.1~No.3の番号を付与している。各室内機13は、識別情報としてアドレスを有している。この説明では、室内機13のアドレスを仮にA~Cとする。No.1~No.3の切換装置15には、それぞれアドレスA~Cの室内機13が通信線18で接続されている。
図4は、配線状態を検査するための運転パターンを示す表である。
制御装置21は、室外機11、No.1~3の切換装置15、及びアドレスA~Cの室内機13に対して、図4に示す運転パターンで「冷房」、「暖房」、「送風(冷暖房停止)」の指示を与える。冷暖房停止は、室内機13における冷媒の流れを止めた状態でファン45を駆動し、室内の空気を室内機13に取り入れたのち室内に送風する。なお、図4に示す運転パターンや、後述の図7及び図9に示す運転パターンは、制御装置21のメモリに記憶されている。
制御装置21は、室外機11、No.1~3の切換装置15、及びアドレスA~Cの室内機13に対して、図4に示す運転パターンで「冷房」、「暖房」、「送風(冷暖房停止)」の指示を与える。冷暖房停止は、室内機13における冷媒の流れを止めた状態でファン45を駆動し、室内の空気を室内機13に取り入れたのち室内に送風する。なお、図4に示す運転パターンや、後述の図7及び図9に示す運転パターンは、制御装置21のメモリに記憶されている。
図3に示す例では、No.1の切換装置15と、アドレスBの室内機13とが冷媒配管14で接続され、No.2の切換装置15と、アドレスAの室内機13とが冷媒配管14で接続されている。そのため、図5に示すように、アドレスAの室内機13は、冷房運転の指示を受けているにも関わらず、暖房運転を行うことになる。逆に、アドレスBの室内機13は、暖房運転の指示を受けているにも関わらず冷房運転を行うことになる。したがって、制御装置21は、各室内機13の運転状態を判断し、その運転状態と指示された運転内容とを比較することによって誤配線された室内機13があるか否かを判定する。
(運転状態の判断)
制御装置21は、各室内機13から、温度センサ51,52,53の検出値を取得する。制御装置21は、圧力センサ11dによって検出された圧縮機11aの吐出圧力(高圧)を取得し、その圧力相当飽和温度(冷媒の凝縮温度)を求める。制御装置21は、第2温度センサ52の検出値(熱交換器44に流入する冷媒の温度)と圧力相当飽和温度との差分を求め、この差分が所定値以上であれば当該室内機13が暖房運転をしていると判断する。
制御装置21は、各室内機13から、温度センサ51,52,53の検出値を取得する。制御装置21は、圧力センサ11dによって検出された圧縮機11aの吐出圧力(高圧)を取得し、その圧力相当飽和温度(冷媒の凝縮温度)を求める。制御装置21は、第2温度センサ52の検出値(熱交換器44に流入する冷媒の温度)と圧力相当飽和温度との差分を求め、この差分が所定値以上であれば当該室内機13が暖房運転をしていると判断する。
他方、制御装置21は、第3温度センサ53の検出値(吸込空気の温度)と、第1温度センサ51の検出値(冷媒の蒸発温度)との差分を求め、この差分が所定値以上であれば当該室内機13は冷房運転をしていると判断する。
制御装置21は、上記の暖房運転の条件も冷房運転の条件も満たさない場合は、当該室内機13は冷暖房停止(送風)の運転状態にあると判断する。
なお、上記の運転状態の判断は一例であり、他の方法により冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転状態を判断してもよい。
なお、上記の運転状態の判断は一例であり、他の方法により冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転状態を判断してもよい。
制御装置21は、以上のように判断した各室内機13の運転状態と、各室内機13に指示した運転内容とを比較し、両者が一致しているか否かを判定する。両者が一致していない場合には、その室内機13で誤配線が生じていると判断し、その旨を報知する。この報知は、例えば、各制御装置21,23,25の制御基板やリモコンに設けられた表示部にエラー表示を行ったり、音や光を発したりすることで行うことができる。
配線状態の検査を行うサービスマン等の作業者は、誤配線の報知を確認した場合、室内機13のアドレスの書き換え作業を行う。例えば、図5に示す例では、アドレスAの室内機13と、アドレスBの室内機13との運転状態が入れ替わっているので、アドレスAの室内機13のアドレスをBに書き換え、アドレスBの室内機13のアドレスをAに書き換える。この書き換え作業によって、室外機11、室内機13、及び切換装置15の冷媒配管12,14による接続と、通信線17,18による接続とが整合し、各室内機13において、指示通りの運転が行えるようになる。
以上のアドレスの書き換えは、制御装置21が自動で行ってもよい。この場合、制御装置21は、誤配線されていると判断した複数の室内機13のうち、いずれかの室内機13のアドレスを、その室内機13の実際の運転状態と一致する指示がなされた他の室内機13のアドレスに書き換える処理を行うことができる。
以上の例では、室内機13及び切換装置15の台数が3台であるので、それぞれに冷房、暖房、冷暖房停止(送風)の異なる運転指示を行うことができ、配線状態の検査のために各室内機13を1回運転させるだけでよい。室内機13及び切換装置15の台数が増えた場合には、配線状態の検査のための運転を2回以上行うことで、各室内機13を唯一の運転パターンで運転させることができる。以下、室内機13及び切換装置15が4台以上ある場合について説明する。
(室内機及び切換装置が4台以上の場合)
図6は、誤配線された室内機を含む空気調和システムの他の例を示す概略的な構成図である。この図6は、空気調和システム100が、4台の室内機13及び切換装置15を備えている場合を示している。切換装置15には、便宜上No.1~No.4の番号を付与し、室内機13のアドレスをA~Dとしている。
図6に示すように、室内機13が4台である場合、上記のように冷房、暖房、冷暖房停止(送風)の3つの運転状態だけであると、2台の室内機13の運転状態が同一となる。そのため、1回の運転で全ての室内機の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとを特定することができない。しかしながら、4台以上9台以下の室内機13であれば、2回の運転で全ての室内機13を唯一の運転パターンで運転させることができ、全ての室内機13の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとを特定することが可能となる。
図6は、誤配線された室内機を含む空気調和システムの他の例を示す概略的な構成図である。この図6は、空気調和システム100が、4台の室内機13及び切換装置15を備えている場合を示している。切換装置15には、便宜上No.1~No.4の番号を付与し、室内機13のアドレスをA~Dとしている。
図6に示すように、室内機13が4台である場合、上記のように冷房、暖房、冷暖房停止(送風)の3つの運転状態だけであると、2台の室内機13の運転状態が同一となる。そのため、1回の運転で全ての室内機の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとを特定することができない。しかしながら、4台以上9台以下の室内機13であれば、2回の運転で全ての室内機13を唯一の運転パターンで運転させることができ、全ての室内機13の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとを特定することが可能となる。
図7は、配線状態を検査するための運転パターンを示す表である。図7には、室内機13及び切換装置15が9台までの場合が示されている。この場合、2回の運転で、各室内機13が唯一の運転パターンで運転可能となる。例えば、1台目の室内機13は、1回目が冷房運転で2回目も冷房運転であり、このような運転パターンは、他の室内機13には存在しない。2台目の室内機13は、1回目が暖房運転で2回目も暖房運転であり、このような運転パターンは、他の室内機13には存在しない。その他の室内機13の運転パターンについても同様である。したがって、図7の表に示す運転パターンで複数の室内機13を運転させることで、9台の室内機13の中から誤配線された室内機13とその正規のアドレスとを特定することができる。
図6を参照して、4台の室内機13について、配線状態の検査を行う場合について説明する。制御装置21は、4台の室内機13及び切換装置15に対して、図7の表で示す運転の指示を行う。制御装置21は、各室内機13について、上述した方法で運転状態を判断し、指示した運転内容との比較を行い、両者が一致しているか否かを判定する。
図8に示すように、アドレスAの室内機13は、2回の運転で指示された運転内容と実際の運転状態とが一致している。アドレスB~Dの室内機13は、指示された運転内容と実際の運転状態とが異なっている。したがって、制御装置21は、これらの室内機13で誤配線が生じていると判断し、誤配線の報知を行う。
配線状態の検査を行う作業者は、誤配線の報知を確認した場合、室内機13のアドレスの書き換え作業を行う。例えば、図8に示す例では、アドレスBの室内機13の運転状態(暖房+冷房)が、アドレスDの室内機13に指示した運転内容と一致しているので、作業者は、この室内機13のアドレスをBからDに書き換える。同様に、アドレスCの室内機13の運転状態(暖房+暖房)は、アドレスBの室内機13に指示した運転内容と一致しているので、この室内機13のアドレスをCからBに書き換える。同様に、アドレスDの室内機13の運転状態(送風+送風)は、アドレスCの室内機13に指示した運転内容と一致しているので、この室内機13のアドレスをDからCに書き換える。この書き換え作業によって、室外機11、室内機13、及び切換装置15の冷媒配管12,14による接続と、通信線17,18による接続とが整合し、各室内機13において、指示通りの運転が行えるようになる。
室内機13及び切換装置15が10台以上ある場合、配線状態の検査のための運転回数をさらに増やすことによって対応することができる。
図9は、配線状態を検査するための運転パターンを示す表である。図9に示すように、室内機13及び切換装置15の台数が27台までの場合、3回の運転を行うことによって、各室内機13が唯一の運転パターンで運転可能となり、全ての室内機13の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとの特定が可能となる。同様に、室内機13及び切換装置15の台数が28台以上81台以下の場合、4回の運転を行うことによって、各室内機13が唯一の運転パターンで運転可能となり、全ての室内機13の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとの特定が可能となる。
図9は、配線状態を検査するための運転パターンを示す表である。図9に示すように、室内機13及び切換装置15の台数が27台までの場合、3回の運転を行うことによって、各室内機13が唯一の運転パターンで運転可能となり、全ての室内機13の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとの特定が可能となる。同様に、室内機13及び切換装置15の台数が28台以上81台以下の場合、4回の運転を行うことによって、各室内機13が唯一の運転パターンで運転可能となり、全ての室内機13の配線状態を検査し、誤配線された室内機13とその正規のアドレスとの特定が可能となる。
なお、配線状態の検査のための運転回数と、室内機13及び切換装置15の台数とは、3進法における桁数と、10進数に置き換えた数との関係と同じである。詳しく説明すると、3進法では1桁で表現できる数が、(0,1,2)の3個であり、2桁で表現できる数は、(00,01,02,10,11,12,20,21,22)の9個であり、3桁で表現できる数は、27個であり、4桁で表現できる数は、81個である。これらの関係は、上述した運転回数と、室内機13及び切換装置15の台数との関係と同じである。また、例えば冷房を3進法の「0」、暖房を「1」、冷暖房停止を「2」と置き換えれば、3進法によって相互に重複しない運転パターンを容易に設定することができる。例えば、3進法を2桁で表現すると、「00」,「01」,「02」,「10」,「11」,「12」,「20」,「21」,「22」となるが、0,1,2の数字にそれぞれ冷房、暖房、冷暖房停止を当てはめれば、2回の運転で互いに重複しない運転パターンを容易に設定することができる。
(室内機の台数と切換装置の台数が異なる場合)
上記の説明は、いずれも1台の切換装置15に対して1台の室内機13が接続されている場合についての説明である。しかしながら、1台の切換装置15には、複数の室内機13を並列に接続することが可能である。この場合、1台の切換装置15に接続された複数の室内機13はいずれも同じ運転状態となる。
上記の説明は、いずれも1台の切換装置15に対して1台の室内機13が接続されている場合についての説明である。しかしながら、1台の切換装置15には、複数の室内機13を並列に接続することが可能である。この場合、1台の切換装置15に接続された複数の室内機13はいずれも同じ運転状態となる。
図10は、誤配線された室内機を含む空気調和システムの他の例を示す概略的な構成図である。
図10に示す例では、切換装置15が3台設けられ、そのうち、No.1とNo.2の切換装置15には、それぞれ1台の室内機13が接続される。これに対して、No.3の切換装置15には、2台の室内機13が接続されている。合計4台の室内機13のアドレスをA,B,C1,C2とする。
図10に示す例では、切換装置15が3台設けられ、そのうち、No.1とNo.2の切換装置15には、それぞれ1台の室内機13が接続される。これに対して、No.3の切換装置15には、2台の室内機13が接続されている。合計4台の室内機13のアドレスをA,B,C1,C2とする。
切換装置15の台数より室内機13の台数が多い場合、切換装置15の台数に応じて運転パターンと運転回数とが設定される。図10の例では、切換装置15の台数が3台であるので、配線状態の検査のために図4に示す運転パターンで1回の運転が行われる。
制御装置21は、4台の室内機13及び3台の切換装置15に対して、図4に示す運転パターンで運転の指示を行う。制御装置21は、各室内機13について、上述した方法で運転状態を判断し、指示した運転内容との比較を行い、両者が一致しているか否かを判定する。
図11に示すように、アドレスAの室内機13は、指示された運転内容と実際の運転状態とが一致している。これに対してアドレスBの室内機13は、指示された運転内容(暖房)と実際の運転状態(送風)とが異なる。アドレスC1の室内機13も、指示された運転内容(送風)と実際の運転状態(暖房)とが異なる。アドレスC2の室内機13は、指示された運転内容(送風)と実際の運転内容(送風)とが一致している。したがって、制御装置21は、アドレスBの室内機13とアドレスC1の室内機13との間で誤配線が生じていると判断することができる。
(各運転を行う室内機及び切換装置の台数について)
図4、図7、及び図9に示すように、冷房運転を行う室内機13に接続された切換装置の数と、暖房運転を行う室内機13に接続された切換装置の数と、冷暖房停止する室内機13に接続された切換装置15の数とは、互いに乖離しないように、運転パターンが設定されている。
図4、図7、及び図9に示すように、冷房運転を行う室内機13に接続された切換装置の数と、暖房運転を行う室内機13に接続された切換装置の数と、冷暖房停止する室内機13に接続された切換装置15の数とは、互いに乖離しないように、運転パターンが設定されている。
具体的に、図4に示すように切換装置15が3台の場合、冷房、暖房、冷暖房停止(送風)を行う室内機13に接続された切換装置15の数はそれぞれ1台である。図7に示すように切換装置15が9台の場合、1回目の運転も2回目の運転も、冷房、暖房、冷暖房停止(送風)を行う室内機13に接続された切換装置15の数はそれぞれ3台である。図9に示すように切換装置15が27台の場合、1回目の運転も2回目の運転も、冷房、暖房、冷暖房停止(送風)を行う室内機13に接続された切換装置15の数はそれぞれ9台である。
図7において、切換装置15の数が5~8台の場合、冷房を行う室内機13に接続された切換装置15の台数と、暖房を行う室内機13に接続された切換装置15の台数と、冷暖房停止(送風)を行う室内機13に接続された切換装置15の台数との差は、1台に収まるようになっている。図9において、切換装置15の数が10~26台の場合、冷房、暖房、及び冷暖房停止(送風)の各運転を行う室内機13に接続された切換装置15の台数の差も、1台に収まるようになっている。切換装置15の数が28台以上の場合も同様である。
このように、冷房、暖房、冷暖房停止を行う室内機13に接続された切換装置15の数を互いに乖離しないようにすることで、各回の運転で室外機11の圧縮機11aの運転周波数を大きく変動させたり冷媒回路を流れる冷媒流量を大きく変動させたりすることがなくなり、各回の運転を迅速に切り換えることができる。
なお、配線状態の検査のための運転パターンは、冷房運転を行う室内機13に接続された切換装置15の数と、暖房運転を行う室内機13に接続された切換装置15の数とが互いに乖離しないように設定されていてもよい。例えば、一方の数と他方の数との比率は、1.5以下とすることができる。言い換えると、一方の数と他方の数との比率は、4:6かそれよりも5:5に近くなるように設定することができる。
ただし、冷暖房停止となる室内機13と比べて冷房又は暖房を行う室内機13が多くなると、その分、圧縮機11aの運転周波数を高め冷媒循環量を多くする必要があるので、冷房、暖房、及び冷暖房停止の3つについて互いに切換装置15の数が乖離しないように運転パターンを設定することが好ましい。
以上のような配線状態の検査のための運転は、室内の温度が安定した状態で行うことが望まれる。具体的には、室内の温度が所定の温度範囲内にあるときに行うことが推奨される。室内の温度が高すぎたり低すぎたりすると、冷房及び暖房の運転状態を判断することが困難となるからである。制御装置21は、配線状態の検査のための運転を行う前に、室内の温度を所定範囲内に収めるための予備空調運転の指示を行う。例えば、室内の温度が所定の温度範囲よりも高い場合には、室内の温度が所定範囲内に収まるように前もって室内の冷房運転の指示を行う。逆に、室内の温度が所定の温度範囲よりも低い場合には、室内の温度が所定範囲内に収まるように前もって室内の暖房運転の指示を行う。
制御装置21は、配線状態の検査のために、冷房を指示した室内機13の台数と、実際に冷房の運転状態にある室内機13の台数とが一致し、かつ、暖房を指示した室内機13の台数と、実際に暖房の運転状態にある室内機13の台数とが一致した後に、各室内機13について、指示した運転内容と実際の運転状態とが一致するか否かの判定を行う。仮に、冷房及び暖房を指示した室内機13の各台数と、実際に冷房及び暖房の運転状態にある室内機13の各台数とが異なると、誤配線された室内機13を正確に特定することができなくなるからである。
なお、制御装置21は、配線状態の検査のために、冷房、暖房、及び冷暖房停止のいずれかの指示をした室内機13の台数と、その運転状態にある室内機13の台数が一致した後に、各室内機13について指示した運転内容と実際の運転状態とが一致するか否かの判定を行ってもよい。あるいは、制御装置21は、冷房、暖房、及び冷暖房停止の少なくとも2つについて、指示をした室内機13の台数と、その運転状態にある室内機13の台数とが一致した後に、各室内機13について指示した運転内容と実際の運転状態とが一致するか否かの判定を行ってもよい。
図12には、以上に説明した配線状態の検査手順をフローチャートで示している。このフローチャートを用いて配線状態の検査の流れを簡潔に説明する。なお、この説明では、切換装置15の台数が81台以内であるものとする。
制御装置21は、配線状態の検査の処理を開始すると、ステップS1において、室内の温度が所定の範囲内にあるか否かを判断する。制御装置21は、ステップS1の判断が肯定的(Yes)である場合、ステップS2に処理を進め、否定的(No)である場合は、ステップS8に処理を進める。ステップS8において、制御装置21は、室外機11、室内機13、及び切換装置15に予備暖房又は予備冷房を行わせ、室内の温度を所定範囲内に収める。
ステップS2において、制御装置21は、図4、図7、及び図9に示すような運転パターンに従い、室外機11、室内機13、切換装置15に冷房、暖房、及び送風(冷暖房停止)の指示を与え、各室内機13において冷房、暖房、及び送風を実行する。
次いで、ステップS3において、制御装置21は、各室内機13の運転状態を判断する。ステップS4において、制御装置21は、冷房及び暖房を指示した室内機13の各台数と、冷房及び暖房と判断した室内機13の各台数が一致するか否かを判断する。
制御装置21は、ステップS4の判断が肯定的(Yes)である場合、ステップS5に処理を進め、否定的(No)である場合は、ステップS3に処理を戻す。
制御装置21は、ステップS4の判断が肯定的(Yes)である場合、ステップS5に処理を進め、否定的(No)である場合は、ステップS3に処理を戻す。
ステップS5において、制御装置21は、切換装置15の台数が3台以下であるか、又は、4台以上9台以下であり且つ2回目の運転が終了しているか、又は、切換装置15の台数が10台以上27台以下であり且つ3回目の運転が終了しているか、又は、切換装置15の台数が28台以上81台以下であり且つ4回目の運転が終了しているか、を判断する。ステップS5の判断が肯定的(Yes)である場合、制御装置21は、処理をステップS6に進め、否定的(No)である場合、制御装置21は、処理をステップS2に戻し、2回目以降の運転を繰り返し行う。
ステップS6において、制御装置21は、誤配線された室内機13があるか否かを判定する。具体的には、各室内機13について、指示した運転内容と実際の運転状態とが一致しているか否かを判定する。その結果、誤配線された室内機13があると判定した場合、制御装置21は、ステップS7において、誤配線されている旨を報知し、サービスマン等の作業者に報知する。
[第2の実施形態]
図13は、本開示の第2実施形態に係る空気調和システムの概略的な構成図である。
本実施形態の空気調和システム100は、室外機11、室内機13、及び切換装置15に加え、集中管理装置60を備えている。この集中管理装置60は、例えば、ビルの中央監視室内に設置される。集中管理装置60は、室外機11及び室内機13の稼働状況の監視や遠隔制御等を行う。
図13は、本開示の第2実施形態に係る空気調和システムの概略的な構成図である。
本実施形態の空気調和システム100は、室外機11、室内機13、及び切換装置15に加え、集中管理装置60を備えている。この集中管理装置60は、例えば、ビルの中央監視室内に設置される。集中管理装置60は、室外機11及び室内機13の稼働状況の監視や遠隔制御等を行う。
集中管理装置60は、制御装置61を備え、この制御装置61は、通信線19で室外機11の制御装置21に接続されている。制御装置61は、CPU等の演算部、RAM、ROM等のメモリを有するマイクロコンピュータを含む。制御装置61は、FPGAやASIC等の集積回路を備えていてもよい。
本実施形態では、集中管理装置60の制御装置61が、室内機13の配線状態を検査する検査装置として機能する。この制御装置61には、配線状態の検査に必要なセンサ51,52,53の検出値等の情報、室内機13のアドレス情報等が室外機11の制御装置21から送信される。集中管理装置60の制御装置61は、配線状態を検査する際に、室外機11、室内機13、切換装置15に冷房、暖房、冷暖房停止の運転指示を行い、各室内機の運転状態の判断や、誤配線の判定等を行う。
なお、室内機13の配線状態を検査する検査装置は、室外機11の制御装置21や、集中管理装置60の制御装置61以外に、室内機13の制御装置23、切換装置15の制御装置25により構成されていてもよい。集中管理装置60とインターネット等の広域通信回線を介して接続される遠隔監視装置の制御装置により検査装置が構成されていてもよい。
[実施形態の作用効果]
(1)上記実施形態の空気調和システム100は、冷房と暖房とを同時に運転可能である。空気調和システム100は、室外機11と、室外機11に冷媒配管12,14及び通信線17,18で接続される複数の室内機13と、制御装置21,61と、を備える。制御装置21,61は、複数の室内機13の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように、室外機11及び室内機13に運転の指示を行い、各室内機13について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う。このように、制御装置21,61が、冷房、暖房、及び冷暖房停止の3つの運転状態について、室内機13に指示した運転内容と室内機13の実際の運転状態とが一致しているか否かを判定することによって、室内機13の配線状態を少ない運転回数で検査し、誤配線された室内機13を特定することができる。例えば、3台の室内機13であれば1回の運転、4~9台の室内機13であれば2回の運転、10~27台の室内機13であれば3回の運転、28~81台の室内機13であれば4回の運転で室内機13の配線状態を検査することができる。
(1)上記実施形態の空気調和システム100は、冷房と暖房とを同時に運転可能である。空気調和システム100は、室外機11と、室外機11に冷媒配管12,14及び通信線17,18で接続される複数の室内機13と、制御装置21,61と、を備える。制御装置21,61は、複数の室内機13の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように、室外機11及び室内機13に運転の指示を行い、各室内機13について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う。このように、制御装置21,61が、冷房、暖房、及び冷暖房停止の3つの運転状態について、室内機13に指示した運転内容と室内機13の実際の運転状態とが一致しているか否かを判定することによって、室内機13の配線状態を少ない運転回数で検査し、誤配線された室内機13を特定することができる。例えば、3台の室内機13であれば1回の運転、4~9台の室内機13であれば2回の運転、10~27台の室内機13であれば3回の運転、28~81台の室内機13であれば4回の運転で室内機13の配線状態を検査することができる。
(2)上記実施形態では、制御装置21が、冷房、暖房、及び冷暖房停止を組合せた運転パターンを複数有し、複数の室内機13を、異なる運転パターンで複数回運転させる。
このような構成によって、室内機13の数が増えても、少ない運転回数で配線状態の検査を行うことができる。
このような構成によって、室内機13の数が増えても、少ない運転回数で配線状態の検査を行うことができる。
(3)上記実施形態では、冷媒配管12,14に、冷房及び暖房の各運転に応じて室外機11と室内機13との間で冷媒流路を切り換える複数の切換装置15が接続される。冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転パターンは、切換装置15の数に応じて設定される。
1つの切換装置15に複数の室内機13が接続されている場合、切換装置15の数に応じて運転パターンを設定し、配線状態の検査を行うことができる。
1つの切換装置15に複数の室内機13が接続されている場合、切換装置15の数に応じて運転パターンを設定し、配線状態の検査を行うことができる。
(4)上記実施形態では、制御装置21が、冷房、暖房、又は冷暖房停止の運転の指示をした室内機13の数と、その運転状態にある室内機13の数とが一致した後の前記判定の結果を有効とする。そのため、冷房、暖房、又は冷暖房停止の運転状態が安定した後の判定結果を用いて配線状態を検査することができ、誤配線された室内機13を正確に特定することができる。
(5)上記実施形態では、制御装置21が、冷房、暖房、及び冷暖房停止のうち少なくとも2つについて、その運転の指示をした室内機13の数と、その運転状態にある室内機13の数とが一致した後の前記判定の結果を有効とする。そのため、冷房、暖房、及び冷暖房停止の少なくとも2つの運転状態が安定した後の判定結果を用いて室内機13の配線状態を検査することができ、誤配線された室内機13を正確に特定することができる。
(6)上記実施形態では、冷媒配管12,14に、冷房及び暖房の各運転に応じて室外機11と室内機13との間で冷媒流路を切り換える複数の切換装置15が接続され、制御装置21は、冷房を指示する室内機13に接続された切換装置15の数と、暖房を指示する室内機13に接続された切換装置15の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する。例えば、制御装置21、61は、冷房を指示する室内機13に接続された切換装置15の数と、暖房を指示する室内機13に接続された切換装置15の数との、一方に対する他方の比率を1.5以下とする。そのため、冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転の切り替えを速くし、安定した運転を迅速に行うことができる。
(7)上記実施形態では、冷媒配管12,14に、冷房及び暖房の各運転に応じて、前記室外機11と室内機13との間の冷媒流路を切り換える複数の切換装置15が接続され、制御装置21が、冷房を指示する室内機13に接続された切換装置15の数と、暖房を指示する室内機13に接続された切換装置15の数と、冷暖房停止を指示する室内機13に接続された切換装置15の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する。そのため、冷房、暖房、及び冷暖房停止の運転の切り替えを速くし、安定した運転を迅速に行うことができる。
(8)上記実施形態では、室内機13が、室内の空気を取り入れるファン45を有し、制御装置21が、冷暖房停止を指示する室内機13のファン45を動作させる。そのため、冷暖房停止の際に室内機13の冷媒の温度を迅速に室温に戻し、その後、冷房又は暖房にスムーズに移行することができる。
(9)上記実施形態では、室内機13が、冷媒の温度を検出する温度センサ51,52を有し、制御装置21が、温度センサ51,52の検出結果に基づいて実際の運転状態を判断する。室内機13に流入する冷媒の温度は冷房と暖房とで異なるので、運転状態の判断に冷媒の温度を用いることができる。
(10)上記実施形態では、制御装置21が、前記判定のための運転を指示する前に、室外機11及び室内機13に室内の温度を所定範囲内にするための予備空調運転を行わせる。室内の温度が高すぎたり低すぎたりすると、冷房及び暖房の運転状態を正確に判断することが困難になるので、室内の温度を事前に適切な温度に安定させることができる。
(11)上記実施形態では、室内機13が、自己を識別するためのアドレス(識別情報)を有し、制御装置21が、前記判定において実際の運転状態と指示した運転内容とが一致しない室内機(異常室内機)13に対して、実際の運転状態と指示した運転内容とを一致させるためのアドレスの変更を行う。このように、誤配線された室内機13の識別情報を変更することで、当該室内機13を正常に運転させることができる。
(12)上記実施形態では、制御装置21が、一の異常のある室内機13のアドレスを、当該一の室内機13の実際の運転状態と一致する指示がなされた他の異常のある室内機13のアドレスに書き換える。そのため、誤配線された室内機13の識別情報を、他の誤配線された室内機13の識別情報に書き換えることで、前者の室内機13を正常に運転させることができる。
(13)上記実施形態では、制御装置21が、室外機11に設けられる。そのため、室外機11自身によって室内機13の配線状態を検査することができ、その後の対応、例えば、室内機13のアドレスの書き換えなどをスムーズに行うことができる。
[その他の変形例]
本開示は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、本開示の検査装置は、空気調和システム100とは別の検査専用の装置であってもよい。例えば、検査装置は、上述した配線状態の検査機能を有するコンピュータにより構成することができる。この検査装置を室外機11の制御装置21等に接続し、上述した手順を行うことで室内機13の配線状態を検査することができる。
本開示は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、本開示の検査装置は、空気調和システム100とは別の検査専用の装置であってもよい。例えば、検査装置は、上述した配線状態の検査機能を有するコンピュータにより構成することができる。この検査装置を室外機11の制御装置21等に接続し、上述した手順を行うことで室内機13の配線状態を検査することができる。
切換装置15の機能は、室内機13が備えていてもよい。例えば、上記実施形態で説明した切換装置15の内部液管30、第1~第3内部ガス管31~33、第1、第2制御弁41,42は、室内機13に設けられていてもよい。切換装置15の制御は、室内機13の制御装置23により行われてもよい。
11 :室外機
12 :冷媒配管
13 :室内機
14 :冷媒配管
15 :切換装置
17 :通信線
18 :通信線
21 :制御装置
45 :ファン
51 :温度センサ
52 :温度センサ
61 :制御装置
100 :空気調和システム
12 :冷媒配管
13 :室内機
14 :冷媒配管
15 :切換装置
17 :通信線
18 :通信線
21 :制御装置
45 :ファン
51 :温度センサ
52 :温度センサ
61 :制御装置
100 :空気調和システム
Claims (16)
- 冷房と暖房とを同時に運転可能な空気調和システムであって、
室外機(11)と、
前記室外機(11)に冷媒配管(12,14)及び通信線(17,18)で接続される複数の室内機(13)と、
前記複数の室内機(13)の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように、前記室外機(11)及び前記室内機(13)に運転の指示を行い、前記各室内機(13)について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う制御装置(21,61)と、を備える、空気調和システム。 - 前記制御装置(21,61)が、冷房、暖房、及び冷暖房停止を組合せた運転パターンを複数有し、前記複数の室内機(13)を、異なる運転パターンで複数回運転させる、請求項1に記載の空気調和システム。
- 前記冷媒配管(12,14)に、冷房及び暖房の各運転に応じて前記室外機(11)と前記室内機(13)との間で冷媒流路を切り換える複数の切換装置(15)が接続され、
前記運転パターンが、前記切換装置(15)の数に応じて設定される、請求項2に記載の空気調和システム。 - 前記制御装置(21,61)が、冷房、暖房、又は冷暖房停止の運転の指示をした前記室内機(13)の数と、その運転状態にある前記室内機(13)の数とが一致した後の前記判定の結果を有効とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
- 前記制御装置(21,61)が、冷房、暖房、及び冷暖房停止のうち少なくとも2つについて、その運転の指示をした前記室内機(13)の数と、その運転状態にある前記室内機(13)の数とが一致した後の前記判定の結果を有効とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
- 前記冷媒配管(12,14)に、冷房及び暖房の各運転に応じて前記室外機(11)と前記室内機(13)との間で冷媒流路を切り換える複数の切換装置(15)が接続され、
前記制御装置(21,61)が、冷房を指示する前記室内機(13)に接続された前記切換装置(15)の数と、暖房を指示する前記室内機(13)に接続された前記切換装置(15)の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和システム。 - 前記制御装置(21,61)が、冷房を指示する前記室内機(13)に接続された前記切換装置(15)の数と、暖房を指示する前記室内機(13)に接続された前記切換装置(15)の数との、一方に対する他方の比率を1.5以下とする、請求項6に記載の空気調和システム。
- 前記冷媒配管(12,14)に、冷房及び暖房の各運転に応じて、前記室外機(11)と前記室内機(13)との間の冷媒流路を切り換える複数の切換装置(15)が接続され、
前記制御装置(21,61)が、冷房を指示する前記室内機(13)に接続された前記切換装置(15)の数と、暖房を指示する前記室内機(13)に接続された前記切換装置(15)の数と、冷暖房停止を指示する前記室内機(13)に接続された前記切換装置(15)の数とが乖離しないように、それぞれの数を設定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気調和システム。 - 前記室内機(13)が、室内の空気を取り入れるファンを有し、
前記制御装置(21,61)が、冷暖房停止を指示する前記室内機(13)の前記ファンを動作させる、請求項1~8のいずれか1項に記載の空気調和システム。 - 前記室内機(13)が、冷媒の温度を検出する温度センサ(51,52)を有し、
前記制御装置(21,61)が、前記温度センサ(51,52)の検出結果に基づいて実際の運転状態を判断する、請求項1~9のいずれか1項に記載の空気調和システム。 - 前記制御装置(21,61)が、前記判定のための運転を指示する前に、前記室外機(11)及び前記室内機(13)に室内の温度を所定範囲内にするための予備空調運転を行わせる、請求項1~10のいずれか1項に記載の空気調和システム。
- 前記室内機(13)が、自己を識別するための識別情報を有し、
前記制御装置(21,61)が、前記判定において実際の運転状態と指示した運転内容とが一致しない異常室内機(13)に対して、実際の運転状態と指示した運転内容とを一致させるための識別情報の変更を行う、請求項1~11のいずれか1項に記載の空気調和システム。 - 前記制御装置(21,61)が、一の異常室内機(13)の識別情報を、当該一の異常室内機(13)の実際の運転状態と一致する指示がなされた他の異常室内機(13)の識別情報に書き換える、請求項12に記載の空気調和システム。
- 前記制御装置(21)が、前記室外機(11)に設けられる、請求項1~13のいずれか1項に記載の空気調和システム。
- 冷房と暖房とを同時に運転可能な空気調和システムにおける室外機(11)及び複数の室内機(13)に対して、前記複数の室内機(13)の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように運転の指示を行い、前記各室内機(13)について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う、検査装置。
- 冷房と暖房とを同時に運転可能な空気調和システムにおける室外機(11)及び複数の室内機(13)に対して、前記複数の室内機(13)の運転状態が冷房、暖房、及び冷暖房停止の全てを含むように運転の指示を行い、前記各室内機(13)について、実際の運転状態を判断し、その運転状態と指示した運転内容とが一致しているか否かの判定を行う、検査方法。
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JP2021097891A JP2022189352A (ja) | 2021-06-11 | 2021-06-11 | 空気調和システム、検査装置、及び、検査方法 |
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