JP2022189303A - 電気機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】利便性を向上した電気機器を提供する。【解決手段】空気圧縮機1において、電池パック5の温度が放電禁止閾値を超えると電池パック5からモータ14への電力供給を禁止するとともに、電池パック5の温度が所定の充電禁止閾値を超えると充電部70から電池パック5への電力供給を禁止する。空気圧縮機1において、前記放電禁止閾値が前記充電禁止閾値以下のモードと、前記放電禁止閾値が前記充電禁止閾値よりも高いモードと、を切替可能である。【選択図】図9
Description
本発明は、空気圧縮機等の電気機器に関する。
電気機器の一例である空気圧縮機においては、負荷の一例としてモータが設けられ、モータの駆動力によりピストンを駆動させ、シリンダから圧縮空気を排出し、タンクに貯蔵する。タンクに貯蔵した圧縮空気は空気工具に供給される。特許文献1の構成では、負荷部および充電部が設けられる本体部に対して電池パックが着脱可能に取り付けられる。
電池パックに設けられる二次電池には、放電・充電それぞれに対して好ましくない温度範囲が存在するため、二次電池の温度には放電禁止閾値及び充電禁止閾値が設けられる。充電に比べ放電のほうがより高い温度でも実施可能であるため、放電時間を長く確保する目的で、放電禁止閾値は充電禁止閾値よりも高く設定されることが一般的である。
特許文献1のように本体部に負荷部と充電部の両方が設けられる構成の場合、温度が放電禁止閾値を超えて放電が停止されると、次の放電に備えてすぐに充電が開始されることが望まれる。一方で、放電禁止閾値を充電禁止閾値よりも高く設定していると、放電停止後の二次電池の温度が充電禁止閾値よりも高いため、温度が低下し充電禁止閾値よりも下回るまでに、長時間待つ必要があった。このため、二次電池に対して効率的に充電を行うことができず、利便性が損なわれていた。
上記課題を鑑み本発明は、利便性を向上した電気機器を提供することを目的とする。
本発明のある態様は、電気機器である。この電気機器は、
電力を受けて作業を行う負荷部と、
二次電池を有し、前記負荷部へ電力を供給可能な電池部と、
商用電源と接続され、前記電池部へ電力を供給することで前記二次電池を充電可能な充電部と、
前記電池部の温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部の検出値に応じて、前記電池部から前記負荷部へ供給される電力、および、前記充電部から前記電池部へ供給される電力を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記温度検出部の検出値が所定の放電禁止閾値を超えると前記電池部から前記負荷部への電力供給を禁止するとともに、前記温度検出部の検出値が所定の充電禁止閾値を超えると前記充電部から前記電池部への電力供給を禁止し、
前記放電禁止閾値は、前記充電禁止閾値以下である。
電力を受けて作業を行う負荷部と、
二次電池を有し、前記負荷部へ電力を供給可能な電池部と、
商用電源と接続され、前記電池部へ電力を供給することで前記二次電池を充電可能な充電部と、
前記電池部の温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部の検出値に応じて、前記電池部から前記負荷部へ供給される電力、および、前記充電部から前記電池部へ供給される電力を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記温度検出部の検出値が所定の放電禁止閾値を超えると前記電池部から前記負荷部への電力供給を禁止するとともに、前記温度検出部の検出値が所定の充電禁止閾値を超えると前記充電部から前記電池部への電力供給を禁止し、
前記放電禁止閾値は、前記充電禁止閾値以下である。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、利便性を向上した電気機器を提供できる。
以下において、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示である。実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(実施の形態1)
以下、電気機器の一実施の形態である空気圧縮機1について、図面を用いて詳細に説明する。空気圧縮機1は、商用交流電源(AC電源100V)で動作するもので、商用電源のコンセントに接続するための電源コード2及びプラグ(図示省略)を有する。空気圧縮機1は、電池電源を用いたアシスト動作が可能であり、図4に示すように、本体カバー(ハウジング)10の外面に複数(図示の場合は2個)の電池パック用装着部45を備える。
以下、電気機器の一実施の形態である空気圧縮機1について、図面を用いて詳細に説明する。空気圧縮機1は、商用交流電源(AC電源100V)で動作するもので、商用電源のコンセントに接続するための電源コード2及びプラグ(図示省略)を有する。空気圧縮機1は、電池電源を用いたアシスト動作が可能であり、図4に示すように、本体カバー(ハウジング)10の外面に複数(図示の場合は2個)の電池パック用装着部45を備える。
電池パック用装着部45には、それぞれ電池部としての電池パック5が着脱自在に装着可能である。図4では1個の電池パック用装着部45に電池パック5が装着された様子を示すが、各電池パック用装着部45に電池パック5を装着し、合計2個の電池パック5をアシストに利用できる。電池パック5は、収容ケースと、収容ケース内に設けられた二次電池(二次電池セル)と、を有する。電池パック用装着部45は電池パック5の端子に接続する接続端子を有する。
空気圧縮機1は、本体カバー10と、本体カバー10の両側に設けられた運搬用ハンドル11と、圧縮空気を貯留する一対の平行配置の空気タンク12a,12bと、外部より吸入した空気を圧縮して空気タンク12a,12bに供給する圧縮部13(図3)と、圧縮部13に連結され圧縮部13を駆動するモータ14(同)と、を備える。モータ14は負荷部の一例である。
圧縮部13とモータ14は、モータ14の軸方向が空気タンク12a,12bの長手方向と略直交するように、一対の空気タンク12a,12bの上方に配置される。空気タンク12a,12bには、地面との直接接触を防止して保護するための脚部15が設けられる。モータ14は、例えば直流ブラシレスモータである。モータ14に電力を供給する図5A、図5Bのインバータ部33を、主制御部40(CPU等の制御回路を含む)によって制御(例えばPWM制御)することで、モータ14の回転数等が制御される。
使用者は、操作パネル部(スイッチパネル)19により、空気圧縮機1の電源オン・オフ(ON・OFF)、モータ14の起動・停止、運転モード切替等の操作が可能である。操作パネル部19には、空気タンク内圧力や過負荷等の警告が表示される。
圧縮部13は、一段目の低圧側圧縮部17と、二段目の高圧側圧縮部18と、により構成される。一段目の低圧側圧縮部17と二段目の高圧側圧縮部18は、クランクケース16を介して相互に対向するように配置される。一段目の低圧側圧縮部17は、クランクケース16内部を経由して吸い込まれた外部空気(大気圧)を圧縮し、一段目吐出管を経由して二段目の高圧側圧縮部18へ圧縮空気を送り込む。二段目の高圧側圧縮部18は、一段目の低圧側圧縮部17から供給される圧縮空気を例えば3.0~4.5MPaの許容最高圧力まで圧縮して二段目吐出管を経由して相互に連通された空気タンク12a,12bに供給する。
空気タンク12a,12b内の圧縮空気は、減圧弁24a,24bによって減圧され、カプラ27a,27bを経由して外部に取り出される。カプラ27a,27bの近傍の圧力は圧力計26a,26bでモニタできるようになっている。カプラ27a,27bの各々には不図示のホースを介して釘打機等の空気工具が接続される。
減圧弁24a,24bの出力側の圧力(空気工具への供給圧力)は、圧力調整用部材23a,23bによって調整できる。減圧弁24a,24bにより、空気タンク12a,12bへの圧縮空気の入口側の圧力の大きさにかかわらず、カプラ27a,27b側の圧力を最高圧力以下の一定値に抑えることができる。すなわち、カプラ27a,27bには、空気タンク12a,12b内の圧力にかかわらず一定の圧力を持つ圧縮空気が得られる。なお、空気タンク12a,12b内部に溜まったドレン及び圧縮空気を外部へ排出するためにドレン排出装置が設けられる。
図5Aに示すように、空気圧縮機1は、圧縮部13を回転駆動して空気タンク12a,12bに圧縮空気を送り込むためのモータ14を有する。空気圧縮機1は、外部の交流電源である商用交流電源39を用いてモータ14を駆動するための本体回路部200と、2個の電池パック5-A,5-Bを用いた電力アシスト用の補助回路部300と、を備える。
図5A及び図5Bに示すように、本体回路部200は、外部の交流電源である商用交流電源39(AC100V:例えばコンセントの最大定格電流15A)の供給を受けてモータ14を駆動するために、整流部31、AC側電源昇圧回路32、インバータ部33、及びインバータ部33を制御するための主制御部40を具備する。
商用交流電源39と整流部31との間にはノイズフィルタ34が挿入される。整流部31の整流出力側に平滑コンデンサ35が接続される。交流電源39からの交流電力は整流部31で整流され、平滑コンデンサ35で平滑された直流電力がAC側電源昇圧回路32に供給される。整流部31とAC側電源昇圧回路32との間の接続線路には電流検出用抵抗36が挿入される。AC側負荷電流検出部37は、電流検出用抵抗36の両端の電圧降下を基にAC負荷電流を検出し(モニタし)、AC負荷電流検出信号を主制御部40に出力する。
AC側電源昇圧回路32は、DC-DCコンバータ等の昇圧回路を含み、ここで昇圧された直流電力がインバータ部33を介してモータ14に供給される。整流部31、AC側電源昇圧回路32、及び平滑コンデンサ35は、交流側電源部の一例である。
AC側電源昇圧回路32は、図示の場合、チョークコイル321、スイッチング素子322、ダイオード323及びコンデンサ324を有するチョッパ型DC-DCコンバータであり、スイッチング素子322のスイッチング動作を制御する昇圧電圧制御部325を有する。AC側電源昇圧回路32の昇圧出力側に昇圧電圧検出部38が設けられる。
主制御部40には、昇圧電圧検出部38の昇圧電圧監視信号、モータ14の回転を検出する回転センサ41の回転検出信号、及び、空気タンク12a,12bの圧力を検出する圧力センサ42の圧力検出信号がそれぞれ入力される。主制御部40は、昇圧電圧制御信号をAC側電源昇圧回路32(昇圧電圧制御部325)に出力するとともに、インバータ制御信号をインバータ部33に出力し、AC側電源昇圧回路32で昇圧された直流電力をインバータ部33を介してモータ14に供給することで、例えばPWM制御等でモータ14の回転制御を行う。圧縮部13はモータ14で回転駆動され、圧縮部13から吐出された空気が空気タンク12a,12bに送られる
操作パネル部19は、空気タンク内12a,12bの圧力や過負荷等の警告等を表示する表示パネル191、電源オン・オフの切替を行う運転ボタン192、電池パック5-A,5-Bの充電を指示する充電ボタン193、運転モード切替を指示するモード切替ボタン194、及び電池パック5-A,5-Bを用いた電力アシストを指示するアシストボタン195を有し、これらを制御するためにスイッチパネル制御部190が設けられる。スイッチパネル制御部190は通信回路197を介して主制御部40に接続される。
主制御部40や操作パネル部19、通信回路197等に安定化された直流電圧を供給するために、回路電源部90が設けられる。回路電源部90は、整流部31の直流出力を利用して主制御部40等に電源電圧Vcc(A)を、スイッチパネル制御部190や通信回路197等に電源電圧Vcc(C)をそれぞれ供給する。回路電源部90は、1個の一次巻線と2個の二次巻線とを有する降圧トランス91、トランス一次側をスイッチングするスイッチング素子92、スイッチング素子92に駆動信号を出力する回路電源駆動回路93、及び、2個の二次巻線にそれぞれ設けられた整流平滑回路94,95を有する。整流平滑回路94の直流出力電圧はVcc(A)として主制御部40等に供給され、整流平滑回路95の直流出力電圧はVcc(C)としてスイッチパネル制御部190や通信回路197等に供給される。
図5A、図5C及び図5Dに示すように、補助回路部300は、電池電源(直流電源)でモータ14の駆動アシストを行うためのアシスト電源部50、電池電源としての電池パック5-A,5-Bを充電するための充電部70、副制御部80、回路電源部110、及び通信回路100を有する。副制御部80はCPU等の制御回路を含む構成であり、主制御部40と連携してアシスト電源部50と充電部70の動作を制御する。回路電源部110は、副制御部80や通信回路100等に安定化された直流電圧を供給する。通信回路100は主制御部40と副制御部80間の電気的に絶縁された通信回線を構成する。補助回路部300は、例えば図3の本体カバー10内の収納ケース部20内に収納される。
一方の電池パック用装着部45の接続端子45Aには電池パック5-Aが接続され、他方の電池パック用装着部45の接続端子45Bには電池パック5-Bが接続される。接続端子45A,45Bにそれぞれ接続された電池パック5-A,5-Bの電池パック電圧を検出するために、電池電圧検出部46A,46Bがそれぞれ設けられる。各電池電圧検出部46A,46Bからの電池電圧検出信号はそれぞれ副制御部80に供給される。副制御部80は、電池パック5-A,5-Bから電池情報取得信号を受けて、それらの電池情報(電池温度等)をそれぞれ取得する。電池パック5-A,5-Bは、それぞれ制御部44A、44Bを含み、副制御部80と通信できる。主制御部40、副制御部80、並びに電池パック5-A,5-Bの制御部44A、44Bは、空気圧縮機1の制御部を構成する。
アシスト電源部50は、昇圧回路としての昇圧用DC-DCコンバータの構成を含む。アシスト電源部50は、昇圧トランス51の一次側にプッシュプル接続されたスイッチング素子(例えばMOSFET)52,53、スイッチング素子52,53を交互にスイッチングするアシスト電源駆動回路54、昇圧トランス51の二次側に接続された整流部55、チョークコイル63、平滑コンデンサ56、及びアシスト電流制御部57を有する。
整流部55とインバータ部33との間の接続線路に電流検出用抵抗58が挿入される。アシスト電流制御部57は、電流検出用抵抗58の両端の電圧降下からアシスト電流を検出し(モニタし)、フィードバック回路としてのフォトカップラ59を介しアシスト電流検出信号をアシスト電源駆動回路54にフィードバックする。ここで、フォトカップラ59を用いるのは、交流電源39に電気的に接続される本体回路部200と、電池パック5-A,5-Bに電気的に接続される補助回路部300とを相互に電気的に絶縁するためであり、以後の説明でフォトカップラを用いるのも同様の理由である。昇圧トランス51は昇圧回路の一例である。電池パック5-Aが接続された接続端子45A、電池電圧検出部46A、充電部70、電池パック5-Bが接続された接続端子45B、電池電圧検出部46B、充電部70及びアシスト電源部50は、電池パック5-A及び電池パック5-Bの出力電圧値を調整可能な電池側電源部の一例である。
電池パック5-A,5-Bの一方又は両方の直流電力は、アシスト電源部50の昇圧トランス51の一次側に供給される。アシスト電源部50の整流部55の出力側に、アシスト電源部50の出力電圧を検出するためのアシスト電圧検出部60が設けられ、また、アシスト電源部50の出力電圧を制御するためにアシスト電圧制御部61が設けられる。アシスト電源部50の直流出力電力はシリーズダイオード82を介してインバータ部33に供給される(AC側電源昇圧回路32の直流出力電力と合成される)。
副制御部80は、フォトカップラ62を介してアシスト電源部50のアシスト電流制御部57に出力電流制御信号を出力し、フォトカップラ64を介してアシスト電圧制御部61にアシスト電源50の出力電圧制御信号を出力する。
AC側電源昇圧回路32の出力端子に対してアシスト電源部50の出力端子はシリーズダイオード82を介して並列接続される。つまり、モータ14に対してAC側電源昇圧回路32及びアシスト電源部50が電気的に並列に接続される。
具体的に言えば、アシスト電源部50においては、副制御部80からの出力電流制御信号及び出力電圧制御信号を受けてアシスト電源駆動回路54の駆動信号を制御し、スイッチング素子52,53を交互にスイッチングするときのデューティを変化させることで、出力側の平滑コンデンサ56両端の直流電圧を増減する電圧可変制御を行うことができる。換言すれば、アシスト電源部50はインバータ33部への供給電圧を増減するPAM制御でモータ14を駆動可能である。また、アシスト電源部50のアシスト電源駆動回路54には副制御部80からアシスト電源オン・オフ信号が供給される。アシスト電源オン・オフ信号が「アシスト電源オン」を指示したときはアシスト電源駆動回路54を作動させてスイッチング可能とし、「アシスト電源オフ」を指示したときはアシスト電源駆動回路54の動作を停止する。
充電部70は、電池パック用装着部45に装着された電池パック5-A,5-Bを充電するための回路である。充電部70は、降圧用DC-DCコンバータの構成を含む。充電部70は、交流電源39の供給をノイズフィルタ35を介して受ける整流部71、平滑コンデンサ72、降圧トランス73、トランス一次側をスイッチングするスイッチング素子74、スイッチング素子74をオン・オフ駆動する充電電源駆動回路75、トランス73の二次側出力を整流、平滑する整流平滑回路としてのダイオード76及び平滑コンデンサ77、充電電流制御部78、及び充電電圧制御部79を有する。トランス73の二次側の整流平滑回路と電池パック5-A,5-B間の接続線路には電流検出用抵抗81が挿入される。充電電流制御部78は、電流検出用抵抗81の両端の電圧降下から充電電流を検出する(モニタする)。充電電流制御部78からの充電電流検出信号及び充電電圧制御部79からの充電電圧制御信号は、フィードバック回路としてのフォトカップラ82を介し充電電源駆動回路75にフィードバックされる。
回路電源部110は、充電部70の整流部71の直流出力を利用して副制御部80等に電源電圧Vcc(B)を供給するとともに、充電電源オン・オフ信号を伝達するフォトカップラ85への電源供給を行う。回路電源部110は、1個の一次巻線と2個の二次巻線とを有する降圧トランス111、トランス一次側をスイッチングするスイッチング素子112、スイッチング素子112に駆動信号を出力する回路電源駆動回路113、及び2個の二次巻線にそれぞれ設けられた整流平滑回路114,115を有する。整流平滑回路114の直流出力電圧はVcc(B)として副制御部80、フォトカップラ82等に供給される。整流平滑回路115の直流出力電圧は、フォトカップラ85に供給される。フォトカップラ85は、副制御部80の充電電源オン・オフ信号を充電電源駆動回路75に伝達する。充電電源オン・オフ信号が「充電電源オン」を指示したときは充電電源駆動回路75を作動させてスイッチング素子74をスイッチングし、「充電電源オフ」を指示したときは充電電源駆動回路75の動作を停止する。
一方の電池パック用装着部45の接続端子45Aと充電部70との接続をオン・オフするためにリレー87A(第1の遮断回路)が設けられるとともに、他方の電池パック用装着部45の接続端子45Bと充電部70との接続をオン・オフするためにリレー87B(第2の遮断回路)が設けられる。また、接続端子45Aとアシスト電源部50との接続をオン・オフするためにリレー87Cが設けられるとともに、接続端子45Bとアシスト電源部50との接続をオン・オフするためにリレー87Dが設けられる。リレー87A~87Dはそれぞれ副制御部80からのリレーオン・オフ信号によってオン・オフ制御される。
通信回路100は2つのフォトカップラ101,102を有し、主制御部40と副制御部80との間の電気的に絶縁された通信回線を構成する。フォトカップラ101は主制御部40からの情報信号を副制御部80へ伝達し、フォトカップラ102は副制御部80からの情報信号を主制御部40へ伝達する。
電池パック5-A,5-Bには、内部の二次電池の温度を検出する温度検出部としてのサーミスタTh1,Th2がそれぞれ設けられる。また、アシスト電源部50のスイッチング素子52,53にも、温度検出のためのサーミスタTh3が設けられる。サーミスタTh1~Th3の温度監視信号は副制御部80に出力され、温度上昇が許容範囲を超えた電池パック5やアシスト電源部50は副制御部80によって動作停止となる。
図5Bの操作パネル部19において、表示パネル191は、主制御部40からの各種情報を表示する表示部である。運転ボタン192は、空気圧縮機1の運転開始、運転停止を指示するスイッチである。充電ボタン193は、電池パック5-A,5-Bの充電許可、充電停止を指示するスイッチである。モード切替ボタン194は、空気圧縮機1の後述する運転モードの切替を行う切替スイッチである。アシストボタン195は、電池パックを用いる電力アシストを併用するモードと電力アシストを使用しないモードとの切替スイッチである。
図5Aから図5Dの回路構成において、空気圧縮機1は商用交流電源39(AC100V)に接続された状態において使用される。本体回路部200は、商用交流電源39より電力供給を受けるため、AC側負荷電流検出部37の値に基づき、商用交流電源39からの入力電流が15A以下となるように主制御部40により制御される。これは、一般的にACコンセントの最大定格電流が15Aとなっているからである。
通常動作時は、AC負荷電流値が15Aを超えそうになると主制御部40はモータ14の目標回転数を下げる。目標回転数はインバータ部33の負荷や空気タンク12a,12b内の圧力によっても変わってくる。具体的には、軽負荷の場合には高く、タンク内圧力が高まってきた場合や圧縮空気の使用量が多い場合には低く設定する。
アシスト電源部50を作動させる電力アシスト時は、目標回転数に達するとAC電流値が下がってくるため、主制御部40はAC負荷電流値15Aを維持するように目標回転数を上げていくことで、足りない電力を電池パック5-A,5-Bの一方又は両方から供給することが出来る。この時、副制御部80は電池パック5からの供給電流あるいは供給電力による制限を加えることでモータ14の回転数を一定範囲内に収めることができる。
ここで、以下の点に注意する。
AC側電源昇圧回路32は、昇圧電圧が目標値となるようにフィードバック制御しているが、シリーズダイオード323Aを挿入しない場合において、特にアシスト電源部50からのアシスト電圧が高すぎる場合には、昇圧電圧を低くするように制御してしまう。昇圧電圧が低下すると商用交流電源39からの電流供給が低下するため、電池パック5からの電流供給が過大になり、結果的に電力アシスト時間の減少につながってしまう。この場合、アシスト電圧(アシスト電源部50の出力電圧)をシリーズダイオード82の順方向電圧降下程度(1V~2V)大きくなるように制御すれば、シリーズダイオード323Aを省略できる。
AC側電源昇圧回路32は、昇圧電圧が目標値となるようにフィードバック制御しているが、シリーズダイオード323Aを挿入しない場合において、特にアシスト電源部50からのアシスト電圧が高すぎる場合には、昇圧電圧を低くするように制御してしまう。昇圧電圧が低下すると商用交流電源39からの電流供給が低下するため、電池パック5からの電流供給が過大になり、結果的に電力アシスト時間の減少につながってしまう。この場合、アシスト電圧(アシスト電源部50の出力電圧)をシリーズダイオード82の順方向電圧降下程度(1V~2V)大きくなるように制御すれば、シリーズダイオード323Aを省略できる。
一方で、シリーズダイオード323Aを挿入する場合には、昇圧電圧とアシスト電圧を接続する箇所に電圧合流部電解コンデンサ324Aを設ける必要がある。これは、モータ14を停止した場合に発生するサージエネルギーを吸収するためであり、大容量且つ高耐圧の大型品を使用する。しかし、上記のようにシリーズダイオード323Aを省略した場合には、AC側電源昇圧回路32の電解コンデンサ324により代用することができるため、電圧合流部電解コンデンサも省略することができる。これにより、基板上の面積や電子部品コスト削減はもちろん、ダイオードの損失や電圧降下による効率低下を改善することができる。
一般に、複数の電池パックを並列接続して用いる場合、電池パック同士の逆流電流を防止するために図5C中点線表記の逆流防止用ダイオード47A,47Bが必要となる。しかし、電池パック5-A,5-Bの電位差が所定電位差値(例えば0.5Vとする)以内になるように電池パックを交互に充電していくことで、実用上、電池パック同士の逆流電流を充電電流程度に抑えることが出来る。このため、ダイオード47A,47Bは削除してもよい。これにより、ダイオード47A,47Bの抵抗分に起因する出力低下やダイオード47A,47Bによる発熱の問題を解消できる。
電池パック5-A,5-Bを並列接続した電力アシスト中に電池パック5-A,5-Bの電位差が所定電位差値(0.5V)を超えて開いた場合でも、片方の電池パック電圧が第1閾値電圧である所定電圧値V1を下回るまではアシストを継続する。
電力アシスト期間中に片方の電池パック5だけアシストを停止しようとすると、停止と同時にもう一方の電池パック5の放電電流が過大になってしまうため、モータ14の目標回転数を下げるなど、電流値を減らしておく必要がある。実際停止するには通電中にリレー87C又は87Dをオフする必要がある。接点故障を抑制する観点では、一方の電池パック電圧が所定電圧値V1を下回った時点でアシストそのものを停止するとよい。この理由は、両方の電池パック電圧が所定電圧値V1を下回るまでアシストを継続しようとすると、先に低下した方の電池パック5の消費電流が大きくなり、電圧低下と発熱が加速してしまうため、再充電と再アシストのサイクルが遅くなってしまうからである。
図6~図10を参照し、電池パック5-A,5-Bの温度に応じた充放電制御を説明する。空気圧縮機1では、モード切替ボタン194の操作により、運転モードとして、電池パック5-A,5-Bの放電禁止閾値が充電禁止閾値よりも高い第1モードと、放電禁止閾値が充電禁止閾値以下の第2モードと、を選択可能である。尚、放電禁止閾値が充電禁止閾値以下とは、放電禁止閾値が充電禁止閾値と等しい場合と、放電禁止閾値が充電禁止閾値よりも低い場合と、の両方を含む。図6~図9の例では、第1モードでは、放電禁止閾値はT1であり、充電禁止閾値はT2(T1>T2)である。第2モードでは、放電禁止閾値及び充電禁止閾値が共にT2である。つまり、放電禁止閾値と充電禁止閾値とは等しい。いずれのモードにおいても、電池パック5-A,5-Bからの放電(電池パック5-A,5-Bからモータ14への電力供給)が行われているときは電池パック5-A,5-Bの充電(充電部70から電池パック5-A及び/又は5-Bへの電力供給)は禁止される。
図7は第1モードにおける空気圧縮機1の動作を示すタイムチャートである。第1モードでは、時刻t11で電池パック5-A,5-Bからの放電が開始した後、電池パック5-A,5-Bの温度が上昇し、時刻t12にて電池温度がT2を超えても放電を停止(禁止)せず、時刻t13にて電池温度がT1を超えると放電を停止(禁止)する。放電を停止すると電池温度は下降に転じ、時刻t14にて電池温度がT2を下回ると充電可能となる。時刻t13~時刻t14の期間のように電池温度がT2以上の場合は充電は禁止される。図8は第2モードにおける空気圧縮機1の動作を示すタイムチャートである。第2モードでは、時刻t21で電池パック5-A,5-Bからの放電が開始した後、電池パック5-A,5-Bの温度が上昇し、時刻t22にて電池温度がT2を超えると放電を停止する。尚、副制御部80の駆動周波数に由来し、電池温度がT2を超えた時点から放電を停止する時点までの間にはごく僅かなタイムラグが生じるため、放電を停止する時点における電池温度はT2をわずかに上回る。放電を停止すると電池温度は下降に転じ、時刻t23にて電池温度がT2を下回ると充電可能となる。副制御部80の駆動周波数を高速にするほど、電池温度がT2を超えた時点から放電を停止する時点までのタイムラグは短くなり、実質的に時刻t22と時刻t23とを同時としt2をゼロとすることができる。尚、電池パック5-A,5-Bのいずれか一方の温度がT2を超えていても、いずれか他方の温度はT2を超えていない場合、温度がT2を超えている一方の電池パックのみ放電を停止し、温度がT2を超えていない他方の電池パックは放電を継続してもよい。あるいは、電池パック5-A,5-Bのいずれか一方の温度がT2を超えた場合、いずれか他方の温度はT2を超えていなくても、両方の電池パックの放電を停止してもよい。
第1モードでは、第2モードと比較して、放電禁止閾値が高い分だけ放電可能時間は長いが、電池温度が放電禁止閾値を超えて放電を停止した後、電池温度がT2以下になって充電開始可能になるまでの時間(図7のt1)も長い。第2モードでは、第1モードと比較して、放電禁止閾値が低い分だけ放電可能時間は短くなるものの、電池温度が放電禁止閾値を超えて放電を停止した後、電池温度がT2以下になって充電開始可能になるまでの時間(図8のt2)も短い(t2<t1)。なお、図10に示すように、第2モードにおいて、放電禁止閾値をT3(T3<T2)としてもよい。このとき、放電禁止閾値は充電閾値よりも低い。図10のタイムチャートにおいて、時刻t31で電池パック5-A,5-Bからの放電が開始した後、電池パック5-A,5-Bの温度が上昇し、時刻t32において電池温度がT3を超えると放電を停止する。時刻t32の時点で電池パック5-A,5-Bの温度はT2を下回っているため、電池パック5-A,5-Bは時刻t32で放電が停止されると同時に充電が開始される。このように放電禁止閾値を充電禁止閾値よりも低くすることで、電池温度が放電禁止閾値を超えて放電を停止した後、すぐに充電が可能となる。
図9は、電池パック5-A,5-Bの充放電制御のフローチャートである。作業者はモード切替ボタン194の操作により運転モードを選択する(S1)。副制御部80は、電力アシストを開始し、電池パック5-A,5-Bからの放電を開始する(S2)。ここでの放電は、電池パック5-A,5-Bの一方のみからでもよい。
副制御部80は、S1で選択した運転モードが第1モードの場合(S3のYes)、電池パック5-A,5-Bの少なくとも一方の温度がT1を超えるまでは放電を継続し(S4のNo)、電池パック5-A,5-Bの少なくとも一方の温度がT1を超えると(S4のYes)、電池パック5-A,5-Bからの放電を停止する(S6)。
副制御部80は、S1で選択した運転モードが第2モードの場合(S3のNo)、電池パック5-A,5-Bの少なくとも一方の温度がT2を超えるまでは放電を継続し(S5のNo)、電池パック5-A,5-Bの少なくとも一方の温度がT2を超えると(S5のYes)、電池パック5-A,5-Bからの放電を停止する(S6)。
副制御部80は、電池パック5-A,5-Bの温度がT2を下回っていない場合(S7のNo)、充電待機状態となる(S8)。副制御部80は、電池パック5-A,5-Bの温度がT2を下回っている場合(S7のYes)、温度がT2を下回った電池パックの充電を開始する(S9)。充電においては、商用交流電源39から電池パック5-A,5-Bに電力を供給することになるが、充電電流と、商用交流電源39からモータ14への供給電流と、の合計がコンセントの最大定格電流(例えば15A)以下となるように制御する。モータ14への供給電流が不足してモータ14の回転数が低下し、圧縮部13の駆動に支障を来すようであれば、充電開始を待ってもよいし、S9における充電開始に合わせてモータ14の駆動を停止してもよい。
本実施の形態によれば、電池パック5-A,5-Bの放電禁止閾値が充電禁止閾値以下である第2モードを有するため、放電禁止閾値を超えて放電禁止となった電池パックを短い待ち時間、あるいは待ち時間なしで充電開始でき、利便性が高い。また、電池パック5-A,5-Bの放電禁止閾値が充電禁止閾値よりも高い第1モードも選択可能であり、放電可能時間を長くしたい場合にも好適に対応でき、利便性が高い。
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1と構成は同様で制御が異なるものである。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。図11は、実施の形態2に関し、電池パック5-A,5-Bから交互に放電する場合における、電池パック5-A,5-Bの放電のオンオフ、充電のオンオフ、及び温度の時間変化を示すタイムチャートである。このタイムチャートでは、電池パック5-A,5-Bの各々について、最初の放電時は放電禁止閾値をT2とし、次の放電時は放電禁止閾値をT1に上昇させる。以下、具体的に説明する。
本実施の形態は、実施の形態1と構成は同様で制御が異なるものである。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。図11は、実施の形態2に関し、電池パック5-A,5-Bから交互に放電する場合における、電池パック5-A,5-Bの放電のオンオフ、充電のオンオフ、及び温度の時間変化を示すタイムチャートである。このタイムチャートでは、電池パック5-A,5-Bの各々について、最初の放電時は放電禁止閾値をT2とし、次の放電時は放電禁止閾値をT1に上昇させる。以下、具体的に説明する。
副制御部80は、時刻t41において電池パック5-A(図11中「電池1」)からの放電を開始する。時刻t42において電池パック5-Aの温度がT2に達すると、副制御部80は、電池パック5-Aからの放電を停止し、電池パック5-B(図11中「電池2」)からの放電を開始する。
時刻t43において電池パック5-Bの温度がT2に達すると、副制御部80は、電池パック5-Bからの放電を停止し、電池パック5-Aからの放電を開始する。時刻t42~t43までの期間に、放電を停止していた電池パック5-Aの温度は低下している。時刻t44において電池パック5-Aの温度がT1に達すると、副制御部80は、電池パック5-Aからの放電を停止し、電池パック5-Bからの放電を開始する。
時刻t45において電池パック5-Bの温度がT1に達すると、副制御部80は、電池パック5-Bからの放電を停止する。時刻t46において電池パック5-Aの温度がT2を下回ると、副制御部80は、電池パック5-Aの充電を開始する。
図12は、電池パック5-A,5-Bから交互に放電する場合における電池パック5-A,5-Bの充放電制御のフローチャートである。副制御部80は、電池パック5-Aを放電対象に設定し(S11)、放電制御を行う(S12)。副制御部80は、電池パック5-Aの温度がT2を超えるまで電池パック5-Aからの放電を継続し(S13のNo)、電池パック5-Aの温度がT2を超えると(S13のYes)、電池パック5-Bの接続有無を確認する(S14)。
副制御部80は、電池パック5-Bが接続されている場合(S14のYes)、電池パック5-Aからの放電を停止し、電池パック5-Bを放電対象に設定して放電制御を行う(S15)。副制御部80は、電池パック5-Bの温度がT2を超えるまで電池パック5-Bからの放電を継続し(S16のNo)、電池パック5-Bの温度がT2を超えると(S16のYes)、電池パック5-Bからの放電を停止し、電池パック5-Aを放電対象に設定して放電制御を行う(S17)。
副制御部80は、電池パック5-Bが接続されていない場合(S14のNo)、電池パック5-Aからの放電を継続し、S18に進む。副制御部80は、電池パック5-Aの温度がT1を超えるまで電池パック5-Aからの放電を継続し(S18のNo)、電池パック5-Aの温度がT1を超えると(S18のYes)、電池パック5-Bの接続有無を確認する(S19)。
副制御部80は、電池パック5-Bが接続されている場合(S19のYes)、電池パック5-Aからの放電を停止し、電池パック5-Bを放電対象に設定して放電制御を行う(S20)。副制御部80は、電池パック5-Bの温度がT1を超えるまで電池パック5-Bからの放電を継続し(S21のNo)、電池パック5-Bの温度がT1を超えると(S21のYes)、電池パック5-Bからの放電を停止する(S22)。
副制御部80は、電池パック5-Bが接続されていない場合(S19のNo)、S22に進む。S22では、電池パック5-Aからの放電も停止されており、電池パック5-A,5-Bの双方からの放電が停止される。副制御部80は、電池パック5-Aの温度がT2を下回ると(S23のYes)、電池パック5-Aの充電を開始する(S24)。副制御部80は、電池パック5-Aの温度がT2を下回っていない場合(S23のNo)、電池パック5-Bの温度がT2を下回ると(S25のYes)、電池パック5-Bの充電を開始する(S26)。副制御部80は、電池パック5-A,5-Bの温度がいずれもT2を下回っていない場合(S23のNo、S25のNo)、充電待機状態となる(S27)。
本実施の形態によれば、図11の時刻t43までは、電池パック5-A,5-Bの温度がいずれもT2以下のため、時刻t43までに電力アシストが停止した場合には電池パック5-A,5-Bの双方が直ちに充電可能となり、利便性が高い。仮に時刻t42において放電対象を切り替えずに電池パック5-Aからの放電を継続した場合、時刻t43の時点では電池パック5-Aの温度はT2を超えていて、電池パック5-Aは充電不可能である。すなわち、本実施の形態によれば、電池パック5-A,5-Bの双方が充電可能な温度である時間を長く確保できる。
(実施の形態3)
前述の実施の形態1及び2では、充電部70が空気圧縮機1の本体に含まれていたのに対し、本実施の形態では、充電部70に相当する回路構成が、空気圧縮機の本体とは別体の充電器70Aに含まれる。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
前述の実施の形態1及び2では、充電部70が空気圧縮機1の本体に含まれていたのに対し、本実施の形態では、充電部70に相当する回路構成が、空気圧縮機の本体とは別体の充電器70Aに含まれる。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図13は、実施の形態3に係る電気機器(それぞれ別体の空気圧縮機及び充電器)のうちの充電器70Aの回路ブロック図である。充電器70Aは、実施の形態1の空気圧縮機1のうちの充電に係る構成を別体に切り出したものである。充電器70Aは、外部の交流電源である商用交流電源39Aからの供給電力で電池パック5を充電する。充電の制御は、制御部80Bが行う。充電器70Aに同時に接続可能な電池パック5の数は、複数でもよい。
図14は、実施の形態3に係る電気機器のうち空気圧縮機の補助回路部300Aの回路ブロック図である。補助回路部300Aは、実施の形態1の補助回路部300から充電に係る構成を除去したものである。副制御部80Aは、充電制御に係る機能を有さない他は、実施の形態1の副制御部80と同様の制御を行う。
本実施の形態では、温度が放電禁止閾値を超えた電池パックを充電するには空気圧縮機本体から外して充電器70Aに接続する必要がある点を除き、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。また、実施の形態3では、実施の形態1と比較して、作業者が放電の停止後に電池パック5-A,5-Bを空気圧縮機から取り外して充電器70Aに取り付ける必要があるため、充電がすぐに始まらない場合に作業者が不便を感じやすい。本実施の形態によれば、電池パック5-A,5-Bを充電器70Aに取り付けるという作業者の動作の後、すぐに充電が開始されるため、作業者にとって実施の形態1、2よりも利便性が高い。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
本発明の電気機器は、空気圧縮機に限定されず、電池パックの電力で動作する各種電動工具や照明装置等の他の種類のものであってもよい。電池パックからの放電は、交流電源に対する補助に限定されず、交流電源を利用しない場合における放電であってもよい。
1…空気圧縮機、5,5-A,5-B…電池パック、10…本体カバー、12a,12b…空気タンク、13…圧縮部、14…モータ、19…操作パネル部、20…収納ケース部、31…整流部、32…AC側電源昇圧回路、33…インバータ部、37…AC側負荷電流検出部、38…昇圧電圧検出部、40…主制御部、45…電池パック用装着部、46A,46B…電池電圧検出部、50…アシスト電源部、57…アシスト電流制御部、60…アシスト電圧検出部、70…充電部、80…副制御部、87A~87D…リレー、90,110…回路電源部、100…通信回路、200…本体回路部、300…補助回路部。
Claims (7)
- 電力を受けて作業を行う負荷部と、
二次電池を有し、前記負荷部へ電力を供給可能な電池部と、
商用電源と接続され、前記電池部へ電力を供給することで前記二次電池を充電可能な充電部と、
前記電池部の温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部の検出値に応じて、前記電池部から前記負荷部へ供給される電力、および、前記充電部から前記電池部へ供給される電力を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記温度検出部の検出値が所定の放電禁止閾値を超えると前記電池部から前記負荷部への電力供給を禁止するとともに、前記温度検出部の検出値が所定の充電禁止閾値を超えると前記充電部から前記電池部への電力供給を禁止し、
前記放電禁止閾値は、前記充電禁止閾値以下である、電気機器。 - 前記負荷部と、前記充電部とを有する電気機器本体と、
前記電気機器本体に対して着脱可能に取り付けられ、前記電池部と、前記温度検出部とを有する電池パックと、を有する、請求項1に記載の電気機器。 - 前記制御部は、
前記電池部から前記負荷部への電力供給が行われるときに、前記充電部から前記電池部への電力供給を禁止し、
前記電池部から前記負荷部への電力供給が行われない状態においては、前記温度検出部の検出値が前記充電禁止閾値を上回っていなければ、前記充電部から前記電池部への電力供給を許容する、請求項2に記載の電気機器。 - 前記負荷部を有する電気機器本体と、
前記充電部を有する充電器と、
前記電池部と、前記温度検出部とを有し、前記電気機器本体及び前記充電器に対し着脱可能かつ択一的に取り付けられる電池パックと、を有する、請求項1に記載の電気機器。 - 前記負荷部を有する電気機器本体と、
前記電気機器本体に対して着脱可能に取り付けられ、前記電池部と、前記温度検出部とを有する第1の電池パックと、
前記電気機器本体に対して着脱可能に取り付けられ、前記電池部と、前記温度検出部とを有する第2の電池パックと、を有し、
前記制御部は、前記第1の電池パックの前記電池部から前記負荷部への電力供給が行われるときに、前記第1の電池パックの前記温度検出部の検出値が前記放電禁止閾値を超えると、前記第1の電池パックの前記電池部から前記負荷部への電力供給を禁止するとともに、前記第2の電池パックの前記電池部から前記負荷部への電力供給を許容する、請求項1に記載の電気機器。 - 前記制御部は、前記第1の電池パックの前記電池部から前記負荷部への電力供給を禁止し、かつ、前記第2の電池パックの前記電池部から前記負荷部への電力供給を禁止すると、前記放電禁止閾値を上昇させ、前記第1の電池パックの前記電池部から前記負荷部への電力供給を許容する、請求項5に記載の電気機器。
- 前記放電禁止閾値が前記充電禁止閾値以下のモードと、前記放電禁止閾値が前記充電禁止閾値よりも高いモードと、を切替可能である、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気機器。
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