JP2022188931A - 成形品判定システム、成形品判定装置、成形品判定方法、および成形品判定プログラム - Google Patents

成形品判定システム、成形品判定装置、成形品判定方法、および成形品判定プログラム Download PDF

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佳彦 河島
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Abstract

【課題】成形品の良品判定を行うための時間を短縮する。【解決手段】射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得する取得部と、取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定する判定部と、前記異常の原因を分析する異常原因分析部と、分析した異常原因を出力する出力部と、異常が発生した前記射出成形機の異常原因を取得する状態取得部と、異常が発生した前記射出成形機の異常原因を表示する状態表示制御部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、成形品判定システム、成形品判定装置、成形品判定方法、および成形品判定プログラムに関する。
近年、プラスチック成形品が身の回りのあらゆる日用品や工業製品に用いられるようになり、プラスチック成形方法の一つである射出成形機による製品需要が益々高まっている。品質向上、コストダウンによる汎用化が進む一方、医療分野や自動車分野など高機能、高付加価値な分野への応用が増えている。
従来、成形品に形状不良、寸法不良、外観上の欠陥不良が存在するかどうかを検査する良否判別検査において、作業者による寸法測定検査や外観目視検査、または、外観自動検査機等を用いた検査が行われてきた。不良品が発生した場合には、射出成形工程中のどこに異常があるかを作業者が判断し、製造条件で調整、材料交換、金型による対処等の不具合対応を行っていた。そのため、成形品の良否判定や異常原因分析は、作業者の熟練度に依存する部分が大きかった。
しかしながら、近年では労働力不足や高齢化による技能伝承の課題が社会問題化しており、良否判定の自動化・効率化を進めることが急務となってきている。
製品の良否判定を自動化する技術として、マハラノビス・タグチ法(以下、MT法と称する場合がある)を用いた良否判定方法が、様々な製造分野において開発されている。
プラスチック成形品製造分野においても、MT法を用いた良否判定方法として、例えば、下記の特許文献1に示された技術が開発されている。
特許文献1には、射出成形機の成形品の良否判別を行う方法が記載されている。この方法は、射出成形機から得られる複数の成形プロセス項目の測定値を組合せて、MT法におけるマハラノビス距離(以下、MDと称する場合がある)を算出する。そして、測定値のばらつきや、異なる複数の組合せに対して算出されたMD値のばらつきを考慮することにより、精度よく良否判定を行うことを特徴とする。
特許第3677627号公報
しかしながら、特許文献1の良否判定方法には複雑な計算処理が含まれる。そのため、演算時間が長引くという問題がある。
また、技術的な習熟度が深い作業者は、複数のプロセス項目についての判定結果などを確認すれば、過去の経験や知識等を生かすことで、生じた異常状態に対する対処ができるが、技術的な習熟度が浅い作業者は、複数のプロセス項目についての判定結果等を確認したとしても、生じた異常状態に対する対処が難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、成形品の良品判定を行うための時間を短縮しつつ、生じた異常に対する作業員の対処を支援することができる成形品判定システム、成形品判定装置、成形品判定方法、および成形品判定プログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様による成形品判定システムは、射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得する取得部と、取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定する判定部と、前記異常の原因を分析する異常原因分析部と、分析した異常原因を出力する出力部と、異常が発生した前記射出成形機の異常原因を取得する状態取得部と、異常が発生した前記射出成形機の異常原因を表示する状態表示制御部と、を備える成形品判定システムである。
また、本発明の一態様による成形品判定装置は、射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得する取得部と、取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定する判定部と、前記異常の原因を分析する異常原因分析部と、分析した異常原因を出力する出力部と、を有する成形品判定装置である。
また、本発明の一態様は、コンピュータにより実行される成形品判定方法であって、射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得し、取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定し、前記異常の原因を分析し、分析した異常原因を出力することを含む成形品判定方法である。
また、本発明の一態様は、射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得し、取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定し、前記異常の原因を分析し、分析した異常原因を出力することをコンピュータに実行させる成形品判定プログラムである。
以上説明したように、本発明によれば、成形品の良品判定を行うための時間を短縮しつつ、生じた異常に対する作業員の対処を支援することができる。
本発明の一実施形態に係る成形品判定システムの概略的な構成を示した図である。 本発明の一実施形態に係る成形品判定装置の構成を示した機能ブロック図である。 記憶部のデータ構成を示す図である。 品質識別テーブルの一例を示す図である。 測定項目識別テーブルの一例を示す図である。 閾値設定画面の一例を示すイメージ図である。 単位空間算出処理の流れを説明したフローチャートである。 成形品判定処理の流れを説明したフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る記憶装置の構成を示した機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を示した機能ブロック図である。 データ表示画面の一例を示すイメージ図である。 データ表示処理の流れを説明したフローチャートである。 装置状態表示画面の一例を示すイメージ図である。 アラーム内容表示画面及び詳細表示画面の一例を示すイメージ図である。 状態表示処理の流れを説明したフローチャートである。 ゲート凸不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。 ショート及びヒケの不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。 冷却水停止に伴う変形異常の不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。 ノズル先端からの樹脂漏れの不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(成形品判定システム)
図1は、本発明の一実施形態に係る成形品判定システム1の概略的な構成を示した図である。成形品判定システム1は、射出成形装置10(射出成形機)と、射出成形品検査装置20と、付加センサ30と、入力装置40と、成形品判定装置50と、出力装置60と、記憶装置70と、表示装置80とを備える。射出成形装置10は、複数台あり、各射出成形装置10それぞれに対して、射出成形品検査装置20と、付加センサ30と、入力装置40と、成形品判定装置50と、出力装置60とが備えられている。
射出成形装置10は、検出部11を備える。
射出成形装置10は、必要な樹脂材料を計量する計量工程と、樹脂材料をスクリューで加熱しながら混錬することで溶融する可塑化工程と、金型内に樹脂を射出し充填する充填工程と、金型内に満たされた樹脂を冷却して固化させる冷却工程と、冷却により樹脂が収縮する分を補う保圧工程と、金型が開き射出成形品を取り出すための型開工程とを実行することで、成形品を射出成形する。
射出成形装置10は、射出成形品検査装置20と、付加センサ30と、成形品判定装置50とに接続される。射出成形装置10は、射出成形した成形品を射出成形品検査装置20に搬送機構等を介して搬送するとともに、自射出成形装置10の内部に設けられた複数のセンサ(検出部11)により成形ショット毎に成形プロセス項目に基づく検査を行い、検査結果を示す成形プロセス項目データを成形品判定装置50に出力する。
検出部11は、複数の成形プロセス項目について測定することで射出成形装置10の稼働状況を検出する。
例えば、検出部11は、射出成形装置10の稼働状況を検出した結果を含む成形プロセス項目データを成形ショット毎に生成して、データ取得部51に送信する。
本実施形態では、射出形成に係る成形プロセス項目として、時間パラメータ、スクリュー位置パラメータ、充填パラメータ、型締パラメータを含むことができる。時間パラメータは、例えば、サイクル時間、充填時間、計量時間、型閉時間、型開時間を用いることができる。
ここで、検出部11は、時間を計時する計時機能によって、1ショットを行う工程を開始する時刻から終了する時刻までを計時したサイクル時間、金型の内周側に樹脂の充填を開始する時刻から終了する時刻までを計時した充填時間、バレル内部に所定量の溶融樹脂を導入を開始した時刻から終了した時刻までを計時した計量時間、金型を締め始めてから完全に閉じ終わり金型が密着するまでの時間を計時した型閉時間、金型を開き始めてから完全に開き終わるまでの時間を計時した型開時間、を計時する機能を有する。
また、検出部11は、スクリューの位置を示すスクリュー位置、シリンダーの先端に残った樹脂の位置を示す最小クッション位置、計量する前のスクリューの位置を示す計量前位置を計測する機能を有する。
また、検出部11は、樹脂を充填する際の圧力のピーク値である充填ピーク圧、射出の開始から帆圧の終了までの全域における圧力のピーク値である全域ピーク圧を検出する機能を有する。
また、検出部11は、金型を締め付ける力のピーク値であるピーク型締力、保圧が完了した際の型締力を示す保圧完了型締力を検出する機能を有する。
本実施形態では、成形プロセス項目として、サイクル時間、充填時間、計量時間、型閉時間、型開時間、スクリュー位置、最小クッション位置、計量前位置、充填ピーク圧、全域ピーク圧、ピーク型締力、保圧完了型締力の全12項目を使用する。成形プロセス項目は、これ以外の項目を用いるようにしてもよいし、この12項目よりも少ない複数の項目を用いるようにしてもよい。
射出成形品検査装置20は、射出成形装置10から射出成形された成形品をカメラで撮像し、その撮像された画像データを検査アルゴリズムに従って分析処理することで品質検査を行い、良品か不良品かを判定する。例えば、射出成形品検査装置20は、成形品の外観上の欠損不良、形状不良、または寸法不良の有無に基づいて、いずれの検査項目においても不良がないと判定された場合を良品、それ以外の場合を不良品と判定する。さらに、射出成形品検査装置20は、不良品と判定された成形品を不良の種別を識別する。例えば、外観上の欠損不良の種別としては、ゲート凸、バリ、ヒケ、ショートショット等がある。射出成形品検査装置20は、外観上の欠損不良があると判定された成形品について、外観上の欠損の状態に応じて、これらの種別のいずれに該当するかを識別する。
射出成形品検査装置20は、上述の品質検査結果を示すデータである、品質検査データを成形品判定装置50に出力する。品質検査データは、例えば、0(良品)、1(ゲート凸不良)、2(バリ不良)、3(ヒケ不良)、4(ショートショット不良)のように、品質結果を、その品質結果に応じて異なる番号で表すデータである。
付加センサ30は、例えば射出成形装置10の内部または外部に設けられた気圧計や温度計等であり、成形時における射出成形装置10の各種環境(気圧、温度等)を測定し、その測定値を成形品判定装置50に出力する。本実施形態において、付加センサ30は、射出成形装置10の金型に1つまたは複数取り付けられ、型内圧、製品表面温度、金型開閉変位量、冷却水流量のうち少なくともいずれか1つの項目または複数(例えば全4項目)について測定し、測定結果を付加センサ項目データとして出力する。型内圧は、射出成形時における金型の内周側の圧力(成形品を形成する樹脂に与えられる圧力)、製品表面温度は、成形品の表面温度、金型開閉変位量は、型締めを行っている際に、金型の開閉をガイドするタイバーに生じる変位の量、冷却水流量は、金型の温度をコントロールするために金型内を通過することで当該金型を冷却する冷媒として用いられる水の流量である。
以下では、成形プロセス項目と付加センサ項目を合わせて測定項目と称する場合がある。
入力装置40は、例えばキーボードやマウス等であり、作業者の操作入力応じて単位空間算出条件、MD算出条件もしくは異常判定条件を成形品判定装置50に入力する。
単位空間算出条件は、単位空間算出に用いられるショット数と、測定項目の組合せ情報を含む。MD算出条件は、MD算出に用いる測定項目の組合せ情報を含む。
測定項目の組合せ情報は、単位空間算出/MD算出に用いられる測定項目の組合せを示す。測定項目の組合せには、全12項目の成形プロセス項目のうち少なくとも2つの項目が含まれており、さらに、全4項目の付加センサ項目のうち少なくとも1つの項目が含まれていてもよい。例えば、測定項目の組合せとして、成形プロセス項目から最小クッション位置と全域ピーク圧の2項目、付加センサ項目から型内圧と金型開閉変位量の2項目を選ぶことができる。別の組合せ例として、成形プロセス項目から12項目を全て選ぶこともできる。
成形品の仕様によっては、ショット数が少ないと統計的有意性が満たされない場合が考えられる。このような場合は、所定のショット数(例えば、最低でも100ショット)以上のサンプルに基づいて単位空間算出を行えばよい。本実施形態では、ショット数を約400ショットに設定して、単位空間算出を行った場合について説明する。
異常判定条件は、MD算出によって得られた算出MD値に基づいて成形品の良否を判定するためのMD値異常判定閾値と、算出MD値がMD値異常判定閾値を超えた頻度に基づいて射出成形装置10を停止させるための停止信号発報閾値(第1の閾値)と、算出MD値がMD値異常判定閾値を超えた頻度に基づいて射出成形装置10に対する警報を出力するための警報信号発報閾値(第2の閾値)とを含む。
成形品判定装置50は、射出成形装置10の成形プロセス項目データと、射出成形品検査装置20の品質検査データと、付加センサ30の付加センサ項目データとを、成形ショット毎に取得する。また成形品判定装置50は、単位空間算出条件、MD算出条件もしくは異常判定条件を入力装置40から取得する。
成形品判定装置50は、詳しくは後述するように、MT法を用いた単位空間算出もしくはMD算出を行い、MD算出によって得られた算出MD値に基づいて成形品が良品か不良品かを判定する良否(正常・異常)判定を行う。
成形品判定装置50は、単位空間算出時に、単位空間が算出されなかった場合、もしくは算出された単位空間の精度が悪い場合(精度を示す値が一定値以下の場合)には、単位空間算出エラーを出力装置60に出力する。
成形品判定装置50は、MD算出時に、品質検査データ、MD算出に用いられた測定項目データ、算出MD値を、成形ショット毎に記憶装置70に出力する。また、成形品判定装置50は、良否(正常・異常)判定結果において不良品(異常)と判定された場合、不良(異常)発生と関係する測定項目の貢献度を出力装置60及び記憶装置70に出力する。ここで貢献度とは、MD値を求めるために用いられた測定項目と、当該MD値との関係性の高さの度合いを表す値である。この貢献度は、成形品判定装置50(後述するMD算出部553)が算出するようにしてもよい。
出力装置60は、例えばPC(コンピュータ)や表示装置等の外部装置である。
単位空間算出時、出力装置60は、単位空間算出エラーを成形品判定装置50から受信して、エラー内容をディスプレイ等に表示する。
MD算出時、出力装置60は、品質検査データ、MD算出に用いられた測定項目データ、算出MD値、貢献度を、成形品判定装置50から受信して表示する。
記憶装置70は、データベースを備えた外部装置である。
表示装置80は、例えばPC(コンピュータ)やタブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置である。
(成形品判定装置)
図2は、本発明の一実施形態に係る成形品判定装置50の構成を示した機能ブロック図である。
成形品判定装置50は、データ取得部51と、入力部52と、記憶部53と、データ選別部54と、データ解析部55と、出力部56と、警報部57と、停止部58とを備える。
データ取得部51は、射出成形装置10の成形プロセス項目データと、付加センサ30の付加センサ項目データと、射出成形品検査装置20の品質検査データとを成形ショット毎に取得して、記憶部53に送信する。
なお、取得される成形プロセス項目データには、全12項目のうち少なくとも2項目が含まれていればよく、取得される付加センサ項目データには、全4項目のうち少なくとも1項目が含まれていればよい。
入力部52は、単位空間算出条件、MD算出条件もしくは異常判定条件を入力装置40から受信して、記憶部53に送信する。
記憶部53は、各種データを記憶する。例えば、記憶部53は、射出成形装置10の稼働状況を示す複数の測定項目において射出成形装置10によって良品が成形された際の測定データを対象としてマハラノビス・タグチ法に基づいて生成された単位空間データを記憶する。記憶部53は、複数の測定項目の全組み合わせについての単位空間データをそれぞれ記憶することができる。
このような記憶部53は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。この記憶部53は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
記憶部53のデータ構成について、図3~図5を参照して説明する。
図3は、記憶部53のデータ構成を示す図である。記憶部53は、測定項目データ531と、品質検査データ532と、良品データ533と、単位空間データ534と、算出条件535と、品質識別テーブル536と、測定項目識別テーブル537と、異常判定条件538とを記憶する。
測定項目データ531として、データ取得部51から受信した12項目の成形プロセス項目データと4項目の付加センサ項目データとが記憶される。
品質検査データ532として、データ取得部51から受信した品質検査データが記憶される。
良品データ533として、詳しくは後述するように、データ選別部54において良品データと判定されたデータが記憶される。
単位空間データ534として、詳しくは後述するように、データ解析部55においてMT法により良品データ533を用いて算出された単位空間データが記憶される。
算出条件535として、入力部52から受信した単位空間算出条件もしくはMD算出条件が記憶される。
品質識別テーブル536として、成形品の品質種別とそれに対応する品質検査データが記憶される。図4は、品質識別テーブル536の一例を示す図である。例えば、図4に示すように、品質検査データの値が0は良品、1はゲート凸不良品、2はバリ不良品、3はヒケ不良品、・・・・、Nはショートショット不良品を表す。
測定項目識別テーブル537として、測定項目データの項目番号、項目名、項目識別ラベルが記憶される。図5は、測定項目識別テーブル537の一例を示す図である。例えば、図5に示すように、測定項目識別テーブル537は、12個の成形プロセス項目と4個の付加センサ項目の項目番号、項目名、項目識別ラベル(101~112、201~204)を記憶する。例えば、入力装置40から、成形プロセス項目または外部センサ項目における項目番号のうち少なくとも2つを、値を指定することで選択することができる。すなわち、項目番号が1と5が指定された場合には、「サイクル時間」と「型開時間」とが単位空間を求める対象の項目として用いられる。
異常判定条件538として、入力部52から受信した異常判定条件が記憶される。
データ選別部54は、記憶部53に記憶された品質識別テーブル536を参照して、記憶部53から取得した測定項目データ531が、良品形成時のデータ(良品データ)であるか、不良品形成時のデータ(不良品データ)であるかを判定する。例えば、データ選別部54は、図4に示す品質識別テーブル536を参照して、品質検査データ532が0である場合に測定項目データ531を良品データと判定し、品質検査データ532が0以外の場合に測定項目データ531を不良品データと判定する。
データ選別部54は、良品データと判定された測定項目データを記憶部53に送信し、記憶部53は受信した測定項目データを良品データ533として記憶する。
データ解析部55は、解析モード設定部551と、単位空間算出部552と、MD算出部553と、判定部554と、異常原因分析部555とを備える。
解析モード設定部551は、記憶部53の算出条件535を参照して、単位空間算出とMD算出のどちらを実行するかを設定する。単位空間算出が設定された場合、解析モード設定部551は、単位空間算出指示を単位空間算出部552に送信する。MD算出が設定された場合、解析モード設定部551は、MD算出指示をMD算出部553に送信する。このように、単位空間算出またはMD算出のいずれかを例えば、入力装置40から指定することで、単位空間算出またはMD算出のいずれかのモードで、成形品判定装置50の処理が実行される。
単位空間算出部552は、単位空間算出指示を解析モード設定部551から受信すると、算出指示に従って単位空間算出を行う。単位空間算出部552は、単位空間が算出された場合、算出された単位空間データを記憶部53に送信し、単位空間が算出されなかった場合、単位空間算出エラーを出力部56に送信する。
なお、単位区間算出処理の詳細については後述する。
なお、単位空間算出部552は、測定項目の異なる複数の組合せに対して、単位空間を算出し、算出した複数の単位空間データを記憶部53にそれぞれ記憶することができる。
MD算出部553は、取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の測定データを用いてMT法に基づくマハラノビス距離(以下、MD値と称する)を求める。以下、MD算出部553がマハラノビス距離を求める演算をMD算出と称する。また、MD算出によって得られたマハラノビス距離を算出MD値と称する。
MD算出部553は、MD算出指示を解析モード設定部551から受信すると、算出指示に従ってMD算出を行い、MD算出に用いられた測定項目データ531と、算出MD値とを出力部56に送信する。さらに、MD算出部553は、算出MD値を判定部554に送信する。
なお、MD算出処理の詳細については後述する。
判定部554は、取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、検出部11によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、射出成形機に異常が発生したと判定する。2つの項目の関係に基づいて、成形品が良品であるか否かを判定する場合、いくつかの方法があり、本実施形態では、MD算出部553によって算出されたMD値が基準値を超えているか否かに基づいて判定する場合について説明するが、他の方法で実現するようにしてもよい。例えば、2以上の測定項目の測定結果と異常が発生したか否かとの関係をAI(artificial intelligence:人口知能)によって学習することで学習済みモデルを生成しておく。そして、実際に射出成形機を稼動させ、その稼働状況を検出部11によって検出された測定結果を学習済みモデルに入力することで、異常が発生したか否かを判定するようにしてもよい。
判定部554は、MD算出部553によって算出されたMD値が基準値を超えているか否かに基づいて、検出部11によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定する。基準値は、記憶部53が記憶するMD値異常判定閾値である。
判定部554は、複数の測定項目のうち、組み合わせが異なる測定項目に基づく複数の単位空間データを用い、当該複数の単位空間データと、検出部11によって検出された測定項目に基づく測定データとに基づいて、前記単位空間データの測定項目の組み合わせ毎に判定を行う。
判定部554は、このような判定を、成形品のショットが行われる毎に、当該ショットを行った際に得られる検出部によって検出された測定データを用いて行うことができる。 また、判定部554は、検出部11から得られた測定データの各測定項目についての全組み合わせについてそれぞれ判定することもできる。
判定部554は、MD算出部553から受信した算出MD値に基づいて、成形品の良否判定(正常・異常判定)を行う。判定部554は、良否判定結果において異常(否)と判定された場合、異常原因分析指示を異常原因分析部555に送信し、成形品の警報指示信号を警報部57に送信する。判定部554は、MD値が基準値を超えたと判定された場合、当該基準値を超えたと判定された測定データとともに、判定結果示す警報指示信号を出力する。
なお、良否判定処理の詳細については後述する。
また、判定部554は、MD値が基準値を超えたと判定された場合、MD値が基準値を超えた頻度が停止信号発報閾値を超えたか否かを判定する。判定部554は、MD値が基準値を超えた頻度が停止信号発報閾値を超えた場合には、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、射出成形装置10の停止を指示する停止指示信号を停止部58に送信するとともに、射出成形装置10に異常が発生したことを示す異常発生データを出力部56に送信する。当該異常発生データには、異常が発生した日時と、射出成形装置10の識別情報と、射出成形装置10の状態「MD停止」と、異常原因分析部555が分析した異常原因(異常項目の貢献度)とが含まれる。
また、判定部554は、MD値が基準値を超えたと判定された場合、MD値が基準値を超えた頻度が停止信号発報閾値より小さい警報信号発報閾値を超えたか否かを判定する。判定部554は、MD値が基準値を超えた頻度が警報信号発報閾値を超えた場合には、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、射出成形装置10の警報指示信号を警報部57に送信するとともに、異常発生データを出力部56に送信する。当該異常発生データには、異常が発生した日時と、射出成形装置10の識別情報と、射出成形装置10の状態「MD警報」と、異常原因分析部555が分析した異常原因(異常項目の貢献度)とが含まれる。
ここで、MD値異常判定閾値、停止信号発報閾値及び警報信号発報閾値について、図6を参照して説明する。
図6は、出力装置60が表示する閾値設定画面の一例を示すイメージ図である。図示するように、閾値設定画面600では、成形品の良否判定を行うための基準値となるMD値異常判定閾値601と、射出成形装置10を停止させる停止信号発報閾値602と、射出成形装置10に対する警報を出力する警報信号発報閾値603とを入力装置40から設定入力することができる。図示する例では、MD値異常判閾値として「4」が設定される場合の入力画面である。この場合、判定部554は、算出MD値が「4」以上のショットの成形品を異常(否)と判定する。
停止信号発報閾値は、ある一定範囲のショットの回数に対する、成形品が異常(否)となったショットの回数の割合で表すことができ、図示する例では、「10ショット/100ショット」である。よって、本例では、判定部554は、直近「100ショット中」に算出MD値が「4」以上のショットが「10ショット」を超えた場合に、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、射出成形装置10を停止させる停止指示信号を出力する。
警報信号発報閾値は、ある一定範囲のショットの回数に対する、成形品が異常(否)となったショットの回数の割合で表すことができ、図示する例では、「5ショット/100ショット」である。よって、本例では、判定部554は、直近「100ショット中」に算出MD値が「4」以上のショットが「5ショット」を超えた場合に、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、射出成形装置10に対する警報指示信号を出力する。
ここでは、停止信号の発報と警報信号の発報とをそれぞれ別に設定することができる。
なお、本実施形態では、出力装置60に表示された閾値設定画面600において入力装置40からMD値異常判定閾値、停止信号発報閾値、及び警報信号発報閾値を設定しているが、閾値設定画面600を表示装置80に表示して、表示装置80から各射出成形装置10の(各成形品判定装置50が判定に用いる)MD値異常判定閾値、停止信号発報閾値、及び警報信号発報閾値を設定できるようにしてもよい。
異常原因分析部555は、異常原因分析指示を判定部554から受信すると、異常原因分析を行う。具体的には、異常原因分析部555は、MD値の算出に用いられた測定項目の貢献度を算出し、貢献度の大きい項目を大きい方から複数個選び、それらの項目を異常発生に関係する異常項目として、異常項目の貢献度を出力部56に送信する。
なお、異常原因分析処理の詳細については後述する。
出力部56は、データ解析部55から受信した、単位空間算出エラー、品質検査データ、測定項目データ、算出MD値、異常項目の貢献度、を出力装置60に送信する。また、出力部56は、データ解析部55から受信した、品質検査データ、測定項目データ、算出MD値、異常項目の貢献度、を、射出成形装置10の識別情報、成形ショットの日時、成形品の注文番号及び箱番号とともに判定結果データとして記憶装置70に送信する。また、出力部56は、データ解析部55から受信した、異常原因を含む異常発生データを記憶装置70に送信する。
警報部57は、判定部554の判定結果において、MD値が基準値を超えている場合に警報を出力する機能を有しており、例えば、警報としての警報音を発する機能を有したアラーム等である。警報部57は、データ解析部55から警報指示信号を受信すると、異常発生を知らせる警報音を発する。警報部57は、受信した警報指示信号が成形品に対するものであるか射出成形装置10に対するものであるかによって異なる警告音を発してもよい。警報部57は、判定部の判定結果において、MD値が基準値を超えた頻度が、警報信号発報閾値を超えた場合に、警報を出力する。
停止部58は、判定部554の判定結果において、MD値が基準値を超えた頻度が停止信号発報閾値を超えた場合に、射出成形装置10を停止させる。具体的には、停止部58は、データ解析部55から停止指示信号を受信すると、射出成形装置10に停止信号を送信して射出成形装置10を停止させる。
(単位空間算出処理)
単位空間算出処理について、図7を参照して説明する。図7は、単位空間算出処理の流れを説明したフローチャートである。
入力部52は、単位空間算出条件を入力装置40から受信して、記憶部53に送信する。記憶部53は、単位空間算出条件を受信して、算出条件535として記憶する(ステップS100)。
解析モード設定部551は、記憶部53の算出条件535を参照して、単位空間算出指示を単位空間算出部552に送信する(ステップS101)。
単位空間算出部552は、ステップS102単位空間算出指示を解析モード設定部551から受信すると、算出条件535を参照して、単位空間算出に用いられる良品データ533を記憶部53から取得する(ステップS102)。具体的には、単位空間算出部552は、算出条件535に含まれる測定項目の組合せ情報を参照して、この組合せを構成する項目の良品データ533を取得する。例えば、この組合せが最小クッション位置と全域ピーク圧の2項目で構成される場合、単位空間算出部552は、この2項目の良品データ533を記憶部53から取得する。また、単位空間算出部552は、算出条件535に含まれるショット数を参照して、ショット数分の良品データ533を取得する。例えば、ショット数が400である場合、単位空間算出部552は、良品データ533からランダムに400ショット分のデータを取得する。
単位空間算出部552は、良品データ533に欠損があるか否かを判定する(ステップS103)。例えば、取得した全400ショットの良品データ533のうち、100ショット目のデータが、センサ等の故障などにより測定されていなかった場合、欠損があると判定する。欠損がある場合(ステップS103-No)、単位空間算出部552は、単位空間算出を行なわず、ステップS102に戻る。
欠損がない場合(ステップS103-Yes)、単位空間算出部552は、MT法に基づいて単位空間算出を行う(ステップS104)。
単位空間が算出された場合(ステップS105-Yes)、単位空間算出部552は、算出された単位空間データを記憶部53に送信し、記憶部53は受信した単位空間データを単位空間データ534として記憶する(ステップS106)。
一方、単位空間算出過程で算出エラー(例えば、多重共線性エラー等)が生じると、単位空間は算出されず(ステップS105-No)、単位空間算出部552は算出エラーを出力部56に送信する(ステップS107)。
作業者は、出力部56から出力装置60に送信される算出エラーの内容を参考にして、単位空間算出条件を修正し、入力装置40に入力する。入力装置40は、修正した単位空間算出条件を入力部52に送信し、入力部52は記憶部53の算出条件535を更新する。これにより、単位空間算出部552は、修正された単位空間算出条件を用いて、単位空間算出を行うことができる。
なお、上述したデータ取得部51、入力部52、データ選別部54、データ解析部55、出力部56、警報部57、停止部58は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。
(成形品判定処理)
成形品判定処理について、図8を参照して説明する。図8は、成形品判定処理の流れを説明したフローチャートである。
入力部52は、入力装置40から受信したMD算出条件を記憶部53に送信し、記憶部53は受信したMD算出条件を算出条件535として記憶する(ステップS200)。
解析モード設定部551は、記憶部53の算出条件535を参照して、MD算出指示をMD算出部553に送信する(ステップS201)。
MD算出部553は、MD算出指示を受信すると、記憶部53の算出条件535を参照して、MD算出に用いられる単位空間データ534を記憶部53から取得する(ステップS202)。ここで、単位空間を構成する測定項目の組合せはMD算出に用いられる測定項目の組合せと一致していなければならない。例えば、算出条件535に含まれる測定項目の組合せ情報において、計量時間、最小クッション位置、全域ピーク圧、充填ピーク圧の4項目で構成される組合せが指定されている場合を考える。この場合、MD算出部553は、単位空間データ534に記憶されている複数の単位空間データの中から、上記4項目を用いて算出された単位空間データ534を記憶部53から取得する。
MD算出部553は、算出条件535に含まれる測定項目の組合せ情報を参照して、この組合せを構成する項目の測定項目データ531を取得する(ステップS203)。
さらに、MD算出部553は、取得した測定項目データ531に欠損があるか否かを判定する(ステップS204)。
欠損があると判定された場合(ステップS204-No)、MD算出部553は、現在のショットではMD算出を行わない。MD算出部553は、新しいショットが行われると、ステップS203に戻って処理を行う。
欠損がないと判定された場合(ステップS204-Yes)、MD算出部553は、MD算出を行い(ステップS205)、算出MD値とMD算出に用いた測定項目データを出力部56に送信する(ステップS206)。出力装置60は、算出MD値と測定項目データを出力部56から受信し、ショット毎にディスプレイ等に表示する。また、記憶装置70は、算出MD値と測定項目データを出力部56から受信し、判定結果データとして記憶する。
判定部554は、MD算出部553から受信した算出MD値に基づいて、成形品の良否判定(正常・異常判定)を行う(ステップS207)。具体的には、判定部554は、算出MD値がMD異常判定閾値以上である場合には不良品(異常)、MD異常判定閾値より小さい場合には良品(正常)と判定する。
良否判定結果において正常と判定された場合(ステップS207-Yes)、現在のショットにおける成形品判定処理は終了する。
良否判定結果において異常と判定された場合(ステップS207-No)、判定部554は、この異常と判定された測定データとともに、異常と判定された結果を表す警報指示信号を警報部57に送信する(ステップS208)。警報部57は、警報指示信号に応じて警報音を出力するとともに、異常と判定された際の測定データを表示画面等の画面上に表示する。これにより、作業者は、ショットされた成形品に異常があったことをリアルタイムで知ることが可能となり、必要な対応(各種設定値の調整等)を、異常が発生した時点から行うことができる。
さらに、判定部554は、異常原因分析指示を異常原因分析部555に送信する(ステップS209)。
異常原因分析部555は、異常原因分析指示を判定部554から受信すると、異常原因分析を行う(ステップS209)。具体的には、異常原因分析部555は、MD算出に用いた測定項目データの貢献度を項目ごとに算出し、貢献度の大きい項目を大きい方からいくつか選択する。異常原因分析部555は、選択された貢献度の大きい項目を異常発生に関係する異常項目とみなし、異常項目の貢献度を出力部56に出力する(ステップS210)。
出力装置60は、出力部56から受信した異常項目の貢献度を表示する。作業者は、異常項目の貢献度を確認することにより、どの測定項目が異常発生に関係しているのかについて知見を得ることができる。また、記憶装置70は、異常項目の貢献度を出力部56から受信し、判定結果データとして記憶する。
続いて、判定部554は、算出MD値がMD異常判定閾値以上となった(すなわち、成形品が不良品(異常)と判定された)頻度が停止信号発報閾値を超えたか否かを判定する(ステップS211)。
判定部554は、算出MD値がMD異常判定閾値以上となった頻度が停止信号発報閾値を超えたと判定された場合(ステップS211-Yes)、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、停止部58に停止指示信号を送信するとともに、出力部56に異常発生データを出力する(ステップS212)。停止部58は、データ解析部55から停止指示信号を受信すると、射出成形装置10を停止させる。一方、出力部56は、受信した異常発生データを出力装置60及び記憶装置70に送信する。その後、現在のショットにおける成形品判定処理は終了する。
出力装置60は、当該異常発生データを受信すると、射出成形装置10に異常が発生して停止したこと、及びその異常原因を表示する。これにより、作業者は、射出成形装置10に異常が発生して停止したこと、及びその異常原因を知ることができる。また、記憶装置70は、異常発生データを出力部56から受信し、記憶する。
判定部554は、算出MD値がMD異常判定閾値以上となった頻度が停止信号発報閾値を超えていないと判定された場合(ステップS211-No)、算出MD値がMD異常判定閾値以上となった(すなわち、成形品が不良品(異常)と判定された)頻度が警報信号発報閾値を超えたか否かを判定する(ステップS213)。
判定部554は、算出MD値がMD異常判定閾値以上となった頻度が警報信号発報閾値を超えたと判定された場合(ステップS213-Yes)、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、警報部57に警報指示信号を送信するとともに、出力部56に異常発生データを送信する(ステップS214)。警報部57は、警報指示信号に応じて警報音を出力する。一方、出力部56は、受信した異常発生データを出力装置60及び記憶装置70に送信する。その後、現在のショットにおける成形品判定処理は終了する。
出力装置60は、当該異常発生データを受信すると、射出成形装置10に異常が発生して警報が出力されていること、及びその異常原因を表示する。これにより、作業者は、射出成形装置10に異常が発生したこと、及びその異常原因を知ることができる。また、記憶装置70は、異常発生データを出力部56から受信し、記憶する。
ステップS204-No、ステップS207-Yes、ステップS212、ステップS213-No、ステップS214の後、データ解析部55は、新しい成形ショットが行われる度にステップS203に戻り、ステップS203~ステップ214までの処理を行う。これにより、射出形成時にリアルタイムで成形品の良否判定を行うことが可能となる。
(記憶装置)
図9は、本発明の一実施形態に係る記憶装置70の構成を示した機能ブロック図である。
記憶装置70は、判定結果データ記憶部71と、異常履歴記憶部72と、イベントデータ記憶部73と、装置状態記憶部74と、対応方法記憶部75と、装置情報記憶部76とを備える。
判定結果データ記憶部71は、成形品判定装置50から送信される成形ショット毎の判定結果データを受信し、受信した判定結果データを記憶する。
異常履歴記憶部72は、成形品判定装置50から送信される異常発生データを受信し、受信した異常発生データを記憶する。なお、異常履歴記憶部72は、各異常発生データの示す異常が解消済であるか否かを示す情報も併せて記憶していてもよい。
イベントデータ記憶部73は、各射出成形装置10それぞれで発生したイベントを日時に対応付けてイベントデータとして記憶する。イベントには、射出成形装置10に発生した異常に対する対応(処置)等がある。例えば、イベントデータ記憶部73は、異常の発生した射出成形装置10に対して実施した対応を示すイベントデータを表示装置80から受信し、受信したイベントデータを記憶する。例えば、イベントデータには、異常の発生した日時、異常の発生した射出成形装置10の識別情報、異常原因、異常を解消するために実施した対応、及び対応を実施した日時等が含まれる。
装置状態記憶部74は、複数ある射出成形装置10それぞれの状態を記憶する。状態には、例えば、正常に運転している「運転」、停止している「停止」、故障している「故障」、成形品判定装置50により警告が出力されている「MD警告」、及び成形品判定装置50により停止された「MD停止」がある。装置状態記憶部74は、射出成形装置10の状態が「MD警告」または「MD停止」である場合には、その異常原因(異常項目の貢献度)を併せて記憶する。例えば、装置状態記憶部74は、成形品判定装置50から異常発生データを受信した場合に、受信した異常発生データに含まれる状態(「MD警告」または「MD停止」)に、該当する射出成形装置10の状態を書き換える。また、装置状態記憶部74は、対応を実施したことにより異常が解消したことを示すイベントデータを表示装置80から受信した場合に、該当する射出成形装置10の状態を「運転」に書き換える。
対応方法記憶部75は、射出成形装置10で発生する各異常の原因それぞれに対する対応方法を予め記憶している。1つの異常原因に対する対応方法は、複数あってもよい。対応方法が複数ある場合には、各対応方法それぞれに優先順位が予め設定されている。
装置情報記憶部76は、各射出成形装置10に関する装置情報を予め記憶している。例えば、装置情報記憶部76は、各射出成形装置10の識別情報に対応付けて、機種、装置の名称、配置されるフロア、及びフロアにおける配置位置(例えば、座標等)を記憶している。
(表示装置)
図10は、本発明の一実施形態に係る表示装置80の構成を示した機能ブロック図である。
表示装置80は、入力部81と、データ取得部82と、データ表示制御部83と、状態取得部84と、状態表示制御部85と、表示部86とを備える。
入力部81は、例えばキーボードやマウスや表示部86の表示画面上に設置されたタッチパネル等であり、作業者の操作入力を受け付ける。例えば、入力部81は、表示部86に表示する判定結果データの条件の指定入力を受け付ける。
データ取得部82は、指定入力された条件に合致する判定結果データを記憶装置70から読み出して取得する。
データ表示制御部83は、取得した判定結果データを表示部86に表示する。
状態取得部84は、複数ある射出成形装置10それぞれの状態と、異常が発生している射出成形装置10の異常原因と、その対応方法とを記憶装置70から取得する。
状態表示制御部85は、各射出成形装置10の配置位置を示すレイアウト図を用いて、異常が発生した射出成形装置10を特定可能に表示部86に表示する。また、状態表示制御部85は、当該レイアウト図において、各射出成形装置10それぞれの状態を識別可能に表示する。また、状態表示制御部85は、異常が発生した射出成形装置10の異常原因を表示部86に表示する。また、状態表示制御部85は、表示した異常原因に対する対応方法を表示部86に表示する。
表示部86は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイ装置である。
(データ表示画面)
図11は、表示装置80が表示するデータ表示画面の一例を示すイメージ図である。データ表示画面1100には、指定された検索条件に応じた判定結果データが表示される。データ表示画面1100は、検索条件を指定する検索条件指定エリア1101と、判定結果データを表示する検索結果表示エリア1103と、イベントデータを表示するイベント表示エリア1104とを有する。
検索条件指定エリア1101では、表示する判定結果データの条件を指定することができる。例えば、検索条件指定エリア1101は、日時指定または注文番号指定と、対象装置の指定とを検索条件として受け付ける。対象装置として、射出成形装置10の機種または装置の名称を指定することができる。図示する例では、注文番号「A1234D」の箱番号「80」及び「81」を指定している。データ取得部82は、検索条件指定エリア1101の下部に配置されている検索実行ボタン1102が入力を受け付けると、検索条件指定エリア1101において指定された検索条件に合致する判定結果データ、イベントデータ及び異常発生データを記憶装置70から読み出して取得する。
検索結果表示エリア1103には、検索条件に合致する判定結果データが表示される。データ表示制御部83は、取得した判定結果データを検索結果表示エリア1103に表示する。例えば、データ表示制御部83は、判定結果データを時系列順(例えば、日時の昇順)に一覧表示する。また、イベント表示エリア1104には、検索条件に合致するイベント内容/アラーム履歴が表示される。データ表示制御部83は、イベントデータ及び異常発生データに基づき、イベント内容/アラーム履歴として、日時に対応付けてイベント登録内容を一覧表示する。イベント登録内容は、イベントデータである場合には、イベントの内容(例えば、発生した異常に対して行った対応(処置)等)であり、異常発生データである場合には、異常の内容(例えば、射出成形装置10の状態及び異常原因)である。図示する例では、日時「2020/09/30 17:21:50」に対応付けてイベント登録内容「材料パッチ変更」が表示されている。
イベントデータは、イベント表示エリア1104の下部に配置されるイベント登録ボタン1105を押下することにより、登録することができる。データ表示制御部83は、イベント登録ボタン1105が入力を受け付けると、イベントデータを登録するための登録画面を表示し、イベントデータの入力を受け付ける。登録画面では、例えば、異常の発生した射出成形装置10に対して実施した対応等を登録することができる。データ表示制御部83は、登録されたイベントデータを記憶装置70に送信する。
このように、データ表示画面1100では、日時や注文番号や対象装置を検索条件として指定し、指定した検索条件に合致した判定結果データ及びイベント内容/アラーム履歴を表示することができる。これにより、作業者は、過去に発生した射出成形装置10の異常内容や、そのときの対応、判定結果データを参照することができる。また、作業者は、表示される判定結果データを手掛かりに(例えば、異常が発生したショット数等に基づいて)、射出成形装置10の設備トラブルや成形品の品質不良を予見することができる。
(データ表示処理)
表示装置80がデータ表示画面1100を表示するデータ表示処理について、図12を参照して説明する。図12は、データ表示処理の流れを説明したフローチャートである。
入力部81は、データ表示画面1100の検索条件指定エリア1101において、検索条件の指定入力を受け付ける(ステップS300)。
データ取得部82は、検索実行ボタン1102が入力を受け付けると、検索条件指定エリア1101において指定された検索条件に合致する判定結果データ、イベントデータ及び異常発生データを記憶装置70から読み出して取得する(ステップS301)。
データ表示制御部83は、取得した判定結果データを検索結果表示エリア1103に一覧表示し、取得したイベントデータ及び異常発生データに基づいてイベント内容/アラーム履歴をイベント表示エリア1104に表示する(ステップS302)。その後、データ表示処理を終了する。
(装置状態表示画面)
図13は、表示装置80が表示する装置状態表示画面の一例を示すイメージ図である。装置状態表示画面1300には、複数ある射出成形装置10それぞれの状態が表示される。装置状態表示画面1300は、フロア選択エリア1301と、状態表示エリア1302と、異常履歴表示エリア1303とを有する。
フロア選択エリア1301では、射出成形装置10の状態を表示するフロアを選択することができる。状態取得部84は、フロア選択エリア1301で選択されたフロアに設置された各射出成形装置10それぞれの状態、及び異常発生データを記憶装置70から読み出して取得する。
状態表示エリア1302には、フロア選択エリア1301で選択されたフロアにある各射出成形装置10それぞれの状態が表示される。例えば、状態表示制御部85は、各射出成形装置10の配置位置を示すレイアウト図を状態表示エリア1302に表示する。このとき、状態表示制御部85は、レイアウト図において、各射出成形装置10のブロック設定を含めた実際の配置を示す。そして、状態表示制御部85は、レイアウト図において、機種や装置の名称を各射出成形装置10上に表示する。これにより、作業者は、レイアウト図にある各射出成形装置10を容易に判別することができる。また、状態表示制御部85は、レイアウト図において、各射出成形装置10それぞれの状態を色により表示する。例えば、状態表示制御部85は、「運転」は緑色、「停止」は灰色、故障は「赤色」、「MD警告」は黄色、「MD停止」は橙色で表示する。なお、フロア選択エリア1301の下部には、各色がどの状態を示すかのガイドが「凡例」として示されている。なお、本実施形態では、状態表示制御部85は、各射出成形装置10の状態を色で表示しているが、これに限らず、文字やマークやパターン等、各射出成形装置10の状態を識別可能であれば他の方法により表示してもよい。
このように、装置状態表示画面1300において、各射出成形装置10それぞれの状態を表示することにより、複数ある射出成形装置10の状態を表示装置80で一元管理することができる。また、レイアウト図を用いて各射出成形装置10それぞれの状態を色で識別可能に表示することにより、作業者は、レイアウト図を参照して、各射出成形装置10の状態を容易に把握することができる。また、作業者は、レイアウト図の配置位置との関係性を踏まえて、どこに配置されている射出成形装置10に異常が発生したかを直感的に把握することができる。よって、作業者は、異常の発生した射出成形装置10を容易に特定し、射出成形装置10に行って迅速に対応等を実施することができる。
異常履歴表示エリア1303には、選択されたフロアで発生した異常の履歴が表示される。状態表示制御部85は、取得した異常発生データに基づいて、選択されたフロアで発生した異常(アラーム内容)を、発生日時、機種及び装置の名称に対応付けて、最新のものから順(発生日時の降順)に、異常履歴表示エリア1303に一覧表示する。このとき、状態表示制御部85は、解消していない異常のみを異常履歴表示エリア1303に表示してもよい。或いは、状態表示制御部85は、直近(例えば、24時間以内)に発生した異常のみを異常履歴表示エリア1303に表示してもよい。
状態表示制御部85は、状態表示エリア1302において、状態が「MD警告」または「MD停止」である射出成形装置10が選択された際、または、異常履歴表示エリア1303において、アラーム内容が選択された際に、アラーム内容の表示指示を受け付けたと判定し、対応するアラーム内容を表示するアラーム内容表示画面をポップアップ表示する。
図14は、表示装置80が表示するアラーム内容表示画面及び詳細表示画面の一例を示すイメージ図である。
アラーム内容表示画面1400には、異常の発生した射出成形装置10を特定する「SE〇〇で異常発生」と、異常原因「エラー内容:MT6異常」と、詳細を表示するための詳細ボタンと、アラーム内容表示画面1400を閉じるための閉じるボタンとが表示される。ここで表示される異常原因は、貢献度の最も大きい異常項目である。なお、状態表示制御部85は、異常項目が複数ある場合には、全ての異常項目を異常原因としてアラーム内容表示画面1400に表示してもよい。
このように、異常が発生した射出成形装置10の異常原因を表示することにより、作業者は、習熟度によらず、異常が発生している射出成形装置10の異常原因を容易に特定することができる。
状態表示制御部85は、アラーム内容表示画面1400において詳細ボタンが入力を受け付けると、詳細表示画面1410をポップアップ表示する。
詳細表示画面1410には、異常の発生した射出成形装置10の機種「SE〇〇」と、異常原因「MT6」と、その値「20000035」と、その貢献度「147.3」と、異常原因に対する対応方法の一覧1411と、詳細表示画面1410を閉じるための閉じるボタンとが表示される。状態取得部84は、表示する異常原因に対する対応方法を記憶装置70から読み出して取得する。状態表示制御部85は、異常原因に対する対応方法を、優先順位の高い順に一覧表示する。図示する例では、最も優先度の高い対応1に「吸着バルブに敗れが無いか確認する」、その次に優先度の高い対応2に「吸着バルブの表面に汚れが付いていないか確認する」、その次に優先度の高い対応3に「元の圧力が下がっていないか確認する」が表示されている。
このように、異常原因に対する対応方法を表示することにより、作業者は、習熟度によらず、表示を参照することで対応方法を容易に知ることができ、発生した異常に対し、迅速に対処することができる。また、優先順位に基づいて対応方法を表示することにより、作業者は、どの対応方法を優先的に実施すれば良いかを把握することができる。
また、詳細表示画面1410では、表示した各対応を押下することによりイベントデータを登録することができる。例えば、作業者は、表示された対応方法のうち方法1を実施して異常が解消した場合、詳細表示画面1410に表示された方法1を押下する。状態表示制御部85は、詳細表示画面1410において方法1が入力を受け付けた場合には、方法1「吸着バルブに敗れが無いか確認する」を、表示した異常を解消するために実施した対応として、イベントデータを記憶装置70に送信する。
(状態表示処理)
表示装置80が装置状態表示画面1300を表示する状態表示処理について、図15を参照して説明する。図15は、状態表示処理の流れを説明したフローチャートである。
状態取得部84は、装置状態表示画面1300のフロア選択エリア1301において選択されたフロアに配置されている全ての射出成形装置10の状態及び異常発生データを記憶装置70から読み出して取得する(ステップS400)。
状態表示制御部85は、状態表示エリア1302において、選択されたフロアのレイアウト図上に、取得した各射出成形装置10それぞれの状態を色で表示する(ステップS401)。
状態表示制御部85は、異常発生データに基づいて、異常履歴表示エリア1303に、選択されたフロアで発生した異常の履歴を表示する(ステップS402)。
状態表示制御部85は、装置状態表示画面1300において、アラーム内容の表示指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS403)。
状態表示制御部85は、アラーム内容の表示指示を受け付けていないと判定された場合(ステップS403-No)、状態表示処理を終了する。
一方、状態表示制御部85は、アラーム内容の表示指示を受け付けたと判定された場合(ステップS403-Yes)、アラーム内容表示画面1400をポップアップ表示して、異常原因を表示する(ステップS404)。
続いて、状態表示制御部85は、アラーム内容表示画面1400において詳細ボタンが入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS405)。
状態表示制御部85は、詳細ボタンが入力を受け付けていないと判定された場合(ステップS405-No)、状態表示処理を終了する。
状態表示制御部85は、詳細ボタンが入力を受け付けたと判定された場合(ステップS405-Yes)、詳細表示画面1410をポップアップ表示して、異常原因に対する対応方法を表示する(ステップS406)。その後、状態表示処理を終了する。
なお、データ表示画面1100と装置状態表示画面1300とは、異なるソフトウェアにより表示されてもよい。この場合には、例えば、データ表示画面1100と装置状態表示画面1300とを切り替えて見ることにより、作業者は異常の原因や異常に対する対応等を検討できる。
次に、不良品発生時の測定項目と算出MD値との関係について、図16~図19を参照して説明する。図16~図19は、実際の不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図であり、出力装置60または表示装置80の表示画面に表示された画面例を示す図である。出力装置60は、出力部56から得られるデータを元に、このような画面を表示することができる。また、表示装置80は、記憶装置70から取得した判定結果データを元に、このような画面を表示することができる。ここでは、12項目の成形プロセス項目すべてを用いてMD算出を行った。この図において、縦軸方向には、成形プロセス項目のそれぞれが並ぶように配置され、横軸方向には、時間を表している。図示するように、ショットが行われる毎に、算出されたMD値と成形プロセス項目における各値とが時系列方向に並ぶように表示される。
また、表示画面には、閾値表示ライン830についても、MD値の表示領域に重なるように表示される。閾値表示ライン830は、判定部554の判定に用いられたMD値異常判定閾値(基準値)に応じた位置に時系列方向に沿って表示される。作業者は、MD値がこの閾値表示ライン830を超えているか否かを視認することで、異常が生じているか否かを簡単に把握することもできる。
また、作業者は、成形プロセス項目のそれぞれの値の遷移を参照することで、不良品発生の予兆を事前に把握することも可能となる。
図16は、ゲート凸不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。
ゲート凸不良とは、成形品にゲートランド部が残っていたり、糸が引いて成形品に残る現象である。
ゲート凸不良が発生している期間(符号800)において、算出MD値は約10~20となり閾値(ここでは4)よりも大きい(異常判定)。このとき、12項目の成形プロセス項目のうち、計量時間、全域ピーク圧、保圧完了型締力の3項目が通常時よりも増加し、最小クッション位置の1項目が通常時よりも減少している。従って、これら4項目が不良発生との関係性の度合い(貢献度)が高いと推測される。この不良発生に伴って警報部57からの出力に応じて警報音が出力されたことに応じて、作業者によって射出成形装置10等における各種調整が符号810に示す時点において適切に行われ、不良が解消されると、その後の期間(符号820)において、算出MD値と成形プロセス項目はそれぞれ通常時に戻ったことが示されている。
よって、成形品判定装置50は、ゲート凸不良発生時には、計量時間、全域ピーク圧、保圧完了型締力及び最小クッション位置の4項目を異常項目(異常原因)として出力する。作業者は、計量時間、全域ピーク圧、保圧完了型締力の3項目が通常時よりも増加し、最小クッション位置の1項目が通常時よりも減少していることから、ゲート凸不良が発生していると予測することができる。或いは、成形品判定装置50は、計量時間、全域ピーク圧、保圧完了型締力の3項目が通常時よりも増加し、最小クッション位置の1項目が通常時よりも減少していることに基づいて、ゲート凸不良が発生していると判定し、異常内容として出力してもよい。このように、本成形品判定システム1では、ゲート凸不良を検出することができる。
図17は、ショート及びヒケの不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。
ショートとは、成形品の一部が欠け、不完全な形状の成形品を生ずる現象である。また、ヒケとは、成形品の肉厚の表面にエクボ(凹み)ができる外観不良の現象である。いずれも樹脂の射出量の不足により発生する現象の一つである。
本図には、通常状態1700のときに、樹脂射出量に影響するパラメータの一つである保圧圧力(キャビティ内への樹脂充填後冷却に伴う収縮分を補うため樹脂に与える圧力)を変動させて符号1710に示す時点でショート不良を発生させ、符号1730に示す時点でヒケ不良を発生させた際のデータ例を示している。
図示するように、ショート不良が発生している期間(符号1720)及びヒケ不良が発生している期間(符号1740)には、計量前位置及び最小クッション位置が通常時よりも増加するとともに、算出MD値が闘値(基準値)を大幅に超えて異常を示している。すなわち、特に計量前位置及び最小クッション位置の2項目の寄与によって算出MD値が高くなっている。従って、これら2項目が不良発生との関係性の度合い(貢献度)が高いと推測される。その後、符号1750に示す時点において、保圧圧力を元に戻し、不良が解消されると、その後の期間(符号1760)において、算出MD値と成形プロセス項目はそれぞれ通常時に戻ったことが示されている。
よって、成形品判定装置50は、ショートまたはヒケの不良発生時には、計量前位置及び最小クッション位置の2項目を異常項目(異常原因)として出力する。作業者は、計量前位置及び最小クッション位置が通常時よりも増加していることから、ショートまたはヒケの不良が発生していると予測することができる。或いは、成形品判定装置50は、計量前位置及び最小クッション位置が通常時よりも増加していることに基づいて、ショートまたはヒケの不良が発生していると判定し、異常内容として出力してもよい。このように、本成形品判定システム1では、ショート及びヒケの不良を検出することができる。
図18は、冷却水停止に伴う変形異常の不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。
本図には、金型冷却水へ複数流路のうち一つを停止した際のデータ例を示している。
図示するように、冷却水を停止した期間(符号1800)には、計量前位置及び最小クッション位置がショットを重ねる毎に上昇し、算出MD値も同様に上昇し闘値(基準値)を超えて異常を示している。すなわち、計量前位置及び最小クッション位置の2項目の寄与によって算出MD値が高くなっている。従って、これら2項目が不良発生との関係性の度合い(貢献度)が高いと推測される。その後、符号1810に示す時点において、冷却水を元に戻し、不良が解消されると、その後の期間(符号1820)において、算出MD値と成形プロセス項目はそれぞれ通常時に戻ったことが示されている。
よって、成形品判定装置50は、冷却水停止に伴う変形不良発生時には、計量前位置及び最小クッション位置の2項目を異常項目(異常原因)として出力する。作業者は、計量前位置及び最小クッション位置が徐々に上昇していることから、冷却水停止に伴う変形不良が発生していると予測することができる。或いは、成形品判定装置50は、計量前位置及び最小クッション位置が徐々に上昇していることに基づいて、冷却水停止に伴う変形不良が発生していると判定し、異常内容として出力してもよい。このように、本成形品判定システム1では、流路の艇(冷却水の詰まり)による不良を検出することができる。
図19は、ノズル先端からの樹脂漏れの不良発生時における、12項目の成形プロセス項目の値と算出MD値との経時変化を表す図である。
本図には、射出成形装置10のトラブルによりノズル先端から樹脂漏れが発生した際のデータ例を示している。
図示するように、ノズル先端から樹脂漏れが発生すると、計量前位置及び最小クッション位置が徐々に低下し、算出MD値が闘値(基準値)を大幅に超えて異常を示している。すなわち、計量前位置及び最小クッション位置の2項目の寄与によって算出MD値が高くなっている。従って、これら2項目が不良発生との関係性の度合い(貢献度)が高いと推測される。
よって、成形品判定装置50は、ノズル先端からの樹脂漏れの不良発生時には、計量前位置及び最小クッション位置の2項目を異常項目(異常原因)として出力する。作業者は、計量前位置及び最小クッション位置が徐々に低下していることから、ノズル先端からの樹脂漏れの不良が発生していると予測することができる。或いは、成形品判定装置50は、計量前位置及び最小クッション位置が徐々に低下していることに基づいて、ノズル先端からの樹脂漏れの不良が発生していると判定し、異常内容として出力してもよい。このように、本成形品判定システム1では、ノズル先端から樹脂漏れによる不良を検出することができる。
上述した実施形態によれば、単位空間データを予め算出し、記憶部53に記憶しておき、ショットが行われるタイミングで、成形プロセス項目データを取得し、これを用いてMD値を求め、基準値と比較し、良否判定を行うようにしたので、計算処理が簡単になり、その計算処理に係る時間を短縮することができるため、成形品の良否判定を射出成形装置10の稼働中であってもリアルタイムで行うことも可能となった。したがって本実施形態の成形品判定システムでは、不良品発生をリアルタイムで検出することができる。
また、上述した実施形態によれば、成形品判定装置50は、MD値が基準値を超えた頻度が停止信号発報閾値を超えた場合に、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、射出成形装置10を停止させ、MD値が基準値を超えた頻度が停止信号発報閾値より小さい警報信号発報閾値を超えた場合に、射出成形装置10に異常が発生したと判定し、警報を出力し、異常の原因を分析して出力する。表示装置80は、異常が発生した射出成形装置10の異常原因を取得し、異常が発生した射出成形装置10の異常原因を表示する。これにより、作業者は、習熟度によらず、表示装置80の表示を参照して、異常が発生している射出成形装置10の異常原因を容易に特定することができる。
また、表示装置80は、表示した異常原因に対する対応方法を表示する。これにより、作業者は、習熟度によらず、表示装置80の表示を参照することで対応方法を容易に知ることができ、発生した異常に対し、迅速に対処することができる。
また、射出成形装置10は複数あり、表示装置80は、各射出成形装置10の配置位置を示すレイアウト図を用いて、異常が発生した射出成形装置10を特定可能に表示する。これにより、作業者は、レイアウト図を参照することにより、複数ある射出成形装置10のうちどの射出成形装置10に異常が発生したかを直感的に把握することができる。
また、表示装置80は、レイアウト図において、各射出成形装置10それぞれの状態を識別可能に表示する。これにより、作業者は、レイアウト図を参照することにより、各射出成形装置10の状態を容易に把握することができる。
また、成形品判定装置50は、判定結果を、判定に用いた測定データとともに記憶装置70に出力し、表示装置80は、表示する判定結果の条件の指定入力を受け付け、指定された条件に合致する判定結果及び測定データを記憶装置70から取得し、取得した判定結果及び測定データを表示する。これにより、作業者は、条件を指定することで、任意の期間の判定結果及び測定データを参照することができる。よって、作業者は、表示内容を手掛かりにして、異常原因を分析したり、正常状態にもかかわらず警報が出力された場合に単位空間を見直したりすることができる。
また、成形品判定装置50は、基準値(MD値異常判定閾値)、停止信号発報閾値、または警報信号発報閾値の設定入力を受け付ける。これにより、成形品を異常と判定する基準や、射出成形装置10を停止または警報出力する基準を、成形品に応じて任意に設定変更することができる。
なお、上述した実施形態では、MT法を用いたが、MT法に限らず、MTA法、MTS法、TS法、T法など、マハラノビス・タグチ・システムに属する手法に適用することができる。
上述した実施形態における成形品判定装置50、出力装置60、記憶装置70または表示装置80をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
以上説明した本実施形態によれば、従来のような検査による不良が発生してからの出来栄え評価を行うのではなく、不良が発生する予兆(異常)を製造中のプロセスデータログを活用して捕えることで上流工程からの品質保証体制を実現することができる。また、成形プロセス項目と算出MD値の経時変化とを関係を出力するようにしたので、習熟度の低い作業者であっても、この出力を参照し、不良発生期間と当該期間における成形プロセス項目におけるデータ(例えば波形など)の関係や変化状況等を把握することができる。その上で、これらの出力内容を手がかりにすることで、品質異常発生時の対処法の検討が容易になる。
1…成形品判定システム、10…射出成形装置、11…検出部、20…射出成形品検査装置、30…付加センサ、40…入力装置、50…成形品判定装置、51…データ取得部、52…入力部、53…記憶部、54…データ選別部、55…データ解析部、56…出力部、57…警報部、58…停止部、60…出力装置、70…記憶装置、71…判定結果データ記憶部、72…異常履歴記憶部、73…イベントデータ記憶部、74…装置状態記憶部、75…対応方法記憶部、76…装置情報記憶部、80…表示装置、81…入力部、82…データ取得部、83…データ表示制御部、84…状態取得部、85…状態表示制御部、86…表示部、551…解析モード設定部、552…単位空間算出部、553…MD算出部、554…判定部、555…異常原因分析部

Claims (17)

  1. 射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得する取得部と、
    取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定する判定部と、
    前記異常の原因を分析する異常原因分析部と、
    分析した異常原因を出力する出力部と、
    異常が発生した前記射出成形機の異常原因を取得する状態取得部と、
    異常が発生した前記射出成形機の異常原因を表示する状態表示制御部と、
    を備える成形品判定システム。
  2. 前記状態表示制御部は、表示した前記異常原因に対する対応方法を表示する
    請求項1に記載の成形品判定システム。
  3. 前記射出成形機は複数あり、
    前記状態表示制御部は、各射出成形機の配置位置を示すレイアウト図を用いて、異常が発生した前記射出成形機を特定可能に表示する
    請求項1または請求項2に記載の成形品判定システム。
  4. 前記状態表示制御部は、前記レイアウト図において、前記各射出成形機それぞれの状態を識別可能に表示する
    請求項3に記載の成形品判定システム。
  5. 射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目において前記射出成形機によって良品が成形された際の測定データを対象としてマハラノビス・タグチ法(以下、MT法と称する)に基づいて生成された単位空間データを記憶する記憶部と、
    取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の測定データを用いてMT法に基づくマハラノビス距離(以下、MD値と称する)を算出するMD算出部と、
    を有し、
    前記判定部は、算出されたMD値が基準値を超えているか否かに基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記MD値が基準値を超えた頻度が所定の閾値を超えた場合に、前記射出成形機に異常が発生したと判定する
    請求項1に記載の成形品判定システム。
  6. 前記出力部は、前記判定部の判定結果を、判定に用いた測定データとともに記憶装置に出力し、
    前記成形品判定システムは、
    表示する判定結果の条件を指定する入力部と、
    指定された前記条件に合致する前記判定結果及び前記測定データを前記記憶装置から取得するデータ取得部と、
    取得した前記判定結果及び前記測定データを表示するデータ表示制御部と、
    を有する請求項5に記載の成形品判定システム。
  7. 前記基準値または前記閾値の設定入力を受け付ける入力部を有する
    請求項5または請求項6に記載の成形品判定システム。
  8. 前記判定部の判定結果において、前記MD値が基準値を超えた頻度が第1の閾値を超えた場合に、前記射出成形機を停止させる停止部を有する
    請求項5から請求項7のうちいずれか1項に記載の成形品判定システム。
  9. 前記判定部の判定結果において、前記MD値が基準値を超えた頻度が第2の閾値を超えた場合に、警報を出力する警報部を有する
    請求項5から請求項8のうちいずれか1項に記載の成形品判定システム。
  10. 前記判定部は、
    前記複数の測定項目のうち、組み合わせが異なる測定項目に基づく複数の単位空間データを用い、当該複数の単位空間データと、前記検出部によって検出された測定項目に基づく測定データとに基づいて、前記単位空間データの測定項目の組み合わせ毎に判定を行う 請求項5から請求項9のうちいずれか1項に記載の成形品判定システム。
  11. 前記記憶部は、前記複数の測定項目の全組み合わせについての単位空間データをそれぞれ記憶しており、
    前記判定部は、検出部から得られた測定データの各測定項目についての全組み合わせについてそれぞれ判定する
    請求項5から請求項10のうちいずれか1項に記載の成形品判定システム。
  12. 前記測定項目は、射出成形工程における、
    時間パラメータである、サイクル時間と、充填時間と、計量時間と、型閉時間と、型開時間と、
    スクリュー位置パラメータである、スクリュー位置と、最小クッション位置と、計量前位置と、
    充填パラメータである、充填ピーク圧と、全域ピーク圧と、
    型締パラメータである、ピーク型締力と、保圧完了型締力と、
    のうち少なくとも2つの測定項目を含む
    請求項1から請求項11のうちいずれか1項に記載の成形品判定システム。
  13. 前記測定項目は、
    前記射出成形機に設けられる付加センサによって測定される、型内圧、製品表面温度、金型開閉変位量、冷却水流量のうち少なくともいずれか1つを含む
    請求項1から請求項12のうちいずれか1項に記載の成形品判定システム。
  14. 前記判定部は、前記成形品のショットが行われる毎に、当該ショットを行った際に得られる検出部によって検出された測定データを用いて判定を行う
    請求項1から請求項13のうちいずれか1項に記載の成形品判定システム。
  15. 射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得する取得部と、
    取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定する判定部と、
    前記異常の原因を分析する異常原因分析部と、
    分析した異常原因を出力する出力部と、
    を有する成形品判定装置。
  16. コンピュータにより実行される成形品判定方法であって、
    射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得し、
    取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定し、
    前記異常の原因を分析し、
    分析した異常原因を出力する
    ことを含む成形品判定方法。
  17. 射出成形機の稼働状況を示す複数の測定項目について測定することで射出成形機の稼働状況を検出する検出部から前記複数の測定項目の少なくとも2以上についての項目の測定データを取得し、
    取得した2以上の測定項目のうち、少なくとも2つの項目の関係に基づいて、前記検出部によって検出された稼働状況において成形された成形品が良品であるか否かを判定し、前記射出成形機に異常が発生したと判定し、
    前記異常の原因を分析し、
    分析した異常原因を出力する
    ことをコンピュータに実行させる成形品判定プログラム。
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