JP2022185954A - リフロー方法 - Google Patents

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Tadahiko Sakai
憲 前田
Ken Maeda
祐樹 吉岡
Yuki Yoshioka
進吾 岡村
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Abstract

【課題】短時間且つ低コストでリフローを行うことができるリフロー方法を提供する。【解決手段】開示されるリフロー方法は、基板のランドと複数の電子部品とを半田接続するためのリフロー方法である。当該リフロー方法は、半田を含む層(例えば半田ペースト11の層)を介して複数の電子部品30がランド10b上に配置された基板10xをリフロー装置内に導入する工程(i)と、リフロー装置内に導入された基板10xをリフロー装置内で加熱することによって、半田を溶融させて複数の電子部品30をランド10bに半田付けする工程(ii)と、を含む。工程(ii)において、基板10xの表面のうちランド10bが形成されている側の表面の表面温度が50℃から半田の融点に昇温する間は、上記表面温度が4℃/秒以上の昇温速度で昇温するように基板10xが加熱される。【選択図】図3

Description

本発明は、リフロー方法に関する。
複数の電子部品を基板に実装する方法として、半田ペーストを用いて電子部品を基板に実装するリフロー方法が知られている。
特許文献1(特開昭61-289697号公報)は、「はんだ材料が塗布され、電子部品等が装着されたプリント回路基板等を、コンベアで連続的に搬送しながら加熱リフローする装置において、予備加熱した後に、赤外線ヒータによる加熱と同時に熱風をコンベアの移動方法と概略平行に流すことによる加熱を行うことを特徴とするはんだ付け方法。」を開示している。
特許文献2(特開平4-250691号公報)は、「プリント基板にクリームはんだを印刷塗布した後,リフロー炉で予備加熱と本加熱を行ってはんだ付けを行うリフロー方法において,予備加熱での昇温速度を1~5℃/secとしたことを特徴とするクリームはんだのリフロー方法。」を開示している。
特許文献3(特開2004-255426号公報)は、「クリーム半田によって電子部品が装着されたプリント回路基板を加熱して前記電子部品をリフロー半田付けする際のリフロー温度プロファイルのリフロー予熱乾燥工程において、加熱によりクリーム半田に発生する垂れ量を印刷不良となるおそれの無い程度に抑制できる予熱昇温速度の範囲である垂れ許容昇温速度範囲の最大値以上の予熱昇温速度で前記プリント回路基板に対する加熱を開始したのち、クリーム半田に垂れが発生する垂れ発生温度まで加熱を継続する第1の予熱工程と、前記第1の予熱工程を経た前記プリント回路基板を前記垂れ許容昇温速度範囲内の予熱昇温速度で加熱して、クリーム半田の垂れの進行が停止する垂れ終了温度まで加熱を継続する第2の予熱工程と、前記第2の予熱工程を経た前記プリント回路基板を垂れ許容昇温速度範囲の最大値以上の予熱昇温速度で加熱して、目標温度に達するまで加熱を継続する第3の予熱工程とを有していることを特徴とするリフロー予熱乾燥方法。」を開示している。
特許文献4(特開2004-304098号公報)は、「プリント基板のはんだ付け部にソルダペーストを塗布し、塗布部に電子部品を搭載後、該プリント基板をリフロー炉で加熱してプリント基板と電子部品をはんだ付けするリフロー方法において、プリント基板を100℃以下の温度からピーク温度までを略一定の加熱速度で加熱することを特徴とするプリント基板のリフロー方法。」を開示している(請求項1)。さらに、特許文献4には、「本発明における略一定の加熱速度は、0.5~2.0℃/秒が適当である。該加熱速度が0.5℃/秒よりも遅いとソルダペーストがダレて微小ボールを発生させてしまい、しかもリフロー炉内を通過する時間が長くなって生産性を悪くするばかりでなく、電子部品に対しても熱影響を与えて機能劣化させる恐れが出てくる。しかるに加熱速度が2.0℃/秒よりも早くなると、フラックス中の溶剤の蒸発が急激に起こってソルダペーストを飛散させたり電子部品の位置ずれを起こしたりするようになる。」と記載されている。
特開昭61-289697号公報 特開平4-250691号公報 特開2004-255426号公報 特開2004-304098号公報
上記の特許文献に示されるように、従来のリフロー工程では、予熱工程を行うことが当業者の技術常識であった。また、予熱工程を行わないとしても、昇温速度を2℃/秒以下とすることが一般的であった。
一方、リフローによる電子部品の実装では、リフロー時に半田ペースト内の半田表面が酸化して半田付けの不良が起こりやすい。そのような酸化を防止するために、リフロー装置内を窒素ガス雰囲気にしてリフローを行うことが実施されている。しかし、その場合、リフロー工程のコストが高くなる。また、リフロー装置が複雑化するとともに高価になる。
このような状況において、本発明の目的の1つは、短時間且つ低コストでリフローを行うことができるリフロー方法を提供することである。
本発明の一態様は、リフロー方法に関する。当該リフロー方法は、基板のランドと複数の電子部品とを半田接続するためのリフロー方法であって、半田を含む層を介して前記複数の電子部品が前記ランド上に配置された前記基板をリフロー装置内に導入する工程(i)と、前記リフロー装置内に導入された前記基板を前記リフロー装置内で加熱することによって、前記半田を溶融させて前記複数の電子部品を前記ランドに半田付けする工程(ii)と、を含み、前記工程(ii)において、前記基板の表面のうち前記ランドが形成されている側の表面の表面温度が50℃から前記半田の融点に昇温する間は、前記表面温度が4℃/秒以上の昇温速度で昇温するように前記基板が加熱される。
本発明のリフロー方法によれば、短時間且つ低コストでリフローを行うことができる。
実施形態1で用いられるリフロー装置の一例を模式的に示す図である。 実施形態1のリフロー方法で処理される基板の作製工程の一例を模式的に示す断面図である。 実施形態1の工程(ii)の一例を模式的に示す断面図である。 実施形態1の工程(ii)における基板の表面温度の温度プロファイルの一例を模式的に示す図である。 実施形態2の工程(ii)の一例を模式的に示す断面図である。
以下では、本発明に係る実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されない。この明細書において、「数値A~数値B」という記載は、数値Aおよび数値Bを含み、「数値A以上で数値B以下」と読み替えることが可能である。
(リフロー方法)
本実施形態に係るリフロー方法は、基板のランドと複数の電子部品とを半田接続するためのリフロー方法である。このリフロー方法は、工程(i)および工程(ii)を含む。それらの工程について、以下に説明する。
(工程(i))
工程(i)は、半田を含む層を介して複数の電子部品がランド上に配置された基板をリフロー装置内に導入する工程である。当該半田を含む層を、以下では、「半田を含む層(L)」または「層(L)」と称する場合がある。基板(例えばプリント基板)は、基板部と、基板部の表面に形成されたランドとを含む。ランドは配線の一部であり、ランドには電子部品が半田付けされる。基板に特に限定はなく、公知のプリント基板を用いてもよい。
半田を含む層(L)は、半田粒子を含む半田ペーストで形成された層であってもよい。半田ペーストは、半田粒子とその他の成分(例えばフラックス)とを含む。半田を含む層(L)は、半田プリコート層を含んでもよい。半田を含む層は、半田プリコート層と、半田プリコート層を覆うように配置されたフラックス層とを含んでもよい。
半田を含む層(L)に含まれる半田(半田粒子または半田プリコート層)の融点は、例えば、200℃以上(例えば210℃以上や215℃以上)である。当該半田の融点は、240℃以下(例えば230℃以下や225℃以下)であることが好ましい。当該半田の融点は、200℃~240℃の範囲(例えば200℃~230℃の範囲や、215℃~230℃の範囲)にあってもよい。当該半田には、鉛を含まない半田(鉛フリー半田)が好ましく用いられる。
(工程(ii))
工程(ii)は、工程(i)によってリフロー装置内に導入された基板をリフロー装置内で加熱することによって、層(L)中の半田を溶融させて複数の電子部品をランドに半田付けする工程である。工程(ii)において、基板の表面のうちランドが形成されている側の表面の表面温度が50℃から半田の融点に昇温する間は、当該表面温度が4℃/秒以上の昇温速度で昇温するように基板が加熱される。以下では、基板の表面のうちランドが形成されている側の表面を「上面」と称する場合があり、上面と反対側の面を「下面」と称する場合がある。上面は、別の観点では、半田付けされる電子部品が配置される側の表面である。
リフロー装置は、ヒータを含む。リフロー装置は、ヒータの熱を基板に伝えやすくするためのファンを含んでもよい。リフロー装置は、公知のリフロー装置と同様の構成を有してもよく、公知のリフロー装置を用いてもよい。ただし、本発明のリフロー方法では、装置の長さ(基板の搬送方向における長さ)を短くすることが可能である。
通常、工程(ii)において、基板の下面も基板の上面と同様に昇温する。通常、工程(ii)において、基板の下面の表面温度が50℃から層(L)中の半田の融点に昇温するまで、下面の表面温度が4℃/秒以上の昇温速度で昇温するように基板が加熱される。すなわち、基板の下面の表面温度が50℃から層(L)中の半田の融点に昇温するまで、下面の昇温速度が4℃/秒未満となることはない。当該昇温速度が4℃/秒以上であるかぎり、昇温速度は、一定であってもよいし一定でなくてもよい。
基板の下面および上面に関する上記の昇温速度は、4℃/秒以上であり、4.5℃/秒以上または5℃/秒以上であってもよい。基板の下面および上面に関する上記の昇温速度の上限に特に限定はない。昇温速度は、例えば、10℃/秒以下、8℃/秒以下、6℃/秒以下、または5℃/秒以下であってもよい。昇温速度を10℃/秒以下とすることによって、配線やランドが基板部から剥離することを抑制できる。これらの下限と上限とは、下限が上限以上とならない限り、任意に組み合わせることができる。例えば、上記の昇温速度は、4℃/秒以上~10℃/秒以下の範囲であってもよいし、この範囲の下限および/または上限を、上に例示した下限および/または上限に置き換えてもよい。
工程(ii)において、基板の上面の表面温度よりも基板の下面の表面温度の方が温度が高くなるように加熱してもよい。電子部品が配置されている側の温度が高いほど、半田の酸化が起きやすくなる。そのため、下面側の温度を高くして半田を溶融させることが好ましい。基板の下面側の温度をより高くするために、基板の下面側から加熱するためのヒータの数および/または出力を、基板の上面側から加熱するためのヒータの数および/または出力よりも、大きくしてもよい。上記の昇温速度について、基板の下面の昇温速度を、基板の上面の昇温速度よりも高くしてもよい。
基板の表面温度が半田の融点を超えた後も、必要に応じて基板の加熱を続けてもよい。工程(ii)において、基板の上面の表面温度および下面の表面温度の最高温度は、半田の融点に40℃(例えば20℃または30℃)を足した温度よりも低いことが好ましい。工程(ii)において、基板の上面の表面温度および下面の表面温度の最高温度は、電子部品への影響を考慮して、250℃以下(例えば240℃以下や230℃以下)としてもよい。基板の上面の表面温度が半田の融点に到達した後は、層(L)に含まれる半田のすべてが溶融する限り、基板の上面の表面温度に特に限定はない。例えば、基板の上面の表面温度が半田の融点に到達した後は、昇温速度を4℃/秒未満としてもよいし、当該表面温度を一定にしてもよいし、当該表面温度を下降させてもよい。基板の加熱は、少なくとも、層(L)に含まれる半田のすべてが溶融するまで行われる。
上記の昇温速度で基板の温度を上昇させて半田を溶融させた後は、基板を冷却して溶融した半田を固化させればよい。工程(ii)は、リフロー装置内に導入された基板をリフロー装置内で加熱することによって層(L)中の半田を溶融させる工程(ii-a)と、溶融した半田を冷却して固化させる工程(ii-b)とを含んでもよい。
従来から、リフロー方法において、100~150℃程度の温度に基板を保持する予熱工程によって基板全体の温度を所定の温度(半田ペーストの融点よりも低い温度)に上昇させてから、さらに基板を加熱して半田(例えば半田ペースト中の半田粒子)を溶融させることが必要であると考えられてきた。それは、余熱工程を行わないと基板の温度にばらつきが生じて半田付けの不良が発生しやすくなると考えられてきたためである。特許文献4は、余熱工程を設けずに、プリント基板を100℃以下の温度からピーク温度までを略一定の加熱速度で加熱する方法を開示している。しかし、その場合でも、「加熱速度が2.0℃/秒よりも早くなると、フラックス中の溶剤の蒸発が急激に起こってソルダペーストを飛散させたり電子部品の位置ずれを起こしたりするようになる。」ことが特許文献4に開示されている。すなわち、特許文献4の方法においても、加熱速度を2.0℃/秒以下とすることが必要と考えられてきた。
しかしながら、検討の結果、本願発明者らは、上記の技術常識に全く反する方法で、リフローを行うことが可能であることを見出した。具体的には、従来の技術常識では考えられない昇温速度で半田の融点以上の温度まで基板を昇温させることによってリフローを行うことが可能であることを、本願発明者らは新たに見出した。本発明は、この新たな知見に基づく。
工程(ii)は、リフロー装置内が空気雰囲気の状態で行われてもよい。従来のリフロー方法では、層(L)中の半田が長時間高温に曝される。そのため、層(L)中の半田の表面が酸化されて半田付けの不良が発生しやすくなる。半田ペーストを用いて電子部品を半田付けする場合、半田付けする電子部品のサイズが小さくなると、1つのランドに配置される半田ペーストの量が少なくなる。1つのランドに配置される半田ペーストの量が少なくなると、(当該半田ペーストの露出している表面積S(mm))/(当該半田ペーストの体積V(mm))の値が大きくなる。そのため、電子部品のサイズが小さいほど、半田の表面の酸化が起きやすくなり、半田付けの不良が発生しやすくなる。そのため、従来のリフロー方法では、微少な電子部品を含む電子部品を半田付けする場合には、半田の酸化を防止するために、窒素ガス雰囲気中でリフロー工程を行うこともあった。しかし、窒素ガス雰囲気でリフローを行うと、リフロー工程自体のコストや、リフロー装置のコストが高くなる。一方、本発明の方法によれば、リフロー装置内が空気雰囲気の状態であっても、微少な電子部品を歩留まり良く半田付けすることができる。ただし、本発明のリフロー方法を、窒素ガス雰囲気中で行うことも可能である。
基板に半田付けされる複数の電子部品は、平面形状の一辺が0.4mm以下の電子部品を含んでもよい。上述したように、微少な電子部品を半田付けする場合には、本発明の方法が特に好ましく用いられる。複数の電子部品が、平面形状の一辺が0.4mm以下の電子部品と、それよりも大きいサイズの電子部品とを含む場合、本発明の方法が特に好ましく用いられる。平面形状の一辺が0.4mm以下の電子部品の例には、JIS規格の0402サイズ以下のサイズの電子部品が含まれる。なお、この明細書において、「平面形状」とは、電子部品が基板に実装された状態で、基板の上方から電子部品を見たときの形状である。
リフロー装置内において、基板が搬送される距離は2m以下であってもよい。本発明のリフロー方法では、基板の温度をゆっくりと上昇させる予熱工程を行わない。そのため、基板が加熱される領域を短くすることができ、その結果、リフロー装置内において基板が搬送される距離を、従来のリフロー装置における距離(例えば5m程度)と比較して大幅に短くできる。そのため、装置の小型化が可能である。もちろん、リフロー装置内において基板が搬送される距離は、2mよりも長くてもよい。
本発明のリフロー方法では、予熱工程を行わず、且つ、従来の方法と比べて非常に高い昇温速度で基板を加熱する。そのため、本発明のリフロー方法では、リフロー装置内における処理時間を大幅に短縮することが可能である。
(リフロー装置)
本開示は、さらにリフロー装置に関する。当該リフロー装置は、基板を搬送するための基板搬送装置と、基板を加熱するためのヒータ(加熱装置)と、制御装置とを含む。リフロー装置は、さらに、基板の表面温度を測定するための測定装置を含んでもよい。なお、基板の表面温度は、基板の加熱条件を決定するときだけ測定してもよい。基板の加熱条件が決定されれば、その条件に従って、リフロー工程において基板を加熱できる。異なる基板や異なる電子部品や異なる半田含有層(例えば半田ペースト)を用いる場合には、それらの種類ごとに加熱条件を決定してもよい。あるいはリフロー装置は、リフロー工程の際に基板の表面温度をモニタしながら基板を加熱してもよい。制御装置は、演算処理装置と記憶装置とを含む。制御装置は、上述した工程(i)および工程(ii)を実施する。
記憶装置は、本発明のリフロー方法を実行するためのプログラムを格納する。具体的には、記憶装置は、上記工程(i)および工程(ii)を実行するためのプログラムを格納する。演算処理装置は、当該プログラムを実行することによって、工程(i)および工程(ii)を実施する。このとき、制御装置は、測定装置からの出力に基づいて、ヒータおよび/または基板搬送装置を制御してもよい。リフロー装置を構成するそれぞれの装置には、公知のリフロー装置で用いられている装置を適用してもよいし、公知のリフロー装置で用いられている装置を本発明の装置に適合するように変更して適用してもよい。
以下では、本発明に係る実施形態の例について、図面を参照して具体的に説明する。以下で説明する実施形態は、上述した記載に基づいて変更できる。また、以下で説明する事項を、上記の実施形態に適用してもよい。また、本発明に係る実施形態に必須ではない事項は省略することが可能である。なお、理解を容易にするために、以下の図は、部材の縮尺を変更して示す場合がある。また、以下の図では、一部の部材のハッチングを省略する場合がある。
(実施形態1)
実施形態1では、層(L)として、半田ペーストで形成された層を用いる場合の一例について説明する。実施形態1で用いられるリフロー装置100の一例を図1に模式的に示す。リフロー装置100は、筐体101、加熱ゾーン110、冷却ゾーン120、およびコンベア(基板搬送機構)131を含む。リフロー装置100は、基板10xの表面温度をモニタするための測定器と、機器を制御するための制御装置とを含む(いずれも図示せず)。筐体101の内部は、加熱ゾーン110と冷却ゾーンとに仕切られている。コンベア131は、基板搬入部102から基板搬出部103まで基板10x(最終的には基板10y)を移動可能なように配置されている。
加熱ゾーン110は、複数のヒータ111と、複数のファン112とを含む。冷却ゾーン120は、複数のファン122を含む。図示する一例では、ヒータ111、ファン112、およびファン122は、コンベア131の下側および上側の両方に配置されている。コンベア131の下に配置されるヒータ111およびファン112の数や出力、コンベア131の上側に配置されるヒータ111およびファン112の数や出力、コンベア131の搬送速度などを調整することによって、基板10xの上面の昇温速度、下面の昇温速度、およびそれらの昇温速度の比を制御できる。
実施形態1のリフロー方法による処理は、リフロー装置内に窒素ガスを流した状態で行ってもよい。しかし、コストや装置の簡略化の点から、リフロー装置内が空気雰囲気の状態で処理を行うことが好ましい。
実施形態1のリフロー方法では、まず、コンベア131によって、基板搬入部102から基板10xをリフロー装置100内に導入する(工程(i))。基板10xは、ランド上に配置された複数の電子部品を含む。複数の電子部品が配置された基板10xの製造方法の一例の工程を、図2に示す。
まず、図2(a)に示すプリント基板(基板)10を準備する。プリント基板10は、板状の基板部10aと基板部10aの表面に形成されたランド10bとを含む。ランド10bは、必要に応じて配線(図示せず)に接続されている。
次に、図2(b)に示すように、プリント基板(基板)10の上にマスク20を配置する。マスク20は、半田ペーストを塗布するランド10bに対応する位置に開口20hを有する。
次に、図2(c)に示すように、半田ペースト11を塗布することによって、ランド10b上に半田ペースト11を配置する。半田ペースト11は、半田粒子11aと、フラックス11fとを含む。半田ペースト11は、半田を含む層(L)を形成している。
次に、プリント基板10上からマスク20を移動させる。このとき、図2(d)に示すように、隣接する2つのランド10bの間に半田粒子11aが配置されることがある。次に、図2(e)に示すように、半田ペースト11上に電子部品30を配置する。図2(e)に示す一例の電子部品30は、ランド10bに接続される端子部30aと、素子部30bとを含む。このようにして、電子部品30が配置された基板10xが得られる。なお、図2(e)には電子部品30を1つだけ示すが、プリント基板10上には、複数の電子部品30が配置される。以上の工程によって、複数の電子部品30が配置された基板10xが得られる。半田ペースト11の配置の方法、および、電子部品30の配置の方法に限定はなく、公知の方法を用いてもよい。
リフロー装置100内に導入された基板10xは、コンベア131によって搬送され、加熱ゾーン110および冷却ゾーン120を通過する。通常、基板10xはコンベア131によって一定の速度でリフロー装置100内を搬送される。加熱ゾーン110では基板10xが加熱され、半田ペースト11内の半田粒子11aが溶融する。冷却ゾーン120では基板10xが冷却され、溶融した半田が固化する。このようにして、複数の電子部品30がランド10bに半田付けされる。
工程(ii)では、基板10xが、室温から、50℃を超えてさらに加熱され、半田の融点以上の温度まで加熱される。工程(ii)における基板10xの変化の一例を、図3(a)~図3(c)の断面図に示す。図3(a)は、加熱ゾーン110における基板10xの加熱の初期の段階を示す。図3(a)の段階では、半田粒子11aの一部が溶融して溶融核11bを形成している。基板10xを加熱すると、ランド10bから半田粒子11aに熱が伝わりやすい。そのため、溶融核11bは、ランド10b上に形成される。
基板10xを加熱する際は、上述したように、プリント基板10の上面10saの表面温度が50℃から半田粒子11aの融点に昇温するまで、当該表面温度が4℃/秒以上の昇温速度で昇温するように基板10xを加熱する。上面10saは、電子部品30が配置されるランド10bが形成されている表面である。
上述したように、上面10saの反対側の下面10sbの表面温度は、上面10saの表面温度よりも高いことが好ましい。すなわち、下面10sbの表面の昇温速度は、上面10saの表面の昇温速度よりも高いことが好ましい。
半田粒子11aの溶融が進むと、図3(b)に示すように、半田粒子11aのすべてが溶融して溶融した半田11cとなる。このとき、半田粒子11aは、最初に接触した溶融核11bに引き寄せられながら溶融する。そのため、ランド10b間に存在する半田粒子11aもランド10b上の溶融核11bに引き寄せられる。その結果、隣接する2つのランド10bが半田で短絡することが抑制される。
次に、基板10xは、冷却ゾーン120で冷却される。これによって、図3(c)に示すように、溶融した半田11cが固化して半田11dとなる。また、フラックス11fは、フラックス残渣11gとなる。このようにして、電子部品30がランド10bに半田付けされた基板10yが得られる。基板10yは、電子部品30が実装された電子部品実装基板である。
工程(ii)における上面10saおよび下面10sbの表面温度の温度プロファイルの一例を、図4に模式的に示す。図4に示す一例では、室温(この一例では25℃)から最高温度(この一例では230℃)まで、ほぼ一定の昇温速度で基板10xの上面10saおよび下面10sbのそれぞれを昇温させる。下面10sbの昇温速度は、上面10saの昇温速度よりも高い。上面の最高到達温度は、半田粒子の融点(例えば221℃)よりも高く、230℃よりも低い。下面10sbの昇温速度は、25℃(室温)から半田粒子の融点までは4℃/秒以上である。同様に、上面10saの昇温速度も、25℃から半田粒子の融点までは4℃/秒以上である。すなわち、上面10saの表面温度の昇温速度、および、下面10sbの表面温度の昇温速度は、いずれも、50℃~半田の融点まで4℃/秒以上であり、4℃/秒未満となることはない。上述したように、昇温速度は一定であってもよいし一定でなくてもよい。
実施形態1の工程(ii)について、実際に実験した結果を以下に説明する。この実験では、まず、0402サイズのチップと0201サイズのチップとを実装することを想定した試験用の基板を準備した。そして、その基板のランド上に半田ペーストを塗布した。このようにして得られた基板を、半田粒子の融点以上の温度に加熱して半田粒子を溶融させた。このとき、昇温速度を変えて5種類の実験(例1~例5)を行った。その後、基板を冷却することによって、溶融した半田を固化させた。固化した半田について目視で状態を観察することによって、半田の溶融性を評価した。具体的には、半田ペーストが溶融した後に固化して形成される半田がランド上に凝集していれば「良」と判定し、そうでなければ「不良」と判定した。
加熱の条件と、半田の溶融性の評価結果とを表1に示す。表1において、「ヒータの設定温度」は、基板の上下に配置されるヒータの設定温度である。T(50)は、基板の上面の表面温度が、室温から50℃になるまでにかかった時間を示す。T(融点)は、基板の上面の表面温度が、室温から半田粒子の融点(221℃)に到達するまでにかかった時間を示す。「昇温に要した時間」は、基板の上面の表面温度が50℃から半田粒子の融点に到達するまでにかかった時間を示す。「昇温速度」は、基板の上面の表面温度が50℃から半田粒子の融点まで上昇したときの昇温速度を示す。
Figure 2022185954000002
表1に示すように、昇温速度が4.0℃/秒以上である場合には、従来の技術常識に反して半田粒子が適切に溶融した。一方、例1および例2では、半田粒子が適切に溶融しなかった。これは、昇温に要した時間が長くなって半田粒子の表面が酸化したためであると考えられる。
(実施形態2)
実施形態2では、半田を含む層(L)が半田プリコート層を含む場合の一例について説明する。リフローに用いる装置については、例えば、実施形態1で説明したリフロー装置100を用いることができる。
実施形態2では、基板10xの代わりに図5(a)に示す基板10Xを用いることを除いて、実施形態1と同様の方法で工程(i)および工程(ii)を行うことができる。工程(ii)による基板10Xの変化を、図5に示す。
図5(a)は、リフロー装置100に導入される基板10Xを示す。基板10Xは、ランド10bを含むプリント基板10と、ランド10b上に形成された半田プリコート層11pと、半田プリコート層11p上に配置された電子部品30を含む。プリント基板10は、基板部10aとランド10bとを含む。半田プリコート層11pは、半田を含む層(L)である。
半田プリコート層11pの表面には、残渣11pgが存在する。残渣11pgは、半田プリコート層11pを形成する際に生じたフラックスの残渣である。半田プリコート層11pの周囲にはフラックス(半田フラックス)12が配置されている。プリント基板10は、実施形態1で説明した基板である。
基板10Xを準備する方法に限定はなく、公知の方法で準備してもよい。例えば、以下の方法で基板10Xを準備してもよい。まず、プリント基板10のランド10b上に半田プリコート層11pを形成し、次に、半田プリコート層11pを覆うようにフラックス12を配置する。次に、半田プリコート層11pを介してランド10b上に電子部品30を配置する。このようにして基板10Xが得られる。半田プリコート層11pの形成、フラックス12の配置、および電子部品30の配置は、公知の方法で行うことができる。
次に、基板10Xを加熱ゾーン110内で加熱することによって半田プリコート層11pを溶解させる。図5(b)は、加熱ゾーン110における基板10Xの加熱の初期の段階を示す。図5(b)の段階では、半田プリコート層11pの一部が溶融して溶融核11bを形成している。加熱は、実施形態1で説明したように行うことができる。上述したように、上面10saの表面温度の昇温速度、および、下面10sbの表面温度の昇温速度は、いずれも、50℃~半田の融点まで4℃/秒以上であり、4℃/秒未満となることはない。
半田プリコート層11pの溶融が進むと、図5(c)に示すように、半田プリコート層11pのすべてが溶融して溶融した半田11cとなる。次に、基板10Xは、冷却ゾーン120で基板10Xを冷却する。これによって、図5(d)に示すように、溶融した半田11cが固化して半田11dとなる。フラックス12は、フラックス残渣12gとなる。このようにして、電子部品30がランド10bに半田付けされた基板10yが得られる。基板10yは、電子部品30が実装された電子部品実装基板である。
本発明は、リフロー方法に利用できる。
10 :プリント基板(基板)
10b :ランド
10sa :上面
10sb :下面
10x、10X、10y :基板
11 :半田ペースト(半田を含む層)
11a :半田粒子
11c、11d :半田
11f、12 :フラックス
11g、12g:フラックス残渣
11p :半田プリコート層(半田を含む層)
30 :電子部品
100 :リフロー装置
110 :加熱ゾーン
111 :ヒータ
120 :冷却ゾーン
122 :ファン
131 :コンベア

Claims (5)

  1. 基板のランドと複数の電子部品とを半田接続するためのリフロー方法であって、
    半田を含む層を介して前記複数の電子部品が前記ランド上に配置された前記基板をリフロー装置内に導入する工程(i)と、
    前記リフロー装置内に導入された前記基板を前記リフロー装置内で加熱することによって、前記半田を溶融させて前記複数の電子部品を前記ランドに半田付けする工程(ii)と、を含み、
    前記工程(ii)において、前記基板の表面のうち前記ランドが形成されている側の表面の表面温度が50℃から前記半田の融点に昇温する間は、前記表面温度が4℃/秒以上の昇温速度で昇温するように前記基板が加熱される、リフロー方法。
  2. 前記半田を含む層は、半田粒子を含む半田ペーストで形成された層である、請求項1に記載のリフロー方法。
  3. 前記工程(ii)は、前記リフロー装置内が空気雰囲気の状態で行われる、請求項1または2に記載のリフロー方法。
  4. 前記複数の電子部品は、平面形状の一辺が0.4mm以下の電子部品を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のリフロー方法。
  5. 前記リフロー装置内において、前記基板が搬送される距離が2m以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のリフロー方法。

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