JP2022184097A - X線検査装置、及びx線検査システム - Google Patents
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Abstract
【課題】X線の散乱光による影響を低減し、より鮮明なX線画像を撮ることができるX線検査装置、及びX線検査システムを得ることを目的とする。【解決手段】X線検査装置1において、X線デジタル検出器30は、筐体3の内部に配置されている。X線デジタル検出器30には、X線感知領域が設定された検査面が形成されている。複数のX線調整板40のそれぞれは、筐体3の内部から取り出し可能に筐体3の内部に配置されている。また、複数のX線調整板40は、X線感知領域に対向した状態で、X線感知領域から遠ざかる方向へ並んでいる。【選択図】図8
Description
本開示は、非破壊検査に用いられるX線検査装置、及びX線検査システムに関するものである。
従来、検査対象物に対してX線検出部を走査させることにより、検査対象物の非破壊検査を実施する非破壊検査装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
従来の非破壊検査装置においては、X線の散乱光による影響によってX線検出部が鮮明なX線画像を撮ることができない場合が発生するという問題があった。
本開示は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、より鮮明なX線画像を撮ることができるX線検査装置、及びX線検査システムを得ることを目的とする。
本開示に係るX線検査装置は、検出器ユニットと、検出器ユニットを支持する支持機構と、を備え、支持機構は、支持機構本体と、検出器ユニットを支持機構本体に取り付けるユニット支持部と、を有しており、検出器ユニットは、X線デジタル検出器と、筐体と、複数のX線調整板と、X線遮蔽部材と、を有しており、筐体には、X線が入射され、X線デジタル検出器は、筐体の内部に配置されており、X線デジタル検出器には、検査面が形成されており、検査面には、X線感知領域が設定されており、X線遮蔽部材は、筐体の内部において、X線感知領域を避けてX線デジタル検出器を覆っており、複数のX線調整板のそれぞれは、筐体の内部から取り出し可能に筐体の内部に配置されており、複数のX線調整板は、X線感知領域に対向した状態で、X線感知領域から遠ざかる方向へ並んでいる。
本開示に係るX線検査装置、及びX線検査システムによれば、より鮮明なX線画像を撮ることができる。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるX線検査装置を示す斜視図である。X線検査装置1は、X線を検知する検出器ユニット2と、検出器ユニット2を支持する支持機構100と、を備えている。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるX線検査装置を示す斜視図である。X線検査装置1は、X線を検知する検出器ユニット2と、検出器ユニット2を支持する支持機構100と、を備えている。
支持機構100は、支持機構本体101と、支持機構本体101に取り付けられたユニット支持部110と、移動機構部120と、を有している。支持機構本体101は、一対の支柱102と、一対の中空支持部103aを有した土台103と、一対の固定部105と、を有している。土台103は、一対の中空支持部103aを有している。一対の中空支持部103aのそれぞれは、一対の支柱102を支持している。
一対の中空支持部103aのそれぞれの形状は、中空筒状である。一対の中空支持部103aのそれぞれは、鉛直方向に中空部を開口するように配置されている。一対の中空支持部103aのそれぞれの中空部には、支柱102の一部が挿入されている。各支柱102の中空支持部103aに対する挿入量は、調整可能になっている。支持機構本体101は、各中空支持部103aに対する支柱102の挿入量の調整によって高さ方向に伸縮可能になっている。
各中空支持部103aには、支柱102の一部が挿入される部分に、固定部105が設けられている。固定部105は、支柱102の一部が中空支持部103aに挿入された状態で中空支持部103aに対する支柱102の位置を固定することができる。従って、支持機構本体101に高さ方向の寸法は、中空支持部103aに対する支柱102の位置が固定されることによって決定される。
固定部105には、周知な構成を適用することができる。例えば、固定部105の機構は、中空支持部103aに、中空支持部103aの外側から中空部に向かって貫通ねじ穴が形成されている機構でもよい。中空支持部103aに挿入された支柱102に向かって、貫通ねじ穴にボルトをねじ込むことで、支柱102の外周面にボルトの先端が押し付けられる。これによって、支柱102の中空支持部103aに対する位置が固定される。
ユニット支持部110は、一対の軸受部111、一対の軸受部111のそれぞれを支持する一対の台座部112と、を有している。台座部112のそれぞれは、各支柱102の高さ方向上方側の端部に取り付けられている。ユニット支持部110は、検出器ユニット2を支持機構本体101に取り付けている。従って、支持機構本体101は、支持機構100が載っている面に対して検出器ユニット2の高さ位置を調整可能である。
移動機構部120は、支持機構本体101の下部に設けられている。本実施の形態1では、移動機構部120が土台103の最下部に設けられている。移動機構部120には、周知な機構を適用することができる。本実施の形態1では、移動機構部120は、複数の車輪である。支持機構本体101は、移動機構部120によって、例えば、床面といった支持機構100が配置されている面上を円滑に移動することができる。
図2は、図1のX線検査装置1を示す上面図である。図3は、図1のX線検査装置1を示す正面図である。図4は、図1のX線検査装置1を示す側面図である。図5は、図1のX線検査装置1の別の角度から見たときの状態を示す斜視図である。図2から図5には、支持機構100の高さ方向の寸法が図1の状態よりも短くなっている状態が示されている。
ユニット支持部110は、回転軸心110aを中心に検出器ユニット2を回転可能に支持している。回転軸心110aは、水平方向に沿った線である。
図6は、図1の検出器ユニット2を示す斜視図である。図7は、図6の検出器ユニット2の別の方向から見た状態を示す斜視図である。図8は、図2の検出器ユニット2のVIII-VIII線に沿った断面図である。検出器ユニット2は、X線を検知するX線デジタル検出器30と、X線デジタル検出器30が挿入される筐体3と、筐体3に挿入可能な複数のX線調整板40と、X線遮蔽部材20と、を有している。本実施の形態1では、複数のX線調整板40は、7枚のX線調整板40である。
図9は、図6のX線デジタル検出器30を示す斜視図である。X線デジタル検出器30は、板状である。X線デジタル検出器30には、検査面31が形成されている。検査面31には、X線感知領域32が設定されている。X線デジタル検出器30は、検査面31のX線感知領域32に入射されたX線を検知することができる。
X線デジタル検出器30の内部には、図示しないX線検知機構と図示しない回路機構とが配置されている。X線検知機構は、X線感知領域32に対向する場所に配置されている。X線検知機構は、X線感知領域32に入射されたX線を検知する。
回路機構は、X線デジタル検出器30を制御するために必要な回路である。回路機構は、X線感知領域32に対向する範囲以外の場所に配置されている。X線デジタル検出器30には、取っ手33が設けられている。
図6から図8に戻り説明をする。筐体3は、天板4と、透明部材4bと、底板5と、第1側板6と、第2側板9と、前部板12と、後部板13と、X線デジタル検出器保持部17と、を有している。
ここで、x軸、y軸、及びz軸が互いに直交するxyz直交座標系を用いて筐体3を説明する。また、x軸に沿った方向を第1方向とし、y軸に沿った方向を第2方向とし、z軸に沿った方向を第3方向とする。
筐体3の形状は、直方体形状である。天板4と底板5とは、同一形状である。第1側板6と第2側板9とは、同一形状である。前部板12と後部板13とは、同一形状である。天板4と底板5とは、第1方向において互いに対向している。第1側板6と第2側板9とは、第2方向において互いに対向している。前部板12と後部板13とは、第3方向において互いに対向している。
第1側板6、第2側板9、前部板12、及び後部板13は、天板4と底板5との間の空間を囲んでいる。第1側板6、第2側板9、前部板12、及び後部板13のそれぞれは、天板4と底板5とのそれぞれに接続している。
第1側板6と第2側板9と前部板12と後部板13とのそれぞれは、天板4と底板5とのそれぞれの外周に沿って配置されている。即ち、第1側板6と第2側板9と前部板12と後部板13とは、それぞれで直方体形状である筐体3の側壁部分を構成している。
天板4には、入射側開口部4aが形成されている。入射側開口部4aは、透明部材4bによって閉鎖されている。透明部材4bは、X線を透過する素材で構成されている。また透明部材4bは、光学的に透明な素材で構成されている。
底板5には、底板開口部5aが形成されている。筐体3には、X線検査時にX線が入射される。
第1側板6は、第1側板本体7と回転軸8とを有している。回転軸8は、棒状部材である。回転軸8は、第1側板本体7の表面に筐体3の外側に向かって突出するように取り付けられている。回転軸8は、回転軸8の長手方向の中心軸が第1側板本体7の表面の法線方向に沿って配置されるように、第1側板本体7の表面に取り付けられている。回転軸8の取付位置は、第1側板本体7の表面である。第1側板本体7の表面における取付位置は、回転軸8の取付部分の形状に対応するように窪んでいる。
なお、回転軸8の第1側板本体7の表面への取り付けは、周知な構成を用いることができる。例えば、第1側板本体7にねじ穴を形成し、回転軸8を図示しないボルトによって取り付けてもよい。
第2側板9は、第2側板本体10と回転軸11とを有している。回転軸11は、棒状部材である。回転軸11は、第2側板本体10の表面に筐体3の外側に向かって突出するように取り付けられている。回転軸11は、回転軸11の長手方向の中心軸が第2側板本体10の表面の法線方向に沿って配置されるように、第2側板本体10の表面に取り付けられている。回転軸11の取付位置は、第2側板本体10の表面である。第2側板本体10の表面における取付位置は、回転軸11の取付部分の形状に対応するように窪んでいる。
回転軸8と回転軸11とのそれぞれは、それぞれの対応する取付位置に取り付けられている。これにより、回転軸8の長手方向の中心軸と回転軸11の長手方向の中心軸とのそれぞれは、第2方向に沿った同一の軸線上に配置される。
なお、回転軸11の第2側板本体10の表面への取り付けは、周知な構成を用いることができる。例えば、第2側板本体10にねじ穴を形成し、回転軸11を図示しないボルトによって取り付けてもよい。
前部板12には、検出器開口部12aが形成されている。X線デジタル検出器30は、検出器開口部12aから筐体3の内部に挿入される。X線デジタル検出器30が筐体3へ挿入されても、取っ手33は、筐体3の内部には配置されない。
後部板13には、調整板開口部蓋16が取り外し可能に取り付けられている。後部板13と調整板開口部蓋16とについては、後に説明する。筐体3は、アルミ材、フッ素樹脂、硬質プラスチックといったX線を透過する素材から構成されている。
X線デジタル検出器保持部17は、筐体3の内部に配置されている。X線デジタル検出器保持部17は、筐体3に挿入されたX線デジタル検出器30を保持することができる。X線デジタル検出器保持部17は、周知な構成で、検出器開口部12aから挿入されたX線デジタル検出器30を保持することができる。X線デジタル検出器保持部17は、X線デジタル検出器保持部17によって、筐体3の内部から取り外し可能になっている。
X線デジタル検出器30は、X線デジタル検出器30を筐体3に挿入した状態で、検査面31が天板4に対向する状態になるように筐体3に挿入されている。入射側開口部4aは、筐体3にX線デジタル検出器30が挿入された状態で、X線感知領域32に対向する天板4の部分に開口されている。即ち、筐体3の入射側開口部4aに対して照射されたX線は、X線感知領域32に入射される。
複数のX線調整板40は、X線感知領域32に対向した状態で、X線感知領域32から遠ざかる方向へ並んでいる。本実施の形態1では、筐体3の内部には、7枚のX線調整板40が配置されている。
X線遮蔽部材20は、筐体3の内部に配置されている。X線遮蔽部材20は、X線遮蔽積層部材20aとX線遮蔽板20cとを有している。X線遮蔽積層部材20aは、7枚の積層用遮蔽板20bが積層されて形成されている。X線遮蔽部材20は、筐体3にX線デジタル検出器30が挿入された状態で、X線感知領域32を避けてX線デジタル検出器30を覆っている。
X線遮蔽積層部材20aは、X線デジタル検出器30における検査面31を覆うように配置されている。X線遮蔽板20cは、X線デジタル検出器30における検査面31の反対側の面を覆うように配置されている。
図10は、図6の検出器ユニット2の一部を分解した状態を示す斜視図である。図11は、図7の検出器ユニット2の一部を分解した状態を示す斜視図である。図12は、図11のA部分を示す拡大図である。図10では、検出器ユニット2の前部板12を取り外した状態を示している。図11では、検出器ユニット2の後部板13と天板4とを取り外した状態を示している。図11及び図12では、複数のX線調整板40が筐体3に挿入されている状態が示されている。
第1側板本体7には、第1X線調整板保持部7aが形成されている。第1X線調整板保持部7aは、筐体3の第2側板9に向かって突出するように形成されている。第1X線調整板保持部7aは、X線デジタル検出器30が筐体3に挿入された状態で、天板4とX線デジタル検出器30との間に配置されている。第1X線調整板保持部7aの第2側板9側の端部には、複数の第1側板スリット7bが形成されている。
第1X線調整板保持部7aに対向するX線遮蔽積層部材20aの端部には、第2X線調整板保持部22が形成されている。第2X線調整板保持部22には、複数のX線遮蔽板スリット21が形成されている。複数の第1側板スリット7bと複数のX線遮蔽板スリット21とは、それぞれが互いに対向して配置いる。複数の第1側板スリット7bと複数のX線遮蔽板スリット21とのそれぞれは、X線デジタル検出器30が筐体3に挿入された状態で検査面31から遠ざかる方向に形成されている。
各X線調整板40の両端部のそれぞれは、対向する第1側板スリット7bとX線遮蔽板スリット21とに沿って挿入される。従って、各X線調整板40は、対応する第1側板スリット7bとX線遮蔽板スリット21とに沿って筐体3の内部をスライド移動することができる。これによって、複数のX線調整板40は、筐体3の内部への挿入及び内部からの取り外しが可能である。
複数のX線調整板40は、X線デジタル検出器30が挿入された状態で、X線感知領域32に対向する位置に配置される。
第1X線調整板保持部7aと第2X線調整板保持部22と第3X線調整板保持部16aとは、X線調整板保持部18を構成する。第3X線調整板保持部16aについては後に説明をする。
従って、X線調整板保持部18に保持された複数のX線調整板40は、X線調整板保持部18によって筐体3の内部に保持される。複数のX線調整板40は、X線感知領域32に対向した状態で、X線感知領域32から遠ざかる方向へ並んで保持される。
図13は、図1のX線検査装置1の分解図である。図14は、図1の検出器ユニット2の分解図である。図15は、図13のB部分を示す拡大図である。図13では、検出器ユニット2とX線デジタル検出器30とユニット支持部110とが示されている。図13は、X線デジタル検出器30と複数のX線調整板40と調整板開口部蓋16とが筐体3から取り外された状態を示している。
図14では、筐体3とX線デジタル検出器30と複数のX線調整板40とを示している。図15では、X線デジタル検出器30と複数のX線調整板40とが筐体3に挿入されている状態を示している。また、図15では、調整板開口部蓋16が調整板開口部13aを閉鎖している状態を示している。
天板4の入射側開口部4aは、筐体3にX線デジタル検出器30が挿入された状態で、X線感知領域32に対向する位置に設けられている。底板5の底板開口部5aは、筐体3にX線デジタル検出器30が挿入された状態で、X線感知領域32に対向する位置に設けられている。
後部板13には、調整板開口部13aが設けられている。調整板開口部蓋16を後部板13に取り付けることで、調整板開口部13aは、閉鎖される。調整板開口部蓋16を後部板13から取り外すことで、調整板開口部13aは、開口される。
複数のX線調整板40は、調整板開口部13aを通って筐体3の内部に挿入される。調整板開口部蓋16は、筐体3の内部に数のX線調整板40が挿入された状態で調整板開口部13aを閉鎖することができる。
調整板開口部蓋16には、第3X線調整板保持部16aが形成されている。第3X線調整板保持部16aは、X線調整板保持部18の一部を構成している。図15では、調整板開口部蓋16が調整板開口部13aを閉鎖している状態を示している。第3X線調整板保持部16aは、調整板開口部蓋16が調整板開口部13aを閉鎖している状態で、筐体3の前部板12に向かって突出している。第3X線調整板保持部16aの前部板12側の端部には、蓋スリット16bが複数形成されている。
複数のX線調整板40が第1X線調整板保持部7aと第2X線調整板保持部22とによって保持されている状態で、調整板開口部蓋16は、調整板開口部13aを閉鎖する。このとき、蓋スリット16bには、複数のX線調整板40のそれぞれの端部が嵌まり込む。これによって各X線調整板40の筐体3からの飛び出し、及び各X線調整板40のばたつきを防ぐことができる。
複数のX線調整板40は、X線デジタル検出器30が筐体3に挿入された状態で、X線調整板保持部18によってX線感知領域32を覆うように保持される。
図13及び図14に戻り説明を続ける。軸受部111のそれぞれは、対応する回転軸8又は回転軸11を回転可能に支持する。回転軸8の長手方向の中心軸と回転軸11の長手方向の中心軸とのそれぞれは、回転軸心110a上に配置されている。
ユニット支持部110は、さらに筐体3の底板5に取り付けられる回転板113を有している。
回転板113は、板状体をL字状に曲げたものである。回転板113は、板状体がL字状に曲げられたことで直角に接続される2つの面を有している。回転板113の一方の面には、円弧状の保持穴113aが設けられている。
回転板113は、回転板113の他方の面が底板5に対向するように底板5に固定される。回転板113は、保持穴113aが設けられた面と第2側板本体10の面とが平行になるように配置されている。保持穴113aの円弧が回転軸心110a上の点を中心とした円弧に沿うように回転板113が底板5に配置されている。
一対の台座部112のうちの一つの台座部112は、回転板113に対向している。台座部112には、穴112aが設けられている。穴112aと保持穴113aとが互いに連通するように台座部112と回転板113とは、配置されている。互いに連通している穴112aと保持穴113aとに図示しないナットを挿入し、ボルトで締める。台座部112と回転板113とは、互いに固定される。従って、支持機構100と検出器ユニット2との相対的な移動は、停止する。
次に、実施の形態1よるX線検査装置1の使用状態について説明する。図16は、実施の形態1によるX線検査装置の使用状態を示す概略図である。X線検査装置1は、X線検査システム150を構成する1つの要素となる。X線検査システム150は、X線検査装置1とX線照射装置210とを有している。X線検査システム150の検査対象物200は、例えば鋳物、工業加工製品といったものである。
スタンド220には、検査対象物200が載せられている。検査対象物200の上方には、X線照射装置210が配置されている。作業者は、X線感知領域32とX線照射装置210とが検査対象物200を挟んで対向するようにX線デジタル検出器30を配置する。このとき、支持機構100について調整を実施して検出器ユニット2の位置を調整する。具体的には、検出器ユニット2の高さ位置の調整と、検出器ユニット2の回転軸心110aを中心に回転させた位置の調整が可能である。
検出器ユニット2の位置調整が完了した後、X線検査装置1を起動させ、X線照射装置210からX線211を照射する。X線211は、検査対象物200を通過し、X線デジタル検出器30の検査面31に照射される。X線デジタル検出器30は、検査面31から入射されたX線211を検知して、X線検査が実施される。
X線211が検査対象物200に照射されると、X線211は、一次線211aのみならず、散乱光211bが発生する。この散乱光211bは、X線211の照射強度、周囲環境、検査対象物200の物性、大きさ、形状、といった要因で発生する。この散乱光211bが原因により、X線デジタル検出器30で撮ったX線画像が不鮮明となることがある。
作業者は、X線画像への散乱光211bの影響に基づいて、必要な枚数のX線調整板40を筐体3に挿入する。即ち、作業者は、挿入するX線調整板40の枚数を調整することができる。作業者は、X線調整板保持部18にX線調整板40を1枚から7枚まで挿入することができる。さらに、作業者は、X線調整板保持部18にX線調整板40を挿入しないことも選択できる。これにより、散乱光211bのX線画像への影響を低減させ、より鮮明なX線画像を取得することができる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、複数のX線調整板40のそれぞれは、筐体3の内部から取り出し可能に筐体3の内部に配置されている。また、複数のX線調整板40は、X線感知領域32に対向した状態で、X線感知領域32から遠ざかる方向へ並んでいる。従って、X線の散乱光の影響に応じて、必要な枚数のX線調整板40を使用することができる。これによって、より鮮明なX線画像を撮ることができる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、X線遮蔽部材20は、筐体3の内部において、X線感知領域32を避けてX線デジタル検出器30を覆っている。即ち、X線遮蔽部材20は、X線デジタル検出器30の内部の回路機構を覆っている。これにより、X線によって回路機構の破損、又は不調といった現象を低減することができる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、X線遮蔽板20cは、X線デジタル検出器30における検査面31の反対側の面を覆うように配置されている。従って、床面、他の構造物から反射して検査面31の反対側の面側から入射するX線について遮蔽することができる。これにより、X線によって回路機構の破損、又は不調といった現象を低減することができる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、複数のX線調整板40を通す調整板開口部13aが設けられており、筐体3は、調整板開口部13aを開閉する調整板開口部蓋16を有している。従って、調整板開口部蓋16の取り外した後、調整板開口部13aからX線調整板40の挿入及び取り出しが可能である。これによって、X線調整板40の枚数において迅速な調整が可能である。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、X線デジタル検出器30は、筐体3の内部から取り外し可能になっている。これにより、X線デジタル検出器30の故障といった事態にも迅速に対応ができる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、X線遮蔽部材20におけるX線遮蔽積層部材20aは、7枚の積層用遮蔽板20bが積層されて形成されている。これによって、X線検査装置1の製造が容易となる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、支持機構本体101は、支持機構100が載っている面に対して検出器ユニット2の高さ位置を調整可能になっている。従って、検査対象物200の配置状況に応じて検出器ユニット2を検査対象物200に近づけることができる。これによって、検査対象物200の配置状況によらずにX線検査を実施できる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、支持機構100は、支持機構本体101の下部に設けられた移動機構部120をさらに有している。従って、X線検査装置1をより円滑に、より迅速に移動することができる。これによって、作業者の検査負担をより軽減することができる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、ユニット支持部110は、検出器ユニット2を支持機構本体101に回転可能に取り付けている。また、検出器ユニット2は、水平方向に沿った軸線を中心として支持機構本体101に対して回転可能となっている。従って、検査対象物200の配置状況に応じて検出器ユニット2を検査対象物200に対向させることができる。これによって、検査対象物200の配置状況によらずにX線検査を実施できる。
実施の形態1のX線検査装置1によれば、底板5には、底板開口部5aが形成されている。このため、散乱光の発生を低減することができる。すなわち、底板5に底板開口部5aが形成されていない場合、使用するX線の強度が強いと、X線デジタル検出器30を通過したX線は、底板5に当たる。これにより、底板5に当たったX線が散乱光としてX線感知領域32に入射される。従って、散乱光の影響によりX線画像が不鮮明となる。これに対して、底板開口部5aが形成されている場合には、X線デジタル検出器30を通過したX線は、底板開口部5aを通過し底板5には当たらない。従って、散乱光の発生を低減することができる。
なお、実施の形態1では、7枚のX線調整板40が筐体3に挿入することができる。しかし、これに限られたものではない。筐体3が保持できるX線調整板40の枚数は、限定されるものではない。
また、実施の形態1では、X線遮蔽部材20は、7枚の積層用遮蔽板20bとX線遮蔽板20cとによって構成されている。しかし、これに限られたものではない。X線遮蔽部材20を構成するX線遮蔽板の枚数は、限定されるものではない。さらに、X線遮蔽積層部材20aは、鉛といったX線を透過させない素材の塊で形成されてもよい。
また、実施の形態1では、X線デジタル検出器30における検査面31の反対側の面は、1枚のX線遮蔽板20cで覆われている。しかし、これに限られたものではない。X線デジタル検出器30における検査面31の反対側の面も、X線遮蔽板を積層した積層体で覆ってもよい。
また、実施の形態1では、入射側開口部4aを封鎖する透明部材4bを有している。しかし、これに限られたものではない。例えば、透明部材4bは光学的に透明ではなくてもよい。即ち、透明部材4bに変わって配置されるものは、X線を透過させるものであればよい。さらに、天板4に入射側開口部4aが形成されていなくてもよい。この場合、天板4のX線感知領域32に対応する箇所に印をつけてもよい。
また、実施の形態1では、支持機構本体101は、高さ方向に伸縮可能となっている。しかし、これに限られたものではない。支持機構本体101は、高さ方向に伸縮可能となっていなくてもよい。
また、実施の形態1では、支持機構100は、移動機構部120を有している。しかし、これに限られたものではない。支持機構本体101は、移動機構部120を有していなくてもよい。
また、実施の形態1では、ユニット支持部110は、回転軸心110aを中心に検出器ユニット2を回転自在に支持している。しかし、これに限られたものではない。ユニット支持部110は、検出器ユニット2を回転自在に支持しなくてもよい。
また、実施の形態1では、回転板113が1つ底板5に固定されている。しかし、これに限られたものではない。回転板113を2つ底板5に配置してもよい。この場合、2つの回転板113のそれぞれは、一対の台座部112のそれぞれに対向するように配置される。
また、実施の形態1では、底板5に底板開口部5aが形成されている。しかし、これに限られたものではない。使用するX線の強度が弱い場合には、X線が底板5に当たっても散乱光のX線画像に対する影響は小さい。従って、例えば、底板5に底板開口部5aを形成しなくてもよい。さらには、底板開口部5aを閉鎖するようにX線調整板を取り外し可能に設置する構成としてもよい。これにより、床面といった支持機構100が配置されている面からの散乱光のX線デジタル検出器30への入射を回避することができる。
また、実施の形態1では、スタンド220に検査対象物200を載せてX線検査を実施している。しかし、これに限られたものではない。例えば、検査対象物200が小さく軽量なものである場合には、検査対象物200を入射側開口部4aに直に載せてX線検査を実施してもよい。
1 X線検査装置、2 検出器ユニット、3 筐体、4 天板、4a 入射側開口部、4b 透明部材、5 底板、5a 底板開口部、6 第1側板、7 第1側板本体、7a 第1X線調整板保持部、7b 第1側板スリット、8 回転軸、9 第2側板、10 第2側板本体、11 回転軸、12 前部板、12a 検出器開口部、13 後部板、13a 調整板開口部、16 調整板開口部蓋、16a 第3X線調整板保持部、16b 蓋スリット、17 X線デジタル検出器保持部、18 X線調整板保持部、20 X線遮蔽部材、20a X線遮蔽積層部材、20b 積層用遮蔽板、20c X線遮蔽板、21 X線遮蔽板スリット、22 第2X線調整板保持部、30 X線デジタル検出器、31 検査面、32 X線感知領域、33 取っ手、40 X線調整板、100 支持機構、101 支持機構本体、102 支柱、103 土台、103a 中空支持部、105 固定部、110 ユニット支持部、110a 回転軸心、111 軸受部、112 台座部、112a 穴、113 回転板、113a 保持穴、120 移動機構部、150 X線検査システム、200 検査対象物、210 X線照射装置、211 X線、211a 一次線、211b 散乱光、220 スタンド。
Claims (6)
- 検出器ユニットと、前記検出器ユニットを支持する支持機構と、
を備え、
前記支持機構は、支持機構本体と、前記検出器ユニットを前記支持機構本体に取り付けるユニット支持部と、を有しており、
前記検出器ユニットは、X線デジタル検出器と、筐体と、複数のX線調整板と、X線遮蔽部材と、を有しており、
前記筐体には、X線が入射され、
前記X線デジタル検出器は、前記筐体の内部に配置されており、
前記X線デジタル検出器には、検査面が形成されており、
前記検査面には、X線感知領域が設定されており、
前記X線遮蔽部材は、前記筐体の内部において、前記X線感知領域を避けて前記X線デジタル検出器を覆っており、
前記複数のX線調整板のそれぞれは、前記筐体の内部から取り出し可能に前記筐体の内部に配置されており、
前記複数のX線調整板は、前記X線感知領域に対向した状態で、前記X線感知領域から遠ざかる方向へ並んでいるX線検査装置。 - 前記筐体には、前記複数のX線調整板を通す調整板開口部が設けられており、
前記筐体は、前記調整板開口部を開閉する調整板開口部蓋を有している、
請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記支持機構本体は、前記支持機構が載っている面に対して前記検出器ユニットの高さ位置を調整可能になっている、
請求項1または請求項2に記載のX線検査装置。 - 前記支持機構は、前記支持機構本体の下部に設けられた移動機構部をさらに有している、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のX線検査装置。 - 前記ユニット支持部は、前記検出器ユニットを前記支持機構本体に回転可能に取り付けているており、
前記検出器ユニットは、水平方向に沿った軸線を中心として前記支持機構本体に対して回転可能となっている、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のX線検査装置。 - 請求項1から請求項5のずれか一項に記載のX線検査装置と、
前記X線感知領域に向かってX線を照射するX線照射装置と、
を備えたX線検査システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021091742A JP2022184097A (ja) | 2021-05-31 | 2021-05-31 | X線検査装置、及びx線検査システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021091742A JP2022184097A (ja) | 2021-05-31 | 2021-05-31 | X線検査装置、及びx線検査システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022184097A true JP2022184097A (ja) | 2022-12-13 |
Family
ID=84438025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021091742A Pending JP2022184097A (ja) | 2021-05-31 | 2021-05-31 | X線検査装置、及びx線検査システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022184097A (ja) |
-
2021
- 2021-05-31 JP JP2021091742A patent/JP2022184097A/ja active Pending
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