JP2022182421A - 混合液製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェーハを洗浄する直前に、混合液を良好に製造する。【解決手段】ウェーハ100を洗浄する際に、混合液製造装置10において第1液と第2液とを混合して混合液403を製造し、製造した混合液403をウェーハ100に吐出している。そして、混合液403を製造する際、混合室15内の気圧を、エジェクタ31を用いて、外気圧よりも低い所定の負圧値にすることにより、混合液403が吐出口18から漏れ出ないようにしている。また、ウェーハ100を洗浄する際には、混合室15内の気圧を上げることにより、吐出口18から混合液403を吐出させている。したがって、混合室15に連通する吐出路17にバルブを備える必要がない。このため、混合液403を吐出する際、混合液403が混合室15に連通する吐出路17に残存させないようにすることができる。【選択図】図3
Description
本発明は、混合液製造装置に関する。
特許文献1および2に開示のようにエッチング後のウェーハを洗浄する際に用いる洗浄水として、例えば、濃縮硫酸(H2SO4)と30%過酸化水素水(H2O2)とを混合したピラニア溶液を用いる。このピラニア溶液は、3対1、4対1または7対1の混合比で、上記の2種類の液体を混合している。
ピラニア溶液は、気体を発生するために密閉容器に入れることができず、気体の発生による劣化が早いために長期保存することもできない。このため、ピラニア溶液を使用する度に、上記の2種類の液体を混合する必要がある。
また、ピラニア溶液は、プラスチックを侵す。このため、2種類の液体を混合するためには、ガラス容器、フッ素系樹脂で形成された容器、または、フッ素系樹脂でコーティングされた容器が用いられる。
したがって、本発明の目的は、ピラニア溶液のような混合液を用いてウェーハを一枚ずつ洗浄する場合、洗浄する直前に、混合液を良好に製造することにある。
本発明の混合液製造装置(本混合液製造装置)は、少なくとも2液を混合した混合液を製造する混合液製造装置であって、底板と側板と天板とによって囲まれた混合室と、該混合室内に第1液を注入するための第1液注入口と、該混合室内に第2液を注入するための第2液注入口と、該第1液と該第2液とを混合した混合液を該混合室から吐出するための、該底板を貫通する吐出路と、該混合室内を吸引源に連通させて該混合室内の気体を吸引するための吸引口と、該吸引口から該気体を吸引する際の吸引圧を調整する吸引圧調整バルブと、制御部とを備え、該制御部は、該第1液と該第2液とを、該吐出路の下端から吐出させることなく混合させるために、該混合室と該吸引源とを連通させて該混合室の気圧を外気圧よりも低い所定の負圧値にすることと、該混合室の気圧を該所定の負圧値よりも上げることで、該吐出路の下端から該混合室および該吐出路にある全ての混合液を吐出させることを実施する。
本混合液製造装置では、該吸引源は、エジェクタであってもよく、該吸引圧調整バルブは、該エジェクタに供給されるエア量を調整することによって該吸引圧を調整してもよい。
本混合液製造装置では、該制御部は、該第1液を該混合室に注入する際に、該混合室内の気圧を第1負圧値にする第1制御部と、該第1液に加えて該第2液を該混合室に注入する際に、該混合室内の気圧を該第1負圧値よりも負圧方向に大きな第2負圧値にする第2制御部と、を備えてもよい。
本混合液製造装置では、該制御部は、該吸引口から該混合室内の気体を吸引するとともに、該吐出路の下端から該混合室内に空気を吸い込ませて該第1液と該第2液とを混合させるように、該吸引圧調整バルブを制御する第3制御部をさらに備えてもよい。
本混合液製造装置では、該吸引源は、エジェクタであってもよく、該吸引圧調整バルブは、該エジェクタに供給されるエア量を調整することによって該吸引圧を調整してもよい。
本混合液製造装置では、該制御部は、該第1液を該混合室に注入する際に、該混合室内の気圧を第1負圧値にする第1制御部と、該第1液に加えて該第2液を該混合室に注入する際に、該混合室内の気圧を該第1負圧値よりも負圧方向に大きな第2負圧値にする第2制御部と、を備えてもよい。
本混合液製造装置では、該制御部は、該吸引口から該混合室内の気体を吸引するとともに、該吐出路の下端から該混合室内に空気を吸い込ませて該第1液と該第2液とを混合させるように、該吸引圧調整バルブを制御する第3制御部をさらに備えてもよい。
本混合液製造装置では、ウェーハなどの被洗浄物を洗浄する際に、第1液と第2液とを混合して混合液を製造し、製造した混合液を吐出する。そして、混合液を製造する際、混合室内の気圧を、吸引源を用いて、外気圧よりも低い所定の負圧値にすることにより、第1液、第2液および混合液が、混合室の底板を貫通する吐出路の下端から漏れ出ないようにしている。また、混合液を使用する際には、混合室内の気圧を所定の負圧値よりも上げることにより、吐出路の下端から、混合室および吐出路にある全ての混合液を吐出させている。
したがって、本混合液製造装置では、混合液が溜められる混合室に連通する吐出路に、混合液が接触するバルブを備える必要がない。このため、混合液を吐出する際、混合液が混合室に連通する吐出路に残存させないようにすることができる。
図1に示す本実施形態にかかるウェーハ洗浄装置1は、被洗浄物としてのウェーハ100を洗浄する装置である。本実施形態において洗浄されるウェーハ100は、たとえば、小口径(たとえばハーフインチ程度)のものである。
図1に示すように、ウェーハ洗浄装置1は、混合液を製造する混合液製造装置10、ウェーハ100が配置される洗浄槽ユニット50、および、気体を処理する湿式スクラバー70を備えている。
混合液製造装置10は、第1液と第2液とを混合して、洗浄液としての混合液を製造する。混合液は、たとえばピラニア溶液である。この場合、第1液として濃縮硫酸(H2SO4)が用いられるとともに、第2液として30%過酸化水素水(H2O2)が用いられる。この場合における第1液と第2液との混合比は、たとえば、3対1、4対1または7対1となる。
混合液製造装置10は、第1液と第2液とを混合するための混合容器11を備えている。混合容器11は、たとえば、ガラス容器、フッ素系樹脂で形成された容器、または、フッ素系樹脂でコーティングされた容器である。混合容器11は、筒状の側板12、側板12の上面を塞ぐ天板13、および、側板12の下面を塞ぐ底板14を備えている。これら側板12、天板13および底板14によって囲まれた空間が、混合室15となっている。
底板14の略中央には、混合液を吐出するための吐出路17が、底板14を貫通するように設けられている。吐出路17は、混合室15に連通されている。吐出路17の下端は、混合液が吐出される吐出口18となっている。また、底板14の上面は、混合室15に面していて、上面は、吐出路17の上端が最も低くなるすり鉢状に形成されている。
また、天板13には、混合室15内に第1液を注入するための第1液注入口20と、混合室15内に第2液を注入するための第2液注入口25と、混合室15内の気体を吸引するための吸引口30と、が備えられている。
第1液注入口20は、混合室15内に第1液を注入するための液体注入用のノズルであり、天板13を貫通するように、天板13に設けられている。第1液注入口20の下端は、混合室15内に開口されている。第1液注入口20の上端は、第1配管22を介して、第1液供給源21に接続されている。また、第1配管22には、第1バルブ23が配置されている。第1バルブ23は、第1液供給源21と第1液注入口20との連通状態を切り換える。
第2液注入口25は、混合室15内に第2液を注入するための液体注入用のノズルであり、天板13を貫通するように、天板13に設けられている。第2液注入口25の下端は、混合室15内に開口されている。第2液注入口25の上端は、第2配管27を介して、第2液供給源26に接続されている。また、第2配管27には、第2バルブ28が配置されている。第2バルブ28は、第2液供給源26と第2液注入口25との連通状態を切り換える。なお、第1液注入口20および第2液注入口25は、混合室15の側板12の上部を貫通して側板12に設けられてもよい。
吸引口30は、混合室15内を吸引源に連通させて混合室15内の気体を吸引するために用いられる吸引ノズルであり、天板13を貫通するように、天板13に設けられている。吸引口30の下端は、混合室15内に開口されている。吸引口30の上端は、吸引配管32を介して、エジェクタ31に接続されている。また、吸引配管32には、吸引バルブ33が配置されている。吸引バルブ33は、エジェクタ31と吸引口30との連通状態を切り換える。
エジェクタ31は、外部から供給されるエアを利用して吸引力を発生する吸引源である。すなわち、エジェクタ31は、外部からエアが供給されることにより、吸引口30および吸引配管32を介して、混合室15内の気体を吸引する。
本実施形態では、エジェクタ31には、第1エア配管36を介して、エア源35が接続されている。すなわち、エジェクタ31は、エア源35からのエアが供給されることにより、吸引口30および吸引配管32を介して、混合室15内の気体を吸引する。エジェクタ31は、エア源35から供給されるエア量が多いほど、強い吸引力を発生することができるので、吸引口30から混合室15内の気体を吸引する際の吸引圧を高めることができる。なお、本実施形態では、エジェクタ31は、たとえばフッ素系樹脂から形成される。
エア源35は、たとえばコンプレッサーを備え、エジェクタ31にエアを供給するために用いられる。第1エア配管36には、エア源35からエジェクタ31側に向かって順に、吸引圧調整バルブ38およびエア供給開閉弁37が配設されている。エア供給開閉弁37は、エジェクタ31とエア源35との連通状態を切り換える。
なお、エア供給開閉弁37を用いない構成でもよい。
なお、エア供給開閉弁37を用いない構成でもよい。
吸引圧調整バルブ38は、たとえば比例制御電磁弁であり、エア供給開閉弁37が開いているときに、エア源35からエジェクタ31に送られるエア量を調整するために用いられる。すなわち、吸引圧調整バルブ38は、エア源35からエジェクタ31に供給されるエア量を調整することにより、吸引口30から混合室15内の気体を吸引する際の吸引圧を調整する。なお、吸引圧調整バルブ38は、手動のニードル弁でもよい。
また、エジェクタ31には、排気管39が接続されている。排気管39は、吸引口30および吸引配管32を介してエジェクタ31によって混合室15から吸引された気体を、湿式スクラバー70に向けて排気するための配管である。排気管39は、エジェクタ31を介して吸引配管32に連通されている。また、エジェクタ31にエア源35からエアが供給されていない場合には、エジェクタ31の吸引源として機能が停止されて、排気管39内は外気圧となる。したがって、この場合、吸引バルブ33が開いていると、排気管39に連通されている吸引配管32、ならびに、吸引配管32に連通されている吸引口30および混合室15も、同様にも外気圧となる。
洗浄槽ユニット50は、図1に示すように、混合液製造装置10の下方に配置されている。洗浄槽ユニット50は、ウェーハ100を洗浄するための洗浄槽51、および、洗浄槽51内に配置されてウェーハ100を保持する保持テーブル53を備えている。洗浄槽51および保持テーブル53は、たとえば、ガラスあるいはフッ素系樹脂から形成されているか、または、フッ素系樹脂でコーティングされている。
保持テーブル53は、ポーラス材からなる保持面54を有している。保持面54は、吸引源(図示せず)に連通されることにより、ウェーハ100を吸引保持する。保持面54の中心は、混合液製造装置10における吐出口18の下方に位置している。
なお、保持テーブル53は、ポーラス材ではなく、緻密体で形成してもよい。緻密体の保持テーブル53は、保持面54に複数の細孔を形成し、細孔を吸引源に連通させることによりウェーハ100を吸引保持する。
なお、保持テーブル53は、ウェーハ100を吸引保持しないで、ウェーハ100の下面に部分接触してウェーハ100を支持する構成でもよい。また、保持テーブル53は、ウェーハ100の外周部分を支持する構成でもよい。
なお、保持テーブル53は、ポーラス材ではなく、緻密体で形成してもよい。緻密体の保持テーブル53は、保持面54に複数の細孔を形成し、細孔を吸引源に連通させることによりウェーハ100を吸引保持する。
なお、保持テーブル53は、ウェーハ100を吸引保持しないで、ウェーハ100の下面に部分接触してウェーハ100を支持する構成でもよい。また、保持テーブル53は、ウェーハ100の外周部分を支持する構成でもよい。
また、洗浄槽ユニット50は、保持テーブル53を回転させる回転部57を有している。回転部57は、保持面54によってウェーハ100を保持している保持テーブル53を回転させる。
回転部57は、洗浄槽51の底部52の外部(下方)に配置されているモータ55、および、底部52を貫通するように延びており、モータ55によって回転されるスピンドル56を有している。スピンドル56の上端は、保持テーブル53の下面に連結されている。スピンドル56の下端は、モータ55に連結されている。なお、底部52におけるスピンドル56の貫通部分は、Oリングなどからなるシール部材58によって封止されている。
このような構成を有する保持テーブル53では、ウェーハ100は、たとえば、モータ55によって回転されるスピンドル56の中心がウェーハ100の中心を通るように、保持面54に保持される。そして、回転部57のモータ55によってスピンドル56が回転されることにより、ウェーハ100を保持している保持テーブル53が回転される。
そして、洗浄槽ユニット50では、混合液製造装置10によって製造された混合液が、ウェーハ100に吐出されることにより、ウェーハ100が洗浄される。洗浄に用いられた混合液は、洗浄槽51の底部52に設けられた排液口59を介して、図示しない外部の処理装置に排出される。
湿式スクラバー70は、エジェクタ31から排気されて排気管39内を流れる気体を処理して、その毒性分を除去する。湿式スクラバー70は、図1に示すように、排気管39内の気体を取り入れて排出する筐体71を備えている。さらに、湿式スクラバー70は、筐体71内に、水源73に連通されているシャワーノズル72、および、除害フィルタ74を備えている。
このような構成を有する湿式スクラバー70は、シャワーノズル72から供給される水滴200および除害フィルタ74によって、排気管39から取り込んだ気体から毒性分を除去し、筐体71の上部に形成されている排気口75から外部に排出する。使用された水は、たとえば、筐体71の底部に形成された図示しない排水口を介して、外部に排出される。
また、ウェーハ洗浄装置1の混合液製造装置10には、制御部40が備えられている。制御部40は、混合液製造装置10、洗浄槽ユニット50および湿式スクラバー70の各部材を制御してウェーハ100の洗浄を実施する。また、特に、制御部40は、混合液製造装置10の各バルブを制御して、洗浄液として第1液と第2液とを混合した混合液を製造し、製造した混合液をウェーハ100に吐出する動作を実施する。
以下に、制御部40によるウェーハ100の洗浄動作について説明する。
ウェーハ100の洗浄では、まず、作業者あるいは制御部40が、ウェーハ洗浄装置1の洗浄槽ユニット50における保持テーブル53の保持面54に、被洗浄物であるウェーハ100を載置する。そして、制御部40が、図示しない吸引源を制御して、保持面54によってウェーハ100を吸引保持する。次に、制御部40は、混合液を製造する。
ウェーハ100の洗浄では、まず、作業者あるいは制御部40が、ウェーハ洗浄装置1の洗浄槽ユニット50における保持テーブル53の保持面54に、被洗浄物であるウェーハ100を載置する。そして、制御部40が、図示しない吸引源を制御して、保持面54によってウェーハ100を吸引保持する。次に、制御部40は、混合液を製造する。
(混合液製造工程)
この工程では、制御部40は、混合液製造装置10を用いて、混合液を製造する。この際、制御部40は、第1液と第2液とを、混合室15の下方の吐出路17の下端の吐出口18から吐出させることなく、混合室15および吐出路17において混合させる。このために、混合室15と吸引源としてのエジェクタ31とを連通させて、混合室15の気圧を、外気圧よりも低い所定の負圧値にする。
この工程では、制御部40は、混合液製造装置10を用いて、混合液を製造する。この際、制御部40は、第1液と第2液とを、混合室15の下方の吐出路17の下端の吐出口18から吐出させることなく、混合室15および吐出路17において混合させる。このために、混合室15と吸引源としてのエジェクタ31とを連通させて、混合室15の気圧を、外気圧よりも低い所定の負圧値にする。
具体的には、制御部40は、まず、図2に示すように、エア供給開閉弁37を開けるとともに、吸引圧調整バルブ38に所定量の電流を流して、エア源35とエジェクタ31とを連通させて、エジェクタ31に所定量のエアを供給する。これにより、エジェクタ31が、吸引力を発生する。さらに、制御部40は、吸引バルブ33を開ける。その結果、吸引配管32および吸引口30を介して、混合室15内の空気が、図2において矢印300によって示すように、エジェクタ31によって吸引される。これにより、混合室15の気圧が、外気圧よりも低い所定の負圧値となる。
なお、吸引バルブ33は、吸引源がエジェクタ31の場合には、用いなくてもよい。
なお、吸引源に、吸引ポンプを用いる場合は、吸引バルブ33を備えるとよい。
なお、吸引バルブ33は、吸引源がエジェクタ31の場合には、用いなくてもよい。
なお、吸引源に、吸引ポンプを用いる場合は、吸引バルブ33を備えるとよい。
次に、制御部40は、第1バルブ23を開けて、第1液供給源21と第1液注入口20とを連通させる。これにより、第1配管22および第1液注入口20を介して、第1液供給源21から混合室15内に、第1液401が注入される。第1液401の注入量は、たとえば1.2mlである。
この際、混合室15内の気圧が所定の負圧値になっているため、混合室15内に注入された第1液401は、たとえば混合室15の下方の吐出路17内に至ることなく、吐出路17の上部(上端)で留められて、混合室15内に溜められる。
なお、混合室15内の気圧が所定の負圧値になっているため、混合室15内に第1液401を注入し混合室15内に溜めた際に、吐出口18から混合室15内に外気を吸引しない。
なお、混合室15内の気圧が所定の負圧値になっているため、混合室15内に第1液401を注入し混合室15内に溜めた際に、吐出口18から混合室15内に外気を吸引しない。
次に、制御部40は、図3に示すように、第1バルブ23を閉じるとともに、第2バルブ28を開けて、第2液供給源26と第2液注入口25とを連通させる。これにより、第1配管22および第1液注入口20を介した第1液401の注入が停止するとともに、第2配管27および第2液注入口25を介して、第2液供給源26から混合室15内に、第2液402が注入される。第2液402の注入量は、たとえば0.3mlである。これにより、混合室15および吐出路17内において、第1液401と第2液402とが混合されて、混合液403が製造される。
この際、混合室15内の気圧が所定の負圧値になっているため、混合室15および吐出路17内において製造された混合液403は、混合室15の下方の吐出路17の下部(下端の吐出口18)には至るものの、吐出口18から吐出されることなく、吐出口18で留められて、混合室15および吐出路17内に溜められる。
また、混合室15内では、製造された混合液403の一部が気化して気体となる。この気体は、吸引口30および吸引配管32を介してエジェクタ31によって吸引されて、排気管39を介して、図1に示した湿式スクラバー70に送られて、湿式スクラバー70によって処理される。
(吐出工程)
次に、制御部40は、混合室15内の気圧を所定の負圧値よりも上げる。つまり、外気圧に近づける。これにより、制御部40は、吐出路17の下端の吐出口18から、混合室15および吐出路17にある全ての混合液403を吐出させる。
なお、混合室15を外気圧にして混合液403を吐出させてもよい。
次に、制御部40は、混合室15内の気圧を所定の負圧値よりも上げる。つまり、外気圧に近づける。これにより、制御部40は、吐出路17の下端の吐出口18から、混合室15および吐出路17にある全ての混合液403を吐出させる。
なお、混合室15を外気圧にして混合液403を吐出させてもよい。
具体的には、制御部40は、図4に示すように、第2バルブ28を閉めるとともに、エア供給開閉弁37を閉める。これにより、第2配管27および第2液注入口25を介した第2液402の注入が停止されるとともに、エア源35とエジェクタ31との連通が遮断される。その結果、エジェクタ31による混合室15内の気体の吸引が停止されるとともに、排気管39に外気が進入し排気管39内が外気圧となる。このため、エジェクタ31を介して排気管39に連通されている吸引配管32、ならびに、吸引配管32に連通されている吸引口30および混合室15も、同様に、所定の負圧値よりも高い圧力の外気圧となる。
つまり、排気管39から外気を吸引して混合室15内を外気圧にすることによって、混合液403を吐出させてもよい。
つまり、排気管39から外気を吸引して混合室15内を外気圧にすることによって、混合液403を吐出させてもよい。
その結果、混合室15および吐出路17にある全ての混合液403が、混合室15の下方の吐出路17の吐出口18から、洗浄槽ユニット50の保持テーブル53に保持されているウェーハ100に向かって吐出される。そして、吐出された混合液403は、ウェーハ100の表面に表面張力で溜められる。このようにして、ウェーハ100の表面上に、混合液403の層が形成される。この混合液403の層により、ウェーハ100の表面が洗浄される。
なお、エア供給開閉弁37を備えない場合は、吸引圧調整バルブ38によってエジェクタに供給するエア量を少なくすることによって、混合室15内の圧力を所定の負圧値よりも高くしてもよい。
なお、保持テーブル53を、例えば100rpmで回転させながら、混合液403を吐出させウェーハ100を洗浄してもよい。
なお、エア供給開閉弁37を備えない場合は、吸引圧調整バルブ38によってエジェクタに供給するエア量を少なくすることによって、混合室15内の圧力を所定の負圧値よりも高くしてもよい。
なお、保持テーブル53を、例えば100rpmで回転させながら、混合液403を吐出させウェーハ100を洗浄してもよい。
次に、制御部40は、図5に示すように、洗浄槽ユニット50におけるモータ55を制御して、矢印501に示すように、スピンドル56および保持テーブル53を回転させる。これにより、保持テーブル53に保持されているウェーハ100が回転されて、ウェーハ100の表面に層を形成していた混合液403が、ウェーハ100から除去されて、洗浄槽ユニット50の洗浄槽51の底部52に落下する。落下した混合液403は、矢印502に示すように、排液口59を介して排出される。
以上のように、本実施形態では、ウェーハ100を洗浄する際に、混合液製造装置10において第1液401と第2液402とを混合して混合液403を製造し、製造した混合液403をウェーハ100に吐出している。そして、混合液403を製造する際、混合室15内の気圧を、吸引源としてのエジェクタ31を用いて、外気圧よりも低い所定の負圧値にすることにより、第1液401、第2液402および混合液403が、混合室15の下方の吐出路17の下端の吐出口18から漏れ出ないようにしている。
また、本実施形態では、ウェーハ100を洗浄する際には、混合室15内の気圧を所定の負圧値よりも上げることにより、吐出路17の下端の吐出口18から、ウェーハ100に向けて、混合室15および吐出路17にある全ての混合液403を吐出させている。
したがって、本実施形態では、混合液403が溜められる混合室15に連通する吐出路17に、混合液403が接触するバルブ(たとえば、混合液403を吐出するための吐出バルブ)を備える必要がない。このため、混合液403を吐出する際、混合液403が混合室15に連通する吐出路17に残存させないようにすることができる。
なお、本実施形態では、混合室15および吐出路17内の混合液403を吐出路17の吐出口18から吐出する吐出工程において、エア源35とエジェクタ31との連通を遮断することにより、エジェクタ31の吸引源としての機能を停止させて、混合室15の気圧を外気圧としている。これによって、吐出口18から混合液403を吐出する。また、混合室15の気圧を、上記した所定の負圧値よりも上げて、吐出口18から混合液403が吐出されるような気圧とすればよい。
このために、制御部40は、吐出工程において、たとえば、吸引圧調整バルブ38を制御して、エア源35からエジェクタ31に送られるエア量を少なくすることにより、エジェクタ31による混合室15内の空気の吸引圧を下げて、混合室15内の気圧を、所定の負圧値よりも高く、かつ、外気圧よりも低い値にしてもよい。なお、混合室15内の気圧が外気圧よりも低い場合でも、混合液403の自重を利用して、混合液403を吐出路17の吐出口18から吐出させることが可能である。
この構成では、吐出工程において、エア源35からエジェクタ31に送られるエア量を調整することにより、混合室15の気圧を、比較的に細かく調整することができる。このため、吐出路17の吐出口18から吐出される混合液403の量を制御することが可能となる。
また、ウェーハ洗浄装置1は、混合液製造装置10に変えて、図6に示すような混合液製造装置80を有していてもよい。図6に示す混合液製造装置80は、図1に示す混合液製造装置10の構成において、第1エア配管36に、エア供給開閉弁37に代えて、切換え弁45を有している。また、切換え弁45と吸引配管32との間に、これらを接続する第2エア配管46が設けられている。切換え弁45は、エア源35からのエアを、第1エア配管36を介してエジェクタ31に供給するか、あるいは、第2エア配管46および吸引配管32を介して吸引口30に供給することできる。
この構成では、制御部40は、混合液製造工程において、切換え弁45を制御して、エア源35からのエアを、第1エア配管36を介してエジェクタ31に供給する。一方、吐出工程においては、制御部40は、図6に示すように、吸引バルブ33を閉めるとともに、切換え弁45を制御して、エア源35からのエアを、図6において矢印301に示すように、第2エア配管46および吸引配管32を介して吸引口30に供給する。これにより、吐出工程では、混合室15内にエアが送られて、混合室15内の気圧が、所定の負圧値よりも高くなり、たとえば、外気圧よりも高い陽圧となる。その結果、吐出口18から、混合液403が吐出される。この構成では、混合室15内の気圧を陽圧とすることにより、混合液403の吐出速度を上げることができる。
また、制御部40は、図1に示すように、第1制御部41および第2制御部42を有している。そして、混合液製造工程において、第1液401を混合室15に注入する際(図2参照)、制御部40の第1制御部41が、吸引圧調整バルブ38を制御して、エジェクタ31による混合室15内の空気の吸引圧を調整することにより、混合室15内の気圧を、外気圧よりも低い第1負圧値にしてもよい。この第1負圧値は、上記した所定の負圧値の一例である。
また、第1液401に加えて第2液402を混合室15に注入する際(図3参照)、制御部40の第2制御部42が、吸引圧調整バルブ38を制御して、エジェクタ31による混合室15内の空気の吸引圧を調整することにより、混合室15内の気圧を、外気圧よりも低い第2負圧値にしてもよい。ここで、第2負圧値は、第1負圧値よりも負圧方向に大きい値(すなわち、第1負圧値よりも低い気圧値)であり、上記した所定の負圧値の一例である。
このような第1制御部41および第2制御部42による制御を実施することにより、混合室15内において、より多くの混合液403を製造することができる。したがって、ウェーハ洗浄装置1において、ハーフインチよりも大きいウェーハ100を洗浄することが容易となる。
なお、本実施形態では、混合液製造工程において、第1液401と第2液402とを、混合室15および吐出路17において混合させて混合液403を製造し、混合室15および吐出路17に混合液403を溜めている。これに関し、制御部40は、たとえば混合室15の気圧を調整することにより、混合室15のみにおいて第1液401と第2液402とを混合させて混合液403を製造し、混合室15のみに混合液403を溜めてもよい。
また、制御部40は、図1に示すように、第3制御部43を有している。この第3制御部43は、混合液製造工程において、吸引口30から混合室15内の気体を吸引するとともに、吐出路17の下端の吐出口18から混合室15内に空気を吸い込ませて、第1液401と第2液402とを混合させるように、吸引圧調整バルブ38を制御することができる。
すなわち、第3制御部43は、たとえば混合液製造工程において第2液402を混合室15に注入する際に(図3参照)、吸引圧調整バルブ38を制御して、エジェクタ31による混合室15内の空気の吸引圧を調整することにより、混合室15内の気圧を、外気圧よりも低い第3負圧値にする。この第3負圧値は、吐出路17の下端の吐出口18から混合室15内に、外部の空気が吸い込まれるような値である。これにより、混合室15内において、外部から吸い込んだ空気を用いて第1液401と第2液402とを良好に混合することができるので、混合液403を良好に製造することができる。
なお、このような第3制御部43による制御は、たとえば、混合液の毒性がピラニア溶液等よりも小さい場合であって、第1液と第2液とが混合されにくい場合、および/または、混合液が乾燥しやすい場合に用いられることが好ましい。
また、本実施形態では、吐出路17が、混合容器11の底板14を貫通するように設けられている。これに関し、吐出路17として、底板14を貫通して底板14の下方に突出するパイプが備えられていてもよい。この場合、パイプの下端が、混合液403が吐出される吐出口18となる。
また、本実施形態では、第1液と第2液とを混合して混合液を製造している。これに関し、混合液製造装置10では、少なくとも2液を混合することによって混合液を製造すればよい。したがって、混合液製造装置10は、3種類以上の液体を混合して混合液を製造するように構成されていてもよい。
1:ウェーハ洗浄装置、
10:混合液製造装置、80:混合液製造装置、
11:混合容器、12:側板、13:天板、14:底板、15:混合室、
17:吐出路、18:吐出口、
20:第1液注入口、21:第1液供給源、22:第1配管、23:第1バルブ、
25:第2液注入口、26:第2液供給源、27:第2配管、28:第2バルブ、
30:吸引口、31:エジェクタ、32:吸引配管、33:吸引バルブ、
35:エア源、36:第1エア配管、37:エア供給開閉弁、
38:吸引圧調整バルブ、39:排気管、
40:制御部、41:第1制御部、42:第2制御部、43:第3制御部、
45:切換え弁、46:第2エア配管、
50:洗浄槽ユニット、51:洗浄槽、52:底部、
53:保持テーブル、54:保持面、
55:モータ、56:スピンドル、57:回転部、
58:シール部材、59:排液口、
70:湿式スクラバー、71:筐体、72:シャワーノズル、
73:水源、74:除害フィルタ、75:排気口、
100:ウェーハ、200:水滴、
401:第1液、402:第2液、403:混合液
10:混合液製造装置、80:混合液製造装置、
11:混合容器、12:側板、13:天板、14:底板、15:混合室、
17:吐出路、18:吐出口、
20:第1液注入口、21:第1液供給源、22:第1配管、23:第1バルブ、
25:第2液注入口、26:第2液供給源、27:第2配管、28:第2バルブ、
30:吸引口、31:エジェクタ、32:吸引配管、33:吸引バルブ、
35:エア源、36:第1エア配管、37:エア供給開閉弁、
38:吸引圧調整バルブ、39:排気管、
40:制御部、41:第1制御部、42:第2制御部、43:第3制御部、
45:切換え弁、46:第2エア配管、
50:洗浄槽ユニット、51:洗浄槽、52:底部、
53:保持テーブル、54:保持面、
55:モータ、56:スピンドル、57:回転部、
58:シール部材、59:排液口、
70:湿式スクラバー、71:筐体、72:シャワーノズル、
73:水源、74:除害フィルタ、75:排気口、
100:ウェーハ、200:水滴、
401:第1液、402:第2液、403:混合液
Claims (4)
- 少なくとも2液を混合した混合液を製造する混合液製造装置であって、
底板と側板と天板とによって囲まれた混合室と、
該混合室内に第1液を注入するための第1液注入口と、
該混合室内に第2液を注入するための第2液注入口と、
該第1液と該第2液とを混合した混合液を該混合室から吐出するための、該底板を貫通する吐出路と、
該混合室内を吸引源に連通させて該混合室内の気体を吸引するための吸引口と、
該吸引口から該気体を吸引する際の吸引圧を調整する吸引圧調整バルブと、
制御部とを備え、
該制御部は、
該第1液と該第2液とを、該吐出路の下端から吐出させることなく混合させるために、該混合室と該吸引源とを連通させて該混合室の気圧を外気圧よりも低い所定の負圧値にすることと、
該混合室の気圧を該所定の負圧値よりも上げることで、該吐出路の下端から該混合室および該吐出路にある全ての混合液を吐出させることと、を実施する、
混合液製造装置。 - 該吸引源は、エジェクタであって、
該吸引圧調整バルブは、該エジェクタに供給されるエア量を調整することによって該吸引圧を調整する、
請求項1記載の混合液製造装置。 - 該制御部は、
該第1液を該混合室に注入する際に、該混合室内の気圧を第1負圧値にする第1制御部と、
該第1液に加えて該第2液を該混合室に注入する際に、該混合室内の気圧を該第1負圧値よりも負圧方向に大きな第2負圧値にする第2制御部と、を備える、
請求項1記載の混合液製造装置。 - 該制御部は、
該吸引口から該混合室内の気体を吸引するとともに、該吐出路の下端から該混合室内に空気を吸い込ませて該第1液と該第2液とを混合させるように、該吸引圧調整バルブを制御する第3制御部をさらに備える、
請求項1記載の混合液製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021089967A JP2022182421A (ja) | 2021-05-28 | 2021-05-28 | 混合液製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021089967A JP2022182421A (ja) | 2021-05-28 | 2021-05-28 | 混合液製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022182421A true JP2022182421A (ja) | 2022-12-08 |
Family
ID=84329176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021089967A Pending JP2022182421A (ja) | 2021-05-28 | 2021-05-28 | 混合液製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022182421A (ja) |
-
2021
- 2021-05-28 JP JP2021089967A patent/JP2022182421A/ja active Pending
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