JP2022180211A - 電子デバイス、および、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルム端面に光源を配置することなく、フィルム全体で発光可能なフィルム型の電子デバイスを提供する。【解決手段】フィルム10と、フィルム10上に配置された配線パターン11と、フィルム10上に搭載されたLEDダイとを有する。フィルム10のLEDダイ12が搭載された領域13の周囲の一部には、フィルム10を厚さ方向に貫く切込み14が設けられ、領域14は、フィルム10の主平面に対して立ち上げられている。【選択図】図1
Description
本発明は、LEDを搭載したフィルムに関する。
導光部材に側面から発光素子の光を入射させ、導光部材の上面や側面から取り出す技術が知られている。例えば、特許文献1には、透明な板状の導光部材の端面に複数のLEDランプを一定の間隔で配置し、LEDランプが発した光を透明部材に入射させ、透明部材内部を反射させながら伝搬させ、LEDランプが配置された端面に対峙する端面から発光させるライン状照明灯具が開示されている。
導光部材の端面に光を入射させるのに適した発光素子として、サイドビュータイプのLEDパッケージが特許文献2に提案されている。特許文献2のサイドビュータイプのLEDパッケージは、接続端子が設けられた基板上に、発光素子がはんだにより接合されている。発光素子の周囲には反射性部材が配置され、発光素子の上面には、蛍光体を含有した樹脂シートが配置されている。このLEDパッケージは、横倒しにされて実装基板に搭載され、接続端子は実装基板とはんだにより接続される。
特許文献1のように導光部材の端面から発光素子の光を入射させ、導光部材の上面や側面から光を出射させる構造は、導光部材と、LED光源が別々のデバイスである。LED光源は、特許文献2に開示されているような小型のLEDパッケージの構造であっても、LED素子の他に、基板や接続端子や反射部材等が含まれるため、その大きさは数mmになる。そのため、導光部材の端部に、LEDパッケージを並べて設置するためのスペースが必要となる。また、LED光源の背面には、デッドスペースが生じやすい。
また、出射波長の異なる複数のLED光源を用いて、混色する場合には、より大きなスペースが必要となる。
本発明の目的は、フィルム端面に光源を配置することなく、発光可能なフィルム型の電子デバイスを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の電子デバイスは、フィルムと、フィルム上に配置された配線パターンと、フィルム上に搭載され、配線パターンに接続されたLEDダイとを有する。フィルムのLEDダイが搭載された領域の周囲の一部には、フィルムを厚さ方向に貫く切込みが設けられている。領域は、領域の周囲であって切込みが設けられていない部分を屈曲部として、周囲の領域の主平面に対して立ち上げられている。
本発明によれば、配線パターンが設けられたフィルムに直接LEDダイを搭載し、フィルムに切込みを入れて立ち上げることによりその向きを設定できるため、フィルム端面に光源を配置することなく、発光可能な電子デバイスを提供することができる。
本発明の一実施形態の半導体発光装置について図面を用いて以下に説明する。
<<実施形態1>>
実施形態1の電子デバイス1について、図面を用いて説明する。図1(a)および(b)はそれぞれ、電子デバイス1の側面図および上面図である。図2は、電子デバイス1のLEDダイの電極位置における拡大断面図である。
実施形態1の電子デバイス1について、図面を用いて説明する。図1(a)および(b)はそれぞれ、電子デバイス1の側面図および上面図である。図2は、電子デバイス1のLEDダイの電極位置における拡大断面図である。
図1(a)、(b)のように電子デバイス1は、フィルム10と、フィルム10上に配置された配線パターン11と、LEDダイ12とを備えて構成される。
LEDダイ12は、発光層を含む半導体層の積層体12aの下に、一対の電極12bを備えた構造である。LEDダイ12は、パッケージ等は備えておらず、フィルム10上に直接搭載されている。一対の電極12bは、フィルム10上の配線パターン11にはんだ17によって接続されている。
フィルム10のLEDダイ12が搭載された領域13の周囲の一部には、フィルム10を厚さ方向に貫く切込み14が設けられている。
フィルム10の領域13は、領域13の周囲であって切込み14が設けられていない部分15を屈曲部として、フィルムの主平面に対して立ち上げられている。すなわち、フィルム10のLEDダイ12が搭載された領域13の一部は、切込み14によって周辺のフィルム10から切り離され、切込み14がない一辺(以下、屈曲部15と呼ぶ)を折り曲げることによって、フィルム10の主平面から立ち上げられている。
ここではフィルム10のLEDダイ12が搭載されている矩形の領域13の周囲の3辺に切込み14が設けられている例について説明するが、領域13の形状は、矩形以外のいかなる形状であってもよい。例えば、三角形や円形や半円形等にすることができる。
立ち上げられた領域13と、フィルム10の主平面がなす角θは、どのような角度で設計してもよい。例えば、θは、0°より大きく、90°より小さい角度に設定する。また、実施形態5で説明するが、領域13は、フィルム10の裏面側に屈曲させてもよい。
ここでは、フィルム10は、フレキシブルであるものを用い、立ち上げた領域13の周囲を樹脂モールド16によって覆うことにより、領域13の立ち上げ角度を固定している。
ただし、フィルム10は、フレキシブルなものに限定されるわけではなく、製造時にフィルム10の領域13を立ち上げる工程において屈曲部15を折り曲げることができればよい。よって、屈曲部15を折り曲げる工程において、屈曲部15を加熱したり、光や電磁波を屈曲部15に照射して熱を加えたり、溶媒等を屈曲部15に塗布することにより、屈曲部15を一時的に変形可能な状態に変化させ、領域13を立ち上げてもよい。
樹脂モールド16は、領域13の周辺のみではなく、フィルム10上の所定の範囲もしくは全面を層状に覆った構成としてもよい。これにより、樹脂モールド16を部材として用いることができる。また、樹脂モールド16の形状を所望のレンズ形状にしてもよい。
樹脂モールド16は、LEDダイ12が発する光を透過して出射するものである。なお、樹脂モールド16の一部を不透明にして樹脂モールド16から出射される光の向きや光束の形状を制御することも可能である。モールド樹脂に散乱材等を入れることにより、LEDの配光を広げることもできる。散乱材はSiO2等光で散乱する物質が考えられる。
フィルム10は、LEDダイ12の発する光を透過するものであっても、不透明なものであってもよい。LEDダイ12の発する光を透過するフィルム10を用いた場合、図3(a)、(b)のように、立ち上げられた領域13のLEDダイ13の前方のみならず、フィルム10の領域13を通して後方にも光を出射することができる。また、樹脂モールド16のみならずフィルム10を導光部材として用いることが可能になる。
このように実施形態1の電子デバイスは、配線パターン11が設けられたフィルム10に直接LEDダイ12を搭載し、フィルム10に切込みを入れて立ち上げることによりその向きを設定できる。このため、フィルム端面に光源を配置することなく、フィルム全体で発光可能な電子デバイスを提供することができる。
<電子デバイス1の製造方法>
実施例1の電子デバイスの製造方法を図4、図5を用いて説明する。
実施例1の電子デバイスの製造方法を図4、図5を用いて説明する。
(配線パターン11の作成工程)
図4(a-1)に上面図を、図4(a-2)に断面図を示したように、フィルム10上に配線パターン11を形成する。
図4(a-1)に上面図を、図4(a-2)に断面図を示したように、フィルム10上に配線パターン11を形成する。
ここでは、一例として、金属粒子をフレキシブルなフィルム10上で焼結することにより配線パターン11を形成する工程について説明する。また、メッキや気相成長法により、配線パターン11を形成してもよい。
まず、金属粒子を溶媒に分散することにより、焼結用インクを作成する。金属粒子は、一例としては、Agを用いる。粒径は、例えば、10nm以上300nm以下である。溶媒は、一例として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコールやプロパンジオール、ブタンジオール、ベンゼンジオールなどのジオール、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテルを用いることができる。
フィルム10を用意し、フィルム10上に配線パターン11の形状に焼結用インクを予め定めた厚さに塗布して焼結用インクの膜を形成した後、所定の温度まで加熱して金属粒子を焼結する。焼結方法としては、フィルム全体を加熱炉で焼結してもよいし、レーザー光等の光を照射して温度を上昇させる光焼結を行ってもよい。焼結の条件等を調整することにより、ポーラスな配線パターン11を形成することができ、フレキシブルなフィルム10に追随して変形し、断線しにくい配線パターン11を形成できる。
なお、配線パターンを形成する方法として、銅箔をフィルム10にはりつけエッチングする方法を用いることも可能である。平面状の銅箔とフィルム10を張り付けたのち、銅箔をパターン形状にエッチングする。その後、パターン形状に残った銅箔にNi/Auメッキを行う。
なお、配線パターンを形成する方法として、銅箔をフィルム10にはりつけエッチングする方法を用いることも可能である。平面状の銅箔とフィルム10を張り付けたのち、銅箔をパターン形状にエッチングする。その後、パターン形状に残った銅箔にNi/Auメッキを行う。
フィルム10の材質としては、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、および、液晶ポリマー等を用いることができる。ポリイミドとしては、有色のポリイミドの他、透明ポリイミドを用いることもできる。フィルム10の厚さは、例えば、数十ミクロンのものを用いることができる。
(LEDダイ12の搭載工程)
図4(b)、(c)に断面図を示したように、配線パターン12が形成されているフレキシブルなフィルム10上に、LEDダイ12を搭載し、LEDダイ12の電極12bを配線パターン11に接合する。
図4(b)、(c)に断面図を示したように、配線パターン12が形成されているフレキシブルなフィルム10上に、LEDダイ12を搭載し、LEDダイ12の電極12bを配線パターン11に接合する。
ここでは、図4(b)のように、配線パターン11の上にはんだ17を塗布し、その上にLEDダイ12の電極12bを位置合わせして搭載する。その後、はんだリフローを行ってはんだ17により電極12bと配線パターン11を接合する。
これにより、図4(d-1)に断面図を、図4(d-2)および図5(a)に上面図を示したように、LEDダイ12が配線パターン11に接合されたフィルム10を製造する。
なお、はんだ17の替わりに、導電性接着剤(銀ペーストなど)や、金属粒子を溶媒に分散させた焼結用インクを用いてもよい。導電性接着剤は、加熱により硬化させる。金属粒子を分散させたインクは、配線パターンと同様に熱や光により焼結する。
(切り込みを入れる工程)
図5(b)のように、フィルム10のLEDダイ12が搭載された領域13の周囲の一部に、フィルム10を厚さ方向に貫通する切込み14を入れる。
図5(b)のように、フィルム10のLEDダイ12が搭載された領域13の周囲の一部に、フィルム10を厚さ方向に貫通する切込み14を入れる。
ここでは、LEDダイ12が搭載された矩形の領域13の3辺にレーザーカッターにより切り込み14を入れている。
(領域13を立ち上げる工程)
図5(c)のように、フィルム10のLEDダイ12が搭載された領域13の周囲の切込み14が設けられていない部分(1つの辺)を基部(屈曲部15)として、フィルム10の下面側から金型20を挿入して領域13を押し上げ、領域13を所望の角度(ここでは90°)まで立ち上げる。
図5(c)のように、フィルム10のLEDダイ12が搭載された領域13の周囲の切込み14が設けられていない部分(1つの辺)を基部(屈曲部15)として、フィルム10の下面側から金型20を挿入して領域13を押し上げ、領域13を所望の角度(ここでは90°)まで立ち上げる。
(樹脂モールド16の形成工程)
図5(d)から(g)のように、立ち上げられた領域13の周囲に樹脂をモールドして樹脂モールド16を形成する。
図5(d)から(g)のように、立ち上げられた領域13の周囲に樹脂をモールドして樹脂モールド16を形成する。
具体的には、図5(d)のように、凹部が形成された別の金型21の凹部内にモールド用の未硬化の樹脂を充填する。
図5(e)のように、凹部の中に金型20で指示されたフィルム10の立ち上げられた領域13を挿入し、樹脂を硬化させる。
これにより、図5(f)のように、凹部の形状の樹脂モールド16が形成される。必要に応じて、図5(g)のように、樹脂モールド16の周囲にさらに金型等を用いて樹脂を充填して、所定の温度で加熱することにより硬化させ、所望の形状の樹脂モールド16を形成する。
樹脂モールド16を構成する樹脂としては、例えば、シリコーン、エポキシ、アクリル系樹脂、および、UV硬化樹脂などを用いることができる。硬化方法は、所定の温度で加熱させる方法の他、紫外線照射等を用いることができる。
以上により、実施形態1の電子デバイスを製造することができる。
<電子デバイス1の作用および効果>
本実施形態1の電子デバイスは、配線パターン11を介して、LEDダイ12に電流を供給することにより、立ち上げられた領域13に搭載されたLEDダイ12の発光層が発光する。
本実施形態1の電子デバイスは、配線パターン11を介して、LEDダイ12に電流を供給することにより、立ち上げられた領域13に搭載されたLEDダイ12の発光層が発光する。
図3(a),(b)のように光は、前方に出射され、樹脂モールド16の内部に光が入射し、樹脂モールド16内を進む。
よって、樹脂モールド16の形状や屈折率を設計しておくことにより所望の範囲で光が伝搬等し、所望の方向に出射させることができ、樹脂モールド16は導光板(層)として作用する。
また、LEDダイ12の発光層を含む積層体12aとして、フィルム10側にも発光するものを用い、フィルム10として、LEDダイ12の発する光を透過するものを用いた場合、LEDダイ12からの光は、後方にも出射され、後方の樹脂モールド16内を進む。これにより、LEDダイ12の背面のダークエリアを生じさせない。
フィルム10の端面にLEDパッケージを設置するスペースを確保する必要がない。
フィルム10の端面にLEDパッケージを設置するスペースを確保する必要がない。
フィルム10として、LEDダイ12の発する光を透過するものを用いた場合、フィルム10の屈折率を樹脂モールドと同等に設計することにより、フィルム10を導光板(層)の一部として作用させることができる。
また、本実施形態1の電子デバイス1は、パッケージされていないLEDダイ(1mmよりも小さいサイズ)12を直接フィルム10に搭載するため、LEDパッケージ(数mmサイズ)を用いる従来の導光板と比較して光源サイズが小さく、デッドスペースが小さくすることができる。また、フィルムの厚さは、数十ミクロンであり、配線パターン11の厚さも数十ミクロン程度であるため、電子デバイス1は、超薄型のサイドビュー型導光板として使用できる。
また、従来のLEDパッケージは、LEDパッケージの組み立て段階でLEDダイを基板にはんだ等により接続するが、LEDパッケージを導光板の端面に接続するために、さらに、はんだ接続が必要である。これに対し、本実施形態の電子デバイス1は、フィルム10に直接LEDダイを接合した後、折り曲げて立ち上げるため、LEDダイにさらに熱をかける必要がなく、製造の工数も少ない。
また、透明なフィルム10を用いた場合、フィルム10の面上のどこにでもLEDダイ12を接合して立ち上げることができる。
よって、例えば、図6や図7(a)のように、フィルム10上に1次元または2次元の所望の配列により搭載することができる。したがって、フィルム10の縁部から離反した面内である中心部にもLEDダイ12を設置可能であり、図7(b)の従来の導光板と比較して、中央部の色むらが生じにくい。
さらに、図6や図7(a)のように、電子デバイス1は、フィルム10の形状に応じて、1次元または2次元の所望の配列にLEDダイ12を搭載することができる。よって、ライン状の光源や、大面積の光源として用いる電子デバイスを、容易に製造することができる。
<<実施形態2>>
実施形態2の電子デバイスについて、図8(a)、(b)を用いて説明する。
実施形態2の電子デバイスについて、図8(a)、(b)を用いて説明する。
図8(a)のように、本実施形態では、フィルム10上に搭載するLEDダイ12として、異なる波長の光を発する2以上のLEDダイ12が搭載されている。これらのLEDダイ12は、発する光を樹脂モールドにおいて混色される。図8(a)の例では、異なる波長のLEDダイ12-1,12-2,12-3を搭載している。
一例としては、RGBの3原色の光をそれぞれ発するLEDダイ12-1,12-2,12-3を用いることにより、白色光の発光領域を形成することができる。
なお、異なる波長の光を発するLEDダイ12-1,12-2,12-3の配列としては、図8(a)のように前後方向に並べて配置することも可能であるし、図8(b)のように、フィルム10上の三角形の各頂点にLEDダイ12-1,12-2,12-3を配置した構成にすることもできる。
他の構成および製造方法は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
<<実施形態3>>
実施形態3の電子デバイスについて、図9(a)、(b)を用いて説明する。
実施形態3の電子デバイスについて、図9(a)、(b)を用いて説明する。
実施形態3の電子デバイスは、搭載領域13を実施形態1と同様に90度に立ち上がらせたサイドビュー型のLEDダイ12と、搭載領域を立ち上がらせないトップビュー型のLEDダイ112とが、フィルム10上に混在して搭載されている。
LEDダイ112をフィルム10上に搭載する工程は、図5(b)、(c)において切れ込み14を入れず、搭載領域を立ち上げない他は、LEDダイ12と同じ工程を用いる。
他の構成および製造方法は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
本実施形態3のように、トップビュー型のLEDダイ112は、実施形態1のサイドビュー型のLEDダイ12と、大きく構造を変える必要がないため、トップビュー型とサイドビュー型のLEDダイ112,12が混在して搭載された電子デバイスを同一の工程で容易に製造することができる。
また、トップビュー型とサイドビュー型で同じ構造のLEDダイ112,12、配線パターン11、はんだ17および樹脂モールド16を用いることができ、部品を分ける必要がない。そのため、例えば、均一な光源の中でスポット的に光の強度を上げたい物に適している。
<<実施形態4>>
実施形態4の電子デバイスについて、図10(a)、(b)を用いて説明する。
実施形態4の電子デバイスについて、図10(a)、(b)を用いて説明する。
実施形態4の電子デバイスは、前方にのみ光を照射する構成である。
図10(a)の電子デバイスは、LEDダイ12とフィルム10の領域13との間に、遮光部材18が配置されている。遮光部材18により、LEDダイ12の出射光を後方へ出射させず、前方にのみ出射させる。
このとき、遮光部材18として、光反射性の部材を用いることにより、LEDダイ12から後方への出射光を光反射性の遮光部材18により反射して、前方へ向かわせることができるため、前方への出射光量を増加させることができる。
また、LEDダイ12として、裏面全面に第1電極が、上面に第2電極があるものを用い、裏面全面の第1電極を遮光部材18として用いることも可能である。この場合、第2電極は、ワイヤボンディング等により配線パターンに接続する。
図10(b)の電子デバイスは、フィルム10として、LEDダイ12が出射する光を透過しないフィルムを用いたものである。
図10(a)、(b)のように、実施形態4では、前方へのみ光を出射する電子デバイスを構成することができる。
他の構成および製造方法は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
<<実施形態5>>
実施形態5では、領域13の立ち上げ角度を所望の角度に設定した2種類の電子デバイスについて、図11(a)、(b)を用いてそれぞれ説明する。
実施形態5では、領域13の立ち上げ角度を所望の角度に設定した2種類の電子デバイスについて、図11(a)、(b)を用いてそれぞれ説明する。
図11(a)の電子デバイスは、立ち上げ角度θを0°より大きく90°未満に設定している。これにより、LEDダイ12は、斜め上方に光を出射することができる。
図11(b)の電子デバイスは、領域13を下向き90°に屈曲させた構造である。角度は、0-90°で任意に決めることができる。これにより、フィルム10の裏面側で光を導光させることができる。
また、図11(b)の電子デバイスは、領域13を下向きに屈曲させることにより、フィルム10の上面に形成された配線パターン11の屈曲部15における曲率半径Rが、実施形態1の図1(a)よりも大きくなるため、配線パターン11の信頼性を向上させることができる。
また、図11(a),(b)の構造と、実施形態1~4の構造とをフィルム10上でそれぞれ任意の個所に配置することにより、光の導光方向や出射方向を制御した電子デバイスを提供することができる。
他の構成および製造方法は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
<<実施形態6>>
実施形態6では、上面、底面および側面のいずれかに反射層を備えた2種類の電子デバイスについて、図12(a)、(b)を用いてそれぞれ説明する。
実施形態6では、上面、底面および側面のいずれかに反射層を備えた2種類の電子デバイスについて、図12(a)、(b)を用いてそれぞれ説明する。
実施形態6の図12(a)の電子デバイスは、樹脂モールド16の上面と、フィルム10の底面に反射層19a、19bを備えている。図12(a)は電子デバイスを側面方向から見たものである。
図12(a)の電子デバイスは、反射層19a、19bを上面、底面に設置したことにより、LEDダイ12から発せられた光を反射層19a、19bで反射して、光を樹脂モールド16とフィルム10に閉じ込めて、遠くまで導光することができる。よって、導光した光を電子デバイスの端面から、薄く細い光束として出射させることができる。
また、反射層19a,19bの所望の位置に開口を設けることにより、樹脂モールド16またはフィルム10の所望の位置から上方または下方に発光させることも可能ある。
また、変形例として図12(b)の電子デバイスについて説明する。図12(b)は、電子デバイスを上面方向から見たものである。
図12(b)の電子デバイスは、樹脂モールド16とフィルム10の左右の端面に反射層19a,19bを配置し、上面または底面の一部に反射層19cを配置している。
これにより、反射層19cが配置されていない、露出された上面または底面から光を出射させることができ、光を所望の形状で所望の位置から出射することができる。
他の構成および製造方法は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
<<実施形態7>>
実施形態7の電子デバイスについて、図13を用いて説明する。
実施形態7の電子デバイスについて、図13を用いて説明する。
実施形態7の電子デバイスは、樹脂モールド16の上面に拡散層31を配置している。これにより、樹脂モールド16内に入射した光の一部を上面から拡散して出射することが可能である。
また、図13のように、フィルム10の上面に反射層32を所定の領域のみに設けておくことにより、反射層32で反射された光を拡散層31で拡散して出射させることも可能である。
このように、実施形態7の電子デバイスは、従来のバックライト同様に導光部材の面方向に光を取り出すことができる。拡散層31や反射層32を備えたことにより、面方向に出射する方向性や均一性を制御することができる。
なお、拡散層31は、樹脂モールド16およびフィルム10の端面に配置することも可能である。
<適用例>
上述してきた各実施形態の電子デバイスは、フィルムの端面から光を出射させる場合は、複数の端面から出射させることができ、新規な見栄えの照明装置を構成することが可能である。また、面照射の場合は発光の均一性をより向上させることが可能である。
上述してきた各実施形態の電子デバイスは、フィルムの端面から光を出射させる場合は、複数の端面から出射させることができ、新規な見栄えの照明装置を構成することが可能である。また、面照射の場合は発光の均一性をより向上させることが可能である。
よって、本実施形態の電子デバイスは、例えば、車載インテリアライトに用いることができる。具体的には、薄く細い線状のデザイン性の高いライトや、パネル型導光ライトとして、本実施形態のデバイスを用いることができる。これにより、車内を均一に照らすライトや、足元、天井、ドア、スイッチ部分を照らすライトとして用いることができる。LEDダイ12の発光波長を選択し、混色等を利用することにより、色のバリエーションが豊富なライトを提供できる。
また、各実施形態の電子デバイスは、PC(パーソナルコンピュータ)やスマートフォンなどの液晶画面のバックライトとして用いることができる。本実施形態によれば、薄型で色むらのなく、周囲の枠の小さい(画面が大きい)液晶画面を提供できる。
さらに、各実施形態の電子デバイスは、家電や医療機器などに用いられる線状の照明や、パネルライト、ディスプレイ用照明としても好適である。
1…電子デバイス、10…フィルム、11…配線パターン、12…LEDダイ、12a…半導体層、12b…電極、13…立ち上げられた領域、14…切り込み、15…屈曲部、16…樹脂モールド、17…はんだ、18…遮光部材、19a,19b…反射層、20,21…金型
Claims (19)
- フィルムと、前記フィルム上に配置された配線パターンと、前記フィルム上に搭載され、前記配線パターンに接続されたLEDダイとを有し、
前記フィルムの前記LEDダイが搭載された領域の周囲の一部には、前記フィルムを厚さ方向に貫く切込みが設けられ、前記領域は、前記領域の周囲であって前記切込みが設けられていない部分を屈曲部として、前記フィルムの主平面に対して立ち上げられていることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1に記載の電子デバイスであって、前記フィルムは、フレキシブルであることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項1に記載の電子デバイスであって、前記切込みは、前記LEDダイが搭載されている矩形の領域の周囲の3辺に設けられ、残りの1辺が前記屈曲部として、前記フィルムの主平面に対して立ち上げられていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項1に記載の電子デバイスであって、立ち上げられた前記領域の周囲は、樹脂モールドによって覆われていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項4に記載の電子デバイスであって、前記樹脂モールドは、前記フィルム上の所定の範囲を層状に覆っていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項4または5に記載の電子デバイスであって、前記樹脂モールドは、前記LEDダイが発する光を透過する特性を有することを特徴とする電子デバイス。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子デバイスであって、前記フィルムは、前記LEDダイの発する光を透過する特性を有し、
前記LEDダイの発する光は、立ち上げられた領域の前方のみならず、立ち上げられた領域の前記フィルムを通して後方にも発せられることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電子デバイスであって、立ち上げられた前記領域と、前記フィルムの主平面がなす角は、0°より大きく、90°以下であることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイスであって、前記フィルム上には、前記LEDダイが1次元または2次元に配列されて搭載され、前記LEDダイが搭載された前記領域はそれぞれ、前記フィルムの主平面に対して立ち上げられていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項9に記載の電子デバイスであって、前記複数のLEDダイは、異なる波長の光を発し、発せられた光は、前記樹脂モールドにおいて混色されることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項4または5に記載の電子デバイスであって、前記樹脂モールドの上面および側面の少なくとも一部には、前記LEDダイが発した光を反射する反射層が設けられていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項1に記載の電子デバイスであって、前記フィルムの上面および下面の少なくとも一部には、前記LEDダイが発した光を反射する反射層が設けられていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項4または5に記載の電子デバイスであって、前記樹脂モールドの上面および側面の少なくとも一部には、前記LEDダイが発した光を拡散する拡散層が設けられていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の電子デバイスであって、前記フィルムは、帯状であり、前記LEDダイは、前記帯状のフィルムに沿って列状に複数搭載されていることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の電子デバイスであって、前記配線は、前記金属粒子の焼結体であること特徴とする電子デバイス。
- 配線パターンが形成されているフレキシブルなフィルム上に、LEDダイを搭載し、前記LEDダイの電極を前記配線パターンに接合する工程と、
前記フィルムの前記LEDダイが搭載された領域の周囲の一部に、厚さ方向に貫通する切込みを入れる工程と、
前記フィルムの前記LEDダイが搭載された領域の周囲の前記切込みが設けられていない部分を基部として、前記領域を立ち上げる工程とを有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 請求項16に記載の電子デバイスの製造方法であって、前記領域を立ち上げる工程の後に、立ち上げられた前記領域の周囲に樹脂をモールドして樹脂モールドを形成する工程をさらに有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
- 請求項16または17に記載の電子デバイスの製造方法であって、前記接合工程の前に、前記配線を前記フィルム上に形成する配線形成工程をさらに有し、
前記配線形成工程は、
金属粒子が分散された溶媒を、前記フィルム上に塗布する工程と、
前記フィルム上に前記塗布された金属粒子を焼結する工程と
を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 請求項16または17に記載の電子デバイスの製造方法であって、前記接合工程の前に、前記配線を前記フィルム上に形成する配線形成工程をさらに有し、
前記配線形成工程は、前記フィルムに貼り付けた銅箔をエッチングする工程を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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