主に液晶用バックライトの用途として、導光板を用いたエッジライト型面光源装置が広く普及している。
液晶用バックライトでは、導光板を用いずに液晶パネルの直下に光源を配置する直下型のバックライトと比べ、線状光源を縁に配置し導光板にて面状の発光に変換するエッジライト型の面光源装置が、液晶用バックライトモジュールやその応用商品の薄型化に効果的であり、主流となっている(例えば、下記特許文献1参照)。また、一部では、照明用としても、エッジライト型の面光源装置が使用されている。
従来は、これらの光源装置の発光源として冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)が主流であったが、近年、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)への置き換えが進んでいる。この置き換えにより、CCFLや蛍光灯で使用される環境負荷の高い水銀の使用を廃止し、消費電力を削減し、色再現性を高め、光源装置の寿命を長らえることが可能になる。
ここで、図14〜図25を用いて、従来のエッジライト型面光源装置について説明する。図14は、従来のエッジライト型の面光源装置の構成を示す分解斜視図である。図15は、図14に示す従来のエッジライト型の面光源装置の、組み立てられた状態の断面図である。
図14および図15に示すように、従来のエッジライト型の面光源装置であるLED光源装置100は、筐体160、導光板120、反射シート130、拡散シート150、およびLED光源基板140を備えている。
なお、導光板120として比較的薄手のものが使用される場合は導光シートと呼ばれることがあるが、これらには厳密な区別は無く、慣用的に使い分けられる表現である。ここで導光板120と称する部材は導光シートと呼ばれるものを含む導光手段一般である。
LED光源基板140は、導光板120へ照射するための照射光を発光する。LED光源基板140から照射された照射光は、導光板120の一側面である入射面から、導光板120内へ入射される。入射面から入射した上記照射光は、導光板120の内部でミキシングおよび均一化され、面状光となって導光板120の照射面となる天面から出射される。
反射シート130は、導光板120の裏面側(上記照射面の反対側)に配置され、当該裏面側に漏れた光を導光板内へ戻すことにより、光の利用効率の向上に寄与する。
拡散シート150は、導光板120の表面側(上記照射面側)に配置され、当該表面側に出射された光を均一化し、輝度ムラを低減する効果があり、必要に応じてその他の様々な光学シート(例えば、レンズシート、偏光反射シート等)と組み合わせて用いられる。
筐体160はこれらの部材を内部に収納し、当該内部においてこれらの部材を固定および支持する。
LED光源装置100は、上記構成により、LED光源基板140の発光を利用した面照射装置として機能する。
ここで、図16〜図19を用いて、従来のエッジライト型面光源装置が備えるLED光源基板の構成について具体的に説明する。
図16は、従来のエッジライト型面光源装置が備えるLED光源基板の外観を示す。図17は、図16に示したLED光源基板の断面図である。
LED光源基板600は、図16に示すように、平板状の配線基板610上に、複数のLEDパッケージ620およびコネクタ601が実装されて構成されている。LEDパッケージ620は、コネクタ601およびハーネス(図示省略)を介して、外部(図示省略)と電気的に接続され、これにより、外部からの発光の制御が可能となっている。
図17を用いて、LEDパッケージ620周辺の構造を更に詳細に説明する。
配線基板610は、基材611、配線層612、およびソルダーレジスト層613が積層されて構成されている。配線層612の上に、半田626によりLEDパッケージ620が接続および固定される。
LEDパッケージ620は、LED素子621、封止樹脂622、ボンディングワイヤ623、配線層624、基材625を含む。LED素子621は基材625上に実装され、ボンディングワイヤ623を用いて配線層624に接続される。封止樹脂622は基材625の内部を樹脂にて封止することで、内部の部品や接続状態を保護する。また、封止樹脂622は、蛍光体を含有することで、LED素子621の発光色を変換することが可能であり、例えば青色LED素子と黄色蛍光体を使用して白色を発するLEDパッケージを構成することができる。配線層624は、半田626にて接続される部位と、LED素子621がワイヤボンディングされる部位を配線する。
図17にて示す例では、配線層624は基材625を貫通する形状となっており、半田626は、基材625の底面側の配線層624に接続されており、LED素子621は、基材625の天面側の配線層624に接続されている。
図17に示す構成により、LED素子621は、LED素子は機構的に固定されつつ、配線基板610、コネクタ601、およびハーネス(図示省略)を介して、外部(図示省略)と電気的に接続され、これにより、外部からの発光の制御が可能となっている。
図18は、従来のエッジライト型面光源装置が備えるLED光源基板の他の一例を示す。図19は、図18に示したLED光源基板のA−A矢視断面図である。図18および図19に示すLED光源基板500は、LEDパッケージを用いずに、基材511上にLED素子515がCOB(Chip On Board)にて実装されている。すなわち、LED素子515は、基材511の上に直接実装されている。基材511は、その表面に別の層(例えば配線層513)を備えていてもよく、この場合、LED素子515をその別の層の表面に実装することも可能である。いずれにせよ、COBでは、LED素子515はパッケージに格納された上で間接的に配線基板に実装されるのではなく、素子のままで実装される。
基材511は、表面(図19にて、基材511で最も上に水平に描かれた面)と、そこから窪んだ凹部を有し、LED素子515はこれらの凹部の内部に実装される。
LED光源基板500では、配線層513およびLED素子515はボンディングワイヤ516により電気的に接続される。また、特に図示しないが、配線層513はコネクタ512の有する電極端子と電気的に接続される。この構成により、コネクタ512に接続されたハーネス(不図示)を電気的に制御することでLED素子515の発光を制御することが可能になる。
LED素子515、ボンディングワイヤ516、およびこれらの接続部位は、衝撃により容易に破損するので、それを防止するため、LED素子515とボンディングワイヤ516は接続部分も含めて封止樹脂514により封止される。すなわち、凹部に封止樹脂514が注入される。この構成により、LED素子515およびボンディングワイヤ516は、外部から付加されるある程度の衝撃に耐えられることに加え、水分・異物などから保護される。
また、封止樹脂514に着色剤や蛍光体が添加されることで、LED光源基板500の出射光の色調の調整が可能である。例えば、LED素子515が青色や紫外線を発光し、封止樹脂514内に適合する蛍光体を含有することで、LED光源基板500は白色光を出射することができる。
LED光源基板140を、LED光源基板600のようにLEDパッケージと配線基板を用いて構成することは、外形をプレス加工やルーター加工で作成できるので比較的大型の基板を作成しやすいこと、一般的なマウンタを用いてLEDパッケージを実装できること、などの利点がある。それに対し、LED光源基板500のようにCOBによりLED素子を実装する方法は、実装に半田を使用する必要が無いので使用時の半田温度に起因する温度の制約が無いこと、LEDパッケージと同様の工程で最終の形態に製造できるので小型の基板であれば低コストで製造できること、などの利点がある。
図20は、従来のエッジライト型面光源装置における、光の反射パターンを示す。図20において、LED光源基板140から発せられた光は、導光板120の入射面(図の左辺)より導光板120へ入射される。導光板120は、導光体121と反射パターン122からなる。
図20において、代表的な入射光の軌跡を矢印で示している。LED光源基板140より出射され、導光体121の入射面に照射された光は、その入射角がある程度より小さい場合、屈折して導光体121の内部に入射され、その入射角がある程度より大きい場合、入射面で全反射し、導光体121の内部には入射されない。
導光体121に入射された入射光は、導光体121の天面および底面で全反射を繰り返す。入射光が反射パターン122に当たると、そこで拡散反射され、多くの成分が天面すなわち出射面より出射される。
通常、面発光パターンを均一化したり、所望の面発光パターンとしたりするため、反射パターン122は適正に設定される。例えば、均一な発光パターンを実現するためには、光源から遠い部位は反射パターンの密度を大きく(ひとつひとつの反射パターンが大きい、面積当たりの反射パターンの数が多い、あるいはそれらの組み合わせなど)、光源から近い部位は反射パターンの密度を小さく(ひとつひとつの反射パターンが小さい、面積当たりの反射パターンの数が少ない、あるいはそれらの組み合わせなど)する。
導光体121の材質には、透過率が非常に高いアクリル樹脂や、透過率がある程度高く強度が高いポリカーボネート等が使用されることが多い。特に、ある程度大きなサイズの面光源モジュールでは、導光板による吸収のために失われる光の量が無視できないので、アクリル樹脂を使用することが多い。一方、サイズが比較的小さく強度が必要な場合は、ポリカーボネートが使用されることが多い。
反射パターン122は、導光体121へのレーザーマーキング、塗料の塗布などにより導光体121に付加することも出来、また導光体121の成形時に同時に形成される形状にて実現することも可能である。
ここで、図21〜図24を用いて、従来のエッジライト型面光源装置における光源基板の配置について説明する。図21〜図24は、従来のエッジライト型面光源装置における光源基板の配置を概略的に示すものである。
図21に示す例では、導光板120の一組の長辺(図中上辺および下辺)の各々に、光源基板140aおよび光源基板140bが配置されている。光源基板140aおよび光源基板140bの各々の長さは、導光板120の一組の長辺の各々の長さと等しくなっている。
図22に示す例では、導光板120の一組の短辺(図中左辺および右辺)の各々に、光源基板140aおよび光源基板140bが配置されている。光源基板140aおよび光源基板140bの各々の長さは、導光板120の一組の短辺の各々の長さと等しくなっている。
図23に示す例では、導光板120の一の長辺(図中下辺)に、光源基板140が配置されている。光源基板140の長さは、導光板120の一の長辺の長さと等しくなっている。
図24に示す例では、導光板120の一の短辺(図中左辺)に、光源基板140が配置されている。光源基板140の長さは、導光板120の一の短辺の長さと等しくなっている。
ここで、光源基板を導光板の長辺に配置するよりも、導光板の短辺に配置する方が、光源基板の合計長さをより短くできる。また、光源基板を導光板の2辺に配置するよりも、導光板の1辺に配置する方が、光源基板の合計長さをより短くできる。
例えば、図22に示す構成の方が、図21に示す構成よりも、光源基板の合計長さをより短くできる。また、図23に示す構成の方が、図21に示す構成よりも、光源基板の長さの合計を短くすることができる。また、図24に示す構成の方が、図22に示す構成よりも、光源基板の長さの合計を短くすることができる。
一般に、光源基板の長さの合計を短くすることは、生産コストの低減、製品重量の低減、部材の使用量低減による環境負荷の低減、寸法および重量の低下に伴う輸送費の低減など、多くのメリットが見出せる。
しかしながら、光源基板の長さの合計を最も短くすることができる図24の構成を採用したとしても、光源基板の長さは、対応する辺の長さと等しくする必要がある。その理由は、導光板における輝度をなるべく均一にするという要求を満たす必要があり、光源基板の長さを対応する辺の長さと等しくすることにより、容易にこれを実現できるからである。すなわち、図24の構成を採用した場合、光源基板の長さを、対応する辺の長さよりも短くしてしまうと、導光板において十分な輝度が得られない部分が生じてしまう。
この問題について、図25を用いて具体的に説明する。図25は、導光板の一辺に光源基板を配置した従来の面光源装置における、光源基板による光の照射範囲を示す。図25では、従来の面光源装置において、導光板120の短辺1辺に対し、試験的に当該辺よりも短い光源基板140を配置した例を示す。
図25に示すように、従来の面光源装置においては、LED光源基板140から照射された光は、導光板120の右辺方向に向かって進行し、その照射範囲210aは、導光板120の上辺方向への屈折角αをなす広がり、および、導光板120の下辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。
これは、LED光源基板140から照射された光が、導光板120の側面(すなわち、境界面)において屈折するからである。これにより、導光板120の左上角部および左下角部の各々においては、図25に示すように、LED光源基板140からの光が照射されない暗部(ハッチが施されていない部分)が形成されている。
このように、光源基板140の長さを対応する辺の長さよりも短くしてしまうと、上記照射範囲210aに対しては、光を直接的に照射することができるものの、上記暗部に対しては、光を直接的に照射することができない。このため、従来の面光源装置においては、導光板において十分な輝度が得られなくなるため、光源基板140の長さを、対応する短辺の長さよりも短くすることができない。
光源基板140の長さを短くしなくとも、導光板120の長辺の長さを延長することにより、元のサイズの導光板120の全領域を、照射範囲とすることが可能である。しかしながら、通常、上記長辺の延長部分の長さが、短辺の長さの1割を超えることは許されない。
例えば、導光板120がアクリル樹脂(屈折率1.49)からなる場合、臨界角αは、約42°となる。光学ガラスの一部はこれよりも屈折率が低く、1.43程度のものがあり、この場合、臨界角αは、約45°となる。この場合、光源基板140の長さが対応する短辺の長さの0.8倍を下回ると、上記長辺の延長部分の長さが、短辺の長さの1割を超えてしまう。したがって、光源基板140の長さを、対応する短辺の長さの0.8倍以下とすることは、非常に困難である。
しかしながら、やはり光源基板の長さを対応する辺の長さよりも短くしたいという要求は不変である。そこで、従来、このような要求に応じるべく、光源基板の長さを対応する辺の長さよりも短くするための技術が考案されている。
例えば、下記特許文献2には、光源の長さを導光板の短辺の長さより短くしつつも、照明光導入部を設け、光源から出射された照明光を広げて、導光板に導く構成が開示されている。
また、下記特許文献3には、光源の長さを導光板の短辺の長さより短くしつつも、導光板に光散乱穴を形成することにより、導光板内において光を拡散させる構成が開示されている。
また、下記特許文献4および下記特許文献5には、L字状の光源を、導光板の角部に配置することにより、光源の低消費電力化を図りつつ、表示輝度の均一化を測る構成が開示されている。
以下本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。また、同一構成部材については同一の符号を用い、詳細な説明は適宜省略する。
〔第1実施形態〕
まず、図1および図2を用いて、本発明に係るエッジライト型面光源装置の一例である第1実施形態の面光源装置10について説明する。
(面光源装置の構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る面光源装置10の構成を概略的に示す。図1に示す面光源装置10は、導光板(導光手段)120、LED光源基板(光源)140a、および140bを備えている。この面光源装置10は、導光板120の側面に配置されたLED光源基板140aおよび140bによって、導光板120の側面からその内部に光を照射する、いわゆるエッジライト型の面光源装置である。
導光板120は、当該導光板120とともに表示装置に搭載される液晶表示パネルの形状に対応して、図1に示すように、互いに対向しあう一対の短辺(図中左辺および右辺)と、互いに対向しあう一対の長辺(図中上辺および下辺)とからなる、横長の長方形状を有している。
この面光源装置10においては、上記一対の短辺の各々に、LED光源基板が配置されている。具体的には、導光板120の左辺にはLED光源基板140aが配置されており、導光板120の右辺には、LED光源基板140bが配置されている。
特に、注目すべきは、LED光源基板140aは、上記左辺の上端部に設けられているのに対し、LED光源基板140bは、上記右辺の下端部に設けられている点である。すなわち、LED光源基板140aは、導光板120の左上角部近傍に設けられているのに対し、LED光源基板140bは、導光板120の右下角部近傍に設けられている。
さらに、注目すべきは、LED光源基板140aの発光部分の長さW1、およびLED光源基板140bの発光部分の長さW2は、極めて短く、これら2つのLED光源基板の発光部分の長さW1,W2の合計は、導光板120の1つの短辺の長さよりも短い点である。これは、2つのLED光源基板を上記のように配置したことにより、各LED光源基板の発光部分の長さをこれ以上長くしなくとも、導光板120において十分な照射範囲を得ることが可能となっているからである。
(光の照射範囲)
図2は、本発明の第1実施形態に係る面光源装置10における、各LED光源基板による光の照射範囲(照射領域とも呼ぶ)を示す。このうち、図2の(a)は、LED光源基板140aによる光の照射範囲210aを示す。また、図2の(b)は、LED光源基板140bによる光の照射範囲210bを示す。そして、図2の(c)は、LED光源基板140a,bの双方による光の照射範囲を示す。
(LED光源基板140aによる光の照射範囲)
図2の(a)に示すように、本実施形態の面光源装置10においては、LED光源基板140aから照射された光は、導光板120の右辺方向に向かって進行し、その照射範囲210aは、導光板120の下辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これは、LED光源基板140aから照射された光が、導光板120の側面(すなわち、境界面)において屈折するからである。これにより、導光板120の左下角部においては、図2の(a)に示すように、LED光源基板140aからの光が照射されない暗部212a(ハッチが施されていない部分)が形成されている。
ここで、導光板120の屈折率λは1より大きくなっている。このため、法線と屈折線とがなす屈折角αは、90°より小さいものとなる。
上記屈折率λと上記屈折角αとの関係は、下記式(1)によって表すことができる。
sinα = 1/λ ・・・ (1)
(LED光源基板140bによる光の照射範囲)
また、図2の(b)に示すように、本実施形態の面光源装置10においては、LED光源基板140bから照射された光は、導光板120の左辺方向に向かって進行し、その照射範囲210bは、導光板120の上辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の右上角部においては、LED光源基板140bからの光が照射されない暗部212b(ハッチが施されていない部分)が形成されている。
(LED光源基板140a,bによる光の照射範囲)
図2の(c)は、照射範囲210aと照射範囲210bとを重ね合わせて示している。図2の(c)において、第3のハッチによって示されている照射範囲210cは、照射範囲210aと照射範囲210bとが重なり合っている領域である。
図2の(a)および図2の(b)に示すように、LED光源基板140aのみを点灯させた状態、LED光源基板140bのみを点灯させた状態を個別に見ると、それぞれ暗部212a、暗部212bが形成されることとなるが、図2の(c)に示すように、LED光源基板140a,bの双方を点灯させた状態では、導光板120において、暗部212aは照射範囲210bによって解消され、暗部212bは照射範囲210aによって解消されるため、その全ての領域が照射範囲となる。
(本実施形態の効果)
このように、本実施形態の面光源装置10は、その発光部分の長さが極めて短いLED光源基板を用いていながら、その配置を上記のように工夫したことにより、導光板120における光の照射範囲を十分に得ることが可能となっている。
なお、もし、導光板120の辺の長さや、導光板120の屈折率λが本実施形態と異なる場合には、必要に応じて、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bの少なくとも一方の発光部分の長さを変更することにより、本実施形態と同様に、導光板120における全ての領域を照射範囲とすることができる。
この場合、導光板120の長辺の長さをx、導光板120の短辺の長さをy、LED光源基板140aとLED光源基板140bの長さの和をLとしたとき、下記式(2)を満たすことにより、導光板120における全ての領域を照射範囲とすることができる。
L+x/√(λ2−1) ≧ y ・・・ (2)
ここで、上記式(2)をより詳細に説明するために、上記式(2)で不等号が等号の場合、すなわち、LED光源基板140a、LED光源基板140bから照射された光の照射領域が重複する照射範囲210cが0となるが、LED光源基板140a、140bから照射された光の照射範囲210a、210bによって導光板120における全ての領域を網羅することができる事例を図2の(d)に示す。この事例では、上記式(2)を満たしつつ、LED光源基板140aとLED光源基板140bの長さの和であるLが最短となる。
図2の(d)に示すように、この事例では、LED光源基板140aから照射された光の照射範囲210aの境界線213aと、LED光源基板140bから照射された光の照射範囲210bの境界線213bとが、上記式(1)を満たす屈折角αに沿って丁度、同じ直線上に重なっている。
このとき、図2の(d)を参照すればわかるように、LED光源基板140a、140bの長さW1、W2と導光板120の短辺の長さyとの間で、下記式(2’)を満たすことなる。
W1+x×tan(α)+W2=y ・・・ (2’)
ここで、W1+W2は、上述の通り、LED光源基板140aとLED光源基板140bの長さの和はLであり、屈折角αは、上記式(1)を満たす角度なので、式(2’)を導光板の屈折率λおよびLを用いて書き直すと、式(2’)は、上記式(2)で不等号が等号の場合となる。
式(2’)で左辺が右辺(y:導光板120の短辺の長さ)より大きくなるとLED光源基板140a、LED光源基板140bから照射された光の照射領域が重複する照射範囲210cが増加することになる。
例えば、図2の(d)の状態から、LED光源基板140aの長さが長くなると、境界線213aは下方に移動し、LED光源基板140bの長さが長くなると、境界線213bは上方に移動する。したがって、この状態から、少なくともLED光源基板140aまたはLED光源基板140bの一方の長さが長くなると、図2の(c)に例示するように、照射範囲210aと照射範囲210bとが重複する照射範囲210cが形成されることとなる。
なお、上記発光部分の長さ(LED光源基板140aまたはLED光源基板140bの少なくともいずれか一方の長さ)をより短くすることも可能な場合がある。たとえば導光板120にアクリル樹脂(λ=1.49)を使用し、導光板120の縦横比が液晶テレビ等に一般的に用いられている9:16であるとき、いかなるLであっても上記の式(2)を満たすことができる。すなわち、上記発光部分の長さを可能な限り短くすることができる。
また、本実施形態の面光源装置10は、導光板120における各角部の輝度を、比較的高めることができる。
例えば、面光源装置10は、LED光源基板140aが導光板120の左上角部に配置されているので、当該左上角部の輝度を高めることができるのはもちろんのこと、LED光源基板140aの法線方向にある、導光板120の右上角部の輝度を高めることもできる。一般に、線状のLED光源基板は、法線方向への照射光の強度が強いからである。
同様に、面光源装置10は、LED光源基板140bが導光板120の右下角部に配置されているので、当該右下角部の輝度を高めることができるのはもちろんのこと、LED光源基板140bの法線方向にある、導光板120の左下角部の輝度を高めることもできる。
また、本実施形態の面光源装置10は、導光板120に対するLED光源基板140a,bの配置が点対称となっており、導光板120における光の反射パターンも点対称となっているため、180°回転させた状態で、液晶表示パネルなどに対称に組み込むことが可能となっている。これにより、本実施形態の面光源装置10は、上記組み込み時の生産性を高めることが可能となっている。この場合、LED光源基板140a,bには、同一のLED光源基板を用いることが好ましく、これにより、部品コスト削減等の効果を得ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、図3および図4を用いて、本発明に係るエッジライト型光源基板の一例である第2実施形態の面光源装置30について説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る面光源装置30の構成を概略的に示す。この第2実施形態の面光源装置30は、各LED光源基板の配置が、面光源装置10と異なり、その他の点については、面光源装置10と同様である。
具体的には、図3に示すように、第2実施形態の面光源装置30は、LED光源基板140aが、導光板120の左辺の中央部に設けられており、LED光源基板140bが、導光板120の右辺の中央部に設けられている。
図4は、本発明の第2実施形態に係る面光源装置30における、各LED光源基板による光の照射範囲を示す。このうち、図4の(a)は、LED光源基板140aによる光の照射範囲210aを示す。また、図4の(b)は、LED光源基板140bによる光の照射範囲210bを示す。そして、図4の(c)は、LED光源基板140a,bの双方による光の照射範囲を示す。
図4の(a)に示すように、本実施形態の面光源装置30においては、LED光源基板140aから照射された光は、導光板120の右辺方向に向かって進行し、その照射範囲210aは、導光板120の上辺方向への屈折角αをなす広がり、および、導光板120の下辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の左上角部および左下角部の各々において、LED光源基板140aからの光が照射されない暗部212aが形成されている。
また、図4の(b)に示すように、本実施形態の面光源装置30においては、LED光源基板140bから照射された光は、導光板120の左辺方向に向かって進行し、その照射範囲210bは、導光板120の上辺方向への屈折角αをなす広がり、および、導光板120の下辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の右上角部および右下角部の各々において、LED光源基板140bからの光が照射されない暗部212bが形成されている。
本実施形態の面光源装置30においても、図4の(a)および図4の(b)に示すように、LED光源基板140aのみを点灯させた状態、LED光源基板140bのみを点灯させた状態を個別に見ると、それぞれ暗部212a、暗部212bが形成されることとなるが、図4の(c)に示すように、LED光源基板140a,bの双方を点灯させた状態では、導光板120において、暗部212aは照射範囲210bによって解消され、暗部212bは照射範囲210aによって解消されるため、その全ての領域が照射範囲となる。
すなわち、本実施形態の面光源装置30も、その発光部分の長さが極めて短いLED光源基板を用いていながら、その配置を上記のように工夫したことにより、導光板120における光の照射範囲を十分に得ることが可能となっている。
この面光源装置30によっても、面光源装置10と同様、短いLED光源基板によって導光板120の全領域から光を照射することが出来る。特に、面光源装置30によれば、この構成によれば、視聴者にとってより自然な見た目となる、上下対称かつ左右対称の照射パターンを、導光板120に形成することができる。
既に説明したとおり、従来技術(図25参照)では、光源基板140の長さが導光板120の短辺の長さの0.8倍を下回ると、必要となる導光板120の延長部分の長さが導光板120の短辺の長さの1割を超えるが、本実施形態の面光源装置30においては、光源基板140の長さが導光板120の短辺の長さの0.8倍を下回る場合でも、上記延長部分の長さが導光板120の短辺の長さの1割を十分に下回り、当該長さを略ゼロにすることもできる。
〔第3実施形態〕
次に、図5および図6を用いて、本発明に係るエッジライト型光源基板の一例である第3実施形態の面光源装置50について説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る面光源装置50の構成を概略的に示す。この第3実施形態の面光源装置50は、各LED光源基板の配置が、面光源装置10,30と異なり、その他の点については、面光源装置10,30と同様である。
具体的には、図5に示すように、第3実施形態の面光源装置50は、LED光源基板140aが、導光板120の上辺の左端部に設けられており、LED光源基板140bが、導光板120の下辺の右端部に設けられている。すなわち、第3実施形態の面光源装置50は、LED光源基板が、導光板120における一対の長辺の各々に設けられている。
図6は、本発明の第3実施形態に係る面光源装置50における、各LED光源基板による光の照射範囲を示す。各LED光源基板による光の照射範囲を示す。このうち、図6の(a)は、LED光源基板140aによる光の照射範囲210aを示す。また、図6の(b)は、LED光源基板140bによる光の照射範囲210bを示す。そして、図6の(c)は、LED光源基板140a,bの双方による光の照射範囲を示す。
図6の(a)に示すように、本実施形態の面光源装置50においては、LED光源基板140aから照射された光は、導光板120の下辺方向に向かって進行し、その照射範囲210aは、導光板120の右辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の右上角部において、LED光源基板140aからの光が照射されない暗部212aが形成されている。
また、図6の(b)に示すように、本実施形態の面光源装置50においては、LED光源基板140bから照射された光は、導光板120の上辺方向に向かって進行し、その照射範囲210bは、導光板120の左辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の左下角部において、LED光源基板140bからの光が照射されない暗部212bが形成されている。
本実施形態の面光源装置50においても、図6の(a)および図6の(b)に示すように、LED光源基板140aのみを点灯させた状態、LED光源基板140bのみを点灯させた状態を個別に見ると、それぞれ暗部212a、暗部212bが形成されることとなるが、図6の(c)に示すように、LED光源基板140a,bの双方を点灯させた状態では、導光板120において、暗部212aは照射範囲210bによって解消され、暗部212bは照射範囲210aによって解消されるため、その全ての領域が照射範囲となる。
すなわち、本実施形態の面光源装置50も、その発光部分の長さが極めて短いLED光源基板を用いていながら、その配置を上記のように工夫したことにより、導光板120における光の照射範囲を十分に得ることが可能となっている。
このように、LED光源基板を長辺に設ける場合、導光板120の長辺の長さをx、導光板120の短辺の長さをy、LED光源基板140aとLED光源基板140bの長さの和をLとしたとき、第1実施形態で説明した式(2)と同様に、下記式(3)を満たすことにより、導光板120における全ての領域を照射範囲とすることができる。
L+y/√(λ2−1) ≧ x ・・・ (3)
たとえば導光板120にアクリル樹脂(λ=1.49)を使用し、導光板120の縦横比が液晶テレビ等に一般的に用いられている9:16であるとき、下記式(4)を満たすことにより、導光板120における全ての領域を照射範囲とすることができる。
L ≧ 0.49x ・・・ (4)
すなわち、光源基板140aと光源基板140bの長さの和が、導光板120の長辺の長さの0.49倍を上回っていれば、導光板120における全ての領域を照射範囲とすることができる。
本実施形態の面光源装置50によれば、LED光源基板は導光板の長辺に沿って配置されるため、LED光源基板から照射された光が、導光板を通って導光板の照射面から出射されるまでの距離は比較的短い。従って、導光板により吸収される光は比較的少なく、発光効率の向上が可能となる。
〔第4実施形態〕
次に、図7および図8を用いて、本発明に係るエッジライト型光源基板の一例である第4実施形態の面光源装置70について説明する。
図7は、本発明の第4実施形態に係る面光源装置70の構成を概略的に示す。この第4実施形態の面光源装置70は、各LED光源基板の配置が、面光源装置10,30,50と異なり、その他の点については、面光源装置10,30,50と同様である。
具体的には、図7に示すように、第4実施形態の面光源装置70は、LED光源基板として、LED光源基板140a、LED光源基板140b、およびLED光源基板140cを備えている。
LED光源基板140aは、導光板120の上辺の左端部に設けられており、LED光源基板140bは、導光板120の上辺の右端部に設けられており、LED光源基板140cは、導光板120の下辺の中央部に設けられている。
すなわち、第4実施形態の面光源装置70は、3つのLED光源基板が設けられている点、および、導光板120の1つの長辺(上辺)に対して2つのLED光源基板が設けられている点で、これまでに説明した面光源装置10,30,50と異なる。
図8は、本発明の第4実施形態に係る面光源装置70における、各LED光源基板による光の照射範囲を示す。各LED光源基板による光の照射範囲を示す。このうち、図8の(a)は、LED光源基板140aによる光の照射範囲210aを示す。また、図8の(b)は、LED光源基板140bによる光の照射範囲210bを示す。また、図8の(c)は、LED光源基板140cによる光の照射範囲210cを示す。そして、図8の(d)は、LED光源基板140a,b,cの全てによる光の照射範囲を示す。
図8の(a)に示すように、本実施形態の面光源装置70においては、LED光源基板140aから照射された光は、導光板120の下辺方向に向かって進行し、その照射範囲210aは、導光板120の右辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の右上角部を主として、LED光源基板140aからの光が照射されない暗部212aが形成されている。
また、図8の(b)に示すように、本実施形態の面光源装置70においては、LED光源基板140bから照射された光は、導光板120の下辺方向に向かって進行し、その照射範囲210bは、導光板120の左辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の左上角部を主として、LED光源基板140bからの光が照射されない暗部212bが形成されている。
また、図8の(c)に示すように、本実施形態の面光源装置70においては、LED光源基板140cから照射された光は、導光板120の上辺方向に向かって進行し、その照射範囲210cは、導光板120の左辺方向への屈折角αをなす広がり、および、導光板120の右辺方向への屈折角αをなす広がりを持っている。これにより、導光板120の左下角部および右下角部の各々において、LED光源基板140bからの光が照射されない暗部212cが形成されている。
本実施形態の面光源装置70においても、図8の(a)〜(c)に示すように、LED光源基板140aのみを点灯させた状態、LED光源基板140bのみを点灯させた状態、LED光源基板140cのみを点灯させた状態を個別に見ると、それぞれ暗部212a、暗部212b、暗部212cが形成されることとなるが、図8の(d)に示すように、LED光源基板140a,b,cを全て点灯させた状態では、導光板120において、暗部212aは照射範囲210b,cによって解消され、暗部212bは照射範囲210a,cによって解消され、暗部212cは照射範囲210a,bによって解消されるため、その全ての領域が照射範囲となる。
すなわち、本実施形態の面光源装置70も、その発光部分の長さが極めて短いLED光源基板を用いていながら、その数および配置を上記のように工夫したことにより、導光板120における光の照射範囲を十分に得ることが可能となっている。
特に、本実施形態の面光源装置70は、各LED光源基板から照射された光の広がり形状を鑑みて、各LED光源基板を上記のとおり適切に配置したことにより、その発光部分の長さが極めて短いLED光源基板を僅か3つしか用いていないにも関わらず、導光板120における光の照射範囲を十分に得ることが可能となっている。すなわち、本実施形態の面光源装置70は、第3実施形態の面光源装置50と比較すると、LED光源基板の数を1つ増やすこととなるが、LED光源基板のサイズを極端に小さくすることができる。
この効果は、面光源装置50の照射範囲を示す図6と、面光源装置70の照射範囲を示す図8とを見比べれば明らかであるが、以下の説明からも明らかである。
N個のLED光源基板を長辺に設ける場合、導光板120における全ての領域を照射範囲とするためには、第1実施形態で説明した式(2)と同様に、下記式(5)を満たす必要がある。
L+(N−1)y/√(λ2−1) ≧ x ・・・(5)
例えば、導光板120にアクリル樹脂(λ=1.49)を使用し、導光板120の縦横比が9:16である場合を考える。
第3実施形態の面光源装置50の場合、N=2となり、この場合、L=0では、上記式(5)を満たさない。すなわち、LED光源基板の長さの総和を短くすることに限界がある。
一方、本実施形態の面光源装置50の場合、N=3となり、この場合、L=0としても、上記式(5)を満たす。すなわち、LED光源基板の長さの総和を短くすることに限度は無い。
〔第5実施形態〕
次に、図9〜図11を用いて、本発明の第5実施形態について説明する。
第2実施形態で説明したエッジライト型面光源装置30は、LED光源基板を導光板120の短辺の中央に設ける構成となっているため、導光板120における各角部の輝度が、これ以外の部分よりも低くなる場合がある。
そこで、本実施形態では、第2実施形態の面光源装置30を用いて、導光板120における各角部の輝度を向上させる構成の一例を説明する。
図9は、本発明の第5実施形態に係る面光源装置30の構成を示す断面図である。
図9と図15とを比較すれば分かるように、従来のエッジライト型の面光源装置には、導光板120の一方の短辺にしかLED光源基板が設けられていないが、本実施形態の面光源装置30には、導光板120の両方の短辺に、LED光源基板が設けられている。
さらに、本実施形態の面光源装置30には、導光板120の両方の短辺に、反射材131が設けられているが、従来のエッジライト型の面光源装置には、このような反射材が設けられていない。
図10は、本発明の第5実施形態に係る面光源装置30が備える、反射シート130および反射材131の構成を示す。
図10に示すように、面光源装置30の反射シート130には、反射材131が一体的に形成されている。具体的には、反射シート130には、その一対の短辺の各々において、当該短辺に沿ってある程度の幅を有して拡張された部分を有しており、この拡張部分が、反射材131となっている。
図9に示すように、反射材131は、反射シート130との境界線(図中破線)において垂直に折り曲げられ、これにより、導光板120の側面を覆うことが可能となる。このため、反射材131の上記幅は、導光板120の側面を覆うのに十分なものとなっている。また、上記境界線部分には、上記折り曲げを容易かつ確実なものとするために、ミシン目加工、ハーフカット加工、圧縮加工等が施されている。
特に、反射シート130においては、一対の短辺の各々の両端部に、反射材131が設けられている。例えば、反射材131には、全光反射率が約70%以上の材料が用いられる。これにより、本実施形態の面光源装置30は、導光板120の全ての角部において、その短辺側の側面を反射材131で覆い、当該角部の輝度を高めることが可能となっている。
さらに、反射シート130においては、上記一対の短辺の各々の中央部に、反射材131が設けられていない部分である、切り欠け部132が設けられている。この切り欠け部132は、LED光源基板から照射された光を遮らないようにするために設けられている。したがって、切り欠け部132の長さは、少なくとも、LED光源基板の発光部分の長さよりも長くなっていることが好ましい。
なお、LED光源基板から照射された光を遮らなければ、切り欠け部132を設けない構成とすることも可能である。例えば、切り欠け部132の代わりに、開口部を設けることによっても、LED光源基板から照射された光を遮らない構成とすることができる。
また、切り欠け部や開口部を備えなくとも、導光板120の側面を全て覆うように、反射材131を構成し、LED光源基板を反射材131と導光板120との間に配置することで、LED光源基板から照射された光を遮らない構成とすることができる。この場合、反射材131の構成をより簡単に、あるいは反射材131の部品点数を低減することも可能である。
なお、反射材131として、反射シート130よりも反射率を低くする場合、反射材131の表面に例えば黒色の塗料を塗布することにより、これを容易に実現できる。
また、本実施形態では、反射材131を設けることにより、導光板120の任意の部分(上記例では、各角部)における反射率を高めることとしたが、例えば、導光板120の側面に白色塗料を塗布したり、銀など反射率の高い金属を蒸着したりする等、これ以外の構成により、導光板120の任意の部分における反射率を高めるようにしてもよい。これらの場合、反射材131と同様の機能を容易に実現することが可能である。
また、必要に応じて、上記例とは反対に、導光板120の任意の部分における反射率を低める構成を用いても良い。例えば、導光板120の側面に反射率の低い材料を設置、塗布、蒸着等することにより、導光板120の任意の部分における反射率を低めるようにしてもよい。上記材料としては、例えば、カーボンブラックを配合した樹脂や塗料等、一般的に黒色として認識できる全光反射率が約10%以下の材料が挙げられる。
図11は、本発明の第5実施形態に係る面光源装置30における、導光板120の側方の構成を示す。図11は、導光板120、反射シート130、反射材131、LED光源基板140a、およびLED光源基板140bが、互いに組み合わされた状態を示す。
図11において、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bは、配線基板610およびLEDパッケージ620に加え、反射シート固定部材630を有する。反射シート固定部材630は、配線基板610から導光板120側に突出する部材であり、反射材131を導光板120に押さえつける。これにより、本実施形態の面光源装置30は、反射材131を固定するための部材を別途設ける必要が無く、反射材131の固定が容易なものとなっている。
なお、反射シート固定部材630を配線基板610と一体的に構成することも可能である。特に、本実施形態において、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bにLEDパッケージを用いる代わりに、LED素子を配線基板にCOB実装してもよい。これにより、配線基板を射出成形することで、配線基板と反射シート固定部材とを容易に一体成形することができる。
〔第6実施形態〕
次に、図12を用いて、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、複数の小基板141を連結することにより、LED光源基板140を構成する例を説明する。
図12は、本発明の第6実施形態に係る面光源装置30における、導光板120の側方の構成を示す。図12は、第2実施形態の面光源装置30の一部の構成を具体的に示すものであり、導光板120、反射シート130、反射材131、LED光源基板140a、およびLED光源基板140bが、互いに組み合わされた状態を示す。
図12おいて、光源基板140aおよび光源基板140bは、複数(本例では3個)の小基板141が連結されて構成されている。これら複数の小基板141は相互に機構的および電気的に連結可能に構成され、連結されることで、単一の光源基板と同等に取り扱うことが可能となっている。さらに、反射材131も、小基板141と機構的に連結可能に構成されている。
連結部分の構成は、公知のどのような構成を用いてもよいが、例えば、一方の部材の凸部と他方の部材の凹部とが勘合することにより、両部材が連結する構成を用いることができる。
このように、本実施形態の面光源装置30は、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bの両端に反射材131を連結させたことにより、導光板120の側面のうちLED光源基板が設けられていない部分の反射率が調整され、第5実施形態の面光源装置30と同様の効果を奏することが可能となっている。特に、本実施形態の面光源装置30は、着脱自在な反射材131を用いたことにより、上記反射率を容易に変更することが可能となっている。
以上の例では、反射材131を反射シート130と一体に構成する例を説明したが、反射材131の構成はこれに限定されない。すなわち、反射材131は、単独の部材として備えられてもよい。その場合、反射材131は、導光板120に対して接着剤やテープ等の接着手段により接着されることで、位置を固定することが可能となる。
〔第7実施形態〕
次に、図13を用いて、本発明の第7実施形態について説明する。図13は、本発明の第7実施形態に係る面光源装置30における、導光板120の側方の構成を示す。
本実施形態では、反射材131の形状が、第6実施形態と異なる。具体的には、本実施形態では、反射材131に、小基板141の基板部分が用いられている。
これにより、本実施形態の反射材131は、小基板141の基板部分をそのまま用いることができ、小基板141と同様に連結することが可能となっている。したがって、本実施形態の反射材131は、その構造や強度に関し、小基板141と同等の性能や信頼性が確保できる。また、反射材131に専用の部品を用いる必要がないため、反射材131に係るコストを削減することができる。
特に、小基板141の基板部分には、光を有効に活用するために反射率の高い材料が用いられているため、特に加工することなく、そのまま反射率の高い反射材131として利用することが可能となっている。
〔補足説明〕
上記各実施形態において、光源としてLED光源基板を用いることとしたが、これに限らない。但し、上記各実施形態に例示したように、光源としてLED光源基板を用いることにより、より短い光源基板で同等の輝度を実現することができる。
特に、光源としてLED光源基板を用いることにより、LED素子の数や配置(位置や間隔)を調整することで、導体板120における任意の部分の輝度を容易に調整することができる。例えば、導体板120の短辺の端部における輝度を高める場合、当該端部におけるLED素子の設置間隔を短くすることで、容易にこれを実現することができる。
また、上記各実施形態において、LED光源基板におけるLED素子の実装方法として、LEDパッケージを用いてもよいが、以下の理由から、COB実装することがより好ましい。(1)LEDパッケージを配線基板に実装する方法では、パッケージやその半田付けを構成するためにある程度の長さが必要となるので、同じ長さ当たりに実装できるLED素子の数が少ない。より多くのLED素子を高密度に実装するためには、COB実装が好適である。(2)COB実装では半田を使用しないことが可能であるので、半田温度の制約を受けず、より多くの電力を使用する、すなわち温度の上昇を許容できるため大きな電流を流すことが可能で、同じLED素子であってもより輝度を向上することができる。(3)COB用の基板を射出成形にて作成する場合、第6実施形態および第7実施形態で説明したような、連結可能な構成を容易に実現することができる。
〔応用例〕
以下、上記各実施形態の応用例について、図4の(a)〜(c)および図26を参照して説明する。
図26には、本応用例に係る面光源装置の概略構成、および光の照射の様子を示している。
図4の(a)〜(c)に示す面光源装置30では、LED光源基板140aからの光が照射されない暗部212aをLED光源基板140bにより照らし、LED光源基板140bからの光が照射されない暗部212bをLED光源基板140aにより照らした。こうして、導光板120の照射面の全てから光が照射される構成を実現した。
ここでは、導光板120の照射面の全てから照射される光の明るさの均一化を図る手法について説明する。
図26には、面光源装置30の応用例である面光源装置300を示している。図示の範囲において、面光源装置300は面光源装置30と同じ部材を備えている。
加えて、図26には、LED光源基板140aが備えているLEDパッケージ620であるLEDパッケージ(点光源、発光ダイオード)620aと、LED光源基板140bが備えているLEDパッケージ620であるLEDパッケージ620bとを示している。LED光源基板140aは導光板120の左辺に沿って延伸するように配置されており、LEDパッケージ620aはLED光源基板140aの延伸方向に複数個(図26では7個であるが、これに限定されない)並んで設けられている。同様に、LED光源基板140bは導光板120の右辺に沿って延伸するように配置されており、LEDパッケージ620bはLED光源基板140bの延伸方向に複数個(図26では7個であるが、これに限定されない)並んで設けられている。
図26によれば、照射範囲210cは、主にLED光源基板140aから出射される光により照らされる照射範囲210caと、主にLED光源基板140bから出射される光により照らされる照射範囲210cbとに分けられる。このため、主にLED光源基板140aから出射される光により照らされる部分は、照射範囲210aおよび210ca(導光板120の照射面内の白色部分)となる。一方、主にLED光源基板140bから出射される光により照らされる部分は、照射範囲210bおよび210cb(導光板120の照射面内の灰色部分)となる。
白色部分から出射される光の輝度と、灰色部分から出射される光の輝度とを同じにすれば、導光板120の照射面の全てから照射される光の明るさの均一化を図ることが可能であると考えられる。そして、白色部分から出射される光の輝度と、灰色部分から出射される光の輝度とを同じにする手法としては、下記の手法が挙げられる。すなわち、導光板120の照射面の全面における、LED光源基板140aによる照射による輝度分布と、LED光源基板140bによる照射による輝度分布とが、互いに逆相の関係を有するようにする。
ここで逆相とは、同じ領域を照らす2種類の発光に関し、一方の発光による輝度分布(輝度の大小)が、他方の発光による輝度分布(輝度の大小)に対して略反転している状態を意味している。従って、換言すれば、導光板120の照射面の全面では、LED光源基板140aから出射される光から得られる輝度分布が、LED光源基板140bから出射される光から得られる輝度分布に対して、その大小が略反転している。
なお、導光板120において、反射パターン122(図20参照)を適正に設けることにより、所望の面発光パターンを得ることは容易であることから、上記の互いに逆相の関係を有する構成を実現することは、技術的には容易である。
ここで、上記の互いに逆相の関係を有する構成を実現する際の注意点について、図26および図27を参照して説明する。
図27は、面光源装置300(応用例)における、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bの各々による照射による明るさを示す波形であり、図26のA−A´間における明るさの関係を示している。
図27によれば、上記の互いに逆相の関係を有する構成を実現した場合、LED光源基板140aによる照射による明るさ(輝度)は、照射範囲210ca(白色部分)では高くなっており、照射範囲210b(灰色部分)では低くなっている。反対に、この場合、LED光源基板140bによる照射による明るさは、照射範囲210caでは低くなっており、照射範囲210bでは高くなっている。照射範囲210cb(灰色部分)および照射範囲210a(白色部分)についても同様である。これにより、面光源装置300では、導光板120の照射面の全てにおいて均一の照射を実現しており、これを図27ではバックライトの明るさとして示している。
ここで注意すべき点は、図27に示す例が、面光源装置300において、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bが、光を照射する範囲の全てにて略均一な輝度を有する光を照射する場合の例であるということである。なおこの場合、通常は、各LEDパッケージ620aは互いに略均一な輝度となり、各LEDパッケージ620bも互いに略均一な輝度となる。
図27に示す例では、照射範囲210caと照射範囲210bとの境目にて、LED光源基板140aによる照射による明るさが変化する位置での輝度の勾配と、LED光源基板140bによる照射による同勾配とが急峻となっている。これは、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bが、光を照射する範囲の全てにて略均一な輝度を有する光を照射するため、該範囲の縁が、縁以外の該範囲内と同程度に明るいことによる。
LED光源基板140aおよびLED光源基板140bに位置ずれが無い場合、図27の上に示すグラフのように、LED光源基板140aによる照射による明るさが変化する部分と、LED光源基板140bによる照射による明るさが変化する部分とが完全に一致する。この結果、正真正銘、バックライトの明るさは一定となり、導光板120の照射面の全てにおいて均一の照射が実現されていると言える。
一方、何らかの要因でLED光源基板140aが下にずれて配置された場合、図27の下に示すグラフのように、LED光源基板140aによる照射による明るさが変化する部分と、LED光源基板140bによる照射による明るさが変化する部分とがずれる。この結果、バックライトの明るさが落ち込む部分BM1が、狭い範囲に大きな落ち込みとして生じ、これが導光板120の照射面における照射が不均一となる(すなわち、輝度ムラの)要因となる。LED光源基板140aが下以外にずれて配置される場合、さらには、LED光源基板140bがずれて配置される場合についても同様である。
〔応用例の変形例〕
図27を参照して説明した要領で、導光板120の照射面における照射が不均一となることを抑制するために、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bは、光を照射する範囲の全てにて略均一な輝度を有する光よりも、当該範囲の縁における輝度の勾配が小さい光を照射するように構成する。
これにより、LED光源基板140aまたはLED光源基板140bの位置ずれに依存して、導光板120の特定領域にて輝度が極端に低下することを抑制することができる。従って、導光板120の照射面の全面において均一な輝度を得ることが可能となる。
このことについて、図26および図28〜図30を参照して説明する。
図28は、面光源装置300(応用例の変形例)における、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bの各々による照射による明るさを示す波形であり、図26のA−A´間における明るさの関係を示している。
図28によっても、図27と同様の要領により、面光源装置300では、導光板120の照射面の全てにおいて均一の照射を実現しており、これを図28ではバックライトの明るさとして示している。
ここで注目すべき点は、図28に示す例が、面光源装置300において、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bが、光を照射する範囲の縁における輝度の勾配が小さい光を照射する場合の例であるということである。なおこの場合の、各LEDパッケージ620aおよび各LEDパッケージ620bの構成例については後述する。
図28に示す例では、照射範囲210caと照射範囲210bとの境目にて、LED光源基板140aによる照射による明るさが変化する位置での輝度の勾配と、LED光源基板140bによる照射による同勾配とが、図27に示す例と比べて緩やかとなっている。これは、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bが、光を照射する範囲の縁における輝度の勾配が小さい光を照射するため、該縁が、縁以外の該範囲内よりも暗いことによる。
LED光源基板140aおよびLED光源基板140bに位置ずれが無い場合、図28の上に示すグラフのように、LED光源基板140aによる照射による明るさが変化する部分と、LED光源基板140bによる照射による明るさが変化する部分とが完全に一致する。この結果、正真正銘、バックライトの明るさは一定となり、導光板120の照射面の全てにおいて均一の照射が実現されていると言える。
一方、何らかの要因でLED光源基板140aが下にずれて配置された場合、図28の下に示すグラフのように、LED光源基板140aによる照射による明るさが変化する部分と、LED光源基板140bによる照射による明るさが変化する部分とがずれる。
しかしながら、上述したとおり、照射範囲210caと照射範囲210bとの境目にて、LED光源基板140aによる照射による明るさが変化する位置での輝度の勾配と、LED光源基板140bによる照射による同勾配とが緩やかとなっている。この結果、バックライトの明るさが落ち込む部分BM2が、広い範囲にこそなるが上記BM1よりも小さな落ち込みとして生じる。該BM2は、広い範囲に小さい落ち込みとして現れるため、輝度ムラとして目立ちにくく、導光板120の照射面における照射が不均一となる要因としては、影響が小さい。LED光源基板140aが下以外にずれて配置される場合、さらには、LED光源基板140bがずれて配置される場合についても同様である。
ここで、図28に示す例を実現するための、LED光源基板140aおよびLED光源基板140bの構成について説明する。以下では、便宜上、LED光源基板140aについてのみ説明を行うが、LED光源基板140bにおいても、LED光源基板140aと同様の構成を適用することができる。
まず、LED光源基板140aは、導光板120の左辺に沿って(LED光源基板140bは、導光板120の右辺に沿って)延伸するように配置されている。LED光源基板140aの両端から出射される光の輝度がLED光源基板140aの中央部分から出射される光の輝度よりも小さいのが好ましい。
なお、このような構成は、具体的に下記の各構成により実現することができる。
第1例として、LED光源基板140aの両端S・Sに配置されているLEDパッケージ620aの輝度を、LED光源基板140aの中央部分Cに配置されているLEDパッケージ620aの輝度よりも小さくする(図29参照)。
第2例として、LED光源基板140aの両端S・Sに配置された複数のLEDパッケージ620aを、LED光源基板140aの中央部分Cに配置された複数のLEDパッケージ620aよりも疎に配置する(図30参照)。
第3例として、LED光源基板140aの両端S・Sに配置されているLEDパッケージ620aを駆動する電流値を、LED光源基板140aの中央部分Cに配置されているLEDパッケージ620aを駆動する電流値よりも小さくする。
第4例として、LED光源基板140aの両端S・Sおよび中央部分Cのそれぞれに、互いに並列に接続された複数のLEDパッケージ620aを設ける。そしてこのとき、両端S・Sにて互いに並列に接続されたLEDパッケージ620aの個数を、中央部分Cにて互いに並列に接続されたLEDパッケージ620aの個数よりも多くする。
第5例として、LED光源基板140aの各LEDパッケージ620aをPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)により駆動する。そして、LED光源基板140aの両端S・Sに配置されているLEDパッケージ620aを駆動する電流のデューティー比を、LED光源基板140aの中央部分Cに配置されているLEDパッケージ620aを駆動する電流のデューティー比よりも小さくする。
各例により、LED光源基板140aの両端から出射される光の輝度を、LED光源基板140aの中央部分から出射される光の輝度に対して、5〜10%程度小さくするのが好ましい。一度に大きく変化させると、LEDパッケージ620a自体の輝度の勾配に段差(変化が極めて急峻な箇所)が生じ、この段差が輝度ムラの原因となる。中央部分Cから両端S・Sに向かって、十分なだらかに輝度を変化させる場合は、LED光源基板140aの両端から出射される光の輝度を、LED光源基板140aの中央部分から出射される光の輝度に対して、最大30%程度小さくすることも可能である。
続いて、LED光源基板140aは、両端から出射される光の配光特性が、光を照射する範囲の全てにて略均一な輝度を有する光を照射する光源(ここでは基準光源と称する)と異なっているのが好ましい。
なお、このような構成は、具体的に下記の各構成により実現することができる。
第1例として、LED光源基板140aの両端S・Sに設けられた少なくとも1つのLEDパッケージ620aの向きを、前記基準光源と異ならせる。具体的には、図31に示すように、LED光源基板140aの両端S・Sに設けられた少なくとも1つのLEDパッケージ620aを中央部分C側またはその他の側に傾けてもよい。また、図32に示すように、LED光源基板140aの両端S・Sに設けられた少なくとも1つのLEDパッケージ620aを配線基板610aの面と平行な方向に回転させた状態で設けてもよい。
第2例として、LED光源基板140aの両端S・Sに設けられた少なくとも1つのLEDパッケージ620aを配置する高さを、前記基準光源と異ならせる。
第3例として、LED光源基板140aに設けられたLEDパッケージ620aの全てが、同じ配光特性とならないようにする。
第4例として、LED光源基板140aの両端S・Sから出射される光を反射させる光反射部材(光反射手段)730aを設ける(図33参照)。光反射部材730aには、例えば全光反射率が約70%以上の材料が用いられる。
第5例として、LED光源基板140aの両端S・Sから出射される光を吸収する光吸収部材(光吸収手段)740aを設ける(図34参照)。
第6例として、LED光源基板140aの両端S・Sから出射される光を拡散させる光拡散部材(光拡散手段)750aを設ける(図35参照)。光拡散部材750aには、例えば拡散シート150と同様の材料が用いられる。
また、LED光源基板140aは、ワイヤボンディング方式により、リードフレームに各LEDパッケージ620aを実装したものであってもよい。
また、LED光源基板140aは、ワイヤボンディング方式により、基板上に各LEDパッケージ620aを実装したものであってもよい。
また、LED光源基板140aは、半田を用いた接合方式により、基板上に各LEDパッケージ620aを実装したものであってもよい。
また、LEDパッケージ620aは白色LED(白色発光ダイオード)であってもよいし、面光源装置300は、互いに異なる発光色である複数のLEDパッケージ620aを備えていてもよい。
LED光源基板140aは、このようなLEDパッケージ620aを3つ、またはそれ以上備えているのが好ましい。
対応する導光板120の辺より短いLED光源基板140aを用いるエッジライト型面光源装置において、面光源装置300は、輝度が均一であるのが一般的であった。この場合、LED光源基板140aが出射する光の縁において輝度の勾配が大きいと、LED光源基板140aの位置ずれに起因する輝度ムラが発生し易くなる。
そこで、LED光源基板140aの両端における輝度の勾配を緩やかにすることで、光を照射する範囲の縁における輝度の勾配が小さい光を照射する。具体的には、LED光源基板140aの端部Sの輝度または配光特性を変える。
輝度を変えるためには、下記の方法が考えられる。すなわち、LED光源基板140aの両端S・SにLEDパッケージ620aを疎に配置する。また、LED光源基板140aの両端S・SのLEDパッケージ620aを駆動する回路と、LED光源基板140aの中央部分CのLEDパッケージ620aを駆動する回路とを別にする。そして、両端S・SのLEDパッケージ620aについてのみ、それを駆動する電流値またはデューティー比を下げる。
一方、配光特性を変えるためには、LED光源基板140aの両端S・SのLEDパッケージ620aを傾ける。
この結果、面光源装置300の組み立て精度に起因する輝度ムラを低減することができ、公差に対する厳密さを緩和することができる。
なお、図26に示す面光源装置300は、面光源装置30の構成と応用例およびその変形例に係る技術思想とを組み合わせたものであるが、面光源装置10、50、70のいずれかと、応用例およびその変形例に係る技術思想とを組み合わせても当然良い。
LED光源基板140aを導光板120の対応する辺の中程に配置するときは、両端S・Sの輝度の勾配をゆるやかにする必要があるが、LEDパッケージ620aを当該辺の隅に配置するときは、一方(隅から遠い方)の端部Sの輝度の勾配をゆるやかにすれば効果が得られる。
LED光源基板140aと導光板120との位置ずれに起因する輝度ムラを軽減するためには、これらの双方に対策を施す必要がある。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、3つ以上の点光源を備えているのが好ましい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、少なくとも1つの光源は、対応する前記導光手段の辺に沿って延伸するように配置されており、かつ、その少なくとも一方の端部から出射される光の輝度がその中央部分から出射される光の輝度よりも小さいのが好ましい。
上記の構成によれば、前記複数の光源から、当該光源が光を照射する範囲の縁における輝度の勾配が小さい光を照射することを実現することが可能である。なお、このような構成は、具体的に下記の各構成により実現することができる。
まず、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、前記端部に配置されている前記点光源の輝度が、前記中央部分に配置されている前記点光源の輝度よりも小さい。
続いて、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、前記端部と前記中央部分とのそれぞれに、複数の前記点光源を備えており、前記端部に配置された複数の前記点光源が、前記中央部分に配置された複数の前記点光源よりも疎に配置されている。
続いて、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、前記端部に配置されている前記点光源を駆動する電流の電流値が、前記中央部分に配置されている前記点光源を駆動する電流の電流値よりも小さい。
続いて、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、前記端部と前記中央部分とのそれぞれに、複数の前記点光源を備えており、前記端部における前記点光源の列数が、前記中央部分における前記点光源の列数よりも多い。
そして、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、前記点光源をパルス幅変調により駆動し、前記端部に配置されている前記点光源を駆動する電流のデューティー比が、前記中央部分に配置されている前記点光源を駆動する電流のデューティー比よりも小さい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、少なくとも1つの光源は、対応する前記導光手段の辺に沿って延伸するように配置されており、かつ、その少なくとも一方の端部から出射される光の配光特性が、光を照射する範囲の全てにて略均一な輝度を有する光を照射する光源である基準光源と異なっているのが好ましい。
上記の構成によれば、前記複数の光源から、当該光源が光を照射する範囲の縁における輝度の勾配が小さい光を照射することを実現することが可能である。なお、このような構成は、具体的に下記の各構成により実現することができる。
まず、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、前記端部に設けられた少なくとも1つの前記点光源の向きが、前記基準光源と異なっている。
続いて、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、前記端部に設けられた少なくとも1つの前記点光源を配置する高さが、前記基準光源と異なっている。
続いて、本発明のエッジライト型面光源装置は、前記3つ以上の点光源が、全て同じ配光特性でない。
続いて、本発明のエッジライト型面光源装置は、前記端部から出射される光を反射させる光反射手段を備えている。
続いて、本発明のエッジライト型面光源装置は、前記端部から出射される光を吸収する光吸収手段を備えている。
そして、本発明のエッジライト型面光源装置は、前記端部から出射される光を拡散させる光拡散手段を備えている。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、ワイヤボンディング方式により、リードフレームに前記点光源を実装したものであってもよい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、ワイヤボンディング方式により、基板上に前記点光源を実装したものであってもよい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記少なくとも1つの光源は、半田を用いた接合方式により、基板上に前記点光源を実装したものであってもよい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記点光源は発光ダイオードであるのが好ましい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、前記発光ダイオードは、白色発光ダイオードであってもよい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置において、互いに異なる発光色である複数の前記発光ダイオードを備えていてもよい。
また、本発明のエッジライト型面光源装置は、前記導光手段の照射面の全面における、前記複数の光源の1つから出射された光の照射による輝度分布と、前記複数の光源の別の1つから出射された光の照射による輝度分布とが、互いに逆相の関係を有するのが好ましい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。