JP2022179323A - 眼科装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022179323000001
【課題】検査距離や視標の提示条件を所望に変えることができ、様々な検査距離や提示条件下での被検眼の眼特性を、迅速かつ容易に行って、測定効率を向上できる眼科装置を提供する。
【解決手段】眼科装置は、被検眼(E)に所定の検査距離で当該検査距離に応じた提示条件で視標を提示する視標投影系(32)と、この視標投影系(32)を制御する制御部(26)と、を備える。この制御部(26)は、被検眼(E)の遠用検査のための第1の検査距離と、近用検査のための第2の検査距離と、第1の検査距離及び第2の検査距離とは異なる少なくとも1つの第3の検査距離と、で視標を提示するように視標投影系(32)を制御する。
【選択図】図5

Description

本開示は、眼科装置及び測定方法に関する。
白内障の治療や屈折力矯正のため、眼内レンズ(IOL:intraocular lens)と呼ばれる人工レンズを外科手術により眼内に挿入する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。白内障の治療の場合は、水晶体嚢から水晶体を除去し、眼内レンズを水晶体嚢内に挿入する。また、眼内レンズには、水晶体嚢内に挿入するタイプの他に、水晶体を除去することなく、角膜と虹彩との間、虹彩と水晶体との間に挿入固定する有水晶体眼内レンズ(フェイキックIOL、Phakic IOL)等、様々なものが開発されている。
このような眼内レンズの被装着者が、支障なく日常生活を行えるように、眼内レンズは遠点、近点、さらには中点といった複数の距離に焦点を合わせることが可能となっている。また、乱視を矯正できる眼内レンズも存在する。このため、眼内レンズが適切に機能しているか把握するためには、遠点距離から近点距離まで複数の検査距離(被検眼から視標までの距離)で被検眼の眼特性を測定することが望ましい。また、夜間での見え方等、被検眼の眼特性をより詳細に把握するべく、視標のコントラストを変化させて被検眼のコントラスト感度を測定するコントラスト検査や、被検眼に光を照射して眩しい状態(グレア)で検査するグレア検査等、様々な検査が行われている(例えば、特許文献2参照)。これらの検査も、様々な検査距離で見え方を測定することが望ましい。
また、被検眼の屈折力の矯正手法として、就寝前に専用のコンタクトレンズを眼内に装着して、睡眠中に角膜の形状を変化させて近視を矯正するオルソケラトロジーと呼ばれる治療法や、角膜にレーザー光を照射して矯正するレーシック治療等も存在する。さらに、一般的に使用されるソフトコンタクトレンズやハードコンタクトレンズ等にも、遠近両用、乱視矯正等の機能を有するものが存在する。これらにより矯正された被検眼の眼特性についても、様々な距離で、様々な視標を用いて、複数の検査を行えることが望ましい。
しかしながら、検査距離を変えて眼特性を測定する場合、被検者は視標が表示された視力表に近づいて測定したり、逆に離れて測定したりする必要があり、検査に時間がかかるとともに、被検者が疲労して測定効率や測定精度に影響することがあった。また、眼内レンズ等の種類によって焦点距離が様々に設定されており、コントラスト感度等も異なることがある。このため、眼内レンズの特性や、被検眼の矯正状態に応じて検査距離や視標の提示条件を変えて、様々な検査を効率的に行うことができる技術の開発が望まれている。
特開2020-22762号公報 特開2019-136569号公報
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、検査距離や視標の提示条件を所望に変えることができ、様々な検査距離や提示条件下での被検眼の眼特性を、迅速かつ容易に行って、測定効率を向上できる眼科装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の眼科装置は、被検眼に所定の検査距離で当該検査距離に応じた提示条件で視標を提示する視標投影系と、前記視標投影系を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記被検眼の遠用検査のための第1の検査距離と、近用検査のための第2の検査距離と、前記第1の検査距離及び前記第2の検査距離とは異なる少なくとも1つの第3の検査距離と、で前記視標を提示するように前記視標投影系を制御する。
このように構成された眼科装置では、検査距離や視標の提示条件を所望に変えることができ、様々な検査距離や提示条件下での被検眼の眼特性を、迅速かつ容易に行って、測定効率を向上させることが可能となる。
本実施の形態に係る眼科装置の全体構成を示す斜視図である。 本実施の形態に係る眼科装置の全体構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る眼科装置の測定ヘッドの姿勢と視軸との関係を説明するための図であって、両眼視で無限遠を視認させるときの測定ヘッドの姿勢を示す。 本実施の形態に係る眼科装置の測定ヘッドの姿勢と視軸との関係を説明するための図であって、両眼視で所定距離を視認させるときの測定ヘッドの姿勢を示す。 本実施の形態に係る眼科装置の制御系の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る眼科装置の右眼用測定光学系の詳細構成を示す図である。 検査距離が遠点距離、中点距離、及び近点距離において、ディスプレイに表示される視標(複比率コントラスト視標)の一例を示す図である。 ディスプレイに表示される視標の他の例である単比率コントラスト視標を示す図である。 ディスプレイに表示される視標の他の例であるETDR視標を示す図である。 ディスプレイに表示される視標の他の例である夜間検査用の単比率コントラスト視標を示す図である。 表示面に表示される測定結果のグラフの一例を示す図である。 本実施の形態に係る眼科装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 変形例に係る眼科装置のディスプレイへの視標の表示状態を説明するための図であり、被検者のタップ操作等に対応したマークが視標に重畳して表示された状態及び測定結果が表示された状態を示す。 変形例に係る眼科装置のディスプレイへの視標の表示状態を説明するための図であり、被検者のドラッグ操作等に対応するマークが視標に重畳して表示された状態及び測定結果が表示された状態を示す。 立体視検査用の視標の例である立体視検査用ETDR視標を示す図である。 立体視検査用の視標の例である精密立体視検査用視標を示す図である。 精密立体視検査用視標のディスプレイへの表示例を示す図であり、紙面左図は左眼用のディスプレイへの表示例を示し、紙面右図は右眼用のディスプレイへの表示例を示す。 複比率コントラスト視標及び精密立体視検査用視標を用いた検査の一例を説明するための図である。 制御部が、被検者入力部から入力された応答の正誤を判定する他の異なる変形例を説明するための図であり、被検者がタップ操作により応答している状態及び応答の正誤に基づく測定結果が表示された状態を示す。 本開示の別の実施の形態に係る眼科装置について説明する図であって、各種パラメータの設定画面の一例である。 本開示の別の実施の形態に係る眼科装置について説明する図であって、オプション検査距離へ切替える前の自覚検査画面の一例である。 本開示の別の実施の形態に係る眼科装置について説明する図であって、オプション検査距離を設定するためのウィンドウの一例である。 本開示の別の実施の形態に係る眼科装置について説明する図であって、オプション検査距離へ切替えたときの自覚検査画面の一例である。 本開示の別の実施の形態に係る眼科装置について説明する図であって、測定結果の出力サンプルを示す図である。 本開示の別の実施の形態に係る眼科装置について説明する図であって、測定結果の他の出力サンプルを示す図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施の形態に係る眼科装置を説明する。まず、第1の実施の形態に係る眼科装置10の全体構成を、図1~図5を参照して説明する。本実施の形態の眼科装置10は、被検者が左右の両眼を開放した状態で、被検眼の特性測定を両眼同時に実行可能な両眼開放タイプの眼科装置である。なお、本実施の形態の眼科装置では、片眼を遮蔽したり、固視標を消灯したりすることで、片眼ずつ検査等することも可能となっている。また、眼科装置が両眼開放タイプに限定されるものではなく、片眼ずつ特性測定する眼科装置にも本発明を適用することができる。
また、本実施の形態の眼科装置10は、眼内レンズ(IOL)が挿入された被検眼等、矯正された状態の被検眼の眼特性を、様々な検査距離(被検眼から視標の提示位置までの距離)で、様々な測定条件(検査の種類、手順、視標の提示条件等)において測定する装置である。眼内レンズとしては、例えば、単焦点眼内レンズ、多焦点眼内レンズや累進眼内レンズ等の遠近両用眼内レンズ(マルチフォーカルIOL)、乱視矯正機能付き眼内レンズ(プレミアムIOL)、有水晶体眼内レンズ(フェイキックIOL)等が挙げられるが、これらに限定されることはない。また、本眼科装置10を用いて、特殊コンタクトレンズによるオルソケラトロジーの治療後の被検眼、レーザー治療後の被検眼、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズを装着した被検眼、さらには眼鏡を装着した被検眼の眼特性を測定することもできる。
本実施の形態の眼科装置10は、任意の自覚検査を行うものであり、さらに他覚検査を行うこともできる。なお、自覚検査では、眼科装置10は、被検者に所定の提示位置で視標等を提示し、この視標等に対する被検者の応答に基づいて検査結果を取得する。この自覚検査には、遠用検査、中用検査、近用検査、コントラスト検査、グレア検査等の自覚屈折測定や、視野検査等がある。また、他覚検査では、眼科装置10は、被検眼に光を照射し、その戻り光の検出結果に基づいて被検眼に関する情報(眼特性)を測定する。この他覚検査には、被検眼の特性を取得するための測定と、被検眼の画像を取得するための撮影とが含まれる。さらに、他覚検査には、他覚屈折測定(レフ測定)、角膜形状測定(ケラト測定)、眼圧測定、眼底撮影、光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:以下、「OCT」という)を用いた断層像撮影(OCT撮影)、OCTを用いた計測等がある。
[眼科装置の全体構成]
本実施の形態の眼科装置10は、図1に示すように、基台11と検眼用テーブル12と支柱13とアーム14と駆動機構(駆動部)15と一対の測定ヘッド16とを備える。眼科装置10では、検眼用テーブル12と正対する被検者が、両測定ヘッド16の間に設けられた額当部17に額を当てた状態で、被検者の被検眼の情報を取得する。なお、本明細書を通じて図1に記すようにX軸、Y軸及びZ軸を取り、被検者から見て、左右方向をX方向とし、上下方向(鉛直方向)をY方向とし、X方向及びY方向と直交する方向(測定ヘッド16の奥行き方向)をZ方向とする。
検眼用テーブル12は、後述する表示部兼検者用コントローラ(以下、単に「検者用コントローラ」という)27や被検者用コントローラ28を置いたり検眼に用いるものを置いたりするための机であり、基台11により支持されている。検眼用テーブル12は、Y方向での位置(高さ位置)を調節可能に基台11に支持されていてもよい。
支柱13は、検眼用テーブル12の後端部でY方向に延びるように基台11により支持されており、先端にアーム14が設けられている。アーム14は、検眼用テーブル12上で駆動機構15を介して両測定ヘッド16を吊り下げるもので、支柱13から手前側へとZ方向に延びている。アーム14は、支柱13に対してY方向に移動可能とされている。なお、アーム14は、支柱13に対してX方向及びZ方向に移動可能とされていてもよい。アーム14の先端には、駆動機構15により吊り下げられて一対の測定ヘッド16が支持されている。
測定ヘッド16は、被検者の左右の被検眼に個別に対応すべく対を為して設けられ、以下では個別に述べる際には左眼用測定ヘッド16L及び右眼用測定ヘッド16Rとする。左眼用測定ヘッド16Lは、被験者の左側の被検眼の情報を取得し、右眼用測定ヘッド16Rは、被験者の右側の被検眼の情報を取得する。左眼用測定ヘッド16Lと右眼用測定ヘッド16Rとは、X方向で双方の中間に位置する鉛直面に関して面対称な構成とされている。
各測定ヘッド16には偏向部材であるミラー18が設けられ、ミラー18を通じて後述する測定光学系21により対応する被検眼の情報が取得される。
各測定ヘッド16には、被検眼の眼情報を取得する測定光学系21(個別に述べる際には右眼用測定光学系21R及び左眼用測定光学系21Lとする)が設けられている。測定光学系21の詳細構成については後述する。
両測定ヘッド16は、アーム14の先端から吊り下げられたベース部19に設けられた駆動機構15により、移動可能に吊り下げられている。駆動機構15は、本実施の形態では、図2に示すように、左眼用測定ヘッド16Lに対応する左眼用駆動機構15Lと、右眼用測定ヘッド16Rに対応する右眼用駆動機構15Rと、を有している。左眼用駆動機構15Lは、左眼用鉛直駆動部22L、左眼用水平駆動部23L、左眼用X方向回旋駆動部(左眼用水平方向回旋駆動部)24L及び左眼用Y方向回旋駆動部(左眼用鉛直方向回旋駆動部)25Lを有している。右眼用駆動機構15Rは、右眼用鉛直駆動部22R、右眼用水平駆動部23R、右眼用X方向回旋駆動部(右眼用水平方向回旋駆動部)24R及び右眼用Y方向回旋駆動部(右眼用鉛直方向回旋駆動部)25Rを有している。
左眼用測定ヘッド16Lに対応する各駆動部の構成と、右眼用測定ヘッド16Rに対応する各駆動部の構成とは、X方向で双方の中間に位置する鉛直面に関して面対称な構成とされている。以下では、個別に述べる時を除くときは単に、鉛直駆動部22、水平駆動部23、X方向回旋駆動部24及びY方向回旋駆動部25ということがある。左右に対称に設けられる他の構成部品についても同様である。
駆動機構15は、図2に示すように、上方側から鉛直駆動部22、水平駆動部23、X方向回旋駆動部24、Y方向回旋駆動部25の順に配置された構成である。
鉛直駆動部22は、アーム14の先端のベース部19に固定され、制御部26からの制御信号に基づいて、アーム14に対して水平駆動部23、X方向回旋駆動部24及びY方向回旋駆動部25をY方向(鉛直方向)に移動させる。水平駆動部23は、鉛直駆動部22に固定され、制御部26からの制御信号に基づいて、鉛直駆動部22に対してX方向回旋駆動部24及びY方向回旋駆動部25を、X方向及びZ方向(水平方向)に移動させる。
鉛直駆動部22及び水平駆動部23は、例えばパルスモータのような駆動力を発生するアクチュエータと、例えば歯車の組み合わせやラック・アンド・ピニオン等のような駆動力を伝達する伝達機構とが設けられて構成される。水平駆動部23は、例えばX方向とZ方向とで個別にアクチュエータ及び伝達機構の組み合わせを設けることで、容易に構成できるとともに水平方向の移動の制御を容易なものにできる。
X方向回旋駆動部24は、水平駆動部23に連結されている。X方向回旋駆動部24は、制御部26からの制御信号に基づいて、水平駆動部23に対して対応する測定ヘッド16及びY方向回旋駆動部25を、対応する被検眼Eの眼球回旋点O(図2に示す左眼球回旋点OL及び右眼球回旋点OR)を通り鉛直方向(Y方向)に延びる左右一対の鉛直眼球回旋軸v(図2の左被検眼EL、右被検眼ERに一点鎖線で示すvL,vR)を中心(回旋軸)として、X方向(水平方向)に回旋させる。
Y方向回旋駆動部25は、X方向回旋駆動部24に連結されている。このY方向回旋駆動部25に測定ヘッド16が吊り下げられている。Y方向回旋駆動部25は、制御部26からの制御信号に基づいて、X方向回旋駆動部24に対して対応する測定ヘッド16を、対応する被検眼Eの眼球回旋点O(左眼球回旋点OL及び右眼球回旋点OR、図2参照)を通り水平方向(X方向)に延びる左右一対の水平眼球回旋軸h(図2の左被検眼EL、右被検眼ERに二点鎖線で示すhL,hR)を中心(回旋軸)として、Y方向(鉛直方向、上下方向)に回旋させる。
X方向回旋駆動部24及びY方向回旋駆動部25は、例えば、アクチュエータからの駆動力を受けた伝達機構が円弧状の案内溝に沿って移動する構成とすることができる。各案内溝の中心位置を、一対の水平眼球回旋軸h(hL,hR)及び一対の鉛直眼球回旋軸v(vL,vR)と各々一致させることで、X方向回旋駆動部24及びY方向回旋駆動部25は、被検眼Eの一対の水平眼球回旋軸h(hL,hR)及び一対の鉛直眼球回旋軸v(vL,vR)を中心に測定ヘッド16を回旋させることができる。
なお、X方向回旋駆動部24は、自らに設けた回旋軸線回りに回旋可能にY方向回旋駆動部25及び測定ヘッド16を支持するとともに,水平駆動部23と協働して、測定ヘッド16を支持する位置を変更しつつ回旋させる構成とすることもできる。また、Y方向回旋駆動部25は、自らに設けた回旋軸線回りに回旋可能に測定ヘッド16を支持するとともに鉛直駆動部22と協働して、測定ヘッド16を支持する位置を変更しつつ回旋させる構成とすることもできる。
以上の構成により、駆動機構15は、各測定ヘッド16を個別に又は連動させて、X方向、Y方向及びZ方向に移動させることができるとともに、被検眼の鉛直眼球回旋軸v、及び水平眼球回旋軸hを中心にX方向及びY方向に回旋させることができる。本実施の形態の眼科装置10では、制御部26からの制御信号を受けて、駆動機構15の各駆動部22~25が駆動して各測定ヘッド16を移動及び回旋させる。さらに、検者等が各駆動部22~25を手動で駆動させて、各測定ヘッド16を移動及び回旋させることもできる。
また、左眼用X方向回旋駆動部24L及び右眼用X方向回旋駆動部24Rは、左眼用測定ヘッド16Lと右眼用測定ヘッド16RとをX方向(左右方向)に回旋させることで、被検眼Eを開散(開散運動)させたり輻輳(輻輳運動)させたりすることができる。また、左眼用Y方向回旋駆動部25L及び右眼用Y方向回旋駆動部25Rは、左眼用測定ヘッド16Lと右眼用測定ヘッド16RとをY方向(上下方向)に回旋させることで、被検眼Eの視線を下方向に向けさせたり、元の位置に戻したりすることができる。これにより、眼科装置10では、被検者は、開散運動及び輻輳運動のテストを行うことや、両眼視の状態で遠点距離での遠用検査から近点距離での近用検査まで様々な検査距離での検査を行って両被検眼の各種特性を測定することができる。
図3Aは、左右の被検眼EL,ERから左右のミラー18L,18Rに至るまでのそれぞれの光軸LL,LRが互いに平行となるように、左右の測定ヘッド16L,16Rの回転姿勢が調節されている状態を示す。この図3Aの状態では、左右の各測定ヘッド16L,16Rの視標投影系32で左右の被検眼EL,ERに視標(固視画像)等を提示すると、被検者の視軸を、両眼視の状態で無限遠を見ている状態と同様の視軸とすることができる。また、図3Bは、左右の被検眼EL,ERから左右のミラー18L,18Rに至るまでのそれぞれの光軸LL,LRをそれぞれ延長させた先が所定位置Pに向かうように、左右の測定ヘッド16L,16Rの回転姿勢が調節されている状態を示す。この図3Bの状態では左右の各測定ヘッド16L,16Rの視標投影系32が左右の被検眼EL,ERに視標(固視画像)等を提示すると、被検者の視軸を、両眼視の状態で所定位置Pを見ている状態と同様の視軸とすることができる。このように、眼科装置10は、左右の測定ヘッド16L,16Rの回転姿勢を左右対称に同時に変化させることで、左右の被検眼EL、ERの視軸を輻輳又は開散させるように変化させ、視標の提示位置(被検眼Eから所定の検査距離だけ離れた見かけの提示位置、例えば位置P)に視軸を向けさせることができる。
眼科装置10は、図3Bに示す回旋角αを変化させることで、視標を提示する位置Pを変化させることができる。回旋角αは、図3Aに示すように無限遠を見ている状態の各被検眼Eの視軸(互いに平行な状態)を基準とした角度である。無限遠では、回旋角αは0°となる。また、眼科装置10は、回旋角αの変化に対応して、左右の被検眼Eに提示する視標に視差を与えることができる。つまり、眼科装置10は、回旋角αを変化させて視標を提示する位置Pを変化させ、この変化に対応して、視標に与える視差を変化させていく。このことにより、眼科装置10は、位置Pに対応した状態で、被検者に視標を立体的に提示することができる。
図1又は図2に示すように、基台11には、眼科装置10の各部を統括的に制御する制御部26が設けられている。また、眼科装置10は、検者が眼科装置10を操作するために用いられる検者用コントローラ27と、被検眼の各種の眼情報の取得の際に、被検者が応答するために用いられる被検者用コントローラ28とを備えている。
検者用コントローラ27は、例えばタブレット端末、スマートフォン等、制御部26と近距離通信可能な情報処理装置である。なお、タブレット端末等に限定されることはなく、検者用コントローラ27は、ノート型パーソナルコンピュータ、デスクトップ型パーソナルコンピュータ等でもよいし、眼科装置10専用のコントローラでもよい。
本実施の形態の眼科装置10では、検者用コントローラ27は携帯可能に構成されている。検者用コントローラ27は、検眼用テーブル12上に配置された状態で操作されてもよく、また、検者が手に持って操作されてもよい。
被検者用コントローラ28は、例えばキーボード、マウス、ジョイスティック、タッチパッド、タッチパネル等の被検者入力部28aを備える。被検者用コントローラ28は、制御部26と有線又は無線の通信路を介して接続されており、被検者入力部28aが受け入れた操作に応じた入力信号を制御部26に送出する。この被検者用コントローラ28も、それ自体が、一つの被検者入力部であると言える。
[測定光学系]
左眼用測定光学系21L及び右眼用測定光学系21Rは、それぞれ提示する視標を切り替えながら視力検査を行う視力検査装置、矯正用レンズを切換え配置しつつ被検眼の適切な矯正屈折力を取得するフォロプタ、屈折力を測定するレフラクトメータや波面センサ、眼底の画像を撮影する眼底カメラ、網膜の断層画像を撮影する断層撮影装置、角膜内皮画像を撮影するスペキュラマイクロスコープ、角膜形状を測定するケラトメータ、眼圧を測定するトノメータ等が、単独又は複数組み合わされて構成されている。
図5は本実施の形態である眼科装置のうち右眼用測定光学系21Rの詳細構成を示す図である。図5ではミラー18Rは、省略している。なお、左眼用測定光学系21Lの構成は右眼用測定光学系21Rと同一であるので、その説明は省略することとし、以下では右眼用測定光学系21Rについてのみ説明する。
右眼用測定光学系21Rは、図5に示すように、観察系31、視標投影系32、自覚式検査系34、第1アライメント系35、第2アライメント系36、並びに他覚測定光学系の一例である眼屈折力測定系33及びケラト系37を有する。
観察系31は被検眼Eの前眼部を観察し、視標投影系32は被検眼Eに視標を提示し、眼屈折力測定系33は眼屈折力の測定を行う。自覚式検査系34は、被検眼Eに視標を提示するものであり、光学系を構成する光学素子を視標投影系32と共用する。眼屈折力測定系33は、本実施の形態では、被検眼Eの眼底Efに所定の測定パターンを投影する機能と、眼底Efに投影した測定パターンの像を検出する機能とを有する。
第1アライメント系35及び第2アライメント系36は、被検眼Eに対する光学系の位置合わせ(アライメント)を行う。第1アライメント系35は、観察系31の光軸に沿う方向(前後方向、Z方向)のアライメントを行う。第2アライメント系36は、当該光軸に直交する方向(上下方向及び左右方向;Y方向及びX方向)のアライメントを行う。
観察系31は、対物レンズ31a、第1ダイクロイックフィルタ31b、第1ハーフミラー31c、第1リレーレンズ31d、第2ダイクロイックフィルタ31e、結像レンズ31f及び画像取得部としての撮像素子(CCD)31gを有する。
観察系31は、被検眼E(前眼部)で反射された光束を、対物レンズ31aを経て結像レンズ31fにより撮像素子31g上に結像する。これにより、撮像素子31g上には、後述するケラトリング光束や第1アライメント光源35aの光束や第2アライメント光源36aの光束(輝点像Br)が投光(投影)された前眼部画像E’が形成される。観察系31の撮像素子31gはこの前眼部画像E’を撮影する。制御部26は、撮像素子31gから出力される画像信号に基づく前眼部画像E’等を検者用コントローラ27の表示部30の表示面30aに表示させる。
対物レンズ31aの前方には、ケラト系37が設けられている。ケラト系37は、ケラト板37a及びケラトリング光源37bを有する。ケラト板37aは、観察系31の光軸に関して同心状のスリットが設けられた板状を呈し、対物レンズ31aの近傍に設けられている。ケラトリング光源37bは、ケラト板37aのスリットに合わせて設けられている。
ケラト系37では、点灯したケラトリング光源37bからの光束がケラト板37aのスリットを経ることで、被検眼E(角膜Ec)に角膜形状の測定のためのケラトリング光束(角膜曲率測定用リング状視標)を投光(投影)する。ケラトリング光束は、被検眼Eの角膜Ecで反射されることで、観察系31により撮像素子31g上に結像される。これにより、撮像素子31gがリング状のケラトリング光束の像(画像)を検出(受像)し、制御部26が、その測定パターンの像を表示部30の表示面30aに表示させ、かつ当該画像(撮像素子31g)からの画像信号に基づき角膜形状(曲率半径)を周知の手法により測定する。
なお、本実施の形態では、角膜形状測定系として、リングスリットが1重から3重程度で角膜の中心付近の曲率測定を行うケラト板37aを用いる例(ケラト系37)を示している。しかし、角膜形状測定系は、角膜形状を測定するものであれば、多重のリングを有し角膜全面の形状を測定可能なプラチド板を用いるものでもよく、他の構成でもよく、本実施の形態の構成に限定されない。
ケラト系37(ケラト板37a)の後方には第1アライメント系35が設けられている。第1アライメント系35は、一対の第1アライメント光源35a及び第1投影レンズ35bを有し、各第1アライメント光源35aからの光束を各第1投影レンズ35bで平行光束とし、ケラト板37aに設けたアライメント用孔を通して被検眼Eの角膜Ecに当該平行光束を投光(投影)する。
制御部26又は検者は、角膜Ecに投光(投影)された輝点(輝点像Br)に基づき、測定ヘッド16を前後方向に移動させることで、観察系31の光軸に沿う方向(前後方向)のアライメントを行う。この前後方向のアライメントは、撮像素子31g上の第1アライメント光源35aによる2個の点像の間隔とケラトリング像の直径の比を所定範囲内とするように、制御部26又は検者が、測定ヘッド16の位置を調整して行う。
なお、本実施の形態では、測定光学系21の光軸は、ミラー18によって折り曲げられており、測定光学系21のミラー18に対する鏡像の位置では、測定光学系21の光軸がZ軸と略一致するように構成されている。このため、測定光学系21の光軸方向におけるアライメントは、Z方向へのアライメントに相当する。
ここで、制御部26は、当該比率からアライメントのずれ量を求めて、このアライメントのずれ量を表示面30aに表示させても良い。なお、前後方向のアライメントは、後述する第2アライメント光源36aによる輝点像Brのピントが合うように測定ヘッド16Rの位置を調整することで行ってもよい。
また、観察系31には第2アライメント系(平行光学系)36が設けられている。第2アライメント系36は第2アライメント光源36a及び第2投影レンズ36bを有し、第1ハーフミラー31c、第1ダイクロイックフィルタ31b及び対物レンズ31aを観察系31と共用する。
第2アライメント系36は、第2アライメント光源(点光源)36aからの光束を、対物レンズ31aを経て平行光束として被検眼Eの角膜Ecに投光(投影)する。第2アライメント系36から被検眼Eの角膜Ecに投影された平行光束は、角膜頂点と角膜の曲率中心の略中間位置に、アライメント光の輝点を形成する。制御部26又は検者は、角膜Ecに投光(投影)された輝点の像(輝点像Br)に基づき、測定ヘッド16を前後方向に移動させることで、観察系31の光軸に直交する方向(上下方向、左右方向)のアライメントを行う。
このとき、制御部26は、輝点像Brが形成された前眼部画像E’に加えて、アライメントマークの目安となるアライメントマークALを表示面30aに表示させる。制御部26は、アライメントが完了すると測定を開始するように制御する構成としてもよい。
第2アライメント光源36aは、第2アライメント系36によるアライメント動作中にこの第2アライメント光源36aを被検者が視認することを抑止するために、赤外光(例えば940nm)を発光する発光ダイオードとされる。
視標投影系32(自覚式検査系34)は、被検眼Eを固視、雲霧させるために視標を投影し、眼底Efに提示する光学系である。視標投影系32は、ディスプレイ32aと第2ハーフミラー32bと第2リレーレンズ32cと第1反射ミラー32dと第1合焦レンズ32eと第3リレーレンズ32fと第1フィールドレンズ32gとバリアブルクロスシリンダレンズ(VCC)32hと第2反射ミラー32iと第3ダイクロイックフィルタ32jとを有し、第1ダイクロイックフィルタ31b及び対物レンズ31aを観察系31と共用する。また、自覚式検査系34は、ディスプレイ32a等に至る光路とは別の光路で光軸を取り巻く位置に、被検眼Eにグレア光を照射する少なくとも2つのグレア光源32kを有する。
ディスプレイ32aは、他覚検査を行う際等に被検眼Eの視線を固定する視標としての固視標や点状視標を提示したり、被検眼Eの特性(視力値や矯正度数(遠用度数、近用度数)等)を自覚的に検査するための自覚検査視標を提示したりする。ディスプレイ32aは、EL(エレクトロルミネッセンス)や液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display(LCD))を用いることができ、制御部26の制御下で任意の画像を表示する。ディスプレイ32aは、視標投影系32(自覚式検査系34)の光路上において、被検眼Eの眼底Efと共役となる位置に設けられる。
第1合焦レンズ32eは、駆動モータ(図示せず)により光軸に沿って進退駆動される。第1合焦レンズ32eを被検眼E側に移動させることで、屈折力をマイナス側に変位させることができる。第1合焦レンズ32eを被検眼Eから離反する方向に移動させることで、屈折力をプラス側に変位させることができる。したがって、視標投影系32は、第1合焦レンズ32eの進退駆動により、ディスプレイ32aに表示された視標の提示位置から被検眼Eまでの検査距離を変更可能である。つまり、視標投影系32は、視標像の提示位置を変更可能であるとともに、被検眼Eを固視、雲霧させることができる。
また、視標投影系32(自覚式検査系34)は、光路上において被検眼Eの瞳孔と略共役となる位置(本実施の形態では、第1フィールドレンズ32gとVCC32hとの間)にピンホール板32pを備える。このピンホール板32pは、板部材に貫通孔を設けて形成し、制御部26の制御下で視標投影系32(自覚式検査系34)の光路への挿入と当該光路からの離脱とを可能とし、光路に挿入されると貫通孔を光軸上に位置させる。ピンホール板32pは、自覚検査時に光路に挿入されることで、被検眼Eの眼鏡による矯正が可能であるか否かを判別するピンホールテストを行うことを可能とする。なお、ピンホール板32pは、光路上において被検眼Eの瞳孔と略共役となる位置に設ければよく、本実施の形態の構成に限定されない。
自覚検査等でディスプレイ32aに表示する視標は、検眼に用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ランドルト環、スネレン視標、Eチャート等が好適に挙げられる。また、視標は、ひらがなやカタカナ等の文字、動物や指等の絵等からなる視標、十字視標等の両眼視機能検査用の特定の図形や風景画や風景写真等からなる視標等、様々な視標を用いることができる。また、視標は静止画であってもよいし、動画であってもよい。本実施の形態では、視標投影系32は、LCD等からなるディスプレイ32aを備えているため、所望の形状、形態及びコントラストの視標を、所定の検査距離で表示することができ、多角的で綿密な検眼が可能となる。また、眼科装置10は、左右の被検眼Eに対応して2つのディスプレイ32aを備えているため、視差を与える視標を、所定の検査距離(提示位置)に対応して表示することができ、立体視検査も自然な視軸の向きで、容易かつ精密に行うことが可能となる。
眼屈折力測定系33は、被検眼Eの眼底Efにリング状の測定パターンを投影するリング状光束投影系33A、及び眼底Efからのリング状の測定パターンの反射光を検出(受像)するリング状光束受光系33Bを有する。
リング状光束投影系33Aは、レフ光源ユニット部33a、第4リレーレンズ33b、瞳リング絞り33c、第2フィールドレンズ33d、穴開きプリズム33e及びロータリープリズム33fを有し、第3ダイクロイックフィルタ32jを視標投影系32と共用し、第1ダイクロイックフィルタ31b及び対物レンズ31aを観察系31と共用する。レフ光源ユニット部33aは、例えばLEDを用いたレフ測定用のレフ測定光源33g、コリメータレンズ33h、円錐プリズム33i及びリングパターン形成板33jを有し、それらが制御部26の制御下で眼屈折力測定系33の光軸上を一体的に移動可能とされる。
リング状光束受光系33Bは、穴開きプリズム33eの穴部33p、第3フィールドレンズ33q、第3反射ミラー33r、第5リレーレンズ33s、第2合焦レンズ33t及び第4反射ミラー33uを有し、対物レンズ31a、第1ダイクロイックフィルタ31b、第2ダイクロイックフィルタ31e、結像レンズ31f及び撮像素子31gを観察系31と共用し、第3ダイクロイックフィルタ32jを視標投影系32と共用し、ロータリープリズム33f及び穴開きプリズム33eをリング状光束投影系33Aと共用する。
次に、眼屈折力測定時の眼屈折力測定系33の動作について説明する。制御部26はレフ測定光源33gを点灯させ、かつリング状光束投影系33Aのレフ光源ユニット部33aとリング状光束受光系33Bの第2合焦レンズ33tとを光軸方向に移動させる。リング状光束投影系33Aでは、レフ光源ユニット部33aがリング状の測定パターンを出射し、その測定パターンを第4リレーレンズ33b、瞳リング絞り33c及び第2フィールドレンズ33dを経て穴開きプリズム33eに進行させ、その反射面33vで反射し、ロータリープリズム33fを経て第3ダイクロイックフィルタ32jに導く。リング状光束投影系33Aは、その測定パターンを第3ダイクロイックフィルタ32j及び第1ダイクロイックフィルタ31bを経て対物レンズ31aに導くことで、被検眼Eの眼底Efにリング状の測定パターンを投影する。
リング状光束受光系33Bは、眼底Efに形成されたリング状の測定パターンを対物レンズ31aで集光し、第1ダイクロイックフィルタ31b、第3ダイクロイックフィルタ32j及びロータリープリズム33fを経て穴開きプリズム33eの穴部33pに進行させる。リング状光束受光系33Bは、その測定パターンを第3フィールドレンズ33q、第3反射ミラー33r、第5リレーレンズ33s、第2合焦レンズ33t、第4反射ミラー33u、第2ダイクロイックフィルタ31e及び結像レンズ31fを経ることで、撮像素子31gに結像させる。これにより、撮像素子31gがリング状の測定パターンの像を検出し、制御部26は、その測定パターンの像を表示面30aに表示させ、その画像(撮像素子31g)からの画像信号に基づき、眼屈折力としての球面度、円柱度数(乱視度数)、軸角度(乱視軸)を周知の手法により測定する。
また、眼屈折力測定時には、制御部26は、視標投影系32のディスプレイ32aに固定固視標を表示させる。ディスプレイ32aからの光束は、第2ハーフミラー32b、第2リレーレンズ32c、第1反射ミラー32d、第1合焦レンズ32e、第3リレーレンズ32f、第1フィールドレンズ32g、VCC32h、第2反射ミラー32i、第3ダイクロイックフィルタ32j、第1ダイクロイックフィルタ31b、対物レンズ31aを経て、被検眼Eの眼底Efに投光(投影)する。検者又は制御部26は、提示した固定固視標を被検者に固視させた状態でアライメントを行い、眼屈折力(レフ)の仮測定の結果に基づいて被検眼Eの遠点に第1合焦レンズ32eを移動させた後に、ピントが合わない位置に第1合焦レンズ32eを移動させて雲霧状態とする。これにより、被検眼Eは、調節休止状態(水晶体の調整除去状態)となり、その調節休止状態で眼屈折力が測定される。
なお、眼屈折力測定系33、第1アライメント系35、第2アライメント系36及びケラト系37等の構成や、眼屈折力(レフ)、自覚検査及び角膜形状(ケラト)の測定原理等は、公知であるので、詳細な説明は省略する。
[眼科装置の制御系]
図4を参照して、本実施の形態の眼科装置10の制御部26の機能構成について説明する。制御部26は、図4に示すように、上記した左眼用測定光学系21Lと、右眼用測定光学系21Rと、左眼用駆動機構15Lの左眼用鉛直駆動部22L、左眼用水平駆動部23L、左眼用X方向回旋駆動部24L及び左眼用Y方向回旋駆動部25Lと、右眼用駆動機構15Rの右眼用鉛直駆動部22R、右眼用水平駆動部23R、右眼用X方向回旋駆動部24R及び右眼用Y方向回旋駆動部25Rと、に加えて、検者用コントローラ27と、被検者用コントローラ28と、記憶部29と、接続されている。
検者用コントローラ27は、タッチパネルディスプレイからなる表示部30を備えている。この表示部30は、画像等が表示される表示面30aと、この表示面30a上に重畳して配置されたタッチパネル式の入力部(検者入力部)30bとを備えている。この検者用コントローラ27は、それ自体が、一つの検者入力部であると言える。検者用コントローラ27は、制御部26から送出される表示制御信号に基づいて、撮像素子31gで取得した前眼部画像E’等、所定の画面を表示面30aに表示させる。また、検者用コントローラ27は、近距離無線等の通信手段により制御部26と近距離通信可能となっており、入力部30bが受け入れた操作に応じた入力信号を制御部26に送出する。
制御部26は、内部メモリ26aを備え、検者用コントローラ27や被検者用コントローラ28と通信手段を介して近距離無線通信可能となっている。また、制御部26は、接続された記憶部29又は内蔵する内部メモリ26aに記憶したプログラムを例えばRAM上に展開することにより、適宜検者用コントローラ27や被検者用コントローラ28に対する操作に応じて、眼科装置10の動作を統括的に制御する。本実施の形態では内部メモリ26aはRAM等で構成され、記憶部29は、ROMやEEPROM等で構成される。
制御部26は、測定条件設定部として機能し、検査の種類に応じて、測定光学系21を制御して、眼特性の測定を行わせる。測定条件は、例えば、上述した他覚検査や自覚検査における検査の種類、検査時に用いる視標の提示条件等が挙げられる。また、制御部26は、視標制御部として機能し、被検者に提示する視標の提示条件を所定に設定し、この提示条件に基づいて視標投影系32を制御して視標をディスプレイ32aに表示させる。このとき、制御部26は、ディスプレイ32aに表示中の視標を検者にも認識させるべく、ディスプレイ32aと同じ視標を表示部30の表示面30aに表示させる。提示条件は、視力値、検査距離、検査の種類、視標の種類、視標の拡大倍率、視標の表示態様等が挙げられる。これらの提示条件は、検者用コントローラ27の入力部30bから検者が検査時に入力することもできるが、本実施の形態では、眼内レンズの種類等に対応して検査モードを設定し、検査モードごとに予め適切な提示条件を設定した検査モード一覧表を記憶部29に更新可能に記憶しておく。そして検者が入力部30bから検査モードを選択すると、この選択による指示信号を受け付けた制御部26が、選択された検査モードに対応する提示条件を記憶部29から取得する。
検査モードは、例えば、眼内レンズごとに設定する場合は、「単焦点IOL検査モード」、「多焦点IOL検査モード」「マルチフォーカルIOL検査モード」、「フェイキックIOL検査モード」等が挙げられる。これらの設定値は、例えば、眼科医院、眼鏡店、コンタクトレンズ販売店、健康診断センター、その他の施設で、任意に設定したり変更したりできることが望ましい。これにより、例えば、各施設で取り扱う製品や矯正方法、各施設で行う検査の種類等に応じた情報を設定でき、より適切な検査が可能となる。
視力値は、検査に用いる視力値であり、視標を1つ提示する場合は所定の視力値(例えば、「1.0」等)を設定し、視力値の異なる複数の視標を提示する場合は所定の複数の視力値又は範囲(例えば、「0.4~1.0」、「0.4、0,5、0.6、・・・」等)を設定する。また、他覚検査によって測定した眼屈折力に基づいて、制御部26が適切な視力値を選択して設定することもできる。このように、予め他覚測定を行うことで、眼科装置10は、眼屈折力等の自覚検査を効率的かつ適切に行えるとともに、自覚検査の信頼性を高められる。また、遠くを見るときと、近くを見るときとでは、必要とされる(正常値とされる)視力値が異なるため、眼科装置10又は検者は、必ずしも遠用検査、中用検査、近用検査で、視力値を同じに設定する必要はなく、異なる視力値を設定できる。また、片眼視と両眼視の場合も、必要とされる視力値が異なるため、眼科装置10又は検者は、片眼検査と両眼検査とで、異なる視力値を設定することもできる。
検査距離は、視標を提示する距離であり、遠点での測定のための遠点距離(例えば、5m)、中点での測定のための中点距離(例えば、2m)、近点での測定のための近点距離(例えば、50cm、40cm、33cm、20cm、10cm等)を設定する。なお、検査距離は、実際の被検者と視標の距離ではなく、あたかもこの距離の位置に視標が提示されているように、視標投影系32が作り出す、見かけの距離である。
自覚検査の種類としては、例えば、視力検査(眼屈折力検査)、コントラスト検査、夜間検査、グレア検査、ピンホール検査、立体視検査等が挙げられる。これらの検査を行うための視標は、例えば、コントラスト検査用視標、グレア検査用視標、夜間検査用視標、立体視検査用視標等が挙げられる。視標の種類としては、例えば、上述したようなランドルト環、スネレン視標、Eチャート、文字、絵、図形、写真等が挙げられる。視標の拡大倍率は、被検者が肉眼で視標を視認したときの遠近感となるように、検査距離が近点距離に近くなるに従って、拡大倍率を増大させる。視標の表示態様としては、例えば、コントラスト検査のときには、コントラスト(例えば、100%、50%、25%等)が設定される。これに対して、通常の視力検査を行う場合は、コントラストは100%に設定される。また、コントラスト検査において複数の視標を提示する際には、異なるコントラストで複数の視標を提示する複比率コントラスト視標(図6参照)、単一のコントラストで複数の視標を提示する単比率コントラスト視標(図7A参照)、上段から下段に向けて順に視力値が変化するETDR視標(図7B参照)等が表示態様として設定される。
また、夜間検査は、夜間での見え方を想定して行われる検査であり、視標の色を白、背景の色を黒に逆転させた夜間検査用の単比率コントラスト視標(図7C参照)が用いられる。また、グレア検査を行う場合は、視標のコントラストを100%に設定して、通常の視力検査と合わせてグレア検査を行うこともできるし、コントラスト検査の視標や夜間検査の視標を提示した状態で、コントラストを適宜に設定して、コントラスト検査とグレア検査とを組み合わることもできる。また、両眼視での見え方を検査する立体視検査で、被検眼Eに視差を与える場合は、例えば視角を30秒、1分、2分、3分、4分等に変化させて視標を提示する。
ここで、コントラスト検査とは、被検眼を含む視覚系の空間周波数特性(コントラスト感度)を求める検査である。コントラストとは、ディスプレイ32aにおいて、視標が表示されている領域と背景との間の輝度(明るさ)の差である。コントラストは、下記式(1)によって求めることができる。
C(%)=100×(Max-Min)/(Max+Min) …(1)
上記式(1)中、Cはコントラストであり、Maxは視標領域又は背景の最大の輝度(明るさ)であり、Minは視標領域又は背景の最小の輝度(明るさ)である。
コントラストが異なることで、提示された視標の見え方が異なる。つまり、高レベルのコントラスト(例えばC=100%)の場合では、視標と背景との境界が明確になり、視標は比較的鮮明に見える。中レベルのコントラスト(例えばC=50%)、低レベルのコントラスト(例えばC=25%)と、コントラストが低くなるほど、視標と背景との境界が次第に不明確になり、視標が次第にぼやけて見えるようになる。
眼内レンズが挿入された被検眼では、通常の視力検査、つまりコントラスト100%の視標では、挿入前の被検眼の場合とで見え方に差を感じることがなくても、コントラストを変えた視標では、見え方が異なる場合がある。また、眼内レンズの挿入により、夜間の見え方や、夜間運転で車のライトの反射やにじみ具合や、両眼視での見え方が変化することがある。このような見え方の変化は、眼内レンズの種類等によっても異なる。このため、様々な検査距離で、様々なコントラストのコントラスト検査やグレア検査、立体視検査を行うことは、被検者が見え方に違和感がなく快適な生活(視生活)を送ることを可能とするためには、非常に重要で有意義である。
また、制御部26は、瞳孔検出部、視軸算出部としても機能し、左被検眼EL及び右被検眼ERの瞳孔中心と輝点像Brの位置を検出し、これらに基づいて、左被検眼EL及び右被検眼ERの視軸と、左眼用測定ヘッド16L及び右眼用測定ヘッド16Rの光軸Lとのなす角度を算出する。瞳孔中心は、観察系31の撮像素子31gが取得した左被検眼EL及び右被検眼ERの各前眼部画像E’から検出される。輝点像Brの位置は、第2アライメント系36の第2アライメント光源36aからの平行光束が左被検眼EL及び右被検眼ER内で結像して得られる輝点に基づいて、これら左被検眼EL及び右被検眼ERの角膜反射、すなわち輝点の像として検出される。輝点像Brは、平行光束の入射により角膜Ec内部の所定の位置(角膜の曲率半径rの半分、r/2)にスポット状に形成される。
制御部26は、算出した視軸(より具体的には、視軸と光軸とのなす角度)に基づいて、被検眼Eに斜位や斜視があるか、被検者が視標を適切に固視しているかを判定することもできる。制御部26は、判定結果を表示部30に表示したり、角度の数値や視軸を表示した被検眼Eの模式図等を表示部30に表示したりして、検者や被検者に通知することもできる。これにより、検者等も斜位や斜視の有無、固視の適否を認識できる。さらに、制御部26は、算出した視軸に基づいて、測定ヘッド16をX方向に回旋させて、被検眼Eの視軸に合わせた位置に測定ヘッド16を配置することもできる。
また、制御部26は、測定結果出力部としても機能し、被検者に提示した視標の提示条件と、この提示条件で視標を提示したときの眼特性の測定結果とを関連付けて、表示部30、プリンタ等に出力する。具体的には、例えば、制御部26は、コントラスト検査の場合には、図8に示すように検査距離と、視力値(測定結果)と、コントラストの関係をグラフ化し、表示部30を制御して表示面30aに表示させる。また、入力部30b等から印刷の指示が入力されたとき、又は自動でプリンタからグラフをプリントアウトする。グラフは、図8のような二次元グラフに限定されることはなく、三次元グラフ等も好適であり、検者や被検者が、複数の項目の相関関係を、より明確に把握可能となる。
また、制御部26は、表示部30を制御して表示面30aに左右の被検眼Eの前眼部画像E’を表示させる。この前眼部画像E’を検者が視認することで、検査が適切に行われているかを認識できる。例えば、アライメントや検査がうまくできなかった場合は、その原因等を把握することができる。アライメントや検査がうまくできない原因として、例えば、固視ができていない、両眼視ができていない、斜視や斜位がある、眼瞼下垂がある、抑制がある、瞳孔の縮瞳がある、頭部が傾いている、などが挙げられる。このため、表示部30の前眼部画像E’の視認により、検者はアライメント等ができない原因を明確に把握することが可能となる。そして、頭部の位置を修正したり、被検者に注意を促したりして、迅速に対策を講じることができ、再度のアライメントや検査の成功率を向上できる。
(眼科装置の動作例)
上述のような構成の本実施の形態の眼科装置10の動作の一例を、図9のフローチャートに従って説明する。図9のフローチャートでは、両眼視で他覚検査を行った後、自覚検査として、検査距離を変えつつ視力検査、コントラスト検査、夜間検査及びグレア検査を行う場合について説明する。なお、眼科装置10の動作が以下の工程に限定されることはない。また、検査の順番や検査の種類を変えることも可能であるし、検査距離やコントラストを変えて片眼ずつ検査すること等も可能である。
まず、ステップS1では、固視標の提示位置を所定位置とすべく、制御部26が左右のX方向回旋駆動部24を駆動して、左右の測定ヘッド16をX方向へ回旋させる。次に、ステップS2では、視標投影系32がそのディスプレイ32aの中央位置に固視標(例えば、点光源視標)を表示させ、被検眼Eに提示する。この状態で、検者は被検者に対して固視標を固視するように指示する。
ステップS3では、制御部26の制御により左右の測定光学系21の撮像素子31gは、左右の被検眼Eの前眼部の撮影を開始する。制御部26は、撮像素子31gから出力される画像信号に基づく左右の被検眼Eの前眼部画像E’を表示面30aに表示する。また、制御部26は、現在ディスプレイ32aにより提示されている固視標を表示面30aに表示してもよい。
表示部30に表示された前眼部画像E’を検者が視認することで、検者は、固視の適否、両眼視の適否、斜視、斜位、眼瞼下垂、抑制、瞳孔の縮瞳、頭部の傾き等を確認することができる。これにより、検者は、例えば眼瞼下垂に対しては検者が瞼を手で開く、頭部の傾きに対しては被検者に注意喚起する等の対策を講じることができる。
ステップS4では、制御部26の制御の下、被検者に固視標を固視させた状態で、前述したような動作によって第1アライメント系35がZ方向のアライメンを行い、第2アライメント系36がX方向及びY方向のアライメントを行う。
ステップS5では、検者による入力部30bからの他覚検査の指示入力を受けて(又は自動で)、制御部26の制御の下、眼屈折力測定系33は、眼屈折力(レフ)測定、ケラト系37による角膜形状(ケラト)測定等の他覚検査を実行する。
次いで、ステップS6では、検者による入力部30bからの自覚検査の指示入力及び検査モードの選択指示に基づいて(又は自動で)、制御部26は、検査モード(例えば、マルチフォーカルIOLモード)を取得する。次いで、ステップS7で、制御部26は検査モードに応じた提示条件を記憶部29から取得する。また、視力値は、ステップS5の他覚検査で取得した眼屈折力等に基づき、被検者の被検眼Eの屈折力の度合いに応じて設定できる。
次に、ステップS8で、被検眼Eの視軸を検査距離に応じた向きとすべく、制御部26は、検査距離に応じて左右のX方向回旋駆動部24を駆動して、左右の測定ヘッド16をX方向へ回旋させる。例えば、遠点距離での検査の場合は、測定ヘッド16を図3Aの姿勢となるように回旋させ、視軸を無限遠の状態にする。ステップS9で、視標を遠点距離に提示すべく制御部26は第1合焦レンズ32eを所定位置、遠点距離での検査の場合は遠点に移動させる。
次にステップS10で、制御部26は、視標投影系32を制御して、視標の種類、表示態様、視力値及び遠点距離に応じた拡大倍率で、指標をディスプレイ32aに表示するとともに、同じ視標(拡大倍率は同じでなくてもよい)を、表示部30の表示面30aに表示する。まずは、視標投影系32は、通常の視力検査を行うべく、コントラスト100%で視標を提示する(ステップS11)。
視標投影系32が視力値の異なる複数の視標を表形式で表示した場合、被検者に視標の見え方を回答させるべく、検者は、被検者に所定の行又は所定の列の視標の状態(例えば、ランドルト環の向き)を口頭で応答するように指示する。または、検者は、どこまで識別できるか申告するように指示する。検者は、被検者の応答に応じて、被検者が識別できた個々の視標を表示面30a上でタップ操作し、又は行や列を表示面30a上でクリック操作やドラッグ操作して、検者の応答を入力する。この操作による応答信号が、入力部30bから制御部26に送信される。ステップS12で、制御部26は、応答信号に基づいてクリック操作等された視標の位置情報を求め、この位置情報に基づいて、視力値等の測定結果を取得する。なお、応答の入力は、被検者が自身で被検者用コントローラ28の被検者入力部28aから行う構成とすることもできる。
別の種類の検査を行う場合は、眼科装置10は、検査の種類に応じてステップS10~S12の処理を繰り返す。コントラスト検査を行うときは、制御部26は、例えば、図6に示すように、列ごとにコントラストを変えた複比率コントラスト視標をディスプレイ32a及び表示面30aに表示させる。この図6の紙面上図が、遠点距離での検査のときにディスプレイ32aに表示される視標である。この図6に示すように、一つの検査距離において、視力値、コントラストを変えた複数の視標を同時に提示して、検査を行うことで、迅速かつ効率的な測定(検査)が可能となるとともに、測定精度の向上も図れる。
制御部26は、入力部30b(又は被検者入力部28a)からの応答信号に基づいて、コントラスト検査の測定結果を取得する。次に、夜間検査を行うときは、制御部26は、図7Cに示すように、視標の色と背景の色を反転させた夜間検査用の単比率コントラスト視標を、遠点距離に応じた拡大倍率でディスプレイ32a及び表示面30aに表示させる。そして、制御部26は、入力部30bからの応答信号に基づいて、夜間検査の測定結果を取得する。次に、グレア検査を行うときは、制御部26は、図7Cの夜間検査用の単比率コントラスト視標等を表示面30aに表示しつつ、グレア光源32kを点滅させ、被検者に応答させる。制御部26は、入力部30bからの応答信号に基づいて、グレア検査の測定結果を取得する。
次のステップS13で、制御部26は、すべての検査距離での測定が完了したか判定し、完了した場合は(YES)、プログラムは、ステップS14へと進む。完了していない場合は(NO)、プログラムは、ステップS8へ戻って、次の検査距離での自覚検査を行う。
例えば、中点距離での検査を行う場合は、ステップS8で、制御部26は、中点に視軸が向くように、測定ヘッド16の回旋を制御し、ステップS9で視標を中点距離(例えば2m)に提示させるべく、第1合焦レンズ32eを中点に移動させ、ステップS10で、中点距離に応じた拡大倍率で視標をディスプレイ32a等に表示させ(例えば、コントラスト検査の場合は、図6の紙面中央の図に示す視標)、被検者の視力検査を行う。ステップS12で、制御部26は、入力部30bからの応答信号に基づいて、測定結果を取得する。制御部26は、これらの処理を繰り返して、中点距離での通常の視力検査、コントラスト検査、夜間検査、グレア検査、立体視検査を行い、各々の測定結果を取得する。
また、近点距離での検査を行う場合は、ステップS8で、制御部26は、近点に視軸が向くように、測定ヘッド16の回旋を制御し、ステップS9で視標を近点距離(例えば、50cm等)に提示させるべく、第1合焦レンズ32eを近点に移動させ、ステップS10で、近点距離に応じた拡大倍率で視標をディスプレイ32a等に表示させ(例えば、コントラスト検査の場合は、図6の紙面下図に示す視標)、被検者の視力検査を行う。ステップS12で、制御部26は、入力部30bからの応答信号に基づいて、測定結果を取得する。制御部26は、これらの処理を繰り返して、近点距離での通常の視力検査、コントラスト検査、夜間検査、グレア検査、立体視検査を行い、各々の測定結果を取得する。
すべての検査距離で、すべての種類の検査が終了したら、プログラムは、ステップS14へと進み、制御部26は、測定結果をグラフ化して表示面30aに表示し、印刷指示があれば印刷する。例えば、コントラスト検査の場合は、制御部26は、図8に示すようなグラフを表示する。また、この後に他覚検査を行って、検者は、自覚検査の結果が適切であるか確認することもできる。以上により、眼科装置10での動作が終了する。
(変形例)
以下、本実施の形態に係る眼科装置10の変形例を説明する。変形例の眼科装置10は、図1等に示す本実施の形態の眼科装置10と同様の構成及び機能を備える。変形例では、さらに、制御部26が、被検者入力部28aからの応答操作に対応するマークを、視標に重畳して表示するように、ディスプレイ32aを制御する構成となっている。
変形例の眼科装置10では、自覚検査の際に、制御部26は、図10A及び図10Bの紙面左図に示すように、ディスプレイ32a(さらには検者用コントローラ27の表示面30a)に検査モードに応じた視標を表示する。そして、被検者がディスプレイ32aに表示された視標を視認し、タッチパネルやマウス等の被検者入力部28aから、識別できる個々の視標をタップ操作やクリック操作によって応答したり、識別できる範囲をドラッグ操作やスワイプ操作等によって応答したりする。これらの応答操作に基づく応答信号を、被検者入力部28aから受信した制御部26は、ディスプレイ32aを制御して、応答操作に応じたマーク(画像)を視標に重畳して表示させる。図10Aの左図では、タップ操作を示すドット(マル)マークが表示され、図10Bの左図では、ドラッグ操作を示すラインマークが表示されている。
制御部26は、この被検者による応答操作に基づいて測定結果を取得するとともに、図10A及び図10Bの紙面右図に示すように、被検者が識別できる範囲の視標を矩形マークで囲ってディスプレイ32aに表示する。この表示により、被検者は、測定結果を確認できる。また、被検者の応答操作によるマーク、及び測定結果の矩形マークを、検者用コントローラ27の表示面30aにも表示することで、検者も被検者の応答状態及び測定結果を明確に把握できる。
また、制御部26は、タッチパネル上での被検者の指の位置情報やマウスの位置情報等に基づいて、ディスプレイ32aにカーソルや指のマーク等を表示すれば、被検者が応答操作を行い易くなる。また、被検者の指をカメラ等が撮影し、制御部26は、撮影した画像に基づいて、指の位置情報を取得してもよい。
以上、変形例の眼科装置10によっても、検査距離や視標の提示条件を所望に変えることができ、様々な検査距離や提示条件下での被検眼の眼特性を、迅速かつ容易に行って、測定効率を向上できる。さらに、被検者入力部28aによって被検者が応答操作することで、より効率的かつ迅速な眼特性の取得が可能となる。
また、図11A及び図11Bに、本実施の形態及び変形例の眼科装置10で用いることのできる立体視検査用の視標の例を示す。図11Aは、縦軸を視力値とし、横軸を視差とした立体視検査用ETDR視標の一例を示す。図11Bは、縦軸を視差とし、横軸をコントラスト及び視力値(固定値)とした精密立体視検査用視標の一例を示す。
図11Aの例では、例えば、眼科装置10の視標投影系32は、紙面左から視角を30秒、1分、2分、3分、4分とし、各行で5つの視標のうちの一つに、対応する視差を与えて表示する。図11Bの例では、コントラストと視力値を一定とし、例えば、視標投影系32は、紙面下から視角を30秒、1分、2分、3分、4分とし、各行で5つの視標のうちの一つに、対応する視差を与えて表示する。図11Aや図11Bの視標を用いて立体視検査を行う際に、予め他覚検査によって眼屈折力等を測定し、この測定結果に基づいて、眼科装置10又は検者が視標の視力値等を設定することで、より適切で迅速な自覚検査が可能となる。
また、このような立体視検査用の視標を表示する際に、左右の測定ヘッド16を回旋させて回旋角αを変化させることで、視標を提示する位置P、つまり検査位置を所望の距離に設定することができる。被検者は、表示された視標のうち、立体的に浮き出て見える視標を、被検者入力部28aを操作して応答する。この応答操作に基づく応答信号により、制御部26は測定結果を取得する。
なお、図11A及び図11の視標は、左右の被検眼Eに提示する視標を重ね合わせたイメージを示すものであり、実際の視標は、左眼用と右眼用とで別々に測定ヘッド16のディスプレイ32aに表示される。一例として、図12に、図11Bの精密立体視検査用視標について、左眼用及び右眼用のディスプレイ32aへの表示例を示す。図12の紙面左図は、左眼用のディスプレイ32aへの視標の表示例を示し、図12の紙面右図は、右眼用のディスプレイ32aへの視標の表示例を示す。また、図12の各図には、理解を容易とするため、視差を与える視標の他方の視標を仮想線で示している。また、図12の左眼用のディスプレイ32aへの視標の「2」列に、視標の中心を表す中心線を仮想線で示している。例えば、「A2」、「E2」の視標のように、視差を与えるための視標は、中心線からずれた位置に表示される。
また、図11A及び図11に示す重ねたイメージの視標は、例えば、検者用コントローラ27の表示部30に表示することで、検者が被検者に提示されている視標及び視差の状態を容易に認識することができる。
次に、複数の視標を用いた自覚検査の一例を、図13を参照しながら説明する。図13は複比率コントラスト視標と、図11B、図12に示す精密立体視検査用視標を用いた検査の一例を説明するための図である。まず、制御部26は、ディスプレイ32aに、図13の紙面左図に示す複比率コントラスト視標を表示する。被検者は、被検者入力部28aで、識別できる視標に対する応答操作を行う。
次に、制御部26は、複比率コントラスト視標での測定結果に基づいて、所定のコントラスト及び視力値で、図13の紙面右図に対応する精密立体視検査用視標(図12参照)を、左右のディスプレイ32aに表示する。例えば、複比率コントラスト視標による検査で、視力値0.32で、50%のコントラストが識別可能な場合は、制御部26は、この視力値及びコントラストで、視差を変化させて、25個の立体視検査用の視標を左右のディスプレイ32aに表示する。このため、検者等が手動で視力値やコントラストの選択や入力を行う必要がなく、直ちに次の立体視の検査を実行することができる。
そして、被検者は、被検者入力部28aにより、立体的に飛び出して見える視標を選択して、応答操作を行う。この応答操作に基づく測定結果は、制御部26により、ディスプレイ32aや検者用コントローラ27の表示部30に表示される。次いで、先の測定結果に基づいて、視力値及びコントラストを変えた立体視検査用の視標を表示して、検査を繰り返すことができる。なお、図13を用いて説明した視標や測定手順は、一例であり、これに限定されることはなく、例えば、被検者は、図11Aに示す立体視検査用ETDR視標を用いて視力値と視差(立体視)の検査を行い、この測定結果に基づいて、図11Bに示す精密立体視検査用視標を用いて、より詳細な立体視検査を行ってもよい。また、制御部26は、測定結果をグラフ化して表示面30aに表示し、印刷指示があれば印刷等を行う。
また、図10A及び図10Bを用いて説明したように、被検者が識別できる視標を自己申告により応答する方式では、応答の信頼性が問題となり、測定結果にも影響することがある。これを回避するため、他の異なる変形例として、制御部26を、自覚検査における被検者の応答の正誤を判定する構成とする。具体的には、図14の紙面左図に示すように、制御部26は、ディスプレイ32a(さらには検者用コントローラ27の表示面30a)に検査モードに応じた視標を表示する。図14の例では、ランドルト環からなる複比率コントラスト視標が表示されている。この表示を受けて、被検者は、ディスプレイ32a上で各ランドルト環の開口部近傍をタップして応答操作する。図14の紙面左図には、被検者がタップした位置をレ点で示しているが、このタップした位置を示すマーカを視標に重畳して表示してもよい。また、被検者は、ジョイスティック等で開口部の方向を示して応答操作してもよい。また、被検者の口頭での応答に基づいて、検者が検者用コントローラ27の入力部30bから応答操作してもよい。
そして、制御部26は、被検者入力部28aや入力部30bからの応答信号に基づいて、被検者の応答の正誤を判定し、この判定結果に基づいて測定結果を取得する。これにより、自覚検査において、被検者の応答の信頼性が向上し、より客観的で、より精度の高い測定結果が得られる。また、制御部26は、応答の正誤を判定するときに、他覚測定での測定結果を参照してもよい。また、制御部26は、図14の紙面右図に示すように、正解した視標のみを矩形マークで囲ってディスプレイ32aに表示する構成とすることもでき、被検者や検者が、正誤の判定結果や測定結果を容易に確認できる。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態に係る眼科装置10及びこの眼科装置10を用いた測定方法について説明する。この第2の実施の形態の眼科装置10は、図1~図5に示す上記第1の実施の形態の眼科装置10と同様の基本構成(ハードウェア構成及び機能構成)を備えているが、制御部26で実行される測定方法(測定用プログラム)が上記第1の実施の形態と異なる。また、この第2の実施の形態の眼科装置10は、検査モードとして、上記第1の実施の形態で述べた検査モードの他に、オプション検査距離に切り替えて検査する「処方モード」を設定可能となっている。
以下、眼科装置10で実行される測定方法の一例として、「オプション検査距離での視力確認」について、図15~図18Aを参照しながら説明する。図15~図17は、検者用コントローラ27の表示部30の表示面30aに表示される画面の例である。図15は、各種パラメータの設定画面40である。図16Aはオプション検査距離へ切替える前の自覚検査画面41である。図16Bはオプション検査距離を設定するためのウィンドウ42である。図17はオプション検査距離へ切替えたときの自覚検査画面41である。なお、この表示部30の表示面30a上には、タッチパネル式の入力部30bが設けられ、この入力部30bから検者等のユーザが数値や指示の入力が可能となっている。また、図18A、図18Bは、測定結果の出力サンプルを示す図である。
「オプション検査距離」とは、基本の遠用検査のための第1の検査距離(遠見)(以下、「遠用検査距離」という。)、近用検査のための第2の検査距離(近見)(以下、「近用検査距離」という。)に加え、ユーザが任意に選択して設定できる第3の検査距離をいう。本実施形態では、図15に示すように、設定画面40において、ユーザが任意に少なくとも1つ(例えば3つ)の任意の検査距離をオプション検査距離(第3の検査距離)として選択することができる。この実施の形態では、検眼距離1.0m以上の検査距離を遠用検査距離(遠見)として扱い、表示面30aへの表示の際には「m」で表示する。これに対して、1.0m未満の検査距離は、近用検査距離(近見)として扱い、表示面30aへの表示の際には「cm」で表示する。
図15は、メニューバー40fの「自覚設定」(Subjective)バー40gを押したときの設定画面40である。この設定画面40は、遠用検査距離領域40a、近用検査距離領域40b、第1、第2、第3オプション検査距離領域40c,40d,40eを有し、ユーザが遠用検査距離、近用検査距離の他に、3つのオプション検査距離を登録できる。
第1~第3オプション検査距離領域40c~40eには、ユーザは、下記設定値の何れかを登録できる。なお、下記の「-」は、「未設定」を意味し、出荷時のデフォルト設定値(default)として、第1~第3オプション検査距離領域40c~40eには、この「-」が設定されている。制御部26は、検者により設定されたオプション検査距離を記憶部29に記憶する。設定値は以下の通りである。
単位が「meter」の場合、設定値は、「-、6.0、5.5、5.0、4.5、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.0」となる。単位が「cm」の場合、設定値は、「-、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、33、30、25」となる。
単位が「feet」の場合、設定値は、「-、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3」となる。
単位が「inch」の場合、設定値は、「-、34、32、30、28、26、24、22、20、18、16、14、13、12、10」となる。
[オプション検査距離での視力確認]
以下、任意のオプション検査距離で、検者が被検者の視力を検査する手順を説明する。検者は、他覚検査によって客観的に被検者の視力を測定した後で、自覚検査に切替えて、通常の遠用検査距離及び近用検査距離で自覚検査を行わせた後、被検眼Eの矯正のための処方を行うべく、オプション検査距離で自覚検査を行うことができる。
このオプション検査距離で自覚検査を行うべく、この実施の形態では、検者は、6mから25cm(20フィートから10インチ)の範囲で検査距離を設定することができる。この機能を利用することで、この実施の形態の眼科装置10は、基本の「遠用検査距離(遠見)」及び「近用検査距離(近見)」の検査に加え、3つのオプション検査距離で、被検者の球面度の調整と視力値の記録ができる。以下では、まず、オプション検査距離の変更手順について説明する。
[自覚検査画面でのオプション検査距離の変更]
設定画面40で設定したデフォルトの「オプション検査距離」(Optional exam distance)で、自覚検査実施中に、ユーザが被検者毎にオプション検査距離を変更することが可能である。ここで変更した「オプション検査距離」は、次に他の被検者の検査を行うべく、図示しない被検者情報入力画面に戻るまでの間、適用される。
図16Aは、自覚検査画面41の一例である。この自覚検査画面41中のメインデータ領域41eには、測定ヘッド16の各部に現在セットされている屈折矯正値と、測定した視力値(以下、これらの値を「メインデータ」という。)が表示される。例えば、被検眼Eの球面度(S)、乱視度数(C)、乱視軸(A)、加入度(ADD)等が表示される。検査が他覚検査から、自覚検査へ切替わったときは、メインデータ領域41eには、例えば、他覚検査で取得した値が設定される。
自覚検査では、ユーザは表示面30a(入力部30b)のタッチ操作によって、これらの値を増減して変更することができるが、検査距離によっては、変更できないものがある。以下の表1に、検査距離毎の各値の変更可否、保持(記録)状態を示す。下記表1中、「※」が付与された値を変更すると、すべての検査距離の当該値が連動して変更される。
Figure 2022179323000002
そして、この自覚検査画面41で、以下のような手順で、検者はオプション検査距離を変更することができる。
(1)まず、自覚検査画面41で、検者がハンバーガーメニュー41aを押す(tap)すると、制御部26は、自覚検査画面41上にメニュー41bを表示する。
(2)表示されたメニュー41bの中から、検者が「オプション検査距離設定」[Optional exam dist]ボタン41cを押す。
(3)この操作の入力を受けて、制御部26は、図16Bに示すような「オプション検査距離」("Optional exam distance")を設定するためのウィンドウ42を表示する。
検者は、このウィンドウ42の第1、第2、第3オプション検査距離変更領域42a,42b,42cの数値を変更することで、3つのオプション検査距離(オプション検査距離1,2,3)を変更することができる。図16Bの例では、検者によりオプション検査距離1には、通常の遠用検査距離5.0mよりも近い遠用検査距離2.0mが設定され、オプション検査距離2には、通常の近用検査距離40cmよりも少し遠い65cmが設定され、オプション検査距離3には、40cmよりも近い30cmが設定された。
なお、図16Bの42dは、変更可否マークであり、チェックマークがついているオプション検査距離については、ユーザが変更可能である。これに対して、チェックマークがない(「×」がついている、等)ものは、ユーザが変更できないようになっている。これは、当該オプション検査距離での検査を、現在実行中であるため、変更されないように、制御部26が変更を制限しているからである。オプション検査距離での検査を行っていない場合は、制御部26は、すべてのオプション検査距離の変更が可能となるように、変更可否マーク42dにチェックマークをつけて表示する。
(4)オプション検査距離の変更が終わったら、検者は「OK」ボタン42eを押す。この操作の入力を受けて、制御部26は、変更されたオプション検査距離を記憶部29に記憶し、ウィンドウ42を閉じる。これにより、オプション検査距離の変更が完了する。
(5)一方、オプション検査距離を変更しない場合は、検者は「キャンセル」(Cancel)ボタン42fを押す。この操作の入力を受けて、制御部26は、オプション検査距離を記憶部29に記憶することなく、ウィンドウ42を閉じる。
なお、前述したように、オプション検査距離の変更は、自覚検査実施中に行うことができるため、自覚検査の途中でオプション検査距離での検査測定結果を記録した状態で、このオプション検査距離の変更を行うと、制御部26は、当該検査距離での測定結果を記憶部29に記憶せず、破棄する。
[オプション検査距離への切替え]
オプション検査距離への切替えは、測定モードが「処方モード」のときに行うことができる。つまり、図15で設定又は図16Bで設定したオプション検査距離に切り替えて、当該オプション検査距離で検査をするには、測定モードを「処方モード」にする必要がある。この「処方モード」は、自覚検査で測定した各矯正値を補正して、実際の処方箋を作成して記録するためのモードであり、取得された「処方データ」は、処方箋として記録される。検者は、下記のような手順で、オプション検査距離への切り替えと、測定を実行することができる。
(1)検者は、自覚検査画面41の下部にあるファンクションボタンの中の「処方:セット」[Final: Set]ボタン(又は「処方:記録」[Final Mem]ボタン)41dを押す。この41dのボタンは、何等かの処方の記録がある場合は「処方:セット」が表示され、処方の記録がないときは、「処方:記録」が表示される。この操作を受けて、制御部26は、メインデータ領域41eのメインデータを処方データ(記録された処方)に切替える。
(2)検者は、自覚検査画面41の上部にある「検査距離表示/切替えエリア」("Test distance display/change area")ボタン41f(図16A参照)を押す。この操作を受けて、制御部26は、自覚検査画面41上に、図17に示すように、切替えられる検査距離のリスト、すなわち「検査距離リスト」41gを表示する。
(3)検者は、表示された「検査距離リスト」41gの検査距離の中から、切替えたいオプション検査距離を選択する。この選択操作を受けて、上記第1の実施の形態と同様に、選択されたオプション検査距離に基づいて、制御部26は、図9に示すステップS8~S10の処理を実行する。つまり、被検眼Eの視軸を検査距離に応じた向きとすべく、制御部26は、検査距離に応じて左右のX方向回旋駆動部24を駆動して、左右の測定ヘッド16をX方向へ回旋させ(ステップS8)、第1合焦レンズ32eを検査距離に応じた位置に移動させる(ステップS9)。ついで、制御部26は、視標投影系32を制御して、検査距離に応じた拡大倍率等の提示条件で、指標をディスプレイ32aに表示し、同じ視標を、表示部30の表示面30aに表示する(ステップS10、S11)。
(4)これにより、被検者は、選択されたオプション検査距離での検査を行うことができる。被検者等からの応答操作等を受けて、制御部26は、応答操作等を解析して、視力値等の測定結果を取得する(ステップS12)。
そして、検者が選択したすべてのオプション検査距離で自覚検査が終了したら、制御部26は、測定結果の一覧やグラフを表示面30aに表示し、検者からの印刷指示があれば測定結果を印刷する(ステップS14)。
図18A及び図18Bに、測定結果の出力サンプルを示す。図18Aは、ロール状の感熱紙に印字される出力サンプルであり、図18Bは、A4の用紙に印字される出力サンプルである。これらの出力サンプルには、通常の遠用検査距離及び近用検査距離、並びに第1~第3オプション検査距離で測定した球面度(spherical power)と視力値(visual acuity)とが、検査距離毎に印字されている。通常の遠用検査距離(第1の検査距離)、近用検査距離(第2の検査距離)、及び第1~第3のオプション検査距離(第3の検査距離)での測定結果は、検査距離の長さ順に、検査距離1~検査距離5として印字される。なお、この図18A、図18Bの例では、各検査距離で測定した「球面度」を出力しているが、これに限定されない。例えば、各検査距離での球面度に代えて、又はこれに加えて、第1の検査距離での球面度に対する加入度や、差分等を印字してもよい。
この実施の形態の測定方法において、オプション検査距離で測定できることについて説明する。オプション検査距離での測定は、基本の遠用検査距離(遠見)又は近用検査距離(近見)("Exam Distance (Far Point)"/"Exam Distance (Near Point)")の屈折矯正が定まった後、「その他の距離を注視した時に十分な視力が得られているか。」及び「十分な視力を得るために必要な球面度はいくつか。」を確認する目的で実行できる。
このため、オプション検査距離での検査中は、球面度(spherical power)の調整と視力値(visual acuity)の記録が可能である。また、オプション検査距離での検査中でも、メインデータ領域41eにおいて、検者が乱視度と乱視軸(cylinder power/cylinder axis)の変更が行えるように、制御部26は検者の入力操作を許容している。しかし、これらの値は、その他の検査距離でも共通の値として扱われるため、制御部26は、オプション検査距離で変更した乱視度と乱視軸の値は、検査距離が切替えられてもメインデータ領域41e上で変更されないように、検者の入力操作を制限している。
また、自覚検査には、両眼視での見え方を検査するための斜位検査、両眼視機能検査(phoria test/binocular function test)がある。本実施の形態では、これらの検査は、すべての検査距離、つまり、通常の遠用検査距離(第1の検査距離)、近用検査距離(第2の検査距離)だけでなく、及びオプション検査距離(第3のオプション検査距離)で行うことができる。制御部26は、検査距離毎に、これらの検査で取得したプリズム値を表示し、記憶部29に記憶する。なお、斜位検査、両眼視機能検査は、オプション検査距離では、必ずしも行わなくてもよい。オプション検査距離で、これらの検査を行わなかったときは、制御部26は、遠用検査距離又は近用検査距離で測定されたプリズム値を、オプション検査距離のプリズム値として表示し、記憶部29に記憶する。
このような仕様とする理由としては、様々な検査距離で斜位検査、両眼視機能検査を行っても、遠近両用メガネのレンズやマルチフォーカルIOLの処方箋を作成する場合、これらのレンズに処方できるプリズム量は1つに限られること、検査距離によって被検眼Eの輻輳状態が変化するため、輻輳状態と検査距離との対応付けが複雑となってしまうことが挙げられる。以上の理由から、オプション検査距離で斜位検査や両眼視機能検査を行う必要性が少なく、これらを行わないことで、検査効率や検査距離の単純化や明確化が可能となる。
また、同様の理由で、オプション検査距離での検査中は、制御部26は、斜位検査、両眼視機能検査は実行できないように、ユーザの入力操作を制限してもよい。このとき、制御部26は、チャートページ41h(図17等参照)内のチャート(視標)についても、斜位検査及び両眼視機能検査用に登録されているチャートは、検者が選択できないようにユーザの入力を制限する。
また、前述のとおり、検者等のユーザは、オプション検査距離を、6.0m~25cm(20フィート~10インチ)の範囲で設定できる。また、制御部26は、所定距離、例えば、1.0m以上(閾値以上)の検査距離は、遠用検査距離(遠見)として扱い、1.0m未満(閾値未満)の検査距離は、近用検査距離(近見)として扱った上で、視標の提示条件の設定等を行う。そして、検査距離を切替える際、遠見から別の遠見距離、近見から別の近見距離への切り替えの場合は、実行中の検査条件やチャート(視標)は引き継がれるが、遠見と近見の閾値(例えば、1.0m)をまたぐ場合は、チャート(視標)は引き継がれないが、検査距離に応じたチャートで視力検査が自動で実行されるように、制御部26が眼科装置10の各部を制御している。
次に、オプション検査距離での検査中にメインデータ領域41eに表示される屈折度(refractive power)について説明する。オプション検査距離が遠用検査距離(遠見)である場合に、メインデータ領域41eの「加入」("ADD")に、表示される値は、近用球面度("Exam Distance (Near Point)"(=検査距離(遠見)の球面度+検査距離(近見)の加入度)(= Spherical power of "Exam Distance (Far Point)" + ADD of "Exam Distance (Near Point)")から、現在測定ヘッド16に設定されている球面度(Current spherical power set on the measuring head.)を差し引いた値である。
言い換えれば、制御部26は、メインデータ領域41eの「加入」("ADD")に、以下の式(2)により算出された加入度ADD2を表示する。なお、下記式(2)中、ADD2はオプション検査距離(第3の検査距離)での加入度であり、S1は遠見の検査距離(遠用検査距離、第1の検査距離)での球面度であり、ADD1は近見の検査距離(近用検査距離、第2の検査距離)での加入度であり、S2は当該オプション検査距離(第3の検査距離)での球面度(現在測定ヘッド16に設定されている球面度)である。
ADD2= S1 + ADD1 - S2 (2)
一方、オプション検査距離が近用検査距離(近見)での検査中は、制御部26は、メインデータ領域41eの「球面」("S")に、遠用検査距離(遠見)(Exam Distance (Far Point))、すなわち第1の検査距離で測定された遠用球面度を表示し、「加入」("ADD")には、当該オプション検査距離(第3の検査距離)、すなわち、現在測定ヘッド16に設定されている球面度から「球面」("S")に表示されている球面度を差し引いた値を表示する。
また、自覚検査において、乱視検査の一つとして、乱視検査用の視標に対して所定の方向に屈折力を付加させて被検眼Eに提示するクロスシリンダーテストがある。このクロスシリンダーテスト中は、すべての検査距離で球面度を調整することにより、同等の球面度を維持すること、すなわち、等価球面度を維持することが望ましい場合がある。
本実施の形態では、等価球面度を維持するか否かをユーザが設定画面40で設定することができる。等価球面度を維持する設定(ON)の場合は、クロスシリンダ検査中に、ユーザによりシリンダー度数が変更されるたびに、制御部26は、等価球面度を維持するように球面度を変更又は調整して表示面30aに表示する。この球面度の変更又は調整は、オプション検査距離の検査距離でも適用される。ここで、等価球面度を維持するとは、所定の検査距離でのテスト中に、球面度S及び/又は乱視度数Cを調整することにより、S+C/2の値が一定に保たれることを意味する。
以上、本開示の眼科装置を実施の形態及び変形例に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
上記第1、第2の実施形態等で示される眼科装置10は、測定光学系21が、観察系31、視標投影系32、自覚式検査系34、第1アライメント系35、第2アライメント系36、他覚測定光学系である眼屈折力測定系33及びケラト系37を備える構成であるが、眼科装置はこの構成に限定されない。他の異なる眼科装置として、米国特許7,775,662号公報(参照により全体が本願に組み込まれる。)に記載された眼科装置が挙げられる。この眼科装置は、被検眼Eと視標投影系との間に配置され、被検眼の視機能を矯正するための複数の光学部材を有し、各光学部材を被検眼と視標投影系との間に選択的に配置される検眼光学系(フォロプタ)及び視標提示装置を備えている。このような眼科装置においても、本願に開示したように、視標提示装置が検査距離等の提示条件を変化させて視標を提示することで、基本の遠用検査距離(遠見)及び近用検査距離(近見)の検査に加え、3つのオプション検査距離での球面度の調整と視力値の記録を行うことができる。
このため、検査距離や視標の提示条件を所望に変えることができ、様々な検査距離や提示条件下での被検眼の眼特性を、迅速かつ容易に測定して、測定効率を向上させることが可能となる。
10 眼科装置 21 測定光学系 26 制御部 30 表示部
32 視標投影系 33 眼屈折力測定系(他覚測定光学系)
37 ケラト系(他覚測定光学系) 30b 入力部 E 被検眼

Claims (11)

  1. 被検眼に所定の検査距離で当該検査距離に応じた提示条件で視標を提示する視標投影系と、
    前記視標投影系を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記被検眼の遠用検査のための第1の検査距離と、近用検査のための第2の検査距離と、前記第1の検査距離及び前記第2の検査距離とは異なる少なくとも1つの第3の検査距離と、で前記視標を提示するように前記視標投影系を制御する
    ことを特徴とする眼科装置。
  2. 前記制御部は、前記第3の検査距離として、予め設定された異なる複数の前記検査距離に、前記視標を提示するように前記視標投影系を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  3. ユーザからの入力操作を受け付ける入力部を備え、
    前記制御部は、前記入力部からの前記入力操作に基づいて、測定結果を取得するとともに、前記検査距離が、閾値以上の距離で取得した前記測定結果を、遠用検査での前記測定結果として記録し、前記閾値未満の距離で取得した前記測定結果を、近用検査での前記測定結果として記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  4. 前記制御部は、前記第3の検査距離では、前記被検眼の球面度を測定するための前記視標、乱視度数を測定するための前記視標、及び乱視軸を測定するための前記視標を提示可能に、前記視標投影系を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  5. 前記被検眼の球面度、乱視度数、及び乱視軸を含む視機能を矯正するための矯正値の入力を受け付ける入力部と、入力された前記矯正値を表示する表示部と、を備え、
    前記制御部は、前記入力部から入力された前記矯正値を前記表示部に表示するとともに、前記矯正値に対応する前記提示条件で、前記視標を提示するように前記視標投影系を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  6. 前記制御部は、前記第3の検査距離で前記視標を提示しているときであって、前記第3の検査距離が、近用検査のための検査距離であるときは、球面度の矯正値として、前記第1の検査距離で入力された球面度の矯正値に対する加入度を前記表示部に表示する
    ことを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。
  7. 前記制御部は、前記第3の検査距離で前記視標を提示しているときであって、前記第3の検査距離が、遠用検査のための検査距離であるときは、次式
    ADD2= S1 + ADD1 - S2
    (上記式中、ADD2は第3の検査距離での加入度であり、S1は第1の検査距離での球面度であり、ADD1は第2の検査距離での加入度であり、S2は当該第3の検査距離での球面度である。)
    により算出された加入度ADD2を、前記表示部に表示する
    ことを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。
  8. 前記制御部は、前記検査距離が、遠用検査のための検査距離であるときは、前記入力部から前記乱視度数の前記矯正値の入力を受けたとき、等価球面度を維持するように、前記球面度を変更して前記表示部に表示する
    ことを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。
  9. 前記被検眼の眼特性を測定する他覚測定光学系を備え、
    前記制御部は、前記他覚測定光学系での測定結果に基づいて、各検査距離に、前記視標を提示するように前記視標投影系を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  10. 前記被検眼と前記視標投影系との間に配置され、前記被検眼の視機能を矯正するための複数の光学部材を有し、各光学部材を前記被検眼と前記視標投影系との間に選択的に配置する検眼光学系を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  11. 請求項1に記載の眼科装置で行われる眼特性の測定方法であって、
    前記制御部の制御により、前記視標投影系が、前記被検眼に対して前記第1の検査距離で前記視標を提示する工程と、
    前記制御部の制御により、前記視標投影系が、前記被検眼に対して前記第2の検査距離で前記視標を提示する工程と、
    前記制御部の制御により、前記視標投影系が、前記被検眼に対して少なくとも1つの前記第3の検査距離で前記視標を提示する工程と、
    を含むことを特徴とする測定方法。
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