JP2022178529A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】走行時の空気抵抗を抑制可能なタイヤを提供する。【解決手段】実施形態の一例であるタイヤ1は、タイヤ周方向に延びる主溝16と、主溝16のタイヤ幅方向外側に形成されるショルダー部と、主溝16に向けてタイヤ幅方向に延びたショルダー溝20とを含むトレッド5を備え、ショルダー溝20の少なくともタイヤ主回転方向後方側の側壁24には、ショルダー部の上面28に対して傾斜した斜面22が形成され、斜面22は、ショルダー部の上面28からショルダー溝20の底面26まで連続的に傾斜し、斜面22は、少なくともトレッド5の接地端Eよりタイヤ幅方向外側に形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤに関し、より詳しくは、トレッドにショルダー溝が形成されたタイヤに関する。
近年、地球環境への負荷軽減や燃料費節減の観点から、車両の燃費向上が求められている。車両の空気抵抗は燃費性能に大きく影響するため、車両に装着されるタイヤについても、走行時の空気抵抗の抑制が検討されている。
特許文献1には、トレッドの接地幅を小さくし、且つ、タイヤ側面に所定の高さの突起を設けることで走行時のタイヤの空気抵抗を低減する技術が記載されている。また、特許文献2には、タイヤ側面に、回転軸に対して略垂直な平面を有することで、空気抵抗を低減する技術が記載されている。
ところで、トレッドのタイヤ幅方向両側には、一般的に、トレッド基準面から突出したショルダー部、及びタイヤ幅方向に延びた排水用のショルダー溝が形成されている。本発明者らが鋭意検討した結果、車両の走行時に、ショルダー溝のタイヤ主回転方向後方側の側壁に空気が当たり、空気抵抗が生じていることが判明した。特許文献1及び特許文献2に記載の技術は、ショルダー溝による空気抵抗については考慮しておらず、改善の余地がある。
本発明の目的は、走行時の空気抵抗を抑制可能なタイヤを提供することである。
本発明に係るタイヤは、タイヤ周方向に延びる主溝と、主溝のタイヤ幅方向外側に形成されるショルダー部と、主溝に向けてタイヤ幅方向に延びたショルダー溝とを含むトレッドを備え、ショルダー溝の少なくともタイヤ主回転方向後方側の側壁には、ショルダー部の上面に対して傾斜した斜面が形成され、斜面は、ショルダー部の上面からショルダー溝の底面まで連続的に傾斜し、斜面は、少なくともトレッドの接地端よりタイヤ幅方向外側に形成されている。
本発明に係るタイヤは、ショルダー溝のタイヤ主回転方向後方側の側壁を傾斜させることで、ショルダー溝における空気の流れを良くし、空気抵抗を抑制している。
本発明に係るタイヤによれば、走行時の空気抵抗を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るタイヤの実施形態の一例について詳細に説明する。以下で説明する実施形態はあくまでも一例であって、本発明は以下の実施形態に限定されない。また、以下で説明する複数の実施形態及び変形例の各構成要素を選択的に組み合わせることは本発明に含まれている。なお、本明細書において、「タイヤ主回転方向」とは、タイヤが装着される車両が前進するときの回転方向を意味する。図面には、タイヤ主回転方向を示す矢印を図示している。
図1は、実施形態の一例であるタイヤ1のトレッド5の一部を模式的に示す平面図である。図1では、ショルダーブロック10、メディエイトリブ12、及びセンターリブ14の上面にドットハッチングを付している。ここで、ブロック及びリブの上面とは、タイヤ径方向外側に向いた面を意味する。
図1に示すように、タイヤ1は、トレッド基準面から突出したショルダーブロック10と、タイヤ幅方向に延びたショルダー溝20とを含むトレッド5を備える。ここで、トレッド基準面とは、陸部が存在しない部分である主溝16,18の底面に沿った面を意味する。トレッド5は、路面に接地する部分であって、タイヤ周方向に沿って環状に形成されている。また、タイヤ1は、トレッド5の幅方向両端からタイヤ径方向内側に延びた一対のサイドウォール、及びホイールのリムに固定される一対のビードを備える(いずれも図示せず)。サイドウォールとビードは、タイヤ1の左右の側面を形成している。なお、トレッド5の幅方向とタイヤ幅方向は同じ方向を意味する。
タイヤ1は、所定圧の空気が充填される空気入りタイヤである。タイヤ1は、一般的に、カーカス及びベルトを備える。カーカスは、ゴムで被覆されたコード層であり、荷重、衝撃、空気圧等に耐えるタイヤ1の骨格を形成する。ベルトは、トレッドゴムとカーカスの間に配置される補強帯であり、カーカスを強く締めつけてトレッド5の剛性を高める。また、カーカスの内周面には、空気圧を保持するためのゴム層であるインナーライナーが貼付されていてもよい。
トレッド5は、タイヤ周方向に延びる主溝16,18を有する。トレッド5に形成された主溝16,18及びショルダー溝20は、トレッド5と路面の間に存在する雨水等を除去する排水路として機能する。主溝16,18は、例えば、同じ深さで形成されている。また、トレッド5は、トレッド基準面からタイヤ径方向外側に向かって突出した陸部として、ショルダーブロック10、メディエイトリブ12、及びセンターリブ14を有する。陸部は、一般的に、突出部とも呼ばれる。
ショルダーブロック10は、トレッド5の幅方向両側に配置されている。また、トレッド5の幅方向中央部にセンターリブ14が配置され、ショルダーブロック10とセンターリブ14の間にメディエイトリブ12が配置されている。主溝16,18は、2本ずつ形成されている。主溝16は、ショルダーブロック10とメディエイトリブ12の間に形成され、ショルダーブロック10とメディエイトリブ12を区画している。主溝18は、メディエイトリブ12とセンターリブ14の間に形成され、メディエイトリブ12とセンターリブ14を区画している。
ショルダーブロック10は、タイヤ周方向に複数並んで配置された島状の陸部であって、タイヤ周方向に隣り合うショルダーブロック10の間にショルダー溝20が形成されている。即ち、トレッド5の幅方向両側には、ショルダーブロック10とショルダー溝20がタイヤ周方向に沿って交互に配置されている。各ショルダーブロック10は、ショルダー溝20により区画され、例えば互いに同じ形状、同じ大きさを有する。メディエイトリブ12及びセンターリブ14は、タイヤ周方向に連続した陸部である。図1に示す例では、ショルダーブロック10のタイヤ幅方向に沿った長さが、メディエイトリブ12及びセンターリブ14のタイヤ幅方向に沿った長さよりも長くなっている。
なお、トレッドパターンは図1に例示するパターンに限定されない。本発明に係るトレッドは、トレッド基準面から突出したショルダー部及びタイヤ幅方向に延びるショルダー溝を備えるものであればよく、例えば、ショルダー部はタイヤ周方向に連続したリブ状の陸部であってもよい。また、メディエイトリブ12の代わりにメディエイトブロックが設けられていてもよく、センターリブ14の代わりにセンターブロックが設けられていてもよい。本実施形態では、トレッド5が幅方向両側で左右対称又は同様のトレッドパターンを有するものとして説明するが、トレッドパターンはトレッド5の幅方向両側で全く異なっていてもよい。
図1では、トレッド5の接地端Eを一点鎖線で図示している。接地端Eは、ショルダーブロック10の上面に存在する。ショルダーブロック10の一部は、接地端Eを超えてタイヤ幅方向外側及びタイヤ径方向内側に延び、ブロック上面は大きく湾曲している。そして、接地端Eを超えたショルダーブロック10の一部は、タイヤ1の側面を形成している。ここで、接地端Eとは、未使用のタイヤ1を正規リムに装着して正規内圧となるように空気を充填した状態で、正規内圧における正規荷重(最大負荷能力)の70%の負荷を加えたときに、平坦な路面に接地する部分のタイヤ幅方向両端を意味する。
ここで、「正規リム」とは、タイヤ規格により定められたリムであって、JATMAであれば「標準リム」、TRAであれば「Design Rim」、ETRTOであれば「Measuring Rim」である。「正規内圧」は、JATMAであれば「最高空気圧」、TRAであれば表「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「INFLATION PRESSURE」である。「正規荷重」は、JATMAであれば「最大負荷能力」、TRAであれば表「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「LOAD CAPACITY」である。
トレッド5は、上述の通り、タイヤ幅方向に延びて、ショルダーブロック10を区画するショルダー溝20を有する。ショルダー溝20は、トレッド5の幅方向両側において、例えば、タイヤ周方向に等間隔で形成されている。本実施形態では、各ショルダー溝20が主溝16につながっている。ショルダー溝20は、主溝16からタイヤ幅方向外側に延び、トレッド5の接地端Eを超えてタイヤ1の側面まで形成されている。なお、本発明に係るショルダー溝20は、図1に例示するものに限定されず、主溝16に向けてタイヤ幅方向に延びていればよい。ショルダー溝20は、例えば、タイヤ幅方向内側において、主溝16につながっていなくてもよい。
ショルダー溝20は、トレッド5の平面視において、タイヤ主回転方向に向かって緩やかに湾曲している。ショルダー溝20の深さは特に限定されないが、本実施形態では、主溝16より浅くなっている。ショルダー溝20の深さは、例えば、タイヤ幅方向内側から外側に向かって次第に浅くなる。なお、ショルダー溝20の深さは、溝の両側に位置するショルダーブロック10の上面28(後述の図2参照)から底面26までのタイヤ径方向に沿った長さを意味し、溝の両側に位置するショルダーブロック10の高さに依存する。
ショルダー溝20の幅Wは、特に限定されないが、一例としては2mm~7mmである。図1に示す幅Wは、ショルダー溝20の上端におけるショルダー溝20の幅である。幅Wは、例えば、ショルダー溝20の全長に亘って略一定である。また、ショルダー溝20の底面26の幅は、例えば、1.5mm~5mmである。なお、ショルダーブロック10及び他の陸部には、幅が1mm以下の細線状の溝が形成されていてもよい。かかる細線状の溝は、一般的にサイプと呼ばれる。
詳しくは後述するが、ショルダー溝20のタイヤ主回転方向後方側の側壁には、ショルダーブロック10の上面28に対して傾斜した斜面22が形成されている。斜面22は、少なくともトレッド5の接地端Eよりタイヤ幅方向外側に形成されている。この斜面22の効果によって、走行時の空気抵抗を抑制することができ、タイヤ1が装着された車両の燃費を向上させることができる。なお、ショルダー溝20はタイヤ幅方向に延び、側壁に斜面22が形成された溝であればよく、本発明に係るショルダー溝は、図1に例示するものに限定されない。ショルダー溝は、例えば、タイヤ幅方向に沿って直線的に延びていてもよく、溝の中間部が屈曲していてもよい。
次に、図2~図4を参照しつつ、ショルダー溝の形状について、特にショルダー溝に沿った側壁の形状について詳説する。図2及び図3は、本実施形態におけるショルダー溝20の断面、及び、走行時のショルダー溝20における空気の流れを示す図である。図4は、従来技術に係るタイヤにおけるショルダー溝30の断面、及び、走行時のショルダー溝30における空気の流れを示す図である。
まず、図4を参照しつつ、従来技術に係るタイヤにおけるショルダー溝30の断面について説明する。図4に示すショルダー溝30は、断面形状が略矩形である。即ち、ショルダー溝30に沿った両側の側壁(タイヤ主回転方向後方側の側壁34及びタイヤ主回転方向後方側の側壁35)は、いずれも、ショルダーブロック10の上面38に対して、略垂直に形成されている。また、ショルダー溝30の底面36は、上面38に平行であり、ショルダー溝30に沿った両側の側壁34,35は、いずれも、底面36に対して、略垂直に形成されている。
このような従来技術に係るタイヤの取り付けられた車両が前進する場合には、車両の進行方向から流れてきた空気(A3)が、タイヤ主回転方向後方側の側壁34に略垂直に衝突し、空気抵抗が生じる。走行時には、タイヤ周方向に複数本形成されたショルダー溝30の各々でA3に示す空気の流れが生じているので、比較的大きな空気抵抗が生じ、車両の燃費が低下する。
これに対し、本実施形態に係るタイヤ1のショルダー溝20の側壁24には、図2(a)に示すように、ショルダーブロック10の上面28に対して傾斜した斜面22が形成されている。換言すれば、斜面22の幅は、タイヤ主回転方向後方側に向かって拡開している。斜面22は、ショルダー溝20のタイヤ主回転方向後方側の側壁24に形成され、ショルダーブロック10の上面28からショルダー溝20の底面26まで連続的に傾斜している。他方、ショルダー溝20のタイヤ主回転方向前方側の側壁25は、ショルダーブロック10の上面28及びショルダー溝20の底面26に対して略垂直に形成されている。
斜面22は、ショルダーブロック10の上面28からショルダー溝20の底面26に亘って傾斜している。斜面22は、上面28の近傍において、タイヤ径方向外側に凸に湾曲している。また、斜面22は、底面26の近傍において、タイヤ径方向内側に凸に湾曲している。斜面22の大部分は平坦であり、略一定の角度で傾斜している。なお、本発明に係る斜面22は、図2(a)に例示するものに限定されず、例えば、斜面22は上面28の近傍及び底面26の近傍において湾曲しておらず、上面28から底面26に亘って略一定の角度で傾斜していてもよい。
ショルダー溝20のタイヤ主回転方向後方側の側壁24に斜面22を形成することにより、図2(b)に示すように、車両の進行方向から流れてきた空気(A1)が、タイヤ主回転方向後方側の側壁24に形成された斜面22に沿って上面28の方向に逃れるため、空気抵抗を抑制することができる。このように、ショルダー溝20に沿った側壁24のうち、少なくともタイヤ主回転方向後方側の側壁24に斜面22が形成されることで、空気抵抗を抑制し、車両の燃費を向上させることができる。
斜面22の傾斜角θ22は、θ22>0°を満たせば、特に限定されない。ここで、θ22は、斜面22の平坦な部分と、上面28に垂直な線とが成す角度で規定される。θ22は、例えば、θ22≧5°である。また、θ22は、θ22≦45°を満たすことが好ましく、θ22≦30°を満たすことがより好ましい。θ22がθ22≦45°を満たせば、ショルダーブロック10の剛性を維持しつつ、走行時の空気抵抗を抑制することができる。
斜面22の傾斜角θ22に対する正接tanθ22は、ショルダー溝20の深さ及び斜面22の幅に対して、tanθ22=(斜面22の幅/ショルダー溝20の深さ)を満たす。tanθ22を所定の範囲にすることで、例えば、図4に示したような矩形のショルダー溝30と同じ容積を維持しつつ、空気抵抗を抑制したショルダー溝20を形成することができる。例えば、深さと幅が同じ矩形の溝の場合、溝の底の幅を半分にしつつ、tanθ22=1とすることで、溝の容積を維持しつつ、斜面22を形成することができる。
底面26の幅は、底面26近傍でのクラックの発生抑制の観点から、0.5mm以上であることが好ましい。底面26の幅は、例えば、斜面22の幅に対して、(底面26の幅/斜面22の幅)=0.5~5の関係を満たす。
図1に示すように、ショルダー溝20は、ショルダーブロック10の接地面から接地端Eを超えてタイヤ側面まで延びている。斜面22は、ショルダー溝20のタイヤ幅方向内側の端から形成されており、接地面の全長に亘って形成されている。また、斜面22は、接地端Eを超えてタイヤ側面まで形成されている。即ち、ショルダー溝20の全長に亘って形成されている。
斜面22の傾斜角θ22は、ショルダー溝20の全長に亘って略一定であってもよい。例えば、ショルダー溝20の深さがタイヤ幅方向内側から外側に向かって次第に浅くなる場合には、斜面22の高さも次第に低くなる。なお、ショルダー溝20の側壁は、ショルダーブロック10の側壁である。
斜面22は、接地端Eを超えてタイヤ側面まで形成されていることが好ましい。接地端Eよりもタイヤ幅方向外側に位置するショルダーブロック10の一部は、地面に接地しないので、この部分に形成されたショルダー溝20が斜面22を有することで、空気抵抗を顕著に抑制することができる。なお、斜面22が形成される位置については、図1に示す実施形態に限定されず、例えば、ショルダー溝20は、接地端Eよりもタイヤ幅方向内側の全部又は一部において、斜面22を有しなくてもよい。
図2に例示する形態では、ショルダー溝20のタイヤ主回転方向後方側の側壁24のみに斜面22が形成されているが、図3(a)に示すように、ショルダー溝20のタイヤ主回転方向前方側の側壁25に第2の斜面23が形成されていてもよい。
図3(a)において、ショルダー溝20のタイヤ主回転方向後方側の側壁24には、図2と同様に、ショルダー部の上面28に対して傾斜した斜面22が形成されており、斜面22は、ショルダー部の上面28からショルダー溝20の底面26まで連続的に傾斜している。
ショルダー溝20のタイヤ主回転方向前方側の側壁25には、ショルダーブロック10の上面28に対して傾斜した第2の斜面23が形成され、斜面23は、ショルダーブロック10の上面28からショルダー溝20の底面26まで連続的に傾斜している。斜面23は、上面28の近傍において、タイヤ径方向外側に凸に湾曲している。また、斜面23は、底面26の近傍において、タイヤ径方向内側に凸に湾曲している。斜面23の大部分は平坦であり、略一定の角度で傾斜している。なお、本発明に係る斜面23は、図3(a)に例示するものに限定されず、例えば、斜面23は上面28の近傍及び底面26の近傍において湾曲しておらず、上面28から底面26に亘って略一定の角度で傾斜していてもよい。
タイヤ主回転方向後方側の斜面22の傾斜角θ22と、タイヤ主回転方向前方側の第2の斜面23の傾斜角θ23とは、θ23≦θ22を満たすことが好ましく、θ23=θ22を満たすことがより好ましい。ここで、θ23は、斜面23の平坦な部分と、上面28に垂直な線とが成す角度で規定される。
図3(a)のショルダー溝20を有するタイヤ1の取り付けられた車両が前進する場合には、図3(b)に示すように、車両の進行方向から流れてきた空気(A2)が、タイヤ主回転方向後方側の側壁24に形成された斜面22に沿って上面28の方向に逃れるため、空気抵抗を抑制することができる。このように、後方側の側壁24に斜面22が形成されることで、空気抵抗を抑制し、車両の燃費を向上させることができる。
また、図3(b)において、タイヤの主回転方向が逆に(左から右に)なった場合でも、右から左に流れてきた空気が、左側の側壁25に形成された第2の斜面23に沿って上面28の方向に逃れるため、空気抵抗を抑制することができる。このように、図3(a)のショルダー溝20を有するタイヤ1は、主回転方向を考慮せずに車両に取り付けて使用することができる。
上述したように、タイヤ主回転方向後方側の側壁24に斜面22を有するタイヤ1によれば、車両の走行時の空気抵抗を抑制することができる。これにより、従来のタイヤに比較して車両の燃費が向上する。また、タイヤ1は、タイヤ主回転方向前方側の側壁25に第2の斜面23を有してもよい。これにより、車両取り付け時の自由度が向上する。
1 タイヤ、5 トレッド、10 ショルダーブロック、12 メディエイトリブ、14 センターリブ、16,18 主溝、20,30 ショルダー溝、22 斜面、23 第2の斜面、24,34 タイヤ主回転方向後方側の側壁、25,35 タイヤ主回転方向前方側の側壁、26,36 底面、28,38 上面、E 接地端、A1,A2,A3 空気の流れ
Claims (3)
- タイヤ周方向に延びる主溝と、前記主溝のタイヤ幅方向外側に形成されるショルダー部と、前記主溝に向けてタイヤ幅方向に延びたショルダー溝とを含むトレッドを備えるタイヤであって、
前記ショルダー溝の少なくともタイヤ主回転方向後方側の側壁には、前記ショルダー部の上面に対して傾斜した斜面が形成され、
前記斜面は、前記ショルダー部の前記上面から前記ショルダー溝の底面まで連続的に傾斜し、
前記斜面は、少なくともトレッドの接地端よりタイヤ幅方向外側に形成されている、タイヤ。 - 前記斜面の幅が、タイヤ主回転方向後方側に向かって拡開している、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記ショルダー溝のタイヤ主回転方向前方側の側壁には、前記ショルダー部の前記上面に対して傾斜した第2の斜面が形成され、
前記第2の斜面は、前記ショルダー部の前記上面から前記ショルダー溝の前記底面まで連続的に傾斜している、請求項1又は2に記載のタイヤ。
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