JP2022176429A - エレクトロクロミック素子、及び、眼鏡用レンズ - Google Patents

エレクトロクロミック素子、及び、眼鏡用レンズ Download PDF

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Abstract

【課題】クラックが発生しない電極層を有するエレクトロクロミック素子、及び、それを用いた眼鏡用レンズを提供することを目的とする。【解決手段】本発明のエレクトロクロミック素子は、電極層と、エレクトロクロミック層と、を有するエレクトロクロミック素子であって、前記電極層は、アモルファスからなる透明電極層であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、電気により発消色を可逆的に制御可能なエレクトロクロミック素子、及び、それを用いた眼鏡用レンズに関する。
電圧の印加により可逆的に酸化還元反応を起こして、可逆的に色を変化させるエレクトロクロミズム現象を利用したエレクトロクロミック素子は、例えば、眼鏡用レンズとして用いられる。エレクトロクロミック素子は、基板の表面に、電極層やエレクトロクロミック層を有する積層構造で形成される。
特開2021-9368号公報
特許文献1に記載するように、電極層には、ITO等からなる透明電極層が一般的に使用される。エレクトロクロミック(EC)素子を眼鏡レンズに組込む場合、所定の度数を付与した処方レンズを作製するためには、凸面と凹面が概略球面を成すように素子の形状を整える必要がある。最初から球面形状の素子を作製するのは困難であるため、通常は平面状のEC素子を作製した後に、球面形状に加工する。
しかしながら、球面加工の際、ITOからなる透明電極にクラックが発生する問題が生じた。クラックは、素子の機能を阻害するか、長期信頼性を低下させる要因となる。
本発明は、以上の課題を解決するためのものであり、クラックの発生を抑制可能な電極層を有するエレクトロクロミック素子、及び、それを用いた眼鏡用レンズを提供することを目的とする。
本発明におけるエレクトロクロミック素子は電極層と、エレクトロクロミック層と、を有するエレクトロクロミック素子であって、前記電極層は、アモルファスからなる透明電極層であることを特徴とする。
本発明では、前記電極層は、IZOを含む透明電極層であることが好ましい。
本発明では、前記電極層は、導電性高分子材料を含む透明電極層であることが好ましい。
本発明におけるエレクトロクロミック素子は、電極層と、エレクトロクロミック層と、を有するエレクトロクロミック素子であって、前記電極層は、導電性繊維を含むことを特徴とする。
本発明では、前記導電性繊維は、カーボンナノチューブ、或いは金属ナノワイヤであることが好ましい。
本発明では、前記電極層は、透明電極層に前記導電性繊維を含む構成にできる。
本発明では、前記エレクトロクロミック素子を、曲面形状で形成できる。
本発明における眼鏡用レンズは、上記のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子を有することを特徴とする。
本発明のエレクトロクロミック素子、及びそれを用いた眼鏡用レンズによれば、電極層の材質を改良したことで、クラックの発生を抑制できる。
図1は、本発明の実施の形態におけるエレクトロクロミック素子の断面模式図である。 図2は、本発明の実施の形態におけるエレクトロクロミック素子を球面形状に加工した状態を示す断面模式図である。 図3は、従来のエレクトロクロミック素子を用いた眼鏡にクラックが生じたことを示す斜視図である。 図4Aは、本発明の実施の形態における、電極層の一例を示す断面模式図であり、図4Bは、図4Aの平面模式図である。 図5は、本発明の実施の形態におけるエレクトロクロミック素子を用いた眼鏡の斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施の形態」という。)について詳細に説明する。まずは、エレクトロクロミック素子10の全体構造について説明する。
<エレクトロクロミック素子の全体構造>
エレクトロクロミック(EC)素子は、両極に電圧を印加することにより可逆的に酸化還元反応を起こして、可逆的に色を変化させるエレクトロクロミズム現象を利用した素子である。例えば、エレクトロクロミック素子は、眼鏡用レンズとして用いることができ、明るい場所では、サングラスとして、暗い場所では、クリアレンズとして機能させることができる。スイッチ操作や、自動で、最適な明るさに調整することを可能とする。
図1は、エレクトロクロミック素子10の断面模式図である。エレクトロクロミック素子10は、一対の第1の基板1及び第2の基板2と、各基板1、2の内側に配置された第1の電極層4及び第2の電極層5と、各電極層4、5の間に設けられたエレクトロクロミック層6と、を有する。更に、エレクトロクロミック層6は、第1の電極層4側に配置された還元層7と、第2の電極層5側に配置された酸化層8と、還元層7と酸化層8の間に設けられた電解質層9と、を有して構成される。
図1に示すように、第1の基板1及び第2の基板2の両端部は、エレクトロクロミック層6よりも外側に延出しており、各基板1、2の間であって、エレクトロクロミック層6の周囲にシール層14が設けられている。シール層14は、既存の絶縁樹脂材であり、シール層14により、基板1、2の間が接着される。
エレクトロクロミック素子10は、フィルム状であり、例えば、図示しないレンズ基材の表面に、図1のエレクトロクロミックフィルムが接着された眼鏡用レンズを構成できる。或いは、第1の基板1及び第2の基板2をレンズ基材として、図1に示すエレクトロクロミック素子10にて眼鏡用レンズを構成することもできる。
エレクトロクロミック素子10を構成する基板1、2は、例えば、フィルム或いはシート状であり、透明であること、透過率が高いことが求められる。基板1、2は、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の成形可能な樹脂基板やガラス基板などである。基板1、2は、ポリカーボネート樹脂で形成されることが、透明性且つ高透過率を得ることができ且つ、製造コストの面で有利である。
エレクトロクロミック層6を構成する還元層7は、還元反応に伴って発色する層である。還元層7には、既存の還元型エレクトロクロミック化合物を用いることができる。有機物、無機物の別を問わず、限定されるものではないが、例えば、アゾベンゼン系、アントラキノン系、ジアリールエテン系、ジヒドロプレン系、ジピリジン系、スチリル系、スチリルスピロピラン系、スピロオキサジン系、スピロチオピラン系、チオインジゴ系、テトラチアフルバレン系、テレフタル酸系、トリフェニルメタン系、トリフェニルアミン系、ナフトピラン系、ビオロゲン系、ピラゾリン系、フェナジン系、フェニレンジアミン系、フェノキサジン系、フェノチアジン系、フタロシアニン系、フルオラン系、フルギド系、ベンゾピラン系、メタロセン系、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化イリジウム、酸化チタンなどが挙げられる。
エレクトロクロミック層6を構成する酸化層8は、酸化反応に伴って発色する層である。酸化層8には、既存の酸化型エレクトロクロミック化合物を用いることができる。有機物、無機物の別を問わず、限定されるものではないが、例えば、トリアリールアミンを有するラジカル重合性化合物を含む組成物、プルシアンブルー型錯体、酸化ニッケル、酸化イリジウムなどから選択することができる。
エレクトロクロミック層6を構成する電解質層9は、電子的な絶縁性とイオン導電性を備えており、また、透明であることが好ましい。電解質層9は固体電解質や、ゲル状、液体状などであってもよい。高いイオン導電性を維持するためにはゲル状であることが好ましい。限定するものではないが、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩、4級アンモニウム塩や酸類等の既存の電解質材料を用いることができる。
図2は、球面形状に成型されたエレクトロクロミック素子の断面模式図である。本実施の形態のエレクトロクロミック素子10は、例えば、眼鏡レンズに適用することができる。このとき、エレクトロクロミック素子を球面形状の素子に加工しなければいけないが、最初から球面形状の素子を作製するのは困難であるため、一般的には、図1に示す平面状のエレクトロクロミック素子10を作製した後に、加熱しながら所定の金型に押しつける等の処理を行って、エレクトロクロミック素子10を球面形状に成型するなどの方法がとられる。
<エレクトロクロミック素子における従来の課題について>
ところで、エレクトロクロミック素子10の電極層4、5には、透明性や導電性等の観点から、ITO(酸化インジウムスズ;Indium Tin Oxide)が一般的に使用される。
従来より、一般的に適用されるITO膜は、結晶性であるがゆえ、エレクトロクロミック素子10を三次元曲面に加工した際にクラックが生じやすい。
エレクトロクロミック素子10は、上記したように、例えば、眼鏡レンズに適用でき、エレクトロクロミック素子10は三次元曲面に折り曲げられるが、このとき、エレクトロクロミック素子10の略全面に形成されたITO膜にクラックが生じることがあった。すなわち、図3に示すように、電極層4、5がITOからなるエレクトロクロミック素子を眼鏡100のレンズ101に適用したとき、レンズ101の内面にクラック102による損傷が発現する場合があった。クラック102は目視可能な大きなものから、顕微鏡で観察しないと分からない微小なマイクロクラックまで様々な症状があるが、いずれも素子の機能を阻害するか、長期信頼性を低下させる要因となった。
<第1の実施の形態の電極層について>
本実施の形態の電極層について説明する。まず、図1に示すように、各電極層4、5は、夫々、各基板1、2に接しており、或いは反射抑制層などの機能層を介して基板表面に配置される。
電極層4、5に求められる特性としては、透明であること、透過率が高いこと、及び伝導性に優れていることを挙げることができる。上記のように、ITO膜では、クラックが生じることがあるため、ITOに代えて、平面形状から球状形状にフォーミングしてもクラックが生じない電極材料を使用することが望ましい。
そこで、本発明者らは、鋭意研究した結果、電極層4、5の材料として、導電性のアモルファス(非晶質)材料を用い、電極層4、5を、アモルファスからなる透明電極層で形成するに至った。
導電性のアモルファス材料は、無機材料及び有機材料のどちらであってもよく、或いはハイブリッド材であってもよい。無機材料としては、IZO(酸化インジウム亜鉛;Indium Zinc Oxide)が好ましく適用できる。また、有機材料としては、材質を限定するものではないが、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)系、ポリアセチレン系、ポリピロール系、ポリアニリン系、ポリチオフェン系、ポリ(p-フェニレン)系、ポリフルオレン系、ポリ(p-フェニレンビニレン)系、ポリチエニレンビニレン系、ポリアセン系、グラフェン系の導電性高分子材料などを用いるのが好ましい。上記の電極材料は、ある程度の柔軟性を有し、ランダムな積層分布とすることも可能であり、局所的な断線に対して冗長性を持たせることが可能となる。従って、これら材料を、エレクトロクロミック素子10の各電極層4、5に用いることで、エレクトロクロミック素子10を三次元曲面にフォーミングした際に、各電極層4、5にクラックを抑制することができる。
第1の実施の形態において、第1の電極層4及び第2の電極層5は、特に、IZOを用いるのが好ましい。IZOは、透明電極膜用材料として、常温成膜での低抵抗性、高透過率性、アモルファス安定で優れた表面平滑性、耐折り曲げ性、優れたエッチング特性を有している。また、IZOは、ノジュールの発生が少なくアーキングが極めて生じにくいため、パーティクルを抑制することができる。以下、IZOを用いた電極について、従来のITOを用いた電極と比較し、透明電極としての基本特性に優れていることを説明する。
[ITOとIZOとの特性比較]
IZOは、ITOと比較し、高い導電特性を有している。例えば、ITO及びIZOのアニーリング温度(℃)に対して、比抵抗(mΩ・cm)を比較した場合で説明する。この場合、比抵抗において、IZOは、アニーリング温度が約0~200℃の範囲において、ITOと比較して低い比抵抗を維持することができる。具体的には、IZOの比抵抗は、0.5(mΩ・cm)以下であり、好ましくは、0.4(mΩ・cm)以下である。このように、IZOは、室温成膜時または低温アニーリング時において、ITOと比較して比抵抗が低く、優れた導電特性を有している。
IZOは、ITOと比較し、優れた光学特性を有している。例えば、波長400nm~780nmの範囲の可視光域において、IZOの透過率はITOよりも高いことがわかっている。具体的には、IZOの透過率は、アニール温度が0℃~180℃の範囲で、約80%以上であり、好ましくは、83%以上であり、より好ましくは85%以上であり、更に好ましくは87%以上であり、最も好ましくは90%以上である。このように、IZOは、室温成膜時または低温アニーリング時において、ITOと比較して高い透過性を有している。
IZOは、ITOと比較し、優れた耐折り曲げ特性を有している。例えば、IZOフィルム及びITOフィルム(基材は透明ポリイミド)を、傾き角度が変化可能な台上に設置し、各フィルムの両端が近づく方向に台の傾き角度(10~90度)を変化させながら、各フィルムを折り曲げる。IZOは、ITOよりも、曲げ回数に対する抵抗変化率(ΔR/R)は低く、優れた耐折り曲げ特性を有することがわかっている。すなわち、ITOは、IZOよりも折り曲げによりクラックが生じやすいことがわかっている。抵抗変化率(ΔR/R)は、曲げ回数がゼロのときの抵抗値Rに対する抵抗変化量ΔRの率で示すことができる。IZO(アニールなし)の抵抗変化率(ΔR/R)は、折り曲げ回数が30000回以内において、0.03%以下であり、好ましくは、0.02%以下であり、より好ましくは0.01%以下である。このように、IZOは、ITOと比較して高い耐折り曲げ特性を有している。
以上のことから、IZOは、ITOと比べて、低抵抗で優れた導電特性と高い透過率を有している。さらに、優れた耐折り曲げ特性を有しており、アモルファス安定性も良く、ITOと比較してクラックが発生しにくい。従って、IZOを、エレクトロクロミック素子10の各電極層4、5として用いると、エレクトロクロミック素子10を図1の平面構造から図2の球面構造に成形する際のクラックが抑制されて不良が生じにくい。
<第2の実施の形態の電極層について>
第2の実施の形態において、一対の第1の電極層4及び第2の電極層5は、多数の導電性繊維からなる。すなわち、第2の実施の形態における透明電極層は、導電性繊維の単層構造で形成される。導電性繊維は、限定しないが、サブミクロン程度の繊維(チューブまたはワイヤ)であり、カーボンナノチューブ(CNT)、あるいは金属ナノワイヤ材料を用いることが好ましい。金属ナノワイヤ材料は、限定しないが、銀(Ag)ナノワイヤを用いることが好ましい。また、これら材料を複合して用いることが好ましく、特にカーボンナノチューブ(CNT)と銀(Ag)ナノワイヤを複合して用いることが好ましい。これら材料を電極層に用いることで、局所的な断線に対して冗長性を持たせることができ、素子の全面で均一な給電が保たれる。
本実施の形態では、導電性繊維を網目状のマトリクスで形成することで、電極層4、5の透明性を確保することができるととともに、導電経路の安定性を確保できる。
<第3の実施の形態の電極層について>
第3の実施の形態の電極層は、第2の実施の形態とは異なって、透明電極層に、導電性繊維を含む構成である。例えば、図4A及び図4Bで示すように、電極層4、5は、基板1、2の表面(内面)に形成された透明電極層15の表面に、多数の導電性繊維13を積層した構成である。図4Bで示すように、導電性繊維13が、透明電極層15の表面において、全面に均一に網の目状のマトリクスを形成している。なお、導電性繊維13は、透明電極層15内に混在していてもよい。
ここで、図4A及び図4Bに示す透明電極層15は、ITOであってもよく、或いは、第1の実施の形態における導電性のアモルファス材料からなる透明電極層であってもよい。例えば、第3の実施の形態において、透明電極層15はITOであり、導電性繊維13は、特にカーボンナノチューブ(CNT)と銀(Ag)ナノワイヤを複合して用いることが好ましい。
図4A及び図4Bに示す電極構造とすることで、電極層4及び5に断線が発生しても、例えば、透明電極層15がITOであり、ITO膜にクラックが生じても導電性繊維よる冗長性が発現し、その部分を導通させることにより素子の全面で均一な給電が保たれる。
なお、第3の実施の形態における導電性繊維13を、図1、図2に示す第1の電極層4と還元層7との間の第1の界面11、及び、第2の電極層5と酸化層8との間の第2の界面12に介在させることが可能である。これにより、各電極層4、5とエレクトロクロミック層6とが接するため、安定したエレクトロクロミック現象を得ることができ、優れた応答性を維持することができる。
<用途>
本実施の形態のエレクトロクロミック素子の用途を限定するものではないが、調光眼鏡レンズに好ましく適用することができる。眼鏡用レンズでは、図2に示す三次元曲面に加工したエレクトロクロミック素子10を用いる。エレクトロクロミック素子10は例えば、エレクトロクロミックフィルムであり、第2の基板2側にレンズ基材がモールドされた眼鏡レンズを用いることができる。
図5は、本発明の実施形態におけるエレクトロクロミック素子を用いた眼鏡200の斜視図である。本発明の実施形態における、エレクトロクロミック素子を3次元的に球面または曲面形状にフォーミングし、眼鏡用レンズ201として用いることで、クラックが発生しない眼鏡200を製造することができる。
本実施の形態のエレクトロクロミック素子を眼鏡用レンズ以外に適用してもよい。例えば、エレクトロクロミック調光装置や、防眩ミラーなどである。
本発明のエレクトロクロミック素子、及びそれを用いた眼鏡用レンズによれば、局所的な断線に対して冗長性を持たせることが可能となり、クラックの発生を抑制し、EC素子の全面で均一な給電が保つことができる。
1 第1の基板
2 第2の基板
3 エレクトロクロミックフィルム
4 第1の電極層
5 第2の電極層
6 エレクトロクロミック層
7 還元層
8 酸化層
9 電解質層
10 エレクトロクロミック素子
11 第1の界面
12 第2の界面
13 導電性繊維
14 シール層
15 透明電極層
100、200 眼鏡
101、201 レンズ
102 クラック

Claims (8)

  1. 電極層と、エレクトロクロミック層と、を有するエレクトロクロミック素子であって、
    前記電極層は、アモルファスからなる透明電極層であることを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  2. 前記電極層は、IZOを含む透明電極層であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
  3. 前記電極層は、導電性高分子材料を含む透明電極層であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
  4. 電極層と、エレクトロクロミック層と、を有するエレクトロクロミック素子であって、
    前記電極層は、導電性繊維を含むことを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  5. 前記導電性繊維は、カーボンナノチューブ、或いは金属ナノワイヤであることを特徴とする請求項4に記載のエレクトロクロミック素子。
  6. 前記電極層は、透明電極層に前記導電性繊維を含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のエレクトロクロミック素子。
  7. 前記エレクトロクロミック素子は、曲面形状で形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子。
  8. 請求項7に記載のエレクトロクロミック素子を有することを特徴とする眼鏡用レンズ。
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