JP2022175630A - 気流形成システム及び気流形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】施設の内部における生体の感染症への感染リスクを低減しやすくすること。【解決手段】気流形成システム100は、検知部11と、第1取得部12と、判定部13と、決定部14と、制御部15と、を備える。検知部11は、施設2の内部の生体4を検知する。第1取得部12は、検知部11で検知された生体4についての感染症に関する感染情報を取得する。判定部13は、第1取得部12が取得した感染情報に基づいて、検知部11で検知された生体4の感染段階を判定する。決定部14は、施設2の内部で空気を共有し得る空間21において、感染段階が互いに異なる複数の生体4が検知部11で検知された場合に、感染段階の低い生体4が感染段階の高い生体4に対して風上となるような気流6を決定する。制御部15は、決定部14で決定された気流6が空間21に形成されるように、空調機器7を制御する。【選択図】図1

Description

本開示は、例えば施設の内部において気流を形成するための気流形成システム及び気流形成方法に関する。
特許文献1には、飛沫到達範囲制御システムが開示されている。この制御システムは、第1取得部と、第2取得部と、推定部と、制御部と、を備える。第1取得部は、空間内の風速、風向、温度、湿度及び空間スケールの少なくとも1つを示す環境情報を取得する。第2取得部は、空間内に存在する第1対象者と第2対象者の各々の顔の位置及び向きを示す対象者情報を取得する。推定部は、環境情報及び対象者情報に基づいて、第1対象者からの飛沫の到達範囲を推定する。制御部は、到達範囲内に、第2対象者の呼吸域が存在する場合、呼吸域が到達範囲外になるように空間内の環境を調整する。
国際公開第2020/044826号
本開示は、施設の内部における生体の感染症への感染リスクを低減しやすい気流形成システム等を提供する。
本開示の一態様に係る気流形成システムは、検知部と、第1取得部と、判定部と、決定部と、制御部と、を備える。前記検知部は、施設の内部の生体を検知する。前記第1取得部は、前記検知部で検知された前記生体についての感染症に関する感染情報を取得する。前記判定部は、前記第1取得部が取得した前記感染情報に基づいて、前記検知部で検知された前記生体の感染の度合いを示す感染段階を判定する。前記決定部は、前記施設の内部で空気を共有し得る空間において、前記感染段階が互いに異なる複数の生体が前記検知部で検知された場合に、前記感染段階の低い生体が前記感染段階の高い生体に対して風上となるような気流を決定する。前記制御部は、前記決定部で決定された前記気流が前記空間に形成されるように、空気の流れを調整する空調機器を制御する。
本開示の一態様に係る気流形成方法は、施設の内部の生体を検知し、検知された前記生体についての感染症に関する感染情報を取得し、取得した前記感染情報に基づいて、検知された前記生体の感染の度合いを示す感染段階を判定し、前記施設の内部で空気を共有し得る空間において、前記感染段階が互いに異なる複数の生体が検知された場合に、前記感染段階の低い生体が前記感染段階の高い生体に対して風上となるような気流を決定し、決定された前記気流が前記空間に形成されるように、空気の流れを調整する空調機器を制御する。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様に係る気流形成システム等によれば、施設の内部における生体の感染症への感染リスクを低減しやすい、という利点がある。
図1は、実施の形態に係る気流形成システムの概要を示すブロック図である。 図2は、実施の形態における施設の内部での生体の感染リスクについての説明図である。 図3は、実施の形態に係る気流形成システムにより形成される気流についての説明図である。 図4は、実施の形態に係る気流形成システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態の第1変形例に係る気流形成システムの概要を示すブロック図である。 図6は、実施の形態の第2変形例に係る気流形成システムの概要を示すブロック図である。
近年、新型コロナウイルス感染症等の感染症に関わるリスクとして、生体の呼吸により発せられる呼気(飛沫及びエアロゾルを含む)中に漂う微小な感染性物質を体内に取り込むことによる感染症の発症について注目が高まっている。この点に関して、例えばマスクにより感染性物質の飛散防止効果が示されたり、屋内の換気の重要性が謳われたりする等、空気についての感染症対策が重要視されている。特に、家庭等の密閉性の高い住宅(施設)内に複数の人(生体)が長時間滞在するケースが多いことから、家庭内感染のリスクについても広く注意喚起がなされている。以上を鑑み、発明者は本開示を創作するに至った。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。
また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。
(実施の形態)
[構成]
図1は、実施の形態に係る気流形成システム100の概要を示すブロック図である。実施の形態に係る気流形成システム100は、施設2の内部における生体4の感染症への感染リスクを低減するためのシステムである。
感染症は、ウイルス又は病原菌等の病原体を呼吸器が吸い込むことで生じる感染、つまり経気道感染による感染症である。経気道感染は、空気感染と、飛沫感染と、に区別される。空気感染による感染症は、例えば麻疹、結核、又は水疱瘡等を含み得る。飛沫感染による感染症は、例えばインフルエンザ、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)、又は新型コロナウイルス感染症等を含み得る。
生体4は、上述のような経気道感染による感染症を発症する可能性のある人又は動物である。生体4は、一例として、人の他に、犬、猫、ミンク、若しくはフェレット等のペットの他に、牛、若しくは鶏等の家畜を含み得る。以下では、特に断りのない限り、生体4が人であるとして説明する。
施設2は、例えば複数の生体4が居住又は滞在し得る施設である。施設2は、一例として、戸建住宅又は集合住宅等の住宅施設を含み得る。また、施設2は、一例として、学校、病院、介護施設、若しくは図書館等の施設の他、商店、若しくはオフィス等の商業施設、又は工場等の工業施設等も含み得る。以下では、特に断りのない限り、施設2が複数の人が居住する戸建住宅であるとして説明する。
実施の形態では、気流形成システム100は、サーバ装置により実現される。サーバ装置としては、例えばクラウドサーバを用いることができる。また、サーバ装置として、エッジサーバ、ホームサーバ、ワークステーション、又はこれらの任意の組み合わせが用いられてもよい。以下では、特に断りのない限り、サーバ装置は、施設2の内部に設置されているとして説明する。
図1に示すように、気流形成システム100は、検知部11と、第1取得部12と、判定部13と、決定部14と、制御部15と、記憶部16と、を備える。検知部11、第1取得部12、判定部13、決定部14、及び制御部15の各々として、例えばプロセッサ(図示せず)及びインストラクションが格納されたメモリ(図示せず)を用いることができる。なお、検知部11、第1取得部12、判定部13、決定部14、及び制御部15の各々として、専用の電子回路が用いられてもよい。
検知部11は、施設2の内部の生体4を検知する。ここでは、検知部11は、単に施設2の内部に生体4が存在するか否かを検知するだけでなく、生体4を識別して検知する。また、検知部11は、施設2の内部における生体4の位置も検知する。以下、検知部11による生体4の検知手段の例を列挙する。なお、以下に示す検知手段は一例であって、以下に示す例以外の検知手段が存在し得ることは言うまでもない。また、検知部11は、以下に示す検知手段のうちの1つを適用してもよいし、複数の検知手段を組み合わせて適用してもよい。
検知部11は、例えば施設2の内部に設置された1以上のカメラとの間で通信ネットワークを介して通信する。各カメラは、施設2の内部を撮像し、撮像した静止画像又は動画像を検知部11に送信する。そして、検知部11は、各カメラで撮像された静止画像又は動画像に対して適宜の画像解析処理を実行することにより、施設2の内部に存在する生体4を検知する。
また、検知部11は、例えば施設2の内部に設置された1以上のタグリーダとの間で通信ネットワークを介して通信する。各タグリーダは、例えばRFID(Radio frequency identification)タグの一種であるIC(Integrated Circuit)タグとの間で無線通信することにより、ICタグに格納された情報を取得する装置である。ICタグは、生体4に保持される。ICタグには、生体4を個別に特定し得る情報が格納される。検知部11は、各タグリーダで読み取られたICタグに格納されている情報を取得することにより、施設2の内部に存在する生体4を検知する。
また、検知部11は、例えば施設2の内部に設置された1以上の送受信器との間で通信ネットワークを介して通信する。各送受信器は、例えば生体4(ここでは、人)が所持するスマートフォン又は腕時計等の可搬型装置との間で無線通信することにより、可搬型装置に格納された情報を取得する機器である。可搬型装置には、生体4を個別に特定し得る情報が格納される。検知部11は、各送受信器で取得した可搬型装置に格納されている情報を取得することにより、施設2の内部に存在する生体4を検知する。
第1取得部12は、検知部11で検知された生体4についての感染症に関する感染情報を取得する。感染情報は、生体4が感染症を発症しているか否かを直接的に示す情報を含み得る。また、感染情報は、生体4の状態又は行動等、生体4が感染症を発症している、発症する可能性がある、又は発症する可能性がないことを示唆する情報を含み得る。以下、感染情報の例を列挙する。なお、以下に示す感染情報は一例であって、以下に示す例以外の感染情報が存在し得ることは言うまでもない。
感染情報は、例えば生体4が感染症を発症しているか否かについての検査の検査結果を含み得る。例えば、感染症が新型コロナウイルス感染症である場合、感染情報は、PCR(Polymerase Chain Reaction)検査の検査結果を含み得る。この場合、PCR検査の検査結果が陽性であることを示す感染情報は、生体4が感染症を発症していることを直接的に示す情報となる。
また、感染情報は、例えば咳又は発熱等、生体4が感染症を発症している又は感染症を発症している疑いがあることを示す症状が、生体4に現れているか否かを示す情報を含み得る。例えば、生体4の咳若しくはくしゃみの有無、咳若しくはくしゃみがある場合はその単位時間当たりの回数、発熱の有無、発汗の有無、又は脈拍等を示す感染情報は、生体4が感染症を発症している疑いがあるか否かを示す情報となる。
また、感染情報は、例えば生体4が自宅での待機を命じられていることを示す情報を含み得る。生体4が自宅での待機を命じられる状況は、例えば生体4が解熱してから所定期間を経過していない場合、生体4が居住地域とは異なる地域(例えば、県外)へ移動した場合、生体4が海外に渡航した場合、又は生体4が感染症を発症した感染者と比較的濃厚に接触した場合等に生じ得る。例えば、生体4が自宅での待機を命じられていることを示す感染情報は、生体4が感染症を発症している疑いがあることを示す情報となる。
また、感染情報は、生体4が感染症を発症する可能性の高い行動を行っていたことを示す情報を含み得る。ここで、生体4が感染症を発症する可能性の高い行動とは、例えば密閉、密集、及び密接のいわゆる三密が発生し得る場所を訪れる行動である。三密が発生し得る場所は、例えば会話を伴う飲食を行う飲食店、カラオケ店、会議、ライブ等のイベント会場、学校等の試験会場、又は冠婚葬祭の式場等を含み得る。例えば、生体4が感染症を発症する可能性の高い行動を行っていたことを示す感染情報は、生体4が感染症を発症している疑いがあることを示す情報となる。
その他、感染情報は、生体4が感染症からの保護対象であることを示す情報を含み得る。ここで、保護対象となる生体4は、例えば高齢者、乳幼児、妊婦、又は呼吸器疾患患者等、感染症を発症した場合に重症化することが危惧される者である。
第1取得部12は、例えば生体4、又は生体4の関係者が情報端末(図示せず)を用いて入力した感染情報を、通信ネットワークを介して情報端末から受信することで、感染情報を取得する。つまり、第1取得部12は、生体4、又は生体4の関係者による自己申告に基づいて、感染情報を取得する。情報端末は、例えばタッチパネルディスプレイを有するスマートフォン又はタブレットコンピュータである。また、例えば、情報端末は、入力デバイス(例えばマウス及びキーボード等)及びディスプレイを有するデスクトップコンピュータ又はラップトップコンピュータであってもよい。その他、情報端末は、気流形成システム100専用のコントローラであってもよい。第1取得部12と情報端末との間の通信手段として、例えば有線通信回路又は無線通信回路を用いることができるが、これに限られない。
また、第1取得部12は、生体4、又は生体4の関係者の自己申告に依らずとも、感染情報を自動的に取得する態様であってもよい。以下、第1取得部12による感染情報を自動的に取得する取得手段の例を列挙する。なお、以下に示す取得手段は一例であって、以下に示す例以外の取得手段が存在し得ることは言うまでもない。また、第1取得部12は、以下に示す取得手段のうちの1つを適用してもよいし、複数の取得手段を組み合わせて適用してもよい。
例えば、検知部11が各タグリーダとの間で通信ネットワークを介して通信することで生体4を検知する態様であって、かつ、生体4が保持するICタグに感染情報が格納されている、と仮定する。この場合、第1取得部12は、各タグリーダを介して間接的に、ICタグから感染情報を取得することが可能である。なお、ICタグには、生体4、又は生体4の関係者が事前に感染情報を書き込めばよい。
また、例えば、検知部11が各送受信器との間で通信ネットワークを介して通信することで生体4を検知する態様であって、かつ、生体4が所持する可搬型装置に感染情報が格納されている、と仮定する。この場合、第1取得部12は、各送受信器を介して間接的に、可搬型装置から感染情報を取得することが可能である。なお、可搬型装置には、生体4、又は生体4の関係者が事前に感染情報を入力すればよい。
なお、ICタグ又は可搬型装置に感染情報が格納されていなくても、例えば生体4の感染情報を管理する他のシステムが存在する場合、第1取得部12は、当該他のシステムから生体4の感染情報を取得することが可能である。すなわち、第1取得部12は、ICタグ又は可搬型装置から生体4の識別情報を取得すると、この識別情報に対応する感染情報を当該他のシステムに要求することで、当該他のシステムから生体4の感染情報を取得することが可能である。
また、例えば、検知部11が各カメラの撮像した静止画像又は動画像に基づいて生体4を検知する態様である、と仮定する。この場合、第1取得部12は、各カメラの撮像した静止画像又は動画像において、生体4が咳をする等の行動を行っていることを解析することで、感染情報を取得することが可能である。また、例えば各カメラがサーマルカメラであれば、第1取得部12は、各カメラの撮像した静止画像又は動画像において、生体4の体温を解析することでも、感染情報を取得することが可能である。
第1取得部12は、上記の生体4、又は生体4の関係者の自己申告に基づいて感染情報を取得する態様と、感染情報を自動的に取得する態様とのいずれか一方を適用してもよいし、両方を組み合わせて適用してもよい。
判定部13は、第1取得部12が取得した感染情報に基づいて、検知部11で検知された生体4の感染の度合いを示す感染段階を判定する。実施の形態では、感染段階は、生体4が感染症を発症している第1段階、生体4が感染症を発症している疑いがある第2段階、及び生体4が感染症を発症していない第3段階の少なくとも3つの段階を含む。また、実施の形態では、感染段階は、第3段階よりも低い段階であって、生体4が感染症からの保護対象であることを示す第4段階を更に含む。つまり、実施の形態では、判定部13は、生体4が第1段階~第4段階のうちのいずれか1つの感染段階にあることを判定する。以下、判定部13による感染段階の判定例について列挙する。なお、以下に示す判定例は一例であって、以下に示す例以外の判定例が存在し得ることは言うまでもない。
例えば、判定部13は、生体4の感染情報に感染症についての検査結果が陽性であることを示す情報が含まれている場合、この生体4の感染段階が第1段階にあると判定する。また、例えば、判定部13は、生体4の感染情報に発熱等の症状が生体4に現れていることを示す情報が含まれている場合、この生体4の感染段階が第2段階にあると判定する。また、例えば、生体4の感染情報に感染症についての検査結果が陰性であることを示す情報が含まれており、かつ、生体4が自宅での待機を命じられていることを示す情報が含まれている場合、判定部13は、この生体4の感染段階が第2段階にあると判定する。また、例えば、判定部13は、生体4の感染情報に生体4が感染症を発症する可能性の高い行動を行っていたことを示す情報が含まれている場合、この生体4の感染段階が第2段階にあると判定する。
また、例えば、判定部13は、生体4が感染症を発症していることを示す情報、及び生体4が感染症を発症している疑いあることを示す情報の両方を含んでいない場合、この生体4の感染段階が第3段階にあると判定する。また、例えば、判定部13は、生体4の感染情報に生体4が感染症からの保護対象であることを示す情報が含まれている場合、この生体4の感染段階が第4段階にあると判定する。
決定部14は、施設2の内部で空気を共有し得る空間21において、感染段階が互いに異なる複数の生体4が検知部11で検知された場合に、感染段階の低い生体4が感染段階の高い生体4に対して風上となるような気流6を決定する。ここで、生体4が感染症を発症している可能性が高ければ高い程、感染段階が高く、生体4が感染症を発症していない可能性が高ければ高い程、感染段階が低くなる。実施の形態では、感染段階は、第4段階、第3段階、第2段階、及び第1段階の順に高くなる。
ここでいう空間21は、例えば単一の部屋だけでなく、隣り合う複数の部屋等を含み得る。隣り合う複数の部屋であれば、その境界となる壁に窓又はドア等の開閉部材3(図2及び図3参照)がある場合、開閉部材3が開いていれば、各部屋の空気が開閉部材3を介して共有される。したがって、この場合、隣り合う複数の部屋は、開閉部材3が開いているか否かに依らず、空気を共有し得る空間21に相当する。
具体的には、決定部14は、検知部11で検知された複数の生体4の空間21における位置と、制御部15が制御し得る空調機器7の位置及び性能とに基づいて、気流6を決定する。空調機器7の位置及び性能を示す情報については、事前に記憶部16に記憶させておけば、記憶部16から読み出すことで参照可能である。
例えば、空間21内に2体の生体4が存在することが検知部11で検知されたと仮定する。ここで、2体の生体4のうちの一方の生体4の感染段階が、他方の生体4の感染段階よりも高いと判定部13が判定した場合、決定部14は、他方の生体4が風上に、一方の生体4が風下となるような気流6、つまり他方の生体4から一方の生体4へ向かう気流6を決定する。逆に、一方の生体4の感染段階が他方の生体4の感染段階よりも低いと判定部13が判定した場合、決定部14は、一方の生体4が風上に、他方の生体4が風下となるような気流6、つまり一方の生体4から他方の生体4へ向かう気流6を決定する。
また、例えば空間21で3体以上の生体4が検知された場合、決定部14は、これらの生体4のうち最も感染段階が高いと判定部13で判定された生体4が風下に、残りの生体4が風上となるような気流6を決定する。
なお、空間21で検知された複数の生体4の感染段階が同じである場合、決定部14は、気流6を決定しない、つまり特に何も実行しない。例えば、空間21で検知された複数の生体4がいずれも第3段階である(つまり、感染症を発症していない)場合、決定部14は、気流6を決定しない。
制御部15は、決定部14で決定された気流6が空間21に形成されるように、空気の流れを調整する空調機器7を制御する。実施の形態では、複数の空調機器7が、施設2の内部に設置されている。また、各空調機器7は、通信ネットワークを介して制御部15との間で通信可能である。したがって、制御部15は、通信ネットワークを介して各空調機器7に対して制御信号を送信することにより、各空調機器7を遠隔制御することが可能である。
空調機器7は、エアーコンディショナ、送風機、又は換気扇71(図2及び図3参照)等を含み得る。送風機は、例えば扇風機、サーキュレータ、又は空気清浄機等を含み得る。空調機器7のうちのエアーコンディショナ及び送風機は、いずれも空間21内に風を送ることで気流6を形成する機器である。一方、空調機器7のうちの換気扇71は、空間21内の空気を吸い込んで空間21の外部に排出することにより、気流6を形成する機器である。実施の形態では、空調機器7は、空間21内の空気を外部へ排気する換気扇71を含む。ここでいう「外部」は、空間21の外部であればよく、施設2の外部でなくてもよい。
制御部15は、複数の空調機器7のうち、決定部14で決定された気流6の形成に寄与し得る空調機器7に対して、通信ネットワークを介して制御信号を送信する。これにより、制御信号を受信した空調機器7が、制御信号に含まれる制御内容に従って動作することで、空間21に決定部14で決定された気流6が形成される。
記憶部16は、各種情報を記憶する記憶装置である。記憶部16は、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。記憶部16は、例えば第1取得部12が取得した感染情報を、生体4の識別情報と対応付けて記憶する。また、記憶部16は、判定部13が判定した感染段階を、生体4の識別情報と対応付けて記憶する。さらに、記憶部16は、空調機器7の位置及び性能を示す情報を記憶する。
以下、気流6を形成することの意義について図2及び図3を参照して説明する。図2は、実施の形態における施設2の内部での生体4の感染リスクについての説明図である。図3は、実施の形態に係る気流形成システム100により形成される気流6についての説明図である。
図2及び図3は、いずれも施設2の内部における空気を共有し得る空間21として、開閉部材3としてのドア31を境界に有する隣り合う2つの部屋22A,22Bを表している。図2及び図3に示す例では、ドア31は開いている。また、隣り合う2つの部屋22A,22Bのうちの一方の部屋22Aには、空調機器7としての換気扇71が設置されている。また、図2は、実施の形態に係る気流形成システム100が機能しておらず、したがって気流6も形成されていないことを表している。一方、図3は、実施の形態に係る気流形成システム100が機能しており、したがって気流6が形成されていることを表している。
ここで、図2及び図3に示す例では、空間21において2体の生体4が存在しており、かつ、一方の生体4である第1生体4Aの感染段階が第1段階であり、他方の生体4である第2生体4Bの感染段階が第3段階である、と仮定する。
図2に示す例では、気流6が形成されていないため、第1段階の感染段階にある第1生体4Aから吐き出された呼気5は、無秩序に空間21内を漂うことになる。ここでいう呼気5には、例えば生体4から吐き出される飛沫の他に、生体4から吐き出されるエアロゾル等が含まれ得る。このため、図2に示す例では、空間21内を漂う呼気5が第2生体4Bまで到達し、この呼気5を第2生体4Bが吸い込むことにより、第2生体4Bが呼気5に含まれる感染性物質を体内に取り込む可能性が高い。つまり、図2に示す例では、生体4(ここでは、第2生体4B)の感染症への感染リスクが高くなりがちである。なお、図2における矢印A1は、呼気5の流れを表している。
これに対して、図3に示す例では、気流形成システム100により、第3段階の感染段階にある第2生体4Bが風上、第1段階の感染段階にある第1生体4Aが風下となるような気流6が形成されている。このため、図3に示す例では、第1生体4Aから吐き出された呼気5が気流6により押し流されるため、呼気5が第2生体4Bまで到達しにくい。したがって、図3に示す例では、第2生体4Bが呼気5を吸い込みにくく、感染性物質を体内に取り込む可能性が低くなる。つまり、図3に示す例では、生体4(ここでは、第2生体4B)の感染症への感染リスクを低減することが可能である。
[動作]
以下、実施の形態に係る気流形成システム100の動作(気流形成方法)の一例について、図4を参照して説明する。図4は、実施の形態に係る気流形成システム100の動作(気流形成方法)の一例を示すフローチャートである。
まず、検知部11は、施設2の内部に生体4が存在するか否かを検知する(S1)。処理S1は、常時実行される。そして、施設2の内部に生体4が存在する場合(S2:Yes)、第1取得部12は、検知部11で検知された生体4の感染情報を取得する(S3)。第1取得部12で取得された感染情報は、生体4の識別情報と対応付けて記憶部16に記憶される。そして、判定部13は、第1取得部12で取得された感染情報に基づいて、生体4の感染段階を判定する(S4)。判定部13で判定された感染段階は、生体4の識別情報と対応付けて記憶部16に記憶される。一方、施設2の内部に生体4が存在しない場合(S2:No)、第1取得部12及び判定部13は特に何も実行しない。
次に、空間21において複数の生体4が検知された場合(S5:Yes)、決定部14は、これらの生体4の各々の感染段階を記憶部16から読み出すことで、これらの生体4の各々の感染段階を比較する(S6)。一方、空間21において複数の生体4が検知されていない場合(S5:No)、決定部14は特に何も実行しない。そして、決定部14は、これらの生体4の感染段階が同一でなければ(S6:Yes)、感染段階の低い生体4が感染段階の高い生体4に対して風上となるような気流6を決定する(S7)。一方、これらの生体4の感染段階が同一であれば(S6:No)、決定部14は特に何も実行しない。
そして、制御部15は、決定部14で決定された気流6が空間21に形成されるように、対象となる1以上の空調機器7を制御する(S8)。1以上の空調機器7の制御は、例えば空間21において複数の生体4が検知されなくなるまで、継続される。
[効果等]
以上のように、実施の形態に係る気流形成システム100は、検知部11と、第1取得部12と、判定部13と、決定部14と、制御部15と、を備える。検知部11は、施設2の内部の生体4を検知する。第1取得部12は、検知部11で検知された生体4についての感染症に関する感染情報を取得する。判定部13は、第1取得部12が取得した感染情報に基づいて、検知部11で検知された生体4の感染の度合いを示す感染段階を判定する。決定部14は、施設2の内部で空気を共有し得る空間21において、感染段階が互いに異なる複数の生体4が検知部11で検知された場合に、感染段階の低い生体4が感染段階の高い生体4に対して風上となるような気流6を決定する。制御部15は、決定部14で決定された気流6が空間21に形成されるように、空気の流れを調整する空調機器7を制御する。
これによれば、感染段階の高い生体4から吐き出された呼気5が気流6により押し流されるため、呼気5が感染段階の低い生体4まで到達しにくい。したがって、感染段階の低い生体4が呼気5を吸い込みにくく、感染性物質を体内に取り込む可能性が低くなる。つまり、施設2の内部における生体4の感染症への感染リスクを低減しやすい、という利点がある。
特に、施設2が住宅施設である場合、複数の居住者が比較的密となる状況が生じやすいことから、何らの措置をとらなければ家庭内感染を引き起こす可能性が高い。このような場合でも、実施の形態に係る気流形成システム100により気流6を形成することで、家庭内感染を引き起こす確率を低減することが期待できる。
なお、実施の形態に係る気流形成システム100では、特許文献1に開示の飛沫到達範囲制御システムと比較して、複数の生体4の各々の顔の向き等を検知して飛沫の到達範囲を推定する必要がないことから、簡易な手法により生体4の感染症への感染リスクを低減しやすい、という利点がある。また、実施の形態に係る気流形成システム100では、空間21において感染段階が相違する複数の生体4が存在する場合にのみ気流6が形成されるため、例えば空間21において感染段階が同じ複数の生体4が存在する場合には不要な気流6が形成されず、気流6により生体4に対して不快感を与えにくい、という利点もある。
また、実施の形態に係る気流形成システム100では、感染段階は、生体4が感染症を発症している第1段階、生体4が感染症を発症している疑いがある第2段階、及び生体4が感染症を発症していない第3段階の少なくとも3つの段階を含む。
これによれば、感染段階が第1段階及び第3段階の2段階のみを含む場合と比較して、感染症を発症している疑いがある生体4を経由して、他の生体4が感染症を発症してしまう可能性を低減しやすい、という利点がある。
また、実施の形態に係る気流形成システム100では、感染段階は、第3段階よりも低い段階であって、生体4が感染症からの保護対象であることを示す第4段階を更に含む。
これによれば、感染症を発症した場合に重症化することが危惧される生体4について、感染症への感染リスクを更に低減しやすい、という利点がある。
また、実施の形態に係る気流形成システム100では、空調機器7は、空間21内の空気を外部へ排気する換気扇71を含む。
これによれば、換気扇71により空間21内に漂う感染性物質を含み得る呼気5を外部へと排気することができるので、生体4の感染症への感染リスクを更に低減しやすい、という利点がある。
また、実施の形態に係る気流形成方法では、施設2の内部の生体4を検知する。また、実施の形態に係る気流形成方法では、検知された生体4についての感染症に関する感染情報を取得する。また、実施の形態に係る気流形成方法では、取得した感染情報に基づいて、検知された生体4の感染の度合いを示す感染段階を判定する。また、実施の形態に係る気流形成方法では、施設2の内部で空気を共有し得る空間21において、感染段階が互いに異なる複数の生体4が検知された場合に、感染段階の低い生体4が感染段階の高い生体4に対して風上となるような気流6を決定する。また、実施の形態に係る気流形成方法では、決定された気流6が空間21に形成されるように、空気の流れを調整する空調機器7を制御する。
これによれば、感染段階の高い生体4から吐き出された呼気5が気流6により押し流されるため、呼気5が感染段階の低い生体4まで到達しにくい。したがって、感染段階の低い生体4が呼気5を吸い込みにくく、感染性物質を体内に取り込む可能性が低くなる。つまり、施設2の内部における生体4の感染症への感染リスクを低減しやすい、という利点がある。
(変形例)
以上、本開示の1つ又は複数の態様に係る気流形成システム及び気流形成方法について、それぞれ実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の1つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
[第1変形例]
図5は、実施の形態の第1変形例に係る気流形成システム100Aの概要を示すブロック図である。第1変形例に係る気流形成システム100Aは、第2取得部17を更に備える点で、実施の形態に係る気流形成システム100と相違する。また、第1変形例に係る気流形成システム100Aでは、決定部14が、第2取得部17が取得する間取り情報を更に参照して気流6を決定する点で、実施の形態に係る気流形成システム100と相違する。
第2取得部17は、施設2の間取りに関する間取り情報を取得する。間取り情報は、例えば施設2の設計図を示す情報であって、施設2における壁及び開閉部材3等の位置を示す情報を含み得る。また、間取り情報は、例えば施設2の内部に設置されている什器等の位置を示す情報を含み得る。また、間取り情報は、例えば施設2のBIM(Building Information Modeling)データを含んでいてもよい。
第2取得部17は、例えば生体4、又は生体4の関係者が情報端末を用いて入力した間取り情報を、通信ネットワークを介して情報端末から受信することで、間取り情報を取得する。また、第2取得部17は、例えば施設2を管理する管理業者、又は施設2の設計に携わった設計業者が運用する端末に対して間取り情報を要求する要求信号を送信し、当該端末から間取り情報を受信することで、間取り情報を取得してもよい。
決定部14は、第2取得部17が取得した間取り情報に更に基づいて、気流6を決定する。つまり、決定部14は、検知部11で検知された複数の生体4の空間21における位置と、制御部15が制御し得る空調機器7の位置及び性能のみならず、空間21において空気の流れを阻害し得る壁等の位置も総合考慮して、気流6を決定する。
以上のように、実施の形態の第1変形例に係る気流形成システム100Aは、施設2の間取りに関する間取り情報を取得する第2取得部17を更に備える。決定部14は、第2取得部17が取得した間取り情報に更に基づいて、気流6を決定する。
これによれば、施設2の間取りに更に基づいて気流6を決定できるので、生体4の感染症への感染リスクを更に低減しやすい気流6を決定することが期待できる。
[第2変形例]
図6は、実施の形態の第2変形例に係る気流形成システム100Bの概要を示すブロック図である。第2変形例に係る気流形成システム100Bは、通知部18を更に備える点で、実施の形態の第1変形例に係る気流形成システム100Aと相違する。
通知部18は、決定部14で決定された気流6を形成するために、空間21と外部とを繋ぎ手動により開閉可能な開閉部材3の操作が必要な場合に、その旨を通知する。ここでいう開閉部材3は、例えば窓又はドア等である。
具体的には、決定部14は、第2取得部17が取得した間取り情報の他に、開閉部材3の開閉状態を示す情報を更に参照して、気流6を決定する。ここで、決定部14が、開閉部材3の開閉状態に依らず気流6を決定する場合もあれば、開閉部材3が閉じられて空気の流れを阻害しているために気流6を決定できない場合もある。
後者の場合に、通知部18は、例えば通信ネットワークを介して、施設2に設置された報知装置、又は、生体4若しくは生体4の関係者が利用する情報端末に対して、開閉部材3を手動で開くことを指示する情報を含む通知信号を送信する。通知信号を受信した報知装置又は情報端末は、スピーカを介して上記情報を音声で出力したり、ディスプレイを介して上記情報を表示したりすることで、生体4又は生体4の関係者に通知する。これにより、生体4又は生体4の関係者が開閉部材3を開く操作を行うことで、気流6を形成できるようになる。
以上のように、実施の形態の第2変形例に係る気流形成システム100Bは、通知部18を更に備える。通知部18は、決定部14で決定された気流6を形成するために、空間21と外部とを繋ぎ手動により開閉可能な開閉部材3の操作が必要な場合に、その旨を通知する。
これによれば、例えば気流6の形成を阻害し得る開閉部材3が存在する場合でも、生体4又は生体4の関係者に開閉部材3の開放を促すことができるので、気流6を形成しやすくなる、という利点がある。
[その他の変形例]
実施の形態、第1変形例、及び第2変形例では、換気扇71により空間21内の空気を外部へと排気しているが、これに限られない。例えば、空間21において開閉部材3が閉じられており、かつ、換気扇71が動作していない状態、つまり空間21が外部に対して密閉されている状態であっても、気流6が形成されていれば、気流6により感染者の呼気5が薄まる等して、非感染者が感染する確率を低減することが期待できる。
実施の形態、第1変形例、及び第2変形例では、感染段階は、いずれも第1段階~第4段階の計4つの段階を含んでいるが、これに限られない。例えば、感染段階は、第4段階を含んでいなくてもよい。また、例えば、感染段階は、更に第2段階を含んでいなくてもよい。つまり、感染段階は、感染症を発症しているか否かを示す2つの段階のみを含んでいてもよい。なお、感染段階は、第1段階~第4段階のうちの2以上の段階を含んでいてもよいし、更に多くの段階を含んでいてもよい。例えば、生体4が感染症を発症している疑いがある第2段階は、疑いについての強弱をつけた更に多くの段階に分かれていてもよい。
実施の形態、第1変形例、及び第2変形例では、決定部14は、開閉部材3を境界に有する隣り合う複数の部屋を、開閉部材3が開いているか否かに依らず、空気を共有し得る空間21とみなしているが、これに限られない。例えば、開閉部材3が開いているか否かを示す情報を取得できる場合、決定部14は、開閉部材3が開いている場合のみ、開閉部材3を境界に有する隣り合う複数の部屋を、空気を共有し得る空間21とみなしてもよい。
実施の形態、第1変形例、及び第2変形例では、制御部15は、空調機器7のみを制御しているが、これに限られない。例えば、開閉部材3が遠隔制御可能である場合、制御部15は、開閉部材3の開閉も制御してもよい。この場合、決定部14は、開閉部材3が開閉可能であることを示す情報を更に参照して、気流6を決定してもよい。
実施の形態、第1変形例、及び第2変形例では、気流形成システム100,100A,100Bは、いずれも1つの施設2を対象としたローカルシステムとして構築されているが、これに限られない。例えば、気流形成システム100,100A,100Bは、複数の施設2を一括して管理するクラウドシステムとして構築されていてもよい。この場合、例えば任意の施設2に居住又は滞在する生体4が他の施設2に訪れた場合にも、当該他の施設2において、当該生体4の感染情報を参照して気流を形成することが可能である。
本開示は、例えば施設の内部において気流を形成するための気流形成システムとして利用することができる。
11 検知部
12 第1取得部
13 判定部
14 決定部
15 制御部
16 記憶部
17 第2取得部
18 通知部
2 施設
21 空間
22A,22B 部屋
3 開閉部材
31 ドア
4 生体
4A 第1生体
4B 第2生体
5 呼気
6 気流
7 空調機器
71 換気扇
100,100A,100B 気流形成システム
A1 矢印

Claims (7)

  1. 施設の内部の生体を検知する検知部と、
    前記検知部で検知された前記生体についての感染症に関する感染情報を取得する第1取得部と、
    前記第1取得部が取得した前記感染情報に基づいて、前記検知部で検知された前記生体の感染の度合いを示す感染段階を判定する判定部と、
    前記施設の内部で空気を共有し得る空間において、前記感染段階が互いに異なる複数の生体が前記検知部で検知された場合に、前記感染段階の低い生体が前記感染段階の高い生体に対して風上となるような気流を決定する決定部と、
    前記決定部で決定された前記気流が前記空間に形成されるように、空気の流れを調整する空調機器を制御する制御部と、を備える、
    気流形成システム。
  2. 前記感染段階は、前記生体が前記感染症を発症している第1段階、前記生体が前記感染症を発症している疑いがある第2段階、及び前記生体が前記感染症を発症していない第3段階の少なくとも3つの段階を含む、
    請求項1に記載の気流形成システム。
  3. 前記感染段階は、前記第3段階よりも低い段階であって、前記生体が前記感染症からの保護対象であることを示す第4段階を更に含む、
    請求項2に記載の気流形成システム。
  4. 前記空調機器は、前記空間内の空気を外部へ排気する換気扇を含む、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の気流形成システム。
  5. 前記施設の間取りに関する間取り情報を取得する第2取得部を更に備え、
    前記決定部は、前記第2取得部が取得した前記間取り情報に更に基づいて、前記気流を決定する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の気流形成システム。
  6. 前記決定部で決定された前記気流を形成するために、前記空間と外部とを繋ぎ手動により開閉可能な開閉部材の操作が必要な場合に、その旨を通知する通知部を更に備える、
    請求項5に記載の気流形成システム。
  7. 施設の内部の生体を検知し、
    検知された前記生体についての感染症に関する感染情報を取得し、
    取得した前記感染情報に基づいて、検知された前記生体の感染の度合いを示す感染段階を判定し、
    前記施設の内部で空気を共有し得る空間において、前記感染段階が互いに異なる複数の生体が検知された場合に、前記感染段階の低い生体が前記感染段階の高い生体に対して風上となるような気流を決定し、
    決定された前記気流が前記空間に形成されるように、空気の流れを調整する空調機器を制御する、
    気流形成方法。
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