JP2022175516A - 溶接判定装置、溶接判定装置システム、溶接判定方法、及び溶接判定プログラム - Google Patents

溶接判定装置、溶接判定装置システム、溶接判定方法、及び溶接判定プログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2022175516000001
【課題】溶接条件の種類を増しながらも溶接条件の管理負担を軽減し、溶接管理の精度を高めることのできる溶接判定装置を提供する。
【解決手段】被溶接物自体の溶接対象情報を取得する対象情報取得部110と、被溶接物の溶接時に溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する溶接条件蓄積部120と、蓄積情報を用いた統計学的手法により、溶接品質の可否と関連付けられる溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを適正情報として生成し蓄積する適正情報生成部130と、被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する逐次取得部140と、逐次溶接条件情報と適正情報を照合する照合部150と、逐次溶接条件情報が適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する判定部160と、判定結果を出力する出力部170を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、溶接判定装置、溶接判定装置システム、溶接判定方法、及び溶接判定プログラムに関し、特に、溶接装置から検出される溶接条件を蓄積し、当該溶接条件の変動から溶接の適否を判定することができる溶接判定装置及び溶接判定装置システム、並びに溶接判定方法及び溶接判定プログラムに関する。
溶接機の分野において、溶接条件の監視、溶接状態の判定の自動化の趨勢から、機械学習、人工知能(AI)の技術を搭載した溶接装置(ロボット)及びシステム等が存在する。このような例として、溶接の状態を判定するスポット溶接装置(特許文献1)、溶接監視システム(特許文献2)、及びスポット溶接の品質診断システム(特許文献3)、抵抗溶接機の溶接監視システム及び溶接監視方法(特許文献4)等の各種文献が開示されている。
しかしながら、従前開示の溶接装置及びシステムにあっては、溶接実施時の状態を示すデータの内容及び種類は少なく、溶接装置において蓄積されるデータの量は限定的である。そのため、ユーザ等が溶接時に発生した溶接不具合に対し、蓄積されたデータは不良原因を究明する際の判断材料としては不十分であった。それゆえ、溶接に不具合が生じた際の原因を即座に解明することができず、原因究明と溶接状態の変更等の対処に時間を要していた。結果、製造現場における設備稼働率及び生産性が低下することとなっていた。
さらに、自動車車体に対する溶接を例にとると、従前よりも鋼板の種類が増えたことに加え、アルミニウム板等が車体材料として溶接対象に加わった。溶接対象の種類の増加に伴い、溶接条件が複雑化している。具体的には、スポット溶接における多段通電、多段加圧、アップスロープ及びダウンスロープ等の溶接条件が使用される。そのため、目的とする溶接対象に適合させた溶接条件の管理負担が増大している。このような負担増大から、新規製造設備の立ち上げ、稼働中の製造設備の維持に際し、製造現場では多数の人員充当の負担が増していた。
特開2018-034172号公報 特開2018-001184号公報 特開2016-203246号公報 特開2020-179406号公報
一連の経緯から、発明者は溶接対象及び溶接条件の多様化に対応するべく、管理するべき溶接条件の種類を増やして溶接管理の精度を高めるとともに、溶接条件の管理負担を軽減させる手法を鋭意検討した。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、溶接条件の種類を増しながらも溶接条件の管理負担を軽減し、併せて溶接管理の精度を高めることのできる溶接判定装置、溶接判定装置システム、溶接判定方法、及び溶接判定プログラムを提供する。
すなわち、被溶接物を溶接する溶接装置における溶接状態を判定する溶接判定装置であって、当該溶接判定装置は、被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する対象情報取得部と、溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する溶接条件蓄積部と、蓄積情報を用いた統計学的手法により、溶接品質の可否と関連付けられる溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する適正情報生成部と、溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する逐次取得部と、逐次溶接条件情報と、適正情報とを照合する照合部と、逐次溶接条件情報が適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する判定部と、判定結果を出力する出力部とを備えることを特徴とする。
さらに、溶接判定装置の溶接条件蓄積部は、被溶接物の1度の溶接毎に溶接装置が制御する複数種類の溶接条件を取得することとしても良い。
さらに、統計学的手法は、被溶接物を溶接した際の溶接品質を教師データ、複数種類の溶接条件を入力データとした教師データありの機械学習であることとしても良い。
さらに、統計学的手法は、溶接品質を目的変数、複数種類の溶接条件を説明変数とした多変量解析であることとしても良い。
さらに、溶接判定装置は、適正情報に含まれる複数種類の溶接条件のそれぞれに対応する溶接条件の時系列のグラフを表示する表示部を備え、時系列のグラフの変動幅には所定の精度が設定されることとしても良い。
さらに、溶接判定装置は、適正情報に含まれる複数種類の溶接条件のそれぞれに対応する溶接条件の時系列のグラフを表示する表示部を備え、時系列のグラフの変動幅には閾値が設定されることとしても良い。
さらに、前記判定部は、前記判定結果と前記適正情報とを用いた統計学的手法により得た判定式を用いて前記判定結果を生成することとしても良い。
さらに、溶接判定装置の判定部は、逐次溶接条件情報に含まれる複数の溶接条件のうちの少なくとも1つが適正情報から乖離しているか否かを判定することとしても良い。
さらに、溶接装置は抵抗溶接機であることとしても良い。
さらに、溶接判定装置は、溶接装置のそれぞれに実装されていることとしても良い。
本発明の溶接判定装置は、被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する対象情報取得部と、溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する溶接条件蓄積部と、蓄積情報を用いた統計学的手法により、溶接品質の可否と関連付けられる溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する適正情報生成部と、溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する逐次取得部と、逐次溶接条件情報と、適正情報とを照合する照合部と、逐次溶接条件情報が適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する判定部と、判定結果を出力する出力部とを備えるため、溶接条件の種類を増しながらも溶接条件の管理負担を軽減し、併せて溶接管理の精度を高めることができる。
実施形態の溶接判定装置を備える溶接判定システムの構成を示す模式図である。 溶接判定装置の構成を示す概略ブロック図である。 溶接判定装置の機能部を示す概略ブロック図である。 抵抗溶接機の主要部分を示す概略図である。 抵抗溶接部の主要部分を示す概略断面図である。 抵抗溶接機の溶接条件の例を示す概略図である。 従前の溶接不良のフィードバックの流れを示す概略図である。 溶接判定装置における処理の概要を示す概略図である。 溶接判定装置における処理の例を示す第1例示概略図である。 溶接判定装置における処理の例を示す第2例示概略図である。 実施形態の溶接判定装置における処理手順を示す第1フローチャートである。 実施形態の溶接判定装置における処理手順を示す第2フローチャートである。 実施形態の溶接判定装置における処理手順を示す第3フローチャートである。
図1の模式図は、複数の溶接装置2,3,4を備え、当該複数の溶接装置のそれぞれに溶接判定装置100を接続した溶接判定システム1を示す。実施形態として図示する溶接装置は、抵抗溶接機またはスポット溶接機と称される溶接装置である。実施形態の説明において、溶接装置は抵抗溶接機を例として説明する。
溶接判定装置100は、複数の溶接装置2,3,4のそれぞれに設置され、溶接装置2,3,4(抵抗溶接機)における電流、電圧等の溶接に必要な溶接装置(抵抗溶接機)を作動させる際の被溶接物に対する各種の溶接条件(後出の図5,6参照)を記憶、監視する。そして、溶接判定装置100は被溶接物の溶接の不良等の溶接装置における溶接状態を判定する役割を担う。また、溶接判定装置100は複数の溶接装置2,3,4のそれぞれに設置されていることから、溶接装置の各機に実装されたエッジコンピューティングの機器となる。
また、溶接判定システム1では、複数の溶接装置2,3,4のそれぞれに設置された溶接判定装置100は、図示省略のインライン計測器と、抵抗溶接コントローラ、プログラマブルロジックコントローラに接続され、さらに、監視装置500に接続される。また、監視装置500にはサーバ、ディスプレイ等も適宜接続される。溶接判定装置100と監視装置500は実質的に同機能を備える。溶接判定装置100は個々の溶接装置の1台毎に設置されている。即ち、監視装置500は、接続されている全ての溶接装置2,3,4それぞれの溶接条件を監視する。
図示では、溶接装置の台数は図示の3台としている。溶接装置の台数は3台に限らず1台としても4台以上に増設も可能である。むろん、当該構成例は一例であり、各機器は必要に応じて追加、省略される。これより、溶接判定装置100の詳細を図示とともに説明する。
複数の溶接装置2,3,4のそれぞれに設置される溶接判定装置100は、設置されている溶接装置の溶接条件を監視し、既存の蓄積した溶接条件との乖離から溶接の適否を判定するコンピュータである。溶接判定装置100は、図2の概略ブロック図のとおり、ハードウェア的には、内部にCPU101、ROM102、RAM103、記憶部104、入力部105、出力部106等を実装する。その他にメインメモリ、LSI等も含まれる。また、監視装置500に関しても、ハードウェア的には図2の概略ブロック図と同様の構成である。溶接判定装置100及び監視装置500は、パーソナルコンピュータ(PC)、メインフレーム、ワークステーション、タブレット端末、スマートフォン等の種々の電子計算機(計算リソース)である。
入力部105及び出力部106は公知の入出力のインターフェースであり、図1に開示の溶接装置2等が接続される。監視装置500の場合、出力部106には、表示部107としてディスプレイ(液晶表示装置、有機EL表示装置等)等が接続される。これらは例示であり、適宜組み合わせられ、最適に選択される。
溶接判定装置100(監視装置500)の記憶部104は、HDDまたはSSD等の公知の記憶装置である。また、溶接判定装置100(監視装置500)内の各種の演算を実行する各機能部はCPU101等の演算素子である。溶接判定装置100(監視装置500)のCPU101における各機能部は、図3の概略ブロック図のとおり、対象情報取得部110、溶接条件蓄積部120、適正情報生成部130、逐次取得部140、照合部150、判定部160、出力部170、機械学習部180等を備える。溶接判定装置100(監視装置500)の動作、実行は、ソフトウェア的に、メインメモリにロードされた抵抗溶接機の溶接監視プログラム等により実現される。
図1の溶接判定装置100(溶接判定システム1の監視装置500)の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、溶接判定装置100(監視装置500)は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行することで実現される。このプログラムを格納する記録媒体は、「一時的でない有形の媒体」、例えば、CD、DVD、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、このプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワーク、放送波等)を介して溶接判定装置100(監視装置500)に供給されてもよい。
図4の模式図は溶接装置2の主要部分を示す。図1の溶接装置2,3,4は同一機であるため、溶接装置2を代表として示す。溶接装置2(抵抗溶接機)の先端部分に抵抗溶接部11が備えられる。図示の抵抗溶接部11は逆C字状のクランプ構造の部位である。抵抗溶接の対象部位に応じて抵抗溶接部11の形状も適式に選択される。抵抗溶接部11には電極部12,13が接続される。電極部12,13は消耗品のため着脱自在であり、摩耗等により抵抗溶接部11から交換される。また、抵抗溶接部11には、同抵抗溶接部11の溶接条件を測定するため溶接判定装置100が接続される。溶接装置2は、アーム部を関節部により接続しており、関節部にサーボモータ(図示せず)が備えられる。
図5の断面模式図から理解されるように、抵抗溶接部11の電極部12と電極部13の間に被溶接物W1及びW2が載置される。そして電極部12が電極部13側へ前進することにより、電極部12と電極部13は被溶接物W1及びW2に当接し圧着する。そこで、抵抗溶接部11の電極部12と電極部13から被溶接物W1及びW2への通電により抵抗発熱が生じて被溶接物W1及びW2の金属が部分的に溶融し被溶接物W1及びW2の間に金属溶融部位14が生じる。
図6の模式図のように、例えば、溶接装置2(抵抗溶接機)が交流式または直流式の場合、変圧器(図示せず)により供給電圧は降圧される。このとき、変圧器の二次側の降圧後の電圧が抵抗溶接部11に配線されている電圧検出線を通じて計測される。また、抵抗溶接部11には、CT方式電流計等の非接触電流計22が装着される。図6の細破線は抵抗溶接部11の通電時(溶接時)に計測される実際の電圧検出線の配線の流れを示している。図6の太破線は抵抗溶接部11の通電時(溶接時)に非接触電流計22により計測される実際の非接触電流計22の配線の流れを示している。抵抗溶接部11に電圧検出線、非接触電流計22等が備えられているため、抵抗溶接の都度、溶接条件は常時測定(常時モニタリング)される。むろん、図示及び説明の計測方式は一例であり、溶接装置2(抵抗溶接機)の方式により適式に計測される。
図6の例では、溶接装置2(抵抗溶接機)の動作時における電流及び電圧を、溶接条件として例示している。さらには、溶接条件には、通電時間、抵抗溶接機の場合における被溶接物に対する加圧力、抵抗値、歪値、投入熱量、装置冷却のための水量、抵抗溶接部(図4参照)を駆動させるモータの制御量、溶接時の気温等の数値化される情報が含められる。溶接条件は横軸を時間として変化するグラフ(波形)とすることができる。一例を挙げると、加圧力の場合であれば、溶接の開始から終了までの加圧力の経時的変化を示すグラフを溶接条件とすることができる。各種の溶接条件は溶接判定装置100により取得される。
さらに、溶接装置側において取得される情報に加え、被溶接物側の情報(溶接対象情報、周辺情報)が溶接判定装置100により取得される。溶接対象情報は、例えば、被溶接物の形状、被溶接物の材質(鋼板の種類、アルミニウム材等)、溶接時の工程名(溶接部位)、溶接の打点数、板組、日時等の情報である。
すなわち、溶接装置側において取得される溶接条件と、被溶接物側において備わる溶接対象情報の両方は溶接判定装置100(監視装置500)により取得され、溶接条件と溶接対象情報の相互間の関連性が溶接判定装置100(監視装置500)により見いだされやすくしていることに特徴がある。
これより、前出の図2及び図3を用い溶接判定装置100(監視装置500)(そのCPU101)における個々の機能部を順に説明する。
対象情報取得部110は、被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する。溶接対象情報は、前述のとおり、被溶接物の材質を始めとして、溶接時の工程名(溶接部位)、溶接の打点数、板組、日時等の情報である。すなわち、被溶接物の材質、溶接部位等が異なれば、自明ながら溶接装置側の溶接条件も変更される。そこで、溶接の前提となる被溶接物自体に関連する情報が予め取得される。なお、溶接対象情報の取得は、被溶接物の変更毎に実行される。溶接対象情報の取得は、事前に溶接しようとする被溶接物に応じて作業者等から入力される。一例として、被溶接物毎に付された2次元バーコード等が読み取り機を通じて読み取られて入力が完了する。あるいは、監視装置500に入力された後、個々の溶接判定装置100に送信されるようにしても良い。
溶接条件蓄積部120は、溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する。例えば、溶接対象情報として、被溶接物の材質がSS400であり、自動車車両のドアフレーム部分の抵抗溶接、打点数15箇所等が、対象情報取得部110により取得されているとする。そこで、当該溶接対象情報に対応するべく、溶接装置2(抵抗溶接機)において管理、制御可能な複数種類の溶接条件として、例えば、電流、電圧、通電時間、被溶接物に対する加圧力、抵抗値、歪値、投入熱量等が網羅的に取得される。これら複数種類の溶接条件の集合が蓄積情報となる。蓄積情報のもととなる溶接条件は、溶接対象情報及び溶接装置自体の種類、溶接装置において取得可能な情報による。
溶接条件蓄積部120では、被溶接物の1度の溶接毎に溶接装置が制御する複数種類の溶接条件が取得される。1度の溶接毎に、毎回複数種類の溶接条件が取得されるため、偶然等の欠落が回避され、蓄積される溶接条件の信頼性は向上する。
複数種類の溶接条件を常時蓄積するに際し、極端に細かな変動を記憶し続けると溶接判定装置100(監視装置500)の記憶部104の記憶容量が対応できない場合がある。この場合、次述の手法により、データ量の圧縮、また演算負担の軽減が図られる。そこで、始めに、複数種類の溶接条件のそれぞれに対し、溶接条件の時系列のグラフが形成される(図9、図10の抵抗波形、熱量波形、膨張量波形が参照される)。時系列のグラフは表示部107のディスプレイ等に表示されるようにしても良い。
時系列のグラフについて、その変動幅には所定の精度が設定される。上下変動が激しくなるグラフの場合、計測波形は適度に平坦化されるため、記憶部104の記憶量が軽減される。所定の精度については、時系列のグラフの移動平均線の利用、検出値から統計的に異常値が除外される等の処理が行われる。
また、当該時系列のグラフの変動幅には所定の閾値が設定される。複数種類の溶接条件のそれぞれについて、予め適切な閾値(範囲)が設定され、当該閾値を上回る数値及び下回る数値がグラフから削除される。そうすると、見かけ上、時系列のグラフから極端な変動幅が無くなり、計測波形は適度に平坦化される。
適正情報生成部130は、蓄積情報を用いた統計学的手法により、溶接品質の可否と関連付けられる溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する。適正情報生成部130においては、溶接条件蓄積部120を通じて取得された溶接対象情報に対応する溶接条件と、個々の溶接条件に対応する溶接品質との間において関連付けが行われる。つまり、ある溶接対象情報に対応する溶接条件において実施された溶接について、その溶接品質の可否(善し悪し)がユーザの視点等からフィードバック(取得、反映)される。そして、種々の溶接条件に応じて溶接品質の可否が集められる。このような溶接条件と溶接品質の可否が結びつけの一つずつが適正情報として生成される。こうして、溶接条件と溶接品質の可否との結びつけが適正情報として生成され、適正情報が蓄積される。
例えば、溶接対象情報として材質はアルミニウムの場合、鉄と比較して熱伝導率が高く、母材抵抗が低いことから、溶接を左右する溶接条件として、被溶接物に対する加圧力、抵抗値等が最有力となるようなことである。適正情報は、被溶接物に対して良好な溶接が行われた際の複数種類の溶接条件である。つまり、適正情報は、溶接装置が正常に稼働し被溶接物を適切に溶接したときの複数種類の溶接条件の集合である。
蓄積情報の処理に用いる統計学的手法として、被溶接物を溶接した際の溶接品質を教師データ、複数種類の溶接条件を入力データとした教師ありの機械学習が実行される。例えば、蓄積情報の内、取得された抵抗波形、熱量波形、膨張量波形等と、実際の溶接された被溶接物の抜き取り検査または非破壊検査により取得された可(良品)の溶接品質(溶接状態)とが対比される。なお、実際の溶接された被溶接物の検査は適正情報を生成するための初期段階において行われるのみである。そして、蓄積情報と溶接品質との関連性(紐付け、アノテーション)が行われる。こうして、教師データが生成されて教師データありの機械学習が実行される。
蓄積情報の処理に用いる統計学的手法について、さらに詳しく述べると、溶接品質を目的変数とし、複数種類の溶接条件を説明変数とする多変量解析として実行される。多変量解析は複数の変数を一括して関係性を導くことができるため、統計学的手法として利便性が高い。
適正情報生成部130には、統計学的手法(機械学習)の動作主体として機械学習部180が備えられる。機械学習部180は、前述の教師データありの機械学習、多変量解析を実行する。なお、機械学習部180における機械学習の解析方法として、前出の手法に加えて、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン等の回帰分析が挙げられる。こうして、適正情報生成部130は、溶接品質に対応する複数種類の溶接条件に基づいて、溶接の良否判定の基準となる適正情報を生成し蓄積する。
ここまでの過程により、溶接装置(抵抗溶接機、スポット溶接機)を実際に稼働させて各種の被溶接物に対して溶接することにより、溶接対象情報に対応する適正情報が生成、蓄積される。
ここから先は、蓄積された情報に基づいて被溶接物の溶接の良否を個別に判定する過程となる。逐次取得部140は、溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する。例えば、溶接対象情報として、被溶接物の材質がSS400であり、自動車車両のドアフレーム部分の抵抗溶接、打点数15箇所である場合において、当該溶接対象情報に対応させて、例えば、電流、電圧、通電時間、被溶接物に対する加圧力、抵抗値、歪値、投入熱量等が逐次溶接条件情報として取得される。逐次取得部140では、溶接装置2(抵抗溶接機)において管理、制御可能な複数種類の溶接条件が網羅的に逐次溶接条件情報として取得される。
照合部150は、逐次溶接条件情報と、適正情報とを照合する。当該過程において、逐次溶接条件情報(複数種類の溶接条件)が、溶接装置が正常に稼働し被溶接物を適切に溶接したときの複数種類の溶接条件である適正情報と照合される。つまり、現在実行中の被溶接物の溶接と、以前に実行した被溶接物の溶接との間において、共通する複数種類の溶接条件同士が選択される。
判定部160は、逐次溶接条件情報が適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する。ここで、現在実行中の被溶接物の溶接が、以前に実行した被溶接物の溶接と比較され、溶接条件が適正であるか否かの判定が行われる。判定結果は、現在実行中の被溶接物の溶接が「正常」または「異常」の結論である。さらに、判定部160における判定結果の生成では、判定結果と適正情報とを用いた統計学的手法により得た判定式が用いられる。ここで言う統計学的手法は最小二乗法等の相関関係の成立、相関係数または決定係数の高低であり、判定式は最小二乗法等の相関関係の式である。
前述のとおり、溶接条件は横軸を時間として変化するグラフ(波形)として把握可能であり、波形として取得、蓄積されている。この場合、逐次溶接条件情報に含まれる複数種類の溶接条件と、適正情報に含まれる複数種類の溶接条件の波形同士の比較から乖離が判定されるようにしても良い。さらには、適正情報に含まれる複数の溶接条件のそれぞれに閾値が設定されており、閾値からの超過が検出された際に、乖離と判定されるようにしても良い。
現実問題として、適正情報に含まれる複数の溶接条件に逐次溶接条件情報に含まれる複数種類の溶接条件が数値、波形の全てで一致することはあり得ない。計測誤差、その他の要因等により変動は生じ得る。そこで、現実的な解決として、閾値が設定され、閾値内に収束していれば、溶接に問題ないとして処理可能である。閾値については、溶接条件の時系列のグラフにおいて上方及び下方の両側としても、上方または下方の片側としても良い。
さらに、判定部は、逐次溶接条件情報に含まれる複数の溶接条件のうちの少なくとも一が適正情報に含まれる複数の溶接条件のいずれかから乖離しているか否かを判定する。適正情報も逐次溶接条件情報も、それぞれ複数の溶接条件を含む。例えば、溶接条件が3種類存在する場合、そのうち1種類が乖離(閾値から超過)している場合には、他の2種類の溶接条件に問題が無くても溶接異常と判定することとなる。
出力部170は、判定結果を出力する。具体的には、現在実行中の被溶接物の溶接が「正常」または「異常」の結論について、溶接が正常または異常であるか否かを表示部107のディスプレイ(図示省略)に表示する。なお、判定結果が異常であれば、溶接不良のまま製造ラインに供給することはできないため、製造ラインの停止、再度の溶接等の対応措置が実行される。
一連の過程から理解されるように、溶接判定装置100(監視装置500)において、現在実行中の被溶接物の溶接は、その溶接時の複数の溶接条件を通じて監視され、蓄積され、さらに統計学的手法に基づいた機械学習を通じて生成される適正情報との比較、判定が行われる。特に、複数の溶接条件について網羅的に監視、判定ができるようになる。このことから、現場作業者の経験等に依存した溶接条件の選択からの脱却が可能となる。また、常時監視のため、溶接後の抜き取り、溶接部位をハンマーで叩く等の溶接強度の確認検査の負担は大きく軽減される。
実施形態の溶接判定装置100(監視装置500)の活用について、図7の抵抗溶接の場合の概略図を用いて説明する。図7概略図は、溶接判定装置100(監視装置500)を導入する以前の実情の説明となる。通常、抵抗溶接において、被溶接物W1及びW2の間に金属溶融部位14が生じる(図5、図7参照)。金属溶融部位14はナゲットと称される円形状の部位となる。ここで、金属溶融部位14(ナゲット)が規定の直径に満たない場合、金属溶融部位14の面積不足に起因して溶接強度が不足し、溶接不良が発生する。
この場合、溶接不良の結果を鑑みて、原因解析として、被溶接物の材質、形状等とともに、溶接装置2等において監視可能な複数の溶接条件が取得される。図示では、正常な波形(統計波形)と異常波形が提示される。また、溶接時の温度、湿度、日時等も取得される。
そして、原因解析において提示される複数の溶接条件について、作業者の人力、作業者の経験則に基づいて溶接条件が選択され、管理するべき溶接条件としてフィードバックされる。作業者の経験則としては、外乱、被溶接物または設備の条件変更、被溶接物自体の歪み、設備自体の異常等が加味される。従って、溶接不良が生じてから溶接条件の改善のためのフィードバックが行われるため、作業の即応性は思わしくない。加えて、経験豊富な作業者であるとしても、作業者間での管理するべき溶接条件の共有は困難であり、また、経験の浅い作業者への伝達も容易ではない。
そこで、溶接判定装置100(監視装置500を備えた溶接判定システム1)を導入することにより、正常溶接時の溶接対象情報と複数の溶接条件が常時取得され、良品の見本となる適正情報は予め生成されるため、新たに実行される溶接との比較、判定が容易となる。また、適正情報は溶接判定装置100において機械学習を通じて生成されるため、作業者が関与すること無く、作業者毎の採用するべき複数の溶接条件のばらつきも解消される。特に、新たに実行される溶接の段階において判定が可能であるため、仮に溶接不良が生じたとしても迅速に対応可能である。
図8は溶接判定装置100(監視装置500を備えた溶接判定システム1)を導入した際の処理の概要を示す概略図である。
前述の説明のとおり、溶接判定装置100(監視装置500)により溶接対象情報と、これに対応する複数の溶接条件が計測され取得される(S1)。
実施形態では抵抗溶接機であるため、1打点毎に逐次溶接対象情報と対応する複数の溶接条件が保存、蓄積される(S2)。
所定期間に亘り蓄積された複数の溶接条件から正常な溶接条件が機械学習の教師データとして学習される(S3)。
溶接対象情報と、これに対応する複数の溶接条件との紐付けにより適正情報が生成される(S4)。その後、適正情報は判定に供される。
溶接対象情報と対応する複数の溶接条件の関連付けによる機械学習を通じて適正情報が生成されるため、新たな打点、板組を採用する場合においても、一度生成された適正情報が活用可能であるため、全てをやり直す必要は無く、溶接装置の新規設定等の生産準備に要する経費等の削減が可能である(S5)。
図9は溶接判定装置100(監視装置500を備えた溶接判定システム1)を導入した際の概要を示す概略図である。図9では前述の適正情報の生成を通じて適正な溶接条件の出力までの流れである。
始めに、溶接対象情報の取得とともに、複数の溶接条件が取得される。図では溶接装置2(抵抗溶接機)における抵抗波形、熱量波形、膨張量波形が溶接条件として示される。次に、各溶接条件は、横軸を通電時間、縦軸を各種値として集約され、次述の統計学的手法による波形解析される。この過程はデータ編集、いわゆる見える化に相当する。そして、横軸を通電時間、縦軸を各種値として、溶接対象情報に相応する最適な溶接条件(判定ロジック)が適正情報(適正条件)として機械学習を通じて生成される。始めの複数の溶接条件の取得から適正情報の生成まで、自動的に実行されるため、省力化が図られる。仮に人力により適正情報の生成まで行う場合、やり直しの回数が多くなり、解析負担が大きく到底実現することはできない。
図10は溶接判定装置100(監視装置500を備えた溶接判定システム1)を導入した際の概要を示す概略図である。図10では前述の適正情報の生成を通じて、実際に判定が実行されるまでの流れである。
始めに、溶接対象情報の取得とともに、複数の溶接条件が取得される。図では溶接装置2(抵抗溶接機)における抵抗波形、熱量波形、膨張量波形が溶接条件として示される。次に、各溶接条件は、横軸を通電時間、縦軸を各種値として集約され、次述の統計学的手法による波形解析される。この過程はデータ編集、いわゆる見える化に相当する。そして、例えば、複数の溶接条件として、正常波形と異常波形のそれぞれの通電時間と抵抗値のグラフ同士の比較、正常波形と異常波形のそれぞれの通電時間と膨張量のグラフ同士の比較が実行される。これは前述の照合部150、判定部160等における処理に相当する。そして、異常検出の場合には、異常の判定結果が出力部170により出力される。
図9及び図10の説明における統計学的手法による波形解析に際しては、統計学的手法により得た判定式が用いられる。ここで言う統計学的手法は最小二乗法等の相関関係の成立、相関係数または決定係数の高低であり、判定式は最小二乗法等の相関関係の式である。溶接条件は横軸を時間として変化するグラフ(波形)として把握可能であり、波形として取得、蓄積されている。この場合、複数種類の溶接条件の波形同士の比較から乖離が判定されるようにしても良い。さらには、適正情報に含まれる複数の溶接条件のそれぞれに閾値が設定されており、閾値からの超過が検出された際に、乖離と判定されるようにしても良い。
なお、複数種類の溶接条件が数値、波形の全てで一致することはあり得ない。計測誤差、その他の要因等により変動は生じ得る。そこで、現実的には、閾値が設定され、閾値内に収束していれば、正常として処理可能である。閾値については、溶接条件の時系列のグラフにおいて上方及び下方の両側としても、上方または下方の片側としても良い。
これより、図11及び図12のフローチャートを用い、実施形態の溶接判定方法及び溶接判定プログラムを説明する。溶接判定方法は、溶接判定装置100(監視装置500)の溶接判定プログラムに基づいて、溶接判定装置100(監視装置500)CPU101(コンピュータ)により実行される。溶接判定プログラムは、図2及び図3のCPU101(コンピュータ)に対して、対象情報取得機能、溶接条件蓄積機能、適正情報生成機能、逐次取得機能、照合機能、判定機能、出力機能、機械学習機能を実行させる。各機能は前述の溶接判定装置100の説明と重複するため、詳細は省略する。
図11のフローチャートは実施形態の溶接判定装置の溶接判定方法の流れであり、対象情報取得ステップ(S110)、溶接条件蓄積ステップ(S120)、適正情報生成ステップ(S130)の各種ステップを備える。その他、実施形態の溶接判定方法は、演算結果の記憶、その呼び出し、その他の演算、入力、出力、記憶等の各種の図示しない適宜必要なステップも備える。
対象情報取得機能は、被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する(S110;情報取得ステップ)。溶接条件蓄積機能は、溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件を蓄積情報として所定期間に亘り取得し蓄積する(S120;溶接条件蓄積ステップ)。適正情報生成機能は、蓄積情報を用いた統計学的手法により、溶接品質の可否と関連付けられる溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する(S130;適正情報生成ステップ)。
図12のフローチャートは実施形態の溶接判定装置の溶接判定方法の流れの続きであり、逐次取得ステップ(S140)、照合ステップ(S150)、判定ステップ(S160)、出力ステップ(S170)の各種ステップを備える。その他、実施形態の溶接判定方法は、演算結果の記憶、その呼び出し、その他の演算、入力、出力、記憶等の各種の図示しない適宜必要なステップも備える。
逐次取得機能は、溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における溶接装置が制御する複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する(S140;逐次取得ステップ)。照合機能は、逐次溶接条件情報と適正情報とを照合する(S150;照合ステップ)。判定機能は、逐次溶接条件情報が前記適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する(S160;判定ステップ)。出力機能は、判定結果を出力する(S170;出力ステップ)。
図13のフローチャートは実施形態の溶接判定装置の溶接判定方法の流れの続きであり、特に、適正情報生成130において機械学習する際に機械学習部180が作動する場合を示す。適正情報生成ステップ(S130)において、機械学習ステップ(S180)が備えられる。
実施形態の溶接判定プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)、Python、Rubyなどのスクリプト言語、C言語、C++、C#、Objective-C、Swift(登録商標)、Java(登録商標)などのコンパイラ言語などを用いて実装できる。
1 溶接判定システム
2,3,4 溶接装置
11 抵抗溶接部
12,13 電極部
14 金属溶融部位
20 溶接条件測定部
21 電圧計測器
22 非接触電流計
100 溶接判定装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 記憶部
105 入力部
106 出力部
107 表示部
110 対象情報取得部
120 溶接条件蓄積部
130 適正情報生成部
140 逐次取得部
150 照合部
160 判定部
170 出力部
180 機械学習部
W1,W2 被溶接物

Claims (14)

  1. 被溶接物を溶接する溶接装置における溶接状態を判定する溶接判定装置であって、
    前記溶接判定装置は、
    前記被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する対象情報取得部と、
    前記溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する溶接条件蓄積部と、
    前記蓄積情報を用いた統計学的手法により、前記溶接品質の可否と関連付けられる前記溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する適正情報生成部と、
    前記溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する前記複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する逐次取得部と、
    前記逐次溶接条件情報と、前記適正情報とを照合する照合部と、
    前記逐次溶接条件情報が前記適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する判定部と、
    前記判定結果を出力する出力部と、を備える
    ことを特徴とする溶接判定装置。
  2. 前記溶接条件蓄積部は、被溶接物の1度の溶接毎に前記溶接装置が制御する複数種類の溶接条件を取得する請求項1に記載の溶接判定装置。
  3. 前記統計学的手法は、前記被溶接物を溶接した際の溶接品質を教師データ、前記複数種類の溶接条件を入力データとした教師データありの機械学習である請求項1に記載の溶接判定装置。
  4. 前記統計学的手法は、前記溶接品質を目的変数、前記複数種類の溶接条件を説明変数とする多変量解析である請求項1に記載の溶接判定装置。
  5. 前記適正情報に含まれる前記複数種類の溶接条件のそれぞれに対応する溶接条件の時系列のグラフを表示する表示部を備え、
    前記時系列のグラフの変動幅には所定の精度が設定される請求項1に記載の溶接判定装置。
  6. 前記適正情報に含まれる前記複数種類の溶接条件のそれぞれに対応する溶接条件の時系列のグラフを表示する表示部を備え、
    前記時系列のグラフの変動幅には閾値が設定される請求項1に記載の溶接判定装置。
  7. 前記判定部は、前記判定結果と前記適正情報とを用いた統計学的手法により得た判定式を用いて、前記判定結果を生成する、請求項1に記載の溶接判定装置。
  8. 前記判定部は、前記逐次溶接条件情報に含まれる前記複数の溶接条件のうちの少なくとも1つが前記適正情報から乖離しているか否かを判定する請求項1に記載の溶接判定装置。
  9. 前記溶接装置は抵抗溶接機である請求項1に記載の溶接判定装置。
  10. 前記溶接判定装置は、前記溶接装置のそれぞれに実装されている請求項1に記載の溶接判定装置。
  11. 被溶接物を溶接する溶接装置において溶接状態を判定する溶接判定システムであって、
    前記溶接判定システムは、
    前記被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する対象情報取得部と、
    前記溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する溶接条件蓄積部と、
    前記蓄積情報を用いた統計学的手法により、前記溶接品質の可否と関連付けられる前記溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する適正情報生成部と、
    前記溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する前記複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する逐次取得部と、
    前記逐次溶接条件情報と、前記適正情報とを照合する照合部と、
    前記逐次溶接条件情報が前記適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する判定部と、
    前記判定結果を出力する出力部と、を備える
    ことを特徴とする溶接判定システム。
  12. 前記溶接判定システムには複数の溶接装置が接続されている請求項12に記載の溶接判定システム。
  13. 被溶接物を溶接する溶接装置において溶接状態を判定する溶接判定装置における溶接判定方法であって、
    前記溶接判定装置のコンピュータは、
    前記被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する対象情報取得ステップと、
    前記溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する溶接条件蓄積ステップと、
    前記蓄積情報を用いた統計学的手法により、前記溶接品質の可否と関連付けられる前記溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する適正情報生成ステップと、
    前記溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する前記複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する逐次取得ステップと、
    前記逐次溶接条件情報と、前記適正情報とを照合する照合ステップと、
    前記逐次溶接条件情報が前記適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する判定ステップと、
    前記判定結果を出力する出力ステップと、を実行する
    ことを特徴とする溶接判定方法。
  14. 被溶接物を溶接する溶接装置において溶接状態を判定する溶接判定装置における溶接判定プログラムであって、
    溶接判定装置のコンピュータに、
    前記被溶接物自体に関連する溶接対象情報を取得する対象情報取得機能と、
    前記溶接対象情報に対応して被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する複数種類の溶接条件それぞれに溶接品質の可否を関連づけた蓄積情報を蓄積する溶接条件蓄積機能と、
    前記蓄積情報を用いた統計学的手法により、前記溶接品質の可否と関連付けられる前記溶接対象情報に対応する溶接条件の結びつきを、適正情報として生成し蓄積する適正情報生成機能と、
    前記溶接対象情報に対応する被溶接物の溶接時における前記溶接装置が制御する前記複数種類の溶接条件と同種類の溶接条件を逐次溶接条件情報として取得する逐次取得機能と、
    前記逐次溶接条件情報と、前記適正情報とを照合する照合機能と、
    前記逐次溶接条件情報が前記適正情報から乖離しているか否かを判定し判定結果を生成する判定機能と、
    前記判定結果を出力する出力機能と、を実現させる
    ことを特徴とする溶接判定プログラム。
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