JP2022174318A - 評価方法および荷電粒子ビーム装置 - Google Patents
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Abstract
Description
荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを成形する成形偏向器およびアパーチャーと、荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、前記成形偏向器を制御する成形偏向器制御装置と、を備えた荷電粒子ビーム装置における前記成形偏向器制御装置の制御動作の評価方法であって、
荷電粒子ビームが第1断面積から前記第1断面積とは大きさの異なる第2断面積に変化するように前記成形偏向器制御装置が前記成形偏向器を制御する制御動作を行ったときの過渡応答を観測し、前記成形偏向器制御装置の制御動作の評価を行う工程を含み、
前記過渡応答は、荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して検出信号を取得することで観測する。
荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームの非点収差を補正する非点収差補正器と、荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、前記非点収差補正器を制御する非点収差補正器制御装置と、を備えた荷電粒子ビーム装置における前記非点収差補正器制御装置の制御動作の評価方法であって、
非点収差の補正量が第1補正量から第2補正量となるように前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行ったときの過渡応答を観測し、前記非点収差補正器制御装置の制御動作の評価を行う工程を含み、
前記過渡応答は、前記信号を前記検出器で検出して検出信号を取得することで観測する。
荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームのオンとオフを切り替えるブランキング偏向器と、荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、前記ブランキング偏向器を制御するブランキング偏向器制御装置と、を備えた荷電粒子ビーム装置における前記ブランキング偏向器制御装置の制御動作の評価方法であって、
荷電粒子ビームのオンとオフが切り替えられるように前記ブランキング偏向器制御装置
が前記ブランキング偏向器を制御する制御動作を行ったときの過渡応答を観測し、前記ブランキング偏向器制御装置の制御動作の評価を行う工程を含み、
前記過渡応答は、荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して検出信号を取得することで観測する。
荷電粒子源と、
前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを成形する成形偏向器およびアパーチャーと、
荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、
前記成形偏向器を制御する成形偏向器制御装置と、
荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して得られる検出信号を取得する検出信号取得部と、
荷電粒子ビームが第1断面積から前記第1断面積とは大きさの異なる第2断面積に変化するように前記成形偏向器制御装置が前記成形偏向器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測し、前記成形偏向器制御装置の制御動作の評価を行う評価部と、
を含む。
荷電粒子源と、
前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームの非点収差を補正する非点収差補正器と、
荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、
前記非点収差補正器を制御する非点収差補正器制御装置と、
前記信号を前記検出器で検出して得られる検出信号を取得する検出信号取得部と、
非点収差の補正量が第1補正量から第2補正量となるように前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測し、前記非点収差補正器制御装置の制御動作の評価を行う評価部と、
を含む。
荷電粒子源と、
前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームのオンとオフを切り替えるブランキング偏向器と、
荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、
前記ブランキング偏向器を制御するブランキング偏向器制御装置と、
荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して得られる検出信号を取得する検出信号取得部と、
荷電粒子ビームのオンとオフが切り替えられるように前記ブランキング偏向器制御装置が前記ブランキング偏向器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測し、前記ブランキング偏向器制御装置の制御動作の評価を行う評価部と、
を含む。
1.1. 電子ビーム描画装置
まず、第1実施形態に係る電子ビーム描画装置について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る電子ビーム描画装置100の構成を示す図である。
。なお、電子ビーム描画装置100は、電子レンズ14、スリット16、および電子レンズ20以外のレンズやスリットを備えていてもよい。
出する異常検出部(偏向信号制御回路34の制御動作の評価を行う評価部)としても機能する。
次に、第1実施形態に係る異常検出方法について説明する。ここでは、電子ビーム描画装置100において、電子ビームを偏向させる際の制御動作の異常を検出する場合について説明する。
まず、異常を検出するための条件を設定する。具体的には、マーク2の位置合わせ、電子ビームEBを移動させる際の開始位置A(第1位置の一例)および静止位置B(第2位置の一例)の設定、検出信号を観測する時間およびタイミングの設定などを行う。設定された条件は、制御部40の記憶装置に記憶される。
うに、第1実施形態では、測定対象物は、マーク2と基板3とで構成されており、領域2a、領域2b、および領域2cを有している。
Ia<Ic<Ib
の関係を満たす。
出信号の波形に現れる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが開始位置Aに移動するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。これにより、電子ビームが開始位置Aに偏向される。偏向信号制御回路34は、制御データに基づくデータ制御部38の出力を受けて制御動作を行う。後述する偏向信号制御回路34の制御動作(S106、S108)についても同様である。
次に、検出信号の観測(取得)を開始する。検出信号は、上述したように、信号検出制御回路36を用いて取得される。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが開始位置Aから静止位置Bに移動するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。開始位置Aから静止位置Bへの電子ビームの移動は、電子ビームがオンの状態で行われる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが静止位置Bで所定時間静止するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。
電子ビームが静止位置Bで所定時間静止するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行った後、検出信号の取得(観測)を終了する。以上の処理により、電子ビームが開始位置Aから静止位置Bに移動する前から、静止位置Bで静止して所定時間経過するまでの検出信号を観測(連続観測)することができる。
次に、検出信号の波形から、偏向信号制御回路34の制御動作の異常を検出する。
れた時間である。この待ち時間を短くすることで、描画性能は落ちてしまうが短時間で描画することが可能になる。また、待ち時間を長くすることで、描画性能を向上できるが描画に時間がかかってしまう(電子ビームの応答遅れ)。ステップS100~ステップS110の処理で観測される検出信号の波形から、偏向距離に応じたセトリング時間や、電子ビームがブランキングされる時間を計測することができる。そのため、例えば、待ち時間が適切か否かを評価することができる。
次に、第1実施形態に係る異常検出方法の変形例について説明する。図10は、第1実施形態に係る異常検出方法の変形例を示すフローチャートである。以下では、上述した第1実施形態に係る異常検出方法の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
2.1. 電子ビーム描画装置
第2実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成は、図1に示す第1実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成と同じであり、図示およびその説明を省略する。
次に、第2実施形態に係る異常検出方法について説明する。以下では、上述した第1実施形態に係る異常検出方法の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、異常を検出するための条件を設定する。第2実施形態では、制御動作を繰り返すごとに、すなわち、検出信号を観測(取得)する処理を繰り返すごとに、検出信号を観測するタイミングを異ならせる。そのため、検出信号を観測するタイミングを繰り返し回数ごとに設定する。検出信号を観測するタイミングは、例えば、検出対象となる異常の種類に応じて適宜設定される。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが開始位置Aに移動するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。この処理は、図4に示すステップS102と同様に行われる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが開始位置Aから静止位置Bに移動するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。この処理は、図4に示すステップS106と同様に行われる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが静止位置Bで所定時間静止するようにビ
ーム偏向器18を制御する制御動作を行う。この処理は、図4に示すステップS108と同様に行われる。
次に、偏向信号制御回路34が、あらかじめ設定されたタイミングで検出信号を観測する。検出信号は、上述したように、信号検出制御回路36を用いて観測(取得)される。検出信号を観測するタイミングは、図3に示すタイミング調整部367で制御される。
制御部40は、ステップS202からステップS208の処理があらかじめ設定された回数だけ繰り返されたか否かを判定する。
制御部40は、設定された回数だけ繰り返されていないと判定した場合(S210のNo)、検出信号を観測するタイミングを変更する。例えば、1回目の検出信号の観測が行われた後、2回目の検出信号の観測が行われる場合、制御部40は、検出信号を観測するタイミングが基準時から0.1秒後となるように、信号検出制御回路36(タイミング調整部367)を制御する。
制御部40は、設定された回数だけ繰り返されたと判定した場合(S210のYes)、異常を検出する処理を行う。
次に、第2実施形態に係る異常検出方法の変形例について説明する。上述した第2実施形態では、制御動作を複数回行い、複数回の制御動作において、検出信号を取得するタイミングを異ならせていたが、複数回の制御動作において、電子ビームを照射するタイミングを異ならせてもよい。このとき、信号検出制御回路36では、検出信号を連続して検出してもよい。電子ビームを照射するタイミングを異ならせることにより、検出信号を観測するタイミングを異ならせる場合と同様の検出信号の波形を観測(取得)することができる。したがって、本変形例によれば、上述した第2実施形態に係る異常検出方法と同様の作用効果を奏することができる。
3.1. 電子ビーム描画装置
第3実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成は、図1に示す第1実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成と同じであり、図示およびその説明を省略する。
次に、第3実施形態に係る異常検出方法について説明する。以下では、上述した第1実施形態に係る異常検出方法および第2実施形態に係る異常検出方法の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、異常を検出するための条件を設定する。第3実施形態では、検出信号を観測する処理を繰り返すごとに、同じタイミングで検出信号を観測する。そのため、検出信号を観測するタイミングを設定する。検出信号を観測するタイミングは、例えば、検出対象となる異常の種類に応じて適宜設定される。その他の条件の設定は、図4に示すステップS100の処理と同様に行われる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが開始位置Aに移動するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。この処理は、図4に示すステップS102と同様に行
われる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが開始位置Aから静止位置Bに移動するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。この処理は、図4に示すステップS106と同様に行われる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが静止位置Bで所定時間静止するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行う。この処理は、図4に示すステップS108と同様に行われる。
次に、偏向信号制御回路34が、電子ビームが開始位置Aから静止位置Bに移動するようにビーム偏向器18を制御する制御動作を行ったときを基準時として、あらかじめ設定されたタイミングで検出信号を観測(取得)する。
制御部40は、ステップS302からステップS308の処理があらかじめ設定された回数だけ繰り返されたか否かを判定する。制御部40が設定された回数だけ繰り返されていないと判定した場合(S310のNo)、ステップS302に戻って、ステップS302~ステップS310の処理が行われる。
制御部40は、設定された回数だけ繰り返されたと判定した場合(S310のYes)、異常を検出する処理を行う。
次に、第3実施形態に係る異常検出方法の変形例について説明する。上述した第3実施形態では、制御動作を複数回行い、複数回の制御動作において、検出信号を観測するタイミングを同じにしていたが、複数回の制御動作において、電子ビームを照射するタイミングを同じにしてもよい。このとき、信号検出制御回路36では、検出信号を連続して検出してもよい。電子ビームを照射するタイミングを同じにすることにより、検出信号を観測するタイミングを同じにする場合と同様の検出信号の波形を観測することができる。したがって、本変形例によれば、上述した第3実施形態に係る異常検出方法と同様の作用効果を奏することができる。
4.1. 電子ビーム描画装置
第4実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成は、図1に示す第1実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成と同じであり、図示およびその説明を省略する。
上述した第1~第3実施形態では、静止位置Bは、領域2cに設定されていた。そのため、上述した実施形態では、偏向信号制御回路34の出力信号にリンギングなどの僅かな歪みが生じた場合に、この僅かな歪みを検出信号の波形の変化として観測することができた。
影響が検出信号の波形に現れる。
5.1. 電子ビーム描画装置
第5実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成は、図1に示す第1実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成と同じであり、図示およびその説明を省略する。
上述した第1~第3実施形態では、電子ビームを測定対象物(マーク2)に照射することにより発生する電子信号(二次電子または反射電子)を電子検出器24で検出して検出信号を観測(取得)した。
6.1. 電子ビーム描画装置
次に、第6実施形態に係る電子ビーム描画装置について図面を参照しながら説明する。図20は、第6実施形態に係る電子ビーム描画装置200の構成を示す図である。以下、第6実施形態に係る電子ビーム描画装置200において、第1実施形態に係る電子ビーム描画装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
回路230(成形偏向器制御装置の一例)と、を含む。
次に、第6実施形態に係る異常検出方法について説明する。以下では、上述した第1実施形態に係る異常検出方法の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、異常を検出するための条件を設定する。具体的には、初期状態での電子ビームEBのショット形状(第1ショット形状S1)およびショット断面積(第1ショット面積A1)の設定、変化後の電子ビームEBのショット形状(第2ショット形状S2)およびショット断面積(第2ショット面積A2)の設定、検出信号を観測する時間およびタイミングの設定などを行う。設定された条件は、制御部40の記憶装置に記憶される。
次に、成形制御回路230が、電子ビームEBが第1ショット形状S1および第1ショット面積A1となるように成形偏向器202を制御する制御動作を行う。これにより、電子ビームEBが第1ショット形状S1および第1ショット面積A1となる。成形制御回路230は、制御データに基づくデータ制御部38の出力を受けて制御動作を行う。後述す
る成形制御回路230の制御動作についても同様である。
次に、検出信号の観測(取得)を開始する。検出信号は、信号検出制御回路36を用いて取得される。
次に、成形制御回路230が、電子ビームEBが第1ショット形状S1および第1ショット面積A1から、第2ショット形状S2および第2ショット面積A2となるように成形偏向器202を制御する制御動作を行う。これにより、電子ビームEBが第2ショット形状S2および第2ショット面積A2となる。成形制御回路230は、電子ビームEBが第2ショット形状S2および第2ショット面積A2の状態で所定時間維持されるように、成形偏向器202を制御する。
電子ビームEBが第1ショット形状S1および第1ショット面積A1から、第2ショット形状S2および第2ショット面積A2となるように成形偏向器202を制御する制御動作を行った後、検出信号の取得(観測)を終了する。以上の処理により、電子ビームが第1ショット形状S1および第1ショット面積A1から第2ショット形状S2および第2ショット面積A2に変化して所定時間経過するまでの検出信号を観測(連続観測)することができる。
次に、検出信号の波形から、成形制御回路230の制御動作の異常を検出する。
1ショット面積A1から第2ショット面積A2となるまでの間に、僅かな断面積の増減を繰り返す。この電子ビームEBの断面積の増減の繰り返しに応じて、測定対象物6から放出される電子信号の強度が変化する。この結果、成形制御回路230の出力信号の波形に生じる僅かな歪みの影響が検出信号の波形に現れる。
6.3.1. 第1変形例
上述した第6実施形態では、電子ビームを測定対象物6に照射することにより発生する電子信号を電子検出器24で検出して検出信号を観測したが、電子ビームをビーム電流検出器26で検出して検出信号を観測(取得)してもよい。この場合も、上述した第6実施形態と同様の作用効果を奏することができる。成形偏向器202で電子ビームの断面積を変化させることによって、ビーム電流も変化する。そのため、電子ビームをビーム電流検出器26で検出して検出信号を得ることで、上述した第6実施形態と同様に、成形偏向器202の異常検出が可能である。
上述した第6実施形態では、電子ビームのショット形状およびショット断面積を変更する制御動作を行う場合について説明したが、電子ビームのショット形状を変更せずに、ショット断面積のみを変更してもよい。この場合も、上述した第6実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
上述した第6実施形態に係る異常検出方法においても、第2実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。
上述した第6実施形態に係る異常検出方法においても、第3実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。
7.1. 電子ビーム描画装置
第7実施形態に係る電子ビーム描画装置の構成は、図20に示す第6実施形態に係る電子ビーム描画装置200の構成と同じであり、図示およびその説明を省略する。なお、第7実施形態に係る電子ビーム制御装置は、図1に示す第1実施形態に係る電子ビーム描画装置100の構成と同じであってもよい。
次に、第7実施形態に係る異常検出方法について説明する。以下では、上述した第1実施形態に係る異常検出方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、異常を検出するための条件を設定する。具体的には、電子ビームEBのオンとオフのタイミングの設定、検出信号を観測する時間およびタイミングの設定などを行う。設定された条件は、制御部40の記憶装置に記憶される。
次に、ブランキング制御回路30が、電子ビームEBがオフとなるようにブランキング偏向器12を制御する制御動作を行う。これにより、電子ビームEBがオフとなる。ブランキング制御回路30は、制御データに基づくデータ制御部38の出力を受けて制御動作を行う。後述するブランキング制御回路30の制御動作についても同様である。
次に、検出信号の観測(取得)を開始する。検出信号は、信号検出制御回路36を用いて取得される。
次に、ブランキング制御回路30が、電子ビームEBがオフの状態からオンの状態となるようにブランキング偏向器12を制御する制御動作を行う。これにより、電子ビームEBがオフからオンに切り替わる。ブランキング制御回路30は、電子ビームEBがオンの状態で所定時間維持されるように、ブランキング偏向器12を制御する。
電子ビームEBがオフの状態からオンの状態となるようにブランキング偏向器12を制御する制御動作を行った後、検出信号の取得(観測)を終了する。以上の処理により、電子ビームがオフの状態からオンの状態に変化して所定時間経過するまでの検出信号を観測(連続観測)することができる。
次に、検出信号の波形から、ブランキング制御回路30の制御動作の異常を検出する。
いる。このように、図29に示す検出信号の波形から、ブランキング制御回路30の出力信号にリンギングが発生していることがわかる。
7.3.1. 第1変形例
上述した第7実施形態では、電子ビームを測定対象物6に照射することにより発生する電子信号を電子検出器24で検出して検出信号を観測したが、電子ビームをビーム電流検出器26で検出して検出信号を観測(取得)してもよい。この場合も、上述した第7実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
上述した第7実施形態では、電子ビームをオフにした状態からオンにした状態に切り替える制御動作の評価を行う場合について説明したが、電子ビームをオンにした状態からオフにした状態に切り替える制御動作の評価を行ってもよい。この場合も、上述した第7実施形態と同様の手法で評価を行うことができる。
上述した第7実施形態に係る異常検出方法においても、第2実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。
上述した第7実施形態に係る異常検出方法においても、第3実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。
8.1. 電子ビーム描画装置
次に、第8実施形態に係る電子ビーム描画装置について図面を参照しながら説明する。図32は、第8実施形態に係る電子ビーム描画装置300の構成を示す図である。以下、第8実施形態に係る電子ビーム描画装置300において、第1実施形態に係る電子ビーム描画装置100および第6実施形態に係る電子ビーム描画装置200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、第8実施形態に係る異常検出方法について説明する。以下では、上述した第1実施形態に係る異常検出方法の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、異常を検出するための条件を設定する。具体的には、マーク2の位置合わせ、初期状態の非点収差の補正量(第1補正量)の設定、変化後の非点収差の補正量(第2補正量)の設定、検出信号を観測する時間およびタイミングの設定などを行う。設定された条件は、制御部40の記憶装置に記憶される。
次に、非点収差補正回路330が、非点収差の補正量が第1補正量となるように非点収差補正器302を制御する制御動作を行う。これにより、電子ビームEBに非点収差が第1補正量だけ導入される。非点収差補正回路330は、制御データに基づくデータ制御部38の出力を受けて制御動作を行う。後述する非点収差補正回路330の制御動作についても同様である。
次に、検出信号の観測(取得)を開始する。検出信号は、信号検出制御回路36を用いて取得される。
次に、非点収差補正回路330が、非点収差の補正量が第1補正量から第2補正量となるように非点収差補正器302を制御する制御動作を行う。これにより、電子ビームEBに導入される非点収差が第1補正量から第2補正量となる。非点収差補正回路330は、非点収差の補正量が第2補正量で所定時間維持されるように、非点収差補正器302を制御する。
非点収差の補正量が第1補正量から第2補正量となるように非点収差補正器302を制御する制御動作を行った後、検出信号の取得(観測)を終了する。以上の処理により、非点収差の補正量が第1補正量から第2補正量に変化して所定時間経過するまでの検出信号を観測(連続観測)することができる。
次に、検出信号の波形から、非点収差補正回路330の制御動作の異常を検出する。
、非点収差補正回路330の制御動作全般を評価するための評価方法として用いることができる。
8.3.1. 第1変形例
上述した第8実施形態に係る異常検出方法においても、第4実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。すなわち、測定対象物として、図18に示す電子ビームを同じ照射条件で照射した場合に観測される検出信号の強度が異なる2つの領域(領域4aおよび領域4b)を有する測定対象物4を用いてもよい。
上述した第8実施形態に係る異常検出方法においても、第5実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。すなわち、電子ビームをビーム電流検出器26で検出して検出信号を観測(取得)してもよい。
上述した第8実施形態に係る異常検出方法においても、第2実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。
上述した第8実施形態に係る異常検出方法においても、第3実施形態に係る異常検出方法を適用可能である。
Claims (20)
- 荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを成形する成形偏向器およびアパーチャーと、荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、前記成形偏向器を制御する成形偏向器制御装置と、を備えた荷電粒子ビーム装置における前記成形偏向器制御装置の制御動作の評価方法であって、
荷電粒子ビームが第1断面積から前記第1断面積とは大きさの異なる第2断面積に変化するように前記成形偏向器制御装置が前記成形偏向器を制御する制御動作を行ったときの過渡応答を観測し、前記成形偏向器制御装置の制御動作の評価を行う工程を含み、
前記過渡応答は、荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して検出信号を取得することで観測する、評価方法。 - 請求項1において、
前記制御動作の評価を行う工程では、
第1方向の長さが前記第1方向に垂直な第2方向の長さよりも短い矩形の荷電粒子ビームを、前記第2方向の長さを固定して前記第1方向の長さを変更することによって、前記第1断面積から前記第2断面積に変化するように前記成形偏向器制御装置が前記成形偏向器を制御する制御動作を行ったときの過渡応答を観測し、前記成形偏向器制御装置における前記第1方向の成形の評価を行う、評価方法。 - 請求項1において、
前記制御動作の評価を行う工程では、
荷電粒子ビームを前記第1断面積にしたときの前記検出信号の強度をIA1とし、荷電粒子ビームを前記第2断面積にしたときの前記検出信号の強度をIA2とした場合に、前記検出信号の強度がIA1からIA2となるまでの間の前記検出信号の強度の変化から前記成形偏向器制御装置の出力信号の波形の異常を検出する、評価方法。 - 請求項3において、
前記制御動作の評価を行う工程では、
前記検出信号の強度がIA1からIA2となるまでの間において、前記検出信号の強度のピークを観測する、評価方法。 - 荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームの非点収差を補正する非点収差補正器と、荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、前記非点収差補正器を制御する非点収差補正器制御装置と、を備えた荷電粒子ビーム装置における前記非点収差補正器制御装置の制御動作の評価方法であって、
非点収差の補正量が第1補正量から第2補正量となるように前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行ったときの過渡応答を観測し、前記非点収差補正器制御装置の制御動作の評価を行う工程を含み、
前記過渡応答は、荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して検出信号を取得することで観測する、評価方法。 - 請求項5において、
前記測定対象物は、第1領域と、第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に位置している第3領域と、を有し、
荷電粒子ビームを同じ照射条件で照射したときに、前記第1領域で観測される前記検出信号の強度をIaとし、前記第2領域で観測される前記検出信号の強度をIbとし、前記第3領域で観測される前記検出信号の強度をIcとした場合に、
Ia<Ic<Ib
の関係を満たし、
前記制御動作の評価を行う工程では、
非点収差の補正量が前記第1補正量であり、かつ、荷電粒子ビームが前記第1領域に位置している状態から、非点収差の補正量を前記第1補正量から前記第2補正量に変化させることによって、荷電粒子ビームが前記第1領域と前記第2領域に跨るように、前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行う、評価方法。 - 請求項5において、
前記測定対象物は、第1領域と、第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に位置している第3領域と、を有し、
荷電粒子ビームを同じ照射条件で照射したときに、前記第1領域で観測される前記検出信号の強度をIaとし、前記第2領域で観測される前記検出信号の強度をIbとし、前記第3領域で観測される前記検出信号の強度をIcとした場合に、
Ia<Ic<Ib
の関係を満たし、
前記制御動作の評価を行う工程では、
非点収差の補正量が前記第1補正量であり、かつ、荷電粒子ビームが前記第2領域に位置している状態から、非点収差の補正量を前記第1補正量から前記第2補正量に変化させることによって、荷電粒子ビームが前記第2領域と前記第3領域に跨るように、前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行う、評価方法。 - 請求項5において、
前記過渡応答は、荷電粒子ビームを前記検出器で検出して検出信号を取得することで観測する、評価方法。 - 請求項8において、
非点収差の補正量が前記第1補正量であり、かつ、荷電粒子ビームがナイフエッジの先端部に位置している状態から、非点収差の補正量を前記第1補正量から前記第2補正量に変化させることによって、前記ナイフエッジに妨げられずに前記検出器に入射する荷電粒子ビームを前記検出器で検出して検出信号を取得する、評価方法。 - 荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームのオンとオフを切り替えるブランキング偏向器と、荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、前記ブランキング偏向器を制御するブランキング偏向器制御装置と、を備えた荷電粒子ビーム装置における前記ブランキング偏向器制御装置の制御動作の評価方法であって、
荷電粒子ビームのオンとオフが切り替えられるように前記ブランキング偏向器制御装置が前記ブランキング偏向器を制御する制御動作を行ったときの過渡応答を観測し、前記ブランキング偏向器制御装置の制御動作の評価を行う工程を含み、
前記過渡応答は、荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して検出信号を取得することで観測する、評価方法。 - 荷電粒子源と、
前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームを成形する成形偏向器およびアパーチャーと、
荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、
前記成形偏向器を制御する成形偏向器制御装置と、
荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して得られる検出信号を取得する検
出信号取得部と、
荷電粒子ビームが第1断面積から前記第1断面積とは大きさの異なる第2断面積に変化するように前記成形偏向器制御装置が前記成形偏向器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測し、前記成形偏向器制御装置の制御動作の評価を行う評価部と、
を含む、荷電粒子ビーム装置。 - 請求項11において、
前記評価部は、
第1方向の長さが前記第1方向に垂直な第2方向の長さよりも短い矩形の荷電粒子ビームを、前記第2方向の長さを固定して前記第1方向の長さを変更することによって、前記第1断面積から前記第2断面積に変化するように前記成形偏向器制御装置が前記成形偏向器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測し、前記成形偏向器制御装置における前記第1方向の成形の評価を行う、荷電粒子ビーム装置。 - 請求項11において、
前記評価部は、
荷電粒子ビームを前記第1断面積にしたときの前記検出信号の強度をIA1とし、荷電粒子ビームを前記第2断面積にしたときの前記検出信号の強度をIA2とした場合に、前記検出信号の強度がIA1からIA2となるまでの間の前記検出信号の強度の変化から前記成形偏向器制御装置の出力信号の波形の異常を検出する、荷電粒子ビーム装置。 - 請求項13において、
前記評価部は、前記検出信号の強度がIA1からIA2となるまでの間において、前記検出信号の強度のピークを観測する、荷電粒子ビーム装置。 - 荷電粒子源と、
前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームの非点収差を補正する非点収差補正器と、
荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、
前記非点収差補正器を制御する非点収差補正器制御装置と、
前記信号を前記検出器で検出して得られる検出信号を取得する検出信号取得部と、
非点収差の補正量が第1補正量から第2補正量となるように前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測し、前記非点収差補正器制御装置の制御動作の評価を行う評価部と、
を含む、荷電粒子ビーム装置。 - 請求項15において、
前記測定対象物が設けられたステージを含み、
前記測定対象物は、第1領域と、第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に位置している第3領域と、を有し、
荷電粒子ビームを同じ照射条件で照射したときに、前記第1領域で観測される前記検出信号の強度をIaとし、前記第2領域で観測される前記検出信号の強度をIbとし、前記第3領域で観測される前記検出信号の強度をIcとした場合に、
Ia<Ic<Ib
の関係を満たし、
前記評価部は、
非点収差の補正量が前記第1補正量であり、かつ、荷電粒子ビームが前記第1領域に位置している状態から、非点収差の補正量を前記第1補正量から前記第2補正量に変化させることによって、荷電粒子ビームが前記第1領域と前記第2領域に跨るように、前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測する、荷電粒子ビーム装置。 - 請求項15において、
前記測定対象物が設けられたステージを含み、
前記測定対象物は、第1領域と、第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に位置している第3領域と、を有し、
荷電粒子ビームを同じ照射条件で照射したときに、前記第1領域で観測される前記検出信号の強度をIaとし、前記第2領域で観測される前記検出信号の強度をIbとし、前記第3領域で観測される前記検出信号の強度をIcとした場合に、
Ia<Ic<Ib
の関係を満たし、
前記評価部は、
非点収差の補正量が前記第1補正量であり、かつ、荷電粒子ビームが前記第2領域に位置している状態から、非点収差の補正量を前記第1補正量から前記第2補正量に変化させることによって、荷電粒子ビームが前記第2領域と前記第3領域に跨るように、前記非点収差補正器制御装置が前記非点収差補正器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測する、荷電粒子ビーム装置。 - 請求項17において、
前記検出器は、荷電粒子ビームを検出する、荷電粒子ビーム装置。 - 請求項18において、
前記評価部は、
非点収差の補正量が前記第1補正量であり、かつ、荷電粒子ビームがナイフエッジの先端部に位置している状態から、非点収差の補正量を前記第1補正量から前記第2補正量に変化させることによって、前記ナイフエッジに妨げられずに前記検出器に入射する荷電粒子ビームを前記検出器で検出して得られた検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測する、荷電粒子ビーム装置。 - 荷電粒子源と、
前記荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームのオンとオフを切り替えるブランキング偏向器と、
荷電粒子ビームまたは荷電粒子ビームが測定対象物に照射されることにより発生する信号を検出する検出器と、
前記ブランキング偏向器を制御するブランキング偏向器制御装置と、
荷電粒子ビームまたは前記信号を前記検出器で検出して得られる検出信号を取得する検出信号取得部と、
荷電粒子ビームのオンとオフが切り替えられるように前記ブランキング偏向器制御装置が前記ブランキング偏向器を制御する制御動作を行ったときの前記検出信号に基づいて、前記制御動作時の過渡応答を観測し、前記ブランキング偏向器制御装置の制御動作の評価を行う評価部と、
を含む、荷電粒子ビーム装置。
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