JP2022171599A - 時計文字盤脚部、時計文字盤板及び時計文字盤 - Google Patents

時計文字盤脚部、時計文字盤板及び時計文字盤 Download PDF

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Abstract

【課題】容易かつ信頼性高く脆性材料製の文字盤板に固定可能な、簡易な構成を有する脚部を提案する。【解決手段】時計文字盤用の脚部2であって、脚部を文字盤板に対して、塑性変形可能な要素23の、文字盤板の形成部に対する変形構成における協働により、特に障害的協働により、連結するよう配置された、塑性変形可能な要素を含む、時計文字盤用の脚部。【選択図】図4

Description

本発明は、時計文字盤脚部に関する。本発明はまた、時計文字盤板に関する。本発明はさらに、そのような脚部及びまたはそのような板を含む、時計文字盤に関する。本発明は同様に、そのような時計文字盤またはそのような脚部またはそのような板を含む時計に関する。本発明は最後に、そのような文字盤またはそのような時計を取り付ける方法に関する。
時計文字盤は、一般的に、脚部を含む。当該脚部は、従来、一般的に溶接またはろう付けによって、文字盤の下面に付着され、時計のムーブメントフレームの上面に形成された穴に収容されるよう形成される。
文字盤は、そのような組立方法に耐えることができる材料製であるか、もしくは脚部を含むかまたはそのような組立方法に耐えることができる下文字盤板を含まなければならない。石の文字盤の場合、下文字盤板がその後文字盤に対して、特に接着結合により、特に接着ストリップを介して、付着されてよい。そのような文字盤の厚さにかかわりなく、当該解決策による組立物は欠点がないわけではなく、特に接着剤を測る及び接着剤の計時による変化について、特にその繰り返し性に関して問題がある。
特許文献1は、例えば真鍮などの金属材料製の第二板に接着接合された、脆性材料製の第一板からなる文字盤を開示する。これらの板は、特に粘着テープにより接着可能であるということが特に明示される。接着剤の使用に固有の欠点に加えて、このようなデザインは、二つの重ねあわされた板の組み立てに必要とされる厚みを有する文字盤を必然的に伴うことから、最適でない。
特許文献2は、二つの可動性脚部を含む文字盤を開示する。それぞれの脚部は、文字盤板に形成された第一及び第二溝部にそれぞれ収容される形状を有する分割された頭部を含むという特性を有する。それぞれの溝は、脚部の頭部を受け入れることによって、当該脚部を文字盤板に対して軸方向に係止することが可能な、蟻継ぎ部を含む。取り付けに際して、脚部の頭部は溝内で弾性変形され、それにより脚部は、他の係止手段を有することなく、摩擦効果のみによって文字盤の面の位置に保持される。それにより脚部は、意図せず変位されることがあり、それは望ましくない。
特許文献3は、文字盤板に脚部を組み付ける方法であって、特に文字盤板に形成された溝に当該脚部をかしめる工程を含む方法を開示する。より詳細には、溝は、文字盤板に関して脚部を軸方向に保持することを可能とするため、少なくとも部分的に脚部の頭部と協働することを意図される肩部を含む。この肩部はさらに、溝の中で脚部が並進的に係止されることを可能とするよう、脚部の頭部に対して変形することを意図される塑性変形領域を含み、それにより脚部を文字盤板に固定する。そのような組立解決策は、塑性変形領域を含む材料製の文字盤板を必要とするため、石やセラミック製の文字盤板に脚部を組み付けるのには適していない。
特許文献4は、第一部品を、脆性材料、特にジルコニアまたはアルミナ等のセラミック製の、第二部品に組み付ける装置に関する。この装置は、脆性材料製の第二部品に形成された開口部の高さに配置された溝の内部に収容されることを意図される、非円形部を含む部分を有するねじ脚部からなる。ねじ脚部はそのようにして、溝によって形成された肩部を介して、第二部品中に軸状に保持される。ねじ脚部自身にねじ締めされるねじを通して、第一部品を第二部品に固定することにより、第二部品内にねじ脚部を固定する。そのため、脆性材料製の部品にねじ脚部を組み付ける当該解決策は、それ自体では十分ではなく、脚部を時計文字盤板に組み付けるのには適していない。
欧州特許出願公開第3489764号明細書 仏国特許出願公開第1021251号明細書 欧州特許出願公開第2952974号明細書 米国特許出願公開第2020/080580号明細書 欧州特許出願公開第2730636号明細書
本発明の目的は、従来から知られた脚部を改善した、時計文字盤脚部を提供することである。特に本発明は、容易かつ信頼性高く脆性材料製の文字盤板に固定可能な、簡易な構成を有する脚部を提案する。
本発明の第一の態様は、請求項1に定義される文字盤脚部を提供する。
請求項2から7は、脚部の各実施形態を定義する。
第一の態様によると、請求項8は文字盤板を定義する。
請求項9から11は、板の各実施形態を定義する。
第一の態様によると、請求項12または請求項15は文字盤を定義する。
第一の態様によると、請求項13は時計を定義する。
第一の態様によると、請求項14は文字盤を取り付ける方法を定義する。
添付の図面は、例として、時計の二つの実施形態を示す。
図1は、時計の第一実施形態を示す概略図である。 図2は、時計の第一実施形態の文字盤を示す軸方向断面図である。 図3は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る文字盤板の詳細図である。 図4は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る脚部の詳細図である。 図5は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る脚部の詳細図である。 図6は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図7は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図8は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図9は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図10は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図11は、時計の第一実施形態の第一変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図12は、時計の第一実施形態の第二変形例に係る文字盤板の詳細図である。 図13は、時計の第一実施形態の第二変形例に係る文字盤板に取り付けられた脚部の断面図である。 図14は、時計の第一実施形態の第三変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図15は、時計の第一実施形態の第三変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図16は、時計の第一実施形態の第三変形例に係る脚部の詳細図である。 図17は、時計の第一実施形態の第三変形例に係る文字盤板の詳細図である。 図18は、時計の第一実施形態の第三変形例に係る文字盤板の脚部の断面図である。 図19は、時計の第一実施形態の第四変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図20は、時計の第一実施形態の第四変形例に係る脚部の詳細図である。 図21は、時計の第一実施形態の第四変形例に係る文字盤板の詳細図である。 図22は、時計の第一実施形態の第四変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図23は、時計の第一実施形態の第四変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図24は、時計の第一実施形態の第四変形例に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図25は、時計の第二実施形態を示す概略図である。 図26は、時計の第二実施形態に係る脚部の詳細図である。 図27は、時計の第二実施形態に係る脚部の詳細図である。 図28は、時計の第二実施形態に係る文字盤板の詳細図である。 図29は、時計の第二実施形態に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図30は、時計の第二実施形態に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図31は、時計の第二実施形態に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。 図32は、時計の第二実施形態に係る文字盤板に対する脚部の取り付けを示す詳細図である。
時計100;100’;100’’;100*の実施形態及び変形例を、図1から32を参照しつつ以下に説明する。
実施形態や変形例にかかわらず、時計100;100’;100’’;100*は、例えば小型時計であり、特に腕時計である。時計100;100’;100’’;100*は、時計ムーブメント30、及び外部環境から保護するために時計ケーシングまたはケース内に取り付けられるよう意図された文字盤10;10’;10’’;10*を含む。時計ムーブメントは電子式ムーブメントまたは機械式ムーブメントであってよく、特に自動ムーブメント、またはハイブリッドムーブメントであってよい。
いずれの実施形態や変形例においても、文字盤10;10’;10’’;10*は、文字盤板1;1’;1’’;1*に対して機械的に連結されるよう形成された少なくとも一つの脚部2;2’;2’’;2*を含む。有利には、この脚部は、文字盤を時計ムーブメント30のブランク3に固定するための脚部の形を取る。好ましくは、文字盤板1;1’;1’’;1*は、文字盤の可視表面11;11’;11’’;11*、つまり、針及びまたは周縁を支える可能性があり、時計の装着者が時計に表示される時間または時間から導き出される情報を見たいと望んだ時、特にガラスを通して、可視表面を含む。文字盤10;10’;10’’;10*は従って、有利には、一つ以上の脚部2;2’;2’’;2*と、一つであり同一の文字盤板1;1’;1’’;1*との組み合わせからなる。脚部または複数の脚部2;2’;2’’;2*は、従って、一つであり同一の板1;1’;1’’;1*と連結または固定される。ここで「連結され」または「固定され」とは、厄介で繰り返すことが難しいかもしれない、接着結合、溶接またはろう付け工程も行うことなく実施された、あらゆる機械的リンクを意味する。「固定」とは、あらゆる度合いの自由を不動化もしくは係止することを可能とする動作を意味すると理解される。「連結」とは、ある程度の度合いの自由のみを不動化または係止することを可能とする動作を意味すると理解される。
慣習に従って、水平面Pは文字盤板に平行な面と定義され、鉛直方向zは水平面Pに垂直な方向であって、ブランク3から文字盤板1;1’;1’’;1*に向かう、つまり可視表面11;11’;11’’;11*の高さにある板から外に向かう方向と定義される。非平面の文字盤板の場合、水平面Pは、文字盤板の周囲または周辺部を含む、または当該周囲または周辺部をできるだけ完全に通過する、面と定義されてもよい。この慣習に基づき、脚部2;2’;2’’;2*は従って、文字盤から鉛直方向下向きに延び、文字盤10;10’;10’’;10*はムーブメントブランク3に向かって鉛直方向に近づけられた、特にブランク3の孔31内に配置された、脚部2;2’;2’’;2*によってブランク3に固定される。特に、脚部2;2’;2’’;2*は、本明細書では詳細には説明されない、関連する固定手段を使用して、孔31内に固定可能である。
このような文字盤のデザインは、脆性材料、つまり塑性変形が不可能またはその範囲が限定的である材料製の文字盤板の組み立てを可能にするのに、特に有利である。板の材料はセラミック系、特にジルコニアまたはアルミナ、蛍光及びまたは蓄光セラミック、またはイットリア化ジルコニア及びDy/Euドープアルミン酸ストロンチウム系の複合セラミックであってよい。板は特に有利には、例えば特許文献5に記載の通り、「発光ジルコニア」からなってもよい。代替的に、板は複合材料からなってもよい。さらに代替的に、板は鉱物材料または鉱物起源の材料、例えばオニキス、オパール、トルコ石またはサファイアなどの石、または真珠層、または隕石からなってよい。文字盤板のビッカース硬さは、好ましくは600HV以上、または700HV以上、または800HV以上である。
示される各実施形態及び変形例において、文字盤板は軸A1;A1’;A1’’;A1*を有する円形部品である。代替的に、文字盤板は他の形、例えば多角形、正方形、または長方形であってよい。示される各実施形態と変形例において、文字盤板は平面部品である。代替的に、板は非平面形状、例えば凹面または凸面であってもよい。文字盤は一つ以上の高さを含んでもよい。
示される各実施形態及び変形例において、脚部は好ましくは金属または金属合金からなる。脚部は真鍮製であってもよい。代替的に、脚部は鋼鉄、特にNivaflex(登録商標)製であってもよい。好ましくは、脚部のビッカース硬さは600HV以下である。
いずれの実施形態または変形例においても、脚部2;2’;2’’;2*は、例えば、軸A2;A2’;A2’’;A2*を有する部品の形、特に軸A2;A2’;A2’’;A2*を回転軸とする第一部分を含む部品の形を取る。脚部が文字盤板に組付けられた後、軸A2;A2’;A2’’;A2*は、特に、軸A1;A1’;A1’’;A1*に対して平行または実質的に平行となってよい。脚部の第一部分は、特に円筒形または実質的に円筒形であってよく、時計ムーブメント30のブランク3に形成された孔に収容されるよう配置される。第一部分はまた、平坦部を有してもよい。
時計100;100’;100’’の第一実施形態を、図1から24を参照して以下に説明する。
時計100;100’;100’’の第一実施形態を、4つの異なる変形例を通じて、以下に説明する。
上述した通り、文字盤は一つ以上の脚部を含んでよい。理解しやすくするため、以下には一つの脚部のみを説明するが、文字盤は一つ以上の同一または類似の脚部を含むことができる。いずれの変形例や実施形態であっても、文字盤は好ましくは二つの脚部を含む。
脚部2;2’;2’’は、変形構成にある塑性変形可能な要素23;23’;23’’の文字盤板1;1’;1’’の形成部15;15’;15’’との協働により、特に障害的協働により、脚部2;2’;2’’を文字盤板1;1’;1’’に連結するよう配置された、塑性変形可能な要素23;23’;23’’を含む。
このように、文字盤板1;1’;1’’は、形成部15;15’;15’’と脚部2;2’;2’’の塑性変形可能な要素23;23’;23’’との協働により脚部2;2’;2’’を文字盤板1;1’;1’’に連結するよう配置された形成部15;15’;15’’を含む。
従って、当該第一実施形態において、脚部2;2’;2’’は文字盤板に対して塑性変形可能な少なくとも一つの形成部23;23’または領域23’’を含む。有利には、塑性変形可能な要素23;23’;23’’と文字盤板1;1’;1’’、特に板の形成部15;15’;15’’との協働により、脚部を板に対して連結し、さらには固定することができる。当該連結は、脚部と板との間にわずかな遊び、特に軸A2;A2’;A2’’周り及びまたは軸A2;A2’;A2’’に平行な一つ以上の方向に沿ったわずかな遊びを残してよい。形成部15;15’;15’’は、好ましくは凹形状またはくぼみ、例えばノッチであってよい。
好ましくは、脚部2;2’;2’’は、文字盤板1;1’;1’’に対して、特に平面P内において文字盤板1;1’;1’’に対して脚部2;2’;2’’を位置決めするよう配置される、脚部の第一位置決め要素26;26’;26’’を含む。そのため、板は、板1;1’;1’’に対して脚部2;2’;2’’の第二位置決め要素18;18’;18’’を含む。当該第二要素は、孔18;18’;18’’を含んでもよく、及びまたは平面P内において板に対して脚部2;2’;2’’を位置決めするよう配置されてもよい。このように、第一及び第二位置決め要素は、平面Pにおける板に対して脚部を位置決めするよう協働する。
さらに好ましくは、塑性変形可能な要素23;23’;23’’は平面P内に脚部2;2’;2’’を係止するよう配置され、特に脚部2;2’;2’を軸A2;A2’;A2’’周りに回転可能に係止するよう配置される。同じく、形成部15;15’;15’’ は平面P内に脚部2;2’;2’’を係止するよう配置され、特に脚部2;2’;2’を’ 軸A2;A2’;A2’’周りに回転可能に係止するよう配置される。係止は、有利には(変形構成における)塑性変形可能な要素23;23’;23’’と形成部15;15’;15’’との協働によってなされる。
好ましくは、脚部2;2’;2’’は、少なくとも一つの第二円筒形部及びまたは塑性変形可能な要素23;23’;23’’を含む頭部22;22’;22’’を含む。
有利には、第一位置決め要素26;26’;26’’は、脚部を位置決め及びまたは軸A2;A2’;A2’’周りに回転案内する円筒形部26;26’;26’’を含む及びまたは第一位置決め要素26;26’;26’’は頭部22;22’;22’’の一部である。
さらに有利には、脚部、特にその頭部22;22’;22’’は、脚部を板に対して駆動するための要素27;27’;27’’、特にフットプリント、を含む。このフットプリントは、有利には、板に対して脚部を移動させる、特に軸A2;A2’;A2’’周りに回転移動させることを可能とする工具端を受けるよう配置される。
好ましくは、板は、脚部2;2’;2’’の頭部22;22’;22’’を受け入れることを意図される、受入開口部13;13’;13’’、特に受入溝13;13’’または座ぐり13’またはめくら穴13’を含む。
第一実施形態の第一変形例を、図1から11を参照しつつ以下に説明する。
図1は、文字盤10と時計ムーブメント30のブランク3との分解斜視図であり、図2は、板1に組み付けられた二つの脚部2のそれぞれの軸A2を通過する、文字盤10の断面図である。
より詳細には、脚部2はそれぞれ、文字盤10の可視面11を構成する同一の板1の上面11に対向する、文字盤板1の下面12に形成された受入開口部13に収容される。
図3は、板に形成された受入開口部13を示す。この受入開口部13は、丸められた輪郭17によって連結された二つの平行壁14を有する溝であり、脚部2の頭部22の受け入れ面131を画定する。この面131は、好ましくは下面12に及びまたは上面11に平行である。壁14はそれぞれ、脚部2の頭部22を少なくとも部分的に収容するよう意図されたハウジング16がその下に形成される、ノッチ15を含むという特性を有する。
ノッチ15は、板1に対する軸A2周りの回転運動を行う脚部2の頭部22が当接する角度付き当接面を画定する壁151、152を含む。ハウジング16は、面131に対して相補的である、図11に示す鉛直方向に沿った脚部2の頭部22の肩部161または当接面161を画定することを可能とする。面131及び161はこのように、脚部の頭部と協働して、板1に対して軸A2に沿って脚部を並進的に固定する。
開口部13はさらに、第二位置決め要素として、面131の高さに形成された、軸A18を有する孔18を含み、孔18はこの開口部13内に脚部2を取り付ける際の案内手段としての役割を有する。
図4及び図5は、脚部2の詳細図である。
脚部2は、頭部22から軸A2に沿って延びる本体21を含む。好ましくは、当該本体21は、時計ムーブメント30のブランク3の孔31に収容されるよう形成された円筒の形を取る。
当該第一変形例において、脚部2は、頭部22から軸A2に平行な方向に突出するリップ23の形をそれぞれ取る、二つの塑性変形可能な形成部23を含む。好ましくは、リップと本体とは頭部から同じ方向に突出する。
頭部22は非円形断面を含む。特に、頭部22は、脚部を板に組み付ける工程において、開口部13の壁14に対して平行なまたは実質的に平行な方向に沿って配置されるよう意図された、二つの平坦部24を含む。頭部22はまた、平坦部24の両端に配置され、板に脚部を組み付ける別の工程においてハウジング16内に収容されることが意図される、二つの円筒部25を含む。
脚部2はさらに、第一位置決め要素26として、頭部22から軸A2に沿って、本体21の延びる方向とは反対の方向に延びる円筒部26を含む。円筒部26は、開口部13内に脚部2を取り付ける際の案内手段としての役割を有し、より詳細には、孔18に挿入されるよう形成される。
最後に、脚部2は、頭部22が開口部13の面131に支えられた状態になった後、板に対して脚部を駆動する要素として、水平面にある脚部の変位を許可するよう意図されたフットプリント27を含む。このフットプリントは、例えば、適切な道具と協働するような形に形成されたノッチ27の形に形成される。
図6から図11は、脚部2を板に対して組み付ける、特に脚部2を受入開口部13内に組み付ける方法における、異なる工程を図示する。この組立方法は、文字盤を取り付ける方法とみなしてよい。当該方法は以下の工程、特に経時的に実施される以下の工程を含む。
―平坦部24を開口部13の壁14に平行なまたは実質的に平行な方向に沿うよう配置しつつ、脚部2と孔18のそれぞれの軸A2とA18を揃えることからなる(図6に示される)第一工程E1。
-脚部2を、方向zに、頭部22が面131と接するまで、開口部13に対して鉛直に近づけることからなる(図7に示される)第二工程E2。
-頭部22が面131に支えられた後、(図8に示される)第三工程E3は、特にフットプリント27を使って、例えば道具の補助により、図9に示す通りリップ23がノッチ15に対向するまで脚部2を軸A18周りに90°回転させることからなる。この構成において、頭部22、特に頭部22の二つの円筒部25は、部分的にハウジング16内に収容されることにより、図11からより詳細にわかる通り、面131と面161の減少した遊びによって頭部の鉛直方向の変位は制限される(それにもかかわらず、第四工程後の状態に示される通り、リップ23は変形構成にある)。
-第四工程E4は、特に軸A2に対して少なくとも一つの半径方向に沿って、一つ以上のリップ23をノッチ15内で塑性変形することからなる。変形の後(図10に示される通り)リップ23は、水平面P内での板1に対する脚部2の相対的移動、特に水平面Pにおける軸A18周りの回転移動を係止する。特に、各ノッチ15の壁151、152は、リップ23のための、つまり脚部2の頭部22のための、角度付き当接面を画定する。
リップの形態及びそれらの変形に依拠して、当該第四工程は、さらにノッチ15に対するリップの摩擦力を発生させることを可能とし、それにより(図11に示される通り)頭部22を面131に対して保持することを可能とする。
第一実施形態の第二変形例について、図12及び13を参照しつつ以下に説明する。
図12は、第一肩部161に平行な第二肩部162を形成し、図13に示される通りリップ23が弾性変形された後、各リップ23に接するよう意図された、ノッチ15に重ね合わされたノッチ19を含む特性を有する、開口部13の特定の変形例を示す。開口部13のこのような形態により、特にいったんリップが弾性変形すると、頭部22を肩部161に押し付けることが可能となる。
このように、二つの第一変形例において、リップまたはタブ23は、水平面Pに沿った文字盤板に対する脚部の相対移動に関し遊びが少ないまたは皆無の状態で係止されるよう設けられる。これらはまた、鉛直方向に沿った文字盤板に対する脚部の相対移動に関し遊びが少ないまたは皆無の状態で係止可能とする。従って、二つの第一変形例において、リップまたはタブ23は、脚部2を文字盤板1に対して連結し、または脚部2を文字盤板1に対して固定するよう、提供される。
第一実施形態の第三変形例が、図14から18を参照して以下に説明される。
この第三変形例は、形状の特徴に関して第一及び第二変形例とは本質的に区別される。
図14は、受入開口部13’に脚部2’が取り付けられた文字盤板1’を含む文字盤10’の概略図を示す。
図16によりわかりやすく図示される、脚部2’は、図17に示す通り、それぞれが開口部13’の三つのハウジング16’に収容されるよう形成された三つの羽根25’(または突起25’)を有する頭部22’を含むという事実により識別される。頭部22’はさらに、脚部2’の同一の開口部13’内での位置決め及び案内を可能とするよう、開口部13’の輪郭の一部を形成する軸A18’を有する三つの(同軸または実質的に同軸の)円筒部18’とそれぞれ協働するよう形成される三つの(同軸または実質的に同軸の)円筒部26’を含む。羽根25’及びまたは円筒部18’の数は、当然、開口部13’内における脚部2’の組み付けの本質を結果として変えることなく、異なっていてよい。
脚部2’はさらに、頭部22’から軸A2’に平行な方向に沿って、かつ頭部22’から脚部の円筒形本体21’がそれに沿って延びる方向と同じ方向に突出する少なくとも一つのリップ23’を含む。いったん脚部2’が組付けられると、リップ23’は開口部13’の輪郭に形成されたノッチ15’内において塑性変形される。
脚部2’はさらに、第一変形例のノッチ27に類似した、脚部が回転駆動されることを可能とするために設けられたノッチ27’を含む。
当該脚部2’は、上述したものと類似した四つの工程E1、E2、E3、E4によって開口部13’内に組付けることができる。
図15は、第一及び第二工程E1、E2が実施された後、開口部13’内に配置された脚部2’を示す。ここでは二つの羽根25’が、羽根の形状に実質的に対応する形状を有する開口部13’の切り欠き14’に収容され、第三の羽根25’はノッチ15’に収容される。当該ノッチの範囲はこのように、脚部の組み付けの際に、その中に羽根を収容するように適合される。
第三工程E3は、特に形成部27’を利用することにより、脚部2’を軸A18’周りに、リップ23’がノッチ15’に対向する位置になるまで、例えば60°の角度分回転駆動することからなる。この構成において、羽根25’は、図17に明示される通り、ハウジング16’内に位置され、それにより羽根は、図17及び図18に示す通り、ハウジング16’によって形成される面131’と肩部161’との間に鉛直方向に保持される。
第四工程E4は、図14に示す通り、軸A2’に関して少なくとも一つの半径方向に沿って、ノッチ15’に対してリップ23’を塑性変形することからなる。いったんリップが変形されると、各ノッチ15’の壁151’、152’はリップ23’のための、従って脚部2’の頭部22’のための、角度付き当接面を画定する。
リップの形態及びその変形に依拠して、当該第四工程はさらにノッチ15’に対する摩擦力を生じさせることを可能とし、それにより頭部22’を面131’に対して保持することを可能とする。
第一実施形態の第四変形例について、図19から24を参照しつつ以下に説明する。
当該第四変形例は、脚部2’’が、脚部22’’の軸A2’’に平行もしくは実質的に平行な方向に沿って塑性変形することが可能な低い機械的強度を有する領域23’’を含むという事実により、第一から第三変形例と異なる。
図19は、受入開口部13’’内に脚部2’が取り付けられた板1’’を含む文字盤10’’の概略図を示す。
第一及び第二変形例の脚部2と同様に、脚部2’’(図20にも示される)は、脚部を板1’’に組み付ける第一工程において、図19及び図21に示される溝の形状を取る開口部13’’の壁14’’に平行または実質的に平行な方向に沿って配向されることを意図される二つの平坦部24’’を有する頭部22’’を含む。脚部2’’はまた、平坦部24’’の両側にそれぞれ配置された、第三組み付け工程において開口部13’’のハウジング16’’内に収容されることを意図される、二つの円筒部25’’を含む。
脚部2’’はさらに、頭部22’’から軸A2’’に沿って、頭部から脚部の本体21’’ が延びるのとは反対の方向に、長手方向に延びる、図24に示す円筒部26’’を含む。当該部分26’’は、第一及び第二変形例の脚部2の部分26と同じ機能を有する。この部分は、開口部13’’内において脚部2’’をセンタリングして案内するよう、開口部13’’の面131’’に形成された孔18’’と協働するよう設けられる。
脚部2’’はまた、頭部22’’に形成された、前述の各変形例に示したノッチ27及び27’と同じ機能を有する、二つのノッチ27’’を含むフットプリントを含む。
これらのノッチは、軸A2’’に垂直または実質的に垂直に延びる二つの面271’’を画定する。面271’’の高さにおける頭部22’’の厚みe1は実質的に頭部22’’の最大厚みe2より実質的に小さく、厚みe1及びe2は軸A2’’に平行な方向に計測される。例えば、e1はe2/3より小さく、またはe2/4より小さい。例えば、e1は0.15mmより小さく、または0.1mmより小さい。
面271’’はこのようにして、頭部22’’において機械的強度の低い二つの領域23’’を形成する。これらの領域は、図21に示す通り、開口部13’’の面131’’に形成される特性を有するノッチまたは穴15’’内で、塑性変形可能である。これらの穴は、例えば、円筒形のめくら穴である。
このような脚部2’’は、前述したものと類似した四つの工程E1、E2、E3、E4において開口部13’’に対して組み付けられることが可能である。
図22は、第一及び第二工程E1、E2が実施された後の、開口部13’’内に配置された脚部2’’を示す。平坦部24’’はここで開口部13’’の壁14’’に平行に配置され、部分26’’は孔18’’内に収容される。
第三工程E3は、軸A18’’周りに、特に形成部27’’を使用して、領域23’’がノッチ15’’の上に位置されるまで、例えば90°、脚部2’’を回転駆動させることからなる。この構成において、頭部22’’の円筒部25’’は、特に図21に見やすく示される通り、開口部13’’のハウジング16’’に配置され、それにより当該部分は面131’’とハウジグ16’’によって形成される肩部161’’の間に鉛直方向に保持される。
第四工程E4は、図23及び図24に示す通り、領域23’’を、ノッチ15’’内で、軸A2’’に平行または実質的に平行な方向に沿って、塑性変形することからなる。いったんこれらの領域が変形されると、ノッチ15’’の輪郭151’’は、脚部2’’の頭部22’’に角度付き当接面を画定する。それらの変形による形態に依拠して、領域23’’はさらに摩擦力をノッチ15’’内に発生させ、それにより頭部22’’を面131’’または面161’’に対して保持することを可能とする。
図示された変形例において、領域23’’はノッチ27’’内にはめ込まれる。しかしながら、領域23’’をノッチ27’’の外に形成することも可能である。
第一実施形態によると、いずれの変形例においても、文字盤10;10;10’’を組み付けるため、以下の工程が採用される。
- 脚部2;2’;2’’、特に上述した脚部、が提供される。
- 板1;1’;1’’、特に上述した板、が提供される。
- 脚部2;2’;2’’が、板1;1’;1’’に対して、特に平面P内に、位置決めされる。
- 塑性変形可能な要素23;23’;23’’が、変形状態にある塑性変形可能な要素23;23’;23’’と文字盤板1;1’;1’’の形成部15;15’;15’’との協働により、特に脚部2;2’;2’’の文字盤板1;1’;1’’に対する軸A2;A2’;A2’’周りの回転を係止するように、脚部2;2’;2’’を板1;1’;1’’に連結するよう、塑性変形される。
時計100*の第二実施形態について、図25から32を参照しつつ説明する。
図25から31に、第二実施形態の第一変形例を示す。図25は、その受入開口部13*内に脚部2*が取り付けられた板1*を含む文字盤10*の概略図をより詳細に示す。
当該第二実施形態において、脚部2*は、有利には脚部を文字盤板に対して押し付けるように弾性的に変形することが可能な、摩擦手段、特に摩擦ばね23*を含む。
図26及び27に示す通り、脚部2*は、一体型の脚部要素20*と、実質的に環状の形状を有し、突出部231*が形成された二つの弾性アーム230*を有する、摩擦ばね23*とからなる組立品の形を取る。これらの突出部により、脚部2*を開口部13*内に組み付けることができる。
ばね23*は、より詳細には、一体型脚部要素20*の頭部22*に形成されたハウジ
ング220*内に収容されるよう形成される。ばね23*はさらに、ばね23*がハウジング220*内に固定されることを可能とするよう、それぞれ頭部22*に配置された孔28*内に打ち込まれるよう提供された二つのベグ232*を含む。代替的に、ベグ232*は、孔28*の中に、接着接合、ろう付け、または溶接されてもよい。いったんばね23*が頭部22*内に収容されると、特に頭部22*はハウジング220*によって画定された受け面221*に支えられてもよい。それにもかかわらず、図27に示すように、アーム230*が、脚部2*を開口部13*内に組み付ける際に弾性変形することができるよう、面221*とアーム230*との間には遊びjが残る。さらに、いったんばね23*が頭部22*内に固定されると、突出部231* は、脚部2*の開口部13*内への組み付けの際に作動可能なように頭部22*からわずかに突出し、アーム230*の弾性変形をもたらす。
脚部2*の開口部13*内への組み付けの本質は、第一実施形態の第四変形例の文脈における説明と類似している。受入開口部13* の形状は、第四変形例に示されるものと似ている。開口部13*はさらに溝の形を取り、特に、図28に示す通りハウジング16*の付近において、開口部13*の面131*に形成されたノッチまたは穴15*(例えばめくら円筒穴)を含む。これらのノッチ15*は、水平面内の脚部2*のあらゆる変位、特にあらゆる回転運動を妨げるよう、ばねの突出部231*を収容するよう形成される。さらに、開口部13* はまた、その機能が第一実施形態の文脈においてすでに記載された、脚部の円筒部26*を受けるよう形成される孔18*を含む。
そのような脚部2*は、四つの工程E1*、E2*、E3*、E4*において開口部13*内に組付けられることができる。
第一工程E1*は、脚部2*と孔18*のそれぞれの軸A2*とA18*を揃えつつ、開口部13*の壁14*に平行もしくは実質的に平行な方向に沿って平坦部24*を配向することからなる。
第二工程E2*は、ばね23*の突出部231*が面131*に接触するまで、脚部2*を方向zに開口部13*に対して鉛直方向に近づけることからなる。
第三工程E3*は、脚部2*を方向zに開口部13*に対して鉛直方向に近づけることを続けることにより、頭部22*が面131*に支えられるようになるまでアーム230*を拘束することからなる。この構成において、突出部231*は、次の工程E4の実行が可能なように、ハウジング220*内において少なくとも部分的に引っ込められる。図29は、第四工程E4の直前の構成を示す、脚部2*と板1*の平面図である。
第四工程E4*は、軸A18*周りに、特に前述したように形成部27*を使用して、突出部231*がノッチ15*の上に位置されるまで、例えば90°、脚部2*を回転駆動させることからなる。この構成において、突出部231*は当然、アーム230*の弾性回復の効果の下、ノッチ15*内に収容される。脚部2*はこのようにして、水平面P内のあらゆる動き、特に開口部13*内のあらゆる回転移動を妨げられる。さらに、同じ構成において、頭部22*の円筒部25*は、開口部13*のハウジング16*内に位置され、それにより円筒部は、図30及び31に示すとおり、面131*とハウジング16*によって形成される肩部161*との間に鉛直方向に保持される。
ばね23*はこのように、文字盤板に対する脚部の水平面に沿った相対移動について、少ない遊びを有して係止されるよう提供される。ばね23*はまた、文字盤板に対する脚部の鉛直方向に沿った相対移動について、少ない遊びを有して係止されることを可能とする。ばね23*はこのようにして、脚部2*を文字盤板1*に対して連結するよう提供される。
図25から31に示すばね23*の変形例において、いったん突出部231*がノッチ15*内に配置されると、ばねはもはや圧縮されない。これは、アーム230*の静止構成における形状によるものである。その形状とは、いったん円筒部25*がハウジング16内に収容されると、軸方向の遊びが残るものである。
代替的に、ばね23*は、例えば、異なる、特に(図32に示す通り)凹面の形状を有してよく、突出部231*のハウジング220*内への引っ込みにより、第一のストレスレベルがもたらされ、いったん突出部231*がノッチ15*内に配置されると、第一よりも低い第二のストレスレベルがもたらされる。特に、これにより頭部22*は肩部161*に対して押しつけ可能となり、文字盤板に対して鉛直方向に脚部が何ら相対移動する遊びなく係止される。ばね23*はこのように、脚部2*を文字盤板1*に対して連結する、または脚部2*を文字盤板1*に固定するよう、提供される。
上述のすべての実施形態及び変形例において、板1;1’;1’’;1*に対する脚部2;2’;2’’;2*の組み付けは、脚部の水平面における回転の動きを必要とする。これらはそれぞれ、上述した組立工程E3とE4*である。しかしながら、要素2;2’;2’’;2*及び13;13’;13’’;13*の形態に依拠して、脚部は例えば、脚部を板の平面Pに対する位置に配置されるよう、これらの工程の間に並進的移動をされてもよい。そのような場合、脚部は円筒形の案内部26;26’;26’’;26*を有さない可能性があり、板は円筒形の案内部18;18’;18’’;18*を有さない可能性がある。脚部の板に対する位置決めは、溝の非開口端の形状と脚部との接触協働によって定義可能である。
いずれの実施形態や変形例においても、変形可能な要素23;23’;23’’;23* は有利には、脚部の文字盤板に対する水平面Pに沿ったあらゆる相対移動において、遊びが減少したもしくは皆無の係止が提供される。それらはまた、文字盤板に対する脚部の鉛直方向zに沿ったあらゆる相対移動において、遊びが減少したもしくは皆無の係止を可能とする。
上述したとおり、上述した様々な文字盤の解決策は、文字盤を構成する板内において組み付けを可能とする、少なくとも一つの(塑性もしくは弾性)変形手段を含む脚部を実施する特性を有する。
第一実施形態において、脚部は、文字盤板に形成された受入口内に塑性変形されることが可能な低い機械的強度を有する少なくとも一つの形成部または領域を含む。
第二実施形態において、脚部は、文字盤板に形成された受入口内に弾性変形されることが可能な弾性手段、特に摩擦ばねを含む。
脚部用の受入口は、実施形態のそれぞれに共通の特徴を有する。
本発明の第二の態様は、以下の提案によって定義される。
1.時計(100;100’;100’’;100*)文字盤(10;10’;10’’;10*)用の脚部(2;2’;2’’;2*)であって、脚部(2;2’;2’’;2*)を文字盤板(1;1’;1’’;1*)に対して、脚部(2;2’;2’’;2*)の変形可能な要素(23;23’;23’’;23*)の、文字盤板(1;1’;1’’;1*)の形成部(15;15’;15’’;15*)に対する変形構成における協働により、特に障害的協働により、連結するよう配置された、変形可能な要素(23;23’;23’’;23*)を含む、時計文字盤用の脚部。
2.時計(100;100’;100’’;100*)文字盤(10;10’;10’’;10*)用の文字盤板(1;1’;1’’;1*)であって、形成部(15;15’;15’’;15*)の脚部(2;2’;2’’;2*)の変形可能な要素(23;23’;23’’;23*)との、協働により、特に障害的協働により、脚部(2;2’;2’’;2*)を文字盤板 (1;1’;1’’;1*)に対して連結するよう配置された、形成部 (15;15’;15’’;15*)、特に凹面またはへこんだ形成部、を含む、時計文字盤用の文字盤板。
3.時計(100;100’;100’’;100*)用の文字盤(10;10’;10’’;10*)であって、提案1に係る少なくとも一つの脚部(2;2’;2’’;2*)、好ましくは提案1に係る二つの脚部(2;2’;2’’;2*)、及びまたは提案2に係る文字盤板(1;1’;1’’;1*)を含む、文字盤。
4.提案3に係る文字盤であって、変形可能な要素(23;23’;23’’;23*)と形成部(15;15’;15’’;15*)とは、脚部を、文字盤板に平行な面(P)に沿って、文字盤板(1;1’;1’’;1*)に対して位置的に割り出しするよう配置される。
5.提案4に係る文字盤であって、変形可能な要素(23;23’;23’’;23*)と形成部(15;15’;15’’;15*)とは、板に対する脚部の一つ以上の割り出し位置、特に板に対する軸(A2;A2’;A2’’;A2*)周りの脚部の一つ以上の割り出し位置、を画定するよう配置される。
6.提案1に係る脚部(2;2’;2’’;2*)及びまたは提案2に係る文字盤板(1;1’;1’’;1*)及びまたは提案3から5のうちの一つに係る文字盤(10;10’;10’’;10*)を含む、時計(100;100’;100’’;100*)。
7.時計(100;100’;100’’;100*)用の文字盤(10;10’;10’’;10*)または時計(100;100’;100’’;100*)を取り付ける方法であって、
-脚部(2;2’;2’’;2*)、特に提案1に係る脚部を提供する、
-文字盤板(1;1’;1’’;1*)、特に提案2に係る板を提供する、
-脚部(2;2’;2’’;2*)を、文字盤板(1;1’;1’’;1*)に対して、特に文字盤板(1;1’;1’’;1*)に平行な面(P)に沿って位置決めし、特に鉛直方向に沿った脚部の並進によって脚部を板に対して位置決めし、その後、板に対して軸(A2;A2’;A2’’;A2*)周りに脚部を回転する、
-変形可能な要素と文字盤板(1;1’;1’’;1*)の形成部(15;15’;15’’;15*)との協働により、脚部(2;2’;2’’;2*)を文字盤板(1;1’;1’’;1*)に連結するよう、特に、脚部 (2;2’;2’’;2*)を文字盤板(1;1’;1’’;1*)に平行な面(P)に垂直な軸(A2;A2’;A2’’;A2*)周りに、文字盤板(1;1’;1’’;1*)に対して回転可能に係止するよう、変形可能な要素(23;23’;23’’;23*)を変形する、
工程を含む、方法。
8.提案7に係る取り付け方法であって、変形可能な要素の変形は、変形可能な要素が形成部(15*)と協働する位置に配置されたとき、変形可能な要素の弾性回復によってもたらされる、または変形可能な要素の変形は、変形可能な要素が形成部(15;15’;15’’)と協働する位置に配置されたとき、作業者によってもたらされる塑性変形である、取り付け方法。
9.提案7または8に係る方法を実施することにより得られる、文字盤(10;10’;10’’;10*)。
この明細書を通して、「要素を割り出す」または「要素を位置的に割り出す」とは、要素の異なる複数の安定位置を画定することを意味すると理解される。これらの安定位置は、不安定な中間位置の連続により分けられてもよい。二つの安定位置、または二つの割り出された位置、または二つの割り出し位置の間で、要素は不安定なまたは安定の低い中間位置の連続を通って移行する。
技術的にまたは論理的に矛盾しない限り、第二の態様の主題は、第一態様のいずれの特徴と組み合わされてもよい。
上述した解決策は、塑性変形が不可能なまたはその範囲が限定的な材料製の文字盤に対して、特にセラミックまたは天然石またはより一般的には脆性材料からなる文字盤に対して、脚部を組み付けるのに、特に有利である。
1 文字盤板
2 脚部
10 文字盤
13 開口部
15 形成部
18 第二位置決め要素
22 頭部
23 塑性変形可能な要素
24 平坦部
26 第一位置決め要素
100 時計

Claims (15)

  1. 時計(100;100’;100’’)文字盤(10;10’;10’’)用の脚部(2;2’;2’’)であって、前記脚部(2;2’;2’’)を文字盤板(1;1’;1’’)に対して、塑性変形可能な要素(23;23’;23’’)の、文字盤板(1;1’;1’’)の形成部(15;15’;15’’)に対する変形構成における協働により、特に障害的協働により、連結するよう配置された、前記塑性変形可能な要素(23;23’;23’’)を含む、時計文字盤用の脚部(2;2’;2’’)。
  2. 前記塑性変形可能な要素(23;23’;23’’)は、前記脚部(2;2’;2’’)を文字盤板(1;1’;1’’)に平行な面(P)に係止するよう配置される、特に前記脚部(2;2’;2’’)を文字盤板(1;1’;1’’)に平行な面(P)に垂直な軸(A2;A2’;A2’’)周りに回転可能に係止するよう配置される、請求項1に記載の脚部(2;2’;2’’)。
  3. 前記脚部(2;2’;2’’)は、少なくとも一つの円筒形部を含む及びまたは前記塑性変形可能な要素(23;23’;23’’)を含む、頭部(22;22’;22’’)を含む、
    請求項1または2に記載の脚部(2;2’;2’’)。
  4. 前記頭部は平坦部(24;24’’)または羽根(25’)を含む、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の脚部(2;2’;2’’)。
  5. 前記脚部 (2;2’;2’’)は、特に前記脚部 (2;2’;2’’)を文字盤板(1;1’;1’’)に平行な面(P)において文字盤板(1;1’;1’’)に対して位置決めするよう配置された、文字盤板(1;1’;1’’)に対する前記脚部の第一位置決め要素(26;26’;26’’)を含み、前記第一位置決め要素(26;26’;26’’)は、例えば文字盤板(1;1’;1’’)に平行な面(P)に垂直な軸(A2;A2’;A2’’)周りに前記脚部を位置決めする及びまたは回転案内する円筒形部(26;26’;26’’)を含み、及びまたは前記第一位置決め要素(26;26’;26’’)は例えば前記頭部(22;22’;22’’)の一部である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の脚部(2;2’;2’’)。
  6. 前記脚部、特に前記頭部(22;22’;22’’)は、前記脚部を文字盤板(1;1’;1’’)に対して駆動する要素(27;27’;27’’)、特にフットプリント、を含む、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の脚部(2;2’;2’’)。
  7. 前記塑性変形可能な要素は、塑性変形可能なリップ(23;23’)または壁(23’’)である、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の脚部(2;2’;2’’)。
  8. 時計(100;100’;100’’)文字盤(10;10’;10’’)用の文字盤板 (1;1’;1’’)であって、形成部 (15;15’;15’’)と脚部(2;2’;2’’)の塑性変形可能な要素(23;23’;23’’)との、協働により、特に障害的協働により、脚部(2;2’;2’’)を前記文字盤板 (1;1’;1’’)に対して連結するよう配置された、前記形成部 (15;15’;15’’)を含む、時計文字盤用の文字盤板(1;1’;1’’)。
  9. 前記文字盤板(1;1’;1’’)は、前記文字盤板(1;1’;1’’)に対する脚部(2;2’;2’’)の第二位置決め要素(18;18’;18’’)を含み、前記第二位置決め要素は、特に孔(18;18’;18’’)を含み及びまたは前記文字盤板(1;1’;1’’)に平行な面(P)において前記文字盤板(1;1’;1’’)に対して脚部(2;2’;2’’)を位置決めするよう配置され、及びまたは
    前記形成部 (15;15’;15’’)は、前記脚部(2;2’;2’’)を前記文字盤板(1;1’;1’’)に平行な面(P)において係止するよう配置され、特に前記脚部 (2;2’;2’’)を文字盤板(1;1’;1’’)に平行な面(P)に垂直な軸(A2;A2’;A2’’)周りに回転可能に係止するよう配置される、
    請求項8に記載の文字盤板(1;1’;1’’)。
  10. 前記文字盤板(1;1’;1’’)は、脚部(2;2’;2’’)の頭部(22;22’;22’’)を受けるよう意図された、受入口(13;13’;13’’)、特に受入溝(13:13’’)または座ぐり(13’)を含む、
    請求項8または9に記載の文字盤板(1;1’;1’’)。
  11. 前記形成部(15;15’;15’’)はノッチである、
    請求項8から10のいずれか一項に記載の文字盤板(1;1’;1’’)。
  12. 少なくとも一つの脚部 (2;2’;2’’)、好ましくは請求項1から7のいずれか一項に係る二つの脚部 (2;2’;2’’)、及びまたは請求項8から11に係る文字盤板 (1;1’;1’’)を含む、時計(100;100’;100’’)用の文字盤(10;10’;10’’)。
  13. 請求項1から7のいずれか一項に係る脚部(2;2’;2’’)、及びまたは請求項8から11のいずれか一項に係る文字盤板 (1;1’;1’’)、及びまたは請求項12に係る文字盤(10;10’;10’’)を含む、時計(100;100’;100’’)。
  14. 時計(100;100’;100’’)用の文字盤(10;10’;10’’)または時計を取り付ける方法であって、
    脚部(2;2’;2’’)、特に請求項1から7のいずれか一項に係る脚部を提供する工程、
    文字盤板 (1;1’;1’’)、特に請求項8から11のいずれか一項に係る板を提供する工程、
    前記脚部(2;2’;2’’)を前記文字盤板 (1;1’;1’’)に対して、特に前記文字盤板 (1;1’;1’’)に平行な面(P)に沿って位置決めする工程、
    変形構成における塑性変形可能な要素(23;23’;23’’)と前記文字盤板(1;1’;1’’)の形成部(15;15’;15’’)との協働により、前記脚部(2;2’;2’’)を前記文字盤板 (1;1’;1’’)に連結するよう、特に、前記脚部(2;2’;2’’)を文字盤板 (1;1’;1’’)に平行な面(P)に垂直な軸(A2;A2’;A2’’)周りに文字盤板 (1;1’;1’’)に対して回転可能に係止するよう、塑性変形可能な要素(23;23’;23’’)を塑性変形する工程、
    を含む、時計(100;100’;100’’)用の文字盤(10;10’;10’’)または時計を取り付ける方法。
  15. 請求項14に記載の方法を実施することにより得られる、文字盤 (10;10’;10’’)。
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