JP2022170389A - バリ取りシステムおよびバリ取り方法 - Google Patents

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晋治 是永
Shinji Korenaga
栄太 吉田
Eita Yoshida
真之助 前田
Shinnosuke Maeda
晃一 安東
Koichi Ando
勝己 松本
Katsumi Matsumoto
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Abstract

【課題】作業スペースを削減すること。【解決手段】バリ取りシステムは、保持部と、バリ取りロボットと、コントローラとを備える。保持部は、バリ付きワークの製品部分を保持する。バリ取りロボットは、バリ付きワークのバリ部分を把持するエンドエフェクタを有する多関節のロボットである。コントローラは、保持部およびバリ取りロボットを制御する。保持部は、製品部分の背面側を保持する。エンドエフェクタは、製品部分の正面側からバリ部分を把持する。コントローラは、エンドエフェクタと正面との距離を維持しつつ正面に沿う向きへエンドエフェクタを相対移動させるように制御することによってバリ部分を製品部分から分離させる。【選択図】図1

Description

開示の実施形態は、バリ取りシステムおよびバリ取り方法に関する。
従来、合成樹脂などの製品を成形装置によって成形する技術が知られている。ここで、成形装置によって製品を成形すると金型の合わせ面からはみ出した樹脂がいわゆる「バリ」となって製品の周囲に残る。このため、製品からバリを除去する作業が必要となる。
バリの除去作業は人手によって行われることもあるが、ロボットアームによってバリを除去する方法も提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001-018238号公報
しかしながら、上記したロボットアームによるバリの除去方法には、除去に要する作業スペースがかさむという問題がある。
実施形態の一態様は、作業スペースを削減することができるバリ取りシステムおよびバリ取り方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るバリ取りシステムは、保持部と、バリ取りロボットと、コントローラとを備える。保持部は、バリ付きワークの製品部分を保持する。バリ取りロボットは、前記バリ付きワークのバリ部分を把持するエンドエフェクタを有する多関節のロボットである。コントローラは、前記保持部および前記バリ取りロボットを制御する。前記保持部は、前記製品部分の背面側を保持する。前記エンドエフェクタは、前記製品部分の正面側から前記バリ部分を把持する。前記コントローラは、前記エンドエフェクタと前記正面との距離を維持しつつ前記正面に沿う向きへ前記エンドエフェクタを相対移動させるように制御することによって前記バリ部分を前記製品部分から分離させる。
実施形態の一態様に係るバリ取り方法は、保持部と、バリ取りロボットと、コントローラとを用いる。保持部は、バリ付きワークの製品部分を保持する。バリ取りロボットは、前記バリ付きワークのバリ部分を把持するエンドエフェクタを有する多関節のロボットである。コントローラは、前記保持部および前記バリ取りロボットを制御する。また、実施形態の一態様に係るバリ取り方法は、前記保持部が、前記製品部分の背面側を保持する工程と、前記エンドエフェクタが、前記製品部分の正面側から前記バリ部分を把持する工程と、前記コントローラが、前記エンドエフェクタと前記正面との距離を維持しつつ前記正面に沿う向きへ前記エンドエフェクタを相対移動させるように制御することによって前記バリ部分を前記製品部分から分離させる工程とを含む。
実施形態の一態様によれば、作業スペースを削減することができるバリ取りシステムおよびバリ取り方法を提供することができる。
図1は、実施形態に係るバリ取りシステムの概要を示す模式図である。 図2は、バリ付きワークの例を示す斜視模式図である。 図3は、バリ取りロボットの側面模式図である。 図4Aは、巻取り式エンドエフェクタの側面模式図である。 図4Bは、巻取り式エンドエフェクタの正面模式図である。 図5Aは、巻取り動作を示す模式図その1である。 図5Bは、巻取り動作を示す模式図その2である。 図5Cは、巻取り動作を示す模式図その3である。 図5Dは、巻取り動作を示す模式図その4である。 図6は、バリ取りシステムの構成を示すブロック図である。 図7は、ハンドリングロボットの側面模式図である。 図8は、バリ取りシステムの配置例を示す上面模式図である。 図9は、バリ取りシステムが実行する処理手順を示すフローチャートである。 図10Aは、ローラ式エンドエフェクタの側面模式図である。 図10Bは、ローラ式エンドエフェクタの正面模式図である。 図11Aは、回転部を省略した巻取り式エンドエフェクタの側面模式図である。 図11Bは、吸引式エンドエフェクタの正面模式図である。 図12は、バリ取りシステムの変形例を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するバリ取りシステムおよびバリ取り方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
また、以下に示す実施形態では、「直交」、「水平」、「垂直」、あるいは、「鉛直」といった表現を用いるが、厳密にこれらの状態を満たすことを要しない。すなわち、上記した各表現は、製造精度、設置精度、処理精度、検出精度などのずれを許容するものとする。
まず、実施形態に係るバリ取りシステム1の概要について図1および図2を用いて説明する。図1は、実施形態に係るバリ取りシステム1の概要を示す模式図である。また、図2は、バリ付きワークWの例を示す斜視模式図である。
ここで、図1は、バリ取りシステム1を側方からみた側面模式図に相当する。また、図1では、バリ取りの手順を時系列にステップS1、ステップS2およびステップS3として示している。また、図2は、模式化したバリ付きワークWの斜視図に相当する。
まず、図1について説明する。図1では、説明をわかりやすくするために、鉛直上向きを正方向とするZ軸、バリを引き剥がす向きを正方向とするX軸、X軸およびZ軸と直交するY軸の3次元の直交座標系を示している。かかる直交座標系は、以下の説明で用いる他の図面においても示す場合がある。
図1のステップS1に示すように、バリ取りシステム1は、保持部50と、バリ取りロボット10Aと、保持部50およびバリ取りロボット10Aを制御するコントローラ100とを備える。
保持部50は、バリ付きワークWの製品部分WPを保持する。保持部50は、複数の吸着部51と、各吸着部51を支持する支持部52とを備える。吸着部51は、製品部分WPの背面BS側を吸引することでバリ付きワークWを保持する。支持部52は、たとえば、フレーム状の部材であり、床などの設置面に固定される。
また、バリ取りロボット10Aは、バリ付きワークWのバリ部分WBを把持するエンドエフェクタEEを有する多関節のロボット10(図3参照)である。なお、バリ取りロボット10Aの具体的な構成例については図3を用いて後述する。
ここで、図1では、2つの把持爪を有するエンドエフェクタEEを示しているが、バリ付きワークWのバリ部分WBを把持することができれば、図1に示した構成に限られない。なお、バリ取りロボット10AにおけるエンドエフェクタEEのバリエーションについては、図4A、図4B、図10A、図10B、図11Aおよび図11Bを用いて後述することとする。
コントローラ100は、保持部50およびバリ取りロボット10Aを制御する。なお、図1では、1つのコントローラ100を示しているが、保持部50用、バリ取りロボット10A用にそれぞれコントローラ100を設けることとしてもよい。
図1のステップS1に示したように、保持部50は、バリ付きワークWにおける製品部分WPの「背面(第1面)BS」側を保持し、バリ取りロボット10AのエンドエフェクタEEは、製品部分WPの「正面(第2面)FS」側からバリ部分WBを把持する。
ここで、図1に示したバリ付きワークWの形状について図2を用いて説明しておく。なお、図2の中段にはバリ付きワークWを示しており、参考のため、上段にはバリ部分WBのみを、下段には製品部分WPのみをそれぞれ示している。
また、図2では、簡略化のため、バリ付きワークWにおける製品部分WPを直方体の形状とし、XY平面と平行な一対の主面を有するものとしているが、バリ付きワークWは曲面状であってもよく、一対の主面の形状がそれぞれ異なっていてもよい。また、図2に示したように、製品部分WPにおける側面には、バリ部分WBが製品部分WPを取り囲むように付着している。なお、バリ部分WBは、図2に示したように、製品部分WPの厚み方向について中央部にあってもよいし、端部にあってもよい。たとえば、バリ付きワークの形状が、帽子の一種のハット状である場合、クラウン部分が製品部分WPで、ツバ部分がバリ部分WBであってもよい。
なお、製品部分WPと、バリ部分WBとの連結部WJは、厚みがバリ部分WBの厚みよりも薄い。したがって、バリ部分WBを引っ張ることで、バリ部分WBを製品部分WPから容易に分離することができる。なお、図2の上段に示したように、バリ部分WBは、製品部分WPの外形に対応するように矩形状に連続する連結部WJがくり抜かれた形状となる。
ここで、本実施形態では、製品部分WPの「正面FS」とは、バリ部分WBが生じる側面よりもバリ取りロボット10A(図1参照)に近い主面のことを指すこととする。また、「背面BS」とは、バリ部分WBが付着する側面よりも保持部50に近い主面のことを指すこととする。すなわち、「正面FS」が製品の表側を「背面BS」が製品の裏側を指すとは限らない。つまり、製品の裏側が「正面FS」で、表側が「背面BS」であってもよい。
図1の説明をつづける。図1のステップS2に示したように、コントローラ100は、エンドエフェクタEEと正面FSとの距離を維持しつつ正面FSに沿う向き(実線の矢印参照)へエンドエフェクタEEを「相対移動」させるように制御する。これにより、バリ取りシステム1は、バリ部分WBを製品部分WPから分離させる。なお、ステップS3には、バリ部分WBが除去された製品部分WPを示している。
また、ステップS2では、エンドエフェクタEEのステップS1からの移動経路の例を破線の矢印で示している。このように、ステップS1でバリ部分WBを把持したエンドエフェクタEEは、バリ付きワークWの正面FS側に移動した後、エンドエフェクタEEと正面FSとの距離を「h1」に維持したまま製品部分WPに対して相対移動する。
ここで、図1では、バリ付きワークWを固定した状態で、エンドエフェクタEEをX軸正方向へ移動させる場合を示したが、エンドエフェクタEEを固定した状態でバリ付きワークWを保持する保持部50をX軸負方向へ移動させることとしてもよい。また、エンドエフェクタEEおよび保持部50の双方を逆向きに移動させることとしてもよい。すなわち、バリ部分WBを把持するエンドエフェクタEEとバリ付きワークWとを「相対移動」させることとすれば、製品部分WPからバリ部分WBを除去することができる。
このように、バリ取りシステム1は、エンドエフェクタEEとバリ付きワークWとの距離を維持した状態でバリ部分WBを除去するので、バリ取り作業に要する作業スペースを削減することができる。また、バリ付きワークWを挟むように保持部50とバリ取りロボット10Aとをそれぞれ配置することで、保持部50とバリ取りロボット10Aとの干渉を抑制することができる。
次に、バリ取りロボット10Aの構成例について図3を用いて説明する。図3は、バリ取りロボット10Aの側面模式図である。なお、図3に示したバリ取りロボット10Aは、多関節のロボット10の先端に図1に示したエンドエフェクタEEの一例である巻取り式エンドエフェクタEE1を取り付けている。また、図3に示したバリ取りロボット10Aの姿勢は、第6軸A6を水平向き(X軸に沿う向き)とした姿勢である。
図3に示すように、ロボット10は、第1軸A1~第6軸A6の6軸を有する垂直多関節ロボットである。ロボット10は、基端側から先端側へ向けて、ベース部10bと、第1アーム11と、第2アーム12と、第3アーム13と、第4アーム14と、第5アーム15と、第6アーム16とを備える。また、第6アーム16の先端には巻取り式エンドエフェクタEE1が取り付けられる。
ベース部10bは、床面などの設置面ISに設置される。第1アーム11は、ベース部10bに基端側が支持され、設置面ISと垂直な第1軸A1まわりに回転する。第2アーム12は、第1アーム11の先端側に基端側が支持され、第1軸A1と垂直な第2軸A2まわりに旋回する。
第3アーム13は、第2アーム12の先端側に基端側が支持され、第2軸A2と平行な第3軸A3まわりに旋回する。なお、図3では、最も基端側の関節軸である第1軸A1が鉛直向きである場合を示したが、かかる関節軸の向きは鉛直向きに限られない。つまり、最も基端側の関節軸の向きは任意の向きとすることができる。
第4アーム14は、第3アーム13の先端側に基端側が支持され、第3軸A3と垂直な第4軸A4まわりに回転する。第5アーム15は、第4アーム14の先端側に基端側が支持され、第4軸A4と垂直な第5軸A5まわりに旋回する。第6アーム16は、第5アーム15の先端側に基端側が支持され、第5軸A5と「直交」する第6軸A6まわりに回転する。なお、「直交」とは、お互いに垂直で交差することをあらわす。
ここで、隣り合うアーム同士の相対角度を変化させずに動作する関節軸を「回転軸」と、隣り合うアーム同士の相対角度を変化させつつ動作する関節軸を「旋回軸」と、それぞれ呼ぶこととする。なお、図3に示したロボット10では、第1軸A1、第4軸A4および第6軸A6が回転軸に相当し、第2軸A2、第3軸A3および第5軸A5が旋回軸に相当する。
ここで、第6アーム16の先端側には、取付面が設けられ、取付面には作業内容に応じて各種のエンドエフェクタEEが着脱可能に固定される。なお、本実施形態では、図3に示した巻取り式エンドエフェクタEE1がエンドエフェクタEEとして取付面に取り付けられる場合について主に説明する。また、以下では、ロボット10の第6軸A6をロボット10の「先端軸」と呼ぶこととする。
巻取り式エンドエフェクタEE1は、基端側が第6アーム16の先端側に取り付けられる。また、巻取り式エンドエフェクタEE1は、ロボット10の先端軸(第6軸A6)に沿う向きの回転軸AEを有しており、先端側が回転軸AEまわりに回転する。なお、巻取り式エンドエフェクタEE1の具体的な構成については図4Aおよび図4Bを用いて後述する。
ここで、巻取り式エンドエフェクタEE1から回転軸AEを省略したうえで、第6軸A6まわりに回転する第6アーム16とともに全体が回転するように構成することとしてもよい。なお、この点については図11Aを用いて後述することとする。また、図3には、ロボット10として6軸の垂直多関節ロボットを例示したが、軸数を6軸よりも少なくしてもよいし、多くしてもよい。
次に、図3に示した巻取り式エンドエフェクタEE1の具体的な構成について図4Aおよび図4Bを用いて説明する。図4Aは、巻取り式エンドエフェクタEE1の側面模式図であり、図4Bは、巻取り式エンドエフェクタEE1の正面模式図である。
図4Aに示すように、巻取り式エンドエフェクタEE1は、接続部21と、基端部22と、3つの延伸部23とを備える。接続部21は、第6軸A6まわりに回転する第6アーム16(図3参照)の先端側に基端側が接続され、第6アーム16とともに第6軸A6まわりに回転可能に接続されている。基端部22は、接続部21の先端側に基端側が回転可能に接続され、ロボット10(図3参照)の先端軸である第6軸A6と平行な回転軸AEまわりに回転する。
なお、上記したように、回転軸AEを省略し、接続部21と基端部22とを一体化して基端部22とすることとしてもよい。この場合、3つの延伸部23は基端部22とともに第6軸A6まわりに回転することになる。つまり、エンドエフェクタEEの全体が回転することになる。
3つの延伸部23は、基端部22によって基端側がそれぞれ支持され、第6軸A6に沿う向きにそれぞれ延伸するように並んでいる棒状の部材である。ここで、延伸部23は、1つの固定バー23aと、お互いの間隔を変化させるようにそれぞれスライドする一対の把持バー23bとを含む。なお、一対の把持バー23bのうち、固定バー23aから遠いほうを把持バー23b1と、固定バー23aに近いほうを把持バー23b2と、それぞれ呼ぶこととする。
また、図4Aに示したように、回転軸AEは、第6軸A6から「s1」だけずれている。このように、回転軸AEを第6軸A6からシフトさせることで、巻取り式エンドエフェクタEE1を含めたバリ取りロボット10Aの各軸の動作制御が容易となる。なお、第6軸A6と、回転軸AEとを同軸とすることとしてもよい。
また、3つの延伸部23の長さは、図2に示したバリ部分WBの幅(Y軸に沿う幅)よりも長い。なお、図1に示した姿勢では、第6軸A6および回転軸AEは、Y軸と平行である。つまり、延伸部23を回転軸AEまわりに回転させることで、バリ部分WBの幅全体を巻取ることができる。ここで、バリ部分WBは、巻取り可能な程度の柔らかさを有する。
図4Bに示すように、回転軸AEの方向視で先端側から巻取り式エンドエフェクタEE1をみると、たとえば、接続部21は円形であり、基端部22は長方形状である。各延伸部23は、基端部22の長手方向に沿って並んでおり、基端部22とともに回転軸AEまわりに回転する。ここで、固定バー23aは基端部22に固定されるが、一対の把持バー23bは、基端部22の長手方向に沿って個別に基端部22のスリット22aをスライド可能である。
つまり、一対の把持バー23bをお互いに近づける向きに移動させたり、遠ざける向きに移動させたりすることができる。また、一対の把持バー23b間の距離を保ったまま固定バー23aに近づけたり遠ざけたりすることもできる。すなわち、把持バー23bの把持状態を保持したまま、固定バー23aと、固定バー23aから遠いほうの把持バー23bである把持バー23b1との距離を変更することができる。
なお、図4Bでは、各延伸部23の外形を矩形状としたが、外形を限定するものではない。つまり、各延伸部23の外形を円形状としたり、半円形と矩形とを組み合わせた形状としたりすることとしてもよい。
図4Aおよび図4Bに示したように、エンドエフェクタEEの一例である巻取り式エンドエフェクタEE1は、基端部22と、3つの延伸部23とを備える。3つの延伸部23は、基端部22によって基端側がそれぞれ支持され、先端軸である第6軸A6に沿う向きにそれぞれ延伸するように並んでいる。そして、延伸部23は、お互いの間隔を変化させるようにそれぞれスライドする一対の把持バー23bと1つの固定バー23aである。
このように、基端部22によって支持される延伸部23を一対の把持バー23bと1つの固定バー23aとすることによって、シンプルな構成でバリの把持動作およびバリの巻取り動作を効率よく行うことができる。
次に、巻取り式エンドエフェクタEE1による巻取り動作について図5A~図5Dを用いて説明する。図5A~図5Dは、巻取り動作を示す模式図その1~その4である。なお、図5A~図5Dは、図1と同じ方向視の模式図に相当し、巻取り動作を時系列に示している。また、図5A~図5Dでは、図1に示したバリ取りロボット10Aの記載を省略している。
図5Aに示すように、バリ取りロボット10A(図1参照)は、巻取り式エンドエフェクタEE1をバリ付きワークWにおけるバリ部分WBの上流端側(X軸負方向側)に位置付ける。そして、一対の把持バー23bを閉じる向きにスライドさせることで、バリ部分WBを把持する。
次に、図5Bに示すように、バリ取りロボット10Aは、巻取り式エンドエフェクタEE1をバリ付きワークWからの距離が「h1」となる位置へ移動させる。ここで、巻取り式エンドエフェクタEE1を回転軸AEまわりに時計回りで図5Aの姿勢から90度回転させることで、把持したバリ部分WBが折れ曲がらないようにしている。
そして、バリ取りロボット10Aは、巻取り式エンドエフェクタEE1を回転軸AEまわりに時計回りに回転させながら、X軸正方向へ移動させる。つまり、巻取り式エンドエフェクタEE1は、バリ付きワークWに対して平行移動する。
つづいて、図5Cに示すように、巻取り式エンドエフェクタEE1は、一対の把持バー23bでバリ部分WBの端部を把持したまま、固定バー23aと把持バー23b1とでバリ部分WBを巻取っていく。
なお、図5Cではバリ付きワークWの下流端側(X軸正方向側)を示している。そして、図5Dに示すように、さらに巻取り式エンドエフェクタEE1が下流側(X軸正方向側)へ移動すると、製品部分WPからバリ部分WBが完全に分離する。
つまり、巻取り式エンドエフェクタEE1は、一対の把持バー23bによってバリ部分WBを把持した状態で回転することによって、固定バー23aと固定バー23aから遠いほうの把持バー23b1とでバリ部分WBを巻取る。
このように、固定バー23aから遠いほうの把持バー23b1と固定バー23aとでバリ部分WBを巻取ることで巻取り径を稼ぐことができ、少ない回転数でより多くのバリ部分WBを巻取ることが可能となる。すなわち、バリの除去をスピーディに行うことができる。
なお、一対の把持バー23bを開きつつ、固定バー23aから遠いほうの把持バー23b1を固定バー23aに近づけることで、バリ部分WBは、巻取り式エンドエフェクタEE1から解放される。
つまり、一対の把持バー23b同士の間隔を広げるとともに、固定バー23aから遠いほうの把持バー23b1を固定バー23aへ近づけることで、巻取り式エンドエフェクタEE1はバリ部分WBを解放する。このように、巻取り式エンドエフェクタEE1は、把持状態の解除および巻取り状態の解除を簡単な動作でスピーディに行うことができる。
なお、バリ取りロボット10A(図1参照)は、バリ部分WBを解放した巻取り式エンドエフェクタEE1の先端側を下方へ向ける姿勢とすることで、製品部分WPから分離されたバリ部分WBを巻取り式エンドエフェクタEE1から落下させる。このように、バリ取りロボット10Aは、巻取り式エンドエフェクタEE1の先端側を下方へ向けるという簡単な動作でバリ部分WBの廃棄処理や回収処理を行うことができる。
なお、巻取り式エンドエフェクタEE1にバリ部分WBが付着した場合には、たとえば、上記した動作に加えて巻取り式エンドエフェクタEE1を振動させる動作をバリ取りロボット10Aに行わせることとすればよい。
また、図5A~図5Dでは、回転軸AEを有する巻取り式エンドエフェクタEE1を示したが、回転軸AEを省略することとしてもよい。この点については図11Aを用いて後述する。なお、回転軸AEを省略した場合には、ロボット10(図3参照)の先端軸(第6軸A6)まわりにエンドエフェクタの全部が回転することになる。一方、図5A~図5Dに示した場合には、先端軸(第6軸A6)の向きに沿う回転軸AEまわりにエンドエフェクタの一部が回転する。
すなわち、バリ取りシステム1(図1参照)のエンドエフェクタEEは、バリ取りロボット10Aの先端軸まわりにエンドエフェクタEEの全部が、または、先端軸の向きに沿う回転軸AEまわりにエンドエフェクタEEの一部が回転可能である。また、バリ取りロボット10Aは、先端軸が正面に沿い、かつ、エンドエフェクタEEの移動向きと交わる向きとした姿勢でエンドエフェクタEEを回転させることによってバリ部分WBを製品部分WPから分離させる。
このように、バリ部分WBを巻取って除去することで、バリ部分WBの製品部分WPへの再付着を防止することができる。また、バリ取りロボット10Aの先端軸をバリ付きワークWの正面に沿う向き、かつ、エンドエフェクタEEの移動向きと交わる向きとすることでバリ部分WBを効率よく巻取ることができる。
なお、図5A~図5Dに示したように、バリ取りロボット10Aの先端軸の向き(Y軸方向)をエンドエフェクタEEの移動向き(X軸方向)と垂直とすれば、バリ部分WBを最も効率よく巻取ることができる。しかしながら、少なくとも先端軸の向きをエンドエフェクタEEの移動向きと交わる向きとすればバリ部分WBを巻取ることができる。
次に、バリ取りシステム1の構成について図6を用いて説明する。図6は、バリ取りシステム1の構成を示すブロック図である。図6に示すように、バリ取りシステム1は、バリ取りロボット10Aと、保持部50と、コントローラ100とを備える。また、バリ取りロボット10Aおよび保持部50は、コントローラ100に接続されている。
コントローラ100は、制御部110と、記憶部120とを備える。制御部110は、動作制御部111を備える。記憶部120は、教示情報121を記憶する。なお、図6には、説明を簡略化するために、1台のコントローラ100を示したが、複数台のコントローラ100を用いることとしてもよい。
この場合、各コントローラを束ねる上位のコントローラを設けることとしてもよい。たとえば、バリ取りロボット10Aが接続されるコントローラと、保持部50が接続されるコントローラとを別体とし、各コントローラを束ねる上位のコントローラを設けることとしてもよい。
ここで、コントローラ100は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、入出力ポートなどを有するコンピュータや各種の回路を含む。コンピュータのCPUは、たとえば、ROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部110の動作制御部111として機能する。また、動作制御部111をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
記憶部120は、たとえば、RAMやHDDに対応する。RAMやHDDは、教示情報121を記憶することができる。なお、コントローラ100は、有線や無線のネットワークで接続された他のコンピュータや可搬型記録媒体を介して上記したプログラムや各種情報を取得することとしてもよい。さらに、上記したように、コントローラ100を複数台のお互いに通信可能な装置として構成してもよく、上位または下位の装置と通信可能な階層式の装置として構成してもよい。
制御部110は、バリ取りロボット10Aおよび保持部50の動作制御を行う。なお、コントローラ100が複数台で構成される場合には、制御部110は、複数のコントローラ100間の同期をとる処理を併せて行うこととしてもよい。
動作制御部111は、教示情報121に基づいてバリ取りロボット10Aおよび保持部50を動作させる。また、動作制御部111は、バリ取りロボット10Aおよび保持部50の動力源である回転式モータやリニアモータ等のアクチュエータにおけるエンコーダ値を用いつつフィードバック制御を行うなどしてバリ取りロボット10Aおよび保持部50の動作精度を向上させる。
教示情報121は、バリ取りロボット10Aおよび保持部50へ動作を教示するティーチング段階で作成され、バリ取りロボット10A等の動作経路や動作タイミングを規定するプログラムを含んだ情報である。
なお、保持部50としてバリ取りロボット10Aと同様のロボット10(図3参照)を用いる場合には、コントローラ100は、2台のロボット10が協調動作するように動作制御する。
次に、保持部50として多関節のロボット10を用いる場合について図7を用いて説明する。図7は、ハンドリングロボット10Bの側面模式図である。ここで、ハンドリングロボット10Bは、図3に示したロボット10に吸着式エンドエフェクタEESを取り付けることで構成される。なお、ロボット10の構成については図3を用いて既に説明したので、以下では、主に吸着式エンドエフェクタEESについて説明することとする。
吸着式エンドエフェクタEESは、ロボット10における第6アーム16の先端に取り付けられる。また、吸着式エンドエフェクタEESは、図1に示した保持部50と同様に、複数の吸着部51と、各吸着部51を支持する支持部52とを備える。
吸着部51は、バリ付きワークW(図1参照)における製品部分WPの背面BS側を吸引することでバリ付きワークWを保持する。支持部52は、たとえば、フレーム状の部材であり、基端側が第6アーム16の先端に固定される。
このように、ロボット10に吸着式エンドエフェクタEESを取り付けたハンドリングロボット10Bを保持部50として用いることで、バリ付きワークWの保持姿勢の自由度を高めることができる。また、図3に示したバリ取りロボット10Aとの協調動作によって、様々な形状のワークに柔軟に対応することができるとともに、バリ取りシステム1の各装置を柔軟に配置することができる。したがって、バリ取り作業をさらに効率よく行うことができ、レイアウトの制限も受けにくくすることができる。
ところで、ハンドリングロボット10Bを保持部50として用いることで、バリ付きワークWの取り出し作業やバリ取り作業、バリの回収作業、バリが除去された製品の載置作業といった一連の作業を自動化することができる。そこで、以下では、一連の作業の自動化が可能なバリ取りシステム1の配置例について図8を用いて説明することとする。
図8は、バリ取りシステム1の配置例を示す上面模式図である。図8に示すように、バリ取りシステム1は、バリ取りロボット10Aと、ハンドリングロボット10Bとを備える。また、ハンドリングロボット10Bの動作範囲AR1(破線の円参照)内には、成形装置210の少なくとも一部と、製品搬送装置220の少なくとも一部とが含まれる。
そして、バリ取りロボット10Aの動作範囲AR2(破線の円参照)内には、バリの回収用装置230の少なくとも一部が含まれる。また、ハンドリングロボット10Bの動作範囲AR1と、バリ取りロボット10Aの動作範囲AR2とは少なくとも一部が重複している。なお、図8では、動作範囲AR1と動作範囲AR2とが重複する領域を第3位置P3としている(斜線部分参照)。つまり、第3位置P3は、バリ取りロボット10Aとハンドリングロボット10Bとの協調動作エリアということもできる。また、図8では、図1に示したコントローラ100の記載を省略している。
ここで、成形装置210は、合成樹脂などの製品を成形する装置である。製品搬送装置220は、たとえば、ベルトコンベアであり、載置された製品を搬送する。回収用装置230は、バリを回収する装置であり、製品搬送装置220と同様にベルトコンベアとすることができる。
回収用装置230をベルトコンベアとする場合、回収用装置230は、回収されたバリを搬送する。なお、回収用装置230を単なる回収用容器とすることとしてもよい。このように、バリを回収する回収用装置230を設けることで、バリの再利用が可能となり、製品のコストダウンを図ることができる。
たとえば、ハンドリングロボット10Bは、動作範囲AR1内の第1位置P1で、バリ付きワークW(図1参照)を成形装置210から取り出し、第3位置P3でバリ取りロボット10Aとの協調動作によってバリ取り作業を行う。そして、ハンドリングロボット10Bは、バリが除去された製品を製品搬送装置220の第2位置P2に載置する。なお、載置された製品は、製品搬送装置220によって動作範囲AR1外へ搬送されることになる。
また、バリ取りロボット10Aは、ハンドリングロボット10Bとの協調動作によって製品から分離したバリを回収用装置230の第4位置P4へ落下させる。なお、落下したバリは、回収用装置230によって動作範囲AR2外へ搬送されて再溶解され、再利用されることになる。
また、バリが自重で落下しない場合のために、回収用装置230における第4位置P4または第4位置P4の近傍の上方にバリを引っ掛ける治具231を設けることとしてもよい。たとえば、治具231は回収用装置230から上方に伸びるバー形状としてもよいし、回収用装置230とは独立に設けることとしてもよい。バリ取りロボット10Aは、把持を解放したバリを治具231に接触させるように動作することでバリを強制的に落下させる。このように、治具231を用いることで、バリをより確実に落下させることができる。
つまり、図8に示したバリ取りシステム1では、ハンドリングロボット10Bは、第1位置P1で成形装置210からバリ付きワークW(図1参照)を取り出す。また、ハンドリングロボット10Bは、バリ取りロボット10Aとの協調動作によってバリ部分WBが除去された製品部分WPを第2位置P2に載置する。このように、バリ付きワークWの取り出しから、バリが除去された製品の載置までの一連の作業をハンドリングロボット10Bが行うことで、バリ取り作業の自動化が可能となる。
次に図8に示したバリ取りシステム1が実行する処理手順の一例について図9を用いて説明する。図9は、バリ取りシステム1が実行する処理手順を示すフローチャートである。図9に示すように、ハンドリングロボット10Bは、第1位置P1でバリ付きワークWを受け取る(ステップS101)。
つづいて、バリ取りロボット10Aと、ハンドリングロボット10Bとが協調動作によってバリ付きワークWからバリ部分WBを除去する(ステップS102)。そして、ハンドリングロボット10Bは、第1位置P1とは異なる第2位置P2へ製品部分WPを載置し(ステップS103)、バリ取りロボット10Aは、回収用装置230へバリ部分WBを落下させ(ステップS104)、処理を終了する。なお、回収されたバリ部分WBは、再利用されることになる。
次に、図1に示したエンドエフェクタEEのバリエーションについて図10A、図10B、図11Aおよび図11Bを用いて説明する。図10Aは、ローラ式エンドエフェクタEE2の側面模式図であり、図10Bは、ローラ式エンドエフェクタEE2の正面模式図である。また、図11Aは、図4Aに示した巻取り式エンドエフェクタEE1から回転軸AEを省略した非回転式エンドエフェクタEE3の側面模式図である。また、図11Bは、吸引式エンドエフェクタEE4の正面模式図である。
まず、ローラ式エンドエフェクタEE2の構成例について図10Aおよび図10Bを用いて説明する。図10Aに示すように、ローラ式エンドエフェクタEE2は、接続部21と、一対のローラ24と、収容部25とを備える。接続部21は、第6軸A6まわりに回転する第6アーム16(図3参照)の先端側に基端側が接続され、第6アーム16とともに第6軸A6まわりに回転する。
一対のローラ24は、接続部21によって基端側が回転可能に支持され、第6軸A6に沿う向きにそれぞれ延伸するように並んだローラ状の部材である。ここで、一対のローラ24は、第6軸A6と平行な回転軸AEまわりにそれぞれ逆向きに回転する。なお、一対のローラ24の間隔はバリの厚みと同等か小さいことが好ましい。これにより、バリを把持するように取り込むことが容易となる。収容部25は、一対のローラ24によって取り込まれたバリを収容する中空の容器であり、一対のローラ24側に開口25sを有している。一対のローラ24によって取り込まれたバリは、開口25sを通過して収容部25の中に収容される。
また、図10Bに示すように、一対のローラ24であるローラ24aおよびローラ24bは、それぞれ、逆方向に回転軸AEまわりに回転する。具体的には、図10Bの方向視において、ローラ24aは回転軸AE1を反時計回りに回転し、ローラ24bは回転軸AE2を時計回りに回転する。
このように、ローラ式エンドエフェクタEE2は、一対のローラ24でバリを把持するように取り込み、収容部25へ送り出すことで、バリ取り作業を行う。なお、収容部25に開閉式の排出口を設け、収容したバリを所定の位置に落下させることとしてもよい。
次に、図4Aに示した巻取り式エンドエフェクタEE1から回転軸AEを省略した非回転式エンドエフェクタEE3について図11Aを用いて説明する。なお、図11Aは、図4Aの方向視に対応する。
図11Aに示すように、接続部21と基端部22とは固定されており、基端部22は接続部21に対して回転しない。つまり、図11Aに示した非回転式エンドエフェクタEE3は、ロボット10(図3参照)における第6アーム16(図3参照)が第6軸A6まわりに回転すると、第6アーム16とともに全体が回転する。
次に、吸引式エンドエフェクタEE4について図11Bを用いて説明する。なお、図11Bは、図4Bの方向視に対応する。図11Bに示すように、吸引式エンドエフェクタEE4は、接続部21と、吸引部26と、一対の把持爪27とを備える。接続部21は、第6軸A6まわりに回転する第6アーム16(図3参照)の先端側に基端側が接続され、第6アーム16とともに第6軸A6まわりに回転する。
吸引部26は、吸引機構および収容スペースを含んでおり、一対の把持爪27の間には、開口26sを有している。一対の把持爪27は、お互いの距離を変更可能であり、バリの把持および解放を行う。
このように、吸引式エンドエフェクタEE4は、一対の把持爪27でバリを把持し、バリの把持力を弱めつつ吸引部26を作動させることによってバリを吸引部26内に吸引していく。これにより、吸引式エンドエフェクタEE4は、バリ取り作業を行う。なお、吸引部26に開閉式の排出口を設け、収容したバリを所定の位置に落下させることとしてもよい。
ところで、これまでは、バリ取りロボット10Aがバリ付きワークWのバリ部分WBを、保持部50が製品部分WPを、それぞれ保持する場合について説明してきた。しかしながら、これに限らず、バリ取りロボット10Aが製品部分WPを、保持部50がバリ部分WBを、それぞれ保持することとしてもよい。
そこで、以下では、バリ取りロボット10Aが製品部分WPを保持する変形例について図12を用いて説明する。図12は、バリ取りシステム1の変形例を示す模式図である。なお、図12は、図1の方向視に対応する模式図である。また、以下では、図1の説明と重複する説明を省略することとする。
図12に示すように、変形例に係るバリ取りシステム1は、保持部50と、バリ取りロボット10Aと、保持部50およびバリ取りロボット10Aを制御するコントローラ100とを備える。ここで、変形例に係るバリ取りシステム1は、バリ取りロボット10Aがバリ付きワークWにおける製品部分WPを保持し、保持部50がバリ部分WBを保持する点で、図1に示したバリ取りシステム1とは異なる。
具体的には、バリ取りロボット10AのエンドエフェクタEEは、複数の吸着部28と、少なくとも一対のピンクランプ29とを備える。吸着部28は、製品部分WPの正面FS側を吸着する。また、ピンクランプ29は、先端がピン状のクランプ機構であり、製品部分WPを挟み込む。このように、吸着部28とピンクランプ29とを併用することで、製品部分WPを確実に保持することができ、保持した製品部分WPのずれを防止することができる。
保持部50は、少なくとも一対のクランプ55と、各クランプ55を支持する支持部52とを備える。また、保持部50は、製品部分WPの背面BS側に配置されており、少なくとも一対のクランプ55は、バリ部分WBの端部をそれぞれ保持する。具体的には、各クランプ55は、バリ部分WBを2箇所以上で挟み込むことでバリ部分WBを固定する。
そして、バリ取りロボット10Aは、たとえば、エンドエフェクタEEを保持部50から遠ざかる向きに移動させることで、製品部分WPとバリ部分WBとを分離する。このように、バリ取りロボット10Aがバリ部分WBではなく、製品部分WPを保持することとしてもバリ取り作業を行うことができる。なお、保持部50として図7に示したようにロボット10を用いることとしてもよい。
上述してきたように、実施形態に係るバリ取りシステム1は、保持部50と、バリ取りロボット10Aと、コントローラ100とを備える。保持部50は、バリ付きワークWの製品部分WPを保持する。バリ取りロボット10Aは、バリ付きワークWのバリ部分WBを把持するエンドエフェクタEEを有する多関節のロボット10である。コントローラ100は、保持部50およびバリ取りロボット10Aを制御する。保持部50は、製品部分WPの背面BS側を保持する。エンドエフェクタEEは、製品部分WPの正面FS側からバリ部分WBを把持する。コントローラ100は、エンドエフェクタEEと正面FSとの距離を維持しつつ正面FSに沿う向きへエンドエフェクタEEを相対移動させるように制御することによってバリ部分WBを製品部分WPから分離させる。
このように、バリ取りシステム1は、エンドエフェクタEEとバリ付きワークWとの距離を維持した状態でバリ部分WBを除去するので、バリ取り作業に要する作業スペースを削減することができる。また、バリ付きワークWを挟むように保持部50とバリ取りロボット10Aとをそれぞれ配置することで、保持部50とバリ取りロボット10Aとの干渉を抑制することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 バリ取りシステム
10 ロボット
10A バリ取りロボット
10B ハンドリングロボット
10b ベース部
11 第1アーム
12 第2アーム
13 第3アーム
14 第4アーム
15 第5アーム
16 第6アーム
21 接続部
22 基端部
22a スリット
23 延伸部
23a 固定バー
23b 把持バー
24 ローラ
25 収容部
25s 開口
26 吸引部
26s 開口
27 把持爪
28 吸着部
29 ピンクランプ
50 保持部
51 吸着部
52 支持部
55 クランプ
100 コントローラ
110 制御部
111 動作制御部
120 記憶部
121 教示情報
210 成形装置
220 製品搬送装置
230 回収用装置
231 治具
A1 第1軸
A2 第2軸
A3 第3軸
A4 第4軸
A5 第5軸
A6 第6軸
AE 回転軸
BS 背面
EE エンドエフェクタ
EE1 巻取り式エンドエフェクタ
EE2 ローラ式エンドエフェクタ
EE3 非回転式エンドエフェクタ
EE4 吸引式エンドエフェクタ
EES 吸着式エンドエフェクタ
FS 正面
IS 設置面
P1 第1位置
P2 第2位置
P3 第3位置(協調動作エリア)
P4 第4位置
W バリ付きワーク
WB バリ部分
WJ 連結部
WP 製品部分

Claims (11)

  1. バリ付きワークの製品部分を保持する保持部と、
    前記バリ付きワークのバリ部分を把持するエンドエフェクタを有する多関節のバリ取りロボットと、
    前記保持部および前記バリ取りロボットを制御するコントローラと
    を備え、
    前記保持部は、
    前記製品部分の背面側を保持し、
    前記エンドエフェクタは、
    前記製品部分の正面側から前記バリ部分を把持し、
    前記コントローラは、
    前記エンドエフェクタと前記正面との距離を維持しつつ前記正面に沿う向きへ前記エンドエフェクタを相対移動させるように制御することによって前記バリ部分を前記製品部分から分離させること
    を特徴とするバリ取りシステム。
  2. 前記エンドエフェクタは、
    前記バリ取りロボットの先端軸まわりに前記エンドエフェクタの全部が、または、前記先端軸の向きに沿う回転軸まわりに前記エンドエフェクタの一部が回転可能であり、
    前記バリ取りロボットは、
    前記先端軸が前記正面に沿い、かつ、前記エンドエフェクタの移動向きと交わる向きとした姿勢で前記エンドエフェクタを回転させることによって前記バリ部分を前記製品部分から分離させること
    を特徴とする請求項1に記載のバリ取りシステム。
  3. 前記エンドエフェクタは、
    基端部と、
    前記基端部によって基端側がそれぞれ支持され、前記先端軸に沿う向きにそれぞれ延伸するように並んだ3つの延伸部と
    を備え、
    前記延伸部は、
    お互いの間隔を変化させるようにそれぞれスライドする一対の把持バーと、1つの固定バーとであること
    を特徴とする請求項2に記載のバリ取りシステム。
  4. 前記エンドエフェクタは、
    前記一対の把持バーによって前記バリ部分を把持した状態で回転することによって、前記固定バーと前記固定バーから遠いほうの前記把持バーとで前記バリ部分を巻取ること
    を特徴とする請求項3に記載のバリ取りシステム。
  5. 前記エンドエフェクタは、
    前記一対の把持バー同士の間隔を広げるとともに、前記固定バーから遠いほうの前記把持バーを前記固定バーへ近づけることで前記バリ部分を解放すること
    を特徴とする請求項4に記載のバリ取りシステム。
  6. 前記バリ取りロボットは、
    前記バリ部分を解放した前記エンドエフェクタの先端側を下方へ向ける姿勢とすることで、前記製品部分から分離された前記バリ部分を前記エンドエフェクタから落下させること
    を特徴とする請求項5に記載のバリ取りシステム。
  7. 前記エンドエフェクタに付着した前記バリ部分を引っ掛ける治具
    をさらに備え、
    前記バリ取りロボットは、
    前記バリ部分を前記治具に接触させることで該バリ部分を強制的に落下させること
    を特徴とする請求項6に記載のバリ取りシステム。
  8. 前記エンドエフェクタから落下した前記バリ部分を回収する回収用装置
    をさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載のバリ取りシステム。
  9. 前記保持部は、
    吸着式エンドエフェクタを有する多関節のハンドリングロボットであること
    を特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載のバリ取りシステム。
  10. 前記ハンドリングロボットは、
    第1位置で成形装置から前記バリ付きワークを取り出し、前記バリ取りロボットとの協調動作によって前記バリ部分が除去された前記製品部分を第2位置に載置すること
    を特徴とする請求項9に記載のバリ取りシステム。
  11. バリ付きワークの製品部分を保持する保持部と、
    前記バリ付きワークのバリ部分を把持するエンドエフェクタを有する多関節のバリ取りロボットと、
    前記保持部および前記バリ取りロボットを制御するコントローラと
    を用い、
    前記保持部が、前記製品部分の背面側を保持する工程と、
    前記エンドエフェクタが、前記製品部分の正面側から前記バリ部分を把持する工程と、
    前記コントローラが、前記エンドエフェクタと前記正面との距離を維持しつつ前記正面に沿う向きへ前記エンドエフェクタを相対移動させるように制御することによって前記バリ部分を前記製品部分から分離させる工程と
    を含むことを特徴とするバリ取り方法。
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