JP2022170006A - 直流モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】これまで以上に振動や騒音を低減することができる直流モータを提供する。【解決手段】ティースの周方向の中心位置を通る第1仮想線(L1)と、ティースに対応する隣接した一対のセグメントの間のアンダーカット(23b)の周方向の中心位置を通る第2仮想線(L2)とが交差する角度C、界磁磁石の無地束帯を通る第3仮想線(L3)と、給電ブラシの周方向の中心位置を通る第4仮想線(L4)とが交差する角度D、第3仮想線と、磁極の周方向の中心位置を通る第5仮想線(L5)とが交差する角度E、ステータの基準線(RL)と、ステータへのブラシホルダの組み付け位置の基準点(RP)を通る第6仮想線(L6)とが交差する角度Fを規定したとき、角度C+角度D-角度E+角度Fで表されるシフト角Sが、電機子トルクとコギングトルクとの位相差が180度±80度となるように調整される。【選択図】図7

Description

本開示は、直流モータに関する。
例えば車両にはABS(アンチロックブレーキングシステム)といった制御ブレーキが搭載されており、ABSの駆動源には直流モータが使用されている。この直流モータは、特許文献1に開示されるように、シャフトに装着された電機子及び整流子と、整流子の複数のセグメント上を摺動する複数の給電ブラシと、を備えている。この複数の給電ブラシの間で整流のタイミングのずれが生じると、電機子のコイルに磁界のアンバランスが生じ、結果として回転時の振動や騒音の原因となる。
特開2017-158359号公報
特許文献1では、直流モータの振動や騒音を低減するため、電機子のコイルを形成する巻線の巻き方のバランスを改良することによって電機子の共振を低減する技術が提案されている。しかしながら、車両の動力源がエンジンから電動モータに移行してきている近年では、乗車時の快適性の向上のため車両の構成部品の低振動化及び低騒音化がさらに求められている。したがって、車両に組み込まれる直流モータについてさらなる低振動化及び低騒音化を実現する必要がある。
本開示は、これまで以上に振動や騒音を低減することができる直流モータを提供することを目的とする。
本開示に係る直流モータは、シャフト(21)の軸心(X)周りに配列された複数のティース(22b)であって、隣接するティースの間にスロット(22c)を形成する複数のティースを有する電機子コア(22)と、電機子コアに隣接して軸心周りに配列された複数のセグメント(23a)を有する整流子(23)と、を有するロータ(20)と、軸心周りに配列された、複数の磁極を有する複数の界磁磁石(32)を有するステータ(30)と、軸心周りにセグメントに接触して配列された複数の給電ブラシ(43)を保持するブラシホルダ(41)と、を備え、自然数がnである場合にスロットの数Aと磁極の数Bとの関係がA=n×Bであり、シャフトの出力側から見て軸心を基準とした場合に、ティースの周方向の中心位置を通る第1仮想線(L1)と、ティースに対応する隣接した一対のセグメントの間のアンダーカット(23b)の周方向の中心位置を通る第2仮想線(L2)とが交差する角度C、界磁磁石の無地束帯を通る第3仮想線(L3)と、給電ブラシの周方向の中心位置を通る第4仮想線(L4)とが交差する角度D、第3仮想線と、磁極の周方向の中心位置を通る第5仮想線(L5)とが交差する角度E、ステータの基準線(RL)と、ステータへのブラシホルダの組み付け位置の基準点(RP)を通る第6仮想線(L6)とが交差する角度Fを規定したとき、角度C+角度D-角度E+角度Fで表されるシフト角Sが、電機子トルクとコギングトルクとの位相差が180度±80度となるように調整される。
このような構成の直流モータでは、電機子トルク及びコギングトルクの位相に関わる角度C乃至角度Fの合成に基づいて得られるシフト角Sを調整することによって、複数の給電ブラシの間で整流のタイミングを調整することができる。本発明者の検証によれば、直流モータの出力特性も併せて考慮すると、シフト角Sが、電機子トルクとコギングトルクとの位相差が180度±80度となるように設定されると、直流モータの振動及び騒音をこれまで以上に低減することができることが確認された。また、シフト角Sは、位相差が180度±60度となるように調整されることがさらに好ましい。
本開示に係る直流モータでは、角度Cは0度±3度、角度Dは30度±3度、角度Eは30度±3度、角度Fは0度±3度の範囲であり、シフト角Sは0度±3度の範囲であることが好ましい。また、磁極の数Bが6で自然数nが3である場合、各巻線が、3つのティースにまたがって120度の等間隔で巻き付けられて3つのコイルを形成することが好ましい。本開示に係る直流モータは制御ブレーキに使用される。
本開示によれば、これまで以上に振動や騒音を低減することができる直流モータが提供される。
本実施形態に係る直流モータの構成を概略的に示す分解斜視図である。 シャフトの出力側から見たロータの側面図である。 シャフトの出力側から見たステータの側面図である。 シャフトの出力側とは反対側から見たブラシホルダの側面図である。 シャフトの出力側から見た直流モータの側面図である。 解析結果に基づくシフト角とトルクリップルとの関係を示すグラフである。 解析結果に基づくシフト角とトルクリップル(電機子トルク及びコギングトルク)の位相との関係を示すグラフである。
以下、添付の図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る直流モータ10の構成を概略的に示す分解斜視図である。直流モータ10は、例えばABS(アンチロックブレーキングシステム)といった制御ブレーキの駆動源に組み込まれる直流モータである。具体的には、直流モータ10の回転の駆動力が油圧ポンプ(図示せず)のピストンの直線往復運動に変換されることによって油圧が制御され、ブレーキディスク(図示せず)の制動力が制御される。
直流モータ10は、ロータ20と、ステータ30と、ブラシ装置40と、を備えている。ロータ20は、出力軸として機能するシャフト21と、シャフト21に固定された電機子コア22と、シャフト21の出力側に隣接して同様にシャフト21に固定された整流子(コンミテータ)23と、電機子コア22に巻き付けられた複数の巻線24と、を備えている。シャフト21の一端は、ブラシ装置40から外側に突出して被駆動装置(図示せず)に連結される。こうしてシャフト21は被駆動装置に回転の駆動力を伝達する。
図2は、シャフト21の出力側から見たロータ20の側面図である。なお、図2では一部の巻線24のみを図示している。図1及び図2を併せて参照すると、電機子コア22は、シャフト21に圧入されて固定される円筒形の環状部22aと、環状部22aの外周面から径方向に放射状に延びる複数のティース22bと、を備えている。隣接する一対のティース22b、22bの間にはスロット22cが形成されている。電機子コア22は磁性材料から形成されている。
ティース22bは、シャフト21の軸心X周りに周方向に等間隔に配列されている。ティース22bは、シャフト21の出力側から見てT字形状に形成されている。本実施形態では、電機子コア22は、軸心X周りに20度間隔で配列された18個のティース22bを備えており、したがって、電機子コア22の外周面には軸心X周りに周方向に等間隔に配列された18個のスロット22cが形成されている。
複数の巻線24は、いわゆる分布巻きによって電機子コア22に巻き付けられている。具体的には、図2に示すように、1本の巻線24が3つのティース22bにまたがって複数回にわたって巻き付けられて1番目のコイル25を形成する。同一の巻線24は軸心X周りに120度離間した3つのティース22bにまたがって複数回にわたって巻き付けられて2番目のコイル25を形成する。当該巻線24はさらに、軸心X周りに120度離間した3つのティース22bにまたがって複数回にわたって巻き付けられて3番目のコイル25を形成する。
本実施形態では、電機子コア22は18個のティース22bを備えていることから、1本の巻線24による巻き付けによって3つのコイル25を形成することがティース22bをずらしつつ18回繰り返される。すなわち、すでに形成されたコイル25にさらにコイル25が積層されていく。こうして電機子コア22では、最終的なコイル25の数は3×18=54個となる。各巻線24の端部は、後述する整流子23のセグメント23aにそれぞれ電気的に接続されている(図示せず)。
整流子23は、シャフト21に圧入されて固定されている。この整流子23は、軸心X周りに周方向に等間隔に配列された複数のセグメント(整流子片)23aを備えている。セグメント23aの数は、ティース22b及びスロット22cに対応する数すなわち18個である。相互に隣接する各セグメント23a同士は電気的に絶縁された状態で配列されており、隣接するセグメント23a同士の間には溝すなわちアンダーカット23bが形成されている。各セグメント23aには、対応の各巻線24の端部が電気的に接続されている(図示せず)。
図3は、シャフト21の出力側から見たステータ30の側面図である。なお、図3ではロータ20及びブラシ装置40の図示を省略している。図1及び図3を併せて参照すると、ステータ30はヨークハウジング31を備える。
ヨークハウジング31は、円形の底部31aと、円形の底部31aの外周縁から軸心Xに沿って延在する円筒状の側壁部31bと、底部31aとは反対側に規定される側壁部31bの開口部31cと、開口部31cの外周縁から側壁部31bに直交しつつ外側に延在するフランジ31dと、を備えている。ヨークハウジング31内にロータ20が収容され、底部31aには、ロータ20のシャフト21の一端を回転自在に支持する軸受部材(図示せず)が配置されている。円筒状の側壁部31bの中心軸はシャフト21の軸心Xに一致する。開口部31cにはブラシ装置40が取り付けられる。
側壁部31bの内周面には複数の界磁磁石32が固定されている。本実施形態では、側壁部31bの内周面に沿って湾曲した3つの界磁磁石32が120度の等間隔で配列されている。各界磁磁石32は、シャフト21の軸心X周りに周方向の中心位置に無地束帯32aを形成する、1つのN極磁石32Nと1つのS極磁石32Sとが一体化された構成の磁石である。なお、界磁磁石32には、N極磁石32NとS極磁石32Sとが別体で構成された界磁磁石が用いられてもよい。
各界磁磁石32は、ロータ20のティース22bの径方向外側でティース22bに対向して配置されており、前述のコイル25に流される電流に基づいて電機子コア22に電磁力が生成され、この電磁力がロータ20を回転させるトルクとなる。なお、本実施形態の直流モータ10は、3つの界磁磁石32が6極を有しているので、磁極が6極のモータである。すなわち、自然数nが3である場合であり、スロット22cの数(A)と磁極の数(B)との関係(A)=n×(B)は18=3×6となる。
図1に戻ると、ブラシ装置40は、ヨークハウジング31の開口部31c内に例えばかしめによって取り付けられて開口部31cを閉塞するブラシホルダ41を備えている。ブラシホルダ41は、ロータ20のシャフト21の他端を受け入れる開口部41aを備えており、開口部41a内には、シャフト21の他端を回転可能に支持する軸受部材(図示せず)が配置されている。
図4は、シャフト21の出力側とは反対側から見たブラシホルダ41の側面図である。なお、図4ではロータ20の図示を省略している。図1及び図4を併せて参照すると、ブラシホルダ41の内面には複数のブラシボックス42が保持されており、各ブラシボックス42には給電ブラシ43が支持されている。本実施形態では、シャフト21の軸心X周りに等間隔(60度間隔)に6つのブラシボックス42すなわち給電ブラシ43が配列されている。図3及び図4を併せて参照すると、各給電ブラシ43は、各界磁磁石32のN極磁石32N及びS極磁石32Sの周方向の中心位置すなわち磁極中心の位置に配置されている。
各給電ブラシ43は、主として黒鉛粉体と胴粉体とを含む焼結体であり、ブラシホルダ41に設けられた給電部材(図示せず)に接続されている。こうして外部電源から給電部材を通じて給電ブラシ43に電流が供給される。一方で、ブラシホルダ41及びブラシボックス42は樹脂材料等の電気的な絶縁材料から形成されている。
給電ブラシ43は、整流子23のセグメント23aの径方向外側に配置されており、ブラシボックス42内に配置された例えばコイルばね(図示せず)によって、直流モータ10の径方向にセグメント23aに向かって進退可能に付勢されており、その結果、給電ブラシ43の径方向内端がセグメント23aに押し付けられて接触している。ロータ20の回転に伴って、各給電ブラシ43は、セグメント23a上を摺動することによって、セグメント23aに電気的に接続された巻線24すなわちコイル25に電流を供給することができる。
図5は、シャフト21の出力側から見た直流モータ10の側面図である。図1及び図5を併せて参照すると、ヨークハウジング31には、シャフト21の軸心Xを通る基準線RLが規定される。基準線RLは、ヨークハウジング31のフランジ31dに形成された3つの開口部31eのうちの1つの開口部31eの中心を通る線である。なお、3つの開口部31eは、軸心X周りに120度の等間隔で配列されている。本実施形態では、基準線RLは、ヨークハウジング31内の界磁磁石32の無地束帯32aに一致する。
一方で、ブラシホルダ41の外面には、軸心X周りに120度の等間隔で3つの有底孔41bが配列される。この有底孔41bの中心は、ブラシホルダ41すなわちブラシ装置40をヨークハウジング31に組み付ける際の組み付け位置の基準点RPとして機能する。具体的には、ヨークハウジング31に対するブラシホルダ41の軸心X周りの組み付け位置が、ヨークハウジング31の基準線RLとブラシホルダ41の基準点RPとの位置が調整されることによって規定される。
ここで、直流モータが構造的に起こしやすいトルク変動について説明する。トルク変動の要因には、コイル25への通電時に電機子コア22に生成される電磁力に基づく電機子トルクと、界磁磁石32から電機子コア22に作用する磁力線の影響を受けて発生するコギングトルクとがある。電機子トルク及びコギングトルクはいずれもロータ20の回転位置によって変化し、具体的には、回転角度によるトルクの大きさの変化はきれいなサインカーブ(正弦曲線)で表される。
この電機子トルクとコギングトルクとを足したものがいわゆるトルクリップルである。したがって、電機子トルクのサインカーブの位相とコギングトルクのサインカーブの位相とが一致すると、トルクリップルが増大してしまうため、直流モータの振動や騒音が増大する。本発明は、電機子トルク及びコギングトルクの位相を調整することによって、すなわち、電機子トルク及びコギングトルクの位相をずらして相殺することによって、トルクリップルを低減し、直流モータ10の振動や騒音を低減するものである。
本発明者は、トルクリップルの低減にあたって、電機子トルク及びコギングトルクの位相に関わる以下の角度の合成に基づいて得られるシフト角Sを調整することによって、複数の給電ブラシ43の間で整流のタイミングを調整することに着目した。
第1の角度として、図2に示すように、シャフト21の出力側から見て軸心Xを基準とした場合、電機子コア22のティース22bの周方向の中心位置を通る第1仮想線L1と、このティース22bに対応する整流子23の隣接した一対のセグメント23a、23aの周方向の中心位置を通る第2仮想線L2とが交差する角度Cが規定される。この角度Cの大きさは、公差を考慮して0度±3度の範囲で調整される。
第2の角度として、図4に示すように、シャフト21の出力側から見て軸心Xを基準とした場合(図4では、出力側とは反対側から見た角度が示されている)、界磁磁石32の無地束帯32aを通る第3仮想線L3と、第3仮想線L3に隣接する例えばN極磁石32Nに対応する給電ブラシ43の周方向の中心位置を通る第4仮想線L4とが交差する角度Dが規定される。この角度Dの大きさは、公差を考慮して30度±3度の範囲で調整される。なお、第4仮想線L4は、給電ブラシ43ではなくブラシボックス42の周方向の中心位置を通る線で規定されてもよい。
第3の角度として、図3に示すように、シャフト21の出力側から見て軸心Xを基準とした場合、界磁磁石32の無地束帯32aを通る第3仮想線L3と、第3仮想線L3に隣接する例えばN極磁石32Nの周方向の中心位置(磁極中心)を通る第5仮想線L5とが交差する角度Eが規定される。この角度Eの大きさは、公差を考慮して30度±3度の範囲で調整される。
第4の角度として、図5に示すように、シャフト21の出力側から見て軸心Xを基準とした場合、ステータ30すなわちヨークハウジング31の基準線RLと、ヨークハウジング31へのブラシホルダ41の組み付け位置の基準点RPを通る第6仮想線L6とが交差する角度Fが規定される。なお、図5では、この角度Fは0度に設定されているため、基準線RLと第6仮想線L6とが一致している。この角度Fの大きさは、公差を考慮して0度±3度の範囲で調整される。
本実施形態では、整流のタイミングを調整するため、角度C+角度D-角度E+角度Fで表されるシフト角Sが設定される。このシフト角Sの設定にあたって本発明者は解析シミュレーションによる検証を行った。解析シミュレーションでは、本実施形態の直流モータ10において、無負荷振動数1500rpmでロータ20が回転した時のシフト角Sとトルクリップル(電機子トルク及びコギングトルク)との関係が検証された。
図6は、解析シミュレーション結果に基づくシフト角Sとトルクリップルとの関係を示すグラフである。解析に用いた直流モータ10は、18個のティース22b及び6個の磁極を有しており、したがって、グラフの右側の縦軸は18次振動モードにおけるトルクリップルの解析値(N・m)を示している。一方で、グラフの左側の縦軸は直流モータ10の18次振動の実測値(m/s)の平均値を示している。トルクリップルの解析値及び18次振動の実測値はともに、ほぼ同様の結果を示しており、具体的には、シフト角Sが0度に設定されると最も低減され、シフト角Sが0度から増大又は減少するにつれて増大することが確認された。
図7は、同様の解析シミュレーション結果に基づくシフト角Sとトルクリップル(電機子トルク及びコギングトルク)の位相との関係を示すグラフである。このグラフから明らかなように、シフト角Sが0度の場合、すなわち、電機子トルクの位相とコギングトルクの位相との差が180度となる場合に両者のトルクのサインカーブの位相が最も相殺されることが可能であることが確認された。シフト角Sが0度から増大又は減少するにつれて、両者のトルクの位相の差が180度から増減することが確認された。
以上の解析シミュレーション結果によれば、シフト角Sが0度に設定される場合にトルクリップルが最も低減されて振動や騒音が低減されることが確認された。一方で、トルクリップルの低減は直流モータ10の出力特性を低減することにつながることは技術常識である。したがって、直流モータ10の出力特性を併せて考慮すると、シフト角Sが、位相差が180度±80度となるように、すなわち、0度±4度の範囲で設定されることが好ましい。また、直流モータ10の振動及び騒音をより低減する場合には、シフト角Sは、位相差が180度±60度となるように、すなわち、0度±3度の範囲で設定されることがより好ましい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:直流モータ
20:ロータ
21:シャフト
22:電機子コア
22b:ティース
22c:スロット
23:整流子
23a:セグメント
23b:アンダーカット
32:界磁磁石
30:ステータ
41:ブラシホルダ
43:給電ブラシ
L1:第1仮想線
L2:第2仮想線
L3:第3仮想線
L4:第4仮想線
L5:第5仮想線
L6:第6仮想線
RL:基準線
RP:基準点
X:軸心

Claims (5)

  1. シャフト(21)の軸心(X)周りに配列された複数のティース(22b)であって、隣接する前記ティースの間にスロット(22c)を形成する複数のティースを有する電機子コア(22)と、前記電機子コアに隣接して前記軸心周りに配列された複数のセグメント(23a)を有する整流子(23)と、を有するロータ(20)と、
    前記軸心周りに配列された、複数の磁極を有する複数の界磁磁石(32)を有するステータ(30)と、
    前記軸心周りに前記セグメントに接触して配列された複数の給電ブラシ(43)を保持するブラシホルダ(41)と、を備え、
    自然数がnである場合に前記スロットの数Aと前記磁極の数Bとの関係がA=n×Bであり、
    前記シャフトの出力側から見て前記軸心を基準とした場合に、
    前記ティースの周方向の中心位置を通る第1仮想線(L1)と、前記ティースに対応する隣接した一対の前記セグメントの間のアンダーカット(23b)の周方向の中心位置を通る第2仮想線(L2)とが交差する角度C、
    前記界磁磁石の無地束帯を通る第3仮想線(L3)と、前記給電ブラシの周方向の中心位置を通る第4仮想線(L4)とが交差する角度D、
    前記第3仮想線と、前記磁極の周方向の中心位置を通る第5仮想線(L5)とが交差する角度E、
    前記ステータの基準線(RL)と、前記ステータへの前記ブラシホルダの組み付け位置の基準点(RP)を通る第6仮想線(L6)とが交差する角度Fを規定したとき、
    前記角度C+前記角度D-前記角度E+前記角度Fで表されるシフト角Sが、電機子トルクとコギングトルクとの位相差が180度±80度となるように調整された、直流モータ(10)。
  2. 前記シフト角Sは、前記位相差が180度±60度となるように調整される、請求項1に記載の直流モータ。
  3. 前記角度Cは0度±3度、前記角度Dは30度±3度、前記角度Eは30度±3度、前記角度Fは0度±3度の範囲であり、前記シフト角Sは0度±3度の範囲である、請求項2に記載の直流モータ。
  4. 前記磁極の数Bが6で前記自然数nが3である場合、各巻線(24)が、3つの前記ティースにまたがって120度の等間隔で巻き付けられて3つのコイル(25)を形成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の直流モータ。
  5. 制御ブレーキに使用される、請求項1~4のいずれか1項に記載の直流モータ。
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