以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.遊技機の構成
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。
そして前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14が設けられている。
また前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。また前枠10の下部右側には、ハンドル20が設けられており、遊技者がハンドル20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
そして上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
また上皿16の縁部手前側には、演出ボタン26(演出操作手段)が設けられており、遊技者が演出ボタン26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。
図2は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
また遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ32(演出表示手段)と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。そしてディスプレイ枠34には、液晶ディスプレイ32の中央上方に、遊技を盛り上げるための演出光などを出力するディスプレイ枠ランプ38が設けられている。
そして本実施形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4か右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
またディスプレイ枠34の左部には、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を落下する遊技球が進入できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球はディスプレイ枠34に設けられている左通路42を通過して、液晶ディスプレイ32の下方に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、左通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
そしてステージ44の中央部の下方には、ステージ44の中央部付近から下方に落下した遊技球が進入可能な第1始動入賞口46が設けられている。この第1始動入賞口46は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵し、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように構成されており、第1始動入賞口46に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出されるとともに、第1特別乱数値(遊技情報)を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選(判定)が行われる。
また液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4には、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート48が設けられている。この通過ゲート48は、遊技球が通過したことを検出するセンサを内蔵し、通過ゲート48を遊技球が通過するたびに、普通乱数値(遊技情報)を取得して普通当たりの当否を決定する普通抽選が行われる。ここで本実施形態では、通過ゲート48は、開口40に進入せずに左側の遊技領域4を落下する遊技球が高確率で通過ゲート48を通過するように設けられている。
また左側の遊技領域4には、通過ゲート48の下方に、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第2始動入賞口50(所定領域)が設けられている。この第2始動入賞口50は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、第2始動入賞口50を塞ぐ可動部材を備える普通役物52(補助手段)が設けられており、普通役物52は、第2始動入賞口50に遊技球が進入不可能な閉状態(進入不可状態)と遊技球が進入可能な開状態(進入可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして普通役物52は、可動部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、普通抽選で普通当たりが当選すると所定条件下で開状態となるように制御される。そして第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば2個)の遊技球が払い出されるとともに、第1特別乱数値を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選が行われる。
一方、右側の遊技領域4の下部には、右側の遊技領域4を落下する遊技球が通過する右通路54が設けられており、右通路54には、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第3始動入賞口56(第2領域)が設けられている。この第3始動入賞口56は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵し、第3始動入賞口56に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば1個)の遊技球が払い出されるとともに、第2特別乱数値(遊技情報)を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選(判定)が行われる。
また右側の遊技領域4には、第3始動入賞口56の上方に、右側の遊技領域4を落下する遊技球が進入可能であり、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される大入賞口58が設けられている。この大入賞口58は、大入賞口58に進入した遊技球を1個ずつ検出するセンサを内蔵するとともに、大入賞口58を塞ぐ板状部材を備える特別役物60が設けられており、特別役物60は、大入賞口58に遊技球が進入不可能な閉状態(進入不可状態)と遊技球が進入可能な開状態(進入可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして特別役物60は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で大当たりが当選すると開始される大当たり遊技において所定条件下で開状態となるように制御される。そして大入賞口58に1個の遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(例えば15個)の遊技球が払い出される。
図3(A)および図3(B)は、特別役物60が開状態となっている大入賞口58を示す斜視図である。本実施形態の大入賞口58は、図3(A)に示すように、大入賞口58の内部の左側に設けられ遊技球が進入可能な特定領域64と、大入賞口58の内部の右側に設けられ遊技球が進入可能な通常領域66から構成されている。このうち特定領域64は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、特定領域64を塞ぐ板状部材を備える特定役物68が設けられており、特定役物68は、図3(A)に示すように特定領域64に遊技球が進入可能な開状態(進入可能状態)と、図3(B)に示すように特定領域64に遊技球が進入不可能な閉状態(進入不可状態)との間で動作可能に構成されている。そして特定役物68は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、大当たり遊技において所定条件下で開状態となるように制御される。そして、特別役物60が開状態となることにより遊技球が大入賞口58に進入したときに、特定役物68が開状態となっていれば特定領域64に遊技球が進入することができ、特定役物68が開状態となっていなければ特定領域64に遊技球が進入することができないようになっている。
また通常領域66は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するが、通常領域66を塞ぐ板状部材は設けられておらず、特別役物60が開状態となれば遊技球が進入することができるようになっている。
従って、特別役物60が開状態となることにより遊技球が大入賞口58に進入したときに、特定役物68が開状態となっている場合には、遊技球が特定領域64または通常領域66に進入するようになっており、特定役物68が閉状態となっている場合には、遊技球が特定領域64に進入せずに通常領域66に進入するようになっている。そして、特定領域64または通常領域66に遊技球が進入すると、遊技球が大入賞口58から排出され、遊技機内部に回収されるように構成されている。
また図2に示すように、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機内部に回収するアウト口72が設けられている。
そして遊技球の発射装置は、図1で示したハンドル20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、ハンドル20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、ハンドル20の回転量が多い場合には右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
従って遊技者は、遊技状況に応じてハンドル20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、第1始動入賞口46に遊技球が進入したり、通過ゲート48を遊技球が通過したり、第2始動入賞口50に遊技球が進入したりするように遊技球を発射させる左打ちを行ったり、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、第3始動入賞口56に遊技球が進入するように遊技球を発射させる右打ちを行ったりする。
なお本実施形態の遊技機では、遊技球が左側の遊技領域4を落下する場合には、第3始動入賞口56、大入賞口58に遊技球が入賞することがなく、また遊技球が右側の遊技領域4を落下する場合には、第1始動入賞口46、第2始動入賞口50に遊技球が入賞することがないようになっている。
また遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部80が設けられている。
図4(A)は、状態表示部80の外観構成を示す正面図である。状態表示部80は、図4(A)に示すように、普通図柄表示部82、普通保留表示部84、第1特別図柄表示部86、第1特別保留表示部88、第2特別図柄表示部90、第2特別保留表示部92、遊技状態表示部94が設けられている。
普通図柄表示部82は、2つのランプにより構成され、普通抽選が行われる場合に2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示し、2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示して、普通抽選の結果を表示する。
普通保留表示部84は、2つのランプにより構成され、通過ゲート48を遊技球が通過した時点で既に普通図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、普通乱数値を取得しても普通抽選を行うことができないことにより普通乱数値が保留されている場合に、保留されている普通乱数値の数に対応する普通保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の普通保留数を表示する。
第1特別図柄表示部86は、7セグメントディスプレイにより構成され、第1始動入賞口46または第2始動入賞口50に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄(第1図柄)を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
第1特別保留表示部88は、2つのランプにより構成され、第1始動入賞口46または第2始動入賞口50に遊技球が進入した時点で第1特別図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、第1特別乱数値を取得しても特別抽選を行うことができないことにより第1特別乱数値が保留されている場合に、保留されている第1特別乱数値の数に対応する第1特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第1特別保留数を表示する。
第2特別図柄表示部90は、7セグメントディスプレイにより構成され、第3始動入賞口56に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄(第2図柄)を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
第2特別保留表示部92は、2つのランプにより構成され、第3始動入賞口56に遊技球が進入した時点で第2特別図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、第2特別乱数値を取得しても特別抽選を行うことができないことにより第2特別乱数値が保留されている場合に、保留されている第2特別乱数値の数に対応する第2特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第2特別保留数を表示する。
遊技状態表示部94は、6つのランプにより構成され、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、現在設定されている遊技状態の種類を表示する。本実施形態では、上述した特別遊技状態の他にも、図4(B)に示す通常状態、第1時短状態、第2時短状態、特殊状態、確変状態の5種類の遊技状態が設定可能となっており、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、いずれの遊技状態に設定されているかを表示する。
ここで本実施形態では、図4(B)に示すように、5種類の遊技状態のそれぞれでは、特別抽選の抽選状態である特図抽選状態(確率状態)が、特別抽選における大当たりの当選確率が高い特図高確状態(第1確率状態)と、特別抽選における大当たりの当選確率が低い特図低確状態(第2確率状態)のいずれかに設定され、普通抽選の抽選状態である普図抽選状態(制御状態)が、普通抽選における普通当たりの当選確率が高い普図高確状態(第1制御状態)と、普通抽選における普通当たりの当選確率が低い普図低確状態(第2制御状態)のいずれかに設定される。
詳細には、通常状態では、特図抽選状態が特図低確状態に設定され、普図抽選状態が普図低確状態に設定され、第1時短状態および第2時短状態では、特図抽選状態が特図低確状態に設定され、普図抽選状態が普図高確状態に設定され、特殊状態では、特図抽選状態が特図高確状態に設定され、普図抽選状態が普図低確状態に設定され、確変状態では、特図抽選状態が特図高確状態に設定され、普図抽選状態が普図高確状態に設定される。
図5は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、メイン基板100(遊技制御手段)およびサブ基板102を含む制御基板によって制御される。そしてメイン基板100やサブ基板102等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
メイン基板100は、通過ゲート48を通過する遊技球を1個ずつ検出する通過ゲートセンサ104、第1始動入賞口46に進入した遊技球を1個ずつ検出する第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口50に進入した遊技球を1個ずつ検出する第2始動入賞口センサ108、第3始動入賞口56に進入した遊技球を1個ずつ検出する第3始動入賞口センサ110、特定領域64に進入した遊技球を1個ずつ検出する特定領域センサ112、通常領域66に進入した遊技球を1個ずつ検出する通常領域センサ114、払い出された遊技球を1個ずつ検出する払出センサ116等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、状態表示部80を駆動する状態表示駆動装置120、普通役物52を駆動する普通役物駆動装置122、特別役物60を駆動する特別役物駆動装置124、特定役物68を駆動する特定役物駆動装置128、遊技球を払い出す払出装置130等の出力手段の動作制御を行う。
またサブ基板102は、メイン基板100から送られてくる信号や、演出ボタンスイッチ150からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出表示装置170、音響装置172、演出物駆動装置174等の演出装置176の動作制御を行う。
そしてメイン基板100は、乱数発生手段210、普通抽選手段220、普通表示制御手段222、普通役物制御手段224、特別抽選手段230、特別表示制御手段240、大当たり遊技実行手段250、小当たり遊技実行手段252、遊技状態移行制御手段260、払出制御手段270、通信制御手段280、メインメモリ290を含んで構成されている。
乱数発生手段210は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
普通抽選手段220は、通過ゲートセンサ104から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から普通乱数値を取得してメインメモリ290の普通乱数記憶手段2912に格納し、普通乱数記憶手段2912から読み出した普通乱数値について普通当たりの当否などを決定する普通抽選を行う。
詳細には普通乱数記憶手段2912には、取得した普通乱数値を格納する記憶領域として、普通保留記憶領域1~普通保留記憶領域4の4つの普通保留記憶領域が設けられ、普通保留記憶領域1から読み出して普通抽選を行った普通乱数値を普通図柄の変動表示および停止表示が終了するまで格納する記憶領域として、1つの当該普通保留記憶領域が設けられている。そして普通抽選手段220は、乱数発生手段210から普通乱数値を取得すると、普通保留記憶領域1~普通保留記憶領域4のいずれにも普通乱数値が格納されていない状態では、取得した普通乱数値をまずは普通保留記憶領域1に格納する。そして普通保留記憶領域1に普通乱数値が格納された時点で、普通図柄が変動表示中または停止表示中でなく、すなわち当該普通保留記憶領域に普通乱数値が格納されておらず、普通役物52の可動部材を開状態にする制御の実行中でない場合には、直ちに普通保留記憶領域1から普通乱数値を読み出して普通抽選を行い、普通抽選を行った普通乱数値を当該普通保留記憶領域に格納する。一方、普通図柄が変動表示中または停止表示中であるか、すなわち当該普通保留記憶領域に普通乱数値が格納されているか、普通役物52の可動部材を開状態にする制御の実行中である場合には、普通保留記憶領域1において普通乱数値を保留する。
そして、普通保留記憶領域1において普通乱数値が保留されている状態で更に通過ゲートセンサ104から検出信号が入力されて普通乱数値が取得された場合には、普通抽選手段220は、普通保留記憶領域1~普通保留記憶領域4において保留されている普通乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち普通保留数が4個未満であることを条件に、普通保留記憶領域1~普通保留記憶領域4のうち普通乱数値が保留されていない普通保留記憶領域であって序数が最小である普通保留記憶領域に普通乱数値を格納する。
そして普通抽選手段220は、普通図柄の変動表示および停止表示が終了すると、当該普通保留記憶領域に格納されている普通乱数値を消去し、普通保留記憶領域1において普通乱数値が保留されている場合には、普通役物52の可動部材を開状態にする制御の実行中でないことを条件に、普通保留記憶領域1から普通乱数値を読み出して普通抽選を行い、普通抽選を行った普通乱数値を当該普通保留記憶領域に格納する。ここで、普通保留記憶領域2以降に普通乱数値が残存している場合には、残存している普通乱数値を元の普通保留記憶領域から序数が1つ小さい普通保留記憶領域に移動させる。例えば、普通保留記憶領域2~普通保留記憶領域3に普通乱数値が残存している場合には、普通保留記憶領域1~普通保留記憶領域2に移動させる。
こうして普通乱数記憶手段2912では、普通抽選が行われた普通乱数値が当該普通保留記憶領域において1個を上限として保留され、普通抽選が行われていない普通乱数値が普通保留記憶領域1~普通保留記憶領域4において4個を上限として保留される。
以下では、普通抽選の詳細について説明する。普通抽選手段220は、普通抽選として、普通当たり決定処理、普通変動パターン決定処理などを行う。
普通当たり決定処理は、普通当たりの当否を決定する処理である。普通当たり決定処理では、普通抽選手段220は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の普通抽選テーブルのうち、いずれの普通抽選テーブルを参照して乱数判定処理を行うかを遊技状態に応じて決定する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図6(A)~図6(B)に示す普通抽選テーブルAおよび普通抽選テーブルBが記憶されており、各普通抽選テーブルでは、0~99の100個の普通乱数値のそれぞれに対して、普通当たりまたはハズレが対応づけられている。
詳細には図6(A)に示す普通抽選テーブルAは、普通乱数値について普通抽選を行う時点における遊技状態が通常状態または特殊状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図低確状態である場合に選択され、1/100の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと複数の乱数値との対応関係が設定されている。
また図6(B)に示す普通抽選テーブルBは、普通乱数値について普通抽選を行う時点における遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図高確状態である場合に選択され、約19/20の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと0~99の普通乱数値との対応関係が設定されている。
そして普通抽選手段220は、選択した普通抽選テーブルを参照して、普通乱数記憶手段2912の普通保留記憶領域1から読み出した1つの普通乱数値が普通当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、普通当たりが当選したか否かを判定する。
そして普通抽選手段220は、普通当たりが当選した場合には、メインメモリ290のフラグ記憶手段2916において、普通当たりの当選フラグをON状態に設定し、ハズレとなった場合には、普通当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
普通変動パターン決定処理は、遊技状態に応じて普通図柄の変動パターンを複数の変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。普通変動パターン決定処理では、普通抽選手段220は、遊技状態が通常状態または特殊状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図低確状態である場合には、普通図柄の変動パターンを普通変動パターン1に決定し、遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図高確状態である場合には、普通図柄の変動パターンを普通変動パターン2に決定する。
普通表示制御手段222は、普通抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、普通図柄表示制御処理、普通保留表示制御処理を行う。
普通図柄表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通変動パターン決定処理において決定された普通図柄の変動パターンに応じた変動時間が経過するまで、普通図柄表示部82の2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示させ、普通当たり決定処理において普通当たりが当選したか否かに応じて、普通図柄表示部82の2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示させることにより、普通図柄表示部82に普通抽選の結果を表示させる。
詳細には本実施形態では、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン1である場合には普通図柄の変動時間が5秒に設定され、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン2である場合には普通図柄の変動時間が0.5秒に設定される。従って本実施形態では、普通抽選が行われた時点の遊技状態が通常状態または特殊状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図低確状態である場合には、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン1に決定されることにより普通図柄の変動時間が5秒に設定され、普通抽選が行われた時点の遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図高確状態である場合には、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン2に決定されることにより普通図柄の変動時間が0.5秒に設定されるため、遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合の方が、普通抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
普通保留表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通乱数記憶手段2912に格納されている普通乱数値の数に応じて、普通保留表示部84の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の普通保留数を表示する。
普通役物制御手段224は、普通抽選の抽選結果に基づいて普通役物駆動装置122を制御する手段であって、普通役物制御処理1、普通役物制御処理2などを行う。
普通役物制御処理1では、遊技状態が通常状態または特殊状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図低確状態である場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、0.1秒が経過するまで普通役物52が開状態となってから閉状態に復帰するように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
普通役物制御処理2では、遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合、すなわち普図抽選状態が普図高確状態である場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、2秒が経過するまで普通役物52が開状態となってから閉状態に復帰するように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
従って本実施形態では、普通役物制御処理1よりも普通役物制御処理2の方が、第2始動入賞口50への遊技球の進入しやすさが増加するように普通役物52が動作する。
特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されたことに基づいて、または第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して(遊技情報取得手段)、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914(記憶手段)に第1特別乱数値として格納する。また特別抽選手段230は、第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して(遊技情報取得手段)、特別乱数記憶手段2914に第2特別乱数値として格納する。そして特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から読み出した第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を用いて、大当たりの当否などを決定する特別抽選を行う(判定手段)。
詳細には特別乱数記憶手段2914には、取得した第1特別乱数値を格納する記憶領域として第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4の4つの第1特別保留記憶領域が設けられ、第1特別保留記憶領域1から読み出して特別抽選を行った第1特別乱数値を第1特別図柄の変動表示および停止表示が終了するまで格納する記憶領域として、1つの第1当該特別保留記憶領域が設けられ、取得した第2特別乱数値を格納する記憶領域として第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4の4つの第2特別保留記憶領域が設けられ、第2特別保留記憶領域1から読み出して特別抽選を行った第2特別乱数値を第2特別図柄の変動表示および停止表示が終了するまで格納する記憶領域として、1つの第2当該特別保留記憶領域が設けられている。
そして特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106または第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて特別抽選用乱数値を取得すると、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4のいずれにも第1特別乱数値が格納されていない状態では、取得した特別抽選用乱数値をまずは第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値として格納する。そして第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納された時点で、第1特別図柄が変動表示中または停止表示中でなく、すなわち第1当該特別保留記憶領域に第1特別乱数値が格納されておらず、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でない場合には、直ちに第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第1特別乱数値を第1当該特別保留記憶領域に格納する。一方、第1特別図柄が変動表示中または停止表示中であるか、すなわち第1当該特別保留記憶領域に第1特別乱数値が格納されているか、または遊技状態が特別遊技状態であるか、小当たり遊技の実行中である場合には、第1特別保留記憶領域1において第1特別乱数値を保留する。
そして、第1特別保留記憶領域1において第1特別乱数値が保留されている状態で更に第1始動入賞口センサ106または第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されて特別抽選用乱数値が取得された場合には、特別抽選手段230は、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち第1特別保留数が4個未満であることを条件に、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4のうち第1特別乱数値が保留されていない保留記憶領域であって序数が最小である第1特別保留記憶領域に第1特別乱数値として格納する。
また特別抽選手段230は、第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて特別抽選用乱数値を取得すると、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていない状態では、取得した特別抽選用乱数値をまずは第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値として格納する。そして第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値が格納された時点で、第2特別図柄が変動表示中または停止表示中でなく、すなわち第2当該特別保留記憶領域に第2特別乱数値が格納されておらず、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でない場合には、直ちに第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第2特別乱数値を第2当該特別保留記憶領域に格納する。一方、第2特別図柄が変動表示中または停止表示中であるか、すなわち第2当該特別保留記憶領域に第2特別乱数値が格納されているか、または遊技状態が特別遊技状態であるか、小当たり遊技の実行中である場合には、第2特別保留記憶領域1において第2特別乱数値を保留する。
そして、第2特別保留記憶領域1において第2特別乱数値が保留されている状態で更に第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されて特別抽選用乱数値が取得された場合には、特別抽選手段230は、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち第2特別保留数が4個未満であることを条件に、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のうち第2特別乱数値が保留されていない第2特別保留記憶領域であって序数が最小である第2特別保留記憶領域に第2特別乱数値として格納する。
そして特別抽選手段230は、第1特別図柄の変動表示および停止表示が終了すると、第1当該特別保留記憶領域に格納されている第1特別乱数値を消去する。そして、第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納されている場合には、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でないことを条件に、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第1特別乱数値を第1当該特別保留記憶領域に格納する。
また、第2特別図柄の変動表示および停止表示が終了すると、第2当該特別保留記憶領域に格納されている第2特別乱数値を消去する。そして、第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値が格納されている場合には、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でないことを条件に、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第2特別乱数値を第2当該特別保留記憶領域に格納する。
すなわち本実施形態では、第1特別乱数値と第2特別乱数値を並行して消化するため、第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示が開始されたり、第2特別図柄の変動表示中に第1特別図柄の変動表示が開始されたりすることがあるようになっている。
なお、第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納されている場合には、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていないことを条件に、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値が格納されている場合には、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4のいずれかに第1特別乱数値が格納されていたとしても、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行うようにしてもよい。すなわち、第1特別乱数値よりも第2特別乱数値を優先して消化するようにしてもよい。また、第1特別乱数値であるか第2特別乱数値であるかに関わらず、特別乱数記憶手段2914に格納された順序で第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行うようにしてもよい。すなわち第1始動入賞口46、第2始動入賞口50あるいは第3始動入賞口56に遊技球が進入した順序で第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を消化するようにしてもよい。
そして、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出した時点で、第1特別保留記憶領域2以降に第1特別乱数値が残存している場合には、あるいは第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出した時点で、第2特別保留記憶領域2以降に第2特別乱数値が残存している場合には、残存している第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を元の特別保留記憶領域から序数が1つ小さい特別保留記憶領域に移動させる。
例えば、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出した時点で、第1特別保留記憶領域2~第1特別保留記憶領域4のそれぞれに第1特別乱数値が残存している場合には、第1特別保留記憶領域2~第1特別保留記憶領域4のそれぞれに格納されている第1特別乱数値を、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域3のそれぞれに移動させ、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出した時点で、第2特別保留記憶領域2~第2特別保留記憶領域3のそれぞれに第2特別乱数値が残存している場合には、第2特別保留記憶領域2~第2特別保留記憶領域3のそれぞれに格納されている第2特別乱数値を、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域2のそれぞれに移動させる。
こうして特別乱数記憶手段2914では、特別抽選が行われていない第1特別乱数値が第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4において4個を上限として保留され、特別抽選が行われていない第2特別乱数値が第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4において4個を上限として保留される。
以下では、特別抽選の詳細について説明する。特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、特別抽選用乱数値として、大当たり決定乱数値、図柄決定乱数値、変動グループ決定乱数値、前半変動パターン決定乱数値および後半変動パターン決定乱数値などの複数種類の乱数値を取得し、これらの複数種類の乱数値を特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納する。そして特別抽選手段230は、特別抽選として、大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行う。
大当たり決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの大当たり決定乱数値を読み出して、大当たりまたは小当たりの当否を決定する処理である。ここで1つの大当たり決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、0~65535の65536個の大当たり決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして大当たり決定処理では、特別抽選手段230は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の大当たり抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの大当たり決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて、そして大当たり決定処理を行う時点における遊技状態に応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図6(C)~図6(F)に示す大当たり抽選テーブルA~大当たり抽選テーブルDが記憶されており、各大当たり抽選テーブルでは、0~65535の65536個の大当たり決定乱数値のそれぞれに対して、大当たり、小当たり(第1の結果)またはハズレ(第2の結果)が対応づけられている。
詳細には、図6(C)に示す大当たり抽選テーブルAは、第1特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態、第1時短状態または第2時短状態である場合、すなわち特図抽選状態が特図低確状態である場合に選択され、大当たりが約1/320の確率で当選し、小当たりが約48/50の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0~65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
また図6(D)に示す大当たり抽選テーブルBは、第2特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態、第1時短状態または第2時短状態である場合、すなわち特図抽選状態が特図低確状態である場合に選択され、大当たりが約1/320の確率で当選し、小当たりが約1/5の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0~65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
また図6(E)に示す大当たり抽選テーブルCは、第1特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が特殊状態または確変状態である場合、すなわち特図抽選状態が特図高確状態である場合に選択され、大当たりが約1/50の確率で当選し、小当たりが約48/50の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0~65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
また図6(F)に示す大当たり抽選テーブルDは、第2特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が特殊状態または確変状態である場合、すなわち特図抽選状態が特図高確状態である場合に選択され、大当たりが約1/50の確率で当選し、小当たりが約1/5の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0~65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
そして特別抽選手段230は、選択した大当たり抽選テーブルを参照して、第1保留記憶領域1あるいは第2保留記憶領域1から読み出した大当たり決定乱数値が、大当たりまたは小当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、大当たりまたは小当たりが当選したか否かを決定する。
そして特別抽選手段230は、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、大当たりの当選フラグをON状態に設定し、大当たり決定処理で小当たりが当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、小当たりの当選フラグをON状態に設定し、大当たり決定処理でハズレとなった場合には、大当たりの当選フラグおよび小当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
なお、遊技状態が通常状態、第1時短状態または第2時短状態である場合に選択される大当たり抽選テーブルと、遊技状態が特殊状態または確変状態である場合に選択される大当たり抽選テーブルで、小当たりが当選する確率が同一であるように大当たり決定乱数値が設定されていてもよい。また、遊技状態が通常状態、第1時短状態または第2時短状態である場合に選択される大当たり抽選テーブルと、遊技状態が特殊状態または確変状態である場合に選択される大当たり抽選テーブルのそれぞれとして、第1特別乱数値および第2特別乱数値について大当たり決定処理を行う場合に選択される大当たり抽選テーブルが記憶されているようにしてもよい。
図柄決定処理は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選した場合に行われる処理であり、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの図柄決定乱数値を読み出して、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄(大当たりの種別)を、5ラウンド通常図柄A、5ラウンド通常図柄B、10ラウンド通常図柄、5ラウンド確変図柄A、5ラウンド確変図柄B、10ラウンド確変図柄の6種類の大当たり図柄のうちいずれにするかを決定し、小当たりに当選した場合には、小当たり図柄(小当たりの種別)を小当たり図柄Aおよび小当たり図柄Bのうちいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの図柄決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、0~99の100個の図柄決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして図柄決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の図柄抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図7(A)~図7(D)に示す図柄抽選テーブルA~図柄抽選テーブルDが記憶されており、各図柄抽選テーブルでは、0~99の100個の図柄決定乱数値のそれぞれに対して、5ラウンド通常図柄A、5ラウンド通常図柄B、10ラウンド通常図柄、5ラウンド確変図柄A、5ラウンド確変図柄B、10ラウンド確変図柄のいずれか、あるいは小当たり図柄A、小当たり図柄Bのいずれかが対応づけられている。
詳細には図7(A)に示す図柄抽選テーブルAは、大当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていた場合に選択され、5ラウンド通常図柄Aが25%の確率で当選し、5ラウンド通常図柄Bが14%の確率で当選し、5ラウンド確変図柄Aが35%の確率で当選し、5ラウンド確変図柄Bが26%の確率で当選するように、各図柄と0~99の乱数値との対応関係が設定されている。
また図7(B)に示す図柄抽選テーブルBは、大当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第2特別乱数値として格納されていた場合に選択され、10ラウンド通常図柄が40%の確率で当選し、10ラウンド確変図柄が60%の確率で当選するように、各図柄と0~99の乱数値との対応関係が設定されている。
また図7(C)に示す図柄抽選テーブルCは、小当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていた場合に選択され、小当たり図柄Aが100%の確率で当選するように、小当たり図柄Aと0~99の乱数値との対応関係が設定されている。
また図7(D)に示す図柄抽選テーブルDは、小当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第2特別乱数値として格納されていた場合に選択され、小当たり図柄Bが100%の確率で当選するように、小当たり図柄Bと0~99の乱数値との対応関係が設定されている。
そして特別抽選手段230は、選択した図柄抽選テーブルを参照して、読み出した1つの図柄決定乱数値が複数種類の大当たり図柄あるいは複数種類の小当たり図柄のいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の大当たり図柄あるいは複数種類の小当たり図柄のいずれが当選したかを決定する。
そして特別抽選手段230は、フラグ記憶手段2916において、当選した大当たり図柄あるいは小当たり図柄に対応する当選フラグをON状態に設定する。
変動グループ決定処理は、大当たり決定処理で小当たりまたはハズレとなった場合に行われる処理であり、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの変動グループ決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動パターンが属する変動グループをグループ0~グループ5のいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの変動グループ決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、0~99の100個の変動グループ決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして変動グループ決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の変動グループ抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの変動グループ決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて、そして変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態および第1特別保留数あるいは第2特別保留数に応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図8(A)~図8(F)に示す変動グループ抽選テーブルA~変動グループ抽選テーブルFが記憶されている。そして各変動グループ抽選テーブルでは、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0~グループ6のいずれかが対応づけられている。
詳細には図8(A)に示す変動グループ抽選テーブルAは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が0~1個である場合に選択され、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ2~グループ5のいずれかが対応づけられている。また図8(B)に示す変動グループ抽選テーブルBは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が2~3個である場合に選択され、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ1~グループ2、グループ4~グループ5のいずれかが対応づけられている。また図8(C)に示す変動グループ抽選テーブルCは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が4個である場合に選択され、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ1、グループ4~グループ5のいずれかが対応づけられている。また図8(D)に示す変動グループ抽選テーブルDは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合に第1特別乱数値の保留数に関わらず選択され、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0、グループ4~グループ5のいずれかが対応づけられている。
また図8(E)に示す変動グループ抽選テーブルEは、第2特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が特殊状態である場合に第2特別乱数値の保留数に関わらず選択され、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0が対応づけられている。また図8(F)に示す変動グループ抽選テーブルFは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が特殊状態である場合に第1特別乱数値の保留数に関わらず選択され、また、第2特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態、第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合に第2特別乱数値の保留数に関わらず選択され、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ6が対応づけられている。
そして特別抽選手段230は、選択した変動グループ抽選テーブルを参照して、読み出した1つの変動グループ決定乱数値が複数種類の変動グループのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の変動グループから1つの変動グループを決定する。
従って、第1特別乱数値についての変動グループ決定処理では、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が0~1個である場合には、グループ2、グループ3、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が2~3個である場合には、グループ1、グループ2、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が4個である場合には、グループ1、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定される。
また、第1特別乱数値についての変動グループ決定処理では、遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらず、グループ0、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が特殊状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらず、グループ6が決定される。
また第2特別乱数値についての変動グループ決定処理では、遊技状態が通常状態である場合には第2特別乱数値の保留数に関わらず、グループ6が決定され、遊技状態が特殊状態である場合には、第2特別乱数値の保留数に関わらず、グループ0が決定される。
前半変動パターン決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの前半変動パターン決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示のうちの前半部分(第1部分)に対応する前半変動パターンを、複数種類の前半変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの前半変動パターン決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして前半変動パターン決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の前半変動パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、大当たり決定処理で小当たりまたはハズレとなった場合には変動グループ決定処理で決定された変動グループに応じて選択し、大当たり決定処理で大当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄の種類に応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図9に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルA~ハズレ時前半変動パターン抽選テーブルGと、図10に示す当たり時前半変動パターン抽選テーブルA~当たり時前半変動パターン抽選テーブルCが記憶されている。そして各前半変動パターン抽選テーブルでは、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の前半変動パターンとして前半変動パターンなし~前半変動パターン8のいずれかが対応づけられている。
詳細には図9(A)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルAは、グループ1が決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が3秒に設定された前半変動パターン1が対応づけられている。
また図9(B)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルBは、グループ2が決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン1または変動時間が5秒に設定された前半変動パターン2が対応づけられている。
また図9(C)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルCは、グループ3が決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン2または変動時間が10秒に設定された前半変動パターン3が対応づけられている。
また図9(D)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルDは、グループ4が決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が15秒に設定された前半変動パターン4または変動時間が20秒に設定された前半変動パターン5が対応づけられている。
また図9(E)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルEは、グループ5が決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が25秒に設定された前半変動パターン6または変動時間が30秒に設定された前半変動パターン7が対応づけられている。
また図9(F)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルFは、グループ6が決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が590秒に設定された前半変動パターン8が対応づけられている。
また図9(G)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルGは、グループ0が決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が0秒に設定された前半変動パターンなしが対応づけられている。
また図10(A)に示す当たり時前半変動パターン抽選テーブルAは、大当たりに当選した場合であって、5ラウンド確変図柄A、5ラウンド確変図柄B、10ラウンド確変図柄のいずれかが決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン3~前半変動パターン7のいずれかが対応づけられている。
また図10(B)に示す当たり時前半変動パターン抽選テーブルBは、大当たりに当選した場合であって、5ラウンド通常図柄A、5ラウンド通常図柄B、10ラウンド通常図柄のいずれかが決定された場合に選択され、0~99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン3~前半変動パターン7のいずれかが対応づけられている。
そして特別抽選手段230は、選択した前半変動パターン抽選テーブルを参照して、読み出した1つの前半変動パターン決定乱数値が複数種類の前半変動パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の前半変動パターンから1つの前半変動パターンを決定する。
従って前半変動パターン決定処理では、小当たりまたはハズレとなった場合には、図9に示す前半変動パターンなし~前半変動パターン7のうちのいずれか1つが決定され、大当たりに当選した場合には、図10(A)および図10(B)に示す前半変動パターン3~前半変動パターン7のうちのいずれか1つが決定される。
後半変動パターン決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの後半変動パターン決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示のうちの後半部分(第2部分)に対応する後半変動パターンを、複数種類の後半変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの後半変動パターン決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
そして後半変動パターン決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の後半変動パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、図11に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルA~ハズレ時後半変動パターン抽選テーブルFと、図12に示す当たり時後半変動パターン抽選テーブルA~当たり時後半変動パターン抽選テーブルFが記憶されている。そして各後半変動パターン抽選テーブルでは、0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、リーチなし変動パターン1~リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5のいずれかが対応づけられている。
詳細には図11(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAは、小当たりまたはハズレとなって前半変動パターンなし、前半変動パターン8のいずれかが決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が1秒に設定されたリーチなし変動パターン1が対応づけられている。
また図11(B)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルBは、ハズレとなって前半変動パターン1が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が2秒に設定されたリーチなし変動パターン2が対応づけられている。
また図11(C)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルCは、小当たりまたはハズレとなって前半変動パターン2が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチなし変動パターン2または変動時間が5秒に設定されたリーチなし変動パターン3が対応づけられている。
また図11(D)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルDは、小当たりまたはハズレとなって前半変動パターン3が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が20秒に設定されたリーチ変動パターン1または変動時間が30秒に設定されたリーチなし変動パターン2が対応づけられている。
また図11(E)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルEは、小当たりまたはハズレとなって前半変動パターン4または前半変動パターン5が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1、リーチ変動パターン2または変動時間が40秒に設定されたリーチ変動パターン3が対応づけられている。
また図11(F)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルFは、小当たりまたはハズレとなって前半変動パターン6または前半変動パターン7が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン3、変動時間が50秒に設定されたリーチ変動パターン4または変動時間が60秒に設定されたリーチ変動パターン5が対応づけられている。
また図12(A)に示す当たり時後半変動パターン抽選テーブルAは、大当たりに当選し前半変動パターン3が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5が対応づけられている。
また図12(B)に示す当たり時後半変動パターン抽選テーブルBは、大当たりに当選し前半変動パターン4が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5が対応づけられている。
また図12(C)に示す当たり時後半変動パターン抽選テーブルCは、大当たりに当選し前半変動パターン5が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5が対応づけられている。
また図12(D)に示す当たり時後半変動パターン抽選テーブルDは、大当たりに当選し前半変動パターン6が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5が対応づけられている。
また図12(E)に示す当たり時後半変動パターン抽選テーブルEは、大当たりに当選し前半変動パターン7が決定された場合に選択され、0~99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5が対応づけられている。
そして特別抽選手段230は、選択した後半変動パターン抽選テーブルを参照して、読み出した1つの後半変動パターン決定乱数値が複数種類のリーチなし変動パターンおよび複数種類のリーチ変動パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類のリーチなし変動パターンおよび複数種類のリーチ変動パターンから1つの後半変動パターンを決定する。
従って後半変動パターン決定処理では、小当たりまたはハズレとなった場合には、図11に示すリーチなし変動パターン1~リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5のうちのいずれか1つが決定され、大当たりに当選した場合には、図12(A)~図12(E)に示すリーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5のうちのいずれか1つが決定される。
ここで本実施形態では、図9~図12に示すように、複数種類の前半変動パターンと複数種類の後半変動パターンのそれぞれに変動時間が設定されている。詳細には、図9および図10に示すように、小当たりまたはハズレとなった場合の前半変動パターン決定処理で決定され得る前半変動パターンなし~前半変動パターン2には、0秒から5秒の比較的短い変動時間が設定され、小当たりまたはハズレとなった場合と大当たりに当選した場合の双方で前半変動パターン決定処理で決定され得る前半変動パターン3~前半変動パターン7には、10秒から30秒の比較的長い変動時間が設定されている。
また図11に示すように、小当たりまたはハズレとなった場合の後半変動パターン決定処理で決定され得るリーチなし変動パターン1~リーチなし変動パターン3には、1秒から5秒の比較的短い変動時間が設定され、小当たりまたはハズレとなった場合と大当たりに当選した場合の双方の後半変動パターン決定処理で決定され得るリーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5には、20秒から60秒の比較的長い変動時間が設定されている。
従って、小当たりまたはハズレとなった場合であっても、前半変動パターン決定処理において、比較的長い変動時間が設定されている前半変動パターン3~前半変動パターン7が決定され、後半変動パターン決定処理において、比較的長い変動時間が設定されているリーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5が決定された場合には、大当たりに当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また本実施形態では、第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が0~1個である場合には、変動グループ決定処理では、図8(A)に示す変動グループ抽選テーブルAが参照され、グループ2あるいはグループ3が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、図9(B)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルBあるいは図9(C)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルCが参照されて、変動時間が3秒に設定されている前半変動パターン1や、変動時間が5秒に設定されている前半変動パターン2が決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、図11(B)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルBまたは図11(C)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルCが参照されて、変動時間が2秒に設定されているリーチなし変動パターン2や変動時間が5秒に設定されているリーチなし変動パターン3が決定されやすくなる。
また第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が2~3個である場合には、変動グループ決定処理では、図8(B)に示す変動グループ抽選テーブルBが参照され、グループ1あるいはグループ2が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、図9(A)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルAあるいは図9(B)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルBが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしや、変動時間が3秒に設定されている前半変動パターン1が決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、図11(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAまたは図11(B)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルBが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1や、変動時間が2秒に設定されているリーチなし変動パターン2が決定されやすくなる。
また第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が4個である場合には、変動グループ決定処理では、図8(C)に示す変動グループ抽選テーブルCが参照され、グループ1が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、図9(A)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、図11(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
また第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらず、変動グループ決定処理では、図8(D)に示す変動グループ抽選テーブルDが参照され、グループ0が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、図9(G)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルGが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、図11(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が0.5秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
また第2特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が特殊状態である場合には、第2特別乱数値の保留数に関わらず、変動グループ決定処理では、図8(E)に示す変動グループ抽選テーブルEが参照され、グループ0が決定されることにより、前半変動パターン決定処理では、図9(G)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルGが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定され、後半変動パターン決定処理では、図11(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が0.5秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定される。
また第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が特殊状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらず、また第2特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が通常状態、第1時短状態、第2時短状態あるいは確変状態である場合には、第2特別乱数値の保留数に関わらず、変動グループ決定処理では、図8(F)に示す変動グループ抽選テーブルFが参照され、グループ6が決定されることにより、前半変動パターン決定処理では、図9(F)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルFが参照されて、変動時間が590秒に設定されている前半変動パターン8が決定され、後半変動パターン決定処理では、図11(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が0.5秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定される。
従って本実施形態では、第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなった場合には、通常状態では第1特別乱数値の保留数が多くなるほど、第1特別図柄の変動時間として短い変動時間が設定されることが多くなるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を高くすることができる。
また、第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらず、第1特別図柄の変動時間として極めて短い変動時間が設定されることが多くなるため、また、第2特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が特殊状態である場合には、第2特別乱数値の保留数に関わらず、第2特別図柄の変動時間として極めて短い変動時間が設定されるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を極めて高くすることができる。
また、第1特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が特殊状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらず、第1特別図柄の変動時間として極めて長い変動時間が設定されるため、また、第2特別乱数値については、小当たりまたはハズレとなり、遊技状態が通常状態、第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合には、第2特別乱数値の保留数に関わらず、第2特別図柄の変動時間として極めて長い変動時間が設定されるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を極めて低くすることができる。
また特別抽選手段230は、上述したように、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中でなく、かつ遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でない場合に、特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を読み出して、特別抽選として大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行うが、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を格納する際にも、事前判定処理として大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行う(事前判定手段)。
詳細には特別抽選手段230(事前判定手段)は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得すると、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4のいずれかに第1特別乱数値として格納する前に、あるいは第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値として格納する前に、その時点における遊技状態および保留数に応じて、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について事前判定処理として大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行う。
すると特別抽選手段230は、事前判定処理としての大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理のそれぞれの結果を含む事前判定結果を、事前判定処理の対象となった第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応づけて、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4のいずれか、あるいは第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれかに格納する。
特別表示制御手段240は、特別抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、第1特別図柄表示制御処理、第2特別図柄表示制御処理、第1特別保留表示制御処理、第2特別保留表示制御処理を行う。
第1特別図柄表示制御処理は、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じた変動時間と、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じた変動時間の合計の変動時間が経過するまで、第1特別図柄表示部86の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示させた後に、第1特別図柄表示部86の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させる。
本実施形態では、5種類の大当たり図柄、2種類の小当たり図柄およびハズレのそれぞれに対応して7セグメントディスプレイの表示態様が予め定められており、特別表示制御手段240は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選したか否かに応じた態様で、そして大当たり決定処理で大当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、第1特別図柄表示部86の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させ、第1特別図柄表示部86に特別抽選の結果を表示させる。
第2特別図柄表示制御処理は、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じた変動時間と、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じた変動時間の合計の変動時間が経過するまで、第2特別図柄表示部90の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示させた後に、第2特別図柄表示部90の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させる。
そして特別表示制御手段240は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選したか否かに応じた態様で、そして大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄または小当たり図柄に応じた態様で、第2特別図柄表示部90の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示部90に特別抽選の結果を表示させる。
第1特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第1特別乱数値の数に応じて、第1特別保留表示部88の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第1特別保留数を表示させる。
第2特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第2特別乱数値の数に応じて、第2特別保留表示部92の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第2特別保留数を表示させる。
大当たり遊技実行手段250は、特別抽選において大当たりが当選したことに基づいて、大当たり遊技A~大当たり遊技Dのいずれかを実行する。
大当たり遊技Aは、特別抽選において5ラウンド通常図柄A、5ラウンド通常図柄Bが当選したことに基づいて実行され、大当たり遊技実行手段250は、メインメモリ290のラウンドカウンタ2933の上限値として5ラウンド通常図柄A、5ラウンド通常図柄Bについて予め定められたラウンド数である5回に相当する値(例えば、5)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物60が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、5)に達すると、大当たり遊技Aが終了する。
詳細には大当たり遊技Aでは、第1ラウンド~第5ラウンドの各ラウンドの大当たり遊技において、特別役物60が開状態となってからメインメモリ290の開放タイマー2934が29秒をカウントするか、特定領域センサ112または通常領域センサ114が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)が加算される大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物60が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
大当たり遊技Bは、特別抽選において5ラウンド確変図柄A、5ラウンド確変図柄Bが当選したことに基づいて実行され、大当たり遊技実行手段250は、ラウンドカウンタ2933の上限値として5ラウンド確変図柄A、5ラウンド確変図柄Bについて予め定められたラウンド数である5回に相当する値(例えば、5)を設定し、第1ラウンド~第4ラウンドの各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物60が動作を完了するごとに、また、第5ラウンドでは予め定められた態様で特別役物60および特定役物68が動作を完了すると、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、5)に達すると、大当たり遊技Bが終了する。
詳細には大当たり遊技Bでは、第1ラウンド~第4ラウンドの各ラウンドの大当たり遊技において、特別役物60が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物60が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。また、第10ラウンドの大当たり遊技では、特別役物60および特定役物68が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物60および特定役物68が閉状態となるように特別役物駆動装置124および特定役物駆動装置128の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
ここで本実施形態では、大当たり遊技Bでは、第5ラウンドの大当たり遊技において、特定領域64に遊技球が1個でも進入したことが検出されれば、特別遊技状態の終了後に特図抽選状態が特図高確状態に設定されることにより、遊技状態が特殊状態あるいは確変状態に移行されるが、第5ラウンドの大当たり遊技において、特定領域64に遊技球が進入したことが検出されなければ、特別遊技状態の終了後に特図抽選状態が特図高確状態に設定されないことにより、遊技状態が通常状態に移行される。
しかし大当たり遊技Bでは、第5ラウンドの大当たり遊技において、特別役物60および特定役物68が29秒間にわたって開状態に維持されるため、大入賞口58に遊技球が入賞するように遊技球を連続して発射させていれば、ほぼ確実に特定領域64に遊技球を進入させることができるようになっている。
大当たり遊技Cは、特別抽選において10ラウンド通常図柄が当選したことに基づいて実行され、大当たり遊技実行手段250は、ラウンドカウンタ2933の上限値として10ラウンド通常図柄について予め定められたラウンド数である10回に相当する値(例えば、10)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物60が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、10)に達すると、大当たり遊技Cが終了する。
詳細には大当たり遊技Cでは、第1ラウンド~第10ラウンドの各ラウンドの大当たり遊技において、特別役物60が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物60が閉状態となるように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
大当たり遊技Dは、特別抽選において10ラウンド確変図柄が当選したことに基づいて実行され、大当たり遊技実行手段250は、ラウンドカウンタ2933の上限値として10ラウンド確変図柄について予め定められたラウンド数である10回に相当する値(例えば、10)を設定し、第1ラウンド~第9ラウンドの各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物60が動作を完了するごとに、また、第10ラウンドでは予め定められた態様で特別役物60および特定役物68が動作を完了すると、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、10)に達すると、大当たり遊技Dが終了する。
詳細には大当たり遊技Dでは、第1ラウンド~第9ラウンドの各ラウンドの大当たり遊技において、特別役物60が開状態となってから開放タイマー2934が1.8秒をカウントすると、特別役物60が閉状態となるように、すなわち特別役物60が1.8秒間の開放動作を行うように、特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。そして、特別役物60による1.8秒間の開放動作が2秒間隔あるいは4秒間隔で15回行われるか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達することにより特別役物60が閉状態となると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
また、第10ラウンドの大当たり遊技では、特別役物60が1.8秒間の開放動作を15回行うとともに特定役物68が29秒間の開放動作を1回行うように、特別役物駆動装置124および特定役物駆動装置128の駆動制御が行われる。そして、特別役物60による1.8秒間の開放動作が15回行われるか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達することにより特別役物60が閉状態となると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
ここで本実施形態では、大当たり遊技Dでは、第10ラウンドの大当たり遊技において、特定領域64に遊技球が1個でも進入したことが検出されれば、特別遊技状態の終了後に特図抽選状態が特図高確状態に設定されることにより、遊技状態が特殊状態あるいは確変状態に移行されるが、第10ラウンドの大当たり遊技において、特定領域64に遊技球が進入したことが検出されなければ、特別遊技状態の終了後に特図抽選状態が特図高確状態に設定されないことにより、遊技状態が通常状態に移行される。
しかし大当たり遊技Dでは、第10ラウンドの大当たり遊技において、特別役物60が1.8秒間の開放動作を15回行うとともに特定役物68が29秒間にわたって開状態に維持されるため、大入賞口58に遊技球が入賞するように遊技球を連続して発射させていれば、ほぼ確実に特定領域64に遊技球を進入させることができるようになっている。
小当たり遊技実行手段252は、特別抽選において小当たりが当選したことに基づいて、小当たり遊技Aまたは小当たり遊技Bを実行する。
小当たり遊技Aは、特別抽選において小当たり図柄Aが当選したことに基づいて実行され、小当たり遊技実行手段252は、ラウンドカウンタ2933の上限値として小当たり図柄Aについて予め定められたラウンド数である1回に相当する値(例えば、1)を設定し、1ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物60が動作を完了すると、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、1)に達すると、小当たり遊技Aが終了する。
詳細には小当たり遊技Aでは、1ラウンドの小当たり遊技において、特別役物60が開状態となってから開放タイマー2934が0.1秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると、特別役物60が閉状態となるように、すなわち特別役物60が0.1秒間の開放動作を1回行うように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
小当たり遊技Bは、特別抽選において小当たり図柄Bが当選したことに基づいて実行され、小当たり遊技実行手段252は、ラウンドカウンタ2933の上限値として小当たり図柄Bについて予め定められたラウンド数である1回に相当する値(例えば、1)を設定し、1ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物60が動作を完了すると、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、1)に達すると、小当たり遊技Bが終了する。
詳細には小当たり遊技Bでは、1ラウンドの小当たり遊技において、特別役物60が開状態となってから開放タイマー2934が1.8秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物60が閉状態となるように、すなわち特別役物60が1.8秒間の開放動作を1回行うように特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
遊技状態移行制御手段260(状態制御手段)は、図13に示すように、所定の移行条件の成立に基づいて、特別遊技状態を経由しながら、通常状態、第1時短状態、第2時短状態、確変状態、特殊状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態であり、通常状態における特別抽選で大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして通常状態では、遊技状態移行制御手段260は、特図抽選状態を特図低確状態に設定し、普図抽選状態を普図低確状態に設定する。
詳細には通常状態では、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約1/100と低く設定され、普通図柄の変動時間が5秒に設定され、普通役物52の開放時間が0.1秒に設定されており、第1時短状態、第2時短状態、確変状態よりも第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくくなっている。
そして特別抽選については、大当たりの当選確率が約1/320と低く設定され、第1特別図柄の変動時間は保留数に応じた変動時間となる一方で、第2特別図柄の変動時間が591秒と極めて長くなることが多いため、通常状態は、第1始動入賞口46に遊技球が進入するように左打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。
そして通常状態では、左側の遊技領域4を落下する遊技球のうち10個~20個に1個程度が第1始動入賞口46に進入し、第1始動入賞口46に1個の遊技球が進入するごとに4個の遊技球が払い出されるため、遊技領域4に所定数の遊技球が発射された場合に遊技者に払い出される遊技球の数の平均である平均払出数が少なくなり、遊技者は手持ちの遊技球を減少させながら遊技を行うことになる。
そして本実施形態では、通常状態において行われる特別抽選の回数である通常回数が規定回数として予め定められている。具体的には、規定回数として通常回数が950回(所定回数)に設定されており、通常状態が開始される際には、通常回数をカウントする通常回数カウンタ2927の記憶値に950が設定され、特別抽選が行われるごとに、すなわち第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに、通常回数カウンタ2927の記憶値から1回分の特別抽選に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新が行われる。
なお通常状態が開始される際には、特図高確状態において行われる特別抽選の回数である確変回数をカウントする確変回数カウンタ2928の記憶値に0が設定され、普図高確状態において行われる特別抽選の回数である補助回数をカウントする補助回数カウンタ2930の記憶値に0が設定される。
そして、通常状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が950回に達すると、すなわち通常回数カウンタ2927の記憶値が0になると、普図抽選状態が普図高確状態に設定されることにより、通常状態が終了して第2時短状態が開始される。
特別遊技状態は、通常状態、第1時短状態、第2時短状態、確変状態、特殊状態における特別抽選において大当たりに当選したことに基づいて開始され、大当たり図柄の種類に応じて予め定められたラウンド数(実行回数)の大当たり遊技が実行されると終了する。
詳細には、5ラウンド通常図柄A、5ラウンド通常図柄B、5ラウンド確変図柄A、5ラウンド確変図柄Bのいずれかが当選したことに基づく特別遊技状態は、第1ラウンド~第5ラウンドの5ラウンドの大当たり遊技が実行されたことを条件に終了する。
また、10ラウンド通常図柄、10ラウンド確変図柄のいずれかが当選したことに基づく特別遊技状態は、第1ラウンド~第10ラウンドの10ラウンドの大当たり遊技が実行されたことを条件に終了する。
そして特別遊技状態では、右側の遊技領域4を落下する多くの遊技球が大入賞口58に遊技球が進入し、大入賞口58に1個の遊技球が進入するごとに15個の遊技球が払い出されるため、第1時短状態、第2時短状態、確変状態よりも平均払出数が多くなり、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
第1時短状態は、5ラウンド通常図柄A、5ラウンド通常図柄B、10ラウンド通常図柄のいずれかが当選したことに基づく特別遊技状態が終了したことを契機に開始され、第1時短状態において大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして第1時短状態では、遊技状態移行制御手段260は、特図抽選状態を特図低確状態に設定し、普図抽選状態を普図高確状態に設定する。
詳細には第1時短状態では、上述したように、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約19/20と高く設定され、普通図柄の変動時間が0.5秒に設定され、普通役物52の開放時間が2秒に設定されており、左側の遊技領域4を落下する遊技球の多くが第2始動入賞口50に進入できるようになっている。
そして特別抽選については、大当たりの当選確率が約1/320と低く設定され、第2特別図柄の変動時間が591秒と極めて長くなることが多いが、第1特別図柄の変動時間が極めて短くなることが多いため、第1時短状態は、第2始動入賞口50に遊技球が進入するように左打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。
そして第1時短状態では、左側の遊技領域4を落下する多くの遊技球が第2始動入賞口50に進入し、第2始動入賞口50に1個の遊技球が進入するごとに1個の遊技球が払い出されるため、通常状態よりも平均払出数が多くなり、遊技者は手持ちの遊技球を減少させずに遊技を行うことができる。
ここで本実施形態では、図14に示すように、大当たり図柄の種類と、大当たりが当選したときの遊技状態に応じて、特別遊技状態の終了後に設定される確変回数と補助回数が規定回数として予め定められている。具体的には、5ラウンド通常図柄Aについては、大当たりが当選したときの遊技状態がいずれであっても、規定回数として確変回数が0回に、補助回数が50回に設定されており、5ラウンド通常図柄B、10ラウンド通常図柄については、大当たりが当選したときの遊技状態がいずれであっても、規定回数として確変回数が0回に、補助回数が100回に設定されている。
従って、遊技状態に関わらず5ラウンド通常図柄Aが当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、遊技状態が第1時短状態に移行されるとともに、確変回数カウンタ2928の記憶値に0が設定され、補助回数カウンタ2930の記憶値に50が設定される。また、遊技状態に関わらず5ラウンド通常図柄B、10ラウンド通常図柄のいずれかが当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、遊技状態が第1時短状態に移行されるとともに、確変回数カウンタ2928の記憶値に0が設定され、補助回数カウンタ2930の記憶値に100が設定される。
そして、第1時短状態において特別抽選が行われるごとに、すなわち第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに、補助回数カウンタ2930の記憶値から1回分の特別抽選に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新が行われる。そして、5ラウンド通常図柄Aが当選したことに基づく特別遊技状態の終了後の第1時短状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が50回に達すると、また、5ラウンド通常図柄B、10ラウンド通常図柄が当選したことに基づく特別遊技状態の終了後の第1時短状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が100回に達すると、すなわち補助回数カウンタ2930の記憶値が0になると、普図抽選状態が普図低確状態に設定されることにより、第1時短状態が終了して通常状態が開始される。
確変状態は、5ラウンド確変図柄A、5ラウンド確変図柄B、10ラウンド確変図柄のいずれかが当選したことに基づく特別遊技状態が終了したことを契機に開始され、確変状態において大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして確変状態では、遊技状態移行制御手段260は、特図抽選状態を特図高確状態に設定し、普図抽選状態を普図高確状態に設定する。
詳細には確変状態では、上述したように、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約19/20と高く設定され、普通図柄の変動時間が0.5秒に設定され、普通役物52の開放時間が2秒に設定されており、左側の遊技領域4を落下する遊技球の多くが第2始動入賞口50に進入できるようになっている。
そして特別抽選については、大当たりの当選確率が約1/50と高く設定され、第2特別図柄の変動時間が591秒と極めて長くなることが多いが、第1特別図柄の変動時間が極めて短くなることが多いため、確変状態は、第2始動入賞口50に遊技球が進入するように左打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。
そして確変状態では、第1時短状態と同様に、左側の遊技領域4を落下する多くの遊技球が第2始動入賞口50に進入し、第2始動入賞口50に1個の遊技球が進入するごとに1個の遊技球が払い出されるため、通常状態よりも平均払出数が多くなり、遊技者は手持ちの遊技球を減少させずに遊技を行うことができる。
そして本実施形態では、図14に示すように、5ラウンド確変図柄Aについては、大当たりが当選したときの遊技状態がいずれであっても、規定回数として確変回数が9999回に、補助回数が50回に設定されており、5ラウンド確変図柄Bについては、大当たりが当選したときの遊技状態がいずれであっても、規定回数として確変回数が9999回に、補助回数が100回に設定されており、10ラウンド確変図柄については、大当たりが当選したときの遊技状態が特殊状態以外であれば、規定回数として確変回数が9999回に、補助回数が100回に設定されている。
従って、遊技状態に関わらず5ラウンド確変図柄Aが当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、遊技状態が確変状態に移行されるとともに、確変回数カウンタ2928の記憶値に9999が設定され、補助回数カウンタ2930の記憶値に50が設定される。また、遊技状態に関わらず5ラウンド確変図柄Bが当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、遊技状態が確変状態に移行されるとともに、確変回数カウンタ2928の記憶値に9999が設定され、補助回数カウンタ2930の記憶値に100が設定される。
また、特殊状態以外の遊技状態において10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、遊技状態が確変状態に移行されるとともに、確変回数カウンタ2928の記憶値に9999が設定され、補助回数カウンタ2930の記憶値に100が設定される。
そして、確変状態において特別抽選が行われるごとに、すなわち第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに、確変回数カウンタ2928の記憶値および補助回数カウンタ2930の記憶値のそれぞれから1回分の特別抽選に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新が行われる。そして、5ラウンド確変図柄Aが当選したことに基づく特別遊技状態の終了後の確変状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が50回に達すると、また、5ラウンド確変図柄B、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態の終了後の確変状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が100回に達すると、すなわち補助回数カウンタ2930の記憶値が0になると、普図抽選状態が普図低確状態に設定されることにより、確変状態が終了して特殊状態が開始される。
特殊状態は、確変状態において特別抽選が行われた回数が規定回数に達することにより確変状態が終了したことを契機に開始されるか、特殊状態において10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了したことを契機に開始され、特殊状態における特別抽選で大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして特殊状態では、遊技状態移行制御手段260は、特図抽選状態を特図高確状態に設定し、普図抽選状態を普図低確状態に設定する。
詳細には特殊状態では、普通抽選については、通常状態と同様に、普通当たりの当選確率が約1/100に設定され、普通図柄の変動時間が5秒に設定され、普通役物55の開放時間が0.1秒に設定されており、確変状態および時短状態よりも普通役物55が開状態に制御される頻度が低く期間が短いため、第1時短状態、第2時短状態、確変状態よりも第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくくなっている。
そして特別抽選については、通常状態とは異なり、大当たりの当選確率が約1/50と高く設定され、第2特別図柄の変動時間が極めて短くなることが多いため、特殊状態は、第3始動入賞口56および大入賞口58に遊技球が進入するように右打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。
そして特殊状態では、右側の遊技領域4を落下する多くの遊技球が第3始動入賞口56に進入し、第3始動入賞口56に1個の遊技球が進入するごとに1個の遊技球が払い出されるとともに、第2特別乱数値について特別抽選が行われ、約1/5の確率で小当たりが当選すると、100%の確率で小当たり図柄Bが決定され、小当たり遊技Bでは特別役物60が1.8秒間にわたって開状態に制御される。すると、右側の遊技領域4を落下する多くの遊技球が大入賞口58に遊技球が進入し、大入賞口58に1個の遊技球が進入するごとに15個の遊技球が払い出されるため、特殊状態では、第1時短状態、第2時短状態、確変状態よりも平均払出数が多くなり、大当たりが当選せずに小当たりが当選すればするほど遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
ここで本実施形態では、確変状態の終了後の特殊状態は、確変状態において補助回数カウンタ2930の記憶値が0となることにより開始される。従って、確変状態が終了すると、遊技状態が特殊状態に移行されるとともに、補助回数カウンタ2930の記憶値が0であり、確変回数カウンタ2928の記憶値が、9999から50が減算された9949である状態、あるいは9999から100が減算された9899である状態で開始される。
また本実施形態では、図14に示すように、10ラウンド確変図柄については、大当たりが当選したときの遊技状態が特殊状態であれば、規定回数として確変回数が9999回に、補助回数が0回に設定されている。従って、特殊状態において10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、遊技状態が特殊状態に移行されるとともに、確変回数カウンタ2928の記憶値に9999が設定され、補助回数カウンタ2930の記憶値に0が設定される。
そして、特殊状態において特別抽選が行われるごとに、すなわち第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに、確変回数カウンタ2928の記憶値から1回分の特別抽選に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新が行われる。そして、確変状態の終了後の特殊状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が9949回あるいは9899回に達すると、また、特別遊技状態の終了後の特殊状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が9999回に達すると、すなわち確変回数カウンタ2928の記憶値が0になると、特図抽選状態が特図低確状態に設定されることにより、特殊状態が終了して通常状態が開始される。
ただし特殊状態では、特別抽選における大当たりの当選確率が約1/50に設定されるため、特殊状態において特別抽選が行われた回数が9899~9999回に達する前に大当たりが当選して特別遊技状態が開始されることがほとんどで、特殊状態から通常状態に移行することはほとんどないようになっている。すなわち特殊状態は、実質的に大当たりが当選するまで継続されるようになっている。
そして、特殊状態において大当たりが当選し、10ラウンド確変図柄が決定されると、特別遊技状態の終了後に再び特殊状態に移行され、10ラウンド通常図柄が決定されると、特別遊技状態の終了後に第1時短状態に移行される。
第2時短状態は、通常状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が950回に達することにより、すなわち通常回数カウンタ2927の記憶値が0となることにより通常状態が終了したことを契機に開始され、第2時短状態において大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして第2時短状態では、遊技状態移行制御手段260は、特図抽選状態を特図低確状態に設定し、普図抽選状態を普図高確状態に設定する。
詳細には第2時短状態では、上述したように、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約19/20と高く設定され、普通図柄の変動時間が0.5秒に設定され、普通役物52の開放時間が2秒に設定されており、左側の遊技領域4を落下する遊技球の多くが第2始動入賞口50に進入できるようになっている。
そして特別抽選については、大当たりの当選確率が約1/320と低く設定され、第2特別図柄の変動時間が591秒と極めて長くなることが多いが、第1特別図柄の変動時間が極めて短くなることが多いため、第2時短状態は、第2始動入賞口50に遊技球が進入するように左打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。
そして第2時短状態では、左側の遊技領域4を落下する多くの遊技球が第2始動入賞口50に進入し、第2始動入賞口50に1個の遊技球が進入するごとに1個の遊技球が払い出されるため、通常状態よりも平均払出数が多くなり、遊技者は手持ちの遊技球を減少させずに遊技を行うことができる。
そして本実施形態では、第2時短状態については、規定回数として確変回数が0回に、補助回数が1100回に設定されている。従って、通常状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が950回に達したことに基づいて通常状態が終了すると、遊技状態が第2時短状態に移行されるとともに、確変回数カウンタ2928の記憶値に0が設定され、補助回数カウンタ2930の記憶値に1100が設定される。
そして、第2時短状態において特別抽選が行われるごとに、すなわち第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに、補助回数カウンタ2930の記憶値から1回分の特別抽選に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新が行われる。そして、第2時短状態において大当たりが当選せずに特別抽選が行われた回数が1100回に達すると、すなわち補助回数カウンタ2930の記憶値が0になると、普図抽選状態が普図低確状態に設定されることにより、第2時短状態が終了して通常状態が開始される。
このように本実施形態では、通常状態において大当たりが当選しないまま特別抽選が行われた回数が950回に達すると、第2時短状態に移行されることにより、遊技者が手持ちの遊技球を減少させずに遊技を行うことができるようにして、遊技者が遊技を継続するようにしている。
払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106からの検出信号、第2始動入賞口センサ108からの検出信号、第3始動入賞口センサ110からの検出信号、特定領域センサ112からの検出信号、通常領域センサ114からの検出信号が入力されたことに基づいて、検出信号ごとに予め定められている賞球数に相当する数の遊技球を払出装置130に払い出させる制御を行う。詳細には払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に4個の遊技球を払い出させるコマンドを送信し、第2始動入賞口センサ108または第3始動入賞口センサ110が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に1個の遊技球を払い出させるコマンドを送信し、特定領域センサ112または通常領域センサ114が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に15個の遊技球を払い出させるコマンドを送信する。
払出装置130は、払出制御手段270によって指示された払い出し数(払い出しに関する情報)の遊技球を払い出す動作を行う。この払出装置130には、遊技球を貯めておく遊技球タンクに払出モーターが設けられており、払出制御手段270は、払出モーターの回転角度を制御することにより、指示通りの数の遊技球を遊技球タンクから払い出させる。また払出装置130には、遊技球を1個払い出すごとに作動する払出センサ116が備えられており、払出制御手段270は、払出センサ116からの払出信号に基づいて払出装置130から実際に払い出された遊技球の数を管理することができる。
通信制御手段280は、メイン基板100における各種の演算結果に応じて生成された各種のコマンドをサブ基板102に送信する制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板100とサブ基板102との間では、メイン基板100からサブ基板102への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板102からはメイン基板100へ情報を送信することができないように通信接続されている。
続いて、サブ基板102について説明する。サブ基板102は、演出制御手段300と、サブメモリ310とを含んで構成されている。
演出制御手段300は、メイン基板100から送信される各種のコマンドや、演出ボタンスイッチ150からの入力信号や、サブメモリ310の演出データ記憶手段3110に記憶されている演出データに基づいて、演出表示装置170を制御して前枠ランプ12やディスプレイ枠ランプ38を点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイ32に演出画像を表示させたり、音響装置172を制御してスピーカー14から演出音を出力させたり、演出物駆動装置174を駆動して演出物を動作させたりするなど、演出装置176を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助したりするための演出を演出装置176に実行させる。
特に演出データ記憶手段3110には、液晶ディスプレイ32に画像を表示させるための多数の演出画像データが記憶されており、演出制御手段300は、これらの演出画像データに基づいて、1フレーム(1/30秒)ごとにサブメモリ310のフレームバッファに画像を描画して、描画した画像を液晶ディスプレイ32に表示させることにより、液晶ディスプレイ32に動画を再生表示させる。
そして演出制御手段300は、演出装置176に演出を実行させる処理として、状態演出処理、特別抽選演出処理、保留表示演出処理などを行う。
状態演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100における遊技状態やカウンタの値に応じたコマンドに基づいて、現在の遊技状態に応じて液晶ディスプレイ32においてキャラクター画像を動作させたり、背景画像を変化させたり、スピーカー14から出力させる演出音を変化させたりすることにより、現在の遊技状態を遊技者に示唆する演出を実行する。
特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100において事前判定処理が行われると、事前判定結果に応じたコマンドに基づいて、特別抽選演出の演出内容を仮に決定する演出抽選を行い、メイン基板100において特別抽選が行われると、特別抽選の結果に応じたコマンドに基づいて、特別抽選演出の演出内容を最終的に決定する演出抽選を行う。そして、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、特別抽選演出を演出装置176に実行させる。
具体的には特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、図15(A)に示すように、液晶ディスプレイ32において背景画像(図示省略)を表示させ、背景画像の手前側に、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を表示させる。そして演出制御手段300は、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われるごとに、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄の変動表示の開始にともなって、あるいは第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選が行われるごとに、第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図15(B)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を変動表示させた後に、第1特別抽選あるいは第2特別抽選における大当たり決定処理で大当たりに当選したか否かに応じた態様で、そして大当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を停止表示させるとともに、複数種類の演出パターンのそれぞれに応じた態様で、液晶ディスプレイ32において背景画像を変化させたり、キャラクター画像が動作する演出動画を再生表示させたりすることにより、演出パターンの種類に応じた特別抽選演出を液晶ディスプレイ32において実行する。なお図中下向きの矢印は、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354のそれぞれが高速で変動表示中であることを示している。
詳細には特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100から事前判定結果に応じたコマンドあるいは特別抽選の結果に応じたコマンドが入力されたことに基づいて、演出抽選用乱数値として、前半演出パターン決定乱数値および後半演出パターン決定乱数値などの複数種類の乱数値を取得し、演出抽選として、前半演出パターン決定処理および後半演出パターン決定処理などを行う。
前半演出パターン決定処理は、取得した1つの前半演出パターン決定乱数値に基づいて、特別抽選演出のうちの前半部分に対応する前半演出パターンを、複数種類の前半演出パターンのいずれにするかを決定する処理である。そして前半演出パターン決定処理では、演出制御手段300は、サブメモリ310の演出抽選テーブル記憶手段3112に記憶されている複数種類の前半演出パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、メイン基板100における前半変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン1~前半変動パターン8のそれぞれである場合に対応して、演出抽選テーブル記憶手段3112に、前半演出パターン抽選テーブルA~前半演出パターン抽選テーブルHの8種類の前半演出パターン抽選テーブルが記憶されている(図示省略)。そして各前半演出パターン抽選テーブルでは、0~99の100個の前半演出パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の前半演出パターンのいずれかが対応づけられている。そして演出制御手段300は、前半変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン1である場合には、前半演出パターン抽選テーブルAを選択し、前半変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン2である場合には、前半演出パターン抽選テーブルBを選択し、というように、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに対応する前半演出パターン抽選テーブルを選択する。
そして演出制御手段300は、選択した前半演出パターン抽選テーブルを参照して、1つの前半演出パターン決定乱数値が複数種類の前半演出パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の前半演出パターンから1つの前半演出パターンを決定する。
後半演出パターン決定処理は、取得した1つの後半演出パターン決定乱数値に基づいて、特別抽選演出のうちの後半部分に対応する後半演出パターンを、複数種類の後半演出パターンのいずれにするかを決定する処理である。そして後半演出パターン決定処理では、演出制御手段300は、演出抽選テーブル記憶手段3112に記憶されている複数種類の後半演出パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じて選択する。
本実施形態の遊技機では、メイン基板100における後半変動パターン決定処理の結果がリーチなし変動パターン1~リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1~リーチ変動パターン5のそれぞれである場合に対応して、演出抽選テーブル記憶手段3112に、後半演出パターン抽選テーブルA~後半演出パターン抽選テーブルHの8種類の後半演出パターン抽選テーブルが記憶されている(図示省略)。そして各後半演出パターン抽選テーブルでは、0~99の100個の後半演出パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の後半演出パターンとして複数種類のリーチなし演出パターン(不当選態様)および複数種類のリーチ演出パターン(共通態様)のいずれかが対応づけられている。そして演出制御手段300は、後半変動パターン決定処理の結果がリーチなし変動パターン1である場合には、後半演出パターン抽選テーブルAを選択し、後半変動パターン決定処理の結果がリーチ変動パターン1である場合には、後半演出パターン抽選テーブルDを選択し、というように、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに対応する後半演出パターン抽選テーブルを選択する。
そして演出制御手段300は、選択した後半演出パターン抽選テーブルを参照して、1つの後半演出パターン決定乱数値が複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンから1つのリーチなし演出パターンあるいは1つのリーチ演出パターンを決定する。
ここで、複数種類の前半演出パターンのそれぞれには演出時間が設定されており、前半演出パターン抽選テーブルAによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、いずれも前半変動パターン1の変動時間と同一の3秒に設定され、前半演出パターン抽選テーブルBによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、いずれも前半変動パターン2の変動時間と同一の5秒に設定され、というように、各前半演出パターン抽選テーブルによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、各前半演出パターン抽選テーブルに対応する前半変動パターンの変動時間と同一に設定されている。
また、複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンのそれぞれにも演出時間が設定されており、後半演出パターン抽選テーブルAによって決定され得る複数種類のリーチなし演出パターンの演出時間は、いずれもリーチなし変動パターン1の変動時間と同一の1秒に設定され、後半演出パターン抽選テーブルEによって決定され得る複数種類のリーチ演出パターンの演出時間は、いずれもリーチ変動パターン1の変動時間と同一の20秒に設定され、というように、各後半演出パターン抽選テーブルによって決定され得る複数種類のリーチなし演出パターンあるいは複数種類のリーチ演出パターンの演出時間は、各後半演出パターン抽選テーブルに対応するリーチなし変動パターンあるいはリーチ変動パターンの変動時間と同一に設定されている。
そして特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示の開始に合わせて特別抽選演出の実行を開始させ、前半演出パターン決定処理で決定された前半演出パターンに応じた演出時間と、後半演出パターン決定処理で決定された後半演出パターンに応じた演出時間の合計の演出時間で、特別抽選演出を実行する。これにより、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動時間と、特別抽選演出の演出時間が同期される。
例えば、大当たり決定処理でハズレとなった場合に、後半演出パターン決定処理でリーチなし演出パターンが決定された場合には、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図15(B)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示が開始され、図15(C)に示すように、まずは左演出図柄350が、いずれかの態様(図15(C)では「5」を示す態様)で完全に停止されずにわずかに揺れるように仮停止表示され、その後、図15(D)に示すように、右演出図柄354が左演出図柄350とは異なる態様(非リーチ態様)で仮停止表示される。
そして、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄が停止表示される前に、図15(E)に示すように、中演出図柄352が左演出図柄350および右演出図柄354とは異なる態様(ハズレ態様)で仮停止表示され、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄が停止表示されるのとほぼ同じタイミングで、図15(F)に示すように、中演出図柄352が左演出図柄350および右演出図柄354とは異なる態様(ハズレ態様)で完全に停止されるように確定停止表示される。
また例えば、大当たり決定処理で大当たりに当選した場合、または大当たり決定処理でハズレとなった場合であって、後半演出パターン決定処理でリーチ演出パターンが決定された場合には、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、図16(A)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示が開始され、図16(B)に示すように、まずは左演出図柄350が仮停止表示され、その後、図16(C)に示すように、中演出図柄352が変動表示されたまま、右演出図柄354が左演出図柄350と同一の態様(リーチ態様)で仮停止表示される。すると、図16(D)に示すように、決定されたリーチ演出パターンに対応する演出動画の再生表示が開始され、第1特別図柄表示部86における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部90における第2特別図柄の変動時間内に演出動画の再生表示が終了される。
詳細には、図16(D)の例では、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、主人公キャラクターAが敵キャラクターBと戦う演出動画が再生表示されており、この演出動画が再生表示されている場合には、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において表示される左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の代わりに、液晶ディスプレイ32の表示領域の右上において、左演出図柄350に対応する縮小左演出図柄360、中演出図柄352に対応する縮小中演出図柄362および右演出図柄354に対応する縮小右演出図柄364が表示される。すなわち図16(D)に示すように、縮小左演出図柄360と縮小右演出図柄364が同一の態様(リーチ態様)で仮停止表示されつつ縮小中演出図柄362が変動表示される。
そして大当たりに当選していた場合には、図16(E)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに勝利する演出動画が再生表示されるとともに、液晶ディスプレイ32の表示領域の右上において、縮小中演出図柄362が縮小左演出図柄360および縮小右演出図柄364と同一の態様(大当たり態様)で仮停止表示されることにより、大当たりに当選したことが遊技者に仮に報知される。
すると、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに勝利する演出動画が終了し、図16(F)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、大当たり態様で仮停止表示された左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が表示された後、図16(G)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が大当たり態様で確定停止表示されるとともに、スピーカー14から、大当たりに当選したことを遊技者に報知する効果音が出力されることにより、大当たりに当選したことが遊技者に確定的に報知される。
一方、大当たりに当選していなかった場合には、図16(H)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに敗北する演出動画が再生されるとともに、液晶ディスプレイ32の表示領域の右上において、縮小中演出図柄362が縮小左演出図柄360および縮小右演出図柄364と異なる態様(リーチハズレ態様)で仮停止表示されることにより、ハズレとなったことが遊技者に仮に報知される。
すると、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに敗北する動画が終了し、図16(I)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、仮停止表示された左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が表示された後、図16(J)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が確定停止表示されることにより、ハズレとなったことが遊技者に確定的に報知される。
ここで特別抽選演出処理では、大当たりに当選した場合とハズレとなった場合の双方で、共通の演出動画が再生表示されることがあるため、共通の演出動画が再生表示される場合には、大当たりの当選に対する遊技者の期待感を大いに高めることができる。
こうして本実施形態では、状態表示装置70における第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動種別に応じた演出パターンで、液晶ディスプレイ32に左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を変動表示させることにより、大当たりに当選することに対する遊技者の期待感を高めるようにしつつ、特別抽選の結果に応じた態様で左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を仮停止表示させてから確定停止表示させることにより、遊技者に特別抽選の結果を報知している。
保留表示演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100における第1特別保留数あるいは第2特別保留数に応じたコマンドに基づいて、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914において保留されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値の状況を示す画像を液晶ディスプレイ32に表示させる。本実施形態では、図17(A)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の下部に、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4、あるいは第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4に対応させて、第1保留表示領域411~第4保留表示領域414の4つの保留表示領域(表示領域)が設けられており、各保留表示領域には、図17(A)に示すように、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4のいずれに第1特別乱数値が格納されているかを示す第1保留画像420、あるいは図17(B)に示すように、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれに第2特別乱数値が格納されているかを示す第2保留画像422が表示可能となっている。
詳細には演出制御手段300は、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていない場合であって、第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納されている場合には、第1保留表示領域411に第1保留画像420を表示させ、第1特別保留記憶領域1と第1特別保留記憶領域2のそれぞれに第1特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411および第2保留表示領域412のそれぞれに第1保留画像420を表示させ、というように、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていない場合には、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値の数に応じて、第1保留表示領域411~第4保留表示領域414のそれぞれに第1保留画像420を表示させる。図17(A)の例では、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されておらず、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域3のそれぞれに第1特別乱数値が保留されていることにより、第1保留表示領域411~第3保留表示領域413のそれぞれにおいて第1保留画像420が表示されている。
また演出制御手段300は、第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4のいずれに第1特別乱数値が格納されているか否かに関わらず、第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411に第2保留画像422を表示させ、第2特別保留記憶領域1と第2特別保留記憶領域2のそれぞれに第2特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411および第2保留表示領域412のそれぞれに第2保留画像422を表示させ、というように、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値が格納されている場合には、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の数に応じて、第1保留表示領域411~第4保留表示領域414のそれぞれに第2保留画像422を表示させる。図17(B)の例では、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域2のそれぞれに第2特別乱数値が保留されていることにより、第1保留表示領域411~第2保留表示領域412のそれぞれにおいて第2保留画像422が表示されている。
また本実施形態では、液晶ディスプレイ32の表示領域の下部のうち第1保留表示領域411の左方の領域に、特別乱数記憶手段2914の第1当該特別保留記憶領域あるいは第2当該特別保留記憶領域に対応させて、1つの当該保留表示領域430が設けられており、当該保留表示領域430には、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出されて第1当該特別保留記憶領域に格納された場合には第1保留画像420が表示され、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値が読み出されて第2当該特別保留記憶領域に格納された場合には第2保留画像422が表示されるようになっている。
例えば、図17(A)に示す状態で、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われて第1当該特別保留記憶領域に第1特別乱数値が格納されると、演出制御手段300は、図17(C)に示すように、第1保留表示領域411に表示されている第1保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている第1保留画像420を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。これにより、当該保留表示領域430に表示される第1保留画像420が、今回の特別抽選の対象となる第1特別乱数値に対応し、第1保留表示領域411以降に表示される第1保留画像420が、次回以降の特別抽選の対象となる第1特別乱数値に対応していることを示すことができる。
そして図17(D)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を確定停止表示させて今回の特別抽選の結果を表示すると、第1当該特別保留記憶領域に格納されている第1特別乱数値が消去されることにともなって、当該保留表示領域430に表示されている第1保留画像420を消去する。そして、更に第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、演出制御手段300は、図示しないが、第1保留表示領域411に表示されている第1保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている第1保留画像420を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。
また図示しないが、第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4において複数個の第2特別乱数値が保留されている状態で、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選が行われて第2当該特別保留記憶領域に第2特別乱数値が格納されると、演出制御手段300は、第1保留表示領域411に表示されている第2保留画像422を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている第2保留画像422を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。これにより、当該保留表示領域430に表示される第2保留画像422が、今回の特別抽選の対象となる第2特別乱数値に対応し、第1保留表示領域411以降に表示される第2保留画像422が、次回以降の特別抽選の対象となる第2特別乱数値に対応していることを示すことができる。
また演出制御手段300は、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する事前判定結果に応じて、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が取得されてからその第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了するまでの間において、あるいは第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が取得されてからその第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値の直前に取得された第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了するまでの間において、先読み演出を演出装置176に実行させる。本実施形態では、先読み演出としては、例えば、先読み演出の実行が決定された第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する第1保留画像420あるいは第2保留画像422の色や形状を変化させたり、第1保留画像420あるいは第2保留画像422の周囲にエフェクト画像を表示させたり、キャラクター画像などのオブジェクト画像を表示させたり、通常の背景画像とは異なる特殊な背景画像を表示させたりする。なお本実施形態では、遊技状態が通常状態である場合には、第2特別乱数値については先読み演出を行わず、遊技状態が第1時短状態、第2時短状態、特殊状態または確変状態である場合には、第1特別乱数値について先読み演出を行わないようにしている。
ここで演出制御手段300は、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が大当たりに当選したものである場合か、ハズレとなったものである場合には、特別抽選演出がリーチ演出パターンで行われる場合に限って、その第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出を行うようにしている。
詳細には本実施形態では、図8で示した変動グループ抽選テーブルA~変動グループ抽選テーブルFのそれぞれでは、0~99個の変動グループ決定乱数値のうち、0~89の90個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対しては、グループ4およびグループ5を除くグループ0~グループ6のいずれかが対応づけられ、90~97の8個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対しては、グループ4が対応づけられ、98~99の2個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対しては、グループ5が対応づけられているため、変動グループ決定乱数値が0~89のいずれかである場合には、保留数あるいは遊技状態に応じて、リーチなし変動パターンが決定される場合と、リーチ変動パターンが決定される場合が存在し、変動グループ決定乱数値が90~99のいずれかである場合には、保留数あるいは遊技状態に関わらず、必ずリーチ変動パターンが決定され、リーチなし変動パターンが決定されることがないようになっている。
そこで本実施形態では、特別抽選手段230が、事前判定処理として行った大当たり決定処理でハズレとなった場合であって、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる変動グループ決定乱数値が、0~89のいずれかである場合には、リーチ変動パターンが決定されることが不定であることを示す不定値情報を事前判定結果として設定し、90~99のいずれかである場合には、リーチ変動パターンが必ず決定されることを示す固定値情報を事前判定結果として設定する。
そして演出制御手段300は、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が、大当たりが当選したものである場合には、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出の実行可否を決定する先読演出抽選を行うが、大当たりが当選しなかったものである場合には、事前判定結果に固定値情報が含まれているか否かを判断し、固定値情報が含まれている場合に、先読演出抽選を行うようにしている。
これにより本実施形態では、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について事前判定処理を行った時点と、同一の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選を行った時点とで、保留数が変化していても、先読み演出の実行が決定された第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選が行われると、大当たりに当選するか、ハズレである場合であっても、特別抽選演出がリーチ演出パターンで実行されるようにすることができる。
そして演出制御手段300は、第1特別乱数値について先読演出抽選で先読み演出の実行を決定した場合には、第1当該特別保留記憶領域および第1特別保留記憶領域1~第1特別保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値であって、先読み演出の実行が決定された第1特別乱数値よりも先に取得された第1特別乱数値の中に、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が大当たりに当選したものである第1特別乱数値、または事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果がハズレとなったものであるが事前判定結果に固定値情報が含まれている第1特別乱数値が存在しない場合に、先読み演出の開始条件が満たされているとして先読み演出を開始する。
また、第2特別乱数値について先読演出抽選で先読み演出の実行を決定した場合には、第2当該特別保留記憶領域および第2特別保留記憶領域1~第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値であって、先読み演出の実行が決定された第2特別乱数値よりも先に取得された第2特別乱数値の中に、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が大当たりに当選したものである第2特別乱数値、または事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果がハズレとなったものであるが事前判定結果に固定値情報が含まれている第2特別乱数値が存在しない場合に、先読み演出の開始条件が満たされているとして先読み演出を開始する。
これにより本実施形態では、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出の実行を決定した時点において、既に保留されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について大当たりの当選が確定している場合、特別抽選演出がリーチ演出パターンで実行されている場合、および特別抽選演出がリーチ演出パターンで実行されることが確定している場合には、確定している大当たりにより実行される特別遊技状態が終了してから、あるいは実行されているまたは実行されることが確定しているリーチ演出パターンによる特別抽選演出が終了してから、先読み演出が開始されるようにすることができる。
3.本実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の制御手法について詳細に説明する。上述したように本実施形態では、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態では、各ラウンドにおいて特別役物60による1.8秒間の開放動作が2秒間隔あるいは4秒間隔で15回行われることにより、特殊状態において頻繁に小当たり遊技が行われることに類似する態様で、特別役物60の開放動作が連続して行われる。そして、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、確変回数が9999回に、補助回数が0回に設定されることにより、遊技状態が特殊状態に移行される。
そして本実施形態では、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態と、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了した後の特殊状態は、特別役物60による1.8秒間の開放動作が連続して行われることにより遊技者が多くの遊技球を獲得することができる遊技区間となっているが、1つの有利な遊技区間である特定ボーナス状態として一体的に演出が実行される。
図18は、特定ボーナス状態において液晶ディスプレイ32に表示される演出画像の一例を示す図である。本実施形態では、特別抽選で10ラウンド確変図柄が当選したことが報知されると、演出状態が特定ボーナス状態に設定される。そして、図18(A)に示すように、液晶ディスプレイ32において、「特定ボーナス!」というように、特定ボーナス状態が開始されることに対応するボーナス開始演出が実行され、右打ちすることを指示する指示画像が表示される。
そして、図18(B)に示すように、特定ボーナス状態を演出する特定ボーナス演出が開始され、現在のラウンド数を示すラウンド数表示500と、今回の特定ボーナス状態において払い出された遊技球の数を示す第1獲得数表示502と、今回の特定ボーナス状態が開始されてからの経過時間を示す経過時間表示504(表示時間)が表示される。図18(B)の例では、第1ラウンドの大当たり遊技の開始前における画像が示されており、第1獲得数表示502には「0」と表示され、経過時間表示504には「00:00.00」と表示されている。
ここで、経過時間表示504の上位2桁は、経過時間のうちの分に対応する値が表示される分部分となっており、次の2桁は、経過時間のうちの秒に対応する値が表示される秒部分となっており、小数点以下2桁は、経過時間のうちの100ミリ秒と10ミリ秒に対応する値が表示される小数部分となっている。
そして、第1ラウンドの大当たり遊技の開始時、すなわち第1ラウンドの大当たり遊技における1回目の特別役物60の開放動作の開始時から、特定ボーナス状態の経過時間の計測が開始され、計測された経過時間に基づいて経過時間表示504の各桁の値が更新される。
そして、各ラウンドの大当たり遊技では、特別役物60が1.8秒間の開放動作を2秒間隔あるいは4秒間隔で15回行うように制御され、大入賞口58に遊技球が進入して遊技球が払い出されるごとに、第1獲得数表示502の値が更新され、ラウンドが進行するごとにラウンド数表示500の値が更新される。本実施形態では、第1獲得数表示502の値は、1個の遊技球が払い出されるごとに「1」が加算されるように更新される。
図18(C)の例では、最終ラウンドである第10ラウンドの大当たり遊技の終了時の画像が示されており、第1ラウンドから第10ラウンドまでの大当たり遊技において1500個の遊技球が払い出されたことにより、第1獲得数表示502には「1500発獲得」と表示されている。また、今回の特定ボーナス状態が開始されてから3分12秒83が経過したことにより、経過時間表示504には「03:12.83」と表示されている。
そして、第10ラウンドの大当たり遊技が終了することにより、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了すると、特殊状態が開始されるが、図18(D)に示すように、ラウンド数表示500は表示されなくなるものの、特定ボーナス演出の実行が継続され、第1獲得数表示502と経過時間表示504の更新が継続される。なお、特別抽選で大当たりが当選したことにより、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が大当たり態様で仮停止表示、確定停止表示されたり、特別遊技状態が開始されることに対応する演出が実行されたりする際には、これらの演出が優先されることにより、ラウンド数表示500、第1獲得数表示502、経過時間表示504が一時的に表示されなくなるが、ラウンド数のカウント、今回の特定ボーナス状態において払い出された遊技球の数のカウント、今回の特定ボーナス状態が開始されてからの経過時間のカウントは継続される。
ここで本実施形態では、特別遊技状態あるいは特別遊技状態の直前の特殊状態において右打ちが継続的に行われていれば、第3始動入賞口56にも遊技球が進入することにより、特別遊技状態が終了した時点では複数の第2特別乱数値が保留されているようになっている。従って本実施形態では、特別遊技状態が終了して特殊状態が開始されるとともに、保留されている第2特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われ、図18(D)に示すように、縮小左演出図柄360、縮小中演出図柄362および縮小右演出図柄364の変動表示が開始される。
そして、特殊状態における特別抽選において小当たり図柄Bが当選すると、図18(E)に示すように、縮小左演出図柄360、縮小中演出図柄362および縮小右演出図柄364が小当たりの当選に応じた態様で確定停止表示される。すると、特定ボーナス演出の実行が継続され、第1獲得数表示502と経過時間表示504の更新が継続されつつ、小当たり遊技が実行されることにより、特別役物60が1.8秒間の開放動作を1回行うように制御される。
そして、小当たり遊技において大入賞口58に遊技球が進入することにより遊技球が払い出されるごとに、第1獲得数表示502の値が更新される。図18(E)の例では、今回の特殊状態が開始されてから最初の小当たり遊技において1個目の遊技球が大入賞口58に進入して15個の遊技球が払い出されたことにより、第1獲得数表示502の値に「15」が加算され、第1獲得数表示502には「1515発獲得」と表示されている。
そして、小当たり遊技が終了すると、保留されている第2特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われ、図18(F)に示すように、縮小左演出図柄360、縮小中演出図柄362および縮小右演出図柄364の変動表示が開始される。なお図18(F)の例では、今回の特殊状態が開始されてから最初の小当たり遊技において2個目の遊技球が大入賞口58に進入して更に15個の遊技球が払い出されたことにより、第1獲得数表示502の値に「15」が加算され、第1獲得数表示502には「1530発獲得」と表示されている。
こうして本実施形態では、特殊状態においても特定ボーナス演出の実行、第1獲得数表示502と経過時間表示504の更新が継続されるが、特殊状態における特別抽選において大当たりが当選すると、図18(G)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の全てを覆うように扉が閉まった後に扉が開く扉演出が実行される。
すると、特定ボーナス状態における経過時間の計測が終了されて、特定ボーナス状態が終了され、図18(H)に示すように、大当たりが当選した特別抽選に対応する縮小左演出図柄360、縮小中演出図柄362および縮小右演出図柄364の変動表示が行われつつ、特定ボーナス状態が終了することに対応する特定ボーナス終了演出が実行される。
そして、特定ボーナス終了演出では、今回の特定ボーナス状態において払い出された遊技球の数を示す第2獲得数表示508と、今回の特定ボーナス状態が開始されてから終了するまでの時間を示す滞在時間表示510が表示される。
図18(H)の例では、今回の特定ボーナス状態において5775個の遊技球が払い出されたことにより、第2獲得数表示508には「5775発」と表示され、今回の特定ボーナス状態に11分52秒間滞在したことにより、滞在時間表示510には「11:52」と表示されている。そして、特定ボーナス終了演出が終了すると、大当たりが当選した特別抽選に対応する特別抽選演出が行われる。
こうして本実施形態では、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態とその後の特殊状態にわたって、特定ボーナス演出の実行、獲得数表示502と経過時間表示504の更新が継続されることにより、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態とその後の特殊状態が、1つの有利な遊技区間である特定ボーナス状態として一体的に認識されるようにしている。
そして本実施形態では、1回の特定ボーナス状態が終了すると、第2獲得数表示508と滞在時間表示510が表示されることにより、1回の特定ボーナス状態における単位時間あたりの遊技球の払い出し数、すなわち遊技球の払い出しの速さが認識されるようにしている。
ここで本実施形態では、特別遊技状態は、遊技者が遊技球を発射させているか否かに関わらず大当たり遊技が進行し、最長でも予め定められた時間が経過すれば大当たり遊技が終了して特別遊技状態が終了するため、特別遊技状態中に遊技者が休憩等のため遊技機から一時的に離れることは考えにくい。
しかし特殊状態は、基本的には大当たりが当選しない限り継続し、遊技者が遊技球を発射させないことにより、保留されている第2特別乱数値がなくなれば、特別抽選が行われなくなって遊技が進行しなくなるため、特殊状態中に遊技者が遊技機から一時的に離れることもあると考えられる。
そして、特殊状態中に遊技者が遊技機から一時的に離れた状態では、遊技球が発射されない以上、第1獲得数表示502は更新されないため、経過時間表示504の更新が継続されると、特定ボーナス終了演出が行われる際に、第2獲得数表示508に表示される遊技球の数に対して滞在時間表示510に表示される滞在時間が長くなり、特定ボーナス状態における遊技球の払い出しの速さが遅いように感じられてしまう。
そこで本実施形態では、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態の終了後の特殊状態において、特別乱数記憶手段2914に保留されている第2特別乱数値が0になったことを示す第2客待ちコマンドがメイン基板100からサブ基板102に送信されると、遊技者が遊技を中断したとして経過時間の計測が停止され、経過時間表示504の更新が停止される(表示時間を更新しない)ようにしている。
そして、経過時間の計測が停止されている状態で、第2特別図柄の変動表示が開始されたことを示す変動開始コマンドがメイン基板100からサブ基板102に送信されると、遊技者が遊技を再開したとして経過時間の計測が再開され、経過時間表示504の更新が再開されるようにしている。
このように本実施形態では、特殊状態中に遊技球が発射されなくなると、経過時間表示504の更新が停止されることにより、滞在時間表示510に表示される滞在時間が適切な長さになるようにすることができる。
なお第2客待ちコマンドは、ハズレを示す態様で停止表示された第2特別図柄の停止表示が終了した時点で保留されている第2特別乱数値が0である場合、特別遊技状態が終了した時点で保留されている第2特別乱数値が0である場合、小当たり遊技が終了した時点で保留されている第2特別乱数値が0である場合、すなわち特別乱数記憶手段2914から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行うことができる状態となったが保留されている第2特別乱数値が0である場合に送信される。
また本実施形態では、ハズレを示す態様で停止表示された第1特別図柄の停止表示が終了した時点で保留されている第1特別乱数値が0である場合、特別遊技状態が終了した時点で保留されている第1特別乱数値が0である場合、小当たり遊技が終了した時点で保留されている第1特別乱数値が0である場合、すなわち特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行うことができる状態となったが保留されている第1特別乱数値が0である場合には、第1客待ちコマンドがメイン基板100からサブ基板102に送信される。
ここで本実施形態では、第2客待ちコマンドは、メイン基板100において4ミリ秒ごとに行われる割り込み処理の結果に応じて送信されるため、4ミリ秒ごとの不特定のタイミングで送信される。よって、経過時間表示504の更新を停止させる場合には、経過時間表示504の小数部分の値が、第2客待ちコマンドを受信した時点で表示されている値で停止されるようにすることが考えられる。
すると、サブ基板102の制御の中心となるサブメイン制御基板(演出制御手段300)において、特定ボーナス状態の経過時間を計測する経過時間カウンタによって経過時間を10ミリ秒単位で計測しつつ、経過時間カウンタの値を経過時間表示504に表示させるメッセージである更新メッセージを、液晶ディスプレイ32を制御する液晶制御基板(演出制御手段300)に1フレームごとに送信することにより、経過時間表示504の小数部分の値が1フレームごとに更新されるようにする必要がある。そして、第2客待ちコマンドを受信した場合に、更新メッセージを液晶制御基板に送信しないことにより、経過時間表示504の小数部分の値が、第2客待ちコマンドを受信した時点で表示されている値で停止されるようにする必要がある。
しかし本実施形態では、液晶ディスプレイ32に表示される画像は、1フレームごとすなわち約33.3ミリ秒ごとに更新されることから、経過時間表示504の小数部分の値は、「.00」、「.03」、「.06」、「.10」、「.13」、「.16」・・・というように更新されるため、第2客待ちコマンドを受信した時点で表示されている値で停止されるようにしても、経過時間表示504の更新が停止された際に表示される10ミリ秒に対応する値は、「0」、「3」、「6」のいずれかとなってしまう。
また本実施形態では、払出センサ116が1個の遊技球の払い出しを検出すると、1個の遊技球が払い出されたことを示す払出コマンドがメイン基板100からサブ基板102に送信されるが、かかる払出コマンドや上述した変動開始コマンドも、割り込み処理の結果に応じて4ミリ秒ごとの不特定のタイミングで送信される。
そしてサブメイン制御基板では、特定ボーナス状態において払出コマンドを受信するごとに、今回の特定ボーナス状態において払い出された遊技球の数をカウントする獲得数カウンタに1が加算されるが、1フレームごとに獲得数カウンタが更新されたか否かが判断され、獲得数カウンタが更新されると、更新後の獲得数カウンタの値を第1獲得数表示502に表示させるメッセージが液晶制御基板に送信される。
また、サブメイン制御基板では、1フレームごとに変動開始コマンドを受信したか否かが判断され、特定ボーナス状態において変動開始コマンドを受信すると、縮小左演出図柄360、縮小中演出図柄362および縮小右演出図柄364の変動表示を開始させるメッセージが液晶制御基板に送信される。
従って本実施形態では、更新後の獲得数カウンタの値を第1獲得数表示502に表示させるメッセージや、縮小左演出図柄360、縮小中演出図柄362および縮小右演出図柄364の変動表示を開始させるメッセージに加え、更新メッセージを1フレームごとに送信するようにすると、サブメイン制御基板あるいは液晶制御基板の処理負荷が過大となり、処理が行われないフレームが発生するおそれがある。
そこで本実施形態では、経過時間カウンタによって特定ボーナス状態の経過時間を秒単位で計測しつつ、経過時間カウンタの値が更新されるごとに、すなわち1秒ごとに、更新メッセージを液晶制御基板に送信することにより、経過時間表示504の秒部分の値が1秒ごとに更新されるようにしている。
そして、経過時間表示504の小数部分については、「.00」~「.96」までの30種類の画像のそれぞれを1フレームごとに順次表示させる小数部分アニメーションデータが再生されるようにしつつ、経過時間カウンタの値が更新されるごとに、すなわち1秒ごとに、小数部分アニメーションデータの再生を開始させるメッセージである再生メッセージを液晶制御基板に送信することにより、経過時間表示504の小数部分の値が1秒間分更新されるようにしている。
例えば図19に示すように、経過時間カウンタの値が「04:31」に更新されると、経過時間表示504に「04:31」と表示させる更新メッセージが送信されるとともに、前の1秒間分の小数部分アニメーションデータの再生が終了して初期状態にリセットされることにより、経過時間表示504の値が「04:31.00」に更新される。
そして、更新メッセージとともに再生メッセージが送信されることにより、小数部分アニメーションデータの再生が再開され、経過時間表示504の値が1フレームごとに、「04:31.03」、「04:31.06」、「04:31.10」・・・というように更新される。
このように本実施形態では、1秒ごとに更新メッセージと再生メッセージがサブメイン制御基板から液晶制御基板に送信されることにより、経過時間表示504の小数部分が更新されるようにしても、サブメイン制御基板あるいは液晶制御基板の処理負荷が過大にならないようにしている。
しかし本実施形態では、第2客待ちコマンドを受信した時点で直ちに経過時間表示504の更新を停止させるようにすると、小数部分アニメーションデータは途中の画像が表示されている状態で停止させることができず、「.00」が表示される初期状態にリセットされて停止してしまう。
すると、例えば図19に示すように、経過時間表示504に「04:31.13」と表示されている状態で第2客待ちコマンドを受信した場合には、経過時間表示504の値が「04:31.13」から「04:31.00」に戻るように表示されてしまうか、「04:31.13」から「04:32.00」に急に進むように表示されてしまう。
そこで本実施形態では、第2客待ちコマンドを受信しても、経過時間カウンタの更新と小数部分アニメーションデータの再生が継続されつつ、経過時間表示504の更新の停止を予約する停止予約フラグがON状態に設定される。そして、次に経過時間カウンタの値が更新されるタイミングにおいて、更新メッセージが送信されつつ、停止予約フラグがON状態であるか否かが判断され、停止予約フラグがON状態である場合には、経過時間カウンタの更新が停止され、再生メッセージが送信されないことにより、経過時間表示504の更新が停止されるようにしている。
例えば、図19に示すように、経過時間表示504に「04:31.13」と表示されている状態で第2客待ちコマンドを受信した場合には、停止予約フラグがON状態に設定されつつ、経過時間カウンタの更新と小数部分アニメーションデータの再生が継続される。そして、経過時間カウンタの値が「04:32」に更新されると、経過時間表示504に「04:32」と表示させる更新メッセージが送信されるとともに、前の1秒間分の小数部分アニメーションデータの再生が終了して初期状態にリセットされることにより、経過時間表示504の値が「04:32.00」に更新される。
するとこの場合には、停止予約フラグがON状態に設定されていることに基づいて、経過時間カウンタの更新が停止され、再生メッセージが送信されないことにより、小数部分アニメーションデータの再生が再開されず、経過時間表示504の値が「04:32.00」と表示されている状態で停止される。
そして、経過時間表示504の更新が停止されている状態で、変動開始コマンドを受信すると、経過時間カウンタの更新が再開されるとともに、再生メッセージが送信されることにより、小数部分アニメーションデータの再生が再開され、経過時間表示504の値が1フレームごとに、「04:32.03」、「04:32.06」、「04:32.10」・・・というように更新される。
これにより本実施形態では、例えば、図20(A)に示すように、経過時間表示504に「04:31.13」と表示された状態で小当たり遊技が終了したが、保留されている第2特別乱数値が0であるため第2客待ちコマンドが送信されると、図20(B)に示すように、経過時間表示504の値が「04:32.00」まで更新されてから、経過時間表示504の更新が停止される。
そして、経過時間表示504の更新が停止されている状態で変動開始コマンドが送信されると、図20(C)に示すように、縮小左演出図柄360、縮小中演出図柄362および縮小右演出図柄364の変動表示が開始されるとともに、経過時間表示504の更新が「04:32.00」と表示された状態から再開される。
こうして本実施形態では、サブメイン制御基板あるいは液晶制御基板の処理負荷が過大にならないようにしつつ、経過時間表示504の更新が適切に停止されるようにすることができる。
図21は、サブメイン制御基板において行われる経過時間更新開始処理の流れを示すフローチャートである。経過時間更新開始処理では、サブメイン制御基板は、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態において、第1ラウンドの大当たり遊技における1回目の特別役物60の開放動作が行われるか(ステップS100でY)、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態の終了後の特殊状態において、変動開始コマンドを受信すると(ステップS102でY)、停止予約フラグをOFF状態に設定し(ステップS104)、経過時間カウンタの更新が停止している場合には(ステップS106でY)、後述する経過時間更新処理を行う(ステップS108)。
図22は、サブメイン制御基板において行われる客待ちコマンド受信時処理の流れを示すフローチャートである。客待ちコマンド受信時処理では、サブメイン制御基板は、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態の終了後の特殊状態において、客待ちコマンドを受信すると(ステップS110でY)、停止予約フラグをON状態に設定する(ステップS112)。
図23は、図21のステップS108の経過時間更新処理の流れを示すフローチャートである。経過時間更新処理では、サブメイン制御基板は、30フレームが経過すると(ステップS120でY)、経過時間カウンタに1を加算し(ステップS122)、液晶制御基板に更新メッセージを送信する(ステップS124)。そして、停止予約フラグがON状態に設定されていない場合には(ステップS126でN)、液晶制御基板に再生メッセージを送信し(ステップS128)、ステップS120に戻る。一方、停止予約フラグがON状態に設定されている場合には(ステップS126でY)、液晶制御基板に再生メッセージを送信せずに、経過時間カウンタの更新を停止し(ステップS130)、経過時間更新処理を終了する。
4.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
まず上記実施形態では、10ラウンド確変図柄が当選したときの遊技状態が特殊状態であれば、規定回数として確変回数が9999回に、補助回数が0回に設定されていることにより、特別遊技状態の終了後に特殊状態が開始される例を挙げて説明したが、第1特別乱数値についての特別抽選においても10ラウンド確変図柄が当選することがあるようにし、10ラウンド確変図柄が当選したときの遊技状態が特殊状態以外の遊技状態であっても、特別遊技状態の終了後に特殊状態が開始されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、特定ボーナス演出においてラウンド数表示500が表示される例を挙げて説明したが、特定ボーナス演出ではラウンド数表示500が表示されないようにしてもよい。また特殊状態であっても、特定ボーナス演出においてラウンド数表示500が表示されるようにしてもよい。そしてこの場合には、特別遊技状態および特殊状態において、液晶ディスプレイ32の表示領域の下部に10個の宝箱を表示させ、大入賞口58に1個の遊技球が進入するごとに1個の宝箱のフタが開き、10個の宝箱のフタが開くとラウンド数表示500の値に1が加算されるようにして、ラウンドが進行するようにしてもよい。そしてこの場合には、特定ボーナス演出が開始されてから、図18(G)に示す扉演出が実行される前まで、ラウンド数表示500の更新が継続されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態と、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了した後の特殊状態では、1つの有利な遊技区間である特定ボーナス状態として一体的に演出が実行される例を挙げて説明したが、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態と、10ラウンド確変図柄が当選したことに基づく特別遊技状態が終了した後の特殊状態で、共通の背景画像が表示されるようにしてもよいし、異なる背景画像が表示されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、特殊状態における特別抽選において大当たりが当選すると、図18(G)に示す扉演出が実行され、図18(H)に示す特定ボーナス終了演出が実行される例を挙げて説明したが、特殊状態における特別抽選において大当たりが当選しても、10ラウンド確変図柄が当選した場合には、すなわち特別遊技状態の終了後に特殊状態が継続される場合には、扉演出や特定ボーナス終了演出が実行されずに、特定ボーナス演出が継続され、ラウンド数表示500、第1獲得数表示502、経過時間表示504が継続されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、図18(H)に示す特定ボーナス終了演出において、滞在時間表示510に例えば「11:52」というように分部分と秒部分が表示される例を挙げて説明したが、例えば「11:52.55」というように小数部分も表示されるようにしてもよい。
そしてこの場合には、滞在時間表示510の小数部分の値を、実際に計測された値ではなく、特別抽選において10ラウンド確変図柄が当選することにより特殊状態に復帰する期待度を示唆する値として抽選により決定される値としてもよい。例えば、特殊状態において特別抽選で大当たりが当選した場合に、小数部分が例えば「.26」というように異なる2つの値に決定される場合と、小数部分が例えば「.55」というように同一の2つの値(ぞろ目)に決定される場合があるようにしつつ、特別抽選において10ラウンド通常図柄が当選した場合には、小数部分が異なる2つの値に決定される確率が高く、特別抽選において10ラウンド確変図柄が当選した場合には、小数部分が同一の2つの値に決定される確率が高くなるようにしてもよい。
また、滞在時間表示510の小数部分の値を、特別抽選の結果と実際に計測された値に基づいて決定される値としてもよい。例えば、特殊状態において特別抽選で大当たりが当選した場合であって、実際に計測された小数部分が例えば「.26」である場合に、小数部分がそのままの値に決定される場合と、小数部分が例えば「.22」あるいは「.33」というように、実際に計測された小数部分の値よりも小さくて最も近い同一の2つの値あるいは実際に計測された小数部分の値よりも大きくて最も近い同一の2つの値に決定される場合があるようにしつつ、特別抽選において10ラウンド通常図柄が当選した場合には、小数部分がそのままの値に決定される確率が高く、特別抽選において10ラウンド確変図柄が当選した場合には、小数部分が同一の2つの値に決定される確率が高くなるようにしてもよい。
また上記実施形態では、第2客待ちコマンドを受信すると、経過時間の計測が停止され、経過時間表示504の更新が停止される例を挙げて説明したが、第1客待ちコマンドを受信すると、経過時間の計測が停止され、経過時間表示504の更新が停止されるようにしてもよい。また、特別乱数記憶手段2914において保留されている第1特別乱数値および第2特別乱数値が0になったことを示す客待ちコマンドを受信すると、経過時間の計測が停止され、経過時間表示504の更新が停止されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、経過時間表示504の10ミリ秒に対応する値が、「0」、「3」、「6」のいずれかとなるように更新される例を挙げて説明したが、経過時間表示504の10ミリ秒に対応する値が、「0」~「9」のいずれかとなるように更新されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、経過時間表示504において表示時間がカウントアップされる例を挙げて説明したが、表示時間がカウントダウンされるようにしてもよい。そしてこの場合には、例えば、第2時短状態において制限時間内に大当たりを当選させるミッションが課される演出が実行されて、制限時間表示がカウントダウンされるカウントダウン演出が実行され、カウントダウン演出が行われている状態で第2客待ちコマンドを受信すると、制限時間の計測が停止され、制限時間表示のカウントダウンが停止されるようにしてもよい。そしてこの場合には、制限時間表示の小数部分が「.00」までカウントダウンされてから、制限時間表示の更新が停止されるようにしてもよい。
また上記実施形態および変形例では、経過時間表示504および滞在時間表示510の分部分と秒部分が「:」で区切られ、秒部分と小数部分が「.」で区切られている例を挙げて説明したが、時間部分、分部分、秒部分、小数部分のそれぞれが、「:」で区切られているようにしてもよいし、「.」で区切られているようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1特別乱数値についての特別抽選においてハズレとなることがある例を挙げて説明したが、第1特別乱数値についての特別抽選においてハズレとなることがないようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率の方が、第2特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率よりも高く設定されている例を挙げて説明したが、第1特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率の方が、第2特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率よりも低く設定されているようにしてもよいし、第1特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率と、第2特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率が同一に設定されているようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率が遊技状態に関わらず同一に設定され、第2特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率が遊技状態に関わらず同一に設定されている例を挙げて説明したが、第1特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率が、通常状態、第1時短状態および第2時短状態よりも確変状態および特殊状態の方が高く設定され、第2特別乱数値についての特別抽選における小当たりの当選確率が、通常状態、第1時短状態および第2時短状態よりも確変状態および特殊状態の方が高く設定されているようにしてもよい。
また上記実施形態では、第2特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が特殊状態である場合に、図8(E)に示す変動グループ抽選テーブルEが選択されることにより、大当たり決定処理で小当たりまたはハズレとなった場合にはリーチ変動パターンが選択されることがない例を挙げて説明したが、図8(E)に示す変動グループ抽選テーブルEでは0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0、グループ4~グループ5のいずれかが対応づけられているようにして、リーチ変動パターンが選択されることがあるようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が特殊状態である場合、および第2特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態、第1時短状態、第2時短状態または確変状態である場合に、図8(F)に示す変動グループ抽選テーブルFが選択されることにより、大当たり決定処理で小当たりまたはハズレとなった場合にはリーチ変動パターンが選択されることがない例を挙げて説明したが、図8(F)に示す変動グループ抽選テーブルFでは0~99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ4~グループ6のいずれかが対応づけられているようにして、リーチ変動パターンが選択されることがあるようにしてもよい。
また、通常状態、第1時短状態、第2時短状態あるいは確変状態において第2特別乱数値について特別抽選が行われると、特別抽選の結果に関わらず変動時間が590秒に設定されている前半変動パターン8が決定されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、通常状態における通常回数が950回に設定され、第2時短状態における補助回数が1100回に設定されている例を挙げて説明したが、通常状態における通常回数は、大当たりの当選確率の分子を1にした場合の分母の2.5倍以上3.0倍以下の回数に設定され、第2時短状態における補助回数は、大当たりの当選確率の分子を1にした場合の分母の3.8倍以下であって1140以下の回数に設定されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、第2時短状態における特別抽選でハズレとなった場合には、変動時間が最も短い1秒に設定されることが多いが複数種類のリーチ変動パターンのいずれかが決定されることもある例を挙げて説明したが、変動時間が最も短い1秒に必ず設定され、複数種類のリーチ変動パターンのいずれかが決定されることがないようにしてもよいし、変動時間が3秒等にも設定されることがあるように、複数種類のリーチなし変動パターンのいずれかが決定されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、第2時短状態における特別抽選で大当たりとなった場合には、他の遊技状態における特別抽選で大当たりとなった場合と同様に、複数種類のリーチ変動パターンのいずれかが決定される例を挙げて説明したが、変動時間が最も短いリーチ変動パターン1が必ず決定されるようにしてもよいし、第2時短状態における特別抽選で大当たりとなった場合でのみ決定される変動時間が更に短いリーチ変動パターンが決定されるようにしてもよい。
すなわち、第2時短状態における特別抽選でハズレとなった場合に設定される変動時間の平均が、他の遊技状態における特別抽選でハズレとなった場合に設定される変動時間の平均よりも短くなるようにしてもよく、また、第2時短状態における特別抽選で大当たりとなった場合に設定される変動時間の平均が、他の遊技状態における特別抽選で大当たりとなった場合に設定される変動時間の平均よりも短くなるようにしてもよい。
また上記実施形態では、左側の遊技領域4に、通過ゲート48、第2始動入賞口50および普通役物52が設けられ、第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに、第1特別乱数値が取得される例を挙げて説明したが、右側の遊技領域4において、図2で示した第3始動入賞口56の位置に、第3始動入賞口56の代わりに第2始動入賞口50および普通役物52が設けられ、第2始動入賞口50よりも上流に通過ゲート48が設けられ、第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに、第2特別乱数値が取得され、第2始動入賞口50よりも下流に大入賞口58および特別役物60が設けられているようにしてもよい。
そしてこの場合には、第1時短状態、第2時短状態、確変状態は、右打ちを行うべき遊技状態となっており、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約19/20に設定され、普通図柄の変動時間が0.5秒に設定され、普通役物52の開放時間が5秒に設定されることにより、右側の遊技領域4を落下する遊技球のほとんどが第2始動入賞口50に進入するようになっており、特別抽選については、小当たりの当選確率が約1/5に設定されているが、右通路54を通過する遊技球のほとんどが第2始動入賞口50に進入するため、小当たり遊技が実行されても、遊技球が大入賞口58に進入することがほとんどないようにしてもよい。
一方、特殊状態も、右打ちを行うべき遊技状態となっているが、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約13/20に設定され、普通図柄の変動時間が2秒に設定され、普通役物52の開放時間が3秒に設定されており、第1時短状態、第2時短状態、確変状態よりも普通役物52が開状態に制御される頻度が低く期間が短いため、右側の遊技領域4を落下する遊技球のうち第2始動入賞口50に進入せずに右通路54を通過する遊技球が多くなるが、右打ちを継続して行えば、保留されている第2特別乱数値がなくなることがない程度に第2始動入賞口50に遊技球が進入するようになっており、特別抽選については、小当たりの当選確率が約1/2と極めて高く設定されており、小当たり遊技が頻繁に実行されるため、第2始動入賞口50に進入せずに右通路54を通過した遊技球が大入賞口58に進入しやすくなっているようにしてもよい。